JP2024067927A - ワークの測定機能を有した機械および工作機械 - Google Patents

ワークの測定機能を有した機械および工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】オペレータが、容易にワーク表面の所望の測定点に測定プローブを接触させ、正確にワークを測定できるようにすること。【解決手段】ワークWの測定機能を有した機械100が、ワークを取り付けるテーブル106と、ワークに接触したことを検出する測定プローブ114と、テーブルと測定プローブを相対移動させる直線送り軸と、送り軸にワークと測定プローブとを相対移動させる移動指令を入力する手動パルス発生器50と、測定プローブがワークに接触した時に検出した移動方向及び座標である測定点情報を記憶する記憶部26と、記憶部に記憶された測定点情報を表示する表示部202と、オペレータが選択した測定点情報に基づいて測定プログラムを作成し、該測定プログラムを実行してワークを測定する測定制御装置10とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械のテーブルに固定したワークを簡単な操作で測定可能にしたワークの測定装置および工作機械に関する。
工作機械では、加工プログラムを実行してワークを加工する際に、ワークの基準位置を工作機械に設定する必要がある。そのために、測定プローブを用いてワークの基準点を測定している。こうしたワークの測定作業を測定用NCプログラムにより自動的に実行する方法が特許文献1に記載されている。
国際公開第2017/168727号公報
特許文献1の方法では、操作盤からジョグ操作によって、測定プローブを移動させる送り軸、移動方向および測定点を教示している。操作盤は、工作機械のカバーに固定されているため、測定プローブがワークに接触する測定点がオペレータから離れており、オペレータにとって正確に位置を確認することが難しい。特に、測定点が、ワークの裏側にある場合には、オペレータは測定点を目視することができない。
本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、オペレータが、容易にワーク表面の所望の測定点に測定プローブを接触させ、正確にワークを測定できるようにすることを目的としている。
上述の課題を解決するために、本発明によれば、ワークの測定機能を有した機械において、前記ワークを取り付けるワーク取付部と、前記ワークに接触したことを検出する測定プローブと、前記ワーク取付部と前記測定プローブを相対移動させる直線送り軸と、前記ワーク取付部の近傍の作業位置まで持ち運び可能に設けられ、前記送り軸に前記ワークと前記測定プローブとを相対移動させる移動指令を入力する操作端末と、前記測定プローブがワークに接触した時に検出した移動方向及び座標である測定点情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された測定点情報を表示する表示部と、前記表示部に表示された測定点情報を選択可能に構成され、オペレータによって選択された測定点情報に基づいて測定プログラムを作成し、該測定プログラムを実行して前記ワークを測定する測定制御装置とを備える測定機能を有した機械が提供される。
ワーク取付部の近傍の作業位置まで持ち運び可能に設けられた作業端末からワークと測定プローブとを相対移動させる移動指令を送り軸に入力するようにしたので、オペレータは、直接目視してワーク表面の所望の測定点に測定プローブを容易に接触させ、正確にワークを測定できるようにすることが可能となる。
本発明を適用する機械の一例を示す側面図である。 手動パルス発生器の平面図である。 本発明の好ましい実施形態による測定制御装置のブロック図である。 表示部に表示される画面の略図である。 手動パルス発生器による測定プローブの移動を説明するための略示斜視図である。 表示部に表示される画面の略図である。 手動パルス発生器による測定プローブの移動を説明するための略示斜視図である。 表示部に表示される画面の略図である。 表示部に表示される画面の略図である。 本発明の好ましい実施形態による測定制御装置の作用を説明する 本発明の好ましい実施形態による測定制御装置の作用を説明する 測定の種類の一例(基準面測定)を示す略図である。 測定の種類の一例(傾斜測定)を示す略図である。 測定の種類の一例(コーナー測定)を示す略図である。 測定の種類の一例(ポケット測定)を示す略図である。 測定の種類の一例(ブロック測定)を示す略図である。 安全高さを説明するための略図である。 安全高さ設定画面の略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1を参照すると、本発明を適用する機械の一例が示されている。図1において、本発明の好ましい実施の形態による機械100は、立形マシニングセンタを構成しており、工場の床面に固定された基台としてのベッド102、ベッド102の前方部分(図1では左側)の上面で前後方向またはY軸方向(図1では左右方向)に移動可能に設けられワークWを固定するワーク取付部としてのテーブル106、ベッド102の後端側(図1では右側)で同ベッド102の上面に立設、固定されたコラム104、該コラム104の前面で左右方向またはX軸方向(図1では紙面に垂直な方向)に移動可能に設けられたX軸スライダ108、X軸スライダ108の前面で上下方向またはZ軸方向に移動可能に取り付けられ主軸112を回転可能に支持する主軸頭110および機械100全体を包囲するカバー(図示せず)を具備している。
カバーは、主軸112とテーブル106との間のワークWが配置され加工が行われる空間である加工空間へアクセスするためのオペレータドアを含んでいる。オペレータドアは、加工中および後述する自動測定測定中は閉鎖される。
なお、機械100は、一般的な3次元測定装置であってもよい。
機械100は、主軸112の先端に装着された工具(図示せず)をテーブル106に固定されたワークWに対してX軸、Y軸、Z軸の各軸送り装置によって相対移動させることによって、加工するようになっている。
機械100は、また、工具マガジンや、主軸112と工具マガジンとの間で工具を交換する自動工具交換装置(図示せず)、加工液供給装置(図示せず)、オイルエア供給装置(図示せず)、圧縮空気供給装置(図示せず)のような機械100の関連機器を備えることができる。
