JP2024506252A - 方法 - Google Patents
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Abstract
複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する方法。HVAC機器にわたる負荷をどのように割り当てるかを決定するために、特定の候補部屋割当てから結果としてもたらされるエネルギー消費が使用される。候補部屋割当ては、その候補部屋割当てを選択すべき場合に、HVAC機器が負う提案される負荷に基づいて、HVAC機器の効率を最適化するように選択することができる。
Description
本発明は、部屋のエネルギー効率に基づいて部屋を割り当てることによって、複数の部屋を有する建物におけるHVAC機器のエネルギー消費を低減する方法に関する。
暖房、換気、および空調(HVAC:heating,ventilation and air conditioning)の電力消費は、建物のエネルギー消費の40%超を占めている。これは、コストが多大であるだけでなく、環境にダメージを及ぼしている。HVACのエネルギー消費は、建物の運転コストの大部分を占めていると広く言われている(2007年、Wang)。
ホテル、会議室や会合施設、学校(教室)、およびフレキシブルな作業空間などの複数の部屋を有する建物では、利用可能な最もエネルギー効率が高い部屋に基づいて部屋を割り当てることを最優先にした場合、大いに利益を得ることができる。現在、部屋の割当ては、手作業で行うか、または部屋のタイプ、宿泊客の好みなどの条件に基づいて自動的に選択される。同じ部屋の総空き時間(すなわち、使用の隙間)を低減することに基づいて部屋を割り当てるのが一般的である。1つの従来技術の部屋割当方法では、予約と予約の間の夜間の「部屋空き」を最小化するために目的関数の最適化を使用する(2013年、Li他)。
建物HVACのエネルギー最適化の研究では、機器運転のスケジューリングまたはHVAC機器の制御に焦点を当てる傾向があった(2020年、Iddio他、2017、2018年、Vu他)。今まで、建物HVACのエネルギー消費を最適化するための部屋割当ての使用については研究されてこなかった。
Iddio,E.,Wang,L.,Thomas,Y.,McMorrow,G.,&Denzer,A.(2020).Energy efficient operation and modeling for greenhouses:A literature review.Renewable and Sustainable Energy Reviews,117(2019年1月),109480.https://doi.org/10.1016/j.rser.2019.109480
Li,Y.,Wang,B.,& Caudillo-Fuentes,L.A.(2013).Modeling a hotel room assignment problem.Journal of Revenue and Pricing Management,12(2),120-127.https://doi.org/10.1057/rpm.2011.37
Vu,H.D.,Chai,K.S.,Keating,B.,Tursynbek,N.,Xu,B.,Yang,K.,Yang,X.,& Zhang,Z.(2017). Data Driven Chiller Plant Energy Optimization with Domain Knowledge. Proceedings of the 2017 ACM on Conference on Information and Knowledge Management-CIKM’17,1309-1317.https://doi.org/10.1145/3132847.3132860
Vu,H.D.,Keating,B.D.,& Alleyne,A.G.(2018).Energy Optimization of an In-Service Building Chiller Plant via Extremum Seeking Control.International High Performance Buildings Conference,3271-3281.
本発明は、利用可能な最もエネルギー効率が高い部屋に基づいて部屋を割り当てることによって、夜間の空きの代わりに、エネルギー消費を最適化することを目的とするものである。
本発明の態様は、添付の「特許請求の範囲」の独立請求項に記述されている。次いで、本発明のある特定の変形態様が、添付の「特許請求の範囲」の従属請求項に記述されている。さらなる態様、変形態様、および例が下記の「発明を実施するための形態」において提示されている。
本発明のより良好な理解のため、および本発明をどのように実行に移し得るかを示すために、次に、単に例として、添付図面を参照して、本発明による特定の実施形態、方法、およびプロセスについて説明する。
本発明のより良好な理解のため、および本発明をどのように実行に移し得るかを示すために、次に、単に例として、添付図面を参照して、本発明による特定の実施形態、方法、およびプロセスについて説明する。
第1の態様から見ると、本発明は、複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する、
(i)複数の部屋についてのエネルギー使用量プロファイルを取得して各部屋にエネルギー効率スコアを割り振るステップであって、最もエネルギー効率が高い部屋は、エネルギー使用量が最も低い部屋であり、最もエネルギー効率が低い部屋は、エネルギー使用量が最も高い部屋である、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○与えられた時点でどの部屋が最もエネルギー効率が高く、かつ占有されていないかを決定することと、
○最もエネルギー効率が高く、かつ占有されていない部屋に従って、次の使用すべき部屋を割り当てることと
によって、どの部屋を割り当てるかを決定するステップと
を含む、方法を提供する。
(i)複数の部屋についてのエネルギー使用量プロファイルを取得して各部屋にエネルギー効率スコアを割り振るステップであって、最もエネルギー効率が高い部屋は、エネルギー使用量が最も低い部屋であり、最もエネルギー効率が低い部屋は、エネルギー使用量が最も高い部屋である、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○与えられた時点でどの部屋が最もエネルギー効率が高く、かつ占有されていないかを決定することと、
○最もエネルギー効率が高く、かつ占有されていない部屋に従って、次の使用すべき部屋を割り当てることと
によって、どの部屋を割り当てるかを決定するステップと
を含む、方法を提供する。
本明細書で採用されているエネルギー消費を低減することは、与えられた部屋の占有レベルに対して使用されるエネルギーの量を低減するプロセスを指す。低減が測定されるベースラインは、部屋が手作業で割り当てられるか、または「夜間の空き」最適化を利用することによって割り当てられる、従来技術の部屋割当方法である。低減は、、部屋は、どの部屋が最もエネルギー効率が高いかに基づいて割り当てられる本方法を採用することによって達成される。
本明細書で採用されているHVAC機器は、暖房機器、換気機器、および冷房または空調機器を指す。この用語は、各部屋に据え付けられている個別の独立型機器と、調整された空気が中央機器室から送出ダクトを介して個別の部屋に送出される中央HVAC機器とを対象とするものである。複数の部屋を有する建物には、複数のネットワークが存在してもよい。
本明細書で採用されている複数の部屋を有する建物は、任意の複数の部屋を有する建物で、具体的には、一部の部屋は使用されてもよく、他の部屋は(数時間、一般的には少なくとも24時間などの)長時間にわたって使用されなくてもよい場合を指す。そのような建物の例には、限定するものではないが、ホテル、学校、会合施設、会議室施設、フレキシブル労働/オフィス建物、集合住宅、病院および老人ホーム/養護施設がある。
複数の部屋を有する建物は、学校、ホテル、会議室施設、オフィス施設、および養護施設からなるグループから選択されてもよい。
本明細書で採用されているエネルギー使用量プロファイルは、複数の部屋のうちの与えられた部屋のエネルギー使用量、または特定のHVACネットワークの部屋全体のエネルギー使用量を指す。エネルギープロファイルは経時的に、例えば季節が変化するにつれて変動し得るため、プロファイルは必ずしも固定プロファイルではない。エネルギー使用量プロファイルは、ある期間にわたって使用量を監視する、部屋のそれぞれにまたは部屋のうちの少なくとも一部の部屋に配置されたセンサによって取得され得る。
本明細書で採用されている複数の部屋は1つを超える部屋を指す。典型的には、複数の部屋は、その中に、他の部屋とは異なるHVAC機器を有する部屋を備えるため、エネルギー効率が高い部屋と低い部屋を有する。しかしながら、同じHVAC機器(中央HVAC機器)を使用する部屋同士でも、異なるエネルギー使用量プロファイルを有する可能性がある。これは、例えば、部屋の大きさ、主要HVAC機器(すなわち室内型機器)の差、部屋の向き(例えば、1日の最も暑い時間中に部屋が太陽に向いているかどうか)、および使用者の快適性の好み、例えば温度設定点の差に起因して生じることがある。複数の部屋のうちのすべての部屋が、同じ程度の暖房および冷房を必要とするわけではないので、複数の部屋が単一のHVACネットワークによって制御される場合でも本発明の方法を利用する余地がある。
本明細書で採用されているエネルギー効率が高い/エネルギー効率は、エネルギー消費が最も低いまたはエネルギー消費がより低いことを指す。
