JP2024500052A - 誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品のカートリッジ - Google Patents

誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品のカートリッジ Download PDF

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Abstract

本発明は、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品のカートリッジに関する。カートリッジは、その中でエアロゾル形成液体を気化させるためのカートリッジの遠位端部分に気化チャンバー(111)、およびエアロゾル形成液体を貯蔵するための、気化チャンバーの近位の貯蔵部チャンバー(112)を含む。カートリッジはさらに、エアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーから気化チャンバーの中へ搬送し、気化チャンバー内のエアロゾル形成液体を気化するために、装置と共に使用される際に誘導加熱されるように構成および配設される、液体搬送サセプタ配設(140)を備える。カートリッジはさらに、気化チャンバーから貯蔵部チャンバーの近位領域への、気化されたエアロゾル形成液体のための流体連通を提供する蒸気搬送導管(120)を備える。加えて、カートリッジは、貯蔵部チャンバーの少なくとも近位端壁部材を形成する近位端キャップ(130)を備え、近位端キャップは、蒸気搬送導管の近位端部分がこの中を通過する、またはこの中に支持される、またはこの中で一体的に終端する貫通孔(135)を含む。近位端キャップは、蒸気搬送導管の近位端部分がその中に支持される貫通孔の遠位部分を形成する遠位陥凹部(136)を含む。遠位陥凹部の内側断面は、遠位部分以外の貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きい。本発明はさらに、こうしたカートリッジを備えるエアロゾル発生物品に関する。【選択図】図1

Description

本開示は、誘導加熱エアロゾル発生装置で使用するために構成されたスティック状エアロゾル発生物品のためのカートリッジに関する。本開示はさらに、こうした物品に、ならびにこうしたエアロゾル発生物品、およびこうしたエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムに関する。
加熱に伴い揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を誘導加熱することによって吸入可能なエアロゾルを発生するためのシステムは、従来技術から一般的に公知である。基体を加熱するために、基体は、交流電磁場の影響下で誘導加熱可能なサセプタと熱的に近接して、または物理的に直接接触して配設されるか、または熱的に近接、または物理的に直接接触され得る。サセプタおよび基体は、エアロゾル発生装置の対応する空洞内に受容されるように構成されているエアロゾル形成物品と一緒に組み立てられてもよい。装置は、物品が空洞内に受容されたときに、サセプタ、およびそれ故に基体を誘導加熱するために、空洞内に交番磁場を発生するための誘導源を備える。物品は、基体からマウスピースに向かう、物品を通した気流を生じさせるために、ユーザーが吸い得るマウスピースをさらに備えてもよい。したがって、ユーザーが装置の動作において吸煙を行うと、加熱された基体から放出された揮発性化合物が気流に同伴され、冷却および凝縮されて、マウスピースにおいて物品を出るエアロゾルを形成する。エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置は、共にエアロゾル発生システムを形成し、物品は一般的に使い捨て可能な消耗品であり、装置は一般的に他の部品で再使用可能である。
こうしたエアロゾル発生システムの特定の設計によると、物品は、従来の紙巻きたばこの形状に似た、サセプタおよび基体が遠位端部分、例えば、遠位基体プラグ内に配設され、マウスピースが物品の近位端部分に配設される、円筒形のスティック形状を有し得る。こうした従来の紙巻きたばこと視覚的および触覚的類似性を有するエアロゾル発生物品は主に、固体エアロゾル形成基体、特にたばこ含有固体エアロゾル形成基体を備える物品について公知である。いわゆるeリキッドなどの他の基体を使用するシステムは、典型的には、技術的な理由のために、システム全体の異なる設計を使用する。しかしながら、スティック状物品を受容し、誘導加熱するように構成される前述の装置と適合性のある製品の範囲を拡大するために、他のエアロゾル発生基体、特に液体基体を使用する物品について、類似しつつも単純な設計を有することが望ましい。
本発明によるエアロゾル発生物品の一般的な構造および構成要素を概略的に示す。 本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生物品を示す。 誘導加熱エアロゾル発生装置および図2によるエアロゾル発生物品を備える、本発明によるエアロゾル発生システムを示す。 図2によるエアロゾル発生物品で使用される、実施形態によるカートリッジの詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で使用される、実施形態によるカートリッジの詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で使用される、実施形態によるカートリッジの詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で使用される、実施形態によるカートリッジの詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第二の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第二の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第二の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第二の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第三の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第三の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第四の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第四の実施形態の詳細を示す。 図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得るカートリッジの第四の実施形態の詳細を示す。
本発明によると、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品のカートリッジ、すなわち、スティック状エアロゾル発生物品のための、すなわち、スティック状エアロゾル発生物品で使用するためのカートリッジであって、物品は、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するために構成されている、カートリッジが提供されている。カートリッジは、その中でエアロゾル形成液体を気化させるためのカートリッジの遠位端部分に気化チャンバー、およびエアロゾル形成液体を貯蔵するための、気化チャンバーの近位の貯蔵部チャンバーを含む。カートリッジはさらに、エアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーから気化チャンバーの中へ搬送し、気化チャンバー内のエアロゾル形成液体を気化するために、装置と共に使用される際に誘導加熱されるように構成および配設される、液体搬送サセプタ配設を備える。カートリッジはさらに、気化チャンバーから貯蔵部チャンバーの近位領域への、気化されたエアロゾル形成液体のための流体連通を提供する蒸気搬送導管を備える。加えて、カートリッジは、貯蔵部チャンバーの少なくとも近位端壁部材を形成する近位端キャップを備え、近位端キャップは、蒸気搬送導管の近位端部分がこの中を通過する、またはこの中に支持される、またはこの中で一体的に終端する貫通孔を含む。
本発明によると、カートリッジの上述の設計は、液体基体からもエアロゾルを発生させるために、固体基体の消耗品について既に企図されている誘導加熱エアロゾル発生装置と共に容易に使用することができる、スティック状エアロゾル発生物品の単純かつ費用対効果の高い製造に関して有利であることが見出された。以下でさらに詳細に説明するように、こうした物品は、例えば、カートリッジに貯蔵部チャンバーに隣接した円筒形マウスピースを装備し、その後、マウスピースとカートリッジを一緒に維持するために、カートリッジの少なくとも一部分およびマウスピースの周りにラッパーを巻くことによって、容易に実現され得る。これにより、固体基体を含有する既に企図された物品と類似するかまたは等しいスティック様の外側形状を有する、したがって既に企図されたエアロゾル発生装置と共に使用するのに適合性がある、物品がもたらされる。このため、これらの装置は一般に、異なる種類のエアロゾル形成基体、特に固体基体および液体の基体からエアロゾルを発生させるために、異なる種類の物品と共に使用され得る。
カートリッジの遠位端部分、およびそれ故にこうしたカートリッジを含む物品の遠位端部分に気化チャンバーを配設することは、既に企図された物品の遠位基体プラグに固体基体およびサセプタを配設することに対応する。有利なことに、これにより、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用される際に、気化チャンバーが、装置の空洞内で、既に企図された物品の遠位基体プラグとほぼ同じ位置に、すなわち、空洞内で交番磁場が発生する場所に定置されることが確実になる。したがって、こうしたカートリッジを備える物品は、受容可能であるだけでなく、固体エアロゾル形成基体を含有する誘導加熱可能な消耗品に対する既存のこれらの装置によって容易に加熱可能である。
近位端キャップを使用することは、有利なことに、特に、蒸気搬送導管または貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの円周方向外側壁などのカートリッジの他の部品を押出成形により製造することを可能にし得るため、カートリッジの製造を容易にする。近位端キャップの貫通孔を通過する、またはこの中に支持される、または一体的にこの中で終端する蒸気搬送導管の近位端部分を有することにより、カートリッジ内の蒸気搬送導管の安定した固定に関して、ならびに蒸気搬送導管と近位端キャップとの間の適切な密封嵌合に関して有利となることが証明される。
適切な密封嵌合は、蒸気搬送導管が貯蔵部チャンバーの壁部材も形成する場合に特に重要である。例えば、蒸気搬送導管は、カートリッジの内側管によって形成されてもよく、その内部において、気化チャンバーから貯蔵部チャンバーの近位領域への流体連通を提供し、その外部において、貯蔵部チャンバーの内側側壁部材を画定する。この構成では、近位端キャップおよび蒸気搬送導管は両方とも、貯蔵部チャンバーの壁部材を形成し、この理由のために、両構成要素間のジョイントは、エアロゾル形成液体の漏れを回避するために適切に封止する必要がある。蒸気搬送導管の近位端が貫通孔内で一体的に終端する、すなわち、蒸気搬送導管の少なくとも一部分、好ましくは、蒸気搬送導管全体が近位端キャップと一体的に形成される場合、特に適切な密封嵌合が自動的に提供される。
上述のように、近位端キャップは、少なくとも貯蔵部チャンバーの近位壁部材を形成する。特に、近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの近位壁部材のみを形成してもよい。したがって、近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材または内側側壁部材など、貯蔵部チャンバーの任意の他の壁部材と非一体型(分離している)であってもよい。同様に、近位端キャップは、特に、蒸気搬送導管が貯蔵部チャンバーの壁部材(内側壁部材)を形成する場合、蒸気搬送導管と非一体型(分離している)であってもよい。すなわち、近位端キャップは、近位端壁部材以外の貯蔵部チャンバーの任意の壁部材から分離していてもよい。逆に、貯蔵部チャンバーの近位壁部材に加えて、近位端キャップはまた、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材または内側側壁部材のうちの少なくとも一つを形成する。この構成では、近位端キャップは、以下に詳述する一体型本体の一部分に対応し得る。また、近位端キャップは、気化チャンバーの任意の壁部材と非一体型(分離している)であってもよい。
近位端キャップは、蒸気搬送導管の近位端部分が内部に支持される、貫通孔の遠位部分を形成する遠位陥凹部を含み得る。遠位陥凹部の内側断面は、遠位部分以外の貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きくてもよい。このため、遠位陥凹部は、蒸気搬送導管の位置を少なくとも近位方向に固定するための、蒸気搬送導管の近位端部分に対する当接部を形成する。さらに、貫通孔の近位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面に対応し得る。結果として、蒸気搬送導管を通る気流通路は、貫通孔の近位部分を通して滑らかに連続し、これは、カートリッジを通した乱れのない気流/エアロゾル流に関して有利である。別の方法として、貫通孔の近位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい。結果として、カートリッジを通る気流通路は滑らかではなく、気流/エアロゾル流が乱れ得る。エアロゾル形成を促進するために、乱気流/エアロゾル流が望ましい場合がある。
近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの中に突出する遠位挿入ソケットを含んでもよく、遠位挿入ソケットは、蒸気搬送導管の近位端部分が内部に支持される、貫通孔の遠位部分を形成する。すなわち、遠位挿入ソケットは、貫通孔の遠位部分を形成する陥凹部を含む、貯蔵部チャンバーの中に延びる突出部とみなされ得る。遠位挿入ソケットの内側断面は、遠位部分以外の貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きくてもよい。このため、遠位陥凹部に関して上述したように、遠位挿入ソケットは、蒸気搬送導管の位置を少なくとも近位方向に固定するための、蒸気搬送導管の近位端部分に対する当接部を形成する。カートリッジを通る実質的に滑らかな気流通路を提供するために、貫通孔の近位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面に対応し得る。別の方法として、貫通孔の近位部分の内側断面は、乱気流/エアロゾル流を促進するために、蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい。
