JP2024507468A - 転写金属化によって塗布された金属化バリア層を含むリサイクル可能な厚紙包装材料 - Google Patents

転写金属化によって塗布された金属化バリア層を含むリサイクル可能な厚紙包装材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、単位シートとして形成され、その外側表面からその内側表面に、1μm~10μmの厚さを有する水性接着剤又は無溶剤接着剤の層(6)と、1μm~10μmの厚さを有する、少なくとも1層の保護コーティング(5)層と、アルミニウム、酸化アルミニウム、又は酸化ケイ素の層(4)であって、2~5に相当する光学密度を有する層と、0.1μm~2μmの厚さを有する剥離コーティング(3)と、10~50μm、好ましくは25~35μmの厚さを有する、少なくとも1層の耐水性ポリオレフィンシール可能なコーティング(2)と、を備える、紙系バリア多層包装材料構造体(1)に関する。【選択図】 図1

Description

本発明は、高いバリア特性を有し、リサイクル紙ストリームにおいてリサイクル可能である包装厚紙材料、及び当該材料から作製された飲料カートンに関する。
例えば、牛乳、果汁、茶、若しくは植物性飲料、ソフトドリンク、トマトピューレ、ソース又は半液体食品配合物のような食用液体の無菌充填のための現在のパッケージは、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの金属層(6ミクロンの最小厚さを有する)とが押出又は接着積層によって組み立てられた、紙又は厚紙ベースを有する多層材料から製造されることが多い。このような多層包装材料は広く知られており、平らなブランク又は連続ウェブとして製造され、折り畳まれて三次元物品に形成され、誘導、超音波又は熱伝達シーリングによりシールされて、密閉パッケージを形成する。
任意で、消費者が内容物を容易に分配できるように、熱可塑性のスパウト及びクロージャアセンブリを漏れがないように組み立ててパッケージにすることができる。
このようなパッケージは周知であり、例えば、「Tetra Brik(登録商標)Aseptic」、「Tetra Prisma(登録商標)Aseptic」、「Combibloc(商標)」又は「Combifit(商標)」の商標名で市販されている。このようなパッケージは、上述したように折り畳むことによって、輸送及び保管の際にコンパクトなアセンブリとして積み重ねることが容易である様々なフォーマット及び形状(例えば、正方形、円形、楕円形の断面を有する)のパッケージを容易に形成できることから、非常に使いやすく、非常に実用的である。例えばパレットに積み重ねられたとき、その形状は、2つの隣接するパッケージの間に無駄な空間がほとんどないようなものであり、これにより、これらのパッケージは輸送の観点から環境に優しい解決策となる。
食用液体に含まれる多くの原材料が、酸化、可視光、UV光、及び/又は水分損失の影響を受けやすいことから、従来技術から典型的に知られている包装用積層材料は、少なくとも1つの外側ポリマー層(例えば、低密度ポリエチレン(「LDPE」))と、板紙とバリアとして機能するアルミニウム箔層との間のタイ層として使用されるポリマー層(例えば、低密度ポリエチレン)と、シール可能な媒体及びその中に包装された製品に含まれる水に対するバリアとして機能する1つ又は複数の、ポリエチレン(「PE」)の最内層とを含む。
あるいは、上で引用した既知の従来技術の包装用多層構造体はまた、例えば、金属化ポリエチレンテレフタレート(「PET-AlOx」)、酸化ケイ素でコーティングされたPET(「PET-SiOx」)、金属化ポリエチレン(「MetPE」)、金属化配向ポリプロピレン(「OPP-Alox」)を得るために、上記の酸素バリアアルミニウム箔層の代わりとして、金属化のための様々な技術、特に反応性及び非反応性物理蒸着(PVD)から作製された高バリアポリマーフィルムを含んでもよい。また、板紙とバリア層との間のPE層は、ポリウレタン(「PU」)層などの接着層で置き換えることができる。
飲料カートンパッケージを製造するためのこのような積層材料は、無菌(又は非無菌)充填プロセスに適合させられている。無菌充填は、パックする液体を所定の温度以上に加熱すること、上記液体を殺菌光(典型的には紫外線)の下に通すこと、又は包装材料を化学処理(例えばオゾン、過酸化水素、又は塩素処理)に所定の時間接触させること、及びその後過酸化水素又は他の滅菌処理で予め処理されたパッケージに、ほとんどの通常の細菌が実質的に除去された制御環境において、上記の処理された液体を充填することを含む周知の技術である。このような無菌充填プロセスは、特に包装された製品が周囲温度条件で貯蔵される場合に、製品の保存可能期間が延長されることを保証する。