当業者であれば本明細書で概説するような、HVAC機器またはHVACネットワークの効率は、特定の暖房、および/または冷房需要を満たすように要求されるエネルギー消費であると理解され得ることがわかるであろう。HVAC機器またはHVACネットワークの効率は、概して、そのパーセンテージ負荷に依存し得る。
個別の部屋では、例えば、外気温設定点、部屋の大きさなどを含む多くの理由のためにエネルギー消費がより高いまたはより低い可能性がある。
本明細書で採用されているエネルギー効率スコアは、HVAC機器の電力消費が、受け持つ部屋の室内電力状態に対してどのように反応するかを指す。これは、室内サーモスタット、およびHVAC機器に接続されているエネルギーメータから集められたデータを使用してモデル化され得る。
本明細書で採用されている室内電力状態は、室内HVAC制御が、HVAC機器をオンに設定させるかオフに設定させるかを指す。典型的には、本機器はスマートサーモスタットなどサーモスタットの形態をとる。
本明細書で採用されているスマートサーモスタットは、暖房および冷房機器の操作制御パネルを指す。スマートサーモスタットは、一般にネットワーク接続されてHVAC機器に連結されている。典型的には、これはワイヤレス接続となる。スマートサーモスタットは、HVAC機器の状態、例えばオン/オフに関する情報を提供し、典型的には、部屋の所望の温度と既存の温度に関する情報も提供する。いくつかのスマートサーモスタットは、窓開き検出、部屋の宿泊客のジオキャッシング(すなわち宿泊客が現在部屋にいるか否か)などの追加のデータを提供してもよい。
いくつかの実施形態では、室内電力状態は、また、温度設定点を含む。それは部屋内の所望の温度である。サーモスタットまたはスマートサーモスタットで選択される温度など。
1つの実施形態において、エネルギー使用量プロファイルは、複数の部屋内の1つまたは複数のセンサからのデータを使用して組み立てられる。
いくつかの実施形態では、センサはスマートサーモスタットである。典型的には、センサは各部屋内に配置される。
いくつかの実施形態では、各部屋はファンコイルと等価である。
1つの実施形態において、任意の先行する請求項の方法では、エネルギー使用量プロファイルは、HVAC機器の電力消費に関する経時的なデータを使用して組み立てられる。
本明細書で採用されている部屋占有状態は、与えられた時点において部屋が占有されているか否かを指す。部屋占有状態は、部屋が割当て可能か否かを決定する。
本明細書で採用されている部屋予約条件は、与えられた時点、例えば明日、午前10時、来週において、必要とされる部屋の数を指す。部屋予約条件は、また、必要な予約期間を含み得、または(時間ごと、日ごと、もしくは週ごとなどの)時間単位で運用することができる。
典型的には、与えられた時点は、部屋占有状態と部屋予約条件双方ともに同じ時刻であるが、必要とされる部屋使用期間に基づいて、与えられた時点を未来にマッピングすることができる。
本明細書で採用されている「次に使用される部屋を割り当てること」は、占有されていない部屋のうちのどれが最もエネルギー効率が高い(例えば、最良のエネルギー効率スコアを有する)かを判定し、その部屋を次の使用すべき部屋として割り振ることを指す。宿泊客が、次に使用すべきとあらかじめ決められた部屋ではない特定の部屋を要求した場合、次の使用すべき部屋を無効にすることが可能であり、方法は、次の宿泊客に次の使用すべき部屋を割り振るように順応する。
本明細書で採用されている宿泊客は、部屋の1人または複数の使用者を指す。これは、部屋を予約した当人か、またはその部屋の別の使用者であり得る。
いくつかの複数の部屋を有する建物は、各部屋が主要HVAC機器などのローカルのHVAC機器(例えば、暖房または空調ユニット)によって受け持たれる複数の部屋を有し得る。1つまたは複数のHVACネットワークを特徴とする中央HVACシステムを備える部屋と同じ様式で各部屋についてのエネルギー使用量プロファイルを入手することによって、そのような建物に対して本方法を実施することができる。本方法は、使用される機器を問わない。
本明細書で採用されているHVACネットワークは、暖房、換気、および/または空調を部屋のそれぞれに、ダクトを介して提供する部屋から隔たった(物理的に離れた)、中央HVACシステムを備えるいくつかの部屋を指す。室内制御は、HVACのオン/オフ状態を独立に制御するだけではなく所望の温度(設定点温度、または温度設定点とも称される)を設定することができる。より大きい建物については、各HVACネットワークが複数の部屋のうちのいくつかの部屋を受け持つ複数のHVACネットワークが存在し得る。
HVACネットワークは、上で概説したように、1つまたは複数の空気処理ユニットを含み得、空気が中央で冷却(または加熱)されてダクトを介して部屋に分配され得る。しかしながら、HVACネットワークは、追加的に、または代替的に、空気冷却(または加熱)機能が集中化されるのではなく分散化される構成を含み得ることが理解されるべきである。例えば、水、および/または冷媒が、空気処理ユニットおよび/またはダクトを必要とせずに空気を冷却するために使用され得る。異なるタイプのHVAC機器の組合せが適宜使用され得ることが理解されるであろう。
したがって、より一般的には、HVACネットワークは、共通のHVAC機器によって運転されるいくつかの部屋であると理解することができる。特定のHVAC機器のどの組合せが使用されるかにかかわらず、一般に、いくつかのコンプレッサーがあり得、HVAC機器の効率は、そのパーセンテージ負荷に依存し得る。
したがって、いくつかの実施形態では、HVAC機器は、1つまたは複数のHVACネットワークを形成する。いくつかの実施形態では、HVACネットワークは、それぞれ独立して複数の部屋のうちの1つまたは複数の部屋を接続する。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のHVACネットワークは、それぞれ独立して複数の部屋のうちの1つまたは複数の部屋を接続する。
HVACネットワークにおいて、部屋が中央HVAC機器によって受け持たれている場合、ある特定のネットワークのほうが他のネットワークよりも効率が高く、単一のネットワークによって受け持たれているある特定の部屋のほうがより効率が高く、さらに、特定の容量(例えば、ネットワーク上の部屋の半数未満が現在占有されている場合)の、ある特定のネットワークのほうがより効率が高い可能性がある。これらの可能性のすべてが、各部屋についてのエネルギー使用量プロファイルに織り込まれる可能性がある。下記に示すモデルfは、例えば、どの機器が最も効率が高いかを決定することになる。
いくつかのHVACネットワークは、限定はしないが、機器タイプおよび年数、日光が当たる客室の数、ネットワークによって受け持たれている部屋の数、部屋の窓の数、ならびに建物内の部屋の物理的位置を含む多くの理由により、他のHVACネットワークよりも効率が高い。
本明細書で採用されているHVAC電力データは、複数の部屋のうちの特定の部屋を暖房、換気、および/または冷房するために消費されるエネルギーの量を指す。
本明細書で開示されている方法は、2つのステージを備える。第1のステージでは、複数の部屋のうちの部屋のそれぞれについてのエネルギー使用量プロファイルを組み立てる、または入手する。第2のステージでは、既存のおよび来るべき使用量に基づき、部屋割当条件をモデル化し、第1のステージで入手した情報に基づき、それらの部屋を割り当てる。
問題に対する解決策は、一見したところ、単純であり得るが、すなわち最もエネルギー効率が高い部屋を次の宿泊客に割り当てることであるが、複数の部屋が利用可能であり予約の期間が様々に異なる可能性がある現実世界の状況において、次元空間は非常に急速に拡張する。この結果、問題に対する最適な解決策が手作業で計算することが極端に困難になる。特に、毎日何度も計算が実施される必要があることを考慮すると尚更である。このために、本明細書で説明されるように、解かれるべき問題をコンピュータが解くことができるフォーマットに変換することは有益である。
二晩の間占有される2つの部屋に関する現実世界の問題の単純化された例が、例2において下記に詳述されており、そこでは、次元空間と問題に対する可能な解決策の数が、人間の脳が解くことができないほど非常に急速に複雑になることを示している。
1つの実施形態では、エネルギー使用量プロファイルは、室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化することによってつくられる。本質的に、これは、関係の数学的モデルを作成することを指す。
いくつかの実施形態では、エネルギー使用量プロファイルを取得するステップは、
○室内電力状態を集めるステップと、
○HVAC電力データを集めるステップと、
○室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化するステップと
を含む。
○室内電力状態を集めるステップと、
○HVAC電力データを集めるステップと、
○室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化するステップと
を含む。
1つの実施形態では、モデル化は、
次を要求する:時間単位ごとのHVAC電力消費 T=y
次を要求する:時間単位TあたりのCDDHまたは室内電力状態=X
次を要求する:コンプレッサーによって受け持たれる部屋の数=n
ステップ1:次式を用いてXをxにスケーリングする
次を要求する:時間単位ごとのHVAC電力消費 T=y
次を要求する:時間単位TあたりのCDDHまたは室内電力状態=X
次を要求する:コンプレッサーによって受け持たれる部屋の数=n
ステップ1:次式を用いてXをxにスケーリングする
ステップ2:モデルを適合する f:x→y=a×log(x)
出力:モデルf
出力:モデルf
本明細書で採用されている時間単位ごとのHVAC電力消費は、それが与えられた期間または「時間単位」、例えば、1時間もしくは1日にわたってどれだけ電力を消費するかを指す。
