JP2501559Y2 - 前後輪操舵装置 - Google Patents

前後輪操舵装置

Info

Publication number
JP2501559Y2
JP2501559Y2 JP488790U JP488790U JP2501559Y2 JP 2501559 Y2 JP2501559 Y2 JP 2501559Y2 JP 488790 U JP488790 U JP 488790U JP 488790 U JP488790 U JP 488790U JP 2501559 Y2 JP2501559 Y2 JP 2501559Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
wheel steering
wheels
rear wheel
movable rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP488790U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0396277U (ja
Inventor
加藤  仁志
秀己 増田
公夫 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP488790U priority Critical patent/JP2501559Y2/ja
Publication of JPH0396277U publication Critical patent/JPH0396277U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2501559Y2 publication Critical patent/JP2501559Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、前輪の操舵方向及び操舵量を伝達機構を介
して前輪操舵機構から後輪操舵機構へ伝達することによ
り、後輪を前輪の操舵に連動して操舵する前後輪操舵装
置に係り、特に前記伝達機構としてケーブルを利用した
前後輪操舵装置に関する。
[従来技術] 従来、この種の装置は、例えば特開昭58-170671号公
報に示されるように、伝達機構として引っ張り機能のみ
により変位量を伝達する一対のプルプルケーブルを利用
しており、前輪が左方向へ操舵された場合には、該前輪
の操舵量を一方のケーブルを介して前輪操舵機構から後
輪操舵機構へ伝達し、また前輪が右方向へ操舵された場
合には、該前輪の操舵量を前記とは異なる他方のケーブ
ルを介して前輪操舵機構から後輪操舵機構へ伝達するよ
うにしていた。
[考案が解決しようとする課題] しかるに、変位量を伝達するこの種のケーブルの配設
にあたっては、同変位量の伝達をスムーズに行いかつケ
ーブルの耐久性を考えると、同ケーブルを大きな曲率を
もって引き回しする必要がある。そのため、上記従来装
置のように、2本のケーブルを用いる前後輪操舵装置に
おいては、これらのケーブルの配設のために大きなスペ
ースを必要とし、車両搭載上好ましくないという問題が
あった。
本考案は、上記問題に対処するためになされたもの
で、その目的は、プッシュプルケーブルを用いることに
より車両搭載上のスペースを小さくでき、かつ前記プッ
シュプルケーブルを用いた場合の座屈の問題をも解消し
た前後輪操舵装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案の構成上の特徴
は、前輪の操舵方向及び操舵量を前輪操舵機構から後輪
操舵機構へ伝達する伝達機構を、前端にて前記前輪操舵
機構に接続されて前輪の操舵方向及び操舵量を押し出し
及び引っ張り機能により伝達するプッシュプルケーブル
と、一端にて前記プッシュプルケーブルの後端に接続さ
れ車体に固定したケース内に軸方向にのみ変位するよう
に収納された可動ロッドと、前記可動ロッドに各端部に
て接続されて前記後輪操舵機構に同可動ロッドの変位方
向及び変位量を伝達する一対のワイヤとで構成したこと
にある。
[考案の作用及び効果] 上記のように構成した本考案においては、前輪が左方
向に操舵された場合には、プッシュプルケーブルの押し
出し(又は引っ張り)機能により可動ロッドが軸方向の
一方側に変位し、また前輪が右方向に操舵された場合に
は、プッシュプルケーブルの引っ張り(又は押し出し)
機能により可動ロッドが軸方向の他方側へ変位する。そ
して、この可動ロッドの変位方向及び変位量は一対のワ
イヤを介して後輪操舵機構に伝達されるので、後輪は前
輪の操舵に連動して操舵される。これにより、本考案に
よれば、前輪の操舵方向及び操舵量を一本のプッシュプ
ルケーブルのみを用いて前輪操舵機構から取り出すよう
にしたので、ケーブルの配設のスペースが小さくて済
み、当該前後輪操舵装置の車両搭載が楽になる。
