JP2024042680A - 情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法 Download PDF

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Katsuhiko Minoura
基貴 堀田
Motoki HOTTA
佑樹 阿部
Yuki Abe
千種 堀田
Chigusa Hotta
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Abstract

【課題】書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供する。【解決手段】情報処理装置は、制御部を備え、制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び審査対象エリアに対応させて審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、事前審査のための第1の審査条件に基づいて複数の審査対象書類を審査し、第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法に関する。
金融機関の業務や行政機関の手続には、様々な種類の書類の内容を審査する業務が行われている。特許文献1には、契約書、徴求書類、連絡票などの様々な書類を電子データ化して、事務処理の作業時間を短縮するシステムが開示されている。
特開2017-146842号公報
しかし、書類を審査するには、一方の書類の内容と他方の書類の内容とを対比する1対1の関係だけでなく、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合もあり、大量の書類を審査する事務処理の効率化が望まれていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定して前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
本発明によれば、書類の審査業務を効率化できる。
本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。 複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。 帳票の審査対象エリアの一例を示す図である。 帳票を対比する際に比較する項目名の一例を示す図である。 審査対象書類に対するOCR設定情報の設定方法の一例を示す図である。 OCR設定情報の一例を示す図である。 認識文字の加工の選択肢の一例を示す図である。 誤認識制御の選択肢の一例を示す図である。 審査ルール設定情報の一例を示す図である。 記入チェックの内容の一例を示す図である。 個人情報DB比較の内容の一例を示す図である。 日付関連チェックの内容の一例を示す図である。 比較ルールの内容の一例を示す図である。 桁、法人の有無及び捺印のチェックの内容の一例を示す図である。 OCR結果のチェック内容の一例を示す図である。 他帳票との比較内容の第1例を示す図である。 他帳票との比較内容の第2例を示す図である。 情報処理装置の審査処理による審査結果の一例を示す図である。 情報処理装置の審査処理による審査結果の表示例を示す図である。 情報処理装置による処理手順の一例を示す図である。 OCRルールの設定画面の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システムは、情報処理装置50、及び通信ネットワーク1を介して情報処理装置50に接続される端末装置10を備える。また、情報処理装置50は、通信ネットワーク1を介して個人情報DB(データベース)20にアクセスすることができる。個人情報DB20は、例えば、金融機関や行政機関が個人情報を管理しているDBであり、金融機関や行政機関によって管理・運用されている。個人情報DB20には、例えば、審査対象の契約書類、契約書に付随する各種情報(例えば、見積書、確認書等)が記録されているが、これらに限定されない。個人情報DB20は、データサーバであってもよい。情報処理装置50は、OCR設定DB61、及び審査ルールDB62にアクセスできる。端末装置10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成することができ、書類の審査を担当するユーザが使用する。本明細書において、ユーザは審査を担当する担当者とする。
情報処理装置50は、装置全体を制御する制御部51、通信部52、メモリ53、インタフェース部54、及び記憶部55を備える。記憶部55は、例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等で構成することができ、コンピュータプログラム56(プログラム製品)、及び所要の情報を記憶する。コンピュータプログラム56は、通信部52を介して、外部の装置からダウンロードして記憶部55に記憶してもよい。また、記録媒体(例えば、CD-ROM等の光学可読ディスク記憶媒体)に記録されたコンピュータプログラム56を記録媒体読取部で読み取って記憶部55に記憶してもよい。情報処理装置50は、複数の情報処理装置で機能を分担する構成してもよい。
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等が所要数組み込まれて構成されている。制御部51は、コンピュータプログラム56で定められた処理を実行することができる。すなわち、制御部51による処理は、コンピュータプログラム56による処理でもある。コンピュータプログラム56は、審査対象エリア特定処理、文字列情報修正処理、審査ルール適用処理などの処理を実行できる。
コンピュータプログラム56は、単一のコンピュータ上で、または通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
通信部52は、通信モジュールを備え、通信ネットワーク1を介して、端末装置10との間で所要の情報の授受を行うことができる。
メモリ53は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリで構成することができる。コンピュータプログラム56をメモリ53に展開して、制御部51がコンピュータプログラム56を実行することができる。
インタフェース部54は、OCR設定DB61、及び審査ルールDB62との間のインタフェース機能を実現する。
