JP2024501883A - デジタル通貨を使用して取引を円滑にするためのシステムおよび方法 - Google Patents

デジタル通貨を使用して取引を円滑にするためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

デジタル通貨を使用して取引を円滑にするためのシステムおよび方法を記載する。いくつかの側面において、政府機関によって発行された政府発行デジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のプライベート取引を円滑にするためのシステムについて記載する。いくつかの側面において、銀行または銀行設立免許を持つエンティティによって発行されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムについて記載する。いくつかの側面において、デジタルウォレットが自己ホスト型デジタルウォレットである、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用のデジタルウォレットについて記載する。いくつかの側面において、金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨に基づく信用枠を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用のデジタルウォレットについて記載する。

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2020年12月30日に代理人整理番号M1489.70001US00で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号63/132,099、2021年1月26日に代理人整理番号M1489.70001US01で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号63/141,867、および2021年3月15日に代理人整理番号M1489.70001US02で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号63/161,421の米国特許法第119(e)条に基づく利益を主張するものであり、その各々についてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、2019年8月1日に代理人整理番号M1489.70000US03で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国特許出願番号16/529,265の継続出願である、2020年9月14日に代理人整理番号M1489.70000US05で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国特許出願番号17/020,653の一部継続出願であり、2018年8月1日に代理人整理番号M1489.70000US00で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号62/713,374、2018年9月25日に代理人整理番号M1489.70000US01で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号62/736,306、および2018年10月29日に代理人整理番号M1489.70000US02で出願され「SYSTEMS AND METHODS FOR FACILITATING TRANSACTIONS USING A DIGITAL CURRENCY」と題された米国仮特許出願番号62/752,174の米国特許法第119(e)条に基づく利益を主張するものであり、その各々についてその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ビットコインなどの暗号通貨は、日々人気が高まっている。これらの暗号通貨は、中央サーバなどの中央機関を必要とせず、金融取引を円滑にするブロックチェーン技術に依存している。しかしながら、かかる取引を監視する中央機関がないため、不正取引の蔓延、暗号通貨価値の大幅な変動、暗号通貨を使用する取引に関する透明性の欠如を包含する、暗号通貨採用者にとって様々な問題を引き起こした。一般的な金融機関は、これらの問題の少なくともいくつかのために、暗号通貨を採用することを躊躇してきた。一例では、金融機関のJP Morganの会長兼CEOであるJamie Dimon氏は、ビットコイン暗号通貨を「不正手段」と呼び、「まずいことになるだろう」と述べている。
暗号通貨とは、販売者と購入者などの2つのエンティティ間で金融取引を行うために使用され得るデジタル資産である。暗号通貨を使用する金融取引は、暗号技術を使用して金融取引を保護する分散型コンピュータシステムを使用して円滑になる。分散型コンピュータシステムは、サーバ、コンピュータ、またはその他の好適なコンピューティングノードなどの多数のコンピューティングノードを包含することもある一方、分散型コンピュータシステムは、暗号通貨を使用して金融取引を監視する中央サーバなどの中央権限を有さない。代わりに、分散型コンピュータシステムにおけるコンピューティングノードは、投票、または合意に達する別の形式を使用して、特定の金融取引を承認または拒否する。暗号通貨は本質的に低い水準の規制を有し、ならびに中央機関によって管理されていないため、取引が厳密に監視され得ない。これらの取引には実名は必要ないため、関係者は匿名のままとなる。しかしながら、暗号通貨のこの匿名性の側面は、犯罪活動を助長し得る。暗号通貨は、検出されることなく国境を越えて数百万ドル相当の暗号通貨を簡単に運ぶことができるため、犯罪者にとってもまた魅力的なものになっている。
一例では、分散型コンピュータシステムは、暗号通貨を使用する金融取引のデータベースとして機能するブロックチェーンを通して、暗号通貨を使用する金融取引を円滑にする。ブロックチェーンは、ブロックまたはトランザクションブロックと呼ばれる、継続的に増加するレコードのリストであり、暗号技術を使用してリンクされ、保護される。新たな金融取引の各々は、ブロックチェーンへトランザクションブロックとして追加されることもある。例えば、新たな金融取引のブロックは、前のブロックの暗号化ハッシュ、タイムスタンプ、および取引データを包含することもある。暗号化ハッシュを使用して、前のブロックなどの可変量のデータの固定長の数学的表現を生成する。金融取引を記録する場合、ブロックチェーンは通常、多数のコンピューティングノードを包含する分散型コンピュータシステムによって管理され、新たな金融取引を受領し、新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを検証して、新たなトランザクションブロックをブロックヘッド中へ挿入する。新たな金融取引は、通常「支払者Xが受領者ZへY暗号通貨を送金」という形式でトランザクションブロック内に記録される。一度記録されると、任意の所与のトランザクションブロック内のデータは、後続のブロックを変更しない限り遡及的に変更することはできず、それには、分散コンピュータシステム内のコンピューティングノードの合意が必要となる。
本発明者らは、現在の暗号通貨が消費者に焦点を合わせていることを理解している。暗号通貨は多くの消費者に採用されているが、銀行およびその他の官制金融機関などの一般的な金融機関による使用は容認されていない。金融機関は、金融取引を円滑にするために法定通貨を使用する。米ドルなどの法定通貨は、政府が法定貨幣として宣言した通貨である。暗号通貨とは異なり、法定通貨は通常、短期間では価値に大きな変動がない。銀行およびその他の官制金融機関などの金融機関は、金融機関などの中央機関を包含する集中型コンピュータシステムを使用し、金融取引を透過的に監視し、金融取引を受領し、検証し、ならびに記録する。かかる集中型コンピュータシステムによって、エンティティによる認定された攻撃などの不正な金融取引を防止して、金融機関の1人以上の口座保有者から通貨を回収することもある。
例えば、集中型コンピュータシステムでは、取引の進行を許可する前に、試行された各取引が電子サインで認定されることを必要とすることもある。かかる取引は金融機関、および/または集中型コンピュータシステムによって規制されているため、取引は厳密に監視され、取引を起こすために関係者がその身元を確認する必要がある。例えば、金融機関、および/または集中型コンピュータシステムでは、1つ以上の関係者が「know your customer」(KYC)の手順を遵守してその身元を確認し、および/または違法行為の適非および潜在的リスクの評価を必要とすることもある。かかる要件により、不正取引またはマネーロンダリングなどの違法行為が減少するであろう。いくつかの例において、金融機関、および/または集中型コンピュータシステムは、アンチマネーロンダリング(anti-money laundering)(AML)に準拠しているか、またはアンチマネーロンダリング(AML)準拠プログラムを採用することもある。
いくつかの態様によれば、集中型コンピュータシステムよりむしろ、分散型コンピュータシステムを使用して、金融取引(例として、本明細書に記載されるあらゆる取引)を監視し、金融取引を受領し、検証し、ならびに記録することもある。分散型コンピュータシステムは、パブリックブロックチェーンを管理することができることもある。例えば、分散型コンピュータシステムは、図11Aに関連して記載されたパブリックブロックチェーンなどのブロックチェーンへトランザクションブロックとして追加されることもある各新規金融取引を追加するように構成されることもある。分散型コンピュータシステムは、新たな金融取引を受領し、新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを検証し、ならびに新たなトランザクションブロックをブロックヘッド中へ挿入する多数のコンピューティングノードを有することもある。本明細書に記載のように、例えば、金融機関によって発行されたデジタル通貨を使用して、プライベート取引を円滑にするために、パブリックブロックチェーンが使用されることもある。
いくつかの態様によれば、デジタル通貨(例として、金融機関によって発行されたもの、またはそうでないもの)は、非代替性トークン、オープンブロックチェーントークン(open blockchain token)(例として、本明細書に記載のような)、資産(例として、株式、金、商品、不動産等)を表すトークン、および/または他の好適なトークンなどのトークンを包含してもよい。いくつかの態様において、デジタル通貨は、本明細書に記載のような分散型自律組織(DAO)、および/または他の好適な実施例のステーク(stake)を含むこともある。
いくつかの態様によれば、パブリックブロックチェーンを使用して、金融取引(例として、本明細書に記載のあらゆる取引)を監視し、プライベート金融取引を受領し、検証し、ならびに記録することもある。民間企業がパブリックブロックチェーンを運営してもよい。例えば、民間の企業またはエンティティは、図11Aに関連して記載されたパブリックブロックチェーンなどのブロックチェーンへトランザクションブロックとして追加されることもある各新規金融取引を追加するように構成されることもあり、新たな金融取引を受領し、新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを検証し、ならびに新たなトランザクションブロックをブロックヘッド中へ挿入する多数のコンピューティングノードを有することもある。
いくつかの側面において、米ドルなどの法定通貨に関して固定された金融機関固有のデジタル通貨を使用して、金融取引を円滑にするためのシステムおよび方法が本明細書に記載される。金融機関は、その金融機関専用の分散型台帳を実施することもある。このプライベート分散型台帳は、ブロック、またはトランザクションブロックと呼ばれる、継続的に増加するレコードのリストであり、暗号技術を使用してリンクされ、保護される。パブリックブロックチェーンとは異なり、プライベート分散型台帳は取引記録が公開されない。しかしながら、金融機関、および/またはその代理人は、対応するトランザクションブロックをプライベート分散型台帳へ追加することによって、新たな金融取引を記録することもある。例えば、新たな金融取引のブロックは、前のブロックの暗号化ハッシュ、タイムスタンプ、および、取引データを包含することもある。暗号化ハッシュを使用して、前のブロックなどの、可変量のデータの固定長の数学的表現を生成する。プライベート分散型台帳は、金融機関のデジタル通貨を使用して、金融機関の顧客間の取引を記録することもある。いくつかの態様において、他の金融機関もまた、前記金融機関のデジタル通貨を使用する取引に参加することもある。例えば、他の金融機関は、取引に関する情報を元の金融機関へ送り、プライベート分散型台帳中に加えることもある。別の例においては、他の金融機関がプライベート分散型台帳への利用権限を許可されることもある。他の金融機関は、元の金融機関と提携するか、元の金融機関によって承認され、プライベート分散型台帳内に取引を記録する特権を有することもある。
いくつかの側面において、金融機関はデジタル通貨取引を顧客に提供する一方で、デジタル通貨取引額を損益モデルにおいて追跡することができる。例えば、金融機関は、銀行規制を遵守するために必要な準備預金に向け、デジタル通貨での預金を適用してもよい。米国において、準備預金は、金融機関が資産の最小額を現金、つまり法定通貨を保持することを要求する連邦銀行規制の一部である。金融機関のデジタル通貨は、米ドルなどの対応する法定通貨によって裏付けられているため、金融機関は、準備預金に見合うために、対応する法定通貨と同等であるとしてデジタル通貨に依存してもよい。いくつかの態様において、金融機関は、デジタル通貨を、金融機関に属する法定通貨、顧客に属する法定通貨、またはこの用途に好適な別の法定通貨と関連付けてもよい。
いくつかの態様において、金融エンティティの異なる側面に基づく準備預金に任意性があることもある。いくつかの例において、異なるエンティティは、要求総額より少ないなど、異なる額の資産を法定通貨で有することを要求または推奨されることもある。いくつかの例において、株式、商品および/または同種のものなどの異なる資産によって、準備金要件の全部または一部が満たされることもある。金融エンティティのさまざまな側面は、金融エンティティのサイズ、信用、格付け、および/または同種のものを包含することもある。
いくつかの例において、法定通貨の準備金を保有する金融機関は、連邦準備制度理事会、財務省、1つ以上の中央銀行、1つ以上の地区準備銀行等を包含する民間銀行、および/または政府、および/または他の好適なエンティティ、またはそれらの組み合わせであってよい。
いくつかの態様において、金融機関は、暗号資産サービスプロバイダー(VASP)などの政府規制機関を包含することもある。VASPは、暗号資産と法定通貨との間の交換;多数の形態の暗号資産間の交換;デジタル資産の送金;暗号資産の保管および管理;および暗号資産の提示および販売に関連する金融サービスへの参加およびその提供を包含する。いくつかの態様において、VASPは、事業を行う司法権の適用要件を遵守することを要求されることもあり、これは一般的に、反マネーロンダリング(AML)およびテロ対策プログラムを実施すること、地方政府で認可される、または登録されること、および当該政府による監督または監視の対象となることを包含する。
少なくともいくつかの態様の利点は、金融機関、および/または小売業者などの認定代理人のみがデジタル通貨を使用した取引を承認し得るため、取引の透明性が提供されることである。少なくともいくつかの態様の別の利点は、ビットコインブロックチェーンなどのパブリックブロックチェーンに通常必要とされるプルーフオブワーク(proof of work)の作成を排除できることである。プルーフオブワークは、取引を確認し、新たなトランザクションブロックをパブリックブロックチェーン内に記録するために、パブリックブロックチェーンにおいて使用されるアルゴリズムである。任意のエンティティ、個人、または組織が、パブリックブロックチェーン内に新たなトランザクションブロックを記録し得るため、プルーフオブワークアルゴリズムが必要となる。しかしながら、金融機関のデジタル通貨用のプライベート分散型台帳においては、金融機関、および/または認定代理人のみがプライベート分散型台帳内にトランザクションブロックを記録し得るため、プルーフオブワークアルゴリズムを使用してトランザクションブロックを確認する必要が排除される。いくつかの態様によれば、ブロックチェーンはリンクリスト(Linked List)として実施されることもあり、ここで、各ブロックはポインタを含む。他の態様においては、ブロックチェーンは、リスト、インデックス付きリスト、有向非巡回グラフ(DAG)、テーブル、ツリー(例として、メルクルツリー(Merkle tree))、および/または任意のデータ構造として実施されることもある。
少なくともいくつかの態様の別の利点は、中央取引サーバを必要とせず、多数のサーバにわたり分散されるプライベート分散型台帳内にデジタル通貨取引が格納され得るため、金融機関へより多くのセキュリティを提供できることである。これで、中央取引サーバが含まれた場合の単一障害点はなくなった。少なくともいくつかの態様の別の利点は、金融機関のある顧客から別の顧客への高速で低コストの取引の提供である。いくつかの実施例において、業者は、金融機関のデジタル通貨を受け入れ、それが法定通貨に裏打ちされている(例として、デジタル通貨は割り当てられた法定通貨に対して価値が変動しない)ことを確信しており、そして、すぐに資金を使用できることもある(例として、クレジットカードおよびデビットカードの遅さおよび経費と比較して)。少なくともいくつかの態様の別の利点は、業者および個人消費者などの顧客は、高速および低コスト取引などのデジタル通貨の使用に関連する利益を享受し、銀行は、その損益モデルに預金を包含することができるなどの法定通貨に関連する利益を享受することもあることである。
いくつかの態様において、金融機関の各顧客は、デジタル通貨口座を与えられる。デジタル通貨は、米ドルなどの法定通貨に関連して固定されてよく、デジタル通貨は、ユーザのデジタル通貨口座とユーザの法定通貨口座との間で交換可能であってよい。顧客は、利息を得て、連邦預金保険公社(FDIC)から保険に基づく預金保護を受け得る、当座預金口座などの一般的な法定通貨口座の利益を享受することもある。いくつかの態様において、顧客は、デジタル通貨口座を使用することに対して、高利回りなどの追加のプロモーションを享受することもある。デジタル通貨を発行する金融機関は、かかるデジタル通貨口座を提示することによって、より多くの預金を獲得することもある。
いくつかの態様において、金融機関の顧客は、ある額の法定通貨を金融機関のデジタル通貨に交換することを依頼し得る。金融機関は、顧客用に新たなデジタル通貨口座を作成し、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を口座に預けてもよい。代替的に、金融機関は、顧客の既存のデジタル通貨口座に、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を預けてもよい。いくつかの態様において、顧客のデジタル通貨口座は、金融機関にある顧客の法定通貨口座からは分離されているが、紐付けられている。金融機関は、その金融機関、または別の金融機関にある顧客の法定通貨口座から、または、物理的な法定通貨または現金の形で、顧客から法定通貨を受領、または、取得することもある。
ブロックチェーンアプリケーションを使用した支払い
いくつかの側面において、個人消費者および業者を包含する金融機関の顧客は、ビットコインなどの暗号通貨に関連するリスクなしにデジタル通貨を使用し得る。例えば、業者は、価値が短期間で減少することもあるリスクのため、従来のデジタル通貨を受け入れたくないこともある。個人消費者の観点から見ると、多くの個人がデジタル通貨を投資と考えていることが懸念される。個人消費者は、価値が増大することもある(ひいては、個人消費者が商品に対して「過払い」する)リスクのため、デジタル通貨での支払いをしたくないこともある。つまり、個人消費者は通常、ビットコインなどの従来のデジタル通貨を、支出し得る通貨というよりむしろ投資と見なすが、業者は、その価値が大きく変動し得るため、通常、従来のデジタル通貨を危険であると見なす。価値が法定通貨に固定されているデジタル通貨は、これらの問題を解消することもある。従って、少なくともいくつかの態様の別の利点は、個人消費者ならびに業者が、従来のデジタル通貨に関連する上述の問題を回避しながら、デジタル通貨の利益を享受することもあることである。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関の顧客、および/またはその金融機関によって承認された他の金融機関の顧客に対し、そのデジタル通貨の使用を限定することを選択し得る。金融機関によって承認されていないエンティティが関与する取引に対しては、自動決済機構(ACH)などの従来の銀行間送金システムが使用されてもよい。ACHは、米国における法定通貨ベースの金融取引のための電子ネットワークである。金融機関のデジタル通貨の使用は、従来の銀行間送金システムで使用される場合でも有益であることもある。クレジットカードやデビットカードが関与する従来の取引とは異なり、デジタル通貨が関与する取引は、取引速度がより速いため、即刻、または同営業日内に完了することもある。デビットカードが関与する従来の取引において、例えば、顧客の口座からすぐに引き落とされることもあるが、業者は即刻代金を受領しない。
いくつかの側面において、各金融機関は独自のデジタル通貨を発行することもある。金融機関は、2つ以上の異なる金融機関からのデジタル通貨が関与する取引に対して、中央決済機構の利用を選択してもよい。個人口座はすぐに借方記帳および貸方記帳されてもよく、金融機関は1日1回またはある他の頻度で銀行間取引を決済してもよい。一例において、特定の銀行のデジタル通貨口座に資金を保持している店舗は、別の銀行から発行されたデジタル通貨を引き続き受け入れ得る。この取引は、2つの異なる金融機関からのデジタル通貨が関与する取引のために、中央決済機構を経由して清算されてもよい。
少なくともいくつかの態様の別の利点は、一般的な金融機関で法定通貨で資金を保持するのと同じ安全性を提供するデジタル通貨を、消費者に提供することである。短期的には、連邦政府がデジタル通貨を発行する可能性はほとんどない。米国においては、デジタル通貨の価値を米ドルへ紐付けることによって、デジタル通貨は対応する法定通貨である米ドルによって裏付けられる。さらに、暗号通貨資金が通常保有、および/または取引される暗号通貨交換所とは異なり、金融機関は連邦政府によって規制されている。一般的な暗号通貨交換所は、顧客が暗号通貨を、法定通貨などの他の資産、または他の暗号通貨と交換できるようにさせる規制されていないビジネスである。いくつかの態様において、消費者は、法定通貨口座で提示される預金保証と同様に、デジタル通貨口座で預金保証を受けることもある。米国では、連邦預金保険公社(FDIC)は米国政府の独立機関であり、FDICが保証する金融機関が破綻した場合に、預金消費者を被保険預金の損失から保護する。消費者は、モバイルアプリケーション、ウェブアプリケーション、または物理的なデジタル通貨カードを使用してデジタル通貨で取引を行い、法定通貨での取引と同様の不正保護を受けることもある。
いくつかの態様において、消費者は、パスワード、生体認証、顔認証、指紋、アイスキャン、および他の好適な認証手段などの、自分の身元を認証し得る任意の手段を使用して取引を行い得る。いくつかの態様において、消費者は、テキストメッセージ、近距離無線通信対応デバイス、APPLE PAY(登録商標)、VENMO(登録商標)、PAYPAL(登録商標)などのモバイル支払いサービス(APPLE PAY(登録商標)は、Apple Inc., Cupertino, California, USA;VENMO(登録商標)およびPAYPAL(登録商標)は、Paypal, Inc., San Jose, Californiaの登録商標である)、および他の好適な支払い手段などの任意の好適な支払い手段を使用し得る。
少なくともいくつかの態様の別の利点は、誰でもがブロックチェーンに取引を挿入し得て、それが永続的である一般的な暗号通貨とは異なり、金融機関が、プライベート分散型台帳に取引を記録するのが、唯一の認定エンティティであるか、または他の認定代理人を追加するかを決定し得ることである。いくつかの態様において、金融機関は、別の金融機関などの認定代理人に、プライベート分散型台帳の利用権限を許可することもある。
台帳利用権限
例えば、金融機関は、米国機関および国際共同機関(例として、連邦準備制度理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)、証券取引委員会(SEC)、通貨監督庁(OCC)等)を包含する政府および/または金融規制当局に、プライベート分散型台帳への利用権限を許可することもある。いくつかの例において、金融機関はクラウドプロバイダを使ってプライベート分散型台帳を保存したりアクセスしたりすることもある。一例において、金融機関は別のエンティティと提携し、そのエンティティに分散型台帳内の1つ以上の取引への利用権限を許可することもある。エンティティは、1つ以上のパートナー企業(例えば、投資運用会社、リスク管理会社、および/または機関投資家の任意の組み合わせ)であってよい。
いくつかの態様において、金融機関は、認定代理人がプライベート分散型台帳に挿入するために取引を送信することを許可することもあるが、金融機関自体のみが取引を記録してよい。金融機関は、誰がプライベート分散型台帳への利用権限を有するかを制御し、金融機関のみが、かかる利用権限を承認できるため、高いレベルのセキュリティが、金融機関のデジタル通貨を使用する顧客へ提供されることもある。いくつかの態様において、本明細書でさらに記載するように、例として、それぞれのデジタル通貨が関与する異なる金融機関間の取引を取り扱うために、金融機関は、中央決済機構によって要求される一定のルールを遵守することもある。
いくつかの側面において、デジタル通貨を使用して第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムは、コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加する1つ以上のコンピューティングノードに接続され、プライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持し、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領するように構成され、ここで、第1のエンティティと第2のエンティティは金融機関に関係しており、コンピューティングノードはさらに、プライベート分散型台帳へ追加するために取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信し、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、その有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳に挿入することで、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了するように構成される。
いくつかの態様において、取引は第1のエンティティの電子サインを包含し、有効性表示は、第1のエンティティの電子サインの有効性表示を含み、コンピューティングノードは、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領するようにさらに構成され、無効性表示は、第1のエンティティの電子サインの無効性表示を含み、さらに、無効性表示に基づき、取引を拒否し、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入しないようにするように構成される。
いくつかの態様において、有効性表示は、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有するという表示を含み、コンピューティングノードは、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領するようにさらに構成され、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していないという表示を含む無効性表示に基づき、第1のエンティティが十分な額のデジタル通貨と同等の利用可能な額の法定通貨の利用権限を有すると判断し、利用可能な額の法定通貨を取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨に交換し、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ再送信する。いくつかの態様において、第2のエンティティは、取引が完了した時に、当該額のデジタル通貨または当該額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を受領する。
いくつかの態様において、第1のエンティティは消費者であり、第2のエンティティは業者であり、第1のエンティティおよび第2のエンティティは金融機関の顧客である。
いくつかの態様において、取引は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、または、ウェブアプリケーションから開始される。
いくつかの側面において、デジタル通貨を使用して第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムは、コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、第1の金融機関用のプライベート分散型台帳に参加する1つ以上のコンピューティングノードに接続され、プライベート分散型台帳は、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持し、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領するように構成され、ここで、第1のエンティティは第1の金融機関に関係し、第2のエンティティは第2の金融機関に関係しており、コンピューティングノードはさらに、プライベート分散型台帳へ追加するための取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信し、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、その有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入することで、当該額のデジタル通貨の引き出しを完了し、当該額のデジタル通貨を同等額の法定通貨に交換して第2の金融機関に関係する第2のエンティティへ送金するように構成される。
いくつかの態様において、デジタル通貨は、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨のデジタルウォレットに関連付けられ、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有するユーザ用の、1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ユーザは公開鍵と秘密鍵のそれぞれのペアを使用して、公開鍵と秘密鍵のそれぞれのペアに対応する金融機関によって発行されたデジタル通貨を、受領および/または送ることもある。
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは1つ以上のエンティティによって発行されることもある。例えば、1つ以上のエンティティは、金融エンティティ、金融テクノロジー企業、政府エンティティ(または政府機関もしくは政府規制金融機関)、支払い処理企業、テクノロジー企業、クラウド企業、決済機構、銀行団、銀行設立免許を持つエンティティ、および/または任意の好適なエンティティを包含してよい。
いくつかの態様において、デジタル通貨はデジタルウォレットに格納されず、金融機関のデジタル通貨は、金融機関用のプライベート分散型台帳に格納および維持される。いくつかの態様において、デジタル通貨は、取引所、証券会社、銀行、Zelle(登録商標)などのオンライン口座、および/または同種のものに格納されることもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットからデジタル通貨を使用するためには、ユーザは、デジタル通貨に対応する秘密鍵の使用を認定し、デジタル通貨が関与する取引に電子サインする。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、コンピュータ、携帯電話、および/またはタブレット自体にインストールされたアプリケーション形式でのソフトウェアを包含する。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を介して信頼できる第三者に接続され、格納された公開鍵と秘密鍵のペアは、信頼できる第三者によって管理される。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、公開鍵と秘密鍵のペアを格納するためのハードウェアを包含し、ハードウェアは、取引の電子サインをするために、ユーザが物理的に押すかタッチする必要があるボタンを包含し、ハードウェアは、ユーザが取引の電子サインをし得る前に、ユーザが暗証番号(PIN)を挿入することが要求とされる。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、デジタルウォレットの使用に対して、消費者特典、ロイヤリティポイント、および/または、位置情報特典をユーザに提供し、ユーザの特典レベルは、デジタルウォレットに維持されるデジタル通貨の残高、および/または、1つ以上の取引しきい値を満たすことに基づき判断される。
いくつかの側面において、第1の法定通貨に対して固定された第1のデジタル通貨を、第2の法定通貨に対して固定された第2のデジタル通貨に交換する方法は、ユーザから金融機関で、第1の法定通貨に対して固定されたある額の第1のデジタル通貨を、第2の法定通貨に対して固定された同等額の第2のデジタル通貨に交換する依頼を受領すること、受領した通貨交換の依頼を金融機関用のプライベート分散型台帳に格納すること、ならびにユーザ用のデジタルウォレットから当該額の第1のデジタル通貨を出金し、ユーザのデジタルウォレットへ同等額の第2のデジタル通貨を入金することを含む。
いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼を完了するために、金融機関は、第1の法定通貨用の第1のオムニバス口座(omnibus account)から対応する額の第1の法定通貨を出金し、対応する同等額の第2の法定通貨を第2の法定通貨用の第2のオムニバス口座へ入金する。
いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼はリアルタイムで行われ、現在の通貨交換レートが依頼に適用される。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、第1の法定通貨と第2の法定通貨との間の通貨交換レートに関連する1つ以上の通知を設定してもよく、通貨交換の依頼は、1つ以上の通知を受領することに基づき開始される。
いくつかの側面において、デジタル通貨取引を円滑にするための決済機構は、コンピューティングノードを含み、このコンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳に参加する1つ以上のコンピューティングノードに接続され、プライベート分散型台帳は、1種以上のデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持し、ある額のデジタル通貨を第1のデジタルウォレットから第2のデジタルウォレットへ送金する取引を受領するように構成され、ここで、デジタル通貨は第1の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、第1のデジタルウォレットは第1の金融機関のユーザに属し、第2のデジタルウォレットは第2の金融機関のユーザに属し、ならびに、取引に関する情報が第1の金融機関にある第1のデジタルウォレット、および/または、第2の金融機関にある第2のデジタルウォレットへ送信またはそれらから受領され、第1の金融機関用のプライベート分散型台帳、および/または、第2の金融機関用のプライベート分散型台帳上に記録され、コンピューティングノードはさらに、決済機構用のプライベート分散型台帳へ取引を表す新たなトランザクションブロックを格納し、第1のデジタルウォレットと第2のデジタルウォレットを更新して、それにより当該額のデジタル通貨を第1のデジタルウォレットから第2のデジタルウォレットへ送金するように構成される。
いくつかの態様において、決済機構は、第1のデジタルウォレットから第2のデジタルウォレットへ当該額のデジタル通貨を送金する取引に関して、第1の金融機関および/または第2の金融機関から通知される。
いくつかの態様において、決済機構は、ある額のデジタル通貨を第1のデジタルウォレットから別のデジタルウォレットへ送金する別の取引に関して第1の金融機関によって通知され、ここに、両方のデジタルウォレットは第1の金融機関のユーザに属する。
いくつかの態様において、決済機構は、ある額のデジタル通貨を第2のデジタルウォレットから別のデジタルウォレットへ送金する別の取引に関して第2の金融機関によって通知され、ここに、両方のデジタルウォレットは第2の金融機関のユーザに属する。
いくつかの態様において、決済機構は、各金融機関の資産規模、債務格付け、および/または、財務健全性審査に基づいて金融機関をランク付けするための階層構造を組み込んでいる。
いくつかの態様において、第1の金融機関および第2の金融機関は、最上位のティアに属し、定期的にまたは残高制限を超過した場合にそれらの間の取引を決済し、ならびに、第1の金融機関が最上位のティアに属し、第2の金融機関は最下位のティアに属する場合は、個々の取引ベースで、または残高制限を超過した場合に、それらの間の取引を決済する。
いくつかの態様において、決済機構は、決済機構および第1および第2の金融機関用のプライベート分散型台帳全体の取引を追跡するために、固有の取引番号を格納し、固有の取引番号は、決済機構、第1の金融機関、第2の金融機関、または、固有の取引番号を発行する独立したエンティティによって割り当てられる。
いくつかの態様において、決済機構は、第1の金融機関と第2の金融機関との間の取引に関する紛争解決機関である。
いくつかの態様において、決済機構は、第1の金融機関に関連する第1のエンティティと第2の金融機関に関連する第2のエンティティとの間の取引を円滑にするための手数料を課し、この場合、決済機構はいかなるデジタル通貨も保有しない。
いくつかの態様において、決済機構は、第1の金融機関に関連する第1のエンティティと、第1の金融機関に関連する第3のエンティティとの間の取引を円滑にするための手数料を課す。
いくつかの態様において、決済機構は、第1の金融機関および第2の金融機関に、取引を完了する適切なタイミングを通知する。
いくつかの態様において、決済機構は、1つ以上の「know your customer」ポリシーを実施して、ユーザへデジタルウォレットを発行するプロセス、および/または、第三者がユーザの代わりにデジタル通貨の保有を委託されることを承認するプロセスを標準化する。
いくつかの態様において、直接または第1の金融機関または第2の金融機関から、不正であるとか、違法な商品を購入するために使用されるとか、および/または、本質的に違法である取引に関する情報を受領すると、決済機構は、その情報に基づき取引を妨げ、ここに決済機構は、取引に関与する第1のデジタルウォレットおよび/または第2のデジタルウォレットを、凍結および/または無効にし、さらなる違法行為および/または資金喪失の原因を防ぐ。
