JP2024011077A - 断層画像の解析方法、解析装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

断層画像の解析方法、解析装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】薬剤などの浸透物質の浸透状態をより適切に解析するため、断層画像における光の減衰の影響を低減する。【解決手段】開示の断層画像の解析方法は、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた生体断層画像に対して、解析装置によって演算処理を行う、ことを備え、前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、断層画像の解析方法、解析装置、及びコンピュータプログラムに関する。
特許文献1は、薬剤が投与された生体を光断層撮影して断層画像を取得する技術を開示している。
特開2021-132800号公報
薬剤などの浸透物質の浸透状態の観察のため、浸透物質の浸透の経時的な定量評価、浸透物質の拡散領域の可視化、及び、浸透物質の拡散速度・濃度の定量評価などが行えることが要望される。
ここで、特許文献1の技術によって得られる断層画像は、薬剤などの浸透物質の浸透範囲を把握するのに役立つ。すなわち、特許文献1で得られる断層画像において、白く現れている範囲(輝度が高い範囲)が、薬剤が浸透した範囲である。したがって、特許文献1の技術を用いれば、薬剤などの浸透物質の浸透範囲を可視化し、浸透の定量的評価が、ある程度、可能となる。
しかし、上記の要望に関し、特許文献1の技術は改善の余地があることを、本発明者らは見出した。すなわち、光断層撮影のための光は、撮影対象の表面から照射されるため、撮影対象の深部では光の減衰が生じる。この光の減衰の存在のため、特許文献1の技術では、光の減衰による輝度の変化と、薬剤などの浸透物質の浸透による輝度の変化と、を区別しにくいという課題がある。
例えば、生体を撮影した断層画像において、生体表面近傍では、光が強いため、画像における画素の輝度が大きくなる一方、生体深部では、光の減衰によって、画像における画素の輝度が小さくなる。このため、生体深部では、薬剤が十分に浸透していても、輝度が高くなりにくい。一方、生体表面近傍では、薬剤の浸透がわずかでも、輝度が高くなりやすい。このように、生体断層画像を直接観察しても、画像には光の減衰の影響が含まれているため、薬剤の浸透状態を容易に把握できない場合が生じ得る。また、生体断層画像に基づいて薬剤浸透の定量的評価をしようとしても、光の減衰の影響によって、評価の精度が低下するおそれがある。
したがって、薬剤などの浸透物質の浸透状態をより適切に解析するため、断層画像における光の減衰の影響を低減することが望まれる。
本開示のある側面は、断層画像の解析方法である。開示の方法は、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対して、解析装置によって演算処理を行う、ことを備え、前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。
本開示の他の側面は、解析装置である。開示の装置は、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対して、演算処理を行うよう構成された解析装置であって、前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。
本開示の他の側面は、コンピュータプログラムである。開示のコンピュータプログラムは、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対する演算処理を、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
図1は、センシングシステムの構成図である。 図2は、解析装置のブロック図である。 図3は、演算処理のフローチャートである。 図4は、断層画像である。 図5は、画像処理のフローチャートである。 図6は、注目する光軸(生体深さ方向)に沿った反射強度分布を示す。 図7は、画像処理の各工程により得られる分布(スペクトル)を示す。 図8は、断層画像及びそれらの処理画像を示す。 図9は、評価処理のフローチャートである。 図10は、輝点の経時的変化を示す。 図11は、比較例及び実施例による処理画像を示す。
<1.断層画像の解析方法、解析装置、及びコンピュータプログラムの概要>
(1)実施形態に係る方法は、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対して、解析装置によって演算処理を行う、ことを備える。前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。
