JP2024007702A - 露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影対象物に当たっている太陽の光に基づいて照度を推定して、適切な輝度の画像を得るようにする。【解決手段】本開示は、撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定装置であって、撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出する太陽高度導出部と、太陽高度に基づいて、撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定する照度導出部と、照度導出部により導出された照度値に基づいて、撮像装置に設定する露光量の値を導出する露光量導出部とを備えることを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本開示は、屋外かつ日中に実施される画像撮影において、適正な露光量を決定する露光量決定装置と、当該露光量決定装置を備える撮影装置に関するものである。
例えば、適切な輝度の画像を取得するため、明るい環境で撮影するときには撮像装置の露光量を小さくし、暗い環境で撮影するとき露光量を大きくすることが行なわれる。
従来、露光量決定方法には、様々なものがあるが、一般的に、複数の画像のそれぞれの信号を解析して、画像輝度から画像の明るさを判断して露光量を算出する方法がある。
また、別の方法の一例として、特許文献1に記載されるものがある。特許文献1は、月を含んだ夜景を撮影するにあたり、月像に対して適正な露出を決定することを開示している。特許文献1の記載技術は、一般的なデジタルカメラに、月齢情報取得手段が追加されている点が大きな特徴である。
露光量決定手段は、撮影モード選択手段により撮影者が選択した撮影モードに応じて露出方法選択手段で選択された露出決定方法に基づいて露光量決定手段が予め撮影装置に設定されている一般にAEプログラム線図と呼ばれる情報テーブルを参照する。
撮影モード選択手段において月撮影モードが選択された場合においては、露出方法選択手段は月齢情報取得手段に対して月齢を取得する命令を伝達する。そして得られた月齢情報を基に露出パラメータテーブルから月面撮影に必要な露出情報を取得して露光量決定手段に伝達して前記と同様にゲイン調整手段及び絞り・シャッター制御手段へ制御設定情報の伝達を行う。
従来の露光量決定方法のように、複数の画像を用いて画像解析を行う場合、複雑な信号処理が必要となってしまうので、処理負荷が大きくなり、処理時間もかかってしまう。例えば監視システム等に利用する場合には、長時間の監視が必要となるが、消費電力も大きくなり、寿命にも影響し得ることになる。
また、上述した特許文献1の記載技術は、夜間の撮影、特に月面を撮影することに特化したものであり、他の撮影対象へ適用することは困難である。また従来技術を応用し、夜間に一般の撮影対象を撮影することが可能であると考えられるが、月に雲がかかるなどの天候の変化に対しては撮影者自身が露光量を調節する必要がある。
そのため、撮影対象物に当たっている太陽の光に基づいて照度を推定して、適切な輝度の画像を得ることができる露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置が求められている。
かかる課題を解決するために、第1の本開示は、撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定装置であって、(1)撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出する太陽高度導出部と、(2)太陽高度に基づいて、撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定する照度導出部と、(3)照度導出部により導出された照度値に基づいて、撮像装置に設定する露光量の値を導出する露光量導出部とを備えることを特徴とする。
第2の本開示は、撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定方法であって、(1)太陽高度導出部が、撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出し、(2)照度導出部が、太陽高度に基づいて、撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定し、(3)露光量導出部が、照度導出部により導出された照度値に基づいて、撮像装置に設定する露光量の値を導出することを特徴とする。
第3の本開示は、撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定プログラムであって、コンピュータを、(1)撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出する太陽高度導出部と、(2)太陽高度に基づいて、撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定する照度導出部と、(3)照度導出部により導出された照度値に基づいて、撮像装置に設定する露光量の値を導出する露光量導出部として機能させることを特徴とする。
第4の本開示は、撮影対象物を撮像する撮像装置において、撮像に係る露光量を決定する、請求項1に記載の露光量決定装置を備えることを特徴とする。
本開示によれば、撮影対象物に当たっている太陽の光に基づいて照度を推定して、適切な輝度の画像を得ることができる。
(A)第1の実施形態
以下、本開示の露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
