JP2024512440A - 設定可能なモーター固定子巻線を含む電動工具 - Google Patents

設定可能なモーター固定子巻線を含む電動工具 Download PDF

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ミュックル、ギャレス
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Abstract

電気モーターを含む電動工具。電気モーターは、複数の固定子巻線と、複数の固定子巻線を第1の構成又は第2の構成で選択的に結合するための複数のスイッチと、複数のスイッチに接続されたコントローラとを含む。コントローラは、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第1の構成に設定することと、電動工具の状態を監視することと、電動工具の状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定することとを行うように構成される。【選択図】図22A

Description

関連出願
本出願は、2021年3月26日出願の米国仮特許出願第63/166,452号明細書の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載する実施形態は、設定可能なモーター固定子巻線を含む電動工具を提供する。
本明細書に記載する電動工具は、複数の固定子巻線を含む電気モーターと、複数の固定子巻線を第1の構成又は第2の構成で選択的に結合するための複数のスイッチと、複数のスイッチに接続されたコントローラとを含む。コントローラは、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第1の構成に設定することと、電動工具の状態を監視することと、電動工具の状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定することとを行うように構成される。
一部の態様では、コントローラは、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定する前に、複数のスイッチを制御して、ある時間にわたってモーターを惰性回転させるように更に構成される。
一部の態様では、電動工具は、握力を検出するように構成された力覚センサを更に含み、状態は、握力が握力閾値以上であることである。
一部の態様では、電動工具は、蓄熱器及び温度センサの少なくとも1つを更に含む。コントローラは、蓄熱器及び温度センサの少なくとも1つを使用して、モーターの温度を決定するように更に構成され、状態は、モーターの温度が温度閾値以上であることである。
一部の態様では、電動工具は、バッテリーパックを受けるように構成されたバッテリーパックインターフェースを更に含み、状態は、バッテリーパックインターフェースによって受けられたバッテリーパックの種類である。
一部の態様では、複数の固定子巻線は、複数のスイッチに接続された複数の相を含み、複数の相は、第1の相、第2の相及び第3の相を含む。
一部の態様では、複数の相は、第4の相を更に含み、複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを含み、及び第1のスイッチは、第1の相と第4の相との間に接続され、第2のスイッチは、第3の相と第3のスイッチとの間に接続され、且つ第3のスイッチは、第2の相と第2のスイッチとの間に接続される。
一部の態様では、複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、第4のスイッチ及び第5のスイッチを含み、及び複数の固定子巻線は、第1の固定子巻線対、第2の固定子巻線対及び第3の固定子巻線対を含む。
一部の態様では、第1のスイッチは、第2の固定子巻線対と第1の固定子巻線対との間に接続され、第2のスイッチは、第1の固定子巻線対と第1の相との間に接続され、第3のスイッチは、第2の固定子巻線対と第2の相との間に接続され、第4のスイッチは、第3の相と第3の固定子巻線対との間に接続され、及び第5のスイッチは、第3の固定子巻線対と第1の固定子巻線対との間に接続される。
一部の態様では、第1の構成は、デルタ構成であり、及び第2の構成は、ワイ構成である。
一部の態様では、コントローラは、電動工具の状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定した後、電動工具の状態を監視することと、電動工具の状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第1の構成に設定することとを行うように更に構成される。
一部の態様では、状態は、トルク値であり、及びコントローラは、複数のスイッチを制御して、コントローラが複数のスイッチを制御して複数の固定子巻線を第1の構成に設定する場合のトルク値よりも高いトルク値において、複数の固定子巻線を第2の構成に設定する。
本明細書で説明する電動工具は、複数の固定子巻線を有する電気モーターであって、複数の固定子巻線の各々は、第1の相巻線及び第2の相巻線を含む、電気モーターと、第1の相巻線及び第2の相巻線を第1の構成及び第2の構成で選択的に結合するための複数のスイッチと、複数のスイッチに接続されたコントローラとを含む。コントローラは、複数のスイッチを制御して、第1の相巻線及び第2の相巻線の各々を第1の構成に設定することと、電動工具の状態を監視することと、電動工具の状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、第1の相巻線及び第2の相巻線の各々を第2の構成に設定することとを行うように構成される。
一部の態様では、方法は、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定する前に、複数のスイッチを制御して、ある時間にわたってモーターを惰性回転させることを更に含む。
一部の態様では、複数の固定子巻線は、複数のスイッチに接続された複数の相を含み、及び複数の相は、第1の相、第2の相及び第3の相を含む。
一部の態様では、複数の相は、第4の相を更に含み、複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを含み、及び第1のスイッチは、第1の相と第4の相との間に接続され、第2のスイッチは、第3の相と第3のスイッチとの間に接続され、且つ第3のスイッチは、第2の相と第2のスイッチとの間に接続される。
一部の態様では、電気モーターの状態は、電気モーターの回転子の位置である。
本明細書で説明する方法は、電気モーターを動作させることを提供する。電気モーターは、複数の固定子巻線を含む。方法は、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第1の構成に設定することと、電気モーターの状態を監視することと、電気モーターの状態に基づいて、複数のスイッチを制御して、複数の固定子巻線を第2の構成に設定することとを含む。
一部の態様では、第1の構成は、並列構成であり、及び第2の構成は、直列構成である。
一部の態様では、複数のスイッチは、第1の相巻線及び第2の相巻線の各々を第1の構成又は第2の構成に設定するための少なくとも18個のスイッチを含む。
いずれかの実施形態について詳細に説明する前に、実施形態は、その適用において、以下の記述に記載するか又は添付の図面に示す要素の構成及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。これらの実施形態は、様々な態様で実施又は実行することができる。本明細書で用いる語法及び用語は、説明目的のためのものであり、本発明を限定するものとみなすべきでないことも理解されたい。「含む」、「包含する」又は「有する」及びこれらの変化形の使用は、以降に列挙する項目及びそれらの均等物並びに追加的な項目を包含するものとする。別段の明示又は限定がない限り、「取り付けられる」、「接続される」、「支持される」及び「結合される」という用語並びにその変化形は、広い意味で使用され、直接的及び間接的の両方での取り付け、接続、支持及び結合を含む。
加えて、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア及び電子コンポーネント又はモジュールを含み得、これらは、考察の目的のために、コンポーネントの大部分がハードウェアのみで実装されているかのように図示及び説明される場合があることを理解されたい。しかしながら、当業者は、この詳細な説明を読むことに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、電子ベースの態様が、マイクロプロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路(「ASIC」)等の1つ以上の処理ユニットによって実行可能なソフトウェア(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体に格納される)で実装され得ることを認識するであろう。このため、複数のハードウェア及びソフトウェアベースの装置並びに複数の異なる構造的構成部品は、実施形態を実装するために利用され得ることに留意されたい。例えば、本明細書で説明する「サーバ」「コンピューティングデバイス」、「コントローラ」、「プロセッサ」等は、1つ以上の処理ユニット、1つ以上のコンピュータ可読媒体モジュール、1つ以上の入力/出力インターフェース及びコンポーネントを接続する種々の接続手段(例えば、システムバス)を含むことができる。
量又は状態との関連で用いる相対用語、例えば「約」、「ほぼ」、「実質的に」等は、記述された値を含み、文脈で言及された意味を有する(例えば、それらの用語は、少なくとも測定精度に関連付けられた誤差、特定の値に関連付けられた度合いの誤差[例えば、製造公差、組み立て公差、使用公差等]を含む)ことが当業者に理解されるであろう。かかる用語は、2つの端点の絶対値により定義される範囲を示すものとも考えるべきである。例えば、「約2~約4」という表現は、「2~4」の範囲も示す。相対用語は、示された値のある百分率(例えば、1%、5%、10%又はそれを超える)の増減を指す場合がある。
