JP2023545488A - 空間パターンを用いた血管閉塞の識別 - Google Patents

空間パターンを用いた血管閉塞の識別 Download PDF

Info

Publication number
JP2023545488A
JP2023545488A JP2023522892A JP2023522892A JP2023545488A JP 2023545488 A JP2023545488 A JP 2023545488A JP 2023522892 A JP2023522892 A JP 2023522892A JP 2023522892 A JP2023522892 A JP 2023522892A JP 2023545488 A JP2023545488 A JP 2023545488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brain
individual
perfusion
images
diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023522892A
Other languages
English (en)
Inventor
アンビカ アムコトゥワ、シャリニ
バンマー、ローラント
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ischemaview Inc
Original Assignee
Ischemaview Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ischemaview Inc filed Critical Ischemaview Inc
Publication of JP2023545488A publication Critical patent/JP2023545488A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0012Biomedical image inspection
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10081Computed x-ray tomography [CT]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10088Magnetic resonance imaging [MRI]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20081Training; Learning
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20084Artificial neural networks [ANN]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30016Brain
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30101Blood vessel; Artery; Vein; Vascular
    • G06T2207/30104Vascular flow; Blood flow; Perfusion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して取得された個体の画像を解析して、血液の供給が途絶した個体の脳の領域を特定することができる。画像を使用して、個体の脳の1つ以上の領域への血流の途絶を示す警報を生成することができる。画像を使用して、異常が存在し得る個体の脳の血管セグメント(例えば、M1、M2、M3、M4、...)及び枝(MCA、ACA、PCA)を識別することができる。

Description

組織への血流が途絶すると、人体内の組織に損傷が生じる可能性がある。組織への血流の低下は、血管閉塞、血管の破裂、血管の狭窄、又は血管の圧迫などのいくつかの原因を有し得る。組織への損傷の重症度は、組織への血流途絶の程度、及び組織への血流が途絶している時間に依存し得る。組織への血液供給が長期間にわたって不十分である状況では、組織が梗塞を起こす可能性がある。梗塞組織は、血液供給の欠如による組織の細胞の死から生じ得る。
必ずしも一定の縮尺で描かれていない図面において、同様の数字は、異なる図における同様の構成要素を説明することがある。任意の特定の要素又は動作の説明を容易に識別するために、参照番号における最上位桁(単数又は複数)は、その要素が最初に紹介される図番を指す。いくつかの実装形態は、限定ではなく例として示されている。
1つ以上の例示的な実装形態による、異常が存在する脳の血管を特定するための計算アーキテクチャの概略図である。 1つ以上の実装形態による、画像データから得られた空間パターンを解析するための1つ以上の計算モデルを訓練及び実装するための計算アーキテクチャ200を示す。 1つ以上の例示的な実装形態による、異常が存在する脳の血管を特定するプロセスのフロー図である。 1つ以上の例示的な実装形態による、本明細書に記載の任意の1つ以上の方法を実行するために1つ以上の機械可読媒体から命令を読み取って実行することができる、コンピュータシステムの形態のマシンの構成要素を示すブロック図である。 1つ以上の例示的な実装形態による、本明細書に記載の1つ以上のハードウェアアーキテクチャと併せて使用することができる代表的なソフトウェアアーキテクチャを示すブロック図である。 画像データの後ろ向き研究に関する患者の人口統計及び血管閉塞の位置を含む第1の表を含む。 maxあり及びTmaxなしでのCTA上のDVOの検出についての読影者の診断能を含む第2の表を含む。 近位M2-MCA閉塞を有する22人の患者を除外した、n=118(DVOあり48人、DVOなし70人)の、Tmaxあり及びTmaxなしでのCTA上のDVOの検出についての読影者の診断能を含む第3の表を含む。 DVOを有さない患者における遅延領域のない正常なTmaxマップの選択されたスライスを示す第1の画像A、左遠位ACA領域における顕著な遅延を示すTmaxマップ(選択されたスライス)を示す第2の画像B、及び右脚脱力を呈したこの72歳女性における原因A4セグメントACA閉塞(赤色矢印)を示す体軸方向CTA MIPを示す第3の画像Cを含む。 DVOを有する患者及びDVOを有さない患者におけるCTAを読影するのに要した時間の箱ひげ図を参照基準に対して示す。赤い破線は、時間の中央値を示し、ボックスの上端及び下端は、それぞれ第1及び第3の四分位数を示し、ノッチは、中央値の95%信頼区間を表し、ひげは、第5及び第95の百分位数に延びる。外れ値を丸で示す。両方の読影者で、読影は、Tmaxを用いた場合、Tmaxを用いなかった場合よりも有意に速かった(p<0.001)。時間の広がりも、Tmaxありで減少している。 maxが、以下を含むCTA上のDVOの検出を支援した例を示す。画像Aでは、Tmax遅延>10秒は、突然の失語症の発症を示した54歳女性の左MCA上位M2分裂領域において明らかである。画像Bでは、矢状CTA MIP(選択されたスライス)は、閉塞(赤色矢印)を示す。これは、Tmaxなしでは2人の読影者のみによって検出されたが、Tmaxありでは4人の読影者全てによって検出された。画像Cでは、くさび形の領域Tmax遅延が、83歳男性の右頭頂葉に見られた。画像Dでは、体軸方向CTA MIP上に示される右頭頂M4閉塞(赤色矢印)は、Tmaxなしでは2人の読影者のみによって検出され、Tmaxありでは4人の読影者全てによって検出された。 患者選択フローチャートを示す。本発明者らの施設において、急性虚血性脳卒中の疑いを示し、ECR時間枠内にあった(及びその他の点で臨床適格性基準を満たした)全ての患者は、標準治療として非増強CT、CTA、及びCTPを用いた緊急マルチモーダルCTを受けた。*CTAは、頭頂まで延びず、したがって、前大脳動脈A4及びA5セグメントは、カバーされなかった。 Cohenのk統計量を使用して求められた、読影者のペアの間での、Tmaxあり及びTmaxなしでのCTA上のDVOの存在に関する読影者間の一致を示す。Tmaxなしでは、読影者間の一致は、中程度の一致又は実質的な一致のいずれかであった。一致は、Tmaxの使用により、読影者の全てのペアで実質的な一致又はほぼ完全な一致のいずれかに増加した。 画像A~Dを含む診断確信度のシフト解析を示す。解析が(参照基準に対して)DVOを有する患者に限定された場合、全ての読影者で信頼度の正のシフトがあった。より多くの患者が、閉塞を有する「可能性が非常に高い」と識別された。E~H。(参照基準に対して)DVOを有さない患者では、DVOが存在しないことへの信頼度が増加した。より多くの患者が、閉塞を有する「可能性が非常に低い」と見なされた。 DVOに起因しないTmax遅延を示す。これらは、研修医を偽陽性に導いた。画像Aでは、Tmax遅延>6秒が、突然の右側脱力の発症を呈した83歳女性のTmaxマップからのこの選択されたスライス上の左遠位ACA領域(矢印)において見られる。画像Bでは、CTAは、対応する領域における発達性静脈異常(矢印)と一致する静脈構造を示す。遠位ACA閉塞は明らかでなかった。画像Cでは、相対的脳血液量マップは、静脈異常内の血液プール(矢印)を示す。経験を積んだ読影者は、Tmax遅延の原因を認識して、DVOを却下した。画像Dでは、左半球Tmax遅延は、一過性の右側脱力及び言語障害を呈した70歳男性において、外部流域においてより顕著であった。患者は頭痛を発症したが、フォローアップ画像では梗塞はなかった。この症状は、片麻痺性片頭痛によるものであった。Eでは、「境界域」Tmax遅延は、深部白質流域(赤色矢印)並びに外部流域(白色矢印によって示されるMCA-PCA流域)を含むパターンである。これは、造影剤ボーラス分散から生じ、これは、最も遠位の動脈領域における造影剤の到達遅延を引き起こす。ボーラス分散の原因としては、近位(例えば、内頸動脈)動脈狭窄又は閉塞、不十分な心拍出量、及び不十分な造影剤ボーラス注入が挙げられる。 2つの部位にDVOを有する患者についての情報を含む表を示す。 n=140(DVOあり70人、DVOなし70人)の、CTA上のDVOの検出についての診断能のROC解析を含む表を示す。 近位M2-MCA閉塞を有する患者を除いた、n=118(DVOあり48人、DVOなし70人)の、CTA上のDVOの検出についての診断能のROC解析を含む表を示す。スクリーニングされた集団におけるDVOの有病率は、48/501(10%)であった。 M2-MCA及びP2-PCA閉塞を有する患者を除した、n=97(DVOあり27人、DVOなし70人)の、CTA上のDVOの検出についての診断能のROC解析を含む表を示す。スクリーニングされた集団におけるDVOの有病率は、27/501(5%)であった。 ウィルコクソン符号順位検定を使用した、CTAにTmaxを追加した診断信頼度の変化のシフト解析を含む表を示す。 maxあり及びTmaxなしでの、CTAを読影するのに要した時間(秒単位)を含む表を示す。 M2(n=38)対M3及びM4セグメント(n=13)MCA閉塞についての、Tmaxあり及びTmaxなしでの、CTAを読影するのに要した時間(秒単位)を含む表を示す。 maxあり及びTmaxなしでの、CTA上のDVOについての偽陰性を含む表を示す。 maxあり及びTmaxなしでの、CTA上のDVOについての偽陽性を含む表を示す。
血液供給の途絶が生じた脳の位置、具体的には血管が閉塞している動脈のセグメント/枝を正確に識別することは、施されるべき治療並びに治療結果及び予後を判断する際に重要である。場合によっては、脳の領域への血液の供給を回復するために使用される治療のタイプは、組織への血流が途絶した原因の特定の位置に依存し得る。加えて、閉塞の有無及びどの血管セグメント/枝が関与しているかの診断を提供することができる速度もまた、治療のタイプ及び個体に提供される治療の有効性に影響を与え得る。
閉塞又は狭窄などによって、遠位血管閉塞に起因して血流が途絶している状況では、閉塞を識別する精度は、低減する場合がある。本明細書で使用されるとき、遠位血管閉塞は、内頸動脈(internal carotid artery、ICA)、中大脳動脈(middle cerebral artery、MCA)のM1セグメント、又は椎骨及び脳底動脈のうちの少なくとも1つに対して遠位にある血管の閉塞を指すことができる。遠位血管閉塞は、前大脳動脈のA2~A5セグメント、中大脳動脈のM2~M4セグメント、後大脳動脈のP2~P4セグメント、後下小脳動脈、前下小脳動脈、及び上小脳動脈を含むことができる。異常が存在し得る遠位血管を識別する既存の技術は、典型的には、コンピュータ断層撮影血管造影撮像技術から得られたデータに依存する。しかしながら、遠位血管の異常は、コンピュータ断層撮影血管造影撮像技術から得られたデータを使用して識別することが困難である場合がある。
様々な例では、既存の技術の特徴である精度の低下は、脳の近位血管よりも小さい直径を有する遠位血管の結果であり得る。加えて、遠位血管は、近位血管よりも、多く存在し、コンピュータ断層撮影血管造影画像上での不透明度が減少している。更に、遠位血管は、近位血管よりも大きな枝多様性を有し得る。結果として、遠位血管異常の識別の精度の低下及び遠位血管の閉塞を識別するために必要とされる時間が増加し、個体に提供される治療を遅延させる、又は有効性を低下させ、個体の脳への損傷を増加させる可能性がある。
1つ以上の実装形態では、1つ以上の灌流ベースの撮像技術又は1つ以上の拡散ベースの撮像技術のうちの少なくとも1つによって生成された画像データを使用して、血管異常が存在し得る個体の脳の領域を特定することができる。灌流ベースの撮像技術は、CTベースの灌流撮像技術を含むことができる。加えて、灌流ベースの撮像技術は、磁気共鳴(magnetic resonance、MR)ベースの撮像技術を含むことができる。拡散ベースの撮像技術は、1つ以上の追加のMRベースの撮像技術を含むことができる。
様々な実施例では、1つ以上の灌流パラメータの値を決定することができる。1つ以上の灌流パラメータの値は、個体の脳の領域における血管異常の存在を示すことができる。例えば、灌流パラメータは、脳の領域への血液の到達時間の歪みを示すことができる。様々な実施例では、灌流パラメータは、1つ以上の灌流ベースの撮像技術を使用して捕捉された画像のボクセルについての組織残留関数の最大到達時間(Tmax)を含むことができる。Tmaxの値は、1つ以上の閾値Tmax値に対して解析して、血液供給が途絶している可能性がある脳の1つ以上の領域を特定することができる。例えば、個体の脳の領域のTmax値が少なくとも閾値である状況では、その領域への血液供給の途絶が存在し得る。Tmaxの閾値は、灌流ベースの撮像プロセス中の脳の領域への造影剤の供給の遅延量を示すことができる。加えて、平均トレーサ通過時間(mean tracer transit time、MTT)の値を決定することができる。MTTは、脳の領域を通る造影剤の平均通過時間に相当することができる。
1つ以上の灌流パラメータの値を使用して、個体の脳全体にわたる1つ以上の灌流パラメータの値を示すユーザインターフェースをレンダリングすることができる。1つ以上のシナリオでは、造影剤が脳の一部分に到達する前に経過した時間は、いくつかの異なる色によって示すことができる。1つ以上の実施例では、造影剤の到達時間が閾値時間を満たす又は上回る個体の脳の領域は、造影剤の到達時間が閾値時間未満である個体の脳の部分と対比される1つ以上の色として表示することができる。このようにして、ユーザインターフェースを見ている施術者は、血液供給が途絶している可能性がある個体の脳の領域を識別することができる。様々な実施例では、閾値を満たす又は上回る1つ以上の灌流パラメータの値を有する個体の脳の領域は、幾何学的形状、矢印、又は他のインジケータを使用してユーザインターフェース内で強調表示することができる。
少なくともいくつかの場合では、Tmax及びMTTなどの灌流パラメータは、異常が存在しない個体の脳における灌流パラメータの値の均一性のレベルに起因する他のパラメータよりも、血液到達/通過の遅延を示す領域のより正確な描写を提供することができ、これは、ひいては、血行動態の障害及び脳の領域への血流の代理損失のインジケータである。したがって、異常が存在する個体の脳全体にわたる1つ以上の灌流パラメータの値を示す画像は、異常が存在しない個体の脳の画像に対してある量のコントラストを有することができる。異常が存在しない領域と異常が存在する領域とのコントラストの結果として、異常が存在する領域をより容易に識別することができる。
様々な実施例では、異常が存在する1つ以上の血管を示すユーザインターフェースを生成することができる。1つ以上の例示的な実施例では、1つ以上の画像は、CT血管造影撮像プロセス中に捕捉されたデータを使用して生成することができる。CT血管造影データに基づいて、個体の脳の血管を示すユーザインターフェースを生成することができる。加えて、ユーザインターフェースは、異常が存在し得る血管のインジケータを含むことができる。
