JP2024509317A - ホップを含む口腔ケア組成物 - Google Patents

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Abstract

口腔内の細菌を減少させるための、ホップを含む口腔ケア組成物。ホップを含む抗歯肉炎口腔ケア組成物。歯肉炎を予防及び/又は治療する方法であって、ホップを含む口腔ケア組成物を口腔に適用するようにユーザに指示することを含む方法。口腔内の細菌を減少させるための、ホップベータ酸を含む口腔ケア組成物。

Description

本発明は、改善された抗菌性能を有するホップを含む口腔ケア組成物を対象とする。本発明はまた、歯肉炎を治療及び/又は予防する方法であって、ホップを含む口腔ケア組成物を口腔に適用するようユーザに指示することを含む方法を対象とする。
練り歯磨き及び/又は歯磨剤組成物などの口腔ケア組成物は、歯、歯茎、及び/又は舌を清浄にする並びに/又は美観及び/若しくは健康を維持するために、口腔に適用され得る。更に、多くの口腔ケア組成物は、活性成分を口腔ケア表面に直接送達するために使用される。例えば、練り歯磨き組成物は、スズ、銅、及び/若しくは亜鉛等の金属イオン源、並びに/又は塩化セチルピリジニウム等のカチオン性抗菌剤を含み得る。
残念ながら、多くのカチオン性抗菌剤は、他の口腔ケア成分と反応性である場合がある。そのため、多くの製剤において、抗菌活性を増大させるために追加の金属イオン源が添加されるが、それも反応性の問題に悩まされる。したがって、金属イオン源の安定性の問題の一部を提起することのない抗菌剤が必要とされている。したがって、改善された抗糖分解活性及び/又は抗菌活性を提供することができる抗菌剤を含む口腔ケア組成物が必要とされている。
歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、(a)練り歯磨き組成物を歯ブラシ上に供給することと、(b)練り歯磨き組成物を口腔に少なくとも1分間適用することと、(c)練り歯磨きを口腔から喀出することと、を含み、練り歯磨き組成物がホップ及び研磨剤を含む方法が本明細書に開示される。
また、歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、(a)練り歯磨き組成物を歯ブラシに適用するようにユーザに指示することと、(b)練り歯磨き組成物をユーザの口腔に適用するようにユーザに指示することと、を含み、練り歯磨き組成物がホップ及び研磨剤を含む方法も本明細書に開示される。
また、歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、(a)口腔ケア組成物、ここで口腔ケア組成物がホップを含む、を口腔に適用することと、(b)口腔ケア組成物を口腔から喀出することと、を含む方法も本明細書に開示される。
本発明は、フムルス・ルプルス(Humulus lupulus)からの抽出物等に由来するホップを含む口腔ケア組成物であって、糖分解活性の低下によって、測定したときに予想外に高い抗菌活性を提供する口腔ケア組成物を対象とする。本明細書に更に記載されるように、ホップベータ酸のホップアルファ酸に対する比率が高いフムルス・ルプルスからの特定の抽出物を含むホップは、予想外に高い抗糖分解活性を示した。更に、ホップベータ酸と金属イオンとの組み合わせは、更に大きな抗糖分解効果を提供したが、複数の金属イオンの組み合わせは抗糖分解活性をそれほど改善しなかったので、これは予想外であった。
理論に束縛されることを望むものではないが、開示される口腔ケア組成物は、相加的な抗菌、抗微生物、及び/又は抗糖分解活性と比べて追加の作用機序を有すると考えられる。理論に束縛されることを望むものではないが、ホップベータ酸は、糖分解細菌の細胞膜に分配され、イオノフォアとして作用して、スズ及び/又は亜鉛等の金属を細胞とより密接に会合させ、低pH環境に対する糖分解細菌の耐性を低下させることができると考えられる。その結果、ホップベータ酸は、それ自体の抗糖分解活性及び金属イオンの活性を増強する機序の両方を提供する。これは、単に2つの抗菌剤を組み合わせることによって予測されるものを超えて抗糖分解活性を増加させる。その代わり、ホップベータ酸と金属イオンとの組み合わせは、抗菌/抗糖分解剤を含まない対照口腔ケア組成物と比較してほぼ100%の酸阻害を示した。
定義
本明細書で使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義が提供される。別途記載のない限り、以下の定義は、本開示に適用可能である。ある用語が本開示で使用されているが本明細書で具体的に定義されていない場合、その定義が、本明細書に適用される任意の他の開示又は定義と矛盾しない限り、又はその定義が適用される任意の請求項を不明確に又は不可能にしない限り、IUPAC Compendium of Chemical Terminology,2nd Ed(1997)からの定義を適用することができる。
用語「口腔ケア組成物」は、本明細書で使用する場合、通常の使用過程において、特定の治療剤を全身投与する目的で意図的に嚥下されるものではなく、むしろ、歯の表面又は口腔組織と接触させるのに十分な時間にわたって口腔内に保持される製品を包含する。口腔ケア組成物の例としては、歯磨剤、練り歯磨き、歯磨ゲル、歯肉縁下用ゲル、マウスリンス、ムース、泡、マウススプレー、トローチ剤、チュアブル錠、チューインガム、歯用ホワイトニングストリップ、フロス及びフロスコーティング、口臭清涼用溶解性ストリップ、又は義歯用ケア若しくは付着性製品が挙げられる。口腔ケア組成物はまた、口腔表面に直接塗布又は装着するためにストリップ又はフィルム上に組み込まれてもよい。
本明細書で有用な「活性成分及び他の成分」は、美容的及び/若しくは治療的効果、又はそれらの想定される作用形態若しくは機能により、本明細書において分類又は記載されてよい。しかしながら、本明細書において有用な活性成分及び他の成分は、場合によっては、2つ以上の美容的及び/又は治療的効果をもたらす、あるいは2つ以上の作用形態で機能又は作用してもよいと理解すべきである。したがって、本明細書における分類は便宜上実施されるものであり、成分を、列挙される具体的に規定した機能(複数可)又は作用に制限しようとするものではない。
用語「口腔的に許容し得る担体」とは、局所口腔投与に好適な1種以上の相溶性のある固体若しくは液体賦形剤、又は希釈剤を含む。用語「相溶性」は、本明細書で使用する場合、組成物の構成成分が、組成物の安定性及び/又は有効性を実質的に低下させるような方式で相互作用することなく、混合されることができることを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「~を実質的に含まない」は、組成物中に、かかる組成物の総重量の0.05%以下、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.001%以下の指示物質が存在することを指す。
本明細書で使用する場合、用語「~を本質的に含まない」は、指示物質が組成物に意図的に添加されたものでないこと、又は好ましくは分析によって検出可能な濃度では存在しないことを意味する。これは、指示物質が、意図的に添加されたその他の物質のうちの1つの不純物としてのみ存在する、組成物を包含することを意味する。
組成物及び方法は、本明細書において、様々な構成要素又は工程を「含む」という観点で記載されているが、組成物及び方法はまた、別途記載のない限り、様々な構成要素又は工程「から本質的になる」又は「からなる」こともできる。
本明細書で使用する場合、単語「又は」は、2つ以上の要素の接続詞として使用される場合に、要素を個々に、及び組み合わせで含むことを意味し、例えば、X又はYは、X若しくはY又はこれら両方を意味する。
本明細書で使用する場合、冠詞「a」及び「an」は、特許請求される又は記載される材料、例えば、「口腔ケア組成物」又は「漂白剤」の1つ以上を意味するものと理解される。
特に明記しない限り、本明細書で言及される測定は全て約23℃(すなわち、室温)で行われる。
一般に、元素の族は、Chemical and Engineering News,63(5),27,1985に掲載されている元素周期表のバージョンで示される番号付けスキームを使用して示される。いくつかの例では、族に割り当てられた共通の名称を使用して、元素の族を示すことができ、例えば、第1族元素のアルカリ金属、第2族元素のアルカリ土類金属などが挙げられる。
いくつかの種類の範囲が本発明に開示される。任意の種類の範囲が開示又は特許請求される場合、範囲の端点並びにその中に包含される任意の部分範囲及び任意の部分範囲の組み合わせを含む、そのような範囲が合理的に包含し得る可能な各数を個々に開示又は特許請求することを意図している。
用語「約」は、量、サイズ、配合、パラメータ、並びにその他の数量及び特性が正確ではなく、正確である必要はないが、所望に応じて、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、並びに当業者に既知のその他の要因を反映して、近似的及び/又はより大きいか若しくはより小さい場合があることを意味する。一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、又は他の数量若しくは特性は、そのようであると明示的に記載されているか否かに関わらず、「約」又は「近似的」である。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物の異なる平衡状態に起因して異なる量も包含する。「約」という用語によって修飾されているか否かに関わらず、特許請求の範囲は、その量に対する均等物を含む。「約」という用語は、報告された数値の10%以内、好ましくは報告された数値の5%以内を意味し得る。
口腔ケア組成物は、固体、液体、粉末、ペースト、又はこれらの組み合わせなどの任意の適切な形態であり得る。口腔ケア組成物は、歯磨剤、歯磨ゲル、歯肉縁下用ゲル、マウスリンス、ムース、泡、マウススプレー、トローチ剤、チュアブル錠、チューインガム、歯用ホワイトニングストリップ、フロス及びフロスコーティング、口臭予防用溶解ストリップ、又は義歯用ケア若しくは付着性製品であり得る。歯磨剤組成物の構成成分は、フィルム、ストリップ、泡、又は繊維ベースの歯磨剤組成物に組み込まれることができる。口腔ケア組成物は、例えば、後述のように、ホップ抽出物、スズイオン源、カルシウムイオン源、水、フッ化物源、亜鉛イオン源、1つ以上のポリホスフェート、保湿剤、界面活性剤、他の成分など、及びこれらの任意の組み合わせなどであるがこれらに限定されない、様々な活性及び不活性成分を含み得る。
セクション見出しは、編成及び便宜上の目的のためだけに以下に提供される。セクション見出しは、化合物が1つより多いセクション内に存在し得ないことを示唆するものではない。実際、化合物は、1つより多いセクションに含まれる場合がある。例えば、いくつかのカテゴリ及び/又はセクションに適合することができる多くの他の化合物の中でも、塩化第一スズは、スズイオン源及びバイオフィルム変性剤の両方であり得、フッ化第一スズは、スズイオン源及びフッ化物イオン源の両方であり得、グリシンは、アミノ酸、緩衝剤、及び/又はバイオフィルム変性剤であり得る。
フムルス・ルプルス(Humulus lupulus)
本発明の口腔ケア組成物は、ホップを含み得る。ホップは、式I及び/又は式IVからの少なくとも1つのホップ化合物を含み得る。式I及び/又は式IVの化合物は、フムルス・ルプルス、すなわちホップからの抽出物、フムルス・ルプルス自体、合成的に誘導される化合物、及び/又はこれらの塩、プロドラッグ、若しくは他の類似体などの任意の好適な源によって提供され得る。ホップ抽出物は、1つ以上のホップアルファ酸、1つ以上のホップイソ-アルファ酸、1つ以上のホップベータ酸、1つ以上のホップ油、1つ以上のフラボノイド、1つ以上の溶媒、及び/又は水を含み得る。好適なホップアルファ酸(一般的に式Iに示される)は、フムロン(式II)、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン、プレフムロン、及び/又はこれらの混合物を含み得る。好適なホップイソ-アルファ酸は、シス-イソフムロン及び/又はトランス-イソフムロンを含み得る。フムロンのシス-イソフムロン及びトランス-イソフムロンへの異性化は、式IIIによって表すことができる。
好適なホップベータ酸は、ルプロン、アドルプロン、コルプロン、及び/又はこれらの混合物を含み得る。好適なホップベータ酸は、式IV、式V、式VI、及び/又は式VIIに記載の化合物を含み得る。
ホップアルファ酸は、多少の抗菌活性を示すことができるが、ホップアルファ酸は苦味も有する。ホップアルファ酸によって提供される苦さは、ビールには適している場合があるが、口腔ケア組成物における使用には適していない。対照的に、ホップベータ酸は、より高い抗菌及び/又は抗う蝕活性に関連し得るが、苦味を有さない。したがって、アルファ酸に対するベータ酸の比率が自然界に通常みられるよりも高いホップ抽出物は、抗菌及び/又は抗う蝕剤として使用するための口腔ケア組成物において使用するのに好適であり得る。
天然ホップ源は、ホップの品種に応じてホップ源の約2重量%~約12重量%のホップベータ酸を含み得る。ビールの醸造などの他の状況で使用されるホップ抽出物は、抽出物の約15重量%~約35重量%のホップベータ酸を含み得る。本明細書において望ましいホップ抽出物は、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、約35%~約95%、約40%~約90%、又は約45%~約99%のホップベータ酸を含み得る。ホップベータ酸は、酸性形態であってもよく(すなわち、ヒドロキシ官能基(複数可)に水素原子(複数可)が結合している)、又は塩形態であってもよい。
好適なホップ抽出物は、参照によりその全体が本明細書に援用される米国特許第7,910,140号に詳細に記載されている。所望のホップベータ酸は、水素化されていなくても、天然には存在しない化学反応によって部分的に水素化されていても、又は天然には存在しない化学反応によって水素化されていてもよい。ホップベータ酸は、水素化ホップベータ酸及び/又はホップ酸を本質的に含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。天然には存在しない化学反応は、フムルス・ルプルスではみられない化学化合物を用いて行われた化学反応であり、例えば、野生においては通常フムルス・ルプルスが経験しない高熱及び/又は金属触媒を用いて行われる化学水素化反応である。
