JP2536286Y2 - Esr装置 - Google Patents
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- JP2536286Y2 JP2536286Y2 JP3885791U JP3885791U JP2536286Y2 JP 2536286 Y2 JP2536286 Y2 JP 2536286Y2 JP 3885791 U JP3885791 U JP 3885791U JP 3885791 U JP3885791 U JP 3885791U JP 2536286 Y2 JP2536286 Y2 JP 2536286Y2
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- Japan
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- magnetic
- magnetic field
- yoke
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、磁場発生装置として
永久磁石磁気回路を用い、マイクロ波の受発信器を組み
合わせた電子スピン共鳴装置( 以下ESR装置という
)に係り、所要空隙内の磁場強度を連続的に調整する
ため、磁路に直交する方向に挿入出可能な磁気抵抗調整
部材を継鉄に配置して磁気抵抗を連続可変にした構成と
なし、磁気回路組立て後の調整が極めて困難な空隙Z軸
方向の磁界均一度の対称性を向上させたESR装置に関
する。
永久磁石磁気回路を用い、マイクロ波の受発信器を組み
合わせた電子スピン共鳴装置( 以下ESR装置という
)に係り、所要空隙内の磁場強度を連続的に調整する
ため、磁路に直交する方向に挿入出可能な磁気抵抗調整
部材を継鉄に配置して磁気抵抗を連続可変にした構成と
なし、磁気回路組立て後の調整が極めて困難な空隙Z軸
方向の磁界均一度の対称性を向上させたESR装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ESR装置は化学分析用として研究、開
発の分野で多用されている。また、ESR装置は、被測
定物の自然放射線損傷による不対電子を検出することが
でき、遺物や地質鉱物、化石類の年代を正確に測定する
ことができるため、最近、考古学や地球科学の分野でも
活用されている。
発の分野で多用されている。また、ESR装置は、被測
定物の自然放射線損傷による不対電子を検出することが
でき、遺物や地質鉱物、化石類の年代を正確に測定する
ことができるため、最近、考古学や地球科学の分野でも
活用されている。
【0003】かかる用途に用いるESR装置は磁場発生
装置とこれに接続するマイクロ波の受発信装置とからな
り、測定に際して発生させた高精度に均一な磁場を連続
的に変化させて磁気共鳴を起こす磁場強度を測定するた
め、従来、磁場発生装置には、所要空隙内の磁場発生及
びその磁場強度の連続変化を、電磁石への印加電流を連
続的に変化させることで容易に実施できる電磁石磁気回
路が使用されていた。
装置とこれに接続するマイクロ波の受発信装置とからな
り、測定に際して発生させた高精度に均一な磁場を連続
的に変化させて磁気共鳴を起こす磁場強度を測定するた
め、従来、磁場発生装置には、所要空隙内の磁場発生及
びその磁場強度の連続変化を、電磁石への印加電流を連
続的に変化させることで容易に実施できる電磁石磁気回
路が使用されていた。
【0004】電磁石磁気回路を用いたESR装置は大型
であるため、永久磁石を用いた小型軽量なESR装置が
求められていたが、一対の永久磁石の対向距離(空隙
長)を変化させることで、磁場強度を変化させる構成で
は、磁場の均一度が悪くなり、要求される高精度な均一
度で測定に必要な磁場強度を変化させる構成が提案され
ておらず、永久磁石磁気回路を使ったESR装置は実用
化されていなかった。