血管異常が存在する領域を識別するために灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術のうちの少なくとも1つから得られた画像を解析し、単にCT血管造影撮像技術を使用して得られた画像に依存するのではないことによって、遠位血管に関する異常を識別する精度を、既存の技術に対して増加させることができる。異常が存在する遠位血管を識別することに関する精度の増加により、個体に対してより迅速かつより効果的な治療を提供することができ、これにより、異常に起因して損傷を受ける脳組織の量を減少させることができる。特に、1つ以上の灌流パラメータ及び/又は1つ以上の拡散パラメータの値の解析を通じて血流が途絶している個体の脳の領域を特定することによって、異常が存在し得る候補遠位血管の数が低減される。このようにして、異常が存在する所与の血管を識別するための解析は、個体の脳のより大きな部分に含まれる血管の解析ではなく、指定された領域に血液を供給する血管に焦点を絞ることができる。したがって、脳の領域への血流の途絶を引き起こす異常を識別するために解析される脳の領域並びに解析される血管の数を低減することによって、異常血管が候補血管として誤って識別される、又は完全に除外される確率が減少する。加えて、遠位血管における異常を識別するための時間が短縮される。更に、低減された数の血管を解析して異常を識別するために利用される計算リソースの数は、脳のより広い領域にわたってより多くの数の血管を解析する既存の技術に対して減少させることができる。
図1は、1つ以上の例示的な実装形態による、異常が存在する脳の血管を特定するための計算アーキテクチャ100の概略図である。アーキテクチャ100は、画像処理システム102を含むことができる。画像処理システム102は、1つ以上のコンピューティングデバイス104によって実装することができる。1つ以上のコンピューティングデバイス104は、1つ以上のサーバコンピューティングデバイス、1つ以上のデスクトップコンピューティングデバイス、1つ以上のラップトップコンピューティングデバイス、1つ以上のタブレットコンピューティングデバイス、1つ以上のモバイルコンピューティングデバイス、又はそれらの組み合わせを含むことができる。特定の実装形態では、1つ以上のコンピューティングデバイス104の少なくとも一部分は、分散コンピューティング環境において実装することができる。例えば、1つ以上のコンピューティングデバイス104の少なくとも一部分は、クラウドコンピューティングアーキテクチャにおいて実装することができる。
画像処理システム102は、個体108に関して捕捉された第1の画像データ106を取得することができる。第1の画像データ106は、第1の画像データソース110によって捕捉することができる。第1の撮像ソース110は、1つ以上の撮像技術を利用して第1の画像データ106を生成する装置を含むことができる。1つ以上の実施例では、第1の画像データソース110は、コンピュータ断層撮影(computed tomography、CT)撮像技術を実装することができる。第1の画像データソース110によって実装されるCT撮像技術は、灌流ベースのCT撮像技術を含むことができる。1つ以上の更なる実施例では、第1の画像データソース110は、磁気共鳴(magnetic resonance、MR)撮像技術を実装することができる。第1の画像データソース110によって実装されるMR撮像技術は、灌流ベースの撮像技術を含むことができる。第1の画像データソース110がCTベースの撮像技術又はMRベースの撮像技術を実装する状況では、第1の画像データ106は、薄スライスのボリュームデータを含むことができる。
血流又は組織への血液到達時間などの血行動態パラメータを得る目的で、造影剤が大動脈、毛細血管床、及び流出静脈を通過している時間の間に画像が動的に撮影される場合、この技術は、CT灌流(CT perfusion、CTP)と呼ばれる。脳の領域への造影剤の流れの途絶は、脳の領域への血液供給の欠如を示す可能性があり、その結果、その領域の脳組織に損傷をもたらす可能性がある。1つ以上の実施例では、造影剤は、キャリア溶液内に加えられたヨウ素又はガドリニウムを含むことができる。造影剤を実装する灌流ベースのMR撮像技術はまた、血液の供給が途絶している個体の脳の領域を識別するために使用することができる。
加えて、非造影剤ベースの撮像技術は、血液供給の欠如に起因して損傷し得る個体の脳の領域を識別するために実装することができる。例えば、拡散ベースのMR撮像技術を使用して、血液供給が途絶し、その結果損傷を受けた個体の脳の部分を特定することができる。少なくともいくつかの例では、脳組織への損傷は、不可逆的であり得る。1つ以上の例示的な実施例では、拡散ベースのMR撮像技術を実装して、血液供給の欠如により損傷した脳組織を識別することができる。
画像処理システム102はまた、個体108に関して捕捉された第2の画像データ112を取得することができる。第2の画像データ112は、第2の画像データソース114によって捕捉することができる。第1の画像ソース110は、1つ以上の撮像技術を利用して第1の画像データ106を生成する装置を含むことができる。1つ以上の実施例では、第1の画像データソース110は、コンピュータ断層撮影(computed tomography、CT)撮像技術を実装することができる。第1の画像データソース110によって実装されるCT撮像技術は、CT血管造影撮像技術を含むことができる。様々な実施例では、第2の画像データ112は、薄スライスのボリュームデータを含むことができる。1つ以上の例示的な実施例では、造影剤を個体108に送達することができ、個体108の脳に血液を供給する血管を通る造影剤の流れを示すCT画像を捕捉することができる。造影剤が動脈内に依然としてある間に画像が撮影される場合、これは、CT血管造影(CT Angiography、CTA)と呼ばれる。CTA撮像技術は、血液を脳に運ぶ血管の画像を捕捉することを含み、血管の狭窄又は閉塞の指示を提供することができる。
第1の画像データ106は、第1の画像データソース110によって捕捉された画像に関連するデータを含む1つ以上のデータファイルを含むことができ、第2の画像データ112は、第2の画像データソース114によって捕捉された画像に関連するデータを含む1つ以上のデータファイルを含むことができる。1つ以上の実施例では、第1の画像データ106又は第2の画像データ112のうちの少なくとも1つは、医療におけるデジタル画像及び通信(Digital Imaging and Communication in Medicine、DICOM)フォーマットなどの1つ以上の画像データフォーマットに従ってフォーマットすることができる。1つ以上の更なる実施例では、第1の画像データ106又は第2の画像データ112のうちの少なくとも1つは、ポータブルネットワークグラフィックス(portable network graphics、PNG)フォーマット、ジョイントフォトグラフィックエキスパートグループ(joint photographic experts group、JPEG)フォーマット、又はハイエフィシエンシーイメージファイルフォーマット(high efficient image format、HEIF)のうちの少なくとも1つに従ってフォーマットすることができる。第1の画像データ106及び第2の画像データ112を画像処理システム102によってレンダリングして、ディスプレイデバイス上に表示することができる1つ以上の画像を生成することができる。様々な実施例では、第1の画像データ106及び第2の画像データ112は、個体108の一連の画像を含むことができる。1つ以上の例示的な実施例では、第1の画像データ106及び第2の画像データ112は、個体108の頭部の1つ以上の特徴に対応することができる。1つ以上のシナリオでは、第1の画像データ106及び第2の画像データ108は、個体108の頭部内に位置する血管又は脳組織などの、個体108の頭部の内部特徴を示すようにレンダリングすることができる。
画像処理システム102は、空間データ解析システム116を含むことができる。空間データ解析システム116は、1つ以上の計算モデルを実装して、第1の画像データ106から生成された1つ以上の灌流パラメータの値又は1つ以上の拡散パラメータの値を解析して、個体108の脳の領域への血流の途絶を引き起こしている血管の異常の位置を特定することができる。様々な実施例では、空間データ解析システム116は、第1の画像データ106から得られた1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値に基づいて、1つ以上の画像を生成することができる。1つ以上の画像は、1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの異なる値に対応する空間パターンを示すことができる。空間パターンは、個体106の脳の領域における血流の途絶を示すことができる。加えて、第1の画像データ106から得られた空間パターンは、1つ以上の計算モデルによって解析して、空間パターンが個体108の脳のそれぞれの血管の閉塞に対応することを判定することができる。
空間データ解析システム116は、血管異常検出システム118を含むことができる。血管異常検出システム118は、第1の画像データ106に含まれる情報を解析して、個体108の脳の血管に異常が存在するかどうかを判定することができる。様々な実施例では、血管異常検出システム118は、個体108の脳の1つ以上の領域に関する第1の画像データ106のボクセルの強度値を解析して、1つ以上の灌流パラメータを決定することができる。1つ以上の灌流パラメータの値を解析して、個体108の脳の血管に関する異常の有無を判定することができる。加えて、血管異常検出システム118は、1つ以上の拡散関連パラメータから得られたボクセルの強度値を解析して、個体108の脳の血管における異常の有無を判定することができる。
1つ以上の例示的な実施例では、血管異常検出システム118は、ある期間にわたる個体108の脳のいくつかの領域に対応するボクセルの強度情報を解析して、1つ以上の灌流パラメータの値を決定することができる。1つ以上の実施例では、1つ以上の灌流パラメータは、Tmaxのうちの少なくとも1つを含むことができる。血管異常検出システム118は、1つ以上の閾値に対して1つ以上の灌流パラメータの値を解析して、個体108の脳の血管における異常の有無を判定することができる。血管異常検出システム118がTmaxの値を解析するシナリオでは、少なくとも2秒、少なくとも4秒、少なくとも6秒、少なくとも8秒、少なくとも10秒、少なくとも12秒、又は少なくとも14秒の閾値を利用することができる。様々な実施例では、それぞれの閾値を満たすTmaxの値は、Tmaxの値を示すユーザインターフェースにおいて色として表示することができる。例えば、第1の閾値を満たすTmaxの値を有する第1のボクセルは、第1の色として表示することができ、第2の閾値を満たすTmaxの値を有する第2のボクセルは、第2の色として表示することができる。更に、個体108の脳の組織への損傷をもたらし得る個体108の脳の領域への血流の途絶に対応する組織損傷閾値を指定することができる。
画像処理システム102はまた、血流が途絶している可能性がある個体108の脳の1つ以上の領域を判定する脳領域識別システム120を含むことができる。脳領域識別システム120は、閾値以上である灌流パラメータの値に関連付けられたボクセルのグループを識別することによって、個体108の脳の領域が途絶していると判定することができる。様々な実施例では、脳領域識別システム120は、最小数の隣接するボクセルが閾値を満たす又は上回る灌流パラメータの値を有すると判定して、領域への血流の途絶に関連付けられた個体108の脳の領域を識別することができる。1つ以上の例示的な実施例では、閾値以上のTmaxの値を有するボクセルのグループは、血液供給が途絶している個体108の脳の領域を示すことができる。様々な実施例では、領域は、血液供給が途絶している可能性のある最小閾値を少なくとも有する対象の領域として識別することができる。
脳領域識別システム120はまた、1つ以上の機械学習技術を実装して、血液供給が途絶している個体108の脳の1つ以上の領域を特定することができる。1つ以上の実施例では、1つ以上の機械学習技術を使用して、血液供給が途絶している可能性のある閾値を少なくとも有する個体108の脳の組織の領域を特定することができる。1つ以上の実施例では、1つ以上の畳み込みニューラルネットワークを実装して、血液供給が途絶している個体の脳の領域を特定することができる。例えば、1つ以上の分類畳み込みニューラルネットワークを実装して、個体108の脳の血管の異常により血液供給が途絶している個体の脳の領域を特定することができる。
1つ以上の例示的な実施例では、脳領域識別システム120は、訓練画像としていくつかのCT灌流画像を取得することができる。訓練画像は、血液供給が途絶している1つ以上の領域を有する第1の個体の脳の第1の数の画像と、血液供給が途絶している領域を含まない第2の個体の脳の第2の数の画像とを含むことができる。1つ以上のシナリオでは、第1の数の画像は、血液供給が途絶している1つ以上の領域を有するものとして分類することができ、第2の数の画像は、血液供給が途絶している領域を有さないものとして分類することができる。血液供給が途絶している画像では、Tmaxに基づいて、ネットワークは、特定の枝/セグメントが閉塞されている尤度(又は他の原因によって引き起こされるTmax遅延)を分類することができる。1つ以上の実施例では、血液供給が途絶しているとして分類された領域は、少なくとも閾値であるTmax及び/又はMTTの値を有する最小数のボクセルを含むことができる。1つ以上の機械学習技術と併せて生成された1つ以上のモデルのパラメータの値は、訓練プロセスを通して決定することができる。訓練プロセスが完了し、画像の追加のセットを使用して1つ以上のモデルが検証された後、新しい画像の領域は、脳領域識別システム120によって、1つ以上のモデルを使用して、血流が途絶している又は途絶していないと識別することができる。
更に、画像処理システム102は、血管識別システム122を含むことができる。血管識別システム122は、個体108の脳の領域への血流の途絶をもたらす異常が存在する血管を特定することができる。1つ以上の実施例では、画像処理システム102は、参照データ124を取得することができる。参照データ124は、人間の脳の領域とそれぞれの領域に血液を供給する血管との間のマッピングを含むことができる。様々な実施例では、血管識別システム122は、参照データ124を使用して、閉塞及び/又は狭窄などの異常が存在する血管を特定することができる。1つ以上の例示的な実施例では、脳領域識別システム120は、血流が途絶している個体108の脳の対象の領域を特定することができる。次いで、血管識別システム122は、参照データ124に関連して対象の領域を解析することができる。例えば、血管識別システム122は、参照データ124を使用して、対象の領域を含む脳の一部に血液を供給する1つ以上の血管を特定することができる。脳の一部内の対象の領域の位置に基づいて、血管識別システム122は、異常が存在する血管を特定することができる。様々な実施例では、血管識別システム122は、対象の領域への血流の途絶を引き起こす異常を有する可能性のある閾値を少なくとも有する個体108の脳の血管を特定することができる。
1つ以上の更なる実施例では、血管識別システム122は、第2の画像データ112を解析して、異常が存在する血管を特定することができる。例えば、血管識別システム122は、第2の画像データ112のボクセルの不透明度を解析して、異常が存在する可能性のある閾値を少なくとも有する個体108の脳の血管を識別することができる。これらのシナリオでは、血管識別システム122は、脳領域識別システム120によって特定された対象の領域を利用して、対象の領域に対応する第2の画像データ122の一部分に解析を絞ることができる。このように、血流が途絶している可能性のある閾値を少なくとも有する対象の領域が脳領域識別システム120によって既に識別されているので、異常がある血管を正確に識別する尤度が高くなる。このようにして、血管識別システム122によって実行される解析が対象の領域に対応し、個体108の脳の他の領域に対応しないので、血管識別システム122によって実装された1つ以上のアルゴリズムが個体108の脳の別の領域において偽陽性又は偽陰性を識別する確率が減少する。
画像処理システム102は、システム出力126を生成することができる。システム出力126は、血管異常警報128を含むことができる。血管異常警報128は、個体108の脳の血管に異常が存在することを示す、オーディオ通知、視覚通知、テキスト通知、記号通知、ビデオ通知、それらの1つ以上の組み合わせなどを含むことができる。血管異常警報128は、ディスプレイデバイス及び/又はスピーカなどのコンピューティングデバイスの1つ以上の出力デバイスを使用して提供することができる。血管異常警報128は、個体108の脳内に異常が存在することを示す血管異常検出システム118からの出力に基づいて生成することができる。1つ以上の例示的な実施例では、血管異常警報128は、第1の画像データ106の1つ以上の画像のボクセルの少なくとも閾値数が1つ以上の灌流パラメータについての少なくとも閾値を有すると血管異常検出システム118が判定したことに応じて生成することができる。
システム出力126はまた、脳領域識別子130を含むことができる。脳領域識別子130は、血液供給が途絶している個体108の脳の領域を示すことができる。1つ以上の実施例では、脳領域識別子130は、ユーザインターフェース内に表示することができる。様々な実施例では、脳領域識別子は、血液供給が途絶している個体108の脳の領域の輪郭を含むことができる。1つ以上の更なる実施例では、脳領域識別子130は、血液供給が途絶している個体108の脳の領域を示す幾何学的形状又は矢印を含むことができる。1つ以上の例示的な実施例では、脳領域識別子130は、個体108の脳の画像のオーバーレイとして表示することができ、画像は、第1の画像データ106又は第2の画像データ112のうちの少なくとも1つから得られる。例えば、脳領域識別子130は、第1の画像データ106から得られた1つ以上の灌流パラメータの値を示す、ユーザインターフェースのオーバーレイとして表示することができる。更に、脳領域識別子130は、第1の画像データ106又は第2の画像データ112のうちの少なくとも1つから得られた個体112の脳の血管を示す、ユーザインターフェースのオーバーレイとして表示することができる。
