JP2024514199A - 白内障手術用眼内レンズ(iol)のパラメータを特定する方法及びシステム - Google Patents

白内障手術用眼内レンズ(iol)のパラメータを特定する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

本開示の特定の態様は、白内障手術等の眼科手術を実行するための技術を提供する。ある例示的方法は一般に、1つ又は複数の測定装置を使用して、治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成するステップを含む。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、白内障手術で使用される予定のIOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨は、少なくとも一部に、1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成される。機械学習モデルは、過去の患者の各々に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントの少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練される。1つ又は複数のIOLパラメータは、IOLタイプ、IOL度数、又はIOLを眼内に挿入するためのIOL留置情報のうちの1つ又は複数を含む。【選択図】図1A

Description

序文
本開示の態様は眼科手術に関し、より詳しくは、患者に対して白内障手術を実行するためのIOLパラメータを、1つ又は複数の機械学習モデルを使用して特定することに関する。本明細書中で定義されるように、IOLパラメータとしては、白内障手術中に患者の眼に挿入される予定のIOLタイプ、度数、及び固定位置のうちの少なくとも1つが含まれる。
眼科手術は一般に、人の眼に対して行われる様々な処置を含む。これらの外科的処置には、人の眼の天然の水晶体を人工レンズ(眼内レンズ(IOL:intraocular lens)とも呼ばれる)に置き換えて、天然の水晶体の混濁から生じる視力の問題を是正する白内障手術やその他の処置が含まれ得る。これらのIOLsには様々な度数及びタイプのものがあり、患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に基づいて選択され得る。さらに、IOLを眼内に固定する位置及びIOLの回転の向き(乱視を矯正するために使用されるトーリックIOLs等のあるタイプのIOLsの場合)は、本明細書では「留置情報」と呼ばれ、それらも患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に基づき得る。
人の眼の解剖学的パラメータ、例えば軸長(すなわち、角膜前面と網膜との間の距離)、角膜厚さ、前房深度(すなわち、角膜前面と水晶体前面との間の距離)、角膜径(すなわち、眼の両側の角膜と強膜との境界間の距離)、水晶体の厚さ、水晶体の曲率は一般に、患者に対する白内障手術の計画及び実行においてなされるIOLパラメータの選択に影響を与える。本明細書で定義される白内障手術の計画及び実行には、患者の視力を改善するための正しいIOLパラメータの特定が含まれる。例えば、患者の解剖学的パラメータの測定値に基づき、外科医はその患者の視力回復の可能性の高いIOLタイプ、度数、及び固定位置を特定しようとし得る。すると、外科医は複数のIOLsから、特定されたIOLタイプ及び度数と一致するタイプ及び度数のIOLを選択する。その後、外科医は選択されたIOLを水晶体嚢の中の特定された固定位置に留置又は挿入する。
特定の患者の解剖学的パラメータの測定値は多くの場合、既知の分布内(例えば、ある設定されたパーセンテージの患者が属する下限と上限との間であり、約95%の患者が属する、測定値の全体平均からの2つの標準偏差の正規分布等の中にあり得るため、このような患者のための白内障手術の計画及び実行はより単純な作業であり得る。
しかしながら、特定の患者の1つ又は複数の解剖学的パラメータが既知の分布から逸脱するか、それ以外に異常値(以下、「異常」という)である場合、このような患者のための白内障手術の計画及び実行はより複雑な作業となり得る。それに加えて、個々の例外的パラメータの各々は正規の範囲内にあるが、解剖学的パラメータを組み合わせたときにその眼の治療が複雑な作業となる場合もあり得る。例えば、このようなケースでは、外科医が選択したIOLパラメータは芳しくない転帰につながるかもしれない。さらに、場合により、患者の眼の解剖学的パラメータの測定値が既知の分布から逸脱するか否かに関係なく、患者の白内障手術の転帰は、過去に同様の患者に対して行われた処置の結果に基づいて最適化されるかもしれない。
したがって、患者のためのIOLパラメータを、少なくとも一部に、その患者の眼に関する解剖学的パラメータの測定値に基づいて正確に特定する技術が必要とされている。
特定の実施形態は、白内障手術において使用される予定のIOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを特定する方法を提供する。この方法は一般に、1つ又は複数の測定装置を使って、治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップを含む。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、白内障手術で使用される予定のIOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨が、少なくとも一部に、1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる、生成されたデータポイントに基づいて生成される。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、履歴データセットの各エントリは、過去の患者の、その過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含む。過去の患者に関連付けられる治療データは少なくとも、その過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の実際のIOLパラメータを示し、過去の患者に関連付けられる治療結果データは少なくとも、その過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示す。1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、IOL度数、又は眼内にIOLを挿入するための留置情報のうちの1つ又は複数を含む。
特定の実施形態は、白内障手術を実行する方法を提供する。この方法は一般に、治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを受け取るステップを含む。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、1つ又は複数の推奨が生成される。推奨は一般に、少なくとも一部に、1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づく、白内障手術で使用される予定のIOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを含む。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、履歴データセット内の各エントリは、過去の患者の、その過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含み、過去の患者に関連付けられる治療データは少なくとも、過去の患者の治療に使用された対応するIOLの実際のIOLパラメータの1つ又は複数を示し、過去の患者に関連付けられる治療結果データは少なくとも、その過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示す。1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、IOL度数、又は眼内へのIOLの挿入のための留置情報のうちの1つ又は複数を含む。白内障手術のための、生成された1つ又は複数の推奨は、指定された宛先デバイスに送信される。
特定の実施形態は、眼科治療のための推奨を生成するように機械学習モデルを訓練する方法を提供する。この方法は一般に、過去の患者レコードセットから訓練データセットを生成するステップを含み、訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、その過去の患者の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、その過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及びその過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の治療結果パラメータを識別する情報を含む。1つ又は複数の機械学習モデルは、訓練データセットに基づいて、現在の患者の治療のための候補となる眼内レンズ(IOL)のタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくともその現在の患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するように訓練される。1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、1つ又は複数のコンピュータシステムにデプロイされる。
特定の実施形態は、白内障手術を実行する方法を提供する。この方法は一般に、過去の患者のレコードセットから訓練データセットを生成するステップを含み、訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、その過去の患者の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、その過去の患者に実行された白内障手術で使用された、対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及びその過去の患者に実行された眼内治療の転帰を識別する治療結果データを識別する情報を含む。1つ又は複数の機械学習モデルは、訓練データセットに基づいて、現在の患者の治療のための候補となるIOLタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくともその現在の患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するように訓練される。現在の患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントは、1つ又は複数の測定装置を使って生成される。1つ又は複数のデータポイントと、過去の患者に関する非異常データポイントを表す測定値の分布との比較に基づいて、データポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することが判断される。1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応するとの判断に基づき、現在の患者のための1つ又は複数の推奨されるIOLパラメータが、少なくとも一部に、1つ又は複数のデータポイントに基づく1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って生成され、1つ又は複数の推奨されるIOLパラメータは、IOLタイプ、IOL度数、又は眼内にIOLを挿入するためのIOL固定位置のうちの1つ又は複数を含む。
本開示の態様は、本明細書に記載の方法を実行するための手段、装置、プロセッサ、及びコンピュータ可読媒体を提供する。
上述及び関連する結果を達成するために、1つ又は複数の態様は、以下に詳しく説明され、特許請求の範囲の中で特に指摘される特徴を含む。以下の説明と添付の図面は、1つ又は複数の態様の特定の例示的な特徴を詳しく示す。しかしながら、これらの特徴は、各種の態様の原理が利用され得る様々な方法のうちの数例を示しているに過ぎない。
添付の図面は1つ又は複数の実施形態の特定の態様を示しており、したがって、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書に記載の特定の態様による、1つ又は複数の機械学習モデルが、ある患者の白内障手術のための、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる少なくともその患者のデータポイントに基づくIOLパラメータを含む推奨の生成に使用されるように訓練され、デプロイされる例示的な環境を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、1つ又は複数の機械学習モデルが、ある患者の白内障手術のための、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる少なくともその患者のデータポイントに基づくIOLパラメータを含む推奨の生成に使用されるように訓練され、デプロイされる例示的な環境を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、1つ又は複数の機械学習モデルが、ある患者の白内障手術のための、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる少なくともその患者のデータポイントに基づくIOLパラメータを含む推奨の生成に使用されるように訓練され、デプロイされる例示的な環境を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨を、少なくとも解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるその患者のデータポイントに基づいて生成するように1つ又は複数の機械学習モデルを訓練し、使用するために、ネットワークコンピューティング環境内でコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨を、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるその患者のデータポイントに基づいて生成するように1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するために1つ又は複数のコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、治療される眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを測定し、患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨を、その患者のデータポイントに基づいて生成するために1つ又は複数のコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作を示す。 本明細書に記載の特定の態様による、患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む出力を、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるその患者のデータポイントに基づいて生成し、出力するために1つ又は複数のコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作を示す。 本開示の実施形態を実行できる例示的なシステムを示す。
理解しやすくするために、可能なかぎり、同じ参照番号は図面間で共通する同じ要素を示すために使用されている。1つの実施形態の要素及び特徴は、さらに詳述されなくても他の実施形態に有利に組み込まれ得ることが想定される。
