JP2536287B2 - 選言標準形の確率論理を用いる分類装置 - Google Patents

選言標準形の確率論理を用いる分類装置

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JP2536287B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は選言標準形型確率論理を
用いる分類装置に関し、特に、個人差などの例外規則を
含む分類規則(もしくは診断規則、判断規則)を人にわ
かり易い確率論理として保持し、これを用いて自動的に
分類(もしくは診断、判断)を行い、また、得たい出力
から逆向きに入力の目標値を示すことで、医療、医用工
学分野での診断、 およびそれに基づく治療・制御を支
援する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】分類規則を人にわかりやすい規則として
記述し、利用するための装置としては、汎用エキスパー
トシェルがある。これは、専門家の知識をルールとして
記述しておき、これを用いて、順次場合分けを行うこと
で分類処理を行うものである。汎用エキスパートシェル
については、「AI総覧」、昭和62年、フジテクノシ
ステムから出版された本の139〜183頁に「エキス
パートシステム」と題して、溝口文雄氏らによって詳し
く説明されている。
【0003】また、定量的な分類規則を記述し利用する
ための表現として、ファジー論理がある。これは、「高
い」「低い」などの概念を温度などの実数と関係づける
メンバシップ関数を主観的に決めておき、それらのメン
バシップ関数にファジー推論規則を用いることで分類を
行うことができる。ファジー論理については、「ファジ
ー理論とその応用」と題して、昭和64年にサイエンス
社から出版された本(水本雅晴 著)に詳しい。
【0004】ファジー論理のメンバシップ関数と推論規
則を半自動的に学習しようとする試みとしてファジーニ
ューラルネットワークが知られている。これは、メンバ
シップ関数と推論規則の候補を積和型のニューラルネッ
トワークで表現し、ニューラルネットワークの学習方式
を用いて、それらを最適化しようとするものである。フ
ァジーニューラルネットワークの例としては、平成3年
に、「A Study on Fuzzy Model
ing Using Fuzzy Neural Ne
tworks.」「ア スタディーオンファジー モデ
リング ユージングニューラルネットワークス」と題し
て、「Proceedings ofthe IFE
S’91」「プロシーディングス オブ ザ アイ エ
フイーエス91」第1巻の562〜573頁に、広川
氏、古橋氏、内川氏、田川氏によって発表されたファジ
ーネットワークがある。
【0005】他に、分類規則を人に分かりやすい規則と
して記述する装置には、平成2年、「The thir
d annual workshop on comp
utational learning theor
y」「ザ サード アニュアルワークショップ オン
コンピュテーショナル ラーニングセオリー」論文集
の、67頁〜81頁に、山西健司氏により「A lea
rning criterion for stoch
astic rules.」「ア ラーニングクライテ
リオンフォーストカスチック ルールズ」と題して発表
された、確率決定リストがある。これは、分類規則を決
定リスト構造で表現された条件付き確率として表現する
ものである。分類規則を半自動的に学習する装置として
は、他にフィードフォワード型ニューラルネットワーク
モデルがある。フィードフォワード型ニューラルネット
ワークモデルは、平成元年、「PDPモデル:認知科学
とニューロン回路網の探索」と題して産業図書から発行
された本(D.E. Rumelhart「ディー イ
ーラメルハート」氏ら著、甘利俊一氏ら訳)に詳しく説
明されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】医療、医用工学分野で
の診断およびそれに基づく治療・制御を支援する装置
は、臨床検査結果等の入力をもとに、病名もしくは必要
な治療内容等を導く定量的な専門家の知識を、分類規則
(診断規則、判断規則を含む)として保持し、これを用
いて自動的に分類できねばならない。そのためには専門
家により記述された既存の規則を分類規則に変換して、
装置に保持させる仕組みが併せて必要である。
【0007】また、より正確な分類を行うには、患者の
個人差、装置の特性などの例外的規則もまた保持し、こ
れを用いて自動的に分類できる必要がある。
【0008】また、専門家により記述された既存の規則
が無い場合でも、専門家が分類した分類事例をもとに、
その背後にある分類規則を学習し、これを用いて分類可
能な仕組みが必要である。
【0009】同様に、専門家により記述された例外的規
則が無い場合、専門家の行った例外的分類事例をもと
に、その背後にある例外的分類規則を学習し、これを用
いて分類可能な仕組みが必要である。
【0010】また、特に医療場面では、分類装置の動作
が安全であるか妥当であるかを、人間が確認する必要が
あり、その為には装置が保持する分類規則を人にわかる
規則として提示する仕組みが必要である。
【0011】また、特に治療、制御といった制御的な処
置の場合は、予め或る目標とする結果(分類、診断、判
断の結果)が有り、その目標から逆に、生理指標等の入
力の目標値を推定し、これに向かって努力する場合が多
いので、或る出力の目標値から逆に入力の目標値を導く
仕組みが必要である。
【0012】以上をまとめれば、 1.分類規則(もしくは診断規則、判断規則)を、定量
性が保証され、しかも人にわかり易い規則表現としてと
して保持し、これに基づいて半自動的に分類処理を行う
ことができ、既存の分類規則を、その規則表現に変換し
て利用でき、 2.個人差などの例外的分類規則を保持し、これを用い
て分類でき、 3.分類事例を用いて、その規則表現を半自動的に学習
でき、 4.例外的分類事例から例外的分類規則を半自動的に学
習でき、 5.装置が保持している分類規則を人にわかる規則とし
て抽出でき、 6.目的とする出力から入力の目標値を逆向き得ること
ができる 分類装置が必要であるが、このような装置を実現した例
はまだ無い。汎用エキスパートシェルの知識表現は基本
的には定性的であり、定量的推論に向かない。また汎用
エキスパートシェルにおける知識の獲得は、知識エンジ
ニアによるインタビュー、規則の分類整理、さらにプロ
グラムによる規則の記述という手間が必要で、半自動的
な知識獲得機能を欠く。ファジー論理は、人にわかり易
い定量的な分類規則を構成できるが、そのメンバーシッ
プ関数を決める根拠が不明確で、最大値や最小値を用い
るなど推論規則の定量性に問題が残る。また、メンバシ
ップ関数の設定に熟練を要するという問題も指摘されて
いる。
【0013】ファジーニューラルネットワークは、ニュ
ーラルネットワークの学習機能を利用することで、後者
