JP2024525160A - Pd-l1を標的とするための方法及び組成物 - Google Patents

Pd-l1を標的とするための方法及び組成物

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JP2024525160A
JP2024525160A JP2023577525A JP2023577525A JP2024525160A JP 2024525160 A JP2024525160 A JP 2024525160A JP 2023577525 A JP2023577525 A JP 2023577525A JP 2023577525 A JP2023577525 A JP 2023577525A JP 2024525160 A JP2024525160 A JP 2024525160A
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haloalkyl
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ウ,トンフェイ
ジャン-マリ ベルナール ラボワソン,ピエール
ゴンザルベス,フランソワ
ディミトロワ ストイシェファ,アンティッツァ
リウ,チェン
デヴァル,ジェローム
マクゴーワン,デイビッド
Original Assignee
アリゴス セラピューティクス インコーポレイテッド
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Abstract

本開示は、PD-1、PD-L1又はPD-1/PD-L1相互作用の阻害剤として有用であり得る化合物に関する。また本明細書には、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含み得る医薬組成物、及びPD-L1関連疾患の治療のための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用又は使用方法も開示され、そのようなPD-L1関連疾患としては、肝疾患、がん、肝細胞がん、ウイルス性疾患又はB型肝炎が挙げられるが、これらに限定されない。

Description

(関連出願の相互参照)
例えば、本出願と共に提出される出願データシート又は請求において、2021年6月18日に出願された米国仮出願第63/212,388号、2021年11月2日に出願された同第63/263,427号、及び2022年4月28日に出願された同第63/363,777号を含む、外国又は国内の優先権の主張が確認される任意の、そして、全ての出願が、37 CFR 1.57並びに規則4.18及び20.6に基づき、参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本出願は、化学、生化学、分子生物学、及び医学の分野に関する。本開示は、PD-1、PD-L1又はPD-1/PD-L1相互作用の阻害剤として有用であり得る化合物に関する。肝疾患、がん、肝細胞がん、ウイルス疾患、又はB型肝炎を含むが、これらに限定されない、PD-L1関連疾患の治療のための、本明細書に記載された化合物の医薬組成物、及び当該化合物の使用又は使用する方法も本明細書に開示される。
活性化CD4及びCD8T細胞の表面に発現するプログラム細胞死1(programmed cell death 1、PD-1)免疫チェックポイントは、阻害機構を制御して、自己免疫を防止する。マクロファージ、樹状細胞、マスト細胞、並びにがん細胞を含む多数の細胞型に発現されたプログラム死リガンド1(programmed death-ligand 1、PD-L1)によるPD-1の係合は、エフェクターサイトカイン産生(例えば、IL-2、TNF-α、IFN-γ)の低減若しくは喪失、及び他の阻害受容体及び免疫チェックポイント(例えば、CTLA-4、LAG-3、及びBTLA)の上方制御をもたらすT細胞の枯渇、又はT細胞のアポトーシスを誘発する。PD-L1の高発現は、腫瘍免疫監視を逃れる多くのタイプのがんによって示され、予後不良と関連付けられている。PD-1媒介免疫抑制は、B型肝炎などのいくつかのウイルス感染症にも関連する。疾患の治療のためのPD-1/PD-L1療法及びその改善が継続的に必要とされている。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を含むことができる医薬組成物に関する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDV感染に罹患していると特定された対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含み得る、HBV及び/又はHDV感染を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDV感染の治療に使用するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDVに感染した細胞を、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDVの複製を阻害する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDVの複製の阻害に使用するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
これら及び他の実施形態は、以下により詳細に記載される。
図1A及び図1Bは、中間体5-1bのギ酸塩の絶対配置構造及びORTEP結晶構造を示す図である。
肝細胞がん(hepatocellular carcinoma、HCC)は、肝臓がんの最も一般的な形態である。HCCは、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、及びD型肝炎ウイルスなどの肝炎を引き起こす、アルコール摂取、肝硬変、及びウイルス感染などの様々な条件によって引き起こされ得る。これらの条件に関連する炎症、線維症、及び肝硬変は、患部の肝細胞における悪性腫瘍を誘発する可能性がある。HCCは、腫瘍の完全な外科的切除が可能であるかどうかに応じて、約30%の5年生存率の予後不良を有する。
初期疾患の場合、外科的切除が採用される。しかしながら、ほとんどのHCCは、診断が困難であるため、後期で特定される。後期の診断時に、腫瘍は切除不能であり、ほとんどの患者には全身療法が施される。最前線での現在の標準治療は、マルチキナーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ及び/又はレンバチニブを含む)である。大部分の患者は、これらの治療に反応しないか、又は病気を再発し、血管新生阻害剤(例えば、レゴラフェニブ、カボザンチニブ、及び/又はラミシルマブ)又は免疫チェックポイント阻害剤(例えば、ニボルマブ及び/又はペンブロリズマブを含む)を使用する次善の療法を受ける。しかしながら、ほとんどの患者は、第1及び第2の療法に反応せず、臨床的恩恵は少なく、全生存期間は1年を超えない。更に、バイオマーカ駆動療法を欠いている。したがって、HCC及び関連する肝障害の治療のために、より許容可能で有効な治療法を開発する必要がある。
HBVは、約3.2キロベース(kilobase、kb)対の部分二本鎖の円形DNAであり、A~Hの8つの遺伝子型に分類される。HBV複製経路は、非常に詳細に研究されている。複製の一部分は、共有結合閉環状DNA(covalently closed circular DNA、cccDNA)形態の形成を含む。cccDNAの存在は、宿主生物の寿命にわたってウイルスの再出現のリスクを引き起こす。HBV保有者は、数年にわたって疾患を伝播させることができる。推定3億人の人々がB型肝炎ウイルスに感染した状態で生きており、世界的に750,000人を超える人々が毎年B型肝炎で死亡すると推定される。加えて、免疫抑制個体又は化学療法を受けている個体は、特にHBV感染の再活性化のリスクがある。HBVは、急性及び/又は慢性であり得る。急性HBV感染は、無症候性であるか、又は症候性急性肝炎を示すかのいずれかであり得る。
HBVは、血液、精液、及び/又は別の体液によって伝播され得る。これは、血液と血液との直接接触、無防備な性交渉、針の共有により起こることがあり、感染した母親からその乳児に出産過程中に起こることもる。HBV表面抗原(HBsAg)は、この感染の存在をスクリーニングするために最も頻繁に使用される。現在利用可能な薬剤は、HBV及び/又はHDV感染症を治癒させない。むしろ、薬剤は、ウイルスの複製を抑制する。
D型肝炎ウイルス(hepatitis D virus、HDV)は、HepadnaviridaeファミリーのウイルスにおいてもDNAウイルスである。HDVは、HBVの存在下でのみ伝播することができる。HDVの伝播経路は、HBVの経路と同様である。HDVの伝播は、HBVとの同時感染(共感染)を介して、又は慢性B型肝炎若しくはB型肝炎保有状態に加えて(重感染)のいずれかで生じ得る。HDVによる重感染及び共感染の両方は、HBV単独による感染と比較して、より深刻な合併症をもたらす。これらの合併症としては、急性感染症における肝臓障害、更には肝硬変への急速な進行を経る可能性が高いことが挙げられ、慢性感染においては、肝臓がんを発症するリスクが増大することが挙げられる。B型肝炎との合併症において、D型肝炎は、全ての肝炎感染の中で20%の最も高い致死率を有する。現在、D型肝炎のための療法又はワクチンは存在しない。
プログラム細胞死1又はプログラム死1(PD-1)は、T細胞及び他の免疫細胞上の表面マーカとして発見される268アミノ酸長I型膜貫通タンパク質である。免疫チェックポイントとして、PD-1は、自己免疫障害を防ぐために免疫応答を負に調節するのに役立つ。PD-1タンパク質(NCBIアクセッション番号NP_005009.2)は、分化クラスタ279(CD279)遺伝子(NCBIアクセッション番号NG_012110.1)又はmRNA転写物(NCBIアクセッション番号NM_005018.3)から発現される。いくつかの好ましい実施形態では、PD-1は、ヒトPD-1タンパク質であり、CD279は、染色体2上のヒトCD279転写物又は遺伝子である。当業者であれば、核酸(DNA又はRNA)又は対応する翻訳されたタンパク質、又はそれらの配列を考慮すると、用語PD-1及びCD279は、しばしば名目上交換可能とみなすであろうと理解されたい。
B7ホモログ1(B7-H1)としても知られるプログラム細胞死-リガンド1、又はプログラム死リガンド1(PD-L1)は、多くの異なる細胞型上の表面マーカとして見出される272アミノ酸長I型膜貫通タンパク質である。PD-L1は、PD-1の主要なリガンドであり、T細胞の細胞毒性及びサイトカイン産生の阻害をもたらす。HCC細胞などのがん細胞は、PD-L1発現を上方調節することによってこの免疫チェックポイントを利用し、近位T細胞による機能不全抗腫瘍免疫をもたらす。ウイルスはまた、免疫性の宿主の反応を阻害するようにPD-1/PD-L1経路を調節することが観察されている。B型肝炎ウイルスは、感染した肝細胞におけるPD-L1を上方調節することが示されており、PD-1は、関連するT細胞である。PD-L1タンパク質(NCBIアクセッション番号NP_054862.1)は、分化クラスタ274(CD274)転写物(NCBIアクセッション番号NM_014143.4)から発現される。いくつかの好ましい実施形態では、PD-L1は、ヒトPD-L1タンパク質であり、CD274は、染色体9上のヒトCD274転写物又は遺伝子である。当業者であれば、核酸(DNA又はRNA)又は対応する翻訳されたタンパク質、又はそれらの配列を考慮すると、用語PD-L1及びCD274は、しばしば名目上交換可能とみなすであろうと理解されたい。
定義
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照される全ての特許、出願、公開出願及び他の出版物は、特に明記しない限り、参照によりそれらの全体が組み込まれる。参照により組み込まれる出版物及び特許又は特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する程度まで、本明細書は、任意のそのような矛盾する材料に取って代わり、かつ/又は優先するよう意図する。本明細書のある用語に対して複数の定義が存在する場合、特に明記しない限り、この節にある定義が優先される。
ある基が「任意に置換」されていると記載されるときはいつでも、その基は、非置換であってもよく、又は示された置換基のうちの1つ以上により置換されていてもよい。同様に、ある基が「非置換又は置換」であると記載されるとき、置換の場合は、置換基は、示された置換基のうちの1つ以上から選択されてもよい。置換基が指示されていない場合、指示された「任意に置換された」又は「置換された」基が、ジュウテリウム、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、(ヘテロシクリル)アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、シアノ、ハロゲン、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、N-アミド、S-スルホンアミド、N-スルホンアミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、アジド、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ、一置換アミン、及び二置換アミンから個々にかつ独立して選択される1つ以上の基(例えば、1個の基、2個の基、又は3個の基)により置換されてもよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、「a」及び「b」が整数である「C~C」は、アルキル、アルケニル若しくはアルキニル基中の炭素原子の数、又はシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリル基の環中の炭素原子の数を指す。つまり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環、又はヘテロシクリルの環は、「a」~「b」個(両端の値を含む)の炭素原子を含有することができる。したがって、例えば、「C~Cアルキル」基は、1~4個の炭素を有する全てのアルキル基、つまり、CH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCHCH(CH)-、及び(CHC-を指す。アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリル基に関して、「a」及び「b」が指定されていない場合、これらの定義に記載される最も広い範囲が想定される。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、完全飽和(二重結合又は三重結合のない)炭化水素基を含む直鎖状又は分岐状の炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1~20個の炭素原子を有し得る(本明細書中に現れる場合は常に、「1~20」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し、例えば、「1~20個の炭素原子」とは、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなってもよく、最大20個の炭素原子からなってもよいことを意味するが、この定義は、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現時にも及ぶ)。アルキル基はまた、1~10個の炭素原子を有する中間サイズのアルキルであってもよい。アルキル基はまた、1~6個の炭素原子を有する低級アルキルであってもよい。化合物のアルキル基は、「C~Cアルキル」又は類似の表記で表示されてもよい。一例にすぎないが、「C~Cアルキル」は、アルキル鎖中に1~4個の炭素原子が存在する、すなわち、アルキル鎖がメチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びt-ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、三級ブチル、ペンチル及びヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換又は非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」は、直鎖状又は分岐状の炭化水素鎖中に1つ以上の二重結合を含有するアルキル基を指す。アルケニルの長さは異なり得る。例えば、アルケニルは、C2~4アルケニル、C2~6アルケニル、又はC2~8アルケニルであり得る。アルケニル基の例としては、アレニル、ビニルメチル及びエテニルが挙げられる。アルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」は、直鎖状又は分岐状の炭化水素鎖中に1つ以上の三重結合を含有するアルキル基を指す。アルキニルの長さは異なり得る。例えば、アルキニルは、C2~4アルキニル、C2~6アルキニル、又はC2~8アルキニルであり得る。アルキニルの例としては、エチニル及びプロピニルが挙げられる。アルキニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、完全に飽和した(二重結合又は三重結合のない)単環式又は多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合により接合されてもよい。シクロアルキル基は、(複数の)環中に3~10個の原子を含有することができる。(複数の)環中に3~8個の原子又は(複数の)環中に3~6個の原子。シクロアルキル基は、非置換であっても置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられるが、決してこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの環中に1つ以上の二重結合を含有する、単環式又は多環式炭化水素環系を指すが、2つ以上が存在する場合、二重結合は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を形成することができない(そうでなければ、その基は、本明細書に定義される「アリール」である)。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合により結合されてもよい。シクロアルケニル基は、(複数の)環中に3~10個の原子又は(複数の)環中に3~8個の原子を含有することができる。シクロアルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アリール」は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式(全てが炭素の)単環式又は多環式芳香環系(2つの炭素環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は異なり得る。例えば、アリール基は、C~C14アリール基、C~C10アリール基、又はCアリール基であってもよい。アリール基の例としては、ベンゼン、ナフタレン、及びアズレンが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、1個以上のヘテロ原子(例えば、1~5個のヘテロ原子)、つまり、窒素、酸素、及び硫黄が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素を含有する、単環式、二環式、及び三環式芳香環系(完全に非局在化したπ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の(複数の)環中の原子の数は異なり得る。例えば、ヘテロアリール基は、(複数の)環中に4~14個の原子、(複数の)環中に5~10個の原子、又は(複数の)環中に5~6個の原子を含有することができる。更に、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのアリール環及び少なくとも1つのヘテロアリール環、又は少なくとも2つのヘテロアリール環など、2つの環が少なくとも1つの化学結合を共有する、縮合環系を含む。ヘテロアリール環の例としては、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサアゾール、ベンゾオキサアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、ベンゾチアアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサアゾール、ベンゾイソオキサアゾール、イソチアアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、及びトリアジンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」は、1~5個のヘテロ原子と共に炭素原子が当該環系を構成する単環式、二環式、及び三環式環系を指す。複素環は、そのように位置している1つ以上の不飽和結合を任意に含有し得るが、完全に非局在化したπ電子系は、全ての環全体にわたって発生しない。ヘテロシクリル基の(複数の)環中の原子の数は異なり得る。例えば、ヘテロシクリル基は、(複数の)環中に4~14個の原子、環中に5~10個の原子、又は(複数の)環中に5~6個の原子を含有することができる。ヘテロ原子は、酸素、硫黄、及び窒素が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素である。複素環は、ラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオイミド、及び環状カルバメートなどのオキソ系及びチオ系を含むように定義するために、1つ以上のカルボニル又はチオカルボニル官能基を更に含有してもよい。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合により接合されてもよい。加えて、ヘテロシクリル中の任意の窒素は、四級化されていてもよい。ヘテロシクリル基は、置換されていても非置換であってもよい。そのような「ヘテロシクリル」基の例としては、1,3-ジオキシン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、1,2-ジオキソラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソラン、1,3-オキサチアン、1,4-オキサチイン、1,3-オキサチオラン、1,3-ジチオール、1,3-ジチオラン、1,4-オキサチアン、テトラヒドロ-1,4-チアアジン、2H-1,2-オキサアジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサアゾリン、イソオキサアゾリジン、オキサアゾリン、オキサアゾリジン、オキサアゾリジノン、チアアゾリン、チアアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジン N-オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピロリドン、ピロリジオン、4-ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2-オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H-ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホン、及びそれらのベンゾ縮合類似体(例えば、ベンゾイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン、及び3,4-メチレンジオキシフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「アリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合されるアリール基を指す。アリール(アルキル)の低級アルキレン及びアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、ベンジル、2-フェニル(アルキル)、3-フェニル(アルキル)、及びナフチル(アルキル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合されるヘテロアリール基を指す。ヘテロアリール(アルキル)の低級アルキレン及びヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、2-チエニル(アルキル)、3-チエニル(アルキル)、フリル(アルキル)、チエニル(アルキル)、ピロリル(アルキル)、ピリジル(アルキル)、イソオキサアゾリル(アルキル)、イミダゾリル(アルキル)、及びそれらのベンゾ縮合類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
「(ヘテロシクリル)アルキル」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合される複素環式基を指す。ヘテロシクリル(アルキル)の低級アルキレン及びヘテロシクリルは、置換されていても非置換であってもよい。例としては、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル(メチル)、ピペリジン-4-イル(エチル)、ピペリジン-4-イル(プロピル)、テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル(メチル)、及び1,3-チアアジナン-4-イル(メチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「低級アルキレン基」は、直鎖状の-CH-連結基であり、それらの末端炭素原子を介して分子断片を接続するように結合を形成する。いくつかの実施形態では、低級アルキレンは、1、2、3、4、5又は6個の炭素を含むことができる。例としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CHCH-)、プロピレン(-CHCHCH-)、及びブチレン(-CHCHCHCH-)が挙げられるが、これらに限定されない。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1つ以上の水素を、「置換」の定義で列挙される置換基(複数可)で置き換えることによって置換され得る。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」は、式-ORを指し、式中、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であり、本明細書に定義される。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ、及びベンゾキシである。場合によっては、アルコキシは、-OR(式中、Rは、非置換C1~4アルキルである)であってもよい。アルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アシル」は、カルボニル基を介して置換基として結合される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)を指す。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、及びアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を指す。例示的なヒドロキシアルキル基としては、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、及び2,2-ジヒドロキシエチルが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き変えられたアルキル基を指す(例えば、モノ-ハロアルキル、ジ-ハロアルキル、及びトリ-ハロアルキル)。そのような基としては、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-クロロ-2-フルオロメチル、及び2-フルオロイソブチルが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルコキシ」は、O-アルキル基を指し、式中、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き換えられる(例えば、モノ-ハロアルコキシ、ジ-ハロアルコキシ、及びトリ-ハロアルコキシ)。そのような基としては、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1-クロロ-2-フルオロメトキシ、及び2-フルオロイソブトキシが挙げられるが、これらに限定されない。場合によっては、ハロアルコキシは-ORであってもよく、式中、Rは、1、2又は3つのハロゲンによって置換されたC1~4アルキルである。ハロアルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフェニル」基は、「-SR」基を指し、式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。スルフェニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフィニル」基は、「-S(=O)-R」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルフィニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルホニル」基は、「SOR」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルホニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルボキシ」基は、「RC(=O)O-」基を指し、式中、Rは、本明細書に定義される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「エステル」及び「C-カルボキシ」という用語は、「-C(=O)OR」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。エステル及びC-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「チオカルボニル」基は、「-C(=S)R」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。チオカルボニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「トリハロメタンスルホニル」基は、「XCSO-」基を指し、式中、それぞれのXは、ハロゲンである。
「トリハロメタンスルホンアミド」基は、「XCS(O)N(R)-」基を指し、式中、それぞれのXは、ハロゲンであり、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)である。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-NH基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
「シアノ」基は、「-CN」基を指す。
本明細書で使用される場合、「アジド」という用語は、-N基を指す。
「イソシアナト」基は、「-NCO」基を指す。
「チオシアナト」基は、「-SCN」基を指す。
「イソチオシアナト」基は、「-NCS」基を指す。
