JP2023554611A - 連続流反応器における好気性生物廃水処理 - Google Patents

連続流反応器における好気性生物廃水処理 Download PDF

Info

Publication number
JP2023554611A
JP2023554611A JP2023534668A JP2023534668A JP2023554611A JP 2023554611 A JP2023554611 A JP 2023554611A JP 2023534668 A JP2023534668 A JP 2023534668A JP 2023534668 A JP2023534668 A JP 2023534668A JP 2023554611 A JP2023554611 A JP 2023554611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
sorter
wastewater
compartment
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023534668A
Other languages
English (en)
Inventor
ダイク, エドワード ジョン ヘンリック ファン
マリオ プロンク,
ヴィクトル アルバート ハークスマン,
Original Assignee
ハスコニングディーエイチヴィー ネダーランド ビー.ブイ.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ハスコニングディーエイチヴィー ネダーランド ビー.ブイ. filed Critical ハスコニングディーエイチヴィー ネダーランド ビー.ブイ.
Publication of JP2023554611A publication Critical patent/JP2023554611A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/30Aerobic and anaerobic processes
    • C02F3/302Nitrification and denitrification treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/30Aerobic and anaerobic processes
    • C02F3/302Nitrification and denitrification treatment
    • C02F3/307Nitrification and denitrification treatment characterised by direct conversion of nitrite to molecular nitrogen, e.g. by using the Anammox process
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F2003/001Biological treatment of water, waste water, or sewage using granular carriers or supports for the microorganisms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2203/00Apparatus and plants for the biological treatment of water, waste water or sewage
    • C02F2203/004Apparatus and plants for the biological treatment of water, waste water or sewage comprising a selector reactor for promoting floc-forming or other bacteria
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/40Liquid flow rate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2305/00Use of specific compounds during water treatment
    • C02F2305/06Nutrients for stimulating the growth of microorganisms
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Abstract

本発明は、連続フロースルー好気性生物活性汚泥反応器Bにて基質含有廃水を浄化する方法に関する。本方法では、供給された廃水1の前処理ステップVB後に、生物汚泥6の少なくとも一部が、選別機Sにおいて嫌気性条件又は無酸素条件下で、浄化すべき基質含有廃水2の少なくとも一部を用いて調整され、選別機Sの汚泥の少なくとも20wt%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有するようになっており、その後、追加の嫌気性接触ステップ又は無酸素接触ステップ後に、このように調整された汚泥/水混合物3が好気性浄化反応器Bに供給され、好気性処理Bを受け、好気性処理後の処理済み廃水4が、沈降NB、浮選、又は機械的分離によって汚泥から分離され、好気性処理済みの廃水から分離された汚泥が、返送汚泥6として選別機に返送される。【選択図】図1

