JP2024012827A - 無人航空機対処システム及び映像追尾装置 - Google Patents

無人航空機対処システム及び映像追尾装置 Download PDF

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Miki Hayakawa
聡 鯨岡
Satoshi Kujiraoka
祥 内田
Sho Uchida
泰樹 金山
Yasuki Kanayama
智幸 村上
Tomoyuki Murakami
将太 池之座
Shota Ikenoza
優 南里
Masaru Nanri
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Abstract

【課題】映像追尾装置に搭載された撮影装置で撮影された対象の無人航空機の画像情報から対象までの距離を推定することで高精度で追尾飛行を行う。【解決手段】撮影装置を有して飛行する映像追尾装置と、無人航空機を検出して前記映像追尾装置を制御する地上制御装置は、飛来する無人航空機の位置情報を第1の位置情報として取得して送信し、映像追尾装置は撮影装置が取得した映像情報を地上管制部へ送信し、地上管制部から受信した前記第1の位置情報又は前記機上センサからの距離に基づいて前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成して前記機体制御部に指令する映像追尾部と、を有し、映像追尾部は、撮影装置の画像内の無人航空機の位置と大きさから当該無人航空機の方向と距離から第2の位置情報を算出して無人航空機を追尾させ、画像が取得できない場合には第1の位置情報から無人航空機を追尾させる。【選択図】図1

Description

本発明は、飛来する無人航空機を検知、追跡し、画像又は映像を取得して、無害化する技術に関する。
近年、無人航空機は、空撮、各種調査、計測、農薬等の散布、物品の搬送など広く用いられるようになった。一方で、制御不能に陥って想定航路を逸脱したり、悪意を持って盗撮や危険物を投下したりする無人航空機も問題視されている。
高度な安全性やセキュリティが要求される重要施設に、無人航空機が意図せずに飛来して墜落したり、物件投下や撮影など悪意を持って飛来する場合に、これらの施設に被害を及ぼさないよう防御することが社会的な課題になっている。
重要施設に飛来する無人航空機を安全に無害化するためには、早期に飛来する無人航空機を把握する「検知」技術や、飛来した無人航空機が危険かどうか判断する「分析」技術、危険と判断された無人航空機を施設外に退去させたり、安全な場所に着陸させたりする「対処」技術が必要である。
施設等の警備において、「検知」や「分析」に使用する情報の取得のためには、各種カメラで撮影された画像や映像を用いることが一般的である。例えば、各方向の撮影が可能な監視カメラで対象を捉え、人間がその画像を参照してその対処の要否を判断する。しかしながら、地上に設置されたカメラからでは、距離が遠く、かつ高速で移動する無人航空機を連続して捉えることが難しい。そこで、別途無人航空機を接近させて対象の無人航空機を追尾し、映像を取得することが考えられる。
ここで、無人航空機によって対象の無人航空機を追尾するためには、何らかの手段で追尾対象との位置関係を取得し、追尾するよう機体を制御する必要がある。
特許文献1には、無人航空機に搭載された撮影デバイスで撮影される映像から物体を映像処理し、機体を物体に向けて飛行させる技術が開示されている。特許文献1では、無人航空機の操縦者が操作する入力デバイスの画面上に表示された映像の区域をクリックすることで追尾対象物体を指定し、画像上の位置及びサイズを維持するように機体を制御する。
国際公開第2016/015251号
デジタルカメラ等で物体を撮影する場合、画像上に撮影される物体のサイズはその距離に反比例する。無人航空機に搭載された撮影デバイスで撮影される対象の無人航空機の画像の大きさは、対象から離れると小さくなり、近づくと大きくなる。また、対象との位置関係が、相対的に右方向に対象が移動すると画像のより右側に、左方向に対象が移動すると画像のより左側に撮影される。特許文献1に開示される技術では、追尾対象の画像が一定のサイズを維持するよう無人航空機の速度を制御し、対象の画像が画角中心に来るよう飛行方向を制御することで、一定距離での追尾制御を可能にしている。
しかしながら、撮影素子で撮影される対象のサイズは、両者の距離だけでなく、対象の物体そのものの大きさに左右される。従って、その物体の大きさの情報無しには、撮影画像上のサイズから、その物体との絶対距離を算出することができない。
さらに、特許文献1に開示された技術において追尾対象の指定は、操縦者が操作する入力デバイスの画面上に表示された映像の区域をクリックすることによって行うため、撮影デバイスが対象の方向に向いていて、かつ対象画像が操縦者にとって識別できるサイズで撮影されている必要があり、両者が近距離に存在していなければならないという制約があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、映像追尾装置に搭載された撮影装置によって撮影された対象の無人航空機の画像情報から対象までの距離を推定することにより高精度で追尾飛行を行うことを目的とする。
本発明は、撮影装置を有して飛行する映像追尾装置と、無人航空機を検出して前記映像追尾装置を制御する地上制御装置とを有する無人航空機対処システムであって、前記地上制御装置は、飛来する前記無人航空機の位置情報を第1の位置情報として取得する監視部と、前記監視部が取得した第1の位置情報を前記映像追尾装置へ送信して前記無人航空機の追尾を指令する地上管制部と、を有し、前記地上管制部は、追尾対象の前記無人航空機を指定する追尾指定情報を出力する対象指定部と、前記映像追尾装置と無線通信を行って前記第1の位置情報又は前記追尾指定情報を送信し、前記映像追尾装置から映像情報を受信する前記通信部と、前記映像追尾装置から受信した映像情報を表示する表示部と、を有し、前記映像追尾装置は、前記地上管制部と通信を行う通信部と、当該映像追尾装置の機体の制御を行う機体制御部と、前記無人航空機までの距離を検出する機上センサと、前記撮影装置が取得した映像情報を前記地上管制部へ送信し、前記地上管制部から受信した前記第1の位置情報又は前記機上センサからの距離に基づいて前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成して前記機体制御部に指令する映像追尾部と、を有し、前記映像追尾部は、前記地上管制部から受信した前記追尾指定情報に含まれる前記無人航空機の画像が前記撮影装置の画像に含まれる場合には前記画像内の無人航空機の位置と大きさから当該無人航空機の方向と距離を算出して、前記距離と前記方向に基づいて前記無人航空機の第2の位置情報を算出して前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記画像が取得できない場合には前記第1の位置情報から前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記生成された機体制御コマンドを前記機体制御部に指令する。
本発明の映像追尾装置に搭載された撮影装置により撮影された追尾対象の無人航空機の画像から、追尾対象までの距離を推定することを可能にし、追尾精度を向上させることができる。
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
本発明の実施例を示し、無人航空機対処システムのブロック図である。 本発明の実施例を示し、映像追尾装置の機能ブロック図である。 本発明の実施例を示し、追尾対象の距離と方向の推定に関する説明図である。 本発明の実施例を示し、追尾対象の距離と速度の推定に関する説明図である。 本発明の実施例を示し、地上管制装置の表示画面の図である。 本発明の実施例を示し、識別符号と物体識別結果が表示された地上管制装置の表示画面の図である。 本発明の実施例を示し、地上監視装置と地上管制装置及び映像追尾装置で行われる処理のフローチャートである。 本発明の実施例を示し、映像追尾装置で行われる映像追尾処理のフローチャートの前半である。 本発明の実施例を示し、映像追尾装置で行われる映像追尾処理のフローチャートの後半である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である、無人航空機対処システムのシステム構成図を示す。
本発明における無人航空機対処システムは、地上制御装置101と、映像追尾装置102から構成される。両者の間は有線又は無線のネットワーク103により接続される。必要に応じて、無線機104によって無線通信路を構成するものとする。映像追尾装置102は、カメラや空間センサ(測距センサ)を含んで自律的に飛行が可能な無人航空機で構成されて、地上管制装置120の指令に基づいて対象となる無人航空機(以下、不審無人航空機)を追尾し、対処指示に基づいて無害化する。