近位端キャップは、エアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーの中に充填するための少なくとも一つの充填孔を含み得る。近位端キャップ内の充填孔は、充填されるために、関連するチャンバーの内部への簡便なアクセスを提供する。貯蔵部チャンバーにエアロゾル形成液体を充填するのに伴い少なくとも一つの充填孔を閉じるために、カートリッジは、近位端キャップの少なくとも一つの充填孔を密閉する近位プラグ部材を備え得る。近位端キャップが二つ以上の充填孔を含む場合、近位プラグ部材は、充填孔の各々を閉じるために構成されることが好ましい。別の方法として、カートリッジは、充填孔の各々に対する別個の近位プラグ部材を備えてもよい。カートリッジの近位端に実質的に平坦な近位面を有するために、近位端キャップは、近位プラグ部材が内部に受容される近位陥凹部を含み得る。一つ以上の充填孔は、近位端キャップの貫通孔に隣接して配設されてもよい。例えば、近位端キャップは、貫通孔の対向する側面に横断方向に配設される二つの充填孔を含み得る。この構成では、近位プラグ部材は、充填孔に密嵌合する突出部を有するディスクを含み得る。エアロゾルがカートリッジから近位方向へと自由に逃れることを可能にするために、近位プラグ部材は、近位端キャップの貫通孔と合致する貫通孔を含んでもよい。近位プラグ部材の貫通孔の断面は、滑らかな気流通路を提供するために、蒸気搬送導管の内側断面に対応することが好ましい。別の方法として、近位プラグ部材の貫通孔の断面は、乱気流/エアロゾル流を促進するために、蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい。
一実施例によると、近位端キャップはプラグ形状であってもよい。プラグ形状の近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の中に少なくともその一部分が挿入されるプラグ本体を含み得る。プラグ本体はまた、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁の中に完全に挿入されてもよい。概して、プラグ本体は、貯蔵部チャンバーの内部の形状に対応する形状、特に、貯蔵部チャンバーの内部の断面形状に対応する断面形状を有してもよい。本明細書で使用される「断面形状」という用語は、カートリッジの長軸方向軸に直交する断面に見られる、プラグ本体または貯蔵部チャンバーの内部の形状を指す。プラグ本体は、実質的に円筒形または円錐台形であることが好ましい。プラグ本体は、カートリッジ内に、特に貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に対する近位端キャップの密封嵌合を提供する円周方向カラーを含んでもよい。すなわち、円周方向カラーは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の中に挿入されない。
プラグ形状の近位端キャップはまた、カバープレートを含んでもよい。カートリッジの近位端で貯蔵部チャンバーを完全に閉じるために、カバープレートは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁の中に挿入されるか、または貯蔵部チャンバー内部の断面形状を超えて半径方向外側に延びるかのいずれかであってもよい。後者の場合、カバープレートは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の近位前方端に当接する突出するカラーをさらに含んでもよい。これはまた、概して、プラグ形状の近位端キャップにも当てはまる、すなわち、プラグ形状の近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の近位前方端に当接する突出するカラーを含み得る。
プラグ形状の近位端キャップはさらに、好ましくは、カバープレートに加えて、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に少なくとも部分的に挿入される挿入部分を含んでもよい。挿入部分は、挿入リング、または挿入管、または挿入円筒、または中空の挿入円筒、または複数の挿入リングセグメント、または複数の挿入ピン、または複数の挿入フィンを含んでもよい。挿入部分は、特にカバープレート(存在する場合)から気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと、少なくとも部分的に延び得る。これはまた、概して、プラグ形状の近位端キャップにも当てはまる、すなわち、プラグ形状の近位端キャップは、特にカバープレート(存在する場合)から気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと、少なくとも部分的に延び得る。特に、プラグ形状の近位端キャップは、少なくとも一つ、特に少なくとも二つ、好ましくは二つ、三つまたは四つの支持脚部を含んでもよい。少なくとも一つの支持脚部は、好ましくはカートリッジの近位端から、特にカバープレート(存在する場合)から、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと延び得る。このため、プラグ形状の近位端キャップは、セプタムに対して少なくとも遠位方向に定位置に固定される。少なくとも二つ、特に二つ、三つ、または四つの支持脚部は、有利なことに、セプタムに対する近位端キャップの均一な支持を提供する。セプタムの詳細について以下にさらに説明する。特に、少なくとも一つの支持脚部は、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の内表面に沿って延びてもよい。
別の実施例によると、近位端キャップはカップ形状であってもよい。特に、カップ形状の近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する底部部分と、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材を形成するスリーブ部分(カップ形状の側壁)とを含み得る。この構成では、貯蔵部チャンバーは、気化チャンバーの遠位端壁部材を除いて、近位端キャップによって実質的に完全に形成される。遠位端壁部材は、好ましくは、前述のセプタムによって形成される。カップ形状の近位端キャップによって一体的に形成される、すなわち一体型の構成要素によって形成される貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材および近位端壁部材を有することにより、有利なことに、組み立てる構成要素の数が減少し、したがって、カートリッジの構造および組み立てが単純化される。
概して、特に、近位端キャップが、貯蔵部チャンバーの任意の他の壁部材から分離している(非一体型である)場合、近位端キャップは、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってカートリッジ内に取り付けられてもよい。プレス嵌合またはスナップ嵌合により、近位端キャップの特に単純な組み立てが可能になる。溶接または接着接合により、近位端キャップと対応する接続部との間のジョイントの良好な封止が確実になる。近位端キャップがプラグ形状である、またはカバープレート(挿入部分を有する、または有さない)を含む場合、近位端キャップは、(好ましくは、上述の手段のいずれかによって)貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に、特に貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の遠位端に取り付けられ得る(接続部として)。近位端キャップがカップ形状である場合、近位端キャップは、(好ましくは、上述のいずれかによって)カートリッジのセプタムに取り付けられてもよく(対応する接続部として)、セプタムは、貯蔵部チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材、特に気化チャンバーの遠位端壁部材を形成する。
近位端キャップは、誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製されることが好ましい。近位端キャップは、プラスチックまたはシリコーンで作製されてもよい。こうした材料は、適切な封止特性を提供し、かつ安価であり、このことは、カートリッジが好ましくは単回使用のためにのみ構成されたエアロゾル発生物品で使用されるという事実に関して特に重要である。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。近位端キャップは、射出成形によって製造されてもよい。すなわち、近位端キャップは、射出成形された近位端キャップであってもよい。
近位端キャップは、カートリッジの最近位端を画定することが好ましい。すなわち、近位端キャップを越えて近位方向に突出する他の構成要素は存在しない。特に、カートリッジの近位端は、マウスピースをカートリッジに連結するためのものなど、コネクタまたは連結手段も含まない場合がある。例えば、スティック状カートリッジが円筒形状を有する場合、カートリッジは、その最近位端に平坦な近位面を有してもよい。
近位端キャップと同様に、カートリッジは、少なくとも気化チャンバーの遠位壁部材を形成する遠位端キャップを備え得る。好ましくは、遠位端キャップは、貯蔵部チャンバーの任意の壁部材と非一体型である。また、遠位端キャップの使用は、有利なことに、カートリッジの製造を容易にする。特に、カートリッジの内部が遠位端キャップによって最終的に閉じられる前に、液体搬送サセプタ配設など、カートリッジの内部内に配設されるそれらの構成要素の開放アクセスの実装が可能になる。
好ましくは、気化チャンバーは、壁部材によって完全に囲まれてもよい。このため、気化チャンバーは、可能な一つの空気吸込み口、および気化チャンバーから貯蔵部チャンバーの近位領域への流体連通を除いて実質的に封止される。結果として、カートリッジは実質的に漏れ防止性であり、これは、カートリッジがその一部であり得る物品の貯蔵寿命に関して有利である。特に、例えば製造から販売までの輸送中に、エアロゾル形成液体が最終的に貯蔵部チャンバーから気化チャンバーの中へ漏れた場合、液体は気化チャンバー内に依然として保持されることになる。さらに、気化チャンバーの中に漏れた液体は、無駄にはならず、次の加熱プロセス中に依然として蒸発されるため、エアロゾル発生に寄与する。この点で、本明細書で使用される「チャンバー」という用語は、実質的に封止されたチャンバーを既に暗示している。したがって、貯蔵部チャンバーもまた、液体搬送サセプタ配設を介した貯蔵部チャンバーと気化チャンバーとの間の流体連通を除いて、実質的に封止されている。
加熱プロセスの直後に本発明によるカートリッジを含む物品にユーザーが触れて火傷することを防止するために、遠位端キャップは誘導加熱不能であることが好ましい。さらに、これにより、交番磁場によって提供されるエネルギーが、遠位端キャップ内で不必要に散逸することを防止する。結果として、液体搬送サセプタ配設におけるエネルギー散逸が強化され得る。したがって、遠位端キャップは、好ましくは誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製される。遠位端キャップは、プラスチックまたはシリコーンで作製されてもよい。こうした材料は、適切な封止特性を提供し、かつ安価であり、このことは、カートリッジが好ましくは単回使用のためにのみ構成されたエアロゾル発生物品で使用されるという事実に関して特に重要である。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。遠位端キャップは、射出成形によって製造されてもよい。すなわち、遠位端キャップは、射出成形された遠位端キャップであってもよい。
好ましくは、気化チャンバーのすべての壁部材は誘導加熱不能であり、すなわち、誘導加熱不能材料から作製される。同様に、気化チャンバーの任意の壁部材も、誘導加熱不能である。
遠位端キャップは、カートリッジの最遠位端を画定することが好ましい。すなわち、遠位端キャップを越えて遠位方向に突出する他の構成要素は存在しない。特に、カートリッジの遠位端は、こうしたカートリッジを含むエアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置に連結するためのあらゆるコネクタまたは連結手段も含まない場合がある。例えば、スティック状カートリッジが円筒形状を有する場合、カートリッジは、その最遠位端に平坦な遠位面を有してもよい。
エアロゾル形成のために空気が気化チャンバーに入ることを可能にするために、気化チャンバーは、少なくとも一つの空気吸込み口を含んでもよい。少なくとも一つの空気吸込み口は、遠位端キャップ内に形成されることが好ましい。一例として、少なくとも一つの空気吸込み口は、遠位端キャップを通る通気孔穴を含み得る。別の例として、少なくとも一つの空気吸込み口は、遠位端キャップ以外の気化チャンバーの壁部材に面した遠位端キャップの表面、特に気化チャンバーの円周方向外側壁部材内に形成された通気孔溝を含んでもよい。
一実施例によると、遠位端キャップはプラグ形状であってもよい。プラグ形状の遠位端キャップは、少なくともその一部分が気化チャンバーの円周方向外側壁部材の中に挿入されるプラグ本体を含み得る。プラグ本体はまた、気化チャンバーの円周方向外側壁部材の中に完全に挿入されてもよい。概して、プラグ本体は、気化チャンバーの内部の形状に対応する形状、特に、気化チャンバーの内部の断面形状に対応する断面形状を有してもよい。本明細書で使用される「断面形状」という用語は、カートリッジの長軸方向軸に直交する断面に見られる、プラグ本体または気化チャンバーの内部の形状を指す。プラグ本体は、実質的に円筒形または円錐台形であることが好ましい。プラグ本体は、カートリッジ内に、特に貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に対する遠位端キャップの密封嵌合を提供する円周方向カラーを含んでもよい。すなわち、円周方向カラーは、気化チャンバーの円周方向外側壁の中に挿入されない。
