JP2506506Y2 - 鼓 - Google Patents

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JP2506506Y2
JP2506506Y2 JP1987194735U JP19473587U JP2506506Y2 JP 2506506 Y2 JP2506506 Y2 JP 2506506Y2 JP 1987194735 U JP1987194735 U JP 1987194735U JP 19473587 U JP19473587 U JP 19473587U JP 2506506 Y2 JP2506506 Y2 JP 2506506Y2
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郁二 小林
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郁二 小林
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、打楽器の1つである鼓に関する。
(従来の技術) 従来、鼓は、第9図に示すように中央部が細くなった
円筒状胴31の両端開口32,33に、鉄輪34に張った皮(馬
皮等)35,36を接当し、該皮35,36を編紐状の調緒37で締
付けて構成されている。
そして、胴31は、桜の木で成形され、特にひゞ割れ、
節のない適度に乾燥された材料が選ばれ、その形状の選
定には相当の熟練を要し、該胴31の成形は音色に影響を
及ぼすものであるだけに名人芸とされている。
また、皮表35及び皮裏36は、その厚さが異なり、皮質
の選定も湿度によって音色が異なる関係上、高度な技術
を要し、さらに第11図〜第13図に例示しているように、
胴31に当接するまでの中央部分を除き、2重張りとする
と共に2重部分の放射状に伸びる複数本の縫い目38の形
状、あるいは張り具合に意が用いられ、皮表35、皮裏36
は馬皮であり、特殊な部分の皮が鼓に適している関係
上、入手が困難で、高価である(従来例1)。
さらに、従来は、皮表35、皮裏36の内外周皮の縁切り
によって音色を良くするために、第11図に示されている
ように、同一円周上に皮の内側縁と接合する糸目39が設
けられ外側からうるし40が塗られており、これら皮表3
5、皮裏36の成形も名人芸とされている。
一方、前記胴31に当接する中央部分を除き皮表(皮
裏)を2重張りする製作の面倒を解消するため実開昭60
−107996号が提案されている(従来例2)。
これは、胴の開口外径より大きい内径を備えたフラン
ジ(円板)表面に飾り用の皮を接着し、前記フランジ内
径より大きい内径を有するリングの裏面に該裏面を塞ぐ
よう適切な展張度の皮を接着し、これを前記フランジ表
面上に重合して、多数の留めビスにより一体化したもの
である。
(考案が解決しようとする課題) ところで、従来例1は鼓は、製作が煩雑な上、皮表お
よび皮裏の糸目39の部分から外方で破れることが多く、
高価な皮の交換を余儀なくされており、この交換が極め
て面倒である。しかも、皮が2重張りであるので、高価
な皮を多く消費するという欠点がある。
一方、従来例2のものは、従来例1のように、折り返
し2重張りでないので、放射状の縫い目がなく、従来例
1に比し製作が容易であるが、飾り用の皮およびリング
の裏面に設けた皮を重合して用いる点で従来例1と同様
に高価な皮を多く消費するという欠点がある。しかも従
来例2はリングをフランジ(円板)に対してビス若しく
は糸で固着したものであるが、両者ともリング裏面から
突出しているため体裁が悪く、糸の場合は切れたり、鼓
を叩く際の邪魔になる。
従って、本考案の目的とするところは、皮の胴に対す
る張設固定を極めて容易となすことにより製作を安価に
行なえ、修理の際も容易に行なえるようにしたものであ
り、また他の目的は皮の消費量を少なくすることであ
り、更に他の目的は体裁外観を良好とすると共に、糸切
れを可及的少なくして長期の使用に堪えるようにしたも
のである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案は次の技術的手段を
講じた。