情報処理装置50は、通信部52を介して端末装置10から複数の審査対象書類を取得する。複数の審査対象書類は、審査案件毎に区分され、一つの審査案件において審査対象となる複数の書類が纏められる。金融機関における業務では、審査対象書類は、例えば、一般当貸、外証貸、外保証、基本約定書、支払承認などの契約のための契約書やその他の様々な書類を含む。情報処理装置50は、取得した審査対象書類に対して所定の処理を行って、審査結果を出力する。情報処理装置50は、審査結果を端末装置10に出力してもよく、あるいは個人情報DB20に出力してもよい。個人情報DB20は、情報処理装置50から出力された審査結果をデータとして記憶する。
金融機関の業務や行政機関の手続においては、書類を審査する際に、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを比較して審査する必要がある。審査対象書類には、例えば、パソコン上で申請可能な電子書類(テキスト化されたデータ)と、手書きの書類の2つのパターンがある。手書きの書類は、各金融機関の窓口に用意されており、申請者が手書きで記入して提出するものである。また、手書きの書類は、各金融機関から郵送で送られる書類に申請者が手書きで記入して提出するものも含む。手書きの書類は、OCR処理されてテキスト化されたデータとして扱われる。以下では、書類の審査における比較対象について説明する。また、審査対象書類を帳票として説明する。
図2は複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。複数の審査対象書類として、10種類の帳票(ID:001、002、003、…、010)を例とする。情報処理装置50は、取得した帳票(具体的には、帳票をスキャナ等で読み取った電子データ)に基づいて、比較対象の帳票同士を対比して審査処理を行う。すなわち、一つの審査対象書類に対し、複数の審査対象書類の関連書類として紐付けてチェックする。図2の例では、帳票(ID:001)と3つの帳票(ID:003、005、007)とを対比し、帳票(ID:002)と3つの帳票(ID:005、008、010)とを対比し、帳票(ID:005)と帳票(ID:009)とを対比し、帳票(ID:007)と3つの帳票(ID:004、006、010)とを対比する。例えば、帳票(ID:001)が契約書(XXXX契約書)である場合、3つの帳票(ID:003、005、007)は、委任状、印鑑証明書、確認書などが該当する。なお、図2の例は一例であり、一つの帳票と他の複数の帳票とを対比して審査を行う必要があることを模式的に表すものである。
図3は帳票の審査対象エリアの一例を示す図である。審査対象エリアは、帳票(ID:001)の中で審査したいエリアを特定したものであり、審査対象エリア毎に項目名(審査項目名)を定義することができる。審査対象エリアは、例えば、矩形状の枠で設定され、枠の左上の位置(座標)、及び縦横の寸法によって特定できる。図3の例では、項目名がd001、d002、d003、d004、d005、d006、d007で識別される7つの審査対象エリアが存在する。審査対象エリアは、帳票毎に特定できる。すなわち、帳票が異なれば、審査対象エリアも異なる。
図4は帳票を対比する際に比較する項目名の一例を示す図である。図4に示すように、比較対象である帳票(ID:001)を契約書とし、帳票(ID:002)を見積書とする。帳票(ID:001)には、審査対象エリアである項目d001(項目名:起案日)、d002(項目名:件名)、d003(項目名:金額)が存在するとし、帳票(ID:002)には、審査対象エリアである項目d001(項目名:見積日)、d002(項目名:起案日)、d003(項目名:合計金額)が存在するとする。審査対象エリアには、上記の項目以外にも、例えば、氏名、住所、電話番号などの情報が記載されている。例えば、日付は、帳票が異なれば記載されている箇所も異なる。すなわち、同じ内容が記載されているとしても、そのレイアウトが帳票毎に異なる。そこで、図4に示すように、一方の帳票の項目名と他方の帳票のどの項目名とを比較すべきかを設定する必要がある。図4の例では、帳票(ID:001)の項目名d001と、帳票(ID:002)の項目名d001とが比較対象であることが特定されている。同様に、帳票(ID:001)の項目名d002と、帳票(ID:002)の項目名d002とが比較対象であることが特定され、帳票(ID:001)の項目名d003と、帳票(ID:002)の項目名d003とが比較対象であることが特定されている。帳票(ID:001)が他の帳票とも比較対象である場合には、他の帳票についても図4と同様の情報が特定される。すなわち、制御部51は、同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定することができる。
端末装置10から情報処理装置50に審査対象の帳票をアップロードする場合、紙媒体の帳票は光学的にスキャナ等で読み取り、OCR処理(文字認識)を行って電子データ(画像データ)に変換される。一般的にOCR処理では、認識文字等に数%程度の誤りが生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、OCR設定DB61にOCR設定情報(審査対象情報ともいう)を記録しておき、制御部51は、OCR設定情報に基づいて審査対象エリア内の文字列に対して所要の処理を行うことができる。
次に、各帳票それぞれの項目名(審査対象エリア)毎にOCR設定情報の設定方法について説明する。
図5は審査対象書類に対するOCR設定情報の設定方法の一例を示す図である。図5では、審査対象書類(帳票)の例として「XXXX契約書」について説明するが、審査対象書類は契約書に限定されるものではない。図5に示すように、XXXX契約書には、例えば、債務者の住所・氏名、連帯保証人の住所・氏名、基準金利の選択(「短期プライムレート」、「長期プライムレート」などの項目名(審査対象エリア)があるとする。ユーザが、審査対象書類内の領域(例えば、審査対象エリア)を指定する操作を行うと、項目設定画面が表示される。例えば、ユーザが債務者の住所・氏名が記載されたエリアに対する操作(例えば、エリアを指定、あるいはエリアを囲む操作など)をすると、当該エリアの項目設定画面が表示される。図5の例では、「債務者・お客様情報」という項目名が入力されている。同様に、ユーザが基準金利の「短期プライムレート」を選択するボックス(エリア)を指定すると、指定したエリアの項目名を設定することができる。図5の例では、「短期プライムレート」という項目名が入力されている。