の問題を解消したが、メンバーシップ関数の意味付け、
推論の定量性の問題は依然残る。
【0014】フィードフォワード型ニューラルネットワ
ークは必要数のニューロン素子を用意し、入力値と分類
結果から成る学習データセットを提示するだけで、半自
動的に分類規則を学習でき、手間を省くことができる
が、学習の結果得られる規則を人が理解することができ
ない。それゆえ、学習結果を人間が吟味することが難し
く、安全を保証することが困難であり、また不都合が生
じた場合の原因特定が困難である。
【0015】例外的規則を学習可能なニューラルネット
ワークとしては、特願平2−198929号の「追記学
習パターン認識装置」があるが、追記学習に使われる素
子は、線形和型ニューロンであるため、やはり論理を追
うことが難しい。
【0016】また、ニューラルネットワークが分類規則
を獲得するには分類事例からの学習を通じてのみなさ
れ、エキスパートシステムのように既存の知識を直接利
用することができない。
【0017】確率決定リストは、人にわかり易く推論の
定量性も保証されているが学習に際してリストの構造を
効率的に構成する手段が未発達のため、学習能力面で問
題が残る。
【0018】また、以上の従来技術は、得たい出力から
逆向きに、入力の目標値を示す手段を欠き、目標値を設
けた治療、制御、調節等の行為を支援することができな
い。すなわち従来の分類システムでは、先に挙げた6つ
の条件を満足できず、医療、医用工学分野での診断およ
びそれに基づく治療・制御を支援することができない。
【0019】本発明の目的は、 1.分類規則(もしくは診断規則、判断規則)を、定量
性が保証され、しかも人にわかり易い規則表現として保
持し、これに基づいて半自動的に分類処理を行うことが
でき、既存の分類規則を、その規則表現に変換して利用
でき、 2.個人差などの例外的分類規則を保持し、これを用い
て分類でき、 3.分類事例を用いて、その規則表現を半自動的に学習
でき、 4.例外的分類事例から例外的分類規則を半自動的に学
習でき、 5.装置が保持している分類規則を人にわかる規則とし
て抽出できる分類装置の提供にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明の分類
装置は、K個の所見項目に対応する入力確率P(Ei
k),(k=1,2,3,..K)を入力する入力部
と、選言標準形の確率論理で表現された規則のパラメタ
φjkおよびσijを保持するパラメタ部と、入力部に
設定された入力確率とパラメタ部に設定されたパラメタ
を、選言標準形の確率論理の式(I)に基づいて、出力
確率P(Eoi)を計算する出力確率計算部と、出力確
率をそのまま、もしくはグラフィックス出力するか、或
いは出力確率に対応する制御量として分類結果を出力す
る出力部とから成る分類部を有し、既存の分類規則を設
定する規則設定部と、規則設定部に設定された分類規則
に所見項目が全部で何種類あるか、また選言が幾つある
かを調べた後、各々の選言にどの所見項目が含まれるか
を調べ、j番目の選言にk番目の所見項目が含まれる場
合はφjkを1に、含まれない場合はφjkを0にし、
またi番目の出力項目にj番目の選言が含まれる場合は
σijを1に、そうでない場合はσijを0にする規則
分析部とからなる知識変換部を有し、計測値を入力確率
に変換し、前記分類部に入力する確率変換部を有する。
【数2】
【0021】本願第2の発明は、上述の第1の発明の分
類装置がさらに、前記規則設定部に設定された所与の分
類規則を用いて分類した場合に分類の精度が低下する事
例(例外事例)に対して、前記例外事例の特徴に合わせ
て前記分類部の出力を修正し、分類精度を向上させる補
正用例外規則のパラメタを保持する例外パラメタ部と、
入力確率が得られた際にそれが補正用例外規則の前件部
を満たすか否かを判定する例外判定部と、満たす場合に
は入力確率と補正用例外規則のパラメタとから前記出力
確率を補正用例外規則の式に従って修正して前記出力部
に渡し、満たさない場合には前記出力確率の修正を行わ
ないで前記出力部に渡す例外修正部を有することを特徴
とする。
【0022】本願第3の発明は、上述の第1の又は第2
の発明の分類装置がさらに、ある所見が入力確率で与え
られ、前記所見に対する分類結果が分類結果確率として
与えられる既存の過去の分類事例を得た時に、前記既存
の分類事例における入力確率を用いて前記分類部が出力
した出力確率と、前記既存の分類事例と同じ分類事例中
の分類結果確率との誤差を求める誤差計算部と、前記
差計算部が計算した誤差にもとづいて、前記誤差が小さ
くなる方向に前記パラメタ部のパラメタを修正するパラ
メタ修正部と、誤差が予め設定された許容値、すなわち
許容誤差以下になるまでパラメタの修正を繰り返させる
収束判定部とからなる規則学習部を有することを特徴と
する。
【0023】本願第4の発明は、上述の第2の分類装置
がさらに、前記規則設定部に設定された所与の分類規則
を用いて分類した場合に分類の精度が低下した既存の過
去の事例(補正用例外分類事例)において、前記補正用
例外分類事例における所見が補正用入力確率で与えら
れ、前記所見に対する分類結果が補正用例外分類結果確
率で与えられる既存の過去の補正用例外分類事例を得た
時に、前記既存の補正用例外分類事例の補正用例外入力
確率にもとづいて、前記例外修正部からの出力確率と、
補正用例外分類事例中の補正用例外分類結果確率のとの
間の誤差である補正誤差を計算する補正例外誤差計算部
と、補正誤差計算部が計算した補正誤差にもとづいて、
前記補正誤差が小さくなる方向に前記補正用例外パラメ
タ部のパラメタを修正する補正用例外パラメタ修正部
と、補正誤差が予め設定された許容誤差以下になるまで
補正用例外パラメタの修正を繰り返させる補正収束判定
部とからなる補正用例外規則学習部を有することを特徴
とする。
【0024】本願第5の発明は、上述の第1または第2
の発明の分類装置が、さらに、前記分類部のパラメタ
部、もしくは前記、例外パラメタ部のパラメタを二値化
する規則二値化部と、二値化されたパラメタから選言標
準形型の分類規則を出力する規則出力部とからなる規則
抽出部を有することを特徴とする。
【0025】次に、上記本発明を応用し、目的とする出
力から入力の目標値を逆向きに得ることができる分類装
置を参考までに示す。上述の第1の発明の分類装置がさ
らに、前記分類部を用いて、目的とする出力確率を得る
為に必要な入力確率を逆推定するために、目的とする出
力確率を設定する目的出力設定部と、入力確率を保持す
る入力保持部と、入力保持部の入力確率を用いて分類装
置が出力した出力確率と目的とする出力確率との誤差
(想起誤差)を求める想起誤差計算部と、想起誤差が予
め設定された許容想起誤差以下になるまで、入力の修正
を繰り返させる想起収束判定部と、想起誤差が許容想起
誤差以下になった後、入力保持部が保持する入力確率を
出力する想起確率出力部を有することを特徴とする。
【0026】本発明の分類装置は、K個の所見項目に対
応する入力確率P(Eik),(k=1,2,3,..
