JP2024509503A - 多孔質骨誘導性複合体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多孔質マトリクスに埋め込まれた骨誘導性顆粒を含む多孔質骨誘導性複合体を対象とし、走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、骨誘導性顆粒の表面積の5%超が前記マトリクスから露出している。このような複合体は、治療法、例えば結合組織及び/又は骨の損失若しくは骨欠損の治療法において適切に使用することができる。

Description

本発明は、骨誘導性複合体を対象とする。特に、本発明は、失われた骨又は骨欠損の治療に使用することができる、マトリクスに埋め込まれた骨誘導性顆粒を含む骨誘導性複合体に関する。
失われた骨又は骨欠損は、骨移植片複合材料によって治療できる。当技術分野では、これらの複合材料のいくつかが知られている。例えば、商品名i-Factor(商標)、Vitoss(商標)、Formagraft(商標)、及びMastergraft(商標)で市販されているもののような、リン酸カルシウム及びシルク又はコラーゲンマトリクスに基づく骨伝導性複合材料が知られている。これらの材料の欠点は、骨伝導性のみであることである。つまり、骨芽細胞を提供する天然骨が存在しない部位での新しい骨形成を刺激する可能性が欠けている。
欧州特許第2749301号には、複数の骨伝導性粒子の少なくとも一部をポリマーマトリクスの外部に露出させる複数の流体通路を有する多孔質ポリマーマトリクス内に分散された骨伝導性粒子を含む、骨接合用の生体適合性で吸収性の複合体が記載されている。
欧州特許第2730295号には、骨リモデリングによって骨置換を誘導できる特定のリン酸カルシウム-コラーゲン繊維複合体が記載されている。
米国特許出願公開第2008/0138381号には、コラーゲンマトリクス及びカルシウムベースのミネラルを含む特定の骨インプラント複合体が記載されている。
米国特許出願公開第2017/0304502号には、骨インプラントを製造するための方法であって、不溶性コラーゲン繊維の水性スラリーに機械力を加えて、不溶性コラーゲン繊維を絡ませ、絡み合った不溶性コラーゲン繊維の半固体塊を形成する工程、及び絡み合ったコラーゲン線維の半固体塊を凍結乾燥して、骨インプラントを形成する工程を含む方法が記載されている。絡み合った不溶性コラーゲン線維を含む骨インプラントも記載されている。
米国特許第5338772号には、リン酸カルシウムセラミック粒子と生体吸収性ポリマーの複合材料に基づくインプラント材料が記載されている。
天然骨の非存在下で新しい骨の形成を誘導及び刺激する複合体(即ち、骨誘導性複合体)も知られている。骨誘導性複合体は通常、複合体中に存在する骨誘導性顆粒からその骨誘導性を引き出す。合成骨誘導性顆粒の例としては、国際公開第2015/009154号(その全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているようなリン酸カルシウム(CaP)ベースのセラミックが挙げられる。このような顆粒を含む複合体の例は、国際公開第2016/144182号に記載され、MagnetOs(商標)として市販されているようなポリマー担体とこれらの顆粒が組み合わされたパテ複合体である。しかしながら、このパテの欠点は、多孔質ではなく、臨床医がパテベースの構築物を患者の体内に置く前に、患者の自己組織(例えば、血液、骨髄穿刺液、BMA)でその構築物を増強することができない、又は非常に制限されているということである。
欧州特許第2749301号 欧州特許第2730295号 米国特許出願公開第2008/0138381号 米国特許出願公開第2017/0304502号 米国特許第5338772号 国際公開第2015/009154号 国際公開第2016/144182号
Kumarら、Fibers 6(2018)45頁、(doi:10.3390/fib6030045) Ligonら、Chemical Reviews、117(2017)10212~10290頁、(10.1021/acs.chemrev.7b00074) Dill及びMorgelin、Int Wound J.、17(2020)618~630頁 Rahamanら、Acta Biomateralia、2011(6)2355~2373頁 Schneider, C.A.、Rasband, W.S.、Eliceiri, K.W.、「NIH Image to ImageJ: 25 years of image analysis」Nature Methods 9、671~675頁、2012 ISO 527-2 -Plastics - Determination of Tensile Properties - Part 2: Test conditions for moulding and extrusion plastics