Description

本発明は、好気性グラニュール汚泥を用いる連続フロースルー反応器における好気性生物廃水浄化の分野に関する。
水生環境を保護するために、住宅、都市、及び産業活動からの廃水を生物処理することが重要な活動である。多数の生物浄化技術が知られており、これらは大まかに嫌気性技術と好気性技術とに分けられる。両方の技術が微生物を使用し、この微生物は、廃水の汚染物質を基質として使用することにより、汚染物質を害の少ない物質に変換する。嫌気性技術では、微生物(MO)と廃水との混合物に酸素をそれほど加えることなく、MOが繁殖する。MOは、主に汚染物質をメタンガス及びMOの増殖に変換する。このような嫌気性技術の例として、BioBulk、UASB、EGSB、及び嫌気性MBRがある。この種類の技術の利点は、メタンガスを利用できることである。しかしながら、主な欠点は、廃水処理性能がかなり限られ、水生環境を十分に保護するためには、その後の好気性技術の処理が必要になることが多いことである。以下に示す本発明は、この嫌気性の種類の浄化技術の一部ではないことに留意されたい。
好気性技術では、様々な方法で、例えば、表面曝気装置を通して、気泡曝気装置を通して、又は他の方法で空気を導入することにより、酸素がMOに供給される。好気性MOは、主に有機炭素汚染物質を二酸化炭素及びMOの増殖に変換する。
さらに、好気性MOに加えて、窒素及びリン酸塩などの栄養素を廃水から除去できるMOが繁殖することができるような方法で、プロセス条件が設定される好気性技術がある。このようなプロセス条件は、いわゆる嫌気性条件及び無酸素条件を含むことが多い。無酸素条件では、有機汚染物質に加えて、亜硝酸塩及び硝酸塩などの酸化窒素化合物も存在し、これらを無害な窒素ガスに変換するMOが繁殖することができる。いわゆる嫌気性条件下では、このような酸化窒素化合物の濃度は限定されているか、又は全く存在しない。このような条件下で、例えばPAO(リン酸塩蓄積生物)の種類のMOのような、リン酸塩を蓄積できるMOが繁殖することができる。これらのプロセス条件についての「嫌気性」という用語は、一般的に使用され、嫌気性浄化技術における用語と同様であるが、非常に異なる種類のMOを表し、主にメタンを生成する前述の嫌気性浄化技術のMOと混同してはならないことに留意されたい。亜硝酸塩を含むアンモニウムを窒素ガスに変換することのできる特定のMOもあることに留意されたい。この種類のMOは、アナモックス(無酸素アンモニウム酸化剤)と呼ばれることが多い。この種類のMOは、炭素汚染物質の存在下では繁殖できず、これらの重要な汚染物質を除去することもできない。したがって、アナモックスMOを使用する技術は、好気性廃水処理には属さず、このような好気性浄化技術要素を、アンモニウム又は有機窒素汚染物質から亜硝酸塩を生成する前処理として必要とすることが多い。
一般的に使用され、最近まで世界中で最も広く適用されている好気性廃水浄化の技術は、いわゆる連続(又はフロースルー)活性汚泥システムである。欧州特許第0474296号に記載のいわゆるカルーセル技術が、このような実施形態の一例である。MOは、汚泥フロックの形態で増殖し、この汚泥フロックがカルーセル浄化反応器において廃水と共に循環し、このようにして好気性条件及び無酸素条件の両方に晒される。循環する活性汚泥におけるPAO MOの増殖を可能にするために、上流の嫌気性反応器を有するカルーセルの実施形態もある。活性汚泥(AS)のMOにより廃水から汚染物質が除去された後、ASは、沈降、浮選、薄膜フィルタ、又は他の手段によって水から分離され、ASは、好気性プロセス条件、無酸素プロセス条件、及び/又は嫌気性プロセス条件に返送される。ASの分離を適切且つ迅速に進めるために、ASが良好な沈降特性を有することが重要である。そのため、いわゆる汚泥選別機がASシステムに使用されることが多く、ASシステムでは、沈降特性の低い、いわゆる糸状MOの増殖を抑制するために、リサイクルされたASが未処理の廃水と十分に混合される。このような汚泥選別機は、多くの実施形態で使用可能であり、1つ若しくは複数の区画又は反応器を備えることができ、常に十分に混合され、曝気により又は曝気なしで動作することができる。また、PAOの増殖を促すために、非曝気汚泥選別機の接触時間を、組込み若しくは連続非曝気接触槽によって延長することができる。組込み若しくは連続非曝気接触槽を含む又は含まないこれらの汚泥選別機の特徴は、活性汚泥と水とが十分に混合され、汚泥選別機における汚泥の滞留時間が汚泥/水混合物の滞留時間と同じであることである。言い換えると、汚泥滞留時間(SRT)は水理学的滞留時間(HRT)と同じである。別の特徴は、汚泥選別機のすべての汚泥が同じSRTを有することを制御することであり、予想外にSRTの分布が限られている場合、この分布は異なるサイズの汚泥粒子に相当する。以下に示す本発明は、HRT=SRTであるこの種の汚泥選別機には関連しないことに留意されたい。
好気性活性汚泥システムの新しい種類は、凝集剤活性汚泥の代わりにグラニュール汚泥を利用する。科学的に、好気性グラニュール汚泥は、少なくとも0.212mm~典型的には6mm未満のサイズの汚泥と定義され、以て、沈降中に凝固が起こらず、その後、5分間の沈降後の汚泥容量指数(汚泥の沈降特性の尺度)は、30分間の沈降後の指数に相当する。主な利点は、好気性グラニュール汚泥が、綿状活性汚泥(0.5~2m/h)よりもはるかに高速で(4~40m/h)沈降し、グラニュールが十分に大きい場合、栄養素除去のための前述の必要な無酸素条件及び嫌気性条件が生じ、グラニュール汚泥が曝気されてグラニュールの外層の好気性MOが有機炭素汚染物質を分解しても、これにより、グラニュールの深いところでリン酸塩の脱窒及び固着を同時に行うことができることである。したがって、活性汚泥システムと比較すると、汚泥を様々な必要条件に晒すために循環及び推進力が全く必要ないか又はそれほど必要ではなく、20~50%のエネルギー節約になる。しかしながら、これは、適用される曝気条件に応じて、汚泥が、0.4mmのグラニュールサイズ、好ましくは1mm超(及び好ましくは6mm未満)のサイズを有することを必要とし、そうでない場合には、グラニュール内の深いところで脱窒能力が全く実現されないか又は不十分にしか実現されない。加えて、グラニュール汚泥処理プラントの建設コストは、活性汚泥システムの建設コストよりも著しく低い。一方で、汚泥の急速な沈降により、浄化反応器及び清澄器において必要な水理学的滞留時間が短くなり、他方で、グラニュール汚泥の良好な沈降特性により、MOの量がはるかに多くなる。比較のために、活性汚泥システムが3~5g/lのMO濃度を使用することが多い場合、これはグラニュール汚泥システムについては8~20g/lである。
廃水の好気性浄化のために実際に広く適用されている最初のグラニュール汚泥技術が、国際公開第2004/024638号に記載されている。活性汚泥からグラニュール汚泥への移行を実現するため、且つ浄化プロセス中にグラニュールを維持するために、いくつかの重要なプロセス-技術的条件がある。グラニュール汚泥が「嫌気性」段階に晒される(ここでは、嫌気性は「曝気されない」ことを指し、厳密に言えば、この段階は(硝酸塩の存在下で)無酸素でもあり得る)ため、MOは有機炭素汚染物質を吸収できることが必須である。好気性処理中、この吸収は、MOが吸収された炭素汚染物質を特に消費できるようにするために重要であり、これはグラニュール形成を実現するための重要な条件である。加えて、この炭素は、グラニュールの無酸素部分及び嫌気性部分において酸化窒素化合物を窒素ガスに変換するために必要である。さらに、綿状活性汚泥の量を制限することが重要である。前述の嫌気性段階における吸収後に、炭素汚染物質の一部も廃水に残るため、これにより、限られた量の活性汚泥フロックが増殖することになる。これらの重要なプロセス条件を作り出すために、国際公開第2004/024638号は、連続バッチ反応器(SBR)の種類の反応器である、不連続廃水供給による浄化反応器を使用する。第1の段階で、廃水が底部から反応器に供給され、したがって、希釈されていない廃水が、有機物質を吸収できるグラニュールに接触する。その後、廃水の供給が停止され、酸素含有ガスの供給が開始される。好気性、無酸素、及び嫌気性の生物学的変換が、廃水を所望の水質まで浄化するのに十分に行われた後、最悪の沈降特性を有する汚泥が、形成された綿状汚泥と共に、反応器から排出される。フロック、より悪い沈降汚泥、及びより良好な沈降汚泥の分離は、ある一定の度合いの汚泥沈降が既に行われた後にのみ汚泥を排出することによって、且つ反応器の上部から汚泥を排出することによって実現される。学術文献では、この分離は選択圧とも呼ばれる。
最初に国際公開第2004/024638号に記載された、好気性グラニュール汚泥の最初の実用的な実装及びその動作方法及び実施形態以来、この技術は、その多くの利点により、活性汚泥システムの適用に急速に取って代わりつつある。しかしながら、この方法及び実施形態の主な欠点は、これがSBRで行われるが、既存の処理プラントの大部分が連続活性汚泥に基づいていることである。連続供給反応器から不連続供給反応器への変換は容易ではない。グラニュール汚泥の多くの利点、及びグラニュール汚泥の形成に必要な厳しいプロセス条件への前述の科学的洞察によって動かされて、グラニュール汚泥を連続フロースルー処理反応器にも適用する多くの試みがなされている。例えば、国際公開第2017/025345号は、分離器を使用して、連続活性汚泥システムの曝気槽からの活性汚泥の一部を2つの部分、すなわち高速沈降部と低速沈降部とに分離し、嫌気性槽において高速沈降部を、処理すべき廃水及び返送汚泥と混合するプロセスを記載している。
米国特許出願公開第2020/0002201号は、最終清澄器から連続浄化プロセスの開始へリサイクルされる活性汚泥の一部が、連続活性汚泥システムの開始に循環される前に「培養器」で処理される連続活性汚泥システムを記載している。開示された処理方法は、無酸素条件及び嫌気性条件の適用を含み、以て、化学物質を添加することにより、又は一次沈降による汚泥の一部を発酵させることにより、追加の炭素源も提供される。加えて、プロセスの様々な位置で、分離器を使用して、低速の沈降汚泥を選択的に排出する。国際公開第2004024638号と同様に、このプロセスは、グラニュール形成を実現するために、すべての条件を提供し、すなわち、嫌気性段階があり、分離器によって選択圧が加えられる。しかしながら、このプロセスによる実地試験の公開された結果(持続可能な廃水処理及び資源回収に関するIWAイノベーション会議、上海(2019年11月))は、この方法が広範囲のグラニュール化を生じさせることはなく、すべての汚泥の約30%のみが、科学的に低いグラニュール限界である0.212mmよりも大きく、90%超が0.25mmよりも小さいことがわかったことを示している。前述の同時脱窒を可能にするのに十分に大きいグラニュール汚泥分は、少なくとも0.5~1mmのグラニュールサイズを必要とし、ほとんど無視できることがわかった。その結果、グラニュール汚泥浄化の潜在的利益のごく一部しか、連続活性汚泥プロセスで実現することができない。
同様のプロセスが国際公開第2019/195918号に示されている。ここでも、汚泥は、二次沈降から、無酸素条件を有する別個の区画、別個の反応器、又は一連の反応器に循環され、その後、汚泥は、嫌気性条件に晒されるさらに別の区画、別個の反応器、又は一連の反応器において、生廃水と混合される。国際公開第2019/195918号はまた、より少ない沈降汚泥を汚泥処理ラインに排出することによって選択圧を加える。前述の米国特許出願公開第2020/0002201号の欠点が、ここでも当てはまると思われる。
現在の従来技術の範囲内で、国際公開第2004/024638号に記載の方法をさらに実装し最適化すること、及び例えば前述した連続フロースルーシステムにおける広範囲のグラニュール汚泥形成を実現することが、継続的に必要である。
本発明者らは、カルーセル技術の関連で前述した汚泥選別機の使用にかかわらず、また従来技術のように、且つ嫌気性槽の汚泥と未処理の廃水との混合によって、汚泥選別機が非曝気槽により組み込まれる又は後続されるか否かにかかわらず、無酸素段階が先行するか否かにかかわらず、前述の連続システムによって、汚泥の大部分を変換し、少なくとも0.4~1.0mmの所望のグラニュールサイズに維持することを、工業規模で実現することはできないことを実験により証明した。しかしながら、この研究で、発明者らは、無酸素若しくは嫌気性接触槽又は選別機内における、異なる沈降特性若しくはサイズの個々の汚泥粒子のグラニュールサイズと汚泥滞留時間の分布の程度との間に相関関係があることを証明した。本発明者らは、その後、この驚くべき洞察を用いて、国際公開第2004/024638号及び国際公開第2017/025345号に基づいて、連続供給のフロースルー好気性生物浄化反応器のための改良された方法及びデバイスの実施形態を開発し、この汚泥滞留時間分布を展開することにより、通常の活性汚泥を広範囲のグラニュール形成による汚泥に変換することができ、これにより、初めて実際に、SBRを使用するグラニュール汚泥技術においてのみ従来実現可能であった利点に一致させることが可能になる。
実際には、本発明者らにより、これは、好気性浄化より前に嫌気性条件又は無酸素条件下で選別機を使用することによって実現することができ、これにより、選別機のより大きいサイズ及び/又はより高い沈降率の汚泥が、基質含有廃水により長く(すなわち、より小さいサイズ及び/又はより低い沈降率の汚泥よりも長く)接触することを、能動的に提供又は制御する。これは、例えば、選別機に、(i)流速が個別に又は不連続に変化する複数の段階、(ii)上昇する流量勾配(すなわち連続的に増加する流速)、又は(i)及び(ii)の組合せを適用することによって行うことができる。両方の方法により、沈降率の分布が実現され(低い沈降率を有する部分及び高い沈降率を有する部分が可能になる)、廃水に接触する大きいグラニュールの接触時間及び基質濃度が増加する。これは、国際公開第2017/025345号のプロセスの改良である。選別機の機能は、大きい汚泥グラニュールの少なくともかなりの部分で、調整済み汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも長い滞留時間を可能にすること、及び好ましくは、大きい汚泥粒子を高い基質濃度に晒すことである。そうすることで、流速が個別に変化する実施形態(i)が好ましい。これは、(a)一定の水/汚泥流量で、選別機の流れ方向の流動の変化をもたらすことによる連続した形態、及び/又は(b)選別機の流速の変化が水/汚泥流量の変化により実現されるセミバッチステップにおいてより有利に実現することができる。異なる実施形態(i)(a)、(i)(b)、及び(ii)は、詳細な説明及び図面においてさらに詳述する。
