JP2024507642A - 一時的使用のための医療および歯科バイオセラミックス組成物 - Google Patents

一時的使用のための医療および歯科バイオセラミックス組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は金属イオン、ヒドロキシル(OH-)およびサリチル酸金属錯体の一定で、制御され、かつ安定した放出を促進し、生物活性、抗菌および抗炎症性能の提供を可能にする一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物に関する。さらに、本発明は上記バイオセラミックス組成物の使用による歯内感染を予防または制御する方法、および組織再生および修復を促進する方法を提供する。【選択図】図10

Description

本発明は、医療および歯科応用において有用なセメントに関し、より詳細には生物活性を促進できる、一時的な根管貼薬用の安定なバイオセラミックス組成物に関する。
う蝕は細菌によって引き起こされる歯の組織の破壊を導く過程であり、適時に処置されない場合には歯の要素の損失につながる。一旦導入されると、その展開は3フェーズに分類される。第1段階では、う蝕がエナメルのみに影響を及ぼし、第2段階では、それが深くなって象牙質に侵入し、第3段階では、それが根管に到達して歯内感染を引き起こす。第2段階および主に第3段階において、細菌の攻撃により引き起こされる炎症過程によって主にもたらされる歯痛が始まる。
歯根側構造の修復および通常の歯と口腔健康機能の回復を目的とする、根管感染を予防または制御する必要性は、現在の歯内療法がよりかかる堅固な基盤を形成している。歯内治療は化学的機械の準備、根管貼薬および根管系の充填という主に3つの感染制御の段階を有する。
主な管灯(canal light)での細菌細胞の数における大幅な減少は、器具の化学的機械効果および洗浄によって得られるが、それらが到達不可能な領域において細菌が存続する可能性がある。構造状の軽微な不規則性は準備において組み込まれる可能性があるが、凹部、峡部、側部、根尖分岐および象牙細管等の領域は、そこで細菌が生息している可能性があり、一旦除去しないと、治療の結果に危険性を与える。これらの領域は一般的に洗浄において用いられる器具および補助化学物質による影響を受けず、深部に作用し、感染を避けるための十分な根管作用時間を有することができない。
この点において、抗菌作用を有する根管貼薬は、特に根管の内側において長時間にわたって残存するときに、管器具により影響されない領域にまで届く可能性が高い。したがって、その抗菌作用を果たし、歯内微生物叢の最大限の低減に決定的に寄与する。この低減を強めることにより、根管手当用品の使用は歯根組織のより良い修復に直接関係する。
(水酸化カルシウム)
歯科医術において、水酸化カルシウム系の製品は、例えば回復の促進および溝における微生物制御等の、この性質の治療に好ましい、いくつかの性能を満たすその能力のために根管貼薬として用いられている。その主な特徴の1つは、カルシウムイオンとヒドロキシルイオンへの水酸化カルシウムの解離機構による、溝におけるアルカリ性を増加させる能力である。これらのイオンは象牙細管に浸透して新たな微生物の増殖を予防し、感染の可能性を制御および阻害する能力を有するため、水酸化カルシウムに抗菌作用を付与する。
水酸化カルシウム系の根管貼薬を使用する問題は、周囲の組織に損傷を与えうる、短い時間枠における高い速度のイオン放出である。したがって、これらの水酸化カルシウム系の製品の長期の使用は、象牙質構造の破壊抵抗を損なわせる可能性がある。これらの製品の別の欠点は、微細な浸透および、いくつかのケースにおいて生体組織(歯根尖周囲)による再吸収を発生させる可能性がある高い溶解性である。
もう1つの問題は、水酸化カルシウムペーストが歯髄と接触すると、石灰化層を発生させる壊死組織の層の形成を引き起こし、石灰化組織の形成を刺激する、生物活性の象牙質分子の可溶化および放出を刺激する可能性があることである(非特許文献1)。凝固壊死と石灰化障壁の形成は、生体組織の損失を意味する。この事実は、ある点では、その後の症状のケースにおける歯髄反応の可能性を低減できる。欠点としては、異所性石灰化、不規則性の形成または不完全な石灰化障壁を誘発する可能性の強調に関連する。また、水酸化カルシウムは生物活性を促進できる材料としては提示されておらず、根管における細菌種を完全に根絶するその能力は疑問である(非特許文献2)。
