JP2530079B2 - 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造 - Google Patents

水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造

Info

Publication number
JP2530079B2
JP2530079B2 JP2023692A JP2023692A JP2530079B2 JP 2530079 B2 JP2530079 B2 JP 2530079B2 JP 2023692 A JP2023692 A JP 2023692A JP 2023692 A JP2023692 A JP 2023692A JP 2530079 B2 JP2530079 B2 JP 2530079B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
release
release device
drug
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2023692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05269759A (ja
Inventor
ピーター・クズマ
ダニエル・モロ
ハリー・クアント
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Patent Development Corp
Original Assignee
National Patent Development Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Patent Development Corp filed Critical National Patent Development Corp
Priority to JP2023692A priority Critical patent/JP2530079B2/ja
Publication of JPH05269759A publication Critical patent/JPH05269759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2530079B2 publication Critical patent/JP2530079B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は親水性製品及びそのよう
な製品の遠心注型方法に関する。一面として本発明は、
不活性、生物適合性、非毒性、非生物分解性、水分膨潤
性、非水溶性の親水性材料及びその水和形態を含む薬物
放出装置、並びにそこから持続性かつ/又は調節性形式
で放出環境に放出されうる薬物に関する。
【0002】
【従来の技術】活性薬剤の例えば眼内挿入剤、錠剤、経
皮パッチ剤、若しくは皮下移植装置の形態をとる薬物放
出装置からの持続性放出は周知である。ある種の医薬品
の投与においては、長時間に及ぶ薬物放出が、一定の血
清濃度が得られ患者の承諾が受け易くなることから、有
効であることが示されている。活性薬剤の放出を遅らせ
ることは、放出環境中のその位置に即座に放出された場
合には移植部位に薬物の容認できないほど高い初期濃度
がもたらされることがあることからも望ましい。将来性
のある生物医学的用途(ある種の薬物放出装置による将
来性のある用法を含む)にむけての合成ヒドロゲルの実
験は拡散メカニズムに関する多様な理論を生じさせてき
た。リー、ジョン及びアンドレード(Lee、Jhon
andAndrade)はポリ(2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート)、通常ポリHEMAと略記、をモデ
ルに用いてヒドロゲル中には3クラスの水分が存在する
ことを提唱している〔合成ヒドロゲル中における水の性
質、ジャーナルオブコロイドアンドインターフェイスサ
イエンス(J.Colloid & Interfac
e Sci.)、51(2)巻、第225−231頁、
1975年〕。ヒドロゲルの水分含量の最初の20%は
“Z水”と呼ばれ、ポリマーマトリックスに結合すると
された。水分含量の次の10−12%は界面水若しくは
“Y水”と呼ばれ、ポリマーマトリックスの影響を部分
的に受ける。ゲルに吸収されている残りの水分はいずれ
も相対的にポリマーマトリックスの影響を受けず、バル
ク水若しくは“X水”と呼ばれる。
【0003】リーら(Lee,et al)のモデル
は、キム、カーディナル、ウィスニーヴスキィ及びゼン
トナー(Kim,Cardinal,Wisniews
kiand Zentner)により詳説された〔ヒド
ロゲル膜を通じての溶質浸透;親水性溶質対疎水性溶
質,ACSシンポジウムシリーズ(ポリマー中における
水分)、127(20)巻、第347−359頁、19
80年〕。彼らは、ヒドロゲル膜を通じての親水性溶質
の分散係数は分子サイズ及び水分含量に依存すると結論
した;純粋なポリHEMA及び低分子パーセントのエチ
レングリコールジメタクリレートと架橋したポリHEM
A中における浸透は孔(pore)メカニズムにより、
すなわちバルク型水分を通じてなされた。疎水性溶質は
孔メカニズム及び分配メカニズムの両方により、すなわ
ちそれぞれバルク型水分を通じて、かつ界面型水分及び
結合型水分を通じて分散するとされた。
【0004】ウッド、アットウッド及びコレット(Wo
od,Attwood and Collett)はヒ
ドロゲル中における小疎水性分子サリチル酸(溶質)の
分散モデルを述べている〔ポリHEMAヒドロゲル中に
あるサリチル酸の分散に対するゲル処方の影響、ジャー
ナルオブファーマシューティクスアンドファーマコロジ
ィ(J.Pharm.Pharmacol.),34
巻、第1−4頁、1982年〕。放射性ラベル化サリチ
ル酸をHEMAモノマー溶液に加え、その場で(in
situ)重合させた。できたゲルの水分含量を測定し
た。分散は、サンプルゲルに接触しているゲルへの溶質
の移動を定量することにより測定した。分散は、水和レ
ベルが高い(31%より高い)場合には、水和液により
ポリマーの孔を通じて主として起きると結論された。3
1%以下の水和レベルでは、分散はポリマーセグメント
中での溶質の溶解によって起きるとされた;架橋剤濃度
は分散に対して何ら有意の効果を示さなかった。これは
パーセント水和に比例する孔サイズの変化に相関した。
孔サイズと分散の相互作用のその他の処理については、
ウィスニーヴスキィ及びキム〔ジャーナルオブメンブラ
ンサイエンス(J.Membrane Sci.)、6
巻、第299−308頁、1980年〕を参照のこと。
【0005】微孔性膜(ヒドロゲルを含むものもある)
は、例えばネス(Ness)に対する米国特許第3,4
16,530号、第3,618,604号及び第3,8
28,777号;クライメントら(Kliment,e
t al.)に対する米国特許第3,551,556
号;並びにミューラーら(Mueller,et a
l)に対する米国特許第4,548,990号に述べら
れているような、移植体、眼内挿入剤、コーテッド子宮
内避妊器具等を含む装置において速度制限バリアとして
用いられてきた。
【0006】ザッファローニ(Zaffaroni)に
対する米国特許第3,993,072号、第3,94
8,254号及び第3,854,380号では、薬物を
含有しポリマー膜によって形成される壁体によって囲ま
れた固体内部マトリックスを含む薬物放出システムが開
示されている(第3,993,072号及び第3,94
8,254号の特許は微孔性膜を必要とし、それらの孔
は薬物放出速度調節媒質含有する)。
【0007】いくつかの持続性放出装置が、ポリペプチ
ド等の親水性高分子の放出について述べられてきた。例
えば、“連続放出性処方”と題されたチャーチルら(C
hurchillら)に対する欧州特許出願公開第0,
092,918号は、例えば黄体形成ホルモン放出ホル
モン、成長ホルモン類及び成長ホルモン放出因子等の、
疎水性成分が生物分解性であり、親水性成分が生物分解
性であってもなくてもよい疎水性/親水性非架橋コポリ
マーからの連続的放出を述べている。該組成物は水性の
生理学的環境中に置かれた場合には水を吸収してヒドロ
ゲルを形成することができるものとして述べられてい
る。
【0008】サンダース及びダム(Sanders a
nd Domb)による、1987年11月25日公開
の欧州特許出願公開第0246653号には、医薬上許
容しうるキャリアー、当該キャリアーに混合された分子
量が最低1000の高分子類、及び該薬物及びキャリヤ
ーを囲むか若しくは包む架橋ポリ(2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート)等の部分水和された非−生物分解性
ヒドロゲル速度制限膜を含む薬物放出装置が開示されて
いる。実施例はコアを持つか、若しくは持たない円筒状
成形型中で2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HE
MA)及びエチレングリコールジメタクリレート(EG
DMA)の混合物を重合させることにより形成された円
筒状リザーバー型放出装置を開示している。コアを持た
ない成形型を用いる場合、円筒状、ポリマーマトリック
スの中までコアがあけられる。その後治療法を実施する
のに十分な量の懸濁薬剤がリザーバーに充填される。新
たなHEMA及びEGDMAの混合物をリザーバーの上
部に加え、シールとなるように重合させる。
【0009】該特許出願人らはさらに、重合容器として
小型のガラスバイヤル(約3cm×0.6cm)を用い
るHEMA/EGDMAのポリマーロッドの製造を開示
している。重合反応の完了後、ポリマーロッド(長さ
2.5cm、直径6.0mm)をグラスバイヤルを割っ
て回収した後、湿度23パーセントに保たれたデシケー
ター中に6時間置く。ロッド中のコア(リザーバー)を
加工するために、該特許出願人らは以下のように開示し
ている;“ロッドをデシケーターから出し、直径4.0
mmのリザーバーを形成するように注意して孔をあける
が、この際孔あけは約0.5cmまで続行するが、次の
0.5cm分を開始する前に冷却するためにロッドから
孔あけビットをはずす(水に浸すか冷風にさらす)。孔
あけは十分な体積のリザーバーが形成されるまで続ける
が、リザーバーの厚み(すなわち、2.0mm)以上に
ロッドの末端に孔をあけてはならない。ロッドを部分的
に水和された状態にしておくことが、孔あけ作業におい
て非常に有利であることが観察された。完全に水和され
たロッドは曲がりやすく柔らかすぎることがわかった。
乾燥したロッドは堅すぎて、孔あけ中に容易に砕けてし
まうことがわかった”薬物放出装置に用いるための、上
に提案されたような、部分的に水和されたロッドの加工
は、非常に集中的で単調、かつ費用のかかる作業であ
る。小型の部分的に水和されたロッド上に数回にわけて
なされる孔あけ処置により、コア(リザーバー)はその
表面が均一性及び必要な滑らかさを欠く傾向にある。さ
らにコアの表面とロッドの外側の表面の間の厚みが均一
性を欠き、高分子の放出速度が不規則になりがちであ
る。従って、装置は外形が悪くなる傾向にあり、相対的
に扱いにくい。
【0010】ダビットソン、ダム、サンダーズ及びマク
レイ(Davidson,Domb,Sanders,
and McRae)はポリHEMA及びHEMA/メ
チルメタクリレートコポリマーのヒドロゲル膜がLHR
Hのアナログの調節性放出に使用できることを開示して
いる。シリコンオイル中に分散された過剰量のLHRH
アナログ(RS−49947)を含有する架橋ポリ(2
−ヒドロキシエチルメタクリレート)から成る円筒状移