K)を入力する入力部と、選言標準形の確率論理で表現
された規則のパラメタφjkおよびσijを保持するパ
ラメタ部と、入力部に設定された入力確率とパラメタ部
に設定されたパラメタを、選言標準形の確率論理の式
(I)に基づいて、出力確率P(Eoi)を計算する出
力確率計算部と、出力確率をそのまま、もしくはグラフ
ィックス出力するか、或いは出力確率に対応する制御量
として分類結果を出力する出力部とから成る分類部を有
し、既存の分類規則を設定する規則設定部と、規則設定
部に設定された分類規則に所見項目が全部で何種類ある
か、また選言が幾つあるかを調べた後、各々の選言にど
の所見項目が含まれるかを調べ、j番目の選言にk番目
の所見項目が含まれる場合はφjkを1に、含まれない
場合はφjkを0にし、またi番目の出力項目にj番目
の選言が含まれる場合はσijを1に、そうでない場合
はσijを0にする規則分析部とからなる知識変換部を
有し、計測値を入力確率に変換し、前記分類部に入力す
る確率変換部を有することから、分類規則(もしくは診
断規則、判断規則)を、定量性が保証され、しかも人に
わかり易い規則表現として保持し、これに基づいて半自
動的に分類処理を行うことができ、既存の分類規則を、
その規則表現に変換して利用できる。
【数3】
【0027】さらに、前記規則設定部に設定された所与
の分類規則を用いて分類した場合に分類の精度が低下す
る事例(例外事例)に対して、前記例外事例の特徴に合
わせて前記分類部の出力を修正し、分類精度を向上させ
る補正用例外規則のパラメタを保持する例外パラメタ部
と、入力確率が得られた際にそれが補正用例外規則の
件部を満たすか否かを判定する例外判定部と、満たす場
合には入力確率と補正用例外規則のパラメタとから前記
出力確率を補正用例外規則の式に従って修正して前記出
力部に渡し、満たさない場合には前記出力確率の修正を
行わないで前記出力部に渡す例外修正部を有することか
ら、個人差などの例外的分類規則を保持し、これを用い
て分類できる。
【0028】さらに、ある所見が入力確率で与えられ、
前記所見に対する分類結果が分類結果確率として与えら
れる既存の過去の分類事例を得た時に、前記既存の分類
事例における入力確率を用いて前記分類部が出力した出
力確率と、前記既存の分類事例と同じ分類事例中の分類
結果確率との誤差を求める誤差計算部と、前記誤差計算
部が計算した誤差にもとづいて、前記誤差が小さくなる
方向に前記パラメタ部のパラメタを修正するパラメタ修
正部と、誤差が予め設定された許容値、すなわち許容誤
差以下になるまでパラメタの修正を繰り返させる収束判
定部とからなる規則学習部を有することから、分類事例
を用いて、その規則表現を半自動的に学習できる。
【0029】さらに、前記規則設定部に設定された所与
の分類規則を用いて分類した場合に分類の精度が低下し
た既存の過去の事例(補正用例外分類事例)において、
前記補正用例外分類事例における所見が補正用入力確率
で与えられ、前記所見に対する分類結果が補正用例外分
類結果確率で与えられる既存の過去の補正用例外分類事
例を得た時に、前記既存の補正用例外分類事例の補正用
例外入力確率にもとづいて、第3の発明の分類装置が出
力した前記例外修正部からの出力確率と、補正用例外分
類事例中の補正用例外分類結果確率のとの間の誤差であ
る補正誤差を計算する補正例外誤差計算部と、補正誤差
計算部が計算した補正誤差にもとづいて、前記補正誤差
が小さくなる方向に前記補正用例外パラメタ部のパラメ
タを修正する補正用例外パラメタ修正部と、補正誤差が
予め設定された許容誤差以下になるまで補正用例外パラ
メタの修正を繰り返させる補正収束判定部とからなる
正用例外規則学習部を有することから、例外的分類事例
から例外的分類規則を半自動的に学習できる。
【0030】さらに、前記分類部のパラメタ部、もしく
は前記、例外パラメタ部のパラメタを二値化する規則二
値化部と、二値化されたパラメタから選言標準形型の分
類規則を出力する規則出力部とからなる規則抽出部を有
することから、装置が保持している分類規則を人にわか
る規則として抽出できる。
【0031】さらに、前記分類部を用いて、目的とする
出力確率を得る為に必要な入力確率を逆推定するため
に、目的とする出力確率を設定する目的出力設定部と、
入力確率を保持する入力保持部と、入力保持部の入力確
率を用いて分類装置が出力した出力確率と目的とする出
力確率との誤差(想起誤差)を求める想起誤差計算部
と、想起誤差を小さくする方向に入力保持部が保持する
入力確率を修正する入力修正部と、想起誤差が予め設定
された許容想起誤差以下になるまで、入力の修正を繰り
返させる想起収束判定部と、想起誤差が許容想起誤差以
下になった後、入力保持部が保持する入力確率を出力す
る想起確率出力部を有することから、目的とする出力か
ら入力の目標値を逆向き得ることができる。
【0032】
【実施例】本発明の分類装置は医療、医用工学分野での
診断およびそれに基づく治療・制御を支援する。まずそ
の支援例を示し、それらが本発明の分類装置により実現
できることを示し、次いで、個々の発明の具体的実現手
段を述べる。医療における診断・治療を支援する手段の
一例として糖尿病患者の血糖値制御システムを取り上げ
説明する。
【0033】このシステムは、糖尿病患者が身につける
か、その体内に埋め込み手術をすることで、常時血糖値
を正常に維持する装置で、未だ実現していないが、実現
が強く望まれているシステムである。糖尿病の中には、
インシュリンという血糖値を下げるホルモンの分泌が低
下することによって起こるものがあり、この場合の糖尿
病は、血糖値が正常範囲(約100mg/dl)に保た
れるように、インシュリンを血液中に投与すれば、その
症状を軽減できることが知られている。(昭和56年、
医科生理学展望と題して、W.F.Ganong,ダブ
リュー, エフ, ギャノン氏により書かれ、松田幸次
郎氏らにより翻訳され、丸善出版から出版された本の2
87〜299頁に詳しい)。
【0034】しかし、患者の血糖値の正常値は常に一定
では無く、食事や寒冷刺激、運動等で大きく変化する。
また、個々人によって、一定量のインシュリンの作用の
強さ(感受性)も異なることから、単に血糖値を計測し
ただけでは、うまく診断・治療を行うことができない。
【0035】患者の置かれた状態、例えば運動中である
とか、食後であるなどを、他の生理視標、例えば、体温
とか、消化ホルモンの濃度とかを計測することによっ
て、多角的に診断する必要があり、また、その個人のイ
ンシュリンに対する感受性を例外的規則として考慮する
必要がある。
【0036】血糖値、体温、消化ホルモン、インシュリ
ン濃度、といった検査値が与えられれば、専門医はそれ
をもとに、次に投与すべきインシュリンの量を決定でき
るが、糖尿病患者に専門医が常時付き添うことは不可能
なので、その診断・治療知識を代替できる装置が必要に
なる。
【0037】第1の発明を用いれば、患者の状態の判
定、インシュリンの投与量決定等に関する、記述された
規則、例えば、「患者が寒冷状態に置かれていたら、血
糖値がやや高くなるように、インシュリンの量を少な目
に投与する」といった規則を定量的な規則に変換して保
持し、それに基づいて診断を行い、その診断結果を用い
てインシュリンの投与装置を制御することができる。
【0038】投与装置としては、インシュリンの小さな
タンクからシリコンチューブとマイクロポンプを介して
患者の静脈に留置したカテーテルから血液中に投与し、
その投与量は、マイクロポンプの回転数を制御すること
で行う装置が一般に用いられる。例えば、それぞれの診
断結果に対してポンプの回転数を設定しておくことで、
診断・治療が実現する。
【0039】また、第2の発明を用いれば、患者個々人
のインシュリン感受性、例えば「この患者は、通常の半
分の量のインシュリンで十分効果がある」等の例外的規
則を装置が保持することができ、これに基づいてインシ
ュリン投与量を半減するなどの制御が可能になる。
【0040】また、例えば医師は検査値を見た時、非常
に多くのことを一瞬にして考えるがそうした作業は医師
自身でも記述することが困難なことが往々にしてある。
【0041】そうした場合でも第3の発明、第4の発明
を用いれば、診断・治療事例だけからその背後にある医
師の診断・治療規則を学習し、保持し、これを用いて診
断・治療を支援できる。また、安全の確認のために、シ