深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することで、光の減衰の影響を低減することができる。なお、光断層撮影の対象物は、例えば、生体である。対象物は、生体に限られず、加工食品又は擬似生体サンプル等の工業製品であってもよい。擬似生体サンプルは、例えば、人工皮膚である。対象物は、浸透物質が浸透し得るものであれば、特に限定されない。浸透物質は、例えば、対象物に与えられる薬剤、薬品、添加物、又は、その他の物質であって、対象物に浸透し得るものであれば足りる。浸透物質は、例えば、対象物の表面から、対象物に与えられる。ただし、浸透物質は、対象物の表面から与えられる必要はない。
(2)前記演算処理は、前記断層画像における各画素について、各画素の近傍画素との平均輝度を求める、ことを更に備え、前記深さ方向における前記輝度の変化は、前記深さ方向における前記平均輝度の変化であるのが好ましい。輝度の平均化によって、輝度の変化を、スムージングできる。
(3)前記閾値は、前記深さ方向における前記輝度の変化の大きさの最大値に基づいて決定されるのが好ましい。この場合、閾値を、輝度の変化の大きさに応じて適切に決定できる。
(4)前記近傍画素は、前記断層画像における各画素について、前記深さ方向に隣接する1又は複数の画素であるのが好ましい。この場合、輝度の変化を深さ方向にスムージングできる。
(5)前記深さ方向における前記平均輝度の変化は、前記深さ方向において隣り合う画素間における前記平均輝度の差分の絶対値として求められるのが好ましい。この場合、深さ方向において隣り合う画素間における平均輝度の変化の大きい箇所が抽出される。
(6)前記深さ方向における前記輝度の変化は、前記深さ方向において隣り合う画素間における前記輝度の差分の絶対値として求められるのが好ましい。この場合、深さ方向において隣り合う画素間における輝度の変化の大きい箇所が抽出される。
(7)前記演算処理は、前記箇所の画素の値が第1値であり、それ以外の箇所の画素の値が第2値である2値画像を生成することを更に備えるのが好ましい。この場合、断層画像において輝度の変化が大きい箇所を明確に示す2値画像が、得られる。
(8)前記演算処理は、前記箇所の数を求めることを更に備えるのが好ましい。この場合、輝度の変化が大きい箇所の数という客観的な数値によって、薬剤などの浸透物質の浸透度の客観的な定量評価が可能になる。
(9)前記演算処理は、前記断層画像における1又は複数の部分画像範囲それぞれにおいて抽出される前記箇所の数を求めることを更に備えるのが好ましい。この場合、部分画像範囲における浸透物質の浸透度を評価できる。
(10)前記演算処理は、撮影時点の異なる複数の断層画像から抽出される前記箇所の数の変化を求めることを更に備えるのが好ましい。この場合、浸透物質の浸透度合いの経時的変化を把握できる。
(11)実施形態に係る装置は、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた生体断層画像に対して、演算処理を行うよう構成された解析装置であり得る。前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。
(12)実施形態に係るコンピュータプログラムは、浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた生体断層画像に対する演算処理を、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであり得る。前記演算処理は、前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出することを備える。コンピュータプログラムは、コンピュータ読取り可能である非一時的な記録媒体に記録され得る。
光断層撮影は、一例として、光干渉断層計(OCT)による撮影である。以下では、光断層撮影は、OCTによる撮影であるものとして説明する。
浸透物質を対象物へ与えることは、例えば、マイクロニードルによって行われる。マイクロニードルは、マイクロメートルサイズ、すなわち、1mm未満の直径や長さの微細針であって、角質下に穿刺して薬剤等を投与するのに用いられるものである。マイクロニードルは、溶解性マイクロニードルであってもよいし、ソリッド型や中空型の非溶解性マイクロニードルであってもよい。下の例では、溶解性マイクロニードルであるものとする。
溶解性マイクロニードルは、投与される薬剤である生体内溶解性ポリマーを微細なニードル状に形成したものである。又は、溶解性マイクロニードルは、生体内溶解性ポリマー(第1薬剤)を基材として、他の有効成分(第2薬剤)を混合したものを微細なニードル状に形成したものであってもよい。
中空型マイクロニードルは、中空構造を有し、一般的な注射針を小型化したものである。
