JP2024066454A - コンピュータ断層撮影のためのシステム及び方法 - Google Patents

コンピュータ断層撮影のためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンピュータ断層撮影(CT)画像の品質を向上させるための方法及びシステムを提供する。【解決手段】一実施形態では、CTシステムは、X線管と、CTシステムの非一過性メモリに記憶された実行可能命令を有する1つ以上のプロセッサを含むX線制御装置とを備える。命令は、実行されると、1つ以上のプロセッサに、対象物のCTスキャンの第1のビューの間に、X線管のターゲット上の第1の焦点スポットに電子ビームを集束させる。第1の焦点スポットは第1のサイズである。CTスキャンの第2のビューの間、電子ビームをターゲット上の第2の焦点スポットに集束させ、第2の焦点スポットは第1のサイズとは異なる第2のサイズである。第1のビュー及び第2のビューを含む投影データから対象物の画像を再構成する。【選択図】図5

Description

本明細書で開示される主題の実施形態は、医用イメージングに関し、より詳細には、コンピュータ断層撮影イメージングシステムに関する。
コンピュータ断層撮影(CT)イメージングシステムでは、カソード(陰極)によって生成された電子ビームが、X線管内のターゲットに向けられる。いくつかの実施形態では、ターゲットはアノード(陽極)であってもよく、他の実施形態では、X線管はターゲットとは別の陽極を含んでもよい。電子がターゲットに衝突することによって生成されたファンシェイプ(扇形)又はコーンシェイプ(円錐形)のX線ビームは、患者などの対象物に向けられる。対象物によって減衰された後、X線は放射線検出器のアレイに衝突し、画像を生成する。画像の焦点領域は、ターゲット上の電子ビームの焦点スポットに依存することがあり、焦点スポットは、集束電極及び/又は磁石を用いて電子ビームを集束させることによって形成される。大きな焦点スポットを用いて生成された画像は空間分解能が低く、小さな焦点スポットを用いて生成された画像は空間分解能が高くなり得る。従って、所望の焦点領域及び所望の空間分解能を有する画像を生成するために、CTシステムは、スキャン(走査)の全てのビューにわたって使用する所望のサイズ及び/又は形状の焦点スポットを生成するように構成されることがある。
CTスキャンでは、スキャンされた体積全体を通して放射線量及び画質の性能を最適化するために、スキャンされた対象物を通るビューアングル(視野角)の関数としてX線束を変調する(mA変調としても知られている)ことが一般的である。mA変調スキャン用のCT曝射パラメータを選択する際、CTシステムは通常、管にダメージ(損傷)を与えることなく、所定の最大電流を生成するのに必要な最大瞬間管出力をサポートする利用可能な最小焦点スポットを選択する。その焦点スポットの大きさは、照射中変更されることはない。
しかし、本明細書における発明者らは、CTシステムにおける焦点スポットのサイジングに関する潜在的な問題を認識している。特に、利用可能な最小の焦点スポットを使用して再構成された画像の空間分解能は、最も高い規定電流(highest prescribed current)でのビューでは高くなり得るが、より低い所定電流でのビューでは低くなり得る。例えば、ビューの総数のうちの小さな部分が高い電流で走査され、ビューの総数のうちの大きな部分が低い電流で走査されることがある。焦点スポットサイズが最も高い規定電流に対して選択された場合、その焦点スポットサイズは、低電流でのビューに対して高画質の画像を生成するには大きすぎることがある。その結果、ビューの総数の大部分を低電流でスキャンした再構成画像には、スキャンされたオブジェクト間のぼやけたエッジなどのアーチファクトが含まれる可能性がある。
焦点スポット位置は、照射中に変調される(modulated)ことがある(別名、「焦点位置ウォブル」又は「フライング焦点スポット」:“focal spot wobble” or “flying focal spot”)。ビューからビューへと動的に焦点スポット位置を変化させる意図は、エイリアシングを低減するためにサンプリングレートを増加させ、より高い空間分解能を達成するために再構成においてより高い周波数のカーネルを使用することを可能にすることである。しかし、全体的な空間分解能は、全体的な焦点スポットサイズによって制約されたままである。X線管は、一般に、静電的又は磁気的に、電流の関数として焦点スポット制御を変更することができるが、管は、連続X線照射を通して同じ焦点スポットサイズを使用するように命令される場合がある。
1回の照射中(during a single exposure、例えば、ビューとビューの間:between views)に焦点スポットサイズを調整する他のアプローチが取られてきた。しかしながら、このようなアプローチは、連続的なX線照射中ではなく、第1の焦点スポットサイズから第2の焦点スポットサイズに切り替えるためにX線をオフに切り替えることに依存している。例えば、パルスX線曝射が使用されるインターベンショナルX線(interventional X-ray)では、電流の関数として焦点スポットサイズを変更することが使用される。各パルスは異なる電流設定で行われるため、焦点スポットサイズも異なる。しかし、副照射(sub-exposure、例えば、X線オンからX線オフまで)の間、焦点スポットサイズは固定されたままであり、X線オンからX線オフまでの間の連続X線照射の間、焦点スポットサイズは変調されない。
本開示は、コンピュータ断層撮影(CT)システムによって、上記特定された問題の1つ以上に少なくとも部分的に対処する。CTシステムは、X線管と、CTシステムの非一過性メモリに記憶された実行可能命令を有する1つ以上のプロセッサを含むX線コントローラと、を備え、実行されると、1つ以上のプロセッサに、対象物のCTスキャンの第1のビューの間に、X線管のターゲット上の第1の焦点スポットに電子ビームを集束させ、第1の焦点スポットは第1のサイズであり、CTスキャンの第2のビューの間、電子ビームをターゲット上の第2の焦点スポットに集束させ、第2の焦点スポットは第1のサイズとは異なる第2のサイズであり、第1のビュー及び第2のビューを含む投影データから対象物の画像を再構成する。第1の焦点スポット及び第2の焦点スポットのサイズは、それぞれのビュー中に印加される電流に基づいて選択され得る。電流が大きい場合、より大きな焦点スポットが選択され、電流が小さい場合、より小さな焦点スポットが選択される。例えば、電流がmA変調プロファイルに従ってビューにわたって変調される場合、第1の焦点スポットは、電流が第1の電流範囲内にあるビューの第1のグループに対して選択されてもよい。電流が第1の電流範囲から外れて第2の電流範囲に入ると(例えば、より多くの電流又はより少ない電流が印加される)、第2の焦点スポットは、電流が第2の電流範囲にあるビューの第2のグループに対して選択される可能性があり、追加の電流範囲に対しても同様である。照射中に焦点スポットのサイズを調整することにより、再構成画像の全体的な空間解像度が向上し、アーチファクトを発生させることなく高品質の画像を生成することができる。
本明細書の上記の利点及び他の利点、ならびに特徴は、単独で、又は添付の図面との関連において、以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。上記の要約は、詳細な説明にさらに記載される概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供されることを理解されたい。これは、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することを意図するものではなく、その範囲は、詳細な説明に続く特許請求の範囲によって独自に定義される。さらに、特許請求される主題は、上記又は本開示のいずれかの部分で指摘された欠点を解決する実施態様に限定されない。
本開示の様々な態様は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照することにより、よりよく理解され得る。
本開示の1つ又は複数の実施形態による、撮像システムの絵画的斜視図である。 本開示の1つ又は複数の実施形態による、例示的な撮像システムのブロック概略図である。 図3Aは本開示の1つ又は複数の実施形態による、例示的なX線管の概略図である。図3Bは本開示の1つ以上の実施形態による、ターゲット上の焦点スポットの概略図である。 本開示の1つ以上の実施形態による、4つの離散焦点スポットに集束されたCTシステムの電子ビームの電子の分布を示す。 mA変調を使用するCTシステムによって走査される関心対象に対して予め計算された2つの異なる例示的なmA変調プロファイルのグラフを示す。 本開示の1つ又は複数の実施形態による、図5の積極的なmA変調プロファイルに対する焦点スポットの動的なサイズ変更のグラフ描写を示する。 本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、図5の積極度の低いmA変調プロファイルのために焦点スポットを動的にサイズ変更することを示すグラフ描写である。 本開示の1つ以上の実施形態に従って、CTスキャン中に焦点スポットのサイズを調整するための例示的な方法を示すフローチャートである。
図面は、記載されたシステム及び方法の特定の態様を示す。以下の説明とともに、図面は、本明細書に記載される構造、方法、及び原理を示し、説明する。図面において、構成要素のサイズは、明瞭にするために誇張されるか、又は他の方法で修正されることがある。よく知られた構造、材料、又は操作は、記載された構成要素、システム、及び方法の態様を不明瞭にすることを避けるため、詳細に図示又は記載されていない。
本明細書に開示される主題の本明細書及び実施形態は、コンピュータ断層撮影(CT)システムのための方法及びシステムに関する。一般に、CTシステムでは、X線源は、患者などの物体に向かって扇形ビーム又は円錐形ビームを放出する。一般に、CTシステムにおいて、X線源及び検出器アレイは、撮像平面内及び患者の周囲でガントリに対して回転され、画像は、異なるビューアングルの複数のビューにおける投影データから生成される。例えば、X線源が1回転すると、CTシステムによって984ビューが生成される。
投影データから再構成される画像は、対象物の周囲の複数の投影角度で収集された複数の投影ビューから生成されるスキャン対象物の3D断面画像であってもよい。各投影ビューは、X線源の焦点スポットから発せられたX線によって照射されたときに、検出器の面上のスキャン対象物を通る減衰経路長(attenuation path lengths)を測定する。複数の投影ビューは、X線源がスキャン対象物の周りをガントリ内で回転する際に、異なる投影ビューアングルで取得される。X線源が各回転位置を回転するにつれて、ビューアングルが変化し、その結果、照射される被走査体を通る異なる減衰経路長の測定値が得られる。完全な投影データは、最小180度+ファン角(ショートスキャン角度範囲とも呼ばれる)にわたって取得される。投影データは、単一の軸方向断面画像を再構成するためにスキャン対象物の周囲を一回転して取得することも、スキャナの長軸に沿ってスキャン対象物のある範囲をカバーするために一回転以上して取得することもでき、そこからスキャン対象物の複数の断面画像を再構成することができる。単一の断面2D画像の再構成には、(ハーフスキャン再構成の場合は)短いスキャン角度範囲の最小値にわたって、又は(フルスキャン再構成の場合は)対象物の周りを全回転角度にわたって、複数の投影ビューの逆投影が必要である。スキャンされた対象物の複数の断面2D画像が再構成された後、スキャンされた対象物の複数の断面から3Dボリューム画像が生成され、表示装置で見ることができる。最小数未満の投影ビューを使用すると、典型的には、スキャンされた対象物をうまく表現できない可能性のある不完全又は部分的な画像再構成が生じる。本明細書で使用される場合、単独で使用される「画像:image」という語は、通常、2D断面画像を指すことが理解されるべきである。
ビームは、患者によって減衰された後、放射線検出器のアレイに衝突する。X線検出器又は検出器アレイは、典型的には、検出器で受信されたX線ビームを平行化するためのコリメータ、X線を光エネルギーに変換するためにコリメータに隣接して配置されたシンチレータ、及び隣接するシンチレータから光エネルギーを受信し、そこから電気信号を生成するためのフォトダイオードを含む。検出器アレイで受光される減衰ビーム放射線の強度は、典型的には、患者によるX線ビームの減衰に依存する。検出器アレイの各検出器素子は、各検出器素子によって受信された減弱ビームを示す個別の電気信号を生成する。電気信号は、解析のためにデータ処理システムに伝送される。データ処理システムは、電気信号を処理して画像の生成を容易にする。
X線源はX線管を含み、カソードはX線源のアノードに向けられた電子ビームを放出し、X線源のターゲットに衝突する。焦点スポットのサイズ及び形状は、アノードに向けられた電子ビームに対するターゲットの表面の角度に部分的に依存することがある。ターゲット上の焦点スポットのサイズと形状は、静電制御(electrostatic controls)、電磁制御(electromagnetic controls)、又は静電制御と電磁制御の組み合わせによって電子ビームを集束させることによって調整することができる。電子がターゲットに衝突した結果として放出されるX線は、焦点スポットに基づく有効焦点スポット(effective focal spot)で患者に集束される。
ターゲット上で、焦点スポットは、Z次元(Z dimension)に対応する高さを有してもよく、ここで、Z次元は、患者の身体の長さ(例えば、患者の頭から患者のつま先まで)と整列され、焦点スポットは、X次元(X dimension)に対応する幅を有してもよく、ここで、X次元は、患者の身体の幅(例えば、患者の左側から患者の右側まで)と整列される。焦点スポットの高さ及び幅は、電子ビームの集束に使用される静電制御及び/又は電磁制御によって制御され得る。さらに、ターゲットに衝突する電子ビームの電子の分布は、静電制御及び/又は電磁制御によって制御することができる。例えば、静電制御及び/又は電磁制御は、第1の高さ及び第1の幅を有する電子の第1の分布を有する第1の焦点スポットを生成するように調整されてもよく、又は、静電制御及び/又は電磁制御は、第2の高さ及び第2の幅を有する電子の第2の分布を有する第2の焦点スポットを生成するように調整されてもよく、ここで、第2の分布、第2の高さ、及び第2の幅のうちの1つ以上は、それぞれ、第1の分布、第1の高さ、及び第1の幅とは異なる。
