JP2024524093A - 改善型ハイブリッド製錬システム - Google Patents

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Figure 2024524093000001
本発明は、誘導製錬プロセスを改善することに関する。本発明は、超高効率連続製錬プロセスのための誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせ、並びに製錬プロセスのリアルタイムの監視及び調節に関する。開示するのはリアルタイムコントローラと還元ゾーンとを含むハイブリッド製錬システムであり、誘導加熱上のプラズマが還元ゾーン内に供給される供給材料を連続的に製錬する。スラグ及び還元金属(合金)がリアルタイムコントローラの監督下で放出される。

Description

本発明は、誘導製錬プロセスを改善することに関する。具体的には、超高効率連続製錬プロセスのための誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせを制御するための改善された手段、並びに製錬プロセスのリアルタイムの監視及び調節に関する。
利点としては、鉱石、精鉱、及びスラグ廃棄物からの残留金属の除去、金属ユニット収率の向上、微粉材料の製錬能力、フラックス及び還元剤を正確に添加するための供給材料のリアルタイム分析、後方散乱X線ユニットによる製錬プロセスのリアルタイム管理、及び連続スループット製錬が挙げられる。
本発明の具体的な利点は、本システムが電力消費の大幅な削減を可能にすることであり、例えば現行の製錬プロセスに対して少なくとも50%の削減を可能にする。
製錬では、金属酸化物、還元剤、及びフラックスを炉内で混合し、炉内では熱によって誘発される化学反応が溶解金属を生成する。金属酸化物、還元剤、及びフラックスは固体供給材料として炉に供給される。金属酸化物供給材料は粉砕鉱石であり得る。還元剤供給材料は、原料炭等の炭素質材料であり得る。化学反応において、還元剤は金属酸化物を還元して溶解金属から酸素を分離する。フラックス供給材料(例えば石灰又はドロマイト)は化学反応を触媒し、不所望の不純物又は反応生成物と化学的に結合するために使用される。
スラグとして知られる化学反応の溶解副生成物は、炉内の溶解金属の上に浮かぶ。スラグの上には、化学反応によるガスが溜まる炉内の空間がある。空気又は酸素富化空気をランスによってこの空間内に吹き込み、反応ガスを燃焼させる。これにより熱が発生し、炉内のスラグ及び金属を溶解状態に保つことを助ける。燃焼した反応ガスを除去するために排ガスダクトが空間から導出される。
鉱業及び鉱物処理産業は、AC/DC電気アーク炉技術を使用して塊状鉱石、細鉱石、及び濃鉱石を様々な卑金属生成物に製錬する。AC/DC電気アーク炉は、クロマイト鉱石では製錬金属1トン当たり最大4,500kWの電気エネルギを消費し、他の鉱石では、製錬精鉱中に存在するアルミナ及び/又はシリカ酸化物のレベルが高いため1トン当たり最大6500KWのエネルギを消費し得る。
AC/DC電気アーク炉内の製錬金属は、溶解金属上に断熱性のスラッシュ様のスラグの厚いヘッドが形成されることで溶解状態に保たれる。スラグの厚さを増すために石英石(シリカ)の固体供給材料を炉内に供給することがある。スラグは溶解状態に保つ必要があり、そのこともかなりのエネルギ量を必要とする。
AC/DC電気アーク炉は大量の電力を必要とし、かなりの二酸化炭素排出量を生み出す。
高炉もかなりの二酸化炭素排出量を生み出す。高炉は特定の等級の(即ち硫黄、リン、及び揮発性物質の少ない)一般炭、及び金属酸化物を金属に還元するための原料炭によって加熱される。石炭の一部又は全ては特定の大きさの塊状又はペレット状の材料に粉砕又は粉末化され、炉内に上から重力供給され得る。石炭の一部又は全ては微粉炭とし、高炉の底部に吹き込むことができる。
供給材料は、排ガス及び空気が供給材料を通って上方に流れ、炉の上部から出て行くことを可能にする、ガス透過可能であり続けなければならない。
供給材料が細かすぎたり、又は塊状の材料が炉内で砕けたりする場合、ガス及び空気の流れが阻害され、燃焼プロセスを妨げ、炉底の溶解内容物を凝固させ、製錬プロセスを停止させる可能性がある。これが発生した場合、炉を停止し、冷却しなければならない。この冷却には1週間以上かかることがある。冷却後、炉を再稼働させることができる前に全ての凝固物を除去し、炉内張りを修理しなければならない。このプロセスにはかなりの時間と費用がかかる。
誘導炉は高炉及びアーク炉よりも高いエネルギ効率を達成する。誘導炉は金属及び炭素等の導電材料と結合する電磁場をもたらす。これらの電磁場は、誘導コイルの周囲に配置されたシャントバーによって炉体内に封じ込められ、電磁場を炉の中心にある被製錬材料に集中させる。導電材料との電磁結合は、誘導炉がエネルギを被製錬材料内に直接伝達し、迅速な溶解速度を生み出すことを可能にする。
しかし一定の限定因子が広範な用途の誘導炉を制限し、かかる限定因子とはつまり、誘導炉内の磁場は金属及び炭素等の導電材料としか結合できず、それにより潜在的な製錬の応用が制限されること、例えば誘導炉からの電磁場は非導電性の金属酸化物(シリカ、アルミナ、マグネシウム等)とは結合せず、スラグ含有量は6%未満でなければならず、それにより一次溶鉱炉としての誘導炉の使用が制限されること、更に、スラグは冷却し製錬又は溶解プロセスを妨害する硬いクラストを形成するので、スラグ材料を溶解金属の上部から頻繁に取り除き又は掻き出す必要があり得る(クラストはガス発生溶解金属をその下に閉じ込めるシールを作り出し、かかる溶解金属は過熱し耐火物内張りを通って水冷誘導コイル内に溶解し炉の爆発を引き起こす可能性があり、又はやはり炉の爆発を招き得るガス圧スパイクを引き起こす)ことである。
硬いクラストが形成されるのを防ぐために、スラグの溶解温度を処理されている金属の溶解温度まで下げるためのフラックスを製錬物に添加し、スラグを取り除くこと又はスラグを炉から掻き出すこと。しかし、スラグを溶解し溶解状態に維持することは、炉内の溶解金属からの放射熱に依存する。溶解金属からの放射熱の熱伝達に対するかかる依存性は、誘導炉が安全に扱えるスラグの量を限定する。従って、製錬は誘導炉内で事前溶解した金属上で少量ずつ行われ(ヒール製錬(heal smelting)として知られている)、スラグを絶え間なく取り除く必要がある。そのためこのプロセスは非効率的である。
更なる制約は、工業規模(毎時5トン以上の生産能力)の誘導炉では、電源ユニットの電気周波数が2~20Hzに制限されることに関係する。更に、そのような低周波磁場は、結合のために40mm以上の塊状の供給材料を必要とし、従って金属回収及び又は精鉱プロセスから生産される微細金属精鉱と結合することができない。
この限定因子は、所要の金属から他の手段で前もって製造した「スターター」インゴットで炉を始動させることによって克服することができる。このインゴットは溶解して炉内に金属の溶解プールを形成し、このプールが微細精鉱に熱を放射して最終的に微細精鉱を溶かす。しかしスラグを加熱するのは溶解金属からの放射熱であり、スラグ金属界面においてのみであり、電磁場によってではないので炉凍結の高いリスクは残っており、従って炉凍結の可能性は重要なトリガポイント条件である。
従って、従来の誘導炉は鋳物産業用の比較的清浄な金属を再溶解するための効率的なツールだが、微細な金属精鉱、塊状の鉱石、及び鉱石精鉱の一次溶鉱炉としてはあまり適していない。これはとりわけ、微細な材料と電磁結合できないこと、及びスラグ又は非導電材料を直接加熱できないことに起因する。加えて従来の誘導炉は、連続運転を維持するために生成されたスラグ及び金属を連続的に放出する手段を有さない。
例えば国際公開第A1-2008/142704号パンフレット及び国際公開第A1-2016/124823号パンフレットに記載されているように、後方散乱走査等の走査システムは供給を監視するための知られている方法である。他の知られている監視方法は、バッチ分析又はリアルタイム連続分析を実施することを含む。
米国特許出願公開第A1-2005/0120754号明細書は、誘導コイルを有する炉、供給開口部、及び炉蓋内に間隔を空けて配置された垂直方向に移動可能なツインプラズマ電極を含むハイブリッド製錬システムについて記載している。国際公開第A1-96/17093号パンフレットでは、誘導溶鉱炉がコイル及びプラズマトーチアセンブリを含み、2つの斜めの及び調節可能な電極が入口の真下に配置され、その間にプラズマ場を形成するように間隔を空けて配置されている。
