JP2024011459A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】発射手段により発射された遊技球を適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供する。
【解決手段】外ガイドレール(外レール)27は、遊技球を案内する案内面27Aを有する。案内面27は、第1領域R1と、第1領域R1の上方側に位置する第2領域R2と、を有する。第1領域R1は、第2領域R2よりも平面状になっている。発射装置(発射手段)16は、遊技球が案内通路(案内領域)29に到達可能であるが遊技領域108aには到達不可能とする発射強度A(第3発射強度)で発射可能である。発射強度Aで発射された遊技球が最初に接する案内面27Aの位置を第3接触位置とすると、第3接触位置は、第1領域R1の範囲内となる。
【選択図】図30
【解決手段】外ガイドレール(外レール)27は、遊技球を案内する案内面27Aを有する。案内面27は、第1領域R1と、第1領域R1の上方側に位置する第2領域R2と、を有する。第1領域R1は、第2領域R2よりも平面状になっている。発射装置(発射手段)16は、遊技球が案内通路(案内領域)29に到達可能であるが遊技領域108aには到達不可能とする発射強度A(第3発射強度)で発射可能である。発射強度Aで発射された遊技球が最初に接する案内面27Aの位置を第3接触位置とすると、第3接触位置は、第1領域R1の範囲内となる。
【選択図】図30
Description
本発明は、遊技機に関する。
従来、遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が遊技者に払い出され、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、パチンコ機)が知られている。
また、1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより識別情報の変動表示を開始し、遊技者がストップスイッチを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の変動表示を停止し、全ての変動表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を変更する遊技機(いわゆる、スロットマシン)が知られている。
そのような遊技機として、遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射可能な発射装置(発射手段)と、発射装置により発射された遊技球を遊技領域に案内可能な外側誘導レール(外レール)が設けられた遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の遊技機においては、発射装置により発射された遊技球は、外側誘導レールの基端側に衝突した後に、当該外側誘導レールに沿って上昇して遊技領域に案内される。
特許文献1に記載の遊技機では、発射装置により発射された遊技球が、外側誘導レールと最初に接する位置に依っては、様々な方向へ反射してしまう場合があった。この場合、遊技球を適切に遊技領域に案内できず、その改良が望まれていた。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、発射手段により発射された遊技球を適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球を前記遊技領域に案内可能な外レールおよび内レールと、を備え、前記外レールと前記内レールとの間には、遊技球を前記遊技領域に案内する案内領域が設けられた遊技機であって、前記外レールは、遊技球を案内する案内面を有し、前記案内面は、第1領域と、前記第1領域の上方側に位置する第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記第2領域より平面状となっており、前記発射手段は、遊技球が前記案内領域に到達可能であるが前記遊技領域には到達不可能とする第3発射強度で発射可能であり、前記第3発射強度で発射された遊技球が最初に接する前記案内面の位置を第3接触位置とすると、前記第3接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。
また、本発明は、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域の右打ち領域に到達可能な発射強度のうち最大の第4発射強度で発射可能であり、前記第4発射強度で発射された遊技球が最初に接する前記案内面の位置を第4接触位置とすると、前記第4接触位置は、前記第2領域の範囲内となる。
また、本発明は、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域の左打ち基準位置に到達可能な第1発射強度で発射可能であり、前記第1発射強度で発射された遊技球が最初に接する前記案内面の位置を第1接触位置とすると、前記第1接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。
また、本発明は、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域に到達可能であるが前記左打ち基準位置には到達不可能とする第2発射強度で発射可能であり、前記第2発射強度で発射された遊技球が最初に接する前記案内面の位置を第2接触位置とすると、前記第2接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。
本発明によると、発射手段により発射された遊技球を適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[全体構成]
図1~図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ機の全体構成について説明する。図1は遊技機の正面図、図2は前枠を開放した状態のパチンコ機の斜視図、図3は内枠を開放した状態のパチンコ機の斜視図である。
図1~図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ機の全体構成について説明する。図1は遊技機の正面図、図2は前枠を開放した状態のパチンコ機の斜視図、図3は内枠を開放した状態のパチンコ機の斜視図である。
図1~図3に示すように、遊技機100であるパチンコ機は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、外枠102に開閉自在に取り付けられた内枠104と、内枠104に開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。前枠106は内枠104を介して外枠102に開閉自在に取り付けられている。外枠102、内枠104、前枠106は、上ヒンジ機構400と下ヒンジ機構401とによって軸支されている。外枠102および内枠104は本体部(遊技機枠)を構成し、この本体部は遊技盤ユニット600(図5参照)を保持可能となっている。遊技盤ユニット600は、例えば遊技盤、遊技盤の前面に設けられる樹脂部材、および樹脂部材に光を照射するLED(発光手段)等を有する。
内枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、囲繞空間に遊技盤108が保持されている。遊技盤108は、前枠106が開放された状態(開状態)の場合に内枠104に取り付け可能である。また、遊技盤108の前面には遊技領域108a(図5参照)が形成されており、前枠106が閉鎖された状態(閉状態)の場合に透明窓106aを介して当該遊技領域を視認可能である。なお、図2は遊技盤108の図示を省略している。
ここで、遊技機が設置される遊技場(例えばパチンコホール等)には、島設備が設けられている。島設備には、複数の遊技機を横並びに設置するための縦長矩形枠状の島設備が複数併設されている。そして、島設備は一般的に木製である。例えば遊技機100は、外枠102の上部および下部を内側(内枠104を取り付ける内周側)から4箇所ずつ島設備に釘で固定することによって島設備に取り付けられる。
前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル117が設けられている。操作ハンドル117は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル117を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル117の回転角度に応じた発射強度で、発射装置16が遊技球を遊技盤108の遊技領域に向けて発射するようになっている。この発射装置16は、内枠104内の遊技盤の下方に配置されている。発射装置16の発射強度には、後述する発射強度A~Dが含まれる。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示器(図示せず)、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプ114、スピーカ116、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置118が設けられている。
演出操作装置118は、遊技者の押下操作を受け付ける押下ボタン118aと、遊技者のダイヤル操作を受け付ける操作ダイヤル118bとを備えている。演出操作装置118は、液晶表示器に表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置118の奥側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿120が設けられている。上皿120が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿122に導かれることとなる。また、この下皿122の底面には、当該下皿122から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きボタン124を押下することにより、当該球抜きボタン124と一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿122の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
[遊技機背面の構成]
次に、図4を参照して、パチンコ機背面の構成について説明する。図4は、パチンコ機の背面図である。
次に、図4を参照して、パチンコ機背面の構成について説明する。図4は、パチンコ機の背面図である。
図4に示すように、遊技機100の背面側には、遊技の制御を行う主制御基板を収納する主制御基板ケースや演出の制御を行う副制御基板を収納する副制御基板ケースを覆う裏カバー200、遊技情報出力端子板203、賞球貯留タンク204、賞球払出流路206、払出球計数スイッチ208、払出制御基板ケース210、内枠開放スイッチ212等が設置されている。この他に遊技機100の裏側には、遊技機100の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)、電源プラグを備えた電源コード及び接続配線等(いずれも不図示)が設置されている。
遊技情報出力端子板203は、遊技機100の外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続されている。遊技機100の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、エラー情報、大当たり情報、始動口情報等)は、遊技情報出力端子板203から外部の電子機器に向けて出力される。
賞球貯留タンク204は、内枠104の天板に取り付けられた取り付けベースに取り付けられている。これにより、賞球貯留タンク204は内枠104の背面側の上部に設けられている。賞球貯留タンク204は、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球の払出しが行われる際には、賞球貯留タンク204に蓄えられた遊技球は、賞球払出流路206を通って遊技機100の前面側の上皿120(図1参照)に導かれる。払出球計数スイッチ208は、賞球払出流路206を通って払い出される遊技球数を検出する。
払出制御基板ケース210の左下領域には、内枠開放スイッチ212が設けられている。また、電源コード(不図示)は、例えば遊技店の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続される。これにより、遊技機100の動作に必要な電源(電力)が確保される。
[遊技盤の構成]
次に、図5を参照して遊技盤108の構成について説明する。図5は遊技盤108の正面図である。なお、図が煩雑になることを防ぐため、説明に関わらない部品は図示を省略している。
次に、図5を参照して遊技盤108の構成について説明する。図5は遊技盤108の正面図である。なお、図が煩雑になることを防ぐため、説明に関わらない部品は図示を省略している。
遊技盤108は、上述した遊技盤ユニット600の前面に設けられており、前扉3の透明窓106aと対向するように配置される。
図5に示すように、遊技盤108は、略矩形状のアクリル板(盤面板)5aと、レールベース26と、外ガイドレール(外レール)27と、内ガイドレール(内レール)28と、を有する。レールベース26は、アクリル板5aの前面に固定されており、正面視で円弧状の内周面42aを有する。外ガイドレール27は、レールベース26の内周面42aに沿って取り付けられており、遊技盤108の中央下部から離れた左側位置から左端部、上端部および右上端部近傍に亘って円弧状に配置される。なお、レールベース26の内周面42aの基端部には、外ガイドレール27の基端部を支持する基端支持部420aが設けられ、先端部には、外ガイドレール27の先端部を支持する先端支持部420bが設けられている。
内ガイドレール28は、アクリル板5aの前面における外ガイドレール27の内側に取り付けられており、遊技盤108の中央下部よりもやや左側位置から遊技盤108の左端部近傍および左上端部近傍に亘って円弧状に配置される。これら外ガイドレール27と内ガイドレール28との間の湾曲形状の領域が、案内通路29となっている。案内通路29は、発射装置16(図2参照)により発射された遊技球を遊技領域108aに案内する。案内通路29と遊技領域108aとの間には境界領域700が設けられている。境界領域700の出口は遊技領域108aと連通しており、境界領域700の入口は案内通路29と連通している。詳細は後述するが、内ガイドレール28の先端部には、球戻り防止機構50が設けられており、この球戻り防止機構50は境界領域700に配置されている。
なお、アクリル板5aの前面であって遊技者が視認可能な位置に、透光性を有する樹脂部材5b,5cが設けられている。樹脂部材5bはアクリル板5aの左中央部に設けられており、樹脂部材5cはアクリル板5aの右下部に設けられている。そして、樹脂部材5bの前面にはデザインシート70(図17(a)参照)が貼り付けられており、樹脂部材5cの前面にはデザインシート80(図18(a)参照)が貼り付けられている。デザインシート70,80の詳細については後述する。
遊技領域108a内には、普通入賞口92、始動入賞口93、可変入賞装置94等が分布して設置され、また、遊技球の流下方向に変化を与えることが可能な遊技釘が設けられている。そして、遊技領域108a内に発射された遊技球は、その流下の過程で普通入賞口92や始動入賞口93に入球したり、作動時の可変入賞装置94に入球したりする。
本実施形態のように遊技盤108が透明樹脂板であるアクリル板である場合、前面側だけでなく遊技盤108の背面側に配置された各種の装飾体(可動体や発光体を含む)による装飾性を付加できる。
ここで、遊技領域108aには、左打ち領域108a1と、右打ち領域108a2と、が含まれる。左打ち領域108a1は、遊技者が通常遊技状態において遊技球を流下させる領域である。左打ち領域108a1を狙って遊技球を打ち出すことを左打ち操作と言う。左打ち領域108a1には、ぶっこみ位置BP(左打ち基準位置)が設けられている。本実施形態では、ぶっこみ位置BPは、遊技者が左打ち操作を行う際に基準とする位置であり、遊技領域108aの左上に位置している。具体的には、ぶっこみ位置BPは、案内通路29の出口と遊技領域108aの上端との中間近傍位置であり、この位置の近傍には、複数(本例では、5つ)の釘が配置されている(図5参照)。これらの釘に遊技球が衝突することで、遊技球を始動入賞口93に導き易くなり、始動入賞口93への入球確率を高めることができるようになっている。ぶっこみ位置BPを狙って遊技球を打ち出すことをぶっこみ狙いと言う。一方で、右打ち領域108a2は、遊技者が大当り遊技状態または時短遊技状態において遊技球を流下させる領域である。右打ち領域108a2を狙って遊技球を打ち出すことを右打ち操作と言う。