この無菌充填条件のために、包装積層材料は、温度、光、及び上記のような汚染除去に使用される化学物質に対して、更には上記材料内にパックされる原材料又は製品に適用される温度に対して、耐性であることが必要である。このような温度は、短時間(概して1~20秒、好ましくは3~10秒)で最大で95℃となり得る。
このような既知のパッケージは、リサイクルする場合、他の包装廃棄物から選別し、特定のリサイクル技術を使用して別途処理する必要がある。このような既知のパッケージは、混合収集施設に収集され、次いで、手動で、又は近赤外線(NIR)選別技術などの自動技術によって、他の種類のパッケージから選別される。次に、これらは、その特定の構成材料の各々が他の材料から選別される特定のリサイクルストリームにおいてリサイクルされ、特別なリサイクラに送り込まれる。このようなリサイクルプロセスは複雑であり、したがって、生産者及び/又はエンドユーザが支払う関連リサイクル料金、いわゆる「拡大生産者責任」(EPR)料金は高い。
上記の既知の多層バリア包装構造体のリサイクルプロセスは非常に複雑であり、特に標準的な紙包装に使用される、より単純なリサイクルプロセスでは実施することができない。これは、全構造体中のセルロース繊維の総含有量が約75%以下であり、残りがプラスチックポリマー(全構造体の約20%)及び金属(全構造体の約5%)であるという事実による。
したがって、このような構造体のリサイクルにおける問題は、それらを別々にリサイクルするには様々な層を分離する必要があり;特に、前述の構造体は、内側表面及び外側表面に疎水性プラスチック材料を含み、セルロース繊維が「捕捉」されており、標準的な再パルプ化プロセス中に回収できないことに起因する。例えば、フレークの縁を通して繊維にアクセスするために、個別パッケージをフレーク状に細断する処理などの、パッケージの前処理が実施される場合であっても、再パルプ化時間は、紙パッケージ、段ボール、若しくは全て紙で作られた、又は少なくとも高比率のセルロース繊維を含む、任意のパッケージのリサイクルよりも長くなる。より正確には、ポリエチレンなどのポリオレフィン、及び金属(例えば、アルミニウム)は、セルロース繊維含有層(紙又は厚紙)と同じ方法でリサイクルすることができない。
現在、多層包装材料構造を製造する場合、既知の技術、特に押出(押出積層又は押出コーティング)によって、(又は同様に押出コーティングプロセスによって)プラスチック層を塗布した場合、紙の上に得られるプラスチックフィルムの厚さは必然的に厚くなる。押出によって得られるポリマーフィルムは、15μmから数ミリメートル(ほとんどの包装用途で最大5~6mm)までの間に含まれる厚さを有する。
上記のような多層構造の押出ポリマーに関する第2の問題は、基材に塗布されたポリマーの厚さが薄い場合であっても、ポリマーフィルムの凝集強度が非常に高く、基材へのポリマーの接着レベルも高いことである。これにより、リサイクル時に基材からかかるポリマーを取り除くことが妨げられ、紙ストリームリサイクルプロセスにおけるセルロース部分のリサイクル及び再パルプ化が妨げられる。
したがって、紙と、(押出積層又は押出コーティングのような規範となる技術によって)押出されたプラスチック(ポリマー)フィルムとの組み合わせを備える多層構造は、15μm超の厚さを有するプラスチック層は分散させるには厚すぎ、かつ、当該プラスチック層は、他の材料層、特に紙繊維から分離させるには高すぎる凝集強度及び接着レベルを、当該構造において隣接する層に対して有することから、紙ストリームリサイクルプロセスでリサイクルすることができない。押出成形されたプラスチックフィルムは、紙パルプ槽内で作用を受けず(remains intact)、したがって、再パルプ化プロセスにより紙パルプをリサイクルすることが困難になる。
更に、上述の既知の積層材料のリサイクルプロセスは、費用がかさみ、エネルギーを消費し、リサイクルされる紙繊維の収率が比較的低い(構造全体における包装材料の総量の約60%)ことを特徴とし、したがって、廃棄及びリサイクルの観点から環境に十分には優しくない。包装材料の残りの部分(すなわち、プラスチックポリマー及び金属部分(例えば、アルミニウム部分))のリサイクル性を改善する余地もある。