本明細書で採用されている時間単位は、任意の、時間の単位であり得るが、1時間もしくは1日もしくは1週間またはその間のどこかである可能性がある。これは、異なる建物タイプについてさまざまな方法でモデル化が機能するのを可能にするためである。例えば、会議室施設は時間ごとに予約することができるが、ホテルの客室は日ごとに予約する可能性がある。
CDDHまたは冷房/暖房需要度時間(冷房は暖房と等しく置き換えて、HDDHを与える。冷房と暖房は交換可能である。)は、HVACシステムに対する需要を指す。例として、1時間の時間単位で外気温が30℃、室内の設定点温度(所望温度)が23℃、2つの差(Δ)が7℃である状況を考察する。これは、7時間のCDDHを与える。HVACネットワーク上の2つの部屋の設定点温度が同じ23℃をである場合、これは14時間のCDDHとなる、などである。CDDHは、HVACシステムが負う負荷の尺度である。日数ではなく時間数を使用することによって、最適化はかなり、よりきめ細かくなり得る。
本明細書で採用されている部屋タイプ因子は、異なる部屋タイプの数を指す。例えば、シングルルーム、ツインルーム、およびダブルルームは、3つの部屋タイプとなり、b=3を与える。部屋タイプは、部屋の大きさまたは部屋のカテゴリ、例えばホテルのスイートルーム、またはスタンダードルームを指し得る。
モデルfは、HVAC機器(例えばコンプレッサー)とHVAC機器が受け持つすべての部屋との履歴データを使用することによって、たとえそれがHVAC機器対部屋の比1:1であっても、決定することができる。ホテルの宿泊客は通常数日間宿泊するので、データを毎日再サンプリングして、それによって容易にモデル化することができる。非線形制約最適化問題の複雑さおよび変数の大きさ(部屋の数)のため、「log」関数を使用した。なぜならそれは部屋の数とコンプレッサーの電力消費の関係によく似ており、計算が容易であるからである。電力消費は天気に左右されることになるので、厳密なマッピングは必要なく、未来を正確に予測することは不可能で、予測できるのは傾向のみである。複数の部屋を有する建物の使用状況に基づいて、モデル化をより長い期間またはより短い期間(例えば、時間、日、週)に適用することができる。
HVAC電力消費対室内電力状態のモデル化が実施されて、それによって最もエネルギー効率が高い部屋が特定されると、次いで、エネルギー消費を最小化するためにどの部屋を割り当てるかについての問題を解く必要がある。
数学的最適化および決定理論において、目標は、一連の制約を受けながら目的関数を最小化することである。目的関数は、最小化する必要があるコスト関数か、それともその負の関数(特定の領域において、報酬関数、利益関数、効用関数、適合度関数など様々に呼ばれる)のどちらかであり、その場合は最大化される。コスト関数は、事象または1つ以上の変数の値を、事象と関連付けられた何らかの「コスト」を直観的に表す実数にマッピングする関数である。制約は、可能な解決策のセットを制限する規則を記載し、すなわち、この場合では、「建物内で利用可能な部屋よりも多くの部屋を割り当ててはいけない」または、「宿泊客の好みに合致しない部屋を宿泊客に割り当ててはいけない」である。
本明細書で採用されているように、部屋占有状態および部屋予約条件を用いて目的/コスト関数を構築することは、現実世界の問題を機械(コンピュータ)によって解くことができる問題に変換するプロセスを指す。例えば、問題を分解するために必要なさまざまなステップを特定し、次いでステップを数学的問題に変換する。コスト関数は、与えられたシナリオに登場するさまざまな因子を特定し、与えられた解決策のコストを定量化することを目的とする。本ケースにおいては、特定の部屋割当てのコストである。コスト関数および制約を数学的に公式化した後、標準の数学的最適化および決定理論アルゴリズムを使用して問題を最適化し、最もエネルギー効率が高い解決策を見いだすことができる。
本発明のために作成されたコスト関数は、与えられた割当てでのすべての借り手がいる部屋のエネルギー消費を予測する、すなわち、それは「ある方法で部屋を割り当てた場合、エネルギーをどれだけ消費することになるだろうか」という問題に答える。この予測を実施できるようになるために、コスト関数は、記録された過去データを利用して、供給される部屋割当シナリオの下でHVACネットワーク上の負荷を見積もる。次いで、各HVACネットワークのために作成されたモデルを使用して、結果として得られるエネルギー消費を予測する。次いで、建物内のすべてのHVACネットワークにわたり合計し、与えられた部屋割当ての総エネルギーコストを得る。HVACネットワークは、建物内の個別の部屋を受け持つ個別のHVAC機器を含むと考えることができる。
本明細書で採用されているように、HVACエネルギー消費を最小化するために目的/コスト関数を最小化することは、HVAC機器によって、可能な最小量のエネルギー量を消費することになる最適な部屋割当てソリューションを計算することを指す。
いくつかの実施形態では、どの部屋を割り当てるかを決定するステップは、
○部屋占有状態および部屋予約条件を用いて目的関数を構築するステップと、
○HVACエネルギーを最小化するために目的関数を最小化するステップと
を含む。
○部屋占有状態および部屋予約条件を用いて目的関数を構築するステップと、
○HVACエネルギーを最小化するために目的関数を最小化するステップと
を含む。
本明細書の他の箇所で概説されているように、例えば後で説明するある特定の非限定的な例に関して、目的関数は、負荷プロファイルから構築され、現在の占有および到来する新たな予約に従って最小化され得る。したがって、いくつかの実施形態では、目的関数は、適宜、複数の部屋のそれぞれについてのエネルギー使用量プロファイルまたは各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルに基づいて構築される。いくつかの実施形態では、方法は、部屋占有状態および部屋予約条件に従ってHVACエネルギーを最小化するために目的関数を最小化することを含む。
1つの実施形態では、最適化は、
次を要求する:各コンプレッサーZi(i=1~n)が受け持つ現在借り手がいる部屋(占有されている)および閉鎖された部屋(すなわち、何らかの他の理由により使用不可能)
次を要求する:各コンプレッサーのモデルfi
次を要求する:到来宿泊客の情報Gk
ステップ1:コスト関数をつくる:
次を要求する:各コンプレッサーZi(i=1~n)が受け持つ現在借り手がいる部屋(占有されている)および閉鎖された部屋(すなわち、何らかの他の理由により使用不可能)
次を要求する:各コンプレッサーのモデルfi
次を要求する:到来宿泊客の情報Gk
ステップ1:コスト関数をつくる:
ステップ2:ただし
である
ステップ3:制約C1をつくる:
ステップ3:制約C1をつくる:
ステップ4:制約C2をつくる:1n×X=1p(1nは要素が1であるn×1ベクトル)
ステップ5:制約C1およびC2に従って、Xに対してJを最小化する
出力:最適化割当てX
ステップ5:制約C1およびC2に従って、Xに対してJを最小化する
出力:最適化割当てX
作業例を下記の例2に示す。
いくつかの実施形態において、方法は手作業で実行され得るが、しかしながら、複合的な数学的処理をともなう場合に、方法をコンピュータへとプログラミングし、最良の結果を取得するのがより効率的である。これは数学的処理が複雑なゆえである。有利には、問題を機械で解決可能にすることによって、迅速にかつ繰り返して実行することができるようになる。
いくつかの実施形態において、方法は手作業で実行され得るが、しかしながら、複合的な数学的処理をともなう場合に、方法をコンピュータへとプログラミングし、最良の結果を取得するのがより効率的である。これは数学的処理が複雑なゆえである。有利には、問題を機械で解決可能にすることによって、迅速にかつ繰り返して実行することができるようになる。
部屋効率を一旦決定し、次いでそれを用いてさらに先へ進め、どの部屋を割り当てるかについて影響を及ぼすことが可能である。この方法は、本発明に包含される。しかしながら、現在の部屋エネルギー使用量およびHVAC機器のエネルギー効率に関する継続データを取得すること、および、いくつかのケースでは、機械学習をそのモデル化に適用することは、本発明のより精巧な実施形態をもたらす。さらに、上述の通り、長期間にわたる複合複数の部屋を有する建物内の部屋の割当てに関与する計算は、非常に複雑であるので、コンピュータ実装が好ましい。
このように、1つの実施形態では、方法はコンピュータ実装方法である。
いくつかの実施形態では、コンピュータ実装の発明は、機械学習を利用して、部屋予約時間条件、部屋の向き、天気予報、経時によるHVAC機器効率の予測される悪化などから選択される1つまたは複数のパラメータに関するデータを集めることによって、エネルギー使用量プロファイルを改良する。
本明細書で採用されている部屋予約時間要件は、例えば、1日のうちの時間または1年のうちの時間に関連してもよい。これは、冷房要求または暖房要求は1日のうちでおよび同様に季節から季節へと変動するためである。
部屋内に配置されるセンサは、役立つ情報をエネルギー使用量プロファイルに提供し、例えば、15分以上ごとに経時的なエネルギー消費を測定することができる。部屋の中のセンサは、例えば、暖房または空調設定、および設定の変更(設定点温度)、現在の温度など、経時的に、空調機関連動作およびエネルギー消費を測定してもよい。
本明細書に記述されているように、問題が機械解決可能フォーマットへと翻訳されると、問題に対する解決策が、数学的従来技術において知られているいくつかの異なる方法で実施され得る。限定はしないが、AMPLおよびAPOPTを含む。
1つの実施形態において、次の使用すべき部屋を割り当てるステップは、混合整数プログラミングを使用して実行される。
本明細書で採用されている混合整数プログラミングは、変数の一部またはすべてが、例えばどのコンプレッサーを使用するか(コンプレッサー1、2など)というように、整数に限定される、数学的最適化のタイプを指す。