すなわち、本考案は、胴1の両端開口17,18に接当さ
れた皮表4、皮裏5が調緒8により張着される鼓におい
て、 胴1の両端開口17,18外径より大きい内径を備えたフ
ランジ2,3上に皮表4、皮裏5を接当し、前記フランジ
2,3の外周縁部2B,3Bと皮表4、皮裏5の外周縁を皮外周
押えリング22,23の内向鍔部22A,23Aで緊張状に外嵌固定
し、前記皮表4、皮裏5上に皮外周押えリング22,23と
同心でかつフランジ2,3の内周縁部2A,3Aと対応する大き
さの押えリング6,7が接当されており、 前記押えリング6,7の表面側に環状溝25が形成される
と共に、該環状溝25内に間隔をおいて糸挿通孔26が多数
設けられ、前記フランジ2,3に、前記糸挿通孔26に対応
して糸挿通孔20が多数設けられ、前記押えリング6,7
は、その糸挿通孔26およびフランジ2,3の糸挿通孔20に
挿通される挟着糸19によってフランジ2,3に固着され、
挟着糸19は、押えリング6,7の環状溝25内に納められて
いることを特徴とする。
(作用) 皮表4および皮裏5は、その周縁部分がフランジ2,3
の外周縁部2B,3Bと共に、皮外周押えリング22,23の内向
鍔部22A,23Aと緊張状に外嵌固定し、また皮表4、皮裏
5の中央部分の周縁は環状溝25を設けた押えリング6,7
によって挟着糸19で挟着固定する。従って、皮表4およ
び皮裏5は夫々1枚の皮革ですみ、しかも押えリング6,
7によって、内外周皮の縁切りができ、従来のものに比
べて遜色のない音色を出すことができ、組立製作が極め
て容易であり、体裁外観が良い上に糸切れがない。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。
第1図〜第8図において、1は分割形の胴、2,3はフ
ランジ、4は皮表、5は皮裏、6,7は押えリング、8は
調緒である。
前記胴1は、硬質合成樹脂(例えばABS樹脂)からな
る底開きカップ状の外筒9,10と、硬質合成樹脂(例えば
スチロール樹脂)からなる漏斗状の内筒11,12と、内筒1
1,12の円筒部11A,12Aの外側に外嵌せられる硬質合成樹
脂製の接続外筒13とにより構成されている。
そして、各外筒9,10の内面には、縦方向の突条14が多
数設けられ、各内筒11,12のテーパー部外面には縦方向
の突条15が多数設けられ、両筒9,10,11,12間に形成され
る空間の空気振動が、音色の向上に寄与するようにせら
れている。また、同様に、内筒11,12のテーパー部内面
には、多数の凹条溝16がそれぞれ設けられ、粗面が形成
されている。
前記内筒11,12の大径開口17,18に、外方に延びる鍔部
11B,12Bが形成され、該鍔部11B,12Bの皮接当面は、滑ら
かでかつ穏やかな弯曲面とせられ、音色に悪影響を与え
ないように配慮されている。
前記フランジ2,3は、合成樹脂製で、その内径は内筒
鍔部11B,12B外径よりも大きくせられ、押えリング挟着
糸19が挿通される糸挿通孔20がフランジ内周円部2A,3A
にそれぞれ同一円周上にかつ等間隔で設けられており、
フランジ外周縁部2B,3Bには調緒挿通孔21が同一円周上
にかつ等間隔で設けられている。そして、各フランジ外
周縁には、合成樹脂製の皮外周押えリング22,23が外嵌
せられ、該リング22,23の内向鍔部22A,23Aによって、皮
表4,皮裏5の外周縁端を挟着するようになっており、該
リング22,23は調緒8により両フランジ2,3に締付けられ
る。なお、皮表4、皮裏5は、接着剤等によりフランジ
2,3および押えリング22,23と接着させてもよい。
前記皮表4および皮裏5は、合成皮革又は合成樹脂を
延伸加工を施こし、温度、湿度、および張力によって伸
びが変化しないように加工せられており、従来の馬皮で
縫製加工したものと全く変わらない音質を得ることがで
き、音質を変える場合でも容易にしかも均質なものが得
られ、全く熟練を要せず安価に得られる。また、万一、
皮が破れた場合には、皮表4および皮裏5を取替えるだ
けであるから極めて容易で、安価である。さらに、この
皮表4および皮裏5は、厚さが均一でかつ厚さの変更が
容易であり、フランジ2,3面への接着も簡単である。な
お、24は調緒挿通孔である。
前記押えリング6,7は、合成樹脂製で、皮表4、皮裏