遊技機100では、通常遊技状態では、遊技者は遊技領域108aの左打ち領域108a1を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うことになる。遊技機100が備える操作ハンドル117への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、発射された遊技球が左打ち領域108a1を流下し、始動入賞口93に遊技球が進入すると、特別図柄の変動表示が開始される。特別図柄の変動表示において大当り図柄が停止表示されれば、「大当り」となり、はずれ図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。また、普通入賞口92や始動入賞口93に遊技球が入球すると所定個数の賞球を得ることができる。
大当り遊技状態では、可変入賞装置94により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。大当り遊技状態においては、遊技者は、右打ち操作を行い、発射された遊技球が右打ち領域108a2を流下し、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。
本実施形態では、普通入賞口92は遊技盤108の前面に取り付けられた透明な樹脂カバー96により覆われている。そして、樹脂カバー96の前面の貼付領域にはデザインシート97が接着剤により貼付されている。そして、樹脂カバー96の前面の貼付領域は、前枠106が閉鎖されている状態において、遊技者や遊技球の接触が困難な場所である。
また、可変入賞装置94は遊技盤108の前面に取り付けられた透明な樹脂カバー98により覆われている。そして、樹脂カバー98の前面の貼付領域にはデザインシート99が接着剤により貼付されている。そして、樹脂カバー98の前面の貼付領域は、前枠106が閉鎖されている状態において、遊技者や遊技球の接触が困難な場所である。
さらに、図示は省略するが、遊技盤108は、その背面側に上下方向に昇降可能な可動体を有する。可動体は左右方向に延びる板状に形成されており、その前面を樹脂カバーにより覆われている。そして、樹脂カバーの前面の貼付領域にはデザインシート500が接着剤により貼付されている。そして、樹脂カバーの前面の貼付領域は、前枠106が閉鎖されている状態において、遊技者や遊技球の接触が困難な場所である。
次に、図6を参照して装飾板について説明する。図6は装飾板の正面図である。
図6に示すように、遊技盤108の背面には装飾板107が取り付けられている。前述したように、遊技盤108は透明樹脂板で形成されているので、遊技盤108の前面側から装飾板107を視認できる。また、装飾板107には遊技領域108aを囲むように配置された装飾部材109や発光体ユニット110が設けられている。発光体ユニット110は遊技盤108の前面側から視認できる。また、図示は省略するが、前述した可動体は、通常状態において、遊技盤108の上部の背面側に配置されており、遊技者は可動体を視認できない。なお、可動体は、通常状態において、遊技者が視認できる位置に配置されても良い。
[発光体ユニット]
次に、図7を参照して発光体ユニット110について説明する。図7は発光体ユニットの分解斜視図である。
次に、図7を参照して発光体ユニット110について説明する。図7は発光体ユニットの分解斜視図である。
図7に示すように、発光体ユニット110は、絵柄が印刷されているデザインシート111と、デザインシート111が貼付されるベース板112と、図示しないLEDからの光を導光する導光レンズ113とを備えている。そして、ベース板112の前面の貼付領域は、前枠106が閉鎖されている状態において、遊技者や遊技球の接触が困難な場所である。
装飾部材109の前面側にはベース板112の取り付け部109aが形成されている。取り付け部109aはベース板112の形状に対応する形状になっている。そして、ベース板112は、装飾部材109の取り付け部109aに図示しないネジにより取り付けられる。また、ベース板112の前面には接着面112aが形成されており、接着面112aにデザインシート111が貼付される。また、導光レンズ113は装飾部材109の裏面側に取り付けられている。
そして、装飾部材109、デザインシート111及びベース板112は透光性を有する樹脂により形成されている。そして、導光レンズ113からの光は装飾部材109を透過して、さらに、ベース板112及びデザインシート111を透過する。これにより、デザインシート111の絵柄の視認性が高まり、演出効果が高まるようになっている。
また、ベース板112の左側の端部には上下に延びるリブ112bが形成されている。後述するように、リブ112bにデザインシート111を突き当てることにより、ベース板112に対してデザインシート111が位置決めされる。
さらに、ベース板112のリブ112bにはデザインシート111側(すなわち、右方側)に突出する凸部112cが形成されている。そして、デザインシート111には凸部112cを挿入可能な凹部111aが形成されている。具体的には、凸部112cはデザインシート111側に突出した突起からなる。また、凹部111aは凸部112cの形状と略同一形状で凸部112cの外周よりも一回り大きい切り欠きからなる。そして、凸部112cが凹部111aに挿入されるとデザインシート111の上下方向における位置決めがなされる。
なお、ベース板112にはデザインシート111を貼付したときにデザインシート111との間に空気が残って気泡が発生することを防止するために気泡防止孔112dが3カ所に形成されている。
[発光体ユニットのデザインシート]
次に、デザインシート111に付着されている接着剤について図8を参照して説明する。図8は発光体ユニットのデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図8はデザインシート111の裏面側を示している。
次に、デザインシート111に付着されている接着剤について図8を参照して説明する。図8は発光体ユニットのデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図8はデザインシート111の裏面側を示している。
図8に示すように、デザインシート111には接着剤130が塗布されている(図中の斜線部分)。接着剤130は、デザインシート111の外周縁から約3mm程度内側に距離をとった位置に配置されている。また、接着剤130は、デザインシート111の外周縁に沿って、全周にわたって約5mmの幅で環状になるように配置されている。すなわち、本実施形態では、接着剤130は、デザインシート111の外周縁から3mm以上の距離をとって配置されているとともに、3mm未満の距離には配置されていない。
なお、ベース板112の気泡防止孔112dは、デザインシート111をベース板112に貼付したときに接着剤130が付着することのない位置に配置されている。
[デザインシートの貼付方法]
次に、デザインシート111のベース板112への貼付作業について図9を参照して説明する。図9(a)~(c)は発光体ユニットのデザインシートの貼付作業における作業手順を示す説明図である。
次に、デザインシート111のベース板112への貼付作業について図9を参照して説明する。図9(a)~(c)は発光体ユニットのデザインシートの貼付作業における作業手順を示す説明図である。
図9(a)に示すように、まず、接着剤130が裏面に付着されているデザインシート111をベース板112に対して傾けた状態で接着面112aに突き当てる。このとき、デザインシート111の凹部111a側の端部がベース板112のリブ112bと対峙するようにする。また、デザインシート111の接着剤130が接着面112aに付着しないようにデザインシート111を傾けて、デザインシート111の端部をベース板112に突き当てる。そして、デザインシート111を傾けたままベース板112のリブ112bに向けてスライドさせる。
次に、図9(b)に示すように、ベース板112のリブ112bにデザインシート111の端縁を突き当てるとともに、ベース板112の凸部112cにデザインシート111の凹部111aを挿入する。これにより、ベース板112に対してデザインシート111が位置決めされる。
次に、図9(c)に示すように、ベース板112のリブ112bへの突き当て側を軸にしてデザインシート111がベース板112側に近づくようにデザインシート111を回転させ、ベース板112の接着面112aにデザインシート111を貼付する。このとき、ベース板112の気泡防止孔112dから空気が逃げるので気泡ができることが防止される。
以上の作業により、ベース板112に対してデザインシート111を貼付することができる。
例えば、デザインシート111の外周縁まで接着剤130を塗布してベース板112の上方から位置決めしてデザインシート111を貼付する場合は位置決めと貼付を一度に行う必要があるため、作業のミスが生じやすくなる。しかし、本実施形態では、接着剤130をデザインシート111の外周縁から所定距離離間した部分に塗布しているので、デザインシート111をスライドしながら取り付けることができる。よって、デザインシート111の位置決めをしてから貼付することができるため、デザインシート111の位置決めと貼付を別個の作業にして容易にすることができる。これにより、デザインシート111の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、本実施形態のような構成にすると、デザインシート111の粘着強度は低下する。しかし、発光体ユニット110は前枠106が閉鎖されている状態だと、遊技者や遊技球が接触される可能性が極めて低い場所にある。このような場所においては、粘着強度を低下させてでも作業効率や見た目の低下を防止させる方が重要である。
また、例えば、ベース板112に位置決め用のボスを形成するとともに、デザインシート111にボスが挿入される位置決め用の孔を形成する構成とした場合は、デザインシート111の位置決めと貼付を一度に行う必要がある。しかし、本実施形態では、デザインシート111をスライドさせてベース板112の凸部112cにデザインシート111の凹部111aを挿入することにより、デザインシート111の位置決めをしている。これにより、デザインシート111の位置決めをしてから貼付することができるため、デザインシート111の位置決めと貼付を別個の作業にして容易にすることができる。これにより、デザインシート111の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。
また、ベース板112にデザインシート111を貼付したときに気泡が生じてしまうとデザインシート111に向けて発光した光により気泡が目立ってしまう。しかし、本実施形態では、ベース板112に気泡防止孔112dを形成したので、ベース板112とデザインシート111との間の空気を外部に逃がす手間が省くことができるので、デザインシート111を貼付するときの作業の効率を高めることができる。
また、接着剤130をデザインシート111の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤130がはみ出してしまうことも防止することができる。
なお、ベース板112の気泡防止孔112dは、デザインシート111をベース板112に貼付したときに接着剤130が付着することのない位置に配置されている。
なお、デザインシート111における接着剤130の配置位置やデザインシート111の態様、気泡防止孔112dの配置は、発光体ユニット110以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、アタッカや電チューなど))に貼付するデザインシートに適用してもよい。
[普通入賞口の樹脂カバーのデザインシート]
次に、普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97の接着剤97aについて図10を参照して説明する。図10(a),(b)は、普通入賞口の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図10はデザインシート97の裏面側を示している。
次に、普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97の接着剤97aについて図10を参照して説明する。図10(a),(b)は、普通入賞口の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図10はデザインシート97の裏面側を示している。
図10(a),(b)に示すように、デザインシート97には接着剤97aが塗布されている(図中の斜線部分)。デザインシート97は、透明領域97bと不透明領域97cを含んでいる(本例では、図中の点線を境に区画されている)。そして、デザインシート97の外周縁も透明領域97b及び不透明領域97cを含んでいる。なお、透明領域97bは完全に透明でなく、透明領域97bは不透明領域97cよりも透明度が高ければよい。換言すると、透明領域97bは接着剤を透過してみることができるが、不透明領域97cは接着剤を透過してみることができないように構成されている。
接着剤97aは、デザインシート97の外周縁から約1mm程度内側に間隔(図中aで示す部分)をとった位置や、デザインシート97の外周縁から約3mm程度内側に間隔(図中bで示す部分)をとった位置や、デザインシート97の外周縁から約5mm程度内側に間隔(図中cで示す部分)をとった位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、接着剤97aは、デザインシート97の外周縁から1mm以上の距離をとって配置されており、1mm未満の距離には配置されていない。
また、接着剤97aは、デザインシート97の外周縁に沿って、全周にわたって約5mmの幅で環状になるように配置されている。そして、樹脂カバー96には貫通孔96aが形成されており、デザインシート97が貼付されると、貫通孔96aは環状に配置された接着剤97aの内側に位置する。
このような構成とすることにより、デザインシート111と同様に、デザインシート97の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、接着剤97aをデザインシート97の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤97aがはみ出してしまうことも防止することができる。また、本実施形態のような構成にすると、デザインシート97の粘着強度は低下する。しかし、樹脂カバー96は前枠106が閉鎖されている状態だと、遊技者や遊技球が接触される可能性が極めて低い場所にある。このような場所においては、粘着強度を低下させてでも作業効率や見た目の低下を防止させる方が重要である。
なお、普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97の接着剤97aの配置位置やデザインシート97の態様は、普通入賞口92以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、アタッカや電チューなど))に貼付するデザインシートに適用してもよい。
[始動入賞口の樹脂カバーのデザインシート]
なお、始動入賞口93は遊技盤108の前面に取り付けられた透明な樹脂カバー93aにより覆われている。そして、樹脂カバー93aの前面の貼付領域にはデザインシート93bが接着剤により貼付されている。そして、デザインシート93bにおける接着剤の配置位置や普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97における接着剤の配置位置と同様の構成になっている。
なお、始動入賞口93は遊技盤108の前面に取り付けられた透明な樹脂カバー93aにより覆われている。そして、樹脂カバー93aの前面の貼付領域にはデザインシート93bが接着剤により貼付されている。そして、デザインシート93bにおける接着剤の配置位置や普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97における接着剤の配置位置と同様の構成になっている。
[可変入賞装置の樹脂カバーのデザインシート]
次に、可変入賞装置94の樹脂カバー98に貼付されているデザインシート99の接着剤99aについて図11を参照して説明する。図11(a),(b)は、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図11はデザインシート99の裏面側を示している。
次に、可変入賞装置94の樹脂カバー98に貼付されているデザインシート99の接着剤99aについて図11を参照して説明する。図11(a),(b)は、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図11はデザインシート99の裏面側を示している。
図11(a),(b)に示すように、デザインシート99には接着剤99aが塗布されている(図中の斜線部分)。デザインシート99は、透明領域99bと不透明領域99cを含んでいる(本例では、図中の点線を境に区画されている)。そして、デザインシート99の外周縁も透明領域99b及び不透明領域99cを含んでいる。なお、透明領域99bは完全に透明でなく、透明領域99bは不透明領域99cよりも透明度が高ければよい。
