以下の説明を通して、当業者により完全な理解を提供するために特定の詳細が示される。しかしながら、開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の要素が詳細に図示または説明されない場合がある。したがって、説明および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味合いのものと見なされるべきである。
本発明の一態様は、送信機(1次側とも称する)と受信機(2次側とも称する)とを備えるワイヤレス電力伝送システムを提供する。本発明の別の態様は、他のワイヤレス電力伝送システムの一部として使用され得るワイヤレス電力送信機を提供する。本発明の別の態様は、他のワイヤレス電力伝送システムの一部として使用され得るワイヤレス電力受信機を提供する。本発明のいくつかの実施形態による送信機は、誘導性電力伝送および/または容量性電力伝送によって電力を送信するように構成された共振器を備えてもよい。同様に、本発明のいくつかの実施形態による受信機は、誘導性電力伝送および/または容量性電力伝送によって電力を受信するように構成された共振器を備えてもよい。
図1は、1次側12および2次側14を備えるワイヤレス電力伝送(WPT)システム10の簡略化された概略図である。1次側12はまた、送信機と称することがあり、2次側14はまた、受信機と称することがある。1次側12は、送信機モジュール20および送信機共振器30を備え、2次側14は、受信機モジュール40および受信機共振器50を備える。
送信機モジュール20は、入力として、例えば直流(DC)電力を含む電力を受信する。図示されていないが、送信機モジュール20は、例えば、インバータ、送信機補償ネットワーク、および/または本明細書でさらに説明される他のコンポーネントを備えてもよい。送信機モジュール20は、出力として、例えば交流(AC)電力を含む電力を送信機共振器30に供給する。
送信機共振器30は、入力として、送信機モジュール20から電力を受信し、磁界31A(例えば、時間変化する磁界)および/または電界31B(例えば、時間変化する電界)を出力し得る。いくつかの実施形態では、送信機共振器30は、IPTのために磁界31Aを出力する。いくつかの実施形態では、送信機共振器30は、CPTのために電界31Bを出力する。いくつかの実施形態では、共振器30は、CPTおよびIPTを通した電力の同時伝送を目的として、磁界31Aおよび電界31Bを同時に出力する。いくつかの実施形態では、共振器30は、CPTのために電界31Bを出力することと、IPTのために磁界31Aを出力することと、CPTおよびIPTを通して電力を同時に伝送するために磁界31Aおよび電界31Bを同時に出力することとの間で切り替えることができる。
「バイモーダル」という形容詞用語は、本明細書では、容量性信号伝送および誘導性信号伝送を同時に行うように構成されたシステムを説明するために使用される。
磁界31Aの存在下では、IPTのために受信機共振器50内に電流が誘導され得る。電界31Bの存在下では、受信機共振器50(またはその1つ以上のアンテナ)に交流電位が誘導され得る。
磁界31Aによって受信機共振器50に電流が誘導されると、そのような電流は受信機モジュール40に出力され得る。同様に、電界31Bによって受信機共振器50に交流電位が誘導されると、受信機共振器50によって電流が受信機モジュール40に流れ込み得る。
受信機モジュール40は、入力として、受信機共振器50から電力(例えば、AC電力)を受信し得、電力(例えば、DC電力)を負荷に出力し得る。負荷は、バッテリやスーパーキャパシタなどの蓄電デバイスの充電である場合がある。非限定的な例として、負荷は、自転車シェア車群の一部であるeサイクルなどの電動自転車(eサイクルまたはeバイクとも称される)、自動車、ボートなどの要素を含んでもよい。図示されていないが、受信機モジュール40は、例えば、整流器、受信機補償ネットワーク、および/または本明細書でさらに論じられる他のコンポーネントを備えてもよい。
WPTシステム10は、IPTを介して送信機モジュール20によって受信機モジュール40に伝送される電力に対する、CPTを介して送信機モジュール20から受信機モジュール40に伝送される電力の比(「伝送モード比」)を、様々な理由で調整するように構成されてもよい。例えば、伝送モード比は、送信機共振器30と受信機共振器50との間の距離が増加する場合、CPTによって供給される電力の割合を増加させるように調整され、生物(例えば、人間または動物)がWPTシステム10の近くにいる場合、IPTによって供給される電力の割合を増加させるように調整され、物体(例えば、金属体)がWPTシステム10の近くにある場合、CPTによって供給される電力の割合を増加させるように調整され、送信機共振器30と受信機共振器50との間の位置合わせが悪化する場合、CPTによって供給される電力の割合を増加させるように調整され、および/または前述の任意の組み合わせを実行するように調整されてもよい。
いくつかの実施形態では、伝送モード比は、風力タービンおよび太陽電池パネルに時々使用されるような「観測および摂動(observe and perturb)」などであるがこれに限定されない、最大電力点追跡技術に従って調整されてもよい(例えば、S.Dehghani、S.Abbasian、およびT.Johnsonの「Adjustable Load With Tracking Loop to Improve RF Rectifier Efficiency Under Variable RF Input Power Conditions」、IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques,vol.64,no.2,pp.343-352,Feb.2016.を参照のこと)。いくつかの実施形態では、伝送モード比は、機械学習アルゴリズムに従って調整されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、WPTシステム10が、WPT効率が望ましくないほど低いと判断した場合、WPTシステム10は、CPT(またはIPT)によって供給される電力の割合を増加させてもよい。CPT(またはIPT)への依存度を高めることによってWPT効率が悪影響を受ける場合、WPTシステム10は、CPT(またはIPT)への依存度を低下させてもよい。このプロセスは、望ましい/最大のWPT効率が達成されるまで反復して繰り返してもよい。
送信機共振器30および受信機共振器50の各々は、様々な構成で配置された複数のアンテナ80を備えてもよい。
アンテナ80は、CPTおよびIPTのために、磁界31Aと電界31Bとの両方を生成することができる(別々におよび/または同時に)、高い自己インダクタンスおよび高い自己キャパシタンスを有する任意の適切なアンテナを備えてもよい。図2A、2Bおよび2Cは、アンテナ80、180、280の非限定的な例を示す。本明細書の目的のために、「高い自己インダクタンス」は、アンテナがIPTの目的に適した磁界を生成することを可能にするのに十分大きい自己インダクタンスである。同様に、本明細書の目的のために、「高い自己キャパシタンス」は、アンテナがCPTの目的に適した電界を生成することを可能にするのに十分大きい自己キャパシタンスである。
図2Aは、本発明の一実施形態によるアンテナ80を示す。アンテナ80は、任意の適切な導電性材料を含んでもよい。例えば、アンテナ80は、銅、金、銀、アルミニウム、他の適切な材料、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。図2Aから分かるように、アンテナ80は、矩形(例えば、正方形)の断面を有する細長い要素80Aを備え、この細長い要素80Aは、細長い要素80Aの隣接するラッピングがギャップ80Bによって離間されるように、ほぼ平面の矩形(XY平面内)のコイルの形状に曲げられるか、または形成されている。ギャップ80Bは、細長い要素80の長さに沿ってほぼ一定であるように示されているが、これは必須ではない。
アンテナ80の自己インダクタンスを増加させるために、ギャップ80Bのサイズを小さくしてもよい。アンテナ80の自己キャパシタンスを増加させるために、細長い要素80Aの屈曲部(例えば、屈曲部82A)の数を増加させてもよく、細長い要素80Aの隅部および縁部(例えば、縁部82B)の数を増加させてもよく、細長い要素80Aの長さを増加させてもよく、および/または細長い要素80Aの厚さ80Cを増加させてもよい。
図2Bは、本発明の別の実施形態によるアンテナ180の別の非限定的な例を示す。アンテナ180は、図2Bに示されるように、ほぼ平面の矩形コイルの形状に曲げられるかまたは形成される代わりに、細長い要素180Aが直角の隅部を有するほぼ平面のジグザグ形状に曲げられるかまたは形成されることを除いて、第1のアンテナ80と実質的に同様である。アンテナ80と同様に、細長い要素180Aの隣接するジグまたはザグは、ギャップ180Bによって離間されている。ギャップ180Bは、細長い要素180の長さに沿ってほぼ一定であるように示されているが、これは必須ではない。
アンテナ180の自己インダクタンスを増加させるために、ギャップ180Bのサイズを小さくしてもよい。アンテナ180の自己キャパシタンスを増加させるために、細長い要素180Aの屈曲部(例えば、屈曲部182A)の数を増加させてもよく、細長い要素180Aの隅部および縁部(例えば、縁部182B)の数を増加させてもよく、および/または細長い要素180Aの厚さ180Cを増加させてもよい。
図2Cは、本発明の別の実施形態によるアンテナ280の別の非限定的な例を示す。アンテナ280は、ほぼ平面の矩形コイルの形状に曲げられるかまたは形成される代わりに、細長い要素280Aが、ハブ要素280Aとして(XY平面内で)ほぼ平面の円形に曲げられるかまたは形成され、ハブ要素280Aからセクタ要素280Cが半径方向外向きに延在することを除いて、第1のアンテナ80と実質的に同様である。隣接するセクタ要素280Cは、ギャップ280Bによって互いに離間されている。
アンテナ280の自己インダクタンスを増加させるために、ギャップ280Bのサイズを小さくしてもよい。アンテナ280の自己キャパシタンスを増加させるために、セクタ280Cの数を増加させてもよく、ハブ280Aおよび/またはセクタ280Cの隅部および縁部(例えば、縁部282A)の数を増加させてもよく、および/または細長いハブ280Aおよび/またはセクタ280Cの厚さ280Cを増加させてもよい。
図2A、2B、および2Cは、アンテナ80、180、280の例示的な非限定的な実施形態を示しているが、適切なアンテナ80の他の多くの形状および構成を、本明細書に記載の共振器で使用され得ることを理解されたい。図示されたアンテナに対して行うことができる変更の非限定的な例としては、細長い要素80A、180Aの断面形状を矩形以外(例えば、三角形、円形、六角形など)に変更すること、90°の屈曲部82A、182Aを非90度に変更するか、または丸くすること、第1の送信機アンテナ80のXY平面形状を矩形または円形以外に変更すること、屈曲部および隅部などの繰り返しのないパターンを使用すること、が挙げられる。
アンテナ80、180、280は、本明細書では比較的平坦または平面である(例えば、Z方向の厚さが実質的に変化しない)ものとして説明および図示されているが、これは必須ではない。いくつかの実施形態では、アンテナ80、180、280は、図3Aおよび3Bに示されるように、円錐凹形状または円錐凸形状を有してもよい。例えば、本明細書のアンテナは、円錐らせん形状(図示せず)を有することができる。いくつかの実施形態では、アンテナ80は、アンテナ80の内側巻線がアンテナ80の外側巻線からZ方向に離間されるように、矩形の円錐らせん形状を有することができる。そのような円錐形状は、共振器がより広い範囲の共振周波数に使用されることを可能にし得る。他の実施形態では、第1の送信機アンテナのZ方向の厚さは、他の方法で変化してもよい。
アンテナ80、180、280は、例えば、CPT WPTシステムにおけるプレートの構成と同様の構成で配置されてもよい。例えば、本発明の一実施形態による2アンテナWPTシステムでは、送信機共振器30は、図4Aに示されるように、受信機共振器50の第1の受信機アンテナ52と平行に配置された第1の送信機アンテナ32を備えてもよい。CPTのために、2つのアンテナ32、52間の相互キャパシタンスは、電流が受信機側に順方向に流れる経路を提供し、導電経路(例えば、接地)は、電流が送信機側に逆流するのを可能にする。IPTのために、第1の送信機アンテナ32を通して電流を駆動することによって、第1の受信機アンテナ52に電流を誘導し得る磁界31Aが生成される。CPTのために、第1の送信機アンテナ32に電圧を印加して、第1の送信機アンテナ32と第1の受信機アンテナ52との間に電位差を生じさせ、それによって電界31Bを生じさせてもよい。
第1の送信機アンテナ32は、磁界31Aと電界31Bとの両方を生成することができる(別々におよび/または同時に)、高い自己インダクタンスおよび高い自己キャパシタンスを有する任意の適切なアンテナを備えてもよい。例えば、第1の送信機アンテナは、アンテナ80、180、280のうちの1つ、または本明細書で説明される任意の他のアンテナを備えてもよい。
第1の受信機アンテナ52は、磁界31Aによってそこに誘導される電流を有することができ、かつ電界31Bによってそこに電位差を有することができる(別々におよび/または同時に)、高い自己インダクタンスおよび高い自己キャパシタンスを有する任意の適切なアンテナを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1の受信機アンテナ52は、第1の送信機アンテナ32と実質的に同様であってもよい(例えば、第1の受信機アンテナ52は、本明細書で説明または図示されるアンテナのいずれかと同じ特性を有してもよい)。いくつかの実施形態では、アンテナ32、52は互いに異なっていてもよい(例えば、第1の送信機アンテナ32はアンテナ80を備え、第1の受信機アンテナ52はアンテナ180を備えてもよい)。
いくつかの実施形態では、第1の送信機アンテナ32と第1の受信機アンテナ52との間の結合を改善するために、第1の送信機アンテナ32のXY平面領域は、第1の受信機アンテナ52のXY平面領域よりも小さい。
図4Bは、アンテナ80、180、280の構成の別の例を示す。特に、図4Bは、4アンテナスタック(または4アンテナ垂直)WPTシステムを示す。送信機共振器130および受信機共振器150のそれぞれは、2つのアンテナを備える。送信機共振器30の一方のアンテナと受信機共振器150の一方のアンテナはともに電力の順方向経路を提供し、送信機共振器130の他方のアンテナと受信機共振器150の他方のアンテナはともに電力の戻り経路を提供する。
IPTのために、送信機のアンテナ132、134を通して電流を駆動することによって、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154に電流を誘導し得る磁界が生成される。CPTのために、第1のアンテナ132と第2のアンテナ134との間に電位差を印加して電界(図1に示される31B)を生成し、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154にわたって電位を誘導してもよい。
図4Bに示されるように、送信機共振器130は、スペーサ138によってZ方向に分離された第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134を備える。
第1の送信機アンテナ132は、磁界31Aと電界31Bとの両方を生成することができる(別々におよび/または同時に)、高い自己インダクタンスおよび高い自己キャパシタンスを有する任意の適切なアンテナを備えてもよい。例えば、第1の送信機アンテナは、アンテナ80、180、280のうちの1つ、または本明細書で説明される任意の他のアンテナを備えてもよい。
スペーサ138は、任意の適切な材料を含んでもよい。例えば、スペーサ138は、空気、誘電材料、フェライト、またはそれらの何らかの組み合わせを含んでもよい。スペーサ138は、電界31Aを変化させるように選択された誘電率定数を有してもよく、および/または磁界31Bを変化させるために選択された透磁率定数を有してもよい。スペーサ138は、送信機共振器130のキャパシタンスを増加させるために高誘電率材料を含んでもよい。スペーサ138の厚さおよび平面面積は、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134の厚さおよび/または平面面積に依存してもよい。いくつかの実施形態では、電気的分離が望ましく、スペーサ138に(例えば、遮蔽のために)低誘電率材料を使用してもよい。
第2の送信機アンテナ134は、磁界31Aと電界31Bとの両方を生成することができる(別々におよび/または同時に)、高い自己インダクタンスおよび高い自己キャパシタンスを有する任意の適切なアンテナを備えてもよい。いくつかの実施形態では、第2の送信機アンテナ134は、第1の送信機アンテナ132と実質的に同様であってもよい(例えば、第2の送信機アンテナ134は、本明細書で説明または図示されるアンテナのいずれかと同じ特性を有してもよい)。いくつかの実施形態では、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134と第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154とは互いに異なっていてもよい(例えば、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134はアンテナ80と同様であり、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154はアンテナ180と同様であってもよい)。
いくつかの実施形態では、第2の送信機アンテナ134のXY平面領域は、第1の送信機アンテナ132のXY平面領域とは異なるサイズであってもよい。いくつかの実施形態では、第2の送信機アンテナ134のXY平面領域は、第1の送信機アンテナ132のXY平面領域よりも小さくして、アンテナの各対間の結合を確実にしてもよい。いくつかの実施形態では、第2の送信機アンテナ134のXY平面領域は、第1の送信機アンテナ132のXY平面領域より大きくてもよい。
いくつかの実施形態では、第2の送信機アンテナ134は、第1の送信機アンテナ132が第2の送信機アンテナ134とZ方向に実質的に重ならないように、サイズおよび/または形状において第1のアンテナ132と実質的に相補的である。図5は、送信機共振器130の一部のXZ平面断面の概略図を示し、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134はそれぞれ、図2Bの第1の送信機アンテナ180と実質的に同じ形状である。図から分かるように、第1の送信機アンテナ132の細長い要素132Aの部分132A-1、132A-2、132A-3は、第2の送信機アンテナ134のギャップ134B-1、134B-2、134B-3とZ方向に重なり(例えば、第1のアンテナ132の細長い要素132Aの部分132A-1を通過するZ方向に向けられた線は、第2のアンテナ134のギャップ134B-1を通過する)、第2の送信機アンテナ134の細長い要素134Aの部分134A-1、134A-2、134A-3は、第1の送信機アンテナ132のギャップ132B-1、132B-2、132B-3とZ方向に重なる(例えば、第2のアンテナ134の細長い要素134Aの部分134A-1を通過するZ方向に向けられた線は、第2のアンテナ134のギャップ132B-1を通過する)。第1の送信機アンテナ132および第2のアンテナ134の相補的な形状は、送信機共振器130が受ける寄生エネルギー損失を低減し得る。いくつかの実施形態では、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134は、完全に相補的でなくてもよいが、1つ以上の相補的部分を有してもよい。
受信機共振器150は、スペーサ158によってZ方向に分離された第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154を備える。第1の受信機アンテナ152は、アンテナ80、180、280のいずれかと実質的に同様であるか、または本明細書に記載の他のものであってもよい。第2の受信機アンテナ154もまた、アンテナ80、180、280のいずれかと実質的に同様であるか、または他の本明細書に記載の他のものであってもよい。第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134と同様に、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154は、サイズおよび/または形状において相補的(または部分的に相補的)であってもよい。
いくつかの実施形態では、受信機共振器150の自己インダクタンスまたは自己キャパシタンスを調整するために、図4Bに示されるように、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154のXY平面領域は、第1の送信機アンテナおよび第2の送信機アンテナのXY平面領域とは異なる。例えば、いくつかの実施形態では、図2Aに示されるように、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154のXY平面領域は、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134のXY平面領域よりも大きい。このようなXY平面領域の差は、受信機共振器150による、より多くの磁界31Aおよび/または電界31Bを捕捉する能力を改善し得る。
スペーサ158は、任意の適切なスペーサを備えてもよい。スペーサ158は、スペーサ138と同じまたは類似の材料、またはスペーサ138とは異なる材料を含んでもよい。スペーサ158と比較して、スペーサ138は、所望の自己キャパシタンスおよび/または自己インダクタンスを実現するために、より小さなZ方向の寸法を有してもよい。これは、1次側12と2次側14との間のリンクの結合係数と、1次側12のインピーダンスとを効果的に変化させ得る。このような結合係数およびインピーダンスの変化に対応するために、1次側12と2次側14との両方で異なる補償ネットワークを使用してもよい。
図4Cに示される4アンテナ並列構造と比較して、図4Bのスタック構成は、XY平面においてはるかにコンパクトである。さらに、すべてのアンテナを中央に位置合わせすることができるため、この構成は、角度のずれに対して強固である。具体的には、アンテナが円形の場合、角回転はカップリングキャパシタンスに影響を与えない。ただし、図4Cに示される4アンテナ並列構造と比較して、図4Bのスタック構成の相互コンダクタンスは、クロスカップリング・キャパシタンスの増加により低くなる可能性がある。
図4Cは、アンテナ80、180、280の構成の別の例を示す。特に、図4Cは、4アンテナ並列(または4アンテナ水平)WPTシステムを示す。送信機共振器230および受信機共振器250のそれぞれは、2つのアンテナを備える。送信機共振器230の一方のアンテナと受信機共振器250の一方のアンテナはともに電力の順方向経路を提供し、送信機共振器230の他方のアンテナと受信機共振器250の他方のアンテナはともに電力の戻り経路を提供する。
IPTのために、送信機のアンテナ232、234を通して電流を駆動することによって、第1の受信機アンテナ252および第2の受信機アンテナ254に電流を誘導し得る磁界が生成される。CPTのために、第1のアンテナ232と第2のアンテナ234との間に電位差を印加して電界31Bを生成し、第1の受信機アンテナ252および第2の受信機アンテナ254にわたって電位を誘導してもよい。
図4Bに示される送信機共振器130および受信機共振器150と比較して、アンテナの水平配置を有する送信機共振器230および受信機共振器250は、共振器のZ方向の寸法に制限があるアプリケーションにおいて望ましいことがある。
送信機共振器230は、スペーサ238によってX方向に分離された第1の送信機アンテナ232および第2の送信機アンテナ234を備える。第1の送信機アンテナ232および第2の送信機アンテナ234をX方向に分離することによって、寄生エネルギー損失を低減させ得る。第1の送信機アンテナ232および第2の送信機アンテナ234は、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134と実質的に同様であってもよく、スペーサ238は、スペーサ138と実質的に同様であってもよい。送信機共振器130と同様に、第1の送信機アンテナ232は、第2の送信機アンテナ234よりも大きなXY平面領域を有して、電力伝送のための順方向経路を改善してもよい。
スペーサ238は、任意の適切な材料を含んでもよい。例えば、スペーサ238は、空気、誘電材料、フェライト、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。スペーサ238は、電界31Aを変化させるように選択された誘電率定数を有してもよく、および/または磁界31Bを変化させるために選択された透磁率定数を有してもよい。スペーサ238は、送信機共振器230のキャパシタンスを増加させるために高誘電率材料を含んでもよい。スペーサ238の厚さおよび平面面積は、第1の送信機アンテナ232および第2の送信機アンテナ234の厚さおよび/または平面面積に依存してもよい。いくつかの実施形態では、電気的分離が望ましく、低誘電率材料がスペーサ238に(例えば、遮蔽のために)使用されてもよい。
受信機共振器250は、スペーサ258によってX方向に分離された第1の受信機アンテナ252および第2の受信機アンテナ254を備える。第1の受信機アンテナ252および第2の受信機アンテナ254をX方向に分離することによって、寄生エネルギー損失を低減させ得る。第1の受信機アンテナ252および第2の受信機アンテナ254は、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154と実質的に同様であってもよく、スペーサ258は、スペーサ138と実質的に同様であってもよい。受信機共振器150と同様に、第1の受信機アンテナ252は、第2の受信機アンテナ254よりも大きなXY平面領域を有してもよい。