特定の図面は、特定の装置内にあるハードウェア及びソフトウェアを例示するが、これらの描写は、例示を目的としているにすぎないと理解すべきである。本明細書で1つのコンポーネントにより実行されると記載される機能は、複数のコンポーネントにより分散的に実行され得る。同様に、複数のコンポーネントにより実行される機能は、まとめて1つのコンポーネントにより実行され得る。幾つかの実施形態において、例示されたコンポーネントは、結合されるか、又は別々のソフトウェア、ファームウェア及び/若しくはハードウェアに分割され得る。例えば、ロジック及び処理は、単一の電子プロセッサ内にあり、且つそれにより実行されるのではなく、複数の電子プロセッサに分散され得る。これらがどのように結合又は分割されるにせよ、ハードウェア及びソフトウェアコンポーネントは、同じコンピューティングデバイス上にあるか、又は1つ以上のネットワーク若しくは他の適当な通信リンクにより接続される異なるコンピューティングデバイス間で分散され得る。同様に、特定の機能を実行すると記載される構成要素は、本明細書に記載されない追加の機能も実行し得る。例えば、特定の態様で「構成された」デバイス又は構造は、少なくともその態様で構成されるが、明示的に列挙しない態様でも構成され得る。
実施形態の他の態様は、詳細な説明及び添付図面を考慮することによって明らかになるであろう。
本明細書で説明する実施形態による電動工具を示す。 本明細書で説明する実施形態による図1の電動工具のコントローラのブロック図を示す。 図1の電動工具に組み込まれたブラシレスDCモーターの内蔵回転子及び内部軸受を示す。 図1の電動工具に組み込まれたブラシレスDCモーターの内蔵回転子及び内部軸受を示す。 図1の電動工具に組み込まれたブラシレスDCモーターの内蔵回転子及び内部軸受を示す。 図1の電動工具に組み込まれたブラシレスDCモーターの外側固定子を示す。 複数の界磁巻線を含むモーター固定子を示す。 モーター固定子デルタ結線構成を示す。 モーター固定子ワイ結線構成を示す。 ワイ及びデルタ結線構成におけるモーターのトルク-速度曲線を示す。 ワイ及びデルタ結線構成におけるモーターのトルク-電流曲線を示す。 モーターをワイ又はデルタ構成に設定するための回路を示す。 モーターをデルタ構成に設定するための技術を示す。 モーターをワイ構成に設定するための技術を示す。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 モーターをワイ又はデルタ構成に設定するための回路を示す。 モーターをデルタ構成に設定するための技術を示す。 モーターをワイ構成に設定するための技術を示す。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-速度曲線を示す。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-速度曲線を示す。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-速度曲線を示す。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-速度曲線及びデルタ構成とワイ構成との間の切り替えを示す。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-速度曲線及びデルタ構成とワイ構成との間の切り替えを示す。 デルタ-ワイモーター構成のトルク-電力曲線を示す。 並列構成のモーター固定子極を示す。 直列構成のモーター固定子極を示す。 モーター固定子極を直列構成と並列構成との間で切り替えるための回路を示す。 並列及び直列接続構成における固定子巻線のトルク-速度曲線を示す。 並列及び直列接続構成における固定子巻線のトルク-電流曲線を示す。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーター構成を変更するためのプロセスである。 本明細書で説明する実施形態による、モーターを設定するためのスイッチング回路を示す。 図23のスイッチング回路を駆動するためのブートストラップチャージポンプ回路及びゲートドライバを示す。 本明細書で説明する実施形態による外側回転子電気モーターを示す。 本明細書で説明する実施形態による図25の外側回転子電気モーターの断面図を示す。
図1は、幾つかの実施形態による例示的な電動工具100を示す。電動工具100は、ハウジング105、バッテリーパックインターフェース110、ドライバー115(例えば、チャック又はビットホルダー)、モーターハウジング120、トリガー125及びハンドル130を含む。モーターハウジング120は、モーター275(図2を参照されたい)を収容する。長手方向軸135は、ドライバー115からモーターハウジング120の後部を通して延びる。動作中、ドライバー115は、長手方向軸135を中心に回転する。長手方向軸135は、ハンドル130と概ね垂直であり得る。図1は、回転出力を有する特定の電動工具100を示すが、本明細書で説明するモーター構成制御は、複数の種類の電動工具、例えばドリル、ドライバー、電動式スクリュードライバー、電動式ラチェット、グラインダー、直角ドリル、ロータリーハンマー、管ねじ切盤、レシプロソー、チェーンソー、クリンパ、ポールソー、丸鋸、切断鋸、ダイ・グラインダー、テーブルソー、真空掃除機、くり抜き機、オーガー、耕うん機、刈払機、オフロード車両、芝刈機、材料運搬カート、打抜き切断工具、ケーブル引取機/送り機、液圧式ポンプ、PEXエキスパンダー、電動式ストラップ巻上機、集塵機、二段階液圧式ツール又は別の種類のツールなどと共に使用され得ることが企図される。
電動工具100のコントローラ200を図2に示す。コントローラ200は、電動工具100の様々なモジュール又は構成要素に電気的及び/又は通信可能に接続される。例えば、図示したコントローラ200は、インジケータ又はユーザインターフェース245、1つ以上のセンサ250(例えば、速度センサ、電圧センサ、温度センサ、加速度計、近接センサ、ホール効果センサ、力又はグリップ圧センサ等)、トリガー125(トリガースイッチ255を介して)、電力スイッチングネットワーク260及び電力入力ユニット265に接続される。一部の実施形態では、電動工具100は、加えて又は代わりに、モーター275の温度を決定する(例えば、計算する、推定する等)ためにコントローラ200が使用することができる、蓄熱器を含む。一部の実施形態では、蓄熱器を使用して、電動工具100の他のコンポーネント、例えば端子、バルクキャップ及び熱に弱い電動工具100の他のコンポーネントなどの温度を決定する(例えば、計算する、推定する等)ことができる。
コントローラ200は、コントローラ200及び/又は電動工具100内のコンポーネント及びモジュールに電力、動作制御及び保護を提供する複数の電気及び電子コンポーネントを含む。例えば、コントローラ200は、とりわけ、処理ユニット205(例えば、マイクロプロセッサ、電子プロセッサ、電子コントローラ、マイクロコントローラ又は別の適切なプログラマブルデバイス)、メモリ225、入力ユニット230及び出力ユニット235を含む。処理ユニット205は、とりわけ、制御ユニット210、算術論理ユニット(「ALU」)215及び複数のレジスタ220(図2ではレジスタ群として示す)を含み、公知のコンピュータアーキテクチャ(例えば、修正ハーバードアーキテクチャ、フォンノイマンアーキテクチャ等)を用いて実装される。処理ユニット205、メモリ225、入力ユニット230及び出力ユニット235並びにコントローラ200に接続された様々なモジュールは、1つ以上の制御バス及び/又はデータバス(例えば、共通バス240)によって接続される。制御バス及び/又はデータバスは、説明のために、図2では大まかに示されている。様々なモジュール及びコンポーネント間の相互接続及び通信のための1つ以上の制御バス及び/又はデータバスの使用については、本明細書で説明する実施形態を検討することで当業者に分かるであろう。
メモリ225は、非一時的コンピュータ可読媒体であり、例えば、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含む。プログラム記憶領域及びデータ記憶領域は、ROM、RAM(例えば、DRAM、SDRAMなど)、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード又は他の適切な磁気式、光学式、物理的若しくは電子的メモリデバイスなど、異なるタイプのメモリの組み合わせを含み得る。処理ユニット205は、メモリ225に接続され、メモリ225のRAM(例えば、実行中に)、メモリ225のROM(例えば、一般的に永続的に)又は別のメモリ若しくはディスクなどの別の非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶することができるソフトウェア命令を実行する。電動工具100の実装に含まれるソフトウェアは、コントローラ200のメモリ225に記憶することができる。ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、1つ以上のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、規則、1つ以上のプログラムモジュール及び他の実行可能命令を含む。コントローラ200は、メモリ225から、とりわけ、本明細書で説明される制御プロセス及び方法に関する命令を取得し、実行するように構成される。他の実施形態では、コントローラ200は、追加的な、より少ない又は異なるコンポーネントを含む。