最後ではあるが重要なことは、一部の消費者は、このようなパッケージがどのリサイクルストリームで(紙、又はプラスチック、又は金属ゴミ箱のいずれかで)廃棄されるべきかを明確に理解していないことから、上記パッケージの一定量はリサイクルされないことである。
紙のバリア特性を改善するための新たな方法は、スチレン-ブタジエン、EEA、PVOH、アクリレート、PVDC、ポリウレタンなどの水系ポリマー分散体で紙をコーティングすることである。この場合、塗布されるポリマーのコーティング重量は、基本的に、古典的な押出技術(押出積層又は押出コーティング)による塗布の場合よりも低い。概して、水系分散体コーティングによってコーティングされた表面に塗布されるポリマーの厚さは、1~15ミクロンの範囲であり、概して約5ミクロンである。更に、分散体コーティング技術で基材に塗布されたポリマーの厚さが上記より厚い場合でも、このようにして得られたポリマーフィルムの凝集強度は低く、同じポリマーの基材への接着レベルも低い。「低い」とは、使用中に、得られた構造体は必要な機械的強度基準の全てを満たすが、同時に、基材に分散体として塗布されたポリマーの粒子が、紙リサイクルストリームに適用される再パルプ化プロセスにおいて容易に分離し得ることを意味する。しかしながら、分散体コーティング単独の場合の欠点は、紙系包装材料に十分なバリア特性を提供しないことである。
食品製品又は飲料製品の包装に使用するための、追加のバリア特性を有する、紙又はセルロースベースの材料と厚紙との積層を含む、異なる多層構造体が過去に記載されている。
米国特許第5021298号は、積層高バリア性金属化プラスチックフィルムを開示した米国特許出願である。より正確には、この公報は、ポリオレフィン又は再生セルロースフィルムの表面への、固有バリア性が比較的少ないプラスチックコーティングの薄いが平滑な層の塗布、及び当該コーティング層上の金属化を開示している。このような構造により、出願人は、非常に高いバリア性を達成することができ、概して、金属化された未コーティングフィルムのバリア性よりも少なくとも10倍から1000倍以上良好であると主張している。コーティングの平滑さは、上記発明にとって重要である。したがって、平滑な仕上げを与えるために片面又は両面が薄いコーティングでコーティングされ、コーティングされた表面の一方又は両方が金属化された可撓性プラスチックフィルムが提供される。したがって、この構造体中のセルロース系繊維の全含有量は非常に低く、そのため、このような構造体を紙リサイクルプロセスでリサイクルすることはできない。更に、ポリマー及びセルロース系繊維材料の金属化の要件は、セルロース系繊維ネットワークの吸湿性と多孔性から、特にセルロース媒体への金属原子の接着要件に関して、大きく異なる。
米国特許第6472081号も、金属化ポリマーフィルムを開示する米国特許出願である。この特許では、金属化層は、厚さが5nm以下の非常に薄い金属層であり、この層は、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)、又はポリエステルの金属化可能層とともに共押出されたポリプロピレン(PP)のコア層の上に、金属原子をポリマー原子に強く結合させる特定の接着剤上での真空金属化を使用して、蒸着される。この文献は、セルロース媒体の金属化の要件を扱っておらず、当該要件は、実際には、プラスチックポリマー媒体への金属原子の接着要件とは非常に異なっている。より正確には、セルロース媒体の繊維間に捕捉された空気及び水蒸気が存在すると(これはポリマーフィルム中には存在しない)、繊維ベースのセルロース媒体の金属化は、金属化中にセルロースフィルムの周囲に許容可能な真空レベルを維持するために、はるかに高い製造装置能力を必要とする。したがって、セルロース系繊維媒体の金属化は、より複雑である。
国際公開第2011003565号は、Tetra Lavalに対するPCT出願であり、紙の層を含む液体食品包装のための非フォイル系包装用積層体を開示しており、紙層は、積層包装材料の内方側に位置している。上記包装用積層体は、上記紙層上への液体ガスバリア組成物の液体膜分散体コーティング及びその後の乾燥によって紙層の内側にコーティングされたガスバリアコーティング層を更に含む。包装用積層体は、紙層の内側表面上に既に塗布された分散体コーティング上に蒸着された補助バリア金属層を更に含む。上記発明はまた、包装用積層体の製造方法、及び包装用積層体から作製される包装容器に関する。積層構造体の最内側及び最外側に対する保護、及びヒートシール能力を提供するため、国際公開第2011003565号に開示されている包装積層体は、既に形成された金属化紙の上に押出された、又は既に形成されたポリマーフィルムとして金属化紙と積層された、ポリオレフィンの内層及び外層を更に含む。