ターゲット上の焦点スポットの位置は、静電制御及び/又は電磁制御を介して調整することができる。換言すれば、焦点スポットは、静電制御及び電磁制御のいずれか一方又は両方によって、ターゲット上の第1の位置からターゲット上の第2の位置まで偏向され得る。例えば、焦点スポットは、第1の位置が第1のX位置にあり、第2の位置が第2のX位置にあるX次元で偏向されてもよく、又は、焦点スポットは、第1の位置が第1のZ位置にあり、第2の位置が第2のZ位置にあるZ次元で偏向されてもよく、又は、焦点スポットは、X次元及びZ次元の両方で偏向されてもよい。更に、CTシステムは、”2点:2-point”、”ウォブル:wobble”又は”フライングフォーカルスポット:flying focal spot”モードを提供することができ、この場合、CTシステムによって取得された連続するビューにおいて、焦点スポットは、第1の位置と第2の位置との間で交互に移動することができる。例えば、一連の画像の第1の画像は、焦点スポットが第1の位置にある第1のビューから生成される。一連の画像の第2の画像は、焦点スポットが第2の位置にある第2のビューから生成される。シーケンスの第3の画像は、焦点スポットが第1の位置にある第3のビューから生成されてもよく、シーケンスの第4の画像は、焦点スポットが第2の位置にある第4のビューから生成されてもよい。焦点スポットを第1の位置と第2の位置との間で交互に偏向させることにより、生成される画像の品質を高めることができる。
X線検出器アレイによって生成される画像の質は、焦点スポットのサイズに依存する場合がある。焦点スポットが大きいと、より多くのX線束を患者に供給することができ、これにより、より厚い又はより高吸収の解剖学的構造をより短時間で撮像することができ、又は一般にノイズの少ない画像を生成することができる。焦点スポットが小さいと、X線管電流が制限されるX線管の場合、患者に照射されるX線束が少なくなる。しかし、焦点スポットが小さいと、画像の空間分解能が高くなる場合があり、焦点スポットのサイズが大きくなると、画像の空間分解能が低下する可能性がある。このように、パワー(例えば、ターゲットに衝突する電子の数)と空間分解能の間にはトレードオフが存在する。臨床的な作業によっては、画像ノイズを低減するために高出力が望まれることもあるが、他の臨床的な作業では、アーチファクトを低減するために低信号が望まれることもある。
X線管は、予め設定された仕様(preset specifications)に合わせて、異なる形状及びサイズの焦点スポットを生成することができる。X線管の焦点スポットは、カソードから放出される電子ビームを静電偏向又は磁気集束(electrostatic deflection or magnetic focusing)によって成形することによって制御される。制御設定は通常、照射中に焦点スポットを仕様内に保つためにリアルタイムで調整される。mA変調スキャンの場合、これは、管電流に関係なく同じサイズの焦点スポットを生成するために、照射中に電極又は磁石の設定を瞬時に調整することを含む場合がある。通常、X線出力レベルの増加に対応するため、焦点スポットサイズは大きくなる。小さなスポットに多くのエネルギーを集中させると、X線管ターゲットのトラックを溶かしたり損傷させたりする可能性がある。医療用CTのX線発生に関する規制(regulations for x-ray generation for medical CT)と一致するように、X線管は一般的に、1回の照射中(during one exposure)に可変仕様(variable specifications)を満たすように許容される連続可変焦点スポット(continuously variable focal spot)ではなく、スキャンのために個々に選択できる多数の離散焦点スポット(a number of discrete focal spots)を生成するように設計されている。
mA変調スキャンのためのCT照射パラメータを選択するとき、システムは通常、管に損傷を与えることなく最高所定電流を生成するために使用される最大瞬間管電力をサポートする、利用可能な最小スポット(例えば、利用可能な焦点スポットサイズがCTシステムのために予め定義された焦点スポットサイズである)を選択する。システムの空間分解能性能を最大にするためには、より小さい焦点スポットが望ましい場合がある。焦点サイズは、照射の最初から最後まで同じ仕様に維持され、一方、管カソード(tube cathode)は、mA変調スキャン用にビューごとに管電流を変化させることにより、瞬時X線管出力フラックスを増減させる。
焦点スポット仕様(focal spot specifications)が照射を通して一定に保たれる理由の1つは、1組の較正ベクトルからアーチファクトなしに画像を再構成できるようにするためである。通常、較正ベクトルは、とりわけ、サポートされる各焦点スポットに固有である。しかしながら、mA変調走査は、低電流値から高電流値までの広範囲の電流に及ぶことがあるので、管球及び/又はCTシステムは、各支持焦点スポットについて広範囲の電流に対して較正されなければならないことがある。このため、較正に時間がかかったり、較正手順や格納スペース(calibration procedures and storage space)が複雑になったりすることがある。
さらに、患者の解剖学的構造によりよく適合するために低電流から高電流までの高い変動を含む所望のmA変調プロファイルの場合、最高電流に使用される最大の焦点スポットサイズを残りの照射(rest of the exposure)に適用すると、スキャンの全体的な空間分解能性能が低下する可能性がある。
したがって、本明細書では、連続mA変調CT曝射中に焦点スポットのサイズを動的かつ意図的に調整するための方法及びシステムが提案される。mA変調されたプロファイルは、通常、スカウト画像又はスカウト画像の組合せのような事前のスキャンと、患者に照射されるべき目標放射線量又は検査のために達成されるべき目標画質とに基づいて、X線照射の前に予め計算される。楕円率又は水等価減衰プロファイル(an oval ratio or a water-equivalent attenuation profile)のような患者又はスキャン対象物のプロファイルは、予め計算され、放射線量、ノイズ、又は均一性目標(radiation dose, noise, or uniformity targets)又はそれらの組合せのような特定の特性を満たすためにCT曝射中に適用されるべき所望のmA変調プロファイルを計算するAECアルゴリズム(自動曝射制御)への入力として使用される。しかしながら、本明細書で説明されるように、所与の事前計算されたmA変調プロファイルに対して、焦点スポットサイズは、スキャンにおける最高電流に必要な最小の焦点スポットを選択し、その同じ焦点スポットを全照射(whole exposure、全てのビュー)に亘って適用するのではなく、ビュー毎に動的に選択することができる。ビューごとに、そのビューの電流をサポートするために必要な最小の焦点スポットが選択される。X線照射が開始されると、X線管は照射中にビューごとに動的な焦点スポットを生成するように命令される。
本発明の技術に従って 造影スキャン(contrast scans)を実行するために使用することができるCTシステムの例を図1及び図2に示す。図3Aは、例示的なX線管を示し、ここで電子ビームは、図3Bに示す複合焦点スポットのような複合焦点スポットでターゲットに集束される。図4は、4つの離散的な焦点スポットサイズを示す。図5は、変調mA(modulated mA)で走査される関心対象について予め計算された2つの異なるmAプロファイルのグラフを示す。各mAプロファイルについて、利用可能な最小の焦点スポットを全てのビューに適用するのではなく、図6及び図7にグラフで示すように、サポートされる焦点スポットサイズの選択から最小の焦点スポットを各ビューに使用してもよく、図6は積極的なmA変調プロファイルを示し、図7はより積極的でない変調プロファイルを示す。焦点スポットのサイズは、図8を参照して説明した方法の1つ以上のステップに従うことによって変更することができる。
図1は、CT撮像のために構成された例示的なCTシステム100を示す。特に、CTシステム100は、患者、無生物、1つ又は複数の製造部品、及び/又は体内に存在する歯科インプラント、ステント、及び/又は造影剤などの異物などの対象112を撮像するように構成されている。一実施形態では、CTシステム100はガントリ102を含み、ガントリ102は、テーブル114上に横たわる被検体112の撮像に使用するX線放射ビーム106(図2参照)を投射するように構成された少なくとも1つのX線源104をさらに含むことができる。具体的には、X線源104は、ガントリ102の反対側に配置された検出器アレイ108に向けてX線放射ビーム106を投射するように構成されている。図1には単一のX線源104が描かれているが、特定の実施形態では、患者に対応する異なるエネルギーレベルで投影データを取得するために複数のX線放射ビームを投影するために複数のX線源及び検出器を採用することができる。幾つかの実施形態では、X線源104は、迅速なピークキロ電圧(kVp)切り替えによってデュアルエネルギージェムストーンスペクトル撮像(GSI: gemstone spectral imaging)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、採用されるX線検出器は、異なるエネルギーのX線光子を区別することができる光子計数検出器である。他の実施形態では、2組のX線源と検出器を使用して、一方を低kVpで、他方を高kVpで、二重エネルギー投影を生成する。したがって、本明細書で説明する方法は、二重エネルギー収集技術だけでなく、単一エネルギー収集技術でも実施できることが理解されるべきである。
特定の実施形態では、CTシステム100は、反復的画像再構成法又は解析的画像再構成法(iterative or analytic image reconstruction method)を用いて被検体112のターゲットボリュームの画像を再構成するように構成された画像プロセッサユニット110を更に含む。例えば、画像処理装置ユニット110は、患者の目標体積の画像を再構成するためにフィルタリング逆投影(FBP:filtered back projection)のような解析的画像再構成アプローチを用いることができる。別の例として、画像処理装置ユニット110は、高度統計的反復再構成(ASIR:advanced statistical iterative reconstruction)、共役勾配(CG:conjugate gradient)、最尤期待値最大化(MLEM:maximum likelihood expectation maximization)、モデルベース反復再構成(MBIR:model-based iterative reconstructio)等の反復画像再構成アプローチを使用して、被検体112の目標体積の画像を再構成してもよい。本明細書で更に説明するように、幾つかの実施例では、画像処理装置110は、反復的画像再構成アプローチに加えて、FBPのような解析的画像再構成アプローチの両方を使用することができる。
幾つかのCT撮像システム構成では、X線源は、デカルト座標系のX-Y-Z平面内に位置するようにコリメートされ、一般に”撮像平面:imaging plane”と呼ばれる円錐形(cone-shape)のX線放射ビームを投射する。X線放射ビームは、患者や被写体などの撮像対象物を通過する。X線放射ビームは、対象物によって減衰された後、検出器素子のアレイに入射する。検出器アレイで受光される減衰したX線放射ビームの強度は、対象物によるX線放射ビームの減衰に依存する。アレイの各検出器素子は、検出器位置におけるX線ビームの減衰の測定値である個別の電気信号を生成する。すべての検出器素子からの減衰測定値を個別に取得し、透過プロファイル(transmission profile)を作成する。
幾つかのCTシステムでは、X線源及び検出器アレイは、X線ビームが対象物と交差(intersect)する角度が常に変化するように、撮像平面内及び撮像される対象物の周囲でガントリと共に回転される。あるガントリ角度における検出器アレイからのX線放射減衰測定値群、例えば投影データは、”ビュー”と呼ばれる。対象物の「スキャン」には、X線源と検出器が1回転する間に異なるガントリ角度(ビューアングル)で行われる一連のビューが含まれる。
X線源104は、アノード及びカソードを含む。カソードによって放出された電子(例えば、カソードの通電に起因する)は、アノードに配置されたターゲット又はアノードの近傍に配置されたターゲットによってインターセプトされることがある。ターゲットによってインターセプトされた電子は、X線の形でエネルギーを放出し、X線は検出器アレイ108に向けられる。カソードから電子を受け取り、放出されたX線を形成するターゲット表面の領域は、本明細書では焦点スポットと呼ばれることがある。放出されたX線は、有効焦点スポットにおいて、走査された対象204の一部に集束され得る。有効焦点スポットの大きさは、(例えば、ターゲット表面上の)実際の焦点スポットの角度に依存する場合がある。例えば、小さな領域を走査する場合には小さな有効焦点スポットが望ましく、大きな領域を走査する場合には大きな有効焦点スポットが望ましい場合がある。幾つかの実施形態では、X線源104を含むX線発生システムは、焦点スポットを移動及び/又は成形(move and/or shape)することができる。例えば、X線発生システムは、焦点スポットのサイズを拡大/縮小させることができる。
図2は、図1のCTシステム100と同様の例示的な撮像システム200を示す。本開示の態様に従って、撮像システム200は、被検体204(例えば、図1の被検体112)を撮像するように構成されている。一実施形態では、撮像システム200は、検出器アレイ108(図1参照)を含む。検出器アレイ108は、被写体204(患者など)を通過するX線放射ビーム106(図2参照)を一緒に感知(together sense)して対応する投影データを取得する複数の検出器素子202をさらに含む。幾つかの実施形態では、検出器アレイ108は、セル又は検出器素子202の複数の行を含むマルチスライス構成で作製することができ、この場合、検出器素子202の1つ又は複数の追加の行が、投影データを取得するために並列構成(parallel configuration)で配置される。
特定の実施形態では、撮像システム(イメージングシステム)200は、所望の投影データを取得するために被検体204の周りの異なる角度位置を横断(traverse)するように構成される。したがって、ガントリ102及びその上に取り付けられた構成要素は、例えば、異なるエネルギーレベルで投影データを取得するために回転中心206を中心に回転するように構成され得る。あるいは、被検体204に対する投影角度が時間の関数として変化する実施形態では、取り付けられた構成要素は、円のセグメントに沿ってではなく、一般的な曲線に沿って移動するように構成されてもよい。
X線源104及び検出器アレイ108が回転すると、検出器アレイ108は減衰したX線ビームのデータを収集する。検出器アレイ108によって収集されたデータは、スキャンされた被検体204の減弱係数の線積分を表すようにデータを調整するために、前処理及び較正を受ける。処理されたデータは一般に投影と呼ばれる。幾つかの実施例では、検出器アレイ108の個々の検出器又は検出器素子(individual detectors or detector elements)202は、個々の光子の相互作用を1つ以上のエネルギービンに登録する光子計数検出器(photon-counting detectors)を含むことができる。本明細書で説明する方法は、エネルギー積分検出器(energy-integrating detectors)でも実施できることを理解されたい。
