JP2520210B2 - スルホン化キサンテン染料 - Google Patents

スルホン化キサンテン染料

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JP2520210B2
JP2520210B2 JP4080971A JP8097192A JP2520210B2 JP 2520210 B2 JP2520210 B2 JP 2520210B2 JP 4080971 A JP4080971 A JP 4080971A JP 8097192 A JP8097192 A JP 8097192A JP 2520210 B2 JP2520210 B2 JP 2520210B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明はスルホン化キサンテン染料に関する。また、本
発明はこれら染料を使用した写真製品および写真方法に
関する。
【0002】技術的背景 写真フィルム特に多色フィルムは先行フィルムを「反復
する」努力にもかかわらずロット間で変動するであろう
し、そして一般的にそうであるということがよく知られ
ている。多色写真フィルムの製造業者は製造作業におけ
る避けられない変動が最終多色像に影響するのを最小に
するために、多数の手順を開発してきた。これら変動は
個々の赤、緑および青の露光のD logE曲線の不整
合を反映したようなカラーバランスにおけるシフトを主
として反映している。多色フィルムを塗布するのに使用
する装置は高価であるが、ハロゲン化銀および/または
染料像形成物質の意図した被覆量からの偏差が生じる。
ハロゲン化銀乳剤の反復バッチはそれらの写真応答に変
動を生じさせるであろうし、通常そうである。個々の層
は僅かに異なる度合に乾燥されるであろう。フィルムは
塗布後のセンシトメトリーの変化が販売前に平坦域に到
達する機会を持つように、フィルムを「老化(ag
e)」させるために塗布後の或る時間貯蔵される。フィ
ルムが写真屋や暗室で現像されるべく設計されている場
合には、フィルム間のセンシトメトリー変動を最小にす
るために、露光済み多色フィルムの現像処理は非常に狭
い限度内で、代表的には規定温度の±0.5℃内で制御
される。多色フィルムがネガ型である場合には、センシ
トメトリーを調節する機会は所望の最終ポジ像を焼付け
るときに生じ、その操作中の焼付け露光量が適切にカラ
ーフィルタレーションされてもよい。
【0003】上記のセンシトメトリー変動の基本的原因
は多色拡散転写フィルムにも存在し、フィルムが一旦出
荷されたらセンシトメトリー特性が本質的に固定される
という厄介さも加わる。暗室処理で与えられる調節の機
会は、現実には、自動現像性フィルムの使用者には利用
できない。プロおよび高級アマの写真家はカラーバラン
スを少なくとも部分的に「再調整する」ために色補正フ
ィルターを使用するに十分な技術を有しているであろう
が、通常のフィルム使用者はかかる追加の作業によって
混乱するばかりであろう。
【0004】写真製品の中に遮光染料を使用することは
周知である。かかる染料はフィルター染料として、感光
性乳剤層の中に、または一つもしくはそれ以上の感光性
乳剤層の上に塗布された層の中に、または二つの異なる
色増感された乳剤層の間に、組み入れられて乳剤層の光
記録を変更させるか又は下に横たわる感光性層に降りか
かる光の分光組成を制御してもよい。または、それはハ
レーション防止染料として、感光性層(単数または複
数)を担持する支持体のどちらかの側に位置する非感光
性層の中に、組み入れられてもよい。
【0005】これらの目的のために使用される染料は、
その意図した使用に必要な分光吸収特性を有することに
加えて、光化学的に不活性であるべきである。すなわ
ち、それは感光性乳剤層(単数または複数)の諸性質に
何らかの悪影響を与えるべきでない。そして、それは処
理済み写真製品の中に汚れを残さないように写真処理中
に脱色または除去することが可能であるべきである。染
料が処理溶液中に溶解することによって除去される写真
方法においてさえ、処理溶液の汚染を回避するために
は、および処理済み写真製品の残留染料からの汚れを防
止するためには、染料が脱色されることが通常好まし
い。
【0006】ハレーション防止層および色補正フィルタ
ー層の中に種々の染料を使用することが提案されている
が、以前使用された染料の多くは概して満足でなかっ
た。或る染料は感度を減少させ、かぶらせ、または写真
製品にその他の悪影響を与える傾向がある。しかしなが
ら、従来使用された多くの染料の主な欠点は不完全な脱
色による又は脱色体の一部が元の着色体に逆転すること
による汚れを生じさせる性向である。たとえば、或るク
ラスの染料は「漂白」すなわち脱色を亜硫酸塩のような
薬剤の存在に依存しており、染料が処理中または処理後
に写真製品から除去されなければ、その色はそのうち
に、脱色された染料がゆっくりと再び酸化されると再出
現するであろう。
【0007】従前使用された遮光染料のクラスの中に
は、トリアリールメタンおよびキサンテンがある。例え
ば、米国特許第1,879,537号、第1,994,
876号、第2,350,090号および第3,00
5,711号はハレーション防止層中にフクシン−タイ
プの染料を使用することを開示しており、そして米国特
許第3,406,069号および第3,615,548
号はハレーション防止染料としてのフクシン染料の金属
キレートに関するものである。これらおよびその他のタ
イプのトリアリールメタン染料は上記欠点の一つまたは
それ以上に煩わされる。特に、このタイプの従来染料は
「漂白」に続く処理中や最終製品中で通常遭遇するpH
では脱色を維持することが困難であった。キサンテンは
写真処理中に除去されるハレーション防止層の中に使用
されてきた。たとえば、米国特許第2,182,794
号、第2,203,767号および第2,203,76
8号は、具体的層の溶解度特性に依存して酸性浴または
淡水洗浄浴の中での処理中に除去される特定のハレーシ
ョン防止層の中にローダミン染料を使用することを開示
している。
【0008】米国特許第4,258,118号には特定
の3,6−ビス−インドリノキサンテン誘導体が記載さ
れており、それらは写真様遮光染料としての有用性が見
出されており、そしてそれらは完全かつ不可逆的に脱色
して実質的に不活性な無色の生成物になるそれらの能力
故に従前使用の遮光染料より優れた利点を示す。特に、
その特許に開示され権利請求されている染料は、式
【化3】
【0009】〔式中、Xは−SO2 −N(R′)−CO
CH3 −または−SO2 −N(R′)−CO2 (C
22 Y基であり、但し、R′はアルキル基であり、
そしてYは電子吸引基である〕
【0010】のカチオンを有するキサンテン誘導体から
なる。
【0011】しかしながら、これら染料はそれらの最大
吸収波長(λmax )が特定の湿潤剤およびポリマー結合
剤の存在下で実質的シフトを受けるという不利に煩わさ
れる;極端な場合には、吸収は近赤外にまでシフトする
であろうし、それ故に、可視光感光性の通常の写真製品
での使用には適さない染料になる。加えて、これら染料
は或る種の媒体の中に分散することが困難である。
【0012】米国特許第4,258,119号および第
4,290,950号には、上記米国特許第4,25
8,118号に記載された染料のスルホン化誘導体が記
載されている。米国特許第4,258,119号および
第4,290,950号に式
【化4】
【0013】(式中、Xは上記定義通りであり、Aは水
素原子または−SO3 H基である)
【0014】を有するものであると記述されているこれ
らスルホン化染料は、式
【化5】
【0015】(式中、XおよびAは上記の定義通りであ
る)
【0016】を有するものであることが最近判明した。
これらスルホン化染料は非スルホン化染料がλmax のシ
フトを受けるところのポリマー媒体中でλmax のシフト
を受けない。しかしながら、これらスルホン化誘導体は
これら染料を含有する写真製品の貯蔵中に非常にゆっく
りと非着色形態の染料に変換し、そしてこのゆっくりし
た変換はかかる写真製品の保存寿命を制約するであろ
う。さらに、これらスルホン化染料が自動現像性写真製
品の中に使用される場合には、媒染剤と接触したときに
染料が凝集するのを防止するために染料を水とトリフル
オロエタノールの混合液から塗布することが実際代表的
には必要である。トリフルオロエタノールは高度に急性
毒性であり、過激な刺激物は組織損傷や肺浮腫の原因に
なることがあり、また、雄性生殖系に望ましくない影響
を与えることも知られている。従って、この溶剤を製造
作業から消去することが大いに望ましい。
【0017】従って、上記米国特許第4,258,11
9号および第4,290,950号に開示されているも
のに似た性質を有するが、より大きな貯蔵安定性を有
し、かつ毒性溶剤の使用無しで塗布することができる染
料が必要とされている。本発明はこれら要求を満足する
染料を提供する。
【0018】本発明は式
【化6】
【0019】〔式中、Xは−SO2 −N(R6 )−CO
7 −または−SO2 −N(R6 )−CO2 (CH2
2 Y基であり、但し、R6は約6個以下の炭素原子を有
するアルキル基であり、R7 は約10個以下の炭素原子
を有するアルキルまたはアリール基であり、そしてYは
電子吸引基であり;Zは水素原子または−SO2 −N
(R1 )−R2 −NR3 4 5 基であり;R1 は水素
または約6個以下の炭素原子を有するアルキル基であ
り;R2 は2個〜約10個の炭素原子を有するアルキレ
ン基であり;R3 およひR4 は各々独立に、約6個以下
の炭素原子を有するアルキル基であり、そしてR5 は水
素原子または約6個以下の炭素原子を有するアルキル基
である〕
【0020】のカチオンを特徴とするキサンテン誘導体
を提供する。
【0021】本発明はまた、かかるキサンテン誘導体を
製造する方法を提供し、その方法は a.対応する2−〔3,6−ビス(5−スルホインドリ
ノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドま
たは2−〔3−(5−スルホインドリノ)−6−インド
リノキサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドを
ハロゲン化剤(本願明細書中ではフッ素化剤、塩素化剤
または臭素化剤を意味するために使用されている用語で
ある)で処理して対応するスルホニルハライドを生成
し; b.こうして生成されたスルホニルハライドを、1個の
第三アミノ基と1個の第一または第二アミノ基を有する
ジアミンと縮合して対応するN−(ジアルキルアミノア
ルキル)スルホンアミドを生成し; c.こうして生成されたN−(ジアルキルアミノアルキ
ル)スルホンアミドをアルキル化剤で処理して対応する
N−(トリアルキルアンモニウムアルキル)スルホンア
ミドを生成し;そして d.こうして生成されたN−(トリアルキルアンモニウ
ムアルキル)スルホンアミドを酸化してキサンテニル基
の9位から水素原子を除去してキサンテン誘導体を生成
する ことを特徴とする。代わりに、この方法の工程bおよび
cは、工程aで生成されたスルホニルハライドを、第四
級アミノ基と1個の第一または第二アミノ基を有するジ
アミンと縮合して対応する第四級アルキルアンモニウム
アルキルスルホンアミドを生成することに置き換えられ
てもよい。
【0022】本発明はまた、支持体とその支持体上に担
持された少なくとも一つの感光性ハロゲン化銀乳剤層と
を包含する複数の層を含む写真製品であって、前記複数
の層の少なくとも一つが本発明の着色キサンテン誘導体
を含んでいることを特徴とする、前記写真製品を提供す
る。
【0023】本発明はまた、支持体とその支持体上に担
持された少なくとも一つの感光性ハロゲン化銀乳剤層と
を包含する複数の層を含む写真製品を露光し;そして露
光済み感光性ハロゲン化銀乳剤層(単数または複数)
を、アルカリ性pHを有する水性処理組成物と接触さ
せ、それによって、露光済み感光性ハロゲン化銀乳剤層
(単数または複数)の現像を行うことを含む写真方法で
あって、複数の層の少なくとも一つが本発明の着色キサ
ンテン誘導体を含んでいることを特徴とする、前記写真
方法を提供する。
【0024】最後に、本発明は式
【化7】
【0025】〔式中、Xは−SO2 −N(R6 )−CO
7 −または−SO2 −N(R6 )−CO2 (CH2
2 Y基であり、但し、R6は約6個以下の炭素原子を有
するアルキル基であり、R7 は約10個以下の炭素原子
を有するアルキルまたはアリール基であり、そしてYは
電子吸引基であり;Wは水素原子または−SO2 T基で
あり;各Tはフッ素、塩素もしくは臭素原子、または−
N(R1 )−R2 −NR3 4 もしくは−N(R1 )−
2 −NR3 4 5 基であり、但し、R1 は水素、ま
たは約6個以下の炭素原子を有するアルキル基であり;
2 は2個〜約10個の炭素原子を有するアルキレン基
であり;R3 およびR4 は各々独立に、約6個以下の炭
素原子を有するアルキル基であり、そしてR5 は水素原
子または約6個以下の炭素原子を有するアルキル基であ
る〕
【0026】を有するものである、または前記式のカチ
オンを有する、ことを特徴とするキサンテン誘導体を提
供する。式IIのこれらキサンテン誘導体は式Iの誘導
体の合成における中間体として有効である。
【0027】式Iのキサンテン染料誘導体の合成プロセ
スを示す:
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【0028】式Iのキサンテン染料はZが水素原子であ
るか、または−SO2 −N(R1 )−R2 −NR3 4
5 基であるかに依存して、2つの主な群に分けられ
る。以後、Zが水素原子である化合物は本発明の「モノ
−第四級」染料と称され、そしてZが−SO2 −N(R
1 )−R2 −NR3 4 5 基である化合物は本発明の
「ジ−第四級」染料と称される。一般に、ジ−第四級染
料が好ましい。何故ならば、それらは水性媒体中に、よ
り可溶性である傾向を有するからである。
【0029】式Iの染料においては、Xは望ましくは−
SO2 −N(R6 )−COR7 基、好ましくは、かかる
基の中のR6 およびR7 が各々メチル基である場合であ
る。Xが−SO2 −N(R6 )−CO2 (CH22
基である場合、Yはハメットの式によって定義されたと
きに正のσ値を有する基を意味する電子吸引基である。
電子吸引基Yは好ましくは、0.6より大きい正のσ値
を有する。好ましい電子吸引基はニトロ、シアノ、−S
2 CH3 、COCH3 、−SO2 Ph、−SO2 Ph
(p−CH3 )、および−SO2 N(CH2 Ph)2
包含し、Phはフェニル核を表わす。これらおよびその
他の基たとえば−CHO、−COOH、−COOC2
5 、および−CONH2 についてのσ値はオイゲン ミ
ューラー(Eugen Muller)によって、メト
ーデン デア オルガニッシェン ケミー(Metho
den der Organischen Chemi
e)、ゲオルグ チーメ フェルラーゲ(Georg
Thieme Verlag)、シュタットガルト、1
970、第78頁に、p−置換フェノールの電離に基づ
くσ値をもって報告されている。
【0030】本発明のキサンテン染料において、R1
好ましくは水素原子であり、そしてその又は各R2 は望
ましくは2個〜約6個の炭素原子を有するポリメチレン
基、好ましくは、トリメチレン基である。好ましくは、
その又は各R3 、R4 およびR5 はメチル基である。好
ましい染料の具体的な群は、Xが −SO2 N(CH3 )−COCH3 基であり、Zが −SO2 −N(R1 )−R2 −NR3 4 5 基であ
り、各R1 が水素原子であり、各R2 がトリメチレン基
であり、そして各R3 、R4 およびR5 がメチル基であ
るものである。
【0031】本発明のキサンテン染料のアニオンは、安
定な塩を形成し且つ染料の吸収特性に悪影響を与えない
又は写真製品中にそれが存在するところの媒体のその他
成分と干渉しない何れのアニオンであってもよい。その
中で染料が使用されるところの大抵の写真媒体の中での
凝集を最小にするためには、カチオンが物理的に小さい
ことが望ましい。後述の合成はキサンテン染料をハライ
ド塩の形態で生成し、そしてこの形態の染料を使用する
ことは便利である。しかしながら、異なるアニオンを有
する塩が好ましい場合には、アニオン交換は通常のイオ
ン交換法の何れによって行われてもよく、それらは染料
分野の技術者には周知である。
【0032】本発明のキサンテン染料は着色している。
すなわち、可視放射線を吸収することができる。しか
し、アルカリ性pHでは、塩基によって不可逆的分裂反
応を受けることによって無色の生成物に変換される。生
じた無色生成物は新規化合物であり、そして色変化はp
Hの変化によって逆転することはできない。(非常に酸
性の条件下、約0〜1のpHでは、「無色生成物」はプ
ロトン化され、そして着色する。しかしながら、非常に
酸性の条件下でのこの色変化は実際上意義あるものでは
ない。何故ならば、かかる酸性条件はキサンテン染料が
通常使用されるところの写真媒体中では出現しないから
である。)本発明の染料の脱色の様式は上記米国特許第
4,258,118号および第4,290,950号に
記載されている染料のそれと同一であると信じられてい
る。すなわち、フェニル核上の基Xがアルカリ性溶液中
での不可逆的分裂反応を受けて新規無色化合物すなわち
環状スルホンアミドを与える:
【化14】
【0033】Xが−SO2 −N(R6 )−COCH3
である場合には、酢酸イオンが副生物として放出され、
他方、Xが−SO2 −N(R6 )−CO2 (CH2 2
Y基である場合には、副生物は二酸化炭素およびオレフ
ィンCH2 =CHYまたはアルコールHOCH2 CH2
Yである。環状スルホンアミドおよび副生物はどちらも
無色である。この分裂反応はより高いpHではより早い
速度で進行するので、本発明のキサンテン染料はキサン
テン染料が脱色して対応する無色の閉環スルホンアミド
になるのに必要な時間の間はpHが少なくとも約10以
上に維持される写真プロセスで使用するのに特に適して
いる。
【0034】本発明のキサンテン染料は上記に示した化
合物Aから化合物Fまでの合成経路によって合成されて
もよい。この合成経路は適切な2−〔3,6−ビス(5
−インドリノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホ
ンアミド(化合物A)(その合成は上記米国特許第4,
258,118号および第4,290,950号に記載
されている)をもって始まる。スルホンアミドAは、ジ
−第四級キサンテン染料が望まれる場合には対応2−
〔3,6−ビス(5−スルホインドリノ)キサンテン−
9−イル〕ベンゼンスルホンアミド(化合物B)に変換
されるし、またモノ−第四級キサンテン染料が望まれる
場合には対応2−〔3−(5−スルホインドリノ)−6
−インドリノキサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホン
アミドに変換される。このスルホン化反応は上記米国特
許第4,258,118号および第4,290,950
号に記載されているように、出発材料Aを塩化メチレン
のような比較的無極性の溶剤の中でクロロスルホン酸で
処理して主としてモノスルホン化生成物を生じるか、ま
たは無水酢酸のようにより極性の溶剤の中で本質的にジ
スルホン化生成物を生じることによって、行われてもよ
い。
【0035】以下、ジ−第四級キサンテン染料の合成だ
けを詳細に記述する。何故ならば、モノ−第四級キサン
テン染料を生成するには同じ試薬が使用され、そして生
成される中間体は有機合成の分野に精通する者には容易
に明かになるからである。
【0036】それから、ジスルホン化化合物Bはハロゲ
ン化剤、好ましくはオキシ塩化燐によって処理された対
応するスルホニルハライドC(クロライドが示されてい
るが、望むならばフルオロまたはブロモ類似体を使用で
きる)を生成する。このスルホニルハライドCは、Wが
−SO2 T基であり、そして各Tが塩素原子である場合
