JP2024524870A - 抗gal3抗体およびインスリン抵抗性に使用する方法 - Google Patents

抗gal3抗体およびインスリン抵抗性に使用する方法

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サン,ドンフ
トゥンドゥグル,ラガディープティ
リブカ ロズナー,ダリヤ
シチョルス,クセニヤ
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Abstract

ガレクチン-3とインスリン受容体またはグルコーストランスポーターとの間の相互作用を破壊するための方法および組成物が、本明細書で開示される。さらに、真性糖尿病、インスリン抵抗性、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、横紋筋肉腫、またはがんの治療など、対象における疾患または障害の治療のための、方法および組成物が、本明細書で開示される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年6月8日に出願された、米国仮出願第63/202,373号に基づく優先権の利益を主張するものであり、前記米国仮出願はその全体が参照により本明細書に明示的に援用される。
配列表の参照
本出願は、電子形式の配列表と共に出願中である。この配列表は、SeqListingIMMUT029WO.TXTという名称のファイルとして提供され、2022年6月7日に作成および最終更新され、サイズは1,984,218バイトである。この電子配列表中の情報は、その全体が参照によって本明細書に援用される。
技術分野
本開示の各態様は、全体として、ガレクチン-3(Gal3)と、インスリン受容体(INSR)またはグルコーストランスポーター1(GLUT1)もしくはグルコーストランスポーター4(GLUT4)などのグルコーストランスポーターとの間の相互作用を遮断または破壊する抗体またはその結合性フラグメントに関する。
ガレクチン-3(Gal3、GAL3)は、レクチン、すなわち糖結合タンパク質であって、β-ガラクトシドに対する特異性を有する。ヒト細胞においては、Gal3が発現されると、核、細胞質、細胞表面、および細胞外間隙に見出すことができる。Gal3は様々なタンパク質上のβ-ガラクトース複合体を認識し、それと相互作用する。
本開示の各態様は、全体として、ガレクチン-3(Gal3)と、インスリン受容体(INSR)またはグルコーストランスポーター1(GLUT1)もしくはグルコーストランスポーター4(GLUT4)などのグルコーストランスポーターとの間の相互作用を遮断または破壊する抗体またはその結合性フラグメントに関する。さらに、INSRおよび/またはGLUTの機能障害と関連している可能性がある、真性糖尿病、インスリン抵抗性、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、横紋筋肉腫、またはがんなどの(ただしこれらに限定はされない)、疾患または障害の治療のための方法および組成物が、本明細書で開示される。
ガレクチン-3(Gal3)には免疫調節活性があることが示唆されてきた。この例としては、Gal3とT細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有分子-3(TIM-3)との間の相互作用があり、これは、T細胞活性化などの免疫応答の抑制を引き起こして、がん細胞が免疫クリアランスを回避することを可能にし得る。この現象およびこの現象を阻害する方法は、国際公開第2019/023247号および国際公開第2020/160156号に例示されており、これらの国際公開のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びにV-CDR1、V-CDR
2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号32、37、または66のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号801、951、952、77、または108のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号953、954、802、118、または164のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号171、178、または215のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号222、229、または225のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号257、256、または291のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号806~820、955~968、1067~1109、または1415~1439のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号821~835、969~982、1110~1152、または1440~1464のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号836~850、983~996、1411、1153~1195、または1465~1489のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号851~865、997~1010、1196~1238、1412、または1490~1514のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
また、配列番号866~925、1011~1066、1239~1410、1413~1414、または1515~1614の核酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む核酸が、本明細書で開示される。
また、細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、細胞を抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させることを含み得る。いくつかの実施形態では、上記グルコーストランスポーターは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、細胞において、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、Gal3を介したGLUTトランスロケーションの遮断が阻害される。いくつかの実施形態では、上記方法は、インビトロまたはインビボで実施される。いくつかの実施形態では、細胞におけるGLUTトランスロケーションは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させた後に、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
また、細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、細胞をGal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させることを含み得る。いくつかの実施形態では、上記グルコーストランスポーターは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、上記方法は、インビトロまたはインビボで実施される。いくつかの実施形態では、細胞におけるGLUTトランスロケーションは、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させた後に、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
また、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法が、本明細書で開示さ
れる。いくつかの実施形態では、上記方法は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することを含み得る。いくつかの実施形態では、対象において、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、対象におけるGal3を介したGLUTのトランスロケーションの遮断が阻害され、それにより対象におけるインスリン感受性が改善される。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
また、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン感受性を改善することを含み得る。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
また、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、を含み得る。いくつかの実施形態では、上記インスリン
抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、投与工程前に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出は、対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
また、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、を含み得る。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、投与工程前に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出は、対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、本明細書で開示される、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つもしくは複数、または、上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのうちのいずれか1もしくは複数の任意の部分もしくは成分であり、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖が挙げられるがこれらに限定はされない。
上記の特徴に加えて、さらなる特徴および変形が、以下の図面の説明および例示的な実施形態から容易に明らかとなろう。これらの図面は、典型的な実施形態を図示しており、範囲の限定を意図するものではないことを理解されたい。
図1は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)によって測定された場合の、10μg/mL、3μg/mL、および1μg/mLのガレクチン-3標的化抗体が、Gal3とインスリン受容体(INSR)との結合を遮断する能力を示している。バーは平均値±標準偏差を表す。 図2は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)によって測定された場合の、Gal3とインスリン受容体(INSR)との結合を遮断するための、限定された一連のガレクチン-3標的化抗体の漸増を示している。バーは平均値±標準偏差を表す。 図3Aは、例示的な抗Gal3抗体の特性の概要を示している。 図3Bは、抗体競合法によるGal3結合性抗体ビン(bin)の特定を示している。値は、バイオレイヤー干渉によって評価された場合の阻害を表している。 図4は、普通食または60%高脂肪食(HFD)を8週間与えられ、アイソタイプコントロール抗体であるHuIgG4、またはGal3標的化TB001(IMT001-4)を投与されたマウスにおける、体重増加の低減を示している。左パネルは絶対平均を示しており、右パネルは動物毎の平均増減率±標準誤差を示している。 図5は、図4のように処置されたマウスにおける耐糖能を示している。左パネルは、グルコースボーラス後の血清中平均グルコース値を示しており;右パネルは、左パネルに示されたデータから得られた平均曲線下面積(AUC)+/1標準誤差を示している。 図6は、図4で処置されたマウスにおけるインスリン抵抗性を示している。左パネルは、インスリンボーラス後の血清中平均グルコース値を示しており;右パネルは、左パネルに示されたデータから得られた平均曲線上面積(AOC)+/1標準誤差を示している。 図7は、図4における処置が行われた場合の、マウスから得られたホルマリン固定パラフィン包埋肝臓切片のヘマトキシリンおよびエオシン染色を示している。コントロールIgG4で処置されたHFD摂餌マウスにおける脂肪症の証拠と、IMT001-4(TB001)で処置されたHFD摂餌マウスにおいてはそれがないことに注目されたい。 図8は、図4でのように処置されたマウスにおける血清中の肝臓酵素ALTの値を示している。バーは平均値±標準誤差を表している。 図9は、Bks-DbコントロールマウスまたはC57BL6/Jコントロールマウスにおける循環Gal3の量を示している。 図10は、抗Gal3抗体であるmTB001、ネガティブコントロールであるPBS、またはポジティブコントロールであるセマグルチドで処置された健常C57BL6/JマウスおよびDb/Dbマウスの、カプラン・マイヤー曲線を示している。 図11は、mTB001またはPBSのいずれかで処置された健常C57BL6/JマウスまたはDb/Dbマウスの、空腹時血糖値における変化を示している。 図12は、無処置コントロール群と比較した、mTB001で処置されたNOD/ShiLtJマウスの、平均生存時間を示している。 図13Aは、無処置コントロール群と比較した、mTB001で処置されたNOD/ShiLtJマウスの、空腹時血糖値における変化を示している。 図13Bは、無処置コントロール群と比較した、mTB001で処置されたNOD/ShiLtJマウスにおける、および正常コントロールマウスにおける、Cペプチドの血中濃度を示している。 図14は、炎症性腸疾患(IBD)マウスモデルにおける炎症性サイトカインを定量化するためのRT-qPCRに使用されたプライマーを示している。 図15は、正常マウスと比較した、mTB001またはPBSで処置されたDSS誘導性IBDマウスにおける、測定された結腸の長さを示している。 図16は、正常マウスと比較した、mTB001(10mg/kgおよび1mg/kg)またはPBSで処置されたDSS誘導性IBDマウスにおける、循環IFN-γの定量化を示している。 図17は、Gal3、インスリン受容体(INSR)、グルコーストランスポーター4(GLUT4)、およびグルコーストランスポーター1(GLUT1)のタンパク質配列を示している。 図18は、抗体を作製し解析するために使用された、Gal3のペプチド配列を示している。 図19Aは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な重鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)1を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖可変領域CDR1のうちの1または複数を含み得る。 図19Bは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な重鎖可変領域CDR2を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖可変領域CDR2のうちの1または複数を含み得る。 図19Cは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な重鎖可変領域CDR3を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖可変領域CDR3のうちの1または複数を含み得る。 図20Aは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な軽鎖可変領域CDR1を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される軽鎖可変領域CDR1のうちの1または複数を含み得る。 図20Bは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な軽鎖可変領域CDR2を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される軽鎖可変領域CDR2のうちの1または複数を含み得る。 図20Cは、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な軽鎖可変領域CDR3を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される軽鎖可変領域CDR3のうちの1または複数を含み得る。 図21は、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な重鎖可変領域(VH)配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供されるVH配列のうちの1または複数を含み得る。 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図21(続き) 図22は、本明細書で開示される抗Gal3抗体のための、例示的な軽鎖可変領域(VL)配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供されるVL配列のうちの1または複数を含み得る。 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図22(続き) 図23は、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体の重鎖CDRおよび軽鎖CDR(CDR1、CDR2、およびCDR3)の例示的な組み合わせを示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖CDRおよび軽鎖CDRの組み合わせのうちの1または複数を含み得る。 図23(続き) 図23(続き) 図23(続き) 図23(続き) 図23(続き) 図24は、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体の、例示的な重鎖可変領域および軽鎖可変領域の組み合わせを示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖可変領域と軽鎖可変領域との組み合わせのうちの1または複数を含み得る。 図24(続き) 図24(続き) 図24(続き) 図24(続き) 図24(続き) 図25は、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体のための、例示的な重鎖(HC)配列および軽鎖(LC)配列、並びに可能性のある組み合わせ表を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供されるHC配列もしくはLC配列、またはHC配列およびLC配列のペアのうちの1または複数を含み得る。 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図25(続き) 図26は、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体に結合することが分かったペプチド(本明細書において論じられているような、図18に示されているペプチド名称に従う)、およびこれらの例示的な抗体のビンを示している。 図26(続き) 図27は、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体の、Gal3結合のKD(M)値を示している。 図28は、抗Gal3ヒト型化抗体であるIMT001およびIMT006aの、ヒトGal3、カニクイザルGal3、およびマウスGal3に対する抗体親和性(K)を示している。 図29は、本開示の全体を通じて使用された抗体名を示しており、これらは同一抗体(本開示の他の場所で提供される例示的なペプチド配列および核酸配列を有し、示されている名称のうちの少なくとも1つに適宜帰属される)を指しており、同義的に使用され得る。カラム中に示されている名称は同一抗体に相当する。 図30は、免疫細胞化学ベースのアッセイで測定した場合の、インスリン刺激細胞と、各種の例示的な抗Gal3抗体と接触させた場合(または抗体なしコントロール)のインスリン未刺激(基底)細胞±Gal3と、の間の倍率変化として求められた、相対GLUT4トランスロケーションをグラフ化したものを示している。ここでの抗体2D10は2D10-VH0-VL0を指す。 図31A~図31Bは、免疫細胞化学ベースのアッセイで測定した場合の、インスリン刺激細胞と、20H5のバリアント(図31A)または2D10-VH0-VL0(2D10)のバリアント(図31B)と接触させた場合(または抗体なしコントロール)のインスリン未刺激(基底)細胞±Gal3と、の間の倍率変化として求められた、相対GLUT4トランスロケーションをグラフ化したものを示している。 図31A~図31Bは、免疫細胞化学ベースのアッセイで測定した場合の、インスリン刺激細胞と、20H5のバリアント(図31A)または2D10-VH0-VL0(2D10)のバリアント(図31B)と接触させた場合(または抗体なしコントロール)のインスリン未刺激(基底)細胞±Gal3と、の間の倍率変化として求められた、相対GLUT4トランスロケーションをグラフ化したものを示している。 図32は、野生型ヒト免疫グロブリンG1(IgG1)、野生型IgG2、および野生型IgG4、並びにそれらのシグマ社製バリアントの、ヒンジドメインアミノ酸配列および重鎖定常ドメイン2(C2)アミノ酸配列の、アラインメントを示している。上記のアラインメントはEU付番法を用いている。野生型IgG1と同一の残基は点として表されており;ギャップはハイフンにより表されている。野生型IgG1と異なっていれば配列が明示され、σバリアントの場合は親のサブタイプと異なっていれば配列が明示されている。アラインメントの下の白抜きのボックスは、国際免疫遺伝子情報システム(International Immunogenetics Information System)(IMGT)の鎖の定義に対応している。アラインメントの下のボックスは、野生型IgG1の、鎖およびヘリックス二次構造の割り当てに対応している。第267~273番残基はBCループを形成し、第322~332番残基はFGループを形成する。また、ヒトIgG4の重鎖(S228P変異体)および軽(κ)鎖(配列番号945~946)、マウスIgG2A(LALAPG変異体およびLALA変異体)(配列番号947~948)、並びにヒトIgG1(KEM変異体、REM変異体、およびLALAPGv2変異体)(配列番号1615~1617)の、例示的な定常領域が示されている。いくつかの実施形態では、他の図面で提供されている、または本明細書で開示される、VH/VLおよび/またはCDRのいずれか1または複数が、本明細書において提供される例示的な定常領域のいずれか1または複数と、ペアにされ得る。 図32(続き) 図32(続き) 図33は、本明細書で開示される抗Gal3抗体の例示的な重鎖可変領域をコードする核酸配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖可変領域のうちの1または複数を含み得る。 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図33(続き) 図34は、本明細書で開示される抗Gal3抗体の例示的な軽鎖可変領域をコードする核酸配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される軽鎖可変領域のうちの1または複数を含み得る。 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図34(続き) 図35は、本明細書で開示される抗Gal3抗体の例示的な重鎖をコードする核酸配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される重鎖のうちの1または複数を含み得る。 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図35(続き) 図36は、本明細書で開示される抗Gal3抗体の例示的な軽鎖をコードする核酸配列を示している。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物または方法のいずれかは、本明細書において提供される軽鎖のうちの1または複数を含み得る。 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図36(続き) 図37A~図37Bは、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体の、重鎖CDR(図37A)および軽鎖CDR(図37B)の、例示的なアラインメントを示している。 図37A~図37Bは、本明細書で開示される例示的な抗Gal3抗体の、重鎖CDR(図37A)および軽鎖CDR(図37B)の、例示的なアラインメントを示している。 図38A~図38Dは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図38A~図38Dは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図38A~図38Dは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図38A~図38Dは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図39A~図39Eは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図39A~図39Eは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図39A~図39Eは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図39A~図39Eは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図39A~図39Eは、それぞれ、本明細書で開示される抗Gal3抗体の部分集合を含む表を示している。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR、軽鎖可変領域CDR、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および軽鎖、またはこれらの組み合わせを含む配列が、各表に部分集合として提供されている抗Gal3抗体のいずれか1または複数から選択され得る。 図40A~図40Cは、TB006(図40A)、TB006(図40B)、およびコントロール抗体シナジス(図40C)の、ヒトGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図40A~図40Cは、TB006(図40A)、TB006(図40B)、およびコントロール抗体シナジス(図40C)の、ヒトGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図40A~図40Cは、TB006(図40A)、TB006(図40B)、およびコントロール抗体シナジス(図40C)の、ヒトGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図41A~図41Cは、TB006(図41A)、TB006(図41B)、およびコントロール抗体シナジス(図41C)の、マウスGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図41A~図41Cは、TB006(図41A)、TB006(図41B)、およびコントロール抗体シナジス(図41C)の、マウスGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図41A~図41Cは、TB006(図41A)、TB006(図41B)、およびコントロール抗体シナジス(図41C)の、マウスGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図42A~図42Bは、TB006(図42A、左パネル)、TB001(図42B、右パネル)、およびコントロール抗体シナジス(図42B)の、カニクイザルGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図42A~図42Bは、TB006(図42A、左パネル)、TB001(図42B、右パネル)、およびコントロール抗体シナジス(図42B)の、カニクイザルGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図43A~図43Cは、TB006(図43A)、TB001(図43B)、およびコントロール抗体シナジス(図43C)の、ラットGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図43A~図43Cは、TB006(図43A)、TB001(図43B)、およびコントロール抗体シナジス(図43C)の、ラットGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図43A~図43Cは、TB006(図43A)、TB001(図43B)、およびコントロール抗体シナジス(図43C)の、ラットGal3に対する親和性(KD)の定量化を示している。 図44A~図44Eは、例示的な抗Gal3抗体であるTB006(図44A)、2D10バリアント(図44B)、20H5バリアント(図44C)、21H6バリアント(図44D)、および本明細書で開示される他の例示的な抗Gal3抗体(図44E)と複合体形成したGal3を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションの定量化を示している。 図44A~図44Eは、例示的な抗Gal3抗体であるTB006(図44A)、2D10バリアント(図44B)、20H5バリアント(図44C)、21H6バリアント(図44D)、および本明細書で開示される他の例示的な抗Gal3抗体(図44E)と複合体形成したGal3を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションの定量化を示している。 図44A~図44Eは、例示的な抗Gal3抗体であるTB006(図44A)、2D10バリアント(図44B)、20H5バリアント(図44C)、21H6バリアント(図44D)、および本明細書で開示される他の例示的な抗Gal3抗体(図44E)と複合体形成したGal3を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションの定量化を示している。 図44A~図44Eは、例示的な抗Gal3抗体であるTB006(図44A)、2D10バリアント(図44B)、20H5バリアント(図44C)、21H6バリアント(図44D)、および本明細書で開示される他の例示的な抗Gal3抗体(図44E)と複合体形成したGal3を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションの定量化を示している。 図44A~図44Eは、例示的な抗Gal3抗体であるTB006(図44A)、2D10バリアント(図44B)、20H5バリアント(図44C)、21H6バリアント(図44D)、および本明細書で開示される他の例示的な抗Gal3抗体(図44E)と複合体形成したGal3を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションの定量化を示している。 図45は、例示的な抗Gal3抗体TB006と複合体形成した各種Gal3変異体を介して行われる、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーション(translocated)の定量化を示している。 図46A~図46Dは、ELISAによる、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の定量化(図46A)、並びに、Gal3のGLUT1(図46B)またはGLUT4(図46C)への結合を破壊する例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10-VH0-VL0の能力を示している。図46Dは、図46B~図46Cにおいて測定された、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の、抗体介在性の破壊の、IC50を示している。 図46A~図46Dは、ELISAによる、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の定量化(図46A)、並びに、Gal3のGLUT1(図46B)またはGLUT4(図46C)への結合を破壊する例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10-VH0-VL0の能力を示している。図46Dは、図46B~図46Cにおいて測定された、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の、抗体介在性の破壊の、IC50を示している。 図46A~図46Dは、ELISAによる、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の定量化(図46A)、並びに、Gal3のGLUT1(図46B)またはGLUT4(図46C)への結合を破壊する例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10-VH0-VL0の能力を示している。図46Dは、図46B~図46Cにおいて測定された、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の、抗体介在性の破壊の、IC50を示している。 図46A~図46Dは、ELISAによる、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の定量化(図46A)、並びに、Gal3のGLUT1(図46B)またはGLUT4(図46C)への結合を破壊する例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10-VH0-VL0の能力を示している。図46Dは、図46B~図46Cにおいて測定された、Gal3のGLUT1またはGLUT4への結合の、抗体介在性の破壊の、IC50を示している。 図47は、GLUT4と複合体形成したhGal3の、水素重水素質量分析のヒートマップを図示しており、GLUT4への結合に関与している、Gal3の推定領域を示している。ヒートマップ上で、黒い領域ほど、結合後の重水素取り込みが少ない。 図48は、Gal3を伴うかまたは伴わない、例示的な抗Gal3抗体であるTB006または2D10で処理された、L6筋芽細胞の蛍光顕微鏡画像を図示しており、これらの抗Gal3抗体がGal3の存在下でのみ筋芽細胞内に取り込まれることを示している。 図49A~図49Bは、インビボにおける、抗Gal3抗体との同時処置による、Gal3を介した耐糖能の阻害の定量化を示している。図49Aは、この試験の例示的な模式図を示している。図49Bは、Gal3±例示的な抗Gal3抗体TB001を投与し、それからグルコースを投与した後に採取された血液サンプルの、時系列中のグルコース値を示している。Gal3のみを注射されたマウスは、血糖値の増加を示したが、Gal3と抗Gal3抗体の混合物を注射されたマウスは、PBSを注射されたコントロールマウスに似た血糖値を示した。 図49A~図49Bは、インビボにおける、抗Gal3抗体との同時処置による、Gal3を介した耐糖能の阻害の定量化を示している。図49Aは、この試験の例示的な模式図を示している。図49Bは、Gal3±例示的な抗Gal3抗体TB001を投与し、それからグルコースを投与した後に採取された血液サンプルの、時系列中のグルコース値を示している。Gal3のみを注射されたマウスは、血糖値の増加を示したが、Gal3と抗Gal3抗体の混合物を注射されたマウスは、PBSを注射されたコントロールマウスに似た血糖値を示した。
真性糖尿病は、長期間に亘る高血糖値を特徴とする代謝疾患群である。I型糖尿病、II型糖尿病、および妊娠糖尿病という、主に3種類の真性糖尿病がある。I型糖尿病は、インスリン産生β細胞の減少により、膵臓が十分なインスリンを産生できないことによって引き起こされる。II型糖尿病は、インスリン抵抗性を特徴とし、肥満症、質の悪い食事、およびストレスを含む、種々のライフスタイル要因、食事要因、および遺伝要因によるものである場合がある。妊娠糖尿病は、糖尿病の前病歴がない妊婦が、血糖値が高くなった場合に生じる。
糖尿病の他に、インスリン抵抗性は他の疾患とも関連している。インスリン抵抗性は、対象の細胞のインスリンに対する感受性が低くなると生じるものであり、膵臓によるインスリンのさらなる分泌をもたらす。血糖値を安全値に維持するために必要なインスリン産生を膵臓がこなせないと、その対象は、糖尿病前症および糖尿病へと進行し得る。高インスリン血症(異常に高い血中インスリン値)が生じる場合もある。インスリン抵抗性は、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を含む、他の疾患にも起因している。肥満症および心血管疾患も、インスリン抵抗性および糖尿病前症/糖尿病に関連がある。
ガレクチン-3(Gal3、GAL3)は、細胞増殖、接着、分化、血管新生、およびアポトーシスにおいて重要な役割を果たすことが知られている。この活性は、少なくとも部分的には、免疫調節性と、他の免疫調節タンパク質、シグナル伝達タンパク質、および他の細胞表面マーカーに対する結合親和性とによるものである。Gal3は、別個のN末端ドメインおよびC末端ドメインにより機能する。N末端ドメイン(アイソフォーム1:アミノ酸1~111、アイソフォーム3:アミノ酸1~125)は、タンデム反復ドメイン(TRD、アイソフォーム1:アミノ酸36~109、アイソフォーム3:アミノ酸50~123)を含み、Gal3のオリゴマー化に大きく関与している。C末端ドメイン(アイソフォーム1:アミノ酸112~250、アイソフォーム3:アミノ酸126~264)は、糖鎖認識結合ドメイン(CRD)を含み、β-ガラクトシドに結合する。ヒトGal3のアイソフォーム1(NCBI参照番号NP_002297.2)の例示的な配列を配列番号1に示す。ヒトGal3のアイソフォーム3(NCBI参照番号NP_001344607.1)の例示的な配列を配列番号2に示す。
さらに、Gal3は、肥満のヒトにおいて増加していることが示されており、これらの対象においてインスリン抵抗性および耐糖能障害を引き起こすと考えられている。Gal3は、インスリン受容体に直接結合し、下流のシグナル伝達を阻害することが示されている。このように、Gal3は、肥満症によって誘導されるインスリン抵抗性および慢性的な組織の炎症に寄与し得る。
いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメント、または抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントを含む組成物が提供される。いくつかの実
施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメイン、N末端および/またはTRDに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端ドメイン、C末端および/またはCRDに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメイン、N末端および/またはTRDに結合しない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端ドメイン、C末端および/またはCRDに結合しない。
本明細書中で提供されるいくつかの実施形態では、Gal3が、生体細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを阻害することが示されている。いくつかの実施形態では、上記グルコーストランスポーターは、GLUT1および/またはGLUT4である。この阻害は、インスリン抵抗性をもたらして、インスリン抵抗性と関連した疾患または障害に至る可能性がある。
いくつかの実施形態では、細胞を抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させることによる、細胞におけるGLUTトランスロケーションを増強する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3と、GLUT、またはGLUTトランスロケーションと関連した別のタンパク質と、の間の相互作用を遮断または破壊する。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。この接触は、インビトロまたはインビボで行われ得る。
また、いくつかの実施形態では、細胞をGal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させることによる、細胞におけるGLUTトランスロケーションを増強する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。この接触は、インビトロまたはインビボで行われ得る。
また、いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することによる、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3と、GLUT、またはGLUTトランスロケーションと関連した別のタンパク質と、の間の相互作用を遮断または破壊することにより、対象におけるインスリン感受性を改善する。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。
また、いくつかの実施形態では、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン感受性を改善することによる、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。
また、いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療することによる、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラ
グメントを対象に投与することで、上記疾患、または上記疾患と関連したインスリン抵抗性が治療される。いくつかの実施形態では、上記方法は、真性糖尿病、インスリン抵抗性、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんのうちの1または複数を治療するように(それを有する対象に応じて、および/またはそのリスクを低減するように)、GAL3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を干渉するのに十分な治療有効量で、本明細書中で提供されるようないずれか抗体またはそのバリアントを投与することを含む。
また、いくつかの実施形態では、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療することによる、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することで、上記疾患、または上記疾患と関連したインスリン抵抗性が治療される。いくつかの実施形態では、上記方法は、真性糖尿病、インスリン抵抗性、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんのうちの1または複数を治療するように(それを有する対象に応じて、および/またはそのリスクを低減するように)、GAL3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を干渉するのに十分な治療有効量で、本明細書中で提供されるようないずれか抗体またはそのバリアントを投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つを投与することで、対象におけるインスリン抵抗性を低減できる。
定義
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照しているが、これらの図面も本明細書の一部を形成するものである。これらの図面において、文脈上の指示がない限り、同様のシンボルは、通常、同様の成分を識別するものである。発明を実施するための形態、図面、および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書で提示された発明の主題の精神および範囲から逸脱しない範囲で、他の実施形態が利用されてもよく、また他の変更がなされてもよい。本開示の態様は、通常は本明細書に記載され、図に例示された通りであるが、種々様々な異なる構成で、配置、置換、組み合わせ、分離、および設計することが可能であり、これら全てが本明細書において明示的に意図されたものであることは、容易に理解されよう。
別途の定義がない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、特許請求された発明の主題が属する技術分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。上記の概要と下記の詳細な説明は例示と説明のみを目的としており、特許請求された発明の主題を制限するものではないことを理解されたい。
本明細書で使用される節の見出しは構成のみを目的としており、記載された主題を限定
するものと解釈されるべきではない。
本願では、特に記載のない限り、単数形の使用は複数形を包含する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈によって特に明示されていない限り、複数形を包含することに留意されたい。本願では、特に記載がない限り、「または」の使用は「および/または」を意味する。さらに、「含むこと(including)」という用語、並びに「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれた(included)」などの他の語形の使用は、非限定的である。
「約」とは、量、レベル、値、数、頻度、割合、寸法、大きさ、含量、重量、または長さであって、基準となる量、レベル、値、数、頻度、割合、寸法、大きさ、含量、重量、または長さに対し、30、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1%ほどの変動があるものを意味する。
本明細書中、文脈上の別途の必要がない限り、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含むこと(comprising)」という用語は、記載された工程もしくは要素または工程群もしくは要素群の包含を意味し、いかなる他の工程もしくは要素または工程群もしくは要素群の排除を意味しないことを理解されたい。「からなる(consisting of)」とは、「からなる」というフレーズの後に続くものを包含し、且つそれに限定されることを意味する。すなわち、「からなる」というフレーズは、列挙された要素が必要である、すなわち必須条件であること、且つ、他の要素は存在してはならないことを示している。「から本質的になる(consisting essentially of)」とは、そのフレーズの後に列挙された要素を包含し、且つ、列挙された要素について本開示で指定された活性や作用に干渉も寄与もしない他の要素に限定されること、を意味する。すなわち、「から本質的になる」というフレーズは、列挙された要素が必要である、すなわち必須条件であること、ただし、他の要素が任意であり、他の要素が上記の列挙された要素の活性や作用に実質的に影響するか否かによっては存在しても存在しなくてもよいこと、を示す。
本明細書で使用される場合、「個体」、「対象」、および「患者」という用語は、任意の哺乳動物を意味する。いくつかの実施形態において、この哺乳動物はヒトである。いくつかの実施形態において、この哺乳動物はヒト以外である。上記の用語のいずれも、医療従事者(例えば、医師、正看護師、ナースプラクティショナー、医師助手、オーダリー、またはホスピス職員)の監督(例えば、恒常的または断続的な監督)によって特徴付けられる状況を要さず、またそれに限定もされない。
「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語は、本明細書では同義的に使用され、任意の長さのアミノ酸重合体を指す。この重合体は、直鎖状、環状、または分岐鎖状であってよく、修飾アミノ酸を含んでいてもよく、アミノ酸以外のもので中断されていてもよい。これらの用語は、修飾を受けた、例えば、硫酸化、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、ヨウ素化、メチル化、酸化、タンパク質プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、アルギニル化などのトランスファーRNAを介したタンパク質へのアミノ酸付加、ユビキチン化、または、標識成分との結合などの任意の他の操作を受けた、アミノ酸重合体も包含する。
本明細書で使用される場合、「アミノ酸」という用語は、グリシン、並びにD型光学異性体およびL型光学異性体の両方、並びにアミノ酸類似体およびペプチドミメティックを含む、天然および/または非天然すなわち合成のアミノ酸を指す。
指定のタンパク質「に由来する」ポリペプチド配列またはアミノ酸配列とは、当該ポリペプチドの起源についての言及である。好ましくは、上記ポリペプチドは、上記配列、もしくは、少なくとも10~20個のアミノ酸、もしくは少なくとも20~30個のアミノ酸、もしくは少なくとも30~50個のアミノ酸からなるその一部、にコードされているポリペプチドのアミノ酸配列と本質的に同一である、または、上記配列にコードされているポリペプチドにより免疫学的に同定可能である、アミノ酸配列を有する。この用語は、指定の核酸配列から発現されたポリペプチドも包含する。
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、当業者がそれに帰属すると考える意味を示し、さらに、エピトープにフィットしそれを認識する特定の形を有するポリペプチド鎖含有分子構造であって、1または複数の非共有結合相互作用が該分子構造と該エピトープの複合体を安定化させる、あらゆるポリペプチド鎖含有分子構造を包含することが意図される。抗体は、ポリクローナル抗体であってもよいが、モノクローナル抗体が、細胞培養または組み換え技術により再現でき、修飾することでその抗原性を低減できることから、好ましい場合がある。
免疫グロブリン全体(またはその組換え型の対応物)に加えて、エピトープ結合部位(例えば、Fab’、F(ab’)2、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、ダイアボディ、ミニボディ、ナノボディ、シングルドメイン抗体(sdAb)、または他のフラグメント)を含む免疫グロブリンフラグメントまたは「結合性フラグメント」が、本発明における抗体部分として有用である。このような抗体フラグメントは、免疫グロブリン全体から、リシン、ペプシン、パパインなどのプロテアーゼ切断によって生成され得る。組み換え免疫グロブリン技術を利用して、最小の免疫グロブリンが設計され得る。例えば、本発明で使用するための「Fv」免疫グロブリンは、軽鎖可変領域を重鎖可変領域に、ペプチドリンカー(例えば、ポリグリシン、またはαヘリックスモチーフもβシートモチーフも形成しない別の配列)を介して連結することで、作製され得る。また、ナノボディまたはシングルドメイン抗体を、ヒトコブラクダ、ラクダ、ラマ、アルパカ、またはサメなどの別の動物から得ることもできる。いくつかの実施形態において、抗体は複合体、例えば、ペグ化抗体、薬剤複合体、放射性同位元素複合体、または毒素複合体などであり得る。特定のエピトープ、またはエピトープの組み合わせを対象とするモノクローナル抗体は、当該マーカーを発現する細胞集団の標的化および/または枯渇を可能にする。マーカーを発現する細胞集団をスクリーニングするためにモノクローナル抗体を用いる様々な技術が利用可能であり、抗体被覆磁気ビーズを用いた磁気分離、固体マトリックス(すなわち、プレート)に取り付けられた抗体による「パニング」、およびフローサイトメトリーが挙げられる(例えば、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される、米国特許第5,985,660号)。