取得された投影データのセットは、基底物質分解(BMD:basis material decomposition、基底物質分解)に使用することができる。BMDの間、測定された投影は一組の物質密度投影(a set of material-density projections)に変換される。物質密度投影は、骨、軟組織、及び/又は造影剤マップなどの各基底物質の物質密度マップ又は画像の組又はセットを形成するように再構成されてもよい。密度マップ又は画像は、次いで、撮像された容積内の基礎材料、例えば、骨、軟組織、及び/又は造影剤の3D容積画像を形成するように関連付けられることがある。
一旦再構成されると、撮像システム200によって生成された基底物質画像(basis material image)は、2つの基底物質の密度で表される被写体204の内部特徴を明らかにする。密度画像は、これらの特徴を示すために表示されてもよい。病状のような医学的状態、より一般的には医学的事象の診断に対する従来のアプローチでは、放射線科医又は医師は、関心のある特徴的な特徴を識別するために密度画像のハードコピー又は表示を考慮する。このような特徴には、病変、特定の解剖学的構造又は臓器の大きさ及び形状、並びに個々の医師の技量及び知識に基づいて画像から識別可能なその他の特徴が含まれる。
一実施形態では、撮像システム200は、ガントリ102の回転やX線源104の動作などの構成要素の動きを制御する制御機構208を含む。ある実施形態では、制御機構208は、X線源104に電力及びタイミング信号を供給するように構成されたX線コントローラ210をさらに含む。さらに、制御機構208は、撮影要件に基づいてガントリ102の回転速度及び/又は位置を制御するように構成されたガントリモータコントローラ212を含む。
特定の実施形態では、制御機構208は、検出器素子202から受信されたアナログデータをサンプリングし、後続の処理のためにアナログデータをデジタル信号に変換するように構成されたデータ収集システム(DAS)214をさらに含む。DAS214は、本明細書でさらに説明するように、検出器素子202のサブセットからのアナログデータをいわゆるマクロ検出器(macro-detectors,)に選択的に集約するようにさらに構成されてもよい。DAS214によってサンプリングされデジタル化されたデータは、コンピュータ又はコンピューティングデバイス216に送信される。一実施例では、演算装置216は、データを記憶装置又は大容量記憶装置218に格納する。記憶装置218は、例えば、任意のタイプの非一過性メモリであってよく、ハードディスクドライブ、フロッピーディスク(商標)ドライブ、コンパクトディスク読み取り/書き込み(CD-R/W)ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)ドライブ、フラッシュドライブ、及び/又はソリッドステート記憶ドライブ(a hard disk drive, a floppy disk drive, a compact disk-read/write (CD-R/W) drive, a Digital Versatile Disc (DVD) drive, a flash drive, and/or a solid-state storage drive)を含み得る。
さらに、コンピューティングデバイス216は、データ取得及び/又は処理などのシステム動作を制御するために、DAS214、X線コントローラ210、及びガントリ・モータ・コントローラ212のうちの1つ以上にコマンド及びパラメータを提供する。特定の実施形態では、コンピューティング装置216は、オペレータ入力に基づいてシステム動作を制御する。コンピューティング装置216は、例えば、コンピューティング装置216に動作可能に結合されたオペレータコンソール220を介して、コマンド及び/又は走査パラメータを含むオペレータ入力を受信する。オペレータコンソール220は、オペレータがコマンド及び/又は走査パラメータ(commands and/or scanning parameters)を指定できるように、キーボード(図示せず)又はタッチスクリーンを含み得る。
図2には1つのオペレータコンソール220が図示されているが、例えば、システムパラメータの入力又は出力、検査の要求、データのプロット、及び/又は画像の閲覧のために、複数のオペレータコンソールがイメージングシステム200に結合されてもよい。更に、特定の実施形態では、イメージングシステム200は、インターネット及び/又は仮想プライベート・ネットワーク、無線電話ネットワーク、無線ローカル・エリア・ネットワーク、有線ローカル・エリア・ネットワーク、無線ワイドエリアネットワーク、有線ワイドエリアネットワーク等の1つ又は複数の構成可能な有線及び/又は無線ネットワークを介して、例えば、機関又は病院内、又は全く異なる場所のローカル又はリモートのいずれかに配置された複数のディスプレイ、プリンタ、ワークステーション、及び/又は同様の装置に結合することができる。
一実施形態では、例えば、撮像システム200は、画像保存通信システム(PACS:picture archiving and communications system)224を含むか、又はこれに結合される。例示的な実施態様では、PACS224はさらに、放射線科情報システム、病院情報システム、及び/又は内部又は外部ネットワーク(図示せず)などの遠隔システムに結合され、異なる場所にいるオペレータがコマンド及びパラメータを供給し、及び/又は画像データにアクセスできるようにする。
コンピューティング装置216は、オペレータから供給された及び/又はシステムで定義されたコマンド及びパラメータを使用して、テーブルモータコントローラ226を動作させ、このテーブルモータコントローラ226は、今度は、電動テーブルであり得るテーブル114を制御し得る。具体的には、テーブルモータ制御装置226は、被検体204の目標体積(target volume:ターゲットボリューム)に対応する投影データを取得するために、被検体204をガントリ102内に適切に位置決めするためにテーブル114を移動させることができる。
前述のように、DAS214は、検出器素子202によって取得された投影データをサンプリングし、デジタル化する。その後、画像再構成器230が、サンプリングされデジタル化されたX線データを使用して高速再構成を実行する。図2は、画像再構成器230を別個の実体(separate entity)として図示しているが、特定の実施形態では、画像再構成器230は、コンピューティング装置216の一部を形成してもよい。あるいは、画像再構成器230は撮像システム200に存在せず、代わりにコンピューティング装置216が画像再構成器230の1つ以上の機能を実行してもよい。更に、画像再構成装置230は、ローカル又は遠隔に 配置されてもよく、有線又は無線ネットワークを用いて撮像システム200に動作可能に接続されてもよい。特に、例示的な一実施形態では、画像再構成器230のために「クラウド」ネットワーククラスタ内のコンピューティングリソースを使用することができる。
一実施形態では、画像再構成器230は、再構成された画像を記憶装置218に記憶する。あるいは、画像再構成器230は、診断及び評価のために有用な患者情報を生成するために、再構成された画像をコンピューティング装置216に送信してもよい。特定の実施形態では、コンピューティング装置216は、再構成された画像及び/又は患者情報を、コンピューティング装置216及び/又は画像再構成器230に通信可能に結合されたディスプレイ又は表示装置232に送信してもよい。幾つかの実施形態では、再構成された画像は、コンピューティング装置216又は画像再構成器230から、短期又は長期の保存のために記憶装置218に送信されてもよい。
ここで図3Aを参照すると、例示的なX線管300が示されている。一実施形態では、X線管300は、X線源104(図1~2を参照)であってもよい。図示された実施形態では、X線管300は、管ケーシング306内に配置された例示的なカソード302及びアノード303を含む。カソードは、1つ以上のエミッタ308を含むことができる。1つ以上のエミッタ308は、平坦なエミッタであってもよいし、電子ビームのプレフォーカシングを提供する、凹んだ湾曲エミッタであってもよい。他の実施形態では、正方形、長方形、楕円形、又は円形(square, rectangular, elliptical, or circular)のエミッタのような形状のエミッタを採用することができる。異なる形状又はサイズのエミッタが、適用要件に基づいて採用され得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、2つのエミッタ308が使用されてもよく、第1のエミッタ308はターゲット304上に第1の焦点スポットを生成してもよく、第2のエミッタ308はターゲット304上に第2の焦点スポットを生成してもよい。
本実施例では、カソード302、特に1つ以上のエミッタ308は、電圧源310によって供給され得る1つ以上のエミッタ308に電流を流すことによって、直接加熱され得る。一実施形態では、約10アンペア(A)の電流を1つ以上のエミッタ308に流してもよい。つ以上のエミッタ308は、電圧源310によって供給される電流によって加熱される結果として、電子ビーム312を放出することができる。本明細書で使用される場合、「電子ビーム:electron beam」という用語は、実質的に同様の速度を有する電子の流れを指すために使用され得る。
電子ビーム312は、X線314を生成するためにターゲット304に向けられることがある。より詳細には、電子ビーム312は、1つ以上のエミッタ308とアノード303との間に電位差を印加することによって、エミッタ308からターゲット304に向かって加速されることがある。一実施形態では、約40kV~約450kVの範囲の高電圧を印加して、1つ以上のエミッタ308とアノード303との間に電位差を設定し、それによってX線管300内に1つ以上の電界320を発生させることができる。一実施形態では、電子ビーム312中の電子をターゲット304に向かって加速するために、1つ以上のエミッタ308とアノード303との間に約140kVの高電圧差を印加してもよい。一例として、1つ以上のエミッタ308は約-140kVの電位であってもよく、アノード303及びターゲット304は接地電位又は約0ボルトであってもよい。
電子ビーム312は、焦点スポット332でターゲット304に衝突することがある。焦点スポット332は、座標軸349によって示される方向を有することができる。電子ビーム312がターゲット304に衝突すると、焦点スポット332の位置でターゲット304に熱が発生する可能性があり、この熱はターゲット304を溶融させるのに十分な大きさである可能性がある。様々な実施形態において、ターゲット304における発熱の問題を回避するために、回転ターゲットを使用してもよい。例えば、ターゲット304は、ターゲット304に入射する電子ビーム312によって生成される焦点スポット332がターゲット304に同じ位置で一貫して入射しないように、ターゲット304が溶融しないように回転するように構成されてもよい。様々な実施形態において、ターゲット304は、タングステン又はモリブデンなどの材料を含むことができるが、これらに限定されない。
図3Bを簡単に参照すると、焦点スポット332を含むターゲット304の正面図350が示されている。焦点スポット332は、座標軸352によって示される図3Bにおける向きを有してもよい。上述したように、ターゲット304は、ターゲット304の回転に伴ってターゲット304の表面上の異なる位置に焦点スポット332が生成されるように回転する円形ターゲットであってもよい。ターゲット304の表面上の異なる位置に焦点スポット332を生成することにより、ターゲット304の位置で吸収される熱の量を最小化することができる。
図3Aに戻ると、ターゲット304上の焦点スポットのサイズも、ターゲット304に発生する熱量を低減するように調整することができ、この場合、焦点スポットが小さいほど、特定の場所に多量の熱を発生させることになり得る。ターゲット304と同じ電位に保持された電子コレクタ329は、最初の衝撃の間にターゲット304の表面から跳ね返った電子のシンク(a sink of electrons)として機能し、同じ電子がターゲットに再衝突する可能性を低減する。このようにして後方散乱電子を収集することにより、ターゲットの加熱をさらに低減することができる。
X線管300は、1つ又は複数の集束電極(focusing electrodes)316を含むことができ、これらの集束電極316は、1つ又は複数の集束電極316が電子ビーム312をターゲット304に向けて集束させるようにエミッタ308に隣接して配置されることができる。本明細書において、「隣接する:adjacent」という用語は、空間又は位置において近接することを意味する。電子ビーム312を集束させるために、1つ以上の集束電極316に電圧を印加して、1つ以上の電界321を発生させることができる。電圧は、1つ以上の集束電極316の各々に対して異なっていてもよい。例えば、第1の電圧が第1の集束電極316に印加されてもよく、第2の電圧が第2の集束電極316に印加されてもよく、第3の電圧が第3の集束電極316に印加されてもよい等である。いくつかの集束電極316では、電圧は、集束電極316に電圧が印加されない0であってもよい。いくつかの実施形態では、集束電極316の第1の部分は電子ビーム312の偏向に使用され、集束電極316の第2の部分は電子ビーム312の集束に使用される。このようにして、電圧は、電子ビーム312を所望の形状に集束させ、電子ビーム312を所望の位置に偏向させる1つ以上の特定の電界を発生させるために、制御電子モジュール322のコントローラによって選択的に印加され得る。
いくつかの実施形態では、1つ又は複数の集束電極316はそれぞれ、1つ又は複数のエミッタ308の電位よりも低い電位に維持され得る。1つ以上のエミッタ308と1つ以上の集束電極316との間の電位差は、1つ以上のエミッタ308から生成された電子が1つ以上の集束電極316に向かって移動するのを防止し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の集束電極316は、1つ以上のエミッタ308の電位に対して負の電位に維持され得る。つ以上のエミッタ308に対する1つ以上の集束電極316の負の電位は、電子ビーム312を1つ以上の集束電極316から遠ざけるように集束させ、それにより電子ビーム312のターゲット304への集束を容易にする。
他の実施形態では、1つ又は複数の集束電極316は、1つ又は複数のエミッタ308の電圧電位と等しいか、又は実質的に類似する電圧電位に維持され得る。1つ以上のエミッタ308の電圧電位に対する1つ以上の集束電極316の同様の電圧電位は、1つ以上の集束電極316の形状による静電場の形成によって平行電子ビーム(parallel electron beam)を形成することができる。つ又は複数の集束電極316は、エミッタ308と1つ又は複数の集束電極316とを結合するリード(lead)の使用により、1つ又は複数のエミッタ308の電位と等しいか、又は実質的に類似する電位に維持され得る。