接着剤99aは、デザインシート99の外周縁から約1mm程度内側に距離をとった位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、接着剤99aは、デザインシート97の外周縁から1mm以上の距離をとって配置されており、1mm未満の距離には配置されていない。
また、接着剤99aは、デザインシート99の外周縁に沿って、全周にわたって約5mmの幅で環状になるように配置されている。具体的には、第1接着剤99d、第2接着剤99e、第3接着剤99f、第4接着剤99gによって環状に配置されている。
そして、第1接着剤99dの端と第2接着剤99eの端との間には、樹脂カバー98とデザインシート99との間の空気を外部に逃がすための約2.5mmの空気逃げ隙間99hがある。
同様に、第2接着剤99eの端と第3接着剤99fの端との間には、約2.5mmの空気逃げ隙間99hがある。同様に、第3接着剤99fの端と第4接着剤99gの端との間には、約2.5mmの空気逃げ隙間99hがある。同様に、第4接着剤99gの端と第1接着剤99dの端との間には、約2.5mmの空気逃げ隙間99hがある。
なお、空気逃げ隙間99hは2.5mmに限らず、各隙間で異なっていてもよい。
そして、空気逃げ隙間99hは、デザインシート99の外周縁の透明領域99bに配置されるとともに、デザインシート99の外周縁の不透明領域99cにも配置されている。
このように構成することにより、空気逃げ隙間99hがデザインシート99の外周縁の不透明部分の領域にも配置されているので、樹脂カバー98とデザインシート99との間の空気が抜ける場所が目視できる。
また、このような構成とすることにより、デザインシート111と同様に、デザインシート99の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、樹脂カバー98とデザインシート99との間の空気を外部に逃がす手間が省くことができるので、デザインシート99を貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、接着剤99aをデザインシート99の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤99aがはみ出してしまうことも防止することができる。また、本実施形態のような構成にすると、デザインシート99の粘着強度は低下する。しかし、樹脂カバー98は前枠106が閉鎖されている状態だと、遊技者や遊技球が接触される可能性が極めて低い場所にある。このような場所においては、粘着強度を低下させてでも作業効率や見た目の低下を防止させる方が重要である。
なお、可変入賞装置94の樹脂カバー98に貼付されているデザインシート99の接着剤99aの配置位置やデザインシート99の態様は、可変入賞装置94以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、電チューなど))を覆う樹脂カバーに貼付するデザインシートに適用してもよい。
[変形例1]
次に、上記実施形態の変形例1について図12を用いて説明する。図12は、変形例1において、発光体ユニットのデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。
次に、上記実施形態の変形例1について図12を用いて説明する。図12は、変形例1において、発光体ユニットのデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。
変形例1ではデザインシート111への接着剤130の塗布する部分が異なっている。そして、変形例1のようにデザインシート111に接着剤130を塗布して上記実施形態を実施することも可能である。なお、図12はデザインシート111の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図12に示すように、デザインシート111には接着剤130が塗布されている(図中の斜線部分)。接着剤130は、デザインシート111の外周縁から約3mm程度内側に距離をとった位置に配置されている。また、接着剤130は、デザインシート111の外周縁に沿って約5mmの幅で環状になるように配置されている。そして、変形例1では、接着剤130をデザインシート111の外周縁に沿って全周に配置せず、部分的に配置(すなわち、第1接着剤130a~第4接着剤130dで構成)している。そして、第1接着剤130a~第4接着剤130dの端部同士の隙間を形成することにより、ベース板112とデザインシート111との間の空気を外部に逃がす空気逃げ隙間131を4箇所に形成している。
これにより、変形例1では、ベース板112とデザインシート111との間の空気を外部に逃がす手間が省くことができるので、デザインシート111を貼付するときの作業の効率を高めることができる。
特に、上記実施形態の気泡防止孔112dと併せて形成することにより、より効果的に気泡の発生を防止することができる。
なお、変形例1におけるデザインシート111の接着剤130の配置位置やデザインシート111の態様は、発光体ユニット110以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、電チューなど))を覆う樹脂カバーに貼付するデザインシートに適用してもよい。
[変形例2]
次に、普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97の接着剤97aの変形例2について図13を用いて説明する。図13(a),(b)は、変形例2において、普通入賞口の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。
次に、普通入賞口92の樹脂カバー96に貼付されているデザインシート97の接着剤97aの変形例2について図13を用いて説明する。図13(a),(b)は、変形例2において、普通入賞口の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。
変形例2ではデザインシート97への接着剤97aの塗布する部分が異なっている。なお、図13はデザインシート97の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図13(a),(b)に示すように、デザインシート97には接着剤97aが塗布されている(図中の斜線部分)。デザインシート67は、透明領域97bと不透明領域97cを含んでいる(本例では、図中の点線を境に区画されている)。そして、デザインシート97の外周縁も透明領域97b及び不透明領域97cを含んでいる。なお、透明領域97bは完全に透明でなく、透明領域97bは不透明領域97cよりも透明度が高ければよい。
接着剤97aは、デザインシート97の外周縁から約1mm程度内側に距離をとった位置に配置されている。
また、接着剤97aは、デザインシート97の外周縁に沿って、全周にわたって約5mmの幅で2つの環が形成されるように配置されている。そして、変形例2では、樹脂カバー96には2つの貫通孔96aが形成されており、デザインシート97が貼付されると、2つの貫通孔96aはそれぞれ環状に配置された接着剤97aの内側に位置する。
このような構成とすることにより、デザインシート111と同様に、デザインシート97の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、接着剤97aをデザインシート97の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤97aがはみ出してしまうことも防止することができる。
なお、変形例2におけるデザインシート97の接着剤97aの配置位置やデザインシート97の態様は、普通入賞口92以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、アタッカや電チューなど))を覆う樹脂カバーに貼付するデザインシートに適用してもよい。
[変形例3]
次に、デザインシート99と不透明領域が異なるデザインシート160が樹脂カバー98に貼付され、また、デザインシート160の接着剤160aの配置位置がデザインシート99の接着剤99aの配置位置と異なる変形例3について図14を用いて説明する。図14(a),(b)は、変形例5において、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図14はデザインシート160の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
次に、デザインシート99と不透明領域が異なるデザインシート160が樹脂カバー98に貼付され、また、デザインシート160の接着剤160aの配置位置がデザインシート99の接着剤99aの配置位置と異なる変形例3について図14を用いて説明する。図14(a),(b)は、変形例5において、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図14はデザインシート160の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図14(a),(b)に示すように、デザインシート160には接着剤160aが塗布されている(図中の斜線部分)。デザインシート160は、透明領域160bと不透明領域160cを含んでいる(本例では、図中の点線を境に外周縁以外の部分が区画されている)。そして、デザインシート160の外周縁も透明領域160b及び不透明領域160cを含んでいる。なお、透明領域160bは完全に透明でなく、透明領域97bは不透明領域160cよりも透明度が高ければよい。
そして、デザインシート160の外周縁が含む透明領域160b及び不透明領域160cは、不透明領域160cのほうが透明領域160bよりも広い領域となっている。
また、接着剤160aは、デザインシート160の外周縁から約1mm程度内側に距離をとった位置に配置されている。
また、接着剤160aは、デザインシート160の外周縁に沿って、全周にわたって約3mmの幅で環状になるように配置されている。さらに、接着剤160aは、デザインシート160の外周縁以外の部分で不透明領域160cに沿って約3mmの幅で環状になるように配置されている。
そして、接着剤160aの配置部分には空気を外部に逃がすための約2mmの空気逃げ隙間160hが複数形成されている。空気逃げ隙間160hは、デザインシート160の外周縁の透明領域160b及び不透明部分の不透明領域160cの両方に配置されており、さらに、デザインシート160の外周縁以外の不透明領域160cにも配置されており、樹脂カバー98とデザインシート160が密閉される箇所が存在しない構成とされている。
また、変形例3では、樹脂カバー98のデザインシート160の貼付領域には、遊技機用部品を嵌め込むための貫通孔98aが形成されている。本例では、遊技機用部品として、デザインシート160を照らすことが可能な表示器150を例に挙げている。表示器150は、表示器本体150aと赤色の複数のランプ150b(本例では3つ)を備えている。そして、複数のランプ150bはデザインシート160の透明領域160bと対面する位置に配置されており、表示器本体150aはデザインシート160の不透明領域160cと対面する位置に配置されている。そして、接着剤160aは、表示器本体150aの表面部分に対応する位置に配置されているが、ランプ150bに対応する位置には配置されていない。
このような構成とすることにより、デザインシート111と同様に、デザインシート160の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、樹脂カバー98とデザインシート160との間の空気を外部に逃がす手間が省くことができるので、デザインシート160を貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、接着剤160aをデザインシート160の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤160aがはみ出してしまうことも防止することができる。
なお、変形例3におけるデザインシート160の接着剤160aの配置位置やデザインシート160の態様は、可変入賞装置94以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、電チューなど))を覆う樹脂カバーに貼付するデザインシートに適用してもよい。
[変形例4]
次に、デザインシート99と不透明領域が異なるデザインシート170が樹脂カバー98に貼付され、また、デザインシート170の接着剤170aの配置位置がデザインシート99の接着剤99aの配置位置と異なる変形例6について図15を用いて説明する。図15(a),(b)は、変形例4において、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図15はデザインシート170の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
次に、デザインシート99と不透明領域が異なるデザインシート170が樹脂カバー98に貼付され、また、デザインシート170の接着剤170aの配置位置がデザインシート99の接着剤99aの配置位置と異なる変形例6について図15を用いて説明する。図15(a),(b)は、変形例4において、可変入賞装置の樹脂カバーに貼付されるデザインシートに塗布する接着剤の塗布部分を示す説明図である。なお、図15はデザインシート170の裏面側を示している。また、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図15(a),(b)に示すように、デザインシート170には接着剤170aが塗布されている(図中の斜線部分)。デザインシート170は、透明領域170bと不透明領域170cを含んでいる(本例では、図中の点線を境に外周縁以外の部分が区画されている)。そして、デザインシート160の外周縁も透明領域160b及び不透明領域160cを含んでいる。なお、透明領域170bは完全に透明でなく、透明領域97bは不透明領域160cよりも透明度が高ければよい。
また、変形例4では、樹脂カバー98のデザインシート170の貼付領域には、遊技機用部品を嵌め込むための貫通孔98aが形成されている。本例では、遊技機用部品として、デザインシート170を照らすことが可能な表示器150を例に挙げている。表示器150は、表示器本体150aと赤色の複数のランプ150b(本例では3つ)を備えている。そして、複数のランプ150bはデザインシート170の透明領域170bと対面する位置に配置されており、表示器本体150aはデザインシート170の不透明領域170cと対面する位置に配置されている。
そして、接着剤170aは、デザインシート170の外周縁から距離をとって配置されていない。すなわち、デザインシート170の外周縁に沿って空白をつくることなく配置されている。そして、接着剤170aは、デザインシート170の外周縁に沿って、全周にわたって約10mmの幅で環状になるように配置されている。一方で、デザインシート170を樹脂カバー98に貼付した状態では、デザインシート170の外周縁から表示器本体150aの端部までの距離が10mm未満になっている。そして、接着剤170aは、表示器本体150aの表面部分及びランプ150bに対応する位置には配置されていない。
このような構成とすることにより、デザインシート111と同様に、デザインシート99の貼付するときの作業のミス防止でき、シートを貼付するときの作業の効率を高めることができる。また、接着剤99aをデザインシート170の外周縁から所定距離をとった位置に塗布しているので、接着剤99aがはみ出してしまうことも防止することができる。
なお、変形例4におけるデザインシート170の接着剤170aの配置位置やデザインシート170の態様は、可変入賞装置94以外の部分(入賞口や可変入賞装置(いわゆる、電チューなど))を覆う樹脂カバーに貼付するデザインシートに適用してもよい。
[変形例5]
次に、前述した可動体の樹脂カバーに貼付されているデザインシートの接着剤について図16を参照して説明する。図16は可動体の樹脂カバーに貼付されるデザインシート500に塗布された接着剤501の塗布部分を示す説明図である。なお、図16はデザインシート500の裏面側を示している。また、以下の説明においては、図中右下に示したように上下左右の方向を規定する。
次に、前述した可動体の樹脂カバーに貼付されているデザインシートの接着剤について図16を参照して説明する。図16は可動体の樹脂カバーに貼付されるデザインシート500に塗布された接着剤501の塗布部分を示す説明図である。なお、図16はデザインシート500の裏面側を示している。また、以下の説明においては、図中右下に示したように上下左右の方向を規定する。
図16に示すように、デザインシート500は、可動体の樹脂カバーの形状に対応するように略矩形状に形成されている。デザインシート500の裏面には、接着剤501が塗布されている。接着剤501は、デザインシートの外周縁に沿うように配置された外側接着剤(第1接着部)502と、外側接着剤502の内側の所定位置に配置された内側接着剤(第2接着部)503と、を有する。
外側接着剤502は、第1外側接着剤502aと、第2外側接着剤502bと、第3外側接着剤502cと、第4外側接着剤502dと、を有する。
第1外側接着剤502aは、デザインシート500の裏面における上部に沿って形成されている。第1外側接着剤502aの幅W1は、例えば4.0mmである。