植装置を数匹のビーグル犬に1年間移植した。装置のう
ち幾つかはヒドロゲルポリマーの物理学的強度が低かっ
たために、一年間を通じて無傷を保つことはできなかっ
た;しかしながら無傷を保った装置については、メスの
ビーグル犬の発情が抑制された〔ペプチド類の調節性放
出におけるヒドロゲル、プロシーティングスオブザイン
ターナショナルシンポジウムオブコントロールドリリー
ズオブバイオアクティブマテリアルズ(Procee
d.Intern.Symp.Cont.Rel.Bi
oact.Mater.)、第15頁、1988年、コ
ントロールドリリーズソサイエティ社)。
【0011】ローリングズら(Rawlings et
al.)に対する米国特許第4,517,138号及
び第4,517,139号は、適当に干渉しあう関係に
ある複数の垂直に配置された円形の成形型を収容し適応
させるように適合された重合用チューブを用いることに
よりコンタクトレンズを回転成形する方法を開示してい
る。各成形型はそのキャビティ内にレンズを形成する材
料を含有する。内部に成形型を積み重ねて充填された重
合用チューブを、重合条件下で地面に対して垂直に維持
されたその縦軸の回わりに回転させる。チューブの回転
により積み重ねられた成形型が、チューブの回転軸に対
する成形型の同心性を保ちながら同じスピードで回転さ
れレンズを製造することになる。
【0012】発明の要約 薬物を例とするような活性化合物の速度制限バリアとし
て有用なあらかじめ決められた寸法の、キセロゲル若し
くはヒドロゲルでできた成形製品を以下を含む遠心注型
法により製造する: a.重合カラムの開放末端中にあらかじめ決められた量
の重合性液体材料を導入すること; b.当該重合カラムを地面に対して実質的に平行に維持
されたその縦軸のまわりに、当該重合性液体材料が放射
状に外側へ移動して、当該カラム中にあらかじめ決めら
れた中空の円筒状液体形態を呈するのに十分なスピード
で回転させること; c.該重合カラムを重合条件下に維持して、あらかじめ
決められた液体形態の当該重合性材料をあらかじめ決め
られた固体中空円筒状形態に転化させること;及び d.水分膨潤性の非水溶性ポリマーでできた、閉鎖末端
及び開放末端、円筒状コア若しくはリザーバー、並びに
当該表面間の厚みが実質的に均一で滑らかな内部及び外
部円筒状表面を有する固体中空円筒状成形製品を回収す
ること。
【0013】本発明の他の一面は、同心性コアを有する
均一性円筒状成形ポリマーカートリッジを製造する方法
に関するものであり、当該カートリッジは非水溶性の水
分膨潤性ポリマーマトリックス及びその内部に均一若し
くは均質に分配された孔(pore)形成剤を特徴と
し、該方法は以下を含む: a.重合カラム、例えば細長いチューブ中に、あらかじ
め決められた量の重合性液体材料及び水分膨潤性の孔形
成剤の均質性若しくは均一性混合物を導入すること; b.当該重合カラムを地面に対して実質的に平行に維持
されたその縦軸のまわりに、当該混合物が放射状に外側
へ移動して当該カラム中にあらかじめ決められた液体カ
ートリッジ形態を呈するのに十分な速度で回転させるこ
と; c.該重合カラムを重合条件下に維持して、あらかじめ
決められた液体形態の当該混合物をあらかじめ決められ
た固体カートリッジに転化させること;及び d.外部及び内部表面間の厚みが実質的に均一であるこ
と(Do−Di=一定)を特徴とし、該カートリッジ中
を通じて均一若しくは均質に分配された水溶性孔形成剤
を有する当該カートリッジを回収すること。
【0014】別の一面として、本発明は薬物を例とする
ような活性薬剤をそれから遅効性/持続性放出させるた
めの放出装置を製造する方法に関するもので、該方法は
以下を含む: a.放出環境中への当該活性薬剤の長期にわたる持続性
放出に十分な量の活性薬剤、及び場合により医薬上許容
しうるキャリアーを前述の円筒状成形本体のコア(リザ
ーバー)中に導入すること; b.さらに当該コア中に、円筒状本体上部までコアを満
たすに十分な量の重合性液体材料を導入し、当該重合性
液体材料がその重合状態において、該円筒状本体の平衡
水分含有値よりも高い平衡水分含有値を有すること;及
び c.当該重合性材料を重合させ、コアの開口部を水分膨
潤性の非水溶性ポリマーからなるプラグ(層)で有効に
シールすること。
【0015】別の一面では、本発明は放出環境に活性薬
剤の遅効性/持続性放出をもたらす薬物放出装置自体に
関する。該装置は、滑らかで刻み目のない円筒状表面の
コアを有するキセロゲル若しくはヒドロゲルでできた親
水性カートリッジ;該カートリッジの開放性末端をシー
ルしてそれにより閉鎖コアとする親水性シーリング;並
びに放出環境中に長期間にわたって連続的に放出される
に十分な量となるように該コア中に含有された活性薬剤
及び場合により、医薬上許容しうるキャリアーを含み、
当該カートリッジは水分膨潤性及び非水溶性であること
を特徴とし、かつ当該親水性シーリングは水分膨潤性、
非水溶性、及び当該カートリッジより高い平衡水分含有
値を特徴とする。
【0016】本発明の別の一面は、前述の薬物放出装置
を動物に、望ましくは皮下に、移植するためのキットに
関する。該放出装置は、分解生成物が体内に分散せず、
活性化合物が放出環境中に相対的に調節された様式で放
出ささることから、長期移植にむいている。非−生物分
解性の該装置は無傷のままとどまり、回収可能である。
放射性材料を該装置の加工に用いるか、若しくはリザー
バー中に含有させて、位置確認を容易にすることができ
る。同心性円筒状コアを有する小型ロッド様形態で、該
装置を、適当な皮下注射シリンジ様器具若しくは使用目
的に合わせたトロカールとともに滅菌済キットの一部と
して包装することができる。
【0017】本発明のさらに別の一面は、円形穿孔によ
って動物の体内に円筒状成形の薬物放出装置を導入して
当該体内に薬物の持続性放出をもたらす方法に関するも
のであり、該方法は治療すべき体の領域の選択;例えば
トロカール様若しくは皮下注射針/シリンジ様器具等の
カニューレを通じての該薬物放出装置の体内の生きてい
る組織内への移植;当該放出装置が親水性速度制限性円
筒状成形プラスチック製品のリザーバー中にシールされ
た薬物及び場合により、医薬上許容しうるキャリアーを
含むこと;及び当該カニューレの当該動物体からの除去
を含む。
【0018】発明の目的 しかるべく、本発明の1個若しくは複数の目的がここに
述べる本発明の実施によって果たされるであろう。
【0019】良好な物理学的特性を有する円筒状プラス
チック製品を遠心注型する方法を提供することが、本発
明の一目的であり、当該製品は円筒状コア、滑らかで刻
み目のない円筒状表面、及び当該表面間の厚みの均一性
を特徴とする。
【0020】中に含まれる活性薬剤を遅効性/持続性放
出する薬物放出装置を提供することが本発明の別の目的
であり、当該装置は改善された表面特性及びインビボに
おける鉱化耐性を特徴とする。
【0021】一方の末端が独特の漏れ防止クロージャー
でシールされている中空円筒状製品のリザーバー中に含
有される活性化合物及び、場合により、医薬上許容しう
るキャリアーを含む薬物放出装置を提供することが、本
発明のさらに他の目的である。
【0022】水和されている薬物放出装置及び当該装置
を動物体内に皮下移植するための注射手段を含むディス
ポーザブル滅菌キットを提供することが、本発明のさら
に別の目的である。
【0023】本発明の別の目的は、独特の重合性システ
ムを反応させてその場であらかじめ決められた形状の親
水性カートリッジを形成した後、後硬化及びアニール処
理して良好な物理的保全性を有する相対的にひずみのな
いカートリッジを得ることを含む、単純で時間が節約さ
れ、かつ原価効率の良い遠心注型法により、薬物放出装
置を加工するのに有用なあらかじめ決められた正確な寸
法の再生可能な親水性カートリッジを提供することであ
る。
【0024】2−ヒドロキシエチルメタクリレート(親
水性モノマー)及びあらかじめ決められた量の第2の親
水性モノマー、例えばヒドロキシプロピルメタクリレー
トを含むモノマー混合物を重合させて、物理学的強度及
び弾力性が改善された、非極性疎水性領域が全くない
(極性に関して)実質的に均質なポリマーを形成するこ
とを含む方法によって、薬物放出装置において有用な、
多様なあらかじめ決められた平衡水分含量を有する水分
膨潤性の非水溶性カートリッジの加工を規定すること
が、本発明の別の目的である。
【0025】体内環境中に医薬上許容しうる量の薬物を
遅効性/持続性放出させるための薬物放出移植体におい
て有用な親水性カートリッジを提供することが、本発明
のさらに別の目的である。
【0026】本発明のさらに他の目的は、内部に均質に
分配された水溶性孔形成剤(類)を含む薄く均一性の親
水性カートリッジを提供することであり、当該カートリ
ッジは薬物放出移植体において有用であり、当該孔形成
剤(類)は水性媒質中に溶解若しくは浸出させることに
よって除去されて当該カートリッジに多孔性構造を与え
る。
【0027】これらの目的及び他の目的は、本明細書を
考察することにより当業者に明らかとなるであろう。
【0028】図1は、適当な機械上にカラムを水平に取
り付けて回転させる以前の、一方の末端が開き他方の末
端がゲルリンR プラグで閉じられ、内部に重合性材料を
含む重合カラム(チューブ)の、部分的に横断面を示す
側面図である。
【0029】図1aは、紡錘プラグ部品20の拡大横断
側面図である。
【0030】図2は、適当な旋盤に水平に取り付けられ
た、コア内にあらかじめ決められた寸法の回転成形され
た親水性カートリッジを含む重合カラムの部分側面図で
ある。
【0031】図3は、円筒状成形の親水性本体中に入っ
た薬物及び医薬上許容しうるキャリアーを含む薬物放出
装置の、部分的に横断面を示す拡大側面図である。
【0032】図4は、動物のあらかじめ選択された部位
に沈着させる円筒状成形の薬物放出装置を含む金属製ト
ロカールの、部分的に横断面を示す側面図である。
【0033】図5は、動物のあらかじめ選択された身体
部分に穿孔することにより皮下沈着させる薬物放出装置
をバレル中に有するディスポーザブルプラスチック針状
道具の、部分的に横断面を示す側面図である。
【0034】図6は、最大水和状態における架橋HEM
A/HPMAポリマーにおける、平衡水分含量対3−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート(“HPMA”)ユニ
ットの重量パーセント含量の間の線形相関関係を示すグ
ラフである。
【0035】図7−13では、7日間について平均化し
た黄体形成ホルモン放出ホルモンの放出速度を20mm
の標準リザーバー長を持つ移植体について標準化した。
【0036】図7は、平衡水分含量における架橋親水性
ポリHPMAポリマーから成る円筒状成形の移植体から
のLHRH−13のインビトロ放出量(μg/2cm/
日)対時間(日)を示すグラフである。縦軸(y軸)の
スケールはLHRH−13の非常に低い放出速度に合わ
せて4倍に拡張した。LHRH−13は〔DHis(i
mBzl)6 Pr0 NHEt〕GnRHと同定されてい
る黄体形成ホルモン放出ホルモンポリペプチドである。
【0037】図8は、平衡水分含量における架橋親水性
35%HEMA/64.5%HPMAポリマーから成る
円筒状成形の移植体からのLHRH−13のインビトロ
放出速度(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグラ
フである。
【0038】図9は、平衡水分含量における架橋親水性
40%HEMA/59.5%HPMAポリマーから成る
円筒状成形の移植体からのLHRH−13のインビトロ
放出速度(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグラ
フである。
【0039】図10は、平衡水分含量における架橋親水
