JP2023548015A - アルミニウムイオンビームを発生させるためのソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを流す場合におけるフッ素系分子共ガス - Google Patents

アルミニウムイオンビームを発生させるためのソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを流す場合におけるフッ素系分子共ガス Download PDF

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Abstract

ガス状のアルミニウム系イオンソース材料を有するイオン注入システム、イオン源、および方法が提供されている。ガス状のアルミニウム系イオンソース材料は、ジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)であってもよいし、DMACを含んでいてもよい。DMACは、室温において気相へと転移する液体である。イオン源は、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料を受け入れて当該材料をイオン化することにより、イオンビームを形成する。低圧ガスボトルは、1次ガスラインによって、イオン源のアークチャンバにDMACをガスとして供給する。離間した2次ガスラインは、フッ素含有分子などの共ガスをイオン源に供給する。共ガスおよびDMACは、エネルギー炭素クロスコンタミネーションを低減する、および/または、二重荷電アルミニウムを増加させる。

Description

発明の詳細な説明
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年10月30日に出願された米国仮出願第63/107,729号の利益を主張する。当該仮出願の全ての内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[分野]
本発明は、全般的にはイオン注入システムに関する。より具体的には、本発明は、ガス状のジメチルアルミニウムクロリド(塩化ジメチルアルミニウム:dimethylaluminum chloride,DMAC)からアルミニウムイオンを含むイオンビームを発生させるイオン注入システムに関する。
[背景]
金属イオンを用いたイオン注入の需要が高まっている。例えば、アルミニウムの注入は、パワーデバイス市場にとって重要である。パワーデバイス市場は、小規模ではあるが市場において急成長している。アルミニウムを含む多くの金属に関して、供給材料をイオン源に供給することは問題である。イオン源のアークチャンバの外部に位置している小型のオーブンである気化器を利用するシステムが従来から提供されている。当該オーブンによって金属塩が加熱され、イオン源に蒸気を供給するために十分な蒸気圧が生じる。しかしながら、オーブンはアークチャンバから離間しており、所望の温度まで加熱し、蒸気流を確立し、プラズマを発生させ、イオンビームを発生させるなどのためには時間を要する。さらに、ある金属種から複数の他の種への変更が望まれる場合、このような種の変更のためにオーブンが適切に冷却(クールダウン)されることを待つために時間を要する。
別の従来技術は、アルミニウムまたは別の金属などの金属を含有した材料(金属含有材料)をアークチャンバの内部に配置することを対象としている。アルミニウムの場合、金属含有材料は、酸化アルミニウム、フッ化アルミニウム、または窒化アルミニウムを含みうる。これらは全て、プラズマチャンバの約800℃の温度に耐えうる。このようなシステムでは、イオンがプラズマ内の材料から直接的に弾き出される。別の技術は、フッ素などのエッチャント(エッチング剤)を含有するプラズマを使用して、金属の化学エッチングを実現することを対象としている。これらの様々な技術を用いて、許容されるビーム電流が得られうる。ただし、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、および窒化アルミニウムの化合物(これらは全て良好な電気絶縁体である)は、比較的短時間(例:5~10時間)で、イオン源の近傍に位置する電極上に堆積される傾向にある。その結果、高電圧不安定性、および、注入されるイオンの注入量(dosage)の関連する変動などの、様々な有害な作用が見受けられる。
[概要]
そこで、本開示は、ガス状のジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)からアルミニウムイオンを含むイオンビームを発生させるためのシステムおよび装置を提供する。したがって、以下では、本発明の複数の態様についての基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された概要を提示する。この概要は、本発明の広い概観ではない。当該概要は、本発明の重要な要素を識別することを意図するものではないし、本発明の範囲を規定することを意図するものでもない。当該概要の目的は、後に記載する詳細な説明の序文として、本発明の一部のコンセプトを単純化した形にて示すことにある。
本開示の一態様によれば、イオン注入システムが提供される。ガス状のアルミニウム系イオンソース材料が提供される。イオン源は、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料を受け入れて、当該材料をイオン化することによって、当該材料からイオンビームを形成する。ビームラインアセンブリは、イオンビームを選択的に輸送する。エンドステーションは、イオンをワークピースに注入するためにイオンビームを受け入れる。
