JP2023550494A - 力を検知するセンサの構成及びセンサの構成の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボティクス向けセンサの構成を改良する。【解決手段】本発明は、力を検知するセンサの構成に関し、このセンサの構成は、フレキシブル回路基板、複数の気圧センサ、剛性コア及び気圧センサを覆って、計測面を提供している追従層を備える。本発明はさらに、このようなセンサの構成を作製する方法に関する。

Description

本発明は、力を検知するセンサの構成及び力を検知するセンサの構成の作製方法に関する。
ロボットのような用途を開発するとき、ロボットの手、もしくは脚や操作装置のようなロボットの別の部分に加えられる力の検知は、ロボットが動き回ったり、物体を操作したりする機能を高めるのに重要である。加えられた力に関するフィードバックを得るためにロボット用途で使用できるセンサの構成の既知の実装は、非常に高価であり、十分な分解能を持っていない。
よって、本発明の課題は、従来技術に関して異なる又は最適化された、力を検知するセンサの構成を提供することである。このようなセンサの構成を作製する方法の提供がさらなる課題である。
課題は、主な請求項の主題で達成される。好ましい実施形態は、例えば、従属請求項から導出できる。特許請求の範囲の内容は、明示的な参照により記載の内容となる。
本発明は、力を検知するセンサの構成に関する。センサの構成は、フレキシブル回路基板を備える。センサの構成は、フレキシブル回路基板上に取り付けられている複数の気圧センサを備える。センサの構成は、剛性コアを備え、これにフレキシブル回路基板が巻き付けられて取り付けられ、それにより、フレキシブル回路基板は、剛性コアから突出する気圧センサで剛性コアを少なくとも部分的に覆う。センサの構成は、気圧センサを覆い、計測表面を提供する追従層をさらに備える。
このようなセンサの構成は、低費用で製造でき、高解像度を提供する。
フレキシブル回路基板は、単独で扱うとき、特に剛性コアに取り付けられる前に、可撓性であることを理解されたい。このようなフレキシブル回路基板は、製造が容易で取り扱いが容易であり、労力と費用を削減できる。気圧センサは、多くの産業又は科学用途で使用される標準タイプでよい。よって、標準タイプの気圧センサは大変安価である。気圧センサは典型的には、気圧センサに加えられる力に比例する出力信号、すなわち圧力値を提供する。これは、気圧センサの定義と見なせる。一般化では、任意の圧力センサを使用できる。
剛性コアは、典型的には、プラスチック材料又は金属などの硬質材料でできている。これは、特に力が加えられたときに、センサの構成の安定性を提供する。このように、追従層は加えられた力に応じて変形してよい一方、剛性コアは力を吸収し、変形不可能な基準を提供する。
フレキシブル回路基板が剛性コアを少なくとも部分的に覆っているという特徴は、典型的には、剛性コアの少なくとも一部がフレキシブル回路基板によって覆われていることを意味する。典型的には、剛性コアは、フレキシブル回路基板によって覆われることを意図した表面を持っていてもよく、フレキシブル回路基板は、この表面を部分的又は完全に覆っていてもよい。そのように、フレキシブル回路基板は、剛性コアの表面の一部を覆われていないところとして残してよい。
フレキシブル回路基板の可撓性は、典型的には、特に剛性コアにまだ実装されていない分離している状態で容易に曲げられることを意味する。例えば、フレキシブル回路基板は、分離している状態では、一枚の布又はゴムのように挙動可能である。
フレキシブル回路基板は、接着剤を使用して、又はねじを使って剛性コアに特には取り付けられる。しかしながら、フレキシブル回路基板を剛性コアに取り付ける他の手段も使ってよい。
典型的には、気圧センサは、フレキシブル回路基板が剛性コアに取り付けられる前に、既にフレキシブル回路基板に取り付けられている。
フレキシブル回路基板は、複数の導体経路、例えば気圧センサをつなぐ電線を備えてよく、導体経路は電力を供給と読み出しの少なくとも一方が可能である。フレキシブル回路基板の使用は、フレキシブル回路基板上の電線が自動的に必要な形状に適応するため、個別形状の剛性コアに取り付けられたそのような気圧センサの電源と読み出し機能との少なくとも一方を提供する非常に効率的な方法である。
追従層は、特に、計測表面に加わる力に応じて変形可能な層である。そのような変形は、外力に、もしくは圧子の形状又はせん断力のような他の変数に特徴的である。追従層は、力がかかるのが停止した後に決まっている形状に自動的に回復するように、特に柔軟性と弾力性との少なくとも一方を持ってよい。計測表面に加えられる力は、典型的には、追従層によって気圧センサに中継される。特に、計測表面に加えられる典型的な力について、複数の気圧センサがその力の影響を受けるようにして、追従層によって気圧センサに中継される。よって、気圧センサが従来技術で知られている高解像度センサよりもはるかに広く間隔を空けていても、力を検出するのに非常に高い分解能が得られる。これは、例えば本出願で説明されるように、例えば機械学習と人工ニューラルネットワークの少なくとも一方に基づいて、特により洗練された力の推論技術を使用できるという事実によるものである。特に、1つの追従層で全ての気圧センサを対象としてよい。
1実施形態では、剛性コアはドーム形状である。これは、センサの構成がロボット又は別の操作要素の先端である場合に特に適している。しかしながら、他の形状も使用できる。例えば、センサの構成は、ロボット用の脚部のセンサ、すねのセンサ、大腿のセンサ、例えば胸部のセンサを設計するように適合できる。剛性コアの形状はそれに応じて調整できる。例えば、平面、円柱の形状を持ち得て、又はランダムな形状であってもよい。典型的には、形状は、接触力が複数の気圧センサを同時に作動させ、それによって力を局所化できるように設計される。
剛性コアは、特に複数の平面部(ファセット)を持ってよい。1実装では、各気圧センサ又は気圧センサの少なくとも一部は、複数の平面部のうちの少なくとも1つに配置される。よって、各気圧センサの向きは、それが配置されているそれぞれの平面部の向きによって決められてよい。これは、複数の気圧センサがそれぞれの平面部に配置され得ることを排除するものではない。また、気圧センサが取り付けられていない剛性コアの表面の平面部又は他の部分があるものもあり得る。
気圧センサがフレキシブル回路基板上に置かれている間、フレキシブル回路基板は典型的には、剛性コアの平面部の形状に適応することに留意されたい。よって、フレキシブル回路基板はそれ自体の平面部を形成している。
特に、複数の平面部は異なる向きを持つものにできて、それにより異なる方向の力の計測を行える。
追従層は、プラスチック材料又はゴムを含有するか、もしくはそれらからなるものとしてよい。プラスチック材料は、例えば、熱可塑性、エラストマー、熱可塑性エラストマー、熱硬化性、又は類似の材料であってよい。このような材料は、典型的な用途に適していることが証明されている。しかしながら、他の材料も使用できる。特に、上述した追従層の作製工程に用いてよい。
追従層は、特に、計測表面に加えられた力を気圧センサの少なくとも一部に中継してもよい。特に、少なくとも計測表面の一部又は大部分に対して、複数の気圧センサに力を中継するように構成してもよい。これにより、電子力の推論技術を使って力を計測する際の分解能を向上できる。
気圧センサは、特にフレキシブル回路基板上の導体経路によって接続できる。これらの導体経路は特には柔軟であり得る。そのため、フレキシブル回路基板が巻き付けられたときに剛性コアの表面に自動的に適応する。このような導体経路により、気圧センサの信頼性が高く簡単な接続ができるようになる。
気圧センサは、特にフレキシブル回路基板上の導体経路によって接続できる。これらの導体経路は特に柔軟であり得る、そのため、フレキシブル回路基板が巻き付けられたときに剛性コアの表面に自動的に適応する。このような導体経路により、気圧センサの信頼性が高く簡単な接続ができるようになる。
フレキシブル回路基板は特にはアスタリスク形状であってもよい。特に、中央部で連結されている複数の腕又はスポークを備えていてもよい。これにより、特にドーム状の剛性コア上のフレキシブル回路基板を包み覆えるようになることが、例えば添付の図面からわかる。
気圧センサは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの距離で配置できる。それらはまた、最大1mm、最大2mm、最大3mm、最大4mm、又は最大5mmの距離で配置してもよい。距離は、気圧センサの外側の周囲間で計測されてもよい。適切な間隔を形成するために、それぞれ2つの異なる値を組み合わせてよい。
特に、センサの構成は、ロボットの先端と、ロボットの操作要素の少なくとも一つであってもよい。これは好ましい用途である一方、特に、力を計測する必要があるときと、ある要素を操作に使用する必要があるときとの少なくとも一方のときに、原則としてセンサの構成を複数の他の用途にも使用できることに留意すべきである。操作とは、特に、操作要素(これは、例えばセンサの構成と同一であり得る)が、操作されるべき物品を把持又は捕捉し、例えばその位置又は向きに関してこの物品を操作できることを意味する。これを行っている間、力はセンサの構成を使用して計測できる。
一般に、本明細書に開示されるようなセンサの構成は、気圧検知技術と新規な組み立て方法を組み合わせてもよいといえる。さらに、例えば本明細書に開示されるように、高水準のロバスト性を有し、例えば三次元ドーム形状を持つ高解像度触覚センサを作成するために、機械学習技術と組み合わせてもよい。
1実施形態では、剛性コアは、三次元造形された部品である。これにより、可変で効率的な製造が可能になる。しかしながら、他の製造方法(例えば穴あけ、成形)も使用できる。
例えば、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、又は少なくとも37個の気圧センサを使用できる。それセンサはドーム型の中央コア全体を覆うようにしてよい。このような組立体は、局所的な圧力計測を可能にもする一方、モールドに置いて、そこで、センサを保護する柔軟な外面を提供する材料(例えばウレタン)に覆われるようにしてよい。典型的には、(複数の)気圧センサが別々の要素であるため、各気圧センサは隣のセンサと視覚的と物理的との少なくとも一方に区別できるようにしてよい。
本発明はさらに、力を検知するセンサの構成を作製する方法に関する。この方法は、以下のステップを備える。
- 複数の気圧センサを取り付けたフレキシブル回路基板を提供するステップと、
- 剛性コアを提供するステップと、
- フレキシブル回路基板を前記剛性コアに巻き付けて取り付けるステップであって、それにより、剛性コアから離れて突出している気圧センサの付いた前記剛性コアをフレキシブル回路基板が少なくとも部分的に覆う、巻きつけて取り付けるステップと、
- 気圧センサを追従層で覆うステップであって、それによって追従層上に計測表面を提供する、追従層で覆うステップと
である。
このような方法は、特に、前述のセンサの構成の作製に使用できる。センサの構成に関して与えられた全ての記載は、センサの構成を作製する方法にも適用できることに留意されたい。そのような記載が技術的に適している限り、反対方向(作製方法についての事項を、構成についての事項に適用すること)にも同じことがいえる。
この方法は、センサの構成、特に本発明によるセンサの構成の安価かつ効率的な製造を提供する。
1実装では、気圧センサは、記載した方法を始めるときにフレキシブル回路基板に既に取り付けられている。しかしながら、代替的な実装形態では、気圧センサをフレキシブル回路基板に取り付けることは、例えば以下でさらに説明されるように、記載した方法の一部であってもよい。
フレキシブル回路基板を剛性コアに取り付けることは、例えば、接着剤を使って、ネジを使って、又はクランプして、又は何らかで、フレキシブル回路基板を固定する剛性コアの表面の少なくとも一部を覆うようにフレキシブル回路基板を固定して、行える。
気圧センサが剛性コアから離れる向きに突出していて、計測表面に加えられた力に起因する気圧センサへの力のかかり方を改善できる。特に、これは、剛性コアがフレキシブル回路基板の一方の表面に接触することと、気圧センサがフレキシブル回路基板の他方の表面に取り付けられる(取り付けられている)ことを意味する。
追従層が気圧センサを覆うとき、典型的には、フレキシブル回路基板、特に気圧センサの外側にあるフレキシブル回路基板の複数個所と、剛性コアの少なくとも一部も覆う。特に、追従層は、追従層で覆われているがフレキシブル回路基板で覆われていない表面域で剛性コアに直接接触し得る。追従層による被覆は、特に、以下でさらに説明するように行ってよい。
好ましくは、気圧センサを追従層で覆うことは、以下のステップを備える。
- フレキシブル回路基板の付いた剛性コアをモールドに置くステップと、
- 気圧センサが材料で覆われるように、モールドを少なくとも部分的に材料で充填するステップと、
- 材料を追従層に変えるステップと
である。
追従層で被覆するそのような方法が、容易で費用効果の高い製造を提供する。モールドは、特に、追従層の計測表面がモールドの形状によって画定された形状を得るように、計測表面の最終形状を画定してよい。
モールドは、部分的に材料で満たされていてもよいし、完全に充填されていてもよい。これは、剛性コア又は剛性コアに取り付けられたフレキシブル回路基板のどの部分を追従層で覆う必要があるかによって異なる。特に、モールドは、フレキシブル回路基板が材料によって完全に覆われるような量まで材料で満たされてもよい。
材料を追従層に変えるということは、例えばモールドに容易に充填できる流体であるため、取り扱いが容易な材料を使えることを意味する。
(材料を)変えることは、例えば、以下のステップを備えてよい。
材料で覆われたフレキシブル回路基板を備えた剛性コアを真空中に置くことにより、材料を脱気するステップ。
