JP2024041192A - 遊技機 - Google Patents

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JP2024041192A JP2022145857A JP2022145857A JP2024041192A JP 2024041192 A JP2024041192 A JP 2024041192A JP 2022145857 A JP2022145857 A JP 2022145857A JP 2022145857 A JP2022145857 A JP 2022145857A JP 2024041192 A JP2024041192 A JP 2024041192A
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Abstract

【課題】2回の大当り遊技をワンセットで生起可能としつつも、当該機能の実現によって発生する新たな問題を改善した遊技機を提供する。【解決手段】入賞容易状態において小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、入賞容易状態において大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して非入賞容易状態となり、非入賞容易状態において開始された小当り遊技によって生起された大当り遊技の終了後は、入賞容易状態となり得る一方、入賞容易状態において開始された小当り遊技によって生起された大当り遊技の終了後は、非入賞容易状態となり、特定時間は、入賞容易状態において小当りが導出される第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である。【選択図】図16

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
パチンコ機等に代表される遊技機は、大入賞口への遊技球の入賞を許容するラウンド遊技を複数回実行可能な大当り遊技を生起可能に構成されている。例えば、特許文献1。
特開2016-193025号公報
このような従来の大当り遊技は、ラウンド遊技の最大回数に制限(例えば、10回)がかけられており、一回の大当り遊技を生起することによる遊技興趣向上の効果は限られている。そのため、2回の大当り遊技をワンセットで生起されることが求められているが、当該機能の実現には、想定外の大当り遊技が生起されてしまうことや当該ワンセットの大当り遊技に連荘性能を持たせることが難しい等の改善すべき問題がある。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、2回の大当り遊技をワンセットで生起可能としつつも、当該機能の実現によって発生する新たな問題を改善した遊技機を提供するものである。
本発明によれば、遊技球を発射可能であり、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、前記特図当否判定において大当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大当り遊技を開始し、変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記大当りおよび前記小当りのいずれか一方が必ず導出され、前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、ことを特徴とする遊技機が提供される。
また、本発明によれば、遊技球を発射可能であり、大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記小当りが必ず導出され、前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、ことを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、2回の大当り遊技をワンセットで生起可能としつつも、当該機能の実現によって発生する新たな問題を改善した遊技機が提供される。
図1は、遊技機の正面図である。 図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。 図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 図5は、遊技機の背面図である。 図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、図8(b)は、特図1に係る特図当否判定において大当りが導出された場合に用いられる特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、図8(c)は、特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合に用いられる特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、図8(d)は、特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合に用いられる特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、図9(b)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNP1が決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。 図10(a)は、普図当否判定に用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、図10(b)は、普図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。 図11(a)は、特図変動パターン導出状態PB時の普図変動で用いられる普図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、図11(b)は、特図変動パターン導出状態PC時の普図変動で用いられる普図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。 図12(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図12(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。 図13は、普通電動役物開放制御処理のフローを示す図である。 図14は、普通電動役物閉鎖制御処理のフローを示す図である。 図15(a)は、普図高確中遊技状態制御処理のフローを示す図であり、図15(b)は、特図2に係る図柄変動で導出された大当り遊技開始時の普図抽選状態と当該大当り遊技終了後の普図抽選状態との関係を整理した表である。 図16は、特図2に係る図柄変動の長さ、特図に係る停止期間の長さ、および小当り遊技が継続し得る最大時間の和と、普通電動役物に係る閉鎖後待機期間の長さとの関係性を示す図である。 図17は、2回ワンセットの大当り遊技が生起され場合において、普図に係る図柄変動の開始から1回目の大当り遊技(小当り遊技経由)が開始されるまでの流れを示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球(遊技媒体)の獲得量(遊技球の払い出しに限らず、メダルの払い出しを含む)に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
本発明に係る第一の発明は、
遊技球を発射可能であり、
大入賞口(大入賞口55)への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
第一始動口(第1始動口57)または普通電動役物(普通電動役物61)の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動(特図に係る図柄変動)を実行可能であり、
特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
上記特図当否判定において大当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に上記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
上記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に上記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域)に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に上記大当り遊技を開始し、
変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
遊技球が始動領域(ゲート63)に到達したことに基づいて普通図柄変動(普図に係る図柄変動)を実行可能であり、
普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
上記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に上記普通電動役物を開放する遊技機であって、
上記第二始動口に係る上記特図当否判定では、上記大当りおよび上記小当りのいずれか一方が必ず導出され、
上記小当り遊技は、上記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
一個を上限に上記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
上記普通電動役物の開放による上記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態(普図高確)と、上記普通電動役物の開放による上記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態(普図低確)と、を設定可能に構成され、
上記入賞容易状態において開放された上記普通電動役物は、上記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
上記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間(10000ms)が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
上記入賞容易状態において、一回の上記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から上記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して上記非入賞容易状態となり得、
上記入賞容易状態において上記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、上記入賞容易状態において上記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して上記非入賞容易状態となり、
上記非入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記入賞容易状態となり得る一方、上記入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記非入賞容易状態となり、
上記特定時間は、上記入賞容易状態において上記小当りが導出される上記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間(500ms)、当該特別図柄変動の停止時間(300ms)、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間(9000ms)を合わせた時間(9800ms)以上である、
ことを特徴とする遊技機である。
また、本発明に係る第二の発明は、
遊技球を発射可能であり、
大入賞口(大入賞口55)への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
第一始動口(第1始動口57)または普通電動役物(普通電動役物61)の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動(特図に係る図柄変動)を実行可能であり、
特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
上記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に上記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域)に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に上記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
遊技球が始動領域(ゲート63)に到達したことに基づいて普通図柄変動(普図に係る図柄変動)を実行可能であり、
普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
上記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に上記普通電動役物を開放する遊技機であって、
上記第二始動口に係る上記特図当否判定では、上記小当りが必ず導出され、
上記小当り遊技は、上記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
一個を上限に上記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
上記普通電動役物の開放による上記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態(普図高確)と、上記普通電動役物の開放による上記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態(普図低確)と、を設定可能に構成され、
上記入賞容易状態において開放された上記普通電動役物は、上記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
上記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間(10000ms)が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
上記入賞容易状態において、一回の上記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から上記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して上記非入賞容易状態となり得、
上記入賞容易状態において上記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、上記入賞容易状態において上記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して上記非入賞容易状態となり、
上記非入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記入賞容易状態となり得る一方、上記入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記非入賞容易状態となり、
上記特定時間は、上記入賞容易状態において上記小当りが導出される上記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間(500ms)、当該特別図柄変動の停止時間(300ms)、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間(9000ms)を合わせた時間(9800ms)以上である、
ことを特徴とする遊技機である。