費用効果の高い包装構造体ではあるが、内層及び外層はポリオレフィンフィルムで作製され、構造体の残りの部分に押出される。その結果、構造体中のプラスチックポリマーの全体量が非常に多いために、上記の他の多層包装構造体の場合のように、紙ストリームリサイクルプロセスにおける包装材料全体のリサイクルが妨げられる。換言すれば、国際公開第201103565号に開示された材料のリサイクルは、それぞれをリサイクル又は再パルプ化する前に、大量の強力なポリマーフィルムを紙層から分離する、複雑なリサイクルプロセスを必要とする。
上記を考慮すると、既知の形成技術を用いてパッケージを製造することを可能にし、かつ高いバリア特性と、積み重ね及び輸送に効率的なフォーマットとを有する包装積層材料であって、上で説明したように、プラスチックポリマー含有量が大幅に低減された結果、概して紙ストリームリサイクルプロセスにおいて、段ボール古紙(「OCC」)又は混合紙廃棄物などの他の紙包装と共にリサイクルすることができる、包装積層材料が必要とされている。更に、耐摩耗性が高い包装材料、特に包装材料の保管、輸送、又は使用中に金属層が機械的応力によって損傷されない包装材料を提供する必要がある。
[発明の概要]
上記の目的は、バリア多層包装材料構造体であって、半剛性又は剛性単位シートとして形成され、その外側表面から内側表面に、
(i)エチレン-アクリル酸又はメタクリル酸コポリマー、酢酸ビニル、スチレンアクリレート、アクリル、変性ポリビニルアルコール、酢酸エチル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)及びそのコポリマー、ポリウレタン(PU)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(ブチレンサクシネート-co-アジペート)(PBSA)、ポリ乳酸(PLA)、又はこれらの任意の混合物のリスト内で選択される、少なくとも1層のポリマー分散体コーティング層であって、無機充填剤を有し又は有さず、上記コーティング層が1~10μmの厚さを有する、ポリマー分散体コーティング層と、
(ii)120g/m~500g/mの坪量を有する半剛性又は剛性板紙と、
(iii)ポリビニルアセテート(PVAc)、ポリウレタン(PU)、アクリル、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)、デンプン系接着剤、又はこれらの混合物のリスト内で選択される水系又は無溶剤型接着剤の層であって、上記接着剤層が1μmから10μmまでの間に含まれる厚さを有する、接着剤層と、
(iv)ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、又はポリウレタン(PU)のリスト内で選択される、少なくとも1層の保護コーティング層であって、上記保護コーティング層が1μm~10μmの厚さを有する、保護コーティング層と、
(v)2~5に相当する光学密度を有するアルミニウム、又は酸化アルミニウム、又は酸化ケイ素の層であって、物理蒸着若しくは化学蒸着プロセスによって、又は転写金属化によって塗布された金属化層と、
(vi)塩化ビニル、アクリルポリマー、ポリウレタン(PU)、ニトロセルロース、又はこれらの混合物のリスト内で選択される剥離コーティング層であって、0.1μm~4μmの厚さを有する剥離コーティング層と、
(vii)低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、又はエチル-アクリレートと低密度ポリエチレンとのブレンド(EEA-LDPE)のいずれかの少なくとも1つの耐水性ポリオレフィンシール可能なコーティングの層であって、上記コーティング層が10~50μm、好ましくは25~35μmの厚さを有する、コーティング層と、
を備える、バリア多層包装材料構造体によって達成される。
本発明によれば、上記構造体の総繊維含有量は、90重量%~96重量%である。
包装構造体の「内側」とは、上記包装構造体から製造されるパッケージの、充填された食品内容物に面することが意図される側を意味する。
