JP2024518258A - 単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成する - Google Patents

単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成する Download PDF

Info

Publication number
JP2024518258A
JP2024518258A JP2023560973A JP2023560973A JP2024518258A JP 2024518258 A JP2024518258 A JP 2024518258A JP 2023560973 A JP2023560973 A JP 2023560973A JP 2023560973 A JP2023560973 A JP 2023560973A JP 2024518258 A JP2024518258 A JP 2024518258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy
pulse
pulses
light beam
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023560973A
Other languages
English (en)
Inventor
ツァオ,インボー
ソーンズ,ジョシュア,ジョン
Original Assignee
サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2024518258A publication Critical patent/JP2024518258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
    • G03F7/70558Dose control, i.e. achievement of a desired dose
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70008Production of exposure light, i.e. light sources
    • G03F7/70041Production of exposure light, i.e. light sources by pulsed sources, e.g. multiplexing, pulse duration, interval control or intensity control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70008Production of exposure light, i.e. light sources
    • G03F7/7005Production of exposure light, i.e. light sources by multiple sources, e.g. light-emitting diodes [LED] or light source arrays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

パルス光ビームのエネルギーを制御する方法が説明される。本方法は、光源から光ビームの複数の混合された組のパルスを生成することであって、各組の光ビームパルスは別個の主波長及び別個の標的エネルギーに関連付けられる、生成することと、光ビームの先行パルスのエネルギーの測定結果を受信することと、先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在れば先行光ビームパルスの測定されたエネルギーと、特定組の光ビームパルスに関連付けられた特定標的エネルギーとを比較することを含むエネルギー誤差を判断することと、光源の少なくとも1つの部品を調節することであって、これにより、特定組の光ビームパルス内の後続パルスのエネルギーを、判断されたエネルギー誤差に基づき調節する、調整することと、を含む。【選択図】図15B

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、参照のためその全体を本明細書に援用する2021年4月19日申請の米国特許出願第63/176,646号:題名「FORMING MULTIPLE AERIAL IMAGES IN A SINGLE LITHOGRAPHY EXPOSURE PAS」からの優先権を主張する。
[0002] 本開示は単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成することに関する。以下に論述される技術は例えば3次元半導体部品を形成するために使用され得る。
[0003] フォトリソグラフィは半導体回路構成がシリコンウェハなどの基板上にパターン化されるプロセスである。フォトリソグラフィ光源はウェハ上のフォトレジストを露光するために使用される遠赤外線(DUV:deep ultraviolet)光を提供する。フォトリソグラフィのDUV光はエキシマ光源により生成される。しばしば、光源はレーザ源であり、そしてパルス光ビームはパルスレーザビームである。光ビームは、ビーム配送ユニット、レチクル又はマスクを通され、そして次に、用意されたシリコンウェハ上へ投影される。このようにして、チップ設計はフォトレジスト上へパターン化され、フォトレジストは、次にエッチングされ洗浄され、そして次にこのプロセスは繰り返す。
[0004] いくつかの一般的態様では、パルス光ビームのエネルギーを制御する方法が説明される。本方法は、光源から光ビームの複数の混合された組のパルスを生成することであって、各組の光ビームパルスは別個の主波長及び別個の標的エネルギーに関連付けられる、生成することと、光ビームの先行パルスのエネルギーの測定結果を受信することと、先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在れば先行光ビームパルスの測定されたエネルギーと、特定組の光ビームパルスに関連付けられた特定標的エネルギーとを比較することを含むエネルギー誤差を判断することと、光源の少なくとも1つの部品を調節することであって、これにより、特定組の光ビームパルス内の後続パルスのエネルギーを、判断されたエネルギー誤差に基づき調節する、調整することと、を含む。
[0005] いくつかの実装形態は以下のフィーチャの1又は複数を含み得る。例えば、本方法は、各組の光ビームパルスに関連付けられた各個々の標的エネルギーを受信することを含み得る。本方法は先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化することを含み得る。本方法は光源の少なくとも1つの部品に対する調節の量を判断することを含み得る。本方法は、光源の少なくとも1つの部品に対する調節の量を、先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき補正することを含み得る。
[0006] 光源の少なくとも1つの部品は光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することにより調節され得る。
[0007] 他の一般的態様では、システムは光源装置及び光源装置と通信するエネルギー制御装置を含む。光源装置は、励起信号に応答して、スペクトル特性を有する光パルスを生成するように構成された光発振器と、光パルスのスペクトル特性を制御するように構成されたスペクトル調節装置と、を含む。エネルギー制御装置は、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーを判断するように、及びスペクトル調節装置の構成の変化を補償するために1又は複数の後続の光パルスを光発振器に生成させる励起信号に対する調節を、判断された標的エネルギーに少なくとも基づき判断するように、構成される。
[0008] いくつかの実装形態は以下のフィーチャの1又は複数を含み得る。例えば、励起信号に対する調節は、1又は複数のその後に生成される光パルスのエネルギーに対する調節を引き起こし得る。
[0009] 生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーは、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられて前もって定義され得る。
[0010] 光発振器は、複数の伝達関数に関連付けられ得、各伝達関数はスペクトル調節装置の特定構成とスペクトル特性の特定値とに関連付けられる。そして、エネルギー制御装置は、励起信号に対する調節を、1又は複数の後続の光パルスを生成するために使用されるスペクトル調節装置の特定構成に関連付けられた伝達関数に基づき判断するように構成され得る。
[0011] スペクトル調節装置は、少なくとも1つのプリズム及び互いに光学的に連通されて配置された回折素子を含み得、そして各伝達関数は少なくとも1つのプリズムの異なる状態に関連付けられる。
[0012] 光パルスのスペクトル特性は当該光パルスの中心波長であり得、そしてスペクトル調節装置の各構成は波長の特定値に対応し得る。
[0013] 本システムはさらに、光パルスのエネルギーを測定するように構成された測定装置を含み得る。エネルギー制御装置は標的エネルギーと測定されたエネルギーとを比較することによりエネルギー誤差を判断するように構成され得、そして励起信号に対する調節の判断もまたエネルギー誤差に基づき得る。
[0014] エネルギー制御装置は、光発振器に1又は複数の後続の光パルスを生成させる励起信号に対する調節を、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた1又は複数の後続の光パルスを光発振器に生成させる励起信号に対する調節を判断することにより判断するように、構成され得る。
[0015] エネルギー制御装置は、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーを、光パルスを受信するように構成されるリソグラフィ露光装置から通信を受信することにより判断するように構成され得、通信は一組の標的エネルギーを提供し、一組の標的エネルギー内の各標的エネルギーはスペクトル特性に関連付けられる。
[0016] 他の一般的態様では、エネルギー制御装置は制御モジュールを含む。制御モジュールは光源から放射された先行光パルスのエネルギー値を受信するように構成される。制御モジュールは、先行光パルスが第1の主波長に関連付けられた第1組の光ビームパルス内に在る場合に限り、受信エネルギー値と第1の標的エネルギーとを比較すること、又は先行光パルスが、第1の主波長とは別個の第2の主波長に関連付けられた第2組の光ビームパルス内に在る場合に限り受信エネルギー値と第1の標的エネルギーとは別個な第2の標的エネルギーとを比較することを含む比較を行うように構成される。制御モジュールは、光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより先行光パルスに関連付けられた主波長を有する後続光パルスのエネルギーを調節するように構成される。
[0017] いくつかの実装形態は以下のフィーチャの1又は複数を含み得る。例えば、制御モジュールは、先行光パルスが第1組の光ビームパルス内に在るか又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化するように構成されたカテゴリモジュールを含み得る。制御モジュールは、先行光パルスが第1組の光ビームパルス内又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかを判断し、そしてこの判断に基づき第1の標的エネルギー又は第2の標的エネルギーを提供するように構成された比較器を含み得る。制御モジュールは、光源の少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を判断するように構成された信号モジュールを含み得る。
[0018] 制御モジュールは、先行光パルスが第1組又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき光源の少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を補正するように構成された補正モジュールを含み得る。補正モジュールはフィルタを調節量へ適用することにより調節量を補正するように構成され得る。フィルタは、第1の周波数帯内の周波数を有する情報を伝達しそして第1の周波数帯外の周波数を有する情報を実質的に阻止するノッチフィルタを含み得る。フィルタはカルマンフィルタを含み得る。補正モジュールはフィードフォワード補正を調節量へ適用することにより調節量を補正するように構成され得る。
[0019] 光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより、先行光パルスに関連付けられた主波長を有する後続光パルスのエネルギーを調節するように構成された制御モジュールは、信号を光源へ送信し、これにより、光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することを含み得る。先行光パルスのエネルギー値を受信するように構成された制御モジュールは、光源から放射された複数の先行光パルスのエネルギー値を受信するように構成された制御モジュールを含み得る。制御モジュールは、光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより先行光パルスに関連付けられた主波長を有する複数の後続光パルスのエネルギーを調節するように構成され得る。制御モジュールは、先行光パルスに関連付けられた主波長を有しない後続光パルスのエネルギーをこの比較に基づき維持するように構成され得る。
[0020]フォトリソグラフィシステムの実装形態の一例のブロック図である。 [0021]図1Aのフォトリソグラフィシステムの光学システムの実装形態の一例のブロック図である。 [0022]図1Aのフォトリソグラフィシステムにより露光されたウェハの一例の断面図である。 [0023]フォトリソグラフィシステムの実装形態の別の例のブロック図である。 [0024]フォトリソグラフィシステム内で使用され得るスペクトルフィーチャ選択モジュールの実装形態の一例のブロック図である。 [0025]細線化モジュールの実装形態の一例のブロック図である。 [0026]光源内のパルス及び/又はバーストの生成に関係するデータのプロットである。 [0026]光源内のパルス及び/又はバーストの生成に関係するデータのプロットである。 [0026]光源内のパルス及び/又はバーストの生成に関係するデータのプロットである。 [0027]フォトリソグラフィシステムの実装形態の別の例のブロック図である。 [0028]3次元半導体部品を形成するためのプロセスの一例のフローチャートである。 [0029]単一光パルスの光学スペクトルの一例を示す。 [0029]単一光パルスの光学スペクトルの一例を示す。 [0030]単一露光パスの平均光学スペクトルの一例を示す。 [0031]ウェハの一例の側面断面図を示す。 [0031]ウェハの一例の上面断面図を示す。 [0032]3次元半導体部品の一例の側面断面図を示す。 [0032]3次元半導体部品の一例の上面断面図を示す。 [0033]シミュレーションデータの一例を示す。 [0033]シミュレーションデータの一例を示す。 [0034]フォトリソグラフィシステムのブロック図であり、ここでは、コントロールシステムは励起信号を光源へ提供するように構成されたエネルギー制御モジュールを含み、励起信号は光源の光発振器内の電極を制御するために使用される。 [0035]どのように光エネルギーが、放射されたパルス光ビームの波長と共に変動するかを示す光発振器の伝達関数TF(光エネルギーは、提供される励起エネルギーに応じた単一光発振器により生成される)の例の図解である。 [0036]光発振器と共に使用される図11Aのエネルギー制御モジュールの実装形態のブロック図である。 [0037]光発振器を構成し得るマスタ発振器の実装形態のブロック図である。 [0038]光発振器を含む光源から光ビーム出力の各可能な主波長を有する各標的エネルギー間の相関を示す表である。 [0039]光発振器を含む光源からの光ビーム出力の4つの主波長のそれぞれの波長の一組の標的エネルギーのグラフである。 [0040]図11のフォトリソグラフィシステム内で露光されるウェハの一例の断面図であり、ここでは、光発振器を含む光源からの光ビーム出力は図15Aにおいて提供される4つの主波長において生成される。 [0041]光発振器と共に使用される図11Aのエネルギー制御モジュールの実装形態のブロック図であり、複数のエネルギーコントローラ(各エネルギーコントローラは、光発振器を含む光源からの光ビーム出力の主波長に関連付けられる)を含む。 [0042]図11、12及び図16の1又は複数のいずれかの図のエネルギー制御モジュール内で使用され得るエネルギーコントローラの実装形態を示すブロック図である。 [0043]図11、12及び図16の1又は複数のいずれかの図のエネルギー制御モジュール内で使用され得るエネルギーコントローラの実装形態を示すブロック図である。 [0044]光発振器と共に使用される図11Aのエネルギー制御モジュールの実装形態のブロック図であり、フィードフォワードエネルギーコントローラを含む。 [0045]図19Aのフィードフォワードエネルギーコントローラの実装形態のブロック図である。 [0046]図19Bのフィードフォワードエネルギーコントローラの励起判断モジュールの実装形態のブロック図である。 [0047]光発振器と共に使用される図11Aのエネルギー制御モジュールの実装形態のブロック図であり、反復制御エネルギーコントローラを含む。 [0048]図11Aのフォトリソグラフィシステムにより行われる手順のフローチャートである。