国際公開第A1-2008/142704号パンフレットは、供給物(鉱石、還元剤、及びフラックス供給物)が混合及びペレット化段階を経る供給調製システムについて記載している。
しかし、これらの刊行物は製錬プロセスにおける一定の固有の非効率に対処するが、急増する現代の経済及び環境基準に必要な効率は達成せず、つまりそれぞれの製錬プロセスは依然として不連続であり、かなりの量のエネルギを消費する。
本発明は、従来の炉システムよりも少なくとも50~70%少ない電力を消費する、エネルギ効率が極めて優れた連続製錬のためのシステムを提供する。例示的実施形態では、本発明は58%少ない電力を消費する。
第1の態様によれば、誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせを含むハイブリッド製錬システムがある。ハイブリッド製錬システムは、リアルタイムコントローラと還元ゾーンとを含むことができ、誘導加熱上のプラズマが還元ゾーン内に供給される供給材料を連続的に製錬し、リアルタイムコントローラの監督下でスラグ及び還元金属(合金)を放出する。
ハイブリッド製錬システムは、電力消費を大幅に減らす超効率的な連続製錬プロセスを実現する。
別の態様によれば、ハイブリッド製錬システムは、ハイブリッド製錬システムのリアルタイム監視及び運転パラメータを調節するための手段を含む、誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせを含む。運転パラメータは、還元ゾーン、原料供給材料、精鉱対還元剤対フラックスの量及びブレンドを含み得る。運転パラメータを調節するために、ハイブリッド製錬システムは、炉内で処理されている材料を検査するための撮像装置、材料を連続的に出湯するように構成されるタップ、及び最終生成物を造粒するように構成される粉砕機を含むことができる。
別の態様によれば、残留金属回収装置を含む、誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせを含むハイブリッド製錬システムがある。残留金属回収装置によって再製錬ステップを可能にすることができ、それによりほぼ全ての残留金属がスラグ廃棄物から回収される。
ハイブリッド製錬システムは、内容物のレベルを検出し監視し及び/又は所定のレベルを示すための手段、炉内の内容物が所定のレベルに達したときに1つ又は複数の送出部において溶解スラグの放出を引き起こすための手段、並びに(例えば鉱石精鉱、温度、放出速度、少なくとも1つの攪拌機の高さ、及び攪拌機と一体の加熱要素の温度の制御バッチ分析のための)センサ及び/又は走査システムからの情報を受信し連続的に分析するための手段を組み込むことができる。ハイブリッド製錬システムは、攪拌のための1つ又は複数のブレード/サセプタを構成するための手段を組み込むことができる。
ハイブリッド製錬システムは、超微粉末から40mm以上の塊までの大きさの可変供給を使用し、あらゆる種類の材料(導電材料又は非導電材料)の連続製錬が可能な、誘導上のプラズマのハイブリッドの組み合わせを使用する超効率的な連続製錬プロセスを可能にする。
ハイブリッド製錬システムでは、誘導コイル及びプラズマ場が一緒に機能し得る。プラズマ場は内容物を上から加熱し得る一方、誘導場は内容物を下から及び周囲から加熱する。このようにして、各種のエネルギ源が炉内の様々な材料を加熱することができる(つまりプラズマ場は非導電材料を加熱し、誘導場は導電材料を加熱する)。非導電材料及び導電材料の両方を一緒に加熱することができる。それらを同時に加熱することもできる。ハイブリッド製錬システムは、このようにして非導電材料に限定される電気アーク炉及び高炉の非効率を克服する。ハイブリッド製錬システムは、磁気結合を提供し、非導電材料の溶解を可能にするために炭素ルツボを必要とする誘導炉の非効率を克服する。炭素ルツボは高価であり、酸化又は劣化するため頻繁な交換を必要とする。炭素ルツボが劣化すると生成される溶解金属が炭素で汚染され、このことはハイブリッド製錬システムに比べて大きな不利点である。
ハイブリッド製錬システムの効率は、ほぼ全ての残留金属がスラグ廃棄物から回収される再製錬にまで及ぶ可能性があり、エネルギ要件及び二酸化炭素排出量の両方が大幅に削減される。
ハイブリッド製錬システムは、運転パラメータのリアルタイムの監視及び調節を行うことができる。ハイブリッド製錬システムはセンサを含むことができ、分析するための電子機器を含むことができ、運転機能及び製錬プロセスに対するリアルタイムの終端間の管理制御を行うための測定値及びセンサフィードバックを含み得る。かかるデータは、最適な還元ゾーンの計算及び原料供給材料の分析を可能にし得る。供給材料はプラズマ場を直接通過するように導くことができる。
ハイブリッド製錬システムは、供給材料及び/又は還元ゾーンを操縦するための機械的マニピュレータを含むことができる。ハイブリッド製錬システムは、誘導コイル又はプラズマ発生装置を制御することによって供給材料及び/又は還元ゾーンを操縦するように構成され得る。磁場又はプラズマ場は、供給材料及び/又は還元ゾーンを位置決めする磁場及び/又は電場をもたらすように制御され得る。
ハイブリッド製錬システムは、測定を行い還元剤及びフラックスと精鉱をブレンドすることができる、炉内で処理されている材料の画像。ハイブリッド製錬システムは、炉内への製錬供給原料、炉内の溶解液面の高さ、還元ゾーンの上のプラズマ電極の高さ、並びにプラズマ場及び誘導コイル内への入力電力を測定し制御することができる。これらの測定、ブレンド、及び制御は、炉内の設定温度を維持し、材料の連続的な出湯及び最終生成物の造粒を可能にすることができる。
ハイブリッド製錬システムは、内容物のレベルを検出し監視し、及び/又は所定のレベルを示すように、炉内の内容物が所定のレベルに達したときに1つ又は複数の送出部において溶解スラグの放出を引き起こすように、(例えば鉱石精鉱、温度、放出速度、少なくとも1つの攪拌機の高さ、及び攪拌機と一体の加熱要素の温度、攪拌のための1つ又は複数のブレード/サセプタの構成の制御バッチ分析のための)センサ及び/又は走査システムからの情報を受信し連続的に分析するように構成することができる。
ハイブリッド製錬システム、方法、及び炉の更なる開示を特許請求の範囲に記載する。
次に本発明を添付図面に関して専ら例として説明する。
ハイブリッド製錬システムの作動装置を表す流れ図を示す。 ハイブリッド製錬システムの監督下で供給材料から還元金属及びスラグを製造するための誘導溶鉱炉の概略側断面図を示す。
図1は、ハイブリッド製錬システム200のハイブリッド製錬プロセスの流れ図を示す。図2は、ハイブリッド製錬システム200の一部であるハイブリッド溶鉱炉100である。
図1の流れ図は、鉱石204、黒鉛/耐火物206、開始剤金属208、及び/又はフラックス210を含む供給材料を変質させてスラグ228、還元金属230、及び合成ガス232を生成するために、ハイブリッド製錬システム内の作動装置がリアルタイムコントローラ202の監督下でどのように協働するのかを示す。
リアルタイムコントローラ202の監督下にある供給器212は、供給材料を還元ゾーン226内に供給する。リアルタイムコントローラ202の監督下にあるステアリング装置216は、還元ゾーン226内の高温プラズマを直接通過するように供給材料を供給するために供給器212を操縦する。
高温プラズマは、リアルタイムコントローラ202の監督下でプラズマトーチ調整器218によって調整されるプラズマトーチ220によって提供される。熱は、還元ゾーン内で及びプラズマの下で時間的に変化する磁束を提供する誘導コイル224によっても提供される。誘導電流調整器222は、リアルタイムコントローラ202の監督下で誘導コイル224の時間的に変化する電流を調整する。
温度プロファイル生成器233は、温度計、IR温度センサ、及びことによると他の種類の温度センサと通信する。温度プロファイル生成器233は、スラグ238の下の還元金属230、プラズマ226の下のスラグ238、及びプラズマ内で生成されるが必ずしもそこで温度感知されない合成ガス232の温度を読み取る。このようにして、リアルタイムコントローラ202は、例えば供給器212、乾燥機214、ステアリング装置216、プラズマトーチ調整器218、プラズマトーチ220、誘導電流調整器222、誘導コイル224、還元ゾーン226、重量センサ、及び又は温度プロファイル調整器234を含む少なくとも1つの装置を監視し及び又は作動させる閉ループ制御を提供する。これらの装置はリアルタイムコントローラの監督下で監視及び又は制御される。
