JP2024003344A - 光送信器及び光伝送システム - Google Patents

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孝充 相葉
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Abstract

【課題】小型化及び低コスト化を図りつつ、ノイズによる信号品質の低下を抑制することが可能な光送信器及び光伝送システムを提供する。【解決手段】光送信器10は、光S2を出射する発光部14と、発光部14から出射された光S2を集光することが可能なレンズ151と、を備えている。また、光送信器10は、一端16a側がレンズ151に光学的に結合されて、レンズ151により集光された光S2が入射されるマルチモード光ファイバ16を備えている。そして、発光部14からの光S2の出射時における発光部14での光S2の強度の分布D1と発光部14への戻り光の強度の分布D2との相関の係数Rが0.5以下となるように設定した。【選択図】図1

Description

本発明は、光送信器及び光伝送システムに関する。
従来、光伝送システムとして、光送信器が備えるレーザによって電気信号を光信号に変換し、この光信号が光ファイバを通過して光受信器が備えるフォトダイオードに送られて電気信号に変換されることで、信号を伝送するものが知られている。
近年、デジタル信号を光伝送するシステムにおいては、伝送する信号の高速化(例えば、10Gbit/s以上での伝送)が進んでおり、ノイズを低減した高品質な信号伝送とすることで、より安定的に高速な信号伝送を行えるようにすることが望まれている。また、光ファイバ無線(RoF:Radio on Fiber)などの高周波(RF:Radio Frequency)信号を伝送するシステムにおいては、よりノイズの影響を受けやすいため、光伝送システムのノイズをできるかぎり小さくすることが望まれている。
このような光伝送システムの信号品質に影響を与えるノイズの一つとして、レーザ側への戻り光による雑音特性(RIN:Relative Intensity Noise)などへの影響がある。したがって、レーザ側への戻り光を低減させるようにすれば、光伝送システムの信号品質を改善させることが可能になる。
そこで、下記の特許文献1に開示されているように、レーザ側への戻り光を減少させるために光アイソレータを用いるようにした構成が提案されている。
特開2021-028680号公報
しかしながら、上記従来の技術のように光アイソレータを用いて戻り光を減少させるようにすると、光伝送システムのサイズが大きくなってしまったり、コストが増加してしまったりするという問題があった。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、小型化及び低コスト化を図りつつ、ノイズによる信号品質の低下を抑制することが可能な光送信器及び光伝送システムを提供することにある。
本発明の一態様に係る光送信器は、光を出射する発光部と、前記発光部から出射された光を集光することが可能なレンズと、一端側が前記レンズに光学的に結合されて、前記レンズにより集光された光が入射されるマルチモード光ファイバと、を備え、前記発光部からの光の出射時における前記発光部での光の強度の分布と前記発光部への戻り光の強度の分布との相関の係数が0.5以下となるように設定している。
本発明の一態様に係る光伝送システムは、前記光送信器と、前記光送信器から送信された光を受信する光受信器と、前記光送信器から送信された光を前記光受信器に伝送する光ファイバと、を備えている。
本発明によれば、小型化及び低コスト化を図りつつ、ノイズによる信号品質の低下を抑制することが可能な光送信器及び光伝送システムを提供することができる。
光伝送システムの一例を模式的に示す図である。 光伝送システムの一例を、光送信器、光ファイバ及び光受信器に分解して示す図である。 光送信器が備えるマルチモード光ファイバを模式的に示す断面図である。 光送信器が備える発光部とマルチモード光ファイバとの結合方法の一例を模式的に示す図である。 光送信器が備える発光部とマルチモード光ファイバとの結合方法の他の例を模式的に示す図である。 光伝送システムの変形例を模式的に示す図である。 発光部からの光の出射時における発光部での光の強度の分布と発光部への戻り光の強度の分布とを模式的に示す図である。 発光部からの光の出射時における発光部での光の強度の分布と発光部への戻り光の強度の分布とを正規分布化させた状態を示す図である。 マルチモード光ファイバのマイクロベンド部を模式的に示す図である。 光伝送システムの他の変形例を模式的に示す図である。
