JP2024518474A - コヒーレントに合成された超音波画像生成、並びに関連するシステム、方法、及び装置 - Google Patents

コヒーレントに合成された超音波画像生成、並びに関連するシステム、方法、及び装置 Download PDF

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Abstract

超音波撮像システムは、超音波エネルギーを送信し、関連するエコーを受信するように構成された音響素子を含む。システムはさらに、音響素子と通信するプロセッサ回路を含む。プロセッサ回路は、エコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信するように構成される。サブフレームのセットは、第1及び第2のサブフレームを含む。プロセッサ回路は、共に位相情報を含む、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するように構成される。プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とのコヒーレント結合に基づいて画像を生成して、生成された画像を、プロセッサ回路と通信するディスプレイに出力するように構成される。

Description

本明細書に記述された主題は、医用撮像のためのシステムに関する。詳細には、本開示は、超音波画像に関連付けられたサブフレームのセットのコヒーレント結合に基づく超音波画像の生成に関係付けられた態様を記述する。
超音波撮像システムは、超音波エネルギーを送信し、送信されたエネルギーと関連したエコーを受信するように動作可能なトランスデューサアレイを収容するプローブを含む。いくつかの場合では、超音波撮像システムのコンソール装置(例えば、ホストシステム)が超音波画像を生成するために、プローブでのそのような超音波エネルギーの送受信を制御する。例えば、コンソール装置は、超音波エネルギーを送信するため、及び関連するエコーを受信するためにトランスデューサアレイ内の音響素子のセットに対処(例えば制御)する。特に、コンソール装置は、データチャネルのセットを介してプローブとインターフェースし、データチャネルを使用して音響素子のセットの動作を制御する。いくつかの場合では、超音波エネルギーの送信及び/又は受信に関連付けられたアクティブ開口は、画像データの生成のためにコンソール装置(例えば、トランスデューサアレイで利用される)によって対処される音響素子の個数及び位置によって規定される。超音波エネルギーを送信するために使用される音響素子の個数が増大するにつれ、その結果、アクティブ開口の大きさも増大し、得られる超音波画像の解像度も増大する。しかしながら、いくつかの場合では、超音波システムにおけるデータチャネルの数は固定されているので、対処可能な音響素子の個数、したがってアクティブ開口の大きさは制限される。追加的に、又は代替的に、追加のデータチャネルに適応させるための超音波システムに対する修正は、時間、及び/又はリソースなどの点で費用が高くつく。したがって、プローブ内の音響素子の個数が、コンソール装置によって対処可能な素子の個数を超えるとき、プローブ内の音響素子の全数のうちのサブセットを使用して超音波画像を生成することになる。
開示されるのは、画像に関連付けられたサブフレームのセットの少なくとも一部分のコヒーレント結合に基づく超音波画像の生成に関するシステム、方法、及び装置である。例えば、超音波撮像システムは、いくつかの音響素子を有するトランスデューサアレイを含む。超音波撮像システムは、異なる音響素子のサブセット(例えば、副開口)及び/又は異なるビーム操舵角を使用して対象物(例えば、解剖学的対象物)の超音波撮像データを取得するように構成される。取得された超音波撮像データは、結合されると、対象物の画像を作り出すサブフレームのセットに対応する。特に、超音波システムは、音響素子のサブセットに対処し、及び/又はビーム操舵角を選択し、次いで副開口の大きさを超える効果的な開口を再構築するように構成される。すなわち、例えば、超音波システムは、サブフレームのセットが、効果的な開口によって生成された(例えば、取得された)画像に対応する画像を作り出すように結合されるように、音響素子のサブセットに対処し、及び/又はビーム操舵角を選択するように構成される。その上、超音波撮像システムは、(例えば、サブフレームのセットに対応するデータが位相情報を含むと共に)サブフレームのセットの少なくとも一部分をコヒーレントに結合する(例えば、合計する)ように構成され、これにより、代替的な技法によって生成される画像と比較して画像の解像度及び/又は浸透度を改善する。いくつかの場合では、超音波撮像システムは、インコヒーレント及びコヒーレントなデータ結合に基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを合計するように構成される。例えば、超音波撮像システムは、インコヒーレント及びコヒーレントな結合特徴の混合を有する超音波画像を生成するようにインコヒーレントに結合されたサブフレーム及びコヒーレントに結合されたサブフレームを重み付け(例えば、マスク)する。特に、サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレント結合は、超音波画像におけるスペックルを低減し、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合は、超音波画像の深さ及び浸透度を改善し、インコヒーレントに結合されたデータ及びコヒーレントに結合されたデータの結合は、低減されたスペックルと改善された解像度及び浸透度との両方を有する超音波画像を作り出す。
例示的な態様において、超音波撮像システムは、超音波エネルギーを送信し、超音波エネルギーと関連したエコーを受信するように構成された音響素子のアレイと、音響素子のアレイと通信するプロセッサ回路とを含む。プロセッサ回路は、受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信するように構成される。サブフレームのセットは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを含む。プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するように構成される。第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータ及び第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータは、位相情報を含む。プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とのコヒーレント結合に基づいて画像を生成することと、プロセッサ回路と通信するディスプレイに、生成された画像を出力することとを行うように構成される。
いくつかの態様において、超音波エネルギーは、第1の超音波エネルギー及び第2の超音波エネルギーを含み、超音波エネルギーを送信するために、音響素子のアレイは、音響素子のアレイの第1のサブセットを使用して第1の超音波エネルギーを送信することと、音響素子のアレイの第2のサブセットを使用して第2の超音波エネルギーを送信することとを行うように構成される。いくつかの態様において、第1のサブフレームは、第1の超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに対応し、第2のサブフレームは、第2の超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに対応する。いくつかの態様において、超音波エネルギーと関連したエコーを受信するために、音響素子のアレイは、音響素子のアレイの第1のサブセットを使用して第1の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することと、音響素子のアレイの第2のサブセットを使用して第2の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することとを行うように構成される。
いくつかの態様において、プロセッサ回路は、さらにコヒーレント結合の包絡線検出に基づいて画像を生成するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、さらにコヒーレント結合のlog圧縮に基づいて画像を生成するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、サブフレームのセットに対応するデータに対して走査変換を実施するように構成される。プロセッサ回路は、さらに走査変換に基づいて、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第2の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第2の部分に対応するデータとをインコヒーレントに結合することと、第1のサブフレームの第2の部分と第2のサブフレームの第2の部分とのインコヒーレント結合にさらに基づいて画像を生成することとを行うように構成される。
いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とのコヒーレント結合に基づいて第1の画像を生成することと、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とのインコヒーレント結合に基づいて第2の画像を生成することと、第1の画像と第2の画像とを結合することとにさらに基づいて画像を生成するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分の空間周波数に基づいて第1の画像と第2の画像とを結合するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレーム内の第1のサブフレームの第1の部分のロケーションに基づいて第1の画像と第2の画像とを結合するように構成される。
いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分を第2のサブフレームの第1の部分と位置合わせするように構成される。プロセッサ回路は、さらに位置合わせに基づいて、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータとサブフレームのセットの第3のサブフレームの第1の部分に対応するデータとの差を特定することと、特定された差に基づいて第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータを調節することとに基づいて、第1のサブフレームの第1の部分を第2のサブフレームの第1の部分と位置合わせするように構成される。いくつかの態様において、プロセッサ回路は、グラフィックス処理ユニット(GPU)を含む。
例示的な態様において、方法は、超音波エネルギーを送信し、超音波エネルギーと関連したエコーを受信するために、プロセッサ回路によって、プロセッサ回路と通信する音響素子のアレイを制御することと、受信されたエコーに基づいて、プロセッサ回路によって、サブフレームのセットに対応するデータを受信することとを含む。サブフレームのセットは、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを含む。方法は、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをプロセッサ回路によってコヒーレントに結合することをさらに含む。第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータ、及び第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータは位相情報を含む。方法は、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とのコヒーレント結合に基づいて、プロセッサ回路によって画像を生成することと、プロセッサ回路と通信するディスプレイに、生成された画像をプロセッサ回路によって出力することとをさらに含む。
本開示の追加の態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
本開示の例示的な実施形態は、添付図面を参照して説明される。
本開示の態様による超音波撮像システムの、図形で表した概略図である。 本開示の態様によるプロセッサ回路の概略図である。 本開示の態様による超音波画像を示す図である。 本開示の態様による、効果的な開口を形成するための副開口のセットの結合の概略図である。 本開示の態様による、副開口を使用する超音波撮像の概略図である。 本開示の態様による、サブフレームのセットのインコヒーレント結合を使用して超音波画像を生成するための信号経路のブロック図である。 本開示の態様による、超音波画像を示す図である。 本開示の態様による、超音波画像を生成するためのサブフレームのセットに対応するデータをコヒーレントに結合するための方法のフロー図である。 本開示の態様による、サブフレームのセットのコヒーレント結合を使用して超音波画像を生成するための信号経路のブロック図である。 本開示の態様による、超音波画像を示す図である。 本開示の態様による、サブフレームのセットのコヒーレント結合及びサブフレームのセットのインコヒーレント結合に基づいて超音波画像データを生成するための信号経路のブロック図である。 本開示の態様による、サブフレームのセットの第1の部分のコヒーレント結合及びサブフレームのセットの第2の部分のインコヒーレント結合に基づいて超音波画像データを生成するための信号経路のブロック図である。 本開示の態様による、超音波画像を示す図である。
