JP2024053837A - 自然生態系の管理・監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】管理計画に基づく環境情報・活動実績への信頼性・透明性・可視化・アクセス性を向上させる。【解決手段】自然生態系の管理・監視システム1において、管理又は監視対象となる対象地域の基本情報D1、対象地域の生態系の管理又は監視計画データD2、計測データを含む環境データD3及び生態系データD4を入力する入力部10と、入力したデータ及び加工データを記憶するデータベースDBと、データを処理する加工処理部20と、データベースDBのデータを表示出力する表示出力部30と、を備える。加工処理部は、対象地域について入力された管理又は監視計画データと、環境データ及び生態系データとの偏差を算出し、偏差が所定の閾値より小さい場合、対象地域に関する環境データ及び生態系データを記憶部に記憶し、偏差が所定の閾値より大きい場合、偏差及び対象地域の環境データ及び生態系データを表示出力部から出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、自然生態系の管理・監視システムに関する。
自然環境保護意識が高まり、各種の法体系などが整備されたことに伴い、自然生態系の管理・監視システムが要望されている。
この点に関して、例えば特許文献1によれば、生態系の経済価値を容易に評価できるようにすることを目的として、「情報処理装置10は、異なる種類の複数の生態系サービスのリストであって、生態系サービス毎に当該生態系サービスに対して選択された経済価値の評価方法で用いられる1またはそれ以上のパラメータを示す情報を含む評価リスト11aを出力する。次に情報処理装置10は、評価リスト11aに記載された複数の生態系サービスのうち2以上の生態系サービスについて、評価リスト11aに基づいて入力された1またはそれ以上のパラメータの値を受け付ける。そして情報処理装置10は、2以上の生態系サービスの経済値価を、生態系サービス毎の評価方法および入力された1またはそれ以上のパラメータの値に基づいて算出する。」ことを提案している。
特開2014-026507号公報
自然環境保護の具体的な取り組み例として、OECM(民間組織などと連携した自然環境保全:Other effective area-based conservation measures)による認定基準案が提案され、実現に向けた検討がなされている。
OECMによる認定基準案の中では、自然生態の環境データを取得・計測し、自然生態系の環境データ・活動の管理・監視方法を確立することを主要な方向性としているが、解決しておくべき課題が多数存在する。
これらの課題は、環境データの取得・計測について例えば、自然生態の環境データには、閉鎖でなく開放となるため、取得データにばらつきが発生することであり、特に人間系による環境データの計測は均一性を担保することが難しいことから、信頼性・透明性を確保すべきである。
また管理・監視には、活動・管理計画と活動・管理実績の情報/状況へ容易にアクセスできないことがあり、可視化されていないことからシステム構築上はアクセス性・可視化を考慮すべきである。なお特許文献1は、これらの課題に対応したものではない。
以上のことから本発明においては、管理計画に基づく環境情報・活動実績への信頼性・透明性・可視化・アクセス性を向上することができる、自然生態(環境情報・活動)を管理・監視するシステムを構築することを目的とする。
管理又は監視対象となる対象地域の基本情報、対象地域の生態系の管理又は監視計画データ、計測データを含む環境データ、及び生態系データを入力する入力部と、入力したデータ及び加工データを記憶する記憶部と、データを処理する処理部と、データを出力する出力部とを備え、処理部は、対象地域に関して入力部にて入力した管理又は監視計画データと、環境データ及び生態系データとの偏差を算出し、偏差が所定の閾値より小さい場合、対象地域に関する環境データ及び生態系データを記憶部に記憶し、偏差が所定の閾値より大きい場合、偏差及び対象地域の環境データ及び生態系データを出力部から出力することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
管理計画に基づく環境情報・活動実績への信頼性・透明性・可視化・アクセス性を向上することができる、自然生態(環境情報・活動)を管理・監視するシステムを構築することができる。