以下、図面を用いて本実施形態に係る光送信器及び光伝送システムについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
本実施形態に係る光伝送システム1は、図1及び図2に示すように、光信号(光)S2を伝送することが可能な光送信器10と、光送信器10から送信された光信号S2を受光することが可能な光受信器20を備えている。
また、光伝送システム1は、一端が光送信器10に光学的に結合され、他端が光受信器20に光学的に結合されて、光送信器10から送信される光信号S2を光受信器20へと伝送する光ファイバ30を備えている。
ここで、光送信器10は、電気信号S1を光信号(光)S2に変換するレーザ(発光部)14と、レーザ14を駆動させる駆動回路13と、を備えている。一方、光受信器20は、光信号(光)S2を電気信号S1に変換するフォトダイオード(PD)24と、フォトダイオード(PD)24を駆動させる駆動回路23と、を備えている。
そして、光送信器10をネットワーク機器等に接続しつつ、光受信器20を他のネットワーク機器等に接続することで、光送信器10側のネットワーク機器からの信号が光伝送システム1を介して光受信器20側のネットワーク機器へと伝送されるようにしている。
具体的には、光送信器10側のネットワーク機器等の機器から光送信器10へと送られた電気信号S1は、駆動回路13により駆動されたレーザ14によって電気信号S1から光信号S2に変換される。そして、電気信号S1から変換された光信号S2は、レーザ14から出射されて光ファイバ30へと入射され、光ファイバ30を通って光受信器20へと送られる。そして、光受信器20に送られた光信号S2は、駆動回路23により駆動されたフォトダイオード(PD)24によって電気信号S1に変換され、光信号S2から変換された電気信号S1が光送信器10側のネットワーク機器等の機器に伝送されるようにしている。
このように、光伝送システム1は、光送信器10のレーザ14によって電気信号S1が光信号S2に変換され、光信号S2が光ファイバ30を通過して光受信器20のフォトダイオード24に送られて電気信号S1に変換されることで、信号を伝送するものである。
そして、このような構成をした光伝送システム1は、例えば、デジタル信号を伝送するシステムや光ファイバ無線(RoF:Radio on Fiber)などの高周波(RF:Radio Frequency)信号を伝送するシステムで用いることができる。すなわち、本実施形態に係る光伝送システム1は、テレビ/ラジオ放送波・携帯・GPS・Bluetooth・Wi-Fiといった、放送、通信、インフラ、EMC等、様々な用途で用いることができる。
光送信器10は、ケース11を備えており、このケース11内に、上述したレーザ14及び駆動回路13が収容されている。また、ケース11内には、レーザ14から出射された光信号S2を伝送するマルチモード光ファイバ(HMC-Fiber)16が収容されており、ケース11には、光コネクタ17がケース11の外部に露出した状態で取り付けられている。そして、光コネクタ17に光ファイバ30を結合させることで、マルチモード光ファイバ16によって伝送された光信号S2が光コネクタ17を介して光ファイバ30に伝送されるようになっている。
マルチモード光ファイバ16は、光を伝搬するモードの数が複数存在する光ファイバであり、図3に示すように、コア161と、コア161の外周に配置されるクラッド162と、を備えている。また、マルチモード光ファイバ16は、クラッド162の外周に配置されるテンションメンバ163と、テンションメンバ163の外周に配置されるジャケット164と、を備えている(図3参照)。
コア161は、光信号S2を伝送する機能を有しており、石英ガラスやプラスチックで形成されている。このコア161の径は、例えば、50μm、62.5μm、100μm等とすることができる。また、コア161の屈折率は、中心から外周まで同一となるようにしてもよいし、中心から外周に向けて滑らかに変化するようにしてもよい。
クラッド162は、コア161よりも屈折率の低い材料で形成されており、コア161内に入射された光信号S2を屈折させる機能を有している。また、テンションメンバ163は、マルチモード光ファイバ16の敷設時にコア161にかかる張力等を緩和する機能を有している。そして、ジャケット164は、コア161やクラッド162を保護する機能を有している。