前述のように、白内障手術は病変水晶体をIOLに置き換える外科的処置である。典型的に、病変水晶体は白内障を発症した水晶体であり、これは天然の水晶体の混濁であり、患者の視力に悪影響を与える(例えば、患者は色が薄く見える、視野がぼやけるか物が二重に見える、又は点光源の周囲にハロ現象が生じる、又はその他の不利な影響)。IOLは、患者の天然の水晶体と置き換えて患者の視力を回復するか、少なくとも改善するように選択され得る。患者のために使用される予定のIOLに関するIOLパラメータセットの特定は、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる多くの患者のデータポイントにより左右され得る。より具体的には、前述のように、患者の眼の特性及び/又は測定値に基づいて、外科医は患者の視力を回復させる可能性の高いIOLパラメータセットを特定しようとし得る。例えば、IOLsの中には、近方視又は遠方視の最適化を可能にし得るものや、患者の天然の角膜乱視を補償するために使用され得るもの等がある。一般に、ある患者の解剖学的測定値がこれらの解剖学的測定値の典型値の範囲内にあるか、全体としての解剖学的測定値が典型値の範囲内にある場合、その患者のIOLパラメータを特定することはルーチン作業であり得、外科医はそのために他の多くの過去の患者に関するそれまでの経験を使用できる。しかしながら、解剖学的測定値の1つ又は複数が典型値の範囲から逸脱しているか、全体としての解剖学的測定値が典型値の範囲から逸脱している場合、外科医は、IOLパラメータの特定を含め、その患者にとって最適な治療を特定するために以前の経験を利用することができないかもしれない。
本明細書で提示される態様は、機械学習モデルが過去の患者のデータに基づいて現在の患者のIOLパラメータを特定するように訓練されるシステムを提供する。本明細書で定義されるように、新規又は現在の患者(以下、「現患者」という)は一般に、病変水晶体を置換するための白内障手術を受けようとしている患者であり、後でさらに詳しく述べるように、現患者のための推奨IOLパラメータは、同様の過去の患者に関連付けられるIOLパラメータ及びこれらの他の患者により報告された転帰に基づいてこれらのパラメータを生成するように訓練された機械学習モデルにより生成され得る。この機械学習モデルを使用することにより、膨大な量の過去の患者のデータを利用して、現患者のための推奨及び禁忌IOLパラメータを生成できる。この膨大な量の過去の患者のデータは、ある意味では、同様の患者に対する同様の手術を手掛けた他の外科医の知見及び過去の経験を示している。本明細書に記載のシステム及び方法を使用することにより、現患者のために、外科医はこの膨大な量の過去の患者のデータを利用して、その現患者にとって最適な外科的転帰に行き着くIOLパラメータを特定できる。したがって、本願の技術により、白内障手術中等に、よりよいIOLパラメータを選択できるようにし、ひいてはIOL留置後の視力の改善をもたらすことによってこの医療分野が前進する。
眼科手術処置の計画を最適化するための例示的なコンピューティング環境
図1A~1Cは、機械学習モデルが患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨の生成において訓練され、使用される例示的なコンピューティング環境を示す。一般に、これらの機械学習モデルは、過去の患者のデータに対応するレコードを含む訓練データのコーパスを使用して訓練され、現患者に対して白内障手術を実行するために使用されることになるIOLパラメータの生成において使われるようにデプロイされ得る。過去の患者の各々に関する過去の患者のデータには、患者の人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる記録されたデータポイント、望まれる転帰、実際のIOLパラメータ等の実際の治療データ(例えば、IOLタイプ、度数、及び留置情報)のほか、過去の患者の治療及び、治療結果データ(例えば、過去の患者の治療に対する満足度若しくは不満足度を示す結果パラメータ)に関するその他の情報が含まれる。本明細書では、実際の治療データは推奨された治療とは異なり、患者に対して実行された実際の治療に関する情報を示す点に留意されたい。例えば、実際の治療データは過去の患者の水晶体嚢内に挿入されたIOLの実際のIOLパラメータ、例えば実際のIOLタイプ、度数、及び留置情報等を示し得る。
これらの機械学習モデルは、後でより詳しく述べるように、少なくとも現患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを入力として使用して、出力として、現患者のための1つ又は複数のIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を生成するように構成され得る。例えば、これらのIOLパラメータは最適なIOLパラメータのほか、禁忌又はそれ以外に望ましくないIOLパラメータも含み得る。本明細書において、最適なIOLパラメータとは患者の視力を回復又は改善する可能性が高い(例えば、最も高い)IOLパラメータを指す。他方で、禁忌IOLパラメータとは、現患者にとって否定的な外科的転帰を招く可能性のあるIOLパラメータを指す。
その結果、外科医は、同様の患者について過去に肯定的な外科的転帰をもたらした最適なIOLパラメータと、同様の患者について過去に否定的な外科的転帰をもたらした禁忌IOLパラメータの両方を知ることができる。この情報を使用して、外科医は現患者にとって肯定的な外科的転帰の可能性を高めることができる。後でより詳しく説明するように、これらの機械学習モデルへの入力は、現患者の人口統計学的情報、望まれる転帰、その他の患者及び治療関連情報等の追加の情報を含み得る。また、IOLパラメータに加えて、これらの機械学習モデルによって提供される推奨は、特定の外科的手技、ツール、追加的な治療の推奨等をさらに含み得る。
現患者のためのIOLパラメータを生成する機械学習モデルを訓練し、デプロイするために様々な手法が使用され得る。各種のデプロイ方式が図1A~1Cに示されている。例えば、図1Aは、機械学習モデルがリモートサーバ上で訓練され、白内障手術中に外科医が使用するユーザコンソールにデプロイされるデプロイ方式を示している。図1Bは、機械学習モデルが、ユーザコンソールを通じてアクセス可能なリモートサーバ上で訓練され、デプロイされるデプロイ方式を示している。最後に、図1Cは、機械学習モデルがリモートサーバ上で訓練され、外科医が使用する測定装置に組み込まれたコンピューティングシステムにデプロイされるデプロイ方式を示している。しかしながら、現患者のためのIOLパラメータを生成する機械学習モデルの訓練及びデプロイのための他の様々な手法が想定され得て、図1A~1Cに示されるデプロイ方式は非限定的な実例であると認識すべきである。
図1Aは例示的なコンピューティング環境100Aを示しており、ここでは測定装置110、サーバ120、及びユーザコンソール130が、現患者のためのIOLパラメータの生成において使用される1つ又は複数の機械学習モデルを、少なくとも一部に、測定装置110により提供される現患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて訓練するために、ネットワークを介して接続されている。読みやすくするために、1つ又は複数の機械学習モデルを本明細書では「MLモデル」と呼び、1つのMLモデル及び複数のMLモデルの両方を指す。
測定装置110は一般に、患者の眼の解剖学的パラメータの1つ又は複数の測定値に関連付けられるデータポイントを生成することのできる様々な装置を表す。本明細書では、眼の解剖学的パラメータは、軸長(例えば、角膜前面から網膜までの距離)、角膜中央部厚さの測定値、前房深度(例えば、角膜前面から水晶体前面までの距離)、角膜径(例えば、眼の側の角膜又は強膜境界間の距離)、水晶体厚さ、眼の角膜前面の曲率及び収差、角膜前面形状等を指す。データポイントは、幾つかの実施形態において、対応する解剖学的パラメータの測定値、すなわち測定された数値を含み得る。幾つかの実施形態において、データポイントは生データを含み得て、そこから測定値を引き出し得る。このような場合、生データは、例えば角膜、虹彩、水晶体、及び網膜を示す2次元断面画像、眼の3次元画像、眼の2次元トポグラフィマップ、又はそこから解剖学的パラメータの測定値を引き出し得るその他のデータを含み得る。一般に、コンピューティング環境100Aには何れの数の測定装置110-110も含み得て、IOL推奨を生成する1つ又は複数の機械学習モデルへの入力として使用し得る。コンピューティング環境100A内の各測定装置110は、患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成して、このデータポイントをユーザコンソール130、サーバ120、及び/又はレポジトリ140に提供し得る。
一例において、測定装置110のうちの1つは光干渉断層撮影(OCT:optical coherence tomography)装置であり得、これは現患者の眼の2次元断面画像を生成することができ、そこから様々な解剖学的パラメータの測定値を引き出し得る。2次元断面画像は、角膜、水晶体、及び網膜の位置を2次元平面上に示し得る(例えば、2次元断面の片側に角膜、2次元断面の反対側に網膜の裏面がある)。この現患者の眼の2次元断面画像から、OCT装置は各種の測定値を引き出すことができる。例えば、OCT装置は、断面画像から、軸長測定値、角膜中央部厚さの測定値、前房深度の測定値、水晶体の厚さの測定値、及びその他の関係する測定値を生成できる。幾つかの態様において、OCT装置は1次元データ測定値を(例えば、中心点から)生成し得るか、又は3次元測定値を生成して、そこから組織厚さのマップ等の追加情報が生成され得る。
測定装置110の別の1つは角膜曲率計であり得る。一般に、角膜曲率径は、リング状の照明されたドット等の光パターンを現患者の眼で反射させて、反射された光パターンを捕捉し得る。角膜曲率計は、反射パターンに対して(現患者の眼からの反射のために測定装置110により出力されるパターンに関して)画像解析を実行し、様々な解剖学的パラメータの数値を測定又はそれ以外に特定することができる。これらの解剖学的パラメータは例えば、現患者の眼の角膜前面の曲率情報及び収差情報を含み得る。曲率情報は例えば、曲率(general curvature)測定値、それに沿って最大曲率が発生する軸を識別する最大曲率及び軸情報、並びにそれに沿って最小化曲率が発生する軸を識別する最小曲率及び軸情報であり得る。
測定装置110のまた別の1つは、角膜前面形状のトポグラフィを測定する形状測定装置であり得る。形状測定装置は、角膜領域全体に分散された反射光パターン解析を利用して、ベース形状に関する詳細な表面形状マップを生成し得る。例えば、角膜は典型的に球面又はほぼ球面であるため、表面形状マップはベース形状からの偏差を示すことができ、その中では、色の違いにより角膜に沿ったある離散的地点におけるベース形状からの偏差の量が表される。
サーバ120は一般に、1つのコンピューティングデバイス又はコンピューティングデバイスの集団を代表し、その上で訓練データセットを生成し、IOLパラメータを生成するための1つ又は複数の機械学習モデルの訓練に使用できる。サーバ120は、過去の患者のデータレポジトリ140(以下、「レポジトリ140」という)に通信可能に連結され、そこには過去の患者のレコードが保存される。特定の実施形態において、レポジトリ140は、サーバ120、ユーザコンソール130、及び.又は測定装置110からの情報を受け取り、構造化され、組織化された方法で、対応する患者のレコードの中に情報を保存するためのデータベースサーバであるか、それを含み得る。
特定の態様において、レポジトリ140内の各患者レコードは、その患者の人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、その患者の白内障手術に関連付けられる実際の治療データ、及び治療結果データ等の情報を含む。例えば、各患者の人口統計学的情報には、患者の年齢、性別、民族、その他が含まれる。解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントには、前述のようなOCT装置、角膜曲率計、形状測定装置等により生成される生データ又はそこから引き出されるか提供される測定値が含まれ得る。後でさらに説明するように、実際の治療には、その患者に使用されたIOLの実際のIOLパラメータ(IOLタイプ、IOL度数、IOLの留置情報)のほか、その患者の治療に関する他のあらゆる関連情報が含まれる。例えば、治療データは、その患者のための白内障手術の施行方法、治療に使用されたツール、及び手術中に行われた具体的な処置に関するその他の情報を示し得る。各患者レコードはまた、治療結果データも含み、これには結果パラメータ、例えば手術結果に対する満足又は不満足度の二値表示といった治療に対する患者の満足度、治療後に測定された視力レベル又はその他を示す各種のデータポイントを含み得る。
サーバ120は、これらの過去の患者のレコードを使って、現患者の治療のために外科医に対してIOLパラメータを推奨できるMLモデルの訓練に使用するためのデータセットを生成する。より具体的には、図1Aに示されるように、サーバ120は訓練データ発生器122(以下、「TDG 122」という)とモデルトレイナ124を含む。TDG 122は、レポジトリ140からデータを検索して、モデルトレイナ124がMLモデル125の訓練に使用するためのデータセットを生成する。
モデルトレイナ124は、訓練データセットを使ってMLモデル125を訓練するように構成された1つ又は複数の機械学習アルゴリズム(以下、「MLアルゴリズム」と呼ぶ)を含むか、それを指す。特定の実施形態において、訓練済みMLモデルは、ある入力群に対する1つ又は複数のIOLパラメータを生成又は予測するために使用される、例えば重み及びパラメータを用いた関数を指す。ある入力群に対して異なる種類の出力を生成するために各種のMLアルゴリズムが使用され得る。
MLアルゴリズムは一般に、教師あり学習アルゴリズム、教師なし学習アルゴリズム、及び/又は半教師あり学習アルゴリズムを含み得る。教師なし学習は、ラベル付き回答のない入力データからなるデータベースから推論を引き出すために使用されるタイプの機械学習アルゴリズムである。教師あり学習は、例えば入力を出力に、例としての入力-出力ペアに基づいてマッピングする関数を学習する学習タスクである。教師あり学習アルゴリズムには一般に、回帰アルゴリズム、分類アルゴリズム、決定木、ニューラルネットワーク等が含まれ得る。ラベル付きデータセットの説明を以下に記す。
MLモデル125は、現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含む特定の入力群に基づいて訓練され、デプロイされると、出力として、現患者のための最適なIOLパラメータを生成又は予測することができる。特定の態様において、モデルトレイナ124は1つのマルチ入力/マルチ出力(MIMO)MLモデル125を訓練し、これは現患者に関連付けられる入力群を取り入れ、全てのIOLパラメータを、現患者に白内障手術を行う外科医に提供するように構成される。例えば、モデルトレイナ124は、現患者に関連付けられる入力群を取り入れ、IOLタイプ、IOL度数、IOLの留置情報を含む複数のIOLパラメータを出力する1つのモデルを訓練し得る。MIMO MLモデル125を訓練するために、モデルトレイナ124はTDG 122により提供されるラベル付きデータセットを利用し得て、これは肯定的な外科的転帰を報告した過去の患者に関する人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、治療データ、及び治療結果データを示す複数のサンプルを含む。
例えば、このようなラベル付きデータセット内の各サンプルは、i)過去の患者の年齢、性別、民族、人種、複数の測定装置(例えば、OCT装置、角膜曲率計、及び/又は形状測定装置)により生成されたその患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、その患者の治療に使用された手術用ツール及び処置、又はその他のうちの1つ又は複数を含む入力データ、ii)その患者の治療に使用された実際のIOLパラメータ(すなわち、)(例えば、その患者のIOLタイプ、IOL度数、及びIOLの留置情報)を含む出力情報、及びiii)治療結果情報(例えば、治療に対して患者が報告した転帰)のうちの1つ又は複数を含む。MIMO MLモデル125を訓練するために、モデルトレイナ124は各サンプルの入力データをマルチ入力/マルチ出力MLモデル125に通して、肯定的な外科的転帰を達成することになると仮定される最適なIOLパラメータの測定値に関連付けられる群(すなわち、YΛ)を生成する。
