JP2024526051A - プラズマチャンバ及びチャンバ部品の洗浄方法 - Google Patents

プラズマチャンバ及びチャンバ部品の洗浄方法 Download PDF

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Figure 2024526051000001
本明細書で提供される実施形態は、概して、現場プラズマの1つ又は複数の特性を操作することによって基板支持アセンブリの所望の表面を優先的に洗浄するように構成されたプラズマ処理システム、及び関連する方法を含む。1つの実施形態では、プラズマ処理方法は、チャンバリッドと基板支持アセンブリとによって画定される処理領域にプラズマを発生させること、エッジリングと基板支持面とをプラズマに曝露すること、及びエッジ制御電極にパルス電圧(PV)波形を確立することを含む。
【選択図】図7A

Description

[0001]本明細書における実施形態は、半導体デバイス製造において使用されるプラズマ生成ガス又は蒸気電気空間放電デバイス、特に、チャンバ空間に供給されるガス又は蒸気材料の容量結合プラズマ又は誘導結合プラズマを生成し、その中で半導体基板を処理するように構成された処理チャンバを対象とする。
[0002]静電チャック(ESC)は、処理チャンバの低圧環境での基板の支持及び固定など、真空チャックが実行不可能であり、機械的クランプが望ましくない半導体デバイス製造工程において一般的に使用される。典型的なESCは、基板を支持するための表面(例えば、基板支持面)を提供する誘電体材料の1つ又は複数の層で形成され、更に、誘電体材料の1つ又は複数の層に埋め込まれる、又は誘電体材料の1つ又は複数の層の間に配置されるチャッキング電極を含む。基板とチャック電極の間に電位差を与え、その間に静電吸引力を生じさせることで、基板はESCに固定される。
[0003]ESCは、例えば、基板表面上に形成されたマスク層の開口部を通して基板の材料表面にイオンを衝突させるプラズマ支援エッチングプロセスといった、処理チャンバ内で実行されるプラズマ支援プロセスの態様を制御するように構成されたアセンブリの一部であることが多い。典型的なプラズマ支援エッチングプロセスでは、基板がESC上に配置され、基板上にプラズマが形成され、プラズマシース、すなわちプラズマと基板表面との間に形成される電子の枯渇した領域、を横切って、プラズマから基板に向かってイオンが加速される。
[0004]ESCアセンブリは、基板のエッジと、基板のエッジから外側に向かって配置されたESCアセンブリの部分との間の電気的及び熱的不連続性を低減することによって、基板のエッジ付近のプラズマ処理の不均一性を改善するために使用されるエッジリングを含みうる。典型的には、エッジリングは基板を囲むように配置され、エッジリングの内向き表面と基板の外周エッジとがその間に隙間領域を画定するように、ESC上に基板を位置決めするための少なくともいくらかの許容誤差を許容するようにサイズ決定される。
[0005]概して、プラズマ支援プロセスからの処理副生成物は、ESCアセンブリの表面を含むチャンバ表面に蓄積することになる。このような副生成物を洗浄する従来の方法は、チャンバ表面を洗浄ガスの活性種に曝露することを含み、この洗浄ガスは、遠隔プラズマ源を使用して形成され、処理チャンバに流入されるか、又は洗浄ガスをチャンバに流入させ、現場プラズマを形成することによって形成されうる。洗浄ガスの活性種は、チャンバ表面に形成された処理副生成物と反応して揮発性種を形成し、排気を通して処理チャンバから排出される。一般的に、活性化された洗浄ガスに繰り返し曝露されることによって生じるダウンタイムやチャンバ部品の表面損傷に関連するため、チャンバ洗浄プロセスの回数及び/又は期間を最小限に抑えることが最善である。
[0006]残念なことに、望ましくない処理副生成物は、ESCアセンブリの一部、例えば、基板の外周エッジとエッジリングの内向き部分との間の隙間に、そこに配置された他の処理構成要素に対してチャンバ洗浄プロセスが必要とされるよりかなり前に、蓄積されることが多い。間隙に蓄積された処理副生成物は、基板の斜角エッジ(bevel edge)に転写され、及び/又は、基板とエッジリングとの間で望ましくないアーク放電を引き起こすプラズマ不安定性を引き起こしうる。転写された処理副生成物による表面欠陥及び/又は基板エッジにおけるアーク放電関連の損傷は、基板上に形成されたデバイスの信頼性の問題又は故障の原因となり、その結果、基板上に形成された使用可能なデバイスの歩留まりが抑制される可能性がある。アーク放電に誘発される粒子はまた、チャンバの汚染を増加させ、洗浄とメンテナンスのためのチャンバ停止時間を増加させるため、システムの稼働率と生産能力を低下させる可能性がある。ESCの間隙部を洗浄するために従来のチャンバ洗浄方法を頻繁に使用することは、システムの稼働率を低下させ、生産能力を低下させるとともに、更に、基板支持面などのESCの他の表面を潜在的に損傷させ、その耐用年数を低下させるという問題もある。
[0007]したがって、当技術分野で必要とされるのは、上記問題を解決するシステム及び方法である。
[0008]本明細書で提供される実施形態は、概して、現場(in-situ)プラズマの1つ又は複数の特性を操作することによって基板支持アセンブリの所望の表面を優先的に洗浄するように構成されたプラズマ処理システム、及び関連する方法を含む。
[0009]1つの実施形態では、プラズマ処理方法は、(a)チャンバリッド及び基板支持アセンブリによって画定される処理領域内でプラズマを発生させることであって、基板支持アセンブリは、基板支持面を形成する誘電体材料の第1の部分と、基板支持面を囲むエッジリングであって、プラズマ対向面、及びプラズマ対向面から内側に向かって配置された1つ又は複数のエッジポケット面を含みうるエッジリングと、誘電体材料の第1の部分によって基板支持面から間隔を置いて配置されるバイアス電極と、バイアス電極の中心から距離を置いて配置されるエッジ制御電極であって、バイアス電極において第1のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第1のパルス電圧波形発生器に電気的に接続される、バイアス電極とを含んでもよく、エッジ制御電極が、エッジ制御電極において第2のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第2のバイアス発生器に電気的に接続される、プラズマを発生させることと、(b)エッジリング及び基板支持面をプラズマに曝露することと、(c)(b)と同時に、エッジ制御電極において第2のパルス電圧(PV)波形を確立することとを含む。
[0010]別の実施形態では、プラズマ処理方法は、(a)処理チャンバの処理領域内でプラズマを点火して維持することであって、プラズマは、基板支持アセンブリの基板支持面とチャンバリッドとの間に配置された第1の部分、及びエッジリングとチャンバリッドとの間に配置された第2の部分を含み、基板支持アセンブリが、基板支持面を形成する誘電体材料の第1の部分と、誘電体材料の第1の部分によって基板支持面から間隔を置いて配置されるバイアス電極であって、バイアス電極において第1のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第1のパルス電圧波形発生器に電気的に接続される、バイアス電極と、バイアス電極の中心から距離を置いて配置されるエッジ制御電極であって、第2のパルス電圧(PV)波形発生器に電気的に接続される、エッジ制御電極と、基板支持面を囲むエッジリングであって、基板支持面上に配置された少なくとも部分的に持ち上げられる基板によりエッジポケット領域を画定する1つ又は複数のエッジポケット面を含みうる、エッジリングとを備える、プラズマを点火して維持することと、(b)第2のパルス電圧(PV)波形発生器を用いて、エッジ制御電極において第2のパルス電圧(PV)波形を確立することと、(c)少なくとも部分的に持ち上げられる基板をプラズマに曝露することとを含む。
[0011]別の実施形態では、処理方法は、(a)処処理領域に供給されるガス又は蒸気からプラズマを点火して維持することであって、処理領域は、チャンバリッド、及びチャンバリッドに対向する基板支持アセンブリによって画定され、基板支持アセンブリは、基板支持面を形成する誘電体材料の第1の部分と、誘電体材料の第1の部分によって基板支持面から間隔を置いて配置される第1の電極と、基板支持面を囲むエッジリングであって、基板支持面上に配置された少なくとも部分的に持ち上げられる基板の外周エッジによりエッジポケット領域を画定する1つ又は複数のエッジポケット面を有するエッジリングと、誘電体材料の第2の部分によってエッジリングから間隔を置いて配置される第2の電極であって、基板支持アセンブリは、プラズマを点火して維持するために使用される高周波(RF)信号を供給するRF発生器に電気的に接続され、RF信号は、第1の電極において第1のRF波形、及び第2の電極において第2のRF波形を確立し、第2の電極は、第1のRF波形に対して第2のRF波形の1つ又は複数の特性を調整して、処理領域内のプラズマ密度の均一性を制御するように構成されるエッジ同調回路に電気的に接続され、第2のRF波形の少なくとも1つの特性は、第1のRF波形の特性とは異なる、第2の電極とを含みうる、プラズマを点火して維持することと、(b)1つ又は複数のエッジポケット面をプラズマに曝露することとを含む。
[0012]別の実施形態では、プラズマチャンバは、処理空間を画定するチャンバ本体及びチャンバリッドを含み、基板支持アセンブリは、チャンバリッドに対向する処理空間内に配置される。基板支持アセンブリは、支持ベースと、支持ベース上に配置された基板支持体とを含みうる。基板支持体は、基板支持面を形成する誘電体材料と、誘電体材料内に配置され、誘電体材料の部分によって基板支持面及び支持ベースから間隔を置いて配置されるバイアス電極と、バイアス電極の中心から距離を置いて配置されるエッジ制御電極とを含みうる。チャンバはまた、エッジ制御電極に電気的に接続されたエッジ同調回路と、方法を実行するための命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体とを含み、本方法は、a)支持ベースに供給される高周波(RF)信号を使用することによって、処理空間に供給されるガス又は蒸気からプラズマを生成することであって、RF信号はRF信号発生器によって支持ベースに供給され、RF信号は、バイアス電極において第1のRF波形、及びエッジ制御電極において第2のRF波形を確立する、プラズマを生成することと、b)エッジ同調回路を使用することによって、第1のRF波形に対する第2のRF波形の1つ又は複数の特性を調整することとを含みうる。
[0013]他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイス上に記録されたコンピュータプログラムを含み、方法の動作を実行するように各々が構成されうる。
[0014]しかし、添付図面は、例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容しうることに留意されたい。しかし、添付図面は、例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容しうることに留意されたい。
[0015]本明細書に記載の方法を実行するように構成された、1つ又は複数の実施形態による処理システムの概略断面図である。 本明細書に記載の方法を実行するように構成された、1つ又は複数の実施形態による処理システムの概略断面図である。 [0016]1つの実施形態による、図1Aに示される基板支持アセンブリの一部の近接概略断面図である。 1つの実施形態による、図1Aに示される基板支持アセンブリの一部の近接概略断面図である。 [0017]1つ又は複数の実施形態による、図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる付勢(biasing)及びエッジ制御スキームの簡略化された概略図である。 [0018]1つ又は複数の実施形態による、図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる例示的なエッジ同調回路を概略的に示す。 1つ又は複数の実施形態による、図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる例示的なエッジ同調回路を概略的に示す。 1つ又は複数の実施形態による、図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる例示的なエッジ同調回路を概略的に示す。 [0019]図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる異なる静電チャック(ESC)タイプの機能的に等価な回路図である。 図1A~1Bに示される処理システムの一方又は両方と共に使用することができる異なる静電チャック(ESC)タイプの機能的に等価な回路図である。 [0020]本明細書に記載の実施形態を使用して確立することができるパルス電圧(PV)波形の例を示す。 [0021]A~Bは、本明細書に記載の実施形態を使用して確立することができる例示的な高周波(RF)波形を示す。 [0022]A~Dは、本明細書の実施形態による例示的なエッジ同調回路構成を使用したシミュレーション結果のグラフである。 [0023]本明細書に記載の実施形態を使用して実行することができる方法を示す図である。 本明細書に記載の実施形態を使用して実行することができる方法を示す図である。 本明細書に記載の実施形態を使用して実行することができる方法を示す図である。 [0024]本明細書の実施形態による、図7A~7Cに記載の方法の態様を示す、基板支持アセンブリのエッジ部分の概略断面図である。 本明細書の実施形態による、図7A~7Cに記載の方法の態様を示す、基板支持アセンブリのエッジ部分の概略断面図である。 本明細書の実施形態による、図7A~7Cに記載の方法の態様を示す、基板支持アセンブリのエッジ部分の概略断面図である。
[0025]本明細書で提供される実施形態は、半導体デバイス製造プロセスで使用される処理システム及びそれに関連する方法を対象とする。特に、本明細書の実施形態は、現場洗浄プラズマのような、処理チャンバ内で形成されるプラズマを用いた基板支持アセンブリの部分の洗浄を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、システム及び方法は、基板が基板支持アセンブリ上に配置されるときに形成される間隙領域を画定する基板支持アセンブリの部分から、蓄積された処理副生成物を洗浄するために優先的に使用される。従って、本明細書に記載の方法は、基板支持アセンブリの間隙領域表面を有益にインシトゥプラズマ洗浄すると同時に、基板支持面などの他の表面に対するプラズマ損傷を低減し、その有用寿命を延ばすために使用されうる。
[0026]いくつかの実施形態では、処理システムは、プラズマ生成イオンが、基板表面上に形成されたパターニングされたマスク層に形成された開口部を通して基板の材料表面に衝突するように使用されるプラズマ支援型エッチングプロセスのために構成される。典型的なプラズマ支援型エッチングプロセスでは、基板が基板支持アセンブリの基板受容面上に配置され、高周波(RF)電力を用いて基板上にプラズマが形成され、プラズマからプラズマシースを横切って基板に向かってイオンが加速される。プラズマシースは、概して、非線形ダイオードのような特性を示し、その結果、印加されたRF電界が整流され、基板とプラズマとの間にDC電圧降下(即ち、自己バイアス)が生じる。