項目設定画面でユーザが詳細ボックスを操作すると、OCR設定画面に遷移して、操作された詳細ボックスに対応する項目名に対して、OCR全体の機能の中から必要な機能だけを選択して設定することができる。例えば、「債務者・お客様情報」という項目名の詳細ボックスが操作されると、「債務者・お客様情報」という項目名のOCR設定画面が表示される。また、「削除」ボタンを選択すると、設定した項目設定画面を削除する。
図6はOCR設定情報の一例を示す図である。OCR設定情報は、OCR設定画面に表示されるOCRの全機能の中から選択された機能を設定するための情報であり、各帳票それぞれの項目名(審査対象エリア)毎に設定できる。OCR設定情報は、端末装置10を用いてユーザが設定できる。OCR設定情報は、例えば、OCRページ指定方法、OCR種別、キーワードに挟まれた文字列抽出、間に含まれる文字列、キーワードを残す、文中のスペース除去、日付加工、認識文字の加工、誤認識制御、実印の有無などの設定項目を含む。
OCRページ指定方法は、OCRで文字列を読み取るページを指定する。例えば、ユーザが指定する指定ページ(何ページから何ページ等)、1ページ目、最終ページなどを指定できる。
OCR種別は、OCRの種別を選択できる。例えば、文字列、レ点、捺印、はい・いいえ、特定帳票などの少なくとも一つを選択できる。全て選択してもよい。
キーワードに挟まれた文字列抽出は、予め指定した前のキーワードと後のキーワードとで挟まれた文字列を抽出する。例えば、キーワードに挟まれた文字列抽出を、する・しない、前のキーワード、後のキーワードなどを指定できる。
間に含まれる文字列は、間に含まれる文字列の種類を選択する。例えば、連続した数字とカンマとピリオド、+-のみ、すべての文字などを選択できる。
キーワードを残すは、キーワードを残して文字列を抽出する。例えば、する・しないを選択できる。
文中のスペース除去は、文中のスペースを除去する。例えば、「日本 太郎」は「日本太郎」に修正される。文中のスペース除去は、する・しないを選択できる。なお、前述の「キーワードに挟まれた文字列抽出」、「間に含まれる文字列」、「キーワードを残す」、及び「文中のスペース除去」は、文字認識用オプションとしてセットで設定される項目である。
日付加工は、日付の加工を選択できる。例えば、日付加工を、する・しない、年月を消す(例えば、「2022年04月」を「202204」に変更)、年月日を消す、年月を残す、年月日を残す等を選択できる。
認識文字の加工は、認識した文字の加工を選択できる。
上述のように、OCR設定情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含む。修正情報は、例えば、文中のスペース除去、日付加工、認識文字の加工、誤認識制御などを含む。制御部51は、当該修正情報に基づいて審査対象エリア内の文字列を修正し、修正した文字列を用いて複数の審査対象書類を審査することができる。
上述の構成により、比較対象の帳票同士の審査対象エリアを指定することができ、審査対象エリア毎に正しい比較対象と比較することが可能となる。単に文字列だけを抽出した比較する場合に比べて、正規の比較対象の比較漏れを防止し、審査結果の精度を向上させることができる。
図7は認識文字の加工の選択肢の一例を示す図である。認識文字の加工は、OCRの設定条件であり、加工を行ったデータを、OCR設定DB61に登録することができる。認識文字の加工は、比較対象書類と比較する際に、データとして照合・適応しやすいような加工や修正を施すためのものである。図7に示すように、認識文字の加工は、例えば、加工する・しない、数字のみ(0~9)にする・しない、指定文字が含まれていた場合に特定の単語に置き換える、指定文字が含まれていない場合に特定の単語に置き換える、文字列中に実数がある場合に「実数あり」に置き換え、ない場合に「実数なし」に置き換える、文字列を置換する(例えば、「(株)」を「株式会社」に置換する)等を選択できる。
誤認識制御は、誤認識を制御するため手段を選択できる。
図8は誤認識制御の選択肢の一例を示す図である。誤認識制御は、帳票(手書きの帳票も含む)の記入の誤記や読みにくい情報(文字等)を加工して、比較対象書類と比較する際に、照合・適応しやすい形にするための加工処理である。図8に示すように、誤認識制御は、例えば、指定した文字数以下の場合に空にする、指定した文字しか含まれていない場合に空にする、すべてを全角に変換する、!|を数字の111に変換する(「!!!」を「111」に変換)、OoOを数字の000に変換する等を選択できる。
実印の有無は、実印の有無を選択でき、あり・なしを選択できる。
また、本実施形態では、審査ルールDB62に審査ルール設定情報(審査条件情報ともいう)を設定しておき、制御部51は、審査ルール設定情報を適用して審査対象エリア内の文字列に対して審査処理を行うことができる。
図9は審査ルール設定情報の一例を示す図である。審査ルール設定情報は、各帳票それぞれの項目名(審査対象エリア)毎に設定できる。また、項目名に対応する審査ルール名を設定できる。審査ルール設定情報は、端末装置10を用いてユーザが設定できる。審査ルール設定情報は、OCRで読み取った又は電子データとして取得した審査対象書類に対して審査ルールを設定する。審査ルールの設定方法としては、前条件の設定及び後条件の設定の2種類が存在する。審査ルール設定情報は、例えば、チェック実施条件、判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などの設定項目を含む。
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含む。制御部51は、確認情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、確認情報について誤りがないかのチェックを行うことができる。
チェック実施条件は、前条件を設定するためのボックスを有し、当該ボックスが選択された場合には、前条件が設定され、当該ボックスが選択されない場合には、後条件が設定される。編集ボタンは、設定された前条件又は後条件の内容を編集する編集画面に遷移するためのボタンである。編集画面では、判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などの設定項目を設定することができる。なお、図9では、前条件を設定するためのボックス及び編集ボタンを1つだけ図示しているが、実際には、複数(例えば、10個など)のボックス及び編集ボタンが表示され、複数の前条件を設定することができる。