例えば、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料は、ジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)を含んでいる、または、DMACから成っている。例えば、DMACは、所定の負圧(例:真空圧力)において室温で気相へと転移する液体として格納されている。例えば、加圧ガスボトルは、DMACを収容するとともに、当該DMACをイオン源へと供給するように構成されている。例えば、イオン源は、アークチャンバを備えている。加圧ガスボトルは、アークチャンバにDMACを供給するように構成されている。DMACを加圧ガスボトルからアークチャンバへと輸送するために、1つ以上の専用供給ライン(管路)がさらに設けられていてよい。例えば、低圧ガス容器は、DMACを収容するとともに、1次(プライマリ)ガスラインを介して当該DMACをガスとしてイオン源のアークチャンバへと供給するように構成されている。
例えば、共ガス源(補助ガス源,co-gas source)と、1つ以上の専用供給ラインとは個別の離間した2次(セカンダリ)ガスラインと、が提供されている。共ガス源および2次ガスラインは、共ガスをイオン源へと供給するように構成されている。例えば、共ガスは、BF、SiF、PF、PF、NF、He+F、および、He+F+Arのうちの1つ以上を含んでいる。共ガス源は、加圧されていてもよいし、準大気圧(sub-atmospheric)ガス源であってもよい。別の例では、共ガスは、(i)フッ素含有化合物、および、(ii)フッ素と1つ以上の不活性ガス(希ガス)との混合物、のうちの1つ以上を含む。
例えば、フッ素含有分子およびDMACは、エネルギー炭素クロスコンタミネーション(energetic carbon cross-contamination,エネルギーを有する炭素によるクロスコンタミネーション)を低減するように設定されている。例えば、フッ素含有化合物は、二重荷電アルミニウムを流す場合に、より大きいビーム電流を生じさせるためにセラミックをエッチングするようにさらに設定されていてよい。例えば、共ガスは、不活性ガスと混合されたフッ素含有分子を含む。
真空システムがさらに提供されてもよい。当該真空システムは、イオン注入システムの1つ以上の包囲部分を実質的に排気するように構成されていてよい。例えば、イオン注入システムの1つ以上の包囲部分は、イオン源を含みうる。
別の例示的な態様によれば、イオン注入システムのためのイオン源が提供される。例えば、イオン源は、アークチャンバと、DMACソース材料と、DMACソース材料をアークチャンバに輸送するように構成された1つ以上のソース材料供給ラインと、を含んでいる。例えば、アークチャンバは、DMACソース材料をイオン化するように構成されている。例えば、加圧ガスボトルは、DMACソース材料を収容するように構成されていてよい。
例えば、1つ以上の共ガス供給ソースラインは、共ガスをアークチャンバに供給するようにさらに構成されていてよい。例えば、共ガスは、(i)フッ素含有化合物、および、(ii)フッ素と1つ以上の不活性ガスとの混合物、のうちの1つ以上を含みうる。例えば、共ガスは、BF、SiF、PF、PF、NF、He+F、および、He+F+Arのうちの1つ以上を含む。真空システムは、イオン源の1つ以上の包囲部分を実質的に排気するようにさらに構成されていてよい。
本発明の別の例示的な態様によれば、ワークピースにアルミニウムイオンを注入するための方法が提供される。当該方法は、例えば、DMACを含むアルミニウム系ソース材料をイオン源に供給するステップ(工程)を含んでいる。アルミニウム系ソース材料は、イオン源の内部においてイオン化される。アルミニウムイオンは、イオン源から引き出される。さらに、イオン化されたアルミニウム系ソース材料に由来するアルミニウムイオンがワークピースに注入される。
例えば、DMACは、加圧ガス源からイオン源のアークチャンバへと供給される。別の例では、共ガスがイオン源にさらに提供される。例えば、共ガスは、(i)フッ素含有化合物、および、(ii)フッ素と1つ以上の不活性ガスとの混合物、のうちの1つ以上を含みうる。例えば、当該共ガスは、BF、SiF、PF、PF、NF、He+F、およびHe+F+Arのうちの1つ以上を含みうる。
本発明のさらに別の例示的な態様によれば、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料を含むイオン注入システムが提供される。例えば、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料は、DMACを含んでいる、または、DMACから成っている。DMACは、室温において気相へと転移する液体である。例えば、イオン注入システムは、イオン源をさらに備える。当該イオン源は、アルミニウム系イオンソース材料を受け入れ、当該材料をイオン化し、かつ、当該材料からイオンビームを形成するように構成されている。例えば、ビームラインアセンブリは、イオンビームを選択的に輸送するように構成されている。エンドステーションは、イオンをワークピースに注入するためにイオンビームを受け入れるように構成されている。
例えば、ガス状のアルミニウム系イオンソース材料は、低圧ボトル内において液体状態にあり、イオン源への導入とともに気相へと転移する。