当該技術分野で公知であるように、「Fc領域」という用語は、免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。この「Fc領域」は、天然配列のFc領域またはバリアントFc領域であり得る。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は一様ではないかもしれないが、ヒトIgG重鎖のFc領域は、通常、Cys226位のアミノ酸残基から、またはPro230位のアミノ酸残基から、そのカルボキシル末端まで伸びていると定義される。Fc領域内の残基の番号付けは、KabatにあるようなEUインデックスの番号付けである。Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md., 1991。免疫グロブリンのFc領域は通常、CH2およびCH3という2つの定常ドメインから構成される。当該技術分野で公知であるように、Fc領域は、二量体型または単量体型で存在し得る。
当該技術分野において公知であるように、抗体の「定常領域」とは、抗体軽鎖の定常領域または抗体重鎖の定常領域の、単独または組み合わせを指す。
抗体の「可変領域」とは、抗体軽鎖の可変領域または抗体重鎖の可変領域の、単独または組み合わせを指す。当該技術分野において公知であるように、重鎖および軽鎖の可変領域は、それぞれ、4つのフレームワーク領域(FR)が、超可変領域としても知られている相補性決定領域(CDR)3つにより接続されたものからなり、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する。対象可変領域のバリアント、特にCDR領域の外側(すなわち、フレームワーク領域内)のアミノ酸残基における置換によるバリアントが望まれる場合、当該対象可変領域を、当該対象可変領域と同じカノニカルクラスでCDR1配列およびCDR2配列を含有する他の抗体の可変領域と比較することで、適切なアミノ酸置換、好ましくは、保存的アミノ酸置換を特定できる(Chothia and Lesk, J Mol
Biol 196(4): 901-917, 1987)。
ある実施形態では、CDRの明確な線引きと、抗体の結合部位を構成する残基の特定は、抗体の構造を解析すること、および/または抗体リガンド複合体の構造を解析することによって達成される。ある実施形態では、上記は、X線結晶解析などの、当業者に公知の様々な技術のいずれかにより達成され得る。ある実施形態では、CDR領域を特定する、または見積もるために、様々な解析方法が採用され得る。ある実施形態では、CDR領域を特定する、または見積もるために、様々な解析方法が採用され得る。そのような方法の例としては、Kabat法による定義、Chothia法による定義、IMGTアプローチ(Lefranc et al., 2003) Dev Comp Immunol. 27:55-77)、Paratomeなどの計算プログラム(Kunik et al., 2012, Nucl Acids Res. W521-4)、AbM法による定義、およびコンホメーションによる定義が挙げられるが、これらに限定はされない。
Kabat法による定義は、抗体内の残基を番号付けするためのスタンダードであり、CDR領域を特定するために典型的に用いられる。例えば、Johnson & Wu,
2000, Nucleic Acids Res., 28: 214-8を参照されたい。Chothia法による定義は、Kabat法による定義と似ているが、Chothia法による定義は、ある特定のループ構造領域の位置を考慮に入れる。例えば、Chothia et al., 1986, J. Mol. Biol., 196:
901-17; Chothia et al., 1989, Nature, 342: 877-83を参照されたい。AbM法による定義は、オックスフォード・モレキュラー・グループ社(Oxford Molecular Group)により製作された、抗体構造をモデル化する統合型のコンピュータープログラム一式を用いる。例えば、Martin et al., 1989, Proc Natl Acad Sci
(USA), 86:9268-9272;“AbM.TM., A Computer Program for Modeling Variable Regions of Antibodies”、オックスフォード、英国;オックスフォード・モレキュラー社(Oxford Molecular, Ltd.)を参照されたい。AbM法による定義は、Samudrala et al., 1999, “Ab Initio
Protein Structure Prediction Using a Combined Hierarchical Approach,” in PROTEINS, Structure, Function and Genetics Suppl., 3:194-198によって記載されたものなど、知識データベースとアブイニシオ法の組み合わせを用いて、一次配列から、抗体の三次構造をモデル化する。Contact法による定義は、利用可能な複合結晶構造の解析に基づくものである。例えば、MacCallum et al., 1996, J. Mol. Biol., 5
:732-45を参照されたい。本明細書ではCDRの「コンホメーションによる定義」と称される別のアプローチでは、各CDRの位置は、抗原結合にエンタルピー的な寄与をしている残基と見なされ得る。例えば、Makabe et al., 2008, Journal of Biological Chemistry, 283:1156-1166を参照されたい。さらに他のCDR境界定義は、上記アプローチのどれにも厳密には従っていないかもしれないが、Kabat法によるCDRの少なくとも一部とは重複するであろうし、それを、特定の残基や残基群が抗原結合に大きな影響を与えないという予測や実験的発見に照らし合わせて、短くしたり長くしたりすることはできる。本明細書で使用される場合、CDRとは、アプローチの組み合わせを含む、当該技術分野において公知の任意のアプローチによって定義されたCDRを指し得る。本明細書で使用される方法は、これらのアプローチのいずれかに従って定義されたCDRを利用し得る。2つ以上のCDRを含む任意の所与の実施形態では、Kabat法による定義、Chothia法による定義、Extended法による定義、IMGT法による定義、Paratome法による定義、AbM法による定義、および/もしくはコンホメーションによる定義のいずれか、または上記のいずれかの組み合わせに従って、CDRを定義し得る。
本明細書において開示されているように、本明細書で開示される配列のいずれかに対してある%同一性を有する配列が企図されており、また、使用され得る。「%同一性」という用語は、配列の長さに対する、2つ以上の配列間で同一である単位(すなわち、アミノ酸またはヌクレオチド)の割合を指す。比較されている2つ以上の配列が同じ長さである場合、%同一性は、各々のその長さとなる。比較されている2つ以上の配列が異なる長さである場合、最良のアラインメントを得るために削除および/または挿入が導入され得る。いくつかの実施形態では、これらの配列は、ペプチド配列、核酸配列、CDR配列、可変領域配列、または重鎖配列もしくは軽鎖配列を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される配列のいずれかに対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する任意の配列が使用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される配列のいずれかに対し、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50個の置換、欠失、または付加を有する任意の配列が使用され得る。配列における変化は、例えば、単一のアミノ酸、単一の核酸塩基、または核酸コドンに適用され得るが、より長い連続配列における差異も想定される。抗体配列に適用される場合、配列におけるこれらの差異は、抗原結合性領域(例えば、CDR)、または抗原に結合しない、もしくは抗原結合に対し2次的でしかない領域(例えば、フレームワーク領域)に適用され得る。
本明細書において開示されているように、本明細書で開示される配列のいずれかに対してある%相同性を有する配列が企図されており、また、使用され得る。「%相同性」という用語は、三次元構造を考慮した場合の、2つの配列間の保存の程度を指す。例えば、2つのタンパク質配列間の相同性は、βストランド、αヘリックス、および他の折り畳みなどの構造モチーフ、並びに配列中のそれらの分布に依存し得る。相同性は、実験的に、またはコンピューター上で、構造決定を通じて決定され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される配列のいずれかに対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列相同性を有する任意の配列が使用され得る。いくつかの実施形態では、全体的な%相同性に影響を与える場合も与えない場合もある、本明細書で開示される配列のいずれかに対し、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、1
6、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50個の置換、欠失、または付加を有する任意の配列が使用され得る。
本明細書において適用されているように、本明細書で開示される配列のいずれかに対してある特定の%類似性を有する配列が企図されており、また、使用され得る。いくつかの実施形態では、これらの配列は、ペプチド配列、核酸配列、CDR配列、可変領域配列、または重鎖配列もしくは軽鎖配列を含み得る。ペプチド配列に関して当該技術分野において理解されるように、「類似性」とは、サイズ、極性、電荷、pK、芳香族性、水素結合特性、または官能基の存在(例えば、ヒドロキシル、チオール、アミン、カルボキシルなど)を含むがこれらに限定はされない、アミノ酸の特性に基づく、アミノ酸同士の比較を指す。「%類似性」という用語は、配列の長さに対する、2つ以上の配列間で同一である単位(すなわち、アミノ酸)の割合を指す。比較されている2つ以上の配列が同じ長さである場合、%類似性は、各々のその長さとなる。比較されている2つ以上の配列が異なる長さである場合、最良のアラインメントを得るために削除および/または挿入が導入され得る。2つのアミノ酸の類似性が、ある特定の置換が保存的であるか非保存的であるかを規定する場合がある。アミノ酸置換の保存性を決定する方法は、当該技術分野において一般的に知られており、置換行列を含み得る。一般的に使用される置換行列としては、BLOSUM45、BLOSUM62、BLOSUM80、PAM100、PAM120、PAM160、PAM200、PAM250が挙げられるが、他の置換行列またはアプローチも、当業者により適切と見なされる場合は使用され得る。関連配列(例えば、同種内またはそれよりも広い)のストリンジェンシー、保存、および/または相違などの側面、並びに当該配列の長さを考慮した場合に、ある特定の置換行列がその他に優先される場合がある。本明細書で使用される場合、別の配列に対してある特定の%類似性を有するペプチド配列は、使用される類似性決定法によって左右される、同一である、または許容できる置換であるアミノ酸を、最大でその%だけ有する。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される配列のいずれかに対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有する配列が使用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される配列のいずれかに対し、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50個の類似の置換を有する任意の配列が使用され得る。抗体配列に適用される場合、これらの類似の置換は、抗原結合性領域(すなわち、CDR)、または抗原に結合しない、もしくは抗原結合に対し2次的でしかない領域(すなわち、フレームワーク領域)に適用され得る。
「コンセンサス配列」という用語は、配列に関して本明細書で使用される場合、配列群の各位置における許容できるアミノ酸の様々な組み合わせの全てを表す、一般化された配列を指す。コンセンサス配列は、配列の大部分または全部において単位(例えば、アミノ酸またはヌクレオチド)が同じである関連配列の保存領域、および配列間で相違を示す領域に関する洞察を与え要る。抗体の場合、CDRのコンセンサス配列は、抗原結合にとって重要または不要なアミノ酸を表し得る。本明細書において提供される配列のいずれかを用いてコンセンサス配列が作製され得るが、このコンセンサス配列に由来する、得られた各種配列は、このテンプレート配列と類似の効果を有することの確認が行われ得ることが企図される。
本明細書において抗体に関して使用されている場合、「競合する」という語は、第1の
抗体がその同族エピトープと結合する結果が、第2の抗体が存在しない場合の第1の抗体の結合と比較して、第2の抗体が存在する場合に検出可能な程度に減少するほど、十分に類似した様式で、第1の抗体、またはその抗原結合性部分が、第2の抗体、またはその抗原結合性部分の結合とエピトープに結合すること、を意味する。第2の抗体のそのエピトープへの結合が、第1の抗体の存在下で検出可能な程度に減少するという別の選択肢もあるが、必ずしもそうである必要はない。すなわち、第1の抗体は、第2の抗体がそのエピトープに結合することを阻害でき、当該第2の抗体は、当該第1の抗体がその各エピトープに結合することを阻害しない。しかし、それぞれの抗体が、その他の抗体がその同族エピトープまたは同族リガンドと結合することを、同程度であれ、より大きい程度であれ、またはより小さい程度であれ、検出可能な程度に阻害する場合、これらの抗体は、そのそれぞれのエピトープの結合において、互いと「交差競合する(cross-compete)」と言う。競合し合う抗体も交差競合し合う抗体も、両方、本発明に包含される。このような競合または交差競合が発生する仕組み(例えば、立体障害、立体構造変化、または共通のエピトープ、もしくはその一部への結合)についてはさておき、当業者であれば、本明細書で提供される教示に基づいて、このような競合し合う、および/または交差競合し合う抗体が、包含され、本明細書で開示される方法に有用であり得ることを、理解するであろう。
抗体が、エピトープに「優先的に結合する」または「特異的に結合する」(本明細書では同義的に使用される)とは、当該技術分野においては十分に理解されている用語であり、そのような特異的または優先的な結合を決定する方法も、当該技術分野において周知である。ある分子が、特定の細胞または物質と、別の細胞または物質と反応または結合するよりも、より頻繁に、および/またはより急速に、および/またはより長い期間、および/またはより大きな親和性で、反応または結合する場合、この分子は「特異的結合」または「優先的結合」を示すと言う。抗体が、他の物質に結合するよりも、より大きな親和性で、および/またはより大きなアビディティーで、および/またはより急速に、および/またはより長い期間、結合するならば、この抗体は、標的に「特異的に結合する」または「優先的に結合する」。例えば、標的エピトープに特異的または優先的に結合する抗体は、他の標的エピトープまたは非標的エピトープに結合するよりも、より大きな親和性および/もしくはアビディティーで、並びに/またはより容易に、並びに/またはより長い期間、このエピトープと結合する抗体である。この定義を読むことで、例えば、第1の標的に特異的または優先的に結合する抗体(または部分もしくはエピトープ)が、第2の標的に特異的または優先的に結合する場合もしない場合もあることが理解される。したがって、「特異的結合」または「優先的結合」は、必ずしも排他的な結合を必要とするわけではない(ただし、それを包含することはある)。通常、ただし必ずしもそうであるわけではないが、結合という場合、優先的結合を意味する。
「遮断する」または「破壊する」という用語は、抗体に関して本明細書で使用される場合、酵素の活性、2つ以上の生体分子(例えば、2つ以上のタンパク質、ペプチド、核酸、脂質など)の結合、またはシグナル伝達カスケードの前進を含むがこれらに限定はされない、生物学的プロセスを妨げる抗体の能力を指す。一般的に、生物学的プロセスの妨げは、抗体がその標的またはそのエピトープに結合することによって、前記標的の活性部位を閉鎖する、前記標的の機能にとって重要な前記標的の別の領域を閉鎖する、または前記標的の局在および/もしくは輸送を変化させるなどの、前記標的の通常の機能を妨げることを伴う。抗体の遮断活性または破壊活性は、当該生物学的プロセスが破壊されていないコントロール条件に対する、当該生物学的プロセスの低減という面から、定量化され得る。他の場合では、抗体の遮断活性または破壊活性は、正比例であっても反比例であっても、ターゲット生物学的プロセスと関連していることが知られている別の生物学的プロセスにおける調節という面から、定量化され得る。いくつかの実施形態では、遮断活性または破壊活性は、コントロール条件に対して、少なくとも5%、10%、20%、30%、4
0%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは100%、または上記値のうちのいずれか2つによって規定される範囲内の任意の割合、の変化を引き起こし得る。本明細書において提供されるいくつかの実施形態では、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用は、抗Gal3抗体によって破壊され得る生物学的プロセスである。Gal3とGLUTとの間の相互作用は、Gal3とGLUTとの間の直接的な相互作用であってもそうでなくてもよく、抗Gal3抗体は、Gal3および/またはGLUTの活性のいくつかの他の側面を妨げ得ることが企図される。
本明細書で使用される場合、「抗原結合性分子」という用語は、抗原に結合する抗原結合部分と、所望により、当該抗原結合部分が当該抗原結合部分の結合を促進する高次構造をとることを可能にする、またはいくつかの追加の特性を当該抗原結合性分子に与える、足場またはフレームワーク部分と、を含む分子を指す。いくつかの実施形態では、この抗原は、Gal3である。いくつかの実施形態では、この抗原結合部分は、当該抗原に結合する抗体由来のCDRを少なくとも1つ含む。いくつかの実施形態では、この抗原結合部分は、当該抗原に結合する抗体の重鎖由来の3つ全てのCDR、または当該抗原に結合する抗体の軽鎖由来の3つ全てのCDRを含む。いくつかの実施形態では、この抗原結合部分は、当該抗原に結合する抗体由来の6つ全てのCDR(重鎖由来の3つと軽鎖由来の3つ)を含む。いくつかの実施形態では、この抗原結合部分は、抗体フラグメントである。
抗原結合性分子の非限定例としては、抗体、抗体フラグメント(例えば、抗体の抗原結合性フラグメント)、抗体誘導体、および抗体類似体が挙げられる。さらなる具体例としては、限定はされないが、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、ナノボディ(例えば、ラクダ科動物重鎖抗体のVHドメイン;VHHフラグメント、Cortez-Retamozo et al., Cancer Research, Vol. 64:2853-57, 2004参照)、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fvフラグメント、Fdフラグメント、および相補性決定領域(CDR)フラグメントが挙げられる。これらの分子は、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、ロバ、モルモット、ヤギ、またはラクダ科動物などの、いかなる哺乳類供給源からも得ることができる。抗体フラグメントは、標的抗原と完全抗体の結合に競合する場合があり、このフラグメントは、完全抗体の修飾(例えば、酵素的または化学的な切断)により作製される場合や、または、組換えDNA技術もしくはペプチド合成を用いて新規に合成される場合がある。抗原結合性分子は、例えば、グラフティングされたCDRまたはCDR誘導体を有する別のタンパク質足場または人工足場を含むことがある。そのような足場としては、抗原結合性分子の三次元構造を安定化するなどのために導入される変異を含む抗体由来足場、および、生体適合性高分子などを含む完全合成足場が挙げられるが、これらに限定はされない。例えば、Korndorfer et al., 2003, Proteins: Structure, Function, and Bioinformatics, Volume 53, Issue 1:121-129 (2003); Roque et al., Biotechnol. Prog. 20:639-654 (2004)を参照されたい。加えて、ペプチド抗体模倣剤(「PAM」)も使用でき、さらに、フィブロネクチン成分を足場として利用した抗体模倣剤をベースにした足場も使用できる。
抗原結合性分子としては、1本鎖ポリペプチドに、または複数のポリペプチド鎖に組み込まれた、1または複数の抗体フラグメントを含むタンパク質も挙げることができる。例えば、抗原結合性分子としては、ダイアボディ(例えば、欧州特許第404,097号;国際公開第93/11161号;およびHollinger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 90:6444-6448, 1993参照);細胞内抗体;ドメイン抗体(単一のVLドメインもしくはVHド
メイン、またはペプチドリンカーで連結された2つ以上のVHドメイン;Ward et
al., Nature, Vol. 341:544-546, 1989参照);マキシボディ(2つのscFvがFc領域に融合されたもの、Fredericks et al., Protein Engineering, Design & Selection, Vol. 17:95-106, 2004およびPowers et
al., Journal of Immunological Methods, Vol. 251:123-135, 2001参照);トリアボディ;テトラボディ;ミニボディ(scFvがCH3ドメインに融合されたもの;Olafsen et al., Protein Eng Des Sel. , Vol.17:315-23,
2004参照);ペプチボディ(1または複数のペプチドがFc領域に接続されたもの、国際公開第00/24782号参照);リニア抗体(直列型のFdセグメント対(VH-CH1-VH-CH1)が、相補的な軽鎖ポリペプチドと一緒になって、抗原結合領域対を形成しているもの、Zapata et al., Protein Eng., Vol. 8:1057-1062, 1995参照);小型モジュラー免疫医薬品(small modular immunopharmaceutical)(米国特許出願公開第20030133939号参照);および、免疫グロブリン融合タンパク質(例えば、IgG-scFv、IgG-Fab、2scFv-IgG、4scFv-IgG、VH-IgG、IgG-VH、およびFab-scFv-Fc)を挙げることができるが、これらに限定はされない。
ある実施形態では、抗原結合性分子は、例えば、免疫グロブリンの構造を有し得る。「免疫グロブリン」とは、各四量体が2組の同一のポリペプチド鎖対を含み、各対が1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50~70kDa)を有する、四量体の分子である。各鎖のアミノ末端部は、抗原認識に最も大きく関与する、100~110程度またはそれ以上のアミノ酸からなる可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に最も大きく関与する定常領域を規定する。
特に記載がない限り、本明細書で開示される領域を規定する相補性は、IMGT定義に従う。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるCDRのいずれかは、Kabat定義、Chothia定義などの当業者に認められている定義によって、代わりに解釈され得る。
用語「ヒト型化」とは、非ヒト(例えば、げっ歯類または霊長類)抗体に提供される場合、免疫グロブリン鎖またはその断片が非ヒト免疫グロブリン由来の配列を最低限含有する、ハイブリッド免疫グロブリンである。
本明細書で使用される場合、用語「サイトカイン」とは、炎症シグナリングに関与する低分子のタンパク質、ポリペプチド、もしくはペプチドを指すか、または、1つの細胞集団によって産生されるタンパク質であって、細胞間介在物質として別の細胞に対し作用する、もしくは、当該タンパク質を産生する細胞に対してオートクリン作用をするタンパク質を指す。サイトカインとしては、ケモカイン、インターフェロン、インターロイキン、リンホカイン、モノカイン、腫瘍壊死因子、CCL1、CCl2、CCL3、CCL4、CCL5、CCL6、CCL7、CCL8、CCL9、CCL11、CCL12、CCL13、CCL14、CCL15、CCL16、CCL17、CCL18、CCL19、CCL20、CCL21、CCL22、CCL23、CCL24、CCL25、CCL26、CCL27、CCL28、CXCL1、CXCL2、CXCL3、CXCL4、CXCL5、CXCL6、CXCL7、CXCL8、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL12、CXCL13、CXCL14、CXCL15、CXCL16、CXCL17、CX3CL1、XCL1、XCL2、INFα、INFβ、INFγ、IL-1、IL-1a、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8
、IL-9、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-17A-F、IL-18、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28、IL-29、IL-30、IL-31、IL-32、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36、IL-37、IL-38、アルデスロイキン(adesleukin)、GM-CSF、TNFα、TNFβ、TNFγ、TGF-I-3 TNFSF4、TNFSF5、TNFSF6、TNFSF7、TNFSF8、TNFSF9、TNFSF10、TNFSF11、TNFSF12、TNFSF13、TNFSF13B、TNFSF14、TNFSF15、TNFSF18、もしくはTNFSF19、白血病抑制因子(leukemia inhibitor factor)(LIF)、毛様体神経栄養因子(CNTF)、CNTF様サイトカイン(CLC)、カルジオトロフィン(CT)、Kitリガンド(KL)、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語(当該技術分野において十分に理解されているように)は、臨床結果を含む、対象の条件における有益または所望の結果を得るためのアプローチを意味する。有益または所望の臨床結果としては、限定はされないが、1または複数の症状または状態の軽減または改善、疾患の程度の減弱、病状の安定化(すなわち、悪化させないこと)、疾患の伝染または伝播の防止、疾患増悪の遅延または減速、病状の改善または一時的緩和、疾患の再発の減弱、および、部分的か完全かを問わず、また検出可能か検出不可かを問わない、寛解を挙げることができる。「治療する」および「治療」は、本明細書で使用される場合、予防的治療も含む。治療法は、対象に治療有効量の活性薬剤を投与することを含む。この投与工程は、単回投与からなっていてもよいし、一連の投与から構成されてもよい。組成物は、対象を治療するのに十分な量および期間で、対象に投与される。治療期間の長さは、状態の重症度、対象の年齢および遺伝子プロファイル、活性薬剤の濃度、治療で使用される組成物の活性、またはこれらの組み合わせなどの、種々の要因に依存する。また、治療または予防に使用される薬剤の有効量は、特定の治療レジメンまたは予防レジメン(regime)の過程で増減し得ることも理解されよう。用量の変化が生じる場合があるが、当該技術分野において公知の標準的な診断検査によって明らかになり得る。場合によっては、慢性投与が必要になり得る。
「有効量」または「有効用量」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に照らし合わせて理解されるような平明かつ通常の意味を有し、観察可能な指定の効果をもたらす、記載された組成物または化合物の量を指す。本開示の発明の主題の活性組成物中の有効成分の実際の用量レベルは、特定の対象および/または用途に対して指定の反応を達成するのに有効である、活性組成物または化合物の量が投与されるように、変更され得る。選択された用量レベルは、組成物の活性、剤形、投与経路、他の薬剤または治療との組み合わせ、治療されている状態の重症度、並びに治療されている対象の身体状態および既往歴を含むがこれらに限定はされない種々の要因に応じて、変化し得る。いくつかの実施形態では、最小量が投与され、用量制限毒性が出ないように、最低有効量まで用量が段階的に増やされる。有効量の判定および調整、並びにそのような調整を行う時および方法の評価が、本明細書において企図されている。
いくつかの非限定的な実施形態では、組成物または化合物の有効量または有効量は、インスリン抵抗性、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんなどの、本明細書において提供される疾患のいずれか1または複数の治療に向けて、有意、測定可能、または十分な治療効果をもたらす量または用量に関
連し得る。いくつかの実施形態では、組成物または化合物の有効量または有効用量は、本明細書において提供される疾患のいずれか1または複数の症状を、治療する、改善する、またはその進行を妨げ得る。
「投与する」という用語は、対象への、経口投与、局所的接触、坐剤としての投与、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、病巣内投与、髄腔内投与、鼻腔内投与、もしくは皮下投与、または徐放デバイス(例えばミニ浸透圧ポンプ)の移植を包含する。投与は、非経口経路および経粘膜経路を含む任意の経路(例えば、頬側、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、経腟、経直腸、または経皮)による投与である。非経口投与としては、例えば、静脈内投与、筋肉内投与、細動脈内投与、皮内投与、皮下投与、腹腔内投与、心室内投与、および頭蓋内投与が挙げられる。他の送達様式としては、リポソーム製剤、点滴静注、経皮パッチなどの使用が挙げられるが、これらに限定はされない。「同時投与する」とは、本明細書に記載の第1の化合物が、本明細書に記載の第2の化合物の投与と同時に、その直前に、またはその直後に投与されることを意味する。
本明細書で使用される場合、「治療標的」という用語は、その活性が調節されると(例えば、発現、生物活性などの調節によって)、疾患表現型の調節がもたらされ得る、遺伝子または遺伝子産物を指す。全体を通じて使用されているように、「調節」は、示されている現象における増加または減少を指すことが意図される(例えば、生物活性の調節は、生物活性の増加または生物活性の減少を指す)。
本明細書で使用される場合、「薬剤的に許容できる」は、本明細書に照らし合わせることで理解されるようなその平明かつ通常の意味を有し、使用される用量および濃度でそれに暴露された細胞または哺乳動物に無毒である、または許容できる毒性レベルを有する、担体、賦形剤、および/または安定剤を指す。「薬剤的に許容できる」「希釈剤」、「賦形剤」、および/または、「担体」は、本明細書で使用される場合、本明細書に照らし合わせることで理解されるようなそれらの平明かつ通常の意味を有し、ヒト、ネコ、イヌなどの脊椎動物ホストへの投与に適合する、あらゆる全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗細菌剤および抗真菌剤、等張化剤および吸収遅延剤などを包含することが意図される。典型的に、薬剤的に許容できる希釈剤、賦形剤、および/または担体は、ヒト、並びにネコおよびイヌなどのヒト以外の哺乳類を含む動物で使用するための、連邦政府、州政府、もしくは他の規制機関の規制当局によって承認された、または、米国薬局方もしくは他の一般に認められた薬局方に記載された、希釈剤、賦形剤、および/または担体である。希釈剤、賦形剤、および/または担体という語は、医薬製剤を一緒に投与する希釈剤、補助剤、賦形剤、またはビヒクルを指し得る。このような医薬品希釈剤、賦形剤、および/または担体は、水、および石油由来、動物由来、野菜由来、または合成由来の油を含む油などの滅菌液であり得る。水、生理食塩水、並びにブドウ糖水溶液およびグリセロール水溶液が、液体の希釈剤、賦形剤、および/または担体として、特に注射剤用に、用いられ得る。好適な医薬品希釈剤および/または賦形剤としては、糖、デンプン、グルコース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。生理学的に許容される担体の非限定例は、pH緩衝水溶液である。生理学的に許容される担体は、以下のうちの1または複数も含み得る:アスコルビン酸、低分子量(約10残基未満)ポリペプチドなどの抗酸化剤、血清アルブミン、ゼラチン、免疫グロブリンなどのタンパク質、ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー、アミノ酸、グルコース、マンノース、またはデキストリンなどの炭水化物、EDTAなどのキレート化剤、グリセロール、エリスリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、イソマルト、マルチトール、またはラクチトールなどの糖アルコール
、ナトリウムなどの塩形成対イオン、並びにTWEEN(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、およびPLURONICS(登録商標)などの非イオン性界面活性剤。製剤は、必要であれば、少量の湿潤剤、増量剤、乳化剤、またはpH緩衝剤も含有し得る。これらの製剤は、水剤、懸濁剤、乳濁剤、徐放性製剤などの形態をとり得る。製剤は、投与様式に適合したものであるべきである。
「製薬上許容される塩」という語は、本明細書に照らし合わせることで理解されるような、その平明かつ通常の意味を有し、鎮痛剤、治療剤、他の物質などを含むがこれらに限定はされない、組成物または賦形剤の、比較的に無毒の、無機および有機の、酸付加塩または塩基付加塩を含む。製薬上許容される塩の例としては、塩酸および硫酸などの鉱酸由来のもの、並びにエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸由来のものなどが挙げられる。塩の形成に適した無機塩基の例としては、アンモニア、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの、水酸化物、炭酸塩、および炭酸水素塩が挙げられる。塩は、無毒、且つ係る塩を形成するのに十分に強力な有機塩基を含む、好適な有機塩基によっても形成され得る。例えば、そのような有機塩基のクラスは、メチルアミン、ジメチルアミン、およびトリエチルアミンを含む、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、およびトリアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンを含む、モノヒドロキシアルキルアミン、ジヒドロキシアルキルアミン、またはトリヒドロキシアルキルアミン;グリシン、アルギニン、およびリジンを含むアミノ酸;グアニジン;N-メチルグルコサミン;N-メチルグルカミン;L-グルタミン;N-メチルピペラジン;モルホリン;エチレンジアミン;N-ベンジルフェネチルアミン;トリヒロドキシメチルアミノエタンを包含し得るが、これらに限定はされない。
本明細書で使用される場合、「担体」とは、化合物の細胞、組織および/または臓器への通過、送達および/または取り込みを促進する、化合物、粒子、固体、半固体、液体、または希釈剤を指す。例えば、限定はされないが、脂質ナノ粒子(LNP)は、オリゴヌクレオチドをカプセル状に包むことで、当該オリゴヌクレオチドを血流通過中の分解から保護し得る、および/または、肺などへの、所望の臓器への送達を容易にし得る、担体の1種である。
本明細書で使用される場合、「希釈剤」とは、薬理活性を持たないが、薬剤的に必要または望ましい場合がある、医薬組成物中の成分を指す。例えば、希釈剤は、製造および/または投与を行うには質量が小さ過ぎる、効力のある薬剤の嵩を増やすために使用され得る。希釈剤は、注入、摂取、または吸入により投与される薬剤の溶解を行うための液体であってもよい。当該技術分野における希釈剤の一般的な形態は、限定はされないが、ヒト血液の組成を模倣しているリン酸緩衝生理食塩水などの緩衝水溶液である。
「賦形剤」という用語は、本明細書に照らし合わせることで理解されるようなその通常の意味を有し、医薬組成物に添加されることで、限定はされないが、嵩、一貫性、安定性、結合能、滑沢性、崩壊能などを当該組成物にもたらす、不活性な物質、化合物、または材料を指す。望ましい特性を有する賦形剤としては、保存剤、補助剤、安定剤、溶媒、緩衝剤、希釈剤、溶解補助剤、洗剤、界面活性剤、キレート化剤、抗酸化剤、アルコール、ケトン、アルデヒド、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、塩、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム 糖、ブドウ糖、デキストラン、フルクトース、マンノース、ラクトース、ガラクトース、スクロース、ソルビトール、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、グリセリン、ポリビニルアルコール、ポビドン、プロピレングリコール、血清、アミノ酸、ポリエチレングリコール、ポリソルベート20、ポリソルベート80、デオキシコール
酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチルフェノールエトキシレート、塩化ベンゼトニウム、チメロサール、ゼラチン、エステル、エーテル、2-フェノキシエタノール、尿素、もしくはビタミン、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。賦形剤の量は、0w/w%、0.1w/w%、0.2w/w%、0.3w/w%、0.4w/w%、0.5w/w%、0.6w/w%、0.7w/w%、0.8w/w%、0.9w/w%、1w/w%、2w/w%、3w/w%、4w/w%、5w/w%、6w/w%、7w/w%、8w/w%、9w/w%、10w/w%、20w/w%、30w/w%、40w/w%、50w/w%、60w/w%、70w/w%、80w/w%、90w/w%、95w/w%、100w/w%、または上記数字のうちの任意の2つによって定義される範囲内の任意の重量パーセントである割合で、医薬組成物中に存在し得る。
望ましい特性を有する追加の賦形剤としては、保存剤、補助剤、安定剤、溶媒、緩衝剤、希釈剤、溶解補助剤、洗剤、界面活性剤、キレート化剤、抗酸化剤、アルコール、ケトン、アルデヒド、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリス(ヒロドキシメチル)アミノメタン(Tris)、クエン酸、アスコルビン酸、酢酸、塩、ホスフェート、シトレート、アセテート、スクシネート、塩化物、バイカーボネート、ボレート、サルフェート、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム糖、ブドウ糖、デキストラン40、フルクトース、マンノース、ラクトース、トレハロース、ガラクトース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、セルロース、血清、アミノ酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート、60、ポリソルベート80、ポロキサマー、ポロキサマー188、デオキシコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチルフェノールエトキシレート、塩化ベンゼトニウム、チメロサール、ゼラチン、エステル、エーテル、2-フェノキシエタノール、尿素、もしくはビタミン、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。いくつかの賦形剤は、血清、アルブミン、オボアルブミン、抗生剤、不活性化剤、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、β-プロピオラクトン、ゼラチン、細胞片、核酸、ペプチド、アミノ酸、もしくは増殖培地成分、またはこれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定はされない、製造工程からの、残留量または混入物中のものであり得る。賦形剤の量は、少なくとも0w/w%、0.1w/w%、0.2w/w%、0.3w/w%、0.4w/w%、0.5w/w%、0.6w/w%、0.7w/w%、0.8w/w%、0.9w/w%、1w/w%、2w/w%、3w/w%、4w/w%、5w/w%、6w/w%、7w/w%、8w/w%、9w/w%、10w/w%、20w/w%、30w/w%、40w/w%、50w/w%、60w/w%、70w/w%、80w/w%、90w/w%、95w/w%、100w/w%、または上記数字のうちの任意の2つによって定義される範囲内の任意の重量パーセントである、割合で、製剤中に存在し得る。
本明細書で使用される、任意の所与の物質、化合物、または材料の「純度」という用語は、予想される存在量と比較した場合の、当該物質、化合物、または材料の実際の存在量を指す。例えば、物質、化合物、または材料は、間に存在する全ての小数を含んで、少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%純粋であり得る。純度は、副生成物、異性体、鏡像異性体、分解生成物、溶媒、担体、ビヒクル、もしくは混入物、またはこれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定はされない、望まない不純物によって影響され得る。純度は、クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、分光法、紫外可視分光法、赤外分光法、質量分析、核磁気共鳴法、重量法、もしくは滴定法、ま
たはこれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定はされない技術で、測定できる。
本明細書で使用される場合、「標準的治療」、「ベストプラクティス」、および「標準治療」という用語は、ある特定の疾患に対する、適切な、正しい、有効な、且つ/または広く使用されている治療であると医師に認められている治療を指す。ある特定の疾患の標準的治療は、多くの様々な要因に依存しており、治療の生物学的効果、身体内の領域または位置、患者の状態(例えば、年齢、体重、性別、遺伝的リスク、他の身体障害、二次的状態)、毒性、代謝、生物蓄積、治療指数、用量などの当該技術分野において公知の要因が挙げられる。疾患に対する標準的治療の決定は、米国食品医薬品局、調和国際会議、カナダ保健省、欧州医薬品庁、薬品・医薬品行政局、中央医薬品基準管理機構、国家薬品監督管理局、医薬品医療機器総合機構、食品医薬品安全処、および世界保健機関などの規制機関によって標準化された臨床試験で安全性および効力を確立することにも左右される。疾患の標準的治療としては、外科手術、放射線療法、化学療法、標的療法、または免疫療法が挙げられ得るが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「インスリン抵抗性」という用語は、当該技術分野においては理解され、対象の膵臓により内因的に産生されたインスリンであっても、治療のために外因的に投与されたインスリンであっても、対象の細胞のインスリン感受性が低くなる現象を指す。インスリンは、エネルギー源として利用するための細胞によるグルコース取り込みの合図を出すのに必要である。過剰な血糖値および/または血中インスリン値の増加(膵臓が高血糖値に応答することでも上昇し得る)によって、細胞が、正常レベルのインスリン放出に反応しにくくなっていく場合がある。これは、特に糖尿病前症および2型糖尿病に繋がり得るが、インスリン抵抗性は、代謝異常症候群、肥満症、筋消耗、高インスリン血症、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群、膵がん関連糖尿病(PCDM)、およびがんなどの他の疾患および障害と関連付けられている。さらに、インスリン抵抗性は一般的には1型糖尿病の主因とはならないが、1型糖尿病はインスリン抵抗性も発症し得る。
また、細胞または患者などにおける、「インスリン感受性を改善する」ための方法が本明細書で提供され、「インスリン感受性を改善する」とは、インスリン抵抗性を改善し、細胞または患者の正常インスリン値への相対的応答を増加させることを指す。インスリン感受性は、骨格筋および脂肪組織などの周辺組織によるグルコースの取り込みを誘導することによって過剰なグルコースを血流から除去する、インスリンの能力である。糖尿病は、インスリン分泌およびインスリン作用(他の用語では、グルコースクリアランスをもたらすインスリン応答性組織におけるインスリン感受性)の不全により生じる代謝障害である。インスリン感受性における改善は、患者の血糖値もしくは血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法などの、当該技術分野において一般的に知られているアプローチを通じて、測定され得る。インビトロ研究では、インスリン感受性における改善は、グルコーストランスポーター1(GLUT1)またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)トランスロケーションインスリン刺激指数に従って、間接的に測定され得る。この測定に関する情報は、例えば:Sun Y, Chiu TT, Foley KP, Bilan PJ, Klip A. (2014)
“Myosin Va mediates Rab8A-regulated GLUT4 vesicle exocytosis in insulin-stimulated muscle cells”. Mol Biol Cell. 25: 1159-70、およびTunduguru R, Zhang J, Aslamy A,
Salunkhe VA, Brozinick JT, Elmendorf JS, Thurmond DC. “The actin-related p41ARC
subunit contributes to p21-activated ki
nase-1 (PAK1)-mediated glucose uptake into skeletal muscle cells”. J Biol Chem. 2017 Sep 25. pii: jbc.M117.801340に示されているように、当業者に公知であり、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される。例えば抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントによる、インスリン感受性における改善は、インスリン抵抗性患者に適応となる、食事の変更、体重減少、運動、メトホルミン、およびチアゾリジンジオンなどの他の治療レジメンと比較され得る。
本明細書で使用される場合、「グルコーストランスポーター1(GLUT1)」という用語は、哺乳類の間で高度に保存されており、様々な組織で広く見られる、主要なインスリン非依存性グルコーストランスポーターを指す。GLUT1における機能障害は、GLUT1不全症候群(De Vivo病)、特発性全般てんかん12、ジストニア9、およびストマチン欠損クリオヒドロサイトーシス(cryohydrocytosis)と関連している。ヒトGLUT1の例示的な配列が配列番号1618として提供されている。GLUT1はSLC2A1としても知られている。
本明細書で使用される場合、「グルコーストランスポーター4(GLUT4)」という用語は、細胞によって発現された、インスリン応答性グルコーストランスポーターを指す。ヒトGLUT4の例示的な配列が配列番号950として提供されている。GLUT4は、細胞と血流との間のグルコースの交換を促進する膜貫通型タンパク質である。細胞内小胞に貯蔵されたGLUT4は、インスリンにより誘導されるシグナル伝達カスケードの後、原形質膜にトランスロケートする。インスリン抵抗性細胞の場合、このトランスロケーションプロセスが阻害され、原形質膜へと運ばれるGLUT4が少なくなり、グルコース取り込みが異常となる。GLUT4はSLC2A4としても知られている。
また、「GLUTトランスロケーションを増強すること」を対象とする方法が、本明細書で提供される。この用語は、元々は正常細胞と比較してGLUTトランスロケーションの減少を呈していたものであってもよい、インスリン抵抗性細胞などの、細胞内におけるGLUTの輸送および活性の改善誘導を指す。いくつかの実施形態では、このGLUTはGLUT1および/またはGLUT4である。GLUTトランスロケーションの増強は、有害な細胞機能によって引き起こされた機能障害性GLUTトランスロケーションの回復にも適用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書において示されているように、GLUTトランスロケーションはGal3によって阻害される。抗Gal3抗体などのGal3阻害剤の適用は、GLUTトランスロケーションを改善することで、Gal3の活性を回復し得る。いくつかの実施形態では、上記増強は、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは100%、または上記値のうちのいずれか2つによって規定される範囲内の任意の割合の増強であり得る。
本明細書で使用される場合、「阻害する」という用語は、細胞活性などの、期待される活性における抑制または減少を指す。この抑制または減少は、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは100%、または上記値のうちのいずれか2つによって規定される範囲内の任意の割合の抑制または減少であり得るが、ここで、100%の抑制または減少は完全な阻害を表し、それよりも低い割合はいずれも部分的な阻害を表す。上記期待される活性の抑制または減少は、直接的または間接的な方法で観察され得る。例えば、本明細書において開示されるように、Gal3は、細胞内のGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)トランスロケーションを阻害することが示されている。このGLUTトランスロケーションの阻害(並びに、例えば本明細書で開示されるタンパク質のうちの1または複数による、前記
阻害の回復の可能性)は、細胞内のGLUT移動もしくは存在量の直接的な観察、またはグルコース取り込みなどの間接的な特性の観察を通じて、観察され得る。
「IC50」としばしば省略される「半数阻害濃度」という用語は、生物学的プロセス、またはそのプロセスの構成要素(例えばタンパク質結合)の50%阻害をもたらす、物質(例えば、化合物または抗体)の濃度を指す。
「w/w%」または「wt/wt%」という用語は、組成物の総重量に対する成分または薬剤の重量に100を乗じて表されたパーセンテージを意味する。
本明細書に記載の抗体名を有する抗体は、本明細書に記載の別の抗体に抵触しない限り、当該抗体名の短縮版を用いて呼ばれ得ることを理解されたい。例えば、F846C.1B2は846C.1B2、または846.1B2と呼ばれることもある。これは、当該抗体の断片(例えば、同じ1つ、3つ、または6つのCDRを有する)を指していることもある。
例示的な抗Gal3抗体およびその結合性フラグメント