1つ又は複数の重量センサが、供給材料204、206、208、210、並びに還元ゾーン226内の及び還元ゾーン226の導管から流れ出るスラグ228、還元金属230、及び合成ガス232の重量を監視する。供給器212及び還元ゾーンの外の導管内の流量調節器の調整を可能にするために、重量センサはリアルタイムで通信する、リアルタイムコントローラ202。それにより、ハイブリッド製錬システムの動作を可能にするために流入/流出質量バランスがリアルタイムコントローラ202によって制御される。
図1によって示すハイブリッド製錬プロセスの目的、具体的にはリアルタイムコントローラの使用は、溶解金属及び合金の温度、溶解金属及び合金上に浮遊するスラグ、並びに上方に含まれるガスを、重量、濃度、及び又は温度の予め選択された範囲内に維持することを含み得る。
図2は、ハイブリッド製錬システム200内のリアルタイムコントローラ202の監督下で動作するハイブリッド溶鉱炉100を示す。
ハイブリッド溶鉱炉100は3つのゾーンを含む。ゾーン1 25は最も低く、使用中は主に溶解金属及び合金を含む。ゾーン1 25は、ゾーン2 35まで浮き上がる少量のスラグ及びガスも含むことがある。ゾーン1 25の方が低く、より軽いスラグが溶解金属及び合金の上に浮遊するゾーン2 35の下にある。ゾーン2 35内で生成された溶解金属及び合金はゾーン1 25内に沈む。ゾーン2 35内で発生したガスは、スラグを通ってゾーン3であるスラグ上の覆われた空間内へと上昇する。
ゾーン3は主に還元ゾーンである。ゾーン3は主に還元ゾーン226であり、リアルタイムコントローラ202の監督下で還元が行われる。ゾーン1 25及びゾーン2 35内でも一部の還元反応及び他の化学反応が生じる。
ハイブリッド製錬プロセス200の特徴は、鉱石204、黒鉛耐火物206、及びフラックス210等の供給材料の還元等の化学反応が、ゾーン2 35内のスラグ上のゾーン3の中で起こることである。これは、供給材料がゾーン3の覆われた空間内に供給されるとき、プラズマトーチが供給材料を反応及び還元持続温度範囲まで素早く加熱するからである。こうしてスラグ及び溶解金属及び合金がゾーン3内で生成され、下のゾーン内に沈み込む。
図2に示すように、溶鉱炉100の下部に位置するゾーン1 25用のコンテナ99がある。コンテナ99は、ゾーン1 25の貯槽の第1の壁を形成する側壁11、12、及び底床13を含む。ゾーン1 25の貯槽内に溶解金属及び合金が保たれる。
底床13に近接して排出開口部51がある。排出開口部51は、主に溶解金属をゾーン1 25の底部から放出するためのものである。放出は、弁又は排出出口54を上昇させるエレベータ52を調整するリアルタイムコントローラ202の監督下にある。
ゾーン1 25の側壁11、12の上にレッジ17がある。レッジ17の上に載っているのは、ゾーン2 35の第2の壁21である。第2の壁21は内面39を有する。第2の壁21の形状により、ゾーン1 25への漏斗又は段差が形成される。ゾーン2 35は、傾斜及び又は段差のある内面39によって形成される漏斗又は段差のある断面を有する。
第2の壁21の内面39は、第2の壁21がレッジ17上に載る比較的狭い開口部まで傾斜し又は段落ちしている。比較的狭い開口部の幅又は直径は、図2の寸法D1によって示されている。ゾーン2 35は、比較的狭い開口部においてゾーン1 25内へと通じている。
図2に示すように、ゾーン2 35内へのスラグデカントスパウト入口40、及びハイブリッド溶鉱炉100のスラグデカントスパウト出口41がある。スラグデカントスパウトは、ゾーン2 35からスラグを除去するための第2の壁21を貫通する導管である。スラグデカントスパウト、ティーポットスパウトは、下部のスパウト入口40から上部のスパウト出口41まで上昇している。
溶解スラグは、スパウト入口40が内面39内に位置するゾーン2 35の底部又はその付近からを通してデカントされる。スパウト入口はゾーン2 35の底部付近にあるため、導管はゾーン2 35内の溶解スラグの表面上に浮遊する受入製錬精鉱が炉の側方から排出されるのを防止する。これは、従来のバッチング方法とは異なり、ハイブリッド溶鉱炉及びハイブリッド製錬システムの連続運転を可能にする制御機能である。より高い処理量及びより高いエネルギ効率が達成される。
図2から、厚さゾーン1 25の側壁11、12、及び底床13をゾーン2 35の周囲の第2の壁21の厚さと比較することができる。ゾーン2 35の周囲の第2の壁21は、側壁11、12に対してより大きな厚さを有する。
電気コイル42は、第1のゾーン25内で時間的に変化する磁場を発生させるために、第1の壁11、12を取り囲み、及び又はかかる壁に近接している。第1の壁11、12は、電気コイルによって生成される磁場に対して実質的に透過的であるように十分薄くなければならない。時間的に変化する磁場がコイル42から第1の壁を通ってゾーン1 25内に効率的に通過するように、第1の壁11、12は更に非磁性材料及び非導電材料で構成されなければならない。
同様に、ゾーン1 25の床13の下に第2の電気コイル43がある。第2の電気コイル43も第1のゾーン25内で変化する磁場を発生させる。これはゾーン1 25内の還元金属230及び/又は開始剤金属208を誘導加熱するためである。
第1の壁11、12、及び床13は、導電性でない水、油、又は溶解塩を運ぶチャネル又はパイプをコンテナ99の外面15に近接して又は外面15上に含み得る。この液体は、第1の壁11、12、及び床13を冷却するために循環させることができる。
ゾーン2 35内のスラグは非導電性であり誘導加熱されないので、ゾーン2 25の第2の壁21は時間的に変化する磁場に対して透過的である必要はない。第2の壁21は、第1の壁11、12、13の材料とは異なる材料を含み得る。第2の壁の材料21は、主に高温構造強度及び断熱性を得るために選択され得る。
図1を図2と共に検討すると、炉100をプライミングするために他の供給材料である鉱石204、黒鉛/耐火物206、及びフラックス210の前に開始剤金属208がコンテナ内に供給され、電気コイルによって溶解され得る。ハイブリッド製錬システム200の利点は、プラズマ内に他の供給金属が供給された直後にプラズマが還元金属をもたらすので、開始剤金属/合金208が不要であることである。従って、時間的に変化する磁場が加熱するために導電性の金属が利用可能である。
第2の壁21の第2のレッジ34の上にカバー31が載っている。コンテナ99を閉じるためカバー31。図2には不図示の供給器212は、鉱石204、黒鉛/耐火物206、開始剤金属208、及び又はフラックス210を含む材料をゾーン2 35の上のゾーン3内に供給するためにカバー31を通過するアクセスポートを有する。
カバー31の下のゾーン3内にトーチ61がある。トーチ61は、ゾーン3内でアークを発生させてプラズマを生成するための電極63を含む。ゾーン2 35内のスラグのレベルがスラグ排出開口部41のレベル又はそれ未満にあるので、プラズマトーチ61はスラグ排出開口部41のレベルよりも上に配置及び変位可能である。
図1を図2と共に検討すると、容器99の内部で、トーチ61はスラグ排出開口部41の下からスラグ排出開口部41の上へ、及びその逆へ移動可能である。供給材料をトーチ61に導くためのステアリング装置216もある。ステアリング装置216は、カバー31によって支持され得る。供給材料である鉱石204、黒鉛耐火物205、及びフラックス210はゾーン3内でプラズマによって加熱され、そこで化学反応及び還元を経てゾーン2 35に沈むスラグを生成し、ゾーン1 25に沈む溶解金属及び合金を生成する。
誘導電流は、ゾーン1 25内の溶解金属をその溶解温度よりも高く保つ。
最初に、開始剤金属/合金208をゾーン1 25内に装填し、誘導加熱することができる。但し、供給材料から溶解金属及び合金をもたらすゾーン3内の高温プラズマトーチが原因で開始剤金属/合金208は必須ではない。
一実施形態では、図1に示すハイブリッド製錬システム200は、図2のゾーン1 25及びゾーン2 35に示すように、誘導製錬還元炉(IRF)として知られる誘導炉技術を含む誘導ハイブリッド製錬システムを制御する。
