JP2024049355A - 発光装置および発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024049355000001
【課題】本開示は、耐熱性がより高い、被覆部材を備える発光装置及び発光装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示の発光装置1は、発光面11aと、発光面11aと反対側に位置する電極形成面11bと、発光面11aと電極形成面11bとの間に位置する側面11cと、を有する半導体構造体11と、電極形成面11bに配置され、電極形成面11bと対向する第1面12aと、第1面12aと反対側に位置する第2面12bと、第1面12aと第2面12bとの間に位置する側面12cを有する第1電極12と、を備えた発光素子10と、発光面11aと第2面12bを除いて発光素子10を覆う光反射部材20と、を備え、光反射部材20は、少なくとも半導体構造体11の側面11cを覆う光反射無機部材21と、第1電極12の側面12cと光反射無機部材21を覆う光反射樹脂部材22と、を含む。
【選択図】図1A

Description

本開示は、発光装置および発光装置の製造方法に関する。
近年、発光ダイオード等の発光素子を用いた光源が幅広く使用されるようになってきている。例えば、特許文献1には、少なくとも発光素子の側面を光反射性の被覆部材で被覆し、発光素子の上面に蛍光体層を配置した発光装置が開示されている。
特開2018-14480号公報
しかしながら、光反射性の被覆部材は、発光装置の性能を向上させるために未だ改善の余地がある。一例として、発光素子を被覆する被覆部材には、発光素子からの照射光が照射されて熱が発生するため、更なる耐熱性の向上が求められていた。
そこで、本開示は、耐熱性がより高い、被覆部材を備える発光装置及び発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示に係る発光装置は、
発光面と、前記発光面と反対側に位置する電極形成面と、前記発光面と前記電極形成面との間に位置する側面と、を有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子と、
前記発光面と前記第2面を除いて前記発光素子を覆う光反射部材と、
を備え、
前記光反射部材は、
少なくとも前記半導体構造体の側面を覆う光反射無機部材と、
前記第1電極の側面と前記光反射無機部材を覆う光反射樹脂部材と、
を含む。
本開示に係る発光装置の製造方法は、
発光面と前記発光面と反対側に位置する電極形成面とを有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子を準備する準備工程と、
前記発光素子の側面を光反射無機部材によって覆う第1被覆工程と、
前記第2面を露出させるように前記電極形成面を光反射樹脂部材によって覆う第2被覆工程と、
を備えている。
本開示によれば、耐熱性がより高い、被覆部材を備える発光装置及び発光装置の製造方法を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係る発光装置の上斜方からの概略斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る発光装置の下斜方からの概略斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の上斜方からの概略斜視図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の下斜方からの概略斜視図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第3実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第4実施形態に係る発光装置の変形例の概略断面図である。 本開示の第5実施形態に係る発光装置の概略平面図である。 本開示の第5実施形態に係る発光装置の変形例の概略平面図である。 本開示の第6実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第6実施形態に係る発光装置の変形例の概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。なお、以下に説明する発光装置および発光装置の製造方法は、本開示の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本開示を以下のものに限定しない。
各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上複数の実施形態に分けて示す場合があるが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。断面図として切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。
<発光装置の実施形態>
本開示に係る実施形態の発光装置1を、図1A~図3Bを参照しながら詳細に説明する。本開示に係る実施形態の発光装置1は、少なくとも発光素子10と、光反射部材20とを備えている。
発光素子10は、半導体構造体11と、第1電極12と、を備えている。半導体構造体11は、発光面11aと、発光面11aと反対側に位置する電極形成面11bと、発光面11aと電極形成面11bとの間に位置する側面11cと、を有している。第1電極12は、電極形成面11bに配置され、電極形成面11bと対向する第1面12aと、第1面12aと反対側に位置する第2面12bと、第1面12aと第2面12bとの間に位置する側面12cを有している。
光反射部材20は、発光面11aと第2面12bを除いて発光素子10を覆っている。さらに、光反射部材20は、少なくとも半導体構造体11の側面11cを覆う光反射無機部材21と、第1電極12の側面12cと光反射無機部材21を覆う光反射樹脂部材22と、を含んでいる。
以下、本開示に係る第1実施形態の発光装置1の各構成部材について、図1A、図1Bおよび図2を参照しながら詳述する。