審査対象書類に対しては、事前審査のための第1の審査条件としての前条件による審査(事前審査)、及び本審査のための第2の審査条件としての後条件による審査(本審査)が行われる。前条件のすべての審査項目に対して問題がない場合に後条件による審査が行われる。
前条件は、後条件の審査を行う前に行う審査工程で、後条件が具体的な数値や記載内容の比較であるのに対し、前工程では後工程の審査に関係する簡易的なチェックに相当する。前条件としての審査を行う内容としては、例えば、(1)年齢制限の確認の場合、申請書類の年齢は20歳以上であるか否か、(2)特定の文字の記載チェックや個人情報DBとの情報比較の場合、法人名の確認、個人情報DBに登録されている法人名が記載されているか否か等、(3)連帯保証人が契約条件として設定された場合、(i)融資の契約が締結、(ii)「XXの値がOOである」、(iii)「金額が1000万円以上」などの3つの前提条件とする、などである。
前条件を充足した場合、後条件の審査ルールを適用して本審査を実施する。後条件の例としては、判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などを含む。例えば、申請者氏名の確認(例えば、連帯保証人の氏名が他の比較対象の審査対象書類の氏名と一致するか否か)、申請金額の確認(例えば、申請内容が他の比較対象の審査対象書類の見積金額と一致するか否か)などであるが、これらに限定されない。
図9に示すように、判定対象区分は、審査対象書類を選択でき、例えば、契約内容を審査する場合には「契約内容」を選択し、必須書類をチェックする場合には「必須書類」を選択する。また、当該帳票と同梱する必要がある帳票を「必須帳票ID」で指定できる。これにより、1対N(Nは2以上の数字)の比較対象の帳票を漏れなく指定できる。
判定結果区分は、審査の判定時の区分を選択する。例えば、区分としては、「エラー」、「アラート」に分けることができる。「エラー」は審査結果がNGである場合に出力し、「アラート」は審査結果がNGとは言えないが注意喚起が必要な場合に出力することができる。
上述のように、審査ルール設定情報は、審査結果を区分する区分情報(「エラー」、「アラート」)を含む。制御部51は、区分情報を出力することができる。これにより、審査対象書類の不備の重要度を層別できる。
記入チェックは、記載有無のチェックを設定できる。
図10は記入チェックの内容の一例を示す図である。記入チェックは、例えば、記入チェックのあり・なし、「記載があればOK」、「記載がなければOK」、「次のすべての(レ点)に記入がある」、「次のいずれかの(レ点)に記入がある」などを選択できる。また、「OCR種別」が「レ点」項目が存在する場合、選択欄にチェックボックスが表示され、対象項目欄に対象の項目名が表示される。また、記入チェックありの場合、記入チェックで選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
個人情報DB比較は、個人情報DBから連携される値を用いた審査ルールを設定する。
上述のように、審査ルール設定情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報(例えば、記入チェック)を含む。制御部51は、当該記載情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。
図11は個人情報DB比較の内容の一例を示す図である。エラー・アラート文言欄101には、個人情報DB比較で選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。比較設定欄102では、「文字数を比較」、「個人情報DBの文字が含まれている」、「個人情報DBの文字と完全一致」、「選択したいずれか対象項目の文字列が含まれている」を選択できる。対象個人情報DB項目欄には、比較を行う項目名称が表示され、選択欄にはチェックボックス103が表示される。対象個人情報DB項目欄の項目名称としては、例えば、契約書SEQ、顧客SEQ、契約手続番号、商品期限、実行日、契約種類などを含めることができる。例えば、契約書SEQは、契約書のシーケンスを特定する。また、対象個人情報DB項目にて、置換元となる文字列と置換先となる文字列を指定できる。また法人略称を戻して(例えば、「(株)」を「株式会社」とする)比較する・しないを選択できる。
図11において、「個人情報DBの文字が含まれている」にチェックがあると、審査対象書類に記載された債権者の代表者名が個人情報DB20(DPOST)に登録されている(すなわち、一致する)かを確認する。債権者の代表者名が個人情報DB20に登録されていない場合には、エラー・アラート文言欄101に設定されたアラートが出力される。
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けて1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含む。第3選定情報は、個人情報DBから連携される情報を含み、例えば、契約書の情報、契約書に関連する情報(お客様番号、氏名、住所、建物名、契約番号など)に相当する。制御部51は、第3選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、例えば、お客様情報に関する項目についても誤りがないかのチェックを行うことができる。
日付関連のチェックは、日付関連のチェック内容を設定できる。
図12は日付関連チェックの内容の一例を示す図である。エラー・アラート文言欄104には、日付関連チェックで選択した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。チェック方法欄105には、「実在する日付かチェック」、「実在する時間」、「システム日付の前日」、「チェック日と比較する」、「指定項目の日付の範囲内に入っている」、「次の項目の日付と比較する」、「個人情報DBの値と比較する」、「引いた結果が指定した「月」以下か比較する」等が選択可能に表示される。
「チェック日と比較する」を選択した場合、月数欄106にて、比較する月数を指定する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」のいずれかを選択できる。