性50%HEMA/49.5%HPMAポリマーから成
る円筒状成形の移植体からのLHRH−13のインビト
ロ放出速度(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグ
ラフである。
【0040】図11は、平衡水分含量における架橋親水
性60%HEMA/39.5%HPMAポリマーから成
る円筒状成形の移植体からのLHRH−13のインビト
ロ放出速度(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグ
ラフである。
【0041】図12は、平衡水分含量における架橋親水
性70%HEMA/29.5%HPMAポリマーから成
る円筒状成形の移植体からのLHRH−13のインビト
ロ放出速度(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグ
ラフである。
【0042】図13は、平衡水分含量における架橋親水
性ポリHEMAポリマーから成る円筒状成形の移植体か
らのLHRH−40のインビトロ放出速度(μg/2c
m/日)対時間(日)を示すグラフである。
【0043】図14は、8時間の期間における照射量
(メガラド)の増加に伴なう、架橋親水性50%HEM
A/49.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形の
移植体の平衡水分含量の増加を示すグラフである。
【0044】図15から18は、架橋HEMA/HPM
Aポリマーで加工された円筒状成形の放出装置からのL
HRH−13のラットにおけるインビボ放出並びに、精
巣及び付属性腺に対する抑制作用を示すグラフである。
移植体Aのヒドロゲルポリマーは50%HEMA/4
9.5%HPMA/0.5%TMPTMAポリマーであ
り、移植体Bのヒドロゲルポリマーは40%HEMA/
59.5%HPMA/0.5%TMPTMAポリマーで
ある。
【0045】同心性円筒状コア若しくはリザーバーを有
する新規の親水性の円筒状成形の固体製品を遠心注型す
る新規の方法は、(a)チューブ等を例とする重合カラ
ムにおいて、その縦軸のまわりの回転に適合しており、
当該カラムの一方の先端が閉鎖されていて他方の先端が
開放されているカラムの中に液体重合性材料を導入する
こと;(b)当該カラムを地面に対して平行若しくは実
質的に平行に維持されたその縦軸のまわりに回転させる
こと;(c)当該回転が、当該液体重合性材料が放射状
に外側へ移動して、コアを有するあらかじめ決められた
液体円筒状形態を呈するのに十分な速度で行なわれるこ
と;(d)当該カラムを重合条件下に維持して、あらか
じめ決められた液体形態の当該液体重合性材料を、同心
性円筒状コアを有するあらかじめ決められた円筒状成形
の固体製品に転化すること;及び(e)当該固体製品を
回収することを含む。
【0046】該重合カラムは、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン及びポリスチレン等のプラスチック類、ガ
ラスなどの多様な材料で加工された適当な中空チューブ
でもよい。該カラムの内部の横断面は円形であり一定の
直径を有する。好ましい態様においては、該カラムはそ
の重合帯中への放射線の透過を有意に妨げることのない
ような材料により加工される。パイレックスR 等のガラ
スは、誘導及び/又は他の触媒を伴なうか若しくは伴な
わない照射を用いる場合の重合カラムに好ましい材料で
ある。
【0047】親水性で円筒状成形の該新規製品を製造す
るのに有用な液体重合性材料には、非常に多様な重合性
親水性エチレン系不飽和化合物、特に、メタクリル酸及
びアクリル酸のモノアルキレン及びポリアルキレンポリ
オール類、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト及びアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレ
ート及びアクリレート、プロピレングリコールメタクリ
レート及びアクリレート、ジプロピレングリコールメタ
クリレート及びアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト及びアクリレート、グリセリルメタクリレート及びア
クリレート等のような、アクリル酸若しくはメタクリル
酸の、エステル化される水酸基及び最低1個の別の水酸
基を有するポリヒドロキシ化合物とのモノエステル類;
N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタク
リルアミド等のようなN−アルキル及びN,N−ジアル
キル置換アクリルアミド類及びメタクリルアミド類;N
−ビニルピロリドン;メチル置換N−ビニルピロリドン
等のアルキル置換N−ビニルピロリドン類;N−ビニル
カプロラクタム;N−ビニル−2−メチルカプロラクタ
ム,N−ビニル−3,5−ジメチルカプロラクタム等の
アルキル置換N−ビニルカプロラクタムのような親水性
モノマー類が含まれる。
【0048】該新規親水性カートリッジの新規製造方法
を実施するにあたり、重合性親水性材料は、少量、すな
わち全重合性モノマーに対して約30重量パーセント程
度までの重合性疎水性モノマーを含んでいてもよく、そ
れによって、できた水分膨潤性ポリマーカートリッジの
平衡水分含有値が変化する。重合混合物に含まれる疎水
性モノマー、例えばメチルメタクリレートの量が増加す
るほど、でき上がった不均質性親水性ポリマーの平衡水
分含量が減少することが観察された。もっとも、これら
のポリマーは薬物放出装置において有用であると、当技
術分野において開示されているが、それらは疎水性領域
と親水性領域を交互に含み、極性に関しては均質ではな
い。EGDMAを例とするような非極性架橋剤は重合反
応中にポリマーの非極性疎水性領域に(それが形成され
るにつれて)集中し、それによりポリマー中に架橋密度
の勾配をもたらす傾向にあろう。構造的に不均質である
このようなポリマーは、疎水性セグメント中の架橋多過
と親水性セグメント中の架橋不足を特徴とする。架橋多
過と架橋不足はそれらのポリマーに弱くてもろい、性質
をもたらしかねない。
【0049】本発明の非常に好ましい面としては、それ
ゆえに、そのポリマー構造が親水性材料、特に最低2個
の重合性親水性モノマーを含む混合物、とりわけ2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート プラス ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート若しくは2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートプラスN−メチルアクリルアミド等の混合
物の重合により形成される新規均質性親水性カートリッ
ジ、及びその放出システム中に好ましいポリマーカート
リッジを利用する新規薬物放出装置が含まれる。これら
の好ましい面については、予定の親水性、例えば平衡水
分含量、を示す特注の親水性カートリッジを、例えば図
6に例示したような多様な量の2個の主要な親水性モノ
マーを含む混合物を重合させることにより製造すること
ができる。でき上がった特注カートリッジは均質性のポ
リマーであり、不均質性ポリマーではない。該ポリマー
中に疎水性セグメントが存在する場合は、界面の自由エ
ネルギーが増加して、それにより動物に移植した後の蛋
白の吸着及び鉱化作用を増大させる。ポリHEMAから
成るヒドロゲルは零に近い界面自由エネルギーを持つこ
とが測定された。界面自由エネルギーによる解釈に従う
と、厳密に親水性の成分からなるヒドロゲルは生体組織
に対する生物学的適合性が強く見られるであろう。ポリ
HEMAは(その中の相対的に少量の重合した架橋剤を
無視すれば)相対的に一定の特徴若しくは価値を有す
る、均質性の親水性“ホモポリマー”である。該“ホモ
ポリマー”を部分的に変化させて他の特徴若しくは特性
を与える技術は困難で時間のかかるものであり、多くの
場合不規則な特性をもたらす。一方、HEMAと種々の
量の他の重合性親水性コモノマー(類)の混合物は重合
させて(あらかじめ決められた)特注の特性を有する予
定された均質性親水性コポリマーを作ることができる。
【0050】重合性疎水性コモノマーは、できた親水性
非均質性ポリマーの平衡水分含有値を増加させるような
親水基若しくは他の基を欠く、実質的に非水溶性の化合
物である。先に示したように、重合性親水性モノマー
(類)を含む重合性混合物に組み込む疎水性コモノマー
(類)の量を増やすと、対応して平衡水分含有値の低い
非均質性親水性ポリマーができることが観察された。重
合性疎水性コモノマーの例としては、アルキルアクリレ
ート、アルキルメタクリレート、アルコキシアルキルメ
タクリレート、アルコキシアルキルアクリレート、ポリ
(アルコキシ)アルキルメタクリレート、ビニルアルカ
ノエート等のアルキル2−アルケノエート類、アルコキ
シアルキル2−アルケノエート類及びビニルエステル類
がある。特定の例としては、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレー
ト、ブチルメタクリレート、メトキシメチルアクリレー
ト及びメタクリレート、エトキシメチルアクリレート及
びメタクリレート、並びにメトキシエチルメタクリレー
ト、ビニルアセテート及びビニルプロピオネートがあ
る。
【0051】ある態様では、孔形成材料を重合性親水性
材料とともに含んでもよい。該孔形成剤は液体若しくは
固体でもよく、反応媒質中に均一に分配若しくは分散さ
れる。該孔形成剤は有機でも無機でもよく、抽出若しく
は浸出により、できた親水性カートリッジから、該親水
性ポリマーに何ら化学的変化をもたらすことなく抽出す
ることができる。粒状形態の該孔形成剤は該親水性ポリ
マーに求められる多孔度に応じて0.1ミクロン未満か
ら数ミクロンまでの範囲のサイズをとることができる。
孔形成剤の例としては、塩化ナトリウム、リン酸カリウ
ム、硝酸カルシウム、モノ及びポリサッカライド類等が
ある。
【0052】該重合性反応媒質中に加えてもよい有用な
架橋剤としては、例えば、ジ−、トリ−及びテトラ−エ
チレン性不飽和化合物のような最低2個の重合性エチレ
ン部位を有するポリエチレン性不飽和化合物、とりわ
け、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメ
タクリレート及びジアクリレート、プロピレングリコー
ルジメタクリレート及びジアクリレート等のジ−不飽和
架橋化合物類を伴なう若しくは伴なわないトリ−不飽和
架橋剤類、並びに、トリエタノールアミン、グリセロー
ル、ペンタエリスリトール、1,1,1−トリメチルロ
ールプロパン等のポリオール類のジ−、トリ−及びテト
ラ−アクリレート若しくはメタクリレートエステル類が
ある。
【0053】該重合反応は正味で、若しくは不活性溶媒
を加えて行なってもよい。適当な溶媒としては、水;グ
リコール、グリセリン、ジオキサン等の多価アルコール
類ととに水溶性低級脂肪族一価アルコール類等の有機溶
媒類;及びそれらの混合物がある。
【0054】重合性エチレン性不飽和化合物の触媒に有
用な化合物には、有機過酸化物類、過炭酸化物類、過酸
化水素類、及び硫酸アルカリ金属類等のビニル重合反応
に通常使用されるタイプのフリーラジカル化合物及び/
又は開始剤がある。例としては、クメンヒドロペルオキ
シド、−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペル
オキシド、ビス(4−−ズチルシクロヘキシル)ペル
オキシジカーボネート、過酸化水素、2,4−ジクロロ
ベンゾイルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ジ−
−プロピルペルオキシジカーボネート、ジ−−ブチ