さらに、X線管300は、アノード303に向かって電子ビーム312を追加的に制御及び集束させるために使用され得る1つ又は複数の引き出し電極(extraction electrodes)318を含み得る。1つ又は複数の引き出し電極318は、アノード303と1つ又は複数のエミッタ308との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の引き出し電極318は、1つ以上の引き出し電極318に所望の電圧を供給することによって正にバイアスされてもよい。
電子ビーム312のエネルギーは、様々な方法で制御することができる。例えば、電子ビーム312のエネルギーは、カソード302とアノード303との間の電位差(例えば、加速電圧:acceleration voltage)を変更することによって制御することができる。本明細書において、「電子ビーム電流:electron beam current」という用語は、カソード302とアノード303との間の1秒あたりの電子の流れを指す。電子ビーム312の電流は、エミッタ電圧310を調整してエミッタ308の温度を変化させることによって制御することができる。電子ビーム電流は、1つ又は複数の引き出し電極318に印加される電圧を変更することによって制御することができる。1つ以上のエミッタ308は、電子の無限源(infinite source of electrons)として扱われる場合があることに留意されたい。
1つ以上の電界321は、1つ以上の集束電極316と1つ以上の引き出し電極318との間の電位差に起因して、1つ以上の引き出し電極318と1つ以上の集束電極316との間に生成され得る。1つ以上の電界320の強さは、アノード303に向かって1つ以上のエミッタ308によって生成される電子ビーム312の強度を制御するために採用され得る。より詳細には、1つ以上の電界320は、1つ以上のエミッタ308によって放出された電子をアノード303に向かって加速させることができる。1つ以上の電界320が強ければ強いほど、1つ以上のエミッタ308からアノード303に向かう電子の加速は強くなる。あるいは、1つ以上の電界320が弱いほど、1つ以上のエミッタ308からアノード303に向かう電子の加速は小さくなる。このように、ターゲット304に衝突する電子ビーム312の強度は、1つ以上の電界320及び321によって制御することができる。
さらに、8kV以下の電圧シフトが、電子ビーム312の強度を制御するために、1つ以上の引き出し電極318に印加されてもよい。特定の実施形態では、これらの電圧シフトは、制御エレクトロニクスモジュール322の使用を介して、1つ以上の引き出し電極318に印加され得る。制御電子モジュール322は、図2のX線コントローラ210の非限定的な実施形態であってもよいし、その一部であってもよい。
電子ビーム312がターゲット304に集束されると、電子はガウス分布を形成する可能性がある。本開示の目的のために、ガウス分布は、ほぼガウス分布であってもよい。電子ビーム312の電子のガウス分布は、ガウス分布の両側でターゲット304に衝突する電子がガウス分布の中心に向けられるように、狭くされ又は平行化され(narrowed or parallelized)てもよい。別の言い方をすれば、ガウス分布の側面における電子の分布が反転され、矩形形状又はバットウィング形状(rectangular shape or batwing shape)の焦点スポットが生じる可能性がある。
さらに、X線管300は、電子ビーム312をターゲット304に集束及び/又は位置決めして偏向させるための1つ又は複数の磁石324も含むことができる。様々な実施形態において、1つ以上の磁石324は、カソード302とターゲット304との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の磁石324は、ターゲット304上の電子ビーム312を成形する1つ以上の磁場323を形成することによって電子ビーム312の集束に影響を与えるための1つ以上の多極磁石(multipole magnets)を含むことができる。1つ以上の多極磁石は、1つ以上の四極磁石、1つ以上の双極磁石(one or more quadrupole magnets, one or more dipole magnets)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、双極磁石は、電子ビーム312を偏向させ、電子ビーム312を第1の次元に位置決めするために使用されてもよく、一方、四極磁石は、電子ビーム312を2つの次元(例えば、電子ビーム312の長さと幅)に集束させるために使用されてもよい。例えば、第1のステップにおいて、1つ以上のエミッタ308によって生成された電子ビームは、静電集束によって偏向され、集束されることがある。第2のステップでは、電子ビームは1つ以上の双極磁石によってさらに偏向され、ターゲット304上の電子ビームの焦点スポットの位置を調整することができる。第3のステップでは、第2のステップの前でも後でもよいが、電子ビームを集束させて、ターゲット上に所望の電子分布(例えば、焦点スポットの所望の形状)を生成する。
電子ビーム電流及び電圧の特性(プロパティ:properties)が変化すると、電子ビーム312の静電集束はそれに応じて変化する。焦点スポットの安定したサイズ、形状、及び他の特性を維持するため、又はシステム要件に従って焦点スポットのサイズ及び/又は形状を迅速に変更するために、1つ以上の磁石324は、広範囲の焦点スポットのサイズ及び形状に対して、定常状態から30マイクロ秒以下の時間スケールまで(steady-state to a sub-30 microsecond time scale)制御可能な性能を有する磁場を提供することができる。電子ビーム312が集束され位置決めされると、電子ビーム312は焦点332においてターゲット304に衝突し、X線314を発生させる。電子ビーム312とターゲット304との衝突によって発生したX線314は、X線管ケーシング306の開口部を通ってX線管300からX線窓337で、対象物328に向けて照射される。
電子ビーム312が焦点スポット332でターゲット304と衝突した結果として、一組のX線336が生成され、X線窓337から対象物328に向かって照射されることがある。一組のX線336は、有効焦点スポット340で対象物328と交差することがある。有効焦点スポットは、(座標軸348によって示されるようなX次元における)幅及び(座標軸348によって示されるようなZ次元における)長さを有することがある。
上述したように、X線管は、スキャンのために個々に選択することができる多数の離散焦点スポット(a number of discrete focal spots)を生成するように設計することができる。換言すれば、CTシステムは、スキャンの全てのビューに使用される単一の焦点スポットを生成するように電子ビーム312を集束させるように構成されることがある。しかしながら、図4~図9でより詳細に説明するように、電子ビーム312は、CTスキャンのビュー間で焦点スポットのサイズを調整するために、静電的及び/又は磁気的に制御されて動的に集束されることもある。具体的には、CTスキャンのビューの異なる部分に対して、離散的な焦点スポットの数の異なる焦点スポットを選択することができる。
例えば、CTシステムは、4つの異なる焦点スポットサイズ(小焦点スポット、中焦点スポット、大焦点スポット、及び特大焦点スポット)をサポートすることができる。本明細書で説明されるように、第1の焦点スポットサイズがビューの第1の部分に対して選択されてよく、第1の焦点スポットサイズはCTシステムのエミッタ308に印加される電流の第1の範囲に基づいてよく、第2の焦点スポットサイズがビューの第2の部分に対して選択されてよく、第2の焦点スポットサイズはCTシステムのエミッタ308に印加される電流の第2の範囲に基づいてよく、第2の範囲は第1の範囲とは異なる。電流の第1の範囲が高レベル電流を含む場合、第1の焦点スポットは大きくてもよい。電流の第2の範囲が第1の範囲よりも低レベルの電流を含む場合、第2の焦点スポットは第1の焦点スポットよりも小さくてもよい。ビューの部分間で焦点スポットのサイズを動的に調整することによって(例えば、異なる電流範囲を有する部分に対して異なるサイズの焦点スポットを選択することによって)、異なるサイズの焦点スポットを用いて再構成された画像の空間解像度は、全てのビューについて最大管電流範囲をカバーする単一の大きな焦点スポットを用いて再構成された画像の空間解像度よりも高くなる可能性がある。
ここで図4を参照すると、図400は、第1のサイズの第1の焦点スポット402、第2のサイズの第2の焦点スポット404、第3のサイズの第3の焦点スポット406、及び第4のサイズの第4の焦点スポット407に集束されたCTシステムの電子ビーム(例えば、電子ビーム312)の電子の分布を示し、これらは各々、ターゲット304上の図3Aの焦点スポット332と同じであるか、又は類似していてもよい。様々な実施形態において、焦点スポット402、404、406、及び407は、CTシステムによってサポートされる離散的な焦点スポットサイズの例であってよく、他の焦点スポットサイズはCTシステムによってサポートされない場合がある。
焦点スポット402、404、406、及び407のサイズ及び形状は、1つ又は複数の集束電極(例えば、1つ又は複数の集束電極316)によって生成される1つ又は複数の電場又は電磁場(例えば、1つ又は複数の電場321)に依存し得る。例えば、1つ以上の電界は、電子ビーム(例えば、電子ビーム312)の第1の集束を実行して、第1の焦点スポット402を生成することができる。1つ以上の電界は、電子ビームの第2の集束を行い、第2の焦点スポット404を生成することができる。1つ以上の電場は、電子ビームの第3の集束を行い、第3の焦点スポット406を生成することができる。1つ以上の電場は、電子ビームの第4の集束を行い、第4の焦点スポット406を生成してもよい。いくつかの実施形態では、焦点スポット402、404、406、407のサイズ及び形状は、1つ又は複数の磁石(例えば、1つ又は複数の磁石324)によって生成される1つ又は複数の磁場(例えば、磁場323)にも依存する場合があり、1つ又は複数の電場によって集束が実行された後に、電子ビームをさらに集束させる場合がある。
焦点スポット402、404、406、及び407を生成する電子の分布は、矩形の形状を有するように描かれている。矩形の形状は、1つ以上の電場、1つ以上の磁場、及びCTシステムの様々なシールド又はバリアの構成の結果としてターゲット上で近似され得るが、焦点スポット全体の電子の分布は一様ではなく、むしろ、1つ以上の電場及び/又は1つ以上の磁場の構成によって生成される分布の組み合わせに基づくことが理解されるべきである。
第1の焦点スポット402は、第1の焦点スポット402のX軸に沿って測定されるように、長さ420及び幅408を有する。したがって、第1の焦点スポット402は、長さ420及び幅408に基づく第1のサイズを有する。第2の焦点スポット404は、異なる長さ422を有し、異なる幅410を有することができる。図4では、幅410は幅408より広く、長さ422は長さ420より長いが、他の例では、幅410は幅408より狭くてもよく、及び/又は長さ422は長さ420より短くてもよく、それにより、第2の焦点スポット404は第1の焦点スポット402より小さいサイズを有してもよい。同様に、第3の焦点スポット406及び第4の焦点スポット407は、それぞれ異なる幅412及び414、並びに長さ424及び426を有してもよく、これらは、幅408及び410、並びに/又は長さ420及び422のいずれか又は両方よりも大きくても小さくてもよい。いくつかの実施形態では、長さ420~426のいずれかが他の長さ420~426と同じであってもよく、及び/又は幅408~414のいずれかが他の幅408~414と同じであってもよい。
焦点スポット402、404、406、及び407のサイズは、様々な方法で動的に調整され得る。エミッタが所定の電流量(例えば、mA変調ストラテジーによって規定される)で活性化されると、1つ又は複数の集束電極に供給される第1のエネルギー量(例えば、電流)及び1つ又は複数の磁石に供給される第2のエネルギー量は、それぞれ独立して制御されて、所望のサイズを達成するように電子ビームをターゲットに集束させることができる。
エミッタは、コイル直径(coil diameter)を有するフィラメントを含むことができる。エミッタによって生成される電力の量は、コイルの直径に依存し得る。例えば、コイルの直径がより大きい場合、より大量の電力(例えば、より多数の電子)がエミッタによって生成され得る。コイルの直径が小さければ、エミッタから発生する電力は少なくなる。焦点スポット402、404、406、407の形状は、エミッタの形状に基づいてもよい。例えば、エミッタは、第1の電子分布を生成する平坦であってもよく、エミッタは、第2の異なる電子分布を生成する湾曲していてもよい。異なるエミッタ形状の結果、焦点スポットの形状が異なる可能性がある。さらに、コイルの直径に関して上述したように、平坦なエミッタは、大きな放出面積を有し、より多くの電力(例えば、より多くの電子の数)を生成し、より大きな(例えば、より広い)焦点スポットを形成することができ、又は、平坦なエミッタは、より小さな放出面積を有し、より少ない電力(例えば、より少ない電子の数)を生成し、より小さな(例えば、より狭い)焦点スポットを形成することができる。
集束電極及び磁石は、照射中に第1の集束スポット402、第2の集束スポット404、第3の集束スポット406、及び第4の集束スポット407の間で動的に切り替わるように活性化(activate)されてもよい。電子ビームは、第1の焦点402を有するターゲットに第1の継続時間集束され、電子ビームは、第2の焦点404を有するターゲットに第2の継続時間集束され、電子ビームは、第3の焦点406を有するターゲットに第3の継続時間集束され、電子ビームは、第4の焦点407を有するターゲットに第4の継続時間集束されてもよい。第1の継続時間、第2の継続時間、第3の継続時間、及び第4の継続時間は、全て同じであってもよく、第1の継続時間、第2の継続時間、第3の継続時間、及び第4の継続時間は、全て異なっていてもよく、第1の継続時間、第2の継続時間、第3の継続時間、及び第4の継続時間のうちの1つ以上が同じであってもよい。