(生物活性性能)
バイオセラミックスは水酸化カルシウムの有利な代替品である。それらは表面の化学反応性に基づいて、生体不活性、生体活性または生体吸収性の材料に分類される(非特許文献3)。生体活性材料は生きた組織と化学結合を形成できる材料である。骨置換材料の面においては、材料の生体活性は、体液中に浸された後における、その表面上のアパタイト層の形成を誘発するその能力によって規則的に特徴付けられる(非特許文献4)。
体液と接触したときの生化学的および生物学的な最大不活性の基準に主に基づくものである(第1世代のインプラント材料)、1950年代における生体材料の最初の定義の後、1969年におけるLarry L. Henchによる生体活性ガラスの発見は、生体活性を示す最初の無機材料であり、当時のインプラントにおいて用いられていた材料の代替品であった。
生体活性ガラス等の生物活性の主な特徴の1つは、それらの組成物において提供されるCaとSiイオンの活性に基づくものであり、その表面上に骨ミネラル相に類似する炭酸ヒドロキシアパタイト層の形成を誘発できる(非特許文献5)。
第2世代の生体活性ガラスは、それらが移植された組織と強くて安定な組織-インプラント結合を形成することによって、生体系からの陽性反応を促進でき、生体適合性の概念を拡張した(非特許文献6)。
「80年代」において、生体活性ガラスを粒子形態において用いたときに、再生を促進し、ならびに骨生成および骨形成過程を刺激できることが発見された。その後、組成物において提供され、生体活性ガラスの溶解によって放出される金属イオンが、成長および細胞分化要素を刺激する原因であることが発見された(非特許文献7)。生体活性ガラスの使用として発見された1つの方法は、その臨床応用を制限している「足場」の形式である(非特許文献8)。
「60年代後半」において、主に低い溶解性および改良した機械強度を示すことから、生体医療応用のための様々なセラミックス材料の使用についての関心が生じた。その後しばらくして、これらの材料はバイオセラミックスと呼ばれるようになった(非特許文献9)。
この数年において、主に生物活性の増加を目的として、水酸化カルシウムとグラスアイオノマーセメントを置き換えるために、バイオセラミックスに基づく新しい歯科組成物が提案されてきた。これらの新しいバイオセラミックスの1つは、それら自身がカルシウムの代替源として存在し、粉末/液体の形態において又はペーストの形態において利用可能なセラミックスであるケイ酸カルシウム系セメントの種類である。
歯科学における生物活性材料の使用の状況下にあって、Torabinejadは、1995年5月16日に特許が付与された特許文献1において、イオンを放出でき、MTAとして認識されている、ポルトランドセメントに基づく歯科構造修復用のセラミックス材料を提案した。カルシウムイオン源として、水酸化カルシウムより溶解性が低いケイ酸カルシウムを使用しているにもかかわらず、実際には放射線不透過剤の添加をともなう粉末状のポルトランドセメントであるため、この製品は低い物理化学性能を有する。
ケイ酸カルシウム系セメントはいくらかの生物活性を有し、その分解生成物が炎症反応を引き起こさない材料として考えられているが、それらの物理的および生物学的性能に関して、低い機械耐性、荷重支持応用に適さない、および周囲環境の高アルカリ状態につながる低い化学的不安定性(高い分解速度)を含むいくつかの欠点を示し、それらは細胞生存率に悪影響を及ぼし、その長期的な生物学的使用を制限する。
研究はイオン放出の速度と材料の生物活性との間に関係が存在することを示している。カルシウム豊富な組成物は、Ca2+イオンの速い放出を示し、その表面上におけるヒドロキシアパタイト層の形成を容易にするためにより魅力的に見えるが、カルシウムはセラミックスが生物活性を有するための本質的な要素であるようには思われない。