よって、例えば、非脱気状態の流体であるが、脱気状態では追従層である材料を使用できる。
脱気は、特に室温、例えば15°Cと25°Cの間の温度範囲で行える。真空状態の間、温度はそのような値と比較して上昇することがある。
しかしながら、追従層を形成する他の技術も使用され得ることに留意すべきである。
フレキシブル回路基板を提供することが、以下のステップの一方又は両方を備えてよい。
- フレキシブル回路基板の少なくとも一部をシート状から切り出すステップと、
- 気圧センサをフレキシブル回路基板に配置して取り付けるステップ。
よって、その気圧センサを備えたフレキシブル回路基板の準備を、方法の一部としてよい。代替実施形態では、気圧センサが既にその上に実装されているフレキシブル回路基板が使用され得る。
1実施形態では、剛性コアはドーム形状である。これは、センサの構成がロボット又は別の操作要素の先端である場合に特に適している。ただし、他の形状も使用できる。例えば、センサの構成は、ロボット用の脚部のセンサ、すねのセンサ、大腿部のセンサ、又は胸部のセンサを設計するように適合し得る。剛性コアの形状はセンサの構成に応じて合わせられる。例えば、平面、円柱の形状にでき、又はランダムな形にしてよい。典型的には、形状は、接触力が複数の気圧センサを同時に作動させ、それによって力を局所化できるように設計される。
剛性コアは、特に複数の平面部を備えてよい。1実装では、各気圧センサ又は複数の気圧センサの少なくとも一部は、複数の平面部のうちの少なくとも1つに配置される。よって、各気圧センサの向きは、それが配置されているそれぞれの平面部の向きによって決まるようにしてよい。これは、1個より多い気圧センサが各平面部に配置され得ることを排除するものではない。また、気圧センサが取り付けられていない剛性コアの表面の平面部又は他の部分がある可能性もある。
気圧センサがフレキシブル回路基板上に置かれているとき、フレキシブル回路基板が典型的には、剛性コアの平面部の形状に合っていることに留意されたい。よって、フレキシブル回路基板はそれ自体が複数の平面部を形成している。
特には、複数の平面部に異なる向きを持たせてよく、それにより異なる方向の力の計測を行える。
追従層は、プラスチック材料又はゴムを含有するか、又はそれらからなるものとしてよい。プラスチック材料は、熱可塑性、エラストマー、熱可塑性エラストマー、熱硬化性又は類似の材料であってもよい。このような材料は、典型的な用途に適していることが証明されている。しかしながら、他の材料も使用できる。特に、上述した追従層の作製工程に用いてよい。
追従層は、特には、計測表面に加えられた力を複数の気圧センサの少なくとも一部に中継してもよい。特に、計測表面の少なくとも一部分又は大部分に対して、1台より多い気圧センサに力を中継するように構成してもよい。これにより、電子的な力の推論の技術を使用して力を計測する際の分解能を向上できる。
気圧センサは、特にフレキシブル回路基板上の導体経路によって接続されてよい。これらの導体経路は特には、柔軟であり得る。そのため、フレキシブル回路基板が巻き付けられたときに剛性コアの表面に自ずと適応する。このような導体経路により、気圧センサの信頼性が高く簡単な接続が可能になる。
フレキシブル回路基板は、特にアスタリスク形状であってもよい。特に、中央部で連結されている複数の腕又はスポークを備えていてもよい。これにより、特にドーム状の剛性コア上のフレキシブル回路基板を覆えるようになる。それは、例えば添付の図面に見て取れる。
気圧センサは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの距離で配置してよい。それらはまた、最大1mm、最大2mm、最大3mm、最大4mm、又は最大5mmの距離で配置してもよい。距離は、気圧センサの外側の周囲間で計測されてもよい。適切な間隔を形成するために、それぞれ2つの異なる値を組み合わせられる。
特に、センサの構成は、ロボットの先端とロボットの操作要素との少なくとも一方であってもよい。これは好ましい用途であるが、特には、力を計測する必要があるときと、要素を操作に使用するときとの少なくとも一方であるとき、原則としてこのセンサの構成を複数の他の用途にも使用できることに留意すべきである。操作とは、特に、例えばセンサの構成と同一であり得る操作要素が、操作されるべき物品を把持又は捕捉し、もしくはその位置又は向きに関してこの物品を操作できることを意味する。これを行っている間、力は(本願の)センサの構成を使用して計測できる。
一般に、本明細書に開示されるセンサの構成は、気圧検知技術と新規な組み立て方法を組み合わせてもよいといえる。さらに、例えば本明細書に開示されるように、高レベルの堅牢性を有し、例えば三次元ドーム形状を持つ高解像度触覚センサを作成するために、機械学習技術と組み合わせてもよい。
特に、剛性コアは三次元造形(3Dプリント、3Dプリンティング)されてもよい。これは、剛性コアを提供することが、剛性コアを三次元造形するステップを備えることを意味し得る。ただし、穴あけや成形などの他の製造方法も使用できる。
例えば、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、又は少なくとも37個の気圧センサを使用できる。それらはドーム型の中央コア全体を覆える。このようなアセンブリは、センサを保護する柔軟な外面を提供すると同時に、局所的な圧力計測を可能にするために、材料(例えばウレタン)で覆われた型に配置できる。
機械学習技術を使用して、センサデータを利用して触覚相互作用の超解像センシングを提供できる。そのため、複数の気圧センサは、実際にはより多くのセンサがあるかのように動作する場合がある。機械学習アルゴリズムは、最初に有限要素法を組み合わせたフィンガー(指)パッドの固有モデルを学習し、次に転移学習を使用して実際の物理的気圧計を固有モデルと相関させることによって統合できる。力の分布マップ(3自由度と局所座標系を持つ節点力)は、タッチ衝撃の表現として予測でき、保持、反転検出、ねじれなどのさまざまな操作シナリオに分類できる。
この取り組みにより、指の外形の周囲全体に高分解能のセンシングが可能になり、物体の接触位置を予測できない、例えば大幅に変化することのあるさまざまな用途に最適である。さらに、センサの構成に使用されるハードウェア要素は、特に従来技術で知られている他のセンサと比較して、非常に安価である。
好ましい1実施形態では、本発明によるセンサの構成、又は本発明による方法に従って製造されたセンサの構成は、センサの構成の力の推論の方法を実行するように構成された電子制御モジュールをさらに備える。これにより、力の推論の機能をこのセンサの構成に統合できる。電子制御モジュールは、例えば、剛性コアの内側又は剛性コアのところに配置してよいし、又は剛性コアとは別に配置できる。
特には、制御モジュールは、計測表面の力のマップと、複数の力のベクトルを備える力のマップを提供する力の推論の方法を実行するように構成できる。このような力のマップは、例えば、計測表面を押す圧子又は操作対象の物体から生じたであろう、加えられた力に関する関連情報を提供できる。
制御モジュールは、以下でさらに説明するように、力の推論と訓練との少なくとも一方の方法を実行するように、特に、構成できる。
典型的な実装では、力のマップは、mm当たり少なくとも0.25の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.75の力のベクトル、mm当たり少なくとも1の力のベクトル、mm当たり少なくとも1.5の力のベクトル、又はmm当たり少なくとも2の力のベクトルを備えてよい。
典型的な実装では、力のマップは、mm当たり最大0.25の力のベクトル、mm当たり最大0.5の力のベクトル、mm当たり最大0.75の力のベクトル、mm当たり最大で1の力のベクトル、mm当たり最大で1.5の力のベクトル、又はmm当たり最大で2の力のベクトルを備えてよい。
このような値は、典型的な利用(ユースケース)に適していることが証明されている。しかしながら、他の値も使用できる。
典型的な実装では、力のマップは、少なくとも500個、少なくとも1000個、又は少なくとも2000個の力のベクトルを備えてよい。典型的な実装では、力のマップは、最大で1000、最大で2000、最大で3000、又は最大で4000の力のベクトルを備えてよい。このような値は、ロボットの先端であるセンサの構成の利用(ユースケース)に特に適していることが証明されている。しかしながら、他の値も使用できる。
好ましくは、各力のベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。これにより、垂直抗力だけでなくせん断力に関する情報も得られ、例えば、ロボットの先端用途のより良い調整が可能になる。
特には、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応してもよい。第1せん断力は、特に第2せん断力に対して垂直であってもよい。特に、せん断力成分は互いに垂直となっていてもよい。
1実装では、制御モジュールは、気圧センサから温度値を読み取り、温度値に基づいて温度情報又はセンサの構成の温度マップを提供するように構成され得る。これにより、温度分布に関する追加情報が得られる可能性があり、制御又は監視用途で使用できる。特には、複数の気圧センサは、それぞれ、この目的に使用できる統合された温度計測機能を持ってよい。
以下では、さらなる発明の観点について説明する。このような観点は、単独で例えば組み合わせて、本明細書に開示される他の特徴と組み合わせられる。それらはまた、別々の発明的側面と見なせて、請求項の主題になり得る。
本発明は、力を検知するセンサの構成の力の推論の方法に関する。
このようなセンサの構成、特に本方法を使用できるセンサの構成は、特に複数の気圧センサを備えてよい。追従層をさらに備えてよい。追従層は、特に気圧センサを覆い、計測表面を提供してよい。例えば、本発明方法を使用できるこのようなセンサの構成は、本明細書に記載されるようなセンサの構成であってもよいし、本明細書に記載されるような方法に従って製造できる。センサの構成又は製造方法に関しては、開示された実施形態及び変形例の全てを使ってよい。
力の推論方法は、次のステップを備える。
- 気圧センサから圧力値を読み出すステップと、
- 順伝播型ニューラルネットワークを用いて圧力値に基づいて計測表面上の力のマップを計算するステップであって、この力のマップは複数の力のベクトルを備える、力のマップを計算するステップと
である。
このような方法を使い、気圧センサで高解像度と高度な情報との少なくとも一方を取得できるように、センサの力の推論を実行できる。これが可能なのは、順伝播型ニューラルネットワークが気圧センサの間隔よりもはるかに細かい解像度で力情報を提供できることがわかっているためである。(この方法の利用により)さらなる情報の提供もできる。この機能は、順伝播型ニューラルネットワークが適切に訓練されている場合に特に取得できる。訓練の好ましい(複数の)実装は、以下さらに示す。
気圧センサは、特定の気圧センサに加えられた圧力に(例えば、直線的に)依存する出力信号を生成するように適合可能である。特に、圧力は計測表面から気圧センサに中継され、典型的には、計測表面に最小限の広がりで加えられた力でさえ、いくつかの気圧センサに中継されるため、順伝播型ニューラルネットワークなどの技術を使用して細かい分解能を得られる。
センサの構成に関しては、本明細書に示す実施形態及び変形例の説明を含む詳細な説明の記載が参照される。
力のマップは、特に、実際の計測表面上で定義されるマップであってもよい。ここでは、力のマップは、複数のマップ点を備えてよい。各マップ点において、いくつかの情報、例えば、以下でさらに説明するように力のベクトルが定義され得る。力のマップは典型的には、計測表面に適用される力に関する情報を提供する。例えば、このような力は、圧子又は計測表面を押すいくつかの圧子、又はセンサの構成によって現在操作されている物体(例えば、センサの構成がロボットの先端である場合)から生じ得る。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、転移ネットワーク及び再構築ネットワークを備える。転移ネットワークは、気圧センサをセンサの構成の有限要素モデルの複数の仮想センサに図示する。再構築ネットワークは、有限要素モデルの仮想センサを力のマップに図示する。各仮想センサは、各々が仮想センサの点の値を持つ、1つ又はそれより多い仮想センサ点を備えてもよい。
よって、順伝播型ニューラルネットワークは、この実装で分割される。これにより機能が向上し、以下でさらに説明するように、特には、訓練の可能性が向上する。
転移ネットワークは、特に実際の気圧センサ、又は気圧センサから発生する出力値を有限要素モデルに図示できる。有限要素モデルは、特に実際のセンサの構成の仮想モデルであってもよい。これは、特に力の推論能力の強化用に使用されてよい。有限要素モデルは、有限要素法を用いてモデル化できる。それ(有限要素モデル)は、使用される実際の成分及び材料の仮想表現を備えてよい。例えば、使用される材料のヤング率とポアソン比は、実際のセンサの構成と同じものを使える。また、距離及びその他の幾何学的寸法は、実際のセンサの構成と仮想有限要素モデルの間で同一であってもよい。ただし、有限要素モデルは、主に訓練に使用される構成要素であり、訓練が行われた後に力の推論にのみ使用される実装で必ずしも実装する必要はないことに留意されたい。訓練が行われた場合、転移ネットワーク及び再構築ネットワークは、完全な有限要素モデルとは別に使用可能である。この場合、それぞれの場合において、力の推論が行われるべきである。すなわち力のマップが得られるべきであり、前記気圧センサから読み出された出力値は、最初に転移ネットワークによって前記仮想センサの点の値に図示され、このようにして得られた仮想センサの点の値は、再構築ネットワークによって力のマップに図示(マッピング)される。