上記第一の発明および上記第二の発明によれば、上記普通電動役物の開放中における上記第二始動口への遊技球の入賞タイミング(特に、2個目の入賞タイミング)によらず、2回ワンセットの大当り遊技(特に、1回目の大当り遊技が小当り遊技経由のもの)のうちの1回目の大当り遊技の開始タイミングが必ず上記入賞容易状態となることで、当該1回目の大当り遊技終了後、すなわち、2回ワンセットの大当り遊技のうちの2回目の大当り遊技の開始タイミングが上記非入賞容易状態となるため、2回ワンセットを構成する大当り遊技の間に新たな上記第二始動口への遊技球の入賞を発生させないようにすることができる。さらに、当該2回目の大当り遊技の終了後が上記入賞容易状態となるため、上記入賞容易状態中に当該2回ワンセットの大当り遊技が連荘し得るように構成することができる。
なお、上記第一の発明および上記第二の発明において、上記「上記普通電動役物の開放による上記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、」における「遊技球の入賞が発生しない」とは、上記普通電動役物が開放されても当該開放が継続する時間が短いことによって遊技球の入賞が発生しないこと、または上記普通電動役物の開放自体が発生しないことの双方を指す。
また、上記「上記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、」における「規制され得」とは、後述する本実施形態のように、上記普通電動役物の開放パターンが、上記第二始動口への遊技球の入賞を許容しない開放パターン(ショート開放パターン)を含んで複数種類ある場合に、当該複数ある開放パターンのうちの一部であって上記第二始動口への遊技球の入賞を許容する開放パターン(ロング開放パターン)において「特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制される」ことを考慮したものであり、上記普通電動役物が閉鎖された場合に、必ず「特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制される」ことを含む。
これは、上記「上記入賞容易状態において、一回の上記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から上記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して上記非入賞容易状態となり得、」における「上記非入賞容易状態となり得」についても、同様である。
また、上記「上記非入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記入賞容易状態となり得る一方、」における「上記入賞容易状態となり得る一方」とは、複数種類の小当り遊技を設けた上で、その一部で「上記非入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記入賞容易状態とならない」ことを考慮したものであり、必ず「上記非入賞容易状態において開始された上記小当り遊技によって生起された上記大当り遊技の終了後は、上記入賞容易状態となる」ことを含む。
また、上記「上記特定時間は、上記入賞容易状態において上記小当りが導出される上記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、」における「当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間」とは、小当り遊技の開始時に上記大入賞口への入賞が不可能な期間を含む場合には、当該期間を含む時間を指し、これは、小当り遊技の終了時に上記大入賞口への入賞が不可能な期間を含む場合も同様である。
さらに、「上記入賞容易状態において上記小当りが導出される上記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間」は、長さが異なる複数種類の時間が存在していてもよく、その場合には、当該長さが異なる複数種類の時間のうちの最も長い時間を対象とする。これは、「当該特別図柄変動の停止時間」においても同様である。
また、上記大入賞口は複数種類存在していてもよく、その場合には、小当り遊技において開放される大入賞口(内部に上記特定領域が設けられたもの)と、大当り遊技において開放される大入賞口と、が分けられていてもよい。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1~図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれてもよい。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
なお、図1~図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ76と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ77と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
また、図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38d、中カーソルボタン38e)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
さらに、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ枠ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や枠ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー報知等と連動して音声の出音または点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91また普通図柄表示装置93における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。本実施形態における各図柄列の変動表示の方向は下方向であるが、当該方向は特に制限されない。例えば、上方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からサブ表示部82の表示領域の全域がメイン表示部81の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
また、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1に係る図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2に係る図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図に係る図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
本実施形態に係る説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図に係る図柄変動」や「特図変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図に係る図柄変動」や「普図変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図に係る図柄変動」や「普図に係る図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図に係る図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応づけられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して開始される大当り遊技の一部、または特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因して開始される小当り遊技の一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技や小当りは、有利な遊技状態であると言える。また、詳細は後述するが、本実施形態における小当り遊技は、大当り遊技を生起し得る。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド遊技」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンド遊技の総回数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。さらに、大当り遊技における1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
一方、小当り遊技では、特別電動役物65の開放時間の累計が1800ms(ミリ秒)経過、または10球の遊技球が大入賞口へ入賞したことを契機に終了する。特に、本実施形態における小当り遊技では、当該開放状態が閉鎖状態を挟んで連続して実行されるように構成されているため、特別電動役物65の開放時間の累計が1800msに到達するまでに、実質7000msの時間を要する。
ところで、1回のラウンドにおいて、規定数(本実施形態では、10)の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、大当り遊技における1回のラウンド遊技、または小当り遊技において、大入賞口55への規定数を超える遊技球の入賞が発生する場合があり、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1に係る図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2に係る図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、後述する普図当否判定の結果が普図当りとなった場合(以下、単に「普図当り」と表現する場合がある)に開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容され得る。なお、本実施形態において、普通電動役物61が開放状態となる際の開放パターンには、開放時間が長く第2始動口59への入賞が容易なロング開放パターン(普通電動役物61の開放時間が8000ms)と、開放時間が短く基本的に第2始動口59への入賞が発生しない(当該入賞が困難な)ショート開放パターン(普通電動役物61の開放時間が300ms)と、がある。
また、本実施形態では、普通電動役物61および第2始動口59が、特別電動役物65および大入賞口55よりも打ち出された遊技球の流れに対して上流側に位置している。これは、普通電動役物61の開放状態と小当り遊技が重なっている場合に、大入賞口55への遊技球の入賞によって第2始動口59への遊技球の入賞が阻害されないようにするためである。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図に係る図柄変動が行われることとなる。本実施形態においてゲート63への入賞が発生しても賞球が付与されないが、当該入賞の発生により賞球(例えば、1個)が付与されるようにしてもよく、これによれば、後述する普図高確において遊技球の減少を抑えることができる。
一般入賞口67は、左一般入賞口67aおよび右一般入賞口67bとで構成され、左一般入賞口67aは遊技領域50aの左下部に配置され、右一般入賞口67bは遊技領域50aの右下部に配置されている。各一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。また、その配置から、第1流路Xへの遊技球の打ち出しが推奨される後述の普図低確(大当り遊技中を除く)では、左一般入賞口67aへの入賞が発生し易く、第2流路Yへの遊技球の打ち出しが推奨される大当り遊技中および普図高確では、右一般入賞口67bへの入賞が発生し易い。特に、本実施形態では、右一般入賞口67bが、普通電動役物61および第2始動口59よりも打ち出された遊技球の流れに対して下流側に位置している。これは、普通電動役物61の開放状態において、右一般入賞口67bへの遊技球の入賞によって第2始動口59への遊技球の入賞が阻害されないようにするためである。
また、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球であるアウト球を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えている。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、および払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ43が設けられている。
また、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時(電源投入時)にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態または遊技可能状態)、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。なお、これらの情報は、RAMクリア処理によってクリア(初期化)される。そのため、RAMクリアされた後は、後述する特図変動パターン導出状態PA(後述する普図低確)が新たに設定されることとなる。さらに、RAMクリア処理が実行された場合には、装飾図柄に係る図柄列は、初期図柄組合せが停止表示された状態となり、電源投入時にRAMクリア処理が実行されなかった場合かつ直前の電断時に図柄変動の実行中でない場合にも初期図柄組合せが停止表示された状態となる。また、この初期図柄組合せは、電源投入時にのみ停止表示されるものであり、図柄変動の実行により停止表示されることがない。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)がバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、前枠開扉センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39やRAMクリアスイッチ43に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、音声制御基板310へ出力させる音声を指示する音声制御コマンド、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22、およびサブ表示部82等の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、音声制御コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、枠ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、枠ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
さらに、第1副制御基板200は、可動装飾体22およびサブ表示部82と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。そして、可動装飾体22およびサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPUと、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROMと、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAMと、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポートとを備えており(いずれも図示省略)、CPUがROMに記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他にも、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPUから受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPUから受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPUからの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを、メイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
