JP2024067179A - 細胞外液過剰量算出装置 - Google Patents

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Wataru Mizuno
満隆 上田
Mitsutaka Ueda
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Abstract

【課題】透析患者の透析終了時の細胞外液の過剰量を算出するための技術を提供する。【解決手段】細胞外液過剰量算出装置は、透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する。細胞外液過剰量算出装置は、透析患者と同じ体型の健常人の血漿量を取得する健常人血漿量取得部と、透析による除水量を取得する除水量取得部と、透析患者の透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を取得する血漿量比取得部と、健常人の血漿量と除水量と透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量との比率とに基づいて、透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する算出部と、を備える。【選択図】図5

Description

本明細書は、透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する技術に関する。
透析患者では、腎機能が廃絶しているため、摂取した水はすべて体内に蓄積する。体内に蓄積した水は透析療法によって除去するが、その際、除水は、理論的には細胞外区画の水の量(以下、細胞外液量ともいう)が、当該患者の腎機能が仮に正常であったと仮定した場合の細胞外液量に等しくなるまで行う。しかし、実際には、当該患者の腎機能が仮に正常であった場合の細胞外液量を知る方法は確立されていない。そこで、現時点では、腎機能が正常である人の体重をドライウエイトと定義し、患者の体重がドライウエイトになるまで除水する(非特許文献1)。すなわち、透析患者の透析終了時体重とドライウエイトとの差を細胞外液の過剰量とみなして、細胞外液の過剰量がゼロになるまで、透析中に除水をおこなう。ところで、ドライウエイトは、浮腫の有無、血圧レベル、透析中の血圧低下の有無、透析終了後の倦怠感の有無、透析後半における筋肉のこむら返りの有無等の臨床症状に基づいて、試行錯誤を繰り返しながら決定する(非特許文献2)。しかしながら、実際には、臨床症状の評価結果は不正確であり(非特許文献3)、また、ある程度の時間が経過すると、体脂肪量や筋肉量が変化するので、一旦、ドライウエイトを決定しても、これを長期間使用することはできない(非特許文献2)。すなわち、臨床症状の評価結果を基に決定した細胞外液の過剰量は正確ではない。
現時点において、患者の透析終了時体重がドライウエイトに一致しているか否かを評価する方法のひとつは、浮腫の有無を調べることである。患者の細胞外液量が腎機能が正常な人のそれよりも2.5kg以上多いときに、浮腫が生じるとされている(非特許文献4)。これは、仮に、設定したドライウエイトにおける患者の細胞外液量が正常腎機能の人の細胞外液量よりも高かったとしても、その程度が2.5kg未満でしかないような場合には、浮腫は生じないことを意味する。したがって、浮腫の有無を指標にしてドライウエイトが正しいか否かを判断しようとすると、ドライウエイトが高めに設定されてしまうことがある。すなわち、細胞外液の過剰量が過小評価されてしまうことがある。
Luik A, et al: Blood pressure control and fluid state in patients on long treatment time dialysis. J Am Soc Nephrol 5: 521, 1994. Jaeger JQ and Mehta RL: Assessment of Dry Weight in Hemodialysis: An Overview. J Am Soc Nephrol 10: 392-403, 1999. Charra B, et al: Clinical assessment of dry weight. Nephrol Dial Transplant 11(Suppl 2): 16-19, 1996. Simon EB: Leg edema assessment and management. Med Surg Nursing 23: 44-53, 2014.
