JP2024518717A - 核標的、核反応を誘発するための方法およびその方法を実施するのに適したデバイス - Google Patents

核標的、核反応を誘発するための方法およびその方法を実施するのに適したデバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、核標的(1)、核反応を誘発するための方法および核反応を誘発することができるデバイスに関する。本発明によれば、核標的(1)は、その中に入射核粒子(3)が堆積させられる空洞(12)を備える。空洞(12)において、入射核粒子(3)は、前駆体(21および/または22および/または23)と相互作用するか、または入射核粒子(3)は、同位体(4)において弾性散乱させられる。したがって、核標的(1)、方法またはデバイスは、核反応のより効率的な誘発を提供し、より高い放射性同位体生成の収率を提供する。別の実施形態では、核標的(1)は、核廃棄物変換に使用される手段または持続可能な発熱核反応の手段として使用することができる。

Description

本発明は、核標的、核標的によって核反応を誘発するための方法および制御された核反応に関する。好ましい実施形態では、同位体を生成するための方法は、レーザ駆動加速器を使用して実施される。
別の実施形態では、本発明は、発熱核反応および核エネルギーを熱に変換するための方法、放射性同位体、特に放射性医薬品を生成するための方法、および燃焼核燃料を処理するための方法、より具体的には、核分裂生成物の変換のための方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に開示される方法を実施することができるデバイスに関する。
電離放射線を使用する医学、エネルギーまたは診断方法において現在利用されている複数の放射性同位体が存在する。幾つかの放射性同位体、特に医学に使用されるものは、半減期が比較的短いものが多い。したがって、放射性同位体が利用されることが意図される特定の場所または比較的近い距離の場所のいずれかにおいて、放射性同位体を生成するための方法が一般的に必要とされている。一方、235Uの核分裂反応の生成物の半減期は数十年である。したがって、核分裂核反応の最終生成物である放射性物質(廃棄物)を変換するための方法、好ましくは、それが利用される場所またはそれに比較的近い場所で廃棄物を処理するための方法が必要である。
また、クリーンなエネルギー源を提供することも継続的に必要とされている。そのようなクリーンなエネルギー源を達成する1つの方法は、発熱核反応を使用することである。最新技術によれば、発熱核反応からエネルギー生成を達成する方法には2つの技術的な方向性がある。1つは核分裂であり、もう1つは核融合である。
レーザは、産業、科学および工学用途において一般的に使用されている。しかしながら、制御された核反応に関してはまだ新しい技術であり、対処しなければならない技術的な隙間が数多く存在している。
特許文献1は、核標的、その同位体を生成するためのシステムおよび方法を開示している。標的は空洞を含み、レーザビームは空洞内に集束させられ、核標的の表面上にプラズマを生成する。次いで、標的には、プラズマ状態のままである間に、陽子などの入射核粒子のビームが照射される。標的材料および粒子のタイプは核反応の必要性に応じて選択される。開示された例は、例えば、14N(p,α)11C、11B(p,n)11C、18O(p,n)18F、20Ne(d,n)18Fであり、該特許出願によって開示されるような16O(p,α)13N、13C(p,n)13N、14N(d,n)15O、15N(p,n)15Oである。
特許文献1によれば、システムは、
1)標的をプラズマ状態に変換するように構成された手段、例えば、レーザまたはzピンチと、
2)上述した核反応を誘発する粒子によってプラズマ状態にある標的を照射するように設定された粒子供給源と、
3)核反応によって生成された同位体を回収するように構成された同位体回収手段と
を備える。
特許文献1によるシステムの使用は、放射性同位体の生成のためにのみ開示されている。また、当該解決手段は非常にエネルギーを必要とし、損失のないエネルギー生成は現在の技術状況では不可能である。
特許文献2は、高強度レーザを使用して、制御された核反応のための高エネルギー粒子を生成するための別の開示された解決手段である。装置は、2つの平面状の標的を含む。薄いMylar(登録商標)フィルムを含む一次標的にレーザビームが照射される。レーザ衝撃時に、第1の標的は、二次標的に向かって放出される陽子または重陽子などのエネルギー粒子を放出する。二次標的は10Bを含み、それによって、一次標的から放出される陽子または重陽子放射線による核反応を誘発する。
特許文献3は、融合核反応を制御するための開示された核標的、装置および方法の一例である。標的は平面状であり、2つの層を含む。第1の層は、レーザパルス照射時に陽子が第2の層に放出されるように、水素富化ケイ素を含む。第2の層はホウ素を含み、特定の実施形態では、発熱核反応を誘発する。
また、例えば特許文献4に開示されているようなカプセル形状の標的もあり、この場合、レーザ放射のメカニズムの結果として核標的のエンベロープの圧縮が生じる。原子核が特定の距離に達すると、それらは所与の標的内で融合する。
米国特許出願公開第2016/0172065号明細書 米国特許出願公開第2002/0172317号明細書 欧州特許第2833365号明細書 米国特許出願公開第2012/0114088号明細書
しかしながら、上述した解決手段は、例えばレーザ放射および/または外部加熱によって標的に常にエネルギーの相当な部分を供給しなければならないため、放射性同位体の製造において低効率をもたらす。デバイスが核の融合をもたらす場合、生成されるプラズマの所望の密度を達成することは技術的に困難である。様々な技術分野における放射性同位体の応用が拡大しているため、制御された核反応を用いて放射性同位体を生成する必要性が高まっている。本発明がある程度解決する技術的な課題は、放射性同位体をより効率的に生成するための方法または核反応を誘発するためのより効果的な方法にある。
本発明の第1の実施形態は、核反応を誘発する効率を高めるのに適した核標的に関し、ひいては、放射性同位体、特に放射性医薬品の製造、または燃焼核燃料の変換にも適した核標的、および/または有意な熱エネルギー生成を伴う発熱核反応を効果的に誘発することができる手段としての核標的に関する。
請求項1記載の本発明による核標的は、空洞を含むバルク材料の特徴を有し、空洞の形状は、好ましくは、二次核反応の意図に関して最適化される。核標的は、前駆体を含む材料から製作される。特定の実施形態では、前駆体は、標的の固体材料内に埋め込まれてよく、一方、別の実施形態では、前駆体は、固体(例えば、粉末)、液体またはガス形態で標的の空洞内に配置されてよい。別の実施形態では、核標的の少なくとも一部は前駆体からなる。別の好ましい実施形態では、上述したような前駆体の位置決めを組み合わせること、すなわち、核標的の空洞内に粉末前駆体を提供する一方で、空洞を取り囲む核標的の少なくとも一部が同じまたは更なる前駆体からなることが可能である。前駆体は、入射核粒子との衝突時に、放射性同位体などの核反応の所望の生成物を形成する特定の所定の同位体によって形成される。核標的、より具体的には前駆体、または複数の前駆体の材料は、前駆体と入射核粒子との核反応によって、最終生成物、最も多くの場合、放射性同位体を得るために選択される。核標的は、入射核粒子のビームの通過のための少なくとも1つの開口をさらに備える。核標的は、開口の背後に位置する材料のバルク内に、入射核粒子の入射のために使用される空洞をさらに備える。開口を通過し、材料のバルクの空洞に入射した入射核粒子は、空洞内の同位体の少なくとも1つの核/複数の核において弾性散乱させられるか、または入射核粒子のエネルギーに応じて同位体との所望の核反応が起こる。幾つかの入射核粒子は、反射されて空洞から出ることがあり、反射された粒子は損失を生じる。空洞の形状、特に開口と空洞の位置による幾何学形状によって、損失を最小限に抑えることができる。空洞内の同位体/核での入射核粒子の弾性散乱は、少なくとも2つの技術的効果を提供する。第1の技術的効果は、空洞内でのエネルギーの散逸をもたらし、それによって、核標的材料の加熱をもたらす。第2の技術的効果は、所望の反応の閾値エネルギーを超えることができる標的/同位体核への運動エネルギーの移動に関するものである。
次いで、上述した技術的効果は、放射性同位体生成の効率または別の所望の核反応の収率、例えば発熱反応または核変換の頻度の増大に関する相乗的な技術的効果を提供する。