であるため、永久磁石を用いた小型軽量なESR装置が
求められていたが、一対の永久磁石の対向距離(空隙
長)を変化させることで、磁場強度を変化させる構成で
は、磁場の均一度が悪くなり、要求される高精度な均一
度で測定に必要な磁場強度を変化させる構成が提案され
ておらず、永久磁石磁気回路を使ったESR装置は実用
化されていなかった。
【0005】そこで、出願人は所要空隙内の磁場強度を
連続的に変化させる構成を検討して先に、永久磁石磁気
回路を使ったESR装置を提案した。すなわち、空隙を
介して対向配置した一対の継鉄の各々対向面に永久磁石
を配置し、磁石対向面に磁極片を着設し、一対の継鉄の
うち少なくとも一方に継鉄の対向面間の距離を連続的に
変化させるための可動ヨークを配置し、前記永久磁石と
継鉄及び可動ヨークで形成される磁路の磁気抵抗を可動
ヨークの操作によって連続可変し、空隙内の磁場強度を
連続的に調整できる構成を提案した(実開平1−104
574号)。
連続的に変化させる構成を検討して先に、永久磁石磁気
回路を使ったESR装置を提案した。すなわち、空隙を
介して対向配置した一対の継鉄の各々対向面に永久磁石
を配置し、磁石対向面に磁極片を着設し、一対の継鉄の
うち少なくとも一方に継鉄の対向面間の距離を連続的に
変化させるための可動ヨークを配置し、前記永久磁石と
継鉄及び可動ヨークで形成される磁路の磁気抵抗を可動
ヨークの操作によって連続可変し、空隙内の磁場強度を
連続的に調整できる構成を提案した(実開平1−104
574号)。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】永久磁石磁気回路では
均一度を保持したまま磁場強度を連続的に変化させるこ
とが困難であるが、上述の対向配置した一対の継鉄の対
向面間の距離を連続的に変化させるための可動ヨークを
用いる構成により、高い均一度を保持して磁場強度を変
化させることができる。
均一度を保持したまま磁場強度を連続的に変化させるこ
とが困難であるが、上述の対向配置した一対の継鉄の対
向面間の距離を連続的に変化させるための可動ヨークを
用いる構成により、高い均一度を保持して磁場強度を変
化させることができる。
【0007】しかし、可動ヨークを移動させて継鉄の対
向面間の距離を変化させるには、比較的大きな力を要
し、また可動ヨークの作動により磁路の対称性が損なわ
れ、空隙内の磁場強度の均一度に影響を及ぼす問題があ
った。特に、空隙内の磁場強度の均一性はX,Y,Z軸
方向の何れもが均一であることが要求され、従来、磁気
回路の組立て後に磁場強度の調整を行うが、磁極対向方
向、すなわちZ軸方向の調整は極めて困難なものであっ
た。
向面間の距離を変化させるには、比較的大きな力を要
し、また可動ヨークの作動により磁路の対称性が損なわ
れ、空隙内の磁場強度の均一度に影響を及ぼす問題があ
った。特に、空隙内の磁場強度の均一性はX,Y,Z軸
方向の何れもが均一であることが要求され、従来、磁気
回路の組立て後に磁場強度の調整を行うが、磁極対向方
向、すなわちZ軸方向の調整は極めて困難なものであっ
た。
【0008】この考案は、空隙内の磁場強度の均一度が
良好で、かつ高い均一度を保持しながら、磁場強度を連
続的にかつ高精度に変化させることができ、特に空隙内
のZ軸方向の磁場強度の均一性が高い構成からなり、小
型軽量な磁気回路を有するESR装置の提供を目的とし
ている。
良好で、かつ高い均一度を保持しながら、磁場強度を連
続的にかつ高精度に変化させることができ、特に空隙内
のZ軸方向の磁場強度の均一性が高い構成からなり、小
型軽量な磁気回路を有するESR装置の提供を目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この考案は、対向面に磁
極片を着設し空隙を介して対向配置した一対の永久磁石
を継鉄で接続して磁路を形成した磁気回路を有するES
R装置において、前記継鉄の少なくとも一箇所に磁路に