IRFは、供給材料(この用語は塊状の鉱石、ブレンド粉、製錬精鉱、及びペレット化した精鉱を含む)を受け入れるように構成される。しかし、ハイブリッド製錬システム200では図2に示すようなハイブリッド溶鉱炉がある。ハイブリッド溶鉱炉は、炉入口を通して炉のゾーン3内に供給材料を導入するための供給システムを含む。ハイブリッド製錬システムでは、ゾーン3の下にゾーン2 35である上部スラグゾーンがある。ゾーン2 35の下には、ゾーン1 25である下部溶解金属ゾーンがある。
ハイブリッド製錬システムは、溶解金属を加熱するための、ゾーン1 25内の溶解金属にエネルギを伝達する誘導コイルを含む、スラグを溶解金属と同じ又は同様の温度に保ち、炉の「凍結」を回避する)。従って、供給材料204、206、210を最初に加熱し還元した後、プラズマトーチ61を還元することができる。ゾーン1 25内の溶解金属からゾーン2 35内のスラグへの放射熱伝達もあり、スラグを安全で溶解した低粘度の液体状態に保つ。
ハイブリッド製錬システム200はプラズマエネルギ源を含む、プラズマトーチ電極63を介してエネルギをスラグに伝達する。
ハイブリッド製錬システム200は、炉内で鉱石204、黒鉛/耐火物206、開始剤金属208、及びフラックス210の供給材料を加熱することを組み合わせ、供給材料はゾーン1 25に近接するコイル41、43からの電磁誘導によって直接加熱されている。その後の溶解金属プール及びプラズマエネルギ源の両方からのジュール加熱(例えば導電性内容物の場合)及び放射熱伝達(例えば非導電性内容物の場合)もある。
例示的実施形態では、図1及び図2によって組み合わせで示すハイブリッド製錬システムは、以下を含むIRF運転パラメータを監視し調節するように構成されるセンサ及び電気システムを含む。
1i/ 回転式乾燥窯を通過するとき乾燥機214による原料精鉱の乾燥を監視する。原料は、チタン、バナジウム、クロム、ニオブ、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及びこれらの耐火金属を含む合金から選択される耐火金属及び耐火金属の鉱石、ジルコニウム、チタン、及びベリリウム並びにこれらの金属を含む合金から選択される反応性金属を含み得る。原料は、クロマイト、クロムリッチスピネル、及びフェロクロム金属の形態の回収された微細クロムユニットも含むことができる。原料は、黒鉛又は耐火金属で浸潤若しくは汚染された黒鉛を含む成分を含み得る。
1ii/ 回転式乾燥窯の温度及び速度を調節して、原料精鉱を例えば1%未満の含水率まで乾燥させる。
2/ 鉱石204、黒鉛/耐火物206、開始剤金属208の供給精鉱を分析する。分析は、例えば乾燥された原料精鉱がバッチングミキサ内に搬送されるとき行われる。供給精鉱は、ベルト上の元素分析システムを通過する。ハイブリッド製錬システムは、酸素、炭素、及び硫黄含有量を含む精鉱中の主要元素の割合を示す、(例えば即発ガンマ中性子放射化分析(PGNAA)等の技法による)供給精鉱の分析を受信する。ハイブリッド製錬システムは、図2に示すようなハイブリッド炉内に供給される前に、鉱石204、黒鉛耐火物206、及び又は開始剤金属208の供給精鉱と共に混合容器内に投入されるフラックス210及び還元剤の量を正確に計算する。
3/ 混合容器から重量測定値を受け取り、鉱石204、黒鉛/耐火物206、及び又は開始剤金属208の精鉱の量を決定し、混合容器内に放出されるフラックス210及び還元剤の量を決定し、フラックス及び還元剤を投入するスクリュー供給を制御する。
4/ 供給システム214、例えばスクリュー供給注入システム(SFIS)がIRFユニット内に製錬精鉱を注入する速度及び以下を含む他の要素を同時に監視し制御する。
4/(i) ハイブリッド溶鉱炉の内部熱プロセス及び機械的作動の運営-ハイブリッド溶鉱炉ユニットの側部に沿って配置される後方散乱走査システム(BSS)がゾーン1 25及びゾーン2 35システムを上から下まで走査し、IRFの内部熱プロセス及び機械的作動の詳細なリアルタイムの「X線」画像を提供する。ハイブリッド製錬システム200、具体的にはリアルタイムコントローラ202は、この情報を用いてIRFユニット内の、具体的にはゾーン1 25及びゾーン2 35内の溶解金属及びスラグレベルを計算する。この情報は、プラズマ場の高さ及び出力レベル、製錬精鉱の注入速度、及び溶解金属の放出速度を制御するためにも使用される。ハイブリッド製錬システムは、IRFユニットによってオペレータが材料の管理及び移動を観察し見渡すために、制御画面上にリアルタイムの「X線」画像も表示する。
4/(ii) 注入された製錬精鉱の量の確認-ゾーン1 25及びゾーン2 35を含むIRFユニットは、スクリュー供給注入システムによって注入されている製錬精鉱の量を確認し、その情報をハイブリッド製錬システム200、具体的にはリアルタイムコントローラ202に報告するロードセル上に搭載される。
4/(iii) 温度プロファイルの生成-炉内張りに埋め込まれた熱電対は、ゾーン1 25内のIRFの底部における液体金属からの温度測定値、ゾーン1 25内のIRFの中央部における反応ゾーンからの温度、及びゾーン3の下のIRFの上部にあるゾーン2 35内のスラグゾーンからの温度を提供する。ハイブリッド製錬システム200、具体的にはリアルタイムコントローラ202は、製錬精鉱の供給速度を制御するスクリュー供給注入システムのrpmを調整するために、この情報を使用して1つ又は複数の温度プロファイルを生成する。
5/ ゾーン3内のプラズマ電極63によるプラズマ場生成内に及びコイル41、43の複数の誘導コイルゾーン内に投入される出力の監視及び制御。これは、例えば炉内張りの側壁11、12、床13、及び第2の壁21に埋め込まれる熱電対からのリアルタイムコントローラ202への温度フィードバックによって行われる。放出された溶解金属及びスラグの温度も、デカントスパウトの入口41及び出口41並びに溶解金属排出導管53に近接する第2の壁の熱電対によって監視される。ハイブリッド製錬システム200は、製錬されている材料の処理温度を参照し、この情報をベースライン制御パラメータとして使用し、そのためゾーン1 25、ゾーン2 35、及びゾーン3内の温度を正確に制御する。製錬供給原料が炉内に注入されるとき、プラズマ場及び誘導コイルの過大出力又は過小出力が回避される。
6/ ゾーン1 25及びスラグゾーン2 35内の溶解金属の液面を制御する。溶解金属は溶解金属導管53から除去されるとき、ゾーン1 25内に一時的に沈むことがある。溶解金属のオーバーフローを防止するために、溶解金属排出導管53によってゾーン1 25から十分な溶解金属が引き出されない場合、溶解金属はゾーン2 35内に一時的に上昇することがある。IRFの後方散乱走査システム(BSS)及びロードセルからリアルタイムコントローラ202へのフィードバックは、ゾーン1 25内の溶解金属、ゾーン2 35内のスラグを維持するのに、供給材料の速度並びにスラグ及び溶解金属の放出速度が適切であることを確実にする。ハイブリッド製錬システム200は、精鉱の注入速度、スラグ及び金属の放出速度、並びにIRF内の溶解金属のレベルを監視する。溶解金属のレベルが所定の設定点、例えば最大設定点に達すると、ハイブリッド製錬システムは、ゾーン1 25内のIRFユニットの底部にある溶解金属放出弁52を開き、IRFユニット内の最適な溶解金属レベルを維持するように制御された速度で溶解金属を放出する。
7/ 水造粒システムがシステム内の造粒水の温度及び流量を制御することができるように、水造粒システム内への溶解金属の放出速度を監視する。水造粒システムは噴霧液滴を凍結させる、出口54溶解金属排出導管53から放出される溶解金属。水造粒システム内には、液滴を顆粒に瞬時に急冷する水のプールがある。
8i/ 溶解スラグが第2の壁の出口41から放出される速度を監視する。
8ii/ 例えばスピネルプリルを製造するために、溶解スラグの出口41から注ぎ出されて造粒ノズル内に流入する溶解スラグのスラグ内への空気圧及び水注入速度を制御する。
ハイブリッド製錬システム200の更なる利点は、ハイブリッド製錬システム200内のセンサ及び装置の運転パラメータを監視する際、ハイブリッド製錬システム200がシステムの設計パラメータ内の安全な動作を保証することである。リアルタイムコントローラ202は、設定された制御パラメータの何れかが破られた場合にオペレータに警告するように及び/又は制御されたシャットダウン手順を自動で開始するように通信機をトリガする。
一実施形態では、溶解金属内へのエネルギを誘導コイルに伝達させることにより、及びスラグへの放射熱伝達により炉の「凍結」を回避するためにスラグゾーン2 35をゾーン1 25内の溶解金属と同じ又は同様の温度に保ち、スラグを安全で溶解した低粘度の液体状態に保つ。