<第1実施形態>
[発光素子]
発光素子10は、例えば発光ダイオード等の半導体発光素子を用いることができ、青色、緑色、赤色等の可視光を発光可能な発光素子10を用いることができる。図1A、図1Bおよび図2に示す発光装置は、1つの発光素子10を備えている。発光素子10は、発光層を含む半導体構造体11と、第1電極12と、を備えている。半導体構造体11は、第1電極12が形成された側の面(電極形成面)と、それとは反対側の面が光取り出し面(発光面)とを備える。
半導体構造体11は、発光層を含む半導体層を含む。さらに、半導体構造体11の発光面11a側には、サファイア等の透光性基板を備えていてもよい。半導体構造体11の一例としては、第1導電型半導体層(例えばn型半導体層)、発光層(活性層)および第2導電型半導体層(例えばp型半導体層)の3つの半導体層を含むことができる。紫外光や、青色光から緑色光の可視光を発光可能な半導体層としては、例えば、III-V族化合物半導体等の半導体材料から形成することができる。具体的には、InAlGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物系の半導体材料を用いることができる。また、赤色を発光可能な半導体積層体としては、GaAs、GaAlAs、GaP、InGaAs、InGaAsP等を用いることができる。半導体構造体11が出射する光のピーク波長は、例えば、260nm以上630nm以下の範囲としてよい。
第1電極12は、例えば、負電極と正電極を含み、半導体構造体11の同一面側(電極形成面)に配置されている。第1電極12は、半導体構造体11の電極形成面11bと対向する第1面12aと、第1面12aと反対側に位置する第2面12bと、第1面12aと第2面12bとの間に位置する側面12cとを有している。これらの一対の第1電極12は、単層構造でもよいし、積層構造でもよい。このような第1電極12は、当該分野で公知の材料及び構成で、任意の厚みで形成することができる。例えば、第1電極12の厚みは、十数μm以上300μm以下が好ましい。また、第1電極12としては、良導体を用いることができ、例えばAu、Pt、Pd、Rh、Ni、W、Mo、Cr、Ti、Al、Cu、Sn、Fe、及びAgからなる群から選択される1種以上の金属を含むものが好適である。電極形状は、目的や用途等に応じて、種々の形状を選択することができる。
[光反射無機部材]
光反射無機部材21は、発光素子10から出射された光を反射させる。光反射無機部材21は、例えば、発光素子10からの光を反射率70%以上で反射することが可能である。光反射無機部材21は、無機材料で構成される部材である。光反射無機部材21は、一例として無機材料のフィラーと、フィラーを支持する支持材と、を含む。無機材料のフィラーは、例えば、板状の粒子である。無機材料のフィラーの一例として、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムから選択された少なくとも一種が挙げられる。フィラーは、骨材として機能し得る。これにより、光反射無機部材21の温度が変化しても、光反射無機部材21の変形を抑制することができる。また、フィラーは、発光素子からの光を反射し得る。
フィラーを支持材で支持することによって、所望の形状に光反射無機部材を成形することができる。支持材の一例として、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素から選択された少なくとも一種に、水酸化カリウムを混合したものが挙げられる。支持材に含まれる水酸化カリウムは、水酸化カリウムの水溶液を混合したものであり、この水溶液に含まれる水分が蒸発することにより、光反射無機部材21の内部に空隙が形成される。ここで、支持材としてフィラーと異なる材料を用いる場合は、フィラーの重量が支持材の重量の1倍以上4倍以下となるようにフィラーおよび支持材を含有させることが好ましい。この範囲であれば、混合物の硬化時の収縮を低減できる。さらに、支持材の平均粒径は、フィラーの平均粒径よりも小さいほうが好ましい。このような粒径とすることにより、混合時にフィラー同士の間にできる空隙を支持材で埋めることができる。なお、支持材の平均粒径は、レーザー回析法により粒度分布を測定することにより算出できる。
上述のフィラーおよび支持材は、アルカリ金属を含んでいてよい。アルカリ金属の一例として、カリウムおよび/またはナトリウムが挙げられる。
さらに、光反射無機部材21は、光散乱材を含んでいてもよい。光散乱材は、例えば、主に酸化ジルコニウム、酸化チタン、または酸化ケイ素である。発光素子が紫外光を出射する場合は、紫外波長領域の光吸収の少ない酸化ジルコニウムが望ましい。光反射無機部材21が光散乱材を含むことで、光反射無機部材21による光反射率が向上する。これにより、発光装置1の発光面と該発光面を囲む光反射無機部材(非発光面)との輝度差が急峻となる。つまり、発光装置1の発光面11a側における見切り性が向上する。本明細書において、見切り性とは、発光面と非発光面との輝度差の高さを指す。光散乱材は、酸化チタン単体で用いてもよいし、酸化チタンの表面に、シリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、亜鉛、有機等のうちのいずれか1又は2以上で構成される被覆膜で覆われたものを用いてもよい。また、光散乱材は、酸化ジルコニウム単体で用いてもよいし、酸化ジルコニウムの表面にシリカ、酸化アルミニウム、亜鉛、有機等のうちのいずれか1又は2以上で構成される被覆膜で覆われたものを用いてもよい。また、カルシウムやマグネシウム、イットリウム、アルミニウム等が添加された安定化酸化ジルコニウムや、部分安定化酸化ジルコニウムを用いてもよい。
光反射無機部材21の上面視における外形は、例えば、正方形、長方形等の四角形のほか、三角形、五角形等の多角形等とすることができる。図1Aに示す例においては、光反射樹脂部材22の外形は、正方形である。