典型的には、転移ネットワーク及び再構築ネットワークは人工ニューラルネットワークである。図示は、入力値がネットワークに供給され、ネットワークがその訓練に基づいて出力値を生成することを特に意味する場合がある。訓練は、ネットワークの挙動を定義する複数の値を適応させてもよい。例えば、ネットワークの動作を定義するために、約100万の数値を使ってよい。転移ネットワークの場合、気圧センサから発信されるデータが供給され、仮想センサの点の値が生成されてもよい。再構築ネットワークの場合、仮想センサの点の値を供給してもよく、そしてこれが力のマップを生成するだろう。順伝播型ニューラルネットワーク全体は、分割されているかどうかにかかわらず、気圧センサから発信されるデータが供給されて、そしてこれが力のマップを生成するだろう。
仮想センサは、センサ点への実際のセンサの区間化と見なせる。実際のセンサ、例えば気圧センサは、それに加えられた1つの力を1つの出力信号に変換してもよいが、仮想センサは、そのような力を複数のセンサの点の値に変換してもよい。典型的には、センサの点の値は、実際のセンサの構成における気圧センサに対応する有限要素モデル域に配置される。有限要素モデル内の域は、例えば、10%又は50%前後もよい。仮想センサの概念では、気圧センサは典型的には、力の推論で正確な位置を使用するのに十分な精度で位置が既知の点に配置されてはいないという事実も考慮している。仮想センサ点で有限要素モデルを使用すると、このような変動にもかかわらず、信頼性の高い力の推論が可能になる。
以下では、ネットワークの訓練の複数観点について説明する。ここの記載の部分で言及されている訓練の手順は、特に実際の力計測の力の推論が実行される前に実行されたステップと見なす必要がある。よって、力の推論の方法は、力の推論の前に実行される訓練ステップと、訓練されたネットワーク又は訓練されたネットワークを用いた力の推論との組み合わせと考えられる。力の推論の方法は、それに応じて訓練された1ネットワーク又は複数ネットワークを使う、力の推論自体と見なせる。さらに以下では、個別の訓練方法について説明する。それらは、任意の力の推論から独立して実行できる。典型的には気圧センサが読み出され、力のマップが生成される力の推論は、ある使用(ユースケース)の場合で実行される行為と考慮される。「ある使用」とは、すなわち、センサの構成を、計測表面に加えられる力の計測又は評価に使う場合である。そのような場合とは、例えば、センサの構成が現在、物体を操作しているか、そうでなければ圧力を加える物体と接触していることが理由である。
1実装では、再構築ネットワークは、力の推論の前に実行される以下のステップで訓練されていてもよい。
- 有限要素モデルにおいて複数の模擬試験を実行するステップであって、各模擬試験は、前記有限要素モデルの模擬計測表面に1つ以上の模擬力を同時に適用することを備え、それによって、模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、複数の模擬力のベクトルを備える前記模擬力のマップは複数の模擬力のベクトルを備え、前記有限要素モデルを用いて対応する仮想センサの点の値を算出する、複数の模擬試験を実行するステップと、
- 計算された模擬力のマップと対応する計算された仮想センサの点の値を使用して、再構築ネットワークを訓練するステップ
である。
再構築ネットワーク用のそのような訓練ステップは、仮想センサの点の値から、典型的にはセンサの構成の意図された出力である正確で微細な力のマップを生成できるように再構築ネットワークを適切に訓練するのに使われてよい。仮想センサの点の値は、特に転移ネットワークによって取得できる。
再構築ネットワークの訓練には模擬試験のみの使用が適切であることが証明されている。特に、このような模擬試験は、1つの力だけでなく、計測表面に加わる複数の力も検出できるように再構築ネットワークの訓練に使われてよい。これは、衝突回避の問題及び複雑な実験用設定ゆえ2個又はそれより多い個数の力の同時適用が複雑である実際の力の試験でネットワークを訓練するよりもはるかに簡単である。再構築ネットワークの学習に模擬試験を用いるだけで、力のマップの再構築に高い信頼性が得られることが示されている。模擬試験は、特に、コンピュータで実行されてよいし、もしくは別のプログラム可能なエンティティと、自動データ処理エンティティとの少なくとも一方において実行されてよい。
有限要素モデルの訓練は、純粋にコンピュータでの模擬試験(コンピュータシミュレーション)によって特に実行してよい。よって、模擬力も、そのようなコンピュータでの模擬試験内でのみ適用される。模擬計測表面は、典型的には、有限要素モデルの面(例えば、有限要素モデルの模擬表面)である。よって、模擬計測表面も模擬試験中にのみ存在する。ここで、計測表面は実際の(本発明による)センサの構成の表面である。
模擬力は、模擬計測表面の模擬試験に適用される。これにより、模擬力のマップが形成される。模擬力のマップは、複数の模擬力のベクトルを備える。ここでは、各模擬力のベクトルは、模擬力のマップのローカル値を与える。模擬力のマップは、模擬計測表面の変形として表せるか、さらにあるいは替わりに計算で得られる。特には有限要素法を使用して計算できる。
仮想センサの点の値は、有限要素法によっても計算できる。特に、実際のセンサの構成を表す有限要素モデルの模擬力と構造的及び材料的特性は、模擬力のマップと仮想センサの点の値の両方を決定するだろう。これにより、模擬力のマップと仮想センサの点の値の間の関係が得られる。
力の推論において、仮想センサの点の値は、実際の力を間接的に計測する気圧センサのデータに基づいて生成され得る。仮想センサの点の値と模擬試験から得られる模擬力のマップとの関係により、再構築ネットワークによって力のマップを再構築できる。
仮想センサの点の値から力のマップを生成することは、再構築として表されることに留意されたい。そのため、このような再構築を行うネットワークを再構築ネットワークと表記する。
再構築ネットワークを訓練する場合、実行された模擬試験からのデータを使ってよい。そのようなデータは、特に、模擬力のマップ及び対応する仮想センサの点の値を備えてよい。
1実装では、模擬計測表面に適用される模擬力は、模擬圧子形状を持つ各模擬圧子に基づいて生成される。形状は、模擬試験において模擬計測表面に接触する模擬圧子の部分に特に関係する場合がある。よって、模擬圧子は、模擬力を定義するために模擬試験で使用される物体である。
1実装では、模擬圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。このような模擬圧子形状は、適用するとき計測表面に接触する実際の物体の典型的な形状に対応するため、適切であることが証明されている。このような異なる圧子形状を使用すると、実際の計測表面に適用された対応する形状又は類似の形状を再構築するために、再構築ネットワークの訓練が大幅に改善される。言及された各形状を使用できる、言及された形状を1つだけ使用できる、もしくは言及した形状の選択を使用できることに留意されたい。代替的に、又はそれに加えて、他の形状を使用できる。模擬試験で複数の圧子を使用する場合、複数の圧子の形状は同一又は異なってよい。
1実装では、再構築ネットワークは、複数の異なる模擬圧子形状を用いて訓練された。これにより、異なる圧子形状によって生成される力を区別できるように、再構築ネットワークの訓練が可能になる。特に、使用する圧子形状ごと、例えば使用する圧子形状の組み合わせごとに、1回又は複数の模擬試験を実行できる。このような模擬試験は、例えば、圧子の数と、単数又は複数の圧子が適用される位置との少なくとも一方で異なる場合がある。
1実装では、模擬圧子の複数のサイズを使って、再構築ネットワークが訓練された。さらに、又は異なる形状の使用に替えて、これにより、再構築ネットワークを訓練して、異なるサイズの力を適用する複数の圧子又は他の複数の物体を区別できる。例えば、模擬計測表面に異なるサイズの接触部分を使ってよい。異なる圧子形状の使用に関して与えられる模擬試験の実行に関する記載は、それに応じて適用される。また、さまざまな圧子形状と圧子サイズの組み合わせが可能である。
1実装では、再構築ネットワークは、2つ以上の模擬圧子に基づいて生成された模擬力の同時適用を備える模擬試験の少なくとも一部で訓練された。これにより、1つの圧子のみによって適用される力と2つ以上の圧子によって適用される力を区別する再構築ネットワークを訓練できる。これは特に模擬試験で実行可能であり、2つ以上の圧子のそのような適用を実行する実験用設定を準備するよりもはるかに簡単である。
1実装では、再構築ネットワークは、1つの模擬圧子のみに基づいて生成された模擬力の適用を備える模擬試験の少なくとも一部で訓練された。これにより、圧子が1つだけ適用された場合の力のマップの再構築用の特定の訓練が可能になる。
例えば、一般的な訓練では、次の数(回数)の模擬訓練を実行してよい。
単一接触で再構築ネットワークを訓練するとき、10,000から50,000まで、又は30,000回の、模擬試験を実行できる。
2回接触で再構築ネットワークを訓練するとき、5,000から20,000まで、又は10,000回の模擬試験を実行できる。
3回接触で再構築ネットワークを訓練するとき、5,000から20,000まで、又は10,000回の模擬試験を実行できる。
4回接触で再構築ネットワークを訓練するとき、5,000から20,000まで、又は10,000回の模擬試験を実行できる。
5回接触で再構築ネットワークを訓練するとき、5,000から20,000まで、又は10,000回の模擬試験を実行できる。
しかしながら、これらは典型的な値又は推奨される値にすぎない。一般に、任意の数の模擬試験を実行できる。例えば、2回接触は2つの力の同時適用を意味し、3回接触は3つの力の同時適用を意味し、4回接触は4つの力の同時適用を意味し、5回接触は5つの力の同時適用を意味する。このような模擬試験は、訓練時に組み合わせ可能である。
1実装では、模擬力のベクトルの各々は、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。よって、力のマップはこれらの成分に関する情報を提供する。従来技術による典型的な実装では、せん断力は再構築できていなかったことに留意されたい。しかし、このような成分を用いた模擬力のベクトルを用いて模擬試験による再構築ネットワークの訓練を行うと、垂直抗力に加えてせん断力を再構築できることが示されている。これは、複数の用途、又は対象物を操作するロボット用途において価値のある追加情報を与える。
1実装では、模擬力のベクトルのうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応する。特に、第1せん断力は第2せん断力に垂直である。これにより、せん断力の垂直方向により、簡単に使用できる情報が提供される。
力のベクトルは、代替的に、3個前後の成分を持ってよいことに留意されたい。
1実装では、再構築ネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の模擬力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられる異なるせん断力を区別する再構築ネットワークを訓練できる。せん断力は、1つの模擬試験と、異なる複数の模擬試験間との少なくとも一方で使用される、力の異なる複数成分の間で変わり得る。
1実装では、再構築ネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の模擬力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられるさまざまな垂直抗力を微分する再構築ネットワークを訓練できる。垂直方向の力は、1つの模擬試験と異なる複数の模擬試験間との少なくとも一方で使用される、力の異なる複数の力の中で変わり得る。
異なる模擬圧子と、異なる模擬圧子形状と、異なる模擬圧子サイズと、異なる模擬せん断力又は異なる模擬せん断力成分との中の少なくとも1つを使用するという概念は、力の推論の目的でニューラルネットワークを訓練するときに他の事情や状況(コンテキスト)でも適用できることに留意されたい。これは、本明細書で与えられるセンサの構成の実装とは無関係である。同じことが実際の圧子と複数の力との少なくとも一方にも当てはまる。
1実装では、転移ネットワークは、力の推論の前に実行される以下のステップで訓練されていてよい。
- センサの構成に対して複数の力の試験を実施するステップであって、各力の試験は、センサの構成の計測表面上の位置に1つの圧子によって力を加えること、圧子によって加えられた力を同時に計測すること、気圧センサを用いて圧力値を同時に計測することを備える、力の試験を実施するステップと、
- 各力の試験について、前記有限要素モデルと対応する模擬試験を実行するステップであって、
各模擬試験は、前記有限要素モデルの模擬計測表面に模擬力を加えることを備え、それによって前記模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、複数の模擬力のベクトルを備える模擬力のマップは複数の模擬力のベクトルを備えて、模擬力は前記計測された力に相当するとともに前記計測表面上の位置に対応する前記模擬計測表面上の位置に加えられる力である、模擬試験を実行するステップ及び
有限要素モデルを用いて、対応する仮想センサの点の値を計算するステップと、
- 計測された圧力値と対応する計算された仮想センサの点の値で転移ネットワークを訓練するステップと
である。
力の試験は、模擬試験とは対照的に、実際の物理的なセンサの構成で実行される試験である。圧子は、計測表面に接触するように特別に設計された物体であってもよい。力の試験は、センサの構成が静止した圧子に対して移動するように、もしくは圧子が静止したセンサの構成に対して移動するように実行され得る。また、センサの構成と圧子の両方の移動が適用できる。力は圧子の適用中に計測され、模擬試験に適用される模擬力の基礎を形成する場合がある。後者の取り組みは可能だが、より複雑であるため、具体的に定義された力を適用しようとするのではなく、力の計測が適切であることが証明されている。圧力値は典型的には、気圧センサの出力信号である。