また、可動ロッドはケース内にて軸方向へのみ変位す
るように規制されているので、プッシュケーブルの押し
出し作用により可動ロッドが変位する場合でも、プッシ
ュプルケーブルの後端及び可動ロッドの座屈の心配がな
くなる。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を図面を用いて説明すると、
第3図は本考案に係る四輪操舵車を概略的に示してい
る。この四輪操舵車は左右前輪FW1,FW2を操舵する前輪
操舵機構Aと、左右前輪FW1,FW2の操舵方向及び操舵量
を後方へ伝達する伝達機構Bと、左右後輪RW1,RW2を操
舵する後輪操舵機構Cとを備えている。
前輪操舵機構Aは軸方向に変位して左右前輪FW1.FW2
を操舵するラックバー11を有する。ラックバー11はピニ
オンギヤ12、下側操舵軸13a、ベベルギヤ14及び上側操
舵軸13bを介して操舵ハンドル15に接続されるととも
に、その両端に揺動可能に接続された左右タイロッド16
a,16b及び同タイロッド16a,16bに回転可能に接続された
左右ナックルアーム17a,17bを介して左右前輪FW1,FW2を
連結している。下側操舵軸13aの中間には四方弁からな
る制御バルブ21が組付けられ、同バルブ21は下側操舵軸
13aに作用する操舵トルクに応じて油圧ポンプ22から分
流弁23を介したパワーシリンダ24への作動油の供給と、
同シリンダ24からリザーバ25への作動油の排出とを制御
する。なお、油圧ポンプ22はエンジン26により駆動され
るようになっている。パワーシリンダ24は作動油の給排
に応じてラックバー11を軸方向に駆動して、左右前輪FW
1,FW2の操舵を助勢する。
伝達機構Bは、第1図〜第3図に示すように、筒状の
アウタケーシング(図示しない)により被覆されるとと
もに同ケーシング内を変位して押し出し及び引っ張り機
能により変位量を伝達するプッシュプルケーブル31を備
えており、同ケーブル31の前端はラックバー11の右端に
固定されたラックエンド11aに接続され、同ケーブル31
の後端は車体に固定したケース32に向けて延設されてい
る。ケース32内には可動ロッド33が収納され、同ロッド
33はケース32から前方に突出されていて、その前端には
プッシュプルケーブル31の後端が軸線を同じにしてカシ
メにより固着されている。なお、このプッシュプルケー
ブル31を被覆する前記アウタケーシングの後端はハウジ
ングに円筒状プラグを介して接続されている。この可動
ロッド33の後端には、保持部材34を介して可動プレート
35が固定されるようになっている。保持部材34は断面略
楕円状に形成された枠体で構成され、可動ロッド33の後
端部を貫通させるとともに同後端部を挟み込んで固定す
るようになっている。また、この保持部材34の上側面に
はボルト36が貫通する孔が形成されるとともに、その下
側面にはボルト36が螺合するねじ孔が形成されており、
同部材34は可動プレート35の中央部に設けた長孔35aを
貫通させたボルト36により可動プレート35に固定される
ようになっている。なお、可動プレート35に長孔35aを
設ける理由は、ボルト36の前記長孔35aに対する位置を
変更することにより、プッシュプルケーブル31の長さを
調節するとともに、可動プレート35の中立出し(左右後
輪RW1,RW2の中立出し)を簡単に行うようにするためで
ある。
ケース32内にはガイドシャフト37が収容されている。
ガイドシャフト37はケース32の内側面にブラケット38a,
38bを介して可動ロッド33と平行に固定されており、同
シャフト37の外周上にはガイドスリーブ41が進退可能に
組み付けられている。ガイドスリーブ41は可動プレート
35の一側端に形成したU字部35bにより挟み込まれて固
定されている。可動プレート35の他側端にもU字部35c
が形成されており、同U字部35cには円柱状のピン42,43
が固定されるとともに、同ピン42,43にはワイヤ44,45の
各一端が固定されている。ワイヤ44はケース32に回転可
能に組み付けたプーリ46により方向転換されて同ケース
32から後方に導かれるとともに、ワイヤ45はそのままケ
ース32から後方へ導かれている。なお、これらのワイヤ
44,45も、ケース32外部において、円筒状のアウタケー
シング(図示しない)により被覆されてる。
ワイヤ44,45の後端部は、後輪操舵機構Cを構成する
プーリ46の外周側面上に巻き付けられているとともに固
定されている。後輪操舵機構Cは、第3図に示すよう
に、前記プーリ46、舵角特性設定機構50、第1緩衝機構
60、第2緩衝機構70、制御バルブ80及びリレーロッド91
からなり、前記プーリ46の回転を左右後輪RW1,RW2に伝
達して同後輪RW1,RW2を操舵するものである。
リレーロッド91は、その両端にて、上記前輪操舵機構
Aの場合と同様、左右タイロッド92a,92b及び左右ナッ