モデルトレイナ124はすると、MIMO MLモデル125を得られた誤差(すなわち、Y-YΛ)に基づいて訓練するが、これはMIMO MLモデル125により予測IOLパラメータと、患者レコードの中に示されている、その患者に使用された実際のIOLパラメータとの差を指す。換言すれば、モデルトレイナ124はMLモデル125内の重みを調整して、予測IOLパラメータとその患者に使用された実際の治療との間の誤差(すなわち、相違)を最小にする。例えば、モデルトレイナ124は重みを調整して、予測IOLパラメータと、肯定的な外科的転帰を有することが示されたその患者の治療に使用された実際のIOLパラメータとの間の誤差を最小にする。より多くのサンプル、すなわち追加的な過去の患者の情報をMIMO MLモデル125に通し、重みの調整を続けることにより、特定の時点以降、MIMO MLモデルは誤り率の非常に低い極めて正確な予測を行うようになる。その時点で、MIMO MLモデル125は、現患者に関する入力群を取り入れ、現患者にとって肯定的な外科的転帰を招くことになる最適なIOLパラメータの予測を行うためにデプロイ可能な状態となる。図1Aの例において、訓練済みMIMOモデル125はすると、後でさらに詳しく説明するように、現患者のためのIOLパラメータを予測するためにユーザコンソール130で使用されるようにデプロイされ得る。
特定の態様において、1つのMIMO MLモデルを訓練する代わりに、モデルトレイナ124は複数のマルチ入力/シングル出力(MISO)MLモデル125を現患者のためのIOLパラメータの各々を別々に予測するために訓練する。このような態様では、MISO MLモデル125の各々は現患者に関連付けられる入力群を取り入れ、1つのIOLパラメータを出力する。例えば、第一のMLモデルは、現患者のためのIOLタイプを出力として生成又は予測するように訓練され、第二のMLモデルは、現患者のためのIOL度数を出力として生成又は予測するように訓練され、第三のMLモデルは、現患者のためのIOL留置情報を出力として生成又は予測するように訓練される。
MISO MLモデル125の各々を訓練するために、モデルトレイナ124はTDG 122により提供されたデータセットを使用し得て、その各々は肯定的な外科的転帰を報告した過去の患者に関する人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、実際の治療データ、及び治療結果データを含む。例えば、現患者のためのIOLタイプを予測するように構成されたMISO MLモデル125を訓練するために、モデルトレイナ124は肯定的な外科的転帰を報告した過去の患者に関する人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、実際のIOLタイプ、及び治療結果データを使用する。MISO MLモデル125が、このような例において、前述のように正確な予測を確実に行うようにするために、モデルトレイナ124は対応するデータセット内の多くのサンプルをMISOモデル125に通し、予測誤差(すなわち、
)が最小になるようにする。モデルトレイナ124は追加のMISOモデルを、IOL度数及びIOL固定位置の予測のために同様に訓練し得る。
一般に、MISOモデルの出力は、膨大な量の考え得るIOLタイプ、度数、及び留置の中から推奨されるIOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置情報を含む。例えば、MISOモデルは、膨大な量の考え得るIOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置から1つの推奨を個別に出力し、これらの1つの推奨は、現患者のための肯定的な外科的転帰につながる可能性が最も高いIOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置に対応し得る。他の例において、MISOモデルは膨大な量の考え得るIOLタイプ、度数、及び留置にわたる確率分布を出力し得る。例えば、推奨されるIOLタイプは、IOLタイプに関する確率分布の中で確率スコアが最も高いIOLタイプに対応し得て、推奨されるIOL度数は、IOL度数に関する確率分布の中で確率スコアが最も高いIOL度数に対応し得て、推奨されるIOL留置は、IOL度数に関する確率分布の中の確率スコアが最も高いIOLの留置に対応し得る。図1Aの例では、訓練済みMISOモデル125はすると、後でより詳しく説明するように、現患者のためのIOLパラメータを予測するためにユーザコンソール130で使用するようにデプロイされ得る。
幾つかの態様においても、MLモデル125は推奨されるIOLパラメータを生成するように訓練された深層学習モデルであり得る。これらの深層学習モデルとしては、例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNNs)、敵対的学習アルゴリズム、生成ネットワーク、又はこのようなモデルの訓練に使用されるデータ内で明確に定義されていないかもしれないデータセット間の関係を学習できるその他の深層学習アルゴリズムが含まれ得る。このような場合、MLモデル125は、測定装置110により捕捉された生データ、例えば2次元又は3次元画像を使って訓練され得て、そこから解剖学的パラメータの典型的な数値的測定値を引き出すことができる。MLモデル125は例えば、入力を深層学習モデルの1つ又は複数の層の中の異なるニューロンにマッピングし得て(例えば、MLモデルがニューラルネットワークを使って生成される場合)、この場合、MLモデル125内の各ニューロンは入力の内部表現の中の、ある期間にわたり学習された新しい特徴を表す。これらのニューロンはすると、前述のように、推奨されるIOLパラメータを表す出力にマッピングされ得る。
MLモデル125が訓練されると、モデルトレイナ124はMLモデル125を、現患者のためのIOLパラメータの予測に使用されるようにユーザコンソール130にデプロイする。測定装置110は、現患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成し、これのデータポイントをサーバ120、ユーザコンソール130、及び/又はレポジトリ140に送信する。測定装置110がデータポイントをサーバ120又はユーザコンソール130に送信する実施形態では(これらをレポジトリ140に直接送信する場合とは異なり)、データポイントは、後のある時点で、サーバ120又はユーザコンソール130によってレポジトリ140にコミットされ得て、それが現患者のレコードの中にその測定値を保存する点に留意されたい。
手術の前に、ユーザコンソール130はデータポイントを(レポジトリ140から、又はユーザコンソール130の一時メモリから)検索し、このデータポイント及びその他の患者情報(例えば、現患者の人口統計学的情報等)をMLモデル125に入力する。ユーザコンソール130はすると、MLモデル125により生成された推奨を出力する。現患者に対する手術が終了すると、ユーザコンソール130は実際の治療データ(これは、推奨された治療と同じ場合も異なる場合もある)をサーバ120及び/又はレポジトリ140に提供する。実際の治療と推奨される治療は異なるかもしれず、それは、外科医が推奨された治療(例えば、推奨されたIOLパラメータ)に従わないことを選択し得るからである点に留意されたい。現患者の実際の治療データはすると、レポジトリ140の現患者のレコードに保存される。
現患者が白内障手術の転帰に満足したか否かに関する情報は、後にレポジトリ140内の現患者のレコードを拡充するために使用される。より具体的には、現患者の満足度情報は、患者のレコードの中に治療結果情報として保存される。この満足度情報は、レポジトリ140によってユーザコンソール130、サーバ120、又はその他のコンピューティングデバイス(図示せず)から受け取られ、保存される。
レポジトリ140内のレコードは、1つ又は複数の解剖学的パラメータに関する現患者の測定値に関連付けられるデータポイント、実際の治療データ、治療結果データを含め、その後、訓練データセット内の新たなサンプルに変換され、それがMLモデル125を再訓練するために使用される。より一般的には、新たな(すなわち、現)患者が治療されるたびに、その新たな患者に関する情報がレポジトリ140内に保存されて、訓練データセットに補足され、補足された訓練データセットはMLモデル125の再訓練に使用され得る。
前述のように、MLモデル125を訓練するために使用されるデータセットはTDG 122により生成される。例えば、TDG 122は、レポジトリ140内の全患者レコードにアクセスして、モデルトレイナ124が使用するためのデータセットを生成し得る。前述のように、特定の態様において、TDG 122はモデルトレイナ124が1つのMIMO MLモデルを訓練するように構成されるか、複数のMISO MLモデルを訓練するように構成されるかに基づいて訓練データセットを生成し得る。例えば、モデルトレイナ124が1つのMIMO MLモデルを訓練するように構成されている場合、TDG 122は患者の、患者の人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、実際の治療データ(実際のIOLタイプ、IOL度数、及びIOL固定位置)、及び治療結果データを含む1つの訓練データセットを生成するように構成され得る。他方で、モデルトレイナ124が複数のMISO MLモデルを訓練するように構成されている場合、TDG 122は複数の訓練データセットを生成するように構成され得る。例えば、第一の訓練データセットは、現患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関して、現患者のためのIOLタイプを予測するように1つのMISOモデル125を訓練するために使用され得て、第二の訓練データセットは、現患者の解剖学パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関して、現患者のためのIOL度数を予測するように1つのMISO MLモデル125を訓練するために使用され得て、第三の訓練データセットは、現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントについて、現患者のためのIOL留置情報を予測するように1つのMISO MLモデル125を訓練するために使用され得る。
幾つかの態様において、TDG 122は、モデルトレイナ124が現患者に対して禁忌IOLパラメータを識別する禁忌MLモデルを訓練するために使用するデータセットを生成し得る。特定の態様において、このような禁忌MLモデルを訓練するために使用される訓練データセットは、モデルトレイナ124が複数のMISO禁忌モデルを生成するように構成されているか、1つの禁忌MIMOモデルを生成するように構成されているかに基づいて生成され得る。例えば、モデルトレイナ124が1つのMIMO禁忌MLモデルを訓練するように構成されている場合、TDG 122は、最終的に否定的な外科的転帰を報告した患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、治療データ、及び治療結果情報を含む訓練データセットを生成するように構成され得る。同様に、モデルトレイナ124が複数のMISO禁忌モデルを訓練するように構成されている場合、TDG 122は複数の訓練データセットを生成するように構成され得る。第一の訓練データセットは、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを否定的な外科的転帰を報告した患者のIOLタイプと相関させ得て、第二の訓練データセットは、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを、否定的な外科的転帰を報告した患者のIOL度数と相関させ得て、第三の訓練データセットは、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを、否定的な外科的転帰を報告した患者のIOL固定位置と相関させ得る。
訓練済みMLモデル125がデプロイされると、後でさらに説明するように、TDG 122は引き続き、デプロイされたMLモデル125がそのために予測IOLパラメータを提供した患者に関する情報で訓練データセットを拡充する。例えば、図1Aの実施形態では、外科医はユーザコンソール130を使用し、デプロイされたMLモデル125を用いて最新たな患者のための最適なIOLパラメータを予測し得る。この例では、前述のように、すると、新規のレコードがレポジトリ140に追加され、これには新たな患者に関する情報、例えば人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けらけるデータポイント、実際の治療データ(例えば、その患者に使用されたIOLパラメータ)、及び/又は治療結果情報が含まれ得る。すると、TDG 122は、MLモデル125を再訓練するためにデータセットを拡充する。特定の態様において、TDG 122は、新たな(すなわち、現)患者に関する情報が入手可能となるたびにデータセットを拡充する。他の特定の態様では、TDG 122は新たな患者レコードのバッチでデータセットを拡充し、それによって資源効率が向上し得る。例えば、新規の患者レコードの数が100(又は、より一般的には、ある閾値数)に達すると、TDG 122は100の新規の患者レコードに関連付けられる情報を使ってデータセットを拡充し得る。このような例では、100の新規のサンプルが、MLモデル125を再訓練するためにモデルトレイナ124にとって利用可能となる。
ユーザコンソール130は一般に、サーバ120、レポジトリ140、及び/又は測定装置110に通信可能に連結されたコンピューティングデバイス又はシステムを代表する。特定の実施形態では、ユーザコンソール130はデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又はその他のコンピューティングデバイスであり得る。例えば、ユーザコンソール130は、外科医のオフィス又はクリニックで使用されるコンピューティングシステムであり得る。他の例では、ユーザコンソール130は、手術室で外科医が現患者に対して白内障手術を実行するために使用する手術用コンソールであり得る。このような例では、手術用コンソールは、患者の水晶体を乳化吸引するための超音波水晶体乳化吸引プローブを含む1つ又は複数のツールを駆動し得る。
図1Aの例では、訓練済みMLモデル125はサーバ120によって、新規患者について、その患者の外科的転帰を最適化するようなIOLパラメータを予測するためにユーザコンソール130にデプロイされる。図のように、ユーザコンソール130は、治療データレコーダ(「TDR」)131、手術結果データレコーダ(「TRDR」)132、及び治療推奨発生器(「TRG」)134を含む。
TRG 134は一般に、現患者に関する入力群を取り入れ、出力としてIOLパラメータを生成する、MLモデル125を含むソフトウェアモジュール又はソフトウェア命令若しくはアルゴリズムの集合を指す。特定の実施形態において、TRG 134は、レポジトリ140、測定装置110、ユーザコンソール130のユーザインタフェース、及び医療チームが現患者に関する情報を記録するために使用し得る他のコンピューティングデバイスから入力群を受け取るように構成される。特定の実施形態において、TRG 134は、IOLパラメータをユーザコンソール130に通信可能に連結された表示装置に出力する、推奨されたIOLパラメータを印刷する、IOLパラメータを含む1つ又は複数の電子メッセージを宛先デバイス(例えばタブレット、スマートフォン、ウェアラブルデバイス等の接続されたデバイス)に送信する、又はその他を行う。