[0027]いくつかの実施形態では、処理システムは、1つ又は複数のパルス電圧(PV)発生器からバイアス電極及びエッジ制御電極に供給されるパルス電圧(PV)波形を使用してプラズマシースの特性を制御するように構成される。いくつかの実施形態では、高周波(RF)発生器から処理チャンバ内の1つ又は複数の電力電極にRFが発生されるRF波形が供給され、処理チャンバ内でプラズマを確立及び維持し、一方、1つ又は複数のPV発生器から供給される1つ又は複数のPV波形は、基板の表面及びそれに隣接する基板支持アセンブリの表面にわたってほぼ一定のシース電圧(例えば、プラズマ電位と基板電位との間の一定の差)を確立するように構成される。確立されたほぼ一定のシース電圧は、処理チャンバ内で実行される1つ又は複数のプラズマ処理工程の間、基板の表面で望ましいイオンエネルギー分布関数(IEDF)を提供する。
[0028]本開示のいくつかの実施形態は、例えば、基板の中心に対して基板の外周エッジ領域及び基板支持アセンブリの隣接する表面にわたってバルクプラズマ中の電子密度を制御することによって、プラズマ均一性を制御するための装置及び方法を含む。いくつかの実施形態では、プラズマ均一性は、エッジ制御電極において確立されたRF波形と、バイアス電極(例えば、チャッキング電極)において確立されたRF波形と、の間の電圧振幅比、エッジ制御電極とバイアス電極におけるRF波形間の電流振幅比、及びそれぞれの電極におけるRF波形間の位相差の1つ又は組み合わせを制御するために、エッジ同調回路を用いて制御される。
[0029]いくつかの実施形態では、イオンエネルギーと方向性は、パルス電圧(PV)波形を使用して、基板と基板を囲むエッジリングを別々に付勢すること(biasing)によって制御される。PV波形は、基板支持アセンブリの一部を形成し、かつそれぞれ基板(バイアス電極)及びエッジリング(エッジ制御電極)の下に概して位置する基板支持アセンブリの部分に位置する電極で確立されうる。後述するように、PV波形を用いてプラズマシース境界の形状を操作し、シースを横切って加速されたイオンを、その下にある表面の所望の領域に向かって集束させることができる。いくつかの実施形態では、チャンバ部品の洗浄方法は、集束イオンを使用して、基板のエッジ及び/又は基板支持面と周囲のエッジリングとの間の間隙領域をターゲットとし、反応性イオンエッチング(RIE)プラズマプロセス中にエッジポケット領域の表面に形成されたポリマーなどの望ましくない処理副生成物をそこから除去する。
[0030]いくつかの実施形態では、イオンフラックス(プラズマ密度の均一性)は、バイアス電極で確立されたRF波形の1つ又は複数の特性に対してエッジ制御電極で確立されたRF波形の1つ又は複数の特性を調整するために、エッジ同調回路を使用することによって、制御される。例えば、エッジ同調回路は、エッジ制御電極とバイアス電極で確立されたRF波形間の電圧振幅比又は電流振幅比を調整するために使用することができる。電圧及び/又は電流の振幅比は、基板支持アセンブリ上のプラズマの分布(プラズマ密度)を調整するために使用することができ、基板支持アセンブリの中心領域上のプラズマの密度に対してエッジリング上のプラズマの密度を増加させるか、又はその逆を行う。
[0031]いくつかの実施形態では、エッジ同調回路は、バイアス電極とエッジ制御電極で確立されたRF波形間に所望の位相差をもたらすために使用される。位相差を調整することで、2つの電極間に発生する電界を増幅することができる。電界の増幅は、基板のエッジとエッジリングの内向き表面との間に配置された間隙領域におけるイオン及び反応性中性種の濃度を高めるように操作することができる。いくつかの実施形態において、RF波形間の位相差は、バイアス電極とエッジ制御電極との間にプラズマを集中させるように制御され、したがって、間隙領域にプラズマを集中させる。
[0032]いくつかの実施形態では、パルス電圧(PV)波形及び/又はエッジ同調回路は、単独で又は基板脱チャック方法と組み合わせて使用され、間隙領域を優先的に洗浄すると同時に、誘電体基板支持面をイオン誘起損傷から保護する。例えば、いくつかの実施形態において、本方法は、基板が基板支持面から部分的に持ち上げられている間に、間隙領域に向けてイオンを集束させること、及び/又は間隙領域においてプラズマを集中させることを含む。
[0033]有益なことに、本装置及び本方法は、単独で又は組み合わせて、イオンエネルギー及び方向性の均一性を制御するための個々のプロセス同調ノブ(process tuning knob)を提供し、基板支持アセンブリ及び/又はその上に配置された基板の表面にわたるイオンフラックス及び/又は反応性中性種の均一性を個別に制御するために使用されうる。例えば、いくつかの実施形態では、イオンエネルギー、及び方向性の均一性は、プラズマシースの厚さプロファイル、及び基板支持アセンブリの間隙領域上に形成される(プラズマシースとプラズマとの間の)シース境界の形状を制御するように、エッジ制御電極及びバイアス電極で確立されるPV波形をそれぞれ調整することによって、制御されうる。イオンフラックス及び/又は反応性中性種濃度の均一性は、それぞれの電極で確立されたRF波形を調整することによって、個別に制御されうる。したがって、本明細書に記載の装置及び方法は、イオンエネルギー、イオンの方向性、並びに/又はイオン及び反応性中性種の濃度を制御することにより、基板支持アセンブリの間隙領域のターゲット洗浄を容易にする。本方法を実行するために使用されうる例示的な処理システムを図1A~1Dに示す。
プラズマ処理システムの例
[0034]図1A及び図1Bは、本明細書に明記されるプラズマ処理方法の1つ又は複数を実行するように各々が構成された処理システム10A及び10Bそれぞれの概略断面図である。図1Cは、図1Aに示す基板支持アセンブリ136の一部の近接図である。図2は、処理システム10A及び10Bの一方又は両方と共に使用することができる処理スキームの簡略化された概略図である。図3A~3Bは、プラズマ均一性を制御及び調整するために処理システム10A及び10Bの一方又は両方と共に使用することができるエッジ同調回路170の例である。
[0035]いくつかの実施形態では、図1A及び図1Bに示される処理システム10A及び10Bは、反応性イオンエッチング(RIE)プラズマ処理などのプラズマ支援エッチングプロセスのために構成される。しかし、本明細書に記載の複数の実施形態はまた、プラズマ堆積プロセス、例えば、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)プロセス、プラズマ強化物理気相堆積(PEPVD)プロセス、プラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセス、プラズマ処理プロセス、又はプラズマベースのイオン注入プロセス(例えば、プラズマドーピング(PLAD)プロセス)などの、他のプラズマ支援プロセスで使用されるように構成された処理システムと共に使用されてよいことに留意されたい。
[0036]図1A~1Bに示すように、処理システム10A~10Bは、容量結合プラズマ(CCP)を形成するように構成され、処理チャンバ100は、処理空間129内に配置された上部電極(例えば、チャンバリッド123)を含み、また、この上部空間は、処理空間129内に配置された下部電極(例えば、基板支持アセンブリ136)と対向する。典型的な容量結合プラズマ(CCP)処理システムでは、高周波(RF)源(例えば、RF発生器118)が、上部電極又は下部電極の一方に電気的に接続され、プラズマ(例えば、プラズマ101)を点火し維持するように構成されたRF信号を供給し、このRF信号は、上部電極及び下部電極のそれぞれに容量結合され、その間の処理領域に配置される。通常、上部電極又は下部電極の対向する一方は、接地又は第2のRF電源に接続される。図1A~1Bにおいて、支持ベース107のような基板支持アセンブリ136の1つ又は複数の構成要素は、RF発生器118を含むプラズマ発生器アセンブリ163に電気的に接続され、チャンバリッド123は接地に電気的に接続される。
[0037]図1A~1Bに示すように、処理システム10A及び10Bの各々は、処理チャンバ100、基板支持アセンブリ136、システムコントローラ126、及びプラズマ制御スキーム188を含む。本明細書に記載される実施形態において、処理システム10Aの特徴、構成、及び/又は構造的構成要素、例えば、基板支持アセンブリ136の構造的構成要素及び/又はプラズマ制御スキーム188の電気的構成要素のいずれか1つ又は組み合わせが、処理システム10Bにおいて使用されてもよく、逆もまた同様であることが企図される。
[0038]処理チャンバ100は通常、チャンバリッド123、1つ又は複数の側壁122、及びチャンバベース124を含むチャンバ本体113を含み、これらは集合的に処理空間129を画定する。1つ又は複数の側壁122及びチャンバベース124は、概して、処理チャンバ100の要素用の構造的支持を形成するようにサイズ決定され成形された材料であって、それらに印加される圧力及び更なるエネルギーに耐えるように構成された材料を含む。一方で、プラズマ101は、処理中に処理チャンバ100の処理空間129内で維持される真空環境内で生成される。1つの実施例では、1つ又は複数の側壁122及びチャンバベース124が、アルミニウム、アルミニウム合金、又はステンレス鋼合金などの金属から形成される。
[0039]チャンバリッド123を貫通して配置されたガス入口128は、それと流体連結している処理ガス源119から処理空間129に1つ又は複数の処理ガスを供給するために使用される。いくつかの実施形態では、ガスはシャワーヘッド(図示せず)を通して供給される。別の実施形態では、ガスは側壁122(図示せず)を通して供給される。基板103は、1つ又は複数の側壁122の一方の側壁内の開口部(図示せず)を通して処理空間129に搬入され、かつ処理空間129から搬出され、この開口部は、基板103のプラズマ処理中にスリット弁(図示せず)で密閉される。
[0040]いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ136に形成された開口部を通って移動可能に配置された複数のリフトピン20が、基板支持面105Aへの、及び基板支持面105Aからの基板の移送を容易にする。いくつかの実施形態では、複数のリフトピン20は、上方に配置され、処理空間129内に配置されたリフトピンフープ(図示せず)に接続され、及び/又はこれと係合可能である。リフトピンフープは、チャンバベース124を貫通して密封的に延びるシャフト(図示せず)に接続されうる。シャフトは、リフトピンフープを昇降させるために使用されるアクチュエータ(図示せず)に接続されうる。リフトピンフープが上昇位置にあるとき、複数のリフトピン20と係合して、リフトピンの上面を基板支持面105Aの上方に上昇させ、基板103をそこから持ち上げ、ロボットハンドラ(図示せず)による基板103の非アクティブ(裏側)面へのアクセスを可能にする。リフトピンフープが下降位置にあるとき、複数のリフトピン20は基板支持面105Aと同一平面にあるか、基板支持面105Aの下方に凹んでおり、基板103はその上に載置される。
[0041]本明細書では処理チャンバコントローラとも呼ばれるシステムコントローラ126は、中央処理装置(CPU)133、メモリ134、及びサポート回路135を含む。システムコントローラ126は、基板103を処理するために使用されるプロセスシーケンス(本明細書で説明される基板バイアス方法を含む)を制御するために使用される。CPU133は、処理チャンバ及び処理チャンバと関連するサブプロセッサを制御するための、産業設定で使用されるように構成された汎用コンピュータプロセッサである。本明細書で説明されるメモリ134は、概して不揮発性メモリであり、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フロッピー若しくはハードディスクドライブ、又は他の適切な形態のデジタルストレージ(ローカル若しくはリモート)を含みうる。サポート回路135は、従来からCPU133に接続されており、キャッシュ、クロック回路、入/出力サブシステム、電源など、及びこれらの組み合わせを備える。ソフトウェア命令(プログラム)及びデータは、CPU133内のプロセッサに命令するために、メモリ134内に符号化され、記憶されうる。システムコントローラ126内のCPU133によって読み取り可能なソフトウェアプログラム(又はコンピュータ指示命令)は、どの作業が処理システム10A及び/又は10B内の構成要素によって実行可能であるかを特定する。
[0042]典型的には、プログラムが、システムコントローラ126内のCPU133によって読み取り可能であり、コードが含まれる。このコードは、プロセッサ(CPU133)によって実行されると、本明細書で説明されるプラズマ処理スキームに関連する作業を実行する。本プログラムは、命令を含みうる。本命令は、処理システム10A及び/又は10B内の様々なハードウェア及び電気部品を制御するために使用される。それによって、本明細書で説明される方法を実施するために使用される、様々なプロセス作業及び様々なプロセスシーケンスを実行する。1つの実施形態では、プログラムは、図7及び図8A~8Cに関連して後述する操作の1つ以上を実行するために使用される命令を含む。
[0043]図1A~1Bに図示されたプラズマ制御スキーム188は、概して、プラズマ発生器アセンブリ163と、バイアス電極104において第1のPV波形を確立するための第1のバイアス発生器196と、エッジ制御電極115において第2のPV波形を確立するための第2のバイアス発生器197とを含む。いくつかの実施形態では、プラズマ発生器アセンブリ163は、RF信号を支持ベース107(例えば、電力電極又はカソード)に供給し、これは、基板支持アセンブリ136とチャンバリッド123との間に配置された処理領域においてプラズマ101を発生させる(維持及び/又は点火する)ために使用されうる。いくつかの実施形態では、RF発生器118は、約1MHz以上、又は約2MHz以上、例えば約13.56MHz以上、約27MHz以上、又は約40MHz以上のRF周波数など、400kHzより大きい周波数を有するRF信号を供給するように構成される。
[0044]いくつかの実施形態では、プラズマ制御スキーム188は、エッジ同調回路170を更に含み、このエッジ同調回路170は、基板支持アセンブリ136とチャンバリッド123との間に形成されるプラズマ101の1つ又は複数の特性を調整するために使用されうる。いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、基板支持アセンブリ136上に配置された基板103の外周エッジ上に形成されたプラズマ101の部分の密度を、基板103の中心の表面上に形成されたプラズマ101の部分の密度に対して、調整するために使用されうる。
[0045]概して、本明細書で使用されるように、プラズマ密度は、単位体積当たりのバルクプラズマ中の自由電子の数(例えば、自由電子の数/cm)を指し、これは、いくつかの実施形態では、約10cm-3~約1011cm-3の範囲内でありうる。エッジ同調回路170は、基板支持アセンブリ136の中心部分上の領域でプラズマ101を維持するために使用されるRF電力に対して、基板支持アセンブリ136のエッジ上の領域でプラズマ101を維持するために使用されるRF電力の1つ又は複数の特性の操作を可能にする。例えば、エッジ同調回路170は、基板支持アセンブリ136の中心領域103A内のRF電力に対して、基板支持アセンブリ136のエッジにおけるRF電力の電圧、電流、及び/又は位相のうちの1つ以上を調整するために使用されうる。
[0046]更に後述するように、エッジ同調回路170は、基板支持アセンブリ136に配置されたエッジ制御電極115に電気的に接続されうる。いくつかの実施形態では、プラズマ101を点火及び/又は維持するために使用されるRF信号は、プラズマ発生器アセンブリ163から支持ベース107に供給され、支持ベース107は、その間に配置された誘電体材料の層を介してエッジ制御電極115に容量結合される。エッジ同調回路170は、例えば、支持ベース107に供給されるRF電力に対して、エッジ制御電極115におけるRF電力の電圧、電流、及び/又は位相を調整することによって、エッジ制御電極115上の領域内にプラズマを維持するために使用されるRF電力の1つ又は複数の特性を調整するために使用されうる。
