JP2024033667A - 明細書入力支援方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】明細書作成における符号付き名称の記入にかかる手間を技術的に削減する明細書入力支援方法、プログラム及びシステムを提供する。【解決手段】コンピュータシステム上で機能する明細書入力支援システムであって、符号範囲検出部、符号選出部、名称選出部及び名称補完部を備える。符号範囲検出部は、明細書を少なくとも含む文書ファイルを開いた状態で、『名称を省略して記入符号のみを記入した符号付き名称』を対象とする補完指示を受け付けると、前記明細書の選択カーソルの位置に基づいて前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記記入符号を特定する。符号選出部は、特定された前記記入符号に対応する登録符号を前記明細書の中から選出する。名称選出部は、選出された前記登録符号に対応する登録名称を選出する。名称補完部は、前記記入符号の範囲の前位置に、選出された前記登録名称を挿入する。【選択図】図1

Description

本発明は、明細書入力支援方法、明細書入力支援プログラム、および明細書入力支援システムに関する。
従来、特許などの出願用に明細書の作成を支援する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、『明細書中の名称と符号の対応不一致を強調表示することで、記載ミスを警告する』旨の技術が開示される。
また例えば、特許文献2には、『発明と先行技術文献との技術的差異に定型文を組み合わせることで、明細書を半自動的に作成する』旨の技術が開示される。
特開2006-344053号公報 特開2013-080278号公報
特許などの図面では、図上の部材一つ一つを区別するため、部材に関連付けて固有の符号が書き添えられる。明細書では、これらの符号を図面と逐一対照しながら説明するため、部材などの名称の末尾に符号を付けた表記(以下「符号付き名称」という)が何度も繰り返し登場する。
明細書の作成者は、これら多種類の符号付き名称を正確に使い分けると共に、説明の中で何回も繰り返し記入しなければならず、注意力と手間と時間を要するという課題があった。
特に、部材などの名称は、類似する別の名称と区別するため、長くかつ複雑な単語の組み合わせになることも多い。そのため、長くかつ複雑になった名称を誤記しないよう、前後の段落や図面上で部材名を慎重に照らし合わせながら記入する必要があり、明細書の作成者は確認の面倒や労力を要するという課題があった。
そこで、コンピュータシステム上において、かな漢字変換ソフトウェアの辞書に符号付き名称を予め登録しておくことで、短縮語(符号など)を長い符号付き名称に変換するなどの省力策が一応考えられる。しかしながら、この省力策では、明細書を新たに作成するたびに、かな漢字変換ソフトウェアの辞書登録と辞書クリアを大量に繰り返さなければならない。そのため、この省力策は、かな漢字ソフトウェアの辞書管理の点から日常的に実施することは困難である。
上記の特許文献1,2には、上述した課題について記載も示唆もなく、もちろん解決手段に相当する具体的な開示もない。
そこで、本発明は、これらの課題の少なくとも一つを解決するために、明細書上において符号付き名称の記入を支援する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータシステムが実施する明細書入力支援方法であって、符号範囲検出ステップ、符号選出ステップ、名称選出ステップ、および名称補完ステップを備えることを特徴とする。
前記符号範囲検出ステップは、明細書を少なくとも含む文書ファイルを開いた状態で、『名称を省略して記入符号のみを記入した符号付き名称』を対象とする補完指示を受け付けると、前記明細書の選択カーソルの位置に基づいて前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記記入符号を特定する。
前記符号選出ステップは、特定された前記記入符号に対応する登録符号を前記明細書の中から選出する。
前記名称選出ステップは、選出された前記登録符号に対応する登録名称を選出する。
前記名称補完ステップは、前記記入符号の範囲の前位置に、選出された前記登録名称を挿入する。
本発明によれば、明細書上において符号付き名称の記入を支援する技術が実現する。
なお、上記した以外の課題、構成および効果については、後述する実施形態の説明において、さらに詳しく説明される。
図1は、コンピュータシステム上で機能する明細書入力支援システム100の構成を示すブロック図である。 図2は、未記入名称の補完マクロのプログラムを説明する流れ図(1/2)である。 図3は、未記入名称の補完マクロのプログラムを説明する流れ図(2/2)である。 図4は、符号付き名称について名称部分を省略して符号部分のみを記入した文書画面を例示する図である。 図5は、[符号の説明]欄を例示する図である。 図6は、集合論的な登録符号「500A~C」を[符号の説明]欄に含む文書画面を例示する図である。 図7は、未記入名称の補完した後の文書画面を例示する図である。 図8は、符号付き名称の登録マクロのプログラムを説明する流れ図(1/2)である。 図9は、符号付き名称の登録マクロのプログラムを説明する流れ図(2/2)である。 図10は、選択カーソルが選択範囲を有しない場合の文書画面を例示する図である。 図11は、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有しない場合の文書画面を例示する図である。 図12は、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有する場合の文書画面を例示する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
《実施例1の構成》
図1は、コンピュータシステム上で機能する明細書入力支援システム100の構成を示すブロック図である。
同図において、明細書入力支援システム100は、名称の補完指示に対応するための構成として、符号範囲検出部110、符号選出部120、名称選出部130、および名称補完部140を備える。