本発明は、再パルプ化することができる接着剤を使用した接着積層によって接合された、主にセルロース繊維から作製された厚紙層(本明細書では「板紙」又は「カートン」とも呼ばれる)から構成される包装材料を提供し、上記板紙層は、直接転写金属化プロセスによって転写された金属原子の非常に薄い層で金属化される。直接転写金属化プロセスは、第1の基材(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)から第2の基材(この場合、金属の転写の準備のために接着剤層及び保護コーティング層で予めコーティングされた厚紙層)上への金属層の転写を含む。
120g/m2を超える坪量を有する繊維系包装材料は、真空化のプロセスでかなりの水蒸気と空気とを放出することから、概して金属化が困難である。蒸気及び空気の放出は制御が困難であり、厚い繊維系包装基材上に得られるバリアに悪影響を及ぼす。したがって、PETフィルム上で金属化が行われ、その結果としてのみボードに転写される転写金属化プロセスは、水蒸気と酸素とに対する高いバリアを板紙上に生じさせるのに、より適切である。
更に、本発明による多層構造体は、その外側表面で密封を提供するヒートシール可能なコーティングの分散体コーティングされた層を含む。
分散体コーティングにより、構造体におけるポリマー材料の全厚は、板紙(すなわち、厚紙)材料の厚さと比較して非常に低減され、その結果、本発明者らは、既知の多層バリア構造の技術的限界を克服することを達成し、酸素及び水分の移動に対する優れたバリア性、並びにその内側表面又は外側表面からの液体接触に対する抵抗性を有する包装多層構造を達成すると同時に、好ましくは全材料重量の90%~96%で含まれるセルロース系繊維の総含有量を達成した。更に、ポリマーの分散体コーティングは、ポリマーの高凝集及び高接着を回避し、その結果リサイクル性の問題が解決される(基材に液体ポリマーではなく水キャリア媒体中に分散したポリマーの固体粒子を塗布する)。本発明者らが、押出(押出積層又は押出コーティング)によって形成されたポリマー層を少量のみ有する多層構造を形成することに成功したことにより、セルロース系材料を非セルロース系材料に対してある比で有し、セルロース含有量が極めて高い多層構造が提供される。上記ポリマー層は、ポリマーの凝集強度が比較的低く、かつ同ポリマーの、基材の残りの部分(特にセルロース系層)に対する接着性も比較的低いため、紙再パルプ化槽内で容易に崩壊する。したがって、得られた構造体は、優れた紙ストリームリサイクル能力を示す。
本発明による多層包装構造体は、無菌充填用のカートンブリックの製造によく適合している。しかしながら、無菌充填用のカートンは、当該構造体から形成できる唯一のタイプのパッケージではない。一般に、平らなブランクから3D包装に形成された任意のタイプのパッケージも適用可能である。特に、本発明による構造体は、液体、半液体、ゲル、固体、粒子、粉末製品又はこれらの混合物をパックするために使用することができる。例えば、本発明による構造体は、飲料調製システムにおいて使用するための、焙煎して挽いたコーヒー用のカプセル、ポッド若しくはパッド、又は粉末状の可溶性製品を形成するために使用できる。本発明による構造体はまた、飲料ボトルを形成するため、又は例えばスナック、ペットフード、栄養製剤などの粒子又は粉末食用製品のための可撓性、剛性、又は半剛性サッシェを形成するためにも使用できる。あるいは、本発明による構造体は、アイスクリーム用のパッケージを形成するために使用することができる。
更に、本発明の好ましい実施形態では、上記層のそれぞれの間で測定された層間接着強度は、1.5N/15mm超、好ましくは5~10N/15mmである。
一実施形態では、構造体は、転写金属化層が、材料構造体の外側表面に向けられた厚紙側に適用されるように、反転される。
好ましくは、板紙層は、
顔料コーティング、若しくは漂白化学パルプの外層、漂白若しくは未漂白のケミサーモメカニカルパルプ若しくはサーモメカニカルパルプ、若しくは未漂白化学パルプで構成された中間層、及び未漂白化学パルプで構成された内層、あるいは
顔料コーティングされた漂白化学パルプの外層、漂白ケミサーモメカニカルパルプ、若しくは漂白化学パルプの中間層、及び漂白化学パルプで構成された内層、
を含む多層板紙である。
一実施形態では、未漂白パルプは、構造体の外側又は内側にも存在できる。
好ましくは、ISO 2493標準試験手順に従って機械方向に15°の角度で曲げて測定したときに、上記材料の曲げ剛性は、200~700mNに含まれる。