地上制御装置101は、一つ又は複数の地上監視装置110と、一つ又は複数の地上管制装置120から構成される。これらは、ネットワーク103を介してそれぞれ情報を送受信するため、地上監視装置110と地上管制装置120はそれぞれ別の装置であってもよいし、一体であってもよい。
地上監視装置110は、一つ又は複数の監視カメラ111と、レーダー112、一つ又は複数のアンテナ113と、検知された対象の位置を分析し、表示する対象位置検知・表示部114と、地上管制装置120又は映像追尾装置102と通信を行う通信部115などから構成される。
地上監視装置110は、地上監視装置110から所定の範囲内に侵入した無人航空機を検出する地上センサ群として監視カメラ111とレーダー112及びアンテナ113を採用する例を示したが、これらに限定されるものではなく地上制御装置101の周辺を飛行する飛翔体を検出するセンサであればよい。
監視カメラ111では、対象となる不審無人航空機の機影を撮影する。監視カメラ111の向きと画像内での撮影位置により、不審無人航空機の存在する方位を得ることができる。複数の監視カメラ111で得られた方位情報から、地上監視装置110と対象の不審無人航空機の相対的な位置情報を得ることが可能であり、監視カメラ111で撮影された画像又は映像ならびに対象の方位情報116は、対象位置検知・表示部114へ送信される。なお、本実施例では画像を時系列で並べたものを映像とし、映像を構成する1フレームを画像として扱う。
レーダー112は、照射する電磁波の反射波によって、対象となる不審無人航空機の方位と距離の情報117を取得し、対象位置検知・表示部114へ送信する。アンテナ113は、対象となる不審無人航空機が、図示しない制御装置との間で通信する電磁波を受信する。
不審無人航空機と、映像追尾装置102を制御する地上制御装置101との間の通信には、オペレータ(又は操縦者)が地上管制装置120を介して映像追尾装置102へ送信する操縦信号や、機体の位置や姿勢などの状態をオペレータが利用する地上管制装置120へ送信するテレメトリ情報や、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139によって撮影された動画や静止画を地上管制装置120へ送信する映像情報などがある。
これらの情報を空間的に離れて配置された複数のアンテナ113で受信し、その到達時間差を三角測量することで発信地点を計算し、対象となる不審無人航空機の位置を取得する。
また、不審無人航空機を追尾する映像追尾装置102が地上管制装置120へ送信するテレメトリ情報には、機体に搭載された全地球測位システムGPS(Global Positioning System又はGNSS:Global Navigation Satellite System)により測定された機体の位置情報が含まれている場合があり、これを分析又は取得することで、より正確な位置情報を取得することが可能である。
アンテナ113により取得される不審無人航空機の位置情報118は、対象位置検知・表示部114へ送信される。対象位置検知・表示部114では、映像追尾装置102の監視カメラ111で撮影された対象の不審無人航空機の映像や、監視カメラ111や、レーダー112や、アンテナ113等により取得された対象の不審無人航空機の位置情報を表示する。
無人航空機対処システムのオペレータは、これらの情報を参照し、映像追尾装置102による対処の要否を判断する。地上監視装置110により取得された対象の不審無人航空機の位置情報119は、通信部115を介して映像追尾装置102へ送信される。
地上管制装置120は、通信部123を介して映像追尾装置102との間で通信を行い、映像追尾装置102から送られる映像追尾結果を含む圧縮済の映像情報151を伸長・表示する映像表示部121と、追尾対象の指定や不審無人航空機に対する対処指示を行う対象指定部122から構成される。映像表示部121は、ディスプレイなどを含む。
対象指定部122は、映像表示部121に表示される映像から、追尾対象の不審無人航空機を指定するユーザインタフェースと、対処指示を行うユーザインタフェースを有し、追尾対象を指定する追尾対象指示情報12や、不審無人航空機への処理を指定する対処指示情報13を映像追尾装置102へ送信する。
映像追尾装置102は、地上監視装置110により検知された追尾対象となる不審無人航空機の対象位置情報11、又は映像追尾装置102に搭載されたカメラ139、空間センサ138から得られるセンサ情報(映像情報、距離情報)を用いて追尾制御を行う。
映像追尾装置102は、例えばマルチロータータイプの無人航空機UAV=Unmanned Arial Vehicleの形態が想定されるが、陸上、海上を走行するUGV:Unmanned Ground Vehicle、USV:Unmanned Sea Vehicleの形態であってもよい。
地上制御装置101と、映像追尾装置102間の情報の送受信は、それぞれ無線機104とネットワーク103を介して無線通信を行うことを想定するが、有線通信を用いることも可能である。
映像追尾装置102は、映像追尾装置102全体の制御を行うミッションコントローラ130と、地上制御装置101と通信を行う無線機104と、ジンバル136に搭載されたカメラ139及び空間センサ138と、GPS・IMU140で得られる機体の位置や姿勢143に基づき、モーターやプロペラ等の動力飛行部142を制御して実際の機体の飛行制御を行う機体制御装置135と、必要に応じて対象の不審無人航空機に対処を行う対処部141から構成される。なお、本実施例の飛行制御は、不審無人航空機に所定の距離まで接近させて追尾し、追尾しながら映像を取得させる。また、必要に応じて映像追尾装置102に所定の対処を実施させて不審無人航空機を無力化させる。
機体制御装置135は、直接ハードウェアの駆動制御を行う機能を含み、ジンバル136へのジンバル制御信号146の出力と、動力飛行部142への飛行制御信号145の出力と、対処部141への対処指示情報13の出力を行う。
ミッションコントローラ130は、例えば、コンピュータシステムであり、地上管制装置120から送信される、対象となる不審無人航空機の位置を示す対象位置情報11ならびに追尾対象指示情報12と対処指示情報13と、カメラ139で取得される映像情報149と、空間センサ138で取得される対象の不審無人航空機や周囲の距離情報148、機体制御装置135から得られる機体姿勢に基づき、機体を追尾対象の不審無人航空機へ向かって飛行させる飛行制御信号145を生成し、地上制御装置101からの対処指示106の情報に基づいて対処部141に対して対処指示情報13を生成する。なお、対処指示106には対象の不審無人航空機の機種などの情報を含むことができる。
カメラ139から得られた映像情報149は、映像追尾部131で対象を追尾するために使用され、不審無人航空機の検知のための物体認識が行われ、認識情報と併せて追尾結果・認識結果を含む映像情報151として映像圧縮部132に伝達される。圧縮された圧縮済映像情報150は、通信部133を介して地上管制装置120へ送信される。
本発明では、映像追尾装置102が地上監視装置110により取得された対象となる不審無人航空機の対象位置情報11と、空間センサ138で取得される距離情報148と、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で取得される映像又は画像上の不審無人航空機の画像のサイズとの関係を示すサイズ・距離関係データ153を記憶部134に記録しておく。
そして、映像追尾装置102が地上監視装置110、又は空間センサ138で、対象となる不審航空機の距離情報が取得できない場合において、サイズ・距離関係データ153を用いて画像情報のみから不審無人航空機の相対的な位置関係を取得することが特徴である。
なお、映像追尾装置102は、地上管制装置120から受信した対象位置情報11の変化と、カメラ139の画像内での不審無人航空機の位置又は大きさの関係をサイズ・距離関係データ153として記録しておくことができる。映像追尾装置102は、地上管制装置120から対象位置情報11を受信できなくなった場合、カメラ139の画像内での不審無人航空機の位置又は大きさからサイズ・距離関係データ153の関係を用いて不審無人航空機の位置(第2の位置情報)を推定して機体制御コマンド156を生成することができる。
ミッションコントローラ130は、映像追尾装置102の機体制御装置135を制御する計算機又はマイクロコンピュータで構成することができる。ミッションコントローラ130は、図示はしないがプロセッサとメモリとインタフェースとストレージを有する。インタフェースにはカメラ139と空間センサ138と機体制御装置135が接続される。
