JP2024079017A - コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法 - Google Patents
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- On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
Abstract
【課題】コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定することができる、コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法を提供する。
【解決手段】施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、施工中のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップ(ステップS13)と、前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップ(ステップS14及びS15)と、前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップ(ステップS16)と、を具備する。
【選択図】図1
【解決手段】施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、施工中のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップ(ステップS13)と、前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップ(ステップS14及びS15)と、前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップ(ステップS16)と、を具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法の技術に関する。
コンクリート床を施工する際には、コンクリートの打設、締固め作業完了後、トローウェル等を用いて仕上げ(押さえ)作業が行われる(特許文献1参照)。仕上げ作業を行うことにより、施工後のコンクリート床の表面を平滑かつ緻密に仕上げることができる。
従来、コンクリート床の仕上げ作業を開始するタイミングについては、全面的に作業者の感覚に委ねられている。しかし、建設業人口の減少に伴い、コンクリート床の仕上げ作業を開始するタイミングを的確に判断できる熟練作業者が不足してきている。また、仕上げ作業を開始するタイミングを見誤ると、コンクリート硬化後の床表面の色むらや表層の剥離が発生することがある。このため、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定する手法が望まれる。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定することができる、コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、コンクリートを打設した後のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップと、前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップと、前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップと、を具備するものである。
請求項2においては、前記上昇起点取得ステップにおいて、単位時間当たりの前記表面硬度の変化率が所定の閾値以上であるか否かを判断し、前記変化率が前記所定の閾値以上である場合、前記表面硬度が急激に上昇し始めていると判断するものである。
請求項3においては、前記仕上げ開始時間決定ステップにおいて、前記コンクリートに混和材料が配合されているか否かにかかわらず、同一の前記データを使用するものである。
請求項4においては、前記表面硬度取得ステップにおいて、施工中のコンクリート床と同条件で作製されたコンクリート試験体の表面硬度を取得し、前記コンクリート試験体の前記表面硬度を施工中のコンクリート床の前記表面硬度として取得するものである。
請求項5においては、前記表面硬度取得ステップにおいて、施工中のコンクリート床のプロクター貫入抵抗値を取得し、前記プロクター貫入抵抗値を前記表面硬度に換算することによって前記表面硬度を取得するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定することができる。
請求項2においては、上昇起点を容易に把握することができる。
請求項3においては、混和材料の有無に応じてデータを変える必要がないので、仕上げ開始時間の決定を簡便化することができる。
請求項4においては、施工上の制約等により測定者がコンクリート打設工区に立ち入れない場合でも、コンクリート床の表面硬度を取得することができる。
請求項5においては、施工中のコンクリート床の表面硬度を直接的に取得できない場合であっても、コンクリート床の仕上げ開始時間を決定することができる。
以下では、本発明の一実施形態に係るコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法について説明する。
建物の施工現場においてコンクリート床を施工する際には、コンクリートの打設、締固め作業完了後、コンクリート床の表面を平滑かつ緻密に仕上げるための仕上げ作業が行われる。仕上げ作業は、トローウェル等を用いて行われる。一般的に、仕上げ作業は複数回に分けて行われ、例えばトローウェルによる円盤掛け(以下、「1次仕上げ」という)、トローウェルによるブレード掛け(以下、「2次仕上げ」という)、トローウェルによるブレード掛け+レーキ処理(以下、「3次仕上げ」という)に分けて行われる。なお、3次仕上げは行われない場合もある。また、仕上げ作業については、「1次仕上げ」、「2次仕上げ」、「3次仕上げ」以外の呼称が用いられる場合もある。
