JP2024508036A - 制御方法、コンピュータプログラムプロダクト、制御システム、および使用 - Google Patents

制御方法、コンピュータプログラムプロダクト、制御システム、および使用 Download PDF

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Abstract

パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器(10)の出力電圧を制御するための方法。本方法は、パワーエレクトロニクスコンバータ(12)および出力電圧コントローラ(16)を有する少なくとも1つの変圧器(10)を用意するステップと、パワーグリッドのグリッド周波数を判定するステップと、判定されたグリッド周波数を基準値と比較するステップと、判定されたグリッド周波数と基準値との差に対応するエラー信号を生成するステップと、エラー信号をフィードバックとして出力電圧コントローラ(16)に付与するステップと、グリッド周波数と基準値との差を制限するように、パワーエレクトロニクスコンバータ(12)を備える少なくとも1つの変圧器(10)の出力電圧を出力電圧コントローラ(16)に変更させる制御動作を生成するステップとを含む。パワーエレクトロニクスコンバータ(12)はAC-ACコンバータであり、本方法は、AC-ACコンバータを変圧器(10)の1次側または2次側のいずれかに接続するステップを含む。AC-ACコンバータは、第1のAC側および第2のAC側を有し、本方法は、第1のAC側の2つの端子を変圧器(10)の巻線または巻線の一部に並列に接続するステップと、第2のAC側を外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続するステップとを含む。

Description

技術分野
本発明は、パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器の出力電圧を制御するための、方法、コンピュータプログラムプロダクト、およびシステムに関する。本発明は、パワーグリッド内の、すなわち、少なくとも1つの供給者から少なくとも1つの消費者に電気を供給するための相互接続された任意のネットワーク内、例えば、送配電ネットワーク内の、有効電力消費を制御するためのこのような方法、コンピュータプログラムプロダクト、またはシステムの使用にも関する。
発明の背景
パワーグリッドは、エネルギー資源の近くに位置することが多い発電所と、伝送のために電圧を上昇させるかまたは配電のために低下させるための変電所と、遠隔エネルギー源から需要中心地まで電力を運ぶ高圧伝送線と、家屋および商業ビルならびに工業団地などの個々の需要家に電力を供給する配電線とからなる。
石炭火力発電所、ガス発電所、もしくは原子力発電所、または水力発電ダムなどの集中型発電所は、長距離にわたって電気エネルギーを送る必要があることが多い。しかし、電気エネルギーは、分散型エネルギー資源(DER:distributed energy resource)、すなわち、供給を受ける負荷の近くに位置することがある非集中型のモジュール技術によって生成することができる。太陽エネルギー、風力、バイオガス、バイオマス、および地熱エネルギーなどの再生可能エネルギー源の統合が増加しているため、より多くの電力が、パワーエレクトロニクスコンバータを用いる交流(AC)パワーグリッドに注入されている。このタイプの電力注入は、非同期発電(NSG:non-synchronous generation)と呼ばれ、システムに慣性をもたらす大型同期発電機に基づいた従来の発電とは異なり、再生可能エネルギー源がパワーグリッドに非同期的に接続されている。
いくつかのパワーグリッドでは、1年のうちの特定の時期にはNSGの導入率が非常に高くなる場合がある。しかし、周波数安定性、電圧安定性、短絡電力レベル、および高調波安定性に関して言えば、パワーグリッドにおける高いレベルのNSGは課題をもたらす。
NSG導入率が高いパワーグリッドにおける周波数制御の問題を理解するために、同期機の動力学を概説することが有益である。同期パワーグリッドは、概略的に言えば、機械的動力が生成されている、電気負荷に接続されたタービンを有する単一の同期機とみなすことができる。単一の同期機(SM:synchronous machine)の電気機械的数式は、
Figure 2024508036000002
と記述でき、ここで、Jは慣性モーメント[kg*m]、ωは機械の回転速度[rad/s]、Pはタービンから供給される機械的動力[W]、Pは出力電力[W]である。
電気パワーグリッドでは、そのグリッドの瞬間的な負荷(P)に対して発電(P)を調節することによって、グリッド周波数を常に制御する必要がある。タービンから供給される機械的動力が出力電力よりも大きい(P>P)場合、グリッド周波数は上昇する。タービンから供給される機械的動力が出力電力よりも小さい(P<P)場合、グリッド周波数は低下する。グリッド周波数は、通常、発電を自動制御することによって公称グリッド周波数(欧州のパワーグリッドでは50Hz、米国では60Hzである)前後の狭い周波数帯域内に維持される。
NSG導入率が高いパワーグリッドでは、同期発電がグリッドから接続解除され、そうなると、グリッド内の回転慣性が低下する。これは、先に提示した数式の有効慣性モーメントJが低下することを意味する。そのことはさらに、(例えば、グリッド内の1つの大型発電機のトリップ事象により)発電電力と消費電力との間に不整合が生じた場合に、周波数のより高速の変化につながる。グリッド周波数を低慣性のグリッドと同じ範囲内に維持するために、有効電力バランスをより高速に調整する必要がある。
