JP2024517012A - 乾燥粉末吸入器のためのアドヒアランスモニタ - Google Patents

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Abstract

複数のブリスタを有するブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器のためのアドヒアランスモニタが提供される。このモニタは、ブリスタストリップ上の非数字の印を読み取るための1つ以上の光学センサを有する。この光学センサは、凸状のセンサから離れた遠位端部を有する光導波路を有する。この吸入器は、モニタが吸入器上に取り付けられる場合に光導波路が挿入されるアパーチャを有する。

Description

本発明は、ブリスタストリップ乾燥粉末吸入器のためのアドヒアランスモニタに関する。特に、本発明は、ブリスタストリップ上の非数字コードを読み取るための光導波路を有する光学センサを用いたアドヒアランスモニタに関する。
乾燥粉末吸入器(DPI)は、例えば気道の局所的疾患の治療を行うまたは肺を経由した血流中への薬物送達を行うために、薬剤を投与するための魅力的な方法を提供する。この薬剤は、一般的には、例えば特許文献1に開示されるような複数のブリスタを有するストリップなど、個別用剤として提供される。治療の有効性は、患者が規定通りに吸入器を使用するか否かによって左右される。その結果として、患者アドヒアランスのモニタリングに対する、すなわち患者が1日あたりの規定回数、例えば日に1回または2回の投薬を行ったか否かをモニタリングすることに対する関心が高まりつつある。
典型的には、DPIは、ブリスタストリップ上に印刷された番号の形態か、または吸入器の作動の度にカウントアップまたはカウントダウンを行う別個の機構としてかのいずれかにおいて、投薬カウンターを有する。しかし、この投薬カウンターは、新たな吸入器が必要となる時点が分かるように患者に残りの投薬回数を知らせる一方で、介護者によるアドヒアランスのモニタリングを支援するものにはならない。なぜならば、投薬回数は、患者にしか分からないからである。したがって、アドヒアランス情報を提供するモニタが展開されてきた。典型的には、このモニタは、吸入器が作動された場合にそれを検出するスイッチまたはセンサ(例えば光学式または音響式の)を有し、したがって行われた投薬回数をカウントする。しかし、作動が正確にカウントされない場合には(例えば中断された作動がカウントされた、またはセンサエラーにより作動がカウントされなかったなど)、モニタは不正確な投薬回数を表示するおそれがある。
アドヒアランスモニタは、典型的には高額なセンサ、電子機器等を含むため、吸入器に対して結合する別個の追加モジュールとしてしばしば提供される。典型的には、DPIは、1か月分の薬剤供給量を収容する。したがって、吸入器内の薬剤が使い果たされると、モニタは、取外し可能であり、次いで新規の吸入器に対して再装着される。例えば、特許文献2は、吸入器の機械部分の動きを光学的に検出することにより、吸入器が使用された場合を記録するDPIのための着脱可能なアドヒアランスモニタを開示している。このモニタは、着脱可能であるため、患者は、吸入器内の全用量が使い尽くされる前にこのモニタを取り外す可能性がある。このモニタは、モニタがその後に同じ吸入器に対して再装着された場合に、モニタが外されていた期間に何回の投薬が行われたかを判定することができないという欠点を有する。
本出願人の同時係属出願である特許文献3は、複数のブリスタを備えるブリスタパック(ブリスタストリップなど)を備える乾燥粉末吸入器を提供することにより、これらの欠点を解消することを試みている。このブリスタパックは、粉末薬剤の各用剤に紐づけされた番号を符号化した非数字の印を有する。この用剤番号は、ブリスタストリップに固有のものである。吸入器は、ブリスタパック上の非数字の印を読み取る光学センサを有するモニタを取り付けられるように構成される。このモニタは、光学センサからの出力を解釈し、この出力から用剤番号を判定する。したがって、投薬回数が不正確になるおそれはない。換言すれば、このモニタは、特許文献2におけるような吸入器の使用回数をカウントすることなどによる相対的方法ではなく、ブリスタストリップから用剤番号を読み取ることによる絶対的方法で投薬回数を判定する。
国際公開第13/175177号パンフレット 米国特許出願公開第2010/0192948号 国際公開第2021/099329号パンフレット 国際公開第13/175176号パンフレット
本発明は、このタイプのモニタにおける光学システムの設計に関する。第1の態様では、本発明は、複数のブリスタを備えるブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器に対して装着可能なモニタを提供する。ブリスタまたはブリスタ群は、吸入のための粉末薬剤の用剤を提供する。ブリスタストリップは、複数の非数字の印を有し、モニタは、非数字の印を読み取るように構成された1つ以上の光学センサを備え、光学センサは、センサに隣接する近位端部とセンサから離れた遠位端部とを有する光導波路を有し、光導波路を通過する光がブリスタストリップに送信されかつブリスタストリップから受信され、遠位端部は、凸状である。