天然ホップ源は、ホップ源の約2重量%~約12重量%のホップアルファ酸を含み得る。ビールの醸造などの他の状況で使用されるホップ抽出物は、抽出物の約15重量%~約35重量%のホップアルファ酸を含み得る。本明細書において望ましいホップ抽出物は、抽出物の約10重量%未満、約5重量%未満、約1重量%未満、又は約0.5重量%未満のホップアルファ酸を含み得る。
ホップ油は、ミルセン、フムレン、カリオフィレン、及び/又はこれらの混合物などのテルペン炭化水素を含み得る。本明細書において望ましいホップ抽出物は、抽出物の5重量%未満、2.5重量%未満、又は2重量%未満の1つ以上のホップ油を含み得る。
ホップ抽出物中に存在するフラボノイドは、キサントフモール、8-プレニルナリンゲニン、イソキサントフモール、及び/又はこれらの混合物を含み得る。ホップ抽出物は、1つ以上のフラボノイドを実質的に含んでいなくてもよく、本質的に含んでいなくてもよく、含んでいなくてもよく、又は250ppm未満、150ppm未満、及び/若しくは100ppm未満有していてもよい。
米国特許第5,370,863号に記載されているように、ホップ酸は、既に口腔ケア組成物に添加されている。しかしながら、米国特許第5,370,863号によって教示されている口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の最大0.01重量%しか含まなかった。理論に束縛されることを望むものではないが、米国特許第5,370,863号は、ホップアルファ酸の苦さが原因で、少量のホップ酸しか組み込むことができなかった。低濃度のホップアルファ酸を有するホップ抽出物は、この懸念を有さないであろう。
ホップ化合物は、モクレン属(Magnolia)の種などの別の植物からの抽出物と組み合わされてもよく、抽出物を含んでいなくてもよい。ホップ化合物は、トリクロサンと組み合わされてもよく、トリクロサンを含んでいなくてもよい。
口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、約0.01%~約10%、0.01%超~約10%、約0.05%~約10%、約0.1%~約10%、約0.2%~約10%、約0.2%~約10%、約0.2%~約5%、約0.25%~約2%、約0.05%~約2%、又は0.25%超~約2%のホップ、例えばホップベータ酸を含み得る。ホップ、例えばホップベータ酸は、好適なホップ抽出物、ホップ植物自体、又は合成的に誘導される化合物によって提供され得る。ホップ、例えばホップベータ酸は、中性、酸性の化合物、及び/又はナトリウム、カリウム、アンモニア、若しくは任意の他の好適な対イオンなどの好適な対イオンとの塩として提供され得る。
ホップは、抽出物の少なくとも35重量%のホップベータ酸及びホップ抽出物の1重量%未満のホップアルファ酸を含む、フムルス・ルプルスからの抽出物などのホップ抽出物によって提供され得る。口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、0.01%~約10%、0.01%超~約10%、約0.05%~約10%、約0.1%~約10%、約0.2%~約10%、約0.2%~約10%、約0.2%~約5%、約0.25%~約2%、約0.05%~約2%、又は0.25%超~約2%のホップ抽出物を含み得る。
フッ化物イオン源
口腔ケア組成物は、フッ化物イオン源などからのフッ化物を含み得る。フッ化物イオン源は、フッ化第一スズ、フッ化ナトリウム、フッ化チタン、フッ化カルシウム、カルシウムホスフェートシリケートフルオリド、フッ化カリウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化亜鉛、及び/又はこれらの混合物などの1つ以上のフッ化物含有化合物を含み得る。
フッ化物イオン源及びスズイオン源は、スズイオン及びフッ化物イオンを生成することができる、例えば、フッ化第一スズなどの同じ化合物であり得る。加えて、フッ化物イオン源及びスズイオン源は、スズイオン源が塩化第一スズであり、フッ化物イオン源がモノフルオロリン酸ナトリウム又はフッ化ナトリウムである場合など、別個の化合物であり得る。
フッ化物イオン源及び亜鉛イオン源は、亜鉛イオン及びフッ化物イオンを生成することができる、例えば、フッ化亜鉛などの同じ化合物であり得る。加えて、フッ化物イオン源及び亜鉛イオン源は、亜鉛イオン源がリン酸亜鉛であり、フッ化物イオン源がフッ化第一スズである場合など、別個の化合物であり得る。
フッ化物イオン源は、フッ化第一スズを本質的に含まなくてもよい、又は含まなくてもよい。したがって、口腔ケア組成物は、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化亜鉛、及び/又はこれらの混合物を含み得る。
口腔ケア組成物は、約50ppm~約5000ppm、好ましくは約500ppm~約3000ppmの遊離フッ化物イオンを提供することができるフッ化物イオン源を含み得る。所望の量のフッ化物イオンを送達するために、フッ化物イオン源は、口腔ケア組成物中に、口腔ケア組成物の約0.0025重量%~約5重量%、約0.01重量%~約10重量%、約0.2重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1.5重量%、又は約0.3重量%~約0.6重量%の量で存在し得る。あるいは、口腔ケア組成物は、フッ化物イオン源を0.1%未満、0.01%未満含んでいてもよく、本質的に含んでいなくてもよく、実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
スズイオン源
本発明の口腔ケア組成物は、スズイオン源などからのスズを含み得る。スズイオン源は、口腔ケア組成物中にスズイオンを提供することができる、かつ/又は歯磨剤組成物が口腔に適用されるときに、口腔にスズイオンを送達することができる任意の好適な化合物であり得る。スズイオン源は、フッ化第一スズ、塩化第一スズ、臭化第一スズ、ヨウ化第一スズ、酸化第一スズ、シュウ酸第一スズ、硫酸第一スズ、硫化第一スズ、フッ化第二スズ、塩化第二スズ、臭化第二スズ、ヨウ化第二スズ、硫化第二スズ、及び/又はこれらの混合物などの1つ以上のスズ含有化合物を含み得る。スズイオン源は、フッ化第一スズ、塩化第一スズ、及び/又はこれらの混合物を含み得る。スズイオン源はまた、塩化第一スズなどのフッ化物フリーのスズイオン源であってもよい。
口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約0.0025重量%~約5重量%、約0.01重量%~約10重量%、約0.2重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1.5重量%、又は約0.3重量%~約0.6重量%のスズイオン源を含み得る。
Caイオン源
本発明の口腔ケア組成物は、カルシウムイオン源などからのカルシウムを含み得る。カルシウムイオン源は、口腔ケア組成物中にカルシウムイオンを提供することができる、かつ/又は口腔ケア組成物が口腔に適用されたときに、口腔にカルシウムイオンを送達することができる任意の好適な化合物又は分子であり得る。カルシウムイオン源は、カルシウム塩、カルシウム研磨剤、及び/又はこれらの組み合わせを含み得る。場合によっては、カルシウム塩がカルシウム研磨剤とみなされることもあり、又はカルシウム研磨剤はまた、カルシウム塩とみなされることもある。
カルシウムイオン源は、カルシウム研磨剤を含み得る。カルシウム研磨剤は、口腔ケア組成物中にカルシウムイオンを提供することができる、かつ/又は、口腔ケア組成物が口腔に適用されるときに、口腔にカルシウムイオンを送達することができる、任意の好適な研磨剤化合物であり得る。カルシウム研磨剤は、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム(precipitated calcium carbonate、PCC)、粉砕炭酸カルシウム(ground calcium carbonate、GCC)、チョーク、リン酸二カルシウム、ピロリン酸カルシウム、及び/又はこれらの混合物などの1つ以上のカルシウム研磨剤化合物を含み得る。
カルシウムイオン源は、カルシウム塩、又は口腔ケア組成物中にカルシウムイオンを提供することができる、かつ/若しくは研磨剤として作用することができない口腔ケア組成物が口腔に適用されたときに、口腔にカルシウムイオンを送達することができる化合物を含み得る。カルシウム塩は、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、酸化カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、硫酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、及び/又はこれらの組み合わせなどの1つ以上のカルシウム化合物を含み得る。
口腔ケア組成物は、約5重量%~約70重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%、又は約1重量%~約50重量%のカルシウムイオン源を含み得る。
緩衝剤
口腔ケア組成物は、緩衝剤を含み得る。緩衝剤は、口腔内の選択された部位で特定のpHを維持することができる弱酸又は塩基であり得る。例えば、緩衝剤は、歯の表面におけるpHを維持して、細菌によって生成されるプラーク酸の影響を軽減することができる。緩衝剤は、口腔ケア組成物中にも存在するイオンの共役酸を含み得る。例えば、カルシウムイオン源が炭酸カルシウムを含む場合、緩衝剤は、重炭酸アニオン(-HCO )を含み得る。緩衝剤は、クエン酸及びクエン酸ナトリウムなどの共役酸/塩基対を含み得る。
好適な緩衝系は、リン酸塩、クエン酸塩、炭酸塩/重炭酸塩、トリス緩衝液、イミダゾール、尿素、ホウ酸塩、及び/又はこれらの組み合わせを含み得る。好適な緩衝剤としては、重炭酸ナトリウムなどの重炭酸塩、グリシン、オルトホスフェート、アルギニン、尿素、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
口腔ケア組成物は、約1%~約30%、約5%~約25%、又は約10%~約20%の1つ以上の緩衝剤を含み得る。
バイオフィルム変性剤
口腔ケア組成物は、1つ以上のバイオフィルム変性剤を含み得る。バイオフィルム変性剤は、ポリオール、アンモニア生成化合物、及び/又はグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤を含み得る。
ポリオールは、2つ以上のヒドロキシル官能基を有する有機化合物である。ポリオールは、口腔ケア組成物が使用前に保存されている間、スズイオンに弱く会合、相互作用、又は結合することができる任意の好適な化合物であり得る。ポリオールは糖アルコールであってよく、これは式(CHOH)を有する糖化合物の水素化を通して得ることができるポリオールの部類である。ポリオールは、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ブチレングリコール、ラクチトール、及び/又はこれらの組み合わせであり得る。口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の0.01重量%~約70重量%、約5重量%~約70重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約60重量%、約10重量%~約25重量%、又は約20重量%~約80重量%のポリオールを含み得る。
アンモニア生成化合物は、口腔への送達時にアンモニアを生成することができる任意の好適な化合物であり得る。好適なアンモニア生成化合物としては、アルギニン、尿素、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。口腔ケア組成物は、約0.01%~約10%、約1%~約5%、又は約1%~約25%の1つ以上のアンモニア生成化合物を含み得る。
グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は、グルコシルトランスフェラーゼを阻害することができる任意の好適な化合物であり得る。グルコシルトランスフェラーゼは、天然のグリコシド結合を確立することができる酵素である。特に、これらの酵素は、う蝕に関連する細菌のために、多糖又はオリゴ糖部分を単糖に分解する。したがって、このプロセスを阻害することができる任意の化合物は、う蝕を予防するのに役立ち得る。好適なグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤としては、オレイン酸、エピカテキン、タンニン、タンニン酸、モエノマイシン、カスポファンギン、エタンブトール、ルフェヌロン、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。口腔ケア組成物は、約0.001%~約5%、約0.01%~約2%、又は約1%の1つ以上のグリコシルトランスフェラーゼ阻害剤を含み得る。
金属イオン源
口腔ケア組成物は、1つ以上の金属イオンを含む金属イオン源などからの金属を含み得る。金属イオン源は、本明細書に記載されるように、スズイオン源及び/又は亜鉛イオン源を含んでもよい、又はそれに加えられてもよい。好適な金属イオン源としては、Sn、Zn、Cu、Mn、Mg、Sr、Ti、Fe、Mo、B、Ba、Ce、Al、In及び/又はこれらの混合物などであるがこれらに限定されない金属イオンを有する化合物が挙げられる。微量金属源は、好適な金属並びに任意の付随するリガンド及び/又はアニオンを含む任意の化合物であり得る。
金属イオン源と対をなすことができる好適なリガンド及び/又はアニオンとしては、酢酸、硫酸アンモニウム、安息香酸、臭化物、ホウ酸、炭酸、塩化物、クエン酸、グルコン酸、グリセロリン酸、水酸化物、ヨウ化物、酸化物、プロピオン酸、D-乳酸、DL-乳酸、オルトリン酸、ピロリン酸、硫酸、硝酸、酒石酸、及び/又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
口腔ケア組成物は、約0.01重量%~約10重量%、約1重量%~約5重量%、又は約0.5重量%~約15重量%の金属イオン源を含み得る。
抗菌剤
