JP2542720Y2 - 家畜用保定装置 - Google Patents
家畜用保定装置Info
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- JP2542720Y2 JP2542720Y2 JP1406891U JP1406891U JP2542720Y2 JP 2542720 Y2 JP2542720 Y2 JP 2542720Y2 JP 1406891 U JP1406891 U JP 1406891U JP 1406891 U JP1406891 U JP 1406891U JP 2542720 Y2 JP2542720 Y2 JP 2542720Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- floor plate
- frame
- retaining device
- livestock
- main body
- Prior art date
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- Housing For Livestock And Birds (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、豚等の家畜を保定す
るための保定装置に関する。
るための保定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、豚等の家畜に、例えば非外科的な
受精卵移植(子宮頸管経由の移植)を施したり、子宮洗
浄、採血、蹄や四肢の治療を施す場合には、家畜に麻酔
をしたり、ロープ等によって縛り付けて立った状態に保
定しておき、その状態で治療等を施すのが普通である。
受精卵移植(子宮頸管経由の移植)を施したり、子宮洗
浄、採血、蹄や四肢の治療を施す場合には、家畜に麻酔
をしたり、ロープ等によって縛り付けて立った状態に保
定しておき、その状態で治療等を施すのが普通である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
雌豚に非外科的な受精卵移植を施そうとする場合、麻酔
をかけてしまうと受精卵移植を行なうに適した状態、す
なわち雌豚を立った状態にすることが困難であり、一方
ロープ等により縛りつけて立った状態に保定すると、雌
豚が暴れてしまい、受精卵移植が困難になると言った不
都合がある。
雌豚に非外科的な受精卵移植を施そうとする場合、麻酔
をかけてしまうと受精卵移植を行なうに適した状態、す
なわち雌豚を立った状態にすることが困難であり、一方
ロープ等により縛りつけて立った状態に保定すると、雌
豚が暴れてしまい、受精卵移植が困難になると言った不
都合がある。
【0004】この考案は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、豚等の家畜に受精卵移植
や各種治療などを施すに際し、該家畜を暴れさせること
なくおとなしく立った状態に保定することのできる家畜
用保定装置を提供することにある。
で、その目的とするところは、豚等の家畜に受精卵移植
や各種治療などを施すに際し、該家畜を暴れさせること
なくおとなしく立った状態に保定することのできる家畜
用保定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案の家畜用保定装
置では、豚等の家畜を保持するための保定具と、家畜を
収容保定する檻状の保定装置本体とからなり、前記保定
具が前脚あるいは後脚の付け根近傍を下から支持する支
持部と、この支持部の周部より延びる少なくとも4本の
細帯状の吊り部とからなり、前記保定装置本体が矩形板
状の床板とこの床板の外周を囲繞する枠部とを具備し、
前記床板の長手方向の前後の下方にそれぞれ該床板の一
方の側を昇降せしめる昇降機構が設けられ、前記枠部に
おける床板長手方向の前側と後側とにそれぞれ入口と出
口とが設けられ、該枠部の側部に前記吊り部の先端部を
固定するための固定枠が水平方向に延びかつ上下方向に
移動可能に設けられてなることを前記課題の解決手段と
した。
置では、豚等の家畜を保持するための保定具と、家畜を
収容保定する檻状の保定装置本体とからなり、前記保定
具が前脚あるいは後脚の付け根近傍を下から支持する支