本発明の実施例に係る自然生態系の管理・監視システムの構成例を示す図。 OECMによる認定基準案を示す図。 取り込むデータD(D1-D9)の詳細について示す図。 各種データDの加工処理部20における入力処理フローについて示す図。 具体的な入力処理事例を示す図。 具体的な入力処理事例を示す図。 生物多様性の価値基準を示す図。 出力処理フロー例を示す図。 システム利用場面のうち閲覧についての処理フローを示す図。 システム利用場面のうち申請書作成についての処理フローを示す図。 レイヤー表示について示す図。 多様な利用者が各人の関心事項に応じて、データベースDBを参照し、各人の好む形式での画面表示を行う様子を示す図。
以下,本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る自然生態系の管理・監視システムの構成例を示す図である。図1に示す自然生態系の管理・監視システム1は、計算機装置とその記憶原資を用いて各種データを入手して記憶し、加工し、ユーザM1,M2に情報提供するときの信頼性、透明性および可視化、アクセス性を確保したものである。
管理・監視システム1は、その機能を大別するならば、各種データDの入力部10,各種データDの加工処理部20,データ加工の前後及び過程におけるデータを記憶するデータベースDB,データベースDBのデータを表示出力する表示出力部30,各種申請書の作成部40などを含んでおり、各種データDについて信頼性、透明性を確保し、データDの利用面(表示や書類作成)において可視化、アクセス性を確保する。
以下、各部の詳細について順次説明する。まずこのシステムの出力の利用場面について説明する。ここではシステム利用場面を閲覧と申請書作成の2つに分けて記載する。システム利用場面のうち閲覧では、ユーザである閲覧者M1(例えば管理者/環境省/投資家/地域住民/認定制度の管理者など)がシステム1に通信を介して連携するWEBアプリ50を操作して、表示出力部30が提示する各種環境データを、可視化された形式で、自由にアクセス性がよく見ることができる。
またシステム利用場面のうち申請書作成では、ユーザである申請書作成者M2(管理・監視対象地域の管理者)がシステム1に通信を介して連携するWEBアプリ50を操作して、各種申請書の作成部40が提示する必要事項記入済み申請書について、適宜入力、変更、出力ができるようにされる。これにより、改めてのデータ入力が不要となり、作成の利便性が向上する。
次に、入力部10と、取り込むデータD(D1-D9)について図3を用いて説明する。これらのデータDは本発明に係る自然生態系の管理・監視システムで管理したい主な項目に関するものであり、図2に示すOECMによる認定基準案をベースにしている。図2の認定基準案では、縦方向に「境界・名称」、「ガバナンス・管理」、「生物多様性の価値」、「管理による保全効果」の4項目を定義し、かつ4項目について横方向にさらに詳細な事項を認定基準案として定義している。
例えば「境界・名称」に関して地理的に確定された区域であること、区域の面積が算出されていること、名称が付されていることが要件とされ、「ガバナンス・管理」に関して管理権限と管理措置が明確にされていることが要件とされ、「生物多様性の価値」」に関して安全上重要な場であること、保全上重要な場であること、保全上重要な機能であること、論文、文献資料その他の資料によって客観的に示すことができることが要件とされ、「管理による保全効果」に関して管理の有効系とモニタリングと評価がされていることが要件とされている。なお、ここでは主要な項目のみを記載しているが、これら上位概念はさらに詳細に記述されている。
図3に示す、入力部10に取り込むデータD(D1-D8)のうち、特に「境界・名称」、「ガバナンス・管理」に関与する事項を基本情報と称する。図1で取り込むデータDのうちD1が、管理・監視対象地域の基本情報であり、OECM認定条件項目を適用したものである。具体的には、統治責任者・管理者、位置、サイズ、所有者、地理的に画定された区域・面積・名称・境界、反社会的勢力がないことの証明、訴訟等の有無、関連法令、公的機関等による生物多様性保全上の重要性が認められているか、原生的自然生態系の有無、二次的な自然環境に特徴的な生態系の有無などがここに含まれる。
D2は、管理・監視計画であり、具体的には、位置、日時、計測機器・計測項目(環境データ・生態系データ)・計測方法・頻度・採取者、計測データ内容の管理・監視計画(それぞれの項目に対する閾値の判定条件)などがここに含まれる。
D3は、環境データであり、具体的には、位置、日時、計測項目、計測方法、頻度、採取者、計測データ内容、それぞれの項目に対する閾値の判定条件などがここに含まれる。
D4は、生態系の種類・数であり、具体的には、位置、日時、計測項目(DNA、種類、数、サイズ)、計測方法、頻度、採取者、計測データ内容、それぞれの項目に対する閾値の判定条件(それぞれの項目に対する閾値の判定条件)などがここに含まれる。