従って、公知の合成骨移植片複合材料の欠点を被らず、好ましくは多孔質及び/又は吸収性であり、自己組織及び/又は他の材料で複合体を増強できる骨誘導性複合体を提供することが望まれている。
本発明者らは、驚くべきことに、複合体中の顆粒の骨誘導性特性と表面露出との間に相関関係があり、顆粒の表面が十分に露出し、複合体内の顆粒に結合する担体材料又はマトリクスによって覆われない場合には、多孔質構造における良好な骨誘導性特性が達成され得ることを発見した。
即ち、本発明は、多孔質マトリクス中に含まれる骨誘導性顆粒を含む多孔質骨誘導性複合体を対象とし、好ましくは、走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定された場合、骨誘導性顆粒の表面積の5%超が前記マトリクスから露出している。顆粒の表面の十分な露出は、代替的又は追加的に、本明細書に記載の他の方法で記載及び/又は達成することができる。
本発明による好ましい実施形態の写真である。 本発明による好ましい実施形態の写真である。 本発明による好ましい実施形態のSEM画像を示す。 本発明による好ましい実施形態のSEM画像を示す。 比較例のSEM画像を示す。 比較例のSEM画像を示す。 比較例のSEM画像を示す。 比較例のSEM画像を示す。 比較例のSEM画像を示す。 表面露出の結果を示す図である。 繊維含有量の結果を示す図である。
本発明による顆粒は、マトリクス中に含まれており、これは、顆粒がマトリクスによって組み込まれ、固定され、及び/又は取り囲まれる等、少なくとも部分的に埋め込まれていることを意味する。マトリクスは、顆粒の支持又は担体構造を提供すると見ることができる。しかしながら、例えば国際公開第2016/144182号に記載されているパテ中のポリマー材料とは対照的に、マトリクスは顆粒の表面全体を覆ってはいない。
理論に拘束されることを望まないが、本発明者らは、表面露出を提供することによって、例えばマクロファージ、破骨細胞、間葉系幹細胞(MSc)、骨芽細胞及び/又は骨前駆細胞は、新しい骨を形成するための細胞の分化を妨げることなく、治癒促進機構及び/又は骨再生を促進して複合体に侵入するために、生理学的条件下で十分に長期間にわたって構造的に完全なままであるマトリクスを使用できると信じている。
本明細書において、表面がマトリクスから露出しているとは、i. a.マクロファージ、破骨細胞、骨芽細胞及び骨前駆細胞にとって、表面が制限されずに、及び表面に接触されやすいように、表面がマトリクスによって直接覆われていないことを意味する。SEM画像から、当業者はマトリクスと顆粒状物を視覚的に区別することができ、顆粒の表面領域が露出しているか、マトリクス材料によって覆われているかを判定することができる。
従って、複合体中の顆粒の表面露出は、以下のようにSEMによって決定することができる。SEM画像上の幾つかの代表的な顆粒(例えば、少なくとも3つの顆粒から)について、顆粒の表面が分析され、覆われた及び露出した前記表面の量が測定される。この測定は、ImageJ等のソフトウェアパッケージによって支援できる。
本発明者らは、顆粒のより多くの表面露出が、複合体の移植後のより多くの骨形成につながることを発見した。従って、走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、骨誘導性顆粒の表面積の好ましくは10%超、より好ましくは20%超、更により好ましくは30%超、最も好ましくは40%超が前記マトリクスから露出している。
顆粒の表面の露出は、少なくとも部分的に露出した表面を示す顆粒の相対数として表すこともできる。これはSEMによっても決定できる。SEM画像上の幾つかの代表的な顆粒(例えば、少なくとも3つの顆粒)について、顆粒の表面が分析され、SEM画像で見ることができる少なくとも部分的に露出した表面を示す顆粒の量を、検出可能(覆われた又は少なくとも部分的に露出したいずれか)な顆粒の総量で割る。好ましい実施形態では、走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、20%超、好ましくは50%超、最も好ましくは75%超の顆粒が、少なくとも部分的に露出した表面積を示す。