クルアーム93a,93bを介して同後輪RW1,RW2を操舵可能に
連結している。また、このリレーロッド91は制御バルブ
80とともに倣い機構を構成するパワーシリンダ94により
軸方向へ駆動されるようになっているとともに、同シリ
ンダ94の両油室内に収容したスプリング95a,95bにより
中立位置に付勢されている。
次に、プーリ46、舵角特性設定機構50、第1緩街機構
60、第2緩街機構70及び制御バルブ80について詳しく説
明すると、プーリ46は、第4図に示すように、ハウジン
グ47内に軸線L1回りに回転可能に支持されており、同プ
ーリ46には一体的に舵角特性設定機構50の入力回転部材
51が形成されている。この入力回転部材51の後端面に
は、第4図及び第5図に示すように平行溝51aが形成さ
れており、平行溝51aには出力回転部材52に固定しかつ
同部材52の前端面から突出したピン53の先端部が侵入し
ている。シリンダ回転部材52はハウジング47に前記軸線
L1から距離aだけ偏心した軸線L2回りに回転可能に支持
されており、ピン53は同軸線L2から距離bだけ偏心した
位置に設けられている。入力回転部材51及びピン53は基
準状態にて第5図の位置関係にあるとともに、ピン53の
先端部外周上に設けたローラ53aの外周面と平行溝51aの
内側面との間には隙間が設けられており、入力回転部材
51の時計方向及び反時計方向の回転に対する出力回転部
材53の回転特性は、第6図の示すように、入力回転部材
51の所定回転角以下の回転に対しては出力回転部材52が
回転せず、かつそれ以上の入力回転部材51の回転角の増
大に従って出力回転部材52の回転角が増大するようにな
っている。
第1緩衝機構60は舵角特性設定機構50の出力回転部材
52と一体的に形成した入力回転部材61と、ハウジング47
に入力回転部材61と同一軸線回りに回転可能に支持され
た出力回転部材62と、両回転部材61,62間に介装された
渦巻スプリング63とを主要構成部材としている。渦巻ス
プリング63は、第4図及び第7図に示すように、入力回
転部材61の内周上に同部材61と同一軸線回りに回転可能
に支持されたボス64の外周上に巻回され、両回転部材6
1,62が基準位置(図示位置)にあるとき、プレロードが
付与された状態で、その両端が両回転部材61,62に同時
に係合するように組み付けられている。すなわち、渦巻
スプリング63の内端63aはボス64に設けた切欠き64aに係
止されるとともに、ボス64の前後端の各突起64b,64cは
入力回転部材61に固定したピン65と出力回転部材62に形
成した内方突起62aとに第7図にて時計方向からそれぞ
れ同時に係合している。また、渦巻スプリング63の外端
63bは両回転部材61,62の各外周部に形成した突起61a,62
bに第7図にて反時計方向から同時に係合している。出
力回転部材62には、ハウジング47に同部材62と同一軸線
回りに回転可能に支持された第2緩衝機構70の入力回転
部材71が一体回転するように固定されている。
第2緩衝機構70は前記入力回転部材71と、ハウジング
47に入力回転部材71と同一軸線回りに回転可能に支持さ
れた出力回転部材72と、両回転部材71,72間に介装され
た渦巻スプリング73とを主要構成部材としている。渦巻
スプリング73は、第1図及び第8図に示すように、出力
回転部材72の内周上に同部材72と同一軸線回りに回転可
能に支持されたボス74の外周上に巻回され、両回転部材
71,72が基準位置(図示位置)にあるとき、プレロード
が付与された状態で、その両端が両回転部材71,72に同
時に係合するように組み付けられている。すなわち、渦
巻スプリング73の内端73aはボス74に設けた切欠き74aに
係止されるとともに、ボス74の前後端の各突起74b,74c
は両部材71,72にそれぞれ形成した各内方突起71a,72aに
第8図にて時計方向からそれぞれ同時に係合している。
また、渦巻スプリング73の外端73bは両回転部材71,72の
各外周部に形成した突起71b,72bに第8図にて反時計方
向から同時に係合している。なお、両渦巻スプリング6
3,73の各特性及び前記付与されるプレロードは同じであ
る。出力回転部材72にはピン75を介して連結部材76が接
続されており、同部材76には制御バルブ80の入力軸81が
スプライン結合されている。
制御バルブ80は前記入力軸81と、同入力軸81に一体形
成されバルブロータ82と、前端にて入力軸81に接続され
かつ後端にて出力軸83に接続されたトーションバー84
と、バルブロータ82の外周上回転可能に組み付けられか
つ出力軸83にピン85を介して接続したバルブスリーブ86
とからなる公知のロータリ式のサーボバルブであり、ト
ーションバー84の捩れを伴うバルブロータ82とバルブス
リーブ86との相対的な回転変位に応じて、第3図に示す
ように、油圧ポンプ22から分流弁23を介したパワーシリ