D5は、周辺の環境データであり、具体的には、環境省・気象庁などのオープンデータ(気温・室温・水位・水質データ・CO2・照度・UV・風量・流量など)、それぞれの項目に対する閾値の判定条件などがここに含まれる。
D6は、生態系サービスの実態活動であり、具体的には、供給サービス(例:食料・原材料などの自然資源の利用)、調整サービス(例:水源・炭素固定・防災減災)、文化的サービス(例:景観・観光・教育・いやし・レクレーション)、伝統工芸/行事、希少な動植物種の生息生育、越冬・休息などの動物の生活史の場などがここに含まれる。
D7は、生物多様性の価値データであり、具体的には、上記D1~D6とその管理・監視対象地域の生物多様性の価値基準に基づき紐づけし、属性データとして管理する。
D8は、ある認定書類であり、過去の提出した申請書類、認定書、エビデンス資料などがここに含まれる。
またD9は、これらのデータの信頼性や説明性の妥当性を確認した結果のデータである。処理過程で生成され、入力されたデータではないことから、図3の一覧には記載せず、図1にのみ記述している。
なおこれらのデータの利用場面は、相違している。管理・監視計画D2、環境データD3、生態系データD4は自然生態系の管理・監視システム1の入力処理の場面で利用され、周辺の環境データD5や生態系サービスの実態活動D6は、自然生態系の管理・監視システム1の出力の場面で利用される。
これらの種々のデータは、OECMによる認定基準案に沿った形で整理されたものであり、各種データの入力値、加工値、あるいは中間処理値などが適宜データベースDBに保存されている。
これによれば、管理・監視計画D2のなかで、計測項目として環境データD3と生態系データD4が定義されており、環境データD3と生態系データD4の中では具体的な監視実行手法とともに、観測結果のデータ(DNA、種類、数、サイズ)やこれを評価する際の閾値が定義されている。なお環境データD3は計測するデータの目標数値を表し、生態系データD4は計測するデータの実測定値を表す指標ということができる。
次に各種データDの加工処理部20における入力処理について図4の入力処理フロー図を参照して説明する。この入力処理では最初に処理ステップS11において管理・監視する地域の基本情報D1を設定する。ついで処理ステップS12では管理・監視計画D2を入力する。
次に処理ステップS13では入力する環境データD3・生態系D4・サービス活動内容D6を選択する。なお入力処理は、適宜の機会をとらえて入力すればよいのでその時に行う処理内容のみを選択することになる。ここでは、全ての項目が選択されたものとする。
処理ステップS14では管理・監視する地域の環境データD3・生態系D4・サービス活動内容D6の実績を入力する。なおこの時の入力は、処理ステップS13の選択鋼も二に対応した項目について行われることになる。
続いて処理ステップS15では管理・監視する地域の計画と実績のそれぞれのデータを自動でトレンド表示と偏差表示する。この場合の表示は、入力処理者が作業する端末装置のモニタ画面に行われるものであり、入力処理者は、処理ステップS16において、モニタ画面の表示内容を確認しながら、実績と計画での偏差表示から閾値の比較を行う。なおこの比較は、計算機の処理に委ねる形式で行うものであってもよい。この結果として、計画と実績の差分が予め設定された閾値を超過したか否か、を判別することができる。
図5は、加工処理部20において実行される上記入力処理の具体処理事例を示す図であり、横方向に管理・監視計画D2で設定された項目として、具体的には、位置D21、日時D22、計測機器D23とその実行頻度D24・計測項目として水質A(D24),水質B(D25)を例示する。また縦方向には上段に上記項目での計画内容、実績内容、評価内容(閾値判定)を表記する。
これによれば、計画では池Aについて5月1日に●●―3の計測機器を用いて1回/月の頻度で水質A,Bを計測するとともに、水質A、Bともに10以下とすることが計画されている。これに対して、実際にその条件下で水質を計測した結果、水質Aは9であり基準を満たしているが、水質Bは12であり基準を満たさないという結果であった。このとき、処理ステップS16における実績と計画での閾値との比較では、同じ条件で計測したことについて、OKであるが、水質BについてはNGと評価されている。