骨誘導性能に影響を与える可能性があるもう1つの要因は、マイクロメートルスケール(即ち1~1000μmのスケール)でのマトリクスの形態学的構造である。マトリクスの形態学的構造は、その構造要素の形状又は形態によって説明できる。そのような要素は、例えば、嵩高い形状、又はマイクロメートルスケールのシート又は繊維の形状を有する場合がある。嵩高い形状とは、マイクロメートルスケールで三次元すべてに実質的に均等に広がる形状を意味する。シートとは、マイクロメートルスケールで二次元に実質的に均等に広がる形状を意味する。繊維とは、マイクロメートルスケールで、他の二次元よりも一次元に広がる形状を意味する。従って、当業者はSEM画像からマトリクスの構造要素をマイクロメートルスケールで記述することができる。特に明記しない限り、マトリクス及びその構造要素の形態は、本明細書ではマイクロメートルスケールで記載される。
良好な骨誘導性のためには、マトリクスが主に繊維を含むことが好ましい。シートの存在はあまり好ましくなく、嵩高い形状は、これらの要素が顆粒の表面と複合体の内部への通路の両方を妨げる可能性があるため、更に好ましくない。従って、好ましい実施形態では、マトリクスは、1:1超、好ましくは3:1超、より好ましくは4:1超、最も好ましくは8:1超の比で繊維とシートを含み、ここで繊維は、厚さ及び幅が50μm未満の構造体として定義され、シートは、厚さ及び/又は幅が50μmを超える構造体として定義される。従って、マトリクスには嵩高い形状(この目的のために、三次元すべてで50μmを超えるサイズを有する形状として定義される)がないことが更に好ましい。従って、マトリクスの形態は、マトリクスのすべての構造要素に対するシート及び繊維構造の相対量に対して説明することもできる。従って、好ましい実施形態では、マトリクスは、50%超、好ましくは70%超、より好ましくは90%超の繊維、及び/又は50%未満、好ましくは30%未満、より好ましくは10%未満のシートを含む。
本発明の好ましい実施形態では、マトリクスは繊維状であり、これはそれが繊維を含むことを意味する。好ましくは、前記繊維は、50μm未満、好ましくは30μm未満の平均直径を有する。繊維の長さはより長い場合があり、例えば、100μm超とはるかに長く、又は500μm超と一層長い場合もある。繊維の直径はSEM画像を使用して測定でき、オプションでImageJ等のソフトウェアパッケージによって支援される。
動脈マクロファージ、破骨細胞、骨芽細胞及び骨前駆細胞の複合体への十分な侵入とアクセスを可能とするため、それは、好ましくは60~95%の範囲、好ましくは70~90%の範囲の空隙率を示す。本明細書では、空隙率は、前記空隙を含む複合体の総体積に対する相対的な空隙体積として表され、サンプルの体積を考慮し、その中の成分の質量を測定し、それに基づいてこれらの成分の体積を既知の密度に対して計算することによって決定することができる。複合体成分の質量と量は、通常、その製造プロセスからわかる。或いは、マトリクス及び顆粒の質量を決定するために以下本明細書に記載するように決定することもできる。
本発明による複合体の多孔質の性質により、有利なことに、自己組織液等の流体の取り込みが可能になる。流体を容易に取り込むために、複合体は毛細管特性又は水分発散特性を示すことが好ましい。より好ましくは、複合体は50%超、好ましくは100%超の水分発散を示す。水分発散は、複合体を液体に一定時間(即ち20秒)浸漬し、浸漬前後の質量の差を測定することで決定できる。
マトリクスの材料は生体適合性があり、生分解性の場合もある。適切な材料は、強度、生分解性、多孔質マトリクスを形成する能力等の材料特性を考慮して適切に選択され得る。本明細書に上述したように、マトリクスは、体内での複合体の移動を軽減するのに十分な長期間、生理学的条件下でin vivo及びin vitroで構造的に完全なままであることが好ましい。マトリクス材料の存在は、この軽減に寄与する可能性がある。従って、マトリクスは、好ましくは、複合体が特に移行しやすい時間である少なくとも24時間、in vivoでマトリクス材料を保持する程度に生分解することが好ましい。より好ましくは、マトリクスは、複合体がin vivoでマトリクス材料を少なくとも1週間、好ましくは少なくとも3週間保持する程度に生分解に対して耐性であることが好ましい。特定の実施形態において、マトリクスは、約6週間以上後に複合体がin vivoでそのマトリクス材料を失ってしまう程度に生分解する。
複合体の生分解性は、複合体が構造的に完全なままである能力として表現することもできる。好ましい実施形態では、複合体は、37℃のリン酸緩衝生理食塩水下で少なくとも5日間、好ましくは少なくとも12日間、構造的完全性を示す。本明細書では、構造的に完全とは、複合体が固体の形状を有し、その寸法を正確に測定できることを意味する。
他の又は同様の組織再生技術から、いくつかのポリマー及びフィブリル化技術が知られている。繊維形成方法の例としては、エレクトロスピニング、溶液ブローイング、積層造形、凍結乾燥等が挙げられる。例えば、Kumarら、Fibers 6(2018)45頁(doi:10.3390/fib6030045)及びLigonら、Chemical Reviews、117(2017)10212~10290頁(10.1021/acs.chemrev.7b00074)を参照。