加えて、システム出力126は、血管識別子132を含むことができる。血管識別子132は、異常が存在する個体108の脳の血管を示すことができる。血管識別子132は、個体108の脳の血管の少なくとも一部分を示す、個体108の脳の画像上のオーバーレイとして表示することができる。様々な実施例では、血管識別子132は、異常が存在する血管を強調表示することができる。1つ以上の例示的な実施例では、血管識別子132は、異常が存在する個体108の脳の血管を示す矢印を含むことができる。
図2は、1つ以上の実装形態による、画像データか得られた空間パターンを解析するための1つ以上の計算モデルを訓練及び実装するための計算アーキテクチャ200を示す。計算アーキテクチャ200は、1つ以上の空間データ解析モデル202を含むことができる。1つ以上の空間データ解析モデル202は、個体の脳における異常を判定するための1つ以上の機械学習技術を実装することができる。様々な実施例では、1つ以上の空間データ解析モデル202は、閉塞又は狭窄などの異常が存在する個体の脳の血管の位置を特定することができる。1つ以上の実施例では、1つ以上の空間データ解析モデル202は、個体の脳の1つ以上の血管の異常に対応する灌流パラメータ又は拡散パラメータの値によって示される空間パターンを識別することができる。1つ以上の例示的な実施例では、1つ以上の空間データ解析モデル202は、1つ以上の畳み込みニューラルネットワークに関連して実装することができる。
1つ以上の空間データ解析モデル202は、訓練データ204を使用して訓練することができる。訓練データ204は、画像訓練データ206を含むことができる。画像訓練データ206は、灌流パラメータの値又は拡散パラメータの値を示す多数の画像を含むことができる。例えば、画像訓練データ206は、Tmaxの値に対応する画像を含むことができる。灌流パラメータの異なる値又は拡散パラメータの値は、互いに対して異なるように表示することができる。例えば、灌流パラメータ又は拡散パラメータの異なる値は、異なる色として表示することができる。灌流パラメータ又は拡散パラメータの値が変化すると、訓練画像に表示される色も変化することができる。したがって、灌流パラメータ又は拡散パラメータの異なる値は、訓練画像に存在するパターンをもたらすことができる。個体の脳における血管の異常の存在により、灌流パラメータ又は拡散パラメータの値のそれぞれのパターンを生成することができる。1つ以上の例示的な実施例では、人間の脳の第1の位置に位置する血管の異常は、灌流パラメータ又は拡散パラメータの値の第1のパターンをもたらすことができる。加えて、人間の脳の第2の位置に位置する更なる血管の異常は、第1のパターンとは異なる灌流パラメータ又は拡散パラメータの値の第2のパターンをもたらすことができる。画像訓練データ206を使用して、人間の脳の異なる位置に位置する血管の異常に対応する灌流パラメータ又は拡散パラメータの値の異なるパターンを認識するように、1つ以上の空間データ解析モデル202を訓練することができる。
1つ以上の実装形態では、1つ以上の空間データ解析モデルは、対の画像と各画像についての言語ラベルとを与えることによって訓練することができる。ラベルは、動脈閉塞/狭窄の最も近位の部位がどこに位置するかを示すことができる。例えば、ラベルは、異常が近位ICA、遠位ICA、M1-MCA、M2-MCA、M3-MCA、M4-MCA、椎骨動脈、脳底動脈、P1-PCA、P2-PCA、...、A1-ACA、A2-ACA、...SCA、AICA、PICAに位置することを示すことができる。訓練後、1つ以上の空間データ解析モデル202は、どの動脈セグメント、枝が閉塞されているかを、以前に訓練されていない灌流又は拡散学習に基づいて新たに推測することができ、セグメント/枝名及び可能性のある異常又は共通変異(例えば、胎児型PCA)の尤度を出力する。
図2の例示的な実施例では、画像訓練データ206は、第1の画像208を含むことができる。第1の画像208は、脳の血管の異常が存在しない個体の灌流パラメータ又は拡散パラメータの値に対応することができる。これらの状況では、第1の画像208に含まれるボクセル間のコントラストの量は、コントラストの閾値量未満であり得る。加えて、画像訓練データ206は、第2の画像210を含むことができる。第2の画像210は、少なくとも閾値量の、脳の他の領域とのコントラストを有するボクセルを有する領域212を含むことができる。領域212は、少なくとも閾値を有する灌流パラメータ又は拡散パラメータの値に対応するボクセルを示すことができる。領域212の存在は、人間の脳の第1の血管に関する異常を示すことができる。更に、画像訓練データ206は、第3の画像214を含むことができる。第3の画像214は、領域212とは異なる更なる領域214を含むことができる。更なる領域214はまた、少なくとも閾値量の、脳の他の領域とのコントラストを有するボクセルを示すことができる。1つ以上の実施例では、更なる領域216は、少なくとも閾値を有する灌流パラメータ又は拡散パラメータの値に対応するボクセルを示すことができる。更なる領域216の存在は、領域212に対応する第1の血管とは異なる位置を有する人間の脳の第2の血管に関する異常を示すことができる。画像訓練データ206は、人間の脳のそれぞれの位置に位置する個々の血管における異常に対応する数百、最大数千、最大数万、又はそれより多くの画像を含むことができる。
訓練データ204はまた、分類データ218を含むことができる。分類データ218は、人間の脳のそれぞれの血管における異常に対応する画像訓練データ206に含まれる画像を示すことができる。例えば、分類データ218は、第1の画像208及び類似のボクセル値を有する画像訓練データ206に含まれる他の画像を、血管異常に関連付けられていないものとしてラベル付けすることができる。加えて、分類データ218は、第2の画像210、及び画像訓練データ206に含まれる、領域212の領域に類似する領域を有する他の画像を、第1の血管における異常に関連付けられているものとしてラベル付けすることができる。更に、分類データ218は、第3の画像214、及び画像訓練データ206に含まれる更なる領域216の領域に類似する領域を有する他の画像を、第2の血管における異常に関連付けられているものとしてラベル付けすることができる。
1つ以上の空間データ解析モデル202が訓練された後、空間データ解析システム116は、個体108の画像データ220にアクセスすることができる。画像データ220は、個体108の脳の画像を捕捉する1つ以上の灌流ベースの撮像技術又は1つ以上の拡散ベースの撮像技術に応じて生成することができる。画像データ220は、画像222を含むことができる。画像222は、1つ以上の灌流パラメータの値又は1つ以上の拡散パラメータの値から得ることができる。画像222は、画像222の他の領域に対して、少なくともある量のコントラストを有する領域224を含むことができる。領域224は、領域224への血流の途絶を示すことができる。様々な実施例では、領域224は、少なくとも閾値を有する1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値に対応することができる。
1つ以上の空間データ解析モデル202は、画像222を解析して、画像222が画像訓練データ206に含まれる画像の1つ以上のセットに対応する尤度を求めることができる。様々な実施例では、1つ以上の空間データ解析モデル202は、画像222が所与の血管に関連付けられた異常に対応する尤度を求めることができる。画像222が領域224に類似する個体108の脳の領域に血液を供給する血管の異常に対応する閾値尤度を少なくとも有すると1つ以上の空間データ解析モデル202が判定する状況では、空間データ解析システム116は、追加の画像228を生成することができる。追加の画像228は、領域224を示すことができ、異常が存在する血管の位置226も示すことができる。1つ以上の更なる実施例では、空間データ解析システム116は、代替的に又は追加的に、位置異常228のテキストベースの識別子を生成することができる。位置異常228の識別子は、M3-MCA、P2-PCAなどの異常が存在する血管の識別子を示すことができる。
血管異常に対応する画像222の尤度が閾値尤度未満であると1つ以上の空間データ解析モデル202が判定する状況では、空間データ解析システム116は、画像222内に領域224が存在する別の原因の指示を提供することができる。例えば、1つ以上の空間データ解析モデル202は、画像222が個体108の脳の血管の変異型に対応すると判定することができる。加えて、1つ以上の空間データ解析モデル202は、画像222が個体108の脳内に存在する腫瘍に対応すると判定する、又は個体108が片頭痛又は発作を経験していると判定することができる。画像222が脳血管異常に対応する閾値尤度未満であると1つ以上の空間データ解析モデル202が判定するシナリオでは、空間データ解析システム116は、追加のパラメータから得られた画像を解析して、画像222を分類することができる。例えば、1つ以上の空間データ解析モデル202は、Tmaxの値を示す画像を解析して、画像222が脳血管異常に対応する尤度を求め、次いで、脳血液量及び/又は脳血流の値から得られた画像を使用して、画像222に示される空間パターンを生成する状態を判定することができる。図3は、異常が存在する脳の血管を特定するプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、プロセスの動作を画像処理システム102の機能構成要素によって部分的に又は全体的に実行することができるように、1つ以上のプロセッサによる実行のためのコンピュータ可読命令において具現化することができる。したがって、以下に記載されるプロセスは、いくつかの状況において、それを参照した例である。しかしながら、他の実装形態では、図2に関して説明するプロセスの動作のうちの少なくともいくつかは、種々の他のハードウェア構成上に展開されてもよい。したがって、図2に関して説明するプロセスは、画像処理システム102に限定することを意図しておらず、1つ以上の追加の構成要素によって全体的に又は部分的に実施することができる。説明するフローチャートは、動作を順次プロセスとして示すことができるが、動作の多くは、並列又は同時に実行することができる。加えて、動作の順序は、並べ替えられてもよい。プロセスは、その動作が完了すると終了する。プロセスは、方法、手順、アリゴリズムなどに対応することができる。方法の動作は、全体的又は部分的に実行されてもよく、他の方法における動作の一部又は全部と併せて実行されてもよく、本明細書に記載のシステムなどの任意の数の異なるシステム、又はシステムのいずれかに含まれるプロセッサなどのシステムの任意の部分によって実行されてもよい。
図3は、1つ以上の例示的な実装形態による、異常が存在する脳の血管を特定するプロセス300のフロー図である。動作302では、プロセス300は、1つ以上の画像データソースから画像データを取得することを含むことができる。画像データは、個体の脳の画像を含むことができる。1つ以上の実施例では、1つ以上の画像データソースは、1つ以上の灌流ベースの画像システムを含むことができる。1つ以上の更なる実施例では、1つ以上の画像データソースは、1つ以上の拡散ベースの画像システムを含むことができる。1つ以上の更なる実施例では、1つ以上の画像データソースは、1つ以上の灌流ベースの画像システム及び1つ以上の拡散ベースの画像システムを含むことができる。1つ以上の灌流ベースの画像システムは、CT灌流画像システムを含むことができる。加えて、1つ以上の灌流ベースの画像システムは、MR灌流画像システムを含むことができる。更に、1つ以上の拡散ベースの画像システムは、MR拡散画像システムを含むことができる。
プロセス300は、動作304において、1つ以上の画像のボクセルに対する灌流パラメータの値又は拡散パラメータの値を決定することを含むことができる。1つ以上の実施例では、灌流パラメータの値又は拡散パラメータの値は、1つ以上のデコンボリューション画像処理技術を組み込むシステムによって決定することができる。1つ以上の例示的な実施例では、灌流パラメータは、Tmaxを含むことができる。1つ以上の更なる例示的な実施例では、灌流パラメータは、平均トレーサ通過時間を含むことができる。
加えて、動作306では、プロセス300は、灌流パラメータの複数の値又は拡散パラメータの複数の値が少なくとも閾値を有すると判定することを含むことができる。様々な実施例では、閾値は、複数の値に関連付けられたそれぞれのボクセルに対応する個体の脳の一部分への血流の途絶を示すことができる。1つ以上の実施例では、閾値は、血液が個体の脳の領域に到達する遅延量に対応することができる。
少なくとも閾値を有する灌流パラメータの複数の値又は拡散パラメータの複数の値に基づいて、プロセス300は、動作308、310、又は312のうちの少なくとも1つに進むことができる。動作308では、個体の脳の領域への血流が途絶したことを示す警報を生成することができる。警報は、視覚警報又はオーディオ警報のうちの少なくとも1つを含むことができる。警報は、コンピューティングデバイス及び/又はディスプレイデバイスを介して医療関係者に提供することができる。
動作310では、血流が途絶した個体の脳の領域を特定することができる。1つ以上の実施例では、領域は、閾値よりも大きい値を有する1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータを有する1つ以上の画像のボクセルに対応することができる。領域は、1つ以上のユーザインターフェース上に示すことができる。様々な実施例では、オーバーレイは、個体の脳の血管を示す個体の脳の画像上の領域を示すことができる。1つ以上の例示的な実施例では、個体の脳の血管を示す個体の脳の画像は、CT血管造影システムから取得されたデータを使用して生成することができる。
更に、動作312では、異常が存在する領域に血液を供給する個体の脳の血管を特定することができる。1つ以上の実装形態では、血管は、対象の領域を含む脳の一部に血液を供給する1つ以上の血管を示す参照データを解析することによって特定することができる。血管は、対象の領域に血液を供給する血管(単数又は複数)に関連する対象の領域の位置に基づいて特定することができる。様々な実施例では、領域内に位置する血管に対応するボクセルの不透明度を分解析して、異常が存在する血管を特定することができる。
上記の開示を考慮して、様々な態様が以下に記載される。実施例の1つ以上の特徴は、単独で又は組み合わせて、本出願の開示内と見なされるべきであることに留意されたい。
「態様1」1つ以上の処理デバイス及び1つ以上のメモリデバイスを含むコンピューティングシステムによって、個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、コンピューティングシステムによって、個体の脳の第2の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、コンピューティングシステムによって、第1の訓練データ及び第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、コンピューティングシステムによって、個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、コンピューティングシステムによって、1つ以上の追加の画像に含まれる1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、コンピューティングシステムによって、かつ1つ以上の計算モデルを使用して、第1の複数のパターン及び第2の複数のパターンに関連して1つ以上のパターンを解析して、個体の脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、コンピューティングシステムによって、かつ尤度の尺度に基づいて、個体の脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む方法。
「態様2」1つ以上の画像のボクセルについての組織残留関数の最大到達時間を示す灌流パラメータの値を決定することを含む、態様1に記載の方法。
「態様3」コンピューティングシステムによって、動脈入力関数に関して1つ以上の画像に含まれるボクセルの造影剤濃度曲線に対して1つ以上のデコンボリューション演算を実行して、組織残留関数を生成することを含む、態様2に記載の方法。
「態様4」脳の領域を通る造影剤の平均通過時間を示す灌流パラメータの値を決定することを含む、態様1~3のいずれか一つに記載の方法。
「態様5」1つ以上の追加の画像が、個体の脳の複数の領域における灌流パラメータの値又は拡散パラメータの値を示す、態様1~4のいずれか一つに記載の方法。
「態様6」第1の訓練データが、第1の複数の画像を異常が存在しない第1の個体から取得されたものとしてラベル付けし、第2の複数の画像を第2の個体の脳の血管に異常が存在する第2の個体から取得されたものとしてラベル付けする、分類データを含む、態様1~5のいずれか一つに記載の方法。