このような構成をしたマルチモード光ファイバ16は、例えば、図4に示す構成とすることで、レーザ14に光学的に結合させることができる。
具体的には、光送信器10は、レーザ14から出射された光信号S1を集光することが可能なレンズ151を備えており、マルチモード光ファイバ16の一端16aがレンズ151に光学的に結合されている。こうすることで、マルチモード光ファイバ16がレンズ151を介してレーザ14に光学的に結合されるようにし、レーザ14から出射されてレンズ151により集光された光信号S1がコア161内に入射されるようにしている。
また、図4に示す構成では、駆動回路13及びレーザ14が基板12に実装されている。具体的には、基板12が、駆動回路13が実装される第1基板121と、レーザ14が実装される第2基板122と、第1基板121と第2基板122とを接続するFPC基板123と、を備えている。こうすることで、駆動回路13とレーザ14とが、第1基板121、FPC基板123及び第2基板122を介して電気的に接続されている。
駆動回路13としては、様々なタイプのものを用いることが可能である。例えば、チップICを用いて駆動回路13を形成することも可能であるし、チップコイルとチップインダクタを組み合わせたBias-Teeを用いて駆動回路13を形成することも可能である。
また、レーザ14も様々なタイプのものを用いることが可能である。図4に示す構成では、レーザ14として、直接変調で駆動する垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を用いたものを例示している。
このレーザ14は、例えば、略円筒状の本体141を備えており、この本体141には、変換された光信号S2を出射させる出射部142が、本体141の一面1411に出射面142aが位置するように形成されている。
また、レーザ14が実装される第2基板122には、レンズ保持壁152が固定されており、このレンズ保持壁152には、レンズ151が、出射面142aから所定距離だけ離間させつつ出射面142aと対向するようにした状態で保持されている。
また、レンズ保持壁152には、マルチモード光ファイバ16の一端16aを保持してマルチモード光ファイバ16をレンズ151に光学的に結合させる結合壁153が形成されている。
こうすることで、レーザ14の出射面142aから出射された光信号S2がレンズ151により集光されて、マルチモード光ファイバ16のコア161内に入射されるようにしている。
また、マルチモード光ファイバ16は、図5に示す構成とすることで、レーザ14に光学的に結合させることも可能である。
図5に示す構成では、駆動回路13及びレーザ14が一枚の基板12に実装されている。また、図5に示す構成では、レンズ保持壁152に反射ミラー154及び集光レンズ155が設けられており、集光レンズ155が出射面142aから所定距離だけ離間させつつ出射面142aと対向するようにした状態でレンズ保持壁152に保持されている。そして、出射面142aから出射された光信号S2が集光レンズ155により集光された状態で反射ミラー154により反射されて光路が90度折れ曲がるようにしている。さらに、レンズ151がレンズ保持壁152に、反射ミラー154により反射された光信号S2が通過できるようにした状態で保持されており、マルチモード光ファイバ16の一端16aが結合壁153に保持されている。こうすることで、マルチモード光ファイバ16をレンズ151に光学的に結合させるようにしている。そして、出射面142aから出射され、集光レンズ155を通って反射ミラー154により反射された光信号S2が、レンズ151により集光されて、マルチモード光ファイバ16のコア161内に入射されるようにしている。
なお、図4及び図5では、レーザ14として直接変調で駆動する垂直共振器型面発光レーザを用いたものを例示したが、これに限らず様々なタイプのレーザを用いることが可能である。例えば、レーザ14として、分布帰還型レーザ(DFB-LD:Distributed feedback laser diode)を用いることも可能である。
また、図6に示すように、レーザ14が直接変調を行うのではなく、レーザ14では変調を行わずに外部変調器18を用いて変調を行うようにすることも可能である。すなわち、出射面142aから出射された光信号S2が導波路19を通って外部変調器18に伝送されるようにし、外部変調器18で変調させた光信号S2をマルチモード光ファイバ16のコア161に入射させるようにすることも可能である。このように、外部変調器18を用いて変調を行うようにすれば、レーザ14自身が直接変調を行う場合よりも高速変調が可能となるため、長距離通信・大容量通信により適した構成とすることが可能になる。