光反射無機部材21は、半導体構造体11の発光面および第1電極12が配置される領域を除いて半導体構造体11を覆っている。具体的には、半導体構造体11の側面11c、および電極形成面11bの第1電極12が配置される領域以外の領域を覆っている。なお、本明細書でいう「覆う」とは、光反射無機部材21が半導体構造体11と接触して直接的に覆っている態様、および、光反射無機部材21が半導体構造体11と接触せずに別の部材や空間(例えば空気層)を介して間接的に覆っている態様をも包含する。光反射無機部材21は、第1電極12の側面をさらに覆っている。しかしながら、第1電極12における第2面12bは、後述する第2電極13が配置されるため、光反射無機部材21で覆われていない。
一般的に無機材料は比較的融点が高く、良好な耐熱性を有している。したがって、このような発光装置1によれば、少なくとも半導体構造体11の側面11cが、良好な耐熱性を有する光反射無機部材21によって覆われるため、耐熱特性を向上させることができる。また、一般的に無機材料は、有機材料よりも熱伝導率が高く、良好な放熱特性を有しているため、光反射無機部材21の外側に向けて(例えば、光反射樹脂部材22または後述する波長変換部材30に向けて)適切に熱を逃がすことができる。
[光反射樹脂部材]
光反射樹脂部材22は、光反射性物質を含む。光反射樹脂部材22は、例えば発光素子10からの光を反射率70%以上で反射させることが可能である。光反射樹脂部材22の一例として、熱硬化性樹脂とすることが好ましく、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂が挙げられる。なお、光反射樹脂部材22の主成分が樹脂であれば、光反射性物質を含有していてもよい。例えば、光反射性物質として、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライトを含有してもよい。光反射性物質は、粒状、繊維状、薄板片状などが利用できるが、特に、繊維状のものは被覆部材の熱膨張率を低下させる効果も期待できるので好ましい。
上記した材料から構成された光反射樹脂部材22は、半導体構造体11の発光面を除いて半導体構造体11を間接的に覆っている。つまり、光反射樹脂部材22は、半導体構造体11を覆う光反射無機部材21を覆っている。より具体的には、光反射樹脂部材22は、光反射無機部材21における後述する波長変換部材30と対向する面を除いて外表面全域を覆っている。本明細書でいう「光反射無機部材21の外表面」とは、光反射無機部材21の表面のうち、発光素子10と対向する面と、波長変換部材30と対向する面と、を除く表面を意図している。
このように、光反射樹脂部材22で光反射無機部材21を覆うことにより、後述の発光装置の製造方法で説明する[電極露出工程]において、光反射樹脂部材を加工しても、加工に伴う光反射無機部材の破損を低減できる。
光反射樹脂部材22の好適な態様として、半導体構造体11の電極形成面11b側に位置する光反射樹脂部材22は、第1電極12に向かうに従って厚みが厚くなっていてよい。この理由は、後述の「発光装置の製造方法」にて詳述するが、光反射樹脂部材22を研削する際に光反射樹脂部材22が砥石によって押圧変形されることに起因する。
光反射樹脂部材22の上面視における外形は、例えば、正方形、長方形等の四角形のほか、三角形、五角形等の多角形等とすることができる。図1A、図1Bおよび図2に示す例においては、光反射樹脂部材22の上面視における外形は、正方形である。図7Aに示す例においては、光反射無機部材21および光反射樹脂部材22の上面視の形状が異なる。この例では、発光素子10および光反射無機部材21は、上面視で外形が正方形であり、光反射樹脂部材22は、上面視で外形が長方形である。発光素子10および光反射無機部材21は上記形状に限定されるものではなく、光反射無機部材21と光反射樹脂部材22との上面視の形状が互いに異なる多角形形状等であってよい。例えば、図7Bに示すとおり、発光素子10および光反射無機部材21は、上面視で外形が正方形であり、光反射樹脂部材22は、上面視で外形が六角形であってよい。
[波長変換部材]
発光装置1は、発光素子10の発光面11aに波長変換部材30を配置してもよい。波長変換部材30に含まれる波長変換物質としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-x,Al)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を用いることができる。上記の蛍光体は、粒子である。また、これらの波長変換物質のうちの1種を単体で、またはこれらの波長変換物質のうち2種以上を組み合わせて用いることができる。
波長変換部材30は、樹脂材料、セラミックス、ガラス等に上記の波長変換物質を含有させたもの、または、焼結体等が挙げられる。また、波長変換部材30は、樹脂材料、セラミックス、ガラス等の成形体の一の面に波長変換部材を含有する樹脂材料を配置したものでもよい。樹脂材料は、透光性樹脂が好ましく、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂が好適である。
波長変換部材30を介して照射される照射光が白色光である場合は、例えば、青色に発光する発光素子10と、発光素子10からの光により黄色に発光する波長変換部材30と、を組み合わせることができる。
波長変換部材30には、励起光および波長変換された光を拡散させる光拡散部材を備えていてもよい。光拡散部材には、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などを含ませることができる。
波長変換部材30の側面は、後述の「発光装置の製造方法」にて詳述するが、個片化することによって光反射樹脂部材22の側面と面一となって、発光装置1の外側面を構成してよい。
波長変換部材30として、波長変換物質を含まない透光性部材を用いることができる。発光素子10の発光面11aに透光性部材を配置することによって光取り出し効率を高めることができる。透光性部材は、発光素子10からの発光を波長変換せずに透過する部材である。透光性部材は、一例として、樹脂材料、セラミックス、ガラス等の成形体であってよい。
透光性部材の樹脂材料は、透光性樹脂が好ましい。透光性樹脂の樹脂材料の一例として、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂が好適である。
