JP2024002495A - アンテナ装置 - Google Patents

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Kyohei Miyama
知久 岸本
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Abstract

【課題】 アンテナ装置にかかる広帯域アンテナが、金属体に近接して使用されてもアンテナ装置の性能の劣化を低減することができる。【解決手段】 アンテナ装置1は、広帯域アンテナ10と第1金属板21および第2金属板22のとから構成され、広帯域アンテナ10は、第1金属板21および第2金属板22の上に配置されて、第1金属板21および第2金属板22は広帯域アンテナ10の被取付体となっている。第1金属板21と第2金属板22との間に給電点12aおよび給電点13aを含む領域が位置するスリット部23が形成されている。これにより、広帯域アンテナ10は、金属体に近接して使用されても広帯域アンテナ10の性能の劣化を低減することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属体に近接して使用されてもアンテナの性能の劣化を低減することのできるアンテナ装置に関する。
IoT(Internet of Things)市場の拡大と共に使用される周波数の拡張が進んでおり、広帯域性を有するアンテナの需要が高まっている。また、通信モジュール用のアンテナは設置スペースが限られていることから、電波環境条件としては相応しくない金属体にアンテナを近接させて使用することがある。その場合、金属体がアンテナの誘導性成分と容量性成分に影響を与えてアンテナのインピーダンスが変化することで、アンテナ性能が大きく劣化する恐れがある。このため、広帯域性を有するアンテナが求められていると共に、金属体に近接して使用されてもアンテナの性能の劣化を低減することが求められている。
特許第5138190号公報
特許文献1に、800MHz帯から2000MHz帯までをカバーすることのできる従来の小型の平面アンテナが開示されている。この従来の平面アンテナ100の正面図を図26に背面図を図27に示す。これらの図に示すように、従来の平面アンテナ100は、平板状の長方形とされている絶縁基板110を有し、この絶縁基板110の一面に形成された第1エレメント111と第2エレメント112からなるエレメント部とを備えている。第1エレメント111は、給電点からテーパ状に拡がるループ状に形成された第1ループエレメント111aと、第1ループエレメント111aの内部に形成されている第1T型エレメント111bとからなる。また、第2エレメント112は、給電点からテーパ状に拡がるループ状に形成された第2ループエレメント112aと、第2ループエレメント112aの内部に形成されている第2T型エレメント112bとからなる。第1エレメント111と第2エレメント112とはほぼ線対称の形状とされている。
また、絶縁基板110の他面に給電部114aおよび給電部114bが形成されていると共に、所定長の無給電素子113が形成されている。
従来の平面アンテナ100は、絶縁基板110の一面であるおもて面に形成される第1エレメント111および第2エレメント112の構成が複雑な構成とされている。また、絶縁基板110の他面である背面に給電部114a,114bおよび無給電素子113が形成されており、背面に金属体を近接させて使用すると第1エレメント111、第2エレメント112や無給電素子113との間が電気的に結合したり、インピーダンスが変化することで、従来の平面アンテナ100の性能が大きく劣化する恐れがあった。
そこで、本発明は、アンテナ装置においてアンテナ素子の構成を単純な構成とすることができると共に、金属体に近接して使用されてもアンテナ装置の性能の劣化を低減することができるアンテナ装置を提供することを目的としている。
本発明のアンテナ装置は、金属板と、該金属板の上に配置された広帯域アンテナとからなるアンテナ装置であって、前記広帯域アンテナは、平板状の長方形とされている絶縁性の基板と、該基板の一面に並べて面状の形状に導電体で形成された第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とからなり、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とはほぼ線対称の形状とされ、前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、前記給電点のそれぞれからテーパ状に拡がる面状に形成されており、前記金属板には所定幅のスリット部が設けられて、該スリット部により前記給電点を含む領域が前記金属板に対面しないように、前記広帯域アンテナにおける前記基板の他面上に金属板が配置されていることを主要な特徴としている。
また、本発明のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなる基板とされ、さらに、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されている。
さらに、本発明のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされている。
さらにまた、本発明のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナの設計周波数帯域における中心周波数の波長をλとした時に、前記金属板の前記スリット部の幅が約λ/14とされている。
本発明の他のアンテナ装置は、金属板と、該金属板の上に配置された広帯域アンテナとからなるアンテナ装置であって、前記広帯域アンテナは、平板状の長方形とされている絶縁性の基板と、該基板の一面に並べて面状の形状に導電体で形成された第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とからなり、前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、前記給電点のそれぞれからテーパ状に拡がる面状に形成されていると共に、該テーパ状の部分から延伸する突部が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とはほぼ線対称の形状とされており、前記金属板には所定幅のスリット部が設けられて、該スリット部により前記給電点を含む領域が前記金属板に対面しないように、前記広帯域アンテナにおける前記基板の他面上に金属板が配置されていることを主要な特徴としている。
また、本発明の他のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなる基板とされ、さらに、前記突部が形成された前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていると共に、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子のそれぞれの前記給電点はベタ状に形成されている。
さらに、本発明の他のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされ、さらに、前記突部が形成された前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過する三角形、四角形または多角形、円形、楕円形のメッシュからなるメッシュ状の導電体で形成されていると共に、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子のそれぞれの前記給電点はベタ状に形成されている。
さらにまた、本発明の他のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされている。
さらにまた、本発明の他のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナにおける前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子に形成された前記突部の長さが、設計周波数帯域における0.9GHzの周波数の波長λaに対して約0.036λa~約0.059λaの長さとされ、2.0GHzの周波数の波長λbに対して約0.080λb~約0.130λbの長さとされている。
さらにまた、本発明の他のアンテナ装置において、前記広帯域アンテナの設計周波数帯域における中心周波数の波長をλとした時に、前記金属板の前記スリット部の幅が約λ/14とされている。
本発明のアンテナ装置は、金属板と、金属板の上に配置された広帯域アンテナとから構成されており、基板の一面に並べて面状の形状に導電体で形成された第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とを備える広帯域アンテナとされて、アンテナ装置における基板の他面上に金属板が配置されても、金属板には所定幅のスリット部が設けられて、スリット部により給電点を含む領域が金属板に対面しないようになる。これにより、アンテナ装置が、金属体に近接して使用されても広帯域アンテナの性能の劣化を低減することができるようになる。
また、本発明のアンテナ装置の広帯域アンテナにおける基板を透明樹脂からなる基板として、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子を、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成することにより、広帯域アンテナを透明化することができる。これにより、可視光を利用するデバイスの表面にデバイスの性能を維持した状態で外観をそこねることなく広帯域アンテナを金属体の上に設置することができる。
さらに、本発明のアンテナ装置の広帯域アンテナにおける基板を透明樹脂からなるフィルム基板とすると、屈曲性を有するようになり金属体の曲面に設置することができるようになる。