ここでの薬剤は、例えば、ヒトを含む動物に投与可能な物質である。薬剤は、例えば、間質液と細胞内液との浸透圧のバランスがセンサによって得られるセンシング信号の値が変化する程度に変化する物質であるのが好ましい。例えば、皮下内間質液に浸透し、細胞内には浸透しない薬剤、又は、細胞膜を透過して細胞内液に浸透する薬剤である。前者は、ヒアルロン酸やポリマー材料などの分子量の大きな薬剤、後者は、例えば、OCA(Optical Clearing Agent)と呼ばれる組織透明化試薬、などが挙げられる。前者のタイプの薬剤として、具体的には、PVA(ポリビニルアルコール)、ヒアルロン酸、CMC(カルボキシメチルセルロース)、フィブロイン、キトサン、などが挙げられる。後者のタイプの薬剤として、具体的には、グルコース、グリセロール、デキストロール、フルクトース、ソルビトール、マニトール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、PEG(ポリエチレングリコール)、ブチレングリコール、DMSO(ジメチルスルホキシド)、エタノール、オレイン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロカプラム、チアゾン、デキストラン、デキストリン、スクロース、キシリトール、などが挙げられる。なお、薬剤は化粧品を含んでもよい。
光断層撮影の対象物は、例えば、生体である。ここでの生体は、マイクロニードルを適用可能な、ヒトを含む動物のサンプルであって、動物から分離したサンプルに加えて、動物から分離していない動物自体も含む。ここでの生体は、角質及び皮下組織を含むサンプルを指す。
ここでの光学特性は、例えば、センサが備える受光素子での受光強度に影響する特性を指し、光の反射、吸収、散乱、透過などの現象によって受光素子での受光強度に影響する特性である。具体的には、光学特性は、反射率、吸収率、散乱率などである。
ここでの浸透状態とは、例えば、マイクロニードルによって投与された薬剤等の浸透物質についての対象物内での存在具合を指す。薬剤などの浸透物質は、投与された対象物内で分散し、拡散され得る。存在具合は、どのように分散されたかを表す指標で表わすことができる。指標は、例えば、対象物への浸透範囲、浸透範囲の経時変化、浸透範囲に浸透した浸透物質の濃度、及び、浸透範囲に浸透した浸透物質の濃度の経時変化、などである。浸透状態を特定することは、上記指標の指標値を算出することを含む。
<2.断層画像の解析方法、解析装置、及びコンピュータプログラムの例>
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施形態に係る解析方法を実行するために用いられるセンシングシステム100を示している。センシングシステム100は、センサ50と、センサ50からの断層画像を解析する演算処理を実行する解析装置10と、を備える。センサ50は、例えば、対象物として生体を光断層撮影する。光断層撮影(Optical tomography)は、物体に光を照射して得られる情報から、断層画像を構成する方法である。光断層撮影は、一例として、OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)である。センサ50は、薬剤が投与された生体200内部を非侵襲にてセンシングする。センサ50は、一例として、光源から生体200に光を照射し、その反射光を受光素子によって受光することによって生体200内部からの反射光強度を取得する。反射光強度に基づいて、対象物である生体200の断層画像が得られる。
解析装置10は、光学式センサからのセンシング信号を解析する演算処理を実行する。センシング信号は、光測定装置での測定光の強度プロファイルを示す信号である。強度プロファイルは、画像データを含んでもよい。以降の説明では、センサ50からのセンシング信号が画像データであるものとする。解析装置10は、センサ50から得られる生体断層画像を解析する。
薬剤は、生体200の表面から投与される。薬剤は、一例として、マイクロニードル300を侵襲的に生体に挿入して投与される。マイクロニードル300は、例えば、医療用又は美容用である。一例として、マイクロニードル300は、マイクロサイズの針部301と、その根元部分のシート302とを有し、シート302に対して1又は複数の針部301が備えられている。マイクロニードル300は、一例として、溶解性マイクロニードルである。溶解性マイクロニードルの針部301は、生体内溶解性ポリマーの基材として薬剤を混合又は薬剤そのもので形成されている。マイクロニードル300は、生体200に侵襲的に挿入された状態で溶解し、生体200に放出されることで、生体200に投与される。
マイクロニードル300の針部301は、例えば、長さが50μmから900μmであり、直径が30μmから60μmの鋭利な先端形状をした微小成型物である。針部301は、皮膚の角質層を貫通し、神経が存在する真皮層手前の領域に穿刺される。針部301は、例えば、無色透明であり、コニーデ型と呼ばれる円錐に近い形状を有する。マイクロニードル300は、例えば、無痛針として用いられる。マイクロニードル300は、薬物(難経皮吸収性薬剤、ワクチン・タンパクなど)を組み合わせたマイクロニードル製剤を用いて皮内領域へ薬剤を投与するための利用も進んでいる。特に、ヒアルロン酸などの薬剤で形成された溶解型マイクロニードルが、美容用途として近年流通している。