上述したように、核標的は、材料のバルクによって形成され、空洞の形状は、所望の核反応の進行に関して最適化される。特定の実施形態では、材料のバルクが単一のバルクであり得る。別の実施形態では、単一のバルクを複数のセグメントに分割することができる。別の実施形態では、空洞に面する標的の開口は僅かに湾曲していてもよく、かつ/または特に空洞の内側にテクスチャを含んでもよい。しかしながら、核標的は、入射核粒子を核標的の空洞内に進入させるために、少なくとも1つの開口、好ましくはただ1つの開口を常に含まなければならない。したがって、核標的の空洞は、入射核粒子が弾性散乱させられる前駆体および同位体を含む材料によって完全に取り囲まれることはない。開口が1つしかない上記の好ましい実施形態は、散乱した入射核粒子、二次粒子および両者によって加速させられた前駆体粒子を効果的に捕捉するという利点を提供する。後方散乱によって入射核粒子が空洞から脱出する確率は、空洞の形状の適切な幾何学形状によって最小限に抑えることができる。
空洞は任意の形状であってよい。特定の実施形態では、空洞の形状は楕円体または球体の一部であってもよい。空洞の最適化された形状、好ましくはより複雑な形状は、接続時に単一のバルクを形成するセグメントによって生成することができる。好ましい実施形態では、空洞は少なくとも2つの部分を含む。第1の部分はより狭い通路からなり、第2の部分はより広くより大きな空間からなる。第1の部分は、円筒、ブロックまたは多面体の形状であってよく、第2の部分は、楕円体、球体または例えば多面体の一部の形状で継ぎ目なく続く。少なくとも2つの部分に分割される空洞の幾何学形状は、空洞内に入射核粒子を効果的に捕捉すると同時に、その後方散乱を大幅に制限するという技術的利点を提供する。より好ましい実施形態では、空洞の第1の部分の断面サイズは、入射核粒子のビームの横方向サイズに対応する。
本発明の文脈において、前駆体は、入射核粒子と相互作用する原子核を指し、特に、入射核粒子と原子核との衝突があり、相互作用によって核反応の誘発をもたらす。最終生成物または中間生成物は、例えば、アルファ崩壊、ベータ崩壊および/またはガンマ崩壊によってさらに崩壊する放射性同位体であってもよく、その崩壊は特定の産業用途においてさらに利用される。中間体は、所望の核反応を達成するために必要な中性子であってもよい。特定の実施形態では、前駆体は、例えば、基板上への原子堆積によるイオン原子実装またはCVDまたはPVDによって材料に実装されてもよい。別の実施形態では、核標的は、空洞を取り囲む前駆体材料からなることができ、投影粒子が散乱させられる少なくとも1つの同位体が核標的の材料に存在する。別の実施形態では、前駆体は、特定の容積まで前駆体を充填するように空洞の一部を形成することができる。別の実施形態では、前駆体は、材料およびキャビティ充填物の両方に含まれてよい。この場合、前駆体は、必ずしも1つの特定のものである必要はなく、第1の前駆体は空洞の壁に実装されてもよいし、空洞を形成してもよく、第2の前駆体は、充填物の一部であってもよい。前駆体は、例えば、10B、11B、ホウ素の天然混合物、13C、14N、15N、16O、18O、20Ne、99Moの放射性医薬品、186W、核分裂反応生成物、233U、235U、239Puであってもよい。特定の実施形態では、核標的の材料のバルクは、それぞれの前駆体材料から製造することができる。
入射核粒子は、核標的に衝突する粒子である。入射核粒子は、例えば、陽子、中性子、重陽子、α粒子、軽イオン、例えば、14C、16O、中重イオン(例えば、27Al)、または使用する場合、レーザ標的の材料に応じて、197Auなどの重核であってもよい。入射核粒子は、最先端の加速器によって生成されてもよいし、放射性同位体、例えばAmBeまたはPuBeによって放出されてもよいし、レーザ駆動加速器によって生成されてもよい。
入射核粒子との弾性散乱が起こる同位体は、入射核粒子のエネルギーが、許容されるチャネルの共鳴幅に対応しない場合、核標的の核、前駆体の核および既に発生した反応の二次生成物の核であり得る。前駆体が核標的の材料中に導入されない場合、入射核および二次粒子と核標的核との可能な反応は弾性散乱であることが望ましい。したがって、これらの粒子は部分的に反射して戻り、前駆体の核と相互作用することができる。例えば、タングステン核標的は、180W、182W、183W、184Wおよび186Wの同位体を含み、6MeV(約9.6×10-19MJ)までの陽子エネルギーを有する入射核粒子としての陽子の場合、実際には弾性散乱のみが起こる。陽子のエネルギーは、前駆体との何らかの可能な反応の共鳴エネルギーに達するまで、多重弾性散乱によって散逸することができる。
本発明の文脈において誘発される核反応は、核変換、核破砕もしくは核分裂反応、核融合反応または複合核反応であり得る。適切に誘発される核反応の例を以下に示す。
好ましい実施形態では、核標的は、レーザ照射時に入射核粒子を放出するレーザ標的をさらに含む。レーザ標的は、好ましくは、核標的開口に配置することができる。別の実施形態では、レーザ標的は、核標的の開口の正面に位置決めされ、入射核粒子を放出するレーザ標的と核標的開口との間に空間を生成することができる。空間は、好ましくは、レーザ標的のレーザ照射によって形成された他の粒子を除去するために使用することができる。別の実施形態では、レーザ標的と核標的との間の開口は閉鎖され、前駆体核を含む流体などの流体で充填されてもよい。レーザ標的を有する上述した実施形態は、導電性材料を含む核標的材料の場合に利点をさらに提供する。例えば、高出力パルスレーザによって放出されるレーザパルスは、導電性核標的の内部に電流を発生させることができる。この場合、レーザ標的の挿入物は、好ましくは、導電性核標的に影響を及ぼす電磁放射の特定の分離に関する。一実施形態では、レーザパルスのパラメータは、欧州特許第2833365号明細書から得ることができる。
特定の実施形態では、核標的の材料は、正確に2つの同位体を含む材料からのみなるように適切に選択することができる。第1の同位体は前駆体であり、第2の同位体は、入射核粒子が弾性散乱させられる同位体である。この実施形態の技術的利点は、照射直後に核標的の空洞内で2つの相互作用しか生じないことである。第1の相互作用は、前駆体と入射核粒子との核反応を誘発する。第2の相互作用は、同位体上で入射核の弾性散乱を表す。したがって、核反応の誘発または放射性同位体の生成の効率が高められる。しかしながら、しばらくすると、前駆体との核相互作用により生成物が現れ、進行中の相互作用に加わる。
別の実施形態では、レーザ標的材料は、好ましくは、複数の同位体を含むように選択することができる。レーザ標的が複数の同位体からなる場合、入射核粒子を形成する放出されたイオンは、特定の順序で核標的と相互作用する。これを使用して、進行中の反応の動態に影響を与えることができる。核標的の空洞内で誘発される核反応の順序を提供する入射する入射核粒子の上記順序は、挿入されたレーザ標的を備えた核標的を製作することによって確保することができる。挿入物のサイズは、反応速度論に従って有利に選択することができる。
IAEAの慣例に従って、以下では、核反応のいわゆる省略表記、すなわち、反応入射核P+標的T→放出粒子X+残留核RをT(P,X)Rを使用することにする。したがって、同位体H、H、HおよびHeは、それらが反応において標的、すなわち、前駆体または残留核として作用する場合にラベル付けされる。HおよびHは、慣例に従って、それぞれDおよびTと標識されることがある。同位体H、H、HおよびHeが入射核または放出された粒子として現れる場合には、それらをそれぞれp、d、tおよびαの慣例に従って示す。他の同位体は、反応における全ての役割においてデフォルトでラベル付けされる。
別の好ましい実施形態では、空洞の内壁には、二次入射核粒子を放出する材料を含む層が設けられ、二次入射核粒子は、十分な運動量を有する一次入射核粒子または別の粒子の相互作用時にこの層から放出される。別の実施形態では、空洞は、その容積内に、入射核および/または別の粒子の相互作用時に二次入射核粒子を放出することができる材料を備えることができる。上記の手法を組み合わせることもできる。このような材料の例は、H、Hであり、これらは、実用上の理由から、化合物、例えば、ポリエチレンまたはHDPE(高密度ポリエチレン)の形態で存在し得る。空洞の内壁は、この層で完全に覆われる必要はなく、覆われている部分だけで十分である。この実施形態の利点は、空洞内での入射核粒子の連鎖成長である。一次入射核粒子と二次入射核粒子とは同じである必要はない。例えば、一次入射核粒子は陽子であってよく、二次入射核粒子は、例えばアルファ粒子または中性子であってよい。
別の好ましい実施形態では、核標的には、対応する複数の空洞に続く複数の開口を設けることができる。この好ましい実施形態は、誘発された発熱核反応および/または放射性同位体の生成の連続操作における利点を表す。核標的は、核標的と共に任意の方向に移動し、かつ/またはそれを回転させる電動式のホルダ上に配置することができる。対応する誘発核反応により十分な量の放射性同位体が生成されるか、または核標的の空洞内の前駆体全体が消費されると直ちに、核標的は、入射する入射核粒子がまだ消費されていない前駆体を含む次の1つ以上の空洞内に向けられるように移動させられる。