これらの内、符号範囲検出部110は、明細書を少なくとも含む文書ファイルをコンピュータシステムなどで開いた状態で動作する。符号範囲検出部110は、名称を省略して記入符号のみを記入した符号付き名称を対象に、未記入部分の名称の補完指示をユーザなどから受け付ける。符号範囲検出部110は、この補完指示を受け付けると、明細書の選択カーソルの位置に基づいて、記入符号に相当する範囲を検出する。さらに、符号範囲検出部110は、検出した範囲から文字列を抽出することで、補完指示を受けた「記入符号」を特定する。
符号選出部120は、特定された記入符号を明細書の[符号の説明]欄に順列された登録符号と比較する。符号選出部120は、この比較によって、特定された記入符号と対応する登録符号を選出する。
名称選出部130は、明細書の[符号の説明]欄やその他の欄などから、選出された登録符号と対応する位置関係、例えば組み合わせや隣接するなどの位置関係にある登録名称を探索して選出する。
名称補完部140は、記入符号に相当する範囲の直前のカーソル位置を、登録名称の挿入位置に定める。名称補完部140は、このように定めた位置に、選出された登録名称を挿入する。
以上の構成によって、記入符号に対する補完指示に応じて、符号付き名称の未記入の名称部分を補完する機能が実現する。
上述の構成に加えて、明細書入力支援システム100は、符号付き名称の登録指示に対応するための構成として、記入範囲検出部150、位置決定部170、および符号登録部160を備える。
まず、記入範囲検出部150は、明細書を含む文書ファイルをコンピュータシステムなどで開いた状態で動作する。記入範囲検出部150は、符号付き名称を対象にした登録指示をユーザなどから受け付ける。記入範囲検出部150は、この登録指示を受け付けると、明細書の選択カーソルの位置に基づいて、符号付き名称の記入符号に相当する範囲を検出する。また、記入範囲検出部150は、符号付き名称の記入名称に相当する範囲も検出する。さらに、記入範囲検出部150は、検出した範囲それぞれから文字列を抽出することで、登録指示を受けた「記入名称」および「記入符号」を特定する。
符号登録部160は、特定された記入名称および記入符号を、予め定められた所定のフォーマットに従って文字列結合を行うことによって、[符号の説明]欄に挿入するための登録用の文字列(以下「登録文字列」という)を生成する。符号登録部160は、[符号の説明]欄に登録文字列を挿入することによって、符号付き名称を新規に登録する。
なお、位置決定部170は、明細書の[符号の説明]欄に順列される登録符号を、記入符号と比較する。この比較の処理によって、位置決定部170は、登録符号の並び順に基づいて、符号登録部160が登録文字列を挿入する際の挿入位置を決定する。
以上の構成によって、符号付き名称の登録指示に応じて、符号付き名称を構成する「名称と符号の組み合わせ」を[符号の説明]欄に新規に登録する機能が実現する。
さらに、上述の構成に加えて、符号選出部120は、正規変換部121、および集合検索部122を追加的に備える。
正規変換部121は、[符号の説明]欄に順列された登録符号それぞれについて、集合論的な「~」、「-」、「,」などの文字や語句を含むか否かを判別する。これらの文字や語句を含む場合、登録符号は、1つ以上の符号を集合要素とする集合論的な表記(以下「符号集合」という)として判断可能になる。
登録符号が符号集合を意味する文字や語句を含む場合、正規変換部121は、符号集合の要素判定を行うための文字列(以下「正規化文字列」という)に、登録符号を文字列変換する。このような正規化文字列としては、例えば、標準的な正規化表現やワイルドカードなどでもよいし、文書作成ソフトウェア独自に拡張された表記ルールを有する正規化表現やワイルドカードや独自ルールなどでもよい。
集合検索部122は、符号範囲検出部110によって特定された記入符号が、この正規化文字列の要素判定に合致するか否かを判定(正規化検索やワイルドカード検索など)する。ここで正規化文字列の要素判定に合致した場合、集合検索部122は、正規化文字列の変換前の登録符号を、記入符号に対応する登録符号として選出する。
以上の追加構成によって、集合論的に表記された登録符号にも対応した補完処理の機能が実現する。
また、上述の構成に加えて、記入範囲検出部150は、規則推定部151、選択推定部152、および区分推定部153を追加的に備える。
規則推定部151は、記入範囲検出部150において、選択カーソルが選択範囲を有しない場合(例えば棒状カーソルのみの場合)に動作する。規則推定部151は、選択カーソルの直前から符号コード規則(符号の文字コードの種類や並び方などの規則)に該当する文字を前方に辿って、記入符号に相当する範囲を検出する。さらに、規則推定部151は、記入符号の範囲の直前から名称コード規則(名称の文字コードの種類や並び方などの規則)に該当する文字を前方に辿って、記入名称に相当する範囲を検出する。
また、選択推定部152は、記入範囲検出部150において、選択カーソルが選択範囲を有し、その選択範囲に区分文字が存在しない場合に動作する。選択推定部152は、選択範囲の終了位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿って、記入符号に相当する範囲を検出する。さらに、選択推定部152は、選択範囲の開始位置から記入符号の範囲の直前までを、記入名称に相当する範囲として検出する。
さらに、区分推定部153は、記入範囲検出部150において、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ区分文字が選択範囲に存在する場合に動作する。区分推定部153は、区分文字の直後から選択範囲の終了位置までを記入符号に相当する範囲として検出する。さらに、区分推定部153は、選択範囲の開始位置から区分文字の直前までを記入名称に相当する範囲として検出する。これらの動作と併せて、区分推定部153は、明細書として本来不要な区分文字を選択範囲から削除する。
以上の追加構成によって、コード規則の想定に当てはまらない記入名称や記入符号の使用にも適切に対応した登録処理の機能が実現する。
なお、上述した明細書入力支援システム100は、例えば、ハードウェアとしてCPU(Central Processing Unit)やメモリなどを備えたコンピュータシステムによって構成される。このハードウェア上においてコンピュータ可読媒体に記憶された「明細書入力支援プログラム」が実行されることによって、上述した明細書入力支援システム100の各部機能がソフトウェア上に実現(仮想的に実装)され、かつ明細書入力支援方法のサービスがユーザに提供される。