好気性グラニュール汚泥技術を利用する有利な廃水処理の範囲内で、本発明は、特に、連続フロースルー好気性生物活性汚泥反応器において基質含有廃水を浄化するための方法であって、(受け入れた廃水の従来の前処理ステップ後であるか否かにかかわらず)生物汚泥の少なくとも一部が、選別機において嫌気性条件又は無酸素条件下で、浄化すべき基質含有廃水の少なくとも一部を用いて調整され、選別機の汚泥の少なくとも20wt%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有するようになっており、大きい汚泥粒子が最高基質濃度に接触することが好ましく、その後、(最終的な追加の嫌気性ステップ又は無酸素ステップ後であるか否かにかかわらず)調整済み汚泥/水混合物が好気性浄化反応器に供給され、(従来の)好気性浄化を受け、好気性浄化後の処理済み(浄化済み)廃水が、汚泥から分離される、方法に関する。
そうすることで、より大きいサイズ及び/又はより高速の沈降特性を有する汚泥粒子は、より小さいサイズ又はより低い沈降特性を有する汚泥粒子よりも、基質含有廃水との接触時間が長くなる。選別機を使用することにより、(最終的な追加の嫌気性ステップ又は無酸素ステップ後であるか否かにかかわらず)調整済み汚泥/水混合物が好気性浄化反応器に供給され、汚泥の少なくとも20wt%がグラニュール汚泥を含む。好ましくは、グラニュール汚泥の割合は、少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%であり、好ましくは、このグラニュール汚泥(すなわち、少なくとも0.212mmのサイズの汚泥)の少なくとも20wt%、又は、より好ましくは好気性生物浄化反応器Bのこのグラニュール汚泥の少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%が、少なくとも0.4~1.0mmの粒径を有するようになっている。
好気性処理済みの廃水から分離された汚泥を、(返送汚泥として)選別機に返送することができる。この返送は、廃水処理の連続的特性を確立し、有効なグラニュール汚泥サイズ分布が形成及び維持されることを保証する。言い換えると、上記の方法において、汚泥は選別機において嫌気性条件又は無酸素条件下で処理され、大きい汚泥粒子が廃水との長い接触時間を有するようになっている。加えて、好ましくは、選別機の大きい汚泥粒子は、小さい汚泥粒子よりも高い基質濃度により多く接触することも実現される。実際には、基質濃度は、廃水組成の変動及び選別機のMOによる取込みに起因して、大きく変化する。最大汚泥粒子の少なくとも10wt%が、汚泥の平均接触時間よりも少なくとも20%長く、選別機において最高基質濃度に接触することが好ましく、基質濃度は、最小汚泥粒子の15wt%が接触する基質濃度よりも好ましくは少なくとも50%高い。
本発明の関連において、前述の改良された沈降率分布と、大きいグラニュールと廃水との接触時間及び基質接触濃度の両方の増加と、その関連する特性とが、選別機を使用して、方法の展開開始後、好ましくは200日以内、より好ましくは150日以内に実現される。図11及び図12Aに示すように、選別機を使用しないと、これらの目標は開始段階後に実現されない。
一実施形態において、選別機の汚泥/水混合物は、嫌気性条件又は無酸素条件下で、流速及び/又は流量勾配の個別の変化を受ける。特定の実施形態において、流速の個別の変化は、選別機の流れ方向の範囲内の流動の個別の変化により、並びに/又は、供給される廃水及び/若しくは返送汚泥の流量の個別の変化により実現される。
本発明の関連における「個別の変化」という用語は、流量の(区別できる)不連続変化を指す。
特定の実施形態において、選別機は、嫌気性条件又は無酸素条件下で汚泥の一部を高速沈降部と低速沈降部とに分離する第1のステップを有し、廃水と高速沈降部又は低速沈降部との混合物が選択され、この混合物は、選別機の少なくとも第2の次のステップで、再び高速沈降部と低速沈降部とに分離される。選別機の異なるステップで分離を行うために、好ましくは上向流カラムのいかなる時点でも、沈降率に基づく選択が適用され、選別機の異なるステップを通る廃水の上向流速を、パラメータとして個々に独立して調節することができる。そうすることで、流速の不連続変化又は個別の変化が実現される。これは、例えば、選別機を共に形成する同心に配置された区画を有する上向流カラムによって実現することができる。選別機の各ステップの上向流速は、1~25m/hであることが好ましい。選別機の各ステップの上向流速は、前のステップの上向流速よりも低いことが好ましく、それぞれの場合に、前のステップの上向流速の25~50%であることが好ましい。選別機は、少なくとも第3のステップを有することが好ましく、第3のステップでは、第2のステップからの高速沈降部又は低速沈降部が、高速沈降部又は低速沈降部にさらに分離され、その後、汚泥処理された廃水流及び汚泥が従来の浄化反応器に供給され、残りの部分が選別機の前のステップに返送される。この第3のステップは、非常に急速に沈降する汚泥の蓄積を避けるためのものであることが好ましい。嫌気性選別機の沈降速度/流量変化に基づく汚泥分離ステップのこのような多様性は、選別機の汚泥の少なくとも20%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有するという目標を実現する。また、この目標は、最大汚泥粒子の少なくとも10wt%が、汚泥の平均接触時間よりも少なくとも20%長く、選別機の最高基質濃度に接触し、この基質濃度が、最小汚泥粒子の15wt%が接触する基質濃度よりも少なくとも50%高いという点で実現される。このような実施形態は、図2に概略的に示されている。
別の実施形態において、選別機は、汚泥が嫌気性条件又は無酸素条件下で反応器の廃水に接触し、供給量が変化する、セミバッチステップである。
別の特定の実施形態において、選別機は、流速に勾配(増加又は減少)を生じさせることによって分離し、選別機による沈降速度に基づいて汚泥下流の連続分離を生じさせ、選別機の汚泥滞留時間が沈降率の増加と共に増加するようになっている。目標を実現するために、勾配をそれに応じて調節することができる。このような実施形態は、図3~図6に概略的に示されている。これらの場合、流量の連続増加がもたらされる。
これらの実施形態のそれぞれにおいて、目標は、選別機の汚泥の少なくとも20%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有することである。好ましくは、好気性生物浄化反応器Bのグラニュール汚泥(少なくとも0.212mmのサイズの汚泥)の割合は、少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%であり、このグラニュール汚泥(すなわち、少なくとも0.212mmのサイズの汚泥)の好ましくは少なくとも20wt%、又は、より好ましくはこのグラニュール汚泥の少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%が、少なくとも0.4~1.0mmの粒径を有する。加えて、好ましくは、選別機の大きい汚泥粒子が、小さい汚泥粒子よりも高い基質濃度により多く接触することも実現される。当業者は、これらの目標を実現するために、供給速度及び流量パラメータを調節することができる。
これらの実施形態のいずれにおいても、調節可能な時間の混合又は流量の程度を周期的に増加させて、より急速に沈降する汚泥を下流の好気性反応器にも向けることによって、選別機における汚泥の蓄積を防ぐことができる。さらに、実施形態のいずれにおいても、最悪の沈降汚泥粒子の割合が最大である選別機の位置から、無駄な余剰汚泥の少なくとも一部を引き抜くことにより、汚泥フロックの割合をさらに低下させることができる。好ましくは、この混合は、1時間に2回以下、より好ましくは1時間に1回以下、さらに好ましくは4時間に1回以下の頻度で行われる。この混合の持続時間は、水理学的滞留時間を含むいくつかの要因に依存し、好ましくは少なくとも5分、より好ましくは少なくとも15~30分である。
本発明による改良された連続フロースルー生物浄化の基本原理を示す。 本発明による廃水処理での流体の流れを示す。 本発明による廃水処理での流体の流れを示す。 本発明による廃水処理での流体の流れを示す。 本発明による変形形態の廃水処理での流体の流れを示す。 図3の変形形態を循環又は栓流活性汚泥システムに組み込んで使用した状態を示す上面図である。 図3の変形形態を循環又は栓流活性汚泥システムに組み込んで使用した状態を示す側面図である。 図3の変形形態を循環又は栓流活性汚泥システムに組み込んで使用した状態を示す側面図である。 循環又は栓流システムの汚泥滞留時間分布を示す。 図6Bのa~a’の位置を示す図である。 汚泥をバッフルの直後に供給する態様を示す。 廃水が選別機の底部上で分配される態様を示す。 廃水及び返送汚泥を交互に供給する態様を示す。 廃水及び返送汚泥を交互に供給する別の態様を示す。 1つの断続的に動作する選別機槽/選別機区画のみを使用した図である。 ゾーンaの高さは時間と共に増加することを示している。 返送汚泥の少なくとも一部が従来の廃水処理から生じている態様を示す。 従来の処理の実験例の結果を示す。 本発明による実施例1の結果を示す。 異なるサイズの汚泥粒子について、どの基質濃度に汚泥粒子が接触し、どのくらい長く接触したかを判定した結果を示す。 好気性グラニュール汚泥の植付け後のフロースルーパイロット規模構成における、汚泥容量指数及びふるい分級物の経時的な進展を、従来構成について示している。 好気性グラニュール汚泥の植付け後のフロースルーパイロット規模構成における、汚泥容量指数及びふるい分級物の経時的な進展を、図8の構成について示している。
以下で、前述した汚泥滞留時間の改良された分布によりグラニュール化を実現するという目標をいずれも有する、本発明の様々な可能な作用及び実施形態を示す。説明する方法及び実施形態には、汚泥滞留時間の有意な分布が実現されること、並びに、最大汚泥粒子が長期の接触及び高い基質接触濃度に晒されるように、この分布を、未処理の廃水又は汚染された側流に汚泥を接触させることと組み合わせることという共通点があることを、当業者は認識するだろう。また、説明する方法が、同じ効果を実現する変形形態、代替形態、及び他の実施形態を除外しないこと、並びに、このような実施形態及び同様の方法が同じ発明の一部であることを、当業者は認識するだろう。
図1は、本発明による改良された連続フロースルー生物浄化の基本原理を示す。廃水1は、希望に応じて、一次沈降槽VBで最初に前処理され、次に2を介して選別機Sに供給され、ここで返送汚泥6と混合される。選別機Sから、廃水/汚泥混合物が生物活性汚泥処理反応器Bに流れ、その後、浄化済み廃水/汚泥混合物4からの汚泥が、二次沈降槽NB5で処理済み廃水から分離され、少なくとも部分的に(6として)選別機に返送されることが好ましい。浄化プロセス中に増殖する汚泥の一部が、プロセスから排出される。この余剰汚泥の排出7は、異なるプロセス位置において、又は位置の組合せにおいて行うことができる。
前処理VBが、限定されないが、スクリーン、ふるい、フィルタ、サイクロン、重力沈降槽、ラメラ沈降槽、浮選デバイスなどの様々な実施形態を有してもよいことを、当業者は理解するだろう。生物浄化反応器Bは、限定されないが、酸化溝、栓流、CSTR、Bardenpho、UCTなどを含む、連続フロースルー活性汚泥反応器の任意の従来の実施形態であってもよい。このような生物浄化反応器は、通常、好気性条件、無酸素条件、及び嫌気性条件がいずれも維持される区画又は副反応器も有する。
本発明の関連において、流れ6は、生物汚泥、汚泥、及び返送汚泥と同義で表される。図10で詳細に後述するように、本発明による方法において、返送汚泥の少なくとも一部は、従来の廃水処理から生じてもよい。
この実施形態において、汚泥滞留時間の所望の分布は、流れ方向に向かう流動の変化によって実現される。選別機Sは、図2Aの断面に示すように、同心に向けられた区画を有する区画化された上向流反応器であり、区画Saの有効容積がSbの有効容積よりも小さく、同時にScの有効容積よりも小さいことが好ましい。代替形態(図2B)において、選別機には、容積が調節された、隣り合う接続された3つの区画Sa、Sb及び場合によりScが適用され、区画Saの有効容積はSbの有効容積よりも小さい。図2A及び図2Bの両方において、区画Sa、Sbのみで動作することも可能である。(返送)汚泥6が、区画Saの底部レベルで導入され、そこで廃水2の少なくとも一部に接触する。廃水2の残りの部分は、他の区画の底部で導入される。区画aの垂直流に起因して、個々の沈降特性によって決定される個々の汚泥粒子の汚泥滞留時間により、有意な汚泥滞留時間分布が意図的に実現される。垂直流速よりもはるかに低い沈降特性(沈降速度)を有する粒子は、上向流により区画aから出て、この区画における水の滞留時間よりも長くこの区画に残ることはない。しかしながら、液体速度よりも高い沈降特性を有する汚泥粒子は、水よりも長くこの区画に留まり、最速の沈降汚泥粒子が区画Saの底部に蓄積し、そこから区画Sbに流れる。グラニュール汚泥の形成に重要なMOは、栄養素が豊富な水との接触及び無酸素条件又は嫌気性条件により、基質を優先的に取り込み、したがって、最良の沈降特性を有し、汚泥粒子は、グラニュール汚泥への増殖のための生物学的選択の利点を得て、グラニュール汚泥のまま残ることができる。
次に、汚泥粒子は、沈降率に応じて、区画Saのオーバフロー又はアンダフローを通って区画Sbに入る。チャンバSbの流体速度は、区画Saの流体速度よりも低い。これも有意な汚泥滞留時間分布を汚泥に与え、同じく重要なのは、最良の沈降特性を有する汚泥が、より長い接触時間を有し、より濃縮された廃水に晒されることである。結局、液体速度に相当する沈降速度を有する粒子は、液体と同じくらい長く区画に残り、区画の下部のあまり希釈されていない廃水と、比較的短い時間接触する。高速沈降部は、区画aの底部からの最良の沈降粒子と共に、区画Sbの下部にかなり長く留まり、さらなる基質を取り込むことができる。同様の効果が区画Scで生じ、区画Sbから底部及びオーバフローを介して供給される。ここでも、より急速に沈降する個々の汚泥粒子が、最も濃縮された廃水に最長時間、接触する。当然、同じ原理に従って、選別機をさらなる区画(Sd、Se、…)により拡張してもよい。
最後の区画(図2A及び図2Bの区画Sc)における急速に沈降しすぎる汚泥粒子の蓄積を防ぐために、この区画は、連続的又は断続的に混合器Mにより混合されることが好ましい。この混合は、機械的撹拌器又は推進力を使用することにより、またガスを導入することにより、又は結果として得られる垂直液体流量が区画aにおける垂直液体流量よりも大きくなるように、最後の区画のサイズを決めることにより実現することができる。このガスが酸素又は酸素含有ガスであってもよいにもかかわらず、最後の区画のガスが選別機の有効嫌気性接触時間をせいぜい短縮することになるため、選別機は嫌気性反応器又は無酸素反応器であると考えられる。
区画内のサイズ及び結果として得られる速度は、前述の目標のレベルの汚泥滞留時間分布が生じるように選択される。
