JP2024078607A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能が向上した遊技機を提供する。【解決手段】ウエイト期間中に出力可能なウエイト音と、ベット処理を実行するときに出力可能なベット音とを備え、ベットされてからリール回転までを最速で実行されたとしても、ベット音の出力が終了してからウエイト音が出力可能となっている。【選択図】図94

Description

遊技機に関する。
回胴式遊技機(スロットマシン)は、所定数の遊技メダルを投入後に遊技開始指示装置(スタートレバー)が操作されたことを契機として遊技が開始されて、複数の図柄が外周上に配置された複数列の回胴(リール)が回転動作し、当該回転動作を停止させるための回胴停止装置(ストップボタン)を駆使して回胴を停止させた結果、有効ライン上に所定の図柄の組合せ(例えば「777」等の入賞役)が並んだ場合には、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態(通常時よりも小役等の抽選確率が上昇する遊技状態)に移行するタイプのものが一般的である。ここで、回胴式遊技機においては、このような基本的な遊技に加えて各種演出を行うことにより、全体として趣向性の向上が図られている。
また、遊技メダルの払出しに併せて払出音の出力、獲得枚数の表示やバックランプ演出を行うことで遊技メダルが適切に払い出されたことを認識できるようになっている。
特開2019-217068号公報
この種の遊技機においては、その性能の向上が望まれている。
或る遊技のリール回転開始から或る遊技の次の遊技のリール回転開始までの期間が所定期間以上の期間とさせるための所定のタイマ値を記憶可能な所定の記憶手段を備え、
所定の記憶手段に記憶されている所定のタイマ値が0ではないときは、所定音が出力可能であり、
ベット操作が実行されてベット処理を実行するときに特定音が出力可能であり、
ベット操作されてからスタートスイッチの操作が有効となる最短期間でスタートスイッチが操作(所定音が出力可能な期間でのスタートスイッチの操作)された場合であっても、特定音の出力が終了した後に所定音が出力可能である
遊技機。
本発明によれば、遊技機の性能を向上させることができる。
スロットマシンPS1の筐体外斜視を示す図である。 フロントパネルPS2の裏面を示す図である。 キャビネットPS3の内面を示す図である。 機能ブロックを示す図である。 プログラム開始処理を示すフローチャートである。 電源断処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 電源断復帰処理を示すフローチャートである。 遊技進行メインを示すフローチャートである。 設定変更処理を示すフローチャートである。 本実施形態におけるリール配列を説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における図柄組合せを説明する図である。 本実施形態における条件装置を説明する図である。 本実施形態における内部抽せん置数を説明する図である。 本実施形態における内部抽せん置数を説明する図である。 本実施形態における内部抽せん置数を説明する図である。 払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合を説明する図である。 払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合を説明する図である。 払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合を説明する図である。 精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合を説明する図である。 精算処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合を説明する図である。 正常に払出が行われた場合を説明する図である。 正常に払出が行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)を説明する図である。 正常に払出が行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)を説明する図である。 正常に払出が行われた場合の表示画面の一例を示す図である。 正常に払出が行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面の一例を示す図である。 正常に払出が行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面の一例を示す図である。 押し順ナビ画像の態様の一例を示す図である。 押し順ナビ画像が液晶に表示される場合の一例を示す図である。 押し順ナビ画像の表示中に所定のエラーが発生した場合の一例を示す図である。 押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートである。 押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートである。 チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートである。 チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートである。 リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合のタイムチャートである。 リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合のタイムチャートである。 押し順役の入賞に基づく払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートである。 リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートである。 チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)のタイムチャートである。 チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)のタイムチャートである。 主制御ROMに記憶されている各領域を示す図である。 割込み初期設定領域と割込み初期設定領域の優先順位に伴う自動割り当てを示す図である。 電源投入処理とタイマ割込み処理の割込みベクタアドレスの関係を示す図である。 電源投入処理とタイマ割込み処理の割込みベクタアドレスと他のプログラムの関係を示す図である。 有利区間を跨いだ出玉仕様の一例を示す図である。 有利区間を跨いだ出玉仕様の一例を示す図である。 有利区間を跨いだ出玉仕様の一例を示す図である。 有利区間差数カウンタに対応した有利区間クリアカウンタ管理処理を示すフローチャートである。 有利区間差数カウンタに対応した有利区間クリアカウンタ管理処理を示すフローチャートである。 打ち止め監視処理を示すフローチャートである。 打ち止め監視処理を示すフローチャートである。 打ち止め監視処理を示すフローチャートである。 打ち止め監視処理を示すフローチャートである。 打ち止め監視処理を示すフローチャートである。 作動予告報知状態、及び打ち止め報知状態の演出の一例を示す図である。 ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例を示す図である。 ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例を示す図である。 ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例を示す図である。 フロントパネルPS2の裏面にメダルセレクタ34とシュート部材と返却部材が取り付けられた際の位置関係を示す図である。 メダルセレクタ34とシュート部材との隙間について説明する図である。 メダルセレクタ34とシュート部材との隙間について説明する図である。 フロントパネルPS2が閉鎖された状態における、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間と、ホッパ44との位置関係を示す図である。 フロントパネルPS2が閉鎖された状態における、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間と、ホッパ44との位置関係を示す図である。 シュート部材の固定部を係止部品(ネジ)によってフロントパネルPS2に固定した状態におけるシュート部材を固定する係止部品の位置及び寸法について説明する図である。 フロントパネルPS2の裏面にメダルセレクタ34とシュート部材と返却部材が取り付けられた際の位置関係の別態様を示す図である。 エラー履歴画面の一例を示す図である。 エラー履歴画面の表示中に前扉の開閉を行った場合のエラー履歴画面の一例を示す図である。 時刻設定画面の一例を示す図である。 複数のエラーが発生した場合のエラーのエラー履歴の表示パターンに関する一覧である。 打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であるときの演出の一例を示す図である。 打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であるときの演出の一例を示す図である。 打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」であるときの演出の一例を示す図である。 打ち止めに係る報知状態の遷移を説明する図である。 ボーナス遊技状態における打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め仮フラグの関係についての関係を説明する図である。 ボーナス遊技状態における事前報知画像を説明する図である。 打ち止めに係る報知状態が作動予告状態において電源断、及び電源復帰が行われた場合における打ち止めに係る報知状態を説明する図である。 打ち止めに係る報知状態が作動予告状態において電源断、及び電源復帰が行われた場合における打ち止めに係る報知状態を説明する図である。 打ち止めに係る報知状態が作動予告状態において電源断、及び電源復帰が行われた場合における打ち止めに係る報知状態を説明する図である。 打ち止めに係る報知状態が作動予告状態において電源断、及び電源復帰が行われた場合における打ち止めに係る報知状態を説明する図である。 打ち止めに係る報知状態が作動予告状態において電源断、及び電源復帰が行われた場合における打ち止めに係る報知状態を説明する図である。 自動精算中にエラーが発生した場合におけるエラー画像を説明する図である。 自動精算中にエラーが発生した場合におけるエラー画像を説明する図である。 有利区間を跨いだ出玉仕様の一例を示す図である。 有利区間を跨いだ出玉仕様の一例を示す図である。 遊技の進行状況とベットランプの点灯態様を示す図である。 遊技の進行状況とベットランプの点灯態様を示す図である。 遊技の進行状況とベットランプの点灯態様を示す図である。 遊技の進行状況とベットランプの点灯態様を示す図である。 各状況下における演出ボリュームを示す図である。 遊技機が危険な設置状況を示す図である。 遊技機が正常な設置状況と危険な設置状況とのときのセレクタの動きを示す図である。 左側面を底にした遊技機を前扉裏側から見た図である。 遊技機を正面視から見た図であり、スピーカの周囲の構成を示す図である。 前扉を裏側から正面視した図である。 セレクタを右側から見た図である。
<用語の説明>
「メダル(メダル数)」、「遊技媒体(遊技媒体数)」、及び「遊技価値」は同義である。遊技媒体に関する「ベット」、「BET」、及び「投入」は同義であり、何れも遊技媒体を賭ける(掛ける)行為である。16進数の数値を表す場合は「0x〇〇」又は「〇〇h」と記載しており、2進数の数値を表す場合は「〇〇〇〇〇〇〇〇b」又は「〇〇〇〇〇〇〇〇B」と記載しており、数字の前後に特に記載のない場合は10進数で表している。「リール」を「回胴」と称する場合があり、何れも同義である。「記憶手段」を「RWM」、「RAM」、又は「記憶領域」と称する場合があり、何れも同義である。「遊技媒体の付与」、又は「得点の付与」等で使用する「付与」は、「払出」、又は「獲得」と称す場合があり、何れも同義である。「設定/リセットスイッチ」を機能ごとに「設定変更スイッチ」、「リセットスイッチ」と称する場合があるがいずれの場合も同一のスイッチを指し示している。なお、「設定変更スイッチ」、「リセットスイッチ」は、それぞれ異なるスイッチとして設けていてもよい。操作態様により払出の多い小役か払出の少ない小役が停止する場合は、払出の多い小役を高目(高目ベル、高目小役も同義)と称し、払出の少ない小役を安目(安目ベル、安目小役も同義)と称する場合がある。なお、このとき払出のない図柄組合せが停止した場合はこぼし目(取りこぼし目も同義)と称する場合がある。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態(以下、本実施形態と称す)を詳細に説明する。
<スロットマシンPS1の説明>
本実施形態に係るスロットマシンPS1の構成要素に関して、図1乃至図3に基づいて説明する。
スロットマシンPS1は大きく分けてフロントパネルPS2側とキャビネットPS3側にそれぞれ必要な部品、基板が取付けられる。スロットマシンPS1のフロントパネルPS2とキャビネットPS3の各々側面側はヒンジ装置と施錠装置によって接合され、フロントパネルPS2に設けられた施錠装置に錠前キーが差し込まれ、特定方向に回動操作されることにより施錠装置側を開放状態とすることができる。つまり、キャビネットPS3に対してフロントパネルPS2が扉として機能している。
<フロントパネルPS2>
フロントパネルPS2(前扉PS2、前面扉PS2、またはフロントドアPS2、または単に前扉とも称する)は、意匠が施された板状の部材となっており、前側(遊技者側)には、中パネル(表示窓4、操作指示ランプ24等を含む)、操作パネル11(ベット数表示ランプ25、クレジット数表示器26、獲得枚数表示器27等を含む)、下部パネル5(下パネル5とも称す)、上部または両側部演出ランプ等が設けられ、裏側にはメダルセレクタ34(以下、単に「セレクタ」と称する場合がある)、表示装置32、サブ制御基板1000、各種基板等、設定表示LED(以下、設定値表示LED、設定表示器、設定値表示器、設定表示装置、設定値表示装置と称する場合がある)が設けられる。
<表示窓4>
表示窓4は、フロントパネルPS2に備えられている領域であり、フロントパネルPS2を閉鎖した状態でリールに描かれた図柄が視認可能となる。左リール8a、中リール8b、右リール8cの各リールリム部に固定される各リールテープの外周面に印刷された図柄は、前側(遊技者側)から表示窓4を通して視認可能となるように構成されている。そして、リールが停止しているときは、21個(仕様に応じて20個や16個等自由に設計してもよい)の図柄のうち、連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓4からは、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が視認可能となる。ここで、左リール8a、中リール8b、右リール8cがそれぞれ3つの図柄を停止する停止位置のうち、最も上側の停止位置を上段、中央の停止位置を中段、最も下側の停止位置を下段とする。
<有効ライン>
有効ラインは、左リール8a、中リール8b、右リール8cが停止したときに入賞判定処理(後述する)の対象となる図柄組合せラインである。本実施形態における有効ラインは、表示窓4から視認可能であり、各リールの中段を通過する図柄組合せライン(中段水平ライン)によって構成されている。有効ライン上に停止した図柄組合せが入賞判定処理により、いずれかの役に対応していたと判定されたときは、停止した図柄組合せに応じた処理を行う。一例としては、ベル等の小役に対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは遊技メダル(以下、メダル、遊技媒体、遊技価値と称する場合がある)の払出処理やクレジットの加算処理が実行され、リプレイに対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは自動ベット処理が実行される。
また有効ラインはスロットマシンPS1によっては上段水平ライン、中段水平ライン、下段水平ライン、右上がりライン、右下がりラインの5ライン分が設定されたり、一直線でない略山形(左リール8a下段、中リール8b上段、右リール8c下段)、略谷型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c上段)、略L字型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c下段)を含めて6ライン分以上が設定されたり、賭け枚数によって有効ラインが変化するように設定されたり、スロットマシンPS1の仕様に応じて自由に設計できる。また、有効ライン以外の一直線のラインを無効ラインと称する場合がある。
<操作指示ランプ24>
操作指示ランプ24は、表示窓4の周辺に設けられており、左リール8a、中リール8b、右リール8cが回転しているときに、遊技者に対してストップスイッチ13(後述する)の操作順序を指示するものである。すなわち、左操作指示ランプ24aが点灯(中操作指示ランプ24bと右操作指示ランプ24cは消灯)しているときは左ストップスイッチ13aを操作すべきであることを示し、中操作指示ランプ24bが点灯(左操作指示ランプ24aと右操作指示ランプ24cは消灯)したときは中ストップスイッチ13bを操作すべきであることを示し、右操作指示ランプ24cが点灯(左操作指示ランプ24aと中操作指示ランプ24bは消灯)したときは右ストップスイッチ13cを操作すべきであることを示している。
<ベット数表示ランプ25>
ベット数表示ランプ25(掛け数表示ランプ25、掛け枚数表示ランプ25、賭け数表示ランプ25、賭け枚数表示ランプ25とも称する)は、操作パネル11上に設けられており、遊技者の操作による賭け枚数を表示する機能を有している。また、1ベットランプ25a(図示せず)、2ベットランプ25b(図示せず)、3ベットランプ25c(図示せず)から構成されている。メダルが1枚賭けられると1ベットランプ25aが点灯し、メダルが累計で2枚賭けられると1ベットランプ25aと2ベットランプ25bが点灯し、メダルが累計で3枚賭けられると1ベットランプ25aと2ベットランプ25bと3ベットランプ25cが点灯するようになっている。また、図示しないが、リプレイに関する図柄組合せが表示された後は、自動ベット処理が実行される際に、当該リプレイが当選した遊技での使用したベット数に対応するベット数表示ランプ25を点灯させるとともに、リプレイランプを点灯するようになっている。なお、ベット数表示ランプ25の点灯タイミングとリプレイランプの点灯タイミングとは同時であってもよいし、いずれかが先に点灯するよう構成してもよい。
<クレジット数表示器26>
クレジット数表示器26(クレジット、メダル数表示器、メダル数表示装置、遊技媒体数表示器、遊技媒体数表示装置とも称す)は、操作パネル11上に設けられおり、7セグメントとデシマルポイント(DP)の合計8個のセグメントから構成されている主にクレジット数の上位桁を表示するセグメント表示器26a(図示せず)と、7セグメントとデシマルポイント(DP)の合計8個のセグメントから構成されている主にクレジット数の下位桁を表示するセグメント表示器26b(図示せず)と、から構成されている。なお、クレジット数とはスロットマシンPS1にクレジット(電気的に貯留)されているメダルの枚数を意味しており、最大で50まで貯留可能となっている。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
<獲得枚数表示器27>
獲得枚数表示器27(獲得枚数表示器、獲得数表示器、払出枚数表示器、払出数表示器とも称す)は、操作パネル11上に設けられており、7セグメントとデシマルポイント(DP)の合計8個のセグメントから構成されている主に獲得枚数の上位桁を表示するセグメント表示器27a(図示せず)と、7セグメントとデシマルポイント(DP)の合計8個のセグメントから構成されている主に獲得枚数の下位桁を表示するセグメント表示器27b(図示せず)と、から構成されている。なお、獲得枚数とはスロットマシンPS1において遊技の結果に応じて遊技者へ払い出される(クレジット数表示器26への貯留も含む)メダルの枚数を意味する。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
クレジット数表示器26と獲得枚数表示器27はセグメント表示器26a、26b、27a、27bにより各々の情報を表示するほかに、DPの点灯の有無により、クレジット数に関する情報や獲得枚数に関する情報とは異なる情報を表示することも考えられる。例えば、有利区間(後述する)に滞在していることを示す情報や所定の外部信号が出力されていることを示す情報などをいずれかのセグメント表示器のDPを点灯させることで報知することが挙げられる。また、獲得枚数表示器27の上位桁の表示部と下位桁の表示部を用いて押し順報知を行う性能を有していてもよい。獲得枚数表示器27を用いて押し順報知を行う場合は獲得枚数表示器27のことを指示モニタと称する場合がある。
<操作パネル11>
操作パネル11は、フロントパネルPS2の略中央部設けられている。操作パネル11は略水平な水平部と当該水平部の先端部から略鉛直下方に延びる鉛直部とで段差状に設けられており、鉛直部には、後述するスタートスイッチ12、ストップスイッチ13が設けられており、水平部には、後述するメダル投入口17、複数のベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、イジェクトスイッチ22、精算スイッチ(図示せず)、演出用スイッチ(図示せず)が設けられている。
<スタートスイッチ12>
スタートスイッチ(スタートレバーとも称す)12は、操作パネル11の鉛直部上に設けられている。レバー形状の操作部からなり、非操作時はスタートスイッチセンサがONとなっており、操作時にスタートスイッチセンサがOFFとなることで、スタートスイッチが操作されたと判定するような機構となっている。スタートスイッチ12は、賭け枚数が規定数となると操作が有効となり、スタートスイッチ12の操作を受け付けると内部抽せん処理、指示機能に係る処理、又はリール回転処理等を実行する。また、本実施形態においては、入力信号をローアクティブにしているため、非操作時にスタートスイッチセンサがONとなっている場合はスタートスイッチ入力信号がOFFとなり、操作時にスタートスイッチセンサがONからOFFとなった場合はスタートスイッチ入力信号がONとなるよう構成している。これに限られずスタートスイッチセンサのONのときにスタートスイッチ入力信号がONとなるように構成してもよい。つまり、規定数とは、遊技を開始するために必要なベット数のことを指す。
以下、単に「スタートスイッチがON(オン)」、または「スタートスイッチが操作され」と称した場合は、スタートスイッチセンサがONからOFFとなったことであり、スタートスイッチ入力信号がOFFからONとなったことを表す。
<ストップスイッチ13>
ストップスイッチ13は、操作パネル11上に設けられている。本実施形態の場合、左リール8aには左ストップスイッチ13a、中リール8bには中ストップスイッチ13b、右リール8cには右ストップスイッチ13cがそれぞれ対応している。また、ストップスイッチ13の操作が可能なときにはストップスイッチ13の本体に備えられているランプ、またはその周辺のランプの色を変更させることでストップスイッチ13が有効であることを示唆する。例えば、ストップスイッチ13の操作が可能なときには青色で点灯し、操作が不可能なときには赤色で点灯することが挙げられる。また例えば、ストップスイッチ13の操作が可能なときには点灯し、操作が不可能なときには消灯することが挙げられる。
<メダル投入口17>
メダル投入口17は、操作パネル11上に設けられている。メダルをメダル投入口に投入させるための開口部を有し、規格サイズ以上のメダルの投入を制限する。メダル投入口17は、複数種類のメダルの規格サイズに応じて複数種類製造されているが、操作パネル11に各種メダル投入口17の取り付けを共通で行えるように、各種メダル投入口17の取り付け規格を同一にしている。
遊技媒体の投入に関して、遊技媒体は上述したメダルに限定されず、例えば、ぱちんこ遊技機で用いられる遊技球(所謂パロット)、又は磁気カードやフラッシュメモリ等電気的記憶媒体に記憶された遊技媒体情報が遊技機に入力され、入力された遊技媒体情報に基づいてベット数の設定や入賞時の加算等するものであってもよい。
<ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)>
ベットスイッチは、操作パネル11上に設けられている。クレジットに貯留メダルがあるときにベットスイッチが操作されると、ベット処理が実行されメダル投入口17にメダルを投入する行為と同等のベット数の設定処理が行われる。ただし、クレジットにメダルが貯留されていない場合にベットスイッチが操作されてもベット処理は無効となる(ベットスイッチの操作を受け付けない)。また、MAXベットスイッチ18は、遊技者が操作する押下部と、押下部の操作を検知する検知部と、押下部を光らせる発光部(MAXベットランプとも称す)とから構成されており、1ベットスイッチ19は、遊技者が操作する押下部と、押下部の操作を検知する検知部とから構成されている(1ベットスイッチ19には発光部がない)。
MAXベットランプは、MAXベットスイッチが操作されるとベット処理が実行可能であることを遊技者に報知するものであり、報知態様としてMAXベットランプを所定色で点灯させたり、MAXベットランプを所定周期で点滅させたり、様々な態様が考えられる。反対に、MAXベットスイッチが操作されてもベット処理が実行できないときは、MAXベットランプを特定色で点灯させたり、MAXベットランプを点灯させなかったり、する態様が考えられる。
また、スロットマシンPS1毎に設定された最大枚数(本実施形態では3枚)を賭けることができるMAXベットスイッチ18と、1枚を賭けることができる1ベットスイッチ19とが備えられており、MAXベットスイッチ18の操作を受け付けるとMAXベット処理を実行し、1ベットスイッチ19の操作を受け付けると1ベット処理を実行するよう構成されている。MAXベット処理は、クレジット数と現在ベットされているベット数の和が3以上であり、且つ現在ベットされているベット数が3未満の状況で実行可能となり、また、MAXベット処理は、クレジット数と現在ベットされているベット数の和が3未満になる状況(換言すれば、MAXベットスイッチ18を操作しても、ベット数が3未満になる状況)、すでに3ベットされている状況では実行できないようになっている。1ベット処理は、クレジット数が1以上であり、且つ現在ベットされているベット数が3未満の状況で実行可能となり、すでに3ベットされている状況では実行できないようになっている。
また、1ベットスイッチ19は操作されるごとに1ベット処理を実行し、ベットされていない状況から3回分1ベットスイッチ19が操作されると3ベットとなり、1ベットスイッチ19の3回分の操作はMAXベットスイッチ18の1回分の操作に相当する。
また、1ベットスイッチ19は3ベットされている状況では無効となる実施形態を説明したが、3ベットされている状況で1ベットスイッチ19が1回分操作されると1ベット状態になり、クレジットに2枚返却するように構成されていてもよい。
また、MAXベットスイッチ18が操作されることにより実行されるMAXベット処理はベット数が3未満になる状況では実行されない実施形態を説明したが、現在ベットできる最大数をベットする処理も考えられる。換言すると、ベットされておらず、且つクレジット数が2の状況でMAXベットスイッチ18が操作されると2ベットされる処理も考えられる。
なお、ベット可能な最大枚数は遊技状態によって相違するよう構成してもよく、非ボーナス中はベット可能な最大枚数が3であり、ボーナス中はベット可能な最大枚数が2である態様であってもよい。
<サブスイッチ20>
サブスイッチ20は、操作パネル11上に設けられており、遊技者に直接操作させるための透光性の有する部材から構成されている押下部と、押下部が操作されたことを検知する検知部と、サブスイッチの押下部を光らせるためのサブスイッチランプと、から構成されている。このサブスイッチ20は、主に後述する表示装置32にメニュー画面(ユーザーメニュー画面と称することがある)を表示させるためのスイッチである。また、サブ制御基板1000で管理する入力手段としてサブスイッチ20の他、サブ十字キースイッチ21(上スイッチ、下スイッチ、左スイッチ、右スイッチ)や演出用スイッチ(遊技中に指示を用いて操作させるスイッチ)を設けている。また、サブスイッチ20は後述する携帯端末との連動システム(以下、携帯連動システムとも称す)を起動させる契機として機能させることもできる。なお、サブスイッチ20をメニュー表示機能、演出用スイッチを遊技中の操作用として分けているが、共通のスイッチとしてもよい。
メニュー画面には、役構成項目、リール配列項目、音量調整項目、光量調整項目、携帯連動システム関連項目が表示され、サブ十字キースイッチ21の上スイッチ、又は下スイッチが操作されることで、項目を選択しているカーソルが上下に移動するように制御される。また、各項目の何れかにカーソルがあっている状況でサブスイッチ20が操作されると該項目の詳細が表示されるようになっている。例えば、カーソルが音量調整項目上にあったときにサブスイッチ20が操作されると、音量調整画面が表示され、サブ十字キースイッチ21の左スイッチ、又は右スイッチで遊技者ボリュームの音量を調整できるようになっている。
なお、ここでメニュー画面の音量調整項目で変更可能な音量は遊技音であり、システム音の音量は変更できない。遊技音とは遊技中や遊技待機中に出力可能な音であり、ベット音、ウエイト音、リール始動音、その他演出に関する音のことである。また、システム音とは主に遊技が可能でない状態で出力可能な音であり、エラー音、コンプリート機能作動音、その他システムに関する音のことである。遊技音には音ごとに演出ボリュームが定まっており、遊技者ボリュームが同じでも全ての遊技音が同じ音量で出力されるわけではない。例えば、遊技者ボリュームの音量が10段階中5段階目であったときのベット音の音量は30デシベルで、ウエイト音の音量は20デシベルとなっている。
また、メニュー画面は遊技終了後のベットがされていない状況でサブスイッチ20が操作されることで表示可能となっている。このときの演出状態として、通常演出、連続演出、AT演出、又はデモ画面(遊技終了後から60秒経過すると表示される画面で、メーカ名や演出紹介を動画像で表示する画面)の何れの状況であってもサブスイッチ20が操作されることでメニュー画面が表示されるようになっている。ただし、この実施形態に限られず連続演出中やAT演出中にサブスイッチ20が操作されてもメニュー画面を表示できない態様であってもよい。
なお、音量変更は筐体内に備えられているロータリスイッチで変更できるようになっていてもよい。ロータリスイッチは筐体内に備えられているため、遊技者は操作できない。ロータリスイッチは管理者が操作するためのスイッチであり、遊技者が設定できる音量の基準値を設定できる。例えば、遊技者が設定可能な音量が8段階である場合、ロータリスイッチで設定できる音量も8段階であり、ロータリスイッチの設定音量が「2」であれば、遊技者音量を調整可能なメニュー画面の音量調整項目の初期音量が「2」となる。また、他のロータリスイッチの構成として、ロータリスイッチで設定した音量段階の範囲内で遊技者が音量を設定可能となるようなものであってもよい。
<演出用スイッチ>
演出用スイッチは、操作パネル11上に設けられており、遊技者に直接操作させるための透光性の有する部材から構成されている押下部と、押下部が操作されたことを検知する検知部と、演出用スイッチの押下部を光らせるための演出用スイッチランプと、から構成されている。演出用スイッチの操作が有効な状況で演出用スイッチが操作されると操作に基づいた演出が実行される。例えば、表示装置(以後、単に「液晶」と称することもある)32に連続演出が実行されているときに連続演出の最終遊技で特典の付与を意味する「成功」表示(以下、成功演出と称する場合がある)か、特典が付与されないことを意味する「失敗」表示(以下、失敗演出と称する場合がある)かの何れかを表示する際に、演出用スイッチが操作されることによって「成功」又は「失敗」を表示するといった態様が考えられる。
また、演出用スイッチの操作が有効な状況では、演出用スイッチランプが点灯することで、演出用スイッチの操作が有効であることを遊技者に報知可能となっている。演出用スイッチの点灯態様として、演出用スイッチの操作が無効な状況では非点灯とし、演出用スイッチの操作が有効な状況では点灯する態様が考えられる。演出用スイッチの操作が有効な状況の点灯態様として他にも、一定の周期で点灯と消灯を繰り返す態様であってもよい。
また、演出用スイッチの操作が有効な状況では、液晶に演出用スイッチを模した表示を行うことで演出用スイッチの操作が有効であることを報知している。液晶に演出用スイッチを模した表示を行う場合は、主制御手段100から受信したコマンドに基づいて表示する。例えば、スタートスイッチ受付コマンドに基づいて演出用スイッチを模した表示を行ったり、全回胴停止コマンドに基づいて演出用スイッチを模した表示を行ったり、する態様が考えられる。
また、演出用スイッチの押下により、演出用スイッチに備えられた被検知片を演出用スイッチに備えられたセンサが検知する検知位置(オン位置)まで移動可能であり、被検知片をセンサが検知している状況で演出用スイッチの離反(演出用スイッチに備えられたバネの伸びる力によりバネを自然長に戻す操作)により、被検知片をセンサが検知しない非検知位置(オフ位置)まで移動可能である。
なお、演出用スイッチはプッシュ構造のスイッチで説明したが、これに限らず、ジョグダイヤル構造のスイッチであってもよい。またその他の構造であっても、オン位置とオフ位置を検知できればよい。
<精算スイッチ>
精算スイッチは、操作パネル11上に設けられている。遊技が終了した後に操作されることで、ベットされている遊技媒体数や、クレジットに貯留されている遊技媒体数を遊技者に払い出す処理(精算処理)を実行する。なお。本実施形態では、ベットされており、且つクレジットに遊技媒体が貯留されている状況下で精算スイッチが操作されると、ベットされている遊技媒体を先に払い出した後、続けてクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されているが、これに限らず、ベットされている遊技媒体数が0のときのみクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出す処理を実行してもよい。すなわち、ベットされている状況下で精算スイッチが操作されるとベットされている遊技媒体のみを払い出し、その後、再度精算スイッチが操作されるとクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されてもよい。
<下部パネル5>
下部パネル5は、フロントパネルPS2の下方に設けられている。透明樹脂が2枚合わさって構成され、合わせた樹脂の間にはデザインシートが挟まれ、デザインシートはスロットマシンPS1毎の特色を表す印刷が施される。
<メダル払出口45>
メダル払出口45は、下部パネル5の下方に設けられている。後述するホッパ44(ホッパーとも称す)より払い出されたメダルをスロットマシンPS1の外(受け皿28)に放出させるための出口である。また、後述するメダルセレクタ34から排除されたメダルをスロットマシンPS1の外に放出させる返却口を兼ねている。
<受け皿28>
受け皿28(「下皿」とも称す)は、下部パネル5の下方に設けられている。メダル払出口45から放出されたメダルを受止め、貯蔵できるように略凹構造を有しており、貯蔵したメダルを遊技者が確認できるように遊技者側に突出して設けられている。
また、受け皿28はその他の機能としてタバコ用灰皿29と、組合許諾証シール、特許証紙シール、型式シールが貼り付けられた樹脂シートを収容し、遊技者側に表示する開口部を有したシール収容部30も設ける。
<スピーカS>
スピーカSは、フロントパネルPS2の上部、及び下部に設けられている。サブ制御基板1000とハーネス(図示しない)で繋がれており、スピーカSからは演出に合わせた効果音の他、エラーが発生した事を知らせるエラー音や警告音を出力する。
<表示装置32>
表示装置32は、フロントパネルPS2の上方に設けられている。画像を表示可能な装置であり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタなど様々な装置を用いることができる。サブ制御基板1000と電気的に接続され、様々な演出画像のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像(押し順のみを表示する場合は押し順ナビ画像(押し順画像、操作順番画像、操作順画像とも称す)、目押し位置のみを表示する場合は目押しナビ画像(目押し画像、操作位置画像とも称す)、又は押し順且つ押し位置を表示する場合及び押し順や押し位置の上位概念として操作態様ナビ画像(操作態様画像とも称す)と称する場合がある。)、エラー発生時のエラー画像等を表示する。また、機種によっては表示装置32を搭載しないスロットマシンPS1もある。また、機種によっては表示装置32を複数搭載しているスロットマシンPS1もある。複数の表示装置32を備えている場合においても、特段言及しない限り、表示装置32とは、複数の表示装置32のうち何れかの表示装置32、又は、複数の表示装置32を指すものとする。
<ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置>
ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置は、表示窓4の周辺、中パネル、又は下パネル5等フロントパネルPS2の任意の位置に設けられている。その他演出装置は、サブ制御基板1000と電気的に接続され、様々な演出画像、演出動作のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像や動作、エラー発生時のエラー画像の表示や動作を行う。その他演出装置は、スロットマシンPS1の機種に合わせて任意に搭載される。また、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタなど様々な装置をその他演出装置として用いることもできる。特にその他演出装置である液晶を補助的に備えた遊技機においては、表示装置32をメイン表示装置と称し、その他演出装置である液晶をサブ表示装置と称する場合がある。この場合、メイン表示装置の方がサブ表示装置よりも表示領域が大きく構成される。
<メダルセレクタ34>
メダルセレクタ34は、フロントパネルPS2背面側の遊技機内部にあり、かつ、メダル投入口17の下方の流下通路に設けられている。メダルセレクタ34は、遊技者より投入されたメダルの枚数を流下通路上に設けられたセンサでカウントするメダルカウント機能、投入された規格外のメダルを受け皿28に導くメダル排除機能、フロントパネルPS2前面に設けたイジェクトスイッチが操作されることによりメダルセレクタ34内に詰まったメダルを排除するイジェクト機能、及びメダル受付け時以外に投入されたメダルを電気的に駆動される阻止部材(ブロッカとも称す)で流下通路上から排除するブロッカ機能を有している。また、メダルセレクタ34は、メダル受付け時に投入されたメダルが正規なメダルである場合は、メダルを下流に位置するホッパ44へ排出する。
メダルセレクタ内の各種センサは、通路センサ、投入センサ1、投入センサ2、シュートセンサから構成されている。通路センサは、メダル投入口から投入されたメダルを最初に検知するセンサであり、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。投入センサ1、投入センサ2は通路センサ、及びブロッカの下流に位置しており、投入センサ1、投入センサ2を通過するメダルの通過時間を判断して正常通過、または異常通過を判断するために設けられている。なお、投入センサ2は投入センサ1よりも下流に位置している。シュートセンサは、投入センサ2よりも下流に位置しており、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。通路センサとシュートセンサは機能が重複しているためどちらか一方のみを設けてもよい。
また、通路センサ、投入センサ1、投入センサ2、又はシュートセンサは、光学センサで直接的にメダル等(メダルや不正器具)を検知してもよいし、物理的な可動片がメダル等に触れることで可動し当該可動した可動片を近接センサが検知してもよい。
メダルセレクタ内のブロッカは、ONとなっている場合は遊技メダルの通過を許可する態様となり、OFFとなっている場合は遊技メダルの通過を不許可とする態様となる。遊技メダルの通過を許可するとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれることであり、遊技メダルの通過を不許可とするとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれないことである。
以下にスロットマシンPS1における、キャビネットPS3側の構成要素について説明する。
<キャビネットPS3>
キャビネットPS3は方形箱形の一面に開口部を有した形状で構成され、内部にはリールユニット6、ホッパ44、補助タンク46、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38(以下、単に「リセットスイッチ」、または「設定スイッチ」と称する場合がある)、電源装置39、メイン制御基板100、外部出力端子板47等が設けられる。また底板、側板(右側板、左側板)、天板、裏板から構成されている。
<メイン制御基板100>
メイン制御基板100は、メイン制御基板ケース本体とメイン制御基板ケースカバーを合わせたときにできる内部空間に収納されており、メイン制御基板ケース本体とメイン制御基板ケースカバーとはカシメによって容易に開閉できないようになっている(封印されている)。メイン制御基板100はキャビネットPS3内のメイン制御基板ケースブラケットに固定される。
<リールユニット6>
リールユニット6は、主に、リール枠体、左リール8a、中リール8b、右リール8cから構成される。リールユニット6はキャビネットPS3中央内部のリールベース7に取り付けられ、係止部材(ビスやリベット)によって固定される。
リール(左リール8a、中リール8b、右リール8c)は、リール基部と、リール基部の外周に貼り付けられた複数種類の図柄が描かれたリールテープと、リール基部に軸支されているステッピングモータと、ステッピングモータを固定しリールユニットと軽視されるモータ固定ベースとから構成される。リールテープにはリール毎に異なる図柄配列が描かれる。
遊技者によりスタートスイッチ12が操作されるとリールの加速処理を行い、一定速度(約80回転/分)に到達後、タイマ割込み処理(以下、単に割込み処理と称する場合がある。)を1回実行するごとにステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転状態を維持した後(定速回転)、遊技者によるストップスイッチ13の操作に応じて、対応するリールを停止操作受付位置毎に定められた停止位置にリールを定速回転で移動させ、停止位置までリールを移動させた後はブレーキをかけ(4相励磁信号を出力し)リールの回転を停止させて励磁出力を終了する。
また、各リールのリール基部に設けられているスポーク部にはインデックスが設けられており、各リールのモータ固定ベースに備えられたインデックスセンサがインデックスを検知することで1周ごとに回転中の基準図柄(初期図柄とも称す)の位置を判断している。なお、本実施形態におけるリールの駆動源であるステッピングモータのステップ数は336ステップとなっており、定速回転中は336回のタイマ割込み処理で1周するようになっている。また、定速回転中においてタイマ割込み処理が2回実行されるごとに回転不良検出カウンタをインクリメントし、回転不良検出カウンタのカウンタ値が180となった場合に回転不良と判断する。換言すると、360回のタイマ割込み処理を実行してもリールが1回転しない場合に回転不良と判断する。回転不良検出カウンタはインデックスを検知したときに0に設定することで、定速回転処理が正常であれば回転不良検出カウンタが180に到達する前に0となるように構成されている。
本実施形態においては、定速処理中にインデックスを検知したか否かの判断を行い、加速処理中はインデックスを検知したか否かの判断を行わないが、これに限らず、定速処理中と加速処理中にインデックスを検知したか否かの判断を行うようにしてもよい。このような構成によれば、より早く遊技者に対して停止受付が可能な状態にすることが可能となる。
また、各リールのモータ固定ベースにはバックランプユニットが設けられており、リールが停止した後に停止した図柄を強調するために点灯させたり、リール回転中に図柄の視認性を向上させるために点灯させたりしている。
<ホッパ44>
ホッパ44とは、主に遊技者が投入したメダルを貯留する装置である。ホッパ44は、キャビネットPS3の底板に設けられたレールと係合して載置され、レールに沿って前後にスライド移動が可能となっている。ホッパ44は、メダルセレクタ34から遊技機内部に導かれたメダルを受け入れ貯留する貯留タンク部と、ホッパ駆動手段から駆動信号が入力されることで駆動するホッパモータと、ホッパモータと軸支され、貯留タンク部内のメダルを整列させる回転盤と、回転盤を回転させることでメダルを1枚ずつ受け皿28に排出するための排出機構を設けたメダル払出部と、メダル払出部によりメダルを排出するメダル排出口、メダル排出口から排出されるメダルを検知する払出センサと、によって構成されている。
<補助タンク46>
補助タンク46は、メダルを貯留可能に構成されており、ホッパ44の貯留タンク部の許容量を超えて貯留されたメダルは、貯留タンク部に設けられた下り傾斜となっているレール部を通って補助タンク46に貯留される。補助タンク46は、方形箱形構造となっており、キャビネットPS3内に設置された状態においては、少なくとも一側面に設けられた貫通孔からキャビネットPS3に取り付けられた2本の満杯検知電極が補助タンク46内に露出するように設けられ、メダル投入口から投入されたメダルが一定量以上貯留されると2本の満杯検知電極がメダルを介して通電状態となり、ホッパ44、及び補助タンク46が満杯であると判断する。なお、満杯検知電極は2本のみには限定されず、3本設けるなど満杯検知電極の本数を変更してもよい。また、満杯検知の方法は満杯検知電極を使用する方法のみには限定されず、所定の位置に設けたセンサがメダルを検出することで満杯検知を可能に構成してもよい。
<設定キースイッチ37>
設定キースイッチ37は、スロットマシンPS1の内部に設けられた前面に開閉扉が設けられている設定キースイッチユニットに設けられている。フロントパネルPS2を開放後、設定キースイッチユニットの開閉扉を開放することでアクセスが可能となる。設定キースイッチ37がオンとなるには、設定キーを差し込み、右方向に90度回転させる。メダル受付けが可能な状態で設定キースイッチ37がオンとなると現在の設定値を確認でき、電源投入時の電源断復帰処理(電源投入処理とも称す)で設定キースイッチ37がオンであると判断すると設定変更処理を実行する。
<電源装置39>
電源装置39は、キャビネットPS3の正面視左下方に設けられている。電源装置39は、方形箱形構造になっており、外部には電源スイッチ40が設けられており、内部には電圧を生成する電源基板が設けられている。電源装置39は、ハーネス(図示しない)を介して回胴装置基板、サブ制御基板1000へそれぞれ個別に接続されており、回胴装置基板から更にハーネスを介してメイン制御基板100へ接続され、メイン制御基板100に電源を供給している。
電源装置39は、電源スイッチ40がオンとなった場合、スロットマシンPS1の外部より電力を取込んだ後、それぞれ所定の電圧を生成し、メイン制御基板100、サブ制御基板1000に対しそれぞれ所定の電圧を取込ませるよう構成されており、電源スイッチ40がオフとなった場合、スロットマシンPS1の外部より電力を取込まないよう構成されている。
<外部出力端子板47>
外部出力端子板47(外部集中端子板47とも称す)は一般的にスロットマシンPS1のキャビネットPS3内部に取付けられており、メイン制御基板100から出力された遊技の結果に関する信号を予め定められた形式の信号に変換しスロットマシンPS1の外部に送信する。遊技の結果の内容として投入枚数、払出枚数、ボーナス回数(ビッグボーナス回数、レギュラーボーナス回数)、ドア開放信号等がある。その他の外部に信号を送信するための条件は、AT状態となったとき、特定の図柄組合せが表示されたとき、遊技に関するカウンタの値が所定値となったときなど、メイン制御基板100が制御するあらかじめ定められた情報をもとに設定できる。
<機能ブロック図>
本実施形態に係るスロットマシンPS1の機能ブロック図に関して図4に基づいて説明する。
<メイン制御基板100>
本実施形態のスロットマシンPS1は、一般的な遊技の流れを司るメイン制御基板100(メイン制御手段100、主制御基板100、主制御手段100とも称す)から、サブ制御基板1000(サブ制御手段1000、副制御基板1000、副制御手段1000とも称す)、ドア中継基板(中央表示基板とも称す)、回胴装置基板、リセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ等と電気的に接続されていることで、データ通信を可能としている。ただし、メイン制御基板100とサブ制御基板1000は双方向通信を不可能とし、メイン制御基板100からサブ制御基板1000への一方向通信でデータ通信を可能としている。
メイン制御基板100には主制御チップが搭載されている。主制御チップには、主制御CPU、主制御ROM、主制御RAM等がバスによって互いにデータ通信が可能となっている。また、主制御チップには、主制御内蔵レジスタを有しており、主制御内蔵レジスタと主制御CPUがバスによって互いにデータ通信が可能となっている。さらにまた、主制御チップには、主制御CPUが演算等で使用可能な汎用レジスタ(例えば、Aレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタ)や、呼び出し命令(例えば、CALL命令)によるプログラムを実行した後の復帰命令(例えば、RET命令)後のプログラム(戻り番地)を記憶するPCレジスタ、マスカブル割込みの許可状態や禁止状態を管理する割込みレジスタ(例えば、IFF1レジスタ、IFF2レジスタ)を有する。
主制御チップの制御により、役抽選(内部抽せんとも称す)、リールの駆動制御(リール制御とも称す)、払出制御等を各種基板へと適宜データ通信を行う。また、サブ制御基板1000に対しては、内部抽せんの結果、択役(AT役、AT対象役、押し順役、目押し役、押し順役と目押し役の双方を含む操作手順役とも称す)に当選し、択役の表示に関する情報(押し順、操作タイミング)を主制御手段100側で報知する場合に副制御手段側でも報知可能にするために択役情報(択役グループ情報、択役の表示に関する情報)を送信することで、副制御手段側でも択役の表示に関する情報を報知することが可能となる。なお、ATへの移行やAT遊技数の延長や、押し順報知等、ATに関する全ての処理を含んで指示機能に係る(関する)処理と称することもある。なお、押し順役とは、停止させるリールの順序(押し順)によって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置であり、目押し役とは、停止ボタンの操作を受け付けるタイミングによって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置である。
メイン制御基板100に搭載されている主制御ROMの記憶容量は「16KB以下」となっており、「7.5KB以下」の使用領域(第1プログラム領域とも称す)とそれ以外の使用領域外(第2プログラム領域とも称す)とを有している。使用領域には、メイン制御基板100が実行するプログラムが記憶されている「4.5KB以下」の制御領域(第1制御領域とも称す)と、プログラム以外の情報(例えば、内部抽せんテーブル情報)のみが記憶され、または記憶されることとなる「3.0KB以下」のデータ領域(第1データ領域とも称す)とを有している。使用領域外には使用領域と同様に制御領域(第2制御領域とも称す)とデータ領域(第2データ領域とも称す)とを有している。使用領域には遊技の進行に関するプログラムが記憶されており、使用領域外には不正対策に関するプログラムや遊技機試験に用いるプログラムが記憶されている。
メイン制御基板100に搭載されている主制御RAMの記憶容量は「1024B以下」となっており、「512B以下」の使用領域(第1作業領域とも称す)とそれ以外の使用領域外(第2作業領域とも称す)とを有している。第1作業領域は遊技の進行に応じて書き換え可能な記憶領域となっており、第2作業領域は不正対策や遊技機試験のプログラム実行時に書き換え可能な記憶領域となっている。
主制御チップに内蔵されている主制御RAMの記憶領域としては、打止切換スイッチのオン/オフ、自動精算スイッチのオン/オフの状態を示すスイッチ状態フラグの記憶領域、設定される1~6の何れかの値を示す設定値情報の記憶領域、複数のRT状態のうち何れのRT状態かを示すRT状態情報の記憶領域、ボーナスなどの特定の条件装置の当選状態を示す特定の条件装置の記憶領域、その他、遊技を進行させるのに必要な情報が記憶される遊技情報の記憶領域、使用されていない未使用の記憶領域、レジスタから退避したデータが格納されるスタックエリアの記憶領域、電源投入時にセットされる仮スタックエリアの記憶領域がある。
主制御RAMを初期化する契機は設定変更手段による設定変更処理時(「設定変更装置作動時」、「設定変更モード移行時」と称する場合がある)、電源断復帰処理時と毎遊技の開始時とがあり、それぞれの場合によって初期化する主制御RAMの記憶領域の初期化する範囲は異なる。
設定変更処理時において、電源断復帰が正常に行えない場合、または復帰不可能状態(復帰不可能エラーが発生している状態)の場合はスイッチ状態フラグの記憶領域を除くRAMエリアにデータ0をセット(初期化)する。つまり設定変更前の状態を引き継ぐものはスイッチ状態フラグしかなく、例えばRT状態や、条件装置フラグなどはクリアされ引き継がない。ただしこれに限らず、スイッチ状態フラグを含むすべてのRWMエリアを初期化してもよい。
また、設定変更処理時であって、電源断復帰が正常に行える場合と、または復帰不可能状態以外の場合のいずれか一方、つまり、正常に設定変更処理を行う場合はスイッチ状態フラグの記憶領域、設定値情報の記憶領域、RT状態情報の記憶領域、特定条件装置の記憶領域が記憶される領域を除くRAMエリアにデータ0をセットする。つまり、設定変更前の遊技状態を維持したまま、設定変更後の設定値で遊技が可能となるようにRT状態、設定値データ、条件装置フラグを引き継ぐ。設定値データは設定変更前の情報を引き継ぎ、その後の設定変更処理において新たな設定値が設定されるため、サブ制御基板1000において、設定変更がされたのかを判定するために用いられる。
さらに、電源断復帰処理時、毎遊技の開始時はRAMエリアの未使用の記憶領域と電源断復帰処理時は電源断復帰時RAM初期化時の最大使用領域を除くスタックエリアの記憶領域にデータ0をセットする。
主制御チップに内蔵されている主制御内蔵レジスタとは、主制御チップに内蔵されている各周辺回路(例えば、タイマ回路等)の動作設定や、その機能を制御するためのものである。
例えば、主制御ROMに記憶されているプログラムにより主制御内蔵レジスタの所定の記憶領域にデータを書き込む(セット、記憶とも称する)ことにより、主制御ROMに記憶されているプログラムの1つであるマスカブル割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)に関する設定(タイマ回路の設定)を行うことができる。
<サブ制御基板1000>
サブ制御基板1000は、副制御チップが搭載されている。副制御チップには、副制御CPU、副制御ROM、副制御RAM等がバスによって互いにデータ通信を可能としている。サブ制御基板1000は演出制御基板と双方向通信が可能であり、スピーカS、LEDランプ、サブスイッチ20、演出用スイッチ等に出力する演出を指定したデータを送信する。表示装置32への情報は画像制御基板へデータを送信する。また、サブ制御基板1000は電源基板から直接電力が供給される。
<回胴装置基板>
回胴装置基板は、リールモータ、リールセンサ、ドアスイッチ、払出センサ、外部出力端子板47(外部集中端子板47とも称す)等とメイン制御基板100との間のデータ通信を行う中継基板である。リールモータはリールの駆動を制御する。リールセンサは、リールが正常な動作を行っているかを判定するセンサであり、突出片(インデックスとも称する)がセンサを通過した際に回胴装置基板へデータ送信を行う。ドアスイッチは、前扉PS2が開放されたか否かを判定するセンサである。払出センサはメダルがホッパ44から払い出される際に適切に通過しているかを判定するセンサである。外部集中端子板は遊技機外のホールコンピュータへデータを送信するための中継基板である。また、回胴装置基板は電源基板から直接電力が供給される。
<ドア中継基板>
ドア中継基板は、入力される情報として、セレクタ内の各種センサ情報(投入センサ1、投入センサ2、通路センサ、シュートセンサ)、ベットスイッチ情報、ストップスイッチ情報、精算スイッチ情報があり、出力する情報として、ブロッカ情報、クレジット数情報、ベット数情報、リプレイ図柄組合せ表示情報、払出数情報がある。ドア中継基板は、セレクタ、ベットスイッチ、ストップスイッチ、精算スイッチ、クレジット数表示器26、払出数表示器、リプレイランプ、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプ、スタートランプ、メダル投入可ランプ、有利区間ランプと電気的に接続されている。
<演出制御基板>
演出制御基板(演出制御手段とも称す)は、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ、可動役物、スピーカS、バックランプ、フロントパネルPS2に設けられているLEDランプ、表示装置32の表示内容を制御する画像制御基板と電気的に接続される。
演出制御手段は、サブ制御手段1000と双方向通信が可能なように構成されており、サブ制御手段1000から受信した演出コマンドに基づいて演出装置への演出の出力を制御する。
演出制御手段は、内部抽せん手段による役の抽選結果に基づいて演出内容を選択する。本実施形態では、複数種類の演出内容が予め設けられており、演出制御手段は、遊技の開始時等に、内部抽せん手段による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって演出内容を選択する。
また、演出内容は、役抽選の結果だけでなくフリーズ抽選の結果や遊技状態(RT状態、フリーズ状態)等に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。具体的には、ボーナス当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等に対応し、それぞれ複数種類の演出内容が設けられている。
演出内容は、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ12の操作時や各ストップスイッチ13の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプをどのように点灯、点滅、または消灯させるか、スピーカSからどのようなサウンドを出力するか、及び表示装置32にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
また、演出制御手段によって出力される演出の発生を遊技者による操作に応じて行うようにすることも可能である。例えば、メイン制御基板100に操作信号が入力されるスタートスイッチ12、ストップスイッチ13、メダル投入口17、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、精算スイッチ等の操作信号に応じてメイン制御基板100から送信されるサブ制御コマンドに基づいてサブ制御基板1000の演出制御手段により演出を発生させることも考えられるし、サブ制御基板1000に操作信号が入力されるサブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ等のサブ入力スイッチ操作手段に応じて直接サブ制御基板1000より演出を発生させることも考えられる。また、サブ制御基板1000と演出制御基板をそれぞれ別の基板としたが、1つの基板で構成してもよい。その場合は演出制御基板が有する機能や処理をサブ制御基板1000が備え、サブ制御基板1000にサブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ、可動役物、スピーカS、バックランプ、フロントパネルPS2に設けられているLEDランプ、表示装置32の表示内容を制御する画像制御基板を電気的に接続してもよい。
<画像制御基板>
画像制御基板(画像制御手段とも称す)は、表示装置32に演出内容を具体的に表示するための画像制御ROM、サウンドROM、冷却ファン等が設けられている。
<基板構成の補足>
なお、副制御基板と演出制御基板とを1つ(1枚)の基板で構成してもよいし、副制御基板と演出制御基板と画像制御基板とを1つの基板で構成してもよい。副制御基板と演出制御基板を1つの基板で構成する場合は副制御CPUと演出制御CPUを2つ備えてもよいし、1つのCPUであってもよい。副制御基板と演出制御基板と画像制御基板とを1つの基板で構成する場合も同様である。
<電源基板>
本実施形態のスロットマシンPS1は、電源スイッチ40の操作に基づいて、電源基板から回胴装置基板及びサブ制御基板へと電力を供給する。回胴装置基板に供給された電力は、メイン制御基板100、ドア中継基板へと電力を供給する。そして、供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。サブ制御基板1000に供給された電力は、演出制御基板へと電力を供給し、そして画像制御基板へと電力を供給する。供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。
次に、遊技機の遊技を制御するメイン制御基板100の制御について説明する。
<エラーの種類>
エラーには復帰可能エラーと復帰不可能エラーに大別される。
<復帰可能エラー>
復帰可能エラーとは、セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー)、ホッパ44に関するエラー(ホッパ滞留エラー、ホッパエンプティエラー、異常検知エラー)、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等を示すエラーであり、復帰可能エラーが設定されると各種復帰可能エラーの要因を取り除いた後にリセットスイッチの操作を受け付けると、電源を再投入しなくても遊技に復帰できるよう構成されている。復帰可能エラー中は、何のエラーが発生しているかを遊技者に報知するために、表示装置32、払出数表示器、各種ランプで発生しているエラーに関する情報を表示する。
遊技中に復帰可能エラーを検知した場合は、検知した時点で遊技の進行を停止してもよいし、復帰可能エラーを検知した遊技の終了後に遊技の進行を停止してもよい。復帰可能エラー中に遊技の進行を停止することで、不正による復帰可能エラーの発生であっても遊技場管理者への被害を抑えることができる。復帰可能エラー状態から復帰する条件としては、エラーの要因を取り除いたことにより自動的に復帰するように構成されていてもよく、電源を再投入せずに復帰可能なエラーを復帰可能エラーと称している。
<復帰不可能エラー>
本実施形態のスロットマシンPS1では復帰不可能エラーが発生すると割込みを禁止し、出力ポートの出力をクリアするなど遊技の進行を制限するとともに、クレジット数表示器26でエラーの種類に応じた表示をするなど復帰不可能状態であることの報知を行う。
また、復帰可能エラーが設定される場合、リセットスイッチ(図示せず)の操作を受け付けると復帰可能エラーが解除されるが、一度復帰不可能エラーが設定されると、リセットスイッチの操作受付や、電源を再投入しただけでは復帰不可能エラーは解除されない。この場合は、設定変更処理を行うことで復帰不可能エラーが解除されるよう構成されている。復帰不可能エラー時に電源を再投入したときは、電源断復帰処理の一部を実行した後、復帰不可能エラー表示を繰返し実行することで以降の遊技処理を実行しないように制御される。
復帰不可能エラーとしては、役抽選時に賭け枚数が規定数以外である場合、設定値エラーチェックにおいて値が正常範囲にない場合、電源断復帰時に電源断処理が正常に行われていないと判定した場合(「RWM(RAM)異常」又は「RWM(RAM)エラー」と称する場合がある)、水晶発振器の周波数異常が示されるなど乱数異常と判定された場合、入賞判定処理において有効ライン上に当選していない役に対応した図柄組合せが停止されている場合などがある。
また、復帰不可能エラーとなると遊技中、遊技待機中(遊技が終了した後から次の遊技が開始されるまで)に関わらず、遊技の進行が停止される。
<遊技方法、遊技の流れ>
スロットマシンPS1で遊技を行うために、まずメダル投入口17からメダルを投入するか、予め貯留されているメダルをベット(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)操作されることで予め規定されているメダルの賭け枚数(規定数とも称す)を設定する。なお、本実施形態は規定数として3枚が設定されている。メダルの賭け枚数を設定することで有効ラインが有効に設定され遊技が可能な状態となる。
メダルの賭け枚数が上限に設定されている状況で新たなメダル投入口からメダルが投入された場合は、クレジットに記憶される遊技メダル数が増加する。クレジットに記憶される最大枚数は50枚を上限としている。賭け枚数の上限(3枚)と貯留分の上限(50枚)を超えるメダルがメダル投入口から投入された場合(54枚目)は、メダルセレクタのブロッカをオフ(メダルの遊技機内への投入を防ぐ状態)にして、受け皿に返却されるようになっている。即ち、賭け枚数が上限でありクレジットの貯留枚数が上限である場合にはブロッカがオフとなる(セレクタ内のホッパ44への通路が形成されなくなる)よう構成されている。
メダルが投入されたときに賭け枚数が加算される状況としては、賭け枚数が3枚未満(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数未満)のときである。また、メダルが投入されたときにクレジットに貯留可能となる状況としては、賭け枚数が3枚(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数)であり、かつクレジットが50未満(クレジットに貯留可能な上限数未満)のときである。つまり、賭け枚数とクレジットの貯留数の和が53未満のときは、メダル投入口からメダルが投入されると遊技機内部にメダルが入ることになる。なお、メダルが投入されたときにメダルを遊技機内部に入るための条件として、遊技待機中(遊技終了から次遊技の開始までの期間)であることも挙げられる。例えば、リプレイに係る図柄組合せが表示され、自動ベット処理が実行されたあとの遊技待機中でもメダル投入可能要件を満たす。この場合は自動ベットで3枚ベットされている状態であるため、クレジットの貯留数が50未満であればメダル投入可能要件を満たすことになる。
次に、スタートスイッチ12の操作を受け付けると、内部抽せん処理を実行し、内部抽せん処理の結果(役抽選結果、条件装置番号とも称す)を定めた後に、最小遊技時間(ウエイト時間(期間)、または4.1秒タイマとも称す)が経過しているか否かを判断しウエイト時間が経過している場合は各リールの回転を開始し、ウエイト時間が経過していない場合はウエイト時間が経過するまで各リールを回転せず待機する。
次に、ストップスイッチ13(左ストップスイッチ13a、中ストップスイッチ13b、右ストップスイッチ13c)のいずれかのストップスイッチの操作(停止操作)を受け付けると、役抽選結果と停止操作を受け付けたタイミングに応じて操作されたストップスイッチ13に対応するリールが停止する。全てのリールが停止(全停とも称す)すると各リールの停止受付時に決定した各停止図柄が異常でないか否かを判定し、異常でない場合、停止した図柄組合せが何れの図柄組合せであるかを検索し、検索結果に該当する図柄組合せに応じて、メダルの払い出し(クレジットへの加算を含む)、リプレイの設定(自動ベット処理)、ボーナス状態の設定、ボーナス状態の終了、RT状態の設定、RT状態の終了などの処理が行われ、1遊技が終了する。
<フリーズ処理>
遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させるフリーズ処理(フリーズ演出とも称す)としては、例えば、遊技の進行に関わる機能である、遊技媒体の受付け、予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチの操作の受付け、遊技を開始するためのスタートスイッチ12の操作の受付け、またはリールの停止操作の受付けに関する機能を一時停止状態にすることが挙げられる。なお、フリーズ処理(フリーズ演出)はメイン制御基板100が制御する処理となっている。
フリーズ演出としては、前述した遊技の進行に関わる全ての機能に関して一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。
遊技の進行を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(ブロッカ制御によりメダルがホッパ44に導かれる通路を形成する処理、ベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、スタートスイッチ12の操作に基づいたリール回転処理または内部抽せん処理、ストップスイッチ13の操作に基づいたリール停止処理)を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出によって遊技の進行を一時停止している期間中に遊技者の操作に基づいた入力信号が発せられたときは、入力信号に基づく制御処理を行わない、入力信号を受付けない、入力信号の送信を所定期間が経過するまで遅延させるなどの処理を行うことで、フリーズ演出を行わない場合と比べ1回の遊技における遊技終了タイミングが遅延することになる。
スタートスイッチ12の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間はリールの回転を行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は内部抽せんとリールの回転を行わずに所定期間の経過後に内部抽せんとリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は内部抽せんを行うがリールの回転は行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されて内部抽せんが行われた後に所定期間を設定し所定期間中はリールの回転や停止を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されて内部抽せん、及びリールの回転を行った後に所定期間を設定し所定期間はストップスイッチ13の停止受付を無効にする場合等が挙げられる。
ストップスイッチ13の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出とストップスイッチ13の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出において、フリーズ演出の制御処理が異なる。
ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出の制御処理として、例えば、全リール回転中において左ストップスイッチ13aが操作されてフリーズする場合は、左ストップスイッチ13aに対応する左リールが停止した後に中ストップスイッチ13b、及び右ストップスイッチ13cの停止受付を無効にすることが挙げられる。これにより所定期間においては、遊技者は回転している中リール、及び右リールを停止できなくなるが、所定期間が経過した後に中ストップスイッチ13b、及び右ストップスイッチ13cの停止受付を有効にするため、1回の遊技における遊技終了までのタイミングを遅延させることができる。
ストップスイッチ13の操作を受け付けた結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出の制御処理として、最後に停止されるストップスイッチ13以外のストップスイッチ13の操作を受け付けたことで特定の図柄が各リール上に停止表示されたときは、最後に停止されるストップスイッチ13の停止受付を無効にする場合や、最後に停止されるストップスイッチ13の操作を受け付けたことで特定の図柄が各リール上に停止表示されたことに基づいて、次の遊技を開始するベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、またはリプレイが有効ライン上に停止したときに行う自動ベット処理に基づく制御処理等を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、遊技者の操作に基づく遊技進行制御を一時停止させるが、遊技の進行に関わらない遊技機動作は実行可能である。例えば、ストップスイッチ13の操作に基づく停止制御処理は行わない場合であってもリールの回転態様は通常通りの回転態様で回転させたり、通常よりも低速、または高速に回転させたり等任意に設定することができる。
所定期間におけるリールの回転態様として、リールを通常回転とは逆方向に回転すること(所謂逆回転)、リールを所定図柄数回転し特定の図柄組合せを停止すること、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にすること、リールの回転速度を変化すること、または遊技者の操作に起因してリールの動作を変化することが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、所定の条件によって変化させることができる。ここで、所定の条件とは、遊技者による各種スイッチに対する操作受付状況(スタートスイッチ12、ベットスイッチ、ストップスイッチ13、または精算スイッチ等の操作状況)に基づく信号の検出や、フリーズ抽せんによる抽せん結果が挙げられる。また、変化させることとは遊技の進行が一時停止となるフリーズ演出を行う所定期間を短くしたり、長くしたり、リールの回転態様を切り替えたりすることが挙げられる。
一時停止期間を短くする制御処理として、一時停止期間を強制終了すること、または一時停止期間よりも短い期間に書き換えることが挙げられる。そして、一時停止期間を長くする制御処理として、一時停止期間の後に他の期間を加算すること、または一時停止期間をより長い期間に書き換えることが挙げられる。また、フリーズ演出に基づく一時停止期間は、上限時間が定められなくてもよく、操作受付けの結果に基づいて一定の結果となるまで継続してもよい。
フリーズ演出を行う一時停止期間は、ウエイト期間の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間とフリーズ演出期間とを比較して、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了する場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出を実行し、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了しない場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定したり、フリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開したりすることが挙げられる。また、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間しかなければ、ウエイト期間とフリーズ演出期間とを比較する処理を省略し、スタートスイッチ12の操作後(内部抽せん処理の後)にフリーズ演出を開始することも可能である。
フリーズ演出として、あたかも通常の遊技を進行しているかのようなフリーズ演出(疑似遊技とも称す)を加速処理中に行うことも可能である。疑似遊技では、スタートスイッチ12が操作され、内部抽せんが行われた後のリールの加速処理中に疑似遊技期間を定め、疑似遊技期間中は、通常の遊技のようにリール回転制御を行い(疑似遊技開始に基づくスタートスイッチの操作に基づいてリール回転制御を行い)、ストップスイッチ13の操作に基づいてリール停止制御を行う。また、疑似遊技期間中のスタートスイッチ12の操作により再度リールを回転するよう構成されていてもよい。但し、スタートスイッチ12の操作に基づく内部抽せん処理やストップスイッチ13の操作に基づく入賞判定処理または払出制御処理は行わない。
また、疑似遊技では、ストップスイッチ13が操作されたことによりリールが停止したときや、リール演出として自動的にリールを停止したときには、停止した各リールを上下に揺動させる(所謂揺れ変動)。これにより、遊技者がストップスイッチ13を操作した際に通常の遊技なのか疑似遊技なのかを判別することができる。
また、疑似遊技が終了した後に本当の遊技(「本遊技」と称する場合がある)を開始させるための加速処理を実行する場合は、各リールの回転の開始タイミングをランダムにして回転開始させるランダム遅延処理を実行する。これは、例えば、疑似遊技中に7図柄組合せを停止させた場合にそのままの図柄の位置関係で本遊技を開始してしまうと、本遊技で7図柄を容易に揃えさせやすくすることができてしまう(所謂目押しの補助)。このような事態を防ぐため疑似遊技で停止した図柄組合せをばらけさせるために、ランダム遅延処理で各リールの回転を開始するタイミングをランダムにしている。
ランダム遅延処理は各リールに対して回転の開始を待機するタイマをセットし、セットされたタイマ値を割込み処理のタイマ更新処理毎に更新し、セットされたタイマ値が0となったリールから回転を開始させる処理である。ランダム遅延処理の結果、全てのリールのタイマ値が0となって全てのリールが定速で回転していると判断した場合はリールに対するストップスイッチの停止操作受付を可能とする。
なお、ランダム遅延処理が組み込まれていない場合は代わりに、疑似遊技開始前の図柄組合せを記憶し、本遊技開始前に当該図柄組合せに図柄位置を戻してからリールの回転を開始させるようにしてもよい。
<技術介入を必要としない図柄組合せ>
技術介入を必要としない図柄組合せとは、リールが回転している時にどのタイミングでストップスイッチ13が操作されても、当選している役の図柄組合せを必ず有効ライン上に停止表示可能な図柄組合せを意味する。例えば、全リール3図柄間隔でベル図柄が配置されたときはベル-ベル-ベルが必ず停止(引込率が100%)するため、技術介入を必要としない図柄組合せといえる。以下、引込率が100%のことをPB=1と称し、全リール引込率が100%となっている当選役をPB=1役と称する場合がある。
反対に、PB≠1とは、リールが回転している時にストップスイッチ13の停止タイミングによっては、当選役の図柄組合せが停止しないことを意味する。例えば、引き込み範囲内に当選役に関する図柄が存在しない箇所(5図柄分離れている等)がある場合はPB≠1であり、当該当選役をPB≠1役と称する場合がある。
<小役優先制御、ボーナス優先制御>
小役優先制御とは、小役とボーナスの重複当選時、またはボーナス内部中の小役当選時に小役に関する図柄とボーナスに関する図柄の両方とも引き込める場合は、小役に関する図柄を引き込むことである。
ボーナス優先制御とは、小役とボーナスの重複当選時、またはボーナス内部中の小役当選時に小役に関する図柄とボーナスに関する図柄の両方とも引き込める場合は、ボーナスに関する図柄を引き込むことである。
また、リプレイは最も優先度が高く、取りこぼしできないため、リプレイと小役、またはリプレイとボーナスの条件装置フラグが同時にオン状態となったときは、リプレイに関する図柄を必ず引き込むようになっている。
<通常区間>
通常区間とは、指示機能に係る処理ができない区間である。通常区間で押し順役に当選したときは、どの押し順に当選したかをマスクした情報(演出グループ番号)をサブ制御手段1000に送信する処理を実行する。また、通常区間で押し順役に当選したときは、押し順(正解押し順と不正解押し順の両方)の報知を指示モニタに表示させない。これにより、通常区間では、メイン制御手段100、及びサブ制御手段1000ともに押し順役が当選しても押し順を報知しないため、通常区間で押し順役が当選しても常に正解か不正解かはわからないようになっている。つまり、AT状態にはならない遊技区間である。
<有利区間>
有利区間とは、指示機能に係る処理を実行可能な区間であり、ATによる過剰なメダル獲得を抑制するために有利区間を設けている。通常区間で実行する有利区間移行抽せんに当選すると有利区間に移行することができる。有利区間では、ATへの移行抽選を行うことや、AT状態となる場合を有することができるが、先に述べた過剰なメダル獲得を抑制するために、有利区間を一定の条件に基づいて終了し通常区間へ移行させるように設計している。
具体的には、
1)一の有利区間に移行した次遊技から1500ゲームの遊技を消化したとき
2)一の有利区間に移行した次遊技から2400枚を超えるメダルを獲得したとき
3)任意の条件を満たしたとき
が挙げられる。これらにより、過剰なメダル獲得を抑制することができる。なお、1)の1500ゲームは、4000ゲームであってもよいし、2バイトの記憶領域で記憶可能な最大値である65535ゲームであってもよいし、所定回数の遊技の消化では有利区間を終了しないよう構成してもよい。また、3)の任意の条件とは、例えば、一のATが終了したとき、特定の図柄組合せが表示されたときなどが挙げられる。
有利区間である場合は、有利区間であることを示す情報(有利区間種別とも称す)を所定のRAM領域に記憶する。当該RAM領域に記憶されている値が0の場合(有利区間種別が0の場合)は、通常区間であることを示し、当該RAM領域に記憶されている値が1の場合(有利区間種別が1の場合)は、有利区間であることを示す。
<有利区間ランプ>
有利区間に滞在していることをメイン側で示す情報として、有利区間ランプを設けている。これにより、遊技者は有利区間に滞在しているか否かを確認するときは有利区間ランプの点灯/非点灯で容易に判断することができる。具体的には、クレジット数表示器26のDPが点灯であると有利区間に滞在していることを示しており、クレジット数表示器26のDPが非点灯であると有利区間に滞在していないことを示している。なお、有利区間ランプの点灯タイミングは、全リール停止後、ベットスイッチ操作受付後、手入れで投入した1枚目のメダル検出時、手入れで投入した2枚目のメダル検出時、手入れで投入した3枚目のメダル検出時、スタートスイッチ受付後、または内部抽せんによる択役当選後等が挙げられる。また、必ず点灯させる条件として、有利区間に滞在していること、かつ択役の操作手順情報を報知し、当該報知遊技の出玉率(最大の出玉率)が1を超えている場合(増加する場合)が挙げられる。
また、仕様上押し順小役が搭載されていないことで出玉率が1を超えないがリプレイ確率の高いRTへのRT移行押し順を報知する場合においても有利区間ランプを点灯させるよう構成されている。これは遊技者にとって有利な状態であることを有利区間ランプで教えるためであり、遊技者が遊技機の仕様がわからないことで損害を被ることを防ぐ目的がある。
なお、上記のような有利区間ランプを必ず点灯させる条件を満たしていない場合には、新たに有利区間に移行した後の有利区間ランプを点灯させるタイミングは任意としても問題ない。
なお、有利区間ランプを一度点灯させた場合は、有利区間が終了するまで点灯を維持し続け、有利区間が終了した遊技の次の遊技のスタートスイッチの操作の受け付けより前(全リール停止後、ベットスイッチ操作受付後、手入れで投入した1枚目のメダル検出時、手入れで投入した2枚目のメダル検出時、または手入れで投入した3枚目のメダル検出時)に有利区間ランプを非点灯にする。
このように構成することで、有利区間ランプが点灯していなくても有利区間である場合があり、有利区間ランプが非点灯であっても指示機能に係る処理を実行される期待感を遊技者に与えることができる。これにより、従来は通常区間であれば、有利区間に移行させることを待つだけのゲームになっていたが、本実施形態の遊技機であれば、有利区間ランプが点灯していなくてもAT移行抽選等がなされている可能性があるため遊技のモチベーションを維持させることが可能となる。
また、有利区間種別が1であるときは必ず有利区間であるとは限られない。これは、通常区間(有利区間種別が0)であり、有利区間移行抽せんに当選して有利区間種別が1となる遊技においては、有利区間種別が1であるがまだ有利区間に移行する前であるため遊技状態としては通常区間となっているためである。試験信号として有利区間か通常区間かを送信するための処理を実行する際に、有利区間種別を参照すると通常区間であるのに有利区間の信号を送ることになってしまうため、本来の状態とは異なる信号を送信してしまう。
この状況を防ぐために、試験信号として有利区間か通常区間かを送信する際は、有利区間クリアカウンタの値を参照するよう構成されている。有利区間クリアカウンタの値が0のときは通常区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行し、有利区間クリアカウンタの値が0でない(有利区間クリアカウンタの値が1~1500)ときは有利区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行する。このように構成することで試験信号を出力するための処理としては、有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断するのみで、状態が正確に特定できるため、プログラム容量の圧迫を解消し、且つプログラム実行速度を向上させることができる。なお、有利区間を任意の終了条件で終了させる場合も前述したとおり、有利区間クリアカウンタの値に1を入れるため、試験信号を出力するための処理では、有利区間が終了する遊技においても有利区間であることを正確に出力することができる。
<メイン遊技状態>
メイン遊技状態とは、主制御手段で管理する遊技状態であって、必ずしもRT状態とは同一とならない遊技状態である。例えば、後述するAT、サブボーナス、CZ、通常区間等に対応してメイン遊技状態が定められている。メイン遊技状態のみが遷移した場合内部抽せん手段による内部抽せん結果の決定確率は変化しない。メイン遊技状態は主制御手段が遊技状態を管理するためのものであり、AT当選確率等の指示機能に係る性能、フリーズ当選確率、又は外部端子への出力契機がメイン遊技状態毎に定まっている。
<AT>
ATとは、アシストタイムの略称であり、報知期間とも称し、遊技者が役抽選により当選した役の入賞を容易にする(以下、報知と称する)ための期間である。一般的に、AT中で報知する手段としては、ストップスイッチの操作タイミング、ストップスイッチの操作順番、ストップスイッチの操作タイミングかつストップスイッチの操作順番が挙げられ、操作手順や操作態様とも称する。
<サブボーナス>
サブボーナスとはATの種類であり、内部抽選により当選可能なボーナス(後述する1種BB、2種BB、RB、CB、SB)とは異なるものである。基本的にはATと同一であるが、サブボーナス開始時にリール演出、疑似遊技、又は押し順等でサブボーナス開始図柄組合せを停止させるという点で特徴がある。なお単に「AT」と称した場合であってもサブボーナスを含む概念であることを付け加えておく。
<択役のグループ化>
メイン制御手段100は、非AT中の択役当選時は択役が当選したことを示す演出グループ番号をサブ制御手段1000に送信し、AT中の択役当選時は演出グループ番号と操作手順情報をサブ制御手段1000に送信する。換言すると、非AT中は操作手順情報がサブ制御手段1000に送信されないため、サブ制御手段1000は操作手順を報知できないようになっている。これにより、サブ制御手段1000側では、非AT中はどの操作手順で操作されると遊技者に有利な図柄組合せが表示できるかは不明であり、AT中は遊技者に有利な図柄組合せが表示できる操作手順情報が送信されるため、サブ制御手段1000側の液晶表示装置や操作指示ランプで操作手順を報知することができる。これにより、遊技者は操作手順を容易に認識することができ、さらに非AT中に操作手順情報を不正に取得されることを抑制することができる。
<指示機能に係る処理>
指示機能に係る処理は、AT移行抽せん、AT上乗せ抽せん、AT終了条件の更新(AT遊技数の加算/減算、AT実行報知回数の加算/減算)、ATの実行(操作態様を報知すること)などATに関する抽せんのみならず、AT状態の管理に関する処理を含む概念である。この指示機能に係る処理は遊技状態ごとにあらかじめ決められたベット数において実行可能であり、ある遊技状態において複数のベット数が規定数として設定されている場合は何れか1のベット数のときのみ処理を実行するよう構成されている。例えば、ボーナス内部中状態において2枚ベットと3枚ベットが可能な場合は、3枚ベットでの遊技でのみ指示機能に係る処理を実行可能とし、2枚ベットでの遊技では指示機能に係る処理を実行不可能とする。つまり、2枚ベットでの遊技では、AT抽選対象役に当選してもAT抽選を実施しなかったり、遊技の進行に応じてAT遊技数を更新しなかったりする。また、1遊技で終了するSB(シングルボーナス)、またはCBが2枚ベット遊技専用であり、SB、またはCBが終了した後の遊技では2枚ベット、3枚ベットである場合、SB、またはCBでリプレイが当選して自動ベットされる枚数が2枚であればSB、またはCB終了後の遊技で指示機能に係る処理が実行不可能になってしまう(3枚ベットで指示機能に係る処理を実行可能としている)ため、SB、またはCBでリプレイが当選したときに自動投入で投入されるベット数を3枚に設定しておく。このようにすることで、SB、またはCBでリプレイが当選した後の遊技においても指示機能に係る処理が実行可能になるため、遊技者にとって不利な遊技をなくすことができる。なお、上述した通り有利区間に係る処理に関してはベット数に関係なく実行されるよう構成されている。
<指示モニタ>
AT中は、押し順役の操作手順に関する情報を報知する際、獲得枚数表示器を用いて操作手順情報を報知することがある。具体的には、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「1」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「2」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「3」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「4」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「5」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「6」を表示する。
このような構成により、遊技者は指示モニタを確認することで正解の押し順を知ることができる。また、指示モニタはメイン制御基板での制御になるためサブ制御基板を不正改造されたとしても正確に押し順を報知することができる。
また、指示モニタを獲得枚数表示器と兼用する場合は、下位桁に上述した数字(1~6)を表示し、上位桁に識別子として「=」を表示してもよい。この場合は、獲得枚数表示器が獲得枚数を表示しているのか、押し順を表示しているのかを識別子で判断させることができるため、遊技者の認識を妨げないようにできる。
また、指示モニタを専用の表示器として構成する場合は、3桁の7セグメント表示器を用いてもよい。3桁にする理由としてはリールの数と対応しているためである。そして、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「123」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「132」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「213」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「312」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「231」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「321」を表示する。このような構成であれば、指示モニタの押し順が直感的に把握しやすくなり、遊技者が押し順と指示モニタの表示との対応関係を容易に把握することができる。
指示モニタに押し順を表示させるタイミングとしては、有利区間であり、且つスタートスイッチの操作に基づいて実行される内部抽せんによって押し順役が当選した後からストップスイッチが操作可能となるまでの何れかのタイミングとすることが好適である。このような構成であれば、遊技者がストップスイッチを操作する前に押し順を報知できるため、不正解の押し順で停止操作をしてしまうことを抑制することができる。
<状態表示モニタ(役比モニタ)>
役比モニタとは、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率(遊技機の仕様に応じて選択可能。指示込役比とも称する)、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率を4800ms毎に切り替えて表示する表示装置であり、7セグメントLED(DPあり)を4個用いることで4桁の数字を表示可能となっている。4個の7セグメントLEDで表示する4桁の数字のうち上位2桁を識別セグ、下位2桁を比率セグと称す。
役物比率における「役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)、第2種特別役物(所謂CB)、及び普通役物(所謂SB)を指しており、「役物比率」とは、役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)や第2種特別役物連続作動装置(所謂MB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技やMB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。なお、「払出」とは、投入数を減算していない用語であり、払出数-投入数の場合は、差枚数(差数)と称する。また、第1種特別役物連続作動装置と第2種特別役物連続作動装置を合わせた概念として単に役物連続作動装置と称する場合がある。
連続役物比率における「連続役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)を指しており、「連続役物比率」とは、第1種特別役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。
指示込役物比率における「指示込役物」とは、上述した「役物」に指示機能が作動した遊技(所謂AT)における払出を含んだものであり、「指示込役物比率」とは、(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)÷総払出×100で算出される比率である。ここで、(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)とは、指示機能作動中、且つ役物が作動した遊技の払出を指すのではなく、指示機能が作動した遊技の払出数と役物が作動した遊技の払出の合算を指す。仮に、指示機能が作動した遊技が、役物が作動した遊技であった場合には、2つの払出数を合算するのではなく、その遊技の払出数が(指示機能作動中の払出、または役物作動中の払出)となる。なお、ATが作動した遊技で遊技者がストップスイッチの操作態様を間違えた場合、最大の払出を得られないことがあるが、この場合は実際の払出に基づいて算出される。
役比モニタに表示する情報のうち識別セグに表示する情報は、累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率のうちどの比率を表示しているかを識別するための情報であり、それぞれ、「7U.」、「7P.」、「6Y.」、「7Y.」、「6A.」、「7A.」、「5H.」と表示する。例えば、識別セグに「7U.」と表示されている場合は、累計の有利区間比率であることを示し、識別セグに「6Y.」と表示されている場合は、最新の6000ゲーム間の連続役物比率であることを示している。なお、役比モニタに表示する「.」とは、デシマルポイントのことである。
役比モニタに表示する情報のうち比率セグに表示する情報は、各種比率の算出結果を視認できるための情報であり、2個の7セグメントLEDを用いて2桁の数字で表示する。例えば、算出結果が70となった場合は、比率セグに「70」と表示する。なお、算出した結果のうち小数点以下は切り捨てて表示する。また、算出結果が100となった場合は、「99」と表示する。また、累計のゲーム数が400ゲームに満たない場合は、比率セグは「00」と表示する。
識別セグは、累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合は識別セグを点滅態様で表示する。基準ゲーム数は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は175000ゲームであり、累計の指示込役物比率の場合は175000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は6000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は6000ゲームであり、累計の連続役物比率の場合は17500ゲームであり、累計の役物比率の場合は17500ゲームであり、累計の役物等状態比率の場合は175000ゲームである。
比率セグは、表示数値が閾値以上の場合は比率セグを点滅態様で表示する。閾値は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は70であり、累計の指示込役物比率の場合は70であり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は60であり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は70であり、累計の連続役物比率の場合は60であり、累計の役物比率の場合は70であり、累計の役物等状態比率の場合は50である。なお、累計のゲーム数が400ゲームに満たないで場合であって算出の結果は閾値以上となるが比率セグには「00」と表示する場合は、比率セグは点灯態様で表示する。
役比モニタが正常な動作が可能であるかを確認するために、電源が投入されてタイマ割込み処理が起動してから4800ms間は、識別セグと比率セグにはテストパターンを表示する。テストパターンとしては、役比モニタを構成する4個の7セグメントLEDのうち全てのセグメント(DP含む)を点滅態様で表示する。例えば、「8.8.8.8.」を点滅態様で表示することが挙げられる。なお、テストパターンは電源投入後のタイミングで表示する場合の他に、設定変更中、設定確認中、RWM(RAM)異常エラー中の何れかのタイミングで表示してもよい。
識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合のそれぞれの場合においてセグメントを点滅態様で表示するが、具体的には、点灯300ms→消灯300ms→点灯300ms→消灯300ms→・・・といったように300ms毎に点灯と消灯とを切り替えて点滅態様を表示している。また、各種比率情報を切り替えたときは点灯から開始するようにしており、これにより各種比率情報の表示期間が点灯と点滅のタイミングで長くなったり短くなったりしないようにしている。
上述したように、役比モニタに表示する、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率は、4800ms毎に表示内容を切り替えるよう構成しているが、この4800msを点灯と点滅の1セットである600msの倍数に設定していることで、役比モニタに表示している各種比率の切り替えタイミングでは点滅態様で表示する場合であっても7セグメントLEDの何れかのLEDが必ず点灯しているように構成することが可能となる。
このように構成することで、各種比率情報が切り替わるタイミングであっても点灯から開始するので、点滅周期がずれないことによる違和感のない表示を継続して表示することが可能となる。
また、上述した電源投入後のテストパターンの表示期間も4800msとしているため、テストパターンを4800ms表示し終わった時点では7セグメントLEDは消灯となり、次のタイマ割込み処理で累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率に関する情報を点灯から表示することが可能となる。
続いて、役比モニタにおける点滅表示に関する制御方法を説明する。
役比モニタの表示態様を点滅させるために、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)を有している。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は2バイトの記憶領域であり、タイマ割込み処理毎に1を加算する処理を実行する。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は、電源投入時に初期化され(0が記憶され)、その後タイマ割込み処理を実行する毎に0~299の値を循環する。換言すると299の次の値は0となる。
例1)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「1」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「0-299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例2)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「298」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「298-299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例3)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」となる。このとき、キャリーフラグ=0となる(「299-299」を演算した結果、桁下がりが発生しないためキャリーフラグ=0となる)。
上述したように、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が0~298のうちの何れかの値である場合は、キャリーフラグ=1となり、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が299である場合はキャリーフラグ=0となる。換言すると300ms毎にキャリーフラグ=0となる。
キャリーフラグ=0となったときは、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を更新するよう構成されている。点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)は、電源が投入されると初期化され(0が記憶され)、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0が記憶されているときは役比モニタを点灯させ、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に1が記憶されているときは役比モニタを消灯させる。換言すると、300ms毎にキャリーフラグ=0となるため、300ms毎に点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0と1とを繰り返し記憶することにより、役比モニタの表示態様が300ms毎に点灯態様と消灯態様とを繰り返し表示(点滅表示)することが可能となる。
役比モニタの表示を点滅態様で表示する場合は、識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合の何れかの場合であるため、これらの場合以外の場合は、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照せずに点灯態様で表示するようにしている。ただし、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照するか否かに関わらず点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)はタイマ割込み処理毎に更新されているため、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)も随時更新されており、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照しない状態から参照する状態に切り替わったときであっても点灯と消灯とのタイミングと各種比率表示の切り替えタイミングがずれることなく表示することが可能となる。
<プログラム開始処理フロー>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行するプログラム開始処理に関して、図5のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、電源が投入されると、遊技機の動作に関する初期設定を行う。具体的には、割り込みモードのセット、メインCPUの機能設定、電源断復帰データを作成するRAMチェック処理を行う。RAMチェック処理は全RAMのチェックサムが正常か否かを判定し、条件を満たす場合は電源断復帰データが正常と判定し、条件を満たさない場合は電源断復帰データが異常と判定する。
次に、設定キースイッチ信号及びドア開放検知スイッチ信号の状態をチェックし、設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンか否かを判定する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンである場合は、電源断復帰データが正常、または復帰可能状態か否かを判定する。電源断復帰データが正常、または復帰可能状態である場合は、設定変更処理における初期化処理で初期化する第1の初期化範囲を設定して、図10の設定変更処理へ移行する。電源断復帰データが正常、または復帰可能状態でない場合は、設定変更処理における初期化処理で初期化する第2の初期化範囲を設定して、図10の設定変更処理へ移行する。そして、設定変更処理の後は図9の遊技進行メインへ移行する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンでない場合は、RAMチェック処理で作成する電源断復帰データが正常か否かを判定する。電源断復帰データが異常又は復帰不可能状態である場合は復帰不可能エラー報知を行いスロットマシンPS1の遊技の進行を停止する復帰不可能エラー処理へ移行する。一方、電源断復帰データが異常又は復帰不可能状態でない場合は図8の電源断復帰処理へ移行する。そして、電源断復帰処理の後は図9の遊技進行メインへ移行する。なお、電源断復帰処理の後は電源断を検知したときに退避した状態を復帰するため、遊技進行メインの初めから処理が実行されるとは限らない。
なお、復帰不可能エラー処理では、割込みを禁止し、出力ポートの出力(サブ制御コマンドの出力、ステッピングモータへの励磁信号の出力など)をクリアする。そして、獲得枚数表示器27においてエラーの表示(報知)を繰返す。
<電源断処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する電源断処理について図6のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、電源スイッチ40のオフ操作や、停電などの電源の供給が断たれる事象が発生(電源断の発生とも称す)するとスロットマシンPS1を稼動させるための動作電圧が降下し、当該動作電圧が閾値を下回った場合に電圧監視回路が電源断を検知して電源断検知信号を生成し主制御チップの入力ポートに電源断検知信号が入力される。そして、タイマ割込み処理の電源断検知信号が入力されているか否かを判断する判断処理で、電源断検知信号が入力されていると判断したときに電源断処理を実行する。なお、タイマ割込み処理で電源断検知信号が入力されているか否かを判断する場合、1回のタイマ割込み処理で判断してもよいし、2回以上の複数回のタイマ割込み処理で判断してもよい。換言すると複数回のタイマ割込み処理で電源断か否かを判定するときは、1回目で電源断検知信号が入力されていると判定しても2回目で電源断検知信号が入力されていないと判定した場合は電源断処理を実行しない。これは、ノイズや瞬断(一瞬だけ電圧が閾値を下回ったがすぐに閾値を上回った状態)が発生した場合に、電源断処理を実行しないようにするためである。
電源断処理では、出力ポートをクリアし、定期的に実行されている割込みが発生するのを禁止し、電源断時の割込み禁止/許可状態を保存する。次いで、使用レジスタの退避及びスタックポインタを保存する。保存すると電源断処理を行ったことを示す電源断処理済フラグをオンに保存し、全RAMエリアのチェックサムデータを算出し保存する。そしてRAMの書込みを禁止し、リセット待ちとなる。なお、保存されるスタックポインタのアドレス範囲、電源断処理済フラグの有無、全RAMエリアのチェックサムが正常か否かは、電源断復帰処理時に判定する。
<タイマ割込み処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行するタイマ割込み処理について図7のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態においてタイマ割込み処理は2.235ms(ミリ秒)毎に定期的に発生するよう構成されている。
タイマ割込み処理を開始すると、レジスタに記憶されている必要なデータを対比する。
次に、電源断検知信号を受信しているか否かで電断を検知しているか否かを判断し、電断を検知していると判断したときは電源断処理を実行する。
次に、各種センサ、操作スイッチの入力を判定する入力ポートの読込みを行い、入力ポートデータ生成処理を実行する。
次に、リール駆動制御を実行する。リール駆動制御では、各リールが加速中、定速回転中、減速開始中、減速中、停止中のいずれの駆動状態に応じた制御及び駆動状態の更新を行う。
次に、出力ポートごとに出力するデータ(ステッピングモータへの励磁信号やホッパ44の駆動信号など)を作成し各種信号を出力するポート出力処理を行う。
次に、各種異常が発生しているか否かのチェックを行う。各種異常とは、現在の設定値が正常な値か否か、投入・払出センサの動作パターンが正常か否かが挙げられる。
次に、ホールコンピュータなど外部のシステムへ出力するボーナス信号、ART信号、セキュリティ信号などの外部信号、メダル投入信号及びメダル払出信号をセット(オン/オフを制御)して外部端子板に送信するための外部信号出力を行う。
次に、制御コマンド送信処理を実行する。制御コマンド送信処理ではセットされたサブ制御コマンドがある場合、サブ制御基板1000へサブ制御コマンドを出力する。
次に、各種LEDの点灯に関する制御を実行する。各種LEDの点灯に関する制御では、各種LEDの点灯、非点灯を表すRWMの記憶領域を確認し、点灯を表す値(本実施形態では「1」)が記憶されていれば当該LEDの点灯信号を出力し、消灯を表す値(本実施形態では「0」)が記憶されていれば当該LEDの点灯信号を出力しない(又は、消灯信号を出力する)ようにする。
各種LEDとしては、1~3ベットランプ、リプレイランプ、スタートランプ、メダル投入可ランプ、クレジット数表示器、獲得枚数表示器、ストップスイッチランプ、MAXベットランプ等のランプの制御を行っている。
次に、ストップスイッチの操作音やメダル投入音などサブ制御基板に送信する報知データを出力する。
次に、性能試験に係る信号を出力する。
次に、レジスタを復帰させる。
次に、割り込み許可フラグをオンに保存して、タイマ割込み処理を終了する。
なお、サブ制御コマンドの種類としては、スタートスイッチが操作されたことによるスタートコマンド、内部抽せんの結果を示す当選情報コマンド、リールの加速が開始したことによる回胴回転開始コマンド、回転中のリールを停止するための各ストップスイッチが操作されたことによる左回胴停止コマンド、中回胴停止コマンド、右回胴停止コマンド、全回胴停止コマンド等様々有する。
また、タイマ割込み処理内で、タイマ計測の処理を行っても良い。
タイマ計測では、RWM(RAM)に記憶されているタイマ(時間)に関する情報を更新する制御処理を行う。例えば、1回の最小遊技時間(4.1秒)を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Aとも称す)に記憶されている値を更新する処理(例えば、1減算する処理)を行う。なお、最小遊技時間を監視するRWMの記憶領域だけでなく、投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Bとも称す)、外部信号の出力時間を監視(管理)するRWMの記憶領域(以下、タイマ領域Cとも称す)等、複数のタイマに関するRWMの記憶領域を有していても良い。
この場合、タイマ計測では、タイマ領域Aに記憶された値を1減算する処理、タイマ領域Bに記憶された値を1減算する処理、タイマ領域Cに記憶された値を1減算する処理など、タイマに関する情報を記憶しているRWMの記憶領域(以下、タイマ領域とも称す)に記憶されている値を1減算する処理を実行する。また、或るタイマ領域に記憶されている値が「0」のときにタイマ計測を行った場合には、或るタイマ領域に記憶されている値は「0」となるように構成されている。
なお、RWMに記憶されているタイマに関する情報を更新する制御処理として、タイマ領域に記憶されている値を1減算する処理を例として挙げたが、タイマ領域に記憶されている値を1加算する処理としても良い。
ここで、投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)について説明を行う。
投入ボタンによる遊技メダルの投入を監視(管理)とは、1ベットスイッチ19が操作されたことに基づくベット処理が実行されてから計時するタイマであって、当該タイマの値が「0」となるまで、次の1ベットスイッチ19が操作されたか否かを判断する処理を実行しないようにするためのタイマである。
例えば、クレジット数が所定値以上ある所定の状況下(例えば、ベット数が0であり、クレジット数が3であり、1ベットスイッチ19の操作によりベットが可能な状況下)において、1ベットスイッチ19が操作されたことに基づくベット処理が実行された後にタイマ領域Bに「20」を記憶する。その後、タイマ割込み処理のタイマ計測によって、タイマ領域Bに記憶されている値を「1」減算する。そして、タイマ割込み処理が20回実行されたときに、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」となる。なお、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」でない場合(タイマ領域Bに記憶されている値が「1」~「20」の何れかの場合)は、遊技進行メイン処理において、1ベットスイッチ19が操作されたか否かの判断をしない。つまり、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」でない場合に1ベットスイッチ19が操作されても、ベット処理が実行されない。その後、タイマ領域Bに記憶されている値が「0」となった後は、1ベットスイッチ19が操作されたときにベット処理が実行可能となる。
このように構成することによって、1ベットスイッチ19を1回操作したにも関わらず、誤作動により複数回のベット処理が実行されてしまうことを防止することができる。また、悪意のある遊技者が、1ベットスイッチ19を連打することによって、1ベットスイッチ19の操作に基づくベット処理が複数回実行され、ベット処理の実行に基づくコマンドが連続してサブ制御手段1000に送信されてしまうことを防止することができる。
<電源断復帰処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する電源断復帰処理について図8のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、電源スイッチ40のオン操作により電源が投入された時に、メイン制御基板100が、各種データを電源断前の状態に復帰するための電源断復帰処理を実行する。
電源断復帰処理では、スタックポインタを復帰し、サブ制御基板1000へ送信するサブ制御コマンドに係る出力データを復帰する。その後、設定されている設定値データが正常範囲内か否かを判断する。判断の結果、異常(値が定められた範囲外)の場合は復帰不可能エラー処理に移行する。一方、正常(値が定められた範囲内)の場合は、未使用RAM領域を初期化し、定期的に実行される割込みを起動し、入力ポートを読み込む。その後、電源断処理済みフラグをクリアし、使用レジスタの復帰、電源断時の割込み禁止/許可状態の復帰を行い、電源断復帰処理を終了する。なお、電源断復帰処理を終了すると電源断が発生する前の状態に復帰し、復帰しない場合(設定変更時)は遊技進行メインの制御処理を初めから行う。
本実施形態では電源断復帰処理内の所定のタイミングで割込みを起動しているが、プログラム開始処理の電源断復帰処理後に割込みを起動してもよい。
<遊技進行メインの説明>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する遊技進行メインの制御処理について図9のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、遊技価値投入処理を実行する。遊技価値投入処理では、再遊技による自動投入処理が実行される(再遊技でない場合は自動投入処理よるメダル投入は実行されない)。その後メダル投入待ち状態となり、遊技価値投入処理では、メダル投入待ち状態でメダル投入口17からの遊技メダルの投入やベットスイッチの操作を待ち、遊技メダルの投入やベットスイッチの操作がされると、ベットが可能な状況か否か(クレジットにベット分が記憶されているか否か、ベット数が上限値であるか否か)を判断し、ベットが可能な状況である場合はベット数、又はクレジット数を更新する。そして、遊技が実行可能となるベット数がベットされているか否かを判定し、ベットされていると判定した場合は、スタートスイッチ12が操作されたか否かを判定し、ベットされていないと判定した場合は、遊技メダルの投入、またはクレジットに貯留されている状態であればベットスイッチの操作受付(クレジットに貯留されている状態の場合)を待つ。遊技が実行可能となるベット数がベットされており、スタートスイッチ12が操作された(スタートスイッチ信号がオンと判定された)場合は、内部抽せん処理を行い、スタートスイッチ12が操作されていない(スタートスイッチ信号がオンと判定されていない)場合は、スタートスイッチ12の操作受付を待つ。
内部抽せん処理では、内部抽せん用乱数を生成して取得した内部抽せん用乱数値を用いて所定の演算処理を実行し、当選役(条件装置番号)を決定する。当選役を決定した後は、各ストップスイッチの停止タイミングに対応した停止制御テーブルを予め作成し、リール回転後のストップスイッチ操作受付を許可した直後にストップスイッチの操作を受け付けても停止制御が実行可能なように準備しておく。
スロットマシンPS1に設けられている当選役の種類は、大別して、ボーナス、小役、リプレイがある。
ボーナスは、予め定められた場合に作動する役物を意味している。一般的には、表示窓4の有効ライン上に「7・7・7」や「7・7・バー」の図柄組合せを停止表示させたときに作動する。ボーナスに関する役物の作動により、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの数が変化したり、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの条件装置作動確率が変更されたりする。ボーナスは、RB、BB、CB、MB、SBに分けられる。
RBは、レギュラーボーナスの略称であり、第1種特別役物とも称される。RBは、一般的には8回の小役入賞か12回の遊技結果を得ることを終了条件として設定され、RB中は小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
BBはビッグボーナスの略称であり、第1種特別役物に係る連続作動装置とも称される。BBは、小役入賞に係る所定数(例えば、269枚)を超える遊技メダルの払い出しが終了条件として設定され、BB中は小役(後述する)の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したBB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。なお、BB中はBB中役抽選テーブルを設けなくてもよい。例えば、後述するRB中役抽選テーブルをBBの終了条件を満たすまで連続作動させるものをBB中役抽選テーブルと称してもよい。
CBは、チャレンジボーナスの略称であり、第2種特別役物とも称される。CBには、役抽選の結果に関わらず少なくともすべての小役が当選した状態に設定することができる。また、CB中は、予め定められたリールに関し、通常の停止制御とは異なる停止制御を行う。例えば、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することが考えられる。
CBは、上述したように少なくともすべての小役が当選した状態となるため操作手順に応じて表示可能となる図柄組合せが表示できない(取りこぼしとも称す)構成にしてもよい。例えば、CB中は、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することで、190ミリ秒以内に停止する場合は任意の操作タイミングで特定の図柄を有効ライン上に表示することができたが、75ミリ秒以内に停止する場合は特定の操作タイミングでは特定の図柄を表示できない場合を有してもよい。
MBは、ミドルボーナスの略称であり、第2種特別役物に係る連続作動装置とも称される。MBは例えば、小役入賞に係る153枚を超えるメダルの払い出し、RB当選、または後述するSBの当選を終了条件として設定される。
SBは、シングルボーナスの略称であり、普通役物とも称される。SBには、1回の遊技の結果が得られることが終了条件として設定される。SB中は小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したSB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
本実施形態におけるBBは、BB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行うとしたが、これに限られず、BB中は通常役抽選テーブルと小役の当選確率が同一の確率に設定されているとともにRBの当選確率が上昇したBB一般役抽選テーブルと、小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて遊技を行ってもよい。この場合であっても、BBでは、小役入賞に係る所定数のメダルを超える払い出しを終了条件として設定していることに変わりはない。また、これらボーナスに関する制御を司るものを総称して特別遊技制御手段という。
小役は、当選した小役に基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理(後述する)により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出しを行う役である。
リプレイ(再遊技役とも称す)は、当選したリプレイに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理により入賞と判定したときに、再遊技(新たにメダルを投入しなくても自動ベットにより次の遊技を行うことが可能となる遊技)を付与する役である。リプレイは当選した遊技において取りこぼすことはないため、リプレイが当選した次遊技は必ず再遊技となる。
役抽選の抽選結果において、ボーナス、小役、及び、リプレイのいずれの役にも当選しなかったときは、ハズレとなり、後述する入賞処理を行わない。ハズレとなったときは有効ラインにいずれの役にも係らない図柄組合せを停止表示する。
役抽選により抽選が行われる役のうち、BB、RB、及び、MBに関して、当選した遊技で図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかったときは、次遊技以降に当選フラグを持越すことができる(特別役持越手段)。当選フラグ持越し中は、当選フラグ持越し前の役抽選テーブルを用いて役抽選を行ってもよいし、当選フラグに応じた持越中役抽選テーブル(内部中内部抽せんテーブルや内部中役抽選テーブルとも称す)を用いて役抽選を行ってもよい。持越中役抽選テーブルを用いているときに、当選したBB、RB、またはMBに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示した場合は、役抽選テーブルの移行条件を満たすと判断し、持越中役抽選テーブルから当選フラグに対応する役抽選テーブルに移行する。
役抽選テーブルには、複数種類の役に対する当選確率が定められており、遊技状態に応じて複数種類の役抽選テーブルを設けている。例えば、BB中に使用するBB中役抽選テーブルや、MB中に使用するMB中役抽選テーブル等が該当する。
役抽選テーブルには、1種類の図柄組合せが有効ライン上に停止表示可能な単独当選役や、複数の図柄組合せが1または複数の有効ライン上に停止表示可能な重複当選役を役抽選の抽選結果に応じて設定する。
重複当選役として設定している複数の図柄組合せは、全ての図柄組合せを操作態様に応じて一の当選役を停止表示可能に設定してもよいし、一部の図柄組合せを停止表示不可能に設定してもよい。この重複当選した役の内、一部の停止表示不可能な図柄組合せに対応する役のことを制御用役と称することもある。
制御用役の役割としては、複数の役抽選結果として同一の図柄組合せを有効ラインに停止表示可能な場合であっても、重複当選役として設定している制御用役の種類に応じて停止表示する有効ラインを異ならせるように制御することができる役割を担っている。
当選フラグ制御手段は、役抽選の抽選結果でいずれかの役が当選したときに、当選した役に対応するフラグをオンにする。そして、遊技者によって全てのストップスイッチ13が操作され、当選した役に係る入賞処理を終了するときに当選した役に対応するフラグをオフにする。
また、上述したBB、RB、及び、MBに関しては、当選した遊技でフラグをオンにするが、全てのストップスイッチ13が操作されたときに当選したBB、RB、またはMBの図柄組合せが有効ライン上に停止表示していない場合は、次遊技以降にフラグをオンの状態で持越し、上述した持越中役抽選テーブルを設定し、当選したBB、RB、またはMBの図柄組合せが停止表示して当選役に係る入賞処理を終了したことにより、BB、RB、またはMBに対応するフラグをオフにする。
また、役抽選テーブルには、RT役抽選テーブルを設ける。RTとは、役抽選においてリプレイの当選確率が通常役抽選テーブルと比べて異なる遊技状態であり、リプレイタイムの略称である。
RTの具体的な使用例として、通常役抽選テーブルのハズレの領域をリプレイに置換えてリプレイの当選確率を増加するようにしてもよいし、通常役抽選テーブルのリプレイの領域をハズレに置き換えてリプレイの当選確率を減少するようにしてもよい。
さらに、通常役抽選テーブルとリプレイの領域は同一であるが、リプレイの領域内で当選するリプレイの種類を異ならせるようにしてもよい。
スロットマシンPS1では、複数のRT役抽選テーブルを設けており、それぞれ所定の移行条件を満たすと他のRT状態に移行するように構成している。
RT役抽選テーブルの移行条件は、以下を挙げることができる。移行条件1は特定の図柄組合せ(ボーナスに関する図柄組合せ、RT移行図柄組合せ)が停止表示したときであり、移行条件2はボーナスが当選したときであり、移行条件3はボーナスのうちBB、RB、またはMBが終了したときであり、移行条件4は特定の図柄組合せ(RT移行図柄組合せ)が停止表示されてから規定回数の遊技を消化したときであり、移行条件5は、BB、RB、またはMBが終了してから規定回数の遊技を消化したときである。これらのRT役抽選テーブルの移行条件は遊技性に応じて適宜設定できる。
置数とは、内部抽せん手段による内部抽せんテーブルに定められている各抽せん結果の当選個数であり、例えば全体の置数が65536である場合には、各置数を65536で割ると当選確率となる。例えば置数4の所定の抽せん結果の当選確率は、1/16384となる。
また、上述したRT役抽選テーブルの移行条件1~5の何れかの条件を満たした場合にリプレイに関する置数を変更することができる。例えば、RT1のリプレイ確率が1/7.3であり、RT1からRT2に移行したときはRT2のリプレイ確率を1/1.5に変更するようにしてもよい。これにより、リプレイ確率が高い状態に移行することでメダルの減少を抑制し、遊技性に興趣を与えることができる。
なお、内部抽せん手段の内部抽せん結果や、前回以降の遊技におけるフリーズ番号が記憶されているか否かに応じて、スタートレバーの操作後にフリーズを実行してもよい。スタートレバーでフリーズが実行される場合は、フリーズ終了時に次の最小遊技時間経過の判断処理を行うことなくリール回転開始処理を実行してもよい。
次に、前回遊技でセットされた最小遊技時間(4.1秒に相当)が経過したかチェックする。最小遊技時間が経過したと判定した場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定した場合)は、最小遊技時間を新たにセットし、最小遊技時間が経過したと判定していない場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定していない場合)は、最小遊技時間タイマの値をデクリメントした後最小遊技時間が経過したか否かをチェックする。この最小遊技時間のチェック処理は最小遊技時間が経過したと判定するまで実行され、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理は実行しないよう構成されている。これにより、最小遊技時間が他の処理で延びることがないため遊技をいち早く可能にできる。即ち、遊技者を待たせることなく遊技を間延びさせることを防止できる。
しかし、これに限らず、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理を実行するよう構成されていてもよい。この場合の他の処理としては、RWMアドレスをクリアする処理や、他のデータをRWMに記憶する処理や、処理時間の短いその他の命令であってもよい。これらの処理は処理時間が極めて短いため最小遊技時間の延長をユーザが体感できない時間となっている。最小遊技時間を新たにセットした後はリール回転開始準備処理を実行する。
リール回転開始準備処理では、前回遊技で保存した回胴停止に係るデータを初期化し、今回の遊技で使用する停止テーブルをセットし、全リールの回転開始の出力を要求し、リールの回転開始を示すサブ制御コマンド(リール回転開始コマンド)をセットする。
停止テーブルとは、内部抽せん手段による役抽選の結果で定まる図柄制御番号に対応して設けられており、ストップスイッチ13の操作タイミングに対応したリールの停止位置を予め定めたものである。
リール回転開始準備処理が終了した後は、フリーズ演出(例えば、リール回転前のリール演出)に関する処理を実行する。フリーズ演出では、リールを少しだけ動かしたり、リールを逆回転させたりして、主に当選役の期待度を示唆するために実行する。
フリーズ演出が実行されない場合や、フリーズ演出が実行されて当該フリーズ演出の実行が終了した後は、リールを回転させる処理(リール回転処理、リール回転開始処理、又は回胴回転開始処理とも称す)を実行する。リールの回転状態として、加速状態、定速回転状態、停止準備状態、停止状態の4つの状態があり、リールを回転させるときは加速状態をセットする。加速状態ではタイマ割込み処理によりステッピングモータを徐々に回転させていく処理を実行する。
加速状態で実行される加速処理とは、リールの回転が停止している状態から定速回転処理を行うまでに実行する処理である。定速回転処理では1回のタイマ割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる処理を実行するが、リールが停止している状態でいきなり定速回転処理を実行するとトルクが足りなくなり脱調する可能性が高くなる。このため、徐々にリールを回転するために加速処理が必要となる。なお、本実施形態における加速処理では最初に50回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に30回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に10回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に5回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に2回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に1回のタイマ割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させる。その後1回のタイマ割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転処理に繋げる。
定速回転処理を実行しているときは上述した回転不良検出カウンタの値をタイマ割込み処理毎にインクリメントし回転不良を検出している。なお、回転不良検出カウンタの初期値を0としたためタイマ割込み処理毎にインクリメントしているが、回転不良検出カウンタの初期値を180とした場合は、タイマ割込み処理毎に回転不良検出カウンタの値をデクリメントし、0となったタイミングで回転不良を検出したと判定してもよい。
また、定速回転状態ではストップスイッチの停止受付を許可し、ストップスイッチの操作を待つ。ストップスイッチの停止受付を許可したときはストップスイッチのランプを青色に点灯させストップスイッチが有効であることを遊技者に報知する(ストップスイッチの停止受付を許可していないときは赤色に点灯)。このストップスイッチランプの点灯制御に関しては、メイン制御手段100の処理でもよいしサブ制御手段1000の処理でもよい。また、ストップスイッチのランプの点灯制御として、押し順ナビを実行する場合には、ストップスイッチのランプを点滅させるなどして、遊技者に停止操作すべきストップスイッチを認識し易いよう構成してもよい。
また、リールが回転開始したことを示すコマンドをサブ制御手段1000に送信し、サブ制御手段1000が当該コマンドを受信したときは、リールの回転時間を計測するリール回転時間計測タイマをセットしカウントをスタートする。そして、リール回転時間計測タイマの値が所定値に到達(3分相当の時間)した場合は、液晶上に「リールを止めてください」(リール停止警告画像)と表示させ、遊技者にリールの回転を促す。リール回転時間計測タイマはストップスイッチが操作されると(ストップスイッチの操作を受け付けると)初期化し、未だ回転しているリールがあれば再度カウントを実行する。こうして全てのリールが停止するまではリール回転時間計測タイマを更新し続ける。
なお、リール停止警告画像は、押し順ナビと同時期に表示されている場合は押し順ナビよりも前面に表示することで、リール停止警告画像と押し順ナビとの表示領域が重複した場合にも、リール停止警告画像の視認性が担保され、遊技者に対してストップスイッチの操作を明確に促すことができる。また、このときに押し順ナビが見え難くなってどのリールを停止すればわからなくなる虞があるため、サブスイッチや演出用スイッチ等が操作されることでリール停止警告画像を消して(若しくはリール停止警告画像を小さく、または移動して)押し順ナビを認識できるようにしてもよい。
遊技進行メイン処理にてストップスイッチの操作受付を有効にした後は、ストップスイッチが操作されるまでストップスイッチの操作受付の判定処理(リール停止受付チェック処理)を繰り返す。いずれかのストップスイッチが操作されたと判定した場合は、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御(すべり制御とも称す)を実行する。このとき操作されたストップスイッチに対応するリールは定速回転状態から停止準備状態に移行する。停止準備状態では、定速回転のまま目的の停止位置までリールを回転させる。そして、目的の停止位置に到達したときは停止状態に移行し、4相励磁が全てONとなりブレーキをかける。なお、すべり制御はストップスイッチ13の操作から190ミリ秒以内の間に行われる。本実施形態では、ストップスイッチ13の操作受付時は4図柄先までの図柄を引き込むことが可能である。
ここで、目的の停止位置とは、現在通過している図柄番号と停止位置として保存されている図柄番号が一致しているか否かで判断し、一致していると判断した場合は目的の停止位置として4相励磁を全てONにする。また、現在通過している図柄番号とは、上述したインデックスセンサがインデックスを検知した瞬間(インデックス信号の立ち上がり時)に初期図柄番号がセットされそこからタイマ割込み処理で1図柄分移動したときに初期図柄番号の次の図柄番号がセットされることで判断している。
リール停止受付チェック処理を実行した後は全リールが停止しているかをチェックする。全リールが停止している場合は入賞判定処理を実行してから入賞処理を実行し、全リールが停止していない場合は回転中のリールに対応するストップスイッチの停止操作受付待ち処理を実行する。そして、全リールが停止した後は状態表示モニタの表示内容を更新し、有利区間クリアカウンタ管理処理へ移行する。そして、RT状態等の更新を行う遊技終了チェック処理を行い、遊技進行メインの一連の流れを終了する。なお、リールの回転を開始してから停止操作受付までの期間にソフト乱数の更新処理を行ってもよい。
入賞判定処理とは、有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したか否かを判定する処理である。ストップスイッチの操作を受け付けたときに決定した停止図柄が異常であるか否かを判定するため、実際に有効ライン上に停止した図柄組合せで判定しているわけではない。入賞判定処理により有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したと判定された後は入賞処理を行い、入賞判定処理により有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止したと判定しなかったときは、ハズレに基づく処理を行う。
入賞処理とは、有効ライン上に停止させる図柄組合せに基づいて、遊技者に特典を付与する処理である。小役に基づく図柄組合せを停止させるときの入賞処理としては、停止させた図柄組合せに基づくメダルの払い出しや、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、リプレイに基づく図柄組合せを停止させたときの入賞処理としては、リプレイの権利を与えることや、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、ボーナスに基づく図柄組合せを停止させたときの入賞処理としては、停止させた図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理である。なお、ハズレの場合は入賞処理を行わない。
しかし、これに限らず、入賞判定処理の結果がハズレとなったときには、ハズレに基づく入賞処理を行い、入賞処理の結果として遊技者に特典を付与しないという処理を行ってもよい。また、ハズレに基づく入賞処理として、ハズレとなったときの操作態様に応じて遊技状態を移行してもよい。例えば、ハズレとなったときに予め定めた操作順番に応じて全てのストップスイッチ13が操作されたときは、フリーズ当選確率が異なる遊技状態に移行することが挙げられる。また、小役の取りこぼしによる見た目上のハズレの場合であっても、払い出しを行わずに、RT状態の移行など遊技状態の移行制御を行うなどの入賞処理を行うこともできる。さらに、ボーナスに基づく入賞処理として停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出しやリプレイの権利を与えることを付加してもよい。
遊技状態を移行する処理とは、移行する遊技状態に応じた役抽選テーブルを設定すること、移行する遊技状態に応じたリール制御を設定すること、移行する遊技状態に応じたフリーズ当選確率を設定すること、またはこれらの組合せである。
入賞判定処理では、入賞した図柄組合せを判定すると、有効ラインに停止表示された入賞図柄組合せ情報(停止出目情報)、及び、役抽選結果情報をサブ制御基板1000に送信する。一方、サブ制御基板1000はこれらの情報を受信すると、入賞図柄組合せ情報、及び、役抽選結果情報に応じた演出を表示装置32、ランプ、またはスピーカSを用いて出力することができる。
入賞判定処理では、全ての有効ラインにおいて入賞の判定を行い、判定の結果、複数の有効ライン上に、重複当選役に基づく図柄組合せが複数停止表示したときは、停止表示した複数の図柄組合せの各々に対して入賞処理を行う。
例えば、払い出し枚数として2枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が、複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、2枚と設定した小役に基づく払い出し枚数と10枚と設定した小役に基づく払い出し枚数とを合算して、12枚の払い出しを行う。
そして、1回の払い出し枚数には上限を設定し、複数の小役に基づく図柄組合せを有効ライン上に停止表示したときに、払い出し枚数の上限値を超えるときは、上限値の枚数を払い出す。
例えば、払い出し枚数の上限値を15枚に設定して、払い出し枚数として12枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、12枚と設定した小役と10枚と設定した小役の合算値が上限値を超えるときは、上限値である15枚の払い出しを行う。
本実施形態では、小役に対してのみメダルを払い出すように設定しているが、リプレイに基づく入賞処理として、賭け枚数分のメダルを払い出してもよいし、ボーナスに基づく入賞処理として予め設定している枚数のメダルを払い出してもよい。
<有利区間を遊技媒体の差数で終了する処理>
従来、遊技区間として通常区間と有利区間を有する遊技機において、有利区間のMYが2400を超えた場合に有利区間を終了する遊技機があった。(先行技術文献:特開2020-010896)
ここで、従来の遊技機(先行技術文献)における有利区間のMYとは、有利区間が開始してから遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの差数が「2400」を超えた場合に、有利区間を終了するというものであった。なお、遊技者の出玉が最も低い地点とは、遊技媒体の差数が最も低い地点と同義である。
そのため、従来の遊技機(先行技術文献)においては、1回の有利区間において、最大で「2414」の差数の利益しか遊技者に与えることができなかった。そのため、遊技者が有利区間の遊技で多くの遊技媒体を費やした場合には、その有利区間では費やした遊技媒体を取り返すことができず、遊技者にとっては従来の遊技機に魅力を感じることができなかった。
例えば、従来の遊技機では、有利区間の遊技媒体の差数が-3000である遊技から所定の遊技状態(例えばAT状態)となった場合でも、有利区間のMYが2400を超えた場合には終了する。そのため、最大でも1回の有利区間では遊技媒体が約2400しか得られなかった(有利区間の遊技媒体の差数が約-600となって終了していた)。
そこで、有利区間のMYが2400を超えた場合に有利区間を終了するのではなく、有利区間の開始時を起点(0)とし、1回の有利区間で得られる遊技媒体の差数(有利区間で付与された総遊技媒体数から有利区間でベットされた総遊技媒体数の差)が、所定数(例えば、2400)を超えた場合に終了するように構成する。具体的には、有利区間における遊技媒体の総IN数(総投入数、総ベット数とも称する)、有利区間における遊技媒体の総OUT数(総払出数、総付与数とも称する)を考慮する。つまり、有利区間における遊技媒体のOUT数から有利区間における遊技媒体のIN数の差(以下、有利区間の遊技媒体の差数と称する)が、2400を超えた場合に有利区間を終了するように構成する。このように構成することにより、射幸性を一定の範囲内に抑えつつ、従来よりも遊技性を向上した遊技機を提供することができる。