[0047]いくつかの実施形態では、エッジ制御電極115及びバイアス電極104上の領域においてプラズマを点火及び/又は維持するために使用されるRF電力の電圧、電流、及び/又は位相間の差は、エッジ制御電極115及び/又はバイアス電極104におけるRF電力のそれぞれの電圧、電流、及び/又は位相を測定又は決定することによって決定及び/又はモニタされる。いくつかの実施形態では、エッジ制御電極115及び/又はバイアス電極104におけるRF電力の1つ又は複数の特性は、以下に記載される信号検出モジュール187を用いて測定及び/又は決定される。
[0048]上述したように、いくつかの実施形態では、RF発生器118及びRF発生器アセンブリ160を含むプラズマ発生器アセンブリ163は、概して、システムコントローラ126から供給される制御信号に基づいて、所望の実質的に固定された正弦波形周波数で所望の量の連続波(CW)又はパルスRF電力を基板支持アセンブリ136の支持ベース107に供給するように構成される。処理中、プラズマ発生器アセンブリ163は、基板支持体105に近接し、基板支持体アセンブリ136内に配置された支持ベース107にRF電力(例えば、RF信号)を供給するように構成される。支持ベース107に供給されるRF電力は、処理空間129内に配置された処理ガスの処理プラズマ101を点火し、維持するように構成される。
[0049]いくつかの実施形態では、支持ベース107は、RF整合回路162及び第1のフィルタアセンブリ161を介してRF発生器118に電気的に接続されるRF電極であり、RF整合回路162及び第1のフィルタアセンブリ161の両方が、RF発生器アセンブリ160内に配置されている。第1のフィルタアセンブリ161は、PV波形発生器150の出力によって生成された電流が、RF電力供給ライン167を通って流れ、RF発生器118に損傷を与えることを実質的に防止するように構成された1つ又は複数の電気素子を含む。第1のフィルタアセンブリ161は、PV波形発生器150内のPVパルス発生器P1から発生したPV信号に対して高インピーダンス(例えば高Z)として作用し、RF整合回路162とRF発生器118への電流の流れを抑制する。
[0050]いくつかの実施形態では、RF発生器アセンブリ160及びRF発生器118は、処理空間129内に配置された処理ガス、及びRF発生器118によって支持ベース107に供給されたRF電力(RF信号)によって発生した電場(field)を使用して、処理プラズマ101を点火及び維持するために使用される。処理空間129は、真空出口120を通して1つ又は複数の専用真空ポンプに流体連通している。1つ又は複数の専用真空ポンプは、処理空間129を準大気圧状態に維持し、処理空間129から処理ガス及び/又は他のガスを排気する。いくつかの実施形態では、処理空間129内に配置された基板支持アセンブリ136は、接地され、チャンバベース124を通って延びる支持シャフト138上に配置される。しかしながら、いくつかの実施形態では、RF発生器アセンブリ160は、支持ベース107に対して基板支持体105内に配置されたバイアス電極104にRF電力を供給するように構成される。
[0051]いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、バイアス電極104に確立されたRF波形(例えば、図5に示された第1のRF波形501)の1つ又は複数の特性に対する、エッジ制御電極115に確立されたRF波形(例えば、図5に図示された第2のRF波形502)の1つ又は複数の特性を制御及び/又は調整するために使用される。図1A及び図2に示すようないくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、エッジ制御電極115と接地との間に電気的に接続されている。図1Bに示すような、また図2に点線で示すような他の実施形態では、エッジ同調回路170は、エッジ制御電極115とプラズマ発生器アセンブリ163との間に電気的に接続されうるため、ひいては、エッジ制御電極115と支持ベース107との間に電気的に接続される。
[0052]上で簡単に説明したように、基板支持アセンブリ136は、概して、基板支持体105(例えば、ESC基板支持体)及び支持ベース107を含む。いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ136が、更に、絶縁体プレート111及び接地プレート112を含みうるが、これについては以下で更に説明される。支持ベース107は、絶縁体プレート111によってチャンバベース124から電気的に絶縁され、接地プレート112は、絶縁体プレート111とチャンバベース124との間に挿入されている。基板支持体105は、支持ベース107と熱的結合され、支持ベース107上に配置されている。いくつかの実施形態では、支持ベース107が、基板処理中に、基板支持体105、及び基板支持体105上に配置された基板103の温度を調節するように構成されている。
[0053]いくつかの実施形態では、支持ベース107が、内部に配置された1つ又は複数の冷却チャネル(図示せず)を含む。1つ又は複数の冷却チャネルは、比較的高い電気抵抗を有する冷媒源又は水源などの冷却剤源(図示せず)に流体連通され、流体連結している。いくつかの実施形態では、基板支持体105が、基板支持体105の誘電材料内に埋め込まれた抵抗加熱素子などのヒータ(図示せず)を含む。ここで、支持ベース107は、耐食性金属(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、又はステンレス鋼)などの耐食性熱伝導材料で形成され、接着剤又は機械的手段によって基板支持体に接続されている。
[0054]典型的には、基板支持体105は、誘電体材料、例えばバルク焼結セラミック材料(耐腐食性金属酸化物又は金属窒化物材料、例えば、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化チタン(TiO)、窒化チタン(TiN)、酸化イットリウム(Y)、これらの混合物、又はこれらの組み合わせなど)で形成される。本明細書の実施形態では、基板支持体105は、その誘電体材料に埋め込まれたバイアス電極104を更に含む。いくつかの実施形態では、バイアス電極104上の処理領域においてプラズマ101を維持するために使用されるRF電力の1つ又は複数の特性は、バイアス電極104において確立されるRF波形(例えば、図5の第1のRF波形501)を測定することによって決定及び/又はモニタされる。典型的には、第1のRF波形501は、プラズマ発生器アセンブリ163から基板支持体105にRF信号を供給することによって確立され、基板支持体105は、その間に配置された誘電体材料層105C(図1C)を通してバイアス電極104に容量結合される。
[0055]1つの構成では、バイアス電極104は、基板103を基板支持体105の基板支持面105Aに固定し(すなわち、チャックし又は静電クランプし)、本明細書に記載のパルス電圧バイアススキームの1つ又は複数を使用して、基板103を処理プラズマ101に対して付勢するために使用されるチャッキングポール(chucking pole)である。典型的には、バイアス電極104が、1つ又は複数の金属メッシュ、箔、プレート、又はこれらの組み合わせなどの、1つ又は複数の導電性部品で形成される。
[0056]いくつかの実施形態では、バイアス電極104は、クランピングネットワーク116と電気的に接続される。クランピングネットワーク116は、同軸電力供給ライン106(例えば、同軸ケーブル)などの電気導体を使用して、約-5000Vと約5000Vとの間の静的DC電圧などのチャッキング電圧をバイアス電極104に供給する。以下でさらに検討するように、クランピングネットワーク116は、バイアス補償回路要素116A、DC電力供給源155、及びバイアス補償モジュールブロッキングキャパシタを含む。バイアス補償モジュールブロッキングキャパシタは、本明細書でブロッキングキャパシタCとも呼ばれる。ブロッキングキャパシタCは、パルス電圧(PV)波形発生器150の出力とバイアス電極104との間に配置される。
[0057]図1A及び図1Bを参照すると、基板支持アセンブリ136は、エッジ制御電極115を更に含みうる。エッジ制御電極115は、エッジリング114の下方に配置され、バイアス電極104を取り囲み、及び/又はバイアス電極104の中心から距離を置いて配置されている。概して、回路基板を処理するように構成される処理チャンバ100では、エッジ制御電極115が、環形状であり、導電性材料から作製され、バイアス電極104の少なくとも一部を取り囲むように構成されている。図1Aで示されているようないくつか実施形態では、エッジ制御電極115が、基板支持体105の領域内に配置される。いくつかの実施形態では、図1Aに示されるように、エッジ制御電極115は、エッジリング114から、基板支持体105の基板支持面105Aからバイアス電極104と同様の距離(すなわち、Z方向)で配置される導電性メッシュ、箔、及び/又はプレートを含む。図1Bで示されているようないくつかの他の実施形態では、エッジ制御電極115が、誘電体管110の領域上に又は誘電体管110の領域内に配置された、導電性メッシュ、箔、及び/又はプレートを含む。誘電体管110は、バイアス電極104及び/又は基板支持体105の少なくとも一部分を取り囲む。誘電体管110は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、石英などの様々な絶縁体で作ることができる。いくつかの実施形態では、誘電体管110は、同じ材料又は異なる材料で作られた、いくつかの部品を含むことができる。代替的に、いくつかの他の実施形態(図示せず)では、エッジ制御電極115が、基板支持体105上に隣接して配置されるエッジリング114内に配置されるか、又はそれと接続される。
[0058]図1Dは、図1Aに示す基板支持アセンブリ136の一部の近接図である。図示されたように、エッジリング114は、基板支持体105上に配置され、基板103を取り囲む。エッジリング114は、基板支持体105のエッジを保護し、場合によっては、基板及び基板支持エッジに形成される電気的及び/又は熱的不連続性を最小限に抑えるために使用されうる。エッジリング114は、基板支持体105の一部と、その上に配置された基板103の外周(面取りされた(beveled))エッジとに対向する1つ又は複数の内面114Aを含む。エッジリング114の内面114Aは、基板支持体105及びその上に配置された基板103から間隔をあけて配置され、1つ又は複数の間隙117A-Bを画定し、基板103が基板支持体105上に配置されるときに面取りされた基板エッジの下に配置されるレッジ部分114Bを含みうる。
[0059]典型的なエッチングプロセスでは、エッジリング114の上部プラズマ対向面(例えば、表面114C)には、処理中にイオンが衝突し、その結果、エッジリング114を形成する誘電体材料のイオン誘起浸食(ion-induced erosion)が起こる。残念なことに、間隙領域117A~Bを画定するエッジリング114の表面はプラズマ101に曝露されることが少ないため、処理エッチング副生成物が蓄積する傾向があり、この副生成物は、除去されない限り、エッジリング114と基板103の表面との間で望ましくないプラズマアーク及び/又は粒子移動を引き起こす可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、基板エッジにおける処理の不均一性を改善するために使用されるバイアス及びプラズマ制御方法は、エッジポケット領域117を画定する表面を優先的に洗浄するためにも使用されうる。
[0060]後述するように、エッジリング114は、エッジポケット領域117にまたがるように基板エッジ及びエッジリング114を越えて延びるプラズマシースの境界11の形状を制御するために、パルス電圧(PV)波形を使用して付勢されうる。プラズマシース境界11の形状は、プラズマシースを横切って加速されるイオンのエネルギーと方向性に影響を与える。例えば、後述し、図9A~9Cに示すように、基板103上に形成されたシース境界11の一部(部分11A)と、エッジリング114上に形成されたシース境界の一部(部分11C)との間の高さの差は、エッジポケット領域117にまたがるシース境界の一部(屈曲部11B)において、シース境界を屈曲させることになる。シースの厚さ及びシース境界の屈曲変化はそれぞれ、基板103及びその下に配置されるエッジリング114の表面に衝突するイオンのイオンエネルギー及びイオン方向性に影響を与える。このように、エッジポケット領域117を横切るプラズマシース境界11上の制御により、基板エッジ領域103Bの表面におけるイオンエネルギー及びイオン方向性の調整が許容される。これは、基板処理の均一性を向上させるために使用されうる。プラズマシース境界11に対する改善された制御はまた、エッジリング114の表面114A~Bをターゲットとして、そこから望ましくない処理副生成物を洗浄するように、本明細書に記載されるインシトゥプラズマ洗浄方法を実行するために使用されうる。
[0061]エッジ制御電極115は、概して、エッジ同調回路170と共に使用されるとき、及び/又はパルスバイアススキーム140(図1A~1B)を使用して付勢されるとき、基板103に対するそれの位置のため、基板103の外周エッジの上又は外側にある生成プラズマ101の一部に影響を与えうるか又は変更しうるように位置決めされる。いくつかの実施形態では、バイアス発生器196、197は、基板支持アセンブリ136のプラズマに対向する表面上のシース境界11の形状を制御するために使用されうる。例えば、イオン衝突が繰り返されるため、エッジリング114は、通常、プラズマに基づく侵食を受け、耐用年数にわたってエッジリングの厚さが減少する。エッジリング114上に形成されるプラズマシースの厚さが同一のままであった場合、エッジリング114の摩耗は、最終的にプラズマシース境界の屈曲をもたらし、基板エッジにおける不均一な処理結果を引き起こすことになろう。したがって、いくつかの実施形態では、バイアス電極104及び/又はエッジ制御電極115で確立されるパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性は、基板103のエッジにわたって実質的に均一なシース境界11を維持するために、エッジリングの耐用年数にわたるエッジリング114の高さの変化を補償するように調整されうる。
[0062]いくつかの実施形態では、エッジ制御電極115に電気的に接続されたエッジ同調回路170を使用して、エッジ制御電極115の上の処理領域129A内のプラズマを点火及び/又は維持するために使用されるRF電力の1つ又は複数の特性を操作することができる。例えば、いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170を使用して、エッジ制御電極115とチャンバリッド123との間に配置された処理領域内のプラズマ101を点火及び/又は維持するために使用されるRF電力の電圧、電流、及び/又は位相のうちの1つ以上を、調整及び/又は操作することができる。
[0063]いくつかの実施形態では、エッジ制御電極115上の処理領域においてプラズマ101を維持するために使用されるRF電力の1つ又は複数の特性は、エッジ制御電極115及びバイアス電極104においてそれぞれ確立される第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の1つ又は複数の差を測定することによって決定及び/又はモニタされる。いくつかの実施形態では、第2のRF波形502及び第1のRF波形501の1つ又は複数の特性の違いは、基板103の外周方向エッジ上の領域及び/又はエッジポケット領域117をまたぐ領域におけるプラズマ密度を調整するために、エッジ同調回路170を使用することによって操作されうる。