「光導波路」という用語は、光源から光が必要とされる位置まで全内部反射により光を送るためのデバイスを意味する。したがって、光導波路は、光を通過させるが全内部反射による光の案内または配向を行わない透明窓とは異なる。光学センサに隣接する光導波路の近位端部は、遠位端部よりも幅広であってもよく、光導波路の側面は、傾斜面をなしてもよく、それにより、光導波路は、凸状の遠位端部は別として、略台形(特に等脚台形)断面を有し得る。光導波路の近位端部の幅と光導波路の遠位端部の幅との比は、4:3~3:1であってもよく、例えば3:2~5:2であってもよく、好ましくは約2:1であってもよい。
近位端部の幅は、2~3mmであってもよく、例えば約2.4mmであってもよい。遠位端部の幅は、1~1.5mmであってもよく、例えば約1.2mmであってもよい。
光導波路の凸状の遠位端部は、2~5mmの曲率半径を有してもよく、例えば約3mmの曲率半径を有してもよい。
光導波路は、2~3mmの高さを有してもよく、例えば約2.5mmの高さを有してもよい。光導波路は、1~3mmの深さを有してもよく、例えば約1.7mmの深さを有してもよい。
モニタは、吸入器に対して取外し可能に装着可能であってもよい。
光学センサは、発光と、ブリスタストリップ上の印から反射された光の検出とを行うフォトマイクロセンサであってもよい。光学センサは、LEDなどの単一の光源と、2つ以上の光検出器とを備えてもよい。
光学センサは、電磁スペクトルの可視領域および/または赤外線領域において動作し得る。
光導波路は、アクリル(ポリメチルメタクリレートもしくはプレキシガラスとしても知られる)またはポリカーボネートなどの、透明プラスチック材料から作製されてもよい。光導波路は、モニタのハウジングに組み込まれてもよく(すなわち共に成形される)、その場合には、光導波路は、好ましくは、ポリカーボネートから作製される。
一実施形態では、モニタは、3つのフォトマイクロセンサおよび3つの光導波路を有する。光導波路は、単体構成要素として成形されてもよい。
第2の態様では、本発明は、第1の態様のモニタと、複数のブリスタを備えるブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器とを備えるキットを提供する。ブリスタストリップは、非数字の印を有し、吸入器は、モニタが吸入器上に取り付けられる場合に光導波路が挿入されるアパーチャを有する。
第3の態様では、本発明は、複数のブリスタを備えるブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器上に取り付けられた、第1の態様によるモニタを備えるコンビネーションを提供する。ブリスタストリップは、非数字の印を有し、モニタ上の光導波路は、吸入器上のアパーチャに挿入され、それにより光学センサは、非数字の印を読み取ることが可能になる。
モニタは、吸入器上に取外し可能に取り付けられてもよく、例えば単一のモニタが多数の異なる吸入器と共に使用できるように、吸入器のハウジング上にクリップ留めされ得る。代替的には、モニタは、単一の吸入器のみと共に使用するように意図されてもよく、その場合には、モニタは、例えば超音波溶接または接着によって吸入器に対して永久的に装着されてもよい。
非数字の印のそれぞれが、ブリスタまたはブリスタ群により提供される粉末薬剤の用剤に紐づけされた個別の固有番号を符号化したものであってもよい。モニタは、現在の用剤に紐づけされたブリスタストリップ上の印を読み取る。これにより、モニタは、その用剤の固有の番号を、およびその結果として投与されたまたは投与されずに残っている用剤の個数を判定する。
以下、図を参照して本発明をさらに説明する。
マウスピースが覆われるようにカバーが閉位置にある状態における、本発明による吸入器およびモニタを示す図である。 カバーが開位置にある状態における、吸入器を示す図である。 異なる角度からの吸入器のもう1つの図である。 モニタが取り外され、カバーが閉じられた状態における、吸入器を示す図である。 吸入器およびモニタの断面図である。 吸入器から取り外されたモニタを示す図である。 吸入器から取り外されたモニタを示す図である。 2Dマトリクスコードの形態の印を有するブリスタストリップを示す図である。 2Dマトリクスコードを示す図である。 光導波路が吸入器のアパーチャに挿入された状態における、光学センサを示す図である。 光導波路の斜視図である。 4つの異なるコードごとの光学センサからの電圧出力を示す図である。