いくつかの側面において、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を、商品を表すデジタル化された資産に交換するための方法は、ユーザから金融機関で、法定通貨に対して固定されたある額のデジタル通貨を商品を表すデジタル化された資産の等価部分と交換する依頼を受領すること、受領した商品交換の依頼を金融機関用のプライベート分散型台帳内に格納すること、およびユーザ用のデジタルウォレットから当該額のデジタル通貨を出金し、ユーザ用のデジタルウォレットへ商品を表すデジタル化された資産の等価部分を入金することを含む。
いくつかの態様において、商品は、金、銀、プラチナ、銅、石油、天然ガス、トウモロコシ、大豆、小麦、ココア、コーヒー、綿、または砂糖を包含する。いくつかの例において、商品には株式および/またはオプションを包含することもある。
いくつかの側面において、デジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムは、コンピューティングノードを含む。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードに包含される。金融機関用のプライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピーを格納および維持する。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳のコピーを格納および維持するように構成される。コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領するようにさらに構成され、ここで、第1のエンティティと第2のエンティティは金融機関に関連し、第1のエンティティの少なくとも一部のデジタル通貨は金融機関にある第1のオムニバス口座に関連付けられ、第2のエンティティの少なくとも一部のデジタル通貨は金融機関にある第2のオムニバス口座に関連付けられる。別の態様によれば、金融機関は、デジタル通貨を発行するために決済機構を認定することもある。金融機関はその後、および/または同時に、金融機関にあるオムニバス口座に等価な、および/または適切な額の資金を送金することもある。例えば、等価な額の資金とは、発行されたデジタル通貨の額と同等な(例として、デジタル通貨が発行された時点にての)額の法定通貨であってもよい。いくつかの例において、適切な額とは、発行されたデジタル通貨の額と同等な法定通貨の額より多くても少なくてもよい。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳へ追加するために、デジタル通貨での取引を表す新たなトランザクションブロックを生成するようにさらに構成される。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信するようにさらに構成される。コンピューティングノードは、複数のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領するようにさらに構成され、有効性表示は、デジタル通貨に関与する取引に包含される第1のエンティティの電子サインの有効性表示を含む。コンピューティングノードはさらに、有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳のコピー中へ挿入することで、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を完了するように構成され、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、決済機構用のプライベート分散型台帳中へ挿入するために決済機構へ送信される。いくつかの態様において、新たな取引ブロックが決済機構にて生成され、金融機関用のプライベート分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される。
いくつかの態様において、コンピューティングノードはさらに、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領するようにさらに構成され、無効性表示は、第1のエンティティの電子サインの無効性表示を含み、ならびに、無効性表示に基づき、取引を拒否し、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳中へ挿入しないようにするように構成される。
いくつかの態様において、有効性表示は、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有するという表示をさらに含み、コンピューティングノードは、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領するようにさらに構成される。コンピューティングノードはさらに、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していないという表示を含む無効性表示に基づき、第1のエンティティが十分な額のデジタル通貨と同等の利用可能な額の法定通貨の利用権限を有すると判断し、利用可能な額の法定通貨を取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨に交換して利用可能な額の法定通貨を金融機関にあるオムニバス口座へ送金し、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを再送信し、複数のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領するように構成され、ここで有効性表示は、デジタル通貨に関与する取引に包含される第1のエンティティの電子サインの有効性表示を含み、コンピューティングノードはさらに、有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳のコピー中へ挿入することで、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を完了するように構成され、ここで複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、第2のエンティティは、取引が完了した時に、当該額のデジタル通貨または当該額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を受領する。
いくつかの態様において、取引は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、または、ウェブアプリケーションから開始される。
いくつかの態様において、デジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、またはウェブアプリケーションは、暗証番号(PIN)、パスワード、生体認証、顔認識、指紋、および/または目のスキャンを必要とする。
いくつかの態様において、第1のオムニバス口座と第2のオムニバス口座は、同じオムニバス口座または異なるオムニバス口座である。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関にあるオムニバス口座において各エンティティによって保有される法定通貨によって裏付けまたは維持される、デジタル通貨の額と同等額の法定通貨の額の預金保険を有し得る。
いくつかの態様において、第1のエンティティの第2のエンティティに対する関係は、以下:個人対個人、個人対個人(複数)、個人対企業、個人対企業(複数)、個人対企業および個人(複数)、個人対企業(複数)および個人、個人対企業(複数)および個人(複数)、個人(複数)対個人、個人(複数)対個人(複数)、個人(複数)対企業、個人(複数)対企業(複数)、個人(複数)対企業および個人、個人(複数)対企業および個人(複数)、個人(複数)対企業(複数)および個人、個人(複数)対企業(複数)および個人(複数)、企業対個人、企業対個人(複数)、企業対企業、企業対企業(複数)、企業対企業および個人、企業対企業および個人(複数)、企業対企業(複数)および個人、企業対企業(複数)および個人(複数)、企業(複数)対個人、企業(複数)対個人(複数)、企業(複数)対企業、企業(複数)対企業(複数)、企業(複数)対企業および個人、企業(複数)対企業および個人(複数)、企業(複数)対企業(複数)および個人、企業(複数)対企業(複数)および個人(複数)、政府対政府、政府対企業、企業対政府、政府対民間人、および民間人対政府、からなる群から選択される。
いくつかの側面において、デジタル通貨取引を円滑にする決済機構は、コンピューティングノードを含む。コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードに包含される。決済機構用のプライベート分散型台帳は、1種以上のデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳の夫々のコピーを格納および維持する。コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳のコピーを格納および維持するように構成される。コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を第1の金融機関に関連する第1のエンティティから第2の金融機関に関連する第2のエンティティへ送金する取引を受領するようにさらに構成され、ここで、デジタル通貨は第1の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、第1のエンティティの少なくとも一部のデジタル通貨は第1の金融機関にある第1のオムニバス口座に関連付けられ、第2のエンティティの少なくとも一部のデジタル通貨は第2の金融機関(例として、KYCを果たす第2のエンティティ)にある第2の口座に関連付けられ、取引に関する情報が決済機構、第1の金融機関、および/または第2の金融機関へ送付および/またはそれらから受領されて、決済機構用のプライベート分散型台帳、第1の金融機関用のプライベート分散型台帳、および/または第2の金融機関用のプライベート分散型台帳上に記録される。コンピューティングノードは、複数のコンピューティングノードから、デジタル通貨に関与する取引に包含される第1のエンティティの電子サインの有効性表示を受領することに基づいて、決済機構用のプライベート分散型台帳内に、第1の金融機関の第1のエンティティから第2の金融機関の第2のエンティティへ当該額のデジタル通貨の送金するための取引を表す新たなトランザクションブロックを格納するようにさらに構成され、ここで、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、ある額のデジタル通貨が、第2のエンティティへ送金される。いくつかの態様において、第2の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、当該額のデジタル通貨と同等額の、第2のデジタル通貨が、第2の金融エンティティへ送金される。いくつかの態様において、当該額のデジタル通貨に対応する法定通貨が、第1の金融機関にある第1のオムニバス口座から第2の金融機関にある第2のオムニバス口座へ、即時またはその後送金される。
いくつかの態様において、第1の金融機関は、デジタル通貨の発行時に決済機構へ通知し、決済機構は、第1のオムニバス口座から第2のオムニバス口座へ当該額のデジタル通貨に対応する額の法定通貨を送金するための取引に関して、第1の金融機関および/または第2の金融機関によって通知される。
いくつかの態様において、決済機構は、各金融機関の資産規模、債務格付け、および/または財務健全性審査に基づいて金融機関をランク付けするための階層構造を組み込んでおり、第1の金融機関および第2の金融機関が最上位のティアに属し、定期的にまたは残高制限を超過したときにそれらの間の取引を決済し、ならびに、第1の金融機関が最上位のティアに属し、第3の金融機関が最下位のティアに属する場合は、個々の取引ベースで、または定期的に、または残高制限を超過したときに、それらの間の取引を決済する。
いくつかの態様において、決済機構は、取引を完了するタイミングについて、第1の金融機関および第2の金融機関に通知し、ここで、取引を完了するタイミングは、取引の即時決済、または集計処理ができるようにさせるため、および/または決済コストを低減するために、1日、1週間、または1か月に1回を包含する。いくつかの態様において、取引は第1の金融機関と第2の金融機関との間に負われる総残高に基づいて完了される。
いくつかの側面において、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするための方法は、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含されるコンピューティングノード上で実施される。複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピーを格納および維持している。方法は、金融機関用のプライベート分散型台帳のコピーを格納および維持することを含み、金融機関のプライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。方法は、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領することをさらに含み、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、金融機関にある第1のオムニバス口座および第2のオムニバス口座に関連付けられる。方法は、金融機関用のプライベート分散型台帳へ追加するためにデジタル通貨での取引を表す新たなトランザクションブロックを生成することをさらに含む。方法は、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信することをさらに含む。方法は、複数のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領することをさらに含み、有効性表示は、第1のエンティティの電子サインの有効性表示を含む。方法は、有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳のコピー中へ挿入することで、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を完了することをさらに含み、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、決済機構用のプライベート分散型台帳中へ挿入するために決済機構へ送信される。いくつかの態様において、新たな取引ブロックが決済機構にて生成され、金融機関用のプライベート分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される。
いくつかの態様において、方法は、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領することをさらに含み、無効性表示は、第1のエンティティの電子サインの無効性表示を含み、ならびに方法はさらに、無効性表示に基づき、取引を拒否し、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳中へ挿入しないようにすることを含む。
いくつかの態様において、有効性表示は、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有するという表示をさらに含み、方法は、1つ以上のコンピューティングノードから新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領することをさらに含む。方法はさらに、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していないという表示を含む無効性表示に基づき、第1のエンティティが十分な額のデジタル通貨と同等の利用可能な額の法定通貨の利用権限を有することを判断し、利用可能な額の法定通貨を取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨に交換して利用可能な額の法定通貨を金融機関にあるオムニバス口座へ送金し、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを再送信し、複数のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領することを含み、ここで有効性表示は、第1のエンティティの電子サインの有効性表示を含み、ならびに方法はさらに、有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳のコピー中へ挿入することで、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を完了することを含み、ここで複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、第2のエンティティは、取引が完了した時に、当該額のデジタル通貨、または当該額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を受領する。
いくつかの態様において、取引は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、または、ウェブアプリケーションから開始される。
いくつかの態様において、デジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、またはウェブアプリケーションは、暗証番号(PIN)、パスワード、生体認証、顔認識、指紋、および/または目のスキャンを必要とする。
いくつかの態様において、第1のオムニバス口座と第2のオムニバス口座は、同じオムニバス口座または異なるオムニバス口座である。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関にあるオムニバス口座において各エンティティによって保有される法定通貨によって裏付けまたは維持される、デジタル通貨の額と同等額の法定通貨の額の預金保険を有する。
いくつかの態様において、第1のエンティティの第2のエンティティに対する関係は、以下:個人対個人、個人対個人(複数)、個人対企業、個人対企業(複数)、個人対企業および個人(複数)、個人対企業(複数)および個人、個人対企業(複数)および個人(複数)、個人(複数)対個人、個人(複数)対個人(複数)、個人(複数)対企業、個人(複数)対企業(複数)、個人(複数)対企業および個人、個人(複数)対企業および個人(複数)、個人(複数)対企業(複数)および個人、個人(複数)対企業(複数)および個人(複数)、企業対個人、企業対個人(複数)、企業対企業、企業対企業(複数)、企業対企業および個人、企業対企業および個人(複数)、企業対企業(複数)および個人、企業対企業(複数)および個人(複数)、企業(複数)対個人、企業(複数)対個人(複数)、企業(複数)対企業、企業(複数)対企業(複数)、企業(複数)対企業および個人、企業(複数)対企業および個人(複数)、企業(複数)対企業(複数)および個人、ならびに企業(複数)対企業(複数)および個人(複数)からなる群から選択される。
いくつかの側面において、決済機構が第1の金融機関に関連する第1のエンティティと第2の金融機関に関連する第2のエンティティとの間のデジタル通貨取引を円滑にするための方法は、決済機構用のプライベート分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含されるコンピューティングノード上で実施される。複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳の夫々のコピーを格納および維持する。方法は、決済機構用のプライベート分散型台帳のコピーを格納および維持することを含み、決済機構用のプライベート分散型台帳は、1種以上のデジタル通貨の取引を表す1つ以上の取引ブロックを格納する。
方法は、ある額のデジタル通貨を第1の金融機関に関連する第1のエンティティから第2の金融機関に関連する第2のエンティティへ送金する取引を受領することをさらに含み、ここで、デジタル通貨は第1の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、第1のエンティティは第1の金融機関にある第1のオムニバス口座に関連付けられ、第2のエンティティは第2の金融機関にある第2のオムニバス口座に関連付けられ、取引に関する情報が決済機構、第1の金融機関、および/または第2の金融機関へ送信および/またはそれらから受領されて、決済機構用のプライベート分散型台帳、第1の金融機関用のプライベート分散型台帳、および/または第2の金融機関用のプライベート分散型台帳上に記録される。方法は、複数のコンピューティングノードから、デジタル通貨に関与する取引に包含される第1のエンティティの電子サインの有効性表示を受領することに基づいて、決済機構用のプライベート分散型台帳内に、第1の金融機関の第1のエンティティから第2の金融機関の第2のエンティティへ当該額のデジタル通貨を送金するための取引を表す新たなトランザクションブロックを格納することをさらに含み、ここで、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、決済機構用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー内に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの態様において、ある額のデジタル通貨が、第2のエンティティへ送金される。いくつかの態様において、第2の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、当該額のデジタル通貨と同等額の第2のデジタル通貨が、第2のエンティティへ送金される。いくつかの態様において、当該額のデジタル通貨に対応する額の法定通貨が、第1の金融機関にある第1のオムニバス口座から第2の金融機関にある第2のオムニバス口座へ、即時またはその後送金される。
いくつかの態様において、第1の金融機関は、デジタル通貨の発行時に決済機構へ通知し、決済機構は、第1のオムニバス口座から第2のオムニバス口座へ当該額のデジタル通貨に対応する額の法定通貨を送金するための取引に関して、第1の金融機関および/または第2の金融機関によって通知される。
いくつかの態様において、決済機構は、各金融機関の資産規模、債務格付け、および/または財務健全性審査に基づいて金融機関をランク付けするための階層構造を組み込んでおり、第1の金融機関および第2の金融機関が最上位のティアに属し、定期的にまたは残高制限を超過したときにそれらの間の取引を決済し、ならびに、第1の金融機関が最上位のティアに属し、第3の金融機関が最下位のティアに属する場合は、個々の取引ベースで、または定期的に、または残高制限を超過したときに、それらの間の取引を決済する。
いくつかの態様において、決済機構は、取引を完了するタイミングについて、第1の金融機関および第2の金融機関に通知し、ここで、取引を完了するタイミングは、取引の即時決済、または集計処理ができるようにさせるため、および/または決済コストを低減するために、1日、1週間、または1か月に1回を包含する。いくつかの態様において、取引は第1の金融機関と第2の金融機関との間に負われる総残高に基づいて完了される。
いくつかの側面において、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨の交換を円滑にする方法は、ユーザから金融機関で、第1の法定通貨に対して固定されたある額の第1のデジタル通貨を、第2の法定通貨に対して固定された同等額の第2のデジタル通貨に交換する依頼を受領すること、受領した通貨交換の依頼を金融機関用のプライベート分散型台帳に格納すること、およびユーザのデジタルウォレットから当該額の第1のデジタル通貨を出金し、ユーザのデジタルウォレットへ同等額の第2のデジタル通貨を入金することを含む。
いくつかの態様において、金融機関は、法定通貨に対して固定された各デジタル通貨のオムニバス口座または多数の口座を維持する。
いくつかの態様において、各オムニバス口座は、金融機関によって発行されたデジタル通貨の額と同等の額の法定通貨を包含する。
いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼を完了するために、金融機関は、第1の法定通貨用の第1のオムニバス口座から対応する額の第1の法定通貨を出金し、対応する同等額の第2の法定通貨を第2の法定通貨用の第2のオムニバス口座へ入金する。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関にあるオムニバス口座において法定通貨によって裏付けまたは維持される額のデジタル通貨と同等額の法定通貨の預金保険を有する、金融機関によって発行されたデジタル通貨の所有権を追跡する。
いくつかの態様において、ユーザのデジタルウォレットは、ユーザのデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連する金融機関に保険を掛けている国の表示を包含し、および/または、デジタルウォレットは、ユーザのデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連する金融機関に保険を掛けている国に関する、またはユーザのデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連する金融機関が保険を掛けられていないという、色および/またはコード表示を包含する。
いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼はリアルタイムで行われ、現在の通貨交換レートが依頼に適用される。いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼は、為替価格で、または取引時の為替価格に基づいて、始まるように設定される。取引時の為替価格に基づいて受領した通貨交換依頼をすることは、変換に必要な通貨の正確な額を有する上で有利である;しかしながら、この態様は、取引に使用される最終的な為替価格に影響を与える価格変動のリスクを伴うこともある。
いくつかの態様において、ユーザは、外国為替サービスを提供する多数のエンティティから、1つ以上の外国通貨の異なる為替価格にアクセスし得る。ユーザは、より良い価格、評判、取引のスピード、および/または特定のエンティティに関連する好適な要因に基づいて、外貨通貨交換取引のために特定のエンティティを選択してよい。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、第1の法定通貨と第2の法定通貨との間の通貨交換レートに関連する1つ以上の通知を設定する。
いくつかの態様において、通貨交換の依頼は、1つ以上の通知の受領に基づいて自動的に開始される。
いくつかの態様において、第2のデジタル通貨は、第1のデジタル通貨を発行した金融機関とは異なる金融機関によって発行される。
いくつかの態様において、方法はさらに、ユーザから金融機関で、第1の法定通貨に対して固定されたある額のデジタル通貨を商品を表すデジタル化された資産の等価部分と交換する依頼を受領すること、受領した商品交換の依頼を金融機関用のプライベート分散型台帳内に格納すること、およびユーザのデジタルウォレットから当該額のデジタル通貨を出金し、ユーザのデジタルウォレットへ商品を表すデジタル化された資産の等価部分を送金することを含む。
いくつかの態様において、商品は、金、銀、プラチナ、銅、石油、天然ガス、トウモロコシ、大豆、小麦、ココア、コーヒー、綿、または砂糖を包含する。
いくつかの態様において、金融機関は暗号通貨のセキュリティに責任を負うために、金融機関がビットコインまたは他の好適な暗号通貨などの暗号通貨を保有する責任を負うこともある。金融機関は、その暗号通貨に裏付けされたデジタル通貨を発行することもある。これにより、暗号通貨交換所が資金を誤って紛失したり、資金が悪者によって盗まれたりする状態から消費者の預金を保護することもある。
いくつかの態様において、商品は、デジタル取引に包含されるトークンの形でデジタル化された資産として表され、および/または、ユーザのデジタルウォレット内に格納される。
いくつかの態様において、商品の代わりにデジタル化された資産は、第1および第2のデジタル通貨の部分とは別のデジタルウォレットの一部分に格納される。
いくつかの態様において、デジタル化された資産の価値は、商品の価値に基づいて変動し、デジタルウォレットは、現在の価値、所有する商品の額、および/または取引時の価値を示す。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、デジタル化された資産の価値が商品の価値に基づいて変動することをユーザへ示す。
いくつかの側面において、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨の交換を円滑にするためのシステムは、コンピューティングノードを含む。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードに包含される。金融機関用のプライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、関連する法定通貨に対して固定された1種以上のデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピーを格納および維持する。
コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳のコピーを格納および維持するように構成される。コンピューティングノードはさらに、第1の法定通貨に対して固定されたある額の第1のデジタル通貨を、第2の法定通貨に対して固定された同等額の第2のデジタル通貨に交換するための取引を受領するように構成され、第1のデジタル通貨および第2のデジタル通貨は金融機関によって発行され、第1のデジタル通貨は金融機関にある第1のオムニバス口座に関連付けられ、第2のデジタル通貨は金融機関にある第2のオムニバス口座に関連付けられる。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に追加するために取引を表す新たなトランザクションブロックを生成するようにさらに構成される。コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信するようにさらに構成される。
コンピューティングノードは、複数のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領するようにさらに構成される。コンピューティングノードはさらに、有効性表示に基づいて、新たなトランザクションブロックを金融機関用のプライベート分散型台帳のコピー中へ挿入し、ユーザのデジタルウォレットから当該額の第1のデジタル通貨を出金し、ユーザのデジタルウォレットへ同等額の第2のデジタル通貨を入金するための取引を完了するように構成され、ここで、金融機関は、第1の法定通貨の第1のオムニバス口座から対応する額の第1の法定通貨を出金し、第2の法定通貨の第2のオムニバス口座へ対応する額の第2の法定通貨を入金し、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、金融機関用のプライベート分散型台帳の夫々のコピー中に新たなトランザクションブロックを包含する。
いくつかの側面において、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨のデジタルウォレットは、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有するユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、公開鍵と秘密鍵のペアは、公開鍵と秘密鍵のペアに対応する金融機関によって発行されたデジタル通貨を受領および/または送付し、金融機関用のプライベート分散型台帳内にデジタル通貨での取引を記録するためにユーザによって使用される。
いくつかの態様において、デジタル通貨はデジタルウォレット内に格納されず、金融機関によって発行されたデジタル通貨は、金融機関および/または決済機構用のプライベート分散型台帳内に格納および維持される。
いくつかの態様において、デジタルウォレットからデジタル通貨を使用するためには、ユーザは、デジタル通貨に対応する秘密鍵の使用を認定し、デジタル通貨が関与する取引に電子サインする。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、コンピュータ、携帯電話、および/またはタブレット自体にインストールされたアプリケーション形式でのソフトウェアを包含する。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、モバイルウォレット(mobile wallet)、デスクトップウォレット(desktop wallet)、および/またはハードウェアウォレット(hardware wallet)を包含する。
いくつかの態様において、モバイルウォレット、デスクトップウォレット、および/またはハードウェアウォレットは、暗証番号(PIN)、パスワード、生体認証、顔認識、指紋、および/または目のスキャンを必要とする。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を介して信頼できる第三者に接続され、1組以上の公開鍵と秘密鍵のペアは、信頼できる第三者によって管理される。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、1組以上の公開鍵と秘密鍵のペアを格納するハードウェアを包含する。
いくつかの態様において、ハードウェアは、取引に電子サインするために、ユーザが物理的に押すかタッチする必要があるボタンを包含する。
いくつかの態様において、ハードウェアは、ユーザが取引に電子サインし得る前に、ユーザが暗証番号(PIN)、パスワード、生体認証、顔認識、指紋、および/または目のスキャンを提出することを要求する。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、デジタルウォレットの使用に対して、消費者特典、ロイヤリティポイント、および/または位置情報特典をユーザに提供する。
いくつかの態様において、ユーザの特典レベルは、デジタルウォレットに維持されるデジタル通貨の残高、および/または1つ以上の取引しきい値を満たすことに基づき判断される。
いくつかの側面において、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨のデジタルウォレットは、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有するユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ここで、複数のコンピューティングノードが金融機関用のプライベート分散型台帳に参加し、複数のコンピューティングノード内の各コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持し、プライベート分散型台帳は、デジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納し、公開鍵と秘密鍵のペアの秘密鍵は、金融機関によって発行され公開鍵と秘密鍵のペアに対応するデジタル通貨での取引をプライベート分散型台帳上にユーザが記録するための電子サインを生成するために使用され、複数のコンピューティングノードからの電子サインの有効性表示に基づいて、取引を表す新たなトランザクションブロックがプライベート分散型台帳中へ挿入され、デジタル通貨での取引が完了する。
前述の概念、および、以下でより詳細に説明する他の概念のすべての組み合わせ(かかる概念が相互に矛盾しないという条件で)は、本明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に記載の請求項の組み合わせはすべて、本明細書に開示された本発明の主題の一部であると考えられる。
以下の図を参照して、技術の様々な非限定的態様を記載する。図は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。
図1は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用して取引を円滑にする実例的システムのブロック図を示す。 図2は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用して取引を円滑にする実例的システムの別のブロック図である。 図3は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用する例示的な取引の実例的な図を示す。
図4は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用して取引を円滑にする例示的なプロセスの図である。 図5は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、トランザクションブロックが無効であると判断された時に実行される例示的なプロセスの図である。 図6は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用してデジタルウォレットを作成、および/または追加するための例示的なプロセスの図である。 図7は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタルウォレットを使用したデジタル通貨における例示的な取引の実例的な図を示す。 図8は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、プライベート分散型台帳のコンピューティングノードの実施例を示す。
図9は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、プライベート分散型台帳の1つ以上の機能を実行するコンピュータシステムの例を示す。 図10Aは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、政府発行デジタル通貨の法定通貨への交換を円滑にするための例示的なプロセスの図である。 図10Bは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、政府発行デジタル通貨の別の金融機関によって発行されたデジタル通貨への交換を円滑にするための例示的なプロセスの図である。 図10Cは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、第1の政府発行デジタル通貨の第2の政府発行デジタル通貨への交換を円滑にするための例示的なプロセスの図である。
図11Aは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、プライベートおよび/またはパブリック取引のためのアプリケーションが動かされることもある例示的なパブリックブロックチェーンの図である。 図11Bは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、パブリックブロックチェーンを使用して取引を円滑にするための実例的システムのブロック図を示す。 図12Aは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用してパブリックブロックチェーン上でプライベート取引を円滑にするための実例的システムのブロック図を示す。 図12Bは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用してパブリックブロックチェーン上でプライベート取引を円滑にするための実例的システムのブロック図を示す。