ルペルオキシド、ジ−sec−ブチルペルオキシジカー
ボネート、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、及び硫酸
ナトリウムがある。好ましい触媒は、tert−ブチル
ペルオクトエート、ベンゾイルペルオキシド、及びジ
(sec−ブチル)ペルオキシジカーボネート等の、約
20°−80℃位の中程度の低温において有効なもので
ある。
【0055】通常のレドックス重合触媒も使用してよ
い。レドックス開始の利点は、0℃ないし50℃等の低
温で反応が適度な速度で起こることにある。フリーラジ
カルを産出する数多くの還元剤−酸化剤ペアが当技術分
野においては周知である。例としては、二硫酸ナトリウ
ムと過硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウムと過硫酸
カリウム等がある。
【0056】好ましくは、エチレン性化合物の重合は、
U.V.、X線、ガンマ線、マイクロ波、若しくは他の
周知の放射線形態等の放射線を用いて行なうことができ
る。U.V.硬化に好ましい触媒はベンゾインメチルエ
ーテルである。
【0057】触媒及び/又は開始剤及び/又は放射線
は、重合反応を最も効率的にするような触媒的有効量を
用いる。
【0058】別の面として、乾燥した環境中で適正に保
管されていた該親水性カートリッジは該薬物放出装置の
加工に利用される。あらかじめ決められた量の活性化合
物を、それ自体、若しくは不活性の非毒性材料との混合
物あるいは医療用シリコンオイル等の非毒性媒質中の懸
濁液としてカートリッジ中に導入してコアを部分的に充
填する。活性化合物の上部は好ましくは、テフロンテー
プ(「テフロン」は登録商標)等の不活性材料の層でカ
バーする。該カバーの上のコアの空の部分をその後、カ
ートリッジ内若しくは外への漏れ防止のためにシールす
る。好ましくは該クロージャーは、空の部分に重合性材
料を充填し重合反応させて、カートリッジの開口部をシ
ールする親水性ポリマーのプラグを形成させることによ
り、作られる。該親水性ポリマープラグは最大水和状態
では、該親水性カートリッジの平衡水分含有値を超える
平衡水分含有値を示すであろう。エチレン性不飽和モノ
マー(類)及び望ましい架橋剤(類)を含む重合性材料
を用いて、該カートリッジの内部表面にグラフトしたポ
リマープラグを得ることができる。
【0059】ある態様においては、カートリッジの気密
性クロージャーを以下の方法例により完成することがで
きる。活性化合物より上部のコアの内部表面領域若しく
は、使用されている場合には、テフロンテープを清浄
し、適当なリーマーで注意深くリーマー仕上げすること
によりわずかに拡げる。リーマー仕上げした表面領域を
その後十分量の、エタノール等のC1 −C4 アルコール
などの一価若しくは多価アルコールで洗浄し、それによ
り該表面をわずかに膨潤させる。この技法により重合性
親水性材料の該処理表面中への侵入が促進される。微小
注射針シリンジを用いて、少量の重合性材料(開示剤を
含む)をカートリッジ中に、コアが上まで満たされるま
で注入する。好ましくは該重合性材料はカートリッジの
加工に用いるものと同じ組成のものがよい。活性化合物
及び重合性材料で充填されたカートリッジを、縦軸を地
面に垂直にして、旋盤等の適当な機械により、100な
いし200rpm等の比較的低速で、室温でU.V.光
をあてながら、数分間、例えば5−10分間回転させ
る。薬物を例とする該活性化合物がU.V.光に対して
感受性を持つ場合には、アルミホイル等の適当なシール
ドを用いて活性化合物をU.V.光からシールドしても
よい。後硬化処置は、該薬物に対して有害でない温度で
行なう。該コア開口部を気密シールするポリマープラグ
が得られる。実施例から明らかになるように、該カート
リッジのプラグ及び内部表面の間のシールはカートリッ
ジ壁よりも強度が高い。
【0060】本発明はその局面及び態様を例示する添付
の図面とともに考慮されれば、本開示からより明白とな
るであろう。
【0061】図1では、滑らかで刻み目のない表面を持
ち、例えば親水性モノマー、架橋剤、触媒、及び開始剤
を含むあらかじめ決められた量の重合性親水性液体混合
物12を含有する同心性円筒状コア11を有する重合カ
ラム10が開示されている。取りはずせるデルリンR
ラグ13は頭部14及び軸部16を含む。コア11中に
摩擦はめで収容されている軸部16はカラム10の一方
の開口部をシールする。頭部14は、中空部分17に収
容されてコレットチャック18中に固定されるように適
合されている。可変制御スピードのモーターを有する旋
盤(図示せず)等の適当な機械を、カラムの縦軸A−
A′のまわりに水平にカラムを回転させるようにコレッ
トチャック18に接続する。紡錘プラグ部品20は外部
プラグ21、支持シールド22、及び内部プラグ23を
含む、多機能性である。内部プラグ23は、図示してい
ない固定措置によって適正な関係に同様に保持されてい
る玉軸受24の内部軌道中に隠れて収容されている。外
部プラグ21はカラムの開口部19に摩擦はめで収容さ
れるように適合している。支持シールド22は玉軸受2
4に対する保護シールドとして機能する。玉軸受24の
外部軌道は、左から右への位置調整並びに開口部19に
おける外部プラグ21の挿入及び抜取りに適合させた旋
盤スライドバー(図示せず)のチャックコレット26中
に固定されている。
【0062】重合混合物12及び開口部19によって規
定されるカラム中の空隙は、図示していない注入器針を
用いて徐々に窒素でパージする。パージ後、開口部19
中に外部プラグ21を挿入することによりカラム10を
シールする。該カラムを、その縦軸を地面に平行にし
て、重合性液体がその内部円筒状表面方向へ放射状に外
側へ移動して、その結果安定化した際に当該液体のあら
かじめ決められた中空円筒(あらかじめ決められた液体
カートリッジ形状)を形成するのに十分な速度、例えば
2150rpm、及び室温(約22℃)で回転させる。
U.V.光(図示せず)をその後、成形された重合性液
体にそれが同心性コアを有するあらかじめ決められた円
筒状成形製品に重合されるまで照射する。
【0063】図2では、重合カラムの内部表面は、実質
的に均一な壁体の厚み、すなわちDo −Di =K(式
中、Do はカートリッジの外径、Di はカートリッジの
内径、Kは定数を示す)を規定する外部の円筒状表面及
び内部の滑らかな刻み目のない円筒状表面32を有する
固体ポリマーカートリッジ31の外部表面に接触する。
底部33の内部表面はわずかに長円形をとる。過剰の底
部33は切削して除去してもよく、その外部表面を弾丸
型に研磨してもよい。
【0064】図3は本発明の薬物放出装置30の一形態
を示している。カートリッジ31はそのコア中に薬物3
4を充填された、長円状底部33(トリミング及び研磨
処理済)のものを示す。カートリッジ30の外部及び内
部円筒状表面は滑らかで刻み目がない。テフロンカバー
36は薬物34を、その場で液体材料から形成され固体
親水性プラグ37に重合された、親水性プラグ37から
分離する。プラグ37の平衡水分含量及びそれによるそ
の膨潤性はカートリッジ31の平衡水分含量よりも大き
く、よって水和により気密性シールを形成する。接触す
るカートリッジ壁39の一部を含むプラグ37の外部表
面38はトリミング及び研磨処理により長円形をとって
いる。
【0065】図4では、動物用の新規水和薬物放出装置
の一移植用形態を示す。動物に薬物放出装置30を注射
するための、望ましく金属で加工された注射筒針タイプ
の器具であるトロカール40は、ロッド42を収容して
スライドさせるコアを有する円形バレル41、保持プレ
ート43、及び(ディスポーザブル)ねじ込み針46を
取り付けられるねじ付末端44を含む。水和状態の薬物
放出装置30を円形チャンバー47中に置く。中空の針
口48を有する針46を、トロカール40の本体に合わ
せて開口部48の反対側をねじ込む。ハンドル49を手
でしっかりと前方に押し、ロッド42に中空の針口48
を通じてあらかじめ選択された体内環境中にチャンバー
47から薬物放出装置30を押し出させる。
【0066】図5では、一方の末端に中空の針口52を
有し他方の末端に保持プレート53を有するバレル5
5、及びバレル55のコア中に収容されてスライドする
ロッド56を含む簡易ディスポーザブル プラスチック
トロカール型装置50を示す。トロカール40及び50
は、薬物を動物に注射するのに通常使用されるいずれの
材料で加工してもよい。動物のあらかじめ選択された部
位に針をさした後、ハンドル57を手でしっかりと前方
に押し、ロッド56に針口52を通じて体内環境中に
(バレルのコア中に含まれている)薬物放出装置30を
押し出させてもよい。あるいは、ロッド56を十分な力
で支えて最初の固定された位置に保ちながら保持プレー
ト53に外側への力を加えることにより、バレル55を
身体の部位から引き出してもよい。バレル55がゆっく
りと引き出される際に、薬物放出装置30は針口52を
通じて身体の部位の中へ沈着されるであろう。
【0067】好ましい局面では、当新規薬物放出装置
は、例えばヒト、ヒツジ、イヌ、ネコ、七面鳥、ウシ等
の動物に活性薬剤を遅効性/持続性及び即効性/持続性
放出させるのに非常に有用である。“遅効性/持続性放
出”とは放出環境中に置いた後の活性薬剤の放出を遅ら
せ、その後に好ましくはゼロオーダーの薬剤の持続的放
出が続くことと定義される。“即効性/持続性放出”と
は放出環境中に置いた後即値に、若しくはまもなく活性
薬剤の放出が開始され、該活性薬剤の持続性放出がそれ
に続くことと定義される。本発明の他の用途としては、
工業、農業及び家庭における環境中での制御された放出
がある。
【0068】好ましい局面では、本発明の薬物放出装置
はそのコア中にここで考察する高分子組成物等の活性薬
剤及び場合により医薬上許容しうるキャリアーを含む小
型の円筒状成形移植体である。該移植体の膜の厚み(内
部表面及び外部表面の間)は実質的に均一であり、含ま
れている薬剤の放出における速度制限バリアとして作用
する。このような移植体は多様な医療用用途での使用に
むけて可塑化若しくは水和させ、かつ再成形させて他の
幾何学形状の製品にしてもよい。キセロゲル等の親水性
移植体は容易に水を吸収する。水和状態では、それはヒ
ドロゲルと呼ばれる。どちらの形態においても、それは
宿主に対して生物適合性で非毒性であり、非−生物分解
性である。それは、もちろん、水分膨潤性であり非水溶
性である。ヒドロゲルがその最大水和レベルに達した
時、該ヒドロゲルの水分含量を“平衡水分含量”と言
う。ヒドロゲルのパーセント水分含量(水和状態)は以
下のように決定される: 該円筒状成形装置の製造においては、いくつかの因子が
考慮される。放出特性(遅延時間、放出速度及び期間)
を決定する;親水性ポリマー材料を同定する;及び、
(速度制限膜である)それを通じての活性薬剤の拡散率
を測定する。所定の活性薬剤に対する速度制限膜の水和
特性は選択されたポリマーから成るフィルムを製造し、
それを当技術分野において周知のように2区画性垂直ガ
ラスセルを用いての拡散実験にかけることにより容易に
測定できる。
【0069】拡散係数及び拡散が開始する時点の水分含
量(すなわち、それ以下では実質的に拡散が起こらない
点−これ以後、“%Hd”とする)を決定する。一連の
膜を種々のポリマーから製造する。その後、膜をその容
量まで水和し、平衡水分含量を測定する。完全に水和し
た膜を、2区画性垂直ガラスセル中に置き、種々の平衡
水分含量での膜材料を通じての高分子組成物の拡散を測
定しグラフ化する。拡散が検出されない(すなわち、活
性薬剤がレセプター細胞中へ拡散しない)最大水和膜の
平衡水分含量が試験した系についての%Hdである。こ
れは透過率対平衡水分含量の曲線をグラフ化することに
より得ることができる。
【0070】浸透性結果(拡散係数)はフィックの拡散
