JP2024511668A - 部材上または部材内に画像を形成するための方法およびデバイス - Google Patents

部材上または部材内に画像を形成するための方法およびデバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、部材(9)の表面上または体積内に画像を作成するための方法に関し、画像は、パターン(11)の繰り返しを含み、この方法は、以下のステップ、- コヒーレント・ビーム(8A)を成形および集束させることによって、部材(9)の表面上または体積内にパターン(11)を作成するステップであって、パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含む、ステップと、- 少なくとも1度、以下のステップ、-- ビームおよび部材を互いに対して動かすステップ、ならびに-- 作成されたパターンが重複しないように、ビームを成形および集束させることによって、表面上または体積内にパターン(11)を作成するステップのサイクルを実施するステップとを含む。本発明はまた、この方法を使用して部材の表面上または体積内に画像を作成するためのシステムに関する。

Description

本発明は、たとえば追跡可能性および偽造防止の用途で製品のマーキングを可能にする、工業生産速度に適合された処理方法およびシステムによる材料、特にガラスのレーザ処理の分野に関する。
急拡大するマーキング業界の状況において、既存のレーザ技術は主に、ほとんどの材料を機械加工することで、最新の業界内の問題が対処されることを可能にしながら、動作パラメータおよびプロセスに関して強い付加価値の可能性を呈する能力によって普及してくることができた。しかし、いくつかの市場、すなわち高速の生産速度を要する市場では、レーザ技術がその限界に到達しており、その例としては、概して小さいサイズの物品の非常に大量の生産にあてられる農業食品、製薬、紙幣、または電子部門が挙げられる。
既存の技術の中でも、照射特性(出力、速度、エネルギー、波長、パルス持続時間など)が変動するレーザ源が、偏向ヘッドまたはガルバノメータ走査ヘッドと結合された組合せを使用するものがある。このヘッドにより、単一の点におけるレーザ・ビームの集束、すなわちその空間的集中を得ることと、ペン先の動きと同様に、マーキングされるべき部材の空間内でその制御され、自動化された動きを得ることとの両方が可能になる。
出願WO2016001335A1は、動的光変調デバイスを通過するコヒーレント光ビームを使用して、マーキングされるべき材料の表面上にマルチビーム空間プロファイルを生成することに基づく技術について記載している。それによって、いくつかのマークから形成された画像が、材料の表面上に機械加工またはマーキングされうる。
この技術では、画像上に作成されうるマークの数が、パルスごとの最大光エネルギーによって制限される。この最大エネルギー自体も、変調デバイスの損傷閾値によって、すなわちそれ以後損傷されるデバイスを通過する光出力のレベルによって制限されうる。最大エネルギーはまた、市販のレーザによって放出される最大出力によって制限されうる。
加えて、形成されうる画像のサイズも制限され、その結果、150個を超えるマークを有しかつ/または数平方ミリメートルよりも大きい表面にわたって延びる画像を形成することは難しいことがある。
したがって、マークの数または画像のサイズによって制限されることなく、材料、特にガラスの表面上に画像をマーキングするための方法が必要とされている。
本発明の1つの目的は、マーキングまたは微細機械加工を介して、材料、特にガラスの表面上または体積内で画像を処理するための方法を提案することであり、画像内のマークの寸法および/または数は、特に使用されるレーザ源の技術的特性および標的の構成材料によって制限されない。
この目的は、本発明において、部材の表面上または体積内に画像を得る方法によって達成され、画像はパターンの繰り返しを含み、この方法は、以下のステップ、
- コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内にパターンを形成するステップであって、パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含む、形成するステップと、
- 少なくとも1度、以下のステップ、
-- ビームおよび部材を互いに対して動かすステップ、ならびに
-- 形成されたパターンが重複しないようにビームを成形および集束させることによって、表面上または体積内にパターンを形成するステップ
のサイクルを実施するステップと
を含む。
この方法は、各反復が、部材上の特定のスポットでレーザ・パターンを照明するように光ビームを放出および成形することを含む、ステップのサイクルを含む。レーザ・パターンの照明は、1つのマークに低減されないパターンに従って、部材をマーキングする。本明細書では、パターンがレーザ・パターンと必ずしも同一でないことが指定され、この違いは以下に詳述される。反復ごとに、光ビームによって当てられる部材上のスポットは修正され、これは、パターンよりも拡張されてパターンよりも多くのマークを含む画像を形成することが可能になることを意味する。サイクルは、自在に繰り返されてよく、したがって最終的に部材上に形成される画像の寸法および画像内に含まれるマークの数は、使用されるレーザ源の技術的特性および標的の構成材料によって制限されない。
前記方法は、有利には、単独または組合せで利用される以下の異なる特性によって完了され、
- パターンは、複数の空間的に分離されたマークから形成され、
- コヒーレント光ビームはパルス化され、パターンの各形成は、少なくとも1つのレーザ・パルスのバーストの放出を含み、各バーストは、パターンを形成するマークの数よりも少ない数のレーザ・パルスを含み、
- 各バーストは、単一のレーザ・パルスを含み、
- 画像は、空白セルおよび充填セルの集合体から構成された1次元または2次元のコードを表し、セルは所定の位置に配置され、
- 充填セルは、パターンを1回または複数回含み、
- ビームおよび部材を互いに対して動かすことは、パターンの寸法よりも大きい長さにわたって実行され、
- ビームおよび部材を互いに対して動かすことは、パターンの寸法よりも小さい長さにわたって実行され、
- 画像は、第2のパターンの繰り返しを含み、第2のパターンは、少なくとも2つのコントラスト極大を含み、この方法は、以下のステップ、
- コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内に第2のパターンを形成するステップと、
- 少なくとも1度、以下のステップ、
-- ビームおよび部材を互いに対して動かすステップ、ならびに
-- 2つの形成されたパターンが重複しないようにビームを成形および集束させることによって、表面上または体積内に第2のパターンを形成するステップ
のサイクルを実施するステップと
をさらに含み、
- 画像は、複数のマークから形成された追加のパターンを含み、この方法は、パルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内に追加のパターンを形成することをさらに含み、部材上または部材内に追加のパターンを形成することは、光ビームのパルス列の放出を含み、各列は、追加のパターンを形成するマークの数よりも厳密に少ない有限数のパルスを含み、
- 部材は、ガラス製、金属製、プラスチック製、またはポリマーであり、
- パターンを形成するとき、この方法は、レーザへの露出によって第1の材料層を修正し、第1の層の下にある第2の層を露出させることを含み、