図13は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、金融機関によって発行されたデジタル通貨を使用してブロックチェーン上でのプライベート取引を円滑にするための例示的なプロセスの図である。 図14は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、金融機関によって発行されたデジタル通貨を使用してブロックチェーン上でのプライベート取引を円滑にするための例示的なプロセスの図である。
詳細説明
いくつかの側面において、米ドルなどの法定通貨に関して固定された金融機関固有のデジタル通貨を使用して、金融取引を円滑にするためのシステムおよび方法が本明細書に記載される。金融機関は、その金融機関専用の分散型台帳を実施することもある。プライベート分散型台帳は、パブリック台帳と相互作用することもあり、および/またはパブリック台帳上で動くこともある。たとえば、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能は、パブリックブロックチェーン上で動くアプリケーションを使用して実施されることもある。このパブリックブロックチェーンは、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能に加えて、他の金融および/または非金融アプリケーションのサポートを任意に提供することもある。いくつかの態様において、パブリック分散型台帳の中で、デジタル通貨、ユーザ、および/または他の好適な情報に基づいて、一部はプライベートと指定され、区分がより限定され得る。追加的または代替的に、プライベート分散型台帳は、パブリックシステムから、あるいはパブリックシステムと/その中で、情報および/またはトランザクションブロックを共有したり、受領したりすることもある。記載のシステムおよび方法は、本明細書に記載の分散型台帳のいずれか1つ以上、または別の好適なその変形を使用して実施されることもある。プライベート分散型台帳は、ブロック、またはトランザクションブロックと呼ばれる、継続的に増加するレコードのリストであり、暗号技術を使用してリンクされ、保護される。各々の新たな金融取引は、分散型台帳へトランザクションブロックとして追加されることもある。例えば、新たな金融取引のブロックは、前のブロックの暗号化ハッシュ、タイムスタンプ、および取引データを包含することもある。暗号化ハッシュを使用して、前のブロックなどの可変量のデータの固定長の数学的表現を生成する。プライベート分散型台帳は、金融機関のデジタル通貨を使用して、金融機関の顧客間の取引を記録することもある。
いくつかの側面において、銀行などの同じ金融機関に関連する、2つのエンティティ、顧客と店舗との間で、購入取引が円滑になる。銀行は、銀行のデジタル通貨での取引用デジタル通貨カードを発行することもある。銀行の顧客は、同様にその銀行に資金を保持している店舗を訪問することもある。顧客は、銀行のデジタル通貨カードを供して、銀行のデジタル通貨を使用し商品の支払いを行うこともある。いくつかの態様において、銀行は、銀行のデジタル通貨カードを受け入れ、銀行にあるサーバに通知して取引を完了(例として、取引をプライベート分散型台帳内に記録することによって)し得るデバイスを提供する。
いくつかの態様において、VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、SQUARE(登録商標)、または、別の支払い企業によって提供される機器は、デジタル通貨カードを受け入れ得る(VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、およびSQUARE(登録商標)は、それぞれ、Visa Inc., Foster City, California, USA;Mastercard Incorporated, Purchase, New York, USA;American Express Company, New York, New York, USA;およびSquare, Inc., San Francisco, Californiaの登録商標である)。機器は、取引に関する情報を支払い企業の処理センタへ中継し、次に処理センタは銀行に通知することもある。その後、銀行のサーバが取引を完了することもある(例として、プライベート分散型台帳内に取引を記録することによって)。いくつかの態様において、中央決済機構は、決済機構用のプライベート分散型台帳内に取引を記録することもある。いくつかの態様において、取引は、金融機関のプライベート分散型台帳内に記録され、その後、決済機構のプライベート分散型台帳内に記録のために中継されることもある。いくつかの態様において、取引は、金融機関のプライベート分散型台帳、および、決済機構のプライベート分散型台帳内に同時に記録されることもある。いくつかの態様において、取引は、決済機構のプライベート分散型台帳に記録され、決済機構によって承認されると、金融機関のプライベート分散型台帳内に記録されることもある。
いくつかの態様において、デジタル通貨は、顧客のデジタル通貨口座から店舗のデジタル通貨口座へ送金される。店舗が法定通貨で取引を完了することを望む場合、銀行は受領したデジタル通貨を米ドルなどの法定通貨に交換し、その法定通貨を、銀行にある店舗の法定通貨口座に預けてもよい。
いくつかの側面において、資金移動取引が、銀行などの同じ金融機関に関連する、2つのエンティティ(例として、2つの顧客)間で円滑になる。例えば、銀行の顧客が、同じ銀行の別の顧客へ、ある額のデジタル通貨のデジタル送金を依頼することもある。いくつかの態様において、金融機関は、多数のコンピューティングノードにわたり格納されたプライベート分散型台帳を有する。プライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、金融機関の第1の顧客から第2の顧客へ、ある額のデジタル通貨を送金する取引を受領する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信する。コンピューティングノードは、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領する。表示が有効である場合、コンピューティングノードは新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入し、取引を完了する。
図1は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、同じ金融機関に関連する第1のエンティティ102と第2のエンティティ104との間の、デジタル通貨を使用した取引を円滑にする実例的システム100のブロック図を示す。コンピューティングノード106は、他のコンピューティングノード110、112へ接続されている。コンピューティングノード106、110、112は、銀行などの金融機関用のプライベート分散型台帳108のコピーを格納および維持する。プライベート分散型台帳108は、デジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。いくつかの態様において、デジタル通貨は金融機関によって発行される。いくつかの態様において、デジタル通貨は法定通貨に対して固定される。
コンピューティングノード106は、ある額のデジタル通貨を、第1のエンティティ102から第2のエンティティ104へ送金する取引を受領することもある。例えば、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、同じ金融機関に関連する顧客であることもある。第1のエンティティは、金融機関にある第1のエンティティのデジタル通貨口座から当該額のデジタル通貨の送金を依頼することもある。コンピューティングノード106は、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成することもある。コンピューティングノード106は、プライベート分散型台帳に参加しているコンピューティングノード110、112へ新たなトランザクションブロックを送信することもある。
コンピューティングノード106は、1つ以上のコンピューティングノード110、112から、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領することもある。有効性表示に基づき、コンピューティングノード106は、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入することもある。コンピューティングノード106、コンピューティングノード112、または、別の好適なコンピューティングノードは、当該額のデジタル通貨を第2のエンティティへ送金することによって取引を完了することもある。例えば、デジタル通貨は、金融機関にある第2のエンティティのデジタル通貨口座へ送金されてもよい。いくつかの態様において、1つ以上の金融機関が、中央決済機構の利用を選択することもある。決済機構は、1つ以上の金融機関からのデジタル通貨でのすべての取引を記録するための独自のプライベート分散型台帳を実施してもよい。取引は、取引に関与する各金融機関のプライベート分散型台帳、および決済機構のプライベート分散型台帳に記録されることもある。例えば、決済機構のプライベート分散型台帳は、異なる金融機関からのユーザ間の取引(同じ金融機関のユーザ間の取引を包含する)を包含することもあるが、各金融機関のプライベート分散型台帳は、同じ金融機関のユーザ間の取引、または金融機関のユーザが取引の当事者として関与する取引のみを包含することもある。決済機構は、決済機構用のプライベート分散型台帳158のコピーを格納および維持するコンピューティングノード(例として、コンピューティングノード156、160および/または162(図1の実例的システム150参照)、または他の好適なコンピューティングノード)を使用することを提供されることもある。決済機構についてのより詳細を、さらに以下に提供する。
いくつかの側面において、異なる金融機関に関連する2つのエンティティ(顧客および店舗)の間で、購入取引が円滑になる。銀行などの金融機関が、銀行のデジタル通貨での取引用デジタル通貨カードを発行することもある。銀行の顧客は、別の銀行で資金を保持している店舗を訪問することもある。銀行の顧客は、デジタル通貨カードを供して、銀行のデジタル通貨を使用して商品の支払いを行うこともある。いくつかの態様において、銀行は、例として図6および図7に関連して、本明細書に記載のようなデジタルウォレットを提供する。
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは1つ以上のエンティティによって発行されることもある。例えば、1つ以上のエンティティは、金融エンティティ、政府エンティティ、支払い処理企業、テクノロジー企業、クラウド企業、決済機構、銀行団、銀行設立免許を持つエンティティ、および/または任意の好適なエンティティを包含してよい。
銀行の顧客は、デジタルウォレットを使用して、銀行のデジタル通貨を使用し商品の支払いを行うこともある。いくつかの態様において、銀行は、銀行のデジタル通貨カード、および/またはデジタルウォレットを受け入れ、銀行にあるサーバに通知して取引を完了(例として、取引をプライベート分散型台帳内に記録し、別の銀行にある店舗の口座へ支払を送金することによって)し得るデバイスを提供する。
いくつかの態様において、VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、SQUARE(登録商標)、または、別の支払い企業によって提供される機器は、デジタル通貨カードを受け入れ得る(VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、およびSQUARE(登録商標)は、それぞれ、Visa Inc., Foster City, California, USA;Mastercard Incorporated, Purchase, New York, USA;American Express Company, New York, New York, USA;およびSquare, Inc., San Francisco, Californiaの登録商標である)。機器は、取引に関する情報を支払い企業の処理センタへ中継し、次に処理センタは銀行に通知することもある。その後、銀行にあるサーバが取引を完了することもある(例として、プライベート分散型台帳内に取引を記録し、別の銀行にある店舗の口座に支払を送金することによって)。
いくつかの態様において、デジタル通貨は、米ドルなどの法定通貨に交換され、その後、別の銀行にある店舗の口座へ送金される。いくつかの態様において、店舗がデジタル通貨で取引の完了を望む場合、店舗の銀行は、受領した法定通貨を別の銀行のデジタル通貨に交換し、それを店舗のデジタル通貨口座中へ預けてもよい。いくつかの実施例において、店舗のデジタル通貨口座内に受領されたデジタル通貨は、顧客のデジタル通貨口座から送金されたデジタル通貨と異なる。これは、2つの銀行が発行するデジタル通貨が異なり、互換性がないこともあるためである。例えば、いくつかの実施例において、各金融機関は、独自のデジタル通貨での取引を記録するために、独自のプライベート分散型台帳を保持することもある。しかしながら、ある銀行にある1つのデジタル通貨口座から異なる銀行にある別のデジタル通貨への送金は、米ドルなどの法定通貨への中間換算を介してなされてもよい。
いくつかの側面において、資金移動取引は、異なる金融機関に関連する2つのエンティティ(例として2つの顧客)間で円滑になる。例えば、金融機関の顧客が、別の金融機関の顧客へデジタル通貨を送金する取引を開始することもある。いくつかの態様において、デジタル通貨取引は、引き出しとして記録され、法定通貨に交換され、第2の顧客に引き渡される。いくつかの態様において、金融機関は、多数のコンピューティングノードにわたり格納されたプライベート分散型台帳を有する。プライベート分散型台帳は、金融機関により発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、金融機関の第1の顧客から異なる金融機関の第2の顧客へ、ある額のデジタル通貨を送金する取引を受領する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信する。コンピューティングノードは、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領する。表示が有効である場合、コンピューティングノードは新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入し、当該額のデジタル通貨の引き出しを完了する。コンピューティングノードは、当該額のデジタル通貨を同等額の法定通貨に交換し、第2の顧客へ送金する。
図2は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、異なる金融機関に関連する第1のエンティティ202と第2のエンティティ204との間の、デジタル通貨を使用した取引を円滑にする実例的システム200の別のブロック図である。コンピューティングノード206は、他のコンピューティングノード210、212へ接続されている。コンピューティングノード206、210、212は、銀行などの金融機関用のプライベート分散型台帳208のコピーを格納および維持する。プライベート分散型台帳108は、デジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。いくつかの態様において、デジタル通貨は金融機関の1つによって発行される。デジタル通貨を発行する金融機関は、他の金融機関と提携し、他の金融機関にプライベート分散型台帳の利用権限を提供することもある。代替的または追加的に、デジタル通貨を発行する金融機関は、プライベート分散型台帳への外部の利用権限を限定し、本明細書に記載の中央決済機構、または、自動決済機構(ACH)などの従来の銀行間送金システムを使用して取引を完了することもある。ACHは、米国における法定通貨ベースの金融取引のための電子ネットワークである。いくつかの態様において、デジタル通貨は法定通貨に対して固定される。
いくつかの態様において、金融機関は、政府および/または金融規制当局(例として、連邦準備制度理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)、および証券取引委員会(SEC)等)および/またはデータ企業(例として、Fiserv)にプライベート分散型台帳への利用権限を許可することもある(FISERVは、Fiserv, Inc., Brookfield, WI, USAの登録商標である)。いくつかの例において、金融機関はクラウドプロバイダを使ってプライベート分散型台帳を保存したりアクセスしたりすることもある。一例において、金融機関は別のエンティティと提携し、そのエンティティに分散型台帳内の1つ以上の取引への利用権限を許可することもある。エンティティは、1つ以上のパートナー企業(例えば、投資運用会社、リスク管理会社、および/または機関投資家の任意の組み合わせ)であってよい。
コンピューティングノード206は、ある額のデジタル通貨を、第1のエンティティ202から第2のエンティティ204へ送金する取引を受領することもある。例えば、第1のエンティティと第2のエンティティは、異なる金融機関に関連する顧客であることもある。第1のエンティティは、金融機関にある第1のエンティティのデジタル通貨口座から当該額のデジタル通貨の送金を依頼することもある。コンピューティングノード206は、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成することもある。コンピューティングノード206は、プライベート分散型台帳に参加しているコンピューティングノード210、212へ新たなトランザクションブロックを送信することもある。コンピューティングノード206は、1つ以上のコンピューティングノード210、212から、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領することもある。有効性表示に基づき、コンピューティングノード206は、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入することもある。コンピューティングノード206、コンピューティングノード212、または、別の好適なコンピューティングノードは、第1のエンティティのデジタル通貨口座からの当該額のデジタル通貨の引き出しを完了することもある。コンピューティングノード206、コンピューティングノード212、または別の好適なコンピューティングノードは、当該額のデジタル通貨を同等額の法定通貨に交換し、第2のエンティティへ送金することもある。交換は、デジタル通貨を同等の法定通貨に変換する機能を備えた交換サーバ214から依頼されることもある。
図3は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用する例示的な取引300、および350の実例的な図を示す。例示的な取引300および350のいくつかの態様において、金融機関306または356は、デジタル通貨を発行し、オムニバス口座304または354を作成、および/または、デジタル通貨をオムニバス口座304または354に預け得る唯一のエンティティである。いくつかの態様において、金融機関は、顧客のオムニバス口座を作成する前に、顧客が「know your customer」(KYC)の手順を遵守し、身元を確認し、および/または違法行為の適非および潜在的リスクを評価することを要求することもある。かかる要件により、不正取引またはマネーロンダリングなどの違法行為が減少するであろう。例示的な取引300および350は、デジタル通貨を、デジタルウォレットまたは別の好適なデジタル通貨口座に預ける取引を記載しているが、記載した技術は、デジタルウォレットまたは別の好適なデジタル通貨口座から、デジタル通貨を引き出す取引に等しく適用されることもある。
資産
さらに、デジタルウォレットは、他の金融資産、および/または金融商品をさらに包含することもある。記載した技術は、金融資産、および/または株式、債券、デリバティブ、通貨、純資産、商品またはその他などの金融商品を引き出すための取引にも等しく適用されることもある。デジタルウォレットは、例えば政府エンティティ、金融機関、取引所および/または決済機構などのエンティティによって発行された資産および/または商品を含有することもある。
いくつかの態様において、オープンブロックチェーントークンは、例として、トークンの主な目的が消費的であり、開発者または販売者がトークンを金融投資として最初の購入者に販売しなかった場合には、とりわけ無形動産とみなされることもある。「消費的」とは、トークンが、サービス、ソフトウェア、コンテンツ、あるいは不動産や有形動産と交換可能であると定義されてもよい。いくつかの態様において、すべてのデジタル資産は、財産として分類されることもある。例えば、デジタル消費者資産は一般無形財産、デジタル証券は証券、暗号通貨は金として分類されることもある。いくつかの態様において、金融機関はデジタル資産の保管サービスを提供することもある。金融機関は、保管サービスに関する証券取引委員会のルールに従うこともある。デジタル資産における担保権は、制御によって完全性が得られることもあり、物理的占有を必要としない。いくつかの態様において、金融機関の管理において保有されるかかるデジタル資産は、金融機関の預金債務または資産ではないこともある。いくつかの態様において、金融機関は、そうしろと言う顧客の指示がない限り、デジタル資産に関連するいずれの裁量的権限に関与することを禁止されることもある。
取引300において、金融機関306の顧客は、自分の法定通貨口座302からのある額の法定通貨を、金融機関のデジタル通貨に交換することを依頼する。金融機関306は、顧客の法定通貨口座302から法定通貨を受領または取得する。金融機関306は、受領した額の法定通貨をオムニバス口座308に預けることもある(その詳細は以下にさらに提供する)。金融機関306は、顧客用に新たなデジタルウォレット304を作成し、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を口座に預けることもある。代替的に、金融機関306は、顧客の既存のデジタルウォレット304中へ、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を預けることもある。いくつかの態様において、顧客のデジタルウォレット304は、金融機関306にある顧客の法定通貨口座302からは分離されているが、紐付けられている。
取引350において、デジタル通貨は金融機関356によって発行されるが、金融機関356は、提携機関358などの別の金融機関と提携して、他の金融機関に金融機関のデジタル通貨の利用権限を提供する。提携機関358の顧客は、自分の法定通貨口座352からのある額の法定通貨を、金融機関のデジタル通貨に交換することを依頼する。金融機関356は、提携機関358にある顧客の法定通貨口座352から、法定通貨を受領または取得する。金融機関356は、受領した額の法定通貨をオムニバス口座360に預けることもある(その詳細は以下にさらに提供する)。金融機関356は、顧客用に新たなデジタルウォレット354を作成し、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を口座に預けることもある。代替的に、金融機関356は、顧客の既存のデジタルウォレット354中へ、当該額の法定通貨と同等額のデジタル通貨を預けることもある。いくつかの態様において、顧客のデジタルウォレット354は、顧客の提携機関358にある法定通貨口座352、および/または金融機関356にある法定通貨口座からは分離されているが、紐付けられている。いくつかの態様において、金融機関356は、自動決済機構(ACH)などの従来の銀行間送金システムを使用して、提携機関358との法定通貨取引を完了する。ACHは、米国における法定通貨ベースの金融取引のための電子ネットワークである。
デジタル通貨の発行
いくつかの態様によれば、金融機関は政府エンティティであることもあり、発行されるデジタル通貨は政府発行のデジタル通貨であることもある。本明細書に記載のように、デジタル通貨は、米国造幣局、アメリカ合衆国製版印刷局、金融犯罪取締ネットワーク、国税庁、通貨監督庁、および/または財務省配下のコミュニティ開発金融機関のうちの1つ以上によって発行されることもある。いくつかの例において、デジタル通貨は、単一の連邦準備銀行、多数の地域連邦準備銀行、および/または連邦準備銀行の加盟銀行によって発行されることもある。いくつかの態様によれば、デジタル通貨を発行する金融機関は、政府から銀行設立免許または同様の権利を受領した1つ以上のエンティティ(例として、テクノロジー企業)であることもある。別の態様によれば、金融機関は、デジタル通貨を発行するために決済機構を承認することもある。例えば、第1の金融機関の第1の顧客が、第2のデジタル通貨を有する第2の金融機関の第2の顧客へ、ある額の第1のデジタル通貨を送金したいこともある。決済機構は、第1のデジタル通貨の価値と同等額の第2のデジタル通貨を第2の顧客に発行してもよい。第1の金融機関はその後、および/または同時に、金融機関にあるオムニバス口座内に同等額の資金を送金することもある。
いくつかの態様によれば、政府エンティティは、政府発行デジタル通貨を1つ以上の金融機関へ送金することもある。いくつかの態様によれば、政府エンティティは政府発行デジタル通貨を使用することもある。いくつかの態様によれば、金融機関は、政府発行デジタル通貨を使用して、本明細書に記載のシステムおよび方法と整合的なやり方で1つ以上の取引を管理することもある。追加的または代替的に、金融機関は、政府発行デジタル通貨に基づいて独自のデジタル通貨を発行してもよい。いくつかの態様によれば、金融機関は、政府発行デジタル通貨を利用して、本明細書に記載のシステムおよび方法と整合的なやり方で1つ以上の取引を管理するために独自のデジタル通貨を発行してもよい。例えば、金融機関は、金融機関によって発行され、かつ政府発行デジタル通貨を裏付けする法定通貨、および/または政府発行デジタル通貨自体に裏付けされたデジタル通貨を導入することもある。
例示的取引
図10A~Cは、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、政府発行デジタル通貨を使用した例示的な取引1000A、1000B、および1000Cの実例的な図を示す。例示的な取引1000A、1000Bおよび1000Cのいくつかの態様において、金融機関1020は、デジタル通貨を発行し、オムニバス口座1030を作成、および/または、デジタル通貨をオムニバス口座1030中へ預け得る唯一のエンティティである。いくつかの態様において、金融機関は、顧客のオムニバス口座を作成する前に、顧客が「know your customer」(KYC)の手順を遵守し、身元を確認し、および/または違法行為の適非および潜在的リスクを評価することを要求することもある。かかる要件により、不正取引またはマネーロンダリングなどの違法行為が減少するであろう。例示的な取引1000A、1000Bおよび1000Cは、デジタル通貨を、デジタルウォレットまたは別の好適なデジタル通貨口座に預ける取引を記載しているが、記載した技術は、デジタルウォレットまたは別の好適なデジタル通貨口座から、デジタル通貨を引き出す取引に等しく適用されることもある。
取引1000Aにおいて、金融機関1020の顧客が、自分のデジタル通貨口座1010から政府エンティティによって発行されたある額のデジタル通貨を法定通貨に交換するよう要求する。金融機関は、デジタル通貨口座1010から第1の政府発行デジタル通貨を受領または取得する。金融機関1020は、受領した額の政府発行デジタル通貨をオムニバス口座1030に預けることもある(その詳細は以下にさらに提供する)。金融機関は、顧客用に新たな法定通貨口座を作成し、当該額の政府発行デジタル通貨と同等額の法定通貨を口座に預けてもよい。いくつかの態様において、顧客の法定通貨口座1040は、金融機関にある顧客のデジタル通貨口座1010からは分離されているが、紐付けられている。
取引1000Bにおいて、金融機関1020の顧客は、自分のデジタル通貨口座1010からのある額の政府発行デジタル通貨を、金融機関1020によって発行されたデジタル通貨に交換することを依頼する。金融機関1020は、デジタル通貨口座1010から政府発行デジタル通貨を受領または取得する。金融機関1020は、受領した額の政府発行デジタル通貨をオムニバス口座1030に預けることもある。金融機関1020は、顧客用に新たなデジタルウォレット1050を作成し、当該額の政府発行デジタル通貨と同等額の金融機関によって発行されたデジタル通貨を口座に預けることもある。代替的に、金融機関1020は、顧客の既存のデジタル通貨口座1010中へ、当該額の政府発行デジタル通貨と同等額の金融機関によって発行されたデジタル通貨を預けることもある。いくつかの態様において、顧客のデジタルウォレット1050は、金融機関1020にある顧客のデジタル通貨口座1010からは分離されているが、紐付けられている。金融機関はまた、交換された額に加えて、金融機関によって発行されたある程度の額のデジタル通貨を顧客のデジタル通貨口座へ特典として追加することなどの利益を提供することもある追加の金融機関発行デジタル通貨の額は、事前に判断されるか、または交換された政府発行デジタル通貨の額に基づいて判断されることもある。
取引1000Cにおいて、金融機関1020の顧客が、自分のデジタル通貨口座1010から第1の政府エンティティによって発行されたある額の第1のデジタル通貨を第2の政府エンティティによって発行された第2のデジタル通貨に交換するよう依頼する。金融機関は、デジタル通貨口座1010から第1の政府発行デジタル通貨を受領または取得する。金融機関1020は、受領した額の第1の政府発行デジタル通貨をオムニバス口座1030中へ預けることもある(その詳細は以下にさらに提供する)。金融機関(例として、通貨交換提供者、銀行等)は、デジタル通貨交換レート(例として、可変、固定等)を適用して、顧客のデジタル通貨口座中へ預金する第2の政府発行デジタル通貨の額を判断することもある。金融機関1020は、顧客の既存のデジタル通貨口座1010中へ、当該額の政府発行デジタル通貨と同等額と判断された第2の政府によって発行された第2のデジタル通貨を預けることもある。
図4は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用して取引を円滑にする例示的なプロセス400の図である。いくつかの態様において、プロセスは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している、1つ以上のコンピューティングノードに接続されたコンピューティングノード上で実行される。いくつかの態様において、プライベート分散型台帳は、デジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。いくつかの態様において、デジタル通貨は金融機関によって発行される。いくつかの態様において、デジタル通貨は法定通貨に対して固定される。いくつかの態様において、コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持する。いくつかの態様において、プライベート分散型台帳は、パブリック台帳と相互作用することもあり、および/またはパブリック台帳上で動くこともある。たとえば、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能は、パブリックブロックチェーン上で動くアプリケーションを使用して実施されることもある。このパブリックブロックチェーンは、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能に加えて、他の金融および/または非金融アプリケーションのサポートを任意に提供することもある。いくつかの態様において、パブリック分散型台帳の中で、デジタル通貨、ユーザ、および/または他の好適な情報に基づいて、一部はプライベートと指定され、区分がより制限され得る。追加的または代替的に、プライベート分散型台帳は、パブリックシステムから、あるいはパブリックシステムと/その中で、情報および/またはトランザクションブロックを共有したり、受領したりすることもある。記載のシステムおよび方法は、本明細書に記載の分散型台帳のいずれか1つ以上、または別の好適なその変形を使用して実施されることもある。
アクト402にて、プロセスが始まる。
アクト404にて、コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領する
いくつかの態様において、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、同じ金融機関に関連している。いくつかの態様において、第1のエンティティはある金融機関に関連し、第2のエンティティは別の金融機関に関連する。いくつかの態様において、第1のエンティティは消費者であり、第2のエンティティは業者である。いくつかの態様において、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、同じ金融機関の顧客である。
いくつかの態様において、取引は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カードから開始される。いくつかの態様において、取引は、デジタル通貨での支払い用に構成されたモバイルアプリケーション、または、ウェブアプリケーションから開始される。
いくつかの態様において、デジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、またはウェブアプリケーションは、暗証番号(PIN)、パスワード、生体認証、顔認識、指紋、および/または目のスキャンを必要とする。
分割支払い
いくつかの態様において、取引は、第1のエンティティと、第2のエンティティへ支払いを提供する少なくとも1つの他のエンティティとが関与する取引からの分割支払いを表す。例えば、多数の人が1つの請求書に対して支払う必要があることもある。支払いは、品目ごとに、請求の率として、またはそれらの組み合わせで分割されることもある。各人は、自分が注文したものに対して、例としてレストランや他の好適な場所や商店にて支払ってよい。代わりに、各人が同率を支払ってもよい。別の例において、ルームメイトがアパートの家賃を支払う必要があることもある。各人は、部屋のサイズに基づいて支払うこともある。代わりに、各人が同率を支払ってもよい。
いくつかの態様において、少なくとも第1のエンティティは、公開鍵と秘密鍵のペアに関連付けられており、第1のエンティティからの認定に基づいて、デジタル通貨が関与するプライベート取引の少なくとも一部が、第1のエンティティ用の公開鍵と秘密鍵のペアの秘密鍵を使用して生成される。
アクト406にて、コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成する。
アクト408にて、コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信する。
いくつかの態様において、新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、決済機構用の分散型台帳中へ挿入するために決済機構へ送信される。いくつかの態様において、新たな取引ブロックが決済機構にて生成され、金融機関用の分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される。
アクト410にて、コンピューティングノードは、1つ以上のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領する。いくつかの態様において、有効性表示は、デジタル通貨が関与するプライベート取引に包含される第1のエンティティ用の公開鍵と秘密鍵のペアの公開鍵を使用して生成された有効性表示を含む。
アクト412にて、コンピューティングノードは、ブロックが有効であるかどうかを判断する。図5および関連する記載により、トランザクションブロックが無効であると判断されたときに実行される例示的なプロセスに関するさらなる詳細を提供する。
アクト414にて、トランザクションブロックが有効であると判断されたことに基づき、コンピューティングノードは、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了する。いくつかの態様において、第2のエンティティは、取引が完了したときに、当該額のデジタル通貨を受領する。いくつかの態様において、第2のエンティティは、取引が完了したときに、デジタル通貨の額と同等額の法定通貨を受領する。いくつかの態様において、利用可能な額の法定通貨を十分な額のデジタル通貨に交換することは、プライベート取引に先だった時点で第1のエンティティによって認定されるか、プライベート取引の時点またはその後で第1のエンティティによって認定されるか、またはプライベート取引の時点で第1のエンティティによって拒否される。いくつかの態様において、第2のエンティティは、別の金融機関によって発行されたが、金融機関によって発行されたデジタル通貨の額と同等額のデジタル通貨を受領する。
いくつかの態様において、アクト414にて、トランザクションブロックが有効であると判断されたことに基づき、コンピューティングノードは、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳中へ挿入し、第1のエンティティから第2のエンティティへの当該額のデジタル通貨の引き出しを完了するが、ここで、第1のエンティティおよび第2のエンティティは異なる金融機関に関連している。コンピューティングノードは、当該額のデジタル通貨を同等額の法定通貨にさらに交換し、他の金融機関の第2のエンティティに送金する。
いくつかの態様において、利用可能な額の法定通貨を十分な額のデジタル通貨に交換することは、プライベート取引に先だった時点で第1のエンティティによって承認されるか、プライベート取引の時点またはその後で第1のエンティティによって承認されるか、またはプライベート取引の時点で第1のエンティティによって拒否される。いくつかの態様において、第2のエンティティは、デジタルウォレット内の金融機関によって発行された当該額のデジタル通貨を受領する。デジタルウォレットは、金融機関によって発行されたデジタル通貨を、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨を支出する前またはその後に、支出するための1つ以上のルールを包含することもある。例えば、ルールは、非承認の金融機関によって発行されたデジタル通貨を法定通貨に自動的に変換するルールを包含することもある。法定通貨は、金融機関にある第1のエンティティの口座、または他の好適な口座に預けられてよい。
別の例において、ルールは、非承認の金融機関によって発行されたデジタル通貨の受け入れをブロックするルールを含むこともある。例えば、1つ以上の金融機関が、第2のエンティティ、別の金融機関、1つ以上の決済機構、または別の好適な当事者によって、非承認として記録されることもある。いくつかの態様において、非承認の金融機関とは、ユーザがデジタル通貨などで取引することを望まない金融機関であることもある。例えば、ユーザが、自分の好みの金融機関(例として、ユーザが口座を保有しているところ、または好適な好みがあるところ)、評判の良い金融機関(例として、ティア1の銀行等)、1つ以上の指定された国(例として、米国のみ、米国および欧州のみ等)の中の金融機関、および/または他の好適な基準によって発行されたデジタル通貨を用いた取引またはその使用を所望することもある。ユーザは、これらの基準を満たさない任意の金融機関を非承認として記録するよう依頼してもよい。