本開示の原理の理解を促進する目的で、次に図面に示される実施形態への参照を行い、特定の言語を使用して実施形態を説明する。それにもかかわらず、本開示の範囲は限定を意図するものではないことが理解される。記述されている装置、システム、及び方法に対する任意の改変及びさらなる修正、並びに本開示の原理の任意のさらなる適用は、本開示に関係する同業者が通常思いつく、本開示内で完全に企図されて本開示に含まれるものである。特に、一実施形態に関して記述される特徴、コンポーネント、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して記述される特徴、コンポーネント、及び/又はステップと組み合わせられることが完全に企図される。しかしながら、簡潔のため、これらの組合せのおびただしい繰り返しは、別個に記述しないこととする。
図1は、本開示の態様による、超音波撮像システム100の概略図である。システム100は、患者の身体のエリア又はボリュームを走査するために使用される。システム100は、通信インターフェース又はリンク120を介してホスト130と通信する超音波撮像プローブ110を含む。プローブ110は、トランスデューサアレイ112、ビームフォーマ114、プロセッサ116、及び通信インターフェース118を含む。ホスト130は、ディスプレイ132、プロセッサ回路134、通信インターフェース136、及び患者情報を記憶するメモリ138を含む。ホスト130、及び/又はホスト130のプロセッサ134は、メモリ140と追加的に通信する。
いくつかの実施形態では、プローブ110は、ユーザによる手持ち操作用に構成されたハウジング111を含む外部超音波撮像装置である。トランスデューサアレイ112は、患者の皮膚に隣接して又は接触状態で位置付けられるように、ユーザがプローブ110のハウジング111を把持している間、超音波データを取得するように構成されることが可能である。プローブ110は、患者の身体の外側に位置しつつ患者の身体の内側の解剖学的組織の超音波データを取得するように構成される。いくつかの実施形態では、プローブ110は、パッチベースの外部超音波プローブとすることができる。
他の実施形態において、プローブ110は、内部超音波撮像装置とすることができ、患者の冠状脈管構造、末梢脈管構造、食道、心腔、若しくは他の身体内腔を含む患者の身体の内腔内又は体腔内に位置付けるように構成されるハウジング111を備える。いくつかの実施形態において、プローブ110は、脈管内超音波(IVUS)撮像カテーテル又は心臓内心エコー検査(ICE)カテーテルである。他の実施形態では、プローブ110は、経食道的心エコー検査(TEE)プローブである。プローブ110は、外部と内部の両方の超音波撮像を含む、任意の好適な超音波撮像用途のための任意の好適な形態のものである。
いくつかの実施形態において、本開示の態様は、任意の好適な医用撮像装置及び/又はモダリティを使用して取得される患者の医用画像を用いて実施されることが可能である。医用画像及び医用撮像装置の例には、X線撮像装置によって取得されたX線画像(血管造影画像、X線透視検査画像、コントラストを用いた又は用いない画像)、CT撮像装置によって取得されたコンピュータ断層撮影(CT)画像、PET-CT撮像装置によって取得された陽電子放射断層撮影コンピュータ断層撮影(PET-CT)画像、MRI装置によって取得された磁気共鳴画像(MRI)、SPECT撮像装置によって取得された単光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)画像、OCT撮像装置によって取得された光コヒーレンス断層撮影(OCT)画像、及びIVPA撮像装置によって取得された脈管内光音響(IVPA)画像などがある。医用撮像装置は、患者の身体の外側に、患者の身体から間隔を置かれて、患者の身体に隣接して、患者の身体に接触して、及び/又は患者の身体の内側に位置しつつ、医用画像を取得することができる。
超音波撮像装置向けのトランスデューサアレイ112は超音波信号を患者の解剖学的対象物105に向けて放射し、対象物105から反射してトランスデューサアレイ112に戻るエコー信号を受信する。トランスデューサアレイ112は、1つ若しくは複数の音響素子、及び/又は複数の音響素子を含む、任意の適切な個数の音響素子を含むことができる。いくつかの事例では、トランスデューサアレイ112は、単一の音響素子を含む。いくつかの事例では、トランスデューサアレイ112は、任意の好適な構成の音響素子を任意の個数含む音響素子のアレイを含む。例えば、トランスデューサアレイ112は、2個の音響素子、4個の音響素子、36個の音響素子、64個の音響素子、128個の音響素子、500個の音響素子、812個の音響素子、1000個の音響素子、1920個の音響素子、3000個の音響素子、8000個の音響素子などの値、及び/又はより大きかったり、より小さい他の値を含む、1個と10000個との間の音響素子を含むことができる。いくつかの事例では、トランスデューサアレイ112は、直線アレイ、平面アレイ、曲線アレイ、曲線で囲まれたアレイ、円周アレイ、環状アレイ、フェーズドアレイ、マトリックスアレイ、一次元(1D)アレイ、1.x次元アレイ(例えば、1.5Dアレイ)、又は二次元(2D)アレイなどの任意の好適な構成の任意の個数の音響素子を含む音響素子のアレイを含む。音響素子のアレイ(例えば、1つ若しくは複数の行、1つ若しくは複数の列、及び/又は1つ若しくは複数の配向)は、一様に又は別個に制御及び起動されることが可能である。トランスデューサアレイ112は、患者の解剖学的組織の一次元、二次元、及び/又は三次元画像を取得するように構成されることが可能である。いくつかの実施形態では、トランスデューサアレイ112は、圧電性微細加工超音波トランスデューサ(PMUT)、容量性微細加工超音波トランスデューサ(CMUT)、単結晶、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、PZT複合材料、他の好適なトランスデューサタイプ、及び/又はそれらの組合せを含む。
対象物105は、隔膜、血管、神経繊維、気道、僧帽弁膜、心臓構造、腹部組織構造、虫垂、大腸(又は結腸)、小腸、腎臓、肝臓、及び/又は患者の任意の他の解剖学的組織などの任意の解剖学的組織又は解剖学的特徴を含む。いくつかの態様では、対象物105は、患者の大腸、小腸、盲腸嚢、虫垂、回腸末端、肝臓、上腹部、及び/又は腰筋のうちの少なくとも一部分を含む。本開示は、限定することなく、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官、管、腸、脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系構造、尿路、及び血管内の弁、血液、心腔若しくは心臓の他の部分、腹部器官、並びに/又は身体の他の系を含む任意の数の解剖学的ロケーション及び組織タイプの文脈において実施されることが可能である。いくつかの実施形態では、対象物105は、腫瘍、嚢腫、外傷、出血、又はヒトの解剖学的組織の任意の部分内の血液プールなどの悪性疾患を含む。解剖学的組織は、心臓脈管構造、末梢脈管構造、神経脈管構造、腎臓脈管構造を含む患者の脈管系の動脈若しくは静脈の血管、及び/又は身体の内部の任意の他の好適な内腔である。自然構造物に加えて、本開示は、限定はしないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ、インプラント、及び他の装置などの人工構造体の文脈において実施されることが可能である。
ビームフォーマ114は、トランスデューサアレイ112に結合される。ビームフォーマ114は、例えば、超音波信号の送信のため、及び超音波エコー信号の受信のためにトランスデューサアレイ112を制御する。いくつかの実施形態では、ビームフォーマ114は、音響信号がプローブ110から出て伝播して任意の好適な方向へ操縦されるように、トランスデューサアレイ112内のアレイ内の個別の音響トランスデューサに送られる信号に時間遅延を施す。ビームフォーマ114はさらに、受信された超音波エコー信号の応答に基づいて、画像信号をプロセッサ116に供給する。ビームフォーマ114は、ビームフォーミングの複数のステージを含む。ビームフォーミングは、プロセッサ116に結合するための信号線の数を低減することができる。いくつかの実施形態では、トランスデューサアレイ112は、ビームフォーマ114と組み合わせて、超音波撮像コンポーネントと称される。
プロセッサ116はビームフォーマ114に結合される。プロセッサ116はさらに、プロセッサ116と通信するメモリ、ビームフォーマ114、通信インターフェース118などの他のコンポーネント、及び/又は他の好適なコンポーネントを含むことができるプロセッサ回路として記述される。プロセッサ116は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィカル処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)装置、別のハードウェア装置、ファームウェア装置、又はこれらを任意に組み合わせて本明細書に記述されている動作を実施するように構成されたものを含む。プロセッサ116はまた、コンピューティング装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携状態の1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装される。プロセッサ116は、ビームフォーミングされた画像信号を処理するように構成される。例えば、プロセッサ116は、画像信号をコンディショニングするためにフィルタリング及び/又は直交復調を実施する。プロセッサ116及び/又は134は、対象物105と関連した超音波データを取得するために、アレイ112を制御するように構成されることが可能である。
通信インターフェース118はプロセッサ116に結合される。通信インターフェース118は、通信信号を送信及び/又は受信するための1つ若しくは複数のトランスミッタ、1つ若しくは複数のレシーバ、1つ若しくは複数のトランシーバ、及び/又は回路構成を含む。通信インターフェース118は、通信リンク120を介してホスト130に信号を搬送するのに好適な特定の通信プロトコルを実装するハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントを含むことができる。通信インターフェース118は、通信装置又は通信インターフェースモジュールと称されることが可能である。
通信リンク120は任意の好適な通信リンクである。例えば、通信リンク120は、ユニバーサルシリアルバス(USB)リンク又はイーサネットリンクなどの有線リンクである。代替的に、通信リンク120は、超広帯域(UWB)リンク、米国電気電子学会(IEEE)802.11 WiFiリンク又はBluetoothリンクなどの無線リンクである。
ホスト130において、通信インターフェース136は画像信号を受信する。通信インターフェース136は実質的に通信インターフェース118に類似している。ホスト130は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、タブレット、又は携帯電話などの任意の好適なコンピューティング装置及びディスプレイ装置である。
プロセッサ134は、通信インターフェース136に結合される。プロセッサ134はさらに、プロセッサ134と通信する、メモリ138、通信インターフェース136、及び/又は他の好適なコンポーネントなどの他のコンポーネントを含むことができるプロセッサ回路として記述される。プロセッサ134は、ソフトウェアコンポーネントとハードウェアコンポーネントの組合せとして実装される。プロセッサ134は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、FPGA装置、別のハードウェア装置、ファームウェア装置、又はこれらを任意に組み合わせて本明細書に記述されている動作を実施するように構成されたものを含む。プロセッサ134はまた、コンピューティング装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携状態の1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装される。プロセッサ134は、プローブ110から受信した画像信号から画像データを生成するように構成されることが可能である。プロセッサ134は、高度な信号処理及び/又は画像処理技法を画像信号に施すことができる。画像処理の例は、対象物のエッジ(例えば、解剖学的特徴のエッジ)に対応するピクセルの色の変化があるかどうかを評価するためにピクセルレベルの解析を行うことを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサ134は、画像データから三次元(3D)ボリューム画像を形成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ134は、画像データに対してリアルタイム処理を実施して、対象物105の超音波画像のストリーミング映像を提供することができる。
メモリ138はプロセッサ134に結合される。メモリ138は、キャッシュメモリ(例えば、プロセッサ134のキャッシュメモリ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗RAM(MRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ装置、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、他の形態の揮発性メモリ及び不揮発性メモリ、又は異なるタイプのメモリの組合せなどの任意の好適なストレージ装置である。