図2の概略図において、区画Saに加えて、2つのさらなる区画Sb、Scも示されている。ここに示す情報に基づいて、本発明を実施するために、少なくとも1つのさらなる区画Sbが必要であり、さらなる区画(Sb、Sc、Sd、Se…)を、性能及び動作の堅牢性をさらに最適化するために使用してもよいことを、当業者は認識するだろう。さらなる区画の数が増加するにつれて、汚泥滞留時間分布をさらに増加させ制御する可能性も高まる。これは、区画化の方法、並びに、関連する区画において必要な流れパターン及び混合が実現される様子にも当てはまる。例えば、四角形の槽は、区画Saと1つのさらなる区画Sbのみを有して設計されることが好ましい。任意選択で、さらなる区画からのオーバフローが、導管を介してさらなる(好ましくは隣り合う)区画の下部に移される。
なお、廃水2の流入を区画の底部から行ってもよく、返送汚泥6の供給を区画の液体レベルで行ってもよい。この場合、区画間の分割壁は、底部において区画間に開口部を有する必要はない。これは、図2Cに区画Saのみについて示されている。区画Saにおける廃水2の液体速度は、6の汚泥粒子が区画Sbに流し出されるように選択される。高い沈降速度を有する汚泥粒子は、上方に流れる廃水により押し流される前に、低い沈降率の粒子よりも長くこの区画Saに留まる。したがって、接触時間及び基質接触濃度の所望の分布も実現される。図2Aに示すように、底部に廃水供給部を有するいくつかの区画が、互いに続くことができる。
図3は別の好ましい変形形態を示し、ここでは、選別機Sが傾斜床vを有して設計され、以て、液体速度が流れと共に増加する。廃水2及び(返送)汚泥6は、入口側で互いに密に接触し、廃水は底部上で均一に分配され、又は任意選択で、これが任意選択で混合器Mにより実現されることが好ましい。次に、水/汚泥混合物は、右側(傾斜床vの方向)に流れ、以て、液体速度が着実に増加する。最速の沈降汚泥粒子は、選別機の開始時に底部の周りに集中し、次に、増加する流速と共に、傾斜床vを介して選別機の最初まで動くことができる。あまり急速に沈降しない汚泥粒子は、3により選別機における滞留時間が短くなる。したがって、汚泥滞留時間の所望の分布が得られる。
図4A、図4B、及び図4Cに示すように、この好ましい変形形態を循環又は栓流活性汚泥システムに組み込んで使用してもよいことを、当業者は認識するだろう。図4B及び図4Cは側面図であり、図4Aは上面図である。図4Bは、循環活性汚泥システムのセグメントa、a’間に上昇する隆起又は偏向バッフルを設けることによって、図3の好ましい変形形態を具体化できる様子を示す。この偏向バッフルは、偏向バッフル上の流速を増加させ、十分に高い沈降速度(すなわち、流速よりも高い沈降速度)を有する汚泥粒子は、偏向バッフルの上流に流れ、又は少なくともより低速で下流に流れ、したがって、偏向バッフルの前又は最初に入る廃水に、より長時間接触する。周期的に、混合器又は羽根車がしばらくの間動作される。好みに応じて、(返送)汚泥6を、バッフルの直前(図4B)又はバッフルの直後(図6B、後述する)に、又は任意の他の位置で、例えば既存の返送汚泥入口を介して供給することができる。この実施形態において、汚泥による有機汚染物質の加水分解及び吸着のための十分な嫌気時間がセグメントa~a’で得られることが重要である。図4Cは、同じことが、流れ方向で、セグメントa、a’の凹んだ底部の傾斜によって実現される様子を示す。当然、栓流システムのセグメントにおいても、これが同様に当てはまる。
前述の好ましい変形形態と同様に、さらなる汚泥滞留時間の分布が、1日の廃水流量の変化によって支持され、選別機における最良の沈降汚泥粒子の蓄積を防ぐために、混合器又は推進器を周期的に動作させることができる。
別の好ましい変形形態において、循環又は栓流システムの汚泥滞留時間分布は、チャネル幅を部分的に広くして、液体速度の変化及び最良の沈降汚泥粒子の底部への沈降を生じさせることによって得られる。図5参照。これは、流量の不連続変化と連続流量勾配との中間の形態である。
選別機を既存の状況に設置する場合、実際には、前述した好ましい変形形態を適用することは建設的に困難であり、又は費用効率が低くなることがある。その場合、図6に示す好ましい変形形態が支持される。動作は図4A又は図4Bの動作と同一であるが、ここでは、液体速度の増加が、廃水及び返送汚泥が入る前に偏向バッフルdを配置することによって生じる。このバッフル直後の流速の低下により、ここでは、大きいグラニュールが底部へ沈降し、供給物に接触する。前述の組込みと同様に、この変形形態において、汚泥による有機汚染物質の加水分解及び吸着のための十分な嫌気時間がセグメントa~a’で得られることが重要である。
別の好ましい変形形態において、図7に示すように、廃水2は、選別機Sの底部上で分配され、(返送)汚泥6は、少なくとも3つの異なる高さに横方向の開口部を有する管を介して導入される。これらの開口部を通して、汚泥は廃水に接触する。高速沈降汚泥粒子が、選別機の深いところで廃水に接触するため、汚泥滞留時間の所望の分布が得られる。
図8A及び図8Bに概略的に示す別の好ましい変形形態において、廃水2の供給と(返送)汚泥6の供給とが調整済み汚泥の排出により交互に行われる少なくとも2つの選別機区画Sa、Sbを使用することにより、選別機Sにおける汚泥滞留時間の所望の分布が得られ、選別機Sにおける汚泥滞留時間の所望の分布は、区画の底部で区画に廃水2を供給することによって得られ、調整済み汚泥の排出は、流速の変化を適用すること及び/若しくは混合を適用することによって実現することができ、並びに/又は、区画の底部レベル(3a)で汚泥/廃水の少なくとも一部を引き抜くことによって、任意選択で、区画の液体レベル(6b)及び/又は区画の底部レベル(6a)と液体レベルとの間のどこかで汚泥6を供給することによって行われる。
これら2つの選別機区画Sa、Sbと、廃水及び(返送)汚泥の交互の供給とを用いて、(1つ又は複数の)混合器Mを使用することができる。この実施形態は図8Aに示されている。廃水2は、区画の底部レベルで導入される。返送汚泥6は、区画の底部レベルと液体レベルとの間の1つ又は複数の高さで供給される。図8Aには、底部で汚泥を供給する選択肢のみが描かれているが、6a、6bに関して分割し、任意選択で、汚泥をさらに中間において供給するこのような選択肢(図8B)も適用することができる。供給中、混合器/推進器は使用されず、水/汚泥混合物が出口3を通ってオーバフローし、汚泥床が沈降特性に基づいて層状になる。最小汚泥粒子は流れと共に上方に動き、重く大きい粒子は、流れと反対に動き、基質含有廃水に、より長く接触する。ここでは、調整が上向流及び/又は流速の不連続変化によって行われる。所望の嫌気性接触時間が実現された後、供給が所望の期間継続されるが、今度は混合器Mが動作するため、汚泥/水混合物3が連続フロースルー生物反応器に供給される。廃水処理の連続的特性を維持するために、少なくとも2つの区画を交互に動作させて、調整済み汚泥/廃水3の連続排出を保証する。また、前述の変形形態と同様に、混合器Mを使用する代わりに、ポンプ、アルキルメデスねじ、気泡ポンプ、粗大気泡などを使用することによって、大きい汚泥粒子を反応器Bに移すことも実現することができる。
前述の変形形態を、混合器Mなしで構成し、動作させてもよい。これは図8Bに示されている。前述の変形形態と同様に、区画の底部レベル(6a)、液体レベル(6b)、又は中間のどこかで汚泥6を供給することができるが、混合器を使用する代わりに、区画は、少なくとも区画の底部レベル(3a)、液体レベル(3b)、或いは又は加えて中間のどこかに汚泥/廃水の出口を備えることができる。前述の供給及び好気性選別機動作の間、汚泥/廃水は3bを通って選別機区画から除去される。嫌気性接触時間が実現された後、供給は所望の期間継続されるが、今度は、汚泥/廃水は3aを通って区画から除去されるため、大きい汚泥粒子を含む混合物3が連続フロースルー生物反応器に供給される。この変形形態において、汚泥を選別機区画に6bを通って供給することにより、調整済み汚泥/廃水を区画から効果的に除去することも実現することができる。
上記で詳述し、図2~図8に示す実施形態、及び前述のすべての考えられる変形形態により、生物反応器Bへの汚泥の連続供給が可能になる。
選別機Sから生物反応器Bへの汚泥の連続供給が、生物反応器の動作に必須ではない場合、本発明によるプロセスの同じ利点を、1つの断続的に動作する選別機槽/選別機区画のみを使用して、流量の区別(例えば、偏向バッフル)をもたらすことなく実現できることを、当業者は認識するだろう。この実施形態は図9Aに示されている。この好ましい変形形態において、選別機Sに、最初に短時間で(返送)汚泥6が充填される。その後、選別機Sに、供給物2が低流量で垂直に供給される。この供給中、大きい汚泥粒子が、選別機の底部に向かって集中し、小さい汚泥粒子は流し出されて、汚泥滞留時間の分布を生じさせる。供給中、廃水からの基質が汚泥によって取り込まれる。最初に、供給された廃水に存在する急速分解性基質(脂肪酸など)が、選別機の底部で大きい汚泥粒子によってほぼ完全に吸収される。その結果、選別機の上方で、この基質を小さい汚泥粒子が使用することはできなくなる。大きい汚泥粒子のMOが基質で完全に飽和し、汚泥粒子が基質を吸収できなくなっているときのみ、選別機の上方で、基質を汚泥粒子のMOが使用できるようになる。これは、図9Aにマークにより示されている。図中のマークされた「ゾーンa」の汚泥は基質に接触し、「ゾーンb」の汚泥は基質に接触していない。ゾーンaの高さは時間と共に増加する。これは、図9Bに概略的に示されている。横軸は廃水の供給からの時間であり、縦軸は、基質前面(ゾーンa、b間の境界e)の高さを示す。この基質前面が選別機の上部に到達するとすぐに、汚泥と廃水との最大有効接触時間に到達し(図9Bの時間dt)、混合器Mが始動されることにより、汚泥が反応器Bに流れ、その後、上記のステップが繰り返される。
記載したすべての好ましい変形形態について、返送汚泥を、断続的に又は異なる流量で選別機に導入することもできる。
当然、前述のすべての好ましい変形形態は、返送汚泥の一部のみを用いて、浄化反応器と並列な汚泥返送ラインで使用することもできる。この場合、選別機Sで処理される返送汚泥の割合は、好ましくは30wt%超、より好ましくは50wt%超、最も好ましくは70wt%超である。
前述のすべての好ましい変形形態は、汚泥排出7における、最小又は最悪の沈降汚泥粒子の分離及び排出と組み合わされることが好ましい。機械的分離器又は重力分離器を使用することができ、このような分離器は、通常、選別機Sの返送汚泥に位置しているが、生物反応器Bと並列に、又はBと最終沈降槽NBとの間で使用することもできる。このような分離器を選別機Sにおける滞留及び接触時間分布の最適化と組み合わせて使用することによって、連続浄化におけるグラニュール化がさらに促される。
好ましくは、この最小及び最悪の沈降汚泥粒子の汚泥排出は、連続浄化プロセスから排出される汚泥(余剰汚泥)の総量の少なくとも30wt%、より好ましくは余剰汚泥の少なくとも40wt%、より好ましくは少なくとも60wt%である。好ましくは、分離されて排出される最小汚泥粒子の平均サイズは、0.4mm以下又はさらに好ましくは0.2mm以下である。そうすることで、グラニュール汚泥の割合が増加する。
前述したように、この選択的排出(図1も参照)は、活性汚泥反応器Bと二次沈降槽NBとの間、最終沈降槽NB、活性汚泥システムの返送ラインなど、活性汚泥システムの様々な場所で行うことができるが、嫌気性選別機Sで行うこともできる。選別機Sのすべての実施形態は、最小又は最悪の沈降汚泥粒子を分離及び排出するための手段も有することが好ましい。一変形形態において、排出などの手段が、選別機Sの上部に位置する。例えば、図9Aは、選別機cにおいて、選択的排出を汚泥床の上部で行うことができる様子を示す。この槽の上部は、特に最小サイズの汚泥を含み、最小粒子は、槽の上部から排出されることにより、槽の底部に向かう大きい汚泥粒子から分離される。図2Bは、最小寸法を有する汚泥の濃度が最高である区画Sbの上部で汚泥排出7が行われる様子を示し、図9Aは、最小寸法eを有する汚泥が汚泥排出7により排出される様子を示す。
[本発明の詳細な説明]
本発明は、連続フロースルー好気性生物浄化反応器において基質含有廃水を浄化するための方法であって、(受け入れた廃水の従来の前処理ステップ後であるか否かにかかわらず)生物汚泥の少なくとも一部が、選別機において嫌気性条件又は無酸素条件下で、基質含有廃水の少なくとも一部を用いて調整され、選別機の汚泥の少なくとも20wt%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有するようになっており、大きい汚泥粒子が最高基質濃度に接触することが好ましく、その後、(最終的な追加の嫌気性ステップ又は無酸素ステップ後であるか否かにかかわらず)このように調整された調整済み汚泥/水混合物が好気性浄化反応器に供給され、(従来の)好気性浄化を受け、好気性浄化後の処理済み(浄化済み)廃水が、沈降、浮選、又は機械的分離によって汚泥から分離される、方法に関する。
特に、本発明は、連続フロースルー好気性生物浄化反応器Bにおいて基質含有廃水を浄化するための方法であって、(供給された廃水の従来の前処理ステップVB後であるか否かにかかわらず)生物汚泥6の少なくとも一部が、選別機Sにおいて嫌気性条件又は無酸素条件下で、処理すべき基質含有廃水2の少なくとも一部を用いて調整され、選別機の汚泥の少なくとも20wt%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有するようになっており、その後、(追加の嫌気性接触時間又は無酸素接触時間後であるか否かにかかわらず)このように調整された汚泥/水混合物3が好気性浄化反応器Bに供給され、(従来の)好気性浄化を受け、好気性処理後の処理済み(浄化済み)廃水4が、沈降槽NB、浮選、又は機械的分離によって汚泥から分離され、好気性処理済みの廃水から分離された汚泥(の少なくとも一部)が、返送汚泥6として選別機に返送される、方法に関する。好ましくは最悪の沈降汚泥粒子を含む汚泥の一部を、汚泥排出7として一掃することができる。ここでは図1を参照する。
本発明の関連において、廃水を「浄化する」という用語と廃水を「処理する」という用語は同義で使用される。
上記の方法において、汚泥は、選別機において嫌気性条件又は無酸素条件下で、沈降率の差に基づいて分離され、(高い沈降率を特徴とする)大きい汚泥粒子が、廃水とのより長い接触時間を取得し、大きい汚泥粒子が小さい汚泥粒子よりも高い廃水の基質濃度に接触することが制御される。これは、例えば、選別機において、(i)流速の個別の変化又は不連続変化を有する複数の段階、(ii)上昇する流量勾配(すなわち連続的に増加する流速)、又は(i)及び(ii)の組合せを適用することによって実現することができる。
一実施形態において、選別機の汚泥/水混合物は、嫌気性条件又は無酸素条件下で流速及び/又は流量勾配の個別の変化を受ける。特定の実施形態において、流速の個別の変化は、選別機の流れ方向の流動の個別の変化により、並びに/又は、供給される廃水及び/若しくは返送汚泥の流量の個別の変化により実現される。