例えば、本発明に係る遊技機によれば、有利区間の遊技媒体の差数が-3000である或る遊技から所定の遊技状態(例えばAT状態)となった場合、有利区間の開始時を起点として有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えた場合に有利区間を終了することができる。そのため、有利区間の遊技媒体の差数が-3000である遊技から、最大で、遊技媒体を約5400得ることができるようになる(1回の有利区間の遊技媒体の差数が+2400となって有利区間が終了する)。
なお、1回の有利区間で得られる遊技媒体の差数(有利区間で付与された総遊技媒体数から有利区間でベットされた総遊技媒体数の差)が、所定数(例えば、2400)を超えた場合に終了するように構成した場合、この所定数未満の値で有利区間を終了することは差し支えない。換言すると、有利区間の開始時を起点(0)としたとき、1回の有利区間で得られる最大の遊技媒体の差数が所定数(正確には所定数+α(αは、1遊技における最大の遊技媒体の差数))となる。
また、1回の有利区間で得られる遊技媒体の差数が所定数を超えた場合に有利区間を終了するように構成した場合であっても、1回の有利区間で得られる遊技媒体の差数が所定数を超える前に、任意の終了条件を満たした場合に有利区間を終了することもできる。
このように、1回の有利区間で得られる遊技媒体の差数が所定値を超えた場合に終了するために、有利区間の遊技媒体の差数が負の値である場合であっても、その遊技媒体の差数を記憶可能とする必要がある。
以下では、有利区間を遊技媒体の差数で終了するための具体的な処理について図を用いて説明を行う。
≪有利区間を遊技媒体の差数で終了する処理(加算バージョン)≫
図53は、有利区間を遊技媒体の差数で終了する処理の一例を示す図である。
図53では、有利区間差数カウンタを有する。有利区間差数カウンタとは、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、有利区間の遊技媒体の(総)差数に対応した値を記憶可能な記憶領域である。
有利区間差数カウンタに記憶されている値は、電源のオン、オフではクリアされない。また、有利区間差数カウンタに記憶されている値は、有利区間終了に伴うRWMクリアによってクリアされる。また、有利区間差数カウンタに記憶されている値は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア)によってクリアされる。また、打ち止め条件を満たしたことを示す情報が打ち止めフラグ領域に記憶され、打ち止め状態となった場合にはクリアされない。
なお、設定変更を伴う電源投入とは、具体的には設定キースイッチがオンの状況下で電源スイッチをオンにした場合等が該当する。つまり、設定変更を伴う電源投入を行うと設定変更モードに移行し、設定変更モードの終了条件(例えば、スタートスイッチがオンとなった後に設定キースイッチがオフとなること)を満たし、設定変更モードが終了すると、遊技が可能となる。
有利区間差数カウンタに記憶されている値は、有利区間の遊技の実行により更新可能に構成されている。
なお、有利区間差数カウンタは、2バイトで構成されている例で説明を行うが、有利区間差数カウンタは、3バイトで構成されていても、4バイトで構成されていても良い。
まず、「有利区間クリアカウンタ-1」では、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算する。有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回った場合(桁下がりがあった場合)には、キャリーフラグが1となる。また、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回らなかった場合(桁下がりがなかった場合)には、キャリーフラグが0となる。また、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0となった場合には、ゼロフラグが1となる。
なお、有利区間クリアカウンタとは、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、有利区間の遊技回数に対応した値を記憶可能な記憶領域である。
「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」では、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回らなかった場合にNOとなる。具体的には、キャリーフラグが1でなかった場合にNOとなる。つまり、「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」でNOと判断する場合は、今回の遊技における有利区間クリアカウンタに1以上の値が記憶されている場合である。換言すると、今回の遊技は有利区間であることを意味する。
一方、「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」でYESと判断する場合は、今回の遊技は通常区間であることを意味する。
「次回の遊技は有利区間?」では、主制御基板が記憶しているRWM領域の情報に応じて判断する。例えば、今回の遊技(通常区間の遊技)で有利区間への移行を決定し、有利区間へ移行することを示す情報を記憶しているRWM領域の情報に応じて判断するようにしても良い。また、例えば、今回の遊技(通常区間の遊技)で有利区間への移行を決定し、移行先の遊技状態も決定しているような仕様であれば、移行先の遊技状態を記憶しているRWM領域の情報に応じて判断するようにしても良い。何れにせよ、次回の遊技が有利区間であるか否かが判断可能な情報に応じて次回遊技は有利区間か否かを判断することができる。そして、次回遊技が有利区間である場合にはYESとなり、次回遊技が有利区間でない場合にはNOとなる。
「有利区間クリアカウンタ初期値保存」では、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に初期値を記憶する。例えば、初期値が1500である場合には、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に1500を記憶する。また、例えば、初期値が4000である場合には、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に4000を記憶する。なお、この初期値が1回の有利区間で遊技可能な最大の遊技数に相当する。そのため、初期値は、1500や4000に限らず、予め定められた値であれば良い。例えば、1日では遊技が終わらない遊技数(例えば、65535)を設定するようにしても良い。
「有利区間差数カウンタ初期値セット」では、有利区間差数カウンタに記憶する初期値をレジスタにセットする。つまり、有利区間を開始する際(今回遊技が通常区間の遊技であり、次回遊技が有利区間の遊技であるとき)に、有利区間差数カウンタに記憶する初期値をレジスタにセットする。具体的には、初期値を63135(65535-2400)にし、HLレジスタに記憶する。
ここで、初期値の63135とは、2バイト(有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応している)の記憶領域で記憶可能な最大の値「65535」から有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数に対応した値「2400」を減算した値である。なお、この例においては、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えることとしているが、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えることに限られるものではない。例えば、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が4800を超えることなど、予め定めた値に設定することができる。仮に、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が4800を超えることとした場合には、初期値を60735(65535-4800)とする。
また、本例では、有利区間差数カウンタを2バイトとしているが、3バイトとすることもできる。有利区間差数カウンタを3バイトとし、有利区間を終了する条件として有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたときとした場合には、初期値として16774815(16777215-2400)とする。
なお、初期値として「有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」-「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応した値」とすることの効果については、後述する。
また、これに限らず有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさを2バイトとしたときの有利区間差数カウンタの初期値を63120(65535-2415)としてもよい。この場合は有利区間差数カウンタの値が65521以上となった場合に有利区間の終了処理を実行することになる。
このように構成した場合は、有利区間終了時に有利区間差数カウンタの値が上限値を超えることがないため(有利区間中の差数が2400を超えると終了するため、最大でも2400-1(1枚掛け分)+15(15枚払出分)で2414までしか初期値から加算されないため有利区間差数カウンタの最大値は65534となる)、有利区間中の差数が2400を超えて有利区間が終了する際にキャリーフラグとゼロフラグを立たせないようにすることができる。
このため、有利区間差数カウンタの更新処理において、ゼロフラグが立つときは有利区間差数カウンタの値が1から0になるときのみになり、キャリーフラグが立つときは有利区間差数カウンタの下限を下回るとき(有利区間差数カウンタの値から当該遊技の差数を減算した結果が0未満となるとき)のみになるため、キャリーフラグを確認するだけで有利区間差数カウンタの下限を下回ったか否かを判断できるため、有利区間差数カウンタの更新処理においてキャリーフラグ=1となった場合に特定値(例えば、「0」、「1」等)を有利区間差数カウンタに記憶することができる。
これによりキャリーフラグを用いた判断処理がより正確に実現できるため、プログラム容量の圧縮やプログラムの可読性を向上することができる。
「有利区間クリアカウンタ減算前=1?」では、「有利区間クリアカウンタ-1」を行う前の有利区間クリアカウンタが1であったか否かを判断する。例えば、「有利区間クリアカウンタ-1」で、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、有利区間クリアカウンタの値が0の場合(具体的には、ゼロフラグが1の場合)には、YESとなる。一方、「有利区間クリアカウンタ-1」で、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、有利区間クリアカウンタの値が0でない場合(具体的には、ゼロフラグが0の場合)には、NOとなる。
なお、「有利区間クリアカウンタ減算前=1?」の後であって、「再遊技作動時?」の前には、有利区間差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタ(例:HLレジスタ)に記憶する処理を行っている。
「再遊技作動時?」では、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)に、YESと判断する。一方、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合(次回遊技がリプレイによる遊技でない場合)に、NOと判断する。
「IN数<OUT数?」では、OUT数がIN数よりも大きいか否かを判断する。
例えば、今回遊技の結果、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、NOと判断する。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、NOと判断する。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、NOと判断する。
エ)IN数=3、OUT数=10の場合には、YESと判断する。
具体的には、IN数-OUT数を行い、当該演算結果を所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)に記憶する。また、IN数-OUT数を行った結果、桁下がりがあった場合(キャリーフラグが1となった場合)には、YESと判断し、桁下がりがなかった場合(キャリーフラグが0となった場合)には、NOと判断する。つまり、今回遊技の遊技媒体の差数がOUT数よりもIN数の方が多い場合には、キャリーフラグが0でありYESと判断する。また、今回遊技の遊技媒体の差数がOUT数よりもIN数の方が少ない場合には、キャリーフラグが1でありNOと判断する。
具体例を挙げると、今回遊技の結果、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、Aレジスタ=3、キャリーフラグ=0となる。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、Aレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、Aレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
エ)IN数=3、OUT数=10の場合には、Aレジスタ=249、キャリーフラグ=1となる。
ここで、IN数は、前回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示し、今回遊技のベット数が自動ベットされ(例えば、自動ベットにより「3」が設定され)、且つ、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合には、自動ベットにより設定されたベット数であっても、今回遊技のIN数として扱う。
一方、IN数、及びOUT数は、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、「IN数<OUT数?」の判断をしない。換言すると、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技のベット数をIN数として扱わない。同様に、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技の付与数(又は自動ベット数)をOUT数として扱わない。
なお、「IN数<OUT数?」では、IN数-OUT数を行ったが、OUT数-IN数によって判断しても良い。換言すると、IN数とOUT数を用いて、今回遊技の遊技媒体の差数を算出できれば良い。
「有利区間差数カウンタ減算」では、所定のレジスタ(例えば、HLレジスタ)に記憶されている有利区間差数カウンタの値から「IN数<OUT数?」での演算結果(IN数-OUT数)の値を減算する。なお、「有利区間差数カウンタ減算」によって、桁下がりが発生した場合には、キャリーフラグが1となる。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、HLレジスタ=65535、キャリーフラグ=1となる。なお、2-3=-1となるが、レジスタでは負の値を記憶できない。そのため、桁下がりが発生し、65535となる。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、HLレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、HLレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
「有利区間差数カウンタ<0」では、「有利区間差数カウンタ減算」によって、桁下がりが発生したか否かを判断する。桁下がりが発生した場合にはYESと判断し、桁下がりが発生しなかった場合にはNOと判断する。上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2である状況下において、ア)IN数=3、OUT数=0の場合にYESと判断する。また、上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2である状況下において、イ)IN数=3、OUT数=1の場合にはNOと判断する。同様に、上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2である状況下において、ウ)IN数=3、OUT数=3の場合にはNOと判断する。
なお、「有利区間差数カウンタ<0」でYESとなった場合には、キャリーフラグが1となっているため、キャリーフラグを0にするための所定の演算を行う。例えば、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を行う。この排他的論理和の結果、キャリーフラグが0となる。なお、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を例に挙げたが、キャリーフラグを0にするための演算であれば、どのような演算であっても良い。
「有利区間差数カウンタ下限値セット」では、「有利区間差数カウンタ減算」によって桁下がりが発生した場合において、演算結果を記憶しているレジスタ(本実施形態ではHLレジスタ)に予め定めた下限値(0)を記憶する。上記の例では、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2である状況下において、ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、「有利区間差数カウンタ減算」によってHLレジスタ=65535となっている。このような場合に、「有利区間差数カウンタ下限値セット」により、HLレジスタに0を記憶する。
つまり、HLレジスタに記憶されている値に桁下がりが発生し、異常値が記憶されている場合には、HLレジスタに下限値である0を記憶することにより、有利区間の遊技媒体の差数を出来るだけ正確に算出することが可能となる。なお、「有利区間差数カウンタ下限値セット」を実行した場合であっても有利区間は継続し、遊技者に有利区間の遊技を提供することが可能である。換言すれば、「有利区間差数カウンタ下限値セット」を実行した以降の遊技においても、有利区間が継続している間は、図53における処理は実行される。
なお、図53では「有利区間差数カウンタ下限値セット」の処理を備えていたが、「有利区間差数カウンタ下限値セット」の処理を備えていなくても良い。具体的には、「有利区間差数カウンタ<0」によってYESと判断した場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2、当該遊技のIN数、OUT数が、ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、有利区間差数カウンタに記憶されている値が2となっている(前回遊技の有利区間差数カウンタの値と同じ値となる)ように構成されていても良い。このような構成によれば、「有利区間差数カウンタ」に異常値(桁下がりした値)が記憶されることなくすことができる。また、「有利区間差数カウンタ下限値セット」に相当する処理が無くなるため、プログラム容量を削減することができる。
つまり、「有利区間差数カウンタ減算」によって桁下がりが発生した場合には、桁下がりしたときの値を用いて有利区間差数カウンタを更新しないようにすることで、有利区間差数カウンタの値として異常値が入らないようにしている。換言すると、有利区間の遊技媒体の差数がマイナスの値となった場合であっても、出来るだけ正確に、有利区間の遊技媒体の差数を用いて有利区間を終了することができる。
「有利区間差数カウンタ加算」では、「IN数<OUT数?」での演算結果(IN数-OUT数)の値(Aレジスタに記憶されている値)の補数を算出してAレジスタに記憶する。そして、算出した補数(Aレジスタに記憶されている値)をHLレジスタに加算する。
なお、「有利区間差数カウンタ加算」における補数とは、1バイト(255)を超えて桁上がりする数のうち、最も小さい数を指す。例えば、0-Aレジスタの値で導出することや、補数を導出するための一の命令(NEG命令)によって導出することができる。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、
エ)IN数=3、OUT数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「有利区間差数カウンタ加算」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に2+7を演算することにより、HLレジスタには9が記憶される。なお、2+7は、65535を上回らないため(桁上がりがないため)、キャリーフラグは0となる。
また、例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65530である状況下において、
エ)IN数=3、OUT数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「有利区間差数カウンタ加算」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に65530+7を演算することにより、HLレジスタには2が記憶される。なお、65530+7は、65537となるが、65535を上回るため(桁上がりがあるため)、HLレジスタには2が記憶される。また桁上がりがあるため、キャリーフラグは1となる。
「有利区間差数カウンタ保存」では、HLレジスタに記憶されている値を有利区間差数カウンタに記憶する。換言すると、有利区間差数カウンタを更新する処理である。
例えば、「有利区間差数カウンタ初期値セット」により、HLレジスタに63135が記憶されている場合には、「有利区間差数カウンタ保存」により、有利区間差数カウンタに63135を記憶する。
例えば、「再遊技作動時」でYESとなった場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタと同じ値を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ<0?」でNOとなった場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数(IN数-OUT数)が減算された値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数が減算された値を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ<0?」でYESとなった場合には、HLレジスタには下限値(0)が記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、下限値(0)を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ加算」後には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の媒体の差数(OUT数-IN数)が加算された値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数が加算された値を有利区間差数カウンタに記憶する。
「有利区間差数>2400?」では、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えているか否かを判断する。具体的には、キャリーフラグが1であるか否かを判断する。キャリーフラグが1の場合にはYESと判断し、キャリーフラグが1でない場合(キャリーフラグが0である場合)にはNOと判断する。なお、キャリーフラグが1である場合とは、「有利区間差数カウンタ加算」により桁上がりがあった場合である。一方、「有利区間差数カウンタ減算」により桁下がりがあった場合には、一旦キャリーフラグは1となるが、その後、キャリーフラグを0とするための所定の演算を行うため、「有利区間差数>2400?」ではNOと判断することができる。
つまり、「有利区間差数>2400?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断することができる。そのため、有利区間の遊技媒体の差数を定数(2400)と直接比較する場合と比較して、プログラム容量を少なくすることができる。
このように、「有利区間差数>2400?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断するため、「有利区間差数カウンタ初期値セット」によって、初期値として63135を記憶している。
先述した通り、この63135は、2バイト(有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応している)の記憶領域で記憶可能な最大の値「65535」から有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数に対応した値「2400」を減算した値である。つまり、有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えた場合には、65535を超えるため、キャリーフラグが1となる。換言すると、「有利区間差数>2400?」とは有利区間差数カウンタの値が65535を超えているか否かの判断処理となる。
また、先述した通り、有利区間差数カウンタの初期値を「63120」とした場合は、「有利区間差数>2400?」とは有利区間差数カウンタの値が65520を超えているか否か(65521以上か否か)の判断処理となる。
また、初期値として63135を記憶することによって、有利区間の開始時を起点(0)として、遊技媒体の差数として-63135に相当する値を記憶することができる。例えば、初期値を63135としたとき、有利区間差数カウンタの値が13135である状況とは、有利区間の開始時を起点(0)として、差数が-50000であることを意味する。
以上のとおり、初期値として「有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」-「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応した値」である63135を記憶することによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断するプログラム容量を少なくすることができる。また、初期値として63135を記憶することによって、有利区間の遊技媒体の差数として-63135に相当する値まで記憶することができる。なお、初期値として63135を記憶することについて例示しているが、初期値が63135以外の値であっても、同様の効果を有する値であれば、初期値として63135以外の値を採用することができる。
「RWM初期化」では、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータをすべて0に更新して、有利区間クリアカウンタ管理処理を終了する。なお、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータとは、ATゲーム数やATに関する遊技状態、有利区間クリアカウンタ、有利区間差数カウンタ等が挙げられる。そして、有利区間種別を0に更新することで、次回遊技は、有利区間ではない通常区間の遊技となる。有利区間の遊技において、「RWM初期化」を実行しなかった遊技の次回の遊技は、有利区間の遊技となる(有利区間は終了しない)。
つまり、HLレジスタに桁下がりによって異常値が記憶されている場合には、HLレジスタに下限値である0を記憶することにより、有利区間の差数を出来るだけ正確に算出することが可能となる。なお、「有利区間差数カウンタ下限値セット」を実行した場合であっても有利区間は継続し、遊技者に有利区間の遊技を提供することが可能である。換言すれば、「有利区間差数カウンタ下限値セット」を実行した以降の遊技においても、有利区間が継続している間は、図53における処理は実行される。
なお、「IN数<OUT数?」では、IN数からOUT数を減算したが、OUT数からIN数を減算するように構成しても良い。OUT数からIN数を減算するように構成した場合には、「IN数<OUT数?」でNOと判断したとき(Aレジスタに桁下がりが発生したとき)は、「有利区間差数カウンタ減算」では、補数を所定の演算によって算出してAレジスタ(今回遊技の遊技媒体の差数)に記憶してから、HLレジスタに記憶されている値(有利区間差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の遊技媒体の差数)を減算すれば良い。換言すると、「IN数<OUT数?」でNOとなった場合、有利区間差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算するように構成されていればよい。
同様に、「IN数<OUT数?」でOUT数からIN数を減算するように構成した場合には、「IN数<OUT数?」でYESと判断したとき(Aレジスタに桁下がりが発生しなかったとき)は、「有利区間差数カウンタ加算」では、補数を算出することなく、HLレジスタに記憶されている値(有利区間差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の遊技媒体の差数)を加算すれば良い。換言すると、「IN数<OUT数?」でNOとなった場合、有利区間差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を加算するように構成されていればよい。
≪有利区間を遊技媒体の差数で終了する処理(減算バージョン)≫
図54は、有利区間を遊技媒体の差数で終了する処理の一例を示す図である。
図54では、有利区間差数カウンタを有する。有利区間差数カウンタとは、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、有利区間の遊技媒体の差数に対応した値を記憶可能な記憶領域である。
有利区間差数カウンタに記憶されている値は、電源のオン、オフではクリアされない。また、有利区間差数カウンタに記憶されている値は、有利区間終了に伴うRWMクリアによってクリアされる。また、有利区間差数カウンタに記憶されている値は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア)によってクリアされる。また、打ち止め条件を満たしたことを示す情報が打ち止めフラグ領域に記憶され、打ち止め状態となった場合にはクリアされない。
なお、有利区間差数カウンタは、2バイトで構成されている例で説明を行うが、有利区間差数カウンタは、3バイトで構成されていても、4バイトで構成されていても良い。
まず、「有利区間クリアカウンタ-1」では、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算する。有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回った場合(桁下がりがあった場合)には、キャリーフラグが1となる。また、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回らなかった場合(桁下がりがなかった場合)には、キャリーフラグが0となる。また、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0となった場合には、ゼロフラグが1となる。
なお、有利区間クリアカウンタとは、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、有利区間の遊技回数に対応した値を記憶可能な記憶領域である。
「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」では、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、0を下回らなかった場合にNOとなる。具体的には、キャリーフラグが1でなかった場合にNOとなる。つまり、「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」でNOと判断する場合は、今回の遊技における有利区間クリアカウンタに1以上の値が記憶されている場合である。換言すると、今回の遊技は有利区間であることを意味する。
一方、「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」でYESと判断する場合は、今回の遊技は通常区間であることを意味する。
「次回の遊技は有利区間?」では、主制御基板が記憶しているRWM領域の情報に応じて判断する。例えば、今回の遊技(通常区間の遊技)で有利区間への移行を決定し、有利区間へ移行することを示す情報を記憶しているRWM領域の情報に応じて判断するようにしても良い。また、例えば、今回の遊技(通常区間の遊技)で有利区間への移行を決定し、移行先の遊技状態も決定しているような仕様であれば、移行先の遊技状態を記憶しているRWM領域の情報に応じて判断するようにしても良い。何れにせよ、次回の遊技が有利区間であるか否かが判断可能な情報に応じて次回遊技は有利区間か否かを判断することができる。そして、次回遊技が有利区間である場合にはYESとなり、次回遊技が有利区間でない場合にはNOとなる。
「有利区間クリアカウンタ初期値保存」では、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に初期値を記憶する。例えば、初期値が1500である場合には、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に1500を記憶する。また、例えば、初期値が4000である場合には、有利区間クリアカウンタの値を記憶可能なRWM領域に4000を記憶する。なお、この初期値が1回の有利区間で遊技可能な最大の遊技数に相当する。そのため、初期値は、1500や4000に限らず、予め定められた値であれば良い。例えば、1日では遊技が終わらない遊技数(例えば、65535)を設定するようにしても良い。
「有利区間差数カウンタ初期値セット」では、有利区間差数カウンタに記憶する初期値をレジスタにセットする。つまり、有利区間を開始する際(今回遊技が通常区間の遊技であり、次回遊技が有利区間の遊技であるとき)に、有利区間差数カウンタに記憶する初期値をレジスタにセットする。具体的には、初期値を2400にし、HLレジスタに記憶する。
ここで、初期値の2400とは、有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数に対応した値「2400」である。なお、この例においては、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えることとしているが、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えることに限られるものではない。例えば、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が4800を超えることなど、予め定めた値に設定することができる。仮に、有利区間を終了する条件として、有利区間の遊技媒体の差数が4800を超えることとした場合には、初期値を4800とする。
また、本例では、有利区間差数カウンタを2バイトとしているが、3バイトとすることもできる。有利区間差数カウンタを3バイトとし、有利区間を終了する条件として有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたときとした場合には、初期値として2400とする。
なお、初期値として「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応した値」とすることの効果については、後述する。
また、これに限らず有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさを2バイトとしたときの有利区間差数カウンタの初期値を2415としてもよい。この場合は有利区間差数カウンタの値が15未満となった場合に有利区間の終了処理を実行することになる。
このように構成した場合は、有利区間終了時に有利区間差数カウンタの値が下限値を超えることがないため(有利区間中の差数が2400を超えると終了するため、最大でも2400-1(1枚掛け分)+15(15枚払出分)で2414までしか初期値から減算されないため有利区間差数カウンタの最小値は1となる)、有利区間中の差数が2400を超えて有利区間が終了する際にキャリーフラグとゼロフラグを立たせないようにすることができる。
このため、有利区間差数カウンタの更新処理において、ゼロフラグが立つときは有利区間差数カウンタの値が65535から0になるときのみになり、キャリーフラグが立つときは有利区間差数カウンタの上限を上回るとき(有利区間差数カウンタの値から当該遊技の差数を加算した結果が65535を超えるとき)のみになるため、キャリーフラグを確認するだけで有利区間差数カウンタの上限を上回ったか否かを判断できるため、有利区間差数カウンタの更新処理においてキャリーフラグ=1となった場合に特定値(例えば、「65535」、「65534」等)を有利区間差数カウンタに記憶することができる。
これによりキャリーフラグを用いた判断処理がより正確に実現できるため、プログラム容量の圧縮やプログラムの可読性を向上することができる。
「有利区間クリアカウンタ減算前=1?」では、「有利区間クリアカウンタ-1」を行う前の有利区間クリアカウンタが1であったか否かを判断する。例えば、「有利区間クリアカウンタ-1」で、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、有利区間クリアカウンタの値が0の場合(具体的には、ゼロフラグが1の場合)には、YESとなる。一方、「有利区間クリアカウンタ-1」で、有利区間クリアカウンタに記憶されている値から1減算した結果、有利区間クリアカウンタの値が0でない場合(具体的には、ゼロフラグが0の場合)には、NOとなる。
なお、「有利区間クリアカウンタ減算前=1?」の後であって、「再遊技作動時?」の前には、有利区間差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタ(例:HLレジスタ)に記憶する処理を行っている。
「再遊技作動時?」では、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)に、YESと判断する。一方、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合(次回遊技がリプレイによる遊技でない場合)に、NOと判断する。
「IN数<OUT数?」では、OUT数がIN数よりも大きいか否かを判断する。
例えば、今回遊技の結果、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、NOと判断する。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、NOと判断する。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、NOと判断する。
エ)IN数=3、OUT数=10の場合には、YESと判断する。
具体的には、IN数-OUT数を行い、当該演算結果を所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)に記憶する。また、IN数-OUT数を行った結果、桁下がりがあった場合(キャリーフラグが1となった場合)には、YESと判断し、桁下がりがなかった場合(キャリーフラグが0となった場合)には、NOと判断する。つまり、今回遊技の遊技媒体の差数がOUT数よりもIN数の方が多い場合には、キャリーフラグが0でありYESと判断する。また、今回遊技の遊技媒体の差数がOUT数よりもIN数の方が少ない場合には、キャリーフラグが1でありNOと判断する。
具体例を挙げると、今回遊技の結果、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、Aレジスタ=3、キャリーフラグ=0となる。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、Aレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、Aレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
エ)IN数=3、OUT数=10の場合には、Aレジスタ=249、キャリーフラグ=1となる。
ここで、IN数は、前回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示し、今回遊技のベット数が自動ベットされ(例えば、自動ベットにより「3」が設定され)、且つ、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合には、自動ベットにより設定されたベット数であっても、今回遊技のIN数として扱う。
一方、IN数、及びOUT数は、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、「IN数<OUT数?」の判断をしない。換言すると、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技のベット数をIN数として扱わない。同様に、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技の付与数(又は自動ベット数)をOUT数として扱わない。
なお、「IN数<OUT数?」では、IN数-OUT数を行ったが、OUT数-IN数によって判断しても良い。換言すると、IN数とOUT数を用いて、今回遊技の遊技媒体の差数を算出できれば良い。
「有利区間差数カウンタ加算」では、所定のレジスタ(例えば、HLレジスタ)に記憶されている有利区間差数カウンタの値から「IN数<OUT数?」での演算結果(IN数-OUT数)の値を加算する。なお、「有利区間差数カウンタ加算」によって、桁上がりが発生した場合には、キャリーフラグが1となる。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65534である状況下において、
ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、HLレジスタ=1、キャリーフラグ=1となる。なお、65534+3=65537となるが、2バイトのペアレジスタ(HLレジスタ)では65535を超える値を記憶できない。そのため、桁上がりが発生し、1となる。
イ)IN数=3、OUT数=1の場合には、HLレジスタ=0、キャリーフラグ=1となる。なお、65534+2=65536となるが、2バイトのペアレジスタ(HLレジスタ)では65535を超える値を記憶できない。そのため、桁上がりが発生し、0となる。
ウ)IN数=3、OUT数=3の場合には、HLレジスタ=65534、キャリーフラグ=0となる。
「有利区間差数カウンタ>上限値?」では、「有利区間差数カウンタ加算」によって、桁上がりが発生したか否かを判断する。桁上がりが発生した場合にはYESと判断し、桁上がりが発生しなかった場合にはNOと判断する。上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、ア)IN数=3、OUT数=0の場合にYESと判断する。また、上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、イ)IN数=3、OUT数=1の場合にはYESと判断する。同様に、上記の例において、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、ウ)IN数=3、OUT数=3の場合にはNOと判断する。
なお、「有利区間差数カウンタ>上限値?」でYESとなった場合には、キャリーフラグが1となっているため、キャリーフラグを0にするための所定の演算を行う。例えば、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を行う。この排他的論理和の結果、キャリーフラグが0となる。なお、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を例に挙げたが、キャリーフラグを0にするための演算であれば、どのような演算であっても良い。
「有利区間差数カウンタ上限値セット」では、「有利区間差数カウンタ加算」によって桁上がりが発生した場合において、演算結果を記憶しているレジスタ(本実施形態ではHLレジスタ)に予め定めた上限値(65535)を記憶する。上記の例では、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、「有利区間差数カウンタ減算」によってHLレジスタ=1となっている。このような場合に、「有利区間差数カウンタ上限値セット」により、HLレジスタに65535を記憶する。
つまり、HLレジスタに記憶されている値に桁上がりが発生し、異常値が記憶されている場合には、HLレジスタに上限値である65535を記憶することにより、有利区間の遊技媒体の差数を出来るだけ正確に算出することが可能となる。なお、「有利区間差数カウンタ上限値セット」を実行した場合であっても有利区間は継続し、遊技者に有利区間の遊技を提供することが可能である。換言すれば、「有利区間差数カウンタ上限値セット」を実行した以降の遊技においても、有利区間が継続している間は、図54における処理は実行される。
なお、図54では「有利区間差数カウンタ上限値セット」の処理を備えていたが、「有利区間差数カウンタ上限値セット」の処理を備えていなくても良い。具体的には、「有利区間差数カウンタ>上限値」によってYESと判断した場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534、当該遊技のIN数、OUT数が、ア)IN数=3、OUT数=0の場合には、有利区間差数カウンタに記憶されている値が65534となっている(前回遊技の有利区間差数カウンタの値と同じ値となる)ように構成されていても良い。このような構成によれば、「有利区間差数カウンタ」に異常値(桁下がりした値)が記憶されることなくすことができる。また、「有利区間差数カウンタ上限値セット」に相当する処理が無くなるため、プログラム容量を削減することができる。
つまり、「有利区間差数カウンタ加算」によって桁上がりが発生した場合には、桁上がりしたときの値を用いて有利区間差数カウンタを更新しないようにすることで、有利区間差数カウンタの値として異常値が入らないようにしている。換言すると、有利区間の遊技媒体の差数がマイナスの値となった場合であっても、出来るだけ正確に、有利区間の遊技媒体の差数を用いて有利区間を終了することができる。
また、上限値として65535(有利区間差数カウンタで記憶可能な最大値)を例として説明したが、これに限らない。例えば、有利区間差数カウンタで記憶可能な最大値未満の数値である12400等の値であっても良い。もし、上限値として12400を採用した場合には、有利区間差数カウンタにより、有利区間の遊技媒体の差数として-10000に相当する値まで記憶可能である。
「有利区間差数カウンタ減算」では、「IN数<OUT数?」での演算結果(IN数-OUT数)の値(Aレジスタに記憶されている値)の補数を算出してAレジスタに記憶する。そして、算出した補数(Aレジスタに記憶されている値)をHLレジスタから減算する。
なお、「有利区間差数カウンタ減算」における補数とは、1バイト(255)を超えて桁上がりする数のうち、最も小さい数を指す。例えば、0-Aレジスタの値で導出することや、補数を導出するための一の命令(NEG命令)によって導出することができる。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、
エ)IN数=3、OUT数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「有利区間差数カウンタ減算」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に2-7を演算することにより、HLレジスタには65531が記憶される。なお、2-7は0を下回るため(桁上下がりがあるため)、キャリーフラグは1となる。
また、例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が10である状況下において、
エ)IN数=3、OUT数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「有利区間差数カウンタ加算」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に10-7を演算することにより、HLレジスタには3が記憶される。なお、10-7は0を下回らないため(桁下がりがないため)、キャリーフラグは0となる。
「有利区間差数カウンタ保存」では、HLレジスタに記憶されている値を有利区間差数カウンタに記憶する。換言すると、有利区間差数カウンタを更新する処理である。
例えば、「有利区間差数カウンタ初期値セット」により、HLレジスタに2400が記憶されている場合には、「有利区間差数カウンタ保存」により、有利区間差数カウンタに2400を記憶する。
例えば、「再遊技作動時」でYESとなった場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタと同じ値を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ>上限値?」でNOとなった場合には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数(IN数-OUT数)が加算された値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数が加算された値を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ>上限値?」でYESとなった場合には、HLレジスタには上限値(65535)が記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、上限値(65535)を有利区間差数カウンタに記憶する。
例えば、「有利区間差数カウンタ減算」後には、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数(OUT数-IN数)が減算された値がHLレジスタに記憶されているため、「有利区間差数カウンタ保存」により、前回遊技の有利区間差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数が減算された値を有利区間差数カウンタに記憶する。
「有利区間差数>2400?」では、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えているか否かを判断する。具体的には、キャリーフラグが1であるか否かを判断する。キャリーフラグが1の場合にはYESと判断し、キャリーフラグが1でない場合(キャリーフラグが0である場合)にはNOと判断する。なお、キャリーフラグが1である場合とは、「有利区間差数カウンタ減算」により桁下がりがあった場合である。一方、「有利区間差数カウンタ加算」により桁上がりがあった場合には、一旦キャリーフラグは1となるが、その後、キャリーフラグを0とするための所定の演算を行うため、「有利区間差数>2400?」ではNOと判断することができる。
つまり、「有利区間差数>2400?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断することができる。そのため、有利区間の遊技媒体の差数を定数(2400)と直接比較する場合と比較して、プログラム容量を少なくすることができる。
このように、「有利区間差数>2400?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断するため、「有利区間差数カウンタ初期値セット」によって、初期値として2400を記憶している。
先述したとおり、この2400は、有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数に対応した値である。つまり、有利区間を終了する有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えた場合には、0を下回るため、キャリーフラグが1となる。換言すると、「有利区間差数>2400?」とは有利区間差数カウンタの値が0未満であるか否かの判断処理となる。
また、先述した通り、有利区間差数カウンタの初期値を「2415」とした場合は、「有利区間差数>2400?」とは有利区間差数カウンタの値が15未満であるか否かの判断処理となる。
また、初期値として2400を記憶することによって、有利区間の開始時を起点(0)として、遊技媒体の差数として-63135に相当する値を記憶することができる。例えば、初期値を2400としたとき、有利区間差数カウンタの値が30000である状況とは、有利区間の開始時を起点(0)として、差数が-27600であることを意味する。
以上のとおり、初期値として「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応した値」である2400を記憶することによって、有利区間の遊技媒体の差数が2400を超えたか否かを判断するプログラム容量を少なくすることができる。また、初期値として2400を記憶することによって、有利区間の遊技媒体の差数として-63135に相当する値まで記憶することができる。なお、初期値として2400を記憶することについて例示しているが、初期値が2400以外の値であっても、同様の効果を有する値であれば、初期値として2400以外の値(例えば、2401)を採用することができる。
「RWM初期化」では、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータをすべて0に更新して、有利区間クリアカウンタ管理処理を終了する。なお、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータとは、ATゲーム数やATに関する遊技状態、有利区間クリアカウンタ、有利区間差数カウンタ等が挙げられる。そして、有利区間種別を0に更新することで、次回遊技は、有利区間ではない通常区間の遊技となる。有利区間の遊技において、「RWM初期化」を実行しなかった遊技の次回の遊技は、有利区間の遊技となる(有利区間は終了しない)。
なお、「IN数<OUT数?」では、IN数からOUT数を減算したが、OUT数からIN数を減算するように構成しても良い。OUT数からIN数を減算するように構成した場合には、「IN数<OUT数?」でNOと判断したとき(Aレジスタに桁下がりが発生したとき)は、「有利区間差数カウンタ加算」では、補数を所定の演算によって算出してAレジスタ(今回遊技の遊技媒体の差数)に記憶してから、HLレジスタに記憶されている値(有利区間差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の遊技媒体の差数)を加算すれば良い。換言すると、「IN数<OUT数?」でYESとなった場合、有利区間差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を加算するように構成されていればよい。
同様に、「IN数<OUT数?」でOUT数からIN数を減算するように構成した場合には、「IN数<OUT数?」でYESと判断したとき(Aレジスタに桁下がりが発生しなかったとき)は、「有利区間差数カウンタ減算」では、補数を算出することなく、HLレジスタに記憶されている値(有利区間差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の遊技媒体の差数)を減算すれば良い。換言すると、「IN数<OUT数?」でNOとなった場合、有利区間差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算するように構成されていればよい。
以上のとおり、有利区間を遊技媒体の差数で終了するための具体的な処理として図53、図54を用いて説明を行ったが、これらに限定されるものではない。換言すれば、有利区間を遊技媒体の差数で終了することができれば良い。
また、図53、図54では、有利区間の終了条件の1つとして有利区間の遊技数が所定数となることも採用していたが、有利区間の遊技数が所定数となることを有利区間の終了条件としなくても良い。その場合には、図53、図54における、有利区間クリアカウンタを備えていなくても良い。
有利区間クリアカウンタを備えていない場合、図53、図54における「有利区間クリアカウンタ-1」に相当する処理、「有利区間クリアカウンタ減算前=0?」に相当する処理、「有利区間クリアカウンタ初期値保存」に相当する処理は備えていなくても良い。
<設定変更装置の作動に伴う初期化処理と有利区間差数カウンタとの関係について>
上述した有利区間差数カウンタでは、有利区間差数カウンタに記憶されている値は、有利区間終了に伴うRWMクリアまたは、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア)によってクリアされるよう構成していたが、有利区間終了に伴うRWMクリアでのみクリアされる(設定変更を伴う電源投入によってはクリアされない)よう構成してもよい。なお、設定変更には、他の設定値への打替え(例えば、設定値1から設定値6への打替え)だけでなく、同一の設定値への打替え(例えば、設定値1から設定値1への打替え)も含んでいる。
このように構成した場合、有利区間であって有利区間差数カウンタの値に所定値が記憶されているときの設定変更を伴う電源投入がされると通常区間から遊技が開始されるようになる。その後、通常区間では有利区間差数カウンタの更新は行わないようにするため、有利区間に移行したときの有利区間差数カウンタの値は設定変更前の所定値となっている。
このように構成することで射幸性を一定の範囲内に抑えつつ、設定変更を伴う電源投入を伴うRWMクリアによって有利区間差数カウンタの値をクリアする場合よりも遊技性を向上した遊技機を提供することができる。
例えば、或る遊技店にて所定の有利区間の遊技媒体の差数が-3000の状況で閉店時間となり遊技を終了した場合に、翌日設定変更されていても設定変更後の有利区間において遊技媒体の差数が-3000の状況から遊技を開始できるので、当該設定変更後の有利区間の開始時を起点として、一の有利区間で最大で約5400の遊技媒体を得ることができるようになる。
また、遊技店側で有利区間差数カウンタの値をクリアすることによって、有利区間差数カウンタに基づいて指示機能に係る性能が変化する場合にユーザが著しく損をしてしまう可能性を防ぐことができる。
例えば、有利区間差数カウンタの値が初期値を下回っている方が有利区間差数カウンタの値が初期値を上回っている方よりも指示機能に係る性能として、AT当選確率やAT延長等の特典付与率が向上する場合に、有利区間差数カウンタの値が初期値を下回っている状況で営業が終了し、その後、設定変更をした場合においても、翌日の営業でも有利区間差数カウンタの値がクリアされないため指示機能に係る性能が向上している状況で遊技を開始することができる。
以下、設定変更装置の作動に伴う初期化処理と有利区間差数カウンタとの関係を説明する。
<<ケース1>>
設定変更による初期化処理にて有利区間差数カウンタは初期化されないが有利区間種別は初期化される場合。
有利区間(有利区間種別=1)であって、有利区間差数カウンタの値が所定値(所定値≠0)の場合に、電源断となり、電源が供給されていない状況で設定変更キーがONとなり、電源が投入された場合は設定変更装置が作動し、設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行される。当該初期化処理では、有利区間差数カウンタの値は初期化しないが、有利区間は初期化するよう(有利区間種別=0)にしている。換言すると、当該初期化処理が実行されてその後設定変更装置の作動が終了した場合の遊技状態は通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
そして、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数(例えば、3)のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値も所定値となっている(有利区間差数カウンタの値は更新されない)。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該最初の遊技の結果として特定数(例えば、10)の払出があった場合においても、次の遊技は通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合の次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該最初の遊技の結果として特定数の払出があった場合の次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
これらについて換言すると、通常区間における遊技では有利区間差数カウンタの値の更新処理は実行しないようになっている。
そして、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間の遊技であり、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該遊技の結果として払出がなかった場合の遊技終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理では、有利区間差数カウンタの値を更新可能とする(有利区間差数カウンタの値=所定値-3)。
また、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間の遊技であり、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合の遊技終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理では、有利区間差数カウンタの値を更新可能とする(有利区間差数カウンタの値=所定値+10-3)。
これらについて換言すると、有利区間移行後における遊技では有利区間差数カウンタの値の更新処理は実行するようになっている。
ケース1の場合は、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態がATである場合に設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行されたときは、初期化後の状態として、有利区間差数カウンタの値は所定値であり、通常区間であり、メイン遊技状態は通常区間に対応する状態(ATではない状態)となっている。なお、RT状態に関しては初期化(非RTに移行)してもよいし維持してもよい。設定変更によってRT状態を初期化するか維持するかは遊技機毎の仕様において決定可能であるためである。
このような構成によれば、AT中に遊技店の1日の営業が終了し、翌日に設定変更した場合であっても、AT状態は初期化できるため、開店時にユーザに著しく有利な状態となることを防ぐことができる。
また、ケース1の場合は、有利区間差数カウンタの値を初期化するためには、RWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理となっている。RWM異常による初期化処理とは、復帰不可能エラーが発生しその後設定変更装置が作動することで実行される初期化処理のことである。なお、復帰不可能エラーが発生したときの設定変更装置の作動に伴う初期化処理と、復帰不可能エラーが発生していないときの設定変更装置の作動に伴う初期化処理とは初期化範囲が異なるようになっている。有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理とは、有利区間差数カウンタの値が上限値に到達(所謂エンディング)したときの初期化処理や、任意の有利区間終了条件を満たしたときの初期化処理のことである。
なお、ケース1の場合の有利区間差数カウンタの値の初期化条件をRWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理に限った場合は、他の任意な条件での有利区間差数カウンタの値の初期化ができなくなるため、例えば、有利区間差数カウンタの値が初期値を下回っている状況(ユーザの差数がマイナスの状況)で任意に有利区間差数カウンタの値を初期化できないので、ユーザが著しく損をしてしまう可能性を防ぐことができる。
また、有利区間差数カウンタの値を初期化するための他の任意な条件として、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作によって有利区間差数カウンタを初期化するようにしてもよい。
この場合の有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作とは、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することや、電源が共有されている状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを1回押下、又は長押しすること等が挙げられる。なお、有利区間差数カウンタクリアスイッチに基づく初期化処理の初期化範囲は、有利区間差数カウンタのみ、有利区間差数カウンタと有利区間種別の何れであってもよい。
このような、有利区間差数カウンタの値を他の任意な条件で初期化可能とした場合は、有利区間差数カウンタに基づく不具合があったとしても遊技店側で不具合の解消を容易にさせることができる。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作は前扉の開放を検知しているときは無効にしてもよいし有効にしてもよい。
また、遊技中において有利区間差数カウンタクリアスイッチが押下されているときは他のメインスイッチ(スタートスイッチ、ストップスイッチ、ベットスイッチ、精算スイッチ、リセットスイッチ等)の操作は有効にしてもよいし、無効にしてもよい。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作として電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することと定めた場合に、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチの押下と設定キースイッチがONとなっている場合が生じる可能性がある。
この場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動しない場合、有利区間差数カウンタは初期化されて有利区間種別は初期化されず、設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタは初期化されて有利区間種別は初期化されず、設定変更モードが起動しない場合、有利区間差数カウンタは初期化されず有利区間種別は初期化され、設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタは初期化されず有利区間種別は初期化され、設定変更モードが起動しない場合が考えられる。
また、ケース1の場合、遊技店側が有利区間差数カウンタの値が把握できなくなってしまうため、ユーザが通常視認できない位置(例えば、前扉の裏側、又は筐体内側)に有利区間差数カウンタの値をランプ等で示唆してもよい。
例えば、赤色LEDが消灯していると有利区間差数カウンタの値が初期値以上であり、赤色LEDが5秒間隔で点滅していると有利区間差数カウンタの値が初期値未満且つ初期値-5000以上であり、赤色LEDが3秒間隔で点滅していると有利区間差数カウンタの値が初期値-5000未満且つ初期値-30000以上であり、赤色LEDが点灯していると有利区間差数カウンタの値が下限値(有利区間差数カウンタがベット分を加算する方式であれば上限値)である。
また例えば、5桁の表示器(7セグメント表示器が5個隣り合っている表示器等)により有利区間差数カウンタの値を表示するような態様でもよい。
また、遊技店側に有利区間差数カウンタの値を把握させる方法として、有利区間差数カウンタの値、又は有利区間における遊技毎の投入数(ベット数)、払出数を外部端子に出力させることで、ホールコンピュータ上で確認できるようにしてもよい。
また、ケース1の場合、有利区間差数カウンタの値が容易に下限値となり得るため、正常なルートで下限値となったのか、不正行為により下限値となったのかを判断するために遊技毎に前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値とを記憶して、前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値を比較した結果その差が一定値(例えば、14)に収まっている場合は正常と判断して有利区間差数カウンタの値を更新し、前回遊技の有利区間差数カウンタの値に今回遊技の有利区間差数カウンタの値を保存するようにし、前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値を比較した結果その差が一定値(例えば、14)に収まっていない場合は異常と判断して有利区間差数カウンタの値を更新しないようにしてエラー処理により遊技停止にするか、又は有利区間差数カウンタの値を更新するがサブ制御手段にエラーコマンドを送信し、サブ制御手段でエラー報知を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、有利区間差数カウンタの値を不正により下限値にされたとしても遊技店側に報知することができる。
また、ケース1では、通常区間中において、有利区間差数カウンタを更新しないようにしていたが、通常区間において有利区間差数カウンタを更新してもよい。このような場合は、有利区間クリアカウンタ管理処理を通常区間においても更新可能なようにし、通常区間の遊技の進行に応じてもベット数の減算と払出数の加算を有利区間差数カウンタの値に対して実行する。なお、この変形例では、通常区間中に有利区間差数カウンタの上限値に到達することが起こり得る。通常区間中に有利区間差数カウンタの上限値に到達した場合は、初期化処理を実行することで、有利区間差数カウンタと有利区間種別を初期化するようにしてもよいし、有利区間差数カウンタは初期化して有利区間種別は初期化しないようにしてもよい(通常区間において有利区間種別は初期値であるため)。換言すると、有利区間中における有利区間差数カウンタの上限値に到達したときの初期化処理(初期化範囲)と通常区間中における有利区間差数カウンタの上限値に到達したときの初期化処理(初期化範囲)は同じ処理でもよいし、異なる処理でもよい。
<<ケース2>>
設定変更による初期化処理にて有利区間差数カウンタと有利区間種別の両方とも初期化されない場合。
有利区間(有利区間種別=1)であって、有利区間差数カウンタの値が所定値(所定値≠0)の場合に、電源断となり、電源が供給されていない状況で設定変更キーがONとなり、電源が投入された場合は設定変更装置が作動し、設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行される。当該初期化処理では、有利区間差数カウンタの値と有利区間種別は初期化されないようにしている(有利区間種別=1のまま)。換言すると、当該初期化処理が実行されてその後設定変更装置の作動が終了した場合の遊技状態は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
そして、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は有利区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数(例えば、3)のベットがされた場合であって、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合であって、有利区間クリアカウンタ監理処理にて次遊技に通常区間に移行しないことが決定された場合は、次の遊技も有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となる(所定値-3)。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は有利区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該最初の遊技の結果として特定数(例えば、10)の払出があった場合であって、有利区間クリアカウンタ監理処理にて次遊技に通常区間に移行しないことが決定された場合においても、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となる(所定値+10-3)。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は有利区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合であって、有利区間クリアカウンタ監理処理にて次遊技に通常区間に移行することが決定(有利区間クリアカウンタ監理処理における初期化処理が実行)された場合は、次の遊技は通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている。
また、設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は有利区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該最初の遊技の結果として特定数の払出があった場合であって、有利区間クリアカウンタ監理処理にて次遊技に通常区間に移行することが決定(有利区間クリアカウンタ監理処理における初期化処理が実行)された場合は、次の遊技は通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている。
これらについて換言すると、有利区間での設定変更作動時の初期化処理後でも有利区間であり、有利区間差数カウンタの値の更新処理は実行するようになっている。
そして、通常区間である状況にて設定変更装置が作動して初期化処理が実行された場合の設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている(有利区間差数カウンタの値は更新されない)。
また、通常区間である状況にて設定変更装置が作動して初期化処理が実行された場合の設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該最初の遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている(有利区間差数カウンタの値は更新されない)。
また、通常区間である状況にて設定変更装置が作動して初期化処理が実行された場合の設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該最初の遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている(有利区間差数カウンタの値は更新されない)。
また、通常区間である状況にて設定変更装置が作動して初期化処理が実行された場合の設定変更装置の作動終了後の最初の遊技は通常区間での遊技となり、当該最初の遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該最初の遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は初期値となっている(有利区間差数カウンタの値は更新されない)。
これらについて換言すると、通常区間において設定変更装置が作動し初期化処理が実行された場合は通常区間から遊技が開始するようになっている。
ケース2の場合は、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態がATである場合に設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行されたときは、初期化後の状態として、有利区間差数カウンタの値は所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態はATとは異なる他の遊技状態となっている。例えば、他の遊技状態として、設計上滞在割合の高い遊技状態(例えば有利区間通常状態)とすることが挙げられる。なお、RT状態に関しては初期化(非RTに移行)してもよいし維持してもよい。設定変更によってRT状態を初期化するか維持するかは遊技機毎の仕様において決定可能であるためである。
なお、設定変更前のメイン遊技状態がAT中であったときにおける設定変更後のメイン遊技状態を予め定められたメイン遊技状態(例えば有利区間通常状態)としてもよい。
また、設定変更前のメイン遊技状態がAT中とは異なる遊技状態であったときも、設定変更後のメイン遊技状態を予め定めたメイン遊技状態としてもよい。
このような構成によれば、AT中に遊技店の1日の営業が終了し、翌日に設定変更した場合であっても、AT状態は初期化できるため、開店時にユーザに著しく有利な状態となることを防ぐことができる。
また、ケース2の場合は、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態がATである場合に設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行されたときは、初期化後の状態として、有利区間差数カウンタの値は所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態はATとなっている場合であってもよい。
このような構成によれば、設定変更装置の作動に伴う初期化処理時にメイン遊技状態を変更する処理が不要となり、プログラム容量の圧縮やプログラムの可読性が向上する。
なお、遊技店がメイン遊技状態を初期化できるようにするため、別途メイン遊技状態初期化スイッチを設けてメイン遊技状態を初期化可能とする構成でもよい。メイン遊技状態初期化スイッチは、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することや、電源が共有されている状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを1回押下、又は長押しすること等が挙げられる。メイン遊技状態の初期化とは通常区間、又は有利区間に移行した直後に選ばれるメイン遊技状態であったり、予め定められた遊技状態であったりが考えられる。
また、ケース2の場合は、有利区間差数カウンタの値を初期化するためには、RWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理となっている。有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理とは、有利区間差数カウンタの値が上限値に到達(所謂エンディング)したときの初期化処理や、任意の有利区間終了条件を満たしたときの初期化処理のことである。
なお、ケース2の場合の有利区間差数カウンタの値の初期化条件をRWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理に限った場合は、他の任意な条件での有利区間差数カウンタの値の初期化ができなくなるため、例えば、有利区間差数カウンタの値が初期値を下回っている状況(ユーザの差数がマイナスの状況)で任意に有利区間差数カウンタの値を初期化できないので、ユーザが著しく損をしてしまう可能性を防ぐことができる。
また、有利区間差数カウンタの値を初期化するための他の任意な条件として、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作によって有利区間差数カウンタを初期化するようにしてもよい。
この場合の有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作とは、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することや、電源が共有されている状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを1回押下、又は長押しすること等が挙げられる。なお、有利区間差数カウンタクリアスイッチに基づく初期化処理の初期化範囲は、有利区間差数カウンタのみ、有利区間差数カウンタと有利区間種別の何れであってもよい。
このような、有利区間差数カウンタの値を他の任意な条件で初期化可能とした場合は、有利区間差数カウンタに基づく不具合があったとしても遊技店側で不具合の解消を容易にさせることができる。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作は前扉の開放を検知しているときは無効にしてもよいし有効にしてもよい。
また、遊技中において有利区間差数カウンタクリアスイッチが押下されているときは他のメインスイッチ(スタートスイッチ、ストップスイッチ、ベットスイッチ、精算スイッチ、リセットスイッチ等)の操作は有効にしてもよいし、無効にしてもよい。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作として電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することと定めた場合に、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチの押下と設定キースイッチがONとなっている場合が生じる可能性がある。
この場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動しない場合、有利区間差数カウンタは初期化されて有利区間種別は初期化されず、設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタは初期化されて有利区間種別は初期化されず、設定変更モードが起動しない場合、有利区間差数カウンタは初期化されず有利区間種別は初期化され、設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタは初期化されず有利区間種別は初期化され、設定変更モードが起動しない場合が考えられる。
また、ケース2の場合、遊技店側が有利区間差数カウンタの値が把握できなくなってしまうため、ユーザが通常視認できない位置(例えば、前扉の裏側、又は筐体内側)に有利区間差数カウンタの値をランプ等で示唆してもよい。
例えば、赤色LEDが消灯していると有利区間差数カウンタの値が初期値以上であり、赤色LEDが5秒間隔で点滅していると有利区間差数カウンタの値が初期値未満且つ初期値-5000以上であり、赤色LEDが3秒間隔で点滅していると有利区間差数カウンタの値が初期値-5000未満且つ初期値-30000以上であり、赤色LEDが点灯していると有利区間差数カウンタの値が下限値(有利区間差数カウンタがベット分を加算する方式であれば上限値)である。
また例えば、5桁の表示器(7セグメント表示器が5個隣り合っている表示器等)により有利区間差数カウンタの値を表示するような態様でもよい。
また、遊技店側に有利区間差数カウンタの値を把握させる方法として、有利区間差数カウンタの値、又は有利区間における遊技毎の投入数(ベット数)、払出数を外部端子に出力させることで、ホールコンピュータ上で確認できるようにしてもよい。
また、ケース2の場合、有利区間差数カウンタの値が容易に下限値となり得るため、正常なルートで下限値となったのか、不正行為により下限値となったのかを判断するために遊技毎に前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値とを記憶して、前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値を比較した結果その差が一定値(例えば、14)に収まっている場合は正常と判断して有利区間差数カウンタの値を更新し、前回遊技の有利区間差数カウンタの値に今回遊技の有利区間差数カウンタの値を保存するようにし、前回遊技の有利区間差数カウンタの値と今回遊技の有利区間差数カウンタの値を比較した結果その差が一定値(例えば、14)に収まっていない場合は異常と判断して有利区間差数カウンタの値を更新しないようにしてエラー処理により遊技停止にするか、又は有利区間差数カウンタの値を更新するがサブ制御手段にエラーコマンドを送信し、サブ制御手段でエラー報知を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、有利区間差数カウンタの値を不正により下限値にされたとしても遊技店側に報知することができる。
また、ケース2では設定変更による初期化処理が実行されても有利区間種別は変化しないため、有利区間である状況で設定変更された場合であっても設定変更直後の遊技は有利区間の遊技となり、内部抽せん手段による内部抽せん結果に基づいて指示機能に係る処理を実行可能となっている。
これにより、設定変更直後の遊技から指示機能に係る処理が実行可能であるため、指示機能に係る処理が実行できない遊技(通常区間での遊技)を極力少なくすることができ、遊技の興趣が向上する。
また、ケース2では、通常区間中において、有利区間差数カウンタを更新しないようにしていたが、ケース2の変形例として通常区間において有利区間差数カウンタを更新してもよい。
このような場合は、有利区間クリアカウンタ管理処理を通常区間においても更新可能なようにし、通常区間の遊技の進行に応じてもベット数の減算と払出数の加算を有利区間差数カウンタの値に対して実行する。
具体的には、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(所定値-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(所定値+10-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(所定値-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(所定値+10-3)。
これらのような構成によれば、通常区間、有利区間に関わらず有利区間差数カウンタの値を更新できるので、通常区間での遊技性が向上し、また遊技区間の判断を行わずに共通モジュールでの有利区間差数カウンタ更新処理を実現できるためプログラム容量の圧縮とプログラムの可読性を向上することができる。
また、ケース2の変形例において、有利区間差数カウンタの初期化条件をRWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理の他に有利区間移行時を含めてもよい。
有利区間移行時の初期化処理とは、通常区間における有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することを決定した場合に、実行可能な処理であり、当該次遊技の開始前に実行する。
これにより通常区間において、有利区間差数カウンタの値が初期値を超えた場合であっても、有利区間移行時に有利区間差数カウンタの値を初期化できるため、有利区間開始直後にATに当選した場合にユーザの獲得数が2400枚未満の状況で有利区間が終了してしまうことを防ぐことができる。なお、有利区間移行時の初期化処理は有利区間移行時に必ず実行しなければいけないものではなく、有利区間移行時の有利区間差数カウンタの値が初期値を超えていた場合にのみ初期化処理を実行して有利区間差数カウンタの値を初期値に設定するようにしてもよい。
また、有利区間差数カウンタの初期化条件であって有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理のうち任意の終了条件(有利区間差数カウンタ上限値到達以外の有利区間終了条件)に関する初期化処理を実行するか否かは、有利区間の状況に応じて決定してもよい。
例えば、有利区間における任意の終了条件を満たすことで有利区間を終了する場合であって、有利区間差数カウンタの値が初期値を上回っていた場合は、有利区間終了時に初期化処理を実行し、有利区間差数カウンタの値が初期値以下の場合は、有利区間終了時に初期化処理を実行しないことが考えられる。
この場合は、ユーザにとって有利区間差数カウンタの値が初期値以下の場合は有利であることから、有利区間で出玉を得ることができなくても次の契機で出玉を取り返すことが可能となるため、有利区間終了時において遊技の興趣を下げないようにすることができる。
また例えば、有利区間における任意の終了条件を満たすことで有利区間を終了する場合であって、有利区間差数カウンタの値が初期値を上回っていた場合は、有利区間終了時に初期化処理を実行せず、有利区間差数カウンタの値が初期値以下の場合は、有利区間終了時に初期化処理を実行することが考えられる。
この場合は、遊技店にとって想定以上の出玉を獲得される可能性を下げることができ、安定的な遊技店の運用が可能となる。
なお、このケース2の変形例では、通常区間中に有利区間差数カウンタの上限値に到達することが起こり得る。通常区間中に有利区間差数カウンタの上限値に到達した場合は、初期化処理を実行することで、有利区間差数カウンタと有利区間種別を初期化するようにしてもよいし、有利区間差数カウンタは初期化して有利区間種別は初期化しないようにしてもよい(通常区間において有利区間種別は初期値であるため)。換言すると、有利区間中における有利区間差数カウンタの上限値に到達したときの初期化処理(初期化範囲)と通常区間中における有利区間差数カウンタの上限値に到達したときの初期化処理(初期化範囲)は同じ処理でもよいし、異なる処理でもよい。
ケース2の変形例はケース2におけるその他の構成と組み合わせることは問題なく、ケース2の通常区間において有利区間差数カウンタを更新可能な構成に変形したものであり、変更点についてはケース2の変形例に基づいた構成を採用し、その他共通点(例えば、有利区間差数カウンタクリアスイッチの構成等)についてはケース2の構成を採用できることは言うまでもない。
<<ケース1、2共通>>
上述したケース1、2(変形例含む)に関する共通した構成を説明する。
有利区間クリアカウンタ管理処理は、遊技終了時(全リール停止後の処理)に実行するようになっている。このため、有利区間差数カウンタが更新可能な遊技区間であって、有利区間差数カウンタの値が所定値であって、ベット数が所定数であるときの遊技開始(スタートスイッチON)から遊技終了(全リール停止移行であって有利区間クリアカウンタ管理処理実行前)までの期間(所謂「遊技中」)で電源断時処理が実行されて、その後電源の供給が停止した状況で設定キーがONとなり電源の供給が再開されて設定変更装置の作動による初期化処理が実行された場合は、ベット数が初期化され、クレジット数が初期化され、リールは回転せずベットされる前の状態となり、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
換言すると、有利区間差数カウンタにベット数である所定数を減算するタイミングは遊技終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理であるため、遊技中に設定変更による初期化処理が実行された場合は当該遊技で仕様したベット数を更新しないようにしている。
これにより、遊技店側でベットと設定変更を繰り返すことで、有利区間差数カウンタの値を意図的に初期値から下回らせるような仕込みができなくなるため、射幸性を過度に高めないようにすることができる。
また、有利区間クリアカウンタ管理処理を遊技開始時にも実行することが考えられる。この場合、有利区間クリアカウンタ管理処理は、遊技開始時(スタートスイッチON)と遊技終了時(全リール停止後の処理)に実行するようになっている。このため、有利区間差数カウンタが更新可能な遊技区間であって、有利区間差数カウンタの値が所定値であって、ベット数が所定数であるときの遊技開始(スタートスイッチON)から遊技終了(全リール停止移行であって有利区間クリアカウンタ管理処理実行前)までの期間(所謂「遊技中」)で電源断時処理が実行されて、その後電源の供給が停止した状況で設定キーがONとなり電源の供給が再開されて設定変更装置の作動による初期化処理が実行された場合は、ベット数が初期化され、クレジット数が初期化され、リールは回転せずベットされる前の状態となり、有利区間差数カウンタの値は所定値-3となっている。
これにより、遊技中の設定変更であっても実際に使用したメダルを有利区間差数カウンタの値から減算可能となるため正確な有利区間差数カウンタの更新処理が実現できる。
また、有利区間クリアカウンタ管理処理を遊技終了時に実行する場合は、メダルの払出が終了した後に実行するようにしている。このため、有利区間差数カウンタが更新可能な遊技区間であって、有利区間差数カウンタの値が所定値であって、ベット数が所定数であるときに遊技が開始され、全リール停止時に特定数を払い出す小役図柄組合せが停止表示されて、特定数のメダルを払い出している途中(クレジットに払出数を加算している途中も含む)に電源断時処理が実行されて、その後電源の供給が停止した状況で設定キーがONとなり電源の供給が再開されて設定変更装置の作動による初期化処理が実行された場合は、ベット数が初期化され、クレジット数が初期化され、リールは回転せずベットされる前の状態となり、メダルの払出は再開されず、有利区間差数カウンタの値は所定値となっている。
これにより、メダル払出途中で設定変更による初期化処理が実行された場合であってもすでに払い出された分の有利区間差数カウンタの値は更新されないため、メダル払出処理が煩雑にならない。
<<ケース3>>
設定変更による初期化処理にて有利区間差数カウンタと有利区間種別の両方とも初期化される場合。
ケース3では、従来と同様に設定変更による初期化処理にて有利区間差数カウンタと有利区間種別の両方とも初期化されるが、異なる点としては通常区間においても有利区間差数カウンタを更新可能としている点である。
具体的には、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行しないことが決定され、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技も通常区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値+10-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該遊技の結果として払出がなかった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値-3)。
また、通常区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値は所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、有利区間移行処理にて次遊技に有利区間に移行することが決定され、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合は、次の遊技は有利区間であり、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値+10-3)。
これらのような構成によれば、通常区間、有利区間に関わらず有利区間差数カウンタの値を更新できるので、通常区間での遊技性が向上し、また遊技区間の判断を行わずに共通モジュールでの有利区間差数カウンタ更新処理を実現できるためプログラム容量の圧縮やプログラムの可読性を向上することができる。
そして、有利区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値が所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該遊技の結果として払出がなかった場合の遊技終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理では、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値-3)。
また、有利区間である状況にて、有利区間差数カウンタの値が所定値であって、遊技の開始時に所定数のベットがされた場合であって、当該遊技の結果として特定数の払出があった場合の遊技終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理では、有利区間差数カウンタの値は更新可能となっている(有利区間差数カウンタの値=所定値+10-3)。
これらについて換言すると、有利区間移行後における遊技では有利区間差数カウンタの値の更新処理は実行するようになっている。
ケース3の場合は、有利区間差数カウンタの値が所定値であり、有利区間であり、メイン遊技状態がATである場合に設定変更装置の作動に伴う初期化処理が実行されたときは、初期化後の状態として、有利区間差数カウンタの値は初期値であり、通常区間であり、メイン遊技状態は通常区間に対応する状態(ATではない状態)となっている。なお、RT状態に関しては初期化(非RTに移行)してもよいし維持してもよい。設定変更によってRT状態を初期化するか維持するかは遊技機毎の仕様において決定可能であるためである。
このような構成によれば、AT中に遊技店の1日の営業が終了し、翌日に設定変更した場合であっても、AT状態は初期化できるため、開店時にユーザに著しく有利な状態となることを防ぐことができる。
また、ケース3の場合は、有利区間差数カウンタの値を初期化するためには、設定変更装置の作動に伴う初期化処理の他に、RWM異常による初期化処理、有利区間終了時の有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理となっている。有利区間クリアカウンタ管理処理による初期化処理とは、有利区間差数カウンタの値が上限値に到達(所謂エンディング)したときの初期化処理や、任意の有利区間終了条件を満たしたときの初期化処理のことである。
また、有利区間差数カウンタの値を初期化するための他の任意な条件として、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作によって有利区間差数カウンタを初期化するようにしてもよい。
この場合の有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作とは、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することや、電源が共有されている状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを1回押下、又は長押しすること等が挙げられる。なお、有利区間差数カウンタクリアスイッチに基づく初期化処理の初期化範囲は、有利区間差数カウンタのみ、有利区間差数カウンタと有利区間種別の何れであってもよい。
このような、有利区間差数カウンタの値を他の任意な条件で初期化可能とした場合は、有利区間差数カウンタに基づく不具合があったとしても遊技店側で不具合の解消を容易にさせることができる。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作は前扉の開放を検知しているときは無効にしてもよいし有効にしてもよい。
また、遊技中において有利区間差数カウンタクリアスイッチが押下されているときは他のメインスイッチ(スタートスイッチ、ストップスイッチ、ベットスイッチ、精算スイッチ、リセットスイッチ等)の操作は有効にしてもよいし、無効にしてもよい。
また、有利区間差数カウンタクリアスイッチの操作として電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチを押下しながら電源投入することと定めた場合に、電源断の状況で有利区間差数カウンタクリアスイッチの押下と設定キースイッチがONとなっている場合が生じる可能性がある。
この場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動する場合、有利区間差数カウンタと有利区間種別が初期化されて設定変更モードが起動しない場合が考えられる。
<<設定変更装置の作動に伴う初期化処理と有利区間差数カウンタとの関係に関するケース1、2、3の共通構成について>>
上述したケース1、2(変形例含む)、3に関する共通した構成を説明する。
いずれのケースであってもコンプリート機能に関する打止差数カウンタは、電源断、又は電源投入に伴って初期化される(初期値を設定する)ようになっている。
いずれのケースであっても、有利区間差数カウンタの値をサブ制御手段に送信することが可能となっている。
このため、有利区間差数カウンタの値が初期値よりも一定数下回っているときにユーザに対して示唆演出を所定の確率で実施したり、設定確認中や設定変更中等遊技店側でしか閲覧できない画面上で有利区間差数カウンタの値を表示したりすることができる。
これにより、ユーザに対する演出効果の向上や、遊技店に対するメンテナンスの効果の向上が見込まれる。
設定変更装置の作動に伴う初期化処理において、有利区間差数カウンタを初期化するケースと初期化しないケースの何れにおいても、設定変更装置の作動に伴う初期化処理では、復帰不可能エラー、復帰可能エラー、ベット数、クレジット数、打ち止め状態を初期化可能となっている。
<設定変更処理>
本実施形態に係るメイン制御基板100が実行する設定変更処理について図10のフローチャートを用いて説明する。
設定変更モードが起動する(設定変更処理が実行される)と、現在の設定値が正常範囲か否かを判定し、正常範囲内であったときは、現在の設定値を取得し、正常範囲外であったときは、設定値として「1」を保存し、設定値「1」を取得する。
設定値を取得した後は、設定値表示データを保存する。設定値表示データを保存した後はタイマ割込み処理であるダイナミック点灯制御により、5割込みごとに設定値表示データを参照して点灯制御を行う。
その後、スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定する。スタートスイッチ12がオフからオンになっていないと判定したときは、設定スイッチがオフからオンになったか否かを判定する。
ここで、設定スイッチがオフからオンになっていないと判定したときは、再度スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定し、設定スイッチがオフからオンになったと判定したときは、設定値が最大設定値以上(設定6)か否かを判定する。
設定値が最大値以上でなければ、現在の設定値にインクリメントする処理を行い、設定値が最大値以上であれば、現在の設定値に初期値(0)を保存し、さらにインクリメントする処理を行う。設定値をインクリメントした後は、更新した設定値を表示し、スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定する処理まで戻る。
その後、スタートスイッチセンサが検知され、スタートスイッチ12がオフからオンになったと判定したときは、設定値の確定処理を行い、設定キースイッチがオンからオフになったと判定するまで待機し、設定キースイッチがオンからオフになったと判定したときには決定した設定値を主制御RAMに保存して設定表示LEDを消灯し、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオンにする(メダルがホッパ44へ流下するための通路を形成する)ことで設定変更モードを終了する。
ここで、設定変更モードとは、1から6の設定値(表示上は1~6の設定値)のうち何れかの設定値を決定する手段である。何れかの設定値を決定した後は、次に設定変更手段による設定値の変更が行われるまで、決定した設定値に対応する内部抽せんテーブル(役抽選テーブルとも称す)を設定し続ける。なお、設定値ごとに内部抽せんによる抽せん結果の決定確率(役の当選確率)が異なる役抽選テーブルが設けられている。
設定変更手段は、スロットマシンPS1の電源が投入されていない状態において、遊技場の管理者により設定変更に用いる設定キーが回転操作され、設定キースイッチ信号がオンになる回転位置に設定キーを保持された状態でスロットマシンPS1の電源が投入されると、スロットマシンPS1の電源投入を契機として設定キースイッチ信号をオンにする。本実施形態において、設定キースイッチ信号のオンとは、立ち上がりのオン(オフ→オンとなること)であり、電源断が発生する前に設定キーがオンとなっていた場合は、電源投入後には立ち上がりのオンは検出されないため、設定変更モードに移行しないよう構成されているが、設定キースイッチ信号のオンをレベルのオンとし、電源断が発生する前にオンとなっていた場合であっても電源の再投入時に設定キーがオンの場合設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
設定変更手段は、設定キースイッチ信号がオンであり、ドア開放信号がオンであり、かつ、設定変更可能フラグがオンであると判定したときは、スロットマシンPS1の設定値を変更可能な設定変更モードを起動する。
設定変更可能フラグは遊技状態に応じてオンとオフを切り替える。例えば、スタートスイッチ12が操作されてから遊技が終了するまでの期間は、設定変更可能フラグをオフにして、それ以外の期間は設定変更可能フラグをオンにする態様が考えられる。しかし、この態様のみに限らず特定のボーナス遊技が開始したとき、または特定のボーナス内部中となっているときのみ設定変更可能フラグをオフにしてもよいし、設定変更可能フラグを設けないことでどの状態でも設定変更可能となるように構成されていてもよい。
設定変更モードを起動すると、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオフにして、メダル投入による遊技の開始を行うことができないようにする。設定変更モードで変更できる設定値データは、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の6段階あり、設定値が高くなるごとに、出玉率の高い役抽選テーブルを設定する。
設定変更モードを起動した後は、設定変更モードであることを報知するために、フロントパネルPS2の背面に備えられた設定表示LEDを点灯する。そして、セットした設定値データを表示するための設定値表示データをセットして、スロットマシンPS1のフロントパネルPS2前面に配置したクレジット数表示器26と、スロットマシンPS1のフロントパネルPS2裏面に配置された設定表示LED(図示しない)を点灯して、設定値を表示する。設定値データが「1」の場合の設定値表示は「1」を表示し、設定値データが「2」の場合の設定値表示は「2」を表示し、設定値データが「3」の場合の設定値表示は「3」を表示し、設定値データが「4」の場合の設定値表示は「4」を表示し、設定値データが「5」の場合の設定値表示は「5」を表示し、設定値データが「6」の場合の設定値表示は「6」を表示する。
なお、設定値データ記憶領域に記憶されている設定値データを「0」~「5」の6段階で記憶するときは、設定値データが「0」の場合の設定値表示は「1」を表示し、設定値データが「1」の場合の設定値表示は「2」を表示し、設定値データが「2」の場合の設定値表示は「3」を表示し、設定値データが「3」の場合の設定値表示は「4」を表示し、設定値データが「4」の場合の設定値表示は「5」を表示し、設定値データが「5」の場合の設定値表示は「6」を表示する。
設定変更モードを起動した後は、スタートスイッチ12のセンサ信号がオンであるか否かを判定し続け、スタートスイッチ12が操作されてスタートスイッチ12のセンサ信号がオンになったと判定したときは、設定値を決定し設定表示LEDに現在の設定値を表示する。換言すると、設定変更モード中にスタートスイッチ12のセンサ信号がオンになったと判定した場合は設定スイッチが操作されても設定値が変更されないようになっている。
一方、スタートスイッチ12のセンサ信号がオンであると判定していない状態で、設定スイッチ信号がオンになったと判定したときは、設定スイッチ立ち上がりデータをクリアして、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「1」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「1」~「5」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントする。なお設定値データを0~5の6段階とした場合の設定変更モードの処理としては、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「0」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「0」~「4」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントするようにすればよい。
なお、設定変更モードを起動した後にスタートスイッチ12のセンサ信号がオンであると判定された場合の設定表示LEDの設定値表示態様として、設定値が変更できないことを示すために設定表示LEDに「0」と表示したり、設定表示LEDに「_X」(「X」は確定後の設定値)と表示したり等のように設定変更可能時の設定値表示の態様と異なる態様で設定値を表示してもよい。
<本実施形態に適用可能な有利区間を用いた遊技性>
本実施形態において、遊技開始に係る規定数は3枚のみである。つまり3枚がけ以外では遊技が開始できないようになっており、ボーナス作動時においても3枚がけのみで遊技が開始されるようになっている。
本実施形態において、有効ラインは左リール下段、中リール中段、右リール下段の1ライン構成となっている。以下、有効ラインに図柄組合せが停止することを単に図柄組合せが停止と称する。
本実施形態において、図柄の種類は10種類である。それぞれ、赤セブン、青セブン、バー、金バー、ブランク、チェリー、スイカ、ベルA、ベルB、リプレイと称す。なお、図柄の名称や図柄の種類はあくまで一例であり、変更しても何ら問題ない。
本実施形態のリール配列において、図11を用いて説明する。図11に示すように1つのリールにおける図柄数は20個であり、第1回胴(左リール)、第2回胴(中リール)、第3回胴(右リール)を備えている。
本実施形態における図柄組合せを図12乃至図17に示している。図中の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」の項目は図柄組合せに対応する条件装置の名称を示している。また、「規定数及び遊技状態」には規定数毎の図柄組合せが停止した場合に付与する特典を示している。「規定数及び遊技状態」の項目に「1種BB」と記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に1種BBが付与されることを示し、「再遊技」と記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に再遊技が付与されることを示し、数字が記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に払い出す枚数を示し、「-」と記載されている場合は該当する遊技状態では当該図柄組合せが停止しないことを示している。
本実施形態において、ボーナスは1種BBを備えており、11枚を超える遊技メダルの払出を終了条件にしている。また、この1種BBはRBが連続作動するタイプであり、RBは2回の入賞又は2回の遊技の何れか一方を満たすと終了し、RBの終了条件を満たすと1種BBの終了条件(11枚を超える遊技メダルの払出)を満たすまで自動的にRBが作動する仕様となっている。
図12に示すように1種BBの図柄組合せは8種類となっており、各リールにおける1種BB図柄組合せに関する図柄の引き込み率(図柄組合せに関する図柄が停止する確率)は100%ではないため、1種BBの図柄組合せを表示させる場合は各リールに目押しが必要となっている。
本実施形態において、RT遷移は非RT(1種BB非内部中とも称す)から開始し、非RT中に1種BBが当せんして1種BB図柄組合せが停止しなかった場合は次遊技(当該遊技終了時でもよい)からRT1(1種BB内部中とも称す)に移行し、RT1中に1種BB図柄組合せが停止するとRT1が終了して次遊技から1種BBが作動(1種BB中とも称す)し、1種BBの作動が終了すると次遊技から非RTに移行する。また、設定変更時は非RTから開始するため、RT1や1種BB作動中に設定変更装置が作動した場合は、設定変更装置の作動が終了したときに非RTをセットする。なお、設定変更装置が作動しない電源断(通常の電源断と称することがある)ではRT状態と1種BB作動状態はクリアされないため、電断復帰時には電断前の状態から開始される。具体的には、1種BB中に電源断が発生し、その後電源復帰した場合には1種BB作動状態は1種BB中であり、RT1である状況で電源断が発生し、その後電源復帰した場合にはRT状態はRT1であるよう構成されている。
本実施形態における条件装置を図18で説明する。図18における「入賞再遊技」の項目は当せん番号と対応した番号が記載されている。また、「条件装置」の項目には作動する条件装置が記載されている。また、「通称」の項目には作動する条件装置の簡易的な名称が記載されている。例えば再遊技-H条件装置に対応する通称は「右押し:強-バトル目」であり、右リールを第1停止すると強バトル目が停止することが示されており、入賞-A1条件装置に対応する通称は「押し順ベルA群123」であり、左リール第一停止、中リール第2停止、右リール第3停止の操作態様が正解操作態様(この場合は入賞52(入賞01~02、09、29~31よりも払出枚数が多い入賞)の図柄組合せが停止される操作態様)であることが示されている。また、「構成要素」の項目には条件装置に対応する図柄組合せが示されている。例えば再遊技-A条件装置が作動(当せん)する場合は再遊技01か再遊技02が表示可能であることが示されている。なお、「入賞再遊技」の項目の「0」と記載されている箇所ははずれに対応している。
本実施形態における1種BB非内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果について図19乃至図21を用いて説明する。1種BB非内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、1種BB、再遊技-A、再遊技-B、再遊技-C(+1種BB)、再遊技-D(+1種BB)、再遊技-E(+1種BB)、再遊技-F(+1種BB)、再遊技-G(+1種BB)、再遊技-H(+1種BB)、再遊技-I(+1種BB)、再遊技-J(+1種BB)、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D(+1種BB)、入賞-E(+1種BB)、入賞-F(+1種BB)、入賞-G(+1種BB)、入賞-H(+1種BB)、入賞-I(+1種BB)、入賞-J(+1種BB)、入賞-K(+1種BB)の何れかであり、はずれは存在しない。
なお、上述した「再遊技-C(+1種BB)」という記載は、再遊技-Cと1種BBが同時当せんすることを示しており、図19、図20、及び図21において「ボーナス条件装置」と「入賞再遊技」の両方に名称が記載されていることと対応している。また、図19、図20、及び図21の「内部抽せん」の項目は遊技状態毎に内部抽せん対象か否かを示しており、「○」は内部抽せん対象であり、「×」は内部抽せん対象ではないことを示している。また、図19、図20、及び図21の「有利区間移行」の項目は遊技状態毎に有利区間移行抽せんを実行するか否かを示しており、「○」は有利区間移行抽せんを実行し、「×」は有利区間移行抽せんを実行しないことを示している。なお、本実施形態では有利区間移行抽せんを実行した場合100%当せんし有利区間移行するよう構成されている。また、図19、図20、及び図21の「R1」~「R6」の項目は設定値に対応した内部抽せんの当せん置数を示しており、遊技状態毎に65536の置数を割り振っている。なお、「R1」は設置値「1」に対応しており、「R2」は設置値「2」に対応しており、「R3」は設置値「3」に対応しており、「R4」は設置値「4」に対応しており、「R5」は設置値「5」に対応しており、「R6」は設置値「6」に対応している。
本実施形態において、1種BB内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、再遊技-A、再遊技-B、再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかであり、はずれは存在しない。
本実施形態において、1種BB中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、入賞-K、入賞-L、はずれの何れかである。
本実施形態において、通常区間から有利区間に移行する条件として、再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかが当せんしたことであり、再遊技-A、再遊技-Bの当せんでは有利区間に移行しない。即ち、通常区間において、再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかが当せんした場合には、次回の遊技から有利区間となる。
本実施形態において、通常区間中に再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかが当せんすると必ず有利区間に移行するようになっている。即ち、通常区間において、再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかが当せんした場合には、次回の遊技から有利区間となる。
本実施形態において、RT1(1種BB内部中)では、はずれが存在しないため(再遊技役と入賞役の何れかが必ず当せんする)、一度RT1に移行すると押し順ベルC群(入賞-C1~C6)当せん時の一部の操作態様でBB図柄組合せを停止可能となっている。押し順ベルC群当せん時の一部とは、例えば、入賞-C1当せん時における中リール、または右リール第一停止の一部の目押し位置である。また、有利区間において入賞-C1が当せんしたときは正解押し順(この場合は「1、2、3)を液晶に表示する)を報知することで、入賞38が停止しBB図柄組合せが停止しない。このような構成により、BB図柄組合せが停止しない操作態様を報知することでユーザはRT1を維持することができる。また、RT1中にはずれの置数を4(設計上の最低当せん確率が1/17500以上であるため)とし、その他の再遊技役や入賞役ではBB図柄組合せが停止しないように構成することで、はずれのときにのみBB図柄組合せが停止するよう構成してもよい。
本実施形態において、有利区間における主制御手段が管理する遊技状態として、有利区間一般状態、チャンスゾーン(CZとも称す)、ATという状態を備えており、有利区間一般状態からCZへ、CZからATへ、ATから有利区間一般状態、またはCZへそれぞれ移行する。また、通常区間における主制御手段が管理する遊技状態は通常区間一般状態しかなく、有利区間に移行するまで遊技状態の遷移はしない。なお、有利区間一般状態と通常区間一般状態において、主制御手段で管理するための遊技状態に関するフラグは同じ状態でもよいし異なる状態でもよい。
通常状態は、内部抽せん結果として入賞-A1~入賞-C6の何れかに当せんしたときに有利な入賞押し順を報知しない状態である。
CZは、通常状態において内部抽せん結果として入賞-D~入賞-Hの何れかに当せんしたときに移行する状態であり、CZ中はCZ中の内部抽せんの結果や、CZ開始時の抽せんによってATへの移行抽せんを行う。
ATは、CZ中のAT抽せんに当せんしたときに移行する状態であり、入賞-A1~入賞-C6の何れかに当せんしたときに有利な操作態様(入賞押し順)を報知する状態である。
本実施形態において、有利区間から通常区間に必ず移行する条件として、有利区間での遊技回数が所定回数(例えば、1500回)に到達したとき、有利区間でのMYが2400を超えたとき、設定変更に基づいた初期化処理が行われたとき、RAMクリアスイッチが有効となったときとなっており、ATの終了条件と有利区間の終了条件は一致していない。ただし、ATの終了条件の一部(エンディングに到達した時や獲得枚数が所定枚数(例えば2300枚)以上となった時等)を有利区間の終了条件としてもよい。また、有利区間でCZに当せんしたときに通常区間に移行させてもよい。この場合は有利区間でCZに当せんした時の有利区間の状況に応じて有利区間を終了させるか否かを判断する。
CZは、入賞-D~入賞-H(以下、レア役とも称す)の何れかに当せんした時に抽せんにより決定するようになっており、基本的には当せんしにくい内部抽せん結果ほどCZが当せんしやすくなっている。本実施形態においては、CZに当せんしやすい順番として、入賞-G>入賞-E>入賞-H>入賞-F>入賞-Dの順番となっている。
本実施形態において、CZは当せん直後に発生するわけではなく、CZに当せんした後、有利区間から通常区間に移行し再度有利区間に移行したときにCZを開始する(RT1における有利区間移行時は必ずCZを開始する)。これにより、CZからATに当せんした場合に有利区間の残り遊技回数が少ないために出玉が出せないといった問題点を解消することができる。特に純増枚数(1遊技あたりの獲得期待枚数。傾斜値とも称する。)が少ない仕様ほど効果的である。例えば、純増2枚の場合、有利区間の最大獲得枚数が約2400枚であるため、2400枚を獲得させるのに1200回の遊技が必要となってくる。しかし、有利区間では常にATを行うというわけではなく、上述した通常状態やCZ等様々な遊技状態を遷移するため、AT開始時には有利区間の残り遊技回数が少ない(例えば、500回等)ことが多くある。この場合500回の遊技を行っても純増枚数が2枚であるため1000枚程度の獲得で終了してしまい、ユーザの獲得期待感に応えることが難しかった。そこで、CZ当せんで一度有利区間を終了し、新たに有利区間に移行するときにCZを開始することで、仮にCZが100回の遊技回数であっても、有利区間は残り1400回遊技できるので、ユーザに2400枚を獲得させる期待感を創出することができる。
また、有利区間が開始してからの獲得枚数(払出枚数の累積数-投入数の累積数)の値に応じて同一有利区間内における2回目以降のCZの当せん確率を変動させてもよい。例えば、有利区間移行時にCZを開始してATに当せんした場合、当該ATで50枚獲得した場合と1000枚獲得した場合とでAT終了後の残りの有利区間内におけるCZの当せん確率を変動させる態様が考えられる。この場合は、50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも高くする場合と低くする場合が考えられる。
50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも高くする場合は、ATであまり獲得できなかったユーザに対して次のCZを付与しやすくなるため、期待感を維持しつつ遊技可能となっている。
50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも低くする場合は、1000枚獲得した後は残りの有利区間が少ないため(有利区間の終了条件である1500回の遊技回数か2400枚の獲得に近いため)、CZを高確率にしても出玉設計上著しく射幸心が上がらないし、ユーザに対しても新たな期待感を創出することができる。
CZに当せんした場合、CZに当せんした当該遊技、若しくは所定遊技回数後(遊技機の仕様によって任意に設定できる)に「成功」や「勝利」といった文字表示を行う祝福演出を行う。これにより、ユーザは何らかの特典が付与されたことが理解できるため、遊技の進行状況を直感的に理解させることができる。そして、次遊技以降から「CZ準備中」という旨の表示を液晶やランプの点灯態様で行い、ユーザに対してCZに対する期待感を創出させることができる。CZ準備中とは、CZ当せん遊技が有利区間である場合、有利区間を終了させてから、その後の通常区間において再び有利区間に移行するまでの状態に対応している。「CZ準備中」は内部的には通常区間となっているため、AT抽せんやAT上乗せ等は一切行わないユーザにとって不利な状態となっているが、CZ準備中の出玉率をAT状態と比較して下げることでATに出玉を割り振ることができ、出玉の波を創出することができる。また、CZ準備中はCZに対する期待感を創出しているため、出玉率を下げてもユーザが損をしたと感じにくくしている。
また、CZに当せんした次遊技で有利区間を終了させているが、CZに当せんした遊技から有利区間が終了するまでに所定遊技回数を実行させてもよい。この場合は、CZに当せんした当該遊技ではCZに当せんした告知を行わず、CZに当せんしたか否かを演出により所定遊技回数実行することが考えられる(所謂、前兆演出や連続演出)。そして、所定遊技回数実行したタイミングで祝福演出を実行し、次遊技からCZ準備中となる。これは、有利区間では有利区間ランプが点灯しており、有利区間が終了すると有利区間ランプが非点灯となるため、CZ当せん遊技からCZに当せんしたことを告知するまでの間に有利区間ランプの点灯態様でCZに当せんしたか否かがわからないようにするためである。なお、CZ準備中に有利区間から通常区間に移行するようにしてもよく、この場合はすでにCZ準備中であることを報知しているため、CZ準備中の有利区間ランプの点灯態様によって結果が先にわかるようなことはない。
また、CZ準備中が必ずしも通常区間である必要はなく、有利区間に設定する場合があってもよい。この場合でも通常区間でCZ準備中を実行する割合の方が有利区間でCZ準備中を実行する割合よりも相対的に高くなっており、有利区間でCZ準備中を実行する条件として、有利区間の残り遊技回数が所定回数(例えば、1000回)以上残っていることを条件とする。このように構成することで、有利区間の残り遊技回数に余裕がある場合にCZ準備中を実行するため、CZ準備中を経てCZを実行し、その結果ATを実行することになっても十分な出玉感を創出することができる。また、CZ準備中に通常区間を用いないため、CZ準備中の直後にATを開始するといった驚きを創出することもできる(有利区間終了時にはATに関する情報を初期化するため、CZ準備中に通常区間を用いた場合は有利区間開始時にCZを実行することになるためATは開始できない)。
また、上述した有利区間にCZ準備中を実行する場合において、CZ準備中に入賞-D~入賞-Hの何れかに当せんしたときに抽せんによりATを付与するか否かを決定してもよい。この場合、AT抽せんによりATに当せんしやすいレア役の順番は、CZに当せんしやすい順番と同様にしてもよいし、入賞-E>入賞-G>入賞-F>入賞-H>入賞-Dの順番のように一部異ならせるようにしてもよい。このように構成することで、CZ準備中であってもユーザに対してレア役の当せんを期待させることができる。
さらに、レア役は当せんしたがATに当せんしなかったユーザに対して遊技意欲を減退させないために、ATとは異なる特典を付与するようにしてもよい。当該特典として、例えば、ユーザ端末で読み取り可能な二次元コードを表示したり、設定値を判別可能な設定示唆演出を表示したり考えられる。当該特典は、有利区間における遊技回数が前述した所定回数(例えば、1500回)に近いほど付与しやすいようにしてもよいし、CZ回数が特定回数(例えば、5の倍数回目)のときに付与しやすいようにしてもよい。
本実施形態における設定変更に関する処理を説明する。
設定変更装置が起動すると、設定変更装置の起動時のタイミングや設定値の確定時のタイミングで前述したRAM初期化処理を行う。このRAM初期化処理が行われる直前の遊技状態がRT1であればRAM初期化処理が行われるとRT1の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は非RTとなる。また、RAM初期化処理が行われる直前の遊技状態が1種BB中であればRAM初期化処理が行われると1種BB中の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は非RTとなる。
また、RAM初期化処理が行われる直前の遊技状態が有利区間であればRAM初期化処理が行われると有利区間の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は通常区間となる。換言すると、有利区間中の遊技状態として、通常状態、CZ、又はATとあるが、何れの状態であってもRAM初期化処理が行われると、通常区間に移行する。
RAM初期化処理が行われると非RTかつ通常区間から遊技が開始されることになるが、本実施形態においては、通常区間から有利区間に移行するときにCZを開始する仕様となっているため、設定変更後は有利な状態(CZに当せんさせるための遊技を行うことなく、有利区間に移行させることでCZを開始させることができる状態)となっている。
このように構成することで、設定変更後は有利な状態であるため、朝から来店させる動機づけができ、集客効果を上げることができる。
また、設定変更後に有利すぎる状態(数回遊技を行うだけでCZに移行する状態)をセットできてしまうと射幸心を著しく煽ってしまう虞がある(所謂モーニング)。このため、有利区間に移行するときの状況に応じてCZの内容を変更することが考えられる。
この場合として、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態がRT1である場合は、基本的な遊技フローであるためCZを開始し、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態が非RTである場合は、設定変更後であるとしてCZを開始しない。なお有利区間に移行が決定した遊技としては、上述した再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kの何れかが当せんしたことである。
また、再遊技-C、再遊技-D、再遊技-E、再遊技-F、再遊技-G、再遊技-H、再遊技-I、再遊技-J、入賞-D、入賞-E、入賞-F、入賞-G、入賞-H、入賞-I、入賞-J、入賞-Kは1種BBと重複当せんするため、当せんした次遊技のRT状態はRT1となり、CZが開始されるが、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6は1種BBと重複当せんしないため、当せんした次遊技は非RTであり、CZが開始されない。
このような構成により、非RTにおいて有利区間に移行する場合を有するため、設定変更後は数回遊技を行うだけでCZに移行するといったモーニングに関する仕様を抑制でき、射幸性を抑えることができる。
なお、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態を参照して有利区間における主制御手段で管理する遊技状態を変更する仕様を用いて、射幸性を下げることも考えられる。この場合、非RT中(1種BB非内部中)に移行した有利区間はATを行わず、RT1中(1種BB内部中)に移行した有利区間はATを行う可能性を有するようにしてもよい。このような構成により、設定変更後に非RTで有利区間に移行した場合は、ATが行われないことにより出玉を獲得することができないので射幸性を抑えることになる。この時の有利区間の終了条件は上述したCZに当せんするまででもよいし、所定遊技回数(例えば、1500回)の遊技を行ったことでもよい。
また、有利区間移行抽せんに当せんした次遊技のRT状態を参照してCZの移行を制御しているが、これに限らず、有利区間移行抽せんに当せんした当該遊技の作動している条件装置を参照してCZの移行を制御してもよい。この場合は、通常区間における1種BB内部中に入賞-A1が当せんしたときは、1種BBと入賞-A1の条件装置が作動していることに基づいて有利区間開始時にCZを開始するよう制御する。また、通常区間における1種BB非内部中に入賞-A1が当せんしたときは入賞-A1の条件装置が作動していることに基づいて有利区間開始時にCZを開始しないよう制御する。
本実施形態では、1種BBのみ抽せん対象としていたが、これに代わり、RB、またはMBを抽せん対象としてもよいし、1種BBとRBとMBのうち2つ乃至全部を抽せん対象としてもよい。
<有利区間の開始時の遊技価値の獲得期待値を高くした遊技性>
本実施形態に適用可能な、有利区間の開始時の遊技価値の獲得期待値を高くした遊技性について説明する。
なお、ここでは、有利区間の開始時の遊技価値の獲得期待値を高くするため、所定回数の遊技の消化によっては有利区間が終了しないよう構成する。換言すると、有利区間における遊技回数によって、有利区間を終了しないように構成する。
一の有利区間を開始してから有利区間一般状態にて所定回数の前兆遊技が実行されると次の遊技から所定のAT(AT1とも称する)へ移行し、当該AT1にて所定の抽選を実行し、所定の抽選に当選した場合には、当該有利区間での獲得数が2400を超えるまで(MYカウンタの値が上限値を超えるまで)当該AT1を継続し、有利区間の終了条件を満たすと当該有利区間を終了し次の遊技から通常区間を開始する。そして、通常区間を経て新たな有利区間を開始してから有利区間一般状態にて所定回数の前兆遊技が実行されるとAT1へ移行し、当該AT1にて所定の抽選に当選した場合には、当該有利区間での獲得数が2400を超えるまで当該AT1が継続し、有利区間の終了条件を満たすと当該有利区間を終了し次の遊技から通常区間を開始する。
すなわち、AT1にて所定の抽選で非当選となるまで、約2400の遊技価値の獲得がループする。なお、所定の抽選で当選となる確率は適宜設定可能であるが、50%以上80%未満ほどの高確率で当選となるよう構成することが好適である。また、AT1の実行期間には最低保証(AT50ゲームや獲得数100など)が設けられており、AT1にて所定の抽選で非当選となった場合にも、AT1を即座に終了することはせずに最低保証のATが実行されるまではAT1が継続するよう構成されている。なお、所定の抽選はAT1の開始時に実行されるよう構成してもよいし、AT1で最低保証のATが実行された後に実行されるよう構成してもよい。
また、AT1にて所定の抽選で非当選となった場合には、当該AT1の終了後に有利区間を終了することなく有利区間一般状態へ移行し、有利区間一般状態にて役抽選で低確率(例えば役抽選における最低確率の1/8192)で当選し得る所定役(例えば再遊技-A、再遊技-J、入賞-Jなど)に当選すると有利区間を終了させ次の遊技から通常区間を開始し、通常区間を経て新たな有利区間を開始してから有利区間一般状態にて所定回数の前兆遊技が実行されるとAT1へ移行する。
なお、一の有利区間の開始時の有利区間一般状態よりも、AT1にて所定の抽選で非当選となった後に移行する有利区間一般状態の方が、ATに関する期待度が低い状態となるよう構成されている。
また、AT1にて所定の抽選で非当選となった後に移行する有利区間一般状態にて所定役に当選すると有利区間を終了するよう構成したが、これに限らず、有利区間を終了させるための所定のCZを実行し、当該所定のCZ中の抽選に当選すると有利区間を終了させるよう構成してもよい。
また、AT1中や有利区間開始直後の所定回数の前兆遊技中は所定役に当選しても有利区間を終了しないよう構成されている。このように構成することで獲得数2400がループしている状態での遊技のテンポを良くすることができる。また、AT1にて所定の抽選に当選し約2400の遊技価値を獲得できることが確定している状況で所定役に当選した場合であってもAT1が途中で終了してしまうことがないので、遊技者に不利益を与えてしまうおそれを防止できる。また、ATにて所定の抽選に当選し約2400の遊技価値を獲得できることが確定していることを示す所定の演出を実行している状況で所定役に当選した場合であっても当該所定の演出が途中で終了してしまうことがないので、遊技者に不信感を与えてしまうおそれを防止できる。なお、後述するAT2中に所定役に当選した場合は、所定役に当選した遊技で有利区間を終了するよう構成してもよいし、AT2の終了後に有利区間を終了するよう構成してもよい。
このように、有利区間の開始時の遊技価値の獲得期待値を高くすることで、有利区間を終了させることを目指すという新たな遊技性を創出することができる。また、一の有利区間を開始してからAT1へ移行させるまでに所定回数の前兆遊技を必要とすることで、AT1で所定の抽選に当選した場合であってもATが獲得数2400を超えて続くことがないので、過度に射幸性が上がらないようにすることができる。
なお、AT1にて所定の抽選で非当選となった後に移行した有利区間一般状態においても、AT抽選を行ってもよいし、天井を設けて天井ゲーム数(例えば、1000ゲーム)の遊技が実行されるごとにATへ移行するよう構成してもよい(これらAT1以外のATを総称してAT2とも称する)が、AT2では所定の抽選を実行しないよう構成することが好適である。このようにAT1以外のATでは所定の抽選を実行しないことで射幸性が過度に上がりすぎないようにすることができるとともに、AT1における所定の抽選への期待感を高めることができる。
また、このように有利区間の開始時の遊技価値の獲得期待値を高く構成した場合でも、上述した方法により、RT1中(1種BB内部中)に有利区間への移行が決定した場合は有利区間を開始してから所定回数の前兆遊技を経てAT1に移行するが、非RT中に有利区間への移行が決定した場合は有利区間を開始してから所定回数の遊技後もATを実行しない、換言すれば設定変更後の最初の有利区間では有利区間を開始してから所定回数の遊技後にATを実行しないよう構成することが好適である。このようにRT1中に有利区間への移行が決定した場合の方が、非RT中に有利区間への移行が決定した場合よりも、相対的に有利となるよう構成することで、モーニングに関する仕様を抑制することができる。
また、一の有利区間が終了しないまま特定回数(例えば5000ゲーム)の遊技が実行された場合には、次の遊技から当該有利区間が終了するまで出玉率の設計値が所定値(100%を超え115%を超えない値)である所定の状態に移行するよう構成してもよい。なお、特定回数は適宜設定可能であるが、遊技店の1日の営業時間内に実行可能な遊技回数に設定することで好適である。
また、所定の状態における出玉率の設計値を所定値とするためには、1)有利区間一般状態で所定回数の遊技(例えば100ゲーム)が実行されるごとにAT2に移行し、当該AT2を特定回数の遊技(例えば50ゲーム)で必ず終了するよう構成してもよいし、2)出玉率が所定値となるようにAT2に移行するゲーム数及び移行後のAT2での獲得数を予め定めたシナリオを複数設けていずれかのシナリオに従って遊技が進行するよう構成してもよい。
このように構成することで、一の有利区間が長く継続するという遊技者にとって不利な状況においても遊技を継続する動機を形成することができる。
なお、出玉率の設計値が所定値である所定の状態では、所定役に当選した場合でも有利区間を終了しないよう構成してもよい。このように構成することで、出玉率の設計値が所定値である所定の状態が遊技者にとって過度に有利とならないようにすることができる。
また、出玉率の設計値が所定値である所定の状態でも、所定役に当選した場合には有利区間を終了するよう構成してもよい。このように構成することで、所定役に当選した際の期待感を高めることができる。
また、出玉率の設計値が所定値である所定の状態における出玉率の設計値は、設定値に拘わらず同一となるよう設計してもよい。このようにすることで、出玉率の設計値が所定値である所定の状態では設定値による有利/不利のない安定した遊技性を提供することができる。
また、出玉率の設計値が所定値である所定の状態における出玉率の設計値は、設定値1<設定値2<・・・<設定値6のように、設定値が高いほど高くなるよう構成してもよい。このようにすることで、設定値が高くなるほど一の有利区間にて出玉率の設計値が所定値である所定の状態に移行した場合に当該有利区間を早く終了させることができるので、遊技価値の獲得期待値が高い状態への移行を早めることができる。
また、出玉率の設計値が所定値である所定の状態における出玉率の設計値は、最低の設定値(本実施形態では設定値1)よりも高く、最高の設定値(本実施形態では設定値6)よりも低くなるよう構成してもよい。このように構成することで、一の有利区間のAT1中にて所定の抽選で非当選となった場合にも遊技を継続し、出玉率の設計値が所定値である所定の状態を目指すことへの意義を高めることができるとともに、最高の設定値で遊技することの意義も損なわないようにすることができる。
<本実施形態に係る各種スイッチ押下中の電源断に対応する制御>
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、3ベットされておらず(自動ベットされていない状況も含む)、且つクレジット数として3ベット可能な数以上の数が記憶されている(例えば、ベットされていない状況のクレジット数は3以上、又は1ベットされている状況のクレジット数は2以上)状況下(以下、MAXベット可能状態と称す)では、MAXベットスイッチ18が操作(押下)されるとMAXベット処理が実行されることでベット数として3が記憶され、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯する(MAXベットスイッチ18が押下される前は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯している)。
なお、フロントパネルPS2が閉鎖状態である状況下だけでなく、フロントパネルPS2が開放状態である状況下であっても、遊技終了後であり、3ベットされておらず(自動ベットされていない状況も含む)、且つクレジット数として3ベット可能な数以上の数が記憶されている(例えば、ベットされていない状況のクレジット数は3以上、又は1ベットされている状況のクレジット数は2以上)状況下であれば、MAXベットスイッチ18が操作(押下)されるとMAXベット処理が実行されることでベット数として3が記憶され、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯する(MAXベットスイッチ18が押下される前は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯している)ように構成してもよい。なお、以下では特に記載のない限り、電源投入時は、フロントパネルPS2が閉鎖している状況であるが、フロントパネルPS2が開放している状況でも同様の挙動をするよう構成されていてもよい。
また、MAXベット可能状態には、ベットされていない状況、1ベットされている状況、2ベットされている状況が含まれるがMAXベットスイッチ18が操作されて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが新たに点灯するのはベットされていない状況であるMAXベット可能状態のことであり、1ベットされている状況であるMAXベット可能状態では、すでに1ベットランプが点灯している状況で新たに2ベットランプ、3ベットランプが点灯し、2ベットされている状況であるMAXベット可能状態では、すでに1ベットランプ、2ベットランプが点灯している状況で新たに3ベットランプが点灯するようになっている。