このハードウェアの一部または全部については、専用の装置、機械学習マシン、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、PLD(programmable logic device)などで代替してもよい。
また、ハードウェアやプログラムの一部または全部をネットワーク上のサーバに集中または分散してクラウドシステムを構成することによって、複数のクライアント端末(ユーザ)に対して明細書入力支援方法のサービスを提供してもよい。
《実施例1の動作》
続いて、実施例1における明細書入力支援システム100のプログラム動作について、「未記入名称の補完動作」および「符号付き名称の登録動作」の動作に分けて説明する。
なお、ここでの動作説明では、プログラムのステップ動作の主体を明確にするため、請求項中の『〇△ステップ』に相当する動作を、上述した構成(図1参照)の『〇△部』を主体にした動作として記述する。
《未記入名称の補完動作》
図2および図3は、未記入名称の補完マクロのプログラムを説明する流れ図である。
この補完マクロは、マイクロソフト(登録商標)のWORDなどの文書作成ソフトウェアにおいて、マクロブログラムの一つとして機能する。以下、この補完マクロの動作を、図2および図3に示すステップ番号の順に説明する。
ステップS101: ユーザは、文書作成ソフトウェアにおいて、少なくとも明細書を含む文書ファイルを開く。この文書ファイルは一種の雛形ファイルであって、明細書の既定の欄が予め設けられる。ユーザは既定の欄ごとに文章を記入して明細書を完成させる。この記入の作業中に、ユーザは、多種類かつ大量の符号付き名称を記入することになる。その符号付き名称を記入する際、ユーザは、補完マクロの使用を前提として、符号付き名称の名称部分を省略し、符号のみを記入できる。
図4は、符号付き名称の名称部分を省略して符号のみを記入した文書画面を例示する図である。同図は、符号「100」を記入した直後であるため、文書画面内の棒状の選択カーソルは、符号「100」の直後に位置する。この状態で、ユーザは、省略した名称部分(以下「未記入名称」という)の補完指示として、予め割り当てたショートカットキー(例えばF12キーなど)を操作して、補完マクロを起動する。
ステップS102: 符号範囲検出部110は、補完マクロの起動に応じて、この選択カーソルの位置から前方(文書の先頭位置に向かう方向)に文字を辿って、記入符号をスキャンする。符号範囲検出部110は、このスキャン中に符号コード規則(例えば、数字、英字、ギリシャ文字、波形「~」、またはコンマ「,」)に合致する最長の連続範囲を検出する。なお、符号コード規則のコンマ「,」は、日本語の文章中の読点「、」とは別物であって、ユーザは符号でのみ使用するものとする。
このような符号コード規則としては、「名称の文字として通常使用されず、かつ符号として使われることの多い文字コードのルール」や、さらに「符号としてよく使われる文字や語句の並びや最小文字数や最大文字数などの文法的なルール」や、「名称に合致しないといった排他的条件」などの一つ以上からなるルールであることが好ましい。
図4に示す例では、符号「100」の各桁はいずれも英数字であるため符号コード規則に合致する。符号範囲検出部110は、この符号「100」の先頭文字「1」を前方に越えた際に、符号コード規則に合致しない文字としてひらがな「て」を検出する。この検出動作によって、符号範囲検出部110は、符号「100」に相当する最長の連続範囲を検出する。符号範囲検出部110は、その範囲から文字列を抽出することによって、記入符号を特定する。
ステップS103: 符号範囲検出部110は、補完マクロの起動ごとに、明細書の[符号の説明]欄に相当する範囲を特定する。
図5は、[符号の説明]欄を例示する図である。
例えば、図5に示す書き方の場合には、[符号の説明]欄の開始位置を、『[符号の説明]+改行コード+任意の0文字以上+段落番号+改行コード』に相当する最短範囲の直後として特定する。さらに、[符号の説明]欄の終了位置を、[符号の説明]欄の開始位置から後方に向かって最初に出現する『改行コード』の直前とする。なお、[符号の説明]の様々な書き方や、その前後の欄との関係などに合わせて[符号の説明]欄の検出は適宜に策定することが可能である。
ステップS104: 符号選出部120は、[符号の説明]欄の範囲から、記入符号と文字列一致する登録符号を検索する。
図5の場合、記入符号「100」に文字列一致する登録符号「100」は、[符号の説明]欄の一行目左端に存在する。
ステップS105: 符号選出部120は、記入符号に文字列一致する登録符号が[符号の説明]欄に有ったか否かを判断する。有った場合、符号選出部120は、ステップS112に動作を移行する。無い場合、符号選出部120は、ステップS106に動作を移行する。
ステップS106: 正規変換部121は、符号集合を示す文字を含む登録符号を[符号の説明]欄の範囲から検索する。
図6は、[符号の説明]欄に、符号集合を示す文字を含む登録符号「500A~C」を有する文書画面を例示する図である。この図6の例では、登録符号「500A~C」は、符号集合を意味する文字として、1文字分の「~」や語句「(英数字)~(英数字)」を含む。
ステップS107: ステップS106の検索結果が「有り」の場合、正規変換部121は、ステップS108に動作を移行する。一方、検索結果が「無し」の場合、正規変換部121は、ステップS111に動作を移行する。
ステップS108: 正規変換部121は、発見した登録符号ごとに、符号集合を示す文字列を正規化文字列に変換する。ここでの正規化文字列は、例えば、ワイルドカードや正規表現や独自のローカルルールに基づく特殊検索用の文字列である。
例えば、図6の例では、登録符号『500A~C』は、WORDなどの文書作成ソフトウェア用に拡張されたワイルドカード(正規化文字列の一種)として『500[A-C]』に文字列変換される。
ステップS109: 集合検索部122は、正規化文字列ごとに、記入符号が要素判定に合致するか否かを判定する。
ここで合致した場合、集合検索部122は、正規化文字列に変換する前の登録符号を、記入符号に対応する登録符号として選出する。
例えば、図6の例では、記入符号『500B』は、正規化文字列『500[A-C]』の要素判定に合致する。この場合、記入符号『500B』は、変換前の登録符号『500A~C』が示す符号集合の集合要素であることが判明する。以上の結果から、集合検索部122は、登録符号『500A~C』を、記入符号『500B』に対応する登録符号に選出する。