以下、本開示の露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A-1)第1の実施形態の構成
(A-1-1)全体構成の一例
図2は、第1の実施形態に係る画像管理システムの全体構成を示す全体構成図である。
(A-1-1)全体構成の一例
図2は、第1の実施形態に係る画像管理システムの全体構成を示す全体構成図である。
図2に例示する画像管理システム10は、ネットワークNTを通じて、複数の撮像装置1(1-1~1-N;Nは整数)、管理サーバ2を有する。
画像管理システム10は、例えば、屋外に存在している撮影対象物を撮像装置1が撮影する監視システムに適用する場合を例示する。
例えば、位置が時刻変化する太陽4を光源として、固定設置された撮像装置1が撮影対象物を撮影する。太陽4が移動するので、太陽4と撮像装置1と撮像対象物との位置関係が時刻変化する。そのような環境で撮像装置1が適切な画像を得るために、撮像装置1では適正な露光量を決定することが要求される。
「撮影対象物」は、例えば屋外などのように、開けた場所に存在するものとする。この実施形態では、太陽4を光源とする。
なお、図2の画像管理システム10の構成は、実施形態を説明するための一例であり、図2に示すものに限定されない。
撮像装置1は、常時又は定期的に(例えば、数分毎、数十分毎、1時間毎等のように所定期間毎に)、撮影対象物を撮影する。撮像装置1は、昼夜問わず撮像対象物を撮影可能である。撮影時間(又は撮影時刻)は特に限定しないが、この実施形態では日中に撮影する場合を想定する。太陽4の位置が時刻変化することによって、撮影対象物と撮像装置1に当たる太陽4の光量が異なるので、その照度に応じて撮像装置1が適正な露光量で撮影対象物を撮影する場合を想定する。
また、撮像装置1は、撮影した画像を含む情報(例えばパケット)を、ネットワークNTを介して管理サーバ2に送信する。画像を含む情報の送信タイミングは適宜決定できる。例えば、撮影のたびに、画像を含む情報を撮像装置1が管理サーバ2に送信してもよい。又例えば、バッチ処理のように、1日に1回だけ、複数の画像をまとめて管理サーバ2に送信するようにしてもよい。
管理サーバ2は、制御部21、記憶部22、通信部23、データベース部24を有する。管理サーバ2は、複数の撮像装置1のそれぞれから、画像を含む情報を取得し、撮像装置1毎(又は撮影対象物毎)に画像を記憶して管理する。
管理サーバ2は、各撮像装置1の撮影に係る各種設定パラメータ、撮影時間(又は撮影時刻)、送信時刻などを、撮像装置1毎に設定する。例えば、管理サーバ2は、撮像装置1が置かれている環境に応じた照度補正関数を、対応する撮像装置1に送信して設定させるようにしてもよい。
上述したように、画像管理システム10は、例えば屋外に存在している撮影対象物を複数の撮像装置1のそれぞれが撮影し、各撮像装置1が、撮影画像を管理サーバ2に送信して管理させるような監視システムに適用する場合を例示する。
しかし、上述した監視システムに限らず、位置が変化する太陽4を含む環境下で、撮像装置1が被写体を撮影するのであれば、画像管理システム10は、様々なシステムに適用でき、様々なサービスに利用可能である。
撮像装置1は管理サーバ2に画像を送信して記憶させる場合を例示するが、撮像装置1が撮影した画像を記憶媒体に記憶するようにしてもよい。この場合、撮像装置1がネットワークNTに接続していなくてもよい。撮像装置1は、撮影対象物を撮影できるのであれば、例えば、汎用なカメラ、ネットワークカメラ、監視カメラ、スマートフォン等に搭載のカメラなど様々な形態のものを広く適用できる。
管理サーバ2は、例えば、クラウドサーバ等としてもよく、管理サーバ2の各種機能のそれぞれが分散配置されてもよい。
(A-1-2)撮像装置1の詳細な構成
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置1の内部構成を示す内部構成図である。図1において、撮像装置1は、露光量決定装置11、撮像部12、画像信号処理部13、画像出力部14を有する。
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置1の内部構成を示す内部構成図である。図1において、撮像装置1は、露光量決定装置11、撮像部12、画像信号処理部13、画像出力部14を有する。
撮像部12は、例えばカメラ等の撮像装置を適用することができ、撮像素子、レンズ、絞り、シャッターなどを有する。撮像部12は、露光量決定装置11により決定された露光量の値を用いて撮影対象物の画像を撮像し、その画像データを画像信号処理部13に出力する。なお、撮像部12の絞りは省略されていてもよい。
画像信号処理部13は、撮像部12の撮像素子から出力される信号を取得し、撮像素子からの信号に基づいて、所定の信号処理を行なう。画像信号処理部13は、所望の画像データ形式のデータに変換して出力する。なお、変換先の画像データ形式は、一般的に使用されている手段を使用してもよい。また、画像信号処理部13は、画像データの形式変換などの処理を実行せず、撮像部12からの信号をそのまま画像出力部14に出力してもよい。この場合、出力データは、撮像部12から出力された信号の内容の生データとなる。
画像出力部14は、画像信号処理部13から出力された画像データを、外部に出力する。例えば、画像出力部14は、ネットワークNTの通信プロトコルに従って、画像データを含むパケットを形成して送信する通信部とする。
ネットワークNTに接続していない状態で撮像装置1を利用する場合、画像出力部14は、液晶画面などの表示装置に画像データを出力してもよい。また、画像出力部14は、SDカードなどの記憶媒体に出力してもよい。
図1において、露光量決定装置11は、露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116を有する。