[0049] 単一リソグラフィパスにおける各異なる面において2つ以上の空間像を形成し、そして空間像を使用することにより3次元半導体部品を形成するための技術が本明細書において論述される。
[0050] 図1Aを参照すると、フォトリソグラフィシステム100は、ウェハホルダ又はステージ171により収容されたウェハ170を処理するリソグラフィ露光装置169へ光ビーム160を提供する光源105を含む。光ビーム160は、時間的に互いに離れた光パルスを含むパルス光ビームである。リソグラフィ露光装置169は、光ビーム160がウェハ170に到達するに先立って通過する投影光学システム175及び計測学的システム172を含む。計測学的システム172は、例えば、ウェハ170の画像及び/又はウェハ170における光ビーム160の画像を捕捉することができるカメラ若しくは他のデバイス、又は光ビーム160の特性(x-y面内のウェハ170における光ビーム160の強度など)を記述するデータを捕捉することができる光検出器を含み得る。リソグラフィ露光装置169は液浸システム又は乾式システムであり得る。フォトリソグラフィシステム100はまた、光源105及び/又はリソグラフィ露光装置169を制御するためのコントロールシステム150を含み得る。
[0051] マイクロエレクトロニクスフィーチャが、例えば光ビーム160によりウェハ170上の放射線感受性フォトレジスト材料の層を露光することによりウェハ170上に形成される。図1Bも参照すると、投影光学システム175はスリット176、マスク174、及びレンズ177を含む投影対物系を含む。光ビーム160は光学システム175に入り、そしてスリット176に衝突し、そしてビーム160の少なくともいくつかはスリット176を通過する。図1A、1Bの例では、スリット176は、矩形であり、そして光ビーム160を細長い矩形状光ビームに成形する。パターンがマスク174上に形成され、そしてパターンは、成形済み光ビームのどの部分がマスク174により透過されそしてどの部分がマスク174により阻止されるかを決める。パターンの設計は、ウェハ170上に形成されることになる特定マイクロエレクトロニクス回路設計により決定される。
[0052] 成形済み光ビームはマスク174と相互作用する。マスク174により透過される成形済み光ビームの一部は、投影レンズ177を通過し(そして投影レンズ177により合焦され得)、そしてウェハ170を露光する。マスク174により透過された成形済み光ビームの一部はウェハ170内のx-y面内に空間像を形成する。空間像は、マスク174と相互作用した後にウェハ170に達する光により形成される強度パターンである。空間像はウェハ170に在り、そしてx-y面内に概して延伸する。
[0053] システム100は単一露光パス中に複数の空間像を形成し得、空間像の各像はウェハ170内のz軸に沿った空間的に別個な場所に在る。y-z面内のウェハ170の断面図を示す図1Cも参照すると、投影光学システム175は単一露光パスにおいてz軸に沿った異なる面において2つの空間像173a、173bを形成する。以下に詳細に論述されるように、空間像173a、173bのそれぞれは異なる主波長を有する光から形成される。
[0054] z軸に沿った空間像の場所は、光学システム175(投影レンズ177及びマスク174を含む)の特性及び光ビーム160の波長に依存する。レンズ177の焦点位置はレンズ177に入射する光の波長に依存する。従って、光ビーム160の波長を変更する又はそうでなければ制御することで空間像の位置が制御されることを可能にする。様々な主波長の光を有するパルスを単一露光パス中に提供することにより、それぞれがz軸に沿って異なる場所に在る複数(2つ以上)の空間像が、z軸に沿って互いに対し光学システム175(又は光学システム175の任意の部品)及びウェハ170を移動すること無く単一露光パスにおいて形成され得る。
[0055] 図1Aの例では、マスク174を通過する光は投影レンズ177により焦点面へ合焦される。投影レンズ177の焦点面は投影レンズ177とウェハステージ171との間に在り、z軸に沿った焦点面の位置は光学システム175の特性及び光ビーム160の波長に依存する。空間像173a、173bは異なる波長を有する光から形成され、従って空間像173a、173bはウェハ170内の異なる場所にある。空間像173a、173bはz軸に沿って互いから離隔距離179だけ分離される。離隔距離179は、空間像173aを形成する光の波長と空間像173bを形成する光の波長との差に依存する。
[0056] ウェハステージ171及びマスク174(又は光学システム175の他のいくつかの部分)は一般的に、日常的性能補正及び操作のための走査中にx、y及びz方向に互いに対して移動し、例えば、この運動は、基本的平準化、レンズ歪の補償、及びステージ位置決め誤差の補償を達成するために使用され得る。この相対運動は付随的操作(incidental operational)運動と呼ばれる。しかし、図1Aのシステムでは、ウェハステージ171と光学システム175との相対運動は離隔距離179を形成するためには頼りにされていない。その代りに、離隔距離179は、露光パス中にマスク174を通過するパルス内の主波長を制御する能力のおかげで形成される。従って、いくつかの従来システムと異なり、離隔距離179は、光学システム175及びウェハ170をz方向に沿って互いに対し移動させることだけでは生成されない。さらに、空間像173a、173bは両方とも同じ露光パス中にウェハ170に存在する。換言すれば、システム100は、空間像173aが第1の露光パスにおいて形成されそして空間像173bが第2の後続露光パスにおいて形成されることを必要としない。
[0057] 第1の空間像173a内の光は部分178aにおいてウェハと相互作用し、そして第2の空間像173b内の光は部分178bにおいてウェハと相互作用する。これらの相互作用は、ウェハ170上の開口又は穴などの電子的フィーチャ又は他の物理的特性を形成し得る。空間像173a、173bはz軸に沿って異なる面に在るので、空間像173a、173bはウェハ170上の3次元フィーチャを形成するために使用され得る。例えば、空間像173aは周縁領域を形成するために使用され得、そして空間像173bは、z軸に沿って異なる場所に在るチャンネル、溝又は凹部を形成するために使用され得る。従って、本明細書に論述される技術は、3次元NANDフラッシュメモリ部品などの3次元半導体部品を形成するために使用され得る。
[0058] 単一露光パスにおいて複数の空間像を形成することに関係する追加詳細を論述する前に、光源105及びフォトリソグラフィシステム100の例示的実装形態が図2A-2C、3A-3C及び図4に関して論述される。
[0059] 図2Aを参照すると、フォトリソグラフィシステム200のブロック図が示される。フォトリソグラフィシステム200はシステム100(図1A)の実装形態の一例である。例えば、フォトリソグラフィシステム200では、光源205が光源105(図1A)として使用される。光源205は、リソグラフィ露光装置169へ提供されるパルス光ビーム260を生成する。光源205は例えばパルス光ビーム260を出力するエキシマ光源(レーザビームであり得る)であり得る。リソグラフィ露光装置169に入ると、パルス光ビーム260は投影光学システム175を介し導かれ、そしてウェハ170上へ投影される。このようにして、1又は複数のマイクロエレクトロニクスフィーチャがウェハ170上のフォトレジスト上へパターン化され、次に、後続プロセス工程に先立って現像されそして先浄され、そして、このプロセスは繰り返す。フォトリソグラフィシステム200はまた、制御システム250を含み、制御システム250は、図2Aの例では、システム200の様々な動作を制御するために光源205の部品だけでなくリソグラフィ露光装置169へも接続される。制御システム250は図1Aの制御システム250の実装形態の一例である。
[0060] 図2Aに示す例では、光源205は、種光ビーム224を電力増幅器(PA:power amplifier)230へ提供するマスタ発振器(MO:master oscillator)212を含む二段階レーザシステムである。MO212及びPA230は、光源205又は光源205の一部であるシステムのサブシステムであると考えられ得る。電力増幅器230は、マスタ発振器212から種光ビーム224を受信し、そして、リソグラフィ露光装置169において使用される光ビーム260を生成するために種光ビーム224を増幅する。例えば、マスタ発振器212は、パルス当たり約1ミリジュール(mJ)の種パルスエネルギーを有するパルス種光ビームを放射し得、そしてこれらの種パルスは電力増幅器230により約10~15mJへ増幅され得る。
[0061] マスタ発振器212は、2つの細長い電極217を収容する放電チャンバ214、混合ガスである利得媒体219、及び電極217間でガスを循環させるためのファンを含む。共振器が、放電チャンバ214の第1の側の細線化モジュール216と放電チャンバ214の第2の側の出力カプラ218との間に形成される。細線化モジュール216は、放電チャンバ214のスペクトル出力を微調整する回折格子などの回折光学素子を含み得る。図2B、2Cは細線化モジュール216に関する追加詳細を提供する。
[0062] 図2Bは細線化モジュール216の1又は複数のインスタンスを含むスペクトルフィーチャ選択モジュール258の実装形態の一例のブロック図である。スペクトルフィーチャ選択モジュール258は光源205内で伝搬する光へ結合する。いくつかの実装形態(図2Bに示されるような)では、スペクトルフィーチャ選択モジュール258は、マスタ発振器212内の波長及び帯域幅などのスペクトルフィーチャの微調整を可能にするためにマスタ発振器212の放電チャンバ214から光を受信する。
[0063] スペクトルフィーチャ選択モジュール258は、電子機器をファームウェアとソフトウェアとの任意の組み合せの形式で含むスペクトルフィーチャ制御モジュール254などの制御モジュールを含み得る。制御モジュール254は、スペクトルフィーチャ作動システム255_1~255_nなどの1又は複数の作動システムへ接続される。作動システム255_1~255_nのそれぞれは、光学システム257のそれぞれの光学的フィーチャ256_1~256_nへ接続される1又は複数のアクチュエータを含み得る。光学的フィーチャ256_1~256_nは、生成された光ビーム260の特定特性を調節しこれにより光ビーム260のスペクトルフィーチャを調節するように構成される。制御モジュール254は制御システム250から制御信号を受信し、制御信号は作動システム255_1~255_nのうちの1又は複数を操作又は制御するための特定命令を含む。作動システム255_1~255_nは一緒に(すなわちタンデムで)働くように選択され設計され得る、又は作動システム255_1~255_nは個々に働くように構成され得る。さらに、各作動システム255_1~255_nは特定クラスの擾乱に応答するように最適化され得る。
[0064] 各光学的フィーチャ256_1~256_nは光源105により生成される光ビーム260へ光学的に結合される。光学システム257は、図2Cに示されるような細線化モジュール216Cとして実装され得る。細線化モジュールは、光学的フィーチャ256_1~256_nとして反射回折格子291のような分散光学素子、及びプリズム292、293、294、295などの屈折光学素子を含む。プリズム292、293、294、295の1又は複数は回転可能であり得る。この細線化モジュールの一例はその内容の全体が記載されたかのようにその内容を参照のために援用する2009年10月23日申請されそして2012年3月27日に米国特許第8,144,739号として付与された米国特許出願第12/605,306号:題名「SYSTEM METHOD AN APPARATUS FOR SELECTING AND CONTROLLING LIGHT SOURCE BANDWIDTH」(’306出願)に見出され得る。’306出願では、ビームエキスパンダ(1又は複数のプリズム292、293、294、295を含む)及び格子291などの分散素子を含む細線化モジュールが説明されている。格子291などの活性化可能光学的フィーチャのそれぞれの作動システム及びプリズム292、293、294、295のうちの1又は複数のプリズムは図2Cに示されていない。
[0065] 作動システム255_1~255_nのアクチュエータの各々は、光学システム257のそれぞれの光学的フィーチャ256_1~256_nを移動又は制御するための機械的デバイスである。アクチュエータはモジュール254からエネルギーを受信し、そしてそのエネルギーを、光学システム257の光学的フィーチャ256_1~256_nに与えられるいくつかの種類の運動へ変換する。例えば、’306出願では、ビームエキスパンダのプリズムの1又は複数を回転させるための力デバイス(格子のいくつかの領域に力を加えるための)及び回転ステージなどの作動システムが説明されている。作動システム255_1~255_nは、例えばステッピングモータ、弁、圧力制御デバイス、圧電デバイス、リニアモータ、油圧アクチュエータ、及び/又は音声コイルなどのモータを含み得る。
[0066] 図2Aに戻ると、マスタ発振器212はまた、出力カプラ218から出力光ビームを受信する線中心分析モジュール220、及び種光ビーム224を形成するために必要に応じ出力光ビームのサイズ又は形状を修正するビーム結合光学システム222を含む。線中心分析モジュール220は、種光ビーム224の波長を測定又は監視するために使用され得る測定システムである。線中心分析モジュール220は光源205内の他の場所に置かれ得る、又は光源205の出力部に置かれ得る。
[0067] 放電チャンバ214内で使用される混合ガスは、印可ために必要とされる波長及び帯域幅で光ビームを生成するのに好適な任意のガスであり得る。エキシマ源に関して、混合ガスは、バッファガスとして、例えばアルゴン又はクリプトンなどの希ガス、例えばフッ素又は塩素などのハロゲン、並びにヘリウム及び/又はネオンとは別に微量のキセノンを含み得る。混合ガスの特定例は、約193nmの波長において光を放射するフッ化アルゴン(ArF)、約248nmの波長において光を放射するフッ化クリプトン(KrF)、又は約351nmの波長において光を放射する塩化キセノン(XeCl)を含む。エキシマ利得媒体(混合ガス)は、電圧を細長い電極217へ印可することにより高電圧放電内の短い(例えばナノセカンド)電流パルスによりポンピングされる。
[0068] 電力増幅器230は、マスタ発振器212から種光ビーム224を受信しそして放電チャンバ240を介し光ビームをビーム旋回光学素子248へ導くビーム結合光学システム232を含み、ビーム旋回光学素子248は、放電チャンバ240内へ返送されるように種光ビーム224の方向を修正又は変更する。放電チャンバ240は、1対の細長い電極241、混合ガスである利得媒体219、及び電極241間で混合ガスを循環させるためのファンを含む。
[0069] 出力光ビーム260は帯域幅分析モジュール262を介し導かれ、帯域幅分析モジュール262では、出力光ビーム260の様々なパラメータ(帯域幅又は波長のような)が測定され得る。出力光ビーム260はまた、ビーム作製システム263を介し導かれ得る。ビーム作製システム263は例えばパルス伸長器を含み得、ここでは、出力光ビーム260のパルスの各々は、リソグラフィ露光装置169に衝突する光ビームの性能特性に関して調節するために例えば光学的遅延ユニットにおいて時間が伸張される。ビーム作製システム263はまた、ビーム260に作用することができる他の部品:例えば反射及び/又は屈折光学素子(例えばレンズ及び鏡のような)、フィルタ、及び光学的開口(自動シャッタを含む)を含み得る。
[0070] フォトリソグラフィシステム200はまた制御システム250を含む。図2Aに示す実装形態では、制御システム250は光源205の様々な部品へ接続される。例えば、制御システム250は、いつ光源205が光パルスを、又は1又は複数の光パルスを含む光パルスのバーストを、発射するかを、1又は複数の信号を光源205へ送信することにより制御し得る。制御システム250はまたリソグラフィ露光装置169へ接続される。従って、制御システム250はまた、リソグラフィ露光装置169の様々な態様を制御し得る。例えば、制御システム250は、ウェハ170の露光を制御し得、従って、どのように電子的フィーチャがウェハ170上に印刷されるかを制御するために使用され得る。いくつかの実装形態では、制御システム250は、x-y面(図1B)内のスリット176の運動を制御することによりウェハ170の走査を制御し得る。さらに、制御システム250はデータを計測学的システム172及び/又は光学システム175と交換し得る。