- 表面上または体積内にパターンを形成することは、処理平面内で行われ、処理平面は、集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、レーザ・ビームの集束平面から分離され、集束デバイスは、集束平面の位置を画定し、
- パターンに対応する設定された変調値を、設定された入力値から計算するステップ、設定された変調値は、ビームの成形を実施するために、変調デバイスに加えられる。
本発明はまた、上記に記載された方法によって形成された画像を含む部材に関する。
最後に、本発明は、部材の表面上または体積内に画像を形成するためのシステムに関し、画像はパターンの繰り返しを含み、システムは、
- コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内にパターンを形成するためのデバイスであって、パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含む、デバイスと、
- ビームおよび部材を互いに対して動かすためのデバイスとを備える。
前記システムは、有利には、単独または組合せで利用される以下の異なる特性によって完了され、
- コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内にパターンを形成するためのデバイスは、
- コヒーレント光ビーム源と、
- 光ビームをレーザ・パターンで成形するように、少なくとも1つの位相変調に従って、光ビームを変調平面内で変調するための手段を備える光変調デバイスと、
- 変調デバイスによって成形された光ビームを集束平面内に集束させるように構成された集束デバイスであって、集束平面が、変調デバイスの変調平面に対してフーリエまたはフレネル構成を有する、集束デバイスとを備え、
システムは、部材を受け取るように適合され、表面上または体積内にパターンを形成することは、処理平面内で行われ、処理平面は、集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、集束平面から分離され、
レーザ・パターンは、処理平面内でパターンに従って部材の処理をもたらすように構成され、
- レーザ・ビームは、パルス化され、
- 光変調デバイスは、固定された成形光学系を備え、
- 光変調デバイスおよび集束デバイスは、単一の装置内に共に集められ、
- 相対運動デバイスは、ガルバノメータ走査ヘッドを備え、
- 相対運動デバイスは、少なくとも1つの平行移動ステージを備える。
いくつかの非限定的な実施形態が、添付の図面に関連して以下に提示される。
本発明の異なる実施形態による画像を形成するためのシステムの概略図である。 それぞれ本発明の第1および第2の実施形態による2つのタイプのマーキングの概略図である。 それぞれ本発明の第1および第2の実施形態による2つのタイプのマーキングの概略図である。 本発明の第1の実施形態による2つのパターンを示す図である。 本発明の第1の実施形態によるガラス上に形成されたマーキングの図5A、図5B、図5C、図5D、および図5Eを含む図である。 セキュアQRコードの図である。 セキュアQRコードの図である。 本発明の第3の実施形態によるセキュアQRコードの形成の例の図である。 本発明の第3の実施形態によるセキュアQRコードの形成の例の図である。
本発明は、材料の寸法を考慮した小規模のレーザによる材料の処理、すなわち材料の構造的修正に関する。
画像の形成または処理は、
- 部材の表面上または体積内の画像による光学コントラストを生成するための、レーザによる画像のマーキング、すなわちレーザによる材料の修正として、またはそうでない場合、
- 部材上に表面レリーフを生成するための、レーザによる画像の微細機械加工、すなわちレーザによる材料の修正、もしくは画像に従った部材の体積内の密度の変動(アブレーションまたは材料の追加による)として定義される。
材料が異なるタイプのいくつかの層から構成される場合、画像微細機械加工の1つの特定の事例は、層のうちの1つを除去して、下層を露出させることである。言い換えれば、画像を形成するとき、処理は、第1の材料層をレーザに露出させて第1の層の下にある第2の層を露出させることによる修正を含む。
この特定の事例は、2つの層の光学的描画(色、光沢など)が著しく異なるときに意味がある。この事例は、最も外側の層の処理に限定されるものではなく、一例として、ワニス層の下にある着色された塗料層を除去して、異なる色相の別の着色された層を露出させることが言及される。
画像は、光学コントラスト関数の空間分布である。処理された後、画像は、光学測定手段によって検出されうる。画像は、特定のサイズおよび特定の分解能から成る。分解能は、この画像内で検出されることが可能な細部の最小サイズとして定義されうる。分解能は、3つの次元で異なってよく、特に使用される概念は、横方向分解能(すなわち、レーザ・ビームの伝播方向に直交する方向)および深さ分解能(すなわち、レーザ・ビームの伝播方向)である。
概して、画像は、必ずしも平面ではなく必ずしも部材の外面に融合しない表面にわたって延びる。以下の説明は、画像が平面の作業面にわたって延びることを考慮して、表面マーキングを伴う処理の特定の例に関して与えられるが、本発明はこの特定の例に何ら制限されるものではなく、そのような処理分野全体に関する。
形成されるべき画像は、パターンの繰り返しを含み、重複を含まない。
パターンは、部材の外面上の光学コントラスト関数の空間分布であり、そのような分布は、空間座標x,yに応じてC(x,y)で示される。座標xおよびyは、ビームの伝播方向に直交する横方向に対応する。この場合、パターンは、ビームの伝播方向に直交する平面にわたって延びる。
パターンはまた、ビームの伝播方向に直交する平面に対して傾斜するが伝播方向に対して平行でない平面にわたって延びることができる。より概略的には、パターンは、平面でないが伝播方向に対して平行でない表面にわたって延びることができる。このとき、この平面または非平面の表面の方程式を、z=S(x,y)の形で定義することが可能であり、この式は、空間座標x,yの表面の各点に対して、この点の座標zを与え、座標zは、ビームの伝播方向に対応する。このとき、分布C(x,y)は、座標(x,y,z=S(x,y))の表面上の点に対するコントラストC(x,y)を与える。
パターンの繰り返しは、互いに空間的にずれたいくつかの分布Cを加算すること、C(x+a,y+b)+C(x+a,y+b)+...+C(x+a,y+b)によって得られる空間分布である。
第1の分布のコントラスト区域が第2の分布のコントラスト区域に重複しないとき、パターンの繰り返しは重複を含まない。2つの異なる分布のコントラスト区域間に重畳は存在しない。1つの分布のコントラスト区域は、分布が0とは著しく異なる値を有する空間区域であり、したがってこのコントラスト区域は、分布の値が0になる場所とは異なる区域として光学的に識別することが可能である。言い換えれば、加算された分布Cのうちの1つが0以外の値を有する点において、この点で他のすべての分布の値が0になる場合、パターンの繰り返しは重複を含まない。
パターンは、少なくとも2つのコントラスト極大を含み、これは、コントラスト関数の空間分布が少なくとも2つの極大を呈することを意味する。コントラスト関数の空間分布は、この分布が所与の値を有する点において、この点付近でコントラスト関数がこの所与の値よりも小さいまたはそれに等しい値を有する場合、極大に到達する。言い換えれば、コントラスト関数の空間分布C(x,y)は、点(x,y)において、点(x,y)の近傍Vが存在し、したがってVのすべての要素(x,y)に対してC(x,y)≦C(x,y)が存在する場合、極大に到達する。
