JP2024001478A - タービン部品の製造方法 - Google Patents

タービン部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024001478A
JP2024001478A JP2022100155A JP2022100155A JP2024001478A JP 2024001478 A JP2024001478 A JP 2024001478A JP 2022100155 A JP2022100155 A JP 2022100155A JP 2022100155 A JP2022100155 A JP 2022100155A JP 2024001478 A JP2024001478 A JP 2024001478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passage
discharge
manufacturing
internal passage
turbine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022100155A
Other languages
English (en)
Inventor
咲生 松尾
Saki Matsuo
秀次 谷川
Hidetsugu Tanigawa
竜太 伊藤
Ryuta Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2022100155A priority Critical patent/JP2024001478A/ja
Priority to PCT/JP2023/020018 priority patent/WO2023248728A1/ja
Publication of JP2024001478A publication Critical patent/JP2024001478A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/20Direct sintering or melting
    • B22F10/28Powder bed fusion, e.g. selective laser melting [SLM] or electron beam melting [EBM]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/40Structures for supporting workpieces or articles during manufacture and removed afterwards
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/60Treatment of workpieces or articles after build-up
    • B22F10/64Treatment of workpieces or articles after build-up by thermal means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F10/00Additive manufacturing of workpieces or articles from metallic powder
    • B22F10/60Treatment of workpieces or articles after build-up
    • B22F10/68Cleaning or washing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D25/00Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from, other groups
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants

Abstract

【課題】内部通路内の残留粉末を除去しつつも、タービン部品の製造コストを抑える。【解決手段】ベースプレート上に金属粉末を配しつつ前記金属粉末を結合及び固化させて、内部通路と、前記内部通路に連通している排出通路とを有する積層造形物を形成する造形物形成工程と、前記内部通路内に残った不要の金属粉末を除去する粉末除去工程と、を実行する。前記内部通路は、前記積層造形物の複数の外面のうちで前記ベースプレートに対向する外面であるベース対向面を除く外面で開口する導入開口を有する。前記排出通路は、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面を除く外面で開口する排出開口を有する。前記粉末除去工程では、前記内部通路の前記導入開口から前記内部通路内にガスを導入して、前記内部通路内の前記残留粉末をガスと共に前記排出通路の排出開口から排出する。【選択図】図9

Description

本開示は、タービンを構成するタービン部品の製造方法に関する。
タービンの構成するタービン部品には、三次元の複雑な形状を成している部品が多い。このため、近年、積層造形法で、タービン部品を製造する方法が検討されている。
この積層造形法で部品等を製造する方法としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている方法がある。この方法では、ベースプレート上に金属粉末を配しつつ金属粉末を結合及び固化させて、部品等になる積層造形物を形成する。この積層造形物は、複数の外面と、複数の外面内に存在する内部通路と、を有する。内部通路は、複数の外面中でベースプレートと対向するベース対向面で開口する二つの開口を有する。積層造形物の形成後、内部通路内には、金属粉末が残っている。そこで、この方法では、ベースプレート上に積層造形物を形成した後、先ず、ベースプレートを貫通し、内部通路の二つの開口のうち一方の開口に連通する入口用孔と、ベースプレートを貫通し、内部通路の二つの開口のうち他方の開口に連通する出口用孔と、を形成する。そして、ベースプレートの入口用孔から圧縮空気等を導入して、内部通路内に金属粉末を圧縮空気等と共に、ベースプレートの出口用孔から排出している。
特開2004-027328号公報
上記特許文献1に記載の方法では、ベースプレートに孔を開けてしまうため、再び、ベースプレートを利用できず、製造コストが嵩む、という問題点がある。
そこで、本開示は、内部通路内の残留粉末を除去しつつも、製造コストを抑えることができるタービン部品の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための発明に係る一態様のタービン部品の製造方法は、