いくつかの態様において、非承認の金融機関は、特定の金融機関がデジタル通貨などでビジネスを運営することを所望しないこともある金融機関であることもある。例えば、特定の金融機関は、評判の良い金融機関(例として、ティア1の銀行等)、1つ以上の指定された国(例として、米国のみ、米国および欧州のみ等)の中の金融機関、および/または他の好適な基準で取引することを所望することもある。特定の金融機関は、これらの基準を満たさない任意の金融機関を非承認として記録することもある。
いくつかの態様において、金融機関が、未知のエンティティ(例として、「know your customer」ポリシーを遵守していないエンティティ等)が、その金融機関によって発行されたデジタル通貨を受け入れることを所望しないこともある。かかる未知のエンティティに対して、金融機関は、金融機関のデジタル通貨を得ることを許可される前に、事前承認プロセスに合格することを要求することもある。いくつかの態様において、未知のエンティティは代わりに、問題の取引を果たすために、別の金融機関のための法定通貨またはデジタル通貨を受領することもある。このやり方において取引を運営することで、決済が早くなることもある一方、金融機関は、承認されたエンティティ(例として、「know your customer」ポリシーを遵守する、事前承認プロセスに合格したエンティティ等)のみが、金融機関のデジタル通貨を受領することを許されることからの利益を得ることもある。さらに、従来のシステムにおいては、かかる未知のエンティティがかかる取引から除外されることもある一方、取引がまだ法定通貨または他の金融機関のデジタル通貨を用いて完了されることもある。
いくつかの態様において、第1のエンティティの第2のエンティティに対する関係は、以下:個人対個人、個人対個人(複数)、個人対企業、個人対企業(複数)、個人対企業および個人(複数)、個人対企業(複数)および個人、個人対企業(複数)および個人(複数)、個人(複数)対個人、個人(複数)対個人(複数)、個人(複数)対企業、個人(複数)対企業(複数)、個人(複数)対企業および個人、個人(複数)対企業および個人(複数)、個人(複数)対企業(複数)および個人、個人(複数)対企業(複数)および個人(複数)、企業対個人、企業対個人(複数)、企業対企業、企業対企業(複数)、企業対企業および個人、企業対企業および個人(複数)、企業対企業(複数)および個人、企業対企業(複数)および個人(複数)、企業(複数)対個人、企業(複数)対個人(複数)、企業(複数)対企業、企業(複数)対企業(複数)、企業(複数)対企業および個人、企業(複数)対企業および個人(複数)、企業(複数)対企業(複数)および個人、企業(複数)対企業(複数)および個人(複数)からなる群から選択される。
アクト416にて、プロセスが終了する。
図5は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、トランザクションブロックが無効であると判断された時に実行される例示的なプロセス500の図である。いくつかの態様において、プロセスは、金融機関用のプライベート分散型台帳に参加している、1つ以上のコンピューティングノードに接続されたコンピューティングノード上で実行される。いくつかの態様において、プライベート分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。いくつかの態様において、コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳のコピーを格納および維持する。
アクト502にて、コンピューティングノードは、第1のエンティティの電子サインが有効であるかどうかを判断する。
アクト504にて、第1のエンティティの電子サインが無効であると判断されたことに基づき、コンピューティングノードは、取引を拒否し、新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳へ挿入しないようにする。
アクト506にて、第1のエンティティの電子サインが有効であると判断されたことに基づき、コンピューティングノードは、第1のエンティティが取引を完了するのに必要な十分な額のデジタル通貨を有するかどうかを判断する。
アクト508にて、第1のエンティティが取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していないと判断することに基づき、コンピューティングノードは、第1のエンティティが十分な額のデジタル通貨と同等額の利用可能な法定通貨の利用権限を有すると判断する。
アクト510にて、コンピューティングノードは、利用可能な額の法定通貨を、取引を完了するのに必要な十分な額のデジタル通貨に交換する。
いくつかの態様において、金融機関は、第1のエンティティ(例として、金融機関のユーザ)からの許可に基づき、同等の法定通貨の利用可能性の判断、および/または、同等の法定通貨のデジタル通貨への交換を許可する。例えば、金融機関(または、別の適切な当事者またはシステム)が、第1のエンティティが取引を完了するのに十分な額のデジタル通貨を有さないと判断した場合、金融機関は、同等の法定通貨の利用可能性、および/または同等の法定通貨をデジタル通貨へ交換することを判断するために、取引時にユーザからの許可を依頼することもある。別の例において、金融機関は、ユーザのオムニバス口座が金融機関によって開設または更新されたときなどの取引前の時点でユーザから許可を依頼してもよく、すなわち、金融機関は、同等の法定通貨の利用可能性、および/または同等の法定通貨をデジタル通貨へ交換することを判断するための事前認定を受領してもよい。
さらに別の例において、金融機関(または、別の適切な当事者またはシステム)が、第1のエンティティが取引を完了するのに十分な額のデジタル通貨を有さないと判断した場合、金融機関は取引時にユーザから許可を依頼することもあり、その依頼を拒否する表示を受領することもある。かかる場合、取引は終了され、任意に、関連するトランザクションブロックは破棄されることもある。さらに別の例において、金融機関は、同等の法定通貨の利用可能性、および/または同等の法定通貨をデジタル通貨へ交換することを判断するいかなる将来的な依頼をも拒否する表示を受領することもあり、すなわち、ユーザは、取引を完了するのに十分な額のデジタル通貨が入手不可能な場合、同等の法定通貨の利用可能性、および/または同等の法定通貨をデジタル通貨へ交換することを判断する選択肢を採らないこともある。かかる場合、ユーザは、ユーザデジタルウォレットに十分な額のデジタル通貨が追加された後に、全く新たな取引を開始するか、依頼してもよい。
いくつかの態様において、金融機関のすべてのユーザが、同等の法定通貨からデジタル通貨への自動的判断および交換の利益の利用権限を有するわけではない。利用権限を許可されるユーザは、ユーザの信用度、ユーザと金融機関との関係の長さ、ユーザの口座の時間平均残高、および/またはその他好適な指標に基づき判断されることもある。
アクト512にて、コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを再送信する。いくつかの態様において、コンピューティングノードは、プロセス400(図4)のアクト410に戻り、再送信されたトランザクションブロックの処理を続ける。
いくつかの側面において、各金融機関が独自のデジタル通貨を発行することもある一方で、金融機関は、多数の金融機関からのデジタル通貨を格納するデジタルウォレットの利用を選択することもある。例えば、デジタルウォレットは、1つ以上の金融機関からのデジタル通貨用の、それぞれの公開鍵と秘密鍵を格納することもある。公開鍵と秘密鍵は、夫々の機関によって発行されたデジタル通貨を受領、または送金するために使用されることもある。例えば、購入取引においては、購入者と販売者との両方が夫々のデジタルウォレットを有することもある。購入者および販売者は、希望する金融機関にある口座で、それぞれのデジタルウォレットを受領したこともある。購入者は、特定の機関によって発行されたデジタル通貨用の秘密鍵を使用して、購入者のデジタルウォレットから販売者のデジタルウォレットへ、ある額のデジタル通貨を送金することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、多数のデジタル通貨用の多数の公開鍵と秘密鍵のペアを包含することもある一方、デジタル通貨それ自体はいずれも、デジタルウォレット内に格納されることはない。代わりに、各金融機関のデジタル通貨は、夫々の金融機関のプライベート分散型台帳内に格納および維持されることもある。自分のデジタルウォレットからデジタル通貨を使用するために、ユーザは、対応する秘密鍵の使用を認定し、取引に電子サインして取引のブロックをプライベート分散型台帳内に格納(例として、関連するデジタル通貨を支出)することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットは、コンピュータ、携帯電話、タブレット、または、別の好適なユーザデバイス自体にインストールされたアプリケーション形式のソフトウェアを包含することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を介して、GOOGLE(登録商標)、APPLE(登録商標)、VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、または別の好適なエンティティなどの信頼できる第三者へ接続されることもある(GOOGLE(登録商標)、APPLE(登録商標)、VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、およびAMEX(登録商標)は、それぞれ、Google LLC, Mountain View, California, USA;およびApple Inc., Cupertino, California, USA;Visa Inc., Foster City, California, USA;Mastercard Incorporated, Purchase, New York, USA;および American Express Company, New York, New York, USAの登録商標である)。ユーザの秘密鍵は、信頼できる第三者によって管理されてもよい。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、ユーザの秘密鍵を格納するハードウェアを含むこともある。ハードウェアは、取引に電子サインするために、ユーザが物理的に押すかタッチする必要があるボタンを包含することもある。代替的または追加的に、ハードウェアは、ユーザが取引に電子サインし得る前に、ユーザがPINを挿入することを要求することもある。いくつかの態様によれば、秘密鍵は1つ以上の秘密鍵を含むこともある。例えば、秘密鍵は、所定の順序で付加された多数の秘密鍵からなるものであってもよいし、または1つ以上の秘密鍵の働きをするものであってもよい。例えば、秘密鍵は2つの秘密鍵から構成され、金融機関が第1の秘密鍵を格納することもあり、デジタルウォレットが第2の秘密鍵を格納することもある。金融機関は多数の秘密鍵を持つこともあり、各秘密鍵は各ユーザに固有であってよい。デジタルウォレットからデジタル通貨を使用するためには、ユーザは、デジタル通貨に対応する秘密鍵の使用を認定し、デジタル通貨が関与する取引に電子サインすることもある。例えば、取引に電子サインするために、ユーザが第2の秘密鍵の使用を認定し、金融機関が第1の秘密鍵の使用を自動的に、または手動で認定することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットは、デジタルウォレットの使用に対して、消費者特典、ロイヤリティポイント、または他の好適なインセンティブをユーザに提供することもある。例えば、デジタルウォレットは、ポイント、ホテルの宿泊、マイル、キャッシュバック、または他の好適な特典の形で、クレジットカードと同様の特典を提供することもある。
いくつかの態様において、デジタル通貨を発行する金融機関は、それらのデジタル通貨を用いて、口座に独自の関係を構築することもある。例えば、金融機関は、ホテルの特典プログラム、航空会社の特典プログラム、または他の好適な特典プログラムにつながるインセンティブを提示することもある。いくつかの態様において、ユーザの特典レベルは、ユーザのデジタルウォレット内に維持されるデジタル通貨の残高、1つ以上の取引しきい値を満たすこと、または他の好適な手段に基づいて判断されることもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットは、ユーザは位置情報特典を提供することもある。例えば、ユーザが特定の店舗に入ると、デジタルウォレットを使用して店舗から購入した場合、デジタルウォレットは商品に対して、1つの値段で2つ買えるセールを提示することもある。
パブリックブロックチェーン上のプライベート取引
本明細書に記載のように、プライベート取引を管理する機能は、パブリックブロックチェーン上で動くアプリケーションを使用して実施されることもある。このパブリックブロックチェーンは、プライベート取引を管理する機能に加えて、他の金融および/または非金融アプリケーションのサポートを任意に提供することもある。図11A~Bは、パブリックブロックチェーンおよび、パブリックブロックチェーンを管理可能な分散型コンピュータシステムの例示的な図である。図12A~Bは、パブリックブロックチェーン上のプライベートおよび/またはパブリック取引を円滑にするための実例的システムのブロック図である。
図11Aは、プライベートおよび/またはパブリック取引用のアプリケーションが動くこともあるパブリックブロックチェーン1100の例示的な図である。本明細書に記載のように、パブリックブロックチェーン(例として、ブロックチェーン1100)は、ブロックまたはトランザクションブロックと呼ばれる、継続的に増加するレコードのリストであり、暗号技術を使用してリンクされ、保護される。例示的なブロックチェーン1100は、ブロック1110、1120、1130、および1140などのブロックを有することもある。各々の新たな金融取引は、ブロックチェーンへトランザクションブロックとして追加されることもある。例えば、新たな金融取引用のブロック1150は、前のブロックの暗号化ハッシュ1153、タイムスタンプ1152、および、取引データ1151を包含することもある。暗号化ハッシュ1153を使用して、前のブロック1140などの可変量のデータの固定長の数学的表現を生成する。金融取引を記録するために、ブロックチェーンは、典型的には、図11Bの例示的分散型コンピュータシステム1160などの分散型コンピュータシステムによって管理される。分散型コンピュータシステム1160は、新たな金融取引を受領し、新たなトランザクションブロック1150を生成し、新たなトランザクションブロック1150を検証し、ならびに新たなトランザクションブロックをブロックヘッド中へ挿入する多数のコンピューティングノード1161、1162、1163、および1164を有することもある。新たな金融取引は、通常「支払者Xが受領者ZにY暗号通貨を送信」という形式でトランザクションブロック1150に記録される。一度記録されると、任意の所与のトランザクションブロック内のデータは、後続のブロックを変更しない限り遡及的に変更され得ず、それには、分散型コンピュータシステム1160内のコンピューティングノードの合意が必要となる。
ここに記載したように、パブリックブロックチェーンは、取引を確認し、パブリックブロックチェーン内に新たなトランザクションブロックを記録するために、プルーフオブワークを要求することもある。例えば、任意のエンティティ、個人、または組織が、パブリックブロックチェーン内に新たなトランザクションブロックを記録し得るので、プルーフオブワークアルゴリズムが必要となる。いくつかの態様によれば、プルーフオブワークよりむしろ、パブリックブロックチェーンはプルーフオブステーク(proof of stake)を要求することもある。プルーフオブステークとは、ブロックチェーンネットワークのコンセンサスメカニズムで、ユーザが、ユーザによって保有されるデジタル通貨の関数(例として、比例)としてブロック取引を検証することもある。コンセンサスメカニズムとは、ブロックチェーン内の全ノードが、取引が有効かどうかを合意するための一連のルールであることもある。
いくつかの態様によれば、認証プロセスは、1つ以上のステップで、任意の順序で行われてよい。例えば、検証は、任意の順序で提供される1つ以上のステップで行われることもあり、そこでは、1つまたは多数のエンティティが、認証および/または検証プロセス(例として、本明細書に記載のように、「検証」のセクション、および/または他の好適な実施例において)の1つ以上のステップを行うこともある。
図12Aは、第1のエンティティ1210と第2のエンティティ1230との間で、デジタル通貨を使用してパブリックブロックチェーン上でプライベート取引を円滑にするための実例的システム1200Aのブロック図である。第1および第2のエンティティ1210および1230はそれぞれ、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による同じ金融機関に関連することもある。例えば、第1および第2のエンティティは、金融機関の異なる顧客を代表することもある。いくつかの態様によれば、図12Aおよび図12Bの第1および第2のエンティティは、1つ以上の分散型デジタルアプリケーション(DAPP)を使用してノードへ取引を通信することもある。いくつかの態様によれば、図12Aおよび図12Bの第1および第2のエンティティは、1つ以上のウォレットを使用してノードへ取引を通信することもある。
記載したエンティティは、各々特定のブロックチェーンのクライアントに関連することもある。第1のエンティティ1210は、ブロックチェーンクライアント1220に関連することもあり、ここで、ブロックチェーンクライアント1220は、ノード1221、トランザクションマネージャ1222、およびエンクレーブ1223を包含する。第2のエンティティ1230は、ブロックチェーンクライアント1240に関連することもあり、ここで、ブロックチェーンクライアント1240は、ノード1241、トランザクションマネージャ1242、およびエンクレーブ1243を包含する。第3のエンティティ1250もまた、ノード1261、トランザクションマネージャ1262、エンクレーブ1263を包含するブロックチェーンクライアント1260で示されている。トランザクションマネージャ1222、1242、および/または1262などのトランザクションマネージャは、ノードおよび/またはクライアントのネットワーク上の他のトランザクションマネージャの自動発見を円滑にし、ノードおよび/またはクライアントのネットワーク上の他のトランザクションマネージャとペイロードを交換し、取引データを格納することもある。1223、1243、1263などのエンクレーブは、他のプロセスから保護されるメモリの隔離された領域であり、秘密鍵のセキュリティを確保することもある。
いくつかの態様によれば、ノード(例として、1221、1241)は、パブリックブロックチェーンに関するデータ(例として、パブリックステート(public state))を格納することもある。いくつかの態様において、ノードは全ブロックチェーンデータを格納することもある。いくつかの態様において、ノードは、パブリックブロックチェーン(例として、ブロックチェーン1100)のブロック(例として、ブロック1110、1120、1130、および1140などの)の識別子に関するデータを格納することもある。例えば、ブロック識別子が、ブロックヘッダであることもある。いくつかの例において、ブロックの識別子に関するデータは、ヘッダーのチェーン(例として、ヘッダーチェーン)であることもある。いくつかの態様によれば、ノードは、ノードが属するブロックチェーンクライアントと別のブロックチェーンクライアントとの間のプライベート取引に関するデータを格納することもある。たとえば、ノードはプライベートステート(private state)にデータを格納することもある。
いくつかの態様によれば、図12Aのシステムは、パブリックブロックチェーン上でプライベート取引を円滑にするために使用されることもある。ノード1221は、ある額のデジタル通貨を、第1のエンティティ1210から第2のエンティティ1230へ送金する取引を受領することもある。例えば、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、同じ金融機関に関連する顧客であることもある。第1のエンティティは、金融機関にある第1のエンティティのデジタル通貨口座から当該額のデジタル通貨の送金を依頼することもある。ノード1221は、ネットワーク上のブロックチェーンクライアントへ分散される取引を表す新たなトランザクションブロックを生成することもある。例えば、ノード1221は新たなトランザクションブロックをブロックチェーンクライアント1220、1240、および1260へ(例として、ピアツーピアネットワーク(P2P)を使用して)送信することもある。
ネットワーク上の各ブロックチェーンクライアントは、その後、取引を処理しようとすることもある。いくつかの態様によれば、取引を処理しようとすることは、ブロックチェーンクライアントが取引を保有しているかを判断するために、トランザクションマネージャへ発呼することを包含することもある。ブロックチェーンクライアントが取引を確かに保有しているという表示に基づいて、ブロックチェーンクライアント(例として、ブロックチェーンクライアント1220、1240)は取引の実行を行うこともある。取引の実行により、プライベート送信に関するデータ(例として、プライベートステート)を更新することもある。
新たなトランザクションブロックを生成することは、ノード1221が取引ペイロードを格納する要求を持ってトランザクションマネージャ1222へ取引を送ることを包含することもある。トランザクションマネージャ1221は、送信者を検証しペイロードを暗号化するためにエンクレーブ1223を呼び出すこともある。エンクレーブはブロックチェーンクライアント1220用の秘密鍵を確認することもあり、検証された場合、エンクレーブは取引を処理してもよい。トランザクションマネージャ1222は暗号化されたペイロードのハッシュを計算し、暗号化されたペイロードとハッシュに対して暗号化されたランダムマスターキー(RMK)をデータベース内に格納することもある。トランザクションマネージャ1222は、取引に関連するデータをブロックチェーンクライアント1240のトランザクションマネージャ1242へ送ることもある。例えば、取引に関連するデータは、暗号化されたペイロード、暗号化されたRMK、ブロックチェーンクライアント1240のトランザクションマネージャへのナンスを包含することもある。トランザクションマネージャ1242へのデータ送信が成功したことを示す表示に応答して、例えばACK応答の形で、トランザクションマネージャ1242は取引の値を変更して、関連する暗号化されたペイロードを持つプライベート取引を他のノードへ示すこともある。
いくつかの態様によれば、取引は、1つ以上の条件下で実行するように構成されることもある。例えば、ユーザは、しきい値を超えたときに、ある時間にて、1つ以上の他の取引、および/または同種のものに基づいて、取引が実行されるように、取引を構成することもある。いくつかの例において、ユーザは、商品の配達時(例として、商品が配達されたら、商品の配達の確認時等)、またはサービスの完了時に取引が実行されるように、取引を構成することもある。ユーザはプログラミングを通して取引を構成することもある。いくつかの例において、取引はノード上に展開された1つ以上のスマートコントラクトとして実施されることもある。スマートコントラクトは、契約を自動的に実行するコンピュータコードを含むこともあり、ブロックチェーンベースのプラットフォーム上に格納されることもある。いくつかの例において、ノードのパブリックストアは、パブリックである(例として、包括的に同期される)コントラクトのパブリックステートを含むこともある。いくつかの例において、ノードのプライベートストアは、プライベートである(例として、包括的に同期されない)コントラクトのプライベートステートを含むこともある。いくつかの態様において、スマートコントラクトを実行することで、ブロックチェーンクライアント1210と1230との間の取引を完了することもある。
いくつかの態様によれば、図12Aのシステム1200Aは、パブリックブロックチェーン上でパブリック取引を円滑にするために使用されることもある。例えば、ノード1221は、ある額のデジタル通貨を、第1のエンティティ1210から第2のエンティティ1230へ送金する取引を受領することもある。本明細書に記載のように、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、同じ金融機関に関連する顧客であることもある。第1のエンティティは、金融機関にある第1のエンティティのデジタル通貨口座から当該額のデジタル通貨の送金を依頼することもある。取引はネットワークへ(例として、ピアツーピア(P2P)ネットワークを使用して)一斉通信され、ネットワーク上のブロックチェーンクライアントへ分散される取引を表すトランザクションブロックへ追加されることもある。取引は、その後確認され、実行されてもよい。
追加的に、いくつかの態様によれば、図12Aのシステム1200Aは、パブリックブロックチェーン上でプライベートおよびパブリック取引の両方を円滑にするために使用されることもある。例えば、プライベートおよびパブリック取引は、本明細書に記載のように作成および実行されてもよい。いくつかの態様において、第1のエンティティ1210は、取引をノード1221へ送るときに、取引がプライベート取引および/またはパブリック取引であるのかを任意に示すこともある。
図12Bは、第1のエンティティ1210と第2のエンティティ1230との間で、デジタル通貨を使用してパブリックブロックチェーン上でプライベート取引を円滑にするための実例的システム1200Bのブロック図である。第1および第2のエンティティ1210および1230は、それぞれ、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による異なる金融機関に関連することもある。第1のエンティティ1210は、ブロックチェーンクライアント1220に関連することもあり、ここで、ブロックチェーンクライアント1220は、ノード1221、トランザクションマネージャ1222、およびエンクレーブ1223を包含する。第2のエンティティ1230は、ブロックチェーンクライアント1240に関連することもあり、ここで、ブロックチェーンクライアント1240は、ノード1241、トランザクションマネージャ1242、およびエンクレーブ1243を包含する。いくつかの態様によれば、図12Aおよび図12Bの第1および第2のエンティティは、1つ以上の分散型デジタルアプリケーション(DAPP)を使用してノードへ取引を通信することもある。いくつかの態様によれば、図12Aおよび図12Bの第1および第2のエンティティは、1つ以上のウォレットを使用してノードへ取引を通信することもある。
いくつかの態様によれば、図12Bのシステム1200Bは、図12Aに関連して上述した方法および技術を使用して、パブリックブロックチェーン上のプライベートおよび/またはパブリック取引の両方を円滑にするために使用されることもある。
本明細書に記載のように、各ノード(例として、1221、1241)はプライベートストアおよび/またはパブリックストアを含むこともある。例えば、ノード(例として、1221、1241)は、パブリックブロックチェーン(例として、パブリックステート)に関するデータを格納することもある。いくつかの態様において、ノードは全ブロックチェーンデータを格納することもある。いくつかの態様において、ノードは、パブリックブロックチェーン(例として、ブロックチェーン1100)のブロック(例として、ブロック1110、1120、1130、および1140などの)の識別子に関するデータを格納することもある。例えば、ブロック識別子が、ブロックヘッダであることもある。いくつかの例において、ブロックの識別子に関するデータは、ヘッダーのチェーン(例として、ヘッダーチェーン)であることもある。いくつかの態様によれば、ノードは、ノードが属するブロックチェーンクライアントと別のブロックチェーンクライアントとの間のプライベート取引に関するデータを格納することもある。たとえば、ノードはプライベートステート(private state)にデータを格納することもある。
オンチェーン支払い
いくつかの態様によれば、取引は、取引がブロックチェーン上で起こり、かつ分散型のパブリック台帳上に反映されるようなオンチェーン取引であってもよい。いくつかの例において、オンチェーン取引は、検証または認証されて、ブロックチェーンネットワークへ更新される。
本明細書に記載のように、取引の結果として発行されるデジタル通貨は、金融機関の1つによって発行される。代替的または追加的に、デジタル通貨を発行する金融機関は、本明細書に記載の中央決済機構、または従来の銀行間送金システム(例として、ACH)を使用して取引を完了することもある。本明細書に記載のように、いくつかの側面において、異なる金融機関に関連する2つのエンティティ(顧客および店舗)の間で、購入取引が円滑になる。銀行などの金融機関が、銀行のデジタル通貨での取引用デジタル通貨カードを発行することもある。銀行の顧客は、別の銀行で資金を保持している店舗を訪問することもある。銀行の顧客は、デジタル通貨カードを供して、銀行のデジタル通貨を使用して商品の支払いを行うこともある。いくつかの態様において、銀行は、例として図6および図7に関連して、本明細書に記載のようなデジタルウォレットを提供する。いくつかの例において、本明細書に記載のようにDAPPを使用してデジタルウォレットの使用が円滑になる。銀行の顧客は、デジタルウォレットを使用して、銀行のデジタル通貨を使用し商品の支払いを行うこともある。いくつかの態様において、銀行は、銀行のデジタル通貨カード、および/またはデジタルウォレットを受け入れ、銀行のサーバに通知して取引を完了し得るデバイスを提供する。いくつかの態様において、VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、SQUARE(登録商標)、または、別の支払い会社によって提供される機器は、デジタル通貨カードを受け入れ得る(VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、およびSQUARE(登録商標)は、それぞれ、Visa Inc., Foster City, California, USA;Mastercard Incorporated, Purchase, New York, USA;American Express Company, New York, New York, USA;およびSquare, Inc., San Francisco, Californiaの登録商標である)。機器は、取引に関する情報を支払い企業の処理センタへ中継し、次に処理センタは銀行に通知することもある。その後、銀行にあるサーバが取引を完了することもある。
いくつかの態様において、デジタル通貨は、米ドルなどの法定通貨に交換され、その後、別の銀行にある店舗の口座へ送金される。いくつかの態様において、店舗がデジタル通貨で取引の完了を望む場合、店舗の銀行は、受領した法定通貨を別の銀行のデジタル通貨に交換し、それを取引所1270を介して店舗のデジタル通貨口座に預けてもよい。いくつかの実施例において、店舗のデジタル通貨口座内に受領されたデジタル通貨は、顧客のデジタル通貨口座から送金されたデジタル通貨と異なる。これは、2つの銀行が発行するデジタル通貨が異なり、互換性がないこともあるためである。しかしながら、銀行にある1つのデジタル通貨口座から異なる銀行にある別のデジタル通貨への送金は、米ドルなどの法定通貨への中間換算を介してなされてもよい。
図13は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のブロックチェーン上のプライベート取引を円滑にするための例示的なプロセス1300の図である。本方法は、クライアントのネットワークの第1のクライアント上で実施されることもある。
アクト1302にて、プロセスが始まる。
アクト1304にて、第1のエンティティに関連する第1のクライアントは、ある額のデジタル通貨を、第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を受領し、ここで第1のエンティティと第2のエンティティは金融機関に関連する。第1および第2のエンティティは、図3に関連して説明されたものを包含する、本明細書に記載の任意のエンティティであってよい。
アクト1306にて、第1のクライアントは、取引に関連するデータをネットワークの第2のクライアントへ送信し、ここで第2のクライアントは第2のエンティティに関連する。いくつかの態様において、第2のクライアントへの取引に関連するデータは、取引の暗号化されたペイロードを包含する。いくつかの態様において、第2のクライアントへの取引に関連するデータは、暗号化されたRMKを包含する。いくつかの態様において、第2のクライアントへの取引に関連するデータは、第2のクライアントのトランザクションマネージャへのナンスを包含する。
アクト1308にて、第1のクライアントは、トランザクションブロックを生成することもある。いくつかの態様において、取引はその取引を保有するクライアントによってのみ処理されることもある。いくつかの例において、取引を保有するクライアントは、第1および第2のエンティティに関連するクライアントを含む。いくつかの例において、取引を保有するクライアントは、第1および第2のクライアントを包含する。
アクト1310にて、第1のクライアントは、ネットワークに参加している1つ以上のクライアントへ新たなトランザクションブロックを送信する。いくつかの態様において、新たなトランザクションブロックはネットワークに参加しているすべてのクライアントへ送信する。いくつかの態様において、トランザクションブロックは取引に関連するデータを含む。
アクト1312にて、プロセスが終了する。
図14は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のブロックチェーン上のプライベート取引を円滑にするための例示的なプロセス1400の図である。本方法は、クライアントのネットワークの第1のクライアント上で実施されることもある。第1および第2のエンティティは、図3に関連して説明されたものを包含する、本明細書に記載の任意のエンティティであってよい。
アクト1402にて、プロセスが始まる。
アクト1404にて、第1のクライアントが、クライアントのネットワークの第1のエンティティに関連する第2のクライアントからのトランザクションブロックを受領することもある。いくつかの態様において、新たなトランザクションブロックはネットワークに参加しているすべてのクライアントへ送信する。いくつかの態様において、トランザクションブロックは取引に関連するデータを含む。
アクト1406にて、第1のクライアントは、第1のクライアントのトランザクションマネージャがトランザクションブロックに関連する取引を保有しているかどうかを判断する。いくつかの態様において、第1のクライアントは、第1のクライアントのトランザクションマネージャへ発呼することによって、トランザクションマネージャが取引を保有しているかどうかを判断することもある。
アクト1408にて、トランザクションマネージャが取引を保有していると判断すると、第1のクライアントは第1のクライアントのノードのプライベートステートを更新する。例えば、クライアントのノードのプライベートステートは、クライアントとネットワーク上の他のクライアントとの間のプライベート取引に関連するデータを包含することもある。アクト1410にて、プロセスが終了する。
図6は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタル通貨を使用してデジタルウォレットを作成、および/または追加する例示的なプロセスの図である。602にて、金融機関の顧客は、金融機関にある口座に法定通貨(例として、米ドル(USD))を預けることもある。
604にて、金融機関は顧客の口座を開設し、顧客の法定通貨を口座に預けることもある。いくつかの態様において、金融機関は、金融機関のいくつかの、または全てのユーザの口座を開設するにあたり、決済機構によって事前認証されることもある。例えば、金融機関は、金融機関を格付けする決済機構のルールに基づき、ランク付けされることもある。金融機関が上位ランクを付けられると、金融機関は、決済機構から受領する一定のルールに基づき、いくつかの、または全てのユーザの口座を開設することを許可されることもある。例えば、金融機関は、信用に値し、金融機関との関係のしきい値年数を有し、口座全体に時間平均残高のしきい値を有し、および/または、他の好適な指標に準拠する金融機関のユーザの口座を開設することが可能になることもある。追加的または代替的に、金融機関は、ユーザを認定し、金融機関のいくつかの、または全てのユーザに対して特定の取引を行うことを、決済機構により事前認証されることもある。金融機関が上位ランクを付けられると、金融機関は、決済機構から受領する一定のルールに基づき、いくつかの、または全てのユーザの特定の取引を行うことを許可されることもある。
いくつかの態様によれば、取引は、デジタル通貨を使用して仮想現実(VR)、拡張現実(augmented reality)(AR)、および/または拡張現実(extended reality)(XR)の外観を購入するユーザを包含することもある。例えば、ユーザは、VR、AR、またはXRの世界、あるいはさもなくばメタバースと呼ばれる世界において使用するために、アバター、1つ以上の仮想物体、仮想不動産、仮想マネー、および/または同種のものを購入することもある。本開示の側面は、かかるメタバース態様において運営される取引にも同様に適用可能であってよく、ならびにこれらの側面は、かかるメタバース態様において1種以上のデジタル通貨を使用して取引を運営するために使用されてもよい。
購入者保護
いくつかの態様によれば、商品の購入中にユーザによって使用されたデジタル通貨の第1の額が、特定の場合にユーザに返金されることもある。例えば、デジタル通貨の第1の額は、商品の購入価格、または商品の購入価格未満であってよい。商品が配達されなかった場合、配達された商品が購入商品と異なっていた、および/または破損していた場合、その額は返金されることもある。
いくつかの態様によれば、商品の購入中にユーザによって使用されたデジタル通貨は、特定の状況下で購入された商品が配達されたときにのみ、ユーザの口座(例として、デジタル通貨口座、デジタルウォレット)から引き出されてよい。例えば、商品が配達されなかった場合、配達された商品が購入商品と異なっていた、および/または破損していた場合、デジタル通貨は口座を離れてはならない。
いくつかの態様によれば、金融エンティティが販売者を認識しない場合、ユーザが以前デジタルウォレット、および/または同種のものを通して販売者から購入したことがない場合に、金融エンティティは、デジタルウォレットおよび/またはデジタル通貨口座からのデジタル通貨の送金を遅らせることもある。いくつかの態様において、販売者の口座および/またはデジタルウォレットは、商品の購入後だが取引が実行される前には、資金(例として、デジタル通貨)が保留であることを示すこともある。いくつかの態様において、購入者の口座および/またはデジタルウォレットは、商品の購入後だが取引が実行される前には、資金(例として、デジタル通貨)が保留であることを示すこともある。
いくつかの例によれば、1つまたは多数の基準が満たされたとき、取引は自動的に実行され、ユーザのデジタル通貨口座および/またはデジタルウォレットからデジタル通貨が除かれることもある。例えば、取引は所定の期間後に約定することもある。いくつかの例において、取引は、手動確認、および/または取引がユーザによって認定されたことを購入者によって示された後に実行されることもある。