パターンは、少なくとも2つのコントラスト極大を含み、これら2つのコントラスト極大の値は、場合によって同じでありまたは異なる。
パターンは、不連続とすることができ、すなわち複数の空間的に分離されたマークまたは分離されたドットから形成される。言い換えれば、パターンは、互いから明瞭に局所化されかつ空間的に分離されたコントラスト区域から構成される。このとき、コントラスト関数の空間分布は、これらの区域の各々に対応する分離されたピークを有する。光学的に、前記パターンは、複数のマークから形成されるように見える。
パターンは、連続したものとすることができ、すなわちより広がった1つまたは複数のコントラスト区域から構成される。このとき、コントラスト関数の空間分布は、これらの広がったコントラスト区域の各々に対応する高コントラストの台地のように見える。光学的に、前記パターンは、表面または表面の集合体から形成されるように見える。
パターンは、画像の横方向分解能よりも厳密に大きい特定の寸法にわたって延びる。
この方法は、任意選択でパルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによる、部材の表面上または体積内のパターンの第1の処理ステップを含む。
この第1のステップで、コヒーレント光ビームが放出され、その伝播方向に直交する平面内で、その空間エネルギー分布が修正される。マーキングされるべき部材の平面内の光ビームの空間エネルギー分布は、レーザ・パターンを形成する。レーザ・パターンによる部材の照明が、不連続または連続のパターンの形成を可能にし、マーキングされるべき部材の表面上または体積内ですべてのコントラスト区域が同時に処理される。
コヒーレント光ビーム
レーザ・ビームなどの空間的および時間的にコヒーレントな光ビームの放出を可能にする光源が使用される。たとえば、特定の特異性を有していない標準的なレーザ源が使用されてよい。
光ビームは、連続したものであってよく、またはパルス化されてもよい。パルス化されたビームは、時間的に一連のパルスから構成される。また、放出は、バースト、ショットとも呼ばれるパルス列の形でビームが放出されるように制御されてよい。パルス列は、光ビームの有限数のパルスから形成される。
本システムは、出願WO2016001335Aに記載されているものなどの現在存在する異なるレーザ発射モードに適合している。
パルス化されたビームの場合、パルス持続時間は、100フェムト秒(fs)~1マイクロ秒(μs)の好ましい値を有するように制御されてよい。
パルス持続時間の範囲[100fs~10ピコ秒(ps)]は、ガラス、より概略的には透明材料をマーキングするときに意味がある。したがって、概してより長い持続時間のパルスを用いてマーキングするときに発生しうる微小クラックとして知られている機械的欠陥または損傷を制限することが可能である。
パルス持続時間の範囲[10ps~1μs]は、この産業部門に広く存在するほとんどの光源、特にレーザに適合している。これらのパルス持続時間はまた、非常に少数のパルスを使用して多数のマークを有する画像をいくつかの材料にマーキングするのに有用となりうる高いエネルギー量にも適合している。
光ビームの放出は、好ましくは、各パルスが1μJ~100mJの判定されたエネルギーを有するように制御される。
また好ましくは、光ビームの放出は、パルス列が1μW~5000Wの平均出力を送達するように制御される。
位相変調によるビーム成形
ビームを成形するために、変調器または変調デバイスが提供される。後者は、光ビームの空間変調によって、特にこのビームの形状、すなわちその光エネルギーの空間分布を制御し、材料上のマーキング平面に対応するマーキング平面内で部材に当たることによって不連続または連続のパターンをもたらすレーザ・パターンを作成することを可能にする。変調器は、レーザ光学放射の空間変調を可能にする光学要素である。使用される変調は、非依存か否かにかかわらず、放射の振幅および/または位相および/または偏光に関係する可能性がある。好ましくは、少なくとも1つの位相変調が常に実行され、これは任意選択で、振幅変調または放射偏光変調によって完了されてよい。好ましくは、変調器は、変調器の平面内での光ビームの位相変調を可能にする。特定のマーキング・モードに応じて、純粋な位相変調が優先される。
変調平面は、変調されたレーザ・ビームの大きさ(振幅および/または位相および/または偏光)が制御される変調器の平面であると定義される。この変調平面内の制御は、セクタごとに、または言い換えれば画素ごとに実行される。
光ビームのコヒーレンスは、変調器の上流と下流との間で維持される。
変調平面内でビームに適用される変調は、下流でサブビームを生成する。
成形平面は、変調平面に対してフーリエ構成を有する平面であると定義される。
変調平面内に生成された異なるサブビームは、成形平面内の光学エネルギーの所望の空間分布に現れる。
言い換えれば、変調平面内の変調デバイスは、この平面内にサブビームをもたらすビームの大きさの変調を加え、これらのサブビームは、成形平面内のビームの所望の形状、すなわち光学エネルギーの所望の空間分布をもたらす。このエネルギー分布は、処理されるべき部材の平面上にレーザ・パターンとして現れる。
この目的で使用されることが可能な第1のタイプの変調器は、固定された成形光学系、特にDOEと略される回折光学要素に対応する。この場合、以下に記載されるビームの集束がDOE内に一体化されてよいことが指定される。
使用されることが可能な第2のタイプの変調器は、前記変調を得るために適用される技術にかかわらず、その頭字語SLM(<<空間光変調器)によって一般に知られている。このタイプの変調器、基本的な技術、および光ビームの経路に適用される構成のタイプ(撮像構成またはフーリエ構成)は、出願WO2016001335Aに記載されている。
ここでSLM変調器は、たとえばソフトウェアによって、SLM変調器を通過する光ビームの変調を修正するように制御されてよいことが加えられる。変調ごとに変化するための特性時間は、典型的に1ミリ秒(ms)~100msであり、これは10Hz~1000Hzの周波数に対応する。
ビームの輸送、適合、および集束
変調デバイスの前後の光路は、出願WO2016001335Aに提示されているものなどの光学要素の集合体から構成される。
変調器の下流では、要素の集合体は、
- <<実質的に>>変調器の特性を適合させ、かつ
- 集束平面内でレーザ放射を集束させるように選択されてよいことに留意されたい。集束デバイスは、概して、特有の光学条件(波長、無限撮像、屈折率、およびジオプトリ曲率)を考慮して、焦点距離、作業距離、および関連する焦点面によって産業的に定義される。この説明では、集束平面とは、最小の表面を有する光ビームの平面、すなわち光エネルギーが最も集中した平面が意味される。
処理平面または作業平面は、形成されるべきパターンが延びてこのパターンの処理が行われる平面として定義される。パターンごとに処理平面が異なってよいことに留意されたい。これは、画像が平面でない表面にわたって延びるときに特に当てはまる。処理平面は、成形平面に一致してもしなくてもよく、集束平面に一致してもしなくてもよい。
集束平面が成形平面に対応するとき、構成はフーリエ構成であると考えられる。これらの平面が異なるとき、構成はフレネル構成であると考えられる。
処理平面内の光エネルギーの分布が、レーザ・パターンと呼ばれる。