乾燥粉末吸入器の場合において、「アドヒアランス」という用語は、患者が1日あたりの規定回数、例えば日に1回または2回の投薬を実施しているか否かを示すものとして通常は使用される。「コンプライアンス」という用語は、例えば患者が粉末を伴出させ、この粉末を肺に到達する粒子へと分散させるために十分な強度で吸引しているかといった、患者が吸入器を正しく使用しているか否かを示すものとして通常は使用される。様々なタイプのセンサが、アドヒアランス情報および/またはコンプライアンス情報を計測するために使用され得る。本願では、「モニタ」という用語は、アドヒアランスに関する情報を計測および獲得するように設計され、追加的にはコンプライアンス情報を計測および獲得し得る、1つ以上のセンサを有するモジュールを指す。モニタは、ブリスタの穿孔もしくは開口、粉末の解砕、または呼吸作動機構の実現などの、薬剤投与に関連する機能のいずれかを実施するものではない。したがって、吸入器は、モニタが存在するか否かに関わらず粉末を分散するように動作する。
図1A~図1Cおよび図1Eは、本発明によるモニタを有する吸入器を示す。図1Dは、モニタを有さない吸入器を示す。吸入器は、特許文献1に記載されているタイプの「オープン-インヘイル-クローズ(open-inhale-close)」吸入器である。しかし、本発明は、このタイプの吸入器に限定されるものではなく、例えば特許文献4に記載されるような、受動マウスピースカバーおよび別個の作動レバーを有する吸入器と共に同様に使用できる。
吸入器1は、2つのシェルパーツ2、3から構成され、これらのシェルパーツ2、3は、共に接合されてブリスタストリップを収容するハウジングを形成する。取外し可能モニタ20が、吸入器の一方の側に装着される。マウスピースカバー4が、ハウジング上に取り付けられる。このカバー4は、マウスピース5を覆い保護する閉位置(図1A)から、ユーザが用量の薬剤を吸入し得るようにマウスピースが露出される完全開位置(図1B)へと、約100°の角度にわたり回転され得る。図1Cにおいて分かるように、ハウジングは、モニタ20の反対側に開口6を有する。これにより、ユーザは、ブリスタストリップ上に印刷された番号を見ることができる。ユーザがカバーを開くことにより吸入器を作動させると、割出し機構が1つの用剤の分だけブリスタストリップを前進させる。その結果、ユーザが視認可能なブリスタストリップ上の番号が、漸減(または漸増)する。したがって、これらの番号は、吸入器内に残る(または吸入器において投薬が行われた)用量の個数を表示する投薬カウンターとなる。
図1Dは、モニタが取り外され、カバーが閉じられた状態にある吸入器を示す。アパーチャ11が、ハウジングの壁部中に見られるが、これは、モニタが装着されていた位置である。このアパーチャにより、モニタはブリスタストリップ上の印を読み取ることが可能になる。アパーチャは、「上流」方向において投薬位置から離間され(すなわちブリスタが開封される前において)、したがって、モニタにより読み取られる印は、ブリスタストリップの未使用部分上に位置する。しかし、アパーチャは、投薬位置もしくは投薬位置付近に、または投薬位置の「下流」(すなわちブリスタが開封された後において)に位置することも、以降で説明されるようにブリスタストリップがこれを考慮して構成される場合には可能である。この後者は、あまり好ましくはない。なぜならば、少なくとも理論上において、ブリスタストリップの使用済み部分上に、とりわけ印の上に粉末が残る可能性があり、これが印の読取りエラーをもたらす可能性があるからである。
また、ハウジングの壁部中には、小オリフィス12が存在し、この小オリフィス12は、モニタ中の圧力センサ26(図2Bに示す)が、吸入器内部のチャネルを経由してマウスピースに接続されるのを可能にする。また、ハウジングは、以降において説明されるようにモニタを取り付けるための2つのスロット13を有する。
図1Eは、吸入器およびモニタの断面図である。吸入器は、吸入用の粉末薬剤を収容したブリスタ41のストリップ40を収容する。ブリスタストリップは、典型的には柔軟フォイルラミネートまたはプラスチック材料から冷間成形され、典型的には用量薬剤が製造中に導入された後にブリスタの周縁部に沿って熱融着されるフォイル(例えばアルミニウム)またはフォイルラミネートである、穿孔可能な蓋を有する。
この吸入器は、ブリスタストリップを割り出すための機構と、ブリスタを開封するための穿孔具とを有する。マウスピース5は、ハウジングに対して枢動可能に取り付けられる構成要素の一部として形成され、穿孔具8は、マウスピースの下面上に取り付けられる。カバー(図1Eには図示せず)は、割出し機構に対しておよびマウスピース構成に対して選択的に結合される。閉位置から中間位置へとカバーを移動すること(開封の第1のステージ)により、割出し機構はブリスタストリップを前進させる。次いで、未使用のブリスタXが穿孔具8の下方の位置にくると、割出し機構は解除される。第1のステージは、可逆的なものであり、すなわちユーザは、カバーを閉じることのみによって、ブリスタストリップを以前の位置へと移動させて戻して、吸入器の作動を中断させることができる(穿孔がまだ行われていないため)。中間位置から完全開位置へとカバーを移動させる(第2のステージ)ことにより、マウスピース構成要素は下方に枢動されて、穿孔具が整列されたブリスタを穿孔する。次いで、ユーザはマウスピースを介して吸入を行い、これにより穿孔されたブリスタ内の粉末がエアロゾル化される。