の式IIの化合物である。
【0037】次に、スルホニルクロライドを、1個の第
三アミノ基と1個の第一または第二アミノ基を有するジ
アミンの2モル当量と縮合させて対応するN−(ジアル
キルアミノアルキル)スルホンアミド(化合物D)を生
成する。Wが−SO2 T基であり、そして各Tが−N
(R1 )−R2 −NR3 4 基である場合の式IIの化
合物であるこのスルホンアミドDはそれから、好ましく
はハロゲン化アルキルたとえばヨウ化メチルによって第
四級化されて対応するジ−第四級化合物E〔これは、W
が−SO2 T基であり、そして各Tが−N(R1 )−R
2 −NR3 4 5 である場合の式IIの化合物であ
る〕を生成する。(代わりに、スルホニルハライドCは
2モル当量のモノ−第四級化ジアミンと縮合してジ第四
級化合物Eを直接生成することができる。しかし、モノ
−第四級化ジアミンの合成は合成困難を呈するかも知れ
ない。)最後に、このジ−第四級化合物Eは、たとえば
p−クロラニルによって酸化されて最終染料F、式Iの
ジ−第四級染料を生じる。
【0038】上記のように、本発明のキサンテン染料は
写真製品および写真方法に有効である。一般に、本発明
の写真製品は支持体とその支持体上に担持された少なく
とも一つの感光性ハロゲン化銀乳剤層とを包含する複数
の層を含み、この複数の層の少なくとも一つが着色キサ
ンテン誘導体を含んでいる。かかる写真製品の一形態に
おいて、キサンテン染料は支持体のハロゲン化銀乳剤層
(単数または複数)と同じ面側の処理組成物透過性層の
中に置かれる;好ましくは、かかる支持体は透明であ
り、そしてキサンテン染料は支持体とハロゲン化銀乳剤
層(単数または複数)との間の層の中に置かれる。写真
製品はさらに、支持体から最も離れた感光性ハロゲン化
銀乳剤層の上に支持体とは反対側の表面上に塗布された
キサンテン誘導体の層をさらに含んでいてもよい。
【0039】多色拡散転写像の形成に使用することを意
図したかかる写真製品のもう一つの形態は、それぞれ、
シアン像染料提供物質、マゼンタ像染料提供物質および
黄色像染料提供物質を組み合わせて有する、赤色感光性
ハロゲン化銀乳剤層、緑色感光性ハロゲン化銀乳剤層お
よび青色感光性ハロゲン化銀乳剤層を担持する第一支持
体を含む第一のシート状要素;第二支持体を含む第二の
シート状要素、第一と第二のシート状要素は支持体を最
も外側にして重ね合わされた関係にあるか又は重ね合わ
された関係にするのに適しており、そして支持体の少な
くとも一方はそれを通してハロゲン化銀乳剤層の露光を
可能にするように透明である;水性アルカリ性処理組成
物を放出可能に保持している破壊可能な容器、但し、こ
の容器は支持体によって担持された一対の予め定められ
た層の間に処理組成物を放出することができるように配
置されている;支持体の一方によって担持された受像
層;および支持体の一方によって担持され、そしてキサ
ンテン誘導体を含んでいる処理組成物透過性層からな
る。
【0040】かかる写真製品が現像されるときには: a.処理組成物のpHはキサンテン誘導体の中の基Xを
分裂させることによって着色キサンテン誘導体を対応す
る無色閉環化合物に変換するのに十分な時間アルカリ性
pHに維持され; b.現像の結果として、拡散性像提供物質の像様分布が
形成され;そして c.拡散性像提供物質の像様分布の少なくとも一部が、
像提供物質上の転写像を提供するように像提供物質への
拡散によって転写される。
【0041】望ましくは、かかる写真製品の中で、キサ
ンテン誘導体はハロゲン化銀乳剤層の露光がそれを通し
て行われるように位置している。好ましくは、第二支持
体は透明であり、そして受像層およびキサンテン誘導体
は透明な第二支持体によって担持されている。
【0042】上記のように、本発明のキサンテン染料は
予め定められたpHで予め定められた時間内に不可逆的
分裂反応を受けることによって塩基中で完全かつ不可逆
的に脱色して、「漂白」に続く処理中に通常遭遇するp
Hで無色のままである新規無色化合物を生じる能力を有
しているので、この新規化合物はそのうちに色が再出現
するという恐れ無しで写真製品の中に保留されることが
できる。代表的には、キサンテン染料はハレーション防
止染料として、たとえば、感光性ハロゲン化銀乳剤層と
支持体との間に位置する非感光性層の中に、使用されて
もよい。また、キサンテン染料は露光中の具体的波長範
囲内の光の吸収が適切な色バランスを達成するのに適す
る色補正フィルター染料として使用されてもよい。
【0043】本発明のキサンテン染料がハレーション防
止染料として有利に使用される例証的フィルムユニット
は、たとえば英国特許第1,482,156号に記載さ
れている。これらフィルムユニットは、それを入射光が
通過する順に、付加的多色スクリーン、感光性ハロゲン
化銀乳剤層、選択化合物がその中に置かれていてもよい
ハレーション防止層、および好ましくは、受像層を含ん
でいる。その特許に記載されているように、ハロゲン化
銀層の露光は入射放射線、たとえば、赤色光、緑色光お
よび青色光の予め定められた部分を選択的に透過させ
て、下に横たわる感光性ハロゲン化銀層へと透過させる
光学フィルター要素を有するスクリーンを通して行われ
る。水性アルカリ性処理組成物による写真処理がなされ
ると、各フィルター要素の背後のハロゲン化銀の露光の
程度の関数として、可溶性銀錯体が拡散によって転写さ
れ、そして重ね合わされた受像層の中に堆積される。こ
うして形成された銀像はそれから、透明支持体を通して
の投影中に逆方向にフィルター要素中を通過する光の量
を加減する作用をしてもよい。
【0044】好ましい態様においては、受像層は感光性
ハロゲン化銀乳剤層と付加的多色スクリーンとの間にあ
り、そして像形成の前、中または後に一体フィルムユニ
ットの一部としてその位置にとどまる。ハレーション防
止染料はスクリーンの反対側で感光性層に隣接している
処理組成物透過性の中に置かれ、そして感光性層を通過
した入射光の反射または背方散乱を防止する作用をし、
それによって、意図した露光路内のもの以外の感光性層
中のハロゲン化銀粒子の露光を排除する。
【0045】上記のように、本発明の染料はまた、青色
−、緑色−、および赤色−感光性ハロゲン化銀層を使用
した多層の多色感光性要素からなる写真フィルムユニッ
トにおける、特に、カラー転写像を担持する受像層が処
理後に現像済み感光性層から分離されず両成分が永久積
層体として一緒に保持される一体ネガ−ポジ拡散転写フ
ィルムユニットにおける、色補正フィルター染料として
も有効である。積層体の一部として、像担持層と現像済
み感光性層(単数または複数)との間に位置した、光反
射性物質、特に、二酸化チタンの層が包含される。像担
持成分と感光性成分を分かつ光反射層は転写像のための
白色背景を付与し、そして現像済み感光性層(単数また
は複数)をマスクする。これら層に加えて、積層体は通
常、寸法安定性の外側層または支持体を包含しており、
それらの少なくとも一方は、得られた転写像が光反射層
によって与えられる背景を背にした反射によって観察で
きるように、透明である。
【0046】かかるフィルムユニットを記載する特許の
例は米国特許第2,983,606号、第3,415,
645号、第3,415,646号、第3,594,1
64号、第3,594,165号、第3,647,43
7号、および第4,740,448号である。
【0047】ハレーション防止染料、色補正フィルター
染料として、またはその他の通常の写真用遮光用途に使
用されるとしても、処理組成物透過性層の中に置かれた
ときの本発明のキサンテン染料は着色染料化合物を新規
無色閉環化合物に変換させるのに必要な時間、水性アル
カリ性処理組成物との接触によって完全かつ不可逆的に
脱色される。脱色、すなわち、この不可逆的分裂反応に
よる着色化合物から無色生成物への変換、に必要な時間
は与えられたアルカリ性pHで測定される。また、選択
された脱色時間では、着色フィルター染料と接触させ接
触したまま維持される処理組成物のpHは選択された脱
色時間を与えるために予め定められたのと少なくとも同
じ高さであるべきである。好ましい化合物は約1Nの水
酸化ナトリウムで約30秒以下の半減期(T1/2 )を有
している。T1/2 によって意味するところは、着色染料
の1/2が脱色するために測定された時間である。
【0048】本発明のキサンテン染料は既知の技術のい
ずれを使用して写真フィルムユニットの適切な層の中に
組み入れられてもよい。たとえば、選択された化合物は
適切な溶剤の中に溶解されることができ、それから、必
要ならば湿潤剤の存在下で、親水性コロイド結合剤たと
えばゼラチンを含有する被覆性溶液の中に分散され、そ
して得られた被覆性溶液は所定の層として適用され、た
とえば、透明支持体上に塗布されてハレーション防止層
を提供するか、または多層の多色感光性要素の最も外側
の感光性層の上に塗布されて、それを通して光露出され
るところの色補正フィルター層を提供する。先に述べた
ように、本発明のキサンテン染料の有意な利点はそれら
が水性媒体から容易に適用でき、そして或る従来染料と
違って、環境上望ましくない有機溶剤からの塗布を必要
としないことである。関与層中のキサンテン染料の濃度
はフィルター層が使用されるべきであるところの製品自
体に依存して変動し、そして具体的用途に必要な光学的
濃度を提供するように実験で容易に定められる。本発明
の染料は互いに組み合わせて使用されてもよく、そして
ハレーション防止、色補正およびその他のフィルター層
の中に従来使用されてきたその他クラスの染料と組み合
わせて使用されてもよい。
【0049】色補正を目的としたシアン、マゼンタおよ
び黄色のための適切な光吸収容量を定めるに際しては、
カメラレンズの前に通常使用されるような「色補正」フ
ィルターを用いて、提供することが望まれる光フィルタ
レーションのタイプおよび量を近似する便宜的方法のよ
うな通常の仕方で行ってもよい。それから、適切な色補
正染料(単数または複数)を対応濃度で含有する層がそ
れを通して光露出されるべき層として付与されてもよ
い。
【0050】多色拡散転写像は受像層とハロゲン化銀乳