持部と、この支持部の周部より延びる少なくとも4本の
細帯状の吊り部とからなり、前記保定装置本体が矩形板
状の床板とこの床板の外周を囲繞する枠部とを具備し、
前記床板の長手方向の前後の下方にそれぞれ該床板の一
方の側を昇降せしめる昇降機構が設けられ、前記枠部に
おける床板長手方向の前側と後側とにそれぞれ入口と出
口とが設けられ、該枠部の側部に前記吊り部の先端部を
固定するための固定枠が水平方向に延びかつ上下方向に
移動可能に設けられてなることを前記課題の解決手段と
した。
【0006】
【作用】この考案の家畜用保定装置によれば、保定具の
支持部を家畜の脚の付け根間にあてた状態で吊り部の先
端部を固定枠に固定し、その状態で昇降機構によって床
板の高さを調節することにより、脚がやっと床板に着く
程度の状態または完全に脚を宙に浮かせた状態で家畜を
保定することができる。
支持部を家畜の脚の付け根間にあてた状態で吊り部の先
端部を固定枠に固定し、その状態で昇降機構によって床
板の高さを調節することにより、脚がやっと床板に着く
程度の状態または完全に脚を宙に浮かせた状態で家畜を
保定することができる。
【0007】
【実施例】図1ないし図4はこの考案の家畜用保定装置
を豚の保定に適用した場合の一実施例を示す図であり、
これらの図において符号1は家畜用保定装置(以下、保
定装置と略称する)である。この保定装置1は、豚を保
持するための保定具2と、家畜を収容保定する檻状の保
定装置本体3とから構成されたものである。保定具2
は、図2に示すように豚の前脚あるいは後脚の付け根間
を下から支持する矩形状の支持部4と、この支持部4の
四隅より延びる4本の細帯状の吊り部5…とからなるH
字状のものである。吊り部5には、その先端に後述する
固定棒に引っ掛けて保定具2を固定するためのフック6
が取付けられている。
を豚の保定に適用した場合の一実施例を示す図であり、
これらの図において符号1は家畜用保定装置(以下、保
定装置と略称する)である。この保定装置1は、豚を保
持するための保定具2と、家畜を収容保定する檻状の保
定装置本体3とから構成されたものである。保定具2
は、図2に示すように豚の前脚あるいは後脚の付け根間
を下から支持する矩形状の支持部4と、この支持部4の
四隅より延びる4本の細帯状の吊り部5…とからなるH
字状のものである。吊り部5には、その先端に後述する
固定棒に引っ掛けて保定具2を固定するためのフック6
が取付けられている。
【0008】保定装置本体3は、図1および図3に示す
ように矩形板状の床板7とこの床板7の外周を囲繞する
枠部8とを具備してなる檻状のもので、これら床板7と
枠部8とを基台9上に配設したものである。基台9は台
車状のもので、矩形板状の基板10の底面に車輪11…
を取付けたものである。基板10の上面には、図1に示
すように床板7を昇降させるための昇降機構12,12
が設けられている。これら昇降機構12,12は、それ
ぞれ床板7の前側あるいは後側を支持してこれを昇降さ
せるためのもので、油圧による周知のシリンダー機構に
よるものである。すなわち該昇降機構12は、その一端
側が基板10上に回動可能に軸支されたシリンダー13
と、該シリンダー13に進退自在に挿入されたピストン
ロッド14と、ピストンロッド14の端部にその一端が
回動可能に軸支されかつ他端が基板9に回動可能に軸支
されたロッド15と、一端が基板9にスライド可能に連
結され他端が床板7に回動可能に軸支されるとともに、
その中間部が前記ピストンロッド14とロッド15との
連結部分にて一体にピン結合された剛板16とからなる
もので、ピストンロッド14が延びてロッド15を立ち
上げ、これと同時に剛板16を立ち上げることにより、
床板7の前あるいは後の一方の側を上昇させるものであ
る。なお、このような動きと逆の動きにより、床板7の
下降が行なえるのはもちろんである。
ように矩形板状の床板7とこの床板7の外周を囲繞する
枠部8とを具備してなる檻状のもので、これら床板7と
枠部8とを基台9上に配設したものである。基台9は台
車状のもので、矩形板状の基板10の底面に車輪11…
を取付けたものである。基板10の上面には、図1に示
すように床板7を昇降させるための昇降機構12,12
が設けられている。これら昇降機構12,12は、それ
ぞれ床板7の前側あるいは後側を支持してこれを昇降さ