払出制御基板400は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503(いずれも図示省略)で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8~図12を参照することとする。
主制御基板100は、図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
まず、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
なお、本実施形態における演出制御コマンドには、後述する各演出制御コマンドに加え、一般入賞口67を含む各入賞口への遊技球の入賞が発生した際にも送信されるものがある。そして、入賞口への遊技球の入賞が発生した際に送信される演出制御コマンドには、当該入賞に係る入賞口を特定可能な情報が含まれる。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
メイン保留制御手段120は、特図に係る図柄変動の保留、および普図に係る図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタが上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称するとともに、普図の保留カウンタを普図保留カウンタと称する。そして、本実施形態における特図2保留カウンタの上限値は1であり、普図の保留カウンタの上限値は4である。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を、「図柄変動の保留」、または単に「保留」と表現する場合がある。
なお、メイン保留制御手段120は、特図1または普図の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび普図保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。より具体的には、特図変動パターン導出状態PAでは、特図1に対応する保留コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCでは、普図に対応する保留コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報および特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。ただし、この優先変動に代えて、当該場合において特図1に対応する作動保留情報と特図2に対応する作動保留情報を同時に使用する同時変動を採用してもよい。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図1または普図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図1または普図に係る当否判定、特図1または普図に係る停止図柄抽選、および特図1または普図に係る変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングの少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないタイミングを指し、普図低確中であれば、特図1の作動保留情報が保留されたタイミングであり、普図高確中であれば、普図の作動保留情報が保留されたタイミングである。
また、特図2の作動保留情報が保留された場合にも、当該作動保留情報に対応する事前判定コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させるようにしてもよい。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報を、上述した優先順位にしたがって最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り遊技中ではないこと、特図1および特図2のいずれも図柄変動の実行中でないこと(特図1または特図2に係る図柄変動の停止表示中も含む)、特図1および特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。ただし、上述した同時変動を採用する場合には、特図1と特図2とを分けて上述した特図の変動開始条件の充足有無を判断すればよい。
ここで、図8および図9は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があれば、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」や「0」が記載された結果に当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選テーブルは、特図1と特図2とで異なり、これらの判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535である。そのため、特図1における特図当否判定では、205/65536(約1/320)の確率で大当りが導出され、それ以外でハズレとなり、小当りが導出されることがない。一方、特図2における特図当否判定では、205/65536(約1/320)の確率で大当りが導出され、65331/65536の確率で小当りが導出され、ハズレとなることがない。
なお、本実施形態では、後述する通り、小当りを経由して大当り遊技が生起され得るため、特図当否判定において大当りが導出される確率を上記した一の確率としている。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りや小当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数(本実施形態では、0~999の範囲)と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
具体的には、特図1に係る特図当否判定において大当りが導出された場合に用いられる停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である図8(b)に示す通り、特図1に係る特図当否判定において大当りが導出された場合には、950/1000(約1/1.05)の確率で図柄Aが、50/1000(1/20)の確率で図柄Bが、特図停止図柄として決定される。本実施形態では、図柄Aおよび図柄Bのいずれが決定された場合であっても、大当り遊技の終了後には、後述する普図高確となり、これは当該大当り遊技の開始時における普図抽選状態の種類(普図低確または普図高確)によらない。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が4であり、大当り遊技の終了後が後述する普図高確となる特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数(普図高確が継続する普図に係る図柄変動の実行回数の最大値)は30回である。一方、図柄Bは、ラウンド数が10であり、大当り遊技の終了後が普図高確となる特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数は80回である。そのため、図柄Bは、ラウンド数および普図高確に係る規定回数のいずれの観点においても、図柄Aよりも有利な図柄であると言える。なお、本実施形態において、普図高確の終了契機となる規定回数を普図に係る図柄変動の実行回数とした理由は、特図変動パターン導出状態PBや特図変動パターン導出状態PC等の普図高確における主たる図柄変動が普図に係る図柄変動であることに起因する。
特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合に用いられる特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である図8(c)に示す通り、特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合には、250/1000(1/4)の確率で図柄aが、750/1000(約1/1.33)の確率で図柄bが、特図停止図柄として決定される。
ここで、図柄aは、ラウンド数が4であり、大当り遊技の終了後が普図高確となり得る特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数は80回である。一方、図柄bは、ラウンド数が10であり、大当り遊技の終了後が普図高確となり得る特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数は80回である。そのため、図柄bは、ラウンド数の観点で図柄aよりも有利な図柄であると言える。
特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合に用いられる特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である図8(d)に示す通り、特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合には、250/1000(1/4)の確率で図柄cが、750/1000(約1/1.33)の確率で図柄dが、特図停止図柄として決定される。
ここで、図柄cに係る小当り遊技において大当り遊技が生起された場合には、当該大当り遊技におけるラウンド数が4となり、かつ当該大当り遊技の終了後が普図高確となり得る特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数は80回である。一方、図柄dに係る小当り遊技において大当り遊技が生起された場合には、当該大当り遊技におけるラウンド数が10となり、かつ当該大当り遊技の終了後が普図高確となり得る特図停止図柄であり、当該普図高確に係る規定回数は80回である。そのため、図柄dは、大当り遊技が生起された場合のラウンド数の観点で図柄cよりも有利な図柄であると言える。
また、小当り遊技において大当り遊技が生起された場合の当該大当り遊技におけるラウンド数とは、当該小当り遊技を1回のラウンドとして換算した数である。また、以降の説明では、図柄cに係る小当り遊技で生起された大当り遊技を「図柄cに係る大当り遊技」と表現するとともに、図柄dに係る小当り遊技で生起された大当り遊技を「図柄dに係る大当り遊技」と表現する場合がある。
さらに、上述した特図2に係る特図当否判定における説明において、「当該大当り遊技の終了後が普図高確となり得る特図停止図柄」とした理由は、特図2に係る図柄変動によって生起される大当り遊技の終了後が普図高確となるには、当該大当り遊技の開始時における普図抽選状態が普図低確であることが条件になるためである。そして、特図2に係る図柄変動によって生起される大当り遊技の開始時の普図抽選状態が普図高確である場合には、当該大当り遊技の終了後が普図低確となる。なお、このような条件を課した理由については後述する。
また、本実施形態では、上述の通り、特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合にラウンド数が4の大当り遊技が生起される図柄aが決定される割合と、特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合にラウンド数が4の大当り遊技が生起される図柄cが決定される割合と、が同一であり、かつ特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合にラウンド数が10の大当り遊技が生起される図柄bが決定される割合と、特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合にラウンド数が10の大当り遊技が生起される図柄dが決定される割合と、が同一である。そのため、特図2に係る特図当否判定において大当りが導出された場合の大当り遊技の有利度と、特図2に係る特図当否判定において小当りが導出された場合に生起される大当り遊技の有利度と、が同一となる。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図1に係る特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、図柄Cを停止図柄として決定する。
このように、上述の本実施形態では、特図2に係る図柄変動において生起された大当り遊技は、特図1に係る図柄変動において生起された大当り遊技よりも有利度が高くなる傾向にある。そのため、後述する特図変動パターン導出状態PAから別の特図変動パターン導出状態への遷移によって遊技興趣をより高めることができる。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。ここで、変動時間とは、特図(特図1または特図2)に係る図柄変動が開始されてから当該図柄変動が終了するまでの時間を指す。
遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCが存在する。そして、上述の特図変動パターンの決定方法は、特図変動パターン導出状態PAにおける特図1に係る図柄変動で採用され、それ以外の特図変動パターン導出状態および特図の組合せでは、当該組合せに応じて、あらかじめ定められた一の特図変動パターンが決定される。特に、本実施形態では、後述する普図高確において小当りが導出された特図2に係る図柄変動で決定される特図変動パターンに対応する変動時間は500msであり、普図高確において大当りが導出された特図2に係る図柄変動で決定される特図変動パターンに対応する変動時間は2000msである。一方、後述する普図低確では、特図当否判定の結果に関わらず(大当りが導出されたか小当りが導出されたかに関わらず)、特図2に係る図柄変動で決定される特図変動パターンに対応する変動時間は300msである。
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。
図9(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動では、特図変動パターンHNP1~特図変動パターンASP-Cが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000(約1/1.11)の確率で特図変動パターンHNP1、52/1000(約1/19.2)の確率で特図変動パターンHRP、13/1000(約1/76.9)の確率でHSP1-A、11/1000(約1/90.9)の確率でHSP1-B、9/1000(約1/111)の確率でHSP2-A、7/1000(約1/143)の確率でHSP2-B、5/1000(1/200)の確率でHSP3-A、3/1000(約1/333)の確率でHSP3-Bが決定され、当該場合には、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cが決定されることはない。なお、詳細は図9(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNP1が決定された場合には、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
一方、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、90/1000(約1/11.1)の確率で特図変動パターンASP1-A、110/1000(約1/約9.09)の確率で特図変動パターンASP1-B、135/1000(約1/7.41)の確率で特図変動パターンASP2-A、165/1000(約1/約6.06)の確率で特図変動パターンASP2-B、180/1000(約1/5.56)の確率で特図変動パターンASP3-A、220/1000(約1/4.56)の確率で特図変動パターンASP3-B、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンASP-Cが決定され、当該場合には、特図変動パターンHNP1~特図変動パターンHSP3-Bが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、100/1000(1/10)の割合で、特図変動パターンHRP~特図変動パターンHSP3-Bのいずれかが決定され、900/1000(約1/1.11)の割合で、特図変動パターンHNP1が決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の割合で、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cのいずれかが決定される。