プラズマエネルギ源61は、プラズマ電極63の下のゾーン2 35内のスラグにエネルギを伝達する。スラグの表面レベルは、リアルタイムコントローラ202からスラグの出口41の弁又は炉のティッパーへのフィードバックにより、及びリアルタイムコントローラ202から溶解金属排出弁又はティッパー52へのフィードバックにより或る範囲内に維持される。
ハイブリッド製錬システム200は、炉100内の供給材料の加熱であって、供給材料はコイル41、43からの電磁誘導によって直接加熱されている、加熱と、その後の溶解金属プール及びプラズマエネルギ源の両方からのジュール加熱(例えば導電性内容物の場合)及び放射熱伝達(例えば非導電性内容物の場合)とを組み合わせる。
好ましい実施形態では、熱エネルギ伝達システムは、製錬中に発生するスラグを溶解形態に加熱し維持するために炉頂にプラズマ場を加えることにより、誘導炉技術の高効率を非導電材料の一次製錬に使用することを可能にする。スラグヘッドは溶解金属と同じ温度に保たれ、非導電性のスラグをプラズマ場で加熱し、導電性の金属を誘導場で加熱することによって危険な炉の「凍結」状況をなくす。
非導電材料を製錬可能な超高効率の一次溶鉱炉をもたらすことによって従来の誘導炉製錬の欠点に対処する一方、ハイブリッド製錬システムはスラグヘッドを更に加熱し続ける。誘導加熱は電磁攪拌作用を作り出し、それにより金属酸化物を金属に還元するための製錬環境を最適化する。
非導電材料の中には概して誘導加熱が困難な材料があり、このような材料ではプロセスが低効率の電気アーク炉若しくは高炉、又は炭素ルツボを備えた従来の誘導炉に依拠している可能性がある。
更なる実施形態では、IRFハイブリッド製錬システムは、クロマイト、クロムリッチスピネル、及びフェロクロム金属の形態の回収された微細クロムユニットを原料から製錬するのに効果的である。
所望の各生成物に応じて、ハイブリッド製錬システムは、原料及び/又は出力金属ごとに還元剤、フラックス、ブレンド比率、及び反応を決定し調節する。原料は、還元剤及びフラックスと混合するために送られる前に精鉱まで乾燥される。精鉱は、その特定の組成又は構成(つまり供給材料の比率及び組成)を明らかにするために分析される。次いでその組成又は構成の特性を用いて、精鉱に添加する還元剤及びフラックスの量を決定する。
生成される溶解金属は、ブレンド/供給材料の組成に応じて純粋な(又は実質的に純粋な)単一金属又は2つ以上の金属を含む合金であり得る。
一実施形態では、IRFハイブリッド製錬システム200は、間隔を空けて配置される2つの/ツイン電極63を含む電極プラズマトーチアセンブリ61、62、63を含み、トーチが活性化されるとき電極間にプラズマ場が形成される。プラズマ場は電極の下端部において又は電極の下端部に向かって形成され、ツイン電極の下端部は電極の下端部間でプラズマ場を形成するために互いに向かってV字形に配置される。
一実施形態では、ツイン電極63(炉の蓋を通って底部まで延びている)は、作動ガスをプラズマにイオン化する電気アークによって可動プラズマ場を発生させ、例えば超高温プラズマ場を発生させる電極間を通過する電気アークをイオン化するために窒素ガスが電極の先端部62に供給される。窒素ガスは、(炉内の生成溶解金属の酸化を防止するために)炉内の不活性雰囲気ももたらす。
好ましい構成におけるハイブリッド製錬システム200の窒素消費量は、(動作するために作動ガスの加圧流を必要とする)典型的なプラズマトーチよりも90%少なくあり得る。
ハイブリッド製錬システムは、プラズマ場から周囲環境に放射される熱エネルギの物理的大きさ及び量を増加又は減少させるためにプラズマトーチ61の出力を上昇又は下降させる。
供給材料がプラズマ場を通過すると、材料がその溶解形態に変質される。超高温還元環境は標的とする鉱石/金属酸化物を包む鉱石マトリックス(例えばシリカ/アルミナ)を熱分解し、それにより鉱石/金属酸化物を供給材料中の還元剤にさらし、製錬精鉱からの金属収率を最適化する。
好ましい構成における超高温プラズマ場は、供給材料内容物の迅速な製錬を2つのやり方で可能にする。第1に、供給材料がプラズマ場を通過するとき、供給材料は加熱され溶解状態になる。溶解した内容物は溶解スラグの表面上及びプラズマ場の真下にある還元ゾーンに蓄積する。第2に、スラグの表面の真上に位置するプラズマ場はスラグに直接熱エネルギを与えて高温還元ゾーンを形成し、スラグを液状に保つ。
溶解金属は溶解スラグよりも比重が大きく、炉底に向かって沈み、そこで(誘導コイル41、43によって形成される)誘導場と電磁結合する溶解金属のプールを形成する。(溶解内容物の下及び/又は周囲に位置する)誘導場は溶解金属を高温に保ち、溶解金属内の垂直方向の攪拌作用を誘発する。
誘導場によって発生する攪拌作用は、金属浴によってミクロ単位の還元剤及び金属酸化物を循環させ、粒子間の物理的接触をもたらすことによって製錬内容物の還元を促進する。
プラズマトーチアセンブリ61、62、63によって行われる加熱はハイブリッド溶鉱炉100、具体的にはゾーン1 25及び又はゾーン2 35において均一な温度プロファイルをもたらすことができる。攪拌は製錬されている(又は溶解されている)材料を均質化するのに役立つ。均一な温度プロファイルは、金属収率を改善するのに役立つ。IRFシステムの極端な温度及び延長された還元ゾーンは、金属酸化物の有価金属への完全な(又は少なくとも改善された)還元を可能にする。更に、かかる利点はフェロクロム、フェロマンガン等の化合物合金を扱う場合の均質な金属合金を促進する。
誘導コイル41、43からの二重の熱源及び電極63の周りのプラズマ場は、導電材料及び非導電材料の両方を効率的に製錬するために相乗的に働く。一実施形態では、第1の電極63及び双子の第2の電極を含むツイン電極がある。第2の電極は図2には示されていない。そこでは、ツイン電極の間で生成されるプラズマアーク、それはリアルタイムコントローラ202からのコマンドを受けて(炉に対して垂直方向及び角度的にのいずれか又はその両方に)移動である。プラズマ場の大きさ及び/又は位置は、溶解内容物の効率及び/又は効果的な加熱を更に高めるために制御することができる。
好ましい構成では、ツイン電極を含み得るプラズマトーチアセンブリ61、62、63が直径50mm(例えば低出力始動中)から400mm(例えば高出力フル生産時)のプラズマボールを形成する。
ハイブリッド製錬システム200は電極に供給される電流を制御し、それにより2つの電極間のプラズマ場の大きさ及び強度を制御する。例えば約20kWの開始電流は約50mmの最小のプラズマ場を形成し、500kWは直径約300mmのプラズマ場を形成し、出力を700kWまで上げて直径約420mmのプラズマ場がもたらされる。
ハイブリッド製錬システムは、ゾーンwo35内の溶解スラグの表面からのプラズマトーチアセンブリ61、62、63、具体的には電極63の距離を制御200し、それはつまり還元ゾーン及びその周囲のスラグゾーン内のプラズマ場の真下の溶解スラグを安全で低粘度の状態に保つためである。
ハイブリッド製錬システム200内で製錬を開始する場合、電極63が底床13からの初期距離(例えば200mm)まで誘導炉内に下方へ延伸され、従って誘導炉と電磁結合し、導電性の溶解金属及びスラグの開始プールを作るために開始剤金属の導電性インゴットを使用することなしに製錬を開始することができる。
溶解スラグ及び金属のプールが炉内で上昇するにつれて電極63が引き上げられ、連続生産を促進するためにプラズマ場が設計された動作レベルまで上昇させられる。
ハイブリッド製錬システム200は電極63の侵食速度を更に監視し、運転中のプラズマ場とゾーン2 35内のスラグの表面との間の距離を維持するために電極63を炉内に延伸する。
供給注入器システムは、垂直又は水平に整列され、移動可能であり、始動目的に応じて調整可能である。
スクリュー供給注入システムは、総表面積を制限することによって熱化学的還元速度を調整するために供給材料を凝縮/圧縮するように、次いで凝縮した供給材料を炉室内に供給するように更に構成することができる。スクリュー供給注入システムによる供給材料の凝縮は、例えばスクリュー供給注入システムに入る前に微細精鉱、還元剤、及びフラックスを凝集させる必要性を減らすことができる。