プラグ形状の遠位端キャップはまた、カバープレートを含んでもよい。カートリッジの遠位端で気化チャンバーを完全に閉じるために、カバープレートは、気化チャンバーの円周方向外側壁の中に挿入されるか、または気化チャンバーの内部の断面形状を越えて半径方向外側に延びるかのいずれかであってもよい。後者の場合、カバープレートは、気化チャンバーの円周方向外側壁部材の遠位前端に当接する突出するカラーをさらに含んでもよい。これはまた、概してプラグ形状の遠位端キャップにも当てはまる、すなわち、プラグ形状の遠位端キャップは、気化チャンバーの円周方向外側壁部材の遠位前端に当接する突出するカラーを含み得る。
プラグ形状の遠位端キャップはさらに、好ましくは、カバープレートに加えて、気化チャンバーの円周方向外側壁部材に少なくとも部分的に挿入される挿入部分を含んでもよい。挿入部分は、挿入リング、または挿入管、または挿入円筒、または中空の挿入円筒、または複数の挿入リングセグメント、または複数の挿入ピン、または複数の挿入フィンを含んでもよい。挿入部分は、特にカバープレート(存在する場合)から気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと、少なくとも部分的に延び得る。これはまた、概して、プラグ形状の遠位端キャップにも当てはまる、すなわち、プラグ形状の遠位端キャップは、特にカバープレート(存在する場合)から気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと、少なくとも部分的に延び得る。特に、プラグ形状の遠位端キャップは、少なくとも一つ、特に少なくとも二つ、好ましくは二つ、三つまたは四つの支持脚部を含んでもよい。少なくとも一つの支持脚部は、好ましくはカートリッジの遠位端から、特にカバープレート(存在する場合)から、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムへと延び得る。このため、プラグ形状の遠位端キャップは、セプタムに対して少なくとも近位方向に定位置に固定される。少なくとも二つ、特に二つ、三つ、または四つの支持脚部は、有利なことに、セプタムに対する遠位端キャップの均一な支持を提供する。セプタムの詳細について以下にさらに説明する。特に、少なくとも一つの支持脚部は、気化チャンバーの円周方向外側壁部材の内表面に沿って延びてもよい。このため、気化チャンバーの内部におけるエアロゾル形成プロセスは、わずかに影響を受けるのみである。
さらに、プラグ形状の遠位端キャップは、近位端に、気化チャンバーを介してエアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーの中に充填するために使用され得る、セプタム内の充填孔を密閉する少なくとも一つのプラグ部材を含み得る。有利なことに、この構成は、プラグ形状の遠位端キャップをカートリッジの他の部品に取り付けることによって、充填孔を封止すること、および気化チャンバーの遠位端を閉じることを単一の工程で行うことを可能にする。好ましくは、プラグ部材は、挿入部分(存在する場合)の近位端、特に少なくとも一つの支持脚部(存在する場合)の近位端に配設される。プラグ部材は、プラグ形状の遠位端キャップの他の部品と同じ材料で作製される、特にこれらと一体型であってもよい。
別の実施例によると、遠位端キャップはカップ形状であってもよい。特に、カップ形状の遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁部材を形成する底部部分と、気化チャンバーの円周方向外側壁部材を形成するスリーブ部分(カップ形状の側壁)とを含み得る。この構成では、気化チャンバーは、気化チャンバーの近位端壁部材を除いて、遠位端キャップによって実質的に完全に形成される。気化チャンバーの近位端壁部材は、上述のセプタムで形成されることが好ましい。カップ形状の遠位端キャップによって一体的に形成される、すなわち一体型の構成要素によって形成される気化チャンバーの円周方向外側壁部材および遠位端壁部材を有することにより、有利なことに、組み立てる構成要素の数が減少し、したがって、カートリッジの構造および組み立てが単純化される。さらに、この構成は、液体搬送サセプタ配設など、カートリッジの内部内に構成要素を実装するための最大開放アクセスを提供する。
一般に、遠位端キャップは、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってカートリッジ内に取り付けられてもよい。プレス嵌合またはスナップ嵌合により、遠位端キャップの特に単純な組み立てが可能になる。溶接または接着接合により、遠位端キャップと対応する接続部との間のジョイントの良好な封止が確実になる。遠位端キャップがプラグ形状である、またはカバープレート(挿入部分を有する、または有さない)を含む場合、遠位端キャップは、(好ましくは、上述の手段のいずれかによって)気化チャンバーの円周方向外側壁部材に、特に気化チャンバーの円周方向外側壁部材の遠位端に取り付けられ得る(対応する接続部として)。遠位端キャップがカップ形状である場合、遠位端キャップは、(好ましくは、上述のいずれかによって)カートリッジのセプタムに取り付けられてもよく(対応する接続部として)、セプタムは、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材、特に気化チャンバーの近位端壁部材を形成する。
カートリッジは、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムを備え得る。気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムを使用することで、有利なことに、組み立てる構成要素の数が減少し、したがってカートリッジの構造および組み立てが単純化される。セプタムは、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの任意の他の壁部材と非一体型である(分離している)ことが好ましい。有利なことに、これは、特に、蒸気搬送導管または貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの円周方向外側壁などのカートリッジの他の部品を押出成形により製造することを可能にし得るため、カートリッジの製造を容易にする。
本明細書における「セプタム」という用語は、気化チャンバーを貯蔵部チャンバーから分離する、すなわち、カートリッジの内部の一部分を気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーへと分離する分離壁を意味する。
交番磁場によって提供されるエネルギーがセプタム内で不必要に散逸されることを防止するために、セプタムは誘導加熱不能であることが好ましい。すなわち、セプタムは、誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製されることが好ましい。加えて、これは、加熱プロセスの直後に、本発明によるカートリッジを含む物品に触れる際にユーザーが熱傷するリスクを低減するのに役立ち得る。
セプタムは、プラスチックまたはシリコーンで作製されてもよい。こうした材料は、適切な封止特性を提供し、かつ安価であり、このことは、カートリッジが好ましくは単回使用のためにのみ構成されたエアロゾル発生物品で使用されるという事実に関して特に重要である。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。セプタムは、射出成形によって製造されてもよい。すなわち、セプタムは、射出成形されたセプタムであってもよい。
セプタムは、蒸気搬送導管が、通過するかまたは遠位端部分でその中に支持される貫通孔を含むことが好ましい。
セプタムは、蒸気搬送導管が、遠位端部分でその中に支持される貫通孔の近位部分を形成する近位陥凹部を含み得る。近位陥凹部の内側断面は、近位部分以外の貫通孔の遠位部分の内側断面よりも大きくてもよい。このため、近位陥凹部は、蒸気搬送導管の位置を少なくとも遠位方向に固定するための、蒸気搬送導管の遠位端部分に対する当接部を形成する。さらに、貫通孔の遠位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面に対応し得る。結果として、セプタムの貫通孔を介して蒸気搬送導管に入る気流通路は、気化チャンバーから蒸気搬送導管の中へと滑らかに連続し得る。このことは、カートリッジを通した乱れのない気流/エアロゾル流に関して有利である。別の方法として、貫通孔の遠位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい。結果として、カートリッジを通る気流通路は滑らかではなく、気流/エアロゾル流が乱れ得る。エアロゾル形成を促進するために、乱気流/エアロゾル流が望ましい場合がある。
セプタムは、貯蔵部チャンバーの中に突出する近位挿入ソケットを含んでもよく、近位挿入ソケットは、蒸気搬送導管の遠位端部分が内部に支持される貫通孔の近位部分を形成する。すなわち、近位挿入ソケットは、貫通孔の近位部分を形成する陥凹部を含む、貯蔵部チャンバーの中に延びる突出部とみなされ得る。近位挿入ソケットの内側断面は、近位部分以外の貫通孔の遠位部分の内側断面よりも大きくてもよい。このため、近位陥凹部に関して上述したように、近位挿入ソケットは、蒸気搬送導管の位置を少なくとも遠位方向に固定するための、蒸気搬送導管の遠位端部分に対する当接部を形成する。カートリッジを通る実質的に滑らかな気流通路を提供するために、貫通孔の遠位部分の内側断面は、蒸気搬送導管の内側断面に対応し得る。別の方法として、貫通孔の遠位部分の内側断面は、乱気流/エアロゾル流を促進するために、蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい。
液体搬送サセプタ配設は、セプタムを通過することが好ましい。このため、セプタムは、液体搬送サセプタ配設が通過する一つ以上のフィードスルー開口部を含み得る。液体搬送サセプタ配設は、セプタムによって固定的に保持されることが好ましい。有利には、液体搬送サセプタ配設は、組み立てを促進するために、カートリッジを組み立てる前にセプタムに固定される。
望ましくないエアロゾル形成液体の漏れを防止するために、カートリッジは、それぞれのフィードスルー開口部内またはその中に配設されるセプタムの一つ以上のフィードスルー開口部の各々に対して、少なくとも一つの封止リングを備えてもよい。特に、少なくとも一つの封止リングは、液体搬送サセプタ配設の一部分の周りにオーバーモールドされてもよい。有利なことに、これは特に良好な封止を提供し、カートリッジの組み立てを容易にする。液体搬送サセプタ配設は、カートリッジを組み立てる前に封止リングでオーバーモールドされることが好ましい。少なくとも一つの封止リングは、プラスチックまたはシリコーンで作製されることが好ましい。こうした材料は、適切な封止特性を提供し、かつ安価であり、このことは、カートリッジが好ましくは単回使用のためにのみ構成されたエアロゾル発生物品で使用されるという事実に関して特に重要である。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。
セプタムは、気化チャンバーを介してエアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーの中に充填するための少なくとも一つの充填孔を含み得る。一つ以上の充填孔は、蒸気搬送導管がその中を通過するか、または遠位端部分でその中に支持される、セプタムの貫通孔に隣接して配設されてもよい。例えば、セプタムは、貫通孔の対向する側面に横断方向に配設される二つの充填孔を含み得る。貯蔵部チャンバーにエアロゾル形成液体を充填するのに伴い少なくとも一つの充填孔を閉じるために、カートリッジは、セプタムの少なくとも一つの充填孔を密閉する遠位プラグ部材を含み得る。セプタムが二つ以上の充填孔を含む場合、遠位プラグ部材は、充填孔の各々を閉じるために構成されることが好ましい。別の方法として、カートリッジは、充填孔の各々に対する別個の遠位プラグ部材を備えてもよい。好ましくは、遠位プラグ部材は、気化チャンバーの少なくとも遠位端壁部材を形成する遠位端キャップに取り付けられる、特に遠位端キャップと一体型の部品であることが好ましい。遠位端キャップの詳細については、上記に詳述されている。別の方法として、遠位プラグ部材は、気化チャンバーの任意の壁部材と非一体型であってもよい。同様に、遠位プラグ部材は、貯蔵部チャンバーの任意の壁部材と非一体型であってもよい。セプタム自体と同様に、遠位プラグ部材は、良好な熱安定性を提供するために、プラスチックまたはシリコーン、特にPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)で作製されてもよい。
セプタムは、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってカートリッジ内に取り付けられてもよい。プレス嵌合またはスナップ嵌合により、セプタムの特に単純な組み立てが可能になる。溶接または接着接合により、セプタムと対応する接続部との間のジョイントの良好な封止が確実になる。セプタムは、気化チャンバー(または少なくともその一部分)の少なくとも一つの円周方向外側壁部材および貯蔵部チャンバー(または少なくともその一部分)の円周方向外側壁部材を形成するカートリッジスリーブ内に取り付けられることが好ましい。同様に、セプタムは、カートリッジの一体型本体の外側スリーブ部分内に取り付けられてもよく、少なくとも、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材、および好ましくは、気化チャンバーの円周方向外側壁部材も形成する。カートリッジスリーブおよび一体型本体の詳細について、以下にさらに説明する。カートリッジが、カップ形状の遠位端キャップおよびカップ形状の近位端キャップを備えることも可能であり、カップ形状の遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁および円周方向外側壁を形成し、カップ形状の近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの近位端壁および円周方向外側壁を形成する。この構成では、カップ形状の端キャップの各々は、セプタムがカップ形状の遠位端キャップおよびカップ形状の近位端キャップを一緒に保持し、貯蔵部チャンバーの遠位端壁および気化チャンバーの近位端壁を形成するように、セプタムに取り付けられる。カップ形状の遠位端キャップおよびカップ形状の近位端キャップの詳細については、すでに上記に詳述した。
セプタムは、カートリッジ内のセプタムの密封嵌合を提供する円周方向カラーを含み得る。特に、セプタムは、上述のように、気化チャンバーの外周壁部材および貯蔵部チャンバーの外周壁部材のうちの少なくとも一つを形成するカートリッジスリーブに対して、または外側スリーブ部分に対して、またはカップ形状の遠位端キャップおよびカップ形状の近位端キャップのうちの少なくとも一つに対して、セプタムの密封嵌合を提供する、円周方向カラーを含んでもよい。