ここで、本実施形態では、レーザ14側への戻り光を減少させることで、信号品質が低下してしまうことを抑制することができるようにしている。
具体的には、レーザ14から出射される光信号S2の強度の分布D1とレーザ14への戻り光の強度の分布D2の相関を崩し(相関を悪くし)、レーザ14に対する戻り光の強度の分布D2を変化させることで、レーザ14への戻り光を減少させている。
本実施形態では、分布D1と分布D2との相関の係数Rが0.5以下(0以上0.5以下)となるように設定している。こうすることで、レーザ14への戻り光をより減少させることができるようにし、レーザ14側への戻り光による雑音特性(RIN:Relative Intensity Noise)などへの影響を低減させることができるようにしている。
ここで、分布D1と分布D2との相関の係数Rは、下記のようにして求めることができる。まず、レーザ14の出射面142aから出射される光信号S2の強度の分布D1を用いて、出射光(光信号S2)のそれぞれの位置に対する強度の分布を正規分布化する。同様に、レーザ14の本体141の一面1411における戻り光の強度の分布D2を用いて、戻り光のそれぞれの位置に対する強度の分布を正規分布化する。
次に、出射光(光信号S2)および戻り光の正規分布の関係を維持しながら出射光(光信号S2)の正規分布の標準偏差が1となるように規格化させる。例えば、出射光の正規分布が標準偏差0.005mmで、戻り光の正規分布の標準偏差が0.01mmであった場合には、出射光の正規分布の標準偏差を1とすると、戻り光の正規分布の標準偏差は2となる。
次に、出射光の正規分布を規格化した状態で、出射光(光信号S2)の正規分布と戻り光の正規分布において、各位置xにおける強度の差(出射光のパワーaと戻り光のパワーbとの差)からユークリッド距離dを求める。具体的には、ユークリッド距離dは、以下の式により算出される。
Figure 2024003344000002
したがって、例えば、出射光の正規分布が標準偏差0.005mmで、戻り光の正規分布の標準偏差が0.01mmであった場合には、ユークリッド距離dは1.6となる。
そして、求めたユークリッド距離dを係数化することで2つの分布の相関を見る。具体的には、1/(1+d)を計算することで、相関の係数Rを求める。例えば、出射光の正規分布が標準偏差0.005mmで、戻り光の正規分布の標準偏差が0.01mmであった場合には、相関の係数Rは0.4となる。
この相関の係数Rは、レンズ151に光学的に結合されるマルチモード光ファイバのモード結合係数を高くすれば、必然的に低くなる。
そこで、本実施形態では、通常のマルチモード光ファイバよりもモード結合係数が高いマルチモード光ファイバ16を用いることで、相関の係数Rが0.5以下となるようにしている。
具体的には、図9に示すように、マルチモード光ファイバ16のコア161が、コア161の径よりも小さな曲率半径で曲げられたマイクロベンド部161aを有するようにしている。こうすることで、マルチモード光ファイバ16のモード結合係数が高くなるようにしている。
マイクロベンド部161aを形成する方法としては、様々な方法があり、例えば、マルチモード光ファイバ16を製造する際にジャケット164を熱などで収縮させることで、コア161にマイクロベンド部161aが形成されるようにすることができる。また、側圧を加えることでコア161にマイクロベンド部161aを形成することも可能である。なお、コア161にマイクロベンド部161aを形成すると、光損失が大きくなってしまうおそれがあるため、モード結合を引き起こしつつ光損失などが問題ない程度となるように、マイクロベンド部161aを形成するのが好ましい。
このように、マイクロベンドを起こしたマルチモード光ファイバ16を用いるようにすれば、光送信器10で用いられる光ファイバのモード結合係数を通常よりも高くすることが可能になる。その結果、より簡易な構成でモード結合係数を大きくし、光送信器10の信号品質を向上させることができるようになる。
なお、石英ガラス製のコア161であってもプラスチック製のコア161であってもマイクロベンド部161aを形成することは可能であるが、プラスチック製のコア161では塑性変形してしまうおそれがある。そのため、コア161にマイクロベンド部161aを形成する場合、石英ガラス製のコア161を有するマルチモード光ファイバ16を用いるようにするのが好ましい。