本発明の一実施形態に係るコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法は、施工中のコンクリート床の表面硬度に基づいて、施工中のコンクリート床の各仕上げ作業の開始時間(以下、「仕上げ開始時間」という)を決定する。
以下では、まず、コンクリート床の施工に用いられるコンクリートについて説明する。
コンクリートは、材料として少なくともセメント、水、細骨材、粗骨材及び混和剤を含んでいる。また、コンクリートは、混和材料を含んでいてもよい。
コンクリートに含まれるセメントは、コンクリートの材料として一般的に用いられるセメントを用いることができる。例えば、セメントとして、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、アルミナセメント、ジェットセメント等を使用することができる。
コンクリートに含まれる水は、コンクリートの材料として一般的に用いられる水を用いることができる。例えば、水として、水道水、工業用水、回収水、地下水、河川水等を使用することができる。
コンクリートに含まれる細骨材は、コンクリートの材料として一般的に用いられる細骨材であれば特に限定されない。例えば、細骨材として、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、スラグ細骨材、及び軽量細骨材、またはこれらの混合物等を使用することができる。
コンクリートに含まれる粗骨材は、コンクリートの材料として一般的に用いられる粗骨材であれば特に限定されない。例えば、粗骨材として、川砂利、山砂利、陸砂利、海砂利、砕石、スラグ粗骨材、及び軽量粗骨材、又はこれらの混合物等を使用することができる。
コンクリートに含まれる混和剤としては、例えば、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤等を使用することができる。
コンクリートに含まれる混和材料としては、例えば、膨張材、収縮低減剤、躯体防水剤、硬化促進剤等を使用することができる。
次に、図1から図3を用いて、コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法の手順について説明する。
図1に示すステップS11において、コンクリート床を施工するために作製された型枠内に、コンクリートを打設する。
次に、ステップS12において、小型のコンクリート試験体を準備する。コンクリート試験体は、例えばW400×D400×H100mm程度の大きさの型枠内にコンクリートを打設することにより、作製される。コンクリート試験体は、ステップS11において施工したコンクリート床と同じ条件で作製される。例えば、コンクリート試験体に用いられるコンクリートは、施工中のコンクリート床に用いられるコンクリートと同じもの(配合が同じ、練り混ぜからの経過時間が同じ、試験体が置かれる場所が同じ現場内等)が使用される。また、コンクリート試験体と施工中のコンクリート床とは、(概ね)同時にコンクリートが打設される。Hについては、打設されるコンクリート床と同厚とすることがある。
次に、ステップS13において、コンクリート試験体の表面硬度を測定する。コンクリート試験体の表面硬度(以下、単に「表面硬度」ということもある)の測定は、任意の方法によって行うことができる。本実施形態においては、表面硬度の測定は、例えば、デュロメータF型の硬度計を用いて行われる。表面硬度の測定は、経過時間に応じて複数回行われる。表面硬度の測定は、一定の時間間隔で定期的に行うことが望ましいが、不定期的に行ってもよい。本実施形態においては、表面硬度の測定は、15分ごとに行われるものとする。なお、さらに短い間隔で表面硬度の測定を行ってもよく、これにより、後述するステップにおいてコンクリート床の仕上げ開始時間をより精度良く設定することができる。
このように、施工したコンクリート床の表面硬度を直接測定するのではなく、施工したコンクリート床と同条件で作製されたコンクリート試験体の表面硬度を測定することにより、施工上の制約等により測定者がコンクリート打設工区に立ち入れない場合でも、コンクリート床の表面硬度を擬似的に取得することができる。また、施工中のコンクリート床の表面に硬度計の跡が付く等の悪影響が生じるのを抑制することができる。
次に、ステップS14において、単位時間当たりの表面硬度(デュロメータF型の硬度計の数値)の変化率を算出する。具体的には、図2に示すように、横軸に経過時間[hr]、縦軸にデュロメータF型の硬度計の数値をプロットし、経過時間に対する表面硬度の変化を示すグラフ(折れ線グラフ)を作成する。そして、当該グラフの傾きに基づいて、単位時間当たりの表面硬度の変化率を算出する。なお、図2に示すグラフにおける横軸の「経過時間」は、コンクリートの練り混ぜからの経過時間を示している。
そして、単位時間当たりの表面硬度の変化率に基づいて、コンクリート床の表面硬度が急激に上昇しているかどうかを判断する。具体的には、コンクリート床の表面硬度は、時間の経過とともに緩やかに上昇するが、ある時点から急激に上昇する。そこで、直近に測定された表面硬度を示す点H1と、点H1の1回前に測定された表面硬度を示す点H2とを結ぶ直線の傾きが閾値a以上である場合には、コンクリート床の表面硬度が急激に上昇していると判断する。一方、点H1と点H2とを結ぶ直線の傾きが閾値a未満である場合には、コンクリート床の表面硬度が急激に上昇していないと判断する。