複数の力を正しく評価する順伝播型ニューラルネットワークを準備するために、複数の圧子を同時に適用して力の試験を行う必要がないことがわかっていることを、特記しておきたい。これは、上述したように、転移ネットワークを訓練する模擬試験によって行える。
転移ネットワークを訓練する模擬試験は、特に、再構築ネットワークを訓練する模擬試験に使用されるのと同じ有限要素モデルを使用して実行できる。
模擬試験では、模擬力と有限要素モデルの構造及び材料特性が、典型的には、有限要素モデルで実行される計算の基礎となる。特に、模擬力は、計算された模擬力のマップと計算された仮想センサの点の値につながる。よって、有限要素モデルは、計測表面に実際に加えられた力に対応する仮想センサの点の値の計算に使用される。
模擬力は、特に実際に計測された力に対応してよい。例えば、模擬力は、(計測された力と)同じ成分と、同じ絶対値と、同じ方向との中の少なくとも1つを持ち得る。特に、模擬力は、模擬計測表面に模擬力を適用する模擬圧子の接触領域にわたって積分を有し、計測された力又は実際の接触領域にわたる実際の力と計測された力との少なくとも一方の積分と等しいか、又は事前定義された関係を持ち得る。これは、例えば、力の振幅と方向との少なくとも一方に関連し得る。また、計測された力と模擬力との間の事前定義された変動を使用でき、これも対応する力と見なせる。
位置は、例えば、計測でき、カメラを用いた画像認識から得られて、もしくは力の試験を行うときに機械変数から計算できる。模擬力は、特に、実際の力が適用される実際の計測表面上の位置と同じ模擬計測表面の位置に適用されてよい。これにより、実験と模擬試験の間に良好な対応関係が得られる。
転移ネットワークを訓練する場合、実験データと模擬試験データの両方を使用できる。このような模擬試験データは、特に、気圧センサの圧力値及び対応する模擬試験からの仮想センサの点の値を備えてよい。
1実装では、転移ネットワークを訓練する力の試験は、それぞれがそれぞれの圧子形状を持つ複数の圧子を用いて行われる。形状は、特に力の試験において計測表面に接触する圧子の部分に関係し得る。よって、圧子は、計測表面に加えられている力を決めるために力の試験で使用される物体である。特に、各力の試験では圧子形状の群の中の1つを用いる複数の力の試験を行える。典型的には、各力の試験で使用される圧子は1つだけである。
1実装では、圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。このような圧子形状は、適用で計測表面に接触する物体の典型的な形状に対応するため、適切であることが証明されている。このような異なる圧子形状を使用すると、計測表面に適用された対応する又は類似の形状を再構築するために、転移ネットワークの訓練が大幅に改善される。言及された各形状を使用できる、言及された形状を1つだけ使用できる、もしくは言及された形状から選択して使用できることに留意されたい。代替的に、もしくは加えて、他の形状を使用できる。
1実装では、模擬試験は、対応する力の試験で使用される実際の圧子形状に相当するそれぞれの模擬圧子形状を持つ模擬圧子に基づく模擬力で実行される。これにより、力の試験と模擬試験の最適な対応が保証され、転移ネットワークを理想的に訓練できる。
1実装では、転移ネットワークは、複数の異なる圧子形状を用いて訓練された。これにより、異なる圧子形状によって生成される複数の力を区別できるように、転移ネットワークの訓練が可能になる。典型的には、異なる圧子形状は、各力の試験に1つの圧子のみが適用されるため、複数の力の試験に分散される。
1実装では、転移ネットワークは、異なるサイズの複数の圧子を使用して訓練された。さらに、例えば異なる形状を使用する代わりに、これにより、異なるサイズの力を適用する圧子又は他の物体の区別に転移ネットワークを訓練できる。例えば、計測表面に対して異なるサイズの接触部分が使用可能である。
1実装では、転移ネットワークは、転移ネットワークを訓練する力の試験の少なくとも一部について、それぞれのせん断力で加えられている圧子で訓練された。これにより、計測表面に加えられるさまざまなせん断力を区別するために、転移ネットワークを訓練できる。特に、異なるせん断力又はせん断力成分を用いて複数の力の試験を行える。
1実装では、計測された力は、それぞれ、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。よって、計測された力はこれらの成分に関する情報を提供する。従来技術による典型的な実装では、せん断力は計測できていなかったことに留意されたい。しかし、言及された成分を持つそのような模擬力のベクトルを力の試験による転移ネットワークの訓練に使用すると、垂直抗力に加えてせん断力を再構築できることが示されている。これは、複数の用途、又はロボットの先端を制御するロボット用途において価値のある追加情報を与える。
1実装では、計測された力のうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応する。特に、第1せん断力は第2せん断力に垂直である。これにより、せん断力の垂直方向により、簡単に使用できる情報が提供される。
計測された力は、代替的に、3つ前後の成分を備え得ることに留意されたい。
計測された力は、グローバル座標系で表してよい。また、法線成分が接触点で計測表面に局所的に垂直であり、法線成分であることと、互いに垂直であることとの少なくとも一方の複数のせん断力で表されてよい。これは、座標変換を使用して別の座標系の成分を計算できるため、同等と見なされる。
1実装では、転移ネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられるさまざまなせん断力を区別する搬送ネットワークを訓練できる。せん断力は、1つの模擬試験と、異なる複数の模擬試験間との少なくとも一方で使用される、力の異なる複数成分の間で変わり得る。
1実装では、転移ネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられるさまざまな垂直抗力を微分する転移ネットワークを訓練できる。垂直抗力は、異なる力の試験と対応する模擬試験の間で特に異なる場合がある。
1実装では、圧子によって加えられる力は、圧子内又は圧子の隣に配置された力センサを使用して計測される。このような力センサは、圧子によって計測表面に加わる力を計測してもよい。特に、例えば上で論じたように、力の3つの成分を計測してもよい。圧子の隣に力センサを配置することは、特に、圧子に接触することと、圧子と圧子を取り付ける物体との間に配置されることとの少なくとも一方で位置決めすることを備えてよい。
1実装では、模擬力のベクトルの各々は、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。これは特に計測された力に相当し得る。よって、模擬力は、力の試験で、実際に加えられる力に対応する模擬試験に使用できる。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、気圧センサを力のマップに直接図示する。これは、順伝播型ニューラルネットワークを転移ネットワークと再構築ネットワークに分割することの代替実装と見なせる。特に、この実装では、圧力値から仮想センサの点の値への図示は使用されない。代わりに、訓練され、圧力値を力のマップに直接図示するニューラルネットワークは1つだけである。
例えば、転移ネットワークを適切に訓練するために、20回と100回の間の力の試験及び対応する模擬試験、もしくは50個の力の試験及び対応する模擬試験を実行できる。
さらなる複数例として、少なくとも20の力の試験、少なくとも50の力の試験、少なくとも100の力の試験、少なくとも500の力の試験、少なくとも1,000の力の試験、少なくとも2,000の力の試験又は少なくとも10,000の力の試験と最大500の力の試験、最大1,000の力の試験、最大2,000の力の試験、最大10,000の力の試験又は最大50,000の力の試験との少なくとも一方を実行できる。しかしながら、他の数も使ってよい。
力の試験は、特に、各場合において、力が事前に決定されていないが計測される方法で実行できる。異なる力を得るために、異なる装置変数を使用できる。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、力の推論の前に実行される以下のステップで訓練されてもよい。
- センサの構成に対して複数の力の試験を行うステップであって、各力の試験は、
前記センサの構成の計測表面上の位置に1つの圧子により力を加えることと、前記圧子によって加えられる力を同時に計測することと、
前記気圧センサを用いて圧力値を同時に計測することを備える、複数の力の試験を行うステップと、
- 各力の試験について、センサの構成の有限要素モデルで対応する模擬試験を実行するステップであって、
各模擬試験は、有限要素モデルの模擬計測表面に模擬力を適用することを備え、それによって、模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、
模擬力のマップは、複数の模擬力のベクトルを備え、
模擬力は、計測された力に相当し、前記計測表面上の位置に対応する前記模擬計測表面上の位置に加えられる、
模擬試験を実行するステップと、
- 計測された圧力値と対応する計算された模擬力のマップを使用して順伝播型ニューラルネットワークを訓練するステップと
である。
このような訓練は、仮想センサの点の値が使われない場合にも実行できる。これは、例えば、順伝播型ニューラルネットワークが、上で論じたように、圧力値を力のマップに直接図示する実装において使用できる。しかしながら、特に転移ネットワークと再構築ネットワークを別々に訓練することに加えて、上で論じたように順伝播型ニューラルネットワークを転移ネットワークと再構築ネットワークに分割する実装においても使ってよい。
力の試験と模擬試験の詳細については、転移ネットワークの訓練と再構築ネットワークの訓練に関する上述の記載が参照される。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークを訓練する力の試験は、各圧子が各圧子形状を持つ複数の圧子を用いて実行される。形状は、特に力の試験において計測表面に接触する圧子の部分に関係し得る。このように、圧子は、計測表面に力を加える力の試験に用いられる物体である。
1実装では、圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。このような圧子形状は、適用で計測表面に接触する物体の典型的な形状に対応するため、適切であることが証明されている。このような異なる圧子形状を使用すると、計測表面に適用された対応する形状又は類似の形状を再構築するために、順伝播型ニューラルネットワークの訓練が大幅に改善される。言及された各形状を使用できる、言及された形状を1つだけ使用できる、もしくは言及された形状の選択を使用できることに留意されたい。代替的に、もしくは加えて、他の形状を使用できる。
1実装では、模擬試験は、対応する力の試験で使用される実際の圧子形状に対応するそれぞれの模擬圧子形状を持つ模擬圧子に基づく模擬力で実行される。これにより、力の試験と模擬試験の間の最適な対応が保証されるため、順伝播型ニューラルネットワークを理想的に訓練できる。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、複数の異なる圧子形状を用いて訓練された。これにより、異なる圧子形状によって生成される力を区別できるように、順伝播型ニューラルネットワークの訓練が可能になる。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なるサイズの複数の圧子を使用して訓練された。さらに、例えば異なる形状を使用する代わりに、これにより、順伝播型ニューラルネットワークを訓練して、異なるサイズの力を加える、複数の圧子又は他の複数物体を区別できる。例えば、計測表面に対して異なるサイズの接触部分が使用可能である。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、順伝播型ニューラルネットワークを訓練する力の試験の少なくとも一部について、各せん断力で適用されている圧子で訓練された。これにより、計測表面に加えられる異なるせん断力を区別するために順伝播型ニューラルネットワークを訓練できる。特に、異なるせん断力又はせん断力成分を用いて複数の力の試験を行える。
1実装では、各計測された力は、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を持つ。よって、計測された力はこれらの成分に関する情報を提供する。従来技術による典型的な実装では、せん断力は計測できなかったことに留意されたい。しかし、上記の成分を持つそのような模擬力のベクトルが力の試験で順伝播型ニューラルネットワークの訓練に使用される場合、垂直抗力に加えてせん断力を再構築できることが示されている。これは、複数の用途、例えばロボットの先端を制御するロボット用途において価値のある追加情報を与える。
1実装では、計測された力のうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応する。特に、第1せん断力は第2せん断力に垂直である。これにより、せん断力の垂直方向により、簡単に使用できる情報が提供される。
計測された力は、代替的に、3つ前後の成分を備え得ることに留意されたい。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられる異なるせん断力を区別する順伝播型ニューラルネットワークを訓練できる。せん断力は、1つの模擬試験と、異なる複数の模擬試験間との少なくとも一方で使用される、力の異なる複数成分の間で変わり得る。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の力を用いて訓練された。これにより、計測表面に加えられた異なる垂直抗力を微分する順伝播型ニューラルネットワークを訓練できる。垂直抗力は、異なる複数の力の試験間で特には異なる場合がある。