マトリクスに適した材料の例としては、天然ポリマー、半合成ポリマー、及び合成ポリマーが挙げられる。従って、好ましい実施形態では、マトリクスは以下を含む:
- コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、ヒアルロン酸、シルクフィブロイン、キトサン、アルギネート、セルロース、リグニン、脱細胞化組織由来のヒドロゲル、及び他のECM由来又はECM模倣天然ポリマーからなる群から選択される1種又は複数の天然ポリマー;
- ゼラチンメタクリロイル(gelMA)、ヒアルロン酸メタクリレート(HAMA)等の1種又は複数の半合成ポリマー;
- ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキサマー、ポリ(L-乳酸)(PLLA)等のポリ乳酸(PLA)、ポリ(エチレングリコール-co-乳酸)(PELA)、ポリ(ポロキサマー-co-乳酸)(POLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PGLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアミド(PA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、それらの組み合わせ及びコポリマーからなる群から選択される1種又は複数の合成ポリマー;
又はそれらの組み合わせ。例えば、Kumarら、Fibers 6(2018)45頁(doi:10.3390/fib6030045)及びその中の参考文献を参照。
コラーゲンは、親水性、強度、生分解性、柔軟性、及び形態の選択肢の間の望ましいバランスを提供することが判明したため、特に適しており、好ましいことが判明した。I型及びII型コラーゲンが特に好ましい。コラーゲンの由来は、ブタ、ウシ、ウマ、魚等であってもよい。最も好ましくは、マトリクスはウシI型コラーゲンを含む。コラーゲンは、非天然のもの(例えば、化学的に架橋されたもの)であっても、天然のものであってもよい。好ましくは、マトリクスは天然コラーゲンを含む。これは、本明細書に記載されるように、天然コラーゲンが最も好ましい形態を提供することがわかっているからである。
天然コラーゲンは特に繊維状であることが判明した。当業者は、例えばSEM画像を使用して、天然コラーゲンと非天然コラーゲンを視覚的に区別することができる。例えば、単離された天然コラーゲンのコラーゲン原線維の直径は、真皮組織の原線維の直径(例えば約90nm)と同じである、又は少なくとも近似している。例えば、Dill及びMorgelin、Int Wound J.、17(2020)618~630頁を参照。また、天然コラーゲンは通常、非天然コラーゲンよりも線維性が高い。
本発明の複合体に使用される顆粒は骨誘導性である。これは、生体適合性複合材料が骨誘導性の1種又は複数の材料を含むことを意味する。生体適合性複合材料の骨誘導性特性は、例えば、骨形態形成タンパク質(BMP)及び/又は他の成長因子の添加によって達成され得る。一層更に好ましい実施形態では、顆粒状合成材料は本質的に骨誘導性である。これは、顆粒状の合成材料自体が、非骨環境(例えば、骨誘導性セラミックス、脱灰骨マトリクス-DBM)でも新しい骨を刺激することを意味する。
国際公開第2015/009154号(その全体が本明細書に組み込まれる)には、骨誘導性であるリン酸カルシウムCaPに基づく顆粒が記載されている。本発明の生分解性ポリマー材料は、国際公開第2015/009154号に記載されているように、顆粒の骨誘導性特性を維持するのに適していることが判明した。
本発明による顆粒状合成材料は、リン酸カルシウム、生体活性ガラス等を含み得る。Rahamanら、Acta Biomateralia 2011(6)2355~2373頁は、本発明に適した組織工学用の様々な合成材料を概説している。顆粒はセラミック顆粒であってもよい。好ましくは、顆粒はリン酸カルシウムを含む。このような顆粒は、組織の再生に特に適していることが証明されている。
骨誘導性顆粒は、好ましくは100~2500μm、好ましくは250~1000μmの範囲のサイズを有する。