露光量決定装置11は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を有する装置で実現できる。ROMには、CPUにより読み出し可能な露光量決定プログラムが記憶されている。露光量決定プログラムは、CPU(コンピュータ)を、露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116として機能させる。CPUが、ROMに格納される露光量決定プログラムを実行することでより、露光量決定装置11の機能が実現される。
従来、撮像部が撮像した複数の画像(画像フレーム)のそれぞれの信号を解析して信号処理を行い、画像輝度から画像の明るさを判断して露光量の値を導出しているのが一般的である。しかし、画像信号処理が必要となるので、処理負荷が大きくなってしまい、消費電力も大きくなり、処理時間もかかってしまう。
また、画像照度の値と露光量とは反比例の関係にあるので、この関係を利用し、照度センサー等の測定値から露光量を求めることも可能である。しかし、太陽4の位置が変わるので、画像輝度(画像の明るさ)も変化し、適切な輝度の画像を得られないこともある。
そこで、この実施形態の露光量決定装置11は、撮影対象物の位置情報と撮影時の日時情報とを用いて太陽4の高度の値を導出し、その太陽高度に基づく照度を導き、その照度に基づいて露光量の値を決定する。
これにより、信号処理ではなく、撮影対象物の位置と撮影時刻に基づく太陽高度から、太陽4から撮像対象物に入射する日射量から照度の値を推定して露光量を決定できるので、処理負荷を軽減でき、消費電力も削減できる。さらに、処理時間も短縮できる。
また、太陽4は移動するが、観測地点の位置情報と撮影日時に応じて太陽高度を推定できるので、その環境に応じた露光量を推定できる。その結果、適切な輝度の画像を得ることができる。
図3に示すように、太陽高度hは、水平線方向を0°とし、天頂方向を90°とし、観測地点(撮影対象物の位置)から太陽4を見上げたときの地平線からの仰角をいう。
露光量決定方法設定部111は、露光量決定部112が採用する露光量決定方法を設定する。例えば、撮像部12に搭載の通常の露光量決定方法、太陽高度優先モード、照度値補正モードなどのように、事前に複数の方法を設定しておき、複数の方法のうちいずれかの方法を、露光量決定方法設定部111が設定する。
露光量決定部112は、露光量決定方法設定部111により設定された露光量決定方法で露光量の値を決定して、撮像部12に露光量を設定する。なお、上述した「通常の露光量決定方法」で露光量の導出をさせる動作モードを「通常モード」と呼び、太陽高度から照度を推定して露光量を導出する動作モードを「太陽高度優先モード」と呼ぶ。この実施形態では、特に太陽高度優先モードを用いた露光量決定方法を中心に説明する。
露光量決定部112は、太陽高度優先モードで露光量を決定する際、後述する照度導出部116により導出された照度の値を用いて、撮像部12の露光量を導出する。
位置取得部113は、撮影対象物の位置情報を取得する。位置情報は、撮影対象物が置かれている位置の緯度と経度を用いることができる。消費電力削減のために、事前に撮影対象物の位置情報を、位置取得部113が設定してもよい。また、撮影のたびに、GPS(Global Positioning System)等を利用して、撮影対象物の位置情報を位置取得部113が取得するようにしてもよい。
日時取得部114は、撮影時の日時情報を取得する。現在の時刻情報を取得可能であれば、様々な方法を適用でき、例えば、日時取得部114は、標準電波を受信する受信部、装置内に搭載した時計機能などを適用できる。
太陽高度導出部115は、位置取得部113から撮影対象物の位置情報と、日時取得部114から日時情報とを取得し、撮影対象物の位置情報と日時情報とに基づいて、太陽高度を導出する。
照度導出部116は、太陽高度導出部115により導出された太陽高度に基づいて、撮影対象物の照度の値を導出し、照度の値を露光量決定部112に与える。
(A-2)第1の実施形態の動作
次に、実施形態に係る撮像装置1における動作を、図面を参照しながら説明する。
次に、実施形態に係る撮像装置1における動作を、図面を参照しながら説明する。
(A-2-1)全体動作
図4は、実施形態に係る撮像装置1における全体的な動作を示すフローチャートである。
図4は、実施形態に係る撮像装置1における全体的な動作を示すフローチャートである。
撮像装置1において、露光量決定装置11が、撮像部12に適用する露光量の値を導出し(ステップS101)、撮像部12に露光量を設定する。この露光量導出方法の詳細な説明については後述する。
撮像部12は、露光量決定装置11からの露光量の値を用いて撮影対象物を撮影し、撮像素子からの画像生データを画像信号処理部13に出力する(ステップS102)。
画像信号処理部13は、画像生データを出力画像データに変換して、画像出力部14に与える(ステップS103)。
ここで、画像生データは、一般的に用いられているビットマップやJPEGといったファイルフォーマットとは異なり、撮像素子が出力した生のデータである。出力画像データは、任意の画像形式に準じた内容の画像データである。出力画像データの画像形式は、一般的に知られている画像形式を使用できる。なお、ステップS103を実行せずに次のステップに移ってもよい。この場合、画像信号処理部は、撮像部から出力された画像生データを出力画像データとしてそのまま出力する。
画像出力部14は、画像信号処理部13からの出力画像データを外部に出力する(ステップS104)。
(A-2-2)露光量決定処理
図5は、第1の実施形態に係る露光量決定装置11における露光量決定処理の動作を示すフローチャートである。
図5は、第1の実施形態に係る露光量決定装置11における露光量決定処理の動作を示すフローチャートである。
露光量決定方法設定部111は、露光量決定方法を取得して、露光量決定部112に設定する(ステップS201)。