本明細書で開示され、本明細書で開示される方法または使用のいずれかに適用可能なものとして、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがある。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメイン、Gal3のN末端、またはGal3のタンデム反復ドメイン(TRD)に結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端、Gal3のN末端ドメイン、またはGal3のTRDに結合しない。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端、Gal3のC末端ドメイン、またはGal3のCRDに結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端、Gal3のC末端ドメイン、またはGal3のCRDに結合しない。いくつかの実施形態では、本明細書中で提供される、抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントのいずれか、または抗Gal3抗体もしくは結合性フラグメントのいずれかのいずれかの構成は、Gal3に結合する抗原結合性分子と置き換えられてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される構築物は、皮下用剤形または静脈内用剤形で提供される。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される構築物は、皮下用剤形で提供される。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、7
5%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号248~296のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体は、図25に示されている重鎖配列および軽鎖配列からセットされる、VL配列、VH配列、VL/VH対合、および/またはV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、V-CDR3(これらのCDRのいずれか1または複数の1、2、3、4、または5アミノ酸置換体を含む)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する1または複数の配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、6
5%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号248~296のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体は、図25に示されている重鎖配列および軽鎖配列からセットされる、VL配列、VH配列、VL/VH対合、および/またはV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、V-CDR3(これらのCDRのいずれか1または複数の1、2、3、4、または5アミノ酸置換体を含む)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する1または複数の配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の
置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号248~296のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているような、V-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含み、これらのCDRの1または複数はコンセンサス配列によって規定される。本明細書において提供されるコンセンサス配列は、図37A~図37Bに示されているCDRのアラインメントから得られたものである。しかしながら、別のアラインメントが行なわれてもよく(例えば、グローバルアラインメントもしくはローカルアラインメントを用いて、または、隠れマルコフモデル、シードガイドツリー(seeded
guide tree)、ニードルマン-ウンシュアルゴリズム、またはスミス-ウォーターマンアルゴリズムなどの種々のアルゴリズムにより)、そのようにして、別のコンセンサス配列が得られることがあることも想定される。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、式X10で定義され、式中、XはE、G、またはRであり;XはF、N、またはYであり;XはA、I、K、N、S、またはTであり;XはF、I、またはLであり;XはI、K、N、R、S、またはTであり;XはD、G、I、N、S、またはTであり;XはF、G、H、S、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、I、M、N、T、V、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、M、またはYであり;X10はアミノ酸なし、またはGであり;いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、式X10によって規定され、式中、Xはアミノ酸なし、I、またはLであり;Xはアミノ酸なし、またはRであり;Xはアミノ酸なし、F、I、L、またはVであり;XはA、D、F、H、K、L、N、S、W、またはYであり;XはA、D、P、S、T、W、またはYであり;XはD、E、G、H、K、N、S、V、またはYであり;XはD、E、G、N、S、またはTであり;XはD、G、I、K、N、Q、R、S、V、またはYであり;XはA、D、E、G、I、K、N、P、S、T、V、またはYであり;X10はアミノ酸なし、I、P、S、またはTである。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、式X10111213141516171819202122232425によって規定され、式中、Xはアミノ酸なし、またはAであり;Xはアミノ酸なし、A、R、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、F、H、K、L、R、S、またはVであり;Xはアミノ酸なし、A、D、K、N、R、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、H、I、L、N、P、R、S、T、V、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、H、K、N、P、Q、R、S、またはYであり;Xはアミノ酸なし、D、F、G、H、P、R、S、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、E、G、I、R、またはSであり;Xはアミノ酸なし、A、C、D、E、F、G、I、N、R、S、T、V、またはYであり;X10はアミノ酸なし、A、D、M、P、R、S、T、V、またはYであり;X11はアミノ酸なし、A、D、E、F、L、T、V、またはYであり;X12はアミノ酸なし、A、G、L、M、R、またはTであり;X13はアミノ酸なし、A、D、E、F、G、R、S、T、またはVであり;X14はアミノ酸なし、A、D、G、L、P、Q、R、S、T、V、またはYであり;X15はアミノ酸なし、A、D、G、N、S、V、W、またはYであり;X16はアミノ酸なし、A、D、E、F、L、P、T、V、W、またはYであり;X17はアミノ酸なし、F、I、L、M、R、またはYであり;X18はアミノ酸なし、A、D、G、N、またはTであり;X19はアミノ酸なし、F、N、S、T、V、またはYであり;X20はアミノ酸なし、またはLであり;X21はアミノ酸なし、またはAであり;X22はアミノ酸なし、またはWであり;X23はアミノ酸なし、またはFであり;X24はアミノ酸なし、またはAであり;X25はアミノ酸なし、またはYである。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、式X1011121314151617によって規定され、式中、Xはアミノ酸なし、またはRであり;Xはアミノ酸なし、またはSであり;Xはアミノ酸なし、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、E、G、K、Q、またはRであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、I、N、またはSであり;Xはアミノ酸なし、I、L、またはVであり;Xはアミノ酸なし、F、L、S、またはVであり;Xはアミノ酸なし、D、E、H、N、S、T、またはYであり;Xはアミノ酸なし、D、E、I、K、N、R、S、T、またはVであり;X10はアミノ酸なし、D、H、N、R、S、またはYであり;X11はアミノ酸なし、A、G、N、S、T、またはVであり;X12はアミノ酸なし、A、I、K、N、Q、T、V、またはYであり;X13はアミノ酸なし、D、G、H、K、N、S、T、またはYであり;X14はアミノ酸なし、C、F、I、N、S、T、V、またはYであり;X15はアミノ酸なし、D、L、N、W、またはYであり;X16はアミノ酸なし、N、またはDであり;X17はアミノ酸なし、またはDである。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は式Xによって規定され、式中、Xはアミノ酸なし、K、L、N、Q、またはRであり;X
はアミノ酸なし、A、L、M、またはVであり;Xはアミノ酸なし、C、K、またはSであり;Xはアミノ酸なし、またはTであり;Xはアミノ酸なし、A、E、F、G、H、K、Q、R、S、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、G、またはTであり;Xはアミノ酸なし、I、K、N、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、N、またはSである。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、式X10によって規定され、式中、Xはアミノ酸なし、A、E、F、H、L、M、Q、S、V、またはWであり;XはA、H、またはQであり;XはD、F、G、H、L、M、N、Q、S、T、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、またはWであり;XはA、D、I、K、L、N、Q、R、S、T、V、またはYであり;XはD、E、H、I、K、L、N、Q、S、またはTであり;XはD、F、K、L、N、P、S、T、V、W、またはYであり;XはH、P、またはSであり;XはF、L、P、Q、R、T、W、またはYであり;X10はアミノ酸なし、T、またはVである。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%
、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。
いくつかの実施形態では、上記抗体は、図25に示されている重鎖配列および軽鎖配列からセットされる、VL配列、VH配列、VL/VH対合、および/またはV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、V-CDR3(これらのCDRのいずれか1または複数の1、2、3、4、または5アミノ酸置換体を含む)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する1または複数の配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列の1つを含み、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列の1つを含み、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列の1つを含み、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列の1つを含み、上記V-CDR2は、配列番号211~247のアミノ酸配列の1つを含み、上記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列の1つを含み、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439のアミノ酸配列の1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を有し、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464のアミノ酸配列の1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を有する。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは軽鎖を含み、上記軽鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは軽鎖を含み、上記軽鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、IgG4重鎖定常ドメイン、IgG2重鎖定常ドメイン、またはIgG1重鎖定常ドメインとペアとなる。いくつかの実施形態では、上記IgG4重鎖定常ドメイン、IgG2重鎖定常ドメイン、またはIgG1重鎖定常ドメインは、ヒトまたはマウスのものである。いくつかの実施形態では、上記IgG4重鎖定常ドメインは、配列番号945に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記IgG4重鎖定常ドメインは、S228P変異体である。いくつかの実施形態では、上記IgG2重鎖定常ドメインは、配列番号947または配列番号948に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記IgG2重鎖定常ドメインは、LALAPG変異体またはLALA変異体である。いくつかの実施形態では、上記IgG1重鎖定常ドメインは、KEM変異体、REM変異体、またはLALAPGv2変異体である。いくつかの実施形態では、上記IgG1重鎖定常ドメインは、配列番号1615、1616、または1617に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、IgG4κ鎖定常ドメインとペアとなる。いくつかの実施形態では、上記IgG4κ鎖定常ドメインは、配列番号946に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域および/または重鎖可変領域は、図21および図22に示されているもの、並びに/または、図24に示されているような軽鎖可変領域および重鎖可変領域の組み合わせから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域および/または重鎖可変領域は、図19A~図19Cに示されている1もしくは複数のCDR、図20A~図20Cに示されている1もしくは複数のCDR、および/または図23に示されているCDRの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2
D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、
20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、
846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントの配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有する配列(例えば、CDR、VL、VH、LC、HC)を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.
A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントの配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有する配列(例えば、CDR、VL、VH、LC、HC)を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号32に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号801、951、952に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号802、953、954に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号171に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号222に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの
実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号257に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号32に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号801、951、952に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号802、953、954に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号171に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号222に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号257に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつか
の実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号32に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号801、951、952に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号802、953、954に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号171に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号222に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号257に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号806~813、955~968の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号821~828、969~982の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号806~813、955~968の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号821~828、969~982の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号836~843、983~996の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号851~858、997~1010の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号836~843、983~996の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号851~858、997~1010の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号37に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号77に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号118に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号178に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号229に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号256に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85
%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号37に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号77に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号118に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号178に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号229に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号256に対して、少なくとも60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列類似性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、抗体またはその結合性フラグメントが提供される。いくつかの実施形態では、上記抗体またはその結合性フラグメントは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重
鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号37に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号77に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号118に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号178に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号229に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号256に対して少なくとも0、1、2、3、4、5、または6個の置換を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号814~820、1067~1109の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号829~835、1110~1152の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号814~820、1067~1109の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号829~835、1110~1152の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号844~850、1153~1195の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号859~865、1196~1238の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号844~850、1153~1195の配列のいずれか
1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号859~865、1196~1238の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号1415~1439の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号1440~1464の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域は、配列番号1415~1439の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの軽鎖可変領域は、配列番号1440~1464の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号1465~1489の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号1490~1514の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号1465~1489の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号1490~1514の配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の類似性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合を除外する。いくつかの実施形態では、CDR(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および/または軽鎖は、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から除外される。いくつかの実施形態では、CDRの組み合わせ(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域の組み合わせ、軽鎖可変領域の組み合わせ、重鎖の組み合わせ、および/または軽鎖の組み合わせは、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から除外される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。他の実施形態では、これらの構築物のいずれかが、本明細書で提供される方法のいずれかに使用される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合から選択される。いくつかの実施形態では、CDR(重
鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および/または軽鎖は、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から選択される。いくつかの実施形態では、CDRの組み合わせ(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域の組み合わせ、軽鎖可変領域の組み合わせ、重鎖の組み合わせ、および/または軽鎖の組み合わせは、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Eに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3タンパク質内の特定のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図17に提供されている、配列番号1~2のアミノ酸配列を有するGal3タンパク質内の特定のエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図18に例示されているペプチド(配列番号3~26)内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号1~2の第1~20番アミノ酸残基内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号1~2の第31~50番アミノ酸残基内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号1~2の第51~70番アミノ酸残基内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号1~2の第61~80番アミノ酸残基内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド4(配列番号6)、ペプチド6(配列番号8)、またはペプチド7(配列番号9)内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド4(配列番号6)内の少なくとも11、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド6(配列番号8)内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド7(配列番号9)内の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20アミノ酸残基に結合し得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)により規定されるGal3の一領域内に提示されるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド4(配列番号6)により規定されるGal3の一領域内に提示されるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド6(配列番号8)により規定されるGal3の一領域内に提示されるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド7(配列番号9)により規定されるGal3の一領域内に提示されるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗体は、ペプチド1、ペプチド6、および/またはペプチド7のうちの1つ、2つ、または3つ全てに結合する抗体である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているような抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインまたはその一部に結合し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているような抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、GxYPGモチーフを含むGal3のエピトープに結合し得るが、式中、xはアミノ酸のアラニン(A)、グリシン(G)、またはバリン(V)である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているような抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、3つのアミノ酸で隔てられた2つのGxYPGモチーフを含むGal3のエピトープに結合し得るが、式中、xはA、G、またはVである。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3に結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端、Gal3のN末端ドメイン、またはGal3のTRDに結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端、Gal3のN末端ドメイン、またはGal3のTRDに結合しない。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端、Gal3のC末端ドメイン、またはGal3のCRDに結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端、Gal3のC末端ドメイン、またはGal3のCRDに結合しない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム1に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム1のN末端、Gal3アイソフォーム1のN末端ドメイン、Gal3アイソフォーム1の第1~111番アミノ酸、Gal3アイソフォーム1のTRD、また
はGal3アイソフォーム1の第36~109番アミノ酸に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム1のN末端、Gal3アイソフォーム1のN末端ドメイン、Gal3の第1~111番アミノ酸、Gal3アイソフォーム1のTRD、またはGal3アイソフォーム1の第36~109番アミノ酸に結合しない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム1のC末端、Gal3アイソフォーム1のC末端ドメイン、Gal3の第112~250番アミノ酸、またはGal3のCRDに結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム1のC末端、Gal3アイソフォーム1のC末端ドメイン、Gal3アイソフォーム1の第112~250番アミノ酸、またはGal3のCRDに結合しない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム3のN末端、Gal3アイソフォーム3のN末端ドメイン、Gal3の第1~125番アミノ酸、Gal3アイソフォーム3のTRD、またはGal3アイソフォーム3の第50~123番アミノ酸に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム3のN末端、Gal3アイソフォーム3のN末端ドメイン、Gal3アイソフォーム3の第1~125番アミノ酸、Gal3のTRD、またはGal3アイソフォーム3の第50~123番アミノ酸に結合しない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3アイソフォーム3のC末端、Gal3アイソフォーム3のC末端ドメイン、Gal3アイソフォーム3の第126~264番アミノ酸、またはGal3のCRDに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のC末端アイソフォーム3、Gal3アイソフォーム3のC末端ドメイン、Gal3アイソフォーム3の第126~264番アミノ酸、またはGal3アイソフォーム3のCRDに結合しない。
いくつかの実施形態では、Gal3と細胞表面マーカーとの間の相互作用は、80%未満、75%未満、70%未満、60%未満、59%未満、50%未満、40%未満、34%未満、30%未満、20%未満、14%未満、10%未満、7%未満、5%未満、4%未満、または1%未満に減少され得る。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1nM未満、1.2nM未満、2nM未満、5nM未満、10nM未満、13.5nM未満、15nM未満、20nM未満、25nM未満、または30nM未満の解離定数(K)でGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1.2nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、5nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、10nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、13.5nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、15nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、25nM未満のKでGal3に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、30nM未満のKでGal3に結合する。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図1
9Aに例示されている重鎖可変領域の相補性決定領域1(V-CDR1)配列(配列番号27~70)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体は、配列番号27~70のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR1配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体は、配列番号27~70のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR1配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図19Bに例示されている重鎖可変領域の相補性決定領域2(V-CDR2)配列(配列番号71~111、801、951、952)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号71~111、801、951、952のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR2配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号71~111、801、951、952のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR2配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図19Cに例示されている重鎖可変領域の相補性決定領域3(V-CDR3)配列(配列番号112~169、802、953、954)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号112~169、802、953、954のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号112~169、802、953、954のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR3配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図20Aに例示されている軽鎖可変領域の相補性決定領域1(V-CDR1)配列(配列番号170~220)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号170~220のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR1配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号170~220のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR1配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図20Bに例示されている軽鎖可変領域の相補性決定領域2(V-CDR2)配列(配列番号221~247)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号221~247のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR2配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号221~247のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR2配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図20Cに例示されている軽鎖可変領域の相補性決定領域3(V-CDR3)配列(配列番号248~296)のいずれか1つを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号248~296のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV-CDR3配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号248~296のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少
なくとも99%の配列類似性を有するV-CDR3配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖可変領域(V)および軽鎖可変領域(V)を含む。いくつかの実施形態では、上記Vは、図19A~図19Cのいずれかから選択されるV-CDR1、V-CDR2、および/またはV-CDR3を含み得る。いくつかの実施形態では、上記Vは、図20A~図20Cのいずれかから選択されるV-CDR1、V-CDR2、および/またはV-CDR3を含み得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図21および図22に例示されているようなV配列内のCDRおよびV配列内のCDRを含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図21から選択される重鎖可変領域(V)配列(配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439)を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号297~373、803、806~820、940、955~968、1067~1109、1415~1439のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するV配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図22から選択される軽鎖可変領域(V)配列(配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464)を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するV配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464のいずれか1つに対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列類似性を有するVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図24に例示されているような重鎖可変領域および軽鎖可変領域の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図25に例示されているような重鎖配列および軽鎖配列(配列番号448~538、804~805、836~865、983~1010、1153~1238、1465~1514を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントの群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T
.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントを含む、それから本質的になる、またはそれからなる。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、79
8-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントの群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、
2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントを含む、それから本質的になる、またはそれからなる。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図19A~図19Cに示されている1または複数の重鎖可変領域CDRを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図20A~図20Cに示されている1または複数の軽鎖可変領域CDRを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図21に示されている重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図22に示されている軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図24に示されている重鎖可変領域および軽鎖可変領域の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図25に示されている重鎖および/または軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図19A~図19C、図20A~図20C、図21、図22、図23、図24、図25のうちのいずれか1
もしくは複数に提供されている配列のいずれか1もしくは複数、または、それに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の同一性を有する配列のいずれか1もしくは複数から構成されるか、それを含み得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図19A~図19C、図20A~図20C、図21、図22、図23、図24、図25のいずれか1もしくは複数に提供されている配列のいずれか1もしくは複数、または、それに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれ以上の類似性を有する配列のいずれか1または複数から構成されるか、それを含み得る。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号32、37、または66のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号801、951、952、77、または108のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号953、954、802、118、または164のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号171、178、または215のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号222、229、または225のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号257、256、または291のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号806~820、955~968、1067~1109、1415~1439のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号821~835、969~982、1110~1152、1440~1464のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または1
00%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、重鎖を含み、この重鎖は、配列番号836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、軽鎖を含み、この軽鎖は、配列番号851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3
-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ヒト型化抗体またはその結合性フラグメントを含む。他の場合では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、キメラ抗体またはその結合性フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体は、完全長抗体またはその結合性フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、二重特異性抗体またはその結合性フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、一価Fab’、二価Fab2、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、ダイアボディ、ミニボディ、ナノボディ、シングルドメイン抗体(sdAb)、またはラクダ科抗体またはその結合性フラグメントを含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、二重特異性抗体またはその結合性フラグメントである。例示的な二重特異性抗体フォーマットとしては、ノブイントゥホール(Knobs-into-Holes)(KiH)、アシンメトリックリエンジニアリングテクノロジー免疫グロブリン(Asymmetric Re-engineering Technology-immunoglobulin)(ART-Ig)、Triomabクアドローマ、二重特異性モノクローナル抗体(BiMAb、BsmAb、BsAb、bsMab、BS-Mab、またはBi-MAb)、Azymetric、Biclonics、Fab-scFv-Fc、Two-in-one/Dual Action Fab(DAF)、FinomAb、scFv-Fc-(Fab)融合体、Dock-aNd-Lock(DNL)、タンデム型ダイアボディ(TandAb)、デュアルアフィニティーリターゲティング(Dual-affinity-ReTargeting)(DART)、ナノボディ、トリプルボディ(triplebody)、タンデム型scFv(taFv)、トリプルヘッド(triple heads)、タンデム型dAb/VHH、トリプルdAb/VHH、または四価dAb/VHHが挙げられるが、これらに限定はされない。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Brinkmann and Konterm
ann, “The making of bispecific antibodies,” MABS 9(2): 182-212 (2017)で例示されている二重特異性抗体フォーマットを含む、二重特異性抗体またはその結合性フラグメントである。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgM、IgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4)、IgA、またはIgEのフレームワークを含み得る。このIgGフレームワークはIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4であり得る。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgG1フレームワークを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgG2フレームワークを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgG4フレームワークを含む。上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、さらにFc変異を含み得る。