本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の構成を示す正面図である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の構成を示す背面図である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の構成を示す左側面図および右側面図である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の構成において寸法を示す正面図である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置の変形例の構成を示す正面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置の構成を示す正面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置の構成を示す背面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置の構成を示す左側面図および右側面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置の構成において寸法を示す正面図である。 本発明にかかる第3実施例のアンテナ装置の構成を示す正面図である。 本発明にかかる第3実施例のアンテナ装置の構成を示す背面図である。 本発明にかかる第3実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明にかかる第3実施例のアンテナ装置の構成を示す左側面図および右側面図である。 本発明にかかる第4実施例のアンテナ装置の構成を示す正面図である。 本発明にかかる第4実施例のアンテナ装置の構成を示す背面図である。 本発明にかかる第4実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明にかかる第4実施例のアンテナ装置の構成を示す左側面図および右側面図である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置における平面アンテナにおいて、アンテナ素子の突部の長さに対するVSWR2.0以下帯域を示すグラフである。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置における平面アンテナにおいて、所定の設計周波数の波長に対するアンテナ素子の突部の長さの波長比を示す表である。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置において、スリット部の間隔に対するVSWR3.0以下帯域を示すグラフである。 本発明にかかる第1実施例のアンテナ装置において、所定の設計周波数の波長に対するスリット部の間隔の波長比を示す表である。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置において、スリット部の間隔に対するVSWR3.0以下帯域を示すグラフである。 本発明にかかる第2実施例のアンテナ装置において、所定の設計周波数の波長に対するスリット部の間隔の波長比を示す表である。 従来の平面アンテナの構成を示す正面図である。 従来の平面アンテナの構成を示す背面図である。
<本発明の第1実施例のアンテナ装置>
本発明の第1実施例にかかるアンテナ装置1の構成を図1ないし図4に示す。図1は第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す正面図であり、図2は第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す背面図であり、図3は第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す上面図であり、図4は第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す左側面図および右側面図であり、図5は第1実施例のアンテナ装置1の構成において寸法を示す正面図である。
これらの図に示すように、本発明の第1実施例のアンテナ装置1は、広帯域アンテナ10と第1金属板21および第2金属板22とから構成されている。この場合、広帯域アンテナ10は、第1金属板21および第2金属板22の上に配置されており、第1金属板21および第2金属板22は広帯域アンテナ10の被取付体となっている。
第1実施例のアンテナ装置1における広帯域アンテナ10は、長方形の平板状とされた基板11を備えており、基板11は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やテフロン(登録商標)あるいはガラスエポキシ等の高周波特性の良好な絶縁性の素材から構成されている。この基板11の一面に並べて第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13との2つのパターンが形成されている。第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13とのパターンは面状の形状とされ、基板11の一面上に蒸着やプリントあるいは貼着、エッチング等のいずれかによりパターンが形成されている。この場合、基板11はPETやテフロン(登録商標)等の高周波特性の良好な可撓性の透明樹脂からなる平板やフィルムから構成してもよい。また、第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13の素材は、銅や銀ペーストなどの電気抵抗の低い導電体が好適とされる。図示する基板11は縦に長い長方形とされており、上半面に第1アンテナ素子12が形成されており、下半面に第2アンテナ素子13が形成されている。第1アンテナ素子12および第2アンテナ素子13とはほぼ線対称の形状とされ、第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点12a,13aが形成されている。第1アンテナ素子12は、給電点12aから基板11の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板11の周縁に沿った長方形部とから構成されている。また、第2アンテナ素子13は第1アンテナ素子12とほぼ線対称の形状に形成されており、給電点13aから基板11の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板11の周縁に沿った長方形部とから構成されている。
第1実施例にかかるアンテナ装置1の広帯域アンテナ10において、第1アンテナ素子12の給電点12aおよび第2アンテナ素子13の給電点13aのパターンは肉厚の矩形状に形成され、給電点12aに同軸ケーブルとされる給電ケーブル14の中心導体14aの先端がハンダ付けされ、給電点13aには、給電ケーブル14の外導体14bがハンダ付けされている。
第1実施例にかかるアンテナ装置1の第1金属板21および第2金属板22は、広帯域アンテナ10の被取付体とされて、第1金属板21および第2金属板22の上に広帯域アンテナ10が接着等により取り付けられている。図示する第1金属板21および第2金属板22は、横に長い長方形状とされ縦方向の幅が所定寸法とされて、第1金属板21と第2金属板22との間にスリット部23が形成されている。このスリット部23の間隔内に広帯域アンテナ10における給電点12aおよび給電点13aを含む領域が位置して、給電点12aおよび給電点13aを含む領域が第1金属板21および第2金属板22に対面しないようになる。これにより、第1実施例にかかるアンテナ装置1の広帯域アンテナ10が第1金属板21および第2金属板22に近接して使用されても、性能の劣化を低減することができるようになる。第1金属板21および第2金属板22の寸法は、図5に示すように図示する第1金属板21および第2金属板22の横方向の長さがそれぞれLa1、Lb1とされ、縦方向の幅がそれぞれWa1,Wb1とされ、スリット部23の間隔がSとされている。また、図5に示すように図示する広帯域アンテナ10における縦方向の寸法がL2とされ、横方向の寸法がW2とされている。
第1実施例にかかるアンテナ装置1の設計周波数帯域は、例えば650MHz~2750MHzとされ、広帯域アンテナ10と第1金属板21および第2金属板22との寸法の一例を上げる。この一例では、設計周波数帯域の中心周波数に広帯域アンテナ10を共振させて設計周波数帯域をカバーしている。この場合は、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとした時に、広帯域アンテナ10の長さL2を約1/2λとして、幅W2を約1/4λとして、広帯域アンテナ10を給電ケーブル14から中央給電され前記中心周波数に共振するダイポールアンテナとして機能させればよい。また、第1金属板21および第2金属板22の長さLa1,Lb1は約3/4λとされ、第1金属板21および第2金属板22の幅Wa1,Wb1は約1/4λとされ、スリット部の間隔Sは約1/14λとされる。なお、長さLa1,Lb1は上記寸法に限らず任意の長さとしてもよく、幅Wa1,Wb1は上記寸法に限らずより広い幅とすることができる。ただし、幅Wa1,Wb1を広い幅とすると、広帯域アンテナ10の共振周波数がずれるようになる。
また、他の例は、設計周波数帯域内の低域の周波数、例えば650MHzの周波数に広帯域アンテナ10を共振させて設計周波数帯域の低域をカバーする例とされる。この場合の広帯域アンテナ10の具体的な寸法について述べると、基板11においては基板11の比誘電率εrの影響を受けて波長は短縮される。例えば、基板11を比誘電率εrが約3のPET製とすると、基板11の波長短縮率は約57.8%となる。すると、650MHzの1/2波長は自由空間では約231mmとされるが、比誘電率εrが約3の基板11上においては波長短縮されて約133.5mmとなる。従って、基板11上に形成される広帯域アンテナ10の寸法L2を約135mmとすると、広帯域アンテナ10の共振周波数は約650MHzとなる。そこで、広帯域アンテナ10の基板11の比誘電率εrが約3とされた際に設計周波数帯域の低域をカバーする広帯域アンテナ10の概略寸法は、例えば、寸法L2が約135mmとされ、幅W2が約50mmとされる。また、基板11の厚さは約100μmとすることができる。
このように、第1実施例の広帯域アンテナ10は小型となる。なお、基板11の長辺の寸法はL1とほぼ同様の寸法となり、基板11の短辺の寸法はW1とほぼ同様の寸法となる。
ここで、第1実施例のアンテナ装置1におけるスリット部23の間隔Sの間隔L3の範囲の根拠を示す。本発明の第1実施例のアンテナ装置1において、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sを変化させた際のVSWR特性を図21に示すグラフで示している。この場合、横軸が0[mm]ないし20[mm]までのスリット部23の間隔Sとされ、縦軸がVSWR3.0以下帯域とされている。