電子ビームは、撮像/走査(imaging/scanning)を中断することなく、第1の継続時間から第2の継続時間へと連続的に移行することができる。換言すれば、焦点スポット402、404、406、及び407間を動的に切り替えることは、サブ照射(sub-exposure)中に焦点スポットのサイズを固定し、他のタイプのCTスキャンで実行され得るような焦点スポットサイズの調整又は異なる焦点スポットサイズの選択を実行するためにX線をオフに切り替えるのではなく、連続的なX線照射中(例えば、X線オンとX線オフの間)に焦点スポットサイズを変調することを指す場合がある。照射中に焦点スポットのサイズを調整することにより、再構成画像の全体的な空間分解能が向上し、アーチファクトを発生させることなく高品質の画像を生成することができる。さらに、検出器が光子計数レートに敏感(sensitive to the photon count rate)である場合、mA範囲及び焦点スポットの組合せにおける重複を排除することにより、システム全体の較正空間(overall system calibration space)を縮小することができる。
焦点スポットの順序も変化し得る。例えば、第1の照射の場合、第1の焦点スポット402の後に第2の焦点スポット404が続くことがあり、第2の焦点スポット404の後に第3の焦点スポット406が続くことがあり、第3の焦点スポットの後に第2の焦点スポット404が続くことがある。第2の照射の場合、第1の焦点スポット402の後に第2の焦点スポット404が続き、第2の焦点スポット404の後に第1の焦点スポット402が続き、第1の焦点スポット402の後に第2の焦点スポット404が続くことがある。このように、焦点スポットサイズは、照射にわたって増減することができる。本明細書で提供される実施例は例示目的であり、本開示の範囲から逸脱することなく、様々なサイズの焦点スポットが異なる順序で使用されてもよいことを理解されたい。
第1の持続時間は、CTスキャンのビューの総数の第1の部分に対応することがあり、第2の持続時間は、ビューの総数の第2の部分に対応することがあり、第3の持続時間は、ビューの総数の第3の部分に対応することがあり、第4の持続時間は、ビューの総数の第4の部分に対応することがある。様々な実施形態において、ビューの第1、第2、第3、及び第4の部分は、mA変調プロファイルに従って、スキャン中の異なる時間に印加される電流量に基づいて選択されてもよい。例えば、ビューの第1の部分の間、第1の量の電流が印加されてもよく、ここで、第1の量の電流は、電流値の第1の範囲内にある。第1の焦点スポット402のサイズは、第1の電流量に基づいてもよい。ビューの第2の部分の間、第2の電流量が印加されてもよく、ここで第2の電流量は電流値の第2の範囲内にある。第2の焦点404の大きさは、第2の電流量に基づくことができる。ビューの第3の部分の間、第3の電流量が印加されてもよく、ここで第3の電流量は第3の電流値の範囲内にある。第3の焦点406の大きさは、第3の電流量に基づいてもよい。ビューの第4の部分の間、第4の電流量が印加されてもよく、ここで第4の電流量は第4の電流値の範囲内にある。第4の焦点スポット406の大きさは、第4の電流量に基づいてもよい。
換言すれば、あるビューにおいてカソードに印加される電流の量が、直前のビューにおいてカソードに印加される電流の量と同じであるとき、ビューと直前のビューは、ビューの同じ部分内にあり得、それによって、ビューに対して選択される焦点スポットのサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポットのサイズと同じであり得る。あるいは、ビューにおいてカソードに印加される電流の量が、直前のビューにおいてカソードに印加される電流の量と異なる場合、ビューと直前のビューは、ビューの同一部分内にないことがあり、それにより、ビューに対して選択される焦点スポットのサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポットのサイズと異なることがある。
例えば、電流値の第1の範囲は0と360mAとの間であってもよく、電流値の第2の範囲は360mAと515mAとの間であってもよく、電流値の第3の範囲は515mAと765mAとの間であってもよく、電流値の第4の範囲は765mAと900mAとの間であってもよい。このように、CTスキャン中に印加される電流が0mAから900mAの間で変化する場合、CTスキャンの総ビュー数は、対応する電流値範囲に基づいて、第1の部分、第2の部分、第3の部分、及び第4の部分に分割されてもよい。換言すれば、エミッタに印加される電流が0と360mAとの間であることに応答して、1つ以上の電場及び1つ以上の磁場は、第1の焦点スポット402を生成するために第1の持続時間の間、第1の構成で構成されてもよい。エミッタに印加される電流が360mAから515mAの間であることに応答して、1つ以上の電界及び1つ以上の磁界は、第2の焦点スポット404を生成するために、第2の持続時間の間、第2の構成で構成され得る。エミッタに印加される電流が515mAから765mAの間であることに応答して、1つ以上の電界及び1つ以上の磁界は、第3の焦点406を生成するために第3の持続時間の間、第3の構成で構成され得る。エミッタに印加される電流が765mAから900mAの間であることに応答して、1つ以上の電界及び1つ以上の磁界は、第4の焦点スポット407を生成するために第4の持続時間の間、第4の構成で構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、範囲は相互に排他的(mutually exclusive)ではなく、重複していてもよい。例えば、電流量に加えて、焦点スポットのサイズは、電流及び、例えば、被検体の解剖学的領域、走査対象物を通る減衰経路長、又はビューアングル(視野角)、又は異なる基準などの付加的な基準に基づいて選択されてもよい。電流量が2つの重複する電流範囲内にある場合、追加的な基準に基づいて、2つの重複する電流範囲の第1の範囲に対応する焦点スポットサイズが選択されてもよいし、2つの重複する電流範囲の第2の範囲に対応する焦点スポットサイズが選択されてもよい。幾つかの実施形態では、低mAスキャンであっても、重複する範囲(例えばスカウトスキャンなど)で大きな焦点スポットが使用される場合がある。このような場合、スキャンの空間分解能要件は高くなく、大きなスポットがX線管の熱管理をより効率的にする可能性がある。
場合によっては、ビューの総数は、少数の部分(例えば、4つの部分など)に分割されてもよい。例えば、mA変調プロファイルに従って、スキャン中に印加される電流の量は、焦点スポット402が第1の複数のビュー上で使用され得る第1の複数のビューに対して電流値の第1の範囲内に留まってよい。印加される電流の量は、電流値の第1の範囲内であることから電流値の第2の範囲内であることに変化してもよく、焦点スポット404が第2の複数のビュー上で使用されてもよい第2の複数のビューに対して電流値の第2の範囲内に留まってもよい。印加される電流の量は、第2の電流値の範囲内であることから第3の電流値の範囲内であることに変化してもよく、焦点スポット406が第3の複数のビュー上で使用され得る第3の複数のビューに対して第3の電流値の範囲内に留まってもよい。印加される電流の量は、電流値の第3の範囲内であることから電流値の第4の範囲内であることに変化してもよく、第4の複数のビューに対して電流値の第4の範囲内に留まってもよく、焦点スポット407が第4の複数のビュー上で使用されてもよい。
しかし、他の実施例では、スキャン中に印加される電流の量は、ビュー間でより頻繁に変化し、より大きな変化で、焦点スポットのサイズがより頻繁に変化する可能性がある。換言すれば、いくつかの例では、第1、第2、第3、及び/又は第4の部分のビューのいずれかが、1つ又は少数のビューを構成してもよい。例えば、焦点スポット402が第1のビューで使用されてもよく、焦点スポット404が後続の第2のビューで使用されてもよく、焦点スポット402が後続の第3のビューで使用されてもよく、焦点スポット406が後続の第4のビューで使用されてもよい等々、連続するビュー又は連続するビューの小グループに対して異なる焦点スポットサイズが使用されてもよい。
様々な実施形態において、ビューで使用される焦点スポットのサイズは、ターゲット上の焦点スポット内の集中エネルギーの量に対する出力制限を超えず、所与の電流量に対して可能な最小サイズとなるように選択され得る。従って、電流量がmA変調に従って増加するにつれて、より大きなサイズの焦点スポットが選択され得る。電流量が減少するにつれて、より小さいサイズの焦点スポットが選択され得る。このようにして、ターゲット及び/又はX線管の劣化(degradation)を回避することができる。
他の実施形態では、ビューで使用される焦点スポットのサイズは、mA変調に従って印加される電流の量に基づかないか、又は完全に基づいてもよく、焦点スポットのサイズは、少なくとも部分的に他の要因に基づいて選択されてもよい。例えば、一実施形態では、焦点スポットのサイズは、CTシステムによって走査される被検体の解剖学的構造の特定の部分に少なくとも部分的に基づいて、又は投影ビューのビューアングルに少なくとも部分的に基づいて選択されることがある。例えば、第1のビューアングルでは、電子ビームは被検体の身体の小部分を通過することがある。第1のビューアングルで電子ビームが小部分を通過することに応答して、第1のサイズを有する焦点スポットが選択されることがある。第2のビューアングルでは、電子ビームは被写体の身体のより大きな部分を通過する。第2のビューアングルにおいて電子ビームがより大きな部分を通過することに応答して、第2のサイズを有する焦点スポットが選択される場合があり、第2のサイズは第1のサイズよりも小さい場合がある。例えば、第1のビューアングルからの投影データは、被検体の解剖学的関心領域を含まない場合があり、第2のビューアングルからの投影データは、解剖学的関心領域を含む場合がある。第2のビューアングルからの投影データが関心領域を含む結果、第2のビューアングルの間により小さい焦点スポットが使用され、関心領域の取得画像の空間解像度が増大することがある。
例えば、複数の臓器をカバーする連続ヘリカルスキャンを実行することができる。ある臓器については、高い空間分解能が画質のために望まれるかもしれないが、他の臓器については、高い空間分解能が画質のために望まれない場合がある。このようなシナリオでは、スキャンされた領域全体の空間分解能性能及びX線管の熱管理を最適化するために、各臓器のCTQを満たす最大の焦点スポットを選択する方がよい可能性がある。
焦点スポットサイズが照射を通して通常一定に保たれる理由の1つは、1組の較正ベクトルからアーチファクトなしに画像を再構成できるようにするためである。通常、較正ベクトルは、とりわけ、サポートされる各焦点スポットに固有である。しかしながら、mA変調走査は広範囲の電流に及ぶことがあるので、管及び/又はCTシステムは、各サポートされる焦点スポット(each supported focal spot)について広範囲の電流に対して較正されなければならないことがある。これには時間がかかり、且つ/又は、較正手順や保管スペースが複雑化する可能性がある。投影ビューの異なる部分に対して異なる焦点スポットサイズを選択することの1つの利点は、投影ビューデータが補正されるときに、投影ビューの異なる部分を補正するために異なる較正ベクトルを使用することができることである。例えば、投影ビューデータの第1の部分は、第1の較正ベクトルを用いて補正されてもよく、第1の較正ベクトルは、第1のサイズの焦点スポットに基づいて選択されてもよく、投影ビューデータの第2の部分は、第2の較正ベクトルを用いて補正されてもよく、第2の較正ベクトルは、第2のサイズの焦点スポットに基づいて選択される。異なる較正ベクトルを使用することは、所与のkVに対して焦点スポットサイズと電流レベルとの間に1対1のマッピングを作成することによって、X線管及び/又はシステム較正の複雑さを低減することができる。言い換えれば、広い範囲の電流に対して全ての焦点スポットサイズを較正するのではなく、各焦点スポットを対応する小さい特定の電流範囲に対して較正し、他の電流範囲に対しては較正しないことにより、時間と記憶スペースを節約することができる。
例えば、サポートされる最小管mAは10mAであってよく、サポートされる最大管mAは1300mAであってよい。固定サイズの焦点スポットが使用される場合、システムが可能な照射の全範囲をカバーするために、各kVに対して、管はmA変調中に使用される電流の全範囲に対して仕様の焦点スポットを生成できるべきである。例えばSスポットは[10,360]mA、Mスポットは[10,515]mA、Lスポットは[10,765]mA、XLスポットは[10,1300]mAである。しかし、ビューの総数の異なる部分に異なる焦点スポットサイズが使用される場合、管は、電流の低減された範囲のスペックで焦点スポットを生成するように設定することができる。例えばSスポットでは[10,360]mA(変更なし)、Mスポットでは[365,515]mA、Lスポットでは[520,765]mA、XLスポットでは[770,1300mA]であり、例えば電流は5mA刻みで利用可能である。その結果、全体的な較正の複雑さが実質的に低減される可能性がある(例えば、最大50%又はそれ以上)。これはまた、較正時間を同じだけ短縮するか、較正格納要件(calibration storage requirements)を低減するか(特に、システムがmA依存の較正を必要とする場合)、又は較正対患者走査(calibrations vs. patient scanning)に必要なX線照射の回数を低減することによって全体的な管寿命を増加させる可能性がある。しかしながら、アーチファクトのない画像を再構成するために複数の較正ベクトルに依存し、較正ベクトルが焦点スポットサイズに固有である場合、処理のための較正データ管理の複雑さが増大する可能性がある。
ここで図5を参照すると、グラフ500は、mA変調を使用してCTシステムによってスキャンされる関心のある対象物について、対象物の周りを1回転し、1回転当たり3000ビューで予め計算された2つの異なる例示的なmA変調プロファイルを示す。グラフ500のx軸に沿って3000ビューが描かれ、グラフ500のY軸に沿って電気ビームを生成するためにCTスキャン中に印加される電流の量が示されている。グラフ500は、第1のmA変調プロファイル502と、第2のmA変調プロファイル504との2つのプロットを含む。
第1のmA変調プロファイル502は、積極的なmA変調プロファイル(aggressive mA modulation profil)であり、mA変調に従って印加される電流は、広範囲の電流値にわたって変化する。第1のmA変調プロファイル502は、x軸上のビューアングル(視野角)の関数としての物体減衰プロファイルに基づいてもよい。取得されたデータ又は再構成された画像において均一なノイズを生成する目的で、所与のビューアングルにおいて対象物を通るより長い減衰経路長に対してより大きな電流が使用されることがあり、一方、対象物を通るより短い減衰経路長に対してより小さな電流が使用されることがある。mA変調プロファイル502の場合、電流は約50mA(例えば、最も低い電流量)から900mA(例えば、最も高い電流量)までの範囲であり、ここでプロファイルは上限を有する。