第2外側接着剤502bは、デザインシート500の裏面における下部に沿って形成されている。第2外側接着剤502bの幅W2は、第1外側接着剤502aの幅W1よりも大きく、例えば5.4mmである。
第3外側接着剤502cは、デザインシート500の裏面における右側部に沿って形成されている。第3外側接着剤502cの最も狭い部分の幅W3は、例えば3.0mmである。
第4外側接着剤502dは、デザインシート500の裏面における左側部に沿って形成されている。第4外側接着剤502dの最も狭い部分の幅W4は、第3外側接着剤502cと同様に、例えば3.0mmである。
なお、第1外側接着剤502a、第2外側接着剤502b、第3外側接着剤502cおよび第4外側接着剤502dのそれぞれの幅は、上記した値に限定されることなく、適宜設定できる。
このように形成された外側接着剤502は、複数(本例では6つ)の連通孔(隙間、第1隙間)が形成されるように設けられている。具体的には、第1外側接着剤502aの右端部と、第3外側接着剤502cの上端部との間に、第1連通孔504aが形成されている。また、第1外側接着剤502aの左端部と、第4外側接着剤502dの上端部との間に、第2連通孔504bが形成されている。これら第1連通孔504aの幅W5および第2連通孔504bの幅W6はそれぞれ、例えば1.5mmである。
さらに、第2外側接着剤502bの右端部と、第3外側接着剤500cの下端部との間に、第3連通孔504cが形成されている。また、第2外側接着剤502bの左端部と、第4外側接着剤502dの下端部との間に、第4連通孔504dが形成されている。これら第3連通孔504cの幅W7および第4連通孔504dの幅W8はそれぞれ、例えば1.5mmである。
さらに、第3外側接着剤502cの略中央部に、第5連通孔504eが形成されている。また、第4外側接着剤502dの略中央部に、第6連通孔504fが形成されている。これら第5連通孔504eの幅W9および第6連通孔504fの幅W10はそれぞれ、例えば1.5mmである。
なお、第1連通孔504a~第6連通孔504fのそれぞれの幅は、上記した値に限定されることなく、適宜設定できる。
このようにデザインシート500の裏面には、その外周縁に沿って外側接着剤502(第1外側接着剤502a、第2外側接着剤502b、第3外側接着剤502c、第4外側接着剤502d)が塗布されている。そして、この外側接着剤502は、第1連通孔504a~第6連通孔504fが形成されるように塗布されている。
一方、内側接着剤503は、デザインシート500の表面に印刷された絵柄に応じて所定形状に形成されており、複数(本例では7つ)の第1内側接着剤503aと、複数の第2内側接着剤503bと、を有する。
7つの第1内側接着剤503aはそれぞれ、主としてデザインシート500の表面に印刷された所定のキャラクタの輪郭線に沿って形成されている。特に、各第1内側接着剤503aは、所定のキャラクタの輪郭線の外側に沿って形成されており、当該キャラクタの頭部や顔の部分等と重なっていない。
デザインシート500の表面には、図示は省略するが、複数(例えば5名)のキャラクタが印刷されており、これに対応するように、7つの第1内側接着剤503aは、デザインシート500の長手方向に沿って所定間隔を存して形成されている。
以下、説明の便宜のため、デザインシート500の長手方向の右側から左側に向かって配置された7つの第1内側接着剤503aの符号を順次、503a1,503a2,・・・,503a6,503a7とする。
第1内側接着剤503a1は、7つの第1内側接着剤503aのうち最も右側に配置されている。この第1内側接着剤503a1は、第1外側接着剤502a、第2外側接着剤502bおよび第3外側接着剤502cから離れて配置されている。
第1内側接着剤503a1は、複数(本例では4つ)の連通孔(第2隙間)が形成されるように設けられている。具体的には、第1内側接着剤503a1の上端部と、第1外側接着剤502aの右端部との間に、第7連通孔504gが形成されている。また、第1内側接着剤503a1の下端部と、第3外側接着剤502cの下端部との間に、第8連通孔504hが形成されている。これら第7連通孔504gの幅および第8連通孔504hの幅はそれぞれ、第1~第6連通孔504a~fと同様に、例えば1.5mmである。
また、第1内側接着剤503a1と、第3外側接着剤502cとの間に、第9連通孔504iが形成されている。さらに、第1内側接着剤503a1の略中央部に第10連通孔504jが形成されている(つまり、第1内側接着剤503a1は、第10連通孔504jによって上下に分割されている。)。これら第9連通孔504iの幅および第10連通孔504jの幅はそれぞれ、第1~第6連通孔504a~fと同様に、例えば1.5mmである。
なお、第7連通孔504g~第10連通孔504jのそれぞれの幅は、上記した値に限定されることなく、適宜設定できる。
第1内側接着剤503a7は、7つの第1内側接着剤503aのうち最も左側に配置されている。この第1内側接着剤503a7は、第1外側接着剤502aと、第4外側接着剤502dの下端部を除く部分と、離れて配置されている。一方、この第1内側接着剤503a7は、第2外側接着剤502bの左端部および第4外側接着剤502dの下端部と接続されている。
第1内側接着剤503a7は、複数(本例では2つ)の連通孔(第2隙間)が形成されるように設けられている。具体的には、第1内側接着剤503a7と第1外側接着剤502aの左端部との間に、第11連通孔504kが形成されている。また、第1内側接着剤503a7の略中央部に、第12連通孔504lが形成されている(つまり、第1内側接着剤503a7は、第12連通孔504lによって上下に分割されている。)。これら第11連通孔504kの幅および第12連通孔504lの幅はそれぞれ、第1~第6連通孔504a~fと同様に、例えば1.5mmである。
なお、第11,第12連通孔504k,504lのそれぞれの幅は、上記した値に限定されることなく、適宜設定できる。
詳細な説明は省略するが、第1内側接着剤503a1と第1内側接着剤503a7との間には、上述したように第1内側接着剤503a2~503a6が配置されている。また、これら第1内側接着剤503a2~503a6はいずれも、外側接着剤502(第1外側接着剤502a、第2外側接着剤502b、第3外側接着剤502c、第4外側接着剤502d)と離れて配置されている。つまり、第1内側接着剤503a2~503a6はいずれも、外側接着剤502と接続されていない。そして、第1内側接着剤503a2~503a6は、外側接着剤502との間に第13連通孔(第2隙間)504mが形成されるように設けられている。
複数の第2内側接着剤503bは、例えば帯状等の所定形状に形成されており、デザインシート500の表面に印刷された所定のキャラクタの胴体部分等と重なるようにデザインシート500の下半分の領域に配置されている。複数の第2内側接着剤503bは、外側接着剤502および第1内側接着剤503a1,503a2と離れて配置されている。
なお、複数の第2内側接着剤503bは、これらの一部と第1外側接着剤502aまたは第2外側接着剤502bとの間に、第14連通孔(第2隙間)504nが形成されるように設けられている。また、複数の第2内側接着剤503bは、主として第1内側接着剤503a2~503a6と離れて配置され、一部が第1内側接着剤503a4等と接続されている。
このようにデザインシート500の裏面には、その最も右側に、第10連通孔504jを有する第1内側接着剤503a1が塗布されている。そして、この第1内側接着剤503a1は、第1外側接着剤502a、第2外側接着剤502bおよび第3外側接着剤502cとの間に、第7連通孔504g、第8連通孔504h、第9連通孔504iが形成されるように塗布されている。
また、デザインシート500の最も左側に、第12連通孔504lを有する第1内側接着剤503a7が塗布されている。そして、この第1内側接着剤503a7は、第1外側接着剤502aとの間に、第11連通孔504kが形成されるように塗布されている。さらに、これら第1内側接着剤503a1と第1内側接着剤503a7との間には、第1内側接着剤503a2~503a6および第2内側接着剤503bが塗布されている。
このようにデザインシート500の裏面は、その外周縁に沿って塗布された外側接着剤502と、外側接着剤502の内側に塗布された内側接着剤503と、によって複数の領域に区分けされている。複数の領域は、いずれの接着剤も塗布されておらず、以下に示す第1領域R1~第7領域R7を有する。第3領域R3、第5領域R5~第7領域R7は、第1領域R1、第2領域R2および第4領域R4よりもデザインシート500の中心寄りに位置している。なお、これら第1領域R1~第7領域R7は、後述する連通孔によって隣接する領域と連通しており、本発明を構成する「非接着部」に相当する。
具体的には、まず、第1領域(第1非接着部)R1は、デザインシート500の右端部において、第1外側接着剤502aと、第3外側接着剤502cと、上方の第1内側接着剤503a1とによって囲まれた領域である。第1領域(非接着部の一部)R1には、第1連通孔504aが含まれる。また、第2領域(第1非接着部)R2は、デザインシート500の右端部において、第1外側接着剤502aと、第3外側接着剤502cと、下方の第1内側接着剤503a1とによって囲まれた領域である。第2領域(非接着部の一部)R2には、第5連通孔504eが含まれる。また、第1領域R1および第2領域R2には、第9連通孔504iが含まれる。
さらに、第3領域(第1非接着部)R3は、デザインシート500の右端部よりも左側に位置している領域であって、概ね、第1外側接着剤502aと、第2外側接着剤502bと、第1内側接着剤503a1と、第1内側接着剤503a2と、第2内側接着剤503bと、によって囲まれた領域である。第3領域(非接着部の一部)R3には、第3連通孔504c、第7連通孔504g、第8連通孔504h、および第10連通孔504jが含まれる。なお、第7連通孔504gは第1領域R1に含まれても良く、第8連通孔504hは第2領域R2に含まれても良く、第10連通孔504jは、第1領域R1または第2領域R2に含まれても良い。
第3領域R3は、第7連通孔504gを介して第1領域R1と連通している。また、第3領域R3は、第10連通孔504jおよび第9連通孔504iを介して第1領域R1と連通している。第1領域R1は、第1連通孔504aを介して外部空間と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第3領域R3に気泡(空気)が侵入しても、その気泡を第7連通孔504g、または第10連通孔504jおよび第9連通孔504iを介して第1領域R1に移動させ、当該第1領域R1から第1連通孔504aを介して外部空間に排出できる。
また、第3領域R3は、第8連通孔504hを介して第2領域R2と連通している。また、第3領域R3は、第10連通孔504jおよび第9連通孔504iを介して第2領域R2と連通している。第2領域R2は、第5連通孔504eを介して外部空間と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第3領域R3に気泡が侵入しても、その気泡を第8連通孔504h、または第10連通孔504jおよび第9連通孔504iを介して第2領域R2に移動させ、当該第2領域R2から第5連通孔504eを介して外部空間に排出できる。
さらに、第3領域R3は、第3連通孔504cを介して外部空間と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第3領域R3に気泡が侵入しても、その気泡を直接、第3連通孔504cを介して外部空間に排出できる。
なお、第1領域R1と第2領域R2とは、第9連通孔504iを介して互いに連通している。そのため、仮に第1連通孔504aがゴミ等で塞がれた場合でも、第1領域R1に侵入した気泡を、第9連通孔504iを介して第2領域R2に移動させ、当該第2領域R2から第5連通孔504eを介して外部空間に排出できる。
次に、第4領域(第1非接着部)R4は、デザインシート500の左端部において、第1外側接着剤502aと、第4外側接着剤502dと、第1内側接着剤503a7とによって囲まれた領域である。第4領域(非接着部の一部)R4には、第2連通孔504bおよび第6連通孔504fが含まれる。
また、第5領域(第2非接着部)R5は、デザインシート500の左端部よりも右側に位置している領域であって、概ね、第1外側接着剤502aと、第2外側接着剤502bと、第1内側接着剤503a7と、第1内側接着剤503a5と、第2内側接着剤503bと、によって囲まれた領域である。第5領域(非接着部の一部)R5には、第11連通孔504kおよび第12連通孔504lが含まれる。なお、第11連通孔504kおよび第12連通孔504lは、第4領域R4に含まれても良い。
第5領域R5は、第11連通孔504kを介して第4領域R4と連通し、また、第12連通孔504lを介して第4領域R4と連通している。第4領域R4は、第2連通孔504bを介して外部空間と連通し、また、第6連通孔504fを介して外部空間と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第5領域R5に気泡が侵入しても、その気泡を第11連通孔504kまたは第12連通孔504lを介して第4領域R4に移動させ、当該第4領域R4から第2連通孔504bまたは第6連通孔504fを介して外部空間に排出できる。
最後に、第6領域(第2非接着部)R6は、第3領域R3よりも左側に位置している領域であって、概ね、第1外側接着剤502aと、第2外側接着剤502bと、第1内側接着剤503a2と、第1内側接着剤503a4と、第2内側接着剤503bと、によって囲まれた領域である。また、第7領域(第2非接着部)R7は、第5領域R5よりも右側に位置している領域であって、概ね、第1外側接着剤502aと、第2外側接着剤502bと、第1内側接着剤503a5と、第1内側接着剤503a4と、第2内側接着剤503bと、によって囲まれた領域である。第6領域(非接着部の一部)R6および第7領域(非接着部の一部)R7には、複数の第13連通孔504mおよび第14連通孔504nが含まれる。なお、最も右側に位置する第13連通孔504mおよび第14連通孔504nは、第3領域R3に含まれても良く、最も左側に位置する第13連通孔504mおよび第14連通孔504nは、第7領域R7に含まれても良い。
第6領域R6は、第13連通孔504mまたは第14連通孔504nを介して第3領域R3と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第6領域R6に気泡が侵入しても、その気泡を第13連通孔504mまたは第14連通孔504nを介して第3領域R3に移動させた後に、上記と同様にして外部空間に排出できる。
また、第7領域R7は、第13連通孔504mまたは第14連通孔504nを介して第5領域R5と連通している。そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、第7領域R7に気泡が侵入しても、その気泡を第13連通孔504mまたは第14連通孔504nを介して第5領域R5に移動させた後に、上記と同様にして外部空間に排出できる。
なお、第6領域R6と第7領域R7も第13連通孔504mまたは第14連通孔504nを介して互いに連通している。そのため、第1領域R1~第7領域R7はいずれも、隣接する領域と連通している。よって、デザインシート500を可動体の樹脂カバーの前面に張り付ける際に、これら第1領域R1~第7領域R7のいずれかに気泡が侵入しても、その気泡を外部空間に排出し易い領域に向かって移動させることができる。
このようにデザインシート500の裏面においては、第1領域R1~第6領域R6が形成されており、これら領域は隣接する領域と連通しており、これら領域に進入した気泡を第1領域R1、第2領域R2および第3領域R3から外部空間に排出できる。そして、第1領域R1~第7領域R7が占める割合の方が、外側接着剤502および内側接着剤503がデザインシート500の裏面において占める割合よりも大きくなっている。換言すれば、外側接着剤502および内側接着剤503が占める割合は、第1領域R1~第7領域R7が占める割合よりも小さくなっている。
なお、デザインシート500の裏面における右下部には、円形状の第1位置決め孔505が形成されている。第1位置決め孔505には、可動体の樹脂カバーの前面に設けられた第1位置決めピン(不図示)が挿入可能となっている。
また、デザインシート500の裏面における左下部には、横長の矩形状の第2位置決め孔506が形成されている。第2位置決め孔506には、可動体の樹脂カバーの前面に設けられた第2位置決めピン(不図示)が挿入可能となっている。
以上説明したように、遊技機100は、遊技盤(本例では、遊技盤108を備えた遊技機(パチンコ機)であって、前記遊技盤の前面には、シート(本例では、デザインシート500)が設けられ、前記シートの裏面には、外周縁に沿うように形成された接着部(本例では、外側接着剤502)と、前記接着部が形成されていない非接着部(本例では、第1領域R1~第7領域R7)と、が設けられ、前記接着部は、前記非接着部の一部に含まれる隙間(本例では、第1連通孔504a~第6連通孔504f)が形成されるように設けられ、前記隙間は、前記非接着部に侵入した空気を外部空間に排出可能とすることを特徴とする。そのため、遊技盤にシートを付する際に、非接着部に空気が侵入しても、その空気を隙間を介して外部空間に排出できる。したがって、シートを遊技盤から剥がれ難くすることができる。