コントローラ200は、ユーザによるトリガー125の作動に応答して、モーター275を駆動してドライバー115を回転させる。ドライバー115は、出力シャフトを介してモーター275に結合され得る。トリガー125を押し下げるとトリガースイッチ255が作動され、これにより信号がコントローラ200に出力されて、モーター275、従ってドライバー115が駆動される。一部の実施形態では、コントローラ200は、電力スイッチングネットワーク260(例えば、FETスイッチングブリッジ)を制御して、モーター275を駆動する。例えば、電力スイッチングネットワーク260は、複数のハイサイドスイッチング素子(例えば、FET)及び複数のローサイドスイッチング素子を含み得る。コントローラ200は、複数のハイサイドスイッチング素子及び複数のローサイドスイッチング素子の各FETを制御して、モーター275の各相を駆動し得る。トリガー125が解放されると、コントローラ200は、モーター275にブレーキ力を加え得る。例えば、電力スイッチングネットワーク260を制御して、より迅速にモーター275を減速させ得る。一部の実施形態では、進相及び弱め界磁技術を実装して、(例えば、モーター速度に基づいて)モーター275を駆動するために使用される導通角を制御する。一部の実施形態では、モーター275の無負荷速度は、所定の最大値に制限される。一部の実施形態では、電動工具100は、動力伝達ボックスを含まない。むしろ、電動工具100の出力は、モーターによって直接的に駆動される(例えば、単一速度電動工具)。
インジケータ245もコントローラ200に接続され、コントローラ200から制御信号を受信して、電源をオン及びオフにするか、又は他に電動工具100の異なる状態に基づく情報を伝達する。インジケータ245には、例えば、1つ以上の発光ダイオード(LED)、表示画面等が含まれる。インジケータ245は、電動工具100の状態又は電動工具100に関連した情報を表示するように構成され得る。例えば、インジケータ245は、充電容量又は充電状態などの、バッテリーパック150の充電状態に関係した情報を表示し得る。インジケータ245は、電動工具100の故障状態又は他の異常に関係した情報も表示し得る。視覚的なインジケータに加えて又はその代わりに、インジケータ245は、スピーカー又は触覚フィードバック機構も含んで、可聴の又は触知できる出力を通して情報をユーザに伝達し得る。一部の実施形態では、インジケータ245は、モーター275の構成に関係した情報を表示する。例えば、1つ以上のLEDが、モーター275のデルタ構成又はワイ構成に基づいて作動される。
バッテリーパックインターフェース110は、コントローラ200に接続され、バッテリーパック150と結合するように構成される。バッテリーパックインターフェース110は、電動工具100をバッテリーパック150とインターフェースさせる(例えば、機械的に、電気的に、且つ通信可能に接続させる)ように構成されそのように動作可能な、機械的な構成要素(例えば、バッテリーパック受取部)と電気的な構成要素との組み合わせを含む。バッテリーパックインターフェース110は、電力入力ユニット265に結合される。バッテリーパックインターフェース110は、バッテリーパック150から受け取った電力を電力入力ユニット265に伝送する。電力入力ユニット265は、バッテリーパックインターフェース110を介して受け取った、コントローラ200への電力を調整又は制御するための能動コンポーネント及び/又は受動コンポーネント(例えば、電圧降圧コントローラ、電圧変換器、整流器、フィルタなど)を含む。一部の実施形態では、バッテリーパックインターフェース110は、電力スイッチングネットワーク260にも結合される。コントローラ200によって制御される、電力スイッチングネットワーク260の動作は、電力がどのようにモーター275に供給されるかを決定する。
図3A~図3Cは、モーター275又はモーター275の様々な部分を示す。モーター275は、ブラシレス直流(「BLDC」)モーターである。図3A~図3Cに示すように、モーター275は、軸方向の長さを短くできる特徴を含み、これによりツールハウジングをより小型化し、且つ/又はツールハウジング内の他のコンポーネント用のスペースを増やすことが可能になる。モーター275は、回転子300、前部軸受305、後部軸受310(総称して軸受305、310と呼ばれる)、モーター275の固定子エンベロープ内部の位置センサボードアセンブリ315及びシャフト330を含む。固定子エンベロープとは、回転子軸325の長さに沿った、固定子コイル320の端部間のスペースである。回転子300、軸受305、310及び位置センサボードアセンブリ315を固定子エンベロープ内の凹所に置くと、モーター275を軸方向によりコンパクトにすることができる。本明細書では、軸方向とは、モーター275のシャフト330の長さに沿って(即ち中心軸に沿って)延びる方向を指す一方、半径方向とは、シャフト330の長さ(即ち中心軸)から放射状に延びる方向を指す。回転子300は、完全に固定子エンベロープ内にあるものとして示されている。一部の実施形態では、軸受305、310及び位置センサボードアセンブリ315も完全に固定子エンベロープ内にある。一部の実施形態では、位置センサボードアセンブリ315は、完全に固定子エンベロープ内にあるが、軸受305、310の一方又は両方は、部分的に固定子エンベロープ内にあり、部分的に固定子エンベロープ外にある。一部の実施形態では、軸受305、310は、完全に固定子エンベロープ内にあるが、位置センサボードアセンブリ315は、固定子エンベロープの部分的に内側にあり且つ部分的に外側にある。一部の実施形態では、位置センサボードアセンブリ315及び一方の軸受(例えば、前部軸受305又は後部軸受310のいずれか)は、完全に固定子エンベロープ内にあるが、他方の軸受(例えば、前部軸受305又は後部軸受310の他方)は、固定子エンベロープの部分的に内側にあり且つ部分的に外側にある。
位置センサボードアセンブリ315は、ホール効果センサ(又は他の位置センサ)を含んで、モーター275の回転位置、速度及び加速度の1つ以上を検出する。一部の実施形態では、センサのないモーター制御が採用され、ホール効果センサが不要である。位置センサボードアセンブリ315は、コントローラ200を有する電動工具100内の制御PCBに電気的に結合される。位置センサボードアセンブリ315は、モーターシャフト/スピンドル330とモーター軸受の1つ(例えば、前部軸受305)の両方を受け入れる貫通穴を含む。固定子エンベロープ内の凹所に位置センサボードアセンブリ315を置くことにより、回転子磁石335が、ホールセンサのより近くに位置するようになり、これにより、回転子磁石335及び/又は回転子300を軸方向に延ばすことなく、回転子の位置検出が改善される。
モーター275は、回転子磁石335(例えば、永久磁石)を備えた回転子300と、回転子300を駆動するように選択的に通電されるコイル巻線を備えた外側固定子340とを含む。図3Dを参照すると、外側固定子340は、固定子340の前側に第1の固定子エンドキャップ350を有し、固定子340の後ろ側に第2の固定子エンドキャップ355を有する固定子フレーム345を含む。第1の固定子エンドキャップ350及び第2の固定子エンドキャップ355は、単一の部品(即ち固定子フレーム345)として一体的に形成され得るか、又は代わりに2つの別個の部品であって、一緒になって固定子フレーム345を形成する2つの別個の部品であり得る。固定子フレーム345は、射出成形プロセスにより、例えば固定子積層スタックを含む型内に樹脂材料を注入することにより形成され得る。従って、固定子フレーム345は、硬化された樹脂から形成された一体構造であり得る。固定子340は、複数の固定子積層体を含む。固定子積層体及び固定子フレーム345は、歯360を含み、この歯の周りにコイルが巻かれる。各固定子歯360間には、固定子340の内側半径方向端部においてギャップ365がある。
図4は、複数の固定子極を含むモーター固定子340を示す。固定子極は、一般に、U、V及びW又は代わりにA、B及びCと指定される固定子相として識別される。固定子340の各相は、2つの相巻線を含む。具体的には、U相は、第1の相巻線400及び第2の相巻線405を含む。V相は、第1の相巻線410及び第2の相巻線415を含む。W相は、第1の相巻線420及び第2の相巻線425を含む。図4では、固定子340は、3つの相を含み、各相は、2つの相巻線を含むものとして示されているが、一部の実施形態では、固定子340は、3つより多い相又は3つより少ない相を含む。例えば、固定子340は、単層、2相、4相、5相、6~10相又は10より多い相(例えば、10~20相)を含むことができる。一部の実施形態では、各相は、3つ以上の相巻線も含む。例えば、各相は、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10又は10より多い(例えば、10~20)の相巻線を含み得る。モーター固定子340が2つの固定子極を含む実施形態では、固定子340の各相は、1つの相巻線を含み得る。
固定子340の相巻線は、様々なモーター構成で接続され得る。図5A及び図5Bは、固定子340の2つの可能なモーター構成を示す。図5Aは、固定子340のデルタ構成500を示す。デルタ構成では、相巻線400、405は、相巻線410、415及び相巻線420、425の各々に接続される。相巻線410、415は、相巻線400、405及び相巻線420、425の各々に接続される。相巻線420、425は、相巻線400、405及び相巻線410、415の各々に接続される。図5Aは、固定子340のワイ構成505を示す。ワイ接続では、相巻線400、405、相巻線410、415及び相巻線420、425は、全て共通点510に接続される。デルタ接続及びワイ接続の利点並びに一方の構成から他方の構成に遷移するための技術について以下でより詳細に説明する。モーター275は、最初に、電動工具100の所望の出力特性に応じて、デルタ構成か又はワイ構成のいずれかで動作させることができる。
図6は、デルタ構成のモーター及びワイ構成のモーターのトルク-速度曲線のグラフ600を示す。デルタ構成のモーターのトルク-速度曲線605は、ワイ構成のモーターと比較して、低トルク又はトルクなしの状況では毎分回転数(「RPM」)単位でより高い出力速度値を示す。しかしながら、デルタ構成のモーターは、低速度の状況では、ワイ構成のモーターと比較して出力トルクがより小さくなる。逆に、ワイ構成のモーターのトルク-速度曲線610は、デルタ構成のモーターと比較して、低トルク又はトルクなしの状況ではRPM単位でより低い出力速度を示す。しかしながら、ワイ構成のモーターは、低速度の状況では、デルタ構成のモーターと比較してより大きいトルクを生成する。