第1のmA変調プロファイル502と比較して、第2のmA変調プロファイル504は、より攻撃的でないmA変調プロファイル(less aggressive mA modulation profile)である。第2のmA変調プロファイル504では、電流は最小約60mAから最大約460mAの範囲であり、より高く狭いピークを特徴とする第1のmA変調プロファイルよりも低く広いピークを有する。第1のmA変調プロファイル502及び第2のmA変調プロファイル504の両方は、同じ全体的な放射線量を生成するために生成され得る。しかしながら、第1のmA変調プロファイル502から再構成された画像は、第2のmA変調プロファイル504から再構成された画像とはノイズ分布の点で異なる性能を有する可能性がある。
CTスキャンを実行するCTシステム(例えば、それぞれ図1及び図2のCTシステム100及び/又はイメージングシステム200)のX線管は、全ての焦点スポットサイズが許容されるわけではない多数の離散焦点スポットを生成することができる場合がある。例えば、X線管は、各々が異なるサイズ及び最大出力制限を有する4つの離散焦点スポットを生成することができる場合がある。例えば、4つの離散焦点スポットは、最大360mAが可能な小スポット(S)、最大515mAが可能な中スポット(M)、最大765mAが可能な大スポット(L)、少なくとも900mAが可能な特大スポット(XL)を含むことができる。
典型的には、固定焦点スポットサイズ(fixed focal spot size)は、第1のmA変調プロファイル502及び第2のmA変調プロファイル504の各々に対して管/発電機に指令される照射全体を通して使用されるであろうが、ここで、固定焦点スポットサイズは、管に損傷を与えることなく、最高規定電流を生成するために使用される最大瞬間管電力をサポートする利用可能な最小焦点スポットである。第1mA変調プロファイル502の最高規定電流は900mAを超えるので、第1mA変調プロファイル502をサポートする利用可能な最小焦点スポットはXLスポットとなる。従って、XLスポットは全てのビューに適用される。第2のmA変調プロファイル504の最高規定電流は約450mAであるため、第2のmA変調プロファイル504をサポートするために利用可能な最小の焦点スポットはMスポットとなり、これも全てのビューに適用される。
しかし、mA変調プロファイルに対して最も高い規定電流を生成するために使用される最大瞬間管出力をサポートする利用可能な最小焦点スポットは、低電流ビューからの画像を再構成するのに理想的でない場合がある。言い換えれば、低電流ビューからの画像は所望の空間分解能を有していない可能性がある。これは、広い範囲の電流を有する第1のmA変調プロファイル502のような積極的なmA変調プロファイルに特に当てはまる可能性がある。
図4を参照して上述したように、第1のmA変調プロファイル502及び第2のmA変調プロファイル504から再構成される画像の空間分解能は、印加される電流量などの1つ又は複数の要因に基づいて、所与のビューに使用される焦点スポットのサイズを調整することによって増大され得る。例えば、電流量が増加するにつれて、より大きな焦点スポットが使用され得、電流量が減少するにつれて、より小さな焦点スポットが使用され得る。さらに、第1のmA変調プロファイル502で使用される電流の範囲と第2のmA変調プロファイル504で使用される電流の範囲とが異なるため、第1のmA変調プロファイル502には、第2のmA変調プロファイル504とは異なる焦点スポットサイズの選択が使用されてもよい。図6及び図7は、それぞれ、第1のmA変調プロファイル502及び第2のmA変調プロファイル504のための例示的な焦点スポット選択を示す。
図6を参照すると、図5の第1のmA変調プロファイル502を用いたmA変調を用いてCTスキャンから再構成された画像の空間分解能を高めるために選択され得る焦点スポットサイズの例示的なセットを示すグラフ600が示されている。グラフ600のx軸は、CTスキャンの3000ビューを示すグラフ500と同じである。グラフ600のy軸は、図5を参照して説明した異なる焦点スポットサイズを示している。グラフ600は、3000ビューの各ビューに対して選択された焦点スポットのサイズを示す単一のプロット(single plot)602を含む。固定された発電機電圧(fixed generator voltages)の場合、より高い管電力はより高い管電流と等価である可能性があることに留意されたい。これらの値は説明のために選択されたものであり、本開示の範囲から逸脱することなく他の値を使用してもよいことを理解されたい。
グラフ600の各垂直遷移(each vertical transition)において、焦点スポットは、ある設定(one setting)から別の設定に変化し、その後、次の遷移まで固定されたままであり、mA変調照射中に区分的に一定の焦点スポット変調プロファイルを作成することができる。例えば、ビュー0からおよそビュー650までは、これらのビューの間に印加される電流が360mA未満であるため(例えば、図5のグラフ500に示されるように)、小さな焦点スポットが選択され得る。およそビュー700からおよそビュー750までは、それらのビューの間に印加される電流が360mAから515mAの間であることに起因して、中焦点スポットが選択され得る。およそビュー750からおよそビュー800までは、それらのビューの間に印加される電流が515mAと760mAとの間であることに起因して、大焦点スポット( large focal spot)が選択されることがある。
ここで図7を参照すると、グラフ700は、図5の第2のmA変調プロファイル504を用いたmA変調を用いてCTスキャンから再構成された画像の空間分解能を高めるために選択され得る焦点スポットサイズの例示的なセット(exemplary set)を示している。グラフ700のx軸は、CTスキャンの3000ビューを示すグラフ500と同じである。グラフ700のy軸は、異なる焦点スポットサイズを示している。グラフ700は、3000ビューの各ビューについて選択された焦点スポットのサイズを示す単一のプロット702を含む。
第2のmA変調プロファイル504について、CTシステムは、それらのビューの間(during those view)に印加される電流が515mA未満であることに起因して、小スポット及び中スポットを使用する可能性がある(例えば、図5のグラフ500に示されるように)。換言すれば、ビュー0からおよそビュー450までは、それらのビューの間に印加される電流が360mA未満であることに起因して、小焦点スポットが選択されるかもしれず、およそビュー450からおよそビュー550までは、それらのビューの間に印加される電流が360mAと515mAとの間であることに起因して、中焦点スポットが選択されるかもしれい等々。一般に、より積極的でない第2のmA変調プロファイル504は、より積極的な第1のmA変調プロファイル502よりも小さな焦点スポットを使用する。しかし、電流が十分に低い場合には、どちらのシナリオでも小スポットや中スポットが使用され、全体的なビューのごく一部では、より大きな焦点スポットが使用される。
照射全体を通して固定された焦点スポットサイズを使用する照射と比較して、照射中に焦点スポットサイズを調節することは、様々な利点を提供する。利点の1つは、照射全体を通して一貫して大きなスポットサイズを使用する場合と比較して、照射のかなりの部分がより小さな焦点スポットで取得され得ることである。小さな焦点スポットは、より高解像度の画像を生成する可能性がある。全体のビューの比較的小さな部分がより大きなスポットサイズを使用するデータが生成される場合、対象物からの高周波数の詳細の保存(preservation of high frequency details)が増加する可能性がある。投影領域では、空間解像度がビューごとに異なる場合があり、再構成画像の解像度が非等方的(non-isotropic resolution)になる。しかし、より小さなスポットサイズを使用できる場合、固定された大きな焦点スポットを使用する場合と比較して、ビューに垂直なエッジのぼやけが少なくなる可能性がある。その結果、全体としてより高解像度の画像が生成される。より高い空間分解能は、スキャンされた対象物や患者の解剖学的構造のより小さな詳細を視覚化することを可能にする。
ここで図8を参照すると、物体のCTスキャン中にCTシステムによって生成される焦点スポットのサイズを調整するための例示的な方法800が示されている。方法800は、図1のCTシステム100及び/又は図2の撮像システム200を参照して説明される。方法900は、CTシステムのオペレータによって提供された命令及び/又はCTシステムのメモリに記憶された命令に応じて、図3Aの制御電子モジュール322のプロセッサ等のCTシステムのコントローラのプロセッサによって実行され得る。
方法800は802から始まり、方法800はCTシステムの自動露出制御(AEC:Automatic Exposure Control)システムからmA変調プロファイルを受信することを含む。mA変調プロファイルは、スカウト画像又はスカウト画像の組合せなどの事前のスキャンに基づいて、X線照射の前に予め計算され得る。楕円率又は水等価減衰プロファイル(an oval ratio or a water-equivalent attenuation profile)等の患者又はスキャン対象物のプロファイルが予め計算され、放射線量、ノイズ、又は均一性目標等の特定の特性又はそれらの組合せを満たすためにCT曝射中に適用されるべき所望のmA変調プロファイルを計算するAECアルゴリズムへの入力として使用されることがある。
804において、方法800は、図3Aの電子ビーム312を参照して上述したように、電子ビームを生成するためにCTシステムのカソードを起動(activate)することを含む。電子ビームは、CTシステムのターゲット(例えば、ターゲット304)に向けられてよく、電子ビームの電子は、ターゲットと衝突して、対象物(例えば、対象物328)に向けられ得るX線を生成してよい。
806において、方法800は、CTスキャンの現在のビュー(current view(カレントビュー)、例えば、ビューアングル)に対する焦点スポットサイズを選択することを含む。焦点スポットサイズは、CTシステムによってサポートされる複数の予め設定された焦点スポットサイズから選択され得る。例えば、図4の焦点スポット402、404、406、407、及び/又は図6及び図7を参照して説明した焦点スポットサイズのような4つの異なる焦点スポットサイズがサポートされてよい。
焦点スポットサイズは、mA変調プロファイルに従って、現在のビュー間にカソードに印加される電流に基づいて選択され得る。様々な実施形態において、現在のビュー中に印加される電流は、電流範囲を規定する複数の電流閾値と比較されてもよい。例えば、印加された電流が第1の閾値電流値(例えば、360mA)未満である場合、第1の焦点スポットサイズ(例えば、第1の焦点スポット402)が現在のビューに対して選択されてもよい。印加される電流が第2の閾値電流値(例えば、515mA)より大きい場合、第2の焦点スポットサイズ(例えば、第2の焦点スポット404)が現在のビューに対して選択され得る。印加される電流が第3の閾値電流値(例えば、765mA)より大きい場合、第3の焦点スポットサイズ(例えば、第3の焦点スポット406)が、現在のビューに対して選択され得る。
808において、方法800は、静電制御及び/又は電磁制御を使用して、ビューの持続時間の間(for a duration of the view)、ターゲット上の選択された焦点スポットに電子ビームを集束させることを含む。選択された焦点スポットに電子ビームを集束させることは、X線管の1つ又は複数の対応する引き出し電極及び集束電極(例えば、図3Aの1つ又は複数の集束電極316)に1つ又は複数の電圧を印加することを含み得る。様々な実施形態において、1つ以上の対応する集束電極の第1のセットは、電子ビームの第1の集束を実行してもよく、1つ以上の対応する集束電極の第2のセットは、電子ビームの第2の集束を実行してもよい。
810において、方法800は、後続のビュー(subsequent view)においてmA変調プロファイルによって規定される電流が、先行するビュー(preceding view、例えば、ステップ808の現在のビュー)と同じ電流範囲内にあるかどうかを判定することを含む。照射の一部の間、様々な連続するビューは、同一又は類似の電流で走査され得る。照射の他の部分の間、mA変調プロファイルによって規定される電流は、ビュー又はビューの部分の間で変化(vary between views or portions of view)してもよく、後続のビューにおける規定電流は、先行するビューとは異なる電流範囲内に入る可能性がある(例えば、図5に関連して説明した積極的なmA変調プロファイルに見られるように)。幾つかの実施形態では、真のビュー間mA制御(true view-to-view mA control)を提供する管は、連続する投影ビュー間のサポートされるmA範囲間の境界における第1のスポットから第2のスポットへの高速遷移を管理するために有利に使用され得、場合によっては投影ビュー毎に変化し得る。従来のカソードを有するX線管は、電子ビームが発生するフィラメント又はエミッタの熱電子学のため、mA変化率に制限がある場合がある。
810において、後続のビューにおいてmA変調プロファイルによって規定される電流が、先行するビューと同じ電流範囲内にあると判定される場合、方法800は808に戻り、ここで方法800は、後続の焦点スポットにおいて電子ビームを集束させることを含む。換言すれば、先行するビューに使用された焦点スポットサイズは、変更されない。あるいは、810において、後続のビューにおけるmA変調プロファイルによって規定される電流が、先行するビューと同じ電流範囲内にないと判定された場合、方法800は、812に進む。
812において、方法800は、CTスキャンが完了したか否か(例えば、対象物が全てのビューアングルでスキャンされたか否か)を判定することを含む。例えば、CTシステムのガントリの全回転(full rotation of a gantry)が対象物の周りを360度回転したときに、CTスキャンが完了することがある。
812において、CTスキャンが完了していないと判定された場合、方法800は814に進む。814において、方法800は、後続のビューに対してmA変調プロファイルによって規定される電流に基づいて、後続のビューに対して異なる焦点スポットサイズ(different focal spot size)を選択することを含み、方法800は、選択された焦点スポットサイズに基づいて電子ビームを再焦点化(refocus)するために808に戻る。
あるいは、812において、CTスキャンが完了したと判定された場合、方法800は816に進む。816において、方法800は、異なるサイズの焦点スポットを使用して取得された投影データから画像を生成することを含む。