ここで、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、2つの特図変動パターンを、「~」を挟んで記載した場合、特図変動パターン導出状態ごとの特図変動パターン抽選テーブルに係る図面に記載した順序に従って、手前に記載された特図変動パターンと、後に記載された特図変動パターンとの間に存在する特図変動パターンの記載を省略したものとする。また、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、対応する変動時間の記載があるか否かに関わらず、特図変動パターンの名称が異なる場合は、異なる特図変動パターンが異なる(変動時間が異なる)ことを指す。
図9(b)は、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において特図変動パターンHNP1が決定された場合に用いられる特図変動パターン抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数(図9(a)で示した特図変動パターン抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。
図9(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA時の特図1に係る図柄変動において決定され得る特図変動パターンHNP1には、変動時間が3200msの特図変動パターンHNP1-A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP1-B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP1-C、および変動時間が11200msの特図変動パターンHNP1-Dがあり、この順に変動時間が長くなっている。
具体的には、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタ=3である場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが決定される。同様に、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタ=2である場合には、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが決定され、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタ=1である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、800/1000(1/1.25)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが決定され、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタ=0である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Dが決定される。なお、以降の説明では、参照対象となる特図保留カウンタの値が3である場合には、「保3」、当該特図保留カウンタの値が2である場合には、「保2」、当該特図保留カウンタの値が1である場合には、「保1」、当該特図保留カウンタの値が0である場合には、「保0」、と称する場合がある。
このように、特図変動パターン導出状態PAにおいて特図変動パターンHNP1が決定された場合には、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタの値によって決定され易い特図変動パターン(変動時間)が異なる。より具体的には、今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタの値が小さくなるほど長い図柄変動が決定され易くなる(今回の図柄変動開始時における特図1保留カウンタの値が大きくなるほど短い変動時間が決定され易くなる)。
また、特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン導出状態PAにおける図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。これは、特図変動パターン導出状態PBにおける図柄変動の開始時、および特図変動パターン導出状態PCにおける図柄変動の開始時のいずれにおいても、同様である。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図に係る図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定、普図当否判定の結果に基づいて普図停止図柄を決定する普図停止図柄抽選、および決定された普図停止図柄および現在の特図変動パターン導出状態等の情報に基づいて普図変動パターン(変動時間)を決定する。以下、図10および図11を用いて、これらの抽選の詳細を説明する。
図10(a)は、普図当否判定に用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65536である。図10(b)は、普図停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。
さらに、図11(a)は、特図変動パターン導出状態PBにおける普図変動パターン抽選テーブルを、図11(b)は、特図変動パターン導出状態PCにおける普図変動パターン抽選テーブルを、模式的に示す図であり、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。
図10(a)に示す通り、普図当否判定に係る抽選状態(普図抽選状態)には、普図高確と普図低確とがあり、現在の普図抽選状態が普図低確である場合には、1/65536の確率で普図当りとなり、それ以外でハズレとなる。
一方、現在の普図抽選状態が普図高確である場合には、898/65536(約1/73.0)の確率で普図当りとなり、それ以外でハズレとなる。
普図当否判定において普図当りが導出された場合には、現在の特図変動パターン導出状態の種類に関わらず、図10(b)に示す抽選テーブルを用いて、普図停止図柄抽選が実行され、当該抽選では、700/1000(約1/1.43)の確率で図柄faが、300/1000(約1/3.33)の確率で図柄fbが決定される。
そして、普図停止図柄として図柄faが決定された場合には、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PAおよび特図変動パターン導出状態PBである場合には、上述したショート開放パターンが決定され、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PCである場合には、ロング開放パターンが決定される。また、普図停止図柄として図柄fbが決定された場合には、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PAである場合には、ショート開放パターンが決定され、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCである場合には、ロング開放パターンが決定される。
なお、普図当否判定の結果がハズレである場合には、普図停止図柄として図柄fcが一律に決定される。
続いて、図11(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態PB時の普図に係る図柄変動では、普図変動パターンHNP2~普図変動パターンASP-Fが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PB時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄faまたは図柄fcが決定された場合には、960/1000(約1/1.04)の確率で普図変動パターンHNP2、20/1000(1/50)の確率で普図変動パターンHSP-D、15/1000(約1/66.7)の確率で普図変動パターンHSP-E、5/1000(1/200)の確率で普図変動パターンHSP-Fが決定され、当該場合には、普図変動パターンASP-D~普図変動パターンASP-Fが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PB時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄fbが決定された場合には、500/1000(1/2)の確率で普図変動パターンASP-D、350/1000(約1/2.86)の確率でASP-E、150/1000(約1/6.67)の確率でASP-Fが決定され、当該場合には、普図変動パターンHNP2~普図変動パターンHSP-Fが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PB時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄faまたは図柄fcが決定された場合には、40/1000(1/25)の割合で、普図変動パターンHSP-D~普図変動パターンHSP-Fのいずれかが決定され、960/1000(約1/1.04)の割合で、普図変動パターンHNP2が決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PB時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄fbが決定された場合には、1000/1000(1/1)の割合で、普図変動パターンASP-D~普図変動パターンASP-Fのいずれかが決定される。
なお、特図変動パターン導出状態PBにおいて、普図変動パターンHNP2が決定された場合には、特図変動パターンHNP1が決定された場合と異なり、保留されている普図変動の数に関わらず、あらかじめ定められた一の変動時間(本実施形態では、1000ms)が決定される。これは、特図変動パターン導出状態PCにおいて普図変動パターンHNP2が決定された場合も同様である。さらに、特図変動パターン導出状態PAでは、決定された普図停止図柄によらず普図変動パターンとして普図変動パターンHNP2が決定され、当該決定がなされた場合にも、保留されている普図変動の数に関わらず、当該あらかじめ定められた一の変動時間が決定される。
図11(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PC時の普図に係る図柄変動では、普図変動パターンHNP2~普図変動パターンASP-Iが決定され得る。
具体的には、特図変動パターン導出状態PC時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄fcが決定された場合には、950/1000(約1/1.05)の確率で普図変動パターンHNP2、25/1000(1/40)の確率で普図変動パターンHSP-G、15/1000(約1/66.7)の確率で普図変動パターンHSP-H、10/1000(1/100)の確率で普図変動パターンHSP-Iが決定され、当該場合には、普図変動パターンASP-G~普図変動パターンASP-Iが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PC時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄faまたは図柄fbが決定された場合には、500/1000(1/2)の確率で普図変動パターンASP-G、350/1000(約1/2.86)の確率で普図変動パターンASP-H、150/1000(約1/6.67)の確率で普図変動パターンASP-Iが決定され、当該場合には、普図変動パターンHNP2~普図変動パターンHSP-Iが決定されることはない。
このように、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PC時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄fcが決定された場合には、50/1000(1/20)の割合で、普図変動パターンHSP-G~普図変動パターンHSP-Iのいずれかが決定され、950/1000(約1/1.05)の割合で、普図変動パターンHNP2が決定される。さらに、特図変動パターン導出状態PC時の普図に係る図柄変動において普図停止図柄として図柄faまたは図柄fbが決定された場合には、1000/1000(1/1)の割合で、普図変動パターンASP-G~普図変動パターンASP-Iのいずれかが決定される。
また、普図抽選手段135は、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCにおける普図に係る図柄変動の開始時に、普図当否判定の結果、決定された普図の停止図柄、および決定された普図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
大当り遊技制御手段140は、大当り遊技の進行を制御する。具体的には、大当り遊技の開始時に設けられ時間経過で終了する大当り開始デモ期間、大当り遊技の終了直前に設けられ時間経過で終了する大当り終了デモ期間を管理するとともに、これらの期間の間かつ上述したラウンド遊技を実行するラウンド期間の進行を管理する。特に、大当り遊技制御手段140は、大当り遊技の開始時(大当り開始デモ期間の開始時)には、当該大当り遊技のラウンド数やその後の特図変動パターン導出状態を含む演出制御コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。さらに、大当り遊技制御手段140は、ラウンド期間の開始時、ラウンド期間の終了時(大当り終了デモ期間の開始時)、および大当り遊技の終了時(大当り終了デモ期間の終了時)にも、それぞれに対応する含む演出制御コマンドを生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。これにより、本実施形態において、第1副制御基板200は、大当り遊技の進行状況を把握することができるようになる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否判定の結果が小当りである場合には、小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域(図示省略)を通過した場合には、当該小当り遊技の終了(より正確には、小当り遊技の終了デモの終了)を契機に、当該小当りに対応する大当り遊技を開始させる。したがって、本実施形態において、小当り遊技は、大当り遊技を生起するものとして機能する。
なお、小当り遊技によって大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技に対応する大当り開始デモ期間は存在せず、当該小当り遊技の終了に続けてラウンド遊技が開始される。
さらに、小当り遊技の開始時には、上述した大当り開始デモ期間と同様に、特別電動役物65が開放状態となる期間に繋がる特別電動役物65の開放に係る開放前待機期間(本実施形態では、2000ms)が設けられ、当該開放前待機期間では、第2流路Yへ向けた遊技球の発射を促す右打ち演出が実行される。
また、小当り遊技においてV入賞領域を遊技球が通過しなかった場合には、当該小当り遊技の終了後に大当り遊技が開始(生起)されない。
図柄表示制御手段145は、決定された特図1の特図変動パターンに対応する変動時間に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、当該変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、決定された特図2の特図変動パターンに対応する変動時間に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、当該変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。特図1および特図2の停止時には、当該特図の停止状態が300msに亘って維持され(後述する特図の停止期間に相当し、当該停止期間の長さは、特図当否判定の結果や特図停止図柄の種類によらず一定)、その後は、停止された特図に係る特図当否判定の結果がハズレの場合には、次の特図に係る変動が開始可能となり、停止された特図に係る特図当否判定の結果が小当りである場合には、小当り遊技が開始され、停止された特図に係る特図当否判定の結果が大当りである場合には、大当り遊技が開始される。