例えば、露光量決定方法設定部111は、撮像部12における通常の露光量決定方法である通常モードと、太陽高度から照度を推定する太陽高度優先モードとのいずれかを露光量決定部112に設定することができる。露光量決定方法の設定切替は、様々な方法を適用することができ、例えば、日の出・日の入り等の時間より太陽4が出ている日中の時間帯には太陽高度優先モードとし、それ以外の時間帯には通常モードに切り替えることができる。撮像装置1の用途や、野外又は屋内等の撮影環境等に応じて露光量決定方法を切り替えるようにしてもよい。また、ユーザの人手によって、又は管理サーバ2からの制御指示によって、露光量決定方法は切替可能とする。
露光量決定部112は、露光量決定方法設定部111によって設定された露光量決定方法が太陽高度優先モードであるか(又は通常モードであるか)否かを判定する(ステップS202)。
そして、露光量決定方法が通常の露光量決定方法であれば、太陽高度優先モードでない(すなわち通常モード)と露光量決定部112は判定し(ステップS202/No)、撮像部12の通常の露光量決定方法で露光量を露光量決定部112は決定する(ステップS203)。そして、決定した露光量を用いて撮影させるために、露光量決定部112は、決定した露光量を撮像部12に出力する(ステップS208)。
他方、露光量決定方法が太陽高度優先モードであると、露光量決定部112が判定すると(ステップS202/Yes)、露光量決定部112は、照度導出部116に対して照度導出を要求して、ステップS204の処理に移行する。太陽高度優先モードであると、露光量の決定のため、位置情報と日時情報の取得を行なう。
露光量決定装置11では、位置取得部113が、撮影対象物の位置情報(例えば、緯度、経度を含む情報)を取得して太陽高度導出部115に与える。また、日時取得部114は、撮影日時を示す日時情報を取得して太陽高度導出部115に与える(ステップS204)。
太陽高度導出部115は、撮影対象物の位置情報と日時情報とに基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出し、太陽高度を照度導出部116に与える(ステップS205)。このとき、撮影対象物の位置における太陽高度と太陽方位角を、太陽高度導出部115は求める。
ここで、太陽高度の導出方法は、様々な方法を広く採用できる。例えば、事前に緯度及び経度と時刻を用いて、その位置における太陽高度を一意に計算する既存の計算式を設定しておき、太陽高度導出部115が計算式を用いて太陽高度を導出できる。
照度導出部116は、太陽高度導出部115により求められた太陽高度と太陽方位角を用いて、撮影対象物における照度を導出し、露光量決定部112に与える(ステップS206)。
ここで、太陽高度を用いて照度を導出する方法は、様々な方法を広く適用できる。例えば、太陽高度を用いて太陽4から撮影対象物への日射量を、照度導出部116が推定する。そして、推定した日射量から撮影対象物の照度を、照度導出部116が推定する。
日射量とは、単位時間に、単位面積当たりに照射する太陽放射や赤外放射のエネルギーの強さ(放射照度)を表す。日射量には、太陽から直接地上に到達する光のエネルギーの強さを示す直達日射量、太陽光が大気中の粒子等により散乱・反射されて地上に届く光のエネルギーの強さを示す散乱日射量、地表面が受け取るすべての太陽光のエネルギーの強さを示す全天日射量などの種類があり、いずれ種類の日射量を計算して求めてもよいが、一般的には、全天日射量を求めることが多い。なお、直達日射量の水平面成分の値と、散乱日射量の値との和が全天日射量である。また、太陽高度を用いて日射量の算出方法は、既存の計算式を用いることができ、例えば、事前に日射量を計算する計算式が照度導出部116に設定されており、太陽高度の値を計算式に代入して、撮影対象物の照度を照度導出部116が推定する。
照度導出部116による日射量の推定、日射量から照度を推定する方法も、多くの既存技術を広く適用することができる。ここで一例を挙げる。例えば、参考文献1(株式会社気象データシステムのホームページ,「使用許諾・技術解説・マニュアル」,技術解説(日射・昼光関係),“日射量から昼光照度への変換”PDFデータ,2017,[2022年6月2日検索]https://www.metds.co.jp/documents/ea/)に記載されている式(1)~式(5)を用いることができる。ただし、日射量から照度を計算して推定する方法は、上述の方法に限らない。
次に、露光量決定部112は、照度導出部116からの照度の値を用いて、露光量を決定し、決定した露光量を撮像部12に出力する(ステップS208)。すなわち、太陽高度優先モードのとき、露光量決定部112からの露光量の値で撮影対象物を撮影する。
(A-3)変形例
撮影対象物の位置(緯度、経度)が変わらない場合、位置取得部113は、撮影対象物の位置情報を、事前設定して記憶しておいてもよい。また、別の方法として、撮影毎に位置情報を取得するのではなく、GPSを利用して最初に撮影対象物の位置情報を取得したときに、その位置情報を位置取得部113が記憶しておき、2回目以降は記憶している位置情報を使用するようにしてもよい。
撮影対象物の位置(緯度、経度)が変わらない場合、位置取得部113は、撮影対象物の位置情報を、事前設定して記憶しておいてもよい。また、別の方法として、撮影毎に位置情報を取得するのではなく、GPSを利用して最初に撮影対象物の位置情報を取得したときに、その位置情報を位置取得部113が記憶しておき、2回目以降は記憶している位置情報を使用するようにしてもよい。
