JP2024030171A - 気密構造及び当該構造を備えた建物 - Google Patents

気密構造及び当該構造を備えた建物 Download PDF

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Abstract

【課題】施工者の技量に依存せず気密を確保できる気密構造及び建物を提供する。【解決手段】気密構造は、角型の管状であり、管壁を11貫通する第一貫通孔10が形成され第一部材1と、板部21を有し、板部21を貫通する第二貫通孔20が形成された第二部材2と、第二貫通孔2に嵌め込まれる栓部材3と、を備え、板部21は、管壁11に沿わせた状態で、管壁11に当接しており、第二貫通孔20は、管壁11に対して垂直な方向視において、第一貫通孔10と重複しており、栓部材3は、第二貫通孔20を介して第一貫通孔10に嵌め込まれている。【選択図】図1

Description

本発明は、気密構造及び当該構造を備えた建物に関する。
特許文献1には、気密断熱建築工法が開示されている。この気密断熱建築工法では、構造用合板と壁面用断熱材とのような部材同士の当接部に気密テープを貼着することで気密性を維持したり、パッキンを介して構造用合板と床面用断熱材とのような部材同士を当接させることで気密性を保ったりしている。
特開2004-183317号公報
特許文献1で開示されているような、気密テープによる気密施工における施工品質は、気密性の確保の点で施工者の技量に依存しやすく、安定した品質の確保ができない場合がある。また、発泡ウレタンによる気密施工を行うような場合も同様にその施工品質が施工者の技量に依存しやすく、安定した品質の確保ができない場合がある。そのため施工者の技量に依存せず気密を確保できる気密構造及び建物の提供が望まれる。
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、施工者の技量に依存せず気密を確保できる気密構造及び建物を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る気密構造は、
角型の管状であり、管壁を貫通する第一貫通孔が形成された第一部材と、
板部を有し、前記板部を貫通する第二貫通孔が形成された第二部材と、
前記第二貫通孔に嵌め込まれる栓部材と、を備え、
前記板部は、前記管壁に沿わせた状態で、前記管壁に当接しており、
前記第二貫通孔は、前記管壁に対して垂直な方向視において、前記第一貫通孔と重複しており、
前記栓部材は、前記第二貫通孔を介して前記第一貫通孔に嵌め込まれている。
本発明に係る気密構造は、更に、
前記栓部材は、
前記第一貫通孔と前記第二貫通孔とに嵌め込まれる本体部と、
前記第一部材の管内に配置される返し部と、を有してもよい。
本発明に係る気密構造は、更に、
前記本体部は、前記第二貫通孔の側から前記返し部の側に向けて、徐々に、前記第二貫通孔の径方向において縮径してもよい。
本発明に係る気密構造は、更に、
前記返し部は、前記本体部における、前記前記返し部に対向する側の端部よりも、前記第二貫通孔の径方向において大きくてもよい。
本発明に係る気密構造は、更に、
前記返し部は、前記本体部に対向する側の端部から前記本体部と離間している側の端部に向けて、徐々に、前記第二貫通孔の径方向において縮径してもよい。
本発明に係る気密構造は、更に、
前記第二部材は、前記第一部材の延在方向に交差する断面の形状が角張ったU字形状であり、
前記U字形状における底部が前記板部であってもよい。
上記目的を達成するための本発明に係る建物は、
上記に記載の気密構造を備え、
前記第一部材を柱として用いている。
本発明によれば、施工者の技量に依存せず気密を確保できる気密構造及び建物を提供することができる。
本実施形態に係る気密構造の断面図である。 第一部材の正面図である。 第二部材の正面図である。 気密構造の正面図である。 栓部材の側面図である。 栓部材の背面図である。 従来の気密構造の断面図である。
図面に基づいて、本発明の実施形態に係る気密構造及び建物について説明する。
まず、本実施形態に係る気密構造及び建物の概要を説明する。
図1には、本実施形態に係る気密構造の断面図を示している。本実施形態に係る気密構造は、図1に示すように、角型の管状であり、管壁11を貫通する第一貫通孔10が形成された第一部材1と、板部21を有し、板部21を貫通する第二貫通孔20が形成された第二部材2と、第二貫通孔20に嵌め込まれる栓部材3と、を備えている。なお、図1は、本実施形態に係る気密構造における、第一部材1の延在方向に交差する断面図である。
板部21は、管壁11に沿わせた状態で、管壁11に当接している。第二貫通孔20は、管壁11に対して垂直な方向視において、第一貫通孔10と重複している。栓部材3は、第二貫通孔20を介して第一貫通孔10に嵌め込まれている。