カートリッジは、カートリッジスリーブを含み得る。カートリッジスリーブは、気化チャンバー(または少なくともその一部分)の円周方向外側壁部材および貯蔵部チャンバー(または少なくともその一部分)の円周方向外側壁部材のうちの少なくとも一つを形成してもよい。特に、カートリッジスリーブは、貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの軸方向延長部全体に沿って、すなわち、好ましくはカートリッジの軸方向延長部全体に沿って延びてもよい。
カートリッジスリーブは、任意の形状の内側断面および外側断面を有し得る。特に、カートリッジスリーブは、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の内側断面を有してもよい。同様に、カートリッジスリーブは、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の外側断面を有してもよい。
カートリッジスリーブは、管状、特に円筒形スリーブまたは円筒形管であってもよい。管状スリーブ、特に円筒形スリーブまたは円筒形管は、特に押出成形による製造が容易である。したがって、カートリッジスリーブは、押出成形されたカートリッジスリーブであってもよい。
好ましくは、カートリッジスリーブは、誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製されることが好ましい。例えば、カートリッジスリーブは、プラスチックまたはシリコーンで作製されてもよい。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。
カートリッジスリーブは、上述のように、カートリッジスリーブの遠位端に取り付けられ得る遠位端キャップと組み合わされてもよい。同様に、カートリッジスリーブは、上述のように、カートリッジスリーブの近位端に取り付けられ得る近位端キャップと組み合わされてもよい。特に、遠位端キャップは、プレス嵌合によって、スナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってカートリッジスリーブの遠位端に取り付けられてもよい。同様に、近位端キャップは、プレス嵌合によって、スナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってカートリッジスリーブの近位端に取り付けられてもよい。
カートリッジスリーブが、気化チャンバーの円周方向外側壁部材のみ、または気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの両方の円周方向外側壁部材を形成する場合、遠位端キャップは、上述のように、プラグ形状であるか、またはカバープレート(挿入部分を有する、または有さない)を含むことが好ましい。この構成では、遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁部材を形成する。
カートリッジスリーブが貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材のみを形成する場合、遠位端キャップは、上述のようにカップ形状であることが好ましい。この構成では、遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁部材および気化チャンバーの円周方向外側壁部材の両方を形成する。
同様に、カートリッジスリーブが、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材のみ、または気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの両方の円周方向外側壁部材を形成する場合、近位端キャップは、上述のように、プラグ形状であるか、またはカバープレート(挿入部分を有する、または有さない)を含むことが好ましい。この構成では、近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する。
カートリッジスリーブが気化チャンバーの円周方向外側壁部材のみを形成する場合、近位端キャップは、上述のようにカップ形状であることが好ましい。この構成では、近位端キャップは、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材および貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の両方を形成する。
カートリッジスリーブは、遠位端キャップと非一体型である(分離している)ことが好ましい。同様に、カートリッジスリーブは、近位端キャップと非一体型である(分離している)ことが好ましい。
組み立てる構成要素の数を減少させるために、カートリッジは、近位端部分、ならびに外側スリーブ部分および内側管部分のうちの少なくとも一つを含む一体型本体を備えてもよく、外側スリーブ部分は、貯蔵部チャンバー(または少なくともその一部分)の円周方向外側壁部材を形成し、近位端部分は、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成し、内側管部分は、蒸気搬送導管(または少なくともその一部分)を形成する。内側管部分は、外側スリーブ部分内に、したがって貯蔵部チャンバーの内壁部材内にも、特に同軸に配設される。近位端部分は、蒸気搬送導管の内側管部分の近位端、特に内側管部分の近位端が内部に開口する、貫通孔を含み得る。一体型本体は、近位端部分と、外側スリーブ部分と内側管部分の両方とを含むことが好ましい。有利なことに、外側スリーブ部分はまた、気化チャンバー(または少なくともその一部分)の円周方向外側壁部材を形成してもよい。有利なことに、こうした一体型本体は、カートリッジの構造および組み立てを容易にする。近位端部分は、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する、上述の近位端キャップに対応し得る。
特に、外側スリーブ部分は、貯蔵部チャンバーの軸方向の長さ延長部全体に沿って延びてもよい。別の方法として、外側スリーブ部分は、貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの軸方向延長部全体に沿って、すなわち、好ましくはカートリッジの軸方向延長部全体に沿って延びてもよい。内側管部分は、貯蔵部チャンバーの軸方向の長さ延長部全体に沿って、特に、近位端部分と、貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムとの間に延び得る。内側管部分の遠位端は、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってセプタムに取り付けられ得ることが好ましい。同様に、セプタムは、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によって外側スリーブ部分に取り付けられ得ることが好ましい。外側スリーブ部分は、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四方形、六角形または多角形の内側断面、および円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四方形、六角形または多角形の外側断面を有してもよい。同様に、内側管部分は、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四方形、六角形または多角形の内側断面、および円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四方形、六角形または多角形の外側断面を有してもよい。
一体型本体は、上記に詳述するように、遠位端キャップと組み合わされることが好ましい。すなわち、一体型本体は、遠位端キャップと非一体型である(分離している)。遠位端キャップは、一体型本体の遠位端に、特に、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によって取り付けられてもよい。外側スリーブ部分が、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの両方の円周方向外側壁部材を形成する場合、遠位端キャップは、上述のように、プラグ形状であるか、またはカバープレート(挿入部分を有する、または有さない)を含むことが好ましい。この構成では、遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁部材を形成する。外側スリーブ部分が貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材のみを形成する場合、遠位端キャップは、上述のようにカップ形状であることが好ましい。この構成では、遠位端キャップは、気化チャンバーの遠位端壁部材および気化チャンバーの円周方向外側壁部材の両方を形成する。好ましくは、一体型本体は、誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製されることが好ましい。例えば、一体型本体は、プラスチック、またはシリコーンで作製されてもよい。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。一体型本体は、射出成形によって製造されてもよい。すなわち、一体型本体は、射出成形された一体型本体であってもよい。
蒸気搬送導管は、貯蔵部部材の円周方向外側壁部材内に配設されてもよい。貯蔵部部材の円周方向外側壁部材が、上述のようにカートリッジスリーブによって形成される場合、蒸気搬送導管は、カートリッジスリーブ内に、特に、カートリッジスリーブに対して同軸に配設されてもよい。
上述のように、蒸気搬送導管は、貯蔵部チャンバーの内側側壁部材を形成することが好ましい。また、蒸気搬送導管が、貯蔵部チャンバーの内側側壁部材を形成することにより、カートリッジの非常にコンパクトな設計が可能になる。この構成では、貯蔵部チャンバーの体積は、実質的にリング形状、特に中空の円筒形であってもよい。
蒸気搬送導管は、貯蔵部チャンバーの軸方向の長さ延長部に沿って、特に、貯蔵部チャンバーの近位端と貯蔵部チャンバーの遠位端との間に、さらに特に近位端キャップ(上述の)と、貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムとの間に延び得る。
特に、カートリッジは、蒸気搬送導管を形成する内側管を備えてもよい。特に、内側管は、上述の一体型本体の内側管部分と類似しつつも、近位端キャップおよびセプタムなどの貯蔵部チャンバーの任意の他の壁部材から分離されてもよい。すなわち、内側管は、好ましくは、貯蔵部チャンバーの円周方向内側壁部材以外の貯蔵部チャンバーの任意の壁部材と非一体型である。
内側管は、貯蔵部チャンバーの軸方向の長さ延長部全体に沿って、特に、近位端キャップと、貯蔵部チャンバーおよび気化チャンバーの共通の壁部材を形成するセプタムとの間に延び得る。内側管の遠位端は、セプタムに、例えば、セプタムの近位陥凹部または近位挿入ソケットに取り付けられてもよい。同様に、内側管の近位端は、近位端キャップ、例えば、近位端キャップの遠位陥凹部または遠位挿入ソケットに取り付けられてもよい。内側管は、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によってセプタムおよび近位端キャップに取り付けられることが好ましい。
蒸気搬送導管、特に内側管は円筒形であってもよい。円筒形状は特に製造、特に押出成形による製造が容易である。したがって、蒸気搬送導管は、押出成形された蒸気搬送導管であってもよい。特に、内側管は、押出成形された内側管であってもよい。
蒸気搬送導管、特に内側管は、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の内側断面を有してもよい。同様に、蒸気搬送導管、特に内側管は、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の外側断面を有してもよい。
好ましくは、蒸気搬送導管、特に内側管は、誘導加熱不能な材料、すなわち、非導電性かつ非磁性(非強磁性または非強磁性)な材料で作製される。例えば、カートリッジスリーブは、プラスチックまたはシリコーンで作製されてもよい。好ましくは、プラスチックは、良好な熱安定性を提供するために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの熱可塑性である。
本明細書で使用される「液体搬送サセプタ配設」という用語は、二つの機能、エアロゾル形成液体を搬送すること、および加熱することを実施する能力を有するサセプタ配設を指す。同様に、液体搬送サセプタ配設は、誘導加熱可能な液体導管とみなされ得る。こうした液体搬送サセプタ配設を使用することにより、有利なことに、エアロゾル形成液体を搬送および加熱するための別個の手段を有することが回避されるため、必要な構成要素の数が減少し、したがってカートリッジの製造が容易になる。本明細書で使用される「サセプタ配設」という用語は、交番磁場に供されたときに電磁エネルギーを熱へと変換する能力を有する少なくとも一つのサセプタ材料を含む構成要素を指す。これは、サセプタ材料の電気的特性および磁性に応じてサセプタ材料内で誘発されたヒステリシス損失または渦電流のうちの少なくとも一つの結果であってもよい。ヒステリシス損失は、交流電磁場の影響下で切り替えられる材料内の磁区に起因して、強磁性またはフェリ磁性のサセプタ材料内で生じる。渦電流は、導電性サセプタ材料内で誘発される。導電性の強磁性またはフェリ磁性サセプタ材料の場合、渦電流とヒステリシス損失の両方によって熱が発生する。
概して、液体搬送サセプタ配設は、貯蔵部チャンバーから気化チャンバーへエアロゾル形成液体を搬送するのに適した任意の形状および構成を有し得る。特に、液体搬送サセプタ配設は、ウィック要素を含んでもよい。ウィック要素の構成は、十分な空隙率を有するストランド状ワイヤ、ストランド状の材料のロープ、メッシュ、メッシュ管、いくつかの同心メッシュ管、布、材料のシート、または発泡体(または他の多孔質固体)、微細金属メッシュのロール、または金属箔、繊維もしくはメッシュの何らかの他の配設、または本明細書に記載されるウィッキング作用を実行するように適切にサイズ設定および構成された任意の他の形状であってもよい。