図21に示す第1実施例のアンテナ装置1におけるVSWR特性において、設計周波数は650MHz~2750MHzとされている。図22に示すVSWR特性を参照すると、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sが0mmのときは、VSWR3.0以下帯域として約5%の比帯域しか得られない。これは、スリット部23が0mmとされて形成されていないことから第1金属板21および第2金属板22の影響を受けて第1実施例のアンテナ装置1の性能が大きく劣化するからと考えられる。次に、間隔Sを変化させて2mmとすると、VSWR3.0以下帯域として約84%の大きな比帯域が得られている。これは、スリット部23に広帯域アンテナ10の給電点12a、13aが位置して第1金属板21および第2金属板22の影響を受け難くなったからと考えられる。そして、間隔Sを変化させて2mmを超えて20mmまで変化させると、間隔Sが2.0mm~20mmまでの範囲においてVSWR3.0以下帯域として約72%~約85%の70%以上の大きな比帯域が得られていることが分かる。
そして、図23の表に示すように2.0mmの間隔Sは900MHzの波長をλaとすると0.006λaに相当し、2GHzの波長をλbとすると0.013λbに相当する。なお、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとすると約1/14λとされる間隔Sは約12mmとなる。
以上説明したように、本発明の第1実施例のアンテナ装置1においては、広帯域アンテナ10の第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13とが面状の形状に導電体で形成されていることから、広帯域なアンテナとして機能する。また、第1実施例のアンテナ装置1において、基板11を可撓性の樹脂、例えばフィルムからなる基板として、基板11の一面に第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13および給電点12a,13aのパターンとを形成することにより、本発明の第1実施例のアンテナ装置1にかかる広帯域アンテナ10は屈曲性を有するようになり、基板31の他面に粘着層を設けることで曲面を有する第1金属板21および第2金属板22に広帯域アンテナ10を貼着することができるアンテナ装置1とすることができる。
さらに、第1実施例のアンテナ装置1において、基板11を透明樹脂からなる基板とすると共に、第1アンテナ素子12と第2アンテナ素子13とを、図示しないが視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成することができる。すなわち、第1アンテナ素子12および第2アンテナ素子13が視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状とされることにより、第1実施例のアンテナ装置1における広帯域アンテナ10を透明化することができる。これにより、可視光を利用する金属体を有するデバイス、例えば、太陽光パネルの表面に発電機能の性能を維持した状態で外観をそこねることなく広帯域アンテナ10を接着等により設置することができるようになる。この場合、太陽光パネルは金属体とされる電極を有しており、この電極が第1金属板21および第2金属板22に相当し、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられている。
<本発明の第1実施例のアンテナ装置の変形例>
次に、本発明の第1実施例のアンテナ装置1の変形例とされるアンテナ装置2を説明する。変形例とされるアンテナ装置2は、本発明の第1実施例のアンテナ装置1において金属板の数を増加した変形例とされている。
本発明の第1実施例のアンテナ装置1の変形例とされるアンテナ装置2の構成を図6に示す。図6は変形例とされるアンテナ装置2の構成を示す正面図である。
図6に示すように、第1実施例のアンテナ装置1の変形例とされるアンテナ装置2は、広帯域アンテナ10と第1金属板21および第2金属板22とから構成されている。この場合、広帯域アンテナ10は、第1金属板21および第2金属板22に加えて第3金属板24および第4金属板25を有している。広帯域アンテナ10は第1金属板21および第2金属板22の上に配置されている。第1金属板21ないし第4金属板25は1つのデバイスが備えている金属体とされ、第1金属板21ないし第4金属板25は広帯域アンテナ10の被取付体となっている。そして、第1金属板21と第2金属板22との間にスリット部23aが形成され、第1金属板21と第3金属板24との間にスリット部23bが形成され、第2金属板22と第4金属板25との間にスリット部23cが形成され、第1金属板21ないし第4金属板25の隣接する金属板の間にスリット部23a~23cが形成されている。
変形例とされるアンテナ装置2において、広帯域アンテナ10の構成は第1実施例のアンテナ装置1の説明において説明した通りであるので、ここでは、その説明は省略する。第1金属板21ないし第4金属板25は同形状で同寸法とされ、スリット部23a~23cの間隔も同じとされている。すなわち、図示する第1金属板21ないし第4金属板25の横方向の長さはL10とされ、第1金属板21ないし第4金属板25の縦方向の幅はW10とされ、スリット部23a~23cの間隔はS10とされている。
第1実施例のアンテナ装置1の変形例とされるアンテナ装置の変形例においても設計周波数帯域は、例えば650MHz~2750MHzとされている。この際の第1金属板21ないし第4金属板25との寸法の一例を上げると、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとした時に、第1金属板21ないし第4金属板25の長さL10は約3/4λとされ、第1金属板21ないし第4金属板25の幅W10は約1/4λとされ、スリット部23a~23cの間隔S10は約1/14λとされる。なお、長さL10は上記寸法に限らず任意の長さとしてもよく、幅W10は上記寸法に限らずより広い幅とすることができる。ただし、幅W10を広い幅とすると、広帯域アンテナ10の共振周波数がずれるようになる。なお、広帯域アンテナ10の寸法は、第1実施例のアンテナ装置1の説明において説明した通りであるので、ここでは、その説明は省略する。
本発明の第1実施例のアンテナ装置1の変形例のアンテナ装置2において、第1金属板21ないし第4金属板25の隣接する金属板の間のスリット部23a~23cの間隔Sを変化させた際のVSWR特性は上記説明した図21に示すグラフに示す通りとなる。また、図22の表に示すように2.0mmの間隔Sは900MHzの波長をλaとすると0.006λaに相当し、2GHzの波長をλbとすると0.013λbに相当する。
<本発明の第2実施例のアンテナ装置>
次に、本発明の第2実施例のアンテナ装置3を説明する。第2実施例のアンテナ装置3は、広帯域アンテナ30の第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33に突部32b、突部33bを設けることにより、第1実施例のアンテナ装置1の広帯域性を改善するようにしている。
本発明の第2実施例のアンテナ装置3の構成を図7ないし図10に示す。図7は第2実施例のアンテナ装置3の構成を示す正面図であり、図8は第2実施例のアンテナ装置3の構成を示す背面図であり、図9は第2実施例のアンテナ装置3の構成を示す上面図であり、図10は第2実施例のアンテナ装置3の構成を示す左側面図および右側面図である。
これらの図に示すように、本発明の第2実施例のアンテナ装置3は、広帯域アンテナ30と第1金属板21および第2金属板22とから構成されている。この場合、広帯域アンテナ30は、第1金属板21および第2金属板22の上に配置されており、第1金属板21および第2金属板22は広帯域アンテナ30の被取付体となっている。なお、第1金属板21および第2金属板22として電極、例えば太陽光パネルの電極とすることができ、この場合、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられることになる。
第2実施例のアンテナ装置3における広帯域アンテナ30は、長方形の平板状とされた基板31を備えており、基板31は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やテフロン(登録商標)あるいはガラスエポキシ等の高周波特性の良好な絶縁性の素材から構成されている。この基板31の一面に並べて第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33との2つのパターンが形成されている。第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33とのパターンは面状の形状とされ、基板31の一面上に蒸着やプリントあるいは貼着、エッチング等のいずれかによりパターンが形成されている。この場合、基板31はPETやテフロン(登録商標)等の高周波特性の良好な可撓性の透明樹脂からなる平板やフィルムから構成してもよい。また、第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33の素材は、銅や銀ペーストなどの電気抵抗の低い導電体が好適とされる。図示する基板31は縦に長い長方形とされており、上半面に第1アンテナ素子32が形成されており、下半面に第2アンテナ素子33が形成されている。第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33とはほぼ線対称の形状とされ、第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点32a,33aが形成されている。第1アンテナ素子32は、給電点32aから基板31の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板31の周縁に沿った長方形部とから構成されている。また、第2アンテナ素子33は第1アンテナ素子32とほぼ線対称の形状に形成されており、給電点33aから基板31の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板31の周縁に沿った長方形部とから構成されている。さらに、第1アンテナ素子32の一方のテーパ部における給電点32aの近傍の始端と、基板31の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部32bがそれぞれ形成されている。第2アンテナ素子33においても同様に、第2アンテナ素子33の一方のテーパ部における給電点33aの近傍の始端と、基板31の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部33bがそれぞれ形成されている。