本実施形態に係る建物は、上記の気密構造を有しており、第一部材1を柱として用いている。この建物では、上記の気密構造により、施工者の技量に依存せず気密を確保することができる。
以下の説明では、説明の便宜として、図1に示す位置関係において、第一部材1から見た第二部材2の側を、正面側又は正面と称する場合がある。また、第二部材2から見た第一部材1の側を、背面側又は背面と称する場合がある。
なお、本実施形態に係る建物は、鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの骨組部材で構成された骨組架構と、壁や床などを形成するパネルとを有し、基礎に固定された上部構造体とで構成されてよい。骨組部材やパネルは、予め規格化(標準化)されたものとすることができる。この場合、骨組部材などを予め工場にて製造して建築現場に搬入し、建物を組み立てることができる。本実施形態に係る気密構造は、建物を新たに建築する際に、その一部として組み入れてもよいし、既存の建物に追加して構築してもよい。
以下、本実施形態に係る気密構造について詳述する。
図1、図2に示すように、第一部材1は、角型の管状で、長尺状の部材である。建物においては、柱として用いられる。第一部材1は、例えば、角型金属管のような、鉄や鉄合金の角管であってよい。なお、図2は、第一部材1の正面図である。
第一部材1は、4つの管壁19(図1参照)を有する。これら管壁19の内、少なくとも一つが、その壁面を貫通する第一貫通孔10が形成された管壁11である。図1では、第一部材1における正面側の管壁19にのみ第一貫通孔10が形成されて管壁11となっている場合を例示しているが、管壁11は、二つ以上の管壁19であってもよい。管壁11において、第一貫通孔10は2個以上形成されてもよい(図2参照)。
第一貫通孔10は、管壁11に対して垂直な方向視(正面視)で、例えば円形状の貫通孔である。第一貫通孔10は、管壁11に対して垂直に貫通してよい。本実施形態では、第一貫通孔10が、管壁11に対して垂直に貫通している穴である場合を例示している。
図1、図3及び図4に示すように、第二部材2は、板部21を有する長尺状の枠材である。板部21には、その板面を貫通する第二貫通孔20が形成されている。第二部材2は、例えば鉄や鉄合金で形成されてよい。図1、図4に示すように、板部21は、第一部材1の管壁11に沿わせた状態で、管壁11に当接している。なお、図3は、第二部材2の正面図である。また、図4は、本実施形態に係る気密構造の正面図である。
図1に示すように、第二部材2は、例えば、第一部材1の延在方向に交差する断面の形状が角張ったU字形状とされてよい。この場合、図1、図3及び図4に示すように、第二部材2のU字形状における底部27を板部21としてよい。また、第二部材2のU字形状における2つの側部28及び側部29の少なくとも一方を板部21とすることもできる。以下では、底部27が板部21である場合を例示して説明する。
第二部材2は、図1、図4に示すように、その延在方向(長手方向)を第一部材1の延在方向(長手方向)に沿わせて配置してよい。例えば、第二部材2は、第一部材1に対して平行に配置してよい。すなわち、第二部材2は、板部21の延在方向を第一部材1の延在方向に対して平行に配置してよい。
第二部材2は、第一部材1に固定してもよいし、板部21を管壁11に沿わせた状態で第一部材1以外の建物の構造体に固定してもよい。
第二貫通孔20は、図1、図3及び図4に示すように、板部21に対して垂直な方向視(正面視)で、例えば円形状の貫通孔である。第二貫通孔20は、板部21に対して垂直に貫通してよい。本実施形態では、第二貫通孔20が板部21に対して垂直に貫通している穴である場合を例示している。
本実施形態では、第二貫通孔20の直径は、第一貫通孔10の直径と同じである。なお、第二貫通孔20の直径は、第一貫通孔10の直径と異なっていてもよいが、第二貫通孔20の直径は、第一貫通孔10の直径に対して90%以上110%以下であることが好ましい。
第二貫通孔20は、図1に示すように、第一部材1の管壁11に対して垂直な方向視において、第一貫通孔10と重複するように配置される。第一貫通孔10と第二貫通孔20とは、いわゆるシノ穴であってよく、第一部材1と第二部材2との位置合わせをするために用いてよい。
第一部材1の管壁11に対して垂直な方向視において、第二貫通孔20と第一貫通孔10とが重複する状態では、第二貫通孔20の軸心又は中心と第一貫通孔10の軸心又は中心とを重複させるとよい。以下では、第一部材1の管壁11に対して垂直な方向視において第二貫通孔20と第一貫通孔10とが重複する状態、且つ、第二貫通孔20の軸心と第一貫通孔10の軸心とが重複している場合を例示して説明する。