また、MAXベット可能状態では、MAXベットランプが点灯しており、遊技者にMAXベットスイッチ18の操作が有効であることを報知している。そして、MAXベット可能状態においてMAXベットランプが点灯しているときにMAXベットスイッチ18が押下されると(MAXベットスイッチ18を検知するセンサがOFFからONとなると)MAXベットランプが消灯する。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチ18が押下されて離されていない状態であり、MAXベットスイッチ18のセンサがONを維持している状態)であってもMAXベットランプは消灯する。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっている。また、MAXベットスイッチ18が押下中のため、新たにMAXベットスイッチ18の押下によるMAXベット処理もできない。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチのセンサ信号がオンの状態)であるため、MAXベットスイッチ18の押下ができずMAXベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。このため、MAXベットスイッチ18の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していたMAXベットスイッチ18を一旦離した後に(MAXベットスイッチ18のセンサがONからOFFになった後に)、再度MAXベットスイッチ18を押下することで(MAXベットスイッチ18のセンサがOFFからONとなることで)、MAXベットを行う(MAXベット処理を行わせる)ことができる。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されることで(1ベットスイッチ19を検知するセンサがOFFからONとなることで)1ベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、MAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知し1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆できるようになっている。また、このような場合であっても1ベットスイッチ19の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され、MAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベット処理は実行される態様であってもよい。この場合は電源投入後にMAXベットランプが点灯していても消灯していてもよい。電源投入後にMAXベットランプが点灯している場合は、1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆し、1ベットスイッチ19が操作されると3ベット状態から1ベット状態になって、クレジットに差分の「2」が戻されるようになっている(3ベット状態でクレジット数が50の場合は差分をクレジットに戻すことができないため1ベットスイッチ19が操作されても1ベット状態にならず3ベット状態を維持するため電源投入後にMAXベットランプは点灯しない(消灯している))。電源投入後にMAXベットランプが消灯している場合は、MAXベット処理が実行されたことを示唆することが可能となっている。また、電源投入後にMAXベットランプが点灯している場合でも消灯している場合でも電源投入時に3ベット音(1ベット音を3回分)を出力することでMAXベット処理が実行されたことを報知することが可能となる。
続いて、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、1ベットスイッチ19が操作(押下)されるとベット数として1が記憶され、1ベットランプが点灯する。また、まだMAXベットスイッチ18の操作が有効であることからMAXベットランプも点灯している。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(1ベットスイッチ19のセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、1ベット処理は実行されないようになっている。また、1ベットスイッチ19が押下中のため、新たに1ベットスイッチ19の押下による1ベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知し1ベットスイッチ19が操作可能であることを示唆することが可能となっている。このため、MAXベットスイッチ18や1ベットスイッチ19の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していた1ベットスイッチ19を一旦離した後に(1ベットスイッチ19のセンサがONからOFFになった後に)、再度1ベットスイッチ19を押下すること、または、押下していた1ベットスイッチ19を離さずに(1ベットスイッチ19のセンサがONを維持している状態)、MAXベットスイッチ18を押下することで(MAXベットスイッチ18のセンサがOFFからONとなることで)、1ベット処理またはMAXベット処理を行わせることができる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、1ベット処理は実行されないようになっているが、新たにMAXベットスイッチ18が操作(押下)されることでMAXベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、MAXベットランプの点灯態様によりベット処理は可能であることを報知しMAXベットスイッチ18が操作可能であることを示唆できるようになっている。また、このような場合であってもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、1ベットスイッチ19が押下され、1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、1ベット処理は実行される態様であってもよい。この場合は電源投入後にMAXベットランプが点灯しており、MAXベットスイッチ18が操作可能であることを示唆し、MAXベットスイッチ18が操作されると1ベット状態から3ベット状態になる。また、電源投入時に1ベット音を出力することで1ベット処理が実行されたことを報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、当該MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況下で新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されることで1ベット処理が実行可能となっている。また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されないようになっているが、MAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18が操作(押下)されることでMAXベット処理が実行可能となっている。なお、この場合において、新たに1ベットスイッチ19又はMAXベットスイッチ18が押下されて、1ベット処理又はMAXベット処理が実行されたとしても、1ベット音や3ベット音を出力しないように構成されていてもよいし、新たに1ベットスイッチ19又はMAXベットスイッチ18が押下されて、1ベット処理又はMAXベット処理が実行されることにより、3ベットされておりフロントパネルPS2が開放している状況下では、スタートスイッチ12が操作(押下)されるとリール回転処理が実行され、各リールが回転するが、スタート音は出力しないように構成されていてもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、フロントパネルPS2が開放していても1ベットスイッチ19による1ベット処理を有効にすることで、フロントパネルPS2が開放している状況で管理者が行う作業(例えば、設定確認や管理者メニューの設定等)とあわせて、正常に1ベット処理が可能か否かの動作確認をすることが可能となる。なお、遊技店での遊技において、フロントパネルPS2が開放した状況での遊技は正常ではないため、あえて1ベット音を出力しないことで、遊技者に対して正常でないことを認識させることが可能となる。
また、MAXベット可能状態(ベットされていない状況)で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18が押下され(フロントパネルPS2が開放していない状況であっても、既に開放している状況であってもよい)、フロントパネルPS2が開放している状況でMAXベットスイッチ18の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯せず、MAXベット処理は実行されず、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されても1ベット処理が実行されず、その後、MAXベットスイッチ18の操作(押下)が継続している状況でフロントパネルPS2を閉鎖する(閉鎖を検知する)とMAXベットランプが点灯し、新たに1ベットスイッチ19が操作(押下)されると1ベット処理が可能となる態様であってもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、また、MAXベットランプを点灯させないことで遊技者に対して遊技の進行ができない状態であることを認識させることが可能となる。さらにまた、フロントパネルPS2を閉鎖すると、MAXベットスイッチ18の操作(押下)が継続していても、1ベットスイッチ19でのベット操作を有効にすることで、できる限り遊技の進行を阻害しないようにすることが可能となる。
また、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19が押下され、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と1ベット処理は実行されないようになっている。また、この場合において、1ベットスイッチ19の押下を継続している状況でMAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18を操作(押下)するとMAXベット処理が実行可能となっている。同様に、MAXベット可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19が押下され、MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と1ベット処理は実行されないようになっているが、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で1ベットスイッチ19を離し、新たに1ベットスイッチ19を操作(押下)すると1ベット処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができる。また、このような場合であってもMAXベットスイッチ18と1ベットスイッチ19の操作が有効であることから遊技を進行させることができるようになっている。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、1ベットもされておらず(再遊技が作動していない)、且つ通常演出表示中(連続演出やAT演出以外の演出状態)又はデモ画面表示中の状況下(以下、メニュー画面表示可能状態と称す)では、サブスイッチ20が操作(押下)されると(サブスイッチ20を検知するセンサがOFFからONとなると)メニュー画面の表示処理が実行され、表示装置32にメニュー画面が表示される。
また、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、サブスイッチ20が押下され、サブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(サブスイッチ20のセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面は表示されない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないサブスイッチ20の操作がなされている状況(サブスイッチ20の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないメニュー画面を表示させず、サブスイッチランプの点灯態様によりメニュー画面の表示処理は可能であることを報知しサブスイッチ20が操作可能であることを示唆できるようになっている。このため、サブスイッチ20の操作が有効であると認識した遊技者は、押下していたサブスイッチ20を一旦離した後に(サブスイッチ20のセンサがONからOFFになった後に)、再度サブスイッチ20を押下することで(サブスイッチ20のセンサがOFFからONとなることで)、メニュー画面の表示処理を行わせることができる。
また、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、サブスイッチ20が押下され、サブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面が表示される態様であってもよい。この場合は、サブスイッチ20の押下意思を反映して、電源投入後即座にメニュー画面を表示でき、さらにサブスイッチランプを点灯することで、メニュー画面中の各項目の決定操作は有効であることを示唆することができる。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20が押下され、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されず、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面は表示されないようになっている。また、MAXベットスイッチ18が押下中のため、新たにMAXベットスイッチ18の押下によるMAXベット処理もできない。換言すると、MAXベットスイッチ18が押下中(MAXベットスイッチのセンサ信号がオンの状態)であるため、MAXベットスイッチ18の押下ができずMAXベット処理もできない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の上に手を置いている状況等)があっても、意図せずベットされてしまうこと及びメニュー画面を表示することを防ぐことが可能となり、またそのような場合でもMAXベットスイッチ18の操作が有効であることをMAXベットランプの点灯態様で正確に報知することができるとともに、サブスイッチランプの点灯態様によりメニュー画面の表示処理は可能であることを報知しサブスイッチ20が操作可能であることを示唆できるようになっている。
また、例えば、電源断の前後でMAXベットスイッチ18の戻りバネやセンサに不具合が生じ、MAXベットスイッチ18の押下状態が解消されない事態となったときに、MAXベットランプを点灯させることで、MAXベット処理ができなくてもソフトの不具合ではないことを管理者に報知することが可能となる。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、メニュー画面表示可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20が押下され、MAXベットスイッチ18とサブスイッチ20の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理は実行されず、サブスイッチランプは点灯し、メニュー画面が表示される態様であってもよい。この場合は、サブスイッチ20の押下意思を反映して、電源投入後即座にメニュー画面を表示でき、さらにサブスイッチランプを点灯することで、メニュー画面中の各項目の決定操作は有効であることを示唆することができる。なお、この場合はメニュー画面を表示したあともMAXベットランプの点灯を継続し、MAXベット処理が実行可能であることを報知する。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、1ベットもされておらず(再遊技が作動していない)、且つクレジット数が1以上の状況下(以下、精算可能状態と称す)では、精算スイッチが操作(押下)されると精算処理が実行され、クレジットに貯留されているメダルが受け皿28に払い出される。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され(精算スイッチを検知するセンサがOFFからONとなり)、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(精算スイッチのセンサがONとなっている状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理は実行されない。また、精算スイッチ押下中はMAXベットスイッチ18が押下されてもMAXベット処理は実行されない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、意図しない精算処理を実行させず、また、MAXベットランプの点灯態様によりクレジットにメダルが残っていることを報知できるため、遊技者がクレジットを残したまま離席してしまうことを防ぐことが可能となっている。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理は実行されないが、精算スイッチ押下中にMAXベットスイッチ18が押下されるとMAXベット処理は実行する態様であってもよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、意図しない精算処理を実行させず、また、MAXベットスイッチの操作が有効であることにより、遊技の進行をできる限り阻害しないことで遊技の興趣を下げないようにすることができる。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、精算処理が実行される態様であってもよい。
これにより、例えば遊技場の開店前に電源投入作業を行う場合、精算スイッチの操作がなされている状況(精算スイッチの上に手を置いている状況等)で電源投入作業を行うと、電源投入後すぐに精算処理が実行可能となるため、開店前の電源投入作業とクレジットに残っているメダルの精算作業が簡略化できる。
また、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、精算スイッチが押下され、精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、精算処理が実行される態様であっても精算処理が実行されない態様であっても、サブスイッチ20のランプは点灯し、サブスイッチ20の操作は有効となっている(サブスイッチ20の操作を受け付けることでメニュー画面を表示可能となっている)。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しない精算スイッチの操作がなされている状況であってもサブスイッチの20の操作によりメニュー画面を表示でき、メニュー画面で遊技履歴の確認や音量調整等の遊技に役立つ情報を閲覧したり、変更したりすることができる。また、このときに遊技の進行に関する操作を全て有効にすることで、精算以外の遊技は全て実行可能となる。精算処理は遊技の終了時にしか使用することはなく、また、精算処理を実行しなくても投入メダル数を調整することで、遊技者が不利になることはないため、遊技の進行をできるだけ妨げることなく実行させることが可能となっている。
また、MAXベット可能状態であり、且つ、精算可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、MAXベットスイッチ18と精算スイッチが押下され、MAXベットスイッチ18と精算スイッチの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、MAXベットランプは点灯し、MAXベット処理と精算処理は実行されないようになっている。また、この場合において、精算スイッチの押下を継続している状況でMAXベットスイッチ18を離し、新たにMAXベットスイッチ18を操作(押下)するとMAXベット処理が実行可能となっており、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で精算スイッチを離し、MAXベットスイッチ18の押下を継続している状況で新たに精算スイッチを操作(押下)すると精算処理が実行可能となっている。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないMAXベットスイッチ18と精算スイッチの操作がなされている状況(MAXベットスイッチ18と精算スイッチの上に手を置いている状況等)があっても、ベットされてしまうこと及び精算処理を防ぐことが可能となる。また、MAXベットランプの点灯態様によりクレジットにメダルが残っていること及びMAXベットスイッチ18の操作が有効であることを正確に報知できる。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、遊技終了後であり、3ベットされている(再遊技が作動している場合も含む)状況下(以下、リール回転可能状態と称す)では、スタートスイッチ12が操作(押下)されるとリール回転処理が実行され、各リールが回転する。なお、リール回転処理が実行されるのは最小遊技時間が経過した後となっている。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、スタートランプは点灯するが、何れのリールも回転しない。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないスタートスイッチ12の操作がなされている状況(スタートスイッチ12の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないリールの回転が実行されず、ベットされている遊技媒体を遊技者が意図せず使用してしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合でもスタートスイッチ12の操作が有効であることをスタートランプの点灯態様で正確に報知することができる。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、スタートランプは点灯せず、何れのリールも回転しない態様であってもよい。このような場合はスタートスイッチ12の操作を終了すると(スタートスイッチ12のセンサ信号がオフになると)、スタートランプは点灯する態様であるとよい。
これにより、例えば停電が発生した後の電源投入時に意図しないスタートスイッチ12の操作がなされている状況(スタートスイッチ12の上に手を置いている状況等)があっても、意図しないリールの回転が実行されず、ベットされている遊技媒体を遊技者が意図せず使用してしまうことを防ぐことが可能となり、また、そのような場合にスタートランプを点灯させないことで、一度スタートスイッチ12の操作を終了してからでないとリールが回転しないことを遊技者に認識させることが可能であり、スタートスイッチ12の操作を終了するとスタートランプが点灯することでスタートスイッチ12の操作が有効であることを正確に報知することができる。
また、リール回転可能状態で電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、スタートスイッチ12が押下され、スタートスイッチ12の押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、全てのリールが回転する態様であってもよい。
これにより、リール回転可能状態で電源断が発生して瞬間的に動作電圧が閾値を下回り、その後動作電圧が閾値を上回って自動的に電源投入されるまでの間にスタートスイッチ12が操作され、スタートスイッチ12が操作されている状態で自動的に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)、電源が投入された後に全てのリールが回転するので、遊技者がどのようなタイミングでスタートスイッチ12を操作しても遊技を進行(全てのリールを回転)させることが可能となり、遊技者の手間の軽減や遊技テンポの改善が可能となる。
フロントパネルPS2が閉鎖状態であり、全てのリールが回転しており、ストップスイッチ13の操作の受け付けが有効となっている状況下(以下、リール停止可能状態と称す)では、ストップスイッチ13が操作(押下)されると(左ストップスイッチ13a、中ストップスイッチ13b、右ストップスイッチ13cを検知するそれぞれのセンサのいずれかがOFFからONとなると)、操作されたストップスイッチ13に対応するリールに対して停止制御処理が実行され、操作されたストップスイッチ13に対応するリールが停止する。なお、リール停止可能状態は全てのリールが回転している状況に限られず、何れか一つのリールが回転している状況であってもリール停止可能状態と称することができる。
リール停止可能状態では、ストップスイッチ13を構成するLEDが有効であることを示す点灯態様となっており、ストップスイッチ13が操作されてもリールが停止できないリール停止不可能状態では、ストップスイッチ13を構成するLEDが無効であることを示す点灯態様となっている。
ここで、リール停止不可能状態とは、リールが回転しているにもかかわらずストップスイッチ13の操作を受け付けない状態(回転不良検出中や主制御手段100が管理する他のスイッチが操作されているとき等)でもよいし、リールが回転していない状態(全てのリールが停止している状態や左リールが停止しているときに左ストップスイッチ13aが操作されたとき等)でもよい。
また、ストップスイッチ13を構成するLEDが有効であることを示す点灯態様とは、白色で点灯する態様や赤色等の色で点灯する態様であり、ストップスイッチ13を構成するLEDが無効であることを示す点灯態様とは、無灯(消灯)となっている態様や有効であることを示す点灯色とは異なる点灯色(例えば青色等)で点灯する態様である。
また、リール停止可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合(左ストップスイッチ13aのセンサがONを維持している状態で、電源断復帰処理が実行された場合)は、左リールに対して、停止制御処理は実行されない。また、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合においては、ストップスイッチ13を構成するLEDは無効であることを示す点灯態様となっている。
これにより、例えば、左ストップスイッチ13aが最終停止操作に対応するストップスイッチであり、左リール停止可能状態にて停電が発生した後、電源投入時に意図しない左ストップスイッチ13aの操作がなされている状況であっても左ストップスイッチ13aの操作により左リールの回転を停止させないため、目押しの必要な小役を取りこぼす等遊技者に不利益を与えてしまうことを防ぐことが可能となる。また、押し順により遊技者に有利な図柄組合せが停止する内部抽せん結果(所謂、押し順役)が当選した際の正解押し順とは異なる押し順でストップスイッチ13が操作受付しまうことを防ぐことも可能となる。
また、リール停止可能状態で、電源断が発生して動作電圧が閾値を下回り、遊技機が動作できなくなった状況において、左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)は、左リールに対して、停止制御処理が実行される態様であってもよい。この場合においても、左ストップスイッチ13aの押下中に電源が投入された場合においては、ストップスイッチ13を構成するLEDは無効であることを示す点灯態様となっている。
これにより、例えば遊技中に電源断が発生して瞬間的に動作電圧が閾値を下回り、その後動作電圧が閾値を上回って自動的に電源投入されるまでの間に左ストップスイッチ13aが押下され、左ストップスイッチ13aが押下されている状態で自動的に電源が投入された場合(電源断復帰処理が実行された場合)、電源が投入された後に左リールが停止するので、遊技者がどのようなタイミングでストップスイッチ13を押下しても遊技を進行(対応するリールの停止)させることが可能となり、遊技者の手間の軽減や遊技テンポの改善が可能となる。なお、電源投入後に押下されているストップスイッチ13に対応するリールを停止させるときは、当該リールが加速中であっても停止させるよう構成することで、本来遊技者が停止させたかったタイミングに近づけることが可能となる。ただし、電源投入後に押下されているストップスイッチ13が複数ある場合は、何れのリールも停止させないよう構成されている。
<本実施形態に係るすべり制御中の電源断に対応する制御>
スタートスイッチ12が操作されてリールが回転している状況でストップスイッチ13の操作を受け付けると、ストップスイッチ13の受付位置から停止位置までリールを回転させ(所謂すべり制御)停止位置までリールが回転するとリールが停止するようになっている。このすべり制御中に電源断処理が実行されるとすべり制御が実行できなくなるため停止位置にリールを停止することができなくなってしまう。
また、ストップスイッチ13を受け付けた時点で停止位置を決定しており、決定した停止位置に基づいて入賞判定処理を実行するため、実際にリールが停止しているか否かに関わらず停止位置に基づいて小役が入賞したと判定されたときは小役に基づくメダルの払出が実行される。
このため、内部抽せん処理により小役が当選した遊技において、小役に対応する図柄が停止可能なタイミングでストップスイッチ13の操作を受け付けたときのすべり制御中に電源断処理が実行され、電源断復帰後に小役に対応する図柄が有効ラインに停止していなくても全てのリールが停止した後の入賞判定処理により小役に対応する図柄組合せが停止されたと判定されて停止された図柄組合せに応じたメダルの払出が行われるようになっている。
これは、以下の理由による。すなわち、遊技者がメダルの払出を受けるタイミングで停止操作をしたにもかかわらず、メダルの払出を受けられない状況がないようにする効果がある一方で、どの図柄組合せに基づくメダルの払出なのか認識できないという問題もあった。この問題を解決するために、内部抽せん処理により小役が当選した遊技において、小役に対応する図柄が停止可能なタイミングでストップスイッチ13の操作を受け付けたときのすべり制御中(停止受付からすべり制御が終わるまで)に電源断処理が実行され、電源断復帰後にリールを回転させてインデックスを検知させ、検知したインデックス情報に基づいて停止位置までリールを回転させてから停止位置で停止させる制御を行い、その後メダルを払い出す。
このように構成することで、すべり制御中に電源断処理が実行されても、電源復帰後に再度停止する予定であった停止位置まで回転させることで、何の図柄組合せが停止されたかを遊技者に視認させることが可能となるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理でインデックスを検知した後、予定していた停止位置まで移動する間に同一の図柄が存在していたとしても予定していた停止位置まで移動する。仮に予定していた停止位置の手前の同一図柄で停止すると遊技中に停止することのない停止禁止系の停止表示となる可能性もあるため、停止禁止か否かの判断処理が必要となるが、再回転処理中の処理負担を軽減するために予定していた位置まで移動させるようにしている。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理では、通常の回胴回転開始処理と同様に加速処理と定速処理を実行する。なお、これに限らず、通常とは異なる加速処理と定速処理を実行してもよい。例えば、加速時間が短くなっていたり、加速時間が長くなっていたり、定速回転の速度が遅くなっていたり、定速回転の速度が速くなっていたり、する態様が考えられる。このように通常とは加速態様、又は定速態様を変化させることで、通常とは異なる回転であることを遊技者に認識させることができる。
また、再回転中に定速回転をしているときに停止受付位置と同じ位置まで回転した場合は、通常の回転処理と同様に停止操作を受け付けたとしてすべり制御となり、予定していた停止位置まで回転すると、リールを駆動しているステッピングモータに全相励磁信号を出力し(4相ステッピングモータの場合は4相励磁信号を出力する)再回転しているリールを停止する。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、遊技者に再回転中であることを認識させるために、液晶上に「再回転中」と表示したり、音声で「再回転中です」と出力したり、エラー表示器にエラー表示をさせたり、する態様が考えられる。この態様によって通常とは異なる回転であることを遊技者に認識させることができる。
また、すべり制御中に電源断処理が実行されたときは、すべり制御が完了していないことに関するフラグを所定の記憶領域に記憶し、電源投入時に所定の記憶領域をチェックしてフラグが立っていた場合は再回転処理を実行するようにする。当該フラグは再回転処理を実行した結果停止したときに初期化することで、通常の電源投入では再回転処理が実行されないようになっている。なお、すべり制御が完了していないことに関するフラグはエラーフラグであってもよいし、遊技状態フラグであってもよい。
また、すべり制御中に電源断処理が実行されたときは、電源復帰後に自動的に再回転処理を実行してもよいし、電源復帰後にエラーが発生してリセットスイッチにより解除した後に再回転処理を実行してもよい。以降の実施形態の再回転処理においては何れの態様も当てはまるようになっている。
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、加速中と定速中、又は定速中に回転不良検出カウンタの更新を実行してもよい。そして、回転不良検出カウンタが所定値(例えば、上述した180)に達した場合に再度加速処理を実行する。この場合に発生し得る回転不良の要因としては、リールを手で押さえている、モータの不調による脱調、又は部材の経年劣化等が考えられる。
この場合は、電源投入時の初期化処理で回転不良検出カウンタを初期化し、再回転処理の実行とともに回転不良検出カウンタの更新(カウント)を開始する。そして電源投入後最初にインデックスを検知した後、回転不良検出カウンタの値を0に更新して再び回転不良検出カウンタの更新を開始し、リール制御手段は停止位置までリールを回転させて停止させる。このように最初にインデックスを検知した後に回転不良検出カウンタをクリアすることで、電源断処理により停止したリールの位置がインデックス通過直後の位置であって、停止位置がインデックス通過直前の位置であっても回転不良を検出することなく停止位置まで停止することができる。換言すると、電源投入後からリール停止まで約2周分回転するが、回転不良と判断されることはないようになっている。
なお、回転不良検出カウンタを初期化するタイミングは電源投入時としたがこれに限らず、ストップスイッチ13を受け付けたときに回転不良検出カウンタを初期化する態様や、リールの状態が定速状態となったときに回転不良検出カウンタを初期化する態様であってもよい。
このように、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中に回転不良を検出することで、再回転中においても脱調等により停止位置がずれることを防ぎ、予定している停止位置に停止させることが可能となる。また、なお、通常のすべり制御中は回転不良を検出しないため、通常のすべり制御中の脱調等の発生では再加速処理は実行しない。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においてエラー(復帰可能エラー)を検知した場合は、再回転処理の終了後にエラー報知を行う。このときに検知するエラーとしては、メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー、ホッパ滞留エラー、ホッパエンプティエラー、異常検知エラー、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等の何れかのエラーとなっている。また、エラー報知は、獲得枚数表示器27で表示するエラーコードの他に、液晶で報知する態様や、スピーカで報知する態様や、上部または両側部演出ランプ、演出用スイッチランプを所定色(例えば、赤や青といった視認性が高く目立つ色)で点灯させる態様などが考えられる。なお、エラー報知はいずれか一のエラー報知だけで行ってもよいし、複数のエラー報知を組み合わせて行ってもよい。
このように、エラー報知を再回転処理が終了した後にすることで、再回転中の報知なのかエラーの報知なのかを遊技者や遊技場関係者に認識させやすくすることが可能となる。なお、再回転中に再回転報知をしている場合は、再回転終了後に再回転報知を終了させ、エラー報知に切り替えるよう構成されている。なお、再回転中はエラー報知は行われないし、エラー報知ではない再回転に関する報知も実行しない。
上述した再回転処理中のエラー態様はこれに限らず、検知するエラーは一部のエラーでもよいし(例えば、ホッパ滞留エラーは検知するが、メダル滞留エラーは検知しない等)、エラーの報知態様として、エラー検知後は獲得枚数表示器27でエラー報知し、再回転処理が終了してリールが停止したときに液晶、又はスピーカでエラー報知する態様や、エラー検知後に獲得枚数表示器27、液晶、又はスピーカでエラー報知する態様であってもよい。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中においては、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が無効態様となっており、ストップスイッチ13が操作されても対応するリールは停止しないようになっている。
電源投入時にリールが回転する状況として、すべり制御中における電源断後の電源復帰以外にも通常のリール回転中における電源断後の電源復帰もある。通常のリール回転中における電源断後の電源復帰では、リールが停止可能であり、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が有効態様となっている。このため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様を確認することでもリール再回転処理中なのか、通常のリール回転中なのかを判別することが可能となる。
また、他の電源投入時にリールが回転する状況として、リールが回転するフリーズ中における電源断後の電源復帰も考えられる。リールが回転するフリーズの種類として、ストップスイッチ13の操作により仮停止制御を行う疑似遊技と、ストップスイッチ13の操作を受け付けてもリールの回転が停止しないリール演出と、がある。
疑似遊技中はストップスイッチ13のランプの点灯態様は有効態様となっており、疑似遊技中における電源断後の電源復帰では、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が有効態様となるため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様を確認することでもリール再回転処理中なのか、通常のリール回転中なのかを判別することが可能となる。
リール演出中はストップスイッチ13のランプの点灯態様は無効態様となっており、リール演出中における電源断後の電源復帰では、ストップスイッチ13のランプの点灯態様が無効態様となるため、電源投入時にリールが回転する場合にストップスイッチ13のランプの点灯態様ではリール演出中なのか再回転処理中なのか判別できないが、この場合は、液晶やエラー表示等の表示装置を確認することで判別可能となっている。なお、リール演出中にストップスイッチのランプの点灯態様は無効態様であっても、他のメイン系スイッチ(主制御手段100で管理するスイッチ)の操作を有効にする場合は、他のメイン系スイッチのランプの点灯態様は有効態様となっているため、他のメイン系スイッチのランプの点灯態様を確認することで、リール演出中なのか再回転処理中なのかを判別することが可能となる。
また、疑似遊技中、又はリール演出中における電源断後の電源復帰では、リールを回転させない態様であってもよく、この場合は、電源復帰でリールが回転しないため、再回転処理中か否かはリールの回転態様で容易に判別可能となる。
続いて、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行された場合は、電源復帰後にインデックスを検知するまで回転させ、再度予定している停止位置まで移動して停止する。なお、インデックスを検知する直前に電源断処理が実行され、電源復帰後の加速中にインデックスを検知しない場合にインデックスを検知できず再度インデックス検知タイミングまで回転させる場合もインデックスを検知するまで回転させるといえる。
このように再回転処理中における電源断後の電源復帰であっても再回転処理を実行できるため、電源断が複数回発生し得る不安定な状況であっても遊技者に対して停止図柄を表示することが可能となる。
ここで、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして、再回転処理中にインデックスを検知する前と、再回転処理中にインデックスを検知した後と、が考えられる。
<パターン1>
すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知する前であった場合は、電源復帰後の2回目の再回転処理でインデックスを検知するまで回転させ、その後予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、1回目の再回転処理でインデックスを検知しておらず、基準図柄位置が記憶されていないため、2回目の再回転処理で基準図柄位置が記憶されていないことを判断して再度インデックスを検知させるための回転を実行し、予定していた停止位置で停止可能なようにしている。
<パターン2-1>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後(センサがインデックスを検知していれば良く、センサがインデックスを検知した瞬間のタイミングも含む。以後同じ。)であった場合は、電源復帰後に電源断前に検知したインデックスによる基準図柄位置に基づいて予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、1回目の再回転処理でインデックスを検知しているため、記憶されている基準図柄位置に基づいて予定していた停止位置に停止できるため、インデックスを検知するまでの時間分、遊技再開までの時間を短縮することが可能となる。
上述した、パターン2-1において、1回目の再回転処理中のインデックスを検知した後から予定している停止位置まで回転してブレーキをかけるまで(4相励磁を出力するまで)の間に電源断処理が実行された場合は、電源断処理が実行されたタイミングが停止受付位置まで回転していなかった場合であっても、停止受付位置まで回転していた場合であっても、電源復帰後にインデックスを再度検知せずに記憶している基準図柄位置に基づいて再回転処理、又は停止制御を実行する。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置に関わらず、2回目の電源復帰後に同一の再回転処理、又は停止制御を実行できるので、処理が複雑にならずプログラムの高速化が実現できる。
<パターン2-2>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であった場合は、電源復帰後に再度インデックスを検知してから予定していた停止位置まで回転させて停止する態様が考えられる。
この場合は、2回目の電源断後から電源復帰までにリールが移動している可能性を考慮して、再度インデックスを検知するまで再回転を行うため、より正確に予定していた停止位置まで回転させることが可能となる。
上述した、パターン2-2において、1回目の再回転処理中のインデックスを検知した後から予定している停止位置まで回転してブレーキをかけるまで(4相励磁を出力するまで)の間に電源断処理が実行された場合は、電源断処理が実行されたタイミングが停止受付位置まで回転していなかった場合であっても、停止受付位置まで回転していた場合であっても、電源復帰後にインデックスを再度検知するための再回転処理を実行して予定していた停止位置まで図柄を移動させて停止させる。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置に関わらず、2回目の電源復帰後に同一の再回転処理、又は停止制御を実行できるので、処理が複雑にならずプログラムの高速化が実現できる。
<パターン2-3>
また、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であって停止受付位置まで回転していなかった場合は、電源復帰後にインデックスを再度検知せずに記憶している基準図柄位置に基づいて再回転処理、又は停止制御を実行し、すべり制御中に電源断処理が実行され、電源復帰後の再回転処理中において再度電源断処理が実行されるタイミングとして再回転処理中にインデックスを検知した後であって停止受付位置まで回転していた場合は、電源復帰後にインデックスを再度検知するための再回転処理を実行して予定していた停止位置まで図柄を移動させて停止させる態様が考えられる。
このように、最初の電源断処理の直前に受け付けた停止受付位置を基準電源復帰後の制御をきめ細かく制御できるため、電源断処理が実行された状況に応じた適切な処理が実行可能となる。
<本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明>
次に、本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の関係について説明する。
以下に記載する本実施形態に適用可能な演出においては、押し順役などの小役入賞に基づく遊技メダルの払出処理に伴う入賞演出や、精算処理に伴う精算演出とベット操作に伴う投入演出の両方を同時に出力可能とすることで、精算が正常に行われなかった、投入が正常に行われなかったなどの誤った認識を防ぎ、遊技機として正常に機能していることを遊技者に認識させることを目的とする。
本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出に関連する構成に関して以下に説明する。
<主制御手段>
主制御手段が有する主な処理は本実施形態等に記載した通りであるが、本実施形態の記載では省略した処理の詳細について以下に説明する。
<遊技メダル投入時の処理>
遊技メダルが投入可能な状態になっている場合は、遊技メダルが投入されると、賭け枚数が上限に設定されていなければ、投入された枚数分の賭け設定(ベットとも称す)を行い、上限に設定されていればクレジットに投入された枚数分加算する。また、賭け枚数が上限に設定されておらず、クレジットに賭け設定が可能な枚数が貯留されていれば、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)の操作に応じて賭け設定を行う。ここで遊技メダルが投入されるとは、メダル投入口17に入れた遊技メダルがメダルセレクタ34を正常に通過することと同意である。
なお、遊技メダルが賭け設定されている、又はクレジットに貯留されている状態で遊技を開始する前(必要な賭け枚数を設定後であってスタートレバーを操作する前)であれば精算スイッチが操作されると精算処理が可能となっている。
また主制御手段(主制御基板100)は遊技メダルが投入された場合にメダル投入コマンドを副制御手段(副制御基板1000、演出制御手段とも称す)へ送信し、ベットスイッチが操作された場合に賭け設定された枚数に応じた貯留投入コマンドを副制御手段へ送信する。主制御手段はクレジットに貯留(加算)された場合には、現在の貯留数を示す貯留数コマンドを副制御手段へ送信する。これらのコマンドに基づいて副制御手段では遊技メダルの投入音の出力などの投入演出が実行可能となっている。
<入賞処理(払出処理)>
入賞処理(以下、払出処理とも称す)は、入賞判定処理により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役(停止表示した図柄組合せ)に応じて予め定められた遊技メダルを払い出す処理である。ここで遊技メダルを払い出すとは、クレジットの貯留が上限に達していなければクレジットに加算を行い、クレジットの貯留が上限に達している場合は、遊技メダルをホッパ44から払い出すことである。主制御手段は、入賞に基づく払い出し(クレジットの加算であっても、ホッパ44からの払い出しであっても)を開始する場合に払出開始コマンドを副制御手段に送信し、入賞に基づく払い出しを終了する際に払出終了コマンドを副制御手段に送信する。払出開始コマンド、払出終了コマンドに基づいて副制御手段は、遊技メダルの払出音の出力、バックランプ演出(BL演出とも称す)の実行などの入賞演出が実行可能となっている。なお払出開始コマンドは払い出す遊技メダルの枚数情報を含んで構成され、払出開始コマンド及び、払出終了コマンドは払い出しがない場合(ハズレ時、再遊技入賞時)にも送信される。ハズレ時、再遊技入賞時は払い出す遊技メダルの枚数情報を0枚として送信し、続いて払出終了コマンドを送信する。
<精算処理>
遊技が行われていない状態で精算スイッチが操作されると、賭け設定されているベット数や、クレジットの貯留数に対応する数の遊技メダルをホッパ44から遊技者に払い出す(精算)処理を実行する。精算処理が開始されると主制御手段は副制御手段に精算開始コマンドを送信し、精算処理が終了すると主制御手段は副制御手段に精算終了コマンドを送信する。副制御手段は精算開始コマンド、精算終了コマンドに基づいて、精算音の出力などの精算演出が実行可能となっている。
<副制御手段>
遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行可能であり、役の抽選結果(内部抽せんの結果)に基づいて演出を実行したり、AT中は押し順ナビ演出を実行したり、投入演出、入賞演出、精算演出等を実行する。
<投入演出>
遊技メダルが投入されたり、ベットスイッチが操作された際に実行される演出であり、主制御手段から送信されたメダル投入コマンド、貯留投入コマンドに基づいて投入音を出力する。主制御手段では、貯留投入コマンドとして、賭け設定された枚数に応じて、貯留投入コマンド(1枚)、貯留投入コマンド(2枚)、貯留投入コマンド(3枚)の何れかが設定され、設定された貯留投入コマンドが副制御手段へ送信される。貯留投入コマンド(1枚)を受信した時は、1枚ベットされたことを示す投入音Aを1度出力し(例えばダという音を出力)、1枚ベットされたことを遊技者に報知する。貯留投入コマンド(3枚)を受信した時は、投入音Aを3度出力し、3枚ベットされたことを遊技者に報知する。メダル投入コマンドを受信したときは、投入された遊技メダルが賭け設定されたなら、投入音Aを1度出力し、貯留されたなら1枚貯留されたことを示す投入音Bを1度出力し(例えばヂという音を出力)、遊技者にベット又は貯留されたことを報知する。
なお、貯留投入コマンド(3枚)を受信した時に、投入音Aを3度出力せずに、3枚ベットされたことを示す投入音Cを出力してもよいし、賭け設定された場合と、貯留された場合とで同じ音(例えば全ての状態で投入音Aを出力)を出力してもよい。また、通常時(非AT中)とAT中とで異なる音(投入音D)を出力してもよい。
<入賞演出>
遊技メダルの払い出しが行われる際に実行される演出であり、払出開始コマンドと払出終了コマンドに基づいて実行され、遊技メダルが払い出されていることを示す払出音の出力及び、バックランプ演出が実行される。
<払出音の出力>
遊技メダルの払出処理の実行中に出力される遊技メダルの払出音は互いに異なる音である払出音Aと払出音Bとがある。払出音Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払出が行われる際に出力される払出音である。払出音BはAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に出力される払出音である。正解押し順で操作しなかった場合に、不正解図柄組合せが停止して不利な払い出しが行われる場合があるが、その場合には払出音の出力は行われない。払出音Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第1の音(例えばヅという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)の間第1の音の出力を繰り返して終了する払出音である。払出音Aは実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われる期間)より長い第1の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行うことで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、払出音の出力を払い出しが行われている期間より長い第1の払出音期間に亘って出力することで、払出音の出力が行われている期間は払い出しが行われているように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待できる結果、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。
払出音Bは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第2の音(例えばデという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第2特定時間(例えば2秒)の間第2の音の出力を繰り返して終了する払出音である。すなわち、払出音Bは実際の払い出しが行われている期間より長い第2の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第2特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行っており、この第2の払出音期間は、払出音Aの第1の払出音期間よりも長い。このように、払出音Bは、払出音Aより長い期間に亘って払出音の出力を行うことで、より多くの遊技メダルが付与されているかのように認識させることができる。また、AT中に払出音Aと異なる払出音Bを出力することで通常とは異なる有利な状態であることを認識しやすくすることができる。
なお、払出終了コマンドを受信してから第1特定時間や第2特定時間経過まで払出音を出力したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に第1特定時間や第2特定時間を加えた時間だけ払出音の出力を行うようにしてもよい。また、通常時の払出音AとAT中の払出音Bとで払出音を異なるようにしたが、同じ払出音を出力するようにしてもよい。
<バックランプ演出>
バックランプ演出には、互いに異なるバックランプ演出Aとバックランプ演出Bとがある。バックランプ演出Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払出が行われる際に出力されるバックランプ演出である。バックランプ演出BはAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に実行されるバックランプ演出である。正解押し順で操作しなかった場合に、不正解図柄組合せが停止する場合があるが、その場合にはバックランプ演出は実行されない。バックランプ演出Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第1のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)に亘って第1のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。バックランプ演出Aは実際の払い出しが行われている期間より長い第1のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、バックランプ演出Aの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い第1のバックランプ演出期間実行(出力)することで、バックランプ演出Aが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。
バックランプ演出Bは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第2のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第2特定時間(例えば2秒)に亘って第2のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。すなわち、バックランプ演出Bは実際の払い出しが行われている期間より長い第2のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第2特定時間を加算した期間)に亘って点灯、消灯を繰り返しており、この第2のバックランプ演出期間は、第1のバックランプ演出期間よりも長い。このように、バックランプ演出Bは、バックランプ演出Aより長い時間バックランプ演出を実行することで、より多くの遊技メダルが付与されているかのように認識させることができる。また、AT中にバックランプ演出Aと異なるバックランプ演出Bを実行することで通常とは異なる有利な状態であることを認識しやすくすることができる。
なお、払出終了コマンドを受信してから第1特定時間や第2特定時間経過までバックランプ演出を実行したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に第1特定時間や第2特定時間を加えた時間だけバックランプ演出を実行するようにしてもよい。また、通常時とAT中とでバックランプ演出を異なるようにしたが、同じバックランプ演出を実行するようにしてもよい。また、一定のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返すとしたが、バックランプ演出の開始から終了にかけて、一連の点灯、消灯パターンを定め出力するようにしてもよい。また、バックランプ演出Aの「第1のバックランプ演出期間」と、払出音Aの「第1の払出音期間」とはともに、実際の払い出しが行われている時間に第1特定時間を加えた期間であり、いずれも同一の期間となっているが、これらの「第1のバックランプ演出期間」及び「第1の払出音期間」とは互いに異なる期間であっても良い。これについては、バックランプ演出Bの「第2のバックランプ演出期間」と、払出音Bの「第2の払出音期間」との関係についても同様である。要するに、払出音A及びBの「第1の払出音期間」及び「第2の払出音期間」、バックランプ演出A及びBの「第1のバックランプ演出期間」及び「第2のバックランプ演出期間」はそれぞれ、実際の払い出しが行われている期間よりも長く、かつ、「第1の払出音期間」<「第2の払出音期間」、「第1のバックランプ演出期間」<「第2のバックランプ演出期間」という関係にあれば、これらの期間については適宜設定可能である。
<精算演出>
遊技メダルの精算が行われる際に実行される演出であり、精算開始コマンドと精算終了コマンドに基づいて実行され、遊技メダルが払い出されていることを示す精算音(精算演出)の出力と精算が終了した旨の音声の出力が行われる。精算音は精算開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで払出音と異なる音(例えばドという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第3特定期間(例えば5秒)で「精算が終了しましたと」など精算が終了した旨を示す音声の出力を行い終了する。すなわち、精算演出では実際の払い出しが行われている期間(精算処理が行われている期間)より長い所定の精算演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第3特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行っている。
以下図22~図26を参照しながら遊技の進行状況に応じて実行される各種演出を説明する。図22は払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートであり、図23は払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートであり、図24は払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートであり、図25は精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合のタイムチャートであり、図26は精算処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合のタイムチャートである。なお、図22~図26では説明の便宜上ONとOFFを用いて記載しているが、対応する処理や演出の状況は括弧内に記載する。具体的には、払出処理/精算処理/BL演出/精算演出は、ONは実行している状態を示し、OFFは実行していない状態を示し、OFFからONとなると処理等を開始し、ONからOFFとなると終了することを意味する。払出音/投入音は、ONは出力している状態を示し、OFFは出力していない状態を示す。MAXベットランプ/メダル投入可ランプはONは点灯している状態を示し、OFFは消灯している状態を示す。MAXベットスイッチ操作/精算スイッチ操作は、ONが操作されたことを示し、OFFは操作されていないことを示す。メダル投入は、ONは投入された遊技メダルがメダルセレクタ34を通過したことを(メダルセレクタ34に備えられた投入センサが遊技メダルを検知)示し、OFFは遊技メダルが投入されていないことを示す。
<払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合>
図22に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音A(図では払出音と記す、以下同じ。)の出力及びバックランプ演出A(図ではBL演出と記す、以下同じ。)を開始する。時刻t1のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。副制御手段は、払出終了コマンドに基づいて入賞演出として払出音Aの出力、バックランプ演出AをT1期間(第1特定時間)の間継続させる。主制御手段は、時刻t1のタイミングにおいて払出処理が終了した後は、RT状態の更新等の処理(遊技終了チェック処理)を行い、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t2のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてMAXベットランプを点灯させる。MAXベットランプはMAXベットスイッチの操作が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻t5のタイミングでは、時刻t1のタイミングからT1期間が経過したため、副制御手段は、払出音Aの出力及び、バックランプ演出Aを終了させる。すなわち、時刻t0からt5までの期間が、第1の払出音期間及び第1のバックランプ演出期間ともいえる。以上のように、時刻t1以降のタイミングでは払出音Aの出力やバックランプ演出Aを継続しつつ、MAXベットランプを点灯させるといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、払出音Aの出力を継続することで払い出しが行われたことを遊技者に認識させると共に、MAXベット操作により賭け設定が可能なことも適切に認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。
<払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合>
図23に示すとおり、時刻t2のタイミングまでは、払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチによる投入操作が行われる。MAXベットスイッチの操作が行われたことにより、主制御手段は、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)し、副制御手段は、バックランプ演出Aを終了し、時刻t3から時刻t4のタイミングにかけて(T2期間の間で)投入演出として投入音A(図では投入音と記す、以下同じ。)を3度出力する。時刻t3以降のタイミングにおいて、払出音Aの出力を行いつつ、投入音Aの出力を行うといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、払い出しが行われたことを遊技者に認識させつつ、MAXベットスイッチが操作され、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。また、時刻t3のタイミングでは払出音Aの出力は継続するが、バックランプ演出Aを終了させることにより、払い出しが行われたことを音により遊技者に認識させつつ、視覚により賭け設定が行われたことを認識させることができる。なお、図23ではMAXベットスイッチによる投入操作で説明をしたが、1ベットスイッチによる投入操作、メダル投入を行っても同様に投入音を出力する。
<払出処理終了後に精算ボタンによる精算操作を行った場合>
図24に示すとおり、時刻t2のタイミングまでは、払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチの操作に替わって精算ボタンが操作される。時刻t3のタイミングにおいては、主制御手段は、精算ボタンが操作されたことに基づいて精算処理を開始し、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)する。そして、副制御手段は、払出音Aの出力とバックランプ演出AをT1期間の経過を待たずに、時刻t3のタイミングにて終了する。その後、精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。時刻t6のタイミングにおいては、主制御手段は精算処理を終了し、副制御手段へ精算終了コマンドを送信する。副制御手段は、精算終了コマンドを受信すると精算音の出力に変えて精算が終了した旨の音声の出力をT3期間(第3特定時間)に亘り実行する。精算処理が開始された際に、払出音Aの出力と精算音の出力が同時行われると遊技者を混乱させてしまうため、精算処理が開始されたことにより、T1期間継続する予定であった払出音Aの出力とバックランプ演出Aを終了させることで、払出処理と異なる精算処理が行われていることを的確に遊技者に認識させることができる。
<精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合>
図25に示すとおり、時刻t8のタイミングにて主制御手段は精算処理を開始し、副制御手段は受信した精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。ここで、精算時にはバックランプ演出を実行(出力)しないようになっており、払い出し処理と精算処理を視覚的に異なる処理とすることができる。時刻t9のタイミングにて主制御手段は精算処理を終了し、副制御手段に精算終了コマンドを送信する。副制御手段は、精算終了コマンドを受信すると精算音の出力に変えて精算が終了した旨の音声の出力をT3期間に亘り実行する。主制御手段は、時刻t9のタイミングにおいて精算処理が終了した後は、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t10のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてメダル投入可ランプを点灯させる。その後はメダル投入が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻T13のタイミングでは、時刻t9のタイミングからT3期間が経過したため、副制御手段は、精算が終了した旨の音声の出力を終了させる。以上のように、時刻t10以降のタイミングでは精算演出が実行されているが、メダル投入が可能な状態となっている。
<精算処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合>
図26に示すとおり、時刻t10のタイミングまでは、精算処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合と同様であり、主制御手段は時刻t11のタイミングにおいては遊技メダルが投入され1枚の賭け設定が行われ、副制御手段へメダル投入コマンドが送信される。副制御手段はメダル投入コマンドを受信したことに基づいて投入演出として投入音Aを1度出力し、時刻t11のタイミングから時刻t12のタイミングにかけて出力が行われる。時刻t11以降のタイミングにおいて、精算が終了した旨の音声の出力を行いつつ、投入音Aの出力を行うといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、精算処理が終了したことを遊技者に認識させつつ、メダル投入が行われ、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。なお、図22~図26については、払出音を払出音Aとし、BL演出をバックランプ演出Aとした例にて説明したが、これらの図22~図26において、払出音を払出音Bとし、BL演出をバックランプ演出Bとしてもよい(この場合、図22、38のT1期間は、第2特定時間と読み替えることは言うまでもない)。この場合であっても、上述と同様な作用効果を奏する。
<態様の変更>
払出処理や精算処理が行われている最中は終了するまでの期間、同じ音を繰り返し出力する構成を説明したが、上記したコマンドに加え、払い出しが行われる毎に主制御手段から副制御手段へ1枚払い出されたことを示すコマンドや、残りの払い出し枚数を識別できるコマンドを送信し、副制御手段では主制御手段から送信されたこれらのコマンドを受信したことに基づいて1枚払い出される毎に払出音や精算音を出力するようにしてもよい。
また、精算音は払出音と異なる音としたが、払出音と同じ音としてもよい。同じ音とすることで音データを少なくすることができ、データ容量の削減となる。同じ音とした場合は、バックランプ演出の有無により、払出処理と精算処理を区別することができ遊技者に、払出処理の直後に精算処理を行った場合でも、遊技者に適切に精算処理が行われていることを認識させることができる。
また、精算音はエラー音と同じ音としてもよい。この場合も音データを少なくすることができ、データ容量の削減となる。
また、AT中は払出音Bを出力するようにしたが、払出処理開始から払出音Bの出力に加え、「ゲット」や「よっしゃー」などといった押し順正解を示す音声を払出処理開始から払出処理が終了し第2特定時間(2秒)が経過するより短い時間で出力してもよい。押し順正解を示す音声を出力することで、ストップスイッチを正しく操作できたことを認識することができると共に、払出音の出力を押し順正解を示す音声より長い時間出力することで、遊技メダルも適切に払い出されたことを遊技者は認識することができる。
また、MAXベットランプの点灯、消灯を主制御手段で行うとしたが、主制御手段は、MAXベットスイッチが操作可能な状態か否かを副制御手段に送信することで、副制御手段において点灯、消灯を行うとしてもよい。
また、投入演出として、投入音の出力を行うと説明したが、投入音の出力に加えて表示装置32で投入を示す画像を表示したり、演出用のLEDランプを用いて投入された旨の報知を行ってもよい。
また、入賞演出として、払出音の出力とバックランプ演出を実行するとしたが、表示装置32で入賞したことを示す画像(例えば、GETと表示)を表示したり、演出用のLEDランプを用いて入賞した旨の報知を行ってもよい。その際、投入演出を実行する際に、入賞演出としての表示装置32の表示を終了したり、LEDランプでの報知を終了してもよいし、投入演出としての表示装置32の表示、LEDランプでの報知を実行しないとしてもよい。
また、精算演出として、精算音の出力と精算が終了した旨を示す音声の出力を行うとしたが、表示装置32で精算処理を行っていること示す画像(例えば、精算中と表示)を表示したり、演出用のLEDランプを用いて精算を行っている旨の報知を行ってもよい。その際、投入演出を実行する際に、精算演出としての、表示装置32の表示を終了したり、LEDランプでの報知を終了してもよいし、投入演出としての表示装置32の表示、LEDランプでの報知を実行しないとしてもよい。
また、押し順役において入賞演出を実行するとしたが、他の小役(スイカ役、押し順不問のベル役やチェリー役など)においても入賞演出を行うようにしてもよい。他の小役においては押し順役と異なる払出音の出力や、押し順役と異なるバックランプ演出を実行することで、押し順役と異なる役が入賞したことを容易に認識させることができる。
また、本実施形態の時刻や期間の長さは一例であり、種々変更が可能である。
<本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出の説明>
次に、本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出の関係について説明する。
以下に記載する本実施形態に適用可能な演出においては、払出処理の開始に伴う入賞演出や、リール停止後の演出をした際に、ホッパエンプティエラーが発生したとしても、その発生前に当該遊技の結果や演出の結果等を遊技者に認識させることを目的とする。
本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出に関連する構成に関して以下に説明する。
<主制御手段>
主制御手段が有する主な処理は本実施形態及び本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明等に記載した通りであるが、本実施形態の記載では省略した処理の詳細について以下に説明する。
<入賞処理(払出処理)>
払出処理は、入賞判定処理により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役(停止表示した図柄組合せ)に応じて予め定められた遊技メダルを払い出す処理である。ここで遊技メダルを払い出すとは、クレジットの貯留が上限に達していなければクレジットに加算を行い、クレジットの貯留が上限に達している場合は、遊技メダルをホッパ44から払い出すことである。遊技メダルをホッパ44から払い出すために、主制御手段(主制御基板100)はホッパモータに駆動信号を入力(ON状態)することでホッパモータを駆動させ、回転盤を回転させることで遊技メダルを1枚ずつ排出させ、払出センサで遊技メダルを所定時間(通過開始から通過終了までの時間が3ms~200msの間)検出すると1枚の遊技メダルを払出したと判断する。また、主制御手段は、入賞に基づく払い出し(クレジットの加算であっても、ホッパ44からの払い出しであっても)を開始する場合に払出開始コマンドを副制御手段(副制御基板1000)に送信し、終了する際に払出終了コマンドを副制御手段に送信する。払出開始コマンドに基づいて副制御手段は、払出数の表示、累積差枚数の表示などの入賞演出が実行可能となっている。なお払出開始コマンドは払い出す遊技メダルの枚数情報を含んで構成され、払出開始コマンド及び、払出終了コマンドは払い出しがない場合(ハズレ時、再遊技入賞時)にも送信される。ハズレ時、再遊技入賞時は払い出す遊技メダルの枚数情報を0枚として送信し、続いて払出終了コマンドを送信する。
<ホッパ44に関するエラー>
ホッパ44に関するエラーとして、ホッパ滞留エラーとホッパエンプティエラーと異常検知エラーを検出可能である。ホッパ滞留エラーは遊技メダルが払い出される際にホッパ44の払出口に遊技メダルが詰まったと判断した場合のエラーであり、ホッパエンプティエラーはホッパ内の遊技メダルが空と判断した場合のエラーであり、異常検知エラーはホッパ44の払出センサに異常入力があったと判断した場合のエラーである。
主制御手段は、エラーを検出し、エラー報知を行う際に、副制御手段へエラーの種別情報を含んだエラー報知開始コマンドを送信し、エラーが解除されるとエラー復帰コマンドを送信する。副制御手段は、エラー報知開始コマンドに基づき、表示装置32に検出したエラーの種別に対応するエラー情報の表示(エラー画面)を行い、エラー復帰コマンドに基づきエラー画面表示を終了して、エラー発生前の表示へ復帰する。
また、主制御手段は異常検知エラーを検出したタイミングでエラーを検知したことを示すエラー検知コマンドを送信し、副制御手段は、エラー検知コマンドに基づき異常検知が発生したことを表示する。
<ホッパ滞留エラー>
遊技メダルをホッパ44から払い出す際に、ホッパモータに駆動信号を入力し、回転盤を回転させる遊技メダルの払出動作を行い、払出センサが一定時間(201ms)以上検出した状態を継続すると遊技メダルが詰まったと判断し、ホッパ滞留エラーが設定される。
<ホッパエンプティエラー>
遊技メダルをホッパ44から払い出す際に、ホッパモータに駆動信号を入力し、回転盤を回転させる遊技メダルの払出動作を行っても、一定時間(3.5秒)払出センサにより遊技メダルが検出されなかった場合は、ホッパ44内の遊技メダルが空と判断し、ホッパエンプティエラーが設定される。
<異常検知エラー>
遊技メダルを払出す状況でない場合に、払出センサが一定時間(3ms)以上検出すると払出センサに異常入力があったと判断し、異常検知エラーが設定される。エラー表示は遊技が行われていない状態(遊技メダルの投入待ちの状態、スタートレバーの受付待ちの状態)で行われる。
<副制御手段>
遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行可能であり、役の抽選結果(内部抽せんの結果)に基づいて演出を実行したり、エラー報知を実行したり、AT中は押し順ナビ演出を実行したり、入賞演出、リザルト画面の表示、結果告知演出等を実行する。
<入賞演出>
遊技メダルの払い出しが行われる際に実行される演出であり、所定数の遊技メダルが払い出されることを示す獲得表示演出と、遊技者が獲得した遊技メダルが累積して所定数となることを示す累積表示演出とを含む。副制御手段が払出開始コマンドを受信したことに基づいて獲得表示演出と累積表示演出が実行される。
<獲得表示演出>
獲得表示演出はAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われる際に実行される演出である。獲得表示演出の態様としては、払い出される遊技メダルを特定せずに「GET」と表示してもよいし、具体的に12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」と表示してもよい。AT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作しなかった結果、不正解図柄組合せが停止して不利な払い出し(1枚払い出しなど正解図柄組合せに比べ少ない遊技メダル数の払い出し)が行われる場合があるが、その場合には獲得表示演出は実行されない。
獲得表示演出は、払出開始コマンドを受信したときに開始し、実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われている期間)より短い所定の獲得表示演出期間(1秒)実行される。そのため、実際に遊技者に払い出される全ての遊技メダルが払出されていなくても実行される。これは全て払い出された後に獲得表示演出を実行すると、次遊技開始により演出がキャンセルされたり、次遊技の結果と混同してしまうことを防ぐためである。また、全ての遊技メダルが払い出されていなくても獲得表示演出を実行することで、事前に当該遊技の結果(払い出しを得ることを)を遊技者に認識させることもできる。
<累積表示演出>
累積表示演出はAT中に遊技者が獲得した遊技メダルの累積数(総遊技メダル数とも称す)が規定数毎(500枚、1000枚、1500枚、2000枚)に初めて超えた場合に実行される演出である。具体的には、1回のAT中にAT開始後から獲得枚数の累積数を計数し、遊技メダルの払出しにより累積数が500枚を超えると判断できる場合に累積表示演出が実行(開始)される。その後、累積数が500枚を下回り再度500枚を超えても累積表示演出は実行されない。累積表示演出の態様としては、規定数に応じて「500枚GET」等のように表示される。
累積表示演出は、払出開始コマンド受信し、累積数が当該払い出しにより規定数を超えると判断できる場合に開始され、実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われている期間)より短い所定の累積表示演出期間(1秒)実行される。獲得表示演出と同様、実際に遊技者に払い出された遊技メダルが規定数を超えていなくても実行される。これは実際に規定数を超えたタイミングで累積表示演出を実行すると、累積表示演出を実行するタイミングがばらつき、次遊技開始により演出がキャンセルされたり、次遊技の結果と混同してしまうことを防ぐためである。また、規定数を超えていなくても累積表示演出を実行することで、事前に当該遊技の結果(規定数を超えること)を遊技者に認識させることもできる。
なお、獲得表示演出と累積表示演出は1の遊技で両方の演出の実行条件を満たすことがあるが、本実施形態では、累積表示演出が実行可能な遊技では、原則的に獲得表示演出を実行せずに、累積表示演出のみ実行する。ただし、原則と異なり、獲得表示演出を実行する場合については後述する。
<リザルト画面の表示>
本実施形態で表示されるリザルト画面はATが終了する際に表示する画面であって、AT中に獲得した総遊技メダル数や、ATの実行期間を示すゲーム数等を表示する画面である。リザルト画面を表示する際には、注意喚起のための表示(のめり込み防止表示)も併せて表示される。ATの最終遊技が終了する際(全回胴停止コマンドを受信)に、リザルト画面の表示を開始し、次の遊技が開始されるまでリザルト画面の表示が継続される。なお、最終遊技でリザルト画面の表示中は獲得表示演出のみが実行可能となっており、最終遊技で何れかの規定数を超えた場合であっても累積表示演出は実行されない。例えば、押し順役に当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出しが行われ、規定数の500枚を超える場合において、最終遊技でなければ累積表示演出が実行されるが、最終遊技であればリザルト画面が表示されるため累積表示演出が実行されずに獲得表示演出が実行される。これは、リザルト画面において、AT中に獲得した総遊技メダル数が表示されるため、累積表示演出も実行してしまうと類似する情報が重ねて表示され遊技者が困惑してしまうためである。
<結果告知演出>
結果告知演出は、遊技者にとって有利な結果が得られたことを告知するための演出であって、連続演出の最終遊技に実行される演出である。具体的には、ボーナス当選や、ATの残りゲーム数等の上乗せの当選、上乗せの機会が高まる特化ゾーンの当選など遊技者にとって有利な結果が得られたか否かを遊技者に告知するための演出であって、一例として、バトル演出等での勝負の結果によって有利な結果が得られたか否か告知される。有利な結果が得られた場合は、成功や勝利を示す画像が表示され、有利な結果が得られなかった場合は失敗や敗北を示す画像が表示される。バトル演出では、レバー操作を契機に味方キャラと敵キャラが対峙する画面を表示し、全てのリールが停止した後(全回胴停止コマンドの受信により)に味方キャラと敵キャラの競い合いが行われ一定時間を経過した演出分岐タイミング以降に成功や勝利を示す画像か、失敗や敗北を示す画像が表示される。演出分岐タイミングは払出処理開始後2.7秒後のタイミングであり、結果告知演出が終了するのは成功や勝利を示す画像か、失敗や敗北を示す画像が表示されるタイミングであり、払出処理開始後3秒となっている。これにより、結果告知演出はホッパエンプティエラーが発生(検知)してエラー画面が表示される前に終了し、遊技者は有利な結果の有無をエラーの発生によらずに確認することができる。なお、全回胴停止コマンドと、払出開始コマンドは略同タイミングで送信されるため、上記の払出処理開始を全てのリールが停止した後と置き換えてもよい。
以下図27~図32を参照しながら遊技の進行状況に応じて実行される各種演出を説明する。図27は、正常に払い出しが行われた場合のタイムチャートであり、図28は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)のタイムチャートであり、図29は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)のタイムチャートであり、図30は、正常に払い出しが行われた場合の表示画面の一例であり、図31は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面の一例であり、図32は、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面の一例である。
なお、図27~図29では説明の便宜上ONとOFFを用いて記載しているが、対応する処理や演出の状況は括弧内に記載する。具体的には、払出処理のONは実行している状態を示し、OFFは実行していない状態を示し、OFFからONとなると処理等を開始し、ONからOFFとなると終了することを意味する。払出のONは遊技メダルが1枚払い出されたことを示し、OFFは遊技メダルが払い出されていないことを示す。獲得表示演出、累積表示演出のONは演出を実行している(表示している)状態を示し、OFFは実行していない(表示していない)ことを示す。結果告知演出のONは実行している(演出が進行している)状態を示し、OFFは実行していない(演出が終了し、結果を告知する画面で表示が停止している)状態を示す。エラー(ホッパエンプティ)、エラー(ホッパ滞留)のONは、エラーが発生している(エラーを検知し、エラーを設定した)状態を示し、OFFはエラーが発生していない状態を示す。エラー表示のONは、エラーが発生したことに基づき、主制御手段によるエラーコードの表示や、副制御手段によりエラー画面が表示されている状態を示し、OFFはエラーコードの表示やエラー画面の表示が行われていない状態を示す。
図30~図32は獲得表示演出が実行される場合であり、累積表示演出が実行される場合は、図中の獲得表示演出で表示される「12枚GET」の表記が、累積表示演出で表示される「500枚GET」の表記となる。
先に説明した入賞演出、精算演出と投入演出とも組合せ可能であり、図22~図24の時刻t0、t1と、図27の時刻t0、t1は同じタイミングである。図22、図23の時刻t5は図27の時刻t1より遅いタイミング且つ、時刻t15より早いタイミングである。
<正常に払い出しが行われた場合>
図27に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。1秒後の時刻t14のタイミングにて副制御手段は獲得表示演出又は累積表示演出を終了する。その後時刻t1のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。払出処理に係る時間は正常に実行された(本例では12枚の遊技メダルを正常に払出す)場合は1.5秒となっている。獲得表示演出は払出処理が開始されるタイミングで開始され、払出処理が終了するよりも前のタイミングで終了する。これにより、遊技者は払出処理が完了する前に、遊技メダルを獲得することや獲得した遊技メダルの累積数が所定数を超えることを認識することができる。結果告知演出は、遊技の開始から実行されているため、払出処理を開始するタイミングではすでに実行中となっている。時刻t15のタイミングでは、結果告知演出は演出分岐タイミングとなり、このタイミング以降の表示が、成功や勝利を示す画像を表示する場合と、失敗や敗北を示す画像を表示する場合とで異なる。時刻t16のタイミングでは、実行していた結果告知演出が終了する。時刻t15は払出処理を開始してから2.7秒後のタイミングであり、時刻t16は払出処理を開始してから3秒後のタイミングとなっている。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)>
図28に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。時刻t0のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44内に遊技メダルがないため、遊技メダルの払い出しが行われず、回転盤の回転が継続される。そして、時刻t17のタイミングで主制御手段は、ホッパ44内の遊技メダルが空と判断し、払出処理を終了し、ホッパエンプティエラーを設定する。ホッパエンプティエラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、エラー画面の表示を行う。他の時刻t14、t15、t16のタイミングでは図27と同様に、時刻t14のタイミングでは、獲得表示演出又は累積表示演出を終了し、時刻t15のタイミングでは、演出分岐タイミングとなり、時刻t16のタイミングでは結果告知演出が終了する。獲得表示演出、累積表示演出を実行する期間や結果告知演出を終了するまでの期間は、払出処理が開始されホッパエンプティエラーが発生するまでの期間より短く設定されているため、ホッパエンプティエラーが発生し、エラー画面が表示される前に獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の内容を確認することが可能となる。
なお、同図では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパエンプティエラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出したあとにホッパエンプティエラーが発生する場合は、ホッパエンプティエラーが発生するタイミングは時刻t17より複数枚の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなる。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)>
図29に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて獲得表示演出又は累積表示演出を開始する。時刻t0のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44の排出口に遊技メダルが詰まっているため遊技メダルの払い出しが実行されていない。そして、時刻t18のタイミングでは払出処理開始からホッパ44の払出センサが201ms以上継続して検出したため、主制御手段は、遊技メダルが詰まったと判断し、払出処理を終了し、ホッパ滞留エラーを設定する。同じく時刻t18のタイミングでは、ホッパ滞留エラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、実行していた獲得表示演出又は累積表示演出、同じく実行していた結果告知演出をキャンセルして(表示を終了して)、エラー画面の表示を行う。獲得表示演出又は、累積表示演出は払出処理開始タイミングから実行されるため、払出処理を開始してホッパ滞留エラーが発生する前に実行されているため、エラー画面が表示される前に、獲得表示演出、累積表示演出の内容を確認することが可能となる。
なお、同図では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパ滞留エラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出したあとにホッパ滞留エラーが発生する場合は、ホッパ滞留エラーが発生するタイミングは時刻t18より複数枚の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなり、獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出を実行する期間が長くなる。
獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出は、演出の実行自体をキャンセルして表示が行われないとしたが、演出自体は実行しつつ、エラー画面を演出に重ねて表示することで演出を視認できないようにしてもよい。この場合は、演出実行中にエラーが解除された場合には、解除されたタイミングから実行中の演出が視認可能となる。ただし、エラー解除にはリセットスイッチの操作が必要であり、リセットスイッチは筐体内にあるため、施錠装置を解錠し、フロントパネルPS2を開く必要がある。通常はエラーを解除する前に、払出処理開始から結果告知演出が終了するまでに要する3秒を超える時間を必要とするため、ホッパ滞留エラーが発生して最短時間でホッパ滞留エラーを解除したとしても獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の実行中には復帰することはなく、全ての演出が終了した後の画面で復帰する。
<正常に払い出しが行われた場合の表示画面>
図30に、正常に払い出しが行われた場合の表示画面の一例を示す。図30は、ATが残り11ゲームで且つ、遊技メダルの総獲得枚数が230枚で実行された遊技であって、バトル演出(結果告知演出)が実行されている場面である。画面左上には残りゲーム数が表示され(残り11ゲームで実行された遊技であるので1減算されて10G(ゲーム)と表示されている。画面右上にはATで獲得した総遊技メダル数が230枚と表示されている。画面中央に対して左側に味方キャラ(丸型の頭で示されるキャラクタ)と右側に敵キャラ(星型の頭で示されるキャラクタ)が表示されている。
同図(a)は、バトル演出実行中に全リールが停止したタイミング(全回胴停止コマンド受信)の画面であって、このタイミング以降結果を告知するために演出が進行する。同図(b)は、図27の時刻t0のタイミングであって、払出処理が開始されたタイミングを示す画面である。遊技メダルが1枚払い出され総遊技メダル数が230枚から1枚加算され231枚となり、画面右側から獲得表示演出として12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」の表示が中央に向かって移動している。画面中央では、味方キャラと敵キャラの競い合いが開始されている。同図(c)は、遊技メダルが3枚払い出されたタイミングであって、画面中央に大きく獲得表示演出として12枚の遊技メダルが払い出されることを特定できるように「12枚GET」の表示が行われている。味方キャラと敵キャラの競い合いは継続して行われている。
同図(d)は、遊技メダルが8枚払い出されたタイミングであって、画面中央に大きく表示されていた「12枚GET」の表示が獲得表示演出の終了に向けて画面左側に向かって移動している。同図(e)は、図27の時刻t15のタイミングであって、遊技メダルの払い出しが終了し、演出分岐タイミングとなっている。遊技メダルの払い出しが終了しているため、総遊技メダル数は242枚と表示されている。画面中央では、味方キャラと敵キャラの競い合いは継続して行われている。同図(f)は、演出分岐タイミング後のタイミングであって、成功を示す画像を表示する過程が表示されている。味方キャラと敵キャラの競い合いから味方キャラが拡大表示されて、成功となることが認識できる状態となっている。同図(g)は、図27の時刻t16のタイミングであって、バトル演出が終了するタイミングとなっている。画面右下には「成功」と表示され、成功を示す演出であったことが明確に表示されている。同図(g)で表示されている画像は演出としては終了するが、次遊技が開始するまで継続して表示される。同図(h)は演出分岐タイミング後のタイミングであって、失敗を示す画像を表示する過程が表示されている。味方キャラと敵キャラの競い合いから敵キャラが拡大表示されて、失敗となることが認識できる状態となっている。同図(i)は、図27の時刻t16のタイミングであって、バトル演出が終了するタイミングとなっている。画面右下には「失敗」と表示され、失敗を示す演出であったことが明確に表示されている。同図(i)で表示されている画像は演出としては終了するが、次遊技が開始するまで継続して表示される。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面>
図31に、正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)の表示画面の一例を示す。同図(a)~(i)までは、図30と獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の流れは同じである。ただし、払出処理開始後に、遊技メダルの払い出しが行われていないため、画面右上の総遊技メダル数は230枚のまま更新されていない。同図(j)は、図28の時刻t17のタイミングであって、払出処理開始後に遊技メダルが3.5秒間検出されなかったため、主制御手段において、ホッパエンプティエラーが設定され、副制御手段において、ホッパエンプティエラーを示すエラー画面が表示されるタイミングである。ホッパエンプティエラーが発生する前に、成功を示す画像が表示されていても、失敗を示す画像が表示されていても同じ画像が表示される。
<正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面>
図32に、正常に払出が行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)の表示画面の一例を示す。同図(a)~(c)までは、図30と獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出の流れは同じである。ただし、払出処理開始後に、遊技メダルの払出しが行われていないため、画面右上の総遊技メダル数は230枚のまま更新されていない。同図(k)は、図29の時刻t18のタイミングであって、主制御手段においてホッパ滞留エラーが設定され、副制御手段においてホッパ滞留エラーを示す画面が表示されるタイミングである。払出処理開始後にホッパ44の払出センサが201ms以上継続して検出すると、主制御手段は、遊技メダルが詰まったと判断し、ホッパ滞留エラーを設定する。主制御手段は、ホッパ滞留エラーを設定すると、ホッパ滞留エラーの発生を示すコマンドを副制御手段へ送信する。副制御手段は、ホッパ滞留エラーの発生を示すコマンドを受信すると、ホッパ滞留エラーを示す画面を表示装置32に表示する。
<態様の変更>
獲得表示演出及び、累積表示演出を行う期間は正常に払出処理が実行された際に掛かる期間(1.5秒)より短い期間(1秒)としたが、長い期間としてもよい。具体的には、1.5秒より長く、ホッパエンプティエラーを検出するまでの期間(3.5秒)より短い期間としてよい。払出処理が実行された際に掛かる期間より長くすることで、より遊技者に獲得表示演出及び、累積表示演出を視認させることができる。
また、正常に払出処理が実行された際に掛かる期間を1.5秒としたが、払出処理の枚数や、払出処理がクレジットの加算のみなのか、ホッパからの遊技メダルの払い出しを含むのかにより必要な時間を異ならせてもよい。
また、獲得表示演出及び、累積表示演出は何れか一方のみ実行するとしたが、両方の演出を実行するための条件を満たしているときは、獲得表示演出を実行した後に、累積表示演出を実行してもよい。獲得表示演出は払出処理開始後1秒で終了し、その後1秒間、累積表示演出が実行されるため、ホッパエンプティエラーが発生したとしても、累積表示演出の内容を遊技者は認識することができる。
また、獲得表示演出はAT中に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出し(12枚払い出し)が行われる際に実行される演出としたが、押し順役でなく他の役が当選した際にも実行してもよい。具体的には、押し順に関わらず有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される押し順不問役(所謂共有ベル)に当選し、押し順不問役に対応する図柄組合せ(正解図柄組合せ)が停止した際に実行してもよい。
獲得表示演出は有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される際に、複数種類の態様を備えてよい。具体的には、「12枚GET」と表示される際の、色や、フォントを状態に応じて異ならせて良い。より具体的には、ATの上乗せに当選し易い状態か否かによって色やフォントを異ならせたり、連続演出が発生する前兆中や、上乗せ特化ゾーン移行する前兆中に色やフォントを異ならせる。獲得表示演出の態様を異ならせることで遊技者に遊技メダルを獲得することを知らせると共に、次遊技以降に有利な状況が発生するかもしれないと期待させることができる。また、「12枚GET」と表示される際の、色や、フォントを遊技機に設定されている設定値に応じて異ならせても良い。獲得表示演出が実行される毎に遊技機に設定されている設定値を推測するための情報を提供できる。
また、累積表示演出は規定数毎以外に、特定の設定値が設定されている場合のみ表示可能な態様を備えてもよい。具体的には、設定値「2」か「4」か「6」が設定されている際に、遊技メダルの累積数が初めて246枚を超える場合に、「246枚GET」と表示を行う。246枚を超える場合に、必ず表示してもよいし、表示を行うか抽選を行い当選した場合に表示してもよい。累積表示演出で表示される内容で設定示唆を行うことで、累積数を遊技者に報知するだけでなく、遊技機に設定されている設定値を推測するための情報も提供できる。設定値「6」が設定されている場合にのみ、遊技メダルの累積数が初めて666枚を超える場合に、「666枚GET」と表示してもよい。また、規定数毎の表示態様を色やフォント等が異なる複数種類備え、表示される表示態様によって遊技機に設定されている設定値や、状態を示唆するようにしてもよい。
獲得表示演出、累積表示演出はAT中に実行可能であり、リザルト画面表示中のみ遊技メダルの累積数が規定数を超えたとしても累積表示演出を実行せずに、獲得表示演出を実行するが、獲得表示演出、累積表示演出を実行しない状況を他に備えてもよい。具体的には、所謂疑似ボーナスといわれる状況では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。また、AT中に実行される疑似ボーナス中の状況では獲得表示演出は実行せず、累積表示演出のみ実行するとしてもよい。また、ATを開始する前の準備期間中や、AT開始画面や、AT中に実行される連続演出や、連続演出の前兆中などの状況では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。有利区間が終了する前に実行可能なエンディング状態では、獲得表示演出、累積表示演出を実行しなくてもよい。主制御手段で管理される遊技状態や、副制御手段で管理される演出の状態に応じて、実行する場合と、実行しない場合を備えることで、必要な情報を適切に遊技者に報知することができる。
累積表示演出は、AT中に遊技者が獲得している遊技メダルの累積数と、払出処理によって払い出される遊技メダル数に基づいて実行するか判断していたが、MYカウンタの値を用いて判断してもよい。具体的には、MYカウンタの値は、遊技終了チェック後と、レバー操作時に主制御手段から副制御手段へMYカウンタの値を示すコマンドを送信する。遊技終了チェック後のMYカウンタの値は払出処理後の値を示し、レバー操作時のMYカウンタの値は賭け数分減算した値を示す。レバー操作時のMYカウンタの値に遊技の結果として払出開始コマンドを受信したタイミングで払出開始コマンドに含まれる遊技メダルの枚数情報を加算し、加算した合計値が規定数を超えるか判断を行う。AT中の累積数としてMYカウンタの値に基づく値を表示すれば、遊技者は有利区間が終了するまでに獲得可能な遊技メダル数を把握することが可能となる。
結果告知演出は、連続演出の最終遊技で実行されるバトル演出としたが、連続演出でなく、1遊技で実行される演出としてもよい。また、味方キャラと敵キャラが競い合うようなバトル演出に限らず、くじ引きで一等を引くか否か、あみだくじで当りとなるか否かなど演出の結果と遊技者に有利な結果とを関連付けられる他の演出としてもよい。
結果告知演出は全回胴停止から時間経過により演出分岐タイミングを経て結果を表示するとしたが、演出用スイッチの操作によって結果を表示するようにしてもよい。具体的には演出分岐タイミング(時刻t15のタイミング)において、演出用スイッチを模したスイッチの画像(操作促進画像、操作促進演出とも称す)を表示し、遊技者が演出用スイッチを操作することで、成功を示す画像か失敗を示す画像を表示する。演出分岐タイミングにおいて、操作促進画像を表示することで、ホッパエンプティエラーが発生してエラー画面が表示されてしまう状況であっても、エラー画面が表示されるより前に、操作促進画像が表示されることを認識することができる。
また、全てのリールが停止した後(全回胴停止後)に、演出のステージチェンジや、ATの残りゲーム数の上乗せ数を告知するためにPUSHボタン演出を実行してもよい。具体的には、全てのリールが停止した後であって、ホッパエンプティエラーが発生する前の時刻t17となる前に、演出用スイッチを模したスイッチの画像を表示し、遊技者が操作することによって、演出のステージチェンジを行ったり、上乗せ数を告知する。ホッパエンプティエラーが発生する(エラー画面が表示される)前に演出用スイッチを模したスイッチの画像が表示される(PUSHボタン演出が実行される)ことを認識できる。また、演出用スイッチを模したスイッチの画像を表示する前に、演出用スイッチを模したスイッチの画像の画像が表示されるか煽ってもよく、エラー画面が表示される前に、煽った結果、演出用スイッチを模したスイッチの画像の画像が表示されることを認識することができる。
結果告知演出、PUSHボタン演出以外に、コメント演出等の、最終リールのストップスイッチの操作や全てのリールを停止したことを契機とする演出を実行してもよい。これらの演出もホッパエンプティエラーが発生する前の時刻t17となる前(一例として時刻t15のタイミングや、時刻t1のタイミングなど)に実行することで、演出の内容をホッパエンプティエラーが発生する前に認識することができる。
また、押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出し(12枚払い出し)が行われる際に実行される演出としたが、押し順役でなく他の役が当選した際にも実行してもよい。具体的には、押し順に関わらず有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される押し順不問役(所謂共有ベル)に当選し、押し順不問役に対応する図柄組合せ(正解図柄組合せ)が停止した際に実行してもよい。
また、上記実施形態で記載した時間や期間の長さは一例であり、適時変更可能である。
<ナビ画像>
次に、本実施形態におけるナビ画像について説明する。なお、ここでは、押し順ナビ画像(停止操作情報と称することがある)について説明するが、押し順ナビ画像に限らず、上述した、目押しナビ画像、操作態様ナビ画像に適用してもよい。
本実施形態では、例えば、AT中などに、内部抽せんの結果として押し順ベルが当選した遊技において、ストップスイッチの有利(当該遊技において獲得可能な最大の遊技媒体が付与される等)な操作態様を示唆する情報を押し順ナビ画像として液晶に表示可能に構成されている。具体的には、「1」、「2」、「3」の数字を用いて6通りの押し順を報知可能であり、「1」が第1停止操作として操作するストップスイッチを示しており、「2」が第2停止操作として操作する停止ボタンを示しており、「3」が第3停止として停止操作する停止ボタンを示している。
なお、第1停止操作、又は第3停止操作を2択の目押し(リールの1~10番までの位置でストップスイッチを操作すべきか、またはリールの11~20番までの位置でストップスイッチを操作すべきかを、例えば青7図柄の画像と赤7図柄の画像のいずれかを押し順ナビ画像とあわせて報知する)として、押し順の6択と掛け合わせて12通りの操作態様を報知可能に構成してもよい。また、液晶の左側に表示される押し順ナビ画像は左リール8aに対応しており、液晶の中央付近に表示される押し順ナビ画像は中リール8bに対応しており、液晶の右側に表示される押し順ナビ画像は右リール8cに対応している。例えば、押し順ナビ画像として「123」と表示された場合には、左リール8a、中リール8b、右リール8cの順に対応するストップスイッチを操作する押し順を示している。なお、本実施形態では、「1」のように押し順ナビ画像の一部を「押し順ナビ画像」と称する場合と、「123」のように押し順ナビ画像全体を「押し順ナビ画像」と称する場合がある。
<押し順ナビ画像の態様>
図33は本実施形態における押し順ナビ画像の態様の一例を示した図である。図33では第1停止操作に関する押し順ナビ画像を例に説明するが、第2停止操作、第3停止操作に関しても同様に構成されている。
押し順ナビ画像は「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」とによって構成されており、押し順ナビ画像の表示態様として「通常態様」、「強調態様」、「失敗態様」、「成功態様」の少なくとも4つを有するよう構成されている。
ナビ数字画像とは、押し順を示す数字の画像である。ナビ背景画像とは、押し順を示す数字の周りの装飾画像、又は押し順を示す数字の周りのエフェクトを示す画像である。
まず、図33の<1>は通常態様の押し順ナビ画像であり、現在操作すべきではないストップスイッチに対応した押し順ナビ画像が通常態様で表示される。なお、通常態様で表示される押し順ナビ画像に対応する音声は出力されないよう構成されている。また、通常態様の押し順ナビ画像の中でも、次に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像と、最後に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像と、に分けて表示してもよい。この場合は、次に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像を最後に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像よりも大きく表示し、且つ現在操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像よりも小さく表示する態様が考えられる。
次に、図33の<2>は強調態様の押し順ナビ画像であり、現在操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像が強調態様で表示される。なお、強調態様で表示される押し順ナビ画像に対応する音声がスピーカSから出力されるよう構成されている。例えば、左リール8aに対応したストップスイッチを操作すべきタイミングでは「左だ」という音声が出力されることとなる。なお、強調態様の押し順ナビ画像は通常態様の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きい画像となっており、遊技者に対し、操作すべきストップスイッチを視覚的に報知できるよう構成されている。さらに、大きさだけでなく、強調態様の押し順ナビ画像を通常態様の押し順ナビ画像よりも明るく表示したり、通常態様とは異なる色やフォントで表示したりすることで、現在操作すべきストップスイッチを視覚的にわかりやすく報知してもよい。
次に、図33の<3>は成功態様の押し順ナビ画像であり、現在操作すべきストップスイッチが操作されると(現在強調態様で表示されている押し順ナビ画像に対応したストップスイッチが操作されると)、強調態様で表示されていた押し順ナビ画像が成功態様で表示される。すなわち、正解の操作態様でストップスイッチが操作されると、強調態様で表示されている押し順ナビ画像が成功態様に変化する。なお、現在操作すべきストップスイッチが操作されて押し順ナビ画像を成功態様で表示する場合には、次の押し順に対応した音声が出力される(例えば、次に中リール8bに対応したストップスイッチを操作すべき場合には「中だ」という音声がスピーカSから出力される)とともに、次に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像が強調態様で表示される。なお、成功態様の押し順ナビ画像は、所定時間(例えば0.5秒)表示された後に表示を終了するよう構成されている。
また、正解の態様でストップスイッチが操作されたときに、押し順正解であることを示す効果音や音声(成功音と称することがある)がスピーカSから出力されるよう構成してもよい。このように構成することで、視覚的にだけでなく聴覚的にも正解の態様でストップスイッチが操作されたことも遊技者に認識させることができる。
また、成功態様の押し順ナビ画像は通常態様の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きい画像となるよう構成されている。なお、強調態様の押し順ナビ画像と成功態様の押し順ナビ画像とは、「ナビ数字画像」、「ナビ背景画像」のいずれも略同じ大きさとなるよう構成されている。
次に、図33の<4>は失敗態様の押し順ナビ画像であり、現在操作すべきでないストップスイッチが操作されると(通常態様で表示されている押し順ナビ画像に対応したストップスイッチが操作されると)、現在表示されているすべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示される。すなわち、不正解の操作態様でストップスイッチが操作されると、現在表示されているすべての押し順ナビ画像が失敗態様に変化する。なお、現在操作すべきでないストップスイッチが操作されて押し順ナビ画像を失敗態様で表示する場合には、押し順を間違えたことを示す音声(例えば、「何やってんだ」のような音声であり、失敗音と称することがある)がスピーカSから出力されるよう構成してもよいし、押し順を間違えたことを示す音声が出力されないよう構成してもよい。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、所定時間(例えば0.3秒)表示された後に表示を終了するよう構成されている。また、現在操作すべきでないストップスイッチが操作された場合には、失敗態様の押し順ナビ画像を表示せず、即座(所定時間よりも短い時間)にすべての押し順ナビ画像の表示を終了するよう構成してもよい。
また、現在操作すべきでないストップスイッチが操作され、現在表示されているすべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示されるときにおいて、押し順ナビ画像の大きさは停止操作がされる前の大きさのままとなるよう構成されている。すなわち、停止操作前に強調態様で表示されていた押し順ナビ画像は、強調態様の大きさで失敗態様の押し順ナビ画像が表示され、停止操作前に通常態様で表示されていた押し順ナビ画像は、通常態様の大きさで失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるよう構成されている。
また、本実施形態において、ストップスイッチ13の操作を受け付けてから成功態様の押し順ナビ画像の表示を終了するまでの時間の方が、ストップスイッチ13の操作を受け付けてから失敗態様の押し順ナビ画像の表示を終了するまでの時間よりも長くなるよう構成されている。
このように構成することで、遊技者に対して成功による優越感を与えることができるとともに、失敗時においては周囲の遊技者に押し順を失敗したことを悟られにくくなるため、遊技の興趣を向上することができる。
また、通常態様、強調態様、成功態様、失敗態様の、すべての態様の押し順ナビ画像についてエフェクトを伴って表示するよう構成してもよいし、少なくとも一つの態様の押し順ナビ画像についてエフェクトを伴って表示するよう構成してもよい。
また、通常態様、強調態様、成功態様、失敗態様の、すべての態様の押し順ナビ画像について動きを伴う動画像として表示するよう構成してもよいし、すべての態様の押し順ナビ画像について静止画像として表示するよう構成してもよいし、少なくとも一つの態様の押し順ナビ画像を動画像としその他の態様の押し順ナビ画像を静止画像として表示するよう構成してもよい。
また、遊技の開始操作としてスタートスイッチ12が操作されると、すべての押し順ナビ画像の表示を通常態様で開始し、その後ストップスイッチの操作が有効となったタイミングで最初に操作すべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応した押し順ナビ画像を強調態様で表示するよう構成してもよい。また、遊技の開始操作としてスタートスイッチが操作されると、最初に操作すべきストップスイッチに対応した押し順ナビ画像の表示を強調態様で、その他の押し順ナビ画像の表示を通常態様で開始するが、表示を開始してからストップスイッチの操作が有効となるまではすべての押し順ナビ画像は静止画像で表示し、ストップスイッチの操作が有効となったタイミングですべての押し順ナビ画像を何らかの動きを伴う動画像として表示するよう構成してもよい。
このように構成することで、ストップスイッチの操作が有効になったことを遊技者が視覚的に認識しやすくなり、押し順ミスを防止することができる。このようにストップスイッチの操作が有効になったタイミングで、第1停止操作に対応した押し順ナビ画像を強調態様で表示したり、押し順ナビ画像を静止画像から動画像へ変化させたりすることを停止受付可能演出と称することがある。
また、本実施形態において、遊技の開始操作としてスタートスイッチ12が操作され、押し順ナビ画像を表示するときに、所定の効果音(ナビ表示音と称することがある)がスピーカSから出力されるよう構成されている。
このときに最初に操作すべきストップスイッチに対応した音声(例えば「左だ」)をスピーカSから出力するタイミングとしては、スタートスイッチ12が操作された直後としてもよいし、リールの回転が開始したタイミングとしてもよいし、ストップスイッチの操作が有効となったタイミングとしてもよい。換言すると、スタートスイッチ12が操作されてからストップスイッチの操作が有効となるまでのいずれかのタイミングでスピーカSから出力されるよう構成されていればよい。
このように構成することで、液晶表示の不具合で押し順ナビ画像の表示が遅れてしまっても、聴覚的に最初に操作すべきストップスイッチを認識できるので、遊技の進行を阻害しないとともに、押し順ミスを防止することができる。
また、図34は本実施形態において押し順ナビ画像が液晶に表示される場合の一例であり、液晶に「123」と表示することで、左リール8aに対応したストップスイッチ→中リール8bに対応したストップスイッチ→右リール8cに対応したストップスイッチの順にストップスイッチを操作することが正解の押し順であることを示している。図34において、左リール8aに対応したストップスイッチを最初にすべきであるため、「1」を強調態様の押し順ナビ画像で表示し、「2」および「3」を通常態様の押し順ナビ画像で表示している。
<押し順ナビ画像の表示と電源断に関する構成>
次に、押し順ナビ画像の表示中に電源断が発生し、その後設定変更せずに電源断復帰したときの押し順ナビ画像の表示について、AT中に入賞‐A1条件装置に当選し、正解押し順の「左中右」に対応した「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される場合を例に説明する。なお、以下で説明する押し順ナビ画像の表示と電源断に関する構成については、電源断のタイミングや押し順ナビ画像の態様が異なっている(正解押し順の「中左右」に対応した「213」の押し順ナビ画像等)場合にも適宜組み合わせて適用可能である。また、後述する、<押し順ナビ画像の表示と所定のエラーに関する構成>と適宜組み合わせて適用可能である。
(1)第1停止操作前に電源断した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作として左リール8aに対応したストップスイッチを操作すべきであるため、「左だ」の音声がスピーカSから出力される。なお、現在操作すべきストップスイッチに対応した「左だ」などの音声を、単にナビ音声と称することがある。
その後、未だ第1停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後におけるサブ制御基板に駆動電圧が供給されて描画処理が実行可能なタイミングやメイン制御基板に駆動電圧が供給されて押し順に関するコマンドをサブ制御基板に送信したタイミング等のタイミング(以下、所定のナビタイミングと称する場合がある)で、「123」の押し順ナビ画像が再び液晶に表示される。なお、「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、このときナビ音声は再び出力されない。また、このときナビ表示音は再び出力されないよう構成してもよいし、出力するよう構成してもよい。
このように、押し順ナビ画像が表示されてから第1停止操作前に電源断し、その後電源断復帰した場合に、押し順ナビ画像は復帰するがナビ音声は復帰しないよう構成されている。このように電源断復帰時にはナビ音声を出力しないことで、電源断復帰時の副制御基板の処理を軽減し、押し順ナビ画像を素早く表示することができる。
なお、電源断復帰時にナビ音声も再び出力するよう構成してもよい。このように構成することで、電源断前と電源断復帰後とで違和感なく遊技を進めることができる。
また、ストップスイッチの操作が有効となったタイミングで前述した操作受付可能演出を実行するよう構成した場合には、電源断復帰時にも停止受付可能演出を伴って押し順ナビ画像を表示するよう構成してもよい。このように構成することで、電源断前と電源断復帰後とで違和感なく遊技を進めることができる。
また、電源断復帰時には停止受付可能演出を伴わずに押し順ナビ画像を表示するよう構成してもよい。このように構成することで電源断復帰時の副制御基板の処理を軽減し、押し順ナビ画像を素早く表示することができる。
また、電源断復帰時に押し順ナビ画像を再び表示するときに、第1停止操作に対応した押し順ナビ画像は「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」のどちらも表示し、その他の押し順ナビ画像は「ナビ数字画像」のみ表示するよう構成してもよい。このように構成することで電源断復帰時の副制御基板の処理を軽減し、押し順ナビ画像を素早く表示することができる。
また、電源断復帰に押し順ナビ画像を再び表示するときに、電源断復帰時に表示されるすべての押し順ナビ画像について「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」のどちらも表示するよう構成してもよい。このように構成することで、電源断前と電源断復帰後とで違和感なく遊技を進めることができる。
(2)第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、未だ第2停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。換言すると、ストップスイッチに対する第一停止の押し順が正解押し順であった場合の停止受付後と同様の画像表示を行う。
また、このときナビ表示音、成功音、および第2停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
また、このとき電源断前と同様に、「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。また、このとき、「1」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、電源断復帰時に再び表示されるよう構成されている。なお、「1」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成されている。このように構成することで、AT中に電源断復帰があっても、電源断前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。さらに、成功態様の押し順ナビ画像も再び表示するので、電源断前のストップスイッチの操作態様が正解態様であったことも遊技者に認識させることができる。
また、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前に電源断が発生し場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者に対して現在行うべき停止操作を集中させることができる。
(3)第1停止操作が不正解態様で行われ、その後第2停止操作前に電源断した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が不正解態様で行われる(例えば中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示され、失敗態様で表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過するとすべての押し順ナビ画像の表示を終了する。また、押し順を間違えたことを示す「何やってんだ」の音声がスピーカSから出力される。
その後、未だ第2停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の描画処理が実行可能なタイミングであっても押し順ナビ画像は表示されない。また、このとき押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。
このように、電源断前に不正解態様で停止操作がされていた場合には電源断復帰後に押し順ナビ画像を再び表示しないことで、遊技者の期待感を下げることなく(不用意に期待感を上げないようにして)遊技に復帰できる。
また、上述した通り、第1停止操作として正解態様でストップスイッチが操作され、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、第1停止操作に対応した押し順ナビ画像が成功態様で表示され、第2停止操作に対応した押し順ナビ画像は強調態様で表示され、第3停止操作に対応した押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成されている。一方、第1停止操作として不正解態様でストップスイッチが操作され、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミング(実際にナビがなされなくてもナビタイミングと称す)で、押し順ナビ画像は表示されないよう構成されている。
このように構成することで、電源断前の遊技状況に応じて電源断復帰後の表示を適切に行うことができ、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に電源断前に不正解態様でストップスイッチが操作されていた場合には遊技者の期待感を下げることなく(不用意に期待感を上げないようにして)遊技に復帰できる。
なお、第1停止操作が不正解態様で行われ、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で再び表示されるよう構成してもよい。なお、このときも電源断復帰後に押し順を間違えたことを示す失敗音およびナビ音声は出力されない。また、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように構成すると、第1停止操作として正解態様でストップスイッチが操作され、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、第1停止操作に対応した押し順ナビ画像が成功態様で表示され、第2停止操作に対応した押し順ナビ画像は強調態様で表示され、第3停止操作に対応した押し順ナビ画像は通常態様で表示され、一方で第1停止操作として不正解態様でストップスイッチが操作され、その後第2停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示されることとなる。
このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に電源断前に不正解態様でストップスイッチが操作されていた場合において、仮に電源断から電源断復帰までに数分かかってしまっても、電源断復帰後に失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるので、AT中であるにもかかわらず払出しが無いまたは1枚など少ない払出しであることで遊技者が遊技機の故障だと誤認してしまうことを防止できる。
(4)第2停止操作まで正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が正解態様で行われる(すなわち中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像が強調態様で表示される。また、第3停止に対応した「右だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。
その後、未だ第3停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示される。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このとき電源断前と同様に、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。また、このとき、「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、電源断復帰時に再び表示されるよう構成されている。なお、「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成されている。
このように構成することで、AT中に電源断復帰があっても、電源断前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。特に第1停止操作に対応した押し順ナビ画像は再現しないため、第3停止に集中させることができる。
また、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成してもよい。なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このとき、「1」および「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」はすべて略同じ大きさで表示されることとなる。また、このとき、「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、電源断復帰時に再び表示されるよう構成されている。なお、「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。すなわち、電源断前は停止操作ごとに押し順ナビ画像の表示態様が切り替わるため「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は異なるタイミングで表示を終了するが、電源断後は「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は同じタイミングで表示を終了することとなる。
このように構成することで、AT中に電断断復帰があっても、電源断前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。特に第1停止および第2停止に対応した押し順ナビ画像を成功態様で表示することで、残りは第3停止のみであること、および正解押し順で操作したことを明確にすることができる。
また、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は表示されず、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成してもよい。なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者に対して現在行うべき停止操作を集中させることができる。
(5)第1停止操作が正解態様で、第2停止操作が不正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が不正解態様で行われる(例えば右リール8cに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」および「3」の押し順ナビ画像が失敗態様で表示され、失敗態様で表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると「2」および「3」の押し順ナビ画像の表示を終了する。また、押し順を間違えたことを示す「何やってんだ」の音声がスピーカSから出力される。
その後、未だ第3停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の所定のナビタイミングになっても押し順ナビ画像は表示されない。なお、このとき押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。
このように、電源断前に不正解態様で停止操作がされていた場合には電源断復帰時に押し順ナビ画像を再び表示しないことで、遊技者の期待感を下げることなく(不用意に期待感を上げないようにして)遊技に復帰させることができる。
また、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作が不正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は失敗態様で表示されるよう構成してもよい。また、このときも電源断復帰後に押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に正解態様で停止操作に対応する押し順ナビ画像も再度表示することで、どの停止操作を間違えてしまったかを遊技者が把握することができる。
また、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作が不正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断が発生した場合には、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示されるよう構成してもよい。また、このときも電源断復帰後に押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。このように構成することで、仮に電源断から電源断復帰までに数分かかってしまっても、電源断復帰後に失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるので、AT中であるにもかかわらず払出しが無いまたは1枚など少ない払出しであることで遊技者が遊技機の故障だと誤認してしまうことを防止できる。
(6)第2停止操作まで正解態様で行われ、その後第3停止操作前に電源断し、電源断復帰後に第3停止を行い、その後さらに電源断した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が正解態様で行われる(すなわち中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像が強調態様で表示される。また、第3停止に対応した「右だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。
その後、未だ第3停止操作が行われていない状況において、電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されない、または成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示される。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。なお、「2」の成功態様の押し順ナビ画像(「1」の成功態様の押し順ナビも表示されるよう構成した場合には「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像)は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了するよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了するよう構成してもよい。
その後、「2」の成功態様の押し順ナビ画像の表示を終了し(「1」の成功態様の押し順ナビも表示されるよう構成した場合には「1」の成功態様の押し順ナビ画像の表示も終了し)、「3」の押し順ナビ画像が強調態様で表示されている状況において、第3停止操作が正解態様で行われると、「3」の押し順ナビ画像が成功態様で表示される。また、このとき正解態様ですべての停止操作が行われたことを示す所定の画像(GET画像と称することがある)が表示されるよう構成されている。
その後、第3停止まで停止操作が行われた状況において、再び電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する。その後、電源断復帰後も、押し順ナビ画像およびGET画像は表示されない。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声はいずれも出力されない。
このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に第3停止後は新たな停止操作を要しないため、押し順ナビ画像を再現しないことで、新たに停止操作を行う必要がないことを効果的に理解させることができる。
また、第3停止操作まで正解態様で行われ、その後再び電源断が発生した場合に、電源断復帰後の所定のナビタイミングで、「1」~「3」の押し順ナビ画像がすべて成功態様で再び表示されるよう構成してもよい。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
このように構成することで、停止操作がすべて正解態様で行われたことを明確にすることができる。
なお、2回目の電源断が払出処理の実行前であれば電源断復帰後の所定のナビタイミングで「1」の押し順ナビ画像は表示されない、または成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成し、2回目の電源断が払出処理の実行後であれば電源断復帰後の所定のナビタイミングで押し順ナビ画像が表示されないといったように、電源断前の状況が払出処理の実行の前であるか後であるかによって電断復帰後の表示内容が異なるよう構成してもよい。
<レア役ナビ画像に関する説明>
また、本実施形態では、チェリー役やスイカ役といったいわゆるレア役に当選した遊技において、レア役に当選した可能性があることを示すナビ画像(レア役ナビ画像と称することがある)として「!!!」を表示し得るよう構成されている。なお、レア役ナビ画像のナビ背景画像と押し順ナビ画像のナビ背景画像とは表示態様が同一または略同一となっている。すなわち、押し順ナビ画像とレア役ナビ画像とは、「数字」と「!」が相違しているが類似した画像であるよう構成されている。また、レア役ナビ画像は、いずれかのレア役に当選した場合にのみ表示され得るよう構成してもよいし、所定の特典(例えば、ATの初当たり、ATの上乗せ、チャンスゾーンへの移行等)が付与されることが決定されている場合に、所定の特典が付与される可能性を示唆する演出として、内部抽せんの結果がハズレや再遊技となった遊技においても表示され得るよう構成してもよい。
また、レア役ナビ画像は押し順による有利不利がないため、一の遊技において常に同じ大きさで表示される(押し順ナビ画像のように通常態様と強調態様とで大きさが異ならない)よう構成されている。
また、レア役ナビ画像が表示された遊技において、第3停止操作が行われるまでのいずれかのタイミング(スタートスイッチ12が操作されたタイミング、第1停止操作が行われたタイミング、第2停止操作が行われたタイミング、第3停止操作が行われたタイミング等)で電源断が発生し、液晶の表示はすべて終了する(電源が投入されていない状態)。その後、電源断復帰後の所定のナビタイミングでレア役ナビ画像が再び表示されるよう構成されている。なお、何れのタイミングで電源断が発生しても、電源復帰時に再び表示されるレア役ナビ画像は「!!!」のようにスタートスイッチ12操作後の表示態様で表示される。
このように構成することで遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特にレア役に当選しているかもしれないという期待感を維持させることができる。また、レア役を取りこぼしてしまうことを防止できる。
また、レア役ナビ画像が表示された遊技において、第3停止操作が行われるまでのいずれかのタイミング(スタートスイッチ12が操作されたタイミング、第1停止操作が行われたタイミング、第2停止操作が行われたタイミング、第3停止操作が行われたタイミング等)で電源断が発生した場合には、電源断復帰後に、レア役ナビ画像は再び表示されないよう構成してもよい。
このように構成することで、押し順ナビ画像とレア役ナビ画像とを遊技者が混同しないようにできる。
なお、レア役ナビ画像は、停止操作に対応して一つずつ表示を終了するよう構成してもよいし、第1停止操作が行われたタイミングですべてのレア役ナビ画像の表示をするよう構成してもよい。また、停止操作ごとに一つずつレア役ナビ画像の表示を終了するように構成した場合に、いずれのストップスイッチ13が操作されたかに拘わらず左側のレア役ナビ画像、真ん中のレア役ナビ画像、右側のレア役ナビ画像の順に停止祖操作に対応して表示を終了するよう構成してもよいし、停止操作が行われたストップスイッチ13に対応した位置のレア役ナビ画像を停止祖操作に対応して表示を終了するよう構成してもよい。
<押し順ナビ画像の表示とエラーに関する構成>
次に、押し順ナビ画像の表示中に所定のエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、ホッパエンプティエラー等)が発生し、その後当該所定のエラーが解除されたあとの押し順ナビ画像の表示について、AT中に入賞‐A1条件装置に当選し、正解押し順の「左中右」に対応した「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示され、所定のエラーとしてホッパエンプティエラーが発生した場合を例に説明する。なお、以下で説明する押し順ナビ画像の表示と所定のエラーに関する構成については、所定のエラーの発生タイミングや押し順ナビ画像の態様が異なっている場合にも適宜組み合わせて適用可能である。また、上述した、<押し順ナビ画像の表示と電源断に関する構成>と適宜組み合わせて適用可能である。
(1)第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前に所定のエラーが発生した場合
まず、図35に示す通り、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、未だ第2停止操作が行われていない状況において、ホッパエンプティエラーが発生し、押し順ナビ画像の表示は視認できないようになり(表示を終了することで視認できないようにしてもよいし、エラーに関する画像を液晶の前面に表示することで視認できないようにしてもよい)、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。
その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示は終了し、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。なお、このときナビ表示音、成功音、および第2停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このときホッパエンプティエラーの発生前と同様に、「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。また、このとき、「1」の成功態様の押し順ナビ画像は、ホッパエンプティエラーの発生前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、電源断復帰時に再び表示されるよう構成されている。
その後、「1」の成功態様の押し順ナビ画像は、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前に所定のエラーが発生した場合には、その後所定のエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成されている。このように構成することで、AT中に所定のエラーが発生しても、所定のエラーの発生前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。さらに、成功態様の押し順ナビ画像も再び表示するので、所定のエラーの発生前のストップスイッチの操作態様が正解態様であったことも遊技者に認識させることができる。
また、第1停止操作が正解態様で行われ、その後第2停止操作前にホッパエンプティエラーが発生した場合には、その後ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者は現在行うべき停止操作に集中することができる。
なお、図35に示す押し順ナビ画像の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」の表示態様と、図33および図34に示す押し順ナビ画像の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」とは、デザイン(絵柄、数字のフォント、色彩等)が異なるよう構成されている。このように、押し順ナビ画像のデザインは遊技状況に応じて適宜変更し得るよう構成してもよい。例えば、ATの上乗せに関する期待度が通常状態である場合には図33および図34に示すデザインで押し順ナビ画像を表示し、高確率状態である場合には図35に示すデザインで押し順ナビを表示するよう構成してもよい。この他にも、AT中の演出傾向に関する演出モードを選択可能とし、所定の演出モードに設定されている場合には図33および図34に示すデザインで押し順ナビ画像を表示し、特定の演出モードに設定されている場合には図35に示すデザインで押し順ナビを表示するよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者は押し順ナビ画像のデザインによって視覚的に現在の遊技状況を把握することができる。