幾つかの態様において、現患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて、TRG 134は当初、データポイントのうちの1つ又は複数が異常測定値に対応するか否かを判断し得る。一般に、異常測定値は、特定の解剖学的パラメータに関する正常測定値の典型的な分布から逸脱する測定値であり得るか、又はそれ以外の不明瞭若しくは曖昧な測定値である。特定の態様において、現患者の解剖学的測定値のうちの1つ又は複数が異常測定値に対応するか否かを判断するために、TRG 134は、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを異常又は非異常に分類するように構成された、訓練されて、デプロイされたMLモデル125を使用し得る。一例において、このようなMLモデル125は教師あり学習分類アルゴリズムにより、過去の患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを異常又は非異常とラベル付けするデータセットを使って訓練されていてよい。
現患者のデータポイントが測定値の既知の典型的分布内に入る場合、TRG 134はユーザコンソール130のユーザに対し、その現患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントは異常ではないと示すことができる。このような場合、TRG 134はユーザがユーザ入力を通じてユーザコンソール130に予測されるIOLパラメータを明確に要求するまで、IOLパラメータの生成を遅らせ得る。しかしながら、データポイントの少なくとも1つが異常と判断された場合、TRG 134はユーザコンソール130のユーザに対して、そのデータポイントは異常であると示すことができ、引き続き現患者の外科的転帰を最適化するためのIOLパラメータを含む推奨を提供し得る。現患者のためのIOLパラメータを生成するために、TRG 134は、例えば現患者のための最適及び/又は禁忌IOLパラメータを予測できる、他の訓練されてデプロイされたMLモデル125の集合を使用し得る。
ユーザコンソール130はまた、TDR 131を含み、これは現患者に提供された治療に関する治療データを受け取るか、生成する。前述のように、治療データは現患者に使用された実際のIOLパラメータのほか、白内障手術の実行方法等の何れの追加の関連情報も含み得る。既に定義したように、実際にIOLパラメータは、外科医が現患者の眼に実際に挿入したIOLのタイプ、度数、及び留置情報を指す。外科医が予測IOLパラメータに従わない場合、実際のIOLパラメータは予測IOLパラメータとは異なることになる。特定のこのようなケースでは、TDR 131はユーザコンソール130のユーザインタフェースへのユーザ入力として治療データを受信し得る。外科医が予測IOLパラメータに従う場合、実際のIOLパラメータは予測IOLパラメータと同じとなる。特定のこのようなケースでは、TDR 131は予測IOLパラメータを、治療データの一部として記録された実際のIOLパラメータとして扱う。図1Aの実施形態において、TDR 131は実際のIOLパラメータをレポジトリ140及び/又はサーバ120に送信する。すると、レポジトリ140は現患者のレコードを、治療に使用された実際のIOLパラメータで拡充する。
TRDR 132により、一般に、ユーザコンソール130のユーザは治療の外科的転帰を識別する術後情報を提供することができる。TRDR 132はユーザコンソール130上に実装されているように図示されているが、当業者であれば、TRDR 132をユーザコンソール130とは別のコンピューティングデバイス上に実装できることがわかるはずである。TRDR 132により、ユーザコンソール130のユーザは眼科手術に対する患者の満足度(例えば、直接、患者により提供される調査データの取り込みを介して、等)、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる術後データポイント、及びMLモデル125を訓練又は再訓練するために使用され得るその他の情報を記録することができる。TRDR 132は、治療結果データをレポジトリ140及び/又はサーバ120に送信し得る。レポジトリ140は、治療結果データで現患者のレコードを拡充する。
前述のように、モデルトレイナ124は後に、現患者のレコードを使ってMLモデル125を再訓練し、これは現患者の治療データ、治療結果データ、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、人口統計学的情報等を示す。
図1Bは、IOLパラメータを生成するための機械学習モデルの訓練及び使用が行われる他の例示的なコンピューティング環境100Bを示す。図のように、コンピューティング環境100Bは、1つ又は複数の測定装置110、サーバ120、ユーザコンソール130、及び過去の患者データレポジトリ140を含む。図1の例において、TDG 122、モデルトレイナ124、TDR 131、TRDR 132、及びTRG 134は全てサーバ120上に実装されている。これらのソフトウェアモジュール全ての機能は、図1Aに関して説明したものと同じか、少なくとも実質的に同様である。図1Bの例では、測定装置110は現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントをサーバ120及び/又はレポジトリ140に送信し得る。TRG 134は、予測IOLパラメータを、現患者に関連する入力群に基づいて生成し、予測IOLパラメータをユーザコンソール130に送信する。ユーザコンソール130はすると、治療データ及び治療結果データをそれぞれTDR 131及びTRDR 132に返送し、これらは対応する情報を処理してレポジトリ140に保存する。
図1Cは、眼科手術のパラメータに関する推奨の生成が測定装置110上で実行される例示的なコンピューティング環境100Cを示す。図のように、コンピューティング環境100Cは、測定装置110、サーバ120、及び過去の患者のデータレポジトリ140を含む。図1Cの例において、TDR 131、TRDR 132、及びTRG 134は全て、測定装置110上に実装されている。これらのソフトウェアモジュール全ての機能は、図1A及び1Bに関して説明したものと同じか、少なくとも実質的に同様である。
図のように、測定装置110は、測定ハードウェア/ソフトウェア112を含み、これは一般に、OCT装置、角膜曲率計、又は形状測定装置の何れかと関連付けられるハードウェア及びソフトウェアコンポーネント及びモジュールを指す。測定装置110はまた、ユーザインタフェース及び/又は表示装置を含み、それによってユーザは、それがTDR 131、TRDR 132、及びTRG 134の機能性に関係するため、情報を入力及び/又は閲覧できる。
機械学習モデルを用いて生成される推奨に基づいて白内障手術を実行する例示的な方法
図2は、本明細書に記載の特定の態様による、現患者の白内障手術のための、IOLパラメータを含む推奨を、少なくとも一部にその現患者に関する解剖学的パラメータ測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するためにMLモデルを訓練し、使用するためにコンピューティングシステムが実行し得る例示的な動作200を示す。動作200は、図1A~1Cに示されるユーザコンソール130、サーバ120、又は測定装置110のうちの1つ又は複数により実行され得る。
図のように、動作200はブロック210から始まり、ここでコンピューティングシステムは、1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するために使用される1つの訓練データセット(又は複数の訓練データセット)を生成する。訓練データセットは一般に、多数の過去の患者の中の過去の患者の各々に関する人口統計学的情報及び/又は解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを対応する治療データ(例えば、その過去の患者に対して行われた白内障手術に使用されたIOLパラメータ、手術用ツール、具体的な手術方法等)のほか、対応する治療結果データ(例えば、手術の結果に対するその患者の満足度又は不満足度)にマッピングすることによって生成される。幾つかの態様において、マッピングにおいては、外科医の選好、望まれる転帰、その他等の他の情報も使用され得る。
ブロック220で、システムはMLモデルを訓練データセットに基づいて訓練する。MLモデルは一般に、ある患者のための予測される最適及び禁忌IOLパラメータを含む推奨を、少なくともその患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含む入力に対して生成するように訓練される。前述のように、予測IOLパラメータは、現患者の治療のための候補となるIOLタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つを識別し得る。幾つかの態様において、MLモデルへの入力は、現患者の人口統計学的情報、白内障手術の望まれる結果、患者が特定の種類の視力(例えば、夜間視力)の改善を望むか否か、白内障手術施行における外科医の選好、及び現患者のために推奨されるIOLパラメータに影響を与え得るその他の情報を含み得る。特定の態様において、MLモデルにより生成される推奨は、使用される予定の手術用ツール及び/又は手術方法に関する推奨のほか、外科的転帰を最適化する中で外科医にとって有益であり得る追加の推奨をさらに含み得る。
ブロック230で、システムは治療される眼に関する解剖学機パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成する。データポイントは一般に、OCT装置、角膜曲率計、形状測定装置、又はこれらのデータポイントに使用可能なその他の装置により生成されるデータを含む。データポイントは、そこからこのような測定値を引き出すことのできる解剖学的パラメータの測定値を含み得る。
ブロック240で、システムは任意選択により、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントのうちの少なくとも1つが異常なデータポイントに対応することを特定する。前述のように、システムは、あるデータポイントが異常であることを、そのデータポイントと、典型的な対応するデータポイントが含まれる数値範囲との比較に基づいて判断できる。例えば、解剖学的パラメータの測定値を表すデータポイントは典型的に、下限xと上限yとの間の範囲内にある数値を有し得る(すなわち、非異常のデータポイントの数値は一般に、xとyとの間にある)。データポイントの数値がxより小さいかyより大きい場合、システムはデータポイントが異常であると判断できる。
ブロック250で、システムは1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、予測IOLパラメータを含む推奨を生成する。実行中に使用すべきIOLに関する推奨は、少なくとも一部に、患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントのほか、ブロック220に関して記載したその他の種類の入力に基づき得る。生成された推奨はまた、ブロック220に関して記載した追加の情報も含み得る。
図3は、本明細書に記載の特定の態様による、現患者の白内障手術のためのIOLバラメータを含む推奨を、少なくともその現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するように1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するためにコンピューティングシステムにより実行され得る例示的動作300を示す。動作300は、例えばコンピューティングシステム内のサーバ、例えば図1A~1Cに示され、上で述べたサーバ120の1つ又は複数のコンポーネント(例えば、訓練データ発生器122及び/又はモデルトレイナ124)によって実行され得る。
図のように、動作300はブロック310から始まり得て、ここでシステムは過去の患者レコードセットを検索する。過去の患者レコードセットの中の各レコードは、特定の過去の患者に関する情報を含む。前述のように、例えば、各レコードは、過去の患者について記録された人口統計学的情報、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、治療データ、及び/又は治療結果情報を含む。
ブロック320で、システムは、多数の過去の患者の中の過去の患者の各々について、その過去の患者の人口統計学的情報、その過去の患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、及び結果パラメータをその過去の患者の治療に使用された実際のIOLパラメータにマッピングすることによって訓練データセットを生成する。一般に、これらの過去の患者のデータポイント及び結果パラメータをそれらの実際のIOLパラメータにマッピングすることによって、訓練データセットは、MLモデルを少なくとも将来の(すなわち現)患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントの入力に対して、最適なIOLパラメータを予測し、又はそれ以外に推奨するように訓練できるようにし得る。
ブロック330で、システムは1つ又は複数のMLモデルを訓練データセットに基づいて訓練する。訓練済みMLモデルは、現患者の治療のための最適なIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を、少なくともその現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを入力として使用して生成するように訓練され得る。前述のように、最適なIOLパラメータには、現患者の治療のための候補となるIOLタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つが含まれ得る。幾つかの態様において、MLモデルは、最適なIOLパラメータを出力する第一のMLモデルセットと、禁忌の、又はそれ以外に推奨されないIOLパラメータを出力する第二のMLモデルセットを含み得る。MLモデルはMIMOモデルであり得、又はIOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置に関する推奨を個別に生成するMISOモデルセットでもあり得る。
ブロック340で、システムは使用のために訓練済みMLモデルをデプロイする。訓練済みMLモデルは、例えば図1A~1Cに示されるように1つ又は複数のサーバコンピュータ、ユーザコンソール、コンピューティングデバイスが組み込まれた測定装置等に、さらには図1A~1Cには示されていないコンピューティングデバイスにデプロイされ得る。
図4は、本明細書に記載の特定の態様による、現患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨を、少なくとも一部にその現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するためにコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作400を示す。動作400は、例えば図1A~1Cに示されるTRG 134等の治療推奨発生器によって実行され得る。
図のように、動作400はブロック410から始まり得て、ここでシステムは、治療される眼に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成する。データポイントは、OCT装置、角膜曲率計、又は形状測定装置によって得られたデータポイントを含み得る。前述のように、データポイントは、これらの装置により生成される測定値又は、そこから生データを含み得る。
ブロック420で、システムは、訓練済みMLモデルを使って、最適なIOLパラメータを含む推奨を生成する。生成される推奨は、少なくとも一部に、ブロック410で提供されたデータポイントに基づき得る。幾つかの態様において、生成される推奨はさらに、図2のブロック220に関して記載した他の種類の入力に基づき得る。推奨は、使用すべき手術用ツール及び/又は手術方法に関する推奨のほか、外科的転帰を最適化する中で外科医にとって有益であり得る追加の推奨をさらに含み得る。