1実装では、圧子によって加えられる力は、圧子内又は圧子の隣に配置された力センサを使用して計測される。このような力センサは、圧子によって計測表面に加わる力を計測してもよい。特に、例えば先に論じたように、力の3つの成分を計測してもよい。圧子の隣に力センサを配置することは、特に、圧子に接触することと、圧子と圧子を取り付ける物体との間に配置されることとの少なくとも一方で位置決めすることを備えてよい。
1実装では、各模擬力のベクトルは、垂直抗力成分と、第1せん断力成分と、第2せん断力成分を備える。これは特に計測された力に相当し得る。よって、模擬力は、力の試験で実際に加えられた力に相当する模擬試験に使用できる。
以下では、主に訓練ではなく、力の推論の実際の処理工程に関連する側面が説明される。
1実装では、計算された力のマップが基づく圧力値は、同時に又は予め決めた期間に読み出される。これにより、全ての圧力値が力の同じ適用に関連するようになる。
典型的な実装では、力のマップは、mm(1×10-6)当たり少なくとも0.25の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.75の力のベクトル、mm当たり少なくとも1の力のベクトル、mm当たり少なくとも1.5の力のベクトル、又はmm当たり少なくとも2の力のベクトルを備える。
典型的な実装では、力のマップは、mm当たり最大0.25の力のベクトル、mm当たり最大で0.5の力のベクトル、mm当たり最大で0.75の力のベクトル、mm当たり最大で1の力のベクトル、mm当たり最大で1.5の力のベクトル、又はmm当たり最大で2の力のベクトルを備える。
このような密度の力のベクトルは、十分な分解能を提供し、広く利用可能な計算能力で得られるため、典型的な用途に適していることが証明されている。それぞれの低い値をそれぞれの高い値と組み合わせて、適切な間隔を形成できる。また、他の密度の力のベクトルを使用できる。
典型的な実装では、力のマップは、少なくとも500、少なくとも1000、又は少なくとも2000の力のベクトルを備える。典型的な実装では、力のマップは、最大で1000、最大で2000、最大で3000、又は最大で4000の力のベクトルを備える。このような実装形態は、例えば、センサの構成がほぼ人間サイズのロボットの先端である場合に使用できる。
好ましい1実装では、各力のベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。これにより、適切な3次元情報を提供する力のマップが得られる。
特には、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応してもよい。第1せん断力は、特に第2せん断力に対して垂直であってもよい。これにより、力のマップによって与えられる、適用された力の適切なせん断力情報が可能になる。
1実装では、力の推論の方法は、気圧センサから温度値を読み出し、温度値に基づいてセンサの構成の温度情報又は温度マップを提供することをさらに備える。これにより、追加の温度情報が得られ、例えばロボット制御用途で使用できる。例えば、気圧センサに存在する温度計測機能をこの目的に使用できる。
方法が力のマップと模擬力のマップの両方を備える場合、典型的には、力のマップはセンサの構成に関連し、模擬力のマップは有限要素モデルに関連することに留意されたい。これらの力のマップの1つに対して与えられた記載は、典型的には、これらの力のマップの両方に適用できる。
以下では、ネットワークの訓練の個別の方法について説明する。これらの方法は、力の推論の方法の一部ではなく、ネットワークを訓練するために別々に実行される。それぞれの特徴に関しては、繰り返しを避けるために、ネットワークの訓練と力の推論の方法に関して上述の記載が参照される。
本発明は、再構築ネットワークを訓練する方法に関し、
- ここでは、再構築ネットワークは、センサの構成の有限要素モデルの仮想センサを力のマップに図示し、
センサの構成は、複数の気圧センサと、気圧センサを覆いかつ計測表面を提供する追従層とを備え、
力のマップは、複数の力のベクトルを備え、
- ここでは各仮想センサは、1個又はそれより多い仮想センサ点を備え、各点が仮想センサの点の値を持ち、
- ここでは再構築ネットワークは、次のステップで訓練される。
- 有限要素モデルにおいて複数の模擬試験を実行するステップであって、
各模擬試験は、有限要素モデルの模擬計測表面に1つ又はそれより多い模擬力を同時に適用することを備え、それによって、模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、
模擬力のマップは、複数の模擬力のベクトルを備える、複数の模擬試験を実行するステップと、
有限要素モデルを用いて、対応する仮想センサの点の値を計算するステップと、
- 計算された模擬力のマップと対応する計算された仮想センサの点の値を使用して、再構築ネットワークを訓練するステップと
である。
1実装では、模擬計測表面に適用される模擬力は、模擬圧子形状を持つ各模擬圧子に基づいて生成される。
1実装では、模擬圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。
1実装では、再構築ネットワークは、複数の異なる模擬圧子形状を使用して訓練される。
1実装では、再構築ネットワークは、複数のサイズの模擬圧子を使用して訓練される。
1実装では、再構築ネットワークは、2個又はそれより多い模擬圧子に基づいて生成された模擬力の同時適用を備える模擬試験の少なくとも一部で訓練される。
1実装では、再構築ネットワークは、1つの模擬圧子のみに基づいて生成された模擬力の適用を備える模擬試験の少なくとも一部で訓練される。
1実装では、模擬力の各ベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。
1実装では、模擬力のベクトルのうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応し、そして第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
1実装では、再構築ネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の模擬力を使用して訓練される。
1実装では、再構築ネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の模擬力を用いて訓練される。
1実装では、再構築ネットワークは、転移ネットワーク及び再構築ネットワークを使用することに関して上述したような方法で使用される。
各実装では、
- 力のマップは、mm(1×10-6)当たり少なくとも0.25の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.75の力のベクトル、mm当たり少なくとも1の力のベクトル、mm当たり少なくとも1.5の力のベクトル、又はmm当たり少なくとも2の力のベクトルを備えることと、
- 力のマップは、mm当たり最大0.25の力のベクトル、mm当たり最大0.5の力のベクトル、mm当たり最大0.75の力のベクトル、mm当たり最大1の力のベクトル、mm当たり最大1.5の力のベクトル、又はmm当たり最大2の力のベクトルを備えることと
の少なくとも一方である。
1実装では、各力のベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。
1実装では、
- 第1せん断力成分は第1せん断力に相当し、第2せん断力成分は第2せん断力に相当して、
- 第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
同じことが、模擬力のマップ及びその模擬力のベクトルに真であってよい。
本発明は転移ネットワークを訓練する方法に関し、
- ここでは前記転移ネットワークは、センサの構成の気圧センサを、センサの構成の有限要素モデルの複数の仮想センサに図示し、
センサの構成が、
複数の気圧センサと、
気圧センサを覆い、計測表面を提供する追従層と
を備え、
-ここでは各仮想センサは、1つ又はそれより多い仮想センサ点を備え、それぞれが仮想センサの点の値を持ち、
-ここでは転移ネットワークは、次のステップで訓練される。
- センサの構成に対して複数の力の試験を行うステップであって、
各力の試験がセンサの構成の計測表面上の位置に1つの圧子による力を加えて、圧子によって加えられた力を同時に計測し、同時に気圧センサで圧力値を計測することを備え、
- 各力の試験について、有限要素モデルで対応する模擬試験を実行するステップであって、
各模擬試験は有限要素モデルの模擬計測表面に模擬力を適用することを備え、それにより、模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、
模擬力のマップは複数の模擬力のベクトルを備え、
模擬力は計測された力に対応しかつ計測表面上の位置に対応する模擬計測表面上の位置に適用される、模擬試験を実行するステップと、
有限要素モデルを用いて、対応する仮想センサの点の値を計算するステップと、
- 計測された圧力値と対応する計算された仮想センサの点の値を使って転移ネットワークを訓練するステップと
である。
1実装では、転移ネットワークを訓練する力の試験は、各圧子が各圧子形状を持つ複数の圧子を用いて行われる。
1実装では、圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。
1実装では、模擬試験は、対応する力の試験で使用される実際の圧子形状に対応する各模擬圧子形状を持つ複数の模擬圧子に基づく複数の模擬力で実行される。
1実装では、転移ネットワークは、複数の異なる圧子形状を使用して訓練される。
1実装では、転移ネットワークは、異なるサイズの複数の圧子を使用して訓練される。
1実装では、転移ネットワークは、転移ネットワークを訓練する力の試験の少なくとも一部について、それぞれのせん断力を持って適用される複数の圧子で訓練される。
1実装では、各計測された力が、垂直抗力成分と、第1せん断力成分と、第2せん断力成分を持つ。
1実装では、計測された力のうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、2せん断力成分は第2せん断力に対応する。そして、第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
1実装では、転移ネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の力を用いて訓練される。
1実装では、転移ネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の力を用いて訓練される。
1実装では、圧子によって加えられる力は、圧子内又は圧子の隣に配置された力のセンサを使用して計測される。
1実装では、模擬力の各ベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。
1実装では、転移ネットワークは、転移ネットワーク及び再構築ネットワークを使用することに関して上述の方法で使われる。
本発明は、順伝播型ニューラルネットワークを訓練する方法に関し、
- ここでは順伝播型ニューラルネットワークは、気圧センサの圧力値に基づいて、センサの構成の計測表面上の力のマップを計算し、
センサの構成が、
複数の気圧センサと、
前記気圧センサを覆い、計測表面を提供する追従層とを備え、
力のマップは複数の力のベクトルを備え、
- ここでは順伝播型ニューラルネットワークは、次のステップで訓練される。
- 前記センサの構成に対して複数の力の試験を行うステップであって、
各力の試験が、前記センサの構成の計測表面上の位置に1つの圧子により力を加え、圧子によって加えられた力を同時に計測し、同時に気圧センサで圧力値を計測することを備え、
- 各力の試験について、センサの構成の有限要素モデルで、対応する模擬試験を実行するステップであって、
各模擬試験は、有限要素モデルの模擬計測表面に模擬力を適用することを備え、それによって、模擬計測表面上の模擬力のマップを計算し、
模擬力のマップは、複数の模擬力のベクトルを備え、
模擬力は、計測された力に相当し、前記計測表面上の位置に対応する前記模擬計測表面上の位置に加えられる、
模擬試験を実行するステップと、
- 計測された圧力値と対応する計算された模擬力のマップを使用して順伝播型ニューラルネットワークを訓練するステップと
である。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークを訓練する力の試験は、各圧子がそれぞれの圧子形状を持つ複数の圧子を用いて実行される。
1実装では、圧子形状は、先端、円形、三角形断面、正方形断面、半球、立方体、及び円柱を少なくとも備える群から選択される。
1実装では、模擬試験は、対応する力の試験で使用される実際の圧子形状に相当する各模擬圧子形状を持つ複数の模擬圧子に基づく複数の模擬力で実行される。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、複数の異なる圧子形状を使用して訓練される。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なるサイズを持つ複数の圧子を使用して訓練される。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、順伝播型ニューラルネットワークを訓練する力の試験の少なくとも一部について、それぞれのせん断力を持つ複数の圧子で訓練される。