また図6は、他の事例を示したものであり、図5の事例との相違は、計測項目(ここでは生物Aの数D27,種類D28)に対して、当初計画では目標値が設定されていなかった、或は設定できなかったという状態にある点である。この場合に計画に沿って、5月1日に計測した結果は生物Aの数D27について10,種類D28について12が計測されたものとする。さらに、後日の5月2日に計測した結果は生物Aの数D27について9,種類D28について13が計測された。このことから、過去における実態をその平均として把握し、これを今後における新たな目標として運用開始することを示している。この例では、生物Aの数D27について平均である9.5を新たな目標とし、生物Aの種類D28について平均である12.5を新たな目標として設定したことを示している。
図4に戻り、処理ステップS16において、実績と計画の偏差に対する閾値比較を実行後の処理について説明する。まず閾値外である場合、計画通りに進んでいないことからこれを外部表示してユーザに認識させる意味もあり、後述する図8の処理ステップS20の出力処理に移行する。
閾値内である場合、計画通りに進んでいることから、これを確定情報として保存する。具体的には、処理ステップS17において生物多様性の価値基準による属性データD7として紐づけし、処理ステップS18において、入力された環境データ・サービス活動の実績は、暗号化技術で改竄ができない形式の確定情報とし、処理ステップS19において計測値記憶部DBへ格納する。
なおここで、処理ステップS17における生物多様性の価値基準による属性データD7として紐づけすることについて、図7を用いて説明しておく。まず図2で述べた生物多様性の価値について、OECMによる認定基準案では、保全上重要な場と、保全上重要な種と、保全上重要な機能とに分けて把握し、さらにこれらの場,種、機能ごとに具体的な価値を例示している。このことから処理ステップS17では、各データから、生物多様性の価値基準例と照らして、いずれかの価値に該当する場合は、その管理・監視する地域に対して、「生物多様性の価値」があることを属性として紐づけしておくものである。紐づける方法はブロックチェーンで行うのがよい。
処理ステップS16の判断において閾値外であるとされた場合、図8に示す出力処理に移行する。この処理は前提として、例えば図1のWEBアプリ50をユーザが見て処理を行っており、最初の段階では実績と計画での偏差表示がなされている状態で行われるものとする。
図8の出力フローの最初の処理ステップS21では、実績と計画での偏差表示から閾値外のデータを例えば強調表示することで、ユーザに問題個所を提示する。図5、図6の表示形式のまま表示するのみではなく、逸脱している箇所の計画地と実績値を強調表示することで利用者が認識しやすくしておくのがよい。
また処理ステップS22では、偏差確認に必要な情報を画面表示してユーザに提供する。これらは例えば、周辺地域の環境データを表示し、あるいは周辺のイベント情報(工事等)を提供することである。処理ステップS23では、偏差内容の確認と原因の特定を行い、処理ステップS24では、信頼性・説明性の妥当性を確認する。
なお、ここまでの処理は、計算機装置がAIなどにより原因を推定するようにすることもできるし、あるいは計算機装置は情報のみをユーザに提示し、ユーザが納得できる理由が存在することを確認できるかを判断するといったことであってもよい。いずれにせよ、水質が改善しないことについて、近辺の土木工事が影響しているのではないかといった、妥当性のある、それらしい理由での説明がつくかどうかといったことがここまでの処理により確認される。
この結果妥当性があるという場合には、図8の処理ステップS27からS29までの処理が行われる。これらの一連の処理は、図4の処理ステップS17からS19までの処理と同じものであるので、ここでの説明を割愛する。
環境が改善しないことについて妥当な理由が見当たらないという場合には、処理ステップS25において、今までに行ってきたことのどこかに間違いがあるのではないかということで、管理・監視計画D2の見直し、または計測方法の見直し、計測・活動の再実施についての方針を決定する。そのうえで、処理ステップS26において管理・監視計画D2の変更処理を実行する。
図9は、図1におけるシステム利用場面のうち閲覧についての処理フローを示す図である。データベースDBのデータを表示出力部30に表示出力し、ユーザである閲覧者M1が自由な検索により保存された情報を取得する。この利用体系では、ユーザはWEBアプリ50から操作しており、まずデータベースDBを参照して、各種の検索を行う。これらの検索手法は、処理ステップS31の属性による検索であり、或は処理ステップS32のレイヤーによる検索である。なお属性による検索では、データベースDBに記憶されたデータD(D1-D9)で使用される用語が属性として使用可能であり、レイヤーによる検索について図11、図12を用いて後述する。