[0064]いくつかの実施形態では、第2のRF波形502と第1のRF波形501との特性の違いを利用して、エッジリング114と基板103のエッジとの間にプラズマを優先的に形成し、エッジポケット領域117にプラズマを効果的に集中させて、その中の表面から望ましくない処理副生成物を除去することができる。このように、エッジ同調回路170は、有利には、バルクプラズマ中の活性種の生成を制御するために使用され、これにより、基板103の中心領域103Aに対する基板103のエッジ(エッジ領域103B)におけるイオン及び/又はラジカルのフラックス、及び/又はエッジポケット領域117におけるプラズマの濃度を微細に制御することが可能になる。
[0065]エッジ制御電極115は、バイアス電極104を付勢するために使用されるPV波形発生器150とは異なるPV波形発生器150を使用して付勢することができる。いくつかの実施形態では、エッジ制御電極115が、電力の一部をエッジ制御電極115に分割することによってバイアス電極104を付勢するためにも使用されるPV波形発生器150を使用することにより付勢されうる。ある構成では、第1のバイアス発生器196の第1のPV波形発生器150が、バイアス電極104を付勢するように構成され、バイアス発生器197の第2のPV波形発生器150が、エッジ制御電極115を付勢するように構成される。
[0066]いくつかの実施形態では、システムコントローラ126に通信可能に接続された信号検出モジュール187を使用して、生成されたRF電力の1つ又は複数の特性が測定及び/又は決定される。信号検出モジュール187は、概して、処理システム10A及び10B内の様々な構成要素、例えばノードNに電気的に接続されている電気信号トレース(図示せず)から電気信号を受信するように構成されている。信号検出モジュール187は、それぞれが対応する電気信号トレースから電気信号を受信するように構成された複数の入力チャネル172と、データ取得モジュール169とを含みうる。受信された電気信号は、限定されるものではないが、支持ベース107に供給されるRF信号、バイアス電極104及びエッジ制御電極115の一方又は両方に確立されるRF波形、バイアス電極104及びエッジ制御電極115の一方又は両方に確立されるパルス電圧(PV)波形、及びバイアス電極104及びエッジ制御電極115の一方又は両方に供給されるチャッキング電圧の1つ又は複数の特性を含むことができる。
[0067]いくつかの実施形態では、データ取得モジュール169は、基板処理中にRF信号、RF波形、PV波形、及び/又はチャッキング電圧の1つ又は複数の特性を自動的に制御するために使用される制御信号を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特性における所望の変化は、システムコントローラ126によって信号検出モジュール187に伝達され、データ取得モジュール169は、所望の変化を実施するために使用されうる。
[0068]図1A及び1Bを参照すると、第2のバイアス発生器197は、エッジ制御電極115に印加されるバイアスが、第1のバイアス発生器196内に接続されたクランピングネットワーク116によってバイアス電極104に印加されるバイアスと同様に構成できるように、クランピングネットワーク116を含む。
[0069]いくつかの実施形態では、処理チャンバ100は、RF高温基板支持アセンブリ136と接地ライナ108との間の誘電体バリアとして基板支持アセンブリ136の一部を少なくとも部分的に囲む誘電体管110、又はカラーを更に含み、また基板支持体105及び/又は支持ベース107が腐食性の処理ガス又はプラズマ、洗浄ガス又はプラズマ、又はそれらの副生成物と接触するのを防止する。典型的には、誘電体管110、絶縁体プレート111、及び接地プレート112にライナ108が外接する。いくつかの実施形態では、プラズマスクリーン109が、カソードライナ108と側壁122との間に配置されて、ライナ108と1つ又は複数の側壁122との間のプラズマスクリーン109の下方の空間内にプラズマが発生するのを防止する。
基板支持アセンブリの構成
[0070]図1Cは、図1Aに示す基板支持アセンブリ136の一部の近接図であり、基板支持アセンブリ136の1つ又は複数の実施形態内の様々な構造要素の電気特性の簡略化された電気概略図を含む。図1Cに示される簡略化された電気的概略図は、図1Bに描かれた基板支持アセンブリ136の対応する構造要素にも等しく適用可能である。ここで、基板支持アセンブリ136は、静電チャック(ESC)として構成され、クーロン型(Coulombic type)ESC又はジョンセン・ラーベック型(Johnsen-Rahbek type)ESCのいずれかでありうる。クーロン型ESCとジョンセン・ラーベク型ESCの簡略化した等価回路モデル191が、図3D及び図3Eにそれぞれ示され、後述される。概して、基板支持アセンブリ136のいずれのESC構成においても、基板103は、基板103とバイアス電極104との間に電位を与えることによって基板支持体105に固定され、その結果、その間に静電吸引力が生じる。1つの実施形態では、バイアス電極104はまた、本明細書に記載のパルス電圧(PV)波形のバイアス方式を容易にするためにも使用される。
[0071]基板支持体105は、誘電体材料で形成され、誘電体材料に埋め込まれたバイアス電極104を含む基板支持面105Aを提供する。バイアス電極104は、基板支持面105A、ひいては基板103から、第1の誘電体材料層105Bによって、かつ支持ベース107から、第2の誘電体材料層105Cによって、間隔を置いて配置される。
[0072]いくつかの実施形態では、ESC構成は、比較的低圧(例えば、超高真空)の処理環境において、基板103を基板支持体105に固定するために使用されうる。いくつかの実施形態では、処理中に基板103を加熱及び/又は冷却して基板を所望の処理温度に維持することが望ましい場合がある。これらの実施形態では、基板支持アセンブリ136は、基板支持体105、ひいてはその上に配置された基板103を加熱又は冷却することによって、基板103を所望の温度に維持するように構成されうる。多くの場合、それらの実施形態では、基板支持面105Aは、基板103に接触する隆起部分(例えばメサ)と、基板103との裏側空間105Dを画定する凹部とを有するようにパターニングされる。基板処理中、基板支持アセンブリ136に流体連結されたガス源173を使用して、ヘリウムなどの不活性ガスを裏側空間105Dに供給し、基板支持面105Aとその上に配置された基板103との間の熱伝達を高めうる。いくつかの実施形態では、ガス源173は、エッジリング114とその下に配置された基板支持アセンブリ136の表面との間に配置された領域に不活性ガスを供給するために使用される。
[0073]バイアス電極104は、DC電源155(図1A~1Bで上述されている)に電気的に接続されており、このDC電源155は、基板103とバイアス電極104との間に電位を与え、その結果、その間に静電吸引力(チャッキング力)を発生させるように構成されている。基板支持アセンブリ136は、クーロン型ESC又はジョンセン・ラーベック型ESCのいずれかとして構成されうる。ジョンセン・ラーベック型ESCは、クーロン型ESCと比較すると、より高いチャッキング力を提供し、より低いチャッキング電圧を使用しうる。クーロン型ESCでは、第1の誘電体材料層105Bに選択される誘電体材料は、通常、ジョンセン・ラーベック型ESCに選択される誘電体材料よりも高い電気抵抗を有することになる。その結果、図3D及び図3Eにそれぞれ示される簡略化された機能的等価回路モデル191に差が生じる。
[0074]最も簡単な場合(例えば、図3Dに示すクーロン型ESCの回路モデル191)では、第1の誘電体層105Bは、絶縁体として機能すると仮定された誘電体材料(例えば、無限抵抗RJRを有する)で形成される。したがって、機能的に等価な回路モデル191は、第1の誘電体層105Bを介してバイアス電極104と基板103との間の直接容量Cを含む。クーロン型ESCのいくつかの実施形態では、第1の誘電体材料層105Bの誘電体材料及び厚さTDL1は、容量Cが約5nFと約100nFとの間、例えば約7nFと約20nFとの間となるように選択される。例えば、誘電体材料層105Bは、セラミック材料(例えば、酸化アルミニウム(Al)など)で形成され、約0.1mmと約1mmとの間、例えば、約0.1mmと約0.5mmとの間、例えば、約0.3mm、の間の厚さTDL1を有しうる。
[0075]図3Eに示すジョンセン・ラーベック型ESCの回路モデル191に示されるような、より複雑な場合には、回路モデル191は、誘電体材料抵抗RJR及び間隙容量CJRと並列に接続される容量Cを含む。典型的には、ジョンセン・ラーベック型ESCでは、誘電体材料層105Bは、完全な絶縁体ではなく、ある程度の導電性を有するという意味で、「漏れ性(leaky)」とみなされる。例えば、誘電体材料は、約9の誘電率(ε)を有するドープされた窒化アルミニウム(AlN)でありうるからである。図3Dに示すクーロン型ESCの回路モデル191と同様に、バイアス電極104と基板103との間には、誘電体材料層105Bとヘリウムで満たされた裏側空間105Dを通して直接容量Cが存在する。ジョンセン・ラーベック型ESC内の誘電体層の体積抵抗は、約1012オーム・cm(Ω・cm)未満、又は約1010Ω・cm未満、更には10Ω・cmと1012Ω・cmとの間の範囲内である。したがって、誘電体材料層105Bは、10Ωと1011Ωとの間の範囲の誘電体材料抵抗RJRを有しうる。図3Eのモデル191では、基板103と基板支持面105Aとの間のガス含有裏側空間105Dを考慮するために、間隙容量CJRが使用される。間隙容量CJRは、容量Cよりも少し大きな容量を有することが予想される。
[0076]図1Cに戻って、基板支持アセンブリ136内に形成された回路の電気概略図は、支持ベース誘電体層容量Cを含み、これは、第2の誘電体材料層105Cの容量を表す。いくつかの実施形態では、第2の誘電体材料層105Cの部分の厚さは、第1の誘電体材料層105Bの厚さよりも大きい。いくつかの実施形態では、バイアス電極の両側の誘電体層を形成するために使用される誘電体材料は、同じ材料であり、基板支持体105の構造本体を形成する。1つの例では、支持ベース107とバイアス電極104との間に延びる方向で測定される第2の誘電体材料層105C(例えば、Al又はAlN)の厚さは、約1.5mmと約100mmとの間の厚さを有するなど、1mmより大きい。支持ベース誘電体層容量Cは、典型的には、約0.5ナノファラッド(nF)と約10nFとの間の容量を有する。
[0077]図1Cに示すように、基板支持アセンブリ136内に形成された回路の電気概略図はまた、支持ベース抵抗R、絶縁体プレート容量C、及び一端で接地に接続される接地プレート抵抗Rを含む。支持ベース107と接地プレート112は通常、金属材料で形成されているため、支持ベース抵抗Rと接地プレート抵抗Rは、数ミリオーム未満など非常に低い。絶縁体プレート静電容量Cは、支持ベース107の底面と接地プレート112の上面との間に位置する誘電体層の静電容量を示す。1つの例では、絶縁体プレート容量Cは、約0.1nFと約1nFとの間の容量を有する。
バイアス及びエッジ制御スキーム
[0078]図2は、図1A及び図1Bに示される処理システム10A~10Bの一方又は両方と共に使用することができるバイアス及びエッジ制御スキームの簡略化された概略図である。図2に示すように、RF発生器118とPV波形発生器150は、それぞれRF波形とパルス電圧波形を、処理チャンバ100の処理空間129内に配置された1つ又は複数の電極に供給するように構成される。1つの実施形態では、RF発生器118とPV波形発生器150は、RF波形とパルス電圧波形を、基板支持アセンブリ136内に配置された1つ又は複数の電極に同時に供給するように構成される。
[0079]上述したように、エッジ同調回路170は、概して、チャンバリッド123と基板支持アセンブリ136との間に形成されるプラズマの均一性を、例えば、基板103の外周エッジにわたるプラズマ密度(すなわち、バルクプラズマ中の自由電子密度)を制御することによって、制御するように構成される。いくつかの実施形態では、図1A及び図2に示すように、エッジ同調回路170は、エッジ制御電極115(エッジバイアス電極)と接地との間に電気的に接続される。他の実施形態では、図1B及び図2の点線で示されるように、エッジ同調回路170は、エッジ制御電極115とプラズマ発生器アセンブリ163との間、例えば、エッジ制御電極115とRF発生器118との間に電気的に接続される。
[0080]いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、エッジ制御電極上の領域にプラズマを維持するために使用されるRF電力の電圧、電流、及び/又は位相を調整するために使用されうるインダクタ及びキャパシタ(例えば、LC回路)を含む共振回路として構成される。本明細書に記載の実施形態のいずれか1つにおいてエッジ同調回路170として使用されうる例示的な電気回路170a、170b、170cが、図3A~3Cに図示されている。図示されるように、エッジ同調回路170a、170bは各々、電力供給ライン158と接地との間(すなわち、エッジ制御電極115と接地との間)に電気的に接続される。しかしながら、例示的なエッジ同調回路170a、170bの各々はまた、図1Bに示されるように、電力供給ライン158とプラズマ発生器アセンブリ163との間(すなわち、エッジ制御電極115とRF発生器118との間)に電気的に接続されてもよいことが企図される。いくつかの他の実施形態では、エッジ同調回路170は、図3Cの例示的なエッジ同調回路170cについて示されるように、同時に電力供給ライン158、プラズマ発生器アセンブリ163、及び接地に電気的に接続されうる。
[0081]図3Aに示す1つの実施形態では、エッジ同調回路170aは、並列に配置されたインダクタLと可変キャパシタCとを含む(すなわち、並列LC共振回路)。図3Bに示す別の実施形態では、エッジ同調回路170bは、直列に配置されたインダクタLと可変キャパシタCとを含む(すなわち、直列LC共振回路)。図3Cに示す別の実施形態では、エッジ同調回路170cは、エッジ制御電極115とプラズマ発生器アセンブリ163との間(すなわち、エッジ制御電極115とRF発生器118との間)に直列に配置されたインダクタLと可変キャパシタC(すなわち、直列LC共振回路)と、電力供給ライン158内のインダクタL及び可変キャパシタCと接地との間に配置されたノードに接続された第2の可変キャパシタCとを含む。
[0082]いくつかの実施形態では、可変キャパシタC、Cの一方又は両方は、少なくとも約50pFから少なくとも約200pFまで、例えば少なくとも約20pFから少なくとも約250pFまで調整可能である。
[0083]エッジ同調回路170に選択されるLC共振回路のタイプ、例えば、並列、直列、又は他の構造は、基板支持アセンブリ136の機械的寸法、及びエッジリング114、エッジ制御電極115、支持ベース107、バイアス電極104、基板103、及び接地プレート112などの導電性部品又は電極間の結果として生じる電気的接続に依存しうる。
[0084]いくつかの実施形態では、LC共振回路のタイプは、バイアス電極104で確立された第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対して、エッジ制御電極115で確立された第2のRF波形502(図5A~5B)の1つ又は複数の特性が調整できるように、LC共振回路の1つ又は複数のパラメータを調整することによって達成できるプラズマ密度分布を制御する所望の能力に基づいて選択することができる。例示的なエッジ同調回路170について達成できる様々な制御特性のシミュレーション結果を、図6A~6Dで以下に説明する。