また、マルチモード光ファイバ16のコア161を、光信号S2を散乱させるような構造とすることで、マルチモード光ファイバ16のモード結合係数が高くなるようにしてもよい。
具体的には、マルチモード光ファイバ16のコア161に屈折率揺らぎを生じさせる、すなわち、コア161のある領域における屈折率が通常の屈折率からずれるようにすることで、コア161内を通過する光信号S2が散乱するようにしている。このような構造は、石英ガラス製のコア161であってもプラスチック製のコア161であっても形成することが可能である。
なお、光散乱がレイリー散乱となってしまうと光の損失が大きくなってしまう。そのため、屈折率の揺らぎのサイズをサブミクロンからミクロンオーダーとなるようにしつつ、例えば、後方や側方への散乱が小さくなるミー散乱が生じるようにするのが好ましい。こうすれば、前方への散乱の割合を増やすことができ、光損失をより小さくすることが可能になる。
このように、光散乱を大きくしたマルチモード光ファイバ16を用いるようにすれば、光送信器10で用いられる光ファイバのモード結合係数を通常よりも高くすることが可能になる。その結果、より簡易な構成でモード結合係数を大きくし、光送信器10の信号品質を向上させることができるようになる。
なお、マルチモード光ファイバ16のコア161にマイクロベンド部161aを形成しつつ、光散乱を大きくすることも可能である。
マルチモード光ファイバ16を用いた場合にモード結合を引き起こすためには、ある程度の長さが必要であり、例えば、マルチモード光ファイバ16の長さを0.1m以上とする必要がある。
そのため、例えば、図10に示すように、マルチモード光ファイバ16をケース11の外に取り出し、レーザ14とは反対側を光コネクタ17とした、ピッグテールの形にすることで用いることが可能となる。この場合、取り扱いの観点からマルチモード光ファイバ16の長さは、3.0m以下となるようにするのが好ましい。
また、マルチモード光ファイバ16が曲げられた状態でケース11内に配置されるようにすることも可能である。こうすれば、ケース11を大きくすることなく、より確実にモード結合を引き起こすことができるようになって、小型化を図りつつ、より確実に信号品質の高い光送信器10とすることができるようになる。
なお、ケース11に収まるサイズとなるようにするためには、マルチモード光ファイバ16の長さは、0.5m以下となるようにするのが好ましい。
そして、このようなマルチモード光ファイバ16の他端16bが、ケース11に露出するように取り付けられた光コネクタ17に光学的に結合されている。こうすることで、光信号S2が、モード結合係数が高められたマルチモード光ファイバ16を通過して光コネクタ17から光送信器10の外部に伝送されるようにしている。
そして、信号品質の高い光送信器10を用いて光伝送システム1を形成することで、光アイソレータを用いなくても、光伝送システム1の信号品質を改善させることができるようにしている。
本実施形態では、上述したように、光受信器20が光ファイバ30を介して光送信器10に接続されるようにすることで、光伝送システム1を形成している。
このとき接続される光受信器20は、ケース21を備えており、このケース21内に、上述したフォトダイオード24及び駆動回路23が収容されている。このフォトダイオード24及び駆動回路23は、図示せぬ基板に実装することで電気的に接続されている。
また、ケース21には、光コネクタ25がケース21の外部に露出した状態で取り付けられている。この光コネクタ25は、フォトダイオード24に光学的に結合されており、光コネクタ25に光ファイバ30を結合させることで、光ファイバ30によって伝送された光信号S2が光コネクタ25を介してフォトダイオード24に伝送されるようになっている。
そして、光ファイバ30が、光コネクタ17に第1の光コネクタ部31を介して光学的に結合されており、光コネクタ25に第2の光コネクタ部32を介して光学的に結合されている。
このとき、光送信器10と光受信器20とを光学的に結合させる光ファイバ30として、マルチモード光ファイバ16と同様に、モード結合係数を高めたマルチモード光ファイバを用いることが可能である。また、光ファイバ30として、一般的な光ファイバ(モード結合係数を高めていないマルチモード光ファイバやシングルモード光ファイバ)を用いることも可能である。すなわち、光送信器10に設けたマルチモード光ファイバ16につなげる光ファイバは、種類を問わず様々な光ファイバを使用することができる。