機械100は、更に、オペレータが機械100を操作するための操作盤200と、操作盤200に接続されテーブルの近傍の作業位置まで持ち運び可能な操作端末としての手動パルス発生器50を備えている。なお、本実施形態では、操作端末としての手動パルス発生器50は有線でNC装置150に接続されているが、手動パルス発生器50無線でNC装置150に接続されていてもよい。また、操作端末は、無線または有線でNC装置150に接続されたタブレットやスマートフォンのようなハンドヘルド電子機器であってもよい。
主軸112の先端には、テーブル106に固定されたワークWを加工する工具(図示せず)が装着される。図1では、主軸112の先端には、工具に代えて、ワークWを測定するための測定プローブ114が装着されている。測定プローブ114は、機械100のオペレータが手動で、或いは、機械100の自動工具交換装置によって自動的に装着するようにできる。
テーブル106は、ベッド102の上面において水平なY軸方向(図1の左右方向)に延設された一対のY軸案内レール(図示せず)に沿って往復動可能に設けられており、ベッド102には、テーブル106をY軸案内レールに沿って往復駆動するY軸送り装置として、Y軸方向に延設されたボールねじ(図示せず)と、該ボールねじの一端に連結されたY軸サーボモータ(図示せず)が設けられており、テーブル106には、前記ボールねじに係合するナット(図示せず)が取り付けられている。テーブル106には、また、テーブル106のY軸方向の座標位置を測定するY軸スケール118が取り付けられている。
X軸スライダ108は、コラム104の上方部分の前面においてX軸方向に延設された一対のX軸案内レール(図示せず)に沿って往復動可能に設けられている。コラム104には、X軸スライダ108をX軸案内レールに沿って往復駆動するX軸送り装置として、X軸方向に延設されたボールねじ(図示せず)と、該ボールねじの一端に連結されたX軸サーボモータ(図示せず)が設けられており、X軸スライダ108には、前記ボールねじに係合するナット(図示せず)が取り付けられている。コラム104には、また、X軸スライダ108のX軸方向の座標位置を測定するX軸スケール116が取り付けられている。
主軸頭110は、X軸スライダ108の前面においてZ軸方向(図1では上下方向)に延設された一対のZ軸案内レールに沿って往復動可能に設けられている。X軸スライダ108には、主軸頭110をZ軸案内レールに沿って往復駆動するZ軸送り装置として、Z軸方向に延設されたボールねじ(図示せず)と、該ボールねじの一端に連結されたZ軸サーボモータ(図示せず)が設けられており、主軸頭110には、前記ボールねじに係合するナット(図示せず)が取り付けられている。X軸スライダ108には、また、主軸頭110のZ軸方向の座標位置を測定するZ軸スケール120取り付けられている。
X軸サーボモータ、Y軸サーボモータ、Z軸サーボモータおよびX軸スケール116、Y軸スケール118、Z軸スケール120は、機械100を制御するNC装置150(図3)に接続されている。測定プローブ114もまた、NC装置150に接続されている。NC装置150によって、X軸サーボモータ、Y軸サーボモータ、Z軸サーボモータへ供給される電力(電流値)が制御される。
機械100は、X軸、Y軸、Z軸の各直線送り軸装置に加えて、A軸、B軸および/またはC軸の回転送り軸装置を備えていてもよい。A軸、B軸および/またはC軸の回転送り軸装置は、NC装置150に接続されたA軸サーボモータ、B軸サーボモータおよび/またはC軸サーボモータを備えることができる。
操作盤200は、表示部として、オペレータが画面に接触することにより所望の部分の選択が可能なタッチパネル202を含む。操作盤200は、更に、入力部として、複数のキースイッチ204を含む。キースイッチ204を押すことにより、所定の数字や文字の入力、所定の操作の選択、オーバライド値の設定、工作機械の非常停止等を行うことができる。
手動パルス発生器50は、通常はNC装置150からの指令に基づいて駆動されるX軸、Y軸およびZ軸の各送り軸装置のサーボモータ(図示せず)を、指令パルスを送出することにより必要に応じて手動で駆動できるように設けられている。手動パルス発生器50は、X軸、Y軸およびZ軸の各送り軸装置のサーボモータに加えて、A軸、B軸、および/またはC軸の回転送り軸装置のサーボモータを手動で駆動できるようにしてもよい。
このため、手動パルス発生器50は、指令パルスを送出することができるように構成されており、パルス発生操作手段として全周に目盛の付けられたパルス発生ダイヤル51と、指令パルスの送出先を選択する選択スイッチ52と、倍率選択スイッチ53と、非常停止ボタン54と、電子回路基板(図示せず)と、さらに本実施形態においてはイネーブルスイッチ55と、前記電子回路基板を収容するとともに前記スイッチ類を取り付ける、片手で保持できる大きさのケース56と、操作盤200に電気的に接続するためのケーブル57とを有する。
選択スイッチ52は、手動パルス発生器50の電源のON/OFF機能と、指令パルスの送出先の軸を選択する機能を有する。図2の選択スイッチ52のダイヤルの周囲の表示「X、Y、Z、A、B、C」がそれぞれX軸、Y軸、Z軸、A軸、B軸、C軸に対応している。従って、オペレータが、例えば「X」が選択すると、X軸サーボモータに指令パルスが送出される。
パルス発生ダイヤル51は、送り軸等の移動距離と送り軸等の移動方向と送り軸等の移動速度とを手動で制御するように構成されている。送り軸等の移動距離は、ダイヤルの周囲の目盛りに対応しているパルス数を定めることで決定される。倍率選択スイッチ53が「×1」を選択されている場合、パルス発生ダイヤル51を1目盛り動かすと1パルス発生する。倍率選択スイッチ53が「×10」、「×100」または「×1000」が選択されているなら「×1」を選択されているときの10倍、100倍、または1000倍の数のパルスが発生する。選択スイッチ52で選択された送り軸等の駆動モータは、指令パルスを受けると、パルス数に応じた所定の角度だけ回転する。
送り軸等の移動方向については、パルス発生ダイヤル51を右回りさせるかまたは左回りさせるかによって、各送り軸等で定められた正または負の向きが決定される。送り軸の移動速度はパルス発生ダイヤル51の回転速度に応じて決定される。