本発明の第1の態様は、本開示の第1の態様の方法を実行するためにプログラミングされるコンピュータに及ぶ。
本発明の第1の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第1の態様の方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体に及ぶ。
本発明の第1の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第1の態様の方法を実行させる命令を含むコンピュータソフトウェア製品に及ぶ。
潜在的に互いに重なり合う実施形態のセットにおいて、1つまたは複数の部屋についてのエネルギープロファイルは、あらかじめ決められたエネルギープロファイルを含み得る。「あらかじめ決められた」エネルギープロファイルは、どのセンサにも依存しないエネルギープロファイルであると理解されよう。あらかじめ決められたエネルギープロファイルは、その部屋についての固定プロファイルであってもよく、またはその部屋についての複数のエネルギープロファイルから選択されるプロファイルであってもよいが、そのそれぞれが、その部屋に対する異なる条件(例えば季節)に対応する。このように、複数の部屋を有する建物は、エネルギープロファイルが固定である少なくともいくつかの部屋、および/またはセンサを含まない少なくともいくつかの部屋を含んでもよい。そのような1つの部屋または複数の部屋についてのあらかじめ決められたエネルギープロファイルは、システムの据え付けまたは構成中に設定されてもよい。
上で概説したように、部屋がHVACネットワーク内の中央HVAC機器によって受け持たれる場合、ある特定のネットワークが他のネットワークよりも効率が高い可能性があり、単一のネットワークによって受け持たれるある特定の部屋の効率がより高い可能性があり、さらに、特定の容量で、ある特定のネットワークの効率がより高い可能性がある。いくつかの実施形態において、各部屋についてのエネルギー使用量プロファイルは、特定の容量で前記部屋に接続されているHVACネットワークの効率に関する情報を含む。コンプレッサーの効率が、その負荷に応じて著しく変動し得ることは理解されている。したがって特定のコンプレッサーが担う部屋を最適な負荷がかかるように割り当てるのが好ましい場合がある。例えば、2つの割当て可能な部屋があり、一方はすでに使用中の第1のコンプレッサー(すなわち、それはすでに同じHVACネットワーク上の別の部屋を担っている)によって担われ、もう一方は現在使用されていない第2のコンプレッサーによって担われる場合、最も効率が高いのは、第2のコンプレッサーを動作可能にするのではなく、すでに使用中の第1のコンプレッサーが担う部屋が次の割り当てられるべき部屋である場合がある。
したがって、分析が、部屋予約条件内で占有されておらず、割り当てることができる部屋の異なる可能な構成に対して実施することができる。これらの可能な構成は、本明細書では「候補部屋割当て」と称す。各候補部屋割当ては、部屋と、割当てを検討している部屋に暖房および/または冷房を提供することが要求されるコンプレッサーとの可能な組合せを提供する。各候補部屋割当ては、その候補部屋割当てが選択された場合に、それらのコンプレッサーのうちの1つまたは複数が動作することになる容量に、関連する影響を及ぼす。
よって、複数の部屋を有する建物内の部屋が複数のHVACネットワークによって受け持たれる場合、各ネットワークの効率は、要求通りに暖房および/または冷房需要を受け持つそのネットワークに必要とされるエネルギーであると理解することができるとわかるであろう。本発明の実施形態は、部屋ごとに特定の部屋のエネルギー消費を分析するのではなく、HVACネットワークにわたって、予測コンプレッサー負荷のスマート割当てを通じて効率を改善することによって、エネルギー消費を低減することができる。与えられた候補割当て(すなわち特定のシナリオ)のエネルギー消費は、その候補割当ての遂行に関与するすべてのHVACネットワークにわたる効率に対応する。
よって、第2の態様から見ると、本発明は、複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する方法を提供し、HVAC機器が複数のコンプレッサーを有し、各コンプレッサーが冷房、および/または暖房を前記複数の部屋を有する建物内の1つまたは複数の部屋に供給し、方法が、
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○与えられた時点での、各部屋についての部屋占有状態と、部屋予約条件とに基づいて、複数の候補部屋割当てを取得することと、
○複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれのための複数のコンプレッサーについての、結果として得られるエネルギー消費を決定することと、
○与えられた時点においてどの候補部屋割当てが最もエネルギー効率が高いかを決定することと、
○最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によってどの部屋およびどのそれぞれのコンプレッサーを割り当てるかを決定するステップとを含む。
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○与えられた時点での、各部屋についての部屋占有状態と、部屋予約条件とに基づいて、複数の候補部屋割当てを取得することと、
○複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれのための複数のコンプレッサーについての、結果として得られるエネルギー消費を決定することと、
○与えられた時点においてどの候補部屋割当てが最もエネルギー効率が高いかを決定することと、
○最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によってどの部屋およびどのそれぞれのコンプレッサーを割り当てるかを決定するステップとを含む。
本発明の第2の態様は、本開示の第2の態様の方法を実行するようにプログラミングされるコンピュータに及ぶ。
本発明の第2の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第2の態様の方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体に及ぶ。
本発明の第2の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第2の態様の方法を実行させる命令を含むコンピュータソフトウェア製品に及ぶ。
本発明の第1の態様のさまざまな実施形態に関連して上で概説された任意選択の特徴が、適宜、本発明の第2の態様に等しく当てはまることは理解されるであろう。
前述の態様のうちのどちらかのいくつかの実施形態において、方法は、複数の部屋を有する建物内の1つまたは複数の部屋の割当ての要求を受信することを含む。要求は、与えられた時点での部屋予約条件を生成、決定、または他の方法で取得するために使用してもよい。
第3の態様から見ると、本発明は、複数の部屋を有する建物向けの暖房、換気、および空調(HVAC)システムにおける複数のコンプレッサーにわたって負荷を分配する方法を提供し、各コンプレッサーが冷房、および/または暖房を前記複数の部屋を有する建物内の1つまたは複数の部屋に供給し、本方法は、
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれについて、結果として得られた負荷で運転したときに、複数のコンプレッサーの、結果として生じるエネルギー消費を決定することと、
○どの候補部屋割当てが、与えられた時点においてエネルギー効率が最も高いか決定することと、
○最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によって与えられた時点での複数の候補部屋割当てのうちのどれを選択するかを決定するステップと
を含む。
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれについて、結果として得られた負荷で運転したときに、複数のコンプレッサーの、結果として生じるエネルギー消費を決定することと、
○どの候補部屋割当てが、与えられた時点においてエネルギー効率が最も高いか決定することと、
○最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によって与えられた時点での複数の候補部屋割当てのうちのどれを選択するかを決定するステップと
を含む。
本発明の第3の態様は、本開示の第3の態様の方法を実行するようにプログラミングされるコンピュータに及ぶ。
本発明の第3の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第3の態様の方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体に及ぶ。
本発明の第3の態様は、また、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本開示の第3の態様の方法を実行させる命令を含むコンピュータソフトウェア製品に及ぶ。
第3の態様のいくつかの実施形態において、方法は、
○与えられた時点での複数の候補部屋割当てを取得すること
をさらに含む。
○与えられた時点での複数の候補部屋割当てを取得すること
をさらに含む。
第3の態様のいくつかの実施形態において、方法は、
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと
をさらに含み、
○複数の候補部屋割当てを取得するステップは、与えられた時点での、各部屋についての部屋占有状態と、部屋予約条件とに基づく。