スペーサ258は、任意の適切なスペーサを備えてもよい。スペーサ258は、スペーサ238と同じまたは類似の材料、またはスペーサ238とは異なる材料を含んでもよい。スペーサ258と比較して、スペーサ238は、所望の自己キャパシタンスおよび/または自己インダクタンスを実現するために、より小さなZ方向の寸法を有してもよい。これは、1次側12と2次側14との間のリンクの結合係数と、1次側12のインピーダンスとを効果的に変化させ得る。このような結合係数およびインピーダンスの変化に対応するために、1次側12と2次側14との両方で異なる補償ネットワークを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、スペーサ258のXY平面領域は、送信機共振器230または受信機共振器250の自己インダクタンスまたは自己キャパシタンスを変化させるために、スペーサ238のXY平面領域と異なっていてもよい。例えば、スペーサ258と比較して、スペーサ238は、図示のようにより小さなXY平面領域を有してもよい。
図4Dは、アンテナ80、180、280の構成の別の例を示す。特に、図4Dは、図4Bのスタック構成と図4Cの並列構成とを組み合わせた6アンテナWPTシステムを示す。送信機共振器130および受信機共振器150のそれぞれは、3つのアンテナを備える。第1の送信機アンテナ332および第2の送信機アンテナ334の一方のアンテナと、第1の受信機アンテナ352および第2の受信機アンテナ354の一方とがともに、電力の順方向経路を提供し、第1の送信機アンテナ332および第2の送信機アンテナ334の他方と、第1のアンテナ352および第2のアンテナ354の他方とがともに、電力の戻り経路を提供する。第3の送信機アンテナ336および第3の受信機アンテナ356は、補助アンテナとして働き、等価自己キャパシタンスを増加させ、電界遮蔽として機能する。いくつかの実施形態では、第3の送信機アンテナ336および第3の受信機アンテナ356は受動的である(例えば、第3の送信機アンテナ336と第3の受信機アンテナ356との間に電位差が印加されない、および/または電流が第3の送信機アンテナ336および第3の受信機アンテナ356を通して駆動されない)。IPTのために、送信機のアンテナ332、334、336のうちの1つ以上を通して電流を駆動することによって、第1の受信機アンテナ352、354、356に電流を誘導し得る磁界が生成される。CPTのために、第1の送信機アンテナ332、第2の送信機アンテナ334、および/または第3の送信機アンテナ336に電圧を印加して、第1の送信機アンテナ332、第2の送信機アンテナ334、および第3の送信機アンテナ336のいずれかの間に電位差を生じさせ、それによって、電界31Bを生成させてもよい。
送信機共振器330は、スペーサ338によってX方向に分離された第1の送信機アンテナ332および第2の送信機アンテナ334と、第2のスペーサ339によって第1の送信機アンテナおよび第2の送信機アンテナおよびスペーサ338から分離された第3の送信機アンテナ336とを備える。第3の送信機アンテナ336は、送信機共振器330からの電界の望ましくない漏れを低減するための電界遮蔽を提供してもよい。第3の送信機アンテナ336は、送信機共振器330からの磁界の望ましくない漏れを低減するための磁界遮蔽を提供するために、フェライトシートまたはフェライト表面を含んでもよい。スペーサ339を変更することによって、電界または磁界の遮蔽または成形も可能であり得る。
第1の送信機アンテナ332および第2の送信機アンテナ334および第3の送信機アンテナ336は、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134のいずれかと実質的に同様であってもよい。スペーサ338、339は、スペーサ138と実質的に同様であってもよい。送信機共振器130と同様に、第1の送信機アンテナ332は、第2の送信機アンテナ334のXY平面領域よりも大きいXY平面領域を有してもよい。第3の送信機アンテナ336は、第1の送信機アンテナおよび第2の送信機アンテナ334、332のいずれよりも大きなXY平面領域を有してもよい。
スペーサ338、339は、任意の適切な材料を含んでもよい。例えば、スペーサ338、339は、空気、誘電材料、フェライト、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。スペーサ338、339は、電界31Aを変化させるように選択された誘電率定数を有してもよく、および/または磁界31Bを変化させるために選択された透磁率定数を有してもよい。スペーサ338、339は、送信機共振器230のキャパシタンスを増加させるために高誘電率材料を含んでもよい。スペーサ338、339の厚さおよび平面面積は、第1の送信機アンテナ332および第2の送信機アンテナ334および第3の送信機アンテナ336の厚さおよび/または平面面積に依存してもよい。いくつかの実施形態では、電気的分離が望ましく、スペーサ338、339に(例えば、遮蔽のために)低誘電率材料を使用してもよい。
受信機共振器350は、スペーサ358によってX方向に分離された第1の受信機アンテナ352および第2の受信機アンテナ354と、第2のスペーサ359によって第1の受信機アンテナおよび第2の受信機アンテナおよびスペーサ358から分離された第3の受信機アンテナ356とを備える。第3の受信機アンテナ356は、受信機共振器350からの望ましくない電界の漏れを低減するための電界遮蔽を提供してもよい。第3の受信機アンテナ356は、送信機からの磁界の望ましくない漏れを低減するための磁界遮蔽を提供するために、フェライトシートまたはフェライト表面を含んでもよい。スペーサ359を変更することによって、電界または磁界の遮蔽または成形も可能であり得る。第1の受信機アンテナ352および第2の受信機アンテナ354および第3の受信機アンテナ356は、第1の受信機アンテナ152および第2の受信機アンテナ154のいずれかと実質的に同様であってもよい。スペーサ358、359は、スペーサ158と実質的に同様であってもよい。受信機共振器150と同様に、第1の受信機アンテナ352は、第2の受信機アンテナ354よりも大きなXY平面領域を有してもよい。第3の受信機アンテナ356は、第1の受信機アンテナ354および第2の受信機アンテナ352のいずれよりも大きなXY平面領域を有してもよい。
スペーサ358、359は、任意の適切なスペーサを備えてもよい。スペーサ358、359は、スペーサ338、339と同じまたは類似の材料、またはスペーサ338、339とは異なる材料を含んでもよい。スペーサ358、359と比較して、スペーサ338、339は、所望の自己キャパシタンスおよび/または自己インダクタンスを実現するために、より小さなZ方向の寸法を有してもよい。これは、1次側12と2次側14との間のリンクの結合係数と、1次側12のインピーダンスとを効果的に変化させ得る。このような結合係数およびインピーダンスの変化に対応するために、1次側12と2次側14との両方で異なる補償ネットワークを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、スペーサ358のXY平面領域は、送信機共振器330または受信機共振器350の自己インダクタンスまたは自己キャパシタンスを変化させるために、スペーサ338のXY平面領域と異なっていてもよい。例えば、スペーサ358と比較して、スペーサ338は、より小さいX方向の寸法を有してもよい。いくつかの実施形態では、スペーサ359のZ方向の寸法は、送信機共振器330または受信機共振器350の自己インダクタンスまたは自己キャパシタンスを変化させるために、スペーサ339のZ方向の寸法と異なっていてもよい。例えば、スペーサ359と比較して、スペーサ339は、より小さいZ方向の寸法を有してもよい。これは、1次側12と2次側14との間のリンクの結合係数と、1次側12のインピーダンスとを効果的に変化させ得る。このような結合係数およびインピーダンスの変化に対応するために、1次側12と2次側14との両方で異なる補償ネットワークを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、送信機共振器30および受信機共振器50のうちの1つ以上の周りに磁気遮蔽を提供してもよい。例えば、フェライトを磁気遮蔽として使用して、近くの金属体の望ましくない渦電流を低減させてもよい。フェライト(または別の適切な材料)を使用して、送信機共振器30および/または受信機共振器50を周囲の金属体から分離してもよく、したがって、アンテナの自己インダクタンスおよび/または共振器の相互インダクタンスを増加させるために機能させてもよい。
図6は、本発明の一実施形態による送信機モジュール20および送信機共振器30を備える1次側12の概略図を示す。送信機共振器30は、送信機共振器30、130、230、330のいずれか、または本明細書に記載の他の物を備えてもよい。
送信機モジュール20は、コントローラ22を備える。コントローラ22は、センサ24(例えば、負荷検出器24A、送信機電力センサ24B、周囲物体検出器24Cおよび/または距離検出器24D)から様々な入力を受信し、制御信号を様々なコンポーネント26(例えば、発振器26A、電力増幅器26B、フィルタネットワーク26C、整合ネットワーク26D、補償ネットワーク26EおよびV/Iチューナ26F)に出力する。
負荷検出器24Aは、2次側14に接続された負荷70(図7に示す)の存在を検出するように構成されている。負荷70は、例えば、eサイクルまたは電気自動車などの電気車両のバッテリ、または電力入力を必要とする任意の他の適切なアイテムであってもよい。負荷検出器24Aは、物理センサ(例えば、限定されないが、光学センサ、圧力センサ、赤外線センサ、または近接センサ)および適切なソフトウェアまたはファームウェアで実装されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、電力(例えば、電流および電圧)は、例えば点24Eで測定され、送信機共振器30によって消費される電力を決定する(例えば、送信機電力センサ24Bによって測定される)。送信機共振器30によって引き出されている電力量がベースラインを超えて増加する場合、負荷検出器24Aは、負荷70が存在することをコントローラ22に信号で伝え得る。
他の実施形態では、負荷検出器24Aは、送信機モジュール20が点24Eで受ける送信機共振器30の入力インピーダンスを測定するように構成されてもよい。例えば、負荷70を駆動するように構成された2次側14を含む、送信機共振器30に近接する共振負荷の存在は、送信機共振器30の入力インピーダンスを変化させる。負荷検出器24Aによってコントローラ22に提供されるものとしてのインピーダンスのこの変化は、送信機コントローラ22によって使用されて、協働する受信機が送信機共振器30に近接して存在するかどうかを決定し得る。異なる受信機によって送信機共振器30に誘導されるインピーダンス変化は、非常に明確でかつ非常に特徴的であるため、コントローラ22は、送信機共振器30に近接する受信機の有無を検出するだけでなく、その種類、例えば、限定されないが、携帯電話やデジタルタブレットの様々なモデルを識別することも可能である。
送信機電力センサ24Bは、送信機共振器30によってどれだけの電力が引き出されているかを決定するために、点24Eで電力を測定し得る(例えば、電流および電圧を測定し得る)。そのような情報は、例えば、負荷検出器24Aによって、または送信機共振器30と受信機共振器50との間に望ましく効率的な結合があるかどうかを決定するために使用されてもよい。
周囲物体検出器(SOD)24Cは、物体(例えば、人間または動物などの生物、または金属片などの無生物、またはその他)が送信機共振器30に近接しているかどうかを決定するように構成されている。SOD24Cは、物理センサ(例えば、限定されないが、光学センサ、圧力センサ、赤外線センサ、近接センサ、RADAR、またはLIDAR)で実装されて、または適切なソフトウェアもしくはファームウェアによって実装されてもよい。例えば、送信機共振器30によって消費される電力(送信機電力センサ24Bによって測定される)がIPT中に低下する場合、SODのソフトウェアは、金属片(または任意の導電体)が送信機共振器30または受信機共振器50に近接していると決定してもよく、SODは、そのような存在を示す信号をコントローラ22に提供してもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ22は、金属体が送信機共振器30または受信機共振器50に近接して検出された場合、送信機モジュール20に、CPTによって供給される電力の割合を増加させてもよい。SOD24Cによって生物が存在しないと検出された場合に、コントローラ22は、送信機共振器30への電力供給を増加させる(例えば、生物が存在する場合の規制レベルよりも高くする)ように、またはSOD24Cによって生物に近接すると検出された場合に、コントローラ22は、送信機共振器30への電力供給を規制レベル未満に減少させるように構成されてもよい。
距離検出器24Dは、送信機共振器30と受信機共振器50との間の距離を決定するように構成されている。距離検出器24Dは、物理センサ(例えば、限定されないが、光学センサ、超音波センサ、赤外線センサ、近接センサ、RADAR、またはLIDAR)で実装されて、または適切なソフトウェアもしくはファームウェアによって実装されてもよい。例えば、距離検出器24Dは、送信機電力センサ24Bによって測定された送信電力の変化に基づいて、送信機共振器30と受信機共振器50との間の距離を決定するように構成されてもよい。
一実施形態では、1つ以上の温度センサが、送信機共振器30または受信機共振器50の温度を監視してもよい。温度が所定の限界を超える場合、コントローラ22は、送信機モジュール20に、IPTによって供給される電力の割合を減少させ、送信機共振器30への全体的な電力供給を減少させ、または送信機共振器30への電力供給を遮断して、火災の危険または熱暴走を防止してもよい。
発振器26Aは、コントローラ22の信号に応答して送信機共振器30に供給される電流の周波数帯域、および/または帯域幅、および/またはデューティサイクル(位相)(例えば、5%~50%)を制御するように構成されてもよい。
電力増幅器26Bを使用して、DC電力をAC電力に変換し得る。電力増幅器26Bを使用して、コントローラ22の信号に応答して送信機共振器30に提供される電力を調整し得る。特に、コントローラ22は、電力増幅器26Bの反射係数を調整するために電力増幅器26Bに信号を送信し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ22は、負荷検出器24Aが負荷を検出しないときにオフにする(またはスリープする)か、負荷検出器24Aが負荷を検出するときにオンにする信号を電力増幅器26Bに送信してもよい。
電力増幅器26Bは、発振器26Aから方形(正弦)波を受信し、送信機共振器30を駆動するのに望ましい特定の周波数の正弦波を生成するように構成することができるスイッチモード電力増幅器(シングルエンドモードまたは差動構成)を備えてもよい。図8は、送信機30で使用することができる例示的な電力増幅器26Bの概略図である。電力増幅器26Bは、差動スイッチモード増幅器であってもよい。電力増幅器26Bは3つの入力、すなわち、共振周波数に設定された周波数で能動デバイス(トランジスタ)127C、127Dを駆動する2つの入力信号と、能動デバイスの出力電力および動作領域を制御するために使用される電源127EのDC電圧とを有する。
様々な負荷終端を使用して、性能(例えば、出力電力、電力変換効率)を改善し、不要な高調波レベルを低減する。特に、第3の高調波終端127Fは、ドレインノード127Gでの電圧波形を整形するために直列分岐に位置する。第2の高調波終端127Hは、ドレインノード127Gで電圧波形を整形するために並列分岐に位置する。第1の高調波終端127Iは、ドレインノード127Gで電圧波形を整形するために直列分岐に位置する。第3の高調波終端の効果は、第2の高調波終端および第1の高調波終端127H、127Iにおいて考慮されてもよい。第2の高調波終端の効果は、第1の高調波終端127Iにおいて考慮されてもよい。電力増幅器26Bの差動構成では、AC負荷127J(出力電力を受信する)が直列に配置される。充電率AC負荷127Jは、送信機共振器30、受信機共振器50、および/またはそれらの位置合わせおよび位置の関数であってもよい。電力増幅器26Bは、電界、または磁界、または電界と磁界との任意の組み合わせが送信機共振器30によって生成され、受信機共振器50によって捕捉できるように、送信機共振器30に十分な電力を生成するように構成されてもよい。
増幅器26Bは、差動構成では2つの移相器127Lを備えてもよい(ただし、シングルエンド構成では1つの移相器のみ)。移相器127Lは、AC信号過負荷127Jとトランジスタ127C、127Dのゲート信号との間の適切な位相差を調整する。ゲート信号とAC信号過負荷127Jとの間の位相差は、電力増幅器の性能、例えば、電力変換効率およびトランジスタの動作領域を変化させることができる。それはまた、トランジスタ127Cおよび127Dの出力インピーダンスおよび/または電力増幅器26Bの最適AC負荷127Jを変更することができる。
増幅器26Bは、差動構成では2つのレベルシフタ127Kを備えてもよい(ただし、シングルエンド構成では1つのレベルシフタのみ)。レベルシフタ127Kは、トランジスタ127C、127Dのゲート信号に対する適切な振幅を調整し得る。ゲート信号での振幅レベルは、増幅器の性能(例えば、電力変換効率およびトランジスタの動作領域)を変更させることができる。
増幅器26Bは、整流器、特に自己同期整流器として機能するように再構成可能であってもよい。このような再構成の一部として、集積された移相器127Lおよび集積されたレベルシフタ127Kは、トランジスタ127C、127Dの固有の増幅およびスイッチング機能に基づいて増幅器26Bが整流器26Bとして機能できるように調整されてもよい。増幅器としての動作と整流器としての動作との間での増幅器26Bのこの再構成可能性により、送信機モジュール20は、それぞれ送信機モードと受信機モードとの間で制御可能に再構成することが可能になる。再構成は、コントローラ22からの命令下で行い得る。増幅器26Bが増幅器から整流器に再構成すると、AC負荷127Jは、AC源127Jに変化する。それに対応して、増幅器26Bが増幅器から整流器に再構成すると、DC源127Eは、DC負荷に再構成する。送信機モジュール20のその受信機モードでの適用については、2次側14とその受信機モジュール(双方とも図7で詳細に示される)について説明した後、以下にて扱う。
フィルタネットワーク26Cは、コントローラ22の信号に応答して送信機共振器30に提供される帯域幅、カットオフ周波数、3dB周波数、ゲインなどの周波数応答を調整し得る。フィルタネットワークは、送信機モジュール20の電力の波形の形状を調整して、送信機モジュール20の効率を高めるように構成されてもよい。
整合ネットワーク26Dは、電力増幅器26Bの出力を送信機共振器30に整合させるためにインピーダンスを調整するように構成されてもよい。
補償ネットワーク26Eは、所望の共振周波数(例えば、受信機共振器の共振周波数)で送信機共振器30を駆動するために提供され、それによって相互磁束を増加させ、発熱を低減し、電力伝送効率を改善し得る。補償ネットワーク26Eは、キャパシタンスを増加させるための1つ以上のコンデンサと、インダクタンスを増加させるための1つ以上のインダクタとを備えてもよい。補償ネットワーク26Eは、必要に応じて、キャパシタンスを増加させ(および/またはインダクタンスを減少させ)、インダクタンスを増加させ(および/またはキャパシタンスを減少させる)ように構成されてもよい。伝送モード比が100%のCPTである場合、補償ネットワーク26Eは、任意の既知のCPT補償ネットワークと同様に機能してもよい(例えば、補償ネットワーク26Eは、インダクタンスを増加させるように機能してもよい)。同様に、伝送モード比が100%のIPTである場合、補償ネットワーク26Eは、任意の既知のIPT補償ネットワークと同様に機能してもよい(例えば、補償ネットワーク26Eは、キャパシタンスを増加させるように機能してもよい)。しかしながら、伝送モードが一部のCPTで一部のIPTである場合、送信機共振器30のキャパシタンスは送信機共振器30のインダクタンスを自然に補償し、送信機共振器30のインダクタンスは送信機共振器30のキャパシタンスを自然に補償することになるため、必要とされる補償は少なくてよい。例えば、約50%のIPTおよび50%のCPT(例えば、伝送モード比が1に等しい)では、補償ネットワークが全く必要ないか、または補償ネットワークの使用が実質的に制限され、それによってWPTシステム10の効率が向上し得る。
別の例として、約40~60%のIPTと40~60%のCPTとの間では、補償ネットワークがまったく必要ないか、または補償ネットワークの使用が実質的に制限され、それによってWPTシステム10の効率が向上し得る。このため、補償ネットワーク26Eは、かなりの補償を必要とするCPT WPTシステムおよび/または純粋なIPT WPTシステムと比較して、少ないまたは小さいインダクタおよび/またはコンデンサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、送信機共振器30のキャパシタンスが十分に低い場合、補償ネットワーク26Eによって追加の補償が提供されてもよい。同様に、送信機共振器30のインダクタンスが十分に低い場合、補償ネットワーク26Eによって追加の補償が提供されてもよい。コントローラ22は、例えば、伝送モード比、送信機共振器30と受信機共振器50との間の距離、送信機共振器30によって消費される電力量および電力伝送効率などに基づいて、どの程度およびどのタイプの補償が必要とされるかを補償ネットワーク26Eに信号で伝えてもよい。
いくつかの実施形態では、補償ネットワーク26Eによる補償(例えば、キャパシタンスの増加またはインダクタンスの増加)の大きさは、伝送モード比と1との間の差の絶対値に比例する。例えば、伝送モード比が1よりも大きい場合、補償ネットワーク26Eは、インダクタンスを増加させるように機能し、伝送モード比が1を超えて増加すると、インダクタンスの増加量が増加してもよい。同様に、伝送モード比が1未満である場合、補償ネットワーク26Eは、キャパシタンスを増加させるように機能し、伝送モード比が1未満だけ減少すると、キャパシタンスの増加が増加してもよい。
いくつかの実施形態では、補償ネットワーク26Eは、送信機共振器30に提供される信号を情報で変調するように構成されてもよく、それによってソース送信変調器として機能してもよい。送信機共振器30に提供される信号を変調するための情報は、コントローラ22によって補償ネットワーク26Eに提供されてもよい。情報は、受信機共振器50を介して受信機モジュール40のコントローラ42宛ての制御データを含んでもよい。コントローラ42は、図7を参照して以下でより詳細に説明される。他の実施形態では、電力増幅器26Bは、ソース送信変調器として機能してもよい。さらに別の実施形態では、発振器26Aは、ソース送信変調器として機能してもよい。選択されたソース送信変調器によって使用される変調は、振幅変調、周波数変調、および位相変調のいずれかであってもよい。情報は、デジタル形式またはアナログ形式で送信機共振器30に提供される信号上に変調されてもよい。情報は、ソース送信変調器によって送信機共振器30に提供される電力信号の共振周波数に変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、電力伝送の周波数とは異なる周波数に変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、送信機共振器30に提供される電力信号の共振周波数の高調波に変調されてもよい。さらに別の実施形態では、送信機共振器30に供給される電力信号の共振周波数は、情報が変調される信号の周波数の高調波であってもよい。以下でより詳細に説明するV/Iチューナ26Fは、情報信号を送信機共振器30に送信し、それにより、送信される情報に関して透過的であるように構成されてもよい。ここで説明した方法で送信される情報には、限定されないが、モジュール20の動作モード、受信機40の数とタイプ、周囲物体センサ情報、および、例えばバッテリ充電状態、負荷電圧、および負荷電流を含む、負荷状態監視情報が含まれてもよい。
V/Iチューナ26Fの実施形態が、図10により詳細に示されている。入力信号に対して2つの相互に非対称な経路261Aおよび261Bを有するために、整合ネットワーク26E(図6)から受信したV/Iチューナ26Fの入力信号は、スプリッタ262によって分割される。第1の移相器264Aおよび第2の移相器264Bは、送信機共振器30(図6)の入力電圧と入力電流との間の位相差を生成する。第1の移相器264Aは、第1の移相スプリッタ制御ライン263Aを介してコントローラ22(図6)によって制御され、第2の移相器264Bは、第2の移相スプリッタ制御ライン263Bを介してコントローラ22(図6を参照)によって制御される。第1の能動スイッチ266Aおよび第2の能動スイッチ266Bは、それぞれ第1の移相器264Aおよび第2の移相器264Bから信号を受信し、第1の能動スイッチ制御ライン265Aおよび第2の能動スイッチ制御ライン265Bをそれぞれ介してコントローラ22によって制御される。第1の能動スイッチ266Aおよび第2の能動スイッチ266Bは、それぞれ第1の移相器264Aおよび第2の移相器264Bから受信した信号の虚部を調整するように機能する。受動信号成形ネットワーク268Aおよび268Bは、それぞれ第1の能動スイッチ266Aおよび第2の能動スイッチ266Bから調整された信号を受信する。受動信号成形ネットワーク268Aおよび268Bは、それぞれ第1の能動スイッチ266Aおよび第2の能動スイッチ266Bから受信した信号を微調整するよう機能し、特に、それらの信号を結合器269に渡す前にこれらの信号の高調波を低減するよう機能する。2つの相互に非対称な経路261Aおよび261Bに沿って提供される信号は、結合器269によって結合され、送信機共振器30に提供される。他の実施形態では、第1の移相器264Aおよび第2の移相器264Bは、V/Iチューナ26Fへの入力信号を受信する1つの移相器として結合されてもよく、結合された移相器は、能動スイッチ266Aおよび266Bとして2つの別個の出力を有してもよい。