信用格付
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、ユーザの信用格付を識別する情報をさらに含むこともある。いくつかの例において、信用格付は、1つ以上の与信判定を行うために第三者(例として、売主)によってアクセスされることもある。
606にて、顧客は自分の法定通貨の一部(例として$100)を、金融機関により発行されたデジタル通貨(例として、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨))に交換する依頼をすることもあり、ここで、SCは標準コイン、ステーブルコイン、または、法定通貨に対して固定されているデジタル通貨の別の好適な参考となるものを参照してよい。
608にて、金融機関は、顧客から依頼された交換に関する情報を記載した通知を決済機構へ送信し、顧客の承認、および/または決済機構による取引の承認を受領することもある。例えば、決済機構は、「know your customer」ポリシーを実施して、顧客へデジタルウォレットを発行するプロセス、および/または第三者が顧客の代わりにデジタル通貨の保有を委託されることを承認するプロセスを標準化することもある。いくつかの態様において、金融機関は、ユーザを認定し、金融機関のいくつかの、または全てのユーザに対して特定の取引を行うことを、決済機構により事前認証されることもある。金融機関が上位ランクを付けられると、金融機関は、決済機構から受領する一定のルールに基づき、いくつかの、または全てのユーザの特定の取引を行うことを許可されることもある。例えば、金融機関は、ほとんどまたは全てのユーザに対して通貨交換取引を実行できるが、商品取引は、信用に値し、金融機関との関係のしきい値年数を有し、口座全体に時間平均残高のしきい値を有し、および/または、他の好適な指標に準拠するユーザに対してのみ実行できるようにされることもある。
610にて、金融機関は、デジタル通貨用のプライベート分散型台帳に取引を記録し、法定通貨をユーザの口座からオムニバス口座に送金することもある(その詳細は以下にさらに提供する)。
612にて、金融機関は同等のデジタル通貨を発行し、そのデジタル通貨をユーザのデジタルウォレットへ送金することもある。ユーザ用にデジタルウォレットが存在しない態様において、金融機関は、デジタル通貨をユーザのデジタルウォレットに送金する前に、デジタルウォレットの作成を依頼することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、金融機関により発行され、法定通貨(例として、米ドル(USD))に対して固定されたデジタル通貨、および、別の金融機関により発行され、同じ法定通貨に対して固定された別のデジタル通貨を保有することもある。例えば、デジタルウォレットは、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)、および、$BB100SC(つまり、金融機関BBによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)を包含することもある。顧客のデジタルウォレットは、デジタルウォレットの利用を選択した金融機関からの多数のタイプのデジタル通貨を保有することもある。
いくつかの態様において、顧客のデジタルウォレットが特定の金融機関によって発行されたデジタル通貨を受領するとき、顧客は、特定の金融機関によって発行されたデジタル通貨を別の金融機関によって発行されたデジタル通貨へ交換する、および/またはデジタル通貨を同等の法定通貨へ交換するなどの、顧客のデジタルウォレット内にデジタル通貨を格納するための1つ以上の選択肢を提示されることもある。
例えば、顧客のデジタルウォレットは、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)を受領し、顧客は、このデジタル通貨を顧客のデジタルウォレット内に格納することを決定することもある。追加的または代替的に、顧客は、特定の金融機関(例として、金融機関AAまたは別の金融機関)によって発行された受領したいずれのデジタル通貨も、顧客のデジタルウォレットに格納することを事前認定する選択肢を事前に選択することもある。
別の例において、顧客のデジタルウォレットは$BB100SC(つまり、金融機関BBによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)を受領し、顧客はこのデジタル通貨を別の金融機関(例として、金融機関AA)によって発行されたデジタル通貨に交換することを決定することもある。金融機関BBによって発行されたデジタル通貨$BB100SCは、金融機関AAによって発行されたデジタル通貨$AA100SCに変換され、顧客のデジタルウォレット内に保存されることもある。追加的または代替的に、顧客は、特定の金融機関(例として、金融機関AAまたは別の金融機関)によって発行されていないいずれのデジタル通貨も、特定の金融機関によって発行されたデジタル通貨に交換することを事前認定する選択肢を事前に選択することもある。例えば、顧客は金融機関AAを、顧客がその金融機関に口座を保有している、顧客が他の金融機関よりもその金融機関を信頼している(例として、優れた評判、大きな保有高、有利な立地、および/または別の好適な基準のために)、顧客がその金融機関によって発行されたデジタル通貨を保存することに対して特典ポイントおよび/または別の利益を受ける、および/またはその金融機関を好む別の好適な理由から、好むこともある。追加的または代替的に、顧客は、金融機関BBによって発行されたデジタル通貨を、デジタルウォレットに保存する前に、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨に交換する選択肢を選択することもある。
顧客は、金融機関BBによって発行されたデジタル通貨を受領するときに、交換用の他のデジタル通貨の選択肢を示されることもある。追加的または代替的に、顧客は、金融機関BBによって発行されたいかなるデジタル通貨を受領しても、それの交換用に事前に好みのデジタル通貨を指定してもよい。顧客は、金融機関BBに対する信頼や選好の欠如(例として、評判が劣る、少ない保有高、好ましくない立地、または別の好適な基準のために)、および/または別の好適な理由から、金融機関BBによって発行されたデジタル通貨を保存したくないこともある。
さらに別の例において、顧客のデジタルウォレットは金融機関によって発行されたデジタル通貨(例として、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨))を受領することもあり、顧客はこのデジタル通貨を同等の法定通貨(つまり、$100USD)に交換することを決定することもある。追加的または代替的に、顧客は金融機関によって発行されたいかなるデジタル通貨も、同等の法定通貨に交換することを事前認定する選択肢を事前に選択することもある。追加的または代替的に、顧客は、特定の金融機関(例として、金融機関BB)によって発行されたデジタル通貨は同等の法定通貨に交換されるべきという選択肢を選択することもある。顧客は、金融機関BBによって発行されたデジタル通貨を受領する際に、法定通貨に交換する選択肢を示されることもある。追加的または代替的に、顧客は、金融機関BBによって発行されたいかなるデジタル通貨を受領しても、同等の法定通貨に交換すべきということを、事前に指定してもよい。顧客は、金融機関BBに対する信頼や選好の欠如(例として、評判が劣る、少ない保有高、好ましくない立地、または別の好適な基準のために)、および/または別の好適な理由から、金融機関BBによって発行されたデジタル通貨を保存したくないこともある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、法定通貨(例として、米ドル(USD))に対して固定されたデジタル通貨、および、異なる法定通貨(例として、ユーロ(EUR))に対して固定された別のデジタル通貨を保有することもある。これらのデジタル通貨は、同一の金融機関によって発行されることもあり、また、異なる金融機関によって発行されることもある例えば、デジタルウォレットが、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)、および、EURAA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、EURに対して固定されたデジタル通貨)を包含することもある。別の例において、デジタルウォレットが、$AA100SC(つまり、金融機関AAによって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)、および、EURBB100SC(つまり、金融機関BBによって発行され、EURに対して固定されたデジタル通貨)を包含することもある。
いくつかの態様において、ユーザのデジタルウォレットは、デジタル通貨を受領し送金することに対しての1つ以上のルール(例として、階層化またはランク付けシステムを実施すること)を包含することもある。このルールは、1つ以上の金融機関、1人以上のユーザ、デジタルウォレットを使用してデジタル通貨取引を処理する決済機構(その詳細は以下にさらに提供する)、または、別の認定されたソースから受領されることもある。例えば、ユーザの主要金融機関が「ティア1-A」ステータスに指定され、その結果、ユーザがユーザの主要金融機関によって発行されたデジタル通貨を受け入れ、および/または保存することを好むこともある。別の例において、階層化またはランク付けシステムが、金融機関をランク付けする決済機構から受領したルールに基づき実施されることもある。決済機構は、デジタル通貨を発行する1つ以上の金融機関、および/または、かかる金融機関のランクに適したその他のエンティティを包含することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットは、逆の階層順序でデジタル通貨を送金することもある。例えば、ユーザが$100と同等のデジタル通貨を送金したい場合、デジタルウォレットは、デジタルウォレット内の利用可能なデジタル通貨から、下位のティアの金融機関によって発行されたデジタル通貨を選択することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、ユーザがそのデジタル通貨を受領および/または拒否することを望むこともある、1つ以上の金融機関を指定してよい。代替的または追加的に、ユーザは、そのデジタル通貨を受領可能ではあるが、受領時に法定通貨に変換する必要がある1つ以上の金融機関を指定してもよい。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、デジタルウォレット内のデジタル通貨を、法定通貨または別のデジタル通貨に変換することを依頼することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、金融機関に、金融機関のデジタル通貨を法定通貨に交換するように依頼することもある。例えば、金融機関の顧客は、金融機関によって発行されたデジタル通貨(例として、$AA100SC)を、同等の法定通貨(例として、$100)に変換するように依頼することもある。金融機関は、この取引をそのプライベート分散型台帳上に記録し、同等の法定通貨を顧客に発行することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、金融機関に、別の金融機関のデジタル通貨を法定通貨に交換するように依頼することもある。例えば、金融機関AAの顧客は、別の金融機関BBによって発行されたデジタル通貨(例として、$BB100SC)を、同等の法定通貨(例として、$100)に変換するように依頼することもある。金融機関AAは、同等の法定通貨を消費者へ発行するために、取引をそのプライベート分散型台帳上に記録し、取引を決済機構へ送信し(その詳細は以下にさらに提供する)、および/または、取引を金融機関BBへ送信することもある。いくつかの態様において、金融機関BBの階層に基づき、金融機関AAは、自身の準備金から顧客に同等の法定通貨を発行し(例として、金融機関BBが高ランクである場合)、2つの金融機関が定期的に口座を決済する時に金融機関BBから法定通貨を受領することもある。代替的に、金融機関AAは、顧客へ同等の法定通貨を発行する前に、金融機関BBから法定通貨を受領するのを待つこともある(例として、金融機関BBが低ランクである場合)。
法定通貨準備金
いくつかの例において、法定通貨の準備金を保有する金融機関は、民間銀行、および/または連邦準備銀行(例として、中央銀行、地区準備銀行等)を包含する政府であってよい。いくつかの態様において、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨を受領する金融機関は、取引を完了する適切なタイミングを判断するために、階層化またはランク付けシステム(例として、ティア1~ティア5)を適用することもある。例えば、最上位のティア(例として、ティア1)にある金融機関は、月に1度、または、一定の制限に達した時に、それらの間のすべての取引を決済することもある。別の例において、最上位のティア(例として、ティア1)にある金融機関が、最下位のティア(例として、ティア5)の金融機関と取引を開始する場合、最上位のティアの金融機関は最下位のティアの金融機関に、即刻取引を完了しデジタル通貨、および/または法定通貨を送金することを要求することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは金融機関に、法定通貨に対して固定された金融機関のデジタル通貨を、異なる法定通貨に対して固定されたデジタル通貨に交換するように依頼することもある。例えば、ユーザは金融機関に、$AA100SC(つまり、金融機関によって発行され、USDに対して固定されたデジタル通貨)を、EURAA86.33SC(つまり、金融機関によって発行され、EURに対して固定されたデジタル通貨、現在の交換レートに基づく)に、交換するように依頼することもある。金融機関は、通貨交換をそのプライベート分散型台帳に記録し、依頼されたデジタル通貨をユーザのデジタルウォレットに送金することもある。いくつかの態様において、金融機関は、すべての自社の顧客に発行されたデジタル通貨に対応する各法定通貨のオムニバス口座、または多数の口座を維持することもある。通貨交換取引を完了するために、金融機関は、法定通貨のオムニバス口座からある額の法定通貨(例として、USD)を出金し、同等額の交換した通貨(例として、EUR)を、交換した通貨のオムニバス口座に入金することもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、デジタルウォレット内の政府発行デジタル通貨を、法定通貨、または金融機関発行デジタル通貨または別の政府によって発行されたデジタル通貨などの別のデジタル通貨に変換することを依頼することもある。いくつかの態様において、デジタル通貨口座のユーザは、金融機関に、政府発行デジタル通貨を法定通貨に交換するように依頼することもある。例えば、金融機関の顧客は、政府によって発行されたデジタル通貨を、同等の法定通貨に変換するように依頼することもある。金融機関は、取引をそのプライベート分散型台帳上に記録し、同等の法定通貨を顧客に発行することもある。
いくつかの態様において、デジタル通貨口座のユーザは、金融機関に、政府発行デジタル通貨を別の政府によって発行されたデジタル通貨に交換するように依頼することもある。例えば、金融機関AAの顧客は、政府GAによって発行されたデジタル通貨(例として、$GA100SC)を、第2の政府によって発行された同等のデジタル通貨(例として、$GB100SC)に変換するように依頼することもある。金融機関AAはまず、デジタル通貨の為替レートを使って、第2の政府によって発行されたデジタル通貨の正しい同等額を判断してよい。いくつかの例において、政府発行デジタル通貨は、同じ政府の法定通貨に基づく。そして、デジタル通貨の交換レートは、2つの政府の法定通貨間の為替レートに基づき、固定でもあり、および/または変動でもある。金融機関は、取引をそのプライベート分散型台帳上に記録することもある。
いくつかの態様によれば、デジタル通貨口座のユーザは、金融機関に、政府発行デジタル通貨を金融機関によって発行されたデジタル通貨に交換するように依頼することもある。例えば、金融機関AAの顧客は、政府GAによって発行されたデジタル通貨(例として、$GA100SC)を、同等のデジタル通貨(例として、$AA100SC)に変換するように依頼することもある。金融機関は、取引をそのプライベート分散型台帳上に記録し、同等の金融機関発行デジタル通貨を顧客へ発行することもある。
デジタル通貨口座は、各個人によって保有されることもあれば、金融機関によって保有されることもある。いくつかの態様において、政府エンティティがデジタル通貨を発行する場合、利用者は政府エンティティに口座を有することもあり、政府エンティティはデジタル通貨を保有することもある。いくつかの例において、政府はまた、法定通貨ベースの政府発行デジタル通貨の代わりに法定通貨を保有することもある。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関にあるオムニバス口座において法定通貨によって裏付けまたは維持されるデジタル通貨の額と同等額の法定通貨の額の預金保険を有する、金融機関によって発行されたデジタル通貨の所有権を追跡する。
いくつかの態様において、金融機関は、金融機関によってそれまでに発行されたデジタル通貨の額と同等額の法定通貨をオムニバス口座内に維持することもある。オムニバス口座を使用して、発行されたデジタル通貨を裏付けすることもある。かかる法定通貨口座に対して、預金保険を適用できることもある。例えば、米国では、連邦預金保険公社(FDIC)は米国政府の独立機関であり、FDICが保証する金融機関が破綻した場合に、預金消費者を被保険預金の損失から保護する。金融機関は、発行されたデジタル通貨の所有権を追跡し、各口座保有者に対して同等の法定通貨の補償を取得することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットは、どの国がデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連する金融機関に保険をかけているか、または金融機関がユーザのデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連して保険をかけられていないことの表示を包含することもある。例えば、デジタルウォレットは、どの国がデジタルウォレット内のデジタル通貨に関連する金融機関に保険をかけているかに関する、色および/またはコードの表示を包含することもある。いくつかの態様において、通貨交換取引に関連する政府の規制を果たすために(および、任意選択で、上述のKYC手順に加えて)、オムニバス口座が使用されることもある。例えば、米国では、通貨監督庁(OCC)が通貨交換に関連する規制を施行している。このように、金融機関は、その金融機関によって発行されたデジタル通貨を裏付けるために使用される各法定通貨のオムニバス口座を維持することもあり、ここでオムニバス口座の所有権はデジタル通貨の各保有者に関連付けられる。
いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼はリアルタイムで行われ、現在の通貨交換レートが依頼に適用される。いくつかの態様において、受領した通貨交換の依頼は、為替価格で、または取引時の為替価格に基づいて、始まるように設定される。取引時の為替価格に基づいて受領した通貨交換依頼をすることは、変換に必要な通貨の正確な額を有する上で有利である;しかしながら、この態様は、取引に使用される最終的な為替価格に影響を与える価格変動のリスクを伴うこともある。
いくつかの態様において、デジタルウォレットのユーザは、通貨交換取引を実行するための好適なタイミングを決定するため、法定通貨交換レートに関連する1つ以上の通知を設定することもある。通常、外国為替決済は、特に旅行中の消費者または非企業エンティティにとっては、著しい取引コストがかかり得る。記載のシステムおよび方法により、ユーザはリアルタイムまたはほぼリアルタイムで外貨を交換したり、および/または外貨価格にアクセスしたりすることができる。このプロセスは、従来の外国為替市場よりも効率的で、個人消費者にも企業にも同様に、時間的および/またはコスト的利益を提供することもある。このシステムは、従来の外国為替市場の実行可能な代替案であり、すべての関連取引を取り扱い、従来の外国為替市場を補完し、通貨交換のために従来から利用可能な選択肢と比較して、リアルタイムであり、および/または費用効果が高くあることが必要な取引を処理することもある。いくつかの態様において、ユーザは、外国為替サービスを提供する多数のエンティティから、1つ以上の外国通貨の異なる為替価格にアクセスし得る。ユーザは、より良い価格、評判、取引のスピード、および/または特定のエンティティに関連する好適な要因に基づいて、外貨通貨交換取引のために特定のエンティティを選択してよい。
例えば、ユーザは、USDで裏付けされたデジタル通貨を、EURで裏付けされたデジタル通貨に交換することに関心を持つこともある。別の例において、ユーザは、USDで裏付けられたデジタル通貨を、金、銀、プラチナ、銅、石油、天然ガス、トウモロコシ、大豆、小麦、ココア、コーヒー、綿、砂糖、または、別の好適な商品などの商品に交換することに関心を持つこともある。商品は金融機関によって所有されることもあれば、金融機関が商品に対する権利を所有することもある。この商品は、デジタル化された資産として(例として、トークンの形で)表され、デジタル取引に包含されたり、および/またはユーザのデジタルウォレット内に格納され得る。商品は、不動産などの資産を包含することもあり、デジタル化された資産は、資産や資産グループにおける所有率や持分を示すこともある。
いくつかの態様において、例として、必要に応じて将来の資本を調達するために、資産または資産グループの売却および財務のために、デジタル化された資産の移転のために、1つ以上のルール(例として、有限責任企業のスマートコントラクト)、および/または別の好適なルールが確立されることもある。例えば、株主または別の好適なエンティティなどの異なるエンティティへデジタル通貨を自動的に割り当てるための1つ以上のルールが提供されることもある。例えば、商品がデジタル化された資産は、ユーザのデジタルウォレットの分離した領域に格納されることもある。デジタル化された資産の価値は、商品の価値に基づいて変動し得るので、ユーザのデジタルウォレットは、現在の価値、所有する商品の額、取引時の価値を示し、および/または、デジタル化された資産の価値が商品の価値に基づき変動することもあることをユーザに示すこともある。
いくつかの態様において、価格変動に対する1つ以上のルールが確立されることもある(例として、四半期ごと、1年ごと、または別の好適な評価期間)。いくつかの態様において、資産を保有するエンティティが税金に対しての責任を負うこともあれば、持分の保有者が税金に対しての責任を負うこともあり(例として、不動産投資信託、有限責任企業等と同様に)、および/または別の好適な当事者、あるいはそれらの組み合わせが責任を負うこともある。いくつかの態様において、持分の外国人保有者は、外国人保有者(例として、米国外)がその持分を売却する場合、米国へ税金を納める必要がないこともあるという、税制上の優遇措置を受けることもある。いくつかの態様において、外国人保有者の持分の売却にかかる譲渡税は、外国人保有者の居場所、資産の所在地、資産の種類、および/または別の好適な制約、またはそれらの組み合わせに応じて異なることもある。
いくつかの態様によれば、トークンは非代替性であることもある。いくつかの例において、非代替性トークンはデジタル通貨の一形態であることもある。非代替性トークンは、一意であり、他のトークンと交換不可能であってよい。非代替性トークンは、一意的なデジタルアート作品、および/または音楽、ドメイン名、デジタル収集品(例として、クリプトキティーズ(CryptoKitties)、ミームズ(memes))、人工知能(AI)キャラクタ、チケット、仮想世界の一部、ゲーム内で使用されるデジタルオブジェクトなどのゲームの一部、実利(例として、特定の機能)を有するアイテム、所有者に投票権を提供すること、および/または同種のものであることもある。いくつかの例において、非代替性トークンは、株式、オプションおよび/または他の好適な金融商品、および/または商品、不動産および/または他の好適な非金融商品と関連付けられることもある(例として、NFTは、株式、オプションおよび/または別の好適な金融商品の少なくとも一部、および/または商品、不動産および/または別の好適な非金融商品の少なくとも一部を表すこともある)。いくつかの態様によれば、トークンは代替可能であることもある。例えば、代替可能トークンは、別の同一のトークンと交換可能なトークンであってよい。いくつかの態様によれば、1つ以上の非代替性トークンの複合価値は、複合価値のステークを表す個々の代替可能トークンとして比例配分されることもある。いくつかの態様によれば、NFTはコレクティブNFTであることもあり、NFTの作成者は自律分散型組織(DAO)によって発行されたトークンと引き換えにNFTをDAOに売却することもある。いくつかの態様において、NFTは発行されたトークンを裏付けすることもある。発行されたトークンは、DAOに関連するプロジェクトに関する投票権をユーザに提供することもある。
いくつかの態様によれば、トークンはデジタル通貨のデジタル表現であることもある。例えば、デジタル資産は包装されたデジタル通貨であることもある。いくつかの態様において、デジタル通貨は、デジタル通貨の価値に対して固定されたトークンを受領するために、デジタル通貨の額を固定させることをユーザに要求することによってトークン化されることもある。いくつかの態様によれば、デジタル通貨は、エンティティ(例として、本明細書に記載された任意のエンティティ)を使用してトークン化されることもある。例えば、ユーザは第1の額のデジタル通貨をエンティティへ送金することもある。送金されたデジタル通貨は、エンティティによってスマートコントラクトを使用して固定されることもあり、エンティティは、等価額のトークン化されたデジタル通貨をユーザのデジタルウォレット、および/または関連する口座へ送ることもある。いくつかの態様において、ユーザはデジタル通貨をスマートコントラクトへ直接送信し、等価額のトークン化されたデジタル通貨を受領することもある。
いくつかの態様によれば、デジタル通貨は、本明細書に記載のような第1のパブリックブロックチェーンまたはプライベートブロックチェーン上のデジタル通貨であることもあり、トークン化されたデジタル通貨は、本明細書に記載のような第2のパブリックブロックチェーンまたはプライベートブロックチェーン上のデジタル通貨であることもある。いくつかの例において、ユーザのデジタルウォレットは、記載のようにデジタル通貨をトークン化するように構成されることもある。本明細書に記載のように、自律分散型組織(DAO)によって発行されたトークンの所有者は、DAOに関連するプロジェクトに関する投票権を提供されることもある。DAOは、DAOに関連する資産(例として、デジタル通貨、トークン、株式、商品、法定通貨等)がどのように使用されるかを定義するスマートコントラクトを使用して運営することもある。DAOにステークを持つ者(例として、1つまたは多数のDAOのトークンを所有している者)は、その議決権を使用してDAOの運営に影響を与えることもある。例えば、DAOは、DAOのガバナンスシステムを通して、スマートコントラクトによって設定されたルールを変更することもある(例として、多数決によって変更へと導かれる)。
ユーザは、有利な交換レート、および/または、有利な交換レートの範囲に付き通知を設定することもある。通知を受領すると、ユーザは通貨交換または商品交換の取引を開始することもある。代替的または追加的に、ユーザは、通知の受領時に、デジタルウォレットに自動的に通貨交換または商品交換の取引を開始させることもある。いくつかの態様において、ユーザが通貨交換または商品交換の取引を、受領する、および/または開始できることを、金融機関が調整し、承認または拒否することもある。例えば、金融機関は、取引が個人的用途または投資目的に関してかどうかを、ユーザに示すように要求することもある。金融機関は、ユーザが通貨交換または商品交換の取引を、受領する、および/または開始できることを、承認または拒否するときに、この情報を考慮に入れることもある。
いくつかの態様において、金融機関は、そのすべての顧客へ通貨交換または商品交換の取引便宜を提供することもある。いくつかの態様において、金融機関は、各顧客個別に承認した後に、顧客へ通貨交換または商品交換の取引便宜を提供することもある。いくつかの態様において、制御メカニズムとして、デジタル通貨の受取人(例として、小売業者、ビジネスユーザ、友人等)は、彼らの金融機関の国により裏付けられたデジタル通貨のみを受領することが要求されることもある。しかしながら、受取人のユーザは、別の法定通貨または商品に裏付けされたデジタル通貨での支払いを受け入れることを選ぶこともある。受取人の金融機関は、受取人が別の金融機関のデジタル通貨を自分のデジタル通貨、法定通貨、または別の好適な変換物に変換できるようにさせることもある。いくつかの態様において、金融機関は、認定投資家に特定の資産を取引または保有するための利用権限を許可することもある。例えば、受取人が金融機関によって認定投資家として認識された場合、受取人が資産または資産プールを受領または購入できるようになることもある。
いくつかの態様において、受取人によってデジタルウォレット内、または別の好適な場所に保有されるデジタル通貨は、一般的な認定デジタル通貨(例として、米ドルに裏付けされたステーブルコイン)として受取人へ示されることもある。受取人の観点からは、金融機関固有のデジタル通貨が公開されていることもあるし、または隠されていることもある。例えば、受取人は、保有するデジタル通貨の詳細を確かめること、および異なる金融機関からのデジタル通貨の内訳を入手することを依頼してもよい。例えば、米ドルに裏付けられたデジタル通貨を保有する受取人は、デジタル通貨$10,000のうち、$5,000が第1の金融機関によって発行されたデジタル通貨で保有され、$3,000が第2の金融機関によって発行されたデジタル通貨で保有され、ならびに$2,000が第3の金融機関よって発行されたデジタル通貨で保有されていることを確かめることもある。
いくつかの側面において、それぞれのデジタル通貨を発行する金融機関は、中央決済機構の利用を選択することもある。決済機構は、2つの異なる金融機関のデジタル通貨でのすべての取引を記録するための、独自のプライベート分散型台帳を実施することもある。決済機構は、本明細書に記載のシステムおよび方法を実施するために、1つ以上のプライベート分散型台帳を有する1つ以上の決済機構を包含することもある。
いくつかの態様において、プライベート分散型台帳は、パブリック台帳と相互作用することもあり、および/またはパブリック台帳上で動くこともある。たとえば、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能は、パブリックブロックチェーン上で動くアプリケーションを使用して実施されることもある。このパブリックブロックチェーンは、プライベート分散型台帳のプライベート取引を管理する機能に加えて、他の金融および/または非金融アプリケーションのサポートを任意に提供することもある。いくつかの態様において、パブリック分散型台帳の中で、デジタル通貨、ユーザ、および/または他の好適な情報に基づいて、一部はプライベートと指定され、区分がより限定され得る。
追加的または代替的に、プライベート分散型台帳は、パブリックシステムから、あるいはパブリックシステムと/その中で、情報および/またはトランザクションブロックを共有したり、受領したりすることもある。記載のシステムおよび方法は、本明細書に記載の分散型台帳のいずれか1つ以上、または別の好適なその変形を使用して実施されることもある。いくつかの態様において、取引は、取引に関与する各金融機関のプライベート分散型台帳内、および決済機構のプライベート分散型台帳内に記録されることもある。例えば、決済機構のプライベート分散型台帳は、異なる金融機関からのユーザ間の取引(同じ金融機関のユーザ間の取引を包含する)を包含することもあるが、各金融機関のプライベート分散型台帳は、同じ金融機関のユーザ間の取引、または金融機関のユーザが取引の当事者として関与する取引のみを包含することもある。いくつかの態様において、取引は、金融機関のプライベート分散型台帳内に記録され、その後、決済機構のプライベート分散型台帳内に記録のために中継されることもある。
いくつかの態様において、取引は、金融機関のプライベート分散型台帳、および決済機構のプライベート分散型台帳内に同時に記録されることもある。いくつかの態様において、取引は、決済機構のプライベート分散型台帳に記録され、決済機構によって承認されると、金融機関のプライベート分散型台帳内に記録されることもある。いくつかの態様において、決済機構は、金融機関のプライベート分散型台帳のように、決済機構用のプライベート分散型台帳158のコピーを格納および維持するコンピューティングノード(例として、コンピューティングノード156、160および/または162(図1の実例的システム150参照))を使用して実施することを提供されることもある。プライベート分散型台帳は、デジタル通貨での取引を表し、2つ以上の異なる金融機関が関与する1つ以上のトランザクションブロックを格納することもある。一例において、取引が店舗の金融機関とは異なる金融機関が関与する取引として決済機構を通して決済されることもあるので、特定の銀行のデジタル通貨口座に資金を保持している店舗は、別の銀行から発行されたデジタル通貨を受領し得る
いくつかの態様において、決済機構は、取引を記録し、取引を完了する適切なタイミングに関して一方または両方の金融機関に通知することもある。決済機構は、各金融機関の資産規模、債務格付け、財務健全性審査、および/または、他の好適な基準に基づいて、金融機関をランク付けするための階層構造を組み込むこともある。いくつかの態様において、取引を完了するための2つのステップ、清算および決済が存在する。清算とは、支払人(送金金融機関)と受取人(受領金融機関)との間での、情報の転送と確認である。決済とは、支払人の金融機関と受取人の金融機関との間でのデジタル通貨の実際の送金である。決済により、取引に関して、支払人金融機関の債務が、受取人金融機関に対し履行される。例えば、最上位のティアにある金融機関は、月に1度のみ、または、残高制限を超えた場合に、それらの間のすべての取引を決済することもある。別の例では、最上位のティアにある金融機関と最下位のティアにある金融機関との間の取引は、個別の取引ベースで、または、残高制限を超過した場合に決済することもある。
いくつかの態様において、2つの異なる金融機関の間の取引について、決済機構は、第1の金融機関の顧客(例として、購入者)と、第2の金融機関の顧客(例として、業者)との間の取引を記録することもある購入者は、第1の金融機関によって発行されたデジタル通貨で購入することもある。業者は、第1の金融機関によって発行されたデジタル通貨で支払いを受領することもある。業者は、金融機関によって発行された受領したデジタル通貨の一部または全部を保持しても、第2の金融機関によって発行されたデジタル通貨へ振り替えても、法定通貨へ振り替えても、あるいはそれらの組み合わせてもよい。業者は、取引前、取引時に、受領したデジタル通貨を保持する、および/または振り替えるための命令または選好を、あるいは命令または選好を指定する別の好適な手段を指定してもよい。夫々の金融機関は、夫々のオムニバス口座に同等の法定通貨を出し入れし、後日(例として、決済機構によって通知される取引を完了する適切なタイミングに基づいて)、取引を決済することもある。金融機関が取引を決済するまで保留状態を表すために、受取人のデジタルウォレットおよび/またはプライベート分散型台帳において、赤/黄、または別の好適な表示(単数または複数)として資金が記録されることもある。いくつかの態様において、保留状態は、購入者が受領時に購入した製品を検査し、即座に支払いを承認することができる、着払いまたは代金引換にとって有益であることもある。
いくつかの態様において、個々の取引は各々、決済機構および関係する金融機関用のプライベート分散型台帳全体の取引を追跡するために使用されることもある、固有の取引番号を受領することもある。例えば、1つの金融機関から別の金融機関へのデジタル通貨の送金が関与する取引において、取引は、各金融機関のプライベート分散型台帳および決済機構のプライベート分散型台帳内に個々に記録されることもある。取引の個々の記録は、取引へ割り当てられた固有の取引番号を使用して追跡されることもある。固有の取引番号は、金融機関、決済機構、またはかかる固有の取引番号の発行に好適な別のエンティティのいずれかによって割り当てられてよい。
いくつかの態様において、決済機構は、金融機関の間の取引に関する紛争解決機関であることもある。紛争解決を支援するために、決済機構は、割り当てられた固有の取引番号を使用して、プライベート分散型台帳から取引を引き出すこともある。
いくつかの態様において、決済機構は、異なる金融機関の顧客間、および/または、金融機関内の顧客間の取引を円滑にするための手数料を課すこともあるが、決済機構自体は、いかなるデジタル通貨も保有しないこともある。代わりに、決済機構は、取引を完了するための適切なタイミングを、金融機関に通知することもある。いくつかの態様において、決済機構は、「know your customer」ポリシーを実施して、顧客にデジタルウォレットを発行するプロセス、および/または、第三者が顧客の代わりにデジタル通貨の保有を委託されることを承認するプロセスを標準化することもある。いくつかの態様において、取引に関与する金融機関の1つからの指示により、決済機構は特定の取引を妨げることもある。例えば、金融機関が、不正な取引、違法な商品の購入に使用される取引、またはその他の違法行為に関する情報を受領したこともある。同様に、決済機構自体がそのような情報を受領し、その情報に基づいて特定の取引を妨げることもある。別の例において、金融機関、および/または決済機構は、さらなる違法行為、および、資金喪失の原因を防ぐため、取引に関与する一方または両方のデジタルウォレットを、凍結および/または無効にすることもある。
図7は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、デジタルウォレットを使用したデジタル通貨での例示的な取引700および750の実例的な図を示す。取引700において、金融機関706の顧客は、そのデジタルウォレット702から、ある額のデジタル通貨(例として、$AA100SC)を、金融機関706の別の顧客のデジタルウォレット704に送金することを依頼する。取引は、決済機構708のプライベート分散型台帳に記録され、デジタルウォレット702および704は更新され、ならびにデジタル通貨(例として、$AA100SC)は、デジタルウォレット702からデジタルウォレット704へ送金されることもある。いくつかの態様において、決済機構708が、金融機関706用のプライベート分散型台帳に記録される取引を送信することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレット702、704の一方または両方は、金融機関706用のプライベート分散型台帳に記録される取引を送ることもある。金融機関は、金融機関のオムニバス口座における、同等の法定通貨の保有者を更新することもある。これにより、送金されたデジタル通貨の新たな所有者を、FDIC保険または地域に基づくその他の好適な保険で保護するための所有権情報、または、その他の好適な情報が更新されることもある。いくつかの態様において、決済機構708は、デジタル通貨をデジタルウォレット702からデジタルウォレット704へ送金するように依頼された取引について、金融機関706によって通知される。この場合、決済機構708用のプライベート分散型台帳、および/または金融機関706用のプライベート分散型台帳は、本明細書に記載の技術により取引を反映するように更新されることもある。