図5は、本明細書に記載の特定の態様による、現患者の白内障手術のためのIOLパラメータを含む推奨を、少なくとも一部にその現患者の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するために1つ又は複数のコンピューティングシステムにより実行され得る例示的な動作500を示す。動作500は、例えば図1A~1Cに示されるTRG 134等の治療推奨発生器により実行され得る。
ブロック510で、システムは治療される眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを受け取る。
ブロック520で、システムは、訓練済みMLモデルを使って、現患者に対して行われることになる白内障手術のためのIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を生成する。生成された推奨は、少なくとも一部に、データポイントに基づき得る。
ブロック530で、システムは、指定された宛先デバイスに、生成された1つ又は複数の推奨を送信する。指定された宛先デバイスは、それを通じて眼科手術のプランニングが行われるユーザコンソール(これは、1つ又は複数の測定装置に、ネットワーク又はポイントツーポイント接続を介して通信可能に連結され得るか、測定装置に組み込まれ得る)又は他のデバイスから電子メッセージを受信できるデバイスであり得る。
機械学習モデルを使って生成される推奨に基づいて白内障手術を実行する例示的システム
図6は、白内障手術等の眼科手術の施行を支援する機械械学習モデルを使用する例示的システム600を示す。例えば、システム600は、図1に示される測定装置110、サーバ120、及び/又はユーザコンソール130のうちの1つ又は複数を含み得る。
図のように、システム600は、中央処理ユニット(CPU)602、各種のI/Oデバイス614(例えば、キーボード、ディスプレイ、マウスデバイス、ペン入力等)をシステム600に接続できるようにし得る1つ又は複数のI/Oデバイスインタフェース604、それを通じてシステム600がネットワーク690(これは、ローカルネットワーク、イントラネット、インタネット、又は相互に通信可能に接続された他の何れかの群のコンピューティングデバイスであり得る)に接続されるネットワークインタフェース606、メモリ608、ストレージ610、及びインタコネクト612を含む。
CPU 602は、メモリ608に記憶されたプログラミング命令を検索し、実行し得る。同様に、CPU 602は、メモリ608の中にあるアプリケーションデータを検索し、保存し得る。インタコネクト612は、プログラミング命令及びアプリケーションデータを、CPU 602、I/Oデバイスインタフェース604、ネットワークインタフェース606、メモリ608、及びストレージ610間で転送する。
CPU 602は、1つのCPU、複数のCPUs、複数の処理コアを有する1つのCPU等を代表するために含められている。
メモリ608は、ランダムアクセスメモリ等の揮発性メモリ及び/又は不揮発性ランダムアクセスメモリ、相変化ランダムアクセスメモリ等の不揮発性メモリを代表する。図のように、メモリ608は測定ソフトウェア又は命令620、TRG 630、TDR 640、TRDR 645、TDG 650、モデルトレイナ660、及びレポジトリ670を含む。測定ソフトウェア620は一般に、システム600の一部である光学ハードウェア(例えば、OCTスキャナ等)又は接続された測定装置(例えば、OCT装置、角膜曲率計、形状測定装置)の一部である光学ハードウェアから生画像又は反射データを受け取り、そこから1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するように構成される。測定ソフトウェア620は、解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントをTRG 630に出力して、眼科手術のための最適なIOLパラメータを予測することを含め、推奨を提供する中で使用されるようにし得る。
TRG 630は、モデルトレイナ660により訓練された、1つ又は複数の訓練されてデプロイされたMLモデルを含むか、使用する。TRG 630は一般に、測定ソフトウェア620から、又は外部ソースから受け取った解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる少なくとも1つ又は複数のデータポイントを処理し、患者の眼のための最適及び/又は禁忌IOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を生成する。
TDR 640により、一般に、システム600のユーザは、すでに定義した実際の治療データを記録することができる。TDR 640は、ある患者のために使用された実際のIOLパラメータを集め、このデータをレポジトリ670に出力し、保存して、将来、TRG 630にデプロイされ、それによって使用される1つ又は複数のMLモデルの訓練に使用される訓練データセットを生成する際に使用されるようにし得る。TRDR 645により、一般に、システム600のユーザは眼科手術の転帰に関する情報、例えば結果パラメータを記録することができる。TRDR 645は、記録された転帰情報を集め、このデータを過去の患者のデータレポジトリ670に出力して、保存されて、将来、TRG 630にデプロイされ、それによって使用される1つ又は複数の機械学習モデルの訓練に使用される訓練データセットを生成する際に使用されるようにし得る。
前述のように、TDG 650は一般に、過去の患者の情報(例えば、過去の患者のデータレポジトリ670に保存されている)を使って、モデルトレイナ660が治療推奨発生器630にデプロイされ、それによって使用される1つ又は複数のMLモデルを訓練するために使用し得る訓練データセットを生成する。
モデルトレイナ660は一般に、眼科手術のための最適な(及び幾つかの態様では禁忌)IOLバラメータを予測する中で治療推奨発生器630により使用される1つ又は複数のMLモデルを訓練する。前述のように、モデルトレイナ660は、訓練データ発生器650により生成された訓練データセットを使ってMLモデルを訓練し得て、訓練済みMLモデルを使用のためにTRG 630(又はリモートシステム)にデプロイし得る。
その他の考察
以上の説明は、当業者が本明細書に記載の各種の実施形態を実施できるようにするために提供されている。当業者にとっては、これらの実施形態に対する様々な改良が容易に明らかとなり、本明細書で定義される全体的原理は他の実施形態にも適用され得る。例えば、前述の要素の機能及び配置には、本開示の範囲から逸脱することなく、変更を加え得る。様々な例では、必要に応じて各種の手順又はコンポーネントを省き、置換し、又は追加し得る。また、幾つかの例に関して説明した特徴は、他の幾つかの例において組み合わせてもよい。例えば、本明細書で示される幾つの態様を用いて装置を実装しても、又は方法を実施してもよい。それに加えて、本開示の範囲は、他の構造、機能性、又は構造及び、本明細書に記載の本開示の各種の態様に追加される、又はそれ以外の機能性を用いて実施されるそのような装置又は方法もカバーすることが意図される。本明細書で開示される本開示の何れの態様も、特許請求項の1つ又は複数の要素により具現化され得ると理解すべきである。
本明細書で使用されるかぎり、項目リスト「のうちの少なくとも1つ」という語句は、それらの項目の、単独の項を含めたあらゆる組合せを示す。例えば、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」とは、a、b、c、a-b、a-c、b-c、a-b-cのほか、複数の同じ要素のあらゆる組合せ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、c-c-c、又はa、b、cの他のあらゆる配列)をカバーすることが意図される。
本明細書で使用される限り、「特定する」という用語は様々な行動を包含する。例えば、「特定する」は、計算する、演算する、処理する、導き出す、調査する、探索する(例えば、テーブル、データベース、又は他のデータ構造の中を探索する)、確認する等を含み得る。また、「特定する」は、受け取る(例えば、情報を受け取る)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)等を含み得る。また、「特定する」は、解く、選択する、選ぶ、立証する等を含み得る。
本明細書で開示される方法は、その方法を実現するための1つ又は複数のステップ又は行動を含む。方法ステップ及び/又は行動は相互に交換でき、それも特許請求の範囲から逸脱しない。換言すれば、ステップ又は行動の特定の順序が明示されていないかぎり、具体的なステップ及び/又は行動の順序及び/又は使用を変更してよく、それも特許請求の範囲から逸脱しない。さらに、前述の方法の様々な動作は、対応する機能を実行できる何れの適当な手段によっても実行され得る。これらの手段には、様々なハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネント及び/又はモジュールが含まれてよく、これには回路、特定用途集積回路(ASIC)、又はプロセッサが含まれるがこれらに限定されない。一般に、図中に示される動作がある場合、これらの動作には、同様の番号が付された、それに対応する対照物であるミーンズ・プラス・ファンクションのコンポーネントがあり得る。
本開示に関して説明された各種の例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はその他のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、離散的ハードウエアコンポーネント、又は本明細書に記載の機能を実行するために設計されたそれらのあらゆる組合せを用いて実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替案として、プロセッサは何れの市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数のマイクロプロセッサとDSPコアとの併用、又は他のあらゆるこのような構成としても実装され得る。
処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスには、処理システムの特定の要素及び全体的な設計上の制約に応じて、何れの数の相互接続バス及びブリッジが含まれていてもよい。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、及び入力/出力デバイス、その他を含む様々な回路を連結し得る。ユーザインタフェース(例えば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティック等)もバスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電源管理回路等の他の各種の回路も連結し得て、これらは当業界でよく知られており、したがって、これ以上は説明しない。プロセッサは、1つ又は複数の汎用及び/又は特定目的プロセッサを用いて実装され得る。例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、及びソフトウェアを実行できるその他の回路構成が含まれる。当業者であれば、特定の用途及び全体的なシステムに対する全体的な設計上の制約に応じて、処理システムの前述の機能性をどのようにすれば最善に実装できるかがわかるであろう。
ソフトウェアで実装された場合、機能はコンピュータ可読媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして記憶又は送信され得る。ソフトウェアとは、それがソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、その他、どのように呼ばれるかを問わず、命令、データ、又はそれらのあらゆる組合せを意味するように広く解釈されるものとする。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体の両方、例えば、1箇所から別の箇所へのコンピュータプログラムの伝送を容易にするあらゆる媒体が含まれる。プロセッサは、バス及び処理全体を管理する役割を果たし得て、それにはコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたソフトウェアモジュールの実行が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体はプロセッサに、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、また、そこに情報を書き込むことができるように連結され得る。代替案として、記憶媒体はプロセッサに統合されていてもよい。例えば、コンピュータ可読記憶媒体は、伝送ライン、データにより変調される搬送波、及び/又はワイヤレスノードとは別の、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含み得て、これらの全てにプロセッサがバスインタフェースを通じてアクセスし得る。代替的に、又はそれに加えて、コンピュータ可読媒体又はその何れかの部分は、キャッシュ及び/又は汎用レジスタファイルの場合のように、プロセッサに組み込まれていてもよい。機械可読媒体の例としては、例えばRAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読み取り専用メモリ)、PROM(プログラム可能読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、又は他のあらゆる適当な記憶媒体、或いはそれらのあらゆる組合せが含まれ得る。機械可読媒体は、コンピュータプログラム製品の中に具現化され得る。
ソフトウェアモジュールは、1つの命令又は多くの命令を含み得て、複数の異なるコードセグメントにわたり、異なるプログラム間で、また複数の記憶媒体間で分散され得る。コンピュータ可読媒体は、複数のソフトウェアモジュールを含み得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサ等の装置により実行されると、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールには、送信モジュール及び受信モジュールが含まれ得る。各ソフトウェアモジュールは、1つの記憶置上にあっても、又は複数の記憶装置間で分散されてもよい。例えば、ソフトウェアモジュールは、トリガイベントが生じたときにハードドライブからRAMにロードされてよい。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは命令の幾つかをキャッシュにロードすることによってアクセス速度を高め得る。1つ又は複数のキャッシュラインはその後、プロセッサにより実行されるように汎用レジスタファイルにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの機能性に言及される場合、このような機能性は、プロセッサにより、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときに実行されると理解されたい。
以下の特許請求項は、本明細書で示される実施形態に限定されるものではなく、請求項の文言と矛盾しない全範囲がそこに付与されるものとする。特許請求項内である要素に単数形で言及されていても、そのように明記されていないかぎり「唯一の」を意味するものではなく、「1つ又は複数の」を意味する。別段の明記がなされないかぎり、「幾つかの」という用語は「1つ又は複数」を意味する。請求項のいかなる要素も、その要素が「~のための手段」という語句又は、方法請求項の場合はその要素が「~ためのステップ」という語句を用いて明確に記載されていないかぎり、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されないものとする。本開示全体を通じて記載されている各種の態様の中の要素の、当業者の間で知られている、又は今後知られることになる等価的な全ての構造及び機能は、参照によって本願に明確に組み込まれ、特許請求項により含まれることが意図される。さらに、本明細書で開示される事柄の何れも、このような開示が特許請求項において明示的に記載されているか否かにかかわらず、公衆に提供されることは意図されない。