また、透光性部材は、発光素子10からの光を拡散させる光拡散部材を含んでよい。光拡散部材には、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などを含ませることができる光拡散部材を含んでいてもよい。光拡散部材を含むことで光拡散性の向上を図ることができる。
なお、図6に示すとおり、発光素子10の発光面11aに透光性部材または波長変換部材を配置しなくてもよい。この場合、光反射無機部材21の上面と発光素子10の発光面11aは、発光装置1の上面を構成する。このような発光装置1において、発光素子10として紫外光を発光可能な発光素子10を用いる場合、発光素子10の発光面11a側に透光性部材または波長変換部材を配置しないことによって、発光装置1を小型化することができる。
[第2電極]
発光装置1は、第1電極12の第2面12bに接合された第2電極13を有していてもよい。第2電極13は第2面12bから光反射樹脂部材22の外表面に延在して設けられてよい。
第2電極13は、主として、発光装置1の外部電極として機能する。第2電極13の材料としては、第1電極12よりも耐腐食性や耐酸化性に優れたものを選択することが好ましい。例えば、最表面の層はAu、Pt等の白金族元素の金属が好ましい。なお、はんだを用いて発光装置1を実装することを考慮して、第2電極13の最表面にはんだ付け性の良好なAuを用いることが好ましい。
第2電極13は単一の材料の一層のみで構成されてもよく、異なる材料の層が積層されて構成されていてもよい。特に、高融点の第2電極13を用いるのが好ましく、例えば、Ru、Mo、Ta等を挙げることができる。また、これら高融点の金属を、発光素子10の第1電極12と最表面の層との間に設けることにより、はんだに含まれるSnが第1電極12または第1電極12に近い層に拡散することを低減することが可能な拡散防止層とすることができる。このような拡散防止層を備えた積層構造の例としては、Ni/Ru/Au、Ti/Pt/Au等が挙げられる。また、拡散防止層(例えばRu)の厚みとしては、10Å以上1000Å以下程度が好ましい。
以上説明したとおり、本開示に係る第1実施形態の発光装置1によれば、光反射無機部材21を備えることによって耐熱特性を向上させること、および、光反射樹脂部材22を備えることによって、発光装置1の製造時の加工に伴う光反射無機部材21の形崩れを低減することができる。一例として、後述する[電極露出工程]において、図9に示すように、光反射無機部材21が光反射樹脂部材22で覆われているため、光反射無機部材21に対する加工の影響を低減することができる。なお、本実施形態の波長変換部材30は、波長変換物質を含まない透光性部材としてもよい。また、後述の実施形態5で詳述するが、本実施形態の光反射樹脂部材22は、光を透過する樹脂部材としてもよい。
<第2実施形態>
次に、本開示に係る第2実施形態の発光装置1の各構成部材について、図3A、図3Bおよび図4を参照しながら詳述する。第2実施形態の発光装置1は、光反射無機部材21および光反射樹脂部材22の態様と、波長変換部材30の態様が第1実施形態の発光装置1と相違する。その他の構成については、上述した本開示の第1実施形態に係る発光装置と基本的に同じである。以下、この相違する構成を説明する。
[光反射無機部材および光反射樹脂部材の態様]
第2実施形態の発光装置において、発光素子10の側面に対向する面と反対側の光反射無機部材21の表面は、傾斜又は湾曲している。具体的には、光反射無機部材21と光反射樹脂部材22の界面が傾斜または湾曲している。そして、発光面11aに近いほど発光素子10の側面から光反射無機部材21と光反射樹脂部材22の界面までの距離が長くなっている。
このような構成によれば、良好な耐熱性を有する光反射無機部材21が、熱を帯びやすい発光面11aに近いほど厚くなるように配置されることによって、更なる耐熱性の向上を図ることができる。また、無機材料は放熱特性が良好であるため、適切に光反射無機部材21の外方に放熱することができる。
[波長変換部材の態様]
第2実施形態の発光装置1において、波長変換部材30の側面は、光反射無機部材21によって覆われている。このような構成によれば、波長変換部材30の側面にも光反射無機部材21および光反射樹脂部材22を配置することができ、第1実施形態の発光装置と比較して光反射無機部材21の体積を増加させることができ、更なる耐熱性の向上を図ることができる。また、波長変換部材30で波長変換時に生じる熱を適切に光反射無機部材21に伝えることもできる。また、光反射樹脂部材22が、波長変換部材30から離隔して配置されるため、波長変換部材30で生じる熱による光反射樹脂部材22のクラックを抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本開示に係る第3実施形態の発光装置1の各構成部材について、図5を参照しながら詳述する。第3実施形態の発光装置1は、光反射無機部材21および光反射樹脂部材22の被覆態様が第2実施形態の発光装置1と相違する。その他の構成については、上述した本開示の第1実施形態および第2実施形態に係る発光装置と基本的に同じである。以下、この相違する構成を説明する。
[光反射無機部材および光反射樹脂部材の態様]
第3実施形態の発光装置1において、発光装置1の外側面は、光反射無機部材21および光反射樹脂部材22によって構成されている。また、電極形成面11bは、光反射樹脂部材22によって覆われている。このような構成によれば、電極形成面11bにおける光反射無機部材21の体積を減らすことができるため、後述の発光装置の製造方法で説明する[電極露出工程]において、光反射樹脂部材22を加工しても、加工に伴う光反射無機部材21の形崩れを低減できる。
<第4実施形態>
次に、本開示に係る第4実施形態の発光装置1について説明する。第4実施形態に係る発光装置は、複数の発光素子10を備える点で第1実施形態に係る発明と相違する。その他の構成については、上述した本開示の第1~第3実施形態に係る発光装置と基本的に同じであるが、上記実施形態との相違する構成について以下、詳述する。
[発光素子の態様]