イネーブルスイッチ55は、押しボタンスイッチとして形成されており、それが押されている間にのみ、パルス発生ダイヤル51の操作が有効にされてパルスの送出が許可される。したがって、指令パルスを送出したい場合には、オペレータはイネーブルスイッチ55を押しながら、パルス発生ダイヤル51を操作する必要がある。
本実施形態における手動パルス発生器50は、オペレータの左手で保持し、左手の親指でイネーブルスイッチ55を押しながら、右手でパルス発生ダイヤル51を回転させるのに適した形態にデザインされている。手動パルス発生器50を右手で保持して右手の薬指等でイネーブルスイッチ55を押しながら、左手でパルス発生ダイヤル51を回転させることは場合によっては可能であるかもしれない。しかしながら、本実施形態においては、イネーブルスイッチ55とパルス発生ダイヤル51は、それらの片手での同時操作が不可能であるように手動パルス発生器50のケース56に配置されている。
次に、本発明の好ましい実施形態による測定装置のブロック図である図3を参照すると、測定制御装置10は、測定軸判定部12、測定方向判定部14、測定点カウント部16、測定工程記憶部18、自動測定指令部20、測定タイプ判定部22、演算部24、測定点座標記憶部26、表示制御部28および測定プログラム記憶部30を主要な構成要素として具備している。
測定制御装置10は、CPU(中央演算素子)、RAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリーメモリ)のようなメモリ装置、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)のような記憶デバイス、出入力ポート、および、これらを相互接続する双方向バスを含むコンピュータおよび関連するソフトウェアから構成することができる。測定制御装置10は、機械100の工具マガジン(図示せず)や、自動工具交換装置(図示せず)、加工液供給装置(図示せず)、オイルエア供給装置(図示せず)、圧縮空気供給装置(図示せず)のような機械100の関連機器を制御する機械制御装置の一部として構成してもよい。
測定軸判定部12は、NC装置150に入力されるX軸、Y軸、Z軸の各スケール116、118、120の値に基づき、機械座標系における測定プローブ114の位置座標の変化によって、X軸、Y軸、Z軸のどの送り軸でワークWを測定しているのかを判定する。測定方向判定部14は、やはり機械座標系における測定プローブ114の位置座標の変化から測定方向を判定する。
測定点カウント部16は、測定プローブ114がワークWに接触して、X軸、Y軸、Z軸の送りが停止した測定点を記憶し、記憶した測定点の中からオペレータが選択した測定点の数をカウントして測定点の個数として記憶する。測定工程記憶部18は、現在の手動パルス送りが何番目の工程であるか、測定軸判定部12および測定方向判定部14で判定された現在測定中の軸と方向に関連付けて記憶する。自動測定指令部20は、オペレータが、後述する自動測定ボタン70(図4、6、8、9)をタッチ操作したときに、手動パルス操作により教示し、オペレータが選択した測定点を測定するようNC装置150に対して指令を発する。
測定タイプ判定部22は、測定制御装置10によって実行可能な測定の種類を、測定軸、測定方法、測定点の個数および測定順序と関連付けて記憶している。
図12~図16に測定制御装置10によって実行可能な測定の種類を例示する。図12~図16に示す測定の種類は単なる例示であって、他の種類の測定ができるようにしてもよい。
図12は、ワークWのX軸、Y軸、Z軸に垂直な側面の1つのX座標、Y座標またはZ座標を測定する基準面測定(1軸測定)を示している。これは、測定プローブ114をワークWのX軸、Y軸またはZ軸方向にワークWに接近させて、ワークWのX軸、Y軸、Z軸に垂直な側面の1つに接触させることによって、その側面(基準面)のX座標、Y座標またはZ座標を測定するものである。
図13は、ワークWのX軸に対する傾斜角を測定する傾斜測定を示している。これは、ワークWの1つの側面に対して測定プローブ114を直線状に接近させて該側面に接触させ、次いで、1回目に測定プローブ114をワークWに接近させた直線経路に対して垂直方向に移動させ、次いで、測定プローブ114を前記直線経路に対して平行にワークWの前記1つの側面に対して直線状に接近させて該側面に接触させることによって、X軸に対するワークWの傾斜角θを測定する。2つの測定点の座標を(x1、y1)、(x2、y2)とすると、傾斜角θは、θ=ATAN(y2-y1)/(x2-x1)の計算式によって演算により求めることができる。
図14は、X軸、Y軸方向から測定プローブ114をワークWに接近させ、ワークWの側面に接触させることによって、両側面の交差する隅部の座標を測定するコーナー測定を示している。
図15は、ワークWに形成した矩形のポケットまたは凹部の中心を測定するポケット測定を示しており、測定プローブ114をワークWのポケット内に配置して、測定プローブ114をX軸またはY軸に沿ってポケットの一方の内側面に接近させて該内側面に接触させ、次いで、X軸またはY軸に沿って反対方向に送りポケットの反対の内側面に接触させ、次いで、Y軸またはX軸に沿ってワークWに接近させてポケットの一方の内側面に接触させ、次いで、Y軸またはX軸に沿って反対方向に送りワークWの反対側の内側面面に接触させることによって、ワークWのポケットまたは凹部の中心座標を測定する場合を示している。X軸方向に測定した2つの測定点の座標を(x1、y1)、(x2、y2)、Y軸方向に測定した2つの測定点の座標を(x3、y3)、(x4、y4)とすると、中心の座標は((x1+x2)/2、(y3+y4)/2)で表される。
図16は、直方体形状のワークWの中心座標を測定するブロック測定を示しており、測定プローブ114をX軸またはY軸に沿ってワークWに接近させてワークWの側面に接触させ、次いで、X軸またはY軸に沿って反対方向にワークWに接近させてワークWの反対側面に接触させ、次いで、Y軸またはX軸に沿ってワークWに接近させてワークWの側面に接触させ、次いで、Y軸またはX軸に沿って反対方向にワークWに接近させてワークWの反対側面に接触させることによって、ワークWの中心座標を測定する場合を示している。X軸方向に測定した2つの測定点の座標を(x1、y1)、(x2、y2)、Y軸方向に測定した2つの測定点の座標を(x3、y3)、(x4、y4)とすると、中心の座標は((x1+x2)/2、(y3+y4)/2)で表される。