また、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図変動パターン導出状態PA(普図低確)において特図1を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止表示を要求するための演出制御コマンド(特図変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。すなわち、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAでは、特図1に係る図柄変動の進行に応じて装飾図柄に係る図柄列が変動する。
ここで、装飾図柄の確定停止表示とは、図柄変動における装飾図柄の最終的な停止表示を指し、図柄変動の実行途中において発生し得る装飾図柄の仮停止表示とは異なる。そして、装飾図柄の仮停止表示では、例えば、停止表示されている装飾図柄が上下に小刻みに揺れる動作(いわゆる、揺れ変動)を伴う一方、装飾図柄の確定停止表示では、停止表示されている装飾図柄が揺れ変動を伴わない等、同一の装飾図柄が停止表示された場合であっても、確定停止表示された装飾図柄の停止表示態様と、仮停止表示された装飾図柄の停止表示態様と、が異なる。そのため、遊技者は、装飾図柄の停止表示が、確定停止表示であるか仮停止表示であるかを認識することができる。
さらに、図柄表示制御手段145は、決定された普図の普図変動パターンに対応する変動時間に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、当該変動時間の経過後に、決定された停止図柄で普図を停止表示させる。普図の停止時にも、特図の停止時と同様に、当該普図の停止状態が300msに亘って維持され(後述する普図の停止期間に相当し、当該停止期間の長さは、普図当否判定の結果や普図停止図柄の種類によらず一定)、その後は、停止された普図に係る普図当否判定の結果がハズレの場合には、次の普図に係る図柄変動が開始可能となり、停止された普図に係る普図当否判定の結果が普図当りである場合には、その後に、決定された開放パターンに従った普通電動役物61の開放が行われる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図に係る時間(普図変動時間、普図停止表示時間等)を管理するための普図遊技タイマを有し、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PC(普図高確)において普図を停止表示させる際に(普図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止表示を要求するための演出制御コマンド(普図変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。すなわち、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCでは、普図に係る図柄変動の進行に応じて装飾図柄に係る図柄列が変動する。
電動役物制御手段150は、上述の大当り遊技や小当り遊技において、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
また、電動役物制御手段150は、普図当否判定の結果が普図当りであった場合には、上述の通り、現在の特図変動パターン導出状態に応じた開放パターン(ショート開放パターンまたはロング開放パターン)を決定し、その後に普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、決定された開放パターンにしたがって普通電動役物61を開放状態とする。さらに、本実施形態における普通電動役物61の開放状態は、当該開放状態の時間が規定時間(本実施形態では、ショート開放パターンでは300ms、ロング開放パターンでは8000ms)に到達すること、または当該開放状態において第2始動口59への遊技球の入賞が2回発生することのいずれかの条件が充足された時点で終了し、普通電動役物61が閉鎖状態となる。なお、普通電動役物61の開放状態の開始を制御する処理、および当該開放状態の終了を制御する処理の詳細については、後述する。
遊技状態制御手段155は、特図変動パターン導出状態の遷移を制御し、普図抽選状態は、上述の特図変動パターン導出状態とリンクして変化する。
以下、特図変動パターン導出状態の遷移等について、図12(a)および図12(b)を参照しながら説明する。なお、図12(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図12(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図12(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態には、普図低確に対応する特図変動パターン導出状態として、特図変動パターン導出状態PAがあり、普図高確に対応する特図変動パターン導出状態として、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCがあり、大当り遊技中を除いて、これらの特図変動パターン導出状態のいずれかが設定され、大当り遊技中は必ず普図低確となる。そして、特図変動パターン導出状態PA~特図変動パターン導出状態PC間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(v)がある。
具体的には、遷移条件(i)は、特図変動パターン導出状態PAにおいて生起された図柄Aに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は、特図変動パターン導出状態PAにおいて生起された図柄Bに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は、2回ワンセットの大当り遊技の終了や、普図高確において生起された図柄Aまたは図柄Bに係る大当り遊技(イレギュラーに生起された大当り遊技)の終了、遷移条件(iv)は、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)において大当り遊技を挟まずに実行された普図に係る図柄変動の回数が30回となる普図に係る図柄変動の終了、遷移条件(v)は、普図高確(特図変動パターン導出状態PC)において大当り遊技を挟まずに実行された普図に係る図柄変動の回数が80回となる普図に係る図柄変動の終了である。ここで、2回ワンセットの大当り遊技としたのは、本実施形態において普図高確(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC)中に生起される大当り遊技が2回セットの大当り遊技となるためであり、当該大当り遊技の詳細については後述する。
また、特図変動パターン導出状態PCにおいて2回ワンセットの大当り遊技が生起された場合、および特図変動パターン導出状態PCにおいて図柄Aまたは図柄Bに係る大当り遊技が生起された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCに遷移し、普図高確である特図変動パターン導出状態PCにおいて規定回数までに実行可能な普図に係る図柄変動の回数がリセットされる。
図12(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、および特図変動パターン導出状態PCのそれぞれの平均変動時間は、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PCの順に短くなる。ここで、平均変動時間とは、特図変動パターン導出状態において選択され得る変動パターン(特図変動パターン導出状態PAでは、特図変動パターンであり、特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PCでは、普図変動パターン)に係る変動時間のそれぞれに対して出現率を掛け算することで導出される変動時間の総和を指す。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態や特図変動パターン導出状態の遷移が発生した場合に、遷移後の状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
さらに、遊技状態制御手段155は、各特図変動パターン導出状態において、他の特図変動パターン導出状態への遷移に係る普図に係る図柄変動の実行回数をカウントし、普図に係る図柄変動が開始されるごとに、カウントしている普図に係る図柄変動の回数を含む演出制御コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド領域に記憶させる。なお、当該演出制御コマンドに含まれる情報は、上述の変動開始コマンドに含まれるようにしてもよい。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176および遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて、復帰状態を設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態および遊技可能状態(RAMクリア処理の実行を伴う場合と、RAMクリア処理の実行を伴わない場合とがある)がある。
具体的には、復電時にRAM103に異常がある場合には、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態および中枠開扉センサ76の状態に関わらず、遊技停止状態が設定される。また、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がON(押下された状態)であれば、復電時の中枠開扉センサ76がONであることを条件にRAMクリア処理が実行されて遊技可能状態が設定され(復電時の中枠開扉センサ76がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される)、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がOFF(押下されていない状態)であれば、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。
一方、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。特に、復電時にRAMクリア処理が実行されない場合には、直前の電断時における遊技可能状態に復帰する。例えば、直前の電断時が大当り遊技や小当り遊技の実行中であれば、実行中であった大当り遊技や小当り遊技に復帰し、直前の電断時が図柄変動(特図変動パターン導出状態PAでは、特図に係る図柄変動、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCでは、普図に係る図柄変動)の実行中であれば、実行中であった図柄変動に復帰する。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドを受信した場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性を取るかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常、RUSHチャレンジ、RUSHに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常、特図変動パターン導出状態PBにはRUSHチャレンジ、特図変動パターン導出状態PCにはRUSHが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターンまたは普図変動パターン)に基づいて、今回保留された対象図柄変動(特図変動パターン導出状態PAであれば、特図1に係る図柄変動であり、特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCであれば普図に係る図柄変動)に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該対象図柄変動に対応する変動パターンが上述の特図変動パターンHNP1または普図変動パターンHNP2であった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる変動パターン(例えば、特図変動パターン導出状態PAであれば、特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D)に基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、対象図柄変動の開始から終了までの演出であって当該対象図柄変動に係る抽選の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該対象図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該対象図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
本実施形態における演出ルートは、今回の対象図柄変動に係る抽選の結果がハズレであること(現在が特図変動パターン導出状態PAであれば、特図当否判定の結果がハズレとなったことを指し、現在が特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCであれば、普図当否判定がハズレとなったこと、普図当りが導出されてショート開放パターンが決定されたことを指す)を報知するハズレ演出ルートと、今回の対象図柄変動に係る抽選の結果が当り(現在が特図変動パターン導出状態PAであれば、特図当否判定の結果が小当りまたは大当りとなったことを指し、現在が特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCであれば、普図当りが導出されてロング開放パターンが決定されたことを指す)であることを報知する当り演出ルートに大別される。さらに、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行される発展ハズレ演出ルートがある。なお、当り演出ルートが決定された場合には、発展演出が実行される。
ここで、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態(一つの図柄列を除いて装飾図柄が停止表示され、残りの図柄列が変動表示されている状態)となった以降に実行される演出であって、その終盤に今回の対象図柄変動に係る抽選の結果が当りであるかハズレであるかを報知する演出を指す。したがって、発展ハズレ演出ルートに対応する発展演出では、当該発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に今回の対象図柄変動に係る抽選の結果がハズレであること(当該結果が当りではないこと)が報知される。一方、大当り演出ルートに対応する発展演出では、当該発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に今回の対象図柄変動に係る抽選の結果が当りであることが報知される。