いくつかの実施形態では、上記Fc領域は、Fc受容体相互作用を変調することにより、例えば、ADCCおよび/またはCDCなどのエフェクター機能を増強する、1または複数の変異を含む。そのような場合、変異した場合にエフェクター機能を変調する例示的な残基としては、S239、K326、A330、I332、またはE333が挙げられ、残基の位置はIgG1に対応しており、残基の番号付けはカバット番号付け(Kabat et al 1991 Sequences of Proteins of Immunological InterestのEUインデックス)に従っている。いくつかの実施形態では、上記1または複数の変異は、S239D、K326W、A330L、I332E、E333A、E333S、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記1または複数の変異は、S239D、I332E、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記1または複数の変異は、S239D、A330L、I332E、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記1または複数の変異は、K326W、E333S、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記変異はE333Aを含む。
いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、70超、80超、81超、82超、83超、84超、85超、86超、87超、88超、89超、90超、または95超のヒト型化スコア(humanization score)を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、80超のヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、83超のヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、85超のヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、87超のヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、90超のヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、70超、80超、81超、82超、83超、84超、85超、86超、87超、88超、89超、90超、または95超、所望により80超、85超、または87超の重鎖ヒト型化スコアを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、70超、80超、81超、82超、83超、84超、85超、86超、87超、88超、89超、90超、または95超、所望により80超、83超、または85超の軽鎖ヒト型化スコアを含む。
また、タンパク質が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号27~538、801~865、955~1010、1067~1238、1415~1514の1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号27~538、801~865、955~1010、1067~1238、
1415~1514の1または複数に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号27~538、801~865、955~1010、1067~1238、1415~1514のいずれか1または複数の配列と比較して、少なくとも0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号27~70;配列番号71~111、801、951、952;配列番号112~169、802、953、954;配列番号170~220;配列番号221~247;配列番号248~296のそれぞれから選択される6つの配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号279~373、803、806~820、955~968、1067~1190、1415~1439、および配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464のそれぞれから選択される2つの配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1465~1489、および配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1490~1514のそれぞれから選択される2つの配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、図19A~図19C、図20A~図20C、図21、図22、図23、図24、図25に示されている配列のいずれか1または複数を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、コンセンサス配列によって規定される1または複数の配列を含む。本明細書において提供されるコンセンサス配列は、図37A~図37Bに示されているCDRのアラインメントから得られたものである。しかしながら、別のアラインメントが行なわれてもよく(例えば、グローバルアラインメントもしくはローカルアラインメントを用いて、または、隠れマルコフモデル、シードガイドツリー、ニードルマン-ウンシュアルゴリズム、またはスミス-ウォーターマンアルゴリズムなどの種々のアルゴリズムにより)、そのようにして、別のコンセンサス配列が得られることがあることも想定される。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式X1011121314151617によって規定される配列を含み、式中、Xはアミノ酸なし、またはRであり;Xはアミノ酸なし、またはSであり;Xはアミノ酸なし、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、E、G、K、Q、またはRであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、I、N、またはSであり;Xはアミノ酸なし、I、L、またはVであり;Xはアミノ酸なし、F、L、S、またはVであり;Xはアミノ酸なし、D、E、H、N、S、T、またはYであり;Xはアミノ酸なし、D、E、I、K、N、R、S、T、またはVであり;X10はアミノ酸なし、D、H、N、R、S、またはYであり;X11はアミノ酸なし、A、G、N、S、T、またはVであり;X12はアミノ酸なし、A、I、K、N、Q、T、V、またはYであり;X13はアミノ酸なし、D、G、H、K、N、S、T、またはYであり;X14はアミノ酸なし、C、F、I、N、S、T、V、またはYであり;X15はアミノ酸なし、D、L、N、W、またはYであり;X16はアミノ酸なし、N、またはDであり;X17はアミノ酸なし、またはDである。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式Xによって規定される配列を含み、式中、Xはアミノ酸なし、K、L、N、Q、またはRであり;Xはアミノ酸なし、A、L、M、またはVであり;Xはアミノ酸なし、C、K、またはSであり;Xはアミノ酸なし、またはTであり;Xはアミノ酸なし、A、E、F、G、H、K、Q、R、S、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、G、またはTであり;Xはアミノ酸なし、I、K、N、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、N、またはSである。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式X10によって規定される配列を含み、式中、Xはアミノ酸なし、A、E、F、H、L、M、Q、S、V、またはWであり;XはA、H、またはQであり;XはD、F、G、H、L、M、N、Q、S、T、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、またはWであり;XはA、D、I、K、L、N、Q、R、S、T、V、またはYであり;XはD、E、H、I、K、L、N、Q、S、またはTであり;XはD、F、K、L、N、P、S、T、V、W、またはYであり;XはH、P、またはSであり;XはF、L、P、Q、R、T、W、またはYであり;X10はアミノ酸なし、T、またはVである。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式X10によって規定される配列を含み、式中、XはE、G、またはRであり;XはF、N、またはYであり;XはA、I、K、N、S、またはTであり;XはF、I、またはLであり;XはI、K、N、R、S、またはTであり;XはD、G、I、N、S、またはTであり;XはF、G、H、S、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、I、M、N、T、V、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、M、またはYであり;X10はアミノ酸なし、またはGであり;いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式X10によって規定される配列を含み、式中、Xはアミノ酸なし、I、またはLであり;Xはアミノ酸なし、またはRであり;Xはアミノ酸なし、F、I、L、またはVであり;XはA、D、F、H、K、L、N、S、W、またはYであり;XはA、D、P、S、T、W、またはYであり;XはD、E、G、H、K、N、S、V、またはYであり;XはD、E、G、N、S、またはTであり;XはD、G、I、K、N、Q、R、S、V、またはYであり;XはA、D、E、G、I、K、N、P、S、T、V、またはYであり;X10はアミノ酸なし、I、P、S、またはTである。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、8
2%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、式X10111213141516171819202122232425によって規定される配列を含み、式中、Xはアミノ酸なし、またはAであり;Xはアミノ酸なし、A、R、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、F、H、K、L、R、S、またはVであり;Xはアミノ酸なし、A、D、K、N、R、S、またはTであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、H、I、L、N、P、R、S、T、V、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、G、H、K、N、P、Q、R、S、またはYであり;Xはアミノ酸なし、D、F、G、H、P、R、S、W、またはYであり;Xはアミノ酸なし、A、D、E、G、I、R、またはSであり;Xはアミノ酸なし、A、C、D、E、F、G、I、N、R、S、T、V、またはYであり;X10はアミノ酸なし、A、D、M、P、R、S、T、V、またはYであり;X11はアミノ酸なし、A、D、E、F、L、T、V、またはYであり;X12はアミノ酸なし、A、G、L、M、R、またはTであり;X13はアミノ酸なし、A、D、E、F、G、R、S、T、またはVであり;X14はアミノ酸なし、A、D、G、L、P、Q、R、S、T、V、またはYであり;X15はアミノ酸なし、A、D、G、N、S、V、W、またはYであり;X16はアミノ酸なし、A、D、E、F、L、P、T、V、W、またはYであり;X17はアミノ酸なし、F、I、L、M、R、またはYであり;X18はアミノ酸なし、A、D、G、N、またはTであり;X19はアミノ酸なし、F、N、S、T、V、またはYであり;X20はアミノ酸なし、またはLであり;X21はアミノ酸なし、またはAであり;X22はアミノ酸なし、またはWであり;X23はアミノ酸なし、またはFであり;X24はアミノ酸なし、またはAであり;X25はアミノ酸なし、またはYである。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列に対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、このコンセンサス配列から0、1、2、3、4、5、または6つの置換を有する配列を含む。
医薬製剤
本明細書に記載されているような疾患を治療するための医薬製剤は、上記の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを含み得る。上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、全身投与用に製剤化され得る。あるいは、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、非経口投与用に製剤化され得る。
いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、限定はされないが、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、動脈内、皮内、腹腔内、硝子体内、脳内、または脳室内)、経口、鼻腔内、頬側、直腸、または経皮投与経路による、対象への投与用の医薬組成物として製剤化される。ある場合では、本明細書に記載されている医薬組成物は、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、動脈内、皮内、腹腔内、硝子体内、脳内、または脳室内)投与用に製剤化される。他の場合では、本明細書に記載されている医薬組成物は、全身投与用に製剤化される。他の場合では、本明細書に記載されている医薬組成物は、経口投与用に製剤化される。さらに他の場合では、本明細書に記載されている医薬組成物は、鼻腔内投与用に製剤化される。
ある場合では、上記医薬組成物は、pH調整剤または緩衝剤をさらに含み、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸、および塩酸などの酸;水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウ
ム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、およびトリスヒロドキシメチルアミノメタンなどの塩基;並びに、クエン酸/できストロース、炭酸水素ナトリウム、および塩化アンモニウムなどの緩衝剤が挙げられる。このような酸、塩基、および緩衝液は、上記組成物のpHを許容範囲内に維持するのに必要な量で含まれる。
ある場合では、上記医薬組成物は、上記組成物の重量オスモル濃度を許容範囲に至らせるのに必要な量の、1または複数の塩を含む。そのような塩としては、ナトリウム陽イオン、カリウム陽イオン、またはアンモニウム陽イオンと、塩素陰イオン、クエン酸陰イオン、アスコルビン酸陰イオン、ホウ酸陰イオン、リン酸陰イオン、炭酸水素陰イオン、硫酸陰イオン、チオ硫酸陰イオン、または亜硫酸水素陰イオンとを有する塩が挙げられ;好適な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、および硫酸アンモニウムが挙げられる。
ある場合では、上記医薬組成物は、化合物を安定化するために使用される希釈剤をさらに含むが、これは、希釈剤がより安定な環境をもたらすことができるためである。緩衝液中に溶解された塩(pHの調節または維持も可能にする)が、当該技術分野では希釈剤として利用され、リン酸緩衝生理食塩水が挙げられるが、これに限定はされない。ある特定の場合では、希釈剤が上記組成物の嵩を増やすことで、圧縮が容易になるか、またはカプセル充填のために均一な(homogenous)混合を行うのに十分な嵩が得られる。そのような化合物としては、例えば、ラクトース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖、Avicel(登録商標)などの微結晶性セルロース;リン酸水素カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物;リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム;無水ラクトース、噴霧乾燥ラクトース;アルファ化でんぷん、Di-Pac(登録商標)(アムスター社(Amstar))などの圧縮糖;マンニトール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート、スクロースベースの希釈剤、粉砂糖;一塩基性硫酸カルシウム一水和物、硫酸カルシウム二水和物;乳酸カルシウム三水和物、デキストレート;穀類固形分の加水分解物、アミロース;粉末セルロース、炭酸カルシウム;グリシン、カオリン;マンニトール、塩化ナトリウム;イノシトール、ベントナイトなどを挙げることができる。
いくつかの実施形態では、上記医薬製剤としては、水性分散液、自己乳化型分散体、固溶体、リポソーム分散液、エアゾール剤、固形剤、散剤、即放性製剤、徐放性製剤、速溶性製剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤(例えば、ナノ粒子製剤)、および即放性製剤と徐放性製剤の混合製剤が挙げられるが、これらに限定はされない。
ある場合では、上記医薬製剤は、追加の治療薬をさらに含み得る。追加の治療薬の非限定例としては、アカルボース(Precose(登録商標))およびミグリトール(Glyset(登録商標))を含む、αグルコシダーゼ阻害剤;メトホルミン-アログリプチン(Kazano(登録商標))、メトホルミン-カナグリフロジン(Invokamet(登録商標))、メトホルミン-ダパグリフロジン(Xigduo(登録商標)XR)、メトホルミン-エンパグリフロジン(Synjardy(登録商標))、メトホルミン-グリピジド、メトホルミン-グリブリド(Glucovance(登録商標))、メトホルミン-リナグリプチン(Jentadueto(登録商標))、メトホルミン-ピオグリタゾン(Actoplus(登録商標))、メトホルミン-レパグリニド(PrandiMet(登録商標))、メトホルミン-ロシグリタゾン(Avandamet(登録商標))、メトホルミン-サクサグリプチン(Kombiglyze(登録商標)XR)、およびメトホルミン-シタグリプチン(Janumet(登録商標))を含む、ビグアナイド;ブロモクリプチン(Cycloset(登録商標))を含む、ドパミンアゴニス
ト;アログリプチン(Nesina(登録商標))、アログリプチン-メトホルミン(Kazano(登録商標))、アログリプチン-ピオグリタゾン(Oseni(登録商標))、リナグリプチン(Tradjenta(登録商標))、リナグリプチン-エンパグリフロジン(Glyxambi(登録商標))、リナグリプチン-メトホルミン(Jentadueto(登録商標))、サクサグリプチン(Onglyza(登録商標))、サクサグリプチン-メトホルミン(Kombiglyze(登録商標)XR)、シタグリプチン(Januvia(登録商標))、シタグリプチン-メトホルミン(Janumet(登録商標)、およびJanumet(登録商標)XR)、並びにシタグリプチンおよびシンバスタチン(Juvisync(登録商標))を含む、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害剤;アルビグルチド(Tanzeum(登録商標))、デュラグルチド(Trulicity(登録商標))、エクセナチド(Byetta(登録商標))、徐放型エクセナチド(Bydureon(登録商標))、およびリラグルチド(Victoza(登録商標))、セマグルチド(Ozempic(登録商標))を含む、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト(GLP-1受容体アゴニスト);ナテグリニド(Starlix(登録商標))、レパグリニド(Prandin(登録商標))、およびレパグリニド-メトホルミン(Prandimet(登録商標))を含む、メグリチニド;ダパグリフロジン(Farxiga(登録商標))、ダパグリフロジン-メトホルミン(Xigduo(登録商標)XR)、カナグリフロジン(Invokana(登録商標))、カナグリフロジン-メトホルミン(Invokamet(登録商標))、エンパグリフロジン(Jardiance(登録商標))、エンパグリフロジン-リナグリプチン(Glyxambi(登録商標))、エンパグリフロジン-メトホルミン(Synjardy(登録商標))、およびエルツグリフロジン(Steglatro(登録商標))を含む、ナトリウム・グルコース輸送体(SGLT)2阻害剤;グリメピリド(Amaryl(登録商標))、グリメピリド-ピオグリタゾン(Duetact(登録商標))、グリメピリド-ロシグリタゾン(Avandaryl(登録商標))、グリクラジド、グリピジド(Glucotrol(登録商標))、グリピジド-メトホルミン(Metaglip(登録商標))、グリブリド(DiaBeta(登録商標)、Glynase(登録商標)、Micronase(登録商標))、グリブリド-メトホルミン(Glucovance(登録商標))、クロルプロパミド(Diabinese(登録商標))、トラザミド(Tolinase(登録商標))、およびトルブタミド(Orinase(登録商標)、Tol-Tab(登録商標))を含む、スルホニルウレア;ロシグリタゾン(Avandia(登録商標))、ロシグリタゾン-グリメピリド(Avandaryl(登録商標))、ロシグリタゾン-メトホルミン(Amaryl M(登録商標))、ピオグリタゾン(Actos(登録商標))、ピオグリタゾン-アログリプチン(Oseni(登録商標))、ピオグリタゾン-グリメピリド(Duetact(登録商標))、ピオグリタゾン-メトホルミン(Actoplus Met(登録商標)、Actoplus Met(登録商標)XR)を含む、チアゾリジンジオンが挙げられる。
例示的な使用法
上記抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメント、またはタンパク質のいずれかが、本明細書において提供されるような方法で用いられてもよい。
いくつかの実施形態では、細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)トランスロケーションを増強する方法が、開示される。上記方法は、細胞を抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、細胞において、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、Gal3を介したGLUTトランスロケーションの遮断が阻害される。いくつかの実施形態では、上記グルコーストランスポーターは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、上記方法は、インビトロまたはインビボで実施される。いくつかの実施形態で
は、細胞におけるGLUTトランスロケーションは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させた後に、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%
、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH
2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)トランスロケーションを増強する方法が、開示される。上記方法は、細胞をGal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または上記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメン
トにより作製される。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される。いくつかの実施形態では、上記グルコーストランスポーターは、グルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である。いくつかの実施形態では、上記方法は、インビトロまたはインビボで実施される。いくつかの実施形態では、細胞におけるGLUTトランスロケーションは、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させた後に、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の
同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、8
49.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合
性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Gal3のN末端ドメイン(NTD)と結合する抗体(例えば、TB001、TB006、2D10-VH0-VL0、20H5.A3)が、Gal3のGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)トランスロケーションを遮断する能力を低減するために使用され得る。いくつかの実施形態では、NTDに結合する、本明細書において提供されるCDRの1つ~6つを有するいずれの抗体も、この方法でまたはこの目的に、使用できる。いくつかの実施形態では、Gal3のGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)トランスロケーションを遮断する能力を低減することは、インスリン抵抗性症候群、2型糖尿病、慢性高インスリン血症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、膵がん関連糖尿病、またはがんなどの疾患または障害の治療、改善、または予防に向けて有益であり得る。
いくつかの実施形態では、Gal3の糖鎖認識結合ドメイン(CRD)に結合する抗体(例えば、13E2)が、Gal3のGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)トランスロケーションを遮断する能力を増強するために使用され得る。いくつかの実施形態では、CRDに結合する、本明細書において提供されるCDRの1つ~6つを有するいずれの抗体も、この方法でまたはこの目的に、使用できる。いくつかの実施形態では、Gal3のGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)トランスロケーションを遮断する能力を増強することは、横紋筋肉腫などの疾患または障害の治療、改善、または予防に向けて有益であり得る。
また、対象における疾患または障害の治療に向けた方法および使用が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法および使用は、疾患または障害を有する、それを有する疑いがある、またはそれを発症する危険性がある対象にタンパク質を投与することに向けられている。いくつかの実施形態では、上記タンパク質は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントである。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、インスリン抵抗性、インスリン抵抗性と関連した疾患もしくは障害、または、インスリン抵抗性の症状を含む疾患もしくは障害である。いくつかの実施形態では、上記方法は、真性糖尿病、インスリン抵抗性、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんのうちの1または複数を治療するように(それを有する対象に応じて、および/またはそのリスクを低減するように)、GAL3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を干渉するのに十分な治療有効量で、本明細書中で提供されるようないずれか抗体またはそのバリアント(本開示で提供される6つのCDRのうちの1または複数を有するいずれかのものを含む)を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法がある。上記方法は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与すること
を含む。いくつかの実施形態では、対象において、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、対象におけるGal3を介したGLUTのトランスロケーションの遮断が阻害され、それにより対象におけるインスリン感受性が改善される。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、もしくは200%、または上記割合のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の割合だけ、改善される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3
の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-h
VL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法が
ある。上記方法は、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン感受性を改善することを含む。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または上記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される。いくつかの実施形態では、上記GLUTは、GLUT1および/またはGLUT4である。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、もしくは200%、または上記割合のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の割合だけ、改善される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、
少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F84
6C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、2
1H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法がある。いくつかの実施形態では、上記方法は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、を含む。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、投与工程前に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出は、対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、もしくは200%、または上記割合のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の割合だけ、改善される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列の
いずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記V-CDR3は、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F
10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hI
gG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法がある。いくつかの実施形態では、上記方法は、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、を含む。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または上記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される。いくつかの実施形態では、上記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、
82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、投与工程前に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記投与工程後に、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出は、対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性の改善の検出は、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる。いくつかの実施形態では、対象におけるインスリン感受性は、投与工程前の対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、もしくは200%、または上記割合のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の割合だけ、改善される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3のN末端ドメインに選択的に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、前記V-CDR3は、配列番号248~296のアミ
ノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、上記重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは重鎖を含み、上記重鎖は、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2
D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H
6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、対象における疾患もしくは障害、またはその症状を診断する方法がある。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、インスリン抵抗性と関連している。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんである。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、真性糖尿病である。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、インスリン依存性糖尿病である。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、インスリン非依存性真性糖尿病である。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、I型糖尿病である。いくつかの実施形態では、上記疾患または障害は、II型糖尿病である。いくつかの実施形態では、上記方法は、対象、または対象の一部(例えば、組織、血液/血清)を、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、検出可能な部分に結合している。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号3~26のペプチドの1または複数に結合する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペプチド1(ADNFSLHDALSGSGNPNPQG;配列番号3)、ペプチド4(GAGGYPGASYPGAYPGQAPP;配列番号6)、ペプチド6(GAYPGQAPPGAYPGAPGAYP;配列番号8)、ペプチド7(AYPGAPGAYPGAPAPGVYPG;配列番号9)、またはこれらの組み合わせによって規定されるGal3の一領域内に存在するエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、GxYPGモチーフを含むGal3のエピトープに結合するが、式中、xはアミノ酸のアラニン(A)、グリシン(G)、またはバリン(V)である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているような抗Gal3抗体は、3つのアミノ酸で隔てられた2つのGxYPGモチーフを含むGal3のエピトープに結合するが、式中、xはA、G、またはVである。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号170~220のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号221~247のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも9
0%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号248~296のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR1は、配列番号27~70のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR2は、配列番号71~111、801、951、952のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、上記V-CDR3は、配列番号112~169、802、953、954のいずれかのアミノ酸配列に対して、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR1配列が図19Aに示されている。いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR2配列が図19Bに示されている。いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR3配列が図19Cに示されている。いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR1配列が図20Aに示されている。いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR2配列が図20Bに示されている。いくつかの実施形態では、例示的なV-CDR3配列が図20Cに示されている。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれかの重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439のいずれかの配列に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれかの重鎖可変領域は、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、例示的なVが図21に示されている。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれかの軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464のいずれかの配列に対して、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれかの軽鎖可変領域は、配列番号374~447、821~835、941~943、969~982、1110~1152、1440~1464からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、例示的なVが図22に示されている。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態
では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489のうちのいずれか1つの重鎖配列を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514のうちのいずれか1つの軽鎖配列を含む。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6
、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合を除外する。いくつかの実施形態では、CDR(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および/または軽鎖は、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から除外される。いくつかの実施形態では、CDRの組み合わせ(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域の組み合わせ、軽鎖可変領域の組み合わせ、重鎖の組み合わせ、および/または軽鎖の組み合わせは、図38A~図38Dのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から除外され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図38Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGL
UT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3とGLUT(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を遮断し、図38Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択されるものを除外するか、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1もしくは複数を除外する。他の実施形態では、これらの構築物(例えば、図38A~図38Dのもの)のいずれかが、本明細書で提供される方法のいずれかに使用される。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合から選択される。いくつかの実施形態では、CDR(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、および/または軽鎖は、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から選択される。いくつかの実施形態では、CDRの組み合わせ(重鎖CDRおよび軽鎖CDRを含む)、重鎖可変領域の組み合わせ、軽鎖可変領域の組み合わせ、重鎖の組み合わせ、および/または軽鎖の組み合わせは、図39A~図39Eのいずれか1つに示されている名称付きの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントからなる部分集合と関連した配列から選択される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Aに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Bに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Cに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Dに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、図39Eに示されている名称付きの抗Gal3抗体もしくはその結合性フラグメントの群から選択され、または、そのCDR、VH、VL、HC、および/もしくはLCのうちのいずれか1または複数を含む。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、Gal3とグルコーストランスポーター(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を阻害、遮断、または破壊する。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、定量化可能なIC50で、上記相互作用を阻害、遮断、または破壊する。いく
つかの実施形態では、上記抗Gal3抗体または結合性フラグメントは、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、もしくは2.0μg/mLのIC50、または、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、もしくは2.0μg/mL以下のIC50、または、上記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意のIC50濃度で、Gal3とグルコーストランスポーター(例えば、GLUT1および/またはGLUT4)との間の相互作用を阻害、遮断、または破壊する。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ペイロードを含む。いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントに結合している。いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、細胞傷害性ペイロード、微小管破壊剤、DNA修飾剤、Akt阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、検出可能な部分、免疫調節剤(immunomodulatory agent)、免疫モジュレーター(immune modulator)、免疫毒素、核酸高分子、アプタマー、ペプチド、またはこれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、検出可能な部分である。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ヒト型化抗体であるかそれを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、完全長抗体またはその結合性フラグメントであるかそれを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、二重特異性抗体またはその結合性フラグメントであるかそれを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、一価Fab’、二価Fab2、単鎖可変領域フラグメント(scFv)、ダイアボディ、ミニボディ、ナノボディ、シングルドメイン抗体(sdAb)、またはラクダ科抗体またはその結合性フラグメントであるかそれを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgGフレームワークであるかそれを含む。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、IgG1フレームワーク、IgG2フレームワーク、またはIgG4フレームワークであるかそれを含む。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される治療法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、経腸投与、経口投与、鼻腔内投与、非経口投与、頭蓋内投与、皮下投与、筋肉内投与、皮内投与、もしくは静脈内投与、またはこれらの任意の組み合わせが行われる。
本明細書で開示される治療法のいずれかに適用されているように、いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、全身投与用に製剤化される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、非経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態では、2種以上の抗Gal3抗体または結合性フラグメントが投与される。いくつかの実施形態では、2種以上の抗Gal3抗体または結合性フラグメントが投与される場合、上記2種以上の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメン
トから選択され得る。いくつかの実施形態では、抗Gal3抗体または結合性フラグメントを伴う本明細書で開示される方法のいずれかは、Gal3に結合する抗原結合性分子により実施され得る。
本明細書で開示される使用法または治療法のいずれかに適用されているように、上記対象は哺乳動物である。いくつかの実施形態では、上記哺乳動物は、ヒト、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ハムスター、げっ歯類、ブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、またはヤギである。いくつかの実施形態では、上記哺乳動物はヒトである。
治療レジメン
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、治療用途で投与される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1日1回、1日2回、1日3回、またはそれ以上、投与される。上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、毎日(daily)、毎日(every day)、隔日、週5日、週1回、隔週、月2週、月3週、月1回、月2回、月3回、またはそれ以上、投与される。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、少なくとも1か月間、2か月間、3か月間、4か月間、5か月間、6か月間、7か月間、8か月間、9か月間、10か月間、11か月間、12か月間、18か月間、2年間、3年間、またはそれ以上、投与される。
患者の状態が改善している場合、医師の裁量で、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの投与が引き続いて行われるか;あるいは、投与中の上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの投薬が、ある一定の期間、一時的に低減されるか、または一時的に中止される(すなわち、「休薬期間」)。ある場合では、上記休薬期間の長さは2日間~1年間の間で様々であり、単なる例として、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、10日間、12日間、15日間、20日間、28日間、35日間、50日間、70日間、100日間、120日間、150日間、180日間、200日間、250日間、280日間、300日間、320日間、350日間、または365日間が挙げられる。休薬期間中の投薬減少は、10%~100%であり、単なる例として、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%が挙げられる。
患者の状態の改善が生じてから、必要であれば、維持量が投与される。その後、投与量もしくは投与頻度、またはその両方が、症状に応じて、治療された疾患、障害、または状態が維持されるレベルまで低減され得る。
いくつかの実施形態では、そのような量に相当する所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患の重症度、治療を必要としている対象またはホストのアイデンティティ(例えば、体重)などの要因に応じて様々であるが、通例、例えば、投与されている特定の薬剤、投与経路、および治療されている対象またはホストを含む、症例を取り巻く特定の状況に基づいて、当該技術分野において公知の方法で決定される。場合によっては、この望ましい用量は、1回量で、または、同時に(もしくは短期間に亘り)、もしくは適切な間隔を置いて投与される分割量として、例えば、1日に2回、3回、4回、もしくはそれ以上の分割量として、投与されることが都合がよい。
上記の範囲は単なる示唆であり、個人の治療レジメン(regime)に関する変数の数は多く、これらの推奨される値からかなり逸脱することも珍しくはない。このような用量は、使用される化合物の活性、治療される疾患または状態、投与様式、個々の対象の要求事項、治療されている疾患または状態の重症度、および実施者の判断、に限定はされな