Yangは2013年7月2日に発行された特許文献2において、歯科および整形外科における使用のための、単回で注入可能なペースト状の、ケイ酸カルシウムに基づく水硬セメントの形成を記載している。この発明の焦点は、生理学的媒体の湿気において硬化する能力を備える、ケイ酸カルシウムと液体担体の存在下であらかじめ混合されたペーストが得られることにあった。Yangにより開発された製剤では、硬化機構は生理学的媒体水和物の湿気と接触することによる、ケイ酸三カルシウム(CaSiO)とケイ酸二カルシウム(CaSiO)相の水和によって起こり、水酸化カルシウム(Ca(OH))相と、C-S-Hとして知られている水和ゲルケイ酸塩相(3CaO・2SiO・3HO)との2つの新しい相を形成する。媒体の飽和によるこのC-S-H相と水酸化カルシウム(Ca(OH))プレートのかかり合いが、粒子の移動性を減少させ、材料の硬化(setting)を促進する(硬化(hardening))。しかし、Yangにより開発された既製セメントは、その硬化が一時的な材料としての使用を不可能にする、生理的環境における水和過程の後に起こるため、一時的な根管貼薬として適用されていない。
(根管貼薬)
従来の根管治療は特定の制限を有し、時おり洗浄液に限定される。例えば、次亜塩素酸ナトリウムと水酸化カルシウムは、根管系からすべての細菌を根絶する能力を有さない。次亜塩素酸ナトリウムと水酸化カルシウムが効果を発揮するには直接接触する必要があるが、これを達成することは困難である。自然障害である石灰化が示される場合には、直接接触を得ることができない。さらに、2019年3月12日に発行された特許文献3において記載されているように、器具使用中にクロルヘキシジンを次亜塩素酸ナトリウムと混合すると、取り除くのが困難かつ汚れる可能性のあるオレンジブラウンの沈殿物が形成される。
したがって、根管における抗菌洗浄の様々な手段自体が、歯内療法における感染を制御するための協調的な努力の一つであることを理解することが重要である。治療についていくつかの他の部分の質に問題がある場合、それらだけでは成功を保証することができない。
よって、根管貼薬は、冠動脈に侵入する細菌を阻害する目的で、生体適合性を有する薬剤を根管内に一時的に配置するものとして定義される。この目的を達成するためには、理想的な根管貼薬は、長期的な効果を有する効果的な抗菌剤でなければならない。他の望ましい特徴としては、限定されないが、その修復に干渉しないように歯根組織を刺激しないこと、ならびに、血液、血清および組織タンパク質誘導体の存在下においても活性であることを含む。
根管貼薬の主な目的の一つは、特定の期間にわたって細菌増殖を阻害することにあるが、市場において現在利用可能な水酸化カルシウムに基づく組成物は、組織再生および治療中の修復を有意に刺激することができない。
1980年12月23日に発行された特許文献4は、水酸化カルシウムと、サリチル酸エステルの凝縮物と、覆罩アルデヒドとに基づく組成物を開示している。
2013年1月24日に公開された特許文献5は、中間修復物および根管充填歯科治療として適応と考えられる、ケイ酸カルシウムとサリチル酸エステルとに基づくセメント系組成物を報告している。
両方の文献は、2ペースト系で提供され、組成物が適用された場合に適用部位で硬化する特徴を有する点において本発明と異なる。したがって、材料適用の過程に関する問題を引き起こしうる、2つの異なるペースト間の均質化ステップの必要性を含むことに加えて、両方の組成物は使用中に硬化する特徴を有しており、一時的な根管貼薬としての適用を妨げている。
2013年1月31日に発行された特許文献6は、水酸化カルシウムとトリオール化合物とを含む、抗菌活性を有するアルカリ性の組成物を報告している。2014年8月21日に発行された特許文献7は、リネゾリド抗菌剤と、水酸化カルシウムと、他の医薬的に許容可能な賦形剤とを含む、歯科根管充填用の組成物を報告している。
2011年8月25日に発行された特許文献8は、抗菌活性を促進するために、水酸化カルシウムをヨウ化カリウムおよびクロルヘキシジンと混合することにより達成される歯科根管の抗菌治療用の組成物を報告している。
これらの文献は、抗菌性能を付与するために、原料として水酸化カルシウムを使用するという事実に基づく組成物を開示しているため、当該文献は本発明と異なる。また、これらの文献により提供される組成物は、それが適用される場合に再生生物活性の性能を有さない。
したがって、広いスペクトルの抗菌性、抗炎症性、ならびに取り扱いおよび使用後の容易な除去に適した物理化学性能を有することに加えて、制御されかつ安定した金属イオンの放出能により、より良好な生物学的応答をもたらす生物活性性能をも有する根管貼薬を開発する必要がある。この目的を達成するためには、電子分布が特定の結晶配置において金属イオンの形成を可能とし、したがって、所望の生物学的応答を刺激する化学元素を使用することが必要である。