「態様7」第2の訓練データが、人間の脳の第1の領域への血流を途絶させる第1の血管の異常に対応する1つ以上の第1の追加の画像と、人間の脳の第2の領域への血流を途絶させる第2の血管の異常に対応する1つ以上の第2の追加の画像とを含み、第1の血管が、人間の脳の第2の血管とは異なる位置を有する、態様1~6のいずれか一つに記載の方法。
「態様8」第2の訓練データが、1つ以上の第1の追加の画像を第1の血管の異常に関連付けられているものとしてラベル付けする第1の追加の分類データと、1つ以上の第2の追加の画像を第2の血管の異常に関連付けられているものとしてラベル付けする第2の追加の分類データとを含む、態様7に記載の方法。
「態様9」コンピューティングシステムによって、かつ第1の訓練データ及び第2の訓練データを使用して、1つ以上の畳み込みニューラルネットワークを訓練して、1つ以上の灌流ベースの撮像技術又は1つ以上の拡散ベースの撮像技術から得られた画像に含まれるパターンに基づいて、個体の脳に異常が存在する場合を識別することを含む、態様1~8のいずれか一つに記載の方法。
「態様10」1つ以上の灌流ベースの撮像技術が、コンピュータ断層撮影灌流ベースの撮像技術又は磁気共鳴灌流ベースの撮像技術を含む、態様1~9のいずれか一つに記載の方法。
「態様11」コンピューティングシステムによって、かつ個体の脳に異常が存在する尤度に基づいて、異常が存在する血管のテキストベースの識別子を生成することを含む、態様1~10のいずれか一つに記載の方法。
「態様12」異常が存在する個体の脳の血管に存在する異常が、人間の脳の遠位血管であり、遠位血管が、前大脳動脈のA2~A5セグメント、中大脳動脈のM2~M4セグメント、後大脳動脈のP2~P4セグメント、後下小脳動脈、前下小脳動脈、又は上小脳動脈のうちの少なくとも1つを含む、態様1~11のいずれか一つに記載の方法。
「態様13」1つ以上のハードウェアプロセッサと、コンピュータ可読命令を含む1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、を備えるシステムであって、コンピュータ可読命令が、1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、1つ以上のハードウェアプロセッサに、個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、個体の脳の第2の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、第1の訓練データ及び第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、1つ以上の追加の画像に含まれる1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、1つ以上の計算モデルを使用して、第1の複数のパターン及び第2の複数のパターンに関連して1つ以上のパターンを解析して、個体の脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、尤度の尺度に基づいて、個体の脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む動作を実行させる、システム。
「態様14」1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、追加のコンピュータ可読命令が、1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、1つ以上のハードウェアプロセッサに、コンピュータ断層撮影血管造影撮像技術を使用して捕捉された1つ以上の追加の画像に対応する追加の画像データを取得することと、異常が存在する個体の脳の領域に対応する追加の画像データの一部分を決定することと、追加の画像データの一部分を解析して、領域に血液を供給する血管を特定することと、血管に異常が存在すると判定することと、を含む追加の動作を実行させる、態様13に記載のシステム。
「態様15」1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、追加のコンピュータ可読命令が、1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、1つ以上のハードウェアプロセッサに、追加の画像データに基づいて、個体の脳の領域に血液を供給する複数の候補血管であって、血管が、複数の候補血管に含まれる、複数の候補血管に対応するボクセルの強度値を求めることと、強度値に基づいて、血管に異常が存在すると判定することと、を含む追加の動作を実行させる、態様14に記載のシステム。
「態様16」1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、追加のコンピュータ可読命令が、1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、1つ以上のハードウェアプロセッサに、少なくとも閾値を有する灌流パラメータの値又は拡散パラメータの値を有するボクセルに対応する個体の脳の領域を特定すること、を含む追加の動作を実行させる、態様13~15のいずれか一つに記載のシステム。
「態様17」コンピュータ可読命令を記憶する1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ可読命令が、1つ以上の処理デバイスによって実行されると、1つ以上の処理デバイスに、個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、個体の脳の第2の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、第1の訓練データ及び第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、1つ以上の追加の画像に含まれる1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、1つ以上の計算モデルを使用して、第1の複数のパターン及び第2の複数のパターンに関連して1つ以上のパターンを解析して、個体の脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、尤度の尺度に基づいて、個体の脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む動作を実行させる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
「態様18」動作が、画像データのボクセルに対する灌流パラメータの値を示すユーザインターフェースに対応するユーザインターフェースデータを生成することを含み、灌流パラメータの値の第1の範囲が、ユーザインターフェース内に第1の色として表示され、灌流パラメータの値の第2の範囲が、ユーザインターフェース内に第2の色として表示される、態様17に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
「態様19」動作が、ボクセルの強度値を示す追加のユーザインターフェースに対応する追加のユーザインターフェースデータを生成することを含み、追加のユーザインターフェースが、個体の脳の血管を示し、個体の脳の血管に対応するボクセルの一部分が、追加のボクセルより大きい強度値を有する、態様18に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
「態様20」第1のユーザインターフェース及び第2のユーザインターフェースが、一緒に表示され、第1のユーザインターフェースデータ及び第2のユーザインターフェースデータが、第1のユーザインターフェース及び第2のユーザインターフェースを含む組み合わされたユーザインターフェースを生成するようにレンダリングされるように構成されており、個体の脳の領域が、ユーザインターフェース内で強調表示され、追加のユーザインターフェース内で強調表示される、態様19に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
図4は、機械可読媒体(例えば、機械可読記憶媒体)から命令を読み取り、本明細書に記載の方法のうちの任意の1つ以上を実行することができる、いくつかの例示的な実装形態による、マシン400の構成要素を示すブロック図である。具体的には、図4は、コンピュータシステムの例示的な形態におけるマシン400の概略図を示し、その中で、マシン400に本明細書に記載の方法のうちの任意の1つ以上を実行させる命令402(例えば、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ、又は他の実行可能コード)を実行することができる。したがって、命令402は、本明細書に記載のモジュール又は構成要素を実装するために使用することができる。命令402は、一般的なプログラムされていないマシン400を、記載及び図示された機能を記載された方法で実行するようにプログラムされた特定のマシン400に変換する。代替の実装形態では、マシン400は、スタンドアロンデバイスとして動作する、又は他のマシンに結合(例えば、ネットワーク化)することができる。ネットワーク化された展開では、マシン400は、サーバ-クライアントネットワーク環境におけるサーバマシン若しくはクライアントマシンの能力で、又はピアツーピア(若しくは分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作することができる。マシン400は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(set-top box、STB)、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、エンターテイメントメディアシステム、携帯電話、スマートフォン、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、スマートホームデバイス(例えば、スマートアプライアンス)、他のスマートデバイス、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、ネットワークスイッチ、ネットワークブリッジ、又はマシン400によって行われる動作を指定する命令402を順次又は他の方法で実行することが可能な任意のマシンを含むことができるが、これらに限定されない。更に、単一のマシン400のみが図示されているが、「マシン(machine)」という用語は、本明細書に記載の方法のうちの任意の1つ以上を実行するために命令402を個別に又は共同で実行するマシンの集合を含むとも解釈されるものとする。
マシン400は、プロセッサ404、メモリ/記憶装置406、及びI/O構成要素408を含んでもよく、これらは、バス410などを介して互いに通信するように構成することができる。この文脈における「プロセッサ」は、制御信号(例えば、「コマンド」、「オペコード」、「マシンコード」など)に従ってデータ値を操作し、マシン400を動作させるために適用される対応する出力信号を生成する、任意の回路又は仮想回路(実際のプロセッサ404上で実行される論理によってエミュレートされる物理回路)を指す。例示的な実装形態では、プロセッサ404(例えば、中央処理装置(central processing unit、CPU)、縮小命令セットコンピューティング(reduced instruction set computing、RISC)プロセッサ、複合命令セットコンピューティング(complex instruction set computing、CISC)プロセッサ、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、無線周波数集積回路(radio-frequency integrated circuit、RFIC)、別のプロセッサ、又はそれらの任意の好適な組合せ)は、例えば、命令402を実行することができるプロセッサ412及びプロセッサ414を含むことができる。「プロセッサ(processor)」という用語は、命令402を同時に実行することができる2つ以上の独立したプロセッサ(「コア」と呼ばれることもある)を含むことができるマルチコアプロセッサ404を含むことが意図されている。図4は複数のプロセッサ404を示しているが、マシン400は、単一のコアを有する単一のプロセッサ412、複数のコアを有する単一のプロセッサ412(例えば、マルチコアプロセッサ)、単一のコアを有する複数のプロセッサ312、414、複数のコアを有する複数のプロセッサ312、414、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
メモリ/記憶装置406は、メインメモリ416又は他のメモリ記憶装置などのメモリと、記憶ユニット418とを含むことができ、両方ともバス410などを介してプロセッサ404にアクセス可能である。記憶ユニット418及びメインメモリ416は、本明細書に記載の方法又は機能のうちの任意の1つ以上を具現化する命令402を記憶する。命令402はまた、マシン400による命令402の実行中に、メインメモリ416内、記憶ユニット418内、プロセッサ404のうちの少なくとも1つ内(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内)、又はそれらの任意の好適な組み合わせ内に、完全に又は部分的に存在することができる。したがって、メインメモリ416、記憶ユニット418、及びプロセッサ404のメモリは、機械可読媒体の例である。本明細書で「コンピュータ可読記憶媒体」とも呼ばれる「機械可読媒体」は、この文脈では、命令402及びデータを一時的に又は恒久的に記憶することができる構成要素、デバイス、又は他の有形媒体を指し、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、リードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、光媒体、磁気媒体、キャッシュメモリ、他のタイプの記憶装置(例えば、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EEPROM))、及び/又はそれらの任意の好適な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。「機械可読媒体(machine-readable medium)」という用語は、命令402を記憶することができる単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型若しくは分散型データベース、又は関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含むと解釈することができる。「機械可読媒体」という用語はまた、マシン400によって実行するための命令402(例えば、コード)を記憶することができる任意の媒体又は複数の媒体の組合せを含むと解釈されるものとし、それにより、命令402は、マシン400の1つ以上のプロセッサ404によって実行されると、マシン400に、本明細書に記載の方法のうちの任意の1つ以上を実行させる。したがって、「機械可読媒体」は、単一の記憶装置又はデバイス、並びに複数の記憶装置又はデバイスを含む「クラウドベースの」ストレージシステム又はストレージネットワークを指す。「機械可読媒体」という用語は、信号自体を除外する。
I/O構成要素408は、入力を受信し、出力を提供し、出力を生成し、情報を送信し、情報を交換し、測定値を捕捉するなどのための多種多様な構成要素を含んでもよい。特定のマシン400に含まれる特定のI/O構成要素408は、マシンのタイプに依存する。例えば、携帯電話などの携帯機器は、タッチ入力デバイス又は他のそのような入力機構を含む可能性が高く、一方、ヘッドレスサーバマシンは、そのようなタッチ入力デバイスを含まない可能性が高い。I/O構成要素408は、図8に示されない多くの他の構成要素を含むことができることが理解されるであろう。I/O構成要素408は、単に以下の説明を簡略化するために機能に従ってグループ化されており、このグループ化は決して限定的なものではない。様々な例示的な実装形態では、I/O構成要素408は、ユーザ出力構成要素420及びユーザ入力構成要素422を含んでもよい。ユーザ出力構成要素420は、視覚構成要素(例えば、プラズマディスプレイパネル(plasma display panel、PDP)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、プロジェクタ、又は陰極線管(cathode ray tube、CRT)などのディスプレイ)、音響構成要素(例えば、スピーカ)、触覚構成要素(例えば、振動モータ、抵抗機構)、他の信号発生器などを含むことができる。ユーザ入力構成要素422は、英数字入力構成要素(例えば、キーボード、英数字入力を受け取るように構成されたタッチスクリーン、フォトオプティカルキーボード、又は他の英数字入力構成要素)、ポイントベースの入力構成要素(例えば、マウス、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック、動きセンサ、又は他のポインティング機器)、触覚入力構成要素(例えば、物理ボタン、タッチ若しくはタッチジェスチャの位置若しくは力を提供するタッチスクリーン、又は他の触覚入力構成要素)、オーディオ入力構成要素(例えば、マイクロフォン)などを含むことができる。