上述したように、ドライウエイトを決定する際の基礎となる透析終了時の細胞外液量は、臨床症状に基づいて推定される。ところが、臨床症状の評価結果はしばしば不正確である。したがって、透析により除水すべき水の量である透析開始時の細胞外液量とドライウエイトとの差を知る方法はないという問題がある。言い換えると、臨床症状に基づく従来の方法では、透析終了時における細胞外液の過剰量を知る方法はないという問題があった。
本明細書は、透析終了時における細胞外液の過剰量を算出するための技術を開示する。
本明細書に開示する技術の第1の態様では、細胞外液過剰量算出装置は、透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する。細胞外液過剰量算出装置は、透析による除水量を取得する除水量取得部と、透析患者の透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を取得する血漿量比取得部と、透析患者と同じ体型の健常人の血漿量を取得する健常人血漿量取得部と、除水量と透析患者と同じ体型の健常人の血漿量と透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率とに基づいて、透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する算出部と、を備える。
本発明者らは、透析による除水量と、当該透析患者と身長と体重(透析患者では、透析終了時の体重)がそれぞれ等しい(すなわち、透析患者と同じ体型の)健常人の血漿量と、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率と、血漿の過剰量と間質液の過剰量との比率とから、透析終了時における細胞外液の過剰量が算出できるという知見を得た。除水量は、実測値として測定可能である。また、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率と透析患者と同じ体型の健常人の血漿量は、各種の実測値から種々の方法を用いて算出可能である。すなわち、透析終了時における細胞外液の過剰量は、取得可能な数値を用いて算出することができる。
体内の水分区画について説明するための模式図。 透析開始時と透析終了時の細胞外液量の構成を示す図。 透析開始からの経過時間と、透析中の相対ヘマトクリット値との間の直線回帰式を示す図。 細胞外液過剰量算出装置のシステム構成を示す図。 透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する処理の一例を示すフローチャート。 細胞外液量が過剰と思われる透析患者と、細胞外液量が不足と思われる透析患者について、算出した細胞外液の過剰量の分布を示す図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
本明細書に開示する技術の第2の態様では、上記の第1の態様における細胞外液過剰量算出装置が、透析中に除去されにくい物質の透析開始時の血漿濃度と透析終了時の血漿濃度とを取得する血漿濃度取得部をさらに備えていてもよい。さらに、算出部は、透析中に除去されにくい物質の透析開始時の血漿濃度と透析終了時の血漿濃度とに基づいて、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出してもよい。すなわち、透析により血漿中の水の一部が除去される一方で、透析中に除去されにくい物質は血漿中に残るため、そのような物質の血漿濃度は、透析終了時には透析開始時よりも高くなる。このため、透析中に除去されにくい物質の透析開始時の血漿濃度と透析終了時の血漿濃度から、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出することができる。ところで、透析中に除去されにくい物質の血漿濃度は、実測値として容易に取得可能である。したがって、容易に取得可能な実測値を用いて、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出することができる。
本明細書に開示する技術の第3の態様では、上記の第1の態様における細胞外液過剰量算出装置は、透析開始時のヘマトクリット値と透析終了時のヘマトクリット値と、を取得するヘマトクリット値取得部をさらに備えていてもよい。算出部は、透析開始時のヘマトクリット値と透析終了時のヘマトクリット値とに基づいて、公知の数式(例えば、 Jaffrin MY, et al: Continuous monitoring of plasma, interstitial, and intracellular fluid volumes in dialyzed patients by bioimpedance and hematocrit measurements. ASAIO J 48(3): 326-333, 2002.に記載の公式)により透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出してもよい。
本明細書に開示する技術の第4の態様では、上記の第3の態様において、例えばblood volume monitor装置等の装置により連続的に測定した透析中のヘマトクリット値と、透析開始からの経過時間との間の回帰式を用いて、透析終了時のヘマトクリット値を算出してもよい。この方法で透析終了時のヘマトクリット値を算出すれば、透析終了直前の補液や除水速度の変更が透析終了時のヘマトクリット値に生じさせる誤差を回避できる。このようにして算出した、透析開始時のヘマトクリット値と透析終了時のヘマトクリット値とに基づいて、公知の数式により透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出してもよい。