図7は、デルタ構成のモーター及びワイ構成のモーターのトルク-電流曲線のグラフ700を示す。デルタ構成のモーターのトルク-電流曲線705は、デルタ構成のモーターが、一般に、ワイ構成のモーターのトルク-電流曲線710と比較してより大きい電流を引き出すことを示す。モーターが停止したとき、このソース電流におけるこの差は、ワイ構成対デルタ構成において、約3倍(3x)モーター抵抗が増加する結果である。モーター抵抗に3xの変化が発生しても、全体的なシステム抵抗は、デルタ構成からワイ構成に切り替わると、約33%増加するにすぎない。更に、ワイ構成のモーターは、より大きい逆起電力(BEMF)及びRPMを有し、これによりデルタ構成のモーターと比較して電流を低減する。
デルタ構成のモーター及びワイ構成のモーターは、動作特性又は特徴が異なるため、それぞれのモーター構成の長所を利用するために、デルタ構成のモーターとワイ構成のモーターとの間で切り替えることができれば有利である。具体的には、デルタ構成の速度の増加と、ワイ構成のトルクの増加(及び電流の減少)を利用することができれば有利である。
図8は、モーターのデルタ構成とモーターのワイ構成との間を切り替えるための回路800を示す。図8に示した回路では、相A、相B及び相Cに加えて、第4の相Dが回路800に含まれる。例えば、電力スイッチングネットワーク260には、追加の相スイッチの対が追加され得る。その結果、電力スイッチングネットワーク260に合計6つのスイッチ(例えば、MOSFET)を有するのではなく、電力スイッチングネットワーク260は、8つのスイッチ(例えば、モーター275の相毎に2つのスイッチ)を含み得る。しかしながら、モーター275は、固定子340内に3つの対の相巻線のみを含むため、4つのモーター相の3つのみが所与の時間に実際に使用される。いずれの相がアクティブになるかは、固定子340の選択された構成に依存する。
図8に示すように、回路800は、第1のスイッチング点805、第2のスイッチング点810及び第3のスイッチング点815も含む。第1のスイッチング点805は、相Aと相Dとの間にあり、第2のスイッチング点810は、相Cと第3のスイッチング点815との間にあり、第3のスイッチング点815は、相Bと第2のスイッチング点810との間にある。一部の実施形態では、各スイッチング点は、1つのスイッチ(例えば、FET、MOSFET、ソリッドステートリレー等)を含む。他の実施形態では、各スイッチング点は2つ以上のスイッチ(例えば、四象限スイッチ実装を形成するための背中合わせの2つのスイッチ[共通ソース又は共通ドレイン])を含む。従って、一部の実施形態では、回路800は、デルタ構成又はワイ構成のいずれかに恒久的に設定される従来の3相DCモーターと比較して、合計8つの追加のスイッチを含む。スイッチング点805、810、815にあるスイッチは、固定子340をデルタ構成か又はワイ構成のいずれかに設定するように、コントローラ200によって選択的に制御される。
図9Aは、図8の4相回路のデルタ構成にある固定子340の回路900を示す。デルタ構成では、第1のスイッチング点805及び第2のスイッチング点810は、閉じられる(即ち導通状態)ように設定され、第3のスイッチング点815は、開かれる(即ち非導通状態)ように設定される。やはり図9Aに示すように、固定子340は、従来の相Aではなく、追加の第4の相Dを使用する。その結果、相巻線410、415は、第1のスイッチング点805(及び関連するスイッチ)を含み、相巻線420、425は、第2のスイッチング点810(及び関連するスイッチ)を含む。
図9Bは、図8の4相回路のワイ構成にある固定子340の回路905を示す。ワイ構成では、第1のスイッチング点805及び第2のスイッチング点810は、開かれる(即ち非導通状態)ように設定され、第3のスイッチング点815は、閉じられる(即ち導通状態)ように設定される。やはり図9Bに示すように、固定子340は、従来の相Bではなく、追加の第4の相Dを使用する。その結果、相巻線420、425は、第3のスイッチング点815(及び関連するスイッチ)を含む。
図10Aは、回路900のデルタ構成と回路905のワイ構成との間及びその逆に図8の回路800を切り替えるための一般的なプロセス1000である。ステップ1005では、電動工具100は、固定子340を有するモーター275が第1のモーター構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。電動工具100の作動とは、一般に、シャフト330の回転出力を生成するために、モーター275が回転することを指す。次いで、シャフト330の回転運動を使用して、所望の出力動作がもたらされ、この出力動作は、電動工具100の種類によって様々である(例えば、回転出力、往復出力、引っ張り出力等)。ステップ1010では、コントローラ200は、モーター275の構成を変更するための信号を受信する。一部の実施形態では、信号は、ユーザインターフェース245を介してユーザによって提供される。例えば、ユーザは、特定の用途(例えば、木材、金属、埋め込まれた釘等)に基づいて、シフト点を選択又は調節することができる。他の実施形態では、信号は、電動工具100及び/又はモーター275の状態に基づいて、コントローラ200によって内部的に生成される。例えば、コントローラ200は、モーターの速度、モーターのトルク、モーターの電流、モーターの負荷点、モーターの弱め界磁導通角(例えば、現在の速度を維持するために使用される弱め界磁の量)、電動工具に接続されたバッテリーパックの種類(例えば、バッテリーパックの容量に基づく)、バッテリーパックの充電状態(例えば、性能に優先して実行時間を最適化するために)、バッテリーパックのインピーダンス(例えば、バッテリーパックの電圧及び電流に基づいて測定される)、握力閾値を上回る握力、電動工具100上の片手の存在、電動工具100(例えば、メインハンドル及び固定の又は着脱可能なサイドハンドル)上の両手の存在、温度閾値を上回る又は下回る温度(例えば、モーター温度)、バッテリーパックの年数(例えば、充電/放電サイクルの数、製造年月日、バッテリーパックの識別情報、バッテリーパックのモデル番号等)又はそれらの任意の組み合わせ(例えば、複数の要素)に基づいて、モーター構成又はシフト点を変更するための信号を生成することができる。一部の実施形態では、コントローラ200は、ゲートドライブリフレッシュ(「GDR」)がアクティブであるか否かに基づいて、モーター構成又はシフト点を変更するための信号を生成することができる。GDRは、ゲートドライバパワーレール電圧を、シャットダウン電圧よりも高く保つように意図された、強制的パルス幅変調(「PWM」)信号である(図24のゲート駆動回路2400を参照されたい)。例えば、モーター275の構成は、GDRがアクティブである場合にはデルタ構成からワイ構成に切り替えられ、GDRがアクティブではない場合にはワイ構成からデルタ構成に切り替えられ得る。GDRを回避するようにモーター構成をシフトさせると、そうしない場合にはゲートドライバがPWM信号とモーター275の性能とを低下させるであろう高負荷用途において、電動工具100が、モーター275をフルパワーで動作させることが可能になる。コントローラ200が、モーター構成を変更すべきであると決定した後で、モーターは、スイッチング点805、810、815を制御して、モーターをデルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成に切り替える(ステップ1015)。一部の実施形態では、モーター275は、モーター構成をデルタ構成又はワイ構成に変更する前に、所定の時間(例えば、600μs)にわたって惰性回転する(例えば、スイッチングネットワーク260内の全てのスイッチをオンにする)ことができる。次いで、コントローラ200は、修正されたモーター構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1020)。
図10Bは、回路900のデルタ構成から回路905のワイ構成に図8の回路800を切り替えるためのプロセス1025である。ステップ1030では、電動工具100は、固定子340がデルタ構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。デルタ構成では、第1のスイッチング点805はオンであり、第2のスイッチング点810はオンであり、第3のスイッチング点815はオフである(ステップ1035)。コントローラ200がデルタ構成からワイ構成に切り替えると、第1のスイッチング点805はオフになり、第2のスイッチング点810はオフになり、第3のスイッチング点815はオンになる(ステップ1040)。この時点で、固定子340はワイ構成であり、第1のスイッチング点805はオフであり、第2のスイッチング点810はオフであり、第3のスイッチング点815はオンである(ステップ1045)。次いで、コントローラ200は、ワイ構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1050)。
図10Cは、回路905のワイ構成から回路900のデルタ構成に図8の回路800を切り替えるためのプロセス1055である。ステップ1060では、電動工具100は、固定子340がワイ構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。ワイ構成では、第1のスイッチング点805はオフであり、第2のスイッチング点810はオフであり、第3のスイッチング点815はオンである(ステップ1065)。コントローラ200がワイ構成からデルタ構成に切り替えると、第1のスイッチング点805はオンになり、第2のスイッチング点810はオンになり、第3のスイッチング点815はオフになる(ステップ1070)。この時点で、固定子340はデルタ構成であり、第1のスイッチング点805はオンであり、第2のスイッチング点810はオンであり、第3のスイッチング点815はオフである(ステップ1075)。次いで、コントローラ200は、デルタ構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1080)。