よって、本発明により解決すべき技術的課題は、抗菌および抗炎症性能を有することに加え、容易な取り扱いを可能にし、硬化することなく生物活性性能を有する金属イオンを提供でき、一時的な根管貼薬としての使用を可能にする生体材料を提供することに関する。
米国特許第5415547号明細書 米国特許第8475811号明細書 米国特許第10226403号明細書 米国特許第4240832号明細書 米国特許出願公開第2013/0023601号明細書 欧州特許出願公開第2736519号明細書 米国特許出願公開第2014/0234442号明細書 国際公開第2011/102724号
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前述した点から、当技術分野では、一時的な材料として使用するのに適切な生物活性性能および物理化学性能を示す根管貼薬の不足が存在している。これらの要求を満たすために、本発明では、一定の安定した方法において金属イオンの制御された材料を使用し、細胞分化を導入し、このようにして組織-骨および象牙質の修復および再生事象の能力を増加する。
したがって、本発明の目的は、抗菌および抗炎症性能を示し、生理的環境と接触したときに、金属イオン(M +X)、ヒドロキシル(HO)および金属サリチル酸カチオン錯体の一定で、制御され、かつ安定した放出を促進し、このために生物活性を示し、ならびに抗菌および抗炎症性能を有する一時的な根管貼薬を提供することにある。
本発明は、少なくとも1種の錯化樹脂と金属イオン源とを含む、一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物を提供する。当該組成物は生理食塩水との接触により、金属イオン制御放出能を有するカチオン錯体を形成し、したがって、前記組成物に生物活性、抗菌および抗炎症性能を授ける。
本発明は、それを必要とする患者の根管に本発明のバイオセラミックス組成物を適用するステップにより、歯内感染症を予防または制御する、ならびに組織再生および修復を促進する方法をさらに提供する。
図1は本発明のバイオセラミックス組成物について実行したpHアッセイの結果を示す。 図2は炎症細胞の数をカウントするために各グループについてヘマトキシリンとエオシン(HE)によって染色した部分の評価を示す。 図3は分析した異なる日数のグループにおける炎症細胞の数をカウントした結果を示す。 図4はインターロイキン-6(IL-6)およびインターロイキン-10(IL-10)の検出のために免疫組織化学反応を導入した後のグループの評価を示す。 図5は分析した異なる日数のグループにおけるインターロイキン-6(IL-6)の数をカウントした結果を示す。 図6は分析した異なる日数のグループにおけるインターロイキン-10(IL-10)の数をカウントした結果を示す。 図7はコラーゲンの存在についてのグループの評価を示す。 図8は分析した異なる日数のグループにおけるコラーゲンの存在の結果を示す。 図9はカルシウムおよびリン酸塩堆積を検出するために実行したフォンコッサ方法の結果を示す。 図10はバイオセミラックス組成物(TP3)、水酸化カルシウムペースト(CHP)および標準クロルヘキシジン(CLX)に対するE.faecalisの生存曲線の結果を示す。
本発明は様々な実施形態において存在できるが、本明細書は図面とともに優先的な実施形態を示し、本発明の核心の一例として考慮されるべきであり、限定されないことを強調する。
本発明は、サリチル酸エステルから誘導される少なくとも1種のカチオン錯化樹脂と金属イオン源とを含む、一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物に関する。本発明の組成物は生物活性、抗炎症および抗菌性能を有し、歯の治療用の一時的な根管貼薬として適応する。
好ましい実施形態において、本発明の一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物は、本質的には、1種の金属イオン源と少なくとも1種のサリチル酸エステルの誘導体とを含み、使用の準備ができている又はできていないペーストにより構成される。
金属イオン源は、本発明の根管貼薬用のバイオセラミックス組成物中に存在し、体液と接触したときに、Si-O-M結合の開裂を介して、金属イオン(M=Ca+2、Mg+2、Sr+2、Zn+2、Zr+4)とヒドロキシルイオン(OH)を放出する。この反応は以下に示される。