本実施形態のセンシングシステム100は、生体に穿刺した状態のマイクロニードル300についての、その場観察(穿刺深さ計測や溶解状態の観察)を可能にする。センシングシステム100は、生体の非接触断面画像取得を行い、マイクロニードル300の構造変化の経時観測および溶解過程の画像解析を通して薬剤浸透範囲の可視化を可能とする。
生体200は、角質及び皮下組織を含むサンプルであってもよく、一例として、皮下組織に相当する肉部201と、肉部201表面に重ねられた、角質に相当する薄膜フィルム202と、を有する生体試料である。好ましくは、肉部201は、ヒトから採取した、又は、ヒトの皮下組織であり、薄膜フィルム202はヒトから採取した、又は、ヒトの角質である。これにより、ヒトに対してマイクロニードル300で投与した薬剤の浸透状態を解析することができる。又は、肉部201として、ブタなど、ヒト以外の動物の皮下組織を用いてもよい。これにより、ヒト以外の動物に対してマイクロニードル300で投与した薬剤の浸透状態を解析することができる。又は、その解析結果をヒトに投与した薬剤の浸透状態と仮定することができる。
マイクロニードル300は角質から皮下組織に向けて侵襲的に挿入することで薬剤を投与するものである。そこで、針部301を生体試料200側に向けてシート302を薄膜フィルム202に密着させることで、針部301は生体試料200に侵襲的に挿入される。センシングシステム100は、生体試料200のその場観察のため、生体試料200の断層画像を取得し、その断層画像が、解析装置10によって解析される。
図2に示すように、解析装置10は、プロセッサ11とメモリ12とを有するコンピュータで構成される。メモリ12は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。また、解析装置10は、センサ50と接続するためのセンサインタフェース(I/F)13を有する。センサI/F13は、断層画像の入力を受け付ける入力部として機能する。なお、入力部の他の例として、断層画像を記憶した記憶媒体から画像データを読み込む装置や、インターネットなどの通信網を介して画像データを受信する通信装置、などであってもよい。
メモリ12は、入力された断層画像を記憶するための断層画像記憶部122を有する。プロセッサ11は、センサI/F13を介してセンサ50から入力された断層画像を、断層画像記憶部122に書き込む。また、プロセッサ11は、解析対象とする断層画像を断層画像記憶部122から読み込む。また、メモリ12は、プロセッサ11によって実行されるコンピュータプログラム(以下、プログラム)121を記憶している。
プロセッサ11は、ディスプレイ14に接続され、解析結果などを出力させることができる。ディスプレイ14は情報出力装置の一例であって、情報出力装置は、ディスプレイ14に替えて、又は加えて、スピーカ、ライト、プリンタ、又は、その組み合わせ、などであってよい。
プロセッサ11は、入力装置15に接続され、解析のための演算に必要なユーザ操作などの入力を受け付けることができる。入力装置15は、例えば、タッチパネル、ボタン、キーボード、マイク、又は、その組み合わせ、などであってよい。
プロセッサ11は、プログラム121を実行することによって、演算処理120を実行する。演算処理120は、後述のように、断層画像に対する画像処理を含む。演算処理120では、画像処理によって得られた処理画像に基づいて、薬剤の浸透状態の評価が行われる。
図3は、演算処理120の手順を示している。プロセッサ11は、メモリ12から、処理対象となる1又は複数の断層画像を取得する(ステップS31)。断層画像は、解析装置10外の装置(例えば、センサ50又はその他の装置)から取得されてもよい。
プロセッサ11は、取得した断層画像に対して、画像処理を行い、処理画像を取得する(ステップS32)。処理画像は、画像処理前の断層画像に比べて、薬剤の浸透状態の可視化により適しており、薬剤の浸透状態の客観的評価により適している。画像処理及び当該画像処理によって得られる処理画像については後述される。
プロセッサ11は、得られた処理画像を出力する(ステップS33)。処理画像の出力は、例えば、ディスプレイ14への表示である。
プロセッサ11は、処理画像に対する評価処理を実行する(ステップS34)。画像処理前の断層画像に対して評価を行う場合に比べて、処理画像に対する評価を行う方が、より適切に客観的評価を行うことができる。評価処理については後述される。
プロセッサ11は、得られた評価結果を出力する(ステップS35)。評価結果の出力は、例えば、ディスプレイ14への表示である。
図4は、ステップS31にて取得される断層画像の例を示している。この断層画像は、実験的に取得されたものである。実験においては、生体試料200は、肉部201をブタの皮下組織とし、薄膜フィルム202は食品用ラップフィルムなどである樹脂フィルムを用いた。なお、図4では、マイクロニードル300の穿刺は省略されている。
図4において、縦方向は、光軸方向を示す。光軸方向は、光断層撮影のための光における光軸方向である。光軸方向は、生体試料200の深さ方向に対応する。図4において、横方向は、面内方向である。面内方向は、光軸方向に直交する方向であり、センサ50による走査方向に対応する。断層画像は、一例として、光軸方向及び面内方向の2次元画像として取得される。断層画像は、例えば、反射光強度をグレースケールで表したものである。なお、断層画像は、3次元画像であってもよい。3次元画像は、例えば、2次元の面内方向及び光軸方向の画像である。