「指定項目の日付の範囲内に入っている」を選択した場合、対象帳票欄107にて比較を行う対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄108にて指定し、比較日数欄109にて、比較する日数を指定する。
「次の項目の日付と比較する」を選択した場合、対象帳票欄110にて比較を行う対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄111にて指定する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」のいずれかを選択できる。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
「個人情報DBの値と比較する」を選択した場合、項目欄112にて、比較する個人情報DBの項目を選択する。比較方法は、「以前」、「以降」、「同じ」、「指定した個人情報DBの値との差が指定した年数以下」、「指定した個人情報DBの値との差が指定した月数以下」のいずれかを選択できる。
「引いた結果が指定した「月」以下か比較する」を選択した場合、対象帳票欄113にて、比較対象の一方の対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄114にて指定する。また、対象帳票欄115にて、比較対象の他方の対象帳票を選択し、選択した対象帳票のOCR項目を日付欄116にて指定する。引いた結果が何か月以下であるかをチェックする月数も指定できる。
図13は比較ルールの内容の一例を示す図である。比較ルールは、比較元の日付、比較先の日付、比較条件を設定できる。エラー・アラート文言欄120には、比較で設定した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
「OCR結果から取得した日付」を選択した場合、帳票欄124にて比較元の帳票名を設定し、日付欄125にて比較元の日付のOCR項目名を設定する。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
比較先の日付欄126では、「対象」、「システム日付」を選択できる。「対象」を選択した場合、帳票欄127にて比較先の帳票名を設定し、日付欄128にて比較先の日付のOCR項目名を設定する。また、「日付が末日or99の場合は、末日に置き換えて比較する」が選択された場合に、「N月99日」や「N月末日」などの記載があった場合には、「末日」に置き換えて比較が行われる。
「比較元の日付と比較先の日付の差をチェックする」が選択された場合、日付の差の日数、差の年数、差の月数を設定できる。
図14は桁、法人の有無及び捺印のチェックの内容の一例を示す図である。桁チェックは、入力した桁数Nとの一致確認を行うための審査ルールである。入力した桁数と一致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
法人の有無チェックは、法人を表す文字列が含まれているかをチェックするための審査ルールである。法人を表す文字列と一致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。また、法人の有無をチェックする際の法人区分(法人種類)を設定できる。
捺印チェックは、捺印の有無をチェックするための審査ルールである。捺印の有無に関する審査ルールに合致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
例えば、捺印チェックが選択され、「なし」が選択されると、領域指定した箇所に捺印が無ければ、審査をパスし、領域指定した箇所に捺印が有れば、「捺印が見つかりました」等のメッセージが表示される。一方、捺印チェックが選択され、「あり」が選択されると、領域指定した箇所に捺印が有れば、審査をパスし、領域指定した箇所に捺印が無ければ、「捺印がありません」等のエラーメッセージが表示される。
OCR結果のチェックは、文字列の一部又は完全一致・不一致をチェックするための審査ルールである。上述のように、比較元の日付、比較先の日付、比較条件を予め設定することにより、審査を行うユーザ側が使い易いように審査ルールを自由設計できる。
図15はOCR結果のチェック内容の一例を示す図である。各帳票の項目名(審査対象エリア)を対象に文字列比較をする比較方法を設定できる。例えば、「次の文字列と一致していればOK」、「次の文字列と一致していなければOK」、「次の文字列が含まれていればOK」、「次の文字列が含まれていなければOK」、「次の文字列が後方一致すればOK」などの比較方法を選択できる。具体的には、選択した項目を対象に文字列比較(一致や含まれている・いない)をチェックすることができる。チェックエラー文言では選択したルールに合致しない場合に表示されるエラー文言を設定できる。ラジオボタンにて文字列の比較方法を指定できる。帳票と項目を指定し、選択した方法で比較する文字列を入力できる。
他帳票との比較は、他の帳票との比較方法を審査ルールとして設定できる。
例えば、図15に示すように、「次の文字列が含まれていればOK」が選択され、帳票「連動金利適用に関する契約書」に対して「XXXX契約書」、「債務者」、「約束手形」の文字が設定されたとすると、OCRで取得した帳票「連動金利適用に関する契約書」から、「XXXX契約書」、「債務者」及び「約束手形」の3つの文字が抽出されれば、例えば、「約束手形にチェック項目があります」等のメッセージを表示する。このようなメッセージを出力することにより、ユーザに対して注意喚起することができ、審査漏れなどを未然に防止できる。
図16は他帳票との比較内容の第1例を示す図である。第1例では、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を比較する際の比較方法を設定できる。比較設定欄131では、「結合した対象項目と一致」、「結合した対象項目に含まれている」、「結合した対象項目が含まれている」、「対象項目のいずれかに値が含まれている」、「対象項目のいずれかに指定した値が含まれている」、「対象項目のいずれかに指定した値が含まれていない」などの比較方法を選択できる。「結合」とは、選択された項目を全て結合することを意味する。数値欄132では、指定した値を設定できる。
また、「選択した対象項目を加算して、OCR結果と比較する」を選択した場合、対象項目欄133において、帳票を選択できる。図16の例では、対象項目として、(1)審査対象帳票B、比較対象項目b1として「金額」が設定され、(2)審査対象帳票B、比較対象項目b2として「金額」が設定されている。