本発明は更に、優れた水分、液体、及び気体(特に酸素)バリア特性を有する、上記のようなバリア多層構造体から作製されたパッケージに関する。
上記パッケージは、紙ストリームのリサイクルプロセスにおいて容易にリサイクル可能であり、セルロース系繊維の含有量が非常に高いために、再パルプ化プロセスが容易で、効率的で、費用効果が高く、パッケージの全重量に対するセルロース繊維の比は、従来の紙又は厚紙パッケージをリサイクルするときに得られるものと同様である。
このようなパッケージは、人間及び/又は動物が消費するための液体、半液体、粉末又はフレーク形態のあらゆる種類の製品をパックするために使用することができる。好ましくは、本発明による包装構造体から構成されるパッケージは、食品製品又は飲料製品をパックするのに特に適している。上記パッケージは、長い保存可能期間(少なくとも6ヶ月)と、液体、水分及び酸素移動に対する特に効率的なバリアとを提供する。また、本発明による構造体から製造されたパッケージは、卓越した光バリア、並びに脂肪移動に対するバリアを提供する。
このようなパッケージの製造プロセスは、平らな多層構造体からパッケージを形成し、折り畳み、次いでその縁部に沿ってシールして密閉パッケージを形成するという当技術分野で周知の形成、充填、及びシールプロセスに対応することから、本明細書では更に詳細には説明しない。
有利には、パッケージは、(紙、カートン、又は任意の他の適切な材料で作製された)飲用ストローによって貫通可能な分配壁を備え、及び/又はクロージャを有する既知のタイプの一体型プラスチック製スパウトを備える。後者の場合、スパウト及びクロージャは、好ましくは、容易にリサイクル可能な又は堆肥化可能なプラスチック材料(例えば、PHA、PLA、PBS、PBAT、リサイクルポリオレフィン、又はこれらの組み合わせ)から製造される。
本発明の追加の特徴及び利点は、図面を参照して以下に記載の現在好ましい実施形態の説明において記載されており、この説明から明らかになる。
本発明による多層バリア構造体の好ましい実施形態の断面の概略図である。
一般に、本明細書において、「押出コーティング」とは、溶融した熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン)を水平スロットダイを通して基材(例えば、紙)の移動ウェブ上に押し出す押出機を使用することによって、ポリマーの厚い層を提供する方法を意味する。得られる製品は、永久的にコーティングされたウェブ構造である。
「押出積層」とは、ポリマー樹脂が2つの基材(例えば、紙の層とポリマーフィルムの別の層)の間に押し出され、結合剤として作用する、押出コーティングと同種のプロセスを意味する。
「接着積層」とは、1つの紙材料が接着剤でコーティングされ、第2の紙又は板紙材料に積層されるプロセスを意味する。
積層プロセスでは、材料の2つの厚い層が、押出積層又は接着積層のいずれかによって組み合わされて、各層の厚さは、分散体コーティングによって得られる厚さよりもはるかに大きくなる。
「分散体コーティング」とは、乾燥後に固体の非多孔質フィルムを形成するために、微細なポリマー粒子の水性分散体又はポリマー溶液を紙又は板紙の表面にそのまま塗布するコーティング技術を意味する。分散体コーティングは、グラビア、フレキソグラビア、ロッド、ブレード、スロットダイ、カーテンエアナイフ、又は任意の他の既知の紙コーティング方法によって実施できる。ポリマーが水溶液に混合されることから、分散体コーティングは押出よりもはるかに薄い層を作り出すことができる。これは、ポリマー使用量、そのバリア性能、及び得られる紙構造体のリサイクル性の点で利点をもたらす。分散体コーティングの目標は、環境に優しいコーティングによって、水、水蒸気、グリース、油、ガスなどに対するバリア層を実現することである。別の目標は、真空蒸着プロセスのためにセルロース系材料の表面を調製することである。
図1は、本発明の好ましい実施形態を例示している。この図には、内層(すなわち、上記構造体がパッケージへと形成された後、最終的にパックされた製品と接触する層)から始まり、外層(すなわち、上記構造体がパッケージへと形成された後、外部雰囲気と接触する層)までの、複数の層を備える多層構造体1が示されている。
本発明による構造体1の特定の例では、図1に示すように、第1の最内層2は、27μmの厚さを有するポリエチレン(PE)の液密シール可能な層である。この層は、完成したパッケージを実現するために、構造体のシール性により、形成されたパッケージをその縁部に沿ってシールできることを確保する。無菌充填では、内部の液体に敏感な層を液体分解(「湿潤効果」(soggy effect))から保護し、それにより全体的な構造完全性を保護するように、充填プロセス中に外部液体接触からの保護を提供することが不可欠である。