第2実施例の広帯域アンテナ30において、第2アンテナ素子32の給電点32aおよび第2アンテナ素子33の給電点33aは肉厚の矩形状とされたベタ状のパターンで形成されてハンダ付け可能とされている。給電点32aには同軸ケーブルとされる給電ケーブル34の中心導体34aの先端がハンダ付けされ、給電点33aには、給電ケーブル34の外導体34bがハンダ付けされている。
第2実施例にかかるアンテナ装置3の第1金属板21および第2金属板22は、広帯域アンテナ30の被取付体とされて、第1金属板21および第2金属板22の上に広帯域アンテナ30が接着等により取り付けられている。図示する第1金属板21および第2金属板22は、横に長い長方形状とされ縦方向の幅が所定寸法とされて、第1金属板21と第2金属板22との間にスリット部23が形成されている。このスリット部23の間隔内に広帯域アンテナ30における給電点32aおよび給電点33aと、第1アンテナ素子32の2つの突部32bおよび第2アンテナ素子33の2つの突部33bをほぼ含む領域が位置して、給電点32aおよび給電点33aと2つの突部32bおよび2つの突部33bをほぼ含む領域が第1金属板21および第2金属板22に対面しないようになる。これにより、第2実施例にかかるアンテナ装置3の広帯域アンテナ30が第1金属板21および第2金属板22に近接して使用されても、性能の劣化を低減することができるようになる。
第2実施例のアンテナ装置3の各部の寸法は、第1実施例のアンテナ装置1と同様とされており、第2実施例のアンテナ装置3の寸法を示す図を図11に示す。第1金属板21および第2金属板22の寸法は、図11に示すように横方向の長さがそれぞれLa1、Lb1とされ、縦方向の幅がそれぞれWa1,Wb1とされ、スリット部23の間隔がSとされている。また、広帯域アンテナ30の寸法は、図11に示すように縦方向の寸法がL2とされ、横方向の寸法がW2とされている。さらに、2つの突部32bおよび2つの突部33bの延伸方向の長さがL3とされ、延伸方向に直交する方向の幅は所定の幅とされている。
なお、2つの突部32bおよび2つの突部33bにおけるそれぞれの突部の長さL3は、同じ寸法としてもよいが異なる寸法としてもよい。第1アンテナ素子32に形成した2つの突部32bおよび第2アンテナ素子33に形成した2つの突部33bにより、第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33における誘導性(L)成分と容量性(C)成分との調整を行うことができ、調整を行うことで第2実施例のアンテナ装置3にかかる広帯域アンテナ30の広帯域性が改善されて、第2実施例のアンテナ装置3をより広帯域化することができる。上記L成分およびC成分の調整は、2つの突部32bおよび2つの突部33bの長さL3や幅を変化させることにより行うことができる。なお、突部32bおよび突部33bの数は2つに限らず、1つでもよいし3つ以上としてもよい。突部32bおよび突部33bは対称に設けてもよいが、非対称に設けてもよい。すなわち、突部32bおよび突部33bの形状や突出位置は図示する形状や位置に限らない。向き合って配置された第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33との間のテーパ部の間に形成された空間に配置できれば、突部32bおよび突部33bの形状や突出位置は任意の形状や位置とすることができる。
第2実施例にかかるアンテナ装置3の設計周波数帯域は、例えば650MHz~2750MHzとされ、広帯域アンテナ30と第1金属板21および第2金属板22との寸法の一例を上げる。この一例では、設計周波数帯域の中心周波数に広帯域アンテナ30を共振させて設計周波数帯域をカバーしている。この場合は、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとした時に、広帯域アンテナ30の長さL2を約1/2λとして、幅W2を約1/4λとして、広帯域アンテナ30を給電ケーブル34から中央給電され前記中心周波数に共振するダイポールアンテナとして機能させればよい。この場合、基板31の寸法は広帯域アンテナ30の長さL2と幅W2とほぼ同様の寸法とされる。また、第1金属板21および第2金属板22の長さLa1,Lb1は約3/4λとされ、第1金属板21および第2金属板22の幅Wa1,Wb1は約1/4λとされ、スリット部23の間隔Sは約1/14λとされる。なお、長さLa1,Lb1は上記寸法に限らず任意の長さとしてもよく、幅Wa1,Wb1は上記寸法に限らずより広い幅とすることができる。ただし、幅Wa1,Wb1を広い幅とすると、広帯域アンテナ30の共振周波数がずれるようになる。
また、他の例は、設計周波数帯域内の低域の周波数、例えば650MHzの周波数に広帯域アンテナ30を共振させて設計周波数帯域の低域をカバーする例とされる。この場合の広帯域アンテナ30の具体的な寸法について述べると、基板31においては基板31の比誘電率εrの影響を受けて波長は短縮される。例えば、基板31を比誘電率εrが約3のPET製とすると、基板31の波長短縮率は約57.8%となる。すると、650MHzの1/2波長は自由空間では約231mmとされるが、比誘電率εrが約3の基板31上においては波長短縮されて約133.5mmとなる。従って、基板31上に形成される広帯域アンテナ30の寸法L2を約135mmとすると、広帯域アンテナ30の共振周波数は約650MHzとなる。そこで、広帯域アンテナ30の基板31の比誘電率εrが約3とされた際に設計周波数帯域の低域をカバーする広帯域アンテナ30の概略寸法は、例えば、寸法L2が約135mmとされ、幅W2が約50mmとされる。また、基板31の厚さは約100μmとすることができる。
このように、第2実施例のアンテナ装置3における広帯域アンテナ30は小型となる。なお、基板31の長辺の寸法はL2とほぼ同様の寸法となり、基板31の短辺の寸法はW2とほぼ同様の寸法となる。また、突部32b、突部33bの長さL3は約12mm~約19.5mmとされ、突部32b、突部33bの幅は例えば約2mmとされる。
ここで、第2実施例のアンテナ装置3の広帯域アンテナ30における突部32b、突部33bの長さL3の範囲の根拠を示す。第2実施例のアンテナ装置3の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとして突部32b、突部33bを除いて上記寸法とされた本発明の第2実施例のアンテナ装置3において、第1アンテナ素子32における2つの突部32bおよび第2アンテナ素子33における2つの突部33bの合計4つの突部の長さL3を同じ寸法で同時に変化させた時の、第2実施例のアンテナ装置3におけるVSWR特性を図20に示すグラフで示している。この場合、横軸が0[mm]ないし20[mm]までの突部32bおよび突部33bの長さL3とされ、縦軸がVSWR2.0以下帯域とされている。この場合、突部32b、突部33bの幅は約2mmとされている。
図20に示すVSWR特性を参照すると、第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33の突部32b、突部33bの長さL3が0mmのときは、突部32b、突部33bが形成されていないことから第1実施例のアンテナ装置1のVSWR特性に相当して、VSWRが2.0以下となる帯域幅として約39%の広帯域の比帯域が得られている。
次に、第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33の突部32b、突部33bの長さL3が20mmのとき、VSWRが2.0以下となる帯域幅として約66%のより広帯域の比帯域が得られており、突部32b、突部33bを設けたことによる作用を理解することができる。さらに、図20に示すVSWR特性を参照すると、VSWRが2.0以下となる比帯域幅が70%以上となる突部32b、突部33bの長さL3は約12mm~約19.5mmとなり、この長さL3の範囲において約70%~約90%の比帯域が得られている。このようにVSWRが2.0以下となる比帯域幅として70%以上が得られるのは、突部32b、突部33bを設けたことによる作用なのである。
そして、図21の表に示すように12mmは900MHzの波長をλaとすると0.036λaに相当し、2GHzの波長をλbとすると0.08λbに相当する。また、19.5mmは900MHzの波長λaに対して0.059λaに相当し、2GHzの波長λbに対して0.130λbに相当する。
次に、第2実施例のアンテナ装置3におけるスリット部23の間隔Sの間隔L3の範囲の根拠を示す。第2実施例のアンテナ装置3の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとしてスリット部23間隔Sを除いて上記寸法とされた本発明の第2実施例のアンテナ装置3において、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sを変化させた際のVSWR特性を図24に示すグラフで示している。この場合、横軸が0[mm]ないし20[mm]までのスリット部23の間隔Sとされ、縦軸がVSWR3.0以下帯域とされている。この場合、第1アンテナ素子32および第2アンテナ素子33の突部32b、突部33bの長さL3が約12mmとされ、突部32b、突部33bの幅は約2mmとされている。