以下の特許請求項は、本明細書で示される実施形態に限定されるものではなく、請求項の文言と矛盾しない全範囲がそこに付与されるものとする。特許請求項内である要素に単数形で言及されていても、そのように明記されていないかぎり「唯一の」を意味するものではなく、「1つ又は複数の」を意味する。別段の明記がなされないかぎり、「幾つかの」という用語は「1つ又は複数」を意味する。請求項のいかなる要素も、その要素が「~のための手段」という語句又は、方法請求項の場合はその要素が「~ためのステップ」という語句を用いて明確に記載されていないかぎり、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されないものとする。本開示全体を通じて記載されている各種の態様の中の要素の、当業者の間で知られている、又は今後知られることになる等価的な全ての構造及び機能は、参照によって本願に明確に組み込まれ、特許請求項により含まれることが意図される。さらに、本明細書で開示される事柄の何れも、このような開示が特許請求項において明示的に記載されているか否かにかかわらず、公衆に提供されることは意図されない。
また、本開示は以下の発明を含む。
第1の態様は、
白内障手術において使用される予定のIOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを特定する方法において、
1つ又は複数の測定装置を使って、治療される眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成するステップと、
1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、前記白内障手術で使用される予定の前記IOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を、少なくとも一部に、前記治療される眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するステップと、を含み、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、前記履歴データセットの各エントリは、過去の患者に関する、前記過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを含み、
前記過去の患者に関連付けられる前記治療データは少なくとも、前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の実際のIOLパラメータを示し、
前記過去の患者に関連付けられる前記治療結果データは少なくとも、前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示し、
前記1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、前記IOLの度数、又は前記眼の中に前記IOLを挿入するための留置情報のうちの1つ又は複数を含む方法である。
第2の態様は、
前記1つ又は複数のデータポイントは、前記眼の断面画像、前記眼のトポグラフィマップ、又は前記眼に関連付けられる光パターン反射のうちの1つ又は複数から引き出される測定値を含む、第1の態様における方法である。
第3の態様は、
前記1つ又は複数のデータポイントは、そこから解剖学的パラメータの測定値を引き出すことのできる、前記1つ又は複数の測定装置により生成される生データを含む、第1の態様における方法である。
第4の態様は、
前記1つ又は複数のデータポイントと、過去の患者の解剖学的測定値を表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップであって、前記1つ又は複数の推奨は、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応するとの判断にさらに基づいて生成されるステップ
をさらに含む、第1の態様における方法である。
第5の態様は、
前記白内障手術で使用される予定の前記IOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む前記1つ又は複数の推奨を生成するステップは、前記治療の標的結果にさらに基づく、第1の態様における方法である。
第6の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、第1の態様における方法である。
第7の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記治療される眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、第1の態様における方法である。
第8の態様は、
前記第一の機械学習モデルセットは、 前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、第7の態様における方法である。
第9の態様は、
前記1つ又は複数の推奨はさらに、前記治療される眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、第1の態様における方法である。
第10の態様は、
前記治療の転帰を記録するステップと、
前記眼内レンズに関する前記IOLのタイプ及び留置の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
をさらに含む、第1の態様における方法である。
第11の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関連付けられる過去の治療を識別するステップと、
前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
前記追加情報を表示用に出力するステップと、
をさらに含む、第1の態様における方法である。
第12の態様は、
前記治療される眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成するステップは、
前記眼の断面画像を生成するステップと、
前記生成された断面画像に基づいて1つ又は複数の解剖学的パラメータを測定するステップであって、前記1つ又は複数の解剖学的測定値は、軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、又は水晶体厚さ測定値のうちの1つ又は複数を含むステップと、
を含む、第1の態様における方法である。
第13の態様は、
前記治療される眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデーポイントを生成するステップは、光パターン解析に基づいて、前記眼のトポグラフィマップを生成するステップを含み、前記トポグラフィマップは少なくとも前記眼の測定された曲率を示す、第1の態様における方法である。
第14の態様は、
白内障手術を実行する方法において、
治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを受け取るステップと、
1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、前記白内障手術で使用される予定の前記IOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを含む1つ又は複数の推奨を、少なくとも一部に、前記測定された1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するステップであって、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、前記履歴データセット内の各エントリは、過去の患者に関する、前記過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含み、
前記過去の患者に関連付けられる前記治療データは少なくとも、前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの実際のIOLパラメータの1つ又は複数を示し、
前記過去の患者に関連付けられる前記治療結果データは少なくとも、前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示し、
前記1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、IOL度数、又は前記眼への前記IOLの挿入のための留置情報のうちの1つ又は複数を含むステップと、
前記白内障手術のための、前記生成された1つ又は複数の推奨を指定された宛先デバイスに送信するステップと、
を含む方法である。
第15の態様は、
前記データポイントと、過去の患者の解剖学的測定値を表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップであって、前記1つ又は複数の推奨は、前記測定された1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応するとの前記判断にさらに基づいて生成されるステップ
をさらに含む、第14の態様における方法である。
第16の態様は、
前記1つ又は複数の推奨を生成するステップは、前記治療の標的結果にさらに基づく、第14の態様における方法である。
第17の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、第14の態様における方法である。
第18の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記治療される眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、第14の態様における方法である。
第19の態様は、
前記第一の機械学習モデルセットは、 前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、第18の態様における方法である。
第20の態様は、
前記1つ又は複数の推奨はさらに、前記治療される眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、第14の態様における方法である。
第21の態様は、
前記治療の転帰を識別する情報を受け取るステップと、
前記眼内レンズに関する前記IOLのタイプ及び留置の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
をさらに含む、第14の態様における方法である。
第22の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関連付けられる過去の治療を識別するステップと、
前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
前記追加情報を表示用に前記受信装置に出力するステップと、
をさらに含む、第14の態様における方法である。
第23の態様は、
眼科治療のための推奨を生成するように機械学習モデルを訓練する方法において、
過去の患者レコードセットから訓練データセットを生成するステップであって、前記訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、
前記過去の患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイント、
前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及び
前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の治療結果パラメータ
を識別する情報を含むステップと、
1つ又は複数の機械学習モデルを、前記訓練データセットに基づいて、現患者の治療のための候補となる眼内レンズ(IOL)のタイプ、IOL度数情報、及びIOL固定位置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくとも前記現患者の眼に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するように訓練するステップと、
前記訓練済み1つ又は複数の機械学習モデルは、1つ又は複数のコンピューティングシステムにデプロイするステップと、
を含む方法である。
第24の態様は、
前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
前記現患者の眼の断面画像を生成するステップと、
前記生成された断面画像に基づいて、前記患者の眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、及び水晶体厚さ測定値のうちの少なくとも1つを測定するステップと、
を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
をさらに含む、第23の態様における方法である。
第25の態様は、
前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
光パターン解析に基づいて、前記現患者の眼のトポグラフィマップを生成するステップと、
前記トポグラフィマップに基づいて、前記現患者の眼の表面特徴を含む1つ又は複数の解剖学的パラメータのうちの少なくとも1つを測定するステップと、
を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
をさらに含む、第23の態様における方法である。
第26の態様は、
前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
前記現患者の眼の光パターン解析を生成するステップと、
前記光パターン解析に基づいて、前記現患者の眼の表面の曲率及び収差の1つ又は複数の測定値を含む1つ又は複数の解剖学的パラメータのうちの少なくとも1つを測定するステップと、
を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
をさらに含む、第23の態様における方法である。
第27の態様は、
前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントは、前記治療される眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、水晶体厚さ測定値、及び測定された曲率のうちの1つ又は複数を含む、第23の態様における方法である。
第28の態様は、
前記1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するステップは、前記現患者の眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットを訓練するステップと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを訓練するステップを含む、第23の態様における方法である。
第29の態様は、
前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルを1つ又は複数のコンピューティングシステムにデプロイするステップは、前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルを、前記1つ又は複数の測定機器が接続されたコンピューティングデバイスにデプロイするステップを含む、第23の態様における方法である。
第30の態様は、
前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルをデプロイするステップの後に、前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを受け取るステップと、