第一法則に従って、以下の方程式を用いて得られる: 但し、式中dQ/dtは膜分物質を通じての流れ(μg
/hr)を示し、時間に対する累積輸送量のカーブの直
線部分の傾きとして測定される;Aは膜面積(cm2
を示し;Pは膜の浸透性係数(cm2 /hr)を示す
か、若しくはDKd(但し、Dは膜の拡散率(cm2
hr)を示し、かつKdは膜/ドナー溶液に対する分配
係数を示す)を示し;1は実験終了時に測定された膜の
厚み(cm)を示し;かつCdはドナー溶液の濃度(μ
g/cm3 )を示す。
【0071】放出遅延特性をその後測定する。架橋剤及
びモノマー類の量を再び変えて、別の一連のポリマー膜
を製造してもよい。これらの膜を水和するが、それはご
く一部のみ、すなわち水分含量が%Hdより小さいか若
しくは等しくなるまでである。この部分的に水和された
膜を2区画性垂直ガラスセル中に入れ、時間に対する、
活性化合物の膜を通しての拡散を測定しグラフ化する。
ドナー及びレセプターセル用の緩衝溶液は、部分的に水
和された膜に接触してそれらが放出環境中で水和すると
思われる速度とほぼ同じ速度でそれらをさらに水和する
ように選択してもよい。拡散試験の開始、すなわち、活
性薬剤をドナーセルに加えてから、医薬上有効な濃度の
該活性薬剤がドナーセル中に検出されるまでの時間が、
ポリマー及び初期パーセント水和の組み合わせに対する
放出遅延時間である。
【0072】該円筒状成形装置の物理的寸法を決めるた
めに、放出されるべき活性薬剤の総量を決定しなければ
ならない。これは必要な一日用量及び放出期間の積であ
る。円筒状成形装置の円筒状リザーバー(コア)の容積
はπri2hに等しく、この式中、ri はリザーバーの半
径を示し、hはその高さを示す。シリンダーからの定常
状態放出に対する式は以下である: 〔dQ/dt〕=〔2πhDKd Cd 〕/〔ln (ro /ri )〕 但し、式中ro は円筒状装置の外半径を示し;Cdはド
ナー溶液、すなわちキャリアー中の薬物の濃度を示す。
定常状態放出は、Cdが飽和状態に維持される時に得ら
れる。求める持続性放出に必要な膜の厚みは、それゆえ
にro −ri である。
【0073】本発明の一面は、水性放出環境中への治療
用量の活性薬剤の遅効性/持続性放出を可能にする放出
装置に関する。ここで用いる“活性薬剤”(“活性化合
物”)という表現は、該放出装置から放出されて有益か
つ有用な結果を生むことができるいずれの化合物若しく
はその混合物も幅広く含む。該活性薬剤は固体若しくは
液体形態のいずれにかかわらず、特注のヒドロゲル膜を
通じて放出環境中にそれらが放出されうるような十分な
溶解性若しくは混和性を水性系中で示すであろう。ここ
で用いる“高分子薬物”を含む“薬物”という表現は、
動物に局所性若しくは全身性の作用をもたらすいずれの
生理的若しくは医薬用活性物質も含む。放出してよい活
性薬物には、中枢神経系に作用する無機及び有機薬物
類、精神賦活薬類、トランキライザー類、抗痙攣薬類、
筋弛緩薬類、抗パーキンソン薬、鎮痛薬、抗炎症薬、麻
酔薬、鎮痙薬、筋収縮薬類、抗菌薬類、抗マラリヤ薬
類、ホルモン剤類、交感神経興奮薬、心臓血管薬、利尿
薬類、駆虫薬などが含まれる。ここで用いる“高分子薬
物”という表現は、分子量が最大で25,000かそれ
以上、好ましくは1000より大きいもの、好ましくは
約1000ないし約25,000までの分子量の薬物、
すなわち特定の体内器官若しくは機能の活性に影響を及
ぼす物質を含むことを意図している。ステロイド類、ア
ナボリック剤類及びインシュリン等のいくつかの薬物
は、溶解度が低下してくるにつれて凝集する傾向がある
ことを特徴とするう適当な薬物としては、内分泌剤、化
学療法剤、抗菌剤、抗麻薬耽溺剤、腫瘍治療剤、抗真菌
剤、抗肺機能不全剤、酵素剤、中枢神経系に作用する高
分子蛋白が含まれるが、それらに限定はされない。好ま
しい高分子薬物には、(1)成長ホルモン類及びそれら
のアナログ、(2)インシュリン及びソマトメジン類の
ようなインシュリン様発育因子並びにそれらのアナロ
グ、及び(3)プロラクチン等の他の下垂体由来ホルモ
ン類及びそれらのアナログなどの、天然及び組み換え生
物活性蛋白並びにそのアナログが含まれる。
【0074】ホルモン性活性ポリペプチドは、ある身体
器官の活性に対して特定の調節作用を有するペプチドで
ある。一般にそれらは内分泌腺により分泌される。もっ
とも、内分泌腺から分泌されないペプチドのいくつかも
身体器官に特定の調節作用を示し、そのためにそれらも
ホルモン性活性化合物に分類される。天然に存在するホ
ルモン性活性ポリペプチドの合成アナログ並びに、天然
に存在するホルモン及びその合成アナログの、原型と同
じタイプの活性を保持する医薬上許容しうる塩も本発明
において有用である。
【0075】ホルモン性活性ポリペプチドは多様なグル
ープの蛋白質を含むが、その機能上の特異性から生理的
作用によって別個の分類にグループ分けすることが都合
のよいことに可能である。それぞれの蛋白質グループ
は、一般に1個の特異的生理作用を、その作用に直接影
響を持つ器官若しくは器官類とのみ相互作用することに
より調節する。例えば、黄体形成ホルモン放出ホルモン
(LH−RH)活性ポリペプチド類は、下垂体前葉線に
作用して、生殖器官の活性に影響を及ぼすホルモンを放
出させる。成長ホルモン類は肝臓に作用して、骨格の成
長をもたらすペプチド因子であるソマトメジンをそれに
放出させる。チモシン及び胸腺性活性ペプチド類は自己
免疫系と相互作用して、体内の免疫系が疾病と戦う能力
を増進させる。天然に存在する黄体形成ホルモン放出ホ
ルモンポリペプチド及びその合成アナログ類は本新規放
出装置での使用にむけて特に興味をひく。
【0076】天然に存在するLH−RHペプチドは脳の
視床下部領域で生産され、下垂体前葉腺に作用して黄体
形成ホルモン(“LH”)及び濾胞刺激ホルモン(“F
SH”)の放出に影響を及ぼし、今度はLH及びFSH
が生殖腺に作用してステロイドホルモン類の合成を刺激
し、かつ生殖体の成熟を刺激する。LH−RHの拍動性
放出はそれにより哺乳動物の生殖周期を調節する。さら
に、LH−RHは胎盤においてヒト絨毛膜ゴナドトロピ
ン(“HCG”)の放出に作用し、かつ生殖腺に直接作
用する。
【0077】LH−RHのアゴニスト(作動薬)アナロ
グは2個の作用メカニズムにより生殖能力の調節におい
て有用である。低用量のLH−RHアナログは排卵を刺
激することができ、視床下部性及び排卵性不妊症の治療
において有用である。さらに、それらは性機能低下状態
及び性不能症に、並びにオスにおける精子形成及びアン
ドロゲン産生を刺激するために用いることができる。
【0078】逆説的に、高用量の強力かつ長期持続性の
LH−RHアナログは反対の作用、すなわちメスにおけ
る排卵阻害及びオスにおける精子形成抑制の作用を持
つ。オス及びメスにおける付属器官重量の低下を含む生
殖腺器官の性ステロイド類の正常の循環レベルの抑制
は、これらの作用に関連している。家畜動物において
は、この逆説的作用が飼養場での体重増加を促進し、妊
娠中の動物の堕胎を刺激し、また一般には化学的避妊薬
として作用する。LH−RH及びそのアナログの逆説的
高用量作用は米国特許第4,234,571号に完全な
リストが詳説されている。
【0079】アンタゴニスト(拮抗薬)と呼ばれるLH
−RHアナログのグループもある。これらのポリペプチ
ドはLH−RHアゴニストによって示される逆説的作用
を有するが、天然に存在するLH−RHに比較して低用
量においてである。このような化合物は本発明の範囲に
含まれる。
【0080】天然のLH−RHペプチドは天然に存在す
るアミノ酸(キラルアミノ酸であるグリシンを除いてL
配置をとる)を含む親水性デカペプチドである。その配
列は次のようである:(ピロ)−Glu−His−Tr
p−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro
−Gly−NH2
【0081】ここで興味の持たれる別のグループのホル
モン性活性ポリペプチドは哺乳動物成長ホルモンであ
る。成長ホルモンは適当に投与された際に哺乳動物の成
長を刺激する何らかの物質であると一般に考えてよい。
ここで興味をひく化合物は下垂体前葉腺によって分泌さ
れるポリペプチドであり、それらは蛋白質、炭水化物及
び脂肪の代謝に影響を与え、骨及び内臓の成長速度を調
節する。一般に成長ホルモンは22,000ないし2
4,000ダルトンの間に沈降する分子量を有する種特
異性ポリペプチドである。いくつかの種、例えばヒト及
びウシでは、成長ホルモンは乳腺刺激性ホルモンの活性
のうちのいくつかも所有する。
【0082】最近になるまで、ヒト成長ホルモン(“h
GH”)の利用はヒトの死体の下垂体腺から抽出できる
ものに限られてきた。しかしながら、組換えDNA技術
が最近、バクテリアからの相対的に大量の生物学的活性
hGHの産生を可能にしている。
【0083】胸腺活性を示す10−13アミノ酸からな
る短鎖ペプチドも企図されている。動物に投与された際
に、疾病と戦う生物の免疫系の能力を増進する多くの物
質が知られている。これらの物質にはミオバクテリアの
粗抽出物、それに由来するグリコペプチド及びグリコペ
プチド修飾物、並びにチモシン腺から分泌される一群の
ホルモンである“チモシン類”がある。
【0084】本発明の高分子組成物は求められる作用に
応じて多様な量で、遅効性/持続性放出組成物中に存在
するであろう。
【0085】合成LH−RHペプチドでの不妊症の治療
は低レベルの薬物を必要とするが、一方、生殖能力の減
少及び関連する作用には天然に存在するLH−RHの活
性に比較して大用量が必要とされる。LH−RHアゴニ
ストによる生殖能力の調節には、対象動物が約0.01
ないし100μg/kg体重/日、好ましくは0.1な
いし5.0μg/kg体重/日を受けることになるよう
な速度で薬物が放出されるのが望ましい。
【0086】正常な成長をもたらすきに必要なヒト成長
ホルモンの量は正確には規定されていない。0.1ない
し10.0ユニット(慣例より、特定のホルモン製剤の
生物学的活性に基づき規定された。一例として約1.4
ユニット/mg蛋白)/日の体重に応じた量のhGHを
投与すると、hGH欠乏児お直線的成長を増加させるで
あろう。D.ルードマンら(D.Rudman,et
al)の最近の研究〔ジャーナルオブクリニクスバイエ
ンドクリンメタボリズム(J.Clin.Endcri
ne Metabolism),49巻、第92−99
頁、1979年〕は、hGHの欠乏が知られ、身長が低
く彼らの年齢のグループとしては平均的成長速度よりも
低いことを示す子供達に,0.3ないし3.0ユニット
/日のhGHの投与により直線的成長の増加が開始さた
ことを証明している。
【0087】ウシ、ヒツジ若しくはウマの成長ホルモン
は1日当たりだいたい5−100mg/日の量を投与し
てもよい。用量は該成長ホルモンの活性、種、及び動物
の大きさに応じて変えてよい。
【0088】胸腺ペプチドは約10mg/kg/日ない
し約20mg/kg/日、好ましくは約100mg/k
g/日ないし約5mg/kg/日の範囲で投与してもよ
い。平均的(70kg)な大人のヒト対象者について言
い換えれば、これは700mg/日ないし1.4g/
日、好ましくは7mg/日ないし350mg/日となろ
う。
【0089】使用する活性薬剤の量は必要な一日用量だ
けでなく、その用量レベルが維持されるべき日数にも依
存する。この量は経験的に計算できるが、装置中に使用
される場合、実際の放出量は材料とキャリアーの何らか
の相互作用の関数でもある。種々の態様において、該新
規薬物放出装置は懸濁用媒質、溶媒、水性系、及び固体
物質若しくはマトリックスの形態であってもい医薬上許
容しうるキャリアーを含んでもよい。
【0090】キャリアーとして有用な懸濁用媒質及び溶
媒には例えば、シリコンオイル(特に医療用グレー