また、遊技機100は、遊技盤(本例では、遊技盤108)を備えた遊技機(パチンコ機)であって、前記遊技盤の前面には、シート(本例では、デザインシート500)が設けられ、前記シートの裏面には、外周縁に沿うように形成された第1接着部(本例では、外側接着剤502)と、前記第1接着部と異なる第2接着部(本例では、内側接着剤503)と、前記第1接着部および前記第2接着部が形成されていない非接着部(本例では、第1領域R1~第7領域R7)と、が設けられ、前記第1接着部は、第1隙間(本例では、第1連通孔504a~第6連通孔504f)が形成されるように設けられ、前記第2接着部は、第2隙間(本例では、第7連通孔504g~第14連通孔504n)が形成されるように設けられ、前記第1隙間および前記第2隙間は、前記非接着部の一部に含まれており、前記非接着部は、第1非接着部(本例では、第1領域R1、第2領域R2および第4領域R4)と、前記第1非接着部よりも前記シートの中心寄りに位置する第2非接着部(本例では、第3領域R3、第5領域R5~第7領域R7)と、を有しており、前記第2隙間は、前記第2非接着部に侵入した空気を前記第1非接着部に排出可能とし、前記第1隙間は、前記第1非接着部に侵入した空気を外部空間に排出可能とすることを特徴とする。そのため、遊技盤にシートを付する際に、第2非接着部に空気が侵入しても、その空気を第2隙間を介して第1非接着部に排出し、その後、第1非接着部に侵入した空気を第1隙間を介して外部空間に排出できる。したがって、シートを遊技盤から剥がれ難くすることができる。
また、内側接着剤503のうち、複数の第1内側接着剤503aはそれぞれ、主としてデザインシート500の表面に印刷された所定のキャラクタの輪郭線に沿うように当該輪郭線の外側に沿って形成されており、当該キャラクタの頭部や顔の部分等と重なっていない。そのため、可動体の樹脂カバーに付されたデザインシート500を表面側から視認した場合でも、所定のキャラクタの頭部や顔の部分が変色することに起因して見た目を損なうことを防止できる。
さらに、内側接着剤503のうち、複数の第2内側接着剤503bはそれぞれ、例えば帯状等の所定形状に形成されており、デザインシート500の表面に印刷された所定のキャラクタの胴体部分等と重なるようにデザインシート500の下半分の領域に配置されている。そのため、デザインシート500の裏面と、可動体の樹脂カバーの前面との接着面積を増加させることができ、十分な接着力を保持できる。
また、デザインシート500の裏面においては、第1領域R1~第7領域R7が占める割合の方が、外側接着剤502および内側接着剤503が占める割合よりも大きい。換言すれば、外側接着剤502および内側接着剤503が占める割合は、第1領域R1~第7領域R7が占める割合よりも小さい。例えば外側接着剤502および内側接着剤503が占める割合と、第1領域R1~第7領域R7が占める割合と、を概ね30%と70%とに設定しても良い。このようにすれば、遊技盤108にデザインシート500を付する際に、外側接着剤502または内側接着剤503それ自体に空気が侵入する可能性を低減できる。したがって、そのような空気の侵入に起因して、デザインシート500が遊技盤108から剥がれ易くなることを抑制できる。すなわち、デザインシート500を遊技盤108からさらに剥がれ難くすることができる。
また、デザインシート500の裏面における右下部には、可動体の樹脂カバーの第1位置決めピン(不図示)を挿入可能な円形状の第1位置決め孔505が形成されており、デザインシート500の裏面における左下部には、可動体の樹脂カバーの第2位置決めピン(不図示)を挿入可能な横長の矩形状の第2位置決め孔506が形成されている。
そのため、デザインシート500を可動体の樹脂カバーに張り付ける際に、まず、樹脂カバーの第1位置決めピンをデザインシート500の第1位置決め孔505に挿入した後に、樹脂カバーの第2位置決めピンをデザインシート500の第2位置決め孔506に挿入することで、デザインシート500の位置決めを容易に行える。この場合、第2位置決め孔506は横長の矩形状に形成されていているので、第1位置決めピンをデザインシート500の第1位置決め孔505に挿入した状態でデザインシート500の位置が若干ずれても、十分に第2位置決めピンを第2位置決め孔506に挿入でき、デザインシート500の貼り付け作業を容易に行える。
また、上記変形例5では、第1位置決め孔505は、第2外側接着剤502bの右端部と若干重なる位置に形成され、第2位置決め孔506は、第2外側接着剤502bの左端部、第4外側接着剤502dの下端部および第1内側接着剤503a7の下端部と若干重なる位置に形成されていたが、この構成に限定されない。
例えば、第1位置決め孔505および第2位置決め孔506は、いずれの接着剤(外側接着剤502および内側接着剤503)とも重ならない位置に形成されても良い。こうすれば、第1位置決め孔505および第2位置決め孔506と接着剤(外側接着剤502および内側接着剤503)とが重なる分だけ、デザインシート500の裏面と、樹脂カバーの前面との接着面積が低下することを防止でき、さらに十分な接着力を保持できる。
さらに、上記変形例5では、「非接着部」として第1領域R1~第7領域R7を挙げて説明をしたが、所定領域の数は7つに限定されることなく、デザインシート500の表面に印刷された絵柄に応じて適宜決定できる。
また、上記変形例5では、「隙間」として第1連通孔504a~第6連通孔504fを挙げて説明したが、この隙間の数は6つに限定されることなく、1つ以上あれば良い。
また、上記変形例5では、第3外側接着剤502cには第5連通孔504eが形成され、第4外側接着剤502dには第6連通孔504fが形成される一方、第1外側接着剤502aおよび第2外側接着剤502bのいずれにも連通孔は形成されていない構成であったが、この構成に限定されない。少なくとも第1外側接着剤502aまたは第2外側接着剤502bの一方にも連通孔が形成されても良い。
さらに、上記変形例5では、デザインシート500の裏面における右下部に円形状の第1位置決め孔505が形成されており、デザインシート500の裏面における左下部に横長の矩形状の第2位置決め孔506が形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、デザインシート500の裏面における右下部に第2位置決め孔506が形成され、デザインシート500の裏面における左下部に第1位置決め孔505が形成されても良い。
次に、図17を参照して、上述したデザインシート70の詳細について説明する。図17(a)はデザインシート70の正面図、(b)はデザインシート70の背面図、(c)は(a)のA-A線断面図である。なお、図17(c)においては、図17(c)のA-A線断面図の一部を示しており、また、デザインシートの70が貼り付けられる樹脂部材5b、および樹脂部材5bの背面(裏面)側に配置されるLED(発光手段)74等を模式的に描いている。
図17(a)~(c)に示すように、デザインシート70は、透光性を有する基材71と、基材71の裏面に形成された印刷層72と、印刷層72の裏面に形成された接着部73と、を有する。
基材71は、例えばPET(PolyEthyleneTerephthalate)等の樹脂材料から成り、矩形のシート状に形成されている。この基材71の右下部には、デザインシート70を樹脂部材5bの前面に張り付ける際に位置決めを行うための位置決め孔71aが形成されている。この位置決め孔71aには、樹脂部材5bの前面から突出している例えば四角柱形状の突出部(不図示)が挿入可能になっている。なお、基材71の形状は、上記した矩形のシート状に限定されることなく、シート状であれば、樹脂部材5bの形状に応じて適宜変更可能である。
印刷層72は、第1印刷層72aと、第2印刷層72bと、第3印刷層72cと、第4印刷層72dと、を含む。第1印刷層72aは基材71の裏面に形成されており、第2印刷層72bは第1印刷層72aの裏面に形成されている。また、第3印刷層72cは第2印刷層72bの裏面に形成されており、第4印刷層72dは第3印刷層72cの裏面に形成されている。
第1印刷層72aは、CMYK色インクを用いてオフセット印刷により基材71の裏面に印刷される。本実施形態では、第1印刷層72aが印刷されることで、女性のキャラクタ(所定の絵柄)CHが基材71の裏面における略中央部から左側部に亘って印刷される(図17(b)参照)。CMYK色インクには、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4つのインク成分が含まれており、各インク成分の含有率はキャラクタCHの部位に応じて異なっている。なお、デザインシート70の裏面におけるキャラクタCHが印刷されていない部分には、第1印刷層72aは印刷されていない。
第2印刷層72bは、白インクを用いてシルクスクリーン印刷により第1印刷層72aの裏面および基材71の裏面に印刷される。この第2印刷層72bは、第1印刷層72aを光が透過することを抑制するために設けられている。なお、第1印刷層72aを光が透過すると、キャラクタCHの見栄えが悪くなる可能性がある。
第3印刷層72cは、高濃度白インクを用いてシルクスクリーン印刷により第2印刷層72bの裏面に印刷される。この第3印刷層72cは、第1印刷層72aを光が透過することをさらに抑制するために設けられている。
第4印刷層72dは、黒インクを用いてシルクスクリーン印刷により第3印刷層72cの裏面に印刷される。つまり、第4印刷層72dは、光を遮る遮光層である。本実施形態では、デザインシート70は、上述したように、樹脂部材5bに前面に貼り付けられ、この樹脂部材5bの背面側には複数(本例では、11個)のLED(発光ダイオード)74が配置されている。具体的には、図17(a)に示すように、11個のLED74は、デザインシート70の右側部に沿って配置されている。なお、各LED74は、所定パターンの配線回路(不図示)が形成された配線回路基板75上に搭載されている(図17(c)参照)。また、上記においては、LED74の個数は11個であったが、この個数に限定されることなく、デザインシート70のサイズに応じて適宜変更可能である。
図17(c)に示すように、LED74は、樹脂部材5bの近傍に配置されており、LED74の光を出射する光出射面と、樹脂部材5bの背面と、が互いに近接している。よって、LED74が発光した場合には、LED74が発した強い光が、デザインシート70に照射されることになる。そのため、第2印刷層(白インク)72bおよび第3印刷層(高濃度白インク)72cだけでは、第1印刷層72aを光が透過することを抑制できない虞があった。
そこで、本実施形態では、第4印刷層72dは、図17(b)の点線で囲まれた矩形領域Rに印刷されている。この矩形領域Rは、11個のLED74の前方であって、デザインシート70の裏面の左側部に沿った領域である。よって、この領域R上には図17(a)のキャラクタCHの右側部に沿った部分R´が位置しており、この部分R´が本発明を構成する対向部となっている。これにより、第4印刷層72dは、LED74が発した強い光を遮ることができるようになっている。なお、仮にこの強い光が第4印刷層72を透過した場合でも、第2印刷層(白インク)72bおよび第3印刷層(高濃度白インク)72cの存在によって第1印刷層72aの透過を阻止できるようになっている。
接着部73は、糊を用いてシルクスクリーン印刷によりデザインシート70の裏面の外縁部を沿うように形成されている。よって、接着部73は、上記した矩形領域Rに形成された第4印刷層(遮光層)72dの裏面にも形成されている。ここで、LED74が発した強い光が接着部73に照射された場合には、デザインシート70の前面から接着部73の形状が視認されてしまい、遊技盤108の外観を損なう虞があった。しかしながら、本実施形態では、第4印刷層72dの裏面に接着部73が形成されているので、接着部73を透過した強い光は第4印刷層72dによって遮られる。そのため、デザインシート70の前面から接着部73の形状が視認されないようになっている。
なお、接着部73の一部は、デザインシート70の裏面における第1印刷層72aが印刷されていない(つまり、キャラクタCHが印刷されていない)位置に形成されているが、この位置はLED74から比較的離れた位置である。そして、この位置には第2印刷層72bおよび第3印刷層72cが印刷されている。そのため、LED74が発した強い光は、第2印刷層72bおよび第3印刷層72cにより遮られるように弱められた状態で接着部73の一部に照射される。よって、デザインシート70の前面から接着部73の一部の形状も視認されないようになっている。
さらに、接着部73は、デザインシート70の裏面の下部において、位置決め孔71aの外縁部を囲むように形成されている。これにより、デザインシート70を樹脂部材5bの前面に張り付ける際に、デザインシート70の位置決めと、デザインシート70の下部の貼り付けと、を一緒に行えるので作業効率を向上できる。
なお、上記実施形態においては、接着部73として糊がデザインシート70の裏面の外縁部に沿うように形成されていたが、この構成に限定されない。例えば粘着性を有する粘着シールがデザインシート70の裏面の外縁部に沿うように形成されてもよい。
また、接着部73は、必ずしも位置決め孔71aの外縁部を囲むように形成される必要はない。位置決め孔71aの外縁部に接着部73が形成されない構成を採用した場合には、デザインシート70を樹脂部材5bの前面に張り付ける際に、まずデザインシート70の位置決めを確実に行い、その後にデザインシート70を樹脂部材5bの前面の正確な位置に張り付けることができる。
以上のように構成された遊技機100においては、以下の効果を奏することができる。
遊技盤ユニット(本例では、遊技盤ユニット600)を備えた遊技機(本例では、遊技機100)であって、前記遊技盤ユニットは、遊技盤(本例では、遊技盤108)と、遊技者が視認可能な位置に設けられた透光性を有する樹脂部材(本例では、樹脂部材5b)と、前記樹脂部材を照明可能な位置に設けられた発光手段(本例では、複数のLED74)と、を有し、前記樹脂部材は、所定の絵柄が施された透光性を有する装飾シート(本例では、デザインシート70)を有し、前記装飾シートは、前記樹脂部材に接着させる接着部(本例では、接着部73)を有し、前記装飾シートの前記所定の絵柄(本例では、図17(a)の所定のキャラクタCH)は、前記樹脂部材を介して前記発光手段と対向する対向部(本例では、キャラクタCHの右側部に沿った部分R´)を有し、前記対向部は、前記所定の絵柄の他部よりも透光性が低くなっており、前記対向部には、前記接着部が形成されていることを特徴とする。そのため、発光手段が発した光は、接着部を透過しても対向部を透過し難くなっている。そのため、装飾シートの前面から接着部の形状が視認されないようになっている。したがって、遊技盤の外観を損なうことを抑制できる。特に、光透過性の低い対向部が発光手段の前方に対向するように位置しているので、発光手段が発光しても装飾シートが局所的に光ってしまうことはなく、遊技盤の外観を損なうことをさらに抑制できる。
次に、変形例にデザインシートの詳細について説明する。
図18を参照して、変形例に係るデザインシート80は、接着部が形成されている位置が上記実施形態と異なっている。図18(a)は変形例に係るデザインシート80の正面図、(b)および(c)はデザインシート80の裏面図である。このデザインシート80は、例えば可変入賞装置94の前面を構成する樹脂部材5c(図5参照)に貼り付けられる。
変形例に係るデザインシート80は、矩形のシート状の基材81と、基材81の裏面に形成される印刷層82と、印刷層82の裏面に形成される接着部83と、を有する。
印刷層72は、第1印刷層82aと、第2印刷層82bと、第3印刷層82cと、を含む。第1印刷層82aは、CMYK色インクを用いてオフセット印刷により基材81の裏面に印刷される。本変形例では、図18(a)に示すように、第1印刷層82aが印刷されることで、所定の文字が基材81の裏面の下部に印刷される。この所定の文字は、「激熱」84であり、この「激熱」84はある程度の太さを有している。そして、「激熱」84の内側部分は例えば高透光性を有する赤色となっている。なお、第1印刷層82aが印刷されることで、「☆」85も基材71における「激熱」83の上方に印刷される。
第2印刷層82bは、高濃度白インクを用いてシルクスクリーン印刷により基材81の裏面に印刷される。具体的には、図18(b)に示すように、第2印刷層82bは、第1印刷層82aの「激熱」84の裏面と、「激熱」84の外縁部の近傍と、を除くように基材81の裏面の下側に形成されている。また、第2印刷層82bは、第1印刷層82aの「☆」85に重なるように基材71の裏面の上側にも形成されている。