[0085]図2に戻ると、非限定的な一例として、RF発生器118とPV波形発生器150は、RF波形とパルス電圧波形を、基板支持アセンブリ136に配置された支持ベース107とバイアス電極104にそれぞれ供給するように構成されている。別の実施例では、RF発生器118、第1のPV波形発生器150、及び第2のPV波形発生器150は、RF波形、第1のパルス電圧波形、及び第2のパルス電圧波形を、それぞれ、基板支持アセンブリ136に配置された支持ベース107、バイアス電極104、及びエッジ制御電極115に供給するように構成されている。
[0086]図2に示されるように、RF発生器118は、正弦波RF波形、ここではRF波形501、502(図5A~5B)を含む正弦波RF波形(RF信号)を、RF整合回路162及び第1のフィルタアセンブリ161を含むRF(プラズマ)発生器アセンブリ160を通して供給することによって、チャンバ本体113内に配置された1つ又は複数の電極にRF信号を供給するように構成される。更に、PV波形発生器150の各々は、第2のフィルタアセンブリ151を通してバイアス電極104にPV波形を確立することにより、典型的には一連の電圧パルス(例えば、ナノ秒電圧パルス)を含むPV波形を、チャンバ本体113内に配置された1つ又は複数の電極に供給するように構成される。クランピングネットワーク116内の構成要素は、オプションで、各PV波形発生器150と第2のフィルタアセンブリ151との間に配置することができる。
[0087]処理中、第1のバイアス発生器196のPV波形発生器150によってバイアス電極104に、PV波形が供給され、第2バイアス発生器197のPV波形発生器150によってエッジ制御電極115に、PV波形が供給される。PV波形は、処理チャンバ100内に配置された負荷(例えば、図3D~3Eに示す複合負荷130)に供給される。PV波形発生器150は、それぞれの電力供給ライン157及び158を通してバイアス電極104及びエッジ制御電極115に接続されている。PV波形発生器150の各々からのPV波形の供給の制御は、システムコントローラ126から供給される信号を用いて行われる。
[0088]1つの実施形態では、PV波形発生器150は、例えば、トランジスタ-トランジスタ論理(TTL)ソース(図示せず)からの信号を使用して、所定の長さの時間間隔で周期的な電圧関数(voltage function)を出力するように構成される。トランジスタ-トランジスタ論理(TTL)ソースによって生成される周期的電圧関数は、所定の負又は正の電圧とゼロとの間の2状態DCパルス(two-states DC pulses)でありうる。1つの実施形態では、PV波形発生器150は、1つ又は複数のスイッチを所定の割合で繰り返し開閉することにより、所定の長さの時間間隔が定期的に繰り返される間、その出力にわたって(すなわち接地に対して)所定の実質的に一定の負電圧を維持するように構成されている。1つの実施例では、パルス間隔の第1の位相の間、高電圧電源をバイアス電極104に接続するために、第1のスイッチが使用され、パルス間隔の第2の位相の間、バイアス電極104を接地に接続するために、第2のスイッチが使用される。別の実施形態では、PV波形発生器150は、その内部スイッチ(図示せず)を所定の割合で繰り返し開閉することによって、所定の長さの時間間隔が定期的に繰り返される間、その出力にわたって(すなわち接地に対して)所定の実質的に一定の正電圧を維持するように構成されている。
[0089]1つの構成では、パルス間隔の第1の位相の間、バイアス電極104を接地に接続するために、第1のスイッチが使用され、パルス間隔の第2の位相の間、高電圧電源をバイアス電極104に接続するために、第2のスイッチが使用される。別の構成では、パルス間隔の第1のフェーズの間、バイアス電極104が高電圧電源から切り離され、バイアス電極104がインピーダンスネットワーク(例えば、直列に接続されたインダクタと抵抗器)を通して接地に結合されるように、第1のスイッチが開いた状態で配置される。次に、パルス間隔の第2のフェーズの間、第1のスイッチは、高電圧供給源をバイアス電極104に接続するために閉じた状態で配置され、一方、バイアス電極104は、インピーダンスネットワークを通して接地に接続された状態を維持する。
[0090]PV波形発生器150は、PV発生器と、PV波形を出力に供給するように構成された高反復率スイッチ(図示せず)、キャパシタ(図示せず)、インダクタ(図示せず)、フライバックダイオード(図示せず)、電力トランジスタ(図示せず)及び/又は抵抗器(図示せず)などの1つ又は複数の電気部品と、を含みうるが、これらに限定されない。ナノ秒パルス発生器として構成できる実際のPV波形発生器150は、任意の数の内部構成要素を含みうる。
[0091]電力供給ライン157は、第1のバイアス発生器196のPV波形発生器150の出力を、オプションのフィルタアセンブリ151及びバイアス電極104に電気的に接続する。以下の議論では、PV波形発生器150をバイアス電極104に接続するために使用される第1のバイアス発生器196の電力供給ライン157について主に説明するが、PV波形発生器150をエッジ制御電極115に接続する第2のバイアス発生器197の電力供給ライン158にも、同一又は類似の構成要素が含まれよう。電力供給ライン157の様々な部分内の1つ又は複数の電気導体は、以下を含みうる。(a)硬質同軸ケーブルと直列に接続されたフレキシブル同軸ケーブルなどの同軸ケーブルの1つ又は組み合わせ、(b)絶縁された高電圧耐コロナフックアップワイヤ、(c)裸線、(d)金属棒、(e)電気コネクタ、又は(f)(a)~(e)の電気要素の任意の組み合わせ。オプションのフィルタアセンブリ151は、RF発生器118の出力によって生成された電流が電力供給ライン157を通って流れ、PV波形発生器150に損傷を与えるのを実質的に防ぐように構成された1つ又は複数の電気素子を含む。オプションのフィルタアセンブリ151は、RF発生器118によって生成されたRF信号に対して高インピーダンス(例えば高Z)として作用し、PV波形発生器150への電流の流れを抑制する。
[0092]いくつかの実施形態では、図1A~1Bに示すように、第1のバイアス発生器196のPV波形発生器150は、生成されたパルス電圧(PV)波形を、ブロッキングキャパシタC、フィルタアセンブリ151、電力供給ライン157、及び容量C(図1C)を通して供給することによって、バイアス電極104、ひいては複合負荷130(図3D~3E)にパルス電圧(PV)波形信号を供給するように構成される。いくつかの実施形態では、プラズマ制御スキーム188は、クランピングネットワーク116を電力供給ライン157内のある点に接続する構成要素内に配置されたブロッキング抵抗器(図示せず)を更に含みうる。ブロッキングキャパシタCの主な機能は、DC電源155によって生成されるDC電圧からPV波形発生器150を保護することであり、このDC電圧はブロッキングキャパシタCにわたって降下し、PV波形発生器150の出力を乱さない。クランピングネットワーク116のブロッキング抵抗器の目的は、DC電源155に誘導される電流を最小化するのに十分な程度まで、PV波形発生器150によって生成されるパルス電圧をブロックすることである。
波形例
[0093]図4は、バイアス電極104で確立されたPV波形401により基板103で確立されたPV波形402の例を示している。ここで、PV波形401は、それぞれのバイアス発生器196、197内のPV波形発生器150と、対応するクランピングネットワーク116のDC電圧源155を使用することにより、バイアス電極104及び/又はエッジ制御電極115で確立される。
[0094]概して、コントローラ126のメモリに記憶されたプラズマ処理レシピの設定によって制御されうるPV波形発生器150の出力は、パルス電圧レベルVppとも呼ばれるピークツーピーク電圧(peak-to-peak voltage)VPPを含むPV波形401を形成する。
[0095]波形期間Tを有するPV波形402は、バイアス電極104へのPV波形401の供給のため基板103により見られる波形であり、点420と点421との間を延びるシース崩壊及び再充電フェーズ450(又は、議論を簡単にするために、シース崩壊フェーズ450)と、点421と点422との間を延びるシース形成フェーズ451と、点422と次に連続的に確立されるパルス電圧波形の点420の開始点に戻る間に延びるイオン電流フェーズ452を含むものとして特徴付けられる。シース崩壊フェーズ450は、概して、シースの容量が放電され、基板電位が局所プラズマ電位433のレベルにもたらされる期間を含む。
[0096]所望のプラズマ処理条件によっては、基板上で望ましいプラズマ処理結果を得るために、PV波形周波数(1/T)、パルス電圧レベルVpp、パルス電圧オン時間、及び/又はPV波形401の他のパラメータなど、少なくともPV波形特性を制御及び設定することが望ましい場合がある。1つの実施例では、パルス電圧(PV)オン時間が、イオン電流期間(例えば、図4の点422と次の点420との間の時間)と波形期間Tpとの比として規定され、50%を上回る、又は70%を上回る、例えば80%と95%との間である。いくつかの実施形態では、PV波形発生器150は、図4に示すように、イオン電流フェーズ452の間、一定の電圧を供給するように構成されている。いくつかの実施形態では、PV波形発生器150は、1つ又は複数の内部スイッチ及びDC電源を使用することにより、イオン電流フェーズ452において傾斜がゼロでない成形パルス電圧波形(図示せず)を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、PV波形発生器150は、シース崩壊フェーズ450の間のみなど、電圧パルスのフェーズの1つの間、一定の正電圧を供給するように構成されている(図示せず)。概して、バイアス電極の各PV波形に見られるDCオフセットΔVは、クランピングネットワーク116のDC電源155によって印加されるバイアス、及びPV波形401を確立するために使用されるPV波形発生器150の構成の様々な特性に依存する。
[0097]いくつかの実施形態では、イオン電流フェーズ452の間、イオン電流(Ii)が基板表面に正の電荷を堆積させるため、基板表面の電圧は、点422と点420との間の直線の正の傾きによって見られるように、経時的に増加することになる。基板表面での経時的な電圧上昇は、シース電圧を低下させ、イオンエネルギー分布の広がりをもたらすことになろう。そのため、少なくともPV波形周波数(1/TPD)を制御及び設定し(ここでTPDはPV波形周期である)、シース電圧の低下やイオンエネルギー分布の広がりの影響を最小限に抑えることが望ましい。
[0098]図5A~5Bは、プラズマ発生器アセンブリ163内のRF発生器118によって支持ベース107に供給されるRF信号の容量性結合による、バイアス電極104で確立される第1のRF波形501と、エッジ制御電極115で確立される第2のRF波形502とを示す。第1のRF波形501及び第2のRF波形502の波形特性は、図3A(並列LC共振回路)、図3B(直列共振回路)及び図3C(より複雑な共振回路)に例示される構成のうちの1つなどのエッジ同調回路170の構成を使用することによって制御される。図5A~5Bに示された例示的な波形、及び以下の図6A~6Dに示されたシミュレーション結果は、本明細書で提供される本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、議論を簡単にするために提供されるものである。
[0099]概して、支持ベース107に供給されるRF信号は比較的高い周波数を有するので、第1のRF波形501及び第2のRF波形502は、約1MHz以上、例えば約30MHzと約60MHzとの間、の対応する高い周波数(1/TRF)を有する。本明細書で開示される様々な実施形態で説明されるエッジ同調回路170は、バイアス電極104で確立される第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対して、エッジ制御電極115で確立される第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整するために使用されうる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の相対特性は、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間のRF波形振幅比(例えば、電圧振幅比VRF2/VRF1)、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間のRF電流振幅比(例えば、電流振幅比は図示されず)、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差(ΔΦ)、及び/又は第2のRF波形502と第1のRF波形501との間のRF供給電力比(例えば、供給電力比は図示されず)を含む。
[0100]第1のRF波形501に対する第2のRF波形502の1つ又は複数の特性は、エッジ制御電極115及びバイアス電極104において確立されたRF波形のそれぞれの電圧、電流、位相、及び/又は電力を測定することによって、決定及び/又はモニタすることができる。第2のRF波形502及び第1のRF波形501の測定された特性は、それぞれ、プラズマ密度のような、エッジ制御電極115及びバイアス電極104の上方に形成された部分におけるバルクプラズマの特性に対応する。第2のRF波形502と第1のRF波形501との間で決定された差は、エッジリング114上に形成されたバルクプラズマの部分の電子密度と、基板103の中心部分上に形成されたバルクプラズマの部分の電子密度の差とをモニタ及び制御するために使用することができる。プラズマ密度の均一性及び/又は分布は、可変キャパシタCを調整するためにシステムコントローラ126を使用することなど、エッジ同調回路170を使用することによって、所望の処理結果を達成するように制御及び/又は調整されうる。
[0101]図3A及び図3Bに示されるエッジ同調回路170の非限定的なシミュレーション結果を図6A~6Bに示し、図3Cに示される直列及び並列構成を組み合わせたエッジ同調回路170のシミュレーション結果を図6C~6Dに示す。図6A及び図6Cにおいて、シミュレーション結果は、約20pF~約250pFの範囲にわたって容量を変化させること(例えば、それぞれのエッジ同調回路170の構成の可変キャパシタC7を調整すること)が、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の電圧振幅比(例えば、VRF2/VRF1)に及ぼす影響を示すLC回路同調曲線の例を提供する。図6B及び図6Dにおいて、シミュレーション結果は、Cの容量を変化させることが、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差(例えば、ΦRF2-ΦRF1)に及ぼす影響を示すLC回路調整曲線の例を提供する。
[0102]図6Aに示すように、約170pFの値を有するエッジ同調回路170(図3Aの構成)の可変容量Cは、約1.5の対応する電圧振幅比(VRF2/VRF1)を有している。図6Bに示すように、図6Aと同じ構成を有するエッジ同調回路170の170pFの容量に対応する位相差は比較的小さく、例えば5度未満であるため、図6Aに示すように、第1のRF波形501に対する第2のRF波形502の増幅と、その間の小さな位相差(ΔΦ)が生じる。