ド)、コーン油、ひまし油、ピーナッツ油及びゴマ油等
のオイル類;ひまし油1モルあたりに約30ないし35
モルのエチレンオキシドを組み合わせたひまし油及びエ
チレンオキシドの縮合物類;低分子量脂肪酸の液体グリ
セリルトリエステル類;低級アルカノール類;グリコー
ル類;ポリアルキレングリコール類が含まれる。
【0091】該水性系には例えば、滅菌水、食塩水、デ
キストロース、デキストロースの水若しくは食塩水溶液
などが含まれる。該水性系中に電解質が存在するとその
中における高分子量薬物の溶解性が低下する傾向がある
らしい。
【0092】該固体物質若しくはマトリックスには例え
ばでんぷん、ゼラチン、糖類(例:グルコース)、天然
ゴム類(例:アカシア、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロース)などが含まれる。
【0093】キャリアーはさらに、防腐剤、安定剤、湿
潤剤及び乳化剤などの佐剤を含んでもよい。
【0094】本発明の実施において有用な水和液は、典
型的には該活性化合物が放出されることになる環境を模
した液体、例えば、体液滅菌水、涙液、生理食塩水、リ
ン酸緩衝液等である。水以外の液体は水和液として有用
であるが、親水性膜が水和される度合がそれの“水分含
量”と呼ばれる。
【0095】本発明の装置は長期間にわたって高分子薬
物の持続性放出を結果としてもたらす。この期間は数日
から数年までの範囲でもよく、例えば、求められる投与
計画に応じて1週間から3年までの範囲でもよい。好ま
しくは、該放出時間は約1週間ないし18ケ月間及びそ
れ以上となるが、この時間因子は選択した調節放出性
膜、その相互連絡的孔構造、選択した活性化合物、液体
媒質中の活性化合物の溶解度、及び当業者に周知の他の
考慮項目に依存する変数である。
【0096】実施例2−20において、重合性材料を管
状成形型中で回転成形することにより親水性カートリッ
ジを製造した。該チューブの内部半径は約1.2−1.
3mmであった。該チューブは地面に平行に維持された
それの縦軸のまわりに回転させた。回転スピードはほぼ
2150rpm程度であったが、例えば1000rpm
若しくはそれ以下ないし2500rpm及びそれ以上の
ような、より速いか若しくは遅いスピードを用いてもよ
かった。該チューブはポリエチレン若しくはポリプロピ
レンで加工されていた。回転チューブ内の重合性混合物
があらかじめ決められた形状に安定化した時点で、1フ
ィート以内の距離からU.V.光を回転チューブに数分
間、例えば約7分間照射し、該混合物を成形製品に重合
させた。該成形製品を以下のように硬化しアニールし
た: 熱硬化 :65℃,60分 後硬化 :95℃,30分 アニール:115℃,30分、その後約25℃まで徐々
に冷却 カートリッジの閉鎖された末端を弾丸様の外形に成形及
び研磨した後、滑らかで刻み目のない円筒状の表面を持
つ小型の円筒状成形物が得られた。該カートリッジの寸
法は以下のようである:内部半径0.8mm;外部半径
1.3mm;長さ10mm。好ましい態様においては、
小型の薬物放出装置を穿孔により動物の皮下に移植して
もよい。そのような装置は、長さが10−12mm若し
くはそれ以下(例えば6−9mm)、外径が2−2.5
mm若しくはそれ以下(例えば1.5−1.9mm)、
及び内径が1−1.2mm若しくはそれ以下(例えば
0.6−0.9mm)であることを特徴とする。該カー
トリッジの寸法は、特に必要となる医療上の用途に応じ
て、上記の制限外に変化してもよい。ヒツジ、ウシ、ヤ
ギ及び大型の動物は一般に大型の寸法の薬物放出装置の
穿孔による移植に耐えることができる。移植は他の手
段、例えば切開手術によって行なってもよい。
【0097】例えば最大25cm及びそれ以上の長さに
変化した、滑らかな刻み目のない円筒状成形物を、ここ
での教示に従って製造することもできる。水和状態にあ
るか若しくは非毒性の生物適合性物質で可塑化されてい
るそのような物体は、ペッサリー、外科用移植体等とし
ての使用にむけて輪形等の望ましい形に形成してもよ
い。
【0098】この中で50%HEMA/49.5%HP
MA/0.5%TMPTMAのように“%”でポリマー
が表示されている時合はいずれも、“重量%”の意味で
あることを意図している。
【0099】〔実施例1〕90%2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、5%メチルメタクリレート及び5%エ
チレングリコールジメタクリレートを含むモノマー混合
物を製造した。モノマー類はすべて真空蒸留によってあ
らかじめ精製した。できた混合物に0.2%ベンゾイン
メチルエーテルを加え、溶解するまで攪拌した。該混合
物に10分間窒素をハブリング通気することにより、酸
素を除去した。早期重合を避けるために、該混合物を遮
光した。ポリプロピレンチューブ(長さ=65mm、D
i=2.5mm)の一方の末端をシリコンシーラントで
栓をした;該チューブの他方の末端は、上記の混合物を
少量注入してUVランプ下で5分間硬化させて作成した
プラグでシールした。当該混合物を充填した注射筒を用
いて、該シリコンプラグに刺し、チューブに上から約1
0mmの高さまで該混合物を充填した。該チューブを旋
盤コレット中に挿入し、約2200rpmで(回転軸を
地面に平行にして)回転させた。該回転チューブによっ
て作られる遠心力は該混合物に放射状に外側へ移動さ
せ、あらかじめ決められた中空の円筒状液体形態(すな
わち、重合性液体混合物からなる中空チューブ)をとら
せた。該回転チューブにその後U.V.光を7分間照射
して、該“液体チューブ”を固体親水性チューブ(カー
トリッジ)に重合させた。ポリプロピレンチューブ内の
該カートリッジを65℃で14時間、次いで105℃で
さらに40分間後硬化させ、116℃で40分間アニー
ルした後、22℃まで徐々に冷却した。
【0100】該カートリッジをチューブから押出し、欠
陥を点検して、長さ30mmに切断した。こうして、親
水性ユニット及び疎水性ユニットが反復することを特徴
とする架橋不均質性90%HEMA/5%MMA/5%
EDGMAコポリマーで加工された正確な寸法のプラス
チックカートリッジが得られた。該カートリッジの重量
を記録した。その後、LHRH−13(黄体形成ホルモ
ン放出ホルモン)を20mmの高さまで密に詰め込むこ
とにより充填した。充填したカートリッジの重量を再び
量り、LHRH−13の重量を測定した。薬物の上部は
正方形のテフロンテープで覆った。該カートリッジの残
りの空の部分に前述のモノマー混合物を充填した。LH
RH−13を含むカートリッジ部分はアルミホイルで覆
った。その後、該カートリッジを旋盤中に置き、UVラ
ンプ下で5分間ゆっくりと回転させ、該混合物を重合さ
せた。該ポリマープラグの後硬化は該カートリッジを5
0℃に18時間維持することにより行なった。この最終
産物が薬物放出装置であった。
【0101】該ポリマーカートリッジの平衡水分含量は
28%と測定された。該薬物放出装置をその後、pH7
に調整され200ppmのアジ化ナトリウムを防腐剤と
して含む塩水溶液(1装置につき10ml)中での溶出
試験にかけた。サンプルは37℃の振盪水浴中でインキ
ュベートした。溶出液を7日間おきにμボンダパックC
18カラムによるHPLCで分析した。該装置からのL
HRH−13の溶出速度は1年の期間にわたって平均で
約13μg/日と測定された。
【0102】〔実施例2−20〕図1の考察で述べた一
般的方法に従って、幾つかの均質性親水性カートリッジ
を、長さが48mmで内径(Di)が2.6mmのポリ
エチレンチューブを用いて製造した。該チューブの各末
端はデルリンR プラグで栓をした。250μlの注射筒
を用いて、各チューブの開いている末端の中へ140μ
lの重合性材料を導入した。該チューブの空気の入って
いる残りの部分は注射筒針を用いて徐々に窒素でパージ
した。前述のように“レビン”旋盤上に設置し、固定
し、シールした各チューブを、該チューブ中で重合性材
料が安定化してあらかじめ決められた中空の円筒状液体
形態を形成するまで、その縦軸を地面に平行にして21
50rpmで回転させた。その後U.V.光を回転チュ
ーブに7分間照射し、それによって中空の円筒状液体形
態を固体形態に重合させた。できた成形ポリマーを、6
5℃、60分の熱硬化、95℃、30分の後硬化、及び
115℃、30のアニール処理にかけ、次いで室温(2
5℃)まで徐々に冷却した。該カートリッジの平衡水分
含量を含む直接関係のあるデータを表1に示す。
【0103】 但し、表中(1)−(7)は以下を示す。
【0104】(1)2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト(重量%) (2)3−ヒドロキシプロピルメタクリレート(重量
%) (3)架橋剤(重量%) (4)0.3重量%のベンゾインエチルエーテル プラ
ス 0.1重量%のビス(4−t−ブチルシクロヘキシ
ル)ペルオキシジカルボネート (5)平衡水分含量 (6)トリメチロールプロパントリメタクリレート (7)エチレングリコールジメタクリレート 〔実施例21−27〕ポリHEMAから成るプラグでシ
ールされた幾つかの放出装置(円筒状成形の移植体)か
らの、約37℃に維持された水性媒質中へのLHRH−
13及びLHRH−40のインビトロの放出装置を測定
した。ポリHEMAプラグの平衡水分含有値は37.5
%(約25℃において)であった。水性媒質(“シン
グ”)を7日おきにモニターし、移植体から放出された
LHRHの量を計算して1日当たりの平均速度を出し
た。全てのLHRH放出データは20mmの標準移植体
長について標準化した。移植体の加工に使用したカート
リッジは前述の種々の実施例中に示した方法で製造し
た。該カートリッジ及び移植体の相関を以下の表2に示
す: 但し、表中(1)〜(5)は以下を示す。
【0105】(1)実施例を参照のこと。
【0106】(2)ポリマー中のHPMAユニット(重
量%) (3)ポリマー組成、HEMA/HPMA/TMPTM
A(重量%) (4)架橋剤としてTMPTMAの代わりに、EGDM
Aを使用。
【0107】(5)LHRH−40を充填した移植体;
実施例21−26では、移植体にLHRH−13を充填
した。
【0108】実施例28−38 HEMA及び/又はHPMA並びに架橋剤を含む重合性
モノマー混合物から11のカートリッジを製造した。平
衡水分含有値(室温、約25℃において)を各カートリ
ッジについて測定し(y軸)、ポリマーマトリックス中
のHPMAユニットの重量パーセント(x軸)に対して
グラフ化した。図6に示したデータはこれらの2因子を
グラフ化した際の線形関係を明らかにしている。直接関
係のあるデータを以下の表3に示す。
【0109】 但し、表中(1)、(2)は以下を示す。
【0110】(1)0.5重量%TMPTMAを用いた
HEMA/HPMAポリマー中の3−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレートユニット(重量%) (2)平衡水分含量(%) ポリマー鎖中に約30ないし75重量%のHPMAユニ
ットを含む架橋均質性HEMA/HPMAコポリマー
は、薬物放出装置中において、とりわけ放出環境への、
LHRH−13を例とする、LHRH及びそのアナログ
の持続性放出に使用する生物適合性、非−生物分解性、
非毒性ヒドロゲル材料として特に好ましい。該均質性コ
ポリマーは界面自由エネルギー値が非常に低く、本発明
の多様な面の実施において、このようなコポリマーで加
工された体内移植体は、該移植体上に厚い繊維質のカプ
セルがないことから明らかなように、体内環境に対して
生物学的適合性がある。上述の好ましい範囲外にある均
質性コポリマー、例えば90−10%HPMA/10−
90%HEMAコポリマー、もここで述べる発明の範囲
内にある。
【0111】〔実施例39〕初期平衡水分含量が30.