メモリ138は、患者の医療履歴、実施された手順の履歴、患者と関連した解剖学的若しくは生物学的特徴、特性、若しくは医療条件に関する患者の情報、測定値、データ、又はファイルと、コード、ソフトウェア、又は他のアプリケーションなどのコンピュータ可読命令とだけでなく、任意の他の好適な情報又はデータも記憶するように構成されることが可能である。メモリ138はホスト130内に位置する。患者情報は、限定はしないが、患者の解剖学的組織に関する超音波画像、超音波映像、及び/又は任意の撮像情報などの測定値、データ、ファイル、他の形態の医療履歴を含む。
患者情報、コード、ソフトウェア、若しくは他のアプリケーション、又は任意の他の好適な情報若しくはデータなどの前に述べたコンピュータ可読媒体のうちのいずれか又はすべてはさらに、メモリ140に記憶される。メモリ140は、メモリ138と実質的に類似の目的の働きをするがホスト130内には位置しない。例えば、いくつかの実施形態では、メモリはクラウドベースのサーバ、外部ストレージ装置、又はメモリストレージのための任意の他の装置である。ホスト130は、記述されているように任意の好適な手段によって、メモリ140と通信する。ホスト130は、メモリ140と継続的に通信するか、又はホスト130の要求時、若しくは超音波システム100のユーザの要求時に断続的に通信する。
ホスト130は、任意の好適な通信方法によってメモリ140と通信する。例えば、ホスト130は、USBリンク、又はイーサネットリンクなどの有線リンクを介してメモリ140と通信する。代替的に、ホスト130は、UWBリンク、IEEE 802.11 WiFiリンク又はBluetoothリンクなどの無線リンクを介してメモリ140と通信する。
ディスプレイ132はプロセッサ回路134に結合される。ディスプレイ132はモニタ又は任意の好適なディスプレイである。ディスプレイ132は、対象物105の超音波画像、イメージ映像、及び/又は任意の撮像情報を表示するように構成される。
システム100は、超音波走査の実施において音波検査者を助けるために使用される。走査は、ポイントオブケア環境内で、又はポイントオブケア環境時に実施される。いくつかの事例では、ホスト130は、コンソール又は移動可能なカートである。いくつかの事例では、ホスト130は、タブレット、携帯電話、又はポータブルコンピュータなどの携帯装置である。
図2は、本開示の態様による、プロセッサ回路210の概略図である。プロセッサ回路210は、プローブ110、図1のホストシステム130、又は任意の他の好適なロケーション内に実装される。1つ又は複数のプロセッサ回路は、本明細書に記述されている動作を実行するように構成されることが可能である。プロセッサ回路210は、回路構成116、及び/若しくは回路構成134の一部とすることができ、又は別個の回路構成である。例において、プロセッサ回路210は、トランスデューサアレイ112、ビームフォーマ114、通信インターフェース118、通信インターフェース136、メモリ138、メモリ140、及び/又はディスプレイ132、並びに超音波システム100内の任意の他の好適なコンポーネント又は回路と通信する。示されているように、プロセッサ回路210は、プロセッサ260、メモリ264、及び通信モジュール268を含む。これらの要素は、例えば1つ又は複数のバスを介して互いに直接的な又は間接的な通信をする。
プロセッサ260は、CPU、GPU、DSP、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、FPGA、別のハードウェア装置、ファームウェア装置、又はこれらを任意に組み合わせて本明細書に記述されている動作を実施するように構成されたものを含む。プロセッサ260はさらに、コンピューティング装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携状態の1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装される。プロセッサ260はさらに、ハードウェア又はソフトウェア実装を含むさまざまな深層学習ネットワークを実装する。
メモリ264は、キャッシュメモリ(例えば、プロセッサ260のキャッシュメモリ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗RAM(MRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ装置、ハードディスクドライブ、他の形態の揮発性メモリ及び不揮発性メモリ、又は異なるタイプのメモリの組合せを含む。実施形態において、メモリ264は、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。メモリ264は命令266を記憶する。命令266は、プロセッサ260によって実行されると、プローブ110及び/又はホスト130(図1)を参照して本明細書に記述されている動作をプロセッサ260に実行させる命令を含む。命令266はさらにコードとも称される。用語「命令」及び「コード」は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むように広範囲に解釈されるべきである。例えば、用語「命令」及び「コード」は、1つ又は複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、手順などを指す。「命令」及び「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメント又は多くのコンピュータ可読ステートメントを含む。命令266は、画像の複数のサブフレームのコヒーレント結合などの画像生成のさまざまな態様、又はさまざまな他の命令若しくはコードを含む。
通信モジュール268は、プロセッサ回路210、プローブ110、及び/又はディスプレイ132間のデータの直接的又は間接的通信を容易にするために任意の電子回路構成、及び/又は論理回路構成を含むことができる。それに関して、通信モジュール268は、入力/出力(I/O)装置とすることができる。いくつかの事例では、通信モジュール268は、プロセッサ回路210、プローブ110(図1)、及び/又はホスト130(図1)のさまざまな要素間の直接的又は間接的な通信を容易にする。
図3は、ビーム操舵を送信せずに(例えば、0°のビーム操舵角で)取得された例示的な超音波画像300(例えば、B-モード超音波画像)を示している。特に、図3は、トランスデューサアレイ112(図1)などのトランスデューサアレイからの直線経路に沿って(例えば垂直に)超音波エネルギーを送信することによって取得される超音波画像を示している。そのために、超音波画像300は、撮像された対象物によって反射された超音波エネルギーと関連したエコーに基づいて作り出される。さらに示されるように、超音波画像300は、トランスデューサアレイからの距離(例えば、深さ)を表す軸方向距離、及びトランスデューサアレイに沿った位置(例えば、トランスデューサアレイの音響素子の位置)に対応する横方向距離に関して示されており、軸方向距離についてはセンチメートル単位(cm)で示されている。超音波撮像データ(例えば、受信されたエコー)の強度はさらに、カラーコード化目盛り302によってデシベル(dB)単位で示されている。
いくつかの場合において、超音波画像は、臨床のための超音波撮像の正確さ、信頼性、及び/又は有用性を制限する、ノイズ、及び/又は解像度の不足などの歪みを含む。例えば、超音波画像は、ノイズ及び/又は歪みとして現れ、超音波エネルギー及び/又はエコーの不規則な散乱の結果として生じるスペックルを含む。例示的な例として、超音波画像300の領域310(例えば、近傍場領域)内には、スペックルがざらざらした又はノイズのある外観として見える。そのため、領域310内には、超音波画像300は、スペックルに起因する不均一な背景を含む。さらに、超音波画像の解像度は、画像の深さにわたり(撮像された軸方向距離に関して)変動する。例えば、比較的浅い深さを包含する領域310内の点と比較して、比較的大きい深さを包含する領域320(例えば、遠方場領域)内の点は、より分解されていないように見える。特に、対象物330の輪郭は、比較的分解された(例えば、はっきりした)円として見える代わりに、広がってぼやけている。したがって、(領域310及び320それぞれに対して)超音波画像300内のスペックルのそれぞれ及び解像度の不足によって示されるように、超音波画像における歪みは、撮像された対象物の特徴を不明瞭にし、そのことが画像を解釈する、及び/又は正確に診断を行う臨床医の能力に影響を及ぼす。
図4は、副開口420のセットからの効果的な開口410の生成を図解によって示している。特に、図4は、トランスデューサアレイ(例えば、トランスデューサアレイ112)の音響素子の異なるサブセットの使用を示し、トランスデューサアレイを使用して、トランスデューサアレイの開放開口(例えば、トランスデューサアレイの音響素子のそれぞれを使用する開口)をまたぐ効果的な開口410を再構築する(例えば、作り出す)。例えば、副開口422a~dのそれぞれは、トランスデューサアレイの音響素子のサブセットを起動することによって作り出される。より具体的には、副開口422a~dのそれぞれの陰付き部分は、超音波エネルギーを送信し、送信された超音波エネルギーと関連したエコーを受信するために使用されるトランスデューサアレイの音響素子を表し、一方、副開口422a~dのそれぞれの陰付きでない部分は、トランスデューサアレイ内の残りの音響素子を表す。いくつかの実施形態において、トランスデューサアレイの第1の副開口422aを第1の時刻に使用して第1の超音波データを取得し、トランスデューサアレイの第2の副開口422bを第2の時刻に使用して第2の超音波データを取得し、トランスデューサアレイの第3の副開口422cを第3の時刻に使用して第3の超音波データを取得し、トランスデューサアレイの第4の副開口422dを第4の時刻に使用して第4の超音波データを取得する。例えば、副開口のセットに対応する音響素子を連続的に作動させる(例えば、使用して超音波エネルギーを送信する)。さらに、第1、第2、第3、及び第4の超音波データは、超音波画像のサブフレームに対応する。すなわち、例えば、画像(例えば、画像フレーム)は、副開口420のセットのそれぞれに対応するサブフレームの結合に基づいて生成される。さらに、生成された画像は、効果的な開口410を用いて生成された画像に対応する。例えば、生成された画像の幅は、トランスデューサアレイの開放開口を用いて生成された画像の幅に対応する。
図5A、図5Bはさらに、画像を生成するための副開口の使用を示している。特に、図5Aは、副開口422a~dに実質的に類似している、トランスデューサアレイ520の、対象物530を撮像するための第1の副開口510aの使用を示し、トランスデューサアレイ520は、トランスデューサアレイ112に実質的に類似している。図5Bは、トランスデューサアレイ520の、対象物530を撮像するための第2の副開口510bの使用を示している。さらに示されるように、副開口510a~bのそれぞれは、複数の角度540(例えば、複数のビーム操舵角)を使用して、超音波エネルギーを送信するために使用される。すなわち、例えば、ビーム操舵送信は、副開口510a~dからの超音波エネルギーの送信のために使用される。いくつかの実施形態において、例えば、0°、5°、-5°、10°、-10°のビーム操舵角又は任意の他の好適な角度が、超音波エネルギーを送信するために使用される。
いくつかの実施形態において、副開口(510a~b)と複数の角度540のうちの角度との異なる組合せにおいて、超音波エネルギーの送信によりもたらされる超音波画像データは、結合され(例えば、合成され)て、対象物530の画像を生成するサブフレームのセットのそれぞれのサブフレームに対応する。例示的な例として、第1の角度540aを使用して第1の副開口510aを介して取得された超音波画像データは、対象物530の画像の第1のサブフレームに対応し、第2の角度540bを使用して第2の副開口510bを介して取得された超音波画像データは、対象物530の画像の第2のサブフレームに対応する。そのため、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの両方は、それぞれの副開口及び角度から同じ対象物(例えば、対象物530)の特徴を捕捉する。その上、第1と第2のサブフレームの結合は、超音波エネルギーを送信するために単一の開口及び/又は単一の角度を使用して生成された画像と比較して、結果として生じる画像における歪みを低減する。画像データ結合の例は、2017年4月17日に出願された表題「Retrospective Dynamic Transmit Focusing for Spatial Compounding」の米国特許第8、317、712号において記述され、その全体は参照によって本明細書に組み入れられる。画像のサブフレームを結合する(例えば、合成する)機構は、本明細書でより詳細に記述される。
図6は、本開示の実施形態による、サブフレームのセットのインコヒーレント結合を使用して超音波画像を生成するための信号経路600のブロック図である。信号経路600は、画像生成のための方法又はプロセスに関連付けられている。信号経路600の要素は、図2に示されるプロセッサ回路210などのプロセッサ回路によって実行可能なコンピュータプログラムコード又は命令を備えることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路600の要素は、異なる処理(例えば、ソフトウェア)モジュールを備える。いくつかの実施形態では、信号経路600の要素は、異なるハードウェアコンポーネントを備える。