「メルカプト」基は、「-SH」基を指す。
「カルボニル」基は、-C(=O)-基を指す。
「S-スルホンアミド」基は、「-SON(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。S-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-スルホンアミド」基は、「RSON(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルバミル」基は、「-OC(=O)N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-カルバミル」基は、「ROC(=O)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-チオカルバミル」基は、「-OC(=S)-N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-チオカルバミル」基は、「ROC(=S)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「C-アミド」基は、「-C(=O)N(R)」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。C-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-アミド」基は、「RC(=O)N(R)-」基を指し、式中、R及びRは、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「一置換アミン」は、「-NHR」を指し、式中、Rは、独立してアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。一置換アミンは、置換されていても非置換であってもよい。場合によっては、一置換アミンは、-NHRであってもよく、式中、Rは、非置換C1~6アルキル又は非置換若しくは置換ベンジルであり得る。
「二置換アミン」は、「-NR」を指し、式中、R及びRは、独立してアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。一置換アミンは、置換されていても非置換であってもよい。場合によっては、一置換アミンは、-NRであってもよく、式中、R及びRは、独立して非置換C1~6アルキル又は非置換若しくは置換ベンジルであり得る。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン原子」又は「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素などの元素周期律表の第7列の放射安定性原子のうちのいずれか1つを意味する。
置換基の数が指定されない場合(例えば、ハロアルキル)、1つ以上の置換基が存在してもよい。例えば、「ハロアルキル」は、同じ又は異なるハロゲンのうちの1つ以上を含んでもよい。別の例として、「C~Cアルコキシフェニル」は、1個、2個、又は3個の原子を含有する同じ又は異なるアルコキシ基のうちの1つ以上を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、任意の保護基、アミノ酸、及び他の化合物の略語は、別途記載のない限り、その一般的な使用、認識されている略語、又はIUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclature(Biochem.11:942~944(1972)を参照)と一致する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される生物に著しい刺激をもたらさず、かつ化合物の生物活性及び特性を無効にしない化合物の塩を指す。いくつかの実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を、無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸、及びリン酸と反応させることによって得ることができる。薬学的塩はまた、化合物を有機酸、例えば、脂肪族若しくは芳香族のカルボン酸若しくはスルホン酸、例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、又はナフタレンスルホン酸と反応させることによっても得ることができる。薬学的塩はまた、化合物を塩基と反応させて、塩、例えば、アンモニウム塩(例えば、アンモニウム又はトリエチルアンモニウム塩)、アルカリ金属塩、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム又はマグネシウム塩、有機塩基の塩、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C~Cアルキルアミン、シクロへキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、並びにアルギニン及びリシンなどのアミノ酸を有する塩を形成することによって得ることができる。
本願で使用される用語及び語句並びにこれらの変化形、特に添付の特許請求の範囲にあるものは、特に明記しない限り、限定的ではなく非限定的であると解釈されるべきである。上記の例として、「含むこと」という用語は、「限定することなく含むこと」、「含むが、これらに限定されないこと」などを意味するよう解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「備えること」という用語は、「含むこと」、「含有すること」、又は「特徴とする」と同義語であり、包括的又は非限定的であり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外しない。「有すること」という用語は、「少なくとも有すること」と解釈されるべきである。「含む」という用語は、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。「例」という用語は、説明中の項目の例示的な例を提供するために使用され、その網羅的又は限定的なリストではない。加えて、「備えること」という用語は、「少なくとも有すること」又は「少なくとも含むこと」という語句の同意語として解釈されるものとする。化合物又は組成物の文脈で使用される場合、「備えること」という用語は、化合物又は組成物が少なくとも列挙された特徴又は構成要素を含むが、追加の特徴又は構成要素も含んでもよいことを意味する。
本明細書の実質的にいかなる複数形及び/又は単数形の用語の使用に関しても、当業者は、文脈及び/又は用途に応じて適切に、複数形から単数形、及び/又は単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ替えは、明確にするために本明細書で明示的に記載され得る。不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。
1つ以上のキラル中心を有する本明細書に記載の任意の化合物において、絶対立体化学が明示的に示されない場合、各中心が独立して、R配置若しくはS配置、又はこれらの混合物であってもよいことが理解される。したがって、本明細書に提供される化合物は、鏡像異性的に純粋な、鏡像異性的富化した、ラセミ混合物、ジアステレオマー的に純粋な化合物、ジアステレオマー的富化した化合物、又は立体異性混合物であってもよい。加えて、E又はZと定義され得る幾何異性体を生成する1つ以上の二重結合(複数可)を有する、本明細書に記載の任意の化合物において、各二重結合が独立して、E又はZ、これらの混合物であってもよいことが理解される。同様に、記載の任意の化合物において、全ての互変異性型もまた含まれるよう意図されることが理解される。
本明細書に開示される化合物が充填されていない原子価を有する場合、その原子価が、水素又はその同位体、例えば、水素-1(プロチウム)及び水素-2(ジュウテリウム)で充填されることを理解されたい。
本明細書に記載の化合物が同位体で標識され得ることが理解される。ジュウテリウムなどの同位体での置換は、例えば、インビボ半減期の増加又は必要投与量の低減など、より大きい代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点をもたらし得る。化合物構造において表される各化学元素は、当該元素の任意の同位体を含み得る。例えば、化合物構造において、水素原子は、化合物中に存在すると明確に開示され得るか、又は理解され得る。水素原子が存在し得る化合物の任意の位置において、水素原子は、水素-1(プロチウム)及び水素-2(ジュウテリウム)を含むが、これらに限定されない、水素の任意の同位体であり得る。したがって、本明細書における化合物に対する言及は、文脈が明確にそうでないと示さない限り、全ての可能な同位体形態を包含する。
値の範囲が提供される場合、上限及び下限、並びにその範囲の上限と下限との間に介在する各値が、実施形態内に包含されることが理解される。
化合物
本出願の実施形態の例は、以下を含む。
実施形態1
以下の構造を有する式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩
[式中、Aは、
であってもよく、Bは、
であってもよく、それぞれXは、CH及びN(窒素)から選択することができ、Xは、O(酸素)であってもよく、Xは、CH、C-ハロ及びNから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)、CH及びC-OCHから選択することができ、Yは、N及びCR5cから選択することができ、Yは、CR5eであってもよく、Yは、CR5fであってもよく、それぞれのR1aは、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-C2~4アルキル(C1~4アルコキシ)、-C2~4アルキル(C1~4ハロアルコキシ)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができ、それぞれのR1bは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1cは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1dは、水素、-CH、-CHCH、-OH、-OCH及び-Fから選択することができ、R1eは、水素、-CH、-CHCH及び-Fから選択することができ、R1fは、水素、-CH、-CHCH3、-OH、-OCH及び-Fから選択することができ、R1gは、水素、-CH、-CHCH及び-Fから選択することができ、R2a、R2b、R2c、R2e、R2g、R2hは、水素及びハロゲンから独立して選択することができ、R2d及びR2fは、水素、ハロゲン、シアノ、-CH、-CHCH、-CHOH、-OCH及び-SCHから独立して選択することができ、R3aは、H(水素)、-CH、-CF及び-CHFから選択することができ、R4aは、H(水素)、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH4b及び-C(CH)R4bから選択することができ、R4bは、-N(Rm2)Rn2及び-Ry1から選択することができ、R5aは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5bは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5cは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5dは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5eは、水素、ハロゲン及び-CHから選択することができ、R5fは、水素、ハロゲン、-OH、-CN及び-CHから選択することができ、Rm1は、水素、-C1~4アルキル、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリル、及び-Rx2から選択することができ、単環式ヘテロアリール、二環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、及び二環式ヘテロシクリルは、O(酸素)、S(硫黄)、C(=O)、S(=O)、S(=O)、及びN(窒素)からなる群から独立して選択される少なくとも1個の原子又は原子群を含有することができ、-C1~4アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリルは、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)RZ1、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個、2個、3個又は4個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rn1は、水素、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、C3~6単環式シクロアルキル(CH)又は-C(=O)ORZ4であってもよく、Rm2は、-CH、-C2~4アルキル、-C1~4ハロアルキル及び-Ry2から選択することができ、-C2~4アルキルは、ヒドロキシで任意選択的に置換され、Rn2は、H(水素)、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから選択することができ、
x1は、
から選択することができ、Rx1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ1)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rx2は、
から選択することができ、Ry1は、
から選択することができ、Ry1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORW1、-C(=O)NHS(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、-S(=O)W3、-S(=O)N(RW1)RW2、-N(RW1)C(=O)RW3、-N(RW1)S(=O)RW3、-N(RW1)C(=O)N(RW2)RW3、及び-N(RW1)S(=O)N(RW2)RW3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Ry2は、
から選択することができ、m、m、m、n、n及びnは、独立して1又は2であってもよく、m及びnは、独立して0、1又は2であってもよく、m及びnは、独立して1、2、3又は4であってもよく、それぞれのRX3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RZ3、-C(=O)ORZ1、-S(=O)Z1、-C(=O)N(RZ1)RZ2、及び-S(=O)N(RZ1)RZ2から独立して選択することができ、それぞれのRY3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RW3、-C(=O)ORW3、-S(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、及び-S(=O)N(RW1)RW2から独立して選択することができ、RZ1及びRZ2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、又は、RZ1及びRZ2は、同じ窒素に結合している場合、一緒になって単環式ヘテロシクリルを形成することができ、RW1及びRW2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ3及びRW3は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ4は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4アルキルで任意選択的に置換された5~6員単環式ヘテロシクリル(CH)-から独立して選択することができる]。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、であり得、式中、A
であってもよく、B
であってもよく、Xは、CH及びN(窒素)から選択することができ、Xは、O(酸素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)、CH及びC-OCHから選択することができ、R1aは、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)及び-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができ、R1bは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1cは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R2a、R2b、R2c、R2e、R2g、R2hは、水素及びハロゲンから独立して選択することができ、R2d及びR2fは、水素、ハロゲン、シアノ、-CH、-CHCH、-CHOH、-OCH及び-SCHから独立して選択することができ、R3aは、H(水素)、-CH、-CF及び-CHFから選択することができ、R4aは、H(水素)、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH4b及び-C(CH)R4bから選択することができ、R4bは、-N(Rm2)Rn2及び-Ry1から選択することができ、R5aは、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5bは、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、Rm1は、水素、-C1~4アルキル、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリル、及び-Rx2から選択することができ、単環式ヘテロアリール、二環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、及び二環式ヘテロシクリルは、O(酸素)、S(硫黄)、C(=O)、S(=O)、S(=O)、及びN(窒素)からなる群から独立して選択される少なくとも1個の原子又は原子群を含有することができ、-C1~4アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、及び8~11員縮合ヘテロシクリルは、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)RZ1、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(Rz1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rn1は、水素、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、又はC3~6単環式シクロアルキル(CH)であってもよく、Rm2は、-CH、-C2~4アルキル、-C1~4ハロアルキル及び-Ry2から選択することができ、-C2~4アルキルは、ヒドロキシで任意選択的に置換され、Rn2は、H(水素)、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから選択することができ、Rx1は、
から選択することができ、Rx1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ1)RZ3、及び-N(Rz1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rx2は、
から選択することができ、Ry1は、
から選択することができ、Ry1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORW1、-C(=O)NHS(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、-S(=O)W3、-S(=O)N(RW1)RW2、-N(RW1)C(=O)RW3、-N(RW1)S(=O)RW3、-N(RW1)C(=O)N(RW2)RW3、及び-N(RW1)S(=O)N(RW2)RW3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Ry2は、
から選択することができ、m、m、m、n、n及びnは、独立して1又は2であってもよく、m及びnは、独立して0、1又は2であってもよく、m及びnは、独立して1、2、3又は4であってもよく、それぞれのRX3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RZ3、-C(=O)ORZ1、-S(=O)Z1、-C(=O)N(RZ1)RZ2、及び-S(=O)N(RZ1)RZ2から独立して選択することができ、それぞれのRY3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RW3、-C(=O)ORW3、-S(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、及び-S(=O)N(RW1)RW2から独立して選択することができ、RZ1、RZ2、RW1及びRW2は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ3及びRW3は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、であり得、式中、A
であってもよく、B
であってもよく、Xは、CH及びN(窒素)から選択することができ、Xは、O(酸素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)、CH及びC-OCHから選択することができ、Yは、N及びCR5cから選択することができ、Yは、CR5eであってもよく、Yは、CR5fであってもよく、R1aは、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができ、R1bは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1cは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R2a、R2b、R2c、R2e、R2g、R2hは、水素及びハロゲンから独立して選択することができ、R2d及びR2fは、水素、ハロゲン、シアノ、-CH、-CHCH、-CHOH、-OCH及び-SCHから独立して選択することができ、R3aは、H(水素)、-CH、-CF及び-CHFから選択することができ、R4aは、H(水素)、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH4b及び-C(CH)R4bから選択することができ、R4bは、-N(Rm2)Rn2及び-Ry1から選択することができ、R5aは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5bは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5cは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5dは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5eは、水素、ハロゲン及び-CHから選択することができ、R5fは、水素、ハロゲン、-OH、CN及び-CHから選択することができ、Rm1は、水素、-C1~4アルキル、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリル、及び-Rx2から選択することができ、単環式ヘテロアリール、二環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、及び二環式ヘテロシクリルは、O(酸素)、S(硫黄)、C(=O)、S(=O)、S(=O)、及びN(窒素)からなる群から独立して選択される少なくとも1個の原子又は原子群を含有することができ、-C1~4アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、及び8~11員縮合ヘテロシクリルは、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(Rz1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rn1は、水素、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、又はC3~6単環式シクロアルキル(CH)-又は-C(=O)ORZ4であってもよく、Rm2は、-CH、-C2~4アルキル、-C1~4ハロアルキル及び-Ry2から選択することができ、-C2~4アルキルは、任意選択的にヒドロキシで置換され、Rn2は、H(水素)、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから選択することができ、Rx1は、
から選択することができ、Rx1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ1)RZ3、及び-N(Rz1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rx2は、
から選択することができ、Ry1は、
から選択することができ、Ry1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORW1、-C(=O)NHS(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、-S(=O)W3、-S(=O)N(RW1)RW2、-N(RW1)C(=O)RW3、-N(RW1)S(=O)RW3、-N(RW1)C(=O)N(RW2)RW3、及び-N(RW1)S(=O)N(RW2)RW3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Ry2は、
から選択することができ、m、m、m、n、n及びnは独立して1又は2であってもよく、m及びnは、独立して0、1又は2であってもよく、m及びnは、独立して1、2、3又は4であってもよく、それぞれのRX3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RZ3、-C(=O)ORZ1、-S(=O)Z1、-C(=O)N(RZ1)RZ2、及び-S(=O)N(RZ1)RZ2から独立して選択することができ、それぞれのRY3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RW3、-C(=O)ORW3、-S(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、及び-S(=O)N(RW1)RW2から独立して選択することができ、RZ1及びRZ2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、又は、RZ1及びRZ2は、同じ窒素に結合している場合、一緒になって単環式ヘテロシクリルを形成することができ、RW1及びRW2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ3及びRW3は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ4は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4アルキルで任意選択的に置換された5~6員単環式ヘテロシクリル(CH)-から選択することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、であり得、式中、A
であってもよく、B
であってもよく、それぞれのXは、CH及びN(窒素)から選択することができ、Xは、O(酸素)であってもよく、Xは、CH、C-ハロ及びNから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)及びCHから選択することができ、Yは、N(窒素)、CH及びC-OCHから選択することができ、Yは、N及びCR5cから選択することができ、Yは、CR5eであってもよく、Yは、CR5fであってもよく、それぞれのR1aは、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-C2~4アルキル(C1~4アルコキシ)、-C2~4アルキル(C1~4ハロアルコキシ)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができ、それぞれのR1bは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1cは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1から選択することができ、R1dは、水素、-CH、-CHCH、-OH、-OCH及び-Fから選択することができ、R1eは、水素、-CH、-CHCH及び-Fから選択することができ、R1fは、水素、-CH、-CHCH3、-OH、-OCH及び-Fから選択することができ、R1gは、水素、-CH、-CHCH及び-Fから選択することができ、R2a、R2b、R2c、R2e、R2g、R2hは、水素及びハロゲンから独立して選択することができ、R2d及びR2fは、水素、ハロゲン、シアノ、-CH、-CHCH、-CHOH、-OCH及び-SCHから独立して選択することができ、R3aは、H(水素)、-CH、-CF及び-CHFから選択することができ、R4aは、H(水素)、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH4b及び-C(CH)R4bから選択することができ、R4bは、-N(Rm2)Rn2及び-Ry1から選択することができ、R5aは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5bは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5cは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5dは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルから選択することができ、R5eは、水素、ハロゲン及び-CHから選択することができ、R5fは、水素、ハロゲン、-OH、-CN及び-CHから選択することができ、Rm1は、水素、-C1~4アルキル、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリル、及び-Rx2から選択することができ、単環式ヘテロアリール、二環式ヘテロアリール、単環式ヘテロシクリル、及び二環式ヘテロシクリルは、O(酸素)、S(硫黄)、C(=O)、S(=O)、S(=O)、及びN(窒素)からなる群から独立して選択される少なくとも1個の原子又は原子群を含有することができ、-C1~4アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、及び8~11員縮合ヘテロシクリルは、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(Rz1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rn1は、水素、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、又はC3~6単環式シクロアルキル(CH)-又は-C(=O)ORZ4であってもよく、Rm2は、-CH、-C2~4アルキル、-C1~4ハロアルキル及び-Ry2から選択することができ、-C2~4アルキルは、任意選択的にヒドロキシで置換され、Rn2は、H(水素)、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから選択することができ、Rx1は、