1実装では、計測された各力は、それぞれ、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。
1実装では、計測された複数の力の中では、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応し、そして第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なるせん断力成分を持つ複数の力を使って訓練される。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、異なる垂直抗力成分を持つ複数の力を使って訓練される。
1実装では、力は、圧子内又は圧子の隣に配置された力のセンサを使用して計測される。
1実装では、模擬力の各ベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を持つ。
1実装では、模擬力の複数ベクトルのうち、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は第2せん断力に対応し、そして第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
1実装では、順伝播型ニューラルネットワークは、上述した力の推論の方法において使われる。
各実装では、
- 力のマップは、mm(1×10-6)当たり少なくとも0.25の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.75の力のベクトル、mm当たり少なくとも1個の力のベクトル、mm当たり少なくとも1.5の力のベクトル、又はmm当たり少なくとも2の力のベクトルを備えること
- 力のマップは、mm当たり最大0.25の力のベクトル、mm当たり最大0.5の力のベクトル、mm当たり最大0.75の力のベクトル、mm当たり最大1の力のベクトル、mm当たり最大1.5の力のベクトル、又はmm当たり最大2の力のベクトルを備えること
上記の少なくとも一方である。
1実装では、力の各ベクトルは、垂直抗力成分、第1せん断力成分及び第2せん断力成分を備える。
1実装では、第1せん断力成分は第1せん断力に対応し、第2せん断力成分は前記第2せん断力に対応する。そして第1せん断力は第2せん断力に垂直である。
以下では、本明細書に開示される方法を適用できるセンサの構成の詳細が、説明される。本明細書で与えられるそのようなセンサの構成の詳細又は説明がさらに参照され、参照に従って適用できる。
特には、本明細書に開示される方法において、センサの構成は、力を検知するセンサの構成であってもよく、センサの構成は、
- フレキシブル回路基板と、
- フレキシブル回路基板に取り付けられている複数の気圧センサと、
- フレキシブル回路基板の周りを覆いかつ前記フレキシブル基板が取り付けられている剛性コアであって、それにより、前記剛性コアから離れる向きに突出している前記気圧センサと共に前記剛性コアを前記フレキシブル回路基板が少なくとも部分的に覆っている、剛性コアと、
- 気圧センサを覆いかつ計測表面を提供する追従層と
を備える。
しかしながら、本明細書に開示される力の推論及び訓練の概念は、他のセンサの構成にも使用できることに留意されたい。これは特に、異なる圧子サイズ、異なる圧子形状、異なるせん断力と異なるせん断力成分との少なくとも一方の使用に関連している。そのような概念は一般化できる。
1実装では、剛性コアはドーム形状である。
1実装では、剛性コアは複数の平面部を有し、ここで、各気圧センサは、複数の平面部のうちの1つに配置される。
1実装では、追従層は、プラスチック材料又はゴムを含有するか、もしくはそれからからなる。
実施によれば、そのプラスチック材料は、熱可塑性プラスチック、エラストマー、熱可塑性エラストマー、又は熱硬化性樹脂である。
1実装では、追従層は、計測表面に加えられた力を気圧センサの少なくとも一部に中継する。
1実装では、気圧センサは、フレキシブル回路基板上の導体経路によって接続される。
1実装では、フレキシブル回路基板はアスタリスクの形である。
1実装では、フレキシブル回路基板は、中央部で接続されている複数の腕を備える。
各実装により、気圧センサは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの距離での配置と、最大1mm、最大2mm、最大3mm、最大4mmの距離、又は最大5mmの距離での配置との少なくとも一方で配置されている。
実装形態によれば、センサの構成は、ロボットの先端と、ロボットの操作要素との少なくとも一方である。
1実装では、剛性コアは三次元造形された部品である。
本発明はさらに、力を検知するセンサの構成の力の推論の力の推論モジュールに関する。この力の推論モジュールは、本明細書に開示されるような方法を実行するように構成される。方法に関しては、全ての実施形態及び変形を適用できる。
本発明は、力を検知するセンサの構成に関し、センサの構成は、以下の1つ、一部又は全てを備える。
- フレキシブル回路基板、
- フレキシブル回路基板に実装されている複数の気圧センサと、
- フレキシブル回路基板の周りを覆いかつ前記フレキシブル基板が取り付けられている剛性コアであって、それにより、前記剛性コアから離れる向きに突出している前記気圧センサと共に前記剛性コアを前記フレキシブル回路基板が少なくとも部分的に覆っている、剛性コアと、
- 気圧センサを覆いかつ計測表面を提供する追従層と、
- 本発明による力の推論モジュール
である。
力の推論モジュールを備えるセンサの構成に関しては、力の推論モジュール並びにセンサの構成及びその構成要素の全ての実施形態及び変形が、特に本明細書に記載されるように、適用され得る。
さらなる態様及び有利点は、同封された図面の以下の説明から当業者には明らかであろう。これら図面は次のことを示している。
図1はセンサの構成を示す。 図2は剛性コアを示す。 図3はフレキシブル回路基板を示す。 図4はフレキシブル回路基板の付いた剛性コアを示す。 図5はモールドの分解図を示す。 図6はモールドの組み立てた状態を示す。 図7はフレキシブル回路基板で覆われた剛性コアとモールドの分解図を示す。 図8はフレキシブル回路基板の付いた剛性コアとモールドの気圧センサを覆う状態を示す。 図9は力の推論の概要図を示す。 図10は有限要素モデルを示す。 図11は複数の異なる力子の配置を示す。 図12は力の試験用の配置を示す。 図13は転送ネットワークを訓練する流れ図を示す。 図14は再構築ネットワークを訓練する流れ図を示す。 図15は順伝播型ニューラルネットワークを訓練する流れ図を示す。 図16は力のマップを示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るセンサの構成10を示す。
センサの構成10は、ドームの形をしている剛性コア100を備える。剛性コア100は、剛性コア100に固定実装されたフレキシブル回路基板300によって部分的に覆われている。フレキシブル回路基板300は、追従層200によって覆われている。
フレキシブル回路基板300上には、複数の気圧センサ400が適用される。それらは剛性コア100から離れて突出している。追従層200は、力を加えることができる計測表面210を提供する。追従層200は柔軟性があり弾力性があるため、計測表面210に加えられた力が計測表面210の局所的な変形をもたらし、追従層200はこれらの力を気圧センサ400の少なくとも一部に中継する。よって、気圧センサ400は、力又は加えられた力を評価するために使用できる。
フレキシブル回路基板300は、複数の平面部を備える。これらの平面部は、図2に詳細に示されるように、剛性コア100上に構造化された平面部に対応する。
フレキシブル回路基板300は、中央部305を持ち、そこから、本実施形態では、6本の腕が延びている。この中央部305は、平面部とみなせる。腕は全て図3に示されている。図1において、これらの腕のうちの3つだけ、すなわち第1腕310、第2腕320、及び第3の腕330のみが見え、参照記号によって示される。
各腕は3つの平面部に分割され、例えば第1腕310は、第1平面部311、第2平面部312、及び第3の平面部313に分割される。他の腕はそれに応じて分割され、ここで、フレキシブル回路基板300の平面部321、322、323、331、332及び333が図1に見える。
現在の実施形態では、各平面部は1つの気圧センサ400を保持している。また、中央部305は、気圧センサ400を1つ保持している。他の構成も可能であり、例えば平面部は、気圧センサ400を1つより多く持っていてもよく、又は全く備えなくてもよいことに留意されたい。
気圧センサ400は、フレキシブル回路基板300上で互いに離間して配置されていることに留意されたい。しかしながら、加えられた力に関してはるかに細かい分解能は、以下に説明する手法を使用して達成できる。
図2に、剛性コア100を分けて示している。剛性コア100は、全部で6つの表面域からなり、そのうち、第1表面域110、第2表面域120、及び第3の表面域130が見えていて、図3に示される。各表面域110、120、130は、3つの平面部に分割され、例えば、第1表面域110は、第1平面部111、第2平面部112、及び第3の平面部113に分割される。他の表面域はそれに応じて分割され、ここで平面部121、122、123、131、132及び133が図2に見える。剛性コア100の上部では、中央部105が複数の表面域をつないでいる。
剛性コア100の平面部は、フレキシブル回路基板300の平面部を画定する。詳細には、平面部は異なる向きを持ち、フレキシブル回路基板300は平面部のそれぞれの向きに適応する。
図2は、剛性コア100がドーム形状であることも明確に示していて、剛性コアは、例えば、ロボットの指先に使用できる。
図3は、気圧センサS400を搭載したフレキシブル回路基板300を別々に示している。既に述べたように、フレキシブル回路基板300は、中央部305において互いに接続される6つの腕310、320、330、340、350、360を持つ。本実施形態では、フレキシブル回路基板300には全部で19個の気圧センサ400が取り付けられている。その数より多く又は少ない気圧センサを他の実施形態で使用できる。
図3に平面部はないことに留意されたい。図3のこれらの平面部はフレキシブル回路基板300の本質的な特徴ではないからである。図1に示したフレキシブル回路基板300の平面部はむしろ図2に示す剛性コア100にフレキシブル回路基板300が実装された結果である。
各腕310、320、330、340、350、360にはそれぞれの穴315、325、335、345、355、365が設けられていて、これらは、例えば、製造時などにフレキシブル回路基板300を剛性コア100に締結するために使用できることに留意されたい。
図4は、図2の剛性コア100に取り付けられている図3のフレキシブル回路基板300を示している。このように、フレキシブル回路基板300が剛性コア100の構造を得ることにより、フレキシブル回路基板300の平面部が既に形成されている。図4は、図1に示す追従層200をまだ持っていない。追従層200及びその計測表面210がどのように形成されるかを次の図を参照して示す。
図5は、モールド500を分解図で示している。モールド500は、第1部品510と第2部品520とを備える。図5に示すように、部品510、520が組み立てられるときに中空内部530がモールド500の上部にのみ開口するように、部品510、520の内部に中空内部530が形成されている。加えて、モールド500は、図4に示すように、フレキシブル回路基板が取り付けられた剛性コアの配置を固定するために頂部540を備える。
図6は、組み立てた状態のモールド500を示す。よって、中空内部530はモールド500の上部にのみ開口していて、頂部540は中空内部530の上にまたがっている。
図7は、フレキシブル回路基板300及びその上に気圧センサ400が取り付けられた剛性コア100の配置で、既に説明したモールド500を示す。図7は分解図を示し、図8は組み立てた状態の同じものを示す。図8に示す状態において、剛性コア100はモールドの頂部540に取り付けられていて、剛性コア100は頂部540から中空内部530内に突出している。
図8に示す状態において、材料、例えばプラスチック材料は、流体形態で中空内部530に充填できる。これは流体特性のために取り扱いが簡単である。材料は、フレキシブル回路基板300及び剛性コア100が、追従層200がフレキシブル回路基板300及び剛性コア100を覆うべき位置に相当する水準(レベル)まで材料によって覆われるように、中空内部530に充填できる。中空内部530の表面は、最終状態における計測表面210を画定する。
材料を充填した後、モールド500と剛性コア100、剛性コア100に取り付けられたフレキシブル回路基板300、そして既に充填された材料を真空室に入れる。真空室を排気し、材料を脱気する。脱気により、材料は追従層200に変わり、図1に示すセンサの構成10が製造された状態となる。
これらの図に関して示される処理工程は、少数の特定の構成要素のみを必要とし、実行が容易であるセンサの構成10の製造工程である。よって、費用は、従来技術で知られているはるかに高価な実施形態と比較して大幅に削減できる。
図9は、先に説明したようなセンサの構成10、例えばセンサの構成10の力の推論の方法の概略図を示す。既に述べたように、センサの構成10は、複数の気圧センサ400を備える。このような気圧センサ400は、それぞれの出力値としてそれぞれの圧力値R1、R2、...Rxを生成し、追従層200の下のその位置におけるそれぞれの気圧センサ400によって検知された圧力を示す。
このような圧力値Rは、センサの構成10の有限要素モデル10aの複数の仮想センサに気圧センサ400を図示するニューラルネットワークである転移ネットワークTNの入力を形成する。仮想センサについては、図10に関して以下でさらに説明する。仮想センサの各々は、1つ以上の仮想センサ点を含み、各々が仮想センサの点の値S1、S2、...Sxを持つ。また、これについては、図10に関して以下さらに詳細に説明する。