2%の50%HEMA/49.5%HPMA/0.5%
TMPTMA架橋ポリマーに対する8時間にわたるガン
マ照射線量(メガラド)を増加させた。図14は該ポリ
マーの平衡水分含量%が照射線量の増加に線形比例して
増加したことを示している。試験データは、2.5メガ
ラッドを照射したヒドロゲル移植体からのLHRH−1
3の放出速度は同じ期間にわたって1.0メガラドを照
射したヒドロゲル移植体から得られるものよりも大きい
ことを確証付けた。
【0112】〔実施例40−43〕先に述べたようにL
HRH−13を充填した、移植体A及び移植体Bと称す
る数個の円筒状成形の放出装置を、ラットにおける精巣
及び付属性腺の抑制作用を確かめるための試験用に製造
した。移植体Aは50%HEMA/49.5%HPMA
/0.5%TMPTMAで加工し、移植体Bは40%H
EMA/59.5%/HPMA/0.5%TMPTMA
で加工する。移植体Aを第1グループのラットに移植
し、移植体Bを第2グループのラットに移植した。定期
的に指定の数のラットを屠殺し、その精巣、精巣上体、
腹部前立腺、及び精嚢の重量を測定した。移植体A及び
Bの両方から放出されるLHRH−13の量は、精巣及
び付属性腺の重量を抑制するに十分であった。全例で、
重量抑制は対照を上回っていた。図15−18に、ラッ
ト重量100gあたりの、それぞれ精巣、精巣上体、腹
部前立腺及び精嚢の重量(mg)対日数のグラフを示
す。ラットは約30、60、120及び215日目に屠
殺した。
【0113】ラットから移植体を除去する際に、少数の
移植体がほぼカルシウムであることが確認されるわずか
な鉱化を示した。
【0114】〔実施例44〕異なる4処方で加工したカ
ートリッジを製造した。データを表4に示す。
【0115】 但し、表中(1)、(2)は以下を示す。
【0116】(1)ベンゾイン メチルエーテル (2)ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキ
シジカルボネート。
【0117】上記の4処方のそれぞれから5個のカート
リッジ(円筒状壁体の厚みが0.5mm)からなるセッ
トを作成した。カートリッジの総寸法は同等であった。
5カートリッジからなる各セットに、ダイナポール社が
製造しシグマアルドリッジ社からカタログNo.861
72−3で販売されている固体親水性青色染料であるポ
リBTM−411、及びスイートアンドロウR ブランド糖
代用物を不活性充填剤として加えた。該カートリッジを
先に述べた架橋ポリHEMAからなるプラグでシールし
た。各移植体をその後、室温で0.9重量パーセントの
食塩溶液を含む別々の容器中で水和した。
【0118】溶液中の青色染料は、その分子サイズが膜
の浸透性を超えていたためにヒドロゲル膜を通じて拡散
することができなかった。
【0119】各処方の5移植体のコアは顕著に膨潤し
た。3日目までに処方1の5移植体の円筒状壁体は破裂
していた。4日目までに処方2の5移植体の円筒状壁体
は破裂していた。5日目までに処方3の5移植体の円筒
状壁体は破裂していた。処方4の移植体については、2
移植体は7日目に無傷のままであり、残りの3移植体の
円筒状壁体は6日目に破裂した。破裂作用は食塩溶液中
への円筒壁体を通じての染料の漏出によって明らかとな
った。全例において、ポリマープラグとカートリッジの
内部表面の界面に漏れ若しくは破裂は起きなかった。引
張強さ、モジュラス及び弾性等の総合的物理学的特性は
処方3及び処方4の移植体が顕著に優れていた。この現
象は使用したトリーエチレン性不飽和架橋剤の濃度が低
いことに帰するものと思われた。
【図面の簡単な説明】
【図1】適当な機械上にカラムを水平に取り付けて回転
させる以前の、一方の末端が開き他方の末端がデルリン
R プラグで閉じられ、内部に重合性材料を含む重合カラ
ム(チューブ)の、部分的に横断面を示す側面図であ
る。なお、図1aは紡錘プラグ部品20の拡大横断側面
図である。
【図2】適当な旋盤に水平に取り付けられた、コア内に
あらかじめ決められた寸法の回転成形された親水性カー
トリッジを含む重合カラムの部分側面図である。
【図3】円筒状成形の親水性本体中に入った薬物及び医
薬上許容しうるキャリアーを含む薬物放出装置の、部分
的に横断面を示す拡大側面図である。
【図4】動物のあらかじめの選択された部位に沈着させ
る円筒状成形の薬物放出装置を含む金属製トロカール
の、部分的に横断面を示す側面図である。
【図5】動物のあらかじめ選択された身体部分に穿孔す
ることにより皮下沈着させる薬物放出装置をバレル中に
有するディスポーザブルプラスチック針状道具の、部分
的に横断面を示す側面図である。
【図6】最大水和状態における架橋HEMA/HPMA
ポリマーにおける、平衡水分含量対3−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート(“HPMA”)ユニットの重量パ
ーセント含量の間の線形相関関係を示すグラフである。
【図7】平衡水分含量における架橋親水性ポリHPMA
ポリマーからなる円筒状成形の移植体からのLHRH−
13のインビトロ放出量(μg/2cm/日)対時間
(日)を示すグラフである。
【図8】平衡水分含量における架橋親水性35%HEM
A/64.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形の
移植体からのLHRH−13のインビトロ放出速度(μ
g/2cm/日)対時間(日)を示すグラフである。
【図9】平衡水分含量における架橋親水性40%HEM
A/59.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形の
移植体からのLHRH−13のインビトロ放出速度(μ
g/2cm/日)対時間(日)を示すグラフである。
【図10】平衡水分含量における架橋親水性50%HE
MA/49.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形
の移植体からのLHRH−13のインビトロ放出速度
(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグラフであ
る。
【図11】平衡水分含量における架橋親水性60%HE
MA/39.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形
の移植体からのLHRH−13のインビトロ放出速度
(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグラフであ
る。
【図12】平衡水分含量における架橋親水性70%HE
MA/29.5%HPMAポリマーから成る円筒状成形
の移植体からのLHRH−13のインビトロ放出速度
(μg/2cm/日)対時間(日)を示すグラフであ
る。
【図13】平衡水分含量における架橋親水性ポリHEM
Aポリマーから成る円筒状成形の移植体からのLHRH
−40のインビトロ放出速度(μg/2cm/日)対時
間(日)を示すグラフである。
【図14】8時間の期間における照射量(メガラド)の
増加に伴なう、架橋親水性50%HEMA/49.5%
HPMAポリマーから成る円筒状成形の移植体の平衡水
分含量の増加を示すグラフである。
【図15】架橋HEMA/HPMAポリマーで加工され
た円筒状成形の放出装置からのLHRH−13のラット
におけるインビボ放出、及び精巣に対する抑制作用を示
すグラフである。
【図16】架橋HEMA/HPMAポリマーで加工され
た円筒状成形の放出装置からのLHRH−13のラット
におけるインビボ放出、及び精巣上体に対する抑制作用
を示すグラフである。
【図17】架橋HEMA/HPMAポリマーで加工され
た円筒状成形の放出装置からのLHRH−13のラット
におけるインビボ放出、及び腹部前立腺に対する抑制作
用を示すグラフである。
【図18】架橋HEMA/HPMAポリマーで加工され
た円筒状成形の放出装置からのLHRH−13のラット
におけるインビボ放出、及び精嚢に対する抑制作用を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニエル・モロ アメリカ合衆国ニュージャージー州ラン ドルフ,モリス・ターンパイク 205 (72)発明者 ハリー・クアント アメリカ合衆国ニュージャージー州ノー ス・ミドルタウン,エセックス・ストリ ート 29

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一な壁体の厚みを持ち、薬物放出装置
    中における速度制限バリアとして有用な生物適合性、非
    −生物分解性、水分膨潤性、非水溶性の親水性プラスチ
    ックカートリッジを遠心注型する方法において、 a.滑らかで均一な円筒状表面のコアを含むチューブで
    あって、あらかじめ決められた量の少なくとも1の重合
    性親水性液体モノマー及び回転中の当該液体モノマーの
    損失を防ぐための閉鎖手段を含む当該チューブを回転さ
    せること、 b.回転するチューブの縦軸を地面に平行に維持し、か
    つ該回転を当該液体モノマーが放射状に外側へ移動して
    当該チューブ内にあらかじめ決められた形態を有する円
    筒状成形液体カートリッジを呈するのに十分なスピード
    で行うこと、 c.チューブを重合条件にかけ、当該液体状態カートリ
    ッジをあらかじめ決められた形態の固体状態中空プラス
    チックカートリッジに転化させること、及び d.その滑らかな外部及び内部円筒状表面間に均一な厚
    さの壁体を有する、生物適合性、非分解性、水分膨潤
    性、非水溶性の親水性円筒状成形プラスチックカートリ
    ッジを回収すること; を含む方法。
  2. 【請求項2】 当該重合性液体モノマーが親水性エチレ
    ン性不飽和モノマー類及びそれらを触媒する薬剤を含
    む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該重合反応が照射の存在下で行われる、
    請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 当該重合性液体モノマーが開始剤として
    ベンゾインメチルエーテルを含み、かつ当該照射が紫外
    線である、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 当該カートリッジが閉鎖末端と当該閉鎖
    末端に隣接する外側部分を有し、かつ当該カートリッジ
    の当該閉鎖末端に隣接する当該外側部分がそれによって
    当該カートリッジを滑らかな長円形状にする成形処理に
    かけられる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 活性薬剤をそれから持続的に放出させる
    ための放出装置を製造する方法において、 a.該活性薬剤の長期にわたる持続性放出をもたらすの
    に十分な量の活性薬剤を、生物適合性、非−生物分解
    性、水分膨潤性、非水溶性の円筒状成形プラスチックカ
    ートリッジであって、滑らかな外部及び内部円筒状表面
    及び当該表面間に均一の厚みを有する当該カートリッジ
    の円筒状成形リザーバー中に導入すること、 b.該リザーバーの開放末端を閉鎖する量の少なくとも
    1の重合性液体モノマーであって、当該プラスチックカ
    ートリッジの平衡水分含有値よりも高い平衡水分含有値
    をその重合化状態において有する当該重合性液体モノマ
    を当該リザーバー中の上層部分に導入すること、
    び、 c.当該重合性液体モノマーを重合させ、該リザーバー
    の開口部を水分膨潤性かつ非水溶性のポリマーからなる
    プラグで有効にシールして、該活性薬剤のあらかじめ決
    められた放出をもたらす放出装置を形成すること; を含む方法。
  7. 【請求項7】 当該プラスチックカートリッジが滑らか
    な長円円筒状形状を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該放出装置のポリマーのプラグ方向の末
    端である外側部分に成形処理を施してそれに滑らかな長
    円形状をとらせる、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 当該活性薬剤が薬物である、請求項6に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 当該薬物が最大約25,000の平均