センサ50は、広帯域な近赤外光源からの光を二分岐し、対象物(生体200)と参照ミラーからの反射光を合波して得られる干渉光強度スペクトルを分光器と検出器により取得する。得られたスペクトルを逆フーリエ変換することで、対象物(生体200)内の光軸上の反射光強度分布を得る。さらに光軸を面内走査し、2次元の断層画像を取得する。なお、光軸分解能は、例えば、12μmであり、面内分解能は、例えば、20μmである。最大画像深さは2mm以上であり、イメージング速度は、約83.3fpsである。
図4において、上方は、角質層を模したフィルム側である。図4では、後述の評価処理のために、生体試料200をSurface領域、Middle領域、及びDeep領域に区分けするための白線が描かれている。図4では、Surface領域よりも上の領域において、角質層を模したフィルムが、上方に湾曲した白線として現れている。図4において、湾曲した白線よりも下方の範囲が皮下組織を模した豚肉片の領域である。断層画像を得るための光は、角質層を模したフィルムの上方から下方に向けて照射される。
図4の断層画像においては、白く見える箇所と、黒く見える箇所と、がある。白く見える箇所は、輝度が大きい。大きい輝度は、受光強度(反射光強度)が強いことを示す。黒く見える箇所は、輝度が小さい。小さい輝度は、受光強度(反射光強度)が低いことを示す。図4に示すように、Surface領域は白い箇所が多く、Deep領域は黒い箇所が多い。輝度の違いは、センサ50の照射光の反射率が異なる、つまり、光学特性が異なることを示し得る。ただし、生体試料200に上方から照射された光は、生体試料200内部で減衰する。したがって、生体試料200の表面側(Surface領域側)ほど、光が強く、生体試料200の奥側(Deep領域側)ほど光が弱い。このため、薬剤の浸透度合いにかかわりなく、生体試料200からの反射光も、生体試料200の表面側(Surface領域側)ほど強く、生体試料200の奥側(Deep領域側)ほど弱い。
さて、生体試料200にヒアルロン酸などの薬剤が投与されると、薬剤の浸透に応じて、断層画像が変化する。例えば、ヒアルロン酸は、細胞間の間質液に浸透して間質液の濃度を変化させ、細胞内には浸透しない薬剤である。その結果、ヒアルロン酸が投与されることによって生体試料200では細胞内液との間の濃度バランスが変化する。このため、細胞壁を挟んで細胞内外で浸透圧が生じ、細胞内液が細胞壁から流出する。それにより、細胞が縮小すると考えられる。
個々の細胞のサイズが小さくなると、反射頻度は低下する。つまり、間質液の領域を照射光が通過する可能性が高くなる。しかしながら、縮小した細胞は細胞内液が凝縮されて反射率が向上する。そのため、全体として散乱光が多くなり、受光強度が高くなる。すなわち、ヒアルロン酸が投与されると、断層画像においては、ヒアルロン酸が間質液に浸透したために細胞のサイズが小さくなった領域、つまり、ヒアルロン酸が浸透した領域が、白っぽく現れるものと考えられる。また、ヒアルロン酸以外の浸透物質であっても、当該浸透物質の浸透によって、生体試料などの対象物の光学特性が変化して、断層画像における輝度が変化し得る。つまり、断層画像における輝度の違いは、浸透物質の浸透による対象物の光学特性の違いを示し得る。
しかし、前述のように、生体試料200に上方から照射された光は、生体試料200内部で減衰する。したがって、生体試料200の表面側(Surface領域側)ほど、光が強く、生体試料200の奥側(Deep領域側)ほど光が弱い。このため、生体試料200からの反射光も、生体試料200の表面側(Surface領域側)ほど強く、生体試料200の奥側(Deep領域側)ほど弱い。このため、断層画像における輝度の違いが、光の減衰を示しているのか、浸透物質の浸透を示しているのか、一見してはわからないことがある。特に、薬剤などの浸透物質の浸透していく方向と、光が減衰していく方向と、が一致していると、断層画像における深さ方向の輝度の変化は、薬剤の浸透を表すものの、光の減衰の影響を受けたものとなる。このため、薬剤などの浸透物質が与えられた対象物の断層画像を直接観察する場合には、光の減衰の影響を考慮して、浸透物質の浸透状態を解釈する必要があり、観察者の負担が大きくなる。また、断層画像を直接の評価対象として評価処理を行うと、評価の精度が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、光の減衰の影響を低減するため、断層画像に対する画像処理が行われる。
図5は、断層画像に対する画像処理(ステップS32)の手順の例を示している。ステップS32の画像処理では、断層画像から、処理画像が生成される。ステップS32の画像処理は、処理(ステップS52からステップS56までの処理)の繰り返しを含む(ステップS51A,S51B)。繰り返される処理は、走査方向(図5の面内方向;図5の横方向)のある画素位置における、深さ方向(図5の高軸方向;図5の縦方向)の反射強度分布に対する処理である。ステップS52からステップS56までの処理は、走査方向の画素位置の数ほど繰り返される。例えば、図5の場合、面内方向の画素数(ピクセル数)は、500であるため、ステップS52からステップS56までの処理は、500繰り返される。