次に、図4~図18を参照して、本発明のワーク測定方法の一例を説明する。
図4、6、8、9は、手動パルス発生器50を用いたワークWの測定操作を開始したときに、タッチパネル202に表示される画面60を示している。画面60は、測定点情報をリスト表示する測定点表示領域62、測定方法表示領域64、測定点表示領域62に表示されている測定点情報を削除する測定点削除ボタン66、全測定点削除ボタン68および自動測定ボタン70を含む。
測定方法表示領域64に表示されるアイコンは、一例として、図12の基準面測定を示すアイコン(基準面測定アイコン)64a、図13の傾斜測定を示すアイコン(傾斜測定アイコン)64b、図14のコーナー測定を示すアイコン(コーナー測定アイコン)64c、図15のポケット測定を示すアイコン(ポケット測定アイコン)64dおよび図16のブロック測定を示すアイコン(ブロック測定アイコン)64eが含まれる。
例えば、図5に示すように、手動パルス発生器50を用いて、主軸112の先端部に装着した測定プローブ114を、テーブル106に固定されたワークWに対して、X軸方向に移動させると、測定軸判定部12はX軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、X軸の測定が実行中であると判定する。同時に、測定方向判定部14は、移動指令から、測定プローブ114がX軸に沿ってマイナス方向に移動していることを判定する。
次いで、測定プローブ114がワークWの側面に接触すると、測定プローブ114からスキップ信号がNC装置150へ出力される。スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとX軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWから離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。測定工程記憶部18は、1番目の工程として上述のオペレータによる手動パルス送り操作を記憶する。
このとき、測定タイプ判定部22は、今般の手動パルス操作による測定では、X軸が用いられたとの情報を測定軸判定部12から、そして測定プローブ114がマイナス方向に移動したとの情報を測定方向判定部14から受け取り記憶する。表示制御部28は、測定タイプ判定部22から、これら2つの情報、つまり測定プローブ114がワークWに対してX軸に沿ってマイナス方向に移動したとの情報を受け取り、かつ、測定点座標記憶部26から、X軸の座標値を受け取り、図6に示すように、タッチパネル202上の画面60の測定点表示領域62の最上位の欄にX座標値を表示する。
同様に、測定プローブ114をX軸に沿ってプラス方向、Y軸に沿ってマイナス方向、Y軸に沿ってプラス方向および/またはZ軸に沿ってマイナス方向に移動させて、測定プローブ114がワークWに接触したときの、X軸、Y軸および/またはZ軸の座標値が、図8に示すように、画面60の測定点表示領域62に、X軸、Y軸および/またはZ軸に沿った手動パルス操作が終了したときに、順次にリスト表示される。なお、図8には、-X、+X、-Y、+Y、-Zの座標値が示されているが、測定点表示領域62には、オペレータが行った手動パルス操作に対応した座標値が表示されることは言うまでもない。
測定点表示領域62に表示された座標値は、オペレータがタッチパネル202をタッチ操作することによってアクティブ表示される。次いで、測定点削除ボタン66をタッチ操作することによって削除することができる。また、全測定点削除ボタン68をタッチ操作することによって、測定点表示領域62に表示された全ての座標値を削除することができる。こうして、オペレータは、手動パルス操作によるワークWの測定をやり直すことが可能となる。
オペレータが手動パルス操作により教示した測定点を選択する間、測定タイプ判定部22は測定の種類の判定を行っている。図10、11を参照して、本実施形態の作用を説明する。
まず、測定タイプ判定部22は、測定点カウント部16からの情報に基づいて、測定点が1であるか否かを判定する。測定点の数が1である場合(ステップS10でYesの場合)、測定タイプ判定部22は、ステップS12において、測定方向判定部14から測定方向(送り軸の移動方向)を受け取り、該測定方向が、Z軸に沿ってマイナス方向であるか否かを判定する。ステップS12でYesの場合、つまり手動パルス操作による測定方向がZ軸に沿ったマイナス方向である場合、測定タイプ判定部22は、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図12に示した基準面測定(Z軸方向の1軸測定)であると推定する。表示制御部28は、推定結果に基づき、測定方法表示領域64に図12の基準面測定を示すアイコン64aのみを表示する。
オペレータが自動測定ボタン70をタッチ操作すると、NC装置150は、測定プログラム記憶部30に格納されている自動測定プログラムを実行する。測定プログラム記憶部30は、後述する基準面測定、傾斜測定、コーナー測定、ポケット測定およびブロック測定のような、特定の測定方法に対応したブランク測定プログラムに、測定点情報(測定点座標値、測定方向)、安全高さ等の数値を入力または組み合わせて自動測定プログラムを生成し、これを記憶することができる。測定プログラム記憶部30は、こうしたブランク測定プログラムおよび過去に実行した自動測定プログラムを格納している。
オペレータが、例えば、Z軸に沿ったマイナス方向に手動パルス発生器50により測定教示し、選択した後、自動測定ボタン70をタッチ操作すると、ステップS12での判定はYesとなり、ワークWのZ軸に垂直な基準面の測定(-Z軸方向への一軸測定)を行うためのブランク測定プログラムに、測定点情報(測定点座標値、測定方向)、安全高さ等の数値が入力または組み合わせられ、自動測定プログラムが生成され、該自動測定プログラムがNC装置150で実行される(ステップS14)。