[0071] リソグラフィ露光装置169はまた、例えば温度制御デバイス(空調デバイス及び/又は加熱デバイスのような)及び/又は様々な電気部品の電源を含み得る。制御システム250はまたこれらの部品を制御し得る。いくつかの実装形態では、制御システム250は、リソグラフィ露光装置169の態様を制御することに専念された少なくとも1つのサブ制御システム(リソグラフィコントローラ)を有する2つ以上のサブ制御システムを含むように実装される。これらの実装形態では、制御システム250は、リソグラフィコントローラを使用することの代わりに又はそれに加えて、リソグラフィ露光装置169の態様を制御するために使用され得る。
[0072] 制御システム250は電子的プロセッサ251、電子的ストレージ252及びI/Oインターフェース253を含む。電子的プロセッサ251は、汎用又は特別用途マイクロプロセッサのようなコンピュータプログラムの実行のために好適な1又は複数のプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1又は複数のプロセッサを含む。一般的に、電子的プロセッサは、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ又はその両方から指令及びデータを受信する。電子的プロセッサ251は任意のタイプの電子的プロセッサであり得る。
[0073] 電子的ストレージ252はRAMのような揮発性メモリ又は不揮発性メモリであり得る。いくつかの実装形態では、電子的ストレージ252は不揮発性部分又は部品及び揮発性部分又は部品を含む。電子的ストレージ252は、制御システム250、制御システム250の部品、及び/又は制御システム250により制御されるシステムの動作の際に使用されるデータ及び情報を格納し得る。情報は、例えばルックアップテーブル又はデータベース内に格納され得る。例えば、電子的ストレージ252は、様々な動作条件及び性能シナリオ下のビーム260の様々な特性の値を指示するデータを格納し得る。
[0074] さらに、電子的ストレージ252は、使用中に光ビーム260のパラメータを指図する様々なレシピ又は処理プログラム259を格納し得る。例えば、電子的ストレージ252は、特定露光パスの光ビーム260内の各パルスの波長を指示するレシピを格納し得る。レシピは様々な露光パスの様々な波長を指示し得る。以下に論述される波長制御技術はパルス毎ベースで適用され得る。換言すれば、波長コンテンツは、z軸に沿った所望場所における空間像の形成を容易にするために露光パスにおいて各個々のパルス関して制御され得る。
[0075] 電子的ストレージ252はまた、実行されるとプロセッサ251に制御システム250、光学システム205、及び/又はリソグラフィ露光装置169内の部品と通信させる指令を(多分コンピュータプログラムとして)格納し得る。
[0076] I/Oインターフェース253は、制御システム250がデータ及び信号を受信する及び/又はそれをオペレータ、光学システム205、リソグラフィ露光装置169、光学システム205内の任意の部品又はシステム及び/又はリソグラフィ露光装置169、及び/又は別の電子デバイス上で走る自動化プロセスへ提供することを可能にする任意の種類の電子インターフェースである。例えば、I/Oインターフェース253は、ビジュアルディスプレイ、キーボード及び通信インターフェースのうちの1又は複数を含み得る。
[0077] 光ビーム260(及び光ビーム160)は、パルス光ビームであり、そして時間的に互いに離れたパルスの1又は複数のバーストを含み得る。各バーストは1又は複数の光パルスを含み得る。いくつかの実装形態では、バーストは何百ものパルス(例えば100-400のパルス)を含む。図3A-3Cは光源205内のパルス及びバーストの生成の概観を提供する。図3Aは時間に応じたウェハ露光信号300の振幅を示し、図3Bは時間に応じたゲート信号315の振幅を示し、そして図3Cは時間に応じたトリガ信号の振幅を示す。
[0078] 制御システム250は光源205を制御して光ビーム260を生成するためにウェハ露光信号300を光源205へ送信するように構成され得る。図3Aに示す例では、ウェハ露光信号300は、光源205が光パルスのバーストを生成する一定期間307の間、高値305(例えば1)を有する。そうでなければ、ウェハ露光信号300はウェハ170が露光されていない時には低値310(例えば0)を有する。
[0079] 図3Bを参照すると、光ビーム260はパルス光ビームであり、光ビーム260はパルスのバーストを含む。制御システム250はまた、ゲート信号315を光源205へ送信することによりパルスのバーストの期間及び周波数を制御する。ゲート信号315は、パルスのバースト中に高値320(例えば1)を有し、そして連続バースト間の時間中に低値325(例えば0)を有する。示された例では、ゲート信号315が高値を有する期間はまた、バーストの期間316である。バースト同士はバースト間時間間隔だけ時間が分離される。バースト間時間間隔中、リソグラフィ露光装置169は露光のために次のダイをウェハ170上に置き得る。
[0080] 図3Cを参照すると、制御システム250はまた、トリガ信号330により各バースト内のパルスの反復率を制御する。トリガ信号330は、そのうちの1つが光源205に光パルスを生成させるために光源205へ提供されるトリガ340を含む。制御システム250は、パルスが生成されるたびにトリガ340を光源205へ送信し得る。従って、光源205により生成されるパルスの反復率(2つの連続パルス間の時間)はトリガ信号330により設定され得る。
[0081] 上に論述されたように、電圧を電極217へ印可することにより利得媒体219がポンピングされると利得媒体219は光を放射する。電圧がパルスで電極217へ印加されると、媒体219から放射される光もパルス化される。従って、パルス光ビーム260の反復率は、電圧が電極217へ印加される率により決定され、電圧の各印可は光パルスを生成する。光パルスは、利得媒体219を介し伝播し、そして出力カプラ218を介し放電チャンバ214から出る。従って、一連のパルスが定期的に生成され、電極217への電圧の印可が反復される。トリガ信号330は、例えば電極217への電圧の印可及びパルスの反復率(ほとんどのアプリケーションでは約500~6,000Hzの範囲であり得る)を制御するために使用され得る。いくつかの実装形態では、反復率は6,000Hz超であり得、そして例えば12,000Hz以上であり得る。
[0082] 制御システム250からの信号はまた、マスタ発振器212及び電力増幅器230内の電極217、241(マスタ発振器212及び電力増幅器230のそれぞれのパルスエネルギー及び従って光ビーム260のエネルギーを制御するための)をそれぞれ制御するために使用され得る。電極217へ提供される信号と電極241へ提供される信号との間の遅延が存在し得る。遅延の量は、パルス光ビーム260内のコヒーレンスの量のようなビーム260の特性に影響を及ぼし得る。
[0083] パルス光ビーム260は数十ワットの範囲(例えば約50W~約130W)内の平均出力電力を有し得る。出力における光ビーム260の放射度(すなわち単位面積当たりの平均電力)は60W/cm~90W/cmの範囲であり得る。
[0084] 図4も参照すると、ウェハ170が光ビーム260により照射される。リソグラフィ露光装置169は光学システム175を含む(図1A、1B)。図4の例では、光学システム175(示されない)は、対物系配置432を含む照射器システム429を含む。対物系配置432は、投影レンズ177(図1B)を含み、そして画像転写がマスク174からウェハ170上のフォトレジストへ発生することを可能にする。照射器システム429はマスク174上に衝突する光ビーム260の角度の範囲を調節する。照射器システム429はまた、マスク174全体にわたるx-y面内の光ビーム260の強度分布を均質化(一様に)し得る。
[0085] いくつかの実装形態では、浸漬媒体がウェハ170を覆うために供給され得る。浸漬媒体は液浸リソグラフィのための液体(水など)であり得る。リソグラフィが乾式系である他の実装形態では、浸漬媒体は乾燥窒素、乾燥空気、又は清浄空気などのガスであり得る。他の実装形態では、ウェハ170は圧力制御環境(真空又は部分的真空などの)内で露光され得る。
[0086] 露光パス中、光ビーム260の複数のN個のパルスがウェハ170の同じエリアを照射する。Nは1より大きい任意の整数であり得る。同じエリアを照射する光ビーム110のパルスの数Nは露光ウインドウ又は露光パス400と呼ばれ得る。ウインドウ400のサイズはスリット176により制御され得る。例えば、スリット176は、一構成の開口を形成しそして別の構成の開口を閉じるように可動である複数のブレードを含み得る。特定サイズの開口を形成するためにスリット176のブレードを配置することにより、ウインドウ400のサイズも制御され得る。
[0087] N個のパルスはまた、露光パスの照射ドーズを決定する。照射ドーズは、露光パス中にウェハへ届けられる光エネルギーの量である。従って、N個のパルスの特性(各パルス内の光エネルギーなど)が照射ドーズを決定する。さらに、そして以下にさらに詳細に論述されるように、N個のパルスはまた、空間像173a、173bの各空間像の光量を決定するために使用され得る。特に、レシピがN個のパルスを規定し得、或る数のパルスが空間像173aを形成する第1の主波長を有し、そして或る数のパルスは空間像173bを形成する第2の主波長を有する。
[0088] 加えて、スリット176及び/又はマスク174はウェハ170の一部だけが所定時刻に又は特定露光走査(又は露光パス)中に露光されるようにx-y面内の走査方向に移動し得る。光ビーム160により露光されるウェハ170上のエリアのサイズは、非走査方向のブレード間の距離によりそして走査方向の走査の長さ(距離)により決定される。いくつかの実装形態では、Nの値は数十(例えば10~100パルス)である。他の実装形態では、Nの値は100パルスより大きい(例えば100~500パルス)。ウェハ170の露光フィールド479は、リソグラフィ露光装置169内の露光スリット又はウインドウの1走査内に露光されるウェハ170の物理的エリアである。
[0089] ウェハステージ171、マスク174及び対物系配置432は、関連作動システムへ固定され、これにより走査配置を形成する。走査配置では、マスク174、対物系配置432及びウェハ170のうちの1又は複数は(ステージ171を介し)x-y面内で互いに対して移動し得る。しかし、ウェハステージ171、マスク174、及び対物系配置432間の付随的相対的操作運動は別として、これらの素子は露光パス又は露光パス中にz軸に沿って互いに対し移動されない。
[0090] 図5を参照すると、プロセス500のフローチャートが示される。プロセス500は、3次元半導体部品又はこのような部品の一部を形成するためのプロセスの一例である。プロセス500はフォトリソグラフィシステム100又は200を使用することにより行われ得る。プロセス500は図2Aに示すシステム200に関して論述される。プロセス500はまた図6A~図10Bに関して論述される。
[0091] 光ビーム260はマスク174の方向へ導かれる(510)。光ビーム260は、各々が図3Cに示されるように時間的に互いに分離された複数のパルスを含むパルス光ビームである。図6A、6Bは、光ビーム260の一部である単一パルスの光学スペクトルの例を示す。光ビーム260内の他のパルスは様々な光学スペクトルを有し得る。
[0092] 図6Aを参照すると、光パルス600Aの光学スペクトル601Aが示される。光パルス600Aは波長の帯域内に非零強度を有する。波長の帯域はまた光パルス600Aの帯域幅と呼ばれ得る。
[0093] 図6Aに示される情報は、パルス600Aの瞬間的光学スペクトル601A(又は放射スペクトラム)である。光学スペクトル601Aは、どのように光ビーム260のパルスの光エネルギー又は電力が様々な波長(又は周波数)全体にわたって分散されるかに関する情報を含む。光学スペクトル601Aは、スペクトル強度(必ずしも絶対校正されたものではない)が波長又は光周波数に応じてプロットされた場合の線図の形式で描かれる。光学スペクトル601Aは、光ビーム260のパルスのスペクトル形状又は強度スペクトルと呼ばれ得る。パルス600Aは、図6Aの例ではピーク強度である主波長602Aを有する。光ビーム260のパルス及び光ビーム260のパルスにより形成される空間像の論述はパルスの主波長を参照するが、パルスは、主波長以外の波長を含み、そしてメトリックにより特徴付けられ得る一定の帯域幅を有する。例えば、スペクトル形状の最大ピーク強度の或る割合(X)におけるスペクトル601Aの全幅(FWXMと呼ばれる)が光ビーム帯域幅を特徴付けるために使用され得る。別の例として、積分スペクトル強度(EYと呼ばれる)の或る割合(Y)を含むスペクトルの幅が光ビーム帯域幅を特徴付けるために使用され得る。
[0094] パルス600Aは光ビーム260内に存在し得るパルスの一例として示される。パルス600Aがウェハ120の一部を露光するために使用されるとパルス内の光が空間像を形成する。z方向(図1C及び図4)の空間像の場所は主波長602Aの値により決定される。光ビーム260内の様々なパルスは様々な主波長を有し得る。例えば、単一露光パス中に2つの空間像を生成するために、光ビーム260のパルスのいくつかは1つの主波長(第1の主波長)を有し、そして光ビーム260の別のパルスは別の主波長(第2の主波長)を有する。第1及び第2の主波長は異なる波長である。第1及び第2主波長間の波長差はスペクトル分離と呼ばれ得る。スペクトル分離は例えば200フェムトメートル(fm)~50ピコメートル(pm)であり得る。光ビーム260内の様々なパルスの波長は異なり得るがパルスの光学スペクトルの形状は同じであり得る。
[0095] 光源205は、あらゆるパルスが当該パルスに時間的に直先行する又は直続くパルスとは異なる主波長を有するように、第1の主波長~第2の主波長間の主波長をパルス毎ベースにディザーし得る又は切り替え得る。これらの実装形態では、光ビーム260内のパルスのすべてが同じ強度を有するということを仮定すると、第1の主波長及び第2の主波長をこのやり方で分散させることは、同じ強度を有するz方向の異なる場所に2つの空間像を生じる。
[0096] いくつかの実装形態では、パルスの一定部分(例えば33%)は第1の主波長を有し、そして残り(この例では67%)は第2の主波長を有する。これらの実装形態では、光ビーム260内のパルスのすべてが同じ強度を有するということを仮定すると、2つの空間像は異なる強度で形成される。第1の主波長を有するパルスにより形成される空間像は第2の主波長を有するパルスにより形成される空間像の強度の約1/2を有する。このようにして、z軸に沿ったウェハ170内の特定場所へ提供されるドーズは、第1の主波長及び第2の主波長の各々を有するN個のパルスの一部分を制御することにより制御され得る。
[0097] 露光パスのための特定主波長を有することになるパルスの部分は、電子的ストレージ252上に格納されるレシピファイル259内に規定され得る。レシピ259は露光パスの様々な主波長の比率を規定する。レシピ259はまた、異なる比率が他の露光パスのために使用され得、そして空間像がフィールド毎ベースで調節又は制御され得るように他の露光パスの比率を規定し得る。
[0098] 図6Bを参照すると、パルス600Bの光学スペクトル601Bが示される。パルス600Bは光ビーム260のパルスの別の例である。パルス600Bの光学スペクトル601Bは光学スペクトル601Aとは異なる形状を有する。特に、光学スペクトル601Bはパルス600Bの2つの主波長602B_1、602B_2に対応する2つのピークを有する。パルス600Bは光ビーム260の一部である。パルス600Bがウェハ120の一部を露光するために使用される場合、パルス内の光はウェハ上のz軸に沿った異なる場所において2つの空間像を形成する。空間像の場所は主波長602B_1、602B_2の波長により決定される。
[0099] 図6A、6Bに示すパルスは、このようなパルスを形成することができる任意のハードウェアにより形成され得る。例えば、パルス600Aなどのパルスのパルス列は、図2Cの細線化モジュール216Cと同様な細線化モジュールを使用することにより形成され得る。格子291により回折される光の波長は格子に入射する光の角度に依存する。格子291と相互作用する光の入射角を変更するための機構が、露光パスのN個のパルスを有するパルス列を生成するためにこのような細線化モジュールと共に使用され得、ここでは、N個のパルスの少なくとも1つは、N個のパルスの別のパルスの主波長とは異なる主波長を有する。例えば、プリズム292、293、294、295の1つは、格子291に入射する光の角度をパルス毎ベースで変更するために回転され得る。いくつかの実装形態では、細線化モジュールは、ビーム260のパスに在りそして格子291に入射する光の角度を変更するように可動であるミラーを含む。このような実装形態の一例は、例えば2001年2月20日発行の米国特許第6,192,064号:題名「NARROW BAND LASER WITH FINE WAVELENGTH CONTROL」に論述されている。