図1に示すように、栓部材3は、第一貫通孔10と第二貫通孔20とを塞ぐ栓である。栓部材3は、弾性のある樹脂材料、例えば、ブチル系のゴムやシリコン系のゴムで形成されるとよい。
栓部材3は、第二貫通孔20に嵌め込まれている。これにより、栓部材3は、第二貫通孔20を塞いでいる。
また、栓部材3は、第二貫通孔20を介して第一貫通孔10に嵌め込まれている。これにより、栓部材3は、第一貫通孔10を塞いでいる。
栓部材3の延在方向に交差する断面の形状は、第一貫通孔10や第二貫通孔20の形状に合わせた(例えば相似する)形状としてよい。本実施形態では、図5、図6に示すように、栓部材3の延在方向に交差する栓部材3の断面の形状は円形状である。ここで、栓部材3の延在方向は、第二貫通孔20の軸方向に沿う方向である。なお、図5及び図6はそれぞれ、この順に、栓部材3の側面図及び栓部材3の背面図である。
栓部材3は、図1、図5及び図6に示すように、本体部31と、栓部材3の延在方向において本体部31に隣接して連なる返し部32とを有する。
本体部31は、図1に示すように、第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込まれる。これにより、本体部31は、第一貫通孔10と第二貫通孔20とを塞いでいる。本体部31は、第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込まれた状態では、その延在方向は、第一貫通孔10の軸心及び第二貫通孔20の軸心に沿った状態となる。
本体部31は、図1、図5及び図6に示すように、第二貫通孔20(図1参照)の側の端部31aから返し部32に対向する側の端部31bに向けて、徐々に、第二貫通孔20の径方向(図1、図4参照)において縮径している。本実施形態において、本体部31は、円錐の頂部を取り除いた円錐台に形成されている。これにより、第二貫通孔20を介して本体部31を第一貫通孔10(図1参照)まで嵌め込む作業が容易になる。すなわち、栓部材3を第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込む作業が容易になる。そのため、施工者の技量に依存せずに栓部材3を第一貫通孔10と第二貫通孔20とに取り付けることができるようになる。なお、本実施形態において、第二貫通孔20の径方向は、板部21(図1、図3及び図4参照)の面内方向と同じである。
端部31aは、第二貫通孔20の直径よりもやや大きいことが好ましい(図1及び図4参照)。これにより、第二貫通孔20をより気密に塞ぐことができる。
図1、図5及び図6に示すように、端部31bは、第一貫通孔10(図1参照)の直径よりもやや大きいことが好ましい。これにより、第一貫通孔10をより気密に塞ぐことができる。
図1に示すように、返し部32は第一部材1の管内に配置される。本実施形態では、返し部32は、図1、図5及び図6に示すように、本体部31における、返し部32に対向する側の端部31bよりも、第二貫通孔20の径方向において大きくされている。これにより、図1に示すように、栓部材3が第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込まれている状態において、返し部32は、栓部材3が第一貫通孔10及び第二貫通孔20から容易に抜け落ちる(第一部材1の外側に抜け落ちる)ことを防止することができる。
返し部32は、図1、図5及び図6に示すように、本体部31に対向する側の端部32aから本体部31と離間している側の端部32bに向けて、徐々に、第二貫通孔20(図1参照)の径方向において縮径している。本実施形態において、返し部32は、円錐の頂部を取り除いた円錐台に形成されている。これにより、図1に示すように、返し部32を第二貫通孔20から第一貫通孔10を超えて第一部材1の管の内側まで嵌め込む作業が容易になる。すなわち、栓部材3を第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込む作業が容易になる。そのため、施工者の技量に依存せずに栓部材3を第一貫通孔10と第二貫通孔20とに取り付けることができるようになる。
なお、本実施形態においては、返し部32は、第一貫通孔10及び第二貫通孔20の直径よりも第二貫通孔20の径方向において大きい。これにより、上記の抜け落ちをより良く防止することができる。
本実施形態においては、端部32aが、第一貫通孔10及び第二貫通孔20よりも、第二貫通孔20の径方向においてやや大きいことが更に好ましい。これにより、上記の抜け落ちをより確実に防止することができる。また、端部32aによって、第一貫通孔10を塞ぐことができる。これにより、栓部材3による第一貫通孔10と第二貫通孔20とを塞ぐ効果がさらに高まる。