複数の発光素子10は、例えば、赤色の光を発光する発光素子10、青色の光を発光する発光素子10、緑色の光を発光する発光素子10の3つを用いてよいし、上記発光素子10のうちのいずれか2つを用いてもよい。また、互いに異なる波長の光を発光する発光素子10を用いてもよいし、互いに同じ波長の光を発光する発光素子10を用いてもよい。
複数の発光素子10について、各半導体構造体11の発光面11aおよび第1電極12が配置される領域を除いて、光反射無機部材21が半導体構造体11を覆っていてよい。一例として、図8に示すとおり、2つの発光素子10を一括して光反射無機部材21によって覆っていてよい。そして、光反射無機部材21における波長変換部材30と対向する面を除いて、外表面全域を光反射樹脂部材22によって覆っていてよい。このような光反射無機部材21の被覆態様によれば、図1~図6に示す発光装置1を複数並べる場合と比較して、発光素子10同士の間隔を小さくすることができる。これにより、発光装置1を小型化することが可能となる。
また、発光素子10の被覆態様の変形例として、図9に示すとおり、2つの発光素子10の半導体構造体11のそれぞれを個別に光反射無機部材21が覆っていてよい。そして、各光反射無機部材21における波長変換部材30と対向する面を除いて、個別に光反射無機部材21で覆われた発光素子10を一括して光反射樹脂部材22で覆っていてよい。このような光反射無機部材21の被覆態様によれば、発光素子10を覆う光反射無機部材21の形崩れを低減することができる。
<第5実施形態>
次に、本開示に係る第5実施形態の発光装置1について説明する。第5実施形態に係る発光装置は、第1実施形態に係る発光装置の光反射樹脂部材に代えて透光性樹脂部材または光吸収性樹脂部材とした点で第1実施形態に係る発明と相違する。その他の構成については、上述した本開示の第1~第4実施形態に係る発光装置と基本的に同じである。
[樹脂部材の態様]
透光性樹脂部材は、光を透過する部材である。例えば、透光性樹脂部材は、発光素子10からの光を透過率60%以上で光を透過させることが可能である。一例として、透明樹脂であってよい。このように、第1実施形態の光反射樹脂部材に代えて透光性樹脂部材を用いると、発光装置1の発光面と該発光面を囲む非発光面との境界で急激な輝度変化が生じることを低減することができる。
また、光吸収性樹脂部材として、光を吸収する樹脂(例えば、黒色樹脂)を用いることができる。このように、第1実施形態の光反射樹脂部材に代えて光吸収性樹脂部材を用いると、発光装置1の発光面と該発光面を囲む非発光面との輝度差が高くなり、見切り性の良好な発光装置1とすることができる。
次に、本開示に係る発光装置の製造方法について、図10~図14を参照しながら詳述する。本開示に係る発光装置の製造方法は、[発光素子を準備する準備工程]、[第1被覆工程]および[第2被覆工程]を備えている。さらに、[波長変換部材を配置する工程]、[電極露出工程]および/または[第2電極を形成する工程]を備えていてもよい。以下、工程に沿って説明する。
[発光素子を準備する工程]
まず、発光面11aと発光面11aと反対側に位置する電極形成面11bとを有する半導体構造体11と、電極形成面11bに配置され、電極形成面11bと対向する第1面12aと、第1面12aと反対側に位置する第2面12bと、第1面12aと第2面12bとの間に位置する側面12cを有する第1電極12と、を備えた発光素子10を準備する。発光素子10は、半導体成長等の工程を経るなど、製造工程の一部又は全てを経ることで準備することができる。あるいは、発光素子10は、購入などにより準備することもできる。
[波長変換部材を配置する工程]
次に、図10に示すように、準備した発光素子10を波長変換部材30に配置する。波長変換部材30上に接着剤を塗布した後、その接着剤上に発光素子10を配置することによって波長変換部材30と発光素子10とが接着される。接着剤は、図10に示す例において、波長変換部材30と発光素子10との間に配置される。図10において、接着剤は図示していない。接着剤の材料として、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性の熱硬化性の樹脂材料等を用いることができる。接着剤の塗布方法は、例えば、ポッティングやピン転写で行う。図10~図14に示す例では、1個の発光素子10を波長変換部材30に配置する態様を例示するが、この例に限定されず、複数の発光素子10を波長変換部材30に配置し、後述する個片化工程において発光素子10毎に個片化することによって、複数の発光装置1を製造してもよい。
[第1被覆工程]
第1被覆工程は、少なくとも発光素子10の側面を光反射無機部材21によって覆う工程である。まず、光反射無機部材21を構成する光反射無機材料21’を準備する。光反射無機材料21’は、フィラーおよび支持材の材料を混合することによって準備される。フィラーおよび支持材の材料の混合は、例えば、均一な粘性が得られる程度まで混合した後に、減圧して撹拌できる撹拌脱泡機によって脱泡及び撹拌によって行われる。フィラーおよび支持材は、アルカリ金属を含有するアルカリ溶液によって混合され、加熱等の工程を経て形成されてよい。この場合、光反射無機部材21は、アルカリ溶液に起因するアルカリ金属を含む。アルカリ溶液に含まれるアルカリ金属の一例として、カリウムおよび/またはナトリウムが挙げられる。アルカリ溶液によってフィラーおよび支持材が混合されていると、光反射無機部材21中に、フィラーを適切に分散させることができる。