検索に応じて処理ステップS32,S33では計測値記憶部DBから以下のような表示を行う。これらは、必要なデータの抽出、レイヤー毎の表示、計測・活動の濃淡表示、実績リストの抽出、表示、第三者機関による認定に必要な項目の抽出(例えばOECM、あるいはGRI(Global Reporting Intiative)などである。これらの表示はPCアプリで表示可能である。
図10は、図1におけるシステム利用場面のうち申請書作成についての処理フローを示す図である。申請書作成の利用場面では、予め処理ステップS40において申請書フォーマットが登録されている。ユーザの求めに応じてデータベースDBが参照され(処理ステップS41)、処理ステップS42において申請書に必要な項目を抽出し、申請書フォーマットへ転記される。処理ステップS43ではPCアプリで表示と印刷が行われる。
申請書作成の利用場面では、予め申請書フォーマットが入力されており、その各項目にデータベースDBに記憶されている、要件や計画、計測値の情報が予め記述されて表示されており、従って利用者は表示された内容の確認をすることで、申請書の基本的な部分は作成済みとすることができる。
図11は、レイヤー表示について示す図である。この例では、図1に示す入力部10に取り込むデータD(D1-D8)の夫々をレイヤーとして把握し、表示画面90a,90bには基本的に監視地域を含む地図表記し、その上に監視地域(A地域,B地域、B地域周辺の地域)ごとにレイヤー表示を行うものである。かくして、各入力データをレイヤー毎で表示することで、データの取得量・生物多様性の重要度を濃淡で表示する。
例えば監視地域について、予めレイヤーを指定し、このレイヤーの重ね合わせ表示により、監視地域の状態を総括的に把握することを可能とする。監視したい状態が地域ごとに相違するのであれば、レイヤーの組み合わせを変更すればよく、同一観点で複数の監視地域を比較表示したいのであればレイヤーの組み合わせを同一に設定すればよい。あるいは監視地域ごとに重要情報を選択してレイヤー表示とすることもできる。なお、表示画面90aはデータの取得量の観点から表示した例、90bは生物多様性の重要度の観点から表示した例である。
図12は、多様な利用者が各人の関心事項に応じて、データベースDBを参照し、各人の好む形式での画面表示を行う様子を示す図である。このように、本システムからの出力イメージは、管理・監視対象地域、および周辺の地域含めて、地域全体の自然生態系の状況を可視化できる。
なおデータベースDBには、多くのデータを保管することになるので、この利用について以下の点を考慮するのがよい。つまり継続的に様々な地域および周辺の地域情報とそれに対しての各データを計測値記憶部(データベースDB)に格納する必要があるため、膨大なデータを格納する必要がある。この結果、常に計測値記憶部のデータ量の拡大を行うことや、計測値記憶部の膨大なデータから、必要な情報を検索するために時間がかかることになる。
係るハードへの影響対策として、オープンデータそのものを計測値記憶部へコピー格納せずに、必要な時に、オープンデータが公開されているWEB上へ参照できるようにすることで、計測値記憶部のデータ量を低減することができる。また、計測値記憶部に格納されたデータを取り出す際は、予め各データに属性を紐づけることで、検索を容易に、計測値記憶部へのアクセス時間の短縮と負荷を低減することができる。
上記した本発明の実施例に係る自然生態系の管理・監視システムによれば、自然生態(環境情報・活動)管理・監視するシステムを構築することで、管理計画に基づく環境情報・活動実績への信頼性・透明性・可視化・アクセス性を向上させることができる。
実施例2では、実施例1を実行するにあたり、さらに対応しておくべき事項について説明する。
まず、計測方法と計測結果を証明する情報は、計測項目、計測実施者、位置情報、写真、計測している状況の外観写真とするのがよい。
自然生態系の計測方法は、生態系の種類・数、写真、位置情報、環境DNAによって特定されるのがよい。
計測対象が物理的に移動しているため、特定認識ができるように、個体識別チップを搭載するのがよい。
ある定点での水中、土壌、大気中のいずれかでの環境測定に必要な計測を行い、その計測結果を、サーバへ送信するのがよい。
ブロックチェーンの電力は、自然エネルギーとするのがよい。
計測頻度は、ある設定された定期時間と、緊急が発生した場合の時間とするのがよい。
サーバ管理者は設定しないシステムとするのがよい。
計測データは、生態の種類・数、DO、アンモニア、微生物、窒素、リン、CO2、メタンとするのがよい。