NSGの豊富なグリッドの低量の回転慣性に関係する周波数制御の課題に対処するために、伝送システムオペレータはいくつかの軽減法を使用している。このような軽減法の1つは、グリッド周波数がデッドバンド、すなわち、出力がゼロである(出力が「デッド」である-動作が起きない)制御システムにおける入力値の帯域から外れたときに、非常にすばやく応答できる高速周波数制御ユニットを利用する。高速周波数応答(FFR:fast frequency response)を提供できるユニットの例には、バッテリエネルギー貯蔵ユニット(BESS:Battery Energy Storage Unit)およびHVDCリンクがある。
パワーグリッドの周波数を制御するために使用できる別の軽減法はデマンドレスポンスであり、デマンドレスポンスとは、米国連邦エネルギー規制委員会(FERC:Federal Energy Regulatory Commission)によって、「卸売市場価格が高いときまたはシステムの信頼性が脅かされているときに電気使用量の低下を誘導するように設計された、時間に対する電気料金の変化またはインセンティブ報酬に応答して、最終需要家が通常の消費パターンから電気使用量を変更すること」と定義されている。パワーグリッドの重大で予期せぬ不具合の後にパワーグリッドの停電を防ぐために、制御された負荷制限が、最後の代替策として広く採用されている。
パワーグリッドの迅速な負荷制御、すなわち、高速デマンドレスポンスは、NSGレベルが上昇し回転慣性レベルが低下する状態でグリッドの周波数維持を改善する高速周波数応答の提供の代替策である。例えば、University of Manchester Libraryから入手可能な2017年出版の「Capability Assessment of VAr Support and Demand Response to Transmission Network using Flexible Tap Changing Techniques in Distribution Networks」という題名のYue GuoによるPhD論文は、伝送システムのための無効電力吸収およびデマンドレスポンスサービスを提供するために、配電ネットワークにおいて並列変圧器を利用する、フレキシブルなタップ変更技法について論じている。
このPhD論文の著者は、配電グリッドの電圧制限に違反することなく需要の削減を実現でき、1~4%の範囲の電圧低下が推奨されることを見出した。負荷への影響は、配電グリッドの負荷の電圧依存に直接的に関係する。このPhD論文の一部として様々な負荷特性が調査され、印加される電圧の低下から生じる有効電力需要の変化が、概して、0%(有効電力負荷が一定の場合)と5%(インピーダンス負荷が一定の場合)との間にあることが見出された。その研究では、多くの場合に、配電グリッドの電圧制限に違反することなく数パーセントの負荷の低下を実現できた。
さらに、A.BallantiおよびL.F.Ochoaによる、「Initial assessment of voltage-led demand response from UK residential loads」という題名の、IEEE Power & Energy Society Innovative Smart Grid Technologies Conference(ISGT)、2015、1~5ページ、に出版された記事では、時間非依存および時間変動という2つの負荷モデリング手法を提示し、それらを単一の1次変電所に適用し、次いで、それらの手法を配電ネットワークオペレータ領域全体に拡張する。時間変動モデルで、冬の1日の間の純粋な住宅負荷かつ3%電圧低下した結果は、150MW超、すなわち、3%を超える総計ピーク削減を実現可能にできたことを示した。
これらの先行技術文書は、パワーグリッドの電圧制御要件に違反することなく電圧を調整するように配電変圧器の負荷時タップ切換器(OLTC:On-Load Tap Changer)を制御することによって、配電グリッドの負荷の、あるレベルの遅い制御は実現できることを示す。しかし、OLTCの遅い時間応答の場合に、OLTCを有する標準的な配電変圧器は、迅速なデマンドレスポンスを提供できず、したがって、今日のパワーグリッドでますます望まれているパワーグリッドの高速周波数制御動作に関与できない。
「Smart Transformer Modelling and Hardware in-the-loop Validation」という題名の、Tu Yuxiaoyingらによる記事(2019 IEEE 10thInternational Symposium on Power Electronics for Distributed Generation Systems(PEDG)、2019年6月3日、1019~1025ページ)では、主グリッド周波数をサポートするために制御される負荷電力の変動を実現するために負荷側で電圧を変更する、完全定格のAC/DC、DC/DC、およびDC/AC段を有する固体変圧器が開示されている。
「Smart Transformer-based Frequency Support in Variable Inertia Conditions」という題名の、Marius Langwasserらによる記事(IEEE 13th International Conference on Compatibility, Power Electronics and Power Engineering、2019年4月23日、1~6ページ)では、グリッド周波数をサポートするために下流の負荷の電圧を制御する、完全定格のAC/DCおよびDC/AC段を有する固体変圧器が開示されている。
「Hybrid Transformers with Virtual Inertia for Future Distribution Networks」という題名の、Carlos R.Baierらによる記事(45th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society、第1巻、2019年10月14日、6767~6772ページ)では、主変圧器の両端に並列と同様にして接続された、部分定格のAC/DC-DC/ACコンバータ装置が開示されている。有効電力/周波数サポートを提供するために、付加的なDC側エネルギー貯蔵部がコンバータ(オーバーサイズのDCコンデンサ)に使用される。この記事に記載されているハイブリッド変圧器は、変圧器と並列に接続されたdcリンク(ac-dc-ac)の組合せである。コンバータは、変圧器の両側に接続を有する。