剤の多様な配列を使用して得られる。従って、これら層
は光露出後に重ね合わされる普通の支持体によって担持
されていてもよい。特に有利なフィルム構造は米国特許
第3,415,644号に示されており、その特許にお
いては、必要な層は光露出前または中に重ね合わされた
関係になり、そしてこれら層は処理および像形成の後に
も永久積層体として重ね合わされた関係に保たれる。か
かるフィルムユニットは代表的には、外側の透明層また
は支持体を含有しており、それを通して光露出が行わ
れ、そして最終多色像が観察される。そしてもう一方の
外側層または支持体は少なくとも感光性層を担持してい
る。後者の支持体は不透明である。これら支持体または
シート状要素は簡単に、たとえば、縁端を囲む結合テー
プによって、重ね合わされた関係に保持されてもよい、
または光露出前に一緒に積層されていてもよい。2つの
要素が露光前に一時的に一緒に積層されているかかる予
め積層されたフィルムユニットを形成する手順は、たと
えば、米国特許第3,625,231号、第3,65
2,282号および第3,793,023号に記載され
ている。
【0051】図1は上記米国特許第4,740,448
号に開示されているタイプの拡散転写フィルムユニット
を図解しており、それは一体ネガ−ポジ反射プリントを
提供するのに適しており、そしてシアンおよびマゼンタ
カラーを形成する像染料としてのシアンおよびマゼンタ
染料現像剤、および黄色像染料放出性チアゾリジンを使
用している。
【0052】図1は感光性要素の光露出がそれを通して
行われるところの透明な受像性の(「ポジ」)成分また
は要素5と重ね合わされた関係で示されている感光性成
分または要素1からなる拡散転写フィルムユニットを図
解している。処理組成物を放出可能に保持している破壊
可能な容器または袋3は感光性要素1と受像要素5との
間に配置されている。感光性要素1は、順に、ポリマー
酸からなる中和層12、処理組成物の拡散を予め定めら
れた時間阻止することによってポリマー酸の有効性を時
間調節するのに適した層14、シアン染料現像剤層1
6、スペーサー層18、赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層
20、スペーサー層22、マゼンタ染料現像剤層24、
スペーサー層26、緑色感光性ハロゲン化銀乳剤層2
8、銀イオン掃去剤を含有するスペーサー層30、黄色
フィルター染料層32、黄色像染料放出性チアゾリジン
の層34、無色のハロゲン化銀現像剤を含有するスペー
サー層36、青色感光性ハロゲン化銀乳剤層38、およ
びトップコートまたは耐摩耗性層40を担持している不
透明支持体10からなる。受像性要素または成分5は、
順に、受像層52および清浄化コート54を担持してい
る透明支持体50からなる。光露出は透明支持体50お
よびそれに担持された層(やはり透明である)を通して
行われる。フィルムユニットは、カメラの露光またはレ
ンズ系を通って入る光が透明支持体50の外側すなわち
露光表面に入射するように、カメラの中に配置されてい
る。露光後、フィルムユニットを適切な加圧部材または
ローラー(図示されていない)の間に前進させ、袋3を
破壊し、それによって、米国特許第3,647,347
号に教示されているように二酸化チタンおよびpH感受
性光学フィルター剤または染料を含有している不透明な
処理組成物の層を開放し分布させ、それによって、感光
性要素と受像要素5との積層体を、それらのそれぞれの
支持体が積層体の外側層になるように、形成する。処理
組成物はフィルム形成性の粘度付与重合体を含有してお
り、そしてそこに含有されている光学フィルター剤が着
色するところの初期pHを有している;光学フィルター
剤は感光性要素に対して化学活性な周囲光の波長範囲わ
たって適切な光吸収すなわち光学濃度を示すように選択
される。結果として、透明支持体50の表面に入射し、
透明支持体およびそこに担持された透明層を横断して露
光済みハロゲン化銀乳剤の方向に透過するその波長範囲
内の周囲光または環境光は吸収され、それによって、露
光済みの現像されるハロゲン化銀乳剤の更なる露光を回
避する。露光済み青色感光性ハロゲン化銀はスペーサー
層36の中に初期に存在する無色のハロゲン化銀現像剤
によって現像される。露光されなかった青色感光性ハロ
ゲン化銀は処理組成物中の初期に存在する銀溶剤によっ
て溶解され、そして黄色像染料放出性チアゾリジンを含
有する層34に転写される。錯化銀との反応はたとえば
米国特許第3,719,489号および第4,098,
783号に記載されているようにチアゾリジン環の開裂
および拡散性黄色像染料の放出を開始させる。
【0053】露光済み緑色感光性および赤色感光性ハロ
ゲン化銀の現像、好ましくは、メッセンジャー現像剤た
とえば4′−メチルフェニルヒドロキノンによる、はそ
れぞれマゼンタおよびシアン染料現像剤の像様不動態化
を生じる。緑色−および赤色−感光性ハロゲン化銀乳剤
の非露光領域における酸化されないマゼンタおよびシア
ン染料現像剤は拡散性のままであり、そして現像済み青
色感光性ハロゲン化銀乳剤層38を通って受像層52に
転写する。像様放出黄色像染料および像様非酸化マゼン
タおよびシアン染料現像剤の、受像性層への転写は所定
の多色転写像を提供するのに有効である。
【0054】時間調節層14を通って中和用(ポリマー
酸)層12へのアルカリ処理組成物の透過はプロセスp
Hが必要な現像および像転写を行い且つ処理組成物層内
ではおよびその層のハロゲン化銀乳剤側では光学フィル
ター剤を着色形態に保留するのに充分高いレベルに維持
されるように制御され、その後アルカリがポリマー酸層
12に透過した結果として生じるpHの低下は光学フィ
ルター剤を無色形態に変化させるレベルにpHを下げる
のに有効である。処理組成物の適用層からの水の吸収は
フィルム形成性重合体およびその中に分散された白色顔
料から構成される固化フィルムを生じさせ、それによっ
て光反射層が提供され、その光反射層は最終一体像を提
供するために感光性成分1と受像性成分5を貼り合わせ
る作用も果たす。受像層54の中に存在するポジ転写像
は、染料像のために本質的に白色の背景を提供し且つ現
像済み感光性要素1を観察から有効にマスクする光反射
層を背景にして、透明支持体50を通して観察される。
【0055】本発明のキサンテン誘導体は清浄化コート
54または受像層52のどちらか又は両方の中に組み入
れられてもよいが、好ましくは、受像層の中に組み入れ
られる。どちらの層の中でも、キサンテン誘導体は受像
要素5から感光性要素1に通過する光をフィルタレーシ
ョンし、それによって、3つの感光性層のD logE
曲線の不整合を補正する。強アルカリ性処理組成物が袋
3から放出されたときには、キサンテン誘導体は脱色さ
れる。従って、キサンテン誘導体は最終像の色に影響せ
ず、最終像は先に述べたように、固化した処理組成物に
よって提供された白色背景を背にした反射光によって観
察される。
【0056】図1に示されて構造には多数の変更が可能
である。従って、たとえば、多色多層ネガは米国特許第
2,968,554号および第2,983,606号に
例証されているようにスクリーン型ネガによって置き換
えられてもよいし、または上記米国特許第4,258,
119号および第4,290,950号に説明されてい
るフィルムユニットのタイプが使用されてもよい。本発
明のキサンテン誘導体は米国特許第4,794,067
号に記載されているもののような剥離型フィルムユニッ
トの中に使用されてもよい;そのように使用される場合
には、それらキサンテン誘導体は感光性要素が現像後に
受像要素から剥離されるときに感光性要素と共に廃棄さ
れるように現像組成物とハロゲン化銀層との間に置かれ
てもよい。
【0057】米国特許第4,258,119号および第
4,290,950号には、かかるフィルムユニットの
層の中に使用するための様々な好ましい材料が詳細に記
述されている;従って、この情報の殆どはここでは繰り
返さない。そしてこの閲読者にはさらに詳細にはこれら
特許が参考になる。
【0058】かかるプロセスに使用されてもよい像染料
提供物質は一般に、(1)初期には処理組成物の中に可
溶性または拡散性であるが、現像の関数として像様パタ
ーンで選択的に非拡散性になるか;又は、(2)初期に
は処理組成物の中に不溶性または非拡散性であるが、現
像の関数として像様パターンで選択的に拡散性になる又
は拡散性生成物を提供するか、どちらを特徴としていて
もよい。これら物質は完成染料であってもよいし、また
は染料中間体たとえばカラーカプラーであってもよい。
移動度または溶解度における必要な差異はたとえば、レ
ドックス反応またはカップリング反応のような化学作用
によって得られてもよい。
【0059】初期に可溶性または拡散性の物質およびそ
れらのカラー拡散転写での使用の例は米国特許第2,7
74,668号、第2,968,554号、第2,98
3,606号、第3,087,817号、第3,18
5,567号、第3,230,082号、第3,34
5,163号および第3,443,943号に記載され
ている。初期に非拡散性である物質およびそれのカラー
転写システムでの使用の例は米国特許第3,185,5
67号、第3,719,489号、第3,443,93
9号、第3,443,940号、第3,227,550
号、第3,227,552号および第4,076,52
9号に記載されている。多くのタイプの像染料提供物質
およびそれらによる有効なフィルムユニットは先に挙げ
た米国特許第3,647,437号に論じられている。
【0060】使用される具体的像染料提供物質、およ
び、ポジまたはネガのどちらのカラー転写像が望まれ
る、に依存して、「ダイレクト ポジ」ハロゲン化銀乳
剤が使用されてもよい。
【0061】染料現像剤(またはその他の像染料提供物
質)は減色写真の実施に有効である色すなわち以前言及
されているシアン、マゼンタおよび黄色を提供するそれ
らの能力にとって好ましく選択される。それらはそれぞ
れのハロゲン化銀乳剤の中に、または好ましい態様で
は、それぞれのハロゲン化銀乳剤の背後の別個の層の中
に組み入れられてもよい。従って、染料現像剤はたとえ