(2)第2停止操作まで正解態様で行われ、その後第3停止操作前に所定のエラーが発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が正解態様で行われる(すなわち中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像が強調態様で表示される。また、第3停止に対応した「右だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。
その後、未だ第3停止操作が行われていない状況において、ホッパエンプティエラーが発生し、押し順ナビ画像の表示は視認できないようになり(表示を終了することで視認できないようにしてもよいし、エラーに関する画像を液晶の前面に表示することで視認できないようにしてもよい)、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示は終了し、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示される。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このときホッパエンプティエラーの発生前と同様に、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。また、このとき、「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、電源断前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、電源断復帰時に再び表示されるよう構成されている。
その後、「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前に所定のエラーが発生した場合には、その後所定のエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成されている。このように構成することで、AT中に所定のエラーが発生しても、所定のエラーの発生前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。特に第1停止操作に対応した押し順ナビ画像は再現しないため、第3停止に集中させることができる。
また、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前にホッパエンプティエラーが発生した場合には、その後ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像は成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるよう構成してもよい。
なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
また、このとき、「1」および「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」はすべて略同じ大きさで表示されることとなる。また、このとき、「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、ホッパエンプティエラーの発生前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、ホッパエンプティエラーが解除されると再び表示されるよう構成されている。なお、「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了するよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了するよう構成してもよい。すなわち、ホッパエンプティエラーの発生前は停止操作ごとに押し順ナビ画像の表示態様が切り替わるため「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は異なるタイミングで表示を終了するが、ホッパエンプティエラーの解除後は「1」および「2」の成功態様の押し順ナビ画像は同じタイミングで表示を終了することとなる。
このように構成することで、AT中に所定のエラーが発生しても、所定のエラー発生前のストップスイッチの操作態様を正確に表示でき、遊技者の押し順ミスを防止することができる。特に第1停止および第2停止に対応した押し順ナビ画像を成功態様で表示することで、残りは第3停止のみであること、および正解押し順で操作したことが明確にすることができる。
また、第1停止操作および第2停止操作が正解態様で行われ、その後第3停止操作前にホッパエンプティエラーが発生した場合には、その後ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」の押し順ナビ画像は表示されず、「2」の押し順ナビ画像は表示されず、「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示されるよう構成してもよい。なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者は現在行うべき停止操作に集中することができる。
(3)第3停止操作まで正解態様で行われ、その後所定のエラーが発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が正解態様で行われる(すなわち中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像が強調態様で表示される。また、第3停止に対応した「右だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「2」の押し順ナビ画像は成功態様で、「3」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、両者の「ナビ数字画像」および「ナビ背景画像」は略同じ大きさで表示されることとなる。
その後、第3停止操作が行われる(すなわち最終停止操作とした右リール8cに対応したストップスイッチが操作される)と、「3」の押し順ナビ画像が成功態様で表示される。また、このとき正解態様ですべての停止操作が行われたこととなるためGET画像が表示されるよう構成されている。
その後、ホッパエンプティエラーが発生し、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示は終了し、「1」と「2」と「3」の押し順ナビ画像が成功態様で再び表示される。なお、このときナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このとき、「1」と「2」と「3」の成功態様の押し順ナビ画像は、ホッパエンプティエラーの発生前においてそれぞれ表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、ホッパエンプティエラーの解除後に再び表示されるよう構成されている。なお、このときGET画像は再び表示するよう構成してもよいし、表示されないよう構成してもよい。
その後、「1」と「2」と「3」の成功態様の押し順ナビ画像は、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に所定のエラーの解除後に、すべての押し順ナビ画像を成功態様で再現することで、すべての停止操作が正解態様で行われたことを明確にすることができる。
また、第3停止操作(最終停止操作)まで正解態様で行われ、その後ホッパエンプティエラーが発生した場合には、その後ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」および「2」の押し順ナビ画像は表示されず、「3」の押し順ナビ画像は成功態様で表示されるよう構成してもよい。なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。また、このとき、「3」の成功態様の押し順ナビ画像は、ホッパエンプティエラーの発生前において表示が開始されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過したことによって表示を終了していた場合でも、ホッパエンプティエラーの解除後に再び表示されるよう構成され、再び表示されてから所定時間(例えば0.5秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように構成することで、所定のエラーが発生する直前の停止操作として第3停止操作が行われていたこと、および第3停止操作が正解態様で行われたことを明確にすることができる。
また、第3停止操作(最終停止操作)まで正解態様で行われ、その後ホッパエンプティエラーが発生した場合には、その後ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」~「3」のいずれの押し順ナビ画像も表示されないよう構成してもよい。なお、このときもナビ表示音、成功音、および第3停止操作に対応したナビ音声は少なくともいずれかが再び出力されるよう構成してもよいし、いずれも出力されないよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者はすでに最終停止操作まで終えたことを認識することができる。
なお、所定のエラーの発生が払出処理の実行前であれば所定のエラーの解除後の所定のナビタイミングで「1」~「3」の押し順ナビ画像は成功態様で表示されるよう構成し、所定のエラーの発生が払出処理の実行後であれば所定のエラーの解除後の所定のナビタイミングで「1」~「3」のいずれの押し順ナビ画像も表示されないといったように、所定のエラーの発生前の状況が払出処理の実行の前であるか後であるかによって所定のエラーの解除後の表示内容が異なるよう構成してもよい。
(4)第1停止操作が不正解態様で行われ、その後第2停止操作前に所定のエラーが発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が不正解態様で行われる(例えば中リール8bに対応したストップスイッチが操作される)と、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示され、失敗態様で表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過するとすべての押し順ナビ画像の表示を終了する。また、押し順を間違えたことを示す「何やってんだ」の音声がスピーカSから出力される。
その後、未だ第2停止操作が行われていない状況において、ホッパエンプティエラーが発生し、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示される。なお、このとき押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、ホッパエンプティエラーの発生前に不正解態様で停止操作がされていた場合にはホッパエンプティエラーの解除後に押し順ナビ画像を失敗態様で再び表示することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に、仮にホッパエンプティエラーの発生からホッパエンプティエラーの解除までに数分かかってしまっても、ホッパエンプティエラーの解除後に失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるので、AT中であるにもかかわらず払出しが無いまたは1枚など少ない払出しであることで遊技者が遊技機の故障だと誤認してしまうことを防止できる。
また、ホッパエンプティエラーの解除後の所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が表示されないよう構成してもよい。このように、ホッパエンプティエラーの解除後に再び失敗態様の押し順ナビ画像を表示しないことで、遊技者の期待感を下げることなく遊技に復帰できる。
(5)第1停止操作が正解態様で、第2停止操作が不正解態様で行われ、その後第3停止操作前に所定のエラーが発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作が正解態様で行われる(すなわち左リール8aに対応したストップスイッチが操作される)と、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」の押し順ナビ画像が強調態様で表示され、「3」の押し順ナビ画像は通常態様のままで表示される。また、第2停止操作に対応した「中だ」のナビ音声がスピーカSから出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は成功態様で、「2」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示される「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示されることとなる。
その後、第2停止操作が不正解態様で行われる(例えば右リール8cに対応したストップスイッチが操作される)と、「2」および「3」の押し順ナビ画像が失敗態様で表示され、失敗態様で表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過するとすべての押し順ナビ画像の表示を終了する。また、押し順を間違えたことを示す「何やってんだ」の音声がスピーカSから出力される。
その後、未だ第3停止操作が行われていない状況において、ホッパエンプティエラーが発生し、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示される。なお、このとき押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、ホッパエンプティエラーの発生前に不正解態様で停止操作がされていた場合にはホッパエンプティエラーの解除後に押し順ナビ画像を失敗態様で再び表示することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に、仮にホッパエンプティエラーの発生からホッパエンプティエラーの解除までに数分かかってしまっても、ホッパエンプティエラーの解除後に失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるので、AT中であるにもかかわらず払出しが無いまたは1枚など少ない払出しであることで遊技者が遊技機の故障だと誤認してしまうことを防止できる。
また、ホッパエンプティエラーの解除後の所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「1」の押し順ナビ画像が成功態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像が失敗態様で表示されるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に、いずれの停止操作で押し順ミスをしたかを明確にすることでがきる。
また、ホッパエンプティエラーの解除後の所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、「2」および「3」の押し順ナビ画像が失敗態様で表示されるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に、いずれの停止操作で押し順ミスをしたかを明確にすることができる。
また、ホッパエンプティエラーの解除後の所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が表示されないよう構成してもよい。このように、ホッパエンプティエラーの解除後に再び失敗態様の押し順ナビ画像を表示しないことで、遊技者の期待感を下げることなく遊技に復帰できる。
(6)第1停止操作または第2停止操作が不正解態様で操作され、第3停止操作後に所定のエラーが発生した場合
まず、スタートスイッチ12が操作されると、「123」の押し順ナビ画像が液晶に表示される。ここで、「1」の押し順ナビ画像は最初に操作されるべきストップスイッチ(第1停止操作)に対応しているため、強調態様で表示され、「2」および「3」の押し順ナビ画像は通常態様で表示される。また、第1停止操作に対応した「左だ」のナビ音声が出力される。なお、このとき「1」の押し順ナビ画像は強調態様で表示されるため、通常態様で表示されている「2」および「3」の押し順ナビ画像よりも、「ナビ数字画像」と「ナビ背景画像」の少なくともいずれかが大きく表示される。
その後、第1停止操作または第2停止操作が不正解態様で行われると、押し順を失敗したタイミングで表示されている押し順ナビ画像が失敗態様で表示され、失敗態様で表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると押し順ナビ画像の表示を終了する。また、押し順を間違えたことを示す「何やってんだ」の音声がスピーカSから出力される。
その後、第3停止操作が行われたあとにホッパエンプティエラーが発生し、ホッパエンプティエラーに関する画像が表示される。その後、ホッパエンプティエラーが解除されたあとの所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が失敗態様で表示される。なお、このとき押し順を間違えたことを示す失敗音は出力されない。なお、失敗態様の押し順ナビ画像は、電源断復帰後に再び表示されると、再び表示されてから所定時間(例えば0.3秒)が経過すると表示を終了されるよう構成してもよいし、再び表示されてから所定時間が経過する前であっても即座に表示を終了されるよう構成してもよい。
このように、ホッパエンプティエラーの発生前に不正解態様で停止操作がされていた場合にはホッパエンプティエラーの解除後に押し順ナビ画像を失敗態様で再び表示することで、遊技者に遊技状況を円滑に理解させることができる。特に、仮にホッパエンプティエラーの発生からホッパエンプティエラーの解除までに数分かかってしまっても、ホッパエンプティエラーの解除後に失敗態様の押し順ナビ画像が表示されるので、AT中であるにもかかわらず払出しが無いまたは1枚など少ない払出しであることで遊技者が遊技機の故障だと誤認してしまうことを防止できる。
また、ホッパエンプティエラーの解除後の所定のナビタイミングで、ホッパエンプティエラーに関する画像の表示を終了し、すべての押し順ナビ画像が表示されないよう構成してもよい。このように、ホッパエンプティエラーの解除後に再び失敗態様の押し順ナビ画像を表示しないことで、遊技者の期待感を下げることなく遊技に復帰できる。
<押し順ナビ画像の表示とリール停止警告画像に関する構成>
また、内部抽せんの結果として押し順ベルに当選し、押し順ナビ画像が表示される遊技において、リールの回転開始(もしくは、第1停止操作または第2停止操作)から停止操作がされないまま所定時間(3分間)が経過したことにより前述したリール停止警告画像(停止促進画像とも称する)が表示され、その後リール停止警告画像と押し順ナビ画像とが同時期に表示されている状況において、電源断が発生し、その後電源断復帰後の所定のナビタイミングで、押し順ナビ画像は再び表示されるが、リール停止警告画像は再び表示されないよう構成してもよい。このように構成することで、遊技中の電源断という不測の事態が発生した場合でも遊技者は押し順ナビ画像に集中することができるため、押し順ミスを防止することができる。なお、このときの押し順ナビ画像の表示態様については、前述した<押し順ナビ画像の表示と電源断に関する構成>を適宜適用可能である。
<本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞ランプ演出の説明>
次に、本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出の関係について説明する。
以下に記載する本実施形態に適用可能な演出においては、押し順役などの小役入賞に基づく入賞ランプ演出や、再遊技役などのリプレイ入賞に基づく入賞ランプ演出を実行することで入賞したことを適切に遊技者に認識させることを目的とする。
また、入賞後にホッパエンプティエラーが発生したとしても、その発生前に当該遊技の結果等を遊技者に認識させることを目的とする。
本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞ランプ演出に関連する構成に関して以下に説明する。
<入賞LEDランプ>
フロントパネルPS2に設けられた演出ランプ(LEDランプ)の一部(図示せず)であり、入賞時に点灯、点滅など発光するランプである。また、扉開放エラーや、ホッパエンプティエラーなどのエラー発生時に点灯、点滅など発光するランプである。
<主制御手段>
主制御手段が有する主な処理は本実施形態、本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明及び、本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出等に記載した通りであるが、本実施形態の記載では省略した処理の詳細について以下に説明する。
<押し順役>
役抽選(内部抽せん)で当選可能な役であり、当選した押し順役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づきメダルの払い出しを行う役である。押し順役には停止表示可能な図柄組合せとして、正解押し順で操作した場合に停止表示する正解図柄組合せと、正解押し順で操作しなかった場合に停止表示する不正解図柄組合せとがある。正解図柄組合せは有効ラインに例えば、ベル-ベル-ベルなど主に黄色で構成されるベル図柄が停止表示する図柄組合せであり、12枚の払い出しが行われる。不正解図柄組合せは有効ラインに例えばブランク-リプレイ-スイカなどで構成される図柄組合せが停止表示し、1枚の払い出しが行われる。
<チェリー役>
役抽選(内部抽せん)で当選可能な役であり、当選したチェリー役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づきメダルの払い出しを行う役である。チェリー役に対応する図柄組合せは有効ラインに例えば、チェリー-チェリー-チェリーなど主に赤色で構成されるチェリー図柄が停止表示する図柄組合せであり、1枚の払い出しが行われる。
<リプレイ役>
役抽選(内部抽せん)で当選可能な役であり、当選したリプレイ役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定処理により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づき再遊技を付与する役である。リプレイ役に対応する図柄組合せは有効ラインに例えば、リプレイ-リプレイ-リプレイなど主に青色で構成されるリプレイ図柄が停止表示する図柄組合せである。
<入賞処理(払出処理)>
入賞処理は、入賞判定処理により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役(停止表示した図柄組合せ)に応じて予め定められた遊技メダルを払い出す処理である。ここで遊技メダルを払い出すとは、クレジットの貯留が上限に達していなければクレジットに加算を行い、クレジットの貯留が上限に達している場合は、遊技メダルをホッパ44から払い出すことである。主制御手段は、入賞に基づく払い出し(クレジットの加算であっても、ホッパ44からの払い出しであっても)を開始する場合に払出開始コマンドを副制御手段に送信し、入賞に基づく払い出しを終了する際に払出終了コマンドを副制御手段に送信する。払出開始コマンド、払出終了コマンドに基づいて副制御手段は、遊技メダルの払出音の出力、バックランプ演出(BL演出とも称す)、入賞ランプ演出の実行などの入賞演出が実行可能となっている。なお払出開始コマンドは払い出す遊技メダルの枚数情報を含んで構成され、払出開始コマンド及び、払出終了コマンドは払い出しがない場合(ハズレ時、再遊技入賞時)にも送信される。ハズレ時、リプレイ役入賞時は払い出す遊技メダルの枚数情報を0枚として送信し、続いて払出終了コマンドを送信する。リプレイ役入賞時も払出開始コマンド、払出終了コマンドに基づいて副制御手段ではリプレイ役の入賞音の出力やバックランプ演出など入賞演出が実行可能となっている。
<自動投入処理>
自動投入処理(自動ベット処理)は、入賞判定処理によりリプレイ役が入賞したと判定したときに、実行される処理である。自動投入処理では、リプレイ役が入賞した遊技の賭け枚数と同じ枚数分の賭け数を遊技メダルを投入することなく自動で賭け設定(投入メダル数の記憶)を行う。主制御手段(主制御基板100)は自動投入処理が実行された場合に賭け設定(投入)された枚数に応じた自動投入コマンドを副制御手段へ送信する。なお、本実施形態では副制御手段は自動投入コマンドに基づいて投入演出を(投入音の出力)実行しないが、メダル投入コマンドや貯留投入コマンドを受信した際と同様に投入音の出力などの投入演出を実行してもよい。
また、自動投入処理では、ベット数を1ずつ加算するようにしている。例えば、ベット数が3の遊技でリプレイ役が当選し、その後自動投入処理を実行する場合は、ベット数に1を加算する処理を3回繰り返し実行する。しかし、加算処理は極めて短い時間で実行するため、人間の感覚では同時に1~3ベットランプが点灯するように視認可能である。なお、1~3ベットランプを順番に点灯して見せる場合は、ベット数を加算した後にタイマをセットしタイマ値が0となるまでは次のベット数を加算しないようにする。
また、自動投入処理後であっても、遊技メダルが賭け設定されている、又はクレジットに貯留されている状態で遊技を開始する前(必要な賭け枚数を設定後であってスタートレバーを操作する前)と同様に精算スイッチが操作されると精算処理が可能となっている。ただし、自動投入処理後の精算処理では、賭け設定されているベット数は払い出さずにクレジットの貯留数に対応する数の遊技メダルをホッパ44から遊技者に払い出す(精算)処理を実行する。
<副制御手段>
遊技の進行状況に応じて各種の演出が実行可能であり、本実施形態に適用可能な入賞演出、精算演出と投入演出の説明及び、本実施形態に適用可能なホッパ44に関するエラーと入賞演出等に記載した演出等を実行する。本実施形態では加えて、入賞ランプ演出を実行する。
<入賞演出>
遊技メダルの払出が行われる際に実行される演出、または、リプレイ役に対応する図柄が入賞(表示)した際に実行される演出であり、払出開始コマンド、払出終了コマンド等に基づいて実行される。遊技メダルが払い出される際には、遊技メダルが払い出されていることを示す払出音の出力、バックランプ演出、入賞ランプ演出が実行される。リプレイ役に対応する図柄が入賞した際には、再遊技が入賞したことを示す入賞音の出力、バックランプ演出、入賞ランプ演出が実行される。なお、役抽選(内部抽せん)で押し順役が当選し、有効ライン上に不正解図柄組合せが停止表示した場合には入賞演出が実行されないようにすることもできる。
<払出音の出力>
遊技メダルの払出処理の実行中に出力される遊技メダルの払出音は互いに異なる払出音Aと払出音Cとがある。払出音Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、有利な払い出し(12枚の遊技メダルの払出)が行われる際に出力される払出音である。払出音Cは通常時(非AT中)にチェリー役が当選し、チェリー役に対応する図柄組合せが停止し、払い出し(1枚の遊技メダルの払い出し)が行われる際に出力される払出音である。
払出音Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第1の音(例えばヅという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)の間、第1の音の出力を繰り返して終了する払出音である。払出音Aは実際の払い出しが行われている期間(払出処理が行われる期間であり例えば約1.2秒)より長い第1の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行うことで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、払出音の出力を払い出しが行われている期間より長い所定の払出音期間に亘って出力することで、払出音の出力が行われている期間は払い出しが行われているように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待できる結果、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。
払出音Cは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第3の音(例えばザという音)の出力を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第4特定時間(例えば1.5秒)の間所定の音の出力を繰り返して終了する払出音である。すなわち、払出音Cは実際の払い出しが行われている期間(例えば約0.2秒))より長い第3の払出音期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第4特定時間を加算した期間)に亘って音の出力を行っており、この第3の払出音期間は、払い出す遊技メダル数が少ない分払出音Aの第1の払出音期間よりも短い。このように、払出音Cは、払出音Aより短い期間であるが、払い出しが行われている期間より長い期間に亘って払出音の出力を行うことで、少ない枚数であるが、遊技者が聞き漏らさないようにすることができ、遊技メダルが付与されたことを認識できる。
払出音の出力は、賭け設定(メダル投入コマンド、貯留投入コマンドの受信)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
なお、払出開始コマンドを受信してから払出音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信してから定められた時間経過まで払出音を出力したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に第1特定時間や第4特定時間を加えた予め定めた時間だけ払出音の出力を行うようにしてもよい。
また、払出音Aと払出音Cとで払出音を異なるようにしたが、同じ払出音を出力するようにしてもよい。
<入賞音の出力>
リプレイ役入賞時に出力される入賞音として入賞音Aがある。入賞音Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、第4の音(例えばジという音)を第5特定時間(例えば0.5秒)経過するまで出力する入賞音である。入賞音を一定時間出力するようにすることで、遊技者が聞き漏らさないようにすることができ、リプレイ役が入賞したことを認識できる。
入賞音の出力は払出終了コマンド、賭け設定(自動投入コマンドの受信)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。なお、入賞音Aの出力時間は、自動投入が行われるまえに終了するように構成されてもよいし、遊技開始操作が可能となるまでに終了するように構成されていてもよい。
<バックランプ演出>
バックランプ演出には、互い異なるバックランプ演出Aとバックランプ演出Cとバックランプ演出Dとがある。バックランプ演出Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、12枚の払い出しが行われる際に出力(実行)されるバックランプ演出である。バックランプ演出Cは通常時(非AT中)にチェリー役が当選し、チェリー役に対応する図柄組合せが停止し、1枚の払い出しが行われる際に出力(実行)されるバックランプ演出である。バックランプ演出Dは通常時(非AT中)にリプレイ役が当選し、リプレイ役に対応する図柄組合せが停止した際に出力(実行)されるバックランプ演出である。
バックランプ演出Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第1のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)に亘って第1のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。バックランプ演出Aは実際の払い出しが行われている期間(例えば約1.2秒)より長い第1のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、バックランプ演出Aの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い第1のバックランプ演出期間実行(出力)することで、バックランプ演出Aが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、バックランプ演出Aは、賭け設定(メダル投入コマンド、貯留投入コマンドの受信)でキャンセル(終了)する。
バックランプ演出Cは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで第3のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返し、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)に亘って第3のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。バックランプ演出Cは実際の払い出しが行われている期間(例えば約0.2秒)より長い第3のバックランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、バックランプ演出Cの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い第3のバックランプ演出期間実行(出力)することで、バックランプ演出Cが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、バックランプ演出Cは、バックランプ演出Aと同様に、賭け設定(メダル投入コマンド、貯留投入コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
バックランプ演出Dは払出開始コマンドを受信したときに開始し、第1特定時間(例えば1秒)に亘って第4のパターンでバックランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。バックランプ演出Dは第4のバックランプ演出期間(上記第1特定時間と同じ期間)に亘って実行することで、遊技者にリプレイ役が入賞したことを認識しやすくすることができる。また、バックランプ演出Dの実行(出力)を第4のバックランプ演出期間実行(出力)することで、バックランプ演出Dが実行されている期間はリプレイ役に基づく処理が行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、バックランプ演出Dは、賭け設定(自動投入コマンド)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
<入賞ランプ演出>
入賞ランプ演出には、互い異なる入賞ランプ演出Aと入賞ランプ演出Cと入賞ランプ演出Dとがある。入賞ランプ演出Aは通常時(非AT中)に押し順役が当選し、正解押し順で操作した結果、正解図柄組合せが停止し、12枚の払い出しが行われる際に出力(実行)される入賞ランプ演出である。入賞ランプ演出Cは通常時(非AT中)にチェリー役が当選し、チェリー役に対応する図柄組合せが停止し、1枚の払い出しが行われる際に出力(実行)される入賞ランプ演出である。入賞ランプ演出Dは通常時(非AT中)にリプレイ役が当選し、リプレイ役に対応する図柄組合せが停止した際に出力(実行)される入賞ランプ演出である。
入賞ランプ演出Aは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで黄色で入賞LEDランプの点灯、消灯を繰り返し(第5のパターン)、払出終了コマンドを受信するとその後、第1特定時間(例えば1秒)に亘って第5のパターンで入賞LEDランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。入賞ランプ演出Aは実際の払い出しが行われている期間(例えば約1.5秒)より長い第1の入賞ランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第1特定時間を加算した期間)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、入賞ランプ演出Aの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い第1の入賞ランプ演出期間実行(出力)することで、入賞ランプ演出Aが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、入賞ランプ演出Aは、賭け設定(メダル投入コマンド、貯留投入コマンドの受信)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
入賞ランプ演出Cは払出開始コマンドを受信したときに開始し、払出終了コマンドを受信するまで赤色で入賞LEDランプの点灯、消灯を繰り返し(第6のパターン)、払出終了コマンドを受信するとその後、第6特定時間(例えば2.3秒)に亘って第6のパターンで入賞LEDランプの点灯、消灯を繰り返して終了する。入賞ランプ演出Cは実際の払い出しが行われている期間(例えば約0.2秒)より長い第3の入賞ランプ演出期間(実際の払い出しが行われている期間に上記第6特定時間を加算した期間であり、第1の入賞ランプ演出期間と同じ長さ)に亘って実行することで、遊技者に払い出しが行われていることを認識しやすくすることができる。また、入賞ランプ演出Cの実行(出力)を払い出しが行われている期間より長い第3の入賞ランプ演出期間実行(出力)することで、入賞ランプ演出Cが実行されている期間は払い出しが行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、入賞ランプ演出Cは、賭け設定(メダル投入コマンド、貯留投入コマンドの受信)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
入賞ランプ演出Dは払出開始コマンドを受信したときに開始し、第7特定時間(例えば2.5秒)に亘って青色で入賞LEDランプの点灯、消灯を繰り返して終了する(第7のパターン)。入賞ランプ演出Dは第4の入賞ランプ演出期間(上記第7特定時間と同じ期間であり、第1の入賞ランプ演出期間と同じ長さ)に亘って実行することで、遊技者にリプレイ役が入賞したことを認識しやすくすることができる。また、入賞ランプ演出Dの実行(出力)を第4の入賞ランプ演出期間実行(出力)することで入賞ランプ演出Dが実行されている期間はリプレイ役に基づく処理が行われているかのように遊技者に認識させ、次遊技の開始時期を遅らせることが期待でき、さらに、内部抽せんの結果に応じた演出などが一定時間をかけて行われている場合などに途中でキャンセルされずに実行されやすくなる。なお、入賞ランプ演出Dは、賭け設定(自動投入コマンド)ではキャンセル(終了)しないが、遊技開始操作(スタートスイッチ受付コマンドの受信)ではキャンセル(終了)する。
入賞ランプ演出A、C、Dは、入賞LEDランプの点灯する際の色が異なるが、点灯、点滅するパターン及び、実行される期間の長さが同一となるように構成される。色のみ異なる態様とすることで、入賞ランプ演出が役の入賞に起因した演出であることを認識し易くなる。また実行する期間の長さを入賞ランプ演出Aの長さと同一とすることで、チェリー役やリプレイ役入賞時は、押し順役の正解図柄組合せが停止表示した場合に比べて早い時期に次の遊技が開始可能となるが、入賞ランプ演出が実行されているため、入賞ランプ演出が終了するまで次の遊技の開始を遅らせることが期待できる。
なお、入賞ランプ演出A、Cは払出終了コマンドを受信してから第1特定時間や第6特定時間経過まで入賞ランプ演出を実行したが、払出開始コマンドを受信したら、払出終了コマンドを契機にすることなく、払い出し開始から払い出し終了するまでにかかる時間(クレジットの加算と遊技メダルの払い出しで比べ長い方)に第1特定時間や第6特定時間を加えた予め定めた時間だけ入賞ランプ演出を実行するようにしてもよい。
また、入賞ランプ演出A、C、Dの「第1の入賞ランプ演出期間」、「第3の入賞ランプ演出期間」、「第4の入賞ランプ演出期間」を払出音Aの「第1の払出音期間」を同一の期間としたが、「第1の入賞ランプ演出期間」、「第3の入賞ランプ演出期間」、「第4の入賞ランプ演出期間」を「第1の払出音期間」と異なる期間としてもよい。「第1の入賞ランプ演出期間」、「第3の入賞ランプ演出期間」、「第4の入賞ランプ演出期間」は同じ期間であることが好ましく、また、1回の遊技で払い出し可能な最大遊技メダル数を払い出すのみ必要な時間以上の長さとしてもよい。
<エラー報知>
エラー報知は、ホッパ44に関するエラー、ドア開放エラーなどのエラーが発生した場合に、主制御手段では獲得枚数表示器27でエラーコードを表示する他に、副制御手段では、液晶(表示装置)、スピーカS、入賞LEDランプでエラーが発生した旨を報知する。入賞LEDランプはエラーが発生した旨を報知している期間に赤色で入賞LEDランプの点灯を行う。入賞LEDランプは、チェリー役の入賞時にも赤色で点灯するが、エラー報知時は赤色での点灯を継続する態様とすることでチェリー役が入賞した時とパターンを異ならせ、エラーの発生を報知しているものなのか入賞を報知しているものなのか判別が可能となっている。
<精算演出>
遊技メダルの精算が行われる際に実行される演出であり、遊技メダルが払い出されていることを示す精算音(精算演出)の出力と精算が終了した旨の音声の出力が行われる。精算演出では、入賞LEDランプ、バックランプを用いた演出が実行されないため、払い出しが行われても小役やリプレイ役の入賞に基づく演出と異なるものであることが容易に認識できる。
以下図36~図45を参照しながら遊技の進行状況に応じて実行される各種演出を説明する。図36は、押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートであり、図37は、押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートであり、図38は、チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合のタイムチャートであり、図39は、チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合のタイムチャートであり、図40は、リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合のタイムチャートであり、図41は、リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合のタイムチャートであり、図42は、押し順役の入賞に基づく払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートであり、図43は、リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合のタイムチャートであり、図44は、チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)のタイムチャートであり、図45は、チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)のタイムチャートである。
なお、図36~図45では説明の便宜上ONとOFFを用いて記載しているが、対応する処理や演出の状況は括弧内に記載する。具体的には、払出処理/精算処理/入賞ランプ演出(入賞LEDランプ)/BL演出/精算演出/エラー報知(入賞LEDランプ)は、ONは実行している状態を示し、OFFは実行していない状態を示し、OFFからONとなると処理等を開始し、ONからOFFとなると終了することを意味する。払出のONは遊技メダルが1枚払い出されたことを示し、OFFは遊技メダルが払い出されていないことを示す。払出音/投入音/入賞音は、ONは出力している状態を示し、OFFは出力していない状態を示す。MAXベットランプ/メダル投入可ランプは、ONは点灯している状態を示し、OFFは消灯している状態を示す。MAXベットスイッチ操作/精算スイッチ操作は、ONが操作されたことを示し、OFFは操作されていないことを示す。メダル投入は、ONは投入された遊技メダルがメダルセレクタ34を正常に通過したことを(メダルセレクタ34に備えられた投入センサが遊技メダルを検知)示し、OFFは遊技メダルが投入されていないことを示す。エラー(ホッパエンプティ)、エラー(ホッパ滞留)のONは、エラーが発生している(エラーを検知し、エラーを設定した)状態を示し、OFFはエラーが発生していない状態を示す。エラー表示のONは、エラーが発生したことに基づき、主制御手段によるエラーコードの表示や、副制御手段によりエラー画面が表示されている状態を示し、OFFはエラーコードの表示やエラー画面の表示が行われていない状態を示す。
先に説明した獲得表示演出、累積表示演出、結果告知演出、PUSH演出、コメント演出とも組合せ可能であり、図22~図32の時刻t0~t5、t17、t18と、図36~図45の時刻t0~t5、t17、t18は同じタイミングである。
<押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合>
図36は、押し順役の入賞として、正解押し順で操作し正解図柄組合せが停止表示し、入賞した場合を示すものである。時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音A(図では払出音と記す、以下同じ。)の出力、入賞LEDランプでの入賞ランプ演出A(図では入賞ランプ演出と記す、以下同じ。)及びバックランプでのバックランプ演出A(図ではBL演出と記す、以下同じ。)を開始する。払出処理に係る時間は正常に実行された(本例では12枚の遊技メダルを正常に払出す)場合は1.5秒となっている。時刻t1のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。副制御手段は、払出終了コマンドに基づいて入賞演出として払出音Aの出力、入賞ランプ演出A、バックランプ演出AをT1期間(第1特定時間)の間継続させる。
主制御手段は、時刻t1のタイミングにおいて払出処理が終了した後は、RT状態の更新等の処理(遊技終了チェック処理)を行い、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t2のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてMAXベットランプを点灯させる。MAXベットランプはMAXベットスイッチの操作が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻t5のタイミングでは、時刻t1のタイミングからT1期間が経過したため、副制御手段は、払出音Aの出力、入賞ランプ演出A、及び、バックランプ演出Aを終了させる。すなわち、時刻t0からt5までの期間が、第1の払出音期間、第1のバックランプ演出期間、及び第1の入賞ランプ演出期間ともいえる。以上のように、時刻t1以降のタイミングでは払出音Aの出力、入賞ランプ演出Aやバックランプ演出Aを継続しつつ、MAXベットランプを点灯させるといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、払出音Aの出力、入賞ランプ演出A、バックランプ演出Aを継続することで払い出しが行われたことを遊技者に認識させると共に、MAXベット操作により賭け設定が可能なことも適切に認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。
<押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合>
図37は押し順役の入賞として、正解押し順で操作し正解図柄組合せが停止表示し、入賞した場合を示すものである。時刻t2のタイミングまでは、押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチによる投入操作が行われる。MAXベットスイッチの操作が行われたことにより、主制御手段は、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)し、副制御手段は、バックランプ演出Aを終了し、時刻t3から時刻t4のタイミングにかけて(T2期間の間で)投入演出として投入音A(図では投入音と記す、以下同じ。)を3度出力する。時刻t3以降のタイミングにおいて、払出音Aの出力、入賞ランプ演出Aを行いつつ、投入音Aの出力といった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、払い出しが行われたことを遊技者に認識させつつ、MAXベットスイッチが操作され、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。また、時刻t3のタイミングでは払出音Aの出力、入賞ランプ演出Aは継続するが、バックランプ演出Aを終了させることにより、視覚により賭け設定が行われたことを認識させることができる。なお、ではMAXベットスイッチによる投入操作で説明をしたが、1ベットスイッチによる投入操作、メダル投入を行っても同様にバックランプ演出Aを終了し投入音Aを出力する。
<チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合>
図38は、チェリー役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示し、入賞した場合を示すものである。時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音C(図では払出音と記す、以下同じ。)の出力、入賞LEDランプでの入賞ランプ演出C(図では入賞ランプ演出と記す、以下同じ。)及びバックランプでのバックランプ演出C(図ではBL演出と記す、以下同じ。)を開始する。払出処理に係る時間は正常に実行された(本例では1枚の遊技メダルを正常に払出す)場合は0.2秒となっている。時刻t19のタイミングにて主制御手段は払出処理を終了し、副制御手段に払出終了コマンドを送信する。副制御手段は、払出終了コマンドに基づいて入賞演出として払出音Cの出力を時刻t24のタイミングとなるまでT4期間(第4特定時間)、入賞ランプ演出Cの実行を時刻t5のタイミングとなるまでT6期間(第6特定時間)、バックランプ演出Cを時刻t23のタイミングとなるまでT1期間(第1特定時間)の間継続させる。
主制御手段は、時刻t19のタイミングにおいて払出処理が終了した後は、RT状態の更新等の処理(遊技終了チェック処理)を行い、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。主制御手段は、時刻t20のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてMAXベットランプを点灯させる。MAXベットランプはMAXベットスイッチの操作が行われなかったため、点灯している状態を継続している。(なお、本図では、MAXベットスイッチの操作による賭け設定が可能な程度のクレジットが貯留されていることを前提としており、MAXベットスイッチの操作により賭け設定が不能な状態であれば時刻t20のタイミングでは遊技メダルを投入可能な状態とするがMAXベットランプは点灯しない。)
時刻t23のタイミングでは、時刻t19のタイミングからT1期間が経過したため、副制御手段は、バックランプ演出Aを終了させる。すなわち、時刻t0からt23までの期間が、第3のバックランプ演出期間ともいえる。時刻t24のタイミングでは、時刻t19のタイミングからT4期間が経過したため、副制御手段は、払出音Cの出力を終了させる。すなわち、時刻t0からt24までの期間が、第3の払出音期間ともいえる。時刻t5のタイミングでは、時刻t19のタイミングからT6期間が経過したため、副制御手段は、入賞ランプ演出Cを終了させる。すなわち、時刻t0からt5までの期間が、第3の入賞ランプ演出期間ともいえる。以上のように、時刻t19以降のタイミングでは払出音Cの出力、入賞ランプ演出Cやバックランプ演出Cを継続しつつ、MAXベットランプを点灯させるといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cを継続することで払い出しが行われたことを遊技者に認識させると共に、MAXベット操作により賭け設定が可能なことも適切に認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。
<チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合>
図39はチェリー役に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示し、入賞した場合を示すものである。時刻t20のタイミングまでは、チェリー役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行わなかった場合と同様であり、時刻t21のタイミングではMAXベットスイッチによる投入操作が行われる。MAXベットスイッチの操作が行われたことにより、主制御手段は、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)し、副制御手段は、バックランプ演出Cを終了し、時刻t21から時刻t22のタイミングにかけて(T2期間の間で)投入演出としてMAXベットスイッチによる投入操作により3枚ベットされるため、投入音A(図では投入音と記す、以下同じ。)を3度出力する。時刻t21以降のタイミングにおいて、払出音Cの出力、入賞ランプ演出Cを行いつつ、投入音Aの出力といった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、払い出しが行われたことを遊技者に認識させつつ、MAXベットスイッチが操作され、賭け設定が行われたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。また、時刻t21のタイミングでは払出音Cの出力、入賞ランプ演出Cは継続するが、バックランプ演出Cを終了させることにより、視覚により賭け設定が行われたことを認識させることができる。
なお、図39では、MAXベットスイッチの操作による賭け設定が可能な程度のクレジットが貯留されていることを前提としており、MAXベットスイッチの操作により賭け設定が不能な状態であれば時刻t20のタイミングでは遊技メダルを投入可能な状態とするがMAXベットランプは点灯しない。また、MAXベットスイッチによる投入操作で説明をしたが、1ベットスイッチによる投入操作、メダル投入を行っても同様にバックランプ演出Cを終了し、投入音Aを出力する。
<リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合>
図40に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は副制御手段へ払い出す遊技メダルの枚数情報が0枚である払出開始コマンドを送信し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて入賞音Aの出力(図では入賞音と記す、以下同じ。)、入賞LEDランプでの入賞ランプ演出D(図では入賞ランプ演出と記す、以下同じ。)及びバックランプでのバックランプ演出D(図ではBL演出と記す、以下同じ。)を開始する。副制御手段は、払出開始コマンドに基づいて入賞演出として入賞音Aの出力をT5期間(第5特定時間)、入賞ランプ演出DをT7期間(第7特定時間)、バックランプ演出DをT1期間(第1特定時間)の間継続させる。時刻t25のタイミングにて主制御手段は自動投入処理を開始し、副制御手段へ自動投コマンドを送信する。時刻t26のタイミングにて主制御手段は自動投入処理が終了した後は、ブロッカをONとすることで遊技メダルを投入可能な状態とする。
主制御手段は、時刻t26のタイミングでは遊技メダルが投入可能な状態となったことに基づいてメダル投入可ランプを点灯させる。その後はメダル投入が行われなかったため、点灯している状態を継続している。時刻T29のタイミングでは、時刻09のタイミングからT1期間が経過したため、副制御手段は、バックランプ演出Dを終了させる。すなわち、時刻t0からt29までの期間が、第4のバックランプ演出期間ともいえる。時刻t5のタイミングでは、時刻t0のタイミングからT7期間が経過したため、副制御手段は、入賞ランプ演出Dを終了させる。すなわち、時刻t0からt5までの期間が第4の入賞ランプ演出期間ともいえる。以上のように、時刻t26以降のタイミングでは入賞ランプ演出Dやバックランプ演出Dを継続しつつ、メダル投入可ランプを点灯させるといった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、入賞ランプ演出D、バックランプ演出Dを継続することで払い出しが行われたことを遊技者に認識させると共に、メダル投入が可能であることも適切に認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。なお、本図では、自動投入処理後にクレジットの貯留が上限に達していないことを前提としており、遊技メダルの投入ができない状態であれば時刻t26のタイミングではメダル投入可ランプは点灯しない(ブロッカをONとしない。
<リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合>
図41に示すとおり、時刻t26のタイミングまでは、リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行わなかった場合と同様であり、時刻t27のタイミングにおいては遊技メダルが投入されたことにより、主制御手段は遊技メダル1枚をクレジットに貯留し、副制御手段へ貯留数コマンドが送信する。副制御手段は、貯留数コマンドを受信したことに基づいてバックランプ演出Dを終了し、投入演出として投入音B(図では投入音と記す、以下同じ。)の出力を1度出力し、時刻t27のタイミングからt28のタイミングにかけて出力する。時刻t27以降のタイミングにおいて、入賞ランプ演出Dを行いつつ、投入音Bの出力といった各種の状況が複合した場合でも円滑な制御が可能であり、これにより、リプレイ役が入賞したことを遊技者に認識させつつ、目ある投入がされ1枚貯留されたことも認識させることができ、遊技機の性能の向上を図ることができる。また、時刻t27のタイミングでは入賞ランプ演出Dは継続するが、バックランプ演出Dを終了させることにより、視覚によりクレジットへの貯留が行われたことを認識させることができる。
なお、本図では、自動投入処理後にクレジットの貯留が上限に達していないこと(貯留数が48枚以下)を前提としており、遊技メダルを1枚投入しても遊技メダルが投入可能な状態は継続している。
<押し順役の入賞に基づく払出処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合>
図42に示すとおり、時刻t2のタイミングまでは、押し順役の入賞に基づく払出処理終了後にMAXベットスイッチによる投入操作を行った場合と同様であり、時刻t3のタイミングではMAXベットスイッチの操作に替わって精算スイッチが操作される。
時刻t3のタイミングにおいては、主制御手段は、精算ボタンが操作されたことに基づいて精算処理を開始し、MAXベットランプの点灯を終了(消灯)する。そして、副制御手段は、払出音Aの出力、入賞ランプ演出A、バックランプ演出AをT1期間の経過を待たずに、時刻t3のタイミングにて終了する。その後、精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。なお、精算演出として精算音の出力は行うが、バックランプ、入賞LEDランプを用いた演出等を行わない。精算処理が開始された際に、払出音Aの出力と精算音の出力が同時に出力され遊技者が混乱しないように、精算処理が開始されたことにより、T1期間継続する予定であったの払出音Aの出力、入賞ランプ演出A、バックランプ演出Aを終了させ、バックランプ、入賞LEDランプを用いた演出等を行わないことで、払出処理と異なる精算処理が行われていることを的確に遊技者に認識させることができる。
<リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に精算スイッチによる精算操作を行った場合>
図43に示すとおり、時刻t26のタイミングまでは、リプレイ役の入賞に基づく自動投入処理終了後に遊技メダルの投入を行った場合と同様であり、時刻t30のタイミングでは精算スイッチが操作される。
時刻t30のタイミングにおいては、主制御手段は、精算ボタンが操作されたことに基づいて精算処理を開始し、メダル投入可ランプの点灯を終了(消灯)する。そして、副制御手段は、入賞ランプ演出DはT7期間、バックランプ演出DはT1期間の経過を待たずに、時刻t30のタイミングにて終了する。その後、精算開始コマンドに基づいて精算演出として精算音の出力を開始する。なお、精算音の出力は行うが、バックランプ、入賞LEDランプを用いた演出等を行わない。精算処理が開始されたことにより、T7期間、T1期間継続する予定であった入賞ランプ演出D、バックランプ演出Dを終了させ、バックランプ、入賞LEDランプを用いた演出等を行わないことで、精算処理が行われていることを遊技者に認識させることができる。なお、本図では、自動投入処理後にクレジットの貯留が上限に達しておらず19枚以上貯留されていることを前提としている。
<チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパエンプティエラー発生時)>
図44に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cを開始する。時刻t0のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44内に遊技メダルがないため、遊技メダルの払い出しが行われず、回転盤の回転が継続される。そして、時刻t17のタイミングで主制御手段は、ホッパ44内の遊技メダルが空と判断し、払出処理を終了し、ホッパエンプティエラーを設定する。ホッパエンプティエラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、実行していた払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cをキャンセルして(表示を終了して)、エラー画面の表示、入賞LEDランプを用いてエラー報知を実行する。なお、時刻t17のタイミングまでは払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cが継続して実行される。時刻t17のタイミングまで入賞LEDランプは入賞ランプ演出として赤色で点灯、点滅を繰り返すが、時刻t17となると入賞LEDランプはエラー報知として赤色で点灯するため、同じ赤色であるが点灯パターンが異なるため、入賞ランプ演出からエラー報知に切り替わったことを認識できる。なお、同図では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパエンプティエラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出したあとにホッパエンプティエラーが発生する場合は、ホッパエンプティエラーが発生するタイミングは時刻t17より複数枚の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなる。
<チェリー役の入賞後に正常に払い出しが行われなかった場合(ホッパ滞留エラー発生時)>
図45に示すとおり、時刻t0のタイミングにて主制御手段は払出処理を開始し、副制御手段は受信した払出開始コマンドに基づいて払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cを開始する。時刻t0のタイミング以降、払出処理が実行されるが、ホッパ44の排出口に遊技メダルが詰まっているため遊技メダルの払い出しが実行されていない。そして、時刻t18のタイミングでは払出処理開始からホッパ44の払出センサが201ms以上継続して検出したため、主制御手段は、遊技メダルが詰まったと判断し、払出処理を終了し、ホッパ滞留エラーを設定する。同じく時刻t18のタイミングでは、ホッパ滞留エラーが発生したことに基づいて主制御手段は、エラーコードの表示を行い、副制御手段は、実行していた払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cをキャンセルして(表示を終了して)、エラー画面の表示を行う。
払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cは払出処理開始タイミングから実行されるため、払出処理を開始してホッパ滞留エラーが発生する前に実行されているため、エラー画面が表示される前に、払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cといった入賞演出を確認することが可能となる。なお、同図では、払出処理を開始してから1枚も払い出されずホッパ滞留エラーが発生する場合を示しており、複数枚の遊技メダルを払い出す状況において、複数枚のうち1部の遊技メダルを払い出したあとにホッパ滞留エラーが発生する場合は、ホッパ滞留エラーが発生するタイミングは時刻t18より1部の遊技メダルを払い出す分遅いタイミングとなり、払出音Cの出力、入賞ランプ演出C、バックランプ演出Cを実行する期間が長くなる。
<態様の変更>
12枚の遊技メダルを正常に払い出す時間を1.5秒、1枚の遊技メダルを正常に払い出す時間を0.2秒としたが、払出処理の枚数や、払出処理がクレジットの加算のみなのか、ホッパ44からの遊技メダルの払い出しを含むのかにより払い出す時間を変動するものとしてもよい。その際、ホッパ44から1枚の遊技メダルを払い出す時間を1枚の遊技メダルをクレジットに加算する時間より長くなるよう構成してもよい。また、逆に1枚の遊技メダルをクレジットに加算する時間をホッパ44から1枚の遊技メダルを払い出す時間より長くなるよう構成してもよい。
入賞ランプ演出において、入賞した役の種類に応じた色(押し順役に当選し、正解図柄組合せが入賞した際には黄色で発光し、チェリー役に入賞した際には赤色で発光し、リプレイ役に入賞した際には青色で発光する)で発光するとしたが、発光する際の色を、入賞した役の種類によらず共通の色(例えば白色)で発光するようにしてもよい。共通の色とすることで、リールに停止する図柄組合せ(出目)によらずに何れかの役に入賞したことを簡易的に報知することができる。また、入賞ランプ演出を有効ライン上に停止する役に対応する図柄の色によらずに実行することができ誤認することを防止できる。
また、役の種類によらず共通の色とは、全ての役で同じ白としてもよいし、役の種類によっていくつかのグループ分け(ベル役、リプレイ役は白色、チェリー役、スイカ役は紫色)をしてもよい。
入賞ランプ演出は払出終了コマンドを受信してから役よって定められた時間実行するとしたが、払出開始コマンドを受信してから役によって定められた時間としておよい。例えば、正解図柄組合せ、チェリー役に対応した図柄組合せ、リプレイ役に対応した図柄組合せが停止した際には2.5秒としてもよい。
入賞ランプ演出の実行期間を払出音の出力期間と同じとしたが、異なる期間としてもよい。また、入賞ランプ演出の実行期間をバックランプ演出の出力期間と同じとしたが、異なる期間としてもよい。入賞ランプ演出の実行期間として、払出処理に係る時間(1.5秒)より長く、ホッパエンプティエラーが設定されるのに必要な時間(3.5秒)より短い時間とすることができる。
入賞ランプ演出Aを通常時(非AT中)に実行するとしたが、AT中も実行するようにしてもよい。また、色は同じとし、点灯、消灯するパターンや、実行時間を異なるものとしてもよい。また、AT中は実行しないとしてもよい。AT中は実行しないことで、入賞頻度が上がった、押し順役の正解図柄組合せに対して都度入賞ランプ演出を実行し、遊技者に煩わしさを与えないようにすることができる。
他の役(チェリー役、リプレイ役)も同様に、AT中も実行するようにしてもよし、AT中は実行しないように構成してもよい。
入賞ランプ演出はMAXベットスイッチによる投入操作(貯留投入コマンドの受信)、遊技メダルの投入(貯留数コマンドの受信)で終了しないとしたが、MAXベットスイッチによる投入操作(貯留投入コマンドの受信)、遊技メダルの投入(貯留数コマンドの受信)で終了するとしてもよい。リプレイ役入賞後は、自動ベット処理では入賞ランプ演出を終了せず、その後に遊技メダルを投入した場合に終了するよう構成してもよい。
バックランプ演出はMAXベットスイッチによる投入操作(貯留投入コマンドの受信)、遊技メダルの投入(貯留数コマンドの受信)で終了するとしたが、終了しないように構成してもよい。
精算演出として、入賞LEDランプを用いた演出を実行しないとしたが、入賞LEDランプを用いた演出を実行するとしてもよい。エラーが発生した際に行うエラー報知と同じ態様としてもよいし、エラー報知及び役に入賞した際に実行する入賞ランプ演出と異なる態様としてもよい。異なる態様としては、入賞LEDランプの発光する色、点灯点滅のパターン、時間のうち何れか1つが異なり、エラー報知、入賞ランプ演出と異なるものであることが認識できることが望ましい。
エラー発生時に入賞LEDランプを用いてエラー報知を行ったが、電源投入時や扉開放エラー時も同様に入賞LEDランプを用いてホッパエンプティエラー時に行う態様と同じ態様でエラー報知を行ってもよい。電源投入時は、電源投入後に一定時間継続し、扉開放エラー時は扉が閉鎖されるまで又は、扉が閉鎖されて一定時間経過するまで継続する。これらの状況では、遊技の進行も可能であり、エラー報知の実行と入賞ランプ演出の実行が重なる可能性がある。重なる場合には、入賞ランプ演出よりエラー報知を優先してもよい。エラー報知を優先するとは、エラー報知を実行中は、入賞ランプ演出を実行する契機を満たしたとしても実行しないように構成することもできる。また、入賞ランプ演出を実行中にエラー報知を実行する場合は、入賞ランプ演出を終了してエラー報知を実行するように構成することもできる。
また、エラー報知を優先するとは、入賞LEDランプでの点灯を、エラー報知を実行中はエラー報知に対応する点灯を行うとすることができる。具体的には、入賞ランプ演出を実行する契機を満たしたときは入賞ランプ演出を実行しつつ、エラー報知を実行する期間であるときは入賞LEDランプではエラー報知に対応した発光のみを行い、エラー報知を実行する期間が終了した場合に入賞ランプ演出を実行する期間が継続している場合は入賞LEDランプでは入賞ランプ演出に対応した発光を行うように構成することもできる。
入賞ランプ演出は、押し順役が当選した遊技で正解図柄組合せが停止した場合、チェリー役に対応する図柄組合せが停止した場合、リプレイ役に対応する図柄組合せが停止した場合に実行するとしたが、押し順に関わらず有利な払い出し(12枚払い出し)が実行される押し順不問役(所謂共有ベル)に当選し、押し順不問役に対応する図柄組合せ(正解図柄組合せ)が停止した際に実行するように構成してもよい。スイカ役やチャンス役など他の役に入賞した際に実行するよう構成してもよい。
また、上記実施形態で記載した時間や期間の長さは一例であり、適時変更可能である。
<有利区間を跨いだ出玉仕様に関する説明>
有利区間を終了して通常区間へ移行する際のRAM初期化処理(有利区間終了時のRAM初期化処理とも称する)によって指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータをすべて0に更新するため、従来の遊技機では一の有利区間が終了してから通常区間を経て新たに有利区間に移行したときに、前回の有利区間での指示機能に関する情報は一切持ち越すことができなかった。このため、例えば一の有利区間でATのゲーム数が500ゲーム残っているような状況であっても有利区間の上限に達してしまえばATを終了するとともにATの残りゲーム数も初期化されてしまうこととなり遊技者が損したように感じてしまうことが多くあった。
この課題に鑑みて、有利区間の終了前にボーナスに入賞させることにより、指示機能に係る性能へ影響を与える所定のパラメータ(例えば、ATの当選に関する所定のモード、ATの当選に関する所定のポイント等があり、持越しパラメータとも称する)を次の有利区間に間接的に持ち越す方法について説明する。
なお、ここではリール配列、図柄組合せ、条件装置、内部抽せん置数は図11乃至図21と基本的に同じとするが、1種BBに当選した遊技で1種BB図柄組合せが停止しなくてもリプレイ確率が変動しない(非RTを維持する)よう構成されている。換言すればRT1(1種BB内部中RT)を有さないよう構成されている。また、1種BBの終了後に移行して所定回数の遊技(例えば5回の遊技)で終了するRT2を有するよう構成されている。また、再遊技-A、再遊技-Bに当選した遊技でも有利区間への移行が決定されるよう構成されているので、通常区間において略1/1(65532/65536)で有利区間への移行が決定されるよう構成されている。また、説明の都合上、非RTかつ1種BB非内部中を非RT1と称し、非RTかつ1種BB内部中を非RT2と称するが、非RT1と非RT2とは同一のRTであり、非RT1における置数4の1種BB単独当選が非RT2でははずれとなることを除き内部抽せん置数も同一である。
RT遷移は、非RT1から開始し、非RT1中に1種BBが当選して1種BB図柄組合せが停止しなかった場合は次の遊技(当該遊技終了時でもよい)から非RT2となり、非RT2中に1種BB図柄組合せが停止すると非RT2が終了して次の遊技から1種BBが作動(1種BB中とも称す)し、1種BBの作動が終了すると次の遊技からRT2(1種BB終了後の有限RT)に移行し、RT2で所定回数の遊技が実行されるとRT2が終了して次の遊技から非RT1へ移行するよう構成されている。なおRT2中に1種BBに当選したとき、1種BB図柄組合せが停止した場合はRT2を終了して次の遊技から1種BBが作動し、1種BB図柄組合せが停止しなかった場合はRT2を終了せずRT2で5回の遊技が実行されるとRT2を終了して次の遊技から非RT2へ移行するよう構成されている。また、設定変更時は非RT(非RT1)から開始するため、1種BB条件装置作動中(非RT2中)や1種BB作動中に設定変更装置が作動した場合は、設定変更装置の作動が終了したときに非RT(非RT1)をセットする。なお、設定変更装置が作動しない電源断(通常の電源断と称することがある)ではRT状態と1種BB作動状態はクリアされないため、電源断復帰時には電源断前の状態から開始される。
また、非RT1中に1種BBに当選した遊技、非RT2中にはずれとなった遊技、非RT2中に押し順ベルC群(入賞-C1~C6)のいずれかに当選した遊技にて、ストップスイッチの操作態様に応じて1種BB図柄組合せを停止可能に構成されている。なお、有利区間中に押し順ベルC群のいずれかに当選した遊技では一部の状況を除いて1種BB図柄組合せが停止しないストップスイッチの操作態様を報知するので報知された操作態様に従って遊技すればユーザは非RT2を維持することができる。
本実施形態では、一の有利区間(以下、ここでは有利区間1とも称する)における持越しパラメータ(ATに関する期待度、報知遊技状態に関する期待度、報知遊技状態に関する所定の情報とも称する)を次の有利区間(以下、ここでは有利区間2とも称する)に間接的に持ち越すために、まず有利区間1において、AT中に特定の条件(例えばAT中の獲得数が2000枚を超えたことやAT中の遊技回数が所定回数に達したこと、一の有利区間での遊技回数が所定回数に達したことなどがあり、エンディング条件とも称する)を満たした場合は、特定の条件を満たしたタイミングでのATの残り期間(ATの残りゲーム数、AT中に獲得可能な残り差枚数など)に拘わらず、所定の条件を満たすまで(例えば、MYカウンタの値が所定値(例えば2350などのMYカウンタの上限値未満の値)を超えるまで)ATを継続するよう構成されている。なお、有利区間の上限を、MYが2400を超えたときとせずに、上述した一の有利区間で得られる遊技媒体の差数が2400を超えたときとした場合には、「MYカウンタの値」との記載を「一の有利区間における遊技媒体の差数」と置き換えることとする。
その後、MYカウンタの値が所定値を超えた以降の遊技であって1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行するよう構成されている。なお、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行するときは押し順ベルC群のいずれかに当選していても1種BB図柄組合せが停止しないストップスイッチの操作態様ではなく、1種BB図柄組合せを停止可能なストップスイッチの操作態様を報知するよう構成されている。また、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する遊技で1種BB図柄組合せが停止しなかった場合は、その後の1種BB図柄組み合わせを停止可能な遊技で再び1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行するよう構成されている。
その後、1種BBの作動が終了すると次の遊技からRT2に移行し、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中のいずれかの遊技で有利区間1を終了するとともにパラメータをすべて0に更新し、次の遊技から通常区間かつ非RT1に移行する。なお、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中のいずれかの遊技うち、いずれの遊技で有利区間1を終了するかは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時の持越しパラメータの値に応じて、エンディング条件を満たした遊技の終了時に決定し得るよう構成されている。
その後、通常区間を経て有利区間2に移行してからRT2で遊技した遊技回数に応じて持越しパラメータの値を新たに決定し得るよう構成されている。
具体的には、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時の持越しパラメータの値が第1の値である場合には、1種BBの作動が終了した遊技で有利区間1を終了し、RT2の1遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されたことに基づき、持越しパラメータの値に第1の値をセットする。
また、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時の持越しパラメータの値が第2の値である場合には、1種BBの作動が終了した後、RT2の1遊技目で有利区間1を終了し、RT2の2遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されたことに基づき、持越しパラメータの値に第2の値をセットする。
このように有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時の持越しパラメータの値に応じて有利区間2で非RTに移行したタイミングにおける持越しパラメータの値が異なるよう構成されている。
このように一の有利区間での持越しパラメータの値に応じて次の有利区間開始時にRT2で遊技する遊技回数を変化させることで、有利区間の開始時にRT2で遊技する遊技回数によって前回の有利区間終了時の持越しパラメータの値を概ね知ることができるとともに、持越しパラメータの値を次の有利区間に間接的に持ち越すことができる。
なお、本実施形態では、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中のいずれかの遊技のうちいずれの遊技で有利区間1を終了するかを決定するタイミングを、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時としたが、これに限らず、有利区間1にて所定の条件(例えば、MYカウンタの値が所定値(例えば2350などのMYカウンタの上限値未満の値)を超えるなど)を満たした遊技の終了時としてもよいし、有利区間1にて当該所定の条件を満たした以降の1種BB図柄組合せが停止した遊技の終了時としてもよい。
また、AT中にエンディング条件は満たさなかったがATの終了後に有利区間が終了するような場合にも同様の手法により、持ち越しパラメータの値を次の有利区間に間接的に持ち越すよう構成してもよい。なお、この場合はAT終了後の1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行するよう構成することが好適である。また、この場合は、ATの最終遊技の終了時の持越しパラメータの値に応じてATの最終遊技の終了時に、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中のいずれかの遊技のうちいずれの遊技で有利区間を終了するかを決定するよう構成してもよい。
また、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出が実行されていない状況で遊技者が誤って1種BB図柄組合せを停止させてしまった場合には1種BBの作動が終了した後も有利区間が終了せず継続するよう構成されている。このように構成することで意図しないタイミングで有利区間が終了してしまうことを防止することができる。また、このように構成することで遊技者が遊技状況に応じて意図的に有利区間を終了させるといった攻略を防止することができる。
<<有利区間を跨いだ出玉仕様の具体例1>>
次に、図50を用いて、持越しパラメータとしてATの当選に関する所定のポイントを次の有利区間に持ち越す場合について説明する。
ATの当選に関する所定のポイントは、詳細は省略するが、所定のカウンタによって管理されるポイントであり、連続演出に失敗したときや、CZに失敗したときなど、遊技の実行に応じて遊技者に不利な事象が発生した場合に貯まるポイントであり、100ポイントに達することで例えばAT当選やATの残り期間の上乗せなどの所定の特典が付与されるよう構成されている。
図50のパターンAは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの当選に関する所定のポイントが0~30ポイントだった場合を示す図である。
図50のパターンAでは、1種BBの作動が終了した遊技で有利区間1を終了し、RT2の1遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のポイントに30をセットするよう構成されている。
図50のパターンBは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの当選に関する所定のポイントが31~50ポイントだった場合を示す図である。
図50のパターンBでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の1遊技目で有利区間1を終了し、RT2の2遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のポイントに50をセットするよう構成されている。
図50のパターンCは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの当選に関する所定のポイントが51~70ポイントだった場合を示す図である。
図50のパターンCでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の2遊技目で有利区間1を終了し、RT2の3遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のポイントに70をセットするよう構成されている。
図50のパターンDは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの当選に関する所定のポイントが71~100ポイントだった場合を示す図である。
図50のパターンDでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の3遊技目で有利区間1を終了し、RT2の4遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のポイントに100をセットするよう構成されている。
<<有利区間を跨いだ出玉仕様の具体例2>>
次に、図51を用いて、持越しパラメータとしてATの当選に関する所定のモードを次の有利区間に持ち越す場合について説明する。
ATの当選に関する所定のモードは、詳細は省略するが、通常A、通常B、天国準備、天国の4つのモードがあり、いずれのモードに滞在しているかによって有利区間一般状態におけるATの当選期待度が異なるよう構成されている。
図51のパターンAは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時に通常Aに滞在していた場合を示す図である。
図51のパターンAでは、1種BBの作動が終了した遊技で有利区間1を終了し、RT2の1遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のモードとして通常Aをセットするよう構成されている。
図51のパターンBは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時に通常Bに滞在していた場合を示す図である。
図51のパターンBでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の1遊技目で有利区間1を終了し、RT2の2遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のモードとして通常Bをセットするよう構成されている。
図51のパターンCは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時に天国準備に滞在していた場合を示す図である。
図51のパターンCでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の2遊技目で有利区間1を終了し、RT2の3遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のモードとして天国準備をセットするよう構成されている。
図51のパターンDは、にてエンディング条件を満たした遊技の終了時に天国に滞在していた場合を示す図である。
図51のパターンDでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の3遊技目で有利区間1を終了し、RT2の4遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されたことに基づき、ATの当選に関する所定のモードとして天国をセットするよう構成されている。
<<有利区間を跨いだ出玉仕様の具体例3>>
次に、図52を用いて、持越しパラメータとしてATの実行期間に関する所定の情報を次の有利区間に持ち越す場合について説明する。
なお、ここでは有利区間終了時のATの残りストック数に応じてRT2のいずれの遊技で有利区間を終了させるかを決定するが、エンディング条件を満たしたタイミングでATの残りストックをクリアするよう構成した場合にはエンディング条件を満たしたタイミングでのATの残りストック数に応じてRT2のいずれの遊技で有利区間を終了させるかを決定するよう構成してもよい。また、ATの実行期間に関する所定の情報としてATの残りストック数でなく、ゲーム数管理型のATであればATの残りゲーム数を持越しパラメータとしてもよいし、差枚数管理型のATであればATで獲得可能な残り獲得数を持越しパラメータとしてもよい。
ATの残りストック数は、所謂セット管理型のATにおけるATの残り期間に関する情報であり、詳細は省略するが、例えば1セット50ゲーム継続するATの場合にATを50ゲーム消化するごとに残りストックがあれば次のセットに移行し、残りストックがなければATの継続抽選を行い非当選であればATが終了するよう構成されている。
図52のパターンAは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの残りストック数が0の場合を示す図である。
図52のパターンAでは、1種BBの作動が終了した遊技で有利区間1を終了することを決定し、RT2の1遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されたことに基づき、ATの実行期間に関する所定の情報としてATの残りストック数に0をセットするよう構成されている。
図52のパターンBは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの残りストック数が1の場合を示す図である。
図52のパターンBでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の1遊技目で有利区間1を終了することを決定し、RT2の2遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で3回の遊技が実行されたことに基づき、ATの実行期間に関する所定の情報としてATの残りストック数に1をセットするよう構成されている。
図52のパターンCは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの残りストック数が2の場合を示す図である。
図52のパターンCでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の2遊技目で有利区間1を終了することを決定し、RT2の3遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されたことに基づき、ATの実行期間に関する所定の情報としてATの残りストック数に2をセットするよう構成されている。
図52のパターンDは、有利区間1にてエンディング条件を満たした遊技の終了時にATの残りストック数が3以上の場合を示す図である。
図52のパターンDでは、1種BBの作動が終了した後、RT2の3遊技目で有利区間1を終了することを決定し、RT2の4遊技目で通常区間から有利区間2へ移行することが決定されるので、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されることとなる。そして、有利区間2の開始時にRT2で1回の遊技が実行されたことに基づき、ATの実行期間に関する所定の情報としてATの残りストック数に3をセットするよう構成されている。
上記具体例1乃至3のように構成することで、一の有利区間における持越しパラメータの値を、次の有利区間に間接的に持ち越すことができるので、一の有利区間における持越しパラメータが有利区間終了時の初期化処理によって初期化されてしまい、遊技者が損してしまうことを防止できる。また、一の有利区間が終了して次の有利区間に移行した場合にも遊技を継続する動機を形成することができる。
なお、図50乃至図52で示したように、持越しパラメータの値が大きいほど有利区間を終了するタイミングが遅くなるよう構成しているが、これは4/65536の確率で通常区間が継続してしまうためである。例えば、図50のパターンBでは有利区間2の開始時にATの当選に関する所定のポイントに50がセットされるよう設計されているが、通常区間が2遊技継続した場合は、有利区間2の開始時にRT2で2回の遊技が実行されることとなるのでATの当選に関する所定のポイントに70がセットされる。このように、持越しパラメータの値が大きいほど有利区間を終了するタイミングが遅くなるよう構成することで、偶然通常区間が2遊技以上継続してしまった場合でも遊技者が損することのないようにすることができる。
なお、持越しパラメータの値が大きいほど有利区間を終了するタイミングが早くなるよう構成してもよい。このように構成することで、偶然通常区間が2遊技継続してしまった場合でも遊技店が損することのないようにすることができる。
なお、RT2は5回の遊技で終了するよう構成したが、RT2を何回の遊技で終了するかは次の有利区間に間接的に持ち越したい持越しパラメータに応じて適宜設定可能である。
また、RT2を終了することとなる遊技回数を増やすことで複数の持越しパラメータを次の有利区間に間接的に持ち越すことも可能である。
例えば、ATの当選に関する所定のポイント、ATの当選に関する所定のモード、ATの残り期間に関する所定の情報のうち、いずれか1つを持越しパラメータとしてもよいし、いずれか2つを持越しパラメータとしてもよいし、3つ全てを持越しパラメータとしてもよい。
なお、持越しパラメータを上述した3つの他に設けて4つ以上を持越しパラメータとしてもよいことを補足しておく。
以上のように、RT2(1種BB終了後の有限RT)を用いて一の有利区間における指示機能に係る性能へ影響を与える所定のパラメータを次の有利区間に間接的に持ち越す方法について説明したが、RT2を用いて複数の有利区間を繋ぐことで有利区間の上限値を超えた遊技媒体を遊技者に付与することもできる。
図88、図89を用いて以下に説明する。
<<有利区間を跨いだ出玉仕様の具体例4>>
ここでは設定変更後1回目の有利区間において、特定のフラグに当せんした場合(例えば4/65536の役に当せんした遊技や4/65536の役に当せんした遊技で所定の出玉抽せんに当せんした場合などを指し、特定のフラグに当選した場合とは特定の条件を満たした場合と称することができる。)に一の有利区間における遊技媒体(遊技価値)の差数の上限値を超えた遊技媒体を遊技者に付与する例について、図88を用いて説明する。
図88に示す例では、一の有利区間の開始時にRT2で実行された遊技回数を記憶可能な所定の記憶手段(RT2カウンタとも称する)に記憶されている値に基づいて、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中のいずれかの遊技うち、いずれの遊技で有利区間を終了するかを決定し得るよう構成されている。
また、RT2カウンタの値は一の有利区間の開始時にRT2で実行された遊技回数をカウントするよう構成してもよいし、一の有利区間の開始時におけるRT2の残り遊技回数を記憶するよう構成してもよい。なお、RT2カウンタの値は有利区間の終了時に初期化されるよう構成されている。
また、RT2は5回の遊技が実行されると終了するよう構成されている。
また、通常区間の遊技では、有利区間への移行が決定され得るRT状態(非RT1、非RT2、RT2)であれば内部抽せんの結果に基づいて(RT状態には基づかない)略1/1で有利区間への移行が決定されるよう構成されている。なお、本実施形態では、図21に示す通り、1種BB中においては図21有利区間への移行が決定されないよう構成されているが、これに限らず1種BB中においても内部抽せん結果に基づいて略1/1で有利区間への移行決定されるよう構成してもよいし、内部抽せん結果に基づいて略1/1よりも低い確率(1/10など)で有利区間への移行が決定されるよう構成してもよい。
図88に示す例では、まず有利区間1(設定変更後1回目の有利区間)において、特定のフラグに当せんすると(特定の条件を満たすと)、有利区間1における遊技媒体の差数が所定値(例えば2350)を超えるまでATを実行し、遊技媒体の差数が所定値を超えた以降であって、1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。ここで、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出とは、「7を狙え!」といった画像を表示する等、遊技者が1種BB図柄組合せを停止させることが適切であると判断可能な演出であればどのような演出であってもよい。遊技者は、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)させることができる。なお、有利区間1は設定変更後1回目の有利区間であり、設定変更後は非RTかつ1種BB非内部中から遊技が開始されるため、有利区間1におけるRT2カウンタの値は0となっている。また、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行した場合であっても、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従わずにストップスイッチを所定態様とは異なる特定態様で操作した場合には、1種BB図柄組合せを停止(入賞)させることができない。このような場合には、その後の遊技であって、1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、再度、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。
その後、遊技者が1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)し、1種BBの作動を開始する。
その後、RT2カウンタの値が0であることに基づいて1種BBの終了条件を満たした遊技(1種BBの作動が終了する遊技)で有利区間1を終了する。そして、有利区間1を終了した遊技の次の遊技(RT2の1遊技目(通常区間の遊技))で有利区間2への移行が決定される。その後、有利区間2の開始時にRT2で4回の遊技が実行されるので、有利区間2におけるRT2カウンタの値は4となる。
有利区間2では、非RTに移行するとRT2カウンタの値が4であることに基づいて有利区間2における遊技媒体の差数が所定値を超えるまでATを実行し、遊技媒体の差数が所定値を超えた以降の1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。遊技者が1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)し、1種BBの作動を開始する。
その後、RT2カウンタの値が4であることに基づいてRT2の1遊技目で有利区間2を終了する。そして、有利区間2を終了した遊技の次の遊技(RT2の2遊技目)で有利区間3への移行が決定される。その後、有利区間3の開始時にRT2で3回の遊技が実行されるので、有利区間3におけるRT2カウンタの値は3となる。
有利区間3では、非RTに移行するとRT2カウンタの値が3であることに基づいて有利区間3における遊技媒体の差数が所定値を超えるまでATを実行し、遊技媒体の差数が所定値を超えた以降の1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。遊技者が1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)し、1種BBの作動を開始する。
その後、RT2カウンタの値が3であることに基づいてRT2の2遊技目で有利区間3を終了する。そして、有利区間3を終了した遊技の次の遊技(RT2の3遊技目)で有利区間4への移行が決定される。その後、有利区間4の開始時にRT2で2回の遊技が実行されるので、有利区間4におけるRT2カウンタの値は2となる。
有利区間4では、非RTに移行するとRT2カウンタの値が2であることに基づいて有利区間4における遊技媒体の差数が所定値を超えるまでATを実行し、遊技媒体の差数が所定値を超えた以降の1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。遊技者が1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)し、1種BBの作動を開始する。し1種BBを入賞させる。
その後、RT2カウンタの値が2であることに基づいてRT2の3遊技目で有利区間4を終了する。そして、有利区間4を終了した遊技の次の遊技(RT2の4遊技目)で有利区間5への移行が決定される。その後、有利区間5の開始時にRT2で1回の遊技が実行されるので、有利区間5におけるRT2カウンタの値は1となる。
有利区間5では、RT2カウンタの値が1であることに基づいてATに関する抽せん状態を所定の抑制状態とする。所定の抑制状態ではATに当せんし得るよう構成してもよいが、有利区間における遊技媒体の差数が所定値を超えないよう構成されている。換言すれば、所定の抑制状態では有利区間における遊技媒体の差数が上限値(例えば、2400)を超えることで有利区間が終了することのないよう制御される。なお、ここでは射幸性が過度に高くならないよう所定の抑制状態を維持するために、所定回数の遊技の消化では有利区間を終了しないよう構成することが好適であるが、有利区間の遊技回数による上限値(例えば、4000)を設けて所定の抑制状態が終了し得るよう構成してもよい。
このように、RT2カウンタの値に基づいて、1種BBの作動が終了する遊技またはRT2中の遊技のうちいずれの遊技で有利区間を終了するかを決定し得るよう構成されている。また、RT2カウンタの値に基づいて、遊技媒体の差数が所定値を超えるまでATを実行するか、ATに関する抽せん状態を所定の抑制状態とするかを決定し得るよう構成されている。換言すれば、RT2カウンタの値に基づいてATに関する期待度(遊技者に付与する利益度)を決定可能に構成されている。具体的には、RT2カウンタの値が1のときは所定の抑制状態となるよう構成し、RT2カウンタの値が1以外のときは所定の抑制状態とならず遊技媒体の差数が所定値を超えるまでATを実行し得るよう構成されている。なお、所定の抑制状態とするか否かに限らず、ATの当せん期待度、AT中の上乗せ期待度、ATの継続期待度などのATに関する期待度がRT2カウンタの値に基づいて決定され得るよう構成してもよい。
このように構成することで、特定のフラグに当せんしたことに基づいて複数の有利区間を跨いで遊技媒体を付与することが可能となり、1回の有利区間で付与可能な遊技媒体の上限値超えた遊技媒体を遊技者に付与することができるので、1回の当たりで最大2400枚のプラスしか得られないという有利区間を搭載する遊技機へのネガティブなイメージを払拭することができる。なお、特定のフラグに当せんしたことに基づいて移行する最後の有利区間(上述した有利区間5に相当する)では所定の抑制状態となるので射幸性が過度に高くならないようにすることができる。
なお、1種BBの作動が終了する遊技では有利区間をさせずRT2中の遊技でのみ有利区間が終了するよう構成し、RT2カウンタの値に基づいてRT2中のいずれの遊技で有利区間を終了するか決定し得るよう構成してもよい。この場合は、有利区間1で特定のフラグに当せんするとRT2の1遊技目で有利区間1が終了し、有利区間2はRT2の2遊技目、有利区間3はRT2の3遊技目でそれぞれ終了し、有利区間4のRT2カウンタの値が1となるので有利区間4において所定の抑制状態となる。
このように構成することで、有利区間を終了する際のRT状態がRT2のいずれかの遊技となるので処理が複雑にならないようにすることができる。
また、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出が実行されていない状況で、遊技者が1種BBを誤入賞させてしまった場合には、1種BBが誤入賞したことを示す所定の情報を所定のRWMに記憶し、1種BBが誤入賞したことを示す所定の情報が記憶されているときは、RT2カウンタの値に拘わらず1種BBの作動が終了した後も有利区間を終了しないよう構成されているとともに、誤入賞した1種BBの作動が終了した後のRT2においてRT2カウンタの値が更新されないよう構成されている。なお、1種BBが誤入賞したことを示す所定の情報は、RT2から非RTへ移行した遊技で初期化されるよう構成されている。
このように構成することで、遊技者が1種BBを誤入賞させてしまっても損をしないようにすることができる。
また、RT2は5回の遊技で終了するよう構成したが、RT2を何回の遊技で終了するかは適宜設定可能である。
また、図88の例では特定のフラグに当せんした後、RT2から非RTへ移行するとすぐにATを開始するよう構成したが、これに限らず所定回数の前兆遊技(非AT遊技)を経てからATを開始するよう構成してもよい。
<<有利区間を跨いだ出玉仕様の具体例5>>
ここでは設定変更後1回目の有利区間において、特定のフラグに当せんした場合(例えば4/65536の役に当せんした遊技や4/65536の役に当せんした遊技で所定の出玉抽せんに当せんした場合などを指し、特定のフラグに当選した場合とは特定の条件を満たした場合と称することができる。)に一の有利区間における遊技媒体(遊技価値)の差数の上限値を超えた遊技媒体を遊技者に付与する例について、図89を用いて説明する。
図89に示す例では、RT状態を参照して滞在するRT状態に基づいてATに関する抽せん状態を決定可能に構成されており、RT状態がRT2(1種BBの作動終了後の有限RT)のときはATに関する抽せん状態が所定の優遇状態(超優遇状態とも称する)となるよう構成されている。超優遇状態では、非AT中であれば当せん役に拘わらずATに当せんする又は所定の遊技状態(例えば、超優遇状態とは異なる特定の遊技状態)と比較してATに高確率で当選するよう構成されている。また、AT中であれば有利区間における遊技媒体の差数が上限値(2400)を超えるまでATが継続するよう構成されている。なお、ATに関する抽せん状態とは、AT移行抽せん(AT初当り抽せんとも称する)、AT上乗せ抽せん、AT終了条件の更新(AT遊技数の加算/減算、AT実行報知回数の加算/減算)、ATの実行(操作態様を報知すること)などのATに関する抽せんの結果に影響する状態である。
なお、RT2は2000回の遊技が実行されると終了するよう構成されている。
また、有利区間は、所定回数の遊技の消化では終了せず、有利区間における遊技媒体の差数が上限(2400)を超えたとき、または任意の終了条件を満たしたときに終了するよう構成されている。
また、ATに関する抽せん状態に拘わらず、有利区間1以外の有利区間が開始するとすぐにATが実行されるよう構成されている。なお、所定回数(例32ゲーム)の前兆遊技を経てATが実行されるよう構成してもよい。
また、有利区間1は通常区間かつ非RT1中(非RTかつ1種BB非内部中)の遊技にて移行することが決定された有利区間である。具体的には、設定変更後1回目の有利区間である。また、有利区間2乃至有利区間5は設定変更後1回目以外の有利区間である。そして有利区間1と有利区間1以外の有利区間とを区別するためのフラグ(有利区間1フラグと称する)を所定の記憶領域に記憶可能に構成し、有利区間1フラグに基づいて有利区間1と有利区間1以外の有利区間とを区別するよう構成されている。なお、有利区間1フラグは有利区間の終了時に初期化されるよう構成されている。
ここで、有利区間1と有利区間1以外の有利区間とを区別するための具体的な方法について説明する。なお、図89に示す例では1種BBの単独当せんとなった場合にも有利区間への移行を決定し得るよう構成されている。
図89に示す例では、通常区間にて1種BBの単独当選、再遊技-C(+1種BB)、再遊技-D(+1種BB)、再遊技-E(+1種BB)、再遊技-F(+1種BB)、再遊技-G(+1種BB)、再遊技-H(+1種BB)、再遊技-I(+1種BB)、再遊技-J(+1種BB)、入賞-D(+1種BB)、入賞-E(+1種BB)、入賞-F(+1種BB)、入賞-G(+1種BB)、入賞-H(+1種BB)、入賞-I(+1種BB)、入賞-J(+1種BB)、入賞-K(+1種BB)のいずれかに当せんした場合は、当該遊技のRT状態が非RT1であるときは有利区間への移行を決定し、当該遊技のRT状態が非RT2またはRT2であるときは有利区間への移行を決定しないよう構成されている。また、通常区間にて入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6のいずれかに当せんした場合は、当該遊技のRT状態に拘わらず有利区間への移行を決定するよう構成されている。
このため、1種BBの単独当せん、再遊技-C(+1種BB)、再遊技-D(+1種BB)、再遊技-E(+1種BB)、再遊技-F(+1種BB)、再遊技-G(+1種BB)、再遊技-H(+1種BB)、再遊技-I(+1種BB)、再遊技-J(+1種BB)、入賞-D(+1種BB)、入賞-E(+1種BB)、入賞-F(+1種BB)、入賞-G(+1種BB)、入賞-H(+1種BB)、入賞-I(+1種BB)、入賞-J(+1種BB)、入賞-K(+1種BB)のいずれかに当せんした遊技(1種BBに当せんした遊技)で有利区間への移行が決定した場合は、当該有利区間は非RT1中に移行が決定された有利区間であることが確定するので、有利区間1であると判断し、有利区間への移行が決定した遊技で有利区間1フラグをオンにする。
なお、RT2が終了する遊技と有利区間が終了する遊技とが重なる場合があり、この場合に次の遊技が通常区間かつ非RT1となっている可能性があるため、設定変更直後以外にも非RT1中に有利区間への移行が決定される虞があるが、1種BBの単独当せん、再遊技-C(+1種BB)、再遊技-D(+1種BB)、再遊技-E(+1種BB)、再遊技-F(+1種BB)、再遊技-G(+1種BB)、再遊技-H(+1種BB)、再遊技-I(+1種BB)、再遊技-J(+1種BB)、入賞-D(+1種BB)、入賞-E(+1種BB)、入賞-F(+1種BB)、入賞-G(+1種BB)、入賞-H(+1種BB)、入賞-I(+1種BB)、入賞-J(+1種BB)、入賞-K(+1種BB)のいずれかに当せんする確率は図19より21918/65536(約1/3)に設計されているので、2000回の遊技が実行されRT2が終了した後も非RT1のままである確率は限りなく0に等しい。よって、非RT1中に移行が決定された有利区間を設定変更後1回目の有利区間とみなしている。
また、入賞-A1、入賞-A2、入賞-A3、入賞-A4、入賞-A5、入賞-A6、入賞-B1、入賞-B2、入賞-B3、入賞-B4、入賞-B5、入賞-B6、入賞-C1、入賞-C2、入賞-C3、入賞-C4、入賞-C5、入賞-C6のいずれかに当せんした遊技で有利区間への移行が決定した場合、当該有利区間への移行が決定した遊技では当該有利区間が有利区間1なのか、有利区間1以外の有利区間なのかが判別できないため、当該有利区間の1遊技目でRT状態及び1種BB条件装置の作動状態を参照するよう構成されている。そして、当該有利区間の1遊技目が非RT1(非RTかつ1種BB非内部中)であれば、当該有利区間は非RT1中に移行が決定された有利区間であることが確定するので、有利区間1であると判断し、有利区間1フラグをオンにする。また、当該有利区間の1遊技目が非RT2(非RTかつ1種BB内部中)またはRT2であれば当該有利区間は非RT1中に移行が決定された有利区間ではないことが確定するので、有利区間1以外の有利区間であると判断し、有利区間1フラグをオンにしない。
なお、1種BB作動中は有利区間が終了しないよう構成するとともに1種BB作動中は有利区間への移行が決定されないよう構成されているので、有利区間の移行が決定されるのは非RT1、非RT2、RT2のいずれかの遊技となるよう構成されている。
このように有利区間1フラグを制御することで有利区間1と有利区間1以外の有利区間とを区別するよう構成されている。
図89に示す例では、まず有利区間1(設定変更後1回目の有利区間)のAT中に、特定のフラグに当せんすると(特定の条件を満たすと)、1種BB図柄組合せを停止可能な遊技で、1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出を実行する。遊技者が1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出に従ってストップスイッチを所定態様で操作した場合に、1種BB図柄組合せを停止(入賞)し、1種BBの作動を開始する。
次に、1種BBの作動が終了すると次の遊技からRT2へ移行する。RT2ではATに関する抽せん状態が超優遇状態となり、有利区間1における遊技媒体の差数が上限値(2400)を超えるまでATを継続し、有利区間1における遊技媒体の差数が上限値を超えると有利区間1を終了する。
次に、通常区間を経て有利区間の開始条件を満たすと(有利区間への移行を決定すると)有利区間2が開始する。有利区間2の開始時においてもRT状態はRT2なのでATに関する抽せん状態は超優遇状態となり、有利区間2における遊技媒体の差数が上限値を超えるまでATを継続し、有利区間2における遊技媒体の差数が上限値を超えると有利区間2を終了する。
次に、通常区間を経て有利区間の開始条件を満たすと(有利区間への移行を決定すると)有利区間3が開始する。有利区間3の開始時においてもRT状態はRT2なのでATに関する抽せん状態は超優遇状態となり、有利区間3における遊技媒体の差数が上限値を超えるまでATを継続し、有利区間3における遊技媒体の差数が上限値を超えると有利区間3を終了する。
次に、通常区間を経て有利区間の開始条件を満たすと(有利区間への移行を決定すると)有利区間4が開始する。有利区間4の開始時においてもRT状態はRT2なのでATに関する抽せん状態は超優遇状態となり、有利区間4における遊技媒体の差数が上限値を超えるまでATを継続し、有利区間4における遊技媒体の差数が上限値を超えると有利区間4を終了する。
次に、通常区間を経て有利区間の開始条件を満たすと(有利区間への移行を決定すると)有利区間5が開始する。有利区間5の開始時においてもRT状態はRT2なのでATに関する抽せん状態は超優遇状態となりATを実行するが、有利区間5中の或る遊技でRT2が終了し非RTへ移行する。RT2から非RTへ移行するとATに関する状態を所定の抑制状態に制御する。所定の抑制状態ではATに当せんし得るよう構成してもよいが、有利区間における遊技媒体の差数が所定値を超えないよう構成されている。換言すれば、所定の抑制状態では有利区間における遊技媒体の差数が上限値を超えることで有利区間が終了することのないよう制御される。また、所定の抑制状態では特定のフラグを抽せんしない、または特定のフラグの抽せんは実行されるが当せんしないよう構成されている。
その後、所定の抑制状態では有利区間における遊技媒体の差数が上限値を超えないよう制御されるため、有利区間5の或る遊技でATの終了条件を満たすと非ATとなり、以降は有利区間5が終了しないよう制御される。
このように図89に示す例では、RT状態を参照し滞在するRT状態に基づいてATに関する抽せん状態を決定し得るよう構成されており、RT状態がRT2(1種BBの作動終了後の有限RT)のときはATに関する抽せん状態が超優遇状態となるよう構成されている。また、有利区間1(設定変更後1回目の有利区間)において非RTである場合にはATに関する抽せん状態を通常状態とし、有利区間1以外の有利区間において非RTである場合にはATに関する抽せん状態を所定の抑制状態とするよう構成されている。
このように構成することで、特定のフラグに当せんしたことに基づいて1種BBを入賞させ、1種BB終了後に移行するRT2において超優遇状態に制御することで、複数の有利区間を跨いで遊技媒体を付与することが可能となり、1回の有利区間で付与可能な遊技媒体の上限値超えた遊技媒体を遊技者に付与することができるので、1回の当たりで最大2400枚のプラスしか得られないという有利区間を搭載する遊技機へのネガティブなイメージを払拭することができる。なお、RT2が終了して非RTに移行すると所定の抑制状態となるので射幸性が過度に高くならないようにすることができる。
なお、有利区間1にて特定のフラグに当せんすることなく有利区間1における遊技媒体の差数が上限値を超えて有利区間1が終了し得るよう構成してもよい。この場合、有利区間1の次の有利区間はATから開始する(または所定回数の前兆遊技を経てATを実行する)が、RT状態は非RTのままとなっているので超優遇状態とはならず、ATが終了すると所定の抑制状態に制御され有利区間が終了しないよう構成されている。
このように特定フラグに当せんしなかった場合の遊技媒体の獲得期待値を抑えることで、特定フラグに当せんした場合の遊技媒体の獲得期待値を高めるつつも、遊技機全体の射幸性を抑えるができる。
また、特定のフラグに当せんした後のRT2中においては有利区間が終了する度に約1ゲームの通常区間の遊技(非ATの遊技となる)を経由しているが、液晶上の演出としてはATの演出を継続して実行し得るよう構成されている。なお、このとき液晶上に表示されるAT中の獲得数の表示においても、有利区間が終了する度にクリアするのではなく、複数の有利区間を跨いで付与された累計の獲得数が表示されるよう構成されている。
このように構成することで、複数の有利区間を跨いで遊技媒体を付与可能に構成した場合でも、シームレスな演出を行うことができる。
また、有利区間1では特定のフラグに当せんし得るよう構成されているが、有利区間1以外の有利区間では特定のフラグに当せんしないよう構成されている。
このように構成することで、超優遇状態において再び特定のフラグに当せんし1種BBの終了後にRT2が再セットされ実質的に超優遇状態が延長されることがないので、射幸性が過度に高くならないようにすることができる。
また、有利区間1にて特定のフラグに当せんしていない状況で遊技者が1種BBを誤入賞させてしまった場合には、RT2に移行してもATに関する抽せん状態を超優遇状態にしないよう構成するとともに、RT2中に特定のフラグに当せんすることなく有利区間における遊技媒体の差数が上限値を超え有利区間が終了することがないよう構成されている。
また、有利区間1以外の有利区間の超優遇状態において遊技者が1種BBを誤入賞させてしまった場合には、RT2が再セットされるが、再セットされたRT2中は超優遇状態としないよう構成するとともに、再セットされたRT2中に有利区間における遊技媒体の差数が上限値を超え有利区間が終了することがないよう構成されている。
また、有利区間1以外の有利区間の所定の抑制状態において遊技者が1種BBを誤入賞させてしまった場合には、RT2に移行しても所定の抑制状態を維持するよう構成されている。
このように構成することで、意図せず1種BBを誤入賞させてしまった遊技者は損することになってしまうが、故意に1種BBを入賞させて多くの遊技媒体を獲得するといった攻略打ちを防止することできる。
また、有利区間1にて特定のフラグに当せんした以降の1種BB図柄組合せを停止可能な遊技にて1種BB図柄組合せの停止を促す所定の演出が実行されたが遊技者が1種BB図柄組合せを停止させられなかった場合には、その後の遊技で再び所定の演出を実行することはせずに、所定の演出が実行された遊技にて1種BB図柄組合せが停止した場合と同様の演出を実行し、有利区間1における遊技媒体の差数が上限値を超え有利区間1の終了条件をみたすまでATを継続し、次の有利区間の開始時に実行されるATの終了条件を満たすとATを終了し、以降はATに関する抽せん状態を所定の抑制状態とするよう構成してもよい。換言すると、所定の演出が実行された遊技にて1種BBを入賞させられなかった場合の遊技価値の獲得期待値を、所定の演出が実行された遊技にて1種BBを入賞させられた場合の遊技価値の獲得期待値よりも小さくするよう構成してもよい。
このように目押しに失敗してしまった場合の遊技価値の獲得期待値を小さくすることで、目押しに成功した場合の期待値を高くすることができる。また、目押しを失敗してしまっても演出上は成功したときと同様の演出が実行されるので、遊技者に違和感を与えることなく演出を進行することができる。
また、有利区間1のAT中の遊技で特定のフラグの抽せんを行うよう構成したが、これに限らず、有利区間1の非AT中の遊技でも特定のフラグを抽せんし、特定のフラグに当せんすると1種BBを入賞させ、1種BB終了後のRT2に移行するとATに関する抽せん状態を超優遇状態にしてATが開始するよう構成してもよい。
本実施形態では、1種BBのみ抽せん対象としていたが、これに代わり、RB、またはMBを抽せん対象としてもよいし、1種BBとRBとMBのうち2つ乃至全部を抽せん対象としてもよい。
<電源投入時からの差数を記憶する打止差数カウンタについて>
本実施形態の遊技機においては、電源投入時を起点として払出メダル数(払出数、払出遊技媒体数、付与数、付与メダル数、付与遊技媒体数、獲得数、獲得メダル数、獲得遊技媒体数、払出点、付与点、獲得点、又はOUT数と称する場合がある。)から投入メダル数(投入数、ベット数、ベット枚数、掛け枚数、掛け数、賭数、投入点、ベット点、又はIN数と称する場合がある。)を減算した値(差数)を遊技毎に算出し、この差数の累積値(総差数)を記憶可能な打止差数カウンタを所定のRWM領域に備えている。打止差数カウンタの値が所定値(例えば、19000)を超えた場合は遊技の進行を停止する処理(以下、「打ち止め処理」とも称す)を実行する。なお、打止差数カウンタの値が所定値を超えたか否かを判断する処理を打止差数カウンタ判断処理と称する。また、打ち止め処理を実行する前の打止差数カウンタの更新、及び判断に関する処理を含めて打ち止め監視処理と称する。
なお、以下では、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が所定値を超えた場合に打ち止め処理を実行する例を主として説明を行うが、それには限らない。例えば、電源投入後、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が所定値を超えた場合に打ち止め処理を実行しても良い。つまり、MYによって打ち止め処理を実行してもよい。
例えば、電源投入後、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が所定値を超えた場合に打ち止め処理を実行する場合は、打止差数カウンタに、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)としたときの基準からの遊技媒体の差数、又は、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)としたときの基準からの遊技媒体の差数に対応した値(遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)としたときの基準からの遊技媒体の差数が把握可能な値)を記憶可能とする。
この打ち止め監視処理は、有利区間だけでなく、通常区間においても実行される(遊技区間に関わらず実行される)。
例えば、電源投入時を起点とした総払出メダル数が50001、電源投入時を起点とした総投入メダル数が31000となった或る遊技では、打止差数カウンタの値が19000を超えるため、当該或る遊技で打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報を記憶し、打ち止め処理を実行可能とする。
打ち止めフラグ記憶領域とは、主制御基板のRWM領域内の1つである。例えば、電源投入時を起点として遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報として所定値(例えば、「1」や「255」等の予め定めた数値)を記憶する。
そして、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されていた場合には、打ち止め処理を実行可能とする。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴わない電源投入(通常の電源ON)、通常の電源OFF(電源スイッチのオフ)だけでは初期化されない。また、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、有利区間の終了に伴うRWMクリアによって初期化されない。なお、設定変更を伴わない電源投入とは、例えば、設定キースイッチがオフの状況下で電源スイッチがオンとなることが該当する。
換言すると、打ち止め処理を実行している際に、電源をOFFし(電源スイッチをオフし)、設定変更を伴わない電源投入をおこなった場合には、打ち止め処理は解除されず、打ち止め処理を実行する。また、有利区間の終了遊技が打ち止め条件を満たした遊技であっても、有利区間終了のRWMクリアは、打ち止め条件に係る打止差数カウンタの値の初期化や、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報はクリアされず、打ち止め処理を実行する。
打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア処理)によって初期化することができる(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を満たしたことの情報をクリアすることができる)。
また、設定キースイッチとは異なるRWMクリアスイッチを備え、RWMクリアスイッチが操作されている状況下(RWMクリアスイッチがオンの状況下)で電源投入された場合にも、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報をクリアするようにしても良い。RWMクリアスイッチが操作されている状況下で電源投入された場合には、設定変更モードには移行しないが、RWMクリアスイッチに伴うRWMクリア処理が行われる。
なお、RWMクリアスイッチは、リセットスイッチと共用でも良い。換言すると、リセットスイッチが操作されている状況下(リセットスイッチがオンの状況下)で電源投入された場合に、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報をクリアするようにしても良い。
以上のとおり、打ち止め処理を実行している際に、電源をOFFし、設定変更を伴う電源投入をおこなった場合には、設定変更モードに移行し、その後、設定変更モードの終了条件を満たして設定変更モードを終了した後は、打ち止め処理は実行せず、遊技が実行可能な状況(ベットが可能な状況)となる。
また、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、所定のエラー(ドア開放エラーや、メダル滞留エラー等)状態を解除可能なリセットスイッチの操作では初期化されず、打ち止め処理を実行する。
換言すると、打ち止め処理を実行している際に、リセットスイッチの操作が行われた場合であっても、打ち止め処理は解除されず、打ち止め処理を実行する。
なお、ここでは、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報のクリア条件、及びクリアされない条件について説明を行ったが、後述する打ち止め仮フラグ記憶領域に記憶された情報のクリア条件、及びクリアされない条件も、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報のクリア条件、及びクリアされない条件と同様のものとする。
打ち止め処理とは、メダル投入によるベット数又はクレジット数の加算を実行しないこと、メダル投入されてもベット数又はクレジット数の加算が実行されないようにブロッカをOFFにすること、MAXベットスイッチ又は1ベットスイッチの操作が受け付けられてもベット処理を実行しないこと、MAXベットスイッチ又は1ベットスイッチの操作が受け付けられないようにすること、スタートスイッチの操作が受け付けられてもリール回転開始処理を実行しないこと、スタートスイッチの操作が受け付けられないようにすること、ストップスイッチの操作が受け付けられてもリール停止処理を実行しないこと、又はストップスイッチの操作が受け付けられないようにすること、のうち一部の処理であってもよいし、全部の処理であってもよい。
換言すると、打ち止め処理によって、次回遊技を実行するための操作ができない(遊技の進行を停止とも称す)ようにしている。このように、打ち止め処理を実行している状態を、打ち止め状態、コンプリート機能の作動と称することもある。
打ち止め処理により遊技の進行を停止した場合であっても精算スイッチの操作受付は有効であり、精算処理が実行可能となっている。なお、実メダルを使用しない遊技機(所謂メダルレス遊技機)においては、ベットされている遊技メダル(電子的なメダル)を遊技メダル数表示装置(従来の遊技機の受け皿28の概念で遊技メダルを16383まで貯留可能な装置)に移動させるための精算スイッチの操作受付や、遊技メダル数表示装置に記憶されている遊技メダル数を貸出ユニットに移動させるための計数スイッチの操作受付は有効となっており当該各スイッチの操作受付による処理は実行可能となるよう構成されている。
打ち止め処理により遊技の進行を停止した場合は、電源投入によっても解除できず、設定変更を伴う電源投入によりRWMの初期化処理が実行されることで遊技の進行の停止(打ち止め状態)を解除可能となっている。換言すると遊技場の営業時間中に打ち止め状態となった遊技機は、その日の営業時間中は当該遊技機の稼働はできないようになっている。
このように、打止差数カウンタの値が所定値を超えた場合に、過度な射幸心を遊技者に与えてしまう可能性があるため、打止差数カウンタの値が所定値を超えた場合に遊技の進行を停止することで遊技へののめり込みの防止を実現することが可能となる。
なお、打止差数カウンタは、差枚数カウンタ、差数記憶手段、差枚数記憶手段、差数記憶領域、差枚数記憶領域、遊技媒体数記憶手段、遊技媒体数記憶領域、遊技メダル数記憶手段、遊技メダル数記憶領域、電源投入時MYカウンタ、電源投入時MY記憶手段、電源投入時MY記憶領域、打ち止めカウンタ、打ち止め用打止差数カウンタ、打ち止め用差枚数カウンタ、打ち止め用MYカウンタ、打ち止め用MY記憶手段、打ち止め用MY記憶領域、コンプリート差数カウンタ、コンプリートMYカウンタと称する場合もある。
打止差数カウンタに記憶されている値は、打ち止め状態である状況下や、打ち止め状態でない状況下における電源投入時に初期化されるよう構成されている。本実施形態では、打止差数カウンタの初期値が0であり初期値から加算していくため、電源投入時の初期化とは打止差数カウンタの値を0にすることであるが、打止差数カウンタの初期値を19000として減算していくカウンタとした場合は電源投入時の初期化とは打止差数カウンタの値を19000にすることとなる。なお、電源投入時とは、通常の電源投入時の他に、設定変更を伴う電源投入時、RWM異常を伴う電源投入時を含むものである。また、打止差数カウンタに記憶されている値は有利区間の終了条件(例えば、有利区間中のMYが2400を超えたことや、有利区間中の遊技回数が所定回数に達したこと等)を満たしたときに実行するRWMの初期化処理では初期化されないようになっている。
なお、打止差数カウンタは電源投入のみで初期化されると不正により初期化されやすくなっているため、電源の供給が行われていない状況にて設定変更スイッチ、リセットスイッチ、RAMクリアスイッチ等の遊技者が操作できない所定のスイッチを押下しながら電源投入することで打止差数カウンタをクリアするように構成されていてもよい。
また、打止差数カウンタの値が所定値を超えて遊技の進行を停止している状況で電源断が発生し、設定キースイッチ37がOFF位置にある状態で電源投入されて正常に起動した場合(通常の電源投入がされた場合)は、打止差数カウンタの値は初期化されるが、遊技の進行は停止したままとなっている。これは、打止差数カウンタの値が所定値を超えた場合に打ち止め処理を実行しており、当該打ち止め処理ではジャンプ命令等で同じ処理を延々と繰り返すように構成されているため、打ち止め処理中に電源断が発生して電源投入されても打ち止め処理を開始するためである。なお、打ち止め処理を実行する際は割込み処理、割込み処理は通常通り実行されるが、割込み処理から通常のメインループ処理に戻ることはなく打ち止め処理をループすることになる。
なお、打ち止め処理を実行している際に割込み処理は通常通り実行されることにより、打ち止め処理中に電源を遮断する事象(例えば、電源スイッチをオフにすること)が発生した場合であっても、上述した電源断処理は正常に実行可能に構成されている。
このように構成することで打ち止め処理により遊技の進行が停止した後に不正により電源断と電源投入がされて遊技の進行が可能となることを防ぐことができる。
打止差数カウンタは毎遊技の払出メダル数から投入メダル数を減算した値を記憶しており、打止差数カウンタの値を更新する際の具体例を説明する。なお、打止差数カウンタの値を更新する処理は全てのリールが停止した後から次遊技の遊技メダルが投入可能(次遊技のベットが可能)となるまでの間の所定タイミングで実行する。打止差数カウンタの値を更新する処理は1遊技が終了したタイミングで実行するため、所定タイミングを1遊技終了後と称する場合がある。また、打止差数カウンタは2バイトデータとして説明する。なお、2バイトデータを示す「/」は各バイトの区切りを示し、二進数の値の後の()内の数字は二進数の値を十進数の値で示している。
<打止差数カウンタ=00000000/01100100b(100)、払出メダル数=00001010b(10)、投入メダル数=00000011b(3)の場合>
打止差数カウンタの値が00000000/01100100b(100)のときであれば、レジスタ上で、00001010b(10(払出メダル数))-00000011b(3(投入メダル数))=00000111b(7)を演算して、打止差数カウンタの値を取得して、演算結果と打止差数カウンタの値を加算した結果を打止差数カウンタに記憶(更新)する。この場合、打止差数カウンタに記憶される値は00000000/01101011b(107)となる。
<打止差数カウンタ=00000000/01100100b(100)、払出メダル数=00000000b(0)、投入メダル数=00000011b(3)の場合>
打止差数カウンタの値が00000000/01100100b(100)のときであれば、レジスタ上で、00000000b(0(払出メダル数))-00000011b(3(投入メダル数))=-00000011b(-3)を演算して、打止差数カウンタの値を取得して、演算結果と打止差数カウンタの値を加算した結果を打止差数カウンタに記憶(更新)する。この場合、打止差数カウンタに記憶される値は00000000/01100001b(97)となる。
<打止差数カウンタ=00000000/00000000b(0)、払出メダル数=00001010b(10)、投入メダル数=00000011b(3)の場合>
打止差数カウンタの値が00000000/00000000b(0)のときであれば、レジスタ上で、00001010b(10(払出メダル数))-00000011b(3(投入メダル数))=00000111b(7)を演算して、打止差数カウンタの値を取得して、演算結果と打止差数カウンタの値を加算した結果を打止差数カウンタに記憶(更新)する。この場合、打止差数カウンタに記憶される値は00000000/00000111b(7)となる。
<打止差数カウンタ=00000000/00000000b(0)、払出メダル数=00000000b(0)、投入メダル数=00000011b(3)の場合>
打止差数カウンタの値が00000000/00000000b(0)のときであれば、レジスタ上で、00000000b(0(払出メダル数))-00000011b(3(投入メダル数))=-00000011b(-3)を演算して、打止差数カウンタの値を取得して、演算結果と打止差数カウンタの値を加算した結果を打止差数カウンタに記憶(更新)する。この場合、打止差数カウンタに記憶される値は10000000/00000011b(32771)となる。
<打止差数カウンタ=00000000b(0)、払出メダル数=00000000b(0)、投入メダル数=00000011b(3)の場合>で説明した演算結果が-00000011b(-3)であるが打止差数カウンタに記憶される値が10000000/00000011b(32771)となっている理由としては、最上位ビットが0の場合は正の値を示し、最上位ビットが1の場合は負の値を示すよう構成しているためである。2バイトカウンタであれば最上位ビットを用いなくても打止差数カウンタの値が01111111/11111111(32767)までであれば正常に記憶することができる。換言すると、打止差数カウンタの値が11111111/11111111bである場合は、-32767であることを示すことができるため、上記例の-3を示す場合は、10000000/00000011bとなっている。
なお、上記の演算の各例において記載を省略している部分があり、より詳細には、現在の打止差数カウンタの値を取得して、取得した打止差数カウンタの値の最上位ビットが0であるか否かを判断し、取得した打止差数カウンタの値の最上位ビットが0である場合は払出メダル数から投入メダル数を減算し、減算した値を取得した打止差数カウンタの値に加算し、加算した値を打止差数カウンタの値として更新する。また取得した打止差数カウンタの値の最上位ビットが1である場合は払出メダル数から投入メダル数を減算し、減算した値に取得した打止差数カウンタの値から固定値として10000000/00000000b(32768)を減算した値を減算し、減算した値を打止差数カウンタの値として更新する。
また、打止差数カウンタの値として更新するための値を演算した結果が負の値となった場合は、打止差数カウンタの値として更新するための値を演算した結果の絶対値の最上位ビットを1にした値を打止差数カウンタの値として更新するようにする。
また、上記の演算の各例においては、レジスタ上で払出メダル数から投入メダル数を減算した結果を取得した打止差数カウンタの値に加算していたが、演算の順番として、最初に、取得した打止差数カウンタの値から払出メダル数を加算し、次にその加算した結果から投入メダル数を減算してもよいし、最初に取得した打止差数カウンタの値から投入メダル数を減算し、次にその減算した結果から払出メダル数を加算してもよい。
また、払出メダル数が0でないときとは、小役が当選して小役に対応する図柄組合せが停止したことを意味している。なお、再遊技役が当選して再遊技役に対応する図柄組合せが停止した場合の払出メダル数を3としてもよいし、0としてもよい。再遊技役が当選して再遊技役に対応する図柄組合せが停止した場合の払出メダル数を3とする場合は投入メダル数を3とし、再遊技役が当選して再遊技役に対応する図柄組合せが停止した場合の払出メダル数を0とする場合は投入メダル数を0とする。
また、再遊技役が当選したときは、打止差数カウンタの更新処理を実行してもよいし、打止差数カウンタの更新処理を実行しなくてもよい。
また、再遊技役が当選したときは、打止差数カウンタ判断処理を実行してもよいし、打止差数カウンタ判断処理を実行しなくてもよい。
また、打止差数カウンタは2バイトである必要はなく、3バイト、又は4バイトであってもよい。打止差数カウンタが3バイトの場合は固定値として10000000/00000000/00000000b(8388608)となり、打止差数カウンタが4バイトの場合は固定値として10000000/00000000/00000000/00000000b(2147483648)となる。なお、打止差数カウンタは電源投入時に初期化されるため、仮に遊技場の営業時間において約一日中にあたる10000回の遊技において払出メダル数が0であった場合でも、-30000(10000(一日における遊技可能な回数)×3(投入メダル数))までしか記憶されないため、打止差数カウンタは2バイトあれば十分な記憶容量となっている。
<打止差数カウンタ更新に関する別態様>
遊技機の電源投入からの総払出メダル数を記憶する払出メダル数記憶領域と、遊技機の電源投入からの総投入メダル数を記憶する投入メダル数記憶領域と、遊技機の電源投入からの差数を記憶する打止差数カウンタと、を備え、払出メダル数記憶領域と、投入メダル数記憶領域と、打止差数カウンタと、は電源投入時に初期化されるよう構成されており、1遊技終了後に実行する打止差数カウンタ更新処理にて打止差数カウンタを更新する際は、払出メダル数記憶領域に記憶されている値から投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した結果が正の値となる場合は払出メダル数記憶領域に記憶されている値から投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した結果を打止差数カウンタに記憶し、払出メダル数記憶領域に記憶されている値から投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した結果が負の値となる場合は打止差数カウンタに0を記憶するよう構成されている遊技機であってもよい。
このような構成であれば、払出メダル数記憶領域と、投入メダル数記憶領域と、打止差数カウンタと、は2バイトの記憶領域であることが望ましいが、払出メダル数記憶領域を2バイト以上の記憶領域としてもよいし、投入メダル数記憶領域を2バイト以上の記憶領域としてもよいし、打止差数カウンタを2バイト以上の記憶領域としてもよい。
払出メダル数記憶領域と、投入メダル数記憶領域と、打止差数カウンタと、は、電源投入時に初期化されるが初期化処理としては各記憶領域に0を記憶する処理を実行している。電源投入時として設定変更やRWM異常を含むことは上述した態様と同様である。
払出メダル数記憶領域は、毎遊技の払出メダル数を累積して記憶する記憶領域であり、遊技状態や規定数に関わらず更新される(払出メダル数記憶領域更新処理と称する場合がある)。例えば、払出メダル数記憶領域に100が記憶されているときにN回目の遊技が実行されて払出メダルとして10枚払い出された場合はN回目の遊技終了後に払出メダル数記憶領域に110が記憶され、N+1回目の遊技が実行されて払出メダルとして0枚払い出された場合(払い出しがなかった場合)はN+1回目の遊技終了後に払出メダル数記憶領域に110が記憶される。
投入メダル数記憶領域は、毎遊技の投入メダル数を累積して記憶する記憶領域であり、遊技状態や規定数に関わらず更新される(投入メダル数記憶領域更新処理と称する場合がある)。例えば、投入メダル数記憶領域に50が記憶されているときにN回目の遊技が実行されて投入メダルとして3枚投入された場合はN回目の遊技終了後に投入メダル数記憶領域に53が記憶され、N+1回目の遊技が実行されて投入メダルとして2枚投入された場合はN+1回目の遊技終了後に払出メダル数記憶領域に55が記憶される。
打止差数カウンタは、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が記憶される。ここで、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が正の値の場合は遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値を打止差数カウンタの値として更新するが、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合は0を打止差数カウンタの値として更新する。このため、打止差数カウンタの値は必ずしも遊技毎の払出数から投入数を減算した値となっているわけではないが、打止差数カウンタが19000を超えたか否かを判断するためのカウンタであるため、問題ないものとなっている。
また、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合は打止差数カウンタに0を記憶する態様を説明したがこれに限らず、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合は、打止差数カウンタを更新しない態様であってもよいし、打止差数カウンタに0を超え且つ19000未満である固定値を記憶する態様であってもよいし、打止差数カウンタに19000以上の固定値を記憶する態様であってもよいし、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値をそのまま記憶する態様であってもよい。
遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合に、打止差数カウンタを更新しない態様、又は打止差数カウンタに0を超え且つ19000未満である固定値を記憶する態様である場合は、打止差数カウンタの値が19000を超えるか否かの判断処理を毎遊技実行しても打止差数カウンタの値が19000を超えることはないため遊技の進行を停止することはないし、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が正の値となった場合に正確な値が打止差数カウンタに記憶されるため、問題ないものとなっている。また、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合は打止差数カウンタの値が19000を超えるか否かの判断処理を実行しない態様であってもよい。
遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合に、打止差数カウンタに19000以上の固定値を記憶する態様、又は遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値をそのまま記憶する態様である場合は、打止差数カウンタの値が19000を超えるか否かの判断処理を毎遊技実行すると19000を超えたと判断される可能性があるため、遊技毎に更新された払出メダル数記憶領域に記憶されている値から遊技毎に更新された投入メダル数記憶領域に記憶されている値を減算した値が負の値の場合は打止差数カウンタの値が19000を超えるか否かの判断処理を実行しないことで問題ないものとなる。
打止差数カウンタ更新処理は上述した態様と同様であり、全てのリールが停止した後から次遊技の遊技メダルが投入可能(次遊技のベットが可能)となるまでの間の所定タイミングで実行する。なお打止差数カウンタ更新処理に払出メダル数記憶領域更新処理と投入メダル数記憶領域更新処理を含めてもよい。