従来の活性汚泥から始まり、グラニュール汚泥が、好ましくは方法の開始後200日以内、より好ましくは開始後100日以内に、前述の方法によって生成されることが有利である。前述したように、グラニュール汚泥は汚泥フロックよりもかなり高速に沈降するため、著しく小さい沈降槽を使用することができ、及び/又は、著しく多い汚泥を浄化プロセスにおいて維持することができるため、より広範囲の廃水が浄化される。このプロセスにおいて、グラニュール汚泥は連続フロースルー廃水浄化プロセスで得られ、汚泥と処理済みの水との有効な分離を維持しながら、小さい沈降体積又は高い上向流を使用することができる。さらに、嫌気性ゾーンと好気性ゾーンとの間の無酸素槽若しくは好気性処理反応器内の無酸素区画の容積を小さくすることができ、又はこのような無酸素槽/区画は必要なく、水/汚泥を好気性ゾーンから無酸素ゾーン及び嫌気性ゾーンにリサイクルする必要もなく、それでも廃水からの窒素化合物の広範囲の除去が実現される。
一実施形態において、嫌気性ステップ(a)と好気性ステップ(b)との間の無酸素反応器区画又は反応器ゾーンを排除することができる。
前述したように、本発明は、特に連続フロースルー廃水浄化のための方法であって、廃水1が、任意選択で一次沈降槽VBにおいて前処理され、前処理済みの廃水2が、続いて、
(a)選別機Sにおいて嫌気性条件下で生物汚泥6に接触して、廃水及び汚泥の混合物を取得し、選別機Sは、選別機の汚泥の少なくとも20wt%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有することを制御及び/又は保証し、
(b)次に、選別機において調整された汚泥を含む流れ3が、好気性浄化反応器Bに供給され、
(c)任意選択で(沈降NB、浮選、又は機械的分離により)汚泥が廃水から分離されて、処理済みの廃水5を取得し、分離された汚泥(の少なくとも一部)が、返送汚泥6としてステップ(a)にリサイクルされて選別機Sに返送され、汚泥の一部、好ましくは最悪の沈降汚泥粒子を含む部分を、流れ7として処理プロセスから一掃することができる、方法に関する。この汚泥の一掃7は、処理プロセス内の異なる位置又は位置の組合せにおいて行うことができる。
そうすることで、選別機は、高速で沈降する大きい汚泥粒子が、低速で沈降する小さい汚泥粒子よりも、濃縮された基質が豊富な廃水に長く接触することを制御する。その結果、これらの大きい汚泥粒子のMOは、滞留時間が短く高い基質濃度にあまり接触しない小さい汚泥粒子よりも、基質を多く長く吸収することができる。これにより、グラニュールの増殖を促すMOの増殖と、その後の連続フロースルー浄化プロセスにおけるグラニュール汚泥の形成及び安定した維持とについて、競争優位性をもたらす。
選別機の汚泥の少なくとも40%、より好ましくは50~90%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、選別機における滞留時間を有することが好ましい。
前処理が不要である場合、廃水の流れ1、2は同一であり、同義である。
一実施形態において、選別機の汚泥の少なくとも40%、より好ましくは50~90%が、選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも40%長い、選別機における滞留時間を有することが好ましい。
選別機は、好気性生物浄化反応器Bにおけるグラニュール汚泥の割合が少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%になるように、好ましくは、このグラニュール汚泥(すなわち、少なくとも0.212mmのサイズの汚泥)の少なくとも20wt%、又は、より好ましくは好気性生物浄化反応器Bのこのグラニュール汚泥の少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%が、少なくとも0.4~1.0mmの粒径を有するように、汚泥-廃水混合物を調整することが好ましい。
好ましい実施形態において、本発明による改良されたグラニュール汚泥サイズ分布及び汚泥滞留時間分布は、流速の個別の変化又は不連続変化を適用する選別機S、好ましくはそれ自体の流速を有する異なる区画(Sa、Sbなど)を含む選別機Sを使用することによって実現され、次の区画の流速は、常に前の区画の流速の25~50%である。
選別機Sは、区画が同心に集まった上向流反応器であり、内部の第1の区画Saと、第1の区画Saの周りに同心に向けられた少なくとも1つ以上のさらなる区画(Sb、Scなど)とを含み、これらの区画は、常に底部及び上部で前の区画に流体接続され、(返送)汚泥6の供給部が、第1の区画Sの下部に位置し、それぞれの次の区画が、下部に廃水2の入口を有し、汚泥及び廃水1が互いに接触するようになっており、以て、選別機は区画に垂直流(「上向流」)をもたらすことがより好ましい。当業者は、隣り合う区画間の所望の流速の差を実現するように、異なる区画の直径を選択することができる。このようにして、(a1)混合物が沈降速度によって選択され、低速沈降汚泥を含む汚泥の第1の部分S1が、オーバフローにより第2の区画に運ばれ、高速沈降汚泥を含む汚泥の第2の部分S2が、底部に集められ、底部の接続部を介して第2の区画に運ばれ、好ましくは、第2の区画の高速沈降汚泥S2は低流速で戻って廃水に接触し、底部側及び第3の区画との接続部における高速沈降汚泥S3と、第3の区画へのオーバフローによる低速沈降汚泥S4との分離のプロセスが繰り返される。このようにして、高速沈降汚泥と廃水との接触時間が増加し、最大汚泥粒子が最高基質濃度を受け、グラニュールMOの形成のために基質を優先的に吸収することも実現される。さらなる説明のために図2Aを参照する。
一実施形態において、選別機Sは、容積が調節された、隣り合う相互接続された3つの区画Sa、Sb及び任意選択でScを含む上向流反応器であり、区画Saの有効容積はSbの有効容積よりも小さく、生物汚泥6及び浄化すべき基質含有廃水2は、SaからSb及びSbからScに連続して流れ、これらの区画は、常に底部及び上部で前の区画に流体接続され、(返送)汚泥6の供給部が、第1の区画の下部に位置し、それぞれの次の区画が、下部への廃水2の入口を有し、汚泥及び廃水1が互いに接触するようになっており、以て、選別機は区画に垂直流(「上向流」)をもたらす。さらなる説明のために図2Bを参照する。
本発明による方法において、選別機における流量の変化が、廃水2の供給量を変化させることによって実現される。本発明者らは、1日の廃水流量2の変動が、汚泥滞留時間分布をさらに向上させることができることを見出した。特に供給量の少ない期間中、最良の沈降可能な汚泥粒子が、異なる区画の底部の周りに蓄積することにより、最も濃縮した、最も希釈されていない廃水との最大の接触を行う。これにより、選別機における汚泥の汚泥滞留時間の分布が、さらに完全になる。
本発明による方法において、選別機における流速の変化は、汚泥6の流量を変化させることによって実現される。
好ましい実施形態において、グラニュール化は、選別機における汚泥齢の分布を生じさせることだけでなく、適切な外部炭素源を与えること、又は供給された廃水を加水分解、発酵などのプロセスを通して前処理することにより、供給された廃水に存在する基質濃度を増加させることによって、グラニュール化するMOの増殖を促すことによっても、さらに促される。このようにして、脂肪酸などの急速生分解性基質の割合が、好ましくは総基質濃度の少なくとも15%、より好ましくは総基質濃度の少なくとも25%増加する。一実施形態において、基質濃度は、外部炭素源を与えることによって、生物浄化反応器が使用中である処理プラントの一部である汚泥処理ラインからの側流によって、又は、加水分解若しくは発酵により全体的若しくは部分的に廃水を前処理することによって、増加する。
廃水源には制限がない。本発明による方法を用いて処理すべき廃水は、典型的には、本発明の関連において基質含有廃水とも呼ばれる有機栄養素(有機物質)を含む。典型的には、流入する廃水の生化学的酸素要求量(BOD)は、最小で50mg/l、例えば100~10,000mg/lである。工業生産プロセスからの汚水又は水などの任意の種類の廃水を、本発明に従って処理することができる。したがって、本発明による方法を廃水処理と呼ぶこともできる。本発明によるプロセスを受ける廃水を、当技術分野で知られている一次処理を受けた廃水のように、ステップ(a)の前に前処理することができるが、一次処理は、現在のプロセスを効率的に実行するために常に必要になるわけではない。典型的な廃水前処理技法は、浄化、粗い浮遊物質の除去、油脂の除去、及び一次沈降のうちの1つ又は複数を含む。
一実施形態において、廃水源における急速生分解性の脂肪酸の割合は、基質/栄養素の総量の10~15wt%未満であり、及び/又は、供給される廃水の脂肪酸濃度の変動があり、以て、この割合は、10~15wt%未満の時間の少なくとも20%である。本発明者らは、低い脂肪酸濃度及びその変化により、グラニュール汚泥技術に基づく連続廃水処理が複雑になるが、本発明による選別機を使用すると、グラニュール汚泥技術に基づく連続廃水浄化を管理しやすくなることを見出した。
本発明による選別機Sは、嫌気性ゾーンの一部である。好ましい実施形態において、選別機Sは、嫌気性ゾーン(のみ)を形成する。選別機Sの条件は、酸素が加えられないため「嫌気性」と呼ばれる。前述したように、選別機Sの条件は無酸素であってもよい。無酸素条件では、有機汚染物質に加えて、亜硝酸塩及び硝酸塩などの酸化窒素化合物も存在し、これらを無害な窒素ガスに変換するMOが繁殖することができる。嫌気性条件下では、このような酸化窒素化合物の濃度は限定されているか、又は全く存在しない。このような条件下で、リン酸塩を蓄積するMOが繁殖することができる。嫌気性ゾーン内で、廃水の条件及び滞留時間は、汚泥グラニュールが、流入する廃水から有機栄養素を吸収できるというものである。これらの有機栄養素は、典型的には、ポリ-β-ヒドロキシ酪酸(PHB)などのポリマーの形態で微生物に蓄積される。ステップの嫌気性ゾーンにおける汚泥及び水の混合物の典型的な平均滞留時間は、15分~5時間、好ましくは30分~2時間である。
導入部で述べたように、グラニュール汚泥は、従来技術において、少なくとも0.212mm(典型的には6mm未満)のサイズを有する、沈降中に凝固しない汚泥と定義され、したがって、5分間の沈降後のSVIが、30分間の沈降後のSVIに相当する。綿状汚泥はより小さいサイズを有する。本発明による廃水浄化システムに少量の綿状汚泥が存在し得るが、方法は、綿状汚泥の割合を低下させることを目標とする。綿状汚泥は、選別機Sにおいてより短い滞留時間を有し、選別機において基質との接触もより少なく、選別機において最高基質濃度を有する基質に確実に接触しないため、その増殖は促進されず、綿状汚泥の割合は小さいままである。現在のプロセスにより、0.212mm以下のサイズの綿状汚泥の割合は、好ましくは最大50重量%、好ましくは40重量%未満、より好ましくは30wt%未満に限定される。現在のプロセスは、そのような限られた量の綿状汚泥を用いて平滑に実行され、加えて、特に、あまり急速でない沈降特性を有する汚泥排出7(連続汚泥増殖による汚泥の蓄積を防ぐために浄化システムから排出される余剰汚泥)によって汚泥を除去することにより、例えば、この汚泥を二次沈降槽の入口からできるだけ遠くに引き抜くことにより、又はこの選別機の汚泥を高速沈降汚泥の割合が小さい場所で抜き取ることにより、及び/或いは、重力分離器若しくは機械的分離器を返送汚泥に、又は好気性反応器若しくは選別機に並列に適用し、これにより得られた最小の汚泥を一掃することにより、綿状汚泥の量をさらに低減させることができる。
本発明の関連で、「高速沈降汚泥」という用語と「重い汚泥」という用語とは同義と考えられ、「低速沈降汚泥」という用語と「軽い汚泥」という用語とも同様である。沈降率又は沈降速度は、当技術分野において一般的に決定される。当技術分野において知られている沈降率の実際の尺度は、汚泥容量指数(SVI)である。SVIは、一定の沈降時間後に1グラムの汚泥が占める容積(ml)と定義される。本発明によるグラニュール汚泥についての5分間沈降後のSVI(SVI-5)と30分間沈降後のSVI(SVI-30)との比の典型的な値は、3未満、典型的には1~2.5、より典型的には約1.5であり、従来の綿状汚泥のSVI-5/SVI-30比は3超である。
微生物の存在を考慮して、本発明によるシステムに存在する汚泥を「活性汚泥」と呼ぶこともできる。本発明によるプロセスに必要な微生物は、従来の廃水処理プラントの汚泥に見つけられる。本発明により設定された条件は、これらの微生物がグラニュール汚泥の一部のままであることを制御するため、これらの微生物を分離する必要はない。
選別機Sから出た廃水及び汚泥の混合物は、次に、好気性反応器Bに移され、好気性反応器Bには、例えば当技術分野で知られている曝気装置を使用して、酸素分子が供給される(曝気)。好気性反応器Bにおける汚泥及び水の混合物の平均滞留時間は、例えば、流入する廃水の汚染の量及び種類、並びに所望の浄化の程度に応じて大きく異なっていてもよく、典型的には1~30時間、好ましくは2~20時間である。汚泥の平均滞留時間も、例えば、流入する廃水の汚染の量及び種類、並びに所望の浄化の程度に応じて大きく異なり、典型的には3~40日、好ましくは5~20日である。反応器Bの廃水の溶解分子酸素の濃度が、好ましくは少なくとも0.5mg/l、より好ましくは少なくとも1mg/l、好ましくは5mg/l以下、より好ましくは10mg/l以下であるような速度で、好気性ゾーンの曝気が行われる。ここで従来の好気性反応器及びその好気性条件を修正することは、本発明の一部ではない。
好気性ゾーン又は区画に加えて、反応器Bは、無酸素条件が生じるゾーン及び区画を有していてもよく、これにより、廃水からの脱窒及び窒素化合物のさらなる除去が実現される。
その後、生物学的に浄化された廃水が、反応器Bの汚泥及び水の混合物から分離されることが好ましい。これは、通常、沈降(二次沈降NB)によって実現されるが、機械的分離、浮選、濾過、又は他の方法によって実現することもできる。汚泥が処理済みの水から分離されるこのような沈降及び分離ステップは、従来の廃水処理プラントにおいて一般的である。凝集剤汚泥ではなくグラニュール汚泥が存在することにより、沈降槽を、綿状汚泥の沈降に必要な従来の槽と比較して、はるかに小さく(例えば、同じ廃水の流入量についての面積の約4分の1に)することができる。反応器Bの流入する水及び汚泥の混合物は、十分な時間、沈降槽又は同様の分離器に残る。汚泥が水から分離されると、生物処理済みの廃水は、環境に排出されるのに十分に清浄になるが、いくつかの適用及び/又は位置については、濾過又は例えば金属の除去などの追加のさらなる処理が望ましいことがある。
清澄器又は同様の分離器から排出された、本発明により処理された水は、本発明によるプロセスの主生成物である。流入する廃水と比較すると、浄化済みの水が、有機物(有機栄養素)から抜き取られる。処理済みの水を環境に排出することができ、希望に応じて、さらに浄化又は使用することができる。
前述の方法において、当然、従来の活性汚泥から始まって、好ましくは開始後200日以内、より好ましくは開始後150日以内に、グラニュール汚泥形成が行われ、浄化プロセス中に、常に汚泥の大部分を含むように、汚泥が選択される。グラニュール汚泥の少なくとも一部を既に含む汚泥を用いて最初に浄化プロセスを開始することによって、グラニュール汚泥の大部分の形成を加速させ、支持することができる。システムの開始中に加えられる汚泥におけるグラニュール汚泥の割合は、3kg/m~好ましくは0.6kg/m超の汚泥濃度で、少なくとも15重量%になることが好ましい。50%超が既にグラニュール汚泥である汚泥を用いて開始することがより好ましい。