吸入器は、各作動時に1つのブリスタを割り出し穿孔するように構成され得る。代替的には、吸入器は、各作動時に2つの(もしくはそれ以上の)ブリスタを割り出し穿孔し、それにより2つの(もしくはそれ以上の)異なる薬剤を、または単一の薬剤の2倍(もしくは複数倍)の量を同時に送達してもよい。したがって、薬剤の投薬は、単一のブリスタにより実現され得ることになり、その場合には、個別の非数字の印が、各ブリスタに関連づけられる。代替的には、投薬は、2つの(またはそれ以上の)ブリスタにより実現されてもよく、その場合には、個別の非数字の印が、ブリスタの各対(または各群)に関連づけられる。
この薬剤は、例えば呼吸器疾患の治療のために、吸入による投与に適したものである。この薬剤は、以下の分類の薬学的活性物質、すなわち抗コリン作用薬、アデノシンA2A受容体作用薬、β2-作用薬、カルシウムブロッカー、IL-13抑制剤、ホスホジエステラーゼ-4-抑制剤、キナーゼ抑制剤、ステロイド、CXCR2、タンパク質、ペプチド、抗IG-Eなどの免疫グロブリン、特にDNAおよびRNAである核酸、モノクローナル抗体、小分子抑制剤、ならびにロイコトリエンB4拮抗剤の中の1つ以上を含み得る。この薬剤は、微粒子および/もしくは担体粒子(例えばラクトース)などの賦形剤、ならびに/または添加物(例えばステアリン酸マグネシウム、リン脂質、もしくはロイシン)を含んでもよい。
適切なβ2-作用薬としては、好ましくは硫酸アルブテロールであるアルブテロール(サルブタモール)、好ましくはカルモテロール塩酸塩であるカルモテロール、フェノテロール、フォルモテロール、好ましくはミルベテロール塩酸塩であるミルベテロール、好ましくは硫酸メタプロテレノールであるメタプロテレノール、オロダテロール、プロカテロール、好ましくはサルメテロールキシナホ酸塩であるサルメテロール、好ましくはテルブタリン硫酸塩であるテルブタリン、好ましくはビランテロールトリフェニル酢酸塩であるビランテロール、および好ましくはマレイン酸インダカテロールであるインダカテロールが含まれる。適切なステロイドとしては、ブデソニド、好ましくはベクロメタゾンプロピオン酸エステルであるベクロメタゾン、シクレソニド、好ましくはフルチカゾンフランカルボン酸エステルであるフルチカゾン、および好ましくはモメタゾンフランカルボン酸エステルであるモメタゾンが含まれる。適切な抗コリン作用薬としては、好ましくはアクリジニウム臭化物であるアクリジニウム、好ましくはグリコピロニウム臭化物であるグリコピロニウム、好ましくはイプラトロピウム臭化物であるイプラトロピウム、好ましくはオキシトロピウム臭化物であるオキシトロピウム、好ましくはチオトロピウム臭化物であるチオトロピウム、好ましくはウメクリジニウム臭化物であるウメクリジニウム、ダロトロピウム臭化物、およびタラフェナシンが含まれる。
活性物質としては、サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル、ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物、グリコピロレート・マレイン酸インダカテロール、グリコピロレート・マレイン酸インダカテロール・モメタゾンフランカルボン酸エステル、フルチカゾンフランカルボン酸エステル・ビランテロール、ビランテロール・ウメクリジニウム臭化物、およびフルチカゾンフランカルボン酸エステル・ビランテロール・ウメクリジニウム臭化物などの、2つまたは3つの組合せが含まれ得る。
図2は、モニタ20自体(すなわち吸入器から取り外された)を示す。図2Aは、モニタの外方側部を示し、図2Bは、モニタの内部面を示す(すなわちモニタが装着される場合に吸入器に当接する側)。モニタ20は、2つのクリップ21を有し、これらのクリップ21は、ハウジング中の対応するスロット13に嵌入し、それにより吸入器への装着時にモニタを定位置に保持する。クリップおよびスロットにより、例えば締まり嵌めによって、モニタは吸入器上に取外し可能に装着され得る。取外し可能モニタは、吸入器とは別個に供給され得るという、および単一のモニタを多数の異なる吸入器と共に使用し得るという利点を有する。したがって、吸入器内の薬剤が使い果たされると、モニタは取り外され、次いで新規の吸入器に再装着され得る。新規の吸入器は、使用済みの吸入器と同等のものであることが可能である。代替的には、新規の吸入器は、異なる有効性成分含量もしくは異なる活性のものを収容することが可能であり、またはモニタとの適合性を有する限りにおいては異なるタイプの吸入器であることも可能である。
このモニタは、圧力センサ26を有してもよく、この圧力センサ26は、内部面上の凹部内に配置される。圧力センサは、吸入器ハウジング中のチャネルを経由してマウスピースに至るハウジング中のオリフィス12に当接する(図1Dを参照)。代替的には、圧力センサは、別個の外部チューブを介してマウスピースに対して接続され得る。それにより、モニタは、ユーザの吸入を感知するためにマウスピース内の圧力を計測し得る。