    分子量を有する高分子組成物である、請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 当該高分子組成物が天然及び組み換え
    生物活性蛋白質を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 当該高分子組成物がホルモン性活性ポ
    リペプチドである、請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 当該高分子組成物が黄体形成ホルモン
    放出ホルモンポリペプチド、哺乳動物の成長ホルモンお
    よび哺乳動物の成長放出ホルモンから成る群から選択さ
    れる、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 当該プラスチックカートリッジがキセ
    ロゲル又はヒドロゲルである請求項5又は6に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 当該重合性液体モノマーが、エチレン
    性不飽和モノマー及び水溶性孔形成剤の均一な混合物を
    含む、請求項6に記載の方法。
  16. 【請求項16】 動物に穿孔によって移植することので
    きる薬物放出装置における速度制限バリアとして有用
    な、生物適合性、非−生物分解性、水分膨潤性、非水溶
    性の親水性プラスチックカートリッジであって、当該プ
    ラスチックカートリッジがその閉鎖末端の長円円筒状形
    状、滑らかな内部及び外部円筒状表面、並びに当該表面
    間の均一な厚みを特徴とするプラスチックカートリッ
    ジ。
  17. 【請求項17】 当該プラスチックカートリッジがキセ
    ロゲルの状態にあるか、又は水和されている、請求項1
    6に記載のカートリッジ。
  18. 【請求項18】 当該プラスチックカートリッジが2−
    ヒドロキシエチルメタクリレートのポリマーである請求
    項16に記載のカートリッジ。
  19. 【請求項19】 当該カートリッジの開放末端に隣接す
    る内部円筒状表面領域に刻み目をつけ、重合性エチレン
    性不飽和モノマーのそれへのグラフト重合を強化するた
    めに一価若しくは多価アルコールで処理した、請求項1
    6に記載のカートリッジ。
  20. 【請求項20】 a.円筒状に成形したリザーバーを有
    する生物適合性、非−生物分解性、水分膨潤性、非水溶
    性の親水性プラスチックカートリッジ、 b.(i)その一方の先端が長円円筒状外形;(ii)
    滑らかな内部及び外部円筒状表面;及び(iii)均一
    な円筒状壁体の厚み、を特徴とする当該カートリッジ、 c.該プラスチックカートリッジ自体の平衡水分含有値
    よりも大きな平衡水分含有値を有する生物適合性、非−
    生物分解性、水分膨潤性、非水溶性の親水性ポリマーか
    らなるプラグを含む、当該リザーバーの開放末端の閉鎖
    のためのシーラント手段、 d.該カートリッジのリザーバー中に含まれる、長期間
    にわたる該活性薬剤のあらかじめ決められた持続性放出
    をもたらすのに十分な量の活性薬剤; を含む、活性薬剤をそこから持続的に放出するための放
    出装置。
  21. 【請求項21】 当該活性薬剤が薬物である、請求項2
    0に記載の放出装置。
  22. 【請求項22】 当該活性薬剤が最大25,000の分
    子量を有する高分子組成物である、請求項20に記載の
    放出装置。
  23. 【請求項23】 当該プラスチックカートリッジ及び当
    該シーラント手段がキセロゲル又はヒドロゲル状態にあ
    る、請求項20に記載の放出装置。
  24. 【請求項24】 当該活性薬剤が天然及び組み換え生物
    活性蛋白質を含む、請求項20に記載の放出装置。
  25. 【請求項25】 当該活性薬剤がホルモン性活性ポリペ
    プチドである、請求項20に記載の放出装置。
  26. 【請求項26】 当該活性薬剤が黄体形成ホルモン放出
    ホルモンポリペプチド、哺乳動物の成長ホルモン及び哺
    乳類の成長放出ホルモンから成る群から選択される、請
    求項20に記載の放出装置。
  27. 【請求項27】 当該放出装置が該活性薬剤に混合され
    た医薬上許容し得るキャリアーを含む、請求項20に記
    載の放出装置。
  28. 【請求項28】 小型の円筒状成形放出装置を、活性薬
    剤をそれから持続的に放出させるために動物に移植する
    方法において、 a.あらかじめ決められた部位の動物の皮膚を、中空の
    針及び請求項20に記載の放出装置を含む器具で穿孔す
    ること; b.当該放出装置を当該中空針を通して注入し、あらか
    じめ決められた部位の皮下にそれを沈着させること;及
    び c.当該針を該動物から引き抜くこと、 を含む方法。
  29. 【請求項29】 当該活性薬剤が天然若しくは組み換え
    生物活性蛋白質を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 当該活性薬剤が黄体形成ホルモン放出
    ホルモンポリペプチドである請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 該放出装置がキセロゲル又は水和状態
    にあるカートリッジを含む、請求項28に記載の方法。
  32. 【請求項32】 薬物放出装置から薬物を持続的に放出
    させるために、動物に薬物放出装置を穿孔により移植す
    るのに有用なキットにおいて、 a. 請求項20に記載の薬物放出装置、 b. 当該薬物放出装置を動物体内の放出環境に押出す
    ための放出手段;及び c. 滅菌水性環境にある当該放出装置及び当該放出手
    段を収容する容器を含むキット。
  33. 【請求項33】 当該放出手段が、その一方の末端に針
    状開口部を有する均一の内径の小型の硬質中空チュー
    ブ、及び当該チューブの内部表面とスライド式に通じる
    入れ子式固体硬質ロッドを含み、かつ当該薬物放出装置
    が当該チューブからスライド式に押出されるように該ロ
    ッドの一方の末端に近接して当該チューブ中に置かれて
    いる、請求項32に記載のキット。
JP2023692A 1992-02-05 1992-02-05 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造 Expired - Lifetime JP2530079B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023692A JP2530079B2 (ja) 1992-02-05 1992-02-05 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023692A JP2530079B2 (ja) 1992-02-05 1992-02-05 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05269759A JPH05269759A (ja) 1993-10-19
JP2530079B2 true JP2530079B2 (ja) 1996-09-04

Family

ID=12021560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023692A Expired - Lifetime JP2530079B2 (ja) 1992-02-05 1992-02-05 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2530079B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60040190D1 (de) * 1999-01-28 2008-10-23 Indevus Pharmaceuticals Inc Hydrogel zusammensetzungen, geeignet zur verzögerten freisetzung von makromolekülen sowie verfahren zur herstellung derselben.
CA2437639C (en) * 2003-08-11 2016-07-05 Valera Pharmaceuticals, Inc. Long term drug delivery devices with polyurethane based polymers and their manufacture
US7759312B2 (en) 2005-03-11 2010-07-20 Endo Pharmaceuticals Solutions Inc. Delivery of dry formulations of octreotide
EP2455072A1 (en) * 2005-03-11 2012-05-23 Endo Pharmaceuticals Solutions Inc. Controlled release formulations of octreotide
US9120249B2 (en) * 2007-04-27 2015-09-01 Endo Pharmaceuticals Solutions Inc. Implant device release agents and methods of using same
JP5622725B2 (ja) 2008-06-25 2014-11-12 エンド ファーマスーティカルズ ソリューションズ インコーポレイテッド.Endo Pharmaceuticals Solutionsinc. エキセナチド及び他のポリペプチド類の持続的送達
RU2521291C2 (ru) 2008-06-25 2014-06-27 Эндо Фармасьютикалз Солюшнз Инк. Имплантат октреотида, содержащий высвобождающее вещество

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05269759A (ja) 1993-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5292515A (en) Manufacture of water-swellable hydrophilic articles and drug delivery devices
US5266325A (en) Preparation of homogeneous hydrogel copolymers
JP5947430B2 (ja) インプラントデバイス離型剤及びその使用法
EP1067911B1 (en) Hydrogel compositions useful for the sustained release of macromolecules and methods of making same
US4450150A (en) Biodegradable, implantable drug delivery depots, and method for preparing and using the same
US4959217A (en) Delayed/sustained release of macromolecules
HU223690B1 (hu) Szilikonmaggal rendelkező hosszan tartóan androgént adagoló implantátum
JP2530079B2 (ja) 水分膨潤性親水性製品及び薬物放出装置の製造
AU652984B2 (en) Preparation of homogeneous hydrogel copolymers

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080614

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110614

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120614

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 16

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120614