せるためのもので、油圧による周知のシリンダー機構に
よるものである。すなわち該昇降機構12は、その一端
側が基板10上に回動可能に軸支されたシリンダー13
と、該シリンダー13に進退自在に挿入されたピストン
ロッド14と、ピストンロッド14の端部にその一端が
回動可能に軸支されかつ他端が基板9に回動可能に軸支
されたロッド15と、一端が基板9にスライド可能に連
結され他端が床板7に回動可能に軸支されるとともに、
その中間部が前記ピストンロッド14とロッド15との
連結部分にて一体にピン結合された剛板16とからなる
もので、ピストンロッド14が延びてロッド15を立ち
上げ、これと同時に剛板16を立ち上げることにより、
床板7の前あるいは後の一方の側を上昇させるものであ
る。なお、このような動きと逆の動きにより、床板7の
下降が行なえるのはもちろんである。
【0009】また、この昇降機構12にあっては、シリ
ンダー13内の油圧を制御するための制御ボックス17
がシリンダー13,13にケーブル18を介して接続さ
れている。この制御ボックス17は、通常の交流100
Vの電源によって作動するのはもちろん、野外等で使用
する場合などにはバッテーリーによる直流電源によって
も作動するように構成されたもので、有線あるいは無線
により電気的に接続されたリモコン(図示略)によって
遠隔操作ができるよう形成されたものである。
ンダー13内の油圧を制御するための制御ボックス17
がシリンダー13,13にケーブル18を介して接続さ
れている。この制御ボックス17は、通常の交流100
Vの電源によって作動するのはもちろん、野外等で使用
する場合などにはバッテーリーによる直流電源によって
も作動するように構成されたもので、有線あるいは無線
により電気的に接続されたリモコン(図示略)によって
遠隔操作ができるよう形成されたものである。
【0010】また、基台9には、図3に示すようにその
基板10内に補助脚19…が進退可能に収納されてい
る。これら補助脚19…は、基板10の側部側(長辺
側)に延出するよう基板10の長辺側の前後に二本ずつ
計4本配設されたものである。そして、これらが基板1
0内から引き出され、その先端に設けられたハンドル2
0が回されて接地板21が地面あるいは床に接地するこ
とにより、保定装置本体3は十分な安定性が確保される
ようになっている。
基板10内に補助脚19…が進退可能に収納されてい
る。これら補助脚19…は、基板10の側部側(長辺
側)に延出するよう基板10の長辺側の前後に二本ずつ
計4本配設されたものである。そして、これらが基板1
0内から引き出され、その先端に設けられたハンドル2
0が回されて接地板21が地面あるいは床に接地するこ
とにより、保定装置本体3は十分な安定性が確保される
ようになっている。
【0011】床板7は、前述したように昇降機構12,
12によってその前方あるいは後方のいずれか一方が昇
降せしめられ、または両方が同時に昇降せしめられるも
ので、枠部8内に豚を誘導したときこの豚を支持する板
となるものである。枠部8は、直方体の各辺をなすよう
パイプが組まれて形成された枠本体22と、この枠本体
22の前後(基板10の短辺側)に設けられたドア2
3,24と、枠本体22の側部に縦に配設された補強枠
25…と、枠本体22の側部にて該枠本体22および補
強枠25…に取付けられた固定枠26…と、枠本体22
の上部に取付けられた補強アーム27…とからなるもの
である。枠本体22は、前述したごとく床板7を囲繞す
るよう基板10に配置固定されたもので、その前後に入
口Aおよび出口Bを形成したものである。ドア23,24
は、枠本体22の入口A側と出口B側とにそれぞれ配置さ
れたもので、枠本体22に回動可能に取付けられたもの
である。また、出口B側のドア24には前方に突出して
餌枠28が形成されている。この餌枠28は、図示略の
餌箱が着脱自在に取付けられるように形成されたもの
で、図1に示すように豚が保定装置本体3内に誘導保定
された際、餌箱が豚の鼻先に位置するようドア24に配
置されたものである。
12によってその前方あるいは後方のいずれか一方が昇
降せしめられ、または両方が同時に昇降せしめられるも
ので、枠部8内に豚を誘導したときこの豚を支持する板
となるものである。枠部8は、直方体の各辺をなすよう
パイプが組まれて形成された枠本体22と、この枠本体