本発明のさらなる例示的な態様によれば、イオン源が提供されている。当該イオン源は、アークチャンバと、DMACソース材料を含むDMAC源とを備える。例えば、1つ以上の供給ラインは、DMAC源からアークチャンバへとDMACソース材料を輸送するように構成されている。例えば、DMACソース材料は、室温において気相へと転移する液体である。
例えば、1つ以上の供給ラインは、DMAC源からアークチャンバへとDMACソース材料を排他的に輸送するように構成された専用ガスラインを備える。別の例では、不活性ガスを含む不活性ガス源が提供されている。1つ以上の供給ラインは、アークチャンバへと不活性ガスを輸送するようにさらに構成されている。例えば、1つ以上の供給ラインは、DMACソース材料と不活性ガスとの混合物をアークチャンバに供給するように構成された単一の供給ラインを含みうる。別の例では、DMACソース材料と不活性ガスとは、共通の源内において予め混合されている。
例えば、共ガス源および1つ以上の共ガス供給ラインは、共ガス源からアークチャンバへと共ガスを供給するように構成されてよい。例えば、1つ以上の共ガス供給ラインと1つ以上の供給ラインとは、互いに異なっている。例えば、共ガスは、アークチャンバの内部においてエネルギー炭素クロスコンタミネーションを低減するように設定されているフッ素含有分子を含む。例えば、フッ素含有分子は、BF、PF、PF、NF、およびSiFのうちの1つ以上を含む。別の例では、セラミックターゲットが提供され、かつ、アークチャンバ内に配置されている。例えば、セラミックターゲットは、アルミニウムを含む。セラミックターゲットは、フッ素含有分子によってエッチングされる。
別の例では、共ガスは、複数のガスの予備混合物(pre-mixture)である。当該ガスの予備混合物の少なくとも1つの成分は、フッ素である。フッ素は、アークチャンバ内のエネルギークロスコンタミネーションを低減するように設定されている。例えば、ガスの予備混合物は、フッ素に加えて、アルゴンおよびヘリウムのうちの1つ以上を含む。例えば、ガスの予備混合物は、(Ar+F)、(He+F)、および(Ar+He+F)のうちの1つ以上を含む。
そこで、1つの例示的な態様によれば、アルミニウムイオンを注入するためのイオン注入システムが提供される。電極電源は、アークチャンバ内の電極(例:カソード)に電気的に接続されている。(例:液体状態の)DMACを収容するプロセスガス源は、プロセスガス供給ラインを介してアークチャンバに流体的に接続されている。プロセスガス供給ラインは、プロセスガス源からアークチャンバへと、ガス形態のDMACを選択的に輸送するように構成されている。例えば、電極は、電極電源から当該電極に供給されるエネルギー(例:電流)に少なくとも部分的に基づいて、アークチャンバの内部において、DMACからプラズマを形成する(発生させる)ように構成されている。したがって、少なくともCを発生させるために、DMACはイオン化されるか、あるいは分解または解離されられる。Cは、原子状アルミニウム(atomic aluminum)の質量に近い質量を有している。
例えば、フッ素を含む共ガスを収容する共ガス源がさらに提供されている。例えば、フッ素は、分子状であってもよいし、不活性ガスと混合されたガス形態であってもよい。例えば、共ガス供給ラインは、共ガス源とアークチャンバとを流体的に接続する。共ガス供給ラインは、共ガス源からアークチャンバへと共ガスを選択的に輸送するように構成されている。例えば、共ガス供給ラインは、プロセスガス供給ラインとは異なっており、かつ、当該プロセスガス供給ラインから離間している。例えば、共ガス源からのフッ素は、少なくともCと反応してCFを発生させるように構成されている。CFを発生させることによって、アークチャンバ内に残っている(available)Cが最小化される。これにより、有益であることに、原子状アルミニウムとは異なる原子質量を有するCFが、後続する質量分析によって、アルミニウムイオンから分離されうる。
別の例では、引出電極が提供されている。引出電極は、アークチャンバに対する当該引出電極のバイアスに基づいて、当該アークチャンバからアルミニウム系イオンビームを引き出すように構成されている。例えば、引出電極がアークチャンバの引出開口の近傍に配置されていることにより、アルミニウム系イオンビームが形成される。例えば、質量分析器が、引出電極の下流にさらに配置されている。質量分析器は、アルミニウム系イオンビームを質量分析してCFを除去する(取り除く)ように構成されている。これにより、質量分析後アルミニウムイオンビーム(質量分析されたアルミニウムイオンビーム)を画定できる。そして、有益であることに、質量分析後アルミニウムイオンビーム内のCに起因するエネルギークロスコンタミネーションが最小化される。
別の例では、セラミックターゲットがアークチャンバ内にさらに配置されるか、あるいは別の方法によってセラミックターゲットがアークチャンバ内に提供される。セラミックターゲットは、アルミニウムを含む。フッ素は、セラミックターゲットをエッチングしてアルミニウム系イオンビームのビーム電流を増加させるように構成されている。例えば、アルミニウム系イオンビームは、二重荷電アルミニウムイオンを含みうる。
上述の目的および関連する目的を達成するために、本開示は、以下にて十分に説明されており、特許請求の範囲において特に挙示されている構成を含んでいる。以下の説明および添付の図面は、本発明の例示的な実施形態を詳細に示している。しかし、これらの実施形態は、本発明の原理を用いる種々の方法の一部を示しているにすぎない。本発明の他の目的、利点、および新規な構成は、図面を参照することにより本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