端部32bは、第一貫通孔10及び第二貫通孔20よりも、第二貫通孔20の径方向において小さいことが好ましい。これにより、これにより、返し部32を第二貫通孔20から第一貫通孔10を超えて第一部材1の管の内側まで嵌め込む作業がいっそう容易になる。
図4、図5に示すように、端部32bは、本体部31の端部31aよりも、第二貫通孔20の径方向(図1、図4参照)において小さいことが好ましい。換言すると、端部31aは、端部32bよりも、第二貫通孔20の径方向において大きいことが好ましい。これにより、図1に示すように、返し部32を第二貫通孔20から第一貫通孔10を超えて第一部材1の管の内側まで嵌め込む作業を容易としつつ、返返し部32を第二貫通孔20や第一貫通孔10に押し込む力に比べて、端部31aを第二貫通孔20や第一貫通孔10に押し込む力を大きくすることがでる。そのため、本体部31の端部31aが第二貫通孔20を超えて第一貫通孔10まで押し込まれたり、さらには、栓部材3が第一部材1の管の内側に脱落するまで端部31aを第一貫通孔10及び第二貫通孔20に押し込んでしまったりする事故を防止することができる。なお、上述のごとく、端部31aが第二貫通孔20の直径よりも大きい場合は、第二貫通孔20をより気密に塞ぐことができるのみならず、これら事故をより確実に防止することができるようになる。
以下では、本実施形態に係る気密構造の効果について補足する。
図1から図3に示すような第一貫通孔10と第二貫通孔20とが、例えばシノ穴のごとく、建物の建築作業中には穴が開口していることが必要であり、建築後は開口している必要が無いものである場合、第一部材1と第二部材2との位置合わせをした後には、第一貫通孔10や第二貫通孔20を開放(貫通)した状態としておく必要はない。
第一貫通孔10が開放された状態であると、第一貫通孔10と第二貫通孔20とを介した第一部材1(図1参照)の管内と建物内部(第一部材1の管の外部空間)との間の気体の通流が可能となり、例えば断熱性を確保するための気密性が低下する場合がある。そのため、建物の気密性を確保すべく、第一貫通孔10は、建物の使用時には塞がれていることが好ましい。
建物内のキッチンなどでは、換気扇を使用する場合がある。特に最近の建物(例えば、戸建て住宅)にあっては、例えば常時換気装置が設置されている場合もある。そのため、建物内部がやや陰圧になる場合がある。このような場合、第一貫通孔10が開放された状態であると、意図せぬ経路で外部の空気が建物内に流入するため好ましくない。例えば、暖房や冷房の空調に要するエネルギーの無駄を誘発することになる。
また、例えば冬場に建物の室内を暖房する場合には、室内が陽圧になる場合もある。このような場合、第一貫通孔10が開放された状態であると、室内の温かい空気が室外、更には建物外に逃げてしまう原因となることもあるためやはり好ましくない。
従来は、図7に示すように、第一貫通孔10と第二貫通孔20とを介した第一部材1の管内と建物内部(第一部材1の管の外部空間)との間の気体の通流を防ぐため、すなわち、建物の気密を保つため、例えば、第二貫通孔20の板部21における、第一部材1に対向する側とは反対側の面に気密テープのような薄い板状又はフィルム状の閉止材4を張り付けて、第二貫通孔20を塞ぐようにする場合もあった。しかしこの場合、第一貫通孔10を塞ぐことはできない。また、管壁11と板部21との間の微小な隙間を塞ぐことはできない。そのため、第一貫通孔10と、管壁11と板部21との間の隙間とを介した気体の通流を防ぐことができない。
また、建築時に第一部材1の管壁11に第二部材2の板部21を当接させていることから、第一貫通孔10を覆うようにして第一部材1の外側から気密テープなどを張り付けることも難しい。もちろん、第一貫通孔10を覆うようにして第一部材1の内側から気密テープなどを張り付けることはいっそう難しい。また、第一部材1の管壁11と第二部材2の板部21との間の隙間は、第一部材1及び第二部材2に沿って長い距離に渡って存在する場合もあることから、たとえ厚みの薄いものであっても、この隙間を完全に塞ぐことは難しい。そのため、第一貫通孔10と、管壁11と板部21との間の隙間とを介した空気の通流(流入又は漏洩)を防ぐことができない場合があり、それゆえ建物の気密を保つことができない場合があった。
しかし、図1に示すような本実施形態の気密構造においては、第一貫通孔10と第二貫通孔20とを栓部材3で極めて簡単に塞ぐことができる。第一貫通孔10を塞ぐことができれば、管壁11と板部21との間の隙間とを介した空気の通流も生じない。