「数字に変換してから比較する」を選択した場合、文字列を数字に変換することができる。例えば、「0.24」と「0.2400」は文字列としては異なるが、数字に変換することで両者は「0.24」となり、OCR結果と比較可能となる。他帳票との比較内容に関する審査ルールに合致しない場合に出力されるエラー文言を予め設定しておくことができる。
具体的には、「結合した対象項目と一致」が選択されたとする。審査対象帳票をAとし、比較対象の他の審査対象帳票をBとする。審査対象帳票Aが「XXXX申請書」であり、審査対象帳票Aの金額が「2,000万円」であるとする。比較対象の審査対象帳票Bが「XXXX見積書」であり、比較対象項目b1の「金額」が「2,000」であり、比較対象項目b2の「金額」が「万円」であるとする。審査対象帳票Bの「金額」を結合した結果が、「2,000万円」となるので、審査対象帳票Aと審査対象帳票Bの金額が一致する。
このように、審査対象帳票Aに対して、比較対象となる他の帳票Bの比較対象項目を結合してチェック元となる審査対象帳票Aと比較することができる。
上述のように、審査ルール設定情報は、審査項目に対応付けて1又は複数の審査対象書類(帳票)が選定された第1選定情報を含む。第1選定情報は、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を含む情報とすることができる。制御部51は、第1選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも対象となる書類(帳票)を容易に関連付けることができる。
図17は他帳票との比較内容の第2例を示す図である。第2例では、第1例のように、帳票の項目名を対象に同梱された他の帳票の項目を比較するのではなく、同梱されている帳票同士の項目を比較する際の比較方法を設定できる。エラー・アラート文言欄141には、他帳票との比較内容で設定した審査ルールに合致しない場合に表示されるエラー・アラート文言を予め設定できる。
比較元欄142では、比較元の帳票名を選択できるとともに、比較する際の比較方法を選択できる。図17の例では、比較元の帳票名は「金銭消費貸借契約書」であり、審査項目は「債務者・お客様情報」である。比較方法は、「指定した項目が以下の値に一致していればOK」、「指定した項目が以下の値に一致していなければOK」、「指定した項目が以下の値に含まれていればOK」、「指定した項目が以下の値に含まれていなければOK」、「法人を含む」、「法人を含まない」などを選択できる。
比較先欄143では、比較元の帳票と比較する方法を選択できる。例えば、個人情報DBの項目、他帳票の項目、特定の文字列などを選択できる。図17の例では、比較先の帳票名は「契約書SEQ」である。
例えば、図17に示すように、「指定した項目が以下の値に一致していればOK」が選択された場合、金銭消費貸借契約書の債務者情報が、個人情報DB20に記録された契約書SEQの情報と一致するか否かが審査され、不一致の場合には、エラー・アラート文言欄141に設定したメッセージが表示される。
上述のように、審査ルール設定情報は、複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含む。第2選定情報は、同梱されている帳票同士の項目を含む情報とすることができる。制御部51は、第2選定情報に基づいて複数の審査対象書類を審査することができる。これにより、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも対象となる書類(帳票)を容易に関連付けることができる。
アップロードされている帳票数は、対象の帳票名の数を比較する。例えば、対象の帳票名の数を比較するため、個人情報DBで帳票添付時に指定するファイル名を指定できる。これにより、対象の帳票が過不足なくアップロードされているか否かを判定できる。
上述のように、制御部51は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類(帳票)から比較対象となる審査項目を特定する。審査項目の特定は、例えば、帳票毎に予め設定された審査対象エリアを特定するとともに、特定した審査対象エリアの位置と項目名とを対応付けて記録すればよい。制御部51は、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定されたOCR設定情報(審査対象情報)及び当該審査対象エリア(審査項目)に対応させて当該審査対象書類に対する審査条件が設定された審査ルール設定情報(審査条件情報)に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、事前審査のための第1の審査条件に基づいて複数の審査対象書類を審査し、第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて複数の審査対象書類を審査する。審査条件は、例えば、図9に例示した審査ルール設定情報の項目名毎の判定対象区分、判定結果区分、記入チェック、個人情報DB比較、日付関連のチェック、桁チェック、法人格チェック、捺印チェック、OCR結果のチェック、他帳票との比較、アップロードされている帳票数などの設定項目を含む。制御部51は、審査結果を出力する。
上述の構成により、稟議内容との不一致、お客様情報や書類内容に誤りがないかのチェック、必要書類の有無、提出書類が揃っているか、誤った書類のフォーマットを使用していないか等のチェックを簡単に行うことができ、例えば、契約書作成~確認~締結までの全工程をデジタル化し業務効率を向上させることができる。また、大量の書類について、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合でも書類の審査業務を効率化できる。
図18は情報処理装置50の審査処理による審査結果の一例を示す図である。図18に示すような審査結果は、端末装置10の表示パネル等で閲覧することができる。また、端末装置10は、審査結果を情報処理装置50からダウンロードすることもできる。図18に示すように、審査結果は、帳票ID毎に項目名、エラー/アラートの別、エラー/アラートの内容が表示される。図18の例では、帳票ID:001については、項目d001に書類の不備があるため、アラートが出力され、アラートの内容は、(レ点)記入漏れであり、項目d010に対してエラーが出力され、エラーの内容は契約手続番号なしの如くである。また、帳票ID:015については、項目d003に対してエラーが出力され、エラーの内容は捺印なしの如くである。同様に、帳票ID:030については、項目d004に対してアラートが出力され、アラートの内容は、日付け違いであり、項目d005に対してエラーが出力され、エラーの内容は桁数違いの如くである。他の帳票についても同様である。