第3印刷層82cは、光を遮る遮光層であり、黒インクを用いてシルクスクリーン印刷により基材81の裏面に印刷される。具体的には、図18(c)に示すように、第3印刷層82cは、第1印刷層82aの「激熱」84の外縁部に沿うように基材81の裏面に形成されている。つまり、第3印刷層82cは、「激熱」84の外縁部の近傍に形成されている。これにより、基材71の表面には、高透光性を有する赤色の「激熱」(第1絵柄部)84と、第3印刷層82cによる黒色の外周部分(第2絵柄部)86と、から成る絵柄(所定の絵柄)87(図18(a)参照)が施されることになる。そして、外周部分86は、「激熱」84よりも透光性が低くなっている。本変形例では、複数のLED(不図示)が基材81の下部に沿って配置されており、これらLEDが発光した場合には、「激熱」84の内側部分が赤色に光り、外周部分86は第3印刷層82cによって光が遮られることで黒色となっている。
なお、上記変形例では、複数のLED(不図示)が基材81の下部に沿って配置されていたが、この構成に限定されない。複数のLEDは、樹脂部材5cを照明可能な位置に設けられるのであれば、これらLEDが設けられる位置は適宜変更可能である。
接着部83は、糊を用いてシルクスクリーン印刷によりデザインシート80の裏面に印刷される。具体的には、接着部83は、第3印刷層(黒インク)82cに沿うように形成されている。上述したように、第3印刷層82cは第1印刷層82aの「激熱」84の外縁部に沿うように形成されている(つまり、「激熱」84の内側部分には形成されていない)ため、接着部83は「激熱」84の内側部分には形成されていない。そのため、複数のLEDが発光した場合には、「激熱」84の外周部分86は第3印刷層83cによって黒くなっているので、デザインシート80の前面から接着部83の形状が視認されないようになっている。
また、接着部83は、第1印刷層82aの「☆」85の裏面にも形成されている。これにより、接着部83は、基材81の裏面の下側だけでなく、基材81の裏面の上側も樹脂部材5cと接着できるようになっているため、デザインシート80と樹脂部材5cとの接着が十分に確保されている。
なお、上記変形例では、接着部83は、第3印刷層(黒インク)82cに沿うように形成されているとともに、第1印刷層82aの「☆」85の裏面に形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、接着部83は、上記の位置に加えて、基材71の下部に形成された第2印刷層82bの裏面に形成されても良い。こうすれば、デザインシート80と樹脂部材5cとの接着がさらに十分に確保されている。
このように構成されたデザインシートが例えば可変入賞装置94(樹脂部材)の前面に貼り付けられた場合には、遊技者が大当たり遊技を行っている間にLEDを発光させることで、第1印刷層の「激熱」を鮮明に遊技者に視認させることができる。そのため、遊技者に対して可変入賞装置94の位置を正確に把握させることができる。
変形例に係るデザインシート80を備えた遊技機100によれば、以下の効果を奏することができる。
遊技盤ユニット(本例では、遊技盤ユニット600)を備えた遊技機(本例では、遊技機100)であって、前記遊技盤ユニットは、遊技盤(本例では、遊技盤108)と、遊技者が視認可能な位置に設けられた透光性を有する樹脂部材(本例では、樹脂部材5c)と、前記樹脂部材を照明可能な位置に設けられた発光手段(本例では、LED)と、を有し、前記樹脂部材は、所定の絵柄(本例では、図18(a)の絵柄87)が施された透光性を有する装飾シート(本例では、デザインシート80)を有し、前記装飾シートは、前記樹脂部材に接着させる接着部(本例では、接着部83)を有し、前記装飾シートの前記所定の絵柄は、第1絵柄部(本例では、図81(a)の「激熱」84)と、前記第1絵柄部よりも透光性が低い第2絵柄部(本例では、図18(a)の外周部分86)と、を有し、前記第1絵柄部には、前記接着部が形成されておらず、前記第2絵柄部には、前記接着部が形成されていることを特徴とする。そのため、発光手段が発した光は、第1絵柄部を透過することができる一方で、第2絵柄部を透過し難くなっている。したがって、所定の絵柄の輪郭を明確にして装飾シートの外観を向上できるので、遊技盤の外観を損なうことを抑制できる。
なお、変形例に係るデザインシート80の基材81にも、上記実施形態と同様に、位置決め孔が設けられても良い。そして、位置決め孔が設けられた場合、上記実施形態と同様に位置決め孔の外縁部を囲むように接着部83が形成されても良いし、位置決め孔の外縁部を囲むように接着部83が形成されなくても良い。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図19を参照して、内ガイドレール28の先端部に設けられた球戻り防止機構50の概観構成について説明する。図19は内ガイドレール28の斜視図である。
図19に示すように、内ガイドレール28の先端部には、遊技領域108aに進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50が設けられている。球戻り防止機構50は、本体ケース52と、カバー53と、球戻り防止部材(変位部材)54と、を備える。本体ケース52、カバー53、および球戻り防止部材54はいずれも合成樹脂材料から成る成形品である。これら本体ケース52、カバー53および球戻り防止部材54が組み合わされることで球戻り防止機構50が形成される。上述したように、球戻り防止機構50は、内ガイドレール28がアクリル板5aに取り付けられた状態では、境界領域700に配置される。
次に、図20~図22を参照して、球戻り防止機構50の詳細な構成について説明する。図20は球戻り防止機構50の前面斜視図、図21は球戻り防止機構50の背面斜視図、図22は球戻り防止機構50の分解斜視図である。
図20~図22に示すように、本体ケース52は、内ガイドレール28の上端部に一体形成されており、底面部52aと、底面部52aの一端から立設された側面部52bと、を有する。底面部52aおよび側面部52bによって囲まれた空間が、切欠部Sとなっている。切欠部Sは、透明板11と対向する前面側、および境界領域700と対向する上面側を開放している(図22参照)。切欠部Sの上部開口端は、ストッパ壁52cとなっている。ストッパ壁52cは、遊技領域108aの近傍に位置する側面部52bの上端部に形成されており、その上端部を幅方向に横切る円柱状の壁面となっている。
本体ケース52の底面部52aには、第1軸受部52d、およびガイド溝52eが形成されている。ガイド溝52eは、第1軸受部52dを中心とする仮想円に沿って略円弧状に延びている。また、底面部52aには、第1ネジ孔52fおよび第1位置決めピン52gが設けられている(図22参照)。底面部52aの背面側には、第2位置決めピン52hが設けられており(図21参照)、この第2位置決めピン52hがアクリル板5aの孔部(図示せず)に挿入されることで球戻り防止機構50がアクリル板5aに位置決めされる。
カバー53は、板状に形成されており、第2ネジ孔53aおよび位置決め孔53bを有する。また、カバー53の背面側には、第2軸受部53cが形成されている。底面部52aの第1位置決めピン52gを位置決め孔53bに挿入するとともに、ネジ55を第2ネジ孔53aおよび底面部52aの第1ネジ孔52fに挿入することで、カバー53が切欠部Sの前面側を塞いだ状態で本体ケース52に取り付けられる。
球戻り防止部材54は、軸孔54aと、開閉弁54bと、錘部54cと、を有する。開閉弁54bおよび錘部54cは、軸孔54aを境にくの字状に屈曲するように形成されている。軸孔54aには支軸56が挿通されており、この支軸56の一端部が底面部52aの第1軸受部52dに係止され、他端部がカバー53の第2軸受部53cに係止されている。これにより、球戻り防止部材54は、本体ケース52およびカバー53に回動可能に支持される。
開閉弁54bは略矩形板状に形成されており、その長手方向(鉛直方向)の長さは、遊技領域108aから境界領域700に戻ってきた遊技球が衝突するのに十分な長さとなっている。開閉弁54bは、案内通路29と対向する第1側面部540bと、第1側面部540bと反対側であって遊技領域108a(左打ち領域)と対向する第2側面部541bと、を有する(図22参照)。第1側面部540bは、発射装置16から発射され、案内通路29を通過した遊技球と衝突する部分である。第2側面部541bは、遊技領域108aから案内通路29に戻ろうとする遊技球と衝突する部分である。
開閉弁54bの先端部は先細に形成されている。具体的には、第1側面部540bの鉛直方向の長さは、第2側面部541bの鉛直方向の長さよりも長くなっており、第1側面部540bの先端部から第2側面部541bの先端部に向かって下方傾斜している。また、第2側面部541bの中央部には、遊技領域108aに向かって突出する突出部541cが形成されている。
錘部54cは開閉弁54bよりも肉厚であって重量が大きい。錘部54cの背面側には、係合ピン54dが突設されており、この係合ピン54dが底面部52aのガイド溝52eに挿入されている(図22参照)。球戻り防止部材54は、上述したように本体ケース52およびカバー53に回動可能に支持されており、開状態と閉状態との間で変位可能となっている。常態では、球戻り防止部材54は、錘部54cの自重によって支軸56を中心にして一方向(反時計回り)に回動するように付勢されており、係合ピン54dがガイド溝52eの一端部に当接している。これにより、球戻り防止部材54は、それ以上回動できず、閉状態を維持している。一方で、球戻り防止部材54は、発射装置16から発射された遊技球と接触することで、その接触力により支軸56を中心にして他方向(時計回り)に回動して、上述したストッパ壁52cに当接することで開状態となる。
次に、図23および図24を参照して、球戻り防止部材54が、閉状態(第1状態)にあるときの球戻り防止機構50と、開状態(第2状態)にあるときの球戻り防止機構50について説明する。図23は球戻り防止部材54が閉状態にあるときの球戻り防止機構50の正面図、図24は球戻り防止部材54が開状態にあるときの球戻り防止機構50の正面図である。
図23に示すように、球戻り防止部材54が閉状態(第1状態)にあるとき、開閉弁54bが切欠部Sの上面開口から境界領域700の出口に向かって略垂直な姿勢で突出している。この状態においては、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、遊技球Bの直径よりも短く、かつ、最短となっている。なお、この距離は、球戻り防止部材54の開閉弁54b(第1側面部540b)の先端部から外ガイドレール27までの最短の距離を意味する。そのため、一旦遊技領域108aに進入した遊技球が、遊技釘36等に衝突して境界領域700に向かって跳ね戻されても、球戻り防止部材54に衝突することになる。また、球戻り防止部材54は、遊技球に衝突されても閉状態を維持するため、反時計回りに回動することもない。よって、球戻り防止部材54は、閉状態にあるとき、遊技領域108aに進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止する。
図23に示した状態で発射装置16から遊技領域108aに向かって発射された遊技球Bが案内通路29を上昇し、境界領域700に侵入して開閉弁54bに接触すると、その接触力で球戻り防止部材54は閉状態から開状態に変位可能となる。そして、図24に示すように、球戻り防止部材54は、境界領域700の出口を開放する方向へ回動していき、ストッパ壁52cに衝突すると、それ以上の回動が規制されて開状態(第2状態)となる。この状態においては、開閉弁54b(第1側面部540b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、遊技球Bの直径よりも長く、かつ、最長となっている。よって、球戻り防止部材54は、開状態にあるとき、発射装置16により発射された遊技球が境界領域700から遊技領域108aに進入することを許容する。なお、球戻り防止部材54は、開状態に変位した後、錘部54cの付勢力を受けて逆方向(反時計周り)へ瞬時に回動して再び図23に示した閉状態に変位する。
上述したように、球戻り防止機構50は、球戻り防止部材54が閉状態にあるときに遊技領域108aに進入した遊技球が案内通路29に戻ることを防止するように構成されているが、本実施形態では、さらに、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位する途中の状態(第3状態)でも遊技球の案内通路(案内領域)29への戻りを防止できるようになっている。
図25は、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位している途中の状態において、遊技領域108a(左打ち領域)に進入した遊技球が境界領域700に戻ろうとしている様子を示す図、図26および図27は図25に示す点線で囲まれた領域の拡大図である。
図25では、発射装置16から遊技領域108aに向けて発射された一の遊技球(第1遊技球)B1が、案内通路29から境界領域700に進入し、球戻り防止部材54(開閉弁54b)、外ガイドレール27および他の遊技球(第2遊技球)B2に接している。図26では、一の遊技球B1と開閉弁54bの第1側面部540bとの接点を符号P1、外ガイドレール27との接点を符号P2、他の遊技球B2との接点を符号P3で示している。
また、他の遊技球B2は、遊技領域108aから境界領域700に進入し、球戻り防止部材54の先端部、外ガイドレール27および一の遊技球B1に接している。図26では、他の遊技球B2と開閉弁54bの先端部との接点を符号P4、外ガイドレール27との接点を符号P5、他の遊技球B2の最下点を符号P6で示している。
図26に示す状態では、球戻り防止部材54の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)は、閉状態(図23参照)のときよりも長く開状態(図24参照)のときよりも短くなっている。換言すれば、閉状態と開状態との間の距離になっている。しかも、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離H1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりも短い。換言すれば、他の遊技球B2と球戻り防止部材54の先端部との接点P4から外ガイドレール27までの距離H1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりも短い。つまり、球戻り防止部材54の先端部から外ガイドレール27に下した垂線L1の長さH1は、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27に下した垂線L2の長さH2よりも短くなっている。
また、図27に示すように、球戻り防止部材54が上記した途中の状態にあるとき、他の遊技球B2と球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部との接点P4から他の遊技球B2と一の遊技球B1との接点P3までの距離H3が、他の遊技球の最下点P6から接点P3までの距離H4よりも短い。つまり、接点P4と接点P3とを結ぶ線分L3の長さは、最下点P6と接点P3とを結ぶ線分L4の長さよりも短くなっている。
また、図26および図27に示すように、球戻り防止部材54が上記した途中の状態にあるとき、球戻り防止部材54は、その先端部が他の遊技球B2の最下点P6に至るほど回動していない。具体的には、球戻り防止部材54の先端部は、鉛直方向において遊技球B2の最下点P6よりも高い位置にあり、水平方向において遊技球B2の最下点P6よりも左側(案内通路29側)に位置している。つまり、球戻り防止部材54の先端部は、最下点P6に対して左上に位置している。
上記のような遊技球B1と遊技球B2との衝突後に、遊技球B2が、案内通路29に戻ろうとしても、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部に遊技領域108a側から接触することになる。そのため、球戻り防止部材54は、遊技領域108a側から案内通路29側に向かう接触力を付与されて反時計回りに回動する可能性が高くなる。したがって、球戻り防止部材54は遊技球B1と遊技球B2との衝突時よりも境界領域700の出口を塞いでいき、遊技球B2が案内通路29に戻ることは困難となる。その結果、図25に示すような遊技球B1と遊技球B2との衝突時でも、遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できる。つまり、遊技球が2球連続して案内通路29に戻ることを抑制できる。
なお、図25に示すような遊技球B1と遊技球B2との衝突時において、球戻り防止部材54(開閉弁54b)の先端部から外ガイドレール27までの距離(特定距離)H1が、他の遊技球B2の最下点P6から外ガイドレール27までの距離H2よりもよりも長くなっていると、その衝突後に遊技球B2が、球戻り防止部材54の先端部と外ガイドレール27との間に入り込むことが可能になる。そうすると、遊技球B2は、球戻り防止部材54の先端部にその上方から接触することが可能になるため、球戻り防止部材54は時計回りに回動する可能性が高くなる。よって、球戻り防止部材54は遊技球B1と遊技球B2との衝突時よりも境界領域700の出口を開いていき、遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できない。