[0100] パルス600B(図6B)などのパルスはまた、図2Cの細線化モジュール216Cと同様な細線化モジュールを使用することにより形成され得る。例えば、音響光学変調器などの励起された光学素子が、ビーム260のパスにおいて細線化モジュール216C内に置かれ得る。音響-光変調器は、音響-光変調器を励起するために使用される音波の周波数に依存する角度で入射光線を偏向する。音響変調器は、音波が伝播することを許容するガラス又は水晶などの材料、及び材料へ結合されるトランスデューサを含む。トランスデューサは励起信号に応答して振動し、振動は材料内に音波を形成する。音波は、材料の屈折率を変更する膨張及び圧縮の移動面を形成する。この結果、音波は、入射光が回折されそしていくつかの異なる角度で材料から同時に出るように、回折格子として働く。2次以上の光が格子291へ到達することが許容され得、そして様々な回析次数の各次数における光は格子291上に異なる入射角を有する。このようにして、2つ以上の主波長を含む単一パルスが形成され得る。音響-光変調器を含む細線化モジュールの一例が例えば2006年12月26日発行の米国特許第7,154,928号:題名「LASER OUTPUT BEAM WAVEFRONT SPLITTER FOR BANDWIDTH SPECTRUM CONTROL」に論述されている。
[0101] 一組の光パルスが単一露光パス中にウェハ170の方向へマスク174を介し渡される(520)。上に論述されたように、N個の光パルスが露光パス中にウェハ170へ提供され得る。N個の光パルスはビーム260内の連続光パルスであり得る。ウェハ170の露光部分は、露光パス全体にわたるN個のパルスの各パルスの光学スペクトルの平均を見る。従って、N個のパルスの一部が第1の主波長を有し、N個のパルスの残りが第2の主波長を有すれば、ウェハ170の平均光学スペクトルは、第1の主波長におけるピーク及び第2の主波長におけるピークを含む光学スペクトルになる。同様に、N個のパルスの個々のパルスのすべて又はいくつかが、2つ以上の主波長を有すれば、それらの主波長は平均光学スペクトル内にいくつかのピークを形成し得る。図7はウェハ170における平均光学スペクトル701の一例を示す。平均光学スペクトル701は第1の主波長702_1及び第2の主波長702_2を含む。図7の例では、第1の主波長702_1及び第2の主波長702_2は、約500fmのスペクトル分離703により分離されるが他の組み合せも考慮され得る。スペクトル分離703は、第1の主波長702_1及び第2の主波長702_2が別個であるように、そして平均光学スペクトル701が、波長702_1、702_2間に小さい又は零強度のスペクトル領域704を含むようにされる。
[0102] 2つ以上の空間像(例えば、第1の主波長に基づく第1の空間像及び第2の主波長に基づく第2の空間像)が平均光学スペクトルに基づきウェハ170において形成される(530)。平均光学スペクトル701の例を続けそして図8Aも参照すると、2つの空間像873a、873bがN個のパルスに基づき単一露光パスにおいて形成される。N個のパルスは、第1の主波長702_1を有する第1組のパルス及び第2の主波長702_2を有する第2組のパルスを含む。例えば、これらは図6Aに示されるような単一ピークパルスである。第1の主波長702_1を有するパルスは第1の空間像873aを形成し、そして第2の主波長702_2を有するパルスは第2の空間像873bを形成する。空間像873aは第1の面878aに形成され、そして空間像873bは第2の面878bに形成される。面878a、878bはウェハ170において光ビーム260の伝搬の方向に対し垂直である。面878a、878bはz方向に沿って離隔距離879だけ分離される。
[0103] 離隔距離879は、単一主波長を有する平均光学スペクトルのリソグラフィ装置169の焦点深度より大きい。焦点深度は、ウェハ170へ適用されるプロセスのフィーチャサイズの許容範囲内に在るフィーチャサイズをドーズが提供するz方向に沿った焦点の範囲としてドーズ値(ウェハへ提供される光エネルギーの量)に関して定義され得る。プロセス500は、単一露光パス中にウェハ170において2つ以上の別個の空間像を提供することによりリソグラフィ露光装置169の焦点深度を増加することができる。これは、複数の空間像の各々が、フィーチャサイズの許容範囲内に在るフィーチャを有するz方向の異なる場所においてウェハを露光することができるからである。換言すれば、プロセス500はリソグラフィ露光装置169へ単一露光パス中により大きな範囲の焦点深度を提供することができる。上に論述されたように、リソグラフィ露光装置169のオペレータは、レシピファイル259を介し露光プロセスの様々なパラメータを制御し得る。いくつかの実装形態では、リソグラフィ露光装置169のオペレータは、Brion及びASML社から入手可能なTachyon Source-Mask Optimization(SMO)などのシミュレーションプログラムから情報を受信し得、そして、この情報はレシピファイル259のパラメータをプログラム又はそうでなければ規定するために使用され得る。例えば、リソグラフィ露光装置169のオペレータは、来たるロットが以前に露光されたロットと同じくらいの焦点深度を必要としなくなるということを知り得る。この例では、オペレータは、焦点深度及びドーズ変動をシミュレーションプログラムへ規定し得、そして、シミュレーションプログラムは、所望パラメータを実現するためにスペクトル分離703の値を戻す。次に、オペレータは、来たるロットのスペクトル分離703の値を、I/Oインターフェース253を介しレシピファイル259をプログラムすることにより規定し得る。いくつかの実装形態では、オペレータは、より大きな焦点深度(ウェハ170を別個の面において複数の空間像により露光することにより可能である)が特定露光パスに必要とされるか否かを判断するためにシミュレーションを使用し得る。より大きな焦点深度が、半導体部品の特定部分を形成するために必要とされない事例では、レシピファイル259は、半導体部品の当該特定部分を形成するために使用される露光パスが、単一主波長を含む平均光学スペクトルを有するように、構築され得る。
[0104] さらに、オペレータ及び/又はシミュレータは、計測学的システム172又は別のセンサにより測定される形成された3次元部品に関する情報を受信し得る。例えば、計測学的システム172は形成された3D半導体部品の側壁角度に関係するデータを提供し得、そしてこのデータは後続露光パスのレシピファイル259内のパラメータをプログラムするために使用され得る。
[0105] 図8Bは面878aにおけるx-y面(図8Aの頁面内を見て)内の空間像873aを示す。空間像873a、873bはx-y面内に形成される一般的には二次元強度パターンである。強度パターンの性質はマスク174の特性に依存する。第1及び第2の面878a、878bはウェハ170の一部である。図8Bに示すように、第1の面878aは全ウェハ170の小部分に過ぎない可能性がある。
[0106] 離隔距離879の値はスペクトル分離703及び光学システム275の特性に依存する。例えば、離隔距離879の値は、光学システム275内のレンズ及び他の光学素子の焦点距離、収差及び他の特性に依存し得る。色収差Cを有するスキャナレンズに関して、離隔距離879は次式1から判断され得る:
ΔD=C*Δλ 式(1)
ここで、ΔDはナノメートル(nm)の離隔距離879であり、Cは色収差であり(距離として定義され、焦点面は波長変化の伝搬方向に移動する:これは投影レンズ177の既知特性である)、そしてΔλはピコメートルのスペクトル離隔距離873である。C=500nm/pmの値を有するレンズ177に関して、5000nm(5μm)の焦点離間距離875を実現するために、スペクトル離隔距離873は約10fmであり得る。
[0107] さらに、エンドユーザによりなされる製造及び設置プロセス及び/又は修正の変動に起因して、様々な主波長が、或るタイプの露光装置169の特定インスタンスの所望離間距離879を実現するために必要とされ得る。上に論述されたように、レシピ又はプロセス制御プログラム259は、制御システム250の電子的ストレージ252上に格納され得る。レシピ259は、特定露光装置又は或るタイプの露光装置へカスタマイズされるように修正又はプログラムされ得る。レシピ259はリソグラフィ装置200が製造される際にプログラムされ得る、及び/又はレシピ259は、エンドユーザにより又はシステム200の性能に精通している他のオペレータにより例えばI/Oインターフェース253を介しプログラムされ得る。
[0108] レシピ259はまた、ウェハ170の様々なエリアを露光するために使用される様々な露光パスの様々な離間距離879を規定し得る。追加的に又はその代わりに、レシピ259は、ロット毎若しくは層毎ベース又はウェハ毎ベースで離間距離879を規定し得る。ロット又は層は、同じ公称条件下の同じ露光装置により処理される一群のウェハである。レシピ259はまた、空間像873a、873bに関係する他のパラメータ(各画像により提供されるドーズなど)の仕様を許容する。例えば、レシピ259は、N個のパルス内の第2の主波長702_2を有するパルスの数に対する第1の主波長702_1を有するパルスの数の比を規定し得る。これらの他のパラメータはまたフィールド毎、ロット毎(又は層毎)、及び/又はウェハ毎ベースで規定され得る。
[0109] さらに、レシピ259は「いくつかの層が、第1の主波長702_1及び第2の主波長702_2により露光されなく、その代りに単一主波長を含む光学スペクトルを有するパルスにより露光される」ということを規定し得る。このような光学スペクトルは、例えば平面半導体部品が3次元半導体部品の代わりに形成される場合に使用され得る。I/Oインターフェース253は、エンドユーザ及び/又は製造者が主波長の数を規定するようにレシピ(例えば特定層又はロット関して単一主波長が使用されるシナリオを含む)をプログラム又は生成することを可能にする。
[0110] 加えて、上の例は2つの主波長を有する平均光学スペクトル701を論述するが、他の例では、平均光学スペクトル701は、それぞれがスペクトル離隔距離及び領域704などの領域により最も近い他の主波長から分離される3以上の主波長(例えば3、4又は5つの主波長)を有し得る。I/Oインターフェース253は、エンドユーザ及び/又は製造者がこれらのパラメータを規定するようにレシピをプログラム又は生成することを可能にする。
[0111] 3次元(3D)半導体部品が形成される(540)。図9Aは3D半導体部品995の一例の断面図を示す。図9Bは第1の面878aにおけるx-y面内のウェハ170及び部品995を示す。3D半導体部品995は完成部品であり得る又はより大きな部品の一部であり得る。3D半導体部品995は、ウェハ170内の1つのz場所にすべてが形成されないというフィーチャを有する任意のタイプの半導体部品であり得る。例えば、3D半導体部品は、z軸に沿って延伸する凹部又は開口を含むデバイスであり得る。3D半導体部品は任意のタイプの電子的アプリケーションに使用され得る。例えば、3D半導体部品は3D NANDフラッシュメモリ部品のすべて又は一部であり得る。3D NANDフラッシュメモリは、メモリセルが層内のz軸に沿って積層されるメモリである。
[0112] 図9Aの例では、3D半導体部品995は、周縁999内に形成される凹部996を含む。凹部996は、床997と、周縁999と床997の間のz軸に沿って概して延伸する側壁998とを含む。床997は、第2の空間像873b(図8A)内に在る光により面878bにおいてフォトレジストを露光することにより形成される。周縁999上のフィーチャは第1の空間像873a(図8A)内に在る光を使用することにより形成される。
[0113] プロセス500を使用することはまた、他のプロセスにより可能である90°に等しい又はより90°に近い側壁角度992を生じ得る。側壁角度992は床997と側壁998との間の角度である。側壁998がx-z面内で延伸し、そして床がx-y面内で延伸すれば、側壁角度992は90°であり、そしてこの例では垂直であると考えられ得る。垂直により近い側壁角度は、例えば3D半導体部品内のよりうまく画定されたフィーチャを許容し得るので望ましい。プロセス500は、第1の空間像873a及び第2の空間像873bの場所(第1の面878a及び第2の面878bのそれぞれ)がウェハ170の異なる部分内に在る別個の画像であるので、90°に等しい又はそれに近い側壁角度992を実現する。単一露光パスにおいて別個の空間像を形成することは、画像の各々の品質が、改善され、そしてその結果、より低品質の単一空間により形成されるフィーチャと比較してより垂直に配向されるより画定されたフィーチャを生じることを許容する。
[0114] 図10A、10Bはプロセス500に関係するシミュレーションデータの例である。図10Aは「空間像強度」対「y軸(図9A)に沿ったマスク位置」の3つのプロット1001、1002、1003を示す。プロット1001、1002、1003の各々は1つの空間像の強度対マスク位置を表す。図10Aでは、プロット1001は、図5に関して上に論述されたような単一露光パス中に2つの空間像を形成する平均光学スペクトルのシミュレーションを表す。プロット1002は、ウェハステージがASMLのEFESE技術(ウェハ上の3次元フィーチャ(ビア及び穴などの)の印刷を容易にするために焦点深度を増加させるための手順)に従って傾斜された状況のシミュレーションを表す。EFESE技術では、ウェハステージは、ウェハを露光する間に焦点を介し空間像を走査するために或る角度で傾斜される。EFESE技術は一般的により大きな焦点深度を生じる。図10Aでは、プロット1002だけが、EFESE技術を使用することによりシミュレートされたデータを表す。図10A上に示された残りのデータはEFESE技術を採用しなかった。プロット1003は、ドーズに基づく最良焦点のシミュレーションからのデータを表す。
[0115] 図10Aに示されるマスク位置に応じた空間像強度は「単一露光パスにおいて2つ以上の空間像を形成することが、ウェハステージを傾斜することと同様なコントラストを生成し得る」ということを示す。より大きなコントラストは、z軸(図8A)に沿って様々な場所に在る3次元フィーチャが適切に形成される可能性がより高いということを指示する。
[0116] 図10Bは、それぞれが露光パス全体にわたり平均化される3つの異なる空間像の焦点位置に応じた限界寸法の3つのプロット1004、1005、1006を示す。図10Bでは、プロット10004は、EFESE技術が適用されずに単一空間像が形成されたシミュレーションからのデータを表す。プロット1005はEFESE技術が適用されたシミュレーションからのデータを表す。示されるように、限界寸法値は零焦点からさらに離れた距離に関して同じままであるのでEFESE技術はEFESE無しシミュレーションと比較して焦点深度を増加させる。プロット1005は、2つの空間像が単一露光パスにおいて生成されそしてEFESE技術が採用されなかったシミュレーションからのデータを表す。複数の空間像を使用するEFESE無しシミュレーションの焦点深度はEFESE技術と同等である又はそれより良い。従って、プロセス500はEFESEなどの技術に依存することなく単一露光パスにおいてより大きな焦点深度を実現するために使用され得る。
[0117] 図11Aを参照すると、制御システム250の実装形態1150がフォトリソグラフィシステム1100の一部として示される。制御システム1150は、光源1105内のスペクトルフィーチャ選択モジュール258と接続するように一緒に構成されこれにより、光源1105から出力されるパルス光ビーム1160のスペクトルフィーチャの調節を可能にするプロセッサ251、電子的ストレージ252及びI/Oインターフェース253を含む。加えて、制御システム1150は、光源1105のマスタ発振器(図2Aのマスタ発振器212など)内の電極を制御するために使用される励起信号1168Eを光源1105へ提供するように構成されたエネルギー制御モジュールを1161E含む。エネルギー制御モジュール1161Eはまた励起信号を光源1105内の1又は複数の他の発振器へ提供するように構成され得る。制御システム1150は任意のタイプの光源1105と共に使用され得る。制御システム1150は、単一光発振器を含む光源1105と共に使用され得る。制御システム1150は、1又は複数の光発振器及び1又は複数の電力増幅器を含む多段光源(例えば図2Aの光源205など)1105と共に使用され得る。
[0118] 光源1105はパルス光ビーム1160をリソグラフィ露光装置1169へ提供する。エネルギー制御装置1160Eはエネルギー制御モジュール1161E及び光検出システム1145Eから形成される。光検出システム1145Eは、光(パルス光ビーム1160などの)を感知しそしてエネルギー特性信号1146Eを生成するように構成される。光検出システム1145Eは、パルス光ビーム1160内の光エネルギーを測定しそしてこの測定に基づきエネルギー特性信号1146Eを生成することができる任意のタイプの光センサ又は検出器である。エネルギー特性信号1146Eは、光ビーム1160の1又は複数のパルス内のエネルギーに関する情報を含む。エネルギー特性は、例えばパルス光ビーム1160内の光パルスの光エネルギー又はパルス光ビーム1160内の光パルスに関連付けられたエネルギー誤差であり得る。
[0119] 信号を増幅しそして電圧を1又は複数の電極217(図2Aに示される)へ印加するように構成されるエネルギー制御モジュール1161Eは、励起信号1168Eを生成する、又は励起信号1168Eが電源1197Eなどの別個のデバイスにより生成されるようにさせる。励起信号1168Eが光源1105内の1又は複数の光発振器へ印加されると、光発振器は光パルスを生成する。励起信号1168E及び光ビーム1160内のパルスは時変信号である。以下の論述では、励起信号1168E、パルス及びエネルギー特性信号1146Eの個々のインスタンスはkにより指標付けされ得、ここで、kは整数である。例えば、励起信号1168Eのk番目インスタンス(励起信号1168E(k))は光ビーム1160のパルスkを生成する。エネルギー制御モジュール1161Eは、エネルギー特性信号1146Eのインスタンスを受信し、そして光ビーム1160内の各パルスの励起信号のインスタンス1168Eを生成する。