特定の顆粒状合成材料の骨誘導性特性は、一般に、その特定の微小及びサブ微小表面構造に起因する。水はこの構造に影響を及ぼし、それによって顆粒状合成材料の骨誘導性特性に影響を与える可能性がある。また、合成材料は例えば水によって部分的に溶解する可能性があるため、顆粒状合成材料の他の特性も水の存在によって影響を受ける可能性がある。更に、水は他の薬剤即ちBMPとDBMの骨誘導性能にも影響を与える可能性があることが知られている。従って、骨誘導性特性の欠損を防止又は制限するために、複合体は無水である(即ち、複合体の総質量に対して2質量%未満の水を含む)ことが好ましい。本発明における無水物とは、従って、顆粒状合成材料が化学的及び構造的特性を十分に保持して、生体適合性複合材料が効果的であり、従って適用可能なままであるように、顆粒状合成材料の生物学的活性の低下を制限するために環境中の顆粒状合成材料が、十分に無水であることを意味する。
複合体中の骨誘導性顆粒の量は、複合体の質量に対して、好ましくは50質量%超、より好ましくは75質量%超、最も好ましくは90質量%超であり、及び/又は複合体中のマトリクスの量は、好ましくは50質量%未満、より好ましくは25質量%未満、最も好ましくは10質量%未満である。複合体成分の質量及び量は、通常、その製造プロセスからわかる。或いは、複合体成分の質量及び量は、適切な実施形態では、複合体の灰分を測定することによって決定することができる。即ち、灰分は顆粒状の無機分を反映し、燃焼及び蒸発した有機分はマトリクスを反映する。
本発明による骨誘導性複合体は、意図された移植部位に応じて、シート、ストリップ、ブロック、ロッド又はスティックの形態を有することができる。例示的な好ましいストリップ形状については、図1を参照されたい。好ましくは、しなやか及び又は柔軟等の成形性があり、臨床医による配置が容易になるため、15℃(即ち手術室の通常の温度)で切断できる(図2を参照)。良好な取り扱いのためには、複合体が少なくとも0.1MPa、好ましくは0.1MPa~5MPaの引張強度及び/又は2~300MPaの範囲の弾性率を示すことが更に好ましい。
本発明の別の態様は、前出の請求項のいずれかに記載の多孔質骨誘導性複合体の調製方法であって、方法は、骨誘導性顆粒を、マトリクスを含む溶液と混合し、続いて前記混合物を凍結乾燥することを含む。
本発明による骨誘導性複合体は、結合組織及び/又は骨の損失若しくは骨欠損の治療法等の治療法に使用することができる。
骨誘導性複合体は、移植された欠損部位において骨の三次元再生を誘導し、導くことができる。生存可能なホスト骨の隣に配置すると、新しい骨がインプラントの表面に堆積する。複合体は、骨再構築の自然なプロセス中に吸収され、骨に置き換えられる。
好ましい実施形態では、骨誘導性複合体はガンマ線滅菌される。
本発明による骨誘導性複合体は、骨構造の安定性に本質的ではない空隙及び間隙のための骨空隙充填剤として使用することができる。骨誘導性複合体は、外科的に形成された骨欠損又は骨の外傷から生じる骨欠損の治療に使用することができる。骨誘導性複合体は、骨格系(即ち、四肢、脊椎、頭蓋、下顎骨、上顎骨及び骨盤)の骨空隙又は間隙に充填することができ、自家骨、血液、多血小板血漿(PRP)及び/又は骨髄と組み合わせることができる。
特定の実施形態において、骨誘導性複合体は、例えば、脊椎を含む骨格の骨欠損の充填及び橋渡し、損傷又は切除された骨領域の形成的再建、椎間インプラントの充填等において、自家及び/又は同種の海綿体の置換又は補完のための治療法に使用することができる。
特定の実施形態において、骨誘導性複合体は、例えば、骨嚢胞摘出後の欠損、萎縮した歯槽堤の増大、サイナスリフト又はサイナスフロアエレベーション、歯槽堤保存のための抜歯後の歯槽欠損の充填、インプラントベッドを形成するための抜歯欠損の充填、歯の二分岐及び三分岐と同様に二壁又は多壁骨ポケットの充填、保持歯の手術的除去又は矯正骨切り術後の欠損、歯槽骨突起及び顔面頭蓋骨の他の多壁骨欠損等、多壁の(人工若しくは変形性)骨欠損を充填又は再構築するための治療法に使用することができる。
従って、本発明の別の態様は、患者の結合組織及び/又は骨の損失若しくは欠損の治療のための方法であって、本発明による多孔質骨誘導性複合体を用意する工程、任意選択で前記複合体を前記患者のBMA、血液又はPRPのような自己組織で補強する工程、及び複合体を患者に移植する工程を含む方法である。
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形も含むものとする。「及び/又は」という用語には、関連するリスト項目の1つ又は複数のあらゆる組み合わせを含む。「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、記載された特徴の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴の存在又は追加を排除するものではないことが理解されよう。
明瞭かつ簡潔な説明の目的で、本明細書では、特徴が同じ又は別個の実施形態の一部として説明されるが、本発明の範囲には、説明される特徴のすべて又は一部の組み合わせを有する実施形態を含み得ることが理解されるであろう。