口腔ケア組成物は、1つ以上の抗菌剤を含み得る。好適な抗菌剤は、口腔内で抗菌活性を提供する任意の分子を含む。好適な抗菌剤としては、ホップ酸、スズイオン源、ベンジルアルコール、安息香酸ナトリウム、酢酸メンチルグリシル、乳酸メンチル、L-メントール、o-ネオメントール、クロロフィリン銅錯体、フェノール、オキシキノリン、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
口腔ケア組成物は、約0.01%~約10%、約1%~約5%、又は約0.5%~約15%の抗菌剤を含み得る。
生体活性物質
口腔ケア組成物はまた、歯の再石灰化に好適な生体活性物質も含むことができる。好適な生体活性物質としては、生体活性ガラス、Novamin(商標)、Recaldent(商標)、ヒドロキシアパタイト、1つ以上のアミノ酸、例えば、アルギニン、シトルリン、グリシン、リジン、若しくはヒスチジンなど、又はこれらの組み合わせが挙げられる。アルギニンを含む組成物の好適な例は、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される米国特許第4,154,813号及び同第5,762,911号にみられる。他の好適な生体活性物質としては、任意のリン酸カルシウム化合物が挙げられる。他の好適な生体活性物質としては、カルシウム源及びホスフェート源を含む化合物が挙げられる。
アミノ酸は、アミン官能基、カルボキシル官能基、及び各アミノ酸に特異的な側鎖を含有する有機化合物である。好適なアミノ酸としては、例えば、正又は負の側鎖を有するアミノ酸、酸性又は塩基性の側鎖を有するアミノ酸、極性非荷電側鎖を有するアミノ酸、疎水性側鎖を有するアミノ酸、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。好適なアミノ酸としては、例えば、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セレノシステイン、グリシン、プロリン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ジアミノブタン酸(diaminobutonic acid)、ジアミノプロピオン酸、これらの塩、及び/又はこれらの組み合わせも挙げられる。
生体活性ガラスは、ヒドロキシアパタイトと同様の割合で存在し得るカルシウム及び/又はホスフェートを含んでいる。これらのガラスは、組織に結合でき、生体適合性である。生体活性ガラスとしては、ホスホペプチド、カルシウム源、ホスフェート源、シリカ源、ナトリウム源、及び/又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、又は約1重量%~約10重量%の生体活性物質を含んでもよい。
研磨剤
口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、カルシウム研磨剤、及び/又は非カルシウム研磨剤、例えば、ベントナイト、シリカゲル(それ自体、及び任意の構造のもの)、沈降シリカ、非晶質沈降シリカ(それ自体、及び更に任意の構造のもの)、水和シリカ、パーライト、二酸化チタン、ピロリン酸カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、アルミナ、水和アルミナ、焼成アルミナ、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、不溶性炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、粒子状熱硬化性樹脂、及び他の好適な研磨材料を含み得る。このような材料を口腔ケア組成物に導入して、標的歯磨剤製剤の研磨特性を調整することができる。口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約5重量%~約70重量%、約10重量%~約50重量%、約10重量%~約60重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約40重量%、又は約1重量%~約50重量%の非カルシウム研磨剤を含み得る。
あるいは、口腔ケア組成物は、シリカ、アルミナ、又は任意の他の非カルシウム研磨剤を実質的に含まない、本質的に含まない、又は含まない場合がある。口腔ケア組成物は、約5%未満、約1%未満、約0.5%未満、約0.1%未満、又は0%の非カルシウム研磨剤、例えば、シリカ及び/又はアルミナを含み得る。

本発明の口腔ケア組成物は、無水、低含水製剤、又は高含水製剤であり得る。合計で、口腔ケア組成物は、組成物の0重量%~約99重量%、約5重量%~約75重量%、約20重量%以上、約30重量%以上、又は約50重量%以上の水を含み得る。好ましくは、水は、USP水である。
高含水口腔ケア組成物及び/又は練り歯磨き製剤では、口腔ケア組成物は、組成物の約45重量%~約75重量%の水を含む。高含水口腔ケア組成物及び/又は練り歯磨き製剤は、組成物の約45重量%~約65重量%、約45重量%~約55重量%、又は約46重量%~約54重量%の水を含み得る。水は、高含水製剤に添加されてもよく、及び/又は他の成分を含めることによって組成物に組み込まれてもよい。
低含水口腔ケア組成物及び/又は練り歯磨き製剤では、口腔ケア組成物は、組成物の約5重量%~約45重量%の水を含む。低含水口腔ケア組成物は、組成物の約5重量%~約35重量%、約10重量%~約25重量%、又は約20重量%~約25重量%の水を含み得る。水は、低含水製剤に添加されてもよく、及び/又は他の成分を含めることによって組成物に組み込まれてもよい。
無水口腔ケア組成物及び/又は練り歯磨き製剤では、口腔ケア組成物は、組成物の約10重量%未満の水を含む。無水組成物は、組成物の約5重量%未満、約1重量%未満、又は0重量%の水を含む。水は、無水製剤に添加されてもよく、及び/又は他の成分を含めることによって組成物に組み込まれてもよい。
マウスリンス製剤は、約75%~約99%、約75%~約95%、又は約80%~約95%の水を含む。
組成物はまた、アルコール、保湿剤、ポリマー、界面活性剤、及び許容性改善剤、例えば着香剤、甘味剤、着色剤及び/又は冷感剤などの、他の口腔的に許容し得る担体材料を含み得る。
pH
開示される組成物のpHは、約4~約10、約7~約10、7超~約10、8超~約10、7超、7.5超、8超、9超、又は約8.5~約10であり得る。
亜鉛イオン源
口腔ケア組成物は、亜鉛イオン源などからの亜鉛を含み得る。亜鉛イオン源は、フッ化亜鉛、乳酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、ヘキサフルオロジルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酒石酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、亜鉛グリシネート、ピロリン酸亜鉛、メタリン酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、及び/又は炭酸亜鉛などの1つ以上の亜鉛含有化合物を含み得る。亜鉛イオン源は、リン酸亜鉛、酸化亜鉛、及び/又はクエン酸亜鉛などのフッ化物フリーの亜鉛イオン源であり得る。
亜鉛イオン源は、全口腔ケア組成物中に、歯磨剤組成物の約0.01重量%~約10重量%、約0.2重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1.5重量%、又は約0.3重量%~約0.6重量%の量で存在し得る。
ポリホスフェート
口腔ケア組成物は、ポリホスフェート源などからのポリホスフェートを含み得る。ポリホスフェート源は、1つ以上のポリホスフェート分子を含み得る。ポリホスフェートは、オルトホスフェートの脱水及び縮合によって様々な鎖長の直鎖及び環状ポリホスフェートをもたらすことにより得られる物質の部類である。したがって、ポリホスフェート分子は、一般に、以下に記載されるように、ポリホスフェート分子の平均数(n)で同定される。ポリホスフェートは一般に、主に直鎖構造に配置された2つ以上のホスフェート分子からなると理解されているが、いくつかの環状誘導体が存在する場合もある。
好ましいポリホスフェートは、有効濃度での表面吸着により十分な非結合のホスフェート官能基を生成し、これがアニオン性表面電荷並びに表面の親水性特徴を強化するように、平均して2つ以上のホスフェート基を有するものである。本発明において好ましいものは、式:XO(XPOX(式中、Xは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、又は任意の他のアルカリ金属カチオンであり、nは、平均約2~約21である)を有する直鎖状ポリホスフェートである。カルシウムなどのアルカリ土類金属カチオンは、フッ化物イオン及びアルカリ土類金属カチオンを含む水溶液から不溶性フッ化物塩を形成する傾向があるため、好ましくない。したがって、本明細書に開示される口腔ケア組成物は、ピロリン酸カルシウムを含んでいなくてもよく、本質的に含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。
好適なポリホスフェート分子のいくつかの例としては、例えば、ピロホスフェート(n=2)、トリポリホスフェート(n=3)、テトラポリホスフェート(n=4)、ソーダフォスポリホスフェート(n=6)、ヘキサフォスポリホスフェート(n=13)、ベネフォスポリホスフェート(n=14)、Glass Hとしても知られるヘキサメタホスフェート(n=21)を挙げることができる。ポリホスフェートとしては、FMC Corporation、ICL Performance Products、及び/又はAstarisによって製造されるポリホスフェート化合物を挙げることができる。
口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約0.01重量%~約15重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約5重量%、約1~約20重量%、又は約10重量%以下のポリホスフェート源を含み得る。
保湿剤
口腔ケア組成物は、1つ以上の保湿剤を含んでいてもよく、低濃度の保湿剤を含んでいてもよく、保湿剤を本質的に含んでいなくてもよく、実質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。保湿剤は、口腔ケア組成物又は歯磨剤に粘性(body)又は「口当たり(mouth texture)」を加えるだけでなく、歯磨剤が乾燥するのを防止する役割を果たす。好適な保湿剤としては、ポリエチレングリコール(様々な異なる分子量で)、プロピレングリコール、グリセリン(グリセロール)、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ブチレングリコール、ラクチトール、加水分解水添デンプン、及び/又はこれらの混合物が挙げられる。口腔ケア組成物は、それぞれ口腔ケア組成物の0~約70重量%、約5重量%~約50重量%、約10重量%~約60重量%、又は約20重量%~約80重量%の濃度で1つ以上の保湿剤を含み得る。
界面活性剤
口腔ケア組成物は、1つ以上の界面活性剤を含み得る。界面活性剤は、組成物をより美容的に許容可能にするために使用することができる。界面活性剤は、好ましくは、組成物に洗浄性及び起泡性を付与する洗浄性材料である。好適な界面活性剤は、安全かつ有効な量のアニオン性、カチオン性、非イオン性、双性イオン性、両性、及びベタイン界面活性剤である。
好適なアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルラジカル中に8~20個の炭素原子を有するアルキルサルフェートの水溶性塩、及び8~20個の炭素原子を有する脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩が挙げられる。ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate、SLS)及びココナツモノグリセリドスルホン酸ナトリウムは、この種類のアニオン性界面活性剤の例である。他の好適なアニオン性界面活性剤としては、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、タウレート、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのサルコシネートが挙げられる。アニオン性界面活性剤の組み合わせも使用することができる。
別の好適な部類のアニオン性界面活性剤は、アルキルホスフェートである。界面活性有機リン酸剤は、エナメル質表面に対して強い親和性を有し、かつペリクルタンパク質を脱着して、エナメル表面に付着したまま留まる十分な表面結合性を有し得る。有機リン酸化合物の好適な例としては、以下の一般構造(式中、Z、Z、又はZは同一であっても異なっていてもよく、少なくとも1つが有機部分である)によって表されるモノ-、ジ-又はトリエステルが挙げられる。Z、Z、又はZは、任意選択で1個以上のリン酸基により置換される、直鎖状若しくは分枝状の、1~22個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基、アルコキシル化アルキル若しくはアルケニル、(ポリ)サッカライド、ポリオール又はポリエーテル基から選択され得る。
いくつかの他の剤としては、以下の構造:
(式中、Rは、任意選択で1個以上のリン酸基により置換される、直鎖状若しくは分枝状の、6~22個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基を表し、n及びmは、独立してかつ別個に、2~4であり、a及びbは、独立してかつ別個に、0~20であり、Z及びZは、同一であっても又は異なってもよく、それぞれ、水素、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミンなどのプロトン化したアルキルアミン若しくはプロトン化した官能性アルキルアミン、又はR-(OCH2)(OCH)-基を表す)によって表されるアルキル又はアルケニルリン酸エステルが挙げられる。好適な剤の例としては、アルキル及びアルキル(ポリ)アルコキシホスフェート、例えば、ラウリルホスフェート;PPGSセテアレス-10ホスフェート;ラウレス-1ホスフェート;ラウレス-3ホスフェート;ラウレス-9ホスフェート;トリラウレス-4ホスフェート;C12~18 PEG9リン酸塩:及びジラウレス-10リン酸ナトリウムが挙げられる。アルキルホスフェートは、ポリマーであり得る。ポリマーアルキルホスフェートの例としては、高分子部分としての反復アルコキシ基、具体的には、3つ以上のエトキシ、プロポキシイソプロポキシ、又はブトキシ基を含有するものが挙げられる。