「Frequency Control Through Voltage Regulation of Power System Using SVC Devices」という題名の、Mohammed Ahsan Adib Muradらによる記事、(IEEE Power & Energy Society General Meeting(PESGM)、2019年8月4日、1~5ページ)は、静止形無効電力補償装置(SVC:Static Var Compensator)(シャント補償)の電圧ベースの周波数制御(VFC:voltage-based frequency control)に注目している。提案されているVFC方式は、ローカルの電圧および周波数の測定値を排他的に利用する。著者らは、シミュレーションの結果が、SVCの数が小さくても大規模ネットワークの電圧応答を悪化させずに1次周波数制御を事実上サポートできることを示すことを見出した。
発明の概要
本発明の一目的は、パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器の出力電圧を制御するための改善された方法を提供することである。
その目的は、請求項1に記載の方法ステップを含む方法によって達成される。本方法は、パワーエレクトロニクスコンバータおよび出力電圧コントローラを有する少なくとも1つの変圧器を用意するステップと、パワーグリッドのグリッド周波数を判定する(すなわち、測定する、推定する、計算する、または受信する)ステップと、判定されたグリッド周波数を基準値と比較するステップと、判定されたグリッド周波数と基準値との差に対応するエラー信号を生成するステップと、エラー信号をフィードバックとして出力電圧コントローラに付与するステップと、グリッド周波数と基準値との差を制限するように、すなわち、最大周波数偏差を制限するように、パワーエレクトロニクスコンバータを備える少なくとも1つの変圧器の出力電圧を出力電圧コントローラに変更させる制御動作を生成するステップとを含み、パワーエレクトロニクスコンバータはAC-ACコンバータであり、本方法は、AC-ACコンバータを変圧器の1次側または2次側のいずれかに接続するステップを含み、AC-ACコンバータは第1のAC側および第2のAC側を有し、本方法は、第1のAC側の2つの端子を変圧器の巻線または一つの巻線の一部に並列に接続するステップと、第2のAC側を外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続するステップとを含む。
このようなトポロジは、少なくとも1つの変圧器の合計スループット電力よりも小さい(部分)定格を有するパワーエレクトロニクスコンバータを使用することを可能にする。これは、完全定格のコンバータ(すなわち、変圧器のスループット電力に等しい定格を有するコンバータ)、または部分定格を有するが変圧器の両側への接続を有するコンバータのいずれかを備える、先行技術に開示されたトポロジとは対照的である。その結果、先に説明したトポロジは、既知のトポロジと比べて実装、制御、およびコストにおける改善をもたらす。
本方法は、グリッド周波数の測定値を用いてパワーエレクトロニクス拡張変圧器(PEET:power electronics enhanced transformer)の出力電圧を、PEETの出力電圧がグリッド周波数の関数になるように制御する。グリッド周波数が所定の基準値を下回るか、または予め定義されたデッドバンドなどの所定の周波数値の所定の範囲外にあるときは、少なくとも1つの変圧器の出力電圧を低下させてよく、グリッド周波数が所定の基準値またはグリッド周波数値の所定の範囲を上回るときは、少なくとも1つの変圧器の出力電圧を上昇させてよい。
すなわち、本発明による制御方法の目的は、ある程度の最適性を実現するために、任意の遅延、オーバーシュート、または定常偏差を最小限に抑え、制御安定性のレベルを確保しながら、システムを所望の状態にさせるようにパワーグリッドシステム入力のアプリケーションを管理するモデルまたはアルゴリズムを開発することである。そうするために、不可欠な修正挙動を有する制御方法または制御システムが必要とされる。本発明による制御方法および制御システムは、例えばセンサーを用いてグリッド周波数の測定値を取ることによってまたは遠隔地からグリッド周波数推定値を受信することによって、プロセス変量、すなわちグリッド周波数をモニタリングするためにフィードバック制御を用いる。事前の電圧変更によって実現できるデマンドレスポンスの有効電力の変動を知るために、ローカルコントローラを使用して、パワーグリッドの変圧器の出力電圧と、変圧器の下流の負荷によって引き込まれる有効電力との関係を推定することができる。
本発明の一実施形態によれば、パワーエレクトロニクスコンバータは、少なくとも1つの変圧器のうちの主変圧器など、少なくとも1つの変圧器のうちの主変圧器の合計スループット電力よりも小さい定格(部分定格)を有する。
本発明の一実施形態によれば、AC-ACコンバータはDCバスを備える。
本発明の一実施形態によれば、変圧器は、互いから絶縁された複数の巻線、例えば、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の巻線を備える。そうすることで、本方法は、AC-ACコンバータの第1のAC側の2つの端子を、変圧器の巻線または巻線の1つの一部に並列に接続するステップを含む。
本発明の一実施形態によれば、パワーグリッドのグリッド周波数を判定するステップは、パワーエレクトロニクスコンバータの位相同期回路(PLL:phase locked loop)を用いてローカルパワーグリッド周波数を推定するステップを含む。