22の前後(基板10の短辺側)に設けられたドア2
3,24と、枠本体22の側部に縦に配設された補強枠
25…と、枠本体22の側部にて該枠本体22および補
強枠25…に取付けられた固定枠26…と、枠本体22
の上部に取付けられた補強アーム27…とからなるもの
である。枠本体22は、前述したごとく床板7を囲繞す
るよう基板10に配置固定されたもので、その前後に入
口Aおよび出口Bを形成したものである。ドア23,24
は、枠本体22の入口A側と出口B側とにそれぞれ配置さ
れたもので、枠本体22に回動可能に取付けられたもの
である。また、出口B側のドア24には前方に突出して
餌枠28が形成されている。この餌枠28は、図示略の
餌箱が着脱自在に取付けられるように形成されたもの
で、図1に示すように豚が保定装置本体3内に誘導保定
された際、餌箱が豚の鼻先に位置するようドア24に配
置されたものである。
【0012】固定枠26…は、それぞれ枠本体22と補
強枠25との間、あるいは補強枠25,25間に水平方
向に取付けられたもので、パイプジョイント29a,29
b…によって上下方向に移動可能に固定されたものであ
り、枠本体22を補強するとともに、前述した保定具2
のフック6を引っ掛けてこれを係止させるためのもので
ある。ここで、パイプジョイント29aは枠本体22と
固定枠26とをT字状に連結するためのもので、パイプ
ジョイント29bは図4に示すように補強枠25と固定
枠26,26とを十字状に連結するためのものである。
パイプジョイント29bは、十字状のパイプを半割りに
してなる一対の半割りパイプ30,30が、固定枠26,
26のそれぞれの端部と補強枠25とを包んだ状態で螺
子結合され、これによって固定枠26,26のそれぞれ
の端部を挟持してこれらを補強枠25に着脱可能に固定
するものである。なお、パイプジョイント29aも同様
の構成からなるものである。
強枠25との間、あるいは補強枠25,25間に水平方
向に取付けられたもので、パイプジョイント29a,29
b…によって上下方向に移動可能に固定されたものであ
り、枠本体22を補強するとともに、前述した保定具2
のフック6を引っ掛けてこれを係止させるためのもので
ある。ここで、パイプジョイント29aは枠本体22と
固定枠26とをT字状に連結するためのもので、パイプ
ジョイント29bは図4に示すように補強枠25と固定
枠26,26とを十字状に連結するためのものである。
パイプジョイント29bは、十字状のパイプを半割りに
してなる一対の半割りパイプ30,30が、固定枠26,
26のそれぞれの端部と補強枠25とを包んだ状態で螺
子結合され、これによって固定枠26,26のそれぞれ
の端部を挟持してこれらを補強枠25に着脱可能に固定
するものである。なお、パイプジョイント29aも同様
の構成からなるものである。
【0013】また、このような保定装置本体3には、そ
の入口A側と出口B側とにそれぞれ豚を誘導するとともに
その歩行を補助するための踏み板31,31が配設され
ている。これら踏み板31,31は、基台9の前後にそ
れぞれ着脱自在に取付けられたもので、床板7と地面あ
るいは床面との段差をなくして豚を歩行を容易にするた
めのものである。
の入口A側と出口B側とにそれぞれ豚を誘導するとともに
その歩行を補助するための踏み板31,31が配設され
ている。これら踏み板31,31は、基台9の前後にそ
れぞれ着脱自在に取付けられたもので、床板7と地面あ
るいは床面との段差をなくして豚を歩行を容易にするた
めのものである。
【0014】このような構成の保定装置1を用い、例え
ば雌豚に受精卵移植を施すには、まず制御ボックス17
のリモコンを操作することにより昇降機構12,12を
作動させて床板7を最下位にまで下降させておき、その
状態で踏み板31上を歩かせて雌豚を枠部8内の床板7
上に誘導し、ドア23を閉める。次に、昇降機構12,
12を作動させることによって床板7を最上位あるいは
その近傍まで上昇させ、その状態で保定具2の支持部4
を雌豚の前脚あるいは後脚の付け根の間にあて、かつ吊
り部5…を図1に示すように脚の前後左右に一本ずつ通
しさらに枠本体の22の補強アーム27を取付けた枠2
2aの上を通してその先端のフック6…を適宜な位置の
固定枠26にそれぞれ引っ掛け、これらを係止させる。
同様に、他方の脚にも保定具2を通し、そのフック6…