V/Iチューナ26Fは、コントローラ22からの信号に応答して送信機共振器30への入力電流と入力電圧との間の位相差を調整することによって、伝送モード比を調整する。送信機モジュール20から見たインピーダンスの実部は、移相器264Aおよび264Bによって調整され、その虚部は、スイッチ266Aおよび266Bによって調整することができる。例えば、10ミリ秒につき3ミリ秒ごとに90度の位相シフトを行うと、磁力伝送の30%と電力伝送の70%となることができる。
V/Iチューナ26Fは、各送信機アンテナ(例えば、第1の送信機アンテナ32、132、232、332、第2の送信機アンテナ134、234、334、または第3の送信機アンテナ336)を通る電流および各送信機アンテナ(例えば、第1の送信機アンテナ32、132、232、332、第2の送信機アンテナ134、234、334、または第3の送信機アンテナ336)に印加される電位を調整するように構成されてもよい。
電流が第1の送信機アンテナ132と第2の送信機アンテナ134との両方を通過するようにされる場合、それらはそれぞれ、IPTのために磁界31Aを生成する。第2の送信機アンテナ134に供給される電流が、第1の送信機アンテナ132に供給される電流と比較して減少する場合、第1の送信機アンテナ132と第2の送信機アンテナ134との間に電位差が生成され、CPTのために電界31Bが生成される。CPTとIPTとの間で変調するために、第2のアンテナ134に供給される電流が変調されてもよい(例えば、第2のアンテナ134を通過する電流が少ない場合、IPTは少なくなり、第2のアンテナ134を通過する電流が多くなる場合、CPTはより多くなる)。例えば、IPTを介して電力を伝送することが望まれる場合、I/Vチューナ26Fは、第1の送信機アンテナおよび第2の送信機アンテナを一緒に接続する短絡回路として機能するように構成されて、それによって電流がそこを流れることを可能にする直列LC共振器を作成してもよい。逆に、CPTによって電力を伝送することが望まれる場合、I/Vチューナ26Fは、電流を放出(dump)する開回路として機能するように構成されて、それによって第1の送信機アンテナと第2の送信機アンテナとの間に電位差を生成してもよい。したがって、I/Vチューナ26Fは、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134が効果的に直列または並列に接続されるかどうかを制御するように構成されてもよい。
あるいは、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134が並列に接続されている場合、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134をフローティングさせて、磁界31Aを実質的に発生させずにCPTのために電界31Bを発生させてもよい。伝送モード比を変化させるために(例えば、CPTとIPTとの間で変調するために)、I/Vチューナ26Fは、(1)第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134をフローティングさせてCPTを引き起こすことと、(2)第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134を通る電流を駆動してIPTを引き起こすことと、の間を(I/Vチューナ26Fのマルチプレクサなどによって)交互にするように構成されている。その交互は、ミリ秒単位で、または10Hz~10kHzの周波数で実施してもよい。第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134にフローティングさせることにより多くの時間が割り当てられると、伝送モード比はより多くのCPTに偏り、第1の送信機アンテナ132および第2の送信機アンテナ134を介して電流を駆動させることにより多くの時間が割り当てられると、伝送モードはより多くのIPTに偏る。
いくつかの実施形態では、要素26は、送信機モジュール20内の別個の要素であってもよく、他の実施形態では、要素26の1つ以上は、集積回路設計の一部であってもよい。
図7は、本発明の一実施形態による、負荷70と、受信機共振器50および受信機モジュール40を備える2次側14(図1に示す)の概略図である。
受信機共振器50は、受信機共振器50、150、250、350のいずれか、または本明細書に記載の他のものを備えてもよい。受信機共振器50は、送信機モジュール20における発振信号によって設定された周波数、例えば限定されないが、1MHzと1GHzの間の周波数で電力を捕捉するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、送信機モジュール20における発振信号によって設定される周波数は、約1MHz~約100MHz、約1MHz~約200MHz、約1MHz~約300MHz、約1MHz~約400MHz、約1MHz~約500MHz、約1MHz~約600MHz、約1MHz~約700MHz、約1MHz~約800MHz、約1MHz~約900MHz、約1MHz~約1GHz、約100MHz~約200MHz、約100MHz~約300MHz、約100MHz~約400MHz、約100MHz~約500MHz、約100MHz~約600MHz、約100MHz~約700MHz、約100MHz~約800MHz、約100MHz~約900MHz、約100MHz~約1GHz、約200MHz~約300MHz、約200MHz~約400MHz、約200MHz~約500MHz、約200MHz~約600MHz、約200MHz~約700MHz、約200MHz~約800MHz、約200MHz~約900MHz、約200MHz~約1GHz、約300MHz~約400MHz、約300MHz~約500MHz、約300MHz~約600MHz、約300MHz~約700MHz、約300MHz~約800MHz、約300MHz~約900MHz、約300MHz~約1GHz、約400MHz~約500MHz、約400MHz~約600MHz、約400MHz~約700MHz、約400MHz~約800MHz、約400MHz~約900MHz、約400MHz~約1GHz、約500MHz~約600MHz、約500MHz~約700MHz、約500MHz~約800MHz、約500MHz~約900MHz、約500MHz~約1GHz、約600MHz~約700MHz、約600MHz~約800MHz、約600MHz~約900MHz、約600MHz~約1GHz、約700MHz~約800MHz、約700MHz~約900MHz、約700MHz~約1GHz、約800MHz~約900MHz、約800MHz~約1GHz、または約900MHz~約1GHzである。いくつかの実施形態では、送信機モジュール20における発振信号によって設定される周波数は、約1MHz、約100MHz、約200MHz、約300MHz、約400MHz、約500MHz、約600MHz、約700MHz、約800MHz、約900MHz、または約1GHzである。いくつかの実施形態では、送信機モジュール20における発振信号によって設定される周波数は、少なくとも約1MHz、約100MHz、約200MHz、約300MHz、約400MHz、約500MHz、約600MHz、約700MHz、約800MHz、または約900MHzである。いくつかの実施形態では、送信機モジュール20における発振信号によって設定される周波数は、最大で約100MHz、約200MHz、約300MHz、約400MHz、約500MHz、約600MHz、約700MHz、約800MHz、約900MHz、または約1GHzである。
一部のアプリケーションでは、産業、科学、医療(ISM)周波数帯域の周波数が好ましい場合がある。本開示の目的のために、ISM帯域は、6.765MHz~6.795MHz、13.553MHz~13.567MHz、26.957MHz~27.283MHz、40.66MHz~40.70MHz、83.996MHz~84.004MHz、167.992MHz~168.008MHz、433.05MHz~434.79MHz、および886MHz~906MHzであると理解されるべきである。他のアプリケーションでは、公式に予約済みのアプリケーション帯域における周波数、例えば限定されないが、警察通信用または軍用の帯域が好ましい場合がある。受信機共振器50は、磁界31Aまたは電界31Bまたはその周波数でのこれら2つの界の任意の組み合わせから電力を捕捉するように構成されてもよい。
受信機モジュール40は、コントローラ42を備える。コントローラ42は、センサ44(例えば、受信機電力センサ44Aおよび負荷検出器44B)から様々な入力を受信し、様々な要素46(例えば、補償ネットワーク46A、整合ネットワーク46B、整流器46D、フィルタ46C、および負荷管理部46E)に制御信号を出力するように構成されている。
受信機電力センサ44Aは、受信機共振器50によってどれだけの電力が受信されているかを決定するために、点44Cで電力を測定し得る(例えば、電流および電圧を測定し得る)。
負荷検出器44Bは、負荷70の存在を検出するように構成されている。負荷検出器44Bは、物理センサ(例えば、限定されないが、光学センサ、圧力センサ、赤外線センサ、または近接センサ)または適切なソフトウェアもしくはファームウェアによって実装されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、電流および電圧は、負荷50によって受信される電力を決定するために、例えば点44Dで負荷検出器44Bによって測定される。点44Dで測定されている電力量がベースラインを超えて増加する場合、負荷検出器44Bは、負荷70が存在することをコントローラ42に信号を伝え得る。
補償ネットワーク46Aは、コントローラ42からの信号に応答して受信機共振器50の所望の共振周波数を維持するように構成されて、それによって送信機共振器30から受信機共振器50への電力伝送の効率を改善してもよい。補償ネットワーク46Aは、送信機モジュール20の補償ネットワーク26Eであってもよく、実質的に同様に機能してもよい。
整合ネットワーク26Dは、整流器46Dの入力インピーダンスを調整して共振器30の望ましいインピーダンスに整合させ、最大の電力伝送を実現するように構成されてもよい。
整流器46Dは、受信機アンテナ50によって受信されたAC電力をDC電力に変換して、負荷70に提供するように構成されてもよい。
フィルタ46Cは、受信機モジュール40の全体的な電力効率を改善するために、コントローラ42からの信号に従って整流器46Dからの電力出力の波形を整形するように構成されてもよい。
負荷管理部46Eは、負荷70に適切な電圧および電流を提供し、および/またはその入力インピーダンス(例えば、整流器46Dの出力インピーダンス)を調整することによって整流器46Dから最大電力を抽出するように構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、負荷管理部46Eまたは別のコンポーネントは、データ分析のための適切な情報を提供するために、外部デバイス(例えば、負荷70)と(無線または有線で)通信するように構成されてもよい。そのような情報は、例えば限定されないが、負荷70の存在、負荷70の充電レベル、負荷70の充電率、負荷70の状態、現在の電圧、容量、および/または負荷70を充電する残り時間を含んでもよい。負荷管理部46Eは、そのような情報を使用して(またはそのような情報をコントローラ42またはコントローラ22に中継して)、例えば、伝送モード比を調整して、1次側12と2次側14との間の最適なエネルギー伝送を実現してもよい。負荷管理部46Eは、ディスプレイを介してユーザにそのような情報を提供してもよい。そのようなディスプレイは、1次側12と2次側14とのうちの1つ以上に組み込まれてもよいし、例えば、負荷管理部46Eまたはコントローラ22またはコントローラ42とワイヤレス(または有線)通信する携帯電話またはタブレット上のアプリなどのモバイルデバイス上のソフトウェアを介してアクセス可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、コンポーネント46は、受信機モジュール40内の別個の要素であり、他の実施形態では、コンポーネント46の1つ以上は、集積回路設計の一部である。
いくつかの実施形態では、1次側12は、複数の送信機共振器30を備えてもよく、および/または2次側14は、複数の受信機共振器50を備えてもよい。そのような実施形態では、送信機共振器30および/または受信機共振器50のそれぞれは、同様の方法で制御されてもよい。他の実施形態では、送信機共振器30および/または受信機共振器50のそれぞれは、個別に制御されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、1次側12は、(例えば近くの金属体による)干渉が少なく、かつ生物の近くでないか、または電力をより効率的に伝送している、送信機共振器30により大きく依存してもよく、および/または同様に、2次側14は、(例えば近くの金属体による)干渉が少なく、かつ生物の近くでないか、または電力をより効率的に受信している受信機共振器50により大きく依存してもよい。そのような制御は、例えば、送信機モジュール20および受信機モジュール40、および/またはそれらの間の通信によって提供または促進されてもよい。
図9は、集積された移相器を有する整流器46Dの概略図である。いくつかの実施形態では、整流器46Dは、個別の移相器を備える。
整流器46Dは、特定の共振周波数で受信機共振器50から正弦波(例えば、AC電力)を受信するように構成することができるスイッチモード自己同期整流器(シングルエンドモードまたは差動構成)であってもよい。整流器46Dは、差動スイッチモード自己同期整流器であってもよい。整流器46Dは、電界、または磁界、または電界と磁界との任意の組み合わせが受信機共振器50によって捕捉できるように、受信機共振器50から十分な電力を捕捉してもよい。
整流器46Dは、共振周波数に設定された周波数で能動デバイス147B(例えば、トランジスタ)を駆動する入力147A(例えば、AC電力)を有し、(その能動デバイスの出力電力、入力インピーダンス、および動作領域を制御するために使用される)DC負荷にわたる出力147D(例えば、DC電圧)を有する。この設計では、様々な負荷終端を使用してパフォーマンス(例えば、出力電力および電力変換効率)を向上させる。第3の高調波終端147Dは、ドレインノード147Eで電圧波形を整形するために直列分岐に位置する。第2の高調波終端147Fは、ドレインノード147Eで電圧波形を整形するために並列分岐に位置する。第1の高調波終端147Gは、ドレインノード147Eで電圧波形を整形するために直列分岐に位置する。第3の高調波終端の効果は、第2の高調波終端および第1の高調波終端において考慮されてもよい。第2の高調波終端の効果は、第1の高調波終端において考慮されてもよい。
差動構成の場合、AC源147Aは、直列に配置される。AC源147Aは、受信機共振器50によって受信される電力と、送信機共振器30に対する受信機共振器50の位置合わせおよび位置との関数とすることができる。DC負荷147Cは、シングルエンド負荷であってもよい。
整流器46Dは、差動構成では2つの移相器147Hを備えてもよい(ただし、シングルエンド構成では1つの移相器のみ)。移相器147Hは、AC源とトランジスタ147Bのゲート信号との間の適切な位相差を調整する。ゲート信号とAC源147Aとの間の位相差は、自己同期整流器の性能(例えば、電力変換効率およびトランジスタの動作領域)を変化させることができる。それはまた、自己同期整流器46Dの入力インピーダンスおよび/または整流器46Dの最適DC負荷147Cを変化させることができる。
整流器46Dは、差動構成では2つのレベルシフタ147Iを備えてもよい(ただし、シングルエンド構成では1つのレベルシフタのみ)。レベルシフタ147Iは、トランジスタ147Bのゲート信号の適切な振幅を調整し得る。ゲート信号での振幅レベルは、自己同期整流器の性能(例えば、電力変換効率およびトランジスタの動作領域)を変更させることができる。
整流器46Dは、増幅器として機能するように再構成可能であってもよい。このような再構成の一部として、集積された移相器147Hおよび集積されたレベルシフタ147Iは、トランジスタ147Bの固有の増幅およびスイッチング機能に基づいて整流器46Dが増幅器として機能できるように調整されてもよい。整流器としての動作と増幅器としての動作との間での整流器46Dのこの再構成可能性により、受信機モジュール40は、それぞれ受信機モードと送信機モードとの間で制御可能に再構成することが可能になる。再構成は、コントローラ42からの命令下で行い得る。整流器46Dが整流器から増幅器に再構成すると、AC源147Aは、AC負荷147Aに変化する。それに対応して、整流器46Dが整流器から増幅器に再構成するとき、DC負荷147Cは、DC源に再構成する。
いくつかの実施形態では、受信機モジュール40が送信機モードにある場合、補償ネットワーク46Aは、共振器50に提供される信号を情報で変調するように構成されてもよく、それによってソース送信変調器として機能してもよい。共振器50に提供される信号を変調するための情報は、コントローラ42によって補償ネットワーク46Aに提供されてもよい。情報は、共振器30を介して送信機モジュール20のコントローラ22宛ての制御データを含んでもよい。いくつかの実施形態では、受信機モジュール40が送信機モードにあり、整流器46Dが増幅器として構成されている場合、増幅器46Dは、モジュール40の変調器として機能してもよい。使用される変調は、振幅変調、周波数変調、位相変調、およびそれらの組み合わせのうちの任意の1つであってもよい。情報は、デジタル形式またはアナログ形式で送信機共振器50に提供される信号上に変調されてもよい。情報は、ソース送信変調器によって送信機共振器50に提供される電力信号の共振周波数に変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、電力伝送の周波数とは異なる周波数に変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、送信機共振器50に提供される電力信号の共振周波数の高調波に変調されてもよい。さらに別の実施形態では、送信機共振器50に供給される電力信号の共振周波数は、情報が変調される信号の周波数の高調波であってもよい。ここで説明した方法で送信される情報は、例えば限定されないが、負荷70の存在、負荷70の充電レベル、電力伝送効率、負荷70の充電率、負荷70の状態、現在の電圧、充電容量、負荷70を充電する残り時間を含んでもよい。
モジュール20とモジュール40との両方が送信機モードと受信機モードとの動作の間でどのように再構成できるかを上述し、モジュール20とモジュール40との両方からの信号をどのように変調できるかを説明したので、図1のシステム10が、共振器30および50を介して両方向に情報を送信するための全二重送受信システムとして機能してもよいことは明らかである。図1のシステム10は、図1および図7の2次側14と同様のさらなる2次側を備えてもよい。追加の2次側が存在する場合、上述の構成により、様々な2次側の間での情報の通信が可能になる。
いくつかの実施形態では、1次側12および2次側14は、Bluetooth(例えば、2.4GHz)またはGPSと同様の信号周波数(例えば、10GHz)を介して通信してもよい。いくつかの実施形態では、データを別々に収集し、1次側12および/または2次側14の間でデータを順逆に伝送し得る追加のユニットがあってもよい。いくつかの実施形態では、WiFiを使用して、1次側12および/または2次側14からオンラインポータル(例えば、1次側12および/または2次側14に関連付けられたウェブサイトまたはモバイルアプリケーション)にデータをアップロードしてもよい。
いくつかの実施形態では、2つの受信機モジュール40の間で電力を伝送することが望ましい場合がある(例えば、ピアツーピア電力伝送)。例えば、第1の受信機を備えた第1のeサイクルのバッテリが切れているか低下しており、第2の受信機と少なくとも部分的に充電されたバッテリとを備えた第2のeサイクルが近くにある場合、第2のeサイクルから第1のeサイクルに電力を伝送することが望ましい場合がある。このような状況は、例えば、送信機が近くにない場合に関係し得る。送信機モジュールへの再構成に関与する2つの受信機モジュール40のうちの少なくとも1つの機能は、そのようなピアツーピア電力伝送を可能にする。一般に、それは、複数の2次側14の間での電力の転送を可能にする。
他の実施形態では、特定の時間に逆方向、すなわち、図1、図6、および図7の負荷側からソース側に電力を伝送する必要があってもよい。モジュール20とモジュール40との両方が送信機モードと受信機モードとの動作の間で再構成できることにより、モジュール40からモジュール20への「逆」方向の電力の伝送が可能になる。したがって、システムは双方向の電力伝送を可能にする。図8と図9のデバイス26Bと46Dをそれぞれ増幅器または整流器として機能するように再構成し得るという事実を考慮すると、これらのデバイスをまとめて「差動自己同期高周波電力増幅器/整流器」と称してもよい。電力伝送の双方向性を考慮すると、送信機共振器30と受信機共振器50とは両方とも「送信機-受信機共振器」と称してもよく、モジュール20とモジュール40とは両方とも「電力送受信モジュール」と称してもよい。このような構成は、制動中に運動エネルギーが変換され、バッテリに伝送される必要がある電気車両で有用である。このような電力伝送の方向変化が適用される他のシステム、条件、および構成には、例えば限定されないが、バッテリ残量のレベルが変化し、この構成を使用して互いに少なくとも部分的に再充電し得る多数の携帯電話が挙げられる。より一般的なケースでは、送信システムと受信システムとの両方が、例えばグリッドパワーなどの永続的なエネルギー源を持たない場合、双方向機能を使用していずれかの方向にエネルギーを伝送し得る。
図31に関して説明されるさらなる態様では、電力信号周波数で電力信号を介して電力を伝送するための近距離高周波方法[2200]であって、複数の電力送受信モジュールを備えるバイモーダル共振近距離高周波電力伝送システムを提供することであって、複数の電力送受信モジュールのそれぞれが、複数の電力送受信モジュールのうちの他の少なくとも1つと電力を交換するように配置された送信機-受信機共振器と有線通信する、提供すること[2210]と、調整可能な伝送モード比に従って容量性電力伝送および誘導性電力伝送を同時に行うために電力伝送システムを動作させること[2220]と、を含む、方法が提供される。
電力伝送システムを提供すること[2210]は、電力信号チューナモジュールを有する複数の電力送受信モジュールのうちの第1のものを提供することを含んでもよく、電力伝送システムを動作させること[2420]は、電力信号チューナモジュールを調整することによって伝送モード比を変化させることを含んでもよい。
電力伝送システムを提供すること[2210]は、複数の電力送受信モジュールのうちの、関連する送信機-受信機共振器と有線通信し、かつ変調器を有する少なくとも1つの電力送受信モジュールを提供することを含んでもよく、電力伝送システムを動作させること[2220]は、関連する送信機-受信機共振器と、複数の電力送受信モジュールのうちの他の少なくとも1つと有線通信する送信機-受信機共振器と、の間で高周波信号を交換することと、情報を交換される高周波信号に変調することと、を含んでもよい。複数の電力送受信モジュールのうちの1つの出力に電力負荷が存在する場合、交換される信号に変調された情報は、例えば限定されないが、電力負荷の存在、電力負荷の充電レベル、電力伝送効率、電力負荷の充電率、電力負荷の状態、電力負荷に印加された電圧の存在、電力負荷の充電容量、および電力負荷を充電する残り時間、のうちの1つ以上を含んでもよい。
情報は、振幅変調、周波数変調、または位相変調によって、交換される高周波信号に変調されてもよい。情報を交換される高周波信号に変調することは、デジタル情報またはアナログ情報を交換される高周波信号に変調することを含んでもよい。
情報を交換される高周波信号に変調することは、情報を電力信号に変調することを含んでもよい。情報を交換される高周波信号に変調することは、情報を電力信号周波数とは異なる周波数を有する信号に変調することを含んでもよい。情報を交換される高周波信号に変調することは、情報を電力信号周波数の高調波である周波数を有する信号に変調することを含んでもよい。情報を交換される高周波信号に変調することは、情報を高調波として電力信号周波数を有する信号に変調することを含んでもよい。
情報を交換される高周波信号に変調することは、情報に従って、関連するワイヤ接続送信機-受信機共振器の反射特性を変調して、情報をワイヤ接続された送信機-受信機共振器によって反射される信号に課すことを含んでもよい。情報を交換される高周波信号に変調することは、情報に従って、関連する送信機-受信機共振器に提供される信号を変調することを含んでもよい。
この方法[2200]は、情報を交換される高周波信号に変調するために、複数の電力送受信モジュールのうちの第1のものの電力信号チューナモジュールを動作させることを含んでもよい。提供される電力送受信モジュールのそれぞれは、補償ネットワークを備えてもよく、補償ネットワークは、変調器を備えて、補償ネットワークを動作させて、情報を交換される高周波信号に変調できるようにしてもよい。電力送受信モジュールのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの電力送受信モジュールに電力信号周波数で信号を提供する高周波発振器を備えてもよく、高周波発振器は、変調器を備えて、発振器において、情報を交換される高周波信号に変調できるようにしてもよい。