ば、それぞれのハロゲン化銀乳剤の背後の被覆または層
の中にあってもよく、そしてかかる染料現像剤の層は処
理組成物が通過するのに適したフィルム形成性の天然ま
たは合成重合体たとえばゼラチン、ポリビニルアルコー
ルなどの中に単位面積当たり所定の被覆量の染料現像剤
を与えるように計算された濃度で分布されたそれぞれの
染料現像剤を含有している被覆性溶液の使用によって適
用されてもよい。
【0062】受像性層は周知の物質の一つ、たとえばポ
リビニルアルコール、ゼラチンなどから構成されてもよ
い。それは転写像染料(単数または複数)を媒染または
さもなくば定着するのに適合した薬剤を含有していても
よい。好ましい物質は米国特許第3,148,061号
に開示されているようにポリ−4−ビニルピリジンのよ
うな媒染剤を含有するポリビニルアルコールまたはゼラ
チン、米国特許第3,756,814号に開示されてい
るように4−ビニルピリジンを含有するグラフト共重合
体、および米国特許第4,322,489号、第4,4
24,326号および第4,794,067号に開示さ
れている重合性ビニルベンジル第四級アンモニウム化合
物を含有する共重合体からなる。
【0063】たとえば多色拡散転写写真フィルムユニッ
トにおけるカラーバランスを補正するために本発明のキ
サンテン染料を利用する場合、感光性要素は適する多色
階段ウェッジに露光されてもよく、そして拡散転写は与
えられた処理組成物および受像要素を用いて処理されて
もよい。それから、得られた多色転写像(サンプル像)
について青色、緑色および赤色のD logE曲線が作
成される。これらのDlogE曲線の検討はカラー写真
センシトメトリーの精通者に、個々のD logE曲線
が所定の曲線の形から離れている仕方および度合を表示
するであろう。この検討から、精通者はより望ましいカ
ラーバランスを得るための波長範囲(単数または複数)
についてどの程度の光フィルタレーションが要求される
かを、通常の分析および実験によって決定してもよい。
サンプル像を得るのに使用したのと同じ感光性要素、受
像要素および処理組成物を有するもう一つのフィルムユ
ニットの感光性要素はそれから、サンプル像のD lo
gE曲線に所定の変化を付与するために必要であると推
定された色および濃度の通常の色補正フィルター(単数
または複数)を通しての同じ露光が与えられる。それか
ら、得られた試験多色転写像の青色、緑色および赤色の
D logE曲線が作成され、そしてサンプルと比較さ
れる。所望のD logE曲線の形の変化を与えるのに
最も有効なカラーフィルタレーションを決定するために
一つより多くの「試験」が必要であるかも知れないが、
かかる試験は迅速かつ容易に行うことができる。適切な
カラーフィルタレーションが決定されたら、適切な波長
範囲(単数または複数)の光を吸収する色補正染料(単
数または複数)を含有する層が透明支持体上に、必要濃
度を付与するように計算された被覆量で塗布される。こ
の「試験」色補正染料層は露光路の中に置かれ、そして
先の露光試験が繰り返される。得られた多色転写像のD
logE曲線の分析は、対応する色補正染料層を拡散
転写フィルムユニットの中に組み入れる前の分光吸収範
囲および濃度に、もし有れば、如何なる変更がなされる
べきかを表示するであろう。
【0064】対象染料(単数または複数)を含有する層
を通しての光露出の実施は「フィルター処理する」の
に、すなわち、色補正染料(単数または複数)によって
吸収される光によって露光可能なハロゲン化銀層(単数
または複数)に与えられる露光量を減少させるのに、有
効であり、そして本発明の一つまたはそれ以上の染料は
所定のカラーバランスを達成するために個々の赤色、緑
色および青色のHおよびD曲線の一つ、二つまたは三つ
全部における変更に影響するその他のフィルター染料と
の組合せで使用されてもよい。本発明のキサンテン染料
は染料層(単数または複数)を通しての光露出の後の処
理中に染料(単数または複数)を漂白することが望まれ
ている拡散転写やその他写真のフィルムユニットの中に
特に有用性を見出しており、これら染料はまた、染料が
転写像または最終像に染料濃度を寄与しないように配置
されている拡散転写やその他写真のフィルムユニットの
中に使用されてもよい。それを通して光露出が行われた
ところのフィルター染料層が転写像の一部ではない場合
や、最終像が特定の一体ネガ−ポジ反射プリント構造体
におけるように観察からマスクされる場合には、「非漂
白」フィルター染料は転写像を含有する受像層に非拡散
性であるべきである。要求される非拡散性特性は適切な
媒染剤の使用によって;長鎖「バラスト」または「アン
カー」置換基の使用によって;および/またはその他の
既知の技術によって;付与されてもよい。
【0065】一体的拡散転写フィルムユニットにおいて
は、色補正染料(単数または複数)は受像層の中に組み
入れられてもよい。色補正染料(単数または複数)の配
置場所の選択は製造プロセスの中での色補正染料の組み
入れ工程に一部依存するであろう。別個の層の中に色補
正染料(単数または複数)を付与することは成分が完全
に「仕上がった」後でも変更を許すという利点を有して
おり、しかも、ポジ成分の同一ロットの部分を別に変更
することを許す。
【0066】図1に図解されているタイプのフィルムユ
ニットの露光および処理の後に形成された転写像は対象
物の幾何学的反転像である。従って、幾何学的に反転し
ていない転写像を提供するためには、かかるフィルムユ
ニットの露光はたとえば米国特許第3,447,437
号に記載されているようにミラー光学系を利用した像反
転光学系を有するカメラの中のような像反転光学系を通
して行われるべきである。
【0067】「ポジ像」という表現が使用された場合、
この表現は限定された意味に解釈されるべきではない。
何故ならば、それは主として例示の目的で使用されてい
るからであり、そこでは、ポジ−ネガの意味で、受像層
の上に形成された像は感光性乳剤層の中の像に対して反
転しているものとして規定されている。「ポジ像」の別
の意味の例としては、感光性要素がネガ透明画を通る化
学線に対して露光されることが想定される。この場合、
感光性乳剤層の中の潜像はポジであり、そして像担持層
の上に形成された染料像はネガであろう。「ポジ像」と
いう表現は像担持層の上に形成されたかかる像をも、写
真撮影された対象物の「ポジ」像を提供するためのダイ
レクト ポジ ハロゲン化銀乳剤の使用によって得られ
た転写像と共に包含することを意図している。
【0068】本発明のキサンテン染料の有効性は転写像
が透過性積層体の一部としての現像済み感光性要素によ
って保持されている一体的拡散転写フィルムユニットに
適用されることで説明されているが、本発明のキサンテ
ン染料は銀または染料どちらかのにおける転写像が処理
後に現像済み感光性層(単数または複数)から分離され
るような拡散転写フィルムユニットの中のハレーション
防止層、色補正層またはその他の光フィルター層を提供
するために使用されてもよいということが理解される。
像染料提供物質は好ましくは染料現像剤であるが、その
他のタイプの像染料および染料中間体が染料転写像の提
供のために使用されてもよい。
【0069】それらの、拡散転写写真製品および方法に
おける有効性に加えて、本発明のキサンテン染料は通常
の写真材料のフィルター層の中、たとえば、通常のネガ
におけるハレーション防止層または色補正層の中に使用
されてもよく、そして適切な層(単数または複数)の中
に、所望のフィルター効果を付与するのに十分な量で置
かれてもよい。所望のフィルター効果のためのキサンテ
ン染料の選択および導入は通常の技術を使用する既知の
仕方で行われてもよく、当業者には周知である。たとえ
ば、色補正の目的のためには、選択された染料(単数ま
たは複数)は特定波長範囲内の又は幾つかの波長範囲の
組合せの範囲内の光を吸収するであろうし、そしてそれ
を通して光露出が行われるところの層の中に置かれるで
あろう。実際、与えられた例では、一つのハロゲン化銀
乳剤が別のものよりもより露光フィルタレーションを受
けるような比率で2つの異なる波長範囲の光をフィルタ
レーションすることが望ましいであろう。拡散転写フィ
ルムユニットにおけるように、色補正のために選択され
た染料(単数または複数)は、感光性要素が「仕上げ」
まで老化された後では、すなわち、製造されたときの感
光性要素のセンシトメトリーがもはや時間によって有意
に変化しない後では、有利に適用される。対象染料がハ
レーション防止の目的に使用される場合には、それらは
例えば感光性層(単数または複数)を担持する支持体の
片面または両面の上の層の中に組み入れられてもよく、
そこでは、それらは光学フィルター剤とし使用され、そ
れらは勿論感光性層(単数または複数)の像様露光や最
終像の観察を妨げないで、周囲光の中での処理時のポス
ト露光カブリを防止するように配置されている。
【0070】次に、本発明の、キサンテン染料の製造お
よび使用、および写真製品および方法に用いられた具体
的に好ましい試薬、物質、条件および技術の詳細を示す
ための単なる例証として、下記実施例を示す。
【0071】実施例1 ジ−第四級染料の製造 この実施例は、Xが−SO2 −N(CH3 )−COCH
3 基であり、Zが−SO2 −N(R1 )−R2 −NR3
4 5 基であり、各R1 は水素原子であり、各R2
トリメチレン基であり、そして各R3 、R4 およびR5
がメチル基である場合の式Iのキサンテン染料の製造を
例証する。
【0072】パートA 2−〔3,6−ビス−(インドリノ)キサンテン−9−
イル〕ベンゼン−N−メチル−N−アセチルスルホンア
ミドの製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基である場合の前記合成プロセスに示されている
化合物Aの製造を例証する。使用した出発材料2−
〔3,6−ビス(インドリノ)キサンテン−9−イル〕
ベンゼン−N−メチルスルホンアミドの製造は米国特許
第4,258,118号に記載されている。
【0073】添加漏斗、隔壁、窒素気体導入口および磁
気攪拌棒を装備した、500mlの三口フラスコに、2