図18の例では、便宜上、アラート又はエラーがある項目名だけを表示しているが、例えば、審査対象の全帳票の各項目の一覧を表示し、アラートの有無、エラーの有無が確認できる(アラートもエラーもない項目名も表示する)ようにしてもよい。また、各帳票の画像を表示させ、アラート又はエラーが存在する項目名を強調して表示(異なる表示態様で表示)してもよい。なお、図18の例は一例であり、審査結果の表示方法は、図18の例に限定されない。
図19は情報処理装置50の審査処理による審査結果の表示例を示す図である。審査対象書類(帳票)として、保険申込書を例に挙げて説明する。保険申込書の中で、審査項目(審査対象エリア)は、例えば、保険申込人の住所・氏名、被保険者の住所・氏名、保険プラン、保険料などを含む。審査対象書類(帳票)と比較対象の他の帳票とを比較して、それぞれの審査項目についての審査結果を元の審査対象書類(帳票)に色分けして表示することができる。例えば、図19の例では、保険申込人の住所・氏名、被保険者の住所・氏名、保険プランは、審査をパスしたので、例えば、審査対象エリアを示す枠を緑色で表示する。一方、保険料は、審査対象書類(帳票)と比較対象の他の帳票とで一致していないので、審査結果が異常であることを示す赤色の枠で表示することができる。なお、色枠表示に限定されるものではなく、例えば、対象部分を色の塗りつぶし、文字(〇、×、レ点など)の追記等の表示方法でもよい。なお、図19では、保険申込書を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、契約書、その他申込書、確認書等の審査対象書類で定義した書類に対する審査結果も含まれる。
また、審査がパスしなかった審査項目については、エラーログとして表示、記録される。エラーログは、例えば、判定結果(例えば、XXXX審査項目のエラー)、チェック対象(例えば、審査対象書類:保険申込書)、審査項目(例えば、金額のチェック)、エラーメッセージ(例えば、保険料XXXXが見積書の金額と一致しません)などを含む。
図20は情報処理装置50による処理手順の一例を示す図である。便宜上、以下では処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、帳票名を元に審査ルール処理を取得し(S11)、複数(例えば、5件、10件など)の前条件を取得する(S12)。制御部51は、前条件をチェックし(S13)、全ての前条件を充足するか否かを判定する(S14)。
全ての前条件を充足しない場合(S14でNO)、制御部51は、ステップS12以降の処理を続ける。全ての前条件を充足した場合(S14でYES)、制御部51は、後条件を取得し(S15)、後条件をチェックする(S16)。制御部51は、全ての審査ルールの処理を完了したか否かを判定し(S17)、処理が完了していない場合(S17でNO)、ステップS12以降の処理を続ける。
全ての審査ルールの処理を完了した場合(S17でYES)、制御部51は、審査結果を出力し(S18)、処理を終了する。審査結果の出力としては、例えば、図19で例示した審査対象書類に対する結果(色表示判定)や、エラー通知の結果(エラーログ)の出力が含まれる。
図21はOCRルールの設定画面の一例を示す図である。図21Aに示すOCRルール設定画面は、図6に例示したOCR設定情報などに対応する。すなわち、「OCR種別」(文字列、レ点、捺印、帳票特定用)、「次の文字に挟まれた数字を抽出」(する・しない、前のキーワード、後のキーワード)、「含まれる値」(連続した数字とカンマのみ、数字以外の文字が含まれる)、「キーワードを残す」(する・しない)、及び「文中のスペース除去」(する・しない)などのOCRルールを設定することができる。なお、図21Aに示すように、「次の文字に挟まれた数字を抽出」、「含まれる値」、「キーワードを残す」及び「文中のスペース除去」は、文字認識用オプションとしてセットで設定される。なお、図21Aに示すOCRルールは一例であって、図21Aの例に限定されるものではない。
図21Aでは、「OCR種別」は「文字」が設定され、「次の文字に挟まれた数字を抽出」は「する」、前のキーワードは「初回」、後ろのキーワードは「円」が設定され、「含まれる値」は「連続した数字とカンマのみ」が設定され、「キーワードを残す」は「しない」が設定され、及び「文中のスペース除去」は「する」が設定されている。
そして、図21Bで示すような帳票をOCRで適応した場合、「前回」というキーワードと「円」というキーワードで挟まれる数字が抽出され、その際に含まれる値は、連続した数字とカンマのみであるから、「1,000,000」という数字が抽出される。
上述の実施形態では、主に金融機関における審査対象書類について説明したが、本実施形態は、金融機関に限定されるものではない。本実施形態は、大量の審査対象書類について、1対多、あるいは多対多の比較をして審査を行う必要がある分野、例えば、行政機関、出版業界など様々な分野に適用できる。
(付記1)情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
(付記2)情報処理装置は、付記1において、前記審査対象情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含み、前記制御部は、前記修正情報に基づいて前記審査対象エリア内の文字列を修正し、修正した文字列を用いて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記3)情報処理装置は、付記1又は付記2において、前記審査条件情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報を含み、前記制御部は、前記記載情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記4)情報処理装置は、付記1から付記3のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の審査対象書類が選定された第1選定情報を含み、前記制御部は、前記第1選