提供される複数の電力送受信モジュールのそれぞれは、電力送信機モードと電力受信機モードとの間で再構成可能であってもよく、この方法は、複数の電力送受信モジュールのうちの少なくとも2つを、電力送信機モードと電力受信機モードとの間で再構成して、少なくとも2つの送受信モジュール間の電力伝送の方向を逆にすることをさらに含んでもよい。提供される電力送受信モジュールのそれぞれは、電力送受信モジュールの電力送信機モードと電力受信機モードとにそれぞれ対応する増幅器状態と整流器状態との間で再構成することができる差動自己同期高周波電力増幅器/整流器を備えてもよく、この方法は、増幅器状態と整流器状態との間で少なくとも2つの送受信モジュールの差動自己同期高周波電力増幅器/整流器を再構成することを含んでもよい。各差動自己同期高周波電力増幅器/整流器は、増幅器状態と整流器状態との間で差動自己同期高周波電力増幅器/整流器を再構成するために調整可能な移相器を備えてもよく、この方法は、少なくとも2つの送受信モジュールの差動自己同期高周波電力増幅器/整流器のそれぞれの移相器を調整することを含んでもよい。
本明細書に記載の送信機および/または受信機を含むWPTシステム10は、限定されないが、電気車両、電気ボート、電気飛行機、電気トラック、eサイクル、電動スクータ、電動スケートボードなどの様々なアプリケーションに統合されてもよい。1つの例示的な非限定的なアプリケーションは、1つ以上の送信機(例えば、1次側12)を統合した様々なドッキングステーションが提供され、受信機(例えば、2次側14)およびバッテリ(負荷70として)を備えるeサイクルをドッキングステーションで充電することができる、自転車シェア車群である。
いくつかのアプリケーションでは、1次側12または2次側14は、本明細書に記載されていない他のシステムと電力を伝送するように構成されてもよく、本明細書に記載の電力伝送システムで動作するように特別に設計されていない場合であっても、CPTからIPTへの伝送モード比を調整して、他のCPTシステムおよび/またはIPTシステムとの互換性を提供することができる。
多数の例示的な態様および実施形態が上で論じられてきたが、当業者であれば、特定の修正、置換、追加、およびそれらのサブコンビネーションを認識するであろう。したがって、続いて添付される請求項およびこれ以降に導入される請求項は、明細書全体の最も広い解釈と一致するように、そのようなすべての変更、置換、追加、およびサブコンビネーションを含むと解釈されることを意図している。
第1の態様では、上述しかつ図1~10に示されるシステムのそれぞれは、可変共振電力信号発振周波数での調整可能な伝送モード比に従って容量性電力伝送および誘導性電力伝送を同時に行うように構成されたバイモーダル近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10であって、送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336および電力信号チューナモジュール26Fを備える送信機サブシステム12であって、チューナモジュール26Fが、チューナモジュール26Fによって送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336に提供される電力信号を調整することによって伝送モード比を調整するように構成されている、送信機サブシステム12と、伝送モード比で送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336から電力を受信するように構成された受信機アンテナサブシステム52、152、252、352、154、254、354、356を備える受信機サブシステム14とを備える、システム10を形成する。
チューナモジュール26Fは、送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336に提供される電力信号の電流と電圧との間の位相差を調整することによって電力信号を調整するように構成されてもよい。送信機サブシステム12は、コントローラ22および少なくとも1つのセンサ24をさらに備えてもよく、コントローラ22は、少なくとも1つのセンサ24からセンサ情報を受信し、センサ情報に基づいてチューナモジュール26Fにチューニング命令を自動的に提供するように構成され、チューナモジュール26Fは、チューニング命令に従って、送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336に提供される電力信号の電流と電圧との間の位相差を調整するように構成されている。
システム10は、送信機サブシステム12と受信機サブシステム14との間の結合度に基づいて、所定の帯域内で自由に変化する共振周波数で共振する。所定の帯域は、例えば限定されないが、公式に指定された予約済みの工業、科学、医療(ISM)帯域、または特定のユーザ専用の帯域であってもよい。システム10の品質係数(Q)は、電力信号発振周波数が所定の周波数帯域の両端内で変化できる程度まで減少されてもよい。Qの値が減少すると、システム10は、電力伝送のプロセス中に所定の周波数帯域内の多数の異なる共振周波数のいずれかを使用することが可能になる。送信機サブシステム12と受信機サブシステム14との間の結合、および共振受信機サブシステム14による関連する電力の吸収により、システム10が動作しているときに遠距離ドメインに放出される電磁放射がほとんどないことが保証される。図1~10を参照して本明細書で説明する構成は、直前の周波数の態様とともに、システム10をバイモーダル近距離共振ワイヤレス電力伝送システムにする。ワイヤレス電力伝送システム10では、電力は、電磁放射を介して実質的にではなく、容量結合または誘導結合またはその両方を介して1次サブシステムから2次サブシステムに伝送されることに留意されたい。
前述の図面および図11のフローチャートを参照して説明したさらなる態様では、共振電力信号発振周波数で調整可能な伝送モード比に従ってバイモーダルに電力を伝送する近距離ワイヤレス方法[1000]であって、電力信号チューナモジュール26Fと、可変共振電力信号発振周波数で共振するように構成された送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336とを備えている送信機サブシステム12を提供すること[1010]と、共振電力信号発振周波数で共振するように構成された受信機アンテナサブシステム52、152、252、352、154、254、354、356を備える受信機サブシステム14を提供すること[1020]と、電力信号発振共振周波数でチューナモジュール26Fから送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336に電力信号を提供すること[1030]と、チューナモジュール26Fから送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336への電力信号を調整することによって伝送モード比を調整すること[1040]と、受信機サブシステム14において、伝送モード比で受信機アンテナサブシステム52、152、252、352、154、254、354、356を介して電力信号発振共振周波数で、伝送された電力を受信すること[1050]と、を含む、方法が提供される。伝送モード比を調整すること[1040]は、送信機アンテナサブシステム32、132、232、332、134、234、334、336に提供される電力信号の電流と電圧との間の位相差を調整することを含んでもよい。
送信機サブシステム12を提供すること[1010]は、コントローラ22および少なくとも1つのセンサ24を提供することをさらに含んでもよく、電流と電圧との間の位相差を調整することは、少なくとも1つのセンサ24からコントローラ22によって受信されたセンサ情報に基づいて、コントローラ22のコマンドを介してチューナモジュール26Fによって実行されてもよい。コントローラ22のコマンドは、コントローラ22がセンサ情報を受信すると、チューナモジュール26Fに自動的に発行されてもよく、チューナモジュール26Fは、コントローラ22からのコマンドを自動的に実行して、位相差を変化させてもよい。
この方法[1000]は、共振電力信号発振周波数を所定の周波数帯域内で変化できるようにすること[1060]をさらに含んでもよい。所定の周波数帯域は、工業、科学、医療(ISM)の周波数帯域であってもよい。送信機サブシステムを提供すること[1010]は、共振電力信号発振周波数が所定の周波数帯域の両端内で変化できる程度までデチューンされる送信機サブシステムを提供することを含んでもよい。
図12、13Aおよび13Bを参照し、ならびに図1~10を参照して説明するさらなる実施形態では、マルチ送信機バイモーダル近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’は、可変共振電力信号発振周波数での調整可能な伝送モード比に従って容量性電力伝送および誘導性電力伝送を同時に行うように構成されている。システム10’は、対応する専用送信機モジュール20A’~20I’によってそれぞれ駆動される複数の送信機共振器30A’~30I’を備えるマルチ送信機サブシステム12’を備え、各送信機共振器および対応する送信モジュール(例えば、それぞれ30E’および20E’)は、図1~10を参照して上記に与えられた説明に一致し得る。図12は、システム10’の一実施形態の概略図であり、送信機共振器30A’~30I’は、縦列に9個の共振器として示されているが、それらの正式な空間位置は示されていない。マルチ送信機サブシステム12’の空間レイアウトの一実施形態を図13Aおよび13Bに示し、以下に説明する。システム10’では、共振受信機サブシステム14は、上述し、かつ図1~10によって参照された共振受信機システムと同一または実質的に同様であってもよい。図12に示される実施形態では、共振受信機サブシステム14は、例えば限定されないが、携帯電話またはデジタル「タブレット」に実装されてもよい。共振受信機サブシステム14は、明確にするために、図13Aでは破線で示されている。一実施形態では、各動作する送信機共振器30A’~30I’および各対応する送信機モジュール20A’~20I’は、上述され、かつ図1~図10に示される送信機共振器30および送信機モジュール20と同じまたは実質的に同様の方法で機能してもよい。マルチ送信機サブシステム12’の空間レイアウトの一実施形態を図13Aおよび13Bに示す。図13Bは、図13Aにおける向きに対して逆向きのマルチ送信機サブシステム12’の図である。
図12、13A、および13Bに示されるシステム10’の例示的な実施形態では、マルチ送信機サブシステム12’は、9対の送信機共振器30A’~30I’および対応する送信機モジュール20A’~20I’を正方形アレイに配置して備える。送信機モジュール20A’~20I’は、接地されたベースプレート35’によって図13Aでは隠されているが、図13Bでは見ることができる。より一般的な実施形態では、他の数の共振器および送信機モジュールの対を使用してもよく、共振器アレイは、正方形または矩形である必要はない。非限定的な例として、共振器アレイは、六角形の配置を有してもよい。いくつかの実施形態では、アレイは、好ましくは、送信機共振器30A’~30I’を分離および境界付ける接地シールドグリッドを有するという制約内で最密充填される。接地シールドグリッド33’は、送信機共振器30A’~30I’のアレイを横方向に閉じ込める。接地シールドグリッド33’は、送信機共振器30A’~30I’のそれぞれの周囲から一定の距離37’で配置され、送信機共振器30A’~30I’と接地シールドグリッド33’との間の一貫した電界挙動および関連するキャパシタンスを保証する。「シールド距離」という用語は、本明細書では、共振器30A’~30I’と接地シールドグリッド33’との間のこの距離を説明するために使用される。
一実施形態では、接地シールドグリッド33’は、送信機共振器30A’~30I’の電界が完全に空間的に分離され、それによって空間的に独立であることを保証する。送信機共振器30A’~30I’は、空間的な方向付けによって相互に分離されるように選択された磁界を有してもよい。他の実施形態では、接地シールドグリッド33’は、送信機共振器30A’~30I’によって生成される磁界を分離するために、高導電性フェライト材料で形成または被覆されてもよい。
図13Aおよび13Bに示されるように、送信機共振器30A’~30I’およびそれらの対応する送信機モジュール20A’~20I’は、各送信機共振器(例えば、30E’)がその対応する送信機モジュール(20E’)に近接した状態で、接地ベースプレート35’の両面に実質的に互いに列になって実装されてもよい。他の実施形態では、送信機共振器とそれらの対応する送信機モジュールとの間に固定された空間的関係がなくてもよい。送信機共振器30A’~30I’のアレイは、図13Aの送信機共振器30A’~30I’の集合的な上面によって画定される共通送信面を共有する。美観および保護の理由から、送信機共振器30A’~30I’のアレイは、図13Aには示されていない誘電体プレートで覆われてもよい。誘電体プレートは、受信機サブシステム14と送信機共振器30A’~30I’とを分離する。
図12および13Aでは、共振受信機サブシステム14の一実施形態が、複数の送信機共振器30A’~30I’のサブセットに重なったものとして概略的に示されている。図12および13Aによると、重なった送信機共振器は、30D’、30E’、30G’および30H’として示されている。図13Aでは、共振受信機サブシステム14は、相互に隣接する送信機共振器30D’、30E’、30G’および30H’上の破線の矩形として示されている。送信機モジュール20A’~20I’のいずれかのコントローラは、それらの対応する送信機共振器30A’~30I’に近接するまたは重なる共振受信機サブシステム14の有無を決定してもよく、これらの検出に基づいて、コントローラは、それらに対応する送信機共振器30A’~30I’への電力信号をオンまたはオンにしてもよい。
送信機共振器30A’~30I’が電力を送信するように、送信機モジュール20A’~20I’の電力増幅器が送信機共振器30A’~30I’に電力信号を供給し、かつ送信機モジュール20A’、20B’、20C’、20F’、および20I’のコントローラが、送信機共振器30A’、30B’、30C’、30F’、および30I’に近接するそれらの周波数範囲内に共振受信機が存在しないと決定する場合、これらのコントローラは、送信機共振器30A’、30B’、30C’、30F’、および30Iへの電力信号をオフにすることができる。
送信機モジュール20A’~20I’の電力増幅器が送信機共振器30A’~30I’に電力信号を供給していない場合、送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のコントローラは、共振器30D’、30E’、30G’、および30H’と重なったかつそれらに近接する共振受信機サブシステム14の存在を決定し、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’によって送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’に提供される送信可能な電力をオンにすることができる。この構成は、共振受信機サブシステム14に近接する送信機共振器のみが電力を消費し、共振受信機サブシステム14に電力を送信することを保証する。
特定の送信機共振器30A’~30I’の入力インピーダンスを使用して、特定の送信機共振器に近接する共振受信機サブシステム14の有無を検出してもよい。送信機共振器の入力インピーダンスは、特定の送信機共振器に近接する共振受信機サブシステム14の有無によって変化する。図6を参照して上で説明したように、特定の共振受信機サブシステム14の効果は、受信機の有無を検出できるようにするだけでなく、受信機のタイプを送信機共振器の入力インピーダンスへのその影響によって識別できるように特徴的でもあるという点で明確である。特に、受信機共振器のサイズは、特定の送信機共振器30A’~30I’の入力インピーダンスに重大な影響を及ぼす。
システム10’の一実施形態では、送信機モジュール20E’は、図12および13Bに示されるように、共振受信機サブシステム14と重なった4つの送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のうちの1つに関連付けられた送信機モジュールである。送信機モジュール20A’~20I’のそれぞれの詳細な構造は、図6および図8に提供される。そのプロセスは、対応する送信機共振器30A’~30I’に電力信号を提供しない送信機モジュール20A’~20I’の電力増幅器26Bで開始される。
ここで送信機モジュール20E’に注目すると、この実施形態におけるその負荷検出器24Aは、送信機共振器30E’の入力インピーダンスを測定するように構成されている。負荷検出器24Aは、入力インピーダンス測定結果をコントローラ22に提供する。デフォルトの入力インピーダンス測定値は、送信機共振器30E’に近接する共振受信機サブシステムが存在しない場合の送信機共振器30E’の入力インピーダンスを表し、コントローラ22内のレジスタに格納される。図12に示されるように、送信機共振器30E’に近接する共振受信機サブシステム14の配置は、負荷検出器24Aによる新たな異なる入力インピーダンス測定値をもたらし、その結果は負荷検出器24Aによってコントローラ22に供給される。コントローラ22は、本明細書では「第1の入力送信機共振器インピーダンス変化」または「1次送信機共振器入力インピーダンス変化」と称する新しい入力インピーダンス測定値を、レジスタに格納されたデフォルトのインピーダンス測定値と比較する。この第1の入力インピーダンス変化に基づいて、コントローラ22は、受信機共振器、例えば共振受信機サブシステム14の共振器が送信機共振器30E’に近接して存在するかどうかの決定を行う。送信機共振器30E’に近接する受信機共振器の有無の決定を行うために、コントローラ22は、受信機共振器が存在するとコントローラ22が判断する前に超えなければならない最小入力インピーダンス変化で予めプログラムされてもよい。
受信機共振器、例えば共振受信機サブシステム14の共振器が送信機共振器30E’に近接して存在するとコントローラ22が決定した場合、コントローラ22は、電力増幅器に「オン」状態をとるように命令する。それによって電力が送信機共振器30E’に供給され、電力は次いで共振受信機サブシステム14に伝送される。受信機共振器、例えば共振受信機サブシステム14の共振器が送信機共振器30E’に近接して存在していないとコントローラ22が決定した場合、コントローラ22は、電力増幅器に「オフ」状態をとるように命令する。それによって電力は送信機共振器30E’に供給されず、電力は共振受信機サブシステム14に伝送されない。同じプロセスが、対応する送信機共振器30A’~30I’に関して、すべての送信機モジュール20A’~20I’によって独立して実行される。その結果、共振受信機サブシステム14と重なった送信機モジュール30D’、30E’、30G’、および30H’の電力増幅器はオンになり、共振受信機サブシステム14と重なっていない送信機モジュール30A’、30B’、30C’、30F’、および30I’の電力増幅器はオフになる。
異なるサイズの受信機共振器は、点24Aで送信機モジュール20の負荷検出器24Aに対して大幅に異なるインピーダンスを示すことに留意されたい。所与の受信機共振器が特定の送信機共振器と部分的に重なる場合に測定されたインピーダンスの差は、送信機共振器と完全に重なる場合と比較して、受信機共振器のサイズによるインピーダンスの差ほど劇的には異なっていない。これにより、送信機モジュール20A’~20I’のコントローラ22は、対応する送信機共振器30A’~30I’に近接する小さい受信機共振器と大きい受信機共振器とを区別することが可能になる。
一実施形態によれば、共振受信機サブシステム、例えば共振受信機サブシステム14と重なった送信機共振器(例えば、30D’、30E’、30G’、および30H’)間の電力信号周波数および位相の設定が、本明細書で説明される。電力を受信している送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’の組み合わせからの電力の最大限に効率的な伝送のために、共振器30D’、30E’、30G’、および30H’における電力信号は、同一の周波数を有し、さらに相互に同相である必要がある。送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’における電力信号の周波数が、図1~10を参照して先に上述したように、許容帯域内で異なる可能性があるとすると、図12、13A、および13Bのこの実施形態における要件は、送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’からの電力信号が完全に同期し、かつ同相になるように、送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’における電力信号の周波数が同一になるように調整され、かつそれらの位相が次いで一緒にロックされるためのものである。
一実施形態では、重なった送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のコントローラ22のすべてがそれらの対応する発振器26Aを同じ周波数に設定することを保証するために、送信機モジュール20A’~20I’のコントローラ22がすべて、任意の許容帯域、例えば、ISM帯域内で選択された同一の周波数テーブルで提供される。その特定のISM帯域内で、周波数テーブルに含めるために多数の離散的な周波数が選択される。したがって、そのISM帯域内の集計された周波数の数は有限で制限されており、集計された周波数は、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’の様々なコントローラ22が上述の最初のインピーダンスの差から電力信号周波数を決定できるほどに十分に広く間隔をあけられている。これらのインピーダンスの小さな変動にもかかわらず、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のすべてのコントローラ22は、それらのそれぞれの発振器26Aおよび電力増幅器26Bの電力信号に対して、帯域内の許容周波数の中から同じ離散的な周波数を選択する。
一実施形態では、共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のすべてが同じ電力信号周波数だけでなく、同じ位相も有することを保証するために、以下の手順が採用され、送信機モジュール20A’~20I’の各コントローラ22のソフトウェアにプログラムされる。統計的に、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’の独立したコントローラ22のうちの第1のものは、その対応する発振器26Aおよび電力増幅器26Bを最初にオンにして、その送信機共振器を介して共振受信機サブシステム14に電力を供給する。送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のコントローラの他の独立したコントローラ22のうちの第2のものは、その対応する送信機共振器の入力インピーダンスを測定し、その対応する負荷検出器24Aによって、第1の送信機共振器の機能によるそのインピーダンスの小さな2次変化を検出する。実際には、第2のコントローラ22は、後者のものと共振受信機サブシステム14との相互作用を介して、第1の送信機共振器のインピーダンスの影響を見ている。第2のコントローラ22は、2次インピーダンスの変化に基づいて、別のコントローラがその発振器26Aおよび電力増幅器26Bを最初にオンにしたと判断するようにプログラムされる。この結論を行った後、第2のコントローラ22は、その発振器26Aおよび電力増幅器26Bをオンにし、その電力信号の位相を変化させながら、その送信機電力センサ24Bを使用して、その対応する送信機共振器によって送信される電力を測定する。次いで、第2のコントローラ22は、その発振器の位相を変化させ、最大電力伝送が生じる位相を探索し、発振器の位相をその値に設定する。このようにして決定された発振器位相は、第2の送信機共振器によって伝送される電力信号の位相が、第1の送信機共振器によって共振受信機サブシステム14に伝送される電力信号の位相と等しくなることを保証する。一実施形態では、発振器位相の設定は、電力信号位相を完全に等化するのではなく、電力伝送を実質的に最大化することに基づく。
別の実施形態では、やはり送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’が共振受信機サブシステム14と重なっていることに基づいて、共振受信機サブシステム14の近接の検出は、送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’を通して消費される試験信号電力に基づく。この実施形態では、低振幅電力信号は最初に、送信機共振器30A’~30I’のすべてに対応する発振器および電力増幅器によって維持される。次いで、すべての送信機モジュール20A’~20I’のコントローラ22は、それらの対応する送信機電力センサ24Bを使用して、それらの対応する送信機共振器30によって消費される電力を検知する。それらの対応する送信機電力センサ24Bを使用して、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のコントローラ22は、それらの対応する送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’を介して電力が引き出されていることを検知する。消費された試験信号電力の検出に基づいて、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のコントローラ22は、それらの対応する電力増幅器26Bの全電力をオンにする。「最初の試験信号電力の消費」という用語は、本明細書では送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’を介して試験信号から消費されるこの電力を説明するために使用される。共振受信機サブシステム14と重なっていない送信機モジュール30A’、30B’、30C’、30F’、および30I’の電力増幅器26Bの試験電力信号は、適切な試験期間の後にオフにされてもよい。