いいくつかの変数に応じて変更される。
いくつかの実施形態では、このような治療レジメンの毒性および治療効果が、LD50(当該集団の50%に対し致死である用量)およびED50(当該集団の50%において治療効果のある用量)の決定を含むがこれらに限定はされない、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法によって、判定される。毒性効果と治療効果との間の用量比が治療指数であり、LD50とED50との比として表される。高い治療指数を示す化合物が好ましい。細胞培養アッセイおよび動物試験から得られたデータは、ヒトでの使用のための投与量の範囲を策定する際に使用される。このような化合物の投与量は、ED50を含み毒性が最小限である、血中濃度の範囲内にあることが好ましい。投与量は、この範囲内で、採用される剤形および利用される投与経路に応じて変わる。
ポリヌクレオチドおよびベクター
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのいずれかをコードする単離核酸を提供する。別の実施形態では、本開示は、本明細書で開示されるいずれかの抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントをコードする核酸配列を含むベクターを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖、または軽鎖をコードする単離核酸を提供する。
いくつかの実施形態では、重鎖可変領域をコードする核酸配列が、図33(配列番号539~620、797、866~880、1011~1024、1239~1281、1515~1539)に示されている。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域をコードする核酸配列が、図34(配列番号621~702、798、881~895、1025~1038、1282~1324、1540~1564)に示されている。いくつかの実施形態では、重鎖をコードする核酸配列が、図35(配列番号703~749、799、896~910、1039~1052、1325~1367、1565~1589)に示されている。いくつかの実施形態では、軽鎖をコードする核酸配列が、図36(配列番号750~796、800、911~925、1053~1066、1368~1410、1590~1614)に示されている。
本明細書に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのいずれか1つは、組換えDNA技術、合成化学技術、またはこれらの組み合わせによって作製され得る。例えば、軽鎖CDRおよび重鎖CDRを含む、上記抗Gal3抗体の所望の成分をコードする配列は、典型的には、当該技術分野において公知の標準的な分子的手法を用いて、発現ベクターに構築、クローニングされる。これらの配列は、所望のタンパク質配列をコードする他のベクターから、各々の鋳型核酸を用いてPCRで作製された断片から、または、所望の配列をコードする合成オリゴヌクレオチドのアセンブリによって、構築され得る。発現系は、好適な細胞を、目的の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを含む発現ベクターでトランスフェクトすることによって、作製され得る。
既存抗体の軽鎖または重鎖の各種領域に対応するヌクレオチド配列は、ハイブリダイゼーション、PCR、およびDNAシーケンスを含むがこれらに限定はされない従来技術を用いて容易に入手しシーケンスすることができる。モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、抗体ヌクレオチド配列の好ましい供給源となる。数々のモノクローナル抗体を産生する膨大な数のハイブリドーマ細胞が、公的または民間の保管所から入手され得る。最大の寄託機関はアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関であり、この機関は、よく特徴付けられたハイブリドーマ細胞株の多種多様なコレクションを提供している。あるいは、抗体ヌクレオチドは、免疫化または非免疫化げっ歯類またはヒトから入手することができ、また、脾臓および末梢血リンパ球などの臓器を形成(form)し得る。抗体ヌク
レオチドを抽出・合成するために適用できる特定の技術は、Orlandi et al. (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 86: 3833-3837; Larrick et al. (1989) Biochem. Biophys. Res. Commun. 160:1250-1255; Sastry et al. (1989) Proc. Natl. Acad.
Sci., U.S.A. 86: 5728-5732;および米国特許第5,969,108号に記載されている。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントをコードするポリヌクレオチドは、例えば、相同的な非ヒト配列の代わりとして、ヒト重鎖定常領域およびヒト軽鎖定常領域のコード配列を置換することによっても、修飾され得る。そのようにして、元の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの結合特異性を保持するキメラ抗体が作製される。
また、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを生産する方法が、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、上記方法は、細胞において抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントをコードする核酸を発現させ、発現された抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを当該細胞から単離すること、を含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを所望の濃度まで濃縮することをさらに含む。いくつかの実施形態では、上記細胞は、哺乳類細胞、昆虫細胞、またはバクテリア細胞である。いくつかの実施形態では、上記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、本明細書で開示される抗Gal3抗体または結合性フラグメントのいずれか1つである。細胞において抗体を発現させ、発現させた抗体を単離する具体的な手順は、従来公知であり、当業者によって実施可能である。
抗体産生
場合によっては、標準的なプロトコルにより、産生用動物に抗原性組成物を注射することによって、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが産生される。例えば、Harlow and Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, 1988を参照されたい。タンパク質の全体、またはタンパク質の大きめの部分を利用する場合、抗体は、当該タンパク質と好適なアジュバント(例えば、フロイントアジュバント、フロイント完全アジュバント、水中油型エマルジョンアジュバントなど)とにより産生用動物を免疫化することによって、産生され得る。小さめのペプチドが利用される場合、当該ペプチドをより大きな分子と複合させることで、免疫賦活性複合体にすることが有利である。このような用途のために市販されている、一般に利用されている複合タンパク質としては、ウシ血清アルブミン(BSA)およびキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)が挙げられる。特定のエピトープに対する抗体を産生するために、完全配列由来のペプチドが利用され得る。あるいは、タンパク質標的の比較的短いペプチド部分に対する抗体を作製するために、当該ポリペプチドがオボアルブミン、BSA、またはKLHなどの担体タンパク質に連結されると、より優れた免疫応答が誘起され得る。
ポリクローナルもしくはモノクローナルな抗Gal3抗体、またはその結合性フラグメントは、ヒト免疫グロブリンを産生するように遺伝子改変された動物から産生され得る。まず、その動物の天然の抗体を産生しない「ノックアウト」動物を作製し、その動物をヒト抗体遺伝子座で(例えば、ヒト人工染色体の使用により)安定に形質転換することで、トランスジェニック動物が作製され得る。このような場合、以後、この動物によっては、ヒト抗体のみが作られる。このような動物を作製し、それから抗体を発生させるための技術は、米国特許第6,162,963号および同第6,150,584号(それぞれ、その全体が参照により本明細書に完全に援用される)に記載されている。このような抗体はヒト異種(xenogenic)抗体と呼ばれることがある。
あるいは、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ヒト可変領域を含むファージライブラリーから作製され得る。米国特許第6,174,708号(その全体が参照によって本明細書に完全に援用される)を参照されたい。
本明細書で開示される実施形態のいずれかのいくつかの観点では、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ハイブリドーマによって産生される。
抗Gal3モノクローナル抗体の場合、接種後動物の脾臓からの免疫細胞など、刺激された免疫細胞を単離することで、ハイブリドーマが形成され得る。次いで、これらの細胞が、細胞培養時に無限に複製可能である骨髄腫細胞または形質転換細胞などの不死化細胞に融合されることで、不死の免疫グロブリン分泌細胞株が作製され得る。使用される不死細胞株は、ある特定の栄養分を利用するために必要な酵素が欠乏するように選択され得る。多くのこのような細胞株(骨髄腫など)が、当業者に公知であり、例えば、チミジンキナーゼ(TK)またはヒポキサンチン・グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(hypoxanthine-guanine phosphoriboxyl transferase)(HGPRT)が挙げられる。これらを欠乏させることで、例えば、ヒポキサンチンアミノプテリンチミジン培地(HAT)上で増殖する能力に基づいた、融合細胞のセレクションが可能となる。
加えて、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、遺伝子操作によって作製され得る。
本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、ヒトにおける望ましくない免疫応答、例えばアナフィラキシーショック、を誘導する性質を低減させることができ、また、抗体治療薬またはイメージング剤の反復投与の妨げとなるであろう免疫応答(例えば、ヒト抗マウス抗体「HAMA」反応)をプライミングする性質も低減させることができる。このような抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとしては、ヒト型化、キメラ、または異種(xenogenic)の、ヒト抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが挙げられるが、これらに限定はされない。
キメラ抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、例えば、ヒトドメインを主体とする抗体を作製することを目的として、マウス(または他の動物由来)ハイブリドーマクローンから得られたマウスの軽鎖可変領域および重鎖可変領域(VKおよびVH)を、ヒトの軽鎖定常領域および重鎖定常領域と組み合わせることによる、組み換え手段によって、作製され得る。このようなキメラ抗体の作製は当該技術分野において周知であり、標準的な手段(例えば、全体が参照によって本明細書に援用される、米国特許第5,624,659号に記載されているような手段)によって達成され得る。
用語「ヒト型化」とは、非ヒト(例えば、げっ歯類または霊長類)抗体に提供される場合、免疫グロブリン鎖またはその断片が非ヒト免疫グロブリン由来の配列を最低限含有する、ハイブリッド免疫グロブリンである。大部分は、ヒト型化抗体は、レシピエントの相補性決定領域(CDR)からの残基が、マウス、ラット、ウサギ、または霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)のCDRからの残基に置き換えられている、所望の特異性、親和性、および容量を有する、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの場合では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基が、対応する非ヒト残基に置き換えられる。さらに、このヒト型化抗体は、レシピエント抗体にも、取り込まれたCDR配列やフレームワーク配列にも存在しない残基を含み得る。これらの改変を行うことで、抗体の性能がさらに洗練、最適化され、人体に導入された場合の免疫原性が最小限になる。いくつかの例では、ヒト型化抗体は、CDR領域の全てまたは実質的に全て
が非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に対応しており、FR領域の全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリン配列のFR領域である、少なくとも1つ、典型的には2つの、可変ドメイン、の実質的に全てを含む。ヒト型化抗体は、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域(Fc)の少なくとも一部も含み得る。
ヒト型化抗体は、ヒト様免疫グロブリン領域を含有し、動物由来抗体の相補性決定領域のみを取り入れるように操作され得る。これは、モノクローナル抗原結合ユニットまたはモノクローナル抗体の可変領域の超可変ループの配列を慎重に調べ、それらをヒト抗原結合ユニットまたはヒト抗体鎖の構造に適合させることによって、達成され得る。例えば、米国特許第6,187,287号(参照によって本明細書に完全に援用される)を参照されたい。
非ヒト抗体をヒト化する方法は当該技術分野において周知である。「ヒト型化」抗体は、よりヒト免疫グロブリンに似るように、配列の少なくとも一部をその初期の形態から変化させた抗体である。いくつかのバージョンでは、重鎖(H)および軽鎖(L)の定常(C)領域が、ヒト配列と置き換えられる。これは、可変(V)領域および異種免疫グロブリンC領域を含む融合ポリペプチドであり得る。いくつかのバージョンでは、相補性決定領域(CDR)が非ヒト抗体配列を含み、Vフレームワーク領域がヒト配列に変換される。例えば、欧州特許第0329400号を参照されたい。いくつかのバージョンでは、V領域は、ヒトV領域およびマウスV領域のコンセンサス配列を設計し、コンセンサス配列間で異なるCDRの外側の残基を変換することによって、ヒト型化される。
原理的には、ヒト型化抗体由来のフレームワーク配列は、CDRグラフティングのための型板の役割を果たすことができる。しかし、そのようなフレームワークにCDRをそのまま置換することは、抗原への結合親和性の著しい減少に繋がる可能性があることが分かっている。Glaser et al. (1992) J. Immunol. 149:2606; Tempest et al. (1992) Biotechnology 9:266;およびShalaby et al. (1992) J. Exp. Med. 17:217。ヒト抗体(HuAb)の元のマウス抗体(muAb)に対する相同性が高いほど、ヒトフレームワークが親和性を低下させ得るマウスCDRへの歪みを導入する可能性が低くなる。抗体配列データベースに対する配列相同性検索によれば、HuAb IC4が、muM4TS.22に対する良好なフレームワーク相同性を提供するが、他の高度に相同的なHuAbであれば、特にヒト亜群I由来のκL鎖またはヒト亜群III由来のH鎖は、適切である。Kabat et al. (1987)。ENCAD(Levitt et al. (1983) J. Mol. Biol. 168:595)などの様々なコンピュータープログラムが、V領域に理想的な配列の予測に利用できる。すなわち本開示は、異なる可変(V)領域を有するHuAbも包含する。適切なV領域配列を決定し、これらの配列を最適化することは、当業者の技能の範囲内である。免疫原性を低減させた抗体を得るための方法は、米国特許第5,270,202号および欧州特許第699,755号(それぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される)にも記載されている。
ヒト型化抗体は、親配列およびヒト型化配列の三次元モデルを用いた親配列および種々の概念的なヒト型化産物の解析法によって、作製され得る。三次元免疫グロブリンモデルは当業者によく知られている。セレクション後の免疫グロブリン配列候補の可能な三次元立体構造を例示および表示するコンピュータープログラムが利用可能である。これらの表示を検討することで、免疫グロブリン配列候補の機能における残基の可能性として考えられる役割の解析、すなわち、免疫グロブリン候補のその抗原に結合する能力に影響を与える残基の解析が可能となる。このようにして、コンセンサス配列およびインポート配列か
らFR残基の選択および組み合わせを行うことで、標的抗原に対する親和性の増加など、所望の抗体特性が達成される。
対象抗原結合ユニットのヒト型化のプロセスは以下の通りであり得る。ヒト抗体生殖系列の相同性、正準構造、および物理的性質に基づいて、最良適合生殖系列アクセプターの重鎖可変領域および軽鎖可変領域を選択し、グラフティングを行う。mVH/VLとグラフティングされたhVH/VLを対比するコンピューターモデリングを行い、プロトタイプのヒト型化抗体配列を作成する。モデリングでフレームワーク復帰変異の必要性が示された場合、表示のFW変化を有する第2のバリアントを作成する。選択された生殖系列フレームワークおよびマウスCDRをコードするDNA断片を合成する。この合成されたDNA断片をIgG発現ベクターにサブクローニングし、DNAシーケンスによって配列を確認する。このヒト型化抗体を293Fなどの細胞で発現させ、例えばMDMファゴサイトーシスアッセイおよび抗原結合アッセイで、タンパク質を試験する。このヒト型化抗原結合ユニットを、抗原結合親和性において、例えば標的抗原を発現する細胞上でのFACSによって、親抗原結合ユニットと比較する。親和性が親抗原結合ユニットよりも2倍超低い場合、2回目のヒト型化バリアントが上記のように作製され、試験され得る。
上記で言及したように、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、「一価」または「多価」のいずれかであり得る。前者は抗原結合性単位ごとに1つの結合部位を有し、一方、後者は同じまたは異なる種類の2つ以上の抗原に結合することが可能な複数の結合部位を含む。結合部位の数によって、抗原結合性単位は、二価(抗原結合部位を2つ有する)、三価(抗原結合部位を3つ有する)、四価(抗原結合部位を4つ有する)などになり得る。
多価抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、その結合特異性に基づいてさらに分類され得る。「単一特異性」の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、同じ種類の1または複数の抗原に結合することが可能な分子である。「多特異性」の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、少なくとも2つの異なる抗原に対する結合特異性を有する分子である。このような分子は通常は2つの異なる抗原のみと結合するが(すなわち、二重特異性抗Gal3抗体)、三重特異性抗体などのさらなる特異性を有する抗体も、本明細書で使用される場合はこの表現に包含される。本開示は、多特異性抗Gal3抗体をさらに提供する。多特異性抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、少なくとも2つの異なる抗原に結合することが可能な多価分子であり、例えば、それぞれ2つおよび3つの異なる抗原に対する結合特異性を示す二重特異性分子および三重特異性分子である。
いくつかの実施形態では、上記方法は、さらに、Gal3とインスリン受容体またはグルコーストランスポーターなどの標的タンパク質との間の相互作用を破壊することが可能な抗体またはその結合性フラグメントをスクリーニングすること、または特定すること、を可能にする。このような方法の非限定例が実施例1に記載されている。いくつかの態様において、上記方法は、(a)Gal3タンパク質を、Gal3に選択的に結合することでGal3-抗体複合体を形成する抗体またはその結合性フラグメントと接触させること;(b)上記Gal3-抗体複合体を、標的タンパク質と接触させること;(c)未結合の標的タンパク質を除去すること;および、(d)上記Gal3-抗体複合体に結合した標的タンパク質を検出すること、を含む場合があり、(d)で上記標的タンパク質が検出されない場合、上記抗体またはその結合性フラグメントは、Gal3と標的タンパク質の相互作用を破壊することが可能である。いくつかの場合では、上記方法はイムノアッセイを含む。いくつかの場合では、上記イムノアッセイは、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)である。
宿主細胞
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つを発現する宿主細胞を提供する。主題の宿主細胞は、典型的には、本明細書で開示される抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントのうちのいずれか1つをコードする核酸を含む。
本開示は、上記のポリヌクレオチド、ベクター、またはベクターライブラリーをトランスフェクトされた宿主細胞を提供する。上記ベクターは、エレクトロポレーション、微粒子銃;リポフェクション、感染(上記ベクターが感染病原体に連結される)、塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE-デキストラン、または他の物質を用いるトランスフェクションを含む、いくつかある適切な手段のいずれかによって、好適な原核細胞もしくは真核細胞に導入され得る。ベクターを導入するための手段の選択は、宿主細胞の特性にしばしば依存することとなる。
ほとんどの動物細胞において、上記方法のいずれかが、ベクター送達に好適となる。好ましい動物細胞は、外因的に導入された遺伝子産物を大量に、例えばミリグラムレベルで、発現することが可能な、脊椎動物細胞、好ましくは哺乳類細胞である。好ましい細胞の非限定例は、NIH3T3細胞、COS細胞、HeLa細胞、およびCHO細胞である。
好適な宿主細胞に導入された後、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの発現が、当該技術分野において公知の任意の核酸定量法またはタンパク質定量法を用いて測定され得る。例えば、軽鎖CDRもしくは重鎖CDR、または抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの、転写されたmRNAの存在は、抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントをコードするポリヌクレオチドの任意領域に対して相補的なプローブを用いる、従来のハイブリダイゼーションアッセイ(例えば、ノーザンブロット解析)、増幅法(例えば、RT-PCR)、SAGE(米国特許第5,695,937号)、およびアレイに基づいた技術(例えば、米国特許第5,405,783号、同第5,412,087号、および同第5,445,934号を参照)によって、検出および/または定量化され得る。
ベクターの発現は、発現された抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを試験することによっても測定できる。タンパク質分析のために、種々の手法が当該技術分野において利用可能である。これらの手法としては、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素結合免疫放射線測定法(enzyme linked immunoradiometric assay))、「サンドイッチ」イムノアッセイ、免疫放射線測定法、インサイツイムノアッセイ(例えば、コロイド金標識、酵標識、または放射性同位元素標識を用いる)、ウエスタンブロット解析、免疫沈降アッセイ、免疫蛍光アッセイ、およびSDS-PAGEが挙げられるが、これらに限定はされない。
ペイロード
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるいずれかの抗Gal3抗体は、ペイロードをさらに含む。いくつかの場合では、このペイロードは、小分子、タンパク質もしくはその機能性フラグメント、ペプチド、または核酸高分子を含む。
いくつかの場合では、抗Gal3抗体に結合したペイロードの数(例えば、薬物抗体比、すなわちDAR)は、約1:1であり、1つの抗Gal3抗体に対して1つのペイロードである。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、およそ、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、または20:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比
は、約2:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、約3:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、約4:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、約6:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、約8:1である。いくつかの場合では、ペイロードの抗Gal3抗体に対する比は、約12:1である。
いくつかの実施形態では、このペイロードは小分子である。いくつかの場合では、この小分子は、細胞傷害性ペイロードである。例示的な細胞傷害性ペイロードとしては、微小管破壊剤、DNA改変剤、またはAkt阻害剤が挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、微小管破壊剤を含む。例示的な微小管破壊剤としては、2-メトキシエストラジオール、アウリスタチン、カルコン、コルヒチン、コンブレタスタチン、クリプトフィシン、ジクチオスタチン、ジスコデルモリド、ドラスタチン(dolastain)、エリュテロビン、エポチロン、ハリコンドリン、ラウリマリド、メイタンシン、ノスカピノイド、パクリタキセル、ペロルシド、ホモプシン、ポドフィロトキシン、リゾキシン、スポンジスタチン、タキサン、ツブリシン、ビンカアルカロイド、ビノレルビン、またはこれらの誘導体もしくは類似体が挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、このメイタンシンは、メイタンシノイドである。いくつかの実施形態では、このメイタンシノイドは、DM1、DM4、またはアンサマイトシンである。いくつかの実施形態では、このメイタンシノイドは、DM1である。いくつかの実施形態では、このメイタンシノイドは、DM4である。いくつかの実施形態では、このメイタンシノイドは、アンサマイトシンである。いくつかの実施形態では、このメイタンシノイドは、米国特許第5208020号、同第5416064号、同第7276497号、および同第6716821号、または米国特許出願公開第2013029900号および同第20130323268号に記載されているものなどの、メイタンシノイド(maytansionid)の誘導体または類似体である。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、ドラスタチン、またはその誘導体もしくは類似体である。いくつかの実施形態では、このドラスタチンは、ドラスタチン10もしくはドラスタチン15、またはそれらの誘導体もしくは類似体である。いくつかの実施形態では、このドラスタチン10類似体は、アウリスタチン、ソブリドチン、シンプロスタチン1、またはシンプロスタチン3である。いくつかの実施形態では、このドラスタチン15類似体は、セマドチンまたはタシドチンである。
いくつかの実施形態では、このドラスタチン10類似体は、アウリスタチンまたはアウリスタチン誘導体である。いくつかの実施形態では、このアウリスタチンまたはアウリスタチン誘導体は、アウリスタチンE(AE)、アウリスタチンF(AF)、アウリスタチンE5-ベンゾイル吉草酸エステル(AEVB)、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、もしくはモノメチルアウリスタチンD(MMAD)、アウリスタチンPE、またはアウリスタチンPYEである。いくつかの実施形態では、このアウリスタチン誘導体は、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)である。いくつかの実施形態では、このアウリスタチン誘導体は、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)である。いくつかの実施形態では、このアウリスタチンは、米国特許第6884869号、同第7659241号、同第7498298号、同第7964566号、同第7750116号、同第8288352号、同第8703714号、および同第8871720号に記載されているものなどの、アウリスタチン誘導体またはアウリスタ
チン類似体である。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、DNA改変剤を含む。いくつかの実施形態では、このDNA改変剤は、DNA切断剤、DNA挿入剤、DNA転写阻害剤、またはDNA架橋剤を含む。いくつかの場合では、このDNA切断剤は、ブレオマイシン(bleomycine)A2、カリチアマイシン、またはその誘導体もしくは類似体を含む。いくつかの場合では、このDNA挿入剤は、ドキソルビシン、エピルビシン、PNU-159682、デュオカルマイシン、ピロロベンゾジアゼピン、オリゴマイシンC、ダウノルビシン、バルルビシン、トポテカン、またはその誘導体もしくは類似体を含む。いくつかの場合では、このDNA転写阻害剤は、ダクチノマイシンを含む。いくつかの場合では、このDNA架橋剤は、マイトマイシンCを含む。
いくつかの実施形態では、このDNA改変剤は、アムサクリン、アントラサイクリン、カンプトテシン、ドキソルビシン、デュオカルマイシン、エンジイン、エトポシド、インドリノベンゾジアゼピン、ネトロプシン、テニポシド、またはその誘導体もしくは類似体を含む。
いくつかの実施形態では、このアントラサイクリンは、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン、ミトラマイシン、ネモルビシン、ピクサントロン、サバルビシン、またはバルルビシンである。
いくつかの実施形態では、このカンプトテシン類似体は、トポテカン、イリノテカン、シラテカン(silatecan)、コシテカン、エキサテカン、ラルトテカン、ジャイマテカン、ベロテカン、ルビテカン、またはSN-38である。
いくつかの実施形態では、このデュオカルマイシンは、デュオカルマイシンA、デュオカルマイシンB1、デュオカルマイシンB2、デュオカルマイシンC1、デュオカルマイシンC2、デュオカルマイシンD、デュオカルマイシンSA、またはCC-1065である。いくつかの実施形態では、このエンジインは、カリチアマイシン、エスペラミシン、またはジネミシンAである。
いくつかの実施形態では、このピロロベンゾジアゼピンは、アントラマイシン、アベイマイシン、チカマイシン、DC-81、マゼトラマイシン、ネオスラマイシンA、ネオスラマイシンB、ポロトラマイシン、プロトラカルシン、シバノミシン(DC-102)、シビロマイシン、またはトマイマイシンである。いくつかの実施形態では、このピロロベンゾジアゼピンは、米国特許第8404678号および同第8163736号に記載されているものなどの、トマイマイシン誘導体である。いくつかの実施形態では、このピロロベンゾジアゼピンは、米国特許第8426402号、同第8802667号、同第8809320号、同第6562806号、同第6608192号、同第7704924号、同第7067511号、同第7612062号、同第7244724号、同第7528126号、同第7049311号、同第8633185号、同第8501934号、および同第8697688号、並びに米国特許出願公開第20140294868号に記載されているものなどである。
いくつかの実施形態では、このピロロベンゾジアゼピンは、ピロロベンゾジアゼピン二量体である。いくつかの実施形態では、このPBD二量体は、対称性二量体である。対称性PBD二量体の例としては、SJG-136(SG-2000)、ZC-423(SG2285)、SJG-720、SJG-738、ZC-207(SG2202)、およびDSB-120が挙げられるが、これらに限定はされない。いくつかの実施形態では、このPBD二量体は、非対称性二量体である。非対称性PBD二量体の例としては、米国特
許第8697688号および同第9242013号、並びに米国特許出願公開第20140286970号に記載されているものなどの、SJG-136誘導体が挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、Akt阻害剤を含む。いくつかの場合では、このAkt阻害剤は、イパタセルチブ(GDC-0068)またはその誘導体を含む。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、α-アマニチンなどのポリメラーゼII阻害剤、およびポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤を含むがこれらに限定はされない、ポリメラーゼ阻害剤を含む。例示的なPARP阻害剤としては、イニパリブ(BSI201)、タラゾパリブ(BMN-673)、オラパリブ(AZD-2281)、オラパリブ、ルカパリブ(AG014699、PF-01367338)、ベリパリブ(ABT-888)、CEP9722、MK4827、BGB-290、または3-アミノベンズアミドが挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、このペイロードは、検出可能な部分を含む。本明細書で使用される場合、「検出可能な部分」は、標的分子、細胞、組織、臓器などの場所および/または量を診断、検出、または可視化する際に有用な原子、分子、または化合物を含み得る。本明細書における実施形態において使用できる検出可能な部分としては、放射性物質(例えば、放射性同位元素、放射性核種、放射標識、または放射性トレーサ)、色素、造影剤(contrast agent)、蛍光化合物もしくは蛍光分子、生物発光化合物もしくは生物発光分子、酵素、および増強剤(enhancing agent)(例えば、常磁性イオン)、または、ストレプトアビジン、アビジン、もしくはビオチンなどの特異的結合性部分が挙げられるが、これらに限定はされない。また、一部のナノ粒子、例えば、量子ドットまたは金属ナノ粒子も、検出可能な部分としての使用に好適であり得る。
本明細書における実施形態において検出可能な部分として使用できる例示的な放射性物質としては、18F、18F-FAC、32P、33P、45Ti、47Sc、52Fe、59Fe、62Cu、64Cu、67Cu、67Ga、68Ga、75Sc、77As、86Y、90Y、89Sr、89Zr、94Tc、94Tc、99mTc、99Mo、105Pd、105Rh、111Ag、111In、123I、124I、125I、131I、142Pr、143Pr、149Pm、153Sm、154-158Gd、161Tb、166Dy、166Ho、169Er、175Lu、177Lu、186Re、188Re、189Re、194Ir、198Au、199Au、211At、211Pb、212Bi、212Pb、213Bi、223Ra、および225Acが挙げられるが、これらに限定はされない。検出可能なマーカーとして使用できる例示的な常磁性イオン物質としては、遷移金属イオンおよびランタニド金属イオン(例えば、6~9、21~29、42、43、44、または57~71の原子番号を有する金属)が挙げられるが、これらに限定はされない。これらの金属としては、Crイオン、Vイオン、Mnイオン、Feイオン、Coイオン、Niイオン、Cuイオン、Laイオン、Ceイオン、Prイオン、Ndイオン、Pmイオン、Smイオン、Euイオン、Gdイオン、Tbイオン、Dyイオン、Hoイオン、Erイオン、Tmイオン、Ybイオン、およびLuイオンが挙げられる。
この検出可能なマーカーが放射性金属イオンまたは常磁性イオンである場合、いくつかの実施形態では、このマーカーは、長い尾部を有し、これらのイオンと結合するための1または複数のキレート基がその長い尾部に結合している試薬と、反応させられ得る。この長い尾部は、これらのイオンと結合するためのキレート基に結合している場合がある側基を有する、ポリリジン、多糖類、または他の誘導体化されたもしくは誘導体化可能な鎖な
どの高分子であり得る。本明細書における実施形態において使用され得るキレート基の例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、DOTA、NOTA、NOGADA、NETA、デフェロキサミン(DfO)、ポルフィリン、ポリアミン、クラウンエーテル、ビス-チオセミカルバゾン、ポリオキシムなどの基が挙げられるが、これらに限定はされない。このキレートは、抗原結合性構築物に、この分子への結合の形成を可能にする基によって、免疫反応性の喪失を最低限に、且つ、凝集および/または内部架橋結合を最小限に、連結できる。同キレートが、マンガン、鉄、およびガドリニウムなどの非放射性金属と複合体形成していると、本明細書に記載の抗原結合性構築物およびキャリアと共に使用される場合に、MRIに有用である。NOTA、NOGADA、DOTA、およびTETAなどの大環状キレートは、それぞれガリウム、イットリウム、および銅の放射性核種を含むがこれらに限定はされない、種々の金属および放射性金属と組み合わせる場合に有用である。放射免疫療法(RAIT)用のラジウム223などの放射性核種と安定に結合するという点で興味深い、大環状ポリエーテルなどの他の環型キレートも使用され得る。ある実施形態では、キレート部分は、アルミニウム-18F複合体などのPETイメージング剤を、PET解析で使用するためのターゲティング分子に取り付けるために使用できる。
本開示の実施形態において検出可能な部分として使用できる例示的な造影剤としては、バリウム、ジアトリゾエート、ヨード化ケシ油エチルエステル、クエン酸ガリウム、イオカルミン酸、イオセタム酸、ヨーダミド、ヨージパミド、ヨードキサム酸、イオグラミド(iogulamide)、イオヘキシル(iohexyl)、イオパミドール、イオパノ酸、イオプロセム酸、イオセファム酸、イオセル酸、イオスラミドメグルミン、イオセメト酸(iosemetic acid)、ヨータスル、ヨーテトル酸、イオタラム酸、イオトロクス酸、イオキサグル酸、イオキソトリゾ酸、イポダート、メグルミン、メトリザミド、メトリゾエート、プロピリオドン、塩化タリウム、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
本開示の実施形態において検出可能な部分として使用できる、生物発光性の化合物または分子および色素、並びに蛍光性の化合物または分子および色素としては、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、OREGON GREEN(商標)、ローダミン、Texas Red、テトラローダミンイソチオシアネート(TRITC)、Cy3、Cy5など)、蛍光マーカー(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、フィコエリトリンなど)、腫瘍関連プロテアーゼによって活性化される自己消光型(autoquenched)蛍光化合物、酵素(例えば、ルシフェラーゼ、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、ナノ粒子、ビオチン、ジゴキシゲニン、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
本開示の実施形態において検出可能な部分として使用できる酵素としては、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ(β-glucoronidase)、またはβ-ラクタマーゼが挙げられるが、これらに限定はされない。このような酵素は、検出可能なシグナルを発生させるための色素原、蛍光原化合物、または発光原化合物と組み合わせて使用され得る。
いくつかの実施形態では、上記ペイロードはナノ粒子である。「ナノ粒子」という用語は、ナノメートル単位で測定されるサイズの微粒子、例えば少なくとも一寸法が約100nm未満の粒子、を指す。ナノ粒子は、可視光を吸収するのではなく散乱させるのに十分小さいため、検出可能な物質として使用できる。例えば、金ナノ粒子は顕著な可視光減光特性を有し、溶液中ではディープレッドから黒に見える。そのため、ナノ粒子に結合した抗原結合性構築物を含む組成物は、対象におけるT細胞の生体内イメージングに使用でき
る。サイズ範囲の小さい方の端では、ナノ粒子はしばしば、クラスターと呼ばれる。金属ナノ粒子、誘電性ナノ粒子、および半導体ナノ粒子が形成されており、また、ハイブリッド構造(例えば、コアシェルナノ粒子)も形成されている。ナノスフェア、ナノロッド、およびナノカップは、形状を大きくしたもののほんの一部に過ぎない。半導体量子ドットおよび半導体ナノ結晶は、ナノ粒子の種類のさらなる例である。このようなナノスケール粒子が、本明細書で開示される抗Gal3抗体のうちのいずれか1つに結合させるためのペイロードとして使用され得る。
いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、免疫調節剤を含む。有用な免疫調節剤としては、腫瘍に対するホルモン作用を遮断する抗ホルモン、および、サイトカイン産生を抑制する、自己抗原発現をダウンレギュレートする、またはMHC抗原をマスクする免疫抑制剤が挙げられる。代表的な抗ホルモンとしては、例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン(onapnstone)、およびトレミフェンを含む抗エストロゲン;並びにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、およびゴセレリンなどの抗アンドロゲン;並びに抗副腎剤(anti-adrenal agent)が挙げられる。例示的な免疫抑制剤としては、2-アミノ-6-アリール-5-置換ピリミジン、アザチオプリン、シクロホスファミド、ブロモクリプチン、ダナゾール、ダプソン、グルタルアルデヒド、MHC抗原およびMHCフラグメントに対する抗イディオタイプ抗体、シクロスポリンA、グルココルチコステロイドなどのステロイド、ストレプトキナーゼ、並びにラパマイシンが挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、免疫調節剤を含む。例示的な免疫調節剤としては、ガンシクロビル(gancyclovier)、エタネルセプト、タクロリムス、シロリムス、ボクロスポリン、シクロスポリン、ラパマイシン、シクロホスファミド、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル(mycophenolgate mofetil)、メトトレキサート(methotrextrate)、グルココルチコイドおよびその類似体、キサンチン、幹細胞増殖因子、リンホトキシン、造血因子、腫瘍壊死因子(TNF)(例えば、TNFα)、インターロイキン(例えば、インターロイキン-1(IL-1)、IL-2、IL-3、IL-6、IL-10、IL-12、IL-18、およびIL-21)、コロニー刺激因子(例えば、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)および顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF))、インターフェロン(例えば、インターフェロン-α、インターフェロン-β、インターフェロン-γ)、「S1因子(S1 factor)」と命名された幹細胞増殖因子、エリスロポエチンおよびトロンボポエチン、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、上記ペイロードは、免疫毒素を含む。免疫毒素としては、リシン、放射性核種、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、緑膿菌外毒素A、ジフテリア毒素、リシンA鎖、レストリクトシンなどの真菌性毒素、並びにホスホリパーゼ酵素が挙げられるが、これらに限定はされない。一般論としては、“Chimeric Toxins,” Olsnes and Pihl, Pharmac. Ther. 15:355-381 (1981);および“Monoclonal Antibodies for Cancer Detection and Therapy,” eds. Baldwin and Byers, pp. 159-179, 224-266, Academic Press (1985)を参照されたい。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、核酸高分子を含む。このような例では、この核酸高分子は、低分子干渉核酸(siNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、二本鎖
RNA(dsRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。他の例では、この核酸高分子は、例えば、細胞傷害性のタンパク質もしくはペプチド、またはアポトーシス誘起性のタンパク質もしくはペプチドをコードするmRNAを含む。例示的な細胞傷害性タンパク質または細胞傷害性ペプチドとしては、α-膜孔形成毒素(例えば、大腸菌由来の細胞溶解素A)、β-膜孔形成毒素(例えば、α-ヘモリシン、PVL(パントンバレンタインロイコチジン)、アエロリジン、クロストリジウム菌ε毒素、ウェルシュ菌腸毒素)、二成分毒素(炭疽毒素、浮腫毒素、ボツリヌス菌C2毒素、クロストリジウム・スパイロフォルメ毒素、ウェルシュ菌イオタ毒素、クロストリジウム・ディフィシル細胞致死性毒素(AおよびB))、プリオン、パラスポリン、コレステロール依存性細胞溶解素(例えば、ニューモリシン)、低分子膜孔形成毒素(例えば、グラミシジンA)、シアノ毒素(例えば、ミクロシスチン、ノジュラリン)、血液毒、神経毒(例えば、ボツリヌス神経毒)、細胞毒、コレラ毒素、ジフテリア毒素、緑膿菌外毒素A、破傷風毒素、または免疫毒素(イダルビシン、リシンA、CRM9、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、DT)などの細菌性細胞毒が挙げられる。例示的なアポトーシス誘起性タンパク質またはアポトーシス誘起性ペプチドとしては、アポトーシスプロテアーゼ活性化因子-1(Apaf-1)、シトクロム-c、イニシエーターカスパーゼ(caspase initiator)タンパク質(CASP2、CASP8、CASP9、CASP10)、アポトーシス誘導因子(AIF)、p53、p73、p63、Bcl-2、Bax、グランザイムB、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、およびp21活性化キナーゼ2(PAK2)が挙げられる。さらなる例では、この核酸高分子は、核酸デコイを含む。いくつかの場合では、この核酸デコイは、RNAベースのタンパク質結合性模倣体などの、タンパク質結合性核酸の模倣体である。例示的な核酸デコイとしては、トランス活性化領域(transactivating region)(TAR)デコイおよびRev応答配列(RRE)デコイが挙げられる。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、アプタマーである。アプタマーは、特定の標的分子に結合する低分子オリゴヌクレオチドまたは低分子ペプチドである。例示的な核酸アプタマーとしては、DNAアプタマー、RNAアプタマー、または、1もしくは複数の非天然ヌクレオチドを含むRNAアプタマーおよび/もしくはDNAアプタマーであるXNAアプタマーが挙げられる。例示的な核酸アプタマーとしては、ARC19499(アーケミックス社(Archemix Corp.))、REG1(リガド・バイオサイエンシズ社)、およびARC1905(オプソテック社(Ophthotech))が挙げられる。
本明細書に記載の実施形態における核酸は、所望により、天然起源の核酸を含むか、または、1もしくは複数のヌクレオチドアナログを含み、すなわち、天然起源の核酸の構造とは異なる構造を有する。例えば、2’-修飾として、ハロ基、アルコキシ基、およびアリルオキシ基が含まれる。いくつかの実施形態において、2’-OH基は、H、OR、R、ハロ、SH、SR、NH、NHR、NR、またはCNから選択される基によって置き換えられ、RはがC~Cのアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、ハロはF、Cl、Br、またはIである。修飾された結合の例としては、ホスホロチオエート結合および5’-N-ホスホラミダイト結合が挙げられる。
様々なヌクレオチドアナログ、修飾された骨格、または非天然起源ヌクレオシド間結合を有する核酸が、本明細書に記載の実施形態において利用される。いくつかの場合では、核酸は、天然ヌクレオシド(すなわち、アデノシン、チミジン、グアノシン、シチジン、ウリジン、デオキシアデノシン、デオキシチミジン、デオキシグアノシン、およびデオキシシチジン)または修飾ヌクレオシドを含む。修飾ヌクレオチドの例としては、塩基修飾ヌクレオシド(例えば、アラシチジン(aracytidine)、イノシン、イソグア
ノシン、ネブラリン、プソイドウリジン、2,6-ジアミノプリン、2-アミノプリン、2-チオチミジン、3-デアザ-5-アザシチジン、2′-デオキシウリジン、3-ニトロピロール(3-nitorpyrrole)、4-メチルインドール、4-チオウリジン、4-チオチミジン、2-アミノアデノシン、2-チオチミジン、2-チオウリジン、5-ブロモシチジン、5-ヨードウリジン、イノシン、6-アザウリジン、6-クロロプリン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、8-アザアデノシン、8-アジドアデノシン、ベンズイミダゾール、M1-メチルアデノシン、ピロロ-ピリミジン、2-アミノ-6-クロロプリン、3-メチルアデノシン、5-プロピニルシチジン、5-プロピニルウリジン、5-ブロモウリジン、5-フルオロウリジン、5-メチルシチジン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、8-オキソアデノシン、8-オキソグアノシン、O(6)-メチルグアニン、および2-チオシチジン)、化学修飾塩基および生物修飾塩基(例えば、メチル化塩基)、修飾糖(例えば、2′-フルオロリボース、2′-アミノリボース、2′-アジドリボース、2′-O-メチルリボース、L-鏡像異性ヌクレオシドアラビノース、およびヘキソース)、修飾リン酸基(例えば、ホスホロチオエート結合および5′-N-ホスホラミダイト結合)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。核酸の化学合成のための天然ヌクレオチド単量体および修飾ヌクレオチド単量体は、容易に入手可能である。いくつかの場合では、このような修飾を含む核酸は、天然起源のヌクレオチドのみからなる核酸と比べて増強された特性を示す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の核酸修飾は、ヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼなど)による消化を低減および/または防止するために利用される。例えば、消化を低減することを目的として、一方または両方の鎖の3′末端にヌクレオチドアナログを含ませることで、核酸の構造を安定化させる場合がある。