本開示の複数の態様に係る、イオンソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを利用する例示的な真空システムのブロック図である。 複数の例に係るアルミニウムイオンビームの様々なスペクトルを示すグラフである。 複数の例に係る様々なスペクトルの比較を示すチャートである。 ガス状のイオンソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを使用して、アルミニウムイオンをワークピースに注入するための例示的な方法を示す。
[詳細な説明]
本開示は、イオン注入システムおよび当該イオン注入システムに関連するイオンソース材料を全般的に対象としている。より具体的には、本開示は、種々の温度においてシリコン(ケイ素)、シリコンカーバイド(炭化ケイ素)、または他の半導体基材を電気的にドープするための原子状イオンを発生させるためのイオンソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを使用する、上記イオン注入システムのためのコンポーネントに関する。有益であることに、本開示は、イオンソース材料としてジメチルアルミニウムクロリドを使用する場合、アルミニウム注入時における炭素エネルギークロスコンタミネーションを最小化する。さらに、本開示は、引出電極上およびソースチャンバコンポーネント上の様々な堆積物を最小化する。したがって、本開示は、関連するアーク放電(アーキング)およびグリッチングを低減し、イオン源および関連する電極の全体的な寿命をさらに増加させる。
そこで、以下では、図面を参照して本発明を説明するが、全体を通じて、同様の要素(部材)を指すために同様の参照番号が使用されてよい。これらの態様の説明は、単なる例示であり、限定的な意味として解釈されるべきではないことを理解されたい。以下の記載では、説明のために、本発明についての十分な理解を提供するために、多数の具体的な詳細部が開示されている。しかしながら、これらの具体的な詳細部が無くとも本発明を実施できることは当業者には明らかであろう。また、本発明の範囲は、以下に説明する実施形態または例によって限定されるものではなく、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが意図されている。
図面は、本開示の実施形態についての複数の態様の例示を与えるために提供されており、したがって、概略的なものにすぎないと見なされるべきであることにも留意されたい。特に、図面に示される要素は、必ずしも互いに一定のスケールではない。また、図面における様々な要素の配置は、それぞれの実施形態についての明確な理解を提供するために選択されており、必ずしも本発明の実施形態に係る実装における様々なコンポーネントの実際の相対位置を表現したものであると解釈されるべきではない。さらに、本明細書に記載の様々な実施形態および例における構成は、別段の定めがない限り、互いに組み合わせられてよい。
以下の説明において、図面に示されている、または、本明細書において説明されている機能ブロック、デバイス、コンポーネント、または他の物理的もしくは機能的なユニットの間の任意の直接的な接続または結合は、間接的な接続または結合によっても実装されてよいことについても理解されたい。さらに、図面に示されている機能ブロックまたはユニットは、ある実施形態では個別の構成として実装されてもよく、代替的には、別の実施形態では、完全にまたは部分的に共通の構成として実装されてもよいことを理解されたい。
イオン注入は、半導体デバイス製造において、半導体材料および/またはウェハ材料にドーパントを選択的に注入するために用いられる物理的プロセスである。したがって、注入の挙動は、ドーパントと半導体材料との間の化学的相互作用に依存しない。イオン注入のために、イオン注入装置のイオン源からのドーパント原子/分子はイオン化され、加速させられ、イオンビームへと形成され、分析され、ウェハを横切るように掃引されるか、あるいは、ウェハがイオンビームを通るように移動させられる。ドーパントイオンは、ウェハと物理的に衝突して表面に入射し、当該表面の下方において自身のエネルギーに関連する深さにて静止する。
典型的には、イオン注入装置内のイオン源は、アークチャンバ内においてソース材料をイオン化することによってイオンビームを発生させる。ソース材料の成分は、所望のドーパント元素である。次いで、所望のドーパント元素は、イオン化されたソース材料から、イオンビームの形態として引き出される。
本開示についての全般的な理解を得るために、本開示の一態様によれば、図1は、例示的な真空システム100を示す。本例における真空システム100は、イオン注入システム101を備える。しかしながら、プラズマ処理システムまたは他の半導体処理システムなど、様々な他のタイプの真空システムも考慮されている。一例として、イオン注入システム101は、ターミナル102と、ビームラインアセンブリ104と、エンドステーション106とを備える。