他の好適なアニオン性界面活性剤は、サルコシネート、イセチオネート、及びタウレート、特にそれらのアルカリ金属又はアンモニウム塩である。例としては、ラウロイルサルコシネート、ミリストイルサルコシネート、パルミトイルサルコシネート、ステアロイルサルコシネート、オレオイルサルコシネート、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
他の好適なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸ナトリウム若しくはカリウム、アシルイセチオネート、アシルメチルイセチオネート、アルキルエーテルカルボキシレート、アシルアラニネート、アシルグルタム、アシルグリシネート、アシルサルコシネート、メチルアシルタウリン酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸ナトリウム、アルファオレフィンスルホネート、アルキルベンズスルホネート、ラウロイル乳酸ナトリウム、ラウリルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、及び/又は組み合わせが挙げられる。
本明細書において有用な双極性又は両性界面活性剤としては、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが8~18個の炭素原子を含有し、1つが例えばカルボキシ、スルホン酸、硫酸、リン酸、又はホスホン酸などのアニオン性水可溶化基を含有する、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。好適なベタイン界面活性剤は、米国特許第5,180,577号に開示されている。典型的なアルキルジメチルベタインとしては、デシルベタイン、すなわち2-(N-デシル-N,N-ジメチルアンモニオ)アセテート、ココベタイン、すなわち2-(N-ココ-N,N-ジメチルアンモニオ)アセテート、ミリスチルベタイン、パルミチルベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタインなどが挙げられる。アミドベタインは、ココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン(cocoamidopropyl betaine、CADB)、及びラウラミドプロピルベタインによって例示され得る。他の好適な両性界面活性剤としては、ベタイン、スルタイン、ラウリルアンホ酢酸ナトリウム、アルキルアンホジアセテート、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明において有用なカチオン性界面活性剤としては、例えば、8~18個の炭素原子を含有する1本の長いアルキル鎖を有する四級アンモニウム化合物の誘導体、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム塩化セチルピリジニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、フッ化セチルピリジニウム、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明の組成物中で使用できる非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキレンオキシド基(性質上は親水性)と、性質上は脂肪族又はアルキル芳香族であってもよい有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物が挙げられる。好適な非イオン性界面活性剤の例としては、ポロキサマーであるPluronics(登録商標)、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドとプロピレンオキシド及びエチレンジアミンの反応生成物との縮合から誘導される生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖三級アミンオキシド、長鎖三級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、並びにこのような材料の組み合わせを挙げることができる。他の好適な非イオン性界面活性剤としては、アルキルグルカミド、アルキルグルコシド、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
1つ以上の界面活性剤はまた、1つ以上の天然及び/又は天然由来の界面活性剤を含んでいてもよい。天然界面活性剤としては、天然物由来の界面活性剤、及び/又は最低限の加工がされた、若しくは未加工の界面活性剤を挙げることができる。天然界面活性剤としては、水素添加、非水素添加、又は部分水素添加植物油、野菜油、チャボトケイソウ油、キャンデリラろう、ココ-カプリレート、カプレート、ジカプリリルエーテル、ラウリルアルコール、ミリスチルミリステート、ジカプリリルエーテル、カプリル酸、カプリルエステル、オクチルデカノエート、オクチルオクタノエート、ウンデカン、トリデカン、デシルオレエート、オレイン酸デシルエステル、セチルパルミテート、ステアリン酸、パルミチン酸、グリセリルステアレート、水素添加、非水素添加、又は部分水素添加植物グリセリド、ポリグリセリル-2ジポリヒドロキシステアレート、セテアリルアルコール、スクロースポリステアレート、グリセリン、オクタドデカノール、水素添加、部分水素添加、又は非水素添加植物タンパク質、水素添加、部分水素添加、又は非水素添加小麦タンパク質加水分解物、ポリグリセリル-3ジイソステアレート、グリセリルオレエート、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ナトリウムセテアリルサルフェート、セテアリルアルコール、グリセリルラウレート、カプリントリグリセリド、ココ-グリセリド、レシチン(lectithin)、ジカプリリルエーテル、キサンタンガム、ナトリウムココ-サルフェート、アンモニウムラウリルサルフェート、ナトリウムココイルサルフェート、ナトリウムココイルグルタメート、ポリアルキルグルコシド、例えば、デシルグルコシド、セテアリルグルコシド、セチルステアリルポリグルコシド、ココ-グルコシド、及びラウリルグルコシド、並びに/又はこれらの組み合わせを挙げることができる。天然界面活性剤としては、例えば、CegeSoft(登録商標)、Cetiol(登録商標)、Cutina(登録商標)、Dehymuls(登録商標)、Emulgade(登録商標)、Emulgin(登録商標)、Eutanol(登録商標)、Gluadin(登録商標)、Lameform(登録商標)、LameSoft(登録商標)、Lanette(登録商標)、Monomuls(登録商標)、Myritol(登録商標)、Plantacare(登録商標)、Plantaquat(登録商標)、Platasil(登録商標)、Rheocare(登録商標)、Sulfopon(登録商標)、Texapon(登録商標)、及び/又はこれらの組み合わせなどのBASFから販売される天然成分のうち任意のものを挙げることができる。
界面活性剤の他の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸、ミリストイルサルコシン酸、パルミトイルサルコシン酸、ステアロイルサルコシン酸及びオレオイルサルコシン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、モノステアリン酸、イソステアリン酸及びラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシン、N-ラウロイル、N-ミリストイル、又はN-パルミトイルサルコシンのナトリウム、カリウム及びエタノールアミン塩、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、ココアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、パルミチルベタイン、ココイルグルタミン酸ナトリウムなどが挙げられる。望ましい追加の界面活性剤としては、グルタミン酸の脂肪酸塩、アルキルグルコシド、タウリン酸の塩、ベタイン、カプリレート、及び/又はこれらの混合物が挙げられる。口腔ケア組成物はまた、サルフェートフリーであってもよい。
口腔ケア組成物は、1つ以上の界面活性剤をそれぞれ口腔ケア組成物の約0.01重量%~約15重量%、約0.3重量%~約10重量%、又は約0.3重量%~約2.5重量%の濃度で含み得る。
増粘剤
口腔ケア組成物は、1つ以上の増粘剤を含み得る。増粘剤は、口腔ケア組成物において、歯磨剤及び/又は練り歯磨きを相分離に対して安定化させるゼラチン構造を提供するのに有用であり得る。好適な増粘剤としては、多糖類、ポリマー、及び/又はシリカ増粘剤が挙げられる。
増粘剤は、1つ以上の多糖類を含み得る。多糖類のいくつかの非限定例としては、デンプン;デンプンのグリセライト;ガム、例えば、カラヤガム(ステルクリアガム)、トラガカントガム、アラビアガム、ガティガム、アカシアガム、キサンタンガム、グアーガム、及びセルロースガム;ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum);カラギーナン;アルギン酸ナトリウム;寒天;ペクチン;ゼラチン、セルロース化合物、例えばセルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、及び硫酸化セルロース;天然及び合成粘土、例えば、ヘクトライト粘土;並びにこれらの混合物が挙げられる。
本明細書において使用するのに好適な他の多糖類としては、カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、カルボマー、ポロキサマー、変性セルロース、及びこれらの混合物が挙げられる。カラギーナンは、海藻由来の多糖類である。その海藻源によって区別され得る、及び/又は硫酸化の程度及び位置によって区別され得る複数種類のカラギーナンが存在する。増粘剤としては、κ-カラギーナン、変性κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、変性ι-カラギーナン、λ-カラギーナン、及びこれらの混合物を挙げることができる。本明細書での使用に好適なカラギーナンとしては、FMC Companyからシリーズ名「Viscarin」で市販されているものが挙げられ、限定するものではないが、Viscarin TP 329、Viscarin TP 388、及びViscarin TP 389が挙げられる。
増粘剤は、1つ以上のポリマーを含み得る。ポリマーは、口腔ケア組成物の様々な重量パーセントの、及び様々な範囲の平均分子範囲の、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidone、PVP)、ポリアクリル酸、少なくとも1つのアクリル酸モノマーから誘導されたポリマー、無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマー、架橋ポリアクリル酸ポリマーであり得る。あるいは、口腔ケア組成物は、無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマーを含んでいなくてもよく、本質的に含んでいなくてもよく、又は実質的に含んでいなくてもよい。
増粘剤は、1つ以上の無機増粘剤を含み得る。好適な無機増粘剤のいくつかの非限定的な例としては、コロイド状ケイ酸アルミニウムマグネシウム、シリカ増粘剤が挙げられる。有用なシリカ増粘剤としては、例えば、非限定的な例として、ZEODENT(登録商標)165シリカなどの非晶質沈降シリカが挙げられる。他の非限定的なシリカ増粘剤としては、全てEvonik Corporationから入手可能なZEODENT(登録商標)153、163、及び167、並びにZEOFREE(登録商標)177及び265シリカ製品、並びにAEROSIL(登録商標)ヒュームドシリカが挙げられる。
口腔ケア組成物は、0.01%~約15%、0.1%~約10%、約0.2%~約5%、又は約0.5%~約2%の1つ以上の増粘剤を含むことができる。
プレニル化フラボノイド
口腔ケア組成物は、プレニル化フラボノイドを含み得る。フラボノイドは、広範囲の果物、野菜、穀物、樹皮、根、茎、花、茶、及びワインにみられる天然物質の群である。フラボノイドは、抗酸化、抗炎症、抗変異原性、抗癌、及び抗菌の効果などの健康に対する様々な有益な効果を有し得る。プレニル化フラボノイドは、細胞膜への結合を促進するために既に同定されている、少なくとも1つのプレニル官能基(式VIIIに示されるような3-メチルブタ-2-エン-1-イル)を含むフラボノイドである。したがって、理論に束縛されることを望むものではないが、フラボノイドへのプレニル基の付加、すなわちプレニル化は、親分子の親油性を高め、プレニル化分子の細菌細胞膜への浸透を改善することによって、元のフラボノイドの活性を増加させることができると考えられる。親油性を高めて細胞膜への浸透を増加させることは、プレニル化フラボノイドが高LogP値(高親油性)では不溶性に向かう傾向があるため、両刃の剣であり得る。LogPは、抗菌有効性の重要な指標であり得る。
したがって、プレニル化フラボノイドという用語は、1つ以上のプレニル官能基を有する天然にみられるフラボノイド、合成的に付加されたプレニル官能基を有するフラボノイド、及び/又は合成的に付加された追加のプレニル官能基を有するプレニル化フラボノイドを含み得る。
プレニル化分子の構造-活性関係(例えば、構造-MIC関係)を改善する親分子の他の好適な官能基は、親フラボノイドの芳香環のうちの1つ以上に置換された窒素若しくは酸素、アルキルアミノ鎖、又はアルキル鎖を含有する追加の複素環を含む。
フラボノイドは、少なくとも2つのフェニル環及び少なくとも1つの複素環式環を有する15炭素骨格を有し得る。いくつかの好適なフラボノイド骨格は、式IX(フラボン骨格)、式X(イソフラバン骨格)、及び/又は式XI(ネオフラボノイド骨格)に示され得る。