−〔3,6−ビス(インドリノ)キサンテン−9−イ
ル〕ベンゼン−N−メチルスルホンアミド(25.3
g、43.2ミリモル)および新鮮テトラヒドロフラン
(THF)(250ml)を加え、そして得られた混合
物を窒素でパージした。カリウムt−ブトキシド(TH
F中の1M、52ml、52ミリモル)をカニューレに
よって添加漏斗に移し、それから10分間かけてゆっく
りフラスコ内の淡いシアン色スラリに加えた。得られた
溶液を15分間攪拌し、それからTHF(20ml)中
の塩化アセチル(4.6ml、5.1g、64.8ミリ
モル)の溶液を加えた。この反応混合物は最終的に淡い
シアン色スラリになり、それを90分間攪拌した。固体
生成物をブフナー漏斗に集め、THF(50ml)およ
びヘキサン(150ml)で洗浄し、そして自然乾燥し
て26.6g(98%)の淡いシアン色固体を生じた。
この生成物は薄層クロマトグラフィー(溶離剤として5
0/50/1のCH2 Cl2/ヘキサン/MeOHの混
合物を使用)によって及びプロトン核磁気共鳴(NM
R)分析によって純粋であることが判明した。
【0074】パートB 2−〔3,6−ビス−(5−スルホインドリノ)キサン
テン−9−イル〕ベンゼン−N−メチル−N−アセチル
スルホンアミドの製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基である場合の前記合成プロセスに示されている
化合物Bの製造を例証する。
【0075】添加漏斗と磁気攪拌棒を装備した500m
lの丸底フラスコに、2−〔3,6−ビス(インドリ
ノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼン−N−アセチルス
ルホンアミド(上記パートAで製造した、21.7g、
34.5ミリモル)および無水酢酸(210ml)を加
えた。ジクロロメタン(10ml)の中のクロロスルホ
ン酸(6.6ml、11.6g、100ミリモル)の溶
液を15分間かけて加え、暗青色のスラリを生じた。こ
のスラリを一晩攪拌し、そして固体生成物をブフナー漏
斗に集め、無水酢酸(25ml)および酢酸エチル(3
×25mlアリコート)で洗浄し、そして自然乾燥して
26.4g(97%)の淡いシアン色粉末を生じた。薄
層クロマトグラフィー(溶離剤として50/1のクロロ
ホルム/メタノールの混合物を使用)は出発物質の完全
消費を示し、そして生成物はプロトンNMR分析によれ
ば純粋であった。
【0076】パートC 2−〔3,6−ビス−(5−クロロスルホインドリノ)
キサンテン−9−イル〕ベンゼン−N−メチル−N−ア
セチルスルホンアミドの製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基である場合の前記合成プロセスに示されている
化合物Cの製造を例証する。
【0077】添加漏斗、窒素気体導入口および温度計を
装備した500mlの三口フラスコに、2−〔3,6−
ビス(5−スルホインドリノ)キサンテン−9−イル〕
ベンゼン−N−メチル−N−アセチルスルホンアミド
(上記パートBで製造した、13.1g、16.6ミリ
モル)、アセトニトリル(200ml)およびジメチル
ホルムアミド(12.2ml、12.0g、166ミリ
モル)を加えた。得られた溶液を約5℃に冷却し、それ
から温度を12℃未満に維持しながら、塩化ホスホリル
(22ml、36.2g、236ミリモル)を滴加した
(添加は約15分間かかった)。5℃でさらに15分の
後、この反応混合物を室温に温まるにまかせ、最終的に
エバーグリーン色の溶液を生じた。2時間後のTLC分
析(溶離剤としてクロロホルムを使用)は完全な反応を
示した。この反応混合物を3℃の冷蔵庫の中に一晩保存
し、それから固体生成物をブフナー漏斗に集め、エーテ
ルで洗浄し、そして自然乾燥して10.2g(74%)
の淡緑色粉末を生じた。この生成物は薄層クロマトグラ
フィー(溶離剤としてクロロホルムを使用)によって、
およびプロトンNMR分析によって純粋であることが判
明した。
【0078】パートD 2−〔3,6−ビス−〔5−N′−(3−(N″,N″
−ジメチル)アミノプロピル)スルホンアミドインドリ
ノ〕キサンテン−9−イル〕ベンゼン−N−メチル−N
−アセチルスルホンアミド2塩酸塩の製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基であり、各R 1 が水素原子であり、各R2 がト
リメチレン基であり、そして各R3 およびR4 がメチル
基である場合の前記合成プロセスに示されている化合物
Dの製造を例証する。
【0079】滴下漏斗、磁気攪拌棒および温度計を装備
した250mlの三口フラスコに、2−〔3,6−ビス
(5−クロロスルホニルインドリノ)キサンテン−9−
イル〕ベンゼン−N−メチル−N−アセチルスルホンア
ミド(上記パートCで製造した、10.1g、12.2
ミリモル)およびジクロロメタン(100ml)を加え
た。フラスコを室温の水浴の中に入れ、そしてジクロロ
メタン(5ml)中のN,N−ジメチル−1,3−ジア
ミノプロパン(2.57g、25.2ミリモル)の溶液
を20分間かけて加え、その間、反応混合物の温度を3
0℃未満に維持した。15分で、淡緑色反応混合物は淡
シアン色に変わった。反応混合物を室温で4時間攪拌し
た後、固体生成物をブフナー漏斗に集め、2/1のジク
ロロメタン/ジエチルエーテルの混合液50mlで洗浄
し、そして自然乾燥して11.75gの淡シアン色粉末
を生じた。濾液にジエチルエーテル(50ml)を添加
してさらに0.3gの沈澱物を生じ、全体で12.05
g(96%)になった。この生成物はプロトンNMR分
析によって純粋であることが判明した。
【0080】パートE 2−〔3,6−ビス−〔5−N′−(3−(N″,
N″,N″−トリメチル)アンモニウムプロピル)スル
ホンアミドインドリノ〕キサンテン−9−イル〕ベンゼ
ン−N−メチル−N−アセチルスルホンアミド ジヨー
ダイドの製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基であり、各R1 が水素原子であり、各R2 がト
リメチレン基であり、そして各R3 、R4 およびR5
メチル基である場合の前記合成プロセスに示されている
化合物Eの製造を例証する。
【0081】磁気攪拌棒を装備した100mlの丸底フ
ラスコに、2−〔3,6−ビス(5−N′−(3−
(N″,N″−ジメチル)アミノプロピル)スルホンア
ミドインドリノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼン−N
−メチル−N−アセチルスルホンアミド2塩酸塩(上記
パートDで製造した、6.08g、5.91ミリモ
ル)、ジメチルホルムアミド(60ml)、ヨウ化メチ
ル(3.7ml、8.4g、59.1ミリモル)、およ
び酸化マグネシウム(0.48g、12.4ミリモル)
を加えた。得られた曇った淡シアン色懸濁物を一晩攪拌
した。過剰のマグネシウム塩は沈降し、そして淡シアン
色溶液を250mlの三角フラスコにデカンテーション
した。攪拌しながら溶液にテトラヒドロフラン(160
ml)をゆっくり加え、そして淡青色沈澱物が形成され
た。この反応混合物を1時間攪拌した後、固体生成物を
ブフナー漏斗に集め、ジエチルエーテル(50ml)で
洗浄し、そして自然乾燥して6.6g(90%、ジヨー
ダイド塩と推定)の淡シアン色粉末を生じた。この生成
物はプロトンNMR分析によって純粋であることが判明
し、そして元素分析はジヨーダイド塩の形成と一致した
結果を与えた。
【0082】パートF 2−〔3,6−ビス−〔5−N′−(3−(N″,
N″,N″−トリメチル)アンモニウムプロピル)スル
ホンアミドインドリノ〕キサンテン−9−イル−9−カ
ルボニウムイオン〕ベンゼン−N−メチル−N−アセチ
ルスルホンアミド ジヨーダイド ヘミー〔テトラクロ
ロヒドロキノン ジアニオン〕の製造 このパートは、XがN−メチル−N−アセチルスルホン
アミド基であり、各R1 が水素原子であり、各R2 がト
リメチレン基であり、そして各R3 、R4 およびR5
メチル基である場合の前記合成プロセスに示されている
化合物Fの製造を例証する。
【0083】還流冷却器と磁気攪拌棒を装備した100
mlの丸底フラスコに、上記パートEで製造したジヨー
ダイド塩(6.53g、5.27ミリモル)、p−クロ
ラニル(2.59g、10.5ミリモル)、メタノール
(40ml)およびメチルエチルケトン(40ml)を
加えた。得られた混合物を90分還流し、それから室温
で一晩放置した。それから、このガム状生成物をテトラ
ヒドロフラン(190ml)でトリチュレートし、ブフ
ナー漏斗に集め、そして自然乾燥して6.0g(84
%)の、容易に取り扱えた暗赤色がかったシアン色固体
を生じた。それはλmax 646nm、ε=79,800
(1/1v/v のメタノール/水混合液中で)を有し、1
362.03の分子量を基準にしており、式〔染料3+
〔I- 2 -OC6 Cl4 - 0.5 に相当する。こ
の染料は以後、「染料A」と称する。
【0084】実施例2 写真製品の製造および露光 この実施例は本発明の染料の、その赤色の最小光学濃度
を増加させることなくフィルムの赤色スピードを減少さ
せる能力を、上記米国特許第4,258,119号およ
び第4,290,950号に記載されている染料との比
較で示す。
【0085】これら試験に使用される染料は上記実施例
1で製造した染料Aおよび従来染料(以後、染料Bおよ
びCと称し、上記米国特許第4,258,119号およ
び第4,290,950号に記載されている式
【化15】
【化16】
【0086】を有する)であった。
【0087】上記米国特許第4,740,448号に記
載されているタイプの媒染剤を製造した。6.7重量部
のクロロメチルポリスチレンのトリメチルアンモニウム
塩、2.3重量部クロロメチルポリスチレンのトリエチ
ルアンモニウム塩、および1重量部のクロロメチルポリ
スチレンのドデシルジメチルアンモニウム塩から三元重
合体を製造した。3重量部のこの三元重合体を1重量部