[0120] 励起信号1168Eの印可に応答して生成される光エネルギー(すなわち光ビーム1160のパルス内のエネルギー)の量は励起信号1168Eの特性に依存する。例えば、励起信号1168Eは一連の電圧パルスであり得、そして励起信号1168Eの特性は電圧パルスの振幅及び/又は時間的継続期間を含み得る。エネルギー制御モジュール1161Eは励起信号1168E又は励起信号1168Eの特性を判断する。以下に続く論述では、エネルギー制御モジュール1161E及びその様々な実装形態は励起信号1168Eを生成又は判断するとして説明される。しかし、いくつかの実装形態では、エネルギー制御モジュール1161E(又はその様々な実装形態のいずれか)は電源1197Eへ提供される信号1168Eの特性を生成し、電源1197Eはこの特性に基づき信号1168Eを生成する。例えば、励起信号1168Eは電源1197Eにより生成される高電圧信号であり得る。
[0121] エネルギー制御モジュール1161Eは、リソグラフィ露光装置1169におけるスペクトルフィーチャ依存(例えば波長依存)ドーズ又はエネルギー制御を可能にするように実装される。具体的には、エネルギー制御モジュール1161Eは、光ビーム1160内の現在のパルスのドーズ及び/又はエネルギーが光ビーム1160内の前の隣接パルスに対し変更されることを可能にする。この変更は、エネルギーが光ビーム1160の各パルスと共に変化するように光ビーム1160のパルス毎に行われ得る。光源1105へ提供される励起信号1168Eを変更及び修正することにより、エネルギー制御モジュール1161Eは光ビーム1160内のパルスのドーズ及び/又はエネルギーのパルス毎制御を提供するように構成される。
[0122] 当該パルスのために選択される波長に依存するやり方で様々なパルスの様々なエネルギーを生成することが望ましいかもしれない。このようにして、パルスのドーズ及び/又はエネルギーの値は、パルスの波長(又は他のスペクトルフィーチャ又は単純にパルス数又はパルス時間)に依存することが望ましいかもしれない。例えば、図7を参照すると、第1の標的エネルギーEtarget1において第1の主波長702_1を有する第1組のパルスを生成することと、第1の標的エネルギーEtarget1とは異なる第2の標的エネルギーEtarget2において第2の主波長702_2を有する第2組のパルスを生成することとが望ましいかもしれない。このようにして、光ビーム1160のパルスのドーズ及び/又はエネルギーはフィールド内の各空間像873a、873bにおいて最適化され得る。
[0123] 図2A-2Cを参照して上に論述されたように、光源1105は、マスタ発振器212内の波長及び帯域幅などのスペクトルフィーチャの微調整を可能にするために光源1105内で伝搬する光に結合するスペクトルフィーチャ選択モジュール258を含む。多重焦点結像では、スペクトルフィーチャ選択モジュール258は各パルスにより又はあらゆるn番目のパルスによりその構成を変更し得、ここで、nは1より大きい整数である。光発振器212は、それぞれがスペクトルフィーチャ選択モジュール258の特定構成と関連付けられそして当該構成の効率特性に関係する複数の伝達関数に関連付けられる。特定伝達関数は、当該の特定構成内にいる間に励起信号1168Eの特性を光発振器212により生成される光出力(パルス光ビーム224又は260内の)の量へ関係付ける。図2Aを参照する特定例として、光発振器212の特定構成(及びスペクトルフィーチャ選択モジュール258の特定構成)の伝達関数は、放電チャンバ214内の電極217へ印加される電圧の量と放電チャンバ214内の利得媒体により生成される光エネルギーとを関係付ける。
[0124] 図11Bを参照すると、伝達関数TF(提供される励起エネルギーに応じて単一光発振器212により生成される光エネルギー)は放射されたパルス光ビームの波長と共に変動する。図11Bは、パルスの中心又は主波長が第1の波長(λp1)である場合の光発振器212の効率である伝達関数TF(1)及びパルスの中心又は主波長が第2の波長(λp2)である場合の光発振器212の効率である伝達関数TF(2)を含む。伝達関数TF(1)及びTF(2)は、光発振器212の励起機構へ印加される電圧Vと光発振器212により生成される光ビーム1160のパルスの光エネルギーとを関係付ける。伝達関数TF(1)及びTF(2)は両方とも、局所的に線形に近いが異なる傾斜及び異なるy切片を有する。パルスのエネルギー(Epulse)は次のように伝達関数TFに依存する:Epulse=TF[HVSetPoint-OffsetV]+OffsetE+雑音、ここで、HVSetPointは放電電圧設定点であり、OffsetVは光発振器212の励起機構へ印加される電圧オフセットであり、そしてOffsetEはエネルギーオフセットである。
[0125] 一例では、光発振器212は、第1の主波長におけるスペクトルピークと第2の主波長におけるスペクトルピークとを有するパルス光ビーム1160を生成するために、第1の主波長(λp1)における光パルスの生成と第2の主波長(λp2)における光パルスの生成とを交互に行う。このようにして、第1の主波長(λp1)における光パルスは通常、第2の主波長(λp2)における光パルスと混合される(いくつかの実装形態ではインターリーブされる)。
[0126] システム1160は、第1の主波長(λp1)における光パルスの第1の標的エネルギーEtarget1と第2の主波長(λp2)における光パルスの第2の標的エネルギーEtarget2とを維持しようと努める。例えば、k番目パルスはエネルギーE1及びλp2の主波長を有する。k番目パルスが生成された後、スペクトルフィーチャ選択モジュール258内の光学素子は、k+1番目パルスの主波長がλp2になるように作動される。従って、システム1160は、主波長が第2の主波長(λp2)であるパルスを生成するように構成されると光発振器212の構成の効率の正確な表現である伝達関数TF(2)の推定に基づきk+1番目のパルスを生成するために光発振器212へ印可する電圧を判断する。
[0127] エネルギー制御モジュール1161Eは、後続光パルスを生成するために使用されるスペクトルフィーチャ選択モジュール258の特定構成に関連付けられた伝達関数に基づき励起信号1168Eを判断するように構成され得る。例えば、スペクトルフィーチャ選択モジュール258は少なくとも1つのプリズムを含み、そして各伝達関数は少なくとも1つのプリズムの異なる位置に関連付けられ得る。
[0128] 現在のパルスのエネルギーが前の隣接パルスに対して変更されるたびに、伝達関数の差と光源1105のスペクトルフィーチャ選択モジュール258の各状態に関連付けられたそれらの不完全な推定とに起因するエネルギー擾乱が発生する。さらに、光ビーム1160のパルスのエネルギー内の望ましくない振動が、光ビーム1160のパルスのエネルギーと波長との結合に起因して発生し得る。これらのエネルギー擾乱を迅速に補正するためのいかなる種類の補正機構も無しでは、光ビーム1160のパルスのドーズ及び/又はエネルギーは誤り得る又は非最適であり得る、これはさらにウェハ170における誤差を引き起こす。エネルギー制御モジュール1161Eは、エネルギー制御モジュール1161Eがエネルギー擾乱を除去又は低減し得るように、補正モジュールと、またスペクトルフィーチャ選択モジュール258の各状態の伝達関数を推定するモデル化モジュールも使用することにより励起信号1168Eを補正又は調節する。さらに、エネルギー制御モジュール1161Eは、各パルスと共に発生する誤差を補正するためにこの制御をパルス毎ベースで行う。
[0129] 図12を参照すると、光発振器1212Eと共に使用されるエネルギー制御モジュール1161Eの実装形態1261Eが示される。エネルギー制御モジュール1261Eは制御システム1150又は250の一部として実装されるように構成される。光発振器1212Eは、多段光源(図2Aの光源205など)内の2つ以上の光発振器の1つであり得る。光発振器1212Eの出力は、種光ビーム224又は出力光ビーム260(図2A)などのパルス光ビームである。いくつかの実装形態では、多段光源内の光発振器毎に構成される別個のエネルギー制御モジュール1261Eを有することが可能である。例えば、第1のエネルギー制御モジュール1261Eはマスタ発振器212用に構成され得る一方で、第2のエネルギー制御モジュール1261Eは電力増幅器230用に構成され得る(図2Aを参照)。他の実装形態では、単一エネルギー制御モジュール1261Eはマスタ発振器212及び電力増幅器230の両方用に構成され得る(図2Aを参照)。
[0130] エネルギー制御モジュール1261Eは比較器1263E及びエネルギーコントローラ1262E含む。エネルギー制御モジュール1261Eはまた標的エネルギー生成器1270Eを含む。比較器1263Eは、光検出システム1145Eからエネルギー特性信号1246Eを受信し、そしてまた、標的エネルギー生成器1270Eから標的エネルギーEtarget 1271Eを受信する。比較器1263Eは、誤差信号1266Eを判断するために例えば減算などの比較機能を実施する。エネルギーコントローラ1262Eは、図11Aに参照される励起信号1168Eに対応する励起信号1268Eを判断するように構成された1又は複数のモジュールを含む。励起信号1268Eは、以下に論述されるように、誤差信号1266Eを考慮し、そしてまた光発振器1212Eの伝達関数における変動を考慮する。
[0131] 図13を参照すると、マスタ発振器212のより詳細な図が示される。2つの細長い電極217は放電チャンバ214内に含まれるカソード217-a及びアノード217-bを含む。カソード217-aとアノード217-bとの間の電位差がガス利得媒体219内の電界を形成する。この電位差は、カソード217-a及び/又はアノード217-bへ電圧を印加するように電源1197Eを制御することにより生成される。この例では、電源1197Eは励起信号1168Eにより制御される。励起信号1168Eは、電源1197Eに電圧信号1168Evを生成させそしてトリガ信号330(図3C)に従って電圧信号1168Evをマスタ発振器212へ印加させるのに十分な情報を含む。電圧信号1168Evは励起信号1168Eにより規定される振幅を有する。反転分布を引き起こすのに十分なエネルギー及び誘導放出により光ビーム224のパルスの生成を可能にするのに十分なエネルギーを電界が利得媒体219へ提供するように、電源1197Eは電圧信号1168Evを印加しこれにより特定振幅の電圧をカソード217-a及び/又はアノード217-bへ印加する。このような電位差の反復生成が、光ビーム224及び従って光ビーム260(図2A)として放射される一連のパルスを形成する。
[0132] 図12を再び参照すると、比較器1263Eは減算などの比較機能を実施する。比較器1263Eは光検出システム1145Eからエネルギー特性信号1246Eをそして標的エネルギー生成器1270Eから標的エネルギーEtarget 1271Eの値を受信する。エネルギー特性信号1246Eは、パルスk直前のパルスであるパルスk-1内の光エネルギーの量の指標を含む。
[0133] 標的エネルギーEtarget 1271Eは、光ビーム1160内の光パルスのサブセットの標的又は所望光エネルギーの値である。標的エネルギーEtarget 1271Eは、フォトリソグラフィシステム1100の許容可能又は最適性能に関連付けられた所定光エネルギーである。Etarget 1271Eの値は、光源1105内の電子的ストレージ252内に又は別の場所に格納され得、そして必要なときに比較器1263Eにより使える状態であり得る。いくつかの実装形態では、Etarget 1271Eの値はリソグラフィ露光装置1169により指令され得る(矢印1165により示されるように)。上に論述されたように、エネルギー制御モジュール1161Eはリソグラフィ露光装置1169におけるスペクトルフィーチャ依存ドーズ又はエネルギー制御を可能にするように実装される。波長依存ドーズ又はエネルギー制御を実施するために、標的エネルギー生成器1270Eは、光発振器1212Eにより生成される光ビーム1160のパルスのスペクトル特性(主波長λpなど)に関連付けられた標的エネルギーEtarget 1271Eを提供又は判断する。
[0134] 例えば、図14は、各標的エネルギーEtarget 1271E_iが光ビーム1160のパルスの組の各可能な主波長λp 1402_iと相関付けされた表を示し、ここで、iは1より大きい整数であり最大値Mを有する。この表は、光源1105又はリソグラフィ露光装置1169内に格納され得、そして光ビーム1160のパルスが生成されると標的エネルギー生成器1270Eによりアクセスされ得る。
[0135] 別の例として、図15Aは、それぞれが一組の光ビームパルスに関連付けられる4つの主波長1502に対する標的エネルギーEtarget 1571Eのグラフを示す。従って、主波長1502aは標的エネルギーEtarget 1571Eaに関連付けられ;主波長1502bは標的エネルギーEtarget 1571Ebに関連付けられ;主波長1502cは標的エネルギーEtarget 1571Ecに関連付けられ;そして、主波長1502dは標的エネルギーEtarget 1571Edに関連付けられる。この例では、図15Bに示すように、4つの別個の空間像1573a、1573b、1573c、1573dが同じ露光パス中にウェハ170において形成され、各空間像1573a、1573b、1573c、1573dは、z軸に沿ったそれぞれの別個の面1578a、1578b、1578c、1578dにおいて形成される。面の場所は主波長1502に依存する。従って、例えば、空間像1573aは面1578aにおいて形成され、z軸に沿った場所は主波長1502aに依存する。従って、各空間像1573a、1573b、1573c、1573dは、それぞれの別個のエネルギー1571Ea、1571Eb、1571Ec、1571Edに関連付けられる。図15Bでは、各別個のエネルギー1571Ea、1571Eb、1571Ec、1571Edは、それぞれの空間像1573a、1573b、1573c、1573d内の異なるレベルの陰影により表される。
[0136] 図12を再び参照すると、光ビーム1160のパルスk-1の主波長に関連付けられた標的エネルギーEtarget 1271Eを判断するために、標的エネルギー生成器1270Eは、パルスk-1の主波長に関する情報又はデータに光源1105からアクセスし得る。例えば、エネルギー特性信号1246Eがパルスk-1に関連付けられれば、標的エネルギー生成器1270Eは、パルスk-1の主波長に関連付けられた標的エネルギーEtarget 1271Eを出力し得る。別の例として、標的エネルギー生成器1270Eは、パルス数又は指標に基づく標的エネルギーEtarget 1271Eを出力し得る。例えば、図15A、15Bを参照すると、パルスk-1が主波長1502c(cにより表された一組のパルスに対応する)を有すれば、標的エネルギー生成器1270Eは、パルスk-1の標的エネルギーEtarget 1271Eが1571Ecであるということを判断する。他方で、パルスk-1が主波長1502a(aにより表された一組のパルスに対応する)を有すれば、標的エネルギー生成器1270Eは、パルスk-1の標的エネルギーEtarget 1271Eが1571Eaであるということ判断する。
[0137] さらに、Etarget 1271Eの値及び/又はエネルギー特性信号1246E内の光エネルギーの量の指標は、比較器1246Eにより受信される前に処理され得る。例えば、Etarget 1271Eの値がエネルギーの単位(ジュール)のものであり、そしてエネルギー特性信号1246E内の光エネルギーの量の指標が電力の単位(ワット)のものであれば、指標は比較器1263Eにおいて受信される前にエネルギーの単位(ジュール)へ変換され得る。比較器1263Eは光ビーム1160のパルスk-1に関連付けられたエネルギー誤差1266Eを判断し、エネルギー誤差1266Eはパルスk-1内のエネルギー量とEtarget 1271Eとの差に対応する。
[0138] エネルギー誤差1266Eは、励起信号1268Eを判断するエネルギーコントローラ1272Eへ提供される。励起信号1268Eの特性はエネルギー誤差1266Eに基づく(これは延いては、エネルギー特性信号1246E内のエネルギー量の指標に基づく)。さらに、エネルギーコントローラ1272Eは、光発振器1212Eの伝達関数における変動を補正するために励起信号1268Eを補正する。伝達関数は、光ビーム1160内のパルスのスペクトル特性(波長)が意図的に必ずしも同じではないので変動する。例えば、各パルスの中心又は主波長は、パルスを生成する前にスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成を変更することによりパルス毎ベースで変化し得る。主波長は、各主波長においてスペクトルピークを有するパルス光ビーム1160を形成するために複数の値の間で交番し得、ここで、任意の2つのピークは、2つのピークの主波長間の差であるスペクトル距離により互いに分離される。2つの隣接主波長間の波長におけるパルス光ビーム内の光は皆無かそれに近い。