さらに、ヒドロキシルイオン(OH)は、サリチル酸エステル基構造(R-C-OH)から水素を取り除き、水分子とサリチル酸イオン(R-C-O)が生じる。次に、以下の式に記載されるように、サリチル酸イオンと金属イオン(M+X)との間の錯化反応によるサリチル酸金属錯体の形成が行われる。
式中、Rはメチル、エチル、n-ブチル、イソブチル、プロピル、ヘキシル、ベンジルおよびジエステルから選択される基であり、ならびにXは金属イオンの価数を表す。
Xの価数に応じて、サリチル酸金属錯体は異なる構造を形成し、金属に結合した1~4のサリチル酸基を有する。
R基に応じて、サリチル酸金属錯体は異なる速度で解離が進行し、以下の式に従って、調節された方法において媒体に金属イオンを供給する。
このプロセスは、金属イオン源が生理的環境によって水和を受けると、継続的に起こる。
したがって、サリチル酸金属錯体の解離は長期間にわたって行われ、生物活性の発現を可能にする十分な暴露時間を提供するため、バイオセラミックス組成物に根管貼薬としての応用の可能性を与える。
提案されたバイオセラミックス組成物におけるこの調節効果を維持するためには、錯化樹脂/金属イオン源の比が1:3未満である必要がある。同じ組成物における金属イオンと錯化樹脂の正確な割合は、組成物の硬化(setting)/硬化(hardening)の現象をともなわずにサリチル酸金属錯体の形成を可能とし、したがって、治療中に根管内に維持した後における組成物の容易な除去を可能にする。
さらに、形成されたサリチル酸金属錯体は、フリーラジカルにおけるその活性によって抗炎症性能を示す。フリーラジカルは、保護目的のために生体内において生成される高反応性の種である。しかし、いくつかの状況において、それらは組織損傷またはその悪化の要因となる。サリチル酸金属錯体は、フリーラジカルおよび非ラジカル反応種に対する直接的な活性を有し、抗炎症に対するその活性に寄与する。様々なサリチル酸の金属錯体は、様々な分子の薬理活性を改良し、それらの副作用を低減するために使用されている戦略である。
サリチル酸金属錯体が完全に形成された後は、M +XとOHのイオンの消費は停止する。生理的媒体におけるヒドロキシルイオン(OH)の濃度の増加は、溶液のpHを10より大きい値に増加することを促進し、媒体をアルカリ性および微生物の増殖に適さないように変え、したがって、根管貼薬用のバイオセラミックス組成物に抗菌性能を付与する。
加えて、媒体における複数の金属イオンの定常濃度は、組織形成、修復促進および患部の再生に影響を与え、ならびに刺激する酵素の変化を可能にし、そのため、根管貼薬用のバイオセラミックス組成物に生物活性性能を付与する。
本発明の好ましい実施形態において、一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物は、非活性の液体担体も含む単一のペーストの形態において利用可能になる。非活性の液体担体の適切かつ非限定的な例としては、グリコール基、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコール、またはそれらの組み合わせから誘導される材料である。
本発明の材料において使用される金属イオンは、Ca、Mg、Sr、Zn、Zr、またはそれらの組み合わせからの金属イオンを放出できる。適切であるが限定されない例として、金属ケイ酸塩およびアルミン酸塩の群、好ましくは金属ケイ酸塩の群から選択される。
好ましい実施形態において、金属ケイ酸塩は、エーライト(3CaO・SiO)、ビーライト(2CaO・SiO)、ストロンチウム-オケルマナイト(SrMgSi)、オケルマナイト(CaMgSi)、バグダット石(CaZrSi)、ハーディストナイト(CaZnSi)、またはそれらの組み合わせから選択される。
適切な錯化樹脂は、サリチル酸エステルの誘導体の組成物群に属する。非限定的な例としては、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸n-ブチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸プロピル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸ベンジル、およびジエステル、ならびにそれらの組み合わせの群から選択される。
好ましい実施形態において、サリチル酸エステルは、サリチル酸メチルまたはジエステルである。