[0103]図6C~6Dにおいて、エッジ同調回路170の可変容量C(図3Cの構成)は、約25pFの値に設定されうる。その結果、電圧振幅比(VRF2/VRF1)は、約0.5に等しく(図6C)、位相差(ΔΦ)は、図6Dに示されるように、約ゼロ(about null)である。
[0104]図6Aに示すように、図3Aのエッジ同調回路170の構成(例えば、並列LC共振回路)に基づくシミュレーション結果は、約100pFと約120pFで共振ピークを示す。図6Dでは、エッジ同調回路170(図3Cの構成)のシミュレーション結果が、60pFと250pFで共振相転移を示している。いくつかの実施形態では、RFプラズマが維持されている期間中、それぞれのエッジ同調回路170を共振のいずれかの側で動作させることが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、例えば、並列及び直列LC回路を組み合わせた可変キャパシタの使用などによって、共振領域を横切ることなく共振ピークの両側側で(between either side of a resonance peak)エッジ同調回路170のスイッチング動作を許容するように構成されうる。上述したように、図6A~6Dに示されたシミュレーション結果は、限定することを意図していない。というのは、電圧振幅比(VRF2/VRF1)及び/又は電流振幅比及び/又は第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差を増幅、低減、及び/又は均等化するための他の所望の動作範囲を提供するために、他のエッジ同調回路170の構成が使用されうるからである。
[0105]いくつかの実施形態では、それぞれのRF波形の間に位相差を生じさせる同調回路構成及び/又は可変容量Cを選択することが望ましい場合があり、これによりエッジ制御電極115とバイアス電極104との間の電界が増幅される。増幅された電界は、2つの電極間のある距離において基板支持アセンブリ136上に形成されたプラズマ101の部分において、対応するプラズマ密度の増加をもたらす。いくつかの実施形態では、プラズマ密度が基板103のエッジに及ぶ領域にわたって実質的に均一なままであるように、それぞれの電極で確立されるRF波形間に位相差を生じさせない同調回路構成及び/又は可変容量Cを選択することが望ましい場合がある。
[0106]有益には、エッジ同調回路170は、基板103の中心とエッジとの間の異なる点におけるプラズマ密度分布を制御及び/又は調整するために、広範囲の所望のプラズマ処理条件を提供するように構成されうる。エッジ同調回路170の特性、ひいては同調曲線(図6A~6D)上のシステムの位置は、システムコントローラ126を使用して、1つ又は複数の可変キャパシタCを調整することによって、制御されうる。システムコントローラ126によるエッジ同調回路の特性の制御された調整により、ハードウェア関連の構成を手動で変更する必要なく、単一の基板プラズマプロセス内、連続する基板プラズマプロセス間、及び/又は異なる種類の基板に対して、プラズマ処理条件を比較的容易に変更することが可能になろう。いくつかの実施形態では、バイアス発生器196、197の一方又は両方、エッジ同調回路170、又はこれらの組み合わせは、図7A~7C及び図8A~8Cに関連して以下に説明されるような現場プラズマ洗浄方法中に、エッジポケット領域117内の基板支持アセンブリ136の表面を優先的に洗浄するために使用されうる。
[0107]いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、処理チャンバ100の様々な構成要素の形状寸法及び/又は材料の経時的変化によるプラズマ均一性ドリフトを考慮するなど、所望の処理条件を維持するように自動的に調整される。例えば、本方法は、イオン衝突によるエッジリング114からの誘電体材料の浸食によって引き起こされうるエッジリング114の厚さの変化を考慮して、容量Cを変更することなどによって、同調回路を自動的に調整するために使用されうる。例えば、いくつかの実施形態では、システムコントローラ126は、信号検出モジュール187を使用することによって、処理システム10A、10Bの対応するノードNにおける1つ又は複数の電気パラメータの信号を検出し、検出された信号の特性を1つ又は複数の制御限界と比較することによって、処理システム10A、10Bが所望の処理条件内で動作しているかどうかを判定し、電気信号特性が制御限界外にある場合、エッジ同調回路170の1つ又は複数の構成要素を調整するように構成されうる。いくつかの実施形態は、エッジ制御電極115とバイアス電極104における異なるRF波形の間の所望のRF電圧振幅比、RF電流振幅比、及び/又はRF位相差を維持するために、容量Cを調整するなど、エッジ同調回路を自動的に調整することを含む。
[0108]いくつかの実施形態では、システムコントローラ126は、1つ又は複数の処理条件及び/又はRF波形を所定の限界、例えば制御限界値と比較し、システムコントローラ126のメモリ134に記憶されたアルゴリズム又はルックアップテーブルに基づいて、エッジ同調回路170の容量Cなどの1つ又は複数の設定点を変更することによって、エッジ制御電極115とバイアス電極104とのRF波形間の所望の処理条件及び/又は所望の特性に基づいて、エッジ同調回路170を自動的に調整するように構成される。
[0109]いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、エッジ同調回路170の1つ又は複数の構成要素を所望の設定点に、及び/又は所望の制御限界内に調整することによって、手動で調整及び/又は制御されうる。所望の設定点及び/又は制御リストは、ユーザによって選択され、処理システム10A、10Bを制御するために使用される命令に記憶される。例えば、エッジ同調回路170の容量Cは、ユーザによって決定され、システムコントローラ126のメモリに記憶された所望の容量に制御されうる。
[0110]概して、負パルス波形401、成形パルス波形441、又は正パルス波形431のいずれかのような、電極104及び115に確立されたパルス電圧(PV)波形は、電圧オフセット(ΔV)の上に、周期TPDで繰り返される周期的な一連のパルス電圧(PV)波形を含む。1つの例では、PV波形の周期TPDは、約1μsと約5μsとの間、例えば約2.5μs、例えば約200kHzと約1MHzとの間、又は約400kHz、例えば約1MHz以下、又は約500kHz以下とすることができる。
[0111]上述したように、いくつかの実施形態では、処理チャンバ100は、少なくとも、1つ又は複数のRF発生器118、及びそれらに関連する第1のフィルタアセンブリ161、並びに1つ又は複数のPV発生器314、及びそれらに関連する第2のフィルタアセンブリ151を含み、これらはまとめて、基板支持アセンブリ136内に配置された1つ又は複数の電極に所望の波形を供給するように構成される。システムコントローラ126のメモリに記憶されたソフトウェア命令は、処理チャンバ内に形成されたプラズマの1つ又は複数の態様を確立し、維持し、制御するように構成されるRF波形を生成するように構成される。制御されるプラズマの1つ又は複数の態様は、処理空間129内に形成されるプラズマ中のプラズマ密度、プラズマ化学、及びイオンエネルギーを含みうるが、これらに限定されない。
処理方法の例
[0112]図7A~7Cは、基板支持アセンブリの表面から処理副生成物を洗浄するために使用できるそれぞれの方法を示すプロセスフロー図である。図8A~8Cは、図7A~7Cに記載の方法の態様を説明するために使用される基板支持アセンブリ136の近接図である。図8A~8Cにおいて、基板支持アセンブリ136の一部は、図1Bに示すように構成され、エッジ制御電極115は、基板支持体105を囲む誘電体管110の材料中又は材料上に配置される。しかしながら、以下に説明する方法は、エッジ制御電極115が基板支持体105(図1A、図1D)の誘電体材料内に配置されるか、エッジリング114内に配置されるか、及び/又はエッジリング114に接続される場合など、本明細書で説明する基板支持体アセンブリ構成のいずれか1つ又は組み合わせと共に使用されうることが企図される。
[0113]図7Aは、1つの実施形態による、基板支持アセンブリ136のエッジポケット領域117を画定する表面を優先的に洗浄する方法700を示すプロセスフロー図である。図1A~1D及び図8Aは、方法700の態様を説明するために以下の説明で参照されるが、限定することを意図するものではない。というのは、方法700が、基板及びエッジリングを別々に付勢するように構成される他の処理システムで実行されうることが企図されるためである。概して、方法700は、インシトゥプラズマ(処理チャンバ100内で形成されるプラズマ)を使用して、エッジリング114、及び/又はそれに隣接する基板支持面105Aの部分から蓄積された処理副生成物を除去する。方法700は、基板支持面105Aとプラズマ101との間の電圧に対してエッジリング114とプラズマとの間の電圧を増減させることによって、基板支持アセンブリ136上に形成されるプラズマシース境界11(図8A)の形状を操作するために使用される。電圧の差は、表面114A~C及び105Aにおけるイオンエネルギーの対応する差を生じさせ、いくつかの実施形態では、プラズマ生成イオンを基板支持アセンブリ136の所望の部分に向かって優先的に方向付けるために有利に使用されうるプラズマシース境界の屈曲をもたらす。例えば、図8Aに示すように、基板支持面105A上に形成されたシース境界11の一部11Aと、エッジリング114上に形成されたシース境界11の一部11Cとの高さの差によって、シース境界は、エッジポケット領域117にまたがる部分(屈曲部11B)で屈曲する。
[0114]工程702において、方法700は、処理チャンバの処理領域において第1のプラズマを生成することを含み、処理チャンバ100は、図1A~1Dに例示されるフィーチャのいずれか1つ又は組み合わせを含みうる。ここで、処理領域129Aは、チャンバリッド123及び基板支持アセンブリ136によって画定される。ここで図8Aを参照すると、基板支持アセンブリ136は、概して、基板支持面105Aを形成する誘電体材料105Bの第1の部分と、基板103が基板支持面105A上に配置されるときに基板103(点線で示される)を囲むエッジリング114とを含む。エッジリング114の1つ又は複数のエッジポケット面114A、B、及び誘電体材料の第1の部分105Bの外周エッジは、エッジポケット面114A、Bがチャンバリッド対向面114Cの内側に配置されるエッジポケット領域117を画定する。
[0115]いくつかの実施形態では、基板支持アセンブリ136は、誘電体材料の第1の部分105Bによって基板支持面105Aから間隔をあけて配置されるバイアス電極104と、バイアス電極104の中心から距離をあけて配置されるエッジ制御電極115とを更に含む。概して、エッジ制御電極115は、基板支持体105の誘電体材料、誘電体管110を形成するために使用される誘電体材料、エッジ制御電極115がその中に埋め込まれているときのエッジリング114の誘電体材料、又はこれらの組み合わせを含みうる基板支持体アセンブリ136の誘電体材料によって、バイアス電極104から間隔を置いて配置される。ここで、バイアス電極104は、バイアス電極104に第1のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成される第1のバイアス発生器196に電気的に接続されている。エッジ制御電極115は、エッジ制御電極115に第2のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成される第2のバイアス発生器197に電気的に接続されている。
[0116]いくつかの実施形態では、工程702において生成される第1のプラズマは、支持ベース107に電気的に接続されるなど、基板支持アセンブリ136に電気的に接続されるRF波形発生器163からの高周波(RF)信号を使用して生成される容量結合プラズマ(CCP)であり、この場合、チャンバリッド123が接地(図示のとおり)又は第2のRF発生器に電気的に接続される。他の実施形態(図示せず)では、第1のプラズマは、チャンバリッド123に電気的に接続されるRF発生器を用いて形成されたCCPでありうる。この場合、基板支持アセンブリ136は、接地に電気的に接続されている。他の実施形態では、第1のプラズマは、チャンバリッド123の上に配置された1つ又は複数のICPコイル(図示せず)に電気的に接続されたRF発生器を使用して形成された誘導結合プラズマ(ICP)でありうる。
[0117]いくつかの実施形態では、第1のプラズマを生成するために使用されるRF信号は、約400kHzより大きい周波数、例えば、約1MHz以上、又は約2MHz以上、例えば、約13.56MHz以上、約27MHz以上、約40MHz以上、又は例えば、約30MHzと約200MHzとの間、例えば、約30MHzと約160MHzとの間、約30MHzと約120MHzとの間、又は約30MHzと約60MHzとの間の周波数を有する。
[0118]工程704において、本方法は、エッジリング114及び基板支持面105Aを第1のプラズマに曝露することを含む。いくつかの実施形態では、第1のプラズマは、酸素含有ガス、水素含有ガス、フッ素及び/又は塩素ベースのガスなどのハロゲン含有ガス、又はこれらの組み合わせから形成される。いくつかの実施形態では、プラズマ中で生成されたラジカル種は、エッジリング114の表面114A~Cなどの処理空間129内の表面上に蓄積された処理副生成物と反応する。反応により揮発性物質が形成され、真空出口120を通じて処理空間129から排出される。いくつかの実施形態では、RFプラズマによる第1の時間は、約1秒以上、例えば約5秒以上、又は約10秒以上でありうる。
[0119]方法700の工程706において、エッジポケット領域上の第1のプラズマのプラズマシース境界は、エッジ同調回路170内の可変キャパシタC及び/又はCを同調させることによって、及び/又はバルクプラズマと基板支持面105Aとの間よりも大きな電圧をバルクプラズマとエッジリング114との間に供給するようにエッジ制御電極115においてパルス電圧(PV)波形を確立することによって、調整される。
[0120]いくつかの実施形態では、工程706の間にエッジ制御電極で確立される第2のパルス電圧(PV)波形は、各サイクル内の電圧波形が、第1の時間間隔(例えば、シース崩壊フェーズ452)の間に発生する第1の部分と、第2の時間間隔(例えば、シース形成フェーズ451及びイオン電流フェーズ452)の間に発生する第2の部分とを有する一連の繰り返しサイクルを含む。概して、第1のインターバル中の電圧は第2のインターバル中の電圧とは異なり、それらの電圧差は、シースを横切ってエッジリング114まで加速されるイオンのエネルギーを決定する。
[0121]いくつかの実施形態では、第1のパルス電圧(PV)波形発生器150によってバイアス電極に確立された電圧(ここではバイアス電圧)は、工程704においてエッジ制御電極115に確立された第2のPV波形の少なくとも複数の繰り返しサイクルの間、実際にゼロボルトVPP(例えば、約0ボルト±1ボルト(ゼロ(null)ボルト))に維持される。例えば、いくつかの実施形態では、第2のPV波形は、非ゼロVPPでエッジ制御電極115に確立されうる。第1のPV波形発生器を用いてバイアス電極に確立されたパルス電圧VPPは、約1秒以上、例えば約5秒以上、又は約10秒以上にわたって、実際にゼロボルト(例えば、約0ボルト±1ボルト(ゼロ(null)ボルト))に維持されうる。いくつかの実施形態では、バイアス電極104は、電力供給ライン157と接地との間に接続されるスイッチを使用することによって、第1の期間にわたって接地に接続される。別の実施形態では、PV波形発生器150又は別のドライバ(図示せず)を使用して、バイアス電圧がゼロボルト(null volt)に駆動されうる。