上述のインピーダンスに基づく実施形態と同等に、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のコントローラ22は、共振受信機サブシステム14がそれらの対応するそれらの対応する送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’に近接して存在するとみなすために、閾値電力の消費を必要としてもよい。
一実施形態では、重なった送信機共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のコントローラ22のすべてがそれらの対応する発振器26Aを同じ周波数に設定することを保証するために、送信機モジュール20A’~20I’のコントローラ22がすべて、任意の許容帯域、例えば、ISM帯域内で選択された同一の周波数テーブルで提供される。その特定のISM帯域内で、周波数テーブルに含めるために多数の離散的な周波数が選択される。したがって、そのISM帯域内の集計された周波数の数は有限で制限されており、集計された周波数は、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’の様々なコントローラ22が上述の最初の試験信号電力の消費から電力信号周波数を決定できるほどに十分に広く間隔をあけられている。これらの電力の消費の値の小さな変動にもかかわらず、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のすべてのコントローラ22は、それらのそれぞれの発振器26Aおよび電力増幅器26Bの電力信号に対して、帯域内の許容周波数の中から同じ離散的な周波数を選択する。
一実施形態では、共振器30D’、30E’、30G’、および30H’のすべてが同じ電力信号周波数だけでなく、同じ位相も有することを保証するために、以下の手順が採用され、送信機モジュール20A’~20I’の各コントローラ22のソフトウェアにプログラムされる。統計的に、送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’の独立したコントローラ22のうちの第1のものは、その対応する発振器26Aおよび電力増幅器26Bを最初にオンにして、その送信機共振器を介して共振受信機サブシステム14に電力を供給する。送信機モジュール20D’、20E’、20G’、および20H’のコントローラの他の独立したコントローラ22のうちの第2のものは、その対応する送信機共振器の電力の消費を測定し、その対応する送信機電力センサ24Bによって、第1の送信機共振器の機能によるその電力の消費の小さな2次変化を検出する。実際には、第2のコントローラ22は、後者のものと共振受信機サブシステム14との相互作用を介して、第1の送信機共振器のインピーダンスの影響を見ている。第2のコントローラ22は、電力の消費の2次変化に基づいて、別のコントローラがその発振器26Aおよび電力増幅器26Bを最初にオンにしたと判断するようにプログラムされる。この結論を行った後、第2のコントローラ22は、その発振器26Aおよび電力増幅器26Bをオンにし、その電力信号の位相を変化させながら、その送信機電力センサ24Bを使用して、その対応する送信機共振器によって送信される電力を測定する。次いで、第2のコントローラ22は、最大電力伝送が生じる位相を探索し、発振器をその位相に設定する。このように設定された発振器位相は、第2の送信機共振器によって共振受信機サブシステム14に伝送される電力信号の位相が、第1の送信機共振器によって共振受信機サブシステム14に送信される電力信号の位相と等しくなることを保証する。本実施形態では、発振器位相の設定は、電力信号位相を完全に等化するのではなく、電力伝送を実質的に最大化することに基づく。
一実施形態では、2つの異なる共振受信機サブシステムがマルチ送信機サブシステム12’に近接し、かつ送信機共振器30A’~30I’の異なる1つまたは組み合わせと重なっている場合、2つの異なる送信機共振器が、または2つの共振受信機システムと重なった送信機共振器の2つの異なるグループが、同じ周波数もしくは同じ位相で動作する必要があるという先験的な理由はなく、そうする必要性もない。接地シールドグリッド33’は、個々の送信機共振器30A’~30I’のすべてを互いに分離することによって、この多方向の独立性を保証する。ただし、1つの特定の共振受信機サブシステムと重なった送信機共振器は、上述のように、それらの対応する電力信号増幅器をそれらのコントローラによってアクティブに同期させる必要がある。これにより、2つの異なる送信機共振器または共振器の2つの異なるグループが、帯域内の2つの特定の異なるロックイン周波数で動作し、特定のグループ内のすべての信号が相互に同相になり得る。
前述では、同じ受信機共振器に電力を伝送する2つの送信機共振器が、2つの送信機共振器が同相の電力信号を担持し、それによって最大電力伝送を保証するように動作するように、どのようにプログラムされ得るかについて説明した。2つの隣接する送信機共振器、例えば図14の30A’および30B’が、2つの実質的に同様の対応する受信機サブシステム14Aおよび14Bに送信している場合、異なる状況が生じる。送信機共振器30A’と30B’との両方は、場(電界/磁界)ラインが、例えば、送信機共振器30A’から受信機サブシステム14B’へ、および送信機共振器30B’から受信機サブシステム14Aへ延在するフリンジ場を有する。一般に、システム10’には、例えば送信機共振器30A’の場(電界/磁界)が受信機サブシステム14Bの受信機共振器と相互作用しないようにする特定の物理的構造はない。
一実施形態では、送信機共振器30A’と30B’との両方が、送信機共振器30A’と30B’との両方と重なる同じ大きな受信機共振器として機能する場合(図13Aのように)、送信機共振器30A’と30B’との両方は、同じ周波数の電力信号を同じ位相で動作するので、フリンジ場は本質的に問題ではない。図14に示される状況の場合、要件は、受信機サブシステム(例えば、隣接する送信機共振器30B’から電力を受け取るように意図された受信機サブシステム14B)と相互作用する所与の送信機共振器、例えば30A’の任意のフリンジ場により、送信機共振器30A’からの電力が寄生しないことを保証することである。この目標を達成する1つの方法は、送信機共振器30A’および30B’からの重なったフリンジ場の大部分が相互に打ち消し合うように、2つの隣接する送信機共振器30A’および30B’を互いに180°位相をずらして駆動することである。
送信機共振器30A’および30B’の一方が、送信機共振器30A’および30B’の他方を、それらの電力信号が180°位相ずれしていない場合、寄生として受けるので、送信機共振器30A’および30B’のそれぞれのコントローラ22は、対応する送信機電力センサ24Bを使用して、対応する送信機共振器30A’、30B’によって送信される電力を測定しながら、それぞれの対応する発振器からの信号の位相をインクリメントしてもよい。次いで、コントローラ22は、対応する送信機共振器30A’、30B’を介して最大送信電力を提供する調整された発振器位相を探索し、発振器の位相をその対応する位相に設定してもよい。
上述のように、サイズが同じであろうと異なっていようと、共振受信機システムごとの周波数と位相の配置は、両方の共振受信機システムが最大伝送電力を受信することを保証する。一般的な実施形態では、多数の送信機共振器が存在し、いくつかの異なる共振受信機サブシステムが電力を受信してもよく、各共振受信機サブシステムは、グループ内の送信機共振器に対応するコントローラによって選択された周波数および位相で、送信機共振器のそれ自体の対応する個々のグループから電力を受信する。異なる受信機サブシステムに電力を伝送する隣接する送信機共振器は、隣接する送信機共振器のそれぞれの電力伝送を最大化した結果、180°位相がずれて動作し得る。電力伝送を最大化するプロセスにより、発振器の位相が調整される。様々な送信機モジュールのインピーダンスは複雑で、抵抗、インダクタンス、およびキャパシタンスがわずかに変化するため、送信機共振器における電力信号が実際には等しい(または正確に180°異なる)場合、最大電力伝送点での異なる発振器の位相角は完全に等しくなくてもよい(または正確に180°異なっていなくてもよい)。
システム10’が1次側と2次側との間にエアギャップを有する1つの回路を備える限り、送信機電力センサ24Bによる測定に基づいて、例えば図6の点24Eで送信機共振器において測定または最大化される任意の電力伝送は、同様に、受信機電力センサ44Aによる測定値に基づいて、例えば図7の点44Cで、2次回路で測定または最大化することもできる。測定値は、送信機電力センサ24Bによって受信機モジュール40のコントローラ42に提供されてもよく、受信機モジュール40は、前述の手段の1つによって測定値を送信機モジュール20のコントローラ22に伝送してもよい。
マルチ送信機近距離共振ワイヤレス電力伝送システムの概念について、可変共振電力信号発振周波数での調整可能な伝送モード比に従って容量性電力伝送および誘導性電力伝送を同時に行うように構成されたシステム10’を参照して上記で説明した。より一般的な実施形態では、マルチ送信機近距離共振ワイヤレス電力伝送システムは、特にバイモーダルシステムである必要はなく、純粋な容量性電力伝送システムまたは純粋な誘導性電力伝送システムであってもよい。
さらなる態様では、図15のフローチャートに示されるように、マルチ送信機サブシステム12’から単一の共振受信機サブシステム14に可変共振電力信号発振周波数で電力を伝送するためのワイヤレス近距離方法[1100]は、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’であって、送信機共振器のそれぞれが対応する送信機モジュール20A’~20I’によってそれぞれが駆動され、各送信機モジュール20A’~20I’が予め設定された周波数帯域内の複数の予め設定された電力信号発振周波数のうちの1つに独立して設定することができ、すべての送信機共振器30A’~30I’が共通送信面を有する、複数の送信機共振器30A’~30I’を備える、マルチ送信機サブシステム12’を提供すること[1110]と、送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H)のうちの2つ以上と重なる単一の受信機共振器50を備える共振受信機サブシステム14を、共通送信面に近接して配置すること[1120]と、送信機共振器30A’~30I’のそれぞれの入力インピーダンスを測定すること[1130]と、対応する測定された共振器入力インピーダンスに基づいて、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’のそれぞれへの電力信号を、オフ状態とアクティブ状態とのうちの1つに設定すること[1140]と、を含む。
この方法[1100]は、アクティブな送信機共振器(図13Aの共振器30D’、30E’、30G’、および30H)のそれぞれの測定された入力インピーダンスに基づいて、予め設定された複数の電力発振周波数のうちから、対応する送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H’)の電力信号発振周波数を選択すること[1150]をさらに含んでもよい。
この方法[1100]は、各アクティブな送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H’)の電力信号を、対応する選択された周波数に設定すること[1160]をさらに含んでもよい。
この方法[1100]は、対応する各送信機共振器(図13Aの共振器30D’、30E’、30G’、および30H)に印加される電力信号の位相を、送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H’)を通る電力伝送が実質的に最大になる位相に調整すること[1170]をさらに含んでもよい。
さらなる態様では、図16のフローチャートに示されるように、マルチ送信機サブシステム12’から単一の共振受信機サブシステム14に可変共振電力信号発振周波数で電力を伝送するためのワイヤレス近距離方法[1200]は、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’であって、送信機共振器のそれぞれが対応する送信機モジュール20A’~20I’によってそれぞれが駆動され、各送信機モジュール20A’~20I’が予め設定された周波数帯域内の複数の予め設定された電力信号発振周波数のうちの1つに独立して設定することができ、すべての送信機共振器30A’~30I’が共通送信面を有する、複数の送信機共振器30A’~30I’を備える、マルチ送信機サブシステム12’を提供すること[1210]と、送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H)のうちの2つ以上と重なる単一の受信機共振器50を備える共振受信機サブシステム14を、共通送信面に近接して配置すること[1220]と、送信機共振器30A’~30I’のそれぞれによって試験信号から消費された電力を測定すること[1230]と、対応する測定された共振器の試験電力の消費に基づいて、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’のそれぞれへの電力信号を、オフ状態とアクティブ状態とのうちの1つに設定すること[1140]と、を含む。
この方法[1200]は、アクティブな送信機共振器(図13Aの共振器30D’、30E’、30G’、および30H)のそれぞれの測定された試験信号の消費に基づいて、予め設定された複数の電力発振周波数のうちから、対応する送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H)の電力信号発振周波数を選択すること[1250]をさらに含んでもよい。
この方法[1200]は、各アクティブな送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H)の電力信号を、対応する選択された周波数に設定すること[1260]をさらに含んでもよい。
この方法[1200]は、対応する各送信機共振器(図13Aの共振器30D’、30E’、30G’、および30H)に印加される電力信号の位相を、送信機共振器(図13Aの30D’、30E’、30G’、および30H)を通る電力伝送が実質的に最大になる位相に調整すること[1270]をさらに含んでもよい。
さらなる態様では、図17のフローチャートに示されるように、マルチ送信機サブシステム12’から2つ以上の共振受信機サブシステム14A、14B(図14)に可変共振電力信号発振周波数で電力を伝送するためのワイヤレス近距離方法[1300]は、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’(図14)であって、送信機共振器のそれぞれが対応する送信機モジュール20A’~20I’(図13B参照)によってそれぞれが駆動され、各送信機モジュール20A’~20I’が予め設定された周波数帯域内の複数の予め設定された電力信号発振周波数のうちの1つに独立して設定することができ、すべての送信機共振器30A’~30I’が共通送信面を有する、複数の送信機共振器30A’~30I’を備える、マルチ送信機サブシステム12’を提供すること[1310]と、送信機共振器(図14の送信機共振器30A’、30B’)のうちの1つ以上と重なる単一の受信機共振器をそれぞれが備える2つ以上の共振受信機サブシステム14A、14B(図14)を、共通送信面に近接して配置すること[1320]と、送信機共振器30A’、30B’のそれぞれの入力インピーダンスを測定すること[1330]と、対応する測定された共振器入力インピーダンスに基づいて、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’のそれぞれへの電力信号を、オフ状態とアクティブ状態とのうちの1つに設定すること[1340]と、を含む。
この方法[1300]は、アクティブな送信機共振器(図14の共振器30A’、30B’)のそれぞれの測定された入力インピーダンスに基づいて、予め設定された複数の電力発振周波数のうちから、対応する送信機共振器30A’、30B’の電力信号発振周波数を選択すること[1350]をさらに含んでもよい。
この方法[1300]は、各アクティブな送信機共振器30A’、30B’の電力信号を、対応する選択された周波数に設定すること[1360]をさらに含んでもよい。
この方法[1300]は、対応する各送信機共振器30A’、30B’に印加される電力信号の位相を、送信機共振器30A’、30B’(図14)を通る電力伝送が実質的に最大になる位相に調整すること[1370]をさらに含んでもよい。
さらなる態様では、図18のフローチャートに示されるように、マルチ送信機サブシステム12’から2つ以上の共振受信機サブシステム14A、14B(図14)に可変共振電力信号発振周波数で電力を伝送するためのワイヤレス近距離方法[1400]は、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’(図14)であって、送信機共振器のそれぞれが対応する送信機モジュール20A’~20I’(図13B参照)によってそれぞれが駆動され、各送信機モジュール20A’~20I’が予め設定された周波数帯域内の複数の予め設定された電力信号発振周波数のうちの1つに独立して設定することができ、すべての送信機共振器30A’~30I’が共通送信面を有する、複数の送信機共振器30A’~30I’を備える、マルチ送信機サブシステム12’を提供すること[1410]と、送信機共振器(図13の送信機共振器30A’、30B’)のうちの1つ以上と重なる単一の受信機共振器をそれぞれが備える2つ以上の共振受信機サブシステム14A、14B(図14)を、共通送信面に近接して配置すること[1420]と、送信機共振器30A’~30I’のそれぞれによって試験信号から消費された電力を測定すること[1430]と、対応する測定された共振器の試験信号の消費に基づいて、相互に独立した複数の送信機共振器30A’~30I’のそれぞれへの電力信号を、オフ状態とアクティブ状態とのうちの1つに設定すること[1440]と、を含む。
この方法[1400]は、アクティブな送信機共振器(図14の共振器30A’、30B’)のそれぞれの測定された入力インピーダンスに基づいて、予め設定された複数の電力発振周波数のうちから、対応する送信機共振器30A’、30B’の電力信号発振周波数を選択すること[1450]をさらに含んでもよい。
この方法[1400]は、各アクティブな送信機共振器30A’、30B’の電力信号を、対応する選択された周波数に設定すること[1460]をさらに含んでもよい。
この方法[1400]は、対応する各送信機共振器30A’、30B’に印加される電力信号の位相を、送信機共振器30A’、30B’(図14)を通る電力伝送が実質的に最大になる位相に調整すること[1470]をさらに含んでもよい。
図20Aおよび20B、図21Aおよび21B、ならびに図22Aおよび22Bを参照して説明されるさらなる態様では、図1~図10および図12~図14のシステムに基づいて、光起電力太陽電池420から電力負荷70’’に電力をワイヤレスで伝送するための近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’’が、図19Aの概略図に従って提示されている。図19Aのラベルにはアクセント付き番号付けの系が使用されているため、図13Aおよび図13Bとの類似点が明確になり、それによって図6および図7との類似点も明確になる。この番号付けスキームによって、DC電力は、電力調整ユニット(PCU)430を介して太陽電池420から送信機モジュール20’’に供給される。PCU430は、DC電圧およびDC電流を、電力増幅器26B’’によってさらに送信され得るレベルに変換するだけでなく、適切に調整されたレベルの電圧および電流を提供して、送信機モジュール20’’内の、小信号電子コンポーネントを含む残りのシステムコンポーネントを駆動する。PCU430は、太陽電池420によって提供される様々な電力、および太陽電池420によってPCU430に提示される様々な出力インピーダンスに適応するために、太陽電池420に対する適応的に変化する負荷を表す。これにより、PCU430は、太陽電池420からの電力の変動にもかかわらず、いつでも、どの温度においても可能な最大速度で太陽電池420から電力を吸収することが可能になる。
発振器26A’’は、既に上述したように、ワイヤレス電力伝送に適した周波数で電力増幅器26B’’を変調するために使用されてもよい。電力増幅器26B’’は、図8に示される増幅器26Bと同じ設計で、DC電力がDC電圧127Eとしてではなく、PCU430から供給されてもよい。代替実施形態では、電力増幅器26B’’は、無線システムの分野でよく知られているように、それ自体で発振を維持する回路を適切に備え、それによって発振器26A’’を不要にしてもよい。
電力は、図19Aでは、図6の信号調整およびチューニングコンポーネント26C、26D、26E、および26Fの統合である、送信チューニングネットワーク28’’を介して送信共振器30’’に伝送されてもよい。送信機共振器30’’は、太陽電池420のアクティブな太陽放射受光面の範囲の少なくとも大部分であり得る範囲を有する表面領域を有してもよい。図6の送信機モジュール20の対応するコンポーネントがコントローラ22の制御下にあるのと同様に、送信機モジュール20’’のこれらすべてのコンポーネントは、コントローラ22’’の制御下にある。明確にするために、送信機モジュール20’’のすべてのコンポーネントが図19Aに示されているわけではない。図6のセンサおよび検出器24A、24B、24C、および24Dはまた、同等の形態で、送信機モジュール20’’に存在し、コントローラ22’’に接続されてもよく、図6と同じ役割を果たし得る。
電力は、送信共振器30’’および受信機共振器50’’を介して、送信機モジュール20’’から受信機モジュール40’’にワイヤレスで伝送され得る。次いで、受信機モジュール40’’から電力がDC負荷70’’に伝送され得る。送信共振器30’’と受信機共振器50’’との間の電力の伝送は、図6~10を参照して上述したように、近距離ワイヤレス伝送によるものであってもよい。図20による近距離ワイヤレス電力伝送は、バイモーダルに限定されず、純粋に容量性または純粋に誘導性であってもよい。
受信機モジュール40’’は、図7の受信機40と同じコンポーネントを有してもよい。明確にするために、これらのコンポーネントの縮小セットが図19Aに示されている。図7のセンサ44Aおよび検出器44Bは、図19Aでは同等の形態で示されていないが、存在してもよい。図19Aの受信機チューニングネットワーク48’’は、補償ネットワーク46A、整合ネットワーク46B、整流器46D、およびフィルタ46Cの統合であってもよい。電力は、受信機チューニングネットワーク28’’から負荷管理部46E’’に伝送され、両方とも受信機コントローラ42’’の制御下にあってもよい。
図19Aを参照して説明し、図1~図10のシステムに基づいて、この例示的な実施形態では光起電力太陽電池420である電力源から電力負荷70’’に電力をワイヤレスで伝送するための近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’’が提示される。図6および図7との類似点が明確になるように、図19Aのラベルには二重アクセント付き番号付けの系が使用されている。この番号付けスキームによって、DC電力は、電力調整ユニット(PCU)430を介して太陽電池420から送信機モジュール20’’に供給される。PCU430は、DC電圧およびDC電流を、電力増幅器26B’’によるさらなる送信のために高周波信号に変換するのに適したレベルに変換するだけでなく、適切に調整されたレベルの電圧および電流を提供して、例えば送信機モジュール20’’内の、小信号電子コンポーネントを含む残りのシステムコンポーネントを駆動する。PCU430は、太陽電池420によって提供される様々な電力、および太陽電池420によってPCU430に提示される様々な出力インピーダンスに適応するために、太陽電池400に対する適応的に変化する負荷を表す。これにより、PCU430は、太陽電池420からの電力の変動にもかかわらず、いつでも、どの温度においても可能な最大速度で太陽電池420から電力を吸収することが可能になる。
発振器26A’’は、既に上述したように、ワイヤレス電力伝送に適した周波数で電力増幅器26B’’を変調するために使用されてもよい。電力増幅器26B’’は、図8に示される増幅器26Bと同じ設計で、DC電力がDC電圧127Eとしてではなく、PCU430から供給されてもよい。代替実施形態では、電力増幅器26B’’は、無線システムの分野でよく知られているように、それ自体で発振を維持する回路を適切に備え、それによって発振器26A’’を不要にしてもよい。