ステムが保持する診断・治療規則は定期的に医師の確認
を受ける必要があるが、第5の発明により、保持される
規則を医師に解釈可能な記述で提示できるので、最終的
な安全確認ができる。また、インシュリンタンク中の蓄
えが残りわずかな場合や、ポンプの電池の電力残量が少
なくなった場合は、逆に投与可能なインシュリンの量が
決まってしまうため、装置が保持している規則を逆に用
いて、患者がどう振る舞えば良いか、例えば「インシュ
リンの毎分投与可能量が減少したので、運動量を○○K
cal/分以下に、寒冷状態を避け、甘い食物は20グ
ラムまでに制限したほうが良い」といった情報を患者に
知らせる必要がある。
【0042】この機能は、本発明を応用し参考までに示
した目的出力設定部と想起誤差計算部、想起確率出力部
などを有する分類装置により実現できる。本発明は、以
上説明した糖尿病における血糖値制御システムの例だけ
でなく、心臓病を持つ患者のペースメーカーの制御、集
団検診時における迅速診断と生活指導等の場面にも応用
できる。こうした場合では計測する生理指標、診断項
目、制御対象が異なる以外、例に述べた血糖値制御シス
テムと同等の機能が必要とされ、同じく第1〜第5の発
によって、それらの機能が実現できる。
【0043】次に本発明の分類装置の具体的実現手段に
ついて説明する。
【0044】まず、本発明の分類装置が用いる分類規則
(診断規則、判断規則)の表現である「選言標準形の確
率論理」について簡単に説明する。標本空間Ωを、有限
人(M人)の専門家(医師)ωの集合とし、個々の専門
家にその診断の正しさを表す根元確率
【0045】
【数4】
【0046】を割り振る。(注:最初は専門家の優劣を
判定できないので、P(ω)=1/Mを仮定するが、診
断ケースを追跡調査することで診断の正否が判定できれ
ば、これを元に、診断結果が正しかった専門家のp
(ω)はより高く間違っていた専門家のp(ω)はより
低く付け換えることで、M人から得られる診断結果はよ
り正しいものとなる)この空間上の確率変数として所見
Χi(R,ω)と診断Xo(R,ω)とを導入する。X
iは専門家が血圧、体温、血糖値などの検査値ベクトル
Rを見たとき、個々の所見の項目、 例えば「熱があ
る」に対して与える確信度([0,1])であり、Xo
は、同時に診断項目、例えば「風邪である」に対して与
える確信度([0,1])である。
【0047】所見、もしくは診断の個々の要素をXkと
するとき、事象はE={ω|Tk≦Xk(ω)}(Tk
は或る閾値)、また、或る事象Eの確率は、
【0048】
数5】
【0049】で示される。我々が得たい診断結果とは一
人の専門家が与える主観値Xoでなく、Ωから得られる
p(Eo)である。k番目の所見項目に対応する事象を
Eik、i番目の診断項目に対応する事象をEoiとす
るとき、診断(分類)の過程はR→Xi→p(Ei)→
p(Eo)なる処理で表せる。
【0050】R→Xi→p(Ei),Xo→p(Eo)
の関係は実験的に定めることができ、また所見と診断の
項目名が明かなので解釈は容易だが、p(Ei)→p
(Eo)の解釈は一般には難しい。その解釈を可能にす
るため、以下で議論する定量的論理表現を用いる。
【0051】集合算∪、∩、−は、命題算の諸公式を満
たし、∪,∩,−で書かれた全ての式は選言標準形(D
NF:Disjunctive Normal For
m)に変換できる。
【0052】所見項目を十分用意すればEo をDNF 形式
の集合算でEo=∪ ∩ Eiと書けて、(Eo)=p
(∪ ∩ Ei)。ところで
【0053】
【数6】
【0054】なので、p(Eo)を求めるには2段階に
わたって積集合の確率(同時確率)を求める必要があ
る。しかし、データから診断に寄与する同時確率を求め
ることは一般に困難なので、周辺確率を用いて次式のよ
うに近似する。
【0055】
【数7】
【0056】(1)の両辺の対数をとれば、
【0057】
【数8】
【0058】λkは、同時確率の対数尤度を周辺確率の
それを用いて表現する際の重み、つまり、個々の周辺確
率の「同時確率への寄与の大きさ」である。λkが大き
いEikは、∩Eiを他より大きく左右する。逆にλk
が0に近いEikは、∩Eiを左右しない。つまり積事
象に含まれないといってよい。(1)の方式を使えば、
【0059】
数9】
【0060】(2)を選言標準形の確率論理(または拡
張DNF)と呼ぶ。
【0061】この式は容易に多重化できて
【0062】
【数10】
【0063】σは和∪にどの積∩が寄与するかを表し、
φは積∩にどの周辺確率が寄与するかを表しておりパラ
メタσとφを保持することで入力確率p(Eik)をも
とに出力確率p(Eoi)を求めることができる。
【0064】以下に示す実施例は、その上にソフトウェ
アを保持した、単数または、複数の日本電気(株)製、
ワークステーションEWS−4800シリーズと同等の
ワークステーション、もしくはパーソナルコンピュータ
PC−H98 model 100と同等のパーソナル
コンピュータであるコンピュータ001、これらに付随
するキーボード、付加して用いるRS−232Cボー
ド、GPIBボード、イーサネットボード、例えば日本
電気(株)PC−H98−B04などの入力手段00
2、コンピュータ001に付随するディスプレイ、付加
して用いるRS−232Cボード、GPIBボード、イ
ーサネットボード、例えば日本電気(株)PC−H98
−B04などの出力手段003によって実現できる。図
1は第1の発明の基本構成図である。第1の発明の分類
装置は、知識変換部1006、分類部1000、確率変
換部1005とから成る。
【0065】分類部1000は、入力確率2001を入
力する入力部1001、選言標準形の確率論理のσとφ
からなるパラメタ2002を保持するパラメタ部100
2、そのパラメタ2002と入力確率2001とから出
力確率2003を計算する出力確率計算部1003と、
出力確率2003をそのまま、もしくは加工して分類結
果2004として出力する出力部1004とから成る。
【0066】知識変換部1006は、記述された既存の
規則をパラメタ2002に変換してパラメタ部1002
に設定する部分で、既存の分類規則3000を設定する
規則設定部1008と、分類規則3000を分析してパ
ラメタ2002を得て、パラメタ部1002に設定する
規則分析部1007とからなる。
【0067】確率変換部1005は、実数値である計測
値2000を入力確率2001に変換し、入力部100
1に入力する。
【0068】まず、知識変換部1006の規則設定部1
008に、選言標準形で記述された分類規則3000を
設定する。選言標準形で記述された分類規則とは、所見
項目、例えば「血糖値がやや高い」等をAk(k=1,
2…)で表すとき、「(A1かつ A2 かつ A3)
または (A4 かつ A5)または ..ならば
B」のように、「かつ」でつながれた連言を「または」
で加え合わせた選言形の表現を前件部に持つ規則を指
す。
【0069】規則分析部1007は、まず分類規則30
00の前件部の所見項目が全部で何種類あるか(その総
数をk個とする)、また選言が幾つあるか(その総数を
j個とする)を調べる。つぎに、各々の選言にどの所見
項目が含まれるかを調べ、j番目の選言にk番目の所見
項目が含まれる場合はφjkを1に、含まれない場合は
0にする。また、各々の出力項目にj番目の選言が含ま
れる場合は、σijを1に、そうでない場合は0にす
る。
【0070】こうして得られたパラメタ2002(σ,
φの組)をパラメタ部1002に設定する。規則設定部
1008への分類規則3000の設定は、入力手段00
2により、また規則分析部1007の処理はコンピュー
タ001により実現できる。確率変換部1005は、実
数値である計測値と入力確率の関係を保持しておき、計
測値2000が得られた時、これに対応する確率値を分
類部の入力部1001に設定する。計測値2000の入
力は、入力手段002で実現でき、入力確率2001へ
の変換処理は、規則分析部を構成したのと同じコンピュ
ータ001を用いて実現できる。
【0071】分類部1000の出力確率計算部1003
は、パラメタ部1002に設定されたパラメタ2002
と入力部1001に設定された入力確率2001から、
(3)式に基づいて出力確率2003(p(Eoi)に
相当)を計算し、出力部1004に送る。出力部100