レーザ・パターンが処理平面内で部材に与える衝撃は、パターンに従った処理をもたらす。パターンは、レーザ・パターンと必ずしも同一ではなく、レーザ・パターン自体は、成形平面内の変調器によってもたらされる空間エネルギー分布と必ずしも同一ではない。部材上では、レーザ・パターンの点においてのみ、部材の材料の処理が行われる特定のプロセス強度閾値を入射光強度が超過する。
処理されたパターンの分解能は、
- ビーム出力、
- ビーム・サイズ、
- レーザ・パターンに従ったエネルギー分布、
- 材料の特性、ならびに
- コントラスト画像を捕捉するために使用される技法および構成(照明、光学系)、
といった要素に依存する。
運動および処理サイクル
パターン処理の第1のステップが完了された後、この方法は、少なくとも1つのサイクルの実行に進み、少なくとも1つのサイクルは、
- ビームおよび部材を互いに対して動かすステップ、ならびに
- ビームを成形および集束させることによって、表面上または体積内でパターンを処理するステップを含む。
この方法は、方法全体を通して形成されるすべてのパターンが重複しないように適合される。言い換えれば、パターンの繰り返しは重複を含まず、すなわち上記に見られるように、第1の分布のコントラスト区域は、第2の分布のいずれのコントラスト区域にも重複しない。
このようにして、パターンの繰り返しを含み、重複を含まない画像が得られる。
ビームおよび標的の相対運動
画像を形成するためのシステムは、マーキングされるべき部材に対する光ビームの衝撃の位置を制御および自動化するようにビームおよび部材を互いに対して動かすためのデバイスを備えることができる。
前記運動デバイスは、ガルバノメータ走査ヘッドを有するデバイスとすることができる。この技術は、光学系(鏡、プリズム、ディスク、ポリゴン...)の機械的運動に基づいている。
前記運動デバイスは、電動の機械式平行移動ステージまたはいくつかのステージの集合体とすることができる。機械加工されるべき部材は、この1つもしくは複数のステージによって運搬されてよく、または少なくともこの1つもしくは複数のステージに堅く接続されてよい。このようにして、可動ステージが、その運動を介して、機械加工されるべき部材を駆動する。
これらの機械デバイスの使用は、ビームおよび部材を互いに対して動かすためのステップの性能時間に対する限界を伴う。そのような運動は、500マイクロ秒(μs)未満の時間内に実施されることはほとんどなく、またはその場合、よりコストのかかる設置を必要とするはずである。
この最小運動時間に関連する2kHzの周波数は、画像を形成するための方法におけるパターンの作成速度に影響する。したがって、パルス化された光源によってもたらされる少数のパルスによって確保されるパターンのマーキングが多ければ多いほど、この方法を加速させるために2kHzよりもはるかに高い周波数でパルス列を放出する光源に頼る利点は小さくなる。
特に、2つのマーキング間の相対運動によってパターンをマークごとにマーキングするよりも、レーザ・パターンおよびパルス・バーストでパターンをマーキングする方が速いとき、パターン処理および相対運動のサイクルを実行することによって画像が形成される方法を使用する利点がある。
いくつかの運動および処理サイクルを実行することで、部材上にできるだけ多くのパターンを形成することが可能になる。形成されたパターンは、相対運動に従って空間的に分散させられる。この方法は、画像内に含まれるすべてのパターンが部材上にマーキングされたときに停止されてよい。
パターンごとのパルスの数
パルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによる部材の表面上または体積内のパターンの各処理ステップは、材料に当たることになるビームの1つまたは複数のパルスを含むパルス列の放出(またはパルス・バーストまたはパルス発射)に対応する。
このステップの持続時間は、処理ごとに単一のパルスを使用することによって制限されてよい。これは、単一のパルスによって形成されるパターンの処理により、所望の結果(マーキング・コントラスト、アブレーションの深さなど)が達成されることが可能になることを想定する。
単一のパルスを含むバーストからのパターンを処理する結果は、部材の構成材料、パルス内に含まれるエネルギーの量、形成されるべきパターンのサイズ、およびレーザの波長に特に依存する。
たとえば、処理がマーキングを含む場合、パルス内に含まれるエネルギーの量が大きければ大きいほど、コントラストも概してより大きくなる。変調デバイスに入力されるエネルギーが一定であると見なされる場合、パターン内のマークの数が少なければ少ないほど、またパターンを形成する1つまたは複数の表面の拡大が小さければ小さいほど、コントラストはより大きくなる。
より概略的に、いくつかのパルスを含むバーストによってパターンのマーキングがもたらされるとき、パルスごとに含まれるエネルギーの量が大きければ大きいほど、またバースト内のパルスの数が大きければ大きいほど、コントラストはより大きくなる。
変調デバイスに入力されるパルスごとに所与のエネルギー量に対して、単一のパルスが十分なコントラストを有するパターンをもたらすように、パターンを形成するマークの数およびパターンを形成する複数の表面のうちの1つの表面の拡大を低減させることが有利となりうる。
画像のタイプ
形成されるべき画像はパターンの繰り返しを含み、パターンは不連続であっても連続であってもよい。
パターンが不連続である場合、各処理は、いくつかのマーク、すなわちいくつかの明瞭に局所化されたコントラスト区域の同時処理である。前記処理は、<<マルチマーク処理>>という用語で呼ばれることがあり、レーザ光ビームをいくつかのサブビームに分割することによって実行されてよく、各サブビームは、パターンのマークのうちの1つのマーキングを可能にする。
形成されるべき画像は、複数の所定のずれに従ったパターンの繰り返しを含む。
各相対運動ステップにおいて、部材は、複数の所定のずれのうちの1つのずれに従って、ビームに対して動かされる。
画像は、パターンの繰り返しから厳密に構成されてよい。
この場合、パターンが画像内でn回繰り返されるとき、n回のパターン処理ステップおよび(n-1)回の相対運動の繰り返しにより、最終的な画像を得ることが可能になる。
この方法の1つの特定の実施形態では、コヒーレント光ビームがパルス化されるとき、パターンの各処理は、少なくとも1つのレーザ・パルスのバーストの放出を含み、各バーストは、パターンを形成するマークの数よりも少ない数のレーザ・パルスを含む。好ましくは、各バーストは、単一のレーザ・パルスを含む。
このようにして、この処理は、レーザ速度が同じ場合、従来のマークごとの処理より速く完了される。
1Dまたは2Dコード
画像が1次元コード(バー・コード)または2次元コード(2Dコード)を表す場合、画像はパターンの繰り返しから厳密に構成される。2Dコードは、所定の位置に配置されたセルの集合体から構成され、いくつかのセルは空白であり、他のセルは充填されている。
本明細書では、各々空白にされまたは充填されなければならないセルの集合体の編成に対応する「2次元コーディング」(2Dコーディング)という用語と、2Dコーディングの特定の実装または特定の取得である「2Dコード」という用語とが区別される。したがって、2Dコードは、2Dコーディングの編成に従った空白セルおよび充填セルの特定の選択であり、コードのコンテンツを解釈したものである。