このように、本実施形態に係る遊技機100は、従来のパチンコ機に比べて、遊技領域108aに進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止について十分な改善が行われているが、以下に示すように、球戻り防止機構50と遊技球との引っ掛かりを防止することで更なる戻り防止の改善を図っている。そこで、図28を参照して、球戻り防止機構50と遊技球との引っ掛かりを防止について説明する。図28は、遊技領域108aから境界領域700に戻ってきた遊技球Bが球戻り防止部材54と衝突している状態を示す図である。
図28に示すように、遊技球Bが、遊技領域108aから境界領域700に戻ってきて球戻り防止部材54の開閉弁54bおよび本体ケース52と接している。具体的には、遊技球Bは、閉状態にある開閉弁54bの突出部541cと接し、かつ、本体ケース52の上端部(ストッパ壁52c)と接している。図28では、遊技球Bと、開閉弁54bの突出部541cとの接点を符号P7、本体ケース52の上端部との接点をP8で示し、遊技球Bの最左点をP9で示している。
このような状態において、遊技球Bと開閉弁54bの突出部541cとの接点P7は、鉛直方向において遊技球Bの最左点P9よりも下方に位置している。また、遊技球Bと本体ケース52の上端部との接点P8は、水平方向において遊技球Bの最下点P6よりも左側に位置しており、鉛直方向において遊技球Bの最下点P6よりも上方に位置している。つまり、接点P8は、最下点P6に対して左上に位置している。そして、接点P7から接点P8までの距離(第1距離)H5は、遊技球Bの最左点P9から最下点P6までの距離(第2距離)H6よりも短くなっている。そのため、遊技球Bは、本体ケース52における境界領域700と対向する上面側の開口(図21等参照)と、開閉弁54bの第2側面部541bにおける突出部541cよりも基端部側の部分と、の間の隙間領域SPに入り込めないようになっている。しかも、図28の点線矢印で示すように、遊技球Bは、球戻り防止部材54との衝突時に、開閉弁54bの突出部541cから右方に力を付与され、本体ケース52の上端部から右斜め上方に力を付与されることで、遊技領域108aに跳ね返る。そのため、遊技球Bが隙間領域SP内に入り込むことで球戻り防止機構50の開閉弁54bと本体ケース52との間に引っ掛かかることを防止できる。よって、そのような遊技球Bの引っ掛かりに起因する球戻り防止機構50の戻り防止が損なわれることがない。したがって、球戻り防止機構50の戻り防止を安定して確保できので、遊技領域108aに進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止をさらに向上させることができる。
このように構成された本実施形態に係る遊技機100によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態に係る遊技機100は、外ガイドレール(外レール)27と内ガイドレール(内レール)28との間の領域であって、発射された遊技球を遊技領域30に案内する案内通路(案内領域)29と、遊技球が遊技領域30から案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50と、を備え、球戻り防止機構50は、閉状態(第1状態)と、開状態(第2状態)と、閉状態から開状態に変位する途中の状態(第3状態)と、に変位可能な開閉弁(変位部材)54bを有し、開閉弁54bは、外ガイドレール27と対向する側面部と、側面部の先端側の先端部と、を有し、先端部から外ガイドレール27までの距離を特定距離H1とし、案内通路29から遊技領域30に案内される遊技球を一の遊技球B1とし、遊技領域30から案内通路29に戻ろうとする遊技球を他の遊技球B2とすると、閉状態は、特定距離が開状態より短い状態であり、開状態は、特定距離が閉状態より長い状態であり、閉状態から開状態に変位する途中の状態は、一の遊技球B1が側面部と外ガイドレール27と他の遊技球B2と接し、他の遊技球B2が先端部と外ガイドレール27と一の遊技球B1と接することで、特定距離H1が開状態より長く閉状態より短く、かつ、他の遊技球B2の最下点から外ガイドレール27までの距離H2より短い状態であることを特徴とする。そのため、球戻り防止機構50は、球戻り防止部材54(開閉弁54b)が閉状態にあるときに遊技領域30に進入した遊技球が戻ることを防止するだけでなく、球戻り防止部材54が閉状態から開状態に変位している途中でも、遊技領域30に進入した遊技球が案内通路29に戻ることを抑制できる。したがって、遊技領域30に進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機100は、外ガイドレール(外レール)27と内ガイドレール(内レール)28との間の領域であって、発射された遊技球を遊技領域108aに案内する案内通路(案内領域)29と、遊技球が遊技領域108aから案内通路29に戻ることを防止する球戻り防止機構50と、を備え、球戻り防止機構50は、閉状態(第1状態)と、開状態(第2状態)と、に変位可能な開閉弁(変位部材)54bと、開閉弁54bを保持可能な本体ケース(保持部材)52と、を有し、開閉弁54bは、遊技領域108aと対向する第2側面部(側面部)541bと、第2側面部541bの先端側の先端部と、を有し、先端部から外ガイドレール27までの距離を特定距離とすると、閉状態は、特定距離が開状態よりも短い状態であり、開状態は、特定距離が閉状態よりも長い状態であり、本体ケース52は、開状態において開閉弁54bの第2側面部541bと当接するストッパ壁(接する接部)52cを有し、遊技球は、閉状態においてストッパ壁52cと第2側面部541b(の突出部541c)に接する場合があり、閉状態において、遊技球とストッパ壁52cの接点P8から遊技球と第2側面部541b(の突出部541c)の接点P7までの距離を第1距離H5とし、遊技球の最下点P6から最左点P9までの距離を第2距離H6とすると、第1距離H5は、第2距離H6よりも短いことを特徴とする。したがって、遊技領域108aに進入した遊技球の案内通路(案内領域)29への戻り防止をさらに向上させることができる。
次に、図29を参照して、外ガイドレール27の詳細な構成について説明する。図29は外ガイドレール27の斜視図である。
図29に示すように、外ガイドレール27は、弾性および屈曲性を有する帯状の金属板(例えばステンレス板)から構成されており、レールベース26の内周面42a(図5参照)に沿って取り付けられる。外ガイドレール27の基端部27aは、L字状に屈曲しており、レールベース26の基端支持部420a(図5参照)に嵌め込まれて支持される。一方、外ガイドレール27の先端部27bは、U字状に屈曲しており、レールベース26の先端支持部420b(図5参照)に嵌め込まれて支持される。
なお、外ガイドレール27の基端部27aと先端部27bとの間には、略横長楕円状の複数(例えば5つ)の孔部27cが形成されている。各孔部27cは、レールベース26の内周面42aに所定間隔を空けて形成されたボス(不図示)に挿入可能となっている。
外ガイドレール27は、遊技球を遊技領域108aに案内する案内面27Aを有する。この案内面27Aは、レールベース26の内周面42aと接する面とは反対側の面である。案内面27Aの基端部側(下流側、下方側、基端支持部420a側、発射装置16側)には、平面状の第1領域R1と、湾曲形状(曲面状)の第2領域R2と、が設けられている。つまり、第1領域R1は、第2領域R2よりも平面状になっている。換言すれば、第2領域R2は、第1領域R1よりも曲面状になっている。また、第1領域R1は、第2領域R2よりも外ガイドレール27の基端部側に位置している。換言すれば、第2領域R2は、第1領域R1よりも外ガイドレール27の先端部側(上流側、上方側、先端支持部420b側)に位置している。
本実施形態では、第1領域R1は、外ガイドレール27の基端部27aから先端部27bに向かって50mm以内の領域である。また、第2領域R2は、外ガイドレール27の基端部27aから50mmを超えた領域である。
第1領域R1または第2領域R2には、発射装置16により発射された遊技球が最初に接(衝突)する位置である第1着座が含まれる。つまり、発射された遊技球は、最初に外ガイドレール27の案内面27Aの第1領域R1または第2領域R2に接し、両者の何れに接するかは発射装置16の発射強度に依る。第1着座と発射装置16の発射強度の関係については後述する。
第1領域R1は遊技盤108の正面視において左上がりに傾斜した直線状になっている。発射装置16により発射された遊技球が最初に第1領域R1に接する場合(つまり、第1着座が第1領域R1に存する場合)には、第1着座への遊技球の入射角度は、例えば約8度に設定されている。そして、第1着座へ入射(衝突)した遊技球の反射角度は、例えば約7度に設定されている。なお、上記遊技球の入射角度または反射角度として、例えば遊技球の入射方向および反射方向が第1領域R1の表面に対して成す角度を採用できる。
第2領域R2は遊技盤108の正面視において円弧状に曲がっている。発射装置16により発射された遊技球が最初に第2領域R2に接する場合(つまり、第1着座が第2領域R2に存する場合)には、第1着座への遊技球の入射角度は、上記第1着座が第1領域R1に存する場合よりも大きくなるように設定されている。そして、第1着座へ入射した遊技球の反射角度も、上記第1着座が第1領域R1に存する場合よりも大きくなるように設定されている。なお、第1着座が第2領域R2に存する場合の上記遊技球の入射角度または反射角度として、例えば遊技球の入射方向および反射方向が第1着座を通る接線に対して成す角度を採用できる。
このように構成された外ガイドレール27を遊技盤14のレールベース26へ取り付ける際には、最初に、外ガイドレール27の先端部27bをレールベース26の先端支持部420bに嵌め込んで支持させる。次に、レールベース26のボスを外ガイドレール27の孔部27cに挿入した後に、外ガイドレール27の基端部27aをレールベース26の基端支持部420aに嵌め込んで支持させる。
この際に、外ガイドレール27は、レールベース26の内周面42aに沿って円弧状に配置されるため、周方向の内側に向かって変形した状態となっている。この状態で、外ガイドレール27は、周方向の外側に向かって元の形状に復帰する弾性力を生じているので、外ガイドレール27の案内面27Aと反対側の面をレールベース26の内周面42aに密着させることができる。これにより、外ガイドレール27を遊技盤14へ取り付けることができる。
次に、図30を参照して、第1着座と発射装置16の発射強度の関係について説明する。図30は、発射装置16により異なる発射強度で発射された遊技球の第1着座を示す正面図である。
図30には、互いに異なる4段階の発射強度A~Dで発射された4つの遊技球P1~P4が描かれている。発射強度A~Dの大きさの関係は、発射強度A<発射強度B<発射強度C<発射強度Dである。
本実施形態では、発射強度A(第3発射強度)は遊技球が遊技領域108a(左打ち領域108a1)に到達不可能な発射強度のうち最小の発射強度である。なお、発射強度Aは、遊技領域108aに到達不可能な発射強であれば、最小でなくても良い。また、発射強度B(第2発射強度)は遊技球が遊技領域108a(左打ち領域108a1)に到達可能な発射強度のうち最小の発射強度である。なお、発射強度Bは、ぶっこみ位置(左打ち基準位置)BPに到達不可能な発射強度であれば、最小でなくても良い。
さらに、発射強度C(第1発射強度)は遊技球が遊技領域108a(左打ち領域108a1)のぶっこみ位置(左打ち基準位置)BPに到達可能な発射強度である。なお、発射強度Cは、右打ち領域108a2に到達不可能な発射強度であれば良い。また、発射強度D(第4発射強度)は遊技球が右打ち領域108a2に到達可能な発射強度のうち最大の発射強度である。なお、発射強度Dは、右打ち領域108a2に到達可能であれば、最大でなくても良い。
なお、発射強度Dに関して、「遊技球が右打ち領域108a2に到達可能」とは、遊技球が、外ガイドレール27の先端部27b近傍であって、レールベース26の右上部分に設けられた受け部材としてのゴム26bに到達可能であることを意味している。
図30において、遊技球P1は発射強度Aで発射された遊技球、遊技球P2は発射強度Bで発射された遊技球、遊技球P3は発射強度Cで発射された遊技球、遊技球P4は発射強度Dで発射された遊技球である。以下、これら遊技球P1~P4の第1着座に関して順に説明する。
図30に示すように、遊技球P1の第1着座(第3接触位置)は、遊技球P1が最初に接する外ガイドレール27の案内面27Aの位置であり、案内面27Aの第1領域R1の範囲内となっている。具体的には、この第1着座は、外ガイドレール27の基端部27a近傍であるため、上述した50mm以内(図29参照)の領域内である。そして、この第1着座は、後述する遊技球P2の第1着座(第2接触位置)よりも下方側である。よって、発射強度Aで発射された遊技球P1は、第1領域R1に到達する一方、第2領域R2に到達しないようになっている。なお、遊技球P1は、第1領域R1の第1着座に入射(衝突)した後に反射して案内通路(案内領域)29の出口よりも下方に略20mm~30mmの位置まで上昇するが、遊技領域108aに到達することなく、案内通路29を逆流してファール球として回収される。
遊技球P2の第1着座(第2接触位置)は、遊技球P2が最初に接する外ガイドレール27の案内面27Aの位置であり、案内面27Aの第1領域R1の範囲内となっている。具体的には、この第1着座は、外ガイドレール27の基端部27aから概ね22mmの位置であるため、上述した50mm以内の領域内である。そして、この第1着座は、上述した遊技球P1の第1着座(第3接触位置)よりも上方側であり、後述する遊技球P3の第1着座(第1接触位置)よりも下方側である。よって、発射強度Bで発射された遊技球P2は、第1領域R1に到達する一方、第2領域R2に到達しないようになっている。なお、遊技球P2は、第1領域R1の第1着座に入射した後に反射して案内通路29を上昇し、案内通路29の出口近傍から左打ち領域108a1を流下する。このような、遊技球の打ち方を「ちょろ打ち」と言う。
遊技球P3の第1着座(第1接触位置)は、遊技球P3が最初に接する外ガイドレール27の案内面27Aの位置であり、案内面27Aの第1領域R1の範囲内となっている。具体的には、この第1着座は、外ガイドレール27の基端部27aから概ね44mmの位置であるため、上述した50mm以内の領域内である。よって、発射強度Cで発射された遊技球P3は、第1領域R1に到達する一方、第2領域R2に到達しないようになっている。なお、遊技球P3は、第1領域R1の第1着座に入射した後に反射して案内通路29を上昇する。そして、遊技球P3は、左打ち領域108a1に到達した後もしばらく外ガイドレール27に沿って移動した後に、ぶっこみ位置BPに到達する。
遊技球P4の第1着座(第4接触位置)は、遊技球P4が最初に接する外ガイドレール27の案内面27Aの位置であり、案内面27Aの第1領域R1の範囲内となっておらず、第2領域R2の範囲内となっている。具体的には、この第1着座は、外ガイドレール27の基端部27aから概ね75mmの位置であるため、上述した50mm以内の領域を超えた領域内である。よって、発射強度Dで発射された遊技球P4は、第1領域R1を超えて第2領域R2に到達するようになっている。
なお、遊技球P4は、第2領域R2の第1着座に入射した後に反射して案内通路29を上昇する。そして、遊技球P4は、遊技領域108aに到達した後も外ガイドレール27に沿って移動して、右打ち領域108a2に設けられたゴム26bに到達する。
以上のように、第1着座に関しては、発射強度A,B,Cで発射された遊技球P1~P3は、案内面27Aの第1領域R1に到達する一方、第2領域R2に到達しないようになっている。これに対して、発射強度Dで発射された遊技球P4は、案内面27Aの第2領域R2に到達するようになっている。
次に、図30を参照して、外ガイドレール27の案内面27Aの第1領域R1および第2領域R2と、メイン表示器40と、の位置関係について説明する。
図30に示すように、第1領域R1はメイン表示器40の右下方に位置しており、第2領域R2はメイン表示器40の右側に位置している。そして、第2領域R2のうちメイン表示器40の右側を覆う領域(以下、「特定領域」という。)R3は、上述した発射強度Dで発射された遊技球P4の第1着座を含まない領域である。
具体的には、遊技球P4の第1着座は、第2領域R2における特定領域R3よりも外ガイドレール27の基端部側である。そのため、右打ち領域108a2に到達可能な発射強度Dで遊技球を発射しても、最初に特定領域R3に接(衝突)することはない。よって、この衝突に起因して発生する衝撃によってメイン表示器40が故障することを防止できる。
次に、図30を参照して、案内面27Aの第1領域R1と第2領域R2の設計について説明する。
図30に示すように、第1領域R1は遊技盤108の右上角部と左下角部とを結ぶ対角線Lよりも下方に位置している一方、第2領域R2は対角線Lと交わるようになっている。そして、第2領域R2における特定領域R3の基端部側の境界線L´と対角線Lとは近接している。また、外ガイドレール27の案内面27Aが対角線Lと交わる位置から特定領域R3の長さと同じ分だけ基端部側に移動すると、概ね第1領域R1と第2領域R2の境界位置が存在するようになっている。このように、対角線Lを用いることで、第1領域R1および第2領域R2を容易に設計できる。