ベースプレート上に金属粉末を配しつつ前記金属粉末を結合及び固化させて、複数の外面と、前記複数の外面内に存在する内部通路と、前記内部通路に連通している排出通路とを有する積層造形物を形成する造形物形成工程と、前記内部通路内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去する粉末除去工程と、前記粉末除去工程後に、前記ベースプレート上の前記積層造形物を加熱して、前記積層造形物に熱処理を施す熱処理工程と、前記熱処理工程後に、前記ベースプレートから前記積層造形物を離すプレート離脱工程と、前記ベースプレートから離れた前記積層造形物を用いてタービン部品を完成される仕上げ工程と、を実行する。前記造形物形成工程で形成する前記積層造形物の前記内部通路は、前記複数の外面のうちで前記ベースプレートに対向する外面であるベース対向面を除く外面の一つである導入開口面で開口する導入開口を有する。前記造形物形成工程で形成する前記積層造形物の前記排出通路は、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面を除く外面の少なくとも一つである排出開口面で開口する排出開口を有する。前記粉末除去工程では、前記内部通路の前記導入開口から前記内部通路内に流体を導入して、前記内部通路内の前記残留粉末を前記流体と共に前記排出通路の排出開口から排出する。
本態様では、造形物形成工程後であって熱処理工程前に粉末除去工程S2を実行するので、積層造形物の内部通路内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去できる。さらに、本態様では、積層造形物の複数の外面のうちで、ベースプレートに対向する外面であるベース対向面を除く外面に、粉末除去工程で内部通路にガス等の流体を導入する導入開口と、この粉末除去工程で残留粉末を流体と共に排出する排出開口と、を形成しているので、粉末除去にあたりベースプレートを加工する必要がない。このため、本態様では、ベースプレートを再利用することができ、タービン部品の製造コストを抑えることができる。
本開示の一態様によれば、内部通路内の残留粉末を除去しつつも、タービン部品の製造コストを抑えることができる。
本発明に係る一実施形態におけるガスタービンの模式的な断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるガスタービンの要部断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるタービン部品である分割環の斜視図である。 図3におけるIV-IV線断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるタービン部品の製造手順を示すフローチャートである。 本発明に係る一実施形態における積層造形物の斜視図である。 図6におけるVII-VII線断面図である。 図6におけるVIII矢視図である。 本発明に係る一実施形態における粉末除去工程を説明するための説明図である。 本発明に係る一実施形態における開口塞ぎ工程を説明するための説明図である。 本発明に係る一実施形態における排出通路形成部除去工程を説明するための説明図である。 本発明に係る一実施形態の変形例における第一排出開口を塞ぐ排出開口塞ぎ工程を説明するための説明図である。 本発明に係る一実施形態の変形例における第二排出開口を塞ぐ排出開口塞ぎ工程を説明するための説明図である。
以下、本開示に係るタービン部品、及びこのタービン部品を備えるタービンの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「タービンの実施形態」
タービンの実施形態について、図1~図4を参照して説明する。
本実施形態におけるタービンは、図1に示すように、ガスタービン1である。このガスタービン1は、外気Aを圧縮して圧縮空気Acomを生成する圧縮機10と、燃料供給源からの燃料Fを圧縮空気Acom中で燃焼させて燃焼ガスGを生成する燃焼器20と、燃焼ガスGにより駆動するタービン30と、を備える。
圧縮機10は、軸線Arを中心として回転する圧縮機ロータ11と、圧縮機ロータ11を覆う圧縮機ケーシング15と、複数の静翼列18と、を有する。タービン30は、軸線Arを中心として回転するタービンロータ31と、タービンロータ31を覆うタービンケーシング35と、複数の静翼列38と、を有する。なお、以下では、軸線Arが延びる方向を軸線方向Da、この軸線Arを中心とした周方向を単に周方向Dcとし、軸線Arに対して垂直な方向を径方向Drとする。また、軸線方向Daの一方側を軸線上流側Dau、その反対側を軸線下流側Dadとする。また、径方向Drで軸線Arに近づく側を径方向内側Dri、その反対側を径方向外側Droとする。
圧縮機10は、タービン30に対して軸線上流側Dauに配置されている。
圧縮機ロータ11とタービンロータ31とは、同一軸線Ar上に位置し、互いに接続されてガスタービンロータ2を成す。このガスタービンロータ2には、例えば、発電機GENのロータが接続されている。ガスタービン1は、さらに、中間ケーシング6を備える。この中間ケーシング6は、軸線方向Daで、圧縮機ケーシング15とタービンケーシング35との間に配置されている。圧縮機ケーシング15と中間ケーシング6とタービンケーシング35とは、互いに接続されてガスタービンケーシング5を成す。
圧縮機ロータ11は、図1及び図2に示すように、軸線Arを中心として軸線方向Daに延びるロータ軸12と、このロータ軸12に取り付けられている複数の動翼列13と、を有する。複数の動翼列13は、軸線方向Daに並んでいる。各動翼列13は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の動翼で構成されている。複数の動翼列13の各軸線下流側Dadには、複数の静翼列18のうちのいずれか一の静翼列18が配置されている。各静翼列18は、圧縮機ケーシング15の内側に設けられている。各静翼列18は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の静翼で構成されている。
タービンロータ31は、軸線Arを中心として軸線方向Daに延びるロータ軸32と、このロータ軸32に取り付けられている複数の動翼列33と、を有する。複数の動翼列33は、軸線方向Daに並んでいる。各動翼列33は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の動翼で構成されている。複数の動翼列33の各軸線上流側Dauには、複数の静翼列38のうちのいずれか一の静翼列38が配置されている。各静翼列38は、タービンケーシング35の内側に設けられている。各静翼列38は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の静翼で構成されている。
ロータ軸32の外周側とタービンケーシング35の内周側との間であって、軸線方向Daで動翼列33及び静翼列38が配置されている環状の空間は、燃焼器20からの燃焼ガスGが流れる燃焼ガス流路39を成す。この燃焼ガス流路39は、軸線Arを中心として環状を成し、軸線方向Daに長い。
タービンケーシング35は、図2に示すように、タービンケーシング本体36と、複数の分割環40と、を有する。分割環40は、動翼列33の径方向外側Droに位置して、動翼列33と径方向Drで対向する。この分割環40は、動翼列33が存在する軸線方向Daの位置における、燃焼ガス流路39の径方向外側Droの縁の一部を確定する。タービンケーシング本体36は、タービンロータ31の外周を囲むように軸線Arを中心として筒状を成す。このタービンケーシング本体36の内周側の部分に、複数の静翼列38及び複数の分割環40が取り付けられている。
燃焼器20は、中間ケーシング6に取り付けられている。燃焼器20は、図2に示すように、燃料Fが内部で燃焼する尾筒(又は燃焼筒)22と、この尾筒22内に燃料を噴射する複数のバーナ21と、を有する。