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○与えられた時点での部屋予約条件を取得することと
をさらに含み、
○複数の候補部屋割当てを取得するステップは、与えられた時点での、各部屋についての部屋占有状態と、部屋予約条件とに基づく。
第3の態様のいくつかの実施形態において、与えられた時点においてどの候補部屋割当てが最もエネルギー効率が高いかを決定するステップは、
○部屋占有状態および部屋予約条件を用いて目的関数を構築するステップと、
○HVACエネルギーを最小化するために目的関数を最小化するステップと
を含む。
○部屋占有状態および部屋予約条件を用いて目的関数を構築するステップと、
○HVACエネルギーを最小化するために目的関数を最小化するステップと
を含む。
本発明の第1および/または第2の態様のさまざまな実施形態に関連して上で概説された任意選択の特徴が、適宜、本発明の第3の態様に等しく当てはまることが理解されるであろう。
これは、限定はしないが、本発明の第1の態様の実施形態における「どの部屋を割り当てるかを決定する」ステップ、本発明の第2の態様の実施形態における「どの部屋およびどのそれぞれのコンプレッサーを割り当てるかを決定する」ステップ、ならびに/または本発明の第3の態様の実施形態における「与えられた時点での複数の候補部屋割当てのうちのどれを選択するかを決定する」ステップに関連して先に説明した任意選択の特徴を含み、これらの任意選択の特徴は、本発明の他の前述の態様の実施形態における対応するステップに等しく適用可能である。
本明細書の文脈では、「備える(comprising)」は、「含む(including)」と解釈される。
ある特定の要素を備える本発明の態様は、また、関連する要素から「構成される」または「本質的に構成される」代替の実施形態に及ぶことを意図している。
技術的に適切な場合、本発明の実施形態は組み合わされ得る。
実施形態は、ある特定の特徴/要素を備えるものとして本明細書に記載されている。本開示は、また、前記特徴/要素から構成される、または前記特徴/要素から本質的に構成される、別個の実施形態に及ぶ。
特許および出願などの技術文献は、参照によって本明細書に組み入れられる。
本明細書で具体的かつ明示的に記載されている実施形態は、単独でもまたは1つもしくはさらなる複数の実施形態との組合せでもいずれにおいても免責条項の基礎を形成し得る。
例
問題に対する数学的解決策
中央HVAC建物におけるHVACエネルギー消費を節約するためにどのように部屋割当てを最適化するかについての問題は、以下のように明確化できる。
問題に対する数学的解決策
中央HVAC建物におけるHVACエネルギー消費を節約するためにどのように部屋割当てを最適化するかについての問題は、以下のように明確化できる。
q個の部屋タイプ(例えば、デラックスルーム、スイートルームなど)を有するn個のコンプレッサー/HVAC機器の建物を仮定すると、Z個の部屋が現在占有されており、m日後(または時間後)に占有されることになるp個の部屋があり、問題は、来るm日後/時間後におけるn個のコンプレッサーの電力消費を最小化するためにそれらのp個の部屋をどのように
割り当てるかである。
割り当てるかである。
目的関数は、
と表され得る。
X×Gの計算は、テンソル縮約、すなわちXn×p×Gp×q×m=(XG)n×q×mであり、i=1~n,j=1~q,l=1~mの場合の要素(XG)ijlは次のように計算される。
目的はJを最小化するXを見いだすことである。
第1の制約は、来るm日後/時間後のどの日においても、各コンプレッサーの各部屋タイプの借り手がいる部屋の数が、そのコンプレッサーのその部屋タイプの最大数を超えることができないことであり、すなわち、
である。
第2の制約は、各部屋が唯1つのコンプレッサーだけに割り振られることであり、すなわち、
第2の制約は、各部屋が唯1つのコンプレッサーだけに割り振られることであり、すなわち、
であり、ここでは、k=1~pで、xikは0または1のみであり得る。
上の等式はベクトルの形態で次のように表すことができる。
1n×X=1p (3)
制約(2)および(3)を用いた(1)の最小化が、ある最適化スイート、例えばPython Gekko AMPLを使用して行われ得る。
1n×X=1p (3)
制約(2)および(3)を用いた(1)の最小化が、ある最適化スイート、例えばPython Gekko AMPLを使用して行われ得る。
fの決定
fのマッピング/モデル化は、コンプレッサーiの履歴データを、およびコンプレッサーiの下ですべてのキーを使用することによって決定することができる。部屋は通常、正の数の日数/時間の間占有されるため、データを日ごと/時間ごとに再サンプリングし、それによってモデル化を容易にすることができる。
fのマッピング/モデル化は、コンプレッサーiの履歴データを、およびコンプレッサーiの下ですべてのキーを使用することによって決定することができる。部屋は通常、正の数の日数/時間の間占有されるため、データを日ごと/時間ごとに再サンプリングし、それによってモデル化を容易にすることができる。
線形プログラミングの制約ゆえに、使用できるのはある特定の種類の関数だけである。ここで、それがキーとコンプレッサーの電力消費との関係によく似ているため、log関数を使用した。電力消費は、天気に左右されることになるので、厳密なマッピングは必要なく、未来を正確に予測することは不可能で、予測できるのは傾向のみである。
適用
宿泊客予約記録からm日(mは数字)を任意に選ぶことができるが、mおよびGを大きくすると、(1)の解を得るのに極端な長期間がかかることになる。より現実的なシナリオは、宿泊客がチェックインするときに、最適部屋割当てが行われることである。このケースでは、mが部屋使用の期間となる。Gは(3Dテンソルの代わりに)行列へと低減される。(1)の最小化について、迅速に(ほぼリアルタイムで)解が得られ、宿泊客に対して最良の部屋をもたらすことができる。
宿泊客予約記録からm日(mは数字)を任意に選ぶことができるが、mおよびGを大きくすると、(1)の解を得るのに極端な長期間がかかることになる。より現実的なシナリオは、宿泊客がチェックインするときに、最適部屋割当てが行われることである。このケースでは、mが部屋使用の期間となる。Gは(3Dテンソルの代わりに)行列へと低減される。(1)の最小化について、迅速に(ほぼリアルタイムで)解が得られ、宿泊客に対して最良の部屋をもたらすことができる。
現在開示されている方法の実施形態を使用して行われるエネルギー節約のシミュレーション
ホテルAは154個の客室を有し、部屋のHVACは、21個のダイキンVRVコンプレッサー(すなわち21個のHVACネットワーク)によって供給されている。21個のコンプレッサーのそれぞれは、ホテルの部屋のいくつかに冷房を供給する。各コンプレッサーには、その電力消費を記録するためにエネルギー監視デバイスが備わっており、各部屋(スイート内の個別の部屋を含む)には、データを収集し、サーモスタットを制御するために、スマートセンサが備わっている。
ホテルAは154個の客室を有し、部屋のHVACは、21個のダイキンVRVコンプレッサー(すなわち21個のHVACネットワーク)によって供給されている。21個のコンプレッサーのそれぞれは、ホテルの部屋のいくつかに冷房を供給する。各コンプレッサーには、その電力消費を記録するためにエネルギー監視デバイスが備わっており、各部屋(スイート内の個別の部屋を含む)には、データを収集し、サーモスタットを制御するために、スマートセンサが備わっている。
2020年2月の最初の2週間(2020年2月1日から2020年2月15日)、シミュレーションが行われた。2月1日、ホテル内の96の客室が占有され(占有率62%)、そのホテル内の96の客室がその後の2週間予約された。シミュレーションは、実際に行われた現実の割当てと比較してそれらの96の客室のスマート割当(SA)法を用いて行う。現実の割当てはホテルでスタッフによって手作業で、通常行われるように実施された。スマート割当法は、より効率が高いコンプレッサー(すなわち、最も効率が高いHVACネットワーク上の)を第1に使用して宿泊客を客室に割り当てることを最優先にすることによって、機能する。
表1はSA法がエネルギー消費の17%を節約することを示す。これによりスマート割当法が効果的であることがわかる。
例2-どの部屋を割り当てるかについての、簡単な作業例
4つの部屋、すなわち部屋11(ツイン)、部屋12(ダブル)、部屋21(ツイン)、部屋22(ダブル)、および2つのHVACネットワーク(コンプレッサー)を備えた簡素なホテル。
-コンプレッサー1(VRV1)は部屋11および12に供給する
-コンプレッサー2(VRV2)は部屋21および22に供給する
4つの部屋、すなわち部屋11(ツイン)、部屋12(ダブル)、部屋21(ツイン)、部屋22(ダブル)、および2つのHVACネットワーク(コンプレッサー)を備えた簡素なホテル。
-コンプレッサー1(VRV1)は部屋11および12に供給する
-コンプレッサー2(VRV2)は部屋21および22に供給する
現在、部屋11(ツイン)および部屋22(ダブル)に宿泊中の宿泊客がおり、両名とも明日チェックアウトすることになっている。
本日、1人の宿泊客がダブルルーム(12または22から選択する)に一泊の予定でチェックインし、明日別の宿泊客がツインルーム(11または21から選択する)に一泊の予定でチェックインすることになっている。下記の制約は、部屋22が本日のダブルルーム宿泊客には利用できないことに対処する。
本日、1人の宿泊客がダブルルーム(12または22から選択する)に一泊の予定でチェックインし、明日別の宿泊客がツインルーム(11または21から選択する)に一泊の予定でチェックインすることになっている。下記の制約は、部屋22が本日のダブルルーム宿泊客には利用できないことに対処する。
モデルおよび情報を所与として何が最良の割当てか?