から選択することができ、Rx1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ1)RZ3、及び-N(Rz1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Rx2は、
から選択することができ、Ry1は、
から選択することができ、Ry1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORW1、-C(=O)NHS(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、-S(=O)W3、-S(=O)N(RW1)RW2、-N(RW1)C(=O)RW3、-N(RW1)S(=O)RW3、-N(RW1)C(=O)N(RW2)RW3、及び-N(RW1)S(=O)N(RW2)RW3から独立して選択される1個又は2個の置換基により任意選択的に置換されてもよく、Ry2は、
から選択することができ、m、m、m、n、n及びnは、独立して1又は2であってもよく、m及びnは、独立して0、1又は2であってもよく、m及びnは、独立して1、2、3又は4であってもよく、それぞれのRX3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RZ3、-C(=O)ORZ1、-S(=O)Z1、-C(=O)N(RZ1)RZ2、及び-S(=O)N(RZ1)RZ2から独立して選択することができ、それぞれのRY3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RW3、-C(=O)ORW3、-S(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、及び-S(=O)N(RW1)RW2から独立して選択することができ、RZ1及びRZ2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、又は、RZ1及びRZ2は、同じ窒素に結合している場合、一緒になって単環式ヘテロシクリルを形成することができ、RW1及びRW2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ3及びRW3は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4ハロアルキルから独立して選択することができ、RZ4は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4アルキルで任意選択的に置換された5~6員単環式ヘテロシクリル(CH)-から選択することができる。
実施形態2
は、
であり得る、実施形態1に記載の化合物。
実施形態3
は、CHであり得る、実施形態2に記載の化合物。
実施形態4
は、N(窒素)であり得る、実施形態2に記載の化合物。
実施形態5
1aは、-C1~4アルキルであり得る、実施形態2~4のいずれか1つに記載の化合物。C1~4アルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルが挙げられる。
実施形態6
1aは、-CF、-CHF、-CHF、-CCl、-CHCl、-CHCl、-CHCF及び-CHCHFなどの-C1~4ハロアルキルであり得る、実施形態2~4のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態7
1aは、-C2~4アルキル(C1~4アルコキシ)又は-C2~4アルキル(C1~4ハロアルコキシ)であり得る、実施形態2~4のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態8
1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができる、実施形態2~4のいずれか1つに記載の化合物。例示的な単環式シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。いくつかの実施形態では、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)の4~6員単環式ヘテロシクリル及び/又は-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)の5~6員単環式ヘテロアリールは、N(窒素)、O(酸素)及びS(硫黄)から選択される1個以上の環原子(1、2又は3個など)を含むことができる。
実施形態9
1bは、-N(Rm1)Rn1であり得る、実施形態2~8のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態10
n1は、R1bが-NH(Rm1)であり得るように、水素であり得る、実施形態9に記載の化合物。
実施形態11
n1は、-C(=O)RZ4であり得る、実施形態2~8のいずれか1つに記載の化合物。いくつかの実施形態では、RZ4は、C1~4アルキルであってもよい。他の実施形態では、RZ4は、-C1~4アルキルで任意選択的に置換された5~6員単環ヘテロシクリル(CH)-であり得る。
実施形態12
m1は、-C(=O)ORZ1で任意選択的に置換された-C1~4アルキル、又はヒドロキシで任意選択的に置換された4~7員単環式ヘテロシクリルであり得る、実施形態9~11のいずれか1つに記載の化合物。C1~4アルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、ヒドロキシで任意選択的に置換された4~7員の単環式ヘテロシクリルは、N(窒素)、O(酸素)及びS(硫黄)から選択された1個以上の環原子(例えば、1個、2個又は3個)を含み得る。
実施形態13
m1は、
であり得る、実施形態12に記載の化合物。
実施形態14
m1は、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロ-2H-ピランであり得、それぞれヒドロキシで任意選択的に置換されている、実施形態12に記載の化合物。
実施形態15
m1は、
であり得る、実施形態14に記載の化合物。いくつかの実施形態では、Rm1は、
であり得る。他の実施形態では、Rm1は、
であり得る。
実施形態16
m1は、-Rx2であり得る、実施形態9~11のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態17
-Rx2は、
であり得る、実施形態16に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx2は、
であり得る。
実施形態18
1bは、-Rx1であり得る、実施形態2~8のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態19
-Rx1は、
から選択することができる、実施形態18に記載の化合物。
実施形態20
-Rx1は、
から選択することができる、実施形態19に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx1は、
から選択することができる。
実施形態21
は、
であり得る、実施形態1に記載の化合物。
実施形態22
は、CHであり得る、実施形態21に記載の化合物。
実施形態23
は、N(窒素)であり得る、実施形態21に記載の化合物。
実施形態24
1aは、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルなどの-C1~4アルキルであり得る、実施形態21~23のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態25
1aは、-C1~4ハロアルキルであり得る、実施形態21~23のいずれか1つに記載の化合物。好適なC1~4ハロアルキルの例としては、-CF、-CHF、-CHF、-CCl、-CHCl、-CHCl、-CHCF及び-CHCHFが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態26
1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)から選択することができる、実施形態21~23のいずれか1つに記載の化合物。単環式シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。いくつかの実施形態では、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)の4~6員単環式ヘテロシクリル及び/又は-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)の5~6員単環式ヘテロアリールは、N(窒素)、O(酸素)及びS(硫黄)から選択される1個以上の環原子(1、2又は3個など)を含むことができる。
実施形態27
1cは、-N(Rm1)Rn1であり得る、実施形態21~26のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態28
n1は、水素であり得る、実施形態27に記載の化合物。
実施形態29
n1は、-C(=O)ORZ4であり得る、実施形態27に記載の化合物。いくつかの実施形態では、RZ4は、C1~4アルキルであってもよい。他の実施形態では、RZ4は、-C1~4アルキルで任意選択的に置換された5~6員単環ヘテロシクリル(CH)-であり得る。
実施形態30
m1は、C3~6単環式シクロアルキル、-C(=O)ORZ1で任意選択的に置換された-C1~4アルキル、又はヒドロキシで任意選択的に置換された4~7員単環式ヘテロシクリルであり得る、実施形態27~29のいずれか1つに記載の化合物。例示的なC1~4アルキルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、ヒドロキシで任意選択的に置換された4~7員の単環式ヘテロシクリルは、N(窒素)、O(酸素)及びS(硫黄)から選択された1個以上の環原子(例えば、1個、2個又は3個)を含み得る。
実施形態31
m1は、
であり得る、実施形態30に記載の化合物。
実施形態32
m1は、オキセタン、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロ-2H-ピランであり得、それぞれ任意選択的にヒドロキシで置換されている、実施形態30に記載の化合物。
実施形態33
m1は、
であり得る、実施形態32に記載の化合物。いくつかの実施形態では、Rm1は、
であり得る。他の実施形態では、Rm1は、
であり得る。
実施形態34
m1は、-Rx2であり得る、実施形態27~29のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態35
-Rx2は、
であり得る、実施形態34に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx2は、
であり得る。
実施形態36
1cは、-Rx1であり得る、実施形態21~26のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態37
-Rx1は、
から選択することができる、実施形態36に記載の化合物。
実施形態38
-Rx1は、
から選択することができる、実施形態37に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx1は、
から選択することができる。
実施形態39
は、
である、請求項1に記載の化合物。
実施形態40
は、CHである、実施形態39に記載の化合物。
実施形態41
は、Nである、実施形態39に記載の化合物。
実施形態42
は、CHである、実施形態39~41のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態43
は、C-ハロである、実施形態39~41のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態44
は、Nである、実施形態39~41のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態45
1aは、-C1~4アルキルである、実施形態39~44のいずれか1つに記載の化合物。一例として、R1aは、-CHであり得る。
実施形態46
1aは、-C1~4ハロアルキルである、実施形態39~44のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態47
1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)からなる群から選択される、実施形態39~44のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態48
1bは、-N(Rm1)Rn1である、実施形態39~47のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態49
n1は、水素である、実施形態39~47のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態50
n1は、-C(=O)RZ4である、実施形態39~47のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態51
m1は、水素である、実施形態39~50のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態52
m1は、-C(=O)ORZ1で任意選択的に置換された-C1~4アルキルであり、又はヒドロキシで任意選択的に置換された4~7員単環式ヘテロシクリルである、実施形態39~50のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態53
m1は、C単環式シクロアルキル又はC単環式シクロアルキルである、実施形態39~50のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態54
m1は、
である、実施形態52に記載の化合物。
実施形態55
m1は、それぞれヒドロキシで置換されているテトラヒドロフラン若しくはテトラヒドロ-2H-ピランであるか、又は-C(=O)RZ1で任意選択的に置換されたピペリジンである、実施形態52に記載の化合物。
実施形態56
m1は、
であり得る、実施形態55に記載の化合物。いくつかの実施形態では、Rm1は、
であり得る。他の実施形態では、Rm1は、
であり得る。
実施形態57
m1は、-Rx2である、実施形態39~50のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態58
-Rx2は、
である、実施形態57に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx2は、
である。
実施形態59
-Rx2は、
である、実施形態57に記載の化合物。
実施形態60
1bは、-Rx1である、実施形態39~47のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態61
-Rx1は、
からなる群から選択される、実施形態60に記載の化合物。いくつかの実施形態では、Rx1は、
であり得る。例えば、Rx1は、
であり得、一方のRX3は、水素であり得、他方のRX3は、C(=O)ORZ1であり得、RZ1は、-C1~4アルキルであり得る。
実施形態62
-Rx1は、
からなる群から選択される、実施形態61に記載の化合物。いくつかの実施形態では、-Rx1は、
から選択することができる。
実施形態63
1dは、水素である、実施形態39~62のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態64
1dは、-OHである、実施形態39~62のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態65
1dは、-CHである、実施形態39~62のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態66
1dは、-Fである、実施形態39~62のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態67
1eは、水素である、実施形態63~66のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態68
1eは、-CHである、実施形態63~66のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態69
1fは、水素である、実施形態63~68のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態70
1fは、-CHである、実施形態63~68のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態71
1gは、水素である、実施形態63~70のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態72
は、
であり得る、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態73
は、N(窒素)であり得る、実施形態72に記載の化合物。
実施形態74
は、CHであり得る、実施形態72に記載の化合物。
実施形態75
は、N(窒素)であり得る、実施形態72~74のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態76
は、CHである、実施形態72~74のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態77
3aは、H(水素)であり得る、実施形態72~76のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態78
3aは、-CHであり得る、実施形態72~76のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態79
3aは、-CFであり得る、実施形態72~76のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態80
3aは、-CHFであり得る、実施形態72~76のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態81
は、
であり得る、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態82
は、N(窒素)であり得る、実施形態81に記載の化合物。
実施形態83
は、CHであり得る、実施形態81に記載の化合物。
実施形態84
は、N(窒素)であり得る、実施形態81~83のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態84
は、CHであり得る、実施形態81~83のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態86
は、N(窒素)であり得る、実施形態81~85のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態87
は、CHであり得る、実施形態81~85のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態88
は、C-OCHであり得る、実施形態81~85のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態89
4aは、H(水素)であり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態90
4aは、ハロゲンであり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。いくつかの実施形態では、R4aは、フルオロであり得る。他の実施形態では、R4aは、クロロであり得る。
実施形態91
は、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルなどの-C1~4アルキルであり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態92
4aは、-C1~4ハロアルキルであり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。例えば、R4aは、-CF、-CHF、-CHF、-CCl、-CHCl、-CHCl、-CHCF又は-CHCHFから選択することができる。
実施形態93
4aは、-CH4bであり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態94
4aは、-C(CH)R4bであり得る、実施形態81~88のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態95
4bは、-N(Rm2)Rn2であり得る、実施形態93又は94に記載の化合物。
実施形態96
m2は、-CHであり得る、実施形態95に記載の化合物。
実施形態97
m2は、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルなどの-C2~4アルキルであり得る、実施形態95に記載の化合物。
実施形態98
m2は、-C1~4ハロアルキルであり得る、実施形態95に記載の化合物。いくつかの実施形態では、Rm2は、-CF、-CHF、-CHF、-CCl、-CHCl、-CHCl、-CHCF及び-CHCHFから選択することができる。
実施形態99
m2は、ヒドロキシで置換された-C2~4アルキルであり得る、実施形態95に記載の化合物。好適なC2~4アルキルの例としては、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルが挙げられる。
実施形態100
n2は、H(水素)であり得る、実施形態95~99のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態101
n2は、-C1~4アルキルであり得る、実施形態95~99のいずれか1つに記載の化合物。例えば、Rn2は、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、又はtert-ブチルであり得る。
実施形態102
n2は、-C1~4ハロアルキルであり得る、実施形態95~99のいずれか1つに記載の化合物。例えば、Rn2は、-CF、-CHF、-CHF、-CCl、-CHCl、-CHCl、-CHCF又は-CHCHFであり得る。
実施形態103
4bは、-Ry1であり得る、実施形態93又は94に記載の化合物。
実施形態104
は、
であり得る、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態105
5aは、水素であり得る、実施形態104に記載の化合物。
実施形態106
5aは、-CHであり得る、実施形態104に記載の化合物。
実施形態107
5aは、-C2~4アルキルであり得る、実施形態104に記載の化合物。例示的なC2~4アルキルは、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルが挙げられる。
実施形態108
5aは、-C2~4ハロアルキルであり得る、実施形態104に記載の化合物。好適なC2~4ハロアルキルとしては、-CHCF、-CHCHF、-CHCHCF、-CHCHCHF、-CHCHCHCF及び-CHCHCHCHFが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態109
5bは、水素である、実施形態104~108のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態110
5bは、-CHであり得る、実施形態104~108のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態111
5bは、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルなどの-C2~4アルキルであり得る、実施形態104~108のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態112
5bは、-C2~4ハロアルキルであり得る、実施形態104~108のいずれか1つに記載の化合物。例示的なC2~4ハロアルキルとしては、-CHCF、-CHCHF、-CHCHCF、-CHCHCHF-CHCHCHCF及び-CHCHCHCHFが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態113
は、N(窒素)であり得る、実施形態104~112のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態114
は、CR5cであり得る、実施形態104~112のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態115
5cは、水素であり得る、実施形態114に記載の化合物。
実施形態116
5cは、-CHであり得る、実施形態114に記載の化合物。
実施形態117
5cは、-C2~4アルキル、例えば、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルであり得る、実施形態114に記載の化合物。
実施形態118
5cは、-C2~4ハロアルキルであり得る、実施形態114に記載の化合物。C2~4ハロアルキルの非限定的なリストには、-CHCF、-CHCHF、-CHCHCF、-CHCHCHF、-CHCHCHCF及び-CHCHCHCHFが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態119
は、
であり得る、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態120
5dは、水素であり得る、実施形態119に記載の化合物。
実施形態121
5dは-、CHであり得る、実施形態119に記載の化合物。
実施形態122
5dは、-C2~4アルキルであり得る、実施形態119に記載の化合物。
実施形態123
5dは、-C2~4ハロアルキルであり得る、実施形態119に記載の化合物。
実施形態124
は、CR5eであり得、R5eは、水素である、実施形態119~123のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態125
は、CR5eであり得、R5eは、フルオロ又はクロロなどのハロゲンである、実施形態119~123のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態126
はCR5eであり得、R5eは、-CHである、実施形態119~123のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態127
は、CR5fであり得、R5fは、水素であり得る、実施形態119~126のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態128
は、CR5fであり得、R5fは、F、Cl又はBrなどのハロゲンであり得る、実施形態119~126のいずれか1つの化合物。
実施形態129
は、CR5fであり得、R5fは、-OHであり得る、実施形態119~126のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態130
は、CR5fであり得、R5fは、CNであり得る、実施形態119~126のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態131
は、CR5fであり得、R5fは、-CHであり得る、実施形態119~126のいずれか1つの化合物。
実施形態132
2a、R2b、R2c、R2e、R2g、及びR2gは、それぞれ水素であり得る、実施形態1~131のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態133
2a、R2c、R2e、R2g、及びR2hは、それぞれ水素であり、R2bは、ハロゲンである、実施形態1~131のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態134
2b、R2c、R2e、R2g、及びR2hは、各々水素であり、R2aは、ハロゲンである、実施形態1~131のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態135
2d及びR2fは、それぞれハロゲンであり得る、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。いくつかの実施形態では、R2d及びR2fは、それぞれフルオロであり得る。他の実施形態では、R2d及びR2fは、それぞれクロロであり得る。
実施形態136
2d及びR2fは、それぞれ-CHであり得る、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態137
2dは、ハロゲンであり得、R2fは、-CHであり得る、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態138
2dは、-CHであり、R2fは、ハロゲンである、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態139
2dは、シアノであり、R2fは、ハロゲンである、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態140
2dは、-OCHであり、R2fは、ハロゲンである、実施形態1~134のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態141
ハロゲンは、クロロ又はフルオロであり得る、実施形態133~135又は137~140のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態142
から選択される、実施形態1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態143
から選択される、実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態144
から選択される、実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態145
から選択される、実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態146
から選択される、実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態147
から選択される、実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態148