図11は、モーターのデルタ構成とモーターのワイ構成との間を切り替えるための別の回路1100を示す。図11に示す回路では、電動工具100は、相A、相B及び相Cを含む(しかし、図8の回路800に含まれる第4の相Dを含まない)。図11に示すように、回路1100は、第1のスイッチング点1105、第2のスイッチング点1110、第3のスイッチング点1115、第4のスイッチング点1120及び第5のスイッチング点1125も含む。第1のスイッチング点1105は、相巻線410、415と相巻線400、405との間にある。第2のスイッチング点1110は、相巻線400、405と相巻線410、415との間にある。第3のスイッチング点1115は、相巻線410、415と相Bとの間にある。第4のスイッチング点1120は、相Cと相巻線420、425との間にある。第5のスイッチング点1125は、相巻線420、425と相巻線400、405との間にある。一部の実施形態では、各スイッチング点は、1つのスイッチ(例えば、FET、MOSFET、ソリッドステートリレー等)を含む。他の実施形態では、各スイッチング点は2つ以上のスイッチ(例えば、四象限スイッチ実装を形成するための背中合わせの2つのスイッチ)を含む。従って、一部の実施形態では、回路1100は、デルタ構成又はワイ構成のいずれかに恒久的に設定される従来の3相DCモーターと比較して、合計10の追加のスイッチ(例えば、MOSFET)を含む。一部の実施形態では、5つの追加のスイッチ(例えば、リレー)が使用される。スイッチング点1105、1110、1115、1120、1125にあるスイッチは、固定子340をデルタ構成か又はワイ構成のいずれかに設定するように、コントローラ200によって選択的に制御される。回路1100は、従来のデルタ-ワイスイッチング構成よりも少ないスイッチを使用し、ワイ構成ではない場合、中性線を3つの相の1つに取り付けたままにする。従来であれば、中性線は、ワイ構成ではない場合、フローティングになるであろう。
図12Aは、図11の回路1100のデルタ構成にある固定子340の回路1200を示す。デルタ構成では、第1のスイッチング点1105及び第5のスイッチング点1125は、オフになるように設定され(即ち非導通状態)、第2のスイッチング点1110、第3のスイッチング点1115及び第4のスイッチング点1120は、オンになるように設定される(即ち導通状態)。その結果、相巻線400、405は第2のスイッチング点1110(及び関連するスイッチ)を含み、相巻線410、415は第3のスイッチング点1115(及び関連するスイッチ)を含み、相巻線420、425は第4のスイッチング点1120(及び関連するスイッチ)を含む。
図12Bは、図11の回路1100のワイ構成にある固定子340の回路1205を示す。ワイ構成では、第1のスイッチング点1105及び第5のスイッチング点1125は、オンになるように設定され(即ち導通状態)、第2のスイッチング点1110、第3のスイッチング点1115及び第4のスイッチング点1120は、オフになるように設定される(即ち非導通状態)。その結果、相巻線400、405は第1のスイッチング点1105(及び関連するスイッチ)を含み、相巻線420、425は第5のスイッチング点1125(及び関連するスイッチ)を含む。
図13Aは、回路1200のデルタ構成と回路1205のワイ構成との間及びその逆に図11の回路1100を切り替えるための一般的なプロセス1300である。ステップ1305では、電動工具100は、固定子340を有するモーター275が第1のモーター構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。電動工具100の作動とは、一般に、シャフト330の回転出力を生成するために、モーター275が回転することを指す。次いで、シャフト330の回転運動を使用して、所望の出力動作がもたらされ、この出力動作は、電動工具100の種類によって様々である(例えば、回転出力、往復出力、引っ張り出力等)。ステップ1310では、コントローラ200は、モーター275の構成を変更するための信号を受信する。一部の実施形態では、信号は、ユーザインターフェース245を介してユーザによって提供される。例えば、ユーザは、特定の用途(例えば、木材、金属、埋め込まれた釘等)に基づいて、シフト点を選択又は調節することができる。他の実施形態では、信号は、電動工具100及び/又はモーター275の状態に基づいて、コントローラ200によって内部的に生成される。例えば、コントローラ200は、モーターの速度、モーターのトルク、モーターの電流、モーターの負荷点、モーターの弱め界磁導通角、電動工具に接続されたバッテリーパックの種類(例えば、バッテリーパックの容量に基づく)、バッテリーパックの充電状態(例えば、性能に優先して実行時間を最適化するために)、握力閾値以上の握力、温度閾値以上の又は以下の温度(例えば、モーター温度)等に基づいて、モーター構成を変更するための信号を生成することができる。コントローラ200がモーター構成を変更すべきであると決定した後、モーターは、スイッチング点1105、1110、1115、1120、1125を制御して、モーターをデルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成に切り替える(ステップ1315)。一部の実施形態では、モーター275は、モーター構成をデルタ構成又はワイ構成に変更する前に、所定の時間(例えば、600μs)にわたって惰性回転する(例えば、スイッチングネットワーク260内の全てのスイッチをオフにする、1つの相をピン止めする等)ことができる。次いで、コントローラ200は、修正されたモーター構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1320)。
図13Bは、回路1200のデルタ構成から回路1205のワイ構成に図11の回路1100を切り替えるためのプロセス1325である。ステップ1330では、電動工具100は、固定子340がデルタ構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。デルタ構成では、第1のスイッチング点1105はオフであり、第2のスイッチング点1110はオンであり、第3のスイッチング点1115はオンであり、第4のスイッチング点1120はオンであり、第5のスイッチング点1125はオフである(ステップ1335)。コントローラ200がデルタ構成からワイ構成に切り替えると、第1のスイッチング点1105はオンになり、第2のスイッチング点1110はオフになり、第3のスイッチング点1115はオフになり、第4のスイッチング点1120はオフになり、第5のスイッチング点1125はオンなる(ステップ1340)。この時点で、固定子340はワイ構成であり、第1のスイッチング点1105はオンであり、第2のスイッチング点1110はオフであり、第3のスイッチング点1115はオフであり、第4のスイッチング点1120はオフであり、第5のスイッチング点1125はオンである(ステップ1345)。次いで、コントローラ200は、ワイ構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1350)。
図13Cは、回路1205のワイ構成から回路1200のデルタ構成に図11の回路1100を切り替えるためのプロセス1355である。ステップ1360では、電動工具100は、固定子340がワイ構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。ワイ構成では、第1のスイッチング点1105はオンであり、第2のスイッチング点1110はオフであり、第3のスイッチング点1115はオフであり、第4のスイッチング点1120はオフであり、第5のスイッチング点1125はオンである(ステップ1365)。コントローラ200がワイ構成からデルタ構成に切り替えると、第1のスイッチング点1105はオフになり、第2のスイッチング点1110はオンになり、第3のスイッチング点1115はオンになり、第4のスイッチング点1120はオンになり、第5のスイッチング点1125はオフなる(ステップ1370)。この時点で、固定子340はデルタ構成であり、第1のスイッチング点1105はオフであり、第2のスイッチング点1110はオンであり、第3のスイッチング点1115はオンであり、第4のスイッチング点1120はオンであり、第5のスイッチング点1125はオフである(ステップ1375)。次いで、コントローラ200は、デルタ構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ1380)。
電動工具100は、モーター275及び固定子340が、本明細書で説明する様々なモーター構成スイッチング回路を使用して、デルタ構成又はワイ構成のいずれかに設定された状態で工具の動作を制御するように構成される。しかしながら、コントローラ200がデルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成に切り替える時点は、様々な要因に基づいて選択される。例えば、モーター275が構成を切り替える時点は、モーター275にとって望ましい特定の種類の性能に依存する。図14A、図14B及び図14Cは、モーター275の様々なトルク-速度曲線を示す。図14A、図14B及び図14Cに示すトルク-速度曲線は、いずれも様々な出力特性を有し、その各々は、標準モーター出力(即ちデルタ構成とワイ構成との間で切り替わらないモーターの出力)に対して示されている。トルク速度曲線は、例えば、モーター275からの出力速度を低減させるために使用される変速比に基づいて、修正することができる。図14Aは、トルクの増加に向けて最適化されたトルク-速度曲線1400を示す。図14Bは、速度の増加に向けて最適化されたトルク-速度曲線1405を示す。図14Cは、速度の増加とトルクの増加との間をバランスさせたトルク-速度曲線1410を示す。