自動測定プログラムに従い、NC装置150は、測定点座標記憶部26に記憶されている測定点の座標(測定プローブ114がワークWに接触したときのX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標)へ向けて、測定プローブ114をZ軸に沿って移動させる。測定プローブ114の先端がワークWの上面に接触すると、スキップ信号が測定プローブ114からNC装置150へ出力される。
スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとZ軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWから離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。
自動測定が完了すると、演算部24は測定値に基づいてワークWの高さとしてZ軸方向の寸法を演算する。測定結果がタッチパネル上にワークWの高さまたはZ軸方向の寸法として表示される。
測定方向がZ軸に沿ってマイナス方向ではない場合(ステップS12でNoの場合)、つまり、X軸またはY軸に沿ってマイナス方向またはプラス方向の場合、図12~図16に示した全ての測定方法を推定することができるので、測定方法表示領域64には、基準面測定アイコン64a、傾斜測定アイコン64b、コーナー測定アイコン64c、ポケット測定アイコン64d、ブロック測定アイコン64eの全てが表示される。X軸とY軸の何れの軸送り装置が用いられたかは、測定軸判定部12が判定する。
このとき、オペレータが自動測定ボタン70をタッチ操作すると、ステップS10の判定はYesであり、ステップS12の判定はNoであるので、自動測定プログラムが実行されると、測定点座標記憶部26に記憶されている測定点の座標(測定プローブ114がワークWに接触したときのX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標)へ向けて、測定軸判定部12からの情報に基づいて、測定プローブ114がX軸またはY軸に沿って移動する。つまり、自動測定ボタン70をタッチ操作する前には、全ての測定方法が推定されるが、自動測定ボタン70をタッチ操作したときには、手動パルス操作による測定教示は、X軸またはY軸に沿った1点の測定であるので、該当する送り軸に垂直な基準面測定が実行される。
より詳細には、オペレータが、Z軸以外の送り軸(X軸またはY軸)に沿って手動パルス発生器50により測定教示して、選択し、その状態で自動測定ボタン70をタッチ操作すると、ステップS12での判定はNoとなり、該オペレータが手動パルス発生器50により測定を行った送り軸に垂直な基準面の測定(X軸またはY軸方向への一軸測定)を行うための自動測定プログラムが実行される(ステップS16)。
この場合の自動測定方法は、送り軸がX軸またはY軸であることを除いて、Z軸に関連して上述した方法と概ね同様であり、NC装置150は、自動測定プログラムに従い、測定点座標記憶部26に記憶されている測定点の座標(測定プローブ114がワークWに接触したときのX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標)へ向けて、測定軸判定部12からの情報に基づいて、測定プローブ114をX軸またはY軸に沿って移動させる。
測定プローブ114の先端がワークWのX軸またはY軸に垂直な側面に接触すると、スキップ信号が測定プローブ114からNC装置150へ出力される。スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとX軸またはY軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWから離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。自動測定が完了すると、演算部24は測定値に基づいて、X座標またはY座標をタッチパネル上に表示する。
ステップS10でNoの場合、つまり測定点が複数ある場合、フローチャートはステップS18以下で測定点が、2点であるか(ステップS10でNo、ステップS18でYes、ステップS20でNo、かつ、ステップS28でNoの場合)、3点であるか(ステップS10でNo、ステップS18でYes、ステップS20でNo、かつ、ステップS28でYesの場合)、4点であるか(ステップS10でNo、ステップS18でYes、かつ、ステップS20でYesの場合)、或いは、5点以上であるか(ステップS10でNo、ステップS18でNoの場合)を判定する。
測定点が4点の場合、ブロック測定(ステップS24)またはポケット測定(ステップS26)が行われる。
例えば、オペレータが手動パルス操作により、測定プローブ114をX軸に沿ってワークWへ接近させると、測定軸判定部12はX軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、X軸の測定が実行中であると判定する。同時に、測定方向判定部14は、X軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、X軸に沿った測定プローブ114の移動が、X座標値が増加する方向であるか、或いは減少する方向であるかを判定する。
測定プローブ114がワークWの側面に接触すると、測定プローブ114からスキップ信号がNC装置150へ出力される。スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとX軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWから離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。測定工程記憶部18は、1番目の測定工程として、上述のオペレータによる手動パルス送り操作を記憶する。
このとき、測定タイプ判定部22は、今般の測定で用いられたのはX軸だけであるとの情報を測定軸判定部12から、X軸に沿って正の方向に測定プローブ114が移動したとの情報を測定方向判定部14から、測定点は1つだけであるとの情報を測定点カウント部16から、および、今般の測定はX軸に沿って測定プローブ114を移動させた工程だけを含んでいるという情報を測定工程記憶部18から受け取り、これに基づいて、オペレータが手動パルス送りによって教示した測定として、測定方法表示領域64には、基準面測定アイコン64a、傾斜測定アイコン64b、コーナー測定アイコン64c、ポケット測定アイコン64dおよびブロック測定アイコン64eの全てのアイコンが表示される(ステップS16)。