<役物連続作動装置若しくは第1種特別役物が作動しているときの打止差数カウンタ判断処理>
打止差数カウンタ判断処理として打止差数カウンタの値が19000を超えたか否かの判断処理を実行する前に役物連続作動装置が作動しているか否か、第1種特別役物が作動しているか否か、役物連続作動装置又は第1種特別役物が作動しているか否か、を判断し、何れの場合も作動していると判断した場合に打止差数カウンタ判断処理を実行しない態様であってもよい。
これは、役物連続作動装置若しくは第1種特別役物が作動しているとき(所謂ボーナス中)に遊技が停止してしまうと遊技者の遊技意欲が大幅にそがれてしまう可能性が高いため、ボーナス中は打止差数カウンタの値が19000を超えたとしても遊技の進行を可能とし、ボーナスが終了した後に遊技の進行を停止することで遊技者の遊技意欲を減衰させずに遊技者に達成感を与えることが可能となる。また、ボーナス中に出玉を増やそうとする遊技者の遊技意欲を高めることができる。
なお、このような態様であっても、打止差数カウンタの更新処理は、役物連続作動装置が作動している場合や第1種特別役物が作動している場合であっても行っている。そのため、プログラムの処理順序として、「打止差数カウンタの更新処理」→「役物連続作動装置が作動しているか否か、第1種特別役物が作動しているか否か、役物連続作動装置又は第1種特別役物が作動しているか否か、を判断する処理」→「打止差数カウンタ判断処理」のように構成されていることが好ましい。
また、ボーナス中に打止差数カウンタの値が19000を超えた場合であって、ボーナス終了時に打止差数カウンタの値が19000を下回っていた場合でもボーナスが終了した後に遊技の進行を停止する態様であってもよい。
この態様の場合は、ボーナス中であっても打止差数カウンタの値が19000を超えたか否かを判断し、打止差数カウンタの値が19000を超えたと判断された場合は、打ち止めフラグ仮フラグ(打ち止めフラグ記憶仮記憶領域)に所定値(例えば、「1」、「255」等の任意の値)を記憶し、ボーナス終了時に打ち止めフラグ仮フラグの値が所定値であるか否かを判断し、所定値である場合は、遊技の進行を停止する。なお、ボーナス終了時に打ち止めフラグ仮フラグの値が所定値であるか否かを判断して所定値ではないと判断した場合は遊技の進行を停止しない。また、ボーナス中でない場合に打止差数カウンタの値が19000を超えたと判断された場合も打ち止めフラグ仮フラグに所定値を記憶する構成であれば、ボーナス中であってもボーナス中でなくても毎遊技の終了後に打ち止めフラグ仮フラグが所定値であるか否かを判断して打ち止めフラグ仮フラグの値に応じて遊技の進行を停止するよう構成する態様が考えられ、ボーナス中でない場合に打止差数カウンタの値が19000を超えたと判断された場合に打ち止めフラグ仮フラグに所定値を記憶しない構成であれば、ボーナス中でない毎遊技の終了後に打ち止めフラグ仮フラグが所定値であるか否かを判断することなく打止差数カウンタの値が19000を超えたか否かに応じて遊技の進行を停止するよう構成する態様が考えられる。
なお、打ち止め仮フラグは、電源投入のRWMの初期化によっては初期化されず、設定変更を伴う電源投入のRWMの初期化によってクリアされるように構成されている。
上述した実施形態では、ボーナス中に打止差数カウンタの値が19000を超えても遊技の進行を停止しない例を説明したが、これに限らずAT中に打止差数カウンタの値が19000を超えても遊技の進行を停止しない態様であってもよい。ただし、前述したようにATは終了条件を延長(変更)することが可能となっているため、終了条件が延長されないATに限り遊技の進行を停止しないようにする。
なお、遊技開始に係る規定数が複数ある場合に一方の規定数では指示機能に係る処理が実行できない場合があり、一方の規定数では指示機能に係る処理が実行できない場合は終了条件が変更されるとは言えないため、打止差数カウンタの値が19000を超えても遊技の進行を停止しないようにする。具体的には、遊技開始に係る規定数として3枚掛けと2枚掛けが可能であるときに、3枚掛けではATの終了条件を更新可能(ATが終了する遊技回数や差数の更新が可能)とするが2枚掛けではATの終了条件を更新できない(ATが終了する遊技回数や差数の更新ができない)場合であって、AT中に打止差数カウンタが19000に到達したときはATの終了条件を満たすまで遊技の進行を停止しないようにする。
これにより、ATをボーナスのように見せる遊技性であってもATがボーナスと同じような動作となるため、遊技者の遊技の興趣が低下しないようにすることができる。また、ボーナス中に出玉を増やそうとする遊技者の遊技意欲を高めることができる。
なお、ボーナス中やAT中に打止差数カウンタの値が19000を超えても遊技の進行を停止しない場合は、打止差数カウンタの値が19000を超えた後のボーナス中、若しくはAT中の遊技においてAT抽選やCZ抽選等の遊技者に有利な抽選を実行しないようにする。
これにより、遊技の進行が停止することが確定している中で過度に射幸心を煽らないようにすることができる。
なお、ボーナス中に打止差数カウンタの値が19000を超えたか否かを判断し、打止差数カウンタの値が19000を超えたと判断された場合は、打ち止めフラグ仮フラグ(打ち止めフラグ仮フラグ記憶領域)に所定値(例えば、「1」、「255」等の任意の値)を記憶し、ボーナス終了時に打ち止めフラグ仮フラグの値が所定値であるか否かを判断し、所定値である場合は、遊技の進行を停止する態様を記載したが、打ち止めフラグ仮フラグを設けなくても良い。
具体的には、ボーナス中に打止差数カウンタの値が19000を超えた場合には、その後のボーナス中の遊技においては打止差数カウンタの値を更新しないように構成し、ボーナス終了後の打止差数カウンタ判断処理によって打ち止め処理が実行されるように構成しても良い。例えば、ボーナス中に打止差数カウンタの値が19000を超えた場合(例えば19001)となった遊技の次回以降の遊技においては打止差数カウンタの更新を行わず、ボーナス終了時の差枚数カウンタの値は、19000を超えているように構成していても良い。
<打止差数カウンタの初期化について>
上述した実施形態では、電源投入時に打止差数カウンタの値を初期化する際に、加算式であれば0を、減算式であれば19000をそれぞれ初期値とすることを説明したが、これに限らず、任意の値を初期値としてもよい。
例えば、打止差数カウンタが2バイトカウンタであった場合、0から65535までカウント可能となっている。そして、電源投入時からの差数が19000枚を超えた場合に遊技の進行を停止する場合は、打止差数カウンタは19000までカウントできれば足りるため、65535-19000である46535を初期値とする。またこの場合、打止差数カウンタの値が65535を超える場合に遊技の進行を停止することになるため、キャリーフラグに1が記憶されているか0が記憶されているかに応じて容易に電源投入時からの差数が19000枚を超えたか否かを判断することができる。なお、キャリーフラグは0を下回った場合も1が記憶されるが、上述したように理論上の一日の最大投入数は30000枚前後であるため、46535-30000である16535枚分の余裕は十分なものとなっている。なお実際は、小役や再遊技役が当選するため一日で30000枚減ることは略ないため、0を下回る可能性は限りなく低い確率となっている。
このように構成することで、打止差数カウンタの更新に係る処理が簡略化でき、またプログラム容量も圧縮することが可能となる。
また例えば、上述した通りボーナス中に差数が19000枚を超えた場合はボーナス終了時に遊技の進行を停止してもよいため、このような仕様の場合、打止差数カウンタが19000までしかカウントできないとボーナス中の増加分がカウントできないため、打止差数カウンタが2バイトカウンタであった場合の初期値を46535よりも小さい値としてもよい。46535よりも小さい値としては例えば40000であることが考えられる。この場合は差数が19000枚を超えてから最大6535枚まで獲得できる余裕があるため、ボーナス中に差数が19000枚を超えたとしてもボーナスが終了するまで差数のカウントを継続することができる。また、AT中に差数が19000枚を超えたとしてもATは有利区間との関係上最大2414枚までしか獲得することができないため、AT中に差数が19000枚を超えたとしてもATが終了するまで差数のカウントを継続することができる。打止差数カウンタの初期値を40000とした場合の差数が19000を超えたか否かを判断する際は打止差数カウンタの値が59000を超えたか否かで判断可能となっている。また、打止差数カウンタの値が59000を超えた場合に遊技状態がボーナス中か否かを判断して、ボーナス中であればボーナス終了時まで遊技の進行を継続させるようにする。
このように打止差数カウンタの初期値は46535よりも小さい値とする例を挙げたが、設定する初期値の値は2バイトでカウントできる最大値(65535)の半分よりも大きい値(32767以上)とする方が望ましい。これは、遊技機の設定値が最も小さい出玉率を示す値(例えば設定値1)の場合は出玉率が100%を下回って設計することが多いことにより差数が増加せず減少する可能性の方が高くなるためである。このため打止差数カウンタの初期値はカウントできる最大値の半分よりも大きい値とすることで、打止差数カウンタの値が0となる可能性を低くすることができ、市場において正常な動作を実現することが可能となりやすくすることができる。
なお、打止差数カウンタが19000を超えた際に正常に差数をカウントしない場合であってもよく、この場合は打止差数カウンタの初期値を46535にしてもボーナス中に差数が19000枚を超えたとしても遊技を停止しないようにすることができる。このような仕様の場合は打止差数カウンタが65535を超えた場合(65535を超えたと判断する場合、又はキャリーフラグに1が記憶されたと判断した場合)に打ち止めフラグ仮フラグに所定値を記憶し、毎遊技打ち止めフラグ仮フラグが所定値であるか否かに応じて遊技の進行を停止するか否かを判断するようにする。このようにすればボーナス中に差数が19000枚を超えた場合は打止差数カウンタは65535を超えて0からカウントしてしまうが、遊技の進行を停止するか否かは打ち止めフラグ仮フラグに応じて判断しているため、打止差数カウンタの値は正常ではないが、全体として正常な動作を実現するとこが可能となる。
打止差数カウンタは投入メダル数分を減算し、払出メダル数分を加算するように説明したが、反対に投入メダル数分を加算し、払出メダル数分を減算するようにしてもよい。この場合の打止差数カウンタの初期値は19000としたり、19000以上32766以下の値としたりしてもよい。
打止差数カウンタは2バイトカウンタで説明したが、3バイトや4バイトのカウンタでもよく、打止差数カウンタが3バイトカウンタの場合は16758215を初期値とすることで差数が19000枚を超えるとキャリーフラグに1が記憶されるようにすることができる。なお、3バイト以上にすることで、遊技機の電源をOFFにしない遊技場があって、常に出玉率が100%を下回っている設定値であって、連日1万回遊技が実行されたとしても、数年は打止差数カウンタが0を下回ることはないため、より市場での不具合が出る可能性を下げることができる。
<打ち止めに係る試験信号について>
上述したとおり、打ち止め処理が実行されると、遊技の進行が停止してしまう(打ち止め状態となってしまう)。もし、試験機関による試験中に急に遊技の進行が停止してしまった場合、不具合による遊技の進行の停止なのか、打ち止め処理が作動したことによる遊技の進行の停止なのかが正確には判断できない。そのため、打ち止め処理を実行する場合に、打ち止め処理の実行により遊技の進行が停止したことが把握可能な打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行可能に構成していても良い。このように構成することにより、打ち止め処理により遊技の進行が停止した場合、試験機関側で、不具合による遊技の進行の停止ではなく、打ち止め処理が実行したことによる遊技の進行の停止であることが特定でき、試験機関による試験を正しい結果とすることができる。
このとき、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理は、打ち止め状態中は継続して実行していても良いし、所定期間(例えば1秒)実行するようにしても良いし、所定回数(例えば、1回や複数回(5回))実行するようにしても良い。
また、打ち止め処理を実行する場合に、打ち止め処理の実行により遊技の進行が停止したことが把握可能な打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行可能としたが、打ち止め処理が発生する前の遊技から打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行可能に構成していても良い。換言すると、事前に打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行可能に構成していても良い。例えば、電源投入時を起点とした差数が19000を超えた場合に打ち止め処理を実行する仕様において、電源投入時を起点とした差数が18500となったときから、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行可能に構成していても良い。なお、このように構成した場合には、電源投入時を起点とした差数がまだ19000に達していないため、打ち止めに係る試験信号を出力している状況下でも、遊技の進行は可能に構成されている。このように構成することによって、打ち止め処理が実行される可能性があることを事前に試験機関側に通知することができ、試験機関による試験をスムーズにすることができる。
このとき、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理は、所定期間(例えば10秒 )実行するようにしても良いし、所定回数(例えば、1回や複数回(5回))実行するようにしても良い。また、電源投入時を起点とした差数が18500以上の値のときは、実行するようにしても良い(電源投入時を起点とした差数が18500未満のとなったら、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行しないようにしても良い)。
なお、事前に打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行するタイミングとして、電源投入時を起点とした差数が18500となったときとしたが、電源投入時を起点とした差数が18000とすることや、18985とすることなど、任意の値に定めることができる。
さらにまた、事前に打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を実行するタイミングとして、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、遊技媒体の差数が18500となったときや、18000とすることや、18985とすることなど、任意の値に定めることができる。
また、試験信号だけでなく、外部信号を出力するための処理も実行しても良い。このとき、上述した打ち止めに係る試験信号の出力態様や出力タイミングを外部信号(例えば、セキュリティ信号)に適用することができる。このように外部信号を出力することによって、ホール店員に対して事前に打ち止め処理が実行される可能性があることを知らせることができる。
なお、セキュリティ信号は、所定のエラーが発生したとき(所定のエラーが発生し、当該所定のエラーが解除されるまでの間)等の条件でも出力されるように構成されていても良い。
例えば、セキュリティ信号を出力する所定のエラーとは、セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー)、ホッパ44に関するエラー(ホッパ滞留エラー、異常検知エラー)のうち、何れかを採用しても良いし、全てを採用しても良い。また、上述したエラーに限らず、他のエラーも採用しても良い。
また、セキュリティ信号は、所定のエラーの発生だけでなく、設定変更モード中や、設定確認モード中にも出力されるように構成しても良い。例えば、設定キースイッチがオンとなっている場合にセキュリティ信号が出力されるように構成しても良い。
換言すると、ア)打ち止め状態となった場合、イ)所定のエラーが発生した場合、ウ)設定変更モードに移行した場合、エ)設定確認モードに移行した場合の何れかの条件を満たした場合に、セキュリティ信号が出力されるように構成しても良い。
このように構成することにより、所定のエラーだけでなく、設定キースイッチがオンとなることの不正(例えば、設定値の変更に係る不正や設定値の確認に係る不正)も、遊技店側はセキュリティ信号が出力されたことにより、防止することができる。
なお、セキュリティ信号を出力する条件として、上記のア)乃至エ)の全ての条件を採用する態様に限らず、何れか一部の条件を採用しても良いし、その他の条件を含んでいても良い。
<打ち止めに係る外部信号>
打ち止めに係る外部信号としてセキュリティ信号を出力する。例えば、打ち止め状態となった或るタイミングからセキュリティ信号の出力を開始し、所定期間(例えば30秒)経過したときにセキュリティ信号の出力を終了するように構成することができる。つまり、打ち止め状態となると、所定期間はセキュリティ信号が出力される。そして、打ち止め状態となり、セキュリティ信号を所定期間出力した後は、打ち止め状態であってもセキュリティ信号の出力を終了する。
具体的には、セキュリティ信号の出力を開始する際に、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)として、所定期間に対応したタイマ値を記憶することが考えられる。そして、所定の周期毎(例えば、タイマ割込み処理の実行毎)に、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理(例えば、RWMに記憶されているタイマ値を1減算する処理)を実行するように構成している。
例えば、所定期間に対応したタイマ値として「13429」、所定の周期を「2.234ms(タイマ割込み処理の周期)」とすることができる。そして、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理によって、タイマ値が「0」となるまでの期間、セキュリティ信号を出力するよう構成する。この場合、セキュリティ信号を約30秒出力することができる。
このように構成することにより、セキュリティ信号をホールコンピュータ(ホールコンとも称す)に所定期間出力することができるため、遊技店員は打ち止めとなった遊技機に何等かの事象が発生したことを把握することができる。
また、セキュリティ信号を所定期間出力した後は、セキュリティ信号の出力を終了するため、打ち止め状態となった遊技機の電源を落とさなくても(電源スイッチをオフしなくても)、セキュリティ信号が出力されない遊技機を提供することができる。
なお、遊技店(遊技店員)は、打ち止め状態となった遊技機の電源を落とさずに(電源スイッチをオフせずに)、打ち止め状態となったときに実行される報知(後述する、打ち止め報知に該当する)を見せることによって、打ち止め状態となった遊技機を、遊技者にアピールしたい場合がある。
このように、打ち止め状態のまま遊技機を放置していても、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間後にセキュリティ信号の出力が終了するため、セキュリティ信号をホールコンピュータが受信し続けることがない。換言すると、遊技店(遊技店員)に、セキュリティ信号による煩わしさを感じさせないようにすることができる。
なお、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生した場合には、再度、セキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間後のタイミング(タイミングB)まではセキュリティ信号を出力する。その後、セキュリティ信号を出力していない所定の状況下で、所定のエラーが発生(所定のエラーを検出)した場合には、所定のエラーが発生(所定のエラーを検出)したときのタイミング(タイミングC)からセキュリティ信号の出力を開始する。なお、所定のエラーが解除された場合には、セキュリティ信号の出力を終了する。
このように構成することにより、打ち止め状態のまま放置していている遊技機において、所定のエラーが発生した場合には、セキュリティ信号を再度出力するため、遊技店(遊技店員)に、打ち止め状態となった遊技機に何かしらの不正等が行われた可能性があることを報知することができる。
また、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に設定確認モードとなった場合には、再度、セキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間後のタイミング(タイミングB)まではセキュリティ信号を出力する。その後、セキュリティ信号の出力をしていない所定の状況下で、設定確認モードとなった場合には、設定確認モードとなった(設定キースイッチがオンとなった)ときのタイミング(タイミングC)からセキュリティ信号の出力を開始する。なお、設定確認モードが終了した場合には、セキュリティ信号の出力を終了する。
このように構成することにより、打ち止め状態のまま放置していている遊技機において、設定確認モードとなった場合にはセキュリティ信号を再度出力するため、遊技店(遊技店員)に、打ち止め状態となった遊技機に何かしらの不正等が行われた可能性があることを報知することができる。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に所定のエラーが発生した場合(1)>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に所定のエラーを解除した場合には、セキュリティ信号は所定期間を超えて出力するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミング(タイミングB)で所定のエラーが発生(所定のエラーを検出)したとする。そして、所定のエラーが解除されたタイミング(タイミングC)が、タイミングAから所定期間経過した後のタイミング(例えば、タイミングAから40秒経過後)であるとする。
この場合には、タイミングAからタイミングCまでセキュリティ信号を出力する。換言すると、所定のエラーが解除されるまでセキュリティ信号を出力し続けることができる(電源が供給されていない状況下では、セキュリティ信号は出力されない)。
このように構成することにより、打ち止め状態となった場合にはセキュリティ信号を所定期間出力する仕様であっても、所定期間経過する前に所定のエラーが発生し、所定期間経過後に所定のエラーが解除された場合は、所定のエラーが解除されるまでセキュリティ信号を出力するため、遊技店(遊技店員)に、打ち止め状態となった遊技機に何かしらの事象が発生したことを適切に報知することができる。
なお、所定のエラーが発生している期間中においても、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行するように構成している。
また、上述した構成に限られるものではなく、他の構成を採用しても良い。
例えば、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に所定のエラーを解除した場合には、所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成する場合には、所定のエラーが解除されると、セキュリティ信号を所定期間出力するために、所定期間に対応したタイマ値を再度セットすることが考えられる。
このように構成することにより、所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号が出力されることとなるため、所定のエラーが発生した場合であっても、打ち止め状態であることを遊技店(遊技店員)が正確に把握することができる。
また、例えば、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に所定のエラーを解除した場合には、所定のエラーが解除されてから所定期間の残りの期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
例えば、セキュリティ信号の出力を開始するタイミングをタイミングA、所定のエラーが発生(所定のエラーを検出)したタイミングをタイミングB、所定のエラーが解除されたタイミングをタイミングC、セキュリティ信号の出力を終了するタイミングをタイミングDとしたとき、所定期間=(タイミングAからタイミングBまでの期間)+(タイミングCからタイミングDまでの期間)としても良い。
このとき、タイミングBからタイミングCまでの期間は、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しないように構成しても良い。なお、このように構成した場合であっても、タイマ割込み処理は実行されるようにしてもよい。
このように構成することにより、途中で所定のエラーが発生した場合であっても、打ち止め状態となったことを遊技店(遊技店員)に報知するセキュリティ信号を(合算で)所定期間出力することができる。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に所定のエラーが発生した場合(2)>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラーを解除した場合には、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過したときにセキュリティ信号の出力を終了するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミング(タイミングB)で所定のエラーが発生(所定のエラーを検出)したとする。そして、所定のエラーが解除されたタイミング(タイミングC)が、タイミングAから所定期間経過する前のタイミング(例えば、タイミングAから10秒経過後)であるとする。また、タイミングCの後であって、タイミングAから所定期間が経過したタイミング(タイミングD)でセキュリティ信号の出力を終了する。
この場合には、タイミングAからタイミングDまで(タイミングAから所定期間)セキュリティ信号を出力する。つまり、所定のエラーが発生している状況であっても、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行する。また、所定のエラーが発生しても、所定期間に対応するタイマ値を再セットしない。また、所定のエラーが解除された後も、タイミングAから所定期間まで、セキュリティ信号を出力し続けることができる(電源が供給されていない状況では、セキュリティ信号は出力されない)。
このように構成することにより、打ち止め状態となった場合にはセキュリティ信号を所定期間出力する仕様において、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間内に所定のエラーの発生、及び、所定のエラーの解除を行った場合には、所定のエラーが発生したことに伴ってセキュリティ信号の出力時間が延長されないため(セキュリティ信号の出力時間は所定期間となるため)、遊技店(遊技店員)に、セキュリティ信号による煩わしさを感じさせないようにすることができる。
なお、上述した構成に限られるものではなく、他の構成を採用しても良い。
例えば、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラー(所定のエラーとは、セキュリティ信号の出力条件となっているエラー)が発生し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に所定のエラーを解除した場合には、所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成する場合には、所定のエラーが解除されると、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値として、所定期間に対応したタイマ値を再度セットすることが考えられる。
このように構成することにより、所定のエラーが解除されてから所定期間が経過するまでセキュリティ信号が出力されることとなるため、打ち止め状態であることを遊技店(遊技店員)が正確に把握することができる。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に設定確認モードに移行した場合(1)>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に設定確認モードに移行(を開始)し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に設定確認モードが終了した場合には、セキュリティ信号は所定期間を超えて出力するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミング(タイミングB)で設定キースイッチがオンとなり設定確認モードに移行したとする。そして、設定キースイッチがオフとなり設定確認モードが終了したタイミング(タイミングC)が、タイミングAから所定期間経過した後のタイミング(例えば、タイミングAから40秒経過したタイミング)であるとする。
この場合には、タイミングAからタイミングCまでセキュリティ信号を出力する。換言すると、設定確認モードが解除されるまでセキュリティ信号を出力し続けることができる(電源が供給されていない状況では、セキュリティ信号は出力されない)。
なお、設定確認モードにおいても、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行するように構成している。
このように構成することにより、打ち止め状態となった場合にはセキュリティ信号を所定期間出力する仕様であっても、所定期間経過する前に設定確認モードに移行し、所定期間経過後に設定確認モードが終了した場合は、設定確認モードが終了するまでセキュリティ信号を出力するため、遊技店(遊技店員)に、打ち止め状態となった遊技機に何かしらの事象が発生したことを報知することができる。
また、設定確認モードに移行したことに伴ってセキュリティ信号の出力時間が延長されないため、遊技店(遊技店員)に、セキュリティ信号による煩わしさを感じさせないようにすることができる。
なお、上述した構成に限られるものではなく、他の構成を採用しても良い。
例えば、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に設定確認モードに移行し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に設定確認モードが終了した場合には、設定確認モードが終了してから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
設定確認モードが終了してから所定期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成する場合には、設定確認モードが終了すると、セキュリティ信号を所定期間出力するために、所定期間に対応したタイマ値を再度セットすることが考えられる。
このように構成することにより、設定確認モードが終了してから所定期間が経過するまでセキュリティ信号が出力されることとなるため、打ち止め状態であることを遊技店(遊技店員)が正確に把握することができる。
また、例えば、打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に設定確認モードに移行し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過した後に設定確認モードが終了した場合には、設定確認モードが終了してから所定期間の残りの期間が経過するまでセキュリティ信号を出力するように構成しても良い。
例えば、セキュリティ信号の出力を開始するタイミングをタイミングA、設定確認モードに移行したタイミングをタイミングB、設定確認モードが終了したタイミングをタイミングC、セキュリティ信号の出力を終了するタイミングをタイミングDとしたとき、所定期間=(タイミングAからタイミングBまでの期間)+(タイミングCからタイミングDまでの期間)としても良い。
このとき、タイミングBからタイミングCまでの期間は、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しないように構成しても良い。なお、このように構成した場合であっても、タイマ割込み処理は実行されるようにしてもよい。
このように構成することにより、途中で所定のエラーが発生した場合であっても、打ち止め状態となったことを遊技店(遊技店員)に報知するセキュリティ信号を(合算で)所定期間出力することができる。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に設定確認モードに移行した場合(2)>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に設定確認モードに移行(を開始)し、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に設定確認モードを終了した場合には、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過したときにセキュリティ信号の出力を終了するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミング(タイミングB)で設定キースイッチがオンとなり設定確認モードに移行したとする。そして、設定キースイッチがオフとなり設定確認モードが終了したタイミング(タイミングC)が、タイミングAから所定期間経過する前のタイミング(例えば、タイミングAから10秒経過後)であるとする。
この場合には、タイミングAから所定期間までセキュリティ信号を出力する。つまり、設定確認モードである状況であってもセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行する。また、設定確認モードが終了した後も、タイミングAから所定期間まで、セキュリティ信号を出力し続けることができる(電源が供給されていない状況ではセキュリティ信号は出力されない)。
このように構成することにより、打ち止め状態となった場合にはセキュリティ信号を所定期間出力する仕様において、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間内に設定確認モードに移行、及び、設定確認モードの終了があった場合には、設定確認モードに移行したことに伴ってセキュリティ信号の出力時間が延長されないため(セキュリティ信号の出力時間は所定期間となるため)、遊技店(遊技店員)に、セキュリティ信号による煩わしさを感じさせないようにすることができる。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に電源がオフとなり、その後、設定変更を伴う電源投入があった場合>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に電源スイッチがオフとなると、電源が供給されていない状態となる。その後、設定キースイッチがオンの状況下で電源スイッチをオンにした(設定変更を伴う電源投入とも称す)場合には、電源復帰後は、設定変更モードに移行する。この場合は、設定変更モードにおいて、セキュリティ信号を出力するように構成しても良い。なお、設定変更モードが終了した場合には、セキュリティ信号の出力を終了するように構成しても良い。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミングで電源スイッチがオフとなり、タイミングB(例えば、タイミングAから10秒後)で電源断処理が実行されたものとする。その後、電源が供給されていない状況下で、設定変更を伴う電源投入によりタイミングCで設定変更モードに移行したとする。そして、設定変更モードの終了条件を満たし、タイミングDで設定変更モードが終了したとする。
例えば、タイミングAからタイミングBが10秒、タイミングCからタイミングDが8秒(設定変更モードの期間が8秒)であったとする。この場合、タイミングAからタイミングBまでのセキュリティ信号の出力時間とタイミングCからタイミングDまでのセキュリティ信号の出力時間の合計時間(18秒)は、所定期間(30秒)よりも短くなっても良い。
このように構成した場合、設定変更を伴う電源投入により(設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理により)、所定期間に対応したタイマ値を初期化するようにしても良い。
例えば、設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理が設定変更モードの開始時である場合には、設定変更モード中は、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理によってタイマ値が更新されることはない(タイマ値は0のままである)。ただし、セキュリティ信号は出力される。
例えば、設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理が設定変更モードの終了時である場合、設定確認モードである状況であってもセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行する。この場合、設定変更を伴う電源投入によって、所定期間に対応したタイマ値を再度セットした値を用いてセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しても良いし、所定期間から(タイミングAからタイミングBまでの期間)を減じた残りの期間を用いてセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しても良い。ただし、タイマ値にかかわらず(初期値(0)となっても)、セキュリティ信号は出力される。
何れの場合であっても、設定変更モードが終了した場合には、セキュリティ信号の出力を終了することができる。
また、例えば、タイミングAからタイミングBまでの期間が10秒、タイミングCからタイミングDまでの期間が50秒(設定変更モードの期間が50秒)であったとする。この場合、タイミングAからタイミングBまでのセキュリティ信号の出力時間とタイミングCからタイミングDまでのセキュリティ信号の出力時間の合計時間(60秒)は、所定期間(30秒)よりも長くなっても良い。
つまり、打ち止め状態となり、セキュリティ信号を出力している途中で電源断が起こり、その後、設定変更を伴う電源投入が行われた場合には、設定変更モードが開始してから設定変更モードが終了するまでの期間、セキュリティ信号が出力されるよう構成されている。
換言すると、セキュリティ信号の出力時間の総和が所定期間に相当する時間となるとは限らない。
ただし、タイミングAからタイミングBまでの期間とタイミングCからタイミングDまでの期間の組み合わせによっては、セキュリティ信号の出力時間の総和が所定期間になる場合も有する。
例えば、タイミングAからタイミングBまでの期間が10秒、タイミングCからタイミングDまでの期間が20秒(設定変更モードの期間が20秒)であったときには、セキュリティ信号の出力時間の総和が所定期間(30秒)となることもある。
このように構成することにより、打ち止め状態となった場合にはセキュリティ信号を所定期間出力する仕様であっても、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間経過前に電源断となり、その後、設定変更を伴う電源投入により(設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理により)打ち止め状態が解除されることから、電源復帰後のセキュリティ信号の出力時間は、設定変更モードの期間に応じた時間とすることができる。
なお、設定変更を伴う電源投入により(設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理により)打ち止め状態が解除されるだけでなく、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)もクリアしても良い。
例えば、設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理が設定変更モードの開始時である場合には、設定変更モード中は、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理によってタイマ値が更新されることはない(タイマ値は0のままである)。ただし、セキュリティ信号は出力される。
例えば、設定変更を伴う電源投入によって実行されるRWMの初期化処理が設定変更モードの終了時である場合、設定確認モードである状況であってもセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行する。この場合、設定変更を伴う電源投入によって、所定期間に対応したタイマ値を再度セットした値を用いてセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しても良いし、所定期間から(タイミングAからタイミングBまでの期間)を減じた残りの期間を用いてセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値の更新処理を実行しても良い。ただし、タイマ値にかかわらず(初期値(0)となっても)、セキュリティ信号は出力される。
また、例えば、タイミングAからタイミングBまでの期間が10秒、タイミングCからタイミングDまでの期間が50秒(設定変更モードの期間が50秒)であったとしたとき、タイミングAからタイミングBまでの期間セキュリティ信号を出力し、タイミングCから20秒までの期間セキュリティ信号を出力しても良い。換言すると、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードに移行した場合であっても、一定とするようにしても良い(設定変更モードの途中で終了しても良い)。
<打ち止め状態となりセキュリティ信号を出力している最中に電源がオフとなり、その後、設定変更を伴わない電源投入があった場合>
打ち止め状態となり、セキュリティ信号の出力を開始してから所定期間が経過する前に電源スイッチがオフとなると、電源が供給されていない状態となる。その後、設定キースイッチがオフの状況下で電源スイッチをオンにした(設定変更を伴わない電源投入とも称す)場合には、電源復帰後は、打ち止め状態となる。
つまり、セキュリティ信号の出力を開始したタイミング(タイミングA)から所定期間(例えば、30秒)経過する前のタイミングで電源スイッチがオフとなり、タイミングB(例えば、タイミングAから10秒後)で電源断処理が実行されたものとする。その後、電源が供給されていない状況下で、設定変更を伴わない電源投入によりタイミングCで打ち止め状態に移行したとする。
また、タイミングCの後の或るタイミングをタイミングDとする。タイミングDは、タイミングAからタイミングBまでの期間と、タイミングCからタイミングDまでの期間の総和の時間が所定期間に対応することとなるタイミングとする。例えば、所定期間を30秒とし、タイミングAからタイミングBまでの期間を10秒としたとき、タイミングCからタイミングDまでの期間は20秒となる。
また、タイミングDの後の或るタイミングをタイミングEとする。タイミングEは、タイミングCからタイミングEまでの期間が所定期間に対応するタイミングとする。例えば、所定期間を30秒としたとき、タイミングCからタイミングEまでの期間は30秒となる。
なお、タイミングCからタイミングEまでは、打ち止め状態であるとする。
このように構成した場合、セキュリティ信号の出力を下記の(パターン1)乃至(パターン3)の何れか1つを採用することができる。
(パターン1)電源投入後はセキュリティ信号の出力を実行しない。
例えば、タイミングAからタイミングBまでの期間は、セキュリティ信号を出力する。ただし、タイミングCからタイミングDまでの期間は、セキュリティ信号を出力しない。同様に、タイミングDからタイミングEまでの期間は、セキュリティ信号を出力しない。
例えば、電源復帰時にセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)をクリアする処理を実行する(タイマ値を0にする)ことにより、タイミングCからタイミングEまでの期間は、セキュリティ信号を出力しないようにすることができる。
このように構成することにより、電源が供給されなくなっている状況から電源が復帰した場合には、打ち止め状態であってもセキュリティ信号を出力しないようにすることができる。
つまり、電源復帰時に、再度、セキュリティ信号が出力されないように構成されているため、セキュリティ信号による煩わしさを低減することができる。
なお、タイミングCからタイミングDまでの期間に、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生した場合には、所定のエラーが発生してから所定のエラーが解除されるまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。同様に、タイミングDからタイミングEまでに、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生した場合には、所定のエラーが発生してから所定のエラーが解除されるまでセキュリティ信号を出力しても良い。
また、タイミングCからタイミングDまでの期間に設定確認モードに移行した場合には、設定確認モードが開始してから設定確認モードが終了するまで、セキュリティ信号を出力するようにしても良い。同様に、タイミングDからタイミングEまでの期間に設定確認モードに移行した場合には、設定確認モードが開始してから設定確認モードが終了するまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。
このように構成することにより、遊技店(遊技店員)は、ホールコンピュータがセキュリティ信号を受信することにより、その遊技機に何かしらの事象が発生していることを把握することができる。
(パターン2)電源投入後はセキュリティ信号の出力を残りの期間実行する。
例えば、タイミングAからタイミングBまで期間はセキュリティ信号を出力する。また、タイミングCからタイミングDまでは、セキュリティ信号を出力する。ただし、タイミングDからタイミングEまでの期間は、セキュリティ信号を出力しない。
例えば、電源復帰時にセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)をクリアする処理を実行しない(電源断前に記憶されていたタイマ値をそのまま継続して使用する)ことにより、タイミングCからDまでの期間は、セキュリティ信号を出力し、タイミングDからタイミングEまでの期間は、セキュリティ信号を出力しないようにすることができる。
このように構成することにより、電源が供給されなくなっている状況から電源が復帰した場合には、所定期間の残りの期間に対応する時間分はセキュリティ信号を出力することができるため、不正に強い遊技機を提供することができる。また、セキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)をクリアする処理を電源復帰時に実行しないようにした場合には、制御処理を簡素化することができる。
なお、タイミングCからタイミングDまでの期間に、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生し、タイミングD以前の或るタイミングに所定のエラーが解除された場合には、タイミングCからタイミングDまでセキュリティ信号を出力しても良い。
同様に、タイミングCからタイミングDまでの期間に、設定確認モードに移行し(開始し)、タイミングD以前の或るタイミングに設定確認モードが終了した場合には、タイミングCからタイミングDまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。
また、タイミングCからタイミングDまでの期間に、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生し、タイミングD以降の或るタイミング(タイミングF)に所定のエラーが解除された場合には、タイミングCからタイミングFまでセキュリティ信号を出力しても良い。
同様に、タイミングCからタイミングDまでの期間に、設定確認モードに移行し(開始し)、タイミングD以降の或るタイミング(タイミングF)に設定確認モードが終了した場合には、タイミングCからタイミングFまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。
このように構成することにより、遊技店(遊技店員)は、ホールコンピュータがセキュリティ信号を受信することにより、その遊技機に何かしらの事象が発生していることを把握することができる。
(パターン3)電源投入後はセキュリティ信号の出力を所定期間実行する。
例えば、タイミングAからタイミングBまでの期間は、セキュリティ信号を出力する。また、タイミングCからタイミングEまでの期間も、セキュリティ信号を出力する。
例えば、電源復帰時にセキュリティ信号を所定期間出力するためのタイマ値(RWMに記憶されている値の1つ)として、再度、所定期間に対応した値を設定(記憶)する処理を実行することにより、タイミングCからタイミングEまでの期間は、セキュリティ信号を出力することができる。
このように構成することにより、電源が供給されなくなっている状況から電源が復帰した場合には、連続した所定期間に対応した時間分のセキュリティ信号を出力することができるため、不正に強い遊技機を提供することができる。
なお、タイミングCからタイミングEまでの期間に、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生し、タイミングE以前の或るタイミングに所定のエラーが解除された場合には、タイミングCからタイミングEまでセキュリティ信号を出力しても良い。
同様に、タイミングCからタイミングEまでの期間に、設定確認モードに移行し(開始し)、タイミングE以前の或るタイミングに設定確認モードが終了した場合には、タイミングCからタイミングEまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。
また、タイミングCからタイミングEまでの期間に、セキュリティ信号を出力する条件となっている所定のエラーが発生し、タイミングE以降の或るタイミング(タイミングG)に所定のエラーが解除された場合には、タイミングCからタイミングGまでセキュリティ信号を出力しても良い。
同様に、タイミングCからタイミングEまでの期間に、設定確認モードに移行し(開始し)、タイミングE以降の或るタイミング(タイミングG)に設定確認モードが終了した場合には、タイミングCからタイミングGまでセキュリティ信号を出力するようにしても良い。
このように構成することにより、遊技店(遊技店員)は、ホールコンピュータがセキュリティ信号を受信することにより、その遊技機に何かしらの事象が発生していることを把握することができる。
<打止差数カウンタに基づいたサブ制御手段の処理について>
メイン制御手段は打止差数カウンタの値に関する情報をサブ制御手段に送信可能となるよう構成されている。これにより遊技の進行が停止する前に遊技者に対して報知を実行することができる。
例えば、後100枚の差数で19000枚を超える場合に、液晶表示器に「残り100枚」というエンディング表示、又は音声を実行することが考えられる。そして差数が更新されて残り差数が少なくなる度に「残り90枚」や「残り85枚」等エンディング表示も更新する。そして差数が19000枚を超えた場合は「コンプリート」、「Congratulations」等の祝福表示、又は音声の実行により遊技者に達成感を与えることができる。
このようにすることで、差数が19000枚を超えて遊技が停止することを遊技目標にさせることができるので遊技の興趣が向上する。
また例えば、後100枚の差数で19000枚を超える場合に、液晶表示器に「残り100枚」というエンディング表示を実行した場合に、残り差数が増加して残り差数が100枚を超えてしまった場合には、残り差数のエンディング表示を消去する(非表示にする)ことが考えられる。このときに再度残り差数が100枚となったときに液晶表示器に「残り100枚」というエンディング表示を実行する。
このようにすることで、差数が下回り続けてエンディング表示が消えなくなることにより遊技者の遊技意欲を低下させることを防ぐことができる。
また例えば、ボーナス中に差数が19000枚を超えて遊技の進行をボーナス終了時まで停止しない場合にボーナス中に差数が19000枚を超えて祝福表示を表示させた後は差数が19000枚を下回っても祝福表示を消去しない。また、祝福表示はボーナス終了時まで継続して表示する。
このようにすることで、祝福表示が消去してしまうことにより遊技者の達成感を阻害しないようにすることができ遊技の興趣の低下を防ぐことができる。
上述した例では、エンディング表示として残り差数を表示していたがこれに限らず、ストーリー性のある演出を表示してもよい。この場合であっても残り差数がエンディング表示の実行契機となる閾値を下回った場合にエンディング表示を終了させることでエンディング表示を必要以上に実行しないことができる。
なお、差数が19000枚に到達したときに急に祝福演出を表示して遊技が停止したときに打ち止め処理の存在を知らない遊技者の遊技意欲が低下してしまう可能性があるため、電源投入時や遊技の途中で打ち止め処理に関する報知(例えば、「19000枚を目指せ!」、「19000枚で終了します」等の表示、又は音声)を行ってもよいし、デモ画面やメニュー画面で打ち止め処理に関する報知(例えば、「19000枚を目指せ!」、「19000枚で終了します」等の表示、又は音声)を行ってもよい。
<打止差数カウンタの値に基づいた外部への信号出力に関して>
打ち止め処理中のメイン制御手段、又は監視処理にて打止差数カウンタの値を更新した結果、打ち止め処理が実行される所定値(本実施形態では19000)よりも手前の特定値(本実施形態では18900)に到達したときは、試験用IF基板に向けて試験中断要求信号を出力するための処理を実行する。
これにより遊技機試験中に遊技機が打ち止め状態となって遊技の進行が停止するよりも前に試験を中断することができ、試験が中断されたときに試験者が遊技機を電源断、及び電源再投入をすることで打止差数カウンタの値を初期化させ、再度打止差数カウンタの値が19000を超えるまで遊技機試験を継続させることができる。換言すると打止差数カウンタの値が18900の時点で電源断、及び電源再投入をすることで打止差数カウンタの値が実質37900を超えるまで遊技の進行の停止を防ぐことができ、安定的な試験を実現させることができる。
なお、打ち止め処理が実行される所定値(本実施形態では19000)よりも手前の特定値は18900としたがこれに限らず打ち止め処理が実行される所定値の半分の値である9500から最大払出数であっても打ち止め処理が実行されない値である18985までの間であれば任意の値を特定値としてよい。
また、本実施形態では、試験を中断させるために試験中断要求信号を出力するための処理を実行したが、試験者に伝われば任意の信号を出力してもよい。これにより、打ち止め処理が実行される所定値よりも手前の特定値に到達したときに、試験用IF基板に向けて出力する信号を所定信号(所定の試験信号)と称する場合があり、試験用IF基板に向けて出力するための処理を所定信号(所定の試験信号)を出力するための処理と称する場合がある。
<打止差数カウンタの値に基づいたサブ制御手段の処理について>
メイン制御手段で打ち止め処理が実行されると、打止差数カウンタの値に基づいた情報をサブ制御手段に送信可能となるよう構成されている。これにより遊技の進行が停止した旨の報知(以下、「打ち止め報知」と称する場合がある)をする前に遊技者に対して報知を実行することができる。
例えば、後100枚の差数で19000枚を超える場合に、液晶表示器に「残り100枚」という残り差数表示、エンディング演出又は音声を実行することが考えられる。そして差数が更新されて残り差数が少なくなる度に「残り90枚」や「残り85枚」等残り差数表示も更新する。そして差数が19000枚を超えた場合は「コンプリート」、「Congratulations」等の祝福表示、又は音声の実行により遊技者に達成感を与えることができる。このようなサブ制御手段で打ち止めまでの残り差数表示、エンディング演出又は音声を実行している状態や、打ち止めまでの残り差数表示は表示しないが打ち止めに関するエンディング演出又は音声実行している状態を(打ち止めに関する)作動予告報知状態と称す。なお、作動予告報知状態はサブ制御手段に関する状態である。
このようにすることで、差数が19000枚を超えて遊技が停止することを遊技目標にさせることができるので遊技の興趣が向上する。
また例えば、後100枚の差数で19000枚を超える場合に、液晶表示器に「残り100枚」という残り差数表示を実行した場合に、残り差数が増加して残り差数が100枚を超えてしまった場合には、残り差数表示を消去する(非表示にする)ことが考えられる。このときに再度残り差数が100枚となったときに液晶表示器に「残り100枚」という残り差数表示を実行する。
このようにすることで、差数が下回り続けて残り差数表示が消えなくなることにより遊技者の遊技意欲を低下させることを防ぐことができる。
また例えば、ボーナス中に差数が19000枚を超えて遊技の進行をボーナス終了時まで停止しない場合にボーナス中に差数が19000枚を超えて祝福表示を表示させた後は差数が19000枚を下回っても祝福表示を消去しない。また、祝福表示はボーナス終了時まで継続して表示する。
このようにすることで、祝福表示が消去してしまうことにより遊技者の達成感を阻害しないようにすることができ遊技の興趣の低下を防ぐことができる。
なお、エンディング演出又は音声として、ストーリー性のある連続演出であってもよいし、静止画であってもよい。この場合であっても残り差数がエンディング演出又は音声の実行契機となる閾値を下回った場合にエンディング演出又は音声を終了させることでエンディング演出又は音声を必要以上に実行しないことができる。
なお、差数が19000枚に到達したときに急に祝福演出を表示して遊技が停止したときに打ち止め処理の存在を知らない遊技者の遊技意欲が低下してしまう可能性があるため、電源投入時や遊技の途中で打ち止め処理に関する報知(例えば、「19000枚を目指せ!」、「19000枚で終了します」等の表示、又は音声)を行ってもよいし、デモ画面やメニュー画面で打ち止め処理に関する報知(例えば、「19000枚を目指せ!」、「19000枚で終了します」等の表示、又は音声)を行ってもよい。
<打止差数カウンタの値に基づいたメイン制御手段、又はサブ制御手段が管理しているランプの処理について>
打止差数カウンタの値が打ち止め条件を満たす19000を超えたときにメイン制御手段、又はサブ制御手段が管理しているランプの点灯制御に関して説明する。
メイン制御手段が管理しているランプとして、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプ、リプレイランプ、スタートランプ、メダル投入可ランプ、有利区間ランプ、クレジット数表示器、獲得枚数表示器があり、サブ制御手段が管理しているランプとして、ストップスイッチランプ、下パネルランプ、枠ランプがある。
なお、MAXベットランプは、メイン制御手段が管理していても良いし、サブ制御手段が管理していても良い。
<<コンプリート機能が作動していない遊技の終了時のランプ態様>>
ここでは、コンプリート機能が作動していない遊技とは、コンプリート機能が作動条件(打ち止め条件)を満たさなかった遊技のことを指すものとする。
コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、前回遊技に係るベット数に対応したベットランプが点灯している。例えば、3ベットされた遊技であれば、遊技の終了時も1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯しており、スタートランプは消灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、有利区間ランプが点灯している有利区間である遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)であり、且つ、次回遊技も有利区間であるときには、有利区間ランプが点灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、リプレイが当選した遊技の終了時(リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)には、リプレイランプ、及びスタートランプが点灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、小役が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)に小役に対応する入賞図柄組合せが表示されているときは、獲得枚数表示器の対応するセグメントが点灯している。例えば、10枚の遊技媒体の付与があった遊技でコンプリート機能が作動する条件を満たしていない場合には、獲得枚数表示器に「10」に対応するセグメントを点灯(10を表示)する。なお、獲得枚数表示器に表示されている遊技媒体数は、遊技媒体の付与が終了してから所定期間後(例えば60秒後)には、表示されないよう構成していても良い。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、リプレイではない役(例えば、小役やハズレ)が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)であり、且つ、クレジット数表示器に次回の遊技を開始可能なベット数以上の値が表示されているときは、MAXベットランプは点灯している。なお、次回の遊技を開始可能なベット数とは、3枚の遊技媒体をベットすることにより遊技が可能な場合には、「3」となる(以下、同様。)。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、リプレイではない役(例えば、小役やハズレ)が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)であり、且つ、クレジット数表示器に次回の遊技を開始可能なベット数未満の値が表示されているときは、MAXベットランプは消灯している。なお、クレジット数表示器に1以上の値が表示されているときは、MAXベットランプを点灯するようにしても良い。換言すると、クレジット数表示器に、次回の遊技を開始可能なベット数未満の値(例えば、1や2)が表示されているときは、MAXベットランプが点灯していても良い。MAXベットランプが点灯しているときは、MAXベットスイッチを操作することにより、クレジット数表示器に表示されている値に応じた遊技媒体数をベットすることを可能としても良い。例えば、クレジット数が1のときにMAXベットランプが点灯している場合には、MAXベットスイッチを操作することにより1をベット可能とする。また、例えば、クレジット数が10のときにMAXベットランプが点灯している場合には、3(MAXベットスイッチを操作することにより次回遊技を開始可能なベット数)をベット可能とする。一方、MAXベットランプが消灯しているときは、MAXベットスイッチを操作しても、遊技媒体をベットできない。このように、MAXベットランプの点灯態様により、MAXベットスイッチの操作が有効か有効ではないかの状況を遊技者に報知することができる。
また、コンプリート機能が作動していない遊技であって、リプレイが当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)であるときには、クレジット数表示器に表示されているクレジット数にかかわらず、MAXベットランプは消灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)にクレジット数表示器にクレジット数の上限値未満の値が表示されているときは、メダル投入可ランプが点灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)にクレジット数表示器に1以上の値が表示されているときは、クレジット数表示器の対応するセグメントが点灯している。
また、コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、ストップスイッチランプがストップスイッチの操作が無効であることを示す態様で点灯している。例えば、ストップスイッチランプが赤色で点灯したり、消灯したりしている態様がある。
また、コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、下パネルランプが点灯しており、枠ランプが遊技待機中に対応した態様で点灯している。
<<コンプリート機能が作動した遊技の終了時のランプ態様>>
ここでは、コンプリート機能が作動した遊技とは、コンプリート機能が作動条件(打ち止め条件)を満たした遊技のことを指すものとする。
コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、前回遊技に係るベット数に対応したベットランプが点灯しておらずベットランプは全て消灯している。例えば、3ベットされた遊技の終了時でも1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しており、スタートランプも消灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技であって、有利区間ランプが点灯している有利区間である遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、有利区間ランプが消灯している。換言すると、コンプリート機能が作動した遊技で有利区間の終了条件を満たしていない場合であってもコンプリート機能が作動する。また、コンプリート機能が作動した遊技で有利区間の終了条件を満たしていない場合であっても有利区間ランプを消灯する。
また、コンプリート機能が作動した遊技であって、リプレイが当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)には、リプレイランプ、及びスタートランプが消灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技であって、小役が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)に小役に対応する入賞図柄組合せが表示されているときは、獲得枚数表示器の対応するセグメントが消灯している。例えば、10枚の遊技媒体の付与があった遊技でコンプリート機能が作動する条件を満たした場合には、獲得枚数表示器に「10」に対応するセグメントを点灯し(10を表示し)、その後、コンプリート機能が作動している状況では、獲得枚数表示器に「10」に対応するセグメントを点灯していない(10を表示しない)ように構成している。つまり、遊技媒体の付与が終了してから所定期間(例えば60秒)が経過する前に、獲得枚数表示器に「10」に対応するセグメントを点灯させないようにしている。
また、コンプリート機能が作動した遊技であって、小役が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)に小役に対応する入賞図柄組合せが表示されているときは、クレジット数表示器に表示されているクレジット数にかかわらず、MAXベットランプは消灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技であって、リプレイが当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)には、クレジット数表示器に表示されているクレジット数にかかわらず、MAXベットランプは消灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)にクレジット数表示器にクレジット数の上限値未満の値が表示されているときは、メダル投入可ランプが消灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)にクレジット数表示器に1以上の値が表示されているときは、クレジット数表示器の対応するセグメントが点灯している。
また、コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、ストップスイッチランプがストップスイッチの操作が無効であることを示す態様で点灯している。若しくは、コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、ストップスイッチランプがストップスイッチの操作が無効であることを示す態様とは異なる態様(ストップスイッチの操作が有効であることを示す態様とも異なる態様)で点灯している。ストップスイッチランプがストップスイッチの操作が無効であることを示す態様とは異なる態様(ストップスイッチの操作が有効であることを示す態様とも異なる態様)で点灯している例としては、コンプリート機能が作動してない遊技にてストップスイッチの操作が無効であることを示す態様としてストップスイッチランプが赤色で点灯する態様である場合に、コンプリート機能が作動した遊技にてストップスイッチの操作が無効であることを示す態様としてストップスイッチランプが消灯している態様である場合が考えられる。
また、コンプリート機能が作動した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、下パネルランプが点灯しており、枠ランプがコンプリート機能が作動したことに対応した態様で点灯している。
上述した<<コンプリート機能が作動していない遊技の終了時のランプ態様>>と<<コンプリート機能が作動した遊技の終了時のランプ態様>>との各構成は組合せ可能である。
また、上述した実施形態とは異なる態様として、コンプリート機能が作動していない遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、前回遊技に係るベット数に対応したベットランプが消灯している態様であってもよい。例えば、3ベットされた遊技であれば、遊技の終了時は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しており、スタートランプは消灯している。
また、上述した実施形態とは異なる態様として、コンプリート機能が作動した遊技であって、有利区間ランプが点灯している有利区間である遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)には、有利区間ランプが点灯している態様であってもよい。
また、上述した実施形態とは異なる態様として、コンプリート機能が作動した遊技であって、リプレイが当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のスタートスイッチの操作待機中、又はメダル投入待機中)には、リプレイランプが点灯しており、スタートランプが消灯している態様であってもよい。
また、上述した実施形態とは異なる態様として、コンプリート機能が作動した遊技であって、小役が当選した遊技の終了時(リールが全て停止した後のベット待機中)に小役に対応する入賞図柄組合せが表示されているときは、獲得枚数表示器の対応するセグメントが点灯している態様であってもよい。
上述した異なる態様においても<<コンプリート機能が作動していない遊技の終了時のランプ態様>>と<<コンプリート機能が作動した遊技の終了時のランプ態様>>との各構成は組合せ可能である。
<作動予告報知状態における演出態様>
作動予告報知状態における表示装置への表示態様としては、図60のような態様が考えられる。図60では、作動予告報知状態でもなく、打ち止め状態でもない状態である通常状態(主制御手段で管理している遊技状態としてCZ、AT、非AT等様々な遊技状態を含む)における演出画像として、ライオンと女の子のキャラクタ表示と、ハートのエフェクト表示と、「今日は楽しかったね」という台詞表示と、「TOTAL:18000枚」という総獲得数表示と、が行われている。また、作動予告報知状態(主制御手段で管理している遊技状態としてCZ、AT、非AT等様々な遊技状態を含む)における演出画像として通常状態で表示している演出画像に加えて「まもなくコンプリート機能が作動します 作動まで残り100枚」という残り差数表示が行われている。また、打ち止め報知状態(遊技の進行が停止している状態)における演出画像として通常状態、及び作動予告報知状態で表示していた演出画像は表示されず、代わりに黒塗りの背景と、「コンプリート機能が作動しました」という打ち止め表示(打ち止め処理に関する報知、打ち止め報知)と、が行われている。なお、通常状態における総獲得数表示は、常に表示する必要はなく総獲得数が所定の閾値(例えば、図60で示す18000や、試験用IF基板に向けて試験中断要求信号を送信する値である18900等)以上となったときに表示するようにしている。
作動予告報知状態では、残り差数表示により、総獲得数表示の全部と女の子のキャラクタ表示の一部とエフェクト表示の全部が視認できなくなっている。ただし、残り差数表示の表示領域は全画面の表示領域の50%よりも小さいため実行している演出画像は遊技者が概ね把握できるようになっている。なお、図60では、残り差数表示の透過度(透明度)を0%にしているため、残り差数表示よりも後ろのレイヤの表示は視認できないが、残り差数表示の透過度を10%から90%の間の任意の値にしてもよい。これにより、残り差数表示と演出画像を双方とも把握できるようになる。
打ち止め報知としては、上述した祝福表示の他に「打ち止め状態となりました」、「遊技が終了しました」等の打ち止め文字表示、又は音声を実行するものであってもよい。当該打ち止め文字表示は祝福表示と同時に表示してもよいし、祝福表示を行った後に祝福表示を終了させて打ち止め文字表示、又は音声を実行してもよい。また、打ち止め文字表示とともに「精算スイッチを押して下さい」、「計数スイッチを押して下さい」等の注意喚起表示、又は音声もあわせて実行してもよい。
また、作動予告報知状態における残り差数表示は表示装置の表示領域の上側に表示しているがこれに限らず、残り差数表示を表示装置の表示領域の下側や中央に表示してもよい。ただし、下側や中央に表示する場合は図示しない各種情報表示(遊技メダル数表示、付与数表示、又はベット数表示)の表示領域や演出画像の大部分と重なる可能性があるため、残り差数表示の透過度を20%から90%の間の任意の値に設定することで、遊技者に各種情報表示や演出画像を視認させることができる。
また、作動予告報知状態においてATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)を満たしたときは、残り差数表示よりも優先してのめり込み防止表示を表示している。これにより、残り差数表示よりものめり込み防止表示を遊技者に視認させることができるため、遊技へのめり込みを効果的に防止することができる。
また、上述した実施形態とは逆に、作動予告報知状態においてATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)を満たしたときは、残り差数表示の方がのめり込み防止表示よりも優先して表示してもよい。これにより、打ち止め状態となるまでの残り差数を遊技者に素早く視認させることができる。
また、作動予告報知状態においてATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)を満たしたときは、残り差数表示とのめり込み防止表示を異なる表示領域に表示してもよい。これにより、遊技者に対して両方の情報を視認させることができる。なお、この場合に残り差数表示とのめり込み防止表示の表示領域が本来重なる表示領域に表示されるように構成されていた場合は、のめり込み防止表示の表示領域を変化させてもよいし、残り差数表示の表示領域を変化させてもよい。また、残り差数表示とのめり込み防止表示の表示領域が同時に表示されても重ならない表示領域となるように予め定められていてもよい。
また、総得点閾値到達状態と総得点上限異常では、計数を促す報知(計数スイッチ促進表示)を行うため、作動予告報知状態において総得点閾値到達状態、又は総得点上限異常となったときは、残り差数表示と計数スイッチ促進表示を両方とも表示するようにしている。これにより、残り差数表示と、計数スイッチを操作させることの両方を遊技者に認識させることができる。
また、作動予告報知状態において総得点閾値到達状態、又は総得点上限異常となったときは、計数スイッチ促進表示を残り差数表示よりも優先して表示してもよい。この場合、計数スイッチ促進表示を表示しているときに計数スイッチが操作され総得点が閾値(本実施形態では、15000)を下回ったときに残り差数表示を表示する。これにより、速やかに計数スイッチを操作させることにより総得点閾値到達状態を解除させることができ、その後残り差数表示を遊技者に認識させることができる。
また、作動予告報知状態において総得点閾値到達状態、又は総得点上限異常となったときは、残り差数表示を計数スイッチ促進表示よりも優先して表示してもよい。これにより、遊技者が残り差数を優先的に認識したい場合に満足感を与えることができる。
<打ち止め報知状態における演出態様>
打ち止め報知状態では、ライオンと女の子のキャラクタ表示と、エフェクト表示と、台詞表示と、総獲得数表示と、の全部が視認できなくなっている。また、残り差数表示の代わりに打ち止め表示が行われている。図60では、打ち止め表示は表示装置の表示領域の中央に表示されているが演出画像は表示されていない(打ち止め表示の透過度は0%になっている)ため、表示領域の上側や下側を含むいずれの箇所に表示してもよい。
また、打ち止め報知状態における打ち止め表示は、全画面の表示領域の50%以上であってもよい。ただし、他の情報を表示する場合(サブスイッチの操作でメニュー画面が表示可能な旨の表示や注意喚起表示)は、打ち止め報知状態における打ち止め表示は、全画面の表示領域の50%から90%の間の任意の値にすることが望ましい。
図60の打ち止め報知状態では祝福表示が表示されていないが、黒塗りの背景画像の代わりにキャラクタを用いた祝福表示を表示してもよい。ただし、祝福表示を表示する際も遊技中の演出画像が表示されないようになっている。
また、AT中において打ち止め報知状態となり(ATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)は満たしていないが打ち止め条件を満たしたとき)、打ち止め表示を表示する際は、のめり込み防止表示を表示してもよい。これにより、本来ATの終了画面で表示されるのめり込み防止表示が表示されないことを防ぐことができる。このときののめり込み防止表示は、AT終了画面で表示されるときと同じ表示態様、及び表示時間であってもよいし、AT終了画面で表示されるときと異なる表示態様、及び表示時間であってもよい。また、のめり込み防止表示の表示領域は打ち止め表示の表示領域と重ならない位置に表示するようにしているが、のめり込み防止表示が所定時間で非表示(視認できなくなく)になるように構成されている場合はのめり込み防止表示の表示領域と打ち止め表示の表示領域とは重なっていてもよい。
また、上述した実施形態とは逆に、AT中において打ち止め報知状態となり(ATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)は満たしていないが打ち止め条件を満たしたとき)、打ち止め表示を表示する際は、のめり込み防止表示を表示しなくてもよい。これにより、打ち止め表示の視認性を下げることがないため、打ち止め状態であることを素早く遊技者に認識させることができる。
また、AT中において打ち止め報知状態となり(ATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)は満たしていないが打ち止め条件を満たしたとき)、打ち止め表示を表示する際にのめり込み防止表示を表示しない場合であっても、ATの任意の終了条件を満たしており且つ打ち止め条件を満たしたとき(ATの任意の終了条件と打ち止め条件を同時に満たしたとき)は打ち止め表示を表示する際にのめり込み防止表示を表示するようにしてもよい。これにより、打ち止め状態となってもATが終了したことを遊技者が認識でき、満足感を与えることができる。
また、AT中において打ち止め報知状態となり(ATの任意の終了条件(例えば、AT実行遊技回数、AT中の差数、又はATナビ回数等)は満たしていないが打ち止め条件を満たしたとき)、打ち止め表示を表示する際にのめり込み防止表示を表示しない場合であり、ATの任意の終了条件を満たしており且つ打ち止め条件を満たしたとき(ATの任意の終了条件と打ち止め条件を同時に満たしたとき)でも打ち止め表示を表示する際にのめり込み防止表示を表示しないようにしてもよい。これにより、打ち止め表示の視認性を下げることがないため、打ち止め状態であることを素早く遊技者に認識させることができる。
<打ち止め処理中のメイン制御手段、又はサブ制御手段の処理について>
メイン制御手段で打ち止め処理が実行されると、メイン制御手段、及び/又は、サブ制御手段は遊技の進行が停止した旨の報知(以下、「打ち止め報知」と称する場合がある)を遊技者に対して実行する。
メイン制御手段による打ち止め報知としては、メイン制御手段で制御している所定の表示器に打ち止めが発生したことを示す表示を実行しても良い。
メイン制御手段で制御している所定の表示器の例としては、獲得枚数表示器やクレジット数表示器等が挙げられる。
例えば、獲得枚数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示(例えば、EE)を実行しているとき所定のエラー(例えば、ドア開放エラー、メダル滞留エラー等)が発生した場合には、獲得枚数表示器には所定のエラーが発生したことを示す表示(例えば、E1)を実行するようにしても良い。そして、リセットスイッチの操作により、所定のエラーが解除された場合には、再度、獲得枚数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示を実行するようにしても良い。
このように構成することにより、サブ制御手段に異常があった場合でも、打ち止め状態となったことを正確に報知することができる。また、打ち止め状態となっている状況で所定のエラーが発生したとき、サブ制御手段に異常があった場合でも、所定のエラーが発生していることを正確に報知することができる。また、所定のエラーが解除された場合には、所定のエラーが解除されたこと、及び、打ち止め状態であることを報知することができる。
また、例えば、獲得枚数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示(例えば、EE)を実行しているとき所定のエラー(例えば、ドア開放エラー、メダル滞留エラー等)が発生した場合には、獲得枚数表示器には所定のエラーが発生したことを示す表示(例えば、E1)を実行しないようにしても良い。換言すると、所定のエラーが発生した場合であっても、獲得枚数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示を継続していても良い。
このように構成することにより、遊技者に、所定のエラーが発生したのか、打ち止め状態が発生したのかで困惑することがなくなり、正確に打ち止め状態が発生したことを遊技者に報知することができる。
なお、メイン制御手段で制御している所定の表示器の例として獲得枚数表示器を挙げたが、上述したとおり、クレジット数表示器でも良い。
例えば、クレジット数表示器では、クレジット数を表示する。ただし、打ち止め条件を満たした場合(打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されている場合)、後述する自動精算がなされるように構成しても良い。このように構成した場合、打ち止め条件を満たし、自動精算がなされた後には、クレジット数が0となるため、クレジット数表示器に打ち止め状態が発生したことを示す表示(例えば、EE)を実行することができる。
なお、打ち止め条件を満たした場合に自動精算を行わない遊技機においては、遊技者が精算スイッチを操作し、クレジット数が0となった後に、クレジット数表示器に打ち止め状態が発生したことを示す表示(例えば、EE)を実行することができる。
獲得枚数表示器には何も表示されておらず、クレジット数表示器に打ち止め状態が発生していることを示す表示を実行しているときに、所定のエラー(例えば、ドア開放エラー、メダル滞留エラー等)が発生した場合には、獲得枚数表示器には所定のエラーが発生したことを示す表示(例えば、E1)を実行し、クレジット数表示器に打ち止め状態が発生していることを示す表示を実行しても良い。そして、リセットスイッチの操作により、所定のエラーが解除された場合には、獲得枚数表示器には所定のエラーが発生したことを示す表示が消え(表示処理を終了し)、クレジット数表示器には、打ち止め状態が発生していることを示す表示を継続して実行していても良い。
このように構成することにより、サブ制御手段に異常があった場合でも、打ち止め状態となったことを正確に報知することができる。また、打ち止め状態となっている状況で所定のエラーが発生したとき、サブ制御手段に異常があった場合でも、所定のエラーが発生していることを正確に報知することができる。また、所定のエラーが解除された場合には、所定のエラーが解除されたこと、及び、打ち止め状態であることを報知することができる。
また、例えば、クレジット数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示(例えば、EE)を実行しているとき所定のエラー(例えば、ドア開放エラー、メダル滞留エラー等)が発生した場合には、獲得枚数表示器には所定のエラーが発生したことを示す表示(例えば、E1)を実行しないようにしても良い。換言すると、所定のエラーが発生した場合であっても、クレジット数表示器で打ち止めが発生したことを示す表示を継続していても良い。
このように構成することにより、遊技者に、所定のエラーが発生したのか、打ち止め状態が発生したのかで困惑することがなくなり、正確に打ち止め状態が発生したことを遊技者に報知することができる。
サブ制御手段による打ち止め報知としては、上述した祝福表示の他に図60で示す「コンプリート機能が作動しました」、「打ち止め状態となりました」、「遊技が終了しました」等の打ち止め表示、又は音声を実行するものであってもよい。当該打ち止め表示は祝福表示と同時に表示してもよいし、祝福表示を行った後に祝福表示を終了させて打ち止め表示、又は音声を実行してもよい。また、打ち止め表示とともに「精算スイッチを押して下さい」等の注意喚起表示(各種スイッチ促進表示)、又は音声もあわせて実行してもよい。
打ち止め報知として、祝福表示を実行する前に打ち止め処理を実行して打ち止め処理中に祝福表示をもよいし、打ち止め処理を実行するまでの間に所定期間のフリーズを実行して、所定期間中に祝福表示を実行して所定期間後の打ち止め処理を実行する際に打ち止め文字表示を実行してもよい。
また、祝福表示の後に打ち止め文字表示を行う際は、祝福表示を実行している間は注意喚起表示を実行せず、打ち止め文字表示を実行する時ときに注意喚起表示を実行するようにする。
このようにすることで、遊技者に対して精算スイッチや計数スイッチの操作忘れを防止させることができ、祝福表示を実行することによる達成感を阻害することもないため、遊技の興趣が向上する。
また、打ち止め報知中は打ち止め文字音声である「打ち止め状態となりました」等の音声と注意喚起音声である「精算スイッチを押して下さい」や「計数スイッチを押して下さい」等の音声以外のBGM等の音は出力されず、無音となっている。また、打ち止め報知中は打ち止め文字音声である「打ち止め状態となりました」等の音声と注意喚起音声である「精算スイッチを押して下さい」等の音声以外のBGM等の音はエラー報知時の音量よりも小さい音量で出力されていてもよい。
このように構成することで、遊技者に対して打ち止め状態の印象が悪くなり難くなり、目指すべき事象として認識させやすくなることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、打ち止め報知中はサブ制御手段が管理しているサブスイッチの機能は有効としている。このため、打ち止め処理中(打ち止め報知中)であってもサブスイッチの操作によりメニュー画面を開いたり、音量変更画面が開いたりできるようにしている。なお、音量変更画面から変更できる音量には打ち止め報知に関する音量は含まれていないため、打ち止め報知中の音量を変化させることはできない。
また、打ち止め処理中にメニュー画面を開いて、遊技履歴を含めた二次元コードを表示させることで、遊技履歴を携帯端末で読み取らせてサーバ上に保存するサービス(所謂「遊技機連動サービス」)を遊技者に提供することができる。なお、表示装置には打ち止め表示を行っているため、打ち止め報知中以外であればメニュー画面から二次元コードを表示する際は表示装置の画面中央の所定領域に表示するが、打ち止め報知中は所定領域と打ち止め表示が重なってしまうため、打ち止め報知中の二次元コードの表示領域は当該所定領域とは異なる打ち止め表示と重ならない領域に表示する。
また、打ち止め表示と二次元コードとを表示する際の別態様として、打ち止め表示と二次元コードとの表示領域が重なっていたとしても、打ち止め表示と二次元コードとを交互に表示することで、打ち止め報知を実行しつつ二次元コードの読み取りを可能とさせるように構成してもよい。
なお、打ち止め処理を実行した場合には、遊技媒体を自動精算するようにしても良い。例えば、クレジット数として「50」が記憶されている状況下で打ち止め処理が実行された場合には、精算スイッチの操作がなされなくても「50」の遊技媒体が自動精算される(下皿に払い出される)。このように構成することにより、遊技者が精算スイッチを操作しなくても、遊技機が電子的に記憶している遊技媒体を遊技者に返却することができる。換言すると、注意喚起音声である「精算スイッチを押して下さい」等の音声や、「精算スイッチを押して下さい」、「計数スイッチを押して下さい」等の注意喚起表示を行わないようにすることができる。
また、打ち止め報知は打ち止め処理中の時間経過により打ち止め報知を終了したりしない。換言すると、打ち止め報知は打ち止め状態が解除されるまで(設定変更処理やRWM異常処理が実行されるまで)報知を継続する。
打ち止め処理中は前述した復帰可能エラーのうち何れかの所定のエラーとなり得る事象が発生しても、所定のエラーを検知しない態様であってもよいし、所定のエラーを検知するが所定のエラー処理を実行しない態様であってもよい。いずれにしても所定のエラーに関する報知は実行しないように構成されている。
これは、上述した通り、打ち止め処理中は、打ち止め処理をループしているため、割込み処理で所定のエラーを検知したとしてもメインループ処理内の所定のエラー処理を実行することがないためである。なお、打ち止め処理中に割込み処理を禁止する態様であった場合は所定のエラーを検知しないことになる。
このため、打ち止め処理を実行することによって遊技の進行ができないのにエラーを解除するという手間の発生を防ぐことが可能となり、遊技場店員の作業負担を軽減することができる。
なお、割込み処理内で所定のエラー処理を実行するような構成であれば、打ち止め処理中であっても所定のエラー処理が実行されてしまうため、所定のエラー処理を実行する前に打ち止め処理中か否かを判断して打ち止め処理中であれば所定のエラー処理を実行しないようにすることで打ち止め処理中に所定のエラー処理を実行しないことができる。また、打ち止め処理中に割込み処理を禁止にすることで実現してもよい。
また、打ち止め処理中にも所定のエラー処理を実行することで不正をいち早く検知できることを鑑みれば、打ち止め処理中に所定のエラー処理を実行可能となるよう構成する態様であってもよい。
この態様の場合は、打ち止め処理中でも割込み処理を許可しておき、割込み処理で所定のエラーを検知したときは割込み処理内の所定のエラー処理を実行して所定のエラーの報知処理を実行するか、打ち止め処理内で所定のエラーを検知した場合に所定のエラー処理を実行するようにしておくことで割込み処理で所定のエラーを検知した後の打ち止め処理のループ処理中にある所定のエラー処理にて所定のエラーの報知処理を実行する。
このようにすることで、打ち止め処理中も不正に関する処理が実行可能となり不正行為を抑止することができる。
なお、打ち止め処理を実行する際には、外部信号を出力するように構成しても良い。例えば、セキュリティ信号として外部信号を所定期間(例えば、30秒)出力することが考えられる。セキュリティ信号は、所定のエラーにより出力される信号である。遊技店側はセキュリティ信号が出力されたことにより、打ち止め処理が実行された遊技機に何等かの異常が発生したことが把握できるため、打ち止め処理中にエラーの報知を行わない場合であっても、不正行為を抑止することができる。
なお、セキュリティ信号を出力する所定のエラーとは、例えば、セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー)、ホッパ44に関するエラー(ホッパ滞留エラー、異常検知エラー)のうち、何れかを採用しても良いし、全てを採用しても良い。また、上述したエラーに限らず、他のエラーも採用しても良い。
また、セキュリティ信号は、所定のエラーの発生だけでなく、設定変更モード中や、設定確認モード中にも出力されるように構成しても良い。例えば、設定キースイッチがオンとなっている場合にセキュリティ信号が出力されるように構成しても良い。
このように構成することにより、所定のエラーだけでなく、設定キースイッチがオンとなることの不正(例えば、設定値の変更に係る不正や設定値の確認に係る不正)も、遊技店側はセキュリティ信号が出力されたことにより、防止することができる。
<打ち止め監視処理、又は打ち止め処理に関するその他の構成>
打ち止め監視処理、及び打ち止め処理は使用領域外において実行するように構成されている。また、打ち止め監視処理は使用領域外で実行し、打ち止め処理は使用領域内で実行するように構成されていてもよいし、打ち止め監視処理、及び打ち止め処理は使用領域内において実行するように構成されていてもよい。
また、メダルレス遊技機の場合は、主制御基板の使用領域外にて打ち止め監視処理、及び打ち止め処理を実行させてもよいし、遊技メダル数制御基板の使用領域外にて打ち止め監視処理、及び打ち止め処理を実行させてもよい。
打ち止め処理中は外部信号を出力するための処理を実行し続けるよう構成されている。
このように構成することで、外部に打ち止め処理中であることを報知できるので、遊技場管理者は遊技機の状況をいち早く把握することができる。
打ち止め報知は液晶表示やスピーカから出力される音声のみならず、枠ランプ、下パネルランプ、獲得枚数表示器、又はクレジット数表示器等の各LEDの点灯態様で報知してもよい。
このように構成することで、液晶のない遊技機においても打ち止め状態であることを報知することができる。
以下では、打ち止め監視処理の具体例を、図を用いて説明する。ここで、打ち止め監視処理は、遊技媒体の付与(図9の表示された図柄組合せに係る入賞付与処理)が終わった後の所定のタイミングで実行されるように構成される。例えば、図9の遊技終了チェックで実行される処理の1つとして、打ち止め監視処理が実行されるように構成されていても良い。
また、打ち止め監視処理は、全ての遊技において実行される。具体的には、遊技区間に(通常区間、有利区間)にかかわらず実行される。また、遊技状態(非AT状態、AT状態、ボーナス中(ボーナス遊技状態)、ボーナス内部中状態)にかかわらず実行される。また、ベットされた遊技媒体の数(1枚ベットの遊技、2枚ベットの遊技、3枚ベットの遊技)にかかわらず実行される。
<打ち止め監視処理(打止差数カウンタを備えないバージョン>
図55では、投入メダル数記憶領域、払出メダル数記憶領域を有する。
投入メダル数記憶領域(総INカウンタとも称す)は、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、遊技媒体の総投入数(総ベット数)に対応した値を記憶可能な記憶領域である。例えば、投入メダル数記憶領域は2バイトの記憶領域(0~65535を記憶可能な記憶領域)とすることができる。
払出メダル数記憶領域(総OUTカウンタとも称す)は、主制御基板が有するRWM領域の1つであり、遊技媒体の総払出数(総払出数)に対応した値を記憶可能な記憶領域である。例えば、払出メダル数記憶領域は2バイトの記憶領域(0~65535を記憶可能な記憶領域)とすることができる。
投入メダル数記憶領域に記憶されている値は、電源投入時に初期値(0)が記憶される。同様に、払出メダル数記憶領域に記憶されている値は、電源投入時に初期値(0)が記憶される。換言すると、投入メダル数記憶領域に記憶されているが1000、払出メダル数記憶領域に記憶されている値が2000である状況において電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には、投入メダル数記憶領域に初期値(0)が記憶され、払出メダル数記憶領域に初期値(0)が記憶されるように構成されている。
なお、電源投入時とは、設定変更を伴わない電源投入時、設定変更を伴う電源投入時の両方を含むものとする。ただし、設定変更を伴わない電源投入時には初期値が記憶されず、設定変更を伴う電源投入時には初期値が記憶されるような態様であっても良い。
また、投入メダル数記憶領域に記憶されている値、及び、払出メダル数記憶領域に記憶されている値は、有利区間の終了に伴うRWMクリアでは初期値(0)が記憶されない。換言すると、投入メダル数記憶領域に記憶されている値が1000、払出メダル数記憶領域に記憶されている値が2000である状況において有利区間が終了し(有利区間終了に伴うRWMクリアを実行し)、その次回遊技(通常区間の遊技)は、投入メダル数記憶領域に1000が記憶され、払出メダル数記憶領域に2000が記憶されている状況から開始するように構成されている。なお、有利区間が終了してからその次回遊技までに電源がオフとなっていないものとする。
まず、「再遊技作動図柄表示?」では、今回の遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示したか否かを判断する。つまり、内部抽せんによりリプレイ役に当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、YESと判断する。一方、例えば、内部抽せんにより押し順ベル役に当選した遊技(リプレイに対応した図柄組合せが停止表示しなかった遊技)では、NOと判断する。なお、リプレイに対応した図柄組合せを、リプレイ役に対応した図柄組合せとも称することができる(以下でも、同様)。
つまり、今回の遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、「再遊技作動図柄表示?」でYESとなり、打ち止め監視処理を終了する。
「総OUTカウンタ更新処理」では、払出メダル数記憶領域に記憶されている値を更新する。具体的には、払出メダル数記憶領域に記憶されている値に今回遊技の払出数を加算する。そして、払出メダル数記憶領域に記憶されている値に今回遊技の払出数を加算した結果を、払出メダル数記憶領域に記憶する。例えば、払出メダル数記憶領域に「1000」が記憶されている状況において、今回遊技の結果として払出数「9」が得られた場合には、払出メダル数記憶領域に「1009」を記憶する。
「総INカウンタ更新処理」では、投入メダル数記憶領域に記憶されている値を更新する。具体的には、投入メダル数記憶領域に記憶されている値に今回遊技の投入数を加算する。そして、投入メダル数記憶領域に記憶されている値に今回遊技の投入数を加算した結果を、投入メダル数記憶領域に記憶する。例えば、投入メダル数記憶領域に「3000」が記憶されている状況において、今回遊技のベット数が「3」であった場合には、投入メダル数記憶領域に「3003」を記憶する。
なお、今回遊技が自動ベットによりベットされた場合であっても、その自動ベットのベット数を今回遊技の投入数とする。例えば、前回遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示し、自動ベットにより「3」がベットされた場合には、今回遊技の投入数は「3」となる。ただし、例えば、前回遊技、及び今回遊技の両方の遊技(2遊技連続)でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、今回遊技の打ち止め監視処理における「再遊技作動図柄表示?」でYESとなるため、「総INカウンタ更新処理」を実行することなく、打ち止め監視処理を終了する。
「総OUTカウンタ<総INカウンタ?」では、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数よりも少ないかを判断する。
具体的には、「「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数」から「「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数」を減算する減算処理を行う。そして、この減算処理の結果、キャリーフラグが1の場合にはYESと判断し、打ち止め監視処理を終了する。換言すると、次の処理である「差数>19000」の処理を実行しない。一方、この減算処理の結果、キャリーフラグが1でない場合(0の場合)にはNOと判断する。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「1000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「2000」の場合には、「2000」-「1000」を実行する。この減算処理の結果は、桁下がりが発生しないため、キャリーフラグが0となる。つまり、NOと判断する。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「2000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「1000」の場合には、「1000」-「2000」を実行する。この減算処理の結果は、桁下がりが発生するため、キャリーフラグが1となる。つまり、YESと判断する。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「2000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「2000」の場合には、「2000」-「2000」を実行する。この減算処理の結果は、桁下がりが発生しないため、キャリーフラグが0となる。つまり、NOと判断する。
「差数>19000?」では、電源投入時を起点(0)としたときの遊技媒体の差数が19000を超えているかを判断する。具体的には、「総OUTカウンタ<総INカウンタ?」で実行した減算処理の結果と「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」との比較演算をして判断を行う。ここでは、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」を「19001」とし、判断を行う。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「1000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「2000」の場合には、「2000」-「1000」を実行した結果が「1000」である。この「1000」と「19001」との比較演算(1000」-「19001」)の結果、キャリーフラグが1となるため、NO(差数が19000を超えていない)と判断する。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「10000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「29000」の場合には、「29000」-「10000」を実行した結果が「19000」である。この「19000」と「19001」との比較演算(19000」-「19001」)の結果、キャリーフラグが1となるため、NO(差数が19000を超えていない)と判断する。
例えば、「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数が「10000」、「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数が「29005」の場合には、「29005」-「10000」を実行した結果が「19005」である。この「19005」と「19001」との比較演算(19005」-「19001」)の結果、キャリーフラグが0となるため、YES(差数が19000を超えている)と判断する。
「打ち止めフラグ保存」では、主制御基板のRWM領域内の打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶する。例えば、打ち止めフラグ記憶領域に所定値(例えば、「1」)を記憶する。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴わない電源投入や、電源断(電源断処理)では初期化されない。また、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、有利区間の終了に伴うRWMクリアによって初期化されない。
打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア処理)によって初期化することができる(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報が記憶されていた場合、打ち止めの条件を満たしたことを示す情報をクリアすることができる)。
つまり、「打ち止めフラグ保存」で打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶した後に電源がOFFとなり、その後、電源がON(設定変更を伴わない電源ON)となった場合には、投入メダル数記憶領域に記憶されている値と払出メダル数記憶領域に記憶されている値は初期値(0)となるが、打ち止めフラグ記憶領域に記憶されている情報(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報)は初期化されない。
そのため、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報が記憶されている状況下において、電源がOFFされ、その後、設定変更を伴わない電源投入がなされた場合には、投入メダル数記憶領域に記憶されている値と払出メダル数記憶領域に記憶されている値の差数が19000を超えていない(電源投入時を起点(0)としたときの遊技媒体の差数が19000を超えていない)が、打ち止め状態となる。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されている場合(打ち止め状態となっている場合)には、次回の遊技を実行するためのベット操作はできないようにしている。例えば、ベットボタンの操作が無効となったり、ブロッカの位置を、メダル流路を形成しない位置(投入されたメダルを返却口から返却するための位置)にする(しておく)。
また、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行わない遊技機においては、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に精算スイッチの操作はできるようにしても良い。このように構成することにより、クレジット数を精算することができる。
一方、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行う遊技機においては、精算スイッチの操作はできないようにしても良い。
つまり、図55の打ち止め監視処理では、「「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数」から「「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数」を減算する減算処理を行う。そして、「「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数」の方が「「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数」よりも大きい場合には、規定値(19000)より大きいか否かを判断する。この判断の結果、規定値(19000)より大きいと判断した場合には、打ち止め条件を満たしたことを示す情報を打ち止めフラグ記憶領域に記憶する。そのため、次回遊技は、設定変更を行わないと実行できないように構成されている。
また、図55の打ち止め監視処理では、「「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数」から「「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数」を減算する減算処理を行う。そして、「「総OUTカウンタ更新処理」によって更新された後の総払出数」の方が「「総INカウンタ更新処理」によって更新された後の総投入数」よりも小さい場合には、規定値(19000)より大きいか否かを判断しない。そのため、打ち止め条件を満たしたことを示す情報を打ち止めフラグ記憶領域に記憶することがないため、次回遊技は実行可能に構成されている。
つまり、総払出数が総投入数よりも大きい場合には規定値との比較を行うようにしているが、総払出数が総投入数よりも小さい場合には規定値との比較を行わないようにしている。
このように構成することにより、総払出数が総投入数よりも小さい場合に無駄な処理を実行しないようにすることができる。換言すると、メイン制御手段の処理時間を短縮することや、ノイズ等で誤った判断を行うことを少なくすることができる。
なお、投入メダル数記憶領域に記憶される初期値、払出メダル数記憶領域に記憶される初期値として「0」を例にして説明を行ったが、初期値は「0」に限らない。投入メダル数記憶領域に記憶される初期値と払出メダル数記憶領域に記憶される初期値が同じであれば、任意の値とすることができる。
また、投入メダル数記憶領域を2バイトの記憶領域、払出メダル数記憶領域を2バイトの記憶領域としたが、投入メダル数記憶領域を3バイトの記憶領域、払出メダル数記憶領域を3バイトの記憶領域としても良い。
また、電源投入時を起点(0)としたときの遊技媒体の差数が下限値を下回った場合には、投入メダル数記憶領域に記憶されている値、払出メダル数記憶領域に記憶されている値を更新しないように構成しても良い。
例えば、下限値を-10000としたとき、電源投入時を起点(0)としたときの遊技媒体の差数が-10000を下回る遊技において、その遊技におけるベット数に基づいて投入メダル数記憶領域に記憶されている値を更新しない。また、その遊技における払出数に基づいて払出メダル数記憶領域に記憶されている値を更新しない。
このように下限値を設けることにより、最大でも遊技媒体の差数が29000(下限値の絶対値(10000)+19000)を超えたときに、打ち止め状態とすることができる。換言すると、下限値を設けない場合と比較して、打ち止め状態とするまでに遊技者が得られる可能性がある遊技媒体数を抑えることができる。つまり、射幸性を著しく高くしないようにすることができる。
なお、下限値を-10000として説明したが、下限値は-10000に限るものではなく、任意の値とすることができる。
<打ち止め監視処理(打止差数カウンタの加算バージョン)>
図56では、打止差数カウンタを有する。打止差数カウンタに係る説明は上述した通りであるため、省略する。なお、打止差数カウンタの記憶領域の大きさは、2バイトとして説明を行う。
なお、図56における打止差数カウンタの初期値は、「打止差数カウンタの記憶領域に対応した値」から「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」を減算した値とする。
「打止差数カウンタの記憶領域に対応した値」とは、打止差数カウンタの記憶領域が2バイトの場合、打止差数カウンタの記憶領域で記憶可能な最大値である65535となる。また、打止差数カウンタの記憶領域が3バイトの場合、打止差数カウンタの記憶領域で記憶可能な最大値である16777215となる。
「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」とは、例えば、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、19000となる。また、例えば、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が10000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、10000となる。また、例えば、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、19000となる。
図56においては、「打止差数カウンタの記憶領域に対応した値」として65535、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」として19000とし、初期値を46535として説明を行う。
打止差数カウンタの初期値は、設定変更を伴わない電源投入時に打止差数カウンタに記憶する(不図示)。なお、設定変更を伴う電源投入時においても、打止差数カウンタの初期値を打止差数カウンタに記憶する(不図示)。
まず、「再遊技作動図柄表示?」では、今回の遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示したか否かを判断する。つまり、内部抽せんによりリプレイ役に当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、YESと判断する。一方、例えば、内部抽せんにより押し順ベル役に当選した遊技(リプレイに対応した図柄組合せが停止表示しなかった遊技)では、NOと判断する。
つまり、今回の遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、「再遊技作動図柄表示?」でYESとなり、打ち止め監視処理を終了する。
「打止差数カウンタセット」では、打止差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタに記憶する。例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が10000であるとき、HLレジスタに10000を記憶する。なお、このときの打止差数カウンタに記憶されている値は、今回遊技における遊技媒体の差数の絶対値を用いて打止差数カウンタを更新する前の値である。
「投入数<払出数?」では、払出数が投入数よりも大きいか否かを判断する。
例えば、今回遊技の結果、
ア)投入数=3、払出数=0の場合には、NOと判断する。
イ)投入数=3、払出数=1の場合には、NOと判断する。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合には、NOと判断する。
エ)投入数=3、払出数=10の場合には、YESと判断する。
具体的には、投入数-払出数を行い、当該演算結果を所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)に記憶する。また、投入数-払出数を行った結果、桁下がりがあった場合(キャリーフラグが1となった場合)には、YESと判断し、桁下がりがなかった場合(キャリーフラグが0となった場合)には、NOと判断する。つまり、今回遊技の遊技媒体の差数が払出数よりも投入数の方が多い場合には、キャリーフラグが0でありYESと判断する。また、今回遊技の遊技媒体の差数が払出数よりも投入数の方が少ない場合には、キャリーフラグが1でありNOと判断する。
具体例を挙げると、今回遊技の結果、
ア)投入数=3、払出数=0の場合には、Aレジスタ=3、キャリーフラグ=0となる。
イ)投入数=3、払出数=1の場合には、Aレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合には、Aレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
エ)投入数=3、払出数=10の場合には、Aレジスタ=249、キャリーフラグ=1となる。
ここで、投入数は、前回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示し、今回遊技のベット数が自動ベットされ(例えば、自動ベットにより「3」が設定され)、且つ、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合には、自動ベットにより設定されたベット数であっても、今回遊技の投入数として扱う。
一方、投入数、及び払出数は、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、「投入数<払出数?」の判断をしない。換言すると、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技のベット数を投入数として扱わない。同様に、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技の付与数(又は自動ベット数)を払出数として扱わない。
なお、「投入数<払出数?」では、投入数-払出数を行ったが、払出数-投入数によって判断しても良い。換言すると、投入数と払出数を用いて、今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を算出できれば良い。
「打止差数カウンタ<0?」では、打止差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算した結果、下限値(0)を下回るか否かを判断する。具体的には、HLレジスタに記憶されている値(打止差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の投入数-今回遊技の払出数)を減算した結果、桁下がりがあるか否かを判断する。桁下がりがある場合にはYESと判断し、桁下がりが無い場合には、NOと判断する。なお、桁下がりがある場合には、キャリーフラグが1となり、桁下がりが無い場合には、キャリーフラグが0となる。なお、当該演算の結果は、HLレジスタに記憶される。
例えば、打止差数カウンタ(HLレジスタ)に2が記憶されており、今回遊技の結果、
ア)投入数=3、OUT数=0の場合(Aレジスタ=3の場合)には、HLレジスタ=65535、キャリーフラグ=1となる。なお、2-3=-1となるが、レジスタでは負の値を記憶できない。そのため、桁下がりが発生し、65535となる。
イ)投入数=3、払出数=1の場合(Aレジスタ=2の場合)には、HLレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合(Aレジスタ=0の場合)には、HLレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
つまり、上記の例の場合、ア)投入数=3、OUT数=0の場合にはYESと判断する。また、イ)投入数=3、払出数=1の場合にはNOと判断する。また、ウ)投入数=3、払出数=3の場合にはNOと判断する。
なお、「打止差数カウンタ<0?」でYESとなった場合には、キャリーフラグが1となっているため、キャリーフラグを0にするための所定の演算を行う。例えば、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を行う。この排他的論理和の結果、キャリーフラグが0となる。なお、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を例に挙げたが、キャリーフラグを0にするための演算であれば、どのような演算であっても良い。
「下限値セット」では、「打止差数カウンタ<0?」によって桁下がりが発生した場合において、演算結果を記憶しているレジスタ(本実施形態ではHLレジスタ)に予め定めた下限値(0)を記憶する。上記の例では、打止差数カウンタに記憶されている値が2である状況下において、ア)投入数=3、払出数=0の場合には、「打止差数カウンタ<0?」によってHLレジスタ=65535となっている。このような場合に、「下限値セット」により、HLレジスタに0を記憶する。
つまり、HLレジスタに記憶されている値に桁下がりが発生し、異常値が記憶されている場合には、HLレジスタに下限値である0を記憶することにより、遊技媒体の差数を出来るだけ正確に算出することが可能となる。なお、「下限値セット」を実行した場合であっても次回遊技は可能である。換言すれば、「下限値セット」を実行した以降の遊技においても、図56における処理は実行される。
なお、図56では「下限値セット」の処理を備えていたが、「下限値セット」の処理を備えていなくても良い。具体的には、「打止差数カウンタ<0?」によってYESと判断した場合には、前回遊技の打止差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が2、当該遊技の投入数、払出数が、ア)投入数=3、払出数=0の場合には、打止差数カウンタに記憶されている値が2となっている(前回遊技の打止差数カウンタの値と同じ値となる)ように構成されていても良い。このような構成によれば、「打止差数カウンタ」に異常値(桁下がりした値)が記憶されることなくすことができる。また、「下限値セット」に相当する処理が無くなるため、プログラム容量を削減することができる。
つまり、「打止差数カウンタ<0?」によって桁下がりが発生した場合には、桁下がりしたときの値を用いて打止差数カウンタを更新しないようにすることで、打止差数カウンタの値として異常値が入らないようにしている。換言すると、遊技媒体の差数がマイナスの値となった場合であっても、出来るだけ正確に、遊技媒体の差数を用いて打ち止め状態を発生させることができる。また、下限値を下回る値については下限値、又は、前回の値を打止差数カウンタの値とするため、打ち止め状態となるまでの遊技媒体を付与しすぎないようにすることができる。換言すると、射幸性が著しく高くならないようにすることができる。
「差数更新」では、「打止差数カウンタ<0?」での演算結果(投入数-払出数)の値(Aレジスタに記憶されている値)の補数を算出してAレジスタに記憶する。そして、算出した補数(Aレジスタに記憶されている値)をHLレジスタに加算する。つまり、「打止差数カウンタに記憶されていた値」+「今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値」を実行する。
なお、「差数更新」における補数とは、1バイト(255)を超えて桁上がりする数のうち、最も小さい数を指す。例えば、0-Aレジスタの値で導出することや、補数を導出するための一の命令(NEG命令)によって導出することができる。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、
エ)投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「差数更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に2+7を演算することにより、HLレジスタには9が記憶される。なお、2+7は、65535を上回らないため(桁上がりがないため)、キャリーフラグは0となる。
また、例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65530である状況下において、
エ)投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「打止差数カウンタ更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に65530+7を演算することにより、HLレジスタには2が記憶される。なお、65530+7は、65537となるが、65535を上回るため(桁上がりがあるため)、HLレジスタには2が記憶される。また桁上がりがあるため、キャリーフラグは1となる。
「打止差数カウンタ更新」では、HLレジスタに記憶されている値を打止差数カウンタに記憶する。
例えば、「打止差数カウンタ<0?」でNOとなった場合には、前回遊技の打止差数カウンタと今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値(投入数-払出数、又は払出数-投入数)によって更新された値がHLレジスタに記憶されているため、「打止差数カウンタ更新」により、前回遊技の打止差数カウンタの値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算、又は加算した値を打止差数カウンタに記憶する。
例えば、「打止差数カウンタ<0?」でYESとなった場合には、HLレジスタには下限値(0)が記憶されているため、「打止差数カウンタ更新」により、下限値(0)を打止差数カウンタに記憶する。
「差数>19000?」では、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えているか否かを判断する。具体的には、キャリーフラグが1であるか否かを判断する。キャリーフラグが1の場合にはYESと判断し、キャリーフラグが1でない場合(キャリーフラグが0である場合)にはNOと判断する。なお、キャリーフラグが1である場合とは、「差数更新」により桁上がりがあった場合である。一方、「投入数<払出数?」により桁下がりがあった場合には、一旦キャリーフラグは1となるが、その後、キャリーフラグを0とするための所定の演算を行うため、「差数>19000?」ではNOと判断することができる。
つまり、「差数>19000?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断することができる。そのため、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数を定数(19000)と直接比較する場合と比較して、プログラム容量を少なくすることができる。
このように、「差数>19000?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断するため、初期値として46535を記憶している。
先述したとおり、この46535は、2バイト(打止差数カウンタの記憶領域の大きさに対応している)の記憶領域で記憶可能な最大の値「65535」から打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値「19000」を減算した値である。つまり、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、65535を超えるため、キャリーフラグが1となる。
また、初期値として46535を記憶することによって、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体の差数として-46535に相当する値を記憶することができる。例えば、初期値を46535としたとき、打止差数カウンタの値が16535である状況とは、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が-30000であることを意味する。
また、初期値として46535を記憶し、下限値を0とすることによって、打ち止め状態とするまでに遊技者が得られる可能性がある遊技媒体の最大差数は、約65535(初期値(46535)から下限値(0)の差分の絶対値(46535)+19000)に抑えることができる。
以上のとおり、初期値として「打止差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」-「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である46535を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断するプログラム容量を少なくすることができる。また、初期値として46535を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数として-46535に相当する値まで記憶することができる。なお、初期値として46535を記憶することについて例示しているが、初期値が46535以外の値であっても、同様の効果を有する値であれば、初期値として46535以外の値を採用することができる。
「打ち止めフラグ保存」では、主制御基板のRWM領域内の打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶する。例えば、打ち止めフラグ記憶領域に所定値(例えば、「1」)を記憶する。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴わない電源投入や、電源断(電源断処理の実行)では初期化されない。また、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、有利区間の終了に伴うRWMクリアによって初期化されない。
打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア処理)によって初期化することができる(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を満たしたことの情報をクリアすることができる)。
つまり、「打ち止めフラグ保存」で打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶した後に電源がOFFとなり、その後、電源がON(設定変更を伴わない電源ON)となった場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(46535)となるが、打ち止めフラグ記憶領域に記憶されている情報(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報)は初期化されない。
そのため、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報が記憶された状況で電源断となり、その後、設定変更を伴わない電源投入が行われた場合は、打止差数カウンタは初期値となるが、打ち止め状態となる。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されている場合(打ち止め状態となっている場合)には、次回の遊技を実行するためのベット操作はできないようにしている。例えば、ベットボタンの操作が無効となったり、ブロッカの位置を、メダル流路を形成しない位置(投入されたメダルを返却口から返却するための位置)にする(しておく)。
また、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行わない遊技機においては、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に精算スイッチの操作はできるようにしても良い。このように構成することにより、クレジット数を精算することができる。
一方、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行う遊技機においては、精算スイッチの操作はできないようにしても良い。
また、「打止差数カウンタ<0?」では、打止差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算した結果、下限値(0)を下回るか否かを判断していたが、下限値が0でない場合も考慮して、「打止差数カウンタ<0?」の代わりに、「打止差数カウンタ<下限値?」と表すこともできる。
例えば、下限値を36535とした場合、「打止差数カウンタ<下限値?」では、打止差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算した結果、下限値(36535)を下回るか否かを判断する。そして、打止差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を減算した結果、下限値(36535)を下回る場合には、「下限値セット」によりHLレジスタに36535を記憶するようにしても良い。
このように下限値を36535とすることにより、最大でも遊技媒体の差数が29000(初期値(46535)から下限値(36535)の差分の絶対値(10000)+19000)を超えたときに、打ち止め状態とすることができる。換言すると、下限値を0とした場合と比較して、打ち止め状態とするまでに遊技者が得られる可能性がある遊技媒体の差数を抑えることができる。つまり、射幸性を著しく高くしないようにすることができる。
また、下限値を36535とした場合においても、「打止差数カウンタ<下限値?」によってYESと判断した場合には、前回遊技の打止差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。
なお、下限値として36535とした場合について説明したが、下限値は36535に限るものではなく、任意の値とすることができる。
また、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合を例として説明したが、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合にも適用することができる。
遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合には、下限値を初期値と同じにすることが考えられる。例えば、初期値を「打止差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」-「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である46535とした場合は、下限値も46535とする。このようにすることにより、遊技媒体の差数が初期値よりも小さくなった場合には、「打止差数カウンタ<下限値?」(図上では、「打止差数カウンタ<0?」)でYESとなり、下限値として46535が記憶されることとなる。よって、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とすることができる。
同様に、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合には、初期値を0とし、下限値も0とすることにより、遊技媒体の差数が初期値よりも小さくなった場合には、「打止差数カウンタ<下限値?」(図上では、「打止差数カウンタ<0?」)でYESとなり、下限値として0が記憶されることとなる。そして、「差数>19000?」では、「打止差数カウンタ更新」によって更新された打止差数カウンタに記憶されている値が19001未満か否かを判定する。このように構成することによって、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とすることもできる。
<打ち止め監視処理(打止差数カウンタの減算バージョン)>
図57では、打止差数カウンタを有する。打止差数カウンタに係る説明は上述した通りであるため、省略する。なお、打止差数カウンタの記憶領域の大きさは、2バイトとして説明を行う。
なお、図57における打止差数カウンタの初期値は、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」とする。
「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」とは、例えば、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、19000となる。また、例えば、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が10000を超えた場合に打ち止め状態とする場合は、10000となる。
図57においては、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」として19000とし、初期値を19000として説明を行う。
打止差数カウンタの初期値は、電源投入時に打止差数カウンタに記憶する(不図示)。なお、設定変更を伴う電源投入時においても、打止差数カウンタの初期値を打止差数カウンタに記憶する(不図示)。
まず、「再遊技作動図柄表示?」では、今回の遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示したか否かを判断する。つまり、内部抽せんによりリプレイ役に当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、YESと判断する。一方、例えば、内部抽せんにより押し順ベル役に当選した遊技(リプレイに対応した図柄組合せが停止表示しなかった遊技)では、NOと判断する。
つまり、今回の遊技でリプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、「再遊技作動図柄表示?」でYESとなり、打ち止め監視処理を終了する。
「打止差数カウンタセット」では、打止差数カウンタに記憶されている値を所定のレジスタに記憶する。例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が10000であるとき、HLレジスタに10000を記憶する。なお、このときの打止差数カウンタに記憶されている値は、今回遊技における遊技媒体の差数の絶対値を用いて打止差数カウンタを更新する前の値である。
「投入数<払出数?」では、払出数が投入数よりも大きいか否かを判断する。
例えば、今回遊技の結果、
ア)投入数=3、払出数=0の場合には、NOと判断する。
イ)投入数=3、払出数=1の場合には、NOと判断する。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合には、NOと判断する。
エ)投入数=3、払出数=10の場合には、YESと判断する。
具体的には、投入数-払出数を行い、当該演算結果を所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)に記憶する。また、投入数-払出数を行った結果、桁下がりがあった場合(キャリーフラグが1となった場合)には、YESと判断し、桁下がりがなかった場合(キャリーフラグが0となった場合)には、NOと判断する。つまり、今回遊技の遊技媒体の差数が払出数よりも投入数の方が多い場合には、キャリーフラグが0でありYESと判断する。また、今回遊技の遊技媒体の差数が払出数よりも投入数の方が少ない場合には、キャリーフラグが1でありNOと判断する。
具体例を挙げると、今回遊技の結果、
ア)投入数=3、払出数=0の場合には、Aレジスタ=3、キャリーフラグ=0となる。
イ)投入数=3、払出数=1の場合には、Aレジスタ=2、キャリーフラグ=0となる。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合には、Aレジスタ=0、キャリーフラグ=0となる。
エ)投入数=3、払出数=10の場合には、Aレジスタ=249、キャリーフラグ=1となる。
ここで、投入数は、前回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示し、今回遊技のベット数が自動ベットされ(例えば、自動ベットにより「3」が設定され)、且つ、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示しなかった場合には、自動ベットにより設定されたベット数であっても、今回遊技の投入数として扱う。
一方、投入数、及び払出数は、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、「投入数<払出数?」の判断をしない。換言すると、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技のベット数を投入数として扱わない。同様に、今回遊技の結果、リプレイに対応した図柄組合せが(有効ライン上に)停止表示した場合(次回遊技がリプレイによる遊技である場合)には、今回遊技の付与数(又は自動ベット数)を払出数として扱わない。
なお、「投入数<払出数?」では、投入数-払出数を行ったが、払出数-投入数によって判断しても良い。換言すると、投入数と払出数を用いて、今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を算出できれば良い。
「上限値超過?」では、打止差数カウンタに記憶されている値から今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を加算した結果、上限値(例えば、65535)を上回るか否かを判断する。具体的には、HLレジスタに記憶されている値(打止差数カウンタに記憶されている値)からAレジスタに記憶されている値(今回遊技の投入数-今回遊技の払出数)を加算した結果、桁上がりがあるか否かを判断する。桁上がりがある場合にはYESと判断し、桁上がりが無い場合には、NOと判断する。なお、桁上がりがある場合には、キャリーフラグが1となり、桁上がりが無い場合には、キャリーフラグが0となる。なお、当該演算の結果は、HLレジスタに記憶される。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65534である状況下において、
ア)投入数=3、払出数=0の場合には、HLレジスタ=1、キャリーフラグ=1となる。なお、65534+3=65537となるが、2バイトのペアレジスタ(HLレジスタ)では65535を超える値を記憶できない。そのため、桁上がりが発生し、1となる。
イ)投入数=3、払出数=1の場合には、HLレジスタ=0、キャリーフラグ=1となる。なお、65534+2=65536となるが、2バイトのペアレジスタ(HLレジスタ)では65535を超える値を記憶できない。そのため、桁上がりが発生し、0となる。
ウ)投入数=3、払出数=3の場合には、HLレジスタ=65534、キャリーフラグ=0となる。
つまり、上記の例の場合、ア)投入数=3、OUT数=0の場合にはYESと判断する。また、イ)投入数=3、払出数=1の場合にはYESと判断する。また、ウ)投入数=3、払出数=3の場合にはNOと判断する。
なお、「上限値超過?」でYESとなった場合には、キャリーフラグが1となっているため、キャリーフラグを0にするための所定の演算を行う。例えば、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を行う。この排他的論理和の結果、キャリーフラグが0となる。なお、所定の演算として、Aレジスタの値とAレジスタの値の排他的論理和を例に挙げたが、キャリーフラグを0にするための演算であれば、どのような演算であっても良い。
「上限値セット」では、「上限値超過?」によって桁上がりが発生した場合において、演算結果を記憶しているレジスタ(本実施形態ではHLレジスタ)に予め定めた上限値(65535)を記憶する。なお、本実施形態における上限値は、2バイトで記憶可能な最大値である65535としているが、上限値は65535に限らず、予め定めた値であれば良い。
上記の例では、打止差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、ア)投入数=3、払出数=0の場合には、「上限値超過?」によってHLレジスタ=2となっている。このような場合に、「上限値セット」により、HLレジスタに65535を記憶する。
同様に、上記の例では、打止差数カウンタに記憶されている値が65534である状況下において、イ)投入数=3、払出数=1の場合には、「上限値超過?」によってHLレジスタ=0となっている。このような場合に、「上限値セット」により、HLレジスタに65535を記憶する。
つまり、HLレジスタに記憶されている値に桁上がりが発生し、異常値が記憶されている場合には、HLレジスタに上限値である65535を記憶することにより、遊技媒体の差数を出来るだけ正確に算出することが可能となる。なお、「上限値セット」を実行した場合であっても次回遊技は可能である。換言すれば、「上限値セット」を実行した以降の遊技においても、図57における処理は実行される。
なお、図57では「上限値セット」の処理を備えていたが、「上限値セット」の処理を備えていなくても良い。具体的には、「上限値超過?」によってYESと判断した場合には、前回遊技の打止差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が65534、当該遊技の投入数、払出数が、ア)投入数=3、払出数=0の場合には、打止差数カウンタに記憶されている値が65534となっている(前回遊技の打止差数カウンタの値と同じ値となる)ように構成されていても良い。このような構成によれば、「打止差数カウンタ」に異常値(桁上がりした値)が記憶されることなくすことができる。また、「上限値セット」に相当する処理が無くなるため、プログラム容量を削減することができる。