別の好ましい実施形態では、核標的または前駆体の材料は、それぞれの産業用途に従って選択することができる。放射性同位体の製造に有利な特定の実施形態では、以下の前駆体11B、98Mo、186W、または前駆体98MoおよびHの混合物を選択することができる。電離放射線を使用する診断方法に適した同位体の生成に有利な別の実施形態では、前駆体は、185Re、187ReまたはNatReの天然混合物の群から選択することができる。使用済み核廃棄物の変換の産業用途に有利な別の実施形態では、核標的前駆体が選択されるか、または核標的の材料が、より長い半減期を有する同位体で形成される。このような同位体には、233U、235U、239Puの核分裂生成物が含まれる。この場合、追加の前駆体として、入射核粒子が照射された後に中性子(例えば、陽子が照射されるとHまたは重陽子が照射されるとH)も提供する材料を使用することも適している。核エネルギーを熱に変換するのに好ましい別の実施形態では、H、Li、Li、10B、11B、15Nまたはそれらの混合物が前駆体として選択される。
別の好ましい実施形態では、蛍光物質またはシンチレータを開口および/または空洞の一部に塗布することができる。蛍光物質またはシンチレータは、二重の技術的機能をもたらす。第1の機能は、核標的の空洞からの放射性粒子の放出を制御することにある。放射性粒子の放出は、必ずしも亜原子粒子または原子粒子である必要はなく、反応メカニズムに起因して、空洞から材料の一部を放出した空洞の巨視的な部分を形成してもよい。第2の技術的機能は、入射核粒子のビームの集束および核標的の空洞内へのその堆積を制御すること、またはその最適な形状を制御することにある。
本発明の第2の実施形態は、請求項12記載の核反応を誘発するための方法に関する。本発明による方法は完全に普遍的であり、上述した多くの産業上の問題に適用することができる。
この方法は、前駆体含有材料バルクから核標的に入射する入射核粒子のビームを提供するステップを含む。この方法を実施するための本発明の本質は、入射核粒子のビームが核標的の空洞内に集束させられ、入射核粒子が空洞内で少なくとも1つの同位体の核において弾性散乱させられ、弾性散乱は、好ましくは、空洞充填物に含まれる同位体上および/または核標的の壁の同位体上で起こることを特徴とする。入射核粒子は、前駆体上で核反応を誘発するまで、または入射核粒子と前駆体との間で相互作用を発生させるまで、弾性散乱させられる。
好ましい実施形態では、入射核粒子はレーザ制御加速器で生成される。レーザ制御加速器は、一般的に使用される加速器と比較して、よりコンパクトで廉価な選択肢であると一般的に考えられている。
別の好ましい実施形態では、本発明の方法によって放射性医薬品を製造することができ、入射核粒子および前駆体は、以下の核反応11B(p,n)11C、98Mo(p,n)99mTc、186W(p,n)186Re、または前駆体98MoおよびHの混合物に従って選択され、入射核dを使用する場合、H(d,n+p)Hおよび/またはH(d,n)Heの同時反応と、その後の98Mo(p,n)99mTcおよび98Mo(n,γ)99mTcの反応とを誘発する。185Re(n,γ)186Re、187Re(n,γ)188Reの反応も可能であり、やはり好ましい実施形態では、入射核粒子として重水素、より好ましくはレーザ標的から生成された重水素および/または核標的の空洞内に存在し、任意の入射核粒子との弾性衝突によって活性化された重水素を使用する。
別の好ましい実施形態では、使用済み核廃棄物の核は、入射核粒子および前駆体が、以下の核反応233U(p,核分裂)、235U(p,核分裂)、239Pu(p,核分裂)、特に、233U(n,核分裂)、235U(n,核分裂)、239Pu(n,核分裂)、または60Co(n,γ)61Coに従って選択される方法によって変換することができる。中性子によって誘発される核分裂の間、中性子は、入射核粒子としての中性子と前駆体との相互作用によって生成されなければならない。特定の実施形態では、中性子生成は、例えば、追加の入射核粒子および重陽子を含む前駆体によって達成することができる。この実施形態の粒子の相互作用では、H(d,n)Heおよび/またはH(d,n+p)H、またはH(d,p)H、続いてH(t,n)Heの反応が起こるか、または前駆体がトリチウムHを含み、H(d,n)Heの反応が起こる。
別の好ましい実施形態では、核エネルギーは、本方法によって熱に変換することができ、入射核粒子および前駆体は、以下の核反応He(d,p)He、Li(d,α)He、Li(p,α)He、10B(p,α)Be、11B(p,2α)He、15N(p,α)12CまたはLi(p,He)Heと、それに続く二次反応Li(He,2α)HおよびHe(He,2p)Heに従って選択される。他の可能な反応としては、H(d,n)He、H(t,n)He、H(n,γ)H、Li(n,He)He、10B(n,α)Li、Be(n,p)Li、13C(n,γ)14C、14N(n,p)14C、17O(n,α)14C、21Ne(n,α)18O、22Na(n,p)22Neまたは37Ar(n,α)34Sが挙げられる。より好ましい実施形態では、熱交換器を使用して核標的から熱が伝導される。
本発明の第3の実施形態は、本発明の第2の実施形態または好ましい実施形態による方法を実施するのに適した、すなわち、排他的に使用されないデバイスに関する。このデバイスは請求項19に記載されている。
このデバイスは、本発明による入射核粒子供給源と核標的とを備え、入射核粒子供給源は、本発明による核標的の空洞内に入射核粒子を堆積させるように構成される。
好ましい実施形態では、デバイスは、核およびレーザ標的を備え、核標的は、本発明による核標的であり、レーザ標的は、レーザパルス衝突時に入射核粒子を放出することが可能である。レーザ標的は、欧州特許第2833365号明細書に開示されているレーザ標的などの固体であってもよいし、レーザ航跡場加速(laser-wakefield acceleration)現象を使用するガスジェット標的を使用してもよい。
他の好ましい実施形態では、デバイスは、本発明による方法を実施するように構成される。
本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 本発明による核標的の第1の実施形態の概略図であり、標的内の前駆体配置の様々な代替例を示す図である。 空洞の第1および第2の部分を有する本発明による核標的の第2の好ましい実施形態の概略図である。 空洞の第1および第2の部分を有する本発明による核標的の第2の好ましい実施形態の概略図である。 入射核粒子を生成することができるレーザ標的を備える、本発明による核標的の別の好ましい実施形態の概略図である。 挿入されたレーザ標的を有するより好ましい実施形態を示す図である。 液体または気体形態の前駆体を備える好ましい実施形態を示す図であり、前駆体は、核標的の空洞内に含まれる。 本発明による核標的空洞の一実施形態の概略図であり、空洞は、一次入射核粒子との相互作用時に二次入射核粒子を放出する層を備える。 本発明による核標的を備えた連続バンドの一実施形態の概略図である。 蛍光物質を備えた核標的の一実施形態の概略図である。 蛍光物質を備えた核標的の一実施形態の概略図である。 熱交換器と組み合わせた核標的の一実施形態の概略図である。 本発明による核標的の空洞の幾何学形状の異なる実施形態を示す図である。 本発明による核標的の空洞の幾何学形状の異なる実施形態を示す図である。 本発明による核標的の空洞の幾何学形状の異なる実施形態を示す図である。 本発明による核標的の空洞の幾何学形状の異なる実施形態を示す図である。 本発明による核標的の空洞の幾何学形状の異なる実施形態を示す図である。 本発明による核標的を含む入射核粒子を生成するレーザ制御加速器を含むデバイスの概略図である。 本発明による核標的を含む入射核粒子を生成するレーザ制御加速器を含むデバイスの概略図である。 実験で使用された本発明による核標的の概略図である。 実験で使用された本発明による核標的の概略図である。 本発明による核標的#1、#2および#6の空洞の実験後分析を表す図である。 本発明による核標的#1、#2および#6の高さプロファイルの実験後分析を表す図である。