続けてオペレータが手動パルス送り操作によって、測定プローブ114をX軸に沿って反対方向にワークWへ接近させると、測定軸判定部12はX軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、X軸の測定が実行中であると判定する。同時に、測定方向判定部14は、X軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、測定プローブ114がX軸に沿って反対の方向に送られていることを判定する。
測定プローブ114がワークWの側面に接触すると、測定プローブ114からのスキップ信号によって、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力され、X軸の送りが反転されて測定プローブ114がワークWから離反する方向に送られる。測定プローブ114が所定距離移動すると、測定プローブ114の反転動作が停止する。測定工程記憶部18は、2番目の測定工程として、オペレータによる手動パルス送り操作を記憶する。
このとき、測定タイプ判定部22は、X軸が測定で用いられたとの情報を測定軸判定部12から、X軸に沿って正負の両方向に測定プローブ114が移動したとの情報を測定方向判定部14から、測定点は2点であるとの情報を測定点カウント部16から、および、今般の測定はX軸に沿って測定プローブ114を反対方向に移動させた2つの工程を含んでいるという情報を測定工程記憶部18から受け取り、これに基づいて、オペレータが手動パルス送りによって教示した測定として、測定方法表示領域64には、コーナー測定アイコン64c、ポケット測定アイコン64dおよびブロック測定アイコン64eが表示される(ステップS36)。
更にオペレータが手動パルス送り操作によって、測定プローブ114をY軸に沿ってマイナス方向にワークWへ接近させると、測定軸判定部12はX軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、Y軸の測定が実行中であると判定する。同時に、測定方向判定部14は、X軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、測定プローブ114がY座標値が減少する方向に送られていることを判定する。
測定プローブ114がワークWの側面に接触すると、測定プローブ114からのスキップ信号によって、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力され、Y軸の送りが反転されて測定プローブ114がワークWから離反する方向に送られる。測定プローブ114が所定距離移動すると、測定プローブ114の反転動作が停止する。測定工程記憶部18は、3番目の測定工程として、上述のオペレータによる手動パルス送り操作を記憶する。
このとき、測定タイプ判定部22は、X軸とY軸が測定で用いられたとの情報を測定軸判定部12から、測定点は3点であるとの情報を測定点カウント部16から受け取り、これに基づいて、オペレータが手動パルス送りによって教示した測定として、測定方法表示領域64には、ポケット測定アイコン64dおよびブロック測定アイコン64eが表示される(ステップS30)。
更にオペレータが手動パルス送り操作によって、測定プローブ114をY軸に沿ってプラス方向にワークWへ接近させると、測定軸判定部12はX軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、Y軸の測定が実行中であると判定する。同時に、測定方向判定部14は、X軸、Y軸、Z軸の各々の送り軸の動作指令から、測定プローブ114がY軸に沿って正の方向に送られていることを判定する。
測定プローブ114がワークWの側面に接触すると、測定プローブ114からのスキップ信号によって、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力され、Y軸の送りが反転されて測定プローブ114がワークWから離反する方向に送られる。測定プローブ114が所定距離移動すると、測定プローブ114の反転動作が停止する。測定工程記憶部18は、4番目の測定工程として、上述のオペレータによる手動パルス送り操作を記憶する。
このように、手動パルス操作による測定点が4点の場合、測定タイプ判定部22は、ステップS22で、測定軸判定部12、測定方向判定部14および測定点座標記憶部26からの情報に基づいて、測定プローブ114をX軸に沿ってマイナス方向に移動させたワークWに接触したときの座標値(-Xの測定点)と、プラス方向に移動させてワークWに接触したときの座標値(+Xの測定点)を比較する。
(-Xの測定点)≧(+Xの測定点)の場合(ステップS22でYesの場合)、測定タイプ判定部22は、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図16のブロック測定であると推定する。表示制御部28は、推定結果に基づき、ブロック測定アイコン64eのみを表示する。(-Xの測定点)<(+Xの測定点)の場合(ステップS22でNoの場合)、測定タイプ判定部22は、手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図15のポケット測定であると推定する。表示制御部28は、推定結果に基づき、ポケット測定アイコン64dのみを表示する。
ステップS22では、測定プローブ114をY軸に沿ってマイナス方向に移動させたワークWに接触したときの座標値(-Yの測定点)と、プラス方向に移動させてワークWに接触したときの座標値(+Yの測定点)を比較するようにしてもよい。
なお、手動パルス操作による測定教示した測定点を自動測定する際に、測定プローブ114をX軸またはY軸に沿って1つの方向に移動させてワークWに接触させたのちに、測定プローブ114を同一の送り軸に沿って反対の方向に移動させる前に、測定プローブ114を、図17に示すように、(1)ワークWよりも高く移動し、(2)ワークWの上方を通過させ、(3)ワークWから所定の距離(DA)の位置に配置し、(4)ワークWへ向けて接近させることになる。その際、測定プローブ114とワークWとの衝突を防止するために、ワークWの高さよりも高い安全高さHSを予め設定できるようにすることが好ましい。