ストレージにはサイズ・距離関係データ153とプログラムが格納される。ストレージのプログラムは、映像追尾部131の各機能部を実現するソフトウェアで、メモリにロードされてプロセッサによって実行される。
図2は、本発明の一実施例である映像追尾装置102に含まれる映像追尾部131の機能ブロック図を示す。
映像追尾部131ではカメラ139で得られた映像情報149は、高視認化部208により、高視認化映像217に変換される。映像追尾部131では高視認化映像217から、追尾対象の発見を支援するため、高視認化映像217に対して動体検知部203による動体検知と、物体認識部204による物体認識が行われる。
なお、高視認化部208は、夜間や霧が発生している場合等で視認性を向上させるために映像を補正する。例えば、映像情報149の領域ごとの画像の特徴量を算出して、特徴量に応じた画像の補正を実施する。
動体検知部203は動体の検出結果を動体検知情報210として出力し、物体認識部204は物体の認識結果を物体認識情報211として出力する。
動体検知情報210と、物体認識情報211は、検知物体合成部201で元の高視認化映像217と合成されて、検知結果を含む映像情報151として地上制御装置101へ送られる。
地上監視装置110から送信される対象位置情報11と、地上管制装置120から送信される追尾対象指示情報12、対処指示情報13は、ミッションコントローラ130の通信部133で受信され、映像追尾部131に入力される。地上監視装置110で取得された対象位置情報11は、機体制御コマンド生成部207に送られる。
対象の不審無人航空機と、映像追尾装置102間の距離が遠く、映像追尾(撮影しながら飛行)が開始できない場合、映像追尾装置102は対象位置情報11を使って対象の不審無人航空機へ接近して映像を撮影する制御を行う。
対象の不審無人航空機と映像追尾装置102間の距離が接近し、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で不審無人航空機の映像を捉えた場合、無人航空機対処システムのオペレータは地上管制装置120の映像表示部121で対象の不審無人航空機を確認し、対象指定部122を使用して追尾対象を指令する。
追尾対象の指定は、対象の不審無人航空機の画像、又は対象の画像が存在する画像上の領域の座標、又は動体検知や物体認識によって抽出された物体の番号などによって行われ、いずれの場合も映像上での対象画像の大きさを取得できるものとする。
追尾対象指定部202は、指定された追尾対象の画像の大きさと、対象の不審無人航空機と映像追尾装置102間の距離の関係性を示すサイズ・距離関係データ153を、記憶部134へ格納する。
そして、映像追尾部131は追尾対象の指定情報212を映像トラッキング部205へ送信し、対象の映像追尾を開始する。このとき記録される対象の不審無人航空機と映像追尾装置102間の距離は、対象の不審無人航空機が存在する映像上の領域と、空間センサ138で取得される距離情報148を用いて取得される距離情報を用いてもよいし、地上監視装置110から送信された対象の不審無人航空機の対象位置情報11を取得してもよい。
一般的には、映像追尾装置102に搭載された空間センサ138で取得される距離情報の方が遅延が少なく正確であり、空間センサ138による距離情報が取得できる場合は空間センサ138の情報を使い、空間センサ138やカメラ139の情報を取得できない場合は地上監視装置110から送信された対象の不審無人航空機の対象位置情報11を用いて取得するのが望ましい。なお、本実施例では空間センサ138によって不審無人航空機までの距離を検出する例を示したが、これに限定されるものではなく、レーダーやLiDAR(Light Detectibg And Ranging)等で測距を行ってもよい。
一旦映像追尾が開始されると、映像トラッキング部205は、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で取得された映像情報149を高視認化部208で高視認化された高視認化映像217を用いて、対象の映像追尾を行う。
具体的には、追尾中の対象の画像が映像内でその位置や、大きさが変化した場合でも、その映像の画像内での領域の座標の変化を取得する。一般的には、映像追尾装置102と、追尾対象の位置関係が変化すると、映像の画像内における対象の形状や、大きさは変化する。映像追尾装置102は対象の形状や大きさが映像上で変化した場合においても、新しく変化した形状・大きさの画像を追尾対象として更新し、映像追尾を継続する。
映像トラッキング部205は、追尾中の対象の画像サイズ213と、映像の画像内位置214を、対象測距部209ならびに対象方向、距離、速度推定部206へ送信する。
対象測距部209は、空間センサ138で取得される距離情報148と、追尾中の対象の画像サイズ213と、映像の画像内での位置214を照合し、空間センサ138による対象の距離情報215を取得して対象方向、距離、速度推定部206へ送信する。
対象方向・距離・速度推定部206は、映像トラッキング部205から送信される追尾中の画像サイズ213と、映像の画像内での位置214と、対象測距部209から送信される空間センサ138による対象の不審無人航空機までの距離情報148と、記憶部134に格納されて対象画像サイズと距離の関係を示すサイズ・距離関係データ153を用いて、追尾対象の不審無人航空機の方向・距離・速度216を推定し、機体制御コマンド生成部207へ送信する。なお、方向・距離・速度216には、不審無人航空機が飛行する高度を含むことができる。
空間センサ138は、カメラ139で撮影した画像内の物体までの距離を検出するセンサで構成される。なお、空間センサ138に限定されるものではなく、不審無人航空機までの距離を検出可能なセンサであればよく、レーダーなどの測距センサを用いることができる。
映像追尾部131では、対象方向・距離・速度推定部206により推定された距離と、映像トラッキング部205から受信した追尾対象の画像サイズ213との関係性に変化が生じた場合は、サイズ・距離関係データ153を記憶部134へ送信し、情報を更新する。
機体制御コマンド生成部207は、地上制御装置101による対象位置情報11又は対象方向・距離・速度推定部206によって計算された追尾対象の方向・距離・速度216を用いて、機体制御装置135から得られる現在の機体姿勢155に基づき、映像追尾装置が対象の不審無人航空機に接近するための機体制御コマンド156を生成し、機体制御装置135へ送信する。
なお、映像追尾装置102は、空間センサ138からの距離情報148と、カメラ139の画像内での不審無人航空機の位置又は大きさの関係をサイズ・距離関係データ153として記録しておくことができる。映像追尾装置102は、地上管制装置120から対象位置情報11を受信できなくなった場合、カメラ139の画像内での不審無人航空機の位置又は大きさと空間センサ138からの距離情報148からサイズ・距離関係データ153の関係を用いて不審無人航空機の位置(第2の位置情報を)を推定して機体制御コマンド156を生成することができる。
対象方向・距離・速度推定部206により、追尾対象の不審無人航空機302の方向を推定する方法を図3を用いて説明する。図3は、追尾対象の距離と方向の推定に関する説明図である。なお、本実施例ではカメラ139が映像を撮影し、映像の中の1フレームを画像として扱うものとする。
映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で取得される画像のイメージ303において、追尾対象の不審無人航空機302の画像位置が304であるとする。
これは、映像トラッキング部205により取得される対象の画像サイズ213と映像の画像内での位置214に対応している。図3では、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139は、映像追尾装置102の進行方向の正面(飛行方向)に向けて搭載されている例を示している。
図示の例では、画像のイメージ303の中心307が、映像追尾装置102の進行方向の正面を示している。この例では、追尾対象の画像位置304は、画像イメージの中心307に対して下方向に距離305、図中右方向に距離306の位置に存在する。
従って、追尾対象は現在の進路の右下方向に存在していることを推定できる。さらに、映像追尾部131は画像と位置の関係性から、対象方向に追尾して飛行するための操舵方向301を算出することができる。
対象方向・距離・速度推定部206により、追尾対象の不審無人航空機302の距離と速度を推定する方法を図4を用いて説明する。図4は、追尾対象の不審無人航空機までの距離と速度の推定に関する説明図である。