特に、液体搬送サセプタ配設は、複数のフィラメントを含むフィラメント束を含み得る。フィラメント束は、非ストランド状フィラメント束であることが好ましい。非ストランド状フィラメント束では、フィラメント束のフィラメントは、相互に交差することなく、好ましくはフィラメント束の全長の延長部に沿って、相互に隣接して延びる。同様に、フィラメント束は、フィラメント束のフィラメントがストランド化されているストランド状部分を含み得る。ストランド状部分は、フィラメント束の機械的安定性を強化し得る。フィラメントは本質的に毛細管現象を提供するため、液体を搬送するためにフィラメントを使用することは特に有利である。さらに、フィラメント束では、束ねられた時に複数のフィラメント間に形成される狭い空間に起因して、毛細管現象がさらに強化される。特に、これは、フィラメント間の狭い空間が平行な配設に沿って変化しないため、それに沿って毛細管現象が一定であるフィラメントの平行な配設に当てはまる。
一例として、フィラメント束は、複数のフィラメントが互いに平行に配設され得る、その長さ延長部の少なくとも一部分に沿った平行束部分を含み得る。平行束部分は、フィラメント束の一方の端部分に、またはフィラメント束の両端部分間に配設されてもよい。代替的に、平行束部分は、フィラメント束の長さ寸法全体に沿って延びてもよい。
別の実施例として、フィラメント束は、第一の浸漬セクション、第二の浸漬セクション、および第一の浸漬セクションと第二の浸漬セクションとの間の中間セクションを含み得る。少なくとも中間セクションに沿って、複数のフィラメントは互いに平行に配設されてもよい。貯蔵部ゾーンおよび気化ゾーンを有する物品の特定の構成に関して、第一の浸漬セクションおよび第二の浸漬セクションの各々は、貯蔵部チャンバー内に少なくとも部分的に配設されてもよく、中間セクションは、気化チャンバー内に配設されてもよい。特に、フィラメント束は、実質的にU字形状、またはC字形状、またはV字形状であってもよく、第一の浸漬セクションおよび第二の浸漬セクションは各々、U字形状、またはC字形状、またはV字形状のアームをそれぞれ少なくとも部分的に形成してもよく、中間セクションは、U字形状、またはC字形状、またはV字形状の基部をそれぞれ形成してもよい。すなわち、U字形状、またはC字形状、またはV字形状のフィラメント束のアームは、貯蔵部チャンバー内に少なくとも部分的に配設されてもよく、U字形状、またはC字形状、またはV字形状のフィラメント束の基部は、気化チャンバー内に配設されてもよい。
また、フィラメント束は、直線状のフィラメント束、すなわち、実質的に真っ直ぐな、湾曲していないか曲げられていないフィラメント束であってもよく、フィラメント束の一方の端部分は、気化チャンバー内に配設されてもよく、フィラメント束の他方の端部分は、貯蔵部チャンバー内に配設されてもよい。
液体搬送サセプタ配設は、少なくとも第一のサセプタ材料を含んでもよい。加えて、液体搬送サセプタ配設は、第二のサセプタ材料を含んでもよい。例えば、液体搬送サセプタ配設は、第一のサセプタ材料を含むか第一のサセプタ材料で作製される複数の第一のフィラメントと、第二のサセプタ材料を含むか第二のサセプタ材料で作製される複数の第二のフィラメントとを含み得る。
第一のサセプタ材料は、熱損失、およびそれ故に加熱効率について最適化され得、第二のサセプタ材料は温度マーカーとして使用され得る。このため、第二のサセプタ材料は、フェリ磁性材料または強磁性材料のうちの一つを含むことが好ましい。特に、第二のサセプタ材料は、所定の加熱温度に対応するキュリー温度を有するように選ばれ得る。そのキュリー温度にて、第二のサセプタ材料の磁性は強磁性またはフェリ磁性から常磁性に変化し、その電気抵抗の一時的な変化が伴う。それゆえに、誘導源によって吸収された電流の対応する変化を監視することによって、第二のサセプタ材料がそのキュリー温度に達したときに、およびそれゆえに、所定の加熱温度に達したときに、その変化を検知することができる。
カートリッジは、実質的に円筒形状を有することが好ましい。カートリッジは、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の外側断面を有してもよい。
カートリッジは、20ミリメートル~90ミリメートル、特に30ミリメートル~40ミリメートルの範囲、例えば38ミリメートルの長さ延長部を有してもよい。同様に、カートリッジは、4ミリメートル~12ミリメートル、特に5ミリメートル~10ミリメートルの範囲、例えば7.5ミリメートルの直径を有してもよい。
貯蔵部チャンバーは、10ミリメートル~60ミリメートル、特に20ミリメートル~40ミリメートルの範囲、例えば25ミリメートルの長さ延長部を有してもよい。
気化チャンバーは、5ミリメートル~50ミリメートル、特に10ミリメートル~30ミリメートルの範囲、例えば、12ミリメートル、または13ミリメートル、または15ミリメートルの長さ延長部を有してもよい。
貯蔵部チャンバーは、100立方ミリメートル~6000立方ミリメートル、特に400立方ミリメートル~1000立方ミリメートルの範囲の体積を有してもよい。
気化チャンバーは、100立方ミリメートル~6000立方ミリメートル、特に400立方ミリメートル~1000立方ミリメートルの範囲の体積を有してもよい。
貯蔵部チャンバーは、少なくとも一つの液体エアロゾル形成基体、すなわち、エアロゾル形成液体で充填されてもよい。別の方法として、貯蔵部チャンバーは空であってもよい。この構成では、カートリッジは、液体エアロゾル形成基体で充填され、最終物品をもたらすためになど、他の構成要素、例えば、マウスピースと組み立てられる可能性のある、エアロゾル発生物品の製造のためのブランクカートリッジとみなされ得る。貯蔵部チャンバーは、上記に詳述するように、例えば、近位端キャップまたはセプタムの充填孔を介して、再充填可能であるように構成されてもよい。
本明細書で使用される「エアロゾル形成液体」という用語は、エアロゾル形成液体の加熱に伴いエアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する液体に関する。エアロゾル形成液体は、加熱されることが意図される。エアロゾル形成液体は、固体のエアロゾル形成材料または構成要素と、液体のエアロゾル形成材料または構成要素との両方を含んでもよい。エアロゾル形成液体は、加熱に伴い液体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。代替的に、または追加的に、エアロゾル形成液体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成液体は、エアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例はグリセリンおよびプロピレングリコールである。エアロゾル形成液体はまた、他の添加物および成分(ニコチンまたは風味剤など)も含んでもよい。特に、エアロゾル形成液体は水、溶媒、エタノール、植物抽出物、および天然の風味または人工の風味を含んでもよい。エアロゾル形成液体は、水性エアロゾル形成液体、または油性エアロゾル形成液体であってもよい。
本発明は、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品に関する。物品は、本発明による、および本明細書に記載のカートリッジを備え、気化チャンバーは、物品の遠位端部分に配設される。
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、誘導加熱エアロゾル発生装置で使用する消耗品、特に単回使用後に処分される消耗品を指す。別の方法として、物品は、複数回使用のために構成されてもよい。このために、物品のカートリッジの貯蔵部チャンバーは、上記に詳述するように、再充填可能であるように構成されてもよい。特に、物品は、誘導加熱エアロゾル発生装置の中に挿入されるように構成されてもよい。エアロゾル発生物品は、燃焼されるのではなく加熱されることが意図されている、また加熱された時に、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出するカートリッジの貯蔵部チャンバーに貯蔵された少なくとも一つの液体を含むことが好ましい。
物品は、物品の近位端部分にマウスピースを備えてもよい。すなわち、マウスピースは、カートリッジの近位に配設されることが好ましい。本明細書で使用される「マウスピース」という用語は、物品からエアロゾルを直接吸い込むために、ユーザーの口の中に定置することができる物品の一部分を指す。マウスピースは、貯蔵部チャンバーに隣接して、特に貯蔵部チャンバーの近位端壁部材に隣接して配設されることが好ましい。特に、マウスピースは、貯蔵部チャンバーに当接してもよく、特に貯蔵部チャンバーの近位端壁部材に隣接してもよい。
マウスピースは、蒸気搬送導管を介して気化チャンバーと流体連通してもよい。蒸気搬送導管は、マウスピースを通る流体通路内に直接開口することが好ましい。このため、マウスピースは、マウスピースの遠位端に蒸気入口、およびマウスピースの近位端に、気化された液体を物品から放出するための蒸気出口を含んでもよい。マウスピースを通した流体通路は、蒸気入口から蒸気出口まで延びる。
マウスピースは、アセテートフィルタープラグ、中空アセテート管、プラスチック管、およびエアロゾル冷却要素のうちの少なくとも一つを含み得る。フィルターは、エアロゾルの望ましくない構成成分を濾別するために使用されてもよい。マウスピースはまた、追加材料、例えば、エアロゾルに添加される風味材料も含んでもよい。中空アセテート管またはプラスチック管は、中央空気通路を含み得る。エアロゾル冷却要素は、カートリッジの蒸気搬送導管から逃れたエアロゾルが冷却されることを可能にし得る。エアロゾル冷却要素は、大きい表面積および低い引き出し抵抗(例えば、15mmWG~20mmWG)を有する要素であってもよい。
マウスピースは、3ミリメートル~15ミリメートル、特に5ミリメートル~10ミリメートルの範囲、例えば7ミリメートルの長さ延長部を有してもよい。
さらに上述したように、物品は、気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの周りに、および好ましくは、存在する場合、マウスピースの少なくとも遠位部分の周りに円周方向に巻かれる第一のラッパーをさらに備え得る。有利なことに、ラッパーは、マウスピースとカートリッジを一緒に維持するように機能し得る。これにより、固体基体を含有する既に企図された物品と類似するかまたは等しいスティック様の外側形状を有する、したがって既に企図されたエアロゾル発生装置と共に使用するのに適合性がある、物品がもたらされる。特に、ラッパーは、物品に、従来の紙巻たばことの視覚的および触覚的類似性を付与するのに役立ち得る。同じ目的のために、物品は、マウスピースの周りに、および好ましくは第一のラッパーの上方にカートリッジの近位端部分の周りに円周方向に巻かれる第二のラッパーをさらに含んでもよい。第二のラッパーは、従来の紙巻たばことの視覚的および触覚的類似性をさらに増大させ得る。第一のラッパー、および存在する場合、第二のラッパーは、紙ラッパーであってもよい。第一のラッパーを、マウスピースの周り、および好ましくはカートリッジの近位端部分の周りに巻き、その後、第一のラッパーを、第二のラッパーの上方に気化チャンバーおよび貯蔵部チャンバーの周り、およびマウスピースの少なくとも遠位部分の周りに巻くことも可能である。第一のラッパーおよび第二のラッパーは、それぞれのラッパーの自由端が互いに重なるように、マウスピースおよびカートリッジの周りに巻かれてもよい。第一のラッパーおよび第二のラッパーの各々は、それぞれのラッパーの自由端を互いに接着させる接着剤を含み得る。
物品は、実質的に円筒形状を有することが好ましい。物品スリーブは、円形、楕円形、長円形、三角形、長方形、四角形、六角形、または多角形の外側断面を有してもよい。
気化チャンバーの遠位端壁部材、特にカートリッジの遠位端キャップ(存在する場合)は、物品の最遠位端を画定し得る。
物品は、23ミリメートル~65ミリメートル、特に35ミリメートル~50ミリメートルの範囲、例えば45ミリメートルの長さ延長部を有してもよい。
本発明によるエアロゾル発生物品のさらなる特徴および利点は、本発明によるカートリッジに関して既に記述されており、等しく適用される。
本発明によると、本発明による、および物品として本明細書に記載のエアロゾル発生物品を備えるエアロゾル発生システムも提供されている。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、物品のサセプタ配設を介して気化チャンバー内のエアロゾル形成液体を誘導加熱することによってエアロゾルを発生するように、少なくとも一つのエアロゾル形成液体を含む少なくとも一つのエアロゾル発生物品と相互作用する能力を有する電気的に作動する装置を指す。エアロゾル発生装置は、ユーザーによってユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生するための吸煙装置であることが好ましい。具体的には、エアロゾル発生装置は手持ち式のエアロゾル発生装置である。
装置は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分、特に物品の気化チャンバーの少なくとも一部分を取り外し可能に受容するための受容空洞を備えてもよい。
エアロゾル発生装置は、物品がエアロゾル発生装置内に受容されたときに、エアロゾル発生物品内のエアロゾル形成液体を誘導加熱するために、受容空洞内に交番磁場を発生するように構成および配設された誘導加熱配設を備える。
交番磁場を発生するために、誘導加熱エアロゾル発生装置、特に誘導加熱配設は、物品が装置の空洞内に受容されたときに、気化チャンバー内に位置する液体搬送サセプタ配設の少なくとも一部分を囲む少なくとも一つの誘導コイルを備え得る。特に、誘導コイルは、物品が装置の空洞内に受容されたときに、気化チャンバー内に位置する液体搬送サセプタ配設の一部分を排他的に囲み得る。誘導コイルは、物品が装置の空洞内に受容されたときに、受容空洞の周りに、特に気化チャンバーが位置する受容空洞の一部分の周りに、さらに特に、物品が装置の空洞内に受容されたときに、液体搬送サセプタ配設の一部分を含む気化チャンバーの一部分が位置する受容空洞のその一部分の周りに、配設されることが好ましい。少なくとも一つの誘導コイルは、らせん状コイルまたは平坦な平面状コイル、具体的にはパンケーキコイルまたは湾曲した平面状コイルであってもよい。
誘導加熱配設は、交流(AC)発生器を含んでもよい。AC発生器は、エアロゾル発生装置の電源によって電力供給されてもよい。AC発生器は、少なくとも一つの誘導コイルに動作可能に連結される。具体的には、少なくとも一つの誘導コイルは、AC発生器の一体部分であってもよい。AC発生器は、交番磁場を発生させるために少なくとも一つの誘導コイルを通過する高周波振動電流を発生するように構成されている。AC電流は、システムの起動後、少なくとも一つの誘導コイルに連続的に供給されてもよく、または断続的に(例えば毎回の吸煙ごとに)供給されてもよい。
誘導加熱配設は、LCネットワークを含むDC/ACコンバータを含み、LCネットワークは、コンデンサとインダクタの直列接続を備えることが好ましい。DC/ACコンバータは、DC電源に接続され得る。