前記現患者の治療のための出力を生成するステップと、
前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、前記生成された出力、及び前記現患者について記録された1つ又は複数の結果パラメータに基づいて前記1つ又は複数の機械学習モデルを再訓練するステップと、
をさらに含む、第23の態様における方法である。
第31の態様は、
白内障手術を実行する方法において、
過去の患者のレコードセットから訓練データセットを生成するステップであって、前記訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、
前記過去の患者に関する1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、
前記過去の患者に実行された白内障手術で使用された、対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及び
前記過去の患者に実行された前記眼内治療の転帰を識別する治療結果データ
を識別する情報を含むステップと、
1つ又は複数の機械学習モデルを、前記訓練データセットに基づいて、現患者の治療のための候補となるIOLタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくとも前記現患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するように訓練するステップと、
1つ又は複数の測定命令を使用して、前記現患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップと、
生成された前記1つ又は複数のデータポイントと、過去の患者に関する非異常データポイントを表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップと、
前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応すると判断したことに基づき、前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、前記現患者の眼のための1つ又は複数の推奨IOLパラメータを、少なくとも一部に、前記データポイントに基づいて生成するステップであって、前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータは、IOLタイプ、IOL度数、又は前記眼に前記IOLを挿入するためのIOL留置情報のうちの1つ又は複数を含むステップと、
を含む方法である。
第32の態様は、
前記1つ又は複数の解剖学的パラメータの前記測定値は、前記治療される眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、水晶体厚さ測定値、及び測定された曲率のうちの1つ又は複数を含む、第31の態様における方法である。
第33の態様は、
前記1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するステップは、前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットを訓練するステップと、前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを訓練するステップを含む、第31の態様における方法である。
第34の態様は、
前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータを生成するステップは前記治療の標的結果にさらに基づく、第31の態様における方法である。
第35の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記現患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、第31の態様における方法である。
第36の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、第31の態様における方法である。
第37の態様は、
前記第一の機械学習モデルセットは、前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、第36の態様における方法である。
第38の態様は、
前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータはさらに、前記現患者の眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、第31の態様における方法である。
第39の態様は、
前記治療の転帰を記録するステップと、
前記現患者のための前記IOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置情報の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
をさらに含む、第31の態様における方法である。
第40の態様は、
前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを有する過去の治療を識別するステップと、
前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
前記追加情報を表示用に出力するステップと、
をさらに含む、第31の態様における方法である。
第41の態様は、
前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップは、
前記現患者の眼の断面画像を生成するステップと、
前記生成された断面画像に基づいて1つ又は複数の光学パラメータを測定するステップであって、前記1つ又は複数の光学パラメータは眼軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深部測定値、又は水晶体厚さ測定値のうちの1つ又は複数を含むステップと、
を含む、第31の態様における方法である。
第42の態様は、
前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップは、光パターン解析に基づいて、前記治療される眼のトポグラフィマップを生成するステップを含み、前記トポグラフィマップは前記治療される眼の少なくとも測定された曲率を示す、第31の態様における方法である。
第43の態様は、
白内障手術を実行するシステムにおいて、
治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するように構成された1つ又は複数の測定装置と、
実行可能な命令を含むメモリと、
前記1つ又は複数の測定装置と通信可能に連結され、前記メモリとデータ通信するプロセッサであって、前記命令を実行して、1つ又は複数の訓練済みの機械学習モデルを使用して、前記治療される眼のための1つ又は複数の推奨IOLパラメータであって、IOLタイプ、IOL度数、又は前記眼に前記IOLを挿入するためのIOL留置情報のうちの1つ又は複数を含む推奨IOLパラメータを、少なくとも一部に前記データポイントに基づいて生成し、前記治療される眼のための前記生成された1つ又は複数の眼内レンズ推奨を指定された宛先デバイスに送信するように構成されたプロセッサと、
を含むシステムである。
第44の態様は、
前記1つ又は複数の測定装置は、前記治療される眼の前記断面画像を生成するように構成された光干渉断層撮影(OCT)装置を含む、第43の態様におけるシステムである。
第45の態様は、
前記1つ又は複数の測定装置は、前記治療される眼からの反射光に基づいて、前記治療される眼に関する前記曲率情報を生成するように構成される光パターン解析装置を含む、第43の態様におけるシステムである。
第46の態様は、
前記光パターン解析装置は、前記曲率情報を、軸群の各々に沿った前記治療される眼の最小及び最大曲率群として生成するように構成される、第45の態様におけるシステムである。
第47の態様は、
前記光パターン解析装置は、前記曲率情報を前記治療される眼のトポグラフィマップとして生成するように構成される、第45の態様におけるシステムである。

Claims (47)

  1. 白内障手術において使用される予定のIOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを特定する方法において、
    1つ又は複数の測定装置を使って、治療される眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成するステップと、
    1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、前記白内障手術で使用される予定の前記IOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む1つ又は複数の推奨を、少なくとも一部に、前記治療される眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するステップと、を含み、
    前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、前記履歴データセットの各エントリは、過去の患者に関する、前記過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを含み、
    前記過去の患者に関連付けられる前記治療データは少なくとも、前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の実際のIOLパラメータを示し、
    前記過去の患者に関連付けられる前記治療結果データは少なくとも、前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示し、
    前記1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、前記IOLの度数、又は前記眼の中に前記IOLを挿入するための留置情報のうちの1つ又は複数を含む方法。
  2. 前記1つ又は複数のデータポイントは、前記眼の断面画像、前記眼のトポグラフィマップ、又は前記眼に関連付けられる光パターン反射のうちの1つ又は複数から引き出される測定値を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ又は複数のデータポイントは、そこから解剖学的パラメータの測定値を引き出すことのできる、前記1つ又は複数の測定装置により生成される生データを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記1つ又は複数のデータポイントと、過去の患者の解剖学的測定値を表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップであって、前記1つ又は複数の推奨は、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応するとの判断にさらに基づいて生成されるステップ
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記白内障手術で使用される予定の前記IOLに関する1つ又は複数のIOLパラメータを含む前記1つ又は複数の推奨を生成するステップは、前記治療の標的結果にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
  6. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記治療される眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第一の機械学習モデルセットは、 前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記1つ又は複数の推奨はさらに、前記治療される眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記治療の転帰を記録するステップと、
    前記眼内レンズに関する前記IOLのタイプ及び留置の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関連付けられる過去の治療を識別するステップと、
    前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
    前記追加情報を表示用に出力するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記治療される眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを生成するステップは、
    前記眼の断面画像を生成するステップと、
    前記生成された断面画像に基づいて1つ又は複数の解剖学的パラメータを測定するステップであって、前記1つ又は複数の解剖学的測定値は、軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、又は水晶体厚さ測定値のうちの1つ又は複数を含むステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記治療される眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデーポイントを生成するステップは、光パターン解析に基づいて、前記眼のトポグラフィマップを生成するステップを含み、前記トポグラフィマップは少なくとも前記眼の測定された曲率を示す、請求項1に記載の方法。
  14. 白内障手術を実行する方法において、
    治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントを受け取るステップと、
    1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使って、前記白内障手術で使用される予定の前記IOLのための1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータを含む1つ又は複数の推奨を、少なくとも一部に、前記測定された1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するステップであって、
    前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは少なくとも1つの履歴データセットに基づいて訓練され、前記履歴データセット内の各エントリは、過去の患者に関する、前記過去の患者に関連付けられる治療データ及び治療結果データにマッピングされた1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを含み、
    前記過去の患者に関連付けられる前記治療データは少なくとも、前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの実際のIOLパラメータの1つ又は複数を示し、
    前記過去の患者に関連付けられる前記治療結果データは少なくとも、前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の結果パラメータを示し、
    前記1つ又は複数のIOLパラメータは、使用すべきIOLタイプ、IOL度数、又は前記眼への前記IOLの挿入のための留置情報のうちの1つ又は複数を含むステップと、
    前記白内障手術のための、前記生成された1つ又は複数の推奨を指定された宛先デバイスに送信するステップと、
    を含む方法。
  15. 前記データポイントと、過去の患者の解剖学的測定値を表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップであって、前記1つ又は複数の推奨は、前記測定された1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応するとの前記判断にさらに基づいて生成されるステップ
    をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記1つ又は複数の推奨を生成するステップは、前記治療の標的結果にさらに基づく、請求項14に記載の方法。
  17. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記治療される眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、請求項14に記載の方法。
  19. 前記第一の機械学習モデルセットは、 前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記1つ又は複数の推奨はさらに、前記治療される眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、請求項14に記載の方法。
  21. 前記治療の転帰を識別する情報を受け取るステップと、
    前記眼内レンズに関する前記IOLのタイプ及び留置の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
    をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  22. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに関連付けられる過去の治療を識別するステップと、
    前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
    前記追加情報を表示用に前記受信装置に出力するステップと、
    をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  23. 眼科治療のための推奨を生成するように機械学習モデルを訓練する方法において、
    過去の患者レコードセットから訓練データセットを生成するステップであって、前記訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、
    前記過去の患者に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイント、
    前記過去の患者の治療に使用された対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及び
    前記過去の患者の手術の転帰を示す1つ又は複数の治療結果パラメータ
    を識別する情報を含むステップと、
    1つ又は複数の機械学習モデルを、前記訓練データセットに基づいて、現患者の治療のための候補となる眼内レンズ(IOL)のタイプ、IOL度数情報、及びIOL固定位置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくとも前記現患者の眼に関する解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントに基づいて生成するように訓練するステップと、
    前記訓練済み1つ又は複数の機械学習モデルは、1つ又は複数のコンピューティングシステムにデプロイするステップと、
    を含む方法。
  24. 前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
    前記現患者の眼の断面画像を生成するステップと、
    前記生成された断面画像に基づいて、前記患者の眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、及び水晶体厚さ測定値のうちの少なくとも1つを測定するステップと、
    を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
    をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
    光パターン解析に基づいて、前記現患者の眼のトポグラフィマップを生成するステップと、
    前記トポグラフィマップに基づいて、前記現患者の眼の表面特徴を含む1つ又は複数の解剖学的パラメータのうちの少なくとも1つを測定するステップと、
    を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
    をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップであって、
    前記現患者の眼の光パターン解析を生成するステップと、
    前記光パターン解析に基づいて、前記現患者の眼の表面の曲率及び収差の1つ又は複数の測定値を含む1つ又は複数の解剖学的パラメータのうちの少なくとも1つを測定するステップと、
    を含む、前記現患者の眼に関する前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップ
    をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  27. 前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントは、前記治療される眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、水晶体厚さ測定値、及び測定された曲率のうちの1つ又は複数を含む、請求項23に記載の方法。
  28. 前記1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するステップは、前記現患者の眼について、推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットを訓練するステップと、禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを訓練するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  29. 前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルを1つ又は複数のコンピューティングシステムにデプロイするステップは、前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルを、前記1つ又は複数の測定機器が接続されたコンピューティングデバイスにデプロイするステップを含む、請求項23に記載の方法。
  30. 前記訓練済みの1つ又は複数の機械学習モデルをデプロイするステップの後に、前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを受け取るステップと、
    前記現患者の治療のための出力を生成するステップと、
    前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、前記生成された出力、及び前記現患者について記録された1つ又は複数の結果パラメータに基づいて前記1つ又は複数の機械学習モデルを再訓練するステップと、
    をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  31. 白内障手術を実行する方法において、
    過去の患者のレコードセットから訓練データセットを生成するステップであって、前記訓練データセットの中の各レコードは過去の患者に対応し、
    前記過去の患者に関する1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイント、
    前記過去の患者に実行された白内障手術で使用された、対応するIOLの1つ又は複数の眼内レンズ(IOL)パラメータ、及び
    前記過去の患者に実行された前記眼内治療の転帰を識別する治療結果データ
    を識別する情報を含むステップと、
    1つ又は複数の機械学習モデルを、前記訓練データセットに基づいて、現患者の治療のための候補となるIOLタイプ、IOL度数情報、及びIOL留置情報のうちの少なくとも1つを識別する出力を、少なくとも前記現患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントに基づいて生成するように訓練するステップと、
    1つ又は複数の測定命令を使用して、前記現患者の眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップと、
    生成された前記1つ又は複数のデータポイントと、過去の患者に関する非異常データポイントを表すデータポイントの分布との比較に基づいて、前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応することを判断するステップと、
    前記1つ又は複数のデータポイントのうちの少なくとも1つが異常測定値に対応すると判断したことに基づき、前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、前記現患者の眼のための1つ又は複数の推奨IOLパラメータを、少なくとも一部に、前記データポイントに基づいて生成するステップであって、前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータは、IOLタイプ、IOL度数、又は前記眼に前記IOLを挿入するためのIOL留置情報のうちの1つ又は複数を含むステップと、
    を含む方法。
  32. 前記1つ又は複数の解剖学的パラメータの前記測定値は、前記治療される眼の軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深度測定値、水晶体厚さ測定値、及び測定された曲率のうちの1つ又は複数を含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記1つ又は複数の機械学習モデルを訓練するステップは、前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットを訓練するステップと、前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを訓練するステップを含む、請求項31に記載の方法。
  34. 前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータを生成するステップは前記治療の標的結果にさらに基づく、請求項31に記載の方法。
  35. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記現患者の眼の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられる1つ又は複数のデータポイントについて、候補となるレンズタイプ、レンズ度数、及びレンズ固定位置を識別する出力を生成するマルチ出力機械学習モデルを含む、請求項31に記載の方法。
  36. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルは、前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成された第一の機械学習モデルセットと、前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成された第二の機械学習モデルセットを含む、請求項31に記載の方法。
  37. 前記第一の機械学習モデルセットは、前記第一の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の満足度を示す満足度メトリクスに基づいて前記現患者の眼のための推奨IOLパラメータを識別するように構成され、前記第二の機械学習モデルセットは、前記第二の機械学習モデルセットの訓練に使用された訓練データセットの中の各治療に対する患者の不満足度を示す満足度メトリクスに基づいて前記現患者の眼のための禁忌IOLパラメータを識別するように構成される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記1つ又は複数の推奨IOLパラメータはさらに、前記現患者の眼への治療の適用におけるユーザの選好を示す1つ又は複数の追加のデータポイントに基づいて生成される、請求項31に記載の方法。
  39. 前記治療の転帰を記録するステップと、
    前記現患者のための前記IOLタイプ、IOL度数、及びIOL留置情報の、前記治療の前記記録された転帰へのマッピングを、前記1つ又は複数の機械学習モデルの再訓練に使用するための訓練データセットに追加するステップと、
    をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  40. 前記1つ又は複数の訓練済み機械学習モデルを使用して、類似の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを有する過去の治療を識別するステップと、
    前記識別された過去の治療に関連付けられる追加情報を検索するステップと、
    前記追加情報を表示用に出力するステップと、
    をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  41. 前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップは、
    前記現患者の眼の断面画像を生成するステップと、
    前記生成された断面画像に基づいて1つ又は複数の光学パラメータを測定するステップであって、前記1つ又は複数の光学パラメータは眼軸長測定値、角膜厚さ測定値、眼房深部測定値、又は水晶体厚さ測定値のうちの1つ又は複数を含むステップと、
    を含む、請求項31に記載の方法。
  42. 前記現患者の眼の前記解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するステップは、光パターン解析に基づいて、前記治療される眼のトポグラフィマップを生成するステップを含み、前記トポグラフィマップは前記治療される眼の少なくとも測定された曲率を示す、請求項31に記載の方法。
  43. 白内障手術を実行するシステムにおいて、
    治療される眼の1つ又は複数の解剖学的パラメータの測定値に関連付けられるデータポイントを生成するように構成された1つ又は複数の測定装置と、
    実行可能な命令を含むメモリと、
    前記1つ又は複数の測定装置と通信可能に連結され、前記メモリとデータ通信するプロセッサであって、前記命令を実行して、1つ又は複数の訓練済みの機械学習モデルを使用して、前記治療される眼のための1つ又は複数の推奨IOLパラメータであって、IOLタイプ、IOL度数、又は前記眼に前記IOLを挿入するためのIOL留置情報のうちの1つ又は複数を含む推奨IOLパラメータを、少なくとも一部に前記データポイントに基づいて生成し、前記治療される眼のための前記生成された1つ又は複数の眼内レンズ推奨を指定された宛先デバイスに送信するように構成されたプロセッサと、
    を含むシステム。
  44. 前記1つ又は複数の測定装置は、前記治療される眼の前記断面画像を生成するように構成された光干渉断層撮影(OCT)装置を含む、請求項43に記載のシステム。
  45. 前記1つ又は複数の測定装置は、前記治療される眼からの反射光に基づいて、前記治療される眼に関する前記曲率情報を生成するように構成される光パターン解析装置を含む、請求項43に記載のシステム。
  46. 前記光パターン解析装置は、前記曲率情報を、軸群の各々に沿った前記治療される眼の最小及び最大曲率群として生成するように構成される、請求項45に記載のシステム。
  47. 前記光パターン解析装置は、前記曲率情報を前記治療される眼のトポグラフィマップとして生成するように構成される、請求項45に記載のシステム。
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