いくつかの実施形態では、信号経路600のコンポーネント及び/又は動作は、図1に示されるプローブ110及び/又はホスト130によって実装される。特に、信号経路600のコンポーネントは、ビームフォーマ114、プロセッサ116、通信インターフェース118、通信インターフェース136、及び/又はプロセッサ134によって実装される。いくつかの実施形態では、例えば、信号経路600のコンポーネントは、プローブ110とホスト130との間に分布される。その上、信号経路600のコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントの結合を介して実装され、図2に関して上述のプロセッサ回路210によって実行される。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路600の1つ若しくは複数のコンポーネント及び/又は動作は、GPUによって実行されることが可能である。
いくつかの実施形態では、超音波データは、信号経路600に受信(例えば、入力)される。例えば、信号経路600は、音響素子のアレイ(例えば、トランスデューサアレイ112)によって送信された超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信する。特に、サブフレームのセットに対応するデータは、本明細書に記述される副開口のセットによって、及び/又は異なる角度のセットで送信された超音波エネルギーと関連したエコーに関連付けられる。サブフレームのセットに対応するデータは、アナログデータ又はデジタルデータを含む。例えば、いくつかの場合では、信号経路600は、音響素子のアレイから未加工のアナログ電気信号を受信する。そのような場合では、信号経路600の動作の1つ又は複数は、アナログ信号に対して実施される。追加的に、又は代替的に、信号経路600は、アナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、又はアナログ-デジタル変換器(ADC)と通信し、アナログ-デジタル変換器(ADC)はアナログ信号をサンプリングして、デジタルサブフレームデータを供給する。
例示されているように、信号経路600はビームフォーマ610を含む。ビームフォーマ610は、図1のビームフォーマ114と実質的に類似している。そのため、いくつかの実施形態では、ビームフォーマ610は超音波プローブ(例えば、プローブ110)に含まれる。いくつかの場合では、サブフレームのセットに対応するデータは、ビームフォーマ610でビームフォーミングされる。例えば、ビームフォーマ610は、ビームフォーミングされた信号を供給するために、データに対してコヒーレント遅延・合計動作を実施する。いくつかの実施形態において、ビームフォーマ610は、ビームフォーミングの複数のステージを含む。さらに、いくつかの実施形態において、ビームフォーミングにより、ホスト(例えば、ホスト130)に結合するための、サブフレームのセットに対応するデータに関連付けられた信号線の数を低減することができる。その上、上述のように、サブフレームのセットに対応するデータは、アナログ又はデジタル信号を含む。したがって、ビームフォーマ610は、アナログ又はデジタルドメインのうちの一方又は両方におけるデータに対してビームフォーミングを実施する。
サブフレームのセットに対応するデータがビームフォーミングされた後、サブフレームのセットに対応するデータは、包絡線検出モジュール620に出力される。包絡線検出モジュール620は、サブフレームのセットに対応するデータの包絡線を出力する包絡線検出器(例えば、整流器、及び/又はフィルタなど)として実装される。サブフレームのセットに対応するデータの包絡線は、データと関連した位相情報でなく振幅に対応するので、包絡線検出モジュール620は、サブフレームのセットに対応するデータと関連した位相情報を抑制又は除去する。
包絡線検出モジュール620のための包絡線検出器を含む超音波撮像システム100に加えて、又は代替において、ビームフォーマ114は、サブフレームのセットに対応するデータに対してベースバンド変換及び/又は復調を実施する。いくつかの実施形態において、ビームフォーマ114は、画像信号における実数値のRFサンプルをベースバンド(BB)信号に、又は複合の同相、直交位相(IQ)対を含むデータに変換するように構成された整流器を含む。整流器は、ダウンコンバージョン、ローパスフィルタリング、及び/又はデシメーションを実施する。ダウンコンバージョンは、例えば、RF信号を90度の位相差を有する2つの正弦波信号とダウンミックスすることによってRF出力信号データをRFからBBに変換する。そのため、包絡線検出は、ビームフォーマ114において実施される。追加的に、又は代替的に、GPU(例えば、プロセッサ回路210)が、サブフレームのセットに対応するデータに対して包絡線検出又は包絡線検出の一部分を実施するように実装される。
信号経路600はさらに、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施するように構成されたlog圧縮モジュール630を含む。より具体的には、log圧縮モジュール630は、包絡線検出が実施された後に(例えば、包絡線検出モジュール620によって)、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施する。そのために、log圧縮は、サブフレームのセットに対応するデータの包絡線に施され、以てサブフレームのセットに対応するデータと関連した位相情報でなく振幅が捕捉される。いくつかの実施形態では、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路がlog圧縮モジュール630を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施する。
走査変換モジュール640は、log圧縮モジュール630に結合され、log圧縮モジュール630によって出力された画像データ(例えば、サブフレームのセットに対応するデータ)に対して好適な表示フォーマットへの走査変換を実施する。例において、画像データは極座標内にあり、走査変換モジュール640は、表示のために、画像データをデカルト座標に変換する。いくつかの実施形態では、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路が、走査変換モジュール640を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータに対して走査変換を実施する。
信号経路600はさらに、インコヒーレント結合モジュール650を含む。インコヒーレント結合モジュール650は、サブフレームのセットに対応するデータをインコヒーレントに結合する(例えば、合成する)ように構成される。例えば、インコヒーレント結合モジュール650は、サブフレームのセットの第1のサブフレームに対応するデータと、サブフレームのセットの第2のサブフレームに対応するデータを合計(例えば、平均化)して、サブフレームのセットに対応するデータをインコヒーレントに結合する。その上、画像データのインコヒーレント結合は、サブフレームのセットに対応する、位相情報を欠くデータの合計(例えば、平均化)に対応する。そのために、図示されているインコヒーレント結合モジュールは、信号経路の端部に位置付けられているが、インコヒーレント結合モジュールは、追加的に、又は代替的に、サブフレームのセットに対応するデータが位相情報を欠く、包絡線検出(例えば、包絡線検出モジュール620において)に続く信号経路600の任意の部分などの信号経路600の任意の部分に位置付けられる。
いくつかの実施形態では、インコヒーレント結合モジュール650は、デジタル又はアナログ合計器などの合計器として実装される。追加的に、又は代替的に、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路が、インコヒーレント結合モジュール650を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータをインコヒーレントに結合する。
信号経路600は、ある特定のセットのコンポーネントを含むこと、及び/又はある特定の動作に関与することが本明細書に例示され記述されているが、実施形態はそれに限定されない。そのために、追加のコンポーネント、及び/若しくは動作が含まれ、並びに/又はコンポーネント、及び/若しくは動作が省略される。例えば、信号経路600は、追加的に又は代替的にADC(例えば、アナログ-デジタル変換を含み)、任意の好適なフィルタ(例えば、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、及び/又はバンドパスフィルタなど)、一時的にデータを記憶する、及び/若しくは複製する、バッファ、並びに/又はメモリ装置などを含む。いくつかの実施形態では、例えば、画像データは、サブフレームのセットのそれぞれに対応するデータが信号経路600で受信されるまで、及び/又は信号経路600の特定の部分で受信されるまで、バッファでバッファリングされる。その上、信号経路600は特定の順序で例示されているが、コンポーネント、及び/又は動作のうちの1つ若しくは複数は、異なる順序で実施されるか、又は並列に実施される。
図7は、図4、図5A、図5B、及び図6に関して本明細書に記述されている技法による、サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレント結合に基づいて生成された例示的な超音波画像700(例えば、B-モード超音波画像)を示す。特に、超音波画像700は、1つ若しくは複数の副開口、及び/又はビーム操舵角、並びに結果として生じるサブフレームのインコヒーレント結合を使用して生成される。このために、超音波画像700は、図6の信号経路600によって作り出される。さらに示されるように、超音波画像700は、トランスデューサアレイからの距離(例えば、深さ)を表す軸方向距離、及びトランスデューサアレイに沿った位置(例えば、トランスデューサアレイの音響素子の位置)に対応する横方向距離に関して示されており、軸方向距離についてはセンチメートル単位(cm)で示されている。超音波撮像データ(例えば、受信されたエコー)の強度はさらに、カラーコード化目盛り702によってデシベル(dB)単位で示されている。
図3の超音波画像300と比較して、超音波画像700内に存在するスペックルは低減されている。特に、超音波画像700の領域710(例えば、近傍場領域)は、超音波画像300の領域310よりも歪みが少ない。画像品質におけるこの改善は、超音波画像700のサブフレームに対応するデータのインコヒーレント結合によりもたらされる。より具体的には、複数のサブフレームは、結像場(例えば、図5A、図5Bに示されるように)において特定のロケーションに関連付けられたデータを含むので、サブフレームの結合は、結果として得られる合成された画像からスペックルなどのノイズを平滑化する(平均化する)。
スペックルは、超音波画像700の近傍場部分において低減されるが、超音波画像700の深さが増大するにつれて、図3を参照して上述したのと同様に解像度は低下する。したがって、いくつかの実施形態では、追加的な、又は代替的な技法が超音波画像の解像度を改善するために利用される。例えば、超音波画像の解像度は、画像において合成されたサブフレーム間の位相干渉に部分的に依存する。そのために、サブフレームに関する位相情報がないままインコヒーレント結合が実施されるので、より良好に解像された超音波画像を生成するために、サブフレームに対応するデータをコヒーレントに結合する機構が本明細書に記述されている。
図8は、本開示の態様による、超音波画像(例えば、合成された超音波画像)を生成するための、サブフレームのセットに対応するデータをコヒーレントに結合する方法800のフロー図である。例示されているように、方法800は、いくつかの列挙されたステップを含むが、方法800の実施形態は、列挙されたステップの前、後、又は間に追加のステップを含む。いくつかの実施形態では、列挙されたステップのうちの1つ又は複数は、省略され、異なる順序で実施され、又は同時に実施される。方法800のステップは、超音波撮像システム100内の任意の好適なコンポーネントによって実行されることが可能であり、すべてのステップは、同じコンポーネントによって実行される必要はない。いくつかの実施形態では、方法800の1つ又は複数のステップは、例えば、プロセッサ260(図2)若しくは任意の他のコンポーネントを含む超音波撮像システム100のプロセッサ回路によって、又はプロセッサ回路の指示で実施されることが可能である。
ステップ802では、方法800は、超音波エネルギーを送信し、超音波エネルギーと関連したエコーを受信するために音響素子のアレイを制御することを含む。いくつかの実施形態では、例えば、超音波撮像システム100は、音響素子のアレイの第1のサブセット(例えば、第1の副開口)を使用して第1の超音波エネルギーを送信し、音響素子のアレイの第2のサブセット(例えば、第2の副開口)を使用して第2の超音波エネルギーを送信するために、プローブ110のトランスデューサアレイ112を制御する。第1のサブセットは、第2のサブセットとは異なる。いくつかの場合では、第1のサブセット及び第2のサブセットは、完全に別個であり(例えば、互いに間隔が開けられており)、又は重なり合っている(例えば、音響素子を共有している)。さらに、ステップ802は、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームにそれぞれ対応する、第1の超音波エネルギーと関連したエコー、及び第2の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することを伴う。例えば、受信されたエコーの第1の部分(例えば、超音波エネルギーと関連した受信されたエコー)は、第1の超音波エネルギーに対応し、受信されたエコーの第2の部分は、第2の超音波エネルギーに対応する。その上、いくつかの実施形態では、音響素子のアレイは、第1のサブセットの音響素子を使用して第1の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することと、第2のサブセットの音響素子を使用して第2の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することとを行うように制御される。