モニタは、充電式バッテリなどの電源を有する。モニタは、加速度計などのモーションセンサと、動きが検知された場合にモニタをオンに切り替えるための手段とを有し得る。モーションセンサは、モニタを持ち上げるなどのある特定の所作を感知するように構成され得る。代替的には、リードスイッチおよびマウスピースカバー上の対応する磁石、またはカバーと連係する機械スイッチが、モニタをオンに切り替えるために使用され得る。これにより、モニタを永久的にオンに切り替える必然性が回避され、したがってバッテリ電力の節約になる。
モニタは、コントローラおよびメモリ(例えば適切なマイクロプロセッサ)を有し、これらは、患者による吸入器の使用に関連するセンサおよび/またはスイッチからの情報を処理および/または保存するように構成される。また、モニタは、例えばブルートゥース(登録商標)を介してセンサおよび/またはスイッチからコンピュータまたはスマートフォンなどの外部デバイスに情報を送信するための手段を備えてもよい。次いで、この情報は、例えばスマートフォンアプリケーションなどの適切なソフトウェアを介してユーザおよび/または医療専門家に対して表示され得る。追加的にはまたは代替的には、この情報は、後の問い合わせのためにモニタ上に保存されてもよく、および/またはオンラインヘルスプラットフォームへ送信されてもよい。また、モニタは、外部デバイスから情報を受信するための手段を備えてもよい。
モニタは、反射光によりブリスタストリップ上の印を読み取るための1つ以上の光学センサを有する。次いで、センサは、以降において説明される方式で特定のブリスタの固有識別情報を判定することができ、それにより、投与済みのまたはまだ投与されていない投薬回数を、ブリスタストリップから直接的に判定することが可能になる。図2に示す実施形態では、モニタは、以降においてさらに説明される3つの光学センサを有する。各センサは、モニタの面から突出する光導波路23を有する。モニタが吸入器に装着されると、これらの光導波路は、吸入器ハウジング中のアパーチャ11に嵌入する。これは、モニタが吸入器に取り付けられるときに、光導波路がモニタの位置決めを支援するという利点を有し、それによりセンサは、ブリスタストリップに対して正確に位置決めされる。
これらのセンサは、モニタおよび吸入器のハウジングの厚さだけブリスタストリップから離間され、これは、典型的には約2mmの距離となり得る。吸入器のハウジング中のアパーチャは、モニタが存在しない場合に外部物体がユーザによって意図せず挿入されることが不可能になることを確保するために、小さくなければならない。光学センサは、ある角度範囲にわたり光を発する。光導波路を用いない場合には、この光のかなりの量がアパーチャに進入しない。むしろ、この進入しないかなりの量の光は、吸入器のハウジングからセンサへと反射されて戻ることになる。これは、背景光を増加させ、信号(すなわちブリスタストリップから反射される光)対雑音(すなわち背景)比を低下させる。光導波路は、光学センサからブリスタストリップへ光を伝達し戻すことによりこれを抑制する。
図3は、粉末薬剤を収容した複数のブリスタ41を有するブリスタストリップ40を示す。例えばQR(登録商標)コードなどの一連の2Dマトリクスコード54a、54b、54c、54d、54eが、ブリスタストリップ上に印刷される。マトリクスコードは、各ブリスタ41に紐づけされた個別番号を規定する印を提供する。
図4は、60回分の用量のブリスタストリップ中にブリスタごとの個別番号を規定した2Dマトリクスコードの形態の印を示す。このコードは、3行および2列から構成され、これによりR1~R6で示される6つの領域が画定される。これらの領域は、矩形ブロックを形成するように黒く印刷されるか、または反射性金属フォイルが露出されるようにブランクのまま残されるかのいずれかである。これらの領域は、6桁の二進数からなる数字を符号化したものである。2=64であるため、これは、60回分の用量のブリスタストリップ中の各ブリスタの個別番号を規定するのに十分なものとなる。第1の列では、R1およびR2はブランクであり、R3は印刷される。第2の列では、R4およびR6はブランクであり、R5は印刷される。
モニタ中の3つの光学センサのそれぞれが、このコードの1つの行を読み取り、ブリスタストリップが割り出されると、各列に1つである2つの読取りイベントが行われる。しかし、2行および3列を有するコードならびに2つのセンサおよび3つの読取りイベントを有するモニタ、または15個のブリスタを有するブリスタストリップに対して2×2のコードなどの、他の構成もまた同様に可能である。
図1Eに示すように、光導波路23は、吸入器のハウジング中のアパーチャ11内に突出し、それによりセンサ22は、ブリスタストリップに対して固定位置に保持される。ユーザが吸入器を作動させることにより、ブリスタストリップは割り出され、それにより、読み取られるべき次の印Zがこれらのセンサを通過して移動する。これらのセンサからの即時の読取りが、カバーを開く最中に2つの特定の角度にて行われる。コードは、ブリスタストリップ上の適切な位置に印刷され、それにより、読取りイベントが行われる、すなわち2つの特定の開口角度にて行われる場合に、各列はハウジング中のアパーチャに隣接する。