時刻t1において、映像追尾装置102は速度V1で、追尾対象の不審無人航空機302は速度V3で、距離D1だけ離れてそれぞれ飛行しているとする。同時に、カメラで取得される画像のイメージ303において、追尾対象の不審無人航空機302が中心から図中水平右方向にSD1、図中垂直上方向にHD1だけずれ、幅W1の大きさで撮影されている。
つまり、追尾対象の不審無人航空機302が映像追尾装置102に対して相対的に右上方向に存在していることを示している。しかし、追尾対象の不審無人航空機302の大きさが既知でない場合、撮影された対象画像の大きさのみから距離を推定することはできない。
時刻t2においても、映像追尾装置102は、時刻t1と同じ速度V1で飛行しているとする。同時に、カメラ139で取得される画像のイメージ303において、追尾対象の不審無人航空機302が中心から水平右方向にSD2、垂直上方向にHD2ずれ、幅W2の大きさで撮影されている。
時刻t1と同様に追尾対象の不審無人航空機302が映像追尾装置102に対し相対的に右上方向に存在していることを示しているが、水平方向のSD1とSD2の差、もしくは垂直方向のHD1とHD2の差が増加していれば追尾対象の不審無人航空機302進路からより外れていることを表し、減少していれば追尾対象の不審無人航空機302の進路により近づいていることを表す。
対象画像の大きさ(幅)W2がW1より増大した場合は映像追尾装置102が追尾対象の不審無人航空機302により接近し、対象画像の大きさW2がW1より減少した場合は映像追尾装置102が追尾対象の不審無人航空機302より遠ざかったことを示す。
カメラ139により撮影される追尾対象の不審無人航空機302の大きさは、対象までの距離に反比例する。つまり、幅W1と幅W2の変化量により、次式のように映像追尾装置102と追尾対象の不審無人航空機302の距離の変化量を計算できる。
D2 = D1 × W1 / W2 ………(1)
このとき、対象画像サイズと距離の関係性を示すサイズ・距離関係データ153が既知である場合、映像追尾装置102と追尾対象の不審無人航空機302の距離D1、D2の具体値を計算することが可能である。さらに、単位時間あたりの距離の変化を使って、次式のように速度差を算出することが可能である。
速度差V1-V3 = D1-D2 / t2-t1 ………(2)
時刻t3の通り同じ映像追尾装置102と追尾対象の不審無人航空機302が同一の速度V3で飛行しているとき、映像表示部121の画面内での対象の大きさ(幅)W3は、一定の大きさとなる。
本発明における、地上管制装置120の表示画面501の一実施例を図5に示す。前述の通り、地上管制装置120は、通信部123を介して映像追尾装置102との間で通信を行い、映像追尾装置102から送られる映像追尾結果を含む圧縮済の映像情報151を伸長・表示する映像表示部121と、追尾対象の指定と対処指示を行う対象指定部122から構成される。
その他、操縦者の操作を補助するため、映像追尾装置102の飛行状態を含む機体情報502や、地上監視装置110で検知された対象情報507の表示、又は映像追尾装置の機体を制御するためのボタン類511を配置してもよい。
ここでは、映像追尾装置102の機体情報502としてGPSの状態や通信電波の状況、緯度経度や高度などの位置情報、速度や対象までの距離等を、対象情報507としてメーカーや型式、緯度経度や方位、速度等の位置情報をそれぞれ表示する例を示している。映像追尾装置102と、追尾対象の不審無人航空機302の位置関係は、地図画面508に示すような地図形式で表示することも可能である。
本実施例では、映像表示部121により伸長、表示された映像503が表示されている。映像503内には、追尾対象の不審無人航空機302の映像が表示されている。操縦者の操作で映像追尾を開始するときには、一例として、マウスやタッチパネルなどの操作で追尾したい画像上をクリックしたり、領域504のように画像上のエリアを矩形状に選択して特定の領域を指定することで行う。映像追尾が開始されると、追尾対象の画像に合わせて矩形状の枠505が対象の動きに合わせて表示される。
追尾対象の指定は、映像追尾部131の動体検知部203や、物体認識部204の検知・認識結果を使用することも可能である。動体検知部203は、動画中の連続して撮影された画像を比較し、背景画像と異なる動きをする画像領域を抽出する機能を有する。
物体認識部204は、予め登録された画像に類似する画像を動画中から探索する機能を有し、近年では、多層ニューラルネットワークを用いた深層学習による画像識別が代表的な技術である。
これらによって抽出された画像は、識別符号を付加された映像とともに地上管制装置120へ送信され、動画上の物体画像とともに表示される。なお、物体認識部204は、地上管制装置120からの追尾対象指示情報12に含まれる領域や画像に含まれる画像に類似する画像を検出することができる。入力された画像に類似する画像を検出する技術としては、画像の特徴量が所定の範囲内のものを類似として判定するなど、公知又は周知の技術を適用すればよいので、本実施例では詳述しない。
図6は、識別符号とともに表示された地上管制装置120の表示画面501における映像503の一例を示す。本実施例における映像503には、映像追尾装置102の映像追尾部131に含まれる動体検知部203により識別された3種の画像604、605、606に矩形の枠が表示され、それぞれ識別符号#1(601)、#2(602)、#3(603)とともに示されている。
識別符号には、物体の識別結果であるクラス情報「Plane」、「Man」、「Drone」又は番号#1、#2、#3などが使用される。映像追尾部131は、識別符号を含む画像を地上管制装置120へ送信し、地上管制装置120の映像表示部121に識別符号を含む画像を表示し、対象指定部122で追尾対象の画像の識別符号を指定して追尾対象指示情報12として映像追尾装置102へ送信する。
映像追尾装置102では、映像追尾部131が追尾対象指示情報12から識別符号を取得して、動体検知部203が付与した識別符号に対応する画像を追尾対象の不審無人航空機として特定する。そして、映像追尾部131は特定された画像の位置情報を推定して追尾を行うことができる。
上記により、映像表示部121と対象指定部122で識別結果の画像をマウスやタッチパネルなどの操作607を受け付けて追尾対象に指定したり、識別符号の番号などの抽象的な情報を入力することで追尾対象の指定が可能となり、追尾対象の指定を簡便化することが可能である。
図7は、地上監視装置110と、地上管制装置120及び映像追尾装置102で行われる処理のフローチャートを示す。この処理は、地上監視装置110が不審無人航空機を検知した際に実行される。
地上監視装置110は、不審無人航空機が発信する電波を監視するアンテナ113を有し、電波を受信することで不審無人航空機の飛来を検知する(701)。なお、不審無人航空機の検知は、アンテナ113が受信した電波に限定されるものではなく、レーダー112が検知した物体の情報や、監視カメラ111が検知した物体の情報から不審無人航空機の飛来を検知することができる。
地上監視装置110は、不審無人航空機を検知すると、その対象情報712を地上管制装置120へ送信する。対象情報712は、不審無人航空機の機種などの種別情報を含むことができる。ただし、この時点では、不審無人航空機の位置は特定できていないこともある。
対象情報712を受信した地上管制装置120は、図5に示した表示画面501の対象情報507に種別情報を表示し、不審無人航空機が飛来したことを通知する。その後、地上監視装置110は不審無人航空機の位置が取得できると、対象の不審無人航空機の対象位置情報11を地上管制装置120に通知する(702)。地上管制装置120は対象位置情報11を受信すると、図5に示した対象情報507と、地図画面508に対象の不審無人航空機の位置情報を表示し(703)、対象位置情報11を映像追尾装置102に送信する。
映像追尾装置102は、対象位置情報11を受信すると不審無人航空機に接近して飛行するため、起動・離陸を行い(707)、対象の不審無人航空機への接近飛行を開始する(708)。
接近飛行を開始する指令は地上管制装置120から映像追尾装置102に対して送信される。接近飛行の開始指令は、地上管制装置120のオペレータが映像追尾装置102に指令することができる。あるいは、地上管制装置120は不審無人航空機が所定の距離や領域に接近した場合に接近飛行の開始指令を自動的に送信してもよい。
なお、地上管制装置120が接近飛行の開始指令を送信する時点では、対象位置情報11の距離が不正確な値でもよく、この場合は不審無人航空機が侵入する方位へ向けて映像追尾装置102を発進させればよい。例えば、地上管制装置120は、映像追尾装置102へ送信する対象位置情報11に飛行する方位のみを含めて接近飛行の開始を指令してもよい。
地上監視装置110は、不審無人航空機の位置情報を継続的に取得しており、逐次対象位置情報11を地上管制装置120を経由して映像追尾装置102に通知する。これにより、不審無人航空機が移動しても最新の対象位置情報11に基づいて映像追尾装置102を対象の無人航空機に接近して飛行させることができる。