次の層は、塩化ビニルで構成され、0.7μmの厚さを有する剥離コーティング層3である。
次の層4は、光学密度が3のアルミニウムの真空蒸着層である。
次の層5は、ポリビニリデンジクロリド(PVDC)で構成され、3μmの厚さを有する保護コーティング層である。
次の層6は、3μmの厚さを有し、ポリウレタン(PU)を含む積層接着剤である。
次の層7は、300g/mの坪量を有する板紙層である。この板紙(又は厚紙)層は、漂白パルプ、未漂白パルプ、及びケミサーモメカニカルパルプの複数の層から構成される。この層は、構造体1全体に剛性を与える。しかしながら、その厚さは、剛直となりすぎないように選択され、最終的な構造体1は、従来のフォームフィルシール(FFS)プロセスにおいてパッケージを形成するように折り畳まれて、ブリック及びチューブタイプの密なパッケージを製造することができる。
最後の最外層8は、(この例では)30%の無機充填剤を添加したスチレンアクリレートで作製されたポリマー分散体コーティング層である。この層は5μmの厚さを有する。その役割は、構造の他の層を機械的及び化学的損傷から保護すること、及び外部環境からの液密性を提供することである。
この構造体におけるセルロース系繊維の全含有量は95%であり、紙ストリームプロセスにおける優れたリサイクル効率を確保する。プラスチック成分に対するセルロース成分の比は非常に高く、材料全体の再パルプ化プロセスは優れた結果をもたらす。
本発明の包装材料は、食品製品用可撓性包装材料構造体であってもよい。この包装材料は、例えば、一次包装材料、二次包装材料又は三次包装材料であってもよい。食品製品の一次包装材料は、実際の食品製品と直接接触している。食品製品用二次包装材料は、一次包装に収容された1つ以上の食品製品を固定するのに役立つ食品製品用包装材料であってもよい。二次包装材料は、典型的には、複数の食品製品が単一容器で消費者に提供される場合に使用される。食品製品用三次包装材料は、輸送中に一次包装並びに/又は一次包装及び二次包装に収容された1つ以上の食品製品を保護(secure)するのに役立つ食品製品用包装材料であってもよい。
本発明のいくつかの用途では、ポリマー分散体でコーティングされた包装材料が非多孔質であることが好ましい場合がある。紙材料の細孔容積の全体積に対する比は、紙材料の多孔率と呼ばれる。本発明の目的のために、厚紙材料は、40%未満、例えば30%未満又は20%未満の多孔率を有する場合、非多孔質であると見なすものとする。追加的又は代替的に、多孔率は、試験される材料の透気度によっても測定することができ、本発明に記載される厚紙材料は、10mL/分未満の透気度を有し得る。したがって、本発明の一実施形態では、材料は非多孔質厚紙材料である。
本発明の目的のために、分散体コーティングは、例えば、アクリル酸コポリマー、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、天然及び化学加工デンプン、キシラン及び化学変性キシラン、ポリビニリデンジクロリド、ポリビニルアルコール、エチル-ビニルアルコール、酢酸ビニル、エチル-酢酸ビニル、硝酸セルロース、ワックス、ミクロフィブリル化セルロース、ポリオレフィン、シラン、ポリウレタン、又はこれらの組み合わせを含む1つ又は複数の層であってもよい。しかしながら、ポリオレフィンを含まないことが好ましい。
分散体コーティング技術では、紙層上の、分散体コーティングされたポリマー層は、1μm~10μmの範囲内、好ましくは3μmから7μmまでの間の範囲内に含まれる厚さを有する。より好ましくは、分散体コーティングされたポリマー層は、約5μmの厚さを有し、いずれの場合も、本明細書において別に提供される範囲内である。
本明細書で述べる現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。このような変更及び修正は、本発明の範囲から逸脱することなく、及び本発明の付随する利点を減らすことなく、なされてもよい。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。

Claims (6)

  1. バリア多層包装材料構造体(1)であって、半剛性又は剛性単位シートとして形成され、その外側表面からその内側表面に、