異なるヌクレオチド修飾および/または骨格構造が、核酸内の様々な位置に存在していてもよい。このような修飾としては、モルホリノ、ペプチド核酸(PNA)、メチルホスホン酸ヌクレオチド、チオールホスホン酸ヌクレオチド、2’-フルオロN3-P5’-ホスホラミダイト、1’,5’-アンヒドロヘキシトール核酸(HNA)、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書で開示される抗Gal3抗体のいずれかは、1または複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10、またはそれ以上)の本明細書に記載のペイロードに結合され得る。
結合化学
いくつかの場合では、上記ペイロードは、本明細書に記載の抗Gal3抗体に、ネイティブライゲーションによって結合される。いくつかの場合では、この結合は、Dawson, et al. “Synthesis of proteins by native chemical ligation,” Science 1994, 266, 776-779; Dawson, et al. “Modulation of
Reactivity in Native Chemical Ligation through the Use of Thiol Additives,” J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 4325-4329; Hackeng, et al. “Protein synthesis by native chemical ligation: Expanded scope by using straightforward methodology.,” Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999, 96, 10068-10073;またはWu, et al. “Building complex glycopeptides: Development of a cysteine-free native chemical ligation protocol,” Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 4116-4125
に記載されているようなものである。いくつかの場合では、この結合は、米国特許第8,936,910号に記載されているようなものである。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、本明細書に記載の抗Gal3抗体に、「トレースレス(traceless)」カップリング技術(フィロケム社(Philochem))を利用した部位特異的な方法によって、結合される。いくつかの場合では、この「トレースレス」カップリング技術は、結合性部分にN末端の1,2-アミノチオール基を利用しており、この基が、アルデヒド基を含有するポリ核酸分子と結合している。(Casi et al., “Site-specific traceless coupling of potent cytotoxic drugs to recombinant antibodies for pharmacodelivery,” JACS 134(13): 5887-5892 (2012)参照)
いくつかの場合では、上記ペイロードは、本明細書に記載の抗Gal3抗体に、結合性部分に非天然アミノ酸を組み入れたものを利用した部位特異的な方法によって、結合される。いくつかの場合では、この非天然アミノ酸は、p-アセチルフェニルアラニン(pAcPhe)を含む。いくつかの場合では、pAcPheのケト基が、アルコキシ-アミンから誘導された結合性部分に選択的にカップリングされ、オキシム結合を形成する。(Axup et al., “Synthesis of site-specific antibody-drug conjugates using unnatural
amino acids,” PNAS 109(40): 16101-16106
(2012)参照)。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、本明細書に記載の抗Gal3抗体に、酵素触媒プロセスを利用した部位特異的な方法によって、結合される。いくつかの場合では、この部位特異的な方法は、SMARTag(商標)技術(レッドウッド社(Redwood))を利用する。いくつかの場合では、このSMARTag(商標)技術は、アルデヒドタグ存在下の酸化プロセスを通じてホルミルグリシン生成酵素(FGE)によりシステインからホルミルグリシン(FGly)残基を生成し、それから、ヒドラジノ-Pictet-Spengler(HIPS)ライゲーションを介して、FGlyをアルキルヒドラジン(alkylhydraine)官能化ポリ核酸分子に結合することを含む。(Wu
et al., “Site-specific chemical modification of recombinant proteins produced in mammalian cells by using the genetically encoded aldehyde tag,” PNAS 106(9): 3000-3005 (2009); Agarwal, et al., “A Pictet-Spengler ligation for protein chemical modification,” PNAS 110(1): 46-51 (2013)参照)。
いくつかの場合では、上記酵素触媒プロセスは、微生物トランスグルタミナーゼ(mTG)を含む。いくつかの場合では、上記ペイロードは、微生物トランスグルタミナーゼ(transglutaminze)により触媒されるプロセスを利用して、抗Gal3抗体に結合される。いくつかの場合では、mTGは、認識配列内のグルタミンのアミド側鎖と、官能化ポリ核酸分子の一級アミンとの間の共有結合の形成を触媒する。いくつかの場合では、mTGは、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobarensis)から産生される。(Strop et al., “Location matters: site of conjugation modulates stability and pharmacokinetics of antibody drug conjugates,” Chemistry and Bi
ology 20(2) 161-167 (2013)参照)。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、配列特異的トランスペプチダーゼを利用する、その全体が参照により本明細書に明示的に援用される、PCT公開番号WO2014/140317に記載されているような方法によって、抗Gal3抗体に結合される。
いくつかの場合では、上記ペイロードは、米国特許出願公開第2015/0105539号および同第2015/0105540号に記載されているような方法によって、本明細書に記載の抗Gal3抗体に結合される。
リンカー
いくつかの場合では、本明細書に記載のリンカーは、分岐状もしくは非分岐状の単量体からなる長い鎖、および/または、2次元もしくは3次元の単量体からなる架橋結合ネットワーク、からなる天然または合成の重合体を含む。いくつかの場合では、このリンカーとしては、多糖、リグニン、ゴム、およびポリアルキレンオキシド(polyalkylen oxide)(例えば、ポリエチレングリコール)が挙げられる。
いくつかの場合では、このリンカーとしては、α-,ω-ジヒドロキシルポリエチレングリコール、生分解性ラクトン系重合体、例えばポリアクリル酸、ポリ乳酸(polylactide acid)(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリシアノアクリレート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(polyethylenterephthalat)(PET、PETG)、ポリエチレンテレフタレート(PETE)、ポリテトラメチレングリコール(PTG)、およびポリウレタン、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定はされない。本明細書で使用される場合、混合物とは、同じ化合物内で、並びに、ブロック共重合体に関して、異なる重合体が使用されていることを言う。いくつかの場合では、ブロック共重合体は、重合体の少なくとも1つのセクションが別の重合体の単量体から構成されている重合体である。いくつかの場合では、このリンカーは、ポリアルキレンオキシドを含む。いくつかの場合では、このリンカーは、PEGを含む。いくつかの場合では、このリンカーは、ポリエチレンイミド(PEI)またはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。
いくつかの場合では、このポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)は、多分散(polydispers)化合物または単分散(monodispers)化合物である。いくつかの場合では、多分散(polydispers)物質は、平均重量(重量平均)サイズおよび分散度によって特徴付けられる、異なる分子量の当該物質の分散分布を含む。いくつかの場合では、単分散PEGは、1サイズの分子を含む。いくつかの実施形態では、上記リンカーは、多分散または単分散のポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)であり、表示分子量は各ポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)分子の分子量の平均を表す。
いくつかの実施形態において、上記リンカーは、ポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)を含み、このポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)の分子量は、約200Da、約300Da、約400Da、約500Da、約600Da、約700Da、約800Da、約900Da、約1000Da、約1100Da、約1200Da、約1300Da、約1400Da、約1450Da、約1500Da、約1600Da、約1700Da、約1800Da、約1900Da、約2000Da、約2100Da、約2200Da、約2300Da、約2400Da、約2500Da、約2600Da、約2700Da、約2800Da、約2900Da、約3000Da、約3250Da、約3350Da、約3500Da、約3750Da、約4000Da、約4250Da、約4500
Da、約4600Da、約4750Da、約5000Da、約5500Da、約6000Da、約6500Da、約7000Da、約7500Da、約8000Da、約10,000Da、約12,000Da、約20,000Da、約35,000Da、約40,000Da、約50,000Da、約60,000Da、または約100,000Daである。
いくつかの実施形態において、このポリアルキレンオキシド(例えば、PEG)は、離散PEGであり、この離散PEGは、2つ以上の反復エチレンオキシド単位を含む重合体PEGである。いくつかの場合では、離散PEG(dPEG)は、2~60個、2~50個、または2~48個の反復エチレンオキシド単位を含む。いくつかの場合では、dPEGは、約2個、約3個、約4個、約5個、約6個、約7個、約8個、約9個、約10個、約11個、約12個、約13個、約14個、約15個、約16個、約17個、約18個、約19個、約20個、約22個、約24個、約26個、約28個、約30個、約35個、約40個、約42個、約48個、約50個、またはそれ以上の反復エチレンオキシド単位を含む。いくつかの場合では、dPEGは、約2個またはそれ以上の反復エチレンオキシド単位を含む。いくつかの場合では、dPEGは、段階的に、純粋な(例えば、約95%、98%、99%、または99.5%)出発物質から、単一分子量の化合物として合成される。いくつかの場合では、dPEGは、平均分子量ではなく、特定の分子量を有する。
いくつかの場合では、上記リンカーは、所望により2~60個、2~50個、または2~48個の反復エチレンオキシド単位を含む、離散PEGである。いくつかの場合では、上記リンカーは、約2個、約3個、約4個、約5個、約6個、約7個、約8個、約9個、約10個、約11個、約12個、約13個、約14個、約15個、約16個、約17個、約18個、約19個、約20個、約22個、約24個、約26個、約28個、約30個、約35個、約40個、約42個、約48個、約50個、またはそれ以上の反復エチレンオキシド単位を含むdPEGを含む。
いくつかの実施形態において、上記リンカーは、ポリペプチドリンカーである。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、10個、15個、20個、25個、30個、35個、40個、45個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、またはそれ以上のアミノ酸残基を少なくとも含む。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、またはそれ以上のアミノ酸残基を少なくとも含む。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、またはそれ以下のアミノ酸残基を高々含む。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、切断可能なポリペプチドリンカー(例えば、酵素切断または化学切断可能なポリペプチドリンカー)である。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、切断不可なポリペプチドリンカーである。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、Val-Cit(バリン-シトルリン)、Gly-Gly-Phe-Gly、Phe-Lys、Val-Lys、Gly-Phe-Lys、Phe-Phe-Lys、Ala-Lys、Val-Arg、Phe-Cit、Phe-Arg、Leu-Cit、Ile-Cit、Trp-Cit、Phe-Ala、Ala-Leu-Ala-Leu、またはGly-Phe-Leu-Glyを含む。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、Val-Cit(バリン-シトルリン)、Gly-Gly-Phe-Gly、Phe-Lys、Val-Lys、Gly-Phe-Lys、Phe-Phe-Lys、Ala-Lys、Val-Arg、Phe-Cit、Phe-Arg、Leu-Cit、Ile-Cit、Trp-Cit、Phe-Ala、Ala-Leu-Ala-Leu、またはGly-Phe-Leu-Glyなどのペプチドを含む。いくつかの場合では、このポリペプチドリンカーは、L-アミノ酸、D-アミノ酸、または、L-アミノ酸およびD-アミノ酸両方の混合物を含む。
いくつかの場合では、上記リンカーは、ホモ二官能性(homobifuctional)リンカーを含む。例示的なホモ二官能性(homobifuctional)リンカーとしては、Lomant試薬ジチオビス(サクシニミジルプロピオネート)DSP、3′3′-ジチオビス(スルホサクシニミジルプロプリオネート(DTSSP)、スベリン酸ジスクシンイミジル(DSS)、ビス(スルホサクシニミジル)スベレート(BS)、酒石酸ジサクシニミジル(DST)、酒石酸ジスルホサクシニミジル(スルホDST)、エチレングリコビス(サクシニミジルサクシネート)(EGS)、グルタル酸ジスクシンイミジル(DSG)、N,N′-ジサクシニミジルカーボネート(DSC)、アジプイミド酸ジメチル(DMA)、ピメルイミド酸ジメチル(DMP)、スベルイミノ酸ジメチル(DMS)、ジメチル-3,3′-ジチオビスプロピオンイミダート(DTBP)、1,4-ジ-3′-(2′-ピリジルジチオ)プロピオンアミド)ブタン(DPDPB)、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、ハロゲン化アリール含有化合物(DFDNB)(例えば1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼンまたは1,3-ジフルオロ-4,6-ジニトロベンゼンなど)、4,4′-ジフルオロ-3,3′-ジニトロフェニルスルホン(DFDNPS)、ビス-[β-(4-アジドサリチルアミド)エチル]ジスルフィド(BASED)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジヒドラジド、カルボヒドラジド、o-トルイジン、3,3′-ジメチルベンジジン、ベンジジン、α,α′-p-ジアミノジフェニル、ジヨード-p-キシレンスルホン酸、N,N′-エチレン-ビス(ヨードアセトアミド)、またはN,N′-ヘキサメチレン-ビス(ヨードアセトアミド)が挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態において、上記リンカーは、ヘテロ二官能性リンカーを含む。例示的なヘテロ二官能性リンカーとしては、アミン反応性およびスルフヒドリル架橋剤、例えば、N-サクシニミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(sPDP)、長鎖N-サクシニミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(LC-sPDP)、水溶性長鎖N-サクシニミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(スルホ-LC-sPDP)、サクシニミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン(sMPT)、スルホサクシニミジル-6-[α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサノエート(スルホ-LC-sMPT)、サクシニミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(sMCC)、スルホサクシニミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(スルホ-sMCC)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBs)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(スルホ-MBs)、N-サクシニミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(sIAB)、スルホサクシニミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(スルホ-sIAB)、サクシニミジル-4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(sMPB)、スルホサクシニミジル-4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(スルホ-sMPB)、N-(γ-マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステル(GMBs)、N-(γ-マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ-GMBs)、サクシニミジル6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノエート(sIAX)、サクシニミジル6-[6-(((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ]ヘキサノエート(sIAXX)、サクシニミジル4-(((ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(sIAC)、サクシニミジル6-((((4-ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボニル)アミノ)ヘキサノエート(sIACX)、p-ニトロフェニルヨードアセテート(NPIA)、カルボニル反応性およびスルフヒドリル反応性架橋剤、例えば、4-(4-N-マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシル-ヒドラジド-8(M2C2H)、3-(2-ピリジルジチオ)
プロピオニルヒドラジド(PDPH)、アミン反応性および光反応性架橋剤、例えば、N-ヒドロキシサクシニミジル-4-アジドサリチル酸(NHs-AsA)、N-ヒドロキシスルホサクシニミジル-4-アジドサリチル酸(スルホ-NHs-AsA)、スルホサクシニミジル-(4-アジドサリチルアミド)ヘキサノエート(スルホ-NHs-LC-AsA)、スルホサクシニミジル-2-(ρ-アジドサリチルアミド)エチル-1,3′-ジチオプロピオネート(sAsD)、N-ヒドロキシサクシニミジル-4-アジドベンゾエート(HsAB)、N-ヒドロキシスルホサクシニミジル-4-アジドベンゾエート(スルホ-HsAB)、N-サクシニミジル-6-(4′-アジド-2′-ニトロフェニルアミノ)ヘキサノエート(sANPAH)、スルホサクシニミジル-6-(4′-アジド-2′-ニトロフェニルアミノ)ヘキサノエート(スルホ-sANPAH)、N-5-アジド-2-ニトロベンゾイルオキシスクシンイミド(ANB-NOs)、スルホサクシニミジル-2-(m-アジド-o-ニトロベンズアミド)-エチル-1,3′-ジチオプロピオネート(sAND)、N-サクシニミジル-4(4-アジドフェニル)1,3′-ジチオプロピオネート(sADP)、N-スルホサクシニミジル(4-アジドフェニル)-1,3′-ジチオプロピオネート(スルホ-sADP)、スルホサクシニミジル4-(ρ-アジドフェニル)ブチレート(スルホ-sAPB)、スルホサクシニミジル2-(7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセトアミド)エチル-1,3′-ジチオプロピオネート(sAED)、スルホサクシニミジル7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセテート(スルホ-sAMCA)、ρ-ニトロフェニルジアゾピルベート(ρNPDP)、ρ-ニトロフェニル-2-ジアゾ-3,3,3-トリフルオロプロピオネート(PNP-DTP)、スルフヒドリル反応性および光反応性架橋剤、例えば、1-(ρ-アジドサリチルアミド)-4-(ヨードアセトアミド)ブタン(AsIB)、N-[4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチル]-3′-(2′-ピリジルジチオ)プロピオンアミド(APDP)、ベンゾフェノン-4-ヨードアセトアミド、ベンゾフェノン-4-マレイミド カルボニル反応性および光反応性架橋剤、例えば、ρ-アジドベンゾイルヒドラジド(ABH)、カルボキシレート反応性および光反応性架橋剤、例えば、4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチルアミン(AsBA)、並びに、アルギニン反応性および光反応性架橋剤、例えば、ρ-アジドフェニルグリオキサール(APG)が挙げられるが、これらに限定はされない。
いくつかの実施形態では、上記リンカーは、安息香酸基、またはその誘導体を含む。いくつかの場合では、安息香酸基またはその誘導体は、パラアミノ安息香酸(PABA)を含む。いくつかの場合では、安息香酸基またはその誘導体は、γ-アミノ酪酸(GABA)を含む。
いくつかの実施形態では、上記リンカーは、マレイミド基、ペプチド部分、および/または安息香酸基のうちの1または複数を、任意の組み合わせで含む。いくつかの実施形態では、上記リンカーは、マレイミド基、ペプチド部分、および/または安息香酸基の組み合わせを含む。いくつかの場合では、このマレイミド基は、マレイミドカプロイル(mc)である。いくつかの場合では、このペプチド基は、val-citである。いくつかの場合では、この安息香酸基は、PABAである。いくつかの場合では、このリンカーは、mc-val-cit基を含む。いくつかの場合では、このリンカーは、val-cit-PABA基を含む。別の場合では、このリンカーは、mc-val-cit-PABA基を含む。
いくつかの実施形態において、上記リンカーは、自壊性リンカー(self-immolative linker)または自滅性リンカー(self-elimination linker)である。いくつかの場合では、上記リンカーは、自壊性リンカーである。他の例では、上記リンカーは、自滅性リンカー(例えば、環化自滅性リンカー)である。いくつかの場合では、上記リンカーは、米国特許第9,089,614号またはPC
T公開番号WO2015038426に記載されているリンカーを含む。
いくつかの実施形態では、上記リンカーは、樹状リンカー(dendritic type linker)である。いくつかの場合では、この樹状リンカーは、分岐した多官能性リンカー部分を含む。いくつかの場合では、この樹状リンカーは、PAMAMデンドリマーを含む。
いくつかの実施形態では、上記リンカーは、トレースレスリンカー、すなわち、切断後に抗体またはペイロードにリンカー部分(例えば、原子またはリンカー基)を残さないリンカーである。例示的なトレースレスリンカーとしては、ゲルマニウムリンカー、ケイ素リンカー、硫黄リンカー、セレンリンカー、窒素リンカー、リンリンカー、ホウ素リンカー、クロムリンカー、またはフェニルヒドラジドリンカーが挙げられるが、限定はされない。いくつかの場合では、上記リンカーは、Hejesen, et al., “A traceless aryl-triazene linker for DNA-directed chemistry,” Org Biomol Chem 11(15): 2493-2497 (2013)に記載されているような、トレースレスアリール-トリアゼンリンカーである。いくつかの場合では、上記リンカーは、Blaney, et al., “Traceless solid-phase organic
synthesis,” Chem. Rev. 102: 2607-2024 (2002)に記載されているトレースレスリンカーである。いくつかの場合では、リンカーは、米国特許第6,821,783号に記載されているようなトレースレスリンカーである。
キット/製造品
ある実施形態において、本明細書に記載の組成物および方法のうちの1または複数と共に使用するためのキットおよび製造品が、本明細書で開示される。このようなキットは、バイアル、チューブなどの容器が1または複数入るように区画化されたキャリア、パッケージ、または容器を含み、上記容器のそれぞれは、本明細書に記載の方法で使用される別個の要素のうちの1つを含む。好適な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、注射器、および試験管が挙げられる。1つの実施形態では、上記容器はガラスまたはプラスチックなどの種々の材料から形成される。
本明細書において提供される製造品は、包装材料を含む。医薬包装材料の例としては、限定はされないが、ブリスター包装、ボトル、チューブ、バッグ、容器、ボトル、並びに、選択された剤形並びに意図された投与様式および治療様式に好適な任意の包装材料が挙げられる。
例えば、上記容器は、本明細書において開示される抗Gal3抗体、本明細書に記載の1もしくは複数の抗体を産生するための宿主細胞、および/または、本明細書に記載の抗体をコードする核酸分子を含むベクターを含む。このようなキットは、所望により、識別用の記載もしくは標識、または本明細書に記載の方法におけるその使用に関する説明書を含む。
キットは、典型的には、内容物および/または使用説明書を収載しているラベル、並びに使用説明書を含む添付文書を含む。また、説明書一式が典型的には含まれることとなる。
1つの実施形態では、標識は、容器上にあるか、容器に付随している。1つの実施形態では、標識を形成している文字、数字、または他の記号が容器それ自体に付着、成形、または食刻されている場合は、標識は容器上にあり;標識が、容器も保持するレセプタクル
またはキャリア内に存在する場合は、標識は、例えば添付文書として、容器に付随している。1つの実施形態では、内容物が特定の治療用途に使用されることを示すために標識が使用される。標識は、本明細書に記載の方法などにおける、内容物の使用についての指示も示している。
ある実施形態では、上記医薬組成物は、本明細書で提供される化合物を含有する1または複数の単位投与形態を含むパックまたはディスペンサーデバイス内にある。上記パックは、例えば、ブリスター包装などの金属箔またはプラスチック箔を含む。1つの実施形態では、上記パックまたはディスペンサーデバイスは、投与のための説明書を添付される。1つの実施形態では、パックまたはディスペンサーは、医薬品の製造、使用、または販売を規制している政府当局によって規定された形式で、容器に付随した通知も添付されており、この通知は、ヒトまたは動物投与用の薬剤の形態の、当局の承認を反映するものである。このような通知は、例えば、処方薬について米国食品医薬品局によって承認された標識、または承認された製品添付書である。1つの実施形態では、適合性の医薬担体中に製剤化された本明細書で提供される化合物を含有する組成物も、調製され、適切な容器に入れられ、表示された状態の治療用に標識される。
本明細書において提供されるいくつかの実施形態は、以下に提供される付番された請求項によって説明され、また、可能な組み合わせまたは重複する実施形態として提供される。
1. (1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含む抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントであって、
前記V-CDR1が、配列番号32、37、または66のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号801、951、952、77、または108のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号953、954、802、118、または164のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR1が、配列番号171、178、または215のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号222、229、または225のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号257、256、または291のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
2. 前記重鎖可変領域が、配列番号806~820、955~968、1067~1109、または1415~1439のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、構成1に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
3. 前記軽鎖可変領域が、配列番号821~835、969~982、1110~1152、または1440~1464のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、構成1または構成2に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
4. 重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号836~850、983~996、1411、1153~1195、または1465~1489のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、構成1~3のいずれか一項に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
5. 軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号851~865、997~1010、1196~1238、1412、または1490~1514のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、構成1~4のいずれか一項に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
6. 配列番号866~925、1011~1066、1239~1410、または1515~1614の核酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む、核酸。
7. 細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法であって、
前記細胞を抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させること、
を含み、
前記細胞において、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、Gal3を介したGLUT4トランスロケーションの遮断が阻害される、方法。
8. 細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法であって、
前記細胞を、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させること、
を含む、方法。
9. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1
:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、構成8に記載の方法。
10. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、構成8または構成9に記載の方法。
11. 前記グルコーストランスポーターがグルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である、構成7~10のいずれか1項に記載の方法。
12. インビトロまたはインビボで実施される、構成7~11のいずれか1項に記載の方法。
13. 前記細胞におけるGLUTトランスロケーションが、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させた後に、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される、構成7~12のいずれか1項に記載の方法。
14. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、構成7~13のいずれか1項に記載の方法。
15. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、構成7~14のいずれか1項に記載の方法。
16. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、
少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
構成7~15のいずれか1項に記載の方法。
17. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、構成16に記載の方法。
18. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成16または構成17に記載の方法。
19. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成16~18のいずれか1項に記載の方法。
20. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成7~19のいずれか1項に記載の方法。
21. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成7~20のいずれか1項に記載の方法。
22. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3
-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成7~21のいずれか1項に記載の方法。
23. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成7~22のいずれか1項に記載の方法。
24. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成7~22のいずれか1項に記載の方法。
25. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成7~22のいずれか1項に記載の方法。
26. 必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法であって、
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを前記対象に投与すること、
を含み、
前記対象において、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、前記対象におけるGal3を介したグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションの遮断が阻害され、それにより前記対象におけるインスリン感受性が改善される、
方法。
27. 必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法であって、
Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを前記対象に投与することによって、前記対象におけるインスリン感受性を改善すること、
を含む、方法。
28. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、構成27に記載の方法。
29. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、構成27または構成28に記載の方法。
30. 前記GLUTがグルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である、構成26~29のいずれか1項に記載の方法。
31. 前記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む、構成26~30のいずれか1項に記載の方法。
32. 前記投与工程後に、前記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む、構成26~31のいずれか1項に記載の方法。
33. 前記対象におけるインスリン感受性の改善の検出が、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる、構成32に記載の方法。
34. 前記対象におけるインスリン感受性が、前記投与工程前の前記対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、
165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される、構成32または構成33に記載の方法。
35. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、構成26~34のいずれか1項に記載の方法。
36. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、構成26~35のいずれか1項に記載の方法。
37. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
構成26~36のいずれか1項に記載の方法。
38. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、構成37に記載の方法。
39. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成37または構成38に記載の方法。
40. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成37~39のいずれか1項に記載の方法。
41. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成26~40のいずれか1項に記載の方法。
42. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成26~41のいずれか1項に記載の方法。
43. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D1
0-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成26~42のいずれか1項に記載の方法。
44. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成26~43のいずれか1項に記載の方法。
45. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成26~43のいずれか1項に記載の方法。
46. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、
21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成26~43のいずれか1項に記載の方法。
47. 必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法であって、
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを前記対象に投与すること、
それによって、前記対象における前記インスリン抵抗性と関係がある疾患を治療することを治療すること、
を含む、方法。
48. 必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法であって、
Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、前記対象における前記インスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、
を含む、方法。
49. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、構成48に記載の方法。
50. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、構成48または構成49に記載の方法。
51. 前記インスリン抵抗性と関係がある疾患が、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む、構成47~50のいずれか1項に記載の方法。
52. 前記投与工程前に、前記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む、構成47~51のいずれか1項に記載の方法。
53. 前記投与工程後に、前記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む、構成47~52のいずれか1項に記載の方法。
54. 前記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出が、前記対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む、構成53に記載の方法。
55. 前記対象におけるインスリン感受性の改善の検出が、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる、構成54に記載の方法。
56. 前記対象におけるインスリン感受性が、前記投与工程前の前記対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される、構成54または構成55に記載の方法。
57. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、構成47~56のいずれか1項に記載の方法。
58. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、構成47~57のいずれか1項に記載の方法。
59. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対し
て、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
構成47~58のいずれか1項に記載の方法。
60. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、構成59に記載の方法。
61. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成59または構成60に記載の方法。
62. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成59~61のいずれか1項に記載の方法。
63. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成47~62のいずれか1項に記載の方法。
64. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、構成47~63のいずれか1項に記載の方法。
65. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849
C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成47~64のいずれか1項に記載の方法。
66. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成47~65のいずれか1項に記載の方法。
67. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成47~65のいずれか1項に記載の方法。
68. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、構成47~65のいずれか1項に記載の方法。
上述の実施形態のいくつかの局面が以下の実施例でより詳細に開示されるが、これらの実施例が本開示の範囲を限定することは全く意図されていない。本明細書の上記および特許請求の範囲に記載されているような、多くの他の実施形態も、本発明の範囲に含まれることは、当業者には理解される。
実施例1.Gal3-INSR遮断活性を有するGal3結合性抗体およびGal3-INSR遮断活性を有しないGal3結合性抗体の特定
Gal3およびINSRのアセンブリを遮断する能力を有するGal3結合性抗体を特定するため、免疫化キャンペーンをマウスにおいて実行した。Balb/Cマウス、FVBマウス、およびCD-1Fマウスに、7日間隔で、リンカーでスペーシングされた6ヒスチジンタグに融合したGal3タンパク質、Gal3-ECD-His(アクロ・バイオシステムズ社製(Acro)GA3-H5129;ロット番号819-43PS1-5E)50μgを、TLRアゴニストアジュバントミックス(50μgのMPL、20μgのCpG、10μgのポリイノシン・ポリシチジン、および10μgのR848)と組み合わせて、3回接種し、その後、50μgのGal3-His単独接種を、鼠径部、後頸部、および尾の付け根部分に皮下投与で、並びに踵関節部および腹腔内部に、行った。動物をIACUCプロトコルに従って屠殺し、脾臓、大腿骨、およびリンパ節(腋窩リンパ節、副腋窩リンパ節、縦隔リンパ節、浅鼡径リンパ節、腸骨リンパ節、仙骨リンパ節、および膝窩リンパ節)を採取した。免疫化後のリンパ節(LN)、脾臓、および骨髄細胞の単一細胞懸濁液を、2枚の滅菌フロストガラススライドを用いて、15mLのDMEMを含む組織培養用ペトリ皿内に得た。大腿骨から、18ゲージ針を装着した5mL注射器によるエンドキャップフラッシングを介して、骨髄を採取した。3匹の動物から得られた細胞を1200rpm、5分間の遠心分離によりペレット化し、10mLのDMEM(ギブコ社製10564-011)中に再懸濁し、血球計数器によるカウントで有核細胞を計数した。細胞を1200rpmでペレット化し、SC緩衝液(PBS、2%FBS、および1mM EDTA)中に再懸濁し、EasySep(商標)Mouse CD138 P
ositive Selection Kit(ステムセルテクノロジーズ社(StemCell technologies))で、製造業者推奨のプロトコルを用いて、形質細胞を単離した。濃縮されたCD138陽性細胞を、1200rpm、5分間の遠心分離によりペレット化し、50mLの電気融合用緩衝液(エッペンドルフ社(Eppendorf)、940-00-220-6)中に再懸濁し、計数した。別に、SP2/0-mIL6骨髄腫細胞(ATCC CRL2016)を、1200rpm、5分間の遠心分離によりペレット化し、50mLの電気融合用緩衝液中に再懸濁し、計数した。骨髄腫細胞とCD138陽性形質細胞を1:1比で組み合わせ、体積を電気融合用緩衝液で50mLに増やし、細胞を1200rpm、5分間の遠心分離によりペレット化し、上清を捨てた。電気融合用緩衝液で洗浄およびペレット化する工程を反復した後、細胞を電気融合用緩衝液に再懸濁し10×10細胞/mLの濃度にして、最大9mLの細胞懸濁液をBTX電気融合チャンバに加え、800V電気融合プロトコルにより細胞を融合した。融合細胞を、5分間休ませ、40mLのMM培地(DMEM、15%FBS、1%GlutaMAX、および1%ペニシリン-ストレプトマイシン)を含む組織培養皿に移し、37℃、8%COで1時間インキュベートし、ピペットで再懸濁し、1200rpm、5分間の遠心分離でペレット化し、ClonaCell HY Liquid HAT Selection Medium(ステムセルテクノロジーズ社 で再懸濁し、96ウェル組織培養平底プレートに播種した。10日後、上清をサンプリングし、単離されたGal3に対する結合性をELISAで評価した。希釈液(PBS+0.5%BSA)中に再懸濁した0.1μg/mL Gal3-ECD-His、(アクロ・バイオシステムズ社製GA3-H5129;ロット番号819-43PS1-5E)50μlを、各ウェルに添加して45分間置き、上清を捨て、プレートを0.05%Tween20含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。希釈液で1:5希釈したハイブリドーマ上清50μlを、各ウェルに加えて1時間置いた後、300μlのPBS/0.05%Tween20で5回連続洗浄した。その後、50μlの希釈液中の1:3000希釈した西洋わさびペルオキシダーゼ結合型ヤギ抗マウスFc特異的抗体(Novex A16090)を各ウェルに加えて1時間置いた後、300μlのPBS/0.05%Tween20で5回連続洗浄した。洗浄後、50μlのABTS(Novex #00-202-4)を各ウェルに加えて20~30分間置き、その後、分光光度計(モレキュラーデバイス社)で405nmでの吸光度の読み取りを行った。
正のスコアのウェルを、Gal3およびINSRの結合を遮断する能力について評価した。Gal3およびINSRの相互作用を遮断する能力を有するGal3標的化抗体を特定するために、上記のGal3免疫化ハイブリドーマ上清の存在下で、または抗体なしで、精製Gal3タンパク質および精製INSRタンパク質をインキュベートし、タンパク質相互作用をELISAで評価した。ヒトガレクチン-3タンパク質(アクロ・バイオシステムズ社、GA3-H5129)を、PBS(コーニング社、21-030-CM)で3μg/mlの濃度に希釈し、96ウェルELISAプレート(サーモ・フィッシャー社、44-2404-21)の各ウェルに加えた。このプレートを4℃で一晩インキュベートした後、プレートをPBST(PBS+0.05%Tween20[VWR社、0777])で3回洗浄した。次にプレートを、穏やかに振盪しながら、2%BSA(EMDミリポア社、126609)/PBSTで室温で1時間ブロッキングした。その後、2%BSA/PBSTを捨て、2%BSA/PBST中の抗体または阻害剤(20μg/ml、60μg/ml、または180μMから始めた3倍希釈系列)を各ウェルに加えた。その後、2%BSA/PBST中6μg/mlのヒトインスリン受容体(シノ・バイオロジカル社(Sino Biological)、11086-H08H)を、各ウェル内の上記抗体または阻害剤に1:1比で加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした。その後、プレートをPBSTで3回洗浄し、2%BSA/PBST中0.3μg/mlのビオチン化抗ヒトINSR抗体(R&Dシステムズ社、BAF1544)を各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら1時間インキュベート