●ホテルは2つのコンプレッサーを有す→n=2
●2人の宿泊客が宿泊することになっている→p=2
●部屋タイプは2つ(ツインとダブル)のみ→q=2
●2日間(本日および明日)のみを検討する→m=2
●ホテルは2つのコンプレッサーを有す→n=2
●2人の宿泊客が宿泊することになっている→p=2
●部屋タイプは2つ(ツインとダブル)のみ→q=2
●2日間(本日および明日)のみを検討する→m=2
ステップ1-Zi∈Nq×m=2×2をつくる。
- コンプレッサー1:本日ツインルーム11に宿泊する1人の宿泊客を有す、したがって、
- コンプレッサー1:本日ツインルーム11に宿泊する1人の宿泊客を有す、したがって、
注:ツインルームは第1の行であり、ダブルルームは第2の行であり、本日は第1の列であり、明日は第2の列である。要約すると、コンプレッサー1は現在1つの部屋(11)を担っているが、明日は担う部屋がないことになっている。
- コンプレッサー2:本日ダブルルーム22に宿泊する1人の宿泊客を有す、したがって、
- コンプレッサー2:本日ダブルルーム22に宿泊する1人の宿泊客を有す、したがって、
要約すると、コンプレッサー2は本日1つの部屋(部屋22)を担うが、明日は担う部屋がない。
- 行列ZはZ1とZ2との行列であり、すなわち、
である。
行列Zは2つの行列の積み重ねではなく、3次元行列(またはテンソル)である。Zはn×q×m=2×2×2(2つのコンプレッサー、2つの部屋タイプ、2日間)の次元を有す。
高次元データゆえに、リストにして見るほうがより容易である。テンソルの要素は、すなわち、
z111=1;z112=0;z121=0;z122=0;z211=0;z212=0;z221=1;z222=0
である。
z111=1;z112=0;z121=0;z122=0;z211=0;z212=0;z221=1;z222=0
である。
表形式にすると、これは下記のように示すことができる。
ステップ2-G行列をつくる。
- 新規宿泊客1:ダブルルームに本日チェックイン、明日チェックアウト
- 新規宿泊客1:ダブルルームに本日チェックイン、明日チェックアウト
注:第1の行には再度ツインルーム向け、第2の行にはダブル向け。第1の列には本日向け、第2の列には明日向け
- 新規宿泊客2:ツインルームに明日チェックイン
- 新規宿泊客2:ツインルームに明日チェックイン
すなわち、
g111=0;g112=0;g121=1;g122=0;g211=0;g212=1;g221=0;g222=0
である。
表形式にすると、これは下記のように示すことができる。
ステップ3-各宿泊客に対して決定変数をつくる
- 宿泊客1:X1=[x11 x21]
- 宿泊客2:X2=[x12 x22]
- 行列Xは上記2つのベクトルの組合せである。
- 宿泊客1:X1=[x11 x21]
- 宿泊客2:X2=[x12 x22]
- 行列Xは上記2つのベクトルの組合せである。
各列は各宿泊客に対応する。
ステップ4-X×Gの計算であるXG行列をつくる(行列はテンソルと掛け合わせる)。Xn×p×Gp×q×m=(XG)n×q×mであるこのテンソル縮約、およびi=1~n,j=1~q,l=1~mの場合の要素(XG)ijlは次のように計算される
それを以下のように詳細に記述することができる。
xg111=x11g111+x12g211=0
xg112=x11g112+x12g212=x12
xg121=x11g121+x12g221=x11
xg122=x11g122+x12g222=0
xg211=x21g111+x22g211=0
xg212=x21g112+x22g212=x22
xg221=x21g121+x12g221=x21
xg222=x21g122+x22g222=0
xg111=x11g111+x12g211=0
xg112=x11g112+x12g212=x12
xg121=x11g121+x12g221=x11
xg122=x11g122+x12g222=0
xg211=x21g111+x22g211=0
xg212=x21g112+x22g212=x22
xg221=x21g121+x12g221=x21
xg222=x21g122+x22g222=0
ステップ5-
行列をつくる
行列をつくる
は、現在占有されている部屋と来るべき予約のすべての可能性がある割当てとの組合せである。
ステップ6-制約Zmaxをつくる
Zmaxは各コンプレッサーに対して、各部屋タイプに対して、すべての日ごとなどに定義され、借り手がいる部屋の数は、そのコンプレッサーに対するその部屋タイプに対して、最大の部屋数を超えてはいけない。このケースでは、部屋22はすでに占有されており、したがってダブルルームを求める本日チェックインの宿泊客は、部屋12に割り当てるしかない。
このケースでは、ZmaxはZと同じ大きさであり、すべての要素は1である(なぜなら、各コンプレッサーは1つのツインルームと1つのダブルルームしか有さないためである)。
Zmaxは各コンプレッサーに対して、各部屋タイプに対して、すべての日ごとなどに定義され、借り手がいる部屋の数は、そのコンプレッサーに対するその部屋タイプに対して、最大の部屋数を超えてはいけない。このケースでは、部屋22はすでに占有されており、したがってダブルルームを求める本日チェックインの宿泊客は、部屋12に割り当てるしかない。
このケースでは、ZmaxはZと同じ大きさであり、すべての要素は1である(なぜなら、各コンプレッサーは1つのツインルームと1つのダブルルームしか有さないためである)。
制約は、
となる。
ステップ7-決定変数Xに対する制約をつくる
この制約では、1人の宿泊客が宿泊できるのは1つのコンプレッサーのところのみである(なぜなら、各人が宿泊できるのは1つの部屋のみだからであり、すなわち、
この制約では、1人の宿泊客が宿泊できるのは1つのコンプレッサーのところのみである(なぜなら、各人が宿泊できるのは1つの部屋のみだからであり、すなわち、
このケースでは、Xに対する制約は、
○x11+x12=1
○x21+x22=1
である。
ステップ8-目的/コスト関数をつくる
- 2つのコンプレッサーに対する関数log(モデル化)係数[a1 a2]を得る→これはモデルフィッティングからもたらされる。f=a×log(z)
- 部屋タイプ係数[b1 b2]を得る。これは部屋間で重み付けしている、例えば、エグゼクティブルームはシングルルームよりも多くの電力を消費する→このケースでは、[1 1]である。なぜなら、ツインルームとダブルルームとはある程度同じであるが、異なって重み付けされる可能性もあるからである。
- 2つのコンプレッサーに対する関数log(モデル化)係数[a1 a2]を得る→これはモデルフィッティングからもたらされる。f=a×log(z)
- 部屋タイプ係数[b1 b2]を得る。これは部屋間で重み付けしている、例えば、エグゼクティブルームはシングルルームよりも多くの電力を消費する→このケースでは、[1 1]である。なぜなら、ツインルームとダブルルームとはある程度同じであるが、異なって重み付けされる可能性もあるからである。
- コスト関数は、
であり、
ただし、以下である:
ただし、以下である:
注:定義されていないlog(0)のケースを避けるために+1を加える。
このケースでは、以下である:
このケースでは、以下である:
総コスト関数は、以下である:
ステップ9-コスト関数の解を得て結果を解釈する。
a1およびa2の値に応じて結果は、
a1およびa2の値に応じて結果は、
これは両方の宿泊客がコンプレッサー1に割り当てられることになることを意味し→宿泊客1を部屋12に、宿泊客2を部屋11に割り当てることを意味するものである。
コンプレッサーの割当て
前に概説したように、説明された手法を使用して、複数の部屋を有する建物(例えばホテル)内のさまざまなコンプレッサーにわたる負荷を分配することができる。コンプレッサーの効率は、そのコンプレッサーの運転負荷または容量に少なくとも部分的に依存することが当業者によって理解されるであろう。コンプレッサーが能動的に働いている部屋の数(すなわち、現在、暖房、および/または冷房を、ならびに必要とされる暖房、および/または冷房の程度を供給中の部屋がいくつあるか)に応じて、コンプレッサーの効率は変動し得、いくつかのケースでは著しく変動し得る。運転中であるが最大容量での運転ではない場合、コンプレッサーは「部分負荷条件」下にあると称される場合があり、そのような条件の下でのその効率は、コンプレッサーの「部分負荷効率」と称される。
前に概説したように、説明された手法を使用して、複数の部屋を有する建物(例えばホテル)内のさまざまなコンプレッサーにわたる負荷を分配することができる。コンプレッサーの効率は、そのコンプレッサーの運転負荷または容量に少なくとも部分的に依存することが当業者によって理解されるであろう。コンプレッサーが能動的に働いている部屋の数(すなわち、現在、暖房、および/または冷房を、ならびに必要とされる暖房、および/または冷房の程度を供給中の部屋がいくつあるか)に応じて、コンプレッサーの効率は変動し得、いくつかのケースでは著しく変動し得る。運転中であるが最大容量での運転ではない場合、コンプレッサーは「部分負荷条件」下にあると称される場合があり、そのような条件の下でのその効率は、コンプレッサーの「部分負荷効率」と称される。
コンプレッサーの部分負荷効率は、そのコンプレッサーの効率プロファイルに含まれ得る。このプロファイルは、その動作容量範囲全体にわたるコンプレッサーの効率に関する情報を含む。
例えばホテル内の新たな部屋予約のために、複数の部屋を有する建物内の新たな部屋の割当てが必要であるとき、本発明の実施形態に従って動作中のシステムが、どのコンプレッサーが最もエネルギー効率が高い選択であるかに基づいて、すなわち、最も効率が高いコンプレッサーによって受け持たれる部屋を割り当てるように、部屋を選ぶことができる。
それぞれのあり得る部屋割当て(単一部屋もしくは複数部屋を割り当てるためであり得る)または「候補部屋割当て」のために、分析を実行して、その候補に対する全エネルギー効率がどれほどになるのかを決定することができる。例えば、1つの候補部屋割当てが部屋の半数を1つのコンプレッサーに割り当て、半数を別のコンプレッサーに割り当てることができる一方で、別の候補部屋割当てが部屋の全数を1つのコンプレッサーに割り当てることができる。