いくつかの態様において、異なる金融機関の2人のユーザのデジタルウォレット間の取引について、一方または両方の金融機関が、決済機構708に取引について通知することもある。この場合、決済機構708用のプライベート分散型台帳、および/または両方の金融機関用のプライベート分散型台帳が、本明細書に記載の技術により取引を反映するように更新されることもある。
取引750において、金融機関756の顧客は、そのデジタルウォレット752から、ある額のデジタル通貨(例として、$AA100SC)を、別の金融機関758の顧客のデジタルウォレット754へ送金することを依頼する。取引は、決済機構760のプライベート分散型台帳に記録され、デジタルウォレット752および754は更新され、ならびにデジタル通貨(例として、$AA100SC)は、デジタルウォレット752からデジタルウォレット754へ送金されることもある。いくつかの態様において、この取引は2つの金融機関にまたがるので、決済機構760は、2つの金融機関の間の仲介者として機能する。いくつかの態様において、決済機構760が、金融機関756、758用のプライベート分散型台帳に記録される取引を送ることもある。
いくつかの態様において、デジタルウォレット752、754の一方または両方は、金融機関756、758用のプライベート分散型台帳上に記録される取引を送ることもある。いくつかの態様において、取引は、デジタルウォレット752、754の一方または両方におけるプライベート分散型台帳内に記録されることもある。このステップは、例として、決済機構760が存在しない場合に、取引を検証するための保護手段として機能することもある。いくつかの態様において、決済機構760は、そのプライベート分散型台帳内に取引を記録し、その後、金融機関756、758の一方または両方に通知して、それぞれのプライベート分散型台帳内に取引を記録することもある。いくつかの態様において、金融機関756は、金融機関のオムニバス口座における、同等の法定通貨の保有者を更新することもある。これにより、送金されたデジタル通貨の新たな所有者を保護するために、FDIC保険情報またはその他の好適な保険情報が更新されることもある。
いくつかの態様において、金融機関758の顧客が、金融機関756のデジタル通貨(例として、$AA100SC)を、法定通貨(例として、$100)に変換し、金融機関758にある顧客の口座に預け入れることを依頼することもある。決済機構760は、取引を円滑にするために、2つの金融機関の間の仲介者として機能することもある。決済機構760は、金融機関756に代わり、デジタル通貨が顧客によって保有されていることを確認し、取引を(デジタル通貨を発行した)金融機関756に通知することもある。いくつかの態様において、金融機関756のデジタル通貨(例として、$AA100SC)は、依頼された法定通貨(例として、$100)に、直接交換されることもある。いくつかの態様において、金融機関756のデジタル通貨(例として、$AA100SC)は、最初に、金融機関758の同等のデジタル通貨(例として、$BB100SC)へ変換され、その後、依頼された法定通貨(例として、$100)に交換されることもある。
いくつかの態様において、決済機構760は、一般に、金融機関758などの金融機関のゲートウェイとして機能し、それぞれの金融機関の顧客により保持されている金融機関756により発行されたデジタル通貨の残高を追跡することもある。いくつかの態様において、決済機構760は、取引を完了する適切なタイミングを判断するために、階層化またはランク付けシステムを適用することもある(例として、ティア1~ティア5)。決済機構760は、各金融機関の資産規模、債務格付け、財務健全性審査、および/または他の適切な基準に基づいて、金融機関をランク付けするための階層構造を組み込むこともある。例えば、最上位のティア(例として、ティア1)にある金融機関は、月に1度、または、一定の制限に達した時に、それらの間のすべての取引を決済することもある。別の例において、最上位のティア(例として、ティア1)にある金融機関が、最下位のティア(例として、ティア5)にある金融機関と取引を開始する場合、最上位のティアの金融機関は最下位のティアの金融機関に、即刻取引を完了しデジタル通貨を裏付けする法定通貨を送金することを要求することもある。別の例において、決済機構760は、上位の金融機関が関与する取引を円滑にするために、信用供与し、手数料を定期的に徴収することもある一方、決済機構760は、下位の金融機関が関与する取引を円滑にするために、手数料の即時支払いを依頼することもある。
従来、金融機関間の法定通貨の送金は、決済機構銀行間支払システム(CHIPS)、または、Fedwireを使用して運営されることもある。CHIPSは、額の大きな取引を行うための、米国の民営決済機構である。Fedwireは、米国連邦準備銀行が運営する即時グロス決済資金送金システムであり、金融機関が参加者間で電子的に資金を送金できるようにさせる。CHIPSとFedwireは、速度と最小取引額が異なるが、どちらのシステムも法定通貨を直接処理し、一方の当事者からもう一方の当事者へ法定通貨の支払いを行う。しかしながら、決済機構760が扱う通貨は、金融機関間の取引を円滑にするための決済機構の手数料に関連するもののみである。従来のCHIPSタイプ、または、Fedwireタイプのシステムとは異なり、決済機構760は、金融機関間の取引を円滑化するものの、デジタル通貨または法定通貨を保有または取り扱わない。決済機構は、記載のように、従来のシステムと比較して、第三者とのやり取りを限定するために、金融機関間により高い効率を提供し、それにより時間と金が節約されることもある。
いくつかの態様において、顧客C1は、金融機関FI1に口座を有することもある。例えば、顧客C1は、金融機関FI1に、法定通貨$の預金を持つ普通預金口座SA1を有することもある。顧客C1は、金融機関FI1によって発行され、法定通貨$に対して固定されたデジタル通貨をまた保有することもある。デジタル通貨は、金融機関FI1にあるオムニバス口座OA1内の法定通貨$の預金によって裏付けられることもある。
さらに、顧客C2は、金融機関FI2で口座を有することもある。例えば、顧客C2は、金融機関FI2に、法定通貨$の預金を持つ普通預金口座SA2を有することもある。顧客C2は、金融機関FI2によって発行され、法定通貨$に対して固定されたデジタル通貨をまた保有することもある。デジタル通貨は、金融機関FI2にあるオムニバス口座OA2内の法定通貨$の預金によって裏付けられることもある。
検証
顧客C1およびC2は、顧客C1が金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨のXDC$を顧客C2に支払う取引を行うこともある。いくつかの態様において、顧客C1のデジタルウォレットは、取引のための資金を検証するために使用することもあるトランザクションブロック、または別の好適なデータ構造を保有することもある。取引処理の一部として、決済機構(例として、決済機構708または760、あるいは別の好適な決済機構(単数または複数))、および金融機関FI1が取引を通知されることがある。通知を受けて、決済機構および金融機関FI1は、本明細書で議論される態様に記載のように、トランザクションブロックまたは別の好適なデータ構造を夫々のプライベート分散型台帳に挿入することもある。このトランザクションブロックは、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を顧客C1から顧客C2へ送金することを示すこともある。顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を保有することもあり、これは、オムニバス口座OA1にあるX$によって裏付けられている。
いくつかの態様において、決済機構は、取引を完了するために資金の利用可能性を確認することもある。金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨は、顧客C1から顧客C2へ送金されることもある。取引処理の一部として、決済機構は取引について通知されることがある。通知を受けて、決済機構は取引に関する最新情報を金融機関FI1へ送信することもある。決済機構および金融機関FI1の両方は、本明細書で議論される態様に記載のように、トランザクションブロックまたは別の好適なデータ構造を夫々のプライベート分散型台帳に挿入することもある。このトランザクションブロックは、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を顧客C1から顧客C2へ送金することを示すこともある。顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を保有することもあり、これは、オムニバス口座OA1にあるX$によって裏付けられている。
いくつかの態様において、金融機関、決済機構、および/または別の好適な検証エンティティは、1つ以上の電子サイン(例として、支払人(例として、顧客C1)の電子サイン、受取人(例として、顧客C2)の電子サイン、および/または別の好適な電子サインに基づいて取引を検証することもある。しかしながら、いくつかの態様において、電子サインの認定は、取引検証の前に、あるいはそれとは無関係に行われることもある。例えば、エンティティを検証することは、取引が検証へ進むことを許可される前に、試行された各取引が電子サインで認定されることを必要とすることもある。
いくつかの態様において、取引検証は、取引を完了するためのデジタル通貨が利用可能であること、デジタル通貨に交換するための資金が十分であること、および/または別の好適な条件を判断することを包含することもある。例えば、支払人が取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有しない場合、取引は拒否されることもある。別の例において、支払人が十分な額のデジタル通貨と同等の利用可能な額の法定通貨の利用権限を有し、かつ支払人が利用可能な額の法定通貨を、取引を完了するのに必要な十分な額のデジタル通貨に交換することを認定する(または、支払人の口座が開設された時や更新された時など、以前に認定された)場合、取引は進行することもある。いくつかの態様において、すべての支払人が、同等の法定通貨からデジタル通貨への自動判断および交換の利益の利用権限を有するわけではない。利用権限を許可される支払人は、支払人の信用度、支払人と支払人の金融機関との関係の長さ、支払人の口座の時間平均残高、および/またはその他好適な指標に基づき判断されることもある。支払人がこの利益を利用できない態様において、デジタル通貨が不十分であることを示す検証結果に基づき、取引が拒否され、取引の取引情報が記録されないようになることもある。本明細書および本開示の他の側面において記載の検証の態様は、プライベート分散型台帳、パブリック分散型台帳、またはそれらの組み合わせ上で実施されることもある。
いくつかの態様によれば、本明細書に記載の検証のステップは、任意の続き方で、任意の順序で行われてよい。
同時交換
いくつかの態様において、決済機構と金融機関FI1の両方が同時に、またはほぼ同時に、取引を完了するための資金の利用可能性を確認することもある。金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨が、顧客C1から顧客C2へ送金されることもある。取引処理の一部として、決済機構および金融機関FI1は、取引について通知されることがある。通知を受けて、決済機構および金融機関FI1の両方は、本明細書で議論される態様に記載のように、トランザクションブロックまたは別の好適なデータ構造を夫々のプライベート分散型台帳に挿入することもある。このトランザクションブロックは、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を顧客C1から顧客C2へ送金することを示すこともある。顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたXDC$のデジタル通貨を保有することもあり、これは、オムニバス口座OA1にあるX$によって裏付けられている。
いくつかの態様において、決済機構は、取引を完了するために資金が利用可能ではないことを確認することもある。決済機構は金融機関FI1に照会して、顧客C1が取引をまかなうための法定通貨$の資金を有するかどうかを判断してもよい。顧客C1が金融機関FI1にある自分の普通預金口座SA1内に十分な資金を有していない場合、金融機関FI1は取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。追加的または代替的に、金融機関FI1は決済機構に通知することもあり、決済機構が取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。
顧客C1が、取引をまかなうのに十分な資金を自分の普通預金口座SA1内に有しており、顧客C1が自分の普通預金口座SA1から金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨へ資金を送金することが事前に認定されている場合、金融機関は、普通預金口座SA1からオムニバス口座OA1へ資金を送金し、これにより、顧客C1は、X$と同等のデジタル通貨残高XDC$を有することもある。金融機関FI1は、本明細書で議論される態様に記載のように、トランザクションブロックまたは別の好適なデータ構造をそのプライベート分散型台帳に挿入することもある。金融機関FI1は、決済機構に通知することもあり、決済機構は取引を完了させるために、そのプライベート分散型台帳内に好適なトランザクションブロックを挿入することもある。
顧客C1が、取引をまかなうのに十分な資金を自分の普通預金口座SA1内に有しており、顧客C1が自分の普通預金口座SA1から金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨へ資金を送金することが事前に認定されていなかった場合、金融機関は顧客C1に連絡して、普通預金口座SA1からオムニバス口座OA1へ資金を送金する承認を得ることもある。顧客C1が送金を承認した場合、金融機関FI1は、顧客C1がX$と同等のXDC$のデジタル通貨残高を有するように資金を送金し、本明細書で議論される態様に記載のように、そのプライベート分散型台帳にトランザクションブロック、または別の好適なデータ構造を挿入することもある。金融機関FI1は、決済機構に通知することもあり、決済機構は取引を完了させるために、そのプライベート分散型台帳内に好適なトランザクションブロックを挿入することもある。顧客C1が資金を送金する依頼を拒否するか、または連絡を取ることができない場合、金融機関FI1は取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。追加的または代替的に、金融機関FI1は決済機構に通知することもあり、決済機構が取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。
いくつかの態様において、決済機構と金融機関FI1の両方が同時に、またはほぼ同時に、取引を完了するために資金が利用可能でないことを確認することもある。決済機構は、金融機関FI1に照会することもある。金融機関FI1は、顧客C1が取引をまかなうための法定通貨$の資金を有しているかどうかを判断し、上述のように取引を完了しようとすることもある。資金が利用可能でない場合、および/または顧客C1からの承認が得られない場合、金融機関FI1は取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。追加的または代替的に、金融機関FI1は決済機構に通知することもあり、決済機構が取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。
取引処理
いくつかの例において、取引は The Depository Trust & Clearing Corporation (DTCC) や The National Securities Clearing Corporation (NSCC)などの決済機構によって処理される。
いくつかの例において、取引は、財務省や連邦準備制度理事会などの政府エンティティ、支払い処理業者(例として、Visa(登録商標)、Mastercard(登録商標)、Amex(登録商標)、Paypal(登録商標)、Square(登録商標)、Zelle(登録商標)等)、テクノロジー企業(例として、Microsoft(登録商標)、IBM(登録商標)、Amazon(登録商標)等)、および/または銀行団などのエンティティによって処理されることもある(VISA(登録商標)、MASTERCARD(登録商標)、AMEX(登録商標)、PAYPAL(登録商標)、ZELLE(登録商標)およびSQUARE(登録商標)は、それぞれ、Visa Inc., Foster City, California, USA;Mastercard Incorporated, Purchase, New York, USA;American Express Company, New York, New York, USA;Paypal, Inc., San Jose, California;Early Warning Services, LLC, Scottsdale, Arizona;およびSquare, Inc., San Francisco, Californiaの登録商標である)。
いくつかの態様において、取引が完了すると、顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨でXDC$をそのデジタルウォレット内に保有し、これは、オムニバス口座OA1にあるX$によって裏付けられている。顧客C2は、金融機関FI1からのXDC$を保有し続けてもよい。いくつかの態様において、顧客C2がデジタル通貨を取り扱う順序を指定しない場合、決済機構またはその金融機関によって順序が確立されることもある。例えば、顧客の金融機関とは異なる金融機関から最初にデジタル通貨を支出すること、最も格付けの低い金融機関から最初にデジタル通貨を使用すること、別の好適な制約、またはそれらの組み合わせで、順序が確立されることもある。
顧客C2は、デジタルウォレットからの支出の順序を指定してもよい。例えば、顧客C2は、顧客C2の金融機関である金融機関FI2によって発行されたデジタル通貨を支出する前に、他の金融機関からのデジタル通貨が支出されるように指定してもよい。追加的または代替的に、顧客C2は、金融機関の資力または別の好適な尺度に応じて、逆の順序でデジタル通貨が支出されるように指定してもよい。例えば、小規模、または信用度の低い金融機関によって発行されたデジタル通貨は、後日それらのデジタル通貨が受け入れられなくなるリスクを避けるために、最初に支出されることがある。追加的または代替的に、顧客C2は、デジタル通貨が支出されるべき特注の順序、および/または顧客C2のデジタルウォレットから送金されるべき順序を指定することもある。
追加的または代替的に、顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨のXDC$を、顧客C2の金融機関である金融機関FI2によって発行されたデジタル通貨に振り替えることを依頼することもある。金融機関FI2は、同等額の法定通貨をオムニバス口座OA2に送金し、金融機関FI2によって発行されたデジタル通貨のXDC$を顧客C2へ発行することもある。
追加的または代替的に、顧客C2は、金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨のXDC$を、同等額の法定通貨$に振り替えることを依頼することもある。金融機関FI2は、同等額の法定通貨$を顧客C2の普通預金口座SA2へ送金することもある。
いくつかの態様において、顧客C2が、金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨のXDC$を、金融機関FI2によって発行されたデジタル通貨に振り替えることを依頼した場合、金融機関FI2は、同等額の法定通貨をオムニバス口座OA2に振り替えて、金融機関FI2によって発行されたデジタル通貨XDC$を顧客C2へ発行することもある。この場合、金融機関FI2は、金融機関FI1にあるオムニバス口座OA1内のX$(金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨XDC$の裏付けとなっていた)の保有権を取得することもある。金融機関FI2は、金融機関FI1との決済まで、これらの権利を保有し続けてもよい。追加的または代替的に、決済機構は、金融機関FI1がオムニバス口座OA1からX$を金融機関FI2のための銀行資金へ解放するように、トランザクションブロックを閉めることもある。追加的または代替的に、決済機構はFI1とFI2との間で繰越残高を確立することもある。時間や残高によって決済が引き起こされるまでは、決済機構は金融機関間の取引について、タイミングおよび/または残高制限に基づく決済ルールに従うこともある。
いくつかの態様において、顧客C2が、金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨のXDC$を、同等額の法定通貨$に振り替えることを要求する場合、金融機関FI2は、同等額の法定通貨$を顧客C2の普通預金口座SA2に振り替えることもある。この場合、金融機関FI2は、金融機関FI1にあるオムニバス口座OA1内のX$(金融機関FI1によって発行されたデジタル通貨XDC$の裏付けとなっていた)の保有権を取得することもある。金融機関FI2は、金融機関FI1との決済まで、これらの権利を保有し続けてもよい。追加的または代替的に、決済機構は、金融機関FI1がオムニバス口座OA1からX$を金融機関FI2のための銀行資金へ解放するように、トランザクションブロックを閉めることもある。追加的または代替的に、決済機構は金融機関間の取引について、タイミングおよび/または残高制限に基づく決済ルールに従うこともある。
いくつかの態様において、金融機関は互いにデジタル通貨を送金しない。代わりに、デジタル通貨が関与する取引を決済するために、金融機関は互いに法定通貨を送金する。ある金融機関は、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨を保有することもある(例として、取引の一部として受領した場合、あるいは金融機関が別の金融機関のデジタル通貨を受領する別の好適な理由のため)。決済機構および金融機関は、トランザクションブロックを閉めて、夫々のプライベート分散型台帳を使って金融機関間の残高を追跡することもある。特定の金融機関が別の金融機関と決済する必要がある場合について、1つ以上のルールがあることもある。いくつかのまたはほとんどの場合、顧客取引が始まるたびに決済が起こるとは限らない。金融機関間で負われる残高は、顧客取引に基づいて上下することもある。しかしながら、金融機関間の決済は、時間および/または残高の大きさのきっかけに基づいて起こることもある。例えば、決済は、互いに負っている残高をゼロまたは別の好適なしきい値にまで低めるために、一方の金融機関から別の金融機関への法定通貨の実際の振り替えを包含することもある。
デジタル通貨小切手
いくつかの態様において、金融機関の第1の顧客によって指定された額のデジタル通貨のデジタル通貨小切手が発行され得て、それは第1の顧客から、同じまたは異なる金融機関の第2の顧客へ当該額のデジタル通貨を送金するためである。第2の顧客はデジタル通貨小切手を金融機関に預け、金融機関はデジタル通貨小切手上に指定された額のデジタル通貨を第2の顧客の口座に入れてもよい。いくつかの例において、第2の顧客の金融機関は、第2の顧客のデジタルウォレットに当該額のデジタル通貨を預けることによって、第2の顧客の口座に入れることもある。いくつかの態様において、第2の機関はデジタル小切手を処理することもある。取引処理の一部として、第1の顧客の金融機関、および/または第1の顧客の金融機関の小切手処理会社が、取引について通知されることもある。いくつかの態様において、金融機関、および/またはその小切手処理会社は、取引を完了するために資金が利用可能ではないことを確認することもある。第1の顧客の金融機関は、第1の顧客が取引をまかなうデジタル通貨の資金を有するかどうかを判断するために照会を受けることがある。第1の顧客が、その金融機関にある口座および/またはデジタルウォレット内に十分な資金を有さない場合、第1の顧客の金融機関は取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。追加的または代替的に、第1の顧客の金融機関は小切手処理会社に通知することもあり、小切手処理会社が取引を終了するか、または取引の終了を依頼することもある。デジタル通貨小切手は、テキストメッセージ、電子メール、QRコード(登録商標)、バーコード、および/または同種のものの1つ以上を介して配達され得る。
第1の顧客が、その口座(例として、デジタル通貨口座、デジタルウォレット等)内に取引をまかなうのに十分なデジタル通貨を有する場合、第1の顧客の金融機関は、第1の顧客に関連する口座からオムニバス口座へデジタル通貨を振送金することもある。第1の顧客の金融機関は、本明細書で議論される態様に記載のようなパブリックブロックチェーン上のプライベート取引、および/または同種のものとして、トランザクションブロックまたは別の好適なデータ構造をプライベート分散型台帳に挿入することもある。第1の顧客の金融機関は、決済機構に通知することもあり、決済機構は取引を完了させるために、そのプライベート分散型台帳内に好適なトランザクションブロックを挿入することもある。
いくつかの態様において、第2の顧客の金融機関は、第2の顧客のデジタル通貨口座に入金する以前に、取引が正常に処理されることを要求することもある。
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットの公開鍵と秘密鍵を使用して、金融機関の顧客によって発行されたデジタル通貨小切手を受領、または送ることもある。例えば、第1の顧客と第2の顧客との両方が夫々のデジタルウォレットを有することもある。第1の顧客および第2の顧客は、希望する金融機関にある口座で、それぞれのデジタルウォレットを受領したこともある。第1の顧客は、特定の機関によって発行されたデジタル通貨用の秘密鍵を使用して、第1の顧客のデジタルウォレットから第2の顧客のデジタルウォレットへ、特定額のデジタル通貨のデジタル通貨小切手を送ることもある。
自分のデジタルウォレットからデジタル通貨小切手を発行するために、ユーザは自分のデジタルウォレットに対応する秘密鍵の使用を認定して、小切手に電子サインすることもあり、小切手は取引、およびプライベート分散型台帳内に取引のブロックを格納すること(例として、関連するデジタル通貨を第1の顧客のデジタルウォレットから第2の顧客のデジタルウォレットへ預けるために)に使用され得る。
預金
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットはデジタル通貨普通預金口座を包含することもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットはデジタル通貨普通預金口座へリンクされることもある。
例えば、ユーザはある額のデジタル通貨をデジタル通貨普通預金口座へ預けることもある。経時的に、デジタル通貨普通預金口座は、預金利率に基づいて追加額のデジタル通貨を蓄積することもある。いくつかの例によれば、デジタル通貨預金利率は、利用者が借りたデジタル通貨に対して払う利息よりも低いこともある。
いくつかの態様において、金融エンティティは、ユーザから提供された流動資産の見返りとして、デジタル通貨および資産などのインセンティブを提示することもある。例えば、ユーザは、預金証書(CD)、および/または普通預金口座にデジタル資産を固定してもよく(例として、ステーキング(staking))、および/または、ユーザは、本明細書に記載のように、信用力を求めている人にそれらを貸し出してもよい。見返りに、ユーザはデジタル通貨および/または資産を他人に貸し出すことによって蓄積された利息の少なくとも一部を受領することもある。
別の例において、デジタル通貨は法定通貨によって裏付けされることもある。例えば、金融機関は、オムニバス口座内に、金融機関によってそれまでに発行された額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を維持することもある。オムニバス口座を使用して、発行されたデジタル通貨を裏付けすることもある。ユーザがデジタル通貨をデジタル通貨普通預金口座またはCDに預けた場合、金融機関は、預けられたデジタル通貨を裏付けている法定通貨を貸し出し、融資に対する利息から蓄積された法定通貨に基づく利息を提供することもある。代替的に、金融エンティティは、融資に対する利息から蓄積された法定通貨を同等額のデジタル通貨に変換し、当該額をデジタル通貨普通預金口座またはCDへ送金することもある。
いくつかの態様において、金融エンティティは、ユーザがデジタル通貨普通預金口座からデジタル通貨を引き出してもよい頻度に制限を設けることもある。いくつかの態様において、金融エンティティは、一定期間中にユーザがデジタル通貨普通預金口座から引き出してもよいデジタル通貨の額に制限を設けることもある。いくつかの態様において、金融エンティティは、ユーザがCD用に預けたお金を使用してはならない期間について、選択肢を提供したり、制限を設けたりすることもある。
自動補充
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、金融エンティティへ接続され、金融口座へ接続され、および/または別のデジタルウォレットへ接続されることもあり、デジタルウォレットが接続されたエンティティ、口座、および/または別のウォレットから自動的に資金を受領することもある。例えば、デジタルウォレットは、周期的自動補充設定を有することもある。設定は、時間ベース(例として、ユーザによる時間設定)、または残高ベース(例として、デジタルウォレットの残高がしきい値未満になったとき)であってもよく、一定期間が経過したとき、またはデジタルウォレットがしきい値未満の残高を有するときに、エンティティ、口座、および/またはウォレットからの資金がデジタルウォレットへ自動的に振り替えられることもある。
いくつかの例において、デジタルウォレットは、デジタルウォレットの通貨とは異なる通貨を保持するように構成されることもある。いくつかの例において、資金はデジタルウォレットの通貨に変換されることもある。例えば、デジタルウォレットが第1のデジタル通貨を含み、第2のデジタル通貨の資金を有する第2のウォレットへリンクされている場合、自動送金中に、第2のデジタル通貨は、デジタルウォレットに預けられる前に、第1のデジタル通貨の等価額に変換、および/または交換されることもある。別の例において、デジタルウォレットが法定通貨で資金を有する金融口座へリンクされている場合、自動送金中に、法定通貨は、デジタルウォレットに預けられる前に、デジタルウォレットのデジタル通貨の等価額に変換、および/または交換されることもある。
例えば、振り替えは、分散型台帳に参加し、デジタル通貨を使用する会社(単数および/または複数)のデジタル通貨のプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納するコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を第1のウォレットから送金するためのプライベート取引を受領し、プライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを分散型台帳に参加している他のコンピューティングノードへ送信し、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、ならびに新たなトランザクションブロックを金融エンティティの分散型台帳中に挿入するように構成されることもある。
他の例において、購入は、デジタル通貨を使用する企業(単数および/または複数)のデジタル通貨用のパブリックブロックチェーンに参加しているコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、顧客からある額のデジタル通貨を送金するためのプライベート取引を受領し、取引を保有するクライアントによってのみ処理可能な新たなトランザクションブロックを生成するように構成されることもある。
前払い
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは早期預金を可能にするように構成されることもある。例えば、雇用主からなどの預り金は、支払の処理(例として、ACHによって)の前に利用可能であることもある。いくつかの例において、1つ以上のエンティティが資金を前払いすることがある。例えば、エンティティは、金融機関、金融テクノロジー企業、政府エンティティ(または政府機関もしくは政府規制金融機関)、支払い処理企業、テクノロジー企業、クラウド企業、決済機構、銀行団、銀行設立免許を持つエンティティ、および/または任意の好適なエンティティなどの、本明細書に記載のような金融エンティティであってよい。
投資
いくつかの態様によれば、顧客はデジタルウォレットを使用して投資し得る。例えば、ユーザは自分のデジタルウォレット、またはデジタルウォレットを含む金融口座を、証券会社および/または公設市場へ接続することもある。顧客が株式を購入することによって投資する場合、デジタル通貨は顧客のデジタルウォレットから証券会社および/または公設市場のデジタルウォレットへ振り替えられる。
取引において、証券会社および/または公設市場は、顧客のデジタルウォレットから、同じ、または異なる金融機関の証券会社および/または公設市場用のデジタルウォレットへある額のデジタル通貨を振り替えるよう依頼する。取引は決済機構のプライベート分散型台帳上に記録されることもあり、デジタルウォレットが更新されることもある。デジタル通貨は、投資(例として、株式)を購入する顧客のデジタルウォレットから、証券会社および/または公設市場のデジタルウォレットへ送金されることもある。取引は加えて、金融機関用のプライベート分散型台帳上に記録されることもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットの一方または両方は、金融機関用のプライベート分散型台帳上に記録される取引を送ることもある。投資(例として、株式、オプション、暗号通貨、商品等)はその後、ユーザの所有権を反映するように更新されることもある。
いくつかの側面において、記載のシステムおよび方法は、1つ以上のエンティティに対する制御手段(例として、視聴制御、会社制御、政府制御等)を提供する。例えば、政府は、失業、福祉、健康プログラム、フードスタンプ等などのプログラムを、記載のシステムおよび方法を使用して執行することもある。いくつかの態様において、受取人は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、および/またはウェブアプリケーションを使用して、それらへ割り当てられた資金を受領することもある。
政府給付預金
これらの資金は、受取人が参加する資格があることもある1つ以上の政府プログラムに関する情報に基づいて、受取人へ自動的に配分されることもある。いくつかの態様において、受取人は、女性、乳幼児、および子供のための特別補助栄養プログラム(WIC)、関連する電子給付送金(EBT)などの食糧援助のための資金、および/または他の好適な給付を受領することもある。いくつかの態様によれば、資金には支出制限が設定されることがあり、ユーザは制限によって指定された額のみを使用してよい。いくつかの例において、ユーザが特定の店舗および/または特定のアイテム(例として、食品、種子、および植物等)でのみ資金を使用してよいように、資金に支出制限が設定されることもある。いくつかの例において、資金の使用、および/または資金の受領に事前承認が必要とされることもある。
いくつかの態様において、受取人は、医療貯蓄口座(HSA)、フレキシブル支出口座(FSA)、および/または他の好適な税制優遇プログラムのための資金を受領することもある。追加的または代替的に、受取人の健康保険の支払い、定額控除、要請、および/または他の健康関連の支払い行為は、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して実施されることもある。
いくつかの態様において、エンティティ(例として、会社、金融エンティティ、銀行等)は、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用してギフトカードを発行することもある。エンティティは、金融機関、決済機構、支払い処理業者、デジタルウォレット、政府、および/または同種のものであってよい。受取人は、エンティティによって発行され、および/またはエンティティによって提供される商品およびサービスに対してのみ支出され得る、デジタル通貨での支払いのために構成された、デジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、および/またはウェブアプリケーションの形態のギフトカードを受領することもある。例えば、受取人は、デジタル通貨付きNIKE(登録商標)社のギフトカードを受領することもあり、これはその企業によって発行され、および/またはその企業によって提供される商品およびサービスに対してのみ支出されうる。追加的または代替的に、受取人は、特定の会社によって発行され、および/または特定の会社によって提供される商品およびサービスに対してのみ支出され得る、1種以上のデジタル通貨を持つユニバーサルギフトカードを受領することもある。いくつかの態様によれば、商品またはサービスのタイプは限定(例として、衣類)されていることもある。
いくつかの例において、デジタル通貨カードは物理的なデジタル通貨カードであってよく、いくつかの例において、デジタル通貨カードはEギフトカードであってもよい。いくつかの例において、デジタル通貨カードは、デジタルウォレットに包含されることもある。ギフトカードは、ギフトカード上のデジタル通貨の残高を識別するように構成された固有の識別子(例として、バーコード、QRコード(登録商標)等)を包含することもある。例えば、ギフトカードを有する会社の顧客は、カードおよび/または固有の識別子を使用して、商品および/またはサービスを購入し得る。会社は、その後購入後のデジタル通貨の残りの残高を表すために、ギフトカードの残高を更新することもある。いくつかの例において、カードの固有の識別子は、カードをデジタル通貨口座へ関連付けることもあり、デジタル通貨口座の残高は、記載のように更新されることもある。
いくつかの例において、会社の顧客は、ギフトカードのデジタル通貨を、会社および/または提携組織のデジタル通貨口座へ入れることもある。商品および/またはサービスの購入中に、会社はデジタル通貨口座から購入した商品および/またはサービスのための額のデジタル通貨を送金することもある。会社は加えて、プライベート分散型台帳を使用して取引を記録することもあり、ここで会社はプライベート分散型台帳への利用権限を有してよい。いくつかの例において、取引は、会社のみが取引にアクセスしてよいように、プライベート取引としてパブリックブロックチェーン上に記録されることもある。 例えば、購入は、分散型台帳に参加し、デジタル通貨を使用する会社(単数および/または複数)のデジタル通貨のプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納するコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を顧客から送金するためのプライベート取引を受領し、プライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを分散型台帳に参加している他のコンピューティングノードへ送信し、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、ならびに新たなトランザクションブロックを分散型台帳中に挿入するように構成されることもある。