(A-4)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、撮影対象物の位置情報と撮影日時情報とを用いて太陽高度を導き、その太陽高度を用いて撮像部12の露光量の値を求めることができる。その結果、露光量を決定するために複数枚の画像撮影、及び処理負荷が高い画像解析を必要とせず、照度取得部が測定した照度値に基づいて露光量を求めることができるので消費電力を抑えることができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、撮影対象物の位置情報と撮影日時情報とを用いて太陽高度を導き、その太陽高度を用いて撮像部12の露光量の値を求めることができる。その結果、露光量を決定するために複数枚の画像撮影、及び処理負荷が高い画像解析を必要とせず、照度取得部が測定した照度値に基づいて露光量を求めることができるので消費電力を抑えることができる。
第1の実施形態によれば、撮影対象物の位置情報と撮影日時が分かっていれば、監視現場から離れた場所からリモートで設定が可能となり、適切な輝度の画像を撮像させることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本開示に係る露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
次に、本開示に係る露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(B-1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態は、撮像装置の露光量決定装置における機能に特徴があるが、基本的には、第1の実施形態の画像管理システムと同じである。したがって、第2の実施形態でも、第1の実施形態の図2~図4を用いて説明する。
第2の実施形態は、撮像装置の露光量決定装置における機能に特徴があるが、基本的には、第1の実施形態の画像管理システムと同じである。したがって、第2の実施形態でも、第1の実施形態の図2~図4を用いて説明する。
図6は、第2の実施形態に係る撮像装置1Aの内部構成を示す内部構成図である。図6において、撮像装置1Aは、露光量決定装置11A、撮像部12、画像信号処理部13、画像出力部14を有する。
露光量決定装置11Aは、露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116に加えて、雲データ取得部201、雲量導出部202を有する。
露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116のそれぞれの処理については、第1の実施形態で説明したので省略し、ここでは、雲データ取得部201、雲量導出部202のそれぞれの処理を中心に詳細に説明する。
雲データ取得部201は、位置取得部113から撮影対象物の位置情報(例えば、緯度、経度を含む情報など)を取得し、その位置の雲データを取得する。例えば、ネットワークを通じて雨雲レーダーを提供しているサーバにアクセスし、撮影対象物の位置の雨雲レーダーに関する情報(雲データ)を雲データ取得部201が取得する。なお、必要に応じて、日時取得部114から日時情報を取得してもよい。
雲量導出部202は、雲データ取得部201が取得した雲データを用いて、撮影対象物の位置における雲量を導出して、撮影対象物の位置における雲量を照度導出部116に与える。
(B-2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の撮像装置1Aにおける処理動作を説明する。撮像装置1Aの全体動作は、第1の実施形態の図4の処理動作と同じである。
次に、第2の実施形態の撮像装置1Aにおける処理動作を説明する。撮像装置1Aの全体動作は、第1の実施形態の図4の処理動作と同じである。
以下では、図7を用いて、露光量決定装置11Aにおける露光量決定処理の動作を説明する。
図7は、第2の実施形態に係る露光量決定装置11Aにおける露光量決定処理の動作を示すフローチャートである。
露光量決定方法設定部111は、第1の実施形態と同様に、露光量決定方法を露光量決定部112に設定する(ステップS301)。露光量決定部112は、設定された露光量決定方法が太陽高度優先モードであるか(又は通常モードであるか)否かを判定する(ステップS302)。
そして、露光量決定方法が通常の露光量決定方法であれば、太陽高度優先モードでない(すなわち通常モード)と露光量決定部112が判定すると(ステップS302/No)、撮像部12の通常の露光量決定方法で、露光量を、露光量決定部112は決定する(ステップS303)。そして、決定した露光量を用いて撮影させるために、露光量決定部112は、決定した露光量を撮像部12に出力する(ステップS308)。
他方、露光量決定方法が太陽高度優先モードであると、露光量決定部112が判定すると(ステップS302/Yes)、露光量決定部112は、照度導出部116に対して照度導出を要求して、ステップS304の処理に移行する。太陽高度優先モードであると、露光量の決定のため、位置情報及び日時情報と、雲データの取得とを行なう。
露光量決定装置11Aでは、位置取得部113が、撮影対象物の位置情報(例えば、緯度、経度を含む情報)を取得し、日時取得部114は、撮影日時を示す日時情報を取得する(ステップS304)。
太陽高度導出部115は、撮影対象物の位置情報と日時情報とに基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出して、照度導出部116に太陽高度を与える(ステップS305)。なお、第1の実施形態と同様に、太陽高度の導出方法は、様々な方法を広く採用できる。
雲データ取得部201は、撮影対象物の位置情報を用いて、撮影対象物における撮影時の雲データを取得して雲量導出部202に与える(ステップS306)。
例えば、雲データは、撮影対象物の上空周辺の雲の分布データを用いることができる。雲データ取得部201が、ネットワークを通じて雲データ提供サーバから、現在のリアルタイムの雲データを取得する。雲データは、上述したように、指定した緯度・経度の位置における雲分布データを含み、これに加えて雲の厚さを光学的に測定したデータ(雲光学的厚さデータ)を含むものでもよい。なお、雲データ提供サーバがリアルタイムの雲データを提供できないときには、日時取得部114の日時情報で時刻指定をして、撮影対象物の上空の雲分布データを取得するようにしてもよい。