放射性同位体は、前駆体21または22および/または23を含む核標的1に衝撃を与えるかまたは照射を行うことによって生成される。前駆体21および/または22および/または23は、最終生成物を達成するために入射核粒子3と相互作用する原子核を指し、当該技術分野で一般に知られている。最終生成物は、多くの場合、アルファ崩壊、ベータ崩壊および/またはガンマ崩壊によってさらに崩壊する不安定な放射性同位体である。本発明による誘発核反応による生成物の生成は、核標的1の空洞12の実質的に内側で起こり、空洞12に存在する/含まれる前駆体21および/または22および/または23の少なくとも一部は、入射核粒子3と相互作用し、核反応によって最終生成物を形成する。ほとんどの場合、形成された生成物、多くの場合には放射性同位体は、結果的に核標的1を形成する別の材料と混合され、変換されていない前駆体21および/または22および/または23は、当該核標的1中にランダムに分布したままである。最終生成物に変換された前駆体21および/または22および/または23の特定の部分は、化学的な方法を用いて分離することができる。変換された放射性同位体を分離するための化学的な方法の一例は、核標的1または標的1の空洞12の内容物を強酸に溶解させ、続いて、放射性同位体を濾過して沈殿させることにある。
本発明による核標的1は、核反応によって生成物核に変換される、核標的1のエンベロープ内の前駆体21もしくは22および/または空洞12の内側の前駆体23の少なくとも1つの核と、前駆体21および/または22および/または23の核との相互作用まで入射核粒子3が弾性散乱させられる同位体4とを含む。図1a~図1fによる例の場合、入射核粒子3の運動エネルギーが反応チャネルのエネルギーに等しくなるまで、前駆体21および/または22または前駆体23自体が同位体4であり得る。このような材料の例は、例えば、前駆体21および/または22および/または23の核としての10B、入射核粒子3としてのpを含むことができ、入射核粒子3が弾性散乱させられる同位体4は、安定同位体4のW(図1aによれば、180W、182W、183W、184W、186W、またはそれらの天然混合物)のうちの1つであり、結果として生じる核反応は、10B(p,α)Beである。別の例では、11B(p,α)Beを選択することができ、Beは、Be→2αに従ってさらに崩壊し、W同位体4は、入射核粒子3が弾性散乱させられる核として使用される。別の例は、98Mo(p,n)99mTcの核反応を含むことができ、入射核粒子3が弾性散乱させられる同位体4は、核標的1のエンベロープを形成するW同位体4である。別の実施形態では、前駆体21または22を核標的1の本体内に、例えば空洞12のエンベロープの一部として配置すること(図1a、図1b、図1d、図1eおよび図1f)、および/または前駆体21または22を核標的1の空洞12内に配置すること(図1c、図1d、図1eおよび図1f)が可能である。図1d~図1fに概略的に示すように、前駆体21および/または22および/または23の上記配置を組み合わせることも可能である。
一実施形態の別の例によれば、核標的1は、前駆体21および/または22および/または23の核として、ホウ素の天然混合物、すなわち、20%の10Bおよび80%の11Bを含んでもよい。図1aは、断面において円に対応する前駆体21の秩序分布を概略的に示している。この実施形態では、それぞれの前駆体21は、化学蒸着または物理蒸着(それぞれCVDまたはPVD)などの様々な化学的-物理的プロセスを使用して核標的1の本体に注入することができる。図1bは、前駆体22が規定された領域に堆積させられ、空洞12を有する材料のバルクを形成する状況を概略的に示している。図1cは、前駆体23が核標的1の空洞12に直接配置される、すなわち、前駆体23が核標的1の材料に埋め込まれず、核標的1の空洞12の一部に配置され、空洞12の充填物として使用される一実施形態を示している。前駆体22はまた、PVD、CVDまたはイオン注入の既知の方法を使用して、または材料のバルクとして、核標的1の空洞12内に直接配置することもできる。図1dは、2つの前駆体22および23の配置の可能な組み合わせを概略的に示している。同様に前駆体21および23が存在し、第1の前駆体21が材料バルクの一部を形成する図1eによる一実施形態を提供することが可能である。第2の前駆体23は、空洞12内に配置される。図1fによる第1および第2の前駆体21および/または22および23は同じ同位体であってもよい。別の実施形態において、第1および第2の前駆体21および/または22または23の同位体組成は、それぞれ図1fに従って異なる。図1d~図1fによる好ましい実施形態は、特に核分裂反応による熱生成の分野で使用することができる。この好ましい実施形態では、核標的1は、エンベロープ内に、例えば同位体233U、235Uおよび239Puを含む前駆体21および/または22を含むことができる。同時に、核標的1は、少なくとも部分的に充填物として機能する前駆体23で充填された空洞12を備える。第2の前駆体23は、入射核粒子3と相互作用するときに前駆体21および/または22に対して核分裂核反応を開始することができる中性子を放出するHまたはLiDであってもよい。最後に、上記で選択された前駆体21および/または22および23と入射核粒子3との相互作用の結果として、発熱核反応が起こる。
別の実施形態では、核標的1は濃度増加させることができ、例えば、標的は、90%までの濃度の10Bを有し、それによって、上述した核反応による適切な反応スキームを誘発する。前駆体21および/または22および/または23の分布、例えば、核標的1の縁部における前駆体21および/または22および/または23のより高い濃度を、その意図された使用に従って選択することも可能である。2つのタイプの前駆体21および/または22および/または23を使用すること、または同時配置、例えば図1d~図1fによる配置を使用することも可能である。
核標的1は実質的に平面形状であってよく、開口11と、開口11の背後に位置する材料のバルクに設けられた空洞12とを備える。空洞12は、任意の形状をとることができる。図1a~図1dは、核標的1の概略的な断面を示しており、空洞12の断面の一部は、実質的に円の形状に対応している。別の実施形態では、例えば、図8によれば、空洞12の断面形状は、テーパ状の開口11を有する楕円、方形、きのこ形または多角形の断面に対応することができる。ただし、核標的1は、入射核粒子3が核標的1の空洞12に進入するための開口11を常に備えている。
図2aに概略的に示す好ましい実施形態では、空洞12は、2つの部分から形成することができる。第1の部分121は、入射核粒子3が通過する空洞12のより狭い部分を表す。第1の部分121よりも容積が大きい空洞12の第2の部分122において、入射核粒子3が堆積させられ、同位体4の核上で弾性散乱するか、または特定の前駆体21および/または22および/または23上で核反応を誘発する。核標的1の空洞12の狭い部分121の利点は、空洞12の領域の外側の核標的1から発する後方散乱粒子31を最小化することである。部分121および122を有する空洞12の別の利点は、入射核粒子3のビーム3を核標的1に対して垂直に集束させる必要がないことを特徴とする。入射核粒子3のビームは、例えば図2bに従って、特定の角度で空洞12内に堆積させることができる。空洞12内での入射核粒子3の弾性散乱は、前駆体21および/または22および/または23上で十分な数の核反応を誘発するのに十分な量の捕捉された入射核粒子3を確保する。
核標的1の開口11は、一般的に使用される粒子加速器で加速することができる陽子、重陽子、軽核などの入射核粒子3の進入に役立つ。別の実施形態では、レーザ制御加速器が使用されてもよい。別の実施形態では、AmBe、RaBeまたはPuBeなどの静的なエミッタからの入射核粒子3の平行ビームを使用することもできる。入射核粒子3として使用される中性子の場合、破砕供給源または核分裂反応炉から到来する中性子の平行ビームを使用することも可能である。入射核粒子3は、核標的1の開口11を通過し、そのキャビティ12内に堆積させられる。理想的には、空洞12内で正確に2つの可能な相互作用が生じる。第1の相互作用は、入射核粒子3と前駆体21および/または22および/または23との誘発核反応からなり、入射核粒子3および前駆体21および/または22および/または23は、産業用途に応じて適切に選択される。所望の相互作用のうちのもう一方の事例では、入射核粒子3が同位体4上おいて弾性散乱させられ、入射核粒子3の運動エネルギーが散逸させられ、その後、入射核粒子3が、可能な相互作用チャネルから選択された所望の核反応と相互作用し、核反応が前駆体21および/または22および/または23上で起こる。
核標的1の容積、核標的1の壁の厚さ、空洞12のサイズおよび形状、前駆体21および/または22および/または23の分布、ならびに核標的1の他の一般に必要とされるパラメータは、所望の核反応および関連する産業用途に従って適切に選択される。一般に使用されるコンピュータプログラムを使用して、上記のパラメータを決定することができる。
入射核粒子3と前駆体21および/または22および/または23の核との反応の最終生成物は、例えば、放射線治療において使用される放射性同位体、医療用途における画像化および/または材料の診断のために使用される放射性同位体であり得る。別の実施形態において、最終生成物は、短い半減期および/または中程度の半減期を有する安定同位体4であり得る。別の実施形態では、最終生成物は、発熱核反応で作られた安定同位体4であってもよく、これは次に熱変換器91で熱9に変換することができる。