直交する方向に挿入出可能な磁気抵抗調整部材を配置し
たことを特徴とするESR装置である。
極片を着設し空隙を介して対向配置した一対の永久磁石
を継鉄で接続して磁路を形成した磁気回路を有するES
R装置において、前記継鉄の少なくとも一箇所に磁路に
直交する方向に挿入出可能な磁気抵抗調整部材を配置し
たことを特徴とするESR装置である。
【0010】
【作用】この考案による磁気回路は、継鉄に形成されて
いる磁路に直交する方向に挿入出可能に磁気抵抗調整部
材を配置したことにより、磁気抵抗調整部材の挿入量を
変化させて磁路の磁気抵抗を連続的に変化させることが
でき、磁極片が対向する空隙内に連続的に変化する磁場
を形成することができる。
いる磁路に直交する方向に挿入出可能に磁気抵抗調整部
材を配置したことにより、磁気抵抗調整部材の挿入量を
変化させて磁路の磁気抵抗を連続的に変化させることが
でき、磁極片が対向する空隙内に連続的に変化する磁場
を形成することができる。
【0011】この考案において、磁気抵抗調整部材を設
ける継鉄には、対向面に磁極片を着設し空隙を介して対
向配置した一対の永久磁石を磁気的に接続して磁路を形
成できれば、板状、柱状など種々形状のもの、組立てに
より所要形状に構成したもの、あるいは一体成型物な
ど、永久磁石の形状や磁気特性等に応じて公知の種々の
継鉄の構成から適宜採用でき、磁気抵抗調整部材の材質
も継鉄と同材質を用いるほか、異材質を適宜選定でき
る。
ける継鉄には、対向面に磁極片を着設し空隙を介して対
向配置した一対の永久磁石を磁気的に接続して磁路を形
成できれば、板状、柱状など種々形状のもの、組立てに
より所要形状に構成したもの、あるいは一体成型物な
ど、永久磁石の形状や磁気特性等に応じて公知の種々の
継鉄の構成から適宜採用でき、磁気抵抗調整部材の材質
も継鉄と同材質を用いるほか、異材質を適宜選定でき
る。
【0012】この考案において、磁気抵抗調整部材は磁
路に直交する方向に挿入出させるのに適した形状であれ
ばいずれの形状でもよく、要求される空隙内の磁場変化
量に応じて、その形状寸法を決定すればよい。磁路に直
交する方向に挿入出可能に磁気抵抗調整部材を配置する
には、例えば、継鉄の所要部を磁路の直交方向に分断
し、板状の磁気抵抗調整部材を挿入出可能に配置した
り、また先の分断箇所において磁気抵抗調整部材の挿入
出を妨げない部分を別部材を用いて磁気的に接続した
り、さらに継鉄の所要部に貫通孔部を穿孔して孔部と相
似形の棒材を挿入出可能に配置したり、あるいは貫通し
ない穴部を設けて棒状の磁気抵抗調整部材を挿入出可能
に配置するなど、種々構成を採用することができる。ま
た、必要とする磁場強度の最下限を確保するオフセット
の機能を果たし、かつ磁路の対称性や磁界均一度を確保
するための継鉄の接続部を、磁極片に近い側の磁気抵抗
調整部材近傍に形成するのもよい。また、磁気抵抗調整
部材と継鉄間は必ずしも接触する必要はなく、実施例の
如く、挿入出に適した所要の隙間を設けることもでき
る。また、磁気抵抗調整部材は磁路に直交する方向に挿
入出する構成であるため、挿入量を変化させるのに要す
る力が少ない利点がある。
路に直交する方向に挿入出させるのに適した形状であれ
ばいずれの形状でもよく、要求される空隙内の磁場変化
量に応じて、その形状寸法を決定すればよい。磁路に直
交する方向に挿入出可能に磁気抵抗調整部材を配置する
には、例えば、継鉄の所要部を磁路の直交方向に分断
し、板状の磁気抵抗調整部材を挿入出可能に配置した
り、また先の分断箇所において磁気抵抗調整部材の挿入
出を妨げない部分を別部材を用いて磁気的に接続した
り、さらに継鉄の所要部に貫通孔部を穿孔して孔部と相
似形の棒材を挿入出可能に配置したり、あるいは貫通し
ない穴部を設けて棒状の磁気抵抗調整部材を挿入出可能
に配置するなど、種々構成を採用することができる。ま
た、必要とする磁場強度の最下限を確保するオフセット
の機能を果たし、かつ磁路の対称性や磁界均一度を確保