電力は、図19Aでは、図6の信号調整およびチューニングコンポーネント26C、26D、26E、および26Fの統合である、送信チューニングネットワーク28’’を介して送信共振器30’’に伝送されてもよい。送信機共振器30’’は、太陽電池420のアクティブな太陽放射受光面の範囲の少なくとも大部分であり得る範囲を有する表面領域を有してもよい。図6の送信機モジュール20の対応するコンポーネントがコントローラ22の制御下にあるのと同様に、送信機モジュール20’’のこれらすべてのコンポーネントは、コントローラ22’’の制御下にある。明確にするために、送信機モジュール20’’のすべてのコンポーネントが図19Aに示されているわけではない。図6のセンサおよび検出器24A、24B、24C、および24Dはまた、同等の形態で、送信機モジュール20’’に存在し、コントローラ22’’に接続されてもよく、図6を参照して既に説明したのと同じ役割を果たし得る。
電力は、送信共振器30’’および受信機共振器50’’を介して、送信機モジュール20’’から受信機モジュール40’’にワイヤレスで伝送され得る。次いで、受信機モジュール40’’から電力がDC負荷70’’に伝送され得る。送信共振器30’’と受信機共振器50’’との間の電力の伝送は、図6~10を参照して上述したように、近距離ワイヤレス伝送によるものであってもよい。図19Aによる近距離ワイヤレス電力伝送は、バイモーダルに限定されず、純粋に容量性または純粋に誘導性であってもよい。
受信機モジュール40’’は、図7の受信機40と同じコンポーネントを有してもよい。明確にするために、これらのコンポーネントの縮小セットが図19Aに示されている。図7のセンサ44Aおよび検出器44Bは、図19Aでは同等の形態で示されていないが、存在してもよい。図19Aの受信機チューニングネットワーク48’’は、補償ネットワーク46A、整合ネットワーク46B、整流器46D、およびフィルタ46Cの統合であってもよい。電力は、受信機チューニングネットワーク28’’から負荷管理部46E’’に伝送され、両方とも受信機コントローラ42’’の制御下にあってもよい。
図7において詳細に示される整流器46Dに関して、このデバイスの入力インピーダンスは、デバイスの出力が受ける負荷に直接依存する。
動作中、近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’’は、図1および図6~図10の近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10と同じように機能してもよいが、各電力増幅器26B’’の印加電圧VDDが電力調整ユニット(PCU)430からの電力信号に置き換えられ、PCU430は結果として、この実施形態では太陽電池420である関連する電源からその電力を受信するという点で異なる。
別の実施形態では、電力調整ユニット430は、図19Aに示されるシステムから省略されてもよく、代わりに電力伝送システム10’’は、電力調整システムとしても機能するように構成または動作してもよい。これは、図6の電力センサ24Bによって測定された電力レベルに基づいて、電力増幅器26B’’の入力DC等価抵抗を調整するように、例えば限定されないが、ソフトウェアでコントローラ22’’を構成することによって実現されてもよい。「入力DC等価抵抗」という用語は、ここでは、電力増幅器26BのDC端子におけるDC電圧とDC電流との比を説明するために使用される。コントローラ22’’は、電力測定に基づいて調整を行うが、電力増幅器26B’’の入力インピーダンスが太陽電池420の出力インピーダンスと一致する場合、伝送される電力の最大電力点が達成されることが予想される。この実施形態では、システム10’’は、産業界で「最大電力点追跡装置」として知られているものとして機能しており、電力が常に、電力の供給が規制されていない場合に得られるものよりも、電力消費負荷により適した速度で伝送されることを保証する。別の実施形態では、コントローラ22’’は、この実施形態では太陽電池420である電源の出力インピーダンスを測定し、その後、太陽電池420の測定された出力インピーダンスに基づいて電力増幅器26B’’の入力インピーダンスを調整するように構成されてもよい。
電力増幅器26B’’の入力インピーダンスの調整に加えて、コントローラ22’’は、送信機チューニングネットワーク28’’の設定のうちの1つ以上と発振器26A’’の周波数とを調整してもよい。さらに、送信機コントローラ22’’は、送信機モジュール20および20’’の回路をより詳細に示す、図6に示される負荷検出器24Aによる測定に基づいて、既に上述した調整を行ってもよい。負荷検出器24Aは、図6の点24Eで負荷70’’の影響を検知する。
受信機コントローラ42’’はまた、受信機電力センサ44Aおよび負荷検出器44B(双方とも図7に示される)による測定値に基づいて電力伝送の効率を改善するために、受信機チューニングネットワーク48’’および負荷管理システム46E’’の設定のうちの1つ以上を調整してもよい。
システム10’’の電力調整機能を考慮すると、システムの電力伝送機能が、図19Aのようにエアギャップにわたる近距離ワイヤレス伝送に限定されるべきである先験的な理由はないことが理解されよう。したがって、別の実施形態では、電力調整ユニット410が、図19Aのシステム10’’の要素に基づいて図19Bに示されている。送信機チューニングネットワーク28’’は、適切な非エアギャップ接続60’’を介して受信機チューニングネットワーク48’’と直接電気通信する。この通信は、高周波電力信号を介して行われ、電力がシステム内およびシステムによって伝送されることを構成する。適切なリアクタンスの電子コンポーネントを周知の構成において使用して、送信機モジュール20’’のDC電圧レベルおよびDC電流レベルを受信機モジュール40’’のそのようなレベルから分離してもよい。送信機共振器30’’および受信機共振器50’’は、この実施形態には存在せず、送信チューニングネットワーク28’’と受信機チューニングネットワーク48’’との間の直接通信接続によって不要となる。
電力調整システムとしての図19Aおよび図19Bの電力伝送システムの機能は、特に、送信機共振器30’’および受信機共振器50’’が存在しないことにより、電力調整の概念が単純化されるが、これらは存在するこれらの共振器にも等しく適用される(図19Aのように)という図19Bを考慮することにより、よりよく理解され得る。図19Aおよび19Bのシステムは、受信機モジュール40’’、ひいては負荷70’’に伝送される電力を調整するために動作中に調整し得る4つの独立した制御パラメータを有する。典型的な商用電力調整ユニットは、出力電圧を電源電圧よりも高くすることから、一般に「ブーストコンバータ」として知られている。これらのデバイスには、2つの制御パラメータのみを有する。
受信機モジュール40’’、ひいては負荷70’’に伝送される電力を調整するために動作中に調整され得る第1の独立した制御パラメータは、電力増幅器26B’’の発振周波数であり、これは、発振器26A’’においてコントローラ22A’’によって調整可能である。
受信機モジュール40’’、ひいては負荷70’’に伝送される電力を調整するために動作中に調整され得る第2の独立した制御パラメータは、受信機モジュール40’’の整流器46Dの出力負荷である。その出力負荷は、結果として、整流器46D、ひいては受信機モジュール40’’の入力インピーダンスを直接決定する。これは結果として、送信機モジュール20’’が受ける負荷であり、電力増幅器26B’’の入力DC等価抵抗を直接決定する。整流器46Dの出力負荷の操作は、受信機コントローラ42’’の制御下で、受信機モジュール40’’(図19A参照)の負荷管理システム46E’’を介して行われる。この第2の独立した制御パラメータは、受信機モジュールのプロパティであるが、電源が受ける負荷を本質的に制御する。このパラメータを操作するための制御点は、受信機モジュール40’’の負荷管理システム46E’’である。
受信機モジュール40’’、ひいては負荷70’’に伝送される電力を調整するために動作中に調整され得る第3の独立した制御パラメータと第4の独立した制御パラメータは、受信機モジュール40’’の整流器46D(図7参照)のプロパティと電力増幅器26B’’(図19A)のプロパティであり、本質的に類似しているが、相互に完全に独立している。整流器46Dと電力増幅器26B’’との両方は、多端子増幅デバイスを備え、多端子デバイスを通る2つの端子間の電流の通過の、各デバイスの第3の端子に印加される電圧信号による変調に依存する。整流器46Dと電力増幅器26B’’のそれぞれで使用され得る最も単純な多端子増幅デバイスは、トランジスタである。これにより、デバイスによってまたはデバイス内で生成される電圧信号と電流信号との間に位相差が生じさせることが可能になる。この電圧-電流位相差は、印加電圧によって調整することができる。整流器46Dは、電圧-電流位相差が受信機コントローラ42’’を介して調整され得る調整可能な位相高周波整流器であってもよい。電力増幅器26B’’の場合、電圧-電流位相差は、送信機コントローラ22’’を介して調整されてもよい。整流器46Dは、差動自己同期高周波整流器を有効に備えてもよい。整流器46Dは、特に、差動スイッチモード自己同期高周波整流器を備えてもよい。
図19Aおよび19Bの例は、太陽電池から、またはひいては太陽電池アレイから電力を伝送することに基づいており、太陽電池420によって供給される電力は、太陽光に応じてゼロまで大幅に変化する可能性がある。電力に関しても、生成される電圧に関しても、出力が変動する電源は他に多くある。これらの中には、発電タービン、風力タービン、および様々なバッテリと蓄電池がある。風力タービンは、その発電量が大幅に異なり得、様々なバッテリの電力消耗曲線が広範囲に及ぶ可能性がある。システムの電力伝送の効率が与えられると、これらのシステム10’’および410のいずれかは、例えば限定されないが、遅い開回路電圧減衰曲線を有する市販のバッテリから電力を受け取るように構成されてもよい。負荷管理システム46E’’は、既に上述したように、電力増幅器26B’’の入力DC等価抵抗を変化させるように構成されてもよく、コントローラ22’’および42’’は、負荷70’’に必要な電圧レベルを、そのような電圧が、送信された電力とシステム10’’および410のパラメータの調整度とによって維持できなくなるまで、与えるように構成されてもよい。
図19Aおよびそれに関連する説明テキストは、単一の太陽電池420から、典型的にはバッテリである単一の負荷70’’への電力の近距離ワイヤレス伝送について扱っている。より大きな太陽電池電力システムの実際の実装では、電池のアレイが典型的には使用され、その結果、図12、図13A、および図13Bを参照して説明したものと同様の電力伝送スキームを使用することができ、複数の送信機サブシステムおよび典型的には単一の受信機サブシステムが存在する。この状況は、図20Aおよび20Bに示され、それぞれ、太陽電池パネル400の分解正面図および背面図であり、太陽電池パネル400は、太陽電池420ごとに1つの近距離ワイヤレス電力送信サブシステムを有する透明な太陽電池カバー440を有し、それによって、例として、60個の近距離ワイヤレス電力送信サブシステム16であって、各送信サブシステム16が、図19Aを参照して説明したように、送信機共振器30’’、送信機モジュール20’’、および電力調整ユニット430を備える、近距離ワイヤレス電力送信サブシステム16を備える。混乱を避けるために、送信サブシステム16は、図19Aではラベル付けされていないが、以下でさらに説明するように、図20B、21B、および22Bでは示され、ラベル付けされている。
一実施形態では、複数の太陽電池から構成されている太陽電池パネルの各個々の太陽電池を電力伝送および管理システムに結合することにより、セルレベルの電力管理が可能になる。個々のセルで電力管理を提供することにより、電力収集をセルごとに最適化できるため、太陽電池パネルシステム全体の効率が向上する。このような実施形態では、個々のセルの故障またはセル間の接続不良による影響が軽減される。個々のセルレベルでの電力収集により、雨、日陰、または破片が太陽電池パネルの一部を覆っている場合など、理想的ではない条件でも最大の電力収穫が可能になる。
煩雑さを避けるために、図20Bでは、近距離ワイヤレス電力送信サブシステム16のみがラベル付けされている。図20Aおよび20Bでは、各送信サブシステム16の送信機共振器30’’は、その対応する太陽電池420の背面に位置してもよい。図20Aのパネルの前面から見た太陽電池の平坦な領域は、太陽放射を受け取り、かつエネルギーを変換するアクティブな半導体デバイス自体を表し、それに対応して420とラベル付けされている一方、図20Bにおいて背面から見たそのデバイスの平坦な領域は、送信機共振器を表し、それに対応して30’’とラベル付けされている。送信機共振器30’’は、太陽電池420のアクティブな太陽放射受光面の範囲の少なくとも大部分であり得る範囲を有する表面領域を有してもよい。各近距離ワイヤレス電力送信サブシステム16の送信機モジュール20’’および電力調整ユニット430は、図20Bにおいて一緒に統合され、450とラベル付けされている。煩雑さを避けるために、統合されたコンポーネント450は、図19Aではラベル付けされていないが、以下でさらに説明するように、図20B、21B、および22Bではユニットとして示され、ラベル付けされている。単一の受信機共振器50’’は、太陽電池パネル400のフレーム460に取り付けられてもよい。単一の受信機モジュール40’’は、受信機共振器50’’の背面に直接取り付けられてもよい。
動作中、近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’’は、図12、図13Aおよび図13Bの近距離共振ワイヤレス電力伝送システム10’と同じように機能してもよいが、すべての電力増幅器26B’’の印加電圧VDDが電力調整ユニット(PCU)430からの電力信号に置き換えられ、PCU430は結果として、関連する太陽電池420からその電力を受信するという点で異なる。
図20Aおよび20Bのシステムの別の実施形態では、フレーム460は、すべての送信機共振器30’’から電力を受信するのに適した受信機共振器になるように構成されてもよく、受信機モジュール40’’は、フレーム460上に位置してもよい。この実施形態では、フレーム内のプレートは共振器ではなく、非導電性材料の単純な平らなシートであってもよい。
別の実装形態では、図21Aおよび21Bにそれぞれ正面図および背面図で示される太陽電池パネル400’は、各近距離ワイヤレス電力送信サブシステムが1つの近距離ワイヤレス電力受信機サブシステムに電力を伝送する。フレーム460は、不透明なプレート470で満たされているように示されているが、プレート470は、近距離電気回路または磁気回路の一部でなくてもよい。明確にするために、送信側では、図20Aおよび20Bと同じ番号を付けたコンポーネントを使用する。受信側では、図19Aの番号付けを使用する。繰り返すが、混乱を避けるために、1つの受信側デバイスのみがラベル付けされている。
動作中、図21Aおよび図21Bの太陽電池パネル構成400’は、ハードワイヤ(図示せず)によってリンクされた個々の送信機モジュール20’’を有してもよいので、それらは同相となり、それによって送信における電力損失を最小にすることが可能となる。他の実施形態では、送信機モジュール20’’は独立してもよく、図14、図17および図18で説明したように機能してもよい。
図22Aおよび22Bにそれぞれ正面図および背面図で太陽電池パネル配置400’’として示されるさらに別の実装形態では、例えば25個の太陽電池のアレイが示され、各列5個の5列のセル420で配置されている。各太陽電池420は、その後部に送信機共振器30’’と、その対応する送信機モジュール20’’および電力調整ユニット430を備えるユニット450と、を有する。アレイの底部と頂部、および太陽電池の各2列の間に受信機共振器50’’があり、太陽電池420の平面に実質的に垂直な平面に配置され、各受信機共振器50’’は、その対応する受信機モジュール40’’と有線電気通信する。前述の太陽電池パネルの実施形態と同様に、各コンポーネントの一例がラベル付けされている。図20Aおよび20B、ならびに図21Aおよび21Bに示される実装形態と同様に、太陽電池パネル構成400’’は、いくつかの実施形態では、フレーム460を有してもよい。明確にするために、フレーム460は、図22Aおよび22Bには示されていない。
動作中、システム400’’の特定の列における太陽電池420の送信機共振器30’’は、それらの上と下との両方の受信機共振器50’’に電力を送信する。しかしながら、この実施形態では、様々な最隣接受信機共振器50’’が共振的に結合され、収集された電力をそれらの間で共有するという追加の機構が存在する。したがって、アレイのすべての受信機共振器50’’によって集められた収集電力は、様々な受信機モジュール40’’のうちの任意の1つ以上を介して取り出されてもよい。特に、すべての受信機モジュール40’’によって収集された電力は、例として、最底部の受信機モジュール40’’のみを介して取り出されてもよい。任意の共振器50’’上の受信機モジュール40’’の任意の1つは、太陽電池420の列の電力を収集する受信機モジュールとして機能することができる一方で、その関連する共振器50’を介して収集電力を、それに近接する別の共振器50’’に送信する送信機モジュールとしても機能することができる。この動作を、アレイの下に向けて繰り返して、電力を最底部の受信機モジュール40’’に伝送してもよい。
図22Aおよび22Bのシステムの別の実施形態では、図22Aおよび22Bの太陽電池アレイの平面周囲を囲む、図20Aおよび20Bのフレーム460と同様のフレームは、受信機モジュール40’’を支持する受信機共振器であってもよく、様々な共振器50’’から電力を受信してもよい。このようにして、アレイ内のすべての太陽電池420によって生成された総電力は、共振器フレーム460によって受信され、受信機モジュール40’’を介してさらなる電気伝送のために取り出されてもよい。
個々の太陽電池セルレベルでの電力収集は、有線接続で実現してもよい。ただし、太陽電池パネルにワイヤレス伝送システムを使用すると、配線を減らすことができるため、製造コストを下げることができる。
図23のフローチャートを参照して説明されるさらなる態様では、光電池420から電力負荷70’’に電力を伝送するための方法[1500]であって、送信モジュール20’’において、光電池420からの電力を発振周波数を有する発振電力信号に変換すること[1510]と、送信モジュール20’’と有線電気通信し、かつ発振周波数で共振するように構成された送信機共振器30’’に電力を伝送すること[1520]と、発振周波数で共振するように構成され、かつ容量結合と磁気誘導とのうちの少なくとも1つを介して送信機共振器30’’から電力を受信するように配置された受信機共振器50’’において、電力を受信すること[1530]と、受信機共振器50’’と有線電気通信する受信機モジュール40’’において、電力を受信すること[1540]と、電力負荷70’’への有線電気通信を介して、受信した電力を直流形式で提供すること[1550]と、を含む、方法が提供される。この方法は、電力を発振電力信号に変換する前に、光電池420からの電力の電圧および電流を、送信モジュール20’’に適合する電圧および電流に変換することをさらに含んでもよい。
図19Aおよび図24のフローチャートを参照して説明される方法のさらなる実施形態では、光電池420のアレイ400から電力負荷70’’に電力を伝送するための方法[1600]であって、第1の複数の対応する送信モジュール20’’のそれぞれにおいて、アレイ400内の光電池420のそれぞれからの電力を発振周波数を有する発振電力信号に変換すること[1610]と、送信モジュール20’’のそれぞれにおいて、発振周波数で共振するようにそれぞれ構成された第2の複数の送信機共振器30’’のうちの対応する送信機共振器30’’に電力を伝送すること[1620]と、発振周波数で共振するように構成され、かつ容量結合と磁気誘導とのうちの少なくとも1つを介して複数の送信機共振器30’’から電力を受信するように配置された受信機共振器50’’において、電力を受信すること[1630]と、受信機共振器50’’と有線電気通信する受信機モジュール40’’において、電力を受信すること[1640]と、電力負荷70’’への有線電気通信を介して、受信した電力を直流形式で提供すること[1650]と、を含む、方法が提供される。この方法は、電力を発振電力信号に変換する前に、各光電池420からの電力の電圧および電流を、対応する送信モジュール20’’に適合する電圧および電流に変換することをさらに含んでもよい。受信機共振器50’’において電力を受信すること[1630]は、光電池のアレイ400の平面周囲の周りに配置された受信機共振器において電力を受信することを含んでもよい。
図19Aおよび図25のフローチャートを参照して説明される方法のさらなる実施形態では、光電池420のアレイ400’から電力負荷70’’に電力を伝送するための方法[1700]であって、第1の複数の対応する送信モジュール20’’のそれぞれにおいて、アレイ400’内の光電池420のそれぞれからの電力を発振周波数を有する発振電力信号に変換すること[1710]と、送信モジュール20’’のそれぞれから第2の複数の送信機共振器30’’のうちの対応する送信機共振器30’’に電力を伝送することであって、各送信機共振器30’’が発振周波数で共振するようにそれぞれ構成されている、伝送すること[1720]と、発振周波数で共振するように構成された対応する受信機共振器50’’において、各送信機共振器30’’から電力を受信することであって、各受信機共振器50’’が、容量結合と磁気誘導とのうちの少なくとも1つを介して送信機共振器30’’から電力を受信するようにさらに構成され、かつ配置されている、受信すること[1730]と、受信機共振器50’’と有線電気通信する対応する受信機モジュール40’’において、各受信機共振器50’’から電力を受信すること[1740]と、電力負荷70’’への有線電気通信を介して、受信した電力を直流形式で提供すること[1750]と、を含む、方法が提供される。この方法は、電力を発振電力信号に変換する前に、各光電池420からの電力の電圧および電流を、対応する送信モジュール20’’に適合する電圧および電流に変換することをさらに含んでもよい。
図19Aおよび図26のフローチャートを参照して説明されるさらなる実施形態では、光電池420のアレイ400’’から電力負荷70’’(図19A)に電力を伝送するための方法[1800]であって、第1の複数の対応する送信モジュール20’’のそれぞれにおいて、アレイ400’’内の光電池420のそれぞれからの電力を発振周波数を有する発振電力信号に変換すること[1810]と、送信モジュール20’’のそれぞれから第2の複数の送信機共振器30’’のうちの送信機共振器30’’に電力を伝送することであって、各送信機共振器30’’が発振周波数で共振するようにそれぞれ構成されている、伝送すること[1820]と、発振周波数で共振するように構成された第3の複数の受信機共振器50’’のうちの任意の近接した受信機共振器50’’において、各送信機共振器30’’から電力を受信することであって、各受信機共振器50’’が、容量結合と磁気誘導とのうちの少なくとも1つを介して送信機共振器30’’から電力を受信するようにさらに構成され、かつ配置されている、受信すること[1830]と、第3の複数の受信機共振器50’’の間で、受信した電力を共有すること[1840]と、電力負荷70’’への有線電気通信を介して、対応する1つ以上の受信機モジュール40’’を介して第3の複数の受信機共振器50’’のうちの1つ以上からの受信した電力を直流形式で提供すること[1850]と、を含む、方法が提供される。この方法は、電力を発振電力信号に変換する前に、各光電池420からの電力の電圧および電流を、対応する送信モジュール20’’に適合する電圧および電流に変換することをさらに含んでもよい。
図27Aは、導電性シャーシ510を有する電動車両における拡張近距離ワイヤレス配電システムの代表的な部分500を示す。図19Aの全体システム10’’のこの実施形態では、電源は、太陽電池420ではなく再充電可能なバッテリ520であり、負荷70’’は、図19Aのバッテリではなく電気モータ530である。図14Aに示されるシステムは、任意選択で、図19Aのように電力調整ユニット430を備えてもよい。他の実施形態では、送信機モジュールは、図19Bを参照して上で説明したように、電力調整を提供するために共同で機能してもよい。
図27Aに示され、以下により詳細に説明されるシステムは、容量性電力伝送、誘導性電力伝送、またはバイモーダル電力伝送によって動作し得る。図4Bおよび図19Aを参照すると、送信機共振器30’’は、導電性アンテナ132と134との間に挟まれた誘電体要素138を備える。図4Bおよび図19Aを参照すると、受信機共振器50’’は、導電性アンテナ152と154との間に挟まれた誘電体要素158を備える。送信機モジュール20’’は、アンテナ132に直接取り付けられて示されており、アンテナ132は、バッテリ520のフレームまたはホルダとしても機能する。送信機モジュール20’’は、バッテリ520と送信機共振器30’’との間に電気的に接続されてもよい。受信機モジュール40’’は、電気モータ530に直接取り付けられて示されている。受信機モジュール40’’は、受信機共振器50’’とモータ530との間に電気的に接続されてもよい。
図27Bは、導電性シャーシ510を有する電動車両における拡張近距離ワイヤレス配電システムの代表的な部分500’を示す。図19Aの全体システム10’’のこの実施形態では、電源は、繰り返すが、図27Aのようなものであり、太陽電池420ではなく再充電可能なバッテリ520であり、負荷70’’は、図19Aのバッテリではなく電気モータ530である。図27Bに示されるシステムは、任意選択で、図19Aのように電力調整ユニット430を備えてもよい。他の実施形態では、送信機モジュール20’’および受信機モジュール40’’は、図19Bを参照して上で説明したように、電力調整を提供するために共同で機能してもよい。