光反射無機材料21’を準備した後、図11に示すように、少なくとも発光素子10の側面に光反射無機材料21’を塗布する。光反射無機材料21’を塗布する最中及び/又は塗布した後に、波長変換部材30を振動させることにより、光反射無機材料21’を広範囲に塗り広げることができる。ここでの振動させる方法としては、例えば、振動成型機等を用いて、500N以上3000N以下の起振力で振動させる。なお、波長変換部材30を振動させる代わりに、光反射無機材料21’を供給するノズルを振動させながら塗布してもよい。その後、光反射無機材料21’を加熱することで硬化させて光反射性の光反射無機部材21を形成する。光反射無機材料を加熱する際の温度は、例えば、150℃以上250℃以下である。図11に示すように側面を有する光反射無機材料21’の形状は、例えば、発光素子10の周囲にガイドを配置した状態で光反射無機材料21’を塗布し、光反射無機材料21’を硬化させた後にガイドを除去することで実現することが可能となる。上述の第2実施形態で説明した、波長変換部材30の側面を覆う光反射無機部材21は、例えば、支持板(図示せず)の上に波長変換部材30を配置し、波長変換部材30の上に発光素子10を配置し、支持板の上に波長変換部材30の側面と、発光素子10の半導体構造体11の側面11c及び電極形成面11bと、第1電極12の側面12cと、を覆うように光反射無機材料21’を塗布することによって形成することができる。このとき、適切な粘度及び量の光反射無機材料21’を塗布することで、発光素子10の側面に対向する面と反対側の光反射無機部材21の表面を傾斜面又は湾曲面にすることができる。
図6に示すように発光素子10の発光面11aに透光性部材または波長変換部材を配置しない場合は、例えば、支持板(図示せず)の上に発光素子10を配置し、支持板の上に発光素子10の半導体構造体11の側面11c及び電極形成面11bと、第1電極12の側面12cと、を覆うように光反射無機材料21’を塗布することによって、発光素子10の側面を覆う光反射無機部材21を形成することができる。
ここで、光反射無機材料21’の塗布は、第1電極12を完全に覆わない程度としてよい。また、図5に示すように、半導体構造体11の電極形成面11bを露出してもよい。このような光反射無機材料21’の塗布によれば、上述の「第3実施形態の発光装置」で説明したとおり、電極形成面11bにおける光反射無機部材21の体積を減らすことができ、光反射無機部材21の加工(研削等)に伴う形崩れを効果的に低減することができる。
[第2被覆工程]
第2被覆工程は、第1電極12の第2面12bを露出させるように電極形成面11bを光反射樹脂部材22によって覆う工程である。まず、光反射樹脂部材22を構成する光反射樹脂材料22’を準備する。一例として、液状のシリコーン樹脂を準備し、図12に示すように、光反射無機部材21を覆うように塗布する。図12に示す例においては、光反射樹脂材料22’は、半導体構造体11、光反射無機部材21および第1電極12を完全に覆っている。光反射樹脂材料22’は、半導体構造体11、光反射無機部材21および第1電極12を完全に覆わなくてもよい。例えば、光反射樹脂材料22’は、第1電極12の一部を覆わなくてもよい。光反射無機部材21には、光反射樹脂材料22’の一部を含浸させることができる。
[電極露出工程]
第2被覆工程は、第1電極12の第2面12bを光反射樹脂部材22から露出させる電極露出工程を備えてよい。図13に示すように、光反射樹脂材料22’を研削して発光素子10の第1電極12の第2面12bを露出させる。
光反射無機部材21は、有機材料と比較して硬いが、加工を施すと脆い性質を有している。電極露出工程において、図13に示すように、光反射無機部材21が有機材料である光反射樹脂部材22で覆われているため、加工に伴う光反射無機部材21の形崩れを低減できる。
ここで、光反射樹脂部材22を研削する際、光反射樹脂部材22は砥石によって押圧変形される一方、光反射樹脂部材22より剛性が高い第1電極12は、砥石による押圧変形がされにくい。したがって、電極露出工程後の光反射樹脂部材22は、第1電極12に向かうに従って厚みが厚くなっていてよい。従って、第1電極12近傍の比較的に熱がかかる部分の耐熱性を担保している。
[第2電極形成工程]
第2電極形成工程は、第1電極12の第2面12bに接合され、第2面12bから光反射樹脂部材22の外表面に延在する第2電極13を形成する工程である。図14に示すように、露出された第1電極12の腐食や酸化防止を意図して、第2電極13を形成する。第2電極13は、例えば、スパッタ、蒸着、原子層堆積(Atomic Layer Deposition;ALD)法、有機金属化学的気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)法、プラズマCVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition;PECVD)法、大気圧プラズマ成膜法などによって形成することができる。複数の発光装置1を製造する場合は、第2電極13を形成した後、所定の切断位置(例えば、図14の破線D)で切断して個片化することによって発光装置1が製造される。個片化する工程において、図14に示すように、光反射無機部材21が有機材料である光反射樹脂部材22で覆われているため、光反射無機部材21の形崩れを低減できる。
また、光反射部材20の厚さ方向において、光反射無機部材21および光反射樹脂部材22を含む位置で切断することによって、図5に示すように発光装置1の外側面が光反射無機部材21および光反射樹脂部材22によって構成される構造を実現することが可能となる。
以上説明したとおり、本開示に係る発光装置1の製造方法によれば、光反射無機部材21を備えることによって耐熱特性を向上させること、および、光反射樹脂部材22を備えることによって、発光装置1の製造時の加工に伴う光反射無機部材21の形崩れを低減することができる発光装置を製造することができる。
なお、上述の発光装置の製造方法において、第2被覆工程として、第1電極12の第2面12bを露出させるように電極形成面11bを光反射樹脂部材22によって覆う工程を説明したが、光反射樹脂部材に代えて、上述の第5実施形態で説明した、樹脂部材(例えば、透光性の樹脂部材または光を吸収する樹脂部材)を用いてもよい。
なお、今回開示した実施態様は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本開示の技術的範囲は、上記した実施態様のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本開示の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
本開示の発光装置および発光装置の製造方法は、以下の態様を包含する。
[項1]