閾値aは、任意の値とすることができる。本実施形態においては、閾値aは、1時間当たりの表面硬度の変化率が目標表面硬度の四分の一である値とされる。ここで、「目標表面硬度」とは、最終の仕上げ(3次仕上げ)を開始するべき表面硬度を示すものであり、本実施形態においては80であるものとする(図2及び図3参照)。すなわち、閾値aは20(すなわち、1時間当たりの表面硬度の変化率が20)とされる。
表面硬度が急激に上昇しているかどうかの判断は、上記の方法に限定されず、別の方法であってもよい。例えば、点H1と点H2とを結ぶ直線の傾きと、点H2と点H2の1回前に測定された表面硬度を示す点H3とを結ぶ直線の傾きとを比較することによって、当該判断を行ってもよい。例えば、点H1と点H2とを結ぶ直線の傾きが、点H2と点H3とを結ぶ直線の傾きのb倍以上である場合、表面硬度が急激に上昇していると判断するようにしてもよい。ここで、「b」は、1より十分大きい値に設定される。
次に、ステップS15において、表面硬度の上昇起点を取得する。ここで、「上昇起点」とは、コンクリート床の表面硬度が急激に上昇し始めている起点である。図2に示す例においては、上昇起点は、点H2である。図2に示す例において、上昇起点H2における経過時間はおよそ4時間30分であり、上昇起点H2における表面硬度はおよそ17である。
次に、ステップS16において、ステップS15において取得した上昇起点に基づいて、1次仕上げ、2次仕上げ及び3次仕上げの仕上げ開始時間を決定する。ここで、経過時間と表面硬度との関係(上昇起点からの表面硬度の上昇度合い)は、過去の施工等から取得したデータにより得ることができる。
図3は、前記データの一例であり、PL(普通コンクリート30-15-20N)及びEX(初期水和促進型膨張材を含んでいるコンクリート30-15-20N)それぞれの、経過時間と表面硬度(デュロメータF型の硬度計の数値)との関係を示すグラフである。ここで、PLは混和材料を含んでいないコンクリートであり、EXは混和材料(ここでは、初期水和促進型膨張材)を含んでいるコンクリートである。
図3において、PLの表面硬度の上昇起点は点p1で示され、EXの表面硬度の上昇起点は点e1で示されている。図3に示すデータによれば、上昇起点からの表面硬度の上昇度合い(経過時間に対する表面硬度の変化率)を予め把握することができる。したがって、ステップS15において施工中のコンクリート床における上昇起点(H2)を取得できれば、予め把握している上昇起点からの表面硬度の上昇度合いを示すデータ(図3)に基づいて、1次仕上げ、2次仕上げ及び3次仕上げの仕上げ開始時間を決定することができる。
なお、単位時間当たりの表面硬度の変化率は、気温に応じて変化する。具体的には、気温が高い方が(冬場より夏場の方が)単位時間当たりの表面硬度の変化率は大きくなる。よって、上昇起点からの表面硬度の上昇度合いを示すデータは、季節(気温)に応じて変更することが望ましい。なお、図3に示すデータは、冬場における経過時間と表面硬度との関係を示している。
このようにして、施工中のコンクリート床の表面硬度を測定し、表面硬度が急激に上昇し始める起点(上昇起点)を取得することにより、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定することができる。よって、工事管理者が、仕上げ作業の開始のタイミングを管理することができる。これにより、熟練作業者の不足を補うことができる。また、好適な仕上げ開始時間を客観的に判断及び決定できるため、コンクリート硬化後の床表面の色むらや表層の剥離の発生を抑制することができる。
また、表面硬度の上昇起点を把握した後は、表面硬度を測定しなくても仕上げ開始時間を決定することができるため、作業を簡素化することができる。また、上昇起点を把握できた時点で仕上げ作業の開始のタイミングを決定できるため、今後の作業の予定を立て易くすることができる。
また、本願の発明者らの知見によれば、図3に示すように、コンクリートの組成(例えばコンクリートに混和材料が配合されているか否か)が異なる場合、上昇起点p1、e1(における経過時間)は互いに異なる一方、上昇起点p1、e1からの表面硬度の上昇度合いは概ね同じである。よって、施工中のコンクリート床の表面硬度を測定して当該コンクリート床における上昇起点を把握するだけで、コンクリートの組成の違いによらず、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を決定することができる。
以上の如く、本実施形態に係るコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法は、
施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、
コンクリートを打設した後のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップ(ステップS13)と、
前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップ(ステップS14及びS15)と、
前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップ(ステップS16)と、
を具備するものである。
施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、
コンクリートを打設した後のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップ(ステップS13)と、
前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップ(ステップS14及びS15)と、
前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップ(ステップS16)と、
を具備するものである。
このような構成により、コンクリート床の好適な仕上げ開始時間を客観的に判断し決定することができる。