一般に、通常、新たな部屋を部分負荷条件下ですでに運転中であるコンプレッサーに割り当てるほうが、停止中のコンプレッサー(暖房、および/または冷房を現時点でどの部屋にも能動的には提供していないコンプレッサー)の電源をオンするよりも効率が高いものである。最大容量に最も近接して運転中のコンプレッサーに割り当てるのが最も効率が高い場合があるが、これが常にそうであるわけではなく、何らかの他のコンプレッサーに割り当てるのがより効率が高い場合もある。
その候補に従った場合、各コンプレッサーが最終的に受け持つことになる部屋の総数を考慮に入れると、それらのコンプレッサーについての効率プロファイルが使用されて、その候補に関連付けられた全エネルギー効率を決定することができることとなる。kWh対負荷(CDDH)でなく、効率対パーセンテージ負荷をモデル化した、あらかじめ決められた電力プロファイルが使用されてもよい。与えられた候補部屋割当てについては、その割当てに従った場合、その割当てが発生させる負荷を、見積もることができる。これは1単位の標準負荷を想定し得るが、国民性など宿泊客に関する事前の知識または予約される部屋のカテゴリに応じて変動し得る。
1つの実装形態において、システムは、すべての候補を通じて繰り返して最も効率が高い候補について判断することができ、次いで、それに応じて、部屋および関連するコンプレッサーを割り当てることができる。しかしながら、この「力ずくの」手法は、計算的に、特に、多くの部屋および多くのHVACネットワークを備えた大型多室施設に対して複雑になる可能性がある。このため、一般に、前に説明された技法などの数学的な最適化技法を使用することが好ましい。
ネットワークの全体システムに、最も効率が高い方法で負荷を満足させることができる現在の負荷分配に従って、HVACネットワークに対する負荷の最良の分配を見いだす。これを達成するために、以下の手順に従って数学的最適化を実施することができる。
a)不作為割当てによって開始し、目的関数を調べて、結果として生じる、HVACネットワークのエネルギー消費を計算する。
b)勾配降下を実施し(すなわち、エネルギー消費の最大減少の方向を見いだす)、その方向における割当てを修正する。
c)各ステップの改善が特定の閾値を下回るまで繰り返す。
a)不作為割当てによって開始し、目的関数を調べて、結果として生じる、HVACネットワークのエネルギー消費を計算する。
b)勾配降下を実施し(すなわち、エネルギー消費の最大減少の方向を見いだす)、その方向における割当てを修正する。
c)各ステップの改善が特定の閾値を下回るまで繰り返す。
前に概説したように、コンプレッサーのそれぞれに対して使用される効率プロファイルは、センサデータに基づいて知り得、または経時的に更新され得る。センサ測定値は、部屋に関連付けられた負荷と負荷下のコンプレッサーのエネルギー消費との関係をモデル化するために使用されてもよい。代替的に、システムは、センサを使用せずに動作することができ、その場合、効率プロファイルは、代わりに、その関係があらかじめ決められたモデル、例えば、より低い負荷パーセンテージよりもより高い負荷パーセンテージのほうがより効率よくサービスを提供することができることを反映したモデルに基づく。そのようなあらかじめ決められたモデルは絶対的な数値でモデルを定量化する必要はない。
本発明の実施形態が、運転しているコンプレッサーの数に及ぼし得る影響の例示的な事例調査が図6のグラフに示されている。部屋を割り当てるためのこのシステムは、「スマート部屋割当て」(SRA)と称される。毎日運転しているコンプレッサーの数は、SRAの性能に関する指標を提供し、この場合、運転中のコンプレッサーの数の減少は一般に、複数の部屋を有する建物に対するエネルギー消費の減少をもたらし得る。
この事例調査では、SRAシステムは、Covid-19検疫用ホテルにおいて、154の部屋に冷房を供給するように構成された21個のVRVコンプレッサーとともに適用されている。各コンプレッサーは、特定のラベル、すなわち、CU-01A、CU-01B、CU-01C、およびCU-02~CU-19を有する。
SRAシステムは、毎日20人の宿泊客がチェックインすると想定して、毎日フロントデスクに推奨を提供する。フロントデスクはこの情報を使用して到来する宿泊客を部屋に割り当てる。しかしながら、フロントデスクは、例えば個別の状況または宿泊客のニーズに対応するために、必ずしも常に推奨に従うわけではないことに留意されたい。
事例調査が2か月間継続して行われ、その期間中、ホテルの占有率は25%~65%に及んだ。
図6では、SRAシステムがある場合とない場合の毎日運転しているコンプレッサーの数の比較を示している。「SRAなし」シナリオでは、事例調査の期間中の日ごとに無作為に予約を割り当てることによってシミュレーションが行われた。グラフからわかることであるが、「SRAなし」シナリオでは、ほとんどすべての時間において、少なくとも1つのコンプレッサーが追加で使用されるに至り、いくつかの事例では、コンプレッサーの使用台数が大幅に増加するに至り、これはそれまで必要がなかったことである。
運転中のコンプレッサーの数は、当時宿泊中の宿泊客に起因して、事例調査の初めにおいては、ゆっくりと減少していることに留意されたい。
図6の中間では、傾き矢印30によって示されているように、上昇傾向がある。この上昇傾向は、フロントデスクがこの期間中のSRAからの推奨に従わなかったことにより、生じたものである。実際、さまざまな理由により、フロントデスクが従ったのは推奨の50%のみである。フロントデスクがSRAの推奨に従っていたら、さらなるエネルギー節約がなされ得たことが予測できる。
この特定の例において、本明細書に記述されたSRA手法の使用により、運転中のコンプレッサーの数の13.3%の減少がもたらされ得る。これによりHVACシステムのエネルギー消費の減少がもたらされることが期待されるであろう。
図7は、次の割り当てる部屋を決定するために使用される、複数の部屋を有する建物内で各コンプレッサーに対する占有部屋数を示すグラフである。特に、図7は、上記例の2021年4月29日に割り当てられたコンプレッサーの数を示している。
見ての通り、2021年4月29日の数では、21個のコンプレッサーのうちの8個は借り手がいる部屋を有さず、それらのコンプレッサーは図2に示すように電源がオフにされていた可能性がある。各コンプレッサーのコンプレッサー効率プロファイル(または「負荷プロファイル」)に基づいて、SRAは、2021年4月30日のチェックインに対する部屋推奨を生成した。この特定の例では、次の部屋割当てが、最高負荷に最も近いコンプレッサー、例えばCU-09、CU-03、CU-08を第1にすることに従って行われた。これにより、一般にエネルギーの浪費につながることになる、停止中のコンプレッサーの電源をオンすることが回避される。例えば、コンプレッサーのうちのいくつかが異なる部分負荷効率プロファイルを有する場合、コンプレッサー効率プロファイルに応じて、必ずしも最高負荷容量に最も近接して運転中のコンプレッサーではないコンプレッサーによって受け持たれている部屋を割り当てることがより効率が高い場合があることはもちろん理解されるであろう。
したがって、本発明の実施形態は、複数の部屋を有する建物の部屋の特定の割当てが、例えば複数のHVACネットワーク全体またはコンプレッサー全体にわたって与えることになる、エネルギー消費への影響を決定するために使用され得る構成を提供することができることが理解されるであろう。各部屋のエネルギー効率を個別に算定することによってではなく、与えられた候補部屋割当てに対するさまざまなHVACネットワーク全体にわたる割当ての効率(すなわち、部屋が特定の時間期間にわたって割り当てられる特定のシナリオ)を使用することによって、最適な部屋割当て、したがって最適なコンプレッサー割当てを決定することができる。
本発明の特定の実施形態を詳細に説明してきたが、詳細に説明されたこれらの実施形態は、特許請求された発明の範囲を限定するものではないことが、当業者によって理解されるであろう。
Claims (34)
- 複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する方法であって、前記HVAC機器が複数の部屋のうちの1つまたは複数の部屋をそれぞれ独立して接続する1つまたは複数のHVACネットワークを形成し、前記方法が、
(i)複数の部屋についてのエネルギー使用量プロファイルを取得して各部屋にエネルギー効率スコアを割り振るステップであって、最もエネルギー効率が高い部屋は、エネルギー使用量が最も低い部屋であり、最もエネルギー効率が低い部屋は、エネルギー使用量が最も高い部屋であり、各部屋についての前記エネルギー使用量プロファイルは、特定の容量で前記部屋に接続されている前記HVACネットワークの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○前記与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○前記与えられた時点でどの部屋が最もエネルギー効率が高く、占有されていないかを決定することと、
○前記最もエネルギー効率が高く、占有されていない部屋に従って、次の使用すべき部屋を割り当てることと
によって、どの部屋を割り当てるかを決定するステップと
を含む、方法。 - 複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する方法であって、
(i)複数の部屋についてのエネルギー使用量プロファイルを取得して各部屋にエネルギー効率スコアを割り振るステップであって、最もエネルギー効率が高い部屋は、エネルギー使用量が最も低い部屋であり、最もエネルギー効率が低い部屋は、エネルギー使用量が最も高い部屋である、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○前記与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○前記与えられた時点でどの部屋が最もエネルギー効率が高く、占有されていないかを決定することと、
○前記最もエネルギー効率が高く、占有されていない部屋に従って、次の使用すべき部屋を割り当てることと
によって、どの部屋を割り当てるかを決定するステップと