電動工具100の所望のトルク-速度曲線の特性又は特徴が選択された後、モーター275がデルタ構成とワイ構成との間で切り替わる時点が選択される。一部の実施形態では、デルタ構成とワイ構成との間の遷移のシフト点又は遷移点は、デルタモーター構成のトルク-速度曲線が、ワイモーター構成のトルク-速度曲線と交差するときの点(例えば、N-M又はIn-lbs単位でのトルク)又はその近傍になるように選択される。しかしながら、デルタ構成とワイ構成との間で遷移するときに電動工具100の電源(例えば、バッテリーパック150)から引き出される電流量は、潜在的に電源を過負荷にする可能性がある。例えば、遷移中の非常に高い出力電流は、電源が耐えることができる時間よりも長い時間にわたって持続する可能性がある。これが生じると、電源は、シャットダウンするか又はさもなければ動作不良を起こし得る。しかしながら、デルタ構成とワイ構成との間の遷移の遷移点が、トルク-速度曲線に沿ってより低いトルク点(即ちデルタトルク-速度曲線とワイトルク-速度曲線が交差する点よりも前)になるように選択されると、電源から引き出される電流量は、より小さくなる。その結果、電源が損傷する又は動作不良になる可能性は低減する。
図15は、デルタトルク-速度曲線1505、ワイトルク-速度曲線1510及びシフトモードトルク-速度曲線1515を含むトルク-速度曲線のグラフ1500を示す。シフトモードでは、モーターの構成が、デルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成にシフトする。一般的に、デルタ構成からワイ構成へのシフトは、負荷の増加中又はトルクの増加が望ましい状況中に生じる。一部の実施形態では、遷移点は、デルタトルク-速度曲線とワイトルク-速度曲線が交差するトルク値の50%~100%になるように選択される。一部の実施形態では、遷移点は、デルタトルク-速度曲線とワイトルク-速度曲線が交差するトルク値の50%~75%になるように選択される。一部の実施形態では、遷移点は、デルタトルク-速度曲線とワイトルク-速度曲線が交差するトルク値の75%~100%になるように選択される。一部の実施形態では、遷移点は、デルタトルク-速度曲線とワイトルク-速度曲線が交差するトルク値の25%~75%になるように選択される。
図15では、デルタ構成とワイ構成との間のシフトは、約0.7N-Mで生じる。他の実施形態では、異なるシフト点トルクが選択される。図15の実施形態の場合、モーター275がデルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成に切り替わるシフト点は、同じである。一部の実施形態では、約1.73
の速度/トルクトレードオフが達成される(即ち遷移に依存するトルクの増加又は速度の増加は、遷移前の1.73倍である)。デルタ構成とワイ構成との間のシフトのシフト点について、トルク値に関して説明したが、シフト点は、同様に速度値に関して説明することもできる。一部の実施形態では、弱め界磁を使用して、デルタ構成からワイ構成にシフトする際にシフトステップ1520を滑らかにし且つ/又は低減し得る。
モーター275がデルタ構成とワイ構成との間で遷移する点は、回転子300の回転位置(例えば、ホール効果回転子位置センサによって検出される)にも依存し得る。試験では、デルタ構成とワイ構成との間で切り替わるときの過渡的電流スパイクは、回転子300の回転位置に大きく依存することが示された。その結果、一部の実施形態では、モーター275は、回転子300が特定の回転位置にある場合にのみ、デルタ構成とワイ構成との間で遷移することが許容される。例えば、デルタ構成とワイ構成との間で遷移するための所定のウィンドウが選択される。このウィンドウは、回転子300の回転位置の特定の範囲(例えば、30°ウィンドウ、60°ウィンドウ、90°ウィンドウ等)に対応し得る。回転子300が遷移ウィンドウ内にある場合、モーター275は、デルタ構成とワイ構成との間で遷移することが許容される。回転子300が遷移ウィンドウの外側にある場合、モーター275は、デルタ構成とワイ構成との間で遷移することを妨げられる。
一部の実施形態では、デルタ構成からワイ構成に切り替えるためのスイッチ制御のタイミングは、遷移中に経験される過渡的電流スパイクを低減するように、コントローラ200によって制御される。例えば、一部の実施形態では、古い固定子構成のスイッチがオフにされる(即ち開かれる)前に、新しい固定子構成のスイッチがオンにされる(即ち閉じられる)。以前の固定子構成に使用されたスイッチを開く前に、新しい固定子構成を形成するために必要なスイッチを閉じることにより、過渡的な電流スパイクが低減される。一部の実施形態では、モーター275のブレーキの向上も、デルタ構成又はワイ構成で固定子340を接続するために使用されるスイッチの全てをオンにすることにより、実現される。
図16は、デルタトルク-速度曲線1505、ワイトルク-速度曲線1510及びシフトモードトルク-速度曲線1605を含むトルク-速度曲線のグラフ1600を示す。シフトモードでは、モーターの構成が、デルタ構成からワイ構成に又はワイ構成からデルタ構成にシフトする。しかしながら、シフトモードトルク-速度曲線1605は、デルタ構成とワイ構成との間の遷移に履歴を導入する。具体的には、シフトモードトルク-速度曲線は、2つの遷移点を含む。第1の遷移点1610は、デルタ構成からワイ構成へのシフトに対応する。第2の遷移点1615は、ワイ構成からデルタ構成へのシフトに対応する。第1の遷移点1610は、第2の遷移点1615よりも高いトルク値に対応する。その結果、図示した実施形態では、モーター275は、モーター275がワイ構成からデルタ構成に遷移するトルク値よりも高いトルク値で、デルタ構成からワイ構成に遷移する。他の実施形態では、モーター275は、モーター275がワイ構成からデルタ構成に遷移するトルク値よりも低いトルク値で、デルタ構成からワイ構成に遷移する。
図17は、デルタ構成とワイ構成との間でのシフトの結果の1つを示す。具体的には、図17は、標準モーターのトルク-電力曲線1705及びデルタ-ワイトルク-電力曲線1710を含むグラフ1700を示す。シフト点1715は、モーター275がデルタ構成とワイ構成との間で切り替わる点に対応する。デルタ構成とワイ構成との間のシフト平滑化の結果として、電動工具100の出力電力は、シフト点1715において約25%減少する。しかしながら、出力電力は低減されるが、電動工具100は、広範囲のトルク値にわたってより平坦な電力曲線を経験する。一部の実施形態では、モーター275は、PWM信号を使用して制御されないことがある。そのような実施形態では、デルタ構成とワイ構成との間で遷移する際、速度と電力の両方に対するステップ関数が実装される。一部の実施形態では、電動工具100は、シフト点まではフルパワーで動作し、ステップ関数遷移が生じる。突然のシフトは、シフトが発生していること及び過負荷状態が近づいていることをユーザに警告するように構成される(例えば、チェーンソーの場合)。
デルタ構成とワイ構成との間でのシフトに使用されるスイッチング電子機器は、故障する可能性がある。デルタ構成とワイ構成との間でのシフトに問題が生じた場合、モーター275は、モーターを単一構成に保つ「リンプモード」に置かれ得る。例えば、モーター275がワイ構成からデルタ構成への遷移に失敗した場合、モーター275は、ワイ構成のままになる。代わりに、モーター275がデルタ構成からワイ構成への遷移に失敗した場合、モーター275は、デルタ構成のままになる。一部の実施形態では、失敗は、始動時に試験され得、電動工具100は、最初から(例えば、遷移を試みることなく)リンプモードで動作し得る。
モーター275をデルタ構成とワイ構成との間でシフトさせることに加えて、モーター275は、固定子相巻線を並列構成と直列構成との間でシフトさせるように制御することもできる。図18Aは、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810を含む単一固定子モーター相1800を示す。図18Aでは、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810は、互いに並列に接続される。図18Bは、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810を含む単一固定子モーター相1815を示す。図18Bでは、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810は、互いに直列に接続される。
図19は、固定子モーター相を並列相巻線接続と直列相巻線接続との間でシフトさせるための回路1900を示す。図示した実施形態では、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810は、V-U相のモータータップとV-W相のモータータップとの間に接続される。回路1900は、第1のスイッチング点1905、第2のスイッチング点1910及び第3のスイッチング点1915を含む。一部の実施形態では、各スイッチング点は、1つのスイッチ(例えば、FET、MOSFET、ソリッドステートリレー等)を含み、並列相巻線接続と直列相巻線接続との間で固定子モーター相をシフトさせるために合計で9つのスイッチ(即ち相毎に3つ)となる。他の実施形態では、各スイッチング点は、2つ以上のスイッチ(例えば、四象限スイッチ実装を形成するための背中合わせの2つのスイッチ)を含む。従って、一部の実施形態では、回路1900は、並列構成又は直列構成のいずれかに恒久的に設定される従来のモーター相と比較して、相毎に合計6つの追加のスイッチを含む。スイッチング点1905、1910、1915にあるスイッチは、第1の相巻線1805及び第2の相巻線1810を並列構成か又は直列構成のいずれかに設定するように、コントローラ200によって選択的に制御される。従って、一部の実施形態では、3相モーターは、並列構成か又は直列構成のいずれかに恒久的に設定された従来のモーター相よりも、合計で18個の追加のスイッチを含むことになる。一部の実施形態では、直列固定子相構成と並列固定子相構成との間で切り替えることにより、約2.0の速度/トルクトレードオフが達成される。