した後、PBSTで3回洗浄した。次いで、アビジン-HRP(1:2000)を各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、PBSTで3回洗浄した。次いで、TMB基質(サーモサイエンティフィック社、34029)を各ウェルに加えた。1M HCl(JTベーカー社(JT Baker)、5620-02)で反応を止め、プレートリーダー(モレキュラーデバイス社)を用いて450nmにおける吸光度を読み取った。
Gal3のINSRへの結合を強力に遮断する能力を有するいくつかのhGal3結合性抗体が特定され、図1および図2に示されており、6H6.2D6、20H5.A3、20D11.2C6、4G2.2G6、13H12.2F8、19B5.2E6、15G7.2A7、23H9.2E4、19D9.2E5、2D10.2B2、4A11.2B5、14H10.2C9、3B11.2G2、13A12.2E5が挙げられ、これらは3μg/mLの濃度でGal3およびINSRの結合を非遮断サンプルの5%未満に低減させた。さらに、3μg/mLにおいて、非遮断サンプルの15~25%のレベルにまでGal3-INSR間結合を阻害する低減された能力を有するモノクローナル抗体が特定され、7D8.2D8および15F10.2D6が挙げられる。最後に、3μg/mlにおいて、Gal3-INSR間結合に30%以下という最低限の影響を及ぼす能力しかないモノクローナル抗体が特定され、9H2.2H1、12G5.D7、13G4.2F8、および24D12.2H9が挙げられる。
Gal3のINSRとのアセンブリを遮断する能力がGal3に対する抗体親和性の関数であるかどうかを評価するために、モノクローナルGal3抗体のGal3に対する親和性を、SPRで評価した。キネティクス実験を、BiacoreT200で、25℃、ハイパフォーマンス(high performance)モードで実施した。リガンドタンパク質、精製抗体を、抗ヒトFc抗体または抗マウスFc抗体と結合させたCM5チップ上に、3種の抗体を同時に、それぞれ2番、3番、および4番フローセル上に、捕捉させ、一方、1番フローセルはリファレンスとして用いた。HBS-EP緩衝液中の分析物ガレクチン-3を、4つ全てのフローセル上に、100nM、50nM、25nM、12.5nM、6.25nM、3.125nM、および0nMの濃度で、30μL/分の流速で、注入した。複合体の結合および解離を、それぞれ240秒および300秒行った。10mMグリシン(pH1.7)を30秒間注入(流速30μL/分)することで、表面を再生した。データは、BiacoreT200 EvaluationソフトウェアV2.0内で利用可能な網羅的データ解析オプションを用いて、単純な1:1相互作用モデルに当てはめた。
Gal3モノクローナル抗体の親和性は、試験された全ての抗体で30nMを超えることが確認された(図3A)。重要なこととして、3μg/mLにおいてGal3およびINSRのアセンブリを99%超減少させた抗体である15G7が、Gal3に対して27.8nMの親和性を示しており、このことは、Gal3およびINSRのアセンブリを遮断する能力は、親和性がこの値以下である抗体では可能性があることを示している。対照的に、Gal3-INSR間アセンブリをほとんど遮断しないGal3標的化抗体である13G4.2F8、9H2.2H1、24D12.2H9、および12G5.D7は、それぞれ、18.4nM、2.53nM、4.13nM、および1.9nMという親和性を示した。すなわち、Gal3に対する抗体親和性が10nM未満であるものは、Gal3およびINSRのアセンブリを遮断する能力を予測するには十分な値ではないということである。
実施例2. Gal3-INSR遮断活性を有するGal3標的化抗体と、Gal3-INSR遮断活性を有しないGal3標的化抗体はGal3の異なるエピトープに結合する
Gal3-INSR遮断活性を有するGal3抗体と当該活性を有しないGal3抗体が結合したエピトープを特定するため、図18に図示されている、Gal3の一部を示している、24種のアミノ酸ペプチドからなるライブラリーを作製し、各ペプチドのGal3抗体と結合する能力をELISAで評価した。50μlのPBS中の少なくとも2μg/mlのhGal3ペプチド、または0.1μg/mlの完全長ヒトGal3タンパク質(ジェンスクリプト社)およびヒトガレクチン-3タンパク質(アクロ・バイオシステムズ社、GA3-H5129)を、PBS(コーニング社、21-030-CM)で、それぞれ少なくとも2μg/mlまたは0.1μg/mlの濃度に希釈し、96ウェルELISAプレート(サーモ・フィッシャー、44-2404-21)の各ウェルに添加した。このプレートを4℃で一晩インキュベートした後、プレートをPBST(PBS+0.05%Tween20[VWR社、0777])で3回洗浄した。次にプレートを、穏やかに振盪しながら、2%BSA(EMDミリポア社、126609)/PBSTで室温で1時間ブロッキングした。その後、2%BSA/PBSTを捨て、ヒトガレクチン-3ハイブリドーマ上清すなわち抗体を、2%BSA/PBSTで少なくとも0.1μg/mlの濃度に希釈し、各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、PBSTで3回洗浄した。その後、2%BSA/PBSTで希釈(1:4000)したヤギ抗マウスIgG-HRP(ジャクソン・イムノリサーチ社、115-036-1461)またはヤギ抗ラットIgG HRP(アブカム社、ab205720)を各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で30分間~1時間インキュベートした後、PBSTで3回洗浄した。次いで、TMB基質(サーモサイエンティフィック社、34029)を各ウェルに加えた。1M HCl(JTベーカー社、5620-02)で反応を止め、プレートリーダー(モレキュラーデバイス社)を用いて450nmにおける吸光度を読み取った。
Gal3結合性抗体のペプチドアレイに対する結合は複数の位置で認められ、結合の大部分はペプチド1~8(配列番号3~10)で認められ、図3Aに要約されている。重要なこととして、強力なINSR-Gal3遮断活性を有する全てのGal3結合性抗体が、Gal3のN末端ドメインのペプチド配列に対応するペプチド4、6、または7に結合する能力を示した。具体的には、強力なGal3-INSR遮断活性を有する6種の別個のGal3結合性抗体(6H6.2D6、20H5.A3、20D11.2C6、19B5.2E6、15G7.2A7、および23H9.2E4)の全てが、Gal3の第1~20番アミノ酸、ADNFSLHDALSGSGNPNPQG(配列番号3)に対応するGal3のペプチド1に結合した。逆に、Gal3-INSR遮断活性が乏しいGal3標的化抗体で、ペプチド1と結合することが確認されたものはなかった。まとめると、これらのデータは、Gal3のペプチド1への結合によって、Gal3のINSRとの相互作用を遮断する能力が予測されることを示している。同様に、強力なGal3-INSR遮断活性を有する2種の別個のGal3結合性抗体(4G2.2G6および3B11.2G2)が、Gal3の第31~50番アミノ酸、GAGGYPGASYPGAYPGQAPP(配列番号6)に対応するGal3のペプチド4に結合した。逆に、Gal3-INSR遮断活性が乏しいGal3標的化抗体で、ペプチド4と結合することが確認されたものはなかった。まとめると、これらのデータは、Gal3のペプチド4への結合によって、Gal3のINSRとの相互作用を遮断する能力が予測されることを示している。さらに、強力なGal3-INSR遮断活性を有する7種のGal3結合性抗体(13H12.2F8、19D9.2E5、14H10.2C9、2D10.2B2、4A11.2B5、3B11.2D2、および13A12.2E5)の全てが、Gal3の第51~70番アミノ酸、GAYPGQAPPGAYPGAPGAYP(配列番号8)に対応するGal3のペプチド6に結合した。逆に、Gal3-INSR遮断活性が乏しいGal3標的化抗体で、ペプチド6と結合することが確認されたものはなかった。まとめると、これらのデータは、Gal3のペプチド6への結合によって、Gal3のINSRとの相互作用を遮断する能力が予測されることを示している。加えて、Gal3-INSR遮断活性を
有する11種のGal3結合性抗体(6H6.2D6、20H5.A3、20D11.2C6、13H12.2F8、19B5.2E6、23H9.2E4、15G7.2A7、19D9.2E5、14H10.2C9、7D8.2D8、および15F10.2D6)の全てが、Gal3の第61~80番アミノ酸、AYPGAPGAYPGAPAPGVYPG(配列番号9)に対応するGal3のペプチド7に結合した。逆に、Gal3-INSR遮断活性が乏しいGal3標的化抗体で、ペプチド7と結合することが確認されたものはなかった。まとめると、これらのデータは、Gal3のペプチド7への結合によって、Gal3のINSRとの相互作用を遮断する能力が予測されることを示している。全体として、これらのデータは、Gal3のペプチド1、4、6、および7に対する抗Gal3抗体の有用性によって、Gal3およびINSRの相互作用を遮断する能力が予測されることを示している。
図18に示されているように、ペプチド4、6、および7は、プロリン-グリシン(PG)およびチロシン-プロリン-グリシン(YPG)から構成される反復アミノ酸配列を共有しており、Gal3標的化抗体が複数のGal3ペプチドに結合できることの説明となり得る、共通の特徴を示唆している。さらに、xがアミノ酸のアラニン(A)、グリシン(G)、またはバリン(V)であり得る、アミノ酸配列のグリシン-x-チロシン-プロリン-グリシン(GxYPG)が、ペプチド4、6、および7で共有されており、これらはそれぞれ、3つのアミノ酸で隔てられた2つのこのような配列を有している。したがって、2つのGxYPG配列が近くに並んで存在している場合、Gal3およびINSRを遮断する能力を有するGal3標的化抗体と結合する能力が、高い可能性で予測される。さらに、アラニン、グリシン、およびバリンのGrantham距離が、Ala-Val:64、Ala-Gly:60、Val-Gly:109であることにより、プロリンおよびスレオニンを含む、Grantham距離が同様に低いアミノ酸は、可変領域で同様に置換できる可能性があると予測される。
実施例3.遮断活性を有するGal3-INSR抗体はGal3に対する結合に競合する
Gal3-INSR遮断活性を有するGal3結合性抗体同士がGal3分子の同一または重複領域に結合するかどうかを確認することを目的として、各抗体が同時にGal3と結合する能力を評価するために、抗体ビニングアッセイを行った。アミン反応性プローブを、Gatorバイオセンサー(プローブ・ライフ社(Probe Life)、パロアルト、カリフォルニア州)にロードし、蒸留水(dH20)中で60秒間平衡化し、100μlの0.2M EDC/0.05M NHS活性化緩衝液中に30秒間浸漬し、次いで、結合が飽和するまで10mM NaOAc緩衝液(pH5)中の20μg/μlヒトGal3-Hisの溶液中に浸漬し、1Mエタノールアミン(pH8.5)中で300秒間クエンチした。Gal3-Hisのロード後、チップを、20μg/mLの飽和用抗体中に浸漬し、引き続いて、5μg/mLの競合用抗体中に浸漬した。図3A~図3Bに示されているように、競合的結合プロファイルを有する抗体にビンを割り当て、遮断活性への関連付けを行った。
独立したビンの、Gal3に対する競合的抗体結合パターンが確立された。重要なこととして、ビンとGal3-INSR遮断活性の遮断との間の強い関連性が確認された。ビン1、2、3、4、5、6、および7の全ての抗体が、図3Aに要約されているように、INSRに対するGal3結合を強力に阻害した。対照的に、ビン8の抗体は、Gal3に対する親和性は強かったが、INSRに対するGal3遮断のいくらか弱い遮断剤であった。ビン10、11、および12の抗体は、一様に、Gal3およびINSRの結合を顕著に阻害する能力を有しなかった。すなわち、競合的結合性のビンである1、2、3、4、5、6、および7は、Gal3結合性抗体の、Gal3およびINSRのアセンブリを遮断する能力を予測するのに有用である。
実施例4.Gal3-INSR遮断抗体であるTB001(IMT001-4)は高脂肪食摂餌糖尿病マウスにおける体重増加、インスリン抵抗性、グルコース非感受性、脂肪肝、および肝臓機能障害を低減する
Gal3標的化抗体によるGal3-INSR遮断が糖尿病のバイオロジーに機能的な影響を及ぼしたかどうかを評価するため、II型糖尿病のマウスモデルを用いた。雄C57BL6Jマウスを、ジャクソン・ラボラトリー社から購入し、7週齢から開始して8週間、10週間、または16週間、高脂肪食(HFD、脂肪から60%のkcal、リサーチ・ダイエット社、カタログ番号12492i)を給餌した。標準固形飼料を給餌された同齢の雄C57BL6Jマウスを、コントロールマウスとして用いた。マウスは、標準的な施設内の、標準的なフィルタートップ・ディスポーザブルケージに、室温で、06:00~18:00の昼夜サイクルで、収容した。マウスには、各実験に示されているような絶食の場合は除いて、標準的な固形飼料またはHFDを自由摂餌させた。インスリン抵抗性およびグルコース不耐性表現型を確認するため、グルコース負荷試験(GTT)およびインスリン負荷試験(ITT)を、それぞれ15週齢および16週齢(HFDの8週間後および9週間後)の時点で行なった。GTTの場合、マウスを、餌も糞便もないが飲用水はある清潔なケージにマウスを移すことで6時間絶食させ、その後2g/kgのグルコース(シグマ社)を注射し、グルコース注射の0分後、15分後、30分後、60分後、90分後、および120分後の時点でのグルコース値を測定するために採血した。ITTの場合、マウスを6時間絶食させた後、0.75IU/kg体重のヒューマリンR(イーライリリー社)を腹腔内注射した。0分、15分、30分、45分、60分の時点で、尾から採血した血液を、HemoCue Glucose 201 Analyzerを用いて、グルコース含有量について測定した。ITTから得られた曲線下面積(AUC)に基づいて、HFD摂餌マウスを2つの群に無作為に割り付けた:ヒトIgG4アイソタイプ群およびIMT001-4処置群。17週齢の時点で、マウスに週2回腹腔内注射による抗体処置を5回行い、その後、ITTおよびGTTを19週齢および20週齢の時点で実施した。ヒトIgG4アイソタイプおよびIMT001-4は10mg/kgで100μl/マウスで投与し、BMは10mg/mlで100μl/マウスで投与した。マウスが21週齢時に屠殺(sack)されるまで、処置を継続した。マウスが施設に到着してから、マウスの体重を週1回モニターした。体重は秤を用いて週1回測定した。マウス血液は心穿刺を用いて採取した。肝臓、腓腹筋、および尾側(posterior)皮下の白色脂肪(white adipose fat)を採取し、秤量した。
高脂肪食(HFD)摂餌マウスは、基礎グルコース値が上昇しており、対象食摂餌動物よりも速く体重増加することが確認された。重要なこととして、アイソタイプコントロールで処置されたHFD摂餌マウスは19日間の試験の間に体重の7%を超える顕著な体重増加を示したが、IMT001-4で処置されたHFD摂餌動物ははっきり認められるほどの体重増加はなかった(図4)。さらに、アイソタイプコントロール処置HFD摂餌マウスがグルコース暴露に対しする応答の遅延を呈した一方、IMT001-4で処置されたHFD摂餌動物は、普通食を摂餌したマウスにより類似した様式で、有意により迅速にグルコースをクリアランスした(図5)。さらに、アイソタイプコントロールで処置されたHFD摂餌動物がインスリン暴露に応答したグルコース減少の遅延を呈した一方、IMT001-4処置HFD摂餌マウスは普通食を摂餌した非糖尿病マウスと区別がつかないグルコースクリアランスを示した(図6)。まとめると、これらのデータは、Gal3-INSR遮断抗体であるIMT001-4が、インスリン抵抗性、グルコース非感受性、および体重増加を含む、糖尿病の複数の側面を解決するという知見を支持している。
糖尿病の病理学的続発症(sequalae)に影響を及ぼすIMT001-4の能力をさらに評価するため、図3~図5のように処置された動物から得られた肝臓切片を、脂肪蓄積、例えば脂肪症の徴候がないか調べた。簡潔には、肝臓試料を、4%パラホルムア
ルデヒド中で24時間固定し、70%EtOH中に3日間置き、パラフィン包埋し、10μm切片を切り出し、スライドガラスにマウントし、ヘマトキシリン・エオシン染色し、Revolve顕微鏡上で40倍の倍率で可視化した。脂肪症の程度を定量化するため、画像をImageJで評価した。
中程度の脂肪症が、コントロール抗体で処置されたHFD摂餌動物で認められ、H&E染色切片(図7)における円形の非染色領域の存在によって例示される。対照的に、IMT001-4で処置されたHFD摂餌動物は、無視できるレベルの脂肪症しか呈しておらず、普通食を摂餌した非糖尿病動物の肝臓と見分けることが困難であった。目視観測の確認を画像定量化で行ったところ、アイソタイプコントロール処置動物との比較で、IMT001-4処置動物において病状の完全回復が示された。したがって、Gal3標的化Gal3-INSR遮断抗体であるIMT001-4は、脂肪肝の抑制において有用である。
組織学的試料で確認された肝疾患のさらなる特徴付けを行うため、上記のように処置された動物において、肝臓機能障害の血清マーカーをELISAで評価した。簡潔に説明すると、マウス血漿試料をリチウムヘパリン採血管中の全血試料から得た。100μlの血清を、サンプル口を通じて、VetScan VS2 Blood Chemistry
Analyzer(アバクシス社(Abaxis))のローターに分注した。製造者の仕様書に従ってALT値を求めた。普通食摂餌非糖尿病マウスと比較して、アイソタイプコントロール処置HFD摂餌糖尿病マウスで認められた脂肪症のレベルが上昇していたという知見と一貫して、アイソタイプコントロールHFD摂餌糖尿病マウスは、普通食摂餌非糖尿病マウスと比較してほぼ3倍のALT増加を示した(図8)。目立ったものとして、IMT001-4処置HFD摂餌マウスでは、HFD摂餌アイソタイプコントロール処置マウスと比較してALT値が有意に減少し、普通食摂餌非糖尿病マウスと同等のレベルにまで減少した。したがって、Gal3標的化Gal3-INSR遮断抗体であるIMT001-4は、血清中肝臓酵素を減少する上で有用である。
実施例5:抗GAL3抗体は進行性II型糖尿病モデルにおいて治療的に有用である
II型糖尿病の重症例に対する治療用抗GAL-3抗体の効果を調べるために、高脂肪食(HFD)摂餌Db/Dbマウスを用いたマウスモデルを構築した。ジャクソン・ラボラトリーズ社から得られた4週齢雄Bks-Dbマウス(000642)に、60%kcal HFD(リサーチ・ダイエット社、12492i)を8週間給餌した。コントロール動物(雄C57BL6/J(000662)、ジャクソン・ラボラトリーズ社)には固形普通食を給餌した。Db/Db動物は循環Gal-3のレベルが増加していた(図9)。動物を、EchoMRI-500(商標)(EchoMRI)を使用することで測定された身体組成に基づいて無作為化した。HFD摂餌Db/Db動物は、ネガティブコントロール(PBS)、ポジティブコントロール(セマグルチド)、または抗GAL3 TB001抗体Q1Wで処置した(週1回)。野生型動物をコントロール(健常)群として使用した。動物には投与を12週間行った。TB001(抗GAL3)処置はDb/Db動物の生存時間を有意に延長した(図10)。TB001処置動物の生存時間の延長は、図11に示されているように、PBS処置群と比較して、空腹時血糖値の変化がなかったこととも関連付けられた。空腹時血糖は実施例6に記載した通りに測定した。簡潔に説明すると、マウスを、水はあり餌はない清潔なケージ内で4~6時間絶食させた。尾から得た血液を2.5倍希釈した後、HemoCue Glucose 201 Analyzerおよびキュベット(メルセデス・サイエンティフィック社(Mercedes Scientific)110706)を用いて血糖値を測定した。
実施例6:抗GAL3抗体はI型糖尿病のマウスモデルにおいて治療的に有用である
I型糖尿病における抗GAL3抗体の治療可能性を評価するため、糖尿病I型のマウス
モデルを使用した。簡潔に説明すると、7週齢雌NOD/ShiLtJマウス(ジャクソン・ラボラトリーズ社(001976))およびコントロール群の動物であるNOR/LtJ(ジャクソン・ラボラトリーズ社(002050))を、室温、6:00~18:00の日夜サイクルで、標準的なフィルタートップ・ディスポーザブルケージに収容した。マウスを1週間安静にさせてから、グルコースモニタリングを開始した。グルコース値が2日連続で250~400(mg/dL)に達した場合に抗体処置を開始した。グルコース値を確認するため、水はあり餌はない清潔なケージに4~6時間収容した後の実験動物の尾静脈から血液サンプルを採取した。採取したサンプルをHemoCue Glucose 201 Analyzerおよびキュベット(メルセデス・サイエンティフィック社110706)で分析した。動物には、抗GAL3抗体(mTB001)またはPBSコントロールを週2回投与した(10mg/kg)。グルコース値が1000(mg/dL)超に達したら、または病的状態の症状(すなわち、円背、低体温、および活動性低下)を呈してから、動物を屠殺した。最終段階で、症状を呈した動物から血漿試料を採取した。Cペプチド値をAlpco Mouse C-peptide ELISAキット(ALPCO、80-CPTMS-E01)で測定した。図12に示されているように、抗GAL3処置は、NOD/ShiLtJ動物の生存時間を延長し、血糖値の安定化(図13A)およびCペプチド値の回復(図13B)によってβ細胞機能を回復させた。したがって、抗Gal3処置はII型糖尿病およびI型糖尿病両方の症状を低減する。
実施例7:抗GAL3抗体は慢性炎症性腸疾患(IBD)のマウスモデルにおいて治療的に有用である
Gal-3抗体の効果を研究するために、慢性炎症性腸疾患のマウスモデルを構築した。簡潔に説明すると、7週齢雄C57BL/6Jマウスを、室温、6:00~8:00の日夜サイクルで、標準的なフィルタートップ・ディスポーザブルケージに収容した。マウスを1週間安静にさせてから、処置を開始した。
マウスを4つの処置群に無作為に割り付けた:デキストラン硫酸ナトリウム塩(DSS)なし、水+PBS中の3%DSS、3%DSS+mTB001(10mg/kg)、3%DSS+mTB001(1mg/kg)。DSS水混液を5日間連続で与えた後に7日間の通常の水を与え、DSSは計3サイクル、通常の水は計2サイクル与えた。体重、便の硬さ、総出血スコア、およびHemoccultスコア(フィッシャー社、SK-61130)を毎日モニターした。解剖時に、血液、結腸、空腸、回腸、十二指腸、および脾臓を急速凍結保存した。血漿中炎症性サイトカインはMulti-spot Assay
Systems(MSD)Proinflammatory Panel 1(マウス)キット(MSD社、K15048D)を用いて測定した。RT-qPCRを凍結結腸サンプルに対して行った。簡潔に説明すると、QIAzol溶解緩衝液(キアゲン社、79306)およびQiagen Tissue Lyser II(キアゲン社、85300)を用いて結腸組織を破壊した。RNeasy mini kit(キアゲン社、74104)を用いてRNAを抽出した。iScript Reverse Transcription Supermix(バイオラド社、1708841)を用いて、BioRad C1000 Touchサーマルサイクラー(バイオラド社、1851138)にて、cDNAを合成した。SsoAdvanced Universal SYBR green supermix (バイオラド社、1725272)を用いて、CFX384 Touch リアルタイムPCR検出システム(バイオラド社、1955485)にて、図14のプライマー(配列番号926~936)を用いて、RT-qPCRを行った。
抗ガレクチン-3処置は、DSSにより誘導された結腸長減少を回復し(図15)、IFN-γの血中濃度により測定されたDSS誘導性炎症を低減した(図16)。加えて、TB001処置に応答して、いくつかの炎症誘発性遺伝子(例えば、IFN-γ、IL1
7a、IL-1β、IL-21、IL-22)のmRNAレベルが減少した。
実施例8:追加の例示的な抗Gal3抗体のビニングおよびペプチド結合アッセイ
大規模抗体ビニングアッセイを例示的な抗Gal3抗体に対して行った。
エピトープビニングアッセイを、サンドイッチ方式で、ハイスループットSPRベースCarterra LSAユニット(カーテラバイオ社(CarterraBio)、ソルトレークシティ、ユタ州)で行った。まず、各精製抗体を、10mM NaOAc(pH5.0)で10μg/mlの濃度に希釈し、次いで、EDCおよびS-NHSにより活性化されたHC200Mチップにアミン基を介して共有結合させることで、384スポットアレイの異なる位置に各抗体を固定した。固定された抗体アレイに対し、138回のビニングサイクルを実行した。各サイクルにおいては、まず、ヒトGal3(アクロ・バイオシステムズ社、GA3-H5129)をアレイ全体に注入して、各種抗体(一次抗体)に結合させ、その後、試験された150種の抗GAL3抗体パネルから選択された1種の抗体(二次抗体)に結合させた。各サイクルの最後に、アレイを10mMグリシン(pH2.0)で再生させ、結合した抗原と二次抗体をアレイから除去した。データ解析は、カーテラバイオ社により、Epitopeソフトウェアを用いて行われた。
ビニングの結果を図26に示す。hGAL3に対する結合を示す120種の抗GAL3抗体に対し、合計49種の異なるビンが特定された(試験された150種中30種の抗体は、HC200Mチップ上に固定された場合にhGAL3と結合しなかったため、さらなる解析からは除外した)。GAL3およびAPP695の結合を強力に遮断した抗体は、以下で定義されるいくつかの異なるビンに属した。このことは、GAL3結合活性を予測するものとしての、これらのビンの有用性を強調している。
IMT001(TB001)およびF847C.21H6の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン1を定義している。IMT006(TB006)、19B5.2E6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン3を定義している。20D11.2C6および15G7.2A7の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン5を定義している。3B11.2G2、13A12.2E5の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン7を定義している。14H10.2C9、15F10.2D6、7D8.2D8、F846TC.14E4、F846TC.7F10、F849C.8D10の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン8を定義している。12G5.D7および849.2D7の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン10を定義している。24D12.2H9、6B3.2D3、849.1D2の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン11を定義している。13G4.2F8および9H2.2H10の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン12を定義している。F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.2H3、F846TC.16B5の各クローンは、Gal3に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン17を定義している。加えて、849.5H1クローンは、Gal3に対する結合において試験された他の抗体と競合しなかったため、ビン21を定義している。
847.12C4、847.15D12、847.15H11、847.20H7、および847.27B9の各抗体は、互いに競合的な結合を示し、市販抗Gal3抗体B2C10によるhGAL3に対する結合と競合したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン「B2C10」を定義している。B2C10は、Gal3の最初の18個のアミノ酸に結合すると、エピトープマッピングされている。847.10C9、847.11D6、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.16D10、847.23F11、847.28D1、および847.3B3の各クローンは、C末端糖鎖認識ドメイン(CRD)に対する相互に競合的な結合を示したが、残りのクローンの結合を妨げなかったことから、ビン「CRD」を定義している。F846TC.14A2、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.4B10、F849C.8H3、849.8D12、F846C.1H5、847.14H4、F847C.26F5、849.2F12の各抗体は、未試験(「n/a」)か、ビンに割り当てられていない(「未割当」)かのいずれかであった。846.2B11、846T.4C9、847.15F9、847.21B11、847.2B8、847.4D3、849.4F12、および849.4B2の各抗体は、試験が行われた条件下ではhGAL3に結合しないと判定された。
さらなる例示的な抗Gal3抗体のGal3ペプチド結合活性を、図18に記載されているものと同じペプチド(配列番号3~26)を用いて評価した。ヒトGal3ペプチド(ライフ・テイン社(LifeTein)、特注)およびヒトGal3タンパク質(R&Dシステムズ社(R&D Systems)、8259-GA;トゥルーバインディング社(TrueBinding)、QCB200349)を、PBS(コーニング社、21-030-CM)で少なくとも100μg/mL(ペプチド)または1μg/mL(タンパク質)の濃度に希釈し、いくつかの96ウェルELISAプレート(サーモ・フィッシャー社、44-2404-21)の各ウェルに添加した。プレートを4℃で一晩インキュベートした後、プレートをPBST(PBS+0.05%Tween20[VWR社、0777])で3回洗浄した。次にプレートを、穏やかに振盪しながら、2%BSA(EMDミリポア社、126609)/PBSTで室温で1時間ブロッキングした。その後、2%BSA/PBSTを捨て、Gal3結合性抗体(リフォーマットされたhIgG4[S228P])を、2%BSA/PBSTで5μg/mLの濃度に希釈し、各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、PBSTで3回洗浄した。その後、Peroxidase AffiniPure F(ab’)
Fragment Goat Anti-Human IgG (H+L)ポリクローナル抗体(ジャクソン・イムノリサーチ社、109-036-003)を2%BSA/PBSTで希釈(1:4000)し、各ウェルに加えた。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、PBSTで3回洗浄した。次いで、TMB基質(サーモサイエンティフィック社、34029)を各ウェルに加えた。1M HCl(JTベーカー社、5620-02)で反応を止め、プレートリーダー(モレキュラーデバイス社)を用いて450nmにおける吸光度を読み取った。
ペプチド結合の結果を図26に示す。ペプチドの付番は図18に基づく。Gal3結合性抗体のペプチドアレイに対する結合が複数の位置で認められ、結合の大部分はペプチド1~8で認められ、いくつかはペプチド13およびペプチド17に結合した。
13種の別々のGal3結合性抗体(19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、F846C.1H5、F846TC.14A2、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、15FG7.2A7、849.1D2)の全てが、Gal3のアミノ酸ADNFSLHDALSGSGNPNPQG(配列番号3)に対応するGal3のペプチド1と結合した。
7種の別々のGal3結合性抗体(15F10.2D6、7D8.2D8、F846TC.14E4、F849C.8D10、F849C.8H3、847.12C4、847.10C9)が、Gal3のアミノ酸SGSGNPNPQGWPGAWGNQPA(配列番号4)に対応するGal3のペプチド2と結合した。
5種の別々のGal3結合性抗体(115F10.2D6、7D8.2D8、F849C.8D10、847.12C4、847.10C9)が、Gal3のアミノ酸WPGAWGNQPAGAGGYPGASY(配列番号5)に対応するGal3のペプチド3と結合した。
4種の別々のGal3結合性抗体(13A12.2E5、15F10.2D6、3B11.2G2、847.27B9)が、Gal3のアミノ酸GAGGYPGASYPGAYPGQAPP(配列番号6)に対応するGal3のペプチド4と結合した。
4種の別々のGal3結合性抗体(TB001(IMT001)、F846C.1B2、F846C.1H12、F847C.21H6)が、Gal3のアミノ酸PGAYPGQAPPGAYPGQAPPG(配列番号7)に対応するGal3のペプチド5と結合した。
15種の別々のGal3結合性抗体(TB001(IMT001)、TB006(IMT006)、13A12.2E5、14H10.2C9、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.2H3、F846TC.16B5、F847C.21H6、15FG7.2A7、847.28D1)が、Gal3のアミノ酸GAYPGQAPPGAYPGAPGAYP(配列番号8)に対応するGal3のペプチド6と結合した。
13種の別々のGal3結合性抗体(14H10.2C9、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、F846C.1B2、F846TC.14A2、F847C.10B9、F847C.12F12、F847C.26F5、15FG7.2A7、9H2.2H10、847.14H4)の全てが、Gal3のアミノ酸AYPGAPGAYPGAPAPGVYPG(配列番号9)に対応するGal3のペプチド7と結合した。
4種の別々のGal3結合性抗体(20D11.2C6、23H9.2E4、F846TC.14A2、15G7.2A7)の全てが、Gal3のアミノ酸GAPAPGVYPGPPSGPGAYPS(配列番号10)に対応するGal3のペプチド8と結合した。
2種の別々のGal3結合性抗体(847.12C4、847.10C9)が、Gal3のアミノ酸PPSGPGAYPSSGQPSATGAY(配列番号11)に対応するGal3のペプチド9と結合した。
3種の別々のGal3結合性抗体(15G7.2A7、847.12C4、847.10C9)の全てが、Gal3のアミノ酸SGQPSATGAYPATGPYGAPA(配列番号12)に対応するGal3のペプチド10と結合した。
3種の別々のGal3結合性抗体(847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.23F11)の全てが、Gal3のアミノ酸LPGGVVPRMLITILGTVKPN(配列番号15)に対応するGal3のペプチド13と結合した。
13種の別々のGal3結合性抗体(7D8.2D8、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.2H3、F846TC.16B5、F847C.11B1、F849C.8H3、849.1D2、847.15D12、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.23F11、847.3B3)の全てが、Gal3のアミノ酸RFNENNRRVIVCNTKLDNNW(配列番号19)に対応するペプチド17と結合した。
19種の別々のGal-3結合性抗体(849.2D7、24D12.2H9、6B3.2D3、13G4.2F8、849.5H1、847.15H11、847.20H7、847.11D6、847.16D10、849.8D12、846.2B11、846T.4C9、847.15F9、847.21B11、847.2B8、847.4D3、849.4F12、849.4B2、849.2F12)は、本実施例で用いられた条件下では、試験されたGal3ペプチドのいずれかに結合することが見出されなかった。
図18に示されているように、ペプチド4、5、6、および7は、プロリン-グリシン(PG)およびチロシン-プロリン-グリシン(YPG)から構成される反復アミノ酸配列を共有しており、Gal3標的化抗体が複数のGal3ペプチドに結合できることの説明となり得る、共通の特徴を示している。さらに、xがアミノ酸のアラニン(A)、グリシン(G)、またはバリン(V)であり得る、アミノ酸配列のグリシン-x-チロシン-プロリン-グリシン(GxYPG)が、ペプチド4、6、および7で共有されており、これらはそれぞれ、3つのアミノ酸で隔てられた2つのこのような配列を有している。したがって、2つのGxYPG配列が近くに並んで存在している場合、Gal3標的化抗体と結合する能力が、高い可能性で予測される。さらに、アラニン、グリシン、およびバリンのGrantham距離が、Ala-Val:64、Ala-Gly:60、Val-Gly:109であることにより、プロリンおよびスレオニンを含む、Grantham距離が同様に低いアミノ酸は、可変領域で同様に置換できる可能性があると予測される。
実施例9.ヒト型化抗Gal3抗体は異なる種のGal3に対し高い親和性を有する
例示的な抗Gal3抗体TB001およびTB006のヒトGal3またはマウスGal3に対する交差反応性を試験した。キネティクス実験をCarterra LSAで25℃で行った。HC30Mチップを組換えタンパク質A/Gにより固定した。TB001(IMT001;IMT001-4)、TB006(IMT006;IMT006-5)、およびネガティブコントロール抗体のシナジス(それぞれ、0.5mg/mLのBSAを含むHBSTE緩衝液(Tween-20およびEDTAを含むHEPESベースの生理食塩水)で10μg/mLに希釈)を、384スポットアレイの異なるスポット上に捕捉させた。次に、0.5mg/mL BSA含有HBSTE中のGal3の希釈系列(2nM、4nM、8nM、16nM、32nM、64nM、および128nM)を、アレイ全体に注入し、300秒間結合させ、その後240秒間解離させた。キネティクス定数をNextGenKITソフトウェアで算出した。
別に、25℃での、カニクイザルGal3(cynoGal3)に対するTB001およびTB006の親和性キネティクスを、Biacore T200で測定した。抗マウスFc/抗ヒトFc混合物でコーティングされたCM5チップを用いて、精製されたTB001抗体またはTB006抗体を、0.5mg/mLのBSAを含有するHBS-EP+緩衝液(ポリソルベート20およびEDTAを含有するHEPESベースの生理食塩水)中10μg/mLでロードし180秒間後、0.5mg/mL BSAを含有するHBS-EP+中のHis-エンテロキナーゼ切断部位(EK)-カニクイザルGal3(トゥルーバインディング社インハウス抗原)の、100nMから開始される1:2希釈系列
を7点ロードし200秒間後、解離を300秒間行った。各サイクルにおいて、同じ抗体をFC2フローセルおよびFC4フローセルにロードすることでデュプリケートをなした後、分析物を4つ全てのフローセルに流した。検出は、FC2-FC1およびFC4-FC3のペアで行なって、分析物の表面への非特異的結合を減算した。0nM分析物の1サイクルを実行してから、分析物の希釈系列を実行した。0nMの生データを、ゼロ以外の濃度の各データから減算することで、マシンドリフト(machine drift)を最小化した。データはBiacore Evaluationソフトウェアバージョン2.0で解析した。キネティクスセンサーグラムを一価結合様式(1:1結合)に当てはめることで、結合親和性の特徴付けを行った。
別に、25℃での、ラットGal3に対するTB001およびTB006の親和性キネティクスを、Biacore T200で測定した。CM5チップを4つ全てのフローセル上でヤギ抗ヒトFc抗体でコーティングし、それを用いて、全てhIgG4骨格を使用している精製抗体であるTB001、TB006、およびシナジス(ネガティブコントロール)をロードした。各サンプルサイクルにおいて、0.5mg/mL BSAを含有するHBS-EP+中10μg/mLの同一抗体を、デュプリケートで、10.0μL/分で120秒間流すことでFC2およびFC4に捕捉させた後、0.5mg/mL BSA含有HBS-EP+で希釈したHis-EK-ラットGal3を、4つ全てのフローセルに30.0μL/分で180秒注入し、その後、240秒間解離させた。His-EK-ラットGal3の希釈系列は、300nMから開始して、1:3希釈を6点行ったものである。FC1およびFC3をリファレンスフローセルとして用いて、それらのセンサーグラムをそれぞれFC2およびFC4から減算して、非特異的結合バックグラウンドを低減した。また、0nM分析物における追加のサンプルサイクルを実行し、そのセンサーグラムを、ゼロ以外のnMのサイクルのものから減算して、マシンドリフトおよびバルクドリフトに対応した。データはBiacore Evaluationソフトウェアバージョン2.0で解析した。キネティクスセンサーグラムを一価結合様式(1:1結合)に当てはめることで、結合親和性の特徴付けを行った。
リアルタイムリガンド:分析物結合キネティクスデータを獲得し、そのデータを1:1一価結合様式で当てはめることにより、抗体に対するGal3結合の親和性を決定した。キネティクス評価法は、実験データを分析物AとリガンドBとの間の1:1相互作用モデルに当てはめることによって、結合定数および解離定数を求める:
:A+B→AB;およびK:A+B←AB、式中、Kは結合速度定数(M-1-1)であり、Kは解離速度定数(s-1)である。
注入時の正味の複合体形成速度は以下で与えられる:
d[AB]/dt=K[A][B]-K[AB]
注入終了後の解離速度は以下である:
d[AB]/dt=-K[AB]。
親和性KDはKをKで割った結果である。
マウスmAb由来の、ヒト型化TB001(IMT001)およびヒト型化TB006(IMT006a)は、共に、ヒトGal3(IMT001:3.6nM、IMT006a:8.9nM)およびカニクイザルGal3(IMT001:8.9nM、IMT006a:5.1nM)に対し高い親和性を有する(図28)。IMT001も、マウスGa
l3(IMT001:2.3nM、IMT006a:40000nM)およびラットGal3(IMT001:14nM、IMT006a:未結合)に対して高い親和性を有する。
実施例10.GAL3のNTDに結合する抗体とGAL3のCRDに結合する抗体は、GAL3を介したGLUT4トランスロケーションを制御する際の活性に差異がある
インスリンは、グルコーストランスポーターGLUT4の、細胞内ストアから原形質膜へのトランスロケーションを惹起することによって、グルコース取り込みをもたらす。Gal3がGLUT4トランスロケーションを妨げ得るかどうか、および、抗Gal3抗体がこの作用を遮断し得るかどうかを試験した。
ラットL6 GLUT4myc筋芽細胞(ケラファスト社(Kerafast)#ESK202-FP)は、抗Myc抗体で検出可能なMycタグ付きGLUT4を発現する。これらの細胞を、48ウェルプレート内のMEMα増殖培地(ギブコ社、#12-571-063)+10%ウシ胎児血清(FBS;コーニング社#35-016-CV)中で、90~95%コンフルエントに達するまで増殖させた。次に、細胞をPBSで洗浄し、FBSを含有しないMEMα増殖培地中で2時間血清飢餓状態にした。30μg/mLの組み換えヒトGal3(トゥルーバインディング社、QCB200347)を、60μg/mLの抗Gal3抗体と30分間プレインキュベートした後、上記の血清飢餓状態の細胞に添加して37℃で1時間置いた。インキュベーションが終わったら、細胞の半分は100nMインスリン(シグマ・アルドリッチ社#I5523-50MG)で20分間処理し、もう半分は基礎コントロールとして用いた。20分後、細胞を氷冷PBSで手早く2回洗浄してから、4%パラホルムアルデヒド(ボスター・バイオ社(Boster Bio)、#AR1068)と共に、10分間氷上で、その後10分間室温で、インキュベートした。細胞をPBSで3回洗浄した後、0.5mLのPBS中5%ヤギ血清(ベクター・ラボラトリーズ社#101098-382)で15分間ブロッキングした。このブロッキング剤を細胞からアスピレートした後、5%ヤギ血清中の1μg/ml抗Mycポリクローナル抗体(シグマ・アルドリッチ社、#C-3956)を添加し1時間置いた。1つのウェルには上記一次抗体を添加せずに、後にバックグラウンド減算用に用いた。一次抗体をアスピレート後、細胞をPBSで5回洗浄した。次に、細胞(バックグラウンド用コントロールを含む)を、5%ヤギ血清中のヤギ抗ウサギ抗体二次抗体(アブカム社#Ab97051)(1:1000)と共に、室温で30分間インキュベートした。洗浄後、細胞を400μLのTMB(サーモサイエンティフィック社、#PI34029)と共に5分間インキュベートし、次いで200μLの1N HCL(アバンター・パフォーマンス社、#JT5620-2)を添加して反応を止めた。100μLのサンプルを96ウェルプレートに移し、条件毎にデュプリケートで移した。サンプルの、450nmにおける読み取りを、SpectraMaxプレートリーダーで行った。一次抗体を添加しなかった細胞のバックグラウンド用コントロールの値を減算後、GLUT4トランスロケーションインスリン刺激指数を、Gal3単独で処理した細胞、または抗Gal3抗体とプレインキュベートした後にGal3で処理した細胞の、インスリンなし(基底)の倍率変化に対する、インスリンあり(刺激)の倍率変化として算出した。倍率変化はGraphPad Prismでプロットし、テクニカルレプリケートの平均値(SEM)として示した。Gal3およびインスリンで処理されたサンプルを他の全ての条件と比較する、対応のないt検定を用いて統計的有意性を判定した。
図30は、インスリン刺激が、検出できるMycタグ付きGLUT4の表面レベルを増加させることと、Gal3の同時処理がその増加をブロックすることを示している。Gal3のN末端ドメイン(NTD)と結合する抗体(例えば、TB001、TB006、2D10-VH0-VL0、20H5.A3)は、Gal3のGLUT4トランスロケーションを遮断する能力を低減する。Gal3の糖鎖認識結合ドメイン(CRD)に結合する
抗体(例えば、13E2)は、Gal3のGLUT4トランスロケーションを遮断する能力を増強する。
図31Aは、20H5のバリアント(20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3)が、Gal3のインスリン依存性GLUT4トランスロケーションを遮断する能力を低減できることを示している。図31Bは、2D10-VH0-VL0のバリアント(2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4)が、Gal3のGLUT4トランスロケーションを遮断する能力を低減できることを示している。抗体間の遮断の差異は、抗体の特定のCDRの有効性というよりも、抗体の凝集状態の差異によるものであると考えられる。
実施例11.抗Gal3抗体は膵島細胞におけるGal3誘導性アポトーシスを遮断する
インスリン分泌性膵島β細胞の死滅は、糖尿病に繋がる可能性がある。Gal3がβ細胞のアポトーシスを誘導し得るかどうか、および、抗Gal3抗体がこの作用を遮断し得るかどうか、を試験することができる。
INS-1 832/13細胞株(シグマ・アルドリッチ社、#SCC207)は、インスリンを産生するラットβ細胞株である。これらの細胞を、48ウェルプレート内の、RPMI-1640+グルコース(ギブコ社、#11875-093)+10%FBS(コーニング社、#35-016-CV)中で、90~95%コンフルエントに達するまで、増殖する。次に、細胞をPBSで洗浄し、グルコース(ギブコ社、#11879-020)もFBSも添加していないRPMI中で2時間血清飢餓状態にする。30μg/mLの組み換えヒトGal3(トゥルーバインディング社、QCB200347)を、60μg/mLの抗Gal3抗体の存在下または非存在下で30分間プレインキュベートした後、上記の血清飢餓状態の細胞に添加して37℃で1~4時間置く。上記時間の経過後、細胞を溶解し、Caspase 3 Assay(シグマ・アルドリッチ社、#CASP3F)でアポトーシス解析する。Gal-3誘導性アポトーシスにおける変化を確認するために、未刺激の細胞と比較した、Gal3単独、または抗Gal3抗体と共にインキュベートされたGal3で処置された細胞の蛍光における倍率変化を調べる。倍率変化はGraphPad Prismでプロットし、テクニカルレプリケートの平均値(+SEM)を示す。統計的有意性は、通常の一元配置分散分析を用いて判定する。
実施例12:糖尿病の治療で使用するための抗Gal3抗体
患者はI型糖尿病またはII型糖尿病を呈するものである。これらの患者に、本明細書で開示される1または複数の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、経腸的、経口的、鼻腔内、非経口的、頭蓋内、皮下、筋肉内、皮内、または静脈内に投与される。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1ngの量(または、選択的に:0.1ng、10ng、100ng、1000ng、もしくは1μg、10μg、50μg、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1000μg、もしくは1mg、10mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、もしくは上記量のうちの任意の2つによって規定される範囲内の任意の量、もしくはヒトにおける効力を最適とするために適切な任意の他の量)の用量として、投与される。上記用量は、1日毎(または、選択的に:2日毎、3日毎
、4日毎、5日毎、6日毎、7日毎、8日毎、9日毎、10日毎、11日毎、12日毎、24日毎、36日毎、もしくは48日毎、もしくは上記時間のうちの任意の2つによって規定される範囲内の任意の時間毎)に投与される。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの投与後の患者において、糖尿病または糖尿病に伴う症状の治療を観察する。抗Gal3抗体または結合性フラグメントの投与は、糖尿病に対する別の治療法、例えば、インスリン、インスリン誘導体またはその模倣薬、インスリンアスパルト、インスリングルリシン、インスリンリスプロ、イソフェンインスリン(insulin isophane)、インスリンデグルデク、インスリンデテミル、インスリン亜鉛、インスリングラルギン、バナジウム、ビグアナイド、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、チアゾリジンジオン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、トリミドン、スルホニルウレア、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリベンクラミド、グリメピリド、グリクラジド、グリクロピラミド、グリキドン、メグリチニド、レパグリニド、ナテグリニド、αグルコシダーゼ阻害剤、ミグリトール、アカルボース、ボグリボース、インクレチン、グルカゴン様ペプチド1、グルカゴン様ペプチドアゴニスト、エクセナチド、リラグルチド、タスポグルチド、リキシセナチド、セマグルチド、デュラグルチド、胃抑制ペプチド、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤、ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン、セプタグリプチン(septagliptin)、テネリグリプチン(teneligpliptin)、ゲミグリプチン、プラムリンチド、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、またはレモグリフロジンと組み合わせて行われ得る。
実施例13:インスリン抵抗性の治療で使用するための抗Gal3抗体