するための継鉄の接続部を、磁極片に近い側の磁気抵抗
調整部材近傍に形成するのもよい。また、磁気抵抗調整
部材と継鉄間は必ずしも接触する必要はなく、実施例の
如く、挿入出に適した所要の隙間を設けることもでき
る。また、磁気抵抗調整部材は磁路に直交する方向に挿
入出する構成であるため、挿入量を変化させるのに要す
る力が少ない利点がある。
【0013】また、磁気抵抗調整部材は継鉄の何れか一
箇所に設けられればよいが、空隙内の磁場強度の均一
性、特にZ軸方向の磁場強度の均一性を得るためには、
長さ、量、形状性などの何れも対称な磁路を形成する必
要があり、磁気抵抗調整部材はその対称性を損なうこと
がないよう、配置箇所、部材数及び形状を適宜選定する
必要がある。例えば一箇所のみ設ける場合、実施例では
対向する磁極片間の中心水平横断面上にある一対の板状
継鉄の接続部に板状の磁気抵抗調整部材設ける単純な構
成により、磁極片の対向方向に対称な磁路を形成するこ
とができる。また、磁極片間の中心水平横断面で対称位
置にある2箇所に設けるなど、種々構成を採用すること
ができる。
箇所に設けられればよいが、空隙内の磁場強度の均一
性、特にZ軸方向の磁場強度の均一性を得るためには、
長さ、量、形状性などの何れも対称な磁路を形成する必
要があり、磁気抵抗調整部材はその対称性を損なうこと
がないよう、配置箇所、部材数及び形状を適宜選定する
必要がある。例えば一箇所のみ設ける場合、実施例では
対向する磁極片間の中心水平横断面上にある一対の板状
継鉄の接続部に板状の磁気抵抗調整部材設ける単純な構
成により、磁極片の対向方向に対称な磁路を形成するこ
とができる。また、磁極片間の中心水平横断面で対称位
置にある2箇所に設けるなど、種々構成を採用すること
ができる。
【0014】この考案において、磁場発生源となる永久
磁石には、希土類系磁石、フェライト磁石等、要求され
る磁場強度、装置の大きさ等に応じて、公知の材料並び
にその形状等を選定することが望ましい。特に、Rとし
てNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽希土類を用
い、B、Feを主成分として30MGOe以上の極めて
高いエネルギー積を発生するFe−B−R系永久磁石を
使用することにより、著しく小型化することができる。
磁石には、希土類系磁石、フェライト磁石等、要求され
る磁場強度、装置の大きさ等に応じて、公知の材料並び
にその形状等を選定することが望ましい。特に、Rとし
てNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽希土類を用
い、B、Feを主成分として30MGOe以上の極めて
高いエネルギー積を発生するFe−B−R系永久磁石を
使用することにより、著しく小型化することができる。
【0015】永久磁石に着設する磁極片は、空隙内の磁
場均一度を向上させるために有効である。磁極片として
は公知の種々の構成が採用できるが、特に円盤状磁極片
の周縁部に断面台形状または矩形状等の環状突起を設け
る構成が望ましい。
場均一度を向上させるために有効である。磁極片として
は公知の種々の構成が採用できるが、特に円盤状磁極片
の周縁部に断面台形状または矩形状等の環状突起を設け
る構成が望ましい。
【0016】なお、ESR装置は上述の磁気回路に、空
隙内に変調磁場を印加する変調磁場印加用コイル及び/
または前記空隙内にスイープ磁場を印加するスイープ磁
場印加用コイルと、前記空隙内に配置され、被測定試料
を挿入可能とした空洞共振器と、空洞共振器に付設され
るマイクロ波発振器とマイクロ波検波器を有する構成か
らなる。
隙内に変調磁場を印加する変調磁場印加用コイル及び/
または前記空隙内にスイープ磁場を印加するスイープ磁
場印加用コイルと、前記空隙内に配置され、被測定試料
を挿入可能とした空洞共振器と、空洞共振器に付設され
るマイクロ波発振器とマイクロ波検波器を有する構成か
らなる。
【0017】