5に接する面は平坦面とせらえ、第7図および第8図に
示すように、表面側に環状溝25が形成されると共に、該
溝25内に等間隔で糸挿通孔26が多数設けられ、前記挟着
糸19によりフランジ2,3に固着され、皮表4および皮裏
5を両面から挟着しており、前記挟着糸19が外側から見
えないように、うるしが塗着される。また、フランジ2,
3の対向面側にも、前記糸挿通孔20の部分が環状溝27に
より挿通され、この環状溝27には前記挟着糸19が外側か
ら見えないように、うるしまたは他の接着剤あるいは充
填剤が塗着されている。
(考案の効果) 本考案は、皮表4および皮裏5は、その周縁部分がフ
ランジ2,3の外周縁部2B,3Bと共に皮外周押えリング22,2
3の内向鍔部22A,23Aで緊張状に外嵌固定され、また皮表
4、皮裏5の中央部分の周縁は環状溝25を設けた押えリ
ング6,7によって挟着糸19で挟着固定されているので、
皮表4、皮裏5は夫々1枚の皮革ですみ、特に皮表4、
皮裏5のフランジ2,3への固定は極めて容易である。
一方、前記押えリング6,7により内外周皮の縁切りが
でき、従来のものに比べて遜色のない音色を出すことが
でき、組立製作、または皮の張り替えが極めて容易であ
り、また、挟着糸19の環状溝25内に没入状とされている
ことにより、摩擦等による損傷をなくし、かつ外嵌体裁
が良好となるなど、従来のものに比し優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本考案の実施例を示すもので、第1図
は中央縦断面図、第2図は平面図、第3図は第1図のA
部拡大断面図、第4図はフランジの平面図、第5図は第
4図のB−B線断面図、第6図は胴の内筒の正面図、第
7図は押えリングの平面図、第8図は第7図のC−C線
断面図、第9図〜第13図は従来例を示すもので、第9図
は全体斜視図、第10図は中央縦断面図、第11図は皮表の
表面図、第12図は皮表の裏面図、第13図は第11図のD−
D線断面図である。 1……胴、2,3……フランジ、2A,3A……フランジ内周縁
部、2B,3B……フランジ外周縁部、4……皮表、5……
皮裏、6,7……押えリング、8……調緒、17,18……開
口、22,23……皮外周押えリング、22A,23A……内向鍔
部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴(1)の両端開口(17),(18)に接当
    された皮表(4)、皮裏(5)が調緒(8)により張着
    される鼓において、 胴(1)の両端開口(17),(18)外径より大きい内径
    を備えたフランジ(2),(3)上に皮表(4)、皮裏
    (5)を接当し、前記フランジ(2),(3)の外周縁
    部(2B),(3B)と皮表(4)、皮裏(5)の外周縁を
    皮外周押えリング(22),(23)の内向鍔部(22A),
    (23A)で緊張状に外嵌固定し、前記皮表(4)、皮裏
    (5)上に皮外周押えリング(22),(23)と同心でか
    つフランジ(2),(3)の内周縁部(2A),(3A)と
    対応する大きさの押えリング(6),(7)が接当され
    ており、 前記押えリング(6),(7)の表面側に環状溝(25)
    が形成されると共に、該環状溝(25)内に間隔をおいて
    糸挿通孔(26)が多数設けられ、前記フランジ(2),
    (3)に、前記糸挿通孔(26)に対応して糸挿通孔(2
    0)が多数設けられ、前記押えリング(6),(7)
    は、その糸挿通孔(26)およびフランジ(2),(3)
    の糸挿通孔(20)に挿通される挟着糸(19)によってフ
    ランジ(2),(3)に固着され、挟着糸(19)は、押
    えリング(6),(7)の環状溝(25)内に納められて
    いることを特徴とする鼓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60107996U (ja) * 1983-12-27 1985-07-23 林 顕 小鼓

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