本発明は、以下の非限定的な実施例によって説明することができる。
複合体ストリップの調製と分析
複合体は、サイズ250~1000μmのMagnetOs(商標)顆粒を、サンプル材料1.0mlあたり顆粒0.7mlの割合で様々なコラーゲン水溶液と混合することによって調製した。次に、混合物をステンレス鋼の型に注ぎ、凍結し、凍結乾燥し、ガンマ線照射を使用して滅菌した後、物理化学的特性評価試験及びin vivo評価を実施した。
Table 1(表1)は、得られた複合体ストリップの物理的及び化学的特性を示す。SEM画像を図3~図9に示す。
実施例1については、ドイツのMedSkin Solutions Dr. Suwelack AG社から提供された天然ウシ1型コラーゲンを使用した。実施例1のSEM画像を図3及び図4に示す。
比較例1~10については、SouthernLights Biomaterials社により供給及び加工されたウシI型コラーゲンを使用した。
図5は、比較例1のSEM画像を示す。
図6及び図7は、比較例2のSEM画像を示す。
図8及び図9は、比較例10のSEM画像を示す。
比較のために、i-Factor(商標)、Formagraft(商標)、Vitoss(商標)、及びMastergraft(商標)の構築物も含まれる。
分析方法
顆粒の露出
複合体中の顆粒の表面露出は、以下のようにSEMによって決定した。複合体の上面からのSEM画像を記録した。次に、SEM画像上の少なくとも3つの代表的な顆粒について、顆粒の表面をImageJ(Schneider, C.A.、Rasband, W.S.、Eliceiri, K.W.、「NIH Image to ImageJ: 25 years of image analysis」、Nature Methods 9、671~675頁、2012)を用いて分析し、前記表面の被覆量と露出量を測定した。
顆粒は、不規則な形状の多孔質顆粒を表す角張った線や円形の細孔を備えた3Dボリュームとして見ることができる。顆粒の表面が非晶質で、滑らかで、光沢があり、均質な塊である場合、及び/又は製品加工によって生じる立方体塩が存在する可能性がある未組織の場合、この表面はマトリクス材料で覆われているとみなした。顆粒の微細表面構造が表面に見える場合、この表面は露出しているとみなした。
空隙率
空隙率は、前記空隙を含む複合体の総体積に対する相対的な空隙体積として表され、以下の式を用いて決定された:
空隙率%=l-(Bd/Pd)
式中、Bdは質量と体積を測定することによって決定される複合体の嵩密度であり、Pdは複合体のマトリクス:顆粒質量%に比例する比率で表される成分の既知の粒子密度である。
質量%マトリクス/顆粒
コラーゲン対顆粒の質量比は、炉を使用して有機材料(即ちコラーゲン)を焼成することによって測定した。サンプルの質量を測定した後、サンプルをるつぼに入れて、次の条件下の炉に入れた:
室温から150℃まで2時間で昇温、
150℃から500℃まで7時間で昇温、
500℃から600℃まで3時間20分で昇温、
600℃で3時間20分保持する、
炉を停止して終夜、室温までゆっくりと冷却する。
冷却後、残った無機材料の質量を量り、炉に入れる前後の材料の質量の差を次の式を使用して計算した。
灰分%=M_f/M_i×100
式中、Miは炉に入れる前の初期材料質量であり、Mfは炉から取り出した後の最終材料質量である。
形態学
複合体の上面からのSEM画像を記録した。次に、ImageJを使用して、繊維とシートの寸法と含有量を測定し、平均化した。この目的のために、繊維は厚さ及び幅が50μm未満の構造として定義し、シートは厚さ及び/又は幅が50μmを超える構造として定義した。
平均繊維寸法は、ImageJを使用して、250倍以下の倍率で撮影したSEM画像ごとに最低限100個の繊維及び/又はシートを測定することによって決定した。平均は、3つの代表的なSEM画像からの測定に基づいて決定した。
in vitro試験
水分発散は、37℃に予熱したリン酸緩衝生理食塩水に20秒間浸漬した後のサンプルの質量%の差を計算することによって決定した。この場合、水分発散は、乾燥質量と水和質量の間で記録された質量の変化として定義される。
12日後の構造の完全性は、37℃に予熱したリン酸緩衝生理食塩水にサンプルを最大12日間浸漬し、寸法を正確に測定できる程度にサンプルが構造的に完全なままであるかどうかを決定することによって判定した。
機械的試験
引張強度と弾性率は、「ISO 527-2 -Plastics - Determination of Tensile Properties - Part 2: Test conditions for moulding and extrusion plastics」に従って決定した。
in vivo研究とサンプル評価