また、汚泥粒子が付着できる固体又は化学物質を汚泥に連続して又は時々加えることにより、グラニュール汚泥の形成及び安定した維持を加速させ支持することができ、以て、そのサイズ又は重量を増加させる。この固体支持材料は、0.05~2.5mmのサイズと、廃水の比重に相当するか、又はそれよりも大きい比重とを有することが好ましい。この材料は、例えば、別の反応器からのグラニュール汚泥、ふるいにかけた活性汚泥、分類された砂、プラスチック粒、又は他の天然材料若しくは合成材料であってもよい。例えば、少なくとも1.05kg/lの比重を有する固体が汚泥に加えられる。汚泥のMOがこの物質に付着して、汚泥粒子の密度、したがって沈降率を増加させる。例えば、鉄塩、アルミニウム塩、カルシウム塩などの液体化学物質を与えて、汚泥/水混合物の塩が反応して固体を形成するようにすることによって、同様の効果が実現される。
本発明を、グラニュール汚泥形成の形成を提供しない、又は広範囲のグラニュール形成を可能にしない従来の処理と並列に適用してもよい。これは図10に示されている。ここでは、浄化ラインL1は従来の浄化であり、生物反応器が、好気性プロセス条件、無酸素プロセス条件、及び嫌気性プロセス条件の異なる組合せを可能にする1つ若しくは複数の区画又は反応器を備える。図中、これはB1、B2、及びB3として示されているが、より多い又は少ない部分であってもよい。浄化ラインL2は、本発明による方法である。L2からL1に排出-汚泥ラインを接続することによって、本発明による浄化ラインは、従来の浄化ラインの動作、汚泥特性、及びMOに対する相乗効果も有する。これは、汚泥(7)を浄化ラインL2から汚泥処理に排出するのではなく、汚泥を生物反応器部品(ライン8)のうちの1つ又は複数に完全に又は部分的に移すことによって、実現される。結局、この排出汚泥は、従来のラインの通常の汚泥よりも大きいサイズ及び同時の脱窒能力を有するより良好なバイオマス特性を有し、したがって、従来のラインの汚泥特性及び動作を向上させることになる。従来のラインL1からL2へライン9を介して返送汚泥6及び/又は汚泥排出7の一部を供給することにより、この相乗効果をさらに強化することができる。このようにして、従来のラインの汚泥の一部も、ラインL2の選別機Sの作用を受ける。2つの浄化ラインの前述の接続の結果として、革新的な選別機Sによりすべての廃水及び汚泥を処理する必要なく、且つL1を本発明による浄化に後付けする必要なく、ラインL1においても、改善された効果及びより大きい汚泥粒子が得られる。一実施形態において、本発明による方法は、廃汚泥7を(8として)従来の処理に供給するステップ、好ましくはグラニュール汚泥を実現する手段を有していない処理を含む。別の実施形態において、本発明による方法は、従来の浄化による余剰汚泥又は返送汚泥の一部を供給するステップを含む。
別の変形形態において、逐次バッチシステム(SBR)として動作する好気性グラニュール汚泥(AGS)反応器に対して、本発明による選別機に後続させるか又はそれを組み込み、前述したように、その選別機を連続フロースルーの従来のシステムに接続することによって、同じ相乗効果が得られる。これは、図10に示されている。浄化ラインL3は、本発明による選別機とAGS SBRとを備える。L3のS-AGS-SBRからの汚泥排出(7)は、ライン10を介して従来のラインL1に供給される。前述した相乗結合と同様に、従来のラインからの汚泥排出(7)又は返送汚泥(6)の一部を、(ライン9を介して)選別機Sに供給することもできる。
前述の説明に基づいて、本発明はまた、選別機Sに別の浄化ラインから生じる返送汚泥及び/若しくは汚泥排出の一部も供給される実施形態、又は選別機Sが逐次バッチの原理に従って動作するグラニュール汚泥反応器に後続される若しくは組み込まれる実施形態によって特徴付けられる。したがって、選別機Sが、逐次バッチの原理に基づいて動作するグラニュール汚泥反応器に流体接続する又は組み込まれることが好ましい。
これに密接に関連して、本発明はまた、基質含有廃水を浄化するためのデバイスであって、基質含有廃水2の入口と、生物汚泥6の入口と、調整済み汚泥/水混合物3の出口と、任意選択で汚泥排出7の出口とを含む選別機Sを備え、出口3が連続フロースルー好気性生物浄化反応器Bの入口に流体接続し、この反応器が、生物汚泥6の入口と、選別機Sの出口を介して流体接続する入口と、処理済み廃水4の出口と、任意選択で汚泥排出7の出口とをさらに有する。出口4は、清澄器NBの入口に流体接続することができ、入口2は前処理槽VBの出口に流体接続することができ、デバイスは本発明による方法を実行するのに適している。特に、選別機Sは、嫌気性条件又は無酸素条件下で動作するように設計され、より大きいサイズ及び/又はより高い沈降速度の汚泥が、選別機の廃水及びより濃縮された基質含有廃水に、より長く接触することを能動的に保証又は制御する手段を備える。これは、例えば、選別機に、(i)流速が個別に又は不連続に変化する複数の段階、(ii)上昇する流量勾配(すなわち連続的に増加する流速)、又は(i)及び(ii)の組合せを備えることによって、行うことができる。
好ましい実施形態において、方法又はシステムは、1つ若しくは複数の他の廃水浄化プロセスラインと並列に動作し、選別機Sは、これらの並列な他の廃水浄化プロセスラインから生物汚泥6及び生物汚泥9の一部を受け取り、任意選択で、生物汚泥6の一部が、これらの並列な他の廃水浄化プロセスラインに向けられる。
本発明を使用して処理プラントを設計し最適化するツールとして、本発明者らは、選別機/嫌気性槽内の汚泥滞留時間分布の程度に応じた連続フロースルー生物処理プラントにおける汚泥粒子の増殖、排出、及びサイズを計算するシミュレーションモデルを開発した。モデルは、基質を含む水が装置を通る流れ、グラニュール及びフロックの沈降及び流動化、バイオマスによる基質の取込み、グラニュールの増殖、並びにフロック及びグラニュールの選択(排出)を説明する。
相当するプロセス条件下で本発明の機能及び効果を示すために、このモデルを使用して、グラニュール汚泥の形成と、従来の選別機/嫌気性槽、曝気槽、二次沈降槽、及び選別機/嫌気性槽への汚泥返送を含む従来の連続フロースルー処理の生物汚泥濃度の進展とを促した。プロセス条件は、最新の活性汚泥システムを代表するように選択された。廃水の基質濃度500mg/l COD(化学的酸素要求量)、特定の汚泥増殖0.35kg/kg COD、及び均一な粒径100μmを有する従来の綿状の非グラニュール汚泥を用いた開始状況が保証された。さらに、この種類のシステムの一般的に適用される汚泥負荷率0.2kgCOD/kg ODS/日が保証された。ここで、ODSは、好気性反応器の活性汚泥の有機乾燥物質を表し、これはMOの量の測定値である。この汚泥負荷は、生物酸素要求量(BOD)で表すこともでき、従来の廃水組成の場合、約0.1kg BOD/kg ODS/日に対応する。
200日間にわたる結果が図11Bに示されている。ここでは、フロックのサイズは200μm未満であり、「小さいグラニュール」は200~400μmのサイズを有し、「大きいグラニュール」は800μm超と分類される。図は、約50日後に最初の大きさの100μmの汚泥粒子が増殖して小さいグラニュールになるが、さらなるグラニュール化は行われなかった(「大きいグラニュール」がない)ことを示す。また、反応器の有機生物活性バイオマス(縦軸のMVLSS)の総濃度は、約3.2g ODS/lのままであった)。シミュレーションの結果は、従来の連続フロースルーグラニュール汚泥システムの開始による実際的経験、及び本発明者らによる、これらの種類のシステムを用いた長期のパイロット試験の実験結果に非常によく対応していた。
次に、全く同じパラメータ及び設定を有する同じモデルを使用して、選別機/嫌気性槽が本発明により設計された場合にどの汚泥濃度及び汚泥粒径が得られたかをシミュレートし、最大汚泥粒子が基質により長く多く接触できるようにした。シミュレーションは、図8に示す実施形態に基づいていたが、他の実施形態も同様の結果をもたらすだろう。
結果が図11Aに示されている。ここでも、約50日後に、小さいグラニュールを含む汚泥が形成され、システムの汚泥濃度約3.2g ODS/lは、従来の処理の汚泥濃度に相当した。しかしながら、選別機/嫌気性槽における汚泥滞留時間の分布を、結果として得られる大きい汚泥粒子の高い基質濃度及び基質接触時間と組み合わせることにより、従来のシステムのように汚泥の増殖と排出との間に定常状態はなく、約80日から、小さい汚泥グラニュールの増加分が増殖して、大きいグラニュールになる。約200日後、汚泥の大部分が大きいグラニュールになり、これらの大きいグラニュールの大幅に向上した沈降特性の結果として、排出が減少し、浄化プロセスの活性バイオマスの濃度が3.2g ODS/lから約6g/lに増加した。
また、モデルを使用して、異なるサイズの汚泥粒子について、どの基質濃度に汚泥粒子が接触し、どのくらい長く接触したかを判定した。この結果は図11Cに示されている。この図は、異なる直径(マイクロメートル)の汚泥グラニュールについての基質汚泥負荷率(kg COD/kg ODS/日)を示す。従来の浄化プロセスでは、汚泥は同じ基質濃度で同じ接触時間であり、汚泥負荷は0.2kg/kg ODS/日になるが、本発明によるプロセスでは、大きい分布が生じ、以て、より大きいサイズのグラニュールがより長く基質濃度に晒されるだけでなく、より高い基質濃度に晒される。その結果、大きい汚泥粒子の汚泥負荷率は、平均的な汚泥の汚泥負荷率よりも著しく高く、さらに最小粒子の汚泥負荷率よりも高かった。この高い汚泥負荷率により、最大サイズの汚泥粒子は、小さい汚泥粒子よりも高速で増殖し、より広範囲のグラニュール化を生じさせる。
同様のモデル計算を、より高い若しくは低い汚泥負荷、より高い若しくは低い廃水の基質濃度などの他のプロセス条件、又は従来の浄化方法若しくは本発明による方法の他の実施形態について行ってもよいことに留意されたい。同様に、上記の例のように、これらの計算の結果は、本発明の有効性及び主な利点を明確に示した。例えば、本発明により、連続フロースルー浄化システムにおいてより広範囲のグラニュール化を実現すること、したがって、より多くの活性バイオマスを用いてシステムを動作させることが可能になる。このような高濃度のバイオマスにより、同じ処理容積内でより多くの廃水を処理することができ、又はより良好に浄化された水質につながる。加えて、大きいグラニュールの良好な沈降挙動により、二次沈降槽を、著しく小型にすることができ、又は同じ二次沈降槽がより多くの廃水を浄化することができる。これにより、廃水浄化のための建設費用及び運用費用が削減される。特に、グラニュールサイズは、曝気中に硝化と脱窒とを同時に行うことができるようなサイズであり、様々な循環流及び別個の無酸素区画/槽が不要になるため、エネルギー消費が大幅に減るだけでなく、建設費用がさらに削減される。
本発明の利点は、パイロットプラント運転においても明確に示された。このパイロットプラントは、0.075~0.15mの一連の6個の組み合わせた嫌気性区画(選別機S~S)の選別機ゾーンと、それぞれ1mの一連の6個の組み合わせた無酸素/好気性反応器区画(反応器B~B)と、0.32mの清澄器とを備えていた。最後の反応器区画Bは、良好な沈降汚泥の長い滞留を目標として、沈降期間後に汚泥を周期的に排出するための部分的に浸漬されたマニホルドも含んでいた。わずかな返送汚泥を余剰汚泥として排出することもできた。容積型ポンプを、混合された水剤(好気性ゾーンから無酸素ゾーンへ)又は返送汚泥(清澄器から嫌気性選別機へ)の再循環のために使用した。返送汚泥を、嫌気性選別機と第1の好気性/無酸素区画との間で分割することができた。組み合わせた好気性/無酸素区画は、独立して制御可能な微気泡曝気と粗大気泡曝気とを備えていた。汚泥は、組み合わせたすべての区画において機械的撹拌により浮遊した。このパイロットを用いて、フロースルーグラニュール活性汚泥システム構成の様々な構成を試験した。
本発明者らは、最初に、従来技術を表す構成においてパイロットを動作させた。この従来技術は、栓流嫌気性選別機及び選択的汚泥排出の使用による多段活性汚泥プロセスと考えられた。この構成は以下の通りであった。
1.選別機槽Sへの廃水及び返送汚泥の流入と、それに続く選別機槽S、S、S、S、Sの通過。各槽の動作容積は0.075mであった。
2.反応器B:無酸素
3.反応器BB-E:好気性、溶解酸素濃度(DO)2mg/lで動作させた。
4.反応器B:好気性、選択的な汚泥排出のための浸漬されたマニホルドを備え、汚泥沈降選択基準は3m/hに設定された。
5.清澄器
一次清澄化段階後、パイロット構成に都市廃水を供給した。一次廃液は、平均425mg/lの化学的酸素要求量(COD)、8.1mg/lのリン(P)、6mg/lのP、51mg/lのアンモニウム(N)、及び110mg/lの総浮遊物質(TSS)を含んでいた。流入流量は250~500l/hで変化し、清澄器から嫌気性選別機への汚泥返送率は、0.5~1.0で変化した。反応器BからBへの無酸素リサイクルの流量は、流入汚泥と返送汚泥との組合せの流量に等しかった。実験開始前に、反応器に、Nereda(登録商標)反応器から生じた好気性グラニュール汚泥を植え付けた。
実験中、汚泥沈降特性及び汚泥サイズ分布を監視した。凝集剤汚泥とグラニュール汚泥とを区別するために、200ミクロンのふるいを使用して、汚泥サンプルを分類し、その後、分類した分の乾燥固体レベルを測定した。
同じ構成及び同様の流れ及び廃水組成について実験を繰り返したが、今度は、図8Bに示す構成に従って、それぞれ0.375mの2つの選別機S、Sを使用した。両方の選別機槽を逆行性サイクルで動作させた。一方のカラムは廃水を受け入れ、他方は清澄器からの返送汚泥を受け入れた。ここでも、パイロット構成に、Nereda(登録商標)反応器から生じた好気性グラニュール汚泥を植え付けた。
図12A、図12Bは、好気性グラニュール汚泥の植付け後のフロースルーパイロット規模構成における、汚泥容量指数及びふるい分級物の経時的な進展を、(a)従来技術の構成と、(b)図8Bによる構成とについてプロットした。図12Aからわかるように、汚泥内のグラニュールのレベルが両方低下し、SVI30が、2か月以内に、グラニュール汚泥に典型的なレベルから綿状汚泥に典型的なレベルまで増加した。明らかに、グラニュールMOは、凝集剤増殖MOによって排除された。また、汚泥の総量が約6g/l TSSから約2.5g/l TSSまで減少した。本発明による選別機を使用すると、最初に説明した実験に反して、グラニュールの量はほぼ減少せず、1mmのグラニュールサイズが、実験の全期間中(半年超)維持された(図12B)。また、SVI30は、良好な沈降特性を有する汚泥と一致して比較的一定のままであった。加えて、維持された汚泥濃度は、約4~5g/l TSSであり、これは、従来技術の構成を用いた実験よりも著しく高かった。