一般的には、ターミナル102内のイオン源108は、電源110に接続されており、イオン源からのドーパントガスを複数のイオンへとイオン化してイオンビーム112を形成する。本例におけるイオンビーム112は、質量分析器114(例:ビームステアリング装置)を通って、開口116から出て、エンドステーション106に向かかうように方向付けられている。例えば、質量分析器114は、磁石などの磁界発生コンポーネントを含んでいる。質量分析器114は、イオンビーム112の経路117と交差する磁界を供給するように動作し、イオンビームに由来するイオンを、質量(例:質量対電荷比率)に応じて変化する軌道にて偏向させる。磁界を通って移動するイオンは、経路117に沿って所望の質量の個別のイオンを導くとともに、望ましくない質量のイオンを当該経路から離すように偏向させる力を受ける。エンドステーション106の内部において、イオンビーム112は、ワークピース118(例:シリコンウェハなどの半導体、ディスプレイパネルなど)に衝突する。当該ワークピースは、チャック120(例:静電チャックまたはESC)に選択的にクランプされている、または、取り付けられている。注入されたイオンは、ワークピース118の格子の内部に埋め込まれると、当該ワークピースの物理的特性および/または化学的特性を変化させる。このため、イオン注入は、半導体デバイス製造および金属仕上げなどに加えて、材料科学研究における様々な用途にも用いられている。
本開示のイオンビーム112は、ペンシルビーム、スポットビーム、リボンビーム、走査ビーム(スキャンビーム)、または、イオンがエンドステーション106に向けて導かれる任意の他の形態などの、任意の形態をとりうる。このような形態は全て、本開示の範囲内であると考慮されている。
例示的な一態様によれば、エンドステーション106は、真空チャンバ124などのプロセスチャンバ122を備えている。プロセス環境126が、当該プロセスチャンバに関連付けられている。プロセス環境126は、プロセスチャンバ122内に概ね存在している。また、例えば、プロセスチャンバは、真空源128(例:真空ポンプ)によって生じた真空を含んでいる。当該真空源は、プロセスチャンバに接続されており、当該プロセスチャンバをほぼ(実質的に)排気するように構成されている。さらに、真空システム100の全体的な制御のために、コントローラ130が設けられている。
本開示は、自身の表面に形成されたシリコンカーバイド系デバイスを有するワークピース118が、特に電気自動車などの高電圧かつ高温のデバイスに使用される用途において、シリコン系デバイスよりも良好な熱的特性および電気的特性を有することが見出されたことを理解している。しかしながら、シリコンカーバイドへのイオン注入は、シリコンワークピースに使用されるものとは異なるクラスの注入ドーパントを利用している。シリコンカーバイド注入では、アルミニウム、リン、および窒素の注入がしばしば実行される。例えば、窒素注入は、窒素を気体として導入できるので、比較的単純であり、比較的容易な調整(チューニング)および洗浄(クリーニング)などを提供する。しかしながら、アルミニウムは、現在知られているアルミニウムの良好な気溶液(gaseous solution)がほとんどないので、より困難である。
例えば、本発明は、イオンビーム112を形成するために、イオンソース材料132がイオン源108のアークチャンバ134に供給されることを意図している。イオンビーム112は、関連する引出電極142の電気的なバイアスを介して、アークチャンバ134の引出開口140を通じて引き出される。後続するアルミニウムイオンの注入のためのイオンビーム112を発生させるために、ガス状の形態にて安全かつ効率的にイオン源108に供給されうる材料は、これまで存在していなかった。これまでは、いずれかの固体ソース材料(不図示)が、加熱気化器アセンブリ(不図示)内に配置されていた。この場合、得られたガスは、アークチャンバ134内へと供給される。あるいは、AlまたはAlNなどの固体かつ高温のセラミック(不図示)がアークチャンバ内に配置される。アークチャンバ内において、当該セラミックはフッ素系ガスによってエッチングされる。
しかしながら、これらの技術は両方とも、実質的な制限を有しうる。例えば、気化器が固体材料を気相へと転移させるために必要な温度に達する時間は、30分より長くなりうる。このことは、ツールの生産性に影響を及ぼしうる。さらに、異なるドーパントガスがアークチャンバ内に導入されることが望まれる場合、ソース材料がもはや気相ではなくなるように気化器の温度を後続して低下させるために必要な時間は、30分よりも長くなりうる。この時間は、一般的には種間の移行時間と称される。当該移行時間は、イオン注入装置の生産性を低下させうる。
さらに、フッ素系ドーパントガス(例:BF、NF、PF、PF)を用いて酸化アルミニウム(Al)または窒化アルミニウム(AlN)のセラミックをエッチングする場合、反応の結果として得られる副生成物(例:AlF、Al、N、およびAlNとALとの中性物質)は、引出電極上に絶縁コーティングを形成しうる(例えば、負の電圧において)。このことは、次に、電荷の蓄積を引き起こし、イオン源アークスリット光学プレートへの後続する放電を引き起こしうる(例えば、正の電圧において)。したがって、ツールの生産性がさらに低下する。
本発明のイオン注入システム101は、イオンソース材料132としてガス状のジメチルアルミニウムクロリド(C10AlCl、DMACとも称される)を供給し、アルミニウム系材料をガス形態にてイオン源108のアークチャンバ134へと有利に供給する。例えば、アークチャンバ134にDMACをガス形態にて供給することは、有益であることに、材料の加熱(ウォームアップ)および冷却(クールダウン)のための待機時間もなく、かつ、従来のシステムにおいて観察されていた引出電極上における絶縁材料の形成もなく、種間のより速い移行時間(例:5分未満)を実現する。