    (i)エチレン-アクリル酸又はメタクリル酸コポリマー、酢酸ビニル、スチレンアクリレート、アクリル、変性ポリビニルアルコール、酢酸エチル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)及びそのコポリマー、ポリウレタン(PU)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(ブチレンサクシネート-co-アジペート)(PBSA)、ポリ乳酸(PLA)、又はこれらの任意の混合物のリスト内で選択される、少なくとも1層のポリマー分散体コーティング層(8)であって、無機充填剤を有し又は有さず、前記コーティング層が1~10μmの厚さを有する、ポリマー分散体コーティング層(8)と、
    (ii)120g/m~500g/mの坪量を有する半剛性又は剛性板紙(7)と、
    (iii)ポリビニルアセテート(PVAc)、ポリウレタン(PU)、アクリル、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ブテンジオールビニルアルコールコポリマー(BVOH)、デンプン系接着剤、又はこれらの混合物のリスト内で選択される水系接着剤又は無溶剤型接着剤の層(6)であって、前記接着剤層が1μmから10μmまでの間に含まれる厚さを有する、接着剤層(6)と、
    (iv)ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、又はポリウレタン(PU)のリスト内で選択される、少なくとも1層の保護コーティング層(5)であって、前記保護コーティング層が1μm~10μmの厚さを有する、保護コーティング層(5)と、
    (v)2~5に相当する光学密度を有するアルミニウム、又は酸化アルミニウム、又は酸化ケイ素の層(4)であって、物理蒸着若しくは化学蒸着プロセスによって、又は転写金属化によって塗布された層(4)と、
    (vi)塩化ビニル、アクリルポリマー、ポリウレタン(PU)、ニトロセルロース、又はこれらの混合物のリスト内で選択される剥離コーティング層(3)であって、0.1μm~4μmの厚さを有する、剥離コーティング層(3)と、
    (vii)低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、又はエチル-アクリレートと低密度ポリエチレンとのブレンド(EEA-LDPE)のいずれかの少なくとも1つの耐水性ポリオレフィンシール可能なコーティング層(2)であって、前記コーティング層が10~50μm、好ましくは25~35μmの厚さを有する、コーティング層と、
    を備え、前記構造体の総繊維含有量が90重量%~96重量%である、バリア多層包装材料構造体(1)。
  2. 前記層のそれぞれの間で測定された層間接着強度が、1.5N/15mm超、好ましくは5~10N/15mmである、請求項1に記載の紙系バリア多層構造体(1)。
  3. 前記板紙層(7)が、
    顔料コーティング若しくは漂白化学パルプの外層、漂白若しくは未漂白ケミサーモメカニカルパルプ若しくはサーモメカニカルパルプ、若しくは未漂白化学パルプで構成された中間層、及び未漂白化学パルプで構成された内層、又は
    顔料コーティングされた漂白化学パルプの外層、漂白ケミサーモメカニカルパルプ、若しくは漂白化学パルプの中間層、及び漂白化学パルプで構成された内層、
    を備える多層板紙である、請求項1又は2に記載の紙系バリア多層構造体(1)。
  4. ISO 2493標準試験手順に従って機械方向に15°の角度で曲げて測定した前記材料の曲げ剛性が、200~700mNである、請求項1~3のいずれか一項に記載の紙系バリア多層構造体(1)。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の紙系バリア多層構造体で作製されたパッケージ。
  6. 飲用ストローによって貫通可能な分配壁を備え、及び/又はクロージャを有するプラスチック製スパウトを備え、前記スパウト及びクロージャが、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、リサイクルポリオレフィン、又はこれらの組み合わせなどの容易にリサイクル可能な、又は堆肥化可能なプラスチック材料から製造されている、請求項5に記載のパッケージ。
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