図24に示す第2実施例のアンテナ装置3におけるVSWR特性において、設計周波数は650MHz~2750MHzとされている。図24に示すVSWR特性を参照すると、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sが0mmのときは、VSWR3.0以下帯域として約10%の比帯域しか得られない。これは、スリット部23が0mmとされて形成されていないことから第1金属板21および第2金属板22の影響を受けて第2実施例のアンテナ装置3の性能が大きく劣化するからと考えられる。次に、間隔Sを0mmを超えて大きくしていくと大きくして行くにつれて比帯域が上昇するようになり、間隔Sが約7.5mmに達した時に比帯域として約70%の大きな比帯域が得られるようになる。これは、スリット部23に広帯域アンテナ30の給電点32a、33aと突部32b,33bのほとんどが位置して第1金属板21および第2金属板22の影響を受け難くなったからと考えられる。さらに、間隔Sを7.5mmを超えて大きくしていくとさらに比帯域は上昇を続け間隔Sが10mmを若干超えた間隔に達した際に約100%の比帯域が得られるようになる。さらに間隔Sを大きくしていくと、比帯域は次第に降下していくが、間隔Sが20mmに達した時に比帯域として約80%の大きな比帯域が得られるようになる。すなわち、スリット部23の間隔Sを7.5mm~20mmとした範囲において、約70%~約100%の約70%を超える大きな比帯域を得ることができる。
そして、図25の表に示すように間隔Sの8.0mmは900MHzの波長をλaとすると0.024λaに相当し、2GHzの波長をλbとすると0.053λbに相当する。なお、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとすると約1/14λとされる間隔Sは約12mmとなる。
以上説明したように、本発明の第2実施例のアンテナ装置3は、第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33とが面状の形状に導電体で形成されていると共に、2つの突部32bが第1アンテナ素子32に形成され、2つの突部33bが第2アンテナ素子33に形成されていることから、広帯域性が改善されたアンテナ装置3として機能する。また、第2実施例のアンテナ装置3において、基板31を可撓性の樹脂からなる基板として、基板31の一面に第1アンテナ素子32と第2アンテナ素子33および給電点32a,33aのパターンとを形成することにより、本発明の第2実施例のアンテナ装置3にかかる広帯域アンテナ30は屈曲性を有するようになり、基板31の他面に粘着層を設けることで曲面を有する第1金属板21および第2金属板22に広帯域アンテナ30を貼着することができるアンテナ装置3とすることができる。
<本発明の第3実施例の広帯域アンテナ>
次に、本発明の第3実施例のアンテナ装置4を説明する。第3実施例のアンテナ装置4は、第1アンテナ素子42および第2アンテナ素子43をメッシュ状の導電体で形成することにより、第3実施例のアンテナ装置4にかかる広帯域アンテナ40を透明化している。
次に、本発明の第3実施例のアンテナ装置4の構成を図12ないし図15に示す。図12は第3実施例のアンテナ装置4の構成を示す正面図であり、図13は第3実施例のアンテナ装置4の構成を示す背面図であり、図14は第3実施例のアンテナ装置4の構成を示す上面図であり、図15は第3実施例のアンテナ装置4の構成を示す左側面図および右側面図である。
これらの図に示すように、本発明の第3実施例のアンテナ装置4は、広帯域アンテナ40と第1金属板21および第2金属板22とから構成されている。この場合、広帯域アンテナ40は、第1金属板21および第2金属板22の上に配置されており、第1金属板21および第2金属板22は広帯域アンテナ40の被取付体となっている。なお、第1金属板21および第2金属板22として電極、例えば太陽光パネルの電極とすることができ、この場合、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられることになる。
第3実施例のアンテナ装置4における広帯域アンテナ40は、長方形の平板状とされた基板41を備えており、基板41は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やテフロン(登録商標)あるいはガラスエポキシ等の高周波特性の良好な絶縁性の素材から構成されている。この基板41の一面に並べて第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43との2つのパターンが形成されている。第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とのパターンは面状の形状とされ、基板41の一面上に蒸着やプリントあるいは貼着、エッチング等のいずれかによりパターンが形成されている。この場合、基板41はPETやテフロン(登録商標)等の高周波特性の良好な可撓性の透明樹脂からなる平板やフィルムから構成してもよい。また、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43はメッシュ状の導電体から形成されており、導電体の素材は、銅や銀ペーストなどの電気抵抗の低い導電体が好適とされる。図示する基板41は縦に長い長方形とされており、上半面にメッシュ状の第1アンテナ素子42が形成されており、下半面にメッシュ状の第2アンテナ素子43が形成されている。第1アンテナ素子42および第2アンテナ素子43とはほぼ線対称の形状とされ、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点42a,43aが形成されている。第1アンテナ素子42は、給電点42aから基板41の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板41の周縁に沿った長方形部とから構成されている。また、第2アンテナ素子43は第1アンテナ素子42とほぼ線対称の形状に形成されており、給電点43aから基板41の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板41の周縁に沿った長方形部とから構成されている。さらに、第1アンテナ素子42の一方のテーパ部における給電点42aの近傍の始端と、基板41の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部42bがそれぞれ形成されている。第2アンテナ素子43においても同様に、第2アンテナ素子43の一方のテーパ部における給電点43aの近傍の始端と、基板41の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部43bがそれぞれ形成されている。2つの突部42bおよび2つの突部43bはメッシュ状に形成することができる。
第3実施例のアンテナ装置4において、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とはメッシュ状の導電体で形成されているが、メッシュ状の導電体におけるメッシュは四角形とされており、メッシュの縦方向および横方向の間隔は共にDとされている。例えば、メッシュの間隔Dは約400μmとされ、メッシュを形成する線の幅は約8μmとされて、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体とされる。すなわち、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とは透明化されるようになる。なお、メッシュの間隔Dおよびメッシュを形成する線の幅の寸法は上記した値に限らず、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュが得られる寸法であればよい。
また、第3実施例のアンテナ装置4において、第1アンテナ素子42の給電点42aおよび第2アンテナ素子43の給電点43aは肉厚の矩形状とされたベタ状のパターンで形成されてハンダ付け可能とされている。給電点42aには同軸ケーブルとされる給電ケーブル44の中心導体44aの先端がハンダ付けされ、給電点43aには、給電ケーブル44の外導体44bがハンダ付けされている。
第3実施例にかかるアンテナ装置4の第1金属板21および第2金属板22は、広帯域アンテナ40の被取付体とされて、第1金属板21および第2金属板22の上に広帯域アンテナ40が接着等により取り付けられている。図示する第1金属板21および第2金属板22は、横に長い長方形状とされ縦方向の幅が所定寸法とされて、第1金属板21と第2金属板22との間にスリット部23が形成されている。このスリット部23の間隔内に広帯域アンテナ40における給電点42aおよび給電点43aと、第1アンテナ素子42の2つの突部42bおよび第2アンテナ素子43の2つの突部43bをほぼ含む領域が位置して、給電点42aおよび給電点43aと2つの突部42bおよび2つの突部43bをほぼ含む領域が第1金属板21および第2金属板22に対面しないようになる。これにより、第3実施例にかかるアンテナ装置4の広帯域アンテナ40が第1金属板21および第2金属板22に近接して使用されても、性能の劣化を低減することができるようになる。
第3実施例のアンテナ装置4の各部の寸法は、第2実施例のアンテナ装置5と同様とされており、図示しないが第1金属板21および第2金属板22の横方向の長さがそれぞれLa1、Lb1とされ、縦方向の幅がそれぞれWa1,Wb1とされ、スリット部23の間隔がSとされている。また、広帯域アンテナ40の寸法は、縦方向の寸法がL2とされ、横方向の寸法がW2とされている。さらに、2つの突部42bおよび2つの突部43bの延伸方向の長さがL3とされ、延伸方向に直交する方向の幅は所定の幅とされている。
なお、2つの突部42bおよび2つの突部53bにおけるそれぞれの突部の長さL3は、同じ寸法としてもよいが異なる寸法としてもよい。第1アンテナ素子42に形成した2つの突部42bおよび第2アンテナ素子43に形成した2つの突部43bにより、第1アンテナ素子42および第2アンテナ素子43におけるL成分とC成分との調整を行うことができ、調整を行うことで第3実施例のアンテナ装置4にかかる広帯域アンテナ40の広帯域性が改善されて、第3実施例のアンテナ装置4をより広帯域化することができる。上記L成分およびC成分の調整は、2つの突部42bおよび2つの突部43bの長さL3や幅を変化させることにより行うことができる。なお、突部42bおよび突部43bの数は2つに限らず、1つでもよいし3つ以上としてもよい。突部42bおよび突部43bは対称に設けてもよいが、非対称に設けてもよい。すなわち、突部42bおよび突部43bの形状や突出位置は図示する形状や位置に限らない。向き合って配置された第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43との間のテーパ部の間に形成された空間に配置できれば、突部42bおよび突部43bの形状や突出位置は任意の形状や位置とすることができる。