本明細書に開示する技術の第5の態様では、上記の第1の態様における細胞外液過剰量算出装置は、透析中に連続的に測定された、透析開始時のヘマトクリット値に対する透析中のヘマトクリット値の比を取得するヘマトクリット比取得部をさらに備えていてもよい。算出部は、連続的に測定された、透析開始時のヘマトクリット値に対する透析中のヘマトクリット値の比と、透析開始時からの経過時間との間の回帰式を用いて、透析開始時のヘマトクリット値に対する透析終了時のヘマトクリット値の比を算出し、算出した透析開始時のヘマトクリット値に対する透析終了時のヘマトクリット値の比と、実際に測定した透析開始時のヘマトクリット値とに基づいて、公知の数式により前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出してもよい。
本明細書に開示する技術の第6の態様では、上記の第1の態様における細胞外液過剰量算出装置は、透析中に連続的に測定された血液量を取得する血液量取得部をさらに備えていてもよい。算出部は、連続的に測定された血液量から透析患者の透析開始時の血液量を基準とした透析終了時の血液量の相対値としての循環血液量変化率を算出し、算出した循環血液量変化率に基づいて、前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出してもよい。
本明細書に開示する技術の第7の態様では、上記の第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、細胞外液過剰量算出装置は、透析患者の身長を取得する身長取得部と、透析患者の透析終了時の体重を取得する体重取得部と、をさらに備えていてもよい。算出部は、身長及び透析終了時の体重に基づいて、例えば公知の数式等により、当該透析患者と同じ身長と体重の健常人の血漿量を算出してもよい。
図面を参照して、本実施例に係る細胞外液過剰量算出装置10について説明する。細胞外液過剰量算出装置10は、透析患者の透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する装置である。
まず、本実施例において透析終了時の細胞外液の過剰量を算出する方法について説明する。図1に示すように、体内の水分区画は、細胞内区画40と細胞外区画50に分けられ、細胞外区画50は、さらに間質区画52と血管内区画54に分けられる。細胞内区画40と細胞外区画50との間の水の移動は、細胞外区画50のナトリウム濃度が変動したときにのみ生じる。したがって、細胞外区画50のナトリウム濃度が変動しない場合、摂取した水は細胞外区画50のみに貯留する。
ここで、透析患者の細胞外区画50の容積(以下、細胞外液量ともいう)と、当該透析患者の腎機能が仮に健常であったと仮定した場合の細胞外液量との差は、当該透析患者の細胞外液の過剰量である。ところで、透析開始時の細胞外区画50のナトリウム濃度と、透析終了時の細胞外区画50のナトリウム濃度が等しい場合、透析中に細胞内区画40と細胞外区画50との間で水が移動しないため、透析によって体内から除去される水の量(以下、除水量ともいう)は、透析によって細胞外区画50から除去される水の量と一致する。すなわち、透析による除水量は、透析開始時における細胞外液の過剰量と、透析終了時においてもなお、存在する細胞外液の過剰量との差と一致する。したがって、以下の数1で表す式が成立する。なお、exECVsは、透析開始時における細胞外液の過剰量を示し、exECVeは、透析終了時における細胞外液の過剰量を示し、UFVは、透析による除水量を示す。
Figure 2024067179000002
さて、図2は、透析開始時と透析終了時の細胞外液の過剰量の構成を示している。透析開始時の細胞外液の過剰量exECVsは、透析開始時の血漿の過剰量exPVsと、透析開始時の間質液の過剰量exISVsとの合計である。このため、以下の数2で表す式が成立する。
Figure 2024067179000003
同様に、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeは、透析終了時の血漿の過剰量exPVeと、透析終了時の間質液の過剰量exISVeとの合計である。このため、以下の数3で表す式が成立する。
Figure 2024067179000004
次に、動物実験の結果に基づいて、間質液の過剰量と血漿の過剰量との関係について説明する。腎臓を摘出した犬を用いて行った実験の結果によると、細胞外液の過剰量exECVは、血漿の過剰量exPVと比例した(Manning RD, et al: Dynamics of fluid distribution between the blood and interstitium during overhydration. Am J Physiol 238: H645-H651, 1980.)。ここで、間質液の過剰量は、細胞外液の過剰量から血漿の過剰量を差っ引いた値なので、上記の動物実験の結果は、間質液の過剰量exISVは、血漿の過剰量exPVと比例することを意味する。
上記の間質液の過剰量exISVと血漿の過剰量exPVとの間の比例関係は、人間にも当てはまる。したがって、間質液の過剰量と血漿の過剰量との比をaとすると、透析開始時と透析終了時のそれぞれの時点において、以下の数4で表す式及び数5で表す式が成立する。
Figure 2024067179000005
Figure 2024067179000006
次いで、透析開始時の血漿量PVsに対する透析終了時の血漿量PVeの比をRとすると、以下の数6で表す式が成立する。
Figure 2024067179000007