Claims (24)

  1. 連続フロースルー活性汚泥好気性生物浄化反応器Bにおいて基質含有廃水を浄化するための方法であって、
    任意選択で、供給された廃水1の前処理ステップVB後に、生物汚泥6の少なくとも一部が、選別機Sにおいて嫌気性条件又は無酸素条件下で、浄化すべき基質含有廃水2の少なくとも一部を用いて調整され、
    前記選別機Sの前記汚泥の少なくとも20wt%が、前記選別機における汚泥/水混合物の水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、前記選別機における滞留時間を有するようになっており、
    その後、任意選択で、追加の嫌気性接触ステップ又は無酸素接触ステップ後に、このように調整された汚泥/水混合物3が前記好気性生物浄化反応器Bに供給され、好気性処理Bを受け、
    任意選択で、好気性処理後の処理済み廃水4が、沈降NB、浮選、又は機械的分離によって前記汚泥から分離され、
    前記好気性処理済みの廃水から分離された前記汚泥(少なくとも一部)が、返送汚泥6として前記選別機に返送される、方法。
  2. 前記選別機において、前記廃水2を含む前記汚泥6が、嫌気性条件又は無酸素条件下で流速及び/又は流量勾配の個別の変化を受ける、請求項1に記載の方法。
  3. 流速の個別の変化が、前記選別機の流れ方向の流動の個別の変化によって、及び/又は、流量の個別の変化によって実現される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記選別機の前記汚泥の少なくとも40%、より好ましくは50~90%が、前記選別機における前記汚泥/水混合物の前記水理学的滞留時間よりも少なくとも20%長い、前記選別機における滞留時間を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記選別機の前記汚泥の少なくとも40%、より好ましくは50~90%が、前記選別機における前記汚泥/水混合物の前記水理学的滞留時間よりも少なくとも40%長い、前記選別機における滞留時間を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記好気性生物浄化反応器Bにおける前記汚泥の少なくとも20%、より好ましくは40~100%が、0.212mmの最小グラニュールサイズのグラニュール汚泥であるように、前記選別機が汚泥-廃水混合物を調整する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. グラニュール汚泥の割合が少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%になるように、好ましくはこのグラニュール汚泥(すなわち、少なくとも0.212mmのサイズの汚泥)の少なくとも20wt%、又は、より好ましくは前記好気性生物浄化反応器Bのこのグラニュール汚泥の少なくとも25wt%、好ましくは少なくとも30wt%、最も好ましくは少なくとも40wt%、特に少なくとも50wt%が、少なくとも0.4~1.0mmの粒径を有するように、前記選別機が汚泥-廃水混合物を調整する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 最大汚泥粒子の少なくとも10wt%が、前記汚泥の平均接触時間よりも少なくとも20%長く、前記選別機において最高基質濃度に接触し、この基質濃度が、前記選別機の最小汚泥粒子の15wt%が接触する基質濃度よりも少なくとも50%高い、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 二次沈降槽NBからの返送汚泥6に加えて、又はその代わりに、前記選別機Sに、生物浄化内若しくは前記返送汚泥内の最も低速の沈降汚泥を汚泥処理ラインに選択的に排出するように配置されている機械的分離器又は重力分離器から受け入れた汚泥分が供給される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 急速生分解性基質の濃度が、外部炭素源を与えることによって、生物浄化反応器が使用中である処理プラントの一部である汚泥処理ラインからの側流によって、又は、加水分解若しくは発酵により全体的若しくは部分的に前記廃水を前処理することによって、増加する、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記選別機Sが、区画が同心に集まった上向流反応器であり、内部の第1の区画Saと、前記内部の区画の周りに同心に向けられた少なくとも1つ以上のさらなる区画(Sb、Scなど)とを含み、前記さらなる区画が、底部及び上部で前の区画に接続され、(返送)汚泥6の供給部が、前記第1の区画Saの下部に位置し、それぞれの次の区画が、底部に廃水2の入口を有し、前記汚泥及び廃水が互いに接触するようになっており、以て、前記選別機が前記区画に垂直流(「上向流」)をもたらす、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記選別機Sが、容積が調節された、隣り合う相互接続された3つの区画Sa、Sb及び任意選択でScを含む上向流反応器であり、区画Saの有効容積がSbの有効容積よりも小さく、生物汚泥6及び浄化すべき基質含有廃水2が、SaからSb及びSbからScに連続して流れ、前記区画が、底部及び上部で前の区画に流体接続し、(返送)汚泥6の供給部が、前記第1の区画Saの底部に位置し、それぞれの次の区画が、底部に廃水2の入口を有し、汚泥及び廃水が互いに接触するようになっており、以て、前記選別機が前記区画に垂直流(「上向流」)をもたらす、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記選別機Sが、容積が調節された、隣り合う相互接続された複数の、好ましくは3つの区画Sa、Sb及び任意選択でScを含む上向流反応器であり、区画Saの有効容積がSbの有効容積よりも小さく、汚泥6及び浄化すべき基質含有廃水2が、SaからSb及びSbからScに連続して流れ、前記区画が、上部で前の区画に接続され、廃水2の入口が前記区画の底部に位置し、返送汚泥6の入口が液体レベルに位置し、以て、前記選別機が前記区画に垂直流(「上向流」)をもたらす、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記選別機Sが、廃水2の供給と(返送)汚泥6の供給とが調整済み汚泥の排出により交互に行われる少なくとも2つの区画Sa、Sbを含み、前記選別機Sの汚泥滞留時間の所望の分布が、前記区画の底部で前記区画に廃水2を供給することによって得られ、前記調整済み汚泥の排出が、流速の変化を適用すること及び/若しくは混合を適用することによって実現することができ、並びに/又は、区画の底部レベル(3a)で汚泥/廃水の少なくとも一部を引き抜くことによって、任意選択で、区画の液体レベル(6b)及び/又は前記区画の底部レベル(6a)と前記液体レベルとの間のどこかで汚泥6を供給することによって行われる、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記選別機Sが断続的に動作する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記選別機における流速の変化が、前記廃水の供給流量を変化させることによって実現される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記選別機における流速の変化が、前記汚泥6の供給量を変化させることによって実現される、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記選別機Sに、別の浄化ラインから生じた前記返送汚泥及び/又は余剰汚泥の一部も供給される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記選別機Sが、逐次バッチ原理に基づいて動作するグラニュール汚泥反応器に後続される又は組み込まれる、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 0.05~2.5mmの平均サイズと、前記廃水の相対密度又は比重以上の相対密度又は比重とを有するキャリア材料を加えることによって、グラニュール汚泥の形成が加速され、及び/又はその維持が支持される、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 基質含有廃水を浄化するためのシステムであって、
    基質含有廃水2の入口と、生物汚泥6の入口と、調整済み汚泥/水混合物3の出口と、任意選択で汚泥排出7の出口とを含む選別機Sを備え、
    前記出口3が連続フロースルー好気性生物活性汚泥反応器Bの入口に流体接続し、前記反応器が、生物汚泥6の入口と、選別機Sの出口を介して流体接続する入口と、浄化済み廃水4の出口と、汚泥排出出口7とをさらに有し、
    出口4が、任意選択で清澄器NBの入口に流体接続し、入口2が、任意選択で前処理槽VBの出口に流体接続し、
    前記システムが、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実行するのに適している、システム。
  22. 前記選別機Sが、嫌気性条件又は無酸素条件下で動作し、より大きいサイズ及び/又はより高い沈降速度の前記汚泥が、前記選別機において前記基質含有廃水により長い時間接触することを能動的に提供又は制御する手段を備え、これが、例えば、前記選別機に、(i)流速が個別に又は不連続に変化する複数の段階、(ii)上昇する流速勾配、又は(i)及び(ii)の組合せを作り出す手段を備えることによって実現される、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記システムが、1つ又は複数の他の廃水浄化プロセスラインと並列に動作し、
    選別機Sが、これらの並列な他の廃水浄化プロセスラインから生物汚泥6及び生物汚泥9の一部を受け取り、
    任意選択で、前記生物汚泥6の一部が、これらの並列な他の廃水浄化プロセスラインに向けられる、請求項21又は22に記載のシステム。
  24. 前記選別機Sが、逐次バッチ原理に基づいて動作するグラニュール汚泥反応器に流体接続しているか、又は組み込まれている、請求項20~23のいずれか一項に記載のシステム。
JP2023534668A 2020-12-10 2021-12-10 連続流反応器における好気性生物廃水処理 Pending JP2023554611A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NL2027088 2020-12-10
NL2027088A NL2027088B1 (nl) 2020-12-10 2020-12-10 Aerobe biologische afvalwaterzuivering in een continu-doorstroomde reactor
PCT/NL2021/050758 WO2022124901A1 (en) 2020-12-10 2021-12-10 Aerobic biological wastewater treatment in a continuous flow reactor