第3実施例にかかるアンテナ装置4の設計周波数帯域は、例えば650MHz~2750MHzとされ、広帯域アンテナ40と第1金属板21および第2金属板22との寸法の一例を上げる。この一例では、設計周波数帯域の中心周波数に広帯域アンテナ40を共振させて設計周波数帯域をカバーしている。この場合は、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとした時に、広帯域アンテナ40の長さL2を約1/2λとして、幅W2を約1/4λとして、広帯域アンテナ40を給電ケーブル44から中央給電され前記中心周波数に共振するダイポールアンテナとして機能させればよい。この場合、基板41の寸法は広帯域アンテナ40の長さL2と幅W2とほぼ同様の寸法とされる。また、第1金属板21および第2金属板22の長さLa1,Lb1は約3/4λとされ、第1金属板21および第2金属板22の幅Wa1,Wb1は約1/4λとされ、スリット部23の間隔Sは約1/14λとされる。なお、長さLa1,Lb1は上記寸法に限らず任意の長さとしてもよく、幅Wa1,Wb1は上記寸法に限らずより広い幅とすることができる。ただし、幅Wa1,Wb1を広い幅とすると、広帯域アンテナ30の共振周波数がずれるようになる。
また、他の例は、設計周波数帯域内の低域の周波数、例えば650MHzの周波数に広帯域アンテナ40を共振させて設計周波数帯域の低域をカバーする例とされる。この場合の広帯域アンテナ40の具体的な寸法について述べると、基板41においては基板41の比誘電率εrの影響を受けて波長は短縮される。例えば、基板41を比誘電率εrが約3のPET製とすると、基板31の波長短縮率は約57.8%となる。すると、650MHzの1/2波長は自由空間では約231mmとされるが、比誘電率εrが約3の基板41上においては波長短縮されて約133.5mmとなる。従って、基板41上に形成される広帯域アンテナ40の寸法L2を約135mmとすると、広帯域アンテナ40の共振周波数は約650MHzとなる。そこで、広帯域アンテナ40の基板41の比誘電率εrが約3とされた際に設計周波数帯域の低域をカバーする広帯域アンテナ40の概略寸法は、例えば、寸法L2が約135mmとされ、幅W2が約50mmとされる。また、基板41の厚さは約100μmとすることができる。
このように、第3実施例のアンテナ装置4における広帯域アンテナ40は小型となる。なお、基板41の長辺の寸法はL2とほぼ同様の寸法となり、基板41の短辺の寸法はW2とほぼ同様の寸法となる。また、突部42b、突部43bの長さL3は約12mm~約19.5mmとされ、突部42b、突部43bの幅は例えば約2mmとされる。
ここで、第3実施例のアンテナ装置4の広帯域アンテナ40における突部42b、突部43bの長さL3の範囲の根拠は、第2実施例のアンテナ装置3と同様であり、第3実施例のアンテナ装置4の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとして突部42b、突部43bを除いて上記寸法とされた本発明の第3実施例のアンテナ装置4において、第1アンテナ素子42における2つの突部42bおよび第2アンテナ素子43における2つの突部43bの合計4つの突部の長さL3を同じ寸法で同時に変化させた時のVSWR特性は前述した図20に示すグラフの通りとなる。この場合、突部42b、突部43bの幅は約2mmとされている。そして、図20に示すグラフのようにVSWRが2.0以下となる比帯域幅が70%以上となる突部42b、突部43bの長さL3は約12mm~約19.5mmとなり、この長さL3の範囲において約70%~約90%の比帯域が得られるようになる。VSWRが2.0以下となる比帯域幅として70%以上が得られるのは、突部42b、突部43bを設けたことによる作用である。
次に、第3実施例のアンテナ装置4におけるスリット部23の間隔Sの間隔L3の範囲の根拠は、第2実施例のアンテナ装置3と同様であり、第3実施例のアンテナ装置4の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとしてスリット部23の間隔Sを除いて上記寸法とされた本発明の第3実施例のアンテナ装置4において、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sを変化させた際のVSWR特性は前述した図24に示すグラフで示す通りとなる。この場合、第1アンテナ素子42および第2アンテナ素子43の突部42b、突部43bの長さL3が約12mmとされ、突部32b、突部33bの幅は約2mmとされている。その詳細説明は省略するが、本発明の第3実施例のアンテナ装置4においても、スリット部23の間隔Sを7.5mmを超えて20mmまで変化させると、間隔Sが7.5mm~20mmまでの範囲においてVSWR3.0以下帯域として約70%~約100%の70%以上の大きな比帯域が得られるようになる。これは、スリット部23に広帯域アンテナ40の給電点42a、43aと突部42b,43bのほとんどが位置して第1金属板21および第2金属板22の影響を受け難くなったからと考えられる。なお、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとすると約1/14λとされる間隔Sは約12mmとなる。
以上説明したように、本発明の第3実施例のアンテナ装置4は、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とが面状の形状に視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていると共に、2つの突部42bが第1アンテナ素子42に形成され、2つの突部43bが第2アンテナ素子43に形成されていることから、広帯域性が改善されたアンテナ装置4として機能する。また、第3実施例のアンテナ装置4において、基板41を可撓性の樹脂、例えばフィルムからなる基板として、基板41の一面に第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43および給電点42a,43aのパターンとを形成することにより、本発明の第3実施例のアンテナ装置4にかかる広帯域アンテナ40は屈曲性を有するようになり、基板41の他面に粘着層を設けることで曲面を有する第1金属板21および第2金属板22に広帯域アンテナ40を貼着することができるアンテナ装置4とすることができる。
さらに、第3実施例のアンテナ装置4において、基板41を透明樹脂からなる基板とすると共に、第1アンテナ素子42と第2アンテナ素子43とが、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていることから、第3実施例のアンテナ装置4における広帯域アンテナ40を透明化することができる。これにより、可視光を利用する金属体を有するデバイス、例えば、太陽光パネルの表面に発電機能の性能を維持した状態で外観をそこねることなく広帯域アンテナ40を接着等により設置することができるようになる。この場合、太陽光パネルは金属体とされる電極を有しており、この電極が第1金属板21および第2金属板22に相当し、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられている。
<本発明の第4実施例の広帯域アンテナ>
次に、本発明の第4実施例のアンテナ装置5を説明する。第4実施例のアンテナ装置5は、本発明の第3実施例のアンテナ装置4の変形例とされている。すなわち、第1アンテナ素子52および第2アンテナ素子53を形成している導電体のメッシュの形状を変更している。
次に、本発明の第4実施例のアンテナ装置5の構成を図16ないし図19に示す。図16は第4実施例のアンテナ装置5の構成を示す正面図であり、図17は第4実施例のアンテナ装置5の構成を示す背面図であり、図18は第4実施例のアンテナ装置5の構成を示す上面図であり、図19は第4実施例のアンテナ装置5の構成を示す左側面図および右側面図である。
これらの図に示すように、本発明の第4実施例のアンテナ装置5は、広帯域アンテナ50と第1金属板21および第2金属板22とから構成されている。この場合、広帯域アンテナ50は、第1金属板21および第2金属板22の上に配置されており、第1金属板21および第2金属板22は広帯域アンテナ50の被取付体となっている。なお、第1金属板21および第2金属板22として電極、例えば太陽光パネルの電極とすることができ、この場合、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられることになる。
第4実施例のアンテナ装置5における広帯域アンテナ50は、長方形の平板状とされた基板51を備えており、基板51は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やテフロン(登録商標)あるいはガラスエポキシ等の高周波特性の良好な絶縁性の素材から構成されている。この基板51の一面に並べて第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53との2つのパターンが形成されている。第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53とのパターンは面状の形状とされ、基板51の一面上に蒸着やプリントあるいは貼着、エッチング等のいずれかによりパターンが形成されている。この場合、基板51はPETやテフロン(登録商標)等の高周波特性の良好な可撓性の透明樹脂からなる平板やフィルムから構成してもよい。また、第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53はメッシュ状の導電体から形成されており、導電体の素材は、銅や銀ペーストなどの電気抵抗の低い導電体が好適とされる。図示する基板51は縦に長い長方形とされており、上半面にメッシュ状の第1アンテナ素子52が形成されており、下半面にメッシュ状の第2アンテナ素子53が形成されている。第1アンテナ素子52および第2アンテナ素子53とはほぼ線対称の形状とされ、第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点52a,53aが形成されている。第1アンテナ素子52は、給電点52aから基板51の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板51の周縁に沿った長方形部とから構成されている。また、第2アンテナ素子53は第1アンテナ素子52とほぼ線対称の形状に形成されており、給電点53aから基板51の周縁に達するよう拡がるテーパ部と、テーパ部に続くほぼ基板51の周縁に沿った長方形部とから構成されている。さらに、第1アンテナ素子52の一方のテーパ部における給電点52aの近傍の始端と、基板51の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部52bがそれぞれ形成されている。第2アンテナ素子53においても同様に、第2アンテナ素子53の一方のテーパ部における給電点53aの近傍の始端と、基板51の周縁に達する終端とから延伸するよう細長い2つの突部53bがそれぞれ形成されている。2つの突部52bおよび2つの突部53bはメッシュ状に形成することができる。