ところで、透析開始時の血漿量PVsは、身長と体重(透析患者では、透析終了時の体重)がそれぞれ等しい健常人の血漿量nPVと、透析開始時の血漿の過剰量exPVsとの合計である。したがって、以下の数7で表す式が成立する。
Figure 2024067179000008
同様に、透析終了時の血漿量PVeも、身長と体重(透析患者では、透析終了時の体重)がそれぞれ等しい健常人の血漿量nPVと、透析終了時の血漿の過剰量exPVeとの合計である。したがって、以下の数8で表す式が成立する。
Figure 2024067179000009
上記の数7及び数8で表す式を、上記の数6で表す式に代入すると、以下の数9で表す式が得られる。
Figure 2024067179000010
上記の数1~5及び9で表す式から、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出する式が得られる。透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出する式を、以下の数10で表す。
Figure 2024067179000011
上記の数10に示す式は、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rと、透析による除水量UFVと、間質液の過剰量と血漿の過剰量との比aと、身長と体重(透析患者では、透析終了時の体重)がそれぞれ等しい健常人の血漿量nPV(以下、単に「健常人の血漿量nPV」ともいう)を取得することによって、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出することができることを示している。
次いで、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rの算出方法について説明する。例えば、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、以下の方法で算出することができる。透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、ダイアライザで除去されにくい溶質の透析開始時の濃度に対する透析終了時の濃度の比の逆数に等しい。透析中に除去されにくい物質としては、例えば、アルブミン、γグロブリン、総蛋白質等を挙げることができる。以下では、アルブミンを例にして説明する。アルブミンは、ダイアライザで除去されないため、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、透析開始時の血漿アルブミン濃度に対する透析終了時の血漿アルブミン濃度の比の逆数に等しい。血漿アルブミン濃度は、透析患者から採取した血液を用いて測定できる。すなわち、透析開始時の血漿アルブミン濃度も、透析終了時の血漿アルブミン濃度も、容易に取得することができる。したがって、透析開始時の血漿アルブミン濃度と透析終了時の血漿アルブミン濃度から、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、容易に取得ができる。
また、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、透析開始時のヘマトクリット値Hsと透析終了時のヘマトクリット値Heから、以下の数11に示す数式を用いて算出することもできることが知られている(Jaffrin MY, et al: Continuous monitoring of plasma, interstitial, and intracellular fluid volumes in dialyzed patients by bioimpedance and hematocrit measurements. ASAIO J 48(3): 326-333, 2002.)。
Figure 2024067179000012
透析開始時のヘマトクリット値Hsと透析終了時のヘマトクリット値Heは、例えばblood volume monitor装置等の装置で測定してもよい。blood volume monitor装置は、血液のヘマトクリット値を連続的に測定する。
blood volume monitor装置の中には、透析開始時のヘマトクリット値に対する透析中のヘマトクリット値の比率(以下、相対ヘマトクリット値ともいう)しか測定できないものがある。このような装置を使用する場合には、透析開始時のヘマトクリット値は採血により測定し、採血により測定した透析開始時のヘマトクリット値とblood volume monitor装置により測定した透析終了時における相対ヘマトクリット値とを掛け合わせることにより、透析終了時のヘマトクリット値を算出することができる。
また、透析終了時の相対ヘマトクリット値は、回帰式を用いて算出してもよい。すなわち、まず、blood volume monitor装置により連続測定した相対ヘマトクリット値と、透析開始からの経過時間との間の回帰式を算出し、次に、この回帰式により透析終了時における相対ヘマトクリット値を算出してもよい。この場合にも、回帰式により算出した透析終了時の相対ヘマトクリット値と、採血により測定した透析開始時のヘマトクリット値とを掛け合わせることにより、透析終了時のヘマトクリット値を算出することができる。回帰式を用いる方法によれば、透析終了直前に行われた補液や除水速度の変更が、透析終了時の相対ヘマトクリット値の測定値に与える影響を回避できる。
図3は、blood volume monitor装置により連続測定した透析中の相対ヘマトクリット値と、透析開始からの経過時間との関係の一例を示している。図3では、グラフAは、透析中の相対ヘマトクリット値の実測値の推移を示し、グラフBは、相対ヘマトクリット値と透析開始からの経過時間との間の回帰直線を示す。透析開始時から透析終了時までの時間(透析時間ともいう)をグラフBの直線で示す回帰式に代入することによって、透析終了の相対ヘマトクリット値を算出することができる。