図27Bに示され、以下により詳細に説明されるシステムは、容量性電力伝送、誘導性電力伝送、またはバイモーダル電力伝送によって動作し得る。図4Bおよび図19Aを参照すると、送信機共振器30’’は、導電性アンテナ132と134との間に挟まれた誘電体要素138を備える。図4Bおよび図19Aを参照すると、受信機共振器50’’’は、誘電体要素158および導電性アンテナ152を含み、図27Aのアンテナ154は、この実施形態では共振器50’’’に存在しない。送信機モジュール20’’は、アンテナ132に直接取り付けられて示されており、アンテナ132は、バッテリ520のフレームまたはホルダとしても機能する。送信機モジュール20’’は、バッテリ520と送信機共振器30’’との間に電気的に接続されてもよい。受信機モジュール40’’は、電気モータ530に直接取り付けられて示されている。この実施形態では、受信機モジュール40’’は、モータ530とシャーシ510との間に電気的に接続されてもよい。この構成では、適切に高い効率での電力伝送のために、シャーシ510とアンテナ152との間に十分な結合がある。システムの導電性機械コンポーネント、すなわち、例えばシステム内の負荷耐性構造機能を有するコンポーネントは、電力伝送システムの共振構造の一部を形成してもよい。
図27Aおよび27Bに示される実施形態では、車両の車輪の1つを駆動する電気モータ530に供給される電力に特に焦点が当てられているが、同等の構成が、すべてが送信機モジュール20’’によって電力の供給を受ける複数の適切に適合された受信機モジュール40’’を使用して、車両の任意の電気サブシステムのために実装されてもよい。
バッテリから車両の電気サブシステムへの電力伝送のための図27Aおよび図27Bの構成は、車両の製造中に困難を引き起こし、かなりの製造コストの原因となる非常に複雑な自動車用ワイヤハーネスの大部分を不要にする。図27Aおよび図27Bの実施形態は、車両の他の電気サブシステムへの拡張とともに、「拡張近距離ワイヤレス配電システム」として説明し得る。
電気車両の他の車輪の他に、この構成は、ヘッドライト、および限定されないが、インテリアライト、ダッシュボードディスプレイ、ゲージ、デジタル電子機器、ナビゲーションシステム、警告システムなどを含む、他の車両付属品にまで及んでもよい。また、アプリケーションは、電気車両に限定されない。ハイブリッド車や内燃機関車両に適用して、必要に応じて配電してもよい。電力を必要とするあらゆる電気システムを採用する他の車両にも同様に適用してもよい。例としては、限定されないが、電動および非電動の自転車、航空機、ボート、および搭載電源を使用する他の乗り物が挙げられる。バッテリまたは電源は、車両に搭載されていることに限定される必要はない。図1~11、19A~19B、および27A~27Bに関して説明した原理は、静止電源、例えば限定されないが、移動車両に電力を提供するための固定レール、から電力が供給されることを要求する静止および車両システムにも適用される。
図28Aは、机のテーブルトップ620上に置かれたコンピュータモニタ610に、図1に示された、より詳しくは図6に示された1次側12を介して適切な電源から電力を供給するための電源システム600における、図19Aの全体システム10’’の別の実施形態を示す。システム600では、図19Aの送信機モジュール20’’および送信共振器30’’は両方とも、1次側12に組み込まれている。システム600の構成では、図19Aに示す受信機共振器50’’がモニタ610のベースを形成する。図19Aの受信機モジュール40’’は、モニタ610のベースに組み込まれてもよい。あるいは、図19Aの受信機モジュール40’’は、モニタ610自体の内部に組み込まれてもよい。図4Bを参照すると、アンテナ152は、モニタ610のベースの底部を形成し、誘電体158によってアンテナ154から分離されている。
モニタ610のハウジングおよび構造フレーム630は、少なくとも部分的に導電性であり、アンテナ154から受信機モジュール40’’(図19A参照)を介して、図19Aの負荷共振器70’’を表すモニタ610の回路に電力信号を電気的に供給する1つの隣接する導電体として機能してもよい。アンテナ152からモニタ610の回路への他の電気コネクタは、アンテナ152からモニタ610のペデスタルまで伸びている。他の実施形態では、モニタ610のハウジングおよび構造フレーム630は、非導電性ポリマーであってもよく、別個の導電体が、アンテナ154から、図19Aの負荷共振器70’’を表すモニタ610の回路まで伸びている。
図28Bのコンピュータモニタ610に電力を供給するための電源システム600’の別の実施形態に示されるように、モニタ610のベースは、アンテナ152および誘電体158のみを備えてもよい。この実施形態では、モニタハウジングまたはフレーム630の金属導電性部分が、アンテナ154の代わりにアンテナとして機能し、ハウジングまたはフレーム630は、誘電体158の下でアンテナ152と十分に結合して、適切に効率的な電力伝送を提供する。図19Aの受信機モジュール40’’は、モニタ610のベースに組み込まれてもよい。あるいは、図19Aの受信機モジュール40’’は、モニタ610自体の内部に組み込まれてもよい。モニタ610のハウジングおよび構造フレーム630は、受信機モジュール40’’を介して、図19Aの負荷共振器70’’を表すモニタ610の回路に電力信号を供給する1つの隣接する導電体として機能してもよい。
システム600は、任意選択で、図19Aのように電力調整ユニット430を備えてもよい。いくつかの実施形態では、送信機モジュール20’’および受信機モジュール40’’は、図19Aを参照して説明したように、近距離ワイヤレス電力伝送を使用するが、電力調整を提供するために共同で機能してもよい。図28Aの近距離ワイヤレス電力伝送システムは、モニタ610に電力を供給するための煩雑な電力ケーブルの必要性を取り除き、システムの機械的構造要素を電力伝送構成における一体型電気/電子コンポーネントとして使用する。
図29のフローチャートならびに図19Aおよび図19Bのシステムを参照して説明したように、直流電源420から電力負荷70’’に電力を伝送するための方法[2000]であって、電源420と有線電気通信する電力伝送システム10’’、410を提供することであって、電力伝送システム10’’、410が、発振周波数で発振することができる発振器26A’’と、ともに送信機コントローラ22’’の制御下にある、電力増幅器26B’’および送信機チューニングネットワーク28’’と、ともに受信機コントローラ42’’の制御下にある、受信機チューニングネットワーク48’’および負荷管理システム46E’’であって、負荷管理システム46E’’が電力負荷70’’と有線電気通信する、受信機チューニングネットワーク48’’および負荷管理システム46E’’とを備えている、提供すること[2010]と、電力増幅器26B’’において、電源420からの電力を発振周波数を有する発振電力信号に変換すること[2020]と、送信機コントローラ22’’の制御下で、送信機チューニングネットワーク28’’および受信機チューニングネットワーク48’’を介して電力増幅器26B’’から負荷管理システム46E’’に電力信号を伝送すること[2030]と、発振周波数、電力増幅器26B’’の入力DC等価抵抗、送信機チューニングネットワーク28’’、受信機チューニングネットワーク48’’、および負荷管理システム46E’’のうちの少なくとも1つを調整して、電力伝送速度を変化させること[2040]と、負荷管理システム46E’’によって受信された電力を電力負荷70’’への有線電気通信を介した直流の形で提供すること[2050]と、を含む、方法がさらに提供される。
送信機チューニングネットワーク28’’および受信機チューニングネットワーク48’’を介して電力信号を伝送すること[2030]は、有線通信またはワイヤレス通信によって電力を伝送することを含んでもよい。ワイヤレス通信によって電力を伝送することは、近距離ワイヤレス通信によって電力を伝送することを含んでもよい。近距離ワイヤレス通信によって電力を伝送することは、容量結合と誘導結合とのうちの少なくとも1つによって電力を伝送することを含んでもよい。直流電源420から電力を伝送することは、少なくとも1つの太陽電池420から電力を伝送することを含んでもよい。直流電源から電力を伝送することは、少なくとも1つのバッテリから電力を伝送することを含んでもよい。直流電源から電力を伝送することは、様々な電圧の電源から電力を伝送することを含んでもよい。
図30のフローチャートを参照して説明し、図19Aおよび図19Bのシステムをより詳細に考察する別の実施形態では、直流電源420から電力負荷70’’に電力を伝送するための方法[2100]であって、電源420と有線電気通信する電力伝送システム10’’、410を提供することであって、電力伝送システム10’’、410が、電力負荷70’’と有線電気接触している調整可能な位相高周波整流器46D(図7を参照)と高周波通信する高周波電力増幅器26B’’を備える、提供すること[2110]と、増幅器26B’’において、直流電源420からの電力を高周波発振電力信号に変換すること[2120]と、整流器46Dにおいて、高周波発振電力信号を直流電力信号に変換すること[2130]と、整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することによって電力伝送の効率を調整すること[2140]と、を含む、方法が提供される。調整可能な位相高周波整流器を提供することは、差動自己同期高周波整流器46Dを提供することを含んでもよい。
方法[2100]は、増幅器26B’’の直流等価入力抵抗を調整することによって、電力伝送の効率を調整することをさらに含んでもよい。電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、整流器46Dと負荷70’’との間で有線通信する負荷管理システム46E’’を提供することを含んでもよい。増幅器26B’’の直流等価入力抵抗を調整することは、負荷管理システム46E’’を調整することによって整流器46Dの入力インピーダンスを調整することを含んでもよい。負荷管理システム46E’’を調整することは、負荷管理システム46E’’を自動的に調整することを含んでもよい。
方法[2100]は、電力増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を調整することによって電力伝送の効率を調整することをさらに含んでもよい。電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、電力増幅器26B’’を制御するために電力増幅器26B’’と通信する送信機コントローラ22’’を提供することを含んでもよい。電力増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を調整することは、送信機コントローラ22’’によって実行されてもよい。電力増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を調整することは、送信機コントローラ22’’によって自動的に実行されてもよい。
方法[2100]は、電力増幅器26B’’の発振周波数を変化させることによって電力伝送の効率を調整することをさらに含んでもよい。
電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、整流器46Dを制御するために整流器46Dと通信する受信機コントローラ42’’を提供することを含んでもよい。整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することは、受信機コントローラ42’’によって実行されてもよい。整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することは、受信機コントローラ42’’によって自動的に実行されてもよい。
電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、(図19Bの接続60’’を介して)調整可能な位相高周波整流器46Dと直接有線高周波通信する電力増幅器26B’’を提供することを含んでもよい。電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、調整可能な位相高周波整流器46Dとワイヤレス近距離高周波通信する電力増幅器26B’’を提供することを含んでもよい。
電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、電力増幅器26B’と有線高周波通信する送信機共振器30’’と、高周波整流器46Dと有線高周波通信する受信機共振器50’’と、を提供することを含んでもよい。方法[2100]は、送信機共振器30’’および受信機共振器50’’を互いにワイヤレス近距離高周波通信で動作させることをさらに含んでもよい。電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、容量性近距離ワイヤレス高周波通信と誘導性近距離ワイヤレス高周波通信とのうちの少なくとも1つで、整流器46Dと通信する、電力増幅器26B’’を提供することを含んでもよい。電力伝送システム10’’、410を提供すること[2110]は、整流器46Dとバイモーダルワイヤレス近距離通信する電力増幅器26B’’を提供することを含んでもよい。
方法[2100]は、電源420と電力伝送システム10’’との間に電気的に配置された電力調整ユニット430を提供することと、電源420からの電流と電圧とのうちの少なくとも1つを調整するために電力調整ユニット430を調整して、電力伝送の効率を改善することと、をさらに含んでもよい。
図19Aおよび図19Bのシステムのより詳細な検討に基づき、図7を参照すると、直流電源420から電力負荷70’’に電力を供給するための電力伝送システム10’’、410は、電源420と有線電気通信し、かつ電源420からの直流電圧を発振周波数を有する交流電圧信号に変換するように構成された高周波電力増幅器26B’’と、電力負荷70’’と有線電気接触しており、かつ電力増幅器と高周波通信する調整可能な位相高周波整流器であって、整流器が、電力増幅器26B’’から伝送された電力を受信するように構成されている、調整可能な位相高周波整流器と、整流器46Dと通信する受信機コントローラであって、整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することによって電力増幅器26B’’から整流器46Dへの電力伝送の効率を調整するように構成されている、受信機コントローラ42’’とを備えている。受信機コントローラ42’’は、整流器46Dの電流-電圧位相特性を自動的に調整するように構成されてもよい。整流器は、差動自己同期高周波整流器であってもよい。
電力伝送システム10’’、410は、負荷70’’と有線通信する、負荷70’’と整流器46Dとの間に電力信号的に配置された負荷管理システム46E’’をさらに備えてもよく、負荷管理システム46E’’は、整流器46Dの入力インピーダンスを調整することによって電力伝送の効率を高めるように構成されている。負荷管理システム46E’’は、整流器46Dの入力インピーダンスを自動的に調整するように構成されてもよい。
電力伝送システム10’’、410は、増幅器26B’’と通信する送信機コントローラ22’’をさらに備えてもよく、送信機コントローラ22’’は、増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を調整することによって電力伝送の効率を高めるように構成されている。送信機コントローラ22’’は、増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を自動的に調整して、電力伝送の効率を高めるように構成されてもよい。
電力伝送システム10’’、410は、増幅器26B’’および送信機コントローラ22’’と通信する発振器26A’’をさらに備えてもよい。送信機コントローラ22’’は、発振器26A’’を介して発振周波数を調整するように構成されてもよい。
電力増幅器26B’’は、(図19Bの接続60’’を介して)調整可能な位相高周波整流器46Dと直接有線高周波通信してもよい。電力増幅器26B’’は、調整可能な位相高周波整流器46Dとワイヤレス近距離高周波通信してもよい。電力伝送システム10’’、410は、電力増幅器26B’’と有線高周波通信する送信機共振器30’’と、整流器46Dと有線高周波通信する受信機共振器50’’と、を備えてもよい。送信機共振器30’’および受信機共振器50’’は、互いにワイヤレス近距離高周波通信してもよい。電力増幅器26B’’は、整流器46Dとの容量性近距離ワイヤレス高周波通信と誘導性近距離ワイヤレス高周波通信とのうちの少なくとも1つを行ってもよい。電力増幅器26B’’は、整流器46Dとバイモーダル近距離ワイヤレス高周波通信してもよい。
電力伝送システムは、電源420と電力増幅器26B’’との間に電気的に配置された電力調整ユニット430をさらに備えてもよく、電力調整ユニット430は、電源420からの電流および電圧のうちの少なくとも1つを調整して、電力伝送の効率を改善するように構成されている。
図19A、図19B、図27Aおよび27B、ならびに図28Aおよび28Bを参照して説明される別の実施形態では、電動システムは、導電性の第1の部分を有する機械的負荷耐性構造510、630と、電力負荷と、近距離ワイヤレス電力伝送のために構成された少なくとも1つの高周波共振器30’’、50’を備える電力伝送システムであって、共振器が、少なくとも部分的に導電性の第1の部分を備える、電力伝送システム10’’、410とを備える。電動システムは、再充電可能なバッテリ520をさらに備えてもよく、電力負荷は、電気モータ530を備えてもよい。電動システムは、電気車両500、500’であってもよく、機械的負荷耐性構造は、車両のシャーシ510を含んでもよい。電動システムは、ディスプレイモニタ610であってもよく、機械的負荷耐性構造は、モニタのフレーム630とベースとのうちの少なくとも1つであってもよい。
電動システムは、電源をさらに備えてもよい。電力伝送システムは、電源と有線電気通信し、かつ電源からの直流電圧を発振周波数を有する交流電圧信号に変換するように構成された高周波電力増幅器26B’’と、電力負荷70’’と有線電気接触しており、かつ電力増幅器26B’’と高周波通信する調整可能な位相高周波整流器であって、整流器46Dが、増幅器26B’’から伝送された電力を受信するように構成されている、調整可能な位相高周波整流器46Dと、整流器46Dと通信する受信機コントローラ42’’であって、整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することによって増幅器26B’’から整流器46Dへの電力伝送の効率を調整するように構成されている、受信機コントローラ42’’と、を備えてもよい。
別の実施形態では、図19Aおよび19B、図27Aおよび27B、ならびに図28Aおよび28Bに示されるように、装置は、導電性の第1の部分を有する機械的負荷耐性構造510、630と、電源と、電力負荷70’’、530、610と、電力伝送システムであって、電源と有線電気通信し、かつ電源からの直流電圧を発振周波数を有する交流電圧信号に変換するように構成された高周波電力増幅器26B’’と、電力負荷70’と有線電気接触しており、かつ電力増幅器26B’’と高周波通信する調整可能な位相高周波整流器であって、整流器46Dが、増幅器26B’’から伝送された電力を受信するように構成されている、調整可能な位相高周波整流器46Dと、整流器46Dと通信する受信機コントローラ42’’であって、整流器46Dの電流-電圧位相特性を調整することによって増幅器26B’’から整流器46Dへの電力伝送の効率を調整するように構成されている、受信機コントローラ42’’とを備えている、電力伝送システム10’’、410と、を備え、導電性の第1の部分は、増幅器26B’’からと整流器46Dへとの少なくとも一方の高周波信号を搬送するように配置されている。
この装置は、負荷70’’と有線通信する、負荷70’’と整流器46Dとの間に電力信号的に配置された負荷管理システム46E’’をさらに備えてもよく、負荷管理システム46E’’は、整流器46Dの入力インピーダンスを調整することによって電力伝送の効率を高めるように構成されている。この装置は、増幅器26B’’と通信する送信機コントローラ22’をさらに備えてもよく、送信機コントローラ22’は、増幅器26B’’の電流-電圧位相特性を調整することによって電力伝送の効率を高めるように構成されている。この装置は、増幅器26B’’および送信機コントローラ22’と通信する発振器26A’’をさらに備えてもよく、送信機コントローラ22’は、発振器26A’’を介して発振周波数を調整するように構成されている。
電力増幅器26B’’は、導電性の第1の部分を介して整流器46Dと直接有線高周波通信してもよい。電力増幅器26B’’は、整流器46Dとワイヤレス近距離高周波通信してもよい。電力伝送システム10’’、410は、電力増幅器26B’’と有線高周波通信する送信機共振器30’’と、整流器46Dと有線高周波通信する受信機共振器50’’とを備えてもよく、送信機共振器30’’と受信機共振器50’’とのうちの1つは、導電性の第1の部分を備えてもよい。送信機共振器30’’および受信機共振器50’’は、互いにワイヤレス近距離高周波通信してもよい。電力増幅器26B’’は、整流器46Dとの容量性近距離ワイヤレス高周波通信と誘導性近距離ワイヤレス高周波通信とのうちの少なくとも1つを行ってもよい。電力増幅器26B’’は、整流器46Dとバイモーダル近距離ワイヤレス高周波通信してもよい。直流電源は、再充電可能なバッテリ520を備えてもよく、負荷は、電気モータ530を備えてもよい。
図32に概略的に示され、図6、図7、図8、および図9に基づくさらなる実施形態では、封止型双方向電力伝送回路デバイス800であって、封止型デバイス800の外部のデバイスと電気的に通信するために配置された複数の端子を備え、封止型デバイス800は、その封止内部に、少なくとも1つのDC端子、少なくとも1つのAC端子、および少なくとも1つの制御端子を有する多端子電力スイッチング(MPS)デバイス810であって、増幅状態と整流状態との間で調整可能であり、かつ少なくとも1つのDC端子を介して、DC電圧およびDC電流を双方向通信するように、ならびに少なくとも1つのAC端子を介して、振幅、周波数、および位相を有する高周波電力信号を双方向通信するように、構成されている、MPSデバイス810と、コントローラ880と有線データ通信し、少なくとも1つの制御端子を介してMPSデバイス810と有線電気通信する位相、周波数、およびデューティサイクル調整(PFDCA)回路820であって、MPSデバイス810の少なくとも1つの制御端子において、高周波電力信号の周波数および位相を有する高周波発振信号を確立し、かつコントローラ880の命令下で高周波発振信号の位相を調整することによって、MPSデバイス810を増幅状態と整流状態との間で調整するように構成されている、PFDCA回路820とを備えている、封止型双方向電力伝送回路デバイス800が提供される。PFDCA回路820は、高周波発振信号のデューティサイクルを確立するようにさらに構成されてもよい。PDDCA回路820は、コントローラ880からの命令下で、高周波発振信号を生成するための高周波発振器を備えてもよい。「多端子電力スイッチングデバイス」という用語は、本明細書では、少なくとも3つの端子を有し、かつ少なくとも2つの端子間を流れる電流を、デバイスの少なくとも第3の端子に印加される信号に基づいて、切替えまたは変調することができるデバイスを説明するために使用される。適切なMPSデバイス810としては、限定されないが、機械的リレースイッチ、ソリッドステートスイッチ、電気光学スイッチ(オプトスイッチ、サイリスタ、導波路スイッチとも呼ばれる)、トランジスタ(例えば、MOSFET、MESFET、III-V族半導体トランジスタデバイス、およびBJTデバイスを含む)、および例えば三極管および五極管を含む電力増幅管デバイスが挙げられる。
いくつかの実施形態では、回路は、ポリマーコーティングまたはポリマーモールドで封止され、封止または封止型デバイスを作成する。いくつかの実施形態では、封止デバイスは、デバイスの内部に設けられたコンポーネントを保護する。いくつかの実施形態では、デバイスの封止は、静電気放電、短絡、またはデバイスのコンポーネントに損傷を与える可能性がある他の有害な放電を防止するための電気絶縁を提供する。いくつかの実施形態では、デバイスを封止することにより、内部コンポーネントの酸化が保護される。いくつかの実施形態では、封止は、防水バリアまたは水蒸気バリアを作成してもよい。いくつかの実施形態では、封止は、封止型デバイスの外部にある1つ以上の端子へのアクセスを提供することによって、デバイスへの電気的接続を容易にする。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内に、コントローラ880と有線データ通信して、少なくとも1つのAC端子を介してMPSデバイス810と有線電気通信するチューニングネットワーク830をさらに備えてもよく、チューニングネットワーク830は、コントローラ880からの命令下で、MPSデバイス810が増幅状態にある場合に、高周波電力信号を、チューニングネットワーク830からのチューニングされた高周波電力信号に調整するように構成されている。チューニングネットワーク830は、高周波電力信号における高周波発振信号の高調波を抑制するように構成された、図8および図9に示されるタイプの高調波終端ネットワーク回路を備えてもよい。図8および図9に示されるように、高調波終端ネットワークは、1つ以上のインダクタと、第1の高調波終端127I、147G、第2の高調波終端127H、147F、および第3の高調波終端127F、147Dのうちの1つ以上と、を備えてもよい。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内に、コントローラ880と有線データ通信して、チューニングネットワークと有線電気通信するように配置され、かつチューニングネットワークと封止型デバイスの外部のAC負荷/源との間で通信される任意の高周波電力信号の振幅、周波数、および位相を決定するように配置された、振幅/周波数/位相検出器(AFPD)840を備えてもよい。この目的のために、AFPD840は、図32に示されるように、デバイス800から導出されるチューニングネットワーク830の出力における信号の振幅、周波数、および位相を測定する。PFDCA回路820は、AFPD840によってコントローラ880に通信される測定データに基づいて、コントローラ880から命令を受信するように構成されている。他の実施形態では、図32には示されていないが、PFDCA回路820は、AFPD840から直接受信したフィードバック信号に基づいて、高周波発振信号および/またはDC電流およびDC電圧の少なくとも1つを調整するように構成されている。