雲量導出部202は、雲データ取得部201からの雲データに基づいて、撮影対象物の位置のおける雲量を導出して、照度導出部116に雲量に関する情報を与える(ステップS307)。
ここで、雲量とは、空の全天を占める雲の割合をいい、一般的に、雲量は「0」~「10」の11段階で表現される。空全体が雲で覆われている状態を「10」とし、雲の量が少なくなるにつれて値が小さくなるように表現される。雲量を表現する等級は、日本式天気記号の表現方式では11段階としているが、これに限らず、他の方式の等級で雲量を表現した等級を用いるようにしてもよいし、独自方式で定義・表現した等級を用いるようにしてもよい。
照度導出部116は、太陽高度導出部115からの太陽高度と、雲量導出部202からの雲量とに基づいて、撮影対象物における照度を導出し、露光量決定部112に与える(ステップS308)。
照度導出部116は、第1の実施形態と同様に、太陽高度の値から日射量の値を推定し、その推定した日射量の値から、撮影対象物における照度の値を推定する。
ここで、雲量を用いて日射量を推定する方法は、様々な方法を用いることができる。その一例を示す。
例えば、一般に、全天日射量の値は、大気が清浄な清天空では大きく、曇天空では小さくなる。全天日射量の値は、直達日射量の水平面成分の値と、散乱日射量の値との和とするのが一般的である。雲が占める割合(雲量)を示す値が大きいとき、太陽の光が地上に直接到達するエネルギーは少なくなるので、直達日射量の値は小さくなる。つまり、雲量の値が大きくなると、全天日射量の値が小さくなる。逆に雲量を示す値が小さいとき、直達日射量の値は大きくなる。つまり、雲量の値が小さくなると、全天日射量の値が大きくなる。このような関係を利用して、雲量に応じて日射量を、照度導出部116は推定する。なお、例えば、参考文献2(株式会社気象データシステムのホームページ,「使用許諾・技術解説・マニュアル」,技術解説(日射・昼光関係),“天空放射輝度分布、天空輝度分布の推定”PDFデータ,2017,[2022年6月2日検索]https://www.metds.co.jp/documents/ea/)に記載されている手法を用いることができる。なお、日射量の推定方法は、参考文献2の手法に限定されない。
また、日射量から照度を推定する方法については、第1の実施形態で例示した方法を適用でき、例えば、参考文献1に記載されている手法を用いることができる。
次に、露光量決定部112は、照度導出部116からの照度の値を用いて、露光量を決定し、決定した露光量を撮像部12に出力する(ステップS208)。
(B-3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
例えば、撮影対象物の撮影環境は、曇天のときもあれば、晴天のときもあり、雲量に応じて撮影対象物に当たる日射量が変わるため、画像の輝度が変わってしまうこともあるが、第2の実施形態によれば、雲量に応じて照度を推定して露光量の値を算出できる。その結果、状態が変化する撮影環境であっても、適切な画像を得ることができる。
(C)第3の実施形態
次に、本開示に係る露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
次に、本開示に係る露光量決定装置、露光量決定方法、露光量決定プログラム、及び撮像装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(C-1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態は、撮像装置の露光量決定装置における機能に特徴があるが、基本的には、第1及び第2の実施形態の画像管理システムと同じである。したがって、第3の実施形態でも、第1及び第2の実施形態の図2~図4を用いて説明する。
第3の実施形態は、撮像装置の露光量決定装置における機能に特徴があるが、基本的には、第1及び第2の実施形態の画像管理システムと同じである。したがって、第3の実施形態でも、第1及び第2の実施形態の図2~図4を用いて説明する。
図8は、第3の実施形態に係る撮像装置1Bの内部構成を示す内部構成図である。図8において、撮像装置1Bは、露光量決定装置11B、撮像部12、画像信号処理部13、画像出力部14を有する。
露光量決定装置11Bは、露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116、雲データ取得部201、雲量導出部202に加えて、画像入力部301、画像輝度解析部302を有する。
露光量決定方法設定部111、露光量決定部112、位置取得部113、日時取得部114、太陽高度導出部115、照度導出部116、雲データ取得部201、雲量導出部202のそれぞれの処理については、第1及び第2の実施形態で説明したので割愛し、ここでは、画像入力部301、画像輝度解析部302のそれぞれの処理を中心に詳細に説明する。
画像入力部301は、今回の撮影の1つ前に撮影された画像(以下では、「前画像」、「直前画像」とも呼ぶ。)を、画像信号処理部13から取得して、画像輝度解析部302に与える。
画像輝度解析部302は、画像入力部301からの前画像の輝度の値を算出し、その前画像の輝度の値を露光量決定部112に与える。
露光量決定部112は、画像輝度解析部302からの前画像の輝度の値と、照度導出部116からの照度の値とに基づいて、今回の撮影に係る露光量の値を決定して撮像部12に設定する。
(C-2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態の撮像装置1Bにおける処理動作を説明する。撮像装置1Bの全体動作は、第1及び第2の実施形態の図4の処理動作と同じである。