図20は、並列構成の固定子巻線及び直列構成の固定子巻線のトルク-速度曲線のグラフ2000を示す。並列構成の固定子巻線のトルク-速度曲線2005は、直列構成のモーターと比較して、低トルク又はトルクなしの状況では毎分回転数(「RPM」)単位でより高い出力速度値を示す。しかしながら、並列構成の固定子巻線は、低速度の状況では、直列構成の固定子巻線と比較して出力トルクがより小さくなる。逆に、直列構成の固定子巻線のトルク-速度曲線2010は、並列構成の固定子巻線と比較して、低トルク又はトルクなしの状況ではRPM単位でより低い出力速度を示す。しかしながら、直列構成の固定子巻線は、低速度の状況では、並列構成の固定子巻線と比較してより大きいトルクを生成する。
図21は、並列構成の固定子巻線及び直列構成の固定子巻線のトルク-電流曲線のグラフ2100を示す。並列構成のモーターのトルク-電流曲線2105は、並列構成の固定子巻線が、一般に、直列構成の固定子巻線のトルク-電流曲線2110と比較してより大きい電流を引き出すことを示す。ソース電流におけるこの差は、直列構成対並列構成において、約4倍(4x)モーター抵抗が増加する結果である。モーター抵抗に4xの変化が発生しても、全体的なシステム抵抗は、並列構成から直列構成に切り替わると、約50%の増加のみになる。
並列構成の固定子巻線及び直列構成の固定子巻線は、動作特性又は特徴が異なるため、それぞれのモーター構成の長所を利用するために、並列構成の固定子巻線と直列構成の固定子巻線との間で切り替えることができれば有利である。具体的には、並列構成の速度の増加と、直列構成のトルクの増加を利用することができれば有利である。
図22Aは、モーター相の並列構成とモーター相の直列構成との間及びその逆に図19の回路1900を切り替えるための一般的なプロセス2200である。ステップ2205では、電動工具100は、固定子340を有するモーター275が第1の固定子巻線構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。電動工具100の作動とは、一般に、シャフト330の回転出力を生成するために、モーター275が回転することを指す。次いで、シャフト330の回転運動を使用して、所望の出力動作がもたらされ、この出力動作は、電動工具100の種類によって様々である(例えば、回転出力、往復出力、引っ張り出力等)。ステップ2210では、コントローラ200は、モーター275の構成を変更するための信号を受信する。一部の実施形態では、信号は、ユーザインターフェース245を介してユーザによって提供される。他の実施形態では、信号は、電動工具100及び/又はモーター275の状態に基づいて、コントローラ200によって内部的に生成される。例えば、コントローラ200は、モーターの速度、モーターのトルク、モーターの電流、モーターの負荷、モーターの弱め界磁導通角等に基づいてモーター構成を変更するための信号を生成することができる。コントローラ200がモーター構成を変更すべきであると決定した後、モーターはスイッチング点1905、1910、1915を制御して、固定子巻線を並列構成から直列構成に又は直列構成から並列構成に切り替える(ステップ2215)。一部の実施形態では、モーター275は、固定子巻線構成を並列構成又は直列構成に変更する前に、所定の時間(例えば、600μs)にわたって惰性回転する(例えば、スイッチングネットワーク260内の全てのスイッチをオンにする)ことができる。次いで、コントローラ200は、修正された固定子巻線構成で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ2220)。
図22Bは、ある固定子相の直列構成からその固定子相の並列構成に図19の回路1900を切り替えるためのプロセス2225である。ステップ2230では、電動工具100は、固定子340の巻線が直列構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。直列構成では、第1のスイッチング点1905はオフであり、第2のスイッチング点1910はオンであり、第3のスイッチング点1915はオフである(ステップ2235)。コントローラ200が直列構成から並列構成に切り替えると、第1のスイッチング点1905はオンになり、第2のスイッチング点1910はオフになり、第3のスイッチング点1915はオンになる(ステップ2240)。この時点で、固定子340の巻線は並列構成であり、第1のスイッチング点1905はオンであり、第2のスイッチング点1910はオフであり、第3のスイッチング点1915はオンである(ステップ2245)。次いで、コントローラ200は、固定子巻線が並列構成にある状態で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ2250)。プロセス2225は、一般的に、モーター275の単一の固定子相に関して説明しているが、同じプロセスをモーター275の各固定子相(例えば、3相)に対して実行することができる。
図22Cは、ある固定子相の並列構成からその固定子相の直列構成に図19の回路1900を切り替えるためのプロセス2255である。ステップ2260では、電動工具100は、固定子340の巻線が並列構成にある状態でコントローラ200によって作動されている。並列構成では、第1のスイッチング点1905はオンであり、第2のスイッチング点1910はオフであり、第3のスイッチング点1915はオンである(ステップ2265)。コントローラ200が並列構成から直列構成に切り替えると、第1のスイッチング点1905はオフになり、第2のスイッチング点1910はオンになり、第3のスイッチング点1915はオフになる(ステップ2270)。この時点で、固定子340の巻線は直列構成であり、第1のスイッチング点1905はオフであり、第2のスイッチング点1910はオンであり、第3のスイッチング点1915はオフである(ステップ2275)。次いで、コントローラ200は、固定子巻線が直列構成にある状態で電動工具100及びモーター275を動作させる(ステップ2280)。プロセス2255は、一般的に、モーター275の単一の固定子相に関して説明しているが、同じプロセスをモーター275の各固定子相(例えば、3相)に対して実行することができる。
コントローラ200は、デルタ構成及びワイ構成並びに直列構成及び並列構成の両方間で構成を制御することができる。従って、4つの可能なトルク-速度トレードオフを実現することができる。4つの可能なモーター構成のトルク-速度トレードオフを以下の表1に示す。
上述のように、固定子340のデルタ構成とワイ構成との間又は並列構成の固定子巻線と直列構成の固定子巻線との間でのモーター275のシフトを制御するために使用されるスイッチは、共通ソース又は共通ドレインを共有する背中合わせのスイッチとして構成され得る。図23は、そのようなスイッチ構成のためのスイッチング回路2300を示す。図23に図示した実施形態では、2つの背中合わせのMOSFET 2305、2310は、四象限スイッチを形成する。スイッチング回路2300では、抵抗器R7、R8及びコンデンサC7、C8は、MOSFET 2305、2310の両端間に見られる過渡電圧を低減するスナバ回路を形成する。ツェナーダイオード2315及びコンデンサ2320は、MOSFET 2305、2310のゲート駆動信号上のノイズを低減する。
図24は、図23のMOSFET 2305、2310を駆動するためのゲート駆動回路2400を示す。コンデンサ2405は、ブートストラップコンデンサを形成する。ツェナーダイオード2410は、コンデンサ2405の両端間の電圧を、集積回路2415によって存続可能な電圧(例えば、20V)に維持する。大きい負の過渡電圧が発生した場合、パワーレール上のダイオード(例えば、ショットキーダイオード)2420は、ゲートドライバを故障から保護する。具体的には、ピンVb上で負の電圧が発生した場合、集積回路2415の内部ダイオードは、グランドからVbに順方向に導通するようになる。この内部ダイオードは、大きい電流を運ぶことができず、大きい負の過渡電圧の結果として故障する。内部ダイオードの故障は、VbがVsに短絡することとして観察され得る。Vbの代わりにVsにダイオード2420を配置することにより、集積回路2415が故障の危険性にさらされる前にコンデンサ2405に過渡電圧を加えることができる。一部の実施形態では、図23のMOSFET 2305、2310と集積回路2415のVsピンとの間に抵抗器を接続して、ゲートドライバへの過渡電位を低減し得る。
本明細書で説明するモーターの制御及び構成技術は、様々な異なる用途のいずれにも適用して所望の電動工具出力特性を達成することができる。例えば、これらの技術は、真空掃除機に適用することができ、構成シフト点は、空気圧、モーター速度、モーター電流等に基づくことができる。構成シフト(例えば、デルタからワイ)は、真空フィルタからゴミを取り除くため(例えば、気流又は吸引の高電力パルス)、実行時間を最大にするためなどの手段として大きい吸引力が必要とされる場合に実行され得る。構成シフトは、掃除機又は他の電動工具(例えば、ベルト式研磨機)がアンロードされるか、又は電流の引き出しを低減するためにエコノミーモードにされする場合にも実行され得る。
このモーターの制御及び構成技術は、釘打ち機にも実装することができる。例えば、釘打ち機の開始時は、停止状況である。モーターは、打ち機機構を作動させるために必要な電流を低減するために、ワイ構成に設定され得る。打ち機が解放され、負荷がなくなってリフターが惰性で動作した後、モーターをデルタ構成で実行して、釘打ち機上でのリセットの速度を高める(例えば、作動率を増加させ、作動までの時間を短縮する)ことができる。一部の実施形態では、釘打ち機のモーターの構成は、釘打ち機の温度又は釘打ち機の環境に基づく。一部の実施形態では、釘打ち機のモーターの構成は、釘打ち機に挿入される釘の寸法及び/又は釘打ち機の速度設定に基づく。同様に、リベット工具は、ステンレス鋼若しくはアルミニウムのリベットが使用されているかどうか又はリベットのサイズ(例えば、1/8対1/4リベット)に基づいて、モーターの構成を制御し得る。締め付け動作の場合、モーター構成は、出力サイズ(例えば、ビットサイズ)に基づいて選択され得る。