更なる例示的な実装形態では、I/O構成要素408は、多種多様な他の構成要素の中でも、バイオメトリック構成要素424、動き構成要素426、環境構成要素428、又は位置構成要素430を含むことができる。例えば、バイオメトリック構成要素424は、表現(例えば、手の表現、顔の表情、声の表現、身振り、又は視線追跡)を検出し、生体信号(例えば、血圧、心拍数、体温、発汗、又は脳波)を測定し、人を識別する(例えば、音声識別、網膜識別、顔識別、指紋識別、又は脳波ベースの識別)などの構成要素を含むことができる。動き構成要素426は、加速度センサ構成要素(例えば、加速度計)、重力センサ構成要素、回転センサ構成要素(例えば、ジャイロスコープ)などを含んでもよい。環境構成要素428は、例えば、照明センサ構成要素(例えば、光度計)、温度センサ構成要素(例えば、周囲温度を検出する1つ以上の温度計)、湿度センサ構成要素、圧力センサ構成要素(例えば、気圧計)、音響センサ構成要素(例えば、背景雑音を検出する1つ以上のマイクロフォン)、近接センサ構成要素(例えば、近くの物体を検出する赤外線センサ)、ガスセンサ(例えば、安全のために有害ガスの濃度を検出する又は大気中の汚染物質を測定するガス検出センサ)、又は周囲の物理的環境に対応する指標、測定値、若しくは信号を提供することができる他の構成要素を含むことができる。位置構成要素430は、位置センサ構成要素(例えば、GPS受信機構成要素)、高度センサ構成要素(例えば、高度を得ることができる空気圧を検出する高度計又は気圧計)、方位センサ構成要素(例えば、磁力計)などを含むことができる。
通信は、多種多様な技術を使用して実装することができる。I/O構成要素408は、マシン400をネットワーク434又はデバイス436に結合するように動作可能な通信構成要素432を含むことができる。例えば、通信構成要素432は、ネットワーク434とインターフェースするためのネットワークインターフェース構成要素又は他の好適なデバイスを含むことができる。更なる実施例では、通信構成要素432は、有線通信構成要素、無線通信構成要素、セルラ通信構成要素、近距離通信(near field communication、NFC)構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他のモダリティを介して通信を提供する他の通信構成要素を含んでもよい。デバイス436は、別のマシン400又は多種多様な周辺デバイス(例えば、USBを介して結合された周辺デバイス)のいずれかであってもよい。
更に、通信構成要素432は、識別子を検出してもよく、又は識別子を検出するように動作可能な構成要素を含んでもよい。例えば、通信構成要素432は、無線自動識別(radio frequency identification、RFID)タグリーダ構成要素、NFCスマートタグ検出構成要素、光学リーダ構成要素(例えば、統一商品コード(Universal Product Code、UPC)バーコードなどの一次元バーコード、Quick Response(QR)コード(登録商標)、Aztecコード、Data Matrix、Dataglyph、MaxiCode、PDF417、Ultra Code、UCC RSS-2Dバーコード、及び他の光学コードなどの多次元バーコードを検出するための光学センサ)、又は音響検出構成要素(例えば、タグ付けされたオーディオ信号を識別するためのマイクロフォン)を含んでもよい。加えて、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)ジオロケーションを介した位置、Wi-Fi信号三角測量を介した位置、特定の位置を示すことができるNFCビーコン信号を検出することを介した位置などの、様々な情報を通信構成要素432を介して得ることができる。
この文脈における「構成要素」は、特定の処理又は制御機能の分割又はモジュール化を提供する関数若しくはサブルーチン呼び出し、分岐点、API、又は他の技術によって定義される境界を有するデバイス、物理エンティティ、又は論理を指す。構成要素は、それらのインターフェースを介して他の構成要素と組み合わせて、機械プロセスを実行することができる。構成要素は、他の構成要素と共に使用するために設計されたパッケージ化された機能的ハードウェアユニット、及び通常、関連する機能の特定の機能を実行するプログラムの一部であってもよい。構成要素は、ソフトウェア構成要素(例えば、機械可読媒体上に具現化されたコード)又はハードウェア構成要素のいずれかを構成することができる。「ハードウェア構成要素」は、特定の動作を実行することが可能な有形のユニットであり、特定の物理的方法で構成又は配置することができる。様々な例示的な実装形態では、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、スタンドアロンコンピュータシステム、クライアントコンピュータシステム、又はサーバコンピュータシステム)又はコンピュータシステムの1つ以上のハードウェア構成要素(例えば、プロセッサ又はプロセッサのグループ)は、ソフトウェア(例えば、アプリケーション又はアプリケーション部分)によって、本明細書に記載されるような特定の動作を実行するように動作するハードウェア構成要素として構成することができる。
ハードウェア構成要素はまた、機械的に、電子的に、又はそれらの任意の好適な組合せで実装することができる。例えば、ハードウェア構成要素は、特定の動作を実行するように恒久的に構成された専用回路又は論理を含んでもよい。ハードウェア構成要素は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)又はASICなどの専用プロセッサであってもよい。ハードウェア構成要素はまた、特定の動作を実行するようにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラマブル論理又は回路を含んでもよい。例えば、ハードウェア構成要素は、汎用プロセッサ404又は他のプログラマブルプロセッサによって実行されるソフトウェアを含むことができる。そのようなソフトウェアによって構成されると、ハードウェア構成要素は、構成された機能を実行するように一意に調整された特定のマシン(又はマシン400の特定の構成要素)になり、もはや汎用プロセッサ404ではない。ハードウェア構成要素を機械的に、専用かつ恒久的に構成された回路で、又は一時的に構成された(例えば、ソフトウェアによって構成された)回路で実装するという決定は、コスト及び時間の考慮によって左右され得ることができることが理解されよう。したがって、「ハードウェア構成要素(hardware component)」(又は「ハードウェア実装構成要素(hardware-implemented component)」)という語句は、有形のエンティティを包含し、特定の方法で動作するように、又は本明細書に記載の特定の動作を実行するように、物理的に構築され、恒久的に構成され(例えば、ハードワイヤード)、又は一時的に構成される(例えば、プログラムされる)エンティティであると理解されるべきである。ハードウェア構成要素が一時的に構成される(例えば、プログラムされる)実装形態を考慮すると、ハードウェア構成要素の各々は、任意のある時点において構成又はインスタンス化される必要はない。例えば、ハードウェア構成要素が、専用プロセッサになるようにソフトウェアによって構成された汎用プロセッサ404、プロセッサ404を含む場合、汎用プロセッサ404、プロセッサ404は、異なる時間に(例えば、異なるハードウェア構成要素を含む)それぞれ異なる専用プロセッサとして構成することができる。ソフトウェアは、例えば、ある時点において特定のハードウェア構成要素を構成し、異なる時点において異なるハードウェア構成要素を構成するように、特定のプロセッサ412、414又はプロセッサ404をそれに応じて構成する。
ハードウェア構成要素は、他のハードウェア構成要素に情報を提供し、他のハードウェア構成要素から情報を受信することができる。したがって、説明されるハードウェア構成要素は、通信可能に結合されていると見なすことができる。複数のハードウェア構成要素が同時に存在する場合、通信は、ハードウェア構成要素のうちの2つ以上の間での(例えば、適切な回路及びバスを介した)信号送信を通じて達成することができる。複数のハードウェア構成要素が異なる時間に構成又はインスタンス化される実装形態では、そのようなハードウェア構成要素間の通信は、例えば、複数のハードウェア構成要素がアクセスを有するメモリ構造内の情報の記憶及び取り出しを通じて達成することができる。例えば、1つのハードウェア構成要素は、動作を実行し、その動作の出力を、1つのハードウェア構成要素が通信可能に結合されているメモリデバイスに記憶することができる。次いで、更なるハードウェア構成要素が、後にメモリデバイスにアクセスして、記憶された出力を取り出し、処理することができる。
ハードウェア構成要素はまた、入力又は出力デバイスとの通信を開始してもよく、リソース(例えば、情報の集合)に対して動作することができる。本明細書に記載の例示的な方法の様々な動作は、関連する動作を実行するように(例えば、ソフトウェアによって)一時的に構成される又は恒久的に構成される1つ以上のプロセッサ404によって、少なくとも部分的に実行することができる。一時的に構成されるか又は恒久的に構成されるかにかかわらず、そのようなプロセッサ404は、本明細書に記載の1つ以上の動作又は機能を実行するように動作するプロセッサ実装構成要素を構成することができる。本明細書で使用されるとき、「プロセッサ実装構成要素」は、1つ以上のプロセッサ404を使用して実装されるハードウェア構成要素を指す。同様に、本明細書に記載の方法は、少なくとも部分的にプロセッサ実装することができ、特定のプロセッサ412、414又はプロセッサ404は、ハードウェアの例である。例えば、方法の動作のうちの少なくともいくつかは、1つ以上のプロセッサ404又はプロセッサ実装構成要素によって実行することができる。更に、1つ以上のプロセッサ404は、「クラウドコンピューティング」環境において、又は「サービスとしてのソフトウェア」(software as a service、SaaS)として、関連する動作の実行をサポートするように動作することもできる。例えば、動作の少なくともいくつかは、コンピュータのグループ(プロセッサ404を含むマシン300の例として)によって実行されてもよく、これらの動作は、ネットワーク434(例えば、インターネット)を介して、及び1つ以上の適切なインターフェース(例えば、API)を介してアクセス可能である。特定の動作の実行は、プロセッサ間で分散されてもよく、単一のマシン400内に存在するだけでなく、複数のマシンにわたって展開されてもよい。いくつかの例示的な実装形態では、プロセッサ404又はプロセッサ実装構成要素は、単一の地理的位置(例えば、家庭環境、オフィス環境、又はサーバファーム内)に位置してもよい。他の例示的な実装形態では、プロセッサ404又はプロセッサ実装構成要素は、いくつかの地理的位置にわたって分散することができる。
図5は、本明細書に記載の様々なハードウェアアーキテクチャと併せて使用することができる例示的なソフトウェアアーキテクチャ502を含むシステム500を示すブロック図である。図4は、ソフトウェアアーキテクチャの非限定的な実施例であり、本明細書に記載の機能を容易にするために、多くの他のアーキテクチャを実装することができることが理解されよう。ソフトウェアアーキテクチャ502は、とりわけ、プロセッサ404、メモリ/記憶装置406、及び入出力(input/output、I/O)構成要素408を含む図4のマシン400などのハードウェア上で実行することができる。代表的なハードウェア層504が示されており、例えば、図4のマシン400を表すことができる。代表的なハードウェア層504は、関連付けられた実行可能命令508を有する処理ユニット506を含む。実行可能命令508は、本明細書に記載の方法、構成要素などの実装形態を含む、ソフトウェアアーキテクチャ502の実行可能命令を表す。ハードウェア層504はまた、実行可能命令508も有するメモリ又は記憶モジュールメモリ/記憶装置510のうちの少なくとも1つを含む。ハードウェア層504はまた、他のハードウェア512を含んでもよい。
図5の例示的なアーキテクチャでは、ソフトウェアアーキテクチャ502は、各層が特定の機能を提供する層のスタックとして概念化することができる。例えば、ソフトウェアアーキテクチャ502は、オペレーティングシステム514、ライブラリ516、フレームワーク/ミドルウェア518、アプリケーション520、及びプレゼンテーション層522などの層を含むことができる。動作上、アプリケーション520又は層内の他の構成要素は、ソフトウェアスタックを介してAPIコール524を呼び出し、APIコール524に応じてメッセージ526を受信することができる。図示された層は、本質的に代表的なものであり、全てのソフトウェアアーキテクチャが全ての層を有するわけではない。例えば、いくつかのモバイル又は専用オペレーティングシステムは、フレームワーク/ミドルウェア518を提供しない場合があるが、他のものは、そのような層を提供する場合がある。他のソフトウェアアーキテクチャは、追加の層又は異なる層を含むことができる。
オペレーティングシステム514は、ハードウェアリソースを管理し、共通サービスを提供することができる。オペレーティングシステム514は、例えば、カーネル528、サービス530、及びドライバ532を含むことができる。カーネル528は、ハードウェア層と他のソフトウェア層との間の抽象化層として機能することができる。例えば、カーネル528は、メモリ管理、プロセッサ管理(例えば、スケジューリング)、構成要素管理、ネットワーキング、セキュリティ設定などを担うことができる。サービス530は、他のソフトウェア層に他の共通サービスを提供することができる。ドライバ532は、下層のハードウェアを制御すること、又は下層のハードウェアとインターフェースすることを担う。例えば、ドライバ532は、ハードウェア構成に応じて、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、Bluetoothドライバ、フラッシュメモリドライバ、シリアル通信ドライバ(例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)ドライバ)、Wi-Fiドライバ、オーディオドライバ、電力管理ドライバなどを含む。
ライブラリ516は、アプリケーション520、他の構成要素、又は層のうちの少なくとも1つによって使用される共通インフラストラクチャを提供する。ライブラリ516は、他のソフトウェア構成要素が、下層のオペレーティングシステム514の機能(例えば、カーネル528、サービス530、ドライバ532)と直接インターフェースするよりも容易にタスクを実行することを可能にする機能を提供する。ライブラリ516は、メモリ割り当て機能、文字列操作機能、数学的機能などの機能を提供することができるシステムライブラリ534(例えば、標準Cライブラリ)を含むことができる。加えて、ライブラリ516は、メディアライブラリ(例えば、MPEG4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPG、PNGなどの様々なメディアフォーマットの提示及び操作をサポートするライブラリ)、グラフィックスライブラリ(例えば、ディスプレイ上のグラフィックコンテンツにおいて2次元及び3次元をレンダリングするために使用することができるOpenGLフレームワーク)、データベースライブラリ(例えば、様々なリレーショナルデータベース機能を提供することができるSQLite)、ウェブライブラリ(例えば、ウェブブラウジング機能を提供することができるWebKit)などのAPIライブラリ536を含んでもよい。ライブラリ516はまた、アプリケーション520及び他のソフトウェア構成要素/モジュールに多くの他のAPIを提供するために、多種多様な他のライブラリ538を含んでもよい。
フレームワーク/ミドルウェア518(ミドルウェアと呼ばれることもある)は、アプリケーション520又は他のソフトウェア構成要素/モジュールによって使用することができる、より高レベルの共通インフラストラクチャを提供する。例えば、フレームワーク/ミドルウェア518は、様々なグラフィカルユーザインターフェース機能、高レベルリソース管理、高レベル位置サービスなどを提供することができる。フレームワーク/ミドルウェア518は、アプリケーション520又は他のソフトウェア構成要素/モジュールによって利用することができる広範囲の他のAPIを提供することができ、それらのうちのいくつかは、特定のオペレーティングシステム514又はプラットフォームに固有であり得る。
アプリケーション520は、組み込みアプリケーション540及びサードパーティアプリケーション542を含む。代表的な組み込みアプリケーション540の例としては、連絡先アプリケーション、ブラウザアプリケーション、ブックリーダアプリケーション、位置アプリケーション、メディアアプリケーション、メッセージングアプリケーション、又はゲームアプリケーションを挙げることができるが、これらに限定されない。サードパーティアプリケーション542は、特定のプラットフォームのベンダ以外のエンティティによってANDROID(商標)又はIOS(商標)ソフトウェア開発キット(software development kit、SDK)を使用して開発されたアプリケーションを含んでもよく、IOS、ANDROID、WINDOWS(登録商標)Phone、又は他のモバイルオペレーティングシステムなどのモバイルオペレーティングシステム上で実行されるモバイルソフトウェアであってもよい。サードパーティアプリケーション542は、本明細書に記載の機能を容易にするために、モバイルオペレーティングシステム(オペレーティングシステム514など)によって提供されるAPIコール524を呼び出すことができる。