誘導加熱配設は、高周波の磁場を発生するように構成されることが好ましい。本明細書で言及されるように、高周波磁界は、500kHz(キロヘルツ)~30MHz(メガヘルツ)、具体的には5MHz(メガヘルツ)~15MHz(メガヘルツ)、好ましくは5MHz(メガヘルツ)~10MHz(メガヘルツ)の範囲内であってもよい。
エアロゾル発生装置は、特に、所定の動作温度へのエアロゾル形成液体の加熱を制御するために、好ましくは閉ループ構成における、加熱プロセスの動作を制御するように構成されたコントローラをさらに備えてもよい。エアロゾル形成液体を加熱するのに使用される動作温度は、摂氏100度~摂氏300度、特に、摂氏150度~摂氏250度の範囲、例えば、摂氏230度であってもよい。
コントローラは、エアロゾル発生装置の総合コントローラであってもよく、またはエアロゾル発生装置の総合コントローラの一部であってもよい。コントローラは、マイクロプロセッサ、例えばプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路を備えてもよい。コントローラは、少なくとも一つのDC/ACインバータ、および/または電力増幅器、例えば、クラスC電力増幅器、またはクラスD電力増幅器、またはクラスE電力増幅器など、さらなる電子構成要素を含んでもよい。具体的には、誘導源はコントローラの一部であってもよい。
エアロゾル発生装置は、電源、具体的には誘導源にDC供給電圧およびDC供給電流を提供するように構成されたDC電源を備えてもよい。電源はリン酸鉄リチウム電池などの電池であることが好ましい。電源は再充電可能であってもよい。電源は、一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有する場合がある。例えば、電源は約六分間、または六分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電源は所定の吸煙回数、または誘導源の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
エアロゾル発生装置は、誘導コイルの少なくとも一部分の周りに配設された、かつ誘導コイルの交番磁場を受容空洞に向かって歪めるように構成されたフラックスコンセントレータをさらに備えてもよい。したがって、物品が受容空洞内に受容されると、交番磁場は、サセプタ配設に向かって歪む。フラックスコンセントレータは、フラックスコンセントレータ箔、具体的には多層フラックスコンセントレータ箔を備えることが好ましい。
本発明によるエアロゾル発生システムのさらなる特徴および利点は、本発明によるカートリッジおよびエアロゾル発生物品に関してすでに上述されており、等しく適用される。
一般に、本明細書で使用される場合、システムの使用時にユーザーの口に近いカートリッジ、エアロゾル発生物品、またはエアロゾル発生装置のセクションまたは構成要素は、接頭語「近位」を有して表示される。より遠くに離れて配設されているセクションは、接頭語「遠位」を有して表示される。
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされ得る。
実施例1:
誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品のカートリッジであって、カートリッジは、
その中のエアロゾル形成液体を気化するための、カートリッジの遠位端部分にある気化チャンバーと、
気化チャンバーの近位にある、エアロゾル形成液体を貯蔵するための貯蔵部チャンバーと、
エアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーから気化チャンバーの中へ搬送し、気化チャンバー内のエアロゾル形成液体を気化するために、装置と共に使用される際に誘導加熱されるように構成および配設される、液体搬送サセプタ配設と、
気化チャンバーから貯蔵部チャンバーの近位領域への、気化されたエアロゾル形成液体のための流体連通を提供する蒸気搬送導管と、
貯蔵部チャンバーの少なくとも近位端壁部材を形成する近位端キャップであって、近位端キャップが、蒸気搬送導管の近位端部分がこの中を通過する、またはこの中に支持される、またはこの中で一体的に終端する貫通孔を含む、近位端キャップと、を備える、カートリッジ。
実施例2:
近位端キャップが、貯蔵部チャンバーのいずれの他の壁部材とも非一体型である、実施例1に記載のカートリッジ。
実施例3:
近位端キャップが、プレス嵌合、またはスナップ嵌合、または溶接、または接着接合によってカートリッジに取り付けられる、実施例1または2のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例4:
近位端キャップが、気化チャンバーのいずれの壁部材とも非一体型である、実施例1~3のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例5:
近位端キャップが、蒸気搬送導管の近位端部分がその中に支持される貫通孔の遠位部分を形成する遠位陥凹部を含む、実施例1~4のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例6:
遠位陥凹部の内側断面が、遠位部分以外の貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きい、実施例5に記載のカートリッジ。
実施例7:
貫通孔の近位部分の内側断面が、蒸気搬送導管の内側断面に対応する、実施例6に記載のカートリッジ。
実施例8:
近位端キャップが、貯蔵部チャンバーの中に突出する遠位挿入ソケットを含み、遠位挿入ソケットが、蒸気搬送導管の近位端部分がその中に支持される、貫通孔の遠位部分を形成する、実施例1~7のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例9:
遠位挿入ソケットの内側断面が、遠位部分以外の貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きい、実施例8に記載のカートリッジ。
実施例10:
貫通孔の近位部分の内側断面が、蒸気搬送導管の内側断面に対応する、実施例9に記載のカートリッジ。
実施例11:
近位端キャップが、プラスチックまたはシリコーンから作製される、実施例1~10のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例12:
近位端キャップが、エアロゾル形成液体を貯蔵部チャンバーの中に充填するための少なくとも一つの充填孔を含む、実施例1~11のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例13:
近位端キャップの少なくとも一つの充填孔を密閉する近位プラグ部材を含む、実施例12に記載のカートリッジ。
実施例14:
近位端キャップが、近位プラグ部材がその中に受容される近位陥凹部を含む、実施例13に記載のカートリッジ。
実施例15:
近位プラグ部材が、近位端キャップの貫通孔と合致する貫通孔を含む、実施例12~13のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例16:
近位プラグ部材の貫通孔の断面が、蒸気搬送導管の内側断面に対応する、実施例15に記載のカートリッジ。
実施例17:
近位端キャップが、プラグ形状である、実施例1~16のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例18:
プラグ形状の近位端キャップが、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の中に挿入されるプラグ本体を備える、実施例17に記載のカートリッジ。
実施例19:
プラグ本体が、実質的に円筒形状または円錐台形状である、実施例18に記載のカートリッジ。
実施例20:
プラグ本体が、カートリッジ内で、特に貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に対する近位端キャップの密封嵌合を提供する円周方向カラーを備える、実施例18~19のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例21:
プラグ形状の近位端キャップが、カバープレートを備える、実施例17~20のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例22:
プラグ形状の近位端キャップ、特にカバープレートが、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材の近位前端に当接する突出するカラーを含む、実施例17~21のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例23:
プラグ形状の近位端キャップが、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材に少なくとも部分的に挿入される挿入部分をさらに含む、実施例17~22のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例24:
挿入部分が、挿入リング、または挿入管、または挿入円筒、または中空の挿入円筒、または複数の挿入リングセグメント、または複数の挿入ピン、または複数の挿入フィンを含む、実施例23に記載のカートリッジ。
実施例25:
近位端キャップが、カップ形状である、実施例1~24のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例26:
カップ形状の近位端キャップが、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する底部部分と、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材を形成するスリーブ部分と、を含む、実施例25に記載のカートリッジ。
実施例27:
近位端キャップが、近位端部分、および外側スリーブ部分および内側管部分のうちの少なくとも一つを含む一体型本体の一部を含み、外側スリーブ部分が、貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材を形成し、近位端部分が、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する近位端キャップに対応し、内側管部分が、蒸気搬送導管を形成する、実施例1~26のいずれか一つに記載のカートリッジ。
実施例28:
外側スリーブ部分が、気化チャンバーの円周方向外側壁部材(またはその一部分)をさらに形成してもよい、実施例27に記載のカートリッジ。
実施例29:
誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品であって、物品が、実施例1~28のいずれか一つに記載のカートリッジを備え、気化チャンバーが、物品の遠位端部分に配設される、スティック状エアロゾル発生物品。
実施例30:
物品の近位端部分にマウスピースをさらに備える、実施例29に記載の物品。
実施例31:
実施例29~30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品と、物品と共に使用するための誘導加熱エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
実施例32:
エアロゾル発生装置が、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分、特に物品の気化チャンバーの少なくとも一部分を取り外し可能に受容するための受容空洞を含む、実施例31に記載のエアロゾル発生システム。
実施例33:
エアロゾル発生装置が、物品が装置の空洞内に受容されたときに、気化チャンバー内に位置する液体搬送サセプタ配設の少なくとも一部分を囲む誘導コイルを備える、実施例32に記載のエアロゾル発生システム。
ここで、図を参照しながら実施例を更に説明する。
図1は、本発明によるスティック状エアロゾル発生物品1の一般的な構造および構成要素を分解図で概略的に示す。図3に関して以下でより詳細に説明するように、エアロゾル発生物品1は、エアロゾル発生物品1によって提供されるエアロゾル形成液体19を気化させるために、誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用されるように構成されている。
図1に示すエアロゾル発生物品1は、二つの主要な構成要素:その中でエアロゾル形成液体19を貯蔵および気化させるための円筒形のカートリッジ10、ならびに加熱されたエアロゾル形成液体19から放出された揮発性化合物が、マウスピース90の近位端92において物品1を出るエアロゾルを形成するように、同伴されて凝縮される、物品1内を通した気流(矢印21で示す)を生じさせるためにユーザーが吸煙し得る円筒形のマウスピース90を備える。
本発明によると、カートリッジ10は、カートリッジ10の遠位端部分に、その中でエアロゾル形成液体を気化するための気化チャンバー11を備える。気化チャンバー11は、ユーザーがマウスピース90で吸煙したときに空気が物品に入ることを可能にする二つの空気吸込み口13を含む。カートリッジ10は、気化チャンバー11の近位に、エアロゾル形成液体19を貯蔵するための貯蔵部チャンバー12をさらに備える。さらに、カートリッジ10は、貯蔵部チャンバー12から気化チャンバー11の中にエアロゾル形成液体19を搬送するように構成および配設された液体搬送サセプタ配設40を備える。加えて、液体搬送サセプタ配設40は、気化チャンバー11内のエアロゾル形成液体19を気化させるために、対応するエアロゾル発生装置と共に使用される際に交番磁場に曝露されたときに、誘導加熱されるように構成および配設されている。さらに、カートリッジ10は、気化チャンバー11から貯蔵部チャンバー13の近位領域、すなわち、貯蔵部チャンバー12の近位端壁部材14に隣接して配設されるマウスピース90への、空気および気化されたエアロゾル形成液体のための流体連通を提供する蒸気搬送導管20を備える。図1からさらに分かるように、本実施例のマウスピース90は、物品内で形成されたエアロゾルが、マウスピース90の近位端92における流体通路91の蒸気出口を介して物品から逃れることを可能にするために、蒸気搬送導管20が直接その中に開口している、マウスピース90を通した中央流体通路91を提供する中空アセテート管を含む。