A-1~A-139、B-1、B-2、B-3、B-4、C-1、D-1、D-2、D-3、D-4、D-5、D-6、D-7、D-8a、D-8b、D-10、D-11、D-12、D-13、D-14、D-15、D-16、D-17、D-18、D-19、E-1、E-2、E-3、F-1、G-1、H-1、I-1、J-1、J-2、J-3、J-4、K-1a、K-1b、L-1a、L-1b、M-1a、M-1b、M-2a、M-2b、M-3a及びM-3bから選択される実施形態1に記載の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
実施形態149
有効量の実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び賦形剤を含み得る医薬組成物。
実施形態150
対象におけるB型肝炎の治療を行うための方法であって、有効量の実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、治療を行うことを必要とする対象に投与することを含み得る、方法。
実施形態151
対象における肝細胞がん(HCC)の治療を行うための方法であって、有効量の実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、治療を行うことを必要とする対象に投与することを含み得る、方法。
実施形態152
外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含み得る、実施形態150又は151に記載の方法。
実施形態153
B型肝炎の治療における使用のための、実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
実施形態154
肝細胞がん(HCC)の治療における使用のための、実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
実施形態155
外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含み得る、実施形態153又は154に記載の化合物。
実施形態156
B型肝炎の治療における使用のための薬剤の調製における、実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態157
肝細胞がん(HCC)の治療における使用のための薬剤の調製における、実施形態1~148のいずれか1つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態158
外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含み得る、実施形態156又は157に記載の使用。
調製のための方法
このセクションでは、他の全てのセクションと同様に、文脈上別段の指示がない限り、式(I)への言及は、その薬学的に許容される塩と共に、本明細書で提供される他の全てのサブグループ及びその例を含む。式(I)の化合物のいくつかの代表的な例の一般的な調製が本明細書に記載されており、市販されているか、又は当業者によって使用される標準的な合成プロセスによって調製される出発物質から一般的に調製される。
このセクションでは、他の全てのセクションと同様に、文脈上別段の指示がない限り、式(I)、式(II)、式(III)、及び式(IV)への言及は、それらの薬学的に許容される塩と共に、本明細書で提供される他の全てのサブグループ及びその例を含む。式(I)、式(II)、式(III)、及び式(IV)の化合物のいくつかの代表的な例の一般的な調製が本明細書に記載されており、市販されているか、又は当業者によって使用される標準的な合成プロセスによって調製される出発物質から一般的に調製される。
以下のスキームは、式(I)、式(II)、式(III)、及び式(IV)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩の調製例を表す。式(I)、式(II)、式(III)、及び式(IV)の化合物は、それらの薬学的に許容される塩と共に、当業者によって使用される標準的な合成プロセスと組み合わせて、以下の一般的スキームに記載されるものと類似の反応プロトコルによって調製することもできる。
スキーム中に示される全ての変数は、別段の指示がない限り、又は文脈から明らかでない限り、本明細書で言及されるように定義される。
一般スキーム1
一般に、式(IV)の化合物は、スキーム1に従って調製することができる。スキーム1において、LGは、Br又はClとして定義される。スキーム1における全ての他の変数は、本明細書に提供される説明に従って定義される。スキーム1において、以下の反応条件を適用する。(1)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KOAc)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)が存在する状態で、(2)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KCO)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)が存在する状態で。
一般スキーム2
一般に、式(II)及び式(III)を有する化合物は、スキーム2に従って調製することができる。スキーム2において、以下の反応条件を適用する。(1)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KCO)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)が存在する状態で、(2)好適な溶媒(例えば、DCM又はMeOH)中、およそ20℃などの好適な温度で、シアノ水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの適切な還元剤が存在する状態で。
一般スキーム3
一般に、式(I)、式(II)及び式(III)を有する化合物を調製するための中間体は、好適な保護基を用いてスキーム3に従って調製することができる。スキーム3において、以下の反応条件を適用する。(1)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KCO)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)が存在する状態で、(2)好適な温度(例えば、100℃)で、好適な溶媒(例えば、t-BuOH)中、好適な酸(例えば、1,4-ジオキサン中のHCL)の存在する状態で、(3)好適な温度(例えば、20℃)で、THFなどの好適な溶媒中、好適な塩基(例えば、カリウムtert-ブトキシド)の存在する状態で、(4)好適な温度(例えば、50℃)で、好適な溶媒(例えば、アセトニトリル)中、好適なカップリング試薬(例えば、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート及びN-メチルイミダゾール)の存在する状態で。
一般スキーム4
一般に、式(IV)を有する化合物はまた、スキーム4に従って調製される。スキーム4において、以下の反応条件を適用する:(1)好適な温度(例えば、20℃)で、THFなどの好適な溶媒中、好適な塩基(例えば、カリウムtert-ブトキシド)の存在する状態で、(2)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KCO)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)の存在する状態で、(3)好適な温度(例えば、90℃)で、好適な塩基(例えば、KCO)を用いて、1,4-ジオキサンなどの好適な溶媒中、好適な触媒(例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)が存在する状態で、(4)好適な温度(例えば、およそ20℃)で、好適な溶媒(例えば、HOとTHFとの混合物)中、濃塩酸などの好適な酸が存在する状態で、(5)およそ20℃などの好適な温度で、好適な溶媒(例えば、DCM又はMeOH)中、シアノ水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの適切な還元剤が存在する状態で。
医薬組成物
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、本明細書に記載の有効量の(式(I)の化合物又は薬学的に許容される塩などの)化合物及び薬学的に許容される担体、賦形剤、若しくはそれらの組み合わせを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなる医薬組成物に関する。本明細書に記載の医薬組成物は、ヒト及び/又は獣医学的用途に好適である。
本明細書で使用される「機能」及び「機能的」という用語は、生物学的機能、酵素的機能、又は治療的機能を指す。
「有効量」又は「有効用量」という用語は、示される生物学的又は医学的応答を誘発する、活性化合物又は薬剤の量を示すために使用される。例えば、化合物の有効量は、疾患の症状を緩和若しくは回復させるか、又は治療されている対象の生存を延長するために必要とされる量であり得る。この応答は、組織、系、動物又はヒトにおいて生じ得、治療されている疾患の兆候又は症状の緩和を含む。有効量の判定は、本明細書に提供される本開示を考慮して、十分当業者の能力の範囲内である。用量として必要とされる本明細書に開示される化合物の有効量は、投与経路、治療されているヒトを含む動物の種類、及び考慮中の特定の動物の身体特性によって決まる。用量は、所望の効果を達成するように調整され得るが、体重、食生活、併用投薬及び医療分野の当業者が認識するであろう他の要因などの要因に依存するであろう。
「薬学的に許容される塩」という用語は、限定するものではないが、鎮痛剤、治療薬、他の材料などを含む、比較的非毒性の無機及び有機酸、又は組成物の塩基付加塩を含む。薬学的に許容される塩の例としては、塩酸及び硫酸などの無機酸から得られる塩、並びにエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸から得られる塩が挙げられる。塩の形成に好適な無機塩基の例としては、アンモニア、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの水酸化物、炭酸塩、及び炭酸水素塩が挙げられる。塩はまた、非毒性であり、かかる塩を形成するのに十分に強い塩基を含む、好適な有機塩基で形成され得る。例えば、そのような有機塩基のクラスは、メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリエチルアミンを含む、モノ-、ジ-、及びトリアルキルアミン;モノ-、ジ-、及びトリエタノールアミンを含むモノ-、ジ-、又はトリヒドロキシアルキルアミン;グリシン、アルギニン、及びリシンを含むアミノ酸;グアニジン;N-メチルグルコサミン;N-メチルグルカミン;L-グルタミン;N-メチルピペラジン;モルホリン;エチレンジアミン;N-ベンジルフェネチルアミン;トリヒドロキシメチルアミノエタン、を含み得るが、これらに限定されない。
本明細書で互換的に使用される「製剤」、「医薬組成物」、及び「組成物」は、対象への投与のための物質の組成物を指す等価用語である。
「薬学的に許容される」という用語は、対象、特にヒトの治療に適合することを意味する。
「薬剤」という用語は、生物学的活性を有し、療法において使用され得る活性剤を指す。また、「薬剤」は、「少なくとも1つの薬剤」、「化合物」、又は「少なくとも1つの化合物」と同義であり得、誘導体、類似体、塩、又はプロドラッグなどの薬剤の任意の形態を指すことができる。薬剤は、様々な形態、分子錯体の成分、及び薬学的に許容される塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、及びサリチル酸塩)中に存在し得る。「薬剤」という用語はまた、任意の医薬分子又は化合物、治療分子又は化合物、マトリックス形成分子又は化合物、ポリマー、合成分子及び化合物、天然分子及び化合物、並びにそれらの任意の組み合わせを指すことができる。
本明細書で使用される「対象」という用語は、本明細書に照らして理解されるような通常の意味を有し、治療、抑制、又は改善、観察、又は実験の対象である動物を指す。「動物」は、本明細書に照らして理解されているような通常の意味を有し、魚、甲殻類、又は爬虫類などの冷血及び温血脊椎動物及び/又は無脊椎動物、並びに特に哺乳動物を含む。「哺乳動物」は、本明細書に照らして理解されるような通常の意味を有し、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、霊長類、例えば、ヒト、サル、チンパンジー、又は類人猿を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
適切な製剤化は、選択される投与経路に依存する。本明細書に記載の化合物の製剤化及び投与のための技術は、当業者に既知である。限定するものではないが、筋肉内、皮下、動脈内、静脈内、門脈内、関節内、皮膚内、腹膜、髄内注射、髄膜内、直接心室内、腹腔内、鼻腔内、又は眼内注射などの、経腸、経口、直腸、局所、舌下、頬側、耳内、硬膜外、皮表、エアロゾル、非経口送達を含む、化合物を投与する複数の技術が当該技術分野において存在する。医薬組成物は、一般に、意図される具体的な投与経路に合わせて調整される。医薬組成物はまた、T細胞、ナチュラルキラー細胞、B細胞、マクロファージ、リンパ球、幹細胞、骨髄細胞、又は造血幹細胞などの患者又は個体から単離された細胞に投与することもできる。
医薬組成物はまた、全身的よりも局所的に、例えば、多くの場合、デポー又は持続放出製剤において化合物を、臓器、組織、がん、腫瘍、又は感染部位に直接注射することによって化合物を投与することができる。更に、標的化した薬物送達システムで、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで化合物を投与することができる。リポソームは、臓器に対して標的化され、かつ臓器、組織、がん、腫瘍、又は感染部位により選択的に取り込まれ得る。
本明細書に開示の医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、ドラジェ作製、ゲル化、乳化、封入、捕捉、又は錠剤化プロセスによって、それ自体が既知である様式で製造され得る。本明細書に記載されるように、医薬組成物で使用される化合物は、薬学的に適合する対イオンを有する塩として提供されてもよい。
本明細書で使用される場合、「担体」は、細胞、組織、及び/又は身体器官への化合物の通過、送達、及び/又は組み込みを促進する化合物、粒子、個体、半固体、液体、又は希釈剤を指す。例えば、限定するものではないが、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle、LNP)は、血流を通過する間、本明細書に記載されたような化合物又はその薬学的に許容される塩を、分解から保護する、かつ/又は肝臓などの所望の器官への送達を促進するように、本明細書に記載されたような化合物又はその薬学的に許容される塩をカプセル化することができる担体の一種である。
本明細書で使用される場合、「希釈剤」は、薬理活性はないが、薬学的に必要又は望ましい可能性がある、医薬組成物中の成分を指す。例えば、希釈剤は、製造及び/又は投与には質量が小さ過ぎる、効力のある薬物のかさ増しのために使用され得る。それはまた、注射、摂取、又は吸入によって投与される薬物を溶解させるための液体であり得る。当該技術分野において一般的な希釈剤の形態は、限定するものではないが、ヒト血液の組成を模したリン酸緩衝生理食塩水などの、緩衝水溶液である。
「賦形剤」という用語は、本明細書に照らして理解されるような通常の意味を有し、本組成物へバルク、稠度、安定性、結合能力、潤滑、崩壊能力などを提供するために、医薬組成物に添加された不活性物質、化合物、又は材料を指す。望ましい特性を有する賦形剤には、限定するものではないが、防腐剤、アジュバント、安定剤、溶媒、緩衝剤、希釈剤、可溶化剤、洗剤、界面活性剤、キレート剤、酸化防止剤、アルコール、ケトン、アルデヒド、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、塩、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム 糖、デキストロース、フルクトース、マンノース、ラクトース、ガラクトース、スクロース、ソルビトール、セルロース、血清、アミノ酸、ポリソルベート20、ポリソルベート80、デオキシコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチルフェノールエトキシレート、ベンゼトニウムクロリド、チメロサール、ゼラチン、エステル、エーテル、2-フェノキシエタノール、尿素、若しくはビタミン、又はそれらの任意の組み合わせが含まれる。医薬組成物中の賦形剤の量は、0重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、100重量%、又は前述の数のいずれか2つによって定義される範囲内の任意の重量%で見出すことができる。
本明細書で使用される「アジュバント」という用語は、免疫応答を刺激し、保護免疫の有効性を増加させる物質、化合物、又は材料を指し、免疫原性抗原、エピトープ、又は組成物と併せて投与される。アジュバントは、抗原の連続的な放出、サイトカイン及びケモカインの上方調節、投与部位での細胞動員、抗原提示細胞における抗原の取込み及び提示の増加、又は抗原提示細胞及び炎症ソームの活性化を可能にすることによって、免疫応答を改善するのに役立つ。一般的に使用されるアジュバントとしては、ミョウバン、アルミニウム塩、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム水酸化物、硫酸アルミニウムカリウム、油、鉱油、パラフィン油、水中油型エマルジョン、洗剤、MF59(登録商標)、スクアレン、AS03、α-トコフェロール、ポリソルベート80、AS04、モノホスホリル脂質A、ビロソーム、核酸、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸、サポニン、QS-21、タンパク質、フラゲリン、サイトカイン、ケモカイン、IL-1、IL-2、IL-12、IL-15、IL-21、イミダゾキノリン、CpGオリゴヌクレオチド、脂質、リン脂質、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、トレハロースジミコール酸、ペプチドグリカン、細菌抽出物、リポ多糖類、又はフロインドのアジュバント、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される任意の所与の物質、化合物、又は材料の「純度」という用語は、予想される存在量に対する物質、化合物、又は材料の実際の存在量を指す。例えば、物質、化合物、又は材料は、少なくとも80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、又は100%の純度であり得、それらの間の全ての小数を含む。純度は、限定されないが、副産物、異性体、エナンチオマー、分解生成物、溶媒、担体、ビヒクル、若しくは汚染物質、又はそれらの任意の組み合わせを含む、望ましくない不純物によって影響され得る。純度は、クロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、分光法、UV可視分光法、赤外線分光法、質量分析、核磁気共鳴、重量分析、若しくは滴定、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、測定された技術であり得る。
使用方法
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、必要とする対象又は患者を選択することに関連する。いくつかの実施形態では、患者は、PD-L1調節不全に関連する疾患又は状態の治療、抑制、改善、予防又は緩徐化を必要とする患者である。いくつかの実施形態では、PD-L1調節不全に関連するそのような疾患又は状態は、例えば、がん、HCC、ウイルス感染、又はHBVを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の疾患又は障害に対して以前に治療されたことのある対象が選択され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の疾患又は障害のリスクがあるために以前に治療されたことのある対象が選択され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の疾患又は障害の再発を発症した対象が選択され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の疾患又は障害のための治療に対する耐性が発生した対象が選択され得る。いくつかの実施形態では、前述の選択基準の任意の組み合わせを有し得る対象が選択され得る。
本明細書に開示された化合物、その薬学的に許容される塩は、既知の方法を使用して有効性及び毒性に関して評価され得る。本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の潜在的な利点の非限定的なリストには、安定性の改善、安全性プロファイルの向上、有効性の向上、標的への結合の増強、標的(例えば、がん細胞又はウイルス感染細胞)に対する特異性の向上が含まれる。
本明細書で使用される「治療する」、「治療」、「治療の」、又は「療法」という用語は、本明細書に照らして理解されるようなその通常の意味を有し、必ずしも疾患又は状態の完全治癒又は消滅を意味するものではない。本明細書で使用される(当該分野でも十分理解される)「治療する」又は「治療」という用語はまた、臨床結果を含む、対象の状態において有益な又は所望の結果を得るためのアプローチを意味する。有益な又は所望の臨床的結果としては、限定するものではないが、1つ以上の症状又は状態の緩和又は改善、疾患の程度の低下、疾患の安定化(すなわち、悪化しない)、疾患の伝達若しくは拡散の予防、疾患の進行の遅延若しくは緩徐化、疾患状態の改善若しくは緩和、疾患の再発の減少、及び部分的若しくは完全であるかどうか、かつ検出可能又は未検出であるかどうかにかかわらず寛解が挙げられる。本明細書で使用される「治療すること」及び「治療」はまた、予防的治療を含む。治療方法は、治療有効量の活性薬剤を対象に投与することを含む。投与工程は、単回投与からなり得るか、又は一連の投与を含み得る。組成物は、対象を治療するのに十分な量及び持続時間で対象に投与される。治療期間の長さは、状態の重症度、対象の年齢及び遺伝的プロファイル、活性剤の濃度、治療に使用される組成物の活性、又はそれらの組み合わせなどの様々な要因に依存する。治療又は予防に使用される薬剤の有効投与量は、特定の治療又は予防レジメンの過程にわたって増加又は減少させ得ることも理解されよう。投与量の変化は、当該技術分野で既知の標準的な診断アッセイによって生じ、自明となり得る。場合によっては、長期の投与が必要とされ得る。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、本明細書に記載の疾患又は障害を治療、抑制、改善、予防、又は緩徐化させる方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、本明細書に記載の疾患又は障害に罹患していると特定された対象に、有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物を投与することを含む。本明細書に記載の他の実施形態は、本明細書に記載の疾患又は障害を治療、阻害、改善、予防、又は緩徐化させるための薬剤の製造における、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の疾患又は障害を治療、阻害、改善、予防、又は緩徐化させるための、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、細胞若しくはウイルスを、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、あるいは有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物と接触させること、あるいはがん若しくはウイルス感染に罹患しているとして特定された対象に投与することを含み得る、がん細胞又はウイルスの複製を阻害するための方法に関する。本明細書に記載される他の実施形態は、がん細胞又はウイルスの複製を阻害するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、がん細胞又はウイルスの複製を阻害するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態では、がん細胞は、HCC細胞である。いくつかの実施形態では、ウイルスは、B型肝炎である。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、細胞増殖を阻害することが望ましい疾患に罹患していると特定された対象に、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含み得る、細胞増殖を阻害するための、例えば、がん細胞又はウイルスに感染した細胞の細胞増殖を阻害するための方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、細胞増殖を阻害する、例えば、がん細胞若しくはウイルスに感染した細胞の細胞増殖を阻害するための薬剤の製造における、有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。本明細書に記載の更に他の実施形態は、細胞増殖を阻害する、例えば、がん細胞若しくはウイルスに感染した細胞の細胞増殖を阻害するための、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態では、がん細胞は、HCC細胞である。いくつかの実施形態では、ウイルスに感染した細胞は、B型肝炎ウイルスに感染している。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、細胞を、有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の式(I)の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、細胞(例えば、がん細胞又はウイルスに感染した細胞)のアポトーシスを誘導する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、がん細胞若しくはウイルスに感染した細胞などの細胞のアポトーシスを誘導するための薬剤の製造における、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を使用することに関する。本明細書に記載の更に他の実施形態は、がん細胞又はウイルスに感染した細胞などの細胞のアポトーシスを誘導するための、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の有効量の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。いくつかの実施形態では、がん細胞は、HCC細胞である。いくつかの実施形態では、ウイルスに感染した細胞は、B型肝炎ウイルスに感染している。
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、細胞を、有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載の化合物若しくはその薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、細胞(例えば、がん細胞又はウイルスに感染した細胞)の生存能力を低下させる方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、がん細胞又はウイルスに感染した細胞などの細胞の生存率を低下させるための薬剤の製造において、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を使用することに関する。本明細書に記載の更に他の実施形態は、がん細胞又はウイルスに感染した細胞などの細胞の生存率を低下させるための、本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に記載の有効量の化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。いくつかの実施形態では、がん細胞は、HCC細胞である。いくつかの実施形態では、ウイルスに感染した細胞は、B型肝炎ウイルスに感染している。
このような疾患の処置における当業者は、試験結果から有効な治療効果のある1日あたりの量を決定し得る。有効な治療効果のある1日あたりの量は、約0.005mg/kg~50mg/kg体重、特に0.01mg/kg~50mg/kg体重、なお特に0.01mg/kg~25mg/kg体重、好ましくは約0.01mg/kg~約15mg/kg、より好ましくは約0.01mg/kg~約10mg/kg、更により好ましくは約0.01mg/kg~約1mg/kg、最も好ましくは約0.05mg/kg~約1mg/kg体重であると考えられる。
いくつかの実施形態では、有効量の本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩は、2回以上投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩は、1、2、3、4、5、6、7日毎、又は1、2、3、4週毎、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヶ月毎、又は1、2、3、4、5年毎、又は上記の2つの時間によって定義される範囲内の任意の期間若しくは組み合わせで投与され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの負荷用量及び少なくとも1つの維持用量が、対象に投与され、少なくとも1つの負荷用量は、少なくとも1つの維持用量よりも高い本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用量である。
本明細書で使用される場合、「併用療法」という用語は、2つ以上の医薬化合物/薬剤又は治療薬の組み合わせの使用を含む治療法を定義することを意図している。したがって、本出願における「併用療法」、「組み合わせ」、及び化合物/薬剤の「組み合わせて」の使用への言及は、同じ治療レジメン全体の一部として投与される化合物/薬剤を指し得る。したがって、2つ以上の化合物/薬剤のそれぞれの投与量又はタイミングは異なり得、それぞれが同時に又は異なる時間に投与され得る。したがって、組み合わせの化合物/薬剤は、同じ医薬製剤において(すなわち、一緒に)、又は異なる医薬製剤において(すなわち別々に)、連続的に(例えば、前又は後に)又は同時に投与され得る。併用療法における2つ以上の化合物/薬剤の各々はまた、投与経路に関して異なり得る。
本明細書で使用される場合、「阻害剤」という用語は、酵素又は受容体に結合し、その活性を減少及び/又は遮断する分子である酵素阻害剤又は受容体阻害剤を指す。この用語は、可逆的又は不可逆的阻害剤に関連し得る。