フラボノイドの他の好適な下位群としては、アントシアニジン、アントキサンチン、フラバノン、フラバノノール、フラバン、イソフラボノイド、カルコン、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
プレニル化フラボノイドは、合成有機化学の当業者に知られている様々な合成プロセスを通して、1つ以上のプレニル官能基を付加するために合成的に改変された、天然に単離されたプレニル化フラボノイド又は天然に単離されたフラボノイドを含み得る。
他の好適なプレニル化フラボノイドとしては、ババカルコン、ババチン、ババチニン、コリリフォールA、エピメジンA、エピメジンA1、エピメジンB、エピメジンC、イカリイン、イカリシドI、イカリシドII、イカリチン、イソババカルコン、イソキサントフモール、ネオババイソフラボン、6-プレニルナリンゲニン、8-プレニルナリンゲニン、ソフォラフラバノンG、(-)-ソフォラノン、キサントフモール、ケルセチン、マセリグナン、クラリジン、クラリノン、クワノンG、クワノンC、パンデュラチンA、6-ゲラニルナリンゲニン、アウストラロンA、6,8-ジプレニルエリオジクチオール、ドルスマニンC、ドルスマニンF、8-プレニルケンフェロール、7-O-メチルテオン、ルテオン、6-プレニルゲニステイン、イソウィテオン、ルピウィテオン、及び/又はこれらの組み合わせを挙げることができる。他の好適なプレニル化フラボノイドとしては、カンフラビンA、カンフラビンB、及び/又はカンフラビンCなどのカンフラビンが挙げられる。
好ましくは、プレニル化フラボノイドは、グラム陽性菌である黄色ブドウ球菌(S.aureus)については、約25ppm未満のMICを有する可能性が高い。好適なプレニル化フラボノイドとしては、ババチン、ババチニン、コリリフォールA、イカリチン、イソキサントフモール、ネオババイソフラボン、6-プレニルナリンゲニン、8-プレニルナリンゲニン、ソフォラフラバノンG、(-)-ソフォラノン、クラリノン、クワノンC、パンデュラチンA、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
好ましくは、プレニル化フラボノイドは、グラム陰性菌である大腸菌(E.coli)については、約25ppm未満のMICを有する可能性が高い。好適なプレニル化フラボノイドとしては、ババチニン、イソキサントフモール、8-プレニルナリンゲニン、ソフォラフラバノンG、クラリノン、パンデュラチンA、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
約1000種のプレニル化フラボノイドが植物から同定されている。これまでに報告されているプレニル化フラボノイドの数によれば、プレニル化フラボノンが最も一般的なサブクラスであり、プレニル化フラバノールが最も稀なサブクラスである。天然のプレニル化フラボノイドは、多様な構造的特徴を有することが検出されているにもかかわらず、植物において狭い分布を有し、これらは、ほぼ全ての植物に存在するので親フラボノイドとは異なる。プレニル化フラボノイドのほとんどは、アサ科(Cannabaceae)、オトギリソウ科(Guttiferae)、マメ科(Leguminosae)、クワ科(Moraceae)、ミカン科(Rutaceae)、及びセリ科(Umbelliferae)を含む科にみられる。マメ科及びクワ科は、果物及び野菜として消費されるので、最も頻繁に調査されている科であり、多くの新規のプレニル化フラボノイドが探索されている。アサ科のフムルス・ルプルスは、ビールの健康効果において重要な役割を果たすことができる8-プレニルナリンゲニン及びキサントフモールを含む。
プレニル化フラボノイドは、ホップ抽出物を通して組み込まれてもよく、別々に添加される抽出物に組み込まれてもよく、又は本明細書に開示される口腔ケア組成物の別個の成分として添加されてもよい。
好適なプレニル化フラボノイドは、特定のオクタノール-水分配係数を有し得る。オクタノール-水分配係数は、化合物の親油性を予測するために使用することができる。理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載の範囲内の化合物は、微生物の細胞膜を構成する主に疎水性のリン脂質二重層に侵入する及び/又はそれを破壊することができると考えられる。したがって、オクタノール-水分配係数は、プレニル化フラボノイドの抗菌効果と相関し得る。好適なプレニル化フラボノイドは、少なくとも約2、少なくとも約4、約2~約10、約4~約10、約4~約7、又は約4~約7のlog Pを有し得る。
口腔ケア組成物は、少なくとも約0.001%、約0.001%~約5%、約0.01%~約2%、約0.0001%~約2%、又は少なくとも約0.05%のプレニル化フラボノイドを含み得る。
アミノ酸
口腔ケア組成物は、アミノ酸を含み得る。アミノ酸は、本明細書に記載されるように、1つ以上のアミノ酸、ペプチド、及び/又はポリペプチドを含み得る。予想外に、レチノイド化合物とアミノ酸との組み合わせは、ユーザの歯肉健康を改善し得ることが見出された。
アミノ酸は、式XIIにあるように、アミン官能基、カルボキシル官能基、及びそれぞれのアミノ酸に特異的な側鎖(式XIIではR)を含有する有機化合物である。好適なアミノ酸としては、例えば、正又は負の側鎖を有するアミノ酸、酸性又は塩基性の側鎖を有するアミノ酸、極性非荷電側鎖を有するアミノ酸、疎水性側鎖を有するアミノ酸、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。好適なアミノ酸としては、例えば、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セレノシステイン、グリシン、プロリン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸、これらの塩、及び/又はこれらの組み合わせも挙げられる。
好適なアミノ酸としては、天然起源の又は合成的に誘導される、式XIIに記載の化合物が挙げられる。アミノ酸は、R基及び環境に基づいて、双性イオン性であるか、中性であるか、正に帯電するか、又は負に帯電し得る。アミノ酸の電荷は、当業者に周知であろう。
好適なアミノ酸としては、1つ以上の塩基性アミノ酸、1つ以上の酸性アミノ酸、1つ以上の中性アミノ酸、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約6重量%、又は約1重量%~約10重量%のアミノ酸を含み得る。
本明細書で使用するとき、用語「中性アミノ酸」には、アラニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンなどの天然由来の中性アミノ酸だけではなく、pH5.0~7.0の範囲の等電点を有する生物学的に許容可能なアミノ酸が挙げられる。生物学的に好ましい許容可能な中性アミノ酸は、分子中に単一のアミノ基及びカルボキシル基を有するか、又は、物理化学的特性は類似若しくは実質的に類似しているが変更された側鎖を有する官能性誘導体などの、これらの官能性誘導体を有する。更なる実施形態では、アミノ酸は、少なくとも部分的に水溶性であり、25℃で1g/1000mLの水溶液中で7未満のpHを提供する。
したがって、本発明での使用に好適な中性アミノ酸としては、アラニン、アミノ酪酸、アスパラギン、システイン、シスチン、グルタミン、グリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、これらの塩、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明の組成物において使用される中性アミノ酸としては、アスパラギン、グルタミン、グリシン、これらの塩、又はこれらの混合物を挙げることができる。中性アミノ酸は、25℃の水溶液中で、5.0、又は5.1、又は5.2、又は5.3、又は5.4、又は5.5、又は5.6、又は5.7、又は5.8、又は5.9、又は6.0、又は6.1、又は6.2、又は6.3、又は6.4、又は6.5、又は6.6、又は6.7、又は6.8、又は6.9、又は7.0の等電点を有し得る。好ましくは、中性アミノ酸は、プロリン、グルタミン、又はグリシンから選択され、より好ましくはその遊離形態(すなわち、非錯体型)である。中性アミノ酸がその塩形態である場合、好適な塩としては、提供される量及び濃度において生理学的に許容可能であると考えられる、当該技術分野において医薬的に許容される塩であることが既知である塩が挙げられる。好ましくは、中性アミノ酸は、組成物の約0.0001重量%~約10重量%、好ましくは約0.05重量%~約5重量%、好ましくは約0.1重量%~約3重量%、好ましくは約0.5重量%~約3重量%、好ましくは約1重量%~約3重量%の量で存在する。一態様では、中性アミノ酸はグルタミン(又はその塩)である。別の一態様では、中性アミノ酸はプロリン(又はその塩)である。更に別の態様では、中性アミノ酸はグリシン(又はその塩)である。
口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の約0.0001重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約6重量%、又は約1重量%~約10重量%の中性アミノ酸を含み得る。
他の成分
口腔ケア組成物は、以下に記載されるように、着香剤、甘味料、着色剤、防腐剤、緩衝剤、又は口腔ケア組成物での使用に好適な他の成分などの様々な他の成分を含み得る。
着香剤を口腔ケア組成物に添加してもよい。好適な着香剤としては、冬緑油、ペパーミント油、スペアミント油、クローブバッド油、メントール、アネトール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、カッシア、酢酸1-メンチル、セージ、オイゲノール、パセリ油、オキサノン、α-イリソン、マジョラム、レモン、オレンジ、プロペニルグエトール、桂皮、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、4-cis-ヘプテナール、ジアセチル、メチル-パラ-tert-ブチルフェニル酢酸メチル、及びこれらの混合物が挙げられる。清涼剤も風味剤系の一部であってもよい。本組成物に好ましい清涼剤は、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキシアミド(商業的に「WS-3」として知られている)のようなパラメンタンカルボキシアミド剤、又はN-(エトキシカルボニルメチル)-3-p-メンタンカルボキシアミド(商業的に「WS-5」として知られている)、及びこれらの混合物である。風味剤系は、一般に組成物中で、口腔ケア組成物の約0.001重量%~約5重量%の濃度で用いられる。これらの着香剤は、一般に、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、酸、並びに脂肪族アルコール、芳香族アルコール、及び他のアルコールの混合物を含む。
製品に快い味を付与するために、甘味料を口腔ケア組成物に添加してもよい。好適な甘味料としては、サッカリン(サッカリンナトリウム、サッカリンカリウム又はサッカリンカルシウムとして)、チクロ(ナトリウム塩、カリウム塩又はカルシウム塩として)、アセスルファムK、タウマチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、アンモニア化グリチルリチン、デキストロース、レブロース、スクロース、マンノース、スクラロース、ステビア、及びグルコースが挙げられる。
製品の審美的外観を改善するために、着色剤を添加してもよい。好適な着色剤としては、限定するものではないが、FDAなどの適切な規制機関によって承認された着色剤、及び欧州食品医薬品指令に列挙されている着色剤が挙げられ、TiOなどの顔料、並びにFD&C及びD&C染料などの色素を含む。
細菌増殖を防止するために、防腐剤もまた、口腔ケア組成物に添加されてもよい。メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、及び安息香酸ナトリウムなどの、口腔用組成物中での使用が承認された適切な防腐剤を、安全かつ有効な量で添加することができる。
二酸化チタンもまた本発明の組成物に加えられてもよい。二酸化チタンは、組成物に不透明度を加える白色粉末である。二酸化チタンは、一般に、口腔ケア組成物の約0.25重量%~約5重量%を構成する。
減感剤、治癒剤、他のう蝕予防剤、キレート剤/金属イオン封鎖剤、ビタミン、アミノ酸、タンパク質、他の抗歯垢/抗歯石剤、乳白剤、抗生物質、抗酵素類、酵素類、pH調整剤、酸化剤、酸化防止剤などの他の成分を、口腔ケア組成物中で使用することができる。
使用方法
本発明の口腔ケア組成物は、う蝕、虫歯、歯肉炎、及び/又はこれらの組み合わせの治療、低減、及び/又は予防に使用することができる。
方法に有用な口腔ケア組成物は、上記の通り、ホップ抽出物及び/又はフムルス・ルプルス抽出物から提供されるホップ等のホップを含む。本明細書に記載されるように、ホップベータ酸は、抗歯肉炎剤として有用であり得る。したがって、任意の口腔ケア組成物にホップを添加すると、抗歯肉炎保護を提供することができる。
口腔ケア組成物は、チューブ、ボトル、及び/又はタブ等の一次包装を含み得る。一次包装は、カートン、シュリンクラップ等の二次包装内に配置してよい。一次包装及び/又は二次包装上に、口腔ケア組成物の使用説明書を印刷してもよい。方法の範囲は、口腔ケア組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者によって提供される説明書を含むことが意図される。
口腔ケア組成物が練り歯磨きである場合、練り歯磨きチューブから練り歯磨きを供給するようにユーザに指示してよい。
練り歯磨きの1回分を歯ブラシに適用するようにユーザに指示してよい。練り歯磨きの1回分は、ストリップ、エンドウマメサイズの量、又は任意の機械的及び/若しくは手動のブラシヘッドに適合する様々な他の形状等の任意の好適な形状であり得る。少なくとも約1インチ、少なくとも約0.5インチ、少なくとも1インチ、及び/又は少なくとも0.5インチの長さの練り歯磨きのストリップを、毛先の柔らかい歯ブラシ等の歯ブラシの毛に適用するようにユーザに指示してよい。
6歳未満及び/又は2歳未満の小児による使用の場合等、歯ブラシの毛に、練り歯磨きのエンドウマメサイズ又は米粒サイズの1回分を適用するようにユーザに指示してよい。