DMACは、例えば所定圧力(例:真空)において室温で気相へと転移する液体として加圧ガスボトル内に貯蔵されている。例えば、イオンソース材料132(例:DMAC)は、高反応性材料(自然発火性)であるため、専用の1次ガスライン136を介してアークチャンバ134へと選択的に供給される。(例:BF、PFなどの)フッ素含有ガス源144が、2次ガスライン146を介してアークチャンバ134へと選択的に供給される。1次ガスライン136および2次ガスラインは、個別の離間したガスラインである。フッ素含有ガス源144は、例えば、少なくとも1つの成分がフッ素であるガスの分子または予備混合物である。
発明者らは、単一荷電(singly-charged)アルミニウム(Al+)について大きいビーム電流(例:約30maより大きい)が達成されうるが、二重荷電(doubly-charged)(Al++)についてのビーム電流は十分に小さい(例:約5maより小さい)ことを観察した。二重荷電アルミニウムの発生を促進するために、例えば、AlNまたはAlのいずれかから成るセラミックターゲットが、シャフト上または当該シャフトの近傍に配置されてよい。当該シャフトは、耐熱金属から成っており、負電位にバイアスされうる、例えば、当該シャフトを負電位にバイアスすることにより、イオンを表面に向けて加速する負電界が発生する(例:イオン電流が増加する)。これにより、次いで、耐熱金属シャフトおよびアルミニウム系のセラミックターゲットの温度が上昇する。フッ素系ガス分子を用いた場合、この温度上昇は、アルミニウム系セラミックのエッチング速度(エッチングレート)を増加させ、AlFを発生させる。次いで、AlFは、プラズマ内において分解され、AL+およびFが生じる。例えば、下記の反応、
AlN+F→AlF+N (1)
および、
Al+F→AlF+O (2)
が生じうる。
セラミックターゲットに対する付随的なスパッタリングも生じ、窒素、酸素、およびアルミニウムの中性粒子が生じる。当該中性粒子は、プラズマの内部においてさらにイオン化されうる。DMAC、ならびに、(i)(例:BF、PF、PFなどの)フッ素含有分子、および、(ii)少なくとも1つの成分がフッ素である他のガスの予備混合物(例:BF+Ar、He+Fなど)、のうちの1つ以上と併せて、アルミニウム系のスパッタリング/エッチングターゲットを提供することは、イオン源に対するDMACのより低い流量を実現する。その結果、(例:電荷交換の減少、より長い平均自由行程に起因して)アークチャンバの内圧を減少させることができる。このことは、二重荷電アルミニウムイオンの発生にさらに有益でありうる。
例えば、フッ素と水素との反応は、二重荷電アルミニウムの発生に有益である。なぜなら、高い水素レベルは、下記の反応、
H+F→HF (3)
によって、さらに低い二重荷電アルミニウムの電流と相関しているためである。
さらに、DMACの塩素成分は、AlNおよび/またはAlをエッチングして、下記、
Al+Cl→AlCl (4)
の通りAlClを発生させる。次いで、AlClは、プラズマ内においてイオン化されうる。
別の例によれば、DMACを流す場合に共ガスとしてフッ素系分子を使用することのさらなる利点は、エネルギー炭素クロスコンタミネーションの低減である。共ガスは、(i)フッ素含有分子、および、(ii)フッ素と1つ以上の不活性ガスとの混合物、のうちの1つ以上を含みうる。例えば、共ガスは、BF、SiF、PF、PF、NF、He+F(HeFと称される場合もある)、および、He+F+Ar(HeFArと称される場合もある)のうちの1つ以上を含む。例えば、フッ素系化合物(例:BF)、または、少なくとも1つの成分がフッ素である他のガスの予備混合物(例:He+F)を、DMACの供給に加えることにより、図2のグラフ200に示す通り、85Vバイアス電極のAMUスペクトル202を、BFの供給を伴う85Vバイアス電極のAMUスペクトル204と比較すると、コンタミネーションレベルが2.05e17から1e17へと約50%低下していることが観察された。
図2のAMUスペクトル202、204、206、および208の比較と、図3に示すAMUスペクトル値比較300とに少なくとも部分的に基づいて、本開示は、このような変動の潜在的なメカニズムを理解している。例えば、フッ素(F)は、炭素(C)から水素(H)原子を捕捉(scavenge)しうるので、C+種の発生を低減させる(例:CはAl+とほぼ同じ原子量である)。また、別の例では、フッ素(F)は、炭素-炭素結合(C-C)を切断(break)しうる。すなわち、下記の反応、
+5F→2CF+3HF (5)
が生じ、CFが生じうる。
図4は、アルミニウムイオンをワークピースに注入するための例示的な方法400を示す。例示的な方法は、一連のアクト(行為)またはイベント(事象)として本明細書において例示および説明されている。ただし、本発明は当該アクトまたはイベントの例示されている順序によって限定されないことがさらに理解されるべきである。一部のステップは、異なる順序で生じうる、および/または、本明細書において例示および説明されているステップとは別のステップと同時に生じうるためである。加えて、本発明に係る方法を実施するために、例示された全てのステップが必要とされるわけではない。さらに、当該方法は、本明細書において例示および説明されているシステムに関連して実施されるのみならず、説明されていない他のシステムとも関連して実施されうる。