また、前記上昇起点取得ステップ(ステップS14及びS15)において、
単位時間当たりの前記表面硬度の変化率が所定の閾値以上であるか否かを判断し、前記変化率が前記所定の閾値以上である場合、前記表面硬度が急激に上昇し始めていると判断するものである。
単位時間当たりの前記表面硬度の変化率が所定の閾値以上であるか否かを判断し、前記変化率が前記所定の閾値以上である場合、前記表面硬度が急激に上昇し始めていると判断するものである。
このような構成により、上昇起点を容易に把握することができる。
また、前記仕上げ開始時間決定ステップ(ステップS16)において、
前記コンクリートに混和材料が配合されているか否かにかかわらず、同一の前記データを使用するものである。
前記コンクリートに混和材料が配合されているか否かにかかわらず、同一の前記データを使用するものである。
このような構成により、混和材料の有無に応じてデータを変える必要がないので、仕上げ開始時間の決定を簡便化することができる。
また、前記表面硬度取得ステップ(ステップS13)において、
施工中のコンクリート床と同条件で作製されたコンクリート試験体の表面硬度を取得し、前記コンクリート試験体の前記表面硬度を施工中のコンクリート床の前記表面硬度として取得する。
施工中のコンクリート床と同条件で作製されたコンクリート試験体の表面硬度を取得し、前記コンクリート試験体の前記表面硬度を施工中のコンクリート床の前記表面硬度として取得する。
このような構成により、施工上の制約等により測定者がコンクリート打設工区に立ち入れない場合でも、コンクリート床の表面硬度を取得することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、施工したコンクリート床の代わりに、コンクリート床のコンクリート試験体の表面硬度を測定するものとしたが、施工上の制約がない場合等には、施工したコンクリート床の表面硬度を直接測定してもよい。
また、本実施形態においては、コンクリート床(コンクリート試験体)の表面硬度を時間間隔をおいて測定するものとしたが、継続的に測定してもよい。
また、本実施形態においては、硬度計によりコンクリート床の表面硬度を測定するものとしたが、プロクター貫入抵抗値を測定し、プロクター貫入抵抗値を表面硬度に換算してもよい。図4は、コンクリートA及びBそれぞれのプロクター貫入抵抗値と表面硬度(デュロメータF型の硬度計の数値)との関係を示している。コンクリートAは、現場模擬コンクリート現場で施工されたコンクリート床である。コンクリートBは、30cm角の小型容器内に流し込まれたコンクリートである。図4に示すように、プロクター貫入抵抗値及び表面硬度の相関係数Rは1に近く、プロクター貫入抵抗値と表面硬度との間には高い相関が認められる。このため、取得したプロクター貫入抵抗値を表面硬度に換算することによって表面硬度を取得することができ、ひいては、プロクター貫入抵抗値に基づいてコンクリート床の仕上げ開始時間を決定することができる。
以上の如く、本実施形態に係るコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法においては、
前記表面硬度取得ステップ(ステップS13)において、
施工中のコンクリート床のプロクター貫入抵抗値を取得し、前記プロクター貫入抵抗値を前記表面硬度に換算することによって前記表面硬度を取得するものである。
前記表面硬度取得ステップ(ステップS13)において、
施工中のコンクリート床のプロクター貫入抵抗値を取得し、前記プロクター貫入抵抗値を前記表面硬度に換算することによって前記表面硬度を取得するものである。
このような構成により、施工中のコンクリート床の表面硬度を直接的に取得できない場合であっても、コンクリート床の仕上げ開始時間を決定することができる。
Claims (5)
- 施工中のコンクリート床の仕上げ作業の開始時間を決定するための方法であって、
コンクリートを打設した後のコンクリート床の表面硬度を経過時間に応じて取得する表面硬度取得ステップと、
前記表面硬度が急激に上昇し始めている起点を上昇起点として取得する上昇起点取得ステップと、
前記上昇起点における経過時間及び前記表面硬度、並びに経過時間と前記表面硬度との関係を示すデータに基づいて、前記仕上げ作業の開始時間を決定する仕上げ開始時間決定ステップと、
を具備する、
コンクリート床の仕上げ開始時間決定方法。 - 前記上昇起点取得ステップにおいて、
単位時間当たりの前記表面硬度の変化率が所定の閾値以上であるか否かを判断し、前記変化率が前記所定の閾値以上である場合、前記表面硬度が急激に上昇し始めていると判断する、
請求項1に記載のコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法。 - 前記仕上げ開始時間決定ステップにおいて、
前記コンクリートに混和材料が配合されているか否かにかかわらず、同一の前記データを使用する、
請求項1又は請求項2に記載のコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法。 - 前記表面硬度取得ステップにおいて、
施工中のコンクリート床と同条件で作製されたコンクリート試験体の表面硬度を取得し、前記コンクリート試験体の前記表面硬度を施工中のコンクリート床の前記表面硬度として取得する、
請求項1又は請求項2に記載のコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法。 - 前記表面硬度取得ステップにおいて、
施工中のコンクリート床のプロクター貫入抵抗値を取得し、前記プロクター貫入抵抗値を前記表面硬度に換算することによって前記表面硬度を取得する、
請求項1又は請求項2に記載のコンクリート床の仕上げ開始時間決定方法。
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