次に、第3の実施形態の撮像装置1Bにおける処理動作を説明する。撮像装置1Bの全体動作は、第1及び第2の実施形態の図4の処理動作と同じである。
以下では、図9を用いて、露光量決定装置11Bにおける露光量決定処理の動作を説明する。
図9は、第3の実施形態に係る露光量決定装置11Bにおける露光量決定処理の動作を示すフローチャートである。
露光量決定方法設定部111は、第1の実施形態と同様に、露光量決定方法を露光量決定部112に設定する(ステップS401)。露光量決定部112は、設定された露光量決定方法が太陽高度優先モードであるか(又は通常モードであるか)否かを判定する(ステップS402)。
そして、露光量決定方法が通常の露光量決定方法であれば、太陽高度優先モードでない(すなわち通常モード)と露光量決定部112が判定すると(ステップS402/No)、撮像部12の通常の露光量決定方法で、露光量を、露光量決定部112は決定する(ステップS403)。そして、決定した露光量を用いて撮影させるために、露光量決定部112は、決定した露光量を撮像部12に出力する(ステップS412)。
他方、露光量決定方法が太陽高度優先モードであると、露光量決定部112が判定すると(ステップS402/Yes)、露光量決定部112は、照度導出部116に対して照度導出を要求して、ステップS404の処理に移行する。太陽高度優先モードであると、露光量の決定のため、位置情報及び日時情報と、雲データの取得とを行なう。
露光量決定装置11Bでは、位置取得部113が、撮影対象物の位置情報(例えば、緯度、経度を含む情報)を取得し、日時取得部114は、撮影日時を示す日時情報を取得する(ステップS404)。
太陽高度導出部115は、撮影対象物の位置情報と日時情報とに基づいて、撮影対象物の位置における太陽高度を導出して、照度導出部116に太陽高度を与える(ステップS405)。なお、第1の実施形態と同様に、太陽高度の導出方法は、様々な方法を広く採用できる。
雲データ取得部201は、撮影対象物の位置情報を用いて、撮影対象物における撮影時の雲データを取得して雲量導出部202に与える(ステップS406)。
雲量導出部202は、雲データ取得部201からの雲データに基づいて、撮影対象物の位置のおける雲量を導出して、照度導出部116に雲量に関する情報を与える(ステップS407)。
照度導出部116は、太陽高度導出部115からの太陽高度と、雲量導出部202からの雲量とに基づいて、撮影対象物における照度を導出し、露光量決定部112に与える(ステップS408)。
画像入力部301は、今回の撮影の1つ前に撮影した前画像を、画像信号処理部13から取得して、画像輝度解析部302に与える(ステップS409)。
画像輝度解析部302は、前画像を解析して、前画像の輝度の値を導出して、露光量決定部112に与える(ステップS410)。
露光量決定部112は、照度導出部116により導出された照度の値と、画像輝度解析部302により解析された前画像の輝度の値とを比較し、その比較結果に基づいて露光量の値を決定し(ステップS411)、決定した露光量の値を撮像部12に出力する(ステップS412)。
このとき、露光量決定部112は、画像輝度解析部302からの前画像の輝度の値を用いて、画像の明るさを判定する。
ここで、前画像の輝度は、前回撮影時の画像の明るさを指標するためのパラメータである。したがって、前画像の明るさを指標できるのであれば、前画像の全ての画素の輝度値の平均値等であってもよい。
前回、撮像部12が撮影した画像の明るさ(輝度)と、現在太陽4から撮影対象物に当たっている明るさ(照度)とを比較して、例えば、前画像の輝度値と照度値との差分値が閾値以内であれば、当該照度値を用いて露光量を決定する。これにより、前回の撮影と同じような明るさの画像を取得できることが期待できる。また逆に、前画像の輝度値と照度値との差分値が閾値を超えるときには、照度値を補正し、補正後の照度値を用いて露光量を決定する。
例えば、数分毎、数時間毎に撮像装置1Bが撮影するような監視システムに利用する場合、1つ前の画像は数分前、数時間前の画像といえるので、時間帯にもよるが、おおよそ前画像の撮影時と同じような環境で撮影すると考えられる。したがって、前画像の撮影パラメータ(例えば、露光量、照度、日照量等の値)を参照して、今回の撮影パラメータの適正を図ることができる。
(C-3)変形例
(C-3-1)画像輝度解析部302は、前画像の一部領域の画素の輝度値を解析するようにしてもよい。例えば、前画像の中で、監視対象とする撮影対象物が映っている画像領域の輝度値を算出してもよい。
(C-3-1)画像輝度解析部302は、前画像の一部領域の画素の輝度値を解析するようにしてもよい。例えば、前画像の中で、監視対象とする撮影対象物が映っている画像領域の輝度値を算出してもよい。
(C-3-2)露光量決定部112の処理の他の例を示す。例えば、前画像の輝度値と、その前画像の撮影時に決定した露光量の値とが分かっている場合、前画像の輝度値が事前設定した閾値を超えているときには明るい画像(輝度が良好な画像)と判定する。前画像の輝度値が閾値を超えているとき、前画像の撮影時の露光量の値と、今回の露光量の値との差分値が閾値以内であれば、今回の露光量の値を設定する。他方、前記差分値が閾値を超えているときには、今回の露光量の値を補正してもよい。露光量の補正の仕方は様々の方法を適用できるが、明るい画像が得られるように、今回の露光量の値を大きくするように補正する。
また、前画像の輝度値が閾値以下のときには、前画像が明るい画像でないと判定できる。そのとき、前画像の撮影時の露光量の値と、今回の露光量の値とを比較して、今回の露光量の値の方が大きければ、これを設定してもよい。逆に、今回の露光量の値の方が小さければ、更に大きな値となるように、今回の露光量の値を補正する。