第4実施例のアンテナ装置5において、2つの突部52bを有する第1アンテナ素子52と2つの突部53bを有する第2アンテナ素子53とはメッシュ状の導電体で形成されているが、メッシュ状の導電体におけるメッシュは四角形に替えて三角形とされている。メッシュの間隔およびメッシュを形成する線の幅の寸法は、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュが得られる寸法とされている。また、メッシュの形状は三角形に限らず、多角形、多角形の組み合わせや円形、楕円形等の視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュが得られる寸法の形状とすることができる。これにより、第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53とは透明化されるようになる。
また、第4実施例のアンテナ装置5において、第1アンテナ素子52の給電点52aおよび第2アンテナ素子53の給電点53aは肉厚の矩形状とされたベタ状のパターンで形成されてハンダ付け可能とされている。給電点52aには同軸ケーブルとされる給電ケーブル54の中心導体54aの先端がハンダ付けされ、給電点53aには、給電ケーブル54の外導体54bがハンダ付けされている。
第4実施例にかかるアンテナ装置5の第1金属板21および第2金属板22は、広帯域アンテナ50の被取付体とされて、第1金属板21および第2金属板22の上に広帯域アンテナ50が接着等により取り付けられている。図示する第1金属板21および第2金属板22は、横に長い長方形状とされ縦方向の幅が所定寸法とされて、第1金属板21と第2金属板22との間にスリット部23が形成されている。このスリット部23の間隔内に広帯域アンテナ50における給電点52aおよび給電点53aと、第1アンテナ素子52の2つの突部52bおよび第2アンテナ素子53の2つの突部53bをほぼ含む領域が位置して、給電点52aおよび給電点53aと2つの突部52bおよび2つの突部53bをほぼ含む領域が第1金属板21および第2金属板22に対面しないようになる。これにより、第4実施例にかかるアンテナ装置5の広帯域アンテナ50が第1金属板21および第2金属板22に近接して使用されても、性能の劣化を低減することができるようになる。
第4実施例のアンテナ装置5の各部の寸法は、第3実施例のアンテナ装置4と同様とされており、図示しないが第1金属板21および第2金属板22の横方向の長さがそれぞれLa1、Lb1とされ、縦方向の幅がそれぞれWa1,Wb1とされ、スリット部23の間隔がSとされている。また、広帯域アンテナ50の寸法は、縦方向の寸法がL2とされ、横方向の寸法がW2とされている。さらに、2つの突部52bおよび2つの突部53bの延伸方向の長さがL3とされ、延伸方向に直交する方向の幅は所定の幅とされている。
なお、2つの突部52bおよび2つの突部53bにおけるそれぞれの突部の長さL3は、同じ寸法としてもよいが異なる寸法としてもよい。第1アンテナ素子52に形成した2つの突部52bおよび第2アンテナ素子53に形成した2つの突部53bにより、第1アンテナ素子52および第2アンテナ素子53におけるL成分とC成分との調整を行うことができ、調整を行うことで第4実施例のアンテナ装置5にかかる広帯域アンテナ50の広帯域性が改善されて、第4実施例のアンテナ装置5をより広帯域化することができる。上記L成分およびC成分の調整は、2つの突部52bおよび2つの突部53bの長さL3や幅を変化させることにより行うことができる。なお、突部52bおよび突部53bの数は2つに限らず、1つでもよいし3つ以上としてもよい。突部52bおよび突部53bは対称に設けてもよいが、非対称に設けてもよい。すなわち、突部52bおよび突部53bの形状や突出位置は図示する形状や位置に限らない。向き合って配置された第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53との間のテーパ部の間に形成された空間に配置できれば、突部52bおよび突部53bの形状や突出位置は任意の形状や位置とすることができる。
第4実施例にかかるアンテナ装置5の設計周波数帯域は、例えば650MHz~2750MHzとされ、広帯域アンテナ50と第1金属板21および第2金属板22との寸法の一例を上げる。この一例では、設計周波数帯域の中心周波数に広帯域アンテナ50を共振させて設計周波数帯域をカバーしている。この場合は、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとした時に、広帯域アンテナ50の長さL2を約1/2λとして、幅W2を約1/4λとして、広帯域アンテナ50を給電ケーブル54から中央給電され前記中心周波数に共振するダイポールアンテナとして機能させればよい。この場合、基板51の寸法は広帯域アンテナ50の長さL2と幅W2とほぼ同様の寸法とされる。また、第1金属板21および第2金属板22の長さLa1,Lb1は約3/4λとされ、第1金属板21および第2金属板22の幅Wa1,Wb1は約1/4λとされ、スリット部23の間隔Sは約1/14λとされる。なお、長さLa1,Lb1は上記寸法に限らず任意の長さとしてもよく、幅Wa1,Wb1は上記寸法に限らずより広い幅とすることができる。ただし、幅Wa1,Wb1を広い幅とすると、広帯域アンテナ30の共振周波数がずれるようになる。
また、他の例は、設計周波数帯域内の低域の周波数、例えば650MHzの周波数に広帯域アンテナ50を共振させて設計周波数帯域の低域をカバーする例とされる。この場合の広帯域アンテナ50の具体的な寸法について述べると、基板51においては基板51の比誘電率εrの影響を受けて波長は短縮される。例えば、基板51を比誘電率εrが約3のPET製とすると、基板51の波長短縮率は約57.8%となる。すると、650MHzの1/2波長は自由空間では約231mmとされるが、比誘電率εrが約3の基板51上においては波長短縮されて約133.5mmとなる。従って、基板51上に形成される広帯域アンテナ50の寸法L2を約135mmとすると、広帯域アンテナ50の共振周波数は約650MHzとなる。そこで、広帯域アンテナ50の基板51の比誘電率εrが約3とされた際に設計周波数帯域の低域をカバーする広帯域アンテナ50の概略寸法は、例えば、寸法L2が約135mmとされ、幅W2が約50mmとされる。また、基板51の厚さは約100μmとすることができる。
このように、第4実施例のアンテナ装置5における広帯域アンテナ50は小型となる。なお、基板51の長辺の寸法はL2とほぼ同様の寸法となり、基板51の短辺の寸法はW2とほぼ同様の寸法となる。また、突部52b、突部53bの長さL3は約12mm~約19.5mmとされ、突部52b、突部53bの幅は例えば約2mmとされる。
ここで、第4実施例のアンテナ装置5の広帯域アンテナ50における突部52b、突部53bの長さL3の範囲の根拠は、第2実施例のアンテナ装置3と同様であり、第4実施例のアンテナ装置5の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとして突部52b、突部53bを除いて上記寸法とされた本発明の第4実施例のアンテナ装置5において、第1アンテナ素子52における2つの突部52bおよび第2アンテナ素子53における2つの突部53bの合計4つの突部の長さL3を同じ寸法で同時に変化させた時のVSWR特性は前述した図20に示すグラフの通りとなる。この場合、突部52b、突部53bの幅は約2mmとされている。そして、図20に示すグラフのようにVSWRが2.0以下となる比帯域幅が70%以上となる突部52b、突部53bの長さL3は約12mm~約19.5mmとなり、この長さL3の範囲において約70%~約90%の比帯域が得られるようになる。VSWRが2.0以下となる比帯域幅として70%以上が得られるのは、突部52b、突部53bを設けたことによる作用である。
次に、第4実施例のアンテナ装置5におけるスリット部23の間隔Sの間隔L3の範囲の根拠は、第2実施例のアンテナ装置3と同様であり、第4実施例のアンテナ装置5の設計周波数帯域を650MHz~2750MHzとしてスリット部23の間隔Sを除いて上記寸法とされた本発明の第4実施例のアンテナ装置5において、第1金属板21と第2金属板22との間のスリット部23の間隔Sを変化させた際のVSWR特性は前述した図24に示すグラフで示す通りとなる。この場合、第1アンテナ素子52および第2アンテナ素子53の突部52b、突部53bの長さL3が約12mmとされ、突部52b、突部53bの幅は約2mmとされている。その詳細説明は省略するが、本発明の第4実施例のアンテナ装置5においても、スリット部23の間隔Sを7.5mmを超えて20mmまで変化させると、間隔Sが7.5mm~20mmまでの範囲においてVSWR3.0以下帯域として約70%~約100%の70%以上の大きな比帯域が得られるようになる。これは、スリット部23に広帯域アンテナ50の給電点52a、53aと突部52b,53bのほとんどが位置して第1金属板21および第2金属板22の影響を受け難くなったからと考えられる。なお、設計周波数帯域の中心周波数の波長をλとすると約1/14λとされる間隔Sは約12mmとなる。
以上説明したように、本発明の第4実施例のアンテナ装置5は、第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53とが面状の形状に視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていると共に、2つの突部52bが第1アンテナ素子52に形成され、2つの突部53bが第2アンテナ素子53に形成されていることから、広帯域性が改善されたアンテナ装置5として機能する。また、第4実施例のアンテナ装置5において、基板51を可撓性の樹脂、例えばフィルムからなる基板として、基板51の一面に第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53および給電点52a,53aのパターンとを形成することにより、本発明の第4実施例のアンテナ装置5にかかる広帯域アンテナ50は屈曲性を有するようになり、基板51の他面に粘着層を設けることで曲面を有する第1金属板21および第2金属板22に広帯域アンテナ50を貼着することができるアンテナ装置5とすることができる。