ンダ94への作動油の供給と、同シリンダ94からリザーバ
25への作動油の排出とを制御する。また、この制御バル
ブ80には入力軸81と出力軸83との所定角度以内の相対回
転のみを許容するストッパ87が両軸81,83間に設けられ
ているとともに、出力軸83は、同軸83に一体形成したピ
ニオン83aとリレーロッド91に形成したラック歯91aとの
噛合により、両ロッド91に接続されている。
次に、上記のように構成した実施例の動作を説明す
る。操舵ハンドル15が回動されると、該回動は上側操舵
軸13b、ベベルギヤ14、下側操舵軸13a及びピニオンギヤ
12を介してラックバー11に伝達され、同バー11が軸方向
に変位して、左右タイロッド16a,16b及び左右ナックル
アーム17a,17bの作用により、左右前輪FW1,FW2が操舵さ
れる。かかる場合、制御バルブ21の作用によってパワー
シリンダ24に対する作動油の給排が制御され、同シリン
ダ24がラックバー11を軸方向に押圧することにより左右
前輪FW1,FW2の前記操舵を助勢する。
一方、前記ラックバー11の軸方向の変位により、プッ
シュプルケーブル31は押し出され又は引っ張られて、可
動ロッド33が前後に変位する。この可動ロッド33の変位
と一体的に、可動プレート35がガイドシャフト37上をス
ライドしながら前後に変位し、この変位に伴い、ワイヤ
44,45が変位してプーリ46を回転させる。そして、プー
リ41の回転力は舵角特性設定機構50、第1緩衝機構60、
第2緩衝機構70、制御バルブ80及びピニオン83aを介し
てリレーロッド91に伝達され、同ロッド91が軸方向に変
位し、左右タイロッド92a,92b及び左右ナックルアーム9
3a,93bの作用により、左右後輪RW1,RW2が操舵制御され
る。なお、かかる場合も、左右前輪FW1,FW2の前記操舵
と同様にして、制御バルブ80の作用によるパワーシリン
ダ94に対する作動油の給排制御により、同シリンダ94が
左右後輪RW1,RW2の前記操舵を助勢する。
かかる左右後輪RW1,RW2の操舵制御について詳しく説
明すると、左右前輪FW1,FW2の操舵量が少なくてプーリ4
6(舵角特性設定機構50内の入力回転部材51)の基準位
置からの回転量が少なければ、ローラ53aと平行溝51aと
の間の隙間のために出力回転部材52がピン53により駆動
されないので、リレーロッド31には左右前輪FW1,FW2の
前記操舵に伴う変位が伝達されず、同ロッド31はスプリ
ング37a,37bにより中立位置に保たれる。これにより、
かかる場合には左右後輪RW1,RW2は操舵されない。そし
て、左右前輪FW1,FW2の前記操舵量が大きくなると、プ
ーリ46の回転に伴う入力回転部材51の回転により、ピン
53がローラ53aを介して入力回転部材51に設けた平行溝5
1aの内側壁により押され、出力回転部材52(第1緩衝機
構60の入力回転部材61)が回転し始める。
かかる場合、左右前輪FW1,FW2が右方向に操舵されて
いれば、プッシュプルケーブル31の引っ張り力により、
ワイヤ44は後方へ、ワイヤ45は前方へ変位する。これに
より、プーリ46及び舵角特性設定機構50の入力回転部材
51が第5図にて反時計方向に回転するとともに、第1緩
衝機構60の入力回転部材61が第7図にて反時計方向に回
転し、ボス64がピン65及び突起64bを介して同方向へ回
転駆動されて、渦巻スプリング63の内端63aも同方向へ
回転する。
今、左右後輪RW1,RW2が通常の路面上にあって過大な
負荷により操舵方向に拘束されていなければ、プレロー
ドの付与された渦巻スプリング63は初期の状態を保った
まま第7図にて反時計方向に回転し、出力回転部材62の
突起62bが渦巻スプリング63の外端63bに押されて、同部
材62も同方向へ回転する。この出力回転部材62の回転に
より、同部材62に固定されている第2緩衝機構70の入力
回転部材71も第8図にて反時計方向へ回転し、ボス74は
内方突起71a及び突起74bを介して第8図にて反時計方向
へ回転駆動されて、渦巻スプリング73の内端73aを同方
向へ回転させる。かかる場合も、前記第1緩衝機構60の
場合と同様に、プレロードの付与されている渦巻スプリ
ング73は初期の状態を保ったまま第8図にて反時計方向
に回転し、出力回転部材72の突起72bが渦巻スプリング7
4の外端73bに押されて、同部材72も同方向へ回転する。
そして、この出力回転部材72の回転はピン75及び連結
部材76を介して制御バルブ80の入力軸81に伝達され、こ
の入力軸の回転に応じて、制御バルブ80、ピニオン83
a、リレーロッド91及びパワーシリンダ94による油圧倣
い作用により、同ロッド91が第3図にて右方向に変位し
て、左右後輪RW1,RW2が左方向に操舵される。その結
果、左右後輪RW1,RW2は左右前輪FW1,FW2に連動するとと