がんは、外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、又はホルモン療法で治療され得る。これらの言及された治療法のいずれも、併用療法として別の療法と併せて使用され得る。化学療法化合物には、限定するものではないが、アレムツズマブ、アルトレタミン、アザシチジン、ベンダムスチン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、カルモフル、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デノスマブ、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フォテムスチン、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、ヒドロキシカルバミド、イブリツモマブ、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、イキサベピロン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ネダプラチン、ネララビン、オファツムマブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、ペントスタチン、ペルツズマブ、プロカルバジン、ラルチトレキセド、ストレプトゾトシン、テガフール、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、チオグアニン、トポテカン、トシツモマブ、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、若しくはビノレルビン、又はそれらの任意の組み合わせが含まれる。
本明細書で使用される場合、「タンパク質キナーゼ阻害剤」という用語は、がん又は他の病気の治療のためのタンパク質キナーゼ、セリン/スレオニンキナーゼ、チロシンキナーゼ、又は二重特異性キナーゼの阻害剤を指す。いくつかの実施形態では、タンパク質キナーゼ阻害剤は、小分子、化合物、多糖類、脂質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、ヌクレオシド、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、核酸、又はオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、タンパク質キナーゼ阻害剤としては、限定するものではないが、アカラブルチ二ブ、アダボセルチブ、アファチニブ、アレクチニブ、アキシチニブ、ビニメチニブ、ボスチニブ、ブリガチニブ、セジラニブ、セリチニブ、セツキシマブ、コビメチニブ、クリゾチニブ、カボザンチニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、エントレクチニブ、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ホスタマチニブ、ゲフィチニブ、イブルチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レンバチニブ、レスタウルチニブ、ロルタチニブ、マシチニブ、モメロチニブ、ムブリチニブ、ネラチニブ、ニロチニブ、ニンテダニブ、オルムチニブ、オシメルチニブ、パクリチニブ、パニツムマブ、パゾパニブ、ペガプタニブ、ポナチニブ、ラドチニブ、レゴラフェニブ、ロシレチニブ、ルキソリチニブ、セルメチニブ、セマキサニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SU6656、チボザニブ、トセラニブ、トラメチニブ、トラスツズマブ、バンデタニブ、若しくはベムラフェニブ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
本明細書で使用される場合、「チェックポイント阻害剤」という用語は、免疫機能を刺激する免疫チェックポイントを標的とする免疫療法を指す。いくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、小分子、化合物、多糖類、脂質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、ヌクレオシド、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、核酸、又はオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイントは、PD-1/PD-L1チェックポイントである。いくつかの実施形態では、PD-1チェックポイントは、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、スパルタリズマブ、セミプリマブ、カムレリズマブ、シンチリマブ、チスレリズマブ、トリパリマブ、AMP-224若しくはAMP-514、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、PD-L1チェックポイント阻害剤は、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、KN035、AUNP12、CA-170、又はBMS-986189、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイントは、CTLA-4チェックポイントである。いくつかの実施形態では、CTLA-4チェックポイント阻害剤は、イピリムマブ又はトレミリムマブ、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「VEGF阻害剤」という用語は、血管内皮成長因子(VEGF)又はVEGF受容体(VEGFR)の阻害剤を指す。いくつかの実施形態では、VEGF阻害剤は、小分子、化合物、多糖類、脂質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、ヌクレオシド、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、核酸、又はオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、VEGF阻害剤は、限定するものではないが、アフリベルセプト、アキシチニブ、ベバシズマブ、ブリバニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、レンバチニブ、リンフィニブ、ニンテダニブ、パゾパニブ、ポナチニブ、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、セマキサニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、チボザニブ、トセラニブ、バンデタニブ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
本明細書で使用される場合、「抗ウイルス薬」という用語は、ウイルス感染を治療するために投与される医薬組成物を指す。いくつかの実施形態では、ウイルス感染症は、アデノウイルス、エボラウイルス、コロナウイルス、エプスタインバーウイルス(EBV)、フリードウイルス、ハンタウイルス、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトメタニューモウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、インフルエンザウイルス、日本脳炎ウイルス、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、狂犬病ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ライノウイルス、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる。
いくつかの実施形態では、抗ウイルス薬は、小分子、化合物、多糖類、脂質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、抗体、ヌクレオシド、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、核酸、又はオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、抗ウイルス薬は、インターフェロン、カプシドアセンブリ調節剤、配列特異的オリゴヌクレオチド、エントリ阻害剤、又は小分子免疫調節剤である。いくつかの実施形態では、抗ウイルス薬としては、AB-423、AB-506、ABI-H2158、ベビコルビル(ABI-HO731)、アシクロビル、アダプロミン、アデフォビル、アデフォビルジピボキシル、アラフェナミド、アマンタジン、アスナプレビル、バロキサビル、マルボキシル、ベクラブビル、ボセプレビル、ブリブジン、シドフォビル、シルプレビル、クレブジン、シタラビン、ダクラタスビル、ダノプレビル、ダサブビル、デレオブビル、ジピボキシル、エドクスジン、エルバスビル、エンテカビル、ファルダプレビル、ファムシクロビル、ファビピラビル、フィリブビル、ホミビルセン、ホスカルネット、ガリデシビル、ガンシクロビル、グレカプレビル、GLS4、グラゾプレビル、イドクスウリジン、イミキモド、IFN-α、インターフェロンα2b、JNJ-440、JNJ-6379(JNJ-56136379)、ラミブジン、ラニナミビル、レジパスビル、メリシタビン、メチサゾン、MK-608、モロキシジン、ナラプレビル、NITD008、NZ-4、オダラスビル、オムビタスビル、オセルタミビル、パリタプレビル、ペグインターフェロンα-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、ピブレンタスビル、ピモディビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、プレサトビル、ラダルブビル、ラビダスビル、レムデシビル、REP2139、REP2165、レシキモド、R07049389(RG7907)、リバビリン、リファンピシン、リマンタジン、ルザスビル、サマタスビル、セトロブビル、シメプレビル、ソホスブビル、ソリブジン、ソバプレビル、タリバビリン、テラプレビル、テルビブジン、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルアラフェナミド、トリアザビリン、トリフルリジン、トロマンタジン、ウミフェノビル、ウプリホスブビル、バラシクロビル、バルガンシクロビル、バニプレビル、ベドロプレビル、ベルパタスビル、ビダラビン、ボクシラプレビル、ザナミビル、クレブジン(cledvudine)、ANA-380/LB80380、チマルファシン(Zadaxin)、ATI-2173、VIR-2218、RG6346、JNJ-73763989(JNJ-3989)、AB-729、BB-103、ヘプクルデックス(ブレビルチド、以前の名称はMyrcludex B)、hzVSF、モルホチアジン、JNJ-56136379、EDP-514、QL-007、ABI-H3733、ZM-H1505R、B-836、VNRX-9945、GLP-26、ABI-4334、IONIS-HBVRx(GSK 3228836)、EBT107、NASVAC、GS-4774、HepTcell、VBI-2601(BRII-179)、VVX001、VTP-300、CVI-HBV-002、AIC-649、HB-110、JNJ-64300535、CARG-201、PRGN-2013、SA104、VRON-0200、セルガントリモド、RG7854、SBT-8230、YS-HBV-002、レンベルビマブ、Vir-3434、IMC-I109V、LTCR-H2-1、APG-1387、ASC42、EYP001、EDP-721、ENOB-HB-01、GV1001、CP101、DF-006、ALG-000184、ALG-010133、ALG-125097、ALG-020572、ALG-125755又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される場合、「% w/w(重量%)」又は「% wt/wt(重量%)」という用語は、本明細書に照らして理解されるようなその通常の意味を有し、組成物の総重量に対する成分又は薬剤の重量に関して100を掛けたパーセンテージを指す。本明細書で使用される「% v/v(体積%)」又は「% vol/vol(体積%)」は、本明細書の明細書で理解されるようなその通常の意味を有し、組成物の総液体体積にわたる化合物、物質、成分、又は薬剤の液体体積に関して100を掛けたパーセンテージを指す。
上述の実施形態のいくつかの態様は、本開示の範囲を決して限定するものではない以下の実施例において更に詳細に開示される。当業者であれば、上述の説明及び特許請求の範囲に記載されるように、多くの他の実施形態もまた本開示の範囲内に含まれることを理解するであろう。
以下、用語「rt」、「r.t.」又は「RT」は、室温を意味する。「h」は、時間(複数可)を意味する。「Me」は、メチルを意味する。「MeOH」は、メタノールを意味する。「Et」は、エチルを意味する。「EtOH」は、エタノールを意味する。「NaH」は、水素化ナトリウムを意味する。「NaBH(AcO)」又は「NaBH(OAc)」は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを意味する。「EtOAc」は、酢酸エチルを意味する。「TEA」又は「EtN」は、トリエチルアミンを意味する。「DCM」は、ジクロロメタンを意味する。「MeCN」又は「ACN」は、アセトニトリルを意味する。「DMF」は、ジメチルホルムアミドを意味する。「DMA」は、ジメチルアセトアミドを意味する。「Pd(dppf)Cl」は、[1.1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)を意味する。「THF」は、テトラヒドロフランを意味する。「i-PrOH」又は「iPrOH」は、2-プロパノールを意味する。「LC」は、液体クロマトグラフィを意味する。「LCMS」は、液体クロマトグラフィ/質量分析を意味する。「HPLC」は、高速液体クロマトグラフィを意味する。「分取HPLC」は、分取高速液体クロマトグラフィを意味する。「TFA」は、トリフルオロ酢酸を意味する。「RP」は、逆相を意味する。「min」は、分(複数可)を意味する。「h」は、時間(複数可)を意味する。「PE」は、石油エーテルを意味する。「v/v」は、体積当たりの体積を意味する。「Celite(登録商標)」は、珪藻土を意味する。「DMSO」は、ジメチルスルホキシドを意味する。「SFC」は、超臨界流体クロマトグラフィを意味する。「DIPE」は、ジイソプロピルエーテルを意味する。「DIPEA」又は「DIEA」は、N,N-ジイソプロピルエチルアミンを意味する。「Pd(dba)」は、トリス(ジベンジリデンアセトン)-ジパラジウムを意味する。「Pd(OAc)」は、酢酸パラジウム(II)を意味する。「AcOH」は、酢酸を意味する。「DMAP」は、4-(ジメチルアミノ)ピリジンを意味する。「t-BuOK」、「BuO」又は「KOtBu」は、カリウムtert-ブトキシドを意味する。「TLC」は、薄層クロマトグラフィを意味する。「prep-TLC」は、分取TLCを意味する。「KOAc」は、酢酸カリウムを意味する。
粗製又は部分的に精製された中間体として次の反応工程において使用された中間体について、推定されたモル量(場合によって、~(約)によって示される)が、以下に記載される反応プロトコルにおいて示されるか、あるいは理論モル量が示される。
核磁気共鳴スペクトルにおける略語の意味は、以下:s=一重線、d=二重線、dd=二重線の二重線、dt=三重線の二重線、ddd=二重線の二重線の二重線、Sept=七重線、t=三重線、m=多重線、br=幅広線、brs=幅広一重線、q=四重線のように提供される。
中間体の調製
(実施例A1)
中間体1の調製
0℃のHCOOH(16.5mL、419mmol)に、TEA(23.3mL、167.41mmol)を、0℃で滴下して添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物に、DMF(180mL)中の3-ブロモ-5-メトキシベンズアルデヒド(30g、140mmol)及びイソプロピリデンマロネート(20.1g、140mmol)を、25℃で滴下して添加した。混合物を100℃で50時間撹拌した。混合物を0℃に冷却したら、反応物を濃HCl(120mL)でクエンチし、水(800mL)で希釈した。混合物をDCM(2×400mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaOHで洗浄した(1N、2×800mL)。合わせた水相を、濃HClで、およそpH2に酸性化し、EtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×300mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体1-1(70g)をピンク色固体として得、これを更に精製することなく次の工程で使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.96(s,1H),6.91(t,J=1.9Hz,1H),6.69(s,1H),3.78(s,3H),2.95-2.88(m,2H),2.70-2.62(m,2H)。
TfOH(150mL)中の中間体1-1(70g、270mmol)の溶液を、25℃で2時間撹拌した。反応物を氷水(1500mL)の添加によって0℃でクエンチし、DCM(3×600mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO(2×800mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体1(12.6g)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.19(d,J=0.9Hz,1H),6.93(s,1H),3.94(s,3H),3.11-2.97(m,2H),2.73-2.59(m,2H)。
(実施例A2)
中間体2の調製
THF(120mL)中の化合物中間体1(3.7g、15.4mmol)の溶液に、BH-MeS(10M、2.61mL)を-10℃で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応物を氷水(200mL)の添加によって0℃でクエンチし、次いでEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCOで洗浄し(2×150mL)、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標)、20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~10% EtOAc:PE)によって精製して、白色固体として中間体2-1(3.68g)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.02(s,1H),6.85(s,1H),5.41(dd,J=4.4,7.1Hz,1H),3.86(s,3H),3.17-2.98(m,1H),2.93-2.72(m,1H),2.56-2.35(m,2H),2.15-1.93(m,1H)。
THF(350mL)中の中間体2-1(3.68g、15.1mmol)の溶液に、TsOH(782mg、4.54mmol)を25℃で添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物をHO(200mL)で希釈し、次いでEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標)、40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~5% EtOAc:PE)によって精製して、白色固体として中間体2-2(3.16g)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.26(s,1H),7.01-6.90(m,2H),6.45(td,J=1.9,5.6Hz,1H),3.88(s,3H),3.40(s,2H);
THF(60mL)中の中間体2-2(3.16g、14.0mmol)の溶液に、BH・THF(1M、42.12mL)を0℃で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応物を氷水(100mL)の添加によって0℃でクエンチし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCOで洗浄し(2×80mL)、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標)、40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~10% EtOAc:PE)により精製して、中間体2-3(2.86g)を黄色油状物として得た。
中間体2-3(2.86g)のDCM(40mL)中の溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(7.48g、17.7mmol)を25℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物をNaSO(100mL)で希釈し、DCM(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標)、12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~10% EtOAc:PE)によって精製して、中間体2(1.4g)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.08(s,1H),6.93(s,1H),3.85(s,3H),3.53(s,2H),3.40(s,2H)。
(実施例A3)
中間体3の調製
DCM(400mL)中の3-(5-ブロモ-2-クロロ-4-ピリジル)-N-メトキシ-N-メチル-プロパンアミド(27.5g、89.4mmol)の溶液に、m-CPBA(46.3g、268mmol)を0℃で添加した。混合物を35℃で16時間撹拌した。反応物を飽和Na水溶液(300mL)でクエンチし、次いでDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体3-1を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.50(s,1H),7.48(s,1H),3.67(s,3H),3.18(s,3H),3.06-2.99(m,2H),2.81-2.75(m,2H)
MeOH(150mL)中の中間体3-1(26.8g、82.8mmol)及びカルボノクロリド酸メチル(26.9g、285mmol)の溶液に、TEA(41.9g、414mmol)を0℃で滴下して添加し、混合物を0℃で1.5時間撹拌した。追加のカルボノクロリド酸メチル(26.9g、285mmol)を加え、続いてTEA(41.9g、414mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を30℃で15時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。混合物を1MのNaOH水溶液(300mL)で希釈し、EtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(2×100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体3-2を白色固体(17g、収率61%)として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.87(s,1H),4.00(s,3H),3.66(s,3H),3.19(s,3H),3.06-3.01(m,2H),2.74(br t,2H)。
THF(40mL)中の中間体3-2(3.4g、10.1mmol)の溶液に、n-BuLi(2.5M、6.04mL)を-70℃で添加した。混合物を-70℃で0.5時間撹拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(80mL)に注いで、次いでEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×80mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体3を白色固体(1.45g、収率73%)として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.03(s,1H),4.11(s,3H),3.20-2.97(m,2H),2.79-2.52(m,2H)。
(実施例A4)
中間体4の調製
DMF(30mL)中の5-ブロモ-2-クロロ-ピリジン-4-オール(3g、14.4mmol)、2-ブロモ-N-メトキシ-N-メチル-アセトアミド(3.93g、21.6mmol)及びKCO(5.97g、43.2mmol)の混合物を、60℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体4-1(3.5g)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.38(s,1H),6.73(s,1H),4.99(s,2H),3.80(s,3H),3.26(s,3H)。
DCM(50mL)中の中間体4-1(2g、6.46mmol)、m-CPBA(6.69g、38.8mmol)の混合物を、55℃で16時間撹拌した。粗製混合物を、飽和Na水溶液(100mL)に注ぎ、次いでDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体4ー2(1g、収率48%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.50(s,1H),6.93(s,1H),4.99(s,2H),3.80(s,3H),3.25(s,3H)。
MeOH(20mL)中の中間体4-2(1.7g、5.22mmol)及びカルボノクロリド酸メチル(1.21mL、15.67mmol)の溶液に、TEA(1.59g、15.7mmol、2.18mL)を0℃で滴下して添加した。添加後、混合物を20℃で1時間撹拌した。追加のカルボノクロリド酸メチル(1.21mL、15.67mmol)を20℃で添加し、次いでTEA(2.18mL、15.67mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を20℃で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残渣をHO(40mL)で希釈し、次いでEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体4-3(1.3g、収率73%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.44(s,1H),4.96(s,2H),4.01(s,3H),3.79(s,3H),3.25(s,3H)。
THF(15mL)中の中間体4-3(1.3g、3.83mmol)の溶液に、n-BuLi(2.5M、2.30mL)をN下、-70℃で添加した。混合物を-70℃で1時間撹拌した。反応物を、0℃で飽和NHCl水溶液(10mL)を加えてクエンチし、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体4(534mg、収率70%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.75(s,1H),4.72(s,2H),4.12(s,3H)。
(実施例A4a)
中間体4aの調製
MeCN(20mL)中の中間体3(500mg、2.53mmol)及びNaI(1.14g、7.59mmol)の混合物に、クロロ-トリメチル-シラン(963μL、7.59mmol)を0℃で滴下して添加した。混合物を85℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、中間体4a-1(460mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z CClNOについての計算値[M+H]184.0、実測値184.2.
中間体4a-1(460mg、2.51mmol)及び1-ブロモ-2-メトキシ-エタン(471μL、5.01mmol)のDMF(15mL)中の溶液に、KCO(693mg,5.01mmol)を加えた。混合物を、50℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、中間体4a(150mg)を褐色油状物として得た。MS:ES m/z C1113ClNOについての計算値[M+H]242.1、実測値242.0。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.02(s,1H),4.71-4.55(m,2H),3.87-3.73(m,2H),3.46(s,3H),3.17-3.03(m,2H),2.80-2.64(m,2H)。
(実施例A4b)
中間体4b、4b-A及び4b-Bの調製
中間体3(250mg、1.27mmol)及びKOH(781mg、13.9mmol)のMeOH(10mL)中の溶液を、0℃で30分間撹拌した。反応混合物に、[アセトキシ(フェニル)-λ-ヨーダニル]アセテート(488.97mg、1.52mmol、1.2当量)を加えた。得られた溶液を0℃で1時間撹拌し、続いて25℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗製中間体4b-1(1.3g)を黒色固体として得た。MS:ES m/z C1114ClNOについての計算値[M+H]260.1、実測値260.0;
粗製中間体4b-1(1.3g)のTHF(10mL)及びHO(8mL)中の溶液に塩酸(HO中12M、417μL)を添加した。混合物を、20℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈した。有機層をNaHCO水溶液(20mLx3)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、中間体4b(350mg)を、褐色固体として得た。MS:ES m/z CClNOについての計算値[M+H]214.0、実測値213.9。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.04(s,1H),4.49(dd,J=4.9,7.8Hz,1H),4.12(s,3H),3.49(dd,J=7.8,17.6Hz,1H),2.96(ddd,J=0.7,5.0,17.6Hz,1H)
中間体4b(350mg)をSFC(カラム:機器:SFC-80;カラム:DAICEL CHIRALCEL OX(250mm30mm、10um);条件:0.1%NHO ETOH;開始B:25;終了B:25;流速(mL/分):70;注入:60)によって分離して、中間体4b-A(130mg、99.6%ee)を得た。MS:ES m/z CClNOについての計算値[M+H]214.0、実測値213.9。中間体4b-B(145mg、98.9%ee)を褐色固体として得た。MS:ES m/z CClNOについての計算値[M+H]214.0、実測値213.9。
(実施例A4c)
中間体4cの調製
中間体4b(100mg、468μmol)、O-ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(112mg、702μmol)及びNaOAc(115mg、1.40mmol)のEtOH(3mL)中の混合物を、45℃で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体4c-1(100mg)を黄色液体として得た。
中間体4c-1(88mg)のTHF(2mL)中の溶液に、ボラン(THF中1M 828μL)を10℃で添加した。次いで、反応混合物を50℃で16時間撹拌した。反応混合物を1NのNaOHの添加によりクエンチし、次いで酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、中間体4c(32mg)を褐色固体として得た。MS:ES m/z C12ClNについての計算値[M+H]215.1、実測値214.9。