つまり、「上限値超過?」によって桁上がりが発生した場合には、桁上がりが発生したときの値を用いて打止差数カウンタを更新しないようにすることで、打止差数カウンタの値として異常値が入らないようにしている。換言すると、遊技媒体の差数がマイナスの値となった場合であっても、出来るだけ正確に、遊技媒体の差数を用いて打ち止め状態を発生させることができる。
また、上限値を上回る値については上限値、又は、前回の値を打止差数カウンタの値とするため、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数に対応した値(例えば、19000)を大きく超えた差数を付与できないようにしている。具体的には、初期値として19000を記憶し、上限値を65535とすることによって、打ち止め状態とするまでに遊技者が得られる可能性がある遊技媒体の最大差数は、約65535(初期値(19000)から上限値(65535)の差分の絶対値(46535)+19000)に抑えることができる。換言すると、射幸性が著しく高くならないようにすることができる。
「差数更新」では、「上限値超過?」での演算結果(投入数-払出数)の値(Aレジスタに記憶されている値)の補数を算出してAレジスタに記憶する。そして、算出した補数(Aレジスタに記憶されている値)をHLレジスタから減算する。つまり、「打止差数カウンタに記憶されていた値」-「今回遊技の遊技媒体の差数の値」を実行する。
なお、「差数更新」における補数とは、1バイト(255)を超えて桁上がりする数のうち、最も小さい数を指す。例えば、0-Aレジスタの値で導出することや、補数を導出するための一の命令(NEG命令)によって導出することができる。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65534である状況下において、
エ)投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「差数更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に65534-7を演算することにより、HLレジスタには65527が記憶される。なお、65534-7の演算結果は、0を下回らないため(桁下がりがないため)、キャリーフラグは0となる。
また、例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、
エ)投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「打止差数カウンタ更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に2-7を演算することにより、HLレジスタには65531が記憶される。なお、2-7は、-5となるが、0を下回るため(桁下がりがあるため)、HLレジスタには65531が記憶される。また桁下がりがあるため、キャリーフラグは1となる。
「打止差数カウンタ更新」では、HLレジスタに記憶されている値を打止差数カウンタに記憶する。
例えば、「上限値超過?」でNOとなった場合には、前回遊技の打止差数カウンタの値と今回遊技の遊技媒体の差数(投入数-払出数、又は払出数-投入数)によって更新された値がHLレジスタに記憶されているため、「打止差数カウンタ更新」により、前回遊技の打止差数カウンタの値と今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値によって更新(減算、又は加算)した値を打止差数カウンタに記憶する。
例えば、「上限値超過?」でYESとなった場合には、HLレジスタには上限値(65535)が記憶されているため、「打止差数カウンタ更新」により、上限値(65535)を打止差数カウンタに記憶する。
「差数>19000?」では、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えているか否かを判断する。具体的には、キャリーフラグが1であるか否かを判断する。キャリーフラグが1の場合にはYESと判断し、キャリーフラグが1でない場合(キャリーフラグが0である場合)にはNOと判断する。なお、キャリーフラグが1である場合とは、「差数更新」により桁下がりがあった場合である。一方、「投入数<払出数?」により上がりがあった場合には、一旦キャリーフラグは1となるが、その後、キャリーフラグを0とするための所定の演算を行うため、「差数>19000?」ではNOと判断することができる。
つまり、「差数>19000?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断することができる。そのため、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数を定数(19000)と直接比較する場合と比較して、プログラム容量を少なくすることができる。
このように、「差数>19000?」では、キャリーフラグが1であるか否かによって、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断するため、初期値として19000を記憶している。
先述したとおり、この19000は、打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値「19000」である。つまり、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、0を下回るため、キャリーフラグが1となる。
また、初期値として19000を記憶することによって、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体の差数として-46535に相当する値を記憶することができる。例えば、初期値を19000としたとき、打止差数カウンタの値が49000である状況とは、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が-30000であることを意味する。
以上のとおり、初期値として「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である19000を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断するプログラム容量を少なくすることができる。また、初期値として19000を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数として-46535に相当する値まで記憶することができる。なお、初期値として19000を記憶することについて例示しているが、初期値が19000以外の値であっても、同様の効果を有する値であれば、初期値として19000以外の値を採用することができる。
「打ち止めフラグ保存」では、主制御基板のRWM領域内の打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶する。例えば、打ち止めフラグ記憶領域に所定値を記憶する。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴わない電源投入や、電源断(電源断処理の実行)では初期化されない。また、打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、有利区間の終了に伴うRWMクリアによって初期化されない。
打ち止めフラグ記憶領域に記憶された情報は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア処理)によって初期化することができる(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を満たしたことの情報をクリアすることができる)。
つまり、「打ち止めフラグ保存」で打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報を記憶した後に電源がOFFとなり、その後、電源がON(設定変更を伴わない電源ON)となった場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(19000)となるが、打ち止めフラグ記憶領域に記憶されている情報(打ち止めの条件を満たしたことを示す情報)は初期化されない。
そのため、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止めの条件を満たしたことを示す情報が記憶された状況で電源断となり、その後、設定変更を伴わない電源投入が行われた場合は、打止差数カウンタは初期値となるが、打ち止め状態となる。
なお、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されている場合(打ち止め状態となっている場合)には、次回の遊技を実行するためのベット操作はできないようにしている。例えば、ベットボタンの操作が無効となったり、ブロッカの位置を、メダル流路を形成しない位置(投入されたメダルを返却口から返却するための位置)にする(しておく)。
また、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行わない遊技機においては、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に精算スイッチの操作はできるようにしても良い。このように構成することにより、クレジット数を精算することができる。
一方、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶された後に遊技媒体の自動精算を行う遊技機においては、精算スイッチの操作はできないようにしても良い。
なお、上限値として65535を例にして説明したが、例えば、上限値を29000とした場合、「上限値超過?」では、打止差数カウンタに記憶されている値に今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を加算した結果、上限値(29000)を上回るか否かを判断する。そして、打止差数カウンタに記憶されている値に今回遊技の遊技媒体の差数の絶対値を加算した結果、上限値(29000)を上回る場合には、「上限値セット」によりHLレジスタに29000を記憶するようにしても良い。
このように上限値を29000とすることにより、最大でも遊技媒体の差数が29000(初期値(19000)から上限値(29000)の差分の絶対値(10000)+19000)を超えたときに、打ち止め状態とすることができる。換言すると、上限値を65535とした場合と比較して、打ち止め状態とするまでに遊技者が得られる可能性がある遊技媒体の差数を抑えることができる。つまり、射幸性を著しく高くしないようにすることができる。
また、上限値を29000とした場合においても、「上限値超過?」によってYESと判断した場合には、前回遊技の打止差数カウンタに記憶されている値となるようにしても良い。
なお、上限値として29000とした場合について説明したが、上限値は29000に限るものではなく、任意の値とすることができる。
また、電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合を例として説明したが、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合にも適用することができる。
遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合には、上限値を初期値と同じにすることが考えられる。例えば、初期値を「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である19000とした場合は、上限値も19000とする。このようにすることにより、遊技媒体の差数が初期値よりも小さくなった場合には、「上限値超過?」でYESとなり、上限値として19000が記憶されることとなる。よって、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とすることができる。
以上のとおり、図55、図56、図57のような処理を行うことによって、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えたときに打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報(所定値)を記憶することができる(打ち止め処理を実行することができる)例を示した。
また、図56、図57のような処理を行うことによって、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えたときに打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報(所定値)を記憶することができる(打ち止め処理を実行することができる)例を示した。
なお、図55、図56、図57に記載されている制御処理は一例であって、制御処理の順序が異なる場合であっても、同様の効果を発揮すればどのような制御処理の順序であっても良い。
同様に、図55、図56、図57に記載されている制御処理は一例であって、制御処理の加算や減算が異なる場合(例えば、加算と減算が逆である場合)であっても、同様の効果を発揮すればどのような演算処理であっても良い。換言すると、「加算する」や「減算する」を「更新する」と表すことができる。
また、図55、図56、図57に記載の打ち止め監視処理は、ボーナス遊技状態においても実行される。換言すると、ボーナス遊技状態の途中(ボーナス遊技状態の終了条件を満たす前の遊技)であっても、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えたときに打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報(所定値)を記憶し、ボーナス遊技状態の途中であっても打ち止め状態にするようにしていた。
同様に、図56、図57に記載の打ち止め監視処理は、ボーナス遊技状態の途中(ボーナス遊技状態の終了条件を満たす前の遊技)であっても、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、遊技媒体数が19000を超えたときに打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報(所定値)を記憶し、ボーナス遊技状態の途中であっても打ち止め状態にするようにしていた。
このように構成することによって、ボーナス遊技状態であっても、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えたときに打ち止め状態とすることができ、射幸性を著しく高くしない遊技機を提供することができる。
しかしながら、ボーナス遊技状態の途中で打ち止め状態とすることは、遊技者にとって不快な思いをさせてしまうことにはなる。
そこで、ボーナス遊技状態の途中で(ボーナス遊技状態の終了条件を満たす前の遊技)では、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、直ぐには打ち止め状態とせず、そのボーナス遊技状態の終了条件を満たしたときに、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報(所定値)を記憶し、打ち止め状態にする例を次に説明する。
<打ち止め監視処理(打止差数カウンタの減算バージョン、打ち止め仮フラグによってボーナス遊技状態終了後に打ち止め状態)>
図58は、図57の変形例である。図58では、打ち止め仮フラグ記憶領域を有する。
打ち止め仮フラグ記憶領域とは、主制御基板のRWM領域の1つである。具体的には、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合に、打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報(例えば、「1」等の所定値)が記憶される記憶領域である。
打ち止め仮フラグ記憶領域に記憶されている情報は、電源のON、OFFだけでは初期化されない。また、打ち止め仮フラグ記憶領域に記憶された情報は、有利区間の終了に伴うRWMクリアによって初期化されない。
また、打ち止め仮フラグ記憶領域に記憶されている情報は、設定変更を伴う電源投入(設定変更に伴うRWMクリア処理)によって初期化(例えば、「0」)することができる(打ち止めの仮条件を満たしたことを示す情報を満たしたことの情報をクリアすることができる)。
なお、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報が記憶された遊技がボーナス遊技状態である場合には、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報を記憶しない。換言すると、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報が記憶された遊技がボーナス遊技状態である場合には、その遊技で打ち止め状態とはならない。
打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報が記憶された遊技がボーナス遊技状態である場合には、そのボーナス遊技状態が終了した遊技で、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報を記憶する。換言すると、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報が記憶された遊技がボーナス遊技状態である場合には、そのボーナス遊技状態が終了した遊技が終了した後に打ち止め状態となる。
以下では、図57と相違する点について中心に説明を行う。
まず、「打ち止め仮フラグON?」では、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報が記憶されているか否かを判断する。
「打ち止め仮フラグON?」でYESと判断した場合には、「ボーナス遊技状態?」を判断する。
「打ち止め仮フラグON?」でNOと判断した場合には、「再遊技作動図柄表示?」を判断する。
「再遊技作動図柄表示?」は、図57の「再遊技作動図柄表示?」と同一のため、説明を省略する。
「打止差数カウンタセット」は、図57の「打止差数カウンタセット」と同一のため、説明を省略する。
「投入数<払出数?」は、図57の「投入数<払出数?」と同一のため、説明を省略する。
「上限値超過?」は、図57の「上限値超過?」と同一のため、説明を省略する。
「上限値セット」は、図57の「上限値セット」と同一のため、説明を省略する。
「差数更新」は、図57の「差数更新」と同一のため、説明を省略する。
「打止差数カウンタ更新」は、図57の「打止差数カウンタ更新」と同一のため、説明を省略する。
「差数>19000?」は、図57の「差数>19000?」と同一のため、説明を省略する。
「打ち止め仮フラグ保存」では、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報を記憶する。例えば、打ち止めの仮条件を満たすことを示す情報としては、所定値(例えば、「1」)等の数値情報が該当する。
「ボーナス遊技状態?」では、次回の遊技がボーナス遊技状態の遊技であるか否かを判断している。具体的には、ボーナス作動フラグを確認し、1種BB、2種BB、RBの何れかが作動しているか否かを判断している。
ここで、ボーナス作動フラグとは、主制御基板のRWM領域の1つである。例えば、1種BBに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、ボーナス作動フラグのうち1種BBに対応したビットがオン(1)となり、1種BBが終了した遊技でオンからオフ(0)となる。同様に、2種BBに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、ボーナス作動フラグのうち2種BBに対応したビットがオン(1)となり、2種BBが終了した遊技でオンからオフ(0)となる。同様に、RBに対応した図柄組合せが停止表示した遊技では、ボーナス作動フラグのうちRBに対応したビットがオン(1)となり、RBが終了した遊技でオンからオフ(0)となる。
なお、ボーナス作動フラグのオン、オフを記憶するのは、打ち止め監視処理よりも前の処理で実行されるように構成されている。
例えば、前回の遊技がボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)であったとしても、今回の遊技でボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)が終了した場合には、「ボーナス遊技状態?」でNOと判断する。
例えば、前回の遊技がボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)であり、今回の遊技でボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)が終了しなかった場合には、「ボーナス遊技状態?」でYESと判断する。
例えば、前回の遊技がボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)でなく(非ボーナス遊技状態であり)、今回の遊技でボーナス遊技状態(1種BB、2種BB、RBの何れか)となった場合には、「ボーナス遊技状態?」でYESと判断する。
「打ち止めフラグ保存」は、図57の「打ち止めフラグ保存」と同一のため、説明を省略する。
以上のように、打ち止め仮フラグ記憶領域を備えることによって、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナスが終了するまでは、打ち止めフラグ領域に打ち止めの条件を満たすことを示す情報が記憶されない。換言すると、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態となる。
また、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止め仮条件を満たすことを示す情報が記憶された後は、打止差数カウンタの更新は行わない。このように構成することによって、無駄な処理を行わないようにすることができる。
ただし、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止め仮条件を満たすことを示す情報が記憶された後であっても、打止差数カウンタの更新を行っても良い。このように構成することによって、処理の共通化を図ることができる。
また、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止め仮条件を満たすことを示す情報が記憶された後は、遊技媒体の差数が19000を超えたか否かの判断を行わない。このように構成することによって、無駄な処理を行わないようにすることができる。
また、図58からも明らかなとおり、打ち止め仮フラグ記憶領域に打ち止め仮条件を満たすことを示す情報が記憶された後は、遊技媒体の差数が19000を下回っても、打ち止め仮フラグ記憶領域に記憶されている情報を更新しない(打ち止め仮条件を満たすことを示す情報をクリアしない)。このように構成することによって、ボーナス遊技状態中に1回でも遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、仮にボーナス遊技状態が終了した遊技で遊技媒体の差数が19000を下回っていても、打ち止め状態とすることができる。
<遊技店の営業可能な時間と打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数の関係>
打ち止め状態となる機能(コンプリート機能とも称する)を有する遊技機は、以下の式が成り立つように設計しても良い。
(打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数)/(遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数)×最小遊技時間(s)/3600<風営法で定められた遊技店の営業可能な時間(h)
なお、上記式における最小遊技時間(s)は、上述した最小遊技時間であり、4.1秒に相当する。具体的には、或る遊技に係るリール回転開始から或る遊技の次の遊技(次回遊技)のリール回転開始までの最短の時間である。また、3600は、秒を時間に変換するための定数である(1時間=60分×60秒=3600秒)。また、風営法は、風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律である。
また、遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数とは、一般的に、遊技者にとって最も有利な遊技状態における1ゲームあたりの純増(純増枚数)と称されることがある。
遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数を説明するにあたり簡単な例を挙げて説明を行う。
例えば、最も有利な遊技状態がAT状態とする(なお、AT状態においては、3枚ベットで遊技することが最も有利であるものとする)。また、内部抽せんによって、3/4の確率で10枚役(小役)に当選し、10枚役に対応した図柄組合せが停止表示可能とする。また、内部抽せんによって、1/4の確率でハズレが決定され、ハズレ(0枚)に対応した図柄組合せが停止表示されるとする。なお、このAT状態においては、内部抽せんによって小役が当選した遊技においては、報知された有利なストップスイッチの操作態様に従うことにより、遊技者が有利なストップスイッチ操作態様で操作するものとする。換言すると、内部抽せんによって10枚役(小役)に当選した場合には、100%の確率で10枚役に対応した図柄組合せが停止表示可能とする。
この場合における、遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの期待増加数とは、(3/4×10+1/4×0)/3=2.5となる。なお、この例では、リプレイに当選した遊技について考慮していないが、内部抽せんによりリプレイに当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した遊技については、0枚ベット、0枚アウトとして計算することとする。
なお、遊技者にとって有利な遊技状態として、ボーナス遊技状態A、ボーナス遊技状態B、AT状態のように、複数の遊技状態を備える遊技機においては、これら複数の遊技状態のうち、1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が最も大きい遊技状態を遊技者にとって最も有利な遊技状態とする。
例えば、ボーナス遊技状態Aの1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が3.5、ボーナス遊技状態Bの1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が2.0、AT状態の1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が2.5であるとき、遊技者にとって最も有利な遊技状態は、ボーナス遊技状態Aとなる。
なお、上述した各遊技状態の1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数は例示であり、他の数値であっても良い。
また、風営法で定められた遊技店の営業可能な時間(h)とは、18時間となっている。具体的には、風営法第13条には、「風俗営業者は、深夜(午前零時から午前六時までの時間をいう。以下同じ)においては、その営業を営んではならない。」と記載されている。つまり、遊技店が営業可能な時間とは、1日のうち深夜を除いた時間帯である18時間が該当する。
また、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数として19000としている。
また、打ち止め状態となる条件として、ア)電源投入後、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えたこと、又は、イ)電源投入時を起点(0)として遊技媒体の差数が19000を超えたこと、の何れかを採用することができる。
そのため、上述した式に数値を当てはめると、19000/(遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数)×4.1/3600<18となる。
つまり、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000にすることによって、遊技者にとって最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が、約0.83より大きい場合には、遊技者にとって最も有利な遊技状態が遊技店の営業開始直後から開始されその遊技状態が継続したとき(連続して遊技者にとって最も有利な遊技状態が行われたとき)であっても、遊技店の閉店前までに打ち止め状態となるように構成されている。
換言すると、最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が著しく大きい値(例えば、2.5より大きい値)に設計された遊技機を遊技店に設置した場合であっても、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000とすることにより、遊技者にとって最も有利な遊技状態が継続した場合(連続して遊技者にとって最も有利な遊技状態が行われた場合)であっても、遊技店が営業可能な営業時間内で打ち止め状態とすることができるため、最も有利な遊技状態における1遊技あたりの遊技媒体の期待増加数が著しく大きい値となる遊技機であっても、射幸性を著しく高くしない遊技機を提供することができる。
なお、都道府県で定められた営業可能な時間のうち最も短時間となる営業可能な時間は13時間となっているため、上述した式の右辺である18(h)を13(h)に置き換えて、上述した式が成立するよう構成するようにしても良い。
このように構成することによって、上述した式の右辺を18(h)とした場合よりも、上述した式の右辺を13(h)にした場合の方が、より射幸性が著しく高くならない遊技機を提供することができる。
<有利区間差数カウンタと打止差数カウンタ>
有利区間差数カウンタと打止差数カウンタの特徴(主な相違点)について改めて説明を行う。
<<有利区間差数カウンタ>>
(1)概要
有利区間の終了(強制終了)に係る遊技媒体の差数を記憶するための記憶領域である。例えば、有利区間における遊技媒体の差数が2400を超えた場合には、有利区間を終了するように制御する。
(2)カウント開始時
有利区間が開始した遊技から遊技媒体の差数を算出し、有利区間差数カウンタの更新を開始する。つまり、電源が投入された後の最初の遊技が通常区間であった場合等、通常区間の遊技では、通常区間の遊技の遊技媒体の差数に基づいて、有利区間差数カウンタのカウントを開始しない。
なお、通常区間の或る遊技にて、有利区間の移行条件を満たした場合には、その或る遊技にて、有利区間差数カウンタに初期値(例えば、46535)を設定するように構成することは差し支えない。
(3)カウント終了時
有利区間が終了する遊技でカウントを終了する。換言すると、有利区間が開始する遊技から有利区間差数カウンタの更新を開始し、その後、有利区間が終了する遊技まで有利区間差数カウンタの更新を行う。なお、有利区間が終了する遊技は、有利区間差数カウンタを更新しなくても良いし、有利区間差数カウンタを更新しても良い。
(4)有利区間差数カウンタを初期化する例
ア)有利区間の終了に伴うRWMクリア処理によって、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化(例えば0を記憶)する。
イ)設定変更を伴う電源投入(設定キースイッチオンの状況下で電源スイッチオンにして移行する設定変更モードに伴うRWMクリア処理)によって、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化(例えば0を記憶)する。
なお、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化することによって有利区間差数カウンタに記憶される値(初期化による値)と、有利区間の開始条件を満たして有利区間差数カウンタに記憶される値(初期値)は、異なる値となるように構成されていても良い。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化することによって有利区間差数カウンタに記憶される値(初期化による値)の例としては「0」が挙げられる。
また、有利区間の開始条件を満たして有利区間差数カウンタに記憶される値(初期値)の例としては、「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」、又は、「有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応する値」-「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」とすることが挙げられる。
ここで、「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」の例としては「2400」、「有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応する値」-「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」の例としては、「63135」が挙げられる。なお、これら数値は例示であり、これらに限定されるものではない。
また、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化することによって有利区間差数カウンタに記憶される値(初期化による値)は、有利区間のカウント開始条件を満たして有利区間差数カウンタに記憶される値(初期値)となるように構成されていても良い。
具体的には、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期化することによって有利区間差数カウンタに記憶される値(初期化による値)を、「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」、又は、「有利区間差数カウンタの記憶領域の大きさに対応する値」-「有利区間の終了条件として定めた有利区間の遊技媒体の差数に対応する値」としても良い。
(5)有利区間差数カウンタの値が維持される例
ア)所定のエラー(復帰可能エラー)が発生し、所定のエラーを解除するためのリセットスイッチが操作されても、有利区間差数カウンタは初期値にしない(所定のエラーは解除可能となる)。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値が100の状況で所定のエラーが発生し、リセットスイッチを操作することにより所定のエラーを解除した場合には、有利区間差数カウンタに記憶されている値は100を維持する。つまり、有利区間差数カウンタに記憶されている値は更新しない。なお、このときは、有利区間も維持する。
イ)電源断処理(電断時処理とも称する)を実行し、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)によって電源復帰した場合には、有利区間の差数カウンタは初期値にしない。
例えば、有利区間差数カウンタに記憶されている値が100の状況で電源スイッチがオフとなって電源断処理を実行し、その後、設定変更を伴わない電源投入によって電源復帰した場合には、有利区間差数カウンタに記憶されている値は100を維持する。つまり、有利区間差数カウンタに記憶されている値は更新しない。なお、このときは、有利区間も維持する。
なお、上述した(4)有利区間差数カウンタを初期化する例や、(5)有利区間差数カウンタの値が維持される例は一例である。例えば、一部の例を採用することや全ての例を採用することができる。また、他の事象が発生することにより、有利区間差数カウンタに記憶されている値を初期値にすることや、有利区間差数カウンタの値が維持されるように構成されていても良い。
<<打止差数カウンタ>>
(1)概要
打ち止めに係る遊技媒体の差数を記憶するための記憶領域である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、打ち止め状態(コンプリート状態とも称する)とするように制御する。
なお、本実施形態では、打ち止めに係る遊技媒体の差数とは、以下の(ア)、(イ)の何れか一方のことを指すこととする。
(ア)電源投入時を起点(0)とした現在の遊技媒体の差数
(イ)電源投入後、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの現在の遊技媒体の差数
(2)カウント開始時
電源投入(設定変更を伴わない電源投入、及び、設定変更を伴う電源投入)が行われた後の最初の遊技から遊技媒体の差数を算出し、打止差数カウンタの更新を開始する。つまり、電源が投入された後の最初の遊技が通常区間の遊技であっても、有利区間の遊技であってもカウントを開始する。
なお、打ち止めに係る遊技媒体の差数のカウントは、遊技機に所定のスイッチ(所謂、打ち止めスイッチ)を設け、所定のスイッチの操作によって、遊技店側でカウントする又はカウントしないを選択することができないように構成されている(従来の打ち止め機能とは異なる)。換言すると、同じ機種の遊技機(同じ型式の遊技機)で遊技した場合、遊技店の違いにより、打ち止め状態となる場合と打ち止め状態とならない場合とを有さない。つまり、打ち止め状態となる遊技媒体の差数を超えた場合、一律、打ち止め状態となる。
(3)カウント終了時
打ち止め条件を満たした遊技でカウントを終了する。換言すると、電源投入された遊技から打止差数カウンタの更新を開始し、その後、打ち止め条件を満たすまで打止差数カウンタの更新を行う。なお、打ち止め条件を満たした遊技は、打止差数カウンタを更新しなくても良いし、打止差数カウンタを更新しても良い。
(4)打止差数カウンタを初期化する例
ア)電源断処理を実行し、その後、設定変更を伴う電源投入(設定キースイッチオンの状況下で電源スイッチオン)によって電源復帰した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化(例えば、0を記憶)する。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が200の状況で、電源スイッチがオフとなって電源断処理を実行し、その後、設定変更を伴う電源投入によって電源復帰した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は0(初期化後の値)となる。
イ)電源断処理を実行し、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)によって電源復帰した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化(例えば、0を記憶)する。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が200の状況で、電源スイッチがオフとなって電源断処理を実行し、その後、設定変更を伴わない電源投入によって電源復帰した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は0(初期化後の値)となる。
なお、打止差数カウンタを初期化する事象が発生した場合、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化することによって打止差数カウンタに記憶される値を打止差数カウンタの初期値となるようにしても良い。
このように構成することにより、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化する処理は、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する処理と同じことを指すことができる。そのため、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化する処理と、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する処理の2つ設ける必要はなくなり、プログラム容量は削減することができる。
なお、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化することにより打止差数カウンタに記憶される値と、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する値が、同じある場合、又は、異なる場合であっても、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化する処理と、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する処理との2つの処理を設けても良い。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化することに打止差数カウンタに記憶される値が0であるとき、その後、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する処理によって0を記憶するように構成しても良い。
また、打止差数カウンタに記憶されている値を初期化することに打止差数カウンタに記憶される値が0であるとき、その後、打止差数カウンタに初期値を記憶(設定)する処理によって19000を記憶するように構成しても良い。
(5)打止差数カウンタの値が維持される例
ア)所定のエラー(復帰可能エラー)が発生し、所定のエラーを解除するためのリセットスイッチが操作されても、打止差数カウンタは初期値にしない(所定のエラーは解除可能となる)。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が200の状況で所定のエラーが発生し、リセットスイッチを操作することにより所定のエラーを解除した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は200を維持する。つまり、打止差数カウンタに記憶されている値は更新しない。
イ)有利区間の終了に伴うRWMクリア処理によって初期値にしない。換言すると、打止差数カウンタは、有利区間の終了に伴うRWMクリアの対象となっていないカウンタである。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値が200の状況で有利区間が終了し、有利区間の終了に伴うRWMクリアが実行された場合であっても、有利区間の終了に伴うRWMクリア後の打止差数カウンタに記憶されている値は200を維持する。つまり、打止差数カウンタに記憶されている値は更新しない。
なお、上述した(4)打止差数カウンタを初期化する例や、(5)打止差数カウンタの値が維持される例は一例である。例えば、一部の例を採用することや全ての例を採用することができる。また、他の事象が発生することにより、打止差数カウンタに記憶されている値を初期値にすることや、打止差数カウンタの値が維持されるように構成されていても良い。
<打ち止めに係る報知状態>
打ち止めに係る報知状態として、第1状態、第2状態、第3状態を有する。なお、打ち止めに係る報知状態は、サブ制御手段により制御される状態である。
第1状態は、打ち止めの条件を満たす前の状態である。また、打ち止めに係る遊技媒体の差数と、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数との差が特定値(例えば、100)より大きいである状態を指す。
例えば、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000とし、特定値を100としたとき、打ち止めに係る遊技媒体の差数が0~18900未満の状況が第1状態に相当する。本実施形態では、第1状態を、「通常状態」、「作動予告前報知状態」、「打ち止め作動予告前報知状態」とも称す。
第2状態は、打ち止めの条件を満たす前の状態である。また、打ち止めに係る遊技媒体の差数と、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数との差が特定値以下である状態を指す。
例えば、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000とし、特定値を100としたとき、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18900~19000の状況が第2状態に相当する。本実施形態では、第2状態を、「作動予告状態」、「作動予告報知状態」、「打ち止め作動予告報知状態」とも称す。
第3状態は、打ち止めの条件を満たした状態である。具体的には、打ち止めの条件を満たし、打ち止め処理(打ち止め状態)を実行している状態を指す。
例えば、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000としたとき、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた状況(打ち止め状態となっている状況)が第3状態に相当する。本実施形態では、第3状態を「作動状態」、「作動報知状態」、「打ち止め作動報知状態」とも称す。
つまり、電源をオンにしてから打ち止め状態となるまでにおける、打ち止めに係る報知状態の遷移は、第1状態の後に第2状態となり、その後、第2状態の後に第3状態となる。
なお、打ち止めに係る報知状態の遷移は、必ずしも、第1状態→第2状態→第3状態となるとは限らない。詳細は後述するが、例えば、第1状態→第2状態→第1状態→第2状態→第3状態となる場合も有する。
<打ち止めに係る報知状態に応じた報知態様>
次に、打ち止めに係る報知状態に応じた報知態様について、図を用いて説明を行う。
<<打ち止めに係る報知状態:通常状態>>
図75は、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であるときの演出の一例を示す図である。以下に、図75(1)、図75(2)、図75(3)の順に、表示装置32に表示される演出(画像)の説明を行う。
<<<図75(1)>>>
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)における演出の例である。
表示装置32の左下側には、PAYOUTとCREDITが表示されている。PAYOUTは、1回の遊技の結果、得られた遊技媒体の数(遊技媒体の付与数)に対応した表示を行う。図75(1)では、1回の遊技が終了する前(例えば、全リールが回転しているとき)を示しているため、「00」が表示されている。
また、CREDITは、現在のクレジット数に対応した表示を行う。図75(1)では、クレジット数が「50」である状況で遊技を行っている例を示しているため、「50」が表示されている。
表示装置32の右上側には、TotalとGが表示されている。Totalは、AT状態によって得られた遊技媒体の獲得数に対応した表示を行う。図75(1)では、AT状態によって得られた遊技媒体の獲得数が2000である例を示しているため、「Total2000枚」が表示されている。
また、Gは、AT状態で実行した遊技数に対応した表示を行う。図75(1)では、AT状態で実行した遊技数が1000ゲームである例を示しているため、「1000G」が表示されている。
表示装置32の中央にはキャラクタ画像を含んだ遊技の興趣を高める画像が表示されている。なお、AT状態では、表示装置32の中央にストップスイッチの有利な操作態様を示す表示を行う場合を有する(不図示)。
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に電源がオフとなり、その後、設定キースイッチがオフの状況で電源がオン(設定変更を伴わない電源投入)となった後には、PAYOUT、CREDIT、Total、Gは、電源がオフとなったときに表示されていた情報と同一の表示がなされるように構成されている。
また、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)において、PAYOUT、CREDIT、Total、Gの情報の表示している例を示したが、必ずしもこれらを表示しなくても良い。
例えば、Total、Gの情報は表示するが、PAYOUT、CREDITの情報は表示しない等のように構成しても良い。また、GをAT状態で実行した遊技数に対応した表示を行っていたが、GをAT状態の残りの遊技数に対応した表示としても良い。このように、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)において表示される情報は、任意の情報とすることが可能である。
以上のとおり、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)であるときには、打ち止め条件を満たすまでの事前報知や、打ち止め状態であることを示す報知は行われない。なお、AT状態中を例に挙げたが、如何なる遊技状態(ボーナス遊技状態中や、通常遊技状態中(非AT中、非ボーナス遊技状態中、非ボーナス内部中、ボーナス内部中))の遊技であっても、打ち止め条件を満たすまでの事前報知や、打ち止め状態であることを示す報知は行われない。
<<<図75(2)>>>
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技待機中における演出(デモ演出、デモ画面とも称す)の例である。例えば、デモ演出は、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから新たなベットがなされないまま所定時間(例えば60秒)経過した場合に実行される。
なお、デモ演出は、AT状態やボーナス遊技状態等の特定の遊技状態であるときには、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから新たなベットがなされないまま所定時間(例えば60秒)経過した場合であっても実行されないようにしても良い。
また、デモ演出は、メニューモードであるとき(メニュー画像が表示されているとき)には、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから新たなベットがなされないまま所定時間(例えば60秒)経過した場合であっても実行されないようにしても良い。
つまり、遊技終了後の或るタイミングから所定時間が経過する前のタイミング(例えば、或るタイミングから30秒後)にメニューモードに移行し、そのままメニュー画面が表示されている状況で遊技終了後の或るタイミングから所定時間が経過した場合であっても、デモ演出が実行されなくても良い。
なお、メニューモードに移行した場合には、メニューモードを開始した或るタイミングから所定時間(例えば60秒)経過した場合にデモ演出を実行しても良いし、メニューモードを開始した或るタイミングから所定時間と異なる特定時間(例えば120秒)経過した場合にデモ演出を実行しても良い。
また、メニューモードに移行した場合には(メニュー画像が表示されている場合には)、デモ演出が実行されないようにしても良い。
デモ演出の例として、キャラクタ画像を表示している例を記憶していや企業のロゴマーク画像や注意喚起画像(遊技へののめり込みを防止するための画像)等が順序表示される。
なお、デモ演出として、上述したデモ演出の例に加えて、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像も表示されても良い。例えば、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像として「打ち止め機能搭載機です」や「コンプリ―ト機能搭載機です」等の画像を所定時間(例えば、3秒)表示しても良い。
このように、デモ演出として打ち止め機能が搭載されていることを示す画像を表示する場合には、遊技者に事前にこの遊技機には打ち止め機能が搭載していることを認識させることができる。つまり、打ち止め機能が搭載されている遊技機か否かを判断基準として、遊技者は遊技する遊技機を選定することもできる。また、仮に打ち止め状態となった場合であっても、その遊技者と遊技店とのトラブル(例えば、ATの途中で打ち止め状態となってしまった場合における遊技者からのクレーム)を未然に防ぐことができる。
また、デモ演出として、注意喚起画像(遊技ののめり込みを防止するための画像)と、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像が表示される場合を有する場合において、注意喚起画像(遊技ののめり込みを防止するための画像)の表示期間をT1、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像の表示期間をT2としたとき、T1≦T2としても良い。このように構成することにより、打ち止め機能が搭載されていることのメッセージをより強調することができる。
また、注意喚起画像(遊技ののめり込みを防止するための画像)の表示期間をT1、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像の表示期間をT2としたとき、T1>T2としても良い。このように構成することにより、遊技機への依存(のめり込み)を低下させるメッセージをより強調することができる。
なお、デモ演出として打ち止め機能が搭載されていることを示す画像を表示する場合の他の形態として、デモ演出として、キャラクタ画像を表示している例を記憶していや企業のロゴマーク画像や注意喚起画像(遊技へののめり込みを防止するための画像)等が順序表示されている間、「打ち止め機能搭載機です」や「コンプリ―ト機能搭載機です」等の画像も同時に表示されるように構成されていても良い。
以上のとおり、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、デモ演出であるときには、打ち止め条件を満たすまでの事前報知や、打ち止め状態であることを示す報知は行われない。ただし、デモ演出中において、打ち止め機能が搭載されていることを示す画像を表示するように構成しても良い。
<<<図75(3)>>>
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、遊技待機中にサブスイッチ20が操作された場合(「メニューモード」とも称す)に表示されるメニュー画像の例である。
メニュー画像には、遊技者が選択可能な項目や、遊技履歴に関する情報が表示される。
遊技者が所定のスイッチ(例えば、サブ十字キースイッチ21)の操作により選択可能な項目として、「会員登録」、「パスワード入力」、「クイックマイスロ」、「終了時QR表示」、「途中記録を見る」、「データクリア」、「音量調整」の7項目がある。
例えば、所定のスイッチの操作により「音量調整」の項目を選択し、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)を操作すると、音量調整が可能な画像が表示される。
例えば、所定のスイッチの操作により「会員登録」の項目を選択し、特定のスイッチを操作すると、サーバーのURLの情報を含んだ二次元コードが表示される。(携帯端末等によって二次元コードを読み込むことにより、その遊技機の製造メーカが管理しているサーバーにアクセスすることができる。)
例えば、所定のスイッチの操作により「パスワード入力」の項目を選択し、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)を操作すると、遊技者がパスワードを入力可能な画像が表示される。なお、パスワードが入力された後、遊技の進行に応じた遊技履歴を記憶する。
例えば、所定のスイッチの操作により「終了時QR表示」の項目を選択し、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)を操作すると、遊技者がパスワード入力した後からの遊技の進行に応じた遊技履歴に対応した二次元コードを表示する。なお、二次元コードの表示を終了する条件(例えば、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)により、「QR表示終了」を選択)を満たした場合には、遊技者がパスワード入力した後からの遊技の進行に応じた遊技履歴を消去する。
例えば、所定のスイッチの操作により「途中記録を見る」の項目を選択し、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)を操作すると、遊技者がパスワード入力した後からの遊技の進行に応じた遊技履歴に対応した二次元コードを表示する。なお、二次元コードの表示を終了する条件(例えば、特定のスイッチ(例えば、サブスイッチ20)により、「QR表示終了」を選択)を満たした場合であっても、遊技者がパスワード入力した後からの遊技の進行に応じた遊技履歴は保持される。これは、「終了時QR表示」の項目を選択した場合と異なり、遊技を継続する意思はあるが、途中までの遊技履歴を、携帯端末等を用いて確認したい遊技者向けの項目である。
例えば、「途中記録を見る」の項目を選択し、遊技者がパスワード入力した後からの遊技の進行に応じた遊技履歴を、携帯端末等を用いて確認することにより、設定値を推測することや、有利区間の遊技媒体の差数が現状どの程度であるかを推測することや、打ち止めに係る遊技媒体の差数が現状どの程度であるかを推測した後、遊技履歴を消去することなく、遊技を進行することができる。
全項目に関する説明は省略するが、メニュー画像が表示されているときには、遊技者が項目を選択することにより、遊技者が選択した項目に対応した画像が表示される。
なお、遊技者が選択可能な項目として7項目を例示したが、これらの項目に限定されるものではない。例えば、遊技が選択可能な項目が1項目(例えば、音量調整の1つ)でも良いし、遊技者が選択可能な項目が2項目(例えば、パスワード入力と音量調整の2つ)でも良い。また、遊技者が選択可能な項目として、上記の7項目とは一部、又は、全てが異なる項目を遊技者が選択可能な項目としても良い。
メニュー画像の下側には、遊技履歴に関する情報が表示される。
メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報の例として、「HBB」、「BB」、「RB」、「AT突入回数」、「総遊技回数」の5項目が挙げられる。
「HBB」は、設定変更がなされた後からの累計のハイパーボーナスの実行回数(突入回数)を表示する。ハイパーボーナスとは、複数のボーナスの中でも最も遊技者にとって有利なボーナス等が該当する。図75(3)では、HBBを1回実行したことを示す情報が表示されている。
「BB」は、設定変更がなされた後からの累計のビッグボーナスの実行回数(突入回数)を表示する。ビッグボーナスとは、ハイパービッグボーナスよりは遊技者にとって有利ではないボーナス等が該当する。図75(3)では、BBを5回実行したことを示す情報が表示されている。
「RB」は、設定変更がなされた後からの累計のレギュラーボーナスの実行回数(突入回数)を表示する。レギュラーボーナスとは、ビッグボーナスよりは遊技者にとって有利ではないボーナス等が該当する。図75(3)では、RBを1回実行したことを示す情報が表示されている。
「AT突入」は、設定変更がなされた後からの累計のAT状態の突入回数を表示する。AT状態とは、ストップスイッチの有利な操作態様を報知可能な遊技状態等が該当する。図75(3)では、AT突入回数が5回であることを示す情報が表示されている。
「総遊技回数」は、設定変更がなされた後からの累計の遊技回数を表示する。総遊技回数を、遊技者にとって有利な状態(各種ボーナス、AT状態、等)での遊技回数を含んだ全遊技状態における遊技回数としても良いし、遊技者にとって有利な状態(各種ボーナス、AT状態、等)での遊技回数を除いた一部の遊技状態における遊技回数としても良い。図75(3)では、総遊技回数が2000回であることを示す情報が表示されている。
このように、遊技履歴に関する情報が表示される遊技機においては、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を遊技者が予測することが可能となる。
例えば、総遊技回数が少ないのにも関わらず、「AT突入」等の有利な遊技状態となっている回数が多い場合には、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数が少ないのではないかと遊技者は予測することができる。換言すると、あと少しで打ち止め状態となりやすいのではないかと遊技者は予測することができる。
一方、例えば、総遊技回数が多いのにも関わらず、「AT突入」等の有利な遊技状態となっている回数が少ない場合には、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数が多いのではないかと遊技者は予測することができる。換言すると、まだ打ち止め状態とならないのではないかと遊技者は予測することができる。
メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報は、設定変更がなされた後からの累計の回数とした。そのため、電源がオフとなり、その後、設定変更キーがオフの状況下で電源がオン(設定変更を伴わない電源投入)となった後も、電源がオフとなる前の各種情報の回数と、設定変更キーがオフの状況下で電源がオンとなった後の各種情報の回数は同一となるように構成されている。なお、設定変更が行われた場合には、各種情報は初期値(例えば、0)が表示される。なお、設定変更がなされた後(設定変更キーがオンの状況下で電源がオンとなった後)は、打止差数カウンタは初期値に設定される。同様に、設定変更キーがオフの状況下で電源がオンとなった後は、打止差数カウンタは、初期値に設定される。
ただし、メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報は、設定変更がなされた後からの累計の回数とするのではなく、例えば、メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報は、電源がオンされた後からの累計の回数としても良い。この場合、電源がオフとなり、その後、設定変更キーがオフの状況下で電源がオン(設定変更を伴わない電源投入)となった後は、各種情報は初期値(例えば、0)が表示される。なお、設定変更がなされた後(設定変更キーがオンの状況下で電源がオンとなった後)は、打止差数カウンタは初期値に設定される。同様に、設定変更キーがオフの状況下で電源がオンとなった後は、打止差数カウンタは、初期値に設定される。
このように構成することにより、メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報は、設定変更がなされた場合(同一の設定値に設定することも含む)と、設定変更がなされなかった場合(設定変更を伴わない電源復帰)とを遊技者が判別することができないような遊技機を提供することができる。
また、メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報として、「HBB」、「BB」、「RB」、「AT突入回数」、「総遊技回数」の5項目を例示したが、当該5項目に限定されるものではない。例えば、メニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報として、1項目(例えば、総遊技回数)が表示されるものや、2項目(例えば、AT突入、総遊技回数)が表示されるものであっても良い。また、上記の5項目とは一部、又は、全てが異なる情報(例えば、遊技媒体の差数の推移を示すグラフ(所謂、スランプグラフ))をニュー画像に表示される遊技履歴に関する情報としても良い。また、メニュー画像には、遊技履歴に関する情報が表示されなくても良い。
以上のとおり、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」であり、且つ、メニューモードとなっているときには、打ち止め条件を満たすまでの事前報知や、打ち止め状態であることを示す報知は行われない。
<<打ち止めに係る報知状態:作動予告状態>>
図76は、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であるときの演出の一例を示す図である。以下に、図76(1)、図76(2)、図76(3)の順に、表示装置32に表示される演出(画像)の説明を行う。なお、図75の説明と重複する部分については説明を省略し、特徴的な構成について説明を行う。
<<<図76(1)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)における演出の例である。この演出の例は、表示装置32にコンプリート機能作動までの枚数を報知する場合における例である。
図75(1)とは異なり、表示装置32の上部側に「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像とも称す)が表示されている。つまり、現在の遊技媒体の差数から、遊技媒体の差数が100増加すると打ち止め状態となることを報知している。換言すると、打ち止め条件を満たすまでの事前報知がなされている。
なお、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が変化するごとに、事前報知画像の内容は変化する。例えば、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が90のときには「コンプリ―ト機能作動まで残り90枚」、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が50のときには「コンプリ―ト機能作動まで残り50枚」、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が10のときには「コンプリ―ト機能作動まで残り10枚」等のようになる。この点については、図76(1)の事前報知画像の例に限らず、他の事前報知画像の例についても同様である。
また「コンプリ―ト機能作動まで残り〇〇枚」という表記(メッセージ)は一例であり、事前報知画像の表記内容については「打ち止めまで残り〇〇枚」等の他の表記であっても良い。
また、事前報知画像を表示しているときに、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像(ナビ画像とも称す)も表示する遊技では、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像は視認可能となるように構成されている。
例えば、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像と事前報知画像とが重ならない位置(領域)に表示されるように構成しても良い。また、例えば、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像と事前報知画像との一部が重なる位置(領域)に表示されるように構成しても良い。具体的には、事前報知画像が表示される位置(領域)は、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像の半分以上は重ならない位置(領域)としても良い。何れにしても、このように構成することにより、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像は視認可能であるため、遊技者に不利益を与えることのない遊技機を提供することができる。
また、AT状態にて、ストップスイッチの有利な操作態様に係る画像を表示する遊技と、AT状態にて、ストップスイッチの有利な操作態様を表示しない遊技とにおいて、事前報知画像が表示される位置(領域)や事前報知画像の大きさは変更しないように構成しても良い。このように構成することにより、事前報知画像を表示する制御処理の負担を軽減することができる。
また、事前報知画像として、打ち止め状態となるまでの残り枚数を表示している例を示したが、打ち止め状態となるまでの残り枚数は表示しなくても良い。
例えば、事前報知画像として、「あと少しで打ち止め状態となります。」等の画像を表示しても良い。この場合、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が90のときと、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数が10のときとで、同じ事前報知画像が表示される。なお、打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体数に応じて、事前報知画像の表記(メッセージ)は同じであるが、異なる態様(例えば、事前報知画像の色が打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体数に応じて変わる)にしても良い。
このように、打ち止め条件を満たすまでの事前報知を行うことにより、唐突に打ち止め処理(打ち止め状態)となる場合と比較して、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
また、事前報知画像は、PAYOUT、CREDIT、Total、Gの表示と重複しないように構成されている。このように構成することにより、事前報知画像を表示することによりPAYOUT、CREDIT、Total、Gに関する情報の視認性が低下することを防止することができる。なお、事前報知画像の表示により、PAYOUT、CREDIT、Total、Gに関する情報のうち、一部の情報と重複しても良い。
なお、AT状態やボーナス遊技状態等の遊技者に有利な遊技状態が終了した場合には、注意喚起画像(遊技へののめり込みを防止するための画像)が所定期間(例えば3秒などの時間が経過するまで、又は、次回遊技のための所定の操作(ベット操作やスタートスイッチの操作)がなされるまで)表示される。
例えば、事前報知画像が表示されているときに、AT状態が終了し、注意喚起画像を表示するときには以下ア)~ウ)の何れかのように構成されていても良い。
ア)事前報知画像の表示領域と注意喚起画像の表示領域の少なくとも一部が重複している。換言すると、事前報知画像と注意喚起画像が同時に表示される場合を有する。
このように構成した場合、少なくとも一部が重複しているため、注意喚起画像が表示されていない場合と比較して注意喚起画像が表示されている場合の方が、事前報知画像の視認性は低くなる。ただし、事前報知画像は視認可能であるため、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
イ)事前報知画像の表示領域と注意喚起画像の表示領域が重複していない。換言すると、事前報知画像と注意喚起画像が同時に表示される場合を有する。
このように構成した場合、注意喚起画像と事前報知画像の表示領域が重複していないため、注意喚起画像が表示されていない場合と注意喚起画像が表示されている場合とで、事前報知画像の視認性が変化すること(例えば、注意喚起画像が表示されることによって事前報知画像の視認性が低下すること)を防止することができる。つまり、事前報知画像は視認可能であるため、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
ウ)事前報知画像を一旦非表示にしてから注意喚起画像を表示し、注意喚起画像の表示が終了してから、事前報知画像を表示する(事前報知画像→注意喚起画像→事前報知画像の順序で表示する)。換言すると、事前報知画像と注意喚起画像が同時に表示されない。
このように構成した場合、注意喚起画像が表示されている場合には、事前報知画像が表示されないため、注意喚起画像への注目度を高くすることができる。なお、注意喚起画像の表示が終了した後には、事前報知画像は表示されるため、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
<<<図76(2)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技待機中における演出(デモ演出とも称す)を実行している際に、事前報知画像を表示する場合の例である。
図75(2)とは異なり、表示装置32の上部側に事前報知画像が表示されている。
また、この事前報知画像は、デモ演出として表示される画像が順次切り替えられる場合であっても、継続して事前報知画像が表示される。
このように、打ち止め条件を満たすまでの事前報知をデモ演出中に行うことにより、遊技を行おうと思っている遊技者に対して、そろそろ打ち止め処理(打ち止め状態)が発生する遊技機であることを報知することができる。よって、唐突に打ち止め処理(打ち止め状態)となる場合と比較して、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像は、同じ画像(同じ大きさの画像)であるように構成されている。このように構成することにより、事前報知画像を複数備える場合と比較して、画像を記憶している記憶領域の容量を削減することができる。
一方、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像は、異なる画像(異なる大きさの画像や、異なる色を用いた画像)であるように構成されていても良い。
例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像の方が、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像よりも大きい画像(事前報知画像の表示領域が大きい)とすることができる。
このように構成することにより、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)の方が、打ち止め条件となるまでの遊技媒体の差数を強調することができる。つまり、遊技中において、あとどれくらいで打ち止めとなるかを遊技者に明示することができる。
また、例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像の方が、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像よりも小さい画像(事前報知画像の表示領域が小さい)とすることができる。
このように構成することにより、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出の方が、打ち止め条件となるまでの遊技媒体の差数を強調することができる。つまり、遊技を行おうと思っている遊技者に対して、そろそろ打ち止め処理(打ち止め状態)が発生する遊技機であることを明示することができる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像とが異なる例として、事前報知画像の大きさが異なる例を挙げて説明したが、事前報知画像の大きさに限られるものではない。
例えば、事前報知画像で使用する色が異なるように構成したり、事前報知画像の形が異なるように構成したり、事前報知画像で表示される表記(メッセージ)が異なるように構成したり、事前報知画像で表示される表記(メッセージ)のフォントが異なるように構成したりしても良い。
換言すれば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出に表示される事前報知画像とで、事前報知画像による強調度合いが異なっていれば良い。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出を実行している際に、事前報知画像を表示する場合について説明したが、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、デモ演出を実行している際には、事前報知画像を表示しないようにしても良い。
この場合には、遊技者がベットした際に、デモ演出から遊技画面を表示し、遊技画面を表示した場合には、事前報知画像を表示するようにすれば良い(図76(1)参考)。つまり、遊技者が遊技を実行する前(規定数のベットを行い、スタートスイッチを操作する前)に、打ち止め条件を満たすことが報知されるため、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
<<<図76(3)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技待機中にサブスイッチ20が操作された場合(「メニューモード」とも称す)に表示されるメニュー画像の例である。
図75(3)とは異なり、表示装置32の上部側に事前報知画像が表示されている。
このように、打ち止め条件を満たすまでの事前報知をメニューモードに行うことにより、メニューモードで放置されている状況が続いている遊技機で遊技を行おうと思っている遊技者に対して、そろそろ打ち止め処理(打ち止め状態)が発生する遊技機であることを報知することができる。よって、唐突に打ち止め処理(打ち止め状態)となる場合と比較して、遊技者と遊技店側との間でのトラブルを未然に防止することができる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像は、同じ画像(同じ大きさの画像)であるように構成されている。このように構成することにより、事前報知画像を複数備える場合と比較して、画像を記憶している記憶領域の容量を削減することができる。
一方、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像は、異なる画像(異なる大きさの画像や、異なる色を用いた画像)であるように構成されていても良い。
例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像の方が、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像よりも大きい画像(事前報知画像の表示領域が大きい)とすることができる。
このように構成することにより、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)の方が、打ち止め条件となるまでの遊技媒体の差数を強調することができる。つまり、遊技中において、あとどれくらいで打ち止めとなるかを遊技者に明示することができる。
また、例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像の方が、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像よりも小さい画像(事前報知画像の表示領域が小さい)とすることができる。
このように構成することにより、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードの方が、打ち止め条件となるまでの遊技媒体の差数を強調することができる。つまり、遊技を行おうと思っている遊技者に対して、そろそろ打ち止め処理(打ち止め状態)が発生する遊技機であることを明示することができる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像とが異なる例として、事前報知画像の大きさが異なる例を挙げて説明したが、事前報知画像の大きさに限られるものではない。
例えば、事前報知画像で使用する色が異なるように構成したり、事前報知画像の形が異なるように構成したり、事前報知画像で表示される表記(メッセージ)が異なるように構成したり、事前報知画像で表示される表記(メッセージ)のフォントが異なるように構成したりしても良い。
換言すれば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、遊技中(本例ではAT状態中)に表示される事前報知画像と、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードに表示される事前報知画像とで、事前報知画像による強調度合いが異なっていれば良い。
また、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードである際に、事前報知画像を表示する場合には、事前報知画像が、メニューモードで選択可能な各項目の表示と重複しないように構成されている。このように構成することにより、事前報知画像を表示することによりメニューモードで選択可能な各項目の表示の視認性が低下することを防止することができる。
なお、事前報知画像の表示により、メニューモードで選択可能な各項目のうち、一部の項目の画像の視認性が低下しても良い。その場合であっても、視認性は低下するが、その項目は遊技者に識別可能に構成されていれば良い。このように構成することにより、遊技者により各項目の選択は可能に構成されることになる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードである際に、事前報知画像を表示する場合について説明したが、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」であり、且つ、メニューモードである際には、事前報知画像を表示しないようにしても良い。
<<打ち止めに係る報知状態:作動報知状態>>
図77は、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」であるときの演出の一例を示す図である。以下に、図77(1)、図77(2)、図77(3)、図77(4)、図77(5)、図77(6)の順に、表示装置32に表示される演出(画像)の説明を行う。なお、図75や図76の説明と重複する部分については説明を省略し、特徴的な構成について説明を行う。
なお、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となるタイミングは、例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の遊技媒体の付与(例えば、決定した遊技媒体の付与数に対応した処理)が終了した後のタイミングである。
ここで、「決定した遊技媒体の付与数に対応した処理」とは、払出数表示器(獲得枚数表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、クレジット数表示器に表示される情報を更新する処理や、総得点を表示可能な表示器(総得点表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、ホッパから遊技媒体を払出す処理が該当する。
なお、「表示器に表示される情報を更新する処理」とは、例えば、遊技媒体の付与数として11枚の払出し(付与)を行う場合に「0」→「1」→「2」→・・・→「11」のように、表示器に表示される値を順次更新する処理が該当する。例えば、値を「1」更新する際に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。また、ホッパから遊技媒体を1枚払出す処理に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。
このように設計された場合において、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となるのは、例えば、表示器に表示される情報を更新する処理が終了した後、又は、ホッパから遊技媒体を払出す処理が終了してから50ms以内となるように構成されている。つまり、表示器に表示される情報を更新する処理が終了した後、又は、ホッパから遊技媒体を払出す処理が終了してから50ms以内に、打ち止めであることを示す画像(図77の「コンプリート機能作動中 係員を呼んでください」)が表示されるように構成されていることが好ましい。
なお、50msは例示であり、50msに限られるものではない。換言すると、以下の数式を満たすように構成されていれば良い。
遊技媒体数として1付与するのに要する時間>遊技媒体の付与が完了してから打ち止めであることを示す画像が表示されるまでの時間
このように構成することにより、遊技媒体の付与が完了した直後に打ち止めであることを示す画像が表示されるため、当該遊技の遊技媒体の付与が終了したことを遊技者が認識できる。また、打ち止めであることを遊技者が認識できる。
なお、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超え、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となるタイミングは、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000となる遊技の遊技媒体の付与(決定した遊技媒体の付与数に対応した処理)が終了した後のタイミングとして説明したが、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の遊技媒体の付与(決定した遊技媒体の払出数に対応した処理)が終了する前のタイミングとしても良い。
例えば、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となるタイミングは、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の遊技媒体の付与の開始前としても良いし、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の遊技媒体の付与の開始時としても良いし、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の遊技媒体の付与の途中としても良い。
また、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた後に(クレジット数の)自動精算を実行する遊技機においては、自動精算が終了した後に打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となっても良いし、自動精算が開始する前に報知状態が作動報知状態となっても良いし、自動精算が開始するときに打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となっても良いし、自動精算が開始している途中で打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となっても良い。
<<<図77(1)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、遊技媒体として物理的なメダルを用いない遊技機(メダルレス遊技機とも称す)において、表示装置32に打ち止め状態となったことを報知する場合における例である。
ここで、メダルレス遊技機について簡単に説明を行う。
メダルレス遊技機とは、遊技媒体として物理的なメダルを用いず、電子的なメダルを遊技媒体として遊技が可能な遊技機である。
メダルレス遊技機は、遊技媒体を貸し出すことが可能な貸出装置(貸出ユニット)と双方向で通信可能である。
例えば、貸出装置に備えられた貸出スイッチが1回操作されたことによって、メダルレス遊技機に遊技媒体を所定数(例えば50)送信可能とし、メダルレス遊技機は受信した遊技媒体の数を記憶可能とする。また、記憶した遊技媒体を用いて遊技(ベット等)が実行可能となる。
また、メダルレス遊技機に備えられた計数スイッチが操作(長押し操作)されたことによって、所定周期(例えば300ms)ごとにメダルレス遊技機が記憶している遊技媒体を所定数(50)貸出装置に送信可能とする。そして、貸出装置は受信した遊技媒体を記憶し、貸出装置に備えられた返却ボタンが操作されたことによって、遊技媒体数を記憶したカードを排出可能とする。
以上のとおり、メダルレス遊技機においては、計数スイッチが操作されることによって、メダルレス遊技機が記憶している遊技媒体数を貸出ユニットに送信可能となる。そして、遊技媒体数が記憶されたカードを排出することにより、遊技店で景品と交換することができる。
なお、特に言及しない限り、本明細書における遊技機はメダルレス遊技機にも適用可能であることを付言する。
説明を図77(1)に戻す。
表示装置32の中央付近に「コンプリ―ト機能作動中」の情報と、「係員を呼んでください」の情報が表示される。
つまり、表示装置32には、打ち止め状態であることを示す報知と、係員(店員)を呼ぶことを示す報知を行っている。このように構成することにより、遊技者は打ち止め状態であることを認識することができる。また、遊技者は店員を呼ぶ必要があることを認識することができる。なお、打ち止め状態であることを示す報知を行っているときには、事前報知画像は表示されない。
なお、表示装置32に表示される画像のうち、図77(1)の「コンプリ―ト機能作動中」に相当する画像を、作動報知画像や、コンプリート機能作動報知画像や、打ち止め状態報知画像と称しても良い。
また、表示装置32に表示される画像のうち、図77(1)全体の画像を、作動報知画像や、コンプリート機能作動報知画像や、打ち止め状態報知画像と称しても良い。
また、表示装置32の中央上部には、「計数してください」の情報が表示される。
つまり、表示装置32には、遊技者に計数スイッチを操作することを示すことを示す報知を行っている。このように構成することにより、遊技者は計数スイッチを操作して遊技機に記憶された遊技媒体(遊技媒体数)を貸出装置に送信する必要があることを認識することができる。
なお、遊技機に記憶された遊技媒体(遊技媒体数)が0となった後には、遊技者に計数スイッチを操作することを示す報知を終了しても良い。このように構成することにより、遊技者は計数スイッチを操作したことにより、遊技機に記憶された遊技媒体(遊技媒体数)が0となったこと(貸出装置に送信し終わったこと)を認識することができる。
また、表示装置32の下側には、「「PUSH」でメニュー画面を表示します」の情報が表示される。
つまり、表示装置32には、遊技者にPUSHボタン(サブスイッチ20)が有効であることを示す報知を行っている。また、遊技者にPUSHボタン(サブスイッチ20)が操作されると、メニューモードに移行することを示す報知を行っている。このように構成することにより、打ち止め状態であるが、PUSHボタン(サブスイッチ20)の操作によりメニューモードに移行可能であり、遊技履歴を含んだ二次元コードなどの取得が可能であることを遊技者に認識させることができる。
また、表示装置32に打ち止め状態であることを示す報知を行う場合は、遊技に関する情報(TOTAL、G,PAYOUT、CREDIT等)が表示装置32には表示されない(遊技者は視認できない)。
例えば、表示装置32には単色(例えば黒色)の画像に、打ち止め状態であることを示す報知や、係員(店員)を呼ぶことを示す報知や、遊技者に計数スイッチを操作することを示すことを示す報知や、遊技者にPUSHボタン(サブスイッチ20、サブボタンとも称す)が有効であることを示す報知がなされるように構成される。
このように構成することにより、打ち止め状態であることを強調して報知することができる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出として、打ち止め状態であることを示す報知や、係員(店員)を呼ぶことを示す報知や、遊技者に計数スイッチを操作することを示すことを示す報知や、遊技者にPUSHボタン(サブスイッチ20、サブボタンとも称す)が有効であることを示す報知をする例を用いて説明をしたが、これらの報知を行うものに限るものでない。
例えば、打ち止め状態であることを示す報知と、係員(店員)を呼ぶことを示す報知と、遊技者に計数スイッチを操作することを示すことを示す報知は行い、遊技者にPUSHボタン(サブスイッチ20、サブボタンとも称す)が有効であることを示す報知はしない等、一部の報知を行うようにしても良い。
また、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出として、上述した報知とは異なる報知を行っても良い。
<<<図77(2)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、遊技媒体として物理的なメダルを用いる場合の遊技機であって、打ち止め条件を満たした後にクレジット数が自動精算されない遊技機において、表示装置32に打ち止め状態となったことを報知する場合における例である。
なお、図77(1)と共通する点については説明を省略し、特徴的な部分について説明を行う。
図77(1)と異なり、表示装置32の中央上部には、「精算してください」の情報が表示される。
つまり、表示装置32には、遊技者に精算スイッチを操作することを示すことを示す報知を行っている。このように構成することにより、遊技者は精算スイッチを操作して遊技機に記憶されている遊技媒体(クレジット数)を精算する必要があることを認識することができる。
なお、遊技機に記憶された遊技媒体(クレジット数)が0となった後には、遊技者に精算スイッチを操作することを示す報知を終了しても良い。このように構成することにより、遊技者は精算スイッチを操作したことにより、遊技機に記憶された遊技媒体(クレジット数)が0となったことを認識することができる。
<<<図77(3)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、遊技媒体として物理的なメダルを用いる場合の遊技機であり、打ち止め条件を満たした後にクレジット数が自動精算される遊技機において、表示装置32に打ち止め状態となったことを報知する場合における例である。
なお、図77(1)と共通する点については説明を省略し、特徴的な部分について説明を行う。
図77(1)と異なり、表示装置32の中央上部には、「自動精算中」の情報が表示される。
つまり、表示装置32には、遊技者にクレジット数を精算していることを示す報知(自動精算を行っていることを示す報知)を行っている。このように構成することにより、遊技者は精算スイッチを操作していないのにもかかわらず、クレジット数が精算されている状況について認識することができる。
なお、遊技機に記憶された遊技媒体(クレジット数)が0となった後(自動精算が終わった後)には、遊技者にクレジット数を精算していることを示す報知(自動精算を行っていることを示す報知)を終了しても良い。例えば、自動精算を実行しているときには、「自動精算中」の情報が表示される遊技機において、自動精算が終了した後には「自動精算中」の情報の表示を行わないようにする。このように構成することにより、遊技者は自動精算により、遊技機に記憶された遊技媒体(クレジット数)が0となったことを認識することができる。
<<<図77(4)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、遊技中(本例ではAT状態中)に打ち止め条件を満たし、表示装置32に打ち止め状態となったことを報知する場合における例である。
図76(1)、図77(1)又は図77(2)と共通する点については説明を省略し、特徴的な部分について説明を行う。
まず、図76(1)と比較して特徴的な部分について説明を行う。
図76(1)は「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)が表示されているのに対し、図77(4)は「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)が表示されている。
つまり、図76(1)は、遊技者に打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数に関する報知を実行しているのに対し、図77(4)は、遊技者に打ち止め状態であることを示す報知を実行している。また、図76(1)は、係員(店員)を呼ぶことについては報知していない。
なお、図76(1)の「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)よりも、図77(4)の「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)は、強調されて表示されることが好ましい。
例えば、表示装置32の表示領域のうち事前報知画像が占める表示領域よりも、表示装置32の表示領域のうち作動報知画像が占める表示領域が大きくなるようにすることで強調しても良い。
このように、事前報知画像よりも、作動報知画像の方を強調して表示することにより、遊技者に打ち止め状態であること(次回遊技が実行できないこと)を適切に報知することができる。
換言すると、事前報知画像の強調度合いが作動報知画像の強調度合いよりも小さいため、事前報知画像によって、遊技の進行を妨げないようにすることができる。
なお、事前報知画像よりも、作動報知画像を強調する例として、表示領域に占める領域の大きさの違いを挙げたが、これに限られるものではない。
例えば、事前報知画像の文字の太さと作動報知画像の文字の太さを異なるようにしても良い。また、事前報知画像の文字の色と、作動報知画像の文字の色が異なるようにしても良い。
なお、事前報知画像と作動報知画像との強調度合いが略同一(略同一には同一も含む)のようにしても良い。
また、図76(1)は「PUSHでメニュー画面を表示します」の画像が表示されていないのに対し、図77(4)は「PUSHでメニュー画面を表示します」の画像が表示されている。
つまり、図76(1)はPUSHボタン(サブスイッチ20)の操作によりメニューモードに移行する旨を報知していないが、図77(4)はPUSHボタン(サブスイッチ20)の操作によりメニューモードに移行する旨を報知している。
このように構成することにより、打ち止め状態である場合には遊技者にメニュー画像が表示可能である旨を適切に報知することができる。
次に、図77(1)又は図77(2)と比較して特徴的な部分について説明を行う。
図77(1)又は図77(2)は、遊技に関する情報(TOTAL、G,PAYOUT、CREDIT等)が表示装置32に表示されない(遊技者は視認できない)のに対し、図77(4)は、遊技に関する情報(TOTAL、G,PAYOUT、CREDIT等)が表示装置32に表示される(遊技者が視認できる)点が異なる。
つまり、図77(4)は、打ち止め状態となった遊技で実行された演出(画像)と、「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)の両方が表示されるように構成されている。
このように構成することにより、打ち止め状態となったときの所定情報(TOTALやG)が表示された状況で作動報知画像が表示されるため、例えば、遊技者が所有する携帯端末のカメラ機能を用いて、打ち止め状態となったときの所定情報を含んだ画像を記念に撮ることができる。
<<<図77(5)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、遊技中(本例ではAT状態中)に打ち止め条件を満たした場合に、表示装置32に打ち止め状態となったことを報知する場合における他の例である。
なお、この例では、図75(2)で説明したデモ演出と同じデモ演出がなされるものとするが、図75(2)と異なるデモ演出でも構わない。
図75(2)、図76(2)と共通する点については説明を省略し、特徴的な部分について説明を行う。
図75(2)、図76(2)は、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから新たなベットがなされないまま所定時間(例えば60秒)経過した場合に実行されるデモ演出であるが、図77(5)は、打ち止め条件を満たした場合に実行されるデモ演出である。換言すると、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから所定時間(例えば60秒)経過した場合に実行されるデモ演出である。
なお、図77(5)は、遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミングから所定時間(例えば60秒)経過した場合に実行されるデモ演出として説明したが、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となったときにデモ演出を実行しても良い。換言すると、打ち止め条件を満たした遊技の遊技終了後(全リール停止後や払出し処理後)の或るタイミング(所定時間経過前のタイミング)からデモ演出を実行しても良い。
このように構成することにより、遊技画面からデモ演出に切り替わったことによって、遊技者に次回遊技ができないことを報知することができる。
図76(2)は、「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)が表示されているのに対し、図77(5)は「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)が表示されている。
つまり、図76(2)は、遊技者に打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数に関する報知を実行しているのに対し、図77(5)は、遊技者に打ち止め状態であることを示す報知を実行している。また、図76(2)は、係員(店員)を呼ぶことについては報知していない。
なお、図76(2)の「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)よりも、図77(5)の「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)は、強調されて表示されることが好ましい。
例えば、表示装置32の表示領域のうち事前報知画像が占める表示領域よりも、表示装置32の表示領域のうち作動報知画像が占める表示領域が大きくなるようにすることで強調しても良い。
このように、事前報知画像よりも、作動報知画像の方を強調して表示することにより、遊技者に打ち止め状態であること(次回遊技が実行できないこと)を適切に報知することができる。
換言すると、事前報知画像の強調度合いが作動報知画像の強調度合いよりも小さいため、事前報知画像によって、デモ演出をできる限り妨げないようにすることができる。
なお、事前報知画像よりも、作動報知画像を強調する例として、表示領域に占める領域の大きさの違いを挙げたが、これに限られるものではない。
例えば、事前報知画像の文字の太さと作動報知画像の文字の太さを異なるようにしても良い。また、事前報知画像の文字の色と、作動報知画像の文字の色が異なるようにしても良い。
なお、事前報知画像と作動報知画像との強調度合いが略同一(略同一には同一も含む)のようにしても良い。
なお、図77(5)は、打ち止め条件を満たした場合に実行されるデモ演出として説明したが、打ち止め条件を満たした場合には、デモ演出は実行されないように構成されていても良い。
<<<図77(6)>>>
打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」における演出の例である。この演出の例は、打ち止め条件を満たした後に、遊技者がPUSHボタン(サブスイッチ20)を操作しメニューモードに移行した場合における例である。
つまり、図77(1)、図77(2)、図77(3)、図77(4)、図77(5)の何れかの画像が表示されている状況下で、遊技者がPUSHボタン(サブスイッチ20)を操作しメニューモードに移行した場合における例である。
図75(3)、図76(3)と共通する点については説明を省略し、特徴的な部分について説明を行う。
図76(3)は、「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)が表示されているのに対し、図77(6)は「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)が表示されている。
つまり、図76(3)は、遊技者に打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数に関する報知を実行しているのに対し、図77(6)は、遊技者に打ち止め状態であることを示す報知を実行している。また、図76(3)は、係員(店員)を呼ぶことについては報知していない。
なお、図76(3)の「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の画像(事前報知画像)よりも、図77(6)の「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像(作動報知画像)は、強調されて表示されることが好ましい。
例えば、表示装置32の表示領域のうち事前報知画像が占める表示領域よりも、表示装置32の表示領域のうち作動報知画像が占める表示領域が大きくなるようにすることで強調しても良い。
このように、事前報知画像よりも、作動報知画像の方を強調して表示することにより、遊技者に打ち止め状態であること(次回遊技が実行できないこと)を適切に報知することができる。
換言すると、事前報知画像の強調度合いが作動報知画像の強調度合いよりも小さいため、事前報知画像によって、メニュー画像で教示されている選択項目の視認性をできる限り妨げないようにすることができる。
なお、事前報知画像よりも、作動報知画像を強調する例として、表示領域に占める領域の大きさの違いを挙げたが、これに限られるものではない。
例えば、事前報知画像の文字の太さと作動報知画像の文字の太さを異なるようにしても良い。また、事前報知画像の文字の色と、作動報知画像の文字の色が異なるようにしても良い。
なお、事前報知画像と作動報知画像との強調度合いが略同一(略同一には同一も含む)のようにしても良い。
また、作動報知画像の表示により、メニューモードで選択可能な各項目のうち、一部の項目の画像の視認性が低下しても良い。その場合であっても、視認性は低下するが、その項目は遊技者に識別可能に構成されていれば良い。このように構成することにより、遊技者により各項目の選択は可能に構成されることになる。
なお、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」であり、且つ、メニューモードである際に、作動報知画像を表示しないようにしても良い。
また、図77(6)におけるメニュー画面で選択可能な項目と、図75(3)、図76(3)におけるメニュー画面で選択可能な項目を同じとしたが、異なるようにしても良い。
例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」であり、且つ、メニューモードである際には、「終了時QR表示」の項目は選択可能であるが、「音量調整」の項目は選択できない(又は、「音量調整」の項目は表示されない)ようにしても良い。
このように構成することにより、打ち止め状態となった後には必要最低限の項目だけ選択可能となるため(選択可能な項目数が減るため)、遊技者にとって不必要な項目が選択されることがなくなる。
また、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」であるときにPUSHボタンが操作された場合には、メニューモードには移行せず(図77(6)が表示されず)に、遊技履歴を含んだ二次元コードが表示されるようにしても良い。換言すると、「終了時QR表示」の項目を選択しなくても、遊技履歴を含んだ二次元コードが表示されるように構成されるようにしても良い。
このように構成することにより、打ち止め状態となった後には、遊技者にとって必要な情報を表示するための工程を少なくすることができる。
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」、又は、「作動報知状態」の場合には、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たすと、メニューモードを終了することができる。
ただし、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」のときにメニューモードを終了する場合と、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」のときにメニューモードを終了する場合とでは、サブ制御手段の制御処理が異なるように構成されていても良い。以下では、サブ制御手段の制御処理の違い(メニューモード終了時の違い)について、例を挙げて説明する
(例1)メニューモード終了条件の違い
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」では、ベット処理(1ベットボタンの操作によるベット処理、又は、MAXベットボタンの操作によるベット処理、又は、投入口からのメダル投入によるベット処理)によっても、メニューモードを終了することができる。
例えば、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」のときのメニューモードであって、ベット数0、クレジット数50の状況下で、1ベットボタンの操作、又は、MAXベットボタンを操作した場合、又は、投入口からメダルが投入された場合には、メニューモードを終了することができる。なお、この条件でメニューモードを終了したときは、打ち止めに係る報知状態は変更しない。例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」のときは、メニューモード終了後の打ち止めに係る報知状態は「作動予告状態」である。
一方、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」のときにメニューモードを終了する場合には、ベット処理(1ベットボタンの操作によるベット処理、又は、MAXベットボタンの操作によるベット処理、又は、投入口からのメダル投入によるベット処理)によってメニューモードを終了することができない。具体的には、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」のときには、ベット処理を実行しないように制御されているため、メニューモードを終了することができない。
例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」のときのメニューモードであって、ベット数0、クレジット数50の状況下で、1ベットボタンの操作、又は、MAXベットボタンを操作した場合、又は、投入口からメダルが投入された場合には、メニューモードを終了することができない。
(例2)メニューモード終了後の演出の違い
打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」のときにメニューモードを終了した後は、原則、デモ画面が表示されるようになっている。ただし、特定の演出を実行している最中(例えば、複数遊技に亘った演出(連続演出)の途中の遊技)にメニューモードに移行した場合や、特定の遊技状態(例えば、AT中)にメニューモードに移行した場合には、メニューモード終了後は、デモ画面が表示されなくても良い。例えば、メニューモード終了後は、メニューモードに移行前に実行していた演出に関する画面(画像)を表示しても良い。
つまり、打ち止めに係る報知状態が「通常状態」、又は、「作動予告状態」のときであって、所定の演出(例えば、1遊技で完結する演出等)を実行した後にメニューモードに移行し、その後、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たして、メニューモードを終了した後は、デモ画面が表示されるようになっている。なお、メニューモードが終了した後であっても、打ち止めに係る報知状態は変更しない。例えば、打ち止めに係る報知状態が「作動予告状態」のときは、メニューモード終了後の打ち止めに係る報知状態は「作動予告状態」である。
一方、打ち止めに係る報知状態が「作動報知状態」のときにメニューモードを終了した後は、メニューモードに移行した際に実行していた演出に関する画面(画像)を表示するようにしている。
例えば、図77(2)の画像を表示しているときに、メニューモードに移行し、その後、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たして、メニューモードを終了した後は、図77(2)の画像を表示する。
同様に、例えば、図77(4)の画像を表示しているときに、メニューモードに移行し、その後、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たして、メニューモードを終了した後は、図77(4)の画像を表示する。
ただし、メニューモード終了後にデモ画像が表示されるように構成しても良い。その場合には、例えば、図77(2)の画像を表示しているときに、メニューモードに移行し、その後、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たして、メニューモードを終了した後は、図77(5)の画像を表示しても良い。
同様に、例えば、図77(4)の画像を表示しているときに、メニューモードに移行し、その後、所定条件(例えば、「メニューモードを終了」の項目(図示せず)を選択し、特定のスイッチ(PUSHボタン)を操作すること)を満たして、メニューモードを終了した後は、図77(5)の画像を表示しても良い。
なお、図77(6)は、打ち止め条件を満たした場合に実行されるメニューモードで表示される画像として説明したが、打ち止め条件を満たした場合には、遊技者がPUSHボタン(サブスイッチ20)を操作してもメニューモードに移行しないように構成されていても良い。
<作動予告状態における電源断復帰>
打ち止めに係る報知状態が、作動予告状態である場合には、図76に示した通り、事前報知画像が表示可能に構成されている。このように、事前報知画像が表示されている状況下において、電源断処理(電断時処理とも称する)が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)した場合には、事前報知画像が表示されないように構成されている。
具体的には、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態のときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、メイン制御手段から打止差数カウンタに係るコマンドを受信することなく、サブ制御手段は打ち止めに係る報知状態を通常状態とする。
なお、例えば、メイン制御手段で制御している遊技状態が所定の遊技状態(例えば、AT状態)であるときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、所定の遊技状態(例えばAT状態)から再開することができる。ただし、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(打ち止めに係る遊技媒体の差数は0)となる。
例えば、図76(1)の画像を表示しているときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の表示は行わない。なお、このとき、他の情報(TOTALやG等)は電源断処理前と同じ情報が表示されるように構成されている。
同様に、図76(2)の画像を表示しているときや、図76(3)の画像を表示しているときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、「コンプリ―ト機能作動まで残り100枚」の表示は行わない。
このように構成することによって、電源断復帰後に打止差数カウンタの値(打ち止めに係る遊技媒体の差数)を含んだコマンドの受信に基づいて事前報知画像を非表示とする場合と比較して、即座に事前報知画像を非表示とすることができる。そのため、電源復帰後に表示される画像による遊技者の誤認(打ち止めに係る遊技媒体の差数と、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数との差が小さいとの誤認)を防ぐことができる。
なお、メイン制御手段で制御している遊技状態が所定の遊技状態(例えば、AT状態)であるときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴う電源投入(設定キースイッチオンの状況下で電源スイッチオン)を行った場合には、特定の遊技状態(例えば、通常区間であり、且つ、通常状態)となる。また、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(打ち止めに係る遊技媒体の差数は0)となる。
この場合においても、電源復帰後は、サブ制御手段は、打ち止めに係る報知状態を通常状態とし、事前報知画像が表示されないように構成されている。
<作動予告状態における設定確認>
打ち止めに係る報知状態が作動予告状態である場合には、図76に示した通り、事前報知画像が表示可能に構成されている。このように、事前報知画像が表示されており、且つ、ベット数が0である所定の状況(ベットを受け付け可能な状況)において、設定確認モードの移行条件(例えば、前扉が開放している状況で設定キースイッチをオンとする)を満たすと、設定確認モードに移行可能に構成されている。
打ち止めに係る報知状態が作動予告状態である場合に設定確認モードに移行した場合は、設定確認モードであることを報知する。例えば、設定確認モード中であることを示す画像の表示や、設定確認モード中であることを示す音声等を出力する。なお、設定確認モード中に、事前報知画像の表示を実行可能としても良い。
まず、設定確認モード中であることを示す画像の例としては、「設定確認中」の画像が表示されること等が挙げられる。また、設定確認モード中であることを示す音声による報知の例としては、「設定確認中です」の音声がスピーカから出力されること等が挙げられる。
つまり、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態である場合に設定確認モードに移行した場合には、設定確認モード中であることを示す画像の表示と、事前報知画像の表示との両方が表示されるようにしても良い。このように構成することにより、設定確認中であっても、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数が少ないことを把握することができる。換言すると、あと少しで打ち止め状態となることを遊技店員は把握することができる。
このとき、設定確認モード中に表示される事前報知画像として、設定確認モードに移行する前と同じ事前報知画像が表示されるようにしても良い。このように構成することにより、事前報知画像の種類を複数パターン備える必要が無くなため、サブ制御手段のROMの容量を削減することができる。また、事前報知画像を切り替える処理が無いため、サブ制御手段のプログラム容量を削減することができる。
ただし、設定確認モードに移行する前と異なる態様で事前報知画像が表示されていても良い。このように構成することにより、事前報知画像を確認することによって、遊技中と設定確認中とを即座に判別することができる。
なお、設定確認モード中に事前報知画像を表示する例について記載したが、設定確認モード中に事前報知画像を表示しなくても良い。このように構成することにより、遊技店員は、設定値の確認に集中することができる。
なお、設定確認モード中に事前報知画像を表示する場合であっても、設定確認モード中に事前報知画像を表示しない場合であっても、設定確認モードの終了条件(例えば、設定キースイッチをオフにする)を満たした後に前扉を閉鎖し、ドア開放エラーを解除した後であって遊技画面が表示されている状況では、事前報知画像も表示されているように構成されている。換言すると、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、設定確認モード移行前と、設定確認モード移行後とでは変化しない(打止差数カウンタに記憶されている値は維持される)。
<作動報知状態における電源断復帰>
打ち止めに係る報知状態が、作動報知状態である場合には、図77に示した通り、作動報知画像が表示されるように構成されている。このように、作動報知画像が表示されている状況下において、電源断処理(電断時処理とも称する)が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)した場合は、作動報知画像が継続しているように構成されている。
具体的には、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態のときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、メイン制御手段から打止差数カウンタに係るコマンドを受信することなく、打ち止めに係る報知状態は作動報知状態となる。
なお、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態のときには、メイン制御手段では、打ち止め処理を実行している(打ち止め状態となっている)。メイン制御手段が打ち止め状態となっているときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)を行った場合には、メイン制御手段は、打ち止め状態となる。ただし、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(打ち止めに係る遊技媒体の差数は0)となる。
例えば、図77(1)の画像が表示されているときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、図77(1)の画像が表示される。この点については、図77(1)だけでなく、図77(2)、図77(3)、図77(4)、図77(5)、図77(6)でも同様である。
なお、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態のときには、メイン制御手段では、打ち止め処理を実行している(打ち止め状態となっている)。メイン制御手段が打ち止め状態となっているときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)を行った場合には、特定の遊技状態(例えば、通常区間であり、且つ、通常状態)となる。また、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(打ち止めに係る遊技媒体の差数は0)となる。
このように構成することにより、打止差数カウンタには初期値が記憶されているものの、メイン制御状態が制御している状態(打ち止め状態)に対応した適切な情報(打ち止め状態であることを示す情報)を報知することができる。そのため、電源復帰後の画像表示によって、遊技者に誤認(打ち止め状態でなくなったとの誤認)を与えないようにすることができる。
なお、メイン制御手段で制御している遊技状態が打ち止め状態であるときに電源断処理が行われ、その後、設定変更を伴う電源投入(設定キースイッチオンの状況下で電源スイッチオン)を行った場合には、設定変更モードに移行し、設定変更モードの終了条件を満たした後には、特定の遊技状態(例えば、通常区間であり、且つ、通常状態)となる。また、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(打ち止めに係る遊技媒体の差数は0)となる。
この場合においては、電源復帰後(設定変更モード中)は、サブ制御手段は、打ち止めに係る報知状態を通常状態とし、打ち止め状態であることを示す情報は報知しないように構成されている。同様に、設定変更モードが終了した後(最初の遊技が開始される前)も打ち止めに係る報知状態を通常状態とし、打ち止め状態であることを示す情報は報知しないように構成されている。
なお、電源復帰後(設定変更モード中)は、打ち止め状態であることを示す情報は報知しないとしたが、電源復帰後(設定変更モード中)は、打ち止め状態であることを示す情報は報知しても良い。この場合、設定変更モードが終了した後(最初の遊技が開始される前)には、打ち止めに係る報知状態を通常状態とし、打ち止め状態であることを示す情報は報知しないように構成されている。
<作動報知状態における設定確認>
打ち止めに係る報知状態が作動報知状態である場合(打ち止め状態である場合)には、図77に示した通り、作動報知画像が表示可能に構成されている。このように、作動報知画像が表示されている特定の状況(ベットを受け付けていない状況)において、設定確認モードの移行条件(例えば、前扉が開放している状況で設定キースイッチをオンとする)を満たすと、設定確認モードに移行可能に構成されている。
打ち止めに係る報知状態が作動報知状態である場合に設定確認モードに移行した場合は、設定確認モードであることを報知する。例えば、設定確認モード中であることを示す画像の表示や、設定確認モード中であることを示す音声等を出力する。なお、設定確認モード中に、作動報知画像の表示を実行可能としても良い。
まず、設定確認モード中であることを示す画像の例としては、「設定確認中」の画像が表示されること等が挙げられる。設定確認モード中であることを示す音声による報知の例としては、「設定確認中です」の音声がスピーカから出力されること等が挙げられる。
つまり、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態である場合に設定確認モードに移行した場合には、設定確認モード中であることを示す画像の表示と、作動報知画像の表示との両方が表示されるようにしても良い。このように構成することにより、設定確認中であっても、打ち止め状態であることを遊技店員は把握することができる。また、打ち止め状態となったときの設定値を確認することが可能であるため、不正が行われていないか(遊技店が設定した設定値と異なる設定値となっていないか)等を確認することができる。
このとき、設定確認モード中に表示される作動報知画像として、設定確認モードに移行する前と同じ作動報知画像が表示されるようにしても良い。このように構成することにより、作動報知画像の種類を複数パターン備える必要が無くなため、サブ制御手段のROMの容量を削減することができる。また、作動報知画像を切り替える処理が無いため、サブ制御手段のプログラム容量を削減することができる。
ただし、設定確認モードに移行する前と異なる態様で作動報知画像が表示されていても良い。このように構成することにより、作動報知画像を確認することによって、打ち止め状態中と設定確認中とを即座に判別することができる。
なお、設定確認モード中に作動報知画像を表示する例について記載したが、設定確認モード中に作動報知画像を表示しなくても良い。このように構成することにより、遊技店員は、設定値の確認に集中することができる。
なお、設定確認モード中に作動報知画像を表示する場合であっても、設定確認モード中に作動報知画像を表示しない場合であっても、設定確認モードの終了条件(例えば、設定キースイッチをオフにする)を満たした後に前扉を閉鎖し、ドア開放エラーを解除した後には、作動報知画像が表示されているように構成されている。
また、作動報知画像が表示されている特定の状況(ベットを受け付けていない状況)において、設定確認モードの移行条件(例えば、前扉が開放している状況で設定キースイッチをオンとする)を満たすと、設定確認モードに移行可能に構成されている例について説明したが、作動報知画像が表示されている特定の状況(ベットを受け付けていない状況)において、設定確認モードの移行条件(例えば、前扉が開放している状況で設定キースイッチをオンとする)を満たしても、設定確認モードに移行しないように構成しても良い。
このように構成することにより、打ち止め状態でも設定確認モードに移行することができるようにするための特別な処理を設ける必要がなくなるため、メイン制御手段のプログラム容量を削減することができる。
<打ち止めに係る報知状態の遷移>
次に図78を用いて、本実施形態における打ち止めに係る報知状態の遷移について説明を行う。
(1)乃至(7)の遊技区間は、有利区間であるとして説明を行う。また、(1)乃至(7)は、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、AT状態)であるものとして説明を行う。
ただし、(1)乃至(7)の遊技区間は有利区間に限られるものではない。(1)乃至(7)の遊技区間が通常区間の遊技でも良いし、(1)乃至(7)の一部が通常区間であり、他の一部が有利区間であっても良い。また、遊技区間として通常区間と有利区間を備えていない遊技機(所謂、ノーマル機)であっても良い。
説明を図78に戻す。
遊技の進行に応じて、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(7)の順に遷移する。換言すると、横軸は、電源投入後の遊技数に対応している。
縦軸は、打ち止めに係る遊技媒体の差数(例えば、打止差数カウンタに記憶されている値)に対応している。
点線部は、打ち止めに係る報知状態が通常状態であることを示してる。
線部(非点線部)は、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態であることを示している。
第1差数は、事前報知画像の表示を開始する打ち止めに係る遊技媒体の差数に対応する。例えば、第1差数は、18900等の値が該当する。なお、18900は例示であって、18900に限られるものではない。例えば、第1差数は、18500等の数値であっても良い。また、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を開始するタイミングとして打ち止めに係る遊技媒体の差数が18500を超えたときとしたとき、事前報知画像の表示を開始するタイミングとして打ち止めに係る遊技媒体の差数(第1差数)も18500を超えたときとしても良い。
つまり、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を開始することとなる打ち止めに係る遊技媒体の差数と、事前報知画像の表示を開始することとなる打ち止めに係る遊技媒体の差数(第1差数)は、同じ値としても良い。このように構成することにより、打ち止めに係る試験信号を出力するための処理を開始しているときに事前報知画像が表示されるため、遊技機を開発している段階で、メイン制御手段が管理している打ち止めに係る遊技媒体の差数が、正確にサブ制御手段に送信されているかを確認することができる。
第2差数は、事前報知画像の表示を終了する打ち止めに係る遊技媒体の差数に対応する。例えば、第1差数が18900の場合、第2差数は、18850等の値が該当する。なお、18850は例示であって、18850に限られるものではない。例えば、第1差数が18500の場合、第2差数は18450等の数値であっても良い。
<<図78(1)>>
AT状態によって、打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行に応じて大きくなり、第2差数となるまで(第2差数未満)の期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は通常状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32には表示されない。
図78(1)の期間における遊技では、例えば、図75(1)のような画像が表示装置32に表示される。図78(1)の期間における遊技で表示される画像の特徴については、図75(1)の説明の通りである。
図78(1)の期間における遊技待機中(デモ画面)では、例えば、図75(2)のような画像が表示装置32に表示される。図78(1)の期間におけるデモ演出の特徴については、図75(2)の説明の通りである。
図78(1)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図75(3)のような画像が表示装置32に表示される。図78(1)の期間におけるメニューモードの画像(メニュー画像)の特徴については、図75(3)の説明の通りである。
<<図78(2)>>
AT状態によって、打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行に応じて大きくなり、第2差数から第1差数となるまで(第2差数以上、第1差数未満)の期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は通常状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32に表示されない。
図78(2)の期間における遊技では、例えば、図75(1)のような画像が表示装置32に表示される。図77(1)の期間における遊技で表示される画像の特徴については、図75(1)の説明の通りである。
図78(2)の期間における遊技待機中(デモ画面)では、例えば、図75(2)のような画像が表示装置32に表示される。図78(2)の期間におけるデモ演出の特徴については、図75(2)の説明の通りである。
図78(2)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図75(3)のような画像が表示装置32に表示される。図78(2)の期間におけるメニューモードの画像(メニュー画像)の特徴については、図75(3)の説明の通りである。
<<図78(3)>>
AT状態によって、打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行に応じて第1差数以上の値となり、その後、打ち止めに係る遊技媒体の差数が、再度、第1差数になるまでの期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32に表示される。
例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数以上となり、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態となるタイミングは、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与(決定した遊技媒体の払出数に対応した処理)が完了した後のタイミングである。
ここで、「決定した遊技媒体の払出数に対応した処理」とは、払出数表示器(獲得枚数表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、クレジット数表示器に表示される情報を更新する処理や、総得点を表示可能な表示器(総得点表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、ホッパから遊技媒体を払出す処理が該当する。
なお、「表示器に表示される情報を更新する処理」とは、例えば、遊技媒体の付与数として11枚の払出し(付与)を行う場合に「0」→「1」→「2」→・・・→「11」のように、表示器に表示される値を順次更新する処理が該当する。例えば、値を「1」更新する際に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。また、ホッパから遊技媒体を1枚払出す処理に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。
このように設計された場合において、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態となるのは、例えば、表示器に表示される情報を更新する処理が終了した後、又は、ホッパから遊技媒体を払出す処理が終了してから50ms以内となるように構成されている。つまり、表示器に表示される情報を更新する処理が終了した後、又は、ホッパから遊技媒体を払出す処理が終了してから50ms以内に、事前報知画像が表示されるように構成されている。
なお、50msは例示であり、50msに限られるものではない。換言すると、以下の数式を満たすように構成されていれば良い。
遊技媒体数として1付与するのに要する時間>遊技媒体の付与が完了してから事前報知画像が表示されるまでの時間
このように構成することにより、遊技媒体の付与が完了した直後に事前報知画像が表示されるため、当該遊技の遊技媒体の付与が完了したことを遊技者が認識できる。また、あと少しで打ち止めになることを遊技者が認識できる。
なお、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数以上となり、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態となるタイミングは、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与(決定した遊技媒体の払出数に対応した処理)が完了した後のタイミングとしたが、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与(決定した遊技媒体の払出数に対応した処理)が完了する前のタイミングとしても良い。
例えば、打ち止めに係る報知状態が作動予告状態となるタイミングは、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与の開始前としても良いし、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与の開始時としても良いし、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数となる遊技の遊技媒体の付与の途中としても良い。
また、AT状態であっても打ち止めに係る遊技媒体の差数が小さくなっているのは、例えば、内部抽せんにより押し順役などの小役が当選し、遊技者に有利なストップスイッチの操作態様を報知しているのにもかかわらず、遊技者がその報知内容に従わない態様でストップスイッチを操作している場合等が考えられる。
図78(3)の期間における遊技では、例えば、図76(1)のような画像が表示装置32に表示される。図78(3)の期間における遊技で表示される画像の特徴については、図76(1)の説明の通りである。
図78(3)の期間における遊技待機中(デモ演出とも称す)では、例えば、図76(2)のような画像が表示装置32に表示される。図78(3)の期間におけるデモ演出の特徴については、図76(2)の説明の通りである。なお、図76(2)の説明でも行ったとおり、デモ演出を行っているときに、事前報知画像が表示されなくても良い。
図78(3)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図76(3)のような画像が表示装置32に表示される。図78(3)の期間におけるメニューモードの画像(メニュー画像)の特徴については、図76(3)の説明の通りである。なお、図76(3)の説明でも行ったとおり、メニューモードでは、事前報知画像が表示されなくても良い。
なお、図78(3)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32で所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像が表示されないように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような画像が表示装置32に表示されている状況にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像が表示されずに(視認できずに)、前扉が開放している旨の報知画像が表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような画像が表示装置32に表示される。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容に注目することができ、迅速に発生したエラーを解除することができる。
一方、図78(3)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32で所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像も表示されるように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような画像が表示装置32に表示されている状況にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像と前扉が開放している旨の報知画像が表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような画像が表示装置32に表示される。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容だけでなく、あと少しで打ち止め状態となることを把握することができ、打ち止め状態となった場合に迅速に対応することができる。
<<図78(4)>>
AT状態によって、打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行により第1差数未満の値となり、その後、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第2差数を下回らない(第2差数以上)までの期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32に表示される場合を有する。
なお、AT状態であっても打ち止めに係る遊技媒体の差数が減少しているのは、例えば、内部抽せんにより押し順役などの小役が当選し、遊技者に有利なストップスイッチの操作態様を報知しているのにもかかわらず、遊技者がその報知内容に従わない態様でストップスイッチを操作している場合等が考えられる。この点は、後述する図78(5)で遊技の進行に応じて打ち止めに係る遊技媒体の差数が減少している状況でも同様である。
図78(4)の期間における遊技では、例えば、図76(1)のような画像が表示装置32に表示される。図78(4)の期間における遊技で表示される画像の特徴については、図76(1)の説明の通りである。
図78(4)の期間における遊技待機中(デモ演出とも称す)では、例えば、図76(2)のような画像が表示装置32に表示される。図78(4)の期間におけるデモ演出の特徴については、図76(2)の説明の通りである。なお、図76(2)の説明でも行ったとおり、デモ演出を行っているときに、事前報知画像が表示されなくても良い。
図78(4)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図76(3)のような画像が表示装置32に表示される。図78(4)の期間におけるメニューモードの画像(メニュー画像)の特徴については、図76(3)の説明の通りである。なお、図76(3)の説明でも行ったとおり、メニューモードでは、事前報知画像が表示されなくても良い。
以上のとおり、打ち止めに係る遊技媒体の差数が事前報知画像の表示を開始する第1差数を下回った場合であっても、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第2差数となるまでは、事前報知画像の表示を行うように構成されている。
このように構成することにより、遊技媒体の差数が第1差数を超えて事前報知画像の表示を開始した後に、直ぐに事前報知画像が表示されなくなるという事態を少なくすることができる。換言すると、事前報知画像の表示の開始と、事前報知画像の表示の終了を繰り返す頻度を低くすることができ、遊技者に煩わしさを与え辛くすることができる。
なお、第1差数と第2差数と差は、1回の遊技における遊技媒体の最大差数よりも大きくすることが好ましい。
ここで、1回の遊技における遊技媒体の最大差数とは、その遊技機における最大付与数(払出数)からベット数を減算した値である。例えば、3枚ベットで15枚払出しが可能な遊技機であれば、15から3を減算した12が1回の遊技における遊技媒体の最大差数となる。
このように構成することにより、例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数の状況において、内部抽せんにより最大付与数が得られる小役が当選したが、遊技者によるストップスイッチの操作により最大付与数が得られる小役に対応した所定図柄組合せを停止表示できなかった場合であっても、1回の遊技の結果により、第2差数を下回ることがないため、事前報知画像を継続して表示することができる。
さらにまた、第1差数と第2差数と差は、1回の遊技における遊技媒体の最大差数の1倍より大きく、20倍より低くすることが、より好ましい。
なお、本実施形態では、第1差数を18900とし、第2差数を18850としている。ただし、第1差数と第2差数は、これらの値に限定されるものではなく、適宜、設計することが可能である。
このように構成することにより、例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数の状況から、複数回(例えば、約20回)の遊技において、内部抽せんにより最大付与数が得られる小役が当選したが、遊技者によるストップスイッチの操作により最大付与数が得られる小役に対応した所定図柄組合せを停止表示できなかった場合には、打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数との差が大きくなりすぎているため、一旦、事前報知画像を表示しないようにすることができる。