少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約90秒間、少なくとも約2分間、少なくとも30秒間、少なくとも1分間、少なくとも90秒間、及び/又は少なくとも2分間歯を磨くように、ユーザに指示してよい。
十分に、並びに/又は医師及び/若しくは歯科医によって指導された通り歯を磨くように、ユーザに指示してよい。
各食事後に自分の歯を磨くように、ユーザに指示してよい。少なくとも1日1回、少なくとも1日2回、及び/又は少なくとも1日3回歯を磨くように、ユーザに指示してよい。Sn染色を防止するため等に、1日3回以下歯を磨くように、ユーザに指示してよい。朝及び/又は夜の就寝前に歯を磨くように、ユーザに指示してよい。
フッ化物等の摂取に適していない成分が含まれているため、練り歯磨き組成物を嚥下しないように、ユーザに指示してよい。しかしながら、ホップを含むがフッ化物を含まない口腔ケア組成物の場合、練り歯磨きを嚥下しないようにユーザに指示する必要がない場合もある。歯磨きサイクルの停止後に練り歯磨き組成物を喀出する(又は吐き出す)ように、ユーザに指示してよい。
口腔ケア組成物がマウスリンスである場合、マウスリンスの入ったボトルからマウスリンスを供給するように、ユーザに指示してよい。
マウスリンスを少なくとも1日1回、少なくとも1日2回、及び/又は少なくとも1日3回使用するように、ユーザに指示してよい。
練り歯磨き及び/又はフロスの使用後にマウスリンス組成物を使用するように、ユーザに指示してよい。
ある時間にわたって、歯の間等の口腔内でリンスの1回分をクチュクチュする(swish)ように、ユーザに指示してよい。リンスの1回分を激しくクチュクチュするように、ユーザに指示してよい。
約5mL~約50mL、約10mL~約40mL、10mL、20mL、25mL、30mL、40mL、茶さじ2杯分、及び/又は茶さじ4杯分のマウスリンスを使用するように、ユーザに指示してよい。
少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約90秒間、少なくとも約2分間、少なくとも30秒間、少なくとも1分間、少なくとも90秒間、及び/又は少なくとも2分間マウスリンスをクチュクチュするように、ユーザに指示してよい。
フッ化物等の摂取に適していない成分が含まれているため、マウスリンス組成物を嚥下しないように、ユーザに指示してよい。しかしながら、ホップを含むがフッ化物を含まない口腔ケア組成物の場合、マウスリンスを嚥下しないようにユーザに指示する必要がない場合もある。すすぎサイクルの停止後にマウスリンス組成物を喀出する(又は吐き出す)ように、ユーザに指示してよい。
練り歯磨き組成物及び/又はマウスリンス組成物等の口腔ケア組成物の使用説明書は、年齢に基づいて変わり得る。例えば、成人及び少なくとも6歳又は少なくとも2歳の小児には、1つの使用説明でよいが、6歳未満又は2歳未満の小児には、第2の使用説明書を有してもよい。
本明細書に記載されるホップを含む口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、虫歯予防及び/又は抗歯肉炎治療等における医薬として有用であり得る。好適な医薬としては、口腔ケア組成物、練り歯磨き組成物、マウスリンス組成物、フロスコーティング、チューインガム、及び/又は口腔内に適用される他の好適な組成物が挙げられる。
加えて、口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、口腔内のう蝕の存在に起因する、歯におけるホワイトスポットの数及び/又は強度を低減するために使用することができる。あるいは、口腔ケア組成物は、本明細書に記載されるように、口腔内の歯肉炎の存在に起因する、歯の表面に直接隣接する歯肉線における歯肉の発赤、腫脹、圧痛、及び/又は膨張を低減するために使用することもできる。
上記の方法は、本明細書に記載されるように、ホップを含む任意の口腔ケア組成物に有用であり得る。ホップを含む口腔ケア組成物は、金属、スズ、亜鉛、フッ化物、カルシウム、バイオフィルム変性剤、ポリホスフェート、研磨剤、湿潤剤、香味料、甘味料、プレニル化フラボノイド、増粘剤、緩衝剤、及び/又は水等の上記の他の成分を含んでいてもよい。加えて、開示される方法において有用な口腔ケア組成物は、フッ化物を実質的に含んでいなくてもよく、本質的に含んでいなくてもよく、又は含んでいなくてもよい。
組み合わせ
A.医薬として使用するためのホップベータ酸であって、好ましくは、医薬が口腔ケア組成物であり、より好ましくは、練り歯磨き、マウスリンス、フロスコーティング、又はこれらの組み合わせである、ホップベータ酸。
B.ホップベータ酸が、ホップベータ酸の約1重量%未満しかホップアルファ酸を含まず、好ましくはホップアルファ酸を本質的に含まない、実質的に含まない、又はより好ましくは含まない、Aに記載のホップベータ酸。
C.医薬が金属を含み、好ましくは、金属がスズ、亜鉛、カルシウム、又はそれらの組み合わせを含み、より好ましくは、スズがフッ化第一スズ、塩化第一スズ、又はこれらの組み合わせを含む、A又はBに記載のホップベータ酸。
D.医薬が研磨剤を含み、好ましくは、研磨剤がシリカ研磨剤、カルシウム研磨剤、又はそれらの組み合わせを含み、より好ましくは、カルシウム研磨剤が炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はこれらの組み合わせを含む、A~Cのいずれかに記載のホップベータ酸。
E.医薬が、フッ化物を実質的に含まない、本質的に含まない、又は好ましくは含まない、A~Dのいずれかに記載のホップベータ酸。
F.歯肉炎、口腔内のホワイトスポット、口内の虫歯、う蝕、又はこれらの組み合わせの予防、低減、及び治療において使用するためのホップベータ酸であって、好ましくは、口腔内のホワイトスポットが、歯の上にあり、う蝕、虫歯、及び/又はこれらの組み合わせに起因する、A~Eのいずれかに記載のホップベータ酸。
G.歯肉炎、口腔内のホワイトスポット、口内の虫歯、う蝕、又はこれらの組み合わせの予防、低減、及び治療において使用するためのホップであって、好ましくは、口腔内のホワイトスポットが、歯の上にあり、う蝕、虫歯、及び/又はこれらの組み合わせに起因する、ホップ。
H.ホップがホップ抽出物を含み、好ましくは、ホップ抽出物がホップベータ酸、ホップアルファ酸、又はこれらの組み合わせを含み、より好ましくは、ホップベータ酸が抽出物の約1重量%未満しかホップアルファ酸を含まず、より好ましくは、ホップがホップアルファ酸を本質的に含まない、実質的に含まない、又は含まない、Gに記載のホップ。
I.ホップが、口腔ケア組成物中に提供され、好ましくは、口腔ケア組成物が練り歯磨き、マウスリンス、フロスコーティング、又はこれらの組み合わせである、G又はHに記載のホップ。
J.口腔ケア組成物が研磨剤を更に含み、好ましくは、研磨剤がシリカ研磨剤、カルシウム研磨剤、又はそれらの組み合わせを含み、より好ましくは、カルシウム研磨剤が炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はこれらの組み合わせを含む、Iに記載のホップ。
K.口腔ケア組成物が金属を更に含み、好ましくは、金属がスズ、亜鉛、カルシウム、又はそれらの組み合わせを含み、より好ましくは、スズがフッ化第一スズ、塩化第一スズ、又はこれらの組み合わせを含む、I又はJに記載のホップ。
L.口腔ケア組成物が、フッ化物を実質的に含まない、本質的に含まない、又は好ましくは含まない、I~Kのいずれかに記載のホップ。
M.
ユーザは、口腔ケア組成物、好ましくは練り歯磨きを使用するように指示され、使用の指示が、
(a)口腔ケア組成物、好ましくは練り歯磨きを歯ブラシ上に供給することと、
(b)口腔ケア組成物、好ましくは練り歯磨きを口腔に少なくとも1分間適用することと、
(c)口腔ケア組成物、好ましくは練り歯磨きを口腔から喀出することと、
を含む、I~Lのいずれかに記載のホップ。
N.指示が、口腔用組成物を嚥下しないように指示することを更に含む、Mに記載のホップ。
本発明は、以下の実施例によって更に例示され、これは、いかなる方法であっても本発明の範囲に制限を課すものとして解釈されるべきではない。本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨又は添付の特許請求の範囲の範疇から逸脱することなく、それらの様々な他の態様、修正、及び均等物が、当業者に想到され得る。
練り歯磨き組成物説明書実施例1
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び12歳以上の小児:好ましくは各食事後、又は少なくとも1日2回、又は歯科医若しくは医師によって指導された通り、歯を十分に磨く。
12歳未満の小児:歯科医に確認する。
この説明書は、ホップを含む練り歯磨き組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含む練り歯磨き組成物を含む練り歯磨きチューブ上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、練り歯磨き組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、チューブ、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
練り歯磨き組成物説明書実施例2
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び12歳以上の小児:
・製品の少なくとも1インチのストリップを毛先の柔らかい歯ブラシに適用する
・1日2回(朝及び夜)、かつ1日3回以下、又は歯科医若しくは医師によって推奨される通り、少なくとも1分間歯を十分に磨く。確実に歯の全領域を磨く。嚥下を最小限にする。磨いた後に吐き出す。
12歳未満の小児:歯科医又は医師に相談する。
この説明書は、ホップを含む練り歯磨き組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含む練り歯磨き組成物を含む練り歯磨きチューブ上に配置される。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、練り歯磨き組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、チューブ、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
練り歯磨き組成物説明書実施例3
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び2歳以上の小児:
・好ましくは各食事後、又は少なくとも1日2回、又は歯科医若しくは医師によって指導された通り、歯を十分に磨く。
2~6歳の小児:
・エンドウマメサイズほどの量だけを使用し、小児の磨き及びすすぎを監督する(嚥下を最小限にするため)。
2歳未満の小児:
・歯科医又は医師に確認する。
この説明書は、ホップを含む練り歯磨き組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含む練り歯磨き組成物を含む練り歯磨きチューブ上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、練り歯磨き組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、チューブ、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
練り歯磨き組成物説明書実施例4
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び2歳以上の小児:
・各食事後、又は少なくとも1日2回歯を十分に磨く、又は歯科医によって指導された通りに使用する。
・6歳未満の小児では、嚥下を最小限にするためにエンドウマメサイズの量を使用する。
・良い習慣が確立されるまで小児の歯磨きを監督する。
・エンドウマメサイズほどの量だけを使用し、小児の磨き及びすすぎを監督する。
2歳未満の小児:
・歯科医又は医師に確認する。
この説明書は、ホップを含む練り歯磨き組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含む練り歯磨き組成物を含む練り歯磨きチューブ上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、練り歯磨き組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、チューブ、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
練り歯磨き組成物説明書実施例5
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び12歳以上の小児:
・製品の少なくとも1インチのストリップを毛先の柔らかい歯ブラシに適用する。1日2回(朝及び夜)、又は歯科医によって推奨される通り、少なくとも1分間歯を十分に磨く。
・12歳未満の小児:歯科医に確認する。
この説明書は、ホップを含む練り歯磨き組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含む練り歯磨き組成物を含む練り歯磨きチューブ上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、練り歯磨き組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、チューブ、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
マウスリンス組成物説明書実施例1
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び12歳以上の小児:
・練り歯磨きで歯を磨いた後、1日2回使用。
・10mL(茶さじ2杯分)のリンスを歯の間で1分間激しくクチュクチュし、次いで吐き出す。
・すすいだ後30分間飲食しない。
・監督なしで使用できるようにまで必要に応じて小児を監督する。