ただし、モード結合係数を高めたマルチモード光ファイバを光ファイバ30として用いると、光損失や帯域が大きくなるため伝送可能な距離を短くする必要がある。
一方、一般的な光ファイバを光ファイバ30として用いると、ノイズを抑えかつ比較的距離の長い伝送(伝送速度によるが、例えば、200m程度の伝送距離とすること)が可能となる。なお、本実施形態に係る光伝送システム1は、マルチモードの光ファイバを用いた伝送システムであるため、システム全体としては数m~数百mの比較的距離の短い領域の伝送が対象となっている。
そして、本実施形態に係る光伝送システム1とすれば、デジタル信号の伝送における信号品質を向上でき、また、ノイズの影響を受けやすい光ファイバ無線などの高周波(RF:Radio Frequency)信号を伝送するシステムとした場合には、より信号品質を高める効果がある。
なお、光ファイバ30のコア径は、マルチモード光ファイバ16のコア径とほぼ同等となるようにするのが好ましい。
[作用・効果]
以下では、上記実施形態及びその変形例で示した光送信器及び光伝送システムの特徴的構成及びそれにより得られる効果を説明する。
上記実施形態及びその変形例で示した光送信器10は、光信号(光)S2を出射するレーザ(発光部)14と、レーザ(発光部)14から出射された光信号(光)S2を集光することが可能なレンズと、を備えている。また、光送信器10は、一端16a側がレンズ151に光学的に結合されて、レンズ151により集光された光信号(光)S2が入射されるマルチモード光ファイバ16を備えている。
そして、レーザ(発光部)14からの光信号(光)S2の出射時におけるレーザ(発光部)14での光信号(光)S2の強度の分布D1とレーザ(発光部)14への戻り光の強度の分布D2との相関の係数Rが0.5以下となるように設定している。
また、上記実施形態及びその変形例で示した光伝送システム1は、上記光送信器10と、光送信器10から送信された光信号S2を受信する光受信器20と、光送信器10から送信された光信号S2を光受信器20に伝送する光ファイバ30と、を備えている。
このように、レーザ14から出射される光信号S2の強度の分布D1とレーザ14への戻り光の強度の分布D2の相関を崩すようにすれば、レーザ14に対する戻り光の強度の分布D2が変わり、レーザ14に戻り光があまり戻らなくなるようにすることができる。このとき、分布D1と分布D2との相関の係数Rが0.5以下となるように設定すれば、レーザ14への戻り光をより減少させることが可能になる。その結果、レーザ14側への戻り光による雑音特性(RIN:Relative Intensity Noise)などへの影響を低減させることができるようになる。そのため、光アイソレータを用いなくても、光伝送システム1の信号品質を改善させることが可能になる。
したがって、上記実施形態及びその変形例で示した構成とすれば、小型化及び低コスト化を図りつつ、信号品質の高い光送信器10及び光伝送システム1を得ることが可能になる。
また、信号品質の高い光送信器10とすれば、光を既定モード励振した場合にもノイズを低減させることができるようになる。そのため、レーザ14として、低次のモードが多いレーザ(戻り光が多いレーザ)を用いた場合であっても、高次のモードが多いレーザ(戻り光が少ないレーザ)と同等の戻り光となるようにすることが可能になる。
そして、信号品質の高い光送信器10を用いれば、ノイズの影響を受けやすい光ファイバ無線などの高周波(RF:Radio Frequency)信号を伝送するシステムとした場合であっても、信号品質の高い光伝送システム1とすることが可能になる。
また、光送信器10が、マルチモード光ファイバ16が収容されるケース11と、ケース11に取り付けられ、ケース11の外側で光ファイバ30を接続することが可能な光コネクタ17と、を備えていてもよい。そして、マルチモード光ファイバ16が、ケース11内に曲げて配置された状態で他端16bが光コネクタ17に光学的に結合されていてもよい。
例えば、モード結合係数が通常よりも高いマルチモード光ファイバ16を用いて分布D1と分布D2との相関の係数Rが0.5以下となるように設定すると、モード結合を引き起こすためには、マルチモード光ファイバ16の長さをある程度長くする必要がある。このとき、マルチモード光ファイバ16をケース11内に曲げて配置させるようにすれば、ケース11を大きくすることなく、より確実にモード結合を引き起こすことができるようになる。その結果、小型化を図りつつ、より確実に信号品質の高い光送信器10とすることが可能になる。