発光面と、前記発光面と反対側に位置する電極形成面と、前記発光面と前記電極形成面との間に位置する側面と、を有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子と、
前記発光面と前記第2面を除いて前記発光素子を覆う光反射部材と、
を備え、
前記光反射部材は、
少なくとも前記半導体構造体の側面を覆う光反射無機部材と、
前記第1電極の側面と前記光反射無機部材を覆う光反射樹脂部材と、
を含む、発光装置。
[項2]
発光面と、前記発光面と反対側に位置する電極形成面と、前記発光面と前記電極形成面との間に位置する側面と、を有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子と、
少なくとも前記半導体構造体の側面を覆い、かつ、前記発光面と前記第2面を除いて前記発光素子を覆う光反射無機部材と、
前記第1電極の側面と前記光反射無機部材を覆う樹脂部材と、
を含む、発光装置。
[項3]
前記発光素子の前記発光面に波長変換部材が配置されている、項1または項2に記載の発光装置。
[項4]
前記光反射無機部材の外表面全域が、前記光反射樹脂部材によって覆われている、項1または、少なくとも項1を引用する項3に記載の発光装置。
[項5]
前記光反射無機部材の外表面全域が、前記樹脂部材によって覆われている、項2または、少なくとも項2を引用する項3に記載の発光装置。
[項6]
前記発光素子の側面に対向する前記光反射無機部材の表面は、傾斜又は湾曲しており、前記発光面に近いほど前記発光素子の側面からの距離が長くなっている、項1~項5のいずれか1項に記載の発光装置。
[項7])
前記光反射樹脂部材が前記発光装置の外側面の一部に含まれる、項1または、少なくとも項1を引用する項3,項4または項6のいずれか1項に記載の発光装置。
[項8]
前記樹脂部材が前記発光装置の外側面の一部に含まれる、項2または、少なくとも項2を引用する項3,項5または項6のいずれか1項に記載の発光装置。
[項9]
前記波長変換部材の側面は、前記光反射無機部材によって覆われている、項3または項3を引用する項4~項8のいずれか1項に記載の発光装置。
[項10]
前記電極形成面は、前記光反射無機部材によって覆われている、項1~項9のいずれか1項に記載の発光装置。
[項11]
前記電極形成面は、前記光反射樹脂部材によって覆われている、項1または、少なくとも項1を引用する項3,項4,項6,項7,項9または項10のいずれか1項に記載の発光装置。
[項12]
前記電極形成面は、前記樹脂部材によって覆われている、項2または少なくとも項2を引用する項3,項5,項6,項8,項9または項10のいずれか1項に記載の発光装置。
[項13]
前記発光装置は、前記第2面に接合された第2電極を有し、前記第2電極は前記第2面から前記光反射樹脂部材の外表面に延在して設けられている、項1または、少なくとも項1を引用する項3,項4,項6,項7,項9,項10または項11のいずれか1項に記載の発光装置。
[項14]
前記発光装置は、前記第2面に接合された第2電極を有し、前記第2電極は前記第2面から前記樹脂部材の外表面に延在して設けられている、項2または、少なくとも項2を引用する項3,項5,項6,項8,項9,項10または項12のいずれか1項に記載の発光装置。
[項15]
発光面と前記発光面と反対側に位置する電極形成面とを有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子を準備する準備工程と、
前記発光素子の側面を光反射無機部材によって覆う第1被覆工程と、
前記第2面を露出させるように前記電極形成面を光反射樹脂部材によって覆う第2被覆工程と、
を備えている、発光装置の製造方法。
[項16]
発光面と前記発光面と反対側に位置する電極形成面とを有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子を準備する準備工程と、
前記発光素子の側面を光反射無機部材によって覆う第1被覆工程と、
前記第2面を露出させるように前記電極形成面を樹脂部材によって覆う第2被覆工程と、
を備えている、発光装置の製造方法。
[項17]
前記準備工程と前記第1被覆工程の間に、前記発光素子の発光面に波長変換部材を配置する工程を含んでいる、項15または項16に記載の発光装置の製造方法。
[項18]
前記第2被覆工程は、前記第2面を前記光反射樹脂部材から露出させる電極露出工程を備えている、項15または、少なくとも項15を引用する項17に記載の発光装置の製造方法。
[項19]
前記第2被覆工程は、前記第2面を前記樹脂部材から露出させる電極露出工程を備えている、項16または、少なくとも項16を引用する項17に記載の発光装置の製造方法。
[項20]
さらに、前記第2面に接合され、該第2面から前記光反射樹脂部材の外表面に延在する第2電極を形成する工程を備えている、項15または、少なくとも項15を引用する項17または項18に記載の発光装置の製造方法。
[項21]
さらに、前記第2面に接合され、該第2面から前記光反射樹脂部材の外表面に延在する第2電極を形成する工程を備えている、項16または、少なくとも項16を引用する項17または項19に記載の発光装置の製造方法。
1 発光装置
10 発光素子
11 半導体構造体
11a 発光面
11b 電極形成面
11c 側面
12 第1電極
12a 第1面
12b 第2面
12c 側面
13 第2電極
20 光反射部材
21 光反射無機部材
22 光反射樹脂部材
30 波長変換部材
D 切断位置
本開示の第1実施形態に係る発光装置の上斜方からの概略斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る発光装置の下斜方からの概略斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の上斜方からの概略斜視図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の下斜方からの概略斜視図である。 本開示の第2実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第3実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の発光装置の変形例の概略断面図である。 本開示の発光装置の他の変形例の概略平面図である。 本開示の発光装置の他の変形例の概略平面図である。 本開示の第実施形態に係る発光装置の概略断面図である。 本開示の第実施形態に係る発光装置の変形例の概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。 本開示の発光装置の製造方法を説明する概略断面図である。