ちなみに、正規化文字列のルール次第では、登録符号『500A~C』を正規化文字列『500A~C』に変換してもよい。この場合、文字列の実質的な変換は行われないが、登録符号と正規化文字列との役割の違いから変換がなされたものとみなす。
ステップS110: 記入符号を集合要素とする登録符号があった場合、集合検索部122は、ステップS112に動作を移行する。一方、記入符号を集合要素とする登録符号がなかった場合、集合検索部122は、ステップS111に動作を移行する。
ステップS111: このステップでは、記入符号に対応する登録符号が[符号の説明]欄に存在しない。そのため、未記入名称の補完処理は遂行されない。そこで、符号選出部120は、文書作成ソフトウェアのステータスバーなどに「符号の説明に見当たりません」旨の状況表示を行う。その上で、符号選出部120は、補完動作を未完処理として補完マクロを終了する。
ちなみに、対応する登録符号は、[符号の説明]欄に存在しなくても、その他の欄に散在している可能性もある。そこで更なる動作として、符号選出部120が、[符号の説明]欄以外に探索範囲を拡大して、対応する登録符号を含む符号付き名称を探索してもよい。このような符号付き名称が探索された場合、符号選出部120は、探索された登録符号を選出して、対応ステップS112に動作を移行する。なお、補足動作として、符号選出部120は、後述する登録マクロを自動起動して、[符号の説明]欄に未登録であった符号付き名称の登録を自動的に済ましてもよい。
ステップS112: このステップ以降、未記入名称を補完する旨の具体的な文書処理が開始される。そこで、名称補完部140は、UNDO(元に戻す)用のレコード作成の開始を「名称補完」の処理名を付けて文書作成ソフトウェアに指令する。
ステップS113: 符号選出部120は、上述したステップS105またはステップS110で選出された登録符号の文字書式(下付、上付など)を取得して、記入符号の文字書式に上書き設定する。この処理によって、ユーザが記入符号を平文(文字書式なし)で簡易に記入しても、登録符号の書式(下付、上付など)が記入符号に自動的に設定される。
ステップS114: 名称選出部130は、選出された登録符号に対応する位置関係にある登録名称を、[符号の説明]欄やその他の欄から選出する。
例えば、図5や図6に例示するように[符号の説明]欄の書式が「(登録符号)...(登録名称)(区切り文字)」である場合、名称選出部130は、登録符号に後続する「...」の直後から区切り文字(読点または改行文字)の直前までの最短範囲を検出することによって、登録名称を選出する。また、明細書中に散在する符号付き名称の場合は、名称選出部130は、符号部分の前位置から前方に辿って名称コード規則に従う名称部分を自動検出する。名称選出部130は、自動検出された名称部分を登録名称に選出する。
ステップS115: 名称補完部140は、選出された登録名称を記入符号に相当する範囲の前位置に挿入することによって、未記入名称を補完する。
図7は、未記入名称の補完した後の文書画面を例示する図である。
同図では、登録名称「明細書入力支援装置」が、記入符号「100」の前に挿入されることで、符号付き名称「明細書入力支援装置100」の記入が完成する。
なお、図7に示すように、未記入名称の補完後に、選択カーソルの位置を記入符号の範囲の後に維持(または補完の文字数分だけ後方に移動)することが好ましい。このような選択カーソルの維持によって、ユーザは、記入符号の後ろから明細書の新たな書き込みを特に意識することなく継続することが可能になる。
ステップS116: 名称補完部140は、ステップS112で開始したUNDO(元に戻す)用のレコード作成を終了する。この処理によって、文書作成ソフトウェアのUNDO(元に戻す)1回の操作によって、補完マクロを起動する前の文書状態に戻すことが可能になる。
以上の一連の動作によって、補完マクロの動作が完了する。
《符号付き名称の登録動作》
図8および図9は、符号付き名称の登録マクロのプログラムを説明する流れ図である。
この登録マクロも、補完マクロと同様に、WORDなどの文書作成ソフトウェアにおいて、マクロブログラムの一つとして機能する。以下、この登録マクロの動作を、図8および図9に示すステップ番号の順に説明する。
ステップS201: ユーザは、文書作成ソフトウェアで少なくとも明細書を含む文書ファイルを開き、明細書の既定の欄ごとに文章を記入する。ユーザは、未登録の符号付き名称を明細書中に記入する場合、記入名称および記入符号を省略せずに記入する。この記入の直後に、ユーザは、符号付き名称を対象にする登録指示として、予め割り当てたショートカットキー(例えばF11キーなど)を操作して、登録マクロを起動する。
ステップS202: 登録マクロの起動に応じて、記入範囲検出部150は、選択カーソルが選択範囲を有するか否かを判定する。選択範囲を有しない場合、記入範囲検出部150の規則推定部151はステップS203に動作を移行する。一方、選択範囲を有する場合、記入範囲検出部150の選択推定部152はステップS205に動作を移行する。
ステップS203: 規則推定部151は、選択カーソル(棒状カーソル)の位置から符号コード規則(例えば、数字・英字・ギリシャ文字・波形「~」、またはコンマ「,」に該当する文字)を前方に辿ることによって、記入符号に相当する最長の連続範囲を検出する。
このような符号コード規則としては、「名称の文字として通常使用されず、かつ符号として使われることの多い文字コードのルール」や、さらに「符号としてよく使われる文字や語句の並びや最小文字数や最大文字数などの文法的なルール」や、「名称に合致しないといった排他的条件」などの一つ以上からなるルールであることが好ましい。
図10は、選択カーソルが選択範囲を有しない場合の文書画面を例示する図である。
図10の例では、規則推定部151は、選択カーソル(棒状カーソル)の位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿ることによって、記入符号「120」に相当する連続した範囲を検出する。
ステップS204: 規則推定部151は、記入符号の範囲の直前から名称コード規則として、例えば、ひらがな以外・句読点以外・括弧以外に該当する漢字やカタカナなどの文字を前方に辿ることによって、記入名称に相当する最長の連続範囲を検出する。
なお、ここでの名称コード規則としては、「符号として通常使用されず、かつ名称として使われることの多い文字コードのルール」や、さらに「名称としてよく使われる文字や語句の並びや最小文字数や最大文字数などの文法的なルール」や、「符号に合致しないといった排他的条件」などの一つ以上からなるルールであることが好ましい。