なお、図78(4)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32で所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像が表示されないように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示されている状況)にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像が表示されずに(視認できずに)、前扉が開放している旨の報知画像が表示装置32に表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示される状況)となる。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容に注目することができ、迅速に発生したエラーを解除することができる。
一方、図78(4)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32で所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像も表示されるように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示されている状況)にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像と前扉が開放している旨の報知画像が表示装置32に表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示される状況)となる。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容だけでなく、あと少しで打ち止め状態となることを把握することができ、打ち止め状態となった場合に迅速に対応することができる。
<<図78(5)>>
打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行に応じて小さくなり、第2差数を下回る値となった後、打ち止めに係る遊技媒体の差数が、再度、第2差数となるまで(第2差数未満となるまで)の期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は通常状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32には表示されない。
図78(5)の期間における遊技では、例えば、図75(1)のような画像が表示装置32に表示される。
図78(5)の期間における遊技待機中(デモ画面)では、例えば、図75(2)のような画像が表示装置32に表示される。
図78(5)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図75(3)のような画像が表示装置32に表示される。
<<図78(6)>>
AT状態によって、打ち止めに係る遊技媒体の差数が遊技の進行に応じて大きくなり、第2差数以上となった後、第1差数に達する前(第1差数未満)までの期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は通常状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32には表示されない。
図78(6)の期間における遊技では、例えば、図75(1)のような画像が表示装置32に表示される。
図78(6)の期間における遊技待機中(デモ画面)では、例えば、図75(2)のような画像が表示装置32に表示される。
図78(6)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図75(3)のような画像が表示装置32に表示される。
<<図78(7)>>
AT状態によって、遊技の進行に応じて打ち止めに係る遊技媒体の差数が、再度、第1差数以上の値となり、且つ、打ち止め状態となる遊技媒体の差数未満の値となっている期間である。この期間における打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。そのため、事前報知画像は表示装置32に表示される。
図78(7)の期間における遊技では、例えば、図76(1)のような画像が表示装置32に表示される。図78(7)の期間における遊技で表示される画像の特徴については、図76(1)の説明の通りである。
図78(7)の期間における遊技待機中(デモ演出とも称す)では、例えば、図76(2)のような画像が表示装置32に表示される。図78(7)の期間におけるデモ演出の特徴については、図76(2)の説明の通りである。なお、図76(2)の説明でも行ったとおり、デモ演出を行っているときに、事前報知画像が表示されなくても良い。
図78(7)の期間におけるメニューモードでは、例えば、図76(3)のような画像が表示装置32に表示される。図78(7)の期間におけるメニューモードの画像(メニュー画像)の特徴については、図76(3)の説明の通りである。なお、図76(3)の説明でも行ったとおり、メニューモードでは、事前報知画像が表示されなくても良い。
なお、図78(7)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32にて所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像は表示装置32に表示されないように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示されている状況)にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像が表示されずに(視認できずに)、前扉が開放している旨の報知画像が表示装置32に表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示される状況)となる。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容に注目することができ、迅速に発生したエラーを解除することができる。
一方、図78(7)の期間において、所定のエラー(例えば、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全て)が発生し、表示装置32で所定のエラーが発生した旨を報知しているときは、事前報知画像も表示されるように構成されていても良い。
例えば、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示されている状況)にて前扉が開放された場合には、ドア開放エラーとなり、事前報知画像と前扉が開放している旨の報知画像が表示装置32に表示される。その後、前扉を閉鎖してドア開放エラーを解除した後には、再度、図76(1)のような状況(事前報知画像が表示装置32に表示される状況)となる。
なお、所定のエラーとしてドア開放エラーを用いて説明を行ったが、ドア開放エラーに限られるものではない。上述したとおり、復帰可能エラーの一部、又は、復帰可能エラーの全てにおいて、同様の態様となるようにすることができる。
このように構成することにより、遊技店員は、発生したエラーの報知内容だけでなく、あと少しで打ち止め状態となることを把握することができ、打ち止め状態となった場合に迅速に対応することができる。
つまり、図78(4)で説明した通り、打ち止めに係る遊技媒体の差数が、一旦、第1差数以上となったが、その後、第1差数未満となり、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第2差数以上となっている場合は事前報知画像を表示可能に構成している。
一方、図78(6)で説明した通り、打ち止めに係る遊技媒体の差数が、第2差数以上であっても第1差数未満である期間では事前報知画像は表示されないように構成している。ただし、図78(7)で説明した通り、再度、第1差数以上となった場合は事前報知画像を表示可能に構成している。
このように構成することにより、事前報知画像の表示されていない状況から事前報知画像の表示を開始する条件を、打ち止めに係る遊技媒体の差数が第1差数を超えたこととすることができ、サブ制御手段の制御処理の負担を軽減することができる。
なお、本実施形態では、第1差数を18900とし、第2差数を18850としている(異なる値としている)が、第1差数と第2差数を同じ値としても良い。換言すると、事前報知画像の表示を開始する打ち止めに係る遊技媒体の差数と、事前報知画像の表示を終了する打ち止めに係る遊技媒体の差数が同じ値であっても良い。
つまり、第1差数=第2差数=18900とした場合において、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18901の遊技(或る遊技)では事前報知画像は表示されるが、或る遊技の遊技媒体の差数が-3であったときには、或る遊技が終了した後には、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18898となるため事前報知画像が表示されなくなる。換言すると、或る遊技の次回遊技では事前報知画像は表示されない。
<ボーナス遊技状態における打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め仮フラグ>
図79は、ボーナス遊技状態における打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め仮フラグの関係についての関係を説明する図である。
打ち止め仮フラグについては、上述したとおりである。打ち止め仮フラグの特徴を簡易的に説明すると、ボーナス(1種BB、2種BB、RBの少なくとも1つ)を備えた遊技機において、ボーナス遊技状態中に打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め仮フラグがオンとなる(打ち止め仮フラグ記憶領域に所定値が記憶される)。
そして、打ち止め仮フラグがオンとなってる状況では、ボーナス遊技状態が終了するまで遊技が実行可能であり、ボーナス遊技状態が終了すると打ち止め仮フラグに基づいて打ち止めフラグがオンとなる(打ち止めフラグ記憶領域に所定値が記憶される)。
また、打ち止めフラグがオンとなった後、打ち止めフラグがオンとなったことに基づいて、打ち止め状態となる。
本実施形態では、打ち止め仮フラグ領域に所定値が記憶されていない状況を、打ち止め仮フラグがオフと称し、打ち止め仮フラグ領域に所定値が記憶されている状況を、打ち止め仮フラグがオンと称して説明を簡略化する場合がある。
同様に、本実施形態では、打ち止めフラグ領域に所定値が記憶されていない状況を、打ち止めフラグがオフと称し、打ち止め仮フラグ領域に所定値が記憶されている状況を、打ち止めフラグがオンと称して説明を簡略化する場合がある。
説明を図79に戻す。
なお、最初は、ボーナス遊技状態を実行している最中に電源断が起こらなかった(電源がオンの状況が継続している)例について説明を行う。
<<ボーナス遊技状態の途中で電源断が起こらなかった場合>>
まず、(1)に対応するタイミングは、ボーナスに対応した図柄組合せが停止表示した遊技である。換言すると、(1)の遊技の次回遊技からボーナス遊技状態の遊技が開始する。
(1)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000未満である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18990とする。
また、(1)の遊技の結果、打ち止め仮フラグはオフである(オフを維持する)。
次に、(2)に対応するタイミングは、ボーナス遊技状態中(ボーナス遊技状態が終了する遊技ではない)であって、且つ、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた遊技である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19001とする。
(2)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000を超える。
また、(2)の遊技の結果、打ち止め仮フラグはオンとなる(オフからオンに更新する)。
次に、(3)に対応するタイミングは、ボーナス遊技状態が終了する(した)遊技である。換言すると、ボーナス遊技状態の終了条件(例えば、ボーナス遊技状態において付与した遊技媒体数が200を超えること)を満たした遊技である。
(3)の遊技では、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000を超えていない。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18991とする。
また、(3)の遊技では、打ち止め仮フラグはオンとなっている((2)の遊技でオンとなった情報を維持している)。
つまり、(3)の遊技が終了した後(遊技媒体の払出処理が終了した後)は、打ち止め状態となる。
以上のとおり、ボーナス遊技状態で、一度でも、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、そのボーナス遊技状態が終了する遊技が終了した後(遊技媒体の払出処理が終了した後)に打ち止め状態とする。このとき、ボーナス遊技状態が終了する遊技において、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えているか否かは判断しない。
換言すると、ボーナス遊技状態が終了する遊技において、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000かかわらず、ボーナス遊技状態で、一度でも、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、そのボーナス遊技状態が終了する遊技が終了した後に打ち止め状態とするように構成する。
このように構成することにより、ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を一度でも超えた場合には、ボーナス終了後に、再度、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えたか否かの判断を要しないため、打ち止め状態とするまでの処理を短縮することができる。
なお、打ち止め状態となる際(なお、打ち止め状態になる際とは、打ち止め状態となる直前、打ち止め状態となるとき、打ち止め状態となった直後を含む)にクレジット数の自動精算を行う遊技機においては、(2)の遊技が終了した後に自動精算は行わず、(3)の遊技が終了した後に自動精算を行う。
次に、ボーナス遊技状態を実行している最中に電源断が起こった場合について説明を行う。
<<ボーナス中に電源断が起こった場合(パターン1)>>
ボーナス中に電源断が起こった場合(パターン1)とは、図79における(1)と(2)の間の遊技で電源断が発生し、その後、電源復帰してボーナス遊技状態を続きから行う場合である。
まず、(1)に対応するタイミングは、ボーナスに対応した図柄組合せが停止表示した遊技である。換言すると、(1)の遊技の次回遊技からボーナス遊技状態の遊技が開始する。
(1)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000未満である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18990とする。
また、(1)の遊技の結果、打ち止め仮フラグはオフである(オフを維持する)。
次に、ボーナス遊技状態の途中で電源断が発生する。なお、ここでの電源断とは、電源断の事象が発生し(例えば、電源スイッチがオフとなり)、電源断処理(電断時処理とも称す)が実行されることを指すものとする。
また、電源断が発生したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000未満とする。例えば、打止差数カウンタの値が18998とする。換言すると、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18998であるときに電源断が発生したとする。
また、電源断が発生したときの打ち止め仮フラグはオフであるとする。換言すると、電源がオンとなった後、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた遊技はないものとする。
その後、設定変更を伴わない電源投入(例えば、設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)により、ボーナス遊技状態の続きから再開する。例えば、ボーナス遊技状態を開始してから1遊技目が終わった後に電源断が発生し、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、ボーナス遊技状態の2遊技目から再開することができる。
ただし、設定変更を伴わない電源投入を行った場合、打止差数カウンタを初期値(例えば0)とした後に、ボーナス遊技状態を続きから再開することとなる。換言すると、打ち止めに係る遊技媒体の差数が0の状況で、ボーナス遊技状態を続きから再開することとなる。
つまり、ボーナス遊技状態の途中(図79の(1)と(2)の間)で電源断が発生しなかった場合には、(2)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000を超え、打ち止め仮フラグはオンとなることにより、ボーナス遊技状態の終了後に打ち止め状態となるが、ボーナス遊技状態の途中(図79の(1)と(2)の間)で電源断が発生した場合には、(2)の遊技の結果により、打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000を超えない(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が3となる)ため、打ち止め仮フラグはオフであり(オフを維持し)、ボーナス遊技状態が終了した後に打ち止め状態とならない。
このように構成することにより、設定変更を伴わない電源投入が行われたときは、ボーナス遊技状態か否かを判断することなく、電源投入時(電源投入処理)で一律に打止差数カウンタに初期値を記憶することができ、処理を簡素化することができる。
また、このように構成することにより、打止差数カウンタに初期値が記憶されるため(打ち止めに係る遊技媒体の差数が0となるため)、電源断が原因で打ち止め状態になったのだと勘違いする遊技者と遊技店員とのトラブルを未然に防ぐこともできる。
<<ボーナス中に電源断が起こった場合(パターン2)>>
ボーナス中に電源断が起こった場合(パターン2)は、図79における(2)と(3)の間の遊技で電源断が発生し、その後、電源復帰してボーナス遊技状態を続きから行う場合である。
まず、(1)に対応するタイミングは、ボーナスに対応した図柄組合せが停止表示した遊技である。換言すると、(1)の遊技の次回遊技からボーナス遊技状態の遊技が開始する。
(1)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000未満である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18990とする。
また、(1)の遊技の結果、打ち止め仮フラグはオフである(オフを維持する)。
次に、(2)に対応するタイミングは、ボーナス遊技状態中(ボーナス遊技状態が終了する遊技ではない)であって、且つ、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた遊技である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19001とする。
(2)の遊技の結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、19000を超える。
また、(2)の遊技の結果、打ち止め仮フラグはオンとなる(オフからオンに更新する)。
次に、ボーナス遊技状態の途中で電源断が発生する。なお、ここでの電源断とは、電源断の事象が発生し(例えば、電源スイッチがオフとなり)、電源断処理が実行されることを指すものとする。
また、電源断が発生したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000を超えていないとする。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999であるときに電源断が発生したとする。
なお、電源断が発生したときの打ち止め仮フラグはオンである。
その後、設定変更を伴わない電源投入(例えば、設定キースイッチオフの状況下で電源スイッチオン)により、ボーナス遊技状態の続きから再開する。例えば、ボーナス遊技状態を開始してから3遊技目が終わった後に電源断が発生し、その後、設定変更を伴わない電源投入を行った場合には、ボーナス遊技状態の4遊技目から再開することができる。
ただし、設定変更を伴わない電源投入を行った場合、打止差数カウンタの値を初期値(例えば0)とした後に、ボーナス遊技状態を続きから再開することとなる。換言すると、打ち止めに係る遊技媒体の差数が0の状況で、ボーナス遊技状態を続きから再開することとなる。
一方、設定変更を伴わない電源投入を行った場合、打ち止め仮フラグはオンを維持している。換言すると、設定変更を伴わない電源投入を行った場合、打ち止め仮フラグはクリアされない。
そのため、ボーナス遊技状態の途中(図79の(2)と(3)の間)で電源断が発生した場合には、打止差数カウンタが初期値になったとしても、打ち止め仮フラグはオンであり(オンを維持し)、ボーナス遊技状態が終了した後に打ち止め状態とすることができる。
なお、電源断が発生したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000を超えていないものとしたが、電源断が発生したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は19000を超えているときも同様である。例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19005であるときに電源断が発生したときもボーナス遊技状態の終了条件を満たした遊技の終了後には打ち止め状態とすることができる。
つまり、一度、ボーナス遊技状態の途中で打ち止め状態となる条件を満たした場合(打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合)には、その後、電源断が発生し、その後、設定変更を伴わない電源投入が行われても、ボーナス遊技状態を継続して実行することができ、ボーナス遊技状態の終了条件を満たした遊技の終了後には打ち止め状態とすることができる。
換言すると、一度、ボーナス遊技状態の途中で打ち止め状態となる条件を満たした場合(打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合)には、打止差数カウンタの値にかかわらず、打ち止め状態とすることができる(打ち止め仮フラグを用いて打ち止め状態とすることができる)。
このように構成することにより、電源断を用いて射幸性を高くすることができない遊技機を提供する。
以上のとおり、図79を用いてボーナス遊技状態における打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め仮フラグについて説明をしたが、ボーナス遊技状態ではなく、AT状態等の特定状態において、同様の構成としても良い。
また、以下のように構成しても良い。
(1)ボーナス遊技状態において電源断が発生し、その後、設定変更を伴わない電源投入が行われた場合には、打止差数カウンタを初期値に設定しなくても良い。一方、ボーナス遊技状態とは異なる所定の遊技状態(例えば、ボーナス内部中状態(ボーナスの当選情報を持ち越している状態)等においては、打止差数カウンタを初期値に設定する。
換言すると、打ち止めに係る遊技媒体の差数は、ボーナス遊技状態においては維持されるように構成されていても良い。
例えば、ボーナス遊技状態の或る遊技が終了したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数が18900である状況(例えば、打止差数カウンタの値が18900)で電源断が発生し、その後、設定変更を伴わない電源投入が行われた場合には、18900である状況(例えば、打止差数カウンタの値が18900)からボーナス遊技状態による遊技が実行可能となる。
このように構成することにより、ボーナス遊技状態の途中で電源断が発生した場合であっても、設定変更を伴わない電源投入が行われた場合には、打ち止めに係る遊技媒体の差数は維持された状況でボーナス遊技状態を再開することができるため、遊技者の射幸性が著しく高くならない遊技機を提供することができる。
(2)ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、その遊技の終了後(払出処理が終わった後)に、打ち止め状態としても良い。
換言すると、ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了する前の遊技であっても、打ち止め状態としても良い。
例えば、ボーナス遊技状態の或る遊技が終了したときの打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999(例えば、打止差数カウンタの値が18999)のとき、或る遊技の次回遊技(ボーナス遊技状態の遊技)における遊技媒体の差数が3(例えば、ベット数が3、払出数が6)となった場合には、或る遊技の次回遊技の終了後に、打ち止め状態とする。
なお、このように構成する場合には、打ち止め仮フラグは備えていなくても良い。
このように構成することにより、遊技者の射幸性が著しく高くならない遊技機を提供することができる。
また、このように構成することにより、打ち止め仮フラグを備えた場合と比較してメイン制御手段のRWMの容量を削減できる。
また、このように構成することにより、現在の遊技状態がボーナス遊技状態であるか否かを判断する必要がないため、メイン制御手段のプログラム容量を削減できる。
<ボーナス遊技状態における事前報知画像>
次に図80を用いて、ボーナス遊技状態において表示装置32に表示される事前報知画像について説明を行う。
なお、説明を行うにあたり、図76(1)と同様の点については説明を省略し、特徴的な点について説明を行う。
<<ボーナス遊技状態の遊技画面でコンプリート機能作動までの枚数を報知する場合>>
図80(1)は、ボーナス遊技状態の遊技画面でコンプリート機能作動までの枚数を報知する場合の例である。
なお、図80(1)は、上述した打ち止め仮フラグがオフである状況の演出の例である。換言すると、ボーナス遊技状態中に、打ち止めに係る遊技媒体の差数が一度も19000を超えていないとき(図79の(2)となる遊技の前の遊技)に表示装置32に表示される演出の例である。
表示装置32には、図76(1)と同様に、PAYOUT、CREDIT、Totalが表示される。なお、Totalは、AT状態における獲得数とボーナス遊技状態の獲得数を合算したものが表示されるものでも良いし、Totalとして、AT状態における獲得数は加味せず、ボーナス遊技状態の獲得数を表示することとしても良い。
表示装置32の中央には、ボーナス遊技状態に対応した画像(演出)が表示される。
表示装置32の上側には、図76(1)と同様に、事前報知画像が表示される。図80(1)の事前報知画像は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が+10された場合に、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000に達する場合の例である。
そのため、事前報知画像として「コンプリ―ト機能作動まで残り10枚」との表示がなされている。
このように構成することにより、ボーナス遊技状態であっても打ち止め状態となるまでの残りの遊技媒体の差数を遊技者が認識可能とすることができる。
なお、図80(1)が表示されているときの打ち止めに係る報知状態は、作動予告状態にあたる。そのため、サブスイッチ20が操作された場合には、図76(3)と同様の態様となる。図76(3)の特徴点については、図76(3)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、ボーナス中はサブスイッチ20が操作されてもメニュー画面が表示されないように構成しても良い。
同様に、ボーナス中にデモ画面が表示される仕様の場合は、図76(2)と同様の態様となる。図76(2)の特徴点については、図76(2)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、ボーナス中はデモ画面が表示されないように構成しても良い。
<<ボーナス遊技状態の遊技画面でコンプリート機能が作動することを報知する場合>>
図80(2)は、ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えたことを報知する場合の例である。
換言すると、ボーナス遊技状態中に、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた後(図79の(2)となった遊技終了後の所定タイミング)から、ボーナス遊技状態が終了するまで表示装置32に表示される演出の例である。
例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19001となり、打ち止め仮フラグがオンとなった後の所定のタイミングから図80(2)の画像表示が開始される。
なお、説明を行うにあたり、図80(1)と同様の点については説明を省略し、特徴的な点について説明を行う。
図80(1)では、事前報知画像として「コンプリ―ト機能作動まで残り10枚」との表示がなされているのに対し、図80(2)では、事前報知画像として「コンプリ―ト機能作動待機中 ボーナス終了時にコンプリート機能が作動します」との表示がなされている。
つまり、図80(1)では、打ち止めに係る遊技媒体の差数と打ち止め状態となる遊技媒体の差数の差を遊技者が認識可能な報知を行っているのに対し、図80(2)では、ボーナス遊技状態が終了すると打ち止め状態となることを遊技者が認識可能な報知を行っている。
このように構成することにより、ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた場合に、どのタイミングで打ち止め状態となるのかを事前に報知することができる。そのため、遊技者は安心してボーナス遊技状態の遊技を実行することができる。
なお、図80(2)が表示されているときの打ち止めに係る報知状態は、作動予告状態にあたる。そのため、サブスイッチ20が操作された場合には、図76(3)と同様の態様となる。図76(3)の特徴点については、図76(3)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、ボーナス中はサブスイッチ20が操作されてもメニュー画面が表示されないように構成しても良い。
同様に、ボーナス中にデモ画面が表示される仕様の場合は、図76(2)と同様の態様となる。図76(2)の特徴点については、図76(2)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、ボーナス中はデモ画面が表示されないように構成しても良い。
なお、ボーナス遊技状態が終了した後の打ち止めに係る報知状態は、打ち止め作動報知状態となる。
そのため、ボーナス遊技状態が終了した後には、図77(1)、図77(2)、図77(3)、図77(4)、の何れかの画像が表示される。つまり、ボーナス遊技状態の途中で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えて打ち止め状態を報知する画像と、その他の状態(例えばAT状態)で打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えて打ち止め状態を報知する画像は同じ画像となるように構成されている。
なお、図77(1)、図77(2)、図77(3)、図77(4)の特徴については、図77(1)の説明、図77(2)の説明、図77(3)の説明、図77(4)の説明と同様であるため、省略する。
また、打ち止め状態中に、サブスイッチ20が操作された場合には、図77(6)と同様の態様となる。図77(6)の特徴点については、図77(6)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、打ち止め状態中に、サブスイッチ20が操作できない(メニュー画面が表示されない)ように構成しても良い。
同様に、打ち止め状態中にデモ画面が表示される仕様の場合は、図77(5)と同様の態様となる。図77(5)の特徴点については、図77(5)の説明と同様であるため、説明を省略する。なお、打ち止め中はデモ画面が表示されないように構成しても良い。
<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技において電源断処理が実行された場合>
図81、図82、図83、図84、図85は、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態が作動予告状態の遊技であって、当該遊技を行った結果、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技で、電源断処理(電断時処理とも称す)が実行されたタイミングに応じた制御処理について、例を挙げてそれぞれ説明を行う。
図81、図82、図83、図84、図85は、例えば、ボーナス状態ではない所定の遊技状態であり、且つ、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999である状況が該当する。また、その遊技では、ベット数が3であり、内部抽せんの結果、押し順役の小役に当選し、ストップスイッチの操作態様により正解の押し順で操作され、遊技媒体の付与数が11である図柄組合せが停止表示する遊技が該当する。なお、打ち止めに係る遊技媒体の差数や、内部抽せんの結果、遊技媒体の付与数等は一例であって、これらに限定されるものではない。
また、図81、図82、図83、図84、図85における電断発生とは、電源スイッチがオフになることや、電源のコンセントが抜けることや、遊技店の電源が落ちること等、遊技機の電源がオフ(電源断)となる事象が発生したことを指す。
また、図81、図82、図83、図84、図85における電断時処理とは、メイン制御手段により、電断発生をメイン制御手段が検知し、メイン制御手段が電源断処理を実行することを指す。例えば、電断発生から電断時処理までに要する時間は、平均1msから20msの時間を要するように設計されている。また、電源断処理は、平均0.5msの時間で終了するように設計されている。
また、図81、図82、図83、図84、図85における電源投入とは、電源スイッチをオンにすることや、抜けた電源のコンセントを再度差し込むことや、落ちた遊技店の電源を立ち上げること等、遊技機の電源がオン(電源復帰)となる事象が発生したことを指す。
また、図81、図82、図83、図84、図85における電源投入時処理とは、設定変更を伴わない電源投入を指す。具体的には、設定キースイッチがオフの状況で、電源スイッチがオンとなった場合に実行される処理が該当する。
また、図81、図82、図83、図84、図85における払出処理とは、遊技媒体の付与数を決定してから、決定した遊技媒体の付与数に対応した処理が終了するまでが該当する。
なお、「決定した遊技媒体の払出数に対応した処理」とは、払出数表示器(獲得枚数表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、クレジット数表示器に表示される情報を更新する処理や、総得点を表示可能な表示器(総得点表示器とも称す)に表示される情報を更新する処理や、ホッパから遊技媒体を払出す処理が該当する。
なお、「表示器に表示される情報を更新する処理」とは、例えば、遊技媒体の付与数として11枚の払出し(付与)を行う場合に「0」→「1」→「2」→・・・→「11」のように、表示器に表示される値を順次更新する処理が該当する。例えば、値を「1」更新する際に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。また、ホッパから遊技媒体を1枚払出す処理に要する時間は、平均50msとなるように設計されている。
よって、例えば、遊技媒体の数として11枚の払出し(付与)を行う場合における「決定した遊技媒体の払出数に対応した処理」に要する時間は、平均550ms(11×50ms)となるように設計されている。
以上より、払出処理に係る時間は、遊技媒体の付与数を決定してから、決定した遊技媒体の付与数に対応した処理が終了するまでの時間が該当する。
また、図81、図82、図83、図84、図85における打ち止めに係る報知状態として、作動予告状態の場合には、上述した作動予告状態に応じた演出を実行可能に構成されているものとする。
同様に、図81、図82、図83、図84、図85における打ち止めに係る報知状態として、通常状態の場合には、上述した通常状態に応じた演出を実行可能に構成されているものとする。
<<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理が終了した後に電源断処理が実行された場合>>
図81は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理が終了した後に電源断処理が実行された場合の例を示した図である。ここで、払出処理が終了した後とは、例えば、払出処理が終了した後、打ち止め監視処理が実行し、当該打ち止め監視処理が終了した後であって、打ち止め状態となる前(打ち止めの報知を実行する前)の或るタイミング等が該当する。
まず、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。このときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は、例えば18999であるとする。このときの打ち止めに係る打止差数カウンタに記憶されている値は、例えば、18999であるとする。
次に、ベット数としてY(Yは、数値)のベットを行い、内部抽せんの結果、所定の抽選結果(所謂、小役)に当選する。そして、遊技媒体数としてX(Xは、数値。Y<Xを満たす。)の払出しが付与可能な図柄組合せが停止可能な操作態様でストップスイッチが操作される。例えば、Yは3、Xは11とする。換言すると、当該遊技の遊技媒体の差数は8であるとする。
そして、最後のストップスイッチ(例えば、第3停止のストップスイッチ)が離された後に、遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理を開始する。
遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理の途中で電源断が発生する。
遊技媒体の付与数としてXを付与した後に、電断時処理を開始する。なお、電断時処理を開始する前に、打ち止め監視処理は終了しているものとする。また、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となっているものとする。
その後、電源投入が行われ、電源投入時処理が実行された後には、打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態となっている(作動報知状態のままとなっている)。また、メイン制御手段における制御は、電源投入時処理が実行された後には、打ち止め状態となるように制御される。
なお、電源投入時処理が実行された場合には、打止差数カウンタは初期値(例えば、0)となるように構成されている。
以上のとおり、払出処理の途中で電源断が発生した場合であっても、電断時処理を開始する前に打ち止め監視処理が終了していた場合には、電源投入後の打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態とすることができる。
このように構成することにより、電源復帰後の打ち止めに係る報知状態や電源復帰後のメイン制御手段の制御状態を適切なものとすることができ、遊技者と遊技店員との間でのトラブルを低減することができる。
<<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の途中で電源断処理が実行された場合(1)>>
図82は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の途中に電源断処理が実行された場合の例を示す図である。ここで、払出処理の途中とは、遊技媒体の付与数を決定してから、決定した遊技媒体の付与数に対応した処理が終了するまでの或るタイミング等が該当する。
まず始めに、図82(a)の説明を行う。
まず、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。このときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は、例えば18999であるとする。このときの打ち止めに係る打止差数カウンタに記憶されている値は、例えば、18999であるとする。
次にベット数としてY(Yは、数値)のベットを行い、内部抽せんの結果、所定の抽選結果(所謂、小役)に当選する。そして、遊技媒体の付与数としてX(Xは、数値。Y<Xを満たす。)を付与可能な図柄組合せが停止可能な操作態様でストップスイッチが操作される。例えば、Yは3、Xは11とする。換言すると、当該遊技の遊技媒体の差数は8であるとする。
そして、最後のストップスイッチ(例えば、第3停止のストップスイッチ)が離された後に、遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理を開始する。
遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理の途中で電源断が発生する。
また、遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理の途中で電断時処理を開始する。換言すると、払出処理が終了する前に電断時処理を開始する。
その後、電源投入が行われ、電源投入時処理が実行された後には、打ち止めに係る報知状態は、作動予告報知状態となっている(作動予告報知状態のままとなっている)。また、メイン制御手段における制御は、電源投入時処理が実行された後には、払出処理の途中(電断時処理が実行される前に行っていた払出処理の続き)から開始する。
なお、「払出処理の途中(電断時処理が実行される前に行っていた払出処理の続き)から開始する」とは、例えば、払出処理を構成する複数の命令のうち、命令Aと命令B(命令Bは、命令Aを実行した後の次の命令とする)の間で電断時処理が実行された場合には、命令Bから実行することを指す。
また、電源投入時処理が実行された場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(例えば、0)となるように構成されている。
また、払出処理が終了し、打ち止め監視処理を実行した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は、当該遊技の遊技媒体の差数となる。換言すると、ベット数がY、払出数がXの場合には、X-Yに対応した値が打止差数カウンタに記憶される。
そのため、当該遊技が終了した後には打ち止め状態とならない。換言すると、次回遊技を実行することができる。
以上のとおり、払出処理の途中で電源断が発生し、払出処理の途中で電源断時処理が発生した場合には、電源投入後に払出処理を続きから開始することができる。また、払出処理を終了した後には、打ち止め状態とならずに次回遊技を実行することができる。また、払出処理が終了した後の打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態ではなく、通常状態とすることができる。
このように構成することにより、払出処理の途中で電源断が発生し、払出処理の途中で電源断処理が行われ、その後、電源投入を行った場合に打ち止め状態となる遊技機と比較し、遊技者と遊技店員との間でトラブルが発生してしまうのを低減することができる。具体的には、払出処理の途中で電源断が発生したことが原因で打ち止め状態となったと考えてしまった遊技者とのトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、図82(b)の説明を行う。なお、図82(a)と同一の部分については説明を省略する。
図82(a)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が作動予告状態であるのに対し、図82(b)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が通常状態である。
つまり、図82(a)は、電源投入後から実行される払出処理の途中では、作動予告状態に対応する演出が実行されるのに対し、図82(b)は、電源投入後から実行される払出処理の途中では、通常状態に対応する演出が実行される点が異なる。
図82(b)のように構成することにより、払出処理の途中で実行される演出では事前報知画像が表示されないため、電源投入後、遊技者は打ち止めにならないことを即座に認識することができ、疑念を持つことなく続きの遊技を楽しむことができる。
<<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の途中で電源断処理が実行された場合(2)>>
図83は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の途中に電源断処理が実行された場合の例を示す図である。ここで、払出処理の途中とは、遊技媒体の付与数を決定してから、決定した遊技媒体の付与数に対応した処理が終了するまでの或るタイミング等が該当する。
まず始めに、図83(a)の説明を行う。
まず、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。このときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は、例えば18999であるとする。このときの打ち止めに係る打止差数カウンタに記憶されている値は、例えば、18999であるとする。
次にベット数としてY(Yは、数値)のベットを行い、内部抽せんの結果、所定の抽選結果(所謂、小役)に当選する。そして、遊技媒体の付与数としてX(Xは、数値。Y<Xを満たす。)を付与可能な図柄組合せが停止可能な操作態様でストップスイッチが操作される。例えば、Yは3、Xは11とする。換言すると、当該遊技の遊技媒体の差数は8であるとする。
そして、最後のストップスイッチ(例えば、第3停止のストップスイッチ)が離される前に電源断が発生する。例えば、最後のストップスイッチが操作された後、当該最後のストップスイッチが操作され続けている状況で電源断が発生する。換言すると、電源断が発生するタイミングでは、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せは停止している。ただし、払出処理は開始していない。
最後のストップスイッチの操作が離された後に、遊技媒体の付与数としてXを付与する払出処理を開始する。
また、遊技媒体数としてXを付与する払出処理の途中で電断時処理を開始する。換言すると、払出処理が終了する前に電断時処理を開始する。
その後、電源投入が行われ、電源投入時処理が実行された後には、打ち止めに係る報知状態は、作動予告報知状態となっている(作動予告報知状態のままとなっている)。また、メイン制御手段における制御は、電源投入時処理が実行された後には、払出処理の途中(電断時処理が実行される前に行っていた払出処理の続き)から開始する。
なお、「払出処理の途中(電断時処理が実行される前に行っていた払出処理の続き)から開始する」とは、例えば、払出処理を構成する複数の命令のうち、命令Aと命令B(命令Bは、命令Aを実行した後の次の命令とする)の間で電断時処理が実行された場合には、命令Bから実行することを指す。
また、電源投入時処理が実行された場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(例えば、0)となるように構成されている。
また、払出処理が終了し、打ち止め監視処理を実行した場合には、打止差数カウンタ記憶されている値は、当該遊技の遊技媒体の差数となる。換言すると、ベット数がY、付与数がXの場合には、X-Yに対応した値が打ち止めに係る打止差数カウンタに記憶される。
そのため、当該遊技が終了した後には打ち止め状態とならない。換言すると、次回遊技を実行することができる。
以上のとおり、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理の途中で電源断時処理が発生した場合には、電源投入後に払出処理を続きから開始することができる。また、払出処理を終了した後には、打ち止め状態とならずに次回遊技を実行することができる。また、払出処理が終了した後の打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態ではなく、通常状態とすることができる。
このように構成することにより、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理の途中で電源断処理が行われ、その後、電源投入を行った場合に打ち止め状態となる遊技機と比較し、遊技者と遊技店員との間でトラブルが発生してしまうのを低減することができる。具体的には、払出処理の前に電源断が発生したことが原因で打ち止め状態となったと考えてしまう遊技者とのトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、図83(b)の説明を行う。なお、図83(a)と同一の部分については説明を省略する。
図83(a)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が作動予告報知状態であるのに対し、図83(b)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が通常状態である。
つまり、図83(a)は、電源投入後から実行される払出処理の途中では、作動予告報知状態に対応する演出が実行されるのに対し、図83(b)は、電源投入後から実行される払出処理の途中では、通常状態に対応する演出が実行される点が異なる。
図83(b)のように構成することにより、払出処理の途中で実行される演出では事前報知画像が表示されないため、電源投入後、遊技者は打ち止めにならないことを即座に認識することができ、疑念を持つことなく続きの遊技を楽しむことができる。
<<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出し処理の前に電源断処理が実行された場合(1)>>
図84は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の前に電源断処理が実行された場合の例を示す図である。図84における、払出処理の前とは、遊技媒体を付与する図柄組合せが停止してから、遊技媒体の付与数を決定する前までの或るタイミング等が該当する。
まず始めに、図84(a)の説明を行う。
まず、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態は作動予告状態である。このときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は、例えば18999であるとする。このときの打止差数カウンタに記憶されている値は、例えば、18999であるとする。
次にベット数としてY(Yは、数値)のベットを行い、内部抽せんの結果、所定の抽選結果(所謂、小役)に当選する。そして、遊技媒体の付与数としてX(Xは、数値。Y<Xを満たす。)を付与する図柄組合せを停止可能な操作態様でストップスイッチが操作される。例えば、Yは3、Xは11とする。換言すると、当該遊技の遊技媒体の差数は8であるとする。
そして、最後のストップスイッチ(例えば、第3停止のストップスイッチ)が離される前に電源断が発生する。例えば、最後のストップスイッチが操作された後、当該最後のストップスイッチが操作され続けている状況で電源断が発生する。換言すると、電源断が発生するタイミングでは、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している。
また、最後のストップスイッチの操作が離される前に(最後のストップスイッチが操作され続けている状況で)、電断時処理を開始する。
電源投入の前に(遊技機への電力の供給絶たれている状況で)、最後のストップスイッチの操作が離される。
その後、電源投入が行われ、電源投入時処理が実行された後に、払出処理が実行される。また、払出処理を実行している際の打ち止めに係る報知状態は、作動予告状態となっている(作動予告状態のままとなっている)。
なお、電源投入時処理が実行された場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(例えば、0)となるように構成されている。
また、払出処理が終了し、打ち止め監視処理を実行した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は、当該遊技の遊技媒体の差数となる。換言すると、ベット数がY、付与数がXの場合には、X-Yに対応した値が打ち止めに係る打止差数カウンタに記憶される。
そのため、当該遊技が終了した後には打ち止め状態とならない。換言すると、次回遊技を実行することができる。
以上のとおり、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理の前に電源断時処理が発生した場合には、電源投入後に払出処理を開始することができる。また、払出処理を終了した後には、打ち止め状態とならずに次回遊技を実行することができる。また、払出処理が終了した後の打ち止めに係る報知状態は、作動予告報知状態ではなく、通常状態とすることができる。
このように構成することにより、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理が開始する前に電源断処理が行われ、その後、最後のストップスイッチの操作が離された後に、電源投入を行った場合に打ち止め状態となる遊技機と比較し、遊技者と遊技店員との間でトラブルが発生してしまうのを低減することができる。具体的には、払出処理の前に電源断が発生したことが原因で打ち止め状態となったと考えてしまう遊技者とのトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、図84(b)の説明を行う。なお、図84(a)と同一の部分については説明を省略する。
図84(a)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が作動予告報知状態であるのに対し、図84(b)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が通常状態である。
つまり、図84(a)は、電源投入後から実行される払出処理では、作動予告報知状態に対応する演出が実行されるのに対し、図84(b)は、電源投入後から実行される払出処理では、通常状態に対応する演出が実行される点が異なる。
図84(b)のように構成することにより、払出処理で実行される演出では事前報知画像が表示されないため、電源投入後、遊技者は打ち止めにならないことを即座に認識することができ、疑念を持つことなく続きの遊技を楽しむことができる。
<<打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の前に電源断処理が実行された場合(2)>>
図85は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超える遊技の払出処理の前に電源断処理が実行された場合の例を示す図である。図85における、払出処理の前とは、遊技媒体を付与する図柄組合せが停止してから、遊技媒体の付与数を決定する前までの或るタイミング等が該当する。
まず始めに、図85(a)の説明を行う。
まず、遊技開始前(規定数のベットがなされスタートスイッチが操作される前)の打ち止めに係る報知状態は作動予告報知状態である。このときの打ち止めに係る遊技媒体の差数は、例えば18999であるとする。このときの打止差数カウンタに記憶されている値は、例えば、18999であるとする。
次にベット数としてY(Yは、数値)のベットを行い、内部抽せんの結果、所定の抽選結果(所謂、小役)に当選する。そして、遊技媒体の付与数としてX(Xは、数値。Y<Xを満たす。)を付与する図柄組合せを停止可能な操作態様でストップスイッチが操作される。例えば、Yは3、Xは11とする。換言すると、当該遊技の遊技媒体の差数は8であるとする。
そして、最後のストップスイッチ(例えば、第3停止のストップスイッチ)が離される前に電源断が発生する。例えば、最後のストップスイッチが操作された後、当該最後のストップスイッチが操作され続けている状況で電源断が発生する。換言すると、電源断が発生するタイミングでは、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している。
また、最後のストップスイッチの操作が離される前に(最後のストップスイッチが操作され続けている状況で)、電断時処理を開始する。
次に、電源投入が行わる。このときも、最後のストップスイッチが操作され続けている状況である。
電源投入時処理を実行している途中に、最後のストップスイッチの操作が離される。
電源投入時処理が実行された後に、払出処理が実行される。また、払出処理を実行している際の打ち止めに係る報知状態は、作動予告報知状態となっている(作動予告報知状態のままとなっている)。
なお、電源投入時処理が実行された場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は初期値(例えば、0)となるように構成されている。
また、払出処理が終了し、打ち止め監視処理を実行した場合には、打止差数カウンタに記憶されている値は、当該遊技の遊技媒体の差数となる。換言すると、ベット数がY、払出数がXの場合には、X-Yに対応した値が打止差数カウンタに記憶される。
そのため、当該遊技が終了した後には打ち止め状態とならない。換言すると、次回遊技を実行することができる。
以上のとおり、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理の前に電源断時処理が発生した場合には、電源投入後に払出処理を開始することができる。また、払出処理を終了した後には、打ち止め状態とならずに次回遊技を実行することができる。また、払出処理が終了した後の打ち止めに係る報知状態は、作動予告報知状態ではなく、通常状態とすることができる。
このように構成することにより、払出処理は開始していないが、遊技媒体の付与数としてXを付与可能な図柄組合せが停止している状況で電源断が発生し、払出処理が開始する前に電源断処理が行われ、その後、電源投入を行い電源投入時処理中に最後のストップスイッチの操作が離された場合に打ち止め状態となる遊技機と比較し、遊技者と遊技店員との間でトラブルが発生してしまうのを低減することができる。具体的には、払出処理の前に電源断が発生したことが原因で打ち止め状態となったと考えてしまう遊技者とのトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、図85(b)の説明を行う。なお、図85(a)と同一の部分については説明を省略する。
図85(a)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が作動予告報知状態であるのに対し、図85(b)は、電源投入時処理が実行された後の打ち止めに係る報知状態が通常状態である。
つまり、図85(a)は、電源投入後から実行される払出処理では、作動予告報知状態に対応する演出が実行されるのに対し、図85(b)は、電源投入後から実行される払出処理では、通常状態に対応する演出が実行される点が異なる。
図85(b)のように構成することにより、払出処理で実行される演出では事前報知画像が表示されないため、電源投入後、遊技者は打ち止めにならないことを即座に認識することができ、疑念を持つことなく続きの遊技を楽しむことができる。
<打ち止め状態となる遊技で遊技者に付与される遊技媒体数>
打ち止めに係る遊技媒体の差数がXのときに遊技を実行し、当該遊技の遊技媒体の差数(A)を打ち止めに係る遊技媒体の差数(X)に加算した結果、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数(Y)を超える場合において、遊技者に付与される遊技媒体の付与数について説明する。つまり、X+A>Yを満たす遊技である。
以下では、技術的な内容を把握しやすくするために、具体的な数値を用いて説明を行う。
例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999(上記式のXに相当。)、当該遊技の遊技媒体の差数を8(上記式のAに相当。なお、ベット数を3、遊技媒体の付与数を11とする。)、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を19000(上記式のYに相当。)とする。なお、各種数値は例示であって、これに限らないことを付言する。
<<パターン1:決定された遊技媒体の付与数を全て付与した後に打ち止め状態>>
パターン1は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999の状況下で、3枚ベットし、遊技を行った結果、遊技媒体の付与数として11を付与可能な所定図柄組合せが停止表示し、遊技媒体の付与数として11を付与した後に遊技の終了後に打ち止め状態となるパターンである。
つまり、パターン1では、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000を超えても、決定した遊技媒体の付与数を全て遊技者に付与する。そして、遊技媒体の付与が終了した後に、打ち止め状態となる。
パターン1のように構成することにより、打ち止め状態となることで過度に遊技者に不利益を与えることのない遊技機を提供することができる。
なお、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像を表示するように構成されている。ただし、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像に代えて作動報知画像を表示しても良い。
<<<パターン1の打ち止め状態となる遊技の遊技媒体の付与の途中で所定のエラーが発生した場合>>>
パターン1において、遊技媒体の付与を開始してから打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000を超える遊技媒体を付与する前(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999)の状況で所定のエラー(例えば、ホッパーエンプティエラー)が発生した場合には、主制御手段は所定のエラーに対応したエラー処理(例えば、ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行する。
主制御手段が所定のエラーに対応したエラー処理を実行しているとき、サブ制御手段は、所定のエラーに対応した画像を表示する。なお、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときには、事前報知画像を表示していなくても良い。このように構成することにより、複雑な制御処理を要することなく、所定のエラーが発生した旨をサブ制御手段により報知することができる。
一方、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときに、サブ制御手段は、事前報知画像も表示しても良い。このように構成することにより、遊技店員は、打ち止め状態に近いことを把握することができるとともに、所定のエラーが発生した旨も把握することができる。
また、パターン1において、遊技媒体の付与を開始してから打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000を超える遊技媒体を付与した後(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19001)の状況で所定のエラー(例えば、ホッパーエンプティエラー)が発生した場合には、主制御手段は所定のエラーに対応したエラー処理(例えば、ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行する。
主制御手段が所定のエラーに対応したエラー処理を実行しているとき、サブ制御手段は、所定のエラーに対応した画像を表示する。なお、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときには、事前報知画像を表示していなくても良い。このように構成することにより、複雑な制御処理を要することなく、所定のエラーが発生した旨をサブ制御手段により報知することができる。
一方、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときに、サブ制御手段は、事前報知画像も表示しても良い。このように構成することにより、遊技店員は、打ち止め状態が近いことを把握することができるとともに、所定のエラーが発生した旨も把握することができる。
なお、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときに、サブ制御手段は、事前報知画像に代えて作動報知画像を表示しても良い。このように構成することにより、遊技店員は、打ち止め状態になることを把握することができるとともに、所定のエラーが発生した旨も把握することができる。
なお、所定のエラーとして、ホッパエンプティエラーを例に挙げて説明を行ったが、所定のエラーは、ホッパエンプティエラーに限られるものではなく、ドア開放エラー等の復帰可能エラーであっても良い。
<<パターン2-1:決定された遊技媒体の付与数の一部を付与した後に打ち止め状態>>
パターン2-1は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999の状況下で、3枚ベットし、遊技を行った結果、遊技媒体の付与数として11を付与可能な所定図柄組合せが停止表示し、遊技媒体の付与数として5を付与した後に打ち止め状態となるパターンである。
つまり、パターン2-1では、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000を超えた19001となったことによって、打ち止め状態となる。換言すると、決定した遊技媒体の付与数を全て遊技者には付与していない。
パターン2-1のように構成することにより、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を一律とすることができる遊技機を提供することができる。
なお、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像を表示するように構成されている。ただし、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像に代えて作動報知画像を表示しても良い。
<<パターン2-2:決定された遊技媒体の付与数の一部を付与した後に打ち止め状態>>
パターン2-2は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999の状況下で、3枚ベットし、遊技を行った結果、遊技媒体の付与数として11を付与可能な所定図柄組合せが停止表示し、遊技媒体の付与数として4を付与した後に打ち止め状態となるパターンである。
つまり、パターン2-2では、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000となったことによって、打ち止め状態となる。換言すると、決定した遊技媒体の付与数を全て遊技者には付与していない。
パターン2-2のように構成することにより、打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数を一律とすることができる遊技機を提供することができる。
なお、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像を表示するように構成されている。ただし、遊技媒体の付与を実行しているときは、事前報知画像に代えて作動報知画像を表示しても良い。
<<<パターン2-1、パターン2-2の打ち止め状態となる遊技の遊技媒体の付与の途中で所定のエラーが発生した場合>>>
パターン2-1又はパターン2-2において、遊技媒体の付与を開始してから打ち止め状態となるまでの遊技媒体の差数である19000を超える遊技媒体を付与する前(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が18999)の状況で所定のエラー(例えば、ホッパーエンプティエラー)が発生した場合には、主制御手段は所定のエラーに対応したエラー処理(例えば、ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行する。
主制御手段が所定のエラーに対応したエラー処理を実行しているとき、サブ制御手段は、所定のエラーに対応した画像を表示する。なお、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときには、事前報知画像を表示していなくても良い。このように構成することにより、複雑な制御処理を要することなく、所定のエラーが発生した旨をサブ制御手段により報知することができる。
一方、サブ制御手段が所定のエラーに対応した画像を表示しているときに、サブ制御手段は、事前報知画像も表示しても良い。このように構成することにより、遊技店員は、打ち止め状態に近いことを把握することができるとともに、所定のエラーが発生した旨も把握することができる。
なお、所定のエラーとして、ホッパエンプティエラーを例に挙げて説明を行ったが、所定のエラーは、ホッパエンプティエラーに限られるものではなく、ドア開放エラー等の復帰可能エラーであっても良い。
<自動精算の実行中に所定のエラーが発生した場合>
次に打ち止め状態となった場合に自動精算を実行する遊技機において、自動精算を実行している最中に所定のエラーが発生した場合の報知例について図86、図87を用いて説明を行う。なお、所定のエラーとして、ホッパエンプティエラーを例に挙げて説明を行うが、所定のエラーは、ホッパエンプティエラーに限られるものではなく、ドア開放エラー等の復帰可能エラーであっても良い。
例えば、非ボーナス状態(所定の遊技状態)であり、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた遊技の終了後(打ち止め監視処理の終了後)のクレジット数表示器に50が表示されているとする。そして、自動精算が開始されると、クレジット数表示器に表示されている50の遊技媒体の精算を開始する。具体的には、自動精算により、クレジット数表示器に表示されている値は、50、49、48、・・・、0、のように1ずつ減算される。また、クレジット数表示器に表示されている値が1ずつ減算する際に、返却口から遊技媒体を1ずつ返却する。
この自動精算を実行している途中でホッパエンプティエラーが発生し、主制御手段がエラー処理(ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行する。例えば、クレジット数表示器に30が表示されているとき(遊技媒体として20を自動精算し終わった後)にホッパエンプティエラーが発生したとする。
<<自動精算の実行中に所定のエラー(ホッパエンプティエラー)が発生した場合(1)>>
図86(1)は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた後(打ち止め監視処理の終了後)に、自動精算を行い、この自動精算中にホッパエンプティエラーが発生した場合の例である。
図86(1)では、自動精算の実行中は、コンプリート機能作動報知期間となっている。換言すると、自動精算の実行中の打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態である。つまり、自動精算の実行中に作動報知状態に対応する報知を実行可能に構成されている。なお、自動精算の実行中における作動報知状態に対応する報知態様としては、図77(3)のような態様を採用することが考えられる。つまり、自動精算の実行中は、打ち止め状態である旨と自動精算を実行している旨を報知する。
この自動精算を実行している途中(例えば、クレジット数表示器に30が表示されているとき)に、ホッパエンプティエラーが発生した場合のサブ制御手段による報知態様としては、以下の(ア)、(イ)、(ウ)の何れかを採用することができる。
(ア)通常のホッパエンプティエラー(HEエラーとも称す)画面を表示する。このとき、コンプリート機能に係る情報(画像)は視認できない。
上記(ア)の具体的な報知態様としては、図87(ア)が対応している。
図87(ア)は、打ち止め状態でない状況(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が10の状況)において、ホッパエンプティエラーが発生した場合にも表示される画像である。
つまり、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合と、打ち止め状態でない状況においてホッパエンプティエラーが発生した場合とで、同じ態様でホッパエンプティエラーが発生した旨を報知する。
このように構成することにより、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合においても、複雑な制御処理を要することなく、ホッパエンプティエラーが発生した旨を報知することができる。
(イ)通常のホッパエンプティエラー(HEエラーとも称す)画面を表示する。このとき、コンプリート機能に係る情報(画像)は視認できる。
上記(イ)の具体的な画像表示態様としては、図87(イ)が対応している。
図87(イ)は、打ち止め状態でない状況(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が10の状況)において、ホッパエンプティエラーが発生した場合にも表示される画像と、打ち止め状態である旨を示す画像(「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像)とで構成される。
つまり、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合と、打ち止め状態でない状況においてホッパエンプティエラーが発生した場合とで、同じ画像を用いている。ただし、打ち止め状態である場合には、打ち止め状態である旨を示す画像も表示される。
このように構成することにより、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合においても、複雑な制御処理を要することなく、ホッパエンプティエラーが発生した旨を報知することができるとともに、打ち止め状態である旨を報知することができる。つまり、遊技店員も、このホッパエンプティエラーを解除した後に、打ち止め状態となることを把握可能となり、遊技者や遊技店員の手間(エラー解除後に、再度、遊技者が遊技店員を呼び出す)を省くことができる。
(ウ)コンプリート機能に係る情報(画像)を表示する。このとき、ホッパエンプティエラーに係る情報(画像)は視認できる。
上記(ウ)の具体的な画像表示態様としては、図87(ウ)が対応している。
図87(ウ)は、打ち止め状態でない状況(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が10の状況)において、ホッパエンプティエラーが発生した場合にも表示される画像(図87(ア))とは異なる態様で、ホッパエンプティエラーを報知する。また、打ち止め状態である旨を示す画像(「コンプリ―ト機能作動中 係員を呼んでください」の画像)を表示する。
この打ち止め状態である旨を示す画像は、ホッパエンプティエラーが発生する前から表示されていた画像であっても良いし、ホッパエンプティエラーが発生する前から表示されていた画像と異なる画像であっても良い。
つまり、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合と、打ち止め状態でない状況においてホッパエンプティエラーが発生した場合とで、異なる画像を用いている。また、打ち止め状態である場合には、打ち止め状態である旨を示す画像も表示される。なお、打ち止め状態である旨を示す画像としては、図77(3)と同じ画像であっても良い(ただし、図77(3)の「PUSHでメニュー画面を表示します」の表示は行わなくても良い)。
このように構成することにより、打ち止め状態においてホッパエンプティエラーが発生した場合には、ホッパエンプティエラーが発生した旨を報知することができるとともに、打ち止め状態である旨を報知することができる。つまり、遊技店員も、このホッパエンプティエラーを解除した後に、打ち止め状態となることが把握することが可能となり、遊技者や遊技店員の手間(エラー解除後に、再度、遊技者が遊技店員を呼び出す)を省くことができる。
また、打ち止め状態である旨を示す画像が、ホッパエンプティエラーが発生する前から表示されていた画像であった場合には、表示処理の負担を軽減して、ホッパエンプティエラーが発生した旨を報知することができるとともに、打ち止め状態である旨を報知することができる。
上記(イ)、(ウ)のように、自動精算を実行している途中に、ホッパエンプティエラーが発生した場合には、ホッパエンプティエラーが発生した旨と打ち止め状態である旨を報知する。
なお、上記(ア)、(イ)、(ウ)において、ホッパエンプティエラーを解除した後は、自動精算の途中から自動精算を再開する。この場合には、ホッパエンプティエラーが発生する前と同じ態様の演出を実行する。つまり、ホッパエンプティエラーが発生した旨の報知はせずに、打ち止め状態である旨と自動精算を実行している旨を報知する。
そして、自動精算が終了した場合には、打ち止め状態である旨の報知を実行(継続)する。換言すると、自動精算を実行している旨の報知は終了する。
なお、自動精算を実行している途中で電断時処理(電源断処理とも称する)が実行され、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフ、電源スイッチオン)を行った場合には、電源投入時処理を実行した後に自動精算を途中から再開する。この場合には、電源断処理が実行される前と同じ態様の演出を実行する。つまり、自動精算を実行している旨を報知する。
その後、自動精算が終了した場合には、打ち止め状態となる。
また、自動精算を実行している途中でホッパエンプティエラーが発生し、主制御手段がエラー処理(ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行しているときに電断時処理(電源断処理とも称する)が実行され、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフ、電源スイッチオン)を行った場合には、電源投入時処理を実行した後にエラー処理(ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を再開する。
その後、ホッパエンプティエラーを解除した後は、自動精算の途中から自動精算を再開する。この場合には、ホッパエンプティエラーが発生する前と同じ態様の演出を実行する。つまり、ホッパエンプティエラーが発生した旨の報知は行わずに、自動精算を実行している旨を報知する。
その後、自動精算が終了した場合には、打ち止め状態となる。
このように、自動精算を実行している途中に電断時処理を行った場合や、自動精算を行っている途中にホッパエンプティエラーが発生し、エラー処理を実行している途中に電源断時処理を行った場合には、設定変更を伴わない電源投入が行われたときには、電源投入処理後、電断時処理を行う前の続きから再開するように構成されている。
換言すると、電源投入処理により、打ち止めに係る打止差数カウンタは初期値(例えば0)になるが、打ち止め状態となるように構成されている。
<<自動精算の実行中に所定のエラー(ホッパエンプティエラー)が発生した場合(2)>>
図86(2)は、打ち止めに係る遊技媒体の差数が19000を超えた後(打ち止め監視処理の終了後)に、自動精算を行い、この自動精算中にホッパエンプティエラーが発生した場合の例である。
図86(2)では、自動精算の実行中は、コンプリート機能作動報知期間となっていない。換言すると、自動精算の実行中の打ち止めに係る報知状態は、作動報知状態ではない。つまり、自動精算の実行中には、打ち止めである旨を報知していない。
自動精算を実行しているときの演出としては、例えば、図76(A)のような作動予告報知状態に対応した演出(「コンプリート機能作動まで残り〇〇枚」の表示)を実行しても良いし、打ち止め状態となることを示す演出(「コンプリート機能準備中」の表示)を実行しても良い。
まず、自動精算を開始したときには、自動精算を実行しているときの演出を実行する。この自動精算の実行中(途中)に、ホッパエンプティエラーが発生した場合には、ホッパエンプティエラーが発生したことを示す報知を実行する。
ホッパエンプティエラーが発生したことを示す報知の例としては、図87(ア)が表示装置32に表示される。なお、図87(ア)は、打ち止め状態でない状況(例えば、打ち止めに係る遊技媒体の差数が10の状況)において、ホッパエンプティエラーが発生した場合にも表示される画像である。
ホッパエンプティエラーを解除した後に、自動精算を再開する。
そして、自動精算が終了した後に、コンプリート機能作動報知期間となる。換言すると、自動精算が終了した後に、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となる。つまり、自動精算が終了した後に、打ち止め状態である旨を報知可能とする。
なお、自動精算を実行している途中で電断時処理(電源断処理とも称する)が実行され、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフ、電源スイッチオン)を行った場合には、電源投入時処理を実行した後(打止差数カウンタを初期値にした後)に自動精算を途中から再開する。この場合には、電源断処理が実行される前と同じ態様の演出を実行する。つまり、自動精算中である旨を報知する。
そして、自動精算が終了した後に、コンプリート機能作動報知期間となる。換言すると、自動精算が終了した後に、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となる。つまり、自動精算が終了した後に、打ち止め状態である旨を報知可能とする。
また、自動精算を実行している途中でホッパエンプティエラーが発生し、主制御手段がエラー処理(ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を実行しているときに電断時処理(電源断処理とも称する)が実行され、その後、設定変更を伴わない電源投入(設定キースイッチオフ、電源スイッチオン)を行った場合には、電源投入時処理を実行した後(打止差数カウンタを初期値にした後)にエラー処理(ホッパエンプティエラーに対応するエラーコードを表示する処理)を再開する。
その後、ホッパエンプティエラーを解除した後は、自動精算の途中から自動精算を再開する。この場合には、ホッパエンプティエラーが発生する前と同じ態様の演出を実行する。つまり、ホッパエンプティエラーが発生した旨の報知は行わずに、自動精算を実行しているときの演出を実行する。
自動精算が終了した後に、コンプリート機能作動報知期間となる。換言すると、自動精算が終了した後に、打ち止めに係る報知状態が作動報知状態となる。つまり、自動精算が終了した後に、打ち止め状態である旨を報知可能とする。
このように構成することにより、自動精算が終了した後に打ち止めであることを報知するため、遊技者は自動精算の途中で退席してしまう等を防止することができる。
なお、図86(1)、(2)において、自動精算を実行している途中で電断時処理(電源断処理とも称する)が実行され、その後、設定変更を伴う電源投入(設定キースイッチオン、電源スイッチオン)を行った場合には、設定変更モードに移行し、設定変更モードの終了条件を満たして設定変更モードが終了した場合には、自動精算の途中から再開せずに、遊技開始前の状況(遊技媒体のベットを受け付ける状況)となるように構成されている。つまり、自動精算は途中で終了し、打ち止め状態とならないようにすることができる。なお、このときの設定変更モード、及び、設定変更モード後には、打ち止め状態である旨や、自動精算中である旨の報知を行わないようにすることができる。
このように構成することにより、例えば自動精算中に遊技店の営業時間の終了時刻となった場合には、遊技店側が遊技機に供給される電源を一斉に落とし(電源断を行い)、営業時間の終了時刻となるまでの遊技媒体の付与は遊技者には行うことはできる。そして、営業時間の終了時刻後は、遊技店員が設定変更を行うことにより、自動精算の途中の遊技媒体を返却口から回収することなく遊技開始前の状況とすることができるため、遊技店の運営を円滑にすることができる。
なお、図58は、図57の変形例として説明を行ったが、図55や、図56にも適用可能である。
例えば、図55の「再遊技作動図柄表示?」の前に図58の「打ち止め仮フラグON?」に対応する処理を設け、図55の「差数>19000?」でYESとなった後に図58の「打ち止め仮フラグ保存」に相当する処理を設け、図55の「打ち止めフラグ保存」の前に図58の「ボーナス遊技状態?」に相当する処理を設ける。このように構成することで、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナスが終了するまでは、打ち止めフラグ領域に打ち止めの条件を満たすことを示す情報が記憶されない。換言すると、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態とすることができる。
同様に、例えば、図56の「再遊技作動図柄表示?」の前に図58の「打ち止め仮フラグON?」に対応する処理を設け、図56の「差数>19000?」でYESとなった後に図58の「打ち止め仮フラグ保存」に相当する処理を設け、図56の「打ち止めフラグ保存」の前に図58の「ボーナス遊技状態?」に相当する処理を設ける。このように構成することで、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナスが終了するまでは、打ち止めフラグ領域に打ち止めの条件を満たすことを示す情報が記憶されない。換言すると、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態とすることができる。
なお、図58においても、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合にも適用可能である。
例えば、ボーナス遊技状態中に遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナスが終了するまでは、打ち止めフラグ領域に打ち止めの条件を満たすことを示す情報が記憶されない。換言すると、ボーナス遊技状態中に遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態とすることができる。
<打ち止め監視処理(打止差数カウンタの減算バージョン、打止差数カウンタによってボーナス遊技状態終了後に打ち止め状態)>
図59は、図57、図58の変形例である。図59は、図58と同様にボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態とする点で一致する。ただし、図58とは異なり、打ち止め仮フラグ記憶領域を有していない点で異なる。
また、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」を19001とする。換言すると、電源がオフとなっている状況から、設定変更を伴わない電源投入を行ったとき、打止差数カウンタに記憶される初期値は19001である。同様に、電源がオフとなっている状況から、設定変更を伴う電源投入を行ったとき、打止差数カウンタに記憶される初期値は19001である。
以下では、図58と相違する点について中心に説明を行う。
まず、「打止差数カウンタ=特定値?」では、打止差数カウンタに記憶されている値が特定値であるか否かを判断する。例えば、特定値を0とした場合には、打止差数カウンタに記憶されている値が0であるか否かを判断する。なお、図58においては特定値を0として説明を行うが、予め定めた値であれば0以外の値でも良い。
また、「打止差数カウンタ=特定値?」でYESと判断する遊技は、ボーナス遊技状態中に、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体数が19000を超えた後の遊技であり、且つ、「打ち止めフラグ保存」を実行するまでの遊技である。詳細は後述する。
「再遊技作動図柄表示?」は、図58(図57)の「再遊技作動図柄表示?」と同一のため、説明を省略する。
「打止差数カウンタセット」は、図58(図57)の「打止差数カウンタセット」と同一のため、説明を省略する。
「投入数<払出数?」は、図58(図57)の「投入数<払出数?」と同一のため、説明を省略する。
「上限値超過?」は、図58(図57)の「上限値超過?」と同一のため、説明を省略する。
「上限値セット」は、図58(図57)の「上限値セット」と同一のため、説明を省略する。
「差数更新」では、「上限値超過?」での演算結果(投入数-払出数)の値(Aレジスタに記憶されている値)の補数を算出してAレジスタに記憶する。そして、算出した補数(Aレジスタに記憶されている値)をHLレジスタから減算する。つまり、「打止差数カウンタに記憶されていた値」-「今回遊技の遊技媒体の差数の値」を実行する。この演算結果が、特定値を下回っていた場合には、HLレジスタに特定値を記憶する。
なお、「差数更新」における補数とは、1バイト(255)を超えて桁上がりする数のうち、最も小さい数を指す。例えば、0-Aレジスタの値で導出することや、補数を導出するための一の命令(NEG命令)によって導出することができる。
例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が65534である状況下において、投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「差数更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に65534-7を演算することにより、HLレジスタには65527が記憶される。なお、65534-7の演算結果は、0を下回らないため(桁下がりがないため)、キャリーフラグは0となる。
桁下がりがないとき(キャリーフラグが0であるとき)には、HLレジスタの値を特定値(0)に更新する処理はしない。換言すると、HLレジスタの値は、「打止差数カウンタに記憶されていた値」-「今回遊技の遊技媒体の差数の値」の演算結果となる。
また、例えば、打止差数カウンタに記憶されている値(HLレジスタの値)が2である状況下において、投入数=3、払出数=10の場合は、Aレジスタ=249となるが、「打止差数カウンタ更新」で、まず始めに249の補数である7を導出する。そして、次に2-7を演算することにより、HLレジスタには65531が記憶される。なお、2-7は、-5となるが、0を下回るため(桁下がりがあるため)、HLレジスタには65531が記憶される。また桁下がりがあるため、キャリーフラグは1となる。
桁下がりがあるとき(キャリーフラグが1であるとき)には、HLレジスタの値を特定値(0)に更新する処理を行う。換言すると、HLレジスタの値は、特定値(0)となる。
「打止差数カウンタ更新」は、図58(図57)の「打止差数カウンタ更新」と同一のため、説明を省略する。
「差数>19000?」では、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えているか否かを判断する。具体的には、打止差数カウンタに記憶されている値が特定値(0)であるか否かを判断する。打止差数カウンタに記憶されている値が特定値(0)の場合にはYESと判断し、打止差数カウンタに記憶されている値が特定値(0)でない場合にはNOと判断する。
なお、打止差数カウンタに記憶されている値が特定値(0)である場合とは、ア)「差数更新」により「打止差数カウンタに記憶されていた値」-「今回遊技の遊技媒体の差数の値」を行った演算の結果が特定値(0)を下回った場合、又は、イ)「差数更新」により「打止差数カウンタに記憶されていた値」-「今回遊技の遊技媒体の差数の値」を行った演算の結果が特定値(0)となった場合である。
具体的には、上記のア)は、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19001より大きい値となった場合に相当し、上記のイ)は、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19001となった場合に相当する。
つまり、「差数>19000?」では、打止差数カウンタに記憶されている値が特定値(0)であるか否かによって電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かを判断することができる。
また、設定変更を伴わない電源投入時や、設定変更を伴う電源投入時に、初期値として19001を記憶することによって、電源投入時を起点(0)として、遊技媒体の差数として-46534に相当する値を記憶することができる。例えば、初期値を19001としたとき、打止差数カウンタの値が49001である状況とは、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体の差数が-30000であることを意味する。
以上のとおり、初期値として「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である19001を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数が19000を超えたか否かの判断を、打止差数カウンタの値が「0」か否かで判断することができるため、プログラム容量を少なくすることができる。また、初期値として19001を記憶することによって、電源投入時を起点とした遊技媒体の差数として-46534に相当する値まで記憶することができる。なお、初期値として19001を記憶することについて例示しているが、初期値が19001以外の値であっても、同様の効果を有する値であれば、初期値として19001以外の値を採用することができる。
「ボーナス遊技状態?」は、図58の「ボーナス遊技状態?」と同一のため、説明を一部省略する。なお、「ボーナス遊技状態?」でYESと判断した場合には、「打ち止めフラグ保存」を実行せずに、打ち止め監視処理を実行する。つまり、「ボーナス遊技状態?」でYESと判断した場合は、打止差数カウンタには特定値(0)が記憶され、打ち止めフラグ記憶領域に打ち止め条件を満たしたことを示す情報が記憶されていない状況で、次の遊技(ボーナス遊技状態中の遊技)が実行可能となる。
換言すると、特定値(0)が記憶されている状況で次回遊技が実行され、打ち止め監視処理を実行するときには、打ち止め監視処理の最初の判断である「打止差数カウンタ=特定値?」でYESと判断する。つまり、ボーナス遊技状態中に、電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超え、且つ、「打ち止めフラグ保存」を実行していない場合には、「打止差数カウンタ=特定値?」でYESと判断し、「打止差数カウンタ更新」等の処理を行うことなく、ボーナス遊技状態か否かを判断する。
「打ち止めフラグ保存」は、図58(図57)の「打ち止めフラグ保存」と同一のため、説明を省略する。
以上のとおり、図59による打ち止め監視処理では、打ち止め仮フラグ記憶領域を備えることなく(RWMの記憶領域を圧迫することなく)、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナス遊技状態終了後において打ち止め状態とすることができる。
なお、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超えた場合には、仮にボーナス遊技状態が終了した遊技における電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を下回っていたとしても打ち止め状態とすることもできる。このように構成することにより、遊技者に攻略要素を持たせない遊技機を提供することができる。
また、図59による打ち止め監視処理では、打ち止め仮フラグ記憶領域を備えないことから、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超えて打止差数カウンタに特定値を記憶した後のボーナス遊技状態の所定遊技において、電源断が発生し(電源がオフとなり)、その後、設定変更を伴わない電源投入があった場合には、打止差数カウンタが特定値から初期値となる(ボーナス遊技状態は継続する)ため、当該ボーナス遊技状態が終了した後には打ち止め状態とならない。
つまり、ボーナス遊技状態の途中で電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超えた後に電源断が発生した場合には、その後、電源がオンとなってボーナス遊技状態を続きから行った場合には、打ち止め状態とならないようにする。このように構成することによって、遊技者がボーナスの途中で起こった電源断が原因で打ち止め状態になってしまったという誤解を招かない遊技機を提供することができる。
なお、図59は、図57、図58の変形例として説明を行ったが、図56の変形例としても適用することができる。
具体的には、図59においては、初期値を「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」である19001としたが、図56の変形例として適用する場合には、初期値を「打止差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」-「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」とする。例えば、打止差数カウンタの記憶領域が2バイトである場合には、「打止差数カウンタの記憶領域の大きさに対応した値」が65535であり、「打ち止め状態とする遊技媒体の差数に対応した値」が19001となり、初期値を46534とする。
また、図59においては、特定値を0としたが、図56の変形例として適用する場合には、特定値を65535とする。
以上のとおり、図59における初期値や特定値は、予め定めた任意の値を定めることができる。
また、図59では具体的な例を挙げて説明を行ったが、この処理順序や処理内容に限定されるものではなく、打ち止め仮フラグ記憶領域を備えることなく(RWMの記憶領域を圧迫することなく)、ボーナス遊技状態中に電源投入時を起点(0)とした遊技媒体数が19000を超えた場合であっても、ボーナス遊技状態終了後において打ち止め状態とすることができれば良い。
なお、図59においても、遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、その基準からの遊技媒体の差数が19000を超えた場合に打ち止め状態とする場合にも適用可能である。
例えば、ボーナス遊技状態中に遊技者の出玉が最も低い地点を基準(0)とし、遊技媒体数が19000を超えた場合には、ボーナス遊技状態が終了した遊技の後に打ち止め状態とすることができる。ただし、ボーナス遊技状態中に電源がオフされ、その後、設定変更を伴わない電源投入があった場合には、打止差数カウンタが特定値から初期値となる(ボーナス遊技状態は継続する)ため、当該ボーナス遊技状態が終了した後には打ち止め状態とならないようにすることができる。
<ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例1>
本実施形態に適用可能なベット数表示ランプ25の構成について説明する。
図61乃至図63は本実施形態に適用可能なベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例を示す図である。なお、図61乃至図63における「払出中」とは払出処理の開始から終了までの期間であり、「払出数非表示」とは、払出数表示器が消灯されている状況(何も表示されていない状況)でもよいし、払出数表示器に所定の表示(例えば「0」)が表示されている状況でもよいし、所定の復帰可能エラー状態で払出数表示器に所定の復帰可能エラーに対応する情報が表示されている状況でもよいし、設定確認モード中で設定値に対応する情報や設定確認モードに対応する情報が表示されている状況でもよい。また、図61乃至図63では、「3」以上のクレジットがある状況でMAXベットスイッチ18が操作されることで3枚のベットがされ、いずれかの押し順ベルに当せんし、高目ベルが入賞し、10枚の遊技価値が払出されるものとする。
図61では、まず、図61(1)のタイミングでMAXベットスイッチ18の操作により3枚のベットがされ、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cが点灯する。なお、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cは略同時に点灯するよう構成したが、これに限らず1ベットランプ25a→2ベットランプ25b→3ベットランプ25cの順に点灯するよう構成してもよい。
その後、スタートスイッチ12が操作され、図61(2)のタイミングでリールの回転が開始する。
その後、遊技者の停止操作により、図61(3)のタイミングで全てのリールが停止し、高目ベルの入賞により払出処理が開始され払出中となり、払出数表示器に払出数として「10」が表示される(「0→1→2→・・・→9→10」と遊技者が視認可能な速さで1ずつ更新されて表示されるよう構成してもよいし、「0→10」のように払出数のみが表示されるよう構成してもよい。)。また、図61(3)のタイミングで、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cの点灯時間及び払出数表示器による払出数の表示時間を計測する特定のタイマの計測が開始する。なお、特定のタイマはデクリメントタイマとなっており、特定のタイマが所定値(例えば「0」)となると所定時間が経過したと判断される。
その後、図61(4)のタイミングで、払出処理が終了する。
その後、図61(5)のタイミングで、特定のタイマの値が所定値(例えば「0」)となると(全てのリールが停止してから所定時間が経過したと判断されると)、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となる。
このように図61で示す例では、全てのリールが停止してから所定時間が経過すると、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成されている。
このように構成することで、或る遊技者が空き台を遊技しようとした際に、別の遊技者が遊技中なのではないかと誤認して遊技を敬遠してしまうことを防止することができる。
<ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例2>
図62は、全てのリールが停止した後の所定時間の計測中に所定の復帰可能エラー(セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラー、メダル通過時間エラー)、ホッパ44に関するエラー(ホッパ滞留エラー、ホッパエンプティエラー、異常検知エラー)、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等)が発生した例を示している。
図62では、まず、図62(1)のタイミングでMAXベットスイッチ18の操作により3枚のベットがされ、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cが点灯する。なお、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cは略同時に点灯するよう構成したが、これに限らず1ベットランプ25a→2ベットランプ25b→3ベットランプ25cの順に点灯するよう構成してもよい。
その後、スタートスイッチ12が操作され、図62(2)のタイミングでリールの回転が開始する。
その後、遊技者の停止操作により、図62(3)のタイミングで全てのリールが停止し、高目ベルの入賞により払出処理が開始され払出中となり、払出数表示器に払出数として「10」が表示される。また、図62(3)のタイミングで特定のタイマによる所定時間(例えば1分)の計測を開始する。
その後、図62(4)のタイミングで払出処理が終了する。
その後、図62(5)のタイミングで所定の復帰可能エラーが発生してエラー状態となり、払出数表示器の払出数の表示が非表示となる。なお、このとき払出数表示器に所定の復帰可能エラーに対応する情報が表示されるよう構成されている。例えば、ホッパエンプティエラーであれば「HE」と表示されるよう構成されている。また、所定の復帰可能エラー中においても1ベットランプ25乃至3ベットランプ25cを継続して点灯させるよう構成されている。さらにまた、所定の復帰可能エラー中においても特定のタイマによる所定時間の計測は継続して行われるよう構成されている。
その後、図62(6)のタイミングで所定の復帰可能エラーが解除され、正常な状態となり、払出数表示器に再び払出数として「10」が表示される。
その後、図62(7)のタイミングで、特定のタイマの値が所定値となると、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成されている。
また、図62では、所定の復帰可能エラーが解除された以降に特定のタイマの値が所定値となった場合を示したが、所定の復帰可能エラー中に特定のタイマの値が所定値となった場合には、所定の復帰可能エラー中であっても特定のタイマの値が所定値となると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、その後所定の復帰可能エラーが解除されると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは消灯を維持し、払出数表示器は再び払出数を表示することなく非表示のままとなるよう構成されている。
このように図62で示す例では、所定の復帰可能エラー中であっても特定のタイマによる所定時間の計測を継続するよう構成されている。また、所定の復帰可能エラー中であっても、特定のタイマの値が所定値となるまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが点灯を維持するよう構成されている。また、払出数表示器は、所定の復帰可能エラー中は、払出数の表示を非表示にして所定の復帰可能エラーに対応した情報を表示し、所定の復帰可能エラー中に特定のタイマの値が所定値となった場合は、所定の復帰可能エラーの解除後に再び払出数を表示することなく非表示となり、所定の復帰可能エラー中に特定のタイマの値が所定値とならなかった場合は、所定の復帰可能エラーの解除後に再び払出数を表示し、特定のタイマの値が所定値となると払出数の表示が非表示となるよう構成されている。
このように構成することで、所定の復帰可能エラーが発生した場合には、適切にエラー報知を実行でき、ベット数表示ランプ25の点灯は維持することで前の遊技のベット数の報知を維持することができる。また、所定の復帰可能エラーの解除後に再び払出数を表示しても過度に払出数を表示することをなくすことができる。
また、所定の復帰可能エラーが発生してエラー状態となると特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を非表示にして所定の復帰可能エラーに対応する情報を表示し、その後所定の復帰可能エラーが解除されると特定のタイマによる所定時間の計測を途中から再開し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器に再び払出数として「10」が表示され、その後特定のタイマの値が所定値となると、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成してもよい。なお、この場合、実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過していても、特定のタイマの値が所定値となるまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持することを補足しておく。具体的には、所定の復帰可能エラー中の所定のタイミングで、実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過したとしても1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持する。
このように構成することで、全てのリールが停止してから所定時間が経過するまでにエラーが発生した場合であっても、前の遊技のベット数と払出数とを適切な期間に亘って報知することができる。
また、所定の復帰可能エラーが発生してエラー状態となると特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器は払出数の表示を非表示にして所定の復帰可能エラーに対応する情報を表示し、その後所定の復帰可能エラーが解除されると特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが再び点灯し、払出数表示器に再び払出数として「10」が表示され、その後所定時間の計測を新たに開始してから特定のタイマの値が所定値となると、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成してもよい。なお、この場合、所定の復帰可能エラーが解除されたタイミングで実際にはすでに全てのリールが停止してから所定時間が経過していても、特定のタイマの値が所定値となるまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持することを補足しておく。
このように構成することで、エラー中は払出数によってエラーの種別を適切に報知することができるとともに、前の遊技のベット数と払出数とを遊技者に適切に報知することができる。
また、所定の復帰可能エラーが発生してエラー状態となると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し(特定のタイマの値をクリアし)、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器は払出数の表示を非表示にして所定の復帰可能エラーに対応する情報を表示し、その後所定の復帰可能エラーが解除されると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは消灯を維持し、払出数表示器の払出数の表示が非表示のままとなるよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー解除後の1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25c及び払出数表示器の点灯態様を一定にすることができる。
<ベット数表示ランプ25及び払出数表示器に関する構成の一例3>
図63は、全てのリールが停止した後の所定時間の計測中に設定確認モードに移行した例を示している。なお、本実施形態では、ドア開放信号がオンであり、かつ、ベットがされていない状況で設定キースイッチ信号がオンとなると設定確認モードに移行可能に構成されている。
図63では、まず、図63(1)のタイミングでMAXベットスイッチ18の操作により3枚のベットがされ、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cが点灯する。なお、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cは略同時に点灯するよう構成したが、これに限らず1ベットランプ25a→2ベットランプ25b→3ベットランプ25cの順に点灯するよう構成してもよい。
その後、スタートスイッチ12が操作され、図63(2)のタイミングでリールの回転が開始する。
その後、遊技者の停止操作により、図63(3)のタイミングで全てのリールが停止し、高目ベルの入賞により払出処理が開始され払出中となり、払出数表示器に払出数として「10」が表示される。また、図63(3)のタイミングで特定のタイマによる所定時間(例えば1分)の計測を開始する。
その後、図63(4)のタイミングで払出処理が終了する。
その後、図63(5)のタイミングで設定確認モードに移行し、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を維持する。また、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を中断する。
その後、図63(6)のタイミングで設定確認モードを終了し、1ベットランプ25a、2ベットランプ25b、3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を維持する。また、設定確認モードが終了すると特定のタイマによる所定時間の計測を再開する。
その後、図63(7)のタイミングで特定のタイマの値が所定値となると、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となる。なお、この場合、実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過していても、特定のタイマの値が所定値となるまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を維持することを補足しておく。具体的には、設定確認モード中の所定のタイミングで、実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過したとしても1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を維持するよう構成されている。
このように図63で示す例では、設定確認モード中は特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、設定確認モードが終了すると特定のタイマによる所定時間の計測を途中から再開するよう構成されている。また、設定確認モード中であっても、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を維持し、その後設定確認モードが終了した以降の特定のタイマの値が所定値となると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成されている。
なお、このとき実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過していても、特定のタイマの値が所定値となるまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器の払出数の表示が非表示とならないことを補足しておく。具体的には、設定確認モード中の所定のタイミングで、実際には全てのリールが停止してから所定時間が経過したとしても1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器の払出数の表示が非表示とならないよう構成されている。
このように構成することで、設定確認中においても前の遊技のベット数の報知と払出数の報知を維持することができる。
また、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器は払出数の表示を非表示にして設定値に対応した情報(設定値に対応した数字を表示する、設定値に対応した数字を表示することに加え払出数表示器のDPを点灯させる、設定値に対応した数字とAやCなどのアルファベットを表示するなど)を表示するよう構成してもよい。
このとき設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となった場合は、設定確認モードが終了するまでは1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器に設定値に対応した情報が表示され、設定確認モードが終了すると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器が非表示となるよう構成してもよい。
また、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値とならなかった場合は、設定確認モードが終了すると払出数表示器に再び払出数を表示し、その後特定のタイマの値が所定値となると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成してもよい。
このように構成することで、設定確認中においても前の遊技のベット数の報知を継続することができるとともに、設定確認モードの終了後に再び払出数表示器に払出数を表示しても過度に払出数の表示をしないようにすることができる。
また、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器がドア開放エラーに対応する表示となるよう構成してもよい。
このとき設定確認モード中であっても特定のタイマの値が所定値となった場合は、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器はドア開放エラーに対応する表示を維持し、設定確認モードが終了すると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは消灯を維持し、払出数表示器が非表示となるよう構成してもよい。
また、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値とならなかった場合は、設定確認モードが終了すると払出数表示器に再び払出数を表示し、その後特定のタイマの値が所定値となると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器の払出数の表示が非表示となるよう構成してもよい。
このように構成することで、設定確認中においても前の遊技のベット数の報知を継続することができるとともに、設定確認モードの終了後に再び払出数表示器に払出数を表示しても過度に払出数の表示をしないようにすることができる。
また、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し(特定のタイマの値をクリアし)、設定確認モード中は1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cは点灯を維持し、払出数表示器に設定確認モードに対応した情報を表示し、設定確認モードが終了すると1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯し、払出数表示器が非表示となるよう構成してもよい。
このように構成することで、設定確認モードの終了後の1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25c及び払出数表示器の点灯態様を一定にすることができる。
なお、図61乃至図63例では、特定のタイマの計測を開始する契機を、全てのリールが停止したこととしたが、これに限らず、払出処理を開始したこととしてもよいし、払出処理が終了したこととしてもよい。換言すれば、少なくとも全てのリールが停止した後の所定のタイミングで所定時間を計測する特定のタイマの計測を開始するよう構成すればよい。
また、図61乃至図63の例では、特定のタイマによって1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cの点灯時間及び払出数表示器による払出数の表示時間を計測するよう構成したが、これに限らず1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cの点灯時間を計測する第1のタイマ、払出数表示器による払出数の表示時間を計測する第2のタイマを別々に設けてもよい。この場合、1ベットランプ25a乃至3ベットランプ25cが消灯するまでの時間と払出数表示器の払出数の表示が非表示となるまでの時間は同じになるよう構成してもよいし、異なるよう構成してもよい。
<<通常時のベット数表示ランプ25に関する構成>>
通常時のベット数表示ランプ25に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。なお、通常時とは設定確認モード、設定変更モード、エラー中などを除く遊技の進行が可能な状況である。
(1)全てのリールが停止してから所定時間が経過したと判断されると消灯する。
(2)全てのリールが停止してから所定時間が経過しても点灯を維持する。
<<設定確認モード中のベット数表示ランプ25に関する構成>>
設定確認モード中のベット数表示ランプ25に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。
(1)設定確認モード中も点灯を維持し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、特定のタイマが所定値となると設定確認モード中であっても消灯する。
(2)設定確認モード中も点灯を維持し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となった後に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードが終了すると消灯し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となる前に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードの終了後に特定のタイマが所定値となると消灯する。
(3)設定確認モード中も点灯を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、設定確認モードの終了後に特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(4)設定確認モード中も点灯を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードが終了すると消灯する。
(5)設定確認モード中も点灯を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードの終了後に特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(6)設定確認モードに移行すると消灯し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となった後に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードの終了後も消灯を維持し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となる前に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードが終了すると再び点灯し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(7)設定確認モードに移行すると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、設定確認モードが終了すると再び点灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(8)設定確認モードに移行すると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードの終了後も消灯を維持する。
(9)設定確認モードに移行すると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードが終了すると再び点灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
<<所定のエラー中のベット数表示ランプ25に関する構成>>
所定のエラー中のベット数表示ランプ25に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。
(1)所定のエラー中も点灯を維持し、所定のエラー中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、特定のタイマが所定値となると所定のエラー中であっても消灯する。
(2)所定のエラー中も点灯を維持し、所定のエラー中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となった後に所定のエラーを解除した場合は所定のエラーが解除されると消灯し、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となる前に所定のエラーを解除した場合は所定のエラーの解除後に特定のタイマが所定値となると消灯する。
(3)所定のエラー中も点灯を維持し、所定のエラー中になると特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、所定のエラーの解除後に特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(4)所定のエラー中も点灯を維持し、所定のエラー中になると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーが解除されると消灯する。
(5)所定のエラー中も点灯を維持し、所定のエラー中になると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーの解除後に特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(6)所定のエラー中になると消灯し、所定のエラー中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となった後に所定のエラーを解除した場合は所定のエラーの解除後も消灯を維持し、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となる前に所定のエラーを解除した場合は所定のエラーが解除されると再び点灯し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(7)所定のエラー中になると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、所定のエラーが解除されると再び点灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
(8)所定のエラー中になると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーの解除後も消灯を維持する。
(9)所定のエラー中になると消灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーが解除されると再び点灯し、特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると消灯する。
なお、ベット数表示ランプ25は以下の1つまたは複数の状況で消灯するよう構成してもよい。
(1)デモ画面に移行した場合
(2)精算処理を開始した場合
(3)精算処理を終了した場合
(4)メニュー画面の表示を開始した場合
(5)メニュー画面の表示を終了した場合
<<通常時の払出数表示器に関する構成>>
通常時の払出数表示器に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。なお、通常時とは設定確認モード、設定変更モード、エラー中などを除く遊技の進行が可能な状況である。
(1)全てのリールが停止してから所定時間が経過したと判断されると非表示となる。
(2)全てのリールが停止してから所定時間が経過しても払出数の表示を維持する。
<<設定確認モード中の払出数表示器に関する構成>>
設定確認モード中の払出数表示器に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。
(1)設定確認モード中も払出数の表示を維持し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、特定のタイマが所定値となると設定確認モード中であっても非表示となる。
(2)設定確認モード中も払出数の表示を維持し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となった後に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードが終了すると非表示となり、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となる前に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードの終了後に特定のタイマが所定値となると非表示となる。
(3)設定確認モード中も払出数の表示を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、設定確認モードの終了後に特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(4)設定確認モード中も払出数の表示を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードが終了すると非表示となる。
(5)設定確認モード中も払出数の表示を維持し、設定確認モードに移行すると特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードの終了後に特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(6)設定確認モードに移行すると払出数の表示を終了し、設定確認モード中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となった後に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードの終了後は非表示となり、設定確認モード中に特定のタイマの値が所定値となる前に設定確認モードを終了した場合は設定確認モードが終了すると再び払出数を表示し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(7)設定確認モードに移行すると払出数の表示を終了し、特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、設定確認モードが終了すると再び払出数を表示し、特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(8)設定確認モードに移行すると払出数の表示を終了し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードの終了後は非表示となる。
(9)設定確認モードに移行すると払出数の表示を終了し、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、設定確認モードが終了すると再び払出数を表示し、特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
なお、上記(6)乃至(9)において、設定確認モード中は非表示でもよいし、設定値に対応する表示をしてもよいし、設定確認モードに対応する表示をしもよいし、ドア開放エラーに対応する表示をしてもよい。
<<所定のエラー中の払出数表示器に関する構成>>
所定のエラー中の払出数表示器に関する構成として以下の1つまたは複数の構成を適用可能である。
(1)所定のエラー中になると所定のエラーに対応する表示となり、所定のエラー中も特定のタイマによる所定時間の計測を継続し、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となった後にエラーが解除された場合は所定のエラーが解除されると非表示となり、所定のエラー中に特定のタイマの値が所定値となる前にエラーが解除された場合は所定のエラーが解除されると再び払出数を表示し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(2)所定のエラー中になると所定のエラーに対応する表示となり、特定のタイマによる所定時間の計測を中断し、所定のエラーが解除されると再び払出数を表示し、特定のタイマによる所定時間の計測を再開し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
(3)所定のエラー中になると所定のエラーに対応する表示となり、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーが解除されると非表示となる。
(4)所定のエラー中になると所定のエラーに対応する表示となり、特定のタイマによる所定時間の計測を終了し、所定のエラーが解除されると再び払出数を表示し、特定のタイマによる所定時間の計測を新たに開始し、その後特定のタイマの値が所定値となると非表示となる。
なお、払出数表示器は以下の1つまたは複数の状況で消灯するよう構成してもよい。
(1)デモ画面に移行した場合
(2)精算処理を開始した場合
(3)精算処理を終了した場合
(4)メニュー画面の表示を開始した場合
(5)メニュー画面の表示を終了した場合
以上説明した、ベット数表示ランプ25に関する構成及び払出数表示器に関する構成は適宜組み合わせることができる。
<メダルセレクタ34とシュート部材との隙間に関する構成>
本実施形態に適用可能なメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に関する構成について説明する。
図64は、本実施形態に適用可能なフロントパネルPS2の裏面にメダルセレクタ34とシュート部材と返却部材が取り付けられた際の位置関係を示す図である。
図64に示す通り、フロントパネルPS2の裏面における、メダルセレクタ34に隣接する位置には、メダルセレクタ34で通過を許可されたメダルをホッパ44に案内するためのシュート部材が設けられている。
ここでメダルセレクタ34は、セレクタに関するエラーが発生したときに遊技店の店員がセンサに異常がないか確認したり、メダルの通過によって付着した汚れを落としたりと、定期的なメンテナンスが必要となる。このため、本実施形態ではメダルセレクタ34のメンテナンス作業をしやすくするためにメダルセレクタ34とシュート部材との間には隙間が設けられている。
また、フロントパネルPS2の裏面における、メダルセレクタ34の下方にはホッパ44から払出されたメダル及びメダルセレクタ34から排除されたメダルをメダル払出口45から受け皿28に返却するための返却部材が設けられている。
返却部材は、メダルセレクタ34から排除されたメダルを受け入れるメダル返却受入口(返却通路の入り口とも称することがある)、ホッパ44から払出されたメダルを受け入れるメダル払出受入口を有している。
また、返却部材がフロントパネルPS2に取り付けられると、返却部材とフロントパネルPS2の間の空間に返却通路が形成される。
また、図64に示す通り、シュート部材は、メダルセレクタ34によって通過を許可されたメダルをホッパ44に誘導するためのメダル案内通路を有している。メダル案内通路は上流(メダルセレクタ34側)から下流(ホッパ44側)に向かって緩やかな下り傾斜となっている。また、メダル案内通路はメダルセレクタ34によって通過を許可されたメダルをホッパ44側に案内するためにメダル案内通路の中間辺りからホッパ44側に向けて緩やかに略90度湾曲した形状となっている。
また、シュート部材は、メダル案内通路の底面を構成する底面部と、メダル案内通路の外側の側面を構成する外側壁部と、メダル案内通路の内側の側面を構成する内側壁部とを有しており、メダル案内通路の上方は開放されている。また、シュート部材は底面部におけるメダル案内通路の中間ほどの位置に上流側の方が、下流側よりも高さが高い段差部を有している。
また、シュート部材は、シュート部材をフロントパネルPS2の裏面に一つの所定の係止部品(ネジ)によって固定するための固定部を有している。固定部は外側壁部のメダルセレクタ34側の端部付近から上方に突出した位置に設けられており、シュート部材がフロントパネルPS2の裏面に取り付けられた状態では、固定部及び所定の係止部品はメダル案内通路よりも上方に位置するよう構成されている。
なお、シュート部材をフロントパネルPS2の裏面に固定する所定の係止部品は金属製であり電気を通すよう構成されており、所定の係止部品が外れて補助タンクに入った場合は補助タンク46の満杯検知電極が所定の係止部品を介して通電状態となり得るよう構成されている。
また、所定の係止部品は鉄等の磁性体であり、磁石に吸着するよう構成されている。一方遊技に使用されるメダルはステンレス製となっており磁石に吸着しないよう構成されている。
このように構成することで、経年劣化や遊技者のフロントパネルPS2の表面を殴るなどの行為によって所定の係止部品が外れてホッパ44や補助タンク46に入ってしまっても磁石によって所定の係止部品だけを容易に取り出すことができる。
また、シュート部材の所定位置には図示しないが、シュート部材をフロントパネルPS2の裏面に係止させるための係止部が設けられており、係止部の爪をフロントパネルPS2に引っ掛けることによってシュート部材をフロントパネルPS2の裏面に係止させた状態で、固定部のネジ穴に通したネジによってシュート部材をフロントパネルPS2の裏面に固定することができる。このため、シュート部材を固定するネジが外れても、シュート部材がフロントパネルPS2の裏面から落下しないように構成されている。
図65及び図66はメダルセレクタ34とシュート部材との隙間について説明する図である。
図65に示す通り、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の鉛直下方には、返却部材の上部の返却受入口の周囲の縁の部分に相当する上縁部が配置されている。すなわち、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の鉛直下方には返却受入口が配置されていないよう構成されている。
また、図65に示す通りメダルの厚みを「A」とし、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の間隔を「B」とし、上縁部の幅を「C」としたとき、以下の構成を満たすよう構成されている。
(1)B>A
すなわち、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の間隔はメダル1枚の厚みより大きい。
(2)B≒2×A
すなわち、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の間隔はメダル2枚分の厚みと略等しい。
(3)C>A
すなわち、上縁部の幅はメダル1枚の厚みより大きい。
(4)C>B
すなわち、上縁部の幅はメダルセレクタ34とシュート部材との隙間の間隔よりも大きい。
このため、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルを入れることができるよう構成されている。また、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の鉛直下方には上縁部が配置されているので、上縁部にメダルを載せメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に留まらせることができるよう構成されている。
また、図66に示す通り、上縁部に載せられメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に入れられたメダルは、メダル通路の出口をふさぐこととなる。このため、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルがある状態では、メダル投入口17から投入されたメダルが、メダル通路の出口からシュート部材のメダル案内通路に向かうときに、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルにぶつかって止まり、メダル通路の出口で滞留することとなる。このとき、投入されたメダルによって投入センサ1及び投入センサ2がオンのままとなる(投入センサ2のみがオンのままとなるよう構成してもよい)ので、主制御手段によってセレクタに関するエラーが検知され、セレクタに関するエラーとしてメダル滞留エラーが報知されることとなる。
なお、図66に示す通り、投入されたメダルが、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルとぶつかりメダル通路の出口で滞留している状態では、投入されたメダルの中心よりも、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルの上端の方が高い位置に位置する。このため、投入されたメダルが、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルを乗り越えて通過することはできない。
このように構成することで、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルがあることを直接的に検知することはできないが、セレクタに関するエラーが報知されることによって、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルがあることを間接的に知ることができる。
また、このように構成することで、遊技店の店員が、メダルセレクタ34がセレクタに関するエラーを正常に検知しているか否かの確認作業を行う際に、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルを入れた状態でメダル投入口17からメダルを投入すれば、投入されたメダルがメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に入れたメダルによってメダル通路の出口を通過できなくなるので、投入されたメダルが投入センサ1及び投入センサ2によって検知されたまま滞留する状況を作り出すことができ、容易にセレクタに関するエラーを正常に検知しているか否かの確認作業を行うことができる。
なお、上述した通り、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間はメダル1枚の厚みよりも大きいので、遊技店の店員がメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に入れたメダルが挟まって取り出せなくなることはない。
図67はフロントパネルPS2が閉鎖された状態における、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間と、ホッパ44との位置関係を示す図である。
図67に示す通り、フロントパネルPS2が閉鎖された状態において、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の下方にはホッパ44が配置されるよう構成されている。
このため、メダルが上縁部に載りメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に留まっている状況で、フロントパネルPS2を閉め、そのときの衝撃でメダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルが落下したとしても、落下したメダルをホッパ44に貯留させることができるよう構成されている。
このように構成することで、遊技店の店員が、メダルセレクタ34がセレクタに関するエラーを正常に検知しているか否かの確認作業を行うためにメダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルを入れたことを忘れてフロントパネルPS2を閉鎖してメダルが落下したとしても、落下したメダルがメダル返却受入口に入りメダル払出口45から受け皿28に排出されることがないので、遊技店の店員が作業に用いたメダルを誤って遊技者に与えてしまうことがないようにすることができる。