前述の分割環40は、図3及び図4に示すように、母材41と、この母材41の表面の一部に形成されている遮熱コート層49とを有する。母材41は、例えば、ニッケル基合金で形成されている。遮熱コート層49は、母材41の表面に形成されているボンドコート層と、このボンドコート層の表面に形成されているトップコート層と、を有する。ボンドコート層は、例えば、CoNiCrAlY等の金属で形成されている。また、トップコート層は、例えば、ZrO系のセラミックで形成されている。
母材41は、周方向Dc及び軸線方向Daに広がる板状の分割環本体42と、分割環本体42の周縁から径方向外側Droに延びる周壁47と、周壁47の一部に形成されている複数のフック48と、を有する。分割環本体42は、前端面43fと、後端面43bと、一対の側端面43sと、ガスパス側面45pと、反ガスパス側面45aと、を有する。前端面43fは、軸線上流側Dauを向く。後端面43bは、前端面43fに対して背合わせの関係にあり、軸線下流側Dadを向く。一対の側端面43sは、周方向Dcを向き、且つ互に背合わせ関係にある。ガスパス側面45pは、径方向内側Driを向く。反ガスパス側面45aは、径方向外側Droを向く。周壁47は、前壁47fと、後壁47bと、一対の側壁47sと、を有する。前壁47fは、分割環本体42の前端面43fに沿うよう形成されている。後壁47bは、分割環本体42の後端面43bに沿うよう形成されている。前壁47fと後壁47bとは、軸線方向Daで、互に間隔をあけて対向している。一対の側壁47sのうち一方の側壁47sは、分割環本体42の一対の側端面43sのうちの一方の側端面43sに沿って形成されている。一対の側壁47sのうち他方の側壁47sは、分割環本体42の一対の側端面43sのうちの他方の側端面43sに沿って形成されている。一対の側壁47sは、周方向Dcで、互に間隔をあけて対向している。複数のフック48のうち、一部のフック48は、前壁47fの径方向外側Droに形成され、他のフック48は、後壁47bの径方向外側Droに形成されている。いずれのフック48も、径方向外側Droに延びる部分と、この部分の径方向外側Droの端から軸線方向Daに延びる部分と、を有する。これらのフック48は、分割環40をタービンケーシング本体36に取り付ける役目を担う。
分割環本体42は、さらに、複数の冷却空気通路46を有する。各冷却空気通路46は、導入通路46a、主通路46bと、を有する。導入通路46aは、分割環本体42の反ガスパス側面45aと前壁47fとの境の位置から、軸線上流側Dauに向かうに連れて次第に径方向内側Driに向かうように延びている。この導入通路46aは、分割環本体42の反ガスパス側面45aと前壁47fとの境で開口する空気入口46iを有する。主通路46bは、導入通路46aの軸線上流側Dauの端であって径方向内側Driの端の位置で、導入通路46aと連通している。この主通路46bは、導入通路46aとの連通位置から軸線下流側Dadに向かって延びている。主通路46bは、分割環本体42の後端面43bで開口する空気出口46oを有する。主通路46bを確定する面中で、ガスパス側面45pの側の部分は、この主通路が延びる方向で凹凸を繰り返すように形成されている。すなわち、主通路46bを確定する面には、タービュレータ57が形成されている。
遮熱コート層49は、分割環本体42のガスパス側面45p、前端面43f、後端面43b、一対の側端面43sに形成されている。
以上で説明したガスタービン1を構成する部品は、いずれもタービン部品である。また、タービン部品のうちで、高温の燃焼ガスに接する部品は、タービン高温部品である。タービン高温部品としては、燃焼器20を構成する部品、タービン30の静翼、タービン30の動翼、分割環40がある。
「タービン部品の製造方法の実施形態」
以下、タービン部品の一である分割環40の製造方法について、図5~図11を参照して説明する。
分割環40の製造では、図5のフローチャートに示すように、まず、積層造形物を形成する(造形物形成工程S1)。本実施形態では、この積層造形物を粉末床溶融結合(PBF:Powder Bed Fusion)法で形成する。このPBF法では、図6に示すように、ベースプレートP上に、この積層造形物50を形成する金属粉末を配し、ベースプレートP上に金属粉末の層の予め定められた領域に高密度エネルギーを照射して、この領域内の金属粉末を溶融させる。そして、この領域内の溶融金属を急速冷却して凝固させて、所定形状の金属凝固層を形成する。PBF法では、金属凝固層上に、以上の方法で所定の形状の金属凝固層を繰り返して形成し、所定の三次元形状の積層造形物50を形成する。
以上で説明したPBF法には、レーザ光により金属粉末を溶融して、この金属粉末を結合及び固化させるSLM(Selective Laser Melting)方式と、電子ビームにより金属粉末を溶融して、この金属粉末を結合及び固化させるEBM(Electron Beam Melting)(電子ビーム積層造形)方式とがある。本実施形態では、SLM方式を採用する。但し、本実施形態において、EBM方式を採用してもよい。
この積層造形物50は、先に説明した分割環40の母材41となる。このため、本実施形態で、積層造形物50を形成する金属粉末は、ニッケル基合金の粉末である。積層造形物50は、図6~図8に示すように、分割環本体42になる本体部52と、分割環40の周壁47になる周壁部67と、分割環40の複数のフック48になるフック部68と、を有する。本体部52は、分割環本体42と同様に、前端面53fと、後端面53bと、一対の側端面53sと、ガスパス側面55pと、反ガスパス側面55aと、を有する。前端面53f及び後端面53bは、互に背合わせの関係である。一対の側端面53sは、互に背合わせ関係である。ガスパス側面55p及び反ガスパス側面55aは、互に背合わせの関係である。ガスパス側面55p及び反ガスパス側面55aは、前端面53fが広がる方向、後端面53bが広がる方向、及び一対の側端面53sが広がる方向に対して垂直な方向成分を有する方向に広がっている。一対の側端面53sは、いずれも、前端面53fと後端面53bとを接続し、且つガスパス側面55pと反ガスパス側面55aとを接続する。
積層造形物50の本体部52は、さらに、複数の内部通路56と、複数の排出通路66と、を有する。内部通路56は、ベースプレートPに対して垂直な方向成分を有する方向、言い換えると、上下方向に延びている。この内部通路56は、分割環40の冷却空気通路46を形成する。このため、内部通路56は、冷却空気通路46の導入通路46aになる副内部通路56aと、冷却空気通路46の主通路46bになる主内部通路56bと、を有する。副内部通路56aは、本体部52の反ガスパス側面55aと周壁部67における前壁部67fとの境の位置から、前端面53fに向かうに連れて次第にガスパス側面55pに向かうように延びている。この副内部通路56aは、本体部52の反ガスパス側面55aと前壁部67fとの境で開口する反ガスパス側開口56aoを有する。この反ガスパス側開口56aoは、冷却空気通路46の空気入口46iを成す。主内部通路56bは、積層造形物50の前端面53fから後端面53bまで延びている。この主内部通路56bは、積層造形物50の前端面53fで開口する前開口56bfと、積層造形物50の後端面53bで開口する後開口56bbとを有する。主内部通路56bは、副内部通路56aの前端面53fの側の端であってガスパス側面55pの側の端の位置で、副内部通路56aと連通している。主内部通路56bを確定する面中で、ガスパス側面55pの側の部分は、この主内部通路56bが延びる方向で凹凸を繰り返すように形成されている。すなわち、主内部通路56bを確定する面には、タービュレータ57が形成されている。