カートリッジ10およびマウスピース90は、本発明によるエアロゾル発生物品1を形成するために、別個に、特に異なる場所で製造された後、一緒に組み立てられ得る別個の部品である。組み立てのために、円筒形のカートリッジ10とほぼ同じ断面形状を有する円筒形のマウスピース90は、貯蔵部チャンバー12の近位端壁部材14に当接するように、貯蔵部チャンバー12の近位にカートリッジ10に隣接して配設され得る。その後、図1に示すように、マウスピース90およびカートリッジ10を一緒に維持するために、第一のラッパー95が少なくともカートリッジ10の軸方向部分およびマウスピース90の周りに巻かれ得る。おなじく図1に示すように、第二のラッパー96は、第一のラッパー95の上方にマウスピース90の周り、および好ましくはカートリッジ10の近位端部分の周りに円周方向に巻かれ得る。第一のラッパー95および第二のラッパー96は、それぞれのラッパー95、96の自由端が互いに重なるように、マウスピース90およびカートリッジ10の周りに巻かれてもよい。第一のラッパーおよび第二のラッパーの各々は、それぞれのラッパーの自由端を互いに接着させる接着剤を含み得る。このプロセスにより最終的に、例えばWO2015/177294A1に記載されるように、固体基体を含有する既に企図された物品と類似または等しいスティック様の外側形状を有するエアロゾル発生物品1がもたらされる。
こうした物品101の第一の例示的な実施形態を図2に示す。図1に概略的に示される一般的な物品設計の特徴と同一または類似する特徴は、同一の参照符号で示されているが、100だけ増分されている。物品101、特にカートリッジ110およびその構成要素のさらなる詳細については、図4~7に関して以下に詳細に説明する。一般的な物品設計によると、物品101は、互いに隣り合って軸方向に配設され、第一の紙ラッパー195および第二の紙ラッパー196によって巻かれる円筒形のカートリッジ110と、中空アセテート管によって形成された円筒形のマウスピース190とを備える。カートリッジ110は、気化チャンバー111の円周方向外側壁部材117および貯蔵部チャンバー112の円周方向外側壁部材116を一体的に形成する円筒形のカートリッジスリーブ170を備える。カートリッジ110はさらに、貯蔵部チャンバー112の近位端壁部材114を形成する近位端キャップ130をさらに備える。同様に、カートリッジ110は、気化チャンバー111の遠位端壁部材115を形成する遠位端キャップ150を備える。近位端キャップ130および遠位端キャップ150の両方は、カートリッジスリーブ170の近位開口部および遠位開口部内にそれぞれプレス嵌合によって取り付けられる。カートリッジは、気化チャンバー111および貯蔵部チャンバー112の共通の壁部材を形成して気化チャンバー111の内部を貯蔵部チャンバー112の内部から分離する、ディス形状のセプタム160をさらに備える。近位端キャップ130および遠位端キャップ150と同様に、ディスク形状のセプタム160は、カートリッジスリーブ170の内部が約1対3の比で分割されるように、カートリッジスリーブ170内にその両端の間にプレス嵌合によって取り付けられる。
貯蔵部チャンバー112内に貯蔵されたエアロゾル形成液体119を気化チャンバー111の中に搬送するために、本実施形態によるカートリッジ110は、互いに平行に配設された複数のフィラメントを含むU字形状のフィラメント束141によって形成される液体搬送サセプタ配設140を備える。フィラメントが束で平行に配設されているため、複数のフィラメント間に狭い空間が形成され、これにより、毛細管作用が提供されて、フィラメントの長さ延長部に沿って液体を搬送することが可能である。フィラメントの少なくとも一部分は、誘導加熱可能な材料、例えばステンレス鋼で作製される。したがって、フィラメント束141は、二つの機能、エアロゾル形成液体の搬送および加熱を実施することができる。図2から分かるように、U字形状のフィラメント束141は、基部と二つのアームを含み、アームは、セプタム160のそれぞれのフィードスルー161を通過する。各アームのそれぞれの遠位部分は、エアロゾル形成液体119を浸漬するために貯蔵部チャンバー112内に配設される。したがって、二つのアームの遠位部分は、浸漬セクション142として示され得る。対照的に、基部および各アームのそれぞれの近位部分は、交番磁場に曝露されたときに誘導加熱可能な気化セクション143を形成するように、気化チャンバー内に配設される。そうすることで、浸漬セクション142を介して貯蔵部チャンバー112から気化セクション143に向かって搬送されたエアロゾル形成液体119が、気化チャンバー111内で気化される。空気がエアロゾル発生のために物品101に入ることを可能にするために、気化チャンバー111は、物品101の遠位端に二つの空気吸込み口113を含む。空気および気化された液体をマウスピース190へと近位方向に搬送するために、本実施形態によるカートリッジ110は、気化チャンバー111とマウスピース190の中央通路191との間の流体連通を提供する搬送導管120を形成する内側管121を備える。近位端キャップ130、遠位端キャップ150、内側管121、およびセプタム160のさらなる詳細については、図4~7を参照して以下にさらに説明する。
スティック状の外形、および円筒形の物品101の遠位端部分における気化チャンバー111の配設のために、物品101は、図3に関して説明されるように、固体基体消耗品について既に企図されている誘導加熱エアロゾル発生装置3との使用に適合している。このため、装置は一般に、異なる種類のエアロゾル形成基体から、特に固体基体および液体基体の両方からエアロゾルを発生させるために、異なる種類の物品と共に使用され得る。
図3は、本発明の例示的な実施形態によるエアロゾル発生システム2を概略的に示す。システム2は、図2に示すエアロゾル発生物品101、ならびにエアロゾルを発生させるために物品101と相互作用する能力を有する誘導加熱エアロゾル発生装置3を備える。このために、エアロゾル発生装置3は、装置3の近位端において装置ハウジング内に形成された受容空洞4を備える。受容空洞4は、エアロゾル発生物品101の少なくとも一部分を取り外し可能に受容するように構成されている。特に、エアロゾル発生装置3は、浸漬セクション142を介して貯蔵部チャンバー112から加熱セクション143へ搬送されたエアロゾル形成液体を気化させるのに十分な温度にまで、フィラメント束141の加熱セクション143を誘導加熱するように構成されている。このため、装置3は、誘導コイル5を含む誘導加熱配設を備える。本実施形態では、誘導コイル5は、物品101が空洞4内に受容されたときに、液体搬送サセプタ配設140の加熱セクション143の周りのみを囲むように、受容空洞4の近位端部分の周りに配設された単一のらせんコイルである。したがって、装置3の使用時に誘導コイル5をAC電流で駆動すると、誘導コイル5は、大部分が物品101の気化チャンバー111内の加熱セクション143を貫通する交流磁場を発生する。対照的に、局所加熱に起因して、U字形状のフィラメント束141の浸漬セクション142は、気化温度を下回る温度のままである。したがって、貯蔵部チャンバー112内のエアロゾル形成液体191の沸騰が防止される。したがって、動作中、液体搬送サセプタ配設140は、浸漬セクション142内のエアロゾル形成液体191の気化温度を下回る温度から、加熱セクション143内のそれぞれの気化温度を超える温度への温度上昇を示す温度プロファイルを含む。エアロゾル発生装置3は、システム2全体の動作を制御するため、特に加熱動作を制御するためのコントローラ6をさらに備える。さらに、エアロゾル発生装置3は、交番磁場を発生するための電力を提供する電源7を備える。電源7は、リン酸鉄リチウム電池などの電池であることが好ましい。電源7は、一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよい。コントローラ6および電源7の両方は、エアロゾル発生装置3の遠位部分に配設される。
システム2の使用において、ユーザーがマウスピース190で吸煙すると、空気は、物品挿入開口部8の縁において空洞4内に引き出される。空気流はさらに、円筒形の空洞4の内表面と物品101の外表面との間に形成される通路を通って、空洞4の遠位端に向かって延びる。空洞4の遠位端において、空気流は空気吸込み口113を通して気化チャンバー111に入る。そこから、気流はさらに、蒸気搬送導管120を通ってマウスピース190へと通過し、最終的に物品101から出る。気化チャンバー111では、気化されたエアロゾル形成液体119が気流内に同伴される。蒸気搬送導管120およびマウスピース190の中央空気通路191をさらに通過する際、空気および気化された液体119の流れは、マウスピース190を通して物品101から逃れるエアロゾルを形成するように冷却される。
図4~7を参照して、図2~3による物品101のカートリッジ110のさらなる詳細を次に説明する。図4は、図2の拡大図であるが、マウスピース190および第一のラッパー195および第二のラッパー196は示していない。同様に、図5は、図2によるカートリッジ110の斜視図である。図6は、近位方向に見たセプタム160の正面図を示し、図7は、遠位端キャップ150の斜視図を示す。
図4および図5から分かるように、蒸気搬送導管120を形成する内側管121は、円形の内側断面および円形の外側断面を有する円筒形管である。内側管121は、プラスチックで作製されることが好ましい。円筒形状であるため、押出成形によって有利に製造され得る。図4および図5からさらに分かるように、内側管121は、貯蔵部チャンバー112の軸方向の長さ延長部全体に沿って、近位端キャップ130からセプタム160までカートリッジスリーブ170と同軸に延びる。このように、内側管121はまた、貯蔵部チャンバー112の内側壁部材を形成する。このため、貯蔵部チャンバー112の体積は、実質的に中空の円筒形である。特に、内側管121は、プラグ形状の近位端キャップ130およびディスク形状のセプタム160と非一体型である(分離している)。図4から最もよく分かるように、近位端キャップ130は、蒸気搬送導管120によって提供される流体連通と連続した貫通孔135を備える。特に、近位端キャップ130は、内側管121の近位端部分が内部に支持される、貫通孔135の遠位部分を形成する遠位陥凹部136を含む。遠位陥凹部136の内側断面は、貫通孔135の残りの近位部分137の内側断面よりも大きい。このため、遠位陥凹部136は、近位方向においてその位置を固定するための、内側管121に対する当接部を形成する。貫通孔135の近位部分137の内側断面は、蒸気搬送導管120を通した気流通路が貫通孔135の近位部分137を通して滑らかに連続するように、内側管121の内側断面に対応する。
同様の方法で、内側管121の遠位端部分は、蒸気搬送導管120を気化チャンバー111に接続するセプタム160の貫通孔165内に支持される。近位端キャップ130と同様に、セプタム160は、蒸気搬送導管が遠位端部分でその中に支持される、貫通孔165の近位部分を形成する近位陥凹部166を含む。近位陥凹部166の内側断面は、遠位方向における内側管121に対する当接部を提供するように、貫通孔165の残りの遠位部分167の内側断面よりも大きい。気化チャンバー111から蒸気搬送導管120の中への気流通路の滑らかな連続を確実にするために、貫通孔165の遠位部分167の内側断面は、内側管121の内側断面に対応する。内側管121の両端が陥凹部136、166内に支持されていることは、蒸気搬送導管140と貯蔵部チャンバー112の端壁部材との間の適切な密封嵌合に関して特に有利である。
すでに上述したように、セプタム160はまた、フィラメント束141のU字形状のアームが通過する、二つのフィードスルー開口部161を含む。フィードスルー開口部161の断面寸法は、液体搬送サセプタ配設140がセプタム160によって固定的に保持されるように選択される。有利には、液体搬送サセプタ配設140は、組み立てを促進するために、カートリッジ110を組み立てる前にセプタム160に固定される。図6に示すように、セプタムは、遠位端キャップ150をカートリッジスリーブ170の遠位端に取り付ける前に、気化チャンバー111を介してエアロゾル形成液体191を貯蔵部チャンバー112の中に充填するために、貫通孔165の対向する側面に横断方向に配設された二つの充填孔169をさらに含む。
さらに、セプタム160は、カートリッジスリーブ170の形状の内側断面に対応する断面形状を有する円周方向カラー168を含む。したがって、カラー168は、プレス嵌合によってカートリッジ110内にセプタム160を固定的に取り付けるように機能する。さらに、カラー168は、カートリッジスリーブ170の内表面に対するセプタム160の密封嵌合を提供し、したがって、貯蔵部チャンバー112から気化チャンバーの中へのエアロゾル形成液体の漏れが回避される。
カートリッジスリーブ170の近位端に完全に挿入される近位端キャップ130のプラグ本体もまた、カートリッジスリーブ170の内側断面に対応する断面形状を有する。このため、近位端キャップ130もまた、プレス嵌合によってカートリッジスリーブ170内に密封的かつ固定的に取り付けられる。
近位端キャップ130およびセプタムの両方は、好ましくはシリコーンで作製される。シリコーンは、適切な封止特性を有し、かつ安価であり、このことは、カートリッジ110が好ましくは、単回使用のためにのみ構成されたエアロゾル発生物品101で使用されるという事実に関して特に重要である。また、シリコーンは誘導加熱不能であり、これは交番磁場によって提供されるエネルギーがセプタム160および近位端キャップ130内で不必要に散逸されることを防止する。
図4および図5と組み合わせて図7から最もよく分かるように、プラグ形状の遠位端キャップ150は、カバープレート151および挿入部分152を含む。カバープレート151は、カートリッジスリーブ170の遠位前端に当接するように、挿入部分152およびカートリッジスリーブ170の内側断面を超えて半径方向外側に延びる。挿入部分152は、気化チャンバー111の円周方向外側壁部材117を形成するカートリッジスリーブ170の遠位端部分に挿入される。本実施形態では、挿入部分152は、挿入リング153、および気化チャンバー111の円周方向外側壁部材117の内表面に沿って延びる二つの支持脚部154を含む。支持脚部154の長さは、遠位端プラグ150がカートリッジ110内に取り付けられたときに、脚部154がセプタム160に当接し、カバープレート151がカートリッジスリーブ170の遠位前端に当接するように選択される。このため、遠位端キャップ150は、近位方向に定位置に固定される。逆に、セプタム160は、遠位方向に固定され、内側管121を介して、近位端キャップもまた近位方向に固定される。
加えて、プラグ形状の遠位端キャップ150は、各支持脚部154の近位端に、遠位端プラグ150がカートリッジ110内に取り付けられたときにセプタム160内の充填孔169を密閉するためのプラグ部材159を含む。有利なことに、この構成は、プラグ形状の遠位端キャップ150を取り付けることによって、充填孔169を封止すること、および気化チャンバー111の遠位端を閉じることを単一の工程で行うことを可能にする。