また、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、透析開始時のヘマトクリット値と、透析終了時のヘマトクリット値の比から算出することもできる。透析開始時のヘマトクリット値と、透析終了時のヘマトクリット値の比の逆数に適切な係数を掛け合わせたものは、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比にほぼ等しい。
また、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、透析開始時の血液量と透析終了時の血液量との比(循環血液量変化率)を用いて算出することもできる。透析開始時の血液ヘモグロビン濃度と、透析終了時の血液ヘモグロビン濃度の比の逆数に補正係数を掛け合わせたものは、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比にほぼ等しい。例えば、血液量は血液内の血球成分(主にヘモグロビン)の濃度に基づいて測定される。このため、透析開始時の血液量と透析終了時の血液量との比は、透析開始時の血液ヘモグロビン濃度と透析終了時の血液ヘモグロビン濃度の比の逆数にほぼ等しい。したがって、透析開始時の血液量を基準とした透析終了時の血液量の相対値に、補正係数を掛け合わせたものは、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rとほぼ等しいとみなすことができる。
次いで、血漿の過剰量と間質液の過剰量の比aの算出方法について説明する。例えば、血漿の過剰量と間質液の過剰量の比aは、透析による間質液の減少量と、透析による血漿の減少量から算出することができる。透析による間質液の減少量と透析による血漿の減少量は、公知の文献から取得してもよい。例えば、Jaffrinらの論文(Jaffrin MY, et al: Continuous monitoring of plasma, interstitial, and intracellular fluid volumes in dialyzed patients by bioimpedance and hematocrit measurements. ASAIO J 48(3): 326-333, 2002.)から、7名の透析患者の透析による間質液の減少量と透析による血漿の減少量を取得することができる。取得した透析による間質液の減少量と透析による血漿の減少量を用いると、除水量1リットルあたりの間質液の減少量の平均値は0.28±0.12リットルであり、除水量1リットルあたりの血漿の減少量の平均値は0.18±0.009リットルであった。そこで、除水量1リットルあたりの間質液の減少量の平均値(0.28リットル)を、除水量1リットルあたりの血漿の減少量の平均値(0.18リットル)で割ったところ、その算出値は、1.56であった。したがって、血漿の過剰量と間質液の過剰量の比aは、例えば、1.56とすることができる。
次いで、健常人の血漿量nPVの算出方法について説明する。健常人の血漿量nPVは、体表面積から算出できることが知られている(Pearson TC, et al: Interpretation of measured red cell mass and plasma volume in adults: Expert Panel on Radionuclides of the International Council for Standardization in Haematology. Br J Haematol 89: 748-756, 1995.)。以下の数12で表す式は、男性の健常人の血漿量nPVの算出方法を示し、以下の数13で表す式は、女性の健常人の血漿量nPVの算出方法を示す。なお、BSAは、体表面積を示す。
Figure 2024067179000013
Figure 2024067179000014
また、体表面積BSAは、以下の数14で表す式で算出できることが知られている(Du Bois D, Du Bois EF: A formula to estimate the approximate surface area if height and weight be known. Arch Intern Med 17:863-871, 1916.)。
Figure 2024067179000015
したがって、健常人の血漿量nPVは、透析終了時の体重と身長から算出することができる。
次に、細胞外液過剰量算出装置10の構成について説明する。図4に示すように、細胞外液過剰量算出装置10は、演算装置12と、入力部20と、表示部22を備えている。演算装置12は、例えば、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータによって構成することができる。演算装置12は、入力部20及び表示部22と接続されている。演算装置12は、記憶部14と、算出部16を備えている。
記憶部14は、入力部20から取得した情報を記憶すると共に、各種の数式や数値を記憶する。記憶部14に記憶される数式は、例えば、透析開始時のヘマトクリット値と透析終了時のヘマトクリット値から透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出する数式(上記の数11で表す式)、身長と透析終了時の体重から健常人の血漿量nPVを算出する数式(上記の数12~14で表す式)、透析終了時における細胞外液の過剰量exECVeを算出する数式(上記の数10で表す式)等である。記憶部14に記憶される数値は、例えば、血漿の過剰量と間質液の過剰量の比aの数値(本実施例では、1.56)等である。算出部16は、入力部20から取得した情報を用い、記憶部14に記憶されている各数式により、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比R、健常人の血漿量nPV及び透析終了時における細胞外液の過剰量exECVeを算出する。