また、安全高さHSを設定するために、例えば、図18に示すような安全高さの設定画面80をタッチパネル202上に表示するようにできる。安全高さの設定画面80は、例えば、安全高さHSの表示部82、安全高さHSの数値の増加ボタン84、低減ボタン86を含むことができる。安全高さの設定画面80は、当該画面が安全高さを設定するための画面であることを示すグラフィック88を含んでいてもよい。
なお、より正確に測定を行いたい場合には、スキップ信号が上がるときの測定プローブ114のたわみ量が一様になるように、一定の速度で測定プローブ114とワークWとを接触させることが望ましい。接触速度一定の条件の測定を行う場合は、オペレータが手動パルス送り操作によって、測定プローブ114をワークWに接触教示し、選択した後、自動測定ボタン70をタッチ操作すると、一連の測定プローブ114とワークWとの接触動作を一定の速度で行う測定プログラムを使用する。
測定点が3点の場合(ステップS10でNo、ステップS18でYes、ステップS20でNo、かつ、ステップS28でYesの場合)、ステップS30で、測定タイプ判定部22は、測定軸判定部12、測定方向判定部14および測定点座標記憶部26からの情報に基づいて、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図16のブロック測定または図15のポケット測定であると推定できるが、自動測定は実行不能である。
測定点が2点の場合(ステップS10でNo、ステップS18でYes、ステップS20でNo、かつ、ステップS28でNoの場合)、ステップS32で、測定タイプ判定部22は、測定軸判定部12および測定方向判定部14からの情報に基づいて、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定が、同一の送り軸について、同じ方向に測定が行われたか否かを判定する。測定が、同一の送り軸について、同じ方向に測定が行われている場合(ステップS32でYesの場合)、測定タイプ判定部22は、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図13の傾斜測定であると推定し、傾斜測定アイコン64bを表示する(ステップS34)。
例えば、オペレータが更に手動パルス送り操作によって測定プローブ114をX軸に沿ってワークWへ接近させると、測定軸判定部12はX軸の測定が実行中であると判定し、同時に、測定方向判定部14は測定プローブ114がX軸に沿って正の方向に送られていると判定する。
更にオペレータが手動パルス送り操作によって、測定プローブ114を1回目に測定プローブ114をワークWに接近させた直線経路(X軸)に対して垂直方向(Y軸方向)に移動させ、次いで、測定プローブ114を前記直線経路に対して平行(X軸方向)にワークWの前記同じ側面に対して直線状に接近させて該側面に接触させる。このとき、測定軸判定部12はX軸の測定が実行中であると判定し、同時に、測定方向判定部14は測定プローブ114がX軸に沿って正の方向に送られていることを判定する。
このとき、測定タイプ判定部22は、測定軸判定部12からのX軸が測定で用いられたとの情報、測定方向判定部14からのX軸に沿って正の方向に測定プローブ114が送られたとの情報、測定点カウント部16からの測定点は2点であるとの情報に基づいて、測定方法表示領域64に傾斜測定アイコン64bを表示する。
オペレータが自動測定ボタン70をタッチ操作すると、NC装置150は、自動測定プログラムに従い、測定プローブ114を、測定点座標記憶部26に記憶されている測定点の座標(測定プローブ114がワークWに接触したときのX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標)へ向けて移動させる。測定プローブ114の先端がワークWに接触すると、スキップ信号が測定プローブ114からNC装置150へ出力される。スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。
また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとX軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWの側面から離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。NC装置150は、同様の測定を残りの測定点についても実行する。演算部24は、2つの測定点の座標値から、測定プローブ114が接触したワークWのX軸に対する傾斜角θを演算により求める。
オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定が、同一の送り軸について、同じ方向に測定が行われなかった場合(ステップS32でNoの場合)、測定タイプ判定部22は、オペレータが手動パルス発生器50を用いて行った測定は、図14のコーナー測定であるか、図15のポケット測定であるか、図16のブロック測定であると推定し、コーナー測定アイコン64c、ポケット測定アイコン64dおよびブロック測定アイコン64eを表示する(ステップS36)。
このときオペレータが自動測定ボタン70をタッチ操作すると、測定タイプ判定部22は、測定軸判定部12からのX軸およびY軸が測定で用いられたとの情報、測定方向判定部14からのX軸およびY軸の双方に沿って正の方向に測定プローブ114が送られたとの情報、測定点カウント部16からの測定点は2点であるとの情報、および、測定工程記憶部18からの、今般の測定は測定プローブ114をY軸およびX軸に沿って正の方向に移動させた2つの工程を含んでいるという情報に基づいて、オペレータが手動パルス送りによって教示した測定はコーナー測定であると判定し、コーナー測定アイコン64cのみが表示される。
それと同時に、NC装置150は、自動測定プログラムに従い、測定プローブ114を、測定点座標記憶部26に記憶されている測定点の座標(測定プローブ114がワークWに接触したときのX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標)へ向けて移動させる。測定プローブ114の先端がワークWに接触すると、スキップ信号が測定プローブ114からNC装置150へ出力される。スキップ信号を受信すると、その時のX軸、Y軸、Z軸の各送り軸の座標がNC装置150から測定点座標記憶部26へ出力される。