ステップ804では、方法800は、受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信することを伴う。サブフレームのセットに対応するデータは、上述のように第1のサブフレーム及び第2のサブフレームに対応するデータを含み、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームは、それぞれ、第1の超音波エネルギーと関連したエコー、及び第2の超音波エネルギーと関連したエコーに対応する。その上、第1及び第2のサブフレームに対応するデータは、図4及び図5A~図5Bを参照して上述のように、それぞれの副開口、及び/又はビーム操舵角を介して収集された同じ対象物(例えば、解剖学的対象物)に対応する画像データに対応する。いくつかの実施形態では、サブフレームのセットに対応するデータは、音響素子のアレイからのアナログ電気信号などのアナログデータである。いくつかの実施形態では、サブフレームのセットに対応するデータはデジタルデータである。例えば、そのような実施形態では、音響素子のアレイからのアナログ電気信号は、ADCによってデジタル信号(例えば、デジタルデータ信号)へとサンプリングされる。その上、いくつかの場合では、サブフレームのセットに対応するデータは、無線周波数(RF)データの形態にある。さらに、サブフレームのセットに対応するデータは、位相及び振幅情報の両方を含む。
ステップ806では、方法800は、第1のサブフレームの第1の部分と第2のサブフレームの第1の部分とをコヒーレントに結合することを伴う。より具体的には、ステップ806は、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合することを伴う。第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータの両方は位相情報を含む。すなわち、例えば、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するために、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータが結合され、その後、第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとに包絡線検出が実施され、及び/又は位相情報が第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとから除去される。いくつかの実施形態では、第1のサブフレームの第1の部分と、第2のサブフレームの第1の部分は、例えば、ホスト130及び/又はプローブ110に含まれるGPUによってコヒーレントに結合される。さらに、第1のサブフレームの第1の部分と、第2のサブフレームの第1の部分は、第1及び第2のサブフレーム全体、又は第1及び第2のサブフレームのピクセルのサブセットをそれぞれ指すことが理解される。
ステップ808では、方法800は、第1及び第2のサブフレームのコヒーレント結合に基づいて画像(例えば、合成された超音波画像)を生成することを伴う。いくつかの実施形態では、画像は、第1及び第2のサブフレームに対応するデータのビームフォーミング、包絡線検出、log圧縮、及び/又は走査変換などに基づいて生成される。例えば、画像は、図9を参照して記述される、超音波撮像システム100内の信号経路に応じて生成される。
次に図9に進むと、超音波撮像システム(例えば、超音波撮像システム100)に含まれ、超音波画像データ及び/又は超音波画像を生成するために使用される信号経路900が示されている。特に、信号経路900は、サブフレームのセットのコヒーレント結合に基づいて超音波画像を生成するために使用される。信号経路900は、画像生成のための方法又はプロセスに関連付けられている。信号経路900の要素が、図2に示されるプロセッサ回路210などのプロセッサ回路によって実行可能なコンピュータプログラムコード又は命令を備えることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路900の要素は、異なる処理(例えば、ソフトウェア)モジュールを備える。いくつかの実施形態では、信号経路900の要素は、異なるハードウェアコンポーネントを備える。
いくつかの実施形態では、信号経路900のコンポーネント及び/又は動作は、図1に示されるプローブ110及び/又はホスト130によって実装される。特に、信号経路900のコンポーネントは、ビームフォーマ114、プロセッサ116、通信インターフェース118、通信インターフェース136、及び/又はプロセッサ134によって実装される。いくつかの実施形態では、例えば、信号経路900のコンポーネントは、プローブ110とホスト130との間に分布される。その上、信号経路900のコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントの結合を介して実装され、図2に関して上述のプロセッサ回路210によって実行される。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路900の1つ若しくは複数のコンポーネント及び/又は動作は、GPUによって実行されることが可能である。
いくつかの実施形態では、超音波データは、信号経路900に受信(例えば、入力)される。例えば、信号経路900は、音響素子のアレイ(例えば、トランスデューサアレイ112)によって送信された超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信する。特に、サブフレームのセットに対応するデータは、本明細書に記述される副開口のセットによって、及び/又は異なる角度のセットで送信された超音波エネルギーと関連したエコーに関連付けられる。サブフレームのセットに対応するデータは、アナログデータ又はデジタルデータを含む。例えば、いくつかの場合では、信号経路900は、音響素子のアレイから未加工のアナログ電気信号を受信する。そのような場合では、信号経路900の動作の1つ又は複数は、アナログ信号に対して実施される。追加的に、又は代替的に、信号経路900は、アナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、又はアナログ-デジタル変換器(ADC)と通信し、アナログ-デジタル変換器(ADC)はアナログ信号をサンプリングして、デジタルサブフレームデータを供給する。
例示されているように、信号経路900はビームフォーマ610を含む。図6を参照して記述されているように、ビームフォーマ610は、図1のビームフォーマ114と実質的に類似している。このため、サブフレームのセットに対応するデータは、ビームフォーマ610でビームフォーミングされる。例えば、ビームフォーマ610は、ビームフォーミングされた信号を供給するために、データに対してコヒーレント遅延・合計動作を実施する。
サブフレームのセットに対応するデータがビームフォーミングされた後、サブフレームのセットに対応するデータは、走査変換モジュール640に出力される。走査変換モジュール640は、ビームフォーマ610によって出力された画像データ(例えば、サブフレームのセットに対応するデータ)に対して、コヒーレントな結合及び/又は位置合わせのための好適なフォーマットへの走査変換を実施する。例えば、走査変換モジュール640は、画像データを、プロセッサ回路(例えば、プロセッサ回路210)によって使用されるフォーマットに変換して、サブフレームを合計する、及び/又はサブフレーム同士を位置合わせする。追加的に、又は代替的に、走査変換モジュール640は、画像データに対して好適な表示フォーマットへの走査変換を実施する。例えば、画像データは極座標内にあり、走査変換モジュール640は、表示のために、画像データをデカルト座標に変換する。いくつかの実施形態では、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路は、log圧縮モジュール630を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータに対して走査変換を実施する。
走査変換に続いて、信号経路900は位置合わせモジュール910を含む。破線の境界によって示されるように、位置合わせモジュール910は、任意選択的に信号経路900に含まれる。位置合わせモジュール910は、合計(例えば、コヒーレント結合)の前にサブフレーム同士を精密に整合させるために、GPUなどのプロセッサ回路(例えば、プロセッサ回路210)によって実装される。より具体的には、位置合わせモジュール910は、サブフレームのセットを空間的に互いに位置合わせする。この位置合わせは、異なるサブフレームにわたる共通の及び/又は基準の特徴を特定すること、並びに異なるサブフレームにわたりこれらの特徴と関連したデータ点を互いに関連付けることを伴う。いくつかの実施形態では、位置合わせは、同じ副開口及び同じビーム操舵角によって取得されたサブフレームを互いに関連付けることを伴う。追加的に、又は代替的に、サブフレームの互いの位置合わせは、サブフレームのそれぞれが取得されたときに、超音波プローブの位置を特定することができる、位置追跡システム(例えば、電磁追跡システム、及び/又は光学追跡システム)などの別のセンサ又は装置からのデータの使用を伴う。例えば、サブフレームのセットは、超音波プローブの決定された位置に基づいて互いに関連付けられる。
いくつかの実施形態では、同じ特徴を捕捉するサブフレーム間に不整合が存在する。例示の例では、同じ副開口及び同じビーム操舵角を使用して取得された同じ対象物の2つのサブフレームが、患者及び/若しくはプローブの動き、又は誤差の別のソース(例えば、システム誤差及び/又はランダム誤差)に起因して互いにばらつく。コヒーレント結合は位置合わせ誤差に対して高感度であるので、そのような不整合は、サブフレームのコヒーレント結合の有効性を制限する。すなわち、例えば、コヒーレントに結合されたサブフレーム間の不整合は、異なるサブフレームに対応する位相情報の相互作用(例えば、干渉)に影響を及ぼし、そのことが、通常なら作り出されるのとは異なる超音波画像の生成をもたらす。いくつかの実施形態では、不整合は、超音波撮像システム100を較正することによって低減される。例えば、幻影の点を撮像することによって、プローブ110及び/又はホスト130によって導かれた誤差が特定され、将来の撮像用途のために較正補正が施される。さらに不整合を補正するため、サブフレーム同士の互いに対する及び/又はロケーションに関する位置合わせの後、位置合わせモジュール910は、位置合わせに基づいて、互いにサブフレームのセットを整合させるようにサブフレームのセットに対応するデータを調節する。例えば、位置合わせモジュール910は、サブフレームのセットにおける動きの結果として生じる不整合に対して補正するように構成される。いくつかの実施形態では、位置合わせモジュール910は、同じ副開口及びビーム操舵角を使用して収集された連続して取得されたサブフレームに基づいて、そのような不整合に対して補正するための調節(例えば、補正係数)を決定するように構成される。動き検出及び補償(例えば、不整合調節)の例が、2015年10月29日に出願された表題「Ultrasonic Synthetic Transmit Focusing with Motion Compensation」の米国特許第9、345、455号において記述されており、その全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
信号経路900はさらに、コヒーレント結合モジュール920を含む。コヒーレント結合モジュール920は、サブフレームのセットに対応するデータをコヒーレントに結合する(合成する)ように構成される。例えば、コヒーレント結合モジュール920は、サブフレームのセットの第1のサブフレームに対応するデータとサブフレームのセットの第2のサブフレームに対応するデータを合計(例えば、平均化)して、サブフレームのセットに対応するデータをコヒーレントに結合する。その上、画像データのコヒーレント結合は、サブフレームのセットに対応する、位相情報を含むデータの合計(例えば、平均化)に対応する。したがって、結合されると、第1のサブフレームからの位相情報は、第2のサブフレームからの位相情報と相互作用する(例えば、干渉する)。さらに、例示のコヒーレント結合モジュール920は、信号経路900内の特定の点に位置付けられている一方、コヒーレント結合モジュール920は、追加的に、又は代替的に、包絡線検出(例えば、包絡線検出モジュール620)より前の信号経路900の任意の部分などの、サブフレームのセットに対応するデータが位相情報を含む、信号経路900の任意の部分内に位置付けられる。
いくつかの実施形態において、コヒーレント結合モジュール920は、デジタル合計器又はアナログ合計器などの合計器として実装される。追加的に、又は代替的に、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路がコヒーレント結合モジュール920を実装する。いくつかの実施形態において、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータをコヒーレントに結合する。
サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合に続いて、サブフレームのセットに対応するデータに対して包絡線検出が包絡線検出モジュール620によって実施される。図6を参照して上述されたように、包絡線検出モジュールは、サブフレームのセットに対応するデータの包絡線を出力する包絡線検出器(例えば、整流器、及び/又はフィルタなど)として実装される。追加的に、又は代替的に、包絡線検出は、ビームフォーマ(例えば、ビームフォーマ114)、及び/又はGPUなどのプロセッサ回路(例えば、プロセッサ回路210)によって実施される。
信号経路900はさらに、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施するように構成されたlog圧縮モジュール630を含む。より具体的には、log圧縮モジュール630は、包絡線検出が実施された後に(例えば、包絡線検出モジュール620によって)、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施する。いくつかの実施形態では、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路がlog圧縮モジュール630を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、サブフレームのセットに対応するデータに対してlog圧縮を実施する。
さらに例示されているように、信号経路900は、log圧縮モジュール630に結合された追加の走査変換モジュール930を任意選択的に含む。走査変換モジュール930は、走査変換モジュール640と同じ、又は異なる。いくつかの実施形態では、走査変換モジュール930は、画像データのフォーマットを最適化するように、及び/又は画像データの走査変換を完遂するようにサブフレームのセットに対応するデータに対して追加の走査変換を実施する。例えば、いくつかの実施形態では、走査変換モジュール640は、部分的な走査変換(例えば、部分的な変換、中間フォーマットへの変換、サブフレームのセットの一部分の変換)を実施し、走査変換モジュール930は、サブフレームのセットに対応するデータの、表示のための好適なフォーマットへの走査変換を完遂する。いくつかの実施形態では、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路が走査変換モジュール930を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUは、サブフレームのセットに対応するデータに対して走査変換を実施する。
信号経路900は、ある特定のセットのコンポーネントを含むこと、及び/又はある特定の動作に関与することが本明細書に例示され記述されているが、実施形態はそれに限定されない。そのために、追加のコンポーネント、及び/若しくは動作が含まれ、並びに/又はコンポーネント、及び/若しくは動作が省略される。例えば、信号経路900は、追加的に又は代替的にADC(例えば、アナログ-デジタル変換を含み)、任意の好適なフィルタ(例えば、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、及び/又はバンドパスフィルタなど)、一時的にデータを記憶する、及び/若しくは複製する、バッファ、並びに/又はメモリ装置などを含む。いくつかの実施形態では、例えば、画像データは、サブフレームのセットのそれぞれに対応するデータが信号経路900で受信されるまで、及び/又は信号経路900の特定の部分で受信されるまで、バッファでバッファリングされる。その上、信号経路900は、特定の順序で例示されているが、コンポーネント、及び/又は動作のうちの1つ若しくは複数は、異なる順序で実施されるか、又は並列に実施される。
図10は、図4、図5A、図5B、図8及び図9に関して本明細書に記述されている技法による、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合に基づいて生成された例示的な超音波画像1000(例えば、B-モード超音波画像)を示す。特に、超音波画像1000は、1つ若しくは複数の副開口、及び/又はビーム操舵角、並びに結果として得られるサブフレームのコヒーレント結合を使用して生成される。このために、超音波画像1000は、図9の信号経路900によって作り出される。さらに示されるように、超音波画像1000は、トランスデューサアレイからの距離(例えば、深さ)を表す軸方向距離、及びトランスデューサアレイに沿った位置(例えば、トランスデューサアレイの音響素子の位置)に対応する横方向距離に関して示されており、軸方向距離についてはセンチメートル単位(cm)で示されている。超音波撮像データ(例えば、受信されたエコー)の強度はさらに、カラーコード化目盛り1002によってデシベル(dB)単位で示されている。図3の超音波画像300と比較して、超音波画像1000の解像度は改善されている。特に、超音波画像1000の領域1020(例えば、遠方場領域)内の解像度は、超音波画像300及び超音波画像700(図7)のそれぞれに対応する領域320及び720内の解像度よりも高い。例えば、対象物1030の輪郭は、対象物330及び対象物730の輪郭よりもはるかに鮮明で、よりはっきり識別できる。言い換えれば、超音波画像1000における対象物1030の点広がりは、対象物330及び対象物730の点広がりと比較して最小化されている。より具体的には、複数のサブフレームは、結像場(例えば、図5A、図5Bに示されるように)において特定のロケーションに関連付けられたデータを含むので、サブフレームのコヒーレント結合は、もたらされる合成された画像からの点広がり(例えば、解像度の歪み)を平均化する。
超音波画像1000の解像度は、特に遠方場領域(例えば、領域1020)において目に見えて改善されるが、スペックルは、超音波画像1000の近傍場部分(例えば、領域1010)に存在し、はっきりしたままである。すなわち、例えば、領域1010内のスペックル(例えば、ノイズ)は、超音波画像700の領域710内のスペックルよりも大きいが、超音波画像300の領域310内のスペックルとは実質的に変わらない。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記述されている技法の組合せは、解像度を改善することと、超音波画像内に存在するスペックルを低減することとの両方を行うために利用される。
ここで図8に戻ると、いくつかの実施形態において、画像の生成(例えば、ステップ808において)が、サブフレームに対応するデータのコヒーレント結合、及びサブフレームに対応するデータのインコヒーレント結合に基づいて実施される。例えば、いくつかの実施形態では、図11を参照して下記に、より詳細に記述されるように、第1の画像は、サブフレームに対応するデータのコヒーレント結合に基づいて生成され、第2の画像は、サブフレームに対応するデータのインコヒーレント結合に基づいて生成され、画像(例えば、第3の画像)は、第1及び第2の画像の結合に基づく。第1及び第2の画像を使用して、例えば、ピクセルレベルの重み付け(例えば、マスキング)の第1及び第2の画像への適用、並びに重み付けされた画像の合計に基づいて第3の画像を形成する。追加的に、又は代替的に、図12を参照して下記に、より詳細に記述されるように、画像は、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分をコヒーレントに合計すること、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分をインコヒーレントに合計すること、及び第1の部分と第2の部分を結合して画像を形成することに基づいて生成される。例えば、部分のそれぞれは、サブフレームのセットのそれぞれのサブセットに、及び/又は特定のサブフレームに対応するデータ(例えば、サブフレーム内の領域、若しくはピクセルのセットに対応するデータ)のサブセットに対応する。例示の例のように、10個のサブフレームのうちの5つのサブフレームはコヒーレントに合計され、残りの5つのサブフレームはインコヒーレントに合計されて、画像は2つの合計に基づいて形成される。追加の例示の例のように、2つのサブフレームのうちの頂部半片はインコヒーレントに合計されるが、2つのサブフレームのうちの底部半片はコヒーレントに合計されて、画像はこれら2つの合計から形成される。
図11は、超音波撮像システム(例えば、超音波撮像システム100)に含まれ、超音波画像データ及び/又は超音波画像を生成するために使用される信号経路1100のブロック図である。特に、信号経路1100は、サブフレームのセットのコヒーレント結合、及びサブフレームのセットのインコヒーレント結合に基づいて超音波画像を生成するために使用される。信号経路1100は、画像生成のための方法又はプロセスに関連付けられている。信号経路1100の要素が、図2に示されるプロセッサ回路210などのプロセッサ回路によって実行可能なコンピュータプログラムコード又は命令を備えることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路1100の要素は、異なる処理(例えば、ソフトウェア)モジュールを備える。いくつかの実施形態では、信号経路1100の要素は、異なるハードウェアコンポーネントを備える。
いくつかの実施形態では、信号経路1100のコンポーネント及び/又は動作は、図1に示されるプローブ110及び/又はホスト130によって実装される。特に、信号経路1100のコンポーネントは、ビームフォーマ114、プロセッサ116、通信インターフェース118、通信インターフェース136、及び/又はプロセッサ134によって実装される。いくつかの実施形態では、例えば、信号経路1100のコンポーネントは、プローブ110とホスト130との間に分布される。その上、信号経路1100のコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントの結合を介して実装され、図2に関して上述のプロセッサ回路210によって実行される。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路1100の1つ若しくは複数のコンポーネント及び/又は動作は、GPUによって実行されることが可能である。
いくつかの実施形態では、超音波データは、信号経路1100に受信(例えば、に入力)される。例えば、信号経路1100は、音響素子のアレイ(例えば、トランスデューサアレイ112)によって送信された超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信する。特に、サブフレームのセットに対応するデータは、本明細書に記述される副開口のセットによって、及び/又は異なる角度のセットで送信された超音波エネルギーと関連したエコーに関連付けられる。サブフレームのセットに対応するデータは、アナログデータ又はデジタルデータを含む。例えば、いくつかの場合では、信号経路1100は、音響素子のアレイから未加工のアナログ電気信号を受信する。そのような場合では、信号経路1100の動作の1つ又は複数は、アナログ信号に対して実施される。追加的に、又は代替的に、信号経路1100は、アナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、又はアナログ-デジタル変換器(ADC)と通信し、アナログ-デジタル変換器(ADC)はアナログ信号をサンプリングして、デジタルサブフレームデータを供給する。
簡潔には、信号経路1100は、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合に基づいて第1の画像データを生成するために実装される第1の信号経路1102と、サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレント結合に基づいて第2の画像データを生成するために実装される第2の信号経路1104とを含む。信号経路1100はさらに、第1及び第2の画像データに基づいて(例えば、画像生成モジュール1150を介して)超音波画像を生成するように実装される。例示されているように、ビームフォーマ610と共に、第1の信号経路1102は、図9に示される信号経路900に実質的に類似しており、第2の信号経路1104は、図6に示される信号経路600に実質的に類似している。したがって、簡潔のため、図9及び図6を参照してそれぞれ上述された第1の信号経路1102及び第2の信号経路1104のコンポーネントの詳細は繰り返さないこととする。
いくつかの実施形態では、信号経路1100は、バッファ1110を含む。バッファ1110は、さらなる処理のためにビームフォーミングされた画像データ(例えば、ビームフォーマ610から受信された)を一時的に記憶するように構成されたメモリ装置を含む。バッファ1110は、単一の処理ユニット(例えば、CPUコア若しくはFPGA)、それとも複数のプロセッサ(例えば、複数のコア、GPU、及び/若しくはFPGA内の複数の経路)からアクセス可能な共有メモリのどちらかからアクセス可能な揮発性メモリリソースを備える。いくつかの実施形態では、バッファ1110は、第1の信号経路1102及び第2の信号経路1104などの異なる処理経路に沿って処理されるべき画像データを複製するように構成された複製器を備える。
バッファ1110からそれぞれの画像データを受信した後、第1の信号経路1102は、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合に基づいて第1の画像データを作り出し、第2の信号経路1104は、サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレント結合に基づいて第2の画像データを作り出す。このようにして、第1の信号経路1102は、図10の超音波画像1000に実質的に類似した画像データを作り出し、第2の信号経路は、図7の超音波画像700に実質的に類似した画像データを作り出す。いくつかの実施形態では、処理経路は、それぞれの画像データに対する操作を同時に(例えば、並列に)又は異なる時刻に実施するように構成される。