そして、映像追尾装置102は、搭載されたカメラ139で取得した映像情報151を所定のタイミング又は所定の周期で地上管制装置120に送信する。地上管制装置120は映像追尾装置102から受信した映像情報151を映像表示部121の映像503に表示する。
映像追尾装置102が対象の不審無人航空機に十分接近し、オペレータが映像表示部121の映像上で対象の不審無人航空機が確認できる距離になると、地上管制装置120の映像503に基づいて図6に示したように、追尾対象を指定して対象を追尾して映像を送信する指令として追尾対象指示情報12を送信する(705)。なお、映像追尾装置102が対象の不審無人航空機に接近する距離は、画像内での大きさが予め設定した大きさとなる位置など、所定の条件で設定すればよい。
なお、追尾対象指示情報12は、追尾対象の不審無人航空機を特定する画像内の領域504や識別符号601~603に対応する領域又はこれらの領域から抽出した画像を含むことができる。
追尾対象指示情報12は、映像追尾装置102へ送信され、追尾対象指示情報12を受信した映像追尾装置102は、地上監視装置110によって取得された対象位置情報11及び映像追尾装置102に搭載された空間センサ138によって取得された距離情報215と、対象の画像の大きさの関係性を示すサイズ・距離関係データ153を記憶部134に記憶する(709)。映像追尾装置102は追尾対象指示情報12で指定された不審無人航空機の追尾と映像の取得(映像追尾)を開始する(710)。
以降、映像追尾装置102は搭載されたカメラ139によって取得される映像情報149と、空間センサ138によって取得される距離情報215を使用して対象の不審無人航空機への接近飛行を行う。そして、映像追尾装置102は、地上管制装置120から受信した対象位置情報11を保持しているので、空間センサ138による距離情報148が安定して取得できない場合においても、記憶部134に保持されたサイズ・距離関係データ153により対象方向・距離・速度推定部206で対象の不審無人航空機までの距離及び方位を推定することができ、高精度に追尾飛行を行うことが可能になる。
さらに、対処の不審無人航空機の撃墜や捕獲などの対処が必要であると判断される場合は、地上管制装置120によって対処指示706を行い、対処指示情報13が映像追尾装置102に送信され、映像追尾装置102は対処指示情報13に応じて対処部141を駆動して指定された対処を行う(711)。
なお、図7の例では、地上監視装置110が不審無人航空機を検知した後に地上管制装置120で対象を指定して映像追尾装置102に接近飛行の開始を指令する例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、地上監視装置110で不審無人航空機を検知していない場合には、地上管制装置120で方位を指定して追尾対象指示情報12を映像追尾装置102へ送信し、映像追尾装置102を発進させてもよい。
本実施例の無人航空機対処システムは、地上制御装置101が映像追尾装置102へ送信する対象位置情報11と、映像追尾装置102が映像情報149から算出する距離を含む位置情報と、映像追尾装置102が空間センサ138の距離情報148から算出する位置情報(距離情報)のいずれか一つに基づいて飛行制御を行うことができる。
このため、映像追尾装置102は、対象位置情報11と映像情報149及び距離情報148のうち少なくとも一つがあれば接近飛行を係属することができる。そして、映像追尾装置102は、映像情報149の不審無人航空機の大きさに基づいて不審無人航空機までの距離を算出することで、高精度で追尾飛行を行うことが可能となる。
次に、図8A、図8Bを用いて映像追尾装置102で行われるの映像追尾制御のフローチャートについて説明する。この処理は、図7に示したステップ707で開始される。以下の説明では、下記のように記号を定義する。
DG:地上監視装置110による対象位置情報11と、映像追尾装置102自身の位置情報から算出される対象(不審無人航空機)までの距離情報
DS:映像追尾装置102に搭載された空間センサ138により取得される対象までの距離情報215
DD:予め定義された対象までの距離のデフォルト値
S:映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の大きさ
DE:映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の大きさSから推定した対象までの距離情報
M:映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の大きさから対象までの距離を推定するための係数
映像追尾制御が開始されると(801)、映像追尾装置102の映像追尾部131は距離と係数の初期化を行う(803)。具体的には、映像追尾部131は地上監視装置110による対象位置情報11と、映像追尾装置102自身の位置情報から算出される対象までの距離DGと、映像追尾装置102に搭載された空間センサ138により取得される対象までの距離情報215(DS)と、映像追尾装置102に搭載されたカメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の大きさから対象までの距離を推定するための距離係数Mをクリアする。
次に、ステップ804では、映像追尾部131が地上管制装置120から追尾対象指示情報12を受信したか否かを判定し、受信していればステップ809に進み、受信していなければステップ805に進む。
すなわち、映像追尾部131が地上監視装置110から対象位置情報11を一度も受信していない状態で地上管制装置120からの追尾対象指示情報12を受信した場合(804の判定がY)は、地上制御装置101からの対象位置情報11を受け取っていない状態で映像追尾を開始するケースとしてステップ809に進んで追尾を開始する。
地上監視装置110から対象位置情報11を受信した場合、映像追尾部131は対象位置情報11と映像追尾装置102自身の位置情報から算出される対象までの距離DGを記憶し、地上監視装置110の対象位置情報11に基づき飛行する(806)。すなわち、映像追尾部131は対象位置情報11に向けて飛行するように機体制御コマンド156を生成して機体制御装置135に指令する。
なお、映像追尾部131は、カメラ139の画像に不審無人航空機が含まれている場合には、画像内の不審無人航空機の位置と大きさと対象位置情報11の関係をサイズ・距離関係データ153に記録しておくことができる。あるいは、対象位置情報11の変化量と、画像内の不審無人航空機の位置と大きさの変化の関係をサイズ・距離関係データ153として記録しておくことができる。また、映像追尾部131は、空間センサ138からの距離情報148が取得できる場合には、画像内の不審無人航空機の位置と大きさと距離情報148の関係をサイズ・距離関係データ153に記録しておくことができる。
次に、ステップ807では、映像追尾部131が地上管制装置120から追尾対象指示情報12を受信したか否かを判定し、受信していればステップ815に進み、受信していなければステップ808に進む。ステップ808では、映像追尾部131は地上制御装置101から対象位置情報11を受信したか否かを判定し、受信していればステップ806に戻り、受信していなければステップ803に戻って上記処理を繰り返す。
すなわち、映像追尾部131は、地上管制装置120からの追尾対象指示情報12を受信した場合は地上制御装置101からの誘導指示(対象位置情報11)により、直前に対象までの距離を受け取っているケース(815)として映像追尾を継続する。
映像追尾部131は、映像追尾指示を開始していない状態で地上制御装置101からの対象位置情報11を受信しなくなった場合、又は地上制御装置101による誘導が終了した場合、映像追尾の初期状態(803)に戻る。
映像追尾部131が、地上制御装置101から対象位置情報11を受け取っていない状態で映像追尾を開始するケース(ステップ809)では、追尾対象指示情報12から画像内の指定領域を取得する。そして、映像追尾部131は、映像情報149から指定領域に対応する画像を抽出(領域抽出グラフカット)し、対象(指定領域)の一辺又は対角の画素数Sを算出する(809)。
なお、追尾対象指示情報12は、上述したように、対象の不審無人航空機の画像が存在する画像上の領域の座標や、動体検知や物体認識によって抽出された物体の番号に対応付けられた領域で指定されているものとする。
次に、映像追尾部131は、映像追尾装置102に搭載された空間センサ138によって取得される対象までの距離情報215(DS)が存在するか否かを判定する(810)。距離情報215(DS)が存在する場合にはステップ822(図8B)へ進み、存在しない場合にはステップ811に進む。