また、マルチモード光ファイバ16のコア161が、コア161の径よりも小さな曲率半径で曲げられたマイクロベンド部161aを有していてもよい。
こうすれば、光送信器10で用いられる光ファイバを、マイクロベンドを起こしたマルチモード光ファイバ16におきかえるだけで、光送信器10で用いられる光ファイバのモード結合係数を通常よりも高くすることが可能になる。すなわち、光送信器10で用いられる光ファイバを、マイクロベンドを起こしたマルチモード光ファイバ16におきかえるだけで、光送信器10における分布D1と分布D2との相関の係数Rを0.5以下とすることが可能になる。その結果、より簡易な構成でモード結合係数を大きくし、光送信器10の信号品質を向上させることができるようになる。
また、マルチモード光ファイバ16のコア161が、光信号(光)S2を散乱させる構造を有していてもよい。
こうすれば、マルチモード光ファイバ16のコア161内に光散乱を起こす構造を形成するだけで、光送信器10で用いられる光ファイバのモード結合係数を通常よりも高くすることが可能になる。すなわち、マルチモード光ファイバ16のコア161内に光散乱を起こす構造を形成するだけで、光送信器10における分布D1と分布D2との相関の係数Rを0.5以下とすることが可能になる。その結果、より簡易な構成でモード結合係数を大きくし、光送信器10の信号品質を向上させることができるようになる。
[その他]
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態及びその変形例で説明した構成を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
また、上記実施形態及びその変形例では、マルチモード光ファイバ16のコア径と光ファイバ30のコア径とが同等となるようにしたものを例示している。しかしながら、マルチモード光ファイバ16のコア径と光ファイバ30のコア径とを同等とする必要はなく、マルチモード光ファイバ16のコア径と光ファイバ30のコア径とを異ならせるようにすることも可能である。
また、上記実施形態及びその変形例では、一本の光ファイバ30を用いたものを例示したが、光伝送システム1で用いられる光ファイバの本数は一本に限られるものではなく、例えば、光コネクタで接続した複数本の光ファイバとすることも可能である。
また、マルチモード光ファイバや発光部、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
1 光伝送システム
10 光送信器
14 レーザ(発光部)
142 出射部
142a 出射面
151 レンズ
16 マルチモード光ファイバ(第1の光ファイバ)
161 コア
161a マイクロベンド部
17 光コネクタ
20 光受信器
30 第2の光ファイバ
D1 出射時における光の強度分布
D2 戻り光の強度分布
R 相関の係数
S2 光信号(光)

Claims (5)

  1. 光を出射する発光部と、
    前記発光部から出射された光を集光することが可能なレンズと、
    一端側が前記レンズに光学的に結合されて、前記レンズにより集光された光が入射されるマルチモード光ファイバと、
    を備え、
    前記発光部からの光の出射時における前記発光部での光の強度の分布と前記発光部への戻り光の強度の分布との相関の係数が0.5以下となるように設定した、
    光送信器。
  2. 前記マルチモード光ファイバが収容されるケースと、
    前記ケースに取り付けられ、前記ケースの外側で光ファイバを接続することが可能な光コネクタと、
    を備え、
    前記マルチモード光ファイバは、前記ケース内に曲げて配置された状態で他端が前記光コネクタに光学的に結合されている、
    請求項1に記載の光送信器。
  3. 前記マルチモード光ファイバのコアが、前記コアの径よりも小さな曲率半径で曲げられたマイクロベンド部を有している、
    請求項1または請求項2に記載の光送信器。
  4. 前記マルチモード光ファイバのコアが、光を散乱させる構造を有している、
    請求項1または請求項2に記載の光送信器。
  5. 請求項1または請求項2に記載の光送信器と、
    前記光送信器から送信された光を受信する光受信器と、
    前記光送信器から送信された光を前記光受信器に伝送する光ファイバと、
    を備える、
    光伝送システム。
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