図6は、一例として、走査方向画素位置=100(図4に示す「注目する光軸」)における、深さ方向の反射強度分布を示している。図6に示すように、深さ方向の反射強度分布は、全体として、生体表面側ほど反射強度が大きく、生体奥側ほど反射強度が小さくなる傾向を有する。
図5のステップS52では、図6のような反射強度分布に対して、平均化の処理が行われる。平均化は、深さ方向の各画素について、各画素の近傍画素との平均輝度を求める処理である。ある画素の輝度を、その画素の近傍画素の輝度によって、平均化することで、輝度変化がスムージングされ、ノイズである微小変化を除去することができる。ステップS52の平均化によって、平均化された反射強度分布(平均輝度分布)が得られる(図7のD2参照)。なお、平均化は省略されてもよい。
例えば、深さ方向のある画素i(iは、0より大きい整数を示し、深さ方向の画素位置を示す)についての平均輝度PAは、その画素iの輝度Pと、その画素iの深さ方向における近傍画素の輝度と、の平均である。平均は、単純平均であってもよいし、加重平均であってもよい。近傍画素の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。近傍画素の数は、1又は2であるのが好ましい。近傍画素の数が多すぎると、平均輝度の変化が小さくなるため、輝度の変化を抽出し難くなる。このため、近傍画素の数は、適切な数に抑えられている方がよい。なお、近傍画素は、走査方向における近傍画素を含んでもよい。
平均輝度PAは、例えば、2つの画素の輝度の平均として算出され得る。2つの画素は、例えば、画素iの輝度Pと、画素i+1の輝度P(i+1)と、である。また、平均輝度PAは、3つの画素の平均として算出され得る。3つの画素は、例えば、画素iの輝度Pと、画素i+1の輝度P(i+1)と、画素i-1の輝度P(i-1)と、である。このように、近傍画素は、断層画像における各画素について、深さ方向に隣接する1又は複数の画素であり得る。
図5のステップS53では、平均化された反射強度分布(図7のD2参照)において、深さ方向に隣り合う画素同士で差分の絶対値が求められる。ステップS53によって求められる差分の絶対値は、深さ方向における平均輝度の変化の大きさを示す。ステップS53によって、差分の絶対値の分布(図7のD3参照)が得られる。
ステップS53における差分の絶対値は、例えば、|PA-PA(i+1)|として計算され得る。このように、深さ方向における平均輝度の変化は、深さ方向において隣り合う画素間における平均輝度の差分の絶対値として求められ得る。なお、平均化を行わない場合、輝度の変化は、例えば、|P-P(i+1)|として計算され得る。つまり、深さ方向における輝度の変化は、深さ方向において隣り合う画素間における輝度の差分の絶対値として求められ得る。
深さ方向における平均輝度の変化を求めることで、光の減衰による影響を低減することができる。すなわち、図7の分布D3と分布D2とを対比すると、分布D2は、全体的に、生体試料200の表面側(Surface領域側)ほど、輝度が強く、生体試料200の奥側(Deep領域側)ほど輝度が小さくなる分布である。分布D2における全体的な輝度変化傾向は、光の減衰によるものである。これに対して、分布D3では、分布D2における全体的な輝度変化傾向が小さくなっている。したがって、分布D3では、光の減衰の影響を低減できている。なお、分布D1も、分布D2と同様の全体的な輝度変化傾向を有する。
分布D3で示される輝度変化は、光の減衰の影響が低減されており、主に、薬剤の浸透による変化を表すと考えられる。つまり、薬剤が細胞間質に浸透し細胞内の水分が浸透圧によって細胞間質に移動した結果、細胞内の小構造が凝縮され光散乱確率が増加する。細胞内の小構造の凝縮は、散点的に生じるため、光散乱確率が増加する箇所も散点的に生じる。分布D3において差分の絶対値が大きい箇所は、光散乱確率が増加した箇所を示す。
そこで、図5のステップS55では、差分の絶対値が大きい箇所、すなわち、輝度(平均輝度)の変化が大きい箇所が抽出される。輝度の変化の大きい箇所は、また、ステップS55の抽出のための閾値がステップS54にて決定される。ステップS54では、D3の分布に基づいて、閾値が決定される。閾値は、例えば、D3の分布における「差分の絶対値」の20%~30%の値として設定される。このように、閾値は、深さ方向における輝度(平均輝度)の変化の大きさ(差分の絶対値)の最大値に基づいて決定され得る。なお、閾値は、走査方向における画素位置ごとに決定されてもよいし、走査方向における複数の画素位置に共通であってもよい。また、閾値は、ステップS54において決定されるのではなく、予め設定された値であってもよい。