図4のコードから結果として得られるセンサ出力が、Table 1(表1)に示される。モニタは、センサからの出力電圧が閾値を上回るかまたは下回るかを確認し、これにしたがって0または1を割り当てる。Table 1(表1)では、黒は、閾値を下回る電圧となり、1が割り当てられ、したがってこの印は、二進数001010すなわち10を符号化したものとなる。しかし、黒を0として割り当てることも同様に可能であり、その場合には、ブロックの印刷は反転される。
図4では、印は、黒インクを使用して印刷され、モニタは、非反射性インクと反射性ストリップとの差異を検出する。しかし、代替的には、印は、無印刷領域と黒印刷領域との中間の反射率を提供するためにグレー(および黒)を使用して印刷されることも可能である。2つの閾値電圧は、3つの状態(0、1、および2)を識別するために使用され得る。これは、各ブロックがより多くの情報を含むという利点を有し、そのため各印に必要とされるブロックが、より少なくなる。他方において、黒印刷のみを使用すると、反射強度のバラつきに関してロバスト性がより高くなる。
代替的には、例えば蛍光性のコーティングなどの異なるタイプのコーティングが、モニタ内の適切な光学センサと共に使用されてもよい。もう1つの可能性は、ブリスタストリップ中に隆起部および/またはくぼみ部を生成することによって印を形成すること、またはレーザアブレーションによりストリップにマーキングをすることである。これらにより、結果としてブリスタストリップの非マーキング部分と比較して異なる反射光量が得られる。
さらに、ブリスタストリップは、印刷された番号を有してもよい。個別のブリスタそれぞれが、番号の中の1つおよびマトリクスコードの中の1つに紐づけられる。しかし、番号またはバーコードのいずれも、それらが紐づけされたブリスタに隣接して位置するわけではない。その理由は、第1の投薬が行われようとしているときの吸入器を示す図1Eから明らかである。
ブリスタストリップは、ブリスタを有さない前縁部を有し、次に、第1のブリスタXに薬剤が充填される前に3つの空ブリスタ44を有する。これは、割出し機構が、穿孔具8の下流に位置する駆動輪7によってブリスタストリップを前進させるため、必要となる。第1の充填されたブリスタXは、マウスピース5および穿孔具8の直下に位置する。このブリスタに紐づけられる番号Yは、60であり、なぜならば、これは使用前における吸入器内の合計用量数であるからである。しかし、ユーザが残りの用量数を読み取るために使用する開口6は、マウスピースに隣接して位置しておらず、駆動輪7の付近のハウジングの側壁部中に位置する。結果として、ブリスタXに紐づけられる番号Yは、実際には下流方向においてブリスタストリップに沿ってさらに4つのブリスタの位置にある。同様に、ブリスタXに紐づけされた印Zを読み取るセンサ22は、アパーチャ11とは対向側のハウジングの側壁部に位置する。したがって、印Zは、実際にはブリスタXから4つのブリスタだけ上流に、および番号Yから8つのブリスタだけ上流に位置する。空ブリスタに紐づけされた印は、製造の最中における制御確認のために使用され得る。
図1Eに示すように、ブリスタストリップを収容する吸入器内部のチャンバは、摺動可能に取り付けられた隔壁9によって2つのコンパートメントに分離される。第1のコンパートメント10A(図1Eでは隔壁の右側)は、コイルの形態のブリスタストリップ40の未使用部分を収容する。第2のコンパートメント10Bは、ブリスタストリップの使用済み部分を収容する。さらに多数のブリスタが使用されるにつれて、第1のコンパートメント10A内の未使用ブリスタのコイルは、より小さくなる。また同時に、使用済みブリスタストリップは、第2のブリスタコンパートメント10Bに進入し、コイルを形成し、このコイルは、拡張することにより隔壁を押圧する。隔壁は、未使用コイルに向かって摺動し、それにより使用済みブリスタのための第2のコンパートメント10Bが拡張される。ブリスタストリップコードを読み取るためのアパーチャ11は、第1のコンパートメント10Aの側のハウジング中に位置する。光学センサにより読み取られるブリスタストリップの部分の曲率は、未使用コイルのサイズが小さくなるにつれて変化する。これは、光学センサに対するブリスタストリップの配向と、吸入器の耐用寿命にわたるブリスタストリップと光学センサとの間の距離とにおいて、小さいバラつきを結果としてもたらす。その結果、ブリスタストリップからセンサへ反射される光の量は、一連の印ごとに異なるおそれがあり、これが、コードの読取りにおけるエラーをもたらし得る。
本発明は、ブリスタストリップとセンサとの間の距離および角度が吸入器の耐用寿命にわたり変化し得る場合のコードの読取りの問題を、光導波路の形状を最適化することによって対処する。