さらに、第4実施例のアンテナ装置5において、基板51を透明樹脂からなる基板とすると共に、第1アンテナ素子52と第2アンテナ素子53とが、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていることから、第4実施例のアンテナ装置5における広帯域アンテナ50を透明化することができる。これにより、可視光を利用する金属体を有するデバイス、例えば、太陽光パネルの表面に発電機能の性能を維持した状態で外観をそこねることなく広帯域アンテナ50を接着等により設置することができるようになる。この場合、太陽光パネルは金属体とされる電極を有しており、この電極が第1金属板21および第2金属板22に相当し、第1金属板21と第2金属板22との電極の間にスリット部23が設けられている。
上記説明した本発明の実施例のアンテナ装置は、広帯域アンテナを2枚の金属体の上に設置するようにしたが、これに限らず2枚を超える複数枚の金属体の上に広帯域アンテナを設置するようにしてもよい。この場合、広帯域アンテナの給電点を含む領域が金属板の間に設けられたスリット部に位置するようにする。
本発明の実施例のアンテナ装置は、広帯域アンテナを金属体の上に設置することができると共に広帯域の周波数特性を有していることから、周波数の拡張が進んでいるIoT機器に適用することが好適とされる。その場合、IoT機器では商用電源が利用できない環境に設置される場合があり、IoT機器に内蔵される通信モジュールには、二次電池から電源が供給される場合が多くされている。そして、二次電池を充電するために太陽光パネルを備えさせることが多い。この場合、太陽光パネルはIoT機器の外面に設置されるのが通常であるが、通信モジュールに必要とされるアンテナ例えば広帯域アンテナをIoT機器の内部に設置すると、太陽光パネルの影響を受けて広帯域アンテナが所要の性能を発揮できないようになる。また、太陽光パネルは電極を有しており、電極が導電体とされることから太陽光パネルの上に広帯域アンテナを設置すると広帯域アンテナの性能が劣化することになる。しかしながら、本発明の実施例のアンテナ装置では広帯域アンテナを金属体の上に設置することができることから、発明の実施例のアンテナ装置を適用することにより、広帯域アンテナをIoT機器の外面に設置された太陽光パネルの上に設置できるようになる。この場合において、本発明の実施例のアンテナ装置にかかる広帯域アンテナを透明化した広帯域アンテナとすることにより、太陽光が遮られて太陽光パネルは性能通りの発電をすることが困難になることを防止することができる。すなわち、本発明のアンテナ装置を適用することで透明化された本発明にかかる広帯域アンテナを太陽光パネルの上に設置するようにすれば、太陽光パネルには太陽光が十分照射されることから、太陽光パネルは性能通りの発電を行うことができるようになる。そして、本発明のアンテナ装置は透明化された広帯域アンテナを備えており、広帯域アンテナは視覚的に透明とされ可視光を透過するので、IoT機器の意匠を損なうことなくIoT機器の外面に設置することができる。なお、IoT機器への取付面である外面が曲面とされていても、本発明にかかる可撓性で絶縁性の透明樹脂からなるフィルムから構成された基板を備える本発明にかかる広帯域アンテナを用いることにより、曲面であっても取り付けることができる。この場合、本発明にかかる広帯域アンテナにおいては、基板の一面のみに広帯域アンテナを構成する第1アンテナ素子、第2アンテナ素子等のパターンが形成されていることから、基板の他面を粘着層としてIoT機器の取付面に貼着することができる。なお、本発明のアンテナ装置は、IoT機器に限らず通信モジュールを内蔵するデバイス、特に金属体を有するデバイスに適用することができる。
1 アンテナ装置、2 アンテナ装置、3 アンテナ装置、4 アンテナ装置、5 アンテナ装置、10 広帯域アンテナ、11 基板、12 第1アンテナ素子、12a,13a 給電点、13 第2アンテナ素子、14 給電ケーブル、14a 中心導体、14b 外導体、21 第1金属板、22 第2金属板、23 スリット部、23a~23c スリット部、24 第1金属板、25 第2金属板、30 広帯域アンテナ、31 基板、32 第1アンテナ素子、32a,33a 給電点、32b,33b 突部、33 第2アンテナ素子、34 給電ケーブル、34a 中心導体、34b 外導体、40 広帯域アンテナ、41 基板、42 第1アンテナ素子、42a,43a 給電点、42b,43b 突部、43 第2アンテナ素子、44 給電ケーブル、44a 中心導体、44b 外導体、50 広帯域アンテナ、51 基板、52 第1アンテナ素子、52a,53a 給電点、52b,53b 突部、53 第2アンテナ素子、54 給電ケーブル、54a 中心導体、54b 外導体、100 平面アンテナ、110 絶縁基板、111 第1エレメント、111a 第1ループエレメント、111b 第1T型エレメント、112 第2エレメント、112a 第2ループエレメント、112b 第2T型エレメント、113 無給電素子、114a,114b 給電部

Claims (11)

  1. 金属板と、該金属板の上に配置された広帯域アンテナとからなるアンテナ装置であって、
    前記広帯域アンテナは、
    平板状の長方形とされている絶縁性の基板と、
    該基板の一面に並べて面状の形状に導電体で形成された第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とからなり、
    前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とはほぼ線対称の形状とされ、前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、前記給電点のそれぞれからテーパ状に拡がる面状に形成されており、
    前記金属板には所定幅のスリット部が設けられて、該スリット部により前記給電点を含む領域が前記金属板に対面しないように、前記広帯域アンテナにおける前記基板の他面上に金属板が配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなる基板とされ、さらに、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ装置の設計周波数帯域における中心周波数の波長をλとした時に、前記金属板の前記スリット部の幅が約λ/14とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 金属板と、該金属板の上に配置された広帯域アンテナとからなるアンテナ装置であって、
    前記広帯域アンテナは、
    平板状の長方形とされている絶縁性の基板と、
    該基板の一面に並べて面状の形状に導電体で形成された第1アンテナ素子と第2アンテナ素子とからなり、
    前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが互いに向かい合う端部のほぼ中央に、それぞれ給電点が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、前記給電点のそれぞれからテーパ状に拡がる面状に形成されていると共に、該テーパ状の部分から延伸する突部が形成されており、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とはほぼ線対称の形状とされており、
    前記金属板には所定幅のスリット部が設けられて、該スリット部により前記給電点を含む領域が前記金属板に対面しないように、前記広帯域アンテナにおける前記基板の他面上に金属板が配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなる基板とされ、さらに、前記突部が形成された前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過するメッシュ状の導電体で形成されていると共に、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子のそれぞれの前記給電点はベタ状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされていることを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなる基板とされ、さらに、前記突部が形成された前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子とは、視覚的に透明とされ可視光を透過する三角形、四角形または多角形、円形、楕円形のメッシュからなるメッシュ状の導電体で形成されていると共に、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子のそれぞれの前記給電点はベタ状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
  9. 前記広帯域アンテナにおける前記絶縁性の基板が透明樹脂からなるフィルム基板とされていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 前記広帯域アンテナにおける前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子に形成された前記突部の長さが、設計周波数帯域における0.9GHzの周波数の波長λaに対して約0.036λa~約0.059λaの長さとされ、2.0GHzの周波数の波長λbに対して約0.080λb~約0.130λbの長さとされていることを特徴とする請求項5ないし9のいずれかに記載のアンテナ装置。
  11. 前記広帯域アンテナの設計周波数帯域における中心周波数の波長をλとした時に、前記金属板の前記スリット部の幅が約λ/14とされていることを特徴とする請求項5ないし9のいずれかに記載のアンテナ装置。
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