[0139] 補正された励起信号1268Eは、光発振器1212Eの効率の変動を補正するために光発振器1212Eへ印加される。励起信号1268Eを補正することにより、エネルギー制御モジュール1261Eは、パルス光ビーム1160内の特定主波長のパルスのエネルギーを当該特定主波長に関連付けられた標的エネルギー1271Eの許容範囲以内に入るようにさせる。
[0140] 図16を参照すると、実装形態1661Eのエネルギー制御モジュール1161Eは光発振器1212Eと共に使用するために示される。この実装形態では、エネルギー制御モジュール1661Eは複数のエネルギーコントローラ1672E(主波長λp毎に1つ)を含む。この実装形態では、光発振器1212Eが第1の標的エネルギー1671E_1において第1の主波長λp1を有するパルスと第2の標的エネルギー1671E_2において第2の主波長λp2を有するパルスを生成するように、2つのエネルギーコントローラ1672E_1及び1672E_2(2つの主波長の各波長に1つ)が示される。他の実装形態では、エネルギー制御モジュール1661Eは、3以上のエネルギーコントローラ1672E(光ビーム1160内に在る主波長の数と同数のエネルギーコントローラ1672E)を含み得る。エネルギーコントローラ1672Eの各々は任意の好適な設計又は動作のものであり得る。さらに、エネルギー制御モジュール1661E内の任意の1つのエネルギーコントローラ1672Eは、エネルギー制御モジュール1661E内の他のエネルギーコントローラ1672Eとは異なる設計又は動作を有し得る。
[0141] エネルギー制御モジュール1661Eは一組の比較器1663E(エネルギーコントローラ1672Eの各々に1つ)を含む。示される実装形態では、第1の比較器1663E_1が第1のエネルギーコントローラ1672E_1に関連付けられ、そして第2の比較器1663E_2は第2のエネルギーコントローラ1672E_2に関連付けられる。エネルギー制御モジュール1661Eはまた、各主波長λpの標的エネルギーEtargetを生成する標的エネルギー生成器1670Eを含む。従って、この実施形態では、標的エネルギー生成器1670Eは、第1の主波長λp1の第1の標的エネルギーEtarget 1671E_1を生成し、第1の標的エネルギーEtarget 1671E_1は第1の比較器1663E_1へ提供され、そして第2の主波長λp2の第2の標的エネルギーEtarget 1671E_2を生成し、第2の標的エネルギーEtarget 1671E_2は第2の比較器1663E_1へ提供される。
[0142] エネルギー制御モジュール1661Eは、どこへエネルギー特性信号1646Eを送信するべきかを判断するように構成されるスイッチ1646Esを含む。特に、スイッチ1646Esは、現在のパルスが第1の主波長λp1を有すればエネルギー特性信号1646Eを第1の比較器1663E_1へ提供し、そして現在のパルスが第2の主波長λp2を有すればエネルギー特性信号1646Eを第2の比較器1663E_2へ提供する。他の実装形態では、光検出システム1145Eにおけるスイッチの代わりに、それぞれのスイッチは比較器1663E_1、1663E_2において実装され得る。
[0143] エネルギーコントローラ(主波長λpのすべてに対し働くように構成されたエネルギーコントローラ1272E、又はそれぞれが単一主波長λpに対し働くように構成されたエネルギーコントローラ1672E_1、1672E_2のような)は任意の好適な設計又は動作を有し得る。次に、好適なエネルギーコントローラのいくつかの実装形態が図17-図20を参照して論述される。これらのエネルギーコントローラの任意の1つはエネルギーコントローラ1272E、1672E_1又は1672E_2の任意の1つとして実装され得る。さらに、複数のエネルギーコントローラの動作をエネルギーコントローラ1272E、1672E_1、1672E_2の単一動作へ合成することが可能である。
[0144] 図17を参照すると、エネルギーコントローラの実装形態1772Eはノッチフィルタを使用する。エネルギーコントローラ1772Eは、遅延モジュール1767E、励起判断1762モジュールE及び補正モジュール1764Eを含む。遅延モジュール1767Eは、比較器1263E、1663E_1、1663E_2の任意の1つであり得る比較器1763Eからエネルギー誤差1766Eを受信する。遅延モジュール1767Eは、測定結果が(エネルギー特性信号1246Eから)受信されるエネルギーコントローラ1772Eにより取られる行為がパルスへ適用されないようになる適切な因果律を保証するために時間遅延をエネルギー誤差1766Eへ導入する。遅延モジュール1767Eは別個のブロックとして示されるが、その機能は光検出システム1145E又は励起判断モジュール1762E内に実装され得る。
[0145] エネルギー誤差1766Eは、励起信号1768Epを判断する励起判断モジュール1762Eへ提供される。励起信号1768Epの特性は、エネルギー誤差1766Eに基づき、そして延いてはエネルギー特性信号1246E、1646E内のエネルギー量の指標に基づく。従って、例えば、励起判断モジュール1762Eは、発振器1212Eから出力される光ビームのエネルギーの誤差を相殺するために発振器1212Eの電極への電圧をどれだけ調節すべきかを判断し得る。
[0146] 励起信号1768Epは補正モジュール1764Eへ提供される。補正モジュール1764Eは補正励起信号1768Eを励起信号1768Epに基づき判断する。具体的には、補正モジュール1764Eは、光発振器1212Eの伝達関数における変動を補正するために励起信号1768Epを補正する。伝達関数は、光ビーム1160内のパルスのスペクトル特性が意図的に必ずしも同じではないので変動する。例えば、各パルスの中心又は主波長λpは、パルスを生成する前にスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成を変更することによりパルス毎ベースで変化し得る。主波長は、各主波長においてスペクトルピークを有するパルス光ビーム1160を形成するために複数の値間で交番し得、ここで、任意の2つのピークは、2つのピークの主波長間の差であるスペクトル距離だけ互いに分離される。2つの隣接主波長間の波長におけるパルス光ビーム内の光は皆無かそれに近い。
[0147] 補正モジュール1764Eは、k番目パルスを生成する際の光発振器1212Eの伝達関数TF(k)、k番目パルスのエネルギー誤差1766E、k番目パルスの累積エネルギー誤差、k番目パルスと同じ主波長を有するパルスの先行励起信号の1又は複数の値、並びにエネルギー及び/又はドーズ誤差に関係する1又は複数の調整パラメータ又は利得に少なくとも基づき補正励起信号1768Eを判断するフィルタ(ノッチフィルタなどの)を実装する。一般的に、ノッチフィルタは周波数帯内の周波数を有する信号を拒絶しそして周波数帯外の周波数を有する信号を伝達する。ノッチフィルタは、光発振器1212Eの様々な構成(様々な伝達関数)から光パルスを使用することに起因して発生し得るエネルギー擾乱を拒絶するように構成される。ノッチフィルタは次式により表され得る:
ここで、kはパルス数を指標付けする整数であり、Vは補正励起信号1768Eであり、そして特にV(k+1)はk+1番目パルスの補正励起信号1768Eであり、GはK/Kであり、ここで、Kはドーズ誤差に関係する利得の調整パラメータであり、Kはエネルギー誤差に関係する調整パラメータ又は利得であり、そしてVservoは以下の式(3)に従って計算される電圧命令である:
ここで、e(k)はk番目パルスのエネルギー誤差1766Eであり、D(k)はk番目パルスの累積エネルギー誤差又はドーズ誤差であり、そしてdEdV(k)はk番目パルスを生成する際の光発振器1212Eの伝達関数である。
[0148] 補正励起信号1768Eは、光発振器1212Eの効率の変動を補正するために光発振器1212Eへ印加される。励起信号1268Eを補正することにより、エネルギー制御モジュール1261Eは、パルス光ビーム1160内の特定主波長のパルスのエネルギーを当該特定主波長に関連付けられた標的エネルギー(Etarget 1271E又はEtarget 1671E_1,Etarget 1671E_2など)の許容範囲以内に入るようにさせる。
[0149] 図18を参照すると、エネルギーコントローラの実装形態1872Eは、線形二次推定を使用するカルマンフィルタを使用する。エネルギーコントローラ1872Eは、比較器1263E、1663E_1、1663E_2の任意の1つであり得る比較器1863Eから誤差信号を受信する遅延モジュール1867Eを含む。上に論述されたように、遅延モジュール1767Eは、測定結果が(エネルギー特性信号1246Eから)受信されるエネルギーコントローラ1872Eにより取られる行為がパルスへ適用されないようになる適切な因果律を保証するために時間遅延をエネルギー誤差1866Eへ導入する。遅延モジュール1867Eは別個のブロックとして示されるが、その機能は光検出システム1145E又はエネルギーコントローラ1872Eの別の部品内に実装され得る。エネルギーコントローラ1872Eは、励起判断モジュール1862E、補正モジュール1864E及び第2の比較器1869Eを含む。
[0150] 励起判断モジュール1762Eと同様に、励起判断モジュール1862Eは、遅延モジュール1867Eから出力されるエネルギー誤差1866Eに基づき励起信号1868Epを判断する。特に、励起判断モジュール1862Eは、それぞれが光発振器1212Eの状態のそれぞれの1つに関連付けられた一組の伝達関数モデルを含む。具体的には、光発振器1212Eの各伝達関数TFは、別個の主波長λpを生成するスペクトルフィーチャ選択モジュール258の特定構成に関連付けられ、そして各伝達関数TFは当該構成の効率特性に関係する。励起判断モジュール1862Eは、励起信号1868Epを計算するために、k番目パルスを生成した光発振器1212Eの伝達関数TFに関連付けられたモデルM(TF)を選択する。式形式では、これは次式により表され得る:
ここで、kは光ビーム1160のパルスのパルス数を表す1以上の整数であり、Chは光ビーム1160内のk番目パルスを生成する光発振器1212Eの状態であり、そしてdedv(Ch)はk番目パルスを生成した光発振器1212Eの伝達関数をモデル化するモデルM(TF)である。VとEはモデリングの一部として判断される。V(k+1)はk+1番目パルスに関し判断される励起信号1868Epである。
[0151] 補正モジュール1864Eは、既知の周期を有するパルス毎エネルギー擾乱を効率的に拒絶するカルマンフィルタとして実装される。カルマンフィルタ1864Eは、出力信号1864Eoを判断するために比較器1863Eからのエネルギー誤差1866E及び励起判断モジュール1862Eからの励起信号1868Epを使用する。出力信号1864Eoは第2の比較器1869Eへ提供される。第2の比較器1869Eは出力信号1864Eo及び励起信号1868Epに基づき補正励起信号1868Eを判断する。
[0152] カルマンフィルタ1864Eの出力信号1864Eoは、k番目パルスのエネルギー誤差1866Eヘ直接関係付けられた係数、スペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成が変化する周期に関連付けられたモデルM(TF)、及びk番目パルスを生成するために印加された励起信号1868Eに基づく。カルマンフィルタ1864Eの出力信号1864Eoはまた、カルマンフィルタ1864Eの利得及び調整パラメータを考慮する。
[0153] カルマンフィルタの出力信号1864Eoは次式に従って表され得る:
KXpred(k+1)=A*KXpost(k) 式(5)
ここで、A=1、そしてKXpost(k)は、k番目パルスのカルマンフィルタ1864Eの出力の推定量であり、次式により与えられる:
KXpost(k)=KXpred(k)+K_K(k)*Ke(k) 式(6)
ここで、K_Kはカルマンフィルタ1864Eの利得であり、次式により与えられる:
そしてKe(k)は次式により与えられる:
ここで、誤差(k)はk番目パルスのエネルギー誤差1866Eであり、dedv(M(TF))は、光ビーム1160内のk番目パルスを生成するために使用される光発振器1212Eに関連付けられたモデルであり、そしてHVcommand(k)はk番目パルスを生成するために印可される励起信号である。
[0154] K_S(k)はK_S(k)=KPpred(k)+Rにより与えられ、ここで、Rは調整パラメータである。そしてKPpred(k)はKXpred(k)の共分散である。KPpred(k)はまた、カルマンフィルタ1864Eの利得K_Kを判断する信頼水準と考えられ得る。従って、KPpred(k)が0であれば、K_K=0、そして、これは、我々はモデル予測に非常に自信がありそして光検出システム1145Eからの出力を必要としないだろうということを意味する。他方で、KPpred(k)が光検出システム1145E内の雑音Rと比較して非常に大きければ、K_K=1、そしてこれは、我々は光検出システム1145Eだけを信頼し得るということを意味する。KPpred(k+1)は次式より与えられる:
KPpred(k+1)=A*KPpost(k)*A+Q 式(9)
ここで、A=1、Qはカルマンフィルタ1864Eの調整パラメータであり、そしてKPpost(k)は次式により与えられる:
KPpost(k)=(1-K_K(k))*KPpred(k)*(1-K_K(k)*C’)+K_K(k)*R*K_K(k)’ 式(10)
ここで、Cは、カルマンフィルタ1864Eの調整パラメータであり、そしてこの実装形態では1に等しくなり得、そしてRは調整パラメータである。
[0155] 第2の比較器1869Eは補正励起信号1868Eを次式のように判断する:
HVSP(k)=HVCommand(k)+HVDefault-KXpred(k) 式(11)
ここで、HVSP(k)は補正励起信号1868Eであり、HVCommand(k)はk番目パルスの励起判断モジュール1862Eにより判断される無相関励起信号1868Epであり、HVDefaultはk番目パルスの光発振器1212Eの伝達関数TFの公称励起信号を推定するパラメータであり、そしてKXpred(k)はk番目パルスのカルマンフィルタ1864Eの出力信号1864Eoである。HVDefaultの値は電子的ストレージ内に格納され、そしてエネルギーコントローラ1872Eにより必要なときに引き出され得る。HVDefaultの値は電圧の大きさであり得、そして例えば100ボルトより大きい値であり得る。
[0156] 図19Aを参照すると、エネルギー制御モジュール1161Eの実装形態1961Eは、光発振器1212Eにより生成される光ビーム1160のスペクトル特性を変動させるために、光発振器1212Eに関連付けられたスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成を意図的に変更することに起因して発生するパルス毎エネルギー擾乱又はエネルギー変動を拒絶又は低減するためにフィードフォワード手法を使用する。エネルギー制御モジュール1961Eは、それぞれが光発振器1212Eへの入力(励起信号又はV)と各主波長λpの光発振器1212Eからの出力(光ビーム1160のエネルギーE)との関係の推定である一組の推定EvsV(λp)に依存する。エネルギー制御モジュール1961Eは、標的エネルギー生成器1970E(標的エネルギー生成器1270Eと同様に動作する)、比較器1963E及びエネルギーコントローラ1972Eを含む。
[0157] 図19B、19Cを参照すると、エネルギーコントローラ1972Eの詳細が示される。エネルギーコントローラ1972Eは遅延モジュール1967E及び励起判断モジュール1962Eを含む。遅延モジュール1967Eの出力は比較器1963Eから出力されるエネルギー誤差1966Eであり、エネルギー誤差1966Eは、エネルギー特性信号1946E(前のパルス内のエネルギーである:図19Aを参照)とエネルギー標的1971Eとの差の測度に対応する。励起判断モジュール1962Eは、補正励起信号1968Eを判断し、そして補正励起信号1968Eを光発振器1212Eへ提供する。
[0158] 図19Cは励起判断モジュール1962Eのブロック図である。励起判断モジュール1962EはフィードバックコントローラFCを含み得る。いくつかの実装形態では、フィードバックコントローラFCは、誤差信号1966Eを受信する比例積分微分(PID:proportional-integral-derivative)コントローラであり、そして下流で選択されている伝達関数の1つへ印加される出力を生成する(次に論述されるように)。例えば、PIDコントローラは比例、積分及び微分項を含む。PIDコントローラが論述されるが、任意のフィードバックコントローラがフィードバックコントローラFCとして使用され得る。