本体部52の後端面53bは、ベースプレートPに対向するベース対向面83を成す。また、本体部52の前端面53fは、ベース反対面84を成すと共に、主内部通路56bの前開口56bfが形成されている導入開口面85を成す。また、主内部通路56bの前開口56bfは、導入開口56ioを成す。
複数の排出通路66のうち、一部の複数の排出通路66は、第一排出通路66aを成し、他の一の排出通路66は、第二排出通路66bを成す。第一排出通路66a及び第二排出通路66bは、図6~図8に示すように、いずれも、内部通路56中でベースプレート寄りの端部で、内部通路56と連通し、且つベースプレートPに沿って延びている。ここで、内部通路56中でベースプレート寄りの端部とは、内部通路56中で最もベースプレートPの側の端から、内部通路56の全長の例えば1/10の距離までの部分である。
複数の第一排出通路66aは、それぞれ、複数の内部通路56のうちの一の内部通路56中で最もベースプレートPの側の端で、この一の内部通路56と連通している。この第一排出通路66aは、ベース対向面83から上側に凹み、内部通路56との連通位置から、ガスパス側面55p、及び、後壁部67bの表面であって反ガスパス側の表面である後反ガスパス側面55abにまで延びている溝である。言い換えると、第一排出通路66aは、ベース対向面83から上側に凹み、ガスパス側面55pから後壁部67bの後反ガスパス側面55abにまで延び、途中で一の内部通路56と連通している溝である。この第一排出通路66aは、排出開口66oとして、ガスパス側面55p及び後反ガスパス側面55abで開口している第一排出開口66aoを有する。よって、ガスパス側面55p、及び後反ガスパス側面55abは、いずれも排出開口面86としての第一排出開口面86aを成す。
第二排出通路66bは、内部通路56中でベースプレート寄りの端部であって、第一排出通路66aと内部通路56との連通位置よりも前端面53f(ベース対向面83)の側の位置で、全ての内部通路56と連通している。この第二排出通路66bは、一対の側端面53sのうち一方の側端面53sから他方の側端面53sまで延び、その途中で全ての内部通路56と連通している。よって、この第二排出通路66bは、複数の第一排出通路66aのそれぞれと連通していることになる。また、この第二排出通路66bは、第一排出通路66aに対して異なる方向に延びていることになる。この第二排出通路66bは、排出開口66oとして、本体部52における一対の側端面53sのそれぞれで開口している第二排出開口66boを有する。よって、本体部52の一対の側端面53sは、いずれも排出開口面86としての第二排出開口面86bを成す。
PBF法で、内部通路56を有する積層造形物50を形成する場合、第一金属凝固層より上側に複数の金属凝固層を形成する過程で噴射した金属粉末が、第一金属凝固層中の内部通路形成部に至り、この内部通路形成部中にこの金属粉末が残る。特に、本実施形態のように、内部通路56を確定する面にタービュレータ57が形成され、この面に凹凸があるため、凹の部分に金属粉末が溜まり易い。この金属粉末は、不要の金属粉末である。そこで、本実施形態では、造形物形成工程S1が終了すると、内部通路56内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去する粉末除去工程S2を実行する。
粉末除去工程S2では、図9に示すように、内部通路56の前開口56bfである導入開口56ioから内部通路56内に流体を導入して、内部通路56内の残留粉末を流体と共に、第一排出通路66aの二つの第一排出開口66aoと、第二排出通路66bの二つの第二排出開口66boとから排出する。ここで、残留粉末を排出するために導入する流体としては、空気や窒素などの気体の他に、水などの液体であってもよい。また、流体を導入して排出する方法としては、空気中において気体や液体を内部通路に噴射する方法、液体中に積層造形物を浸漬させた状態で気体や液体を内部通路に噴射する方法、内部通路から導入された流体を排出通路から吸引することによる方法などが挙げられる。なお、流体は内部通路から導入する場合の他に、排出通路から導入する場合があってもよい。
粉末除去工程S2が終了すると、図10に示すように、内部通路56の前開口56bfを塞ぐ(開口塞ぎ工程S3)。この開口塞ぎ工程S3では、積層造形物50を形成する金属と同じ金属であるニッケル基合金製の蓋91で、前開口56bfである導入開口56ioを塞ぎ、この蓋91を積層造形物50に溶接する。
ベースプレートP上の積層造形物50には内部応力が生じている場合がある。この内部応力が生じている状態で、ベースプレートPから積層造形物50を切り離すと、この積層造形物50が変形することがある。また、本実施形態のタービン部品のように高温の燃焼ガスに晒される部品には高温クリープ寿命を長くすることが求められる。そこで、本実施形態では、粉末除去工程S2後に、積層造形物50に生じている内部応力を低減すると共に、高温クリープ寿命を長くするため、ベースプレートP上の積層造形物50を加熱して、この積層造形物50に熱処理を施す(熱処理工程S4)。
この熱処理工程S4では、例えば、数時間にわたって積層造形物50を1000℃前後の温度にまで加熱する。なお、熱処理の時間及び加熱温度は、積層造形物50を構成する金属元素の成分量等に応じて適宜設定される。この熱処理工程S4では、積層造形物50を1000℃前後の温度にまで加熱するため、仮に、積層造形物50の内部通路56内に不要な金属粉末が残っていると、この金属粉末が溶融し、内部通路56の内面に固着する虞がある。このため、開口塞ぎ工程S3後に、熱処理工程S4を実行する必要がある。
熱処理工程S4が終了すると、ベースプレートPから積層造形物50を切り離す(プレート離脱工程S5)。
プレート離脱工程S5が終了すると、ベースプレートPから離れた積層造形物50に対して各種処理を施し、タービン部品としての分割環40を完成させる(仕上げ工程S6)。
この仕上げ工程S6で施す各種処理は、タービン部品の種類に応じて異なるが、本実施形態では、この仕上げ工程S6では、機械加工処理、遮熱コート層49形成処理、孔清掃処理を行う。言い換えると、この仕上げ工程S6では、機械加工工程S7と、遮熱コート層形成工程S8と、孔清掃工程S9とを実行する。
機械加工工程S7では、積層造形物50に対して機械加工を施し、積層造形物50の外面を仕上げる。この機械加工処理により、分割環40の母材41が完成する。この機械加工処理では、積層造形物50中でベース対向面83及び第一排出通路66a及び第二排出通路66bを含む部分を除去する排出通路形成部除去工程S7aを実行する。この排出通路形成部除去工程S7aの実行により、図11に示すように、分割環40の母材41における後端面43bが完成すると共に、母材41の後端面43bで開口する冷却空気通路46の空気出口46oが完成する。
遮熱コート層形成工程S8では、機械加工工程S7で完成した分割環40の母材41の表面の一部に、遮熱コート層49を形成する。具体的に、図3及び図4に示すように、母材41の一部である分割環本体42のガスパス側面45p、前端面43f、後端面43b、及び、一対の側端面43sに遮熱コート層49を形成する。この遮熱コート層49の形成にあたり、まず、母材41の表面に、例えば、CoNiCrAlY等の金属粉末を溶射して、この母材41の表面上にボンドコート層を形成する。次に、ボンドコート層上に、例えば、ZrO系のセラミック粉末を溶射して、このボンドコート層上にトップコート層を形成する。