この説明書は、ホップを含むマウスリンス組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含むマウスリンス組成物を含むマウスリンスボトル上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、マウスリンス組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、ボトル、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
マウスリンス組成物説明書実施例2
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
成人及び6歳以上の小児:練り歯磨きで歯を磨いた後、1日2回使用する。10mL(茶さじ2杯分)のリンスを歯の間で1分間激しくクチュクチュし、次いで吐き出す。すすいだ後30分間飲食しない。(嚥下を最小限にするために)良いすすぎ習慣のある12歳未満の小児に指示する。監督なしで使用できるようにまで必要に応じて小児を監督する。
6歳未満の小児:歯科医又は医師に相談する。
この説明書は、ホップを含むマウスリンス組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含むマウスリンス組成物を含むマウスリンスボトル上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、マウスリンス組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、ボトル、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
マウスリンス組成物説明書実施例3
本明細書に記載の口腔ケア組成物は、以下の説明書を含み得る:
通常の歯磨き及びフロッシングルーチン後に使用する。使用前に口から練り歯磨きをすすぐ。成人及び6歳以上の小児:1日2回、20mL(茶さじ4杯分)で30秒間すすぐ。6歳から12歳未満の小児:使用を監督すること。6歳未満の小児:使用しない。
この説明書は、ホップを含むマウスリンス組成物の入ったカートン上及び/又はホップを含むマウスリンス組成物を含むマウスリンスボトル上に配置される。説明書はまた、「嚥下してはならない」を含んでいてもよい。
したがって、まとめると、ユーザはこれらの工程を行うが、マウスリンス組成物の製造業者、流通業者、及び/又は生産者は、カートン、ボトル、及び/又はこれらの組み合わせに説明書を配置することによって、これらの工程を行うようにユーザに指示する。
実験方法
酸産生及び酸阻害[%]
インビトロプラーク糖分解モデル(iPGRM)を用いて、酸産生及び酸阻害を求めた。この技術の目的は、歯肉の健康に悪影響を及ぼす毒素を産生するためにプラーク微生物が利用する代謝経路に、化合物が影響を及ぼすかどうかを判定するための簡便かつ迅速な方法を提供することである。また、歯に悪影響を及ぼすプラーク酸を産生するためにプラーク微生物が利用する代謝経路に、化合物が影響を及ぼすかどうかを判定することも有用である。
インビトロプラーク糖分解モデル(iPGRM)は、ヒト唾液からプラークを成長させ、様々な剤で処理して、処理の抗糖分解活性を判定する技術である。細菌が酵素の助けを借りて糖をエネルギーに変換するとき、酸が形成される。これらの酸は歯のエナメル質を脱灰し、損傷する。この技術の目的は、プラーク微生物が酸若しくは毒素の産生のために利用する代謝経路に対して治療化合物が阻害効果を有するかどうか、及び/又は治療化合物が微生物の成長を阻害するかどうかを判定するための簡便かつ迅速な方法を提供することである。ここでの研究の目的のために、試験治療組成物がSnを含有する場合、Snプラセボを試験しなければならない。更に、抗菌組成物は、抗菌組成物のみのiPGRM値を求めるために、そのプラセボに関して試験しなければならない。これは、抗菌組成物に加えてバッファ、例えば、重炭酸塩、オルトリン酸塩、炭酸カルシウムが組成物中に存在する場合に重要である。
往復運動でガラスロッドを培地に出し入れすることによって、37℃で2日間にわたって、新鮮なプールされたヒト唾液及びトリプチカーゼソイブロス(TSB)からガラスロッド上でプラークバイオフィルムを成長させた。水中の歯磨剤スラリー(1:5)又は水中の希釈処理剤(1:5)で2分間処理した。処理後、pH指示薬が色の変化を示すまで(~6時間)、バイオフィルムをTSB及びスクロースと共にインキュベートした。次いで、培地溶液のpHを測定して、陰性対照に対する糖分解阻害の量を求めた。
1日目に、240、320、400、及び600グリットの炭化ケイ素紙を連続して使用して、旋盤上で非テーパ状の端部からおよそ25mmだけ新しいガラスロッド(5mm×90mm)を研磨する。最初の研磨の後、各試験の前にロッドを600グリットの紙で研磨しなければならない。研磨後、試験の準備が整うまでロッドを保管した。処理のラックを満たすために十分なロッドを研磨しなければならない。ラックは、各組成物を4回複製した12個の組成物を処理することができ、ラックは48本のロッドを有する。
2日目に、5~10人のパネルから試験中毎日パラフィン刺激によって唾液を収集し、必要になるまで終日4℃で冷蔵した。唾液を慎重にプールし(ワックス/粘液に注がない)、使用前に十分に混合する。ロッドを保管から取り出し、脱イオン水ですすいで研磨残渣があればそれを除去し、70%エタノール/水溶液中で消毒し、滅菌表面上で乾燥させた。続いて、成長培地を含有する培地バイアル中に連続的にロッドを浸漬するために使用されるホルダーの吊りラックにロッドを装填した。ロッドの高さを調整し、各ロッドをゴム製oリングを使用して適所に固定した。午後の早い時間に、7mLの成長培地(3%スクロースを含む3%TSBの溶液160gをプールしたヒト唾液240gと混合した。このTSB/スクロース溶液は、プールしたヒト唾液と合わせる前にオートクレーブによって滅菌しなければならない)を培地バイアルに入れる。培地バイアルを、インキュベーションオーブン内のラックに吊り下げられたロッドの下に配置した。浸漬モーターが培地バイアル中にロッドを浸漬し、ロッドが培地バイアルの壁に接触することなく1分当たり1回の浸漬頻度でロッドの1.5cmを成長培地中に沈めることができるように、インキュベーターを予め改造しておいた。この方法でロッドを一晩浸漬した。
3日目に、強化成長培地を調製した(3%TSB及び10%スクロースの溶液500gを、プールしたヒト唾液33gと混合した。このTSB/スクロース溶液は、プールしたヒト唾液と合わせる前にオートクレーブによって滅菌しなければならない)。この強化成長培地を新たなセットの培地バイアル(バイアル当たり7mL)にピペットで移し、1日目からの一晩成長培地と交換した。インキュベーションオーブン中において37℃で5時間、この強化成長培地中にロッドを終日浸漬した。1日の終わりに、新たな一晩成長培地を調製し(3%TSB溶液40gをプールしたヒト唾液360g及びスクロース0.5gと混合した)、新たな培地バイアルセットにピペットで移し、強化成長培地と交換した。ロッドを1日目と同様に一晩浸漬した。
4日目に、0.15gのTSB、25gのスクロース、及び500mLの脱イオン水を合わせることによって糖分解培地を調製し、水中0.03%のTSB及び0.5%のスクロースの溶液を得た。この溶液を混合し、次いで、オートクレーブ中で滅菌した。次いで、0.1M HClを用いてpHを6.5に調整し、新たな培地バイアル(7mL)にピペットで移した。pHブランクとして、バイアルを必要な数よりも2つ余分にロッドのラックに充填した。陰性対照(Crest Cavity Protectionスラリー)を含有する4本のチューブのそれぞれに、2滴のクロロフェノールレッド溶液を添加した。陽性対照(1%クロルヘキシジン液)を含有する2本のチューブに、ブロモクレゾールパープル溶液3滴を添加した。処理が完了するまでラックをよけておく。12mLの脱イオン水を含有するバイアルを調製して、処理剤を洗い流した。ホモジナイズした処理剤及び水の処理剤スラリー/溶液(7mL)を含有するバイアルを調製した。ロッドを処理バイアル中に2分間浸漬し、第1のセットのリンスバイアル中に10回浸漬してすすぎ、第2のセットのリンスバイアル中に10回浸漬してすすぎ、第3のセットのリンスバイアル中に10回浸漬してすすぎ、インキュベーターのラックに戻した。バイオフィルム全体を処理し、すすいだ。全ての処理が完了したら、ロッド上のバイオフィルムを、2時間の浸漬なしでインキュベーションオーブン内の糖分解培地中に完全に沈めた。2時間後、浸漬装置を作動させた。合計インキュベーション時間は3~7時間であった。陰性対照の糖分解培地中のpH値が4.8~5.6、より理想的には4.9~5.2であり、陽性対照の糖分解培地中のpH値が陰性対照よりも高くなったとき、インキュベーションを終了する。陽性対照中の指示色素が黄色に変化した場合、すなわち、pHが5.2未満に低下した場合、インキュベーションが長すぎたので、試験を繰り返す必要がある。
4日目のインキュベーション終了後、ロッドを糖分解培地から取り出し、オーブン中で乾燥させた。糖分解培地をインキュベーションオーブンから取り出し、室温に戻し、各バイアル及びブランクバイアルにおいてpHを測定して、処理後の培地の平均pH変化を求めた。ブランクバイアルに対するpHの変化を求める。ブランクの最終pHが6.6未満である場合、試験を繰り返す必要がある。陽性対照と陰性対照との間の差がスチューデントt検定において有意でない場合、検定を繰り返す必要がある。ブランクに対する陰性対照のpHの変化が1未満である場合、試験を繰り返す必要がある。
全てのバイアルのpH値を測定した後、ブランクの平均pHからそのpHを差し引くことによって、バイアル当たりのΔpHを求めた。糖分解阻害効力を以下の式から求める。処理当たり4つの複製バイアルからの結果を平均することによって、処理の平均ΔpHを求めた。
陽性対照(1%クロールヘキシジン溶液)の効力が陰性対照(Crest Cavity Protection,Procter&Gamble(Cincinnati,OH))に対して約65%~約85%ではない場合、試験を繰り返した。
口腔ケア組成物の調製
1つ以上の保湿剤、水、甘味料(複数可)、スズイオン源、グルコン酸ナトリウム、及び/又は香味料(複数可)を合わせて液体混合物を作製することによって、表1Aの口腔ケア組成物を調製した。液体混合物を、25℃で2分間ホモジナイズした。次に、水酸化ナトリウム(50%溶液)を液体混合物に添加し、液体混合物を25℃で2分間ホモジナイズした。カルシウムイオン源の一部と、キサンタンガム及び/又はカルボキシメチルセルロースナトリウム等の任意の増粘剤とを合わせることによって、別個の粉末混合物を調製した。次いで、粉末混合物を液体混合物と合わせた。次に、ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤を混合物に添加した。内容物を25℃で2分間ホモジナイズした。次いで、ホップ抽出物を混合物と合わせ、25℃で2分間ホモジナイズした。最後に、カルシウムイオン源の残りの部分及び緩衝剤を混合物と合わせ、25℃で2分間ホモジナイズした。
ホップを含む市販の口腔ケア組成物の調製
市販の口腔ケア組成物の一部を秤量し、適切な量のホップ抽出物を混合することによって、市販の口腔ケア組成物をホップベータ酸抽出物又はホップ全抽出物と合わせた。合わせた口腔ケア組成物を、25℃で少なくとも2分間ホモジナイズした。
45%のホップベータ酸及び1%未満のホップアルファ酸を有する、Hopsteiner(登録商標)によって供給されるホップベータ酸抽出物。
表1Aに示す製剤A、製剤B、及び製剤Cを、上記の実験方法に従って調製した。ホップベータ酸は、フムルス・ルプルスからの抽出物としてHopsteiner(登録商標)によって供給された。Hopsteiner(登録商標)抽出物は、抽出物のおよそ45重量%のホップベータ酸及び抽出物の1重量%未満のホップアルファ酸であった。製剤A及び製剤Bは、独立して水が添加されていないホップベータ酸を有する。製剤A及び製剤Bは、製剤Bがフッ化物イオン源(モノフルオロリン酸ナトリウム、NaMFP)を含むという点でのみ異なり、これを表4に示される総エナメル質う蝕試験において使用した。製剤Cは、高含水シャーシ中にフッ化物を含まないホップベータ酸を含む。
表1Bは、Hopsteiner(登録商標)によって提供されたホップベータ酸抽出物を記載する。ホップベータ酸は抽出物として提供されるので、特定の成分の量に若干のばらつきがある場合がある。しかしながら、抽出物は、抽出物のおよそ45重量%のホップベータ酸及び抽出物のおよそ約0.4重量%のホップアルファ酸を含む。これは、典型的にはホップベータ酸よりも多くのホップアルファ酸を有する以前のホップ抽出物とは劇的に異なる。ホップベータ酸抽出物中に他の微量成分が存在していてもよい。
表2は、本明細書に記載のiPGRM試験を使用した3日間のバイオフィルムにおける酸産生の変化を示す。フッ化ナトリウムを含有する市販のCrest(登録商標)練り歯磨きで処理した後、酸産生の平均は1.56であり、陰性対照として平均阻害率は0%である。フッ化第一スズを含有するCrest(登録商標)練り歯磨きで3日間のバイオフィルム処理を行うと、酸産生が減少し、正味の平均酸阻害は48.72%(Crest(登録商標)Pro-Health(商標))及び66.03%(Crest(登録商標)Gum Care)であった。第一スズイオンは抗菌剤として作用することが知られており、バイオフィルムにおいて酸を産生する細菌の数を減少させることができるので、これは予想された結果であった。Crest(登録商標)Gum Careは、追加量の第一スズイオン(すなわち、SnCl)により、Crest(登録商標)Pro-Health(商標)よりもわずかに良好に機能した。クロルヘキシジンは、歯肉炎を治療するために処方することができる抗菌剤である。クロルヘキシジンで処理した結果、平均酸阻害は80.77%になったが、クロルヘキシジンは極めて有効な抗菌剤として知られているので、これは予想外ではなかった。
表2はまた、製剤A(93.59%)及び製剤B(95.51%)が本質的にゼロの酸産生を示し、平均酸阻害がほぼ100%であったことを示す。最も一般的で有効な抗菌剤のうちの2つであるフッ化物及び/又はクロルヘキシジン単独では、ほぼ100%の酸阻害が生じないことを考慮すると、製剤A及び製剤B(フッ化物イオン源を含む)が酸産生の防止において本質的に100%有効であることは予想外であった。