好ましい構成では、ハイブリッド製錬システムはペレット化された供給材料、つまり製錬精鉱粉末と比較してハイブリッド製錬システム内で30%速く還元される均質化された製錬精鉱のバインダーレスペレットを与える。還元の加速は、金属酸化物が還元剤及びフラックスと近接すること及び又は直接接触することによって引き起こされる。ハイブリッド製錬システムの炉内で均質化された製錬ペレットを使用することは、外部入力電力を約30%削減する。
製錬精鉱を硬質ペレットにペレット化することも、数ミリ秒にわたり製錬ペレットを約10,000℃にさらす超高温プラズマ場内にペレットを直接落として供給する能力を与える。
製錬精鉱をペレット化することは、製錬精鉱がペレット化されなかった場合、製錬精鉱がプラズマ場を通過せず、むしろ場によって偏向され、室の縁に沿って及び炉内のスラグゾーンの表面上に積もり得る問題を更に回避する。
ハイブリッド製錬システム200は、溶解内容物の放出速度を調節するために、上昇した放出位置と下降した放出位置との間で出口54を上昇及び下降させることで流量制御弁を作動させるアクチュエータ52を操作することにより、1つ又は複数の溶解内容物の送出部、例えば溶解金属放出導管54を調節する。ハイブリッド製錬システムは炉内の溶解金属(内容物1と称する)のレベルを追跡し、内容物1の送出部の高さを調節して炉からの内容物の放出速度を加速又は減速する。この特徴は、ハイブリッド製錬システム200の安全で連続した運転を確実にするために、具体的にはゾーン3内の還元ゾーン、具体的にはゾーン2 35内のスラグゾーン、及び具体的にはゾーン1 25内の溶解金属ゾーン間の所要のバランスを引き続き維持しながら、様々な量のスラグを有する殆どの鉱石及びカスタマイズされた精鉱の製錬を可能にする柔軟性をシステム200に与える。
一実施形態では、ハイブリッド製錬システム200は、炉の底部領域に位置する高温放出弁を開閉することによって炉内の内容物を制御することができる。
一実施形態では、ハイブリッド製錬システムは炉の質量バランスによって供給速度を制御する。材料が炉本体から出るにつれ、スクリュー供給器が速度を上げて炉内、具体的にはゾーン3内に更に多く注入する。ハイブリッド製錬システムは、(炉本体が搭載されるロードセルによって)投入速度、及び(溶解金属造粒機及びスラグ造粒機に取り付けられるロードセルによって)排出速度を測定する際、還元剤から発生するCO及びCO2排ガスも含むシステムのリアルタイム質量バランスを連続的に生成する。
ハイブリッド製錬システム200は更に、精鉱、還元剤、及びフラックスがシステム内でどのように反応し流れているか、並びに炉内の溶解金属、界面、及び溶解スラグゾーンの密度の差を後方散乱走査システム(BSS)から計算し、それにより界面が供給材料注入ゾーンの中心に保たれる。
様々な金属対スラグ比を補償するために、送出部、例えば溶解金属放出導管53の角度はリアルタイムコントローラ202によってリアルタイムで調節することができる。溶解スラグ放出物をスラグゾーン2 35から所定のレベルで放出できるようにするために、出口41を有する第2の溶解内容物の送出部は、例えば第1の溶解内容物の送出部53の上に配置される。このようにして溶解スラグ及び金属は、溶解材料を造粒システムに搬送する2つの別個の誘導加熱樋内に放出される。
一実施形態では、ハイブリッド製錬システムの機能は1つ又は複数を含む、以下:
乾燥機の温度及び/又は速度
精鉱、還元剤、及び/又はフラックスの混合システム内への投入
供給システムの速度
ツイン電極プラズマトーチアセンブリの入力電力
2つの電極の動き
誘導コイルの入力電力
溶解内容物の送出部の動き
供給材料の注入速度
送出部の1つ又は複数の高さ
スクリュー供給注入システムにおける水冷
誘導コイルにおける水冷、及び
スピネルプリルを製造するためのスラグ造粒ノズル内への空気圧及び水注入速度
ハイブリッド製錬システム200は、制御を調節するために以下の1つ又は複数から情報を受け取る:
乾燥した原料精鉱の精鉱又は化学分析
温度センサ(例えば熱電対、赤外線センサ)
重量センサ
スラグ及び/又は溶解金属のレベルを決定するためのレベルシステム
スラグ、金属、及びプラズマトーチの高さのリアルタイム画像を提供する後方散乱X線ユニット
溶解スラグの放出速度
好ましくは、ハイブリッド製錬システムは、炉に入る供給材料の速度、溶解スラグの放出速度、及び誘導又はプラズマによる加熱の1つ又は複数を制御することによってシステムの製錬速度を調節する。
乾燥した原料精鉱は混合容器内に搬送される。精鉱がミキサに搬送されると、精鉱は即発ガンマ中性子放射化分析PGNAA機械を通過する。PGNAAは精鉱をリアルタイムで分析して、精鉱を構成する反応材料並びに他の材料の分析データをハイブリッド製錬システムに提供する。その後このデータは、酸素、炭素、リン、及び硫黄の含有量の1つ又は複数を含む、精鉱を構成する主要元素の割合(重量、体積、及び/又は比率)を決定するためにハイブリッド製錬システムによって使用される。この分析データは、混合容器内の精鉱に添加するフラックス及び還元剤の適正量を決定するためにハイブリッド製錬システムによって使用される。このフラックス及び還元剤の適正量は、精鉱の特性にとって理想的な製錬条件となる。
様々な粒径の原料、還元剤、及びフラックスは、改善型ハイブリッド製錬システム200での使用に適している。ブレンドの様々な含有物質の粒径は、溶解速度及び/又は反応速度に影響し得ることが理解されよう。適切な大きさの範囲を決定することができる。
精鉱がミキサに向かうとき又はミキサに入るときに精鉱を連続的に分析することにより、ハイブリッド製錬システム200はミキサに入る各反応材料の量を定量化する。即発ガンマ中性子放射化分析PGNAAシステムは、水分率を明らかにするためのマイクロ波湿度分析器を備える。PGNAAを通過するコンベアは、搬送される材料の質量流量を明らかにするためのウェイトセルを備える。PGNAAユニットはこの情報をハイブリッド製錬システムに伝送する。
従って、ハイブリッド製錬システム200は、超効率的な連続製錬プロセスを実現する上で以下の1つ又は複数のための手段を含む:
原料/精鉱組成の正確な概算及び連続的な読み取り
供給材料の形成
炉100内への供給材料の注入速度
プラズマトーチ61及び金属ゾーン誘導コイル41、43によってもたらされるプラズマ場内への入力電力の制御
内容物の溶解レベルの制御
スラグ造粒ノズル内への溶解スラグの放出速度、空気圧、及び水量の制御
パラメータが破られた場合の自動調節及び/又はシャットダウン手順、並びにオペレータへの警告の生成
攪拌機の構成の管理、及び/又は
加熱可能な部材の管理
原料/精鉱組成の正確な概算及び連続的な読み取りは、精鉱のリアルタイム分析を含むことができる。これにより、ハイブリッド製錬システム200は炉供給ホッパーに送り届けられている精鉱の化学組成及び重量を正確に明らかにすることができる。これは、精鉱のサンプルを時々採取し、精鉱バッチ全体のおおよその組成を推定すること等の他の方法と比較される。炉供給ホッパー内に供給可能なブレンド精鉱(供給材料)を形成するためのこのバッチ混合。炉供給ホッパーは、バッチ混合プロセスの流量を均等にすることができる。そのため、ハイブリッド溶鉱炉100は連続的に作用することができる。
フラックス、還元剤、及び精鉱が混合されると供給材料の形成が提供される。この混合物は炉の供給ホッパー内に貯蔵される供給材料を形成する。
プラズマ場及び金属ゾーン誘導コイル内への入力電力を制御することは、ハイブリッド製錬システム200が耐火物内張りの面全体で、例えば炉100内のゾーン1 25の床13及び側壁11、12並びに第2の壁21において温度プロファイルを一定に保つことも可能にする。温度プロファイルを一定に保つことは、炉の異なる領域における温度差が原因で耐火物内張りが割れることを防止する。入力電力を制御することは、熱電対及びバックアップ赤外線センサからリアルタイムコントローラ202内への温度フィードバックによって行われ、それを受けてリアルタイムコントローラ202は、供給器212、溶解金属放出弁52、スラグの出口41又はティッパー、コイル41、43の電流及び周波数、プラズマトーチの出力、並びにその他の装置を制御する。
内容物は、製錬されると溶解金属及びスラグを形成する。溶解金属のレベルに応じて、ハイブリッド製錬システム200は溶解内容物の送出部の高さを調節する。ハイブリッド製錬システム200は、炉内の溶解金属のレベル(即ち体積)を制御するために、供給材料の注入速度及びスラグの送出部からのスラグ放出速度も監視する。
ハイブリッド製錬システム200は、鉱石及び精鉱によっては35%以上の金属収率の増加を可能にする。