図3aおよび図3bによる実施形態では、核標的1は、層50の裏面51がレーザビームに曝された場合に入射核粒子3を放出する層50を備えるレーザ標的5をさらに備えることができる。したがって、加速させられた入射核粒子3のビームが層50から放出され、これを使用して、本発明による核標的1の空洞12内で核反応を誘発することができる。図3aに示す実施形態では、層50を備えたレーザ標的5が、核標的1の開口11の前に不動に配置されている。レーザパルス52が衝突した後、入射核粒子3は、核標的1の空洞12内に直接放出され、そこで核反応を誘発するか、または弾性散乱させられる。入射核粒子3の放出は、TNSAメカニズム(M. Roth, M. Schollmeier. Ion Acceleration-Target Normal Sheath Acceleration. Vol. 1 (2016): Proceedings of the 2014 CAS-CERN Accelerator School: Plasma Wake Acceleration, DOI: https://doi.org/10.5170/CERN-2016-001.231)を使用して提供することができる。図3bに示す別の実施形態では、レーザ標的5は、開口11の前に挿入された核標的1の空洞12に配置されて、入射核粒子3を核標的1の空洞12内に加速させることができる。レーザ標的5と核標的1の開口11との間への挿入の利点は、レーザパルス52の影響下でレーザ標的5から放出された不純物を吸い出す真空ポンプ6を配置し、レーザ航跡場加速を使用する可能性を提供する。好ましい実施形態はまた、核標的1の材料が導電性である場合に、層50とのレーザ標的5のオフセットを提示し、それにより、レーザ放射の電磁パルスと核標的1との間の遮蔽を提供する。入射核粒子3が同位体4の混合物を表す場合、挿入物により、入射核粒子3が前駆体21および/または22および/または23に衝突し、それと相互作用する時間順序、または前駆体21および/または22および/または23との入射核粒子3の前の波の相互作用の生成物と相互作用する時間順序を構成することが可能になる。空洞12内への入射核粒子3の入射の時間順序を有するそのような例示的な実施形態は、Torrisi, Lorenzo & Cavallaro, Stefano&Cutroneo, M. & Krasa, Josef & Klir, Daniel. (2014). D-D nuclear fusion induced by laser-generated plasma at 1016 W cm-2intensity. Physica Scripta. 2014. 014026.10.1088/0031-8949/2014/T161/014026から得ることができる。入射する入射核粒子3の順序および前駆体21および/または22および/または23との相互反応は、D. Margarone, et.al. (2020). Generation of a-Particle Beams With a Multi-kJ, Peta-Watt Class Laser System. Frontiers in Physics, September 2020, Vol B, Article 343によって報告された「キャッチャーピッチャー(catcher-pitcher)」などのより複雑なレーザ標的5の構成によって提供される。
レーザ標的5を備えた好ましい実施形態は、陽子、軽核、重核(例えば、Au)または中性子などのハドロン粒子の高エネルギービームだけでなく、複雑なビーム輸送を必要としない電子ビームも提供することができる。図3bに示される好ましい実施形態は、とりわけ、従来の加速器に対してよりコンパクトでより廉価な選択肢として一般に考えられるレーザ制御加速器の使用を可能にする。
図3cは、核標的1およびレーザ標的5を備える別の実施形態をさらに概略的に示している。レーザ標的5と核標的1との間の領域は、周辺環境との流体の交換を防止するために閉鎖されている。次いで、閉鎖された領域を、前駆体23を含む液体または気体で充填することができる。
別の好ましい実施形態では、レーザ標的5の材料、その構造および厚さは、TNSAメカニズムを使用してレーザパルス(パルス断面)の適切に選択された焦点が、粒子の強度およびエネルギースペクトルの両方において、入射核粒子の最適なスペクトルの生成をもたらすように選択することができる。実施形態の特定の例では、核標的1の同位体組成は、正確に2つの同位体からなるように選択される。第1の同位体は、前駆体21および/または22および/または23であり、核標的1のエンベロープおよび/または空洞12内に位置決めされる。第2の同位体は、入射核粒子3が弾性散乱させられる核である。この実施形態は、入射核粒子3の衝撃の直後に、前駆体21および/または22および/または23との相互作用のみが許容されるか、または前駆体21および/または22および/または23の核と相互作用するまで、入射核粒子3が同位体4上において弾性散乱させられるという利点を提供する。次の段階では、入射核粒子3との進行中の核反応の生成物もプロセスに入ることができる。これは、例えば、Torrisi, Lorenzo & Cavallaro, Stefano & Cutroneo, M. & Krasa, Josef & Klir, Daniel. (2014). D-D nuclear fusion induced by laser-generated plasma at 1016 W cm-2intensity. Physica Scripta. 2014. 014026. 10.1088/0031-8949/2014/T161/014026によって報告されているように、特定の遅延を伴って空洞12に到達する、より小さい質量数を有するイオンであってもよい。最終的に、核反応の収率が増大する。
図4に示す例では、核標的1の空洞12の内側123に層32が設けられている。層32は、入射核粒子3と相互作用した後に二次入射核粒子320を放出することができる原子核を含む。図4は、レーザ標的5を備えた特定の実施形態を示している。しかしながら、層32の技術的機能は、レーザ標的5の技術的機能から完全に分離可能であり、したがって、例えば図1a~図1fおよび/または図2a、図2bによる任意の実施形態において、更なる技術的な困難を伴わずに実装することができるか、または有利な技術的効果を上記の例のいずれかと組み合わせることができることは、当業者には明らかである。より具体的には、例えば、図4に示す実施形態による層32の技術的機能は、図2aまたは図3bによる実施形態において使用および実装することができ、すなわち、後方散乱粒子31が層32に衝突するように第1の部分121および第2の部分122の核標的1の空洞12を構成すること、または層32を有する核標的1にレーザ標的5を設けることが可能である。技術的機能は、提供される利点を含めて、完全に分離可能なままである。次いで、層32は、一次入射核粒子3との相互作用の結果として、追加の二次入射核粒子320を放出することができる。この好ましい実施形態は、連鎖反応、すなわち、一次入射核粒子3のビームによって最初に堆積させられたよりも多くの入射核粒子3を空洞12内に放出する可能性を提供する。同様に、この利点は、空洞12内の前駆体23の適切な組み合わせによって達成することができる。例えば、レーザ標的5が高密度ポリエチレン(HDPE)で製作されている場合、入射核粒子3の間に陽子および炭素イオン12Cが存在することになる。水素もまた、例えば11Bと共に前駆体21および/または22および/または23に含まれる場合、その核-陽子は、入射核との二次反応によって150keV(約240.3×10-16kJ)以上のエネルギーまで徐々に加速させられ、それによって、更なる反応、例えば11B(p,2α)Heを可能にする。前駆体23中の水素核は、前のp11B反応で形成されたα粒子によっても加速させられる。
図5は、複数の開口11および空洞12を備える本発明による複数の核標的1を有するバンドを示している。この実施形態は、核標的1を方向7に移動させる際の利点を表している。前駆体21および/または22および/または23の特定数の核が第1の空洞12の容積内で消費された場合、核標的1は、入射核粒子3のビームが消費されていない前駆体21および/または22および/または23と共に次の空洞12内に向けられるような方向7に移動させられ、それによって、核反応の誘発の継続を可能にする。この例は、例えば、核標的1の周囲に配置された熱交換器91による発熱核反応の場合に使用することができる。この実施形態の別の利点は、核標的1が、1つの入射核粒子3の供給源によって照射されるエンドレスバンドを形成することができ、核標的1が必要に応じて方向7に移動することを特徴とする。