代替的に、パワーグリッドのパワーグリッド周波数を判定するステップは、出力電圧コントローラが、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地から通信チャネルを介してパワーグリッド周波数推定値を受信するステップを含む。すなわち、パワーグリッド周波数推定値は、ローカルで測定されるのではなく、遠隔地から受信される。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの方法ステップまたは方法全体を遠隔地で実行でき、制御動作は、通信チャネルを介して出力電圧コントローラに送信される。すなわち、単一の制御システムを用いて、パワーグリッドにおける様々な位置にある複数の変圧器の出力電圧を制御することができる。
本発明の一実施形態によれば、本方法は、パワーグリッドの下流の負荷の電圧依存性を推定するために、少なくとも1つの変圧器の有効スループット電力および出力電圧を絶えず判定するステップを含む。
本発明の一実施形態によれば、本方法は、並列に接続された複数の変圧器を制御するステップを含み、複数の変圧器の出力電圧を変更させる制御動作は複数の変圧器に同時に送信される。複数の変圧器の出力電圧コントローラとローカルパワーエレクトロニクスコンバータとの間の通信に応じて、本方法は、複数の変圧器のパワーエレクトロニクスコンバータのローカル出力電圧コントローラのクロックを同期させる同期信号を送信するステップを含むことができる。
本発明の一実施形態によれば、グリッド周波数を判定するステップは、グリッド周波数判定の正確さを高めるために、パワーグリッドにおける複数の異なる位置のグリッド周波数を判定するステップを含む。
本発明は、コンピュータ可読媒体または搬送波に格納された、本発明の実施形態のいずれかに記載の方法のステップのすべてをコンピュータまたはプロセッサに実行させるように構成された、コンピュータプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラムプロダクトにも関する。
本発明はさらに、パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器の出力電圧を制御するための制御システムに関する。少なくとも1つの変圧器は、パワーエレクトロニクスコンバータを備え、制御システムは、出力電圧コントローラと、パワーグリッドのグリッド周波数を判定するように構成されたセンサーとを備え、すなわち、センサーは、パワーグリッドのグリッド周波数を測定、推定、または受信するように構成されている。制御システムは、判定されたグリッド周波数を基準値と比較し、判定されたグリッド周波数と基準値との差に対応するエラー信号を生成し、エラー信号をフィードバックとして出力電圧コントローラに付与し、グリッド周波数と基準値との差を制限するように、パワーエレクトロニクスコンバータを備える少なくとも1つの変圧器の出力電圧を変更させる制御動作を出力電圧コントローラに生成させるように構成されており、パワーエレクトロニクスコンバータは、変圧器の1次側または2次側のいずれかに接続されたAC-ACコンバータであり、AC-ACコンバータは、第1のAC側および第2のAC側を有し、第1のAC側の2つの端子は、変圧器の巻線または巻線の一部に並列に接続されており、第2のAC側は、外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続されている。
基準値は、公称グリッド周波数、またはデッドバンド周波数範囲の上限もしくは下限などの最大もしくは最小の許容グリッド周波数を示す値でよい。
本発明の一実施形態によれば、パワーエレクトロニクスコンバータは、少なくとも1つの変圧器のうちの主変圧器など、少なくとも1つの変圧器のうちの主変圧器の合計スループット電力よりも小さい定格を有する。
本発明の一実施形態によれば、AC-ACコンバータはDCバスを備える。
本発明の一実施形態によれば、変圧器は、互いから絶縁された複数の巻線、例えば、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の巻線を備える。そうすることで、制御システムのAC-ACコンバータの第1のAC側の2つの端子は、変圧器の巻線または巻線の1つの一部に並列に接続される。
本発明の一実施形態によれば、パワーエレクトロニクスコンバータは、ローカルパワーグリッド周波数を推定することによってパワーグリッドのグリッド周波数を判定するように構成された、位相同期回路(PLL)を備える。
本発明の一実施形態によれば、制御システムは、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地からパワーグリッド周波数推定値を受信するように構成された通信チャネルを備え、制御システムはパワーグリッド周波数推定値を用いてパワーグリッドのパワーグリッド周波数を判定するように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、制御システムは、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地から、生成された制御動作を受信するように構成された通信チャネルを備える。
本発明の一実施形態によれば、制御システムは、少なくとも1つの変圧器の有効スループット電力および出力電圧を絶えず測定するように構成された機器を備え、制御システムはそれら測定値を用いてパワーグリッドの下流の負荷の電圧依存性を推定するように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、制御システムは、並列に接続されるとともにパワーエレクトロニクスコンバータを備える複数の変圧器の出力電圧制御するように構成されており、出力電圧コントローラは、複数の変圧器の出力電圧を変更させる制御動作を複数の変圧器に同時に送信するように構成されている。複数の変圧器の出力電圧コントローラとローカルパワーエレクトロニクスコンバータとの間の通信に応じて、制御システムは、複数の変圧器のパワーエレクトロニクスコンバータのローカル出力電圧コントローラのクロックを同期させる同期信号を送信するように構成することができる。