ハイブリッド製錬システム200は、一次鉱石製錬のエネルギ需要を最低58%削減することを可能にする。これはプラズマ場の超高温と、還元ゾーンへの長時間の曝露によるものである。
ハイブリッド製錬システム200は、製錬速度を向上させること及び生産される金属ユニットからスラグを分離することを可能にする。これを行うために、ハイブリッド製錬システムはスラグを監視し、低粘度状態に維持し、溶解金属ユニットがIRFシステムの誘導加熱された底部に集まる間IRFシステムの側面から連続的にデカントする。
ハイブリッド製錬システム200は、金属の効率的な生産を阻害することなしに高いスラグ負荷を扱うことを可能にする。
ハイブリッド製錬システム200は、超微粉精鉱、凝集材料、及び塊状材料(最大40mm又はそれ以上)の製錬を可能にする。ハイブリッド製錬システムは、原料供給を処理すること又は様々な大きさの断片をブレンドすることの間でIRFハイブリッド製錬システムが効果的に遷移することを可能にする運転の柔軟性を与え、製錬プロセスの効率を高める均質化された混合物をもたらすために、還元剤及びフラックス内にブレンドすることによって微細な鉱石精鉱を活用する。
連続的な出湯は炉の傾斜又は出湯手順に通常費やされる時間をなくすので、ハイブリッド製錬システム200は約30%の時間節約を可能にする。かかる時間節約は、1時間当たり最大300kWh又は24時間の運転当たり最大7200kWh節約する。
ハイブリッド製錬システム200を使用すると、従来の炉技術で通常失われる廃熱エネルギの最大30%が回収される。回収した熱エネルギは、製錬に備えて供給材料を予熱するために再利用される。かかる熱エネルギの再利用は、エネルギ需要、二酸化炭素排出量を更に減らし、製錬プロセスの運転効率を著しく改善する。
本発明は専ら例として記載してきた。従って、上記の内容は本発明の原理の例示としてのみ検討される。更に、当業者なら多数の修正及び変更を容易に思い付くので、図示し記載した厳密な構造及び動作に本発明を限定することは求めず、従って特許請求の範囲に含まれる全ての適切な修正及び等価物を用いることができる。

Claims (42)

  1. リアルタイムコントローラ(202)と還元ゾーン(226)とを含むハイブリッド製錬システム(200)であって、誘導加熱上のプラズマが前記還元ゾーン(226)内に供給される供給材料(204、206、208、210)並びに前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で放出されるスラグ及び還元金属及び又は合金を連続的に製錬する、ハイブリッド製錬システム(200)。
  2. 超微粉又は砂から40mm以上の塊に及ぶデブリ、デトリタス、又はドロスの形態の前記供給材料(204、206、208、210)を前記還元ゾーン(226)内に供給するために、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作する供給器(212)を含む、請求項1に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  3. 前記還元ゾーン内へと前記プラズマを直接通過するように前記供給材料を供給するために少なくとも1つの供給器(212)を操縦するための、前記リアルタイムコントローラ(202)の前記監督下で作動するステアリング装置(216)を含む、請求項1又は2に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  4. 前記還元金属/合金の第1のレベルをゾーン1(25)内の第1の事前選択範囲内に保つために、及び/又は前記スラグの第2のレベルをゾーン2(35)内の第2の事前選択範囲内に保つために、前記供給器と共に前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下でどちらも作動する還元金属放出調整器(52)及びスラグ放出調整器(33、41)を含む、請求項2又は3に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  5. 重量で5パーセントから1パーセント以下の含水率の範囲まで前記供給材料を乾燥させるための、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作する材料乾燥機(214)を含む、請求項1乃至4の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  6. 前記スラグの粘度を事前選択範囲内に保つために前記還元ゾーン(226)内の前記プラズマを前記スラグの真上で発生させるプラズマトーチ(61)を位置決めするための、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作するプラズマトーチ変位アクチュエータを含む、請求項1乃至5の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  7. 処理される材料の観察を提供するための、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作する撮像装置を含む、請求項1乃至6の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  8. 前記プラズマの大きさ、温度、粒子密度、及び/又は光強度を制御するための、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作するプラズマ電流調整器を含む、請求項1乃至7の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  9. 前記プラズマ電流調整器が、前記プラズマに約20kWの電力を与え、直径45mmから55mmのプラズマ場を形成するための開始電流を与えるように動作可能である、請求項8に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  10. 前記プラズマ電流調整器が、前記プラズマに約500kWの電力を与え、直径270mmから330mmのプラズマ場を形成するための第2の電流を与えるように、及び/又は前記プラズマに約700kWの電力を与え、直径380mmから460mmのプラズマ場を形成するための第3の電流を与えるように動作可能である、請求項8又は9に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  11. 誘導コイル(41、43)内の第4の電流を制御するための、前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で動作する誘導電流調整器を含む、請求項1乃至10の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  12. 溶解材料の連続的な出湯及び最終生成物の造粒を可能にするために、前記還元ゾーン(226)、スラグ、及び/又は還元金属内の温度を保つための請求項1乃至11で開示した少なくとも1つの装置を含む、ハイブリッド製錬システム(200)。