図10の例では、規則推定部151は、記入符号「120」の範囲の直前から名称コード規則に該当する文字を前方に辿ることによって、記入名称「符号選出部」に相当する最長の連続範囲を検出する。
この処理の後、規則推定部151は動作をステップS210に移行する。
ステップS205: ユーザは、符号付き名称の名称部分と符号部分の境界を明示するため、符号付き名称に区分文字(例えば「@」)を予め挿入する場合がある。このような区分文字としては、符号付き名称に通常使われない記号などの1つ以上の文字が使用される。そこで、記入範囲検出部150は、選択カーソルの選択範囲に区分文字が存在するか否かを判定する。区分文字が存在しない場合、選択推定部152はステップS206に動作を移行する。一方、区分文字が存在する場合、区分推定部153は、ステップS208に動作を移行する。
ステップS206: 選択推定部152は、選択範囲の終了位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿ることによって、記入符号に相当する最長の連続範囲を検出する。
図11は、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有しない場合の文書画面を例示する図である。図11の例では、選択推定部152は、選択範囲の終了位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿ることによって、記入符号「120A」に相当する最長の連続範囲を検出する。
ステップS207: 選択推定部152は、選択範囲の開始位置から記入符号の範囲の直前までを記入名称に相当する範囲として検出する。なお、この動作は、符号付き名称(選択範囲)の後方から記入符号の文字数分を除くなどの文字列関数の動作と同じである。
図11の例では、選択推定部152は、選択範囲の開始位置から記入符号「120A」の範囲の直前までを記入名称「符号の選択部」に相当する範囲として検出する。このように、選択推定部152は選択範囲から符号範囲を除いて記入名称の範囲を検出するため、名称コード規則の一例である「ひらがなを含まない」に合致しない記入名称「符号の選択部」であっても名称範囲として検出することが可能になる。
この処理の後、選択推定部152は動作をステップS210に移行する。
ステップS208: 区分推定部153は、区分文字の直後から選択範囲の終了位置までを記入符号に相当する範囲として検出する。
図12は、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有する場合の文書画面を例示する図である。図12の例では、区分推定部153は、区分文字「@」の直後から選択範囲の終了位置までを記入符号「820」に相当する範囲として検出する。
ステップS209: 区分推定部153は、選択範囲の開始位置から区分文字の直前までを記入名称に相当する範囲として検出する。区分推定部153は、これらの処理と併せて、選択範囲から『明細書に本来不要な区分文字』を削除する。
図12の例では、区分推定部153は、選択範囲の開始位置から区分文字「@」の直前までを記入名称「選出した箇所POS」に相当する範囲として検出する。
このように、区分推定部153は、選択範囲を区分文字で区分することによって、記入名称と記入符号を区別する。そのため、本来は符号コード規則に合致して記入符号の一部として検出される「POS」の部分を記入名称の一部に含めて検出することが可能になる。
この処理の後、区分推定部153は動作をステップS210に移行する。
ステップS210: 符号登録部160は、明細書から[符号の説明]欄に相当する範囲を、文書検索によって特定する。ここでの具体的な動作はステップS103と同様であるため、説明を省略する。
ステップS211: 位置決定部170は、明細書の[符号の説明]欄から登録符号を順番に一つずつピックアップする。
ステップS212: 位置決定部170は、記入符号を、ステップS211で[符号の説明]欄からピックアップした登録符号と所定の並び順ルールに基づいて比較する。例えば、位置決定部170は、次の文字列評価によって、符号の大小関係(並び順)を比較する。
(1)記入符号と登録符号の「数字以外の文字部分」の違いは辞書順の用語の並びで大小関係を判定する。
(2)記入符号と登録符号の「数字部分」の違いは数の大小で大小関係を判定する。
(3)記入符号と登録符号で数字とそれ以外の文字の入れ替わりがある場合は、数字を小さいと判定する。
(4)記入符号と登録符号で一方に添え字などの追加がある場合は、追加の有る方を大きいと判定する。
ステップS213: 位置決定部170は、ステップS212の比較結果から、記入符号が登録符号よりも大きいか(並び順でいえば「後ろに並ぶ」)否かを判定する。記入符号が登録符号よりも大きい場合、位置決定部170は、ステップS211に動作を戻すことで、次の登録符号についての判定を実施する。一方、記入符号が登録符号よりも大きくない場合、位置決定部170は、ステップS214に動作を進める。
ステップS214: 次に、位置決定部170は、記入符号と登録符号が等しいか否かを判定する。記入符号と登録符号が等しい場合、位置決定部170は、重複登録の可能性をユーザに警告するため、ステップS215に動作を進める。一方、記入符号と登録符号が等しくない場合、位置決定部170は、[符号の説明]欄における記入符号の挿入位置が判明したと判断して、ステップS216に動作を移行する。
ステップS215: ここで、符号登録部160は、記入符号が既に[符号の説明]欄に登録済み(重複登録のミス)であることを、メッセージボックスで警告する。さらに、符号登録部160は、ユーザに符号の付け間違いを確認してもらうため、[符号の説明]欄に登録済みの文字列「符号...名称」をメッセージボックス内に参考として表示する。ユーザがメッセージボックスを閉じることによって、符号登録部160は登録マクロの動作を完了する。
ステップS216: 位置決定部170は、ステップS211~213を繰り返して比較した結果を経て、記入符号を最初に上回った登録符号(登録文字列)の前を挿入位置に決定する。なお、登録符号のいずれよりも記入符号が大きい場合は、[符号の説明]欄の最後を挿入位置に決定する。