ステップS55では、D3の分布において、差分の絶対値が閾値を超える画素が、抽出される(図7のD4参照)。ステップS55によって抽出された画素は、輝度(平均輝度)の変化が閾値よりも大きい箇所を示す。つまり、ステップS55によって抽出された箇所は、細胞内の小構造が凝縮され光散乱確率が増加した箇所を示す。以下では、ステップS55によって抽出された箇所を「輝点ピクセル」又は単に「輝点」という。
図5のステップS56では、輝点ピクセルの画素の値(第1値)が輝度100%(=白色)であり、それ以外の画素の値(第2値)は輝度0%(=黒色)である2値画像が、処理画像として生成される。なお、第1値が輝度0%で、第2値が輝度100%であってもよく、第1値及び第2値の具体的な値は特に限定されない。前述のように、生成された処理画像は、ディスプレイ14等へ出力される(図3のステップS33)。
処理画像は、光の減衰の影響が低減された状態で、輝点ピクセルを示すため、薬剤の浸透の様子をより分かり易く可視化したものとなる。
図8は、断層画像及び処理画像を示している。図8中、(A)及び(B)は断層画像であり、(C)及び(D)は処理画像である。(A)は、豚肉片にマイクロニードル300を穿刺した直後(0min)に取得したOCT画像を示し、(B)は、穿刺後120分経過後(120min)に取得したOCT画像を示す。(C)は、(A)を画像処理した処理画像であり、(D)は、(B)を画像処理した処理画像である。なお、マイクロニードル300の針部301は、生体内溶解性ポリマーであるヒアルロン酸で形成され、生体内で溶解してヒアルロン酸を放出する、つまり、投与する薬剤はヒアルロン酸とした。
(A)と(B)とを注意深く比較すると、時間経過とともにマイクロニードルがサンプル内で溶解して、薬剤が深部(画像下側)へ浸透していく様子が確認できる。ただし、(A)(B)では、光の減衰の影響もあり、薬剤の浸透の様子が分かり難いともいえる。一方、(C)と(D)では、薬剤の浸透により発生する輝点ピクセルが、時間経過とともに、サンプルの深部(画像下側)に、増加していく様子が容易に確認できる。このように、処理画像によると、薬剤の浸透状態をより明確に可視化できる。例えば、輝点の増加範囲が可視化されるため、薬剤浸透範囲の客観的評価が容易に行える。
図9は、図3に示すステップS34における評価処理の手順を示している。図9に示す評価処理は、複数の断層画像に対して行われる処理を示している。すなわち、ステップS92からステップS94の処理が、各処理画像に対して行われる(ステップS91A,S91B)。なお、評価処理は、一つの処理画像に対してステップS92からステップS94の処理が行われるものであってもよい。
評価処理では、処理画像に含まれる輝点の数が求められる。輝点の数の多さは、薬剤の浸透の度合いが高いことを示す。また、異なる撮影時点の複数の断層画像から得られた複数の処理画像それぞれの輝点の数を求めることで、薬剤の浸透の経時的変化を把握することができる。なお、輝点の数は、例えば、輝度100%である画素の数として算出され得る。また、隣接する一群の画素の輝度が全て100%である場合、それら一群の画素を、一つの輝点として扱ってもよい。
評価処理では、一例として、複数の部分画像範囲それぞれにおいて、輝点の数が求められる。より具体的には、Surface領域、Middle領域、及びDeep領域それぞれの部分画像範囲において、輝点の数が求められる(ステップS92,S93,S94)。なお、処理画像における部分画像範囲は、生体断層画像における部分画像範囲と一致する。部分画像範囲毎に輝点の数を求めることで、各範囲における薬剤の浸透度合いを把握できる。また、異なる時点の複数の断層画像から得られた複数の処理画像それぞれの部分画像範囲毎に輝点の数を求めることで、各範囲における薬剤の浸透の経時的変化を求めることができる(ステップS95)。
また、評価処理では、処理画像全体又は部分画像範囲毎に輝点の増加率が求められてもよい。輝点の増加率は、薬剤浸透速度を表す。解析装置10は、輝点の増加率を、薬剤浸透速度を示す指標として、出力し得る。
図10は、図8の処理画像(C)(D)に設けた3つの領域(Surface領域,Middle領域,Deep領域)内の輝点の数をマイクロニードル穿刺後の時間経過とともに計測した結果を示す。図10において、「MNあり」は、マイクロニードル穿刺した場合の計測結果を示し、「MNなし」は、比較例として、マイクロニードルを穿刺せず同じ時間経過させたサンプルから取得した処理画像における輝点数の計測結果を示す。マイクロニードルを穿刺したサンプルでは、0分から120分付近までは、時間経過とともに輝点数が増加し、120分経過後は緩やかに減少又は飽和する。これに対し、マイクロニードルを穿刺していないサンプルでは時間経過による輝点数の変化は殆ど見られなかった。これらの結果から、輝点によって、薬剤浸透の速度や領域の可視化、および定量解析が可能になっていることがわかる。