(実施例A4d)
中間体4dの調製
中間体3(300mg,1.52mmol)のMeOH(3mL)中の溶液に、1-(クロロメチル)-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンジテトラフルオロボラート(1.61g、4.55mmol)を加えた。得られた混合物を85℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、粗製中間体4d(310mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z CClFNOについての計算値[M+H]216.1、実測値216.0。
(実施例A4e)
中間体4eの調製
中間体3(2g、10.12mmol)及びMeI(7.18g、50.60mmol、3.15mL、5当量)のTHF(20mL)中の溶液に、LiHMDS(1M、20.24mL、2当量)を-20℃でゆっくりと添加した。混合物を-15℃で1時間撹拌し、次いで反応物を15℃に加温し、2時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl(20mL)を添加することによって0℃でクエンチし、次いで、HO(50mL)で希釈し、EtOAc(3×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、黄色油状物として中間体4e-1(70mg)、MS:ES m/z C1011ClNOについての計算値[M+H]212.0、実測値211.9;黄色油状物として中間体4e-2(300mg)、MS:ES m/z C1011ClNOについての計算値[M+H]212.0、実測値211.9;及び黄色油状物として中間体4e-3(1.05g)、MS:ES m/z C1113ClNOの計算値[M+H]226.1、実測値226.0を得た。
(実施例A5)
中間体5-1a及び5-1bの調製
EtOH(20mL)中の中間体3(1.45g、7.34mmol)及び(5S)-5-(アミノメチル)ピロリジン-2-オン塩酸塩(2.21g、14.7mmol)の混合物を、20~45℃で1時間撹拌した。NaBHCN(1.38g、22mmol)を20℃で混合物に添加した。混合物を20~45℃で15時間撹拌し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をHO(80mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×80mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体5-1(2.2g、純度92%)を黄色油状物として得た。
中間体5-1を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×50mm、10μm)、移動相:A:CO;B:IPA(0.1%NH・HO);グラジエント:55%B;流速(mL/分):140;注入:300分(1注入当たり3mL、サイクル時間:約6.8分);カラム温度:40℃)で更に分離して、純粋なエナンチオマー中間体5-1a及び中間体5-1bを得た。中間体の絶対キラル中心は、中間体5-1bの単結晶構造に基づいて帰属される。
SFCを用いて、中間体5-1a(800mg)を黄色油状物として得た。Rt=3.44分(SFC分析装置:CAS-QD-ANA-SFC-SD(DAD検出器を備えたAgilent 1260);メソッド:カラム:Chrialpak IC-3 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:CO中40%のIPA(0.05%);流速:2.8mL/分カラム温度:40℃)。H NMR(400MHz,CDOD)δ6.96(s,1H),4.51(dd,J=3.9,7.7Hz,1H),3.98(s,3H),3.91-3.80(m,1H),3.61(q,J=7.1Hz,1H),3.18-3.02(m,1H),2.95-2.74(m,3H),2.52-2.40(m,1H),2.39-2.25(m,3H),2.08(tdd,J=4.4,8.9,13.4Hz,1H),1.92-1.76(m,1H)。
SFCを用いて、中間体5-1b(1.14g)を黄色固体として得た。Rt=4.74分(SFC分析装置:CAS-QD-ANA-SFC-SD(DAD検出器を備えたAgilent 1260)メソッド:カラム:Chrialpak IC-3 100×4.6mm I.D.、3μm、移動相:CO中40%のIPA(0.05%);流速:2.8mL/分 カラム温度:40℃)。H NMR(400MHz,CDOD)δ6.91(s,1H),4.37(dd,J=4.8,7.5Hz,1H),3.96(s,3H),3.86-3.74(m,1H),3.05(ddd,J=5.9,8.8,17.1Hz,1H),2.89-2.68(m,2H),2.59(dd,J=7.1,11.9Hz,1H),2.46-2.19(m,4H),1.97(tdd,J=5.3,8.4,13.5Hz,1H),1.89-1.72(m,1H)。
中間体5-1bのギ酸塩の単結晶が得られた。結晶は、以下の寸法:0.30×0.04×0.04mmを有する無色針状結晶であった。結晶構造の対称性は、以下のパラメータ:a=20.8793(7)Å、b=5.8084(2)Å、c=28.1836(9)Å、α=90°、β=102.238(3)°、γ=90°、V=3340.3(2)Å3、Z=8、Dc=1.359g/cm3、F(000)=1440.0、μ(CuKα)=2.236mm-1、及びT=149.99(10)Kを有する単斜晶空間群P2に帰属された。図1A及び図1Bは、中間体5-1bのギ酸塩の絶対配置構造及びORTEP結晶構造を示す。
表A-1中の中間体を、中間体5-1a及び5-1bを調製するために記載される同様の方法論を使用して調製した。
SFCメソッドE:カラム:UniChiral ND 100×4.6mm I.D.、5μm;移動相:A:CO;B:iso-プロパノール(0.05%DEA);グラジエント:4.5分間で5%から40%のB、0.5分間40%を保持、次いで1分間5%のBを保持;流速:2.8mL/分;カラム温度:40℃。
SFCメソッドF:カラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:4.5分で5%から40%のB、40%を2.5分間保持、次いで5%のBを1分間保持;流速:2.8mL/分;カラム温度:40℃。
SFCメソッドG:カラム:Chiralpak AD-3 50×4.6mm I.D.、3μm。移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:2.5分間で5%から40%のB、0.5分間40%を保持、次いで1分間5%のBを保持;流速:4mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドH:カラム:Lux Cellulose-2 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:IPA(0.05% DEA);グラジエント:4.5分で5%から40%のB、40%を2.5分間保持、次いで5%のBを1分間保持;流速:2.5mL/分;カラム温度:40℃。
SFCメソッドI:カラム:Chiralpak AY-3 50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:IPA(0.05% DEA);グラジエント:2.5分間で5%から40%のB、0.5分間40%を保持、次いで1分間5%のBを保持;流速:4mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドJ:カラム:Chiralpak AY-3 50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:2.5分間で5%から40%のB、0.5分間40%を保持、次いで1分間5%のBを保持;流速:4mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドK:カラム:(S,S)-Whelk-0-1.8 50×4.6mm I.D.、1.8μm;移動相:A:CO;B:メタノール(0.05%DEA);グラジエント:2分間で10%から40%のB、1分間40%を保持、次いで1分間5%のBを保持;流速:2.8mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドL:カラム:Lux Cellulose-2 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:IPA(0.05% DEA);グラジエント:4.5分で5%から40%のB、次いで5%のBを2.5分間保持、次いで5%のBを1分間保持;流速:2.5mL/分;カラム温度:40℃。
SFCメソッドM:カラム:MChiral NS-3 100×4.6mm I.D.、3μm 移動相:A:CO2 B:IPA(0.05% DEA)グラジエント:2分で5%から40%のB、40%を1分間保持、次いで5%のBを1分間保持 流速:2.8mL/分;カラム温度:35℃;
SFCメソッドN:カラム:Chiralcel OJ-3 100×4.6mm I.D.、3μm移動相:A:CO2 B:エタノール(0.05% DEA)グラジエント:2分で5%から40%のB、40%を1分間保持、次いで5%のBを1分間保持;流速:2.8mL/分;カラム温度:35℃;
SFCメソッドO:カラム:Chiralpak AS-3 50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:2.5分間で5%から40%のB、次いで40%のBを0.5分間、次いで5%のBを1分間;流速:4mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドP:カラム:Chrialpak IG 50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO;B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:2.5分間で5%から40%のB、次いで40%のBを0.5分間、次いで5%のBを1分間;流速:4mL/分;カラム温度:35℃。
SFCメソッドQ:カラム:Chiralpak IC-3 50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:エタノール(0.05%DEA);グラジエント:2.5分間で20%から40%のB、40%のBを0.5分、次いで20%のBを1分間;流速:mL/分;カラム温度:35℃。
(実施例A6)
中間体7-1の調製
中間体3(500mg、2.53mmol)のEtOH(6mL)中の溶液に、3-ヒドロキシアゼチジン塩酸塩(416mg、3.80mmol)を添加した。混合物を50℃で1時間撹拌した。NaBHCN(477mg、7.59mmol)を25℃で混合物に添加した後、得られた混合物を50℃で15時間撹拌して、黄色混合物を得た。反応物をHO(30mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、中間体7-1(280mg、収率39%、純度90%)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C1216ClNについての計算値[M+H]255.1、実測値255.0。
適切な出発物質を使用して、中間体7-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-2に示す中間体を調製した。
(実施例7)
中間体8-1の調製
2-クロロ-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(2.1g、8.28mmol)、1,3-ジブロモ-2-クロロベンゼン(4.48g、16.6mmol)、Pd(dppf)Cl(606mg、828μmol)及びKCO(3.43g、24.9mmol)のジオキサン(25mL)及びHO(2.5mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で2時間撹拌した後、反応物をHO(30mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体8-1(1.4g)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C12BrClNについての計算値[M+H]315.9、実測値316.0。
適切な出発物質を使用して、中間体8-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-3に示す中間体を調製した。
(実施例A8)
中間体10-1の調製
化合物中間体8-1(300mg、946μmol)及び1,3-ジメチル-2,4-ジオキソピリミジン-5-カルボン酸(145mg、789μmol)のMeCN(4mL)中の溶液に、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH、443mg、1.58mmol)及びN-メチルイミダゾール(NMI、157.16μL、1.97mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌した。反応物をHO(20mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体9-1(420mg、粗製)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C1914BrClNaについての計算値[M+Na]504.0、実測値504.0。
粗製中間体9-1(420mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(132mg、521μmol)、KOAc(128mg、1.30mmol)及びPd(dppf)Cl(31.8mg、43.5μmol)のジオキサン(3mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標);4g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~50% EtOAc:PE)により精製して、中間体10-1(330mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C2527BClについての計算値[M+H]530.1、実測値530.1。
(実施例A8a)
中間体9-2の調製
中間体8-2(850mg、2.87mmol)及び1,3-ジメチル-2,4-ジオキソピリミジン-5-カルボン酸(580mg、3.15mmol)のMeCN(8mL)中の溶液に、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH)(1.61g、5.73mmol)及びN-メチルイミダゾール(NMI)(571μL、7.16mmol)を添加した。反応混合物を50℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、粗生成物をEtOAc(30mL)を用いて25℃で10分間摩砕した。固体残渣を濾過し、乾燥させて、中間体9-2(1g)を白色固体として得た。
適切な出発物質を使用して、中間体9-2の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-4に示す中間体を調製した。
(実施例A8b)
中間体10-2の調製
中間体9-2(1.0g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(823mg、3.24mmol)、KOAc(636mg、6.48mmol)及びPd(dppf)Cl(158mg、216μmol)のジオキサン(10mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュカラムにより精製して、中間体10-2(780mg)を白色固体として得た。MS:ES m/z C2630BClNについての計算値[M+H]510.2、実測値510.0。
適切な出発物質を使用して、中間体10-2の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-5に示す中間体を調製した。
(実施例A9)
中間体12-1の調製
中間体8-1(200mg、631μmol)、4-クロロ-2-メチルピリド[3,2-d]ピリミジン(113mg、631μmol)及びHCl/ジオキサン(4M、156μL)のt-BuOH(3.5mL)中の混合物を、100℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、これをEtOAc(20mL)で摩砕して、中間体11-1(211mg、粗製)をオフホワイトの固体として得た。MS:ES m/z C2014BrClについての計算値[M+H]459.0、実測値458.9。
中間体11-1(100mg,217μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(166mg、652μmol)、KOAc(597mg、6.08mmol)及びPd(dppf)Cl(15.9mg、21.7μmol)のジオキサン(2.5mL)中の混合物を脱気し、N雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。DMF(1mL)を混合物に添加した後、得られた混合物をN雰囲気下、110℃で3時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mL)とHO(50mL)との間で分配した。有機層を分離し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体12-1(244mg、粗製)を褐色固体として得た。MS:ES m/z C2626BClについての計算値[M+H]507.1、実測値507.1。
適切な出発物質を使用して、中間体12-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-6に示す中間体を調製した。
(実施例A10)
中間体13-1の調製
5-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリジン-2-カルボン酸メチル(800mg、3.82mmol)及び3-ブロモ-2-クロロアニリン(790mg、3.82mmol)のTHF(6mL)中の溶液に、t-BuOK(644mg、5.74mmol)を加えた。混合物を20℃で16時間撹拌して、黄色溶液を得た。混合物のpHを、NHCl水溶液で約7であるように調整した後、混合物を、HO(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体13-1(950mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C1513BrClNについての計算値[M+H]383.0、実測値382.9。
(実施例A11)
中間体14-1の調製
ジオキサン(400mL)中の1,3-ジブロモ-2-クロロ-ベンゼン(50g、185mmol)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(93.9g、370mmol)の混合物に、KOAc(90.76g、924.73mmol、5当量)及びPd(dppf)Cl(13.53g、18.49mmol、0.1当量)を、N下、25℃で添加した。混合物を110℃で12時間撹拌した。混合物を蒸発させ、水(500mL)で希釈した。混合物をMTBE(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を蒸発させて、粗生成物を得た。粗生成物をMeOH(150mL)で摩砕して、中間体14-1(41.31g、収率61%)を白色固体として得た。H NMR:(400MHz,CDCl)δ7.59(d,J=7.2Hz,2H),7.13(t,J=7.2Hz,1H),1.29(s,24H)。
(実施例A12)
中間体15-1の調製
中間体13-1(950mg、2.35mmol)、中間体14-1(2.57g、7.05mmol)及びPd-118(153mg、235μmol)、KPO(1.50g、7.05mmol)のジオキサン(10mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌して、黒色混合物を得た。LC-MSは、中間体13-1が完全には消費されていないことを示した。混合物に、追加の中間体14-1(2.57g、7.05mmol)、Pd-118(153mg、235μmol)、KPO(1.50g、7.05mmol)及びジオキサン(10mL)を加えた。混合物を脱気し、Nでパージし(3回)、次いで混合物をN下、110℃で4時間撹拌した。反応物をHO(30mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、中間体15-1(550mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C2728BClについての計算値[M+H]541.1、実測値541.1。
(実施例A13)
中間体17-1の調製
中間体15-1(127mg、236μmol)、中間体7-1(50mg、196μmol)、Pd-118(12.8mg、19.6μmol)及びKPO(125mg、589μmol)のジオキサン(3mL)及びHO(0.3mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、110℃で2時間撹拌して、黒色混合物を得た。反応物をHO(30mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、中間体16-1(35mg)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C3331Clについての計算値[M+H]633.2、実測値633.1。
中間体16-1(20mg)のTHF(0.7mL)中の混合物に、HO(0.6mL)及びHCl水溶液(12M、0.2mL)を加え、次いで、混合物を20℃で2時間撹拌して、黄色溶液を得た。混合物をTHF(30mL)で希釈し、次いで濃縮して、中間体17-1(15mg、粗製)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C3127Clについての計算値[M+H]589.1、実測値589.1。
(実施例A14)
中間体18-1の調製
ジオキサン(3mL)及びHO(0.3mL)の溶媒混合物に、中間体10-1(150mg、283μmol)、中間体3(56mg、283μmol)、KPO(180mg、849μmol)及びPd(dppf)Cl(21mg、29μmol)を添加した。反応混合物を脱気し、Nでのパージを3回行った。次いで、反応混合物をN雰囲気下で110℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して中間体18-1(27mg)を白色固体として得た。MS:ES m/z C2823Clについての計算値[M+H]565.1、実測値565.3;H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.50(s,1H),8.58(d,J=8.3Hz,1H),8.53(s,1H),7.68(dd,J=1.3,7.6Hz,1H),7.46(t,J=7.6Hz,1H),7.42-7.32(m,3H),7.12-7.06(m,1H),4.16(s,3H),3.59(s,3H),3.46(s,3H),3.20-3.12(m,2H),2.79-2.70(m,2H)。
適切な出発物質を使用して、中間体18-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、表A-7に示す中間体を調製した。
化合物の調製
(実施例1)
化合物A-1の調製
中間体10-1(60mg)、中間体5-1b(26mg、87.1mol)、KPO(50.4mg、238μmol)及びPd-118(5.2mg、7.9μmol)のジオキサン(2mL)及びHO(0.2mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌して、黒色混合物を得た。反応物をHO(20mL)でクエンチし、次いでEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、化合物A-1(15.7mg、純度98%)を白色固体として得た。
(実施例1a)
化合物A-2の調製
化合物中間体10-2(240mg)、中間体5-1b(107mg、363μmol)、ジ-tert-ブチル(シクロペンチル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(Pd-118、22mg、33μmol)及びKPO(210mg、989μmol)のジオキサン(2.5mL)及びHO(0.25mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物A-2(56mg)を、オフホワイトの固体として得た。
適切な出発物質を使用して、化合物A-2の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、以下の表1に示す化合物を調製した。
(実施例2)
化合物B-1の調製
中間体12-1(64mg、126μmol)、中間体5-1b(18mg、63μmol)、Pd(dppf)Cl(4.62mg、6.31μmol)及びKPO(40mg、189μmol)のジオキサン(1mL)及びHO(0.1mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、110℃で4.5時間撹拌した後、混合物を濾過し、濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物B-1(8.8mg)を黄色固体として得た。
適切な出発物質を使用して、化合物B-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、以下の表2に示す化合物を調製した。
(実施例3)
化合物C-1の調製
中間体17-1(37mg、62.8μmol)及び2-アミノエタン-1-オール(5.7μL、94.2μmol)のMeOH(2mL)中の混合物を20℃で0.5時間撹拌した。NaBHCN(11.8mg、188μmol)を混合物に添加した後、反応混合物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、HO(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCによって精製して、化合物C-1(11mg)を黄色固体として得た。
(実施例3a)
化合物D-1の調製
中間体18-1100mg、177μmol)、3-メトキシアゼチジン塩酸塩(44mg、354μmol)及びNaBHCN(33mg、531μmol)のEtOH(2mL)中の混合物を、50℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物D-1(23mg)をオフホワイトの固体として得た。
適切な出発物質を使用して、化合物D-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、以下の表3に示す化合物を調製した。
(実施例3b)
化合物E-1の調製
化合物A-2(120mg)のTHF(3mL)中の溶液に、KCO(46mg、336μmol)及びクロロギ酸エチル(40μL、420μmol)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物E-1(17mg、純度99%)を黄色固体として得た。
適切な出発物質を使用して、化合物E-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、以下の表4に示す化合物を調製した。
(実施例3c)
化合物F-1の調製
化合物A-2(75mg、117μmol)及び炭酸=(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イル)メチル=4-ニトロフェニル(69mg、233μmol)のDMF(1mL)中の溶液に、TEA(49μL、350μmol)を加えた。混合物を60℃で48時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより2回精製して、化合物F-1(3.0mg、純度96%)を白色固体として得た。
(実施例3d)
化合物G-1の調製
化合物D-16(80mg、105μmol)のDCM(2mL)中の溶液に、TFA(2mL)を加えた。混合物を20℃で0.5時間撹拌して、無色溶液を得た。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物G-1(6.27mg、純度97%)を白色固体として得た。
(実施例3e)
化合物H-1の調製
化合物G-140mg、61μmol)のDCM(2mL)中の溶液に、KOH(10mg、181μmol)及び無水酢酸(6.0μL、60μmol)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌して、黄色溶液を得た。混合物を減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物H-1(9.48mg)を白色固体として得た。
(実施例3f)
化合物I-1の調製
中間体5-1b(50mg、169μmol)及びパラホルムアルデヒド(15mg、507μmol)のEtOH(1mL)中の混合物を50℃で15時間撹拌した。NaBHCN(53mg、845μmol)を添加した後、混合物を50℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取TLCによって精製して、中間体I-1-1(30mg)を液体として得た。MS:ES m/z C1521ClNについての計算値[M+H]310.1、実測値310.1。
中間体I-1-1(30mg)、中間体10-2(54mg、107μmol)、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(6.3mg、9.68μmol)、KCO(40mg、291μmol)のジオキサン(2mL)及びHO(0.2mL)中の混合物を脱気し、次いでNでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物I-1(2.4mg)をオフホワイトの固体として得た。
(実施例3g)
化合物J-1の調製
化合物A-87(90mg、139μmol)とHCl酸(HO中12M、1mL)及びAcOH(1mL)との混合物を、20℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物J-1(12mg)をオフホワイトの固体として得た。
適切な出発物質を使用して、化合物J-1の調製に使用したものと類似の反応プロトコルによって、以下の表5に示す化合物を調製した。
(実施例3h)
化合物K-1a及びK-1bの調製
中間体18-4(50mg、88.81μmol)のMeOH(1mL)中の溶液に、(5S)-5-(アミノメチル)ピロリジン-2-オンHCl塩(20mg、133μmol)を加えた。混合物を50℃で13時間撹拌した。混合物にNaBHCN(17mg、266μmol)を20℃で添加した。混合物を50℃で3時間撹拌した。混合物を濾過して濾液を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物K-1a(3.3mg)を白色固体として、化合物K-1b(3.81mg)を白色固体として得た。