図8Bのステップ822では、追尾中の不審無人航空機までの距離情報(DS)が取得できているケースとして映像追尾を継続する。一方、ステップ811では対象位置情報11と距離情報(DS)が取得されていない場合で、予め定めたデフォルトの距離情報DDとカメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の方向に基づいて機体制御コマンド156を生成し、映像追尾を行う。
なお、映像追尾部131は、地上管制装置120からの対象位置情報11と、撮影した画像内の不審無人航空機の位置、大きさの関係性をサイズ・距離関係データ153に記録しておき、地上管制装置120からの対象位置情報11が取得できなくなった場合には、サイズ・距離関係データ153を用いて画像から方向と距離を推定して飛行させることができる。
ステップ812では、映像追尾部131が、不審無人航空機への追尾を継続して映像のトラッキングにより、上記ステップ809と同様に指定領域の画像サイズの画素数Sを取得して更新する。
次に、ステップ813では、映像追尾部131が映像トラッキングを継続するか否かを判定し、継続する場合にはステップ814へ進み、継続しない場合にはステップ811に戻って上記処理を繰り返す。
ステップ814では、映像追尾部131が空間センサ138からの距離情報148に基づく距離情報215(DS)を取得できているか否かを判定し、取得できている場合にはステップ822(図8B)へ進み、取得できていない場合にはステップ811に戻って上記処理を繰り返す。
映像追尾部131は、映像トラッキングを継続する場合、デフォルトの距離情報DDに基づく映像追尾を継続するが、映像追尾装置102に搭載された空間センサ138により取得される対象までの距離情報215(DS)が取得できていればステップ822以降の映像追尾に移行する。対象の不審無人航空機がカメラ139の画像から外れるなど、映像トラッキングが継続できない場合は、映像追尾の初期状態であるステップ803に戻って上記処理を繰り返す。
地上制御装置101からの誘導指示(対象位置情報11)により、映像追尾部131が対象までの距離情報を受け取っているケース(ステップ815)では、上記ステップ809と同様にして指定領域を領域抽出グラフカットし、対象の一辺又は対角の画素数Sを算出する。
次に、ステップ816では、映像追尾部131が空間センサ138からの距離情報215(DS)が取得できているか否かを判定し、取得できている場合にはステップ822(図8B)ヘ進み、取得できていない場合にはステップ817に進む、
映像追尾部131は、映像追尾装置102に搭載された空間センサ138により取得される対象までの距離情報215(DS)が取得できている場合、追尾中の対象の距離情報215(DS)が取得できているケース(ステップ822)として映像追尾を継続する。
一方、距離情報215(DS)が取得できていない場合は、ステップ817以降で、地上制御装置101から送信された距離DG(対象位置情報11)に基づく映像追尾を行う。ステップ817では、映像追尾部131が画素数Sと距離DG(対象位置情報11)により距離係数Mを導出する。なお、距離係数Mはカメラ139の特性又は性能に応じて予め設定された関数などから算出することができる。
次に、ステップ818では映像追尾部131が映像トラッキングにより得られた画素数Sを取得し、画素数Sを更新する。
次に、ステップ819では、映像追尾部131が不審無人航空機の映像トラッキングを継続するか否かを判定し、継続する場合にはステップ820へ進み、継続しない場合にはステップ803の初期状態に戻る。
ステップ820では、映像追尾部131が空間センサ138からの距離情報148に基づく距離情報215(DS)が取得できているか否かを判定し、取得できている場合にはステップ822(図8B)へ進み、取得できていない場合にはステップ821に進む。
ステップ821では、映像追尾部131が画素数Sと距離係数Mから推定した対象までの距離情報DEで映像追尾を行う。すなわち、映像追尾部131は、画素数Sと距離係数Mから推定した距離情報DEと画像から算出した方向に基づいて不審無人航空機を追尾するように機体制御コマンド156を生成して機体制御装置135に指令する。
その後ステップ817へ戻って上記処理を繰り返す。ステップ821の場合は、映像追尾部131が空間センサ138からの距離情報148が取得できない場合であり、カメラ139で撮影された対象の不審無人航空機の大きさSから推定した対象までの距離情報DEで映像追尾を実行する。
図8Bのステップ822以降の処理は、映像追尾部131が追尾中の対象の距離情報215(DS)が取得できているケースである。
ステップ822では、映像追尾部131が映像情報149から取得した指定領域の画素数Sと、空間センサ138によって取得された対象までの距離情報215(DS)により距離係数Mを導出する。
ステップ823では、映像追尾部131が、映像トラッキングにより得られた画像の画素数Sを取得して更新する。次に、ステップ824では、映像追尾部131が映像トラッキングを継続するか否かを判定し、継続する場合にはステップ825へ進み、継続しない場合は、対象の不審無人航空機がカメラの画像から外れるなど、映像追尾部131が映像トラッキングを継続できない場合なので、映像追尾の初期状態のステップ803に戻る。
ステップ825では、映像追尾部131が、画素数Sと距離係数Mから計算される距離情報DEに基づいて飛行制御を行う。すなわち、映像追尾部131は、画素数Sと距離係数Mから推定した距離情報DEと画像から算出した方向に基づいて不審無人航空機を追尾するように機体制御コマンド156を生成して機体制御装置135に指令する。
映像追尾部131は、ステップ825の処理の後、ステップ822へ戻って上記処理を繰り返す。空間センサ138からの距離情報148(距離情報215:DS)が取得できている場合には、距離情報215(DS)と画素数Sから算出した距離係数Mと、不審無人航空機の大きさ(画素数S)から推定した対象までの距離情報DEで飛行制御を行うことで、精度の高い映像追尾を行うことができる。
上記処理によって、ミッションコントローラ130の映像追尾部131は、現在取得できている追尾対象の不審無人航空機までの距離情報の種類に応じて、映像追尾の飛行制御に用いるパラメータである距離係数Mの算出方法切り替えることで不審無人航空機に対する追尾飛行を高精度で行うことが可能となる。
すなわち、映像追尾部131は、地上管制装置120(地上制御装置101)から対象位置情報11を受信できず、かつ空間センサ138が不審無人航空機を検知していない場合では、図8Aのステップ809~811のように予め設定された距離のデフォルト値(DD)に基づいて飛行制御を行う。
そして、映像追尾装置102は、地上管制装置120から対象位置情報11を受信し、空間センサ138が不審無人航空機を検知していない場合では、図8Aのステップ815~821のように対象位置情報11と映像追尾装置102の位置に基づく距離DGと、不審無人航空機の画素数Sから距離係数Mを算出する。そして、映像追尾装置102は、画素数Sと距離係数Mから不審無人航空機の大きさ(画素数S)に応じて推定した対象までの距離情報DEを算出して飛行制御を行う。
さらに、映像追尾装置102は、空間センサ138が不審無人航空機を検知して距離情報215(DS)が取得できると、図8Bのステップ822~825のように、空間センサ138からの距離情報215(DS)と、不審無人航空機の画素数Sから距離係数Mを算出する。そして、映像追尾装置102は、画素数Sと距離係数Mから不審無人航空機の大きさ(画素数S)に応じて推定した対象までの距離情報DEを算出して飛行制御を行う。
このように、映像追尾装置102は、カメラ139が撮影した画像から不審無人航空機の大きさ(画素数S)を算出し、画素数Sと距離係数Mから不審無人航空機までの距離を推定する際に、距離係数Mの算出を地上管制装置120からの対象位置情報11と、空間センサ138からの距離情報215のいずれかを用いることで、不審無人航空機に対する追尾飛行を高精度で行うことが可能となる。
映像追尾装置102は、不審無人航空機の映像情報149から不審無人航空機の大きさを画素数Sとして検出し、画素数Sと距離係数Mから映像追尾装置102が認識した不審無人航空機の大きさに応じて距離を推定することが可能となる。
また、映像追尾装置102は、空間センサ138からの距離情報215(DS)が取得できる場合には、画素数Sと距離情報215(DS)から距離係数Mを算出することで、距離の推定精度を向上させることができる。