【実施例】図1に示すこの考案によるESR装置用の磁
気回路は、一対の板状継鉄1,2の一方端に薄肉部を設
けて対向させ、同部の対向面にそれぞれ円板状の永久磁
石3,4が異磁極を対向させて配置されるとともに各対
向面に磁極片5,6を固着し、また、板状継鉄1,2の
他方端対向面間に継鉄の接続部8を設け、磁極片5,6
間に所要の空隙9を形成してある。
気回路は、一対の板状継鉄1,2の一方端に薄肉部を設
けて対向させ、同部の対向面にそれぞれ円板状の永久磁
石3,4が異磁極を対向させて配置されるとともに各対
向面に磁極片5,6を固着し、また、板状継鉄1,2の
他方端対向面間に継鉄の接続部8を設け、磁極片5,6
間に所要の空隙9を形成してある。
【0018】また、対向配置される一対の板状継鉄1,
2の接続部8には磁路(図1中破線で示す)に直交する
方向に挿入出可能な磁気抵抗調整部材7を配置してあ
る。換言すると、一対の板状継鉄1,2の他方端対向面
間に所要厚みの板状磁気抵抗調整部材7を摺動自在に配
置して接続部8を設けてある。
2の接続部8には磁路(図1中破線で示す)に直交する
方向に挿入出可能な磁気抵抗調整部材7を配置してあ
る。換言すると、一対の板状継鉄1,2の他方端対向面
間に所要厚みの板状磁気抵抗調整部材7を摺動自在に配
置して接続部8を設けてある。
【0019】永久磁石(58mm径×16mm)にBH
(max)が40MGOeのFe−B−Nd系磁石を用
い、磁極片5,6の外径を52mm、磁極片5,6間距
離(空隙9)を22.4mmに設定し、また磁気抵抗調
整部材7に100mm×80mm×16mm厚み寸法の
板材を用いて、板状継鉄1,2間に磁気抵抗調整部材7
を挿入出させて、空隙9中心の磁束密度の変化を調べ
た。その結果を図2に示す。
(max)が40MGOeのFe−B−Nd系磁石を用
い、磁極片5,6の外径を52mm、磁極片5,6間距
離(空隙9)を22.4mmに設定し、また磁気抵抗調
整部材7に100mm×80mm×16mm厚み寸法の
板材を用いて、板状継鉄1,2間に磁気抵抗調整部材7
を挿入出させて、空隙9中心の磁束密度の変化を調べ
た。その結果を図2に示す。
【0020】また、板状継鉄1,2間の接続部8に磁気
抵抗調整部材7を完全に挿入した状態での上記磁気回路
の空隙9中心のX,Y,Z方向の磁束密度の変化を調べ
た。その結果を図3に示す。なお、図3中の○印でプロ
ットした曲線はX方向、△印でプロットした曲線はY方
向、×印でプロットした曲線はZ方向を示す。
抵抗調整部材7を完全に挿入した状態での上記磁気回路
の空隙9中心のX,Y,Z方向の磁束密度の変化を調べ
た。その結果を図3に示す。なお、図3中の○印でプロ
ットした曲線はX方向、△印でプロットした曲線はY方
向、×印でプロットした曲線はZ方向を示す。
【0021】板状継鉄1,2間の接続部8に磁気抵抗調
整部材7を磁路に直交する方向に挿入出可能となしたこ
とにより、磁路の磁気抵抗を連続的に変化させることが
でき、図2に示す如く、磁気抵抗調整部材の挿入出によ
り空隙内の磁束密度を自由に変化させることができ、ま
た図3に示す如く、空隙内の磁束密度の分布は組立て後
に磁界調整が困難なZ軸方向に対称であることがわか
る。さらに、X軸、Y軸方向の磁界調整を施すことによ
り、空隙9中心のX,Y,Z軸方向の何れにも均一でか
つ方向対称性を有する磁界を発生する磁気回路が得られ
る。
整部材7を磁路に直交する方向に挿入出可能となしたこ
とにより、磁路の磁気抵抗を連続的に変化させることが
でき、図2に示す如く、磁気抵抗調整部材の挿入出によ
り空隙内の磁束密度を自由に変化させることができ、ま
た図3に示す如く、空隙内の磁束密度の分布は組立て後
に磁界調整が困難なZ軸方向に対称であることがわか
る。さらに、X軸、Y軸方向の磁界調整を施すことによ
り、空隙9中心のX,Y,Z軸方向の何れにも均一でか
つ方向対称性を有する磁界を発生する磁気回路が得られ
る。
【0022】
【考案の効果】この考案による磁気回路は、例えば対向