以上のように、遮熱コート層形成工程S8では、金属粉末やセラミック粉末を用いるため、冷却空気通路46の空気出口46oからこれらの粉末が冷却空気通路46内に入り込む。そこで、本実施形態では、遮熱コート層形成工程S8後に、冷却空気通路46内に入った粉末を除去する通路清掃工程S9を実行する。
以上でタービン部品としての分割環40が完成する。なお、必要に応じて、機械加工工程S7後に、付属品を母材41に取り付ける付属品取付工程を追加してもよい。
以上のように、本実施形態では、造形物形成工程S1後であって熱処理工程S4前に粉末除去工程S2を実行するので、積層造形物50の内部通路56内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去できる。また、本実施形態では、内部通路56に連通する排出通路66が複数形成されるので、内部通路56内の残留粉末を効率的に排出することができる。しかも、本実施形態では、第一排出通路66aと第二排出通路66bとが互いに異なる方向に延び、且つ互いに連通しているので、この観点からも、内部通路56内の残留粉末を効率的に排出することができる。
さらに、本実施形態では、積層造形物50の複数の外面のうちで、ベースプレートPに対向する外面であるベース対向面83を除く外面に、粉末除去工程S2で内部通路56に流体を導入する導入開口56ioと、この粉末除去工程S2で残留粉末を流体と共に排出する排出開口66oと、を形成しているので、粉末除去にあたりベースプレートPを加工する必要がない。このため、本実施形態では、ベースプレートPを再利用することができ、タービン部品の製造コストを抑えることができる。
また、本実施形態では、排出通路形成部除去工程S7aを実行するので、排出通路66のないタービン部品を製造することができる。
「変形例」
以上の実施形態におけるいずれの排出通路66も、二つの開口を有する。しかしながら、排出通路66の開口は、一つのみでもよい。
以上の実施形態は、排出通路66として第一排出通路66aと第二排出通路66bとを有する。しかしながら、第一排出通路66aと第二排出通路66bとのうち、いずれか一方の排出通路66のみを有してもよい。
以上の実施形態で、造形物形成工程S1で形成する主内部通路56bは、ベース反対面84としての前端面53fで開口する前開口56bfを有する。しかしながら、造形物形成工程S1で形成する主内部通路56bは、前開口56bfが無くてもよい。この場合、主内部通路56bに連通している副内部通路56aの反ガスパス側開口56aoを導入開口とし、粉末除去工程S2では、この導入開口から内部通路56内にガスを導入する。よって、この場合、副内部通路56aの反ガスパス側開口56aoは、冷却空気通路46の空気入口46iを成すのみならず、導入開口も成す。
以上の実施形態では、仕上げ工程S6で、積層造形物50中でベース対向面83及び第一排出通路66a及び第二排出通路66bを含む部分を除去する排出通路形成部除去工程S7aを実行する。しかしながら、この排出通路形成部除去工程S7aを実行せず、完成品である分割環40に第一排出通路66a及び第二排出通路66bを残してもよい。この場合、粉末除去工程S2後に、第一排出通路66aの第一排出開口66ao及び第二排出通路66bの第二排出開口66boを塞ぐ排出開口塞ぎ工程S3a(図5参照)を実行してもよい。この排出開口塞ぎ工程S3aでは、図12に示すように、積層造形物50を形成する金属と同じ金属であるニッケル基合金製の蓋92で、第一排出開口66aoを塞ぎ、この蓋92を積層造形物50に溶接する。さらに、図13に示すように、積層造形物50を形成する金属と同じ金属であるニッケル基合金製の蓋93で、第二排出開口66boを塞ぎ、この蓋93を積層造形物50に溶接する。なお、ここでは、第一排出開口66aoと第二排出開口66boの両方を塞ぐが、いずれか一方の開口、例えば、第二排出開口66boのみを塞いでもよい。
また、以上で説明した排出開口塞ぎ工程S3a及び前述の開口塞ぎ工程S3を、粉末除去工程S2後に行っているが、熱処理工程S4やプレート離脱工程S5の後に行ってもよい。例えば、以上で説明した排出開口塞ぎ工程S3a及び前述の開口塞ぎ工程S3を、仕上げ工程S6中の一工程として行ってもよい。但し、排出開口塞ぎ工程S3a及び開口塞ぎ工程S3で溶接を行う場合には、熱処理工程S4の前に行うことが好ましい。
以上の実施形態のタービン部品は、ガスタービン1の分割環40である。しかしながら、内部通路56を有する部品であれば、ガスタービン1の他のガスタービン高温部品を以上で説明した方法で製造してもよい。このような他のガスタービン高温部品としては、前述したように、燃焼器の部品、タービンの静翼、タービンの動翼等がある。さらに、タービン部品は、ガスタービン1の部品に限らず、内部通路を有していれば、例えば、蒸気タービンの部品であってもよい。
本開示は、以上で説明した実施形態及び変形例に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲において、種々の追加、変更、置き換え、部分的削除等が可能である。
「付記」
以上の実施形態及び変形例におけるタービン部品の製造方法は、例えば、以下のように把握される。
(1)第一態様におけるタービン部品の製造方法は、
ベースプレートP上に金属粉末を配しつつ前記金属粉末を結合及び固化させて、複数の外面と、前記複数の外面内に存在する内部通路56と、前記内部通路56に連通している排出通路66とを有する積層造形物50を形成する造形物形成工程S1と、前記内部通路56内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去する粉末除去工程S2と、前記粉末除去工程S2後に、前記ベースプレートP上の前記積層造形物50を加熱して、前記積層造形物50に熱処理を施す熱処理工程S4と、前記熱処理工程S4後に、前記ベースプレートPから前記積層造形物50を離すプレート離脱工程S5と、前記ベースプレートPから離れた前記積層造形物50を用いてタービン部品を完成される仕上げ工程S6と、を実行する。前記造形物形成工程S1で形成する前記積層造形物50の前記内部通路56は、前記複数の外面のうちで前記ベースプレートPに対向する外面であるベース対向面83を除く外面の一つである導入開口面85で開口する導入開口56ioを有する。前記造形物形成工程S1で形成する前記積層造形物50の前記排出通路66は、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面83を除く外面の少なくとも一つである排出開口面86で開口する排出開口66oを有する。前記粉末除去工程S2では、前記内部通路56の前記導入開口56ioから前記内部通路56内に流体を導入して、前記内部通路56内の前記残留粉末を前記流体と共に前記排出通路66の排出開口66oから排出する。
本態様では、造形物形成工程S1後であって熱処理工程S4前に粉末除去工程S2を実行するので、積層造形物50の内部通路56内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去できる。さらに、本態様では、積層造形物50の複数の外面のうちで、ベースプレートPに対向する外面であるベース対向面83を除く外面に、粉末除去工程S2で内部通路56にガス等の流体を導入する導入開口56ioと、この粉末除去工程S2で残留粉末を流体と共に排出する排出開口66oと、を形成しているので、粉末除去にあたりベースプレートPを加工する必要がない。このため、本態様では、ベースプレートPを再利用することができ、タービン部品の製造コストを抑えることができる。