一時的な根管貼薬としてのその使用のために重要な組成物の特徴は、放射線不透過性、すなわち放射線検査において用いられるX線を遮断するための組成物の能力である。この性能を本発明の組成物に付与するために、いくつかの放射線不透過剤、例えば、限定されないが、バリウム、ビスマス、希土類誘導体、ストロンチウム、ジルコニウム、シリコン、アルミニウム、チタニウム、タングステン、その他の放射線不透過剤を用いることができる。
適切な放射線不透過剤は、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、酸化タンタル、酸化チタニウム、およびタングステン酸カルシウム、またはそれらの組み合わせである。
好ましい実施形態において、本発明のバイオセラミックス組成物は、
i)1~10重量%のサリチル酸エステルから誘導される錯化樹脂と、
ii)10~60重量%の液体担体と、
iii)20~60重量%の放射線不透過剤と、
iv)3~30重量%の金属イオン源と、を少なくとも含む。
最も好ましい実施形態において、本発明のバイオセラミックス組成物は、
i)5~7重量%のサリチル酸エステルから誘導される錯化樹脂と、
ii)42~44重量%の液体担体と、
iii)25~27重量%の放射線不透過剤と、
iv)20~22重量%の金属イオン源と、を少なくとも含む。
別の実施形態において、本発明は、それを必要とする患者の根管に本発明のバイオセラミックス組成物を適用するステップにより、歯内感染症を予防または制御する方法を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要とする患者の根管に本発明のバイオセラミックス組成物を適用するステップにより、組織再生および修復を促進する方法を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要とする患者の歯内感染症を予防または制御するための産出物を調製するための本発明のバイオセラミックス組成物の使用を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要とする患者における組織再生および修復を促進するための産出物を調製するための本発明のバイオセラミックス組成物の使用を提供する。
本発明のより良い理解を可能にし、得られた技術的進歩を明確に示すために、本発明の非限定的な実施例に関して行われた様々な試験の結果が次に示される。
本発明の一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物(表1)は、液体担体成分と錯化樹脂をメカニカルスターラーによって混合し、その後に固体成分である金属ケイ酸塩(金属イオン源)と放射線不透過剤を500rpm未満の速度で約45分間、完全に均質化するまで添加することにより調製した。
pH、イオン放出、抗炎症性、生物活性および抗菌アッセイは、実施例において調製した組成物を用いて行った。
(pHアッセイ)
pHアッセイのために、少量の組成物をエッペンドルフフラスコ内に加え、3回測定(triplicate)により行った。それから、1mLの蒸留および脱イオン水を加えた。pHアッセイは1,400rpmにおける3分間の遠心分離後に回収した上澄みの一定分量である900μLを用いて行った。各アッセイの後、24時間(1日)、3日、5日、10日、20日および30日において、イオン交換を可能にするために900μLの蒸留および脱イオン水を各試料に加えた。
(金属イオン放出アッセイ)
金属イオン放出アッセイのために、少量の組成物をエッペンドルフフラスコ内に加え、3回測定(triplicate)により行った。それから、1.5mLの蒸留および脱イオン水を加えた。金属イオン放出アッセイは10,000rpmにおける3分間の遠心分離後に回収した上澄みの一定分量である1,000μLを用いて行った。その後、一定分量である1,000μLを5mLビーカーに移し、蒸留水を用いて2mLまで希釈した。アッセイは適切に校正されたカルシウム電解質を備えるpHメーターを使用して行った。各アッセイ後、24時間(1日)、3日、5日、10日、20日および30日において、イオン交換を可能にするために1,000μLの蒸留および脱イオン水を各試料に加えた。
以下の表2はpHアッセイおよび金属イオン放出アッセイにおいて得られた結果を示す。当該結果は組成物が30日の試験期間中において抗菌活性のために十分であるpH≒10、および金属イオンの一定放出を示したことを表している。