アプリケーション520は、組み込みオペレーティングシステム機能(例えば、カーネル528、サービス530、ドライバ532)、ライブラリ516、及びフレームワーク/ミドルウェア518を使用して、システムのユーザと対話するためのUIを生成することができる。代替的に又は追加的に、いくつかのシステムでは、ユーザとの対話は、プレゼンテーション層522などのプレゼンテーション層を介して行われてもよい。これらのシステムでは、アプリケーション/構成要素「論理」は、ユーザと対話するアプリケーション/構成要素の態様から分離することができる。
本開示の範囲から逸脱することなく、開示された実装形態に対して変更及び修正を行うことができる。これら及び他の変更又は修正は、以下の特許請求の範囲に表されるように、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
実施例1
背景及び目的
CTA上で頭蓋内遠位動脈閉塞を検出することは困難であるが、臨床的意思決定にますます関連しつつある。本発明者らの目的は、CTPから得た組織残留関数の最大到達時間(Tmax)マップの使用が、これらの閉塞を検出するための診断能を改善するかどうかを判定することであった。
材料及び方法
急性虚血性脳卒中が疑われるためにCTA及びCTPを用いたマルチモーダルCTを受けた、遠位動脈閉塞を有する70人の連続した患者及び70人の無作為に選択された対照を、この後ろ向き研究に含めた。異なるレベルの経験を有する4人の読影者が、Tmaxマップを用いて及び用いずに、2つの別個のセッションにおいてCTAを独立して読影し、閉塞の有無、診断信頼度、及び読影時間を記録する。遠位閉塞を検出する精度を、受信者動作特性(receiver operating characteristic、ROC)解析を使用して評価し、ROC曲線下面積(areas-under-the-ROC-curves、AUC)を比較して、精度がTmaxの使用によって改善されたかどうかを評価した。診断信頼度及び読影時間の変化を、ウィルコクソンの符号順位検定を用いて評価した。
結果
CTA上の閉塞を検出するための平均感度は、Tmaxマップの使用により70.7%から90.4%に増加した。診断精度は、4人の読影者で有意に改善し(p<0.001)、AUCは、それぞれ0.186、0.136、0.114、及び0.121だけ増加した。診断信頼度及び速度も有意に増加した。
結論
遠位動脈閉塞を検出するための診断能の全ての評価された測定基準は、Tmaxマップの使用によって改善され、経験を積んだ読影者及び経験の浅い読影者の両方によるCTAの読影を補助するためのそれらの使用を奨励している。これらの知見は、急性脳卒中画像プロトコルにCTPを含めることの追更なる診断価値を示す。
序論
静脈内血栓溶解は、内頸動脈、中大脳動脈(MCA)のM1セグメント、並びに椎骨及び脳底動脈に対して遠位の動脈閉塞のための治療の主力である。これらの閉塞は、近位大血管閉塞と区別するために、「遠位血管閉塞」(distal vessel occlusions、DVO)と呼ばれる。DVOの実証は血栓溶解のための必要条件ではないが、DVOの検出は、臨床的判断との関連がますます高まっている。
主な理由は、血管内血栓除去(endovascular thrombetomy、EVT)を使用して、注意深く選択された患者の大サイズ及び中サイズの遠位動脈を含む閉塞を治療することができるからである。MCAのM2セグメントの閉塞を有する患者において、標準的な医学的管理と比較して、EVTにより機能的転帰が改善されたという証拠が存在する。したがって、M2閉塞では、EVTがますます考慮されており、これはまた、MCAのM3セグメント、前大脳動脈(anterior cerebral artery、ACA)又は後大脳動脈(posterior cerebral artery、PCA)を含む閉塞に対して安全かつ技術的に実行可能である。血管内デバイス技術の進歩は、MCAのM4セグメント及びACAのA4セグメントを含む、より小さい遠位動脈に到達することができる、より小さく、かつよりナビゲート可能なステントリトリーバ及び血栓吸引デバイスの開発をもたらした。これらのDVOは、正常な脳領域にもたらされた場合に重篤な神経学的欠損を引き起こし得るので、EVTは、迅速な再灌流を達成するために正当であり得る。それはまた、血栓溶解に不適応な患者における再灌流のための唯一の選択肢でもある。したがって、遠位血管EVTは、脳卒中治療のための「将来性のある次の有望な最先端技術」と考えられ、現在の研究の主題である。標的動脈閉塞の実証は、EVTへのトリアージのために必要とされるので、DVOの迅速かつ正確な検出は、適時な治療を確実にするために重要である。
また、DVOを検出することにより、正確な診断を行うことができる。これは、次に、塞栓源及び二次予防のための精密検査などの予後判定及び進行中の管理にとって重要である。治療の時間枠が4.5時間を超えて延長した場合、無益な治療を回避し、血栓溶解のリスクの増加を正当にするために、標的DVOの検出が血栓溶解のための必要条件になり得ることもありうる。
CTAは、急性脳卒中画像プロトコルのルーチン部分となっている。その主な目的は、EVTへのトリアージのために近位大血管閉塞を有する患者を識別することである。DVOは、遠位動脈のより小さい内径、より多い数、及びより不十分な不透明化により、これらの近位閉塞よりもCTA上で検出することがより困難である。報告された感度は33%と低く、M2セグメントMCA閉塞の35%は、1つの最近の研究における最初のCTA評価の時点で見逃されている。
CTPは現在、急性脳卒中CTプロトコルに広く含まれている。組織残留関数の最大到達時間(Tmax)は、デコンボリューションベースの後処理が使用される場合、CTPから常に得られるパラメータである。Tmaxは、近位血管閉塞を有する患者における救済可能な虚血性ペナンブラを識別するために十分に確立されている。本発明者らは、本発明者らの臨床診療において、血管領域内のTmax遅延が供給動脈の重度の狭窄又は閉塞を示すことを観察した。次に、この情報を使用して、CTA上で遠位動脈閉塞を検出及び位置特定することができる。そうでなければ、これらの閉塞は、見逃される又は見つけることが困難であり得る。日常的な臨床診療におけるその現実世界の価値にもかかわらず、頭蓋内動脈閉塞を検出するためのTmaxの診断的有用性を評価及び定量化した以前の研究はない。
本研究の目的は、Tmaxマップの付加価値を評価し、それらがCTA上で遠位閉塞の検出を容易にするという本発明者らの臨床的印象を検証することであった。本発明者らは、CTA上でDVOを検出するための診断精度、速度、及び信頼度が、異なるレベルの経験を有する読影者でTmaxの使用により増加すると仮定した。
方法
患者選択
2017年1月1日から2018年12月31日の間に本発明者らの施設、一次脳卒中センターに来院し、疑わしい脳卒中についてマルチモーダルCTを受けた501人の連続した患者を、本発明者らのPicture Archiving and Communication System及びElectronic Medical Recordsを使用してスクリーニングした。生画像及び後処理画像を、9年のポストフェローシップ経験を有する神経放射線科医によって技術的妥当性について評価した。以下の試験対象患者基準を満たした患者を遡及的に識別した:a.年齢≧18歳、b.CTA及びCTPを用いたマルチモーダルCT、並びにc.症状の発症又は最後の判明から24時間以内。除外基準は以下の通りであった:a.技術的に不十分なCTP又はCTA(不十分な造影剤ボーラス又は実質的な動き)、b.利用不可能な薄スライスCTA画像、及びc.内頸動脈、MCAのM1セグメント、椎骨動脈又は脳底動脈の閉塞(より遠位の閉塞を検出するための診断能の特異的評価を可能にするために除外される)。128人の患者が除外された:大血管閉塞を有する84人及び技術的に不十分なCTA又はCTPを有する42人(患者選択フローチャートが図12の補足資料に示される)。
試験対象患者基準を満たした全ての連続した患者のマルチモーダル脳卒中CTを、全ての臨床記録及び画像にアクセスした神経放射線科医によってレビューした。DVOを有する全ての連続した患者を識別し、研究に含めた。なんら血管閉塞のない同じ数の患者を、残りの患者から無作為に選択し、研究に含めた。データ処理、スキャン匿名化、及び無作為化を、この神経放射線科医によって行った。
DVOは、ACAのA2~A5セグメント、MCAのM2~M4セグメント、PCAのP2~P4セグメント、又はPICA、AICA、若しくはSCAを含む動脈閉塞として定義した。近位M2閉塞は、サイズ及び優性における患者間の大きな解剖学的変動性に起因して分類することが困難である。いくつかは、近位又は大血管閉塞と見なすことができるが、それらは、AHAガイドラインによってそのように認識されておらず、CTA上でM1閉塞よりも検出することが困難であり、したがって、本研究において「DVO」として含まれている。
本研究は、後ろ向き研究設計及び全てのデータの匿名化に基づく書面による同意の放棄を付与した地域治験審査委員会によって承認された。この治験責任医師により開始された研究は、財政支援を受けなかった。
CT画像取得、再構成、及び後処理
全ての患者を、256スライスのマルチ検出器CT(iCt 256,Philips Healthcare(Cleveland,OH,USA))でスキャンした。本発明者らの所定のマルチモーダル「脳卒中CT」プロトコルは、非増強CT(non-enhanced CT、NECT)、続いてCTP、次いでCTAからなる。走査技術及びパラメータは、補足資料に詳述されている。
CTPのために、画像を体軸方向に取得し、10mmのスライス厚で再構成し、自動化された動脈入力関数選択による遅延感度の低いデコンボリューションアルゴリズムを使用する市販のソフトウェアプラットフォーム(RAPID 4.9、iSchemaView,Menlo Park,California)を使用して処理した。ソフトウェアは、2秒の増分で0~12秒の範囲で各画像ボクセルについてTmax値を計算し、それらをカラースケールマップ上に表示する。
螺旋状に取得されたCTA画像を、0.8mm断面で体軸方向に再構成した。3断面(体軸断面、冠状断面、及び矢状断面)、4mm厚の多断面再構成(multiplanar reformats、MPR)、及び10mm厚の最大値投影(maximum intensity projections、MIP)も再構成した。
参照基準
2人の神経放射線科医(それぞれ、9年及び20年のポストフェローシップ経験を有する)が、NECT並びに全てのCTPパラメトリックマップ(CBF、CBV、MTT、及びTmax)及び任意の利用可能なフォローアップスキャンを含む、全ての利用可能な臨床及び画像データと併せて系統的アプローチを使用して、合意してCTAを読影した。これらの「専門家による読影」は、参照基準として役立った。
画像レビュー
異なるレベルの経験を有する4人の読影者、2年目の放射線医学レジデント、神経放射線科医学フェロー、担当放射線医(2年のポスト心臓血管フェローシップ)、及び画像科学者によって、CTAを独立して読影した。これらの読影者は、急性脳卒中画像の読影において、それぞれ18ヶ月、6年、8年、及び20年の経験を有していた。全ての読影者は、日常的な放射線学的訓練及び臨床業務を通して獲得された、主要な大脳動脈、それらのセグメント、及びそれらの供給領域についての既有知識を有していた。本研究のために追加の訓練は提供されなかった。患者が示している神経学的欠損の詳細を提供した(臨床診療を反映させるために)が、読影者は、他の全ての臨床及びフォローアップ画像データを知らされなかった。CTP取得が神経放射線科医によって検出された閉塞によって供給される領域をカバーしない場合はなかった。
読影は、記憶及び学習した効果を無くすために、2ヶ月空けて2回の別々の回(sitting)で行った。CTA及びNECTの生データ及び再構成データは、各回で利用可能とされ、パブリックドメインのDICOMビューア(Horos、v3.3.5、www.horosproject.org)を使用して閲覧された。スキャンを匿名化し、ランダムな順序で提示した。読影者には、日常的な臨床診療においてするのと同様に、提供されたNECT及びCTAデータを操作する(例えば、ウィンドウ処理及びMIPSの実行)ことが許可された。第1の回では、Tmaxマップを、患者コホートの初めの半分について提供したが、後の半分については提供しなかった。これは2回目の回では逆転した。
読影者は、以下のように求められた。
1.任意の領域Tmax遅延が存在するかどうかを判定するために、CTAを読影する前に、利用可能な場合は、Tmaxマップをレビューする(図9)。
2.CTAを評価し、DVO(単数又は複数)の存在及び位置を記録し、薄スライスCTA画像上に位置をマークする。Tmaxマップが利用可能である場合、CTA上の閉塞の位置を特定するために、以下のアプローチが提案された。
a.存在する場合、動脈領域に適合する分布Tmax遅延を使用して、側部、主要血管領域、及び閉塞している可能性のあるセグメントを絞り込む。焦点を絞った探索を実行する。
b.これが失敗した場合、主要な頭蓋内動脈及びそれらのセグメントによって供給される領域にかなりの解剖学的変動性があるので、探索を徐々に広げる。
5点リッカート尺度を使用して診断信頼度をランク付けする:1(閉塞の可能性が非常に低い)、2(閉塞の可能性が低い)、3(不確実)、4(閉塞の可能性が高い)、及び5(閉塞の可能性が非常に高い)。
統計解析
全ての統計解析は、MedCalc(MedCalc Statistical Software Version 17.2,64 bit(Ostend,Belgium))を用いて行った。
CTA上のDVOを検出するための各読影者の診断能を、受信者動作特性(ROC)解析を使用して、参照基準(専門家による読影)に対して評価した。真陽性は、DVOの存在及び部位の両方が正確に識別されることを必要とした。De Longアルゴリズムを使用したROC曲線下面積(AUC)の一対比較によって、Tmaxの追加による精度の変化を評価した。
診断信頼度に対するTmaxの付加価値を、任意の変化の有意性を評価するためにウィルコクソンの符号順位検定を使用して、シフト解析で評価した。Fleissのk統計量(kF)を使用して、読影者間の一致を評価した。Cohenのk統計量(k)を使用して、読影者の各ペア間の一致を判定した。
ウィルコクソンの符号順位検定を使用して、Tmaxを追加した場合にCTAを読影するのにかかる時間に有意差があるかどうかを判定した。
信頼区間を、10,000個のサンプルを置き換えてブートストラップ法を用いて計算した。0.05のレベルが適用された信頼度のシフト解析を除いて、全ての試験について0.001のレベルを有意性を示すと解釈した。
結果
140人の患者(年齢中央値73歳、IQR64~83)からCTAを解析し、そのうちの77人は、男性であり、70人は、DVOを有していた(近位M2閉塞を有する22人を含む)。患者のベースライン特性及び血管閉塞の詳細を図6に提供する。
診断精度
CTA上のDVOを検出するためのROC解析の結果を図7に示す。全ての読影者で、感度及び特異度は、Tmaxの追加により増加し、精度(AUCによって測定したときの)は、有意に増加した(p<0.001)。DVOを検出するための平均感度は、Tmaxの追加により70.7%から90.4%に増加し、同時に、平均特異度は、87.5%から95.7%に増加した。
近位M2-MCA閉塞を有する22人の患者(近位血管とみなすことができる優性又は共優性M2部の近位幹の閉塞を有する10人を含む)を除外した後、解析を繰り返した(図8及び図18)。CTA上のDVOを検出するための平均感度は、Tmaxを用いた場合に、Tmaxなしの61.0%から86.5%に増加した。したがって、感度の増加は、近位M2閉塞が含まれる場合よりも大きかった。M2-MCA又はP2-PCA閉塞のいずれかを有する43人の患者を除外した後(図19)、より遠位の閉塞を検出するための診断感度を分離することができ、平均感度は、Tmaxなしの42.6%からTmaxありの81.5%に増加した。したがって、CTA上のDVOを単独で検出する感度は、M2及びP2閉塞が含まれる場合よりもはるかに低かった。しかしながら、Tmaxの追加による感度の増加、したがってAUCの増加は、より大きかった。3つ全ての解析において、Tmaxが使用された場合、AUCは、全ての読影者で有意に増加し(p<0.001)、最も「遠位」のDVOのみを考慮した場合(すなわち、M2又はP2閉塞の除外後)に最大の改善が生じた。
CTAに関する読影者間の一致は、Tmaxの追加により、kF=0.61(CI95=0.54~0.68)からkF=0.79(CI95=0.72~0.86)に改善した。CTAがTmaxを用いて読影された場合、Tmaxを用いない場合よりも、読影者のペア間でもより大きな一致があった(図13)。
診断信頼度
Tmaxの追加による信頼度の増加を、図11及び図20の補足資料に示す。参照基準に対してDVOを有するとみなされた患者において、閉塞が存在したという診断信頼度は、4人全ての読影者で有意に増加した(p<0.05)。各読影者は、偽陰性がより少なく、より多くの患者を閉塞の可能性が非常に高いと見なした。