のゼラチンと混合して媒染剤を生成し、それから、それ
を水中に溶解して3%溶液を生成した。
【0088】実施例1で製造した染料Aを水中に溶解し
て2.5%の水溶液を生成し、16mlのこの水溶液を
1000gの3%媒染剤の水溶液と1.67mlの25
%硝酸アンモニウムの水溶液の混合物に加え、そして得
られた混合物を完全に攪拌した。第二の溶液は、攪拌で
はなく音響化プローブで混合したこと以外は同じように
して製造した。同様の溶液を染料BおよびCから製造し
た。但し、これら染料は媒染剤と接触するときの酷い凝
集を回避するために1:1の水/トリフルオロエタノー
ル混合液中の1%溶液として加えられた。対照溶液は染
料無しで製造した。どの場合も、仕上がりフィルムの中
の硝酸アンモニウムの濃度は3.2mg/ft2 (3
4.4mg/m2 )であった。
【0089】溶液は別々に、4ミルの透明なポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの上に230mg/ft
2 (2.476g/m2 )で塗布されて3.0mg/f
2 (32.3mg/m2 )の染料被覆量を与えた。得
られた被覆はそれから、1:1.25のイゲパル(Ig
epal)CO−997/ポリ−4−ビニルピロリドン
層を60mg/ft2 (198mg/m2 )の被覆量
で、そして1:1のイゲパル/N80ポリオックス層を
40mg/ft2 (132mg/m2 )の被覆量で、2
層同時に付着する多数同時塗布法を使用して、オーバー
コートされた。(イゲパルCO−997はGAF社から
販売されている、約19.0のHLBを有する、約95
重量%のエチレンオキシドを含有するノニルフェノキシ
ポリ(エチレンオキシ)エタノールであり;N80ポリ
オックスはユニオンカーバイド社から販売されている、
約200,000の平均分子量を有する非イオン性水溶
性ポリ(エチレンオキシド)である。)得られた受像要
素を、上記米国特許第4,740,448号に記載され
ているのと同じ感光性要素および処理組成物の袋に固定
した。それから、赤色光でのフィルムの最小光学濃度
(RDmin )とスピード(0.75光学濃度における、
logE単位での、Rスピード)を測定し、そしてその
結果を下記の第1表に、染料を使用したフィルムの最小
光学濃度と対照フィルムのそれとの間の差(ΔRD)、お
よび染料を使用したフィルムのスピードと対照フィルム
のそれとの間の差(ΔRS)と共に示した(塗布が行われ
た順序から、染料Aについては対照1を、そして染料B
およびCについては対照2をもって行った)。下記に説
明されている理由から、ΔRD/ΔRSの比も第1表に示し
た。
【表1】 第1表 フィルム 音響化 RD min Δ RD RSpeed Δ RS Δ RDΔ RS 対照1 0.127 - 1.556 - - 染料A 無 0.130 0.003 1.494 -0.062 -0.05 有 0.130 0.003 1.512 -0.044 -0.07 対照2 0.133 - 1.553 - - 染料B 無 0.152 0.019 1.432 -0.121 -0.16 有 0.143 0.010 1.416 -0.137 -0.07 染料C 無 0.172 0.039 1.451 -0.102 -0.38 有 0.165 0.032 1.443 -0.110 -0.29
【0090】フィルター染料は理想的には、露光中に有
意なフィルタレーションを生じ、それから処理に完全に
漂白し、従って、像の最終Dmin を増加させない。しか
しながら、実際には、Dmin の幾らかの増加が観察さ
れ、多分、それは染料の不完全漂白のせいであろう。従
って、フィルター染料の性能は観察されたスピード補正
に対するDmin の増加の比によって判断することがで
き、ゼロに近い比が望ましい。
【0091】第1表のデータから、音響化混合は従来染
料BおよびCの性能を改良するが、本発明の染料Aのそ
れを改良しないことがわかる。(本発明はこの所見によ
って何ら制約されるわけではないが)音響化を用いたと
きの染料Aの改良の欠如は染料BおよびCに比べて染料
Aが媒染剤と混合し易いことの結果である。
【0092】より重要なことには、第1表のデータから
明らかなように、音響化混合の不在下では、本発明の染
料Aは従来染料BおよびCどちらよりも有効である(染
料AのΔRD/ΔRSが−0.05であるのに対して、染料
BおよびCの場合はそれぞれ−0.16および−0.3
8であった)。音響化混合が使用された場合には、染料
AとBは性能がほぼ等しく、両者とも染料Cよりかなり
良好である。これら結果は環境上望ましくない有機補助
溶剤の使用無しで単純水溶液から塗布された染料Aによ
って達成され、他方、染料BおよびCは水性トリフルオ
ロエタノールから塗布されたということに注目すべきで
ある。
【0093】実施例3 染料安定性試験 この実施例は上記米国特許第4,258,119号及び
第4,290,950号に記載されているものと比べ
て、本発明のキサンテン誘導体の改良された貯蔵安定性
を例証する。
【0094】3つの染料は音響化混合を用いずに実施例
2と同じ仕方で受像要素に組み入れられ、染料の添加量
は受像要素の中に3.0mg/ft2 (32.3mg/
2 )の各染料を与えるように選択された。硝酸アンモ
ニウムは受像要素の平方フィート当たり指定量の塩を与
えるために添加された。
【0095】それから、得られた受像要素のサンプルを
室温(約70°F、21℃)および95°F(35℃)
で2カ月間貯蔵した。それから、サンプル中の染料の安
定性は各サンプルが含有している染料のほぼλmax での
受像要素の吸収を、2週間貯蔵後、1月貯蔵後、および
2月貯蔵後に測定することによって求めた。結果は第2
表に示されている。
【表2】
【0096】第2表のデータから、本発明の染料Aは硝
酸アンモニウムの不在下で染料Bより実質的により安定
であり、代表的には、貯蔵下で従来染料Bの損失の3分
の1未満を示すことがわかる。染料BおよびCのような
キサンテンフィルター染料を安定化させることが知られ
ている硝酸アンモニウムの存在下でさえ、染料Aは染料
Bより実質的により安定である。さらに、安定剤として
の硝酸アンモニウムの使用はこのタイプのフィルムユニ
ットでは増大する曇りなどの欠点を有することが知られ
ている。染料Cの安定性は染料Aのそれに匹敵する;し
かしながら、上記実施例2に示されているように、染料
Cは染料AよりDmin における遙かに大きな増加を生
じ、それは染料Cを市販のインスタントフィルムユニッ
トでの使用を不適切にさせている。
【0097】上記実施例2および3のデータから、本発
明のキサンテン誘導体は、色補正染料、フィルター染料
およびハレーション防止染料として有効であり、従来染
料によっては達成されなかった低いDmin と高い安定性
の組み合わせを付与する染料を提供する。さらに、本発
明のキサンテン染料はトリフルオロエタノールのような
望ましくない溶剤を使用することを必要としない単なる
水性溶液から写真製品に組み入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキサンテン誘導体を色補正フィルター
染料としての受像層の中の組み入れた拡散転写フィルム
ユニットの概略断面図である。
【符号の説明】
5 受像要素 50 透明支持体 52 受像層 54 清浄化層 3 処理組成物を含有する破壊可能な容器 1 感光性要素 40 耐摩耗性層 38 青色感光性ハロゲン化銀乳剤層 36 無色現像剤を含有するスペーサー層 34 黄色染料放出性チアゾリジン 32 黄色フィルター染料 30 銀イオン掃去剤を含有するスペーサー層 28 緑色感光性ハロゲン化銀乳剤層 26 スペーサー層 24 マゼンタ染料現像剤 22 スペーサー層 20 赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層 18 スペーサー層 16 シアン染料現像剤 14 時間調節層 12 ポリマー酸層 10 不透明支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メリー ピー.ロックシン アメリカ合衆国マサチューセッツ州ケン ブリッジ,マジソン アベニュー 49 (56)参考文献 特開 昭58−97044(JP,A)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、Xは−SO2 −N(R6 )−COR7 −または
    −SO2 −N(R6 )−CO2 (CH2 2 Y基であ
    り、但し、R6 は約6個以下の炭素原子を有するアルキ
    ル基であり、R7 は約10個以下の炭素原子を有するア
    ルキルまたはアリール基であり、そしてYは電子吸引基
    であり;Zは水素原子または−SO2 −N(R1 )−R
    2 −NR3 4 5 基であり;R1 は水素または約6個
    以下の炭素原子を有するアルキル基であり;R2 は2個
    〜約10個の炭素原子を有するアルキレン基であり;R
    3 およびR4 は各々独立に、約6個以下の炭素原子を有
    するアルキル基であり、そしてR5 は水素原子または約
    6個以下の炭素原子を有するアルキル基である〕のカチ
    オンを特徴とするキサンテン誘導体。
  2. 【請求項2】 Xが−SO2 −N(R6 )−COR7
    であることを特徴とする、請求項1のキサンテン誘導
    体。
  3. 【請求項3】 Xが−SO2 −N(CH3 )−COCH
    3 基であることを特徴とする、請求項2のキサンテン誘
    導体。
  4. 【請求項4】 ZがSO2 −N(R1 )−R2 −NR3
    4 5 基であることを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれか一項のキサンテン誘導体。
  5. 【請求項5】 各R1 が水素原子であることを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれか一項のキサンテン誘導体。