さらに、pHアッセイの結果を図1において示す。
(抗炎症および生物活性ポテンシャルアッセイ)
抗炎症および生物活性ポテンシャルアッセイのために、ポリエチレンチューブを60匹のラットの背の皮下組織に埋め込み、バイオセラミックス組成物(TP3)、水酸化カルシウムペースト(CHP)およびコントロール(空CG-チューブ)の群に分類した。7、15、30および60日後、動物に麻酔をし、分析用の血清を得るために心嚢穿刺によって血液を採取した。続いて、動物を屠殺し、隣接する組織をともなう埋没物を取り外し、ホルムアルデヒド中に固定した。形態学分析のために、および炎症細胞の数を得るために、縦断切片をヘマトキシリンとエオシン(HE)を用いて染色した。インターロイキン-6(IL-6)とインターロイキン-10(IL-10)を検出するために免疫組織化学反応を誘導した。フォンコッサ方法および偏光顕微鏡下での非着色断片の分析によって生物活性ポテンシャルを評価し、それはカルシウムおよびカルサイト結晶沈着物をそれぞれ検出して行った。いくつかの部分は、フォンコッサ反応後に、石灰化した組織細胞により生産される酵素であるアルカリンホスファターゼを検出するために免疫組織化学反応に供した。
図2、図3、図4、図5および図6は、抗炎症ポテンシャルの測定について得られた結果の画像を示す。得られた結果は、炎症細胞ならびにIL-6およびIL-10について免疫染色された細胞の数密度を示す。IL-6およびIL-10細胞の数における有意な差異は、7、15、30および60日におけるTP3とCHPの間で見られた。IL-6およびIL-10についての免疫反応性の減少に伴う炎症過程の有意な減少は(図5および図6)、提案された組成物TP3が有意な抗炎症機能を有することを示す。
図7、図8および図9は、フォンコッサ方法による生物活性ポテンシャルの測定により得られた結果を示す。図9Cおよび図9Dではカルシウムノジュールの形成における有意な増加、ならびにTP3組成物についての図9Gおよび図9Hではリン酸ノジュールの形成における有意な増加がみられ、これは本発明の組成物が骨芽細胞の石灰化能力を増加できたことを示す。フォンコッサ陽性構造および複屈折構造の存在は、TP3組成物が発現性の生物活性ポテンシャルを有することを示す。
(抗菌アッセイ)
抗菌アッセイのために、バイオセラミックス組成物(TP3)、水酸化カルシウムペースト(CHP)および標準クロルヘキシジン(CLX)の各々150mgをファルコンチューブにおいて操作し、5mLの超純水を加え、ボルテックスにおいて1分間攪拌した。その後、2.8mLの各混合物を採取し、E.faecalis懸濁液(3x107CFU/mL)の一定分量100μLと希釈したクロルヘキシジン溶液に混合した。E.faecalis懸濁液は、滅菌0.85%生理食塩水を用いて調製し、マクファーランド1スケール(3x108CFU/mL)に相当し、マクファーランド濃度計(DEN-1)において測定した。懸濁液をボルテックスにおいて1分間攪拌した。1、3、6、15および24時間後、100μL一定分量を試料から採取した。これらの試料をまず中和剤を含む第2のチューブに移し、10-1~10-5までの十進の段階希釈を行った。使用した中和剤は、TPXおよびCHP溶液については0.5%(w/v)クエン酸、クロルヘキシジンについては0.3%(w/v)大豆レシチンとポリソルベート溶液であった。各希釈溶液の一定分量100μLをトリプティックソイ寒天培地(TSa)プレートの表面上に3つ播種し、24~48時間、37℃においてインキュベートした。CFU/gの数(グラムあたりのコロニー形成ユニット)は、コロニーカウンターを用いてカウントし、すべてのCFU値はLog10 10に変換した。
図10はバイオセラミックス組成物(TP3)、水酸化カルシウムペースト(CHP)および標準クロルヘキシジン(CLX)に対するE.faecalisの生存曲線の結果を示す。バイオセラミックス組成物(TP3)は、水酸化カルシウムペースト(CHP)および標準クロルヘキシジン(CLX)よりもE.faecalisに対して、より大きな抗菌活性を示したことが分かる。
本発明のいくつかの実施形態のみを示したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって省略、置換および変更がなされ得ることを理解されたい。
さらに、本明細書において言及される文書の内容は、引用により本明細書に組み込まれることが明示的に規定される。