4は、出力確率2003をグラフィクス出力するかもし
くは、出力確率2003と制御量の関係を保持してお
き、出力確率2003に対応する制御量として分類結果
2004を出力する。入力部1001、パラメタ部10
02、出力確率計算部1003は、規則分析部100
7、確率変換部1005を実現したのと同じコンピュー
タ001を用いて、また出力部1004は出力手段00
3を用いて実現できる。次に第2の発明の実現手段につ
いて説明するが、その前に第2の発明が扱う例外的規則
の表現について説明しておく。
【0072】ここで例外的規則の表現には、AND型ユ
ニットによる追加学習素子(ALU:Additive
Learning Units)を用いる。
【0073】AND型ユニットの基本構成は
【0074】
【数11】
【0075】であり選言標準形の確率論理における、各
所見項目の選言への寄与を示す式と数式的に同じであ
る。
【0076】(4)式より、
【0077】
【数12】
【0078】でAND型ユニットの出力は、入力重みベ
クトルとlog(Eik)、k=1,2…,kなるベク
トルL の内積に比例する。log(Eik)は全て0以
下であり、0≦wkだから wk=−log p(Eik)/|L| (5) とし、Q=1−qを出力するユニットALUを考える。
【0079】これによりqはωのベクトルとLが逆平行
のとき最小になり、その時ALUの出力Q が最大とな
る。或る例外データが得られた時、(5)に従ってωを
決め、これを保持すればLを記憶したことになる。Q
は、出力結合重みγib(b:ALUに付けられた番
号)を介して出力確率2003を修正する。
【0080】γibの正負に応じて興奮性ALU、抑制
性ALUを区別する。
【0081】ALUを加えた分類部の規則は、
【0082】
【数13】
【0083】ここでf[x,θ]は、ALUのために新
たに定義する閾値関数で、xが閾値θを越える場合のみ
(発火と呼ぶ)xを出力し、それ以外は1を出力する関
数である。この閾値関数を用いることで、ALUは以前
学習した個人差データに近いデータに対しても反応す
る。
【0084】このような場合つまり、入力確率2001
が例外規則の前件部を満たす場合に、f[]が発火する
ことになる。
【0085】図2は第2の発明の分類装置の基本構成図
である。網掛け部分が第1の発明と異なる。
【0086】第2の発明は分類部1000に加えて例外
パラメタ部1010と、例外判定部1011、例外修正
部1009を有する。
【0087】例外パラメタ部1010には、まず入力手
段002を用いて例外規則パラメタ2005(ω,γ)
を設定する。例外判定部1011は、上記f[]なる閾
値関数の処理を行う部分で、例外パラメタ2005と入
力確率2001から(7)式に従って計算されたqbが
θbよりも大きければ、qbからなる例外信号2007
を例外修正部1009に渡す。例外修正部1009は、
例外信号2007を受けた場合、(6)式に従って出力
確率2003を修正した後、修正出力確率3002とし
て出力部1004に渡す。
【0088】例外信号2007を受けなかった場合は修
正を行わず、(3)式に従って計算される出力確率をそ
のまま修正出力確率3002として出力部1004に渡
す。例外パラメタ部1010と、例外判定部1011、
例外修正部1009は分類部1000を実現したのと同
じコンピュータ001を用いて実現することができる。
【0089】次に第3の発明の分類装置について説明す
るが、その前に学習の方式について説明する。選言標準
形の確率論理の学習とは、専門家の分類事例を用いて計
算される誤差
【0090】
【数14】
【0091】を、0≦φ,0≦σの制約下で最小化する
ようなφ,σの組を探索し決定することである。
【0092】これには、良く知られた非線形最適化手法
である最急降下法やPowell法、共役勾配法などを
用いることができる。前記の制約は、内点ペナルティ法
を用いることで満足できる。
【0093】最急降下法、共役勾配法、Powell
法、内点ペナルティ法は、「非線形計画法」と題して、
今野浩氏と山下浩氏により、昭和54年、日科技連から
出版された本の、それぞれ、140頁〜146頁、18
5頁〜192頁、175頁〜185頁、220頁〜22
4頁に詳しい。
【0094】例として最急降下法と内点ペナルティ法を
組み合わせた手法を述べる。最急降下法は、最少化する
評価関数の勾配を見て、最も勾配が急に下って行く方向
にパラメタを修正する方法である。勾配は評価関数を最
適化したいパラメタで微分した一階偏微分係数をもって
評価する。
【0095】内点ペナルティ法は、評価関数にペナルテ
ィ項を加えて、制約条件から外れそうになると無限大に
なるような、新たな評価関数を構成し、その関数上での
最適化を行うものである。通常、ペナルティ項に微小な
係数τ(準位数列) をかけておき、最小点に近付いた
ら、τを徐々に小さくすることで最終的には、ペナルテ
ィ項無しの、元の評価関数の最小点が求まる。
【0096】所見項目数をk、選言の数をJ、分類項目
数を|、分類事例数をN、入力確率データをx(k
n),k=1,2,…,N分類結果データをt(i
n),i=1,2,…,I,出力確率2003をs(i
n)とするとき、出力自乗誤差は
【0097】
【数15】
【0098】以下にこの評価関数に対して最急降下を行
う場合の計算式を示す。
【0099】
【数16】
【0100】パラメタ修正量Δ(t)は
【0101】
【数17】
【0102】また、φとσの探索を開始する点は、適当
なJを選んで、乱数を用いてφ、σを設定する方法もあ
るが、その他に第3の発明では新たに、分類事例から、
Jと、φ,σの初期値を推定する方法を用いる。この手
法について以下説明する。Eik,−Eikとその積集
合をFで表すとき、Fの各要素は1つの選言で表現でき
る。Eoiは、Fの要素の和で表されるので個々のデー
タがおちるFのうち、Eoiに含まれるものの数が選言
の数J になる。
【0103】選言1個は少なくとも1つの分類事例を表
現可能なので必要なJは分類事例数Nよりも小さい。逆
に楽天的に、より簡単な規則で診断を行う専門家が正し
い診断結果を与えるとして、(A∩B)∪(A∩−B)
=A,(A∩B)∪A=Aなる公式を用いて選言をでき
るだけ削減して得られるJ(inf)を考えると、実際
に必要なJはそれより幾らか大きいだろう。それで、J
はJ(inf)≦J≦Nなる範囲にあると推定できる。
以下、J(inf)を求める方法について述べる。
【0104】Fの各要素は、1:Eikを含む、0:−
Eikを含む、−1:共に含まれない、という三状態を
考えることで C =I(1)I(2)I(3)..I(k), I
(k)=1or−1 なるコードで表現できる。
【0105】今、 Fから二つの要素B1、B2を取り出
し、それぞれを表現するコードC1、C2のうち一文字
だけに関して、一方は1他方は0、もしくは少なくとも
一方が−1であり、他の文字列が全て等しいものを考え
よう。この時、B1∪B2=D(DはB1、B2の交わ
り)となりB1とB和はDを表すコードのみで表現でき
る。これを用いて、J(inf)を推定するアルゴリズ
ムを以下に構成する。
【0106】J(inf)の推定アルゴリズムAj 1:Jを0にする。 2:新しいデータをコード化しCnewを求めて3へ。
全てのデータについて終わったら停止。 3:保持されているColdのうち、Cnewと比較し
ていないものから順にd=|Cold−Cnew|を求
めて4へ。全てのColdと比較が終わったら5へ。 4: ・d=0なら2へ。 ・d=1なら、異なっている文字を−1にして、そのコ
ードを保持する。今比較したColdを消去して2へ。 ・d〉1で、異なっている文字のどちらか一方が−1な
ら2へ。そうでなければ3へ。 5:Jに1加える。Cnewを保持する。2へ。Ajが
停止した時、Jは必要な選言数を、また保持された個々
のColdは、選言が表す積をコードしている。Ajを
用いれば、データ数をNとして、最大n(n−1)/2
回の比較で選言数J を決定できる。
【0107】また、Cold を用いてφ、σの初期値を求
めることもできる。或る所見で決まる事象とその余事象
を同時に評価する場合を想定すれば、入力ノードを2k
個、選言をCold の個数すなわちJ 個用意し、1)σi
jを全て1とする。j番目のCold(j番目の選言に
相当)のk番目の文字が、