ビーグル犬4頭(雄、生後12か月)を使用し、全身無菌状態及び麻酔下で手術を行った。MagnetOs顆粒(対照)及びTable 1(表1)の複合体のほとんどを背筋に筋肉内移植した(サンプル当たり1ml)一方、実施例1の複合体もコラーゲン再吸収分析のために関節丘(φ6×10mm)に移植した。様々な時点で外植片を得るために外科手術を実施した。最後に動物を屠殺し、周囲の組織とともにサンプルを採取した。ルーチンの非脱灰組織学を実施し、切片(10~20μm)をメチレンブルー/塩基性フクシンで染色して骨を観察し、又はファン・ギーソンで染色してコラーゲンを観察した。組織学的概要を用いて組織形態計測を実施し、利用可能なスペース内のターゲット(例えばコラーゲン残基や骨)の面積パーセンテージをターゲット面積×100/(対象領域-リン酸カルシウム(CaP)材料)として計算した。
Tukeyのポストテスト多重比較を使用した一元配置分散分析(ANOVA)及び、Bonferroniのポストテスト多重比較を使用した二元配置ANOVAを実行した。
複合体のin vivo安定性は以下の通りであることが判明した。
筋肉内移植用のコラーゲン%:
0週目=10.2±1.7%
3週目=3±0.4%
6週目=0.2±0.3%
12週目=0%
大腿顆移植用のコラーゲン%:
0週目=10.2±1.7%
3週目=1.4±1.7%
6週目=0%
12週目=0%
骨成長の結果をTable 2(表2)に示す。
表面露出(%)、繊維含有量(%)、及び骨形成(%)間の相関関係の統計分析
履歴データ設計は、Design Expert 13(Build 13.0.1.0; Stat-Ease Inc.社)を使用して構築され、表面被覆率(%)又は繊維含有量(%)を連続数値因子として、骨形成(%)を応答として使用した。ボックス-コックス分析により、表面被覆率を独立変数として使用する場合、データ変換は必要なく、ラムダは1.00に維持されることが明らかになった。線形回帰モデルが生成され、ANOVA分析により、表面露出による影響が有意<0.0001)であり、R二乗値が0.935であることがわかった。独立変数として繊維含有量を使用する場合、ボックス-コックス分析では、k値0.0135の平方根変換が推奨された。結果として得られた線形回帰モデルとANOVA分析により、繊維含有量による影響は、R二乗値が0.7279であり、有意(0.0029)であることがわかった。
表面露出の結果を図10に示す。
繊維含有量の結果を図11に示す。

Claims (20)

  1. 多孔質マトリクス中に含まれる骨誘導性顆粒を含む多孔質骨誘導性複合体であって、走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、骨誘導性顆粒の表面積の5%超が、前記マトリクスから露出している多孔質骨誘導性複合体。
  2. 走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、骨誘導性顆粒の表面積の10%超、好ましくは20%超、更により好ましくは30%超、最も好ましくは40%超が、前記マトリクスから露出している、請求項1に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  3. 走査型電子顕微鏡(SEM)イメージングによって決定した場合、前記顆粒の20%超、好ましくは50%超、最も好ましくは75%超のが、少なくとも部分的に露出した表面積を示す、請求項1又は2に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  4. 前記複合体が、60~95%の範囲、好ましくは70~90%の範囲の空隙率を示す、請求項1~3のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  5. 前記マトリクスが、1:1超、好ましくは3:1超、より好ましくは4:1超、最も好ましくは8:1超の比で繊維とシートを含み、ここで、繊維は50μm未満の厚さ及び幅を有する構造として定義され、シートは50μmを超える厚さ及び/又は幅を有する構造として定義される、請求項1~4のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  6. 前記マトリクスが、50μm未満、好ましくは30μm未満、より好ましくは20μm未満の平均直径を有する繊維を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  7. 50質量%超、好ましくは100質量%超の水分発散を示す、請求項1~6のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  8. 前記マトリクスが、間葉系幹細胞及びマクロファージよりも大きい細孔及び前記細孔への開口部を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  9. 前記複合体が、37℃のリン酸緩衝生理食塩水下で少なくとも5日間、好ましくは少なくとも12日間構造的完全性を示す、請求項1~8のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  10. 前記マトリクスが、
    - コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、ヒアルロン酸、シルクフィブロイン、キトサン、アルギネート、セルロース、リグニン、脱細胞化組織由来のヒドロゲル、及び他のECM由来又はECM模倣天然ポリマーからなる群から選択される1種又は複数の天然ポリマー;
    - ゼラチンメタクリロイル(gelMA)、ヒアルロン酸メタクリレート(HAMA)等の1種又は複数の半合成ポリマー;
    - ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキサマー、ポリ(L-乳酸)(PLLA)等のポリ乳酸(PLA)、ポリ(エチレングリコール-co-乳酸)(PELA)、ポリ(ポロキサマー-co-乳酸)(POLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PGLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアミド(PA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、それらの組み合わせ及びコポリマーからなる群から選択される1種又は複数の合成ポリマー;
    又はそれらの組み合わせを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  11. 前記マトリクスが、コラーゲン、好ましくはI型及び/又はIII型コラーゲン、より好ましくはウシI型コラーゲンを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  12. 前記マトリクスが天然コラーゲンを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  13. 複合体の質量に対して、5複合体中の骨誘導性顆粒の量が、5質量%超、好ましくは75質量%超、最も好ましくは90質量%超であり、及び/又は、複合体中のマトリクスの量が、45質量%未満、好ましくは25質量%未満、最も好ましくは10質量%未満である、請求項1~12のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  14. 骨誘導性顆粒がリン酸カルシウムを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  15. 複合体が、100~2500μm、好ましくは250~1000μmの範囲のサイズを有する骨誘導性顆粒を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  16. 0.1MPa~5MPaの範囲の引張強度、及び/又は2~300MPaの範囲の弾性率を示す、請求項1~15のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  17. 15℃でしなやか及び/又は柔軟等の成形性がある、シート、ストリップ、ブロック、ロッド又はスティックの形態である、請求項1~16のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  18. 請求項1~17のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体を調製する方法であって、骨誘導性顆粒を、マトリクスを含む溶液と混合する工程、続いて前記混合物を凍結乾燥する工程を含む、方法。
  19. 治療法に使用するため、好ましくは結合組織及び/又は骨の損失若しくは欠損の治療法に使用するための、請求項1~17のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体。
  20. 患者の結合組織及び/又は骨の損失若しくは欠損を治療するための方法であって、請求項1~17のいずれか一項に記載の多孔質骨誘導性複合体を用意する工程と、任意選択で、前記複合体を前記患者のBMA等の自家組織で増強する工程、及び前記複合体を前記患者に埋め込む工程を含む、方法。
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