(2)第二態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記排出通路66は、前記複数の外面のうちで、前記ベース対向面83の除く二つの外面のそれぞれで開口する排出開口66oを有し、前記二つの外面は、いずれも前記排出開口面86を成す。
本態様では、排出通路66が二つの排出開口66oを有するので、内部通路56内の残留粉末を効率的に内部通路56外に排出することができる。
(3)第三態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様又は前記第二態様におけるタービン部品の製造方法において、前記造形物形成工程S1では、前記内部通路56に連通する前記排出通路66を複数形成する。
本態様では、内部通路56に連通する排出通路66が複数形成されるので、内部通路56内の残留粉末を効率的に内部通路56外に排出することができる。
(4)第四態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第三態様におけるタービン部品の製造方法において、複数の排出通路66のうち、第一排出通路66aと第二排出通路66bとは、互に交差する方向に延び、且つ互いに連通している。
第一排出通路66aと第二排出通路66bとが互いに同じ方向に延びている場合よりも、内部通路56内の残留粉末を効率的に内部通路56外に排出することができる。
(5)第五態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様から前記第四態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記内部通路56を確定する面の少なくとも一部は、前記内部通路56が延びる方向で凹凸が繰り返すよう形成されている。
内部通路56を確定する面に凹凸がある場合、この凹に残留粉末が溜まりやすい。このため、内部通路56を確定する面に凹凸がある場合には、本態様のように、必ず、粉末除去工程S2を実行することが好ましい。
(6)第六態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様から前記第五態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記内部通路56は、前記ベース対向面83と背合わせの関係にあるベース反対面84で開口する前記導入開口56ioを有する主内部通路56bと、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面83と前記ベース反対面84を除く外面で開口し、前記主内部通路56bに連通している副内部通路56aと、を有する。前記粉末除去工程S2と前記熱処理工程S4と前記プレート離脱工程S5とのうちのいずれか一の工程の後に、前記主内部通路56bの前記ベース反対面84で開口している前記導入開口56ioを塞ぐ開口塞ぎ工程S3を実行する。
本態様では、開口塞ぎ工程S3後では、導入開口56ioが塞がれている。このため、本態様では、ベース反対面84に導入開口56ioを有していないタービン部品を製造することができる。
(7)第七態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様から前記第六態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記内部通路56は、前記ベースプレートPに対して垂直な方向成分を有する方向に延びている。前記排出通路66は、前記ベースプレートPに対して平行な方向成分を有する方向に延びている。
(8)第八態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第七態様におけるタービン部品の製造方法において、前記排出通路66は、前記内部通路56中で前記ベースプレート寄りの端部で、前記内部通路56と連通し、且つ前記ベースプレートPに沿って延びている。
(9)第九態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第八態様におけるタービン部品の製造方法において、前記排出通路66は、前記ベース対向面83から上側に凹み、前記内部通路56との連通位置から前記排出開口面86まで延びている溝である。
(10)第十態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第八態様におけるタービン部品の製造方法において、前記排出通路66は、前記積層造形物50中で前記ベースプレート寄りの部分であって、前記ベース対向面83よりも上側に離れた部分で、前記内部通路56との連通位置から前記排出開口面86まで延びている。
(11)第十一態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第八態様におけるタービン部品の製造方法において、前記排出通路66は、第一排出通路66aと、第二排出通路66bと、を有する。前記第一排出通路66aは、前記内部通路56の前記ベースプレートPの側の端で前記内部通路56と連通し、前記ベース対向面83から上側に凹み、前記内部通路56との連通位置から、前記排出開口面86としての第一排出開口面86aまで延びている溝である。前記第二排出通路66bは、前記内部通路56の前記ベースプレートPの寄りの部分であって前記第一排出通路66aよりも前記ベースプレートPから上側に離れた位置で前記内部通路56と連通し、前記内部通路56との連通位置から、前記排出開口面86としての第二排出開口面86bまで延びる。前記第二排出開口面86bは、前記複数の外面のうちで、前記ベース対向面83及び前記第一排出開口面86aを除く面である。前記第一排出開口面86a及び前記第二排出開口面86bは、いずれも、複数の外面のうちで、前記ベース対向面83の縁に接続されている外面である。
本態様では、内部通路56に連通する排出通路66が複数形成されるので、内部通路56内の残留粉末を効率的に内部通路56外に排出することができる。しかも、本態様では、第一排出通路66aと第二排出通路66bとが互いに異なる方向に延び、且つ互いに連通しているので、この観点からも、内部通路56内の残留粉末を効率的に内部通路56外に排出することができる。
(12)第十二態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第八態様から前記第十一態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記仕上げ工程S6は、前記積層造形物50中で、前記ベース対向面83及び前記排出通路66を含む部分を除去する排出通路形成部除去工程S7aを含む。
本態様では、排出通路66のないタービン部品を製造することができる。
(13)第十三態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様から前記第十一態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記粉末除去工程S2と前記熱処理工程S4と前記プレート離脱工程S5とのうちのいずれか一の工程の後に、前記排出通路66の前記排出開口66oを塞ぐ排出開口塞ぎ工程S3aを実行する。