第1の画像データ及び第2の画像データは、画像生成モジュール1150で受信され、画像生成モジュール1150は、第1の画像データと第2の画像データとを結合して合成された超音波画像を生成する。いくつかの実施形態では、画像生成モジュール1150は、第1の画像データと第2の画像データを共に合計することによって結合し、超音波画像を形成する。いくつかの実施形態では、画像生成モジュール1150は、第1の画像データ及び/又は第2の画像データのデータを重み付けし(マスキングし)、データセットの重み付けされた合計を実施する。例示の例のように、線形、又は非線形重み付けなどのピクセルレベルの重み付けが、第1及び/又は第2の画像データ内のピクセルに対応するデータに施される。特に、第1の画像データ及び/又は第2の画像データは、画像データ内のピクセルの空間周波数、及び/又はデータ内のピクセルのロケーション(例えば、深さ)などに基づいて重み付けされる。
空間周波数ベースの重み付けの場合、比較的より低い空間周波数に関連付けられたピクセルは、第2の画像データ(例えば、インコヒーレントに合計された撮像されたデータ)が第1の画像データ(例えば、コヒーレントに合計された画像データ)よりも画像において大きな寄与を有するように、重み付けされるが、比較的より高い空間周波数に関連付けられたピクセルは、第1の画像データ(例えば、コヒーレントに合計された画像データ)が第2の画像データ(例えば、インコヒーレントに合計されたデータ)よりも画像において大きな寄与を有するように、重み付けされる。より低い空間周波数に関連付けられたピクセルは、超音波画像の背景に対応するが、より高い空間周波数に関連付けられたピクセルは、超音波画像内のエッジ(例えば、境界線)に対応する。いくつかの実施形態では、ピクセルの空間周波数は、ピクセルデータに適用されるフィルタ(例えば、ハイ及び/若しくはローパスフィルタ)、並びに/又はピクセルの色の変化(例えば、対象物のエッジに対応する)があるかどうかを評価するためのピクセルレベル解析などの他の画像処理技法に基づいて決定される。上述のように、第1及び第2の画像データを重み付けすることによって、スペックルは、サブフレームデータのインコヒーレント結合を介して画像の背景から平滑化され、撮像された対象物の境界線における点広がりは、サブフレームデータのコヒーレント結合を介して最小化される(例えば、撮像された対象物の解像度は改善される)。
ロケーション(例えば、軸方向深さ)に基づいた重み付けに関して、比較的より浅い深さにあるピクセル(例えば、より近傍場)は、第2の画像データ(例えば、インコヒーレントに合計された撮像されたデータ)が第1の画像データ(例えば、コヒーレントに合計された画像データ)よりも画像において大きな寄与を有するように、重み付けされるが、比較的より大きい深さにあるピクセル(例えば、より遠方場)は、第1の画像データ(例えば、コヒーレントに合計された画像データ)が第2の画像データ(例えば、インコヒーレントに合計されたデータ)よりも画像において大きな寄与を有するように、重み付けされる。いくつかの場合では、スペックルは、超音波画像の近傍場(例えば、比較的より浅い深さ)においてよりはっきりし、画像の遠方場(例えば、比較的より大きい深さ)において比較的よりはっきりしない。例えば、媒体(例えば、解剖学的対象物)を通して伝播する超音波エネルギーは、媒体の近傍場領域において比較的高いエネルギーを有し、このエネルギーは超音波エネルギーが遠くに進む(例えば、媒体の遠方場領域)につれて減衰する(例えば、低下する)。エネルギーレベルが高ければ高いほどより不規則な散乱がもたらされることになるので、近傍場は、遠方場よりも多くのスペックルを含む。その上、超音波画像の解像度は、画像の深さが増大するにつれて(例えば、超音波画像を取得するために使用される開口からの距離が増大するにつれて)低下する。したがって、画像の遠方場における解像度は、画像の近傍場における解像度よりも低い。したがって、上述のように第1及び第2の画像データを重み付けすることによって、スペックルは、サブフレームデータのインコヒーレント結合を介して画像の近傍場から平滑化され、撮像対象物の解像度は、サブフレームデータのコヒーレント結合を介して遠方場において改善される。
いくつかの実施形態では、画像生成モジュール1150は、デジタル又はアナログ合計器などの合計器として実装される。追加的に、又は代替的に、図2のプロセッサ回路210などのプロセッサ回路が画像生成モジュール1150を実装する。いくつかの実施形態では、例えば、GPUが、第1及び/又は第2の画像データに対する重み付けを決定し、次いで重み付けされた第1及び/又は第2の画像データを結合して画像を生成する。
信号経路1100は、ある特定のセットのコンポーネントを含むこと、及び/又はある特定の動作に関与することが本明細書に例示され記述されているが、実施形態はそれに限定されない。そのために、追加のコンポーネント、及び/若しくは動作が含まれ、並びに/又はコンポーネント、及び/若しくは動作が省略される。例えば、信号経路1100は、追加的に又は代替的にADC(例えば、アナログ-デジタル変換を含み)、任意の好適なフィルタ(例えば、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、及び/又はバンドパスフィルタなど)などを含む。さらに、信号経路1100のある特定のコンポーネント及び/又は動作は、第1の信号経路1102及び第2の信号経路1104にわたって複写されて示されているが、第1の信号経路1102及び第2の信号経路1104は、1つ若しくは複数のコンポーネント、及び/又は共通の動作を共有することが理解される。例示の例のように、第1の信号経路1102内に走査変換モジュール640及び/又は走査変換モジュール930を、並びに第2の信号経路1104内に走査変換モジュール640を含む代わりに、バッファ1110の前、及び/又は画像生成モジュール1150の出力上などに共通の走査変換モジュールを使用する。その上、信号経路1100は特定の順序で例示されているが、コンポーネント及び/又は動作のうちの1つ若しくは複数は、異なる順序で、又は並列に実施される。さらに、信号経路1100は、追加的に、又は代替的に利用されて、第1の信号経路1102に沿った第1の部分をコヒーレントに合計し、第2の信号経路1104に沿ったサブフレームのセットに対応するデータの第2の部分をインコヒーレントに合計し、画像生成モジュール1150において、第1及び第2の部分に基づいて画像を生成する。
図12は、超音波撮像システム(例えば、超音波撮像システム100)に含まれ、超音波画像データ及び/又は超音波画像を生成するために使用される信号経路1200のブロック図である。特に、信号経路1200は、サブフレームのセットの第1の部分のコヒーレント結合、及びサブフレームのセットの第2の部分のインコヒーレント結合に基づいて超音波画像を生成するために使用される。信号経路1200は、画像生成のための方法又はプロセスに関連付けられている。信号経路1200の要素が、図2に示されるプロセッサ回路210などのプロセッサ回路によって実行可能なコンピュータプログラムコード又は命令を備えることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路1200の要素は、異なる処理(例えば、ソフトウェア)モジュールを備える。いくつかの実施形態では、信号経路1200の要素は、異なるハードウェアコンポーネントを備える。
いくつかの実施形態では、信号経路1200のコンポーネント及び/又は動作は、図1に示されるプローブ110及び/又はホスト130によって実装される。特に、信号経路1200のコンポーネントは、ビームフォーマ114、プロセッサ116、通信インターフェース118、通信インターフェース136、及び/又はプロセッサ134によって実装される。いくつかの実施形態では、例えば、信号経路1200のコンポーネントは、プローブ110とホスト130との間に分布される。その上、信号経路1200のコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントの結合を介して実装され、図2に関して上述のプロセッサ回路210によって実行される。例えば、いくつかの実施形態では、信号経路1200の1つ若しくは複数のコンポーネント及び/又は動作は、GPUによって実行されることが可能である。
いくつかの実施形態では、超音波データは、信号経路1200に受信(例えば、入力)される。例えば、信号経路1200は、音響素子のアレイ(例えば、トランスデューサアレイ112)によって送信された超音波エネルギーと関連した受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信する。特に、サブフレームのセットに対応するデータは、本明細書に記述される副開口のセットによって、及び/又は異なる角度のセットで送信された超音波エネルギーと関連したエコーに関連付けられる。サブフレームのセットに対応するデータは、アナログデータ又はデジタルデータを含む。例えば、いくつかの場合では、信号経路1200は、音響素子のアレイから未加工のアナログ電気信号を受信する。そのような場合では、信号経路1200の動作の1つ又は複数は、アナログ信号に対して実施される。追加的に、又は代替的に、信号経路1200は、アナログ-デジタル変換器(ADC)を含み、又はアナログ-デジタル変換器(ADC)と通信し、アナログ-デジタル変換器(ADC)はアナログ信号をサンプリングして、デジタルサブフレームデータを供給する。
例示されているように、信号経路1200は単一の処理経路を含む。いくつかの実施形態では、信号経路1200は、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分をコヒーレントに合計すること、及びサブフレームのセットに対応するデータの第2の部分をインコヒーレントに合計することを行うように実装される。本明細書に記述されているように、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分、及びサブフレームのセットに対応するデータの第2の部分は、サブフレームのセットの第1のサブセット及びサブフレームのセットの第2のサブセットにそれぞれ対応する。追加的に、又は代替的に、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分、及びサブフレームのセットに対応するデータの第2の部分は、サブフレームのセットの第1の領域(例えば、ピクセル領域)、及びサブフレームのセットの第2の領域にそれぞれ対応する。例えば、第1及び第2の領域は、サブフレームの頂部半片又は底部半片に含まれるピクセル、ある特定の特性(例えば、ロケーション、及び/又は空間周波数など)を有するピクセルなどのそれぞれのピクセルのグループに対応する。
信号経路1200に関連付けられた1つ若しくは複数のコンポーネント及び/又は動作は、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分、又は両方に適用可能である。例えば、信号経路1200は、例示されているように、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分のコヒーレント結合に関連付けられたコンポーネント及び動作を含むコヒーレント部分1202と、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分のインコヒーレント結合に関連付けられたインコヒーレント部分1204とを含む。信号経路1200はまた、サブフレームのセットに対応するデータの第1と第2の両方の部分に関連付けられた、ビームフォーマ610、包絡線検出モジュール620、log圧縮モジュール630、及び走査変換モジュール640などのコンポーネント及び/又は動作を含む。より具体的には、コヒーレント部分1202のコンポーネントは、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分に対して操作を実施するように、及びサブフレームのセットに対応するデータの第2の部分に対して操作を実施しないようにするように構成され、インコヒーレント部分1204のコンポーネントは、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分に対して操作を実施するように、及びサブフレームのセットに対応するデータの第1の部分に対して操作を実施しないようにするように構成され、信号経路1200の残りのコンポーネントは、サブフレームのセットに対応するデータの第1と第2の両方の部分に対して操作を実施するように構成される。
例示されているように、サブフレームのセットに対応するデータ(例えば、データの第1と第2の両方の部分)が、図6及び図9を参照して上で記述されたようにビームフォーマ610でビームフォーミングされた後、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分は、信号経路1200のコヒーレント部分1202を介してコヒーレントに結合される。特に、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分は、コヒーレント結合モジュール920を介してコヒーレントに結合され、コヒーレント結合のための準備では、サブフレームのセットに対応するデータの第1の部分は、図9を参照して記述されるように、走査変換モジュール640及び/又は位置合わせモジュール910を介して、位置合わせ誤差(例えば、揺れ)に対してそれぞれ走査変換及び/又は補正される。