図6aおよび図6bは、開口11に適用された蛍光物質8を備えた核標的1の一実施形態を示している。より具体的には、開口11の外側110に蛍光物質8が設けられている。GdGaAl12:CeMgなどの一般的に使用される蛍光物質8を使用することができる。図6は、レーザパルス52がレーザ標的5上に集束させられた状態で、レーザ制御加速器によってレーザ標的5から入射核粒子3が生成される状況を示している。入射核粒子3は、前駆体21および/または22および/または23の核と相互作用しながら、核標的1の空洞12内に放出される。一実施形態では、入射核粒子3と前駆体21および/または22および/または23の核との間の相互作用は発熱核反応であり得る。過度に多くのガス9が相互作用の二次生成物として核標的1の空洞12内に放出される状況が生じることもあり、または空洞12の形状が完全には最適でないため、このような状況がパルス52の方向と逆向きの粒子の大きな逆流を引き起こす。その結果、空洞12の内部の一部が剥離して、方向81で外向きに放出されることがある。方向81への放出は、必ずしも原子粒子および/または亜原子粒子、あるいは、後方散乱させられた入射核粒子31を表すものではなく、肉眼で見える小さな粒子である場合がある。上記のシナリオの場合、蛍光物質8は、核標的1の一部が剥離して空洞12の領域外に向かったかどうかを検出することができる安全機能を提供する。核分裂生成物のような危険な同位体4を取り扱うときに、この有利な実施形態を使用することも可能である。図6aの実施形態は蛍光物質8を示しており、蛍光物質8は、空洞12内の前駆体23と混合されてもよい。同様に、図6bは、入射核粒子3の強度およびエネルギースペクトルを最適化するのに役立ち得る蛍光物質8の適用を示している。これは、レーザビームを意図的に焦点から外す。レーザが位置合わせ不良を伴っている場合、パルストラック52が、開口11と最適に重なり合わない可能性がある。照射後の蛍光物質8のその後の分布を使用して、使用目的に従って空洞12の内部形状を最適化することができ、例えば図8に従って空洞12の形状を最適化することができる。図8eは、核標的1の空洞12の形状の好ましい実施形態を示し、空洞12の形状は、後方散乱粒子が空洞12内にさらに反射されるように最適化されている。図8eによる核標的1は、核標的1の空洞12の本質的に任意の形状を製作する際に利点を提供する幾つかのセグメント13から構成される。核標的1の個々のセグメント13は、空洞12の領域外への入射核粒子3の散乱を効果的に防止するように組み立てられている。したがって、空洞の形状は、起こり得る核反応の収率損失に対して最適化されている。
上記の実施形態は、本発明の使用に従って選択される好ましい核反応と組み合わせることができる。一実施形態では、例えば、Torris, L. and Cutroneo, M., “Triple nuclearReactions (d, n) in laser-generated plasma from deuterated targets”, Physics of Plasmas, vol.24, no. 6. 2017. doi: 10.1063/1.4984997に従って、例えば、水素核が重水素核によって置換されたポリマー(CD-ポリエチレンの層50からなるレーザ標的5をさらに備えた核標的1を使用することができる。核標的1は、タングステンで製作することができ、LiDおよび/またはLiDまたはNatLiDの前駆体21または22および23で充填される。加速させられた重陽子、炭素核および陽子混合物のビームは、レーザ標的5から核標的1の空洞12に向かって放出される入射核粒子3のビームを形成する。入射核粒子3は、核標的1の空洞12に含まれる前駆体21および/または22および/または23の核と衝突する。これは、核標的1の空洞12の内側でそれぞれの核反応を誘発し、D-DおよびLi-D(Li(d,n)Be)反応の場合、中性子を生成する。前駆体21および/または22および/または23の核と衝突しない入射核粒子3は、前駆体21および/または22および/または23上でそれぞれの核反応が生じるまで、同位体4においてまたは前駆体21および/または22および/または23との入射核粒子3の生じた反応の生成物の核において弾性散乱させられる。
別の例では、レーザ標的5は、HDPEの層50からなっていてもよい。この例によれば、加速させられた入射核粒子3である陽子がレーザ標的5から生成され、例えば、粉末状のアモルファス10Bおよび/または11BまたはNatBの形態の前駆体21および/または22および/または23との核反応が誘発される。この例では、反応11B(p,n)11Cと、進行中の11B(p,α)Beおよび10B(p,α)Beの並行反応とが可能である。次いで、得られた放射性同位体を化学的に分離することができ、得られた生成物の1つ、すなわち、11Cは、20分の半減期を有する純粋な陽電子エミッタであり、医療診断または材料中の欠陥の診断に使用することができる。別の実施形態では、レーザ標的5は、重陽子を放出することができるポリマー膜(CDの層50とすることができ、185Re、187Re、またはNatReの天然混合物を核標的1内の前駆体21および/または22および/または23として使用することができる。天然レニウムは、37.4:62.6の比の185Reおよび187Reの2つの同位体からなる。この例によれば、入射核粒子3である重陽子はレーザ標的5から生成され、重陽子が核標的1の空洞12内の前駆体21および/または22および/または23に含まれる場合、H(d,n)HeまたはH(d,n+p)Hの核反応は、中性子の生成をもたらし、その後、185Re(n,γ)186Re、187Re(n,γ)188Reの反応は、99mTcのような医学で使用される、90時間および17時間の半減期を有する186Reおよび188Re放射性核種の生成をもたらす。
別の例では、反応He(d,p)He、Li(d,α)He、Li(p,α)He、10B(p,α)Be、11B(p,2α)He、15N(p,α)12CまたはLi(p,He)Heを使用することが可能であり、その後、発熱核反応を誘発する目的で、二次反応He(Li,2α)HおよびHe(He,2p)Heが続く。他の可能な発熱核反応としては、H(d,n)He、H(n,γ)H、Li(n,He)He、10B(n,α)Li、Be(n,p)Li、13C(n,γ)14C、14N(n,p)14C、17O(n,α)14C、21Ne(n,α)18O、22Na(n,p)22Neまたは37Ar(n,α)34Sが挙げられる。放出されたエネルギーは、熱9に変換することができる。図6および図7は、熱9が核標的1内で生成される例を概略的に示している。図7は、シンクロトロン301から生成された入射核粒子3を概略的に示している。上記の好ましい実施形態を考慮すると、一般的に使用される入射核粒子加速器301を入射核粒子3の発生器として使用することができる。入射核粒子3は、前駆体21および/または22および/または23の核との衝突時に核標的1内で発熱核反応を誘発し、熱9が核標的1の空洞12内に発生する。次いで、熱9は、核標的1の外側の熱交換器91によって伝導される。熱交換器91は、その後、電気エネルギーを発生させるための蒸気発生器に接続することができる。核標的1は、それぞれの核安全規則に従って、格納容器92内に交換器91と共に配置することができる。
実施形態の以下の例において、本発明は、核反応を誘発するための方法を開示する。第1のステップにおいて、入射核粒子3のビームが提供される。入射核粒子3は、好ましい実施形態では、所望の反応に関して最適化されたスペクトルおよび強度を有する。これらの入射核粒子3は、前駆体21および/または22および/または23の核を含む核標的1の空洞12に堆積させられる。入射核粒子3は、核反応を誘発するか、または核標的1が製作される材料の同位体4において弾性散乱させられる。本発明の方法の特定のステップにおいて、誘発された反応が燃焼された後、放射性同位体生成方法は終了するか、または反復されてもよく、反復は、核標的1の同じ空洞12内で行われてもよいし、核標的1はさらに移動させられてもよく、入射核粒子3は、以前に消費されていない前駆体21および/または22および/または23を含む新しい空洞12内に集束させられる。
前駆体21および/または22および/または23上で起こった核反応の回数を検出する1つの方法は、核標的1から発する電離放射線を測定することである。一実施形態では、核反応10B(p,α)Beを使用することができ、それによって、Beの脱励起からガンマ放射線が検出される。次いで、ガンマ放射線のモニタリングは、誘発された核反応の数の指標として役立つことができる。
加速させられた入射核粒子3は、核標的1の空洞12内の他の材料との核融合または核分裂を誘発することができる陽イオンであってもよい。