転移ネットワークTNが圧力値Rを仮想センサの点の値Sに図示するという事実は、転移ネットワークTNが、入力として取得する圧力値Rの各組み合わせについて、出力として仮想センサの点の値Sのセットを提供することを意味する。これには、転移ネットワークTNの訓練が必要であり、これは特に本明細書に記載されているように行える。
仮想センサの点の値S1、S2、...Sxは、有限要素モデル10aの仮想センサを力のマップFMに図示するニューラルネットワークである再構築ネットワークRNの入力を形成する。力のマップFMは、複数の力のベクトルF1,F2,...Fxからなり、力のマップFMの力のベクトルFは、それぞれ、垂直抗力成分と2つの垂直せん断力成分の3つの成分を持つ。よって、各力のベクトルFは、計測表面210上の特定の点において加えられた力の値及びその方向を与える。力のマップFMは、図16を参照してさらに説明される。
再構築ネットワークRNが仮想センサの点の値Sを力のマップFMに図示するという事実は、再構築ネットワークRNが、入力として取得する仮想センサの点の値Sの各組み合わせに対する出力として力のベクトルFのセットの提供を意味する。これには、再構築ネットワークRNの訓練が必要であり、これは、特に本明細書に記載されているように行える。
転移ネットワークTN及び再構築ネットワークRNは、順伝播型ニューラルネットワークFFNNを一緒に形成する。これは、気圧センサ400を力のマップFMに図示するニューラルネットワークとみなされるべきである。そしてこれは、図示され、既に説明したように、2つの部分に分割される。
転移ネットワークTNの訓練には、方法T1を使ってよい。再構築ネットワークRNを訓練するために、方法T2を使ってよい。順伝播型ニューラルネットワークFFNN全体を訓練するために、方法T3を使ってよい。そのような方法が、以下でさらに説明される。
ニューラルネットワーク、又は一般化としての人工知能の使用は、人工知能なしで直接力の推論がもたらすよりもはるかに多くの情報を気圧センサから抽出できるようにする。特に、加えられた力は、気圧センサ400の間隔よりもはるかに高い分解能で評価できる。さらに、せん断力や圧子の数、及びそれらの位置などの追加情報を抽出できる。このような情報は、圧力値Rに基づいて計算される力のマップFMに含まれる。
図10に、センサの構成10の有限要素モデル10aを示す。この有限要素モデル10aは、図9に関して説明した力の推論の処理に用いられる。図10は、センサの構成10に関して構造の詳細を示すが、そのような有限要素概念は既知の技術に依拠しているので、有限要素計算の実施の具体的な詳細は示されていない。原理的には、有限要素モデル10aは、実際のセンサの構成10の電子表現であるため、センサの構成10の挙動を有限要素モデル10aで模擬試験できる。
センサの構成10の全ての構成要素は、有限要素モデル10a内の対応する構成要素を持ち、有限要素モデル10a内の構成要素は、文字「a」で示される。センサの構成10と有限要素モデル10aとの構造上の違いは、センサの構成10の気圧センサ400が有限要素モデル10aの仮想センサ400aに置換されていることである。各仮想センサ400aは、1つ又はそれより多いセンサ点410aを備える。ここで、各仮想センサ400aが12個の仮想センサ点410aを備える実装が示されている。各仮想センサ点410aは、図9に関して既に論じたように、それぞれの仮想センサの点の値Sを持つ。しかしながら仮想センサ400a毎に他の数の仮想センサ点410aも使用できる。
そのようにして、有限要素モデル10aの模擬計測表面210aに加えられた模擬力605aは、追従層200の有限要素表現、すなわち模擬追従層200aによって、仮想センサ400a及びその仮想センサ点410aに中継される。このような中継された力は、それぞれの仮想センサの点の値Sを生じさせる。これは、加えられた模擬力605a又は模擬力605aの組み合わせごとにそれぞれの仮想センサの点の値Sを与える模擬試験の実行に使用できる。
このような模擬力605aは、模擬圧子600aによって加えられるようになっている。ここでは、そのような模擬圧子600aのうちの2つが、図10に例として示されている。これらの模擬圧子600aを用いて、模擬計測表面210aに模擬力を加えられて、仮想センサの点の値Sを標準的な有限要素モデル法により計算できるようになっている。
このような模擬試験から取得されたデータは、再構築ネットワークRNの訓練に使用できる。典型的には、複数のそのような模擬試験が、例えば1,000回の模擬試験又は約10,000回の模擬試験が、訓練に使用される。これらの模擬試験は、典型的には、特に異なる形状とサイズの少なくとも一方を持つ異なるタイプの模擬圧子600aを用いて行われ、模擬圧子600aの数が異なる場合、例えば、1つの圧子600aと、2つの圧子600aと、3つの圧子600aとの少なくともいずれかを持つ。このような模擬試験は、純粋なコンピュータ模擬試験によって実行でき、取り扱いが複雑な実験用設定(の構成)を必要としない。これにより、再構築ネットワークRNの非常に効率的で信頼性の高い訓練が可能になり、実験能力が制限されていても、力のマップFMを再構築するはるかに多くの機能が得られる。
図11は、4つの異なる圧子600の形状を概略的に示していて、これらは、図12に関して以下でさらに説明されるような実験用設定における使用の物理的圧子600、又は模擬圧子600aにできるものである。
図11aは、計測表面210にその接触部分において平らな形状を持つ圧子600を示す。図11bは、先端状の接触部を持つ圧子600を示している。図11cは、半球状の形状の接触部を持つ圧子600を示している。図11dは、図11cに示した圧子600と同型の接触部を持つ圧子600を示すが、サイズが相対的に小さい。このような異なる圧子600を使用することは、そのような異なる形状に関してニューラルネットワークの訓練を最適化でき、これは、そのような異なる圧子600で訓練されたニューラルネットワークの能力が、異なる圧子形状を持つ圧子600によって加えられる再構築力に関して増加することを意味する。一例として別の記載をするならば、平らな形状の圧子600の適用後に再構築された力のマップFMは、半球形状の圧子600の適用後に再構築された力のマップFMとは異なる。
図12は、力の試験を行うための実験用設定700を示す。実験用設定700は、底部710を備え、その上に第1機械腕720が取り付けられる。第1機械腕720上には、関節730が位置決めされる。第2機械腕740は、関節730に固定されている。関節730は、第2機械腕740を積極的(アクティブ)に動かすのに使用でき、ここで、電気駆動装置(図示せず)は、そのような移動に使用される。
第2機械腕740の他端には、先に説明したようなセンサの構成10が位置決めされている。これは、ここでは概略的に示されているだけである。ここで、センサの構成10の外表面は、既に説明したように計測表面210である。
実験用設定700は、力センサ610が取り付けられる頂部750をさらに備える。力センサ610には圧子600が取り付けられている。関節730は、センサの構成10を圧子600に押し付けるために使用可能で、そのような力の試験中に圧力値Rが気圧センサ400から読み出され、圧子600によって計測表面210に加えられている力605が力センサ610で計測される。力センサ610は、3次元的な力を計測するので、垂直抗力成分とせん断力成分の両方が計測される。3次元力は、グローバル座標系で表されてもよいし、計測表面210上の点に垂直である法線成分(垂直抗力成分)と、典型的には、法線成分に垂直であり、典型的には互いに垂直である2つのせん断力成分とで表されてもよい。座標変換を使用して、別の座標系で複数成分がわかっている場合、それら成分を計算できる。
圧子600が計測表面210に接触する位置は、カメラ620によって観察される。これにより、画像認識による計測表面210上のこの位置の座標の算出が可能となる。別の方法として、そのような位置は、例えば、機械変数を用いて計算できる。
圧子600が静止していて、センサの構成10が実験用設定700において移動されるという事実は、例えば3Dプリンタから知られている関節部の設定の使用を可能にする。しかしながら、力の試験は、例えば静止センサの構成10を持つ圧子600を移動させることによって、又はセンサの構成10及び圧子600の両方を移動させることによって、代替的に異なる方法で実施され得ることに留意されたい。
このような力の試験に由来するデータは、図9に示すニューラルネットワークを訓練するために使用可能であり、以下でさらに説明する。
図13に、転移ネットワークTNを訓練する方法T1の概略図を示す。
第1ステップT1_1では、図12に関して説明したように、複数の力の試験が行われる。そのような力の試験のために、好ましくは異なる形状とサイズとの少なくとも一方を持つ異なる圧子600が使用され、ここで、記載された実施における各力の試験において1つの圧子600のみが使用される。
ステップT1_2では、有限要素モデル10aを用いて複数の模擬試験が実行され、ここで、力の試験ごとに1つの模擬試験が実行され、ここで、力の試験において力センサ610によって計測された力605が、模擬力605aの適用に対応する模擬試験において使用される。模擬計測表面210a上の位置は、力の試験における計測表面210上の位置と同一であり、ここで、そのような位置は、例えば、機械変数から計算可能で、又は図12を参照して既に説明したように、画像認識から導出できる。模擬圧子600aの形状は、実圧子600の形状と同一である。各力の試験の仮想センサの点の値Sは、加えられた模擬力605aに基づく標準有限要素模擬試験によって計算される。
ステップT1_3において、転移ネットワークTNは、力の試験及び模擬試験によって取得されたデータを用いて訓練され、ここで、特に、力の試験から生じる気圧センサ400の圧力値R及び対応する模擬試験から生じる計算された仮想センサの点の値Sが訓練に使用される。
図14は、再構築ネットワークRNを訓練する方法T2を示す。
第1ステップT2_1では、有限要素モデル10aを用いて複数の模擬試験が行われ、ここで、好ましくは複数の異なる数の圧子が使用され、さらに好ましくは複数の異なる圧子形状及び圧子サイズが用いられる。各模擬試験において、模擬計測表面210a上で模擬力のマップFMaが計算され、対応する仮想センサの点の値Sが算出される。
このような模擬力のマップFMa及び仮想センサの点の値Sを用いて、転移ネットワークTNは、ステップT2_2において訓練され、模擬センサの点の値Sから力のマップを再構築できる。
図15は、順伝播型ニューラルネットワークFFNN全体を訓練する方法T3を示す。
第1ステップT3_1では、図12に関して説明したように、複数の力の試験が行われる。これらの力の試験は、力センサ610によって計測された、加えられた力605、対応する位置、及び気圧センサ400の計測された圧力値Rを送達する。
第2ステップT3_2では、センサの構成10の有限要素モデル10aを用いて、複数の対応する模擬試験が行われ、各模擬試験は、計測表面210上の現実と同じ位置にある有限要素モデル10の模擬計測表面210aに模擬力605aをかけて、実圧子600と同じ圧子形状を持つ模擬圧子600aを用いて、複数の対応する模擬試験を行う。これにより、模擬計測表面210a上に模擬力のマップFMaが算出される。
さらなるステップT3_3では、順伝播型ニューラルネットワーク(FFNN)全体を訓練するために、力の試験の計測された圧力値R及び模擬試験から生じる対応する模擬力のマップFMaが使用され、ここで、示された実装では、転移ネットワークTN及び再構築ネットワークRNの両方が訓練される。
図15に関して説明される処理は、1つのニューラルネットワークのみが使用される場合、すなわち、転移ネットワークTN及び再構築ネットワークRNにおける分割が実装されていない場合にも使用できるであろうことに留意されたい。図9に示す実装では、転移ネットワークTN及び再構築ネットワークRNの両方は、図13及び図14に関して記載した方法に加えて、図15に関して説明した方法の実行によって最適化できる。
図16は、センサの構成10を力のマップFMの概略説明図と共に示す。力のマップFMは、計測表面210の周囲全体に配置されている複数の力のベクトルFを備える。一方、2つの力のベクトルFが図16に示されているが、はるかに多くの力のベクトルFが典型的な実装において使用し得る。例えば、mm(=1×10―6)当たり1個の力のベクトルFを例示的な実装で使用し得る。
各力のベクトルFは、垂直抗力成分Fと、第1せん断力成分FS1と、第2せん断力成分FS2とを持つ。垂直抗力成分Fは、加えられた力の垂直抗力成分の値、すなわち計測表面210の局所的な向きに垂直な成分の値を与える。せん断力成分FS1、FS2は、それぞれの点において計測表面210に加わるせん断力の値を与える。せん断力は、典型的には、計測表面210の局所的な配向に平行であり、典型的には、互いに垂直でありかつ垂直抗力に対して垂直である。これは、特に、力のベクトルF、特にその法線成分の向きを定義し得る計測表面の変形されていない配向に関係してよい。
よって、各力のベクトルFは、計測表面210上の特定の点に加えられる力の強さ及び向きを与える。このような力は、例えば、圧子600によるものであり得る。
力のベクトルFの他の定義も使用できる。例えば、垂直抗力成分のみを評価できるとしてもよく、又は(複数)せん断力が代替の定義を持ち得ることに留意されたい。
模擬力のマップFMaの場合、模擬計測表面210a上の模擬力のマップFMaの模擬力のベクトルFaは、それぞれ模擬成分、例えば垂直抗力成分Faと、第1せん断力成分FS1aと、第2せん断力成分FS2aを持ってよい。このような模擬力のマップFMaは、図10に関して説明したように有限要素モデル上で実行される模擬試験において特に計算される。