ステップS217: 符号登録部160は、記入範囲検出部150(規則推定部151/選択推定部152/区分推定部153)において検出された範囲から、記入名称と記入符号をそれぞれ特定する。符号登録部160は、特定した記入名称と記入符号を、例えば「(前の区切り)(記入符号)...(記入名称)(後の区切り)」のフォーマットに文字列結合して、登録文字列を生成する。このとき、符号登録部160は、挿入位置が[符号の説明]欄の先頭/中間/最後のいずれかに応じて、フォーマットの(区切り)部分に「、(読点)」を入れるか否かの調整を次のように行う。
(1)挿入位置が先頭と中間の場合、前の区切りは省略し、後ろの区切りは「、(読点)」とする。
(2)挿入位置が最後の場合、前の区切りは「、(読点)」とし、後ろの区切りは省略する。
ステップS218: ここからは、登録文字列を[符号の説明]欄へ挿入するため、具体的な文書処理が開始する。そこで、符号登録部160は、UNDO(元に戻す)用のレコード作成の開始を「符号登録」の処理名で文書作成ソフトウェアに指令する。
ステップS219: 符号登録部160は、作成した登録文字列を、ステップS216で決定した挿入位置に文字列挿入することによって、[符号の説明]欄の符号登録を実施する。符号登録部160は、ユーザが登録結果の成否を確認できるように、文書作成ソフトウェアのステータスバーなどに登録文字列を表示する。
ステップS220: 記入範囲検出部150は、選択カーソルの位置を、登録マクロの起動時の位置に維持(または復元)する。このような選択カーソルの維持によって、ユーザは、符号付き名称の後ろから明細書の新たな書き込みを特に意識することなく継続することが可能になる。
符号登録部160は、ステップS218で開始したUNDO(元に戻す)用のレコード作成を終了する。この処理によって、文書作成ソフトウェアのUNDO(元に戻す)1回の操作によって、符号登録を行う前の状態に[符号の説明]欄を戻すことが可能になる。
以上の一連の動作によって、符号付き名称の登録マクロの動作が完了する。
《実施例1の効果》
以下、実施例1が奏する効果について説明する。
(1)一般に、明細書では多種類の符号付き名称が繰り返し登場する。これらの符号付き名称の名称部分は、類似した部材などの名称と区別するため、長くかつ複雑な名称になることが多い。ユーザは、これらの長くかつ複雑な名称を誤記しないよう、前後の段落や図面などを慎重に照らし合わせる必要があった。そのため、これらの符号付き名称の名称部分を記入する作業は、ユーザにとって注意力や手間や時間を要する作業であった。
本実施例1は、この課題を、符号付き名称の未記入部分の名称を補完する補完マクロによって解決する。ユーザは、この補完マクロを使用することによって、符号付き名称の名称部分を記入せずに省略できる。このようにして、本実施例1は、符号付き名称の名称部分の記入に要するユーザの注意力と手間と時間を削減できるという点で優れている。
(2)本実施例1の補完マクロは、起動時の「記入符号の範囲検出」から、完了時の「登録名称の挿入処理」までを一貫して自動的に実施する。本実施例1は、この一貫した自動化機能によって、補完マクロの処理中において面倒なユーザ操作が殆どないという点で優れている。
(3)本実施例1の補完マクロは、[符号の説明]欄において登録符号の探索(選出)を行う。この[符号の説明]欄は、明細書中に登場する登録名称と登録符号の殆どが狭い範囲に集約される。そのため、この[符号の説明]欄の範囲を対象にすることによって、登録符号の探索にかかる処理負荷を少なくできる。したがって、本実施例1は、[符号の説明]欄の範囲において登録符号を探索することによって、登録符号の選出を少ない処理負荷で迅速に完了できるという点で優れている。
(4)本実施例1の補完マクロは、符号集合を示す登録符号を正規化文字列に変換し、記入符号が正規化文字列に合致するかを判定する。このような変換動作および判定動作によって、本実施例1は、[符号の説明]欄における登録符号の集合論的な書き方(例えば500A~C)に対応して記入符号(例えば500B)を選出することが可能になる。その結果、本実施例1は、符号集合を示す登録符号に対応した補完処理が可能になるという点で優れている。
(5)本実施例1の補完マクロは、選出された登録符号の文字書式(下付、上付など)を取得して、その文字書式を記入符号に自動的に上書き設定する。この自動化機能によって、本実施例1は、文字書式付きの記入符号であってもユーザは平文で記入すればよくなり、文字書式を記入符号に設定するユーザの手間を省くことができるという点で優れている。
(6)本実施例1は、「未記入名称の補完マクロ」の他に、「符号付き名称の登録マクロ」も備える。この登録マクロによって[符号の説明]欄の登録処理が進むことによって、補完マクロにおいて未記入名称に補完する登録名称が[符号の説明]欄から見つからないといった空振りが減る。一方、補完マクロが空振りした場合、ユーザは記入名称が[符号の説明]欄に未登録であると知るため、ユーザにとって登録マクロを起動する良い契機になる。本実施例1は、このように協調する登録マクロおよび補完マクロを備えることによって、符号付き名称および[符号の説明]欄の両方に対して、互いに補い合う関係でユーザ入力の支援を実現するという点で優れている。
(7)通常、ユーザは、明細書中で使用した符号付き名称を[符号の説明]欄に整理して記入しなければならない。これらの符号付き名称の名称部分は、類似した部材などの名称と区別するため、長くかつ複雑な名称になることが多い。また、符号部分も紛らわしいものになることが多い。そのため、[符号の説明]欄に符号付き名称を整理して登録する作業は、ユーザにとって注意力や手間や時間を要する作業であった。
本実施例1は、この課題を、明細書中の符号付き名称を[符号の説明]欄に登録する登録マクロによって解決する。この登録マクロに処理を任せることによって、ユーザは符号付き名称それぞれを[符号の説明]欄に整理して記入する必要がなくなる。したがって、本実施例1は、[符号の説明]欄の作成に必要であった、注意力と手間と時間を削減できるという点で優れている。
(8)本実施例1の登録マクロは、起動時の「記入符号の範囲検出」から、完了時の「登録文字列の挿入処理」までを一貫して自動的に実施する。本実施例1は、この一貫した自動化機能によって、登録マクロの処理中において面倒なユーザ操作が殆どないという点で優れている。
(9)通常、ユーザは、符号付き名称を登録するに際して、[符号の説明]欄の符号の並び順を正しく保つ作業をしなければならない。ユーザは、この作業のために、注意力と手間と時間が必要になるという課題があった。