を固定枠26にそれぞれ係止させる。また、必要に応
じ、腹部にも同様の操作によって保定具2をとりつけて
もよい。ここで、固定枠26は上下方向に移動可能にな
っていることから、雌豚の体型に応じてその位置に調整
することにより、フック6…が容易に引っ掛けられるよ
うになっている。
ば雌豚に受精卵移植を施すには、まず制御ボックス17
のリモコンを操作することにより昇降機構12,12を
作動させて床板7を最下位にまで下降させておき、その
状態で踏み板31上を歩かせて雌豚を枠部8内の床板7
上に誘導し、ドア23を閉める。次に、昇降機構12,
12を作動させることによって床板7を最上位あるいは
その近傍まで上昇させ、その状態で保定具2の支持部4
を雌豚の前脚あるいは後脚の付け根の間にあて、かつ吊
り部5…を図1に示すように脚の前後左右に一本ずつ通
しさらに枠本体の22の補強アーム27を取付けた枠2
2aの上を通してその先端のフック6…を適宜な位置の
固定枠26にそれぞれ引っ掛け、これらを係止させる。
同様に、他方の脚にも保定具2を通し、そのフック6…
を固定枠26にそれぞれ係止させる。また、必要に応
じ、腹部にも同様の操作によって保定具2をとりつけて
もよい。ここで、固定枠26は上下方向に移動可能にな
っていることから、雌豚の体型に応じてその位置に調整
することにより、フック6…が容易に引っ掛けられるよ
うになっている。
【0015】次いで、昇降機構12,12を作動させて
床板7を徐々に下降せしめ、さらに、一方の昇降機構1
2のみを作動させて例えば図1中二点鎖線で示すように
床板7の後脚側のみを前脚側に比べて適宜に下降させ
る。このようにして床板7を下降させると、保定具2,
2のそれぞれの吊り部5が次第に緊張し、ついには支持
部4,4が雌豚の脚の付け根の間を持ち上げるようにな
る。そして、雌豚の脚が床板7にやっと着くぐらいの位
置になるまで床板の7の下降を行ない、昇降機構12,
12の作動を停止する。なお、床板7を下降するにあた
っては、雌豚の個々の性状に基づき、例えば操作中にお
いて雌豚の暴れ具合等を観察することにより、前脚側を
後脚側より下げるか、あるいはその逆にするか、さらに
は水平にするかを決める。
床板7を徐々に下降せしめ、さらに、一方の昇降機構1
2のみを作動させて例えば図1中二点鎖線で示すように
床板7の後脚側のみを前脚側に比べて適宜に下降させ
る。このようにして床板7を下降させると、保定具2,
2のそれぞれの吊り部5が次第に緊張し、ついには支持
部4,4が雌豚の脚の付け根の間を持ち上げるようにな
る。そして、雌豚の脚が床板7にやっと着くぐらいの位
置になるまで床板の7の下降を行ない、昇降機構12,
12の作動を停止する。なお、床板7を下降するにあた
っては、雌豚の個々の性状に基づき、例えば操作中にお
いて雌豚の暴れ具合等を観察することにより、前脚側を
後脚側より下げるか、あるいはその逆にするか、さらに
は水平にするかを決める。
【0016】このようにして、雌豚をその脚が床板7に
やっと着く程度となるように保定具2,2で保定する
と、雌豚は暴れるには脚元が不安定であり、かつ暴れた
場合に保定具2,2によってその動きが制限してしまう
ためか非常におとなしくなる。そして、このように雌豚
がおとなしく静止した状態では保定具2,2が雌豚を締
め付けることがなく、したがって雌豚の下腹部もとくに
圧迫しないことから、受精卵移植にも全く支障がない。
なお、この操作の際餌枠28に餌を入れた餌箱をおいて
おけば、雌豚は安心するためかより一層おとなしくな
る。
やっと着く程度となるように保定具2,2で保定する
と、雌豚は暴れるには脚元が不安定であり、かつ暴れた
場合に保定具2,2によってその動きが制限してしまう
ためか非常におとなしくなる。そして、このように雌豚
がおとなしく静止した状態では保定具2,2が雌豚を締
め付けることがなく、したがって雌豚の下腹部もとくに
圧迫しないことから、受精卵移植にも全く支障がない。
なお、この操作の際餌枠28に餌を入れた餌箱をおいて
おけば、雌豚は安心するためかより一層おとなしくな
る。
【0017】このように雌豚を暴れることなくおとなし
い状態で保定した後、非外科的な受精卵移植、すなわち
子宮頸管経由の受精卵移植を行ない、その後再度床板7
を上昇させ、保定具2,2を枠部8および雌豚の脚の付