いくつかの実施形態において、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分に対して、及びサブフレームのセットに対応するデータのコヒーレントに結合された第1の部分に対して包絡線検出が包絡線検出モジュール620において実施される。同様に、log圧縮モジュール630において、これらのデータセットのそれぞれに対してlog圧縮が実施される。その後、走査変換は、走査変換モジュール640において、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分に対して実施され、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレントに結合された第1の部分に対して任意選択で実施される。
信号経路1200のインコヒーレント部分1204において、サブフレームのセットに対応するデータの第2の部分は、インコヒーレント結合モジュール650を介してインコヒーレントに結合される。サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレントに結合された第2の部分、及びサブフレームのセットに対応するデータのコヒーレントに結合された第1の部分を使用して、画像生成モジュール1210において、合成された超音波画像が生成される。いくつかの実施形態では、例えば、画像生成モジュール1210は、サブフレームのセットに対応するデータのインコヒーレントに結合された第2の部分と、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレントに結合された第1の部分とを単一のデータセットへと合計、及び/又は結合して画像を生成する。
図13は、図4、図5A、図5B、図6、図8、図9、図11及び図12に関して本明細書に記述されている技法による、サブフレームのセットに対応するデータのコヒーレント結合とインコヒーレント結合との両方に基づいて生成された例示的な超音波画像1300(例えば、B-モード超音波画像)を示す。特に、超音波画像1300は、1つ若しくは複数の副開口、及び/又はビーム操舵角を使用して取得されるコヒーレントに結合された画像データとインコヒーレントに結合された画像データとを混合(例えば、結合)することによって生成される。このために、超音波画像1300は、図11の信号経路1100、及び/又は図12の信号経路1200によって作り出される。さらに示されるように、超音波画像1300は、トランスデューサアレイからの距離(例えば、深さ)を表す軸方向距離、及びトランスデューサアレイに沿った位置(例えば、トランスデューサアレイの音響素子の位置)に対応する横方向距離に関して示されており、軸方向距離についてはセンチメートル単位(cm)で示されている。超音波撮像データ(例えば、受信されたエコー)の強度はさらに、カラーコード化目盛り1302によってデシベル(dB)単位で示されている。
図3の超音波画像300と比較して、超音波画像1300に存在する両スペックルは低減され、超音波画像1300の解像度は改善されている。特に、超音波画像1300の領域1310(例えば、近傍場領域)は、超音波画像300の領域310よりも歪みが少なく、超音波画像1300の領域1320(例えば、遠方場領域)は、より解像されている。画像品質におけるこれらの改善は、例えば、領域1310に対応するデータのインコヒーレント結合、及び領域1320に対応するデータのコヒーレント結合によりもたらされる。追加的に、又は代替的に、改善は、例えば、画像1300の領域1310及び/又は背景と関連したデータのインコヒーレント結合のより大きな重み付け、並びに画像1300に含まれる領域1320及び/又はエッジと関連したデータのコヒーレント結合のより大きな重み付けによりもたらされる。例示の例のように、図7の超音波画像700、及び図10の超音波画像1000は結合されて、超音波画像1300を生成する。すなわち、例えば、超音波画像700の生成によって作り出されるスペックル低減(例えば、インコヒーレント結合を介して)は、超音波画像1000の生成(例えば、コヒーレント結合を介して)によって影響が及ぼされる解像度改善と結合されて、超音波画像1300を生成する。
図8に戻り、ステップ810では、方法800は、ステップ808で生成された画像を表示するために出力することを含む。例えば、画像はディスプレイ132などの、ホスト130と通信するディスプレイに出力される。ステップ808では、画像は、コヒーレント結合、又はコヒーレント結合とインコヒーレント結合との間の重み付けに基づいて生成されるので、画像を出力することは、図7、図10、及び/又は図13を参照して上述された特徴を有する画像を出力することを含む。すなわち、例えば、ステップ810は、コヒーレント結合、インコヒーレント結合、又は両方に基づいて合成された超音波画像を出力することを含む。
当業者であれば、上述の装置、システム、及び方法が、さまざまな仕方で修正されることが可能なことを認識されるであろう。したがって、当業者は、本開示によって包含される実施形態は、上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。それに関して、例示的な実施形態が示され、記述されてきたが、幅広い範囲の修正、変更、及び代替が、前述の開示において企図される。そのような変形は、本開示の範囲から逸脱せずに前述に対してなされることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広範囲に、且つ本開示と一貫した様式で解釈されることが適切である。

Claims (15)

  1. 超音波エネルギーを送信し、前記超音波エネルギーと関連したエコーを受信する音響素子のアレイと、
    前記音響素子のアレイと通信するプロセッサ回路とを備える、超音波撮像システムであって、前記プロセッサ回路が、
    前記受信されたエコーに基づいて、サブフレームのセットに対応するデータを受信することであって、前記サブフレームのセットが第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを含む、データを受信することと、
    前記第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと前記第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合することであって、前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データ、及び前記第2のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データが位相情報を含む、コヒーレントに結合することと、
    前記第1のサブフレームの前記第1の部分と前記第2のサブフレームの前記第1の部分との前記コヒーレント結合に基づいて画像を生成することと、
    前記プロセッサ回路と通信するディスプレイに前記生成された画像を出力することとを行う、超音波撮像システム。
  2. 前記超音波エネルギーが、第1の超音波エネルギー及び第2の超音波エネルギーを備え、
    前記超音波エネルギーを送信するために、前記音響素子のアレイが、
    前記音響素子のアレイの第1のサブセットを使用して、前記第1の超音波エネルギーを送信することと、
    前記音響素子のアレイの第2のサブセットを使用して、前記第2の超音波エネルギーを送信することとを行う、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  3. 前記第1のサブフレームは、前記第1の超音波エネルギーと関連した前記受信されたエコーに対応し、前記第2のサブフレームは、前記第2の超音波エネルギーと関連した前記受信されたエコーに対応する、請求項2に記載の超音波撮像システム。
  4. 前記超音波エネルギーと関連した前記エコーを受信するために、前記音響素子のアレイが、
    前記音響素子のアレイの前記第1のサブセットを使用して、前記第1の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することと、
    前記音響素子のアレイの前記第2のサブセットを使用して、前記第2の超音波エネルギーと関連したエコーを受信することとを行う、請求項2に記載の超音波撮像システム。
  5. 前記プロセッサ回路が、前記コヒーレント結合の包絡線検出にさらに基づいて前記画像を生成する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  6. 前記プロセッサ回路が、前記コヒーレント結合のlog圧縮にさらに基づいて前記画像を生成する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  7. 前記プロセッサ回路が、
    前記サブフレームのセットに対応する前記データに対して走査変換を実施し、
    前記プロセッサ回路が、前記走査変換にさらに基づいて、前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データと、前記第2のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データとをコヒーレントに結合する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  8. 前記プロセッサ回路が、
    前記第1のサブフレームの第2の部分に対応するデータと、前記第2のサブフレームの第2の部分に対応するデータとをインコヒーレントに結合することと、
    前記第1のサブフレームの前記第2の部分と、前記第2のサブフレームの前記第2の部分との前記インコヒーレント結合にさらに基づいて、前記画像を生成することとを行う、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  9. 前記プロセッサ回路が、
    前記第1のサブフレームの前記第1の部分と前記第2のサブフレームの前記第1の部分との前記コヒーレント結合に基づいて第1の画像を生成することと、
    前記第1のサブフレームの前記第1の部分と前記第2のサブフレームの前記第1の部分とのインコヒーレント結合に基づいて第2の画像を生成することと、
    前記第1の画像と前記第2の画像とを結合することとにさらに基づいて、前記画像を生成する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  10. 前記プロセッサ回路が、前記第1のサブフレームの前記第1の部分の空間周波数に基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像を結合する、請求項9に記載の超音波撮像システム。
  11. 前記プロセッサ回路が、前記第1のサブフレーム内の前記第1のサブフレームの前記第1の部分のロケーションに基づいて、前記第1の画像と前記第2の画像とを結合する、請求項9に記載の超音波撮像システム。
  12. 前記プロセッサ回路が、
    前記第1のサブフレームの前記第1の部分を前記第2のサブフレームの前記第1の部分と位置合わせし、
    前記プロセッサ回路が、前記位置合わせにさらに基づいて、前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データと、前記第2のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データとをコヒーレントに結合する、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  13. 前記プロセッサ回路が、
    前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データと前記サブフレームのセットの第3のサブフレームの第1の部分に対応するデータとの間の差を特定することと、
    前記特定された差に基づいて前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データを調節することとに基づいて、前記第1のサブフレームの前記第1の部分を前記第2のサブフレームの前記第1の部分と位置合わせする、請求項12に記載の超音波撮像システム。
  14. 前記プロセッサ回路が、グラフィックス処理ユニットを備える、請求項1に記載の超音波撮像システム。
  15. 超音波エネルギーを送信し、前記超音波エネルギーと関連したエコーを受信するために、プロセッサ回路によって、前記プロセッサ回路と通信する音響素子のアレイを制御するステップと、
    前記受信されたエコーに基づいて、前記プロセッサ回路によって、サブフレームのセットに対応するデータを受信するステップであって、前記サブフレームのセットが第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを備える、ステップと、
    前記プロセッサ回路によって、前記第1のサブフレームの第1の部分に対応するデータと前記第2のサブフレームの第1の部分に対応するデータとをコヒーレントに結合するステップであって、前記第1のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データと前記第2のサブフレームの前記第1の部分に対応する前記データとが位相情報を含む、ステップと、
    前記プロセッサ回路によって、前記第1のサブフレームの前記第1の部分と前記第2のサブフレームの前記第1の部分との前記コヒーレント結合に基づいて画像を生成するステップと、
    前記生成された画像を前記プロセッサ回路によって、前記プロセッサ回路と通信するディスプレイに出力するステップとを有する、方法。
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