以上説明したとおり、本開示に係る第1実施形態の発光装置1によれば、光反射無機部材21を備えることによって耐熱特性を向上させること、および、光反射樹脂部材22を備えることによって、発光装置1の製造時の加工に伴う光反射無機部材21の形崩れを低減することができる。一例として、後述する[電極露出工程]において、図13に示すように、光反射無機部材21が光反射樹脂部材22で覆われているため、光反射無機部材21に対する加工の影響を低減することができる。なお、本実施形態の波長変換部材30は、波長変換物質を含まない透光性部材としてもよい。また、後述の実施形態5で詳述するが、本実施形態の光反射樹脂部材22は、光を透過する樹脂部材としてもよい。

Claims (21)

  1. 発光面と、前記発光面と反対側に位置する電極形成面と、前記発光面と前記電極形成面との間に位置する側面と、を有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子と、
    前記発光面と前記第2面を除いて前記発光素子を覆う光反射部材と、
    を備え、
    前記光反射部材は、
    少なくとも前記半導体構造体の側面を覆う光反射無機部材と、
    前記第1電極の側面と前記光反射無機部材を覆う光反射樹脂部材と、
    を含む、発光装置。
  2. 発光面と、前記発光面と反対側に位置する電極形成面と、前記発光面と前記電極形成面との間に位置する側面と、を有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子と、
    少なくとも前記半導体構造体の側面を覆い、かつ、前記発光面と前記第2面を除いて前記発光素子を覆う光反射無機部材と、
    前記第1電極の側面と前記光反射無機部材を覆う樹脂部材と、
    を含む、発光装置。
  3. 前記発光素子の前記発光面に波長変換部材が配置されている、請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記光反射無機部材の外表面全域が、前記光反射樹脂部材によって覆われている、請求項1に記載の発光装置。
  5. 前記光反射無機部材の外表面全域が、前記樹脂部材によって覆われている、請求項2に記載の発光装置。
  6. 前記発光素子の側面に対向する前記光反射無機部材の表面は、傾斜又は湾曲しており、前記発光面に近いほど前記発光素子の側面からの距離が長くなっている、請求項1または2に記載の発光装置。
  7. 前記光反射樹脂部材が前記発光装置の外側面の一部に含まれる、請求項1に記載の発光装置。
  8. 前記樹脂部材が前記発光装置の外側面の一部に含まれる、請求項2に記載の発光装置。
  9. 前記波長変換部材の側面は、前記光反射無機部材によって覆われている、請求項3に記載の発光装置。
  10. 前記電極形成面は、前記光反射無機部材によって覆われている、請求項1または2に記載の発光装置。
  11. 前記電極形成面は、前記光反射樹脂部材によって覆われている、請求項1に記載の発光装置。
  12. 前記電極形成面は、前記樹脂部材によって覆われている、請求項2に記載の発光装置。
  13. 前記発光装置は、前記第2面に接合された第2電極を有し、前記第2電極は前記第2面から前記光反射樹脂部材の外表面に延在して設けられている、請求項1に記載の発光装置。
  14. 前記発光装置は、前記第2面に接合された第2電極を有し、前記第2電極は前記第2面から前記樹脂部材の外表面に延在して設けられている、請求項2に記載の発光装置。
  15. 発光面と前記発光面と反対側に位置する電極形成面とを有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子を準備する準備工程と、
    前記発光素子の側面を光反射無機部材によって覆う第1被覆工程と、
    前記第2面を露出させるように前記電極形成面を光反射樹脂部材によって覆う第2被覆工程と、
    を備えている、発光装置の製造方法。
  16. 発光面と前記発光面と反対側に位置する電極形成面とを有する半導体構造体と、前記電極形成面に配置され、前記電極形成面と対向する第1面と、前記第1面と反対側に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面を有する第1電極と、を備えた発光素子を準備する準備工程と、
    前記発光素子の側面を光反射無機部材によって覆う第1被覆工程と、
    前記第2面を露出させるように前記電極形成面を樹脂部材によって覆う第2被覆工程と、
    を備えている、発光装置の製造方法。
  17. 前記準備工程と前記第1被覆工程の間に、前記発光素子の発光面に波長変換部材を配置する工程を含んでいる、請求項15または16に記載の発光装置の製造方法。
  18. 前記第2被覆工程は、前記第2面を前記光反射樹脂部材から露出させる電極露出工程を備えている、請求項15に記載の発光装置の製造方法。
  19. 前記第2被覆工程は、前記第2面を前記樹脂部材から露出させる電極露出工程を備えている、請求項16に記載の発光装置の製造方法。
  20. さらに、前記第2面に接合され、該第2面から前記光反射樹脂部材の外表面に延在する第2電極を形成する工程を備えている、請求項15に記載の発光装置の製造方法。
  21. さらに、前記第2面に接合され、該第2面から前記樹脂部材の外表面に延在する第2電極を形成する工程を備えている、請求項16に記載の発光装置の製造方法。
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