入力部20は、作業者からの指示や情報を受け付ける。例えば、入力部20は、透析や透析患者に関する各種の情報(例えば、除水量、透析時間、透析終了時の体重及び身長等)の入力を受け付ける。入力された情報は、入力部20から演算装置12に出力される。表示部22は、細胞外液過剰量算出装置10で算出される各種の情報を表示する。例えば、表示部22は、算出した透析終了時における細胞外液の過剰量exECVeを表示する。
次に、細胞外液過剰量算出装置10を用いて、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出する処理について説明する。以下では、採血された血液を用いて測定された透析開始時のヘマトクリット値と、回帰式を用いて算出された透析終了時の相対ヘマトクリット値を用いて、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出する方法を例にして説明する。
図5に示すように、まず、演算装置12は、透析による除水量に関する情報を取得する(S12)。除水量に関する情報は、入力部20から入力される。演算装置12は、入力部20に入力された除水量に関する情報を、記憶部14に記憶させる。
次いで、演算装置12は、透析患者の身長と透析終了時の体重を取得する(S14)。透析患者の身長と透析終了時の体重は、入力部20から入力される。演算装置12は、入力部20に入力された透析患者の身長と透析終了時の体重を、記憶部14に記憶させる。
次いで、演算装置12は、blood volume monitor装置により連続測定した透析中の各時点の相対ヘマトクリット値を取得する(S16)。blood volume monitor装置により連続測定した透析中の各時点の相対ヘマトクリット値は、入力部20から入力される。演算装置12は、入力部20に入力された透析中の各時点の相対ヘマトクリット値を、各時点の透析開始時からの経過時間と紐付けて、記憶部14に記憶させる。
次いで、演算装置12は、透析開始時のヘマトクリット値を取得する(S18)。透析開始時のヘマトクリット値は、透析開始時に採血された血液を用いて測定することができる。透析開始時のヘマトクリット値は、入力部20から入力される。演算装置12は、入力部20に入力された透析開始時のヘマトクリット値を、記憶部14に記憶させる。
次いで、算出部16は、ステップS16で取得した透析中の各時点の相対ヘマトクリット値と各時点の透析開始時からの経過時間から、透析中の各時点の相対ヘマトクリット値と透析開始からの経過時間との間の直線回帰式を算出する(S20)。
次いで、算出部16は、ステップS20で算出された直線回帰式により、透析終了時の相対ヘマトクリット値を算出する(S22)。具体的には、算出部16は、算出された直線回帰式に透析時間を代入することによって、透析終了時の相対ヘマトクリット値を算出する。透析時間は、ステップS16で取得した相対ヘマトクリット値の測定時間(すなわち、最初の時点から最後の時点までの時間)から算出することができる。
次いで、算出部16は、ステップS18で取得した透析開始時のヘマトクリット値と、ステップS22で算出した透析終了時の相対ヘマトクリット値とを掛け合わせることにより、透析終了時のヘマトクリット値を算出する。さらに、算出部16は、上記透析開始時のヘマトクリット値と上記透析終了時のヘマトクリット値とから、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出する(S24)。具体的には、算出部16は、記憶部14に記憶されている上記の数11で表す式を用いて、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出する。
次いで、算出部16は、ステップS14で取得した透析終了時の体重と身長から、健常人の血漿量nPVを算出する(S26)。具体的には、算出部16は、記憶部14に記憶されている上記の数12~14で表す式を用いて、健常人の血漿量nPVを算出する。
次いで、算出部16は、ステップS24で算出した透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rと、ステップS26で算出した健常人の血漿量nPVと、記憶部14に記憶されている透析による除水量と、記憶部14に記憶されている間質液の過剰量と血漿の過剰量との比a(本実施例では、1.56)とから、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出する(S28)。具体的には、算出部16は、記憶部14に記憶されている上記の数10で表す式を用いて、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出する。算出された透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeは、記憶部14に記憶されると共に、表示部22に表示される。
本実施例では、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出するために用いる各種の数値は、特殊な測定によって取得する必要がなく、実測値や算出値を容易に取得可能である。すなわち、透析の度に取得することも可能な数値のみを用いて透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出することができる。