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記5)情報処理装置は、付記1から付記4のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含み、前記制御部は、前記第2選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記6)情報処理装置は、付記1から付記5のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含み、前記制御部は、前記第3選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記7)情報処理装置は、付記1から付記6のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含み、前記制御部は、前記確認情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する。
(付記8)情報処理装置は、付記1から付記7のいずれか一つにおいて、前記審査条件情報は、審査結果を区分する区分情報を含み、前記制御部は、前記区分情報を出力する。
(付記9)情報処理装置は、付記1から付記8のいずれか一つにおいて、前記制御部は、同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定する。
(付記10)コンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する、処理を実行させる。
(付記11)情報処理方法は、複数の審査対象書類を取得し、取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、審査結果を出力する。
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
1 通信ネットワーク
10 端末装置
20 個人情報DB
50 情報処理装置
51 制御部
52 通信部
53 メモリ
54 インタフェース部
55 記憶部
56 コンピュータプログラム
61 OCR設定DB
62 審査ルールDB

Claims (11)

  1. 制御部を備え、
    前記制御部は、
    複数の審査対象書類を取得し、
    取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、
    審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、
    事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    審査結果を出力する、
    情報処理装置。
  2. 前記審査対象情報は、審査対象エリア内の文字列を修正する修正情報を含み、
    前記制御部は、
    前記修正情報に基づいて前記審査対象エリア内の文字列を修正し、
    修正した文字列を用いて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記審査条件情報は、審査対象エリア内の所定の記載の有無が設定された記載情報を含み、
    前記制御部は、
    前記記載情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の審査対象書類が選定された第1選定情報を含み、
    前記制御部は、
    前記第1選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記審査条件情報は、前記複数の審査対象書類の中から比較元書類と比較先書類とが選定された第2選定情報を含み、
    前記制御部は、
    前記第2選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けて1又は複数の個人情報項目が選定された第3選定情報を含み、
    前記制御部は、
    前記第3選定情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記審査条件情報は、前記審査項目に対応付けた、日付情報、桁数情報、法人格情報、及び捺印情報の少なくとも一つを含む確認情報を含み、
    前記制御部は、
    前記確認情報に基づいて前記複数の審査対象書類を審査する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記審査条件情報は、審査結果を区分する区分情報を含み、
    前記制御部は、
    前記区分情報を出力する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記制御部は、
    同じ内容が記載された審査項目の審査対象エリアを、比較対象となる審査対象書類それぞれに対応させて設定する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  10. コンピュータに、
    複数の審査対象書類を取得し、
    取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、
    審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、
    事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    審査結果を出力する、
    処理を実行させるコンピュータプログラム。
  11. 複数の審査対象書類を取得し、
    取得した複数の審査対象書類から比較対象となる審査項目を特定し、
    審査対象書類の審査項目毎に審査対象エリアが設定された審査対象情報及び前記審査対象エリアに対応させて前記審査対象書類に対する審査条件が設定された審査条件情報に基づいて、特定した審査項目の審査対象エリアに対応する審査条件を特定し、
    事前審査のための第1の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    前記第1の審査条件による審査が正常である場合、本審査のための第2の審査条件に基づいて前記複数の審査対象書類を審査し、
    審査結果を出力する、
    情報処理方法。
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