患者は、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含むがこれらに限定はされない、1または複数の疾患と関連し得る、インスリン抵抗性を呈するものである。これらの患者に、本明細書で開示される1または複数の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、経腸的、経口的、鼻腔内、非経口的、頭蓋内、皮下、筋肉内、皮内、または静脈内に投与される。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントは、1ngの量(または、選択的に:0.1ng、10ng、100ng、1000ng、もしくは1μg、10μg、50μg、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1000μg、もしくは1mg、10mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、もしくは上記量のうちの任意の2つによって規定される範囲内の任意の量、もしくはヒトにおける効力を最適とするために適切な任意の他の量)の用量として投与される。上記用量は、1日毎(または、選択的に:2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、7日毎、8日毎、9日毎、10日毎、11日毎、12日毎、24日毎、36日毎、もしくは48日毎、もしくは上記時間のうちの任意の2つによって規定される範囲内の任意の時間毎)に投与される。
抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントの投与後の患者において、インスリン抵抗性またはインスリン抵抗性に伴う症状の治療を観察する。抗Gal3抗体または結合性フラグメントの投与は、インスリン抵抗性に対する別の治療法、例えば、インスリン、インスリン誘導体またはその模倣薬、インスリンアスパルト、インスリングルリシン、インスリンリスプロ、イソフェンインスリン、インスリンデグルデク、インスリンデテミル、インスリン亜鉛、インスリングラルギン、バナジウム、ビグアナイド、メトホルミン、フ
ェンホルミン、ブホルミン、チアゾリジンジオン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、トリミドン、スルホニルウレア、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリベンクラミド、グリメピリド、グリクラジド、グリクロピラミド、グリキドン、メグリチニド、レパグリニド、ナテグリニド、αグルコシダーゼ阻害剤、ミグリトール、アカルボース、ボグリボース、インクレチン、グルカゴン様ペプチド1、グルカゴン様ペプチドアゴニスト、エクセナチド、リラグルチド、タスポグルチド、リキシセナチド、セマグルチド、デュラグルチド、胃抑制ペプチド、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤、ビルダグリプチン、シタグリプチン、サクサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン、セプタグリプチン(septagliptin)、テネリグリプチン(teneligpliptin)、ゲミグリプチン、プラムリンチド、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、エンパグリフロジン、またはレモグリフロジンと組み合わせて行われ得る。
実施例14:例示的な抗Gal3抗体の異なる種のGal3に対する親和性の定量化
概して、実施例9に開示されたプロトコルに従った。
TB001は、9.7nMという平均親和性でヒトGal3への結合性を示したが(図40A)、一方、TB006は、23nMという平均親和性でヒトGal3に結合する(図40B)。シナジスはヒトGal3に結合しなかった。
TB001は、4.2nMという平均親和性でマウスGal3への結合性を示したが(図41A)、一方、TB006およびシナジスは、マウスGal3に結合活性を示さなかった(図41B~図41C)。
TB001は、34nMという親和性でHis-EK-カニクイザルGal3への結合性を示したが(図42A、左パネル)、一方、TB006は、9.4nMという親和性でHis-EK-カニクイザルGal3に結合する(図42A、右パネル)。シナジスはHis-EK-カニクイザルGal3に結合しなかった(図42B)。
TB001は、14nMという平均親和性でHis-EK-ラットGal3への結合性を示したが(図43Aに示されている代表的なセンサーグラム)、一方、TB006もシナジスも、His-EK-ラットGal3に結合しなかった。
得られたデータは、TB001およびTB006のヒトGal3およびカニクイザルGal3に対する結合プロファイルが同様であることを示していた。一方、TB001は、TB006の結合活性との比較において、ラットGal3およびマウスGal3に対しより強い結合活性を示した。
実施例15:インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導するさらなる抗Gal3抗体のスクリーニング
L6 GLUT4myc筋芽細胞においてインスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力について、実施例10に提供されているプロトコルに従って、ただし、細胞がインスリンで処理されないように改変して、さらなる抗Gal3抗体のスクリーニングを行った。これらの実験では、30μg/mL(およそ1μM)のヒトGal3を、60μg/mL(およそ0.4μM)の候補抗体またはMOPC21コントロール抗体と共にインキュベートし、細胞の処理はインスリンなしで行った。
プレインキュベートされたTB006とGal3との複合体は、試験されたL6 GLUT4myc細胞において、インスリン非依存的に、表面GLUT4値を増加させた(図44A)。興味深いことに、TB006単独は同等のGLUT4トランスロケーション誘
導をもたらさず、このことは、抗体単独と比較して、抗体-Gal3複合体がインスリン非依存性の効果を示すことを示唆している。
インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力について、実施例10に提供されている同プロトコルに従って、ただし、細胞がインスリンで処理されないように改変して、本明細書で開示される2D10.2B2(2D10)抗体およびそのバリアントをスクリーニングした。各2D10バリアントは、同じ重鎖CDRおよび軽鎖CDRを有しており、通常、フレームワーク配列が異なっている。試験された例示的なバリアント(およびそれらの対応するVHおよびVL)を、表1に示す。2D10バリアントはそれぞれ、試験されたL6 GLUT4myc細胞において、インスリン非依存的に、表面GLUT4値を増加させた(図44B)。
インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力について、実施例10に提供されている同プロトコルに従って、ただし、細胞がインスリンで処理されないように改変して、本明細書で開示される20H5.A3(20H5)抗体のバリアントをスクリーニングした。各20H5バリアントは、同じ重鎖CDRおよび軽鎖CDRを有しており、通常、フレームワーク配列が異なっている。試験された例示的なバリアント(およびそれらの対応するVHおよびVL)を、表2に示す。これらの20H5バリアントは、試験されたL6 GLUT4myc細胞において、インスリン非依存的に表面GLUT4値を増加することにおいてばらつきを示し、いくつかのバリアントはGLUT4値を低
減した(図44C)。
インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力について、実施例10に提供されている同プロトコルに従って、ただし、細胞がインスリンで処理されないように改変して、本明細書で開示されるF847C.21H6(21H6)抗体のバリアントをスクリーニングした。各21H6バリアントは、同じ重鎖CDRおよび軽鎖CDRを有しており、通常、フレームワーク配列が異なっている。試験された例示的なバリアント(およびそれらの対応するVHおよびVL)を、表3に示す。21H6-H0L0以外の21H6バリアントは、試験されたL6 GLUT4myc細胞において、インスリン非依存的に表面GLUT4値を増加させた(図44D)。
これらの抗体に加えて、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力について、実施例10に提供されている同プロトコルに従って、ただし、細胞がインスリンで処理されないように改変して、本明細書で開示される他の抗Gal3抗体を試験した(図44E)。
実施例16:Gal3のN末端ドメインおよびC末端ドメインはGLUT4トランスロケーションを誘導する上で重要である
L6 GLUT4myc筋芽細胞においてGal3および抗Gal3抗体の複合体によって誘導されたインスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを、実施例10に提供されているプロトコルに従って、ただしGal3の異なる変異体を用いて、試験した。試験されたヒトGal3変異体としては以下が挙げられる:hGal3 R186S(グリカン結合を遮断する変異)、hGal3の第65~250番アミノ酸、hGal3 P64H(Gal3を、MMPによる切断を受けやすくする変異)、hGal3の第2~112番アミノ酸(N末端ドメイン)、およびhGal3の第111~250番アミノ酸(C末端糖鎖認識ドメイン)。Gal3変異体をTB006と共にプレインキュベートして、Gal3-抗体複合体を形成させた後、筋芽細胞処理を行った。
図45は、各種Gal3変異体と複合体形成したTB006の、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーションを誘導する能力を示している。第2~112番アミノ酸であるN末端の切断と、第111~250番アミノ酸であるC末端の切断は共に、GLUT4トランスロケーションの有意な低減を示しており、このことは、Gal3タンパク質の
両ドメインが、インスリン非依存性GLUT4トランスロケーション活性にとって重要であることを示唆している。同様の能力低減がGal3 R186S変異体においても認められ、このことは、Gal3によるグリカン結合もGLUT4トランスロケーションに関与していることを示唆している。
実施例17:Gal3はグルコーストランスポーターであるGLUT1およびGLUT4に結合し、抗Gal3抗体はこの結合を遮断する
ヒトGal3タンパク質をPBSで4μg/mLの濃度まで希釈し、ウェル毎に80μL添加することで96ウェルELISAプレート上にコーティングした。さらなるウェルを、PBS中のGal3の2倍連続希釈系列(2μg/mLおよび1μg/mL)でコーティングするか、または、Gal3コーティングなしのコントロールとした。プレートを4℃で一晩インキュベートした後、プレートを300μLのPBSTで3回洗浄し、その後、150μL/ウェルの2%BSA/PBSTによるブロッキング工程を行い、室温(RT)で1時間、穏やかに振盪しながらインキュベートした。その後、存在するブロッキング液をプレートから捨てた。FLAGタグを付けたGLUT1タンパク質およびGLUT4タンパク質を、別々の2%BSA/PBST緩衝液で、4μg/mLの濃度に希釈することで、バインディング液(binding solution)を調製した。次いで、GLUT1希釈液およびGLUT4希釈液を、Gal3コーティング濃度条件ごとに、列方向に、ウェル毎に60μLずつ添加し、その後、2%BSA/PBSTで2倍連続希釈(2μg/mLおよび1μg/mL)することによって、プレートにアプライした。プレートを室温で1時間、穏やかに振盪しながらインキュベートした後、300μLのPBSTで3回洗浄した。その後、HRPタグ付き抗FLAG抗体を2%BSA/PBSTで1:4000希釈し、25μLをウェルの全てに添加した。プレートを室温で1時間、穏やかに振盪しながらインキュベートした後、300μLのPBSTで3回洗浄した。プレートを発色させるため、50μLのABTS基質を各ウェルに加え、十分に高いシグナルに達するまでインキュベートした。プレートリーダーにて、405nmでの吸光度のプレートの読み取りを行った。GraphPad Prism 8.0ソフトウェア(グラフパッド・ソフトウェア社)を用いてデータをグラフ化した。
図46Aは、Gal3とGLUT1またはGLUT4とを結合させるELISAの結果を示している。GLUT1およびGLUT4の両方が、濃度依存的にGal3に結合した。
また、Gal3とGLUT1またはGLUT4との間の相互作用を破壊する場合の、例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10-VH0-VL0のIC50を定量化するためにELISAを用いた。ヒトGal3タンパク質をPBSで2μg/mLの濃度まで希釈し、96ウェルELISAプレートを40μL/ウェルでコーティングした。このプレートを4℃で一晩インキュベートした後、プレートを300μLのPBSTで3回洗浄した。150μL/ウェルの2%BSA/PBSTでブロッキング工程を行い、室温で1時間、穏やかに振盪しながらインキュベートした。その後、存在するブロッキング液をプレートから捨てた。TB006抗体、2D10-VH0-VL0(2D10)抗体、またはMOPC21 hIgG4アイソタイプコントロール抗体を、2%BSA/PBSTで180μg/mLに希釈した後、左端の列の各ウェルに45μLずつ添加し、プレートの右方向に3倍連続希釈することで、プレートにアプライした。その後、2%BSA/PBSTで希釈された3μg/mLのFLAGタグ付きGLUT1またはGLUT4タンパク質30μLを、抗体溶液またはコントロール溶液を含有する適切なウェルに添加した。プレートを、穏やかに振盪しながら室温で1時間インキュベートした後、300μLのPBSTで3回洗浄した。その後、HRPタグ付き抗FLAG抗体を2%BSA/PBSTで1:4000希釈し、25μLをウェルの全てに添加した。プレートを室温で1時間、穏やかに振盪しながらインキュベートした後、300μLのPBSTで3回洗浄し
た。プレートを発色させるため、50μLのABTS基質を各ウェルに加え、十分に高いシグナルに達するまでインキュベートした。プレートリーダーにて、405nmでの吸光度のプレートの読み取りを行った。GraphPad Prism 8.0ソフトウェアを用いてデータをグラフ化し、製造業者の説明書を用いてIC50値を生成した。
GLUT1(図46B)およびGLUT4(図46C)のELISAの結果は、抗Gal3抗体であるTB006および2D10が、これらのグルコーストランスポーターのGal3への結合に対して、一貫した濃度依存性阻害が可能であることを示している。MOPC21アイソタイプコントロールは、Gal3のGLUT1およびGLUT4のどちらへの結合も遮断できなかった。図46Dは、試験された条件毎に算出されたIC50を示している。
実施例18:GLUT4がGal3のC末端ドメインに結合することが、水素重水素交換によって分かった
抗体および抗原間の結合部位を決定するために、水素重水素交換質量分析(HDX-MS)を用いることができる。2つのタンパク質による結合位置におけるタンパク質相互作用は、重水素取り込みを減少させるため、結合したサンプルと未結合のサンプルとの間で質量シフトを引き起こす。この質量シフトは質量分析を用いて検出することができる。データプロセスでは、残基レベルでの重水素取り込み差(結合型-未結合型)が、ヒートマップを用いて可視化される。タンパク質配列において、負の質量シフトを有する残基は、これが結合部位である場合があることを示しており、ヒートマップは、タンパク質配列中の種々の残基上での結合相互作用の強度を示している。
図47は、hGal3のGLUT4との結合領域を決定するための、HDX-MSのヒートマップを示している。各緩衝液条件下で可溶性であるGLUT4のArg228-Val292切断型を使用した。重水素取り込みが少ないことにより検出される結合は、主にGal3のC末端ドメイン上に見出された。図47に示されているように、3つの主要な結合部位が、第101~106番アミノ酸、第148~195番アミノ酸、および第211~237番アミノ酸として決定された。第211~237番アミノ酸の結合領域が、これらの中で最も強い結合親和性を有することが決定された。
実施例19:抗Gal3抗体はGal3の存在下でのみ細胞内にインターナライズされる
抗Gal3抗体が骨格筋細胞にインターナライズされるかどうかを調べた。L6筋芽細胞を、L6完全培地中、黒色クリアボトム96ウェルプレート内に、10000細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、朝に2時間、無血清培地を用いて細胞を血清飢餓状態にした後、以下のインターナリゼーション実験を開始した。Xenon pHrodo iFL Red Human IgG Labeling Reagent(サーモ・フィッシャー社)を用いて、例示的な抗Gal3抗体であるTB006および2D10、またはMOPC21アイソタイプコントロールをフルオロフォアと結合させた。次に、フルオロフォア結合抗体を、Gal3タンパク質(2μg/mLまたは10μg/mLのGal3)と混合するか、または、Gal3なしでコントロールとし、この混合物を筋芽細胞に添加した。3時間のインキュベーション後、細胞の蛍光画像を撮影した。
図48は、抗Gal3抗体およびGal3の複合体と接触させた筋芽細胞の蛍光画像を示している。試験された抗Gal3抗体のインターナリゼーションは、当該抗体が最初にGal3とインキュベートされた場合にのみ認められた(すなわち、Gal3無しコントロールは抗体インターナリゼーションをもたらさなかった)。MOPC21アイソタイプコントロールは、いずれの条件下でも筋芽細胞内にインターナライズすることが認められなかった。
実施例20:抗Gal3抗体はマウスにおけるGal3誘導性耐糖能障害をレスキューする
図49Aは、マウスにおけるGal3介在性耐糖能障害に対する抗Gal3抗体投与の効果のインビボ試験を模式的に示している。C57BL6/Jマウスを1日絶食させた後、0.3mg/kgのマウスGal3を、30mg/kgのTB001と共に、もしくはなしで、またはコントロールとしてPBSを、腹腔内注射した。Gal3および/またはTB001の注射後1時間の時点で、実施例4に大凡記載されたように、マウスにグルコースを注射した。グルコース注射後0分、30分、60分、90分、および120分の時点で、マウスから血液を採取し、血糖測定を行った。
図49Bは、グルコース注射後の試験時点におけるマウスの血糖値を示しており、Gal3単独を注射されたマウスが、PBSコントロールマウスと比較して、血糖値の上昇を示したこと、および、Gal3を注射後に抗Gal3抗体TB001を注射されたマウスが、PBSを注射されたコントロールマウスにより類似した、血糖値の回復を示したこと、を示している。
前述の実施形態の少なくともいくつかにおいて、ある実施形態で使用された1または複数の要素は、置き換えが技術的に実行可能でない場合を除いて、別の実施形態において互換的に使用できる。当業者であれば、特許請求される発明の主題の範囲から逸脱しない範囲で、上記の方法および構成に、様々な他の省略、追加、および変更を為し得ることは理解されよう。全てのそのような変更および変形が、添付の特許請求の範囲によって定義されるような発明の主題の範囲内に含まれることが意図されている。
本明細書における実質的に全ての複数形の語および/または単数形の語の使用に関して、当業者であれば、文脈および/または用途に適切となるように、複数形から単数形に、および/または、単数形から複数形に、言い換えることができる。この様々な単数形/複数形の置換は、明確さのために、本明細書で明示的に規定されている場合がある。
当業者であれば、通常、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲のボディ)で使用される語が、「オープンな」語として、通常は意図されるものであることは、理解されよう(例えば、「含む(including)」という語は、「を含むがこれらに限定はされない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という語は、「を少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という語は、「を含むがこれらに限定はされない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであることなど)。当業者にはさらに理解されることであるが、導入される請求項記載において特定の数が意図される場合、そのような意図は当該請求項に明示的に記載されることとなり、そのような記載がない場合はそのような意図は存在しない。例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項記載を導入するために、「少なくとも1つ」および「1または複数の」という前置きフレーズの使用を含む場合がある。しかしながら、このようなフレーズの使用は、たとえ同一の請求項が「1または複数の」または「少なくとも1つ」といった導入フレーズ、および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項記載の導入が、そのような導入された請求項記載を含む特定の請求項を、そのような記載を1つしか含まない例に限定することを示唆していると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1または複数の」を意味すると解釈されるべきである)。請求項記載の導入に定冠詞の使用が用いられる場合も同様のことが当てはまる。加えて、導入された請求項記載において特定の数が明示的に記載されている場合であっても、その
ような記載が、記載された数を少なくとも意味していると解釈されるべきであることは、当業者には理解されよう(例えば、他の修飾後もなく、「2つの記載事項」とだけ記載されている場合も、少なくとも2つの記載事項、または2つ以上の記載事項を意味する)。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類した慣用的表現が使用されている場合では、通常、そのような構成は、当該慣用的表現を当業者が理解するであろう意味で、意図されている(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有する系」であれば、Aのみを、Bのみを、Cのみを、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、並びに/またはA、B、およびCを一緒に、有する系を含むがこれらに限定はされない、など)。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類した慣用的表現が使用されている場合では、通常、そのような構成は、当該慣用的表現を当業者が理解するであろう意味で、意図されている(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有する系」であれば、Aのみを、Bのみを、Cのみを、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、並びに/またはA、B、およびCを一緒に、有する系を含むがこれらに限定はされない、など)。さらに、2つ以上の代替語を表す実質的にあらゆる離接語および/または離接句は、明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにあっても、それらの語の1つ、それらの語のいずれか、または両方の語を含む可能性を想定していると理解されるべきであると、当業者には理解されよう。例えば、「AまたはB」という句は、「A」という可能性、または「B」という可能性、または「AおよびB」という可能性を含むと理解されよう。
加えて、本開示の特性または曲面がマーカッシュ群の観点から記載されている場合、当業者であれば、本開示がまた、当該マーカッシュ群の任意の個々の構成要素または構成要素の亜群の観点で記載されてもいることを認識するであろう。
当業者には理解されるように、書面による明細を提供することに関してなど、あらゆる全ての目的において、本明細書で開示される全ての範囲は、あらゆる全ての可能な部分範囲およびそれらの部分範囲の組み合わせも包含する。列挙されたいずれの範囲も、同範囲が、少なくとも2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解されることを、十分に説明し、可能にしていると、容易に認識できる。非限定例として、本明細書において論じられた各範囲は、下部3分の1、中央3分の1、および上部3分の1などに容易に分解できる。また、当業者に理解されるように、「最大で」、「少なくとも」、「超」、「未満」などの用語は全て、記載された数字を含み、続いて前述の通りに部分範囲に分解可能な範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、ある範囲は、個々の構成要素をそれぞれ含む。すなわち、例えば、1~3個の物品を有する群は、1個の物品、2個の物品、または3個の物品を有する群を指す。同様に、1~~5個の物品を有する群は、1個の物品、2個の物品、3個の物品、4個の物品、または5個の物品を有する群を指すなどである。
様々な態様および実施形態が本明細書で開示されたが、他の態様および実施形態が当業者には明らかであろう。本明細書で開示された様々な態様および実施形態は、例示を目的としており、限定を意図するものではなく、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲によって示される。
電子フォーマットの配列表が本明細書と一緒に提出されている。配列表に提供された配列のいくつかは、天然起源の配列を含む他の配列の非天然起源の断片または一部であることにより、人工配列と称される場合がある。配列表に提供された配列のいくつかは、ヒト型化抗体配列などの、異なる起源由来の配列を組み合わせたものであることにより、人工配列と称される場合がある。
公開および非公開の、出願、特許、および参照文献を含むがこれらに限定はされない、
本明細書において引用された全ての参照は、それらの全体が参照によって本明細書に援用され、それにより、本明細書の一部をなす。参照により援用された刊行物、および特許または特許出願が本明細書に含まれる開示と矛盾する場合には、本明細書が、そのような矛盾する事柄にとって代わり、および/またはそれに優先することが意図される。

Claims (68)

  1. (1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含む抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントであって、
    前記V-CDR1が、配列番号32、37、または66のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号801、951、952、77、または108のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号953、954、802、118、または164のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR1が、配列番号171、178、または215のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号222、229、または225のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号257、256、または291のアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
    抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
  2. 前記重鎖可変領域が、配列番号806~820、955~968、1067~1109、または1415~1439のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
  3. 前記軽鎖可変領域が、配列番号821~835、969~982、1110~1152、または1440~1464のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1または請求項2に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
  4. 重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号836~850、983~996、1411、1153~1195、または1465~1489のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~3のいずれか
    一項に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
  5. 軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号851~865、997~1010、1196~1238、1412、または1490~1514のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント。
  6. 配列番号866~925、1011~1066、1239~1410、または1515~1614の核酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有する配列を含む、核酸。
  7. 細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法であって、
    前記細胞を抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させること、
    を含み、
    前記細胞において、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、Gal3を介したGLUT4トランスロケーションの遮断が阻害される、方法。
  8. 細胞におけるグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションを増強する方法であって、
    前記細胞を、Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものと接触させること、
    を含む、方法。
  9. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、も
    しくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、請求項8または請求項9に記載の方法。
  11. 前記グルコーストランスポーターがグルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. インビトロまたはインビボで実施される、請求項7~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記細胞におけるGLUTトランスロケーションが、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させた後に、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントと接触させていない細胞と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%増強される、請求項7~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、請求項7~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、請求項7~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
    前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、9
    8%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
    請求項7~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項16または請求項17に記載の方法。
  19. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項16~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項7~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項7~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C
    9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項7~21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、2
    0H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項7~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項7~22のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項7~22のいずれか1項に記載の方法。
  26. 必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法であって、
    抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを前記対象に投与すること、
    を含み、
    前記対象において、前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3に結合することで、前記対象におけるGal3を介したグルコーストランスポーター(GLUT)のトランスロケーションの遮断が阻害され、それにより前記対象におけるインスリン感受性が改善される、
    方法。
  27. 必要とする対象におけるインスリン感受性を改善する方法であって、
    Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを前記対象に投与することによって、前記対象におけるインスリン感受性を改善すること、
    を含む、方法。
  28. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、また
    は前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、請求項27または請求項28に記載の方法。
  30. 前記GLUTがグルコーストランスポーター1(GLUT1)および/またはグルコーストランスポーター4(GLUT4)である、請求項26~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記投与工程前に、インスリン感受性の改善を必要としている対象を特定することをさらに含む、請求項26~30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記投与工程後に、前記対象におけるインスリン感受性の改善を検出することをさらに含む、請求項26~31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記対象におけるインスリン感受性の改善の検出が、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる、請求項32に記載の方法。
  34. 前記対象におけるインスリン感受性が、前記投与工程前の前記対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される、請求項32または請求項33に記載の方法。
  35. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、請求項26~34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、請求項26~35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
    前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を
    含み;
    前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
    請求項26~36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項37または請求項38に記載の方法。
  40. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項37~39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項26~40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項26~41のいずれか1項に記載の方法。
  43. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hV
    H6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項26~42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項26~43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項26~43のいずれか1項に記載の方法。
  46. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項26~43のいずれか1項に記載の方法。
  47. 必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法であって、
    抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントを前記対象に投与すること、
    それによって、前記対象における前記インスリン抵抗性と関係がある疾患を治療することを治療すること、
    を含む、方法。
  48. 必要とする対象におけるインスリン抵抗性と関係がある疾患を治療する方法であって、
    Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものを対象に投与することによって、前記対象における前記インスリン抵抗性と関係がある疾患を治療すること、
    を含む、方法。
  49. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.
    3、1:2.4、もしくは1:2.5の質量比、またはおよそその質量比、または前記質量比のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の質量比の、Gal3および前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントにより作製される、請求項48に記載の方法。
  50. 前記Gal3と抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントとをプレインキュベートして複合体としたものが、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、もしくは60μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度のGal3、並びに、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、もしくは100μg/mLの濃度、またはおよそその濃度、または前記濃度のいずれか2つにより規定される範囲内の任意の濃度の前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメント、により作製される、請求項48または請求項49に記載の方法。
  51. 前記インスリン抵抗性と関係がある疾患が、真性糖尿病、慢性高インスリン血症、代謝異常症候群、A型インスリン抵抗症、B型インスリン抵抗症、妊娠糖尿病、黒色表皮腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、肥満症、筋消耗、心血管疾患、心肥大、心筋虚血、高血圧症、膵がん関連糖尿病(PCDM)、またはがんを含む、請求項47~50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記投与工程前に、前記インスリン抵抗性と関係がある疾患の治療を必要としている対象を特定することをさらに含む、請求項47~51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記投与工程後に、前記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善を検出することをさらに含む、請求項47~52のいずれか1項に記載の方法。
  54. 前記インスリン抵抗性と関係がある疾患における改善の検出が、前記対象におけるインスリン感受性における改善を検出することを含む、請求項53に記載の方法。
  55. 前記対象におけるインスリン感受性の改善の検出が、血糖値の測定、血中インスリン値の測定、ブドウ糖負荷試験、または高インスリン正常血糖クランプ法によって行われる、請求項54に記載の方法。
  56. 前記対象におけるインスリン感受性が、前記投与工程前の前記対象のインスリン感受性と比較して、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、145%、150%、155%、160%、165%、170%、175%、180%、185%、190%、195%、または200%改善される、請求項54または請求項55に記載の方法。
  57. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントがGal3のN末端ドメインに選択的に結合する、請求項47~56のいずれか1項に記載の方法。
  58. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、ペプチド1(配列番号3)、ペプチド6(配列番号8)、もしくはペプチド7(配列番号9)、またはこれらの任意の組み合わせに結合する、請求項47~57のいずれか1項に記載の方法。
  59. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、(1)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む重鎖可変領域;並びに(2)V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3を含む軽鎖可変領域、を含み、
    前記V-CDR1が、配列番号27~70のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号71~111、801、951、952のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号112~169、802、953、954のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR1が、配列番号170~220のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR2が、配列番号221~247のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含み;
    前記V-CDR3が、配列番号248~296のアミノ酸配列のいずれか1つに対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、
    請求項47~58のいずれか1項に記載の方法。
  60. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、図23に例示されているようなV-CDR1、V-CDR2、V-CDR3、V-CDR1、V-CDR2、およびV-CDR3の組み合わせを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 前記重鎖可変領域が、配列番号297~373、803、806~820、955~968、1067~1109、1415~1439から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項59または請求項60に記載の方法。
  62. 前記軽鎖可変領域が、配列番号374~447、821~835、969~982、1110~1152、1440~1464から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項59~61のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが重鎖を含み、前記重鎖が、配列番号448~494、804、836~850、983~996、1153~1195、1411、1465~1489から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項47~62のいずれか1項に記載の方法。
  64. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが軽鎖を含み、前記軽鎖が、配列番号495~538、805、851~865、997~1010、1196~1238、1412、1490~1514から選択される配列に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を有する配列を含む、請求項47~63のいずれか1項に記載の方法。
  65. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、TB001、TB006、12G5.D7、13A12.2E5、14H10.2C9、15F10.2D6、19B5.2E6、20D11.2C6、20H5.A3、23H9.2E4、2D10.2B2、3B11.2G2、7D8.2D8、mIMT001、4A11.2B5、4A11.H1L1、4A11.H4L2、4G2.2G6、6B3.2D3、6H6.2D6、9H2.2H10、13G4.2F8、13H12.2F8、15G7.2A7、19D9.2E5、23B10.2B12、24D12.2H9、F846C.1B2、F846C.1F5、F846C.1H12、F846C.1H5、F846C.2H3、F846TC.14A2、F846TC.14E4、F846TC.16B5、F846TC.7F10、F847C.10B9、F847C.11B1、F847C.12F12、F847C.26F5、F847C.4B10、F849C.8D10、F849C.8H3、846.2B11、846.4D5、846T.1H2、847.14H4、846.2D4、846.2F11、846T.10B1、846T.2E3、846T.4C9、846T.4E11、846T.4F5、846T.8D1、847.10C9、847.11D6、847.15D12、847.15F9、847.15H11、847.20H7、847.21B11、847.27B9、847.28D1、847.2B8、847.3B3、849.1D2、849.2D7、849.2F12、849.4B2、849.4F12、849.4F2、849.5C2、849.8D12、F847C.21H6、849.5H1、847.23F11、847.16D10、847.13E2-mH0mL1、847.13E2-mH0mL2、847.12C4、847.4D3、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、2D10.2B2-v2、2D10-VH0-NDA-VL0、2D10-VH0-QDT-VL0、2D10-VH0-SDT-VL0、2D10-VH0-v1-QDT、2D10-VH0-v2-QDT、2D10-hVH1-hVL1、2D10-hVH1-hVL2、2D10-hVH1-hVL3、2D10-hVH1-hVL4、2D10-hVH2-hVL1、2D10-hVH2-hVL2、2D10-hVH2-hVL3、2D10-hVH2-hVL4、20H5.A3-hIgG4(S228P)、20H5.A3-hIgG4(S228P)-mv2、798-9.20H5.A3-mH0mL1、798-9.20H5.A3-mH1mL0、798-9.20H5.A3-mH1mL1、798-9.20H5.A3-mH2mL0、798-9.20H5.A
    3-mH2mL1、20H5.A3-VH1VL1、20H5.A3-VH1VL2、20H5.A3-VH1VL3、20H5.A3-VH1VL4、20H5.A3-VH1VL5、20H5.A3-VH1VL6、20H5.A3-VH2VL3、20H5.A3-VH2VL4、20H5.A3-VH2VL5、20H5.A3-VH2VL6、20H5.A3-VH3VL5、20H5.A3-VH3VL6、20H5.A3-VH4VL3、20H5.A3-VH4VL4、20H5.A3-VH4VL5、20H5.A3-VH4VL6、20H5.A3-VH5VL5、20H5.A3-VH5VL6、20H5.A3-VH6VL4、20H5.A3-VH6VL5、20H5.A3-VH6VL6、20H5.A3-VH7VL1、20H5.A3-VH7VL2、20H5.A3-VH7VL3、20H5.A3-VH7VL4、20H5.A3-VH7VL5、20H5.A3-VH7VL6、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH3VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH5VL1-hIgG1(REM)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(KEMv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(LALAPGv2)、20H5.A3_hVH6VL1-hIgG1(REM)、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項47~64のいずれか1項に記載の方法。
  66. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、20H5.A3、20H5.A3-VH3VL1、20H5.A3-VH3VL3、20H5.A3-VH4VL1、20H5.A3-VH5VL1、20H5.A3-VH5VL3、20H5.A3-VH6VL1、20H5.A3-VH6VL3、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項47~65のいずれか1項に記載の方法。
  67. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、2D10-VH0-VL0、2D10-hVH4-HVL1、2D10-hVH4-HVL2、2D10-hVH4-HVL3、2D10-hVH4-HVL4、2D10-hVH3-HVL1、2D10-hVH3-HVL2、2D10-hVH3-HVL3、2D10-hVH3-HVL4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項47~65のいずれか1項に記載の方法。
  68. 前記抗Gal3抗体またはその結合性フラグメントが、21H6-H0L0、21H6-H1L1、21H6-H1L2、21H6-H1L3、21H6-H1L4、21H6-H2L1、21H6-H2L2、21H6-H2L3、21H6-H2L4、21H6-H3L1、21H6-H3L2、21H6-H3L3、21H6-H3L4、21H6-H4L1、21H6-H4L2、21H6-H4L3、21H6-H4L4、21H6-H5L1、21H6-H5L2、21H6-H5L3、21H6-H5L4、21H6-H6L1、21H6-H6L2、21H6-H6L3、21H6-H6L4、またはその結合性フラグメントからなる群から選択される、請求項47~65のいずれか1項に記載の方法。
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