[0122]図8Aに示されるようないくつかの実施形態では、工程702、704、及び706は、基板支持面105Aが第1のプラズマに曝露されるように、基板103(点線で示される)がない状態で実行される。有益には、基板支持面105A上に形成されたプラズマの部分とエッジリング114上に形成されたプラズマの部分との間の電位差により、プラズマシース境界11が部分11Bで屈曲する。図8Aに示すプラズマシース境界の形状は、形成された屈曲部11Bに基づくプラズマ生成イオンをエッジポケット面114A-Bに向かって優先的に方向付けるように構成される。プラズマ生成イオンをエッジポケット表面114A-Bに向かって方向付け、同時にプラズマと基板支持面105Aとの間の電圧を低減することによって、方法700は、基板支持体105の望ましくないプラズマに基づく侵食を実質的に低減しつつ、エッジリング114の表面を優先的に洗浄するために使用されうる。
[0123]いくつかの実施形態では、方法700は、工程702~706で説明した優先洗浄工程の前又は後に形成された第2のプラズマを使用して基板103を処理することをオプションで含む。例えば、方法700は、工程708において基板支持面105A上に基板103を位置決めすること、工程710において処理領域129A内に第2のプラズマを発生させること、工程712において第2の時間にわたって基板103を第2のプラズマに曝露すること、及び工程714においてバイアス電極104に第1のパルス電圧(PV)波形を確立することをオプションで含みうる。いくつかの実施形態では、方法700のオプションの工程708~714を実行するために使用される基板103は、非生産基板である。すなわち、基板は、一般に「ブランケット」又は「ダミー」ウエハと呼ばれる洗浄動作、試験動作、及び/又は保守動作を実行するために使用されるタイプのものである。
[0124]いくつかの実施形態では、方法700の工程708は、電力供給ライン157を使用してバイアス電極104に電気的に接続されたDC電源155からバイアス電極104にチャッキング電圧を供給することによって、基板103を基板支持体105に静電的にクランプすることを更に含む。チャッキング電圧は、基板103とバイアス電極104との間に電圧電位差を生じさせ、その結果、その間に配置された誘電体材料の第1の部分の容量C(図1C)を通して静電吸引力(チャッキング力)を生じさせるために使用される。いくつかの実施形態では、方法700は、電力供給ライン158を使用してエッジ制御電極115に電気的に接続されたDC電源155からエッジ制御電極115にチャッキング電圧を供給することによって、エッジリング114を基板支持アセンブリ136に静電的にクランプすることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法700は、基板103と基板支持面105Aとの間、及び/又はエッジリング114と基板支持アセンブリ136の表面との間に配置された裏側空間105D(図1D)に不活性ガス(例えばヘリウム)を流入させ、その間の熱伝達を促進することを含む。
[0125]いくつかの実施形態では、方法700の工程714は、第2の期間中に基板103及びエッジリング114上に形成されるプラズマシース境界11の形状を制御するために、第1のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性に対して、第2のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性を調整することを更に含む。このように、いくつかの実施形態では、工程714は、エッジ制御電極115で確立された第2のPV波形の1つ又は複数の特性に対して、バイアス電極104で確立された第1のPV波形の1つ又は複数の特性を調整することを含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特性を調整することは、バイアス電極104及びエッジ制御電極115にそれぞれ確立された第1及び/又は第2のPV波形のPV波形周波数(1/T)、パルス電圧レベルVpp、パルス電圧オン時間の1つ又は組み合わせを調整することを含む。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特性は、バイアス電極104上のシースの高さに対してエッジ制御電極115上のシースの高さを増加又は減少させ、基板103又は基板支持体105のエッジ領域におけるイオン軌道及びイオンエネルギーの微調整を可能にするために、基板エッジ又は基板支持体105のエッジにおいてプラズマシースを屈曲させるように制御されうる。
[0126]図7Bは、1つの実施形態による、基板支持アセンブリ136のエッジポケット領域117を画定する表面を優先的に洗浄する方法720を示すプロセスフロー図である。方法720の態様が図8Bに概略的に示されている。しかしながら、方法720は、図1A~1Dに記載された処理システム構成のいずれかを使用して実行されうることが企図される。いくつかの実施形態では、基板103は非生産基板である。すなわち、基板は、一般に「ブランケット」又は「ダミー」ウエハと呼ばれる洗浄動作、試験動作、及び/又は保守動作を実行するために使用されるタイプのものである。他の実施形態では、方法720は、その上に少なくとも部分的に形成された半導体デバイスを有する製造基板のプラズマ処理中に、例えば、製造基板の斜角エッジ又は裏側エッジから処理副生成物残留物を除去するために実施されうる。
[0127]ここで、方法720は概して、バイアス電極104及びエッジ制御電極115で確立されたそれぞれのパルス電圧(PV)波形の特性を調整することによって、エッジポケット領域117を画定する表面を優先的に洗浄することを含む。洗浄プロセス中、基板103が基板支持面105Aとプラズマとの間に配置されるように、基板103は基板支持面105A上に残る。基板103は、基板支持面105Aのイオン衝突と侵食を防ぐためのカバーとなる。いくつかの実施形態では、基板103は、プラズマ及び/又はプラズマ中で形成されたラジカル種が、より容易にエッジポケット領域117内に拡散し、その中の表面上に形成された処理副生成物(例えば炭素含有ポリマー)と反応できるように、基板支持面105Aから少なくとも部分的に持ち上げられる。方法720の工程の少なくとも一部は、上述した方法700の対応する工程と同一でありうる又は実質的に類似しうることが企図されている。
[0128]方法720は、概して、工程722において基板支持アセンブリ136上に基板103を位置決めすることと、工程724においてプラズマを発生させて、工程726において基板103及びエッジリング114が(オプションで)第1の期間プラズマに曝露されることと、オプションで、工程728において、基板103及びエッジリング114の一方又は両方を付勢することによってプラズマシース境界を調整することとを含む。
[0129]工程722における基板103を位置決めすることは、概して、基板103を基板支持面105Aに移送することを含む。いくつかの実施形態では、基板は、方法700の工程708で説明したように、基板支持アセンブリに電気的にクランプされる。プラズマは、方法700の工程702及び/又は工程710において上述されたようなRF信号を使用して、工程724において生成されうる。
[0130]いくつかの実施形態では、基板103は、オプションで、工程728において第1の期間にわたってプラズマに曝露される。基板103及びエッジリング114は、オプションで、例えば、方法700の工程712及び714において説明されるような、バイアス電極及びエッジ制御電極においてPV波形を確立するために第1及び第2のパルス電圧波形発生器を使用することによって、付勢される。
[0131]工程730において、方法720は、図8Bに示すように、基板支持面105Aから基板103を少なくとも部分的に持ち上げることを含む。典型的には、基板103は、基板支持アセンブリ136を通って延びる複数のリフトピン20を使用して、基板支持面105Aから少なくとも部分的に持ち上げられる。工程708に記載されているように、基板が基板支持体105に静電的にクランプされている場合、基板103を少なくとも部分的に持ち上げることは、バイアス電極104へのチャッキング電圧の供給を停止又は調整すること、及び/又は、例えば、バイアス電極104のDC電圧電位を基板103のDC電圧電位と類似に設定することによって、基板103とバイアス電極104との間の静電荷を放電することを含みうる。
[0132]工程732及び734において、方法720はそれぞれ、エッジポケット面114A~Bをプラズマに曝露し、同時にプラズマシース境界11を調整することを含む。工程732及び734は、基板支持面105A上に配置された部分的に持ち上げられる基板103を追加した方法700の工程704及び706を実行するために使用されるのと実質的に同様のプロセスを使用して実行されうる。エッジポケット領域117における現場プラズマ洗浄効率を高めると同時に、基板支持面105Aを望ましくないプラズマベースの侵食から保護するために、方法720の工程のいずれか1つ以上が方法740と組み合わせて、又はその逆に使用されうることが企図される。
[0133]図7Cは、別の実施形態による、基板支持アセンブリ136のエッジポケット面114A~Bを優先的に洗浄する方法740を示すプロセスフロー図である。方法740は、図1A~1D及び図8A~8Cの基板支持アセンブリ136のいずれか1つなど、本明細書に記載の処理システムのいずれかを使用して実行されうることが企図される。図8Cに示されるように、方法740は概して、基板支持面105Aから少なくとも部分的に持ち上げられている基板103の外周エッジと、エッジポケット面114A-B、例えばエッジポケット領域117と、の間にプラズマを集中させるために、同調回路170を使用することを含む。濃縮されたプラズマは、エッジポケット領域117におけるラジカル及びイオン濃度を増加させ、これは、その中の表面114A-Bを優先的に洗浄するために使用されうる。典型的には、基板103は、基板103と基板支持面105Aとの間にプラズマが形成されるのを防止するのに十分小さい距離まで部分的に持ち上げられるだけであり、したがって、プラズマベースの浸食を防止する。いくつかの実施形態では、基板103は、一般に「ブランケット」又は「ダミー」ウエハと呼ばれる非生産基板である。他の実施形態では、方法740は、その上に少なくとも部分的に形成された半導体デバイスを有する製造基板のプラズマ処理中に、例えば、製造基板の斜角エッジ又は裏側エッジから処理副生成物残留物を除去するために実施されうる。
[0134]方法740の工程742は、図8Cに示すような基板支持アセンブリ136の基板支持面105A上に基板103を位置決めすることを含む。工程742は、方法720の工程722と同一でありうる又は実質的に類似しうる。
[0135]方法740の工程744は、高周波(RF)信号を使用することによってプラズマを点火及び維持することを含む。いくつかの実施形態では、RF信号は、電気的に接続されたプラズマ発生器アセンブリ163を使用して、基板支持アセンブリ136の支持ベース107に供給される。ここで、RF信号は、処理チャンバ100の処理領域129Aにおいて処理プラズマ101を点火及び/又は維持するように構成される。処理領域129Aは、基板支持アセンブリ136とチャンバリッド123との間に配置される。いくつかの実施形態では、RF信号は、約1MHz以上、例えば約20MHz以上、例えば約30MHzと約60MHzとの間、又は約40MHzの周波数を有する。
[0136]典型的には、支持ベース107に供給されるRF信号は、バイアス電極104において第1のRF波形501(図6A~6B)を確立する。このバイアス電極104は、その間に配置された誘電体材料の第3の部分(例えば、誘電体材料層105C)を通して支持ベース107に容量結合される。バイアス電極104は、誘電材料の第1の部分(例えば、誘電材料層105B)によって処理プラズマから間隔を空けて配置され、基板103は基板支持面105A上に配置される。いくつかの実施形態では、方法740は、方法700の工程708で説明したように、基板103を基板支持体105に静電的にクランプすることを更に含む。
[0137]工程746において、方法740は、基板103の表面をプラズマに第1の期間にわたって曝露することを含む。方法740の工程748は、オプションで、プラズマ密度及び/又はプラズマシース境界11の形状の一方又は両方を調整することを含む。いくつかの実施形態では、プラズマ密度を調整することは、バイアス電極104において確立された第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対して、エッジ制御電極115において確立された第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整することを含む。いくつかの実施形態では、第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対する第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整することは、図5A又は図5Bに示すように、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の電圧振幅比(例えば、VRF2/VRF1)を変更すること、第2のRF波形502と第1のRF波形との間の電流振幅比を調整すること、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差(例えば、デルタΦ)を調整すること、又はこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、第1のRF波形501に対する第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整することは、エッジ同調回路170内の1つ又は複数の素子の電気特性を調整することによって実行される。
[0138]いくつかの実施形態では、第1のRF波形501に対して第2のRF波形502を調整することは、処理領域129A(図1A~1B)の少なくとも一部にわたってプラズマ均一性を変化させる。例えば、1つの実施形態では、処理領域129Aは、チャンバリッド123及び基板支持アセンブリ136によって画定され、プラズマ101は、その間に形成されるバルクプラズマである。いくつかの実施形態では、プラズマ101の第1の部分は、チャンバリッド123とバイアス電極104との間に配置された領域に形成される。プラズマ101の第2の部分は、チャンバリッド123とエッジ制御電極115との間に配置された領域に形成される。それらの実施形態では、第1のRF波形501に対する第2のRF波形502を調整することは、プラズマ101の第1の部分におけるプラズマ密度に対するプラズマ101の第2の部分におけるプラズマ密度を変化させる。
[0139]いくつかの実施形態では、バイアス電極104で確立された第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対して、エッジ制御電極115で確立された第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整することは、エッジ同調回路170を使用することを含む。いくつかの実施形態では、エッジ同調回路170は、1つ又は複数の可変キャパシタC、Cを含み、第1のRF波形501の1つ又は複数の特性に対して第2のRF波形502の1つ又は複数の特性を調整することは、1つ又は複数の容量C、Cを変更することを含む。エッジ同調回路170の調整は、システムコントローラ126が、RF波形501、502の所望の特性及び/又はその間の所望の差に基づいて、容量C、Cなどのエッジ同調回路170の1つ又は複数の構成要素の電気特性を調整するように、自動的に行われうる。