を含む、方法。 - 前記HVAC機器が1つまたは複数のHVACネットワークを形成する、請求項2に記載の方法。
- 前記1つまたは複数のHVACネットワークがそれぞれ独立して前記複数の部屋のうちの1つまたは複数の部屋を接続する、請求項3に記載の方法。
- エネルギー使用量プロファイルを取得する前記ステップが、
○室内電力状態を集めるステップと、
○HVAC電力データを集めるステップと、
○室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化するステップと
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 - どの部屋を割り当てるかを決定する前記ステップが、
○前記複数の部屋についての前記エネルギー使用量プロファイルに基づいて、目的関数を構築するステップと、前記部屋占有状態および部屋予約条件に従ってHVACエネルギーを最小化するために前記目的関数を最小化するステップと
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 - 前記次の使用すべき部屋を割り当てる前記ステップが、混合整数プログラミングを使用して実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記エネルギー使用量プロファイルが、前記複数の部屋内の1つまたは複数のセンサからのデータを使用して組み立てられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記エネルギー使用量プロファイルが、前記HVAC機器の電力消費に関する経時的なデータを使用して組み立てられる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記方法がコンピュータ実装方法である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンピュータ実装方法が、機械学習を利用して、未来の部屋予約時間条件、部屋の向き、天気予報、前記HVAC機器の経年数、天気予報、および設定点温度から選択される1つまたは複数のパラメータに関するデータを集めることによって、前記エネルギー使用量プロファイルを改良する、請求項10に記載の方法。
- 複数の部屋を有する建物内の暖房、換気、および空調(HVAC)機器のエネルギー消費を低減する方法であって、前記HVAC機器が複数のコンプレッサーを有し、各コンプレッサーが冷房、および/または暖房を前記複数の部屋を有する建物内の1つまたは複数の部屋に供給し、前記方法が、
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについての前記コンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○部屋占有状態を、与えられた時点での各部屋に関する占有済または非占有に設定することと、
○前記与えられた時点での部屋予約条件を取得することと、
○前記与えられた時点での、各部屋についての前記部屋占有状態と、前記部屋予約条件とに基づいて、複数の候補部屋割当てを取得することと、
○前記複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれのための前記複数のコンプレッサーについての、結果として得られるエネルギー消費を決定することと、
○前記与えられた時点においてどの候補部屋割当てが最もエネルギー効率が高いかを決定することと、
○前記最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によってどの部屋およびどのそれぞれのコンプレッサーを割り当てるかを決定するステップとを含む、方法。 - 各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得する前記ステップが、
○室内電力状態を集めるステップと、
○HVAC電力データを集めるステップと、
○室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化するステップと
を含む、請求項12に記載の方法。 - どの部屋およびどのそれぞれのコンプレッサーを割り当てるかを決定する前記ステップが、
○各コンプレッサーについての前記コンプレッサー効率プロファイルに基づいて目的関数を構築するステップと、
○前記部屋占有状態および部屋予約条件に従ってHVACエネルギーを最小化するために前記目的関数を最小化するステップと
を含む、請求項12または13に記載の方法。 - 前記次の使用すべき部屋を割り当てる前記ステップが、混合整数プログラミングを使用して実行される、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンプレッサー効率プロファイルが前記複数の部屋内の1つまたは複数のセンサからのデータを使用して組み立てられる、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンプレッサー効率プロファイルが前記HVAC機器の電力消費に関する経時的なデータを使用して組み立てられる、請求項12から16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記方法がコンピュータ実装方法である、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンピュータ実装方法が、機械学習を利用して、未来の部屋予約時間条件、部屋の向き、天気予報、前記HVAC機器の経年数、天気予報、および設定点温度から選択される1つまたは複数のパラメータに関するデータを集めることによって、前記コンプレッサー効率プロファイルを改良する、請求項18に記載の方法。
- 複数の部屋を有する建物向けの暖房、換気、および空調(HVAC)システムにおける複数のコンプレッサーにわたって負荷を分配する方法であって、各コンプレッサーが冷房、および/または暖房を前記複数の部屋を有する建物内の1つまたは複数の部屋に供給し、前記方法が、
(i)各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得するステップであって、各コンプレッサーについての前記コンプレッサー効率プロファイルが、特定の容量で運転されたときの前記コンプレッサーの効率に関する情報を含む、ステップと、
(ii)
○複数の候補部屋割当てを分析して、前記候補部屋割当てのそれぞれについて、結果として得られた負荷で運転したときに、前記複数のコンプレッサーの、結果として生じるエネルギー消費を決定することと、
○どの候補部屋割当てが、与えられた時点においてエネルギー効率が最も高いか決定することと、
○前記最もエネルギー効率が高い候補部屋割当てに従って、次の使用すべき部屋およびそれぞれの使用すべきコンプレッサーを割り当てることと
によって前記与えられた時点での前記複数の候補部屋割当てのうちのどれを選択するかを決定するステップと
を含む方法。 - 各コンプレッサーについてのコンプレッサー効率プロファイルを取得する前記ステップが、
○室内電力状態を集めるステップと、
○HVAC電力データを集めるステップと、
○室内電力状態とHVAC電力データの関係をモデル化するステップと
を含む、請求項20に記載の方法。 - どの候補部屋割当てが、前記与えられた時点においてエネルギー効率が最も高いか決定する前記ステップが、
○各コンプレッサーについての前記コンプレッサー効率プロファイルに基づいて目的関数を構築するステップと、
○前記部屋占有状態および部屋予約条件に従ってHVACエネルギーを最小化するために前記目的関数を最小化するステップと
を含む、請求項20または21に記載の方法。 - 前記次の使用すべき部屋を割り当てる前記ステップが、混合整数プログラミングを使用して実行される、請求項20から22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンプレッサー効率プロファイルが前記複数の部屋内の1つまたは複数のセンサからのデータを使用して組み立てられる、請求項20から23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンプレッサー効率プロファイルがHVAC機器の電力消費に関する経時的なデータを使用して組み立てられる、請求項20から24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記センサがスマートサーモスタットである、請求項8、16、または24に記載の方法。
- 前記センサが各部屋内に配置される、請求項8、16、24、または26に記載の方法。
- 各部屋がファンコイルと等価である、請求項27に記載の方法。
- 前記複数の部屋を有する建物が、学校、ホテル、会議室施設、オフィス施設、および養護施設からなるグループから選択される、請求項1から28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記方法がコンピュータ実装方法である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンピュータ実装方法が機械学習を利用して、未来の部屋予約時間条件、部屋の向き、天気予報、前記HVAC機器の経年数、天気予報、および設定点温度から選択される1つまたは複数のパラメータに関するデータを集めることによって、前記コンプレッサー効率プロファイルを改良する、請求項30に記載の方法。
- 請求項1から31のいずれか一項に記載の方法を実行するようにプログラミングされたコンピュータ。
- プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1から31のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体。
- プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項1から31のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータソフトウェア製品。
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