次に、図30を参照して、案内面27Aの第1領域R1とレールベース26の固定位置との関係について説明する。
図30に示すように、レールベース26は、案内面27Aの第1領域R1の下方に位置する部分をネジ26aによって固定されている。上述したように、第1領域R1は、発射強度B,Cで発射された遊技球が最初に衝突する領域である。そして、第1領域R1には遊技球の衝突に起因して大きな衝撃が加わり、この衝撃が第1領域R1の下方に位置するレールベース26の部分に伝わることになる。しかしながら、レールベース26は上述した位置でネジ26aによって固定されているので、レールベース26がアクリル板5aに対して位置ズレしてしまうことを防止できる。
特に、発射強度B,Cは左打ち操作を行うときの発射強度であり、通常、左打ち操作を行う時間は右打ち操作を行う時間よりも長い。そのため、第1領域R1への衝撃が長時間に亘り何度も加わり、レールベース26の位置ズレが生じ易くなるため、上述したようにレールベース26を固定することは極めて有効となる。
次に、図30を参照して、案内通路29の幅について説明する。
図30に示すように、案内通路29の幅は、外ガイドレール27と内ガイドレール28の双方に直交する線分の長さで規定され、案内通路29の入口側から出口側に向かって漸次小さくなっている。
具体的には、案内通路29の幅L1は、入口近傍における幅であり、略29.6mmに設定されている。また、案内通路29の幅L2は、案内通路29における外ガイドレール27の第1領域R1と第2領域R2との境界位置における幅であり、略26.6mmに設定されている。また、案内通路29の幅L3は、案内通路29の最も左側の位置における幅であり、略13.9mmに設定されている。さらに、案内通路29の幅L4は、出口近傍の幅であり、略13.0mmに設定されている。
上記幅L1~L4を比較すると、幅L1は幅L3の2倍以上であり、幅L2は幅L3の略2倍である。これにより、発射装置16により発射された遊技球が、最初に内ガイドレール28に衝突しないようになっている。つまり、発射された遊技球が最初に外ガイドレール27の案内面27Aの第1領域R1または第2領域R2に接することを確実にすることができる。また、発射された遊技球が、例えば最初に第1領域R1の基端部27a近傍に接した場合に、案内通路29から逆流して戻ってきたファール球と衝突しても、これら遊技球が案内通路29の出口を閉鎖することはない。
また、幅L3は幅L2の略半分であり、幅L4は幅L2の半分以下である。遊技球の直径が11mmであることを考慮すれば、案内通路29の幅L3,L4では、遊技球と外ガイドレール27および内ガイドレール28との間に計略2.0mm~2.9mmの隙間が存在することになる。そして、このように隙間を極めて小さくすることで、遊技球が案内通路29に沿って容易に移動できるようになっている。これにより、遊技球が外ガイドレール27または内ガイドレール28との衝突に起因して運動エネルギーを損失することを抑制できる。したがって、発射された遊技球を減勢し難くし、スムーズに遊技領域108aに案内できる。
次に、図31(a),(b)を参照して、遊技球が外ガイドレール27の第1着座に衝突する前後の運動について説明する。図31(a)は遊技球が第1領域R1の第1着座に衝突する前後の運動を示す模式図、(b)は遊技球が第2領域R2の第1着座に衝突する前後の運動を示す模式図である。
図31(a)に示すように、遊技球P5が第1領域R1の第1位置X1に接(衝突)する場合には、遊技球P5は比較的小さな入射角度θ1(例えば約8度)で入射し、その後、この入射角度θ1と概ね等しい反射角度θ2(例えば約7度)で反射する。また、遊技球P6が第1領域R1の第2位置X2に接する場合も、同様である。このように、遊技球が第1領域R1の所定位置に衝突する際には、入射角度θ1および反射角度θ2は概ね等しくかつ双方とも比較的小さいので、遊技球は第1領域R1に沿うように運動することになる。
したがって、第1領域R1に衝突した遊技球をスムーズに案内通路29を上昇させることができるので、発射装置16により発射された遊技球を適切に遊技領域108aに案内可能とすることができる。また、発射強度A~Cで発射された遊技球の第1着座を第1領域R1内に収めることで、第1着座に衝突した後の遊技球の軌道を安定させることができる。
図31(b)に示すように、遊技球P7が第2領域R2の第3位置X3に接(衝突)する場合には、遊技球P7は比較的大きな入射角度θ3(例えば20度)で入射し、その後、この入射角度θ3と概ね等しい反射角度θ3´(例えば18度)で反射する。また、遊技球P8が第2領域R2の第4位置X4に接(衝突)する場合には、遊技球P8は比較的大きな入射角度θ4(例えば30度)で入射し、その後、この入射角度θ4と概ね等しい反射角度θ4´(例えば28度)で反射する。ここで、第2領域は遊技盤108の正面視において湾曲しており、第3位置X3を通る接線L1の傾きと、第4位置X4を通る接線L2の傾きと、は大きく異なっている。そのため、遊技球P7の反射方向と、遊技球P8の反射方向も大きく異なることになる。よって、第2領域R2の所定位置に衝突した遊技球は、図31(a)の場合と異なり、様々な方向に反射することになる。
ただし、本実施形態では、第2領域R2は、発射強度A~Cの場合には到達できない領域であって、発射強度Dの場合に到達できる領域であり、また、発射強度Dは、発射強度A~Cに比べて十分大きな発射強度である。そして、第2領域R2で反射した遊技球が内ガイドレール28に衝突して減勢された場合でも、その遊技球は右打ち領域108a2に十分に到達可能となっている。
このように構成された遊技機100においては以下の効果を奏することができる。
遊技領域(本例では、遊技領域108a)を有する遊技盤(本例では、遊技盤108)と、遊技球を発射可能な発射手段(本例では、発射装置16)と、前記発射手段により発射された遊技球を前記遊技領域に案内可能な外レール(本例では、外ガイドレール27)および内レール(本例では、内ガイドレール28)と、を備え、前記外レールと前記内レールとの間には、遊技球を前記遊技領域に案内する案内領域(本例では、案内通路29)が設けられた遊技機(本例では、遊技機100)であって、前記外レールは、遊技球を案内する案内面(本例では、案内面27A)を有し、前記案内面は、第1領域(本例では、第1領域R1)と、前記第1領域の上方側に位置する第2領域(本例では、第2領域R2)と、を有し、前記第1領域は、前記第2領域よりも平面状になっており、前記発射手段は、遊技球が前記案内領域に到達可能であるが前記遊技領域に到達不可能とする第3発射強度(本例では、発射強度A)で発射可能であり、前記第3発射強度で発射された遊技球(本例では、遊技球P1)が最初に接する前記案内面の位置を第3接触位置とすると、前記第3接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。したがって、発射手段により発射された遊技球を適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供できる。ここで、「前記遊技領域に到達不可能とする」とは、一般的に遊技球が遊技領域に到達しないという仮定の意味を言う。換言すれば、遊技球が何らかのイレギュラーに起因して意図せずに遊技領域に到達する場合を含まない。このようなイレギュラーとして、例えば案内領域を逆流しようとしている遊技球が後続の遊技球と衝突して遊技領域に到達することが挙げられる。
また、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域の右打ち領域(本例では、右打ち領域108a2)に到達可能な発射強度のうち最大の第4発射強度(本例では、発射強度D)で発射可能であり、前記第4発射強度で発射された遊技球(本例では、遊技球P4)が最初に接する前記案内面の位置を第4接触位置とすると、前記第4接触位置は、前記第2領域の範囲内となる。したがって、発射手段により発射された遊技球をさらに適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供できる。
また、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域の左打ち基準位置(本例では、ぶっこみ位置BP)に到達可能な第1発射強度(本例では、発射強度C)で発射可能であり、前記第1発射強度で発射された遊技球(本例では、遊技球P3)が最初に接する前記案内面の位置を第1接触位置とすると、前記第1接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。したがって、発射手段により発射された遊技球を十分適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供できる。
また、上記構成において、前記発射手段は、遊技球が前記遊技領域に到達可能であるが前記左打ち基準位置には到達不可能とする第2発射強度(本例では、発射強度B)で発射可能であり、前記第2発射強度で発射された遊技球(本例では、遊技球P2)が最初に接する前記案内面の位置を第2接触位置とすると、前記第2接触位置は、前記第1領域の範囲内となる。したがって、発射手段により発射された遊技球をさらに十分適切に遊技領域に案内可能とする遊技機を提供できる。また、第1発射強度、第2発射強度、第3発射強度で発射された遊技球の第1着座を第1領域内に収めることで、第1着座に衝突した後の遊技球の軌道を安定させることができる。ここで、「前記左打ち基準位置に到達不可能とする」とは、一般的に遊技球が左打ち基準位置に到達しないという仮定の意味を言う。換言すれば、遊技球が何らかのイレギュラーに起因して意図せずに左打ち基準位置に到達する場合を含まない。このようなイレギュラーとして、例えばちょろ打ちで発射された遊技球が案内領域の出口近傍の釘と衝突して左打ち基準位置に到達することが挙げられる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、外ガイドレール27の第2領域R2は遊技盤108の正面視において湾曲形状となっていたが、この構成に限定されない。第2領域R2は、第1領域R1と同じ形状としても良い。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、ぶっこみ位置BPは、図5または図30に示す遊技領域108aの左上の位置であったが、これに限定されない。通常、パチンコ機の機種に応じて釘の配置は異なっていることは多く、各機種に応じたぶっこみ位置を採用できる。
上記実施形態では、内枠104の天板の上面(換言すると外面)にリブ301を設けたが、内枠104の天板の下面(換言すると内面)にリブ301を設けてもよい。
また、上記実施形態では、釘を打ち込むことにより外枠を遊技場の島設備に固定する例を挙げたが、例えば、ねじを用いるなど、釘以外の固定部材を用いてもよい。
また、上記実施形態では、島固定穴300a~300dを貫通孔とする例を挙げたが、例えば、貫通孔とせず、釘を打ち込むときの目印となる穴としてもよい。
さらに、上記実施形態では、ヒンジカバー406と幕板414とを同一色の樹脂から構成する例を挙げたが、異なる色の部材で構成してもよい。
また、上記実施形態では、ベース板112に凸部112cを設け、デザインシート111に凹部111aを設ける例を挙げたが、例えば、デザインシート111に凸部を設け、ベース板112に凹部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、絵柄を印刷したデザインシート111をシートとして使用する例を挙げたが、シートは、無地なものでもよく、また、有色あるいは無色のいずれでもよい。
また、上記実施形態では、本発明をパチンコ機に適用する例について説明したが、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに本発明を適用してもよい。
スロットマシンに本発明を適用する場合は、スロットマシンの筐体に取り付けられている前扉にデザインシートを貼付する場合、例えば、リールの表示窓の周囲のパネル、表示窓の上部のパネル、操作部の下方の下部パネルなどにデザインシートを貼付する場合に本発明を適用可能である。
また、例えば上記実施形態では、図25において球戻り防止部材54が閉状態と開状態との間の概ね中間の状態まで変位したときを示しているが、この状態に限られず、閉状態と開状態との間の任意の状態に変位したときについても本発明を適用可能である。
さらに、上記実施形態では、図25において、球戻り防止部材54によって遊技球B2が案内通路29に戻ることを抑制できることを示したが、仮に遊技領域108aから境界領域700に戻ってきた遊技球B2に連続して、もう1球別の遊技球Cが境界領域700に戻ってきた場合でも、勿論、球戻り防止部材54によって2球の遊技球(遊技球B2と遊技球C)が案内通路29に戻ることを抑制できる。
また、上記実施形態では、球戻り防止機構50は、内ガイドレール28の上端部に一体形成されていたが、この構成に限定されることなく、内ガイドレール28と別個に形成されても良い。
また、上記実施形態では、案内通路29と遊技領域108aとの間に境界領域700が設けられていたが、この構成に限定されることなく、境界領域700は案内通路29に含まれても良い。
さらに、上記実施形態では、開閉弁54bの第2側面部541bには、突出部541cが形成されていたが、この構成に限定されることなく、突出部541cが形成されることなく、第2側面部541bの表面を平坦状にしても良い。
また、上記実施形態では、ストッパ壁(接部)52cは、開状態において開閉弁54bの第2側面部541bと当接するよう構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、ストッパ壁52cは、開状態において開閉弁54bの第2側面部541bと圧接するよう構成されても良いし、近接するよう構成されても良い。
また、本発明は、パチンコ機に限られることなく、遊技者が遊技球に触れることなく遊技を行う構造となった管理パチンコ機にも適用できる。
16 発射装置
27 外ガイドレール(外レール)
28 内ガイドレール(内レール)
29 案内通路(案内領域)
100 遊技機
108 遊技盤
108a 遊技領域
R1 第1領域
R2 第2領域
BP ぶっこみ位置(左打ち基準位置)
P3 発射強度C(第1発射強度)で発射された遊技球
P2 発射強度B(第2発射強度)で発射された遊技球
P1 発射強度A(第3発射強度)で発射された遊技球
P4 発射強度D(第4発射強度)で発射された遊技球
27 外ガイドレール(外レール)
28 内ガイドレール(内レール)
29 案内通路(案内領域)
100 遊技機
108 遊技盤
108a 遊技領域
R1 第1領域
R2 第2領域
BP ぶっこみ位置(左打ち基準位置)
P3 発射強度C(第1発射強度)で発射された遊技球
P2 発射強度B(第2発射強度)で発射された遊技球
P1 発射強度A(第3発射強度)で発射された遊技球
P4 発射強度D(第4発射強度)で発射された遊技球
Claims (1)
- 遊技領域を有する遊技盤と、遊技球を発射可能な発射手段と、前記発射手段により発射された遊技球を前記遊技領域に案内可能な外レールおよび内レールと、を備え、前記外レールと前記内レールとの間には、遊技球を前記遊技領域に案内する案内領域が設けられた遊技機であって、
前記外レールは、遊技球を案内する案内面を有し、
前記案内面は、第1領域と、前記第1領域の上方側に位置する第2領域と、を有し、
前記第1領域は、前記第2領域より平面状となっており、
前記発射手段は、遊技球が前記案内領域に到達可能であるが前記遊技領域には到達不可能とする第3発射強度で発射可能であり、
前記第3発射強度で発射された遊技球が最初に接する前記案内面の位置を第3接触位置とすると、前記第3接触位置は、前記第1領域の範囲内となる、遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022113434A JP2024011459A (ja) | 2022-07-14 | 2022-07-14 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022113434A JP2024011459A (ja) | 2022-07-14 | 2022-07-14 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024011459A true JP2024011459A (ja) | 2024-01-25 |
Family
ID=89621837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022113434A Pending JP2024011459A (ja) | 2022-07-14 | 2022-07-14 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024011459A (ja) |
-
2022
- 2022-07-14 JP JP2022113434A patent/JP2024011459A/ja active Pending
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