本発明は、パワーグリッド内の有効電力消費を制御するための、本明細書に記載する実施形態のいずれかに記載の方法またはコンピュータプログラムプロダクトまたは制御システムの使用にも関する。
本明細書で以下に、添付の図を参照しながら非限定的な例によって本発明をさらに説明する。
PEETの4つのトポロジを示す図である。 本発明の一実施形態によるローカルグリッド周波数判定を利用した、PEETの出力電圧を制御するためのシステムを概略的に示す図である。 本発明の別の実施形態によるリモートグリッド周波数判定を利用した、PEETの出力電圧を制御するためのシステムを概略的に示す図である。 本発明の一実施形態による方法のステップを示すフロー図である。
図面が必ずしも縮尺通りに示されているとは限らないこと、および分かりやすくするために一定の特徴の寸法が誇張されている場合があることに留意されたい。
実施形態の詳細な説明
図1は、パワーエレクトロニクスコンバータ12を有する変圧器10の4つのトポロジを、すなわち、4つのパワーエレクトロニクス拡張変圧器(PEET)を示し、ここで、パワーエレクトロニクスコンバータ12はAC-ACコンバータであり、任意選択でDCバスを備える。AC-ACコンバータは、変圧器10の1次側または2次側のいずれかに接続されている。AC-ACコンバータは、第1のAC側および第2のAC側を有し、第1のAC側の2つの端子は、変圧器10の巻線の一部に並列に接続されており、第2のAC側は、外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続されている。
図1aは、DCバスを備えるAC-ACコンバータのトポロジを示す。第1のAC側の電圧端子は、変圧器10の巻線の1つに並列に接続されており、変圧器10は、変圧器10のPEET側に、互いから絶縁された2つの巻線を有する。AC-ACコンバータの第2のAC側の電圧端子は、外部の回路線と直列に接続されている。
図1bは、DCバスを備えるAC-ACコンバータのトポロジを示す。第1のAC側の電圧端子は、変圧器10の巻線の一部に並列に接続されている。AC-ACコンバータの第2のAC側の電圧端子は、外部の回路線に直接的に接続されている。
図1a~図1dに示すトポロジは、好ましくは、変圧器10の両端に接続された部分定格のコンバータ装置を備える。
図1cは、第1のAC側の電圧端子が変圧器10の巻線の1つに並列に接続されたAC-ACコンバータのトポロジを示し、変圧器10は、変圧器10のPEET側に、互いから絶縁された2つの巻線を有し、AC-ACコンバータの第2のAC側の電圧端子は、外部の回路線と直列に接続されている。
図1dは、第1のAC側の電圧端子が変圧器10の巻線の一部に並列に接続されたAC-ACコンバータのトポロジを示し、AC-ACコンバータの第2のAC側の電圧端子は、外部の回路線に直接的に接続されている。
アプリケーション要件に応じて1つまたは複数のフィルタが含まれていても省略されていてもよい。
本発明は、図1a)および図1b)に示すトポロジにおいて、直列有効/無効補償とシャント無効補償との組合せを使用する。これは、2つのタイプの補償が単一のデバイスで同時に組み合わせられることを意味する。
図1c)および図1d)に示すトポロジは、電圧を直列に注入し変圧器電圧に合わせることによってのみ電圧を変更することを可能にする。
パワーエレクトロニクスコンバータ12は、本明細書に記載するように、電力を制御および変換するためにSCR、TRIAC、IGBTなどの任意の適切なパワーエレクトロニクス構成要素を備えることができる。シリコンベースの半導体デバイスおよび/またはワイドバンドギャップ半導体デバイス(例えば、炭化ケイ素)をパワーエレクトロニクスコンバータ12に用いることができる。後者のタイプの半導体デバイスの利点は、より高速に切り替えできることであり、そのことは、パワーエレクトロニクスコンバータ12の応答時間および使用できるフィルタのサイズのためになる。より高速の切り替えによって、応答時間を短く、したがって、周波数の調整をより高速に、かつフィルタをよりコンパクトにできる。
本発明の一実施形態によれば、パワーエレクトロニクスコンバータ12は、負荷に供給される電力量を制御することによって交流電源を交流負荷に接続するAC-ACコンバータである。パワーエレクトロニクスコンバータ12は、供給電圧の大きさならびに周波数を変更することによって、AC電圧をあるレベルから他のレベルに変換する。同じ周波数のAC電圧の場合は、パワーエレクトロニクスコンバータ12は、AC電圧の位相を変更することもできる。
このようなパワーエレクトロニクスコンバータ12は、無停電電源装置、ハイパワーAC-AC伝送、または再生可能エネルギー変換システムで使用できる。
変圧器10の2次側の電圧を調整するために変圧器の負荷時タップ切換器(OLTC)をパワーエレクトロニクスコンバータ12に置き換えることによって、本発明者らは、OLTCによる解決策の場合よりもずっと高速に変圧器10の出力電圧を制御することが可能であることを見出した。
変圧器10の低電圧(LV)側での電圧を調整することに関して言えば、OLTCを有する変圧器と比べて、本発明による方法で用いられるパワーエレクトロニクス拡張変圧器(PEET)は応答時間がずっと高速である。そのことによって、PEETが必要に応じて非常に迅速なデマンドレスポンスを提供することが可能になる。PEETのLV側の出力電圧は、有効電力負荷のデマンドレスポンスを実現するように非常にすばやく調整できる。パワーグリッドのグリッド周波数が、所定基準値、例えば、FFRサービスのための伝送システムオペレータの要件による閾値未満に低下するときに、例えば、負荷軽減につながる電圧低下を迅速に適用することもできる。