【0108】
【数18】
【0109】という操作を行えば良い。
【0110】図3は第3の発明の基本構成図である。
【0111】網掛け部分が第1発明、第2の発明と異な
る。
【0112】第3の発明の規則学習部1012は、入力
確率2001と分類結果確率2012から成る分類事例
2010中の入力確率2001を用いて前記分類部が出
力した出力確率2003と、分類データ中の分類結果確
率2012との誤差2008を求める誤差計算部101
3と、誤差計算部が計算した誤差2008にもとづい
て、誤差が小さくなる方向に前記パラメタ部1002の
パラメタ2002を修正するパラメタ修正部1014
と、誤差が、予め設定された許容誤差以下になるまでパ
ラメタ2002の修正を繰り返させる収束判定部101
5とからなる。
【0113】最急降下法と内点ペナルティ関数法を用い
た学習の場合を例にとり説明する。まず、分類事例20
10と許容誤差3003を収束判定部1015に、誤差
初期値3004を誤差計算部1013に、入力手段00
2を用いて設定する。次に収束判定部1015は、先に
述べた乱数を用いる方法もしくは、アルゴリズムAj を
用いてφ,σの探索開始点をもとめ、パラメタ部100
2に設定する。次に誤差計算部1013は、設定された
誤差初期値3004を誤差2008として収束判定部1
015に渡す。
【0114】収束判定部1015は、誤差2008と、
許容誤差3003とを比較し、誤差2008が許容誤差
3003よりも大きければ、保持する分類事例2010
中の入力確率2001を入力部1001へ、また入力確
率2001と組をつくる分類結果確率2012を誤差計
算部1013へ、全ての分類事例について終わるまで送
る。
【0115】送り終わったら、事例提示終了信号300
5を誤差計算部1013へ送る。誤差計算部1013
は、分類部1000が入力確率2001から計算した出
力確率2003と、収束判定部1015から送られて来
た分類結果確率2012とから(10)式に基づいて誤
差2008( t(in)−s(in))に相当。微係数
を用いないPowell法などの場合は、(8)式に基
づくHを誤差2008として計算する。)を計算し、事
例提示終了信号3005が来たらパラメタ修正部101
4へ送る。
【0116】パラメタ修正部1014では、誤差200
8とパラメタ2002とから(9)式、(10)式に基
づいて修正量を計算し、これをパラメタ2002に加え
て新しいパラメタ2002を求め、新パラメタ2009
新たにパラメタ部1002に設定する。
【0117】その際、誤差2008が充分小さければ
(例えば1.OE−3以下なら)、τを10分の1にす
るなどしてτを次第に小さくする。誤差計算部1013
からの誤差2008は、パラメタ修正部1014だけで
なく収束判定部1015にも送られ、収束判定部101
5は誤差2008と許容誤差3003とを比較し、誤差
2008が許容誤差3003よりも小さければ、修正停
止命令2011を誤差計算部1013、パラメタ修正部
1014に送り、活動を停止する。
【0118】そうでなければ、収束判定部1015、分
類部1000、誤差判定部1013、パラメタ修正部1
014は、先の処理を繰り返す。修正停止命令2011
をうけた誤差計算部1013、パラメタ修正部1014
は活動を停止する。
【0119】以上により、分類事例3003から診断規
則を学習する規則学習部1012の処理が実現できる。
【0120】分類事例2010の設定、許容誤差300
3の設定、誤差初期値3004の設定は入力手段002
を用いて実現でき、規則学習部1012の各部はコンピ
ュータ001により実現できる。次に第4の発明の実現
方法について説明するが、その前に例外規則の学習につ
いて説明しておく。
【0121】専門家が例外規則データとして(p(Ei
k),ti)を与えた時、
【0122】
【数19】
【0123】が誤差上限εを越える場合に、追加学習を
行う。個人差データが得られる度に前述のALUを追加
することも考えられるが、ALUの数をできるだけ増や
さないために以下の処理Aaを行う。
【0124】ALUを用いた例外規則の学習アルゴリズ
ムAa I .si<<tiの場合、 1:i番目の出力ノードにつながる発火中の抑制性AL
Uの閾値を上げ、発火を抑制する。そのALUの発火閾
値をθbとし、f[]が作用する前のALUの出力値を
q’b、とするときq’b+δ,(0<δ)を新たなθ
bとする。δは小さな非負実数。Er(i)<εとなれ
ば止める。これでも足りない場合は次へ進む。 2:i番目の出力ノードにつながる発火中の興奮性AL
Uの結合重みを強める。その総数をBn、それ以外の選
言とALUの出力をまとめてCで表すとき、
【0125】
【数20】
【0126】とすれば、
【0127】
【数21】
【0128】各興奮性ALUで均等に受け持つとして、 γib=(log(1−ti)−log C)/(Bn
log qb) とする。Er(i)<εとなれば止める。これでも足り
ない場合は次へ進む。3:興奮性ALUを追加する。追
加するALUの入力重みωbkはlog P(Eik)
が作るベクトルLと逆向きの単位ベクトルとし、出力重
みγibは、先に示した結合重みの強化と同じ式にて決
定する。 II.si>>tiの場合 1:i番目の出力ノードにつながる発火中の興奮性AL
Uの閾値を上げて発火を抑制する。これでも足りない場
合は次へ進む。 2:i番目の出力ノードにつながる発火中の抑制性AL
Uの結合重みを強める。これによりEr(i)<εとな
れば止める。これでも足りない場合は抑制性ALUを追
加する。
【0129】図4は第4の発明の分類装置の基本構成図
である。
【0130】網掛け部分が第1の発明、第2の発明、第
3の発明と異なる。
【0131】第4の発明は、例外入力確率2015と例
外分類結果確率2018とから成る例外分類事例201
4中の例外入力確率2015を用いて第2の発明の分類
装置が出力した出力確率2003と、例外分類結果確率
2018の間の誤差を計算する例外誤差計算部1016
と、例外誤差計算部1016が計算した例外誤差201
9にもとづいて、例外誤差2019が小さくなる方向に
前記例外パラメタ部1010の例外パラメタ2005を
修正する例外パラメタ修正部1017と、例外誤差20
19が予め設定された例外許容誤差3006以下になる
まで例外パラメタ2005の修正を繰り返させる例外収
束判定部1018とからなる。まず、例外分類事例20
14と例外許容誤差3006を例外収束判定部1018
に、例外誤差初期値3007を例外誤差計算部1016
に設定する。また、例外パラメタ部1010のパラメタ
を全て消去する。
【0132】次に例外誤差計算部1016は、例外誤差
初期値3007を例外誤差2019として例外収束判定
部1018に送る。
【0133】1)例外収束判定部1018は、例外誤差
2019と例外許容誤差3006を比較して、例外誤差
2019が、例外許容誤差3006よりも大きい場合、
例外分類事例2014の例外入力確率2015の一つを
入力確率2001として第2の発明の分類装置に送り、
同時に例外分類結果2018を例外誤差計算部に送る。
例外誤差計算部1016は、 第2の発明の分類装置の
出力確率2003と、例外分類結果2018とから例外
誤差2019を求め、例外パラメタ修正部1017、例
外収束判定部1018へ送る。例外パラメタ修正部10
17は、例外誤差1016、出力確率計算部1003の
計算途中結果3008(前記Aa の説明中のCに相
当)、現在の例外パラメタ2006とからAa に基づい
て例外パラメタ2006を修正して新例外パラメタ20
17を求め例外パラメタ部1010に設定する。例外パ
ラメタ修正部1017は、修正を一回行うごとに、修正
終了信号3009を例外収束判定部1018に送る。
【0134】例外収束判定部1018は、例外誤差20
19が例外許容誤差3006よりも大きければ、 修正
終了信号3009を受けた時点で、先ほどと同じ例外入
力確率2015を入力確率2001として第2の発明の
分類装置へ送る。もし、例外誤差2019が例外許容誤
差3006よりも小さければ、次の例外事例データにつ
いて、1)から同じことを行う。これを全ての例外事例
データについて例外誤差が例外許容誤差3006以下に
なるまで繰り返すことで、例外規則の学習が実現でき
る。
【0135】例外事例2014の設定、例外許容誤差3