  13. 前記スラグ及び前記還元金属/合金をほぼ同じ温度に、又は事前選択された温度範囲内に、又は前記還元金属/合金及びスラグそれぞれの事前選択された温度範囲内に保つように動作可能である、請求項12に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  14. 前記スラグの下のゾーン1(25)内の前記還元金属、前記プラズマ及び又は前記還元ゾーン(226)の下のゾーン2(35)内の前記スラグ、及び前記プラズマの温度を読み取り、前記温度を事前選択範囲内に保つために前記リアルタイムコントローラ(202)の監督下で前記少なくとも1つの装置を動作させる温度プロファイル生成器(234)を含む、請求項12又は13に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  15. 前記供給材料内の回収された微細クロムユニット、クロマイト、クロムリッチスピネル、及び/又はフェロクロムを含む金属酸化物を鉄、クロム、及び/又はマンガンを含む均質な金属合金に還元するために前記温度が前記還元ゾーン(228)内で延長される、請求項12、13、又は14の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  16. 前記還元金属及び/又はスラグの温度を監視して前記リアルタイムコントローラ(202)に温度フィードバックを与えるための、前記温度を維持する、側壁11、12、床13、第2の壁21、及び又はカバー31の炉内張りに埋め込まれた熱電対を含む、請求項12、13、14、又は15の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  17. 前記プラズマの平均温度を3500℃から12000℃の範囲内に維持して前記供給材料内の有機固体化合物を原料合成ガスに変化させるように構成される、請求項1乃至16の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  18. 前記還元金属及びスラグを1700℃から2800℃の間の温度範囲内に維持するように構成される、請求項1乃至17の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  19. チタン、バナジウム、クロム、ニオブ、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、及び/又はイリジウム、及び/又はこれらの耐火金属を含む合金及び/又は鉱石を含む供給材料を製錬するように構成される、請求項1乃至18の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  20. ジルコニウム、チタン及び/又はベリリウム、及び/又はこれらの金属を含む合金及び/又は鉱石を含む供給原料を製錬するように構成される、請求項1乃至19の何れか一項に記載のハイブリッド製錬システム(200)。
  21. 還元ゾーン(226)のコンテナ(99)を含むハイブリッド製錬システム(200)内で動作するためのハイブリッド溶鉱炉(100)であって、前記コンテナ(99)は、前記コンテナ(99)にもかかわらず、溶解金属/合金排出開口部(51)の上の金属及び又は合金を保持し誘導加熱するための電場透過性の第1の壁(11、12)と、前記コンテナ(99)を貫通するスラグ排出開口部(41)までスラグを前記第1の壁の上に保持するための、前記第1の壁(11、12)に対してより大きな厚さを有する第2の壁(21)と、前記金属又は合金及び前記スラグを製造するために供給材料を加熱し還元するための、前記スラグ排出開口部(41)のレベルの上に配置可能なプラズマトーチ(61)とを含む、ハイブリッド溶鉱炉(100)。
  22. 前記コンテナ(99)は、前記第1の壁が前記第2の壁に接するレベル(D1)よりも前記スラグ排出開口部の前記レベルにおいて大きな内部断面積(D2)を有する、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  23. 前記コンテナ99は、前記第1の壁(11)が前記第2の壁(21)に接する場所(D1)から前記スラグ排出開口部(41)のレベル(D2)まで漸進的に又は断続的に増加する内部断面積を有する、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  24. 前記金属を誘導加熱するために前記第1の壁(11)によって囲まれた前記コンテナ99内の第1のゾーン(25)内で時間的に変化する磁場を発生させるための、前記第1の壁(11)に近接する電気コイル(42)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  25. 前記電気コイル(41)が前記溶解金属排出開口部(51)と前記スラグ排出開口部(41)との中間のレベルに配置される、請求項24に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  26. 前記金属を誘導加熱するために床(13)の上の前記コンテナ(99)内の第1のゾーン(25)内で電場を発生させるための、前記第1の壁(11)の前記床(13)の下の電気コイル(43)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  27. 前記第1の壁(11)及び第2の壁(21)が同じ材料で構成される、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  28. 前記第1の壁(11)及び前記第2の壁(21)が耐火材料を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  29. 前記第1の壁(11)が接合部(17)において前記第2の壁(21)に接合される、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  30. 前記トーチ(61)が、前記コンテナ(99)内にアークを発生させるための電極(63)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  31. 前記トーチ(61)が、前記スラグ排出開口部(41)の下から前記スラグ排出開口部(41)の上まで及びその逆に前記コンテナ(99)の内部で移動可能である、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  32. 前記トーチ(61)が、前記第1の壁(11、12)によって境界付けされ、前記第2の壁(21)の下にある前記コンテナ(99)内の第1のゾーン(25)へ、又はそこから前記スラグ排出開口部(41)の上の前記コンテナ(99)の内部で移動可能である、請求項1に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  33. 前記コンテナ(99)を閉じるために前記第2の壁(21)に接合されたカバー(31)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  34. 前記コンテナ(99)を傾けて前記スラグ排出開口部(41)を通してスラグを内部から注ぎ出すためのティルタ(33)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  35. 前記スラグ排出開口部41を前記プラズマトーチ61の電極63に対して昇降させるエレベータを含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  36. 前記溶解金属排出開口部(51)が前記第1の壁(11)にもかかわらずである、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  37. 前記第1の壁(11)に囲まれた第1のゾーン24内で電場を発生させるために、前記溶解金属排出開口部(51)が前記第1の壁(11、12)に近接する電気コイル(42)の下のレベルに配置される、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  38. 前記コンテナ(99)の外部のレベル調節可能な出口(54)を有する、前記溶解金属排出開口部(51)に結合される溶解金属排出導管(53)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  39. 前記溶解金属排出導管(53)が、前記レベル調節可能な出口(54)を前記スラグ排出開口部(41)の上のレベルまで上げるための可動部分(52)を含む、請求項38に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  40. 前記溶解金属排出導管(53)が、前記レベル調節可能な出口(54)を前記コンテナ(99)の下のレベルまで下げるための可動部分(52)を含む、請求項38に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  41. スラグのレベルの上にガスを注入するための、前記スラグ排出開口部(41)の上のガス注入器(71)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
  42. 前記トーチ61が電気アーク電極(63)上にガスを導くためのガスノズル(62)を含む、請求項21に記載のハイブリッド溶鉱炉(100)。
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