いくつかの2Dコーディングは、デカルト編成に基づいており、すべてのセルが正方形または長方形のマトリックスであり、セルは行および列に編成される。これは、たとえばデータ・マトリックス・コードまたはQRコードに当てはまる。
他の2Dコーディングも存在し、セルは<<ハニカム>>(ドットコードまたはマキシコードと同様)に基づいて、または極性(ショットコードまたはスポットコードと同様)に基づいて編成される。セルの集合体は、たとえば中心対称性を有することができる。
すべての2Dコーディングにおいて、2Dコードの各セルは空白でありまたは充填されている。
この方法は、パターンが充填セルのコンテンツに対応するように適合されてよい。したがって、充填セルは、パターンのみによって充填される。各処理ステップは、充填セルを得ることに対応する。
この場合、処置ステップの各々の間に、少なくとも2Dコーディングのセルの集合体内の2つの隣接するセルを分離する最小距離にわたって、相対運動が行われる。
これらのセルは重複しないため、ビームおよび部材の各相対運動は、パターンの総寸法よりも大きい長さにわたって行われる。
<<ブラシ>>または<<画素スタンプ>>マーキング
より概略的に、パターンの総寸法よりも大きい長さにわたって相対運動が常に行われる画像を形成するための方法は、<<ブラシ>>マーキングという用語、または<<画素スタンプ>>マーキングという同等の用語で呼ばれることがあり、これが本発明の第1の実施形態である。
ブラシまたは画素スタンプ・マーキングの原理は、画像をいくつかの同一のパターンの並置に分解することである。次いで画像は、一連のレーザ・バーストによって得られ、各バーストは、複数のレーザ・パルスのうちの1つから構成され、好ましくは単一のレーザ・パルスから構成され、各バーストがパターンをマーキングする。
図2は、ブラシまたは画素スタンプ・マーキングを概略的に示す。
パターンSM1は、2つの行および2つの列に位置合わせされた4つのマークを含む正方形から構成される。
実施されるべきすべての相対運動が、マトリックスD1によって表されており、マトリックス内の各十字形は、形成されるべきパターンの位置を表す。
形成されるべき画像Mは、D1マトリックス内の各十字形をSM1パターンに交換することによって得られる。
D1マトリックス内の2つの十字形間のすべての相対運動、すなわちすべての距離が、SM1パターンのサイズよりも大きい長さを有することに留意されたい。
ブラシ・マーキングまたは画素スタンプ・マーキングを使用する1つの利点は、1つの同じ2Dコーディングの異なる2Dコードのマーキングにある。2Dコードにかかわらず、形成されるべきパターンは常に同じであるため、2Dコードごとにビームの成形を修正する必要はない。特に、異なる部材がマーキングされており、各部材がたとえば通し番号に関連付けられたその特定の2Dコードを有する場合、部材ごとにビームの成形を修正する必要はない。ビーム成形を修正することによって引き起こされる相対的な作成の減速を考慮すると、これにより多数の部材のより速い個々のマーキングを実施することが可能になる。個々のマーキングとは、各部材が一意の2Dコードによってマーキングされるマーキングが意味される。
加えて、2Dコーディングのセルを充填することを低減されたパターンの形成は、比較的少ないエネルギーを必要とする。したがって、前記パターンのマーキングは、単一のパルスの光ビームによって、比較的容易に実施されてよい。また、光源の様々な選択が前記マーキングに使用されることが可能になる。
したがって、典型的には1秒未満の比較的短いマーキング時間を達成することが可能になる。
最後に、画像のサイズはパターンのサイズによって制限されず、100mm×100mmの典型的なサイズを有する画像が得られてよい。
ガラス上でのデータ・マトリックスの実行
ここでは、以下に列挙される条件下で、ブラシまたは画素スタンプ・マーキングを使用して周囲温度でガラス・ボトル(ホウケイ酸塩およびソーダライム)上に2Dコードをマーキングする一例が与えられる。これらのボトルは、場合により、マーキング段階前のワニスまたは塗料層の堆積など、追加の質量または表面処置を有する。
この例では、目的は、変動するコンテンツおよび変動するサイズであるが、典型的に100μm~10cmの大きさの範囲内である、2Dデータ・マトリックス・コードのマーキングである。
この応用例の場合、形成されたパターンは、2つの行および2つの列に位置合わせされた4つのマークから構成された正方形、または3つの行および3つの列に位置合わせされた9つのマークを含む正方形を表す。
マーキングは、変調器を使用して入射コヒーレント光ビームを成形するように実施され、処理平面内にそれぞれ4つまたは9つのマークを画定し、言い換えれば4つまたは9つの明瞭に局所化されたコントラスト区域を画定する。
図4Aは、2×2=4つのマーク、言い換えれば4つの明瞭に局所化されたコントラスト区域から構成された正方形における画素スタンプ・マーキングのブラシの基本パターンを示す。
図4Bは、3×3=9つのマーク、言い換えれば9つの明瞭に局所化されたコントラスト区域から構成された正方形におけるブラシまたは画素スタンプ・マーキングの基本パターンを示す。
これらの図において、成形平面内のマーク間の距離は、1μm~100μmの大きさの範囲内で異なる値を有することができる。
使用されるレーザ源は、以下の特性を有する。
- 150fs~10ps、好ましくは1ps~10psのパルス持続時間、
- 1030nmの近赤外(IR)波長、
- 以下のパルスごとのエネルギー・レベル、
○ 2×2のパターンの場合、200μJ~300μJ、
○ 3×3の基本パターンの場合、500μJ~700μJ、
- 各パターンは、1~10個のレーザ・パルスを使用してマーキングされる。
レーザと標的との間の相対運動は、ガラス・ボトルの下に配置された平行移動ステージを使用して得られた。したがって、レーザ衝撃点は空間内で固定された。
特に各レーザ・バースト内のパルスの数を(1パルスから10パルスに)変動させることによって作られるマーキングの例が、図5の図5A~図5Eに見られうる。図5Aは1つのパルスに対応し、図5Bは2つのパルスに対応し、図5Cは3つのパルスに対応し、図5Dは5つのパルスに対応し、図5Eは10個のパルスに対応する。
マーキングのコントラストは、
- バーストごとのパルスの数が増大するとき、
- 各サブビーム内に含まれるエネルギーの量が増大するとき、
- パターンがより小さい表面にわたって延びるときに、増大することに留意されたい。
マーキングされるべき部材を光軸に沿って配置するときの許容誤差は、約1mmであると考えられる。言い換えれば、マーキングされるパターンは、部材が成形平面の位置に対して0.5mmの範囲で前後に配置された場合でも、満足のいく形状およびコントラストである。言い換えれば、作業平面と成形平面との間の距離が0.5mm未満である場合、処理されたパターンの形状およびコントラストは満足のいくものである。1mmというこの許容誤差は、ガラスのマーキングに関して既知の解決策よりも著しく大きいと考えられる。
加えて、レーザ衝撃点を取り囲む部材の表面積は、普通ならガラスをレーザで処置するときに遭遇する微小クラック・タイプのいかなる機械的損傷も示さない。
<<ウォブリング>>マーキング
パターンの総寸法よりも短い長さにわたって相対運動が常に行われる画像を形成するための方法は、<<ウォブリング>>マーキングという用語で呼ばれることがある。
本発明のこの第2の実施形態では、各パターンが特定の境界面にわたって延びており、2つの連続して形成されたパターンの境界面間に重複が存在する。