818において、異なるサイズの焦点スポットを使用して取得された投影データから画像を生成することは、例えば、等方解像度(isotropic resolution)を生成するために、再構成された1又は複数の画像の解像度を調整することを含み得る。投影データから画像を生成することは、画像再構成の逆投影プロセスを含んでもよい。現在位置又は角度位置の関数として異なる焦点スポットで取得された投影ビューからの典型的な再構成は、より小さい焦点スポットを有するビューがより高い解像度を有し、より大きい焦点スポットを有するビューがより低い解像度を有する可能性があるため、非等方的空間解像度を有する画像を生成する可能性がある。いくつかの実施形態では、逆投影プロセス中に、対象物を通る投影データの1つ以上のビューの解像度が、投影ビューの焦点スポットサイズの関数として調整されることがある。例えば、投影ビューは、投影ビューに対する既知の又は推定された焦点サイズの関数として予めフィルタリング(pre-filter)されてもよい(例えば、フィルタが投影ビューに適用されてもよい)。一実施形態では、画像を再構成するために使用される全ての投影ビューは、再構成された画像の全体的な空間分解能性能が、取得全体を通して固定された所定のスポットサイズで行われたスキャンの空間分解能に一致するように、所定のスポットサイズ(例えば、取得全体を通してより大きいスポットサイズ)での投影ビューの空間分解能に一致するようにフィルタリングされてもよい。これにより、再構成画像の空間分解能が全体的に等方的になり、これが所望される場合がある。
全体として、等方解像度の画像を再構成する目的で、異なる焦点スポットサイズで取得された投影データを事前にフィルタリングする(pre-filtering projection data)ことにより、データ取得の全体的な撮像性能特性を同じように維持(conserving the same overall imaging performance characteristics)しながら、システム較正プロセスを単純化することができる。
また、前記投影ビューから再構成された画像の等方的な空間分解能(isotropic spatial resolution)のために投影ビューを事前フィルタリングする概念は、投影ビューの有効な焦点サイズが特徴付けられ得るか又は推定され得る限り、制御された方法又は制御されない方法(in a controlled manner or in an uncontrolled manner)のいずれかで生成された様々な焦点スポットサイズで完了した走査に適用され得ることにも留意されたい。
したがって、異なるサイズの焦点スポットを生成し、及び/又は単一の照射内の異なるビューに対してCTシステムの焦点スポットのサイズを調整し、及び/又は再構成された画像又は画像の解像度を調整するための方法及びシステムが本明細書において提案される。mA変調が使用される場合、CTシステムのターゲットの表面上のパワー制限を超えないようにするために、電子ビームを発生させるために多量の電流が使用される異なるビューの部分の間、大きな焦点スポットが使用されることがある。しかしながら、電子ビームを発生させるために低電流量が使用される異なるビューの他の部分に大きな焦点スポットを使用するのではなく、例えば、低電流量の電力制限に基づいて、より小さな焦点スポットを選択することができる。mA変調によって許容される場合に小さい焦点スポットを使用することによって、再構成画像の空間分解能が向上する可能性がある。
異なるビューにおいて印加される電流の量に基づいて、1回の照射の異なるビューに対してCTシステムの焦点スポットのサイズを動的に調整することの技術的効果は、異なるビューから再構成される画像の空間解像度が増大し得ることである。
本開示はまた、カソード及びターゲットを含むX線管と、CTシステムの非一過性メモリに記憶された実行可能命令を有する1つ以上のプロセッサを含むX線コントローラであって、実行されると、1つ以上のプロセッサに以下のステップを行わせる、X線コントローラと、を備える、コンピュータ断層撮影(CT)システムのサポートを提供する。前記ステップは、物体のCTスキャンの第1のビューの間、カソードによって生成された電子ビームをX線管のターゲット上の第1の焦点スポットに集束させるステップであって、第1の焦点スポットは第1のサイズを有する、前記ステップと、CTスキャンの第2のビューの間、電子ビームをターゲット上の第2の焦点スポットに集束させるステップであって、第2の焦点スポットは第2のサイズを有し、第2のサイズは第1のサイズとは異なる、前記第1ステップと、第1のビュー及び第2のビューを含む投影データから物体の画像を再構成するステップと、を含む。
本システムの第1の実施例では、CTスキャンはmA変調スキャンである。
システムの第2の実施例では、任意で第1の実施例を含み、第1のビューと第2のビューは連続X線照射内にある。
システムの第3の実施例において、任意に第1及び第2の実施例の一方又は両方を含み、第1のサイズはmA変調プロファイルに従ってカソードに印加される電流の第1の量に基づいて選択され、第2のサイズはmA変調プロファイルに従ってカソードに印加される電流の第2の量に基づいて選択され、第2の量は第1の量とは異なる。
システムの第4の実施例では、任意に、第1から第3の実施例の1つ以上又は各々を含み、第1のサイズは、ターゲット上の第1の焦点スポット内の集中エネルギーの量に対する出力制限を超えない第1の電流量に対して可能な最小のサイズであるように選択され、第2のサイズは、ターゲット上の第2の焦点スポット内の集中エネルギーの量に対する出力制限を超えない第2の電流量に対して可能な最小のサイズであるように選択される。
システムの第5の実施例では、任意に第1乃至第4の実施例の1つ以上又は各々を含み、CTスキャンの投影ビューデータは複数のビュー群に分割され、電子ビームは、複数のビュー群のビュー群内で同じサイズの焦点スポットを生成し、複数のビュー群間で異なるサイズの焦点スポットを生成するように集束される。
システムの第6の実施例では、任意に第1から第5の実施例の1つ以上又は各々を含み、焦点スポットの異なるサイズは、CTシステム用に構成された多数の利用可能な焦点スポットサイズから選択される。
システムの第7の実施例において、任意に第1乃至第6の実施例の1つ以上又は各々を含み、あるビューにおいてカソードに印加される電流の量が、直前のビューにおいてカソードに印加される電流の量と同じである第1の条件において、ビューに対して選択される焦点スポットのサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポットのサイズと同じであり、第2の条件においてビューにおいてカソードに印加される電流の量が、直前のビューにおいてカソードに印加される電流の量と異なる場合、ビューに対して選択される焦点スポットのサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポットのサイズと異なる。
本システムの第8の実施例では、第1乃至第7の実施例のうちの1つ以上又は各実施例を任意に含み、焦点スポットのサイズは、投影ビューのビューアングルとCTシステムによって走査される被検体の解剖学的構造の特定部分とのうちの1つに少なくとも部分的に基づいて選択される。
システムの第9の実施例では、任意選択で、第1から第8の実施例のうちの1つ以上又は各実施例を含み、電子ビームを第1の焦点スポットに集束させることは、X線制御装置の静電制御及び/又は電磁制御の少なくとも1つに第1の調整を行うことを更に含み、静電制御に第1の調整を行うことは、CTシステムの電極に供給される第1の電圧を調整することを含み、電磁制御に第1の調整を行うことは、CTシステムの1つ以上の磁石に供給される1つ以上の電流を調整することを含み、電子ビームを第2の焦点スポットに集束させることは、静電制御及び/又は電磁制御の少なくとも1つに第2の調整を行うことを更に含み、第2の調整は、第1の調整とは異なる。
システムの第10の実施例では、任意選択で、第1から第9の実施例の1つ以上又はそれぞれを含み、第1の調節は、mA変調プロファイルに従ってカソードに印加される電流の第1の量に基づき、第2の調節は、mA変調プロファイルに従ってカソードに印加される電流の第2の量に基づく。
本システムの第11の実施例では、任意に第1から第10の実施例の1つ以上又は各々を含み、CTスキャンを開始する前に、CTシステムは複数の異なる焦点スポットに対して較正され、各異なる焦点スポットは焦点スポットが使用される排他的電流範囲に対応する。
システムの第12の実施例では、第1乃至第11の実施例の1つ以上又は各々を任意に含み、複数の異なる焦点スポットについてCTシステムを較正することは、複数の異なる焦点スポットの各焦点スポットの対応する電流範囲についてCTシステムを較正することを更に含み、対応する電流範囲外の電流範囲については焦点スポットについてCTシステムを較正しない。
本開示は、コンピュータ断層撮影(CT)システムのための方法のサポートも提供し、本方法は、CTシステムによって実行されるスキャン中に取得される投影ビューデータからスキャンされた対象物の画像を再構成するステップを含み、画像は、投影ビューデータの第1の部分、第1のサイズの焦点スポットを使用して取得される第1の部分、及び投影ビューデータの第2の部分、第2のサイズの焦点スポットを使用して取得される第2の部分から再構成される。
この方法の第1の実施例では、投影ビューデータの第1の部分は、第1の較正ベクトルを用いて補正され、第1の較正ベクトルは、第1のサイズの焦点スポットに基づいて選択され、投影ビューデータの第2の部分は、第2の較正ベクトルを用いて補正され、第2の較正ベクトルは、第2のサイズの焦点スポットに基づいて選択される。
第1の実施例を任意に含む方法の第2の実施例において、本方法は、画像再構成の逆投影工程中に、CTシステムによって走査された対象物を通る投影ビューの解像度を、投影ビューの焦点スポットサイズの関数として調整する工程を更に含む。
本方法の第3の実施例では、第1及び第2の実施例の一方又は両方を任意に含み、焦点スポットサイズの関数として投影ビューの解像度を調整することは、複数のビューにわたる空間解像度を一致させるために、投影ビューの既知の焦点スポットサイズの関数として投影ビューをプレフィルタ処理することを更に含む。
本開示は、以下のステップを含む、方法のサポートも提供する。前記ステップは、X線管のターゲット上にCTシステムの電子ビームを集束させるためのコンピュータ断層撮影(CT)システムの較正中に、第1のサイズの第1の焦点スポットについて、第1の範囲のkV/ma設定に対してCTシステムの第1の較正を実行するステップと、第2の範囲のkV/ma設定に対して第1の較正を実行せず、第2のサイズの第2の焦点スポットについて、第2の範囲のkV/ma設定に対してCTシステムの第2の較正を実行するステップとを含み、第2の範囲のkV/ma設定は第1の範囲のkV/ma設定とは異なり、第1の範囲のkV/ma設定に対して第2の較正を実行しない。
本方法の第1の実施例では、本方法をX線管に適用して、CTシステムの仕様に応じた大きさの焦点スポットを生成する。
本方法の第2の実施例では、任意に第1の実施例を含み、本方法はCTシステムに適用され、CTシステムによって取得された投影ビューデータを補正するために適用される複数の較正ベクトルを生成し、較正ベクトルは焦点スポットのサイズの関数として生成される。
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素が1つ以上存在することを意味することが意図される。「第1」、「第2」などの用語は、任意の順序、量、又は重要性を示すものではなく、むしろ、1つの要素を別の要素から区別するために使用される。用語「含む(comprising)」、「備える(including)」、及び「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在してもよいことを意味する。本明細書において「に接続される:connected to」、「に結合される:coupled to」等の用語が使用されるように、1つの物体(例えば、材料、要素、構造、部材等)は、1つの物体が他の物体に直接接続又は結合されているか否か、又は1つの物体と他の物体との間に1つ以上の介在物体が存在するか否かにかかわらず、他の物体に接続又は結合され得る。加えて、本開示の「一実施形態」又は「1つの実施形態」への言及は、言及された特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していないことを理解されたい。
先に示した修正に加えて、多数の他の変形及び代替配置が、本明細書の精神及び範囲から逸脱することなく当業者によって考案され得、添付の特許請求の範囲は、そのような修正及び配置をカバーすることを意図している。従って、現時点において最も実用的で好ましい態様であると考えられるものに関連して、特定性及び詳細性をもって上述してきたが、本明細書に記載した原理及び概念から逸脱することなく、形態、機能、操作方法及び使用方法を含むがこれらに限定されない多数の改変を行うことができることは、当業者には明らかであろう。また、本明細書で使用される場合、実施例及び実施形態は、あらゆる点で例示的なものであることを意図しており、いかなる方法でも限定的なものと解釈されるべきではない。
本発明のさらなる態様は、以下の条項によって提供される。
[実施形態1]
コンピュータ断層撮影(CT)システム(100)であって、
カソード(302)とターゲット(304)とを含むX線管(300)と、前記CTシステム(100)の非一過性メモリに格納された実行可能な命令を有する1つ又は複数のプロセッサを含むX線コントローラ(210)と、を備え、
前記命令は、実行されると、
対象物のCTスキャンの第1のビューの間に、前記カソード(302)によって生成された電子ビーム(312)を前記X線管(300)の前記ターゲット(304)上の第1の焦点スポット(332)に集束させるステップであって、前記第1の焦点スポット(332)は第1のサイズである、前記ステップと、
前記CTスキャンの第2のビューの間に、前記電子ビーム(312)を前記ターゲット(304)上の第2の焦点スポット(332)に集束させるステップであって、前記第2の焦点スポット(332)は第2のサイズであり、前記第2のサイズは前記第1のサイズとは異なる、前記ステップと、
前記第1のビューと前記第2のビューを含む投影データから前記対象物の画像を再構成するステップと、
を前記1つ又は複数のプロセッサに以下を行わせる、CTシステム(100)。
[実施形態2]
前記CTスキャンは、mA変調スキャンである、実施形態1に記載のCTシステム(100)。
[実施形態3]
前記第1のビューと前記第2のビューは連続X線照射内にある、実施形態2記載のCTシステム(100)。
[実施形態4]
前記第1のサイズは、mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される電流の第1の量に基づいて選択され、前記第2のサイズは、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される電流の第2の量に基づいて選択され、前記第2の量は前記第1の量とは異なる、実施形態2に記載のCTシステム(100)。
[実施形態5]
前記第1のサイズは、前記ターゲット(304)上の前記第1の焦点スポット(332)内の集中エネルギー量に対する出力制限を超えない、前記第1の電流量に対して可能な最小のサイズであるように選択され、