そして、映像追尾装置102は、空間センサ138からの距離情報215(DS)が取得できない場合には、地上管制装置120からの対象位置情報11に基づく距離DGと画素数Sから距離係数Mを算出することで、不審無人航空機がカメラ139の画像から逸脱した場合でも不審無人航空機までの距離を推定することが可能となって映像追尾を継続することができる。
また、映像追尾装置102は、空間センサ138からの距離情報215(DS)が取得できる場合には、画像内の不審無人航空機の位置と大きさと空間センサ138からの距離情報215(DS)の関係をサイズ・距離関係データ153に記録しておき、空間センサ138から距離情報215を取得できない場合には、サイズ・距離関係データ153を用いて画像内の不審無人航空機の位置と大きさから不審無人航空機までの距離を推定して不審無人航空機の位置(第2の位置情報)を推定することができる。
<結び>
以上のように、上記実施例の無人航空機対処システムは次のような構成とすることができる。
(1)撮影装置(カメラ139)を有して飛行する映像追尾装置(102)と、無人航空機(302)を検出して前記映像追尾装置(102)を制御する地上制御装置(101)とを有する無人航空機対処システムであって、前記地上制御装置(101)は、飛来する前記無人航空機(302)の位置情報を第1の位置情報(対象位置情報11)として取得する監視部(地上監視装置110)と、前記監視部(110)が取得した第1の位置情報(11)を前記映像追尾装置(102)へ送信して前記無人航空機(302)の追尾を指令する地上管制部(地上管制装置120)と、を有し、前記地上管制部(120)は、追尾対象の前記無人航空機(302)を指定する追尾指定情報(追尾対象指定情報12)を出力する対象指定部(122)と、前記映像追尾装置(102)と無線通信を行って前記第1の位置情報(11)又は前記追尾指定情報(12)を送信し、前記映像追尾装置(102)から映像情報を受信する通信部(123)と、前記映像追尾装置(102)から受信した映像情報(151)を表示する表示部(映像表示部121)と、を有し、前記映像追尾装置(102)は、前記地上管制部(120)と通信を行う通信部(133)と、当該映像追尾装置(102)の機体の制御を行う機体制御部(機体制御装置135)と、前記無人航空機(302)までの距離を検出する機上センサ(空間センサ138)と、前記撮影装置(139)が取得した映像情報(151)を前記地上管制部(120)へ送信し、前記地上管制部(120)から受信した前記第1の位置情報(11)又は前記機上センサ(138)からの距離(148)に基づいて前記無人航空機(302)を追尾する機体制御コマンド(156)を生成して前記機体制御部(135)に指令する映像追尾部(131)と、を有し、前記映像追尾部(131)は、前記地上管制部(120)から受信した前記追尾指定情報(12)に含まれる前記無人航空機(302)の画像が前記撮影装置(139)の画像に含まれる場合には前記画像内の無人航空機(302)の位置と大きさから当該無人航空機(302)の方向と距離を算出して、前記距離と前記方向に基づいて前記無人航空機(302)の第2の位置情報を算出して前記無人航空機(302)を追尾する機体制御コマンド(156)を生成し、前記画像が取得できない場合には前記第1の位置情報(11)から前記無人航空機(302)を追尾する機体制御コマンド(156)を生成し、前記生成された機体制御コマンド(156)を前記機体制御部(135)に指令することを特徴とする無人航空機(302)対処システム。
上記構成により、映像追尾装置102は、対象位置情報11が受信できない場合でも映像追尾装置102に搭載された撮影装置(カメラ139)によって撮影された対象の無人航空機の画像情報から対象までの距離を推定することにより高精度で追尾飛行を行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の無人航空機対処システムであって、前記映像追尾部(131)は、前記地上管制部(120)から受信した前記第1の位置情報(11)と前記画像内の無人航空機(302)の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データ(サイズ・距離関係データ153)として保持し、前記第1の位置情報(11)を取得できない場合には前記サイズ距離関係データ(153)を用いて前記画像内の無人航空機(302)の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンド(156)を生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
上記構成により、映像追尾装置102は、カメラ139によって撮影された対象の無人航空機の画像の位置と大きさから無人航空機(302)の位置情報(第2の位置情報)を推定することが可能となって、追尾飛行の精度を向上させることができる。
(3)上記(1)に記載の無人航空機対処システムであって、前記映像追尾部(131)は、前記機上センサ(138)が検出した前記無人航空機(302)までの距離(148)と前記画像内の無人航空機(302)の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データ(153)として保持し、前記機上センサ(138)から距離を取得できない場合には前記サイズ距離関係データ(153)を用いて前記画像内の無人航空機(302)の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンド(156)を生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
上記構成により、映像追尾装置102は、空間センサ138からの距離情報148が取得できない場合は、画像内の無人航空機の位置と大きさから無人航空機の位置(第2の位置情報)を推定することが可能となり、空間センサ138が距離を測定できない場合でも高精度で追尾飛行を行うことができる。
(4)上記(1)に記載の無人航空機対処システムであって、前記対象指定部(122)は、前記表示部(121)で表示された映像情報から追尾対象の画像又は追尾対象の画像の領域を追尾指定情報(12)として出力し、前記映像追尾部(131)は、前記地上管制部(120)から前記追尾指定情報(12)を受信して、前記追尾指定情報(12)から取得した追尾対象の画像又は追尾対象の領域の画像に類似した画像を、前記撮影装置(139)から取得した画像内で探索し、探索された画像内の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンド(156)を生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
上記構成により、映像追尾装置102は、地上管制装置120の対象指定部122で指定された追尾対象の画像又は追尾対象の領域の画像に類似した画像を、カメラ139の画像内で探索して追尾することが可能となる。
(5)上記(1)に記載の無人航空機対処システムであって、前記映像追尾部(131)は、前記撮影装置(139)の画像から予め登録された画像に類似する画像を検出し、当該画像に識別符号を付加して前記映像情報に含めて前記地上管制部(120)へ送信し、前記地上管制部(120)の対象指定部は、前記映像追尾部(131)から受信した映像情報に含まれる画像の識別符号の中から追尾対象の識別符号を指定して追尾指定情報(12)として映像追尾装置(102)へ送信し、前記映像追尾部(131)は、前記地上管制部(120)から受信した前記追尾指定情報(12)の識別符号を取得して、当該識別符号に対応する画像を追尾対象として特定し、当該画像の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンド(156)を生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
上記構成により、地上管制装置120では、識別符号を付与された画像を映像表示部121に表示して対象指定部122で識別符号を指定し、映像追尾装置102は指定された識別符号の画像に対応する対象を追尾することができる。これにより、複数の無人航空機が画像内に存在する場合、指定された無人航空機の追尾を実現することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を含むものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、又は置換のいずれもが、単独で、又は組み合わせても適用可能である。
また、上記の各構成、部、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び部等は、プロセッサがそれぞれの部を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各部を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSDSolid State Drive等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101 地上制御装置