(実施例3i)
化合物L-1a及びL-1bの調製
3-ブロモ-4-フルオロ-2-メチルアニリン(390mg、1.91mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.21g、4.78mmol)、Pd(dppf)Cl(140mg、191μmol)及びAcOK(563mg、5.73mmol)のジオキサン(10mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物を、N雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体L-1-4(390mg)を得た。MS:ES m/z C1320BFNOについてm/zの計算値[M+H]252.1、実測値252.3。
中間体L-1-4(390mg)、1,3-ジブロモ-2-クロロベンゼン(840mg、3.11mmol)、Pd(PPh(180mg、155μmol)及びCsF(708mg、4.66mmol)のジオキサン(5mL)及びHO(0.5mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体L-1-3(190mg)を黄色液体として得た。MS:ES m/z C1311BrClFNについての計算値[M+H]314.0、実測値314.0。
中間体L-1-3(190mg)及び1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ピリミジンカルボン酸(167mg、906μmol)のMeCN(3mL)中の溶液に、クロロ-N,N,N’,N’-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート(TCFH、339mg、1.21mmol)及びN-メチルイミダゾール(NMI、124mg、1.51mmol)を加えた。混合物を50℃で16時間撹拌して、黄色混合物を得た。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを酢酸エチルにより25℃で1時間摩砕して、中間体L-1-2(130mg)を白色固体として得た。MS:ES m/z C2017BrClFNについての計算値[M+H]480.0、実測値480.0。
中間体L-1-2(130mg、270μmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(172mg、676μmol)、Pd(dppf)Cl(20mg、27μmol)及びKOAc(80mg、811μmol)のジオキサン(5mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体L-1-1(230mg)を黄色液体として得た。MS:ES m/z C2629BClFNについての計算値[M+H]528.2、実測値528.3。
中間体L-1-1(76mg、144μmol)、中間体5-2a(37mg、120μmmol)、KCO(50mg、360μmol)、及びPd-118(7.8mg、12μmol)のジオキサン(1.5mL)及びHO(0.15mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で3時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物L-1(34mg、純度99%)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C3534ClFNについての計算値[M+H]673.23、実測値673.6。
化合物L-1(10mg)をSFC(機器:SFC-80;カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm30mm、10um);条件:A:CO;B:0.1% NHO ETOH;開始B:60;終了B:60;流速(mL/分):80;注入:90。)によって分離して、化合物L-1a(2.46mg、純度98%、96%ee)及び化合物L-1b(2.95mg、純度98%、100%ee)を白色固体として得た。
(実施例3j-1)
化合物M-1a及びM-1bの調製
2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(3.80g、16.3mmol)及び1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ピリミジンカルボン酸(3g、16.29mmol)のMeCN(30mL)中の溶液に、クロロ-N,N,N’,N’-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(TCFH、9.14g、32.6mmol)及びN-メチルイミダゾール(NMI、3.34g、40.73mmol、3.25mL)を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをEtOAc(30mL)を用いて25℃で10分間摩砕して、中間体M-1-4(4.5g)を白色固体として得た。
中間体M-1-4(3.5g、8.77mmol)、3-ブロモ-2-クロロ-4-フルオロベンゼンアミン(1.97g、8.77mmol)、K2CO3(3.63g、26.3mmol)及びPd(dppf)Cl(641mg、877μmol)のジオキサン(35mL)及びHO(3.5mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体M-1-3(2.2g)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C2019ClFNについての計算値[M+H]417.0、実測値417.1。
中間体M-1-3(1.7g、4.08mmol)のMeCN(15mL)中溶液に、CuBr(878mg、6.12mmol)及び亜硝酸イソペンチル(956mg、8.16mmol)を加えた。混合物を40℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、中間体M-1-2(1.2g)を黄色固体として得た。
中間体M-1-2(1.49g、3.10mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(866mg、3.41mmol)、KOAc(913mg、9.30mmol)及びPd(dppf)Cl(227mg、310μmol、0.1当量)のジオキサン(15mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮して残渣を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~50%酢酸エチル/石油エーテルグラジエントの溶離液、60mL/分)によって精製して、中間体M-1-1(1.1g、収率43.99%、純度70%)を黄色固体として得た。MS:ES m/z C2629BClFNについての計算値[M+H]528.2、実測値528.1。
中間体M-1-1(211mg)、中間体5-2a(80mg、260μmol)、KCO(108mg、780μmol)及びPd-118(16.9mg、26μmol)のジオキサン(2mL)及びHO(0.2mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物M-1(45mg)を白色固体として得た。MS:ES m/z C3535ClFNについての計算値[M+H]673.2、実測値673.5。
化合物M-1(45mg)をSFC(機器:SFC-80;カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm30mm、10um);条件:A:CO;B:0.1% NHO EtOH;開始B:60;終了B:60;流速(mL/分):80;注入:90)によって分離した。分離したピークを分取HPLC、カラム:Xtimate C18 10030mm10um;条件:水(0.225%FA)-ACN;開始B:25、終了B:55、グラジエント時間(分):10;100%B保持時間(分):2;注入:1)によって精製して、化合物M-1a(4.77mg、100%ee、>99%純度)及び化合物M-1b(5.01mg、99%ee、>99%純度)を白色固体として得た。
(実施例3j-2)
化合物M-2a及びM-2bの調製
中間体M-1-1(150mg、284μmol)、中間体5-5b(60mg、237μmol)、KCO(98mg、711μmol)及びPd-118(15mg、24μmol)のジオキサン(2mL)及びHO(0.2mL)中の溶液を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で3時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物M-2(32mg)をオフホワイトの固体として得た。MS:ES m/z C3231ClFNについての計算値[M+H]621.2、実測値620.5。
化合物M-2(32mg)を、SFC(機器:SFC-80;カラム:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm30mm、10um);条件:A:CO;B:0.1% NHO EtOH;開始B:30;終了B:30;流速(mL/分):70;注入:90)により分離して、化合物M-2a(7.5mg、94.5%ee、純度96%)を白色固体として、化合物M-2b(6.6mg、97.3%ee、純度96%)を白色固体として得た。
(実施例3j-3)
化合物M-3a及びM-3bの調製
中間体M-1-1(151mg)、中間体5-1b(55mg、186μmmol)、KCO(77mg、558μmol)、及びPd-118(12mg、18.6μmol)のジオキサン(2mL)及びHO(0.2mL)中の混合物を脱気し、Nでパージした(3回)。混合物をN雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLCにより精製して、化合物M-3(80mg)を褐色固体として得た。MS:ES m/z C3435ClFNについての計算値[M+H]661.2、実測値661.2。
化合物M-3(80mg)をSFC(機器:SFC-80;カラム:カラム:DAICEL CHIRALPAK OD(250mm×30mm、10um);条件:A:CO;B:0.1% NHO MeOH;開始B:60;終了B:60;流速(mL/分):80;注入:150)によって分離した。2つの別個のピークを分取HPLCにより再精製して、化合物M-3a(16.5mg、96.38%ee、99.76%純度)及び化合物M-3b(6.5mg、96.98%ee、99.71%純度)を白色固体として得た。
(実施例4)
更なる化合物
実施形態145~147及び以下で提供されるものを含む他の化合物は、本明細書に記載されるものと同様の手順を適用して調製することができる。
(その薬学的に許容される塩を含む)。
(実施例A)
LCMS(液体クロマトグラフィ/質量分析)
高速液体クロマトグラフィ(HPLC)測定は、LCポンプ、ダイオードアレイ(diode-array、DAD)又はUV検出器、及びそれぞれのメソッドで指定されたカラムを使用して行われた。必要であれば、更なる検出器を含めた(以下のメソッドの表を参照のこと)。カラムからの流れは、大気圧イオン源で構成された質量分析計(Mass Spectrometer、MS)に送られた。化合物の整数モノアイソトピック分子量(MW)の同定を可能にするイオンを得るために、調整パラメータ(例えば、走査範囲、滞留時間)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。データ取得は、適切なソフトウェアを用いて行った。化合物は、それらの実験的保持時間(Rt)及びイオンによって記載される。データの表において異なって特定されていない場合、報告された分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M-H](脱プロトン化分子)に対応する。化合物が直接イオン化可能でなかった場合、付加物のタイプが特定される(すなわち、[M+NH、[M+Na]、[M+HCOO]など)。複数の同位体パターン(Br、Cl)を有する分子について、報告される値は、最も低い同位体質量について得られた値である。全ての結果は、使用したメソッドに一般的に関連する実験的不確実性を伴って得られた。以下、「SQD」は、シングル四重極検出器、「MSD」は、質量選択検出器、「RT」は、室温、「BEH」は、架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッド、「DAD」は、ダイオードアレイ検出器、「HSS」は、高強度シリカ、「Q-T」は、四重極飛行時間型質量分析計、「CLND」は、化学発光窒素検出器、「ELSD」は、蒸発光走査検出器を意味する。
流速はmL/分で表される。カラム温度(T)(℃)、実行時間(分)
保持時間(R)(分)、LC/MS:表示なしで、質量は[M+H]に対応している。
(実施例B)
核磁気共鳴分光法
多くの化合物について、H NMRスペクトルを、360MHzで動作するBruker DPX-360、600zで動作するBruker Avance 600、400MHzで動作するBruker Avance 400、又は400MHzで動作するVarian 400MR分光計で記録した。溶媒として、クロロホルム-d(ジュウテリウム化クロロホルム、CDCl)及び/又はDMSO-d(ジュウテリウム化DMSO、ジメチル-dスルホキシド)を使用した。化学シフト(d)は、内部標準として使用したテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で報告される。
化合物A-1:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.48(s,1H),8.57(dd,J=1.4,8.3Hz,1H),8.53(s,1H),7.63(d,J=7.9Hz,1H),7.39(td,J=7.8,15.4Hz,2H),7.29(br d,J=1.6Hz,1H),7.21(br s,1H),7.09(dd,J=1.3,7.6Hz,1H),4.62-4.31(m,1H),4.05(s,3H),3.90(br dd,J=3.6,6.8Hz,1H),3.59(s,3H),3.46(s,3H),3.31-3.12(m,1H),3.07-2.96(m,1H),2.94-2.83(m,1H),2.77-2.60(m,1H),2.38(br t,J=8.1Hz,3H),2.33-2.25(m,1H),2.15-2.01(m,1H),1.85-1.73(m,2H)。
化合物A-2:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.92(br d,J=4.6Hz,1H),8.61-8.51(m,1H),8.22(br d,J=8.0Hz,1H),7.59(ddd,J=1.5,4.4,7.5Hz,1H),7.40(br t,J=7.3Hz,1H),7.36-7.27(m,2H),7.21(d,J=7.6Hz,1H),7.03(d,J=7.5Hz,1H),6.98-6.64(m,1H),5.33-4.38(m,1H),4.13-3.93(m,4H),3.64-3.58(m,3H),3.45(s,3H),3.28-3.19(m,1H),3.03(br d,J=12.8Hz,1H),2.94-2.86(m,1H),2.76-2.66(m,1H),2.44(br d,J=6.6Hz,1H),2.39-2.34(m,2H),2.30(br dd,J=6.4,13.8Hz,2H),2.22-2.17(m,4H),1.78-1.73(m,1H)。
化合物A-71:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.43(s,1H),8.66(d,J=8.3Hz,1H),8.00(s,1H),7.63(br d,J=8.1Hz,1H),7.49-7.39(m,2H),7.37-7.29(m,2H),7.14(d,J=7.5Hz,1H),4.72-4.48(m,2H),4.40-4.03(m,9H),3.94-3.62(m,5H),3.49(s,3H),3.02-2.92(m,1H),2.63-2.29(m,2H),1.92-1.85(m,3H)。
化合物A-87:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=12.24(s,1H),8.64(dd,J=1.4,8.3Hz,1H),8.33(d,J=4.1Hz,1H),8.06(d,J=4.3Hz,1H),7.63(ddd,J=1.7,6.1,7.7Hz,1H),7.43-7.40(m,1H),7.39-7.37(m,1H),7.31-7.28(m,1H),7.19(d,J=5.1Hz,1H),7.14-7.10(m,1H),4.18(dq,J=0.8,7.1Hz,2H),4.05(br d,J=6.0Hz,1H),4.01(d,J=1.4Hz,3H),3.97(s,3H),3.68(br dd,J=7.3,14.9Hz,2H),3.58(br t,J=6.9Hz,1H),3.46(br t,J=7.2Hz,1H),3.34-3.27(m,1H),3.17-3.09(m,1H),2.84-2.76(m,1H),2.14-2.06(m,1H),2.02-1.95(m,1H),1.29(dt,J=0.9,7.1Hz,3H)。
化合物A-126:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.91(s,1H),8.54(s,1H),8.22(d,J=8.0Hz,1H),7.56(br d,J=7.4Hz,1H),7.39(t,J=7.6Hz,1H),7.34-7.28(m,2H),7.19(s,1H),7.03(br d,J=7.5Hz,1H),6.34(br s,1H),4.49-4.42(m,1H),4.25(br d,J=3.9Hz,1H),4.06(s,3H),3.94(br d,J=4.0Hz,1H),3.59(s,3H),3.45(s,3H),3.09-3.03(m,3H),2.75(br dd,J=7.9,12.2Hz,1H),2.44-2.39(m,2H),2.37-2.30(m,2H),2.19(s,3H),1.91-1.85(m,1H)。
化合物A-129:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.48(s,1H),8.59-8.52(m,2H),8.26(s,1H),7.67-7.61(m,1H),7.45-7.35(m,2H),7.32-7.28(m,1H),7.22(s,1H),7.11-7.06(m,1H),5.87(br s,1H),4.25(br d,J=7.0Hz,1H),4.02(d,J=1.4Hz,3H),3.88(br t,J=7.8Hz,1H),3.81-3.75(m,1H),3.67-3.58(m,7H),3.45(s,3H),3.19(br d,J=8.5Hz,1H),2.86-2.79(m,1H),2.55(d,J=2.6Hz,2H),2.28-2.18(m,1H),2.11(br d,J=7.4Hz,1H)。
化合物A-130:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.48(s,1H),8.60-8.47(m,2H),8.26(s,1H),7.63(ddd,J=1.6,3.3,7.7Hz,1H),7.40(td,J=7.9,17.0Hz,2H),7.30(d,J=1.5Hz,1H),7.22(s,1H),7.09(ddd,J=1.4,3.0,7.5Hz,1H),5.72(br s,1H),4.20(br d,J=6.9Hz,1H),4.02(d,J=1.3Hz,3H),3.81(br t,J=6.4Hz,1H),3.77-3.71(m,1H),3.66-3.53(m,6H),3.46(s,3H),3.26-3.15(m,1H),2.86-2.78(m,1H),2.55(d,J=1.5Hz,2H),2.20-2.17(m,1H),2.10-2.05(m,1H)。
化合物A-131:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.91(s,1H),8.54(s,1H),8.22(d,J=8.0Hz,1H),7.59(td,J=2.0,7.6Hz,1H),7.40(t,J=7.6Hz,1H),7.34-7.28(m,2H),7.21(d,J=3.8Hz,1H),7.03(br d,J=7.6Hz,1H),5.72(s,1H),4.27(br d,J=5.6Hz,1H),4.03(s,3H),3.91(br d,J=6.6Hz,1H),3.85-3.77(m,1H),3.71-3.56(m,7H),3.45(s,3H),3.29-3.18(m,1H),2.97(s,1H),2.89(s,1H),2.88-2.81(m,1H),2.56(s,2H),2.23-2.18(m,4H)。
化合物A-132:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.91(s,1H),8.55(s,1H),8.22(d,J=8.0Hz,1H),7.59(td,J=1.9,7.6Hz,1H),7.43-7.36(m,1H),7.34-7.29(m,1H),7.26-7.24(m,1H),7.21(d,J=3.4Hz,1H),7.05-7.00(m,1H),5.88(s,1H),4.24(br d,J=7.0Hz,1H),4.02(s,3H),3.87(br t,J=6.8Hz,1H),3.78(br dd,J=4.6,8.3Hz,1H),3.67-3.57(m,7H),3.45(s,3H),3.23-3.17(m,1H),2.86-2.78(m,1H),2.55(s,2H),2.19(d,J=3.1Hz,4H),2.14-2.05(m,1H)。
化合物A-135:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.49(s,1H),8.61-8.49(m,2H),7.63(br d,J=7.6Hz,1H),7.44-7.34(m,2H),7.32-7.29(m,1H),7.24(br s,1H),7.08(br d,J=7.5Hz,1H),6.03(br s,1H),4.65(br d,J=2.3Hz,1H),4.08-3.99(m,3H),3.71-3.63(m,1H),3.59(s,3H),3.45(s,3H),3.36-3.25(m,2H),3.03-2.88(m,4H),2.62-2.47(m,3H),2.19-2.13(m,2H)。
化合物A-136:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=11.49(s,1H),8.81-8.38(m,2H),7.63(br d,J=7.5Hz,1H),7.40(td,J=7.8,19.1Hz,2H),7.31(br s,1H),7.24(br s,1H),7.09(br d,J=7.6Hz,1H),6.06(br s,1H),4.74(br d,J=3.8Hz,1H),4.11-3.99(m,3H),3.71-3.57(m,4H),3.46(s,3H),3.42-3.28(m,2H),3.11-2.99(m,2H),2.99-2.88(m,2H),2.65-2.47(m,3H),2.24-2.18(m,2H)。
化合物A-137:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.91(s,1H),8.55(s,1H),8.22(br d,J=8.1Hz,1H),7.59(br d,J=6.9Hz,1H),7.40(t,J=7.6Hz,1H),7.34-7.30(m,1H),7.26-7.24(m,1H),7.22(s,1H),7.06-7.00(m,1H),5.96(br s,1H),4.63(br d,J=1.1Hz,1H),4.10-3.98(m,3H),3.70-3.56(m,4H),3.45(s,3H),3.35-3.20(m,2H),3.02-2.83(m,4H),2.67-2.43(m,3H),2.19(br d,J=1.9Hz,5H)。
化合物A-138:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.91(s,1H),8.55(s,1H),8.22(br d,J=8.1Hz,1H),7.59(br d,J=7.1Hz,1H),7.40(br t,J=7.3Hz,1H),7.34-7.29(m,2H),7.24(br s,1H),7.06-7.00(m,1H),6.03(br s,1H),4.70(br d,J=2.3Hz,1H),4.11-3.98(m,3H),3.71-3.55(m,4H),3.45(s,3H),3.40-3.25(m,2H),3.08-2.85(m,4H),2.65-2.45(m,3H),2.19(br d,J=2.8Hz,5H)。
化合物139:H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ=11.06(d,J=2.9Hz,1H),8.75(s,1H),8.25(d,J=8.3Hz,1H),8.13(s,1H),8.10(s,1H),7.62-7.57(m,1H),7.51(t,J=7.6Hz,1H),7.37-7.29(m,2H),7.19(s,1H),6.98(dd,J=3.4,7.3Hz,1H),3.90(s,4H),3.50(s,4H),3.27(s,3H),3.25(br s,2H),3.19-3.16(m,1H),3.03-2.96(m,1H),2.77(br dd,J=7.8,17.2Hz,1H),2.19-2.11(m,4H),2.09(d,J=6.4Hz,3H),2.02(br dd,J=7.8,13.9Hz,1H),1.91-1.85(m,1H)。
化合物J-1:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=12.23(d,J=4.0Hz,1H),8.64(dd,J=1.4,8.3Hz,1H),8.33(d,J=4.3Hz,1H),8.06(d,J=4.1Hz,1H),7.65(dd,J=1.7,7.7Hz,1H),7.44-7.37(m,2H),7.35-7.27(m,2H),7.25(d,J=2.4Hz,1H),7.11(td,J=1.3,7.6Hz,1H),4.57(br d,J=7.5Hz,2H),4.28(br s,1H),4.25-4.19(m,1H),4.11(br t,J=9.4Hz,1H),4.02(d,J=3.4Hz,3H),3.97(s,3H),3.48(br dd,J=8.7,16.1Hz,1H),3.17(br s,1H),2.93-2.85(m,1H),2.62-2.51(m,1H),2.37-2.27(m,1H)。
化合物H-1:H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ=11.62(d,J=2.9Hz,1H),8.79(s,1H),8.57(dd,J=1.3,8.3Hz,1H),8.17(s,1H),7.64(d,J=7.6Hz,1H),7.55-7.45(m,2H),7.40(dd,J=1.5,7.5Hz,1H),7.19(s,1H),7.14(ddd,J=1.4,3.4,7.6Hz,1H),3.95-3.87(m,4H),3.50(br s,1H),3.51(s,4H),3.34-3.32(m,2H),3.27(s,3H),3.25-3.23(m,1H),3.18-3.06(m,3H),3.02-2.95(m,1H),2.76(br dd,J=8.6,16.8Hz,1H),2.05-1.95(m,2H),1.93-1.86(m,5H)。
化合物L-1a:H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ=10.99(s,1H),8.75(s,1H),8.20(dd,J=5.4,9.0Hz,1H),8.11(s,1H),7.66(br d,J=7.5Hz,1H),7.55(t,J=7.6Hz,1H),7.39(br d,J=7.4Hz,1H),7.25-7.18(m,2H),3.90(s,3H),3.87(br d,J=6.5Hz,1H),3.50(s,3H),3.27(br s,4H),3.21-3.20(m,1H),3.14(br d,J=6.8Hz,1H),3.09-2.94(m,2H),2.77(br dd,J=8.1,16.8Hz,1H),2.15(br dd,J=5.4,10.9Hz,4H),2.04(s,3H),1.99(br s,1H),1.91-1.85(m,1H)。
化合物L-1b:H-NMR(400MHz,DMSO-d)δ=11.00(s,1H),8.75(s,1H),8.20(dd,J=5.6,8.8Hz,1H),8.11(s,1H),7.65(br d,J=7.3Hz,1H),7.55(t,J=7.6Hz,1H),7.42-7.35(m,1H),7.24-7.19(m,2H),3.90(s,3H),3.86(br d,J=6.5Hz,1H),3.50(s,3H),3.27(br s,4H),3.21(br s,1H),3.14(br d,J=6.9Hz,1H),2.98(br d,J=8.8Hz,2H),2.77(br dd,J=8.9,16.2Hz,1H),2.19-2.11(m,4H),2.06(s,3H),1.99(br d,J=6.4Hz,1H),1.89(br d,J=7.3Hz,1H)。
化合物M-2a:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.94(s,1H),8.54(s,1H),8.29(br d,J=8.1Hz,1H),7.62(dd,J=6.1,8.5Hz,1H),7.38-7.37(m,1H),7.38-7.33(m,1H),7.22-7.17(m,2H),7.04(br d,J=7.5Hz,1H),4.42(br s,1H),4.27(br s,1H),4.30-4.21(m,1H),4.08-3.97(m,4H),3.91-3.79(m,1H),3.71-3.63(m,1H),3.59(s,3H),3.45(s,4H),3.33-3.25(m,1H),2.85(br dd,J=8.5,16.9Hz,1H),2.28-2.21(m,1H),2.19(s,3H),2.14-2.04(m,2H)。
化合物M-2b:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.94(s,1H),8.54(s,1H),8.30(d,J=7.9Hz,1H),7.62(dd,J=6.1,8.6Hz,1H),7.35(br t,J=8.0Hz,2H),7.21(br s,1H),7.05-7.00(m,1H),4.76-4.54(m,2H),4.53-4.40(m,1H),4.29-4.15(m,2H),4.13-3.99(m,4H),3.98-3.87(m,1H),3.59(s,3H),3.46(s,3H),2.94(br dd,J=8.3,17.0Hz,1H),2.48-2.24(m,3H),2.19(s,3H)。
化合物M-3a:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.95(s,1H),8.63-8.51(m,1H),8.29(br d,J=7.6Hz,1H),7.61(dd,J=6.1,8.5Hz,1H),7.36(t,J=7.8Hz,1H),7.21-7.14(m,2H),7.07-7.00(m,1H),6.69(br s,1H),4.47(br dd,J=4.1,7.3Hz,1H),4.03(s,3H),3.95(br d,J=6.9Hz,1H),3.60(s,3H),3.45(s,3H),3.17(td,J=7.8,15.8Hz,1H),2.99(br dd,J=3.1,12.1Hz,1H),2.94-2.82(m,1H),2.65(br dd,J=9.3,11.9Hz,1H),2.46-2.25(m,6H),2.19(s,3H),1.82-1.72(m,1H)。