006の設定、例外誤差初期値3007の設定は、入力
手段002により実現でき、例外収束判定部1018、
例外誤差計算部1016、例外パラメタ修正部1017
はコンピュータ001により実現できる。
【0136】次に第5の発明の実現手段について説明す
るが、その前に本発明の分類装置が保持する分類規則を
人にわかり易い規則として述語化する方法について説明
する。まず、選言標準形の確率論理により表現された分
類規則を述語化する方法について説明する。
【0137】全てのブール関数はDNFに変換可能であ
り、DNFは容易に「..かつ..,または,..か
つ..」という人にわかる述語に直せる。ここで、述語
化可能な人にわかり易い規則とはブール関数であるとし
て、拡張DNFをブール関数に変換することを考える。
【0138】拡張DNFの特殊な場合としてP(Ei
k)=0or1で、Eikが独立の場合(φ=1or
0,σ=1or0)を想定できるが、この時選言標準形
の確率論理を表す前記(2)式は、DNFの真偽値を求
める式に等しくなる。即ち選言標準形の確率論理(拡張
DNF)は、ブール関数のDNFを含む表現であり、両
者の違いは量的である。そこで或る拡張DNFに「最も
近いDNF」を選び、これを述語化することで拡張DN
Fが表す規則を定性的に表現する。これを拡張DNFの
述語化と定義する。
【0139】拡張DNFとDNFの距離にユークリッド
距離を採用すれば、或る閾値(例えば0.5)を設けて
拡張DNFのパラメタを二値化するだけで、最も近いD
NFが得られる。次に例外規則の述語化について説明す
る。学習後のALUは、 P(Eik)→ti(k=1,2,…,k) なる規則を表現している。
【0140】ωbk=−log P(Eik)/|L| より、ωbkが小さいほどP(Eik)が大きいので、
規則の前件部にはωbkの小さいEikの積を選ぶ。こ
れはωを適当な閾値、例えば0.5を設けて二値化し、
0のものを選ぶことにより簡単に行える。後件部は、抑
制性の場合には−Eo、興奮性の場合には Eoを選
ぶ。
【0141】もし、同じ出力ノードにγの符号が同じA
LUがつながっていた場合は、これを和と見なすことで
DNF型の規則が抽出できる。
【0142】ただし、こうして得られる規則は拡張DN
Fとは無関係で、この場合の積は単にEikが同時に起
こったという事実を示すに過ぎず、和は同種のALUが
つながっているという事実を示すに過ぎない。それで拡
張DNFの示す規則と区別するために述語化の際は「か
つ」にかえて「かつ*」を、「または」にかえて「また
は*」を用いることにする。
【0143】ωbkの二値化の際、抑制性のALUと興
奮性のALUが非常に近接して存在する場合、前件部が
同じでも異なる後件部が得られることがありうる。AL
Uの表す規則は、基本的にはすべて無視できないが、こ
の場合は、発火領域の広い方、つまり発火閾値θbが小
さい方を選択し、発火領域の狭い方のALUを捨てるこ
とにする。
【0144】図5は第5の発明の基本構成図である。
【0145】網掛け部分が第1の発明、第2の発明、第
3の発明、第4の発明と異なる。
【0146】第5の発明の規則抽出部1021は、分類
部1000のパラメタ部1002、もしくは第2の発明
の分類装置の例外パラメタ部1010のパラメタを二値
化する規則二値化部1019と、二値化例外パラメタ2
020から、選言標準形型の分類規則2021を出力す
る規則出力部1020とからなる。
【0147】まず、規則二値化部1019に二値化の閾
値3011(例えば0.5)を設定し、規則出力部10
20に、所見項目、分類項目等の項目名3012を設定
する。規則二値化部1019は、パラメタ2002
(φ,σ)を閾値3011より大きいものを1とし、そ
れより小さいものを0とすることで二値化パラメタ30
10(φ’,σ’)を得、全く同様にして、例外パラメ
タ2005(ω,γ)から二値化例外パラメタ2020
(ω’,γ’)を得て、規則出力部1020へ送る。た
だし、抑制性ALUの場合、γの絶対値が閾値以上なら
γ’を−1に、そうでなければ0にする。規則出力部1
020は、個々の分類項目に対応する二値化パラメタ3
010のσ’が1の選言を選び、その内容は、φ’が1
の所見項目を選ぶことで決定することにより、一般の分
類規則を述語化する。
【0148】例えば、分類項目「インシュリン投与をし
ない」に関してσ’が1のσが2つあって、その一方に
対応するφ’で1のものが、所見項目「血糖値が正常」
に対応しており、他方が「体温がやや低い」、「外気寒
冷」に対応している場合、「血糖値がやや正常 または
体温がやや低く かつ 外気寒冷 なら インシュリ
ン投与をしない」という規則として述語化される。
【0149】また、規則出力部1020は、個々の分類
項目に関して、二値化例外パラメタ2020のγ’が0
で無いものを選び選言とし、その内容はω’が0のω’
に対応する所見項目を選ぶことで決まる。例えば、分類
項目「インシュリン投与をしない」に関して、2つの興
奮性ALUがあり、その一方についてω’が0の所見項
目として「体温が高い」が、他方についてω’が0の所
見項目として「運動をしている」があり、さらに抑制性
ALUが一つあって、そのω’が0の所見項目として
「風邪をひいている」が対応していた場合、「ただし運
動をしているまたは* 体温が高い または* 風邪を
ひいていない ならばインシュリンを投与しない」が述
語化される。
【0150】規則出力部1020は、パラメタ2002
からの規則と、例外パラメタ2005からの規則を合わ
せて選言標準形型の分類規則2021として出力する。
以上により、規則抽出部1021の機能が実現できる。
【0151】閾値3011、項目名3012の設定は入
力手段002により、選言標準形型の分類規則2021
の出力、は出力手段003により、規則二値化部101
9、規則出力部1020はコンピュータ001により実
現することができる。次に第6の発明の分類装置の実現
手段について説明するが、その前に入力の想起手法につ
いて説明する。
【0152】想起処理は、0≦ Pik ≦1の制約下
で出力二乗誤差
【0153】
【数22】
【0154】を最小化するPik(k=1,…,k)を
求めることである。
【0155】この処理は、規則学習部1012の部分で
述べた非線形最適化手法によって実現できる。以下にこ
の最小化を降下法にて行う場合の入力確率2001の修
正量計算の一例を示す。
【0156】
【数23】
【0157】図6は、本発明を応用した参考例で、目的
とする出力から入力の目標値を逆向きに得ることができ
る分類装置の基本構成図である。
【0158】網掛け部分が第1の発明、第2の発明、第
3の発明、第4の発明、第5の発明と異なる。
【0159】まず、目的出力設定部1022に目的出力
2022を、想起収束判定部1026に許容想起誤差3
013を、入力保持部1023に入力確率初期値301
4を設定する。この処理は入力手段002により実現で
きる。
【0160】はじめに入力保持部1023は、保持する
入力確率初期値3014を入力確率2001として第1
の発明の分類装置へ送る。
【0161】想起誤差計算部1024は、第1の分類装
置の出力確率2003と目的出力2022とから想起誤
差2023(−(ti−si)に相当)を計算し、入力
修正部1025と想起収束判定部1026に送る。
【0162】入力修正部1025は(13)式に従って
入力修正量2024を求め、入力保持部1023へ送
る。
【0163】入力保持部1023は、入力修正量202
4を受け、保持している保持入力確率2025にこれを
加えることで入力確率の修正を行う。
【0164】想起収束判定部1026は、想起誤差20
23が許容想起誤差3013よりも大きければ想起継続
信号2027を入力保持部1023へ送り、入力保持部
1023が保持する入力確率を再び第1の分類装置へ送
らせる。想起誤差2023が許容想起誤差3013より
も小さい場合は、想起継続信号2027を送らず、想起
確率出力部1027へ出力要請信号2028を送る。
【0165】想起確率出力部1027は出力要請信号2
028を受けて、保持入力確率2025にグラフ化など
の加工を施し想起結果2026として出力する。
【0166】以上により入力値の想起が実現できる。
【0167】目的出力設定部1022、想起誤差計算部
1024、入力修正部1025、想起収束判定部102