変圧器10の高圧(HV)側の電圧を調整することに関して言えば、パワーエレクトロニクスコンバータ12が変圧器10の高圧(HV)側に接続されている場合は、本発明による方法で用いられるパワーエレクトロニクス拡張変圧器(PEET)は、やはり応答時間がずっと高速になることに留意されたい。したがって、図1に示すトポロジのすべてにおいて、パワーエレクトロニクスコンバータ12は、変圧器10のLV側またはHV側のいずれかに接続することができる。コンパクト性の観点から、パワーエレクトロニクスコンバータ12を変圧器10のLV側に接続することが好ましい。
さらに、本発明による制御システムは、エネルギー貯蔵部を必要としないため、従来のバッテリエネルギー貯蔵ユニット(BESS)よりも実装を廉価にすることができる。
図2は、本発明の一実施形態によるローカルグリッド周波数判定を利用してPEETの出力電圧を制御するための制御システム14を概略的に示す。システム14は、FFRコントローラとみなしてよい出力電圧コントローラ16と、ローカルグリッド周波数fmeasを測定するためのセンサー18とを備える。ローカルグリッド周波数fmeasは、例えば、PEET10のパワーエレクトロニクスコンバータ12の位相同期回路(PLL)によって推定できる。グリッド周波数fmeasは、パワーグリッドにおける複数の異なる位置で判定することもでき、グリッド周波数判定の正確さを改善するために平均値を判定することができる。
本明細書に記載するようなパワーエレクトロニクスコンバータ12を有する変圧器10は、分散型再生可能エネルギー源など、分散型エネルギー資源(DER)を備えるパワーグリッドの一部でよい。パワーグリッドは、1つまたは複数の需要家の需要を満たすことができ、少なくとも1つの制御可能な負荷を備えることができる。
制御システム14は、測定されたグリッド周波数fmeasをグリッド周波数に関する基準値と比較するように構成されている。基準値は、例えば、50Hzなど、パワーグリッドの公称周波数でよい。システム14は、判定されたグリッド周波数fmeasと、基準値50Hzとの差に対応するエラー信号を生成し、そのエラー信号をフィードバックとして出力電圧コントローラ14に付与するように構成されている。パワーグリッドにおいて大型発電機のトリップ事象などの事象が起きた可能性があることを示す、49.9Hz未満または50.1Hz超など、予め定義されたデッドバンドの範囲外にグリッド周波数fmeasがある場合は、制御システム14は、グリッド周波数fmeasと基準値との差を制限するように、PEET10の出力電圧を出力電圧コントローラ14に変更させる制御動作を生成するように構成されている。1次制御を用いて、グリッド周波数fmeasを安定させることができ、2次制御を用いて、グリッド周波数fmeasを公称値に戻し、1次周波数制御に使用した発電機の予備電力を回復させることができ、3次制御を用いて、2次周波数制御に使用した発電機の予備電力を回復させることができる。
測定されたグリッド周波数fmeasが49.9Hzから50.1Hzの範囲内にある場合は、制御動作は生成されない。したがって、本書で用いられている「制御動作」は「動作なし」、すなわち、変圧器10の出力電圧を変更させる動作がないことでよい。
変圧器10の出力を変更させる制御動作が必要な場合は、有効電力負荷のデマンドレスポンスを実現するように、PEET10の低電圧側の出力電圧を(基準値Urefを用いて)すばやく調整できる。
発電機の周波数調節装置などの他のコントローラからの制御動作および場合によっては他のデマンドレスポンス方式を用いて、グリッド周波数を基準値と同じ値にするかまたは基準値から所定の偏差内に入るようにすることができる。
図3は、本発明の別の実施形態による、リモート判定されたグリッド周波数fsysを利用してPEETの出力電圧を制御するためのシステム14を概略的に示す。制御システム14は、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地からパワーグリッド周波数推定値fsysを受信するように構成された通信チャネル20を備え、前記制御システム14は、そのパワーグリッド周波数推定値を用いてパワーグリッドのパワーグリッド周波数を判定するように構成されている。すなわち、グリッド周波数は、ローカルの短期スイングを除き、パワーグリッド全体にわたって同じである。パワーグリッドの発電所によって生成される電気の量は常時、消費者によってグリッドから取得されるエネルギー量に等しくなるはずである。
本発明による制御システム14は、ローカルグリッド周波数fmeasを利用するセンサー18およびリモートグリッド周波数fsysを利用する通信チャネル20の両方を備えることができる。
通信チャネル20を用いて、遠隔地から制御動作を受信することもでき、本発明による制御方法のステップが遠隔地で実行される。
本発明による制御システム14の構成要素が必ずしも同じ位置にあるとは限らないことに留意されたい。制御システム14は、本発明による方法のステップを実行するための、単一のユニットまたは1つもしくは複数の位置にある複数のユニットを備えることができる。
任意の所与の時間にデマンドレスポンスを利用できる程度を知るためには、パワーエレクトロニクスコンバータ12を有する変圧器10が接続されたパワーグリッドにおける負荷の電圧依存性の推定値を有することが重要である。本発明の一実施形態によれば、制御システム14は、パワーグリッドの下流の負荷の電圧依存性を推定するように、少なくとも1つの変圧器10の有効スループット電力および出力電圧を絶えず判定するための機器を備える。このような方法ステップの目的は、例えば、変圧器10の出力電圧および変圧器10のスループット電力Pの測定値に基づいて、以下の数式のベキ指数npを判定することでよく、
Figure 2024508036000003
ここで、Vは公称電圧であり、Pはベース電力である。
負荷が常にオンおよびオフに切り替えられるため、Pはパワーグリッド内で絶えず変化する。したがって、負荷電圧依存性の推定への主入力として、出力電圧を変更するように変圧器10が制御されるときに得られる有効電力のステップ応答を用いることが最も信頼できる。多くの場合に、Pは、変圧器の出力電圧が変更される前後の短い時間には定数であるとみなすことができる。次いで、この時間の間に電圧および電力に記録される応答は、負荷特性を推定するために使用できる。