また、NC装置150は、スキップ信号を受信するとX軸の送りを反転し、測定プローブ114をワークWの側面から離反させ、所定距離移動したところで、測定プローブ114の反転動作を停止する。NC装置150は、同様の測定を残りの測定点についても実行する。演算部24は、2つの測定点の座標値から、測定プローブ114が接触した2つの側面の間のコーナー部の座標を演算により求める。
オペレータが選択した測定点が5点以上の場合(ステップS18でNoの場合)、自動実行可能な測定の種類が存在しない(選択肢がない)ため、測定方法表示領域64にはアイコン64a~64eの何れも表示されない。
本実施形態によれば、オペレータが、測定プローブ114を手動パルス発生器50による送り操作して測定装置に対して測定点を直接教示するので、オペレータは、測定に際して測定項目を選択したり、ワークの概略寸法を入力したりする必要がなくなる。
測定結果は、NC装置150へ出力することができる。これによって、ワークWの上面位置(図12)、ワークWのコーナー位置(図14)や、ワークWの中心位置(図15、16)、をNC装置150のワーク座標系へ設定することが可能となる。
このように、NC装置150に格納されている測定プログラムに従って測定を行うことにより、ワークWへの測定プローブ114の接近速度を最適化することが可能となり、測定プローブ114による測定誤差を小さくすることができる。
なお、機械100が回転送り軸を有している場合には、測定点情報に基づいて回転送り軸によって、ワークWと測定プローブ114の相対姿勢を補正することができる。測定プローブ114をワークWに接触させるときに、ワークWの表面の法線方向から接触させることが望ましい。法線方向から接触させないと、測定プローブ114のたわみ方が一様にならずに、接触時に測定プローブ114がたわむ量が変わり、測定結果に誤差が含まれてしまう。法線方向から接触させる条件で測定を行うため、オペレータが手動パルス操作によって接触教示した動作に対し、回転送り装置によって、測定プローブ114をワークWの表面に法線方向から接触させるようにできる。
本発明は、複数種類の測定に必要なすべての測定点情報を、手動パルス発生器を用いて測定プローブをワークに接触させて教示しておき、教示した測定点情報の中から最初の測定に必要な測定点情報を選択して自動測定を実行し、その後、次の測定に必要な測定点情報を選択し直して自動測定を実行することで、複数種類の測定を連続的に行うことができる。このように、必要な測定点の教示をすべて終わらせてから複数種類の測定を連続的に実行することで測定作業を効率化することができる。
10 測定制御装置
12 測定軸判定部
14 測定方向判定部
16 測定点カウント部
18 測定工程記憶部
20 自動測定指令部
22 測定タイプ判定部
24 演算部
26 測定点座標記憶部
28 表示制御部
30 測定プログラム記憶部
50 手動パルス発生器
51 パルス発生ダイヤル
52 選択スイッチ
53 倍率選択スイッチ
54 非常停止ボタン
55 イネーブルスイッチ
62 測定点表示領域
64 測定方法表示領域
64a 基準面測定アイコン
64b 傾斜測定アイコン
64c コーナー測定アイコン
64d ポケット測定アイコン
64e ブロック測定アイコン
66 測定点削除ボタン
68 全測定点削除ボタン
70 自動測定ボタン
80 設定画面
82 表示部
84 増加ボタン
86 低減ボタン
100 機械
102 ベッド
104 コラム
106 テーブル
108 X軸スライダ
110 主軸頭
112 主軸
114 測定プローブ
116 X軸スケール
118 Y軸スケール
120 Z軸スケール
150 NC装置
200 操作盤
202 タッチパネル
204 キースイッチ

Claims (6)

  1. ワークの測定機能を有した機械において、
    前記ワークを取り付けるワーク取付部と、
    前記ワークに接触したことを検出する測定プローブと、
    前記ワーク取付部と前記測定プローブを相対移動させる直線送り軸と、
    前記ワーク取付部の近傍の作業位置まで持ち運び可能に設けられ、前記送り軸に前記ワークと前記測定プローブとを相対移動させる移動指令を入力する操作端末と、
    前記測定プローブがワークに接触した時に検出した移動方向及び座標である測定点情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された測定点情報を表示する表示部と、
    前記表示部に表示された測定点情報を選択可能に構成され、オペレータによって選択された測定点情報に基づいて測定プログラムを作成し、該測定プログラムを実行して前記ワークを測定する測定制御装置と、
    を備えることを特徴とする測定機能を有した機械。
  2. 前記測定制御装置は、選択された複数の測定点情報の組み合わせから、測定種別を予測し、表示部に表示する請求項1に記載の測定機能を有した機械。
  3. 前記表示部に、測定プローブがワークに衝突することを回避できる安全高さを設定する画面を表示し、設定された安全高さに基づいて測定プログラムを作成するようにした請求項1に記載の測定機能を有した機械。
  4. 機械は、ワークと測定プローブの相対姿勢を変更する回転送り軸を更に有し、選択された測定点情報に基づいて回転送り軸を回転させ、ワークと測定プローブの相対姿勢を補正可能である請求項1に記載の測定機能を有した機械。
  5. 測定プログラム記憶部を更に有し、測定プログラムの再利用が可能である請求項1に記載の測定機能を有した機械。
  6. 機械は、先端に工具を装着可能な主軸と、該主軸に対面するように配置されワークを取り付けるテーブルと、複数の工具を格納した工具マガジンと、主軸と工具マガジンとの間で工具を交換する自動工具交換装置とを備えたマシニングセンタであり、
    前記自動工具交換装置によって、測定プローブを主軸に装着可能にした請求項1に記載の測定機能を有した機械。
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