[0159] 励起判断モジュール1962Eは、1つの伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)を選択する伝達関数選択器1974Eを含む。伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)の各々は、特定主波長λpの光発振器1212Eの推定伝達関数であり、そしてスペクトルフィーチャ選択モジュール258(図13)の特定構成に関連付けられる。スペクトルフィーチャ選択モジュール258は、それぞれが出力光ビーム1160の異なるスペクトルパラメータ(例えば帯域幅の中心又は主波長)に関連付けられるN個の異なる構成を有する。Nは、1より大きく、そして特定用途に関連するスペクトルフィーチャ選択モジュール258の可能な構成のすべてを指標付けする。スペクトルフィーチャ選択モジュール258のN個の構成の各々は、光発振器1212Eのそれぞれの伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)に関連付けられる。例えば、伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)のうちの特定な1つに関連付けられたNの指標値は、伝達関数TFとスペクトルフィーチャ選択モジュール258の当該構成により生成される中心又は主波長λpとを定義するデータと共にルックアップテーブル又はデータベース内に格納され得る。伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)は、電子的ストレージ252上に格納され得、エネルギー制御モジュール1961Eにアクセス可能であり得る。伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)は、製造者によりN個の構成に関連付けられ得る、又はシステム1100のオペレータにより提供され得る、又は、入力(放電電圧)及び出力(測定されたエネルギー)の履歴を使用することによりオンラインで推定及び更新され得る。
[0160] 伝達関数選択器1974Eは、伝達関数TF(1),TF(2),…TF(N)のうちのどれが光発振器1212Eから放射された出力光ビーム1160のk番目パルスを生成する構成に関連付けられるかを判断する。伝達関数選択器1974Eは、Mによりkを割られた除算演算の剰余を戻す剰余関数を実施することにより伝達関数TF(1)、TF(2)…TF(N)の中から選択し得、ここで、Mは、スペクトルフィーチャ選択モジュール258のN個の構成(光パルスを生成するために交番される又は循環される)の数を表す整数であり、そしてkはパルス数を指標付けする。従って、Mは、2、N、又は2より大きく及びN以下の任意の数である。伝達関数選択器1974Eが剰余関数として実施されそしてM=2であれば、伝達関数選択器1974Eは偶数k指標数を有するパルスの0と奇数k指標数を有するパルスの1とを戻す。これらの実装形態では、伝達関数選択器1974Eが0を戻すと伝達関数TF(1)が選択され、そして伝達関数選択器1974Eが1を戻すと伝達関数TF(2)が選択される。
[0161] 別の例では、光発振器1212Eにより生成される光パルスの中心又は主波長λpは所定レシピに従ってパルス毎に変動する。例えば、光発振器1212E及びスペクトルフィーチャ選択モジュール258は、主波長λpが4つの所定主波長(図15A、15Bに示されるものなど)の間で連続的やり方で循環するように制御され得る。従って、伝達関数選択器1974Eは、第2及び第6のパルスの伝達関数TF(2)、第3及び第7のパルスの伝達関数TF(3)、等々を選択する。
[0162] 誤差信号1966Eは、選択された伝達関数TFへ提供され(伝達関数選択器1974Eを介し)、そして選択された伝達関数TFの出力は利得1984Eへ、そして次に積分器1985Eへ提供される。フィードフォワード補正信号1967Eは、積分器1985Eへ提供され、そして光ビーム1160の次のパルスの主波長に基づき選択されるEvsV曲線に基づく。フィードフォワード補正信号1967Eはエネルギー擾乱を除去、低減、又は拒絶する。信号1967Eは、光発振器1212Eの動作中にスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成を変更しそしてEtargetを変更することにより引き起こされるエネルギー差を補正し、そして補正励起信号1968Eを判断する。補正励起信号1968E(V(k+1))は次式に基づき判断される:
ここで、kは、1以上である整数であり、そして光発振器1212Eにより出力される光ビーム内のパルスのパルス数を表し、λは光発振器1212Eにより生成されるk番目パルスの波長であり、Eはエネルギー値であり、Vは電圧値であり、そして、TF(λ)はk番目パルス内の波長を生成した光発振器1212Eの伝達関数TF(1)、TF(2),…TF(N)の1つである。V及びEは生の電圧及びエネルギー値それぞれの移動平均のようなフィルタリングされたバージョンである。
[0163] 図20を参照すると、エネルギー制御モジュール1161Eの実装形態2061Eは、任意の反復擾乱(エネルギー特性信号2046E内のパターンとして現われる)を反転又は相殺するためにエネルギーフィードフォワードに依存する反復制御手法を使用し、反復擾乱は、光発振器1212Eにより生成される光ビーム1160のスペクトル特性を変動させるために、光発振器1212Eに関連付けられたスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成を意図的に変更することに起因して発生する。エネルギー制御モジュール2061Eは、標的エネルギー生成器2070E(標的エネルギー生成器1270Eと同様に動作する)、比較器2063E及びエネルギーコントローラ2072Eを含む。
[0164] 任意の反復擾乱を反転又は相殺するために、エネルギーコントローラ2072Eは、擾乱をモデル化しそしてバルク内の励起信号2068E(設定された数の将来パルスのためのもの)に変更を加えるために、任意の反復擾乱の特性の演繹的知識を必要とする。エネルギーコントローラ2072Eは、例えばパルスの各バースト上の擾乱を測定することによりこの演繹的知識を取得しそして次に擾乱のモデルを開発するためにこの情報を使用するように構成された演繹モジュール2072EDを含み得る。エネルギーコントローラ2072Eはまた、擾乱モデルに基づき励起信号2068Eへ変更を加えるように構成された補正モジュール2072ECを含み得る。
[0165] エネルギーコントローラ2072Eは、これらの擾乱の直接観測に大いに依存し;従って擾乱に関する演繹的知識(どのように擾乱が変動又は変化するかを含む)を組み込むことが重要である。例えば、擾乱は光ビーム1160のパルスの反復率と共に著しく変動するということが知られており、次に、演繹モジュールがこの依存性を補正するということを保証することが有用であり得る。
[0166] いくつかの実装形態では、エネルギーコントローラ2072E内の演繹モジュール2072EDは或る期間のエネルギー特性信号2046E(例えば、光ビーム1160のバースト(擾乱期間と呼ばれる)内の設定数のパルス)を取得し得る。次に、演繹モジュール2072EDは、これらのエネルギー特性信号2046Eの各々と標的エネルギーEtarget2071Eとを比較し得、これにより擾乱期間内の各パルスのエネルギー誤差(エネルギー信号2066Eの一部である)を生成する。演繹モジュール2072EDは「エネルギーコントローラ2072E内の他のフィードバックコントローラがこのエネルギー誤差のうちのどれくらいを除去したかが推定されるか」を計算し得、そしてこれが、全誤差を取得するために測定エネルギー誤差へ加えられる。他のフィードバックコントローラは、本明細書において論述されるコントローラを含み得る。残るのは、他のフィードバックコントローラが除去しない又は除去し得なく、従ってエネルギー演繹モジュール2072EDが除去することになるエネルギー誤差の量である。擾乱期間中のパルス毎に、演繹モジュール2072EDは擾乱の大きさ及び二者択一的に符号を更新し、そしてエネルギー誤差は、反転される擾乱形状をもたらすために1未満である利得を有する積分器(演繹モジュール2072ED内の)を通る。擾乱期間内の各パルスは独立して処理される。従ってパルス間の相関は無いということが仮定される。次の擾乱期間では、補正モジュール2072ECは最新擾乱形状を励起信号2068Eへ加える。この技術は、各擾乱期間の間繰り返され、そしてフィード‐フォワード制御のトレーニングを生じる。
[0167] 図21を参照すると、手順2100がフォトリソグラフィシステム1100により行われる。手順2100は光源1105へのそして特に光発振器1212Eへの印可のための補正入力信号(励起信号1168E)を判断する。手順2100は、エネルギー制御モジュール1161Eを含む制御システム1150により少なくとも部分的に実施される。制御システム1150及び/又は制御システム1150のいくつかの部分(エネルギー制御モジュール1161Eなど)は、光源1105の一部として、リソグラフィ露光装置1169の一部として、又は光源1105及び/又はリソグラフィ露光装置1169の両方から離れて(しかし両方と通信状態で)、実装され得る。
[0168] 光ビーム1160の複数の組のパルスが生成される(2105)。特に、光源1105は、光ビーム1160内の各パルスが別個の主波長λpにそして恐らくまた別個の標的エネルギーEtargetに関連付けられるように光ビーム1160を生成する。別個の主波長λpはスペクトルフィーチャ選択モジュール258の構成に基づき判断される。
[0169] 次に、光ビーム1160の先行パルスのエネルギーの測定結果が受信される(2110)。例えば、制御システム1150(及び特にエネルギー制御モジュール1161E)は、k番目パルス(それは先行パルスと考えられ得る)のエネルギー特性信号1146Eを検出システム1145Eから受信する。
[0170] 先行パルスのエネルギー誤差が判断される(2115)。例えば、図12を参照すると誤差信号1266Eは比較器1263Eから出力される、又は図16を参照すると誤差信号1666E_1は比較器1663E_1から出力される。k番目パルスが主波長λp2を有すれば、比較器(1263E又は1663E_2など)は、第2の標的エネルギーEtarget2が第2組のパルスに関連付けられるので、先行光ビームパルスの測定された(エネルギー特性信号1146Eから判断された)エネルギーと第2の標的エネルギーEtarget2とを比較する。他方で、k番目パルスが主波長λp1を有すれば、比較器(1263E又は1663E_1など)は、第1の標的エネルギーEtarget1が第1組のパルスに関連付けられるので、先行光ビームパルスの測定された(エネルギー特性信号1146Eから判断された)エネルギーと第1の標的エネルギーEtarget1とを比較する。
[0171] 光源1105の少なくとも1つの部品は、判断された誤差(2115)に基づき光ビーム1160の後続パルスのエネルギーを調節するように調節される(2120)。調節される後続パルスは先行パルスの主波長と同じである主波長を有する。従って、例えば、スペクトルフィーチャ選択モジュール258が、第1の主波長λp1を有するパルスを生成することと第2の主波長λp2を有するパルスを生成することとを交番するように構成され(図7及び8Aに示されるように)、そして先行パルス(k番目パルス)が第1の主波長λp1を有すれば、k+2xパルス(ここでxは正整数である)は、k+2xパルスもまた第1の主波長λp1を有するので調節される。
[0172] 特に、補正励起信号1168Eが光発振器1212Eへ印加される。例えば電極217-a、217-bへの電圧はこの補正励起信号1168Eに基づき調節される。
[0173] 実施形態はさらに、以下の条項を使用することにより説明され得る:
1.パルス光ビームのエネルギーを制御する方法において、本方法は、
光源から光ビームの複数の混合された組のパルスを生成することであって、各組の光ビームパルスは別個の主波長及び別個の標的エネルギーに関連付けられる、生成すること;
光ビームの先行パルスのエネルギーの測定結果を受信すること;
先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在れば先行光ビームパルスの測定されたエネルギーと、特定組の光ビームパルスに関連付けられた特定標的エネルギーとを比較することを含むエネルギー誤差を判断すること;並びに
光源の少なくとも1つの部品を調節し、これにより、特定組の光ビームパルス内の後続パルスのエネルギーを、判断されたエネルギー誤差に基づき調節することを含む。
2.各組の光ビームパルスに関連付けられた各個々の標的エネルギーを受信することをさらに含む、条項1に記載の方法。
3.先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化することをさらに含む、条項1に記載の方法。
4.光源の少なくとも1つの部品に対する調節の量を判断することをさらに含む、条項1に記載の方法。
5.光源の少なくとも1つの部品に対する調節の量を、先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき補正することをさらに含む、条項1に記載の方法。
6.光源の少なくとも1つの部品を調節することは、光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することを含む、条項1に記載の方法。
7.励起信号に応答して、スペクトル特性を有する光パルスを生成するように構成された光発振器;及び光パルスのスペクトル特性を制御するように構成されたスペクトル調節装置を含む光源装置;並びに
光源装置と通信するエネルギー制御装置であって、エネルギー制御装置は、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーを判断するように;そして光発振器にスペクトル調節装置の構成の変化を補償するために1又は複数の後続の光パルスを生成させる励起信号に対する調節を、判断された標的エネルギーに少なくとも基づき判断するように、構成されるエネルギー制御装置を含むシステム。
8.励起信号に対する調節は、1又は複数のその後に生成された光パルスのエネルギーに対する調節を引き起こす、条項7に記載のシステム。
9.生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーは、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられるとして前もって定義される、条項7に記載のシステム。
10.光発振器は複数の伝達関数に関連付けられ、各伝達関数は、スペクトル調節装置の特定構成とスペクトル特性の特定値とに関連付けられ;エネルギー制御装置は、励起信号に対する調節を、1又は複数の後続の光パルスを生成するために使用されるスペクトル調節装置の特定構成に関連付けられた伝達関数に基づき判断するように構成される、条項7に記載のシステム。
11.スペクトル調節装置は、少なくとも1つのプリズム及び互いに光学的に連通されて配置された回折素子を含み、そして各伝達関数は少なくとも1つのプリズムの異なる状態に関連付けられる、条項7に記載のシステム。
12.光パルスのスペクトル特性が当該光パルスの中心波長であり、そしてスペクトル調節装置の各構成は波長の特定値に対応する、条項7に記載のシステム。
13.光パルスのエネルギーを測定するように構成された測定装置をさらに含む、条項7に記載のシステム。
14.エネルギー制御装置は標的エネルギーと測定されたエネルギーとを比較することによりエネルギー誤差を判断するように構成され、そして励起信号に対する調節の判断もまたエネルギー誤差に基づく、条項13に記載のシステム。
15.エネルギー制御装置は、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた1又は複数の後続の光パルスを光発振器に生成させる励起信号に対する調節を判断することにより、光発振器に1又は複数の後続の光パルスを生成させる励起信号に対する調節を判断するように構成される、条項7に記載のシステム。
16.エネルギー制御装置は光パルスを受信するように構成されたリソグラフィ露光装置から通信を受信することにより、生成された光パルスのスペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーを判断するように構成され、通信は一組の標的エネルギーを提供し、一組の標的エネルギー内の各標的エネルギーはスペクトル特性に関連付けられる、条項7に記載のシステム。
17.制御モジュールを含むエネルギー制御装置であって:制御モジュールは:
光源から放射された先行光パルスのエネルギー値を受信すること;
先行光パルスが第1の主波長に関連付けられた第1組の光ビームパルス内に在る場合に限り受信エネルギー値と第1の標的エネルギーとを比較すること;又は、先行光パルスが、第1の主波長とは異なる第2の主波長に関連付けられた第2組の光ビームパルス内に在る場合に限り受信エネルギー値と第1の標的エネルギーとは異なる第2の標的エネルギーとを比較することを含む比較を行うこと;及び
光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより先行光パルスに関連付けられた主波長を有する後続光パルスのエネルギーを調節すること、を行うように構成される、エネルギー制御装置。
18.制御モジュールは、先行光パルスが第1組の光ビームパルス内に在るか又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化するように構成されたカテゴリモジュールを含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
19.制御モジュールは、先行光パルスが第1組の光ビームパルス内又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかを判断し、そしてこの判断に基づき第1の標的エネルギー又は第2の標的エネルギーを提供するように構成された比較器を含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