もに、同前輪FW1,FW2に対して逆相であって舵角設定機
構50にて設定される第6図の特性に従って操舵されるこ
とになる。
次に、左右前輪FW1,FW2が左方向に操舵された場合に
ついて説明する。かかる場合、ラックバー11の左方向の
変位により、プッシュプルケーブル31の押し出し力によ
り、ワイヤ44は前方へ、ワイヤ45は後方へ変位する。こ
れにより、プーリ46及び舵角特性設定機構50の入力回転
部材51が第5図にて時計方向に回転するとともに、第1
緩衝機構60の入力回転部材61が第7図にて時計方向に回
転し、渦巻スプリング63の外端63bが突起61aにより押圧
されて同方向へ回転する。
かかる場合も、左右後輪RW1,RW2が通常の路面上にあ
って過大な負荷により操舵方向に拘束されていなけれ
ば、渦巻スプリング63は前述したプレロードのために初
期の状態を保ったまま第7図にて時計方向に回転し、同
スプリング63の内端63aがボス64(突起64c)を介して出
力回転部材62の突起62aを同方向へ押すので、同部材62
も同方向へ回転する。出力回転部材62の回転により、同
部材に固定されている第2緩衝機構70の入力回転部材71
も第8図にて時計方向へ回転し、渦巻スプリング73の外
端73bが突起71bにより押圧されて同方向へ回転する。渦
巻きスプリング73は前記場合と同様に初期の状態を保っ
たまま第8図にて時計方向に回転し、同スプリング73の
内端73aがボス74(突起74c)を介して出力回転部材72の
突起72aを同方向へ押すので、同部材72も同方向へ回転
する。そして、この出力回転部材72の回転に応じた制御
バルブ80、ピニオン83a、リレーロッド91及びパワーシ
リンダ94による油圧倣い作用により、同ロッド31が第3
図にて左方向に変位して、左右後輪RW1,RW2が右方向に
操舵される。その結果、かかる場合も、左右後輪RW1,RW
2は左右前輪FW1,FW2に連動するとともに、同前輪FW1,FW
2に対して逆相であって舵角特性設定機構50にて設定さ
れる第6図の特性に従って操舵されることになる。
一方、左右後輪RW1,RW2が溝に落ち込んだり、その側
面を路肩等に接触させていて、同後輪RW1,RW2の操舵方
向に過大な拘束力が働いている場合には、第1緩衝機構
60内の渦巻スプリング63及び第2緩衝機構70内の渦巻ス
プリング73が撓んで、第1緩衝機構60内の入力回転部材
61の回転変位が第2緩衝機構70内の出力回転部材72へは
伝達されなくなり、プッシュプルケーブル31及びワイヤ
44,45の保護が図られる。
以上の説明からも理解できるとおり、上記実施例によ
れば、左右前輪FW1,FW2の操舵方向及び操舵量を一本の
プッシュプルケーブル31のみを用いて前輪操舵機構Aか
ら取り出して後輪操舵機構Cに伝達して、左右後輪RW1,
RW2を左右前輪FW1,FW2に連動して操舵するようにしたの
で、同ケーブル31の配設のスペースが小さくて済むよう
になる。また、可動ロッド33の変位方向は可動プレート
35及びガイドシャフト37により軸方向へのみ変位するよ
うに規制されているので、プッシュプルケーブル31の後
端及び可動ロッド33の座屈の心配がなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る前後輪操舵装置内の伝
達機構の要部横断平面図、第2図は第1図のII-II線に
沿って見た斜視図、第3図は前記実施例に係る前後輪操
舵装置の全体概略図、第4図は第3図の後輪操舵機構の
要部縦断面、第5図は第4図のV−V線に沿って見た断
面図、第6図は第4図の舵角特性設定機構における入力
及び出力回転部材の回転特性図、第7図は第4図のVII-
VII線に沿って見た断面図、第8図は第4図のVIII-VIII
線に沿って見た断面図である。 符号の説明 A……前輪操舵機構、B……伝達機構、C……後輪操舵
機構、FW1,FW2……前輪、RW1,RW2……後輪、11……ラッ
クバー、15……操舵ハンドル、31……プッシュプルケー
ブル、32……ケース、33……可動ロッド、34……保持部
材、35……可動プレート、36……ボルト、37……ガイド
シャフト、44,45……ワイヤ、46……プーリ、50……舵
角特性設定機構、60,70……緩衝機構、80……制御バル
ブ、91……リレーロッド。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−187662(JP,A) 特開 昭64−36572(JP,A) 特開 平3−5280(JP,A) 特開 平1−145278(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵ハンドルの操作に応じて前輪を操舵す
    る前輪操舵機構と、前端にて前記前輪操舵機構に接続さ
    れて前輪の操舵方向及び操舵量を後方へ伝達する伝達機