(C-4)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果を得ることに加えて、以下の効果を得ることができる。
以上のように、第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果を得ることに加えて、以下の効果を得ることができる。
第3の実施形態によれば、撮影対象物の位置における環境に、より適した露光量を算出することが可能である。
(D)他の実施形態
上述した第1~第3の実施形態においても本発明の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
上述した第1~第3の実施形態においても本発明の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
(D-1)上述した第3の実施形態では、露光量決定装置11Bが、第2の実施形態の雲データ取得部201及び雲量導出部202を有する場合を例示したが、雲データ取得部201及び雲量導出部202を有していない場合にも適用できる。
(D-2)上述した第1~第3の実施形態のそれぞれの説明で用いた図5、図7、図9に例示した処理の順番は、各図の順番に限定されず、第1~第3の実施形態のそれぞれの趣旨に合うのであれば、処理順番には限定されない。また、必要に応じて、複数の処理が並行してもよい。
例えば、図7のステップS304で位置及び日時を取得し、ステップS306で雲データを取得するとしているが、ステップS304とステップS307との処理順序が逆であってもよいし、同時並行であってもよい。勿論、これは一例であり、第1~第3の実施形態のそれぞれが実現可能であれば、順序が変わってもよい。
10…画像管理システム、1、1A、1B…撮像装置、2…管理サーバ、4…太陽、11、11A、11B…露光量決定装置、12…撮像部、13…画像信号処理部、14…画像出力部、21…制御部、22…記憶部、23…通信部、24…データベース部、111…露光量決定方法設定部、112…露光量決定部、113…位置取得部、114…日時取得部、115…太陽高度導出部、116…照度導出部、201…雲データ取得部、202…雲量導出部、301…画像入力部、302…画像輝度解析部。
Claims (9)
- 撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定装置であって、
前記撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、前記撮影対象物の位置における太陽高度を導出する太陽高度導出部と、
前記太陽高度に基づいて、前記撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定する照度導出部と、
前記照度導出部により導出された前記照度値に基づいて、前記撮像装置に設定する前記露光量の値を導出する露光量導出部と
を備えることを特徴とする露光量決定装置。 - 前記撮影対象物の位置周辺の雲分布データを含む情報を取得する雲データ取得部と、
前記撮影対象物の前記位置情報と前記雲分布データとに基づいて、前記撮影対象物の位置周辺の空で雲が占める割合を示す雲量を推定する雲量導出部と
を備え、
前記照度導出部が、前記太陽高度と前記雲量とに基づいて、前記照度値を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の露光量決定装置。 - 前記撮像装置によって前回撮影された前画像を用いて、前回撮影時の画像の明るさを解析する画像解析部をさらに備え、
前記露光量決定部が、前記画像解析部による前記前画像の解析結果と、前記照度値とに基づいて、前記露光量の値を導出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光量決定装置。 - 前記画像解析部が、前記前画像の全ての画素の輝度値を用いた平均値を、前記前画像の明るさとすることを特徴とする請求項3に記載の露光量決定装置。
- 前記画像解析部が、前記前画像のうち、一部の画像領域の輝度値を解析するものであることを特徴とする請求項3に記載の露光量決定装置。
- 前記撮影対象物の前記位置情報が、緯度と経度の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の露光量決定装置。
- 撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定方法であって、
太陽高度導出部が、前記撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、前記撮影対象物の位置における太陽高度を導出し、
照度導出部が、前記太陽高度に基づいて、前記撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定し、
露光量導出部が、前記照度導出部により導出された前記照度値に基づいて、前記撮像装置に設定する前記露光量の値を導出する
ことを特徴とする露光量決定方法。 - 撮影対象物を撮影する撮像装置に設定する露光量を決定する露光量決定プログラムであって、
コンピュータを、
前記撮影対象物の位置情報及び撮影日時情報に基づいて、前記撮影対象物の位置における太陽高度を導出する太陽高度導出部と、
前記太陽高度に基づいて、前記撮影対象物に当たる太陽の光の照度値を推定する照度導出部と、
前記照度導出部により導出された前記照度値に基づいて、前記撮像装置に設定する前記露光量の値を導出する露光量導出部と
して機能させることを特徴とする露光量決定プログラム。 - 撮影対象物を撮像する撮像装置において、
撮像に係る露光量を決定する、請求項1に記載の露光量決定装置を備えることを特徴とする撮像装置。
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