[0140]たとえば、いくつかの実施形態では、システムコントローラ126は、信号検出モジュール187を使用することによって、1つ又は複数のノードNでとられた電気信号の1つ又は複数の特性を測定することによって、それぞれの波形の特性を決定し、決定された特性を所望の特性と比較し、その比較に基づいて、エッジ同調回路170の構成要素の出力を変更するように構成されうる。いくつかの実施形態では、ユーザが可変キャパシタC、Cの容量又は回路のインダクタンスLなど、エッジ同調回路170の構成要素の設定点を変更する場合に、エッジ同調回路170が手動で調整されうる。ユーザは、システムコントローラ126及び/又は信号検出モジュール187を使用して、例えば、処理システム10A、10Bを動作させるためにシステムコントローラ126によって使用される命令における構成要素又は別の設定に対応するレシピパラメータ(recipe parameter)を変更することによって、設定点を変更しうる。
[0141]概して、比較的一定のRF電力がプラズマ発生器アセンブリ163から支持ベース107に供給されると仮定すると、エッジ同調回路170の使用によるVRF2/VRF1比の増加は、基板の中心付近のプラズマ密度に対する基板のエッジ付近のプラズマ密度の比の増加をもたらすことになる。プラズマ密度の相対的な増加により、バルクプラズマ中のプラズマ生成種も対応して増加し、その結果、その下の基板表面のエッジにおけるイオンフラックス及び反応性中性分子濃度の相対的な増加をもたらす。同様に、VRF2/VRF1比が低下すると、基板のエッジ付近のプラズマ密度対基板中心部付近のプラズマ密度の比が低下し、基板のエッジにおけるイオンフラックスと反応性中性分子濃度が対応するように低下する。
[0142]プラズマの第1の部分と第2の部分との間の相対的なプラズマ密度を制御することによって、処理領域129A内の活性種の対応する分布もまた制御され、ウエハ内処理不均一性のような全体的な処理不均一性を改善するために使用されうる。有利には、工程748は、システムコントローラ126を使用してエッジ同調回路170を制御し、容量C及び/又はCを調整するなどして、処理パラメータ調整として実施されうる。従って、方法740は、容量結合プラズマ(CCP)システムにおけるバルクプラズマ分布を調整するために通常必要とされ、従ってその微細制御を妨げる、機械的調整又はハードウェア構成の変更に頼ることなく実施されうる。
[0143]方法700の工程750は、バイアス電極104及びエッジ制御電極115の一方又は両方においてパルス電圧(PV)波形を確立することによって、基板103及び/又はエッジリング114を付勢することをオプションで含む。第1の期間中に基板103及び/又はエッジリング114に付勢するために使用されるプロセスは、方法700の工程714に記載されるプロセスと同じでありうる又は実質的に類似しうる。
[0144]方法740の工程752は、基板支持面105Aから基板を少なくとも部分的に持ち上げることを含み、これは、方法720の工程830で説明したのと同じ又は実質的に類似のプロセスを使用して実行されうる。工程754において、方法740は、エッジポケット面114A~Bをプラズマに一定期間にわたって曝露することを含む。
[0145]工程752及び754の前又は工程中に、方法740の工程756は、バイアス電極104及びエッジ制御電極115でそれぞれ確立された高周波(RF)波形の1つ又は複数の特性を調整して、期間の少なくとも一部にわたってエッジポケット領域117にプラズマを形成することを含む。いくつかの実施形態では、RF波形の1つ又は複数の特性を調整することは、プラズマが基板103の外周エッジとエッジポケット面114A~Bとの間に形成されるように、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差(例えばデルタΦ)を調整することを含む。ここで、基板は、少なくとも部分的に持ち上げられて、基板とエッジポケット面114A~Bとの間に、プラズマが形成可能となるのに十分な間隙又は空間を提供する一方で、基板と基板支持面105Aとの間に、プラズマが形成されるのを防止するのに十分に小さな間隙を維持する。いくつかの実施形態では、電気的に接続された波形発生器150を使用してバイアス電極104及びエッジ制御電極115にそれぞれ確立されたバイアス電圧は、期間の少なくとも一部の間、一定値又はゼロ値(null value)に維持される。例えば、いくつかの実施形態では、バイアス電極104及びエッジ制御電極115の一方又は両方で確立されたバイアス電圧は、約1秒以上、約5秒以上、又は約10秒以上などの期間の少なくとも一部にわたって、実際にゼロボルトVPP(例えば、約0ボルト±1ボルト(null volt))に維持される。バイアス電圧を実際にゼロボルトVPPに維持することは、それぞれの電極を接地に接続すること、又は方法700について図7Aに関連して説明したように、バイアス電圧をゼロボルトに駆動するために、PV波形発生器150又は別のドライバ(図示せず)を使用することを含みうる。
[0146]いくつかの実施形態では、方法740は、バイアス電極104上に形成されたプラズマの部分のプラズマ密度に対して、エッジ制御電極115上に形成されたプラズマ101の部分に向かってプラズマ密度を優先的に調整することを更に含む。ここで、プラズマ密度を優先的に調整することは、図6A又は図6Bに示すように、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の電圧振幅比(例えば、VRF2/VRF1)を変更すること、第2のRF波形502と第1のRF波形との間の電流振幅比を調整すること、第2のRF波形502と第1のRF波形501との間の位相差(例えばデルタΦ)を調整すること、又はこれらの組み合わせを含む。
[0147]誘導結合プラズマ(ICP)チャンバ又は容量結合プラズマ(CCP)チャンバの処理領域内の活性種の生成及び分布に対する微細制御を提供するために、上述の実施形態が単独で又は組み合わせて使用されうる。有益なことに、本実施形態は、個々のチャンバ部品を調整又は変更することなく、システムコントローラを使用することにより実行されうる。したがって、単一の基板の処理中及び/又は連続的に処理される基板間で容易に調整可能である処理レシピパラメータが提供される。RFプラズマ密度制御法は、従来のRFバイアスCCPシステムと比較すると、イオンエネルギー、IEDF、イオンの方向性、イオンフラックス、及び基板表面における反応性中性分子濃度を独立かつ微細に制御するために、独立して及び/又はパルス電圧(PV)波形バイアス法と組み合わせて実施されうる。
[0148]以上の記述は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態及び追加の実施形態を考案してもよい。本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。

Claims (20)

  1. プラズマ処理方法であって、
    (a) チャンバリッド及び基板支持アセンブリによって画定される処理領域内でプラズマを発生させることであって、前記基板支持アセンブリは、
    基板支持面を形成する誘電体材料の第1の部分と、
    前記基板支持面を囲むエッジリングであって、プラズマ対向面、及び前記プラズマ対向面から内側に向かって配置された1つ又は複数のエッジポケット面を備えるエッジリングと、
    前記誘電体材料の第1の部分によって前記基板支持面から間隔を置いて配置されるバイアス電極と、
    前記バイアス電極の中心から距離を置いて配置されるエッジ制御電極と
    を備え、
    前記バイアス電極が、前記バイアス電極において第1のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第1のバイアス発生器に電気的に接続され、
    前記エッジ制御電極が、前記エッジ制御電極において第2のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第2のバイアス発生器に電気的に接続される、プラズマを発生させることと、
    (b) 前記エッジリング及び前記基板支持面を前記プラズマに曝露することと、
    (c) (b)と同時に、前記エッジ制御電極において前記第2のパルス電圧(PV)波形を確立することと
    を含む、プラズマ処理方法。
  2. 前記第1のパルス電圧(PV)波形発生器が、前記エッジリング及び前記基板支持面を前記プラズマに曝露する少なくとも一部の間、前記バイアス電極において前記第1のパルス電圧(PV)波形を確立しない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のパルス電圧(PV)波形及び前記第2のパルス電圧(PV)波形が、約1MHz以下の周波数を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第2のパルス電圧(PV)波形が、一連の繰り返しサイクルを含み、
    各サイクル内の波形が、第1の時間間隔の間に発生する第1の部分、及び第2の時間間隔の間に発生する第2の部分を有し、
    前記第2の時間間隔の間の前記電圧が、前記第1の時間間隔の少なくとも一部の間の前記電圧よりも低い、請求項1に記載の方法。
  5. 前記バイアス電極を接地に電気的に接続することによって、前記バイアス電極において確立される電圧が約0±1ボルト(V)に維持される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1のパルス電圧(PV)バイアス発生器を制御することによって、前記バイアス電極において確立される電圧が約0±1ボルト(V)に維持される、請求項4に記載の方法。
  7. (d) 前記基板支持面及び前記エッジリング上に形成されるプラズマシース境界の形状を制御するために、前記第1のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性に対する前記第2のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性を調整すること
    を更に含む、請求項4に記載の方法。
  8. 前記プラズマシース境界の前記形状が、前記第1のパルス電圧(PV)波形と前記第2のパルス電圧(PV)波形との間の前記電圧パルスの周波数、持続時間、及び/又は振幅の差によって少なくとも部分的に決定される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記プラズマが、RF波形発生器からの高周波(RF)信号を用いて生成され、
    前記RF信号が、約1MHz以上の周波数を有し、
    前記RF発生器が、
    前記チャンバリッド又はその上に配置された基板支持体を有する支持ベースに電気的に接続され、RF信号を供給して前記プラズマを点火し維持するように構成される、又は
    前記プラズマを点火し維持するために使用される電磁場を発生させるように構成されたプラズマ発生器アセンブリに電気的に接続される、
    請求項8に記載の方法。
  10. (d) 前記第1のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性に対する前記第2のパルス電圧(PV)波形の1つ又は複数の特性を調整することにより、プラズマシース境界内に屈曲を生じさせ、プラズマ生成イオンを前記基板支持アセンブリのエッジポケット領域に向かって優先的に方向付ける、請求項9に記載の方法。
  11. プラズマ処理方法であって、
    (a) 処理チャンバの処理領域内でプラズマを点火して維持することであって、前記プラズマが、基板支持アセンブリの基板支持面とチャンバリッドとの間に配置された第1の部分、及びエッジリングと前記チャンバリッドとの間に配置された第2の部分を含み、前記基板支持アセンブリが、
    前記基板支持面を形成する誘電体材料の第1の部分と、
    前記誘電体材料の第1の部分によって前記基板支持面から間隔を置いて配置されるバイアス電極であって、前記バイアス電極において第1のパルス電圧(PV)波形を確立するように構成された第1のパルス電圧波形発生器に電気的に接続される、バイアス電極と、
    前記バイアス電極の中心から距離を置いて配置されるエッジ制御電極であって、第2のパルス電圧(PV)波形発生器に電気的に接続される、エッジ制御電極と、
    前記基板支持面を囲む前記エッジリングであって、前記基板支持面上に配置された少なくとも部分的に持ち上げられる基板によりエッジポケット領域を画定する1つ又は複数のエッジポケット面を含む、前記エッジリングと
    を備える、プラズマを点火して維持することと、
    (b) 前記第2のパルス電圧(PV)波形発生器を用いて、前記エッジ制御電極において第2のパルス電圧(PV)波形を確立することと、
    (c) 前記少なくとも部分的に持ち上げられる基板を前記プラズマに曝露することと
    を含む、プラズマ処理方法。
  12. 前記エッジ制御電極において確立された前記第2のパルス電圧(PV)波形が、一連の繰り返しサイクルを含み、
    各サイクル内の波形が、第1の時間間隔の間に発生する第1の部分、及び第2の時間間隔の間に発生する第2の部分を有し、
    前記第2の時間間隔の間の前記電圧が、前記第1の時間間隔の少なくとも一部の間の前記電圧よりも低い、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1のパルス電圧(PV)波形発生器を用いて前記バイアス電極において確立される電圧は、前記部分的に持ち上げられる基板が前記プラズマに曝露される期間の少なくとも一部にわたって、約-1ボルト(V)と約1Vとの間に維持される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1のパルス電圧(PV)波形発生器は、前記部分的に持ち上げられる基板が前記プラズマに曝露されている間の期間の少なくとも一部の間、前記バイアス電極において前記第1のパルス電圧(PV)波形を確立しない、請求項12に記載の方法。
  15. 前記第2のパルス電圧(PV)波形の前記繰り返しサイクルが、約1MHz以下の周波数を有する、請求項12に記載の方法。
  16. (d) 基板支持体上に形成されるプラズマシースの形状を変化させるために、前記第1のパルス電圧(PV)波形、前記第2のパルス電圧(PV)波形、又はこれら両方の1つ又は複数の特性を調整すること
    を更に含む、請求項12に記載の方法。
  17. (e)が、前記第2のパルス電圧(PV)波形内の電圧パルスの周波数、持続時間、及び/又は振幅を増加させることを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記プラズマが、RF発生器からの高周波(RF)信号を用いて点火及び維持され、
    前記RF信号が、約1MHz以上の周波数を有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記基板支持アセンブリが、支持ベース、及び前記支持ベース上に配置された誘電体材料の第2の部分を更に備え、
    前記高周波(RF)発生器が、前記支持ベースに電気的に接続され、
    前記バイアス電極が、前記誘電体材料の第2の部分によって前記支持ベースから間隔を置いて配置される、請求項18に記載の方法。
  20. (d)において前記プラズマシースの前記形状を変化させることにより、プラズマシース境界に屈曲を生じさせ、プラズマ生成イオンを前記エッジポケット領域の表面に向かって優先的に方向付ける、請求項19に記載の方法。
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