本発明による方法によってアクセスできる、利用可能なデマンドレスポンス能力の予測評価には不確実性が常時存在する。有効電力応答(例えば、負荷軽減)の量は、FFRの起動時点の変圧器の負荷および下流の負荷の電圧依存性に応じて変わる。パワーグリッドの負荷パターンは、通常、絶えずモニタリングおよび予想される。変圧器10によってアンロックされた利用可能なデマンドレスポンス能力の良好な推定値を得るために、この情報は、負荷の電圧依存性の特徴の範囲の予備知識と、場合によってはそのオンライン推定データも一緒に用いることができる。
本発明の一実施形態によれば、本発明による制御システム14は、並列に接続された複数の変圧器10を制御するために使用することができ、複数の変圧器10の出力電圧を変更させる制御動作は、複数の変圧器に同時に送信される。
本発明による方法には、OLTCを備えた1つまたは複数の通常の変圧器にPEETが並列に接続される場合に限界がある可能性がある。そのような場合は、PEETの出力電圧をすばやく変更することは、並列に接続された通常の変圧器と比べて(OLTCはPEETほどすばやく制御できないため)、PEETの2次側電圧に差が生じるため適切ではない可能性がある。そのことから、変圧器間に循環電流が生じる可能性があり、これは一部の例では受け入れられないことがある。しかし、複数のPEETが並列に接続されている場合は、すべてのPEETの2次側電圧を同時に変更できるため、そのような問題はないはずである。
図4は、パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器10の出力電圧を制御するための方法のステップを示す。コンピュータまたはプロセッサに本方法のステップのすべてを実行させるためにコンピュータプログラムプロダクトを使用することができる。本方法は、ローカルまたはリモートのグリッド周波数の変更を利用してパワーグリッド内の有効電力消費を制御する、パワーグリッド構成要素のための分散制御戦略を提供する。本発明による方法を用いて制御されるパワーエレクトロニクスコンバータ12を有する変圧器10によって、限られた有効電力のパワーグリッドへの流れを所望の値にすることが可能である。
特許請求の範囲内における本発明のさらなる変更例が当業者には明らかである。

Claims (21)

  1. パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器(10)の出力電圧を制御するための方法であって、前記方法は、パワーエレクトロニクスコンバータ(12)および出力電圧コントローラ(16)を有する前記少なくとも1つの変圧器(10)を用意するステップと、前記パワーグリッドのグリッド周波数を判定するステップと、前記判定されたグリッド周波数を基準値と比較するステップと、前記判定されたグリッド周波数と前記基準値との差に対応するエラー信号を生成するステップと、前記エラー信号をフィードバックとして前記出力電圧コントローラ(16)に付与するステップと、前記グリッド周波数と前記基準値との前記差を制限するように、前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)を備える少なくとも1つの変圧器(10)の前記出力電圧を前記出力電圧コントローラ(16)に変更させる制御動作を生成するステップとを含み、前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)はAC-ACコンバータであり、前記方法は、前記AC-ACコンバータを前記変圧器(10)の1次側または2次側のいずれかに接続するステップを含み、前記AC-ACコンバータは第1のAC側および第2のAC側を有し、前記方法は、前記第1のAC側の2つの端子を前記変圧器(10)の巻線または巻線の一部に並列に接続するステップと、前記第2のAC側を外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続するステップとを含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)は、前記少なくとも1つの変圧器(10)のうちの主変圧器の合計スループット電力よりも小さい定格を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記AC-ACコンバータはDCバスを備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記変圧器(10)は、互いから絶縁された複数の巻線を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記パワーグリッドの前記グリッド周波数を判定する前記ステップは、前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)の位相同期回路(PLL)を用いてローカルパワーグリッド周波数(fmeas)を推定するステップを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記パワーグリッドの前記パワーグリッド周波数を判定する前記ステップは、前記出力電圧コントローラ(16)が、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地から通信チャネル(20)を介してパワーグリッド周波数推定値(fsys)を受信するステップを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  7. 前記方法は遠隔地において実行され、前記制御動作は通信チャネル(20)を介して前記出力電圧コントローラ(16)に送信されることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  8. 