他の例において、購入は、デジタル通貨を使用する会社(単数および/または複数)のデジタル通貨のパブリックブロックチェーンに参加しているコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、顧客からある額のデジタル通貨を送金するためのプライベート取引を受領し、取引を保有するクライアントによってのみ処理可能な新たなトランザクションブロックを生成するように構成されることもある。
許容量
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、ユーザ以外の第三者(例として、ユーザの親または保護者、ユーザの配偶者等)へ接続されることもあり、ここで監視ユーザのなどの第三者は、デジタルウォレットに関するいくつかの側面を制御し、特定の情報にアクセスするように構成されることもある。例えば、第3のエンティティはデジタルウォレットの残高に関する通知を受領したり、および/または情報にアクセスしたりすることもある。いくつかの例において、第3のエンティティは、デジタルウォレットに制限をかけることもある。例えば、第3のエンティティは、支出され得るデジタルウォレットの通貨額のしきい値を設定することもある。
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、金融エンティティへ接続され、金融口座へ接続され、および/または第三者の別のデジタルウォレットへ接続されることもあり、ならびに第三者は、デジタルウォレットの設定されたパラメータに基づいて資金を送金することもある。例えば、デジタルウォレットが第三者によって設定されたしきい値よりも低い残高を有する場合、ユーザの金融口座および/またはデジタルウォレットは、本明細書に記載のように、自動的に所定額の資金を送金することもある。
預金および投資の自動化
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、デジタルウォレットからの通貨を使用して自動支払いができるように構成されることもある。いくつかの例において、デジタルウォレットのユーザは預金または投資を自動化することもある。例えば、ユーザは、デジタルウォレットの通貨の指定された率または指定された額を、ユーザの預金口座または投資口座へ預金または投資することを自動化することもある。いくつかの例において、デジタルウォレットのユーザは、税金、扶養料、養育費、住宅ローン、家賃、光熱費、請求書、および/または同種のものなどの強制的な引き出しを自動化することもある。指定された額が、デジタルウォレットから自動的に引き出されることもある。
いくつかの態様において、ユーザがデジタルウォレットおよび/またはデジタル通貨カードで買い物をするとき、その取引は直近のドル単位に丸められ、釣り銭はユーザの投資口座に自動的に送金される(例として、ラウンドアップス(Round Ups))こともある。
再入金可能口座
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、デジタルウォレットおよび/またはデジタル通貨カード上に、ある額の通貨を積むことによって補充されることもある。いくつかの態様において、デジタルウォレットおよび/またはデジタル通貨カードは、プリペイドのデジタルウォレットおよび/またはデジタル通貨カードとして機能することもある。いくつかの態様において、ウォレットおよび/またはカードは、別の金融口座へリンクまたは接続されていないこともある。
いくつかの態様において、会社は、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して経費を追跡することもある。例えば、追跡される経費は、旅費、食費等を包含し、特定のカテゴリ、売主、額等について、認定行為が追跡または事前承認されることもある。
いくつかの態様において、親などの個人は、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して、自分の子供、自分自身(例として、予算を立てる目的で)、または別の好適な人物の支出を追跡および/または制御することもある。個人は、デジタル通貨での支払い用に構成されたデジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、および/またはウェブアプリケーションを自分の子供に提供することもある。個人は、特定の売主(例として、映画館、レストラン、店舗等)、カテゴリ(例として、食品、衣類等)、および/または他の好適な基準を指定することもある。個人は、特定の製品および/または売主に対する支出を除外または限定してもよい。例えば、個人は、子供のSTARBUCKS(登録商標)での支出を好適な額(例として、月$25)、または別の好適な額および/または期間に限定してもよい。
例えば、個人は店舗で、および/またはモバイルまたはウェブアプリケーション上で好適な基準を指定してもよい。いくつかの例において、子供が指定された基準を満たす取引をしようとするとき、子供へ提供されたデジタル通貨カード、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、デジタル通貨カード、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションから売主へデジタル通貨を送金することもある。
いくつかの例において、プライベート分散型台帳を使用して取引が記録されることもある。例えば、取引は、分散型台帳に参加し、デジタル通貨を使用する会社(単数および/または複数)のデジタル通貨のプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納するコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、ある額のデジタル通貨を顧客から送金するためのプライベート取引を受領し、プライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し、新たなトランザクションブロックを分散型台帳に参加している他のコンピューティングノードへ送信し、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、ならびに新たなトランザクションブロックを分散型台帳中に挿入するように構成されることもある。
いくつかの例において、取引は、プライベートまたはパブリック取引として、パブリックブロックチェーン上に記録されることもある。例えば、購入は、デジタル通貨を使用する会社(単数および/または複数)のデジタル通貨用のパブリックブロックチェーンに参加しているコンピューティングノード上で開始されることもある。コンピューティングノードは、顧客からある額のデジタル通貨を送金するためのプライベート取引を受領し、取引を保有するクライアントによってのみ処理可能な新たなトランザクションブロックを生成するように構成されることもある。
いくつかの態様によれば、子供は指定された基準を満たさない取引を試みることもある。子供へ提供されたデジタル通貨カード、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、取引が基準を満たしていないと判断し、取引を拒否することもある。子供および/または個人は、拒否された取引について通知されることもある。例えば、デジタル通貨カード、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、取引がブロックチェーン上に記録されないようにすることもある。いくつかの例において、取引が指定された基準を満たし損なったと判断された場合、コンピューティングノードは新たなトランザクションブロックの生成をしないようにする。
表示
いくつかの態様によれば、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、1つ以上の取引に関する情報をユーザに示すように構成されることもある。例えば、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションを使用して、ユーザは1つ以上の月次明細書および取引情報にアクセスすることもある。いくつかの例において、取引情報は、期間に基づいて、カテゴリによって、受取人および/または支払人によって、クレジットによって、デビットによって、および/または受領した利益によって選別され得る。たとえば、利益は、生じた利息、マイル、および/またはポイントを包含することもある。
クーポン
いくつかの態様によれば、顧客は、クーポン、キャッシュバックなどのクレジットカードの利益、および/または購入後(例として、購入の結果として)または購入前のプロモーションコードを受領することもある。これらのクーポンは、ご購入前に購入に対して適用されることもある。いくつかの例において、購入前に、顧客はクーポンまとめサイト(例として、Rakuten(登録商標)、Honey(登録商標)等)を使用してもよい(RAKUTEN(登録商標)およびHONEY(登録商標)は、それぞれ、Rakuten Group, Inc., San Mateo, California;およびPaypal, Inc., San Jose, Californiaの登録商標である)。顧客は、電子メールを通して、顧客の所在地(例として、地理的位置)に基づいて、オンラインで検索することによって、クーポンまとめサイト、および/または同種のものを通して、かかるクーポンまたはプロモーションコードを受領することもある。顧客は、クーポンおよび/またはコードを受け入れて、クーポンおよび/またはコードに関連する次回の購入のためにそのデジタルウォレットに格納することもある。顧客が関連する購入を行う際、クーポンおよび/またはコードが購入に対して自動的に適用されることもある。また、クーポンおよび/またはコードは、表示されることもある。
いくつかの態様によれば、顧客は購入後にデジタル通貨および/またはキャッシュバックを受領することもある。いくつかの例において、ユーザは、デジタルウォレット、金融機関のアプリケーション、および/またはデジタルウォレットにリンクされた第三者のアプリケーションへ購入のレシートをスキャンまたはアップロードし、適格な購入に対してキャッシュバックおよび/またはデジタル通貨を受領することもある。いくつかの例において、ユーザは、デジタルウォレット、第三者のアプリケーション、および/または金融機関のアプリケーションを通して、適格な購入を行うこともある。適格な購入とは、参加している店舗からの購入であってよい。例えば、ユーザは、店舗から購入することによって、店舗から手数料または手数料の一部を受領することもある。
残高表示
いくつかの態様によれば、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、デジタルウォレットの残高を表示することもある。デジタルウォレットが2種類以上のデジタル通貨または法定通貨を含むこともある例においては、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、デジタルウォレット内の各種類のデジタル通貨および各種類の法定通貨の残高を表示することもある。デジタルウォレットが金融資産および/または金融商品を含む例においては、モバイルおよび/またはウェブアプリケーションは、資産および/または商品を表示することもある。
識別
いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、個人識別票の形態として使用されることもあり、および/または個人識別票を含有することもある。
いくつかの態様において、公開鍵と秘密鍵のペアは、金融エンティティにてユーザを識別するために使用され得る。金融エンティティは、ユーザの秘密鍵と公開鍵を使用して、チャレンジレスポンス認証を行うこともある。例えば、金融エンティティは、公開鍵をユーザに照会してユーザを当初識別することもある。金融エンティティはその後、暗号化されたメッセージ(ユーザの公開鍵で暗号化された)とともに、値(例として、ハッシュ出力)を送信することもある。ユーザは、その値とユーザの秘密鍵とを使用してメッセージを復号化し、復号化されたメッセージを金融エンティティへ送信することもある。金融エンティティは、ユーザの復号化されたメッセージと金融エンティティから送信されたメッセージとを比較することによって、ユーザを確認し識別することもある。
いくつかの例において、デジタルウォレットはユーザを識別する固有の値を格納することもある。例えば、チャレンジに応答して、デジタルウォレットは1つ以上の固有の値を送信することもある。金融エンティティは、固有の値をユーザに関連付けられた保存された値と比較して、金融エンティティでユーザを認証することもある。いくつかの態様によれば、固有の値は、識別票で使用される政府発行の値(例として、旅行等でユーザを識別するために使用される)であってもよい。識別値は、ユーザに付いての情報(例として、ユーザのグループがアクセス可能な保護されたデータベースに格納される)にリンクされていることもある。例えば、政府発行の値は、運転免許証の一部として使用され、ならびに政府発行の値を使用して、デジタルウォレットの所有者の身長、体重、写真、および/または同種のものなどの情報を識別する者(例として、法執行機関)もいる。いくつかの態様によれば、固有の値は、病院などの健康管理エンティティにて、および/または保険(例として、メディケア(Medicare)、メディケイド(Medicaid)、運転者保険、民間保険等)のためにユーザを識別することもある。
利益の移転
本明細書に記載のように、金融機関はまた、金融機関によって発行されたデジタル通貨、生じた利息、マイル、および/またはポイントなどの利益を提供することもある。利益がデジタル通貨または法定通貨の場合、ユーザはデジタルウォレットに同等額のデジタル通貨または法定通貨を入金し得る。利益がポイントを包含する場合、ユーザは、獲得したポイント数と同等と判断された額のデジタル通貨および/または法定通貨(例として、ポイントとデジタル通貨、またはポイントと法定通貨の間の所定の変換率に基づいて判断されてもよい)をデジタルウォレットに入金し得る。いくつかの例において、本明細書に記載の方法および技術を使用して、1つのデジタルウォレットから別のデジタルウォレットへ利益が移転されてもよい。
融資
いくつかの態様において、金融機関(例として、銀行)は、融資(例えば、デジタル通貨の)を提供する。いくつかの例において、融資は、デジタルウォレット(例として、信用枠)を通して、クレジットカードを通して、またはアプリケーション(例として、Zelle(登録商標))(ZELLE(登録商標)は、Early Warning Services, LLC, Scottsdale, Arizonaの登録商標である)を通して、またはユーザの口座を通して銀行または別のエンティティを通して、提供されることもある。例えば、これは、デジタル通貨の資金調達を進めることに使用され得る。例えば、他のデジタルウォレットへ送る資金を前払いするために、店舗のカード用に、医療目的に(例として、CareCredit)、および/またはローン(例として、住宅ローン、自動車、個人、資本的支出(Cap Ex)、在庫貸付け、インボイス、設備、業者の「現金前貸し」、中小企業庁(SBA))用に使用されることもある。機関の顧客(例として、会社、個人等)は、銀行のデジタル通貨を使用して業者(例として、店舗)で商品の支払いをするために、自分のクレジット口座(例として、自分のデジタルウォレットの)を使用することもあり、それにより顧客は発行金融機関から金を借りていることとなる。例えば、顧客は設定された額のデジタル通貨または法定通貨しか借りられないなど、与信額には制限(例として、与信限度額)があることもある。顧客が借りる必要がある額は、デジタルウォレットの利用可能融資枠であり、この枠を超えると手数料が発生する結果となることがある。
いくつかの態様によれば、ユーザは、buy now pay later(BNPL)オプション(例として、Affirm)を使用して購入を行うこともある。例えば、機関の顧客(例として、会社、個人等)は、銀行のデジタル通貨を使用して業者(例として、店舗)で商品またはサービスの支払いをするために、自分のクレジット口座を使用することによって購入を行うこともあり、顧客は発行金融機関から全購入額と同等の額の金を借りていることとなる。顧客は、購入品を1回以上の分割で支払うこともある。例えば、分割の各々は、購入価格の何分の一の価格であってよい。いくつかの例において、分割額は、一定期間経過後に顧客の口座から自動的に引き落とされることもある(例として、分割額が毎月支払われるように)。
例えば、取引はプライベート分散型台帳内に記録され、発行金融機関は他の銀行にある業者(例として、店舗)の口座へ支払いを送信することもある。いくつかの例において、プライベート分散型台帳は、顧客へ送金するために金融機関によって発行されたデジタル通貨の発行済融資を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納する。コンピューティングノードは、金融機関から別の金融機関の業者へ、ある額のデジタル通貨を送金する取引を受領する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たなトランザクションブロックを生成する。コンピューティングノードは、プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信する。コンピューティングノードは、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領する。表示が有効である場合、コンピューティングノードは新たなトランザクションブロックをプライベート分散型台帳に挿入し、当該額のデジタル通貨の移転を完了する。
いくつかの例において、金融機関は記録された取引を使用して、顧客が借りているデジタル通貨の記録を維持することもある。いくつかの例において、金融機関は、顧客から発行金融機関への新たな取引を開始または記録し、借入額を示すこともある。顧客は、本明細書に記載の技術を使用して、同等額の法定通貨またはデジタル通貨を発行金融機関へ送金することによって、その機関に弁済し得る。いくつかの例において、顧客はまた、経時的に発生する利息、遅延損害金等などの追加手数料を負うこともある。
いくつかの態様によれば、金融機関は、金融機関のデジタル資産および/または法定通貨をオムニバス口座に送金して、デジタル通貨を発行することもある。デジタル通貨はその後、発行金融機関から金を借りているユーザの口座に入れられることもある。
例えば、金融機関の顧客(例として、会社、個人等)は、銀行のデジタル通貨を使用して業者(例として、店舗)および/または企業(例として、供給者、生産者等)で商品またはサービスの支払いをするために、自分のデジタルウォレットの自分のクレジット口座を使用することによって購入を行うこともあり、それにより顧客は発行金融機関から全購入額と同等の額の金を借りていることとなる。金融機関は、融資されたデジタル通貨の額(例として、商品またはサービスの価格)と同等額の金融機関の法定通貨を送金することもある。金融機関はその後、顧客の口座(例として、デジタルウォレット)内に借入額のデジタル通貨を発行することもある。その後、ユーザが金融機関に借入額の任意の部分を支払う場合、金融機関はオムニバス口座から同等額の法定通貨を出金することもある。
信用の蓄積
いくつかの態様において、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して、消費者の信用スコア向上を援助する1つ以上のプログラムを設定する。消費者は、デジタル通貨での支払い用に構成された、デジタル通貨カード、モバイルアプリケーション、および/またはウェブアプリケーションを提供されることもある。消費者の金融活動は、彼らの信用スコアの増大を考慮するために使用されることもある(例として、期日通りの支払い、家賃の支払い、公共料金の支払い等)。
いくつかの態様において、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用して、慈善的贈与を消費者に援助する1つ以上のプログラムを設定する。消費者は、慈善寄付を行うためにデジタル通貨を送ることもある。プログラムは、それに応じて消費者の課税控除を追跡することもある。例えば、このプログラムは企業のマッチングプログラムと連携し、消費者の寄付と対応するマッチングで、慈善的寄付を最大化に活用することもある。
いくつかの態様において、本明細書に記載のシステムおよび方法は、デジタル通貨の所有者だけでなく、受領された/変換されたデジタル通貨、それの出所(例として、クレジット)、支出された/送られた/交換されたデジタル通貨、および/またはユーザがデジタル通貨で行ったこと(例として、デビット)を包含する各ユーザも追跡する。システムは、報告、リアルタイムアクセス、月次明細書、税務明細書、所得/収益報告書、および/または他の好適な情報を、ユーザまたはかかる情報へアクセスする許可を持つ別の当事者へ提供することもある。このユーザ情報および本明細書に記載の他の好適な情報は、適切に分類され、収益化される(例として、情報が収集または販売されている司法管轄区域の法律、または他の好適な基準の下に)こともある。例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法は、決済機構、金融機関、または別の好適なエンティティが、多数の金融機関のデジタル通貨を使用している顧客の支出を追跡し、顧客が明細書を取得したり、報告書および他の好適な情報にアクセスし得るようにする固有の性能を設定したりすることもある。
いくつかの態様において、本明細書に記載のシステムおよび方法は、貸出機関および/または借主のローンおよび弁済を追跡する。いくつかの態様において、本明細書に記載のローンまたは他の態様は、購入者と販売者、貸し手と借り手等の間の契約条件を備えた自動発効契約がコード行に直接書き込まれるスマートコントラクトを使用して履行される。コード、およびそこに含有される契約は、本明細書で議論される分散型台帳(単数または複数)にわたり存在することもある。
いくつかの態様において、記載のシステムおよび方法が提供する利益のいくつかを以下のように記載してもよいが、利益はそのように限定されるものではなく、記載のシステムおよび方法を使用することによって、他のまたは異なる利益が達成されることもある。
政府に関しては、米国では、連邦準備制度理事会がUSドルをデジタル化する方法を評価する委員会を有する。連邦準備制度理事会は、USドルが主要な基軸通貨と見なされ続けることが重要であると信じており、デジタル通貨を使用することによって、現金の印刷および破棄を行わないことにおける大幅な節約を、連邦準備制度理事会が達成することもある。銀行にデジタル通貨を発行してもらったことによって、連邦準備制度理事会はシステムの開発および維持に費用をかけることなく、完全な規制権限を有することもある。連邦準備制度理事会は、金融機関に対し、デジタル通貨に対する現行の規制および新たな特別規制を発行し得る。さらに、透明性のある(例として、ユーザが知られている)分散型台帳は、資金を違法な目的に使う能力を劇的に制限することもある。これがまた、規制されていない暗号通貨に制限を課す力を政府に与えることもある。
銀行などの金融機関にとっては、取引が行われるたびに現金を移動させる必要がなく、決済コストが大幅に低減することもある。記載のシステムは、消費者に非移動性の現金を提供し、新たな顧客(Z世代およびミレニアル世代などの)を引き付けることもある。これはまた、ヘルシュタットリスク(Herstatt risk)を限定し、上記および下記からの将来的競争リスクを軽減することもある。例えば、ステーブルコイン(stablecoin)企業は、もはや1社の金融機関を選択する力を有しないこともある。さらに、金融機関がデジタル通貨の発行を行うため、政府がその側面を取り扱う必要がないこともある。
消費者に関しては、記載のシステムは、セキュリティ、保険、企業での受け入れ、受領および支払いのスピード、および/または、どの銀行のデジタル通貨を選択するか、または代わりに法定通貨を選ぶかどうかを制御する能力を提供する。例えば、従来のクレジットが「プル」システム上で働くのに対し、デジタル通貨は「プッシュ」システム上で働くので、なりすましを限定することによってセキュリティが向上することもある。別の例においては、消費者のデジタル通貨預金は、金融機関にあるオムニバス口座に保有される資金を経由して、デジタル通貨がFDIC保険によって裏付けされているので、保険がかけられていることもある。
企業に関しては、記載のシステムおよび方法は、電信またはクレジットやデビットと比較して、支払いのためのより少ないコストを提供し、電信送金をなくすことで、完了のスピードと関連コストに役立ち、および/または、デジタル通貨が偽造されたり、恣意的に取り消されたり(例として、クレジットチャージバック)することがないため、不正行為を限定することもある。
決済機構に関しては、記載のシステムおよび方法が、取引ルールを確立するために銀行および企業に課金すること、デジタル通貨に対する金融機関の階層化ランク付けシステムを作成すること、デジタル通貨の発行および送金、法定通貨への戻りの台帳を保持すること、および/または、金融機関間の決済コールを円滑にすることを提供することもある。
いくつかの態様において、金融機関は暗号通貨のセキュリティに責任を負うために、金融機関がビットコインまたは他の好適な暗号通貨などの暗号通貨を保有する責任を負うこともある。金融機関は、その暗号通貨に裏付けされたデジタル通貨を発行することもある。これにより、暗号通貨交換所が資金を誤って紛失したり、資金が悪者によって盗まれたりする状態から消費者の預金を保護することもある。
デジタル通貨の管理者
いくつかの態様において、例えば、デジタル通貨が政府発行の場合、デジタル通貨を発行した政府エンティティが暗号通貨または法定通貨を保有する責任を負うことがあり、それにより政府エンティティは暗号通貨または法定通貨のセキュリティに責任を負うこともある。政府発行デジタル通貨は、法定通貨または暗号通貨によって裏付けされており、暗号通貨交換所が資金を誤って紛失したり、資金が悪者によって盗まれたりする状態から消費者の預金を保護することもある。本明細書に記載のように、政府エンティティは、米国造幣局、アメリカ合衆国製版印刷局、金融犯罪取締ネットワーク、国税庁、通貨監督庁、コミュニティ開発金融機関、および/または同種のものを包含する。
いくつかの態様において、会社は、ビットコインまたは他の好適な暗号通貨などの暗号通貨を保有する責任を負うこともある金融機関と協力し、それにより金融機関が暗号通貨のセキュリティに責任を負うこともある。会社は、その暗号通貨に裏付けされたデジタル通貨を発行することもある。これにより、暗号通貨交換所が資金を誤って紛失したり、資金が悪者によって盗まれたりする状態から消費者の預金を保護することもある。
他の例において、デジタル通貨はいかなる金融機関(例として、政府エンティティ、銀行等)による責任の下でも保持されず、代わりにデジタルウォレット内にのみ保持されることもある。例えば、デジタル通貨は、金融機関または公共事業によって提供されない、自己ホスト型、および/またはアンホステッドウォレット(unhosted wallet)内に保存されることもある。例えば、デジタル通貨は、顧客のコンピュータ上に属する自己ホスト型/アンホステッドウォレット内に、またはオフラインで保存されることもある。いくつかの態様によれば、デジタルウォレットは、金融エンティティ、金融テクノロジー企業、政府エンティティ(または政府機関や政府規制金融機関)、支払い処理企業、テクノロジー企業、クラウド企業、決済機構、銀行団、銀行設立免許を持つエンティティ、および/または任意の好適なエンティティなどのエンティティによってホストされることもある。
記載の態様の非限定的側面
本開示においては様々な側面が記載されており、それは以下の側面を包含するが、これらに限定されるものではない:
(1) デジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のプライベート取引を円滑にするためのシステムであって:
コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨におけるプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納し、複数のコンピューティングノードのうちの各コンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが:
分散型台帳のコピーを格納および維持し;
ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するためのプライベート取引を受領し、
ここで、第1のエンティティおよび第2のエンティティは、金融機関に関連し、
少なくとも第1のエンティティは、1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵に関連付けられており、ならびに
第1のエンティティからの認定に基づき、デジタル通貨が関与するプライベート取引の少なくとも一部が、第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成され;コンピューティングノードはさらに、
分散型台帳へ追加するために、デジタル通貨でのプライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し;
分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信し;
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、
ここで、有効性表示は、デジタル通貨が関与するプライベート取引に包含される第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の1つの鍵を使用して生成された有効性表示を含み;ならびにコンピューティングノードはさらに、
有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するプライベート取引を完了するように構成される、
前記システム。
デジタル通貨の発行
(2) 金融機関が政府機関であり、デジタル通貨が政府発行のデジタル通貨である、(1)のシステム。
(3) コンピューティングノードが、金融機関によって発行されたある額のデジタル通貨を、政府によって発行されたある額のデジタル通貨と交換するようにさらに構成される、(1)のシステム。
(4) コンピューティングノードが、ある額の法定通貨をある額の政府発行デジタル通貨と交換するようにさらに構成される、(1)のシステム。
(5) コンピューティングノードが、ある額の第2の政府発行デジタル通貨を当該額の政府発行デジタル通貨と交換するようにさらに構成される、(1)のシステム。
(6) コンピューティングノードが、ある額の第2の政府発行デジタル通貨を、ある額の法定通貨と交換するようにさらに構成される、(1)のシステム。
(7) コンピューティングノードが、ある額の第2の政府発行デジタル通貨を、ある額の金融機関によって発行されたデジタル通貨と交換するようにさらに構成される、(1)のシステム。
台帳利用権限
(8) 分散型台帳の1つ以上の取引が、第3のエンティティによってアクセスされるように構成されている、(1)のシステム。
(9) 第3のエンティティが、政府エンティティである、(8)のシステム。
(10) 第3のエンティティが、銀行である、(8)のシステム。
(11) 第3のエンティティがクラウドプロバイダであり、クラウドプロバイダが分散型台帳の1つ以上の取引を格納するように構成される、(8)のシステム。
デジタル通貨の発行
(12) デジタル通貨が、銀行によって発行される、(1)のシステム。
(13) デジタル通貨が、銀行設立免許を有するエンティティによって発行される、(1)のシステム。
ブロックチェーンアプリケーションを使用した支払い
(14) 金融機関の準備金が、第1のエンティティおよび第2のエンティティのデジタル通貨の額と少なくとも同等額の法定通貨を含む、(1)のシステム。
(15) 第3のエンティティが、提携企業である、(8)のシステム。
法定通貨準備金
(16) 金融機関が、民間銀行である、(14)のシステム。
(17) 金融機関が、政府エンティティである、(14)のシステム。
デジタル通貨小切手
(18) プライベート取引が、デジタル小切手によって表される、(1)のシステム。
オンチェーン支払い
(19) 取引が、オンチェーン取引である、(1)のシステム。
(20) 新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、決済機構用の分散型台帳中へ挿入するために決済機構へ送信されるか、または
新たなトランザクションブロックが決済機構にて生成され、分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される、
(1)のシステム。
同時交換
(21) 取引が金融機関用の分散型台帳と決済機構用の分散型台帳とに同時に挿入される、(20)のシステム。
取引処理
(22) 新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、第5のエンティティ用の分散型台帳中へ挿入するために第5のエンティティへ送信されるか、または
新たなトランザクションブロックが第5のエンティティにて生成され、分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される、
(1)のシステム
(23) 第5のエンティティが、政府エンティティである、(22)のシステム。
(24) 第5のエンティティが、支払い処理企業である、(22)のシステム。
(25) 第5のエンティティが、テクノロジー企業である、(22)のシステム。
(26) 第5のエンティティが、クラウド企業である、(22)のシステム。
(27) 第5のエンティティが、銀行団である、(22)のシステム。
(28) (1)のシステムであって、有効性表示が、第1のエンティティがプライベート取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有する表示をさらに含み、コンピューティングノードはさらに、
1つ以上のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領し;ならびに
第1のエンティティがプライベート取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していない表示を含む無効性表示に基づき:
第1のエンティティが、十分な額のデジタル通貨と同等の利用可能な額の法定通貨の利用権限を有することを判断し;
利用可能な額の法定通貨を、プライベート取引を完了するのに必要な十分な額のデジタル通貨に交換し、利用可能な額の法定通貨を金融機関にあるオムニバス口座へ送金し;
プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ、新たなトランザクションブロックを再送信し、
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、および
有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するプライベート取引を完了するように構成される、
前記システム。
(29) 利用可能な額の法定通貨を十分な額のデジタル通貨に交換することが、プライベート取引に先だった時点で第1のエンティティによって承認され、プライベート取引の時点またはその後で第1のエンティティによって承認されるか、またはプライベート取引の時点で第1のエンティティによって拒否される、(28)のシステム。
検証
(30) 利用可能な額の法定通貨を十分な額のデジタル通貨に交換することが、1つ以上の他のエンティティによってさらに認定される、(29)のシステム。
(31) 取引が完了した時に、第2のエンティティが、金融機関によって発行された当該額のデジタル通貨、別の金融機関によって発行されたある額のデジタル通貨、または当該額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を受領する、(1)のシステム。
(32) 第2のエンティティが、デジタルウォレット内の金融機関によって発行された当該額のデジタル通貨を受領する、(31)のシステム。
デジタル通貨の管理者
(33) デジタルウォレットが、自己ホスト型デジタルウォレットである、(32)のシステム。
(34) 政府エンティティが、デジタル通貨の管理者である、(1)のシステム。
(35) デジタルウォレットが、金融機関によって発行されたデジタル通貨を、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨を支出する前またはその後に、支出するための1つ以上のルールを包含する、(32)のシステム。
(36) 1つ以上のルールが、非承認の金融機関によって発行されたデジタル通貨を法定通貨に自動的に変換するルールを包含する、(35)のシステム。
(37) プライベート取引が、第1のエンティティと、第2のエンティティへ支払いを提供する少なくとも1つの他のエンティティとが関与する取引からの分割支払いを表す、(1)のシステム。
(38) 第1のエンティティが贈与者であり、第2のエンティティが商品またはサービスの提供者であって、贈与者と商品またはサービスの提供者との間のプライベート取引が、商品またはサービスの提供者によって発行された、第3のエンティティへ贈るためのギフトカードに対するものである、(1)のシステム。
(39) 第3のエンティティが受贈者であり、第3のエンティティが、受贈者用のデジタルウォレット内にギフトカードを受領する、(38)のシステム。
(40) デジタル通貨取引を円滑にするための機関であって、該機関は:
コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、1種以上のデジタル通貨でのプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納し、複数のコンピューティングノードのうちの各コンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが:
分散型台帳のコピーを格納および維持し;
ある額のデジタル通貨を第1の金融機関に関連する第1のエンティティから第2の金融機関に関連する第2のエンティティへ送金するプライベート取引を受領するように構成され、
ここで、デジタル通貨は第1の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、
少なくとも第1のエンティティは、1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵に関連付けられており、ならびに
第1のエンティティからの認定に基づき、デジタル通貨が関与するプライベート取引の少なくとも一部が、第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成され、ならびに
取引に関する情報が、決済機構、第1の金融機関、および/または第2の金融機関へ送られ、および/またはそこから受領され、該分散型台帳、第1の金融機関用の分散型台帳、および/または第2の金融機関用の分散型台帳上に記録され;ならびにコンピューティングノードはさらに
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、デジタル通貨に関与するプライベート取引に包含される第1のエンティティの1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成された有効性表示を受領することに基づき、第1の金融機関の第1のエンティティから第2の金融機関の第2のエンティティへ当該額のデジタル通貨を送金するためのプライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを分散型台帳内に格納するように構成される、
前記機関。