  6. 【請求項6】 各R2 が2個〜約6個の炭素原子を有す
    るポリメチレン基であることを特徴とする、請求項1〜
    5のいずれか一項のキサンテン誘導体。
  7. 【請求項7】 各R2 がトリメチレン基であることを特
    徴とする、請求項1〜6のいずれか一項のキサンテン誘
    導体。
  8. 【請求項8】 各R3 、R4 およびR5 がメチル基であ
    ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項のキ
    サンテン誘導体。
  9. 【請求項9】 Xが−SO2 −N(CH3 )−COCH
    3 基であり、各R1 が水素原子であり、そして各R2
    トリメチレン基であることを特徴とする、請求項8のキ
    サンテン誘導体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項のキサン
    テン誘導体を製造する方法であって、 a.対応する2−〔3,6−ビス(5−スルホインドリ
    ノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドま
    たは2−〔3−(5−スルホインドリノ)−6−インド
    リノキサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドを
    ハロゲン化剤で処理して対応するスルホニルハライドを
    生成し; b.こうして生成されたスルホニルハライドを、1個の
    第三アミノ基と1個の第一または第二アミノ基を有する
    ジアミンと縮合して対応するN−(ジアルキルアミノア
    ルキル)スルホンアミドを生成し; c.こうして生成されたN−(ジアルキルアミノアルキ
    ル)スルホンアミドを第四級化剤で処理して対応する第
    四級アルキルアンモニウムアルキルスルホンアミドを生
    成し;そして d.こうして生成された第四級アルキルアンモニウムア
    ルキルスルホンアミドを酸化してキサンテニル基の9位
    から水素原子を除去してキサンテン誘導体を生成するこ
    とを特徴とする、前記方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか一項のキサン
    テン誘導体を製造する方法であって、 a.対応する2−〔3,6−ビス(5−スルホインドリ
    ノ)キサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドま
    たは2−〔3−(5−スルホインドリノ)−6−インド
    リノキサンテン−9−イル〕ベンゼンスルホンアミドを
    ハロゲン化剤で処理して対応するスルホニルハライドを
    生成し; b.こうして生成されたスルホニルハライドを、第四級
    アミノ基と1個の第一または第二アミノ基を有するジア
    ミンと縮合して対応する第四級アルキルアンモニウムア
    ルキルスルホンアミドを生成し;そして c.こうして生成された第四級アルキルアンモニウムア
    ルキルスルホンアミドを酸化してキサンテニル基の9位
    から水素原子を除去してキサンテン誘導体を生成するこ
    とを特徴とする、前記方法。
  12. 【請求項12】 支持体とその支持体上に担持された少
    なくとも一つの感光性ハロゲン化銀乳剤層とを包含する
    複数の層を含む写真製品であって、前記複数の層の少な
    くとも一つが請求項1〜9のいずれか一項の着色キサン
    テン誘導体を含んでいることを特徴とする、前記写真製
    品。
  13. 【請求項13】 多色拡散転写像を形成するための請求
    項12の写真製品であって、 それぞれ、シアン像染料提供物質、マゼンタ像染料提供
    物質および黄色像染料提供物質を組み合わせて有する、
    赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層、緑色感光性ハロゲン化
    銀乳剤層および青色感光性ハロゲン化銀乳剤層を担持す
    る第一支持体を含む第一のシート状要素;第二支持体を
    含む第二のシート状要素、 第一と第二のシート状要素は支持体を最も外側にして重
    ね合わされた関係にあるか又は重ね合わされた関係にす
    るのに適しており、そして少なくとも一方の支持体はそ
    れを通してハロゲン化銀乳剤層の露光を可能にするよう
    に透明である;水性アルカリ性処理組成物を放出可能に
    保持している破壊可能な容器、この容器は支持体によっ
    て担持された一対の予め定められた層の間に処理組成物
    を放出することができるように位置している;一方の支
    持体によって担持された受像層;および一方の支持体に
    よって担持され、そしてキサンテン誘導体を含んでいる
    処理組成物透過性層を特徴とする、前記写真製品。
  14. 【請求項14】 支持体とその支持体上に担持された少
    なくとも一つの感光性ハロゲン化銀乳剤層とを包含する
    複数の層を含む写真製品を露光し;そして露光済み感光
    性ハロゲン化銀乳剤層(単数または複数)を、アルカリ
    性pHを有する水性処理組成物と接触させ、それによっ
    て、露光済み感光性ハロゲン化銀乳剤層(単数または複
    数)の現像を行うことを含む写真方法であって、 複数の層の少なくとも一つが請求項1〜9のいずれか一
    項の着色キサンテン誘導体を含んでいることを特徴とす
    る、前記写真方法。
  15. 【請求項15】 キサンテン誘導体は支持体のハロゲン
    化銀乳剤層(単数または複数)と同じ面側の処理組成物
    透過性層の中に配置されており、そして処理組成物のp
    Hはキサンテン誘導体の中の基Xを分裂させるのに十分
    な時間アルカリ性pHに維持され、それによって、着色
    キサンテン誘導体は対応する無色閉環化合物に変換され
    ることを特徴とする、請求項14の写真方法。
  16. 【請求項16】 少なくとも一つの感光性ハロゲン化銀
    乳剤層はそれと組み合わせて像提供物質を有しており、
    写真製品はさらに、受像層へと拡散する可溶化された像
    提供物質を受容するのに適する前記受像層を含み、そし
    てキサンテン誘導体はキサンテン誘導体が処理組成物と
    接触するように支持体の感光性ハロゲン化銀乳剤層(単
    数または複数)と同じ面側に配置されており、そして a.処理組成物のpHはキサンテン誘導体の中の基Xを
    分裂させることによって着色キサンテン誘導体を対応す
    る無色閉環化合物に変換するのに十分な時間アルカリ性
    pHに維持され; b.現像の結果として、拡散性像提供物質の像様分布が
    形成され;そして c.拡散性像提供物質の像様分布の少なくとも一部が、
    像提供物質上の転写像を提供するように像提供物質への
    拡散によって転写されることを特徴とする、請求項14
    の写真方法。
  17. 【請求項17】 多色拡散転写像を形成するための請求
    項14の写真方法であって、そして、写真製品がそれぞ
    れ、シアン像染料提供物質、マゼンタ像染料提供物質お
    よび黄色像染料提供物質を組み合わせて有する、赤色感
    光性ハロゲン化銀乳剤層、緑色感光性ハロゲン化銀乳剤
    層および青色感光性ハロゲン化銀乳剤層を担持する第一
    支持体を含む第一のシート状要素;第二支持体を含む第
    二のシート状要素、 第一と第二のシート状要素は支持体を最も外側にして重
    ね合わされた関係にあるか又は重ね合わされた関係にす
    るのに適しており、そして少なくとも一方の支持体はそ
    れを通してハロゲン化銀乳剤層の露光を可能にするよう
    に透明である;水性アルカリ性処理組成物を放出可能に
    保持している破壊可能な容器、この容器は支持体によっ
    て担持された一対の予め定められた層の間に処理組成物
    を放出することができるように位置している;一方の支
    持体によって担持された受像層;および一方の支持体に
    よって担持され、そしてキサンテン誘導体を含んでいる
    処理組成物透過性層を含み、そして a.キサンテン誘導体が処理組成物と接触させられ; b.処理組成物のpHはキサンテン誘導体の中の基Xを
    分裂させることによって着色キサンテン誘導体を対応す
    る無色閉環化合物に変換するのに十分な時間アルカリ性
    pHに維持され; c.現像の結果として、拡散性像提供物質の像様分布が
    形成され;そして d.拡散性像提供物質の像様分布の少なくとも一部が、
    像提供物質上の転写像を提供するように像提供物質への
    拡散によって転写されることを特徴とする、前記方法。
  18. 【請求項18】 式 【化2】 〔式中、Xは−SO2 −N(R6 )−COR7 −または
    −SO2 −N(R6 )−CO2 (CH2 2 Y基であ
    り、但し、R6 は約6個以下の炭素原子を有するアルキ
    ル基であり、R7 は約10個以下の炭素原子を有するア
    ルキルまたはアリール基であり、そしてYは電子吸引基
    であり;Wは水素原子または−SO2 T基であり;各T
    はフッ素、塩素もしくは臭素原子、または−N(R1
    −R2 −NR3 4 もしくは−N(R1 )−R2 −NR
    3 4 5 基であり、但し、R1 は水素、または約6個
    以下の炭素原子を有するアルキル基であり;R2 は2個
    〜約10個の炭素原子を有するアルキレン基であり;R
    3 およびR4 は各々独立に、約6個以下の炭素原子を有
    するアルキル基であり、そしてR5 は水素原子または約
    6個以下の炭素原子を有するアルキル基である〕を有す
    るものである、または前記式のカチオンを有する、こと
    を特徴とするキサンテン誘導体。
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