このモーターの制御及び構成技術は、鋸にも実装することができる。例えば、テーブルソーの場合、モーター構成は、切り込み深さに基づいて選択され得る。所定の値を上回る深さの場合、モーターは、ワイ構成にシフトされる。同様に、モーター構成は、切断される材料に基づき得る。比較的小さい負荷を生成する乾式壁などの材料の場合、デルタ構成を使用し得る。比較的大きい負荷を生成するコンクリート又はタイルなどの材料の場合、ワイ構成を使用し得る。
図25~図26は、本明細書で開示するモータースイッチング回路を実装する電動工具100で使用するための、外側回転子電気モーター2500を示す。具体的には、図25は、外側回転子モーター2500の概観図を示し、図26は外側回転子電気モーター2500の断面図を示す。外側回転子電気モーター2500は、固定子2506を取り囲む中空アーマチュア2504を備えた回転子2502を含み、固定子2506は、中空アーマチュア2504の中心に配置される。固定子2506は、積層スタック2508を含み、この積層スタック2508は、ピン留め素子によって一緒にロックされ、固定子歯2510を形成する。固定子歯2510は、固定子巻線2512によって巻かれる。回転子2502は、回転子2502に接続された出力シャフト2516を含む。出力シャフト2516は、回転子2502と共に回転するように構成される。回転子2502は、出力シャフト2516の回転中心2520の周りに配置された永久磁石2518を含む。固定子2506の回転半径2522は、出力シャフト2516の回転中心2520から導くことができる。内側回転子電気モーター2500の場合と同様に、外側回転子電気モーター2500のトルク出力は、外側回転子電気モーター2500の動作中の、回転子1252の永久磁石2418に対する固定子2506の電磁力によって生成される力ベクトル2524と回転半径2522との乗算に基づいて、決定することができる。動作中に外側回転子モーター2500を冷却するのを助けるために、外側回転子モーター2500の一端にファン2526が配置される。一部の実施形態では、モーター2500の回転子2502の外径は、約25mmである。他の実施形態では、モーター2500の回転子2502の外径は、15mm~36mmの値を有する。一部の実施形態では、固定子2506の長さは、約35mm~60mmである。
従って、本明細書で説明する実施形態は、とりわけ、デルタ固定子構成とワイ固定子構成との間及び並列固定子巻線構成と直列固定子巻線構成との間で切り替えるためのモータースイッチング回路を提供する。様々な特徴及び利点が後述の特許請求の範囲に記載される。

Claims (20)

  1. 電動工具であって、
    複数の固定子巻線を有する電気モーターと、
    前記複数の固定子巻線を第1の構成又は第2の構成で選択的に結合するための複数のスイッチと、
    前記複数のスイッチに接続されたコントローラであって、
    前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第1の構成に設定することと、
    前記電動工具の状態を監視することと、
    前記電動工具の前記状態に基づいて、前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第2の構成に設定することと
    を行うように構成されるコントローラと
    を含む電動工具。
  2. 前記コントローラは、前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第2の構成に設定する前に、前記複数のスイッチを制御して、ある時間にわたって前記モーターを惰性回転させるように更に構成される、請求項1に記載の電動工具。
  3. 握力を検出するように構成された力覚センサを更に含み、
    前記状態は、前記握力が握力閾値以上であることである、請求項1に記載の電動工具。
  4. 蓄熱器及び温度センサの少なくとも1つを更に含み、前記コントローラは、前記蓄熱器及び前記温度センサの前記少なくとも1つを使用して、前記モーターの温度を決定するように更に構成され、
    前記状態は、前記モーターの前記温度が温度閾値以上であることである、請求項1に記載の電動工具。
  5. バッテリーパックを受けるように構成されたバッテリーパックインターフェースを更に含み、
    前記状態は、前記バッテリーパックインターフェースによって受けられた前記バッテリーパックの種類である、請求項1に記載の電動工具。
  6. 前記複数の固定子巻線は、前記複数のスイッチに接続された複数の相を含み、前記複数の相は、第1の相、第2の相及び第3の相を含む、請求項1に記載の電動工具。
  7. 前記複数の相は、第4の相を更に含み、
    前記複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを含み、及び
    前記第1のスイッチは、前記第1の相と前記第4の相との間に接続され、前記第2のスイッチは、前記第3の相と前記第3のスイッチとの間に接続され、且つ前記第3のスイッチは、前記第2の相と前記第2のスイッチとの間に接続される、請求項6に記載の電動工具。
  8. 前記複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、第4のスイッチ及び第5のスイッチを含み、及び
    前記複数の固定子巻線は、第1の固定子巻線対、第2の固定子巻線対及び第3の固定子巻線対を含む、請求項6に記載の電動工具。
  9. 前記第1のスイッチは、前記第2の固定子巻線対と前記第1の固定子巻線対との間に接続され、
    前記第2のスイッチは、前記第1の固定子巻線対と前記第1の相との間に接続され、
    前記第3のスイッチは、前記第2の固定子巻線対と前記第2の相との間に接続され、
    前記第4のスイッチは、前記第3の相と前記第3の固定子巻線対との間に接続され、及び
    前記第5のスイッチは、前記第3の固定子巻線対と前記第1の固定子巻線対との間に接続される、請求項8に記載の電動工具。
  10. 前記第1の構成は、デルタ構成であり、及び
    前記第2の構成は、ワイ構成である、請求項1に記載の電動工具。
  11. 前記コントローラは、
    前記電動工具の前記状態に基づいて、前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第2の構成に設定した後、前記電動工具の前記状態を監視することと、
    前記電動工具の前記状態に基づいて、前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第1の構成に設定することと
    を行うように更に構成される、請求項1に記載の電動工具。
  12. 前記状態は、トルク値であり、及び
    前記コントローラは、前記複数のスイッチを制御して、前記コントローラが前記複数のスイッチを制御して前記複数の固定子巻線を前記第1の構成に設定する場合の前記トルク値よりも高いトルク値において、前記複数の固定子巻線を前記第2の構成に設定する、請求項11に記載の電動工具。
  13. 電気モーターを動作させる方法であって、前記電気モーターは、複数の固定子巻線を含み、前記方法は、
    複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を第1の構成に設定することと、
    前記電気モーターの状態を監視することと、
    前記電気モーターの前記状態に基づいて、前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を第2の構成に設定することと
    を含む、方法。
  14. 前記複数のスイッチを制御して、前記複数の固定子巻線を前記第2の構成に設定する前に、前記複数のスイッチを制御して、ある時間にわたって前記モーターを惰性回転させることを更に含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記複数の固定子巻線は、前記複数のスイッチに接続された複数の相を含み、及び
    前記複数の相は、第1の相、第2の相及び第3の相を含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記複数の相は、第4の相を更に含み、
    前記複数のスイッチは、第1のスイッチ、第2のスイッチ及び第3のスイッチを含み、及び
    前記第1のスイッチは、前記第1の相と前記第4の相との間に接続され、前記第2のスイッチは、前記第3の相と前記第3のスイッチとの間に接続され、且つ前記第3のスイッチは、前記第2の相と前記第2のスイッチとの間に接続される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記電気モーターの前記状態は、前記電気モーターの回転子の位置である、請求項13に記載の方法。
  18. 電動工具であって、
    複数の固定子巻線を有する電気モーターであって、前記複数の固定子巻線の各々は、第1の相巻線及び第2の相巻線を含む、電気モーターと、
    前記第1の相巻線及び前記第2の相巻線を第1の構成又は第2の構成で選択的に結合するための複数のスイッチと、
    前記複数のスイッチに接続されたコントローラであって、
    前記複数のスイッチを制御して、前記第1の相巻線及び前記第2の相巻線の各々を前記第1の構成に設定することと、
    前記電動工具の状態を監視することと、
    前記電動工具の前記状態に基づいて、前記複数のスイッチを制御して、前記第1の相巻線及び前記第2の相巻線の各々を前記第2の構成に設定することと
    を行うように構成されるコントローラと
    を含む電動工具。
  19. 前記第1の構成は、並列構成であり、及び前記第2の構成は、直列構成である、請求項18に記載の電動工具。
  20. 前記複数のスイッチは、前記第1の相巻線及び前記第2の相巻線の各々を前記第1の構成又は前記第2の構成に設定するための少なくとも18個のスイッチを含む、請求項18に記載の電動工具。
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