図5は、本発明による光学センサ22および光導波路23を示す。センサ22は、赤外線(IR)発光ダイオード(LED)24と、フォトダイオードなどのIR検出器25とを有する。このLEDおよび検出器は、例えば940nmの同一の波長範囲で動作する。代替的には、可視光などの電磁スペクトルの異なる部分で動作するエミッタおよび検出器を使用することが可能である。センサは、発光および光検出を行うフォトマイクロセンサであってもよい。代替的には、単一のLEDおよび2つ以上の検出器が存在してもよく、単一のLEDを使用することにより、電力消費量が低下する。
光導波路23は、矢印で示すようにLED24からブリスタストリップ40に、および検出器25に戻るように光を伝達する。この光は、ブリスタストリップ40に対してほぼ垂直方向に伝達され、それにより吸入器のハウジングおよびモニタのハウジングからの反射を低減する。光導波路は、例えばポリカーボネートまたはアクリル(ポリメチルメタクリレートもしくはプレキシガラスとしても知られる)などの、透明プラスチックである、IR/可視光放射に対する透過性を有する材料から作製される。
光学センサに隣接する光導波路の端部23B(近位端部)は、ブリスタストリップに対して平行な方向(すなわち図5における鉛直方向)において、アパーチャに挿入される端部23A(遠位端部)よりも幅広である。これは、アパーチャ11が、センサ22のフットプリントよりも小さくなり得ることにより、モニタが存在しない場合に物体がアパーチャを通り挿入される可能性が最小限に抑えられるという利点を有する。
図6は、凸状の湾曲端部23Aを有する略台形形状を有する光導波路23の斜視図を示す。理論上においては、平坦端面を有する光導波路は、この導波路の端部に到達するすべての光がブリスタストリップに入射することになるため(フレネル反射損失を除いて)、最適な効率性を実現することが予期される。さらに、ブリスタストリップから反射される光は、散乱する(すなわち多数の方向から光導波路の端部に入射する)ため、レンズによる合焦が不可能となる。結果として、光導波路に再進入する反射光の量を増大させるためには、湾曲状(例えばレンズ状)の端部は予期されない。しかし、凸状の湾曲端部を有する光導波路は、結果的に信号対雑音比を改善させることに本発明者らは実際に気づいた。理論に限定されることを望むものではないが、この湾曲端部は、ブリスタストリップの角度におけるバラつき(すなわちブリスタストリップが光導波路の主軸に対して正確には垂直ではない場合)を補償すると考えられる。したがって、湾曲端部は、未使用のブリスタストリップのコイルが吸入器の耐用寿命にわたってそのサイズを変化させるにつれて生じる、光学センサに対するブリスタストリップの配向のバラつきについてより高い許容範囲をもたらす。
また、立方体状の光導波路(すなわち面同士が平行であるような)は、LEDからブリスタストリップへおよび再び戻る光の最も効率的な伝達を実現することが予期される。なぜならば、この形状は、内部反射が最大になるからである。しかし、信号対雑音比の改善は、台形の光導波路により実現されることに、本発明者らは実際に気づいた。理論に限定されることを望むものではないが、テーパ状の面は、未使用のブリスタストリップのコイルが吸入器の耐用寿命にわたってそのサイズを変化させるにつれて生じる、光学センサの位置に対するブリスタストリップ上の印の位置のバラつきについてより高い許容範囲をもたらすと考えられる。
光導波路の遠位端部の曲率半径は、適切には2~5mmであり、例えば約3mmである。光導波路は、適切には近位端部において2~3mmの幅(すなわちブリスタストリップに対して平行な方向におけるサイズ)を有し、例えば約2.4mmの幅を有し、遠位端部において1~1.5mmの幅を有し、例えば約1.2mmの幅を有する。光導波路は、1~3mmの深さ(すなわちブリスタストリップに対して垂直な方向におけるサイズ)を有してもよく、例えば約1.7mmの深さを有し得る。この深さは、一定であってもよく、または(幅同様に)近位端部から遠位端部にかけてテーパ状をなしてもよい。光導波路は、2~3mmの高さ(すなわち近位端部から遠位端部にかけての距離)を有してもよく、例えば約2.5mmの高さを有し得る。
図2Bに示すモニタは、各光センサに1つが割り当てられた、3つの光導波路を有する。3つの光導波路は、図6に示すようにベース27と一体の単体ピースとして成形され得る。これにより、モニタの組立てが簡素化される。代替的には、光導波路は、別個のピースとして形成され、透明である必要のない別個のベースに取り付けられ得るが、これは、組立てをより複雑にする。
実施例
矩形断面、平坦端部を有する台形断面、および凸状の湾曲端部を有する台形断面の3つの異なる光導波路設計の比較を行うために、実験を行った。3つの光学センサおよび3つの対応する光導波路を、ブリスタストリップ上の3×1マトリクスコードの読取りを行うように構成した。これらの光導波路は、図1に示すタイプの吸入器のアパーチャに挿入した。各光導波路は、ブリスタストリップ上の4つの異なる印の読取りを行うために使用した。印は、二進数000、010、101、および111を符号化したものであった。光学センサからの出力電圧は、各光導波路を順次使用することにより各印に記録した。図7は、台形断面および平坦端部を有する光導波路を使用して記録した4つの印のそれぞれについての計測電圧を示す。