また、後述する通り、本実施形態では、一の演出モードにおいて、決定された変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そのため、以降の説明では、変動パターンに対する演出ルートを、単に、変動パターンで表現する場合がある。ただし、一の変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、決定された変動パターンに対応する複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドを受信した場合(以下、単に、保留入賞の発生と表現する場合がある)に、当該コマンドに含まれる保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、当該保留カウンタに対応する数の保留画像を表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像は、大当り遊技が生起される期待度等、当該保留画像に対応する保留の有利度を示唆する種々の態様に変化する。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、遊技興趣の向上を目的として、先読み対象の図柄変動が開始される前に、先読み対象の図柄変動に係る抽選の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドを受信した場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、上記対象図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの対象図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、対象図柄変動の開始時が挙げられる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる対象図柄変動に係る抽選の結果に基づいて、最終的な(確定停止表示される)装飾図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。特に、現在が特図変動パターン導出状態PAであれば、特図当否判定の結果が大当りまたは小当りとなった場合には、同一の装飾図柄で構成される図柄揃いが決定され、それ以外では、少なくとも一つの装飾図柄が残りの装飾図柄とは異なるバラケ目が決定される。また、現在が特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PCであれば、普図当否判定がハズレとなった場合および普図当りが導出されてショート開放パターンが決定された場合に、バラケ目が決定され、それ以外では図柄揃いが決定される。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り遊技演出の内容を決定する。なお、大当り遊技演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。また、大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合と同様に、小当り遊技に関連する演出制御コマンドを受信した場合にも、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、小当り遊技中であることを報知する小当り遊技演出の内容を決定する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。さらに、読み出した演出データに音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて音響に関する音声制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
特に、通常演出制御手段220は、RAMクリア処理の実行を伴って復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合には、RAMクリア処理の実行を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、RAMクリア処理の実行を伴わずに復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合には、RAMクリア処理の実行を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、RAMクリア処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー報知パターンを決定し、当該エラー報知パターンに従ってエラー報知を実行するための演出データを読み出す。
なお、エラー報知は、図柄変動に係る変動演出よりも優先して実行される。ここで、エラー報知が優先して実行されるとは、エラー報知の実行に係るデバイスと変動演出の実行に係るデバイスが同一のデバイスである場合に、当該デバイスにおいてエラー報知のみが実行される(エラー報知の実行によって変動演出の実行が規制される)場合に限らず、当該デバイスにおいてエラー報知が変動演出よりも認識され易い態様で実行されることを含む。
また、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー報知を実行する演出データを読み出すようにしてもよい。
ランプ制御手段240は、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、例えば、通常演出制御手段220によって読み出された演出データにランプに対応する演出データがある場合には、ランプ制御手段240は、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを実行対象のランプへ送信する。
可動役物制御手段245は、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてROM202から可動装飾体22やサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22やサブ表示部82へ送信し、可動装飾体22やサブ表示部82の可動を制御する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
以上説明した通り、本実施形態に係る遊技機は、特図2に係る図柄変動において小当りまたは大当りが必ず導出されることを前提に、特図2保留カウンタの上限値を1とするとともに、ロング開放パターンの開放状態となった普通電動役物61が第2始動口59への遊技球の入賞が2回発生したことで閉鎖されるように構成することで、普図高確中のロング開放パターンに係る普図当り時に2回ワンセットの大当り遊技が生起されるように構成されている。その上で、本実施形態に係る遊技機は、更なる工夫により、2回ワンセットを構成する大当り遊技の間に新たな第2始動口59への遊技球の入賞を発生させないようにしつつも、普図高確中に当該2回ワンセットの大当り遊技が連荘し得るように構成されている。
以降では、既に説明した本実施形態に係る遊技機が有する構成(必要に応じて再度説明する)をベースに、当該更なる工夫点について、その詳細を説明する。
<普通電動役物開放制御処理について>
まず、図13を用いて、普通電動役物61の開放を制御する普通電動役物開放制御処理について、その詳細を説明する。
図13は、普通電動役物開放制御処理のフローを示す図であり、当該処理は、普図に係る図柄変動の終了時に実行される。
図13に示す通り、普通電動役物開放制御処理における最初のステップであるステップS102では、今回の普通電動役物開放制御処理の実行に係る図柄変動(普図に係る図柄変動であり、以下、「対象普図変動」と称する)において普図当りが導出されたか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS104に進み、当該条件が充足されなかった場合には普通電動役物開放制御処理を終了する。
ステップS104では、対象普図変動に係る普図停止図柄が図柄fbであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS108に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS106に進む。
ステップS106では、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PCであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS108に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS112に進む。
ステップS108では、普通電動役物61の開放期間(開放時間)に、8000ms(上述したロング開放パターンに対応する時間)を設定する。
ステップS110では、普通電動役物61の開放に係る開放前待機期間(開放前待機時間)に、5000msを設定し、その後に普通電動役物開放制御処理を終了する。
ここで、普通電動役物61の開放に係る開放前待機期間とは、普図当りが導出された普図に係る図柄変動(普図の停止期間を含む)の終了から、当該普図当りに係る普通電動役物61の開放が開始されるまでの待機期間を指し、当該待機期間の経過後には普通電動役物61が開放状態に制御される。
さらに、本実施形態では、ロング開放パターンに対応する開放前待機期間では、第2流路Yへ向けた遊技球の発射を促す右打ち演出が実行され、当該演出の演出態様は、小当り遊技の開始時に実行される第2流路Yへ向けた遊技球の発射を促す右打ち演出とは異なる。これは、2個の遊技球を第2始動口59へ入賞させた後に生起される小当り遊技(2回ワンセットの大当り遊技の1回目を生起するもの)において、大当り遊技が生起されない事象の発生を抑えることことに繋がる。
ステップS112では、普通電動役物61の開放期間に、300ms(上述したショート開放パターンに対応する時間)を設定する。
ステップS114では、普通電動役物61の開放に係る開放前待機期間に、100msを設定し、その後に普通電動役物開放制御処理を終了する。
なお、本実施形態では、ショート開放パターンに対応する開放前待機期間では、第2流路Yへ向けた遊技球の発射を促す演出は実行されない。
このように、本実施形態では、普図当り時に、普通電動役物61の開放パターンに応じた長さの開放期間および開放前待機期間が設定される。
特に、ロング開放パターンに対応する開放期間および開放前待機期間が、ショート開放パターン時よりも長くなるように構成されているのは、いずれも、2個の遊技球を確実に第2始動口59へ入賞させるためのものである。そして、ショート開放パターンに対応する開放期間および開放前待機期間が、ロング開放パターン時よりも短くなるように構成されているのは、第2始動口59への遊技球の入賞を発生させず、かつ普図高確(特に、特図変動パターン導出状態PB)における遊技進行をスムーズにするためである。
<普通電動役物閉鎖制御処理について>
次に、図14を用いて、開放状態にある普通電動役物61の閉鎖を制御する普通電動役物閉鎖制御処理について、その詳細を説明する。
図14は、普通電動役物閉鎖制御処理のフローを示す図であり、当該処理は、普通電動役物61が開放状態にある場合に実行される。
図14に示す通り、普通電動役物閉鎖制御処理における最初のステップであるステップS202では、今回の普通電動役物61の開放に係る普通電動役物開放制御処理で設定された開放期間が経過したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS206に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS204に進む。
ステップS204では、今回の普通電動役物61の開放において第2始動口59への遊技球の入賞数が2個に到達したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS206に進み、当該条件が充足されなかった場合には、普通電動役物閉鎖制御処理を終了する。
ステップS206では、今回の普通電動役物61の開放パターンがロング開放パターンであるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS208に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS210に進む。
ステップS208では、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間(閉鎖後待機時間)に、10000msを設定する。
ここで、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間とは、開放状態の普通電動役物61の閉鎖から、新たな普図に係る図柄変動の開始を許容する状態となるまでの待機期間を指す。
ステップS210では、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間に、100msを設定する。
ステップS212では、開放状態の普通電動役物61を閉鎖させ、その後に普通電動役物閉鎖制御処理を終了する。
このように、本実施形態では、今回の普通電動役物61の開放に係る普通電動役物開放制御処理で設定された開放期間が経過したこと、または第2始動口59への遊技球の入賞数が2に到達したことを契機に、開放中の普通電動役物61が閉鎖される。
さらに、開放状態の普通電動役物61が閉鎖される際には、普通電動役物61の開放パターンに応じた長さの閉鎖後待機期間が設定される。特に、ロング開放パターンに対応する閉鎖後待機期間が、ショート開放パターン時よりも著しく長くなるように構成されているのは、上述した更なる工夫点を実現するための最も重要な要素(以下、構成要素1)である。
また、ショート開放パターンに対応する閉鎖後待機期間が、ロング開放パターン時よりも著しく短くなるように構成されているのは、普図高確(特に、特図変動パターン導出状態PB)における遊技進行をスムーズにするためである。
<普図高確中普図抽選状態制御処理について>
次に、図15を用いて、普図高確中の遊技状態(特図変動パターン導出状態)を制御する普図高確中遊技状態制御処理について、その詳細を説明する。
図15(a)は、普図高確中遊技状態制御処理のフローを示す図であり、当該処理は、普図高確中(特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PC)に実行される処理である。
図15(b)は、特図2に係る図柄変動で導出された大当り遊技開始時の普図抽選状態と当該大当り遊技終了後の普図抽選状態との関係を整理した表である。
図15(a)に示す通り、普図高確中遊技状態制御処理の最初のステップであるステップS302では、現在の特図変動パターン導出状態において、普図に係る図柄変動の実行回数が規定回数(上述の通り、現在が特図変動パターン導出状態PBである場合には、30回、現在が特図変動パターン導出状態PCである場合には、80回)に到達したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS310に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS304に進む。
なお、本実施形態において、上述した普図に係る図柄変動の実行回数のカウントアップのタイミングは、普図の停止後に設定される普図の停止期間(本実施形態では、300ms)の終了時である。
さらに、主制御基板100におけるタイマ割込み処理において、普図高確中遊技状態制御処理は、上述した普通電動役物開放制御処理よりも後に実行されるため、ステップS302に係る判定条件が充足された場合であっても規定回数に到達する普図に係る図柄変動において普図当りが導出されかつロング開放パターンが決定された場合には、ロング開放パターンで普通電動役物61が開放されることになる。
ステップS304では、ロング開放パターンの普通電動役物61の開放が終了したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS310に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS306に進む。
ここで、ロング開放パターンの普通電動役物61の開放が終了するとは、上述した普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の終了を指す。
ステップS306では、大当り遊技(大当り導出によって生起されるもの、および小当り遊技で生起されるもののいずれも含む)が開始されたか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS310に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS308に進む。
ステップS308では、小当り遊技が終了したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS310に進み、当該条件が充足されなかった場合には普図高確中遊技状態制御処理を終了する。
ステップS310では、特図変動パターン導出状態PAを設定し、その後に普図高確中遊技状態制御処理を終了する。これにより、普図抽選状態が普図低確となる。
このように、本実施形態では、普図高確(特図変動パターン導出状態PBまたは特図変動パターン導出状態PC)が、上述した4つの条件(ステップS302、ステップS304、ステップS306、およびステップS308に係る判定条件)のいずれかが充足された場合に終了し、普図低確(特図変動パターン導出状態PA)に遷移する。