特定の例では、照射された核標的1の材料を組み合わせることによって、好ましくはレーザ標的5によって加速させられた入射核粒子3を生成することによって、上述したもの以外の多くの反応を誘発することが可能である。
別の組み合わせは、高エネルギーを有する高エネルギー入射核粒子3としての陽子と、前駆体21および/または22および/または23の16Oの核との衝突を含む。衝突は、16O(p,α)13Nの核反応を誘発することができ、13Nは、アルファ崩壊によってさらに崩壊することができる短い半減期の放射性同位体である。
別の実施形態では、加速させられた入射核粒子3としての陽子は、前駆体21および/または22および/または23の核18Oを含む核標的1と衝突し、それによって、核融合18O(p,n)18Fを誘発し、18Fは、109分の半減期を伴う放射性同位体である。
別の例では、加速させられた入射核粒子3としての陽子は、10Bを含む核標的1と衝突し、10B(p,α)Beの核反応を誘発し、Beは、53日の半減期を有する放射性同位体である。
別の例では、加速させられた入射核粒子3としての陽子は、15Nを含む核標的1と衝突し、15N(p,n)15Oの核反応を誘発し、15Oは、短い半減期を伴う放射性同位体である。
他の入射核粒子3を使用するかまたは別のレーザ標的5を使用することによって、陽イオン入射核粒子3を生成することが可能である。特定の実施形態では、それは、12C(d,n)13Nの核反応を誘発し得る、前駆体21および/または22および/または23の12Cの核を含む核標的1の空洞12内に向けられる高エネルギー重陽子であってもよく、13Nは、短い半減期を有する放射性同位体である。
別の例では、加速させられた入射核粒子3としての重陽子と、前駆体21および/または22および/または23の14Nの核との衝突は、14N(d,n)15Oの核反応を誘発することができ、15Oは、短い半減期を有する放射性同位体である。
別の例では、加速させられた入射核粒子3としての重陽子と、前駆体21および/または22および/または23の20Neの核との衝突は、20Ne(d,α)18Fの核反応を誘発することができ、18Fは、短い半減期を有する放射性同位体である。
他の例では、中性子を入射核粒子3として使用することができ、中性子は、2段レーザ標的5によって加速させることができ、第1のレーザ標的で生成された陽子は、例えばLiFで製作された第2のレーザ標的に当たる。さらに、重陽子の一部として、前駆体21および/または22および/または23との反応においてストリッピング反応が使用され、中性子は、例えばH(d,n)He、H(d,n+p)H反応、特にH(d,n)Heによって、空洞12内で直接生成することができる。
別の実施形態では、中性子はまた、H(d,n)He、H(d,n+p)H反応、特にH(d,n)Heによるスキームによる核分裂のための入射核粒子3として使用することができる。
別の例では、核標的1は、燃焼した核燃料の核で濃度増加させることができるかまたは燃焼した核燃料の材料から作製することができ、入射核粒子3(重陽子)で衝撃が与えられるトリチウム前駆体23は、空洞12内に配置され、233U(n,核分裂)、235U(n,核分裂)、239Pu(n,核分裂)反応で重核の核を核分裂させる中性子パルスを形成する。
図9aは、レーザ標的5にレーザパルス52を照射するレーザ制御式のレーザビーム放出加速器を概略的に示している。レーザ標的5は、レーザパルス52に曝される反転層51からなり、レーザ標的5には、TNSAメカニズムによって核標的1の空洞12に向かって加速させられた入射核粒子3を生成する層50が設けられている。加速させられた入射核粒子3は、開口11を通って空洞12に進入し、空洞12のより狭い部分121を通って空洞12の広い部分122に進入する。空洞12において、入射核粒子3は、前駆体23の核と衝突するかまたは同位体4において弾性散乱する。空洞12のより狭い部分121は、後方散乱させられた入射核粒子31が空洞12から進出することを防止する。図9aによる例では、核標的1は、レーザ加速器の一部であるレーザ標的5から分離されている。
図9bに概略的に示される実施形態の別の例では、核標的1にレーザ標的5を予め装備すること、すなわち、レーザパルス52が核標的1の空洞12に衝突した後にレーザ標的5から入射核粒子3が放出されるように、核標的1に強く固定することが可能である。図9bによる例では、デバイスは、開口11の外側110に堆積させられた蛍光物質8を含む核標的1をさらに備える。したがって、入射核粒子を放出する層50は、加速器の一部である必要はなく、1つの生成物として核標的1と共に供給することができる。予め構成されたレーザ標的5は、高出力パルスレーザによって引き起こされる電磁パルスを少なくとも部分的に遮蔽するという利点を提供する。この配置は液体前駆体23の使用も可能にする。
実験例
実験装置は、本発明による核標的の挙動に特化したものであった。実験的証明に対応する概略図を図10aおよび図10bに示している。
実験装置は、図10aに示すように、タングステン製の6つの核標的のマトリックスを含む。各核標的は、図10aに示すように、直径1mm、深さ0.8mmの円筒形の空洞を含む。核標的の総厚さは1.6mmであった。空洞を厚さ23μmのMylarフォイルで覆った。各空洞は前駆体を含み、UV光の下でルミネセンスを生成するクマリンで充填された。空洞のマトリックスを有する核標的の概略図を図10bに示している。以下の表は、図10bに概略的に示されるような空洞の番号付けと、核標的のそれぞれの空洞に対して実施されるレーザショットとを表している。中程度のレーザコントラスト10-9を有するレーザパルス(30fs)により、非相対論的強度(約1017W/cm)が得られた。使用したレーザパルスエネルギーは、表に示すように、6ジュールまたは10ジュールであった。
Figure 2024518717000002
実験では、レーザショットは、Mylarフォイルによって覆われた空洞に方向付けられた。発明者の観察によれば、レーザショットは、レーザパルスのエネルギーに関係なく、核標的のタングステン表面のいかなる効果も生じさせない。標的#2では、レーザショットが空洞を外れてタングステン表面に当たったことが特に明らかであった。クマリン充填物は、レーザショットによって空洞から放出されず、したがって、その中の核反応のモニタリングのために効率的に使用することができる。低い原子番号Zを有する粉末状の標的材料は、入射核および二次粒子の両方の再散乱のための十分に長い平均自由行程を可能にし、これは、標的の特定の容積内でのビームエネルギーの散逸をもたらす。これとは異なり、大きなクーロン障壁を有する標的の高Zタングステン本体は、所与のビームパラメータで標的本体の明らかな変化なしにビーム粒子を反射する。発明者は、さらに、ショットのために意図された各空洞についての実験後分析を提供する。代表的な例を図11に示している。図12は、図11に示す線に従ったそれぞれの標的の深さ分析を示している。
本発明は、核反応を誘発するための普遍的な方法をある程度表すため、幾つかの産業に応用することができる。特定の産業用途において、本発明は、放射性同位体、特に放射性医薬品を製造するために使用することができる。別の産業用途では、本発明は、有害核廃棄物が安定同位体または少なくとも短い半減期を有する同位体に変換されるように、燃焼核燃料の変換のために使用することができる。最後ではないが第3の産業用途では、本発明を使用して、制御された核反応から熱を生成することができる。
1 核標的
11 開口
110 開口の外側
12 空洞
121 より狭い断面を有する空洞の第1の部分
122 拡大された断面を有する空洞の第2の部分
123 空洞の内側
13 核標的セグメント
21 空洞を取り囲む核標的の材料に注入された前駆体
22 空洞を形成する前駆体
23 空洞内の前駆体
3 入射核粒子
31 後方散乱粒子
32 二次入射核粒子を提供する層
320 二次入射核粒子
301 シンクロトン
4 同位体
5 レーザ標的
50 入射核粒子を放出する層
51 レーザビームに曝される層5の裏面
52 レーザパルス
6 真空ポンプ
7 方向のシフト
8 蛍光物質
81 放出(巨視的)粒子方向
9 熱
91 熱交換器
92 格納容器

Claims (20)

  1. バルクを形成する核標的(1)であって、入射核粒子(3)との相互作用時に核反応を誘発することができる少なくとも1つの前駆体(21および/または22および/または23)を含む、核標的(1)において、
    前記核標的(1)は、
    - 入射核粒子(3)のビームの通過のための少なくとも1つの開口(11)と、
    - 前記開口(11)の背後に位置する前記核標的(1)の前記バルクに設けられた空洞(12)と
    を含み、
    - 前記空洞(12)は、前記前駆体(21および/または22および/または23)を含み、かつ/または前記前駆体(21および/または22および/または23)によって形成され、かつ/または前記前駆体(21および/または22および/または23)によって取り囲まれ、