(41) 金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のプライベート取引を円滑にするための方法であって、該方法は、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含されるコンピューティングノード上で実施され、複数のコンピューティングノード中の各コンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、該方法は:
分散型台帳のコピーを格納および維持し、
ここで、分散型台帳は、金融機関により発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨でのプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納し;該方法はさらに
ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するためのプライベート取引を受領し;
ここで、少なくとも第1のエンティティは、1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵に関連付けられており、ならびに
第1のエンティティからの認定に基づき、デジタル通貨が関与するプライベート取引の少なくとも一部が、第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成され;該方法はさらに、
分散型台帳へ追加するために、デジタル通貨でのプライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを生成し;
分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを送信し;
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領し、ここで有効性表示が、第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵のうちの鍵を使用して生成された有効性表示を含み、ならびに該方法はさらに;
有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了する動作を含む、
前記方法。
(42) 新たなトランザクションブロックが金融機関にて生成され、機関用の分散型台帳中へ挿入するために決済機構へ送信されるか、または
新たなトランザクションブロックが機関にて生成され、分散型台帳中へ挿入するために金融機関へ送信される、
(41)の方法。
(43) (41)の方法であって、有効性表示が、第1のエンティティがプライベート取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有する表示をさらに含み、該方法はさらに、
1つ以上のコンピューティングノードから、新たなトランザクションブロックの無効性表示を受領すること;および
第1のエンティティがプライベート取引を完了するために必要な十分な額のデジタル通貨を有していない表示を含む無効性表示に基づき:
第1のエンティティが、十分な額のデジタル通貨に相当する利用可能な額の法定通貨の利用権限を有することを判断すること;
利用可能な額の法定通貨を、プライベート取引を完了するのに必要な十分な額のデジタル通貨に交換し、利用可能な額の法定通貨を金融機関にあるオムニバス口座へ送金すること;
プライベート分散型台帳に参加している1つ以上のコンピューティングノードへ新たなトランザクションブロックを再送信すること;
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たなトランザクションブロックの有効性表示を受領すること、および
有効性表示に基づき、新たなトランザクションブロックを分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するプライベート取引を完了することを含む、
前記方法。
(44) 利用可能な額の法定通貨を十分な額のデジタル通貨に交換することが、プライベート取引に先だった時点で第1のエンティティによって承認され、プライベート取引の時点またはその後で第1のエンティティによって承認されるか、またはプライベート取引の時点で第1のエンティティによって拒否される、(43)の方法。
(45) 取引が完了した時に、第2のエンティティが、金融機関によって発行された当該額のデジタル通貨、別の金融機関によって発行されたある額のデジタル通貨、または当該額のデジタル通貨と同等額の法定通貨を受領する、(41)の方法。
(46) 第2のエンティティが、デジタルウォレット内の金融機関によって発行された当該額のデジタル通貨を受領する、(45)の方法。
(47) デジタルウォレットが、金融機関によって発行されたデジタル通貨を、別の金融機関によって発行されたデジタル通貨を支出する前またはその後に、支出するための1つ以上のルールを包含する、(46)の方法。
(48) 1つ以上のルールが、非承認の金融機関によって発行されたデジタル通貨を法定通貨に自動的に変換するルールを包含する、(47)の方法。
(49) プライベート取引が、第1のエンティティと、第2のエンティティへ支払いを提供する少なくとも1つの他のエンティティが関与する取引からの分割支払いを表す、(41)の方法。
(50) 決済機構が、第1の金融機関に関連する第1のエンティティと第2の金融機関に関連する第2のエンティティとの間のデジタル通貨取引を円滑にするための方法であって、該方法が、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含されるコンピューティングノード上で実施され、複数のコンピューティングノード中の各コンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、該方法は:
分散型台帳のコピーを格納および維持し、
ここで、分散型台帳は、1種以上のデジタル通貨でのプライベート取引を表す1つ以上のトランザクションブロックを格納し、該方法はまた ある額のデジタル通貨を第1の金融機関に関連する第1のエンティティから第2の金融機関に関連する第2のエンティティへ送金するプライベート取引を受領し、
ここで、デジタル通貨は第1の金融機関によって発行され、法定通貨に対して固定され、
少なくとも第1のエンティティは、1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵に関連付けられており、ならびに
第1のエンティティからの認定に基づき、デジタル通貨が関与するプライベート取引の少なくとも一部が、第1のエンティティ用の1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成され、ならびに
取引に関する情報が、決済機構、第1の金融機関、および/または第2の金融機関へ送られ、および/またはそこから受領され、分散型台帳、第1の金融機関用の分散型台帳、および/または第2の金融機関用の分散型台帳上に記録され;ならびに該方法はさらに
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、デジタル通貨に関与するプライベート取引に包含される第1のエンティティの1つ以上の公開鍵および/または秘密鍵の鍵を使用して生成された有効性表示を受領することに基づき、第1の金融機関の第1のエンティティから第2の金融機関の第2のエンティティへ当該額のデジタル通貨を送金するためのプライベート取引を表す新たなトランザクションブロックを分散型台帳内に格納する動作を含む、
前記方法。
デジタルウォレット
(51) 1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用デジタルウォレットであって、
金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有しているユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、
ここで、公開鍵と秘密鍵のペアが、公開鍵と秘密鍵のペアに対応する金融機関によって発行されたデジタル通貨を受領、および/または送り、金融機関用のプライベート分散型台帳にデジタル通貨の取引を記録するために、ユーザによって使用される、
前記デジタルウォレット。
クーポン
(52) デジタルウォレットが、クーポンおよび/またはプロモーションコードをユーザに提供するように構成される、(51)のデジタルウォレット。
表示
(53) デジタルウォレットが、取引の月次明細書を包含する、1種以上のデジタル通貨の取引情報を提供するように構成される、(51)のデジタルウォレット。
(54) デジタルウォレットが、1種以上のデジタル通貨の取引情報を提供するように構成され、取引情報が1つ以上のパラメータに基づいて選別される、(51)のデジタルウォレット。
(55) 1つ以上のパラメータが、期間、クレジット、デビット、受領した利益、および/またはカテゴリを包含する、(54)のデジタルウォレット。
自動補充
(56) ユーザが公開鍵と秘密鍵のペアを使用して、1種以上のデジタル通貨の残高がしきい値未満であるという表示に応じて、デジタル通貨を自動的に受領する、(51)のデジタルウォレット。
(57) ユーザが公開鍵と秘密鍵のペアを使用して、所定の期間が経過した後にデジタル通貨を自動的に受領する、(51)のデジタルウォレット。
利益の移転
(58) デジタルウォレットが、消費者特典、ロイヤリティポイント、位置情報特典、および/またはデジタルウォレットを使用することに対する利息をユーザへ提供する、(51)のデジタルウォレット。
(59) 提供された消費者特典、ロイヤリティポイント、位置情報特典、および/または利息が、ユーザのデジタルウォレットから別のユーザのデジタルウォレットへ転送される、(58)のデジタルウォレット。
(60) ユーザが、提供された消費者特典、ロイヤリティポイント、位置情報特典、および/または利息の1つ以上を使用し、提供された消費者特典、ロイヤリティポイント、位置情報特典、および/または利息の1つ以上と同等の価値の額のデジタル通貨を受領する、(58)のデジタルウォレット。
預金および投資の自動化
(61) 公開鍵と秘密鍵のペアが、デジタル通貨をユーザの普通預金口座へ自動的に送るために使用される、(51)のデジタルウォレット。
(62) 公開鍵と秘密鍵のペアが、デジタル通貨を別のユーザのデジタルウォレットへ自動的に送るために使用される、(51)のデジタルウォレット。
政府預金給付
(63) ユーザが公開鍵と秘密鍵のペアを使用して、政府エンティティからデジタル通貨を自動的に受領し、ここでデジタル通貨が政府給付である、(51)のデジタルウォレット。
許容量
(64) デジタルウォレットが、監視ユーザがデジタルウォレットに対応する1つ以上の制御を変更できるように構成される、(51)のデジタルウォレット。
(65) デジタルウォレットが、監視ユーザにデジタルウォレットに対応する情報にアクセスできるようにさせるように構成される、(51)のデジタルウォレット。
(66) 情報が、デジタルウォレットの残高、および/またはデジタルウォレットの取引履歴を含む、(65)のデジタルウォレット。
(67) 1つ以上の制御が、通知設定、補充頻度、および/またはデジタル通貨限度を含む、(66)のデジタルウォレット。
再入金可能口座
(68) デジタルウォレットが、別の金融口座にリンクされておらず、ここでユーザによって受領されたデジタル通貨のみが送付に使用され得る、(51)のデジタルウォレット。
前払い給与
(69) ユーザが公開鍵と秘密鍵のペアを使用して、早期入金を使用してデジタル通貨を受領する、(51)のデジタルウォレット。
信用を構築する能力
(70) デジタル通貨の受領および/または送付が、ユーザの信用スコアを判断するために使用される、(51)のデジタルウォレット。
投資
(71) デジタルウォレットが、証券会社および/または公設市場に接続されており、ユーザが公開鍵と秘密鍵のペアを使用して投資資産と交換にデジタル通貨を送付する、(51)のデジタルウォレット。
融資
(72) プライベート分散型台帳が、ユーザの信用枠を管理するために使用される、(51)のデジタルウォレット。
デジタル通貨の発行(政府)
(73) 政府機関によって発行された政府発行デジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のプライベート取引を円滑にするためのシステムであって、
コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、政府機関によって発行され、法定通貨に対して固定された政府発行デジタル通貨での取引を表す取引情報を格納し、複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが:
ある額の政府発行デジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を受領し;
第1のエンティティの電子サインまたは識別子に基づいて、取引が第1のエンティティによって認定されたものであると判断し;
分散型台帳へ追加するために、政府発行デジタル通貨での取引を表す新たな取引情報を生成し;
分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し;
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し;ならびに
有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、当該額の政府発行デジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了するように構成される、
前記システム。
(74) 第1のエンティティが政府機関であり、第2のエンティティが金融エンティティであり、金融エンティティが、政府発行デジタル通貨に基づいてデジタル通貨を発行する、請求項(73)のシステム。
台帳利用権限
(75) 分散型台帳の1つ以上の取引が、第3のエンティティによってアクセスされるように構成される、(73)のシステム。
(76) 第3のエンティティが、政府エンティティである、(75)のシステム。
(77) 第3のエンティティが、銀行である、(75)のシステム。
(78) 第3のエンティティがクラウドプロバイダであり、クラウドプロバイダが分散型台帳の1つ以上の取引を格納するように構成される、(75)のシステム。
(79) 第3のエンティティが、決済機構である、(75)のシステム。
(80) 新たな取引情報が政府機関にて生成され、他のエンティティ用の分散型台帳中へ挿入するために他のエンティティへ送信されるか、または
新たな取引情報が他のエンティティにて生成され、分散型台帳中へ挿入するために政府機関へ送信される、
(73)に記載のシステム。
(81) 他のエンティティが、政府エンティティである、(80)のシステム。
(82) 他のエンティティが、支払い処理企業である、(80)のシステム。
(83) 他のエンティティが、テクノロジー企業である、(80)のシステム。
(84) 他のエンティティが、クラウド企業である、(80)のシステム。
(85) 他のエンティティが、銀行団である、(80)のシステム。
デジタル通貨の発行(銀行+銀行設立免許)
(86) 銀行または銀行設立免許を持つエンティティによって発行されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムであって、
コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、銀行または銀行設立免許を持つエンティティによって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す取引情報を格納し、複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが、
ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を受領し;
第1のエンティティの電子サインまたは識別子に基づいて、取引が第1のエンティティによって認定されたものであると判断し;
分散型台帳へ追加するために、デジタル通貨での取引を表す新たな取引情報を生成し;
分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し;
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し;ならびに
有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了するように構成される、
前記システム。
取引処理
(87) 新たな取引情報が銀行または銀行設立免許を持つエンティティにて生成され、他のエンティティ用の分散型台帳中へ挿入するために他のエンティティへ送信されるか、または
新たな取引情報が他のエンティティにて生成され、分散型台帳中へ挿入するために銀行または銀行設立免許を持つエンティティへ送信される、
(86)のシステム。
(88) 他のエンティティが、政府エンティティである、(87)のシステム。
(89) 他のエンティティが、支払い処理企業である、(87)のシステム。
(90) 他のエンティティが、テクノロジー企業である、(87)のシステム。
(91) 他のエンティティが、クラウド企業である、(87)のシステム。
(92) 他のエンティティが、銀行団である、(87)のシステム。
(93) 他のエンティティが、決済機構である、(87)のシステム。
デジタル通貨の管理者
(94) 1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用デジタルウォレットであって、
金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有しているユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ここで:
デジタルウォレットは、自己ホスト型デジタルウォレットであり、
複数のコンピューティングノードが、金融機関および/または決済機構用の分散型台帳に参加し、
分散型台帳は、デジタル通貨での1つ以上の取引を表す取引情報を格納し、
複数のコンピューティングノード中の少なくとも1つのコンピューティングノードが:
ユーザが、ある額のデジタル通貨をユーザまたは別のユーザから受領する、および/またはユーザまたは別のユーザへ送るための取引を受領し、
分散型台帳へ追加する取引を表す新たな取引情報を生成し、
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し、
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し、ならびに
有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、取引を完了するものであり、ならびに
デジタル通貨用の公開鍵と秘密鍵のペアの一方が、ユーザがデジタル通貨をユーザまたは別のユーザから受領する、および/またはユーザまたは別のユーザへ送り、金融機関および/または決済機構用の分散型台帳中に取引を記録するために使用される、
前記デジタルウォレット。
(95) 1つ以上の金融機関が、政府エンティティを含む、(94)のシステム。
(96) 1つ以上の金融機関が、テクノロジー企業を含む、(94)のシステム。
(97) 1つ以上の金融機関が、銀行団を含む、(94)のシステム。
(98) 1つ以上の金融機関が、決済機構を含む、(94)のシステム。
(99) 政府機関が、デジタル通貨の管理者である、(94)のシステム。
融資
(100) 1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用デジタルウォレットであって、
金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨に基づく信用枠を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有しているユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ここで:
複数のコンピューティングノードが、金融機関用の分散型台帳に参加し、
分散型台帳は、デジタル通貨での1つ以上の取引を表す取引情報を格納し、
複数のコンピューティングノード中の少なくとも1つのコンピューティングノードが:
ユーザがある額のデジタル通貨を信用枠から引き出すための取引を受領し、
分散型台帳へ追加するために、取引を表す新たな取引情報を生成し、
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し、
複数のコンピューティングノードの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し、ならびに
有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、取引を完了するものであり、ならびに
デジタル通貨に基づく与信枠の公開鍵と秘密鍵のペアの一方が、ユーザがデジタル通貨に基づく与信枠から引き出し、金融機関用の分散型台帳中に取引を記録するために使用される、
前記デジタルウォレット。
コンピュータ構成例
記載のシステムおよび方法の一実施例を、図8に示す。具体的に、図8は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、プライベート分散型台帳、パブリック分散型台帳、またはそれらの組み合わせ用のコンピューティングノードの実施例を示す。具体的に、システム800は、新たな金融取引(例として、要素804)のためのトランザクションブロックを生成するように動作可能な1つ以上のプロセッサ801を包含することもある。かかる情報は、メモリ内に格納されても、記憶媒体に維持されてもよい。いくつかの態様において、プロセッサ801は、取引に関与する1つ以上のエンティティ、取引の額、取引のタイムスタンプ、および、他の好適な取引情報を包含する取引情報802を受領することもある。いくつかの態様において、プロセッサ801は、記載のシステムおよび方法の少なくともいくつかにより実行される新たな金融取引に対して分散型台帳803から、1つ以上のトランザクションブロックなどの関連する取引情報を、受領および/または生成することもある。プロセッサ801は、記載のシステムおよび方法の少なくともいくつかを実行するように構成され、取引情報802、および/または分散型台帳803に基づき、トランザクションブロック804を生成することもある。
本明細書で提供される本開示の任意の態様に関連して使用されることもあるコンピュ―タデバイス900の実例的な実施例を、図9に示す。具体的に、図9は、本明細書に記載した技術のいくつかの態様による、プライベート分散型台帳、パブリック分散型台帳、またはそれらの組み合わせに参加するコンピューティングノードの1つ以上の機能を実行するコンピュータシステムの例を示す。コンピュータ装置900は、1つ以上のプロセッサ901、および、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体(例として、メモリ902、および、1つ以上の不揮発性記憶媒体903)を含む、1つ以上の製造品を包含することもある。プロセッサ901は、任意の好適なやり方で、メモリ902、および不揮発性記憶媒体903へのデータの書き込み、および、それらからのデータの読み取りを制御することもある。本明細書に記載の機能のいずれかを行うために、プロセッサ901によって実行されるプロセッサ実行可能指示を格納する、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として機能することもある、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体(例として、メモリ903)に格納された、1つ以上のプロセッサ実行可能指示を、プロセッサ901が実行することもある。
本明細書において、「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、上に議論したような態様の様々な側面を実施するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために採用され得る、任意のタイプのコンピュータコードまたはプロセッサ実行可能命令のセットを参照する一般的な意味で使用される。さらに、一側面によれば、実行時に本明細書で提供される開示の方法を行う1つ以上のコンピュータプログラムは、単一のコンピュータまたはプロセッサ上に属する必要はなく、異なるコンピュータまたはプロセッサ間でモジュール方式で分散され、本明細書で提供される開示の様々な側面を実施することもあると理解されたい。
プロセッサ実行可能指示は、プログラムモジュールなどの、1つ以上のコンピュータ、または、他のデバイスによって実行される多くの形式であってよい。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを行ったり、または特定の抽象データ型を実施したりする、手順、プログラム、目的、構成要素、データ構造等を包含する。典型的に、プログラムモジュールの機能は、様々な態様において所望される通りに、組み合わされ、または、分散されることもある。
また、データ構造は、任意の好適な形式で、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体内に格納されることもある。簡単に説明すれば、データ構造は、データ構造内の場所によって関連付けられたフィールドを有するように示されることもある。かかる関係は、同様に、フィールド間の関係を伝達する非一時的なコンピュータ可読媒体内の場所を持つフィールドに、記憶域を割り当てることによって達成されることもある。しかしながら、任意の好適な機構を使用して、データ要素間の関係を確立するポインタ、タグ、または他の機構の使用を通して行うことを包含する、データ構造のフィールド内の情報間の関係を確立することもある。
本明細書で定義および使用されるすべての定義は、辞書の定義、および/または定義された用語の通常の意味を制御するものであると理解されたい。
本明細書で参照される、「応答する」という用語は、結果として開始されるか、または、~によって引き起こされることを参照することもある。第1の例においては、第2の行為に応答して行われる第1の行為には、第1の行為と第2の行為との間の中間ステップを包含することがある。第2の例においては、第2の行為に応答して行われる第1の行為は、第1の行為と第2の行為との間の中間ステップを包含しないこともある。
本明細書および特許請求において使用されるとき、1つ以上の要素のリストに関連する「少なくとも1つ」という句は、要素のリスト中の任意の1つ以上の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリスト中に具体的に挙げられている、それぞれの要素、および、すべての要素の少なくとも1つを必ずしも包含せず、また、要素のリスト内の要素の組み合わせを除外するものではないと理解されたい。この定義により、「少なくとも1つ」という句が参照する要素のリスト内で特定される要素以外の要素が、特定される要素に関連するかどうかにかかわらず、任意に存在してよいということが許される。従って、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または同様に「AまたはBの少なくとも1つ」、または同様に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、1つの態様においては、少なくとも1つの、任意で1つ以上のAを包含し、Bが存在しない(および任意でB以外の要素を包含する)ことを示し、別の態様においては、少なくとも1つの、任意で1つ以上のBを包含し、Aが存在しない(および任意でA以外の要素を包含する)ことを示し、さらに別の態様においては、少なくとも1つの、任意で1つ以上のAを包含し、少なくとも1つの、任意で1つ以上のBを包含する(および任意で他の要素を包含する)等を参照し得る。
本明細書および特許請求において使用される「および/または」という句は、結合された要素、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「いずれか、または、両方」を意味すると理解されたい。「および/または」で挙げられた多数の要素は、結合された要素の「1つ以上」と、同じ意味に解釈されたい。「および/または」節によって特に識別される要素以外の他の要素が、特に識別される要素に関連するかどうかにかかわらず、任意で存在することもある。従って、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」を使用することは、「含む」などの開放形式の言葉と組み合わせて使用される場合、一態様においては、Aのみ(任意でB以外の要素を包含する)を示し、別の態様においては、Bのみ(任意でA以外の要素を包含する)を示し、さらに別の態様においては、AおよびBの両方(任意で他の要素を包含する)等を参照し得る。
請求項における、請求項要素を修飾する「第1の」、「第2の」、「第3の」等などの序数用語の使用は、それ自体では、ある請求項要素の別の請求項要素に対してのいかなる優先、上位、または順序を、また、方法の行為が行われる一時的な順序を意味するものではない。かかる用語は、特定の名称を有する1つの請求項要素を、同じ名称(序数用語の使用以外)を有する別の要素から区別するためのラベルとしてのみ使用される。
本明細書で使用されている語法および用語は、記載を目的としたものであり、限定的なものと見なされるべきではない。「包含する(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「関与する(involving)」、および、これらの変形を使用することにより、その後に列挙する項目および追加項目を範囲に含むことを意味する。
本明細書に記載の技術の種々の態様を詳細に記載したので、さまざまな改造および改善が当業者には容易に見出されるであろう。かかる改造および改善は、本開示の精神および適応範囲内にあることを意図する。従って、前述の説明は単なる例であり、限定することを意図するものではない。技術は、以下の特許請求の範囲、および、それと同等のものによって定義される場合にのみ限定される。

Claims (28)

  1. 政府機関によって発行された政府発行デジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間のプライベート取引を円滑にするためのシステムであって、
    コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、政府機関によって発行され、法定通貨に対して固定された政府発行デジタル通貨での取引を表す取引情報を格納し、複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが:
    ある額の政府発行デジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を受領し;
    第1のエンティティの電子サインまたは識別子に基づいて、取引が第1のエンティティによって認定されたものであると判断し;
    分散型台帳へ追加するために、政府発行デジタル通貨での取引を表す新たな取引情報を生成し;
    分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し;
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し;ならびに
    有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、当該額の政府発行デジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了するように構成される、
    前記システム。
  2. 第1のエンティティは政府機関であり、第2のエンティティは金融エンティティであり、金融エンティティは、政府発行デジタル通貨に基づいてデジタル通貨を発行する、請求項1に記載のシステム。
  3. 分散型台帳の1つ以上の取引が、第3のエンティティによってアクセスされるように構成される、請求項1に記載のシステム。
  4. 第3のエンティティが、政府エンティティである、請求項3に記載のシステム。
  5. 第3のエンティティが、銀行である、請求項3に記載のシステム。
  6. 第3のエンティティがクラウドプロバイダであり、クラウドプロバイダが、分散型台帳の1つ以上の取引を格納するように構成される、請求項3に記載のシステム。
  7. 第3のエンティティが、決済機構である、請求項3に記載のシステム。
  8. 新たな取引情報が政府機関にて生成され、他のエンティティ用の分散型台帳中へ挿入するために他のエンティティへ送信されるか、または
    新たな取引情報が他のエンティティにて生成され、分散型台帳中へ挿入するために政府機関へ送信される、
    請求項1に記載のシステム。
  9. 他のエンティティが、政府エンティティである、請求項8に記載のシステム。
  10. 他のエンティティが、支払い処理企業である、請求項8に記載のシステム。
  11. 他のエンティティが、テクノロジー企業である、請求項8に記載のシステム。
  12. 他のエンティティが、クラウド企業である、請求項8に記載のシステム。
  13. 他のエンティティが、銀行団である、請求項8に記載のシステム。
  14. 銀行または銀行設立免許を持つエンティティによって発行されたデジタル通貨を使用して、第1のエンティティと第2のエンティティとの間の取引を円滑にするためのシステムであって、
    コンピューティングノードを含み、コンピューティングノードは、分散型台帳に参加する複数のコンピューティングノードに包含され、分散型台帳は、銀行または銀行設立免許を持つエンティティによって発行され、法定通貨に対して固定されたデジタル通貨での取引を表す取引情報を格納し、複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードは、分散型台帳のそれぞれのコピーを格納および維持し、ならびにコンピューティングノードが、
    ある額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金するための取引を受領し;
    第1のエンティティの電子サインまたは識別子に基づいて、取引が第1のエンティティによって認定されたものであると判断し;
    分散型台帳へ追加するために、デジタル通貨での取引を表す新たな取引情報を生成し;
    分散型台帳に参加している複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し;
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し;ならびに
    有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳のコピー中へ挿入し、当該額のデジタル通貨を第1のエンティティから第2のエンティティへ送金する取引を完了するように構成される、
    前記システム。
  15. 新たな取引情報が銀行または銀行設立免許を持つエンティティにて生成され、他のエンティティ用の分散型台帳中へ挿入するために他のエンティティへ送信されるか、または
    新たな取引情報が他のエンティティにて生成され、分散型台帳中へ挿入するために銀行または銀行設立免許を持つエンティティへ送信される、
    請求項14に記載のシステム。
  16. 他のエンティティが、政府エンティティである、請求項15に記載のシステム。
  17. 他のエンティティが、支払い処理企業である、請求項15に記載のシステム。
  18. 他のエンティティが、テクノロジー企業である、請求項15に記載のシステム。
  19. 他のエンティティが、クラウド企業である、請求項15に記載のシステム。
  20. 他のエンティティが、銀行団である、請求項15に記載のシステム。
  21. 他のエンティティが、決済機構である、請求項15に記載のシステム。
  22. 1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用デジタルウォレットであって、
    金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有しているユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ここで:
    デジタルウォレットは、自己ホスト型デジタルウォレットであり、
    複数のコンピューティングノードが、金融機関および/または決済機構用の分散型台帳に参加し、
    分散型台帳は、デジタル通貨での1つ以上の取引を表す取引情報を格納し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードが:
    ユーザが、ある額のデジタル通貨をユーザまたは別のユーザから受領する、および/またはユーザまたは別のユーザへ送るための取引を受領し、
    分散型台帳へ追加する取引を表す新たな取引情報を生成し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し、ならびに
    有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、取引を完了するものであり、ならびに
    デジタル通貨用の公開鍵と秘密鍵のペアの一方が、ユーザがデジタル通貨をユーザまたは別のユーザから受領する、および/またはユーザまたは別のユーザへ送り、金融機関および/または決済機構用の分散型台帳中に取引を記録するために使用される、
    前記デジタルウォレット。
  23. 1つ以上の金融機関が、政府エンティティを含む、請求項22に記載のシステム。
  24. 1つ以上の金融機関が、テクノロジー企業を含む、請求項22に記載のシステム。
  25. 1つ以上の金融機関が、銀行団を含む、請求項22に記載のシステム。
  26. 1つ以上の金融機関が、決済機構を含む、請求項22に記載のシステム。
  27. 政府機関が、デジタル通貨の管理者である、請求項22に記載のシステム。
  28. 1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨用デジタルウォレットであって、
    金融機関によって発行され法定通貨に対して固定されたデジタル通貨に基づく信用枠を包含する、1つ以上の金融機関からの1種以上のデジタル通貨を保有しているユーザ用の1つ以上の公開鍵と秘密鍵のペアを含み、ここで:
    複数のコンピューティングノードが、金融機関用の分散型台帳に参加し、
    分散型台帳は、デジタル通貨での1つ以上の取引を表す取引情報を格納し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つのコンピューティングノードが:
    ユーザがある額のデジタル通貨を信用枠から引き出すための取引を受領し、
    分散型台帳へ追加する取引を表す新たな取引情報を生成し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つへ新たな取引情報を送信し、
    複数のコンピューティングノードのうちの少なくとも1つから、新たな取引情報の有効性表示を受領し、ならびに
    有効性表示に基づき、新たな取引情報を分散型台帳中へ挿入し、取引を完了するものであり、ならびに
    デジタル通貨に基づく与信枠の公開鍵と秘密鍵のペアの一方が、ユーザがデジタル通貨に基づく与信枠から引き出し、金融機関用の分散型台帳中に取引を記録するために使用される、
    前記デジタルウォレット。
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