本発明の方法の言及されたステップは、所与の順序で実行できる。しかしながら、技術的に合理的である限り、別の順序で実行し得る。本発明の方法は、実施形態では、例えばステップの特定の組み合わせを用いて、さらなるステップが実行されないように実施できる。しかしながら、言及されていないステップを備える他のステップも実行されてよい。
(本発明の)複数の特徴は互いに独立して使われ、又は実装されてよいのであるが、例えば、よりわかりやすくするために、請求項及び明細書の記載内で、組み合わせて特徴が記載されていることには留意されたい。当業者は、そのような特徴を他の特徴と組み合わせ可能、又は互いに独立した特徴の組み合わせがあり得ることに気が付くだろう。
従属請求項内の参照は、それぞれの特徴の好ましい組み合わせを示し得るが、他の特徴の組み合わせを排除するものではない。
10 センサの構成
100 剛性コア
105 中央部
110 第1表面域
111 平面部
112 平面部
113 平面部
120 第2表面域
121 平面部
122 平面部
123 平面部
130 第3表面域
131 平面部
132 平面部
133 平面部
200 追従層
210 計測面
300 フレキシブル回路基板
305 中央部
310 第1腕
311 平面部
312 平面部
313 平面部
315 穴
320 第2腕
321 平面部
322 平面部
323 平面部
325 穴
330 第3腕
331 平面部
332 平面部
333 平面部
335 穴
340 第4腕
345 穴
350 第5腕
355 穴
360 第6腕
365 穴
400 気圧センサ
500 モールド
510 第1部品
520 第2部品
530 中空内部
540 頂部
600 圧子
605 力
610 力センサ
620 カメラ
700 実験用設定
710 底部
720 第1機械腕
730 関節
740 第2機械腕
750 頂部
10a 有限要素モデル
210a 模擬試験の計測面
400a 仮想センサ
410a 仮想センサ点
600a 模擬試験の圧子
605a 模擬試験の力
文字aを持つ他の参照記号は有限要素モデルの成分 10a
TN 転移ネットワーク
RN 再構築ネットワーク
FFNN 順伝播型ニューラルネットワーク
T1 転移ネットワークの訓練方法
T2 再構築ネットワークの訓練方法
T3 順伝播型ネットワークの訓練方法
R 圧力値
S 仮想センサ点値
FM 力のマップ
F 力のベクトル
FMa 模擬訓練した力のマップ
Fa 模擬訓練した力のベクトル
(力ベクトルの)垂直抗力成分
S1 (力のベクトルの)第1せん断力成分
S2 (力のベクトルの)第2せん断力成分
a (模擬訓練した力のベクトルの)垂直抗力成分
S1a (模擬力のベクトルの)第1せん断力成分
S2a (模擬力のベクトルの)第2せん断力成分

Claims (33)

  1. 力を検知するセンサの構成(10)であって、前記センサの構成(10)が
    フレキシブル回路基板(300)と、
    前記フレキシブル回路基板(300)に取り付けられた複数の気圧センサ(400)と、
    前記フレキシブル回路基板(300)が周りを覆いかつ前記フレキシブル基板(300)が取り付けられている剛性コア(100)であって、それにより、前記剛性コア(100)から離れる向きに突出している前記気圧センサ(400)と共に前記剛性コア(100)を前記フレキシブル回路基板(300)が少なくとも部分的に覆っている、剛性コア(100)と、
    前記気圧センサ(400)を覆いかつ計測表面(210)を提供している、追従層(200)と
    を備える、センサの構成(10)。
  2. 前記剛性コア(100)がドームの形をしている、請求項1に記載のセンサの構成(10)。
  3. 前記剛性コア(100)が複数の平面部(111,112,113,121,122,123,131,132,133)を備え、各前記気圧センサ(400)が前記複数の平面部(111,112,113,121,122,123,131,132,133)の1つに配置されている、請求項1又は2に記載のセンサの構成(10)。
  4. 前記追従層(200)が、プラスチック材料又はゴムを含有するか、もしくはプラスチック材料又はゴムからなる、請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  5. 前記プラスチック材料が、熱可塑性、エラストマー、熱可塑性エラストマー、又は熱硬化性である、請求項4に記載のセンサの構成(10)。
  6. 前記追従層(200)が前記計測表面(210)にかかる力を、気圧センサ(400)の少なくとも部分的に中継する、請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  7. 複数の前記気圧センサ(400)が、前記フレキシブル回路基板(300)上の導体経路によってつながっている、請求項1から6のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  8. 前記フレキシブル回路基板(300)が、アスタリスクの形をしている、請求項1から7のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  9. 前記フレキシブル回路基板(300)が、中央部分(305)で接続されている複数の腕(310,320,330,340,350,360)を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  10. 複数の前記気圧センサ(400)が、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの距離での配置と、最大1mm、最大2mm、最大3mm、最大4mmの距離、又は最大5mmの距離での配置との少なくとも一方で配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  11. 前記センサの構成(10)が、ロボットの先端と、ロボットの操作要素との少なくとも一方である、請求項1から10のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  12. 前記剛性コア(100)が三次元造形で作られた部分である、請求項1から11のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
  13. 力を検知するセンサの構成(10)を作製する方法であって、前記方法が、
    フレキシブル回路基板(300)に取り付けられた複数の気圧センサ(400)と共にフレキシブル回路基板(300)を提供するステップと、
    剛性コア(100)を提供するステップと、
    前記フレキシブル回路基板(300)で前記剛性コア(100)を覆って、前記フレキシブル回路基板(300)を前記剛性コア(100)に取り付けるステップであって、それにより前記フレキシブル回路基板(300)が、前記剛性コア(100)から離れる向きに突出している前記気圧センサ(400)と共に前記剛性コア(100)を少なくとも部分的に覆う、前記取り付けるステップと、
    前記気圧センサ(400)を追従層(200)で覆うステップであって、それにより計測表面(210)を前記追従層(200)上に提供する、前記覆うステップと
    を備える、力を検知するセンサの構成(10)を作成する方法。
  14. 追従層(200)で前記気圧センサ(400)を覆うステップが、
    前記フレキシブル回路基板(300)の付いた前記剛性コア(100)をモールド(500)に置くステップと、
    前記気圧センサ(400)が材料で覆われるように、少なくとも部分的に前記モールド(500)に前記材料を充填するステップと、
    前記材料を前記追従層(200)に変えるステップと
    を備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記材料を変えるステップが、
    前記材料に覆われている、前記フレキシブル回路基板(300)の付いた前記剛性コア(100)を真空中に置くことで、前記材料を脱気するステップを備える、請求項14に記載の方法。
  16. 前記フレキシブル回路基板(300)を提供するステップが、
    シートから、前記フレキシブル回路基板(300)の少なくとも一部分を切るステップと、
    前記気圧センサ(400)を前記フレキシブル回路基板(300)上に配置して取り付けるステップと
    の一方のステップ又は両方のステップを備える、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記剛性コア(100)がドームの形をしている、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記剛性コア(100)が複数の平面部(111,112,113,121,122,123,131,132,133)を備え、
    各前記気圧センサ(400)が前記複数の平面部(111,112,113,121,122,123,131,132,133)の1つに位置するように、前記フレキシブル回路基板(300)が前記剛性コア(100)の周りに巻かれて前記剛性コア(100)に取り付けられる、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記追従層(200)が、プラスチック材料又はゴムを含有するか、もしくはプラスチック材料又はゴムからなる、請求項13から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記プラスチック材料が、熱可塑性、エラストマー、熱可塑性エラストマー、又は熱硬化性である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記追従層(200)が前記計測表面(210)にかかる力を、複数の気圧センサ(400)の少なくとも一部に中継する、
    請求項13から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 複数の前記気圧センサ(400)が、前記フレキシブル回路基板(300)上の導体経路によってつながっている、請求項13から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記フレキシブル回路基板(300)が、アスタリスクの形をしている、請求項13から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記フレキシブル回路基板(300)が、中央部分(305)で接続されている複数の腕(310,320,330,340,350,360)を備える、請求項13から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 複数の前記気圧センサ(400)が、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、又は少なくとも5mmの距離での配置と、最大1mm、最大2mm、最大3mm、最大4mm、又は最大5mmの距離での配置との少なくとも一方で配置されている、請求項13から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記センサの構成(10)が、ロボットの先端と、ロボットの操作要素との少なくとも一方である、請求項13から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記剛性コア(100)を提供するステップが、前記剛性コア(100)を三次元造形で作るステップを備える、請求項13から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記センサの構成(10)の力の推論の方法を実施するように構成された電子制御モジュールをさらに備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)又は請求項13から27のいずれか一項に記載の方法で作製されたセンサの構成(10)。
  29. 前記制御モジュールが、前記計測表面(210)の力のマップ(FM)を提供すべく、力の推論の前記方法を実施するように構成されていて、前記力のマップ(FM)が複数の力のベクトル(F)を備える、請求項28に記載のセンサの構成(10)。
  30. 前記力のマップ(FM)が、
    mm当たり少なくとも0.25の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも0.75の力のベクトル、mm当たり少なくとも1の力のベクトル、mm当たり少なくとも1.5の力のベクトル、mm当たり少なくとも2力のベクトルのいずれかを備えることと、
    mm当たり最大0.25の力のベクトル、mm当たり最大0.5の力のベクトル、mm当たり最大0.75の力のベクトル、mm当たり最大1の力のベクトル、mm当たり最大1.5の力のベクトル、mm当たり最大2の力のベクトルのいずれかを備えること
    との少なくとも一方である、請求項29に記載のセンサの構成(10)。
  31. 各力のベクトルが、垂直抗力成分と、第1せん断力成分と、第2せん断力成分とを備える、請求項29又は30に記載のセンサの構成(10)。
  32. 前記第1せん断力成分が第1せん断力に相当し、前記第2せん断力成分が第2せん断力に相当し、
    前記第1せん断力が前記第2せん断力に垂直である、請求項31に記載のセンサの構成(10)。
  33. 前記制御モジュールが、前記気圧センサ(400)からの温度値の読み出し用と、前記温度値に基づく前記センサの構成(10)の温度情報又は温度マップの提供用に構成されている、請求項28から32のいずれか一項に記載のセンサの構成(10)。
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