パターンが延びる境界面は、たとえば、それらのマークが不連続に分散されるか、それとも連続して分散されるかにかかわらず、パターンのすべてのマークを覆う最小の連続する表面であると理解される。言い換えれば、パターンが延びる境界面は、パターンを形成するすべてのマークを覆う最小の連続する表面、またはパターンを形成する1つもしくは複数の連続する表面とすることができる。
パターンの境界面の重複は、重複を含むパターンの繰り返しを意味するものではない。対応するパターンは必ずしも重複しない。たとえば、パターンは、明瞭に局所化されたコントラスト区域、すなわち複数の分離されたマークから構成されうるコントラスト関数の空間分布である。マークは、少なくとも最小の分離距離によって、互いから空間的に隔置される。最小の分離距離は、パターンの総寸法、長さまたは幅よりも小さい。最小の分離距離は、この総寸法の2分の1、4分の1、またはさらには1/10もしくは1/20よりも小さくすることができる。最小の分離距離よりも小さい長さだけ第1のパターンからずれて、第2の複数のマークから形成された第2のパターンが適用される場合、
- 第1の複数のマークと第2の複数のマークとの間にマークの重複は存在せず、
- 第1および第2のパターンがそれぞれ延びる表面の重複が存在する。
図3は、ウォブリングによるマーキングを概略的に示す。
パターンSM2は、正方形に分散された複数の不連続のマークから構成され、その表面は画像の表面に非常に近い。
実施されるべきすべての相対運動は、2Dマトリックスによって示されており、マトリックス内の各十字形は、形成されるべきパターンの位置を表す。2Dマトリックスは、2つの行および2つの列に分散された4つの十字形を含む。
形成されるべき画像Mは、2Dマトリックスの各十字形をパターンSM2に交換することによって得られる。
2Dマトリックス内の2つの十字形間のあらゆる相対運動、すなわちあらゆる距離の長さは、パターンSM2のサイズよりも小さく、かつパターンSM2内の2つのマークを分離する最小距離よりも小さいことに留意されたい。
ウォブル・マーキングは、画像、したがってパターンが比較的大きいサイズであり、すなわちパターンを形成する多数の点が存在し、またはパターンを形成する1つもしくは複数の表面の拡大が大きい場合の事例に適合される。ウォブル・マーキングは、ブラシ・マーキングまたは画素スタンプ・マーキングよりも大きいパターン・サイズに対応することができ、この場合、ブラシまたは画素スタンプ・マーキングよりも画像形成プロセスを速やかに行うことができる。画像のサイズおよび使用されるレーザ速度に応じて、レーザ・バーストを放出するために必要とされる時間を、相対運動に必要とされる時間よりも短くすることができ、これは、相対運動の数が少なければ少ないほど、すべてのマーキング時間がより短くなることを意味する。他方では、このときパターンはマーキングされるべきより多くのマークを含むため、同じコントラストを得るために、理論的にはパルスごとにより大きいエネルギーが必要とされる。理論的には、作成時間を著しく増大させることなく、バースト処理ごとのパルスの数を増大させることも可能であることに留意されたい。<<著しく大きい>>または<<著しく小さい>>という用語は、本明細書では、それぞれ10倍または10分の1であることを意味すると理解されたい。
このタイプのマーキングを使用する1つの利点は、異なる部材における1つの同じ2Dコードのマーキングにある。
画像を形成する2Dコードから、充填セルの位置が識別される。充填セルのコンテンツは、1つの同じフラグメントの繰り返しに従って分割され、したがってセルの充填は、このフラグメントの単独の繰り返しから構成される。
パターンは、異なる識別位置におけるフラグメントの繰り返しになるように選択される。このようにして、各処理ステップで、画像の各充填セルのフラグメントが部材上にマーキングされる。次いで、2つの微細機械加工ステップ間の相対運動が、1つのフラグメントから次のフラグメントへの運動を可能にする距離にわたって、すなわちパターンのサイズよりも小さく、さらにはセルのサイズよりも小さい距離にわたって行われる。各々の新しい処理において、新しいフラグメントが各セル内に形成される。実行される処理動作の数が、充填セル内で繰り返されるフラグメントの数に等しいとき、画像が完成される。
したがって、画像を得るために必要とされる処理ステップの数は、セルを充填するためのフラグメントの繰り返しの数に等しい。この繰り返し数は、容易に適合されてよい。
同じ2Dコードでマーキングされるべき2つの部材間では、変調器による成形を修正することが可能であっても必要ではなく、パターンは、これらの部材の各々に対して同じである。
加えて、最終的な画像よりも小さいまたは最終的な画像よりも少ないマークを含む前記パターンを形成する場合(複数のマークから構成された画像に対して)、パターンごとの分解(充填セル内で繰り返されるフラグメントの数に実質的に近い割合)を伴わない最終的な画像のマーキングと比べて、より少ないエネルギーを必要とする。前記パターンのマーキングは、光ビームの単一のパルスによって得られてよい。加えて、光源の様々な選択が、前記マーキングを得るために使用されることが可能である。
したがって、典型的には1秒未満の比較的短いマーキング時間を達成することが可能である。
最後に、最終的な画像のサイズは、パターンのサイズによって制限されない。
第2のパターンの繰り返し
画像は、第1のパターンの繰り返しに加えて、第2のパターンの繰り返しを含むことができる。
この第2のパターンもまた、少なくとも2つのコントラスト極大を含み、不連続であっても連続であってもよい。
この場合、この方法は、
- パルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内で第2のパターンを処理するステップと、
- 以下のステップの少なくとも1つのサイクルを実施するステップであって、少なくとも1つのサイクルが、
○ ビームおよび部材を互いに対して動かすステップ、ならびに
○ ビームを成形および集束させることによって、表面上または体積内で第2のパターンを処理するステップを含む、実施するステップとを実行することをさらに含むことができる。
画像内で第1のパターンの繰り返しを実施するために使用される方法が2度目に使用され、今回は第2のパターンの繰り返しを得るように適合される。
この状況では、第1のパターンの形成と第2のパターンの形成との間に、変調器によって成形を修正する必要がある。
この方法は、1つ(または複数)の追加のパターンの他の繰り返しを実施するために、同様にさらに修正されてよいことに留意されたい。
設定された変調値の計算
従来技術では、事前に確立された、さらには固定されたビーム形状に従ったビーム成形が記載されている。言い換えれば、マーキングされることが可能なパターンは、制限された数の可能なパターン形状から選択されなければならない。したがって、マーキングされることが可能なパターンは、形状に関して制限されており、したがってその延長で、画像の可能性および/または関連するマーキング時間に関しても制限される。
SLM変調器の使用により、画像自体の形成プロセス中でも、パターンの形状を修正することが可能になる。この修正は動的に行うことができる。
使用者によって所望されるパターンをレーザ・パターンとして変調デバイスを使用して集束レンズを通して伝達するために必要とされるすべての数学的概念の背景処理を有する制御ソフトウェアを一体化することが特に可能である。作業平面内のレーザ・パターンは、成形平面内の同等物、すなわち光エネルギーの空間分布を介して、画素化された画像に類似している複数のサブビームからのみ構成されるように画定されてよい(このとき、このレーザ形状の各画素は、操作者によって自在に活動化されうる可能なレーザ衝撃点または衝撃面を表す)。この手法により、レーザ/材料の相互作用の制御が特に容易になるが、通常の単一のビームの複数のサブビームへの簡単な変換に関する最終使用者による理解も容易になる。