チューニングネットワーク830は、電力スイッチングデバイスが増幅状態にある場合、AFPD840からの測定データに基づいて、チューニングされた高周波信号の電圧と電流との間の位相差を調整するための電圧-電流チューナを備えてもよい。適切な電圧-電流チューナについては、図6を参照して詳細に説明する。チューニングネットワーク830の電圧-電流チューナは、図32に示されるように、デバイス800から導出される信号接続に向けられた信号に適用される。これにより、電力が図32の下向きに送信される際に、チューナとして機能する。電圧-電流チューナは、図32のデバイス800を介して反対の上向き方向に伝送される電力に対して透過的であってもよく、電力伝送回路デバイス800は双方向である。いくつかの実装形態では、チューニングネットワーク830は、図6ならびに図19A、27Aおよび27Bに関して説明したように、送信機共振器30および30’’であり得るAC負荷/源900と、チューニングされた高周波電力信号を通信してもよい。AC負荷/源900がそのようなバイモーダル送信機共振器である場合、電圧-電流チューナは、図6に関して説明したように、電界と磁界の比を調整するように機能してもよい。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内に、コントローラ880と有線データ通信し、かつMPS810と封止型デバイス800の外部のDC電源/負荷700との間で有線電気通信して、MPS810と外部のDC電源/負荷700のインピーダンスを整合させるように、およびAFPD840によってコントローラに通信された測定データに基づいて、MPS810とDC電源/負荷700との間で通信されるDC電力を調整するように、構成された電力管理(PM)回路860をさらに備えてもよい。他の実施形態では、図32に示されていないが、PM回路860は、AFPD840および/またはVID850から直接受信されたフィードバック信号に基づいて、MPS810とDC電源/負荷700との間で通信されるDC電力を調整するように構成されてもよい。
DC電力は、MPS810とDC電源/負荷700との間でPM回路860を介して両方向に伝送可能であることに再度留意されたい。また、ここでは、DC電源/負荷700を「源/負荷」と記述し、AC電力をチューニングネットワークとの間で通信する外部AC負荷/源900を「負荷/源」と記述する慣例を維持しており、これにより、DC電源/負荷700がDC電力の源として機能している場合、AC負荷/源900は、AC電力に変換された電力の負荷として機能し、逆もまた同様であるという点を強調することに留意されたい。図32のコネクタに近接してかつ平行に示された矢印は、MPS810がその増幅状態および整流状態のいずれかにある場合のデバイス800を通る電力の流れの経路および方向を示す。MPS810が増幅状態にある場合、電力の流れは図32において下向きであり、MPS810が整流状態にある場合、電力の流れは図32において上向きである。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内に、コントローラ880と有線データ通信して、MPS810とPM回路860との間を通過するDC電圧およびDC電流を決定するために配置された電圧/電流検出器(VID)850をさらに備えてもよい。MPS810が増幅状態にある場合、電力伝送回路デバイス800は、VID850の測定値に基づいて調整されて、デバイス800が、DC源/負荷700からの最大電力抽出を可能にする等価DC負荷をDC源/負荷700に提示するようにしてもよい。これにより、MPSデバイス810の少なくとも1つのDC端子におけるDC電圧が調整される。MPS810が整流状態にある場合、電力伝送回路デバイス800は、VID850の測定値に基づいて調整されて、デバイス800が、デバイス800からDC源/負荷700への最大電力伝送を可能にする等価DC源インピーダンスをDC源/負荷700に提示するようにしてもよい。これにより、デバイス800とDC源/負荷700との間の有線接続におけるDC電圧が調整される。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内に、コントローラ880、AFPD840、およびVID850と有線データ通信するメモリ870をさらに備えてもよく、メモリ870は、2つの検出器840および850から信号データを受信して格納し、かつ2つの検出器840および850からの信号データをコントローラ880に提供するように構成されている。メモリ870は、一連の連続する瞬時時間の間、デバイス800の完全な状態を格納できるようにしてもよい。
チューニングネットワークは、補償ネットワーク、整合ネットワーク、およびフィルタのうちの1つ以上をさらに備えてもよい。図6の補償ネットワーク26E、整合ネットワーク26D、およびフィルタ26Cは、この目的に適しており、選択肢は図6のデバイスに限定されない。
封止型電力伝送回路デバイス800は、封止内部内にコントローラ880を備えてもよい。他の実施形態では、封止型電力伝送回路デバイス800は、デバイス800の封止内部に組み込まれた様々な回路とデータを通信するための適切な入力/出力設備を備えた外部コントローラを使用してもよく、適切なソフトウェアまたはファームウェアをコントローラにプログラムされて、上述の制御手順のすべてを実行してもよい。
封止型電力伝送回路デバイス800は、コントローラ880と封止型電力伝送回路デバイス800の外部のデバイスとの間で双方向に情報を通信するために、Bluetooth、WiFi、Zigbee、およびセルラ技術のうちの1つ以上で機能する少なくとも1つの通信回路890をさらに備えてもよい。少なくとも1つの通信回路890は、1つ以上の適切なアンテナ894と双方向有線通信してもよい。1つ以上のアンテナ894は、デバイス800の封止内部内に配置されてもよいが、一般的には、デバイス800の外側に配置される方がより有用である。外部デバイスのうちの1つ以上は、例えば他のデバイス800を含む他の電力伝送回路デバイスであってもよく、1つ以上の他のデバイスが、他の実施形態、例えば図1で上で説明したように、収集電力伝送システムの一部を形成してもよい。
PFDCA回路は、AFPD840およびVID850による測定値に基づいて高周波発振信号のデューティサイクルを調整するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、測定値に関する情報は、コントローラ880に伝送され、そこからPFDCA回路820に伝送され、そこで、受信した情報に基づいて高周波発振信号のデューティサイクルを調整する。他の実施形態では、図32には示されていないが、フィードバック信号は、AFPD840およびVID850からPFDCA回路820に直接渡されてもよく、そこで、受信したフィードバック信号に基づいて高周波発振信号のデューティサイクルを調整する。高周波発振信号のデューティサイクルを変化させることにより、PFDCA回路820は、デバイス800を通る電力の流れの方向を調整することができる。電力がDC源/負荷700からデバイス800を通ってAC負荷/源900に流れている場合、PFDCA回路820は、この手段によって、源/負荷700によってデバイス800に供給されるDC電力およびデバイス800からAC負荷/源900に供給されるAC電力を調整することができる。電力がAC負荷/源900からデバイス800を通ってDC源/負荷700に流れている場合、PFDCA回路820は、この手段によって、C負荷/源900によってデバイス800に供給されるAC電力およびデバイス800によってDC源/負荷700に供給される電力を調整することができる。
コントローラ880は、デバイス800の封止内部の外部に配置された外部デバイスおよび回路898(図32ではExt.とラベル付けされている)と双方向有線通信してもよい。この有線通信は、例えば限定されないが、データを交換するため、またはデバイス800が組み込まれ得るシステムのためのシステムクロック同期信号をコントローラ880に供給するために使用されてもよい。
図6および図7を参照すると、センサおよび検出器24A、24B、24C、および24Dは、デバイス800の封止内部の外側に有用に配置されてもよい。
双方向電力伝送回路デバイス800はまた、図6および図7を参照して既に説明したメカニズムによって、デバイス800を通して電力チャネルを介して情報を送信および/または受信するために有効に使用されてもよい。電力チャネルは、DC源/負荷700とPM回路860との間の有線接続から、PM回路860、VID850、MPSデバイス810、およびチューニングネットワーク830を通して、AC負荷/源900まで物理的に延びる。その物理的電力チャネルに沿って、PM回路860、MPSデバイス810、およびチューニングネットワーク830はすべて、コントローラ880の制御下にあり、コントローラ880は、PFDCA回路820を介してMPSデバイス810を制御する。コントローラは、チューニングネットワーク830および/またはMPSデバイス810自体で高周波電力信号を変調することができる。コントローラはまた、PM回路860とDC源/負荷700との間のDC電圧の変調を誘発するように構成されてもよい。これにより、情報を、高周波電力信号、チューニングされた高周波電力信号、および/または前述のDC電圧に変調すること、ならびにそれによってデバイス800の外部の他のデバイスに通信することが可能になる。そのような他のデバイスは、さらなる双方向電力伝送回路デバイス800を含んでもよい。情報は、高周波電力信号、チューニングされた高周波電力信号、および/または前述のDC電圧にデジタル形式またはアナログ形式で変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、電力伝送の周波数とは異なる周波数に変調されてもよい。他の実施形態では、情報は、電力信号の周波数の高調波に変調されてもよい。さらに別の実施形態では、高周波電力信号の周波数は、情報が変調される信号の周波数の高調波であってもよい。上記の説明では、チューニングネットワーク830のサブシステムを適切な変調器としてどのように使用できるかについてすでに説明した。
デバイス800が送信機モードと整流モードとの動作の間でどのように再構成され得るかを上述し、電力チャネルがどのように変調され得るかを説明したので、デバイス800が、情報を両方向に送信するための全二重送受信システムとして機能し得ることは明らかである。2つのデバイス800が図1のモジュール20および40で使用される場合、図1のシステム10は、図1の2次側14と同様のさらなる2次側を備えてもよい。追加の2次側14が存在する場合、上述の構成により、様々な2次側14の間で、したがって1次側12との情報の通信が可能になる。図32のデバイス800を使用して図19Aおよび図19Bのシステムで使用される送信機モジュール20’’と受信機モジュール40’’との間で、同じ全二重送受信構成が可能である。同じことが、図20A~22B、および図27A~28Bに示されるシステムにも当てはまる。
ここで説明した方法で送信される情報には、限定されないが、MPSデバイス810の動作モード、さらなるデバイス810の数とタイプ、周囲物体センサ情報、および、例えばバッテリ充電状態、負荷電圧、および負荷電流を含む、負荷状態監視情報が含まれてもよい。
封止型双方向電力伝送回路デバイス800の電子回路は、限定されないが、適切な回路基板上の多数の個別素子として、半導体材料の異なる個々のセグメントで製造されるデバイスが適切な基板材料上に接合または取り付けられ得るハイブリッド回路として、シリコンベースの回路上にアクティブ面を下にして接合された1つ以上の個々のデバイスのフリップチップ構成として、または単一のモノリシック集積回路デバイスとして、様々なデバイス製造技術において、実装されてもよい。図33は、図32の双方向電力伝送回路デバイス800が、別個の半導体結晶に実装され、かつパッド808上のはんだバンプを介してフリップチップ実装された多端子電力スイッチング(MPS)デバイス810を備える、フリップチップ構成を示す。MPSデバイス810は、例えば限定されないが、ワイドバンドギャップ半導体結晶内の個別の高出力デバイスとして製造されてもよい。パッド808は、シリコンウェハ801にすべてがモノリシックに集積された図32のデバイス800の残りのサブシステムも含むウェハ801上に形成される。2つのパッド806は、図32に示されるデバイス700および900への接続のためのものである。パッド802は、コントローラ880および通信回路890を、デバイス800の外部のデバイスおよびアンテナに接続するためのものである。
図34Aに示される1つの特定の実施形態では、封止型双方向電力伝送回路デバイス800の電子回路は、単一のシリコン単結晶ウェハ812内に、図32のDC源/負荷700として機能する少なくとも1つの光電池814とともに実装されてもよい。
図34Bを参照してさらに説明するさらなる実施形態では、封止型双方向電力伝送回路デバイス800の電子回路は、上記のように、単一のシリコン単結晶ウェハ812内に、図32のDC源/負荷700として機能する少なくとも1つの光電池814と、図2Bを参照して説明され、かつ図2A~図5に関してより詳細に説明されるタイプの、シリコン単結晶ウェハ812の表面上のAC負荷/源900として機能する、共振器構造180’とともに、実装されてもよい。Bluetooth、WiFi、Zigbee、およびセルラ技術で使用するアンテナ894も、同じ単一のシリコン単結晶ウェハ上に集積されてもよい。アンテナ894は、図34Bには示されていない。図34Aおよび図34Bでは、接続818は、デバイス800の共振器180’とチューニングネットワーク830を接続する。共振器180’は、デバイス800で生じた熱または光電池814によって吸収された熱のためのヒートシンクまたは熱ラジエータとして機能してもよい。この目的のために、共振器180’は、空気を誘電体として、同時に冷却流体として使用されてもよい。
他の実施形態では、図19Aおよび図19BのDC負荷70’’は、両方の場合において、図35Aおよび図35Bにそれぞれ示されているように、AC負荷70’’’によって置き換えられてもよい。図35Aおよび図35Bの残りのシステム10’’および410は、図19Aおよび図19Bのシステム10’’および410と同じであってもよい。図19Aおよび図19Bの発振器26A’’は、図19Aおよび図19BのAC負荷70’’’によって必要とされる周波数および位相に設定されてもよい。他の実施形態では、送信機コントローラ22’’は、発振器26A’’をAC負荷70’’’によって必要される周波数および位相に設定するようにプログラムされてもよい。
図35Aおよび図35Bのシステムのさらに他の実施形態では、AC負荷70’’’は、図35Aおよび図35Bのシステムが電力を供給するように構成されている、パワーグリッドであってもよい。このようなグリッド供給構成では、図35Aおよび図35Bのシステムによってそれに寄与するパワーグリッド70’’’に供給される信号の周波数、位相、および電圧レベルを制御することが重要である。この目的のために、既に上述した情報フィードバック機構を使用して、パワーグリッドの必要な周波数、位相、および電圧レベルに関する情報を送信機コントローラ22’’に送り返してもよい。この情報は、デジタル形式またはアナログ形式であってもよい。図35Bの有線システムのいくつかの実施形態では、追加の信号線(乱雑さを避けるために図示せず)をACパワーグリッド70’’’から送信機コントローラ22’’に取り込んでまたは発振器26A’’に直接取り込んで、送信機モジュール20’’が周波数および位相に関してAC負荷70’’’を直接追跡し、それによってパワーグリッド70’’’によって必要とされる制約を図35Bのシステムの出力信号に課すことを可能にする。これらの制約は、パワーグリッド70’’’の要件を満たすために負荷管理システム46E’’の出力信号を変調することを含んでもよい。この変調は、パワーグリッドの周波数と等しい周波数、および電力をパワーグリッド70’’’に伝送する位相および電圧レベルで行ってもよい。
図36は、図32のAC負荷/源900がACパワーグリッド900’である、図32のシステムの一実施形態を示す。この実施形態では、図35Aおよび図35Bのシステムと同様に、パワーグリッドの必要な周波数、位相、および電圧レベルに関する情報は、コントローラ880に送り返されてもよい。これにより、コントローラ880は、位相、周波数、およびデューティサイクル調整(PFDCA)回路820を介してMPSデバイス810の制御端子における信号を調整し、パワーグリッド900’によって課される電力伝送要件を満たすことが可能になる。これらの要件は、パワーグリッド70’’’の要件を満たすためにチューニングネットワーク830の出力信号を変調することを含んでもよい。この変調は、パワーグリッドの周波数と等しい周波数、および電力をパワーグリッド70’’’に伝送する位相および電圧レベルで行ってもよい。図36のシステムは、本質的に双方向であるが、この構成により、電力をACパワーグリッドに伝送する手段として機能してもよい。
ここで図20Aおよび20B、図21Aおよび21B、ならびに図22Aおよび22Bに戻ると、各太陽電池420には、太陽電池420の動作状態を決定するためのセンサが設けられてもよい。動作状態としては、限定されないが、電力レベル、電圧レベル、電流レベル、温度、およびその他の性能パラメータが挙げられる。動作状態に関するこの情報は、太陽電池(複数可)420に関連付けられた送信機モジュール(複数可)20’’を介して受信機モジュール40’’に送信されてもよい。送信機モジュール(複数可)20’’の動作状態も同様に検知され、送信機モジュール20’’を介して受信機モジュール40’’に送信されてもよい。図33ならびに図34Aおよび34Bを参照すると、適切なセンサはまた、封止型双方向電力伝送回路デバイス800および多端子電力スイッチング(MPS)デバイス810の性能パラメータを検知してもよい。MPSデバイス810を介した負荷情報の送信については既に説明した。デバイス800および810の情報の性能パラメータに関する情報は、本発明のシステムを通して同様に送信されてもよい。
多数の例示的な態様および実施形態が上で論じられてきたが、当業者であれば、特定の修正、置換、追加、およびそれらのサブコンビネーションを認識するであろう。したがって、続いて添付される請求項およびこれ以降に導入される請求項は、明細書全体の最も広い解釈と一致するように、そのようなすべての変更、置換、追加、およびサブコンビネーションを含むと解釈されることを意図している。
用語の解釈
文脈上明確に別段の要求がない限り、説明および特許請求の範囲を通じて、
「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などは、排他的または網羅的な意味ではなく、包括的な意味で、つまり、「含むが、これに限定されない」という意味で、解釈されるべきであり、
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」、またはその任意の変形は、2つ以上の要素間の直接的または間接的な接続または結合を意味し、要素間の結合または接続は、物理的、論理的、またはそれらの組み合わせにすることができ、一体的に形成された要素は、接続または連結されていると見なしてもよく、
「有線(wired)」、「有線接続を介して(via a wired connection)」、またはその変形は、導電性媒体、中間回路、またはシステムのコンポーネント間の、コンポーネントを通る、またはコンポーネントにわたる、電流の流れを可能にするその他の手段を介した任意の物理的接続を意味し、
「電気通信(electric communication)」、「電気通信(electrical communication)」、またはそれらの任意の変形は、システムのコンポーネント間で、コンポーネントを通して、またはコンポーネントにわたって電気信号を伝送するのに適した、任意の接続、結合、インターフェース、または通信、ハードワイヤード、ワイヤレス、またはそれらの組み合わせのための他の手段を意味し、
「本明細書で(herein)」、「上記(above)」、「下記(below)」、および同様の重要な言葉は、本明細書を説明するために使用される場合、本明細書の特定の部分ではなく、本明細書全体を指すものとする。
2つ以上の項目のリストに関して、「または」は、次の単語の解釈、リスト内の項目のいずれか、リスト内のすべての項目、およびリスト内の項目の任意の組み合わせ、のすべてをカバーし、
単数形「a」、「an」、および「the」はまた、任意の適切な複数形の意味を含む。
「縦(vertical)」、「側方(transverse)」、「横(horizontal)」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」、「前向き(forward)」、「後向き(backward)」、「内向き(inward)」、「外向き(outward)」、「縦(vertical)」、「側方(transverse)」、「左(left)」、「右(right)」、「前(front)」、「後(back)」、「頂(top)」、「底(bottom)」、「下方(below)」、「上方(above)」、「下(under)」などの方向を示す、この明細書および添付の特許請求の範囲(存在する場合)で使用される言葉は、説明され、図示されている装置の特定の向きによって異なる。本明細書で説明する主題は、様々な代替の向きを想定し得る。したがって、これらの方向的な用語は、厳密に定義されておらず、狭義に解釈されるべきではない。
本発明の実施形態は、本明細書で説明される様々な動作を含む。これらの動作は、ハードウェアコンポーネント、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実行され得る。
特定の実施形態は、機械可読媒体に格納された命令を含み得るコンピュータプログラム製品として実装されてもよい。これらの命令を使用して、汎用プロセッサまたは専用プロセッサをプログラムし、説明した動作を実行し得る。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形式(例えば、ソフトウェアまたは処理アプリケーション)で情報を格納するための任意のメカニズムを含む。機械可読媒体には、限定されないが、磁気記憶媒体(例えば、フロッピーディスケット)、光学記憶媒体(例えば、CD-ROM)、光磁気記憶媒体、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能なプログラム可能なメモリ(例えば、EPROMやEEPROM)、フラッシュメモリ、または電子的な命令を格納するのに適した別の種類の媒体が挙げられる。
さらに、いくつかの実施形態は、機械可読媒体が複数のコンピュータシステムに格納および/または実行される分散コンピューティング環境で実施されてもよい。さらに、コンピュータシステム間で伝送される情報は、コンピュータシステムを接続する通信媒体を介してプルまたはプッシュされてもよい。
本発明の様々な実施形態の実装において使用されるコンピュータ処理コンポーネントは、マイクロプロセッサまたは中央処理装置、コントローラ、グラフィック処理装置(GPU)、セルコンピュータなどの1つ以上の汎用処理デバイスを含む。あるいは、そのようなデジタル処理コンポーネントは、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つ以上の専用処理デバイスを含んでもよい。特定の実施形態では、例えば、デジタル処理デバイスは、コアユニットおよび複数のマイクロエンジンを含む複数のプロセッサを有するネットワークプロセッサであってもよい。さらに、デジタル処理デバイスは、汎用処理デバイス(複数可)と専用処理デバイス(複数可)との任意の組み合わせを含んでもよい。
本明細書における方法(複数可)の動作は、特定の順序で示され、説明されているが、各方法の動作の順序は、特定の動作が逆の順序で実行されてもよいように、または特定の動作が少なくとも部分的に、他の動作と同時に実行されてもよいように変更されてもよい。別の実施形態では、別個の動作の命令またはサブ動作は、断続的および/または交互に行われてもよい。
上記でコンポーネント(例えば、ソフトウェアモジュール、プロセッサ、アセンブリ、デバイス、回路など)が言及されている場合、別段の指示がない限り、そのコンポーネントへの言及(「手段」への言及を含む)は、そのコンポーネントの等価物として、記載されたコンポーネントの機能を実行する(すなわち、機能的に等価である)任意のコンポーネントを含むものものとして、本発明の図示された例示的な実施形態において機能を実行する開示された構造と構造的に等価でないコンポーネントを含むものとして、解釈されるべきである。
システム、方法、および装置の特定の例は、説明の目的で本明細書に記載されている。これらはほんの一例である。本明細書で提供される技術は、上述の例示的なシステム以外のシステムに適用することができる。本発明の実施の範囲内で、多くの変更、修正、追加、省略、および置換が可能である。本発明は、当業者に明らかな記載された実施形態の変形を含み、その変形は、特徴、要素および/または行為を、等価な特徴、要素および/または行為と置換すること、異なる実施形態の特徴、要素および/または行為を、混合および適合すること、本明細書に記載の実施形態の特徴、要素および/または行為を、他の技術の特徴、要素および/または行為と組み合わせること、および/または記載された実施形態の特徴、要素および/または行為の組み合わせを省略すること、によって得られる変形を含む。