け根から取り外す。そして、床板7を最下位まで下降さ
せ、ドア24を開けて踏み板31上に誘導し、保定装置
本体2から外へ出す。
い状態で保定した後、非外科的な受精卵移植、すなわち
子宮頸管経由の受精卵移植を行ない、その後再度床板7
を上昇させ、保定具2,2を枠部8および雌豚の脚の付
け根から取り外す。そして、床板7を最下位まで下降さ
せ、ドア24を開けて踏み板31上に誘導し、保定装置
本体2から外へ出す。
【0018】このような保定装置1にあっては、保定具
2,2により雌豚を下から持ち上げるようにして保定
し、かつ脚がやっと着く程度に床板の高さを調節するこ
とができ、しかも雌豚の性状に合わせて床板7を前後方
向に傾けることができるので、雌豚を暴れさせることな
くおとなしい状態で保定することができる。
2,2により雌豚を下から持ち上げるようにして保定
し、かつ脚がやっと着く程度に床板の高さを調節するこ
とができ、しかも雌豚の性状に合わせて床板7を前後方
向に傾けることができるので、雌豚を暴れさせることな
くおとなしい状態で保定することができる。
【0019】なお、前記実施例の保定装置1には、図1
および図3中二点鎖線に示すように補強枠25…間の下
部にそれぞれ板33を取付け、これにより豚の脚が保定
装置本体3から飛び出さないようにするのが望ましい。
そしてこの場合、板33を補強枠25,25間に取付け
るには、補強枠25,25の、それぞれが互いに対向す
る側の周面にフランジを設け、板33が枠部8の内側に
も外側にもはみださないようにフランジに着脱自在に固
定するのが望ましい。
および図3中二点鎖線に示すように補強枠25…間の下
部にそれぞれ板33を取付け、これにより豚の脚が保定
装置本体3から飛び出さないようにするのが望ましい。
そしてこの場合、板33を補強枠25,25間に取付け
るには、補強枠25,25の、それぞれが互いに対向す
る側の周面にフランジを設け、板33が枠部8の内側に
も外側にもはみださないようにフランジに着脱自在に固
定するのが望ましい。
【0020】また、図1に示した実施例においては、制
御ボックス17を地面あるいは床に置いて使用する状態
を示したが、保定装置1を狭い所、あるいは下が濡れて
いる所などで使用する場合には、図1中二点鎖線で示す
ように補強アーム27,27上にアングルボックス32
を組み、その中に制御ボックス17をを収納するように
してもよい。さらに、前記実施例では本考案の家畜用保
定装置を豚の保定に使用したが、これに限定されること
なく山羊や羊等の保定にも使用でき、さらには受精卵移
植のための保定に限らず子宮洗浄、採血、蹄や四肢の治
療などを行なう際の保定にも使用できる。
御ボックス17を地面あるいは床に置いて使用する状態
を示したが、保定装置1を狭い所、あるいは下が濡れて
いる所などで使用する場合には、図1中二点鎖線で示す
ように補強アーム27,27上にアングルボックス32
を組み、その中に制御ボックス17をを収納するように
してもよい。さらに、前記実施例では本考案の家畜用保
定装置を豚の保定に使用したが、これに限定されること
なく山羊や羊等の保定にも使用でき、さらには受精卵移
植のための保定に限らず子宮洗浄、採血、蹄や四肢の治
療などを行なう際の保定にも使用できる。
【0021】
【考案の効果】以上説明したようにこの考案の家畜用保
定装置は、保定具の支持部を家畜の脚の付け根間にあて
た状態で吊り部の先端部を固定枠に固定し、その状態で
昇降機構によって床板の高さを調節することにより、脚
がやっと床板に着く程度の状態または完全に宙に浮かせ
た状態で家畜を保定するようにしたものであるから、家
畜を暴れさせることなくおとなしく立った状態で保定す
ることができ、したがって受精卵移植や子宮洗浄、採
血、蹄や四肢の治療などを容易に行なうことができる。
定装置は、保定具の支持部を家畜の脚の付け根間にあて
た状態で吊り部の先端部を固定枠に固定し、その状態で
昇降機構によって床板の高さを調節することにより、脚
がやっと床板に着く程度の状態または完全に宙に浮かせ
た状態で家畜を保定するようにしたものであるから、家
畜を暴れさせることなくおとなしく立った状態で保定す
ることができ、したがって受精卵移植や子宮洗浄、採
血、蹄や四肢の治療などを容易に行なうことができる。
【図1】本考案の家畜用保定装置の一実施例を示す概略
構成図である。
構成図である。