したがって、これまで提示してきたような画像を形成する方法に、所望の新しいパターン形状、たとえば画像内で繰り返される第2のパターンに対応する設定された変調値を、設定された入力値から計算するためのステップを追加することが可能になる。設定された変調値は、ビーム成形を実施するために、変調デバイスに加えられる。この成形は、光ビームの動的成形である。
設定された入力値を送信するステップおよび/または計算するステップは、形成プロセスが進行中のときでも実行されてよい。
繰り返されない追加のパターン
画像は、第1のパターンの繰り返しに加えて、画像内で繰り返されない1つまたは複数の追加のパターンを含むことができる。
各追加のパターンは、特に、複数のマークから形成されてよい。この場合、この方法は、パルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内で追加のパターンを処理することをさらに含むことができ、部材上に追加のパターンを形成することは、光ビームのパルス列の放出を含み、各列は、追加のパターンを形成するマークの数よりも厳密に少ない有限数のパルスを含む。
パターンの繰り返しに基づいていないこのタイプのマーキングは、出願WO2016001335Aに詳細に提示されたものである。以下、このタイプのマーキングは、<<スタンプ>>マーキングという用語で呼ばれる。
画像内においてパターンの繰り返しおよび追加の繰り返されないパターンの両方のマーキングを可能にする前記方法は、特にセキュアQRコードを得るために使用されてよい。この方法が、本発明の第3の実施形態を形成する。
ポリマー上でのセキュアQRコードの形成
セキュアQRコードはQRコードであり、QRコード全体を保護するために、一体化された1つまたは複数のプロプライエタリ・コード、たとえば出願WO2010034897A1に記載されているセキュア・プロプライエタリ・マーキングが存在する。
図6は、3つのセキュア・プロプライエタリ・マーキングを含むQRコードを示し、図7は、これらのセキュア・マーキングのうちの1つの詳細図である。
ここでは、周囲温度で部材上にポリマー(ポリアミド6およびポリカーボネート)で作成されたこのQRコードの一例が与えられている。QRコード・タイプの2Dコードは、変動するコンテンツを有することができ、典型的なサイズは1~10cmである。
この例では、各セキュア・プロプライエタリ・マーキングは、スタンプ・マーキングに近いモードを使用して得られたものであり、画像の残り部分は、ブラシ・マーキング・モードまたは画素スタンプ・マーキングでマーキングされる。
全マーキングの標的時間(1秒未満)、レーザ照射下の材料の挙動、および現時点で利用可能なレーザの制限を考慮すると、これらのセキュア・プロプライエタリ・マーキングが、単一のスタンプ・マーキングによってマーキングされることは可能でない。したがって、この例では、各セキュア・プロプライエタリ・マーキング自体が4つの部分集合体に分割され、
- 各マーキング点がレーザ・サブビームを使用してマーキングされ、
- 各マーキング点が一意の部分集合体にのみ属する。
したがって、各部分集合体は、スタンプ・マーキングによって、好ましくは一意のレーザ・パルスでマーキングされる。したがって、全セキュア・プロプライエタリ・マーキングが、4つのスタンプ・マーキングの絡み合いによってマーキングされる。
画像の残り部分は、単一のパターンを使用して、ブラシ・マーキングまたは画素スタンプ・マーキングによって得られる。このパターンは、正方形にわたって延び、合計16×16=256個のサブビームによってマーキングされてよい。1つのサブビーム中心から隣接するサブビーム中心までの成形平面内の距離は、異なる値を有することができる。最適化された事例では、この距離は25μmである。
図8は、図6に示されているQRコードの形成を示し、図9は、図7に示されているセキュア・プロプライエタリ・マーキングの形成を示す。
この例では、使用される光源は、以下の特徴を有するレーザ源である。
- 7nsのパルス持続時間、
- 可視波長(532nm)、
- 5mJのパルスごとのエネルギー、および
- 1~2のレーザ・パルスを含むバースト。
部材上に画像を形成するためのシステム
上記に提示された方法による材料の処理を可能にする処理システムも提案される。
前記システムは、部材上または部材内に画像を形成するように適合され、画像は、パターンの繰り返しを含み、システムは、
- コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内にパターンを形成するためのデバイスであって、パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含む、デバイスと、
- ビームおよび部材を互いに対して動かすためのデバイスとを備える。
図1は、前記システム1の一実施形態を概略的に示す。
ビームおよび部材の相対運動のためのデバイスが、図1に5で参照されている。
システム1は、コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、部材の表面上または体積内にパターンを形成するためのデバイスを備え、このデバイス自体が、
- コヒーレント光ビーム8Aの光源2、たとえばレーザ源と、
- 光ビームをレーザ・パターンに成形するように、少なくとも1つの位相変調に従って、変調平面内で光ビームを変調するための手段4を備える光変調デバイス3と、
- 変調デバイスによって成形された光ビームを集束平面内に集束させるように配置された集束デバイス7であって、集束平面が、変調デバイスの変調平面に対してフーリエまたはフレネル構成を有する、集束デバイス7とを備える。
システムは、処理されるべき部材を受け取るように適合され、したがって表面上または体積内にパターンを形成することは、処理平面内で行われ、処理平面は、集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、集束平面から分離され、レーザ・パターンは、パターンに従って処理平面内に部材の処理をもたらすように構成される。
レーザ・ビームは、パルス化されてよい。
光変調デバイスは、動的SLM、またはさらには固定された成形光学系とすることができる。
光変調デバイスおよび集束デバイスは、単一の装置内に共に集められてよい。
相対運動デバイスは、ガルバノメータ走査ヘッド・デバイスまたは平行移動ステージの集合体とすることができる。
相対運動デバイスは、図1に示されているようにビームの経路上に配置されてよく、またはさらには部材の下に配置されてもよい。
フーリエ構成は、出願WO2016001335A1に記載されたものである。
変調デバイス3を離れるとき、光ビーム8Bは、レーザ・パターンに従って成形されており、処理平面内にパターン11をもたらし、このパターンが、マーキングされるべき部材9の表面上または体積内に形成されることになる。この処理平面は、レーザ・ビームの集束平面の近傍に位置し、すなわち処理平面は、集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、集束平面から分離されており、集束デバイスは、集束平面の位置を画定する。