本態様では、排出通路66を残しても、この排出通路66が排出通路66として機能しないタービン部品を製造することができる。
(14)第十四態様におけるタービン部品の製造方法は、
前記第一態様から前記第十三態様のうちのいずれか一態様におけるタービン部品の製造方法において、前記仕上げ工程S6は、前記積層造形物50の前記複数の外面のうち、少なくとも一部の外面上に遮熱コート層49を形成する遮熱コート層形成工程S8を含む。
1:ガスタービン
2:ガスタービンロータ
5:ガスタービンケーシング
6:中間ケーシング
10:圧縮機
11:圧縮機ロータ
12:ロータ軸
13:動翼列
15:圧縮機ケーシング
18:静翼列
20:燃焼器
21:バーナ
22:尾筒(又は燃焼筒)
30:タービン
31:タービンロータ
32:ロータ軸
33:動翼列
35:タービンケーシング
36:タービンケーシング本体
38:静翼列
39:燃焼ガス流路
40:分割環
41:母材
42:分割環本体
43f:前端面
43b:後端面
43s:側端面
45p:ガスパス側面
45a:反ガスパス側面
46:冷却空気通路
46i:空気入口
46o:空気出口
46a:導入通路
46b:主通路
47:周壁
47f:前壁
47b:後壁
47s:側壁
48:フック
49:遮熱コート層
50:積層造形物
52:本体部
53f:前端面
53b:後端面
53s:側端面
55p:ガスパス側面
55a:反ガスパス側面
55ab:後反ガスパス側面
56:内部通路
56a:副内部通路
56ao:反ガスパス側開口
56b:主内部通路
56bf:前開口
56io:導入開口
56bb:後開口
57:タービュレータ
66:排出通路
66o:排出開口
66a:第一排出通路
66ao:第一排出開口
66b:第二排出通路
66bo:第二排出開口
67:周壁部
67f:前壁部
68:フック部
83:ベース対向面
84:ベース反対面
85:導入開口面
86:排出開口面
86a:第一排出開口面
86b:第二排出開口面
91,92,93:蓋
A:外気
Acom:圧縮空気
G:燃焼ガス
F:燃料
P:ベースプレート
Ar:軸線
Da:軸線方向
Dau:軸線上流側
Dad:軸線下流側
Dc:周方向
Dr:径方向
Dri:径方向内側
Dro:径方向外側

Claims (13)

  1. ベースプレート上に金属粉末を配しつつ前記金属粉末を結合及び固化させて、複数の外面と、前記複数の外面内に存在する内部通路と、前記内部通路に連通している排出通路とを有する積層造形物を形成する造形物形成工程と、
    前記内部通路内に残った不要の金属粉末である残留粉末を除去する粉末除去工程と、
    前記粉末除去工程後に、前記ベースプレート上の前記積層造形物を加熱して、前記積層造形物に熱処理を施す熱処理工程と、
    前記熱処理工程後に、前記ベースプレートから前記積層造形物を離すプレート離脱工程と、
    前記ベースプレートから離れた前記積層造形物を用いてタービン部品を完成される仕上げ工程と、
    を実行し、
    前記造形物形成工程で形成する前記積層造形物の前記内部通路は、前記複数の外面のうちで前記ベースプレートに対向する外面であるベース対向面を除く外面の一つである導入開口面で開口する導入開口を有し、
    前記造形物形成工程で形成する前記積層造形物の前記排出通路は、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面を除く外面の少なくとも一つである排出開口面で開口する排出開口を有し、
    前記粉末除去工程では、前記内部通路の前記導入開口から前記内部通路内に流体を導入して、前記内部通路内の前記残留粉末を前記流体と共に前記排出通路の排出開口から排出する、
    タービン部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記排出通路は、前記複数の外面のうちで、前記ベース対向面の除く二つの外面のそれぞれで開口する排出開口を有し、前記二つの外面は、いずれも前記排出開口面を成す、
    タービン部品の製造方法。
  3. 請求項1に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記造形物形成工程では、前記内部通路に連通する前記排出通路を複数形成する、
    タービン部品の製造方法。
  4. 請求項3に記載のタービン部品の製造方法において、
    複数の排出通路のうち、第一排出通路と第二排出通路とは、互に異なる方向に延び、且つ互いに連通している、
    タービン部品の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記内部通路を確定する面の少なくとも一部は、前記内部通路が延びる方向で凹凸が繰り返すよう形成されている、
    タービン部品の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記内部通路は、前記ベース対向面と背合わせの関係にあるベース反対面で開口する前記導入開口を有する主内部通路と、前記複数の外面のうちで前記ベース対向面と前記ベース反対面を除く外面で開口し、前記主内部通路に連通している副内部通路と、を有し、
    前記粉末除去工程と前記熱処理工程と前記プレート離脱工程とのうちのいずれか一の工程の後に、前記主内部通路の前記ベース反対面で開口している前記導入開口を塞ぐ開口塞ぎ工程を実行する、
    タービン部品の製造方法。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記内部通路は、前記ベースプレートに対して垂直な方向成分を有する方向に延び、
    前記排出通路は、前記ベースプレートに対して平行な方向成分を有する方向に延びている、
    タービン部品の製造方法。
  8. 請求項7に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記排出通路は、前記内部通路中で前記ベースプレート寄りの端部で、前記内部通路と連通し、且つ前記ベースプレートに沿って延びている、
    タービン部品の製造方法。
  9. 請求項8に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記排出通路は、前記ベース対向面から上側に凹み、前記内部通路との連通位置から前記排出開口面まで延びている溝である、
    タービン部品の製造方法。
  10. 請求項8に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記排出通路は、前記積層造形物中で前記ベースプレート寄りの部分であって、前記ベース対向面よりも上側に離れた部分で、前記内部通路との連通位置から前記排出開口面まで延びている、
    タービン部品の製造方法。
  11. 請求項8に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記排出通路は、第一排出通路と、第二排出通路と、を有し、
    前記第一排出通路は、前記内部通路の前記ベースプレートの側の端で前記内部通路と連通し、前記ベース対向面から上側に凹み、前記内部通路との連通位置から、前記排出開口面としての第一排出開口面まで延びている溝であり、
    前記第二排出通路は、前記内部通路の前記ベースプレートの寄りの部分であって前記第一排出通路よりも前記ベースプレートから上側に離れた位置で前記内部通路と連通し、前記内部通路との連通位置から、前記排出開口面としての第二排出開口面まで延び、