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023554611A true JP2023554611A (ja) 2023-12-28

Family

ID=74096030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023534668A Pending JP2023554611A (ja) 2020-12-10 2021-12-10 連続流反応器における好気性生物廃水処理

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20240018025A1 (ja)
EP (1) EP4259584A1 (ja)
JP (1) JP2023554611A (ja)
KR (1) KR20230140563A (ja)
CN (1) CN116867747A (ja)
AU (1) AU2021396276A1 (ja)
CA (1) CA3202046A1 (ja)
IL (1) IL303574A (ja)
NL (1) NL2027088B1 (ja)
WO (1) WO2022124901A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11945742B2 (en) * 2021-06-09 2024-04-02 Sanitary Green Incorporated Wastewater processing modules and wastewater treatment systems including the same
NL2032096B1 (en) * 2022-06-08 2023-12-14 Haskoningdhv Nederland Bv Aerobic biological wastewater treatment in a continuous flow reactor

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL9001974A (nl) 1990-09-07 1992-04-01 Dhv Raadgevend Ing Inrichting voor het reinigen van afvalwater.
NL1021466C2 (nl) 2002-09-16 2004-03-18 Univ Delft Tech Werkwijze voor het behandelen van afvalwater.
NL2015286B1 (en) 2015-08-10 2017-02-28 Haskoningdhv Nederland Bv Continuous process for the treatment of wastewater.
CA3095481A1 (en) 2018-04-11 2019-10-17 University Of Manitoba Design of aerobic granular sludge in continuous flow reactors
US11390546B2 (en) 2018-06-28 2022-07-19 Aecom Continuous flow wastewater treatment system
EP3863977B1 (en) * 2018-10-12 2024-05-01 Veolia Water Solutions & Technologies Support Mainstream deammonification process employing bypass primary effluent and step feeding

Also Published As

Publication number Publication date
IL303574A (en) 2023-08-01
WO2022124901A1 (en) 2022-06-16
EP4259584A1 (en) 2023-10-18
CN116867747A (zh) 2023-10-10
CA3202046A1 (en) 2022-06-16
AU2021396276A1 (en) 2023-06-29
NL2027088B1 (nl) 2022-07-08
KR20230140563A (ko) 2023-10-06
AU2021396276A9 (en) 2024-02-08
US20240018025A1 (en) 2024-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kent et al. State of the art of aerobic granulation in continuous flow bioreactors
EP3837034B1 (en) Biomass selection and control for continuous flow granular/flocculent activated sludge processes
EP2834198B1 (en) Hybrid wastewater treatment
US6926830B2 (en) Combined activated sludge-biofilm sequencing batch reactor and process
CA2995060C (en) Continuous process for the treatment of wastewater
JP2023554611A (ja) 連続流反応器における好気性生物廃水処理
EP3971144A1 (en) Biomass selection and control for continuous flow granular/flocculent activated sludge processes
NL2032096B1 (en) Aerobic biological wastewater treatment in a continuous flow reactor
CN220432514U (zh) 一种含盐污水的强化一体化生物处理装置
CN114426373B (zh) 一种提高ao系统脱氮除磷效果的方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230830

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20230830