102 映像追尾装置
103 ネットワーク
110 地上監視装置
111 監視カメラ
112 レーダー
113 アンテナ
114 対象位置検知・表示部
120 地上管制装置
121 映像表示部
122 対象指定部
130 ミッションコントローラ
131 映像追尾部
135 機体制御装置
138 空間センサ
139 カメラ
140 GPS・IMU
141 対処部
142 動力飛行部

Claims (10)

  1. 撮影装置を有して飛行する映像追尾装置と、無人航空機を検出して前記映像追尾装置を制御する地上制御装置とを有する無人航空機対処システムであって、
    前記地上制御装置は、
    飛来する前記無人航空機の位置情報を第1の位置情報として取得する監視部と、
    前記監視部が取得した第1の位置情報を前記映像追尾装置へ送信して前記無人航空機の追尾を指令する地上管制部と、を有し、
    前記地上管制部は、
    追尾対象の前記無人航空機を指定する追尾指定情報を出力する対象指定部と、
    前記映像追尾装置と無線通信を行って前記第1の位置情報又は前記追尾指定情報を送信し、前記映像追尾装置から映像情報を受信する通信部と、
    前記映像追尾装置から受信した映像情報を表示する表示部と、を有し、
    前記映像追尾装置は、
    前記地上管制部と通信を行う通信部と、
    当該映像追尾装置の機体の制御を行う機体制御部と、
    前記無人航空機までの距離を検出する機上センサと、
    前記撮影装置が取得した映像情報を前記地上管制部へ送信し、前記地上管制部から受信した前記第1の位置情報又は前記機上センサからの距離に基づいて前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成して前記機体制御部に指令する映像追尾部と、を有し、
    前記映像追尾部は、
    前記地上管制部から受信した前記追尾指定情報に含まれる前記無人航空機の画像が前記撮影装置の画像に含まれる場合には前記画像内の無人航空機の位置と大きさから当該無人航空機の方向と距離を算出して、前記距離と前記方向に基づいて前記無人航空機の第2の位置情報を算出して前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記画像が取得できない場合には前記第1の位置情報から前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記生成された機体制御コマンドを前記機体制御部に指令することを特徴とする無人航空機対処システム。
  2. 請求項1に記載の無人航空機対処システムであって、
    前記映像追尾部は、
    前記地上管制部から受信した前記第1の位置情報と前記画像内の無人航空機の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データとして保持し、前記第1の位置情報を取得できない場合には前記サイズ距離関係データを用いて前記画像内の無人航空機の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
  3. 請求項1に記載の無人航空機対処システムであって、
    前記映像追尾部は、
    前記機上センサが検出した前記無人航空機までの距離と前記画像内の無人航空機の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データとして保持し、前記機上センサから距離を取得できない場合には前記サイズ距離関係データを用いて前記画像内の無人航空機の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
  4. 請求項1に記載の無人航空機対処システムであって、
    前記対象指定部は、
    前記表示部で表示された映像情報から追尾対象の画像又は追尾対象の画像の領域を追尾指定情報として出力し、
    前記映像追尾部は、
    前記地上管制部から前記追尾指定情報を受信して、前記追尾指定情報から取得した追尾対象の画像又は追尾対象の領域の画像に類似した画像を、前記撮影装置から取得した画像内で探索し、探索された画像内の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
  5. 請求項1に記載の無人航空機対処システムであって、
    前記映像追尾部は、
    前記撮影装置の画像から予め登録された画像に類似する画像を検出し、当該画像に識別符号を付加して前記映像情報に含めて前記地上管制部へ送信し、
    前記地上管制部の対象指定部は、
    前記映像追尾部から受信した映像情報に含まれる画像の識別符号の中から追尾対象の識別符号を指定して追尾指定情報として映像追尾装置へ送信し、
    前記映像追尾部は、
    前記地上管制部から受信した前記追尾指定情報の識別符号を取得して、当該識別符号に対応する画像を追尾対象として特定し、当該画像の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする無人航空機対処システム。
  6. 撮影装置を有して飛行する映像追尾装置であって、
    通信を行う通信部と、
    当該映像追尾装置の機体の制御を行う機体制御部と、
    無人航空機までの距離を検出する機上センサと、
    前記撮影装置が取得した映像情報を送信し、無人航空機の位置を示す第1の位置情報を受信し、前記第1の位置情報又は前記機上センサからの距離に基づいて前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成して前記機体制御部に指令する映像追尾部と、を有し、
    前記映像追尾部は、
    受信した追尾指定情報に含まれる前記無人航空機の画像が、前記撮影装置の画像に含まれる場合には前記画像内の無人航空機の位置と大きさから当該無人航空機の方向と距離を算出して、前記距離と前記方向に基づいて前記無人航空機の第2の位置情報を算出して前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記画像が取得できない場合には前記第1の位置情報から前記無人航空機を追尾する機体制御コマンドを生成し、前記生成された機体制御コマンドを前記機体制御部に指令することを特徴とする映像追尾装置。
  7. 請求項6に記載の映像追尾装置であって、
    前記映像追尾部は、
    前記第1の位置情報と前記画像内の無人航空機の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データとして保持し、前記第1の位置情報を取得できない場合には前記サイズ距離関係データを用いて前記画像内の無人航空機の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする映像追尾装置。
  8. 請求項6に記載の映像追尾装置であって、
    前記映像追尾部は、
    前記機上センサが検出した前記無人航空機までの距離と前記画像内の無人航空機の位置と大きさの関係をサイズ距離関係データとして保持し、前記機上センサから距離を取得できない場合には前記サイズ距離関係データを用いて前記画像内の無人航空機の位置と大きさから前記第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする映像追尾装置。
  9. 請求項6に記載の映像追尾装置であって、
    前記映像追尾部は、
    追尾対象の画像又は追尾対象の画像の領域を含む追尾指定情報を受信して、前記追尾指定情報から取得した追尾対象の画像又は追尾対象の領域の画像に類似した画像を、前記撮影装置から取得した画像内で探索し、探索された画像内の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする映像追尾装置。
  10. 請求項6に記載の映像追尾装置であって、
    前記映像追尾部は、
    前記撮影装置の画像から予め登録された画像に類似する画像を検出し、当該画像に識別符号を付加して前記映像情報に含めて送信し、
    追尾対象の識別符号が指定された追尾指定情報を受信し、当該追尾指定情報から識別符号を取得して、当該識別符号に対応する画像を追尾対象として特定し、当該画像の位置と大きさに基づいて第2の位置情報を推定して機体制御コマンドを生成することを特徴とする映像追尾装置。
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