監視方法は、計画と過去の計測方法と結果と、新しい計測方法と結果との差分とするのがよい。
出力時は、属性によって検索をするのがよい。
必要なデータの表示方法により、レイヤー毎の表示、計測・活動の濃淡表示、実績リストの抽出、データトレンド、第三者機関による認定に必要な項目の抽出・申請書の作成ができる。
生物多様性の価値は、各取得したデータ・活動実績とその管理・監視対象地域の生物多様性の価値を紐づけ、データとして管理する。
1:管理・監視システム
M1,M2:ユーザ
10:入力部
20:加工処理部
DB:データベース
30:表示出力部
40:申請書作成部
50:WEBアプリ

Claims (8)

  1. 管理又は監視対象となる対象地域の基本情報、前記対象地域の生態系の管理又は監視計画データ、計測データを含む環境データ、及び生態系データを入力する入力部と、入力したデータ及び加工データを記憶する記憶部と、データを処理する処理部と、データを出力する出力部とを備え、
    前記処理部は、前記対象地域に関して前記入力部にて入力した前記管理又は監視計画データと、前記環境データ及び前記生態系データとの偏差を算出し、前記偏差が所定の閾値より小さい場合、前記対象地域に関する前記環境データ及び前記生態系データを前記記憶部に記憶し、前記偏差が前記所定の閾値より大きい場合、前記偏差及び前記対象地域の前記環境データ及び生態系データを前記出力部から出力することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  2. 請求項1に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記対象地域に関する前記環境データ及び前記生態系データを前記記憶部に記憶するに際し、生物多様性の価値基準による属性データとして紐づけして記憶することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  3. 請求項1に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記偏差が前記所定の閾値より大きい場合、前記偏差が前記所定の閾値より大きいことの原因について妥当性があるときは、前記対象地域に関する前記環境データ及び前記生態系データを前記記憶部に記憶することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  4. 請求項3に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記対象地域に関する前記環境データ及び前記生態系データを前記記憶部に記憶するに際し、生物多様性の価値基準による属性データとして紐づけして記憶することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  5. 請求項1に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記偏差が前記所定の閾値より大きい場合、前記偏差が前記所定の閾値より大きいことの原因について妥当性がないときは、前記対象地域の管理又は監視計画の見直し、または計測方法の見直し、または計測活動の再実施のいずれか1つを行うことを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  6. 請求項1に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記記憶部に記憶されたデータの属性による検索結果、または入力データをレイヤーにより区分した時のレイヤーによる検索結果を前記出力部により出力することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  7. 請求項1に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記記憶部は、申請書類のフォーマットを記憶しており、フォーマット上に前記記憶部に記憶されたデータを表記して前記出力部により出力することを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
  8. 請求項2に記載の自然生態系の管理・監視システムであって、
    前記記憶部に記憶するに際して、生物多様性の価値基準による属性データとして紐づける方法はブロックチェーンで行うことを特徴する自然生態系の管理・監視システム。
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