20.制御モジュールは、光源の少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を判断するように構成された信号モジュールを含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
21.制御モジュールは、先行光パルスが第1又は第2組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき、光源の少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を補正するように構成された補正モジュールを含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
22.補正モジュールはフィルタを調節量へ適用することにより調節量を補正するように構成される、条項21に記載のエネルギー制御装置。
23.フィルタは、第1の周波数帯内の周波数を有する情報を伝達しそして第1の周波数帯外の周波数を有する情報を実質的に阻止するノッチフィルタを含む、条項22に記載のエネルギー制御装置。
24.フィルタはカルマンフィルタを含む、条項22に記載のエネルギー制御装置。
25.補正モジュールはフィードフォワード補正を調節量へ適用することにより調節量を補正するように構成される、条項21に記載のエネルギー制御装置。
26.光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより、先行光パルスに関連付けられた主波長を有する後続光パルスのエネルギーを調節するように構成された制御モジュールは、信号を光源へ送信し、これにより、光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することを含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
27.先行光パルスのエネルギー値を受信するように構成された制御モジュールは、光源から放射された複数の先行光パルスのエネルギー値を受信するように構成された制御モジュールを含む、条項17に記載のエネルギー制御装置。
28.制御モジュールは、光源の少なくとも1つの部品をこの比較に基づき調節し、これにより先行光パルスに関連付けられた主波長を有する複数の後続光パルスのエネルギーを調節するように構成される、条項17に記載のエネルギー制御装置。
29.制御モジュールは、先行光パルスに関連付けられた主波長を有しない後続光パルスのエネルギーをこの比較に基づき維持するように構成される、条項17に記載のエネルギー制御装置。
[0174] 他の実装形態は特許請求の範囲に入る。

Claims (29)

  1. パルス光ビームのエネルギーを制御する方法であって、
    光源から前記光ビームの複数の混合された組のパルスを生成することであって、各組の光ビームパルスは別個の主波長及び別個の標的エネルギーに関連付けられる、生成することと、
    前記光ビームの先行パルスのエネルギーの測定結果を受信することと、
    前記先行光ビームパルスが特定組の光ビームパルス内に在れば前記先行光ビームパルスの測定されたエネルギーと、前記特定組の光ビームパルスに関連付けられた特定標的エネルギーとを比較することを含むエネルギー誤差を判断することと、
    前記光源の少なくとも1つの部品を調節することであって、これにより、前記特定組の光ビームパルス内の後続パルスのエネルギーを、前記判断されたエネルギー誤差に基づき調節する、調整することと、を含む方法。
  2. 各組の光ビームパルスに関連付けられた各個々の標的エネルギーを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記先行光ビームパルスが前記特定組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記光源の前記少なくとも1つの部品に対する調節の量を判断することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記光源の前記少なくとも1つの部品に対する調節の量を、前記先行光ビームパルスが前記特定組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき補正することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記光源の少なくとも1つの部品を調節することは、前記光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 光源装置であって、
    励起信号に応答して、スペクトル特性を有する光パルスを生成するように構成された光発振器と、
    前記光パルスの前記スペクトル特性を制御するように構成されたスペクトル調節装置と、
    を含む光源装置と、
    前記光源装置と通信するエネルギー制御装置であって、
    前記生成された光パルスの前記スペクトル特性に関連付けられた標的エネルギーを判断するように、及び
    前記光発振器に前記スペクトル調節装置の構成の変化を補償するために1又は複数の後続の光パルスを生成させる前記励起信号に対する調節を、前記判断された標的エネルギーに少なくとも基づき判断するように、
    構成される、エネルギー制御装置と、を含むシステム。
  8. 前記励起信号に対する前記調節は、前記1又は複数のその後に生成された光パルスの前記エネルギーに対する調節を引き起こす、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記生成された光パルスの前記スペクトル特性に関連付けられた前記標的エネルギーは、前記生成された光パルスの前記スペクトル特性に関連付けられるとして前もって定義される、請求項7に記載のシステム。
  10. 前記光発振器は複数の伝達関数に関連付けられ、各伝達関数は、前記スペクトル調節装置の特定構成と前記スペクトル特性の特定値とに関連付けられ、前記エネルギー制御装置は、前記励起信号に対する前記調節を、前記1又は複数の後続の光パルスを生成するために使用される前記スペクトル調節装置の前記特定構成に関連付けられた前記伝達関数に基づき判断するように構成される、請求項7に記載のシステム。
  11. 前記スペクトル調節装置は少なくとも1つのプリズム及び互いに光学的に連通されて配置された回折素子を含み、各伝達関数は少なくとも1つのプリズムの異なる状態に関連付けられる、請求項7に記載のシステム。
  12. 光パルスの前記スペクトル特性は前記光パルスの中心波長であり、前記スペクトル調節装置の各構成は前記波長の特定値に対応する、請求項7に記載のシステム。
  13. 前記光パルスのエネルギーを測定するように構成された測定装置をさらに含む、請求項7に記載のシステム。
  14. 前記エネルギー制御装置は前記標的エネルギーと前記測定されたエネルギーとを比較することによりエネルギー誤差を判断するように構成され、前記励起信号に対する前記調節の前記判断もまた前記エネルギー誤差に基づく、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記エネルギー制御装置は、前記生成された光パルスの前記スペクトル特性に関連付けられた1又は複数の後続の光パルスを前記光発振器に生成させる前記励起信号に対する前記調節を判断することにより、前記光発振器に前記1又は複数の後続の光パルスを生成させる前記励起信号に対する前記調節を判断するように構成される、請求項7に記載のシステム。
  16. 前記エネルギー制御装置は前記光パルスを受信するように構成されたリソグラフィ露光装置から通信を受信することにより、前記生成された光パルスの前記スペクトル特性に関連付けられた前記標的エネルギーを判断するように構成され、前記通信は一組の標的エネルギーを提供し、前記一組の標的エネルギー内の各標的エネルギーはスペクトル特性に関連付けられる、請求項7に記載のシステム。
  17. 制御モジュールを含むエネルギー制御装置であって、
    前記制御モジュールは、
    光源から放射された先行光パルスのエネルギー値を受信することと、
    比較を行うことであって、
    前記先行光パルスが第1の主波長に関連付けられた第1組の光ビームパルス内に在る場合に限り前記受信エネルギー値と第1の標的エネルギーとを比較すること、又は
    前記先行光パルスが、前記第1の主波長とは異なる第2の主波長に関連付けられた第2組の光ビームパルス内に在る場合に限り前記受信エネルギー値と前記第1の標的エネルギーとは異なる第2の標的エネルギーとを比較すること、
    を含む比較を行うことと、
    前記光源の少なくとも1つの部品を前記比較に基づき調節することであって、これにより前記先行光パルスに関連付けられた前記主波長を有する後続光パルスのエネルギーを調節する、調整することと、
    を行うように構成される、エネルギー制御装置。
  18. 前記制御モジュールは、前記先行光パルスが前記第1組の光ビームパルス内に在るか又は前記第2組の光ビームパルス内に在るかどうかをカテゴリ化するように構成されたカテゴリモジュールを含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  19. 前記制御モジュールは、前記先行光パルスが前記第1組の光ビームパルス内又は前記第2組の光ビームパルス内に在るかどうかを判断し、前記判断に基づき前記第1の標的エネルギー又は前記第2の標的エネルギーを提供するように構成された比較器を含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  20. 前記制御モジュールは前記光源の前記少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を判断するように構成された信号モジュールを含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  21. 前記制御モジュールは、前記先行光パルスが前記第1又は前記第2組の光ビームパルス内に在るかどうかに基づき前記光源の前記少なくとも1つの部品に対して行われる調節の量を補正するように構成された補正モジュールを含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  22. 前記補正モジュールはフィルタを前記調節量へ適用することにより前記調節量を補正するように構成される、請求項21に記載のエネルギー制御装置。
  23. 前記フィルタは、第1の周波数帯内の周波数を有する情報を伝達し、前記第1の周波数帯外の周波数を有する情報を実質的に阻止するノッチフィルタを含む、請求項22に記載のエネルギー制御装置。
  24. 前記フィルタはカルマンフィルタを含む、請求項22に記載のエネルギー制御装置。
  25. 前記補正モジュールはフィードフォワード補正を前記調節量へ適用することにより前記調節量を補正するように構成される、請求項21に記載のエネルギー制御装置。
  26. 前記光源の少なくとも1つの部品を前記比較に基づき調節し、これにより、前記先行光パルスに関連付けられた前記主波長を有する前記後続光パルスのエネルギーを調節するように構成された前記制御モジュールは、信号を前記光源へ送信し、これにより、前記光源の光発振器に関連付けられた電極へ提供される電圧を変更することを含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  27. 前記先行光パルスの前記エネルギー値を受信するように構成された前記制御モジュールは、前記光源から放射された複数の先行光パルスの前記エネルギー値を受信するように構成された前記制御モジュールを含む、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  28. 前記制御モジュールは、前記光源の前記少なくとも1つの部品を前記比較に基づき調節し、これにより前記先行光パルスに関連付けられた前記主波長を有する複数の後続光パルスのエネルギーを調節するように構成される、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
  29. 前記制御モジュールは、前記先行光パルスに関連付けられた前記主波長を有しない後続光パルスのエネルギーを前記比較に基づき維持するように構成される、請求項17に記載のエネルギー制御装置。
JP2023560973A 2021-04-19 2022-03-25 単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成する Pending JP2024518258A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202163176646P 2021-04-19 2021-04-19
US63/176,646 2021-04-19
PCT/US2022/022022 WO2022225647A1 (en) 2021-04-19 2022-03-25 Forming multiple aerial images in a single lithography exposure pass

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024518258A true JP2024518258A (ja) 2024-05-01

Family

ID=81308156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023560973A Pending JP2024518258A (ja) 2021-04-19 2022-03-25 単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成する

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2024518258A (ja)
CN (1) CN117441133A (ja)
TW (1) TW202307578A (ja)
WO (1) WO2022225647A1 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6192064B1 (en) 1997-07-01 2001-02-20 Cymer, Inc. Narrow band laser with fine wavelength control
US7154928B2 (en) 2004-06-23 2006-12-26 Cymer Inc. Laser output beam wavefront splitter for bandwidth spectrum control
US7868999B2 (en) * 2006-08-10 2011-01-11 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, source, source controller and control method
US8144739B2 (en) 2008-10-24 2012-03-27 Cymer, Inc. System method and apparatus for selecting and controlling light source bandwidth
JP2013062484A (ja) * 2011-08-24 2013-04-04 Gigaphoton Inc レーザ装置
US10816905B2 (en) * 2015-04-08 2020-10-27 Cymer, Llc Wavelength stabilization for an optical source
US9939732B2 (en) * 2015-10-27 2018-04-10 Cymer, Llc Controller for an optical system

Also Published As

Publication number Publication date
TW202307578A (zh) 2023-02-16
CN117441133A (zh) 2024-01-23
WO2022225647A1 (en) 2022-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI788944B (zh) 用於在單一微影曝光遍次中形成多個空間影像之光產生系統及控制系統
US9207119B2 (en) Active spectral control during spectrum synthesis
US8520186B2 (en) Active spectral control of optical source
KR102213686B1 (ko) 펄스형 광 빔의 스펙트럼 특성의 제어 기술
JP2024518258A (ja) 単一リソグラフィ露光パスにおいて複数の空間像を形成する
TWI830501B (zh) 雷射設備及其操作方法
JP2023507070A (ja) 光源装置用のエネルギー補正モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231205