    - 前記核標的(1)は、前記入射核粒子(3)が弾性散乱させられる少なくとも1つの同位体(4)を含む
    ことを特徴とする、核標的(1)。
  2. 前記入射核粒子(3)が弾性散乱させられる前記同位体(4)は、
    - 前記前駆体(21および/または22および/または23)の核とは異なる核である同位体(4)、または
    - 前記前駆体(21および/または22および/または23)の核と同じ核である同位体(4)
    であり、衝突する前記入射核粒子(3)は、前記核反応の誘発のための閾値エネルギーを上回る運動エネルギーを有することを特徴とする、請求項1記載の核標的(1)。
  3. 前記核標的(1)の少なくとも一部は、前記空洞(12)を取り囲む前記前駆体(22)によって形成され、かつ/または前記空洞(12)内に前記前駆体(23)を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の核標的(1)。
  4. 前記核標的(1)は、前記核標的(1)内の異なる位置にある少なくとも2つの同じ前駆体(21および/または22および/または23)または異なる前駆体(21および/または22および/または23)を含むことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  5. 前記核標的(1)は2つの同位体からなり、第1の前記同位体は前記前駆体(21および/または22および/または23)であり、第2の前記同位体は、前記入射核粒子(3)が弾性散乱させられる前記同位体(4)であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  6. 前記核標的(1)は、レーザ放射との相互作用後に入射核粒子(3)を放出することができるレーザ標的(5)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  7. 前記空洞(12)の内側(123)には、材料の層(32)が設けられ、かつ/または前記空洞(12)は、入射核粒子(3)の相互作用または前記空洞(12)内での相互作用によって生成された別の粒子の相互作用の場合に二次入射核粒子(320)を放出する前記材料を含むことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  8. 前記核標的(1)には、複数の開口(11)と、対応する数の空洞(12)とが設けられることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  9. 前記核標的(1)は、入射核粒子(3)もしくは前駆体(21および/または22)の前記核との非弾性散乱の閾値を有する核から選択される同位体(4)を含み、または前駆体(21および/または22および/または23)との入射核の反応の生成物の前記核は、相互作用する前記核のエネルギーよりも高いことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  10. 前記開口(11)および/または前記空洞(12)の一部には、蛍光物質(8)および/またはシンチレータが設けられることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  11. 前記核標的(1)は、材料の単一のブロックを形成するように構成された複数のセグメント(13)からなり、前記空洞(12)の形状は、前記空洞(12)の領域の外側への前記入射核粒子(3)の散乱を抑制するように構成されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の核標的(1)。
  12. 核反応を誘発するための方法であって、
    - 請求項1から11までのいずれか1項記載の核標的(1)に衝突する入射核粒子(3)のビームを提供するステップ
    を含む、方法において、
    - 前記入射核粒子(3)のビームは、前記核標的(1)の前記空洞(12)内に集束させられ、
    - 前記入射核粒子(3)は、前記入射核粒子(3)が前記前駆体(21および/または22および/または23)と相互作用するまで、前記核標的(1)の前記空洞(12)内で少なくとも1つの同位体(4)の前記核において弾性散乱させられる
    ことを特徴とする、核反応を誘発するための方法。
  13. 前記入射核粒子(3)はレーザ駆動加速器によって生成されることを特徴とする、請求項12記載の核反応を誘発するための方法。
  14. 放射性同位体を生成するための方法において、前記方法は、請求項12または13記載の核反応を誘発するための方法を含み、前記入射核粒子(3)は、p、d、nの群から選択され、前記前駆体(21および/または22および/または23)は、H、H、10Bおよび/または11BまたはNatB、99Mo、186W、185Re、187ReまたはNatReの天然混合物の群から選択され、入射核粒子(3)および前駆体(21および/または22および/または23)の組み合わせは、好ましくは、中性子生成のための11B(p,n)11C、98Mo(p,n)99mTc、186W(p,n)186Re、またはH(d,n)HeおよびH(d,n+p)Hの核反応、続いて、98Mo(n,γ)99mTc、185Re(n,γ)186Re、187Re(n,γ)188Re反応を誘発するように選択されることを特徴とする、放射性同位体を生成するための方法。
  15. 核廃棄物変換のための方法において、前記方法は、請求項12または13記載の放射性同位体を生成するための方法を含み、前記入射核粒子(3)は、p、d、nからなる群から選択され、前記前駆体(21および/または22および/または23)は、核廃棄物製品から選択され、入射核粒子(3)および前駆体(21および/または22および/または23)の組み合わせは、好ましくは、以下の核233U(p,核分裂)、235U(p,核分裂)、239Pu(p,核分裂)、および特に233U(n,核分裂)、235U(n,核分裂)、239Pu(n,核分裂)、または60Co(n,γ)61Coとなるように選択され、中性子核分裂中、それらの生成はまた、前記前駆体(21および/または22および/または23)との相互作用時、特にH(d,n)Heおよび/またはH(d,n+p)H、またはH(d,p)H反応およびその後のH(t,n)He反応時に生じるか、またはHが前駆体(21および/または22および/または23)として使用される場合には反応H(d,n)Heにおいて直接生じることを特徴とする、核廃棄物変換のための方法。
  16. 発熱核反応を誘発するための方法において、前記方法は、請求項12または13記載の核反応を誘発するための方法を含み、前記核反応は、He(d,p)He、Li(d,α)He、Li(p,α)He、10B(p,α)Be、11B(p,2α)He、15N(p,α)12C、Li(p,He)Heの群から選択され、その後、二次反応Li(He,2α)HおよびHe(He,2p)He、H(d,n)He、H(t,n)He、H(n,γ)H、Li(n,He)He、10B(n,α)Li、Be(n,p)Li、13C(n,γ)14C、14N(n,p)14C、17O(n,α)14C、21Ne(n,α)18O、22Na(n,p)22Neまたは37Ar(n,α)34Sが続くことを特徴とする、発熱核反応を誘発するための方法。
  17. 発熱核反応から熱を回収するための方法において、前記方法は、請求項15または16記載の方法を含み、前記熱(9)は、熱交換器(91)に伝導されることを特徴とする、発熱核反応から熱を回収するための方法。
  18. レーザ標的(5)から放出された前記入射核粒子(3)は、前記入射核粒子(3)の重量および/または質量電荷比によって前記核標的(1)の前記空洞(12)に順次衝突することを特徴とする、請求項12から17までのいずれか1項記載の方法。
  19. 放射性同位体の生成に適したデバイスであって、入射核粒子(3)が核標的(1)の空洞(12)に向けられるように調整可能な前記入射核粒子(3)の供給源を備える、デバイスにおいて、前記核標的(1)は、請求項1から11までのいずれか1項記載の核標的(1)であることを特徴とする、放射性同位体の生成に適したデバイス。
  20. 前記デバイスは、レーザパルス(52)が衝突した後に入射核粒子(3)を放出することができるレーザ標的(5)を備え、前記レーザ標的(5)は、放出された前記入射核粒子(3)が前記核標的(1)の前記空洞(12)内に向けられるように、前記核標的(1)の前記開口(11)の前方に配置されることを特徴とする、請求項19記載の放射性同位体の生成に適したデバイス。
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