図11は、比較例及び実施例による処理画像を示している。比較例は、豚肉片のOCT画像に対して、単純に輝度の閾値を設定し、閾値以上の画素を白、閾値以下の画素を黒に変換した処理画像(2値画像)を示す。実施例は、同じOCT画像に対して、図3の画像処理を施して得られた処理画像(2値画像)を示す。比較例の処理画像の場合、豚肉片表面に近いところの画素のみが白色で強調されるのに対し、実施例の処理画像の場合、サンプル内部まで輝点ピクセルを抽出できている。図11から明らかなように、図3に示す画像処理によって、サンプル上方から照射された光の減衰の影響を低減し、散乱による強度変化の大きな箇所を強調することができる。
<3.付記>
解析装置10での処理を実現するプログラム121は、コンピュータ読取り可能である非一時的な記録媒体に記録されたプログラム製品として提供されてもよい。プログラム121は、ネットワークを介したダウンロードによって提供されてもよい。
解析装置10での処理を実現するプログラム121は、解析装置10での処理のためのプログラムコードを有する。プログラム121は、プログラム121が格納されたメモリ12に接続されたプロセッサ11によって読み取られ、実行される。
解析装置10での処理を実現するプログラム121は、アプリケーションプログラムとして提供されてもよいし、その一部または全部が、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)に含まれていてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
10 :解析装置
11 :プロセッサ
12 :メモリ
13 :センサI/F
14 :ディスプレイ
15 :入力装置
50 :センサ
100 :センシングシステム
120 :演算処理
121 :プログラム
122 :断層画像記憶部
200 :生体
201 :肉部
202 :薄膜フィルム
300 :マイクロニードル
301 :針部
302 :シート
D1 :分布
D2 :分布
D3 :分布
P :輝度
PA :平均輝度
:輝度

Claims (12)

  1. 浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対して、解析装置によって演算処理を行う、
    ことを備え、
    前記演算処理は、
    前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出する
    ことを備える
    断層画像の解析方法。
  2. 前記演算処理は、
    前記断層画像における各画素について、各画素の近傍画素との平均輝度を求める、
    ことを更に備え、
    前記深さ方向における前記輝度の変化は、前記深さ方向における前記平均輝度の変化である
    請求項1に記載の断層画像の解析方法。
  3. 前記閾値は、前記深さ方向における前記輝度の変化の大きさの最大値に基づいて決定される
    請求項2に記載の断層画像の解析方法。
  4. 前記近傍画素は、前記断層画像における各画素について、前記深さ方向に隣接する1又は複数の画素である
    請求項2又は請求項3に記載の断層画像の解析方法。
  5. 前記深さ方向における前記平均輝度の変化は、前記深さ方向において隣り合う画素間における前記平均輝度の差分の絶対値として求められる
    請求項2に記載の断層画像の解析方法。
  6. 前記深さ方向における前記輝度の変化は、前記深さ方向において隣り合う画素間における前記輝度の差分の絶対値として求められる
    請求項1に記載の断層画像の解析方法。
  7. 前記演算処理は、
    前記箇所の画素の値が第1値であり、それ以外の箇所の画素の値が第2値である2値画像を生成する
    ことを更に備える
    請求項1に記載の断層画像の解析方法。
  8. 前記演算処理は、
    前記箇所の数を求める
    ことを更に備える
    請求項1に記載の断層画像の解析方法。
  9. 前記演算処理は、
    前記断層画像における1又は複数の部分画像範囲それぞれにおいて抽出される前記箇所の数を求める
    ことを更に備える
    請求項1に記載の生体断層画像の解析方法。
  10. 前記演算処理は、
    撮影時点の異なる複数の断層画像から抽出される前記箇所の数の変化を求める
    ことを更に備える
    請求項1に記載の生体断層画像の解析方法。
  11. 浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対して、演算処理を行うよう構成された解析装置であって、
    前記演算処理は、
    前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出する
    ことを備える
    解析装置。
  12. 浸透物質が浸透する対象物を光断層撮影して得られた断層画像に対する演算処理を、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記演算処理は、
    前記断層画像において、前記対象物の深さ方向における輝度の変化が閾値よりも大きい箇所を抽出する
    ことを備える
    コンピュータプログラム。
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