特に、本実施形態では、ステップS304で説明した通り、ロング開放パターンに係る閉鎖後待機期間の終了を契機に普図高確が普図低確に遷移するように構成されており、これは、上述した更なる工夫点を実現するための構成要素(以下、構成要素2)である。
また、上述の通り、大当り遊技中には必ず普図低確になるが、図15(b)に示す通り、特図2に係る図柄変動で大当り遊技(大当り導出によって生起されるもの、および小当り遊技で生起されるもののいずれも含み、以下、「特図2に係る大当り遊技」と称する)が生起される場合に、当該大当り遊技終了後には、当該大当り遊技開始時の普図抽選状態に応じた普図抽選状態(特図変動パターン導出状態)が設定される。
具体的には、特図2に係る大当り遊技開始時の普図抽選状態が普図低確(特図変動パターン導出状態PA)である場合には、当該大当り遊技終了後が普図高確となる。一方、特図2に係る大当り遊技開始時の普図抽選状態が普図高確(特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PA)である場合には、当該大当り遊技終了後が普図低確となる。これについても上述した更なる工夫点を実現するための構成要素(以下、構成要素3)である。
<更なる工夫点について>
次に、図16および図17を用いて、上述した更なる工夫点、すなわち、普図高確中のロング開放パターンに係る普図当り時に2回ワンセットの大当り遊技が生起されるように構成した上で、当該2回ワンセットを構成する大当り遊技の間に新たな第2始動口59への遊技球の入賞を発生させないようにしつつも、普図高確中に当該2回ワンセットの大当り遊技が連荘し得るように構成する点について、その詳細を説明する。
図16は、特図2に係る図柄変動の長さ、特図に係る停止期間の長さ、および小当り遊技が継続し得る最大時間の和と、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の長さとの関係性を示す図である。
図17は、2回ワンセットの大当り遊技が生起され場合において、普図に係る図柄変動の開始から1回目の大当り遊技(小当り遊技経由)が開始されるまでの流れを示すタイミングチャートである。
図16に示す通り、本実施形態において、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の長さ(10000ms)は、普図高確における特図2に係る図柄変動(小当り導出時)の変動時間(500ms)、当該特図2に係る停止期間(300ms)、および小当り遊技が継続し得る最大時間(小当り遊技に係る開放前待機期間2000msと、特別電動役物65の開放時間の累計が1800msに到達するまでに要する時間7000msとの和である9000ms)の合計値(9800ms)よりも長くなるように構成されている(上述した構成要素1の詳細)。
これによれば、普通電動役物61の開放中(ロング開放パターン)における第2始動口59への遊技球の入賞タイミング(特に、2個目の入賞タイミング)によらず、図17に示す通り、2回ワンセットの大当り遊技(特に、1回目の大当り遊技が小当り遊技経由のもの)のうちの1回目の大当り遊技の開始タイミング(タイミングt1)が必ず普図高確となる(構成要素2に起因し、仮に大当り遊技が開始されなければタイミングt2まで普図高確が継続する)ことで、当該1回目の大当り遊技終了後、すなわち、2回ワンセットの大当り遊技のうちの2回目の大当り遊技の開始タイミングが普図低確となる(構成要素3に起因)。これは、2回ワンセットを構成する大当り遊技の間に新たな第2始動口59への遊技球の入賞を発生させないようにすることに繋がる。
さらに、当該2回目の大当り遊技の終了後が普図高確となる(構成要素3に起因)。これは、普図高確中に当該2回ワンセットの大当り遊技が連荘し得るように構成することに繋がる。
なお、これらの効果は、普図高確の種類(特図変動パターン導出状態PBに係る普図高確であるか、特図変動パターン導出状態PCに係る普図高確であるか)によらない。
さらに、これらの効果を奏するにあたっては、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の長さと、特図2に係る図柄変動(小当り導出時)の変動時間、当該特図2に係る停止期間、および小当り遊技が継続し得る最大時間の合計値とが一致することを許容する。
また、本実施形態における普通電動役物61の開放パターンには、ロング開放パターンに加えてショート開放パターンが存在するが、ショート開放パターンを設けずにロング開放パターンのみとしてもよい。これは、後述する関連発明においても同様である。
よって、係る遊技機10において、普通電動役物(普通電動役物61)の開放による第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態(普図高確)と、普通電動役物の開放による第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態(普図低確)と、を設定可能に構成され、入賞容易状態において開放された普通電動役物は、第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間(普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の長さである10000ms)が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、入賞容易状態において、一回の普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して非入賞容易状態となり得、入賞容易状態において小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、入賞容易状態において大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して非入賞容易状態となり、非入賞容易状態において開始された小当り遊技によって生起された大当り遊技の終了後は、入賞容易状態となり得る一方、入賞容易状態において開始された小当り遊技によって生起された大当り遊技の終了後は、非入賞容易状態となり、特定時間は、入賞容易状態において小当りが導出される第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間(500ms)、当該特別図柄変動の停止時間(300ms)、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間(9000ms)を合わせた時間(9800ms)以上である、と換言できる。
特に、本実施形態では、2回目の大当り遊技のうちの1回目の大当り遊技が、大当り導出によって生起される場合も想定されるが、この場合であっても、普通電動役物61に係る閉鎖後待機期間の長さ(10000ms)は、普図高確における特図2に係る図柄変動(大当り導出時)の変動時間(2000ms)、および当該特図2に係る停止期間(300ms)の合計値(2300ms)よりも長くなる。
これによれば、2回目の大当り遊技のうちの1回目の大当り遊技が、大当り導出によって生起される場合であっても、上述の効果を奏する。
また、本実施形態では、特図2に係る図柄変動において大当りが導出され得るが、これに限らない。すなわち、特図2に係る図柄変動において小当りのみが必ず導出されるように構成してもよい。さらに、この場合には、特図1に係る図柄変動において導出されていた大当りを小当りに置き換え、いわゆる二種機としてもよい。
続いて、上述した更なる工夫点に関連する発明(関連発明)を列挙する。
まず、上述の通り、本実施形態では、普図高確における大当り導出時の特図2に係る図柄変動の変動時間(2000ms)が、普図高確における小当り導出時の特図2に係る図柄変動の変動時間(500ms)よりも長くなる。一方、普図低確では、特図当否判定の結果に関わらず(大当りが導出されたか小当りが導出されたかに関わらず)、特図2に係る図柄変動で決定される特図変動パターンに対応する変動時間は500msとなる。
これによれば、2回目の大当り遊技のうちの1回目の大当り遊技が、大当り導出によって生起される場合において、2回の第2始動口59への遊技球の入賞をより発生させ易くしつつも、1回目の大当り遊技と2回目の大当り遊技との繋がりに違和感を与え難くすることができる。
よって、遊技機10において、入賞容易状態(普図高確)において、第二始動口(第2始動口59)に係る特別図柄変動で大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間(2000ms)は、入賞容易状態において、第二始動口に係る特別図柄変動で小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間(500ms)よりも長く、非入賞容易状態において、第二始動口に係る特別図柄変動で大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、非入賞容易状態において、第二始動口に係る特別図柄変動で小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、が同一(300ms)である、と換言できる。
また、上述の通り、本実施形態では、普図高確における大当り導出時の特図2に係る図柄変動の変動時間(2000ms)、および普図高確における小当り導出時の特図2に係る図柄変動の変動時間(500ms)は、いずれも、普図低確における特図2に係る図柄変動の変動時間(大当りが導出されたか小当りが導出されたかに関わらず、300ms)長くなるように構成されている。
これによれば、2回の第2始動口59への遊技球の入賞をより発生させ易くしつつも、1回目の大当り遊技と2回目の大当り遊技との繋がりをスムーズすることができる。
よって、遊技機10において、入賞容易状態(普図高確)で開始される第二始動口(第2始動口59)に係る図柄変動の実行に要する時間が、非入賞容易状態(普図低確)で開始される第二始動口に係る図柄変動の実行に要する時間よりも長い、と換言できる。
また、本実施形態では、普図高確(特図変動パターン導出状態PBおよび特図変動パターン導出状態PC)では、規定回数の普図に係る図柄変動が実行された場合に、当該普図高確が終了して普図低確(特図変動パターン導出状態PA)になる。
これによれば、普図高確において遊技者に緊張感を与えることで遊技に集中させ、普通電動役物61が開放された際に(ロング開放パターン)、第2始動口59へ向けた遊技球の打ち出しを行わせ易くすることができる。
よって、遊技機10において、入賞容易状態(普図高確)において、所定回数(規定回数)の普通図柄変動が実行されたときには、当該入賞容易状態が終了して非入賞容易状態(普図低確)となる、と換言できる。
また、本実施形態では、普図高確として、特図変動パターン導出状態PBと、特図変動パターン導出状態PCと、を設けている。その上で、特図変動パターン導出状態PCの終了に係る規定回数(80回)は、特図変動パターン導出状態PBの終了に係る規定回数(30回)よりも多く、かつ普図低確である特図変動パターン導出状態PAにおける特図1に係る図柄変動によって大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に特図変動パターン導出状態PCよりも特図変動パターン導出状態PBが設定され易く、かつ特図変動パターン導出状態PBにおける特図2に係る図柄変動によって大当り遊技(2回ワンセットの大当り遊技)が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に特図変動パターン導出状態PCが設定される。
これによれば、相対的に終了に係る規定回数が少ない特図変動パターン導出状態PB(序盤)、相対的に終了に係る規定回数が多い特図変動パターン導出状態PCの順に遊技させ易くし、普図高確における遊技者の集中力を高めやすくすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、特図変動パターン導出状態PBにおける特図2に係る図柄変動によって大当り遊技が生起される場合に、当該大当り遊技の終了後に特図変動パターン導出状態PCが設定される割合よりも低い割合であれば、特図変動パターン導出状態PBにおける特図2に係る図柄変動によって大当り遊技が生起される場合に、当該大当り遊技の終了後が特図変動パターン導出状態PBとすることを許容する。
よって、遊技機10において、入賞容易状態(普図高確)には、第一入賞容易状態(特図変動パターン導出状態PB)と、第二入賞容易状態(特図変動パターン導出状態PC)と、があり、第二入賞容易状態に係る所定回数(80回)は、第一入賞容易状態に係る所定回数(30回)よりも多く、非入賞容易状態(普図低確)において第一始動口(第1始動口57)に係る特別図柄変動によって大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に、第二入賞容易状態よりも第一入賞容易状態が設定され易く、入賞容易状態において第二始動口(第2始動口59)に係る特別図柄変動によって大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に、第一入賞容易状態よりも第二入賞容易状態が設定され易い、と換言できる。
さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PCにおける一回の普図に係る図柄変動でロング開放パターンが決定される期待度は、特図変動パターン導出状態PBにおける一回の普図に係る図柄変動でロング開放パターンが決定される期待度よりも高い。
これによれば、初当り序盤における遊技者の集中力をより高めることができる。
なお、上述したロング開放パターンが決定される割合の高低を実現する方法は、本実施形態における方法(普図停止図柄を複数設けてロング開放パターンとなる普通停止図柄の数を変えるもの)に限らず、当該割合の高低を実現できるものであれば、いずれの方法を採用してもよい。
よって、遊技機10において、第二入賞容易状態(特図変動パターン導出状態PC)における一回の普通図柄変動で普通電動役物(普通電動役物61)の開放による第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞が発生し得る期待度は、第一入賞容易状態(特図変動パターン導出状態PB)における一回の普通図柄変動で普通電動役物の開放による第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る期待度よりも高い、と換言できる。
また、本実施形態では、普通電動役物61の開放に係る開放前待機期間、および特別電動役物65の開放に係る開放前待機期間の双方において、第2流路Yへ向けた遊技球の発射を促す右打ち演出を実行しつつも、前者の開放前待機期間(5000ms)を、後者の開放前待機期間(2000ms)よりも長くしている(言い換えれば、後者の開放前待機期間を、前者の開放前待機期間よりも短くしている)。これによれば、各開放における第2流路Yに向けた遊技球の発射を促しつつも、2回ワンセットの大当り遊技をスムーズに進行させることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、各開放前待機期間において右打ち演出が開始されればよく、当該右打ち演出の終了タイミングは問わない。
さらに、2回ワンセットの大当り遊技のうちの2回目の大当り遊技を生起するための小当り遊技における開放前待機間を、当該2回ワンセットの大当り遊技のうちの1回目の大当り遊技における開放前待機期間よりも短くしてもよく、この場合には、2回ワンセットの大当り遊技をさらにスムーズに進行させることができる。特に、当該2回目の大当り遊技を生起するための小当り遊技における開放前待機間において右打ち演出を実行しないようにしてもよし、当該開放前待機期間において右打ち演出を開始させてもよく、後者の場合には、当該開放前待機期間において右打ち演出を、普通電動役物61の開放に係る開放前待機期間において開始される右打ち演出、および当該2回ワンセットの大当り遊技のうちの1回目の大当り遊技における開放前待機期間において開始される右打ち演出のいずれとも異なる演出態様とすることが好ましい。