    前記第二排出開口面は、前記複数の外面のうちで、前記ベース対向面及び前記第一排出開口面を除く面であり、
    前記第一排出開口面及び前記第二排出開口面は、いずれも、複数の外面のうちで、前記ベース対向面の縁に接続されている外面である、
    タービン部品の製造方法。
  12. 請求項8に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記仕上げ工程は、前記積層造形物中で、前記ベース対向面及び前記排出通路を含む部分を除去する排出通路形成部除去工程を含む、
    タービン部品の製造方法。
  13. 請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン部品の製造方法において、
    前記粉末除去工程と前記熱処理工程と前記プレート離脱工程とのうちのいずれか一の工程の後に、前記排出通路の前記排出開口を塞ぐ排出開口塞ぎ工程を実行する、
    タービン部品の製造方法。
JP2022100155A 2022-06-22 2022-06-22 タービン部品の製造方法 Pending JP2024001478A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022100155A JP2024001478A (ja) 2022-06-22 2022-06-22 タービン部品の製造方法
PCT/JP2023/020018 WO2023248728A1 (ja) 2022-06-22 2023-05-30 タービン部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022100155A JP2024001478A (ja) 2022-06-22 2022-06-22 タービン部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024001478A true JP2024001478A (ja) 2024-01-10

Family

ID=89379767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022100155A Pending JP2024001478A (ja) 2022-06-22 2022-06-22 タービン部品の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2024001478A (ja)
WO (1) WO2023248728A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2962061B1 (fr) * 2010-07-01 2013-02-22 Snecma Procede de fabrication d'une piece metallique par fusion selective d'une poudre
JP7382881B2 (ja) * 2020-03-31 2023-11-17 三菱重工業株式会社 造形物の製造方法
JP7356397B2 (ja) * 2020-04-17 2023-10-04 三菱重工業株式会社 高温部品及び回転機械

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023248728A1 (ja) 2023-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11434821B2 (en) Feature based cooling using in wall contoured cooling passage
EP3415718B1 (en) Gas turbine engine components with air-cooling features, and related methods of manufacturing the same
EP1211385B1 (en) Making cooling channels in turbine components
US7922455B2 (en) Steam-cooled gas turbine bucker for reduced tip leakage loss
US10415394B2 (en) Gas turbine engine blade with ceramic tip and cooling arrangement
CN106944620B (zh) 用于在冷却孔中制作悬置凸片的添加制造方法
US10934852B2 (en) Turbine blade tip cooling system including tip rail cooling insert
US8870523B2 (en) Method for manufacturing a hot gas path component and hot gas path turbine component
US10226812B2 (en) Additively manufactured core for use in casting an internal cooling circuit of a gas turbine engine component
JP2014177938A (ja) マイクロ冷却レーザ堆積材料層を備えた構成要素並びにその製造方法
US20190169999A1 (en) Turbine component with tip rail cooling passage
US10822963B2 (en) Axial flow cooling scheme with castable structural rib for a gas turbine engine
WO2023248728A1 (ja) タービン部品の製造方法
US11208902B2 (en) Tip rail cooling insert for turbine blade tip cooling system and related method
JP7317944B2 (ja) ガスタービンエンジンの高温ガス経路構成部品を形成する方法
US20190170000A1 (en) Turbine component with rail coolant directing chamber
WO2014023687A1 (en) A turbomachine component for hot gas path of a gas turbine
US20200182068A1 (en) Axial flow cooling scheme with structural rib for a gas turbine engine
EP3851643B1 (en) Turbine nozzle with compliant joint and method of additively manufacturing the same
US11421541B2 (en) Turbine nozzle with compliant joint
EP3272440B1 (en) System and process to provide self-supporting additive manufactured ceramic core