0および1についての計測電圧の差異を、0および1の両方を含むコードすなわち010および101について計算した。次いで、これらの光導波路を、電圧差の順で、最小(すなわち最も悪い信号対雑音比)から最大(すなわち最も良い信号対雑音比)に向かってランク付けした。この順序は、矩形断面、平坦端部を有する台形断面、および湾曲端部を有する台形断面の順となった。したがって、湾曲端部を有する台形の光導波路が、最良の信号対雑音比をもたらした。
1 吸入器
2 シェルパーツ
3 シェルパーツ
4 マウスピースカバー
5 マウスピース
6 開口
7 駆動輪
8 穿孔具
9 隔壁
10A 第1のコンパートメント
10B 第2のコンパートメント
11 アパーチャ
12 小オリフィス
13 スロット
20 取外し可能モニタ
21 クリップ
22 光学センサ
23 光導波路
23A 端部、遠位端部、凸状の湾曲端部
23B 端部、近位端部
24 赤外線(IR)発光ダイオード(LED)
25 IR検出器
26 圧力センサ
27 ベース
40 ブリスタストリップ
41 ブリスタ

Claims (15)

  1. 複数のブリスタおよび複数の非数字の印を有するブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器に対して装着可能なモニタであって、前記モニタは、前記非数字の印を読み取るように構成された少なくとも1つの光学センサを備え、前記光学センサは、前記光学センサに隣接する近位端部と前記光学センサから離れた遠位端部とを有する光導波路を有し、前記遠位端部は、凸状である、モニタ。
  2. 前記光導波路は、前記凸状の遠位端部は別として、略台形断面を有する、請求項1に記載のモニタ。
  3. 前記近位端部の幅と前記遠位端部の幅との比が、4:3~3:1である、請求項2に記載のモニタ。
  4. 前記近位端部の前記幅は、2~3mmであり、前記遠位端部の前記幅は、1~1.5mmである、請求項3に記載のモニタ。
  5. 前記凸状の遠位端部は、2~5mmの曲率半径を有し、好ましくは約3mmの曲率半径を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のモニタ。
  6. 前記光導波路は、2~3mmの高さを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のモニタ。
  7. 前記乾燥粉末吸入器に対して取外し可能に装着可能である、請求項1から6のいずれか一項に記載のモニタ。
  8. 前記光学センサは、発光および光検出を行う1つ以上のフォトマイクロセンサを備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のモニタ。
  9. 前記光学センサは、単一の光源と、2つ以上の光検出器とを備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のモニタ。
  10. 前記光学センサは、電磁スペクトルの可視領域および/または赤外線領域において動作する、請求項1から9のいずれか一項に記載のモニタ。
  11. 前記光導波路は、透明プラスチック材料から作製される、請求項1から10のいずれか一項に記載のモニタ。
  12. 3つのフォトマイクロセンサおよび3つの光導波路を備え、好ましくは、前記光導波路は、単体構成要素として成形される、請求項1から11のいずれか一項に記載のモニタ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のモニタと、複数のブリスタを備えるブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器とを備えるキットであって、前記ブリスタストリップは、非数字の印を有し、前記乾燥粉末吸入器は、前記モニタが前記乾燥粉末吸入器上に取り付けられる場合に前記光導波路が挿入されるアパーチャを有する、キット。
  14. 複数のブリスタを備えるブリスタストリップを収容する乾燥粉末吸入器上に取り付けられた、請求項1から12のいずれか一項に記載のモニタを備えるコンビネーションであって、前記ブリスタストリップは、非数字の印を有し、前記モニタ上の前記光導波路は、前記乾燥粉末吸入器上のアパーチャに挿入され、それにより前記光学センサは、前記非数字の印を読み取ることが可能になる、コンビネーション。
  15. 前記非数字の印のそれぞれが、粉末薬剤の用剤に紐づけされた個別の固有番号を符号化したものである、請求項13に記載のキットまたは請求項14に記載のコンビネーション。
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