全ての読影者は、Tmaxが使用された場合、CTA上のDVOを却下することにより確信していた。信頼度の増加は、多数が偽陽性(n=8)であったレジデントを除く全ての読影者で有意性(p<0.05)に達した。閉塞の可能性が非常に低いと見なされた患者の数は、全ての読影者で増加した。
CTAを読影する時間
CTAは、Tmaxの使用により有意により速く(p<0.001)読影され(図21)、読影時間の中央値は、Tmaxを用いて、フェローで1.6倍速く、科学者で3.3倍速かった。計時された2人の読影者のCTA読影時間の箱ひげ図を示す(図10)。患者を、参照基準に対してDVOを有する患者とDVOを有さない患者とに二分した。両方のグループで、読影時間は、TmaxなしよりもTmaxありで有意に(p<0.001)短かった。これは、DVOがより速く検出及び却下されたことを示す。M2閉塞を検出する時間の中央値は、M3及びM4閉塞よりも短かったが、これは有意性に達しなかった(図22)。
事後解析
偽陰性及び偽陽性は、補足資料においてそれぞれ図23及び図24に詳述されている。
偽陰性の数は、Tmaxの追加により全ての読影者で減少した。4つの近位M2閉塞が、TmaxなしのCTA上で読影者のうちの1人以上によって見逃された(図11の画像A及びB)。Tmaxありでは、1人の読影者によって、1つだけが見逃された。Tmaxを使用した場合、より少ない「遠位」DVOがCTA上で見逃された(図11の画像C及びD)。M4セグメントMCA閉塞は、課題のままであったが、フェロー及び放射線医はそれぞれ、Tmaxありであっても5つを見逃した。有意な解析のためには、コホートにおける遠位ACA閉塞が少なすぎた。P2セグメントに対して遠位の8つのPCA閉塞は全て、TmaxありでのCTA上で検出された。
TmaxなしでのCTA上のDVOについて、いくつかの偽陽性があった。全ては、小さい内径の遠位血管、特に枝及び分岐点に関連していた。TmaxありでのCTA上の少数の偽陽性はまた、小さい内径の不十分に不透明化した遠位血管に関連していた。Tmax遅延は、これらの症例のうちの1つを除いて全てにおいて存在したが、頭蓋内動脈の領域に適合しなかった。2人の経験の少ない読影者の偽陽性の再発原因は、深部白質及び外部流域(「境界域パターン」)におけるTmax遅延であった(補足資料、図15の画像E)。
14人の患者が2つのDVOを有していた(図16)。Tmaxの利益は、2人の経験を積んだ読影者でより大きかった。放射線医により3人の追加の患者及び科学者により7人の追加の患者において、両方の閉塞が検出され、正確に識別された。
考察
CTA上のDVOを検出する診断能に対するTmaxマップの付加価値を、本研究において評価した。診断精度、信頼度、及び速度は、脳卒中画像を読影する際に異なるレベルの経験を有する読影者に対して、Tmaxの追加により有意に改善することが示された。CTA上のDVOの検出を補助する際のTmaxの有益な効果は、より遠位の閉塞に対してより大きかった。
CTPは現在、急性脳卒中CTプロトコルに広く含まれている。その主な目的は、救済可能な脳組織を有する近位動脈閉塞を有し、したがってEVTから利益を得ることができる患者を識別することである。それはまた、血管閉塞の検出を改善するために活用することができる大血管構造についての情報を提供する。DVOを評価するように特に設計されておらず、少数のこれらの遠位閉塞のみを含んでいた以前の1つの研究において、灌流マップは、頭蓋内動脈閉塞の検出を改善することが示された。この以前の研究と本発明者らの研究との間の別の重要な区別点は、Tmaxが使用されなかったことである。
Tmaxは、救済可能な虚血性ペナンブラを識別するためにいくつかのEVT試験において使用され、現在、ほとんどのCTP後処理ソフトウェアプラットフォーム上で日常的に利用可能である。これはまた、治療による早期再灌流を評価するために使用することができる。Tmaxは、近位動脈基準点に対する組織内の造影剤到達の遅延を反映する。この動脈基準点は、動脈入力関数(Arterial Input Function、AIF)と呼ばれ、デコンボリューションベースの灌流解析の本質的な部分である。頭蓋内動脈閉塞は、供給される領域内で、動脈通過時間、したがってTmaxを延長する。ペナンブラを評価するために使用されてきた別の時間ベースのパラメータである、ピーク到達時間(Time-to-peak、TTP)もまた、動脈通過の遅延がある場合に延長される。しかしながら、Tmaxとは異なり、それは、デコンボリューションによって得られず、したがって、造影剤ボーラスの形状に対して補正されない。したがって、Tmaxは、AIFに近位のボーラス遅延に対してTTPよりも感度が低く、閉塞によって引き起こされる、AIFと組織との間の動脈通過の遅延に対してより特異的である。Tmax遅延の分布を使用して、側性、主要領域、推定セグメント(例えば、M2対M3)、及び動脈閉塞の可能性のある位置を絞り込むことができる。次いで、より焦点を絞った探索を実行することができる。全ての大脳動脈を最も遠位の識別可能なレベルまで系統的に調べる代替法は、非常に時間がかかり、したがって、臨床的な時間的制約下では実現不可能である。神経学的欠損に関する臨床情報は、「探索領域」を狭めるが、常に利用可能又は信頼できるわけではない。Tmaxマップは、他覚的であり、CTPが実施される場合に一貫して利用可能である。本発明者らの知る限り、これは、頭蓋内動脈閉塞を検出するためのTmaxの有用性を評価する最初の研究である。
仮定されたように、CTA上のDVOを検出するための診断能は、Tmaxの使用により有意に改善した。効果サイズは、DVOを有する70人の患者を含む140のサンプルサイズであっても、0.001のpカットオフ値を使用して、有意な改善を示すのに十分に大きかった。神経学的欠損に関する情報が提供されたので、Tmaxの有益な効果は、臨床記録によって提供される任意の利益に付加的であった。CTA単独でのDVOの検出の感度は、より低い可能性が高く、したがって、信頼できる臨床情報が利用できない場合、Tmaxによる性能の改善は、更に大きい可能性がある。
重要なことに、より少ない近位M2閉塞が見逃された。M2閉塞を有する患者には、EVTがそれらの機能的転帰を改善し得るため、EVTがますます考慮されている。M2閉塞は、経験を積んだ神経放射線科医によって容易に検出されるが、本研究で示されるように、研修医及び一般的な放射線医によって見逃される可能性がある。M2閉塞の35%は、一次脳卒中センターで行われた以前の研究におけるCTA評価で見逃された。研修医は、脳卒中センターで行われるCTAの大部分を読影するが、これらのスキャンは、典型的には、一次脳卒中センターで一般的な放射線医によって解釈される。したがって、これらの経験の少ない読影者によるM2閉塞の検出を改善することは、患者が有益な可能性のある治療を逃さないことを確実にするのに、高い臨床的関連性を有する。
maxの追加による感度の増加、したがって利益は、より遠位の閉塞に対してより大きかった。CTA単独でのM4及び遠位ACA閉塞を検出する感度が低いことは、これらの血管の内径が小さく、数が多いことによって説明することができ、正確な臨床記録があっても、検出は、「干し草の山の中で針を見つける」ことに等しい。Tmaxマップは、探索領域を狭め、CTA上の原因閉塞を見つける機会を増加させた。感度の改善にもかかわらず、いくつかの遠位前方循環閉塞は、依然として読影者によって見逃された。ここで、DVOを示唆する明白な領域Tmax遅延にもかかわらず、(閉塞した動脈の小さい内径及び不十分な不透明化に起因して)閉塞がCTA上で明確に見えない場合があることに留意することが重要である。別の原因を見つけることができない場合、これらの場合に遠位閉塞の可能性があると診断することが妥当であり得る。読影者は、MCA閉塞よりも遠位PCA閉塞の検出が良好であった。これは、MCAと比較して、PCAの空間範囲がより小さく、分枝がより少ないことによる可能性がある。TmaxありでのCTAに対する感度は不完全であったので、DVOを断定的に排除するために使用することはできない。注目すべきことに、感度は、読影者の経験レベルに関連しなかった。科学者及びレジデントは、Tmaxあり及びTmaxなしの両方で最も高い感度を有した。可能な説明は、これらの読影者がCTAを読み取るためのより系統的なアプローチを有していたということである。
CTA上のDVOを検出するための特異度は、レジデントを除く全ての読影者で、Tmaxの追加により95%を超え、これは、所見が治療の指針として使用される場合に、DVOを有さない患者において無益かつ有害な可能性のある再灌流が回避されることを確実にするために、重要である。特異度は、CTA及びCTPの読影における経験のレベルに関連した。より多くの経験により、上級読影者は、閉塞と不十分に不透明化した遠位血管とを区別し、血管領域に適合しなかったTmax遅延を認識及び却下することが可能になった。
CTAの読影は、Tmaxの追加により有意に速くなった。予想されたように、DVOは、探索領域が狭められているために、より速く検出されたが、閉塞もまた、より迅速に却下された。より迅速な診断は、治療を早めるだけでなく、ワークフロー効率も改善する。後者は、臨床診療において、特に多忙な総合脳卒中センターの状況において重要である。読影を早めるためにTmaxを使用する際の重要な警告は、読影者が、他の偶発的な所見についてCTAを系統的に精査し続け、「街灯効果(streetlight effect)」に屈することを回避しなければならないことである。
CTA上のDVOの有無における診断信頼度は、Tmaxにより全ての読影者で増加した。1つの可能性のある理由は、Tmaxマップが、CTA単独での知見を裏付ける又は却下する更なる証拠を提供することである。2つの別個の試験が、閉塞が存在するか又は存在しないかのいずれかを示す場合、診断信頼度はより大きい。診断能の全ての測定基準における改善に寄与した可能性が高い別の要因は、Tmaxマップが読影しやすいことである。それらは、高いコントラスト対ノイズ比(contrast-to-noise ratio、CNR)を有する。CBF及びCBVは実質的な灰白質-白質コントラストを有するが、Tmax値は、組織型によって変化せず、正常な脳ではむしろ平坦なコントラストを有する。したがって、Tmax遅延の小さい又はわずかな領域であっても、目立って見え、確実かつ確信的に検出及び特徴付けすることができる。これは、次に、Tmaxに関する知見がCTA上のDVOの探索の指針として使用された場合、感度の増加に寄与する。逆に、Tmax遅延のないマップは、単色に見え、異常がないことを読影して、高い確実性で閉塞を却下することを容易にする。CTA上のDVOの所見は、遠位血管の小さい内径及び不十分な不透明化のために微妙であり得るが、Tmaxに関する所見は、より明白であり、したがって、読影が変わりにくい傾向にある。したがって、Tmaxの使用は、CTA読影のより高い一貫性をもたらし、より高い読影者間の一致をもたらした。
DVOの検出を改善するために報告されている代替的な方法は、ウェーブレット変換血管造影(waveletCTA)であり、これもCTPデータの後処理によって得られる(21)。その臨床的取り込みは、薄スライスCTP及び広く利用可能ではない専門の後処理ソフトウェアの必要性によって制限されている。対照的に、ほとんどのCTP後処理ソフトウェアパッケージは、Tmaxマップを生成し、厚スライスCTPから生成を行うことができ、Tmaxの使用を、小さな周辺センターであっても日常的な臨床診療において実現可能にする。
ここで留意すべき重要な制限は、CTPが、遅い(6~24時間以内)時間枠においてのみガイドラインによって推奨されていることである。CTPは追加の放射線量を受け、脳卒中発症の6時間以内の患者におけるその役割は確立されていないので、全ての脳卒中センターが初期時間枠において日常的にCTPを行うわけではない。CTPはまた、組織分類を超えた診断有用性を有し、脳卒中及び片頭痛などのいくつかの疑似脳卒中の診断を補助し、したがって、一部のセンターである。
CTA上のDVOの検出を支援するためにTmaxマップを使用することの制限は、非領域Tmax遅延が偽陽性及びより低い特異度をもたらし得ることである。経験を積んだ読影者は、これらの場合にDVOを却下したが、これは、Tmaxマップの読影における訓練、具体的には、血管領域におけるTmax遅延を、領域を横切る(例えば、片頭痛に起因する)、人工的である、又は分布における「境界域」である、のいずれかの遅延から区別するための訓練によって、そのようなエラーを回避することができることを示唆している。「境界域」Tmax遅延は、例えば、不十分な注入、近位動脈狭窄閉塞性疾患、及び心拍出量障害に起因して、造影剤ボーラス分散により生じる。これは、動脈流域領域におけるTmax遅延として現れる。脳のカバレッジが制限されたCTP取得は、閉塞した血管によって供給される領域が含まれない場合、偽陰性の原因となる可能性がある。これは、現代のマルチ検出器アレイCTスキャナでの全脳CTP取得によって回避される。限られたカバレッジのみが実現可能である場合、CTP取得を臨床所見(例えば、後方循環)に標的を絞ることにより、偽陰性を回避することができる。
本研究の制限は、1つのCTスキャナ及びCTP後処理ソフトウェアパッケージのみが使用されたことである。これは、知見の一般化可能性を制限し得る。異なる後処理ソフトウェアパッケージによって使用されるアルゴリズムは、可変であり、全てではないがほとんどが、Tmaxを取得するための要件であるデコンボリューションベースの後処理を使用する。また、デコンボリューションベースの後処理を使用するパッケージ間であっても、得られた灌流パラメータに実質的な差があり、梗塞コア及びペナンブラの定量化にばらつきが生じる。ばらつきは、定性的評価に影響を及ぼす可能性は低いが、パラメトリックマップ(例えば、カラースケール)の表示における差異は、視覚的評価に影響を及ぼし得る。次に、これは、将来の研究における更なる評価を保証する領域Tmax遅延の検出のための診断能に影響を及ぼし得る。
本研究の可能性のある制限は、研究コホートにおけるDVOの有病率(50%)が、マルチモーダルCTを受ける脳卒中患者の集団よりも高かったことである。DVOの真の有病率は、はるかに低く、本研究のためにスクリーニングされたコホートにおいて観察された14%に近い可能性が高い。「バランスのとれた」サンプルの使用は、Tmaxあり及びTmaxなしの両方で、CTA上のDVOを検出するための絶対感度及び特異度を偏らせ得る。したがって、これらの値は注意して読影されるべきである。しかしながら、本研究の主な目的は、絶対的な診断能ではなく、Tmaxが追加された場合のCTA上のDVOを検出するための診断能の相対的な変化を評価することであった。
本研究の別の可能性のある制限は、参照基準の選択、すなわち頭蓋内血管病変を検出するための参照基準であるデジタル差分血管造影法(digital subtraction angiography、DSA)の代わりに、CTAの専門家による読影である。DVOが再疎通又は血管造影モダリティ間で移動することができ、特に血栓溶解が施された場合、参照基準としてDSAを不正確にするので、CTAの使用は正当とされた。著者らは、いくつかの非常に遠位のDVOが、専門の読影者を含む全ての読影者によって見逃されている可能性があることを認識している。これは、絶対精度の判定に影響を及ぼす。しかし、これは、本研究の目的であった、Tmaxあり及びTmaxなしでのCTAに関する診断能の比較評価にはあまり関連しない。
結論
血管閉塞の探索に焦点を絞るためにTmaxマップが使用された場合、DVOは、CTA上でより高い精度、信頼度、及び速度で検出された。有益な効果は、より遠位の閉塞についてより大きかったが、Tmaxは、M2閉塞を検出するのにも役立ち、これは、それらがEVTの標的と考えられるので、臨床的に重要である。本発明者らの知見は、単に近位動脈閉塞を有する患者よりも多くの患者の管理に利益を与える可能性を有する、組織分類を超えたCTPの有意な付加価値を実証している。Tmaxを活用して研修医及び一般医による血管閉塞の検出を改善することができることを示すことによって、本発明者らの知見は、総合脳卒中センター及び一次脳卒中センターの両方において、急性脳卒中画像プロトコルにCTPを含めることを奨励している。
補足資料
パートS1:血管閉塞のない70人の「対照」患者を選択するための無作為化手順
血管閉塞のない303人の患者をExcel(登録商標)スプレッドシートに入力した。Excelの「無作為化」関数を使用して、各患者について乱数を生成した。次いで、「データソート」関数を使用して、無作為に割り当てられた数に従って、最小数から最大数まで患者を順序付けた。最初の70人の患者を選択した。
Excelにおける同じ無作為化手順を使用して、本研究に含まれる140人の患者が読影者に提示される順序を決定した。1回目及び2回目の読影について同じ順序を維持した。
パートS2:NECT、CTP、及びCTA技術、並びにスキャンパラメータ
非増強CTを、以下のパラメータを用いてヘリカルモードで取得した:0.625mmスライスコリメーション、0.283のスパイラルピッチ係数、120kVpの管電圧、及び画像マトリックス512×512。画像をUBカーネルを使用して1mmの重複セクションで再構成し、体軸、冠状、及び矢状多断面再構成を4mmのスライス厚で実施した。