本実施形態によると、気化チャンバー111の空気吸込み口113は、遠位端キャップ150内に形成される。図7から最もよく分かるように、各空気吸込み口113は、カートリッジスリーブ117に面する遠位端キャップ150の外表面、すなわち、挿入リング153の外表面、およびカバープレート151の外側部分に形成された通気孔溝157を含む。
物品101の良好な熱安定性を提供するために、遠位端キャップ150およびカートリッジ117は、PEEKで作製されることが好ましい。さらに、PEEKは誘導加熱不能であり、したがって、加熱プロセスの直後に物品101に触れた時にユーザーが熱傷することが防止される。
図8~11は、図2によるエアロゾル発生物品に代替的に使用され得る、本発明によるカートリッジ210の第二の実施形態を示す。このカートリッジの一般的なセットアップは、図4~7に示すカートリッジのセットアップと類似している。したがって、同一または類似の特徴は、同じ参照符号で示されているが、100だけ増分されている。図4~7による第一の実施形態とは対照的に、図8~11によるカートリッジ210は、楕円形の内側および外側断面を有する円筒形の内側管221を備える。有利なことに、楕円形の断面は、フィラメント束241の浸漬セクション242を楕円形の内側管221の長軸の両側に配設するためのより多くの自由空間を貯蔵部チャンバー内に提供する。したがって、近位端キャップ230内の貫通孔235、およびセプタム260内の貫通孔265もまた、内側管221の楕円形の内側断面および外側断面の寸法および配向に対応する楕円形の断面を有する。
さらに、図4~7による第一の実施形態とは対照的に、図8~11によるカートリッジ210のセプタム260は、貯蔵部チャンバー212内に突出する近位挿入ソケット266を含む。セプタム260、特に近位挿入ソケット266の詳細を図10に示す。近位挿入ソケット260は、内側管221の遠位端部分が内部に支持される貫通孔265の近位部分を形成する。このように、近位挿入ソケット266は、貫通孔265の近位部分を形成する陥凹部を含む、貯蔵部チャンバー212の中に延びる突出部とみなされ得る。近位挿入ソケット266の楕円形の内側断面は、貫通孔265の残りの遠位部分267の楕円形の内側断面よりも大きく、したがって、遠位方向に、内側管221の遠位端部分に対する当接部を提供する。カートリッジ210を通る実質的に滑らかな気流通路を提供するために、貫通孔265の遠位部分267の楕円形の内側断面は、内側管221の楕円形の内側断面に対応する。
図10からさらに分かるように、第二の実施形態によるカートリッジ210のセプタム260は、図4~7による第一の実施形態とは対照的に、充填孔を含まない。代わりに、図11に示すように、カートリッジ210の近位端を介して、エアロゾル形成液体291を貯蔵部チャンバー212の中に充填するために、楕円形の貫通孔235の対向する側面に横断方向に配設される二つの充填孔239を含むのは近位端キャップ230である。貯蔵部チャンバー212を充填する際に充填孔239を密閉するために、カートリッジ210は、近位プラグ部材233を含み、その詳細は同じく図11に示される。カートリッジ210の近位端に実質的に平坦な近位面を有するために、近位端キャップ230は、近位プラグ部材233が内部に受容される近位陥凹部231を含む。一つ以上の充填孔は、近位端キャップの貫通孔235に隣接して配設されてもよい。例えば、近位端キャップは、貫通孔の対向する側面に横断方向に配設される二つの充填孔を含み得る。近位プラグ部材233は、近位端キャップ230の充填孔239の中に密嵌合する突出部238を有するディスク232を含む。エアロゾルがカートリッジ210から近位方向へと自由に逃れることを可能にするために、近位プラグ部材233は、近位端キャップ230の貫通孔235と合致する貫通孔234をディスク232内に含んでもよい。近位プラグ部材の貫通孔234の断面は、滑らかな気流通路を提供するために、蒸気搬送導管220の内側断面に対応することが好ましい。
図12~13は、図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得る本発明によるカートリッジ310の第三の実施形態を示す。このカートリッジの一般的なセットアップは、図4~7に示すカートリッジのセットアップと類似している。したがって、同一または類似の特徴は同一の参照符号で示されているが、200だけ増分されている。図4~7による第一の実施形態とは対照的に、図12~13によるカートリッジ310は、円筒形のカートリッジスリーブではなく、カップ形状の近位端キャップ330およびカップ形状の遠位端キャップ350を備える。カップ形状の近位端キャップ330は、貯蔵部チャンバー312の近位端壁部材314を形成する底部部分331と、貯蔵部チャンバー312の円周方向外側壁部材315を形成するスリーブ部分332(カップ形状の側壁)とを含む。同様に、カップ形状の遠位端キャップ350は、気化チャンバー311の遠位端壁部材315を形成する底部部分351と、気化チャンバー311の円周方向外側壁部材317を形成するスリーブ部分352(カップ形状の側壁)とを含む。この構成では、貯蔵部チャンバー312および気化チャンバーは、近位端キャップ330および遠位端キャップ350によってそれぞれ実質的に完全に形成される。欠如している壁部材は、近位端キャップ330および遠位端キャップ350がプレス嵌合によって取り付けられる接合リンクとしても使用されるセプタム360によって形成される。図12から分かるように、セプタム360は、スリーブ部分332の遠位面およびスリーブ部分352の近位面がそれに対して当接する円周方向の突出部363を含む。
さらに、図4~7による第一の実施形態とは対照的に、図12~13によるカートリッジ210のカップ形状の近位端キャップ330は、図8~11によるセプタム260と類似して、貫通孔335を形成し、かつ蒸気搬送導管320の近位端部分が完全に内部に支持される、貯蔵部チャンバー312内に突出する遠位挿入ソケット336を含む。
図14~16は、図2によるエアロゾル発生物品で代替的に使用され得る本発明によるカートリッジ410の第四の実施形態を示す。このカートリッジの一般的なセットアップは、図4~7に示すカートリッジのセットアップと類似している。したがって、同一または類似の特徴は同一の参照符号で示されているが、300だけ増分されている。図4~7による第一の実施形態とは対照的に、図14~16によるカートリッジ410は、互いから分離したカートリッジスリーブ、内側管、および近位端キャップを備えない。代わりに、カートリッジ410は、近位端部分483、外側スリーブ部分487、および外側スリーブ部分487内に同軸に配設される内側管部分482を含む一体型本体480を備える。外側スリーブ部分487は、貯蔵部チャンバー412および気化チャンバー411の軸方向の長さ延長部全体に沿って延び、従って、貯蔵部チャンバー412の円周方向外側壁部材416、ならびに気化チャンバー411の円周方向外側壁部材417を形成する。近位端部分483は、内側管部分482の近位端が内部に開口している貫通孔485を含む、貯蔵部チャンバー412の近位端壁部材414を形成する。内側管部分482は、蒸気搬送導管420、および同時に、中空円筒形の貯蔵部チャンバー412の内側壁部材を形成する。本発明において、内側管部分482は、貯蔵部チャンバー412の軸方向の長さ延長部全体に沿って延び、さらにセプタム460の貫通孔465を通過し、気化チャンバー411の中に延びる。有利なことに、こうした一体型本体410は、カートリッジ410の構造および組み立てを容易にする。近位端部分は、貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する、上述の近位端キャップに対応し得る。他の実施形態におけるのと同様に、セプタム460は、カラー468を使用して、好ましくは、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によって外側スリーブ部分487内に取り付けられる。一体型本体480は、上記に詳述する、一体型本体480と非一体型であり、プレス嵌合によって、またはスナップ嵌合によって、または溶接によって、または接着接合によって一体型本体480の遠位端に取り付けられる、遠位端キャップ450と組み合わされる。一体型本体480および遠位端キャップ450の両方は、加熱プロセスの直後にカートリッジ410を含む物品に触れたときにユーザーが熱傷することを防止するために、PEEKを使用して射出成形されることが好ましい。
図16を参照すると、カートリッジ410は、セプタム460のフィードスルー開口部461の各々に対する封止リング449をさらに備える。本実施形態では、封止リング449は、フィードスルー開口部461を通過する、液体搬送サセプタ配設440のそれらの部分の周りにオーバーモールドされる。有利なことに、これは特に良好な封止を提供し、カートリッジ410の組み立てを容易にする。好ましくは、液体搬送サセプタ配設440を形成するフィラメント束441は、カートリッジ410を組み立てる前に、封止リング449でオーバーモールドされる。
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表す全ての数字は、全ての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数AはA±Aの5パーセントとして理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修飾する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。

Claims (15)

  1. スティック状エアロゾル発生物品用のカートリッジであって、前記物品が誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのものであり、前記カートリッジが、
    その中のエアロゾル形成液体を気化するための、前記カートリッジの遠位端部分にある気化チャンバーと、
    前記気化チャンバーの近位にある、エアロゾル形成液体を貯蔵するための貯蔵部チャンバーと、
    エアロゾル形成液体を前記貯蔵部チャンバーから前記気化チャンバーの中へ搬送し、前記気化チャンバー内のエアロゾル形成液体を気化するために、前記装置と共に使用される際に誘導加熱されるように構成および配設される、液体搬送サセプタ配設と、
    前記気化チャンバーから前記貯蔵部チャンバーの近位領域への、気化されたエアロゾル形成液体のための流体連通を提供する蒸気搬送導管と、
    前記貯蔵部チャンバーの少なくとも近位端壁部材を形成する近位端キャップであって、前記近位端キャップが、前記蒸気搬送導管の近位端部分がこの中に支持される貫通孔を含み、前記近位端キャップが、
    前記蒸気搬送導管の前記近位端部分がその中に支持される前記貫通孔の遠位部分を形成する遠位陥凹部であって、前記遠位陥凹部の内側断面が、前記遠位部分以外の前記貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きい、遠位陥凹部、
    または、
    前記貯蔵部チャンバー中に突出する遠位挿入ソケットであって、前記遠位挿入ソケットが、前記蒸気搬送導管の前記近位端部分がその中に支持される前記貫通孔の遠位部分を形成し、前記遠位挿入ソケットの内側断面が、前記遠位部分以外の前記貫通孔の近位部分の内側断面よりも大きい、遠位挿入ソケット、を含む、近位端キャップと、を備える、カートリッジ。
  2. 前記近位端キャップが、前記貯蔵部チャンバーのいずれの他の壁部材とも非一体型である、請求項1に記載のカートリッジ。
  3. 前記近位端キャップが、プレス嵌合、またはスナップ嵌合、または溶接、または接着接合によって前記カートリッジに取り付けられる、請求項1または2に記載のカートリッジ。
  4. 前記近位端キャップが、前記気化チャンバーのいずれの壁部材とも非一体型である、請求項1から3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  5. 前記近位端キャップの前記貫通孔の前記近位部分の前記内側断面が、前記蒸気搬送導管の内側断面に対応する、請求項1から4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  6. 前記貫通孔の前記近位部分の前記内側断面が、前記蒸気搬送導管の内側断面よりも大きくても小さくてもよい、請求項1から4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  7. 前記近位端キャップが、エアロゾル形成液体を前記貯蔵部チャンバーの中に充填するための少なくとも一つの充填孔を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  8. 前記近位端キャップの前記少なくとも一つの充填孔を密閉する近位プラグ部材を含む、請求項7に記載のカートリッジ。
  9. 前記近位端キャップが、前記近位プラグ部材がその中に受容される近位陥凹部を含む、請求項8に記載のカートリッジ。
  10. 前記近位プラグ部材が、前記近位端キャップの前記貫通孔と合致する貫通孔を含む、請求項8または9に記載のカートリッジ。
  11. 前記近位端キャップが、プラグ形状である、請求項1から10のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  12. 前記近位端キャップがカップ形状であり、前記カップ形状の近位端キャップが、前記貯蔵部チャンバーの前記近位端壁部材を形成する底部部分と、前記貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材を形成するスリーブ部分と、を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  13. 前記近位端キャップが、近位端部分および外側スリーブ部分を含む一体型本体の一部であり、前記外側スリーブ部分が、前記貯蔵部チャンバーの円周方向外側壁部材を形成し、前記近位端部分が、前記貯蔵部チャンバーの近位端壁部材を形成する前記近位端キャップに対応する、請求項1から12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
  14. 前記外側スリーブ部分がまた、前記気化チャンバーの円周方向外側壁部材または少なくともその一部分を形成する、請求項13に記載のカートリッジ。
  15. 誘導加熱エアロゾル発生装置と共に使用するためのスティック状エアロゾル発生物品であって、前記物品が、請求項1から14のいずれか一項に記載のカートリッジと、前記物品の近位端部分にあるマウスピースと、を備え、前記気化チャンバーが、前記物品の遠位端部分に配設される、スティック状エアロゾル発生物品。
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