なお、返却部材が取り付けられる位置を下げることで、上縁部にメダルが載りメダルセレクタ34とシュート部材との隙間に留まっている状態でもメダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルがメダル通路を塞がないよう構成(上縁部にメダルが載っている状態でもメダルセレクタ34とシュート部材とのメダル通路の下方にメダルの頂部が廃位されるような構成)し、投入されメダルセレクタ34によって通過を許可されたメダルがメダル通路の出口を超え、メダル案内通路を通過できるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技店の店員がメダルの補給作業中などに誤ってメダルを落としてメダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルが入り込んでしまっても、メダルの投入が可能となるので遊技の進行を妨げないようにすることができる。
図68は、メダルの半径とメダル案内通路の高さ、メダル案内通路の段差部の高さ及びメダル案内通路の幅について説明する図である。
上述した通り、メダル案内通路は、メダルセレクタ34によって通過を許可されたメダルをホッパ44側に案内するために緩やかに略90度湾曲した形状となっている。
このため、メダルセレクタ34によって通過を許可されたメダルは、メダル案内通路を通過する際に、メダル案内通路の外側壁部及び内側壁部と接触することで減速することとなる。
そこで、本実施形態では、底面部におけるメダル案内通路の中間ほどの位置に上流側の方が、下流側よりも高さが高い段差部を設けている。
そして、段差部を通過する際にメダルを落下させることで、メダル案内通路の外側壁部及び内側壁部と接触することで減速したメダルを加速させることができるよう構成されている。
このように構成することで、複数のメダルを一度にメダル投入口17から投入したような場合であっても、メダル案内通路内で滞留してしまうことなく投入されたメダルをホッパ44に貯留させることができる。
また、図65に示す通りメダルの厚みを「A」とし、図68に示す通りメダルの半径を「D」メダル案内通路の高さを「E」、メダル案内通路の段差部の高さを「F」、メダル案内通路の幅の最大値を「G」としたとき、以下の構成を満たすよう構成されている。
(1)G>A
すなわち、メダル案内通路の幅の最大値はメダルの厚みよりも大きい。
(2)G<2×D
すなわち、メダル案内通路の幅の最大値はメダルの直径よりも小さい。
(3)F<D
すなわち、メダル案内通路の段差部の高さはメダルの半径よりも小さい。
(4)F<E
すなわち、メダル案内通路の段差部の高さはメダル案内通路の高さよりも小さい。
上記(1)及び(2)のように構成することで、メダルがメダル案内通路を通過する際に、メダル案内通路の途中で横向きに寝た状態で止まることなく、縦向きに起きた状態で転がりながら通過することができる。
また、上記(3)及び(4)のように構成することで、メダル案内通路の段差部によってメダルを加速させつつも、メダル案内通路の段差部を通過する際の落下の衝撃でメダルがメダル案内通路の外に飛び出してしまわないようにすることができる。なお、(3)及び(4)の構成に加えて、E>D(メダル案内通路の高さはメダルの半径よりも大きい)としてもよい。この場合はより確実にメダル案内通路の段差部を通過する際の落下の衝撃でメダルがメダル案内通路の外に飛び出してしまわないようにすることができる。
図69はシュート部材の固定部を所定の係止部品(ネジ)によってフロントパネルPS2に固定した状態におけるシュート部材を固定する係止部品の位置及び寸法について説明する図である。
図69に示す通り、シュート部材をネジでフロントパネルPS2に固定した状態において、シュート部材を固定するネジの鉛直下方にはメダル案内通路が配置されており、メダル返却受入口は配置されていないよう構成されている。
このため、シュート部材を固定するネジが外れて落下しても、シュート部材を固定するネジがメダル返却受入口から返却通路及びメダル払出口45を通って受け皿28から出てくることがないよう構成されている。
このように構成することで、シュート部材を固定するネジが外れて落下してしまった場合でも、遊技者がシュート部材を固定するネジをメダルと一緒に力強く掴んで手を切ってしまうといった怪我を防止することができる。また、シュート部材を固定するネジが落下の衝撃で遊技機外に飛び出て紛失してしまうおそれを防止することができる。
なお、上述した通り、シュート部材の係止部によってシュート部材をフロントパネルPS2の裏面に係止させことができるよう構成されているため、シュート部材を固定するネジが外れても、シュート部材がフロントパネルPS2の裏面から落下しないよう構成されている。
また、図69に示す通り、メダル案内通路の幅の最大値を「G」、ネジの全長(長手方向の長さとも称する)を「H」、ネジ頭部の直径(短手方向の長さとも称する)を「I」としたとき、以下の構成を満たすよう構成されている。
(1)G<H
すなわち、メダル案内通路の幅の最大値はシュート部材を固定するネジの全長よりも小さい。
(2)G<I
すなわち、メダル案内通路の幅の最大値はシュート部材を固定するネジ頭部の直径よりも小さい。
このように構成することで、シュート部材を固定するネジが外れて落下しても、シュート部材を固定するネジがメダル案内通路に入り込まないようにできるので、シュート部材を固定するネジがメダルの通過を妨げないようにすることができる。
また、「G<H」かつ「G>I」となるよう構成してもよい。すなわち、メダル案内通路の幅の最大値は、シュート部材を固定するネジの全長よりも小さく、シュート部材を固定するネジ頭部の直径よりも大きいよう構成してもよい。
このように構成した場合は、シュート部材が固定するネジが外れて落下するとメダル案内通路に入り込んでしまう可能性があるが、メダル案内通路にネジが入り込んでも案内通路の途中で引っ掛かり止まるので、外れたネジが紛失しないようにすることができる。
また、「G>H」かつ「G>I」となるよう構成してもよい。すなわち、メダル案内通路の幅の最大値は、シュート部材を固定するネジの全長よりも大きく、シュート部材を固定するネジ頭部の直径よりも大きいよう構成してもよい。
このように構成した場合は、シュート部材を固定するネジが外れて落下するとメダル案内通路に入り込んでしまうが、外れたネジはそのままメダル案内通路を通過して落下するので、メダルの通過を妨げないようにすることができる。
また、本実施形態では、シュート部材の固定部をメダル案内通路の外側壁部から上方に突出した位置に設けるよう構成したが、これに限らず、メダル案内通路の外側壁部にフロントパネルPS2側に凹んだ凹部を設けて、当該凹部にネジ穴を設けて固定部とするよう構成してもよい。なお、この場合、凹部の奥行の長さはシュート部材を固定するネジの全長「H」よりも大きくすることが好適である。このように構成することでシュート部材を固定するネジが外れてしまってもメダル案内通路に入り込んでメダルの通過を妨げることがないようにすることができる。
また、メダル投入口17は、複数枚のメダルを重ねて縦向きにした状態で載置可能な載置部を有しており、載置部に重ねて縦向きに載置した複数枚のメダルをメダル投入口17から連続して投入できるよう構成されている。
そして、メダルの厚みを「A」、メダル案内通路の幅の最大値を「G」、載置部に重ねて縦向きに載置可能なメダルの枚数を「J」としたとき、「G<(A×J)÷2」となるよう構成されている。すなわち、メダル案内通路の幅の最大値は、載置部に重ねて縦向きに載置可能な枚数分のメダルの厚みの半分よりも小さいよう構成されている。
また、返却部材をフロントパネルPS2裏面に取り付けた際に、上縁部がホッパ44側に緩やかに傾斜するよう構成してもよい。
このように構成することで、メダルが上縁部に載りメダルセレクタ34とシュート部材の隙間に入り込んでも転がって落ちることとなるので、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルによって投入されたメダルの通過を妨げないようにすることができるとともにセレクタに関するエラーが発生しにくくすることができる。
図70は、本実施形態に適用可能なフロントパネルPS2の裏面にメダルセレクタ34とシュート部材と返却部材が取り付けられた際の位置関係の別態様を示す図であり、図64とはメダル返却受入口の大きさが異なるが、その他の構成については図64と同じである。
図70に示す通り、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間の鉛直下方には上縁部ではなくメダル返却受入口が配置されている。
なお、図70に示す例では、メダル返却受入口の縦及び横の長さはメダルの直径よりも大きいよう設計されている。
このように構成することで、遊技店の店員がメダルの補給作業中などに誤ってメダルを落としてメダルセレクタ34とシュート部材との隙間にメダルが入り込んでしまっても、メダル返却受入口から返却通路を通ってメダル払出口45から受け皿28に排出されることとなるので、メダルセレクタ34とシュート部材との隙間のメダルによって投入されたメダルの通過を妨げないようにすることができるとともにセレクタに関するエラーが発生しにくくすることができる。
<エラー履歴に関する説明>
本実施形態に適用可能なエラー履歴の表示に関して説明する。
エラー履歴は設定確認モード中に液晶に表示可能となる。具体的には、設定確認モードに移行すると、液晶に管理者メニュー画面(設定確認画面とも称することがある)が表示される。この管理者メニュー画面では、複数の管理者メニューが表示され、管理者メニューの項目の一つとして、「エラー履歴」が設けられており、サブ十字キースイッチ21の操作によって「エラー履歴」が選択されている状況でサブスイッチ20が操作されると(サブスイッチ20がオンとなると)エラー履歴が液晶に表示されるよう構成されている。なお、本実施形態では、ドア開放信号がオンであり、かつ、ベットがされていない状況で設定キースイッチ信号がオンとなると設定確認モードに移行可能に構成されている。
また、本実施形態では、主制御手段からエラー報知開始コマンドを受信すると、副制御手段によってエラーが報知され、副制御手段が制御する副制御RAMの所定の記憶領域にエラー履歴として、エラー内容とエラーの発生時刻とを紐づけて記憶するよう構成されている。なお、エラーの発生時刻に関する情報は、例えば遊技機に備えられたRTC(リアルタイムクロック)機能を用いて取得するよう構成されている。
また、エラー履歴は電源オンオフや設定変更処理では消去されないよう構成されている。また、エラー履歴は所定数(例えば120個)の履歴を記憶可能に構成されており、所定数を超えた場合は古いエラー履歴から順に消去されるよう構成されている。
また、本実施形態では設定確認モード中においてエラー履歴を表示可能としたが、設定変更モードにおいてもエラー履歴を確認できるよう構成してもよい。
また、管理者メニュー画面にてサブスイッチ20が操作されるとエラー履歴が液晶に表示されるよう構成してもよいし、設定確認モードへの移行を契機としてエラー履歴が液晶に表示されるよう構成してもよいし、液晶をタッチパネルとして管理者メニュー画面でエラー履歴の項目をタッチすることでエラー履歴が液晶に表示されるよう構成してもよい。
また、管理者メニュー画面にて表示される項目を選択するためにサブ十字キースイッチ21を操作したときにスピーカSから出力される操作音と、ユーザーメニュー画面にて表示される項目を選択するためにサブ十字キースイッチ21を操作したときにスピーカSから出力される操作音とは異なるよう構成されている。
なお、管理者メニュー画面ではサブ十字キースイッチ21の操作音が出力されないようにすることでユーザーメニュー画面とは出力される音が異なるよう構成してもよい。また、管理者メニュー画面にてサブ十字キースイッチ21を操作したときにスピーカSから出力される操作音は、管理者メニュー画面以外では一切出力されない音としてもよい。さらにまた、ユーザーメニュー画面では所定のBGMがスピーカSから出力されるが管理者メニュー画面ではBGMが出力されない無音の状態とするよう構成してもよい。
このように構成することで、ユーザーメニュー画面と管理者メニュー画面との違いを容易に認識でき、管理者の操作ミスを防ぐことができる。
図71はエラー履歴画面の一例を示す図である。
なお、図71のドアオープンはドア開放信号がオンの状態に相当し、ドアクローズはドア開放信号がオフの状態に相当する。
図71に示す通り、エラー履歴画面では、各エラー内容が発生した時刻とともに表示される。
また、エラー履歴画面は最新の履歴から降順で表示されるよう構成されている。
また、前扉の開放/閉鎖、電源オン/オフ、設定変更開始/終了、設定確認開始/終了はエラーではないがエラー履歴に表示されるよう構成されている。
また、エラーの発生及び解除、設定変更の開始及び終了、また設定確認の開始及び終了のように、各エラー内容の起点と終点がエラー履歴として表示されるよう構成されている。ただし、これに限らずエラー内容の起点のみがエラー履歴として表示されるよう構成してもよい。
また、エラー履歴は1ページにつき最大12個表示まで表示可能に構成され、サブ十字キースイッチ21の操作によってエラー履歴画面のページを切替え可能に構成されている。
なお、本実施形態では、図71の「007 メダル滞留エラー発生 2021/11/11 10:01:01」のように各エラーの「発生時刻」がエラー履歴画面に表示されるよう構成しているが、実際には各エラーの「報知を開始した時刻」が「発生時刻」としてエラー履歴に記憶されエラー履歴画面で表示されるよう構成されている。また、エラーが発生したタイミング(エラーを検知したタイミング)ではなく、エラーの報知を開始したタイミング(副制御手段がエラー報知開始コマンドを受信したタイミング)で、エラーの内容及びエラーの発生時刻がエラー履歴として記憶されるよう構成されている。
このように構成するのは、リールの回転中など、エラーの検知は行うがエラーの報知を開始しないような場合、換言すればエラーの検知からエラーの報知までに時間差がある場合があるためである。
例えば、一の遊技におけるリールの回転中に所定のエラー(ホッパ44に関するエラーやセレクタに関するエラーなど)を検知した場合は、所定のエラーを検知した(所定のエラーが発生した)タイミングではエラーを報知せず、遊技終了後の所定のタイミング(全てのリールが停止したタイミングや払出処理が終了したタイミングなど)で所定のエラー状態となり遊技の進行ができないようにするとともに所定のエラーを報知するよう構成されている。このとき、遊技者がリールの回転中に離席するなどして全てのリールを停止させるまでに3分ほど要していたとすると、エラーの検知からエラーの報知までに約3分のずれが生じることとなる。
このような場合にも、エラーの報知を開始した時刻をエラーの発生時刻として表示することによって、エラーの報知タイミングと、エラー履歴画面上での当該エラーの発生時刻とに差が生じないため、遊技店の店員が遊技機の不具合や何らかの不正が行われたと誤認してしまうことを防止できる。
また、上記のように一の遊技におけるリールの回転中に所定のエラーを検知した場合に、遊技の終了前に電源をオフにしたとすると、当該一の遊技の終了前に電源断が発生しているので、エラー履歴に所定のエラー及び所定のエラーの発生時刻が記憶されることなく電源断することとなる。その後電源断復帰後に設定変更モードに移行した場合は、設定変更処理における初期化処理で所定のエラーに関する情報が消去されるので、設定変更モードが終了した後も所定のエラーは報知されず、エラー履歴としても記憶されないよう構成されている。
このように構成することで、報知されていないエラーについては、エラー履歴として記憶されずエラー履歴画面にも表示されることはないので、報知されたエラーとエラー履歴との整合性をとることができ、遊技店の店員が遊技機の不具合や何らかの不正が行われたと誤認してしまうことを防止できる。
また、エラー履歴画面にて、エラー履歴は所定色(例えば、赤)で表示し、その他の履歴(電源オン/オフ、設定変更開始/終了など)は特定色(例えば、白や黒)で表示するよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴をその他の履歴よりも際立たせて表示することができ、エラー履歴の確認を容易にすることができる。
また、設定変更開始/終了、設定確認開始/終了については、エラー履歴に表示するのではなく、個別に「設定変更履歴」という項目を設けて、設定変更履歴にて設定変更開始/終了及び設定確認開始/終了の履歴が時刻とともに表示されるよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴画面で表示される内容をシンプルにすることができるので、遊技店の店員がエラー履歴または設定変更履歴を確認する際に履歴の見落としがないようにすることができる。
また、設定変更終了の履歴として、例えば「設定変更終了(6)」のように表示((6)は設定値を示す)し、設定変更処理で設定された設定値も設定変更履歴で確認できるよう構成してもよい。
このように構成することで、設定値が不正に書き換えられた疑いがあるような場合に、直前の設定変更処理で設定された設定値を確認することができるので、不正の有無を確認することができる。
また、電源投入されたタイミングを起点として、電源投入から経過した時間をエラー履歴に表示するよう構成してもよい。具体的には、「電源オン」→「ドアオープン」→「ドアクローズ」→「メダル滞留エラー発生」の順にエラー内容が発生した場合には、エラー履歴画面の上から順に(新しい履歴から順に)「メダル滞留エラー発生:0時間10分0秒経過」→「ドアクローズ:0時間0分10秒経過」→「ドアオープン:0時間0分1秒経過」→「電源オン:0時間0分0秒経過」のように表示されるよう構成してもよい。なお、電源投入から経過した時間については、副制御RAMの所定の記憶領域に記憶されている電源投入された時刻と各エラー内容が発生した時刻とを用いて所定の演算処理を行うことで算出される。
このように構成することで、電源投入からエラー内容が発生したときまでの時間を直感的に把握することできる。
また、エラー内容が発生してから経過した時間をエラー履歴に表示するよう構成してもよい。「電源オン」→「ドアオープン」→「ドアクローズ」→「メダル滞留エラー発生」・・・の順にエラー内容が発生した場合には、エラー履歴の上から順に(新しい履歴から順に)「メダル滞留エラー発生:0時間0分0秒前」→「ドアクローズ:0時間9分50秒前」→「ドアオープン:0時間9分59秒前」→「電源オン:0時間10分0秒前」のように表示されるよう構成してもよい。なお、エラー内容が発生してから経過した時間については、副制御RAMの所定の記憶領域に記憶されている各エラー内容が発生した時刻とRTC機能によって取得した現在の時刻とを用いて所定の演算処理を行うことで算出される。
このように構成することで、エラー内容が発生してから経過した時間を直感的に把握することができる。
なお、このように構成する場合、エラー内容が発生してから所定期間(例えば31日)以上経過した場合は、「所定期間以上経過」のように表示することが好適である。
図72は、エラー履歴画面の表示中に前扉の開閉を行った場合のエラー履歴画面の一例を示す図である。
図72の(1)は前扉が開放中であり、001(最新のエラー内容)に「設定確認開始」が表示されている。
その後、前扉を閉鎖するとドア開放信号がオフとなり、エラー履歴が更新され、001に「ドアクローズ」が表示される。
その後、再び前扉を開放するとドア開放信号がオンとなり、エラー履歴が更新され、001に「ドアオープン」が表示される。
このようにエラー履歴画面の表示中に前扉の開閉が行われた場合には、前扉の開放/閉鎖を検知するごとリアルタイムで前扉の開閉に関するエラー履歴が更新されるとともにエラー履歴画面も更新されるよう構成されている。
このように構成することで、エラー履歴の表示が正確に動作しているか否かを正確に判断することができる。
なお、エラー履歴画面の表示中は、前扉の開放/閉鎖を検知するごとにエラー履歴の更新は行うが、エラー履歴画面は更新しないよう構成し、その後エラー履歴画面の表示を終了し再びエラー履歴画面を表示したときにエラー履歴画面が更新されるよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴の確認中に前扉の開閉を行ってもエラー履歴画面が更新されないので、古いエラー履歴を確認したい場合に前扉の開閉によって意図せず古いエラー履歴がエラー履歴画面から消去されてしまわないようにすることができる。
また、エラー履歴画面の表示中は、前扉の開放/閉鎖を検知するが、前扉の開放/閉鎖を検知したタイミングが直前のエラー履歴の更新から所定時間(約1分)が経過していなければエラー履歴をせず、直前のエラー履歴の更新から所定時間が経過していればエラー履歴が更新されるとともにエラー履歴画面も更新されるよう構成してもよい。
すなわち、エラー履歴画面の表示中における前扉の開閉は、直前のエラー履歴の更新から所定時間が経過していなければエラー履歴に残らず、所定時間が経過していればエラー履歴に残るよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴の表示が正確に動作しているか否かを正確に判断することができる。また、エラー履歴の更新から所定時間が経過する前の前扉の開閉はエラー履歴に残らないので意図せず前扉の開閉を繰り返してしまったような場合にも古いエラー履歴がエラー履歴画面から消去されてしまわないようにすることができる。
また、エラー履歴画面の表示中は、前扉の開放/閉鎖を検知しない、または検知はするがエラー履歴として記憶しないよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴の確認中に前扉の開閉を行ってもエラー履歴画面が更新されないので、古いエラー履歴を確認したい場合に前扉の開閉によって意図せず古いエラー履歴が消去されてしまわないようにすることができる。
また、本実施形態では、前扉の開放を検知すると(ドア開放信号がオンとなると)ドア開放エラーに対応する表示として液晶に所定の画像を表示(「扉が開いています」など)するとともに払出数表示器に「dE」と表示し、ドア開放音がスピーカSから出力されるよう構成されている。ただし、設定確認モードに移行したタイミングで所定の画像の表示を終了し、ドア開放音の出力を停止する(もしくは音量を「0」にする)よう構成されている。なお、設定確認モードに移行した以降も払出数表示器にはドア開放エラーに対応する表示を継続するよう構成してもよいし、設定確認モードに移行したタイミングで払出数表示器によるドア開放エラーに対応する表示も終了するよう構成してもよい。
また、設定確認モードに移行し管理者メニュー画面が表示されている状況ではドア開放音の出力を継続し、エラー履歴画面を表示したタイミングでドア開放音の出力を停止するよう構成してもよい。
このように構成することで、静かな状況で設定確認モードにおける管理者メニューの設定及びエラー履歴の確認を行うことができる。
なお、設定確認モード中やエラー履歴画面の表示中においても継続してドア開放音をスピーカSから出力するよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技店の店員が設定変更モードを終了することを忘れて遊技機から離れてしまってもドア開放音によって気づくことができる。
また、本実施形態では、管理者メニューにおける設定項目の一つとして「時刻設定」が設けられており、サブ十字キースイッチ21の操作によって「時刻設定」が選択されている状況でサブスイッチ20が操作されると(サブスイッチ20がオンとなると)時刻設定画面が液晶に表示され、時刻設定画面において時刻を変更できるよう構成されている。
図73は時刻設定画面の一例を示す図である。
図73では、遊技機上の現在の時刻が2021年11月11日11時11分11秒のタイミングで時刻設定画面が表示された例を示している。
図73に示す通り、時刻設定画面が表示されると、現在時刻が液晶に表示される。
時刻設定画面では、「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」の各項目の値を変更可能に構成されており、最初に「年」の項目が選択された状態で時刻設定画面が表示される。時刻設定画面にて、サブ十字キースイッチ21の左スイッチ及び右スイッチを操作(押下)することによって変更したい項目にカーソルを移動可能に構成されており、サブ十字キースイッチ21の上スイッチ及び下スイッチを操作(押下)することによって変更したい項目の値を変更可能に構成されている。そして、サブスイッチ20を操作することで現在時刻の変更が確定し、変更した時刻が現在時刻として設定されるよう構成されている。
なお、時刻設定画面の移行時に表示された現在時刻の表示は、時刻設定画面にて時間が経過しても更新されないよう構成されているが、内部的には現在時刻の計時は継続して行われるよう構成されている。
また、時刻設定画面において、変更した時刻を確定した場合には、変更後の時刻の確定時に現在時刻の秒数を「0」秒にしてから現在時刻の計時を開始するよう構成されている。
また、時刻設定中においても前扉の開閉を検知可能に構成されており、エラー履歴にも記憶するよう構成されている。ここで、時刻設定画面において現在時刻の変更を確定する前に前扉を開放した場合には、現在時刻の変更が確定していないので、変更前の現在時刻に基づいてドアオープンの履歴が記憶されるよう構成されている。また、時刻設定画面において現在時刻の変更を確定する前に前扉を閉鎖した場合には、現在時刻の変更が確定していないので、変更前の現在時刻に基づいてドアクローズの履歴が記憶されるよう構成されている。
このように構成することで、現在時刻の変更を確定せずに時刻設定を終了した場合にも正確な時刻をエラー履歴として記憶することができる。
また、エラー履歴画面はエラー履歴に記憶された順番にしたがい、最新の履歴から降順で表示されるよう構成されている。例えば、エラー履歴が表示されていない状況で第1のエラーが発生し現在時刻が「t1」のタイミング第1のエラーが報知され、その後第1のエラーの解除後に時刻設定画面で現在時刻として「t1」よりも過去の時刻を設定し、その後第2のエラーが発生し現在時刻が「t2」(t1よりも過去の時刻)のタイミングで第2のエラーが報知されたとする。この場合、第1のエラーの発生時刻は「t1」、第2のエラーの発生時刻は「t2」がそれぞれエラー履歴として記憶されることとなるが、エラー履歴画面では第2のエラーが最新のエラーとして表示されるよう構成されている。
このように構成することで、エラー履歴の順番を時刻設定によって意図的に変更できないので、不正の履歴を確実に残すことができる。
図74は、複数のエラーが発生した場合のエラーのエラー履歴の表示パターンに関する一覧である。
なお、設定確認モードでは、リールの回転中と同様にエラーの検知は行うがエラーの報知は行わないよう構成されている。例えば、設定確認モード中に所定のエラー(ホッパ44に関するエラーやセレクタに関するエラーなど)を検知した場合は、所定のエラーを検知した(所定のエラーが発生した)タイミングでは所定のエラーを報知せず、設定確認モード終了後の所定のタイミングで所定のエラーを報知し、エラー内容とエラー発生時刻(エラー報知したタイミングの時刻)をエラー履歴として記憶するよう構成されている。
また、設定確認モード中はリセットスイッチを操作してもエラーが解除されないよう構成されている。
図74の「確認中」は設定確認モードに該当し、「通常中」はリール回転中や設定確認モード中でないエラーの報知が可能な状態に該当する。また「合算して報知」は報知されていない複数のエラーをまとめて報知することに該当し、例えば「第1エラー及び第2エラー発生」のように報知される。また「合算して表示」はエラーを合算して報知した場合のエラー履歴に該当し例えば「第1エラー及び第2エラー発生」のようにエラー履歴として表示される。また、「第1エラー」、「第2エラー」はそれぞれホッパ44に関するエラーやセレクタに関するエラーに該当し、第1エラーの方が第2エラーよりもエラー報知の優先度が高く設定されている。
図74のパターン1について説明する。
まず、確認中に、第1エラー→第2エラーの順でエラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後に第1エラーが報知され、その後第1エラーが解除されると第2エラーが報知されるよう構成されている。この場合、第1エラー発生→第2エラー発生の順にエラー履歴が記憶され、エラー履歴画面でも上から順に(新しい履歴から順に)第2エラー発生→第1エラー発生と表示されるよう構成されている。
次に、確認中に、第2エラー→第1エラーの順でエラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後に第1エラーが報知され、その後第1エラーが解除されると第2エラーが報知されるよう構成されている。この場合、第1エラー発生→第2エラー発生の順にエラー履歴が記憶され、エラー履歴画面でも上から順に(新しい履歴から順に)第2エラー発生→第1エラー発生と表示されるよう構成されている。
次に、通常中に、第1エラー→第2エラーの順でエラーが発生した場合には、第1エラーが発生した直後に第1エラーが報知され、その後第1エラーの解除後に第2エラーが報知されるよう構成されている。この場合、第1エラー発生→第2エラー発生の順にエラー履歴が記憶され、エラー履歴画面でも上から順に(新しい履歴から順に)第2エラー発生→第1エラー発生と表示されるよう構成されている。
次に、通常中に、第2エラー→第1エラーの順でエラーが発生した場合には、第2エラーが発生した直後に第2エラーが報知され、その後第2エラーの解除後に第1エラーが報知されるよう構成されている。この場合、第2エラー発生→第1エラー発生の順にエラー履歴が記憶され、エラー履歴画面でも上から順に(新しい履歴から順に)第1エラー発生→第2エラー発生と表示されるよう構成されている。
このように図74のパターン1では、設定確認モード中に複数のエラーを検知した場合には、設定確認モードの終了後にエラー報知の優先度の高いエラーから順にエラー報知するよう構成し、通常中に複数のエラーが発生した場合にはエラーの発生順にエラー報知するよう構成されている。
このように構成した場合も、エラー履歴はエラーの発生順ではなくエラーの報知順に記憶されるので、エラー報知された順番とエラー履歴の順番との整合性をとることができ、遊技店の店員が遊技機の不具合や何らかの不正が行われたと誤認してしまうことを防止できる。
図74のパターンに2について説明する。
まず、確認中に、第1エラー→第2エラーの順でエラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後に第1エラーと第2エラーとが合算して報知されるよう構成されている。この場合、エラー履歴には第1エラーと第2エラーとが合算されたエラー内容が記憶され、エラー履歴画面でも第1エラーと第2エラーとを合算した内容で表示されるよう構成されている。
次に、確認中に、第2エラー→第1エラーの順でエラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後に第1エラーと第2エラーとが合算して報知されるよう構成されている。この場合、エラー履歴には第1エラーと第2エラーとが合算されたエラー内容が記憶され、エラー履歴画面でも第1エラーと第2エラーとを合算した内容で表示されるよう構成されている。
なお、複数のエラーを合算して報知した場合には、1回のエラー解除操作(リセットスイッチの操作)で合算して報知された複数のエラーを解除できるよう構成してもよいし、合算して報知されたエラーの数だけエラー解除操作を必要とするよう構成してもよい。
また、通常中に第1エラー→第2エラーの順でエラーが発生した場合、及び通常中に第2エラー→第1エラーの順でエラーが発生した場合については図74のパターン1と同様である。
このように構成した場合は一度に複数のエラーを報知することができるので、エラー報知の内容を簡略化することができる。
なお、例えば、設定確認モード中に第3エラー→第4エラー(エラーの報知優先度は第3エラーと同じとする)の順でエラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後に第3エラーが報知され、その後第3エラーが解除されると第4エラーが報知されるよう構成されている。この場合、第3エラー発生→第4エラー発生の順にエラー履歴が記憶され、エラー履歴画面でも上から順に(新しい履歴から順に)第4エラー発生→第3エラー発生と表示されるよう構成されている。このように設定確認中に複数のエラーが発生した場合であってもエラーの報知優先度が同じ場合には、エラーの発生順にエラーが報知され、エラーの発生順にエラー履歴に記憶されるよう構成されている。
また、設定確認モード中はエラーの検知を行わないよう構成してもよい。
このように構成した場合はエラーの要因が発生しても、当該エラーが報知されることはないので当該エラーについてはエラー履歴に残らない。
このように構成することで、報知されていないエラーがエラー履歴に残っていることで、管理者が遊技機の故障や何かしらの不正が行われたと誤認してしまわないようにすることができる。
また、設定確認モード中のエラー履歴画面が表示されている状況においてエラーを検知した場合はリアルタイムでエラー履歴を更新し、エラー履歴画面も更新するよう構成してもよい。
このように構成することで、管理者はエラー履歴の表示中であってもエラーが発生したことを即座に知ることができる。
また、本実施形態において特定のエラーが発生した場合に、特定のエラーと特定のエラーを検知するセンサの監視エラーとを報知するよう構成してもよい。なお、「特定のエラー」は詳細なエラー原因を特定できるエラーであり、「特定のエラーを検知するセンサの監視エラー」は詳細なエラー原因を特定できないエラーである。
例えば、ホッパ滞留エラーが発生した場合に、ホッパ滞留エラーと、ホッパ44に関するエラーのいずれかが発生していることを示す払出センサ監視エラーとを報知するよう構成してもよい。
ここで、通常時(リール回転中や設定確認モード中でないエラーの報知が可能な状態)にホッパ滞留エラーが発生した場合には、ホッパ滞留エラーと払出センサ監視エラーとが報知され、エラー履歴には払出センサ監視エラー発生→ホッパ滞留エラー発生の順に記憶され、エラー履歴画面においても上から順に(新しい履歴から順に)ホッパ滞留エラー発生→払出センサ監視エラー発生と表示されるよう構成してもよい。
また、このときホッパ滞留エラーを解除したきのエラー履歴は、払出センサ監視エラー解除→ホッパ滞留エラー解除の順に記憶され、エラー履歴画面においても上から順に(新しい履歴から順に)ホッパ滞留エラー解除→払出センサ監視エラー解除と表示されるよう構成してもよい。
すなわち、通常時にホッパ滞留エラーが発生し、当該ホッパ滞留エラーの解除後にエラー履歴画面を表示した場合は、上から順に(新しい履歴から順に)ホッパ滞留エラー解除→払出センサ監視エラー解除→ホッパ滞留エラー発生→払出センサ監視エラー発生と表示されるよう構成してもよい。
一方、設定確認モード中のエラー履歴画面が表示されている状況にてホッパ滞留エラーが発生した場合には、設定確認モードの終了後にホッパ滞留エラーと払出センサ監視エラーとが報知され、エラー履歴にはホッパ滞留エラー発生→払出センサ監視エラー発生の順に記憶され、再びエラー履歴画面を表示したときにエラー履歴画面においても上から順に(新しい履歴から順に)払出センサ監視エラー発生→ホッパ滞留エラー発生と表示されるよう構成してもよい。
また、このときホッパ滞留エラーを解除したときのエラー履歴は払出センサ監視エラー解除→ホッパ滞留エラー解除の順に記憶され、エラー履歴画面においても上から順にホッパ滞留エラー解除→払出センサ監視エラー解除と表示されるよう構成してもよい。
すなわち、設定確認モード中にホッパ滞留エラーが発生し、当該ホッパ滞留エラーの解除後に再びエラー履歴画面を表示した場合は、上から順に(新しい履歴から順に)ホッパ滞留エラー解除→払出センサ監視エラー解除→払出センサ監視エラー発生→ホッパ滞留エラー発生と表示されるよう構成してもよい。
このように構成することで、エラー履歴画面が表示されている状況で特定のエラーが発生した場合は、再度エラー履歴画面を表示したときに上から順に(新しい履歴から順に)特定のエラー→特定のエラーを検知するセンサの監視エラーと表示されることとなるので、エラー種別を知るために不正が行われても瞬時にエラー種別が知られないようにすることができる。
また、このように構成することで、エラー履歴画面におけるエラーの解除履歴は、通常時とエラー履歴画面の表示中とで同じになるため、正確な履歴を残すことができる。
<各種処理にかかる時間>
本実施形態において各種動作を実現するための各種処理にかかる時間に関して説明する。
本実施形態における主制御基板に搭載されている主制御チップに含まれている主制御CPUのクロック周波数は10MHzであるため、各種命令の実行時間を示すサイクル数の最小単位である1サイクルに係る時間は0.0001msである。換言すると、命令のフェッチと実行に必要なサイクル数に応じて命令の実行により経過する時間が定まっている。
例えば、値nをレジスタrに記憶させるためのLD命令(LD_r,n)においては、サイクル数は2であり、当該LD命令を実行すると0.0002msの時間が経過することを意味している。
このように複数の命令からなるソフトウェアモジュールを実行するためには各命令に定められているサイクル数の合計値の時間が必要となるため、サイクル数はソフトウェアモジュールを作成する際に重要なパラメータとなっている。
<<ベット数表示ランプの点灯制御に関する説明>>
ここでベット数表示ランプの点灯処理に関して、所定の遊技状態における3ベットされて開始された所定の遊技の内部抽せん手段による内部抽せん結果として、リプレイが決定された場合に所定の遊技終了後に再遊技の付与処理として3ベットを自動ベットする場合について説明する。
なお、ベット数表示ランプの点灯制御はダイナミック点灯制御にて制御している。具体的には、割込み処理の実行周期が2.235msであり、割込み処理毎に点灯する箇所を変更し、複数回の割込み処理(本実施形態では5回の割込み処理)で点灯する箇所を1周させる方法である。例えば、LED表示カウンタの値が1の場合は、クレジット数表示器の上位桁と下位桁を点灯させて他のLEDは点灯させず、LED表示カウンタの値が2の場合は、獲得枚数表示器の上位桁と下位桁を点灯させて他のLEDは点灯させず、LED表示カウンタの値が3の場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させて他のLEDは点灯させず、LED表示カウンタの値が4の場合は、リプレイランプを点灯させて他のLEDは点灯させず、LED表示カウンタの値が5の場合は、スタートランプ、メダル投入可ランプを点灯させて他のLEDは点灯させないといった態様が考えられる。
主制御手段が管理する全てのランプをダイナミック点灯制御にすることで、ランプを常に点灯させるスタティック点灯と比べて、消費電力の低減、ランプの消耗を少なくすることができる。なお、ダイナミック点灯制御の場合は各種ランプが高速に点滅することになるが、各種ランプが消灯しきる前に再度点灯させる周期となっているため、人の感覚では点灯が維持された状態となる。換言すると、割込処理にて所定のランプ(例えば、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプ)を消灯させた時から11.175ms(2.235ms×5割込み)後はまだ所定のランプは消灯しきっていない。所定のランプを消灯させてから所定のランプが消灯しきるまでは約20msを要する。
なお、LED表示カウンタの値と対象ランプの組合せは一例であり、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが同じLED表示カウンタの値のときに点灯させなくてもよい(LED表示カウンタの値が1の場合に1ベットランプが点灯し、LED表示カウンタの値が2の場合に2ベットランプが点灯し、LED表示カウンタの値が3の場合に3ベットランプが点灯する等であってもよい)。このようなダイナミック点灯制御でランプを点灯させている場合もここでは「点灯」として取り扱う。
また、ベット数表示ランプの点灯制御をスタティック点灯制御にて制御してもよい。この場合、1~3ベットランプを点灯させている間は、割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値が0になることはないが、ダイナミック点灯処理と同様に1~3ベットランプを消灯させる場合は、割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値に0を記憶する。さらに割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値に0を記憶した後からベットランプが消灯しきるまで約20msを要することもダイナミック点灯制御の場合と同様である。
上述した所定の遊技中はベット数表示ランプが継続して点灯している。換言すると、3ベットされて開始された遊技中は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯している状態となっている。そして所定の遊技を終了するときは図9の遊技進行メインの遊技終了チェック処理を実行する。なお、遊技終了チェック処理を1遊技の終了に関する処理と称する場合がある。また、その後に実行される遊技価値投入処理のことを1遊技の開始に関する処理と称する場合がある。また、遊技終了チェック処理、遊技価値投入処理の何れかの処理を示すときに全てのリールが停止した後の所定のタイミングで実行される所定の処理と称する場合がある。
ここで、所定の遊技終了後の1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯態様のパターンは複数種類考えられるため、以下パターン毎に説明する。
<<パターン1:遊技終了チェック処理に含まれる投入枚数表示データクリア処理でRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの各点灯表示用記憶領域の値をそれぞれ0クリア(初期化)し、その後遊技価値投入処理に含まれる自動投入処理で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが同時に点灯するパターン>>
遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理(投入枚数表示データクリア処理)を実行する。このように一旦1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を0クリアすることで、次に自動投入されるベット数に応じたベットランプを点灯させることができる。
なお、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してもすぐには1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯しない。これは、割込み処理にて各種LEDの点灯に関する制御を実行しているためであり、割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、0であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させるようにしている。なお、各種LEDの点灯に関する制御を実行して或るランプが点灯から消灯に切り替わった場合でも、信号の伝達時間やランプの消灯時間がかかるため、実際に人が消灯したと感じるまでは多少のラグが生じることになる。
このため、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理(消灯させる処理)を実行しても実際に消灯するためには、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してから割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯信号の出力を停止するまでの時間と、実際に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでの時間と、を合わせた時間がかかることになる。
遊技進行メイン処理にて遊技終了チェック処理を実行した後は遊技価値投入処理を実行する。遊技価値投入処理で実行される自動投入処理では、再遊技が作動している場合に投入メダル数の記憶とRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理(点灯させる処理)を実行する。
なお、自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理を実行しても即座に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯するわけではなく、こちらも割込み処理による各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、1であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させるようにしている。また、同様に信号の伝達時間やランプの点灯時間により点灯しきるまでは多少のラグが生じる。
このように、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理にて点灯していた1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させる処理を実行し、その後の自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させる処理を実行する。
そしてこのような構成の場合、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理の実行により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるように構成している。換言すると、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理の実行によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリアしてから1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるよう構成していることになる。
ここで、図90は、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値と1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯状態を示している。なお、図90の横軸の長さと経過時間とは相関がない。
図90のタイミングT1は遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が0となったタイミングである。
図90のタイミングT2は遊技終了チェック処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの消灯が開始したタイミングである。
図90のタイミングT3は自動投入処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図90のタイミングT4は自動投入処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯が開始したタイミングである。
図90のタイミングT5は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯しきったタイミングである。
図90のT1からT2までの時間、及びT3からT4までの時間は割込み処理の起動タイミングによって異なる時間となる。例えば、T1からT2までの時間は、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T1からT2までの時間は、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。また例えば、T3からT4までの時間は、自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T3からT4までの時間は、自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。
図90が示すように、リプレイ当選時は、遊技終了チェック処理から1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでよりも先に自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
このように構成するためには、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後から遊技価値投入処理までの時間(サイクル数A×0.0001ms)と、遊技価値投入処理開始時から再遊技が作動している場合に実行される自動投入処理によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数B×0.0001ms)と、割込処理2回分の最大値である4.47ms(2.235ms×2回)と、を合計した時間がランプが消灯しきるまでの時間である約20msより下回るように設計する必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、ダイナミック点灯制御の1周分の時間である11.175ms(2.235ms×5割込み)より下回るように設計する方が望ましい。なお、割込み処理2回分の最大値とは、ランプを消灯させるときの割込み処理とランプを点灯させるときの割込み処理の最大遅延時間である。
換言すると、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+4.47ms<20msが成り立つ。つまり、A+Bのサイクル数の合計は155300未満にする必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+4.47ms<11.175msが成り立つ。つまり、A+Bのサイクル数の合計は67050未満にする必要がある。本実施形態ではA+Bのサイクル数の合計は約1000としているため、何れの関係も成り立つようにしている。
このように構成することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
<<パターン2:遊技終了チェック処理に含まれる投入枚数表示データクリア処理でRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの各点灯表示用記憶領域の値をそれぞれ0クリア(初期化)し、その後遊技価値投入処理に含まれる自動投入処理で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが順番に点灯するパターン>>
遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理(投入枚数表示データクリア処理)を実行する。このように一旦1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を0クリアすることで、次に自動投入されるベット数に応じたベットランプを点灯させることができる。
なお、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してもすぐには1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯しない。これは、割込み処理にて各種LEDの点灯に関する制御を実行しているためであり、割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、0であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させるようにしている。なお、各種LEDの点灯に関する制御を実行して或るランプが点灯から消灯に切り替わった場合でも、信号の伝達時間やランプの消灯時間がかかるため、実際に人が消灯したと感じるまでは多少のラグが生じることになる。
このため、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行しても実際に消灯するためには、遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してから割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯信号の出力を停止するまでの時間と、実際に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでの時間と、を合わせた時間がかかることになる。
遊技進行メイン処理にて遊技終了チェック処理を実行した後は遊技価値投入処理を実行する。遊技価値投入処理で実行される自動投入処理では、再遊技が作動している場合に投入メダル数の記憶とRWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、を実行する。
なお、自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、を実行しても即座に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯するわけではなく、こちらも割込み処理による各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、1であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させるようにしている。また、同様に信号の伝達時間やランプの点灯時間により点灯しきるまでは多少のラグが生じる。
このように、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理にて点灯していた1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させる処理を実行し、その後の自動投入処理にて1ベットランプを点灯させる処理と、2ベットランプを点灯させる処理と、3ベットランプを点灯させる処理と、を実行する。
そしてこのような構成の場合、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理の実行により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるように構成している。換言すると、リプレイが当選した遊技の遊技終了チェック処理の実行によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリアしてから1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるよう構成していることになる。
ここで、図91は、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値と1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯状態を示している。なお、図91の横軸の長さと経過時間とは相関がない。
図91のタイミングT1は遊技終了チェック処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が0となったタイミングである。
図91のタイミングT2は遊技終了チェック処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの消灯が開始したタイミングである。
図91のタイミングT3は自動投入処理にて、RWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図91のタイミングT4は自動投入処理にて、RWMの2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図91のタイミングT5は自動投入処理にて、RWMの3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図91のタイミングT6は自動投入処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯が開始したタイミングである。
図91のタイミングT7は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯しきったタイミングである。
図91のT1からT2までの時間、及びT3からT6までの時間は割込み処理の起動タイミングによって異なる時間となる。例えば、T1からT2までの時間は、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T1からT2までの時間は、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。また例えば、T3からT6までの時間は、自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、その後、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T3からT6までの時間は、自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、その後、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。
図91が示すように、リプレイ当選時は、遊技終了チェック処理から1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでよりも先に自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶し、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶し、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
このように構成するためには、遊技終了チェック処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後から遊技価値投入処理までの時間(サイクル数A×0.0001ms)と、遊技価値投入処理開始時から遊技価値投入処理で再遊技が作動している場合に実行される自動投入処理によりRWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数B×0.0001ms)と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数C×0.0001ms)と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数D×0.0001ms)と、割込処理2回分の最大値である4.47ms(2.235ms×2回)と、を合計した時間がランプが消灯しきるまでの時間である約20msより下回るように設計する必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、ダイナミック点灯制御の1周分の時間である11.175ms(2.235ms×5割込み)より下回るように設計する方が望ましい。なお、割込み処理2回分の最大値とは、ランプを消灯させるときの割込み処理とランプを点灯させるときの割込み処理の最大遅延時間である。
換言すると、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+サイクル数C×0.0001ms+サイクル数D×0.0001ms+4.47ms<20msが成り立つ。つまり、A+B+C+Dのサイクル数の合計は155300未満にする必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+サイクル数C×0.0001ms+サイクル数D×0.0001ms+4.47ms<11.175msが成り立つ。つまり、A+Bのサイクル数の合計は67050未満にする必要がある。本実施形態ではA+B+C+Dのサイクル数の合計は約1500としているため、何れの関係も成り立つようにしている。
このように構成することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
また、T3からT4、及びT4からT5は、極めて短い時間(割込み処理の周期よりも短い時間)であるが、T3からT5までの間に割込み処理が実行されることも考えられる。このような場合は、2ベットランプと3ベットランプは消灯しきってしまう可能性がある。しかし、T3からT4、及びT4からT5を割込み処理よりも短い時間としているため、次の割込み処理で即座に消灯したランプを点灯させることが可能となり、稀に起こり得る事象に対しても速やかにランプを点灯させ、遊技のテンポを維持することが可能となる。
<<パターン3:遊技価値投入処理に含まれる投入枚数表示データクリア処理でRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの各点灯表示用記憶領域の値をそれぞれ0クリア(初期化)し、その後自動投入処理で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが同時に点灯するパターン>>
遊技価値投入処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理(投入枚数表示データクリア処理)を実行する。このように一旦1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を0クリアすることで、次に自動投入されるベット数に応じたベットランプを点灯させることができる。
なお、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してもすぐには1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯しない。これは、割込み処理にて各種LEDの点灯に関する制御を実行しているためであり、割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、0であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させるようにしている。なお、各種LEDの点灯に関する制御を実行して或るランプが点灯から消灯に切り替わった場合でも、信号の伝達時間やランプの消灯時間がかかるため、実際に人が消灯したと感じるまでは多少のラグが生じることになる。
このため、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行しても実際に消灯するためには、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してから割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯信号の出力を停止するまでの時間と、実際に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでの時間と、を合わせた時間がかかることになる。
遊技進行メイン処理における遊技価値投入処理には自動投入処理が含まれている(投入枚数表示データクリア処理よりも後に実行される)。自動投入処理では、再遊技が作動している場合に投入メダル数の記憶とRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理を実行する。
なお、遊技価値投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理を実行しても即座に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯するわけではなく、こちらも割込み処理による各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、1であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させるようにしている。また、同様に信号の伝達時間やランプの点灯時間により点灯しきるまでは多少のラグが生じる。
このように、リプレイが当選した遊技後の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて点灯していた1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させる処理を実行し、その後の遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させる処理を実行する。
そしてこのような構成の場合、リプレイが当選した遊技後の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の実行により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に遊技価値投入処理の自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるように構成している。換言すると、リプレイが当選した遊技後の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の実行によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリアしてから1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に遊技価値投入処理の自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるよう構成していることになる。
ここで、図92は、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値と1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯状態を示している。なお、図90の横軸の長さと経過時間とは相関がない。
図92のタイミングT1は遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が0となったタイミングである。
図92のタイミングT2は遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの消灯が開始したタイミングである。
図92のタイミングT3は遊技価値投入処理の自動投入処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図92のタイミングT4は遊技価値投入処理の自動投入処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯が開始したタイミングである。
図92のタイミングT5は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯しきったタイミングである。
図92のT1からT2までの時間、及びT3からT4までの時間は割込み処理の起動タイミングによって異なる時間となる。例えば、T1からT2までの時間は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T1からT2までの時間は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。また例えば、T3からT4までの時間は、遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T3からT4までの時間は、遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。
図92が示すように、リプレイ当選時は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理から1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでよりも先に遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
このように構成するためには、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後から遊技価値投入処理の自動投入処理によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数A×0.0001ms)と、割込処理2回分の最大値である4.47ms(2.235ms×2回)と、を合計した時間がランプが消灯しきるまでの時間である約20msより下回るように設計する必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、ダイナミック点灯制御の1周分の時間である11.175ms(2.235ms×5割込み)より下回るように設計する方が望ましい。なお、割込み処理2回分の最大値とは、ランプを消灯させるときの割込み処理とランプを点灯させるときの割込み処理の最大遅延時間である。
換言すると、サイクル数A×0.0001ms+4.47ms<20msが成り立つ。つまり、サイクル数Aは155300未満にする必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、サイクル数A×0.0001ms+4.47ms<11.175msが成り立つ。つまり、サイクル数Aは67050未満にする必要がある。本実施形態ではサイクル数Aは約800としているため、何れの関係も成り立つようにしている。
このように構成することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
<<パターン4:遊技価値投入処理に含まれる投入枚数表示データクリア処理でRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの各点灯表示用記憶領域の値をそれぞれ0クリア(初期化)し、その後自動投入処理で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが順番に点灯するパターン>>
遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理(投入枚数表示データクリア処理)を実行する。このように一旦1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を0クリアすることで、次に自動投入されるベット数に応じたベットランプを点灯させることができる。
なお、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してもすぐには1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプは消灯しない。これは、割込み処理にて各種LEDの点灯に関する制御を実行しているためであり、割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、0であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させるようにしている。なお、各種LEDの点灯に関する制御を実行して或るランプが点灯から消灯に切り替わった場合でも、信号の伝達時間やランプの消灯時間がかかるため、実際に人が消灯したと感じるまでは多少のラグが生じることになる。
このため、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行しても実際に消灯するためには、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリア(初期化)する処理を実行してから割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯信号の出力を停止するまでの時間と、実際に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでの時間と、を合わせた時間がかかることになる。
遊技進行メイン処理における遊技価値投入処理には自動投入処理が含まれている(投入枚数表示データクリア処理よりも後に実行される)。自動投入処理では、再遊技が作動している場合に投入メダル数の記憶とRWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1(点灯を示す値)にする処理と、を実行する。
なお、自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理と、を実行しても即座に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯するわけではなく、こちらも割込み処理による各種LEDの点灯に関する制御で1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用RWM領域の値を確認し、1であった場合は、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させるようにしている。また、同様に信号の伝達時間やランプの点灯時間により点灯しきるまでは多少のラグが生じる。
このように、リプレイが当選した遊技の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて点灯していた1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを消灯させる処理を実行し、その後の自動投入処理にて1ベットランプを点灯させる処理と、2ベットランプを点灯させる処理と、3ベットランプを点灯させる処理と、を実行する。
そしてこのような構成の場合、リプレイが当選した遊技の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の実行により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるように構成している。換言すると、リプレイが当選した遊技の遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の実行によりRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0クリアしてから1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるより前に自動投入処理を実行した後の割込み処理により1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯し始めるよう構成していることになる。
ここで、図93は、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値と1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯状態を示している。なお、図93の横軸の長さと経過時間とは相関がない。
図93のタイミングT1は遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にて、RWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が0となったタイミングである。
図93のタイミングT2は遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの消灯が開始したタイミングである。
図93のタイミングT3は遊技価値投入処理の自動投入処理にて、RWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図93のタイミングT4は遊技価値投入処理の自動投入処理にて、RWMの2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図93のタイミングT5は遊技価値投入処理の自動投入処理にて、RWMの3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値が1となったタイミングである。
図93のタイミングT6は遊技価値投入処理の自動投入処理の後に実行された割込み処理にて1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯が開始したタイミングである。
図93のタイミングT7は1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが点灯しきったタイミングである。
図93のT1からT2までの時間、及びT3からT6までの時間は割込み処理の起動タイミングによって異なる時間となる。例えば、T1からT2までの時間は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T1からT2までの時間は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。また例えば、T3からT6までの時間は、遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、その後、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後即座に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間となる。また例えば、T3からT6までの時間は、遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にし、その後、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にした後2ms後に割込み処理が起動した場合は、割込み処理内の各種LEDの点灯に関する制御を実行するまでの時間と2msを足した時間となる。
図93が示すように、リプレイ当選時は、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理から1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるまでよりも先に遊技価値投入処理の自動投入処理にて1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶し、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶し、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値に1を記憶することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
このように構成するためには、遊技価値投入処理の投入枚数表示データクリア処理にてRWMの1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を0にした後から遊技価値投入処理の自動投入処理によりRWMの1ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数A×0.0001ms)と、2ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数B×0.0001ms)と、3ベットランプの点灯表示用記憶領域の値を1にする処理までの時間(サイクル数C×0.0001ms)と、割込処理2回分の最大値である4.47ms(2.235ms×2回)と、を合計した時間がランプが消灯しきるまでの時間である約20msより下回るように設計する必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、ダイナミック点灯制御の1周分の時間である11.175ms(2.235ms×5割込み)より下回るように設計する方が望ましい。なお、割込み処理2回分の最大値とは、ランプを消灯させるときの割込み処理とランプを点灯させるときの割込み処理の最大遅延時間である。
換言すると、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+サイクル数C×0.0001ms+4.47ms<20msが成り立つ。つまり、A+B+Cのサイクル数の合計は155300未満にする必要がある。なお、よりランプの点灯が継続して見える(消灯していないように見える)ようにするためには、サイクル数A×0.0001ms+サイクル数B×0.0001ms+サイクル数C×0.0001ms+4.47ms<11.175msが成り立つ。つまり、A+B+Cのサイクル数の合計は67050未満にする必要がある。本実施形態ではA+B+Cのサイクル数の合計は約900としているため、何れの関係も成り立つようにしている。
このように構成することで、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが消灯しきるよりも先に1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプを点灯させることが可能となる。
また、T3からT4、及びT4からT5は、極めて短い時間(割込み処理の周期よりも短い時間)であるが、T3からT5までの間に割込み処理が実行されることも考えられる。このような場合は、2ベットランプと3ベットランプは消灯しきってしまう可能性がある。しかし、T3からT4、及びT4からT5を割込み処理よりも短い時間としているため、次の割込み処理で即座に消灯したランプを点灯させることが可能となり、稀に起こり得る事象に対しても速やかにランプを点灯させ、遊技のテンポを維持することが可能となる。
上述したパターン1からパターン4までは、ダイナミック点灯制御を前提に説明したが、スタティック点灯制御であってもサイクル数とベットランプが消灯するまでの時間との関係は同じ関係が成り立つ。これは、ダイナミック点灯制御であってもスタティック点灯制御であってもベットランプが消灯し始めてから消灯しきるまでの時間は変わらない(20ms)ためでる。
上述したパターン2、パターン4においては、自動投入処理にて1ずつベット数を加算しているが、見た目としては同時に加算しているように見せている。しかしこれに限らず、ベット数を1加算する毎に待機時間となるタイマをセットし、割込み処理毎のタイマ更新処理でタイマ値が0となった場合にベット数を1→2と更新し、再度タイマをセットするようにして遊技者にベットランプを順次点灯しているように視認させてもよい。
この場合、1ベットランプ点灯表示用記憶領域は、クリアしてから1を記憶する時間を1ベットランプが消灯しきるまでとなるようにし、2ベットランプ点灯表示用記憶領域、3ベットランプ点灯表示用記憶領域はクリアした後に消灯しきるようにしてもよいし、1ベットランプも消灯しきるようにしてもよい。なお、ベット数を1ずつ順番に視認させるときにセットするタイマのタイマ値はスタティック点灯制御であれば割込み周期である2.235msよりも長い時間である必要があり、スタティック点灯制御、又はダイナミック点灯制御であればダイナミック点灯周期である11.175msよりも長い時間である必要がある。例示として当該タイマのタイマ値は30msであることが挙げられる。
次にベットスイッチが操作されたことによるベット数表示ランプの点灯制御に関して説明する。
ベット数が0である遊技待機状態(ベット待ち状態)のときにベットスイッチ(MAXベットスイッチ、1ベットスイッチを含む概念)が操作されると1ベットランプが点灯可能となっている(MAXベットスイッチが操作された場合は1~3ベットランプが点灯可能となっている)。
割込み処理で実行される入力ポートの読込み処理と入力ポートデータ生成処理を実行することでベットスイッチが操作されたか否かを判定する。ベットスイッチが操作されるとベットスイッチが操作されたことに関するデータが生成される。
遊技進行メインの遊技価値投入処理では、ベットスイッチが操作されたことに関するデータが記憶されているか否かを判断し、ベットスイッチが操作されたことに関するデータが記憶されている場合は、ベットが可能な状況か否かを判断し、ベットが可能な状況であれば遊技メダルを1枚ずつ加算する処理を実行する。
遊技メダルを1枚ずつ加算する処理では、ベット数を記憶するRWM領域に1を加算し、その後投入枚数表示データを生成して保存する。また、MAXベットスイッチが操作された場合は、ベット数3となるまで、又はベットが可能な状況でないと判断されるまでベットに関する処理を繰り返す。
このような状況における、ベットスイッチの操作を受け付けたときから1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの時間は、割込み処理の周期よりも短くなるように構成している。また、ベットスイッチの操作を受け付けたときから1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの時間は、ダイナミック点灯制御の周期よりも短くなるように構成しているような態様であってもよい。
このような構成を実現するためには、遊技価値投入処理の開始時から投入枚数表示データを保存するまでのサイクル数A×0.0001ms<2.235msとなるようにAを定めればよい。換言すると、遊技価値投入処理の開始時から投入枚数表示データを保存するまでのサイクル数Aは22350未満となるように構成する。また、ベットスイッチの操作を受け付けたときから1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの時間は、ダイナミック点灯制御の周期よりも短くなるように構成しているような態様である場合は、遊技価値投入処理の開始時から投入枚数表示データを保存するまでのサイクル数A×0.0001ms<11.175msとなるようにAを定めればよい。換言すると、遊技価値投入処理の開始時から投入枚数表示データを保存するまでのサイクル数Aは111750未満となるように構成する。
このように構成することで、割込み処理、又はダイナミック点灯処理の最短周期で1ベットランプを点灯させることが可能となるため、ベットスイッチを操作してから1ベットランプが点灯するまでの遊技のテンポを阻害することがなくなり、遊技の興趣が向上する。
なお、1ベットランプの点灯制御がスタティック点灯制御であったとしてもダイナミック点灯制御の最短周期と比較することは問題ない。
また、ベット数が0の状況でMAXベットスイッチが操作されたときに1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプが順番に点灯するように表現する場合に、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの時間はダイナミック点灯周期よりも長くなるように構成する。
このように構成するために、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms>11.175msとなるようなサイクル数にしてしまうと、ベット処理が冗長となり主制御手段のプログラム容量を圧迫することにもつながるため、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms+待機時間>11.175msとなるように構成する。換言すると、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms<11.175ms、且つ待機時間>11.175ms-(1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms)となるようにサイクル数と待機時間を決定する。
なお、待機時間は、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶した後であって2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの間にセットし、当該間に待機時間の更新を行い、待機時間が0となった場合に2ベットに係る処理を実行するようにしている。
この場合の1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数としては、約120となっており、120(サイクル数)×0.0001ms<11.175msであり、0.012ms<11.175msであり上記関係を満たす。また、待機時間は15msであり、15ms(待機時間)>11.175ms-(1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms)であり、15ms>11.163msであり上記関係を満たす。
なお、スタティック点灯制御の場合は、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでの時間は割込み処理周期よりも長くなるように構成するようにすればよい。
このように構成するために、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms+待機時間>2.235msとなるように構成する。換言すると、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms<2.235ms、且つ待機時間>2.235ms-(1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms)となるようにサイクル数と待機時間を決定する。
この場合の1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数としては、約120となっており、120(サイクル数)×0.0001ms<2.235msであり、0.012ms<2.235msであり上記関係を満たす。また、待機時間は15msであり、15ms(待機時間)>2.235ms-(1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数×0.0001ms)であり、15ms>2.223msであり上記関係を満たす。
ダイナミック点灯制御、スタティック点灯制御に関わらず、上述した関係を満たせばよいため、1ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶してから2ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶するまでのサイクル数や待機時間は適宜変更可能である。
上述した1ベットと2ベットの間の処理は、2ベットと3ベットの間の処理と同様である。
このように構成することで、1~3ベットランプを順番に点灯させる仕様において、割込み処理のタイミングでベットランプが同時に点灯する事態を防ぐことができるため、遊技をテンポよく進めることができ、遊技の興趣が向上する。
また、待機時間は、割込み処理の点灯処理にてセットする態様も考えられる。この場合、1~3ベットに係る投入枚数表示データの値を記憶する処理は同一、又は割込み処理よりも短い間隔で実行するが、割込み処理で1ベットランプを点灯した後に待機時間が経過していないと2ベットランプを点灯させず、待機時間が経過して2ベットランプを点灯した後に次にセットした待機時間が経過していないと3ベットランプを点灯させない態様が考えられる。このような構成を採用することでも、1~3ベットランプを順番に点灯させる仕様において、割込み処理のタイミングでベットランプが同時に点灯する事態を防ぐことができるため、遊技をテンポよく進めることができ、遊技の興趣が向上する。
<<クレジット数表示器の点灯制御に関する説明>>
ここでクレジット数表示器の点灯処理に関して、所定の遊技状態における3ベットされて開始された所定の遊技の内部抽せん手段による内部抽せん結果として、小役が決定された場合の全リールが停止した後に遊技メダルの付与処理として8枚の遊技メダルをクレジットに加算する場合について説明する。
例えば、RWMの所定の記憶領域にクレジットデータとして「10」が記憶されている状況にて、8枚の遊技メダルを払い出す図柄組合せが停止した場合、クレジット数表示器には、11→12→13→・・・→18のようにインクリメント表示がされる。
クレジット数表示器にクレジット数を表示する処理は割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御であり、割込み処理毎にRWMの所定の記憶領域に記憶されたクレジットデータの値を取得して対応するセグメントを点灯するようにしている。
このときに、クレジット加算処理として、クレジットデータは、10→11→12→・・・→18となるよう、1ずつ更新するようにしている。
そして、クレジットデータの更新間隔は割込み処理の周期よりも長くなるように構成されている。具体的には、クレジットデータの更新間隔は60msであり、割込み処理の周期は2.235msである。なお、クレジット数表示器をダイナミック点灯制御で点灯する場合は、クレジットデータの更新間隔>ダイナミック点灯1周期間隔とすることが望ましい。
なお、本実施形態においては、クレジット数を1加算するプログラムのサイクル数は約120となっているため、120×0.0001ms=0.012msであり、割込み処理の周期よりも短い時間となっている。このため、クレジット加算処理ではRWMの所定の記憶領域にクレジットデータとして10→11とした後は待機時間となるタイマをセットし、割込み処理毎のタイマ更新処理でタイマ値が0となった場合は11→12と更新し、再度タイマをセットするようにしている。セットするタイマ値は60msである。
このように、クレジット表示器をインクリメント表示するためにクレジットデータの加算処理時において、クレジット1加算ごとにタイマをセットし、その後タイマ更新の結果タイマ値が0となった場合に再度クレジットデータに1加算する処理を繰り返し実行している。
このように構成することで、プログラムの容量を削減でき、プログラムの可読性を向上させることができ、クレジット数表示器の更新がインクリメント表示することが可能となり、遊技のテンポがよくなることで遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、クレジット数表示器の点灯処理に関して、クレジット数表示器に10が表示されている状況で精算スイッチが操作されて、クレジット数表示器が0になるときの処理を説明する。
例えば、ベット数が0であって、RWMの所定の記憶領域にクレジットデータとして「10」が記憶されている状況にて、精算スイッチが操作されて精算処理を実行した場合、クレジット数表示器には、9→8→7→・・・→0のようにデクリメント表示がされる。
クレジット数表示器にクレジット数を表示する処理は割込み処理の各種LEDの点灯に関する制御であり、割込み処理毎にRWMの所定の記憶領域に記憶されたクレジットデータの値を取得して対応するセグメントを点灯するようにしている。
このときに、精算処理として、クレジットデータは、10→9→8→・・・→0となるよう、1ずつ更新するようにしている。
そして、クレジットデータの更新間隔は割込み処理の周期よりも長くなるように構成されている。具体的には、クレジットデータの更新間隔は40msであり、割込み処理の周期は2.235msである。なお、クレジット数表示器をダイナミック点灯制御で点灯する場合は、クレジットデータの更新間隔>ダイナミック点灯1周期間隔とすることが望ましい。
なお、本実施形態においては、精算処理にてクレジット数を1減算するプログラムのサイクル数は約120となっているため、120×0.0001ms=0.012msであり、割込み処理の周期よりも短い時間となっている。このため、精算処理ではRWMの所定の記憶領域にクレジットデータとして10→9とした後は待機時間となるタイマをセットし、割込み処理毎のタイマ更新処理でタイマ値が0となった場合は9→8と更新し、再度タイマをセットするようにしている。セットするタイマ値は40msである。
このように、クレジット表示器をデクリメント表示するために精算処理時において、クレジット1減算ごとにタイマをセットし、その後タイマ更新の結果タイマ値が0となった場合に再度クレジットデータに1減算する処理を繰り返し実行している。
このように構成することで、プログラムの容量を削減でき、プログラムの可読性を向上させることができ、クレジット数表示器の更新がデクリメント表示することが可能となり、遊技のテンポがよくなることで遊技の興趣を向上させることが可能となる。
<<スタートランプに関する説明>>
ここでスタートランプの点灯処理に関して、所定の遊技状態における所定の遊技終了後にMAXベットスイッチが操作されて3ベットされて、スタートランプが点灯する場合について説明する。
例えば、ベット数が0であって、RWMの所定の記憶領域にクレジットデータとして「10」が記憶されている状況にて、MAXベットスイッチが操作された場合、3ベットランプが点灯した後にスタートランプが点灯するようにしている。なお、前回遊技がリプレイの場合に自動投入処理で3ベットされた場合も3ベットランプが点灯した後にスタートランプが点灯するようにしている。
このとき、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後からスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶するまでの時間<割込み周期の関係が成り立つように設計している。
このような設計をするためには、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後の処理からスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶するまでの処理のサイクル数×0.0001ms<2.235msとする。換言すると、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後の処理からスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶するまでの処理のサイクル数を22350未満とする。
なお、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶しても3ベットランプが点灯するまでは、次の割込み処理でLED点灯処理を実行するまでの時間とその後に3ベットランプが点灯しきるまでの時間を要することになる。このため、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後の処理からスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶するまでの処理のサイクル数×0.0001ms<2.235msとすることで、3ベットランプとスタートランプは同時又は1割込みずれで点灯することが可能となる。換言すると3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後から次の割込み処理の起動までにスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した場合は、3ベットランプとスタートランプは同時に点灯し、3ベットランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した後の割込み処理を実行した後にスタートランプ点灯表示用記憶領域に点灯を示す「1」を記憶した場合は、3ベットランプとスタートランプは1割込みずれで点灯することになる。
このように構成することで、3ベットランプが点灯した後に遅滞なく遊技が可能であることを報知することができるため、遊技のテンポがよくなり遊技の興趣が向上する。
また、ここでスタートランプの点灯処理に関して、スタートランプが点灯している状況でスタートスイッチが操作されスタートランプが消灯する場合について説明する。
例えば、スタートランプが点灯している状況でスタートスイッチが操作されると内部抽せん処理を実行して内部抽せん結果を決定する。また、スタートランプが消灯する。
このとき、スタートスイッチの操作を受け付けてから内部抽せん結果を決定するまでの時間<スタートスイッチの操作を受け付けてからスタートランプが消灯しきるまでの時間の関係が成り立つように設計している。
このような設計をするためには、スタートスイッチの操作を受け付けてから内部抽せん結果を決定するまでの処理のサイクル数×0.0001ms<スタートスイッチの操作を受け付けてからスタートランプが消灯しきるまでの時間(20ms)とする。換言すると、スタートスイッチの操作を受け付けてから内部抽せん結果を決定するまでの処理のサイクル数を200000未満とする。
このように構成することで、スタートランプが消灯するまでに内部抽せん結果を決定できるので、不正に内部抽せん結果を取得しようとしてもいつ内部抽せん処理が実行されたかがわかり難くなり、不正行為を防ぐことが可能となる。
<ベット、スタートに関する遊技音>
遊技機には様々な契機で遊技音が出力されるが、ここでは、ベットスイッチの操作又は遊技メダルの投入によって出力可能なベット音、スタートスイッチの操作によって出力可能なウエイト音、リール回転開始によって出力可能なリール始動音に関して説明する。
ベット音とは、1ベットごとに出力され、MAXベットスイッチの操作によって3ベットされた場合は、ベット音として同じ音が3回出力されるよう構成されている。
ベット音は1ベットにつき「ダッ」という音が0.13秒間出力される。3ベットされる場合はベット音は0.13秒×3=0.39秒間出力される。
ベット音は主制御手段からベットに関するコマンドが送信され、サブ制御手段がベットに関するコマンドを受信したときに出力可能であり、サブ制御手段がベット音の出力に関する処理を実行する。また、ベット音は1ショットで出力されるため、ベット音を1回出力すると当該ベットに関してはベット音を繰り返し出力しない。
ウエイト音とは、1遊技の最小時間である4.1秒間を報知するための音であり、或る遊技のスタートスイッチの操作に基づくリール回転開始から或る遊技の次の遊技のスタートスイッチの操作に基づくリール回転開始まで4.1秒未満であった場合に、或る遊技のスタートスイッチの操作に基づくリール回転開始から4.1秒経過するまでは或る遊技の次の遊技のリールの回転開始を待機するための待機期間(ウエイト期間)が発生し、この待機期間中にウエイト音が出力されるよう構成されている。
ウエイト音は残り待機期間に応じて出力期間は変化するが、リール回転開始から次の遊技に係るスタートスイッチの操作まで最短で約1.1秒かかるため、待機期間は最大で約3秒出力される場合がある。また、ウエイト音は待機期間中に「テロテロテロテロ・・・」と出力されるが、これは「テロ」という音声データを待機期間中にループして出力している。なお、「テロ」という音は0.2秒間出力される。「テロテロテロ」の場合は0.2秒×3=0.6秒出力されていることになる。
ウエイト音は主制御手段からスタートスイッチ受付に関するコマンドが送信され、サブ制御手段がスタートスイッチ受付に関するコマンドを受信したときに出力可能であり、主制御手段からリール回転開始に関するコマンドが送信され、サブ制御手段がリール回転開始に関するコマンドを受信したときに停止可能であり、サブ制御手段がウエイト音の出力に関する処理を実行する。このため、ウエイト音はループして出力されるため、スタートスイッチ受付に関するコマンドを受信してからリール回転開始に関するコマンドが受信されるまではウエイト音は停止しない。なお、ウエイト音である「テロ」の「テ」と「ロ」の間でリール回転開始に関するコマンドを受信した場合はその時点でウエイト音の出力を停止するため「テ」は出力されても「ロ」は出力されない。
リール始動音とは、スタートスイッチの操作に基づいてリールの回転が開始する際に出力される音であり、待機期間がある場合は、スタートスイッチの操作の後リールの回転が開始する時にリール始動音が出力されるよう構成されている。
リール始動音はリールの回転につき「ド」という音が0.1秒間出力される。リールが複数ある場合であってもリール始動音は1回しか出力されない。換言すると、リール始動音は前回遊技で停止した全てのリールが今回遊技のスタートスイッチの操作で回転開始する際に出力可能である。
リール始動音は主制御手段からリール回転開始に関するコマンドが送信され、サブ制御手段がリール回転開始に関するコマンドを受信したときに出力可能であり、サブ制御手段がリール始動音の出力に関する処理を実行する。また、リール始動音は1ショットで出力されるため、リール始動音を1回出力すると当該リール回転開始に関してはリール始動音を繰り返し出力しない。
リール始動音は、リールの回転開始タイミングで出力されるため、遊技者がリールの回転開始からストップスイッチの操作が有効になるまでの時間を図ることができる。このため、リール始動音は遊技者が快適に目押しを行うために必要な情報となっている。
上述したベット音、ウエイト音、リール始動音の出力時間は、各データの再生時間ではなく、最初の音が出力されてから最後の音が聞こえなくなるまでの時間を示している。例えば、ベット音データとして「ダッ」という音の前後に無音が0.1秒ある場合がベット音データの再生時間は0.1秒+0.13秒+0.1秒=0.33秒となるが、ベット音の出力時間としては0.13秒であることを示している。
ここで、図94を基に、各種音の音量を説明する。
図94の管理者ボリュームとは、遊技者は変更できず、管理者のみが変更可能な音量である。例えば、管理者ボリュームを調整するための条件として、設定確認中の所定のサブスイッチ(サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチの何れか)の操作、設定変更中の所定のサブスイッチ(サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチの何れか)の操作、筐体内(前扉裏や、筐体の内部)の特定のサブスイッチの操作(ロータリスイッチ)などが挙げられる。換言すると、管理者ボリュームを調整するための条件には、遊技者が操作できない装置の状況が含まれていることになる。図94では3段階(小さい、普通、大きい)選択可能であることを示す。
図94の遊技者ボリュームとは、遊技者が変更可能な音量である。例えば、サブスイッチの操作で表示可能なメニュー画面で選択可能な音量調整画面で変更可能な音量や、十字キーの左右で変更可能な音量である。図94では10段階選択可能であることを示す。
図94で各音に定められた数字は音量であり、単位はデシベルとなっている。例えば、管理者ボリュームが「小さい」で、遊技者ボリュームが「1」のときのベット音の音量は12デシベルである。
なお、本実施形態では管理者ボリュームと遊技者ボリュームが調整可能であるが、何れか一方のみ調整可能である態様であってもよい。その場合も各遊技音やシステム音の音量の大小関係は変わらないものとする。
ここで、ウエイト音とリール始動音の関係について説明する。
ウエイト音とリール始動音はまずスタートスイッチの操作を起因として実行可能となっている。上述した通り、ウエイト音はスタートスイッチ受付コマンドの受信で出力可能であり、リール始動音はスタートスイッチ操作後のリール回転開始コマンド受信で出力可能となっている。つまり、ウエイト音とリール始動音は非常に近いタイミングで出力されることになる。
そして、或るボリュームの状況下(管理者ボリューム、遊技者ボリュームが或る設定にされている状況下)においては、ウエイト音はリール始動音よりも小さい音量となるようになっている。
このように構成することで、ウエイト音の後に出力されるリール始動音が聞こえやすくなり、遊技者がリールの回転開始を認識しやすくなる。これにより、リール回転開始のタイミングが明確になり、ストップスイッチの操作タイミングがわかりやすくなるため、遊技のテンポがよくなり遊技の興趣が向上する。
そして、上述した通り、ウエイト音1ループ分は0.2秒間出力され、リール始動音は0.1秒間出力される。
このように構成することで、スタートスイッチON時にどちらの音が出力されたかを直感的に判断させることができる。つまり、ウエイト音は最大で約3秒間出力される場合があるが、リール始動音は0.1秒しか出力されないようになっているため、ウエイト音1ループの時間をリール始動音の時間よりも長くすることで、例えばスタートスイッチの操作から0.2秒経った後に遊技者はウエイト音が出力されたことを直感的に判断することができる。これにより、遊技のテンポがよくなり遊技の興趣が向上する。
ここで、ウエイト音とベット音の関係について説明する。
ベット音はベットスイッチの操作に応じて出力可能となっており、ウエイト音はスタートスイッチの操作に応じて出力可能となっている。そして、ベットスイッチの操作の結果遊技が可能なベット数となった場合はスタートスイッチの操作を有効にしている。このため、ベット音とウエイト音は非常に近いタイミングで出力されることになる。
そして、或るボリュームの状況下(管理者ボリューム、遊技者ボリュームが或る設定にされている状況下)においては、ウエイト音はベット音よりも小さい音量となるようになっている。
このままでは、ウエイト音がベット音で聞こえなくなる不都合が生じる可能性があるが、ベット音は遊技者のベットスイッチの操作に起因してベットされたか否かを遊技者に判断させるための重要な音であるため、ベット音をウエイト音よりも小さくすることは得策ではない。
このような問題を解決するために、ベット音の出力期間とウエイト音の出力期間は重ならないよう構成している。例えば、ベットスイッチの操作により3ベットされた場合に、「ダッダッダッ」と0.39秒間出力されるが、ベットスイッチ操作後にスタートスイッチの操作が有効になる最短時間後にスタートスイッチが操作されてウエイト音が出力される場合でもウエイト音の開始の「テ」の音が聞こえるよりも前にベット音の最後の「ダッ」の出力が終了して聞こえなくなっている。
このような構成によれば、ベット音によってウエイト音が聞こえなくなることを防ぐことができ、またベット音の音量もウエイト音よりも大きくすることができるため、遊技のテンポがよくなり遊技の興趣が向上する。
なお、ベット時にベット音以外の遊技音が出力される場合があるが、この遊技音はベット音ではないため、上述したベット音の作用には当てはまらない。ベット時に出力されるベット音以外の遊技音とは、例えばベット待ちの状況で液晶画面に「MAXベットスイッチ押せ!!」を表示し、AT等の指示機能に関する抽選結果報知する場合にMAXベットスイッチが操作された場合はATの当選等遊技者に有利な結果を報知する場合に出力される祝福音等である。換言すると遊技メダルを掛けること以外にベットスイッチを使用するときの遊技音はベット音ではない。
図94で示す各遊技音の音量は遊技者ボリュームが増加すると各遊技音の音量が比例して増加するようになっているが、これに限らず、特定の遊技音は増加量が少なくなるように構成してもよい。例えば、ウエイト音に関して、遊技者ボリュームが「1」であり、管理者ボリュームが「小さい」のとき音量は8となっており、遊技者ボリュームが「2」であり、管理者ボリュームが「小さい」のとき音量は12となっており、遊技者ボリュームが「1」のときと「2」のときとでウエイト音の音量が1.2倍になっているが、遊技者ボリュームが「1」であり、管理者ボリュームが「小さい」のとき音量は8であり、遊技者ボリュームが「2」であり、管理者ボリュームが「小さい」のとき音量は9であるようにウエイト音に関しては増加量が少なくなるようにしてもよい(他のベット音やリール始動音の増加量は同一の増加量)。
また、図94で示す各遊技音以外にも遊技中のBGM(Back Ground Music)、ボイス、SE(Sound Effect)を備えている。そして、BGM、ボイス、SEの演出ボリュームはベット音、ウエイト音、リール始動音よりも大きく設定されている。例えば、遊技者ボリュームが「1」であり、管理者ボリュームが「小さい」であるとき、ベット音の音量は「12」、ウエイト音の音量は「8」、リール始動音の音量は「10」となっているが、この状況での或るBGMの音量は「30」、或るボイスの音量は「45」、或るSEの音量は「50」となっている。なお、或る音量の状況下で全てのBGM、ボイス、SEがベット音、ウエイト音、リール始動音よりも大きいわけではなく、全てのBGM、全てのボイス、全てのSEのうちベット音、ウエイト音、リール始動音の演出ボリュームよりも音量が大きく設定されているBGM、ボイス、SEの割合が半分を超えているという意味である。なお、BGM、ボイス、SEにおいても遊技者ボリューム、又は管理者ボリュームが大きくなるにつれその音量が比例して増加、又は単に増加する態様となっている。
また、ベット音、ウエイト音、リール始動音の出力時間や音量に関して上述したが、各音のデータ容量に関して説明する。
1回のベットで出力可能なベット音データのデータ容量と、ウエイト音1ループ分のウエイト音データのデータ容量と、リール始動音のリール始動音データのデータ容量と、の関係は、ウエイト音データ>リール始動音データ>ベット音データとなっている。このようにリール始動音の方がベット音データよりも出力期間が短いがデータ容量として多くなっている。これは、リール始動音をベット音よりも遊技者に印象深くするため単純な音で構成されていないためである。このため、遊技者はリール始動音を覚えやすくなり、遊技テンポの向上を図ることができる。
<<疑似遊技における遊技音について>>
疑似遊技時における各種遊技音について説明する。
疑似遊技とは上述した通り、スタートスイッチの操作を契機に実行されるフリーズ演出であり、特にフリーズ演出中に全てのリールが回転し、ストップスイッチの操作によって対応するリールが停止するような動作を実行するものである。
このような疑似遊技は、揺れ変動処理やランダム遅延処理を実行するものの本遊技と同様の動作態様となるため、遊技者は疑似遊技が実行されているのか本遊技が実行されているのかがわかり難くなっている。特にリール回転開始時は疑似遊技も本遊技も類似する動作態様であるため、疑似遊技であることを予測できていない遊技者がストップスイッチの停止操作の結果、疑似遊技特有の停止態様となることで驚きと喜びを与えることができ、遊技の興趣を向上させるための要素となっている。
本実施形態の遊技機において、従来よりも本遊技と疑似遊技とをわかり難くさせることでさらなる興趣の向上を実現する。
本遊技では、ウエイト音が出力可能となっている。ウエイト音はウエイト期間中に出力されるものである。そして、疑似遊技は加速処理前に開始されるものであるから、ウエイト期間中に相当する期間で疑似遊技を実行することになる。このときにウエイト期間が残っているのにウエイト期間を設けず疑似遊技を開始してしまうと、遊技者はリールが回転開始したことに対して違和感を持ってしまうため、ウエイト期間が残っていた場合は疑似遊技の開始時にウエイト期間に相当する期間はリールの回転開始をせず、ウエイト期間に相当する期間が終了したときにリールの回転を開始するようにする。なお、ウエイト期間に相当する期間中は本遊技と同じウエイト音を出力するように構成している。
この場合は疑似遊技開始時にウエイト期間のタイマ値を取得し、疑似遊技の動作の最初に取得したウエイト期間のタイマ値をセットし、セットしたウエイト期間のタイマ値を更新しタイマ値が0であると判断したときに疑似遊技に係るリール回転開始処理を実行するようにしている。
なお、この場合本遊技から疑似遊技に移行するときにウエイト期間が経過したか否かを判断する前に疑似遊技を開始している。また、疑似遊技中にウエイト期間のタイマ値の更新を継続させるか、又は疑似遊技開始後に初期化している。そして、本遊技における最短遊技時間+疑似遊技における最短遊技時間が4.1秒よりも長い時間となるようにすることで、最短遊技時間を担保することができるし、疑似遊技終了後の本遊技開始時にウエイト期間が残っていないためスムーズに本遊技を開始することができる。
このように構成することで、遊技者は本遊技が開始したのか疑似遊技が開始したのかわかり難くなるため、疑似遊技であった場合の驚きを創出することができる。
なお、疑似遊技中にウエイト期間に相当する期間を管理する例を上述したが、これに限らず、本遊技のウエイト終了時に疑似遊技のリール回転開始処理を実行してもよい。換言すると疑似遊技開始前にウエイト期間中か否かを判断して、ウエイト期間であると判断した場合はウエイト期間でないと判断するまで判断処理を繰り返し、ウエイト期間でないと判断した場合は疑似遊技に係るリール回転開始処理を実行するようにする。
また、疑似遊技が2連続で実行される場合、前回の疑似遊技のリール回転開始から今回の疑似遊技のリール回転開始までに4.1秒経過しているか否かを判断するためのタイマ(タイマの初期値は4.1秒)をリール回転開始時にセットし当該タイマ値が0でない状況で今回の疑似遊技の開始タイミングとなるスタートスイッチの操作を受け付けた場合は、当該タイマ値が0となるまで今回の疑似遊技のリール回転開始処理を実行しないようにする。
前回の疑似遊技と今回の疑似遊技の間はベットスイッチの操作を受け付けたときに疑似的にベット音を出力するが、クレジットの減算は実施しない。
今回の疑似遊技におけるスタートスイッチの操作を受け付けた場合は、ランダム遅延処理を実施してもよいし、実施しなくてもよい。
ランダム遅延を実施しなかった場合でも、ウエイト期間やベット音を演出で表現しているため、疑似遊技であることが先にばれてしまうことをある程度防ぐことが可能であるためである。なお、ランダム遅延を実施した場合は、実施しなかった場合と比べてより今回の遊技が疑似遊技なのか本遊技なのかをわかり難くすることができる。
疑似遊技の後にランダム遅延を実施する場合は、リールの回転が開始したときにリール始動音を出力する。このときリール始動音を出力するタイミングは、最初に回転開始するリールに対応して出力する場合、最後に回転開始するリールに対応して出力する場合、回転開始したリール毎にリール始動音を出力する場合、リール始動音を出力しない場合が考えられる。
リール始動音を出力するタイミングとして、最初に回転開始するリールに対応して出力する場合は、最初にランダム遅延処理による遅延時間が無くなったリールが回転したときにリール始動音を出力する。換言すると、左リール、中リール、右リールの何れかのリールのうち最初に回転を開始したリールに対してリール始動音を出力する。
リール始動音を出力するタイミングとして、最後に回転開始するリールに対応して出力する場合は、最後にランダム遅延処理による遅延時間が無くなったリールが回転したときにリール始動音を出力する。換言すると、左リール、中リール、右リールの何れかのリールのうち最後に回転を開始したリールに対してリール始動音を出力する。
リール始動音を出力するタイミングとして、回転開始したリール毎にリール始動音を出力する場合は、ランダム遅延処理による遅延時間が無くなったリールが回転する毎にリール始動音を出力する。換言すると、左リール、中リール、右リールの全てのリールが回転を開始したときにリール始動音を出力する。
このようにランダム遅延があってもリール始動音を出力する場合は、本遊技と同じようなタイミングでリール始動音が出力されるため、疑似遊技から本遊技に移行する際に遊技者の違和感を少なくすることができ、遊技のテンポがよくなり遊技の興趣を向上させることができる。
リール始動音を出力しない場合は、ランダム遅延処理により遅延時間が無くなったリールが回転してもリール始動音を出力しない。換言すると、左リール、中リール、右リールの何れのリールが回転を開始してもリール始動音を出力しない。この場合は、リール始動音がないためリール始動音がある場合よりも遊技者に違和感を与えてしまうことになるが、遊技者が意図していないタイミングでリール始動音が出力されることを防ぐことができるため、その点において遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
また、疑似遊技から本遊技に移行する場合は、疑似遊技のリール回転開始から本遊技のリール回転開始までの期間がウエイト期間を経過するまで待ってから本遊技のリール回転開始処理を実行してもよい。なお、本遊技のリールの回転開始はランダム遅延処理を実行した後に実行される。換言すると疑似遊技から本遊技に移行したときの本遊技のスタートスイッチの操作によりウエイト期間を創出可能であり、ウエイト音を出力可能となっている。
このように構成した場合、本遊技から疑似遊技への移行時、疑似遊技から疑似遊技への移行時、疑似遊技から本遊技への移行時において、変化を少なくすることができるため、遊技者に疑似遊技か本遊技かを意識させずに遊技させることが可能であり、遊技のテンポがよくなり、遊技の興趣が向上する。
また、疑似遊技の開始時にウエイト期間を設ける実施形態を説明したがこれに限らず、疑似遊技の開始時にウエイト期間を設ける場合と設けない場合を有し、ウエイト期間を設けない方がAT等の指示機能に係る抽選結果として遊技者に有利な結果を付与する割合が高くなるようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者はウエイトがないことにより違和感を覚え、同時に有利な抽選結果となったことを期待することができ、遊技の興趣が向上する。
また、疑似遊技の開始時にウエイト期間を設ける実施形態を説明したがこれに限らず、疑似遊技の開始時はウエイト期間を全く設けないものであってもよい。
また、本遊技から疑似遊技に移行するときに本遊技のリール回転開始からのウエイト期間が残っていても疑似遊技を開始する場合は、最大の残りウエイト期間(本遊技のリール回転開始から疑似遊技のリール回転開始までを最短時間で遊技した場合の期間)中にウエイト音がループ再生されないようになっていてもよい。例えば、最大の残りウエイト期間を2.1秒とした場合、ウエイト音の1ループ分を2.1秒以上とする。このように構成することで、本遊技から疑似遊技へ最短期間で移行した場合にウエイト音がループしないので、同じ音を聞き続けることでの遊技への飽きを軽減させることができる。
<遊技機の不正対策や危険な設置の抑制に関する>
近年では、店舗内における遊技機の種類ごとの設置比率が定められた関係で或る種類の遊技機の設置比率を上げるために通常の設置方法とは異なる方法で遊技機を設置するケースも出てきている。
また、近隣店舗との差別化を図るため、店舗の遊技機の設置に関するレイアウトも多様化してきている。
また、遊技者が遊技機を購入して自宅で遊技するケースも増加してきている。このような遊技者は必ずしも遊技機の取り扱いに長けているわけではないため、危険な設置状況にしてしまう虞が出てくる。
本実施形態における遊技機は多様な設置状況であっても安全に遊技を可能とさせるために一部の行き過ぎた設置方法を抑制することを目的としている。
まず正常な遊技機の設置状況としては、図1が示すように底板が水平な接地面(又は載置スペース)に接地しており、天板が底板の水平方向上方に位置するように設置されている。また、左右の側板、裏板が水平な接地面(又は載置スペース)と略直角に立っている。
このような正常な設置状況であれば、安全に遊技が可能となっている。
次に危険な設置状況について図95を基に説明する。
危険な遊技機の設置状況としては、図95のように、底板が傾斜のある接地面(例えば左に45度下り傾斜している接地面)に接地するように設置されている。又は、左側板が水平な接地面に接地するように設置(換言すると、左側板が底になり、天板と底板が水平な接地面と略直角に立っており、右側板が左側板の水平方向上方に位置するように設置)されている。なお、図95は遊技機正面視において、左に45度下り傾斜した接地面に底板が設置されている図であり、接地面の傾斜が90度になると、左側板が水平な接地面に接地するように設置されている図になる。
このような危険な設置状況では、遊技機が倒れる虞があり、安全な遊技を保証できなくなる。
<<セレクタによる危険な設置状況の防止>>
このため、遊技機が左側に傾いている(45度~90度)状況においては、遊技機がエラーとなり遊技の進行を停止するようにしている。なお、遊技機が正常な設置状況であるときは、遊技機が正位置で設置されている、又はセレクタが正位置で設置されていると称す。以下本例の説明では、遊技機は電源が投入されており、遊技状態として、1遊技が終了した後のベットがされていない遊技待機中の状況であることを前提として説明する。
具体的に遊技機をエラーとするための手法として、セレクタに搭載された通路センサの可動片が遊技機が左側に傾いている(45度~90度)状況において、当該可動片が揺動することでセレクタエラーを誘発させ、遊技の進行を停止にすることが考えられる。なお、通路センサが所定期間に亘って初期位置ではない状況を検知するとセレクタエラーとする。
図96は、セレクタに搭載された可動片、及び当該可動片を検知するセンサを示した図であり、図96(A)は遊技機が正常な設置状況であるときのセレクタの図であり、図96(B)は遊技機が危険な設置状況であるときのセレクタの図である。
例えば図96のセンサは通路センサであり、セレクタに搭載された通路センサを構成する可動片が軸支され、セレクタが正位置で設置されている状況では可動片がメダル等に接触可能なようにメダル通路上に可動片が飛び出すように構成され、メダル等が可動片に触れることで、可動片が回転し通路センサを構成するセンサが可動片の揺動によりオン又はオフに変化することで、メダル等を検知するように構成されているセレクタを有する。
図96(A)で示すように、このようなセレクタの場合、メダル投入口からメダル等が投入されておらず、セレクタが正位置で設置されている状況で可動片が揺動しないように、バネ等の弾性部材で可動片の揺動を規制可能として可動片が初期位置となるようにしている。また、メダル投入口からメダル等が投入されておらず、セレクタが正位置で設置されている状況において可動片をバネ等の弾性部材により揺動を規制していないが、可動片にかかる重力により、可動片の揺動を規制可能として可動片が初期位置となるようにしているものであってもよい。このような場合は可動片が下向きになるようにセレクタが傾斜をつけて設置されるようにするとより重力の影響を受けやすくなり、可動片が初期位置に安定して存在できるようになる。
このようなセレクタを搭載した遊技機では、遊技機が正位置で設置されている状況にて、セレクタの可動片が初期位置に存在することになり、この状況にて通路センサは異常であると判断しないため、遊技の進行を停止していない。
そして図96(B)で示すように、このようなセレクタの場合、メダル投入口からメダル等が投入されておらず、遊技機が危険な設置状況で設置されている状況では可動片が揺動するように、バネ等の弾性部材や可動片が受ける重力ベクトルが遊技機が正常な状況とは異ならせ、可動片が初期位置とは異なる位置に変位するようにしている。また、メダル投入口からメダル等が投入されておらず、セレクタが正位置で設置されている状況において可動片をバネ等の弾性部材により揺動を規制せず、可動片にかかる重力により、可動片の揺動を規制可能として可動片が初期位置となるようにしているものの場合は、可動片が重力を受ける箇所が変化することで可動片が初期位置とは異なる位置に変位するようにしている。
そして、このようなセレクタを搭載した遊技機では、遊技機が危険な設置状況で設置された場合は、可動片の重力を受ける箇所が異なることで、可動片が揺動して、電源が投入されたときに、可動片が初期位置から移動することセンサが可動片を検知しなくなり、通路センサが異常であると判断し、遊技の進行を停止可能となっている。
また、遊技機の危険な設置状況としては、遊技機の裏板を地面と水平な接地面に接地させ、接地面と底板、天板、又は左右の側板が略直角に立っている状況も考えられる。
このような遊技機の危険な設置状況で設置された場合であってもセレクタの可動片の動作態様は上述したものと同様とし、図96(B)が示すような可動片の動作により、電源が投入されたときに、セレクタエラーを検知可能とし遊技の進行を停止させることが可能となる。
また、遊技機が危険な設置状況であるか否かで判断するために専用のセンサ等で検知するのは部品点数の増加やコストの増加に繋がるため、セレクタに備えられているセンサを用いて遊技機の状況を検知可能としている。このため、遊技機としては正常な設置状況であって電源が投入されているときは、セレクタの向きが遊技機が危険な設置状況であるときと同じ向きになれば、上述したセレクタエラーになり得る。例えば、セレクタを正位置から左側に45度~90度傾けている状況やセレクタを正位置から後ろに90度倒した状況にするとセレクタエラーを検知可能となり、遊技の進行を停止させることが可能となる。
このような構成によれば、遊技機が危険な設置状況となったときに遊技を進行させないようにすることができるため、遊技機の危険な設置方法を抑制することが可能となる。また、セレクタを危険な設置状況と同様な方向に傾けることで、セレクタエラーとなることから、セレクタに対する不正行為により一度取り外されたセレクタの再設置時に誤った方向で設置されることでの不正検知の効果も期待できる。
なお、もし、遊技機が危険な設置状況であって、セレクタエラーが発生しないようになっていた場合は、3ベットがされている状況でスタートスイッチが操作されると、リールが回転し、停止スイッチの操作に応じてリールが停止可能となっている(遊技が進行可能となっている)。
<<メダル払出に関する危険な設置状況の防止>>
遊技機の危険な設置状況を図97を用いて説明する。
図97は、遊技機の左側板を水平な接地面に接地させたときの状況下で前扉裏面から見た図である。図示されていないが、実際は前扉が閉じている状況となっている。なお、図97の黒矢印は点線で囲んだ部位を拡大していることを示している。
遊技機の左側板を水平な接地面に接地させたときに所定のエラーとなって遊技の進行を停止しないものや、遊技中は所定のエラーを検知しないことで図97の状況となっても遊技の進行を停止しないものにおいては、遊技中に図97の状況となっており、その後全リール停止後に所定数の払出が行われ得る図柄組合せが停止していた場合は、払出処理が実行可能となっている。
図97の状況で所定数の払出処理が実行された場合(ホッパに所定数以上のメダルが貯留されている状況)は、受け皿28にメダルが排出されずに図97の受入部にメダルが貯留可能となるよう構成されている。
なお、正常な設置状況において、ホッパの排出口と返却通路のメダル払出口45が前扉閉鎖時においても所定距離離れている。換言すると、ホッパから払い出されたメダルはホッパの排出口から飛び出して、返却通路のメダル払出口45を通過して受け皿28に導かれるようになっている。このホッパの排出口から飛び出してから返却通路のメダル払出口45を通過するまでの少なくとも所定距離間はメダルは空中にいる状態になっている。
そして、危険な設置状況となった場合は、図97で示すように空中にいるメダルの受ける重力ベクトルが正常な設置状況とは異なるが、ホッパの排出口から飛び出したメダルが返却通路のメダル払出口45の縁にぶつからず返却通路のメダル払出口45を通過して返却通路の受入部に貯留されることになる。
また、返却通路の受入部には、危険な設置状況において、25Φのメダルが15枚(遊技機規則上の最大払出枚数分)入る幅と奥行きになっているため、メダルが15枚払い出し可能な仕様であっても返却通路の受入部に貯留可能となっている。
また、返却通路の受入部は図97の<点線で囲まれた部分を右側面から見た図>で示すように前面に突出している返却通路の受入部にメダルが貯留可能となっている。遊技メダルのサイズは厚さ約1.6mm、直径25mmが一般的であるため、このメダルが15枚貯留可能となるためには返却通路の受入部の容量(返却通路のメダル払出口周辺の突出部の容量)は、600mm以上の容量となっている。
このように構成することで、危険な設置状況であるときのメダル払出時は、メダルが受け皿28に出ることなく、返却通路の受入部に貯留されるので、メダルが払い出されないことで実質的に遊技の進行を停止することが可能となり、危険な設置状況での遊技を防ぐことが可能となる。
また、遊技機の裏板を水平面に接地させた場合に払出処理が実行された場合は、メダルが返却通路のメダル払出口45の縁に衝突することで、メダルを受け皿28に導かないよう構成されている。
このような構成においても、遊技の進行が実質的にできないため、危険な設置状況を抑制することができる。
<<スピーカに関する不正対策>>
近年、不正を行うものが不正操作を実行する際に発生するエラー音や通常とは異なる態様の音(同じ音が連続して出力されたり、所定音が出力し得ない状況で所定音が出力されたりする態様)を意図的に聞こえにくくするためにスピーカに対して不正を行う事案が出てきている。
本実施形態に係る遊技機では、スピーカに不正操作が行われてもなるべく音が聞こえるようにすることを目的としている。
図98は、遊技機正面視の図であり、下スピーカと上スピーカが備えられている。なおスピーカは前扉の裏側に固定されている。
図98の破線で示す箇所が下スピーカのコーン紙の全周であり、遊技機正面からはスピーカの全体像を視認できないようになっている。また、スピーカのコーン紙の直径は70mmである。
そして、遊技機の前扉にはスピーカのコーン紙、及びセンターキャップを覆うようにカバー部材が配置されており、カバー部材にはスピーカの音を遊技者に向けて出力するためのカバー部材の穴が多数形成されている。カバー部材は非磁性体の金属から構成されている。なお、図98はイメージ図であり、カバー部材の穴の数は図の通りではない。
カバー部材の穴の直径は2mmであり、一方の下スピーカに対応するカバー部材の穴は300個開いている。
つまり、カバー部材の穴の面積の総数は、942平方ミリメートル((2/2)×(2/2)×3.14×300)である。対して、コーン紙、及びセンターキャップの面積は3846.5平方ミリメートル((70/2)×(70/2)×3.14)である。換言すると、カバー部材の穴の面積の総数はコーン紙、及びセンターキャップの面積の1/4未満となっている。
このように構成することで、カバー部材の全穴から針金等が侵入し、コーン紙、及びセンターキャップにカバー部材の穴の面積の総数分穴が開いたとしても、コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち3/4以上は残るように構成している。
このため、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入することでやぶれたとしても、コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち3/4以上は残る。コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち3/4以上は残っている状況の音量の低下率は20%未満となるように構成しているため、遊技機からのエラー音や遊技音はやぶれたスピーカからでも十分に聞こえるようになっている。
なお、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入することでやぶれた状況において、遊技者が設定できる音量が最小(無音を除く)であった場合でも、遊技音は平均50デシベル以上であり十分に聞こえるようになっている。なお、エラー音は遊技者が音量を変更できない音となっている。
また、上述した説明では、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入することでやぶれた状況を説明したが、カバー部材の全穴がコーン紙の前面のみにあって、コーン紙のみが破れる状況であってコーン紙にカバー部材の穴の面積の総数分穴が開いたとしても、コーン紙の面積のうち3/4以上は残るようになっている。
そして、コーン紙の面積のうち3/4以上は残っている状況の音量の低下率も20%未満となるように構成しているため、遊技機からのエラー音や遊技音は十分に聞こえるようになっている。
上述したカバー部材の穴の数、穴のサイズ、コーン紙、及びセンターキャップのサイズ等は例示であり、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入されて、コーン紙の面積のうち3/4以上残るように構成されていれば、それぞれの設計は任意の値で良い。
図98の上スピーカは、スピーカのコーン紙、及びセンターキャップの面積とカバー部材の面積が略同一となっている。また、カバー部材の略前面にカバー部材の穴が形成されている。スピーカのコーン紙、及びセンターキャップは縦が100mm、横が30mmの略長方形となっている。
カバー部材の穴の直径は2mmであり、一方の上スピーカに対応するカバー部材の穴は480個開いている。
つまり、カバー部材の穴の面積の総数は、1507.2平方ミリメートル((2/2)×(2/2)×3.14×480)である。対して、コーン紙、及びセンターキャップの面積は3000平方ミリメートル(100×30)である。換言すると、カバー部材の穴の面積の総数はコーン紙、及びセンターキャップの面積の約1/2(1/1.99)となっている。
このような上スピーカの場合、カバー部材の全穴から針金等が侵入し、コーン紙、及びセンターキャップにカバー部材の穴の面積の総数分穴が開いたとしても、コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち1/1.5以上~1/2.5未満は残るように構成している。
そして、コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち1/1.5以上~1/2.5未満は残っている状況の音量の低下率は50%未満となるように構成している。
このような構成によれば、スピーカのコーン紙、及びセンターキャップの面積とカバー部材の面積が略同一であって、カバー部材の全穴から針金等が侵入し、コーン紙、及びセンターキャップにカバー部材の穴の面積の総数分穴が開いたとしても、遊技機からのエラー音や遊技音は十分に聞こえるようになっており、遊技機に対する不正を未然に防ぐことができる。
また上スピーカの例であっても下スピーカの例と同様な状況として、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入することでやぶれた状況において、遊技者が設定できる音量が最小(無音を除く)であった場合であっても、遊技音は平均40デシベル以上であり十分に聞こえるようになっている。なお、エラー音は遊技者が音量を変更できない音となっている。
上述したカバー部材の穴の数、穴のサイズ、コーン紙、及びセンターキャップのサイズ等は例示であり、コーン紙、及びセンターキャップがカバー部材の全穴から針金等が侵入されて、コーン紙の面積のうち1/1.5以上~1/2.5未満は残るように構成されていれば、それぞれの設計は任意の値で良い。
なお、図示していないが、コーン紙、及びセンターキャップの面積のうち1/2.5以上~3/4未満は残っている状況の音量の低下率は40%未満となるように構成しているため、このような状況となるカバー部材の穴の数、穴のサイズ、コーン紙、及びセンターキャップのサイズ等で構成することでも、カバー部材の全穴から針金等が侵入し、コーン紙、及びセンターキャップにカバー部材の穴の面積の総数分穴が開いたとしても、遊技機からのエラー音や遊技音は十分に聞こえるようになっており、遊技機に対する不正を未然に防ぐことができる。
<<投入口から液体が流入されることに対する不具合の抑制>>
近年、メダル投入口にお茶等の飲料を流し込まれる事件が散見される。
メダル投入口はメダルを遊技機内に入れるために穴が開いている。メダル投入口の穴が大きいとメダルを一気に入れやすくなり、メダル投入口の穴が小さいとメダルが1枚ずつ入れやすくなる。
また、メダル投入口から投入されたメダルは、セレクタを通ってホッパに導かれる場合と、セレクタから返却通路を通って受け皿28に導かれる場合がある。
これはメダルの規格が実態として決まっているからであり、このように、メダル投入口は遊技機の内部にメダルを所定の決まった場所に導くようになっているため、メダルが所定の決まった場所以外の場所に導かないようになっている(イレギュラーとしてメダルがこぼれることはある)。
しかし、メダル投入口から液体が投入されると、想定外の箇所に液体が飛び散り、火災や故障の要因となってしまう。
本実施形態に係る遊技機において、メダル投入口から液体を流入されても不具合の発生を抑制することを目的としている。
図99は前扉を裏側から正面視した図であり、図100はセレクタを右側面から見た図である。
まず投入される虞のある液体として、店舗で販売しているお茶、水、コーヒー又はジュースが可能性としては高く、容量は150ml~500mlが一般的である。この中で最も低い動粘度は水であり1.004×10-6/S(20℃)となっている。
以下の説明では、投入される可能性のある液体として最も動粘度の低い水を例にして説明するため、水よりも動粘度の高いお茶、コーヒー、又はジュースに置き換えても構成を充足することは言うまでもない。
もし、メダル投入口から投入された液体が電源BOXに流れてしまうと電気がショートして火災が発生してしまう虞がある。また、もしメダル投入口から投入された液体がホッパに流れてしまうとホッパの故障の要因となってしまう虞がある。
このため、本実施形態に係る遊技機ではメダル投入口から投入され液体をなるべく受け皿28に導くよう構成している。
まず、液体が流入される入り口となるメダル投入口の穴のサイズを、縦1.7mm以上から3mm未満、横25mm以上から30mm未満の略長方形とする。これは一般的なペットボトルの口径30mmよりも小さくするためである。
このように構成することで、液体がメダル投入口から一気に流れることを抑制できるため、液体の流下速度を一定以下に抑えることができる。このため速度を増した液体が遊技機筐体内に飛び込むような事態を防ぐことができる。
次に、メダル投入口から流入した液体はセレクタに入るため、セレクタからホッパに導かれないように、セレクタからホッパまでのメダルが転動する通路の幅(図100のAの幅)を3mm未満にする。
このように構成することで、セレクタ内にメダルを通過させることはできるが、液体は通路からこぼれて返却通路に導くことができる。このため液体がホッパまで導かれ難くすることができ、ホッパの故障を防ぐことができる。なお、ホッパまでの通路は図99のシュート部材があるため、若干ホッパに導かれてもシュート部材で止まることが可能である。
次に、返却通路に導かれた液体は返却通路を通って受け皿28に導かれる。返却通路は前扉裏面にビスで複数個所固定されており(図示せず)、返却通路の周囲に液体が漏れないように構成されている。また、メダル払出口を液体の流下経路に配置されないよう構成されているため、メダル払出口から液体が飛び出ることを防いでいる。また、返却通路が覆っている前扉裏側の範囲には一部材(一つの部材)で構成されているため隙間がないように構成している。
このように構成することでセレクタから返却通路に導かれた液体を返却通路内を流下させて受け皿28に導くことができる。このため、液体が筐体内にこぼれ難くなるので、電源BOXの方に液体が導かれにくくなり、火災や故障を防ぐことができる。
そして、受け皿28に導かれた液体が受け皿28から零れ難いように構成している。具体的には、受け皿の容積を500ml以上にしている。
このように構成することで、一般的なペットボトルサイズの液体を全てメダル投入口から注がれても、受け皿28で受けることができ、店舗側にこぼれにくいので、店舗の清掃の負担を軽減させることができる。
なお、メダル投入口から注がれた液体は100%受け皿に導かれなくてもよい。これは通常液体が流下する過程で各通路や壁に一部残るため、メダル投入口から500mlの液体が注がれても受け皿28に貯まる液体が500ml未満となる。また、液体が筐体の底部に少し零れる程度では火災や故障が発生する可能性が低いことから、メダル投入口から注がれた液体のうち50%以上は受け皿28に貯まるよう構成すれば、目的を達成できる。
本実施形態では遊技機として、スロットマシン(回胴式遊技機)の構成を例示したが、ぱちんこ遊技機、じやん球遊技機、パロット、又はカジノマシン等の様々な遊技機に適用できる。
以上、本発明を説明するために記載した本実施形態の各技術内容は、適宜組み合わせることができる。
PS1 :スロットマシン
PS2 :フロントパネル
PS3 :キャビネット
S :スピーカ
100 :主制御基板
1000 :副制御基板
4 :表示窓
5 :下部パネル
6 :リールユニット
7 :リールベース
8a :左リール
8b :中リール
8c :右リール
11 :操作パネル
12 :スタートスイッチ
13 :ストップスイッチ
13a :左ストップスイッチ
13b :中ストップスイッチ
13c :右ストップスイッチ
17 :メダル投入口
18 :MAXベットスイッチ
19 :1ベットスイッチ
20 :サブスイッチ
21 :サブ十字キースイッチ
22 :イジェクトスイッチ
24 :操作指示ランプ
24a :左操作指示ランプ
24b :中操作指示ランプ
24c :右操作指示ランプ
25 :ベット数表示ランプ
25a :1ベットランプ
25b :2ベットランプ
25c :3ベットランプ
26 :クレジット数表示器
26a :セグメント表示器
26b :セグメント表示器
27 :獲得枚数表示器
27a :セグメント表示器
27b :セグメント表示器
28 :受け皿
29 :タバコ用灰皿
30 :シール収容部
32 :表示装置
34 :メダルセレクタ
37 :設定キースイッチ
38 :設定スイッチ
39 :電源装置
40 :電源スイッチ
44 :ホッパ
45 :メダル払出口
46 :補助タンク
47 :外部出力端子板

Claims (1)

  1. 或る遊技のリール回転開始から或る遊技の次の遊技のリール回転開始までの期間が所定期間以上の期間とさせるための所定のタイマ値を記憶可能な所定の記憶手段を備え、
    所定の記憶手段に記憶されている所定のタイマ値が0ではないときは、所定音が出力可能であり、
    ベット操作が実行されてベット処理を実行するときに特定音が出力可能であり、
    ベット操作されてからスタートスイッチの操作が有効となる最短期間でスタートスイッチが操作(所定音が出力可能な期間でのスタートスイッチの操作)された場合であっても、特定音の出力が終了した後に所定音が出力可能である
    遊技機。
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