また、栓部材3の第一貫通孔10と第二貫通孔20とへの取り付けは、栓部材3を、返し部32の側から、第二貫通孔20及び第一貫通孔10に押し込むだけの簡単な作業となっている。そのため、第一貫通孔10を介した第一部材1の管内と建物内部との間の気体の通流を、施工者の技量に依存せず容易に防止することができるのである。
このように、本実施形態に係る気密構造は、栓部材3を第一貫通孔10と第二貫通孔20とに嵌め込む簡単な施工で構築できるため、気密テープを貼付したり、パッキンを挟み込んだり、発泡ウレタンを充填したりするような気密施工と比べて、簡単で施工性が高い。また、本実施形態に係る気密構造では、施工者の技量による施工誤差も生じにくく、気密構造や建物の品質安定を容易に実現することができる。また、本実施形態に係る気密構造は、このような簡単な施工で構築できるため、現場での施工手間を省略できるため好ましい。
以上のようにして、施工者の技量に依存せず気密を確保できる気密構造及び建物を提供することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、本体部31が、第二貫通孔20の側の端部31aから返し部32に対向する側の端部31bに向けて、徐々に、第二貫通孔20の径方向において縮径している場合を説明したが、このような本体部31の構造は必須ではない。例えば、本体部31が直胴状であってもよい。
(2)上記実施形態では、返し部32が、本体部31に対向する側の端部32aから本体部31と離間している側の端部32bに向けて、徐々に、第二貫通孔20の径方向において縮径している場合を説明したが、このような返し部32の構造は必須ではない。例えば、返し部32が直胴状であってもよい。
(3)上記実施形態では、栓部材3が、本体部31と、栓部材3の延在方向において本体部31に隣接して連なる返し部32とを有する場合を説明したが、栓部材3はこれら二つの部分で構成されるものでなくてもよい。例えば、栓部材3は、一つの直胴状の部材であってもよい。
(4)上記実施形態では、板部21に対して垂直な方向視における第一貫通孔10及び第二貫通孔20の形状が円形状であり、また、栓部材3の延在方向に交差する栓部材3の断面の形状が円形状である場合を例示して説明した。しかし、板部21に対して垂直な方向視における第一貫通孔10及び第二貫通孔20の形状や栓部材3の延在方向に交差する栓部材3の断面の形状は、円形状に限られない。例えば、四角形状のような多角形状であってもよいし、角部の丸められた多角形状であってもよい。なお、第一貫通孔10及び第二貫通孔20の形状と栓部材3の延在方向に交差する栓部材3の断面の形状とは、相似形状であることが好ましい。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、気密構造及び当該構造を備えた建物に適用できる。
1 :第一部材
10 :一貫通孔
11 :管壁
19 :管壁
2 :第二部材
20 :第二貫通孔
21 :板部
27 :底部
28 :側部
29 :側部
3 :栓部材
31 :本体部
31a :端部
31b :端部
32 :返し部
32a :端部
32b :端部
4 :閉止材

Claims (7)

  1. 角型の管状であり、管壁を貫通する第一貫通孔が形成された第一部材と、
    板部を有し、前記板部を貫通する第二貫通孔が形成された第二部材と、
    前記第二貫通孔に嵌め込まれる栓部材と、を備え、
    前記板部は、前記管壁に沿わせた状態で、前記管壁に当接しており、
    前記第二貫通孔は、前記管壁に対して垂直な方向視において、前記第一貫通孔と重複しており、
    前記栓部材は、前記第二貫通孔を介して前記第一貫通孔に嵌め込まれている気密構造。
  2. 前記栓部材は、
    前記第一貫通孔と前記第二貫通孔とに嵌め込まれる本体部と、
    前記第一部材の管内に配置される返し部と、を有する請求項1に記載の気密構造。
  3. 前記本体部は、前記第二貫通孔の側から前記返し部の側に向けて、徐々に、前記第二貫通孔の径方向において縮径している請求項2に記載の気密構造。
  4. 前記返し部は、前記本体部における、前記前記返し部に対向する側の端部よりも、前記第二貫通孔の径方向において大きい請求項2又は3に記載の気密構造。
  5. 前記返し部は、前記本体部に対向する側の端部から前記本体部と離間している側の端部に向けて、徐々に、前記第二貫通孔の径方向において縮径している請求項4に記載の気密構造。
  6. 前記第二部材は、前記第一部材の延在方向に交差する断面の形状が角張ったU字形状であり、
    前記U字形状における底部が前記板部である請求項1又は2に記載の気密構造。
  7. 請求項1に記載の気密構造を備え、
    前記第一部材を柱として用いた建物。
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