例示的な一態様によれば、図4のアクト402において、ガス状のイオンソース材料が、ジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)の形態にて供給される。ガス状のイオンソース材料は、例えば、低圧ボトル(例:約10~15torr)内に供給されてよい。アクト404において、DMACは、ガスとして低圧ボトルからイオン源のアークチャンバへと流される。アクト406において、DMACを含むイオンソース材料は、イオン源の内部においてイオン化され、アルミニウムイオンが生じる。アクト408において、アルミニウムイオンを含むイオンビームを形成するために、アルミニウムイオンがイオン源から引き出される。アクト410において、アルミニウムイオンがワークピースに注入される。
以上、所定の1つ以上の本実施形態について説明したが、上述した当該実施形態は本発明の一部の実施形態の実装のための例にすぎず、本発明の適用範囲はこれらの実施形態に限定されるものではない。特に、上記コンポーネント(アセンブリ、デバイス、回路など)によって実現される様々な機能に関して、当該コンポーネントを説明するために使用される用語(「手段」(means)への言及を含む)は、別段の定めがない限り、本明細書において例示されている本発明の例示的な実施形態において機能を実現する開示されている構造と構造的に等価ではないが、説明されているコンポーネントの指定された機能を実現する任意のコンポーネント(すなわち、機能的に等価である)に対応することが意図されている。さらに、本発明の特定の構成は、複数の実施形態のうちのただ1つのみに対して開示されてきたが、当該構成は所与または特定の用途にとって望ましくかつ有利な他の実施形態における1つ以上の構成と組み合わされられうる。したがって、本発明は、上述の実施形態に限定されるわけではなく、添付の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが意図されている。

Claims (20)

  1. アルミニウムイオンを注入するためのイオン注入システムであって、
    電極電源と、
    上記電極電源に電気的に接続された電極を有するアークチャンバと、
    ジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)を収容するプロセスガス源と、
    上記プロセスガス源と上記アークチャンバとに流体的に接続されたプロセスガス供給ラインと、
    フッ素を含む共ガスを収容する共ガス源と、
    上記共ガス源と上記アークチャンバとに流体的に接続された共ガス供給ラインと、を備えており、
    上記プロセスガス供給ラインは、上記プロセスガス源から上記アークチャンバへと上記DMACを選択的に輸送し、
    上記電極が、上記電極電源から上記電極へと供給されるエネルギーに少なくとも部分的に基づいて、上記アークチャンバ内において上記DMACからプラズマを発生させることによって上記DMACが分解され、原子状アルミニウムに近い質量を有するCが少なくとも生じ、
    上記共ガス供給ラインは、上記共ガス源から上記アークチャンバへと上記共ガスを選択的に輸送し、
    上記共ガス供給ラインは、上記プロセスガス供給ラインとは異なっており、
    上記フッ素が少なくとも上記Cと反応することによってCFが生じ、上記アークチャンバ内に残っているCの量が最小化される、イオン注入システム。
  2. 上記プロセスガス源は、上記DMACを液体状態に維持する、請求項1に記載のイオン注入システム。
  3. 上記プロセスガス源は、上記DMACを収容する加圧ガスボトルを含んでいる、請求項2に記載のイオン注入システム。
  4. 上記共ガスは、フッ素含有分子を含んでいる、請求項1に記載のイオン注入システム。
  5. 上記フッ素含有分子は、BF、SiF、PF、PF、またはNFを含んでいる、請求項4に記載のイオン注入システム。
  6. 上記共ガスは、所定の濃度のフッ素ガス(F)と混合された不活性ガスを含んでいる、請求項1に記載のイオン注入システム。
  7. 上記不活性ガスは、ヘリウムおよびアルゴンのうちの1つ以上を含んでいる、請求項6に記載のイオン注入システム。
  8. 上記共ガス源は、1つ以上の加圧ガス源を含んでいる、請求項1に記載のイオン注入システム。
  9. 上記イオン注入システムは、
    引出電極と、
    上記引出電極の下流に配置された質量分析器と、をさらに備えており、
    上記引出電極は、上記アークチャンバに対する上記引出電極のバイアスに基づいて、上記アークチャンバからアルミニウム系イオンビームを引き出し、
    上記質量分析器が上記アルミニウム系イオンビームを質量分析して上記CFを除去することによって、質量分析後アルミニウムイオンビームが画定され、上記質量分析後アルミニウムイオンビーム内のCに起因するエネルギークロスコンタミネーションが最小化される、請求項1に記載のイオン注入システム。
  10. 上記イオン注入システムは、上記アークチャンバ内に配置されたセラミックターゲットをさらに備えており、
    上記セラミックターゲットはアルミニウムを含んでおり、上記フッ素が上記セラミックターゲットをエッチングする、請求項9に記載のイオン注入システム。
  11. 上記アルミニウム系イオンビームは、二重荷電アルミニウムイオンを含んでいる、請求項10に記載のイオン注入システム。
  12. ワークピースにアルミニウムイオンを注入するシステムであって、
    イオン源と、
    引出電極と、
    質量分析器と、を備えており、
    上記イオン源は、
    電極電源に動作可能に接続された1つ以上の電極を有しており、かつ、引出開口をさらに有するアークチャンバと、
    ジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)を収容するプロセスガス源と、
    上記プロセスガス源を上記アークチャンバに流体的に接続するプロセスガス供給ラインと、
    フッ素を含む共ガスを収容する共ガス源と、
    上記共ガス源を上記アークチャンバに流体的に接続する共ガス供給ラインと、を備えており、
    上記プロセスガス供給ラインは、上記プロセスガス源から上記アークチャンバへと上記DMACを選択的に輸送し、
    1つ以上の上記電極が、上記電極電源から上記電極へと供給されるエネルギーに少なくとも部分的に基づいて、上記アークチャンバ内において上記DMACからプラズマを発生させることによって上記DMACが分解され、原子状アルミニウムに近い質量を有するCが少なくとも生じ、
    上記共ガス供給ラインは、上記共ガス源から上記アークチャンバへと上記共ガスを選択的に輸送し、
    上記共ガス供給ラインは、上記プロセスガス供給ラインとは異なっており、
    上記フッ素が少なくとも上記Cと反応することによってCFが生じ、上記アークチャンバ内に残っているCの量が最小化され、
    上記引出電極は、上記アークチャンバの上記引出開口の近傍に位置しており、
    上記引出電極は、上記アークチャンバに対する上記引出電極のバイアスに基づいて、上記アークチャンバからアルミニウム系イオンビームを引き出し、
    上記質量分析器は、上記引出電極の下流に配置されており、
    上記質量分析器が上記アルミニウム系イオンビームを質量分析して上記CFを除去することによって、質量分析後アルミニウムイオンビームが画定され、上記質量分析後アルミニウムイオンビーム内のCに起因するエネルギークロスコンタミネーションが最小化される、システム。
  13. 上記プロセスガス源は、上記DMACを収容する加圧ガスボトルを含んでいる、請求項12に記載のシステム。
  14. 上記共ガスは、BF、SiF、PF、PF、またはNFのうちの1つ以上を含んでいる、請求項12に記載のシステム。
  15. 上記共ガスは、所定の濃度のフッ素ガス(F)と混合された不活性ガスを含んでいる、請求項12に記載のシステム。
  16. 上記システムは、上記アークチャンバ内に配置されたセラミックターゲットをさらに備えており、
    上記セラミックターゲットは、アルミニウムを含んでおり、
    上記フッ素は、上記セラミックターゲットをエッチングし、上記アルミニウム系イオンビームのビーム電流を増加させる、請求項12に記載のシステム。
  17. 上記アルミニウム系イオンビームは、二重荷電アルミニウムイオンを含んでいる、請求項16に記載のシステム。
  18. ワークピースにアルミニウムイオンを注入するシステムであって、
    イオン源と、
    引出電極と、
    質量分析器と、を備えており、
    上記イオン源は、
    引出開口を有するアークチャンバと、
    電極電源に電気的に接続された1つ以上の電極と、
    上記アークチャンバ内に配置されており、かつ、アルミニウムを含むセラミックターゲットと、
    液体形態のジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)を収容するプロセスガス源と、
    上記プロセスガス源を上記アークチャンバに流体的に接続するプロセスガス供給ラインと、
    フッ素を含む共ガスを収容する共ガス源と、
    上記共ガス源を上記アークチャンバに流体的に接続する共ガス供給ラインと、を備えており、
    上記プロセスガス供給ラインは、上記プロセスガス源から上記アークチャンバへと上記DMACをガス状の形態にて選択的に輸送し、
    1つ以上の上記電極が、上記電極電源から上記電極へと供給されるエネルギーに少なくとも部分的に基づいて、上記アークチャンバ内において上記DMACからプラズマを発生させることによって、上記DMACが分解され、原子状アルミニウムに近い質量を有するCが少なくとも生じ、
    上記共ガス供給ラインは、上記共ガス源から上記アークチャンバへと上記共ガスを選択的に輸送し、
    上記共ガス供給ラインは、上記プロセスガス供給ラインとは異なっており、
    上記フッ素が少なくとも上記Cと反応することによってCFが生じ、上記アークチャンバ内に残っているCの量が最小化され、
    上記フッ素は、上記セラミックターゲットをエッチングし、
    上記引出電極は、上記アークチャンバの上記引出開口の近傍に位置しており、
    上記引出電極は、上記アークチャンバに対する上記引出電極のバイアスに基づいて、上記アークチャンバからアルミニウム系イオンビームを引き出し、
    上記質量分析器は、上記引出開口の下流に配置されており、
    上記質量分析器が上記アルミニウム系イオンビームを質量分析して上記CFを除去することによって、質量分析後アルミニウムイオンビームが画定され、上記質量分析後アルミニウムイオンビーム内のCに起因するエネルギークロスコンタミネーションが最小化される、システム。
  19. 上記フッ素は、上記セラミックターゲットをエッチングし、上記アルミニウム系イオンビームのビーム電流を増加させる、請求項16に記載のシステム。
  20. 上記セラミックターゲットは、AlまたはAlNを含んでいる、請求項16に記載のシステム。
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