【図2】保定具の概略構成図である。
【図3】保定装置本体の概略構成図である。
【図4】枠部の要部斜視図である。
1 家畜用保定装置 2 保定具 3 保定装置本体 4 支持部 5 吊り部 7 床板 8 枠部 12 昇降機構 26 固定枠
Claims (1)
- 【請求項1】 豚等の家畜を保持するための保定具と、
家畜を収容保定する檻状の保定装置本体とからなり、前
記保定具が前脚あるいは後脚の付け根近傍を下から支持
する支持部と、この支持部の周部より延びる少なくとも
4本の細帯状の吊り部とからなり、前記保定装置本体が
矩形板状の床板とこの床板の外周を囲繞する枠部とを具
備し、前記床板の長手方向の前後の下方にそれぞれ該床
板の一方の側を昇降せしめる昇降機構が設けられ、前記
枠部における床板長手方向の前側と後側とにそれぞれ入
口と出口とが設けられ、該枠部の側部に前記吊り部の先
端部を固定するための固定枠が水平方向に延びかつ上下
方向に移動可能に設けられてなることを特徴とする家畜
用保定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1406891U JP2542720Y2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 家畜用保定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1406891U JP2542720Y2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 家畜用保定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059519U JPH059519U (ja) | 1993-02-09 |
JP2542720Y2 true JP2542720Y2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=11850787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1406891U Expired - Lifetime JP2542720Y2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 家畜用保定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542720Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101015968B1 (ko) | 2008-12-16 | 2011-02-23 | 대한민국 | 염소 인공수정용 홀더 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101577380B1 (ko) * | 2015-10-26 | 2015-12-28 | 한국마사회 | 경주마 악벽 교정장치 |
CN114948323B (zh) * | 2022-05-11 | 2024-06-14 | 安徽农业大学 | 一种霍寿黑猪保定方法 |
CN114732975A (zh) * | 2022-05-17 | 2022-07-12 | 青岛农业大学 | 一种基于机器视觉的智能化动物采血装置及方法 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP1406891U patent/JP2542720Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101015968B1 (ko) | 2008-12-16 | 2011-02-23 | 대한민국 | 염소 인공수정용 홀더 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH059519U (ja) | 1993-02-09 |
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Date | Code | Title | Description |
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