前記パワーグリッドの下流の負荷の電圧依存性を推定するために、前記少なくとも1つの変圧器(10)の有効スループット電力および前記出力電圧を絶えず判定するステップを含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 前記方法は、並列に接続された複数の変圧器を制御するステップを含み、前記複数の変圧器の前記出力電圧を変更させる前記制御動作は前記複数の変圧器に同時に送信され、任意選択で、前記方法は、前記複数の変圧器のパワーエレクトロニクスコンバータ(12)のローカル出力電圧コントローラ(16)のクロックを同期させる同期信号を送信するステップを含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 前記グリッド周波数(fmeas、fsys)を判定する前記ステップは、前記パワーグリッドにおける複数の異なる位置のグリッド周波数を判定するステップを含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  11. コンピュータ可読媒体または搬送波に格納された、請求項1~9のいずれかに記載の方法のステップのすべてをコンピュータまたはプロセッサに実行させるように構成された、コンピュータプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムを備えることを特徴とする、コンピュータプログラムプロダクト。
  12. パワーグリッドにおける少なくとも1つの変圧器(10)の出力電圧を制御するための制御システムであって、前記少なくとも1つの変圧器(10)は、パワーエレクトロニクスコンバータ(12)を備え、前記制御システムは、出力電圧コントローラ(16)と、前記パワーグリッドのグリッド周波数を判定するように構成されたセンサー(18)とを備え、前記制御システムは、前記判定されたグリッド周波数を基準値と比較し、前記判定されたグリッド周波数と前記基準値との差に対応するエラー信号を生成し、前記エラー信号をフィードバックとして前記出力電圧コントローラ(16)に付与し、前記グリッド周波数と前記基準値との前記差を制限するように、パワーエレクトロニクスコンバータ(12)を備える前記少なくとも1つの変圧器(10)の前記出力電圧を変更させる制御動作を前記出力電圧コントローラ(16)に生成させるように構成されており、前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)は、前記変圧器(10)の1次側または2次側のいずれかに接続されたAC-ACコンバータであり、前記AC-ACコンバータは、第1のAC側および第2のAC側を有し、前記第1のAC側の2つの端子は、前記変圧器(10)の巻線または巻線の一部に並列に接続されており、前記第2のAC側は、外部の回路線に直接的にまたはそれと直列に接続されていることを特徴とする、制御システム。
  13. 前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)は、前記少なくとも1つの変圧器(10)のうちの変圧器の合計スループット電力よりも小さい定格を有することを特徴とする、請求項12に記載の制御方法。
  14. 前記AC-ACコンバータはDCバスを備えることを特徴とする、請求項12または13に記載の制御システム。
  15. 前記変圧器(10)は、互いから絶縁された複数の巻線を備えることを特徴とする、請求項12~14のいずれかに記載の制御システム。
  16. 前記パワーエレクトロニクスコンバータ(12)は、ローカルパワーグリッド周波数(fmeas)を推定することによって前記パワーグリッドの前記グリッド周波数を判定するように構成された、位相同期回路(PLL)を備えることを特徴とする、請求項12~15のいずれかに記載の制御システム。
  17. 前記制御システムは、伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地からパワーグリッド周波数推定値(fsus)を受信するように構成された通信チャネル(20)を備え、前記パワーグリッド周波数推定値(fsus)を用いて前記パワーグリッドの前記パワーグリッド周波数を判定するように構成されていることを特徴とする、請求項12~16のいずれかに記載の制御システム。
  18. 伝送サービスオペレータの制御センターからなど、遠隔地から、前記生成された制御動作を受信するように構成された通信チャネル(20)を備えることを特徴とする、請求項12~16のいずれかに記載の制御システム。
  19. 前記制御システムは、前記少なくとも1つの変圧器(10)の有効スループット電力および前記出力電圧を絶えず測定するように構成された機器を備え、前記測定された値を用いて前記パワーグリッドの下流の負荷の電圧依存性を推定するように構成されていることを特徴とする、請求項12~16のいずれかに記載の制御システム。
  20. 前記制御システムは、並列に接続されるとともにパワーエレクトロニクスコンバータ(12)を備える、複数の変圧器の前記出力電圧を制御するように構成されており、前記出力電圧コントローラ(16)は、前記複数の変圧器の前記出力電圧を変更させる前記制御動作を前記複数の変圧器に同時に送信するように構成されており、任意選択で、前記制御システムは、前記複数の変圧器のパワーエレクトロニクスコンバータ(12)のローカル出力電圧コントローラ(16)のクロックを同期させる同期信号を送信するように構成されていることを特徴とする、請求項12~19のいずれかに記載の制御システム。
  21. パワーグリッド内の有効電力消費を制御するための、請求項1~11のいずれかに記載の方法、または請求項10に記載のコンピュータプログラムプロダクト、または請求項12~20のいずれかに記載の制御システムの使用。
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