    構と、前記伝達機構の後端に接続されて前記伝達機構を
    介して伝達される前輪の操舵方向及び操舵量に応じて後
    輪を操舵する後輪操舵機構とを備えた前後輪操舵装置に
    おい、 前記伝達機構を、 前端にて前記前輪操舵機構に接続されて前輪の操舵方向
    及び操舵量を押し出し及び引っ張り機能により伝達する
    プッシュプルケーブルと、 一端にて前記プッシュプルケーブルの後端に接続され車
    体に固定したケース内に軸方向にのみ変位するように収
    納された可動ロッドと、 前記可動ロッドに各端部にて接続されて前記後輪操舵機
    構に同可動ロッドの変位方向及び変位量を伝達する一対
    のワイヤと で構成したことを特徴とする前後輪操舵装置。
JP488790U 1990-01-22 1990-01-22 前後輪操舵装置 Expired - Lifetime JP2501559Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP488790U JP2501559Y2 (ja) 1990-01-22 1990-01-22 前後輪操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP488790U JP2501559Y2 (ja) 1990-01-22 1990-01-22 前後輪操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0396277U JPH0396277U (ja) 1991-10-01
JP2501559Y2 true JP2501559Y2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=31508615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP488790U Expired - Lifetime JP2501559Y2 (ja) 1990-01-22 1990-01-22 前後輪操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2501559Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0396277U (ja) 1991-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4406472A (en) Steering system for vehicles
US4299302A (en) Power steering device for vehicles
US4621702A (en) Four-wheel steering apparatus of a vehicle
EP2328794B1 (en) Steering-force transmitting apparatus for vehicle
JPS585826B2 (ja) 車輌の動力操舵装置
GB2211156A (en) Power steering apparatus
US4784234A (en) Motor driven power steering system
JP3412084B2 (ja) 車両かじ取り装置
JP2501559Y2 (ja) 前後輪操舵装置
US5671637A (en) Servo-assisted rack-and-pinion system
US4406341A (en) Power-assisted steering device
US3868888A (en) Vehicle steering gear assembly
US5020812A (en) Four-wheel steering system in wheeled vehicle
EP1010604B1 (en) Steering apparatus
US5033568A (en) Four-wheel steering system for automotive vehicles
JP3109920B2 (ja) 操舵装置
EP0327450B1 (fr) Direction assistée à assistance variable
JP2706803B2 (ja) 後輪操舵装置
CA1094427A (en) Rack and pinion type steering gear
US6397970B1 (en) Steering system
JP3062852B2 (ja) 電動式動力舵取装置
JP5434250B2 (ja) 車両用ステアリングダンパ装置及びステアリング装置
JPH0796389B2 (ja) 前後輪操舵車の後輪操舵装置
JPH0645422Y2 (ja) 後輪操舵装置の中立復帰機構
JP2522177Y2 (ja) 四輪操舵装置