配置される一対の継鉄の接続部に磁路に直交する方向に
挿入出可能な板状の磁気抵抗調整部材を配置した簡単な
構成により、空隙内の磁場強度の均一度が良好で、かつ
高い均一度を保持しながら、磁路の磁気抵抗を連続可変
となし、磁場強度を連続的にかつ高精度に変化させるこ
とができ、さらに、磁気回路組立て後の調整が極めて困
難な空隙Z軸方向の磁界均一度の対称性を向上させ、構
成の簡素化と超小型化を図ることができESR装置に最
適である。
配置される一対の継鉄の接続部に磁路に直交する方向に
挿入出可能な板状の磁気抵抗調整部材を配置した簡単な
構成により、空隙内の磁場強度の均一度が良好で、かつ
高い均一度を保持しながら、磁路の磁気抵抗を連続可変
となし、磁場強度を連続的にかつ高精度に変化させるこ
とができ、さらに、磁気回路組立て後の調整が極めて困
難な空隙Z軸方向の磁界均一度の対称性を向上させ、構
成の簡素化と超小型化を図ることができESR装置に最
適である。
【図1】この考案によるESR装置用の磁気回路を示す
縦断説明図である。
縦断説明図である。
【図2】磁気抵抗調整部材の挿入量と空隙の中心磁束密
度との関係を示すグラフである。
度との関係を示すグラフである。
【図3】空隙中心からの距離と磁束密度との関係を示す
グラフである。
グラフである。
1,2 板状継鉄 3,4 永久磁石 5,6 磁極片 7 磁気抵抗調整部材 8 接続部 9 空隙
Claims (1)
- 【請求項1】 対向面に磁極片を着設し空隙を介して対
向配置した一対の永久磁石を継鉄で接続して磁路を形成
した磁気回路を有するESR装置において、前記継鉄の
少なくとも一箇所に磁路に直交する方向に挿入出可能な
磁気抵抗調整部材を配置したことを特徴とするESR装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3885791U JP2536286Y2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | Esr装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3885791U JP2536286Y2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | Esr装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04125408U JPH04125408U (ja) | 1992-11-16 |
JP2536286Y2 true JP2536286Y2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=31920268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3885791U Expired - Fee Related JP2536286Y2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | Esr装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2536286Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6252048B2 (ja) * | 2013-04-03 | 2017-12-27 | 富士電機株式会社 | 磁場発生装置 |
-
1991
- 1991-04-26 JP JP3885791U patent/JP2536286Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04125408U (ja) | 1992-11-16 |
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