前記第2のサイズは、前記ターゲット(304)上の第2の焦点スポット(332)内の集中エネルギー量に対する出力制限を超えない、前記第2の電流量に対して可能な最小のサイズに選択される、実施形態4に記載のCTシステム(100)。
[実施形態6]
前記CTスキャンの投影ビューデータは複数のビュー群に分割され、前記電子ビーム(312)は、前記複数のビュー群のビュー群内では同じ大きさの焦点スポットを生成し、前記複数のビュー群間では異なる大きさの焦点スポットを生成するように集束される、実施形態2記載のCTシステム(100)。
[実施形態7]
焦点スポットの前記異なるサイズは、前記CTシステム用に構成された複数の利用可能な焦点スポットサイズから選択される、実施形態6に記載のCTシステム(100)。
[実施形態8]
第1の状態において、ビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量が、直前のビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量と同じであり、ビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズが、直前のビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズと同じであり、
第2の状態において、ビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量が直前のビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量と異なり、ビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズと異なる、実施形態7に記載のCTシステム(100)。
[実施形態9]
焦点スポットサイズは、前記投影ビューのビューアングルと前記CTシステム(100)によってスキャンされる被検体の解剖学的構造の特定部分とのうちの少なくとも一部に基づいて選択される、実施形態7に記載のCTシステム(100)。
[実施形態10]
前記第1の焦点スポット(332)に前記電子ビーム(312)を集束させるステップは、前記X線コントローラ(210)の静電制御及び/又は電磁制御の少なくとも1つに第1の調整を行うステップを更に含み、前記静電制御に前記第1の調整を行うステップは、CTシステム(100)の電極に供給される第1の電圧を調整するステップを含み、前記電磁制御に前記第1の調整を行うステップは、前記CTシステム(100)の1つ又は複数の磁石に供給される1つ又は複数の電流を調整するステップを含み、
前記第2の焦点スポット(332)に前記電子ビーム(312)を集束させるステップは、前記静電制御及び/又は前記電磁制御の少なくとも1つに第2の調整を行うステップをさらに含み、前記第2の調整は、前記第1の調整とは異なる、実施形態1に記載のCTシステム(100)。
[実施形態11]
前記第1の調節は、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される第1の電流量に基づき、前記第2の調節は、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される第2の電流量に基づく、実施形態10に記載のCTシステム(100)。
[実施形態12]
前記CTスキャンを開始する前に、前記CTシステム(100)は、複数の異なる焦点スポットについて較正され、各異なる焦点スポット(332)は、前記焦点スポット(332)が使用される排他的電流範囲に対応する、実施形態1に記載のCTシステム(100)。
[実施形態13]
前記複数の異なる焦点スポットに対して前記CTシステム(100)を較正することは、前記複数の異なる焦点スポットの各焦点スポット(332)の対応する電流範囲に対して前記CTシステム(100)を較正することと、前記対応する電流範囲外の電流範囲に対して前記焦点スポットのCTシステムを較正しないこととをさらに含む、実施形態12に記載のCTシステム(100)。
[実施形態14]
コンピュータ断層撮影(CT)システムのための方法であって、
CTシステムによって実行されたスキャン中に取得された投影ビューデータからスキャンされた物体の画像を再構成するステップを含み、
前記画像は、前記投影ビューデータの第1の部分と前記投影ビューデータの第2の部分から再構成され、前記第1の部分は、第1のサイズの焦点スポットを使用して取得され、前記第2の部分は、第2のサイズの焦点スポットを使用して取得される、方法。
[実施形態15]
前記投影ビューデータの前記第1の部分は、第1の較正ベクトルを用いて補正され、前記第1の較正ベクトルは、前記第1のサイズの焦点スポットに基づいて選択され、前記投影ビューデータの第2の部分は、第2の較正ベクトルを用いて補正され、前記第2の較正ベクトルは、前記第2のサイズの焦点スポットに基づいて選択される、実施形態14に記載の方法。
[実施形態16]
画像再構成の逆投影工程中に、前記CTシステムにより走査された対象物を通る投影ビューの解像度を、前記投影ビューの焦点スポットサイズの関数として調整するステップを更に含む、実施形態14記載の方法。
[実施形態17]
前記焦点スポットサイズの関数として前記投影ビューの前記解像度を調整するステップは、複数のビューにわたる空間解像度に一致させるために、投影ビューの既知の焦点スポットサイズの関数として投影ビューを事前フィルタリングするステップをさらに含む、実施形態16に記載の方法。
[実施形態18]
コンピュータ断層撮影(CT)システムのキャリブレーション時に、CTシステムの電子ビームをX線管のターゲットに集束させるステップと、
第1のサイズの第1の焦点スポットに対して、第1の範囲のkV/mA設定に対してCTシステムの第1の較正を実行し、第2の範囲のkV/mA設定に対しては第1の較正を実行しないステップと、
第2のサイズの第2の焦点スポットに対して、第2の範囲のkV/mA設定に対してCTシステムの第2の較正を実行するステップと、を含み、前記第2の範囲のkV/mA設定は前記第1の範囲のkV/mA設定とは異なり、前記第1の範囲のkV/mA設定に対して前記第2の較正を実行しない、方法。
[実施形態19]
前記方法は、前記CTシステムの仕様に応じた大きさの焦点スポットを生成するためにX線管に適用される、実施形態18に記載の方法。
[実施形態20]
前記方法は、前記CTシステムによって取得された投影ビューデータを補正するために適用される複数の較正ベクトルを生成するために前記CTシステムに適用され、前記較正ベクトルは焦点スポットのサイズの関数として生成される、実施形態18に記載の方法。
100:CTシステム 102:ガントリ 104:X線源 106:X線放射ビーム 108:検出器アレイ 110:画像処理ユニット 112、204:被検体 114:テーブル 200:撮像システム 202:検出器素子 206:回転中心 208:制御機構 210:X線コントローラ 212:ガントリモータコントローラ 214:DAS 216:コンピューティング装置 218:大容量記憶装置 220:オペレータコンソール 224:PACS 226:テーブルモータコントローラ 230:画像再構成器 232:ディスプレイ 300:X線管 302:カソード 303:アノード 304:ターゲット 306:管ケーシング 308:エミッタ 310:エミッタ電圧/電圧源 312:電子ビーム 314、336:X線 316:集束電極 318:引き出し電極 320、321:電場 322:制御電子モジュール 323:磁場 324:磁石 328:物体/対象物 329:電子コレクタ 332、338:焦点スポット 337:X線窓 340:有効焦点スポット 348、349、352:座標軸 402:第1の焦点 404:第2の焦点 406:第3の焦点 407:第4の焦点 408、410、412、414:幅 420、422、424、426:長さ 500、600、700:グラフ 502:第1のmA変調プロファイル 504:第2のmA変調プロファイル 602、702:単一のプロット

Claims (15)

  1. コンピュータ断層撮影(CT)システム(100)であって、
    カソード(302)とターゲット(304)とを含むX線管(300)と、前記CTシステム(100)の非一過性メモリに格納された実行可能な命令を有する1つ又は複数のプロセッサを含むX線コントローラ(210)と、を備え、
    前記命令は、実行されると、
    対象物のCTスキャンの第1のビューの間に、前記カソード(302)によって生成された電子ビーム(312)を前記X線管(300)の前記ターゲット(304)上の第1の焦点スポット(332)に集束させるステップであって、前記第1の焦点スポット(332)は第1のサイズである、前記ステップと、
    前記CTスキャンの第2のビューの間に、前記電子ビーム(312)を前記ターゲット(304)上の第2の焦点スポット(332)に集束させるステップであって、前記第2の焦点スポット(332)は第2のサイズであり、前記第2のサイズは前記第1のサイズとは異なる、前記ステップと、
    前記第1のビューと前記第2のビューを含む投影データから前記対象物の画像を再構成するステップと、
    を前記1つ又は複数のプロセッサに以下を行わせる、CTシステム(100)。
  2. 前記CTスキャンは、mA変調スキャンである、請求項1に記載のCTシステム(100)。
  3. 前記第1のビューと前記第2のビューは連続X線照射内にある、請求項2記載のCTシステム(100)。
  4. 前記第1のサイズは、mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される電流の第1の量に基づいて選択され、前記第2のサイズは、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される電流の第2の量に基づいて選択され、前記第2の量は前記第1の量とは異なる、請求項2に記載のCTシステム(100)。
  5. 前記第1のサイズは、前記ターゲット(304)上の前記第1の焦点スポット(332)内の集中エネルギー量に対する出力制限を超えない、前記第1の電流量に対して可能な最小のサイズであるように選択され、
    前記第2のサイズは、前記ターゲット(304)上の第2の焦点スポット(332)内の集中エネルギー量に対する出力制限を超えない、前記第2の電流量に対して可能な最小のサイズに選択される、請求項4に記載のCTシステム(100)。
  6. 前記CTスキャンの投影ビューデータは複数のビュー群に分割され、前記電子ビーム(312)は、前記複数のビュー群のビュー群内では同じ大きさの焦点スポットを生成し、前記複数のビュー群間では異なる大きさの焦点スポットを生成するように集束される、請求項2記載のCTシステム(100)。
  7. 焦点スポットの前記異なるサイズは、前記CTシステム用に構成された複数の利用可能な焦点スポットサイズから選択される、請求項6に記載のCTシステム(100)。
  8. 第1の状態において、ビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量が、直前のビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量と同じであり、ビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズが、直前のビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズと同じであり、
    第2の状態において、ビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量が直前のビューにおいて前記カソード(302)に印加される電流の量と異なり、ビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズは、直前のビューに対して選択される焦点スポット(332)のサイズと異なる、請求項7に記載のCTシステム(100)。
  9. 焦点スポットサイズは、前記投影ビューのビューアングルと前記CTシステム(100)によってスキャンされる被検体の解剖学的構造の特定部分とのうちの少なくとも一部に基づいて選択される、請求項7に記載のCTシステム(100)。
  10. 前記第1の焦点スポット(332)に前記電子ビーム(312)を集束させるステップは、前記X線コントローラ(210)の静電制御及び/又は電磁制御の少なくとも1つに第1の調整を行うステップを更に含み、前記静電制御に前記第1の調整を行うステップは、CTシステム(100)の電極に供給される第1の電圧を調整するステップを含み、前記電磁制御に前記第1の調整を行うステップは、前記CTシステム(100)の1つ又は複数の磁石に供給される1つ又は複数の電流を調整するステップを含み、
    前記第2の焦点スポット(332)に前記電子ビーム(312)を集束させるステップは、前記静電制御及び/又は前記電磁制御の少なくとも1つに第2の調整を行うステップをさらに含み、前記第2の調整は、前記第1の調整とは異なる、請求項1に記載のCTシステム(100)。
  11. 前記第1の調節は、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される第1の電流量に基づき、前記第2の調節は、前記mA変調プロファイルに従って前記カソード(302)に印加される第2の電流量に基づく、請求項10に記載のCTシステム(100)。
  12. 前記CTスキャンを開始する前に、前記CTシステム(100)は、複数の異なる焦点スポットについて較正され、各異なる焦点スポット(332)は、前記焦点スポット(332)が使用される排他的電流範囲に対応する、請求項1に記載のCTシステム(100)。
  13. 前記複数の異なる焦点スポットに対して前記CTシステム(100)を較正することは、前記複数の異なる焦点スポットの各焦点スポット(332)の対応する電流範囲に対して前記CTシステム(100)を較正することと、前記対応する電流範囲外の電流範囲に対して前記焦点スポットのCTシステムを較正しないこととをさらに含む、請求項12に記載のCTシステム(100)。
  14. コンピュータ断層撮影(CT)システムのための方法であって、
    CTシステムによって実行されたスキャン中に取得された投影ビューデータからスキャンされた物体の画像を再構成するステップを含み、
    前記画像は、前記投影ビューデータの第1の部分と前記投影ビューデータの第2の部分から再構成され、前記第1の部分は、第1のサイズの焦点スポットを使用して取得され、前記第2の部分は、第2のサイズの焦点スポットを使用して取得される、方法。
  15. 前記投影ビューデータの前記第1の部分は、第1の較正ベクトルを用いて補正され、前記第1の較正ベクトルは、前記第1のサイズの焦点スポットに基づいて選択され、前記投影ビューデータの第2の部分は、第2の較正ベクトルを用いて補正され、前記第2の較正ベクトルは、前記第2のサイズの焦点スポットに基づいて選択される、請求項14に記載の方法。
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