6はコンピュータ001により、想起確率出力部102
7は出力手段003により実現できる。
【0168】
【発明の効果】本発明の選言標準形の確率論理を用いる
分類装置は、分類規則(もしくは診断規則、判断規則)
を定量性が保証され、しかも人にわかり易い規則表現と
して保持し、これに基づいて半自動的に分類処理を行う
ことができ、既存の分類規則を、その規則表現に変換し
て利用でき、個人差などの例外的分類規則を保持し、こ
れを用いて分類でき、分類事例を用いて、その規則表現
を半自動的に学習でき、装置が保持している分類規則を
人にわかる規則として抽出できることから、医療、医用
工学分野での診断およびそれに基づく治療・制御を支援
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の基本構成図である。
【図2】第2の発明の基本構成図である。
【図3】第3の発明の基本構成図である。
【図4】第4の発明の基本構成図である。
【図5】第5の発明の基本構成図である。
【図6】本発明を応用した参考例で、目的とする出力か
ら入力の目標値を逆向きに得ることができる分類装置
基本構成図である。
【符号の説明】
001 コンピュータ 002 入力手段 003 出力手段 1000 分類部 1001 入力部 1002 パラメタ部 1003 出力確率計算部 1004 出力部 1005 確率変換部 1006 知識変換部 1007 規則分析部 1008 規則設定部 1009 例外修正部 1010 例外パラメタ部 1011 例外判定部 1012 規則学習部 1013 誤差計算部 1014 パラメタ修正部 1015 収束判定部 1016 例外誤差計算部 1017 例外パラメタ修正部 1018 例外収束判定部 1019 規則二値化部 1020 規則出力部 1021 規則抽出部 1022 目的出力設定部 1023 入力保持部 1024 想起誤差計算部 1025 入力修正部 1026 想起収束判定部 1027 想起確率出力部 2000 計測値 2001 入力確率 2002 パラメタ 2003 出力確率 2004 分類結果 2005 例外パラメタ 2007 例外信号 2008 誤差 2009 新パラメタ 2010 分類事例 2011 修正停止命令 2012 分類結果確率 2014 例外分類事例 2015 例外入力確率 2017 新例外パラメタ 2018 例外分類結果確率 2019 例外誤差 2020 二値化例外パラメタ 2021 選言標準形型の分類規則 2022 目的出力 2023 想起誤差 2024 入力修正量 2025 保持入力確率 2026 想起結果 2027 想起継続信号 2028 出力要請信号 3000 既存の分類規則 3002 修正出力確率 3003 許容誤差 3004 誤差初期値 3005 事例提示終了信号 3006 例外許容誤差 3007 例外誤差初期値 3008 計算途中結果 3009 修正終了信号 3010 二値化パラメタ 3011 閾値 3012 項目名 3013 許容想起誤差 3014 入力確率初期値

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 K個の所見項目に対応する入力確率
    (Eik),(k=1,2,3,..K)を入力する入
    力部と、選言標準形の確率論理で表現された規則のパラ
    メタφjkおよびσijを保持するパラメタ部と、入力
    部に設定された入力確率とパラメタ部に設定されたパラ
    メタを、選言標準形の確率論理の式(I)に基づいて、
    出力確率P(Eoi)を計算する出力確率計算部と、
    力確率をそのまま、もしくはグラフィックス出力する
    か、或いは出力確率に対応する制御量として分類結果を
    出力する出力部とから成る分類部を有し、 既存の分類規則を設定する規則設定部と、規則設定部に
    設定された分類規則に所見項目が全部で何種類あるか、
    また選言が幾つあるかを調べた後、各々の選言にどの所
    見項目が含まれるかを調べ、j番目の選言にk番目の所
    見項目が含まれる場合はφjkを1に、含まれない場合
    はφjkを0にし、またi番目の出力項目にj番目の選
    言が含まれる場合はσijを1に、そうでない場合はσ
    ijを0にする規則分析部とからなる知識変換部を有
    し、 計測値を入力確率に変換し、前記分類部に入力する確率
    変換部を有することを特徴とする選言標準形の確率論理
    を用いる分類装置。【数1】
  2. 【請求項2】 前記規則設定部に設定された所与の分類
    規則を用いて分類した場合に分類の精度が低下する事例
    (例外事例)に対して、前記例外事例の特徴に合わせて
    前記分類部の出力を修正し、分類精度を向上させる補正
    例外規則のパラメタを保持する例外パラメタ部と、
    力確率が得られた際にそれが補正用例外規則の前件部を
    満たすか否かを判定する例外判定部と、満たす場合には
    入力確率と補正用例外規則のパラメタとから前記出力確
    率を補正用例外規則の式に従って修正して前記出力部に
    渡し、満たさない場合には前記出力確率の修正を行わな
    いで前記出力部に渡す例外修正部をさらに有することを
    特徴とする請求項1記載の選言標準形の確率論理を用い
    る分類装置。
  3. 【請求項3】 ある所見が入力確率で与えられ、前記所
    見に対する分類結果が分類結果確率として与えられる既
    存の過去の分類事例を得た時に、前記既存の分類事例に
    おける入力確率を用いて前記分類部が出力した出力確率
    と、前記既存の分類事例と同じ分類事例中の分類結果確
    率との誤差を求める誤差計算部と、前記誤差計算部が計
    算した誤差にもとづいて、前記誤差が小さくなる方向に
    前記パラメタ部のパラメタを修正するパラメタ修正部
    と、誤差が予め設定された許容値、すなわち許容誤差以
    下になるまでパラメタの修正を繰り返させる収束判定部
    とからなる規則学習部をさらに有することを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載の選言標準形の確率論理を用
    いる分類装置。
  4. 【請求項4】 前記規則設定部に設定された所与の分類
    規則を用いて分類した場合に分類の精度が低下した既存
    の過去の事例(補正用例外分類事例)において、前記補
    正用例外分類事例における所見が補正用入力確率で与え
    られ、前記所見に対する分類結果が補正用例外分類結果
    確率で与えられる既存の過去の補正用例外分類事例を得
    た時に、前記既存の補正用例外分類事例の補正用例外入
    力確率にもとづいて、前記例外修正部からの出力確率
    と、補正用例外分類事例中の補正用例外分類結果確率の
    との間の誤差である補正誤差を計算する補正例外誤差計
    算部と、補正誤差計算部が計算した補正誤差にもとづい
    て、前記補正誤差が小さくなる方向に前記補正用例外パ
    ラメタ部のパラメタを修正する補正用例外パラメタ修正
    部と、補正誤差が予め設定された許容誤差以下になるま
    補正用例外パラメタの修正を繰り返させる補正収束判
    定部とからなる補正用例外規則学習部をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項2記載の選言標準形の確率論理を
    用いる分類装置。
  5. 【請求項5】 前記分類部のパラメタ部、もしくは前記
    補正用例外パラメタ部のパラメタを二値化する規則二値
    化部と、二値化されたパラメタから選言標準形型の分類
    規則を出力する規則出力部とからなる規則抽出部をさら
    に有することを特徴とする請求項1または2記載の選言
    標準形の確率論理を用いる分類装置。
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(社)日本工業技術振興会協会ニューロコンピュータ研究部会編「ニューロコンピューティングの基礎理論」海文堂(1990.12.10)1.5バックプロパゲーションP.48−50

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