本実施例1の登録マクロは、この課題を「記入符号を[符号の説明]欄に順列される登録符号と比較した結果に基づいて[符号の説明]欄における登録文字列の挿入位置を決定する自動化機能」によって解決する。そのため、ユーザは、登録マクロに処理を任せることによって、[符号の説明]欄の並び順を整理したり並べ替えたりなどの必要がなくなる。したがって、本実施例1は、[符号の説明]欄の並び順を正しく保つユーザ作業を省くことが可能になり、ユーザの注意力と手間と時間を削減できるという点で優れている。
(10)本実施例1の登録マクロは、選択カーソルが選択範囲を有しない場合、選択カーソルの位置から前方に辿りながら符号コード規則および名称コード規則を順に判定することで、コード規則に準じた記入符号および記入名称の両範囲を自動検出する。本実施例1は、この自動検出の機能によって、記入符号および記入名称の範囲をユーザが事前に指定する必要がないという点で優れている。
(11)本実施例1の登録マクロは、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有しない場合、記入符号の範囲を自動検出した後、選択範囲から記入符号の範囲を除いた残りの部分を記入名称の範囲として自動検出する。ここでは、記入名称の検出に名称コード規則を使用しないため、例えば漢字カタカナ以外の文字(例えばひらがな)を含む記入名称についても範囲を検出できる。したがって、本実施例1は、ユーザが登録マクロの起動前に選択範囲を設定することによって、名称コード規則から外れた記入名称の範囲も検出できるという点で優れている。
(12)本実施例1の登録マクロは、選択カーソルが選択範囲を有し、かつ選択範囲に区分文字を有する場合、選択範囲を区分文字で区分することによって後方の区分部分を記入符号の範囲として自動検出し、前方の区分部分を記入名称の範囲として自動検出する。この自動検出の機能では、名称コード規則も符号コード規則も使用しないため、これらのコード規則に外れる記入名称や記入符号であっても範囲を自動検出できる。したがって、本実施例1は、ユーザが登録マクロの起動前に区分文字および選択範囲を設定することによって、名称コード規則や符号コード規則に拘わらずに記入名称および記入符号それぞれの範囲を検出できるという点で優れている。
(13)本実施例1の登録マクロは、符号付き名称の登録処理と共に、選択範囲に存在する区分文字を自動的に削除する。したがって、本実施例1は、明細書に本来必要ない区分文字を後からユーザが削除するなどの面倒がないという点で優れている。
《その他の補足事項》
上述した実施形態では、記入符号に対応する登録符号を[符号の説明]欄から選出している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。明細書中には符号付き名称が散在するため、そこから記入符号に対応する登録符号を選出してもよい。
また、上述した実施形態では、補完マクロを起動するたびに、その時点の明細書中から記入符号に対応する登録符号および登録名称の選出を行う。この動作は、明細書の作成中に登録名称が途中で変更されても、補完マクロの起動時点における『最新の登録名称』を常に選出できるという点で優れている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、実施例1において登録名称を一旦選出した後に、名称選出部130が、『記入符号』と『対応する登録名称』からなる対応関係(テーブルデータなど)を作成してもよい。この対応関係が作成された次回以降については、名称選出部130は、対応関係を記入符号で照会することによって登録名称の選出が直に可能になる。この次回以降の動作では、実施例1における登録符号の選出動作が省略可能になるため、未記入名称の補完処理の迅速化が図られるという点で優れている。
さらに、上述した実施形態では、同一符号に対する記入名称の登録を重複登録として中止している。この動作は、同一符号に対して異なる複数の名称が重複登録されるなどのミスを防止できるという点で優れている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、同一符号に対して異なる名称が登録指示された場合に、[符号の説明]欄の登録文字列の該当部分を新しいものに変更してもよい。この動作は、符号付き名称の登録動作によって、[符号の説明]欄の該当部分を最新状態に維持できるという点で優れている。
また、上述した実施形態では、ユーザが補完マクロを逐一起動することで、未記入名称の補完を逐一実施している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、符号付き名称の登録処理と並行して、明細書中から該当する符号部分のみの符号付き名称を自動的に探索し、対応する登録名称(登録前の記入名称でもよい)を符号部分の前位置に挿入する補完動作をまとめて実行してもよい。この動作は、後から登録処理を実行することによって、それまでに記入した符号部分のみの符号付き名称に対して登録名称を一括して補完できるという点で優れている。
さらに、上述した実施形態において、登録処理による[符号の説明]欄の該当部分の更新変更と並行して、明細書中から更新前の符号付き名称を自動的に探索し、更新後の符号付き名称に置換してもよい。この動作は、登録処理によって[符号の説明]欄の更新変更を後から実行することによって、それまでに記入した更新前の符号付き名称を一括して自動更新できるという点で優れている。
また、上述した実施形態では、日本語の明細書に対する処理について説明した。しかしながら、本発明は日本語の処理に限定されない。例えば、日本語以外の明細書であっても、言語や文法に由来する差異や、明細書の方式的な差異などをカスタマイズすれば、上述した本発明の処理内容を適用することが可能である。
さらに、上述した実施形態では、[符号の説明]欄における登録文字列の挿入位置を毎回コントロールすることによって、[符号の説明]欄の並び順を維持する。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、[符号の説明]欄の並び順とは無関係に登録文字列を挿入してもよい。なお、この場合には、適当なタイミング(定期間隔または文書完成時など)で[符号の説明]欄に並び替え処理を行うことによって[符号の説明]欄の並び順を整合させることが好ましい。