Claims (13)

  1. 一時的な根管貼薬用のバイオセラミックス組成物であって、前記組成物はサリチル酸エステルから誘導される少なくとも1種の錯化樹脂と金属イオン源とを含み、前記組成物は生理溶液と接触したときに、金属イオンの制御された放出能を有するカチオン錯体の形成を促進することを特徴とするバイオセラミックス組成物。
  2. 液体担体を含むことを特徴とする、請求項1に記載のバイオセラミックス組成物。
  3. 放射線不透過剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載のバイオセラミックス組成物。
  4. i)1~10重量%のサリチル酸エステルから誘導される錯化樹脂と、
    ii)10~60重量%の液体担体と、
    iii)20~60重量%の放射線不透過剤と、
    iv)3~30重量%の金属イオン源と、を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1に記載のバイオセラミックス組成物。
  5. i)5~7重量%のサリチル酸エステルから誘導される錯化樹脂と、
    ii)42~44重量%の液体担体と、
    iii)25~27重量%の放射線不透過剤と、
    iv)20~22重量%の金属イオン源と、を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1に記載のバイオセラミックス組成物。
  6. 前記サリチル酸エステルの誘導体は、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸n-ブチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸プロピル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸ベンジル、およびジエステル、ならびにそれらの組み合わせの群から選択されることを特徴とする、請求項1、4または5のいずれか1項に記載のバイオセラミックス組成物。
  7. 前記液体担体は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコール、またはそれらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項2、4または5のいずれか1項に記載のバイオセラミックス組成物。
  8. 前記放射線不透過剤は、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、酸化タンタル、酸化チタニウム、およびタングステン酸カルシウム、ならびにそれらの組み合わせの群から選択されることを特徴とする、請求項3、4または5のいずれか1項に記載のバイオセラミックス組成物。
  9. 前記金属イオン源は、Ca、Mg、Sr、Zn、Zr、またはそれらの組み合わせから選択される金属イオンを含有するケイ酸塩を少なくとも1種含むことを特徴とする、請求項1、4または5のいずれか1項に記載のバイオセラミックス組成物。
  10. 前記金属イオン源は、エーライト(3CaO・SiO)、ビーライト(2CaO・SiO)、ストロンチウム-オケルマナイト(SrMgSi)、オケルマナイト(CaMgSi)、バグダット石(CaZrSi)、ハーディストナイト(CaZnSi)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1、4または5のいずれか1項に記載のバイオセラミックス組成物。
  11. 前記錯化樹脂はサリチル酸エステルの誘導体であり、前記サリチル酸エステルはサリチル酸メチルまたはジエステルであることを特徴とする、請求項6に記載のバイオセラミックス組成物。
  12. 歯内感染症を予防または制御する方法であって、当該方法は、それを必要とする患者の根管に請求項1~11のいずれか1項に規定される前記バイオセラミックス組成物を適用するステップを含むことを特徴とする、方法。
  13. 組織再生および修復を促進する方法であって、当該方法は、それを必要とする患者の根管に請求項1~11のいずれか1項に規定される前記バイオセラミックス組成物を適用するステップを含むことを特徴とする、方法。
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