表3及び表4は、様々な活性剤、研磨剤、水レベル、ポリホスフェート等を含む練り歯磨きを含む任意の練り歯磨きにホップベータ酸を添加し、追加の利益を提供できることを示す。フッ化第一スズ、塩化第一スズ、フッ化ナトリウム、シリカ、炭酸カルシウム、ポリホスフェート、アルギニン等のアミノ酸、及び/又は亜鉛を含む練り歯磨きにホップベータ酸を添加することができる。表3及び表4に示されるように、ホップベータ酸を添加すると、iPGRM試験法による任意の口腔ケア組成物の抗菌性能が改善される。重要なことに、抗菌性能は、ホップアルファ酸及びホップベータ酸を両方含むホップ抽出物を添加しても改善されなかった。実際、ホップアルファ抽出物及びホップベータ抽出物を両方含む抽出物、「ホップ全抽出物」は、多くの場合、抗菌性能を低下させた。
使用したホップベータ抽出物は、表1Bのホップベータ抽出物であった。ホップ全抽出物は、ホップアルファ酸及びホップベータ酸を含んでいた。ホップアルコールを含まない液体抽出物(「ホップ全抽出物」)をHawaii Pharmから購入し、そのまま使用した。ホップベータ酸抽出物は0.5重量%で添加し、ホップ全抽出物は0.64重量%で添加した。全ての場合において、ホップ酸(ホップアルファ酸+ホップベータ酸又は本質的にホップベータ酸のみのいずれか)の量は、約0.23%で本質的に等価であった。
例えば、表3に示すように、抗歯肉炎剤としてのフッ化第一スズ、ピロホスフェート、及び少なくとも30重量%の水を含むColgate TotalSFに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。Colgate TotalSFにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が39.0%から87.5%に改善した。対照的に、Colgate TotalSFにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が39.0%から30.2%に減少した。
表4に示すように、フッ化ナトリウム、アルギニン、クエン酸亜鉛、酸化亜鉛、及び炭酸カルシウム研磨剤を含むColgate Totalに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。Colgate Totalにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が25.2%から83.8%に改善した。対照的に、Colgate Totalにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が25.2%から19.6%に減少した。
表3に示すように、フッ化第一スズ、トリポリホスフェートを含み、水を添加していないParodontaxに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。Parodontaxにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が21.9%から85.9%に改善した。Parodontaxにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が21.9%から25.1%にほんのわずかに改善した。
フッ化第一スズ、塩化第一スズ及びクエン酸亜鉛を含む製剤Dに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。製剤Dにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が40.7%から89.9%に改善した。製剤Dにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が40.7%から37.6%に減少した。
フッ化ナトリウム及びシリカを含むColgate Max Cavityに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。Colgate Max Cavityにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が14.0%から88.6%に改善した。Colgate Max Cavityにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が14.0%から9.9%に減少した。ホップを添加した他の製剤では、ホップの平均効果は、更に60%の酸阻害であった。しかし、ホップを含むColgate Max Cavity製剤では、追加の効果はほぼ75%であり、酸阻害が15%増加した。Colgate Max Cavity製剤は、塩基性アミノ酸であるアルギニンを有する。アルギニンを消費することができるアルギニン分解細菌は、それにもかかわらず、糖源の存在下及び低pH、すなわち、ここで使用されるiPGRMの条件下で糖を消費し、酸を産生することを好むことがよく知られている。したがって、細菌がアルギニンを有効に利用してアンモニアを生成し、酸形成バイオフィルムを中和するためには、バイオフィルムのpHが予めかなり高いレベルで維持されていることが必要である。これは、糖が存在し、pHが低いバイオフィルムにおけるアルギニンの有効性を妨げる傾向がある。表4に示されるように、ホップは、糖の存在下でpHが低下するのを防ぐことによって、アルギニン分解細菌経路を活性化する。これは、予期せぬことに、相乗効果を生じさせ、いずれかの成分が単独で達成し得るよりも効果的に安定化されたバイオフィルムpHが得られた。
表5は、様々な活性剤、研磨剤、水レベル、ポリホスフェート等を含む練り歯磨きを含むフッ化物を含まない練り歯磨きにホップベータ酸を添加し、追加の利益を提供できることを示す。表5に示されるように、ホップベータ酸を添加すると、iPGRM試験法によるフッ化物を含まない口腔ケア組成物の抗菌性能が改善される。重要なことに、抗菌性能は、ホップアルファ酸及びホップベータ酸を両方含むホップ抽出物を添加しても改善されなかった。実際、ホップアルファ抽出物及びホップベータ抽出物を両方含む抽出物、「ホップ全抽出物」は、多くの場合、抗菌性能を低下させた。
使用したホップベータ抽出物は、表1Bのホップベータ抽出物であった。ホップ全抽出物は、ホップアルファ酸及びホップベータ酸を含んでいた。ホップアルコールを含まない液体抽出物(「ホップ全抽出物」)をHawaii Pharmから購入し、そのまま使用した。ホップベータ酸抽出物は0.5重量%で添加し、全ホップは0.64重量%で添加した。異なる量の抽出物を使用して、いずれかの組成物中の異なる濃度の抽出されたホップ酸のバランスをとった。全ての場合において、ホップ酸(ホップアルファ酸+ホップベータ酸又は本質的にホップベータ酸のみのいずれか)の量は、約0.23%で本質的に等価であった。
例えば、表5に示すように、フッ化物を含まないがアルギニン、炭酸カルシウム、及びシリカを含むTom’s of Maine Rapid Reliefに、ホップベータ酸抽出物及びホップ全抽出物を添加した。Tom’s of Maineにホップベータ酸抽出物を添加すると、酸阻害が9.8%から94.0%に改善した。Tom’s of Maineにホップ全抽出物を添加すると、酸阻害が9.8%から11.6%にほんのわずかに増加した。
ここで使用したのと同じレベル(0.5重量%溶液)でホップを添加した他の製剤では、ホップの平均効果は、更に60%の酸阻害であった。しかし、ホップを含むTom’s of Maine Rapid Relief製剤では、追加の効果は約84%であり、酸阻害が25%増加した。Tom’s of Maine Rapid Relief製剤は、塩基性アミノ酸であるアルギニンを有する。アルギニンを消費することができるアルギニン分解細菌は、それにもかかわらず、糖源の存在下及び低pH、すなわち、ここで使用されるiPGRMの条件下で糖を消費し、酸を産生することを好むことがよく知られている。したがって、細菌がアルギニンを有効に利用してアンモニアを生成し、酸形成バイオフィルムを中和するためには、バイオフィルムのpHが予めかなり高いレベルで維持されていることが必要である。これは、糖が存在し、pHが低いバイオフィルムにおけるアルギニンの有効性を妨げる傾向がある。表5に示されるように、ホップは、糖の存在下でpHが低下するのを防ぐことによって、アルギニン分解細菌経路を活性化する。これは、予期せぬことに、相乗効果を生じさせ、いずれかの成分が単独で達成し得るよりも効果的に安定化されたバイオフィルムpHが得られた。
したがって、ホップベータ酸は、シャーシに関係なく既存の歯磨剤組成物を改善することができる極めて有効な抗菌剤である。ホップベータ酸は、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、及び/又はフッ化第一スズを含む歯磨剤組成物における抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、無水、低含水、中含水、又は高含水製剤である歯磨剤組成物における抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、1つ以上のポリホスフェートを含む歯磨剤組成物における抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、シリカ研磨剤及び/又は炭酸カルシウム等のカルシウム研磨剤を含む歯磨剤組成物における抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、アルギニン等の塩基性アミノ酸を含む歯磨剤組成物中の抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、スズイオン源、亜鉛イオン源、又はスズイオンと亜鉛イオンの組み合わせを含む歯磨剤組成物における抗菌活性を改善することができる。ホップベータ酸は、7、7超、又は7未満のpHを有する歯磨剤組成物において抗菌活性を改善することができる。重要なことに、これらの利点は、全抽出物(すなわち、ホップアルファ酸及びホップベータ酸を含むもの)を使用した場合にはみられなかった。
したがって、ホップベータ酸抽出物、1つ以上のホップベータ酸の直接添加、又は任意の他の好適なホップベータ酸の供給源のいずれかを通じてホップベータ酸を添加したときの平均酸阻害が少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%である口腔ケア組成物が本明細書に記載される。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することが明言されない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるとみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。

Claims (14)

  1. 歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、
    (a)練り歯磨き組成物を歯ブラシ上に供給することと、
    (b)前記練り歯磨き組成物を口腔に少なくとも1分間適用することと、
    (c)前記練り歯磨きを前記口腔から喀出することと、
    を含み、
    前記練り歯磨き組成物がホップ及び研磨剤を含み、好ましくは、前記ホップがホップ抽出物を含む、方法。
  2. 前記練り歯磨き組成物が、抗歯肉炎練り歯磨きを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ホップが、ホップアルファ酸、ホップベータ酸、又はこれらの組み合わせを含み、好ましくは、前記ホップが、前記抽出物の約1重量%未満のホップアルファ酸を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記研磨剤が、シリカ研磨剤、カルシウム研磨剤、又はこれらの組み合わせを含み、好ましくは、前記カルシウム研磨剤が、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記練り歯磨き組成物が、亜鉛、スズ、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記練り歯磨きが、フッ化物を含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、
    (a)練り歯磨き組成物を歯ブラシに適用するようにユーザに指示することと、
    (b)前記練り歯磨き組成物を前記ユーザの口腔に適用するように前記ユーザに指示することと、を含み、
    前記練り歯磨き組成物がホップ、好ましくは、ホップ抽出物を含むホップ、及び研磨剤を含む、方法。
  8. 前記方法が、
    (c)前記練り歯磨き組成物を嚥下しないように前記ユーザに指示することを更に含む、請求項7に記載の方法。
  9. 練り歯磨き組成物がフッ化物を含まず、好ましくは、練り歯磨き組成物が抗歯肉炎練り歯磨きを含む、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記ホップが、ホップアルファ酸、ホップベータ酸、又はこれらの組み合わせを含み、好ましくは、前記ホップが、前記抽出物の約1重量%未満のホップアルファ酸を含む、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記研磨剤が、シリカ研磨剤、カルシウム研磨剤、又はこれらの組み合わせを含み、好ましくは、前記カルシウム研磨剤が、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はこれらの組み合わせを含む、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記口腔ケア組成物が、亜鉛、スズ、又はこれらの組み合わせを含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記口腔ケア組成物が、アミノ酸を含む、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 歯肉炎を治療、低減、又は予防する方法であって、
    (a)口腔ケア組成物、ここで前記口腔ケア組成物がホップを含む、を口腔に適用することと、
    (b)前記口腔ケア組成物を前記口腔から喀出することと、
    を含む方法。
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