また、上述した実施形態では、汎用の文書作成ソフトウェアのマクロプログラムによって本発明を実現するケースについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。明細書に特化した文書作成ソフトウェアや専用マシンにおける専用機能として本発明を実現してもよい。また、クラウドサーバーを用いて複数のクライアント端末(複数のユーザ)ごとにクラウドサービスを提供する形態によって本発明方法のサービス提供を行ってもよい。
なお、本発明は、上記した実施例の内容に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は必ずしも説明した全ての構成やステップを備えるものに限定されない。
また、実施形態の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
100...明細書入力支援システム、110...符号範囲検出部、120...符号選出部、121...正規変換部、122...集合検索部、130...名称選出部、140...名称補完部、150...記入範囲検出部、151...規則推定部、152...選択推定部、153...区分推定部、160...符号登録部、170...位置決定部

Claims (8)

  1. コンピュータシステムが実施する明細書入力支援方法であって、
    明細書を少なくとも含む文書ファイルを開いた状態で、『名称を省略して記入符号のみを記入した符号付き名称』を対象とする補完指示を受け付けると、前記明細書の選択カーソルの位置に基づいて前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記記入符号を特定する符号範囲検出ステップと、
    特定された前記記入符号に対応する登録符号を前記明細書の中から選出する符号選出ステップと、
    選出された前記登録符号に対応する登録名称を選出する名称選出ステップと、
    前記記入符号の範囲の前位置に、選出された前記登録名称を挿入する名称補完ステップと
    を備えたことを特徴とする明細書入力支援方法。
  2. 請求項1記載の明細書入力支援方法であって、
    前記符号選出ステップは、
    特定された前記記入符号を前記明細書の[符号の説明]欄に順列された前記登録符号と比較して、対応する前記登録符号を選出する
    ことを特徴とする明細書入力支援方法。
  3. 請求項2記載の明細書入力支援方法であって、
    前記符号選出ステップは、
    前記[符号の説明]欄に順列された前記登録符号が符号集合を示す文字や語句を含む場合、前記符号集合の要素判定を行うための文字列(以下「正規化文字列」という)に前記登録符号を文字列変換する正規変換ステップと、
    特定された前記記入符号が前記正規化文字列の前記要素判定に合致した場合、前記正規化文字列の変換前の前記登録符号を、前記記入符号に対応する前記登録符号として選出する集合検索ステップとを有する
    ことを特徴とする明細書入力支援方法。
  4. 請求項2記載の明細書入力支援方法であって、
    前記明細書を少なくとも含む文書ファイルを開いた状態で、前記明細書に記入された符号付き名称を対象とする登録指示を受け付けると、前記明細書の選択カーソルの位置に基づいて前記符号付き名称の符号部分である前記記入符号に相当する範囲、および前記符号付き名称の名称部分である記入名称に相当する範囲を検出し、前記記入名称および前記記入符号を特定する記入範囲検出ステップと、
    前記記入名称および前記記入符号を対応付けた登録文字列を生成し、前記[符号の説明]欄に前記登録文字列を挿入する符号登録ステップと
    を備えたことを特徴とする明細書入力支援方法。
  5. 請求項4記載の明細書入力支援方法であって、
    前記記入符号を前記[符号の説明]欄に順列される前記登録符号と比較した結果に基づいて、前記[符号の説明]欄における前記登録文字列の挿入位置を決定する位置決定ステップを備え、
    前記符号登録ステップは、前記[符号の説明]欄の前記挿入位置に前記登録文字列を挿入する
    ことを特徴とする明細書入力支援方法。
  6. 請求項4記載の明細書入力支援方法であって、
    前記記入範囲検出ステップは、
    前記選択カーソルが選択範囲を有しない場合、前記選択カーソルの位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿って前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記記入符号の範囲の直前位置から名称コード規則に該当する文字を前方に辿って前記記入名称に相当する範囲を検出する規則推定ステップと、
    前記選択カーソルが前記選択範囲を有し、かつ区分文字を前記選択範囲に有しない場合、前記選択範囲の終了位置から符号コード規則に該当する文字を前方に辿って前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記選択範囲の開始位置から前記記入符号の範囲の直前位置までを前記記入名称に相当する範囲として検出する選択推定ステップと、
    前記選択カーソルが前記選択範囲を有し、かつ前記区分文字を前記選択範囲に有する場合、前記区分文字の直後から前記選択範囲の終了位置までを前記記入符号に相当する範囲として検出し、前記選択範囲の開始位置から前記区分文字の直前までを前記記入名称に相当する範囲として検出し、かつ前記区分文字を前記選択範囲から削除する区分推定ステップとを含む、
    ことを特徴とする明細書入力支援方法。
  7. コンピュータシステムに
    請求項1~6のいずれか一項に記載の明細書入力支援方法を実行させる
    ことを特徴とする明細書入力支援プログラム。
  8. 明細書を少なくとも含む文書ファイルを開いた状態で、『名称を省略して記入符号のみを記入した符号付き名称』を対象とする補完指示を受け付けると、前記明細書の選択カーソルの位置に基づいて前記記入符号に相当する範囲を検出し、前記記入符号を特定する符号範囲検出部と、
    特定された前記記入符号に対応する登録符号を前記明細書の中から選出する符号選出部と、
    選出された前記登録符号に対応する登録名称を選出する名称選出部と、
    前記記入符号の範囲の前位置に、選出された前記登録名称を挿入する名称補完部と
    を備えたことを特徴とする明細書入力支援システム。
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