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、本実施形態では、特図2に係る図柄変動で生起される大当り遊技のラウンド数を複数種類(4ラウンド、10ラウンド)設けているが、これに限らない。すなわち、特図2に係る図柄変動で生起される大当り遊技のラウンド数を一のラウンド数(例えば、10ラウンド)としてもよく、このようにすれば、2回ワンセットの大当り遊技におけるラウンド数の累計を一定値(20ラウンド)とし、遊技者に2回ワンセットの大当り遊技を一回の大当り遊技のように認識させ易くすることができる。これは、2回ワンセットの大当り遊技を構成する大当り遊技の間で遊技球の打ち出し停止を抑止し、2回目の大当り遊技が生起されない事態の発生を抑えることができる。
一方で、本発明のように、特図2に係る図柄変動で生起される大当り遊技のラウンド数を複数パターン設ければ、2回ワンセットの大当り遊技におけるラウンド数の累計にバリエーションを持たせ、遊技興趣を向上させることができる。
また、上述の通り、本実施形態では、普図高確で生起された小当り遊技において大当り遊技が生起されずに当該小当り遊技が終了してしまった場合、当該普図高確が終了して普図低確になる(図15のステップS306~ステップS310の流れを参照)。
これによれば、2回ワンセットの大当り遊技を実現するための1回目の小当り遊技において大当り遊技が生起されなかった場合であっても、その後の2回目の小当り遊技において大当り遊技が生起された場合に、当該2回目の小当り遊技で生起された大当り遊技の終了後を普図高確とすることができる。
また、上述の説明では省略したが、図11(a)に示す通り、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PBにおいて、普図停止図柄として図柄fa(特図変動パターン導出状態PBでは普通電動役物61がショート開放パターンで開放される普図停止図柄)が決定された場合に、図柄fc(普通電動役物61が開放状態にならない普図停止図柄)が決定された場合と同一の抽選テーブルで普図変動パターンが決定される。
これによれば、特図変動パターン導出状態PBにおいてショート開放パターンに係る普通電動役物61の開放タイミングを狙うことを困難にすることができる。
なお、当該効果を奏するにあたっては、特図変動パターン導出状態PBにおいて普図停止図柄として図柄faが決定された場合に決定され得る普図変動パターンの少なくとも一部が、特図変動パターン導出状態PBにおいて普図停止図柄として図柄fcが決定された場合に決定され得る普図変動パターンと同一になり得るように普図変動パターンが決定されればよい。ただし、本実施形態のように、これらの場合において同一の抽選テーブルを用いて普図変動パターンが決定されることが好ましい。
本実施形態における確率、割合、頻度の高低や、回数の多少は、各関係性が担保されていれば、値の小さい方が0であってもよいし、値の大きい方が最大値であってもよい。特に、上述した各割合の高低については、現象面が担保されていれば、各割合の高低を実現するための制御は問わない。
また、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43のON状態の時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
遊技球を発射可能であり、
大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、
特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
前記特図当否判定において大当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大当り遊技を開始し、
変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、
普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、
前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記大当りおよび前記小当りのいずれか一方が必ず導出され、
前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、
前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、
前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、
前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、
前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、
ことを特徴とする遊技機。
(2)
上記(1)に記載の遊技機であって、
前記入賞容易状態で開始される前記第二始動口に係る図柄変動の実行に要する時間が、前記非入賞容易状態で開始される前記第二始動口に係る図柄変動の実行に要する時間よりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
(3)
上記(2)に記載の遊技機であって、
前記入賞容易状態において、所定回数の普通図柄変動が実行されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となる、
ことを特徴とする遊技機。
(a)
上記(3)に記載の遊技機であって、
前記入賞容易状態には、第一入賞容易状態と、第二入賞容易状態と、があり、
前記第二入賞容易状態に係る前記所定回数は、前記第一入賞容易状態に係る前記所定回数よりも多く、
前記非入賞容易状態において前記第一始動口に係る特別図柄変動によって前記大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に、前記第二入賞容易状態よりも前記第一入賞容易状態が設定され易く、
前記入賞容易状態において前記第二始動口に係る特別図柄変動によって前記大当り遊技が生起される場合には、当該大当り遊技の終了後に、前記第一入賞容易状態よりも前記第二入賞容易状態が設定され易い、
ことを特徴とする遊技機。
(b)
上記(a)に記載の遊技機であって、
前記第二入賞容易状態における一回の普通図柄変動で前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る期待度は、前記第一入賞容易状態における一回の普通図柄変動で前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る期待度よりも高い、
ことを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間は、前記入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間よりも長く、
前記非入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、前記非入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、が同一である、
ことを特徴とする遊技機。
(5)
遊技球を発射可能であり、
大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、
特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、
普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、
前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記小当りが必ず導出され、
前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、
前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、
前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、
前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、
前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、
ことを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 枠ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
38e 中カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
54 保護部材
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
67a 左一般入賞口
67b 右一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (5)

  1. 遊技球を発射可能であり、
    大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
    第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、
    特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
    前記特図当否判定において大当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
    前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大当り遊技を開始し、
    変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
    遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、
    普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
    前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、
    前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記大当りおよび前記小当りのいずれか一方が必ず導出され、
    前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
    一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
    前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、
    前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
    前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
    前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、
    前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、
    前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、
    前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    前記入賞容易状態で開始される前記第二始動口に係る図柄変動の実行に要する時間が、前記非入賞容易状態で開始される前記第二始動口に係る図柄変動の実行に要する時間よりも長い、
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機であって、
    前記入賞容易状態において、所定回数の普通図柄変動が実行されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となる、
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の遊技機であって、
    前記入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間は、前記入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間よりも長く、
    前記非入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記大当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、前記非入賞容易状態において、前記第二始動口に係る特別図柄変動で前記小当りが導出されたときの当該特別図柄変動の実行に要する時間と、が同一である、
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 遊技球を発射可能であり、
    大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技球を付与し、
    第一始動口または普通電動役物の開放により遊技球が入賞可能となる第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄変動を実行可能であり、
    特別図柄変動の開始に伴って特図当否判定を実行し、
    前記特図当否判定において小当りが導出されたときには、当該特図当否判定が実行された特別図柄変動の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる小当り遊技を開始し、当該小当り遊技において遊技球が当該大入賞口の内部に設けられた特定領域に到達したときには、当該小当り遊技の終了後に前記大入賞口への遊技球の入賞が可能となる大当り遊技を開始し、
    変動開始条件が充足されるまで特別図柄変動の開始を保留可能であり、
    遊技球が始動領域に到達したことに基づいて普通図柄変動を実行可能であり、
    普通図柄変動の開始に伴って普図当否判定を実行し、
    前記普図当否判定で普図当りが導出されたときには、当該普図当否判定が実行された普通図柄変動の終了後に前記普通電動役物を開放する遊技機であって、
    前記第二始動口に係る前記特図当否判定では、前記小当りが必ず導出され、
    前記小当り遊技は、前記大入賞口へ入賞した遊技球の数が規定個数に到達したこと、または当該小当り遊技における経過時間に基づいて終了し、
    一個を上限に前記第二始動口に係る特別図柄変動の開始を保留可能であり、
    前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生し得る入賞容易状態と、前記普通電動役物の開放による前記第二始動口への遊技球の入賞が発生しない非入賞容易状態と、を設定可能に構成され、
    前記入賞容易状態において開放された前記普通電動役物は、前記第二始動口への遊技球の入賞が二回発生したことを契機に閉鎖され、
    前記普通電動役物が閉鎖されたときには、当該普通電動役物の閉鎖から特定時間が経過するまで新たな普通図柄変動の開始が規制され得、
    前記入賞容易状態において、一回の前記普通電動役物の開放がなされ、かつ当該普通電動役物の閉鎖から前記特定時間が経過したときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり得、
    前記入賞容易状態において前記小当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が維持される一方、前記入賞容易状態において前記大当り遊技が開始されたときには、当該入賞容易状態が終了して前記非入賞容易状態となり、
    前記非入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記入賞容易状態となり得る一方、前記入賞容易状態において開始された前記小当り遊技によって生起された前記大当り遊技の終了後は、前記非入賞容易状態となり、
    前記特定時間は、前記入賞容易状態において前記小当りが導出される前記第二始動口に係る特別図柄変動の実行に要する時間、当該特別図柄変動の停止時間、および当該特別図柄変動が終了してから当該小当りに係る小当り遊技が終了するまでの最大時間を合わせた時間以上である、
    ことを特徴とする遊技機。
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