なお、本実施例では、回帰式を用いて算出された透析終了時の相対ヘマトクリット値を用いて透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出したが、このような構成に限定されない。上述したように、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、回帰式を用いた方法以外の方法で算出することも可能である。例えば、析開始時のヘマトクリット値Hsと透析終了時のヘマトクリット値Heを直接測定し、測定した析開始時のヘマトクリット値Hsと透析終了時のヘマトクリット値Heを用いて透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rを算出してもよい。また、透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比Rは、透析中に除去されにくい物質の透析開始時の濃度に対する透析終了時の濃度を用いて算出してもよいし、blood volume monitor装置により測定された透析終了時の相対ヘマトクリット値の逆数に適切な係数を掛け合わせて算出してもよい。
本発明者らが行った検証では、本実施例の細胞外液過剰量算出装置10で実行される処理により、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeが正確に算出されていることが確認された。
検証では、16名の透析患者を、臨床症状に基づいて、細胞外液量が適正量より過剰であると思われる8名と、細胞外液量が適正量より不足していると思われる8名に分類した。そして、16名の透析患者について、本実施例の細胞外液過剰量算出装置10で実行される処理を用いて、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeを算出した。図6に示すように、細胞外液量が適正量より過剰であると思われる8名については、体表面積で補正された透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeは、2.7±1.8L/m2であり、細胞外液量が適正量より不足していると思われる8名については、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeは、-1.1±1.2L/m2であった(p<0.0001)。このように、本実施例の細胞外液過剰量算出装置10で実行される処理により、透析終了時の細胞外液の過剰量exECVeが正確に算出されることが確認された。
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:細胞外液過剰量算出装置
12:演算装置
14:記憶部
16:算出部
20:入力部
22:表示部

Claims (6)

  1. 透析後の細胞外液の過剰量を算出する装置であって、
    透析による除水量を取得する除水量取得部と、
    透析患者の透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を取得する血漿量比取得部と、
    前記透析患者と同じ体型の健常人の血漿量を取得する健常人血漿量取得部と、
    前記除水量と、前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率と、前記健常人の血漿量と、に基づいて、透析後の細胞外液の過剰量を算出する算出部と、を備える、細胞外液過剰量算出装置。
  2. 透析中に除去されにくい物質の透析開始時の血漿濃度と、前記物質の透析終了時の血漿濃度と、を取得する血漿濃度取得部をさらに備え、
    前記算出部は、前記物質の透析開始時の血漿濃度と前記物質の透析終了時の血漿濃度との比率に基づいて、前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出する、請求項1に記載の細胞外液過剰量算出装置。
  3. 透析開始時のヘマトクリット値と、透析終了時のヘマトクリット値と、を取得するヘマトクリット値取得部をさらに備え、
    前記算出部は、前記透析開始時のヘマトクリット値と前記透析終了時のヘマトクリット値とに基づいて、前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出する、請求項1に記載の細胞外液過剰量算出装置。
  4. 前記ヘマトクリット値取得部は、透析中に連続的に測定された、前記透析開始時のヘマトクリット値に対する相対ヘマトクリット値をさらに取得可能に構成されており、
    前記算出部は、連続的に測定された前記相対ヘマトクリット値を用いて回帰式を算出し、算出した前記回帰式に基づいて前記透析終了時のヘマトクリット値を算出する、請求項3に記載の細胞外液過剰量算出装置。
  5. 透析中に連続的に測定された血液量を取得する血液量取得部をさらに備えており、
    前記算出部は、前記連続的に測定された血液量から透析患者の透析開始時の血液量を基準とした透析終了時の血液量の相対値としての循環血液量変化率を算出し、算出した前記循環血液量変化率に基づいて、前記透析開始時の血漿量に対する透析終了時の血漿量の比率を算出する、請求項1に記載の細胞外液過剰量算出装置。
  6. 透析患者の身長を取得する身長取得部と、
    透析患者の透析後の体重を取得する体重取得部と、をさらに備え、
    前記算出部は、前記身長及び前記透析後の体重に基づいて、前記健常人の血漿量を算出する、請求項1~5のいずれか一項に記載の細胞外液過剰量算出装置。
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