化合物M-3b:H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=10.94(s,1H),9.84-9.55(m,1H),8.55(s,1H),8.29(br d,J=8.1Hz,1H),8.14-7.95(m,1H),7.77-7.57(m,1H),7.34(t,J=7.9Hz,1H),7.26-7.11(m,2H),7.07-6.99(m,1H),4.96-4.74(m,1H),4.46-3.88(m,4H),3.59(s,4H),3.45(d,J=3.6Hz,3H),3.30-2.89(m,3H),2.78-2.12(m,7H),2.10-1.80(m,1H)。
(実施例C)
PDL1/PD1結合アッセイ
試験される化合物をDMSOにおいて連続希釈し、アッセイ緩衝液(25mM Hepes pH 7.4、150mM NaCl、0.005%Tween 20、BSA 0.01%)で更に希釈した。希釈した化合物をウェルに加え、DMSOの最終濃度を1%とした。PDL1-6xHisタンパク質をウェルに添加し、化合物とよく混合した。プレートを室温で30分間インキュベートした。PD1-Fc-Avi-ビオチンタンパク質をウェルに添加した。PDL1及びPD1タンパク質の最終濃度は、それぞれ0.3nM及び2.5nMである。室温で30分の結合時間後、抗6xHisアクセプタービーズ(最終濃度20μg/mL)をウェルに添加し、インキュベーションを1時間続けた。ストレプトアビジンドナービーズ(最終濃度20μg/mL)を減光下で添加した。プレートをホイルで密封し、暗所で更に1時間又は一晩インキュベートした後、Envisionリーダーで読み取った。IC50値は、Graphpad Prism 8において4パラメータ方程式を使用して曲線をフィッティングすることによって決定した。
(実施例D)
PD-1/PD-L1 NFATレポーターアッセイ
JurkatT細胞のTCR媒介性NFAT活性が、PD-L1発現CHO細胞によるPD-1の関与によって構成的に阻害される共培養レポーターアッセイを使用して、化合物の細胞活性を評価した。PD-1/PD-L1相互作用の遮断は、阻害シグナルを放出し、TCRシグナル伝達及びNFAT媒介性ルシフェラーゼ活性をもたらす。
表面結合抗CD 3抗体及びPD-L1を発現するCHO細胞を最初に一晩播種し、化合物で処理した。次いで、NFATプロモーター下でPD-1及びルシフェラーゼ構築物を過剰発現するJurkat細胞を、CHO細胞の単層上に直ちに播種した。次いで、共培養物を37℃で6時間インキュベートした。ルシフェラーゼ活性は、ONE-Glo試薬を添加し、プレートリーダーで発光を測定することによって評価された。EC50値は、用量反応曲線のフィッティングから決定した。
本明細書に記載の化合物は、実施例に例示されるように、以下の範囲のEC50値又はIC50値を示した。A:IC50又はEC50≦10nM、B:10nM<IC50又はEC50≦100nM、C:100nM<IC50又はEC50≦1000nM、D:1000nM<IC50又はEC50≦10000nM、E:IC50又はEC50>10000nM、F:IC50又はEC50>5000nM、n.d.=未決定、n.r.=1nMから開始して10000nMまでの試験濃度の範囲でEC50に到達しなかった。
上文は、明確さと理解のために、図及び実施例としてある程度詳細に記述されているが、本開示の趣旨を逸脱することなく数多くの様々な修正がなされ得ることが、当業者によって理解される。したがって、本明細書に開示される形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定することは意図されていないが、それどころか本発明の真の範囲及び趣旨に沿った全ての修正及び代替形態を包含することも明確に理解するべきである。

Claims (158)

  1. 以下の構造を有する式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩であって、
    式中、
    は、
    であり、
    は、
    であり、
    それぞれのXは、CH及びNからなる群から選択され、
    は、Oであり、
    は、CH、C-ハロ、及びNからなる群から選択され、
    は、N及びCHからなる群から選択され、
    は、N及びCHからなる群から選択され、
    は、N及びCHからなる群から選択され、
    は、N及びCHからなる群から選択され、
    は、N、CH及びC-OCHからなる群から選択され、
    は、N及びCR5cからなる群から選択され、
    は、CR5eであり、
    は、CR5fであり、
    それぞれのR1aは、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-C2~4アルキル(C1~4アルコキシ)、-C2~4アルキル(C1~4ハロアルコキシ)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)からなる群から選択され、
    それぞれのR1bは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1からなる群から選択され、
    1dは、水素、-CH、-CHCH、-OH、-OCH及び-Fからなる群から選択され、
    1eは、水素、-CH、-CHCH及び-Fからなる群から選択され、
    1fは、水素、-CH、-CHCH3、-OH、-OCH及び-Fからなる群から選択され、
    1gは、水素、-CH、-CHCH及び-Fからなる群から選択され、
    1cは、-N(Rm1)Rn1及び-Rx1からなる群から選択され、
    2a、R2b、R2c、R2e、R2g、R2hは、水素及びハロゲンからなる群から独立して選択され、
    2d及びR2fは、水素、ハロゲン、シアノ、-CH、-CHCH、-CHOH、-OCH、及び-SCHからなる群から独立して選択され、
    3aは、H、-CH、-CF及び-CHFからなる群から選択され、
    4aは、H、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-CH4b及び-C(CH)R4bからなる群から選択され、
    4bは、-N(Rm2)Rn2及び-Ry1からなる群から選択され、
    5aは、水素、-CH、-C2~4アルキル及び-C2~4ハロアルキルからなる群から選択され、
    5bは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルからなる群から選択され、
    5cは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルからなる群から選択され、
    5dは、水素、-CH、-C2~4アルキル、及び-C2~4ハロアルキルからなる群から選択され、
    5eは、水素、ハロゲン及び-CHからなる群から選択され、
    5fは、水素、ハロゲン、-OH、-CN及び-CHからなる群から選択され、
    m1は、水素、-C1~4アルキル、C3~6単環式シクロアルキル、C5~12二環式シクロアルキル、5又は6員単環式ヘテロアリール、4~7員単環式ヘテロシクリル、8~11員縮合ヘテロアリール、8~11員縮合ヘテロシクリル、及び-Rx2からなる群から選択され、前記単環式ヘテロアリール、二環式ヘテロアリール、前記単環式ヘテロシクリル、及び二環式ヘテロシクリルは、O(酸素)、S(硫黄)、C(=O)、S(=O)、S(=O)、及びN(窒素)からなる群から独立して選択される少なくとも1個の原子又は原子群を含有し、前記-C1~4アルキルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個又は3個の置換基により置換されてもよく、前記C3~6単環式シクロアルキル、前記C5~12二環式シクロアルキル、前記5又は6員単環式ヘテロアリール、前記4~7員単環式ヘテロシクリル、前記8~11員縮合ヘテロアリール、及び前記8~11員縮合ヘテロシクリルは、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)RZ1、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(Rz1)C(=O)N(RZ2)RZ3、及び-N(RZ1S(=O)N(RZ2)RZ3からなる群から独立して選択される1個、2個、3個又は4個の置換基により置換されてもよく、かつRn1は、水素、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、C3~6単環式シクロアルキル(CH)-又は-C(=O)ORZ4であり、
    m2は、-CH、-C2~4アルキル、-C1~4ハロアルキル及び-Ry2からなる群から選択され、前記-C2~4アルキルは、ヒドロキシで置換されてもよく、
    n2は、H、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルからなる群から選択され、
    x1は、
    からなる群から選択され、Rx1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORZ1、-C(=O)NHS(=O)Z3、-C(=O)N(RZ1)RZ2、-S(=O)Z3、-S(=O)N(RZ1)RZ2、-N(RZ1)C(=O)RZ3、-N(RZ1)S(=O)RZ3、-N(RZ1)C(=O)N(RZ1)RZ3、及び-N(RZ1)S(=O)N(RZ2)RZ3から独立して選択される1個又は2個の置換基により置換されてもよく、
    x2は、
    からなる群から選択され、
    y1は、
    からなる群から選択され、Ry1は、ハロゲン、シアノ、-C1~4アルキル、ヒドロキシ、-C1~4アルコキシ、-C1~4ハロアルキル、-C1~4ハロアルコキシ、-C(=O)ORW1、-C(=O)NHS(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、-S(=O)W3、-S(=O)N(RW1)RW2、-N(RW1)C(=O)RW3、-N(RW1)S(=O)RW3、-N(RW1)C(=O)N(RW2)RW3、及び-N(RW1)S(=O)N(RW2)RW3から独立して選択される1個又は2個の置換基により置換されてもよく、
    y2は、
    からなる群から選択され、
    、m、m、n、n、及びnは、独立して1又は2であり、
    及びnは、独立して0、1又は2であり、
    及びnは、独立して1、2、3又は4であり、
    それぞれのRX3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RZ3、-C(=O)ORZ1、-S(=O)Z1、-C(=O)N(RZ1)RZ2、及び-S(=O)N(RZ1)RZ2からなる群から独立して選択され、
    それぞれのRY3は、水素、ハロゲン、-C1~4アルキル、-C1~4ハロアルキル、-C(=O)RW3、-C(=O)ORW3、-S(=O)W3、-C(=O)N(RW1)RW2、及び-S(=O)N(RW1)RW2からなる群から独立して選択され、
    Z1及びRZ2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルからなる群から独立して選択され、又は、
    Z1及びRZ2は、同じ窒素に結合している場合、一緒になって単環式ヘテロシクリルを形成し、
    W1及びRW2は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルからなる群から独立して選択され、
    Z3及びRW3は、水素、-C1~4アルキル、及び-C1~4ハロアルキルからなる群から独立して選択され、
    Z4は、水素、-C1~4アルキル及び-C1~4アルキルで置換されてもよい5~6員単環式ヘテロシクリル(CH)-からなる群から選択される、化合物。
  2. は、
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. は、CHである、請求項2に記載の化合物。
  4. は、Nである、請求項2に記載の化合物。
  5. 1aは、-C1~4アルキルである、請求項2~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 1aは、-C1~4ハロアルキルである、請求項2~4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 1aは、-C2~4アルキル(C1~4アルコキシ)又は-C2~4アルキル(C1~4ハロアルコキシ)である、請求項2~4のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)からなる群から選択される、請求項2~4のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 1bは、-N(Rm1)Rn1である、請求項2~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. n1は、水素である、請求項9に記載の化合物。
  11. n1は、-C(=O)ORZ4である、請求項9に記載の化合物。
  12. m1は、-C(=O)ORZ1で置換されてもよい-C1~4アルキル、又はヒドロキシで置換されてもよい4~7員単環式ヘテロシクリルである、請求項9~11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. m1は、
    である、請求項12に記載の化合物。
  14. m1は、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロ-2H-ピランであり、それぞれがヒドロキシ又はC1~4アルキルで置換されてもよい、請求項12に記載の化合物。
  15. m1は、
    である、請求項14に記載の化合物。
  16. m1は、-Rx2である、請求項9~11のいずれか一項に記載の化合物。
  17. -Rx2は、
    である、請求項16に記載の化合物。
  18. 1bは、-Rx1である、請求項2~8のいずれか一項に記載の化合物。
  19. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物。
  20. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項19に記載の化合物。
  21. は、
    である、請求項1に記載の化合物。
  22. は、CHである、請求項21に記載の化合物。
  23. は、Nである、請求項21に記載の化合物。
  24. 1aは、-C1~4アルキルである、請求項21~23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. 1aは、-C1~4ハロアルキルである、請求項21~23のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)からなる群から選択される、請求項21~23のいずれか一項に記載の化合物。
  27. 1cは、-N(Rm1)Rn1である、請求項21~26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. n1は、水素である、請求項27に記載の化合物。
  29. n1は、-C(=O)ORZ4である、請求項27に記載の化合物。
  30. m1は、C3~6単環式シクロアルキル、-C(=O)ORZ1で置換されてもよい-C1~4アルキル、又はヒドロキシで置換されてもよい4~7員単環式ヘテロシクリルである、請求項27~29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. m1は、
    である、請求項30に記載の化合物。
  32. m1は、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロ-2H-ピランであり、それぞれがヒドロキシで置換されてもよい、請求項30に記載の化合物。
  33. m1は、
    である、請求項32に記載の化合物。
  34. m1は、-Rx2である、請求項27~29のいずれか一項に記載の化合物。
  35. -Rx2は、
    である、請求項34に記載の化合物。
  36. 1cは、-Rx1である、請求項21~26のいずれか一項に記載の化合物。
  37. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項36に記載の化合物。
  38. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項37に記載の化合物。
  39. は、
    である、請求項1に記載の化合物。
  40. は、CHである、請求項39に記載の化合物。
  41. は、Nである、請求項39に記載の化合物。
  42. は、CHである、請求項39~41のいずれか一項に記載の化合物。
  43. は、C-ハロである、請求項39~41のいずれか一項に記載の化合物。
  44. は、Nである、請求項39~41のいずれか一項に記載の化合物。
  45. 1aは、-C1~4アルキルである、請求項39~44のいずれか一項に記載の化合物。
  46. 1aは、-C1~4ハロアルキルである、請求項39~44のいずれか一項に記載の化合物。
  47. 1aは、-CH(C3~6単環式シクロアルキル)、-CH(4~6員単環式ヘテロシクリル)及び-CH(5~6員単環式ヘテロアリール)からなる群から選択される、請求項39~44のいずれか一項に記載の化合物。
  48. 1bは、-N(Rm1)Rn1である、請求項39~47のいずれか一項に記載の化合物。
  49. n1は、水素である、請求項39~47のいずれか一項に記載の化合物。
  50. n1は、-C(=O)ORZ4である、請求項39~47のいずれか一項に記載の化合物。
  51. m1は、水素である、請求項39~50のいずれか一項に記載の化合物。
  52. m1は、-C(=O)ORZ1で置換されてもよい-C1~4アルキル、又はヒドロキシで置換されてもよい4~7員単環式ヘテロシクリルである、請求項39~50のいずれか一項に記載の化合物。
  53. m1は、C単環式シクロアルキル又はC単環式シクロアルキルである、請求項39~50のいずれか一項に記載の化合物。
  54. m1は、
    である、請求項52に記載の化合物。
  55. m1は、それぞれヒドロキシで置換されてもよいテトラヒドロフラン若しくはテトラヒドロ-2H-ピランであるか、又は-C(=O)RZ1で置換されてもよいピペリジンである、請求項52に記載の化合物。
  56. m1は、
    である、請求項55に記載の化合物。
  57. m1は、-Rx2である、請求項39~50のいずれか一項に記載の化合物。
  58. -Rx2は、
    である、請求項57に記載の化合物。
  59. -Rx2は、
    である、請求項57に記載の化合物。
  60. 1bは、-Rx1である、請求項39~47のいずれか一項に記載の化合物。
  61. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項60に記載の化合物。
  62. -Rx1は、
    からなる群から選択される、請求項61に記載の化合物。
  63. 1dは、水素である、請求項39~62のいずれか一項に記載の化合物。
  64. 1dは、-OHである、請求項39~62のいずれか一項に記載の化合物。
  65. 1dは、-CHである、請求項39~62のいずれか一項に記載の化合物。
  66. 1dは、-Fである、請求項39~62のいずれか一項に記載の化合物。
  67. 1eは、水素である、請求項63~66のいずれか一項に記載の化合物。
  68. 1eは、-CHである、請求項63~66のいずれか一項に記載の化合物。
  69. 1fは、水素である、請求項63~68のいずれか一項に記載の化合物。
  70. 1fは、-CHである、請求項63~68のいずれか一項に記載の化合物。
  71. 1gは、水素である、請求項63~70のいずれか一項に記載の化合物。
  72. は、
    である、請求項1~71のいずれか一項に記載の化合物。
  73. は、Nである、請求項72に記載の化合物。
  74. は、CHである、請求項72に記載の化合物。
  75. は、Nである、請求項72~74のいずれか一項に記載の化合物。
  76. は、CHである、請求項72~74のいずれか一項に記載の化合物。
  77. 3aは、Hである、請求項72~76のいずれか一項に記載の化合物。
  78. 3aは、-CHである、請求項72~76のいずれか一項に記載の化合物。
  79. 3aは、-CFである、請求項72~76のいずれか一項に記載の化合物。
  80. 3aは、-CHFである、請求項72~76のいずれか一項に記載の化合物。
  81. は、
    である、請求項1~71のいずれか一項に記載の化合物。
  82. は、Nである、請求項81に記載の化合物。
  83. は、CHである、請求項81に記載の化合物。
  84. は、Nである、請求項81~83のいずれか一項に記載の化合物。
  85. は、CHである、請求項81~83のいずれか一項に記載の化合物。
  86. は、Nである、請求項81~85のいずれか一項に記載の化合物。
  87. は、CHである、請求項81~85のいずれか一項に記載の化合物。
  88. は、C-OCHである、請求項81~85のいずれか一項に記載の化合物。
  89. 4aは、Hである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  90. 4aは、ハロゲンである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  91. 4aは、-C1~4アルキルである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  92. 4aは、-C1~4ハロアルキルである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  93. 4aは、-CH4bである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  94. 4aは、-C(CH)R4bである、請求項81~88のいずれか一項に記載の化合物。
  95. 4bは、-N(Rm2)Rn2である、請求項93又は94に記載の化合物。
  96. m2は、-CHである、請求項95に記載の化合物。
  97. m2は、-C2~4アルキルである、請求項95に記載の化合物。
  98. m2は、-C1~4ハロアルキルである、請求項95に記載の化合物。
  99. m2は、ヒドロキシで置換された-C2~4アルキルである、請求項95に記載の化合物。
  100. n2は、Hである、請求項95~99のいずれか一項に記載の化合物。
  101. n2は、-C1~4アルキルである、請求項95~99のいずれか一項に記載の化合物。
  102. n2は、-C1~4ハロアルキルである、請求項95~99のいずれか一項に記載の化合物。
  103. 4bは、-Ry1である、請求項93又は94に記載の化合物。
  104. は、
    である、請求項1~71のいずれか一項に記載の化合物。
  105. 5aは、水素である、請求項104に記載の化合物。
  106. 5aは、-CHである、請求項104に記載の化合物。
  107. 5aは、-C2~4アルキルである、請求項104に記載の化合物。
  108. 5aは、-C2~4ハロアルキルである、請求項104に記載の化合物。
  109. 5bは、水素である、請求項104~108のいずれか一項に記載の化合物。
  110. 5bは、-CHである、請求項104~108のいずれか一項に記載の化合物。
  111. 5bは、-C2~4アルキルである、請求項104~108のいずれか一項に記載の化合物。
  112. 5bは、-C2~4ハロアルキルである、請求項104~108のいずれか一項に記載の化合物。
  113. は、Nである、請求項104~112のいずれか一項に記載の化合物。
  114. は、CR5cである、請求項104~112のいずれか一項に記載の化合物。
  115. 5cは、水素である、請求項114に記載の化合物。
  116. 5cは、-CHである、請求項114に記載の化合物。
  117. 5cは、-C2~4アルキルである、請求項114に記載の化合物。
  118. 5cは、-C2~4ハロアルキルである、請求項114に記載の化合物。
  119. は、
    である、請求項1~71のいずれか一項に記載の化合物。
  120. 5dは、水素である、請求項119に記載の化合物。
  121. 5dは、-CHである、請求項119に記載の化合物。
  122. 5dは、-C2~4アルキルである、請求項119に記載の化合物。
  123. 5dは、-C2~4ハロアルキルである、請求項119に記載の化合物。
  124. は、CR5eであり、R5eは、水素である、請求項119~123のいずれか一項に記載の化合物。
  125. は、CR5eであり、R5eは、ハロゲンである、請求項119~123のいずれか一項に記載の化合物。
  126. は、CR5eであり、R5eは、-CHである、請求項119~123のいずれか一項に記載の化合物。
  127. は、CR5fであり、R5fは、水素である、請求項119~126のいずれか一項に記載の化合物。
  128. は、CR5fであり、R5fは、ハロゲンである、請求項119~126のいずれか一項に記載の化合物。
  129. は、CR5fであり、R5fは、-OHである、請求項119~126のいずれか一項に記載の化合物。
  130. は、CR5fであり、R5fは、CNである、請求項119~126のいずれか一項に記載の化合物。
  131. は、CR5fであり、R5fは、-CHである、請求項119~126のいずれか1つの化合物。
  132. 2a、R2b、R2c、R2e、R2g、及びR2hは、それぞれ水素である、請求項1~131のいずれか一項に記載の化合物。
  133. 2a、R2c、R2e、R2g及びR2hは、それぞれ水素であり、R2bは、ハロゲンである、請求項1~131のいずれか一項に記載の化合物。
  134. 2b、R2c、R2e、R2g及びR2hは、それぞれ水素であり、R2aは、ハロゲンである、請求項1~131のいずれか一項に記載の化合物。
  135. 2d及びR2fは、それぞれハロゲンである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  136. 2d及びR2fは、それぞれ-CHである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  137. 2dは、ハロゲンであり、R2fは、-CHである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  138. 2dは、-CHであり、R2fは、ハロゲンである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  139. 2dは、シアノであり、R2fは、ハロゲンである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  140. 2dは、-OCHであり、R2fは、ハロゲンである、請求項1~134のいずれか一項に記載の化合物。
  141. 前記ハロゲンは、クロロ又はフルオロである、請求項133~135又は137~140のいずれか一項に記載の化合物。
  142. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  143. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  144. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  145. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  146. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  147. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又は前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩。
  148. A-1~A-139、B-1、B-2、B-3、B-4、C-1、D-1、D-2、D-3、D-4、D-5、D-6、D-7、D-8a、D-8b、D-10、D-11、D-12、D-13、D-14、D-15、D-16、D-17、D-18、D-19、E-1、E-2、E-3、F-1、G-1、H-1、I-1、J-1、J-2、J-3、J-4、K-1a、K-1b、L-1a、L-1b、M-1a、M-1b、M-2a、M-2b、M-3a及びM-3bからなる群から選択される、請求項11に記載の化合物又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
  149. 有効量の請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩及び賦形剤を含む医薬組成物。
  150. 対象におけるB型肝炎の治療を行うための方法であって、有効量の請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、前記治療を行うことを必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
  151. 対象における肝細胞がん(HCC)の治療を行うための方法であって、有効量の請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、前記治療を行うことを必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
  152. 外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含む、請求項150又は151に記載の方法。
  153. B型肝炎の治療に使用するための、請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  154. 肝細胞がん(HCC)の治療における使用のための、請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  155. 外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含む、請求項153又は154に記載の化合物。
  156. B型肝炎の治療における使用のための薬剤の調製における、請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
  157. 肝細胞がん(HCC)の治療における使用のための薬剤の調製における、請求項1~148のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
  158. 外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、免疫療法、ホルモン療法、又は抗ウイルス療法を施すことを更に含む、請求項156又は157に記載の使用。
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