システムはまた、変調デバイスおよび/もしくは光ビーム源の制御、ならびに/またはデータベースの管理、ならびに/または処理設備の操作者もしくは他の構成要素との通信のためのグラフィック・インターフェーシングのための電子機器を備えることができる。パターン形状は、データベース内に記録されてよい。
システムは、所望のパターン形状に対応する設定された変調値を、設定された入力値から計算するための手段をさらに備えることができる。

Claims (22)

  1. 部材(9)の表面上または体積内に画像を形成するための方法であって、前記画像がパターン(11)の繰り返しを含み、前記方法が、以下のステップ、
    - コヒーレント光ビーム(8A)を成形および集束させることによって、前記部材(9)の前記表面上または前記体積内に前記パターン(11)を形成するステップであって、前記パターンが、前記ビームの伝播方向に対して平行でない表面上に置かれ、前記パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含む、ステップと、
    - 少なくとも1度、以下のステップ、
    ○ 前記ビームおよび前記部材を互いに対して動かすステップ、ならびに
    ○ 形成されたパターンが重複しないように、前記ビームを成形および集束させることによって、前記表面上または前記体積内に前記パターン(11)を形成するステップ
    のサイクルを実施するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記パターンが、複数の空間的に分離されたマークから形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コヒーレント光ビームがパルス化され、前記パターンの各形成が、少なくとも1つのレーザ・パルスのバーストの放出を含み、各バーストが、前記パターンを形成するマークの数よりも少ない数のレーザ・パルスを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 各バーストが、単一のレーザ・パルスを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記画像が、空白セルおよび充填セルの集合体から構成された1次元または2次元のコードを表し、前記セルが、所定の位置に配置される、請求項1から4の一項に記載の方法。
  6. 前記充填セルが、前記パターンを1回または複数回含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ビームおよび前記部材を互いに対して動かすことが、前記パターンの寸法よりも大きい長さにわたって実行される、請求項1から6の一項に記載の方法。
  8. 前記ビームおよび前記部材を互いに対して動かすことが、前記パターンの寸法よりも小さい長さにわたって実行される、請求項1から6の一項に記載の方法。
  9. 前記画像が、第2のパターンの繰り返しを含み、前記第2のパターンが、少なくとも2つのコントラスト極大を含み、前記方法が、前記第2のパターンの繰り返しを得るように適合された請求項1に記載のステップを実行することをさらに含む、請求項1から8の一項に記載の方法。
  10. 前記画像が、複数のマークから形成された追加のパターンを含み、前記方法が、パルス化されたコヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、前記部材の前記表面上または前記体積内に前記追加のパターンを形成することをさらに含み、前記部材上または前記部材内に前記追加のパターンを形成することが、前記光ビームのパルス列の放出を含み、各列が、前記追加のパターンを形成するマークの数よりも厳密に少ない有限数のパルスを含む、請求項1から9の一項に記載の方法。
  11. 前記部材が、ガラス製、金属製、プラスチック製、またはポリマーである、請求項1から10の一項に記載の方法。
  12. 前記パターンを形成するとき、前記レーザへの露出によって第1の材料層を修正し、前記第1の層の下にある第2の層を露出させることを含む、請求項1から11の一項に記載の方法。
  13. 前記表面上または前記体積内に前記パターンを形成することが、処理平面上で行われ、前記処理平面が、集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、前記レーザ・ビームの集束平面から分離され、前記集束デバイスが、前記集束平面の位置を画定する、請求項1から12の一項に記載の方法。
  14. 前記パターンに対応する設定された変調値を、設定された入力値から計算するステップをさらに含み、前記設定された変調値が、前記ビームの前記成形を実施するために、変調デバイスに加えられる、請求項1から13の一項に記載の方法。
  15. 部材の表面上または体積内に画像を形成するためのシステムであって、前記画像が、パターンの繰り返しを含み、前記システムが、
    - コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、前記部材の前記表面上または前記体積内に前記パターンを形成するためのデバイスであって、前記パターンが少なくとも2つのコントラスト極大を含み、前記パターンが、前記ビームの伝播方向に対して平行でない表面上に配置される、デバイスと、
    - 前記ビームおよび前記部材を互いに対して動かすためのデバイスとを備える、システム。
  16. コヒーレント光ビームを成形および集束させることによって、前記部材の前記表面上または前記体積内に前記パターンを形成するための前記デバイスが、
    - コヒーレント光ビーム源と、
    - 前記光ビームをレーザ・パターンに従って成形するように、少なくとも1つの位相変調に従って、前記光ビームを変調平面内で変調するための手段を備える光変調デバイスと、
    - 前記変調デバイスによって成形された前記光ビームを集束平面内に集束させるように構成された集束デバイスであって、前記集束平面が、前記変調デバイスの前記変調平面に対してフーリエまたはフレネル構成を有する、集束デバイスとを備え、
    前記システムが、前記部材を受け取るように適合され、前記表面上または前記体積内に前記パターンを形成することが、処理平面内で行われ、前記処理平面が、前記集束デバイスの焦点距離の2分の1よりも小さいまたはそれに等しい距離だけ、前記集束平面から分離され、
    前記レーザ・パターンが、前記パターンに従って前記処理平面内に前記部材の処理をもたらすように構成される、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記レーザ・ビームがパルス化される、請求項15または16に記載のシステム。
  18. 前記光変調デバイスが、固定された成形光学系を備える、請求項15から17の一項に記載のシステム。
  19. 前記光変調デバイスおよび集束デバイスが、単一の装置内に共に集められる、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記相対運動デバイスが、ガルバノメータ走査ヘッドを備える、請求項15から19の一項に記載のシステム。
  21. 前記相対運動デバイスが、少なくとも1つの平行移動ステージを備える、請求項15から19の一項に記載のシステム。
  22. 請求項1から14の一項に記載の方法によって形成された画像を含む部材。
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