CTPについては、50mLの非イオン性造影剤(350mgヨウ素/mL、イオヘキソールオムニパーク350,GE Healthcare,Wisconsin,USA)を静脈内注射し、続いて50mLの生理食塩水を流した。5mL/sの流速を両方の注入に使用した。CTP取得パラメータは、以下の通りであった:35回の連続スキャン、2.05秒の平均時間分解能、80kVpの管電圧、160mAの管電流、500msのガントリ回転時間、80mmのz軸カバレッジ、1.5mmのスライスコリメーション、及び512×512の取得マトリックス。画像は、10mmのスライス厚で反復再構成(iDose)係数4を使用して再構成した。
80mLの同じ非イオン性造影剤を使用して5mL/sの速度で静脈内注射し、続いて40mLの生理食塩水を6mL/sで流して、CTAを実施した。取得パラメータは、以下の通りであった:大動脈弓から頭頂までの頭尾方向のカバレッジ、管電流変調を伴う100kVp管電圧、スライスコリメーション幅0.625mm、画像マトリックス512×512、及び螺旋ピッチ係数0.618。以下の再構成パラメータを使用した:反復再構成(iDose)係数5及び畳み込みカーネルB。造影剤ボーラストリガを大動脈弓で行った。

Claims (20)

  1. 1つ以上の処理デバイス及び1つ以上のメモリデバイスを含むコンピューティングシステムによって、個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、
    前記コンピューティングシステムによって、個体の脳の第2の複数の画像であって、前記灌流ベースの撮像技術又は前記拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、
    前記コンピューティングシステムによって、前記第1の訓練データ及び前記第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、
    前記コンピューティングシステムによって、個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、
    前記コンピューティングシステムによって、前記1つ以上の追加の画像に含まれる前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、
    前記コンピューティングシステムによって、かつ前記1つ以上の計算モデルを使用して、前記第1の複数のパターン及び前記第2の複数のパターンに関連して前記1つ以上のパターンを解析して、前記個体の前記脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、
    前記コンピューティングシステムによって、かつ尤度の前記尺度に基づいて、前記個体の前記脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む方法。
  2. 前記1つ以上の画像のボクセルについての組織残留関数の最大到達時間を示す灌流パラメータの値を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コンピューティングシステムによって、動脈入力関数に関して前記1つ以上の画像に含まれるボクセルの造影剤濃度曲線に対して1つ以上のデコンボリューション演算を実行して、前記組織残留関数を生成することを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記脳の領域を通る造影剤の平均通過時間を示す灌流パラメータの値を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記1つ以上の追加の画像が、前記個体の前記脳の複数の領域における前記灌流パラメータの前記値又は前記拡散パラメータの前記値を示す、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の訓練データが、前記第1の複数の画像を異常が存在しない前記第1の個体から取得されたものとしてラベル付けし、前記第2の複数の画像を前記第2の個体の前記脳の血管に異常が存在する前記第2の個体から取得されたものとしてラベル付けする、分類データを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第2の訓練データが、前記人間の脳の第1の領域への血流を途絶させる第1の血管の異常に対応する1つ以上の第1の追加の画像と、前記人間の脳の第2の領域への血流を途絶させる第2の血管の異常に対応する1つ以上の第2の追加の画像とを含み、前記第1の血管が、前記人間の脳の前記第2の血管とは異なる位置を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第2の訓練データが、前記1つ以上の第1の追加の画像を前記第1の血管の異常に関連付けられているものとしてラベル付けする第1の追加の分類データと、前記1つ以上の第2の追加の画像を前記第2の血管の異常に関連付けられているものとしてラベル付けする第2の追加の分類データとを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記コンピューティングシステムによって、かつ前記第1の訓練データ及び前記第2の訓練データを使用して、1つ以上の畳み込みニューラルネットワークを訓練して、1つ以上の灌流ベースの撮像技術又は1つ以上の拡散ベースの撮像技術から得られた画像に含まれるパターンに基づいて、個体の脳に異常が存在する場合を識別することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記1つ以上の灌流ベースの撮像技術が、コンピュータ断層撮影灌流ベースの撮像技術又は磁気共鳴灌流ベースの撮像技術を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記コンピューティングシステムによって、かつ前記個体の前記脳に前記異常が存在する前記尤度に基づいて、前記異常が存在する血管のテキストベースの識別子を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記異常が存在する前記個体の前記脳の血管に存在する前記異常が、前記人間の脳の遠位血管であり、前記遠位血管が、前大脳動脈のA2~A5セグメント、中大脳動脈のM2~M4セグメント、後大脳動脈のP2~P4セグメント、後下小脳動脈、前下小脳動脈、又は上小脳動脈のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 1つ以上のハードウェアプロセッサと、
    コンピュータ可読命令を含む1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、を備えるシステムであって、前記コンピュータ可読命令が、前記1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のハードウェアプロセッサに、
    個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、
    個体の脳の第2の複数の画像であって、前記灌流ベースの撮像技術又は前記拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、
    前記第1の訓練データ及び前記第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、
    個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、
    前記1つ以上の追加の画像に含まれる前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、
    前記1つ以上の計算モデルを使用して、前記第1の複数のパターン及び前記第2の複数のパターンに関連して前記1つ以上のパターンを解析して、前記個体の前記脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、
    尤度の前記尺度に基づいて、前記個体の前記脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む動作を実行させる、システム。
  14. 前記1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、前記追加のコンピュータ可読命令が、前記1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のハードウェアプロセッサに、
    コンピュータ断層撮影血管造影撮像技術を使用して捕捉された1つ以上の追加の画像に対応する追加の画像データを取得することと、
    前記異常が存在する前記個体の前記脳の前記領域に対応する前記追加の画像データの一部分を決定することと、
    前記追加の画像データの前記一部分を解析して、前記領域に血液を供給する血管を特定することと、
    前記血管に前記異常が存在すると判定することと、を含む追加の動作を実行させる、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、前記追加のコンピュータ可読命令が、前記1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のハードウェアプロセッサに、
    前記追加の画像データに基づいて、前記個体の前記脳の前記領域に血液を供給する複数の候補血管であって、前記血管が、前記複数の候補血管に含まれる、複数の候補血管に対応するボクセルの強度値を求めることと、
    前記強度値に基づいて、前記血管に前記異常が存在すると判定することと、を含む追加の動作を実行させる、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、追加のコンピュータ可読命令を含み、前記追加のコンピュータ可読命令が、前記1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のハードウェアプロセッサに、
    少なくとも閾値を有する前記灌流パラメータの値又は前記拡散パラメータの値を有するボクセルに対応する前記個体の前記脳の領域を特定すること、を含む追加の動作を実行させる、請求項13に記載のシステム。
  17. コンピュータ可読命令を記憶する1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令が、1つ以上の処理デバイスによって実行されると、前記1つ以上の処理デバイスに、
    個体の脳の第1の複数の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在しない個体における1つ以上の灌流パラメータ又は1つ以上の拡散パラメータの値の第1の複数のパターンを示す、第1の複数の画像を含む第1の訓練データにアクセスすることと、
    個体の脳の第2の複数の画像であって、前記灌流ベースの撮像技術又は前記拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉され、脳異常が存在する個体における前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの値の第2の複数のパターンを示す、第2の複数の画像を含む第2の訓練データにアクセスすることと、
    前記第1の訓練データ及び前記第2の訓練データに基づいて、1つ以上の計算モデルであって、個体の脳の血管に存在する異常を識別する、1つ以上の計算モデルを生成することと、
    個体の脳の1つ以上の追加の画像であって、灌流ベースの撮像技術又は拡散ベースの撮像技術を使用して捕捉される、1つ以上の追加の画像にアクセスすることと、
    前記1つ以上の追加の画像に含まれる前記1つ以上の灌流パラメータ又は前記1つ以上の拡散パラメータの1つ以上のパターンを決定することと、
    前記1つ以上の計算モデルを使用して、前記第1の複数のパターン及び前記第2の複数のパターンに関連して前記1つ以上のパターンを解析して、前記個体の前記脳に異常が存在する尤度の尺度を求めることと、
    尤度の前記尺度に基づいて、前記個体の前記脳に異常が存在するという指示を含むユーザインターフェースを生成することと、を含む動作を実行させる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
  18. 動作が、前記画像データのボクセルに対する前記灌流パラメータの値を示すユーザインターフェースに対応するユーザインターフェースデータを生成すること、を含み、
    前記灌流パラメータの値の第1の範囲が、前記ユーザインターフェース内に第1の色として表示され、前記灌流パラメータの値の第2の範囲が、前記ユーザインターフェース内に第2の色として表示される、請求項17に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
  19. 前記動作が、ボクセルの強度値を示す追加のユーザインターフェースに対応する追加のユーザインターフェースデータを生成することを含み、前記追加のユーザインターフェースが、前記個体の前記脳の血管を示し、前記個体の前記脳の前記血管に対応する前記ボクセルの一部分が、追加のボクセルより大きい強度値を有する、請求項18に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
  20. 前記第1のユーザインターフェース及び前記第2のユーザインターフェースが、一緒に表示され、前記第1のユーザインターフェースデータ及び前記第2のユーザインターフェースデータが、前記第1のユーザインターフェース及び前記第2のユーザインターフェースを含む組み合わされたユーザインターフェースを生成するようにレンダリングされるように構成されており、前記個体の前記脳の前記領域が、前記ユーザインターフェース内で強調表示され、前記追加のユーザインターフェース内で強調表示される、請求項19に記載の1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体。
JP2023522892A 2020-10-14 2021-10-14 空間パターンを用いた血管閉塞の識別 Pending JP2023545488A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063091536P 2020-10-14 2020-10-14
US63/091,536 2020-10-14
PCT/US2021/055099 WO2022081922A1 (en) 2020-10-14 2021-10-14 Identifying vessel occlusions using spatial patterns

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023545488A true JP2023545488A (ja) 2023-10-30

Family

ID=81078181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023522892A Pending JP2023545488A (ja) 2020-10-14 2021-10-14 空間パターンを用いた血管閉塞の識別

Country Status (4)

Country Link
US (2) US11348241B2 (ja)
EP (1) EP4229650A1 (ja)
JP (1) JP2023545488A (ja)
WO (1) WO2022081922A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022081922A1 (en) 2020-10-14 2022-04-21 Ischemaview, Inc. Identifying vessel occlusions using spatial patterns
EP4109398A1 (en) * 2021-06-22 2022-12-28 Siemens Healthcare GmbH Computer-implemented segmentation and training method in computed tomography perfusion, segmentation and training system, computer program and electronically readable storage medium

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8090164B2 (en) * 2003-08-25 2012-01-03 The University Of North Carolina At Chapel Hill Systems, methods, and computer program products for analysis of vessel attributes for diagnosis, disease staging, and surgical planning
US7643864B2 (en) * 2005-02-03 2010-01-05 Case Western Reserve University Adaptive imaging parameters with MRI
CN102301394B (zh) 2009-01-29 2014-09-10 皇家飞利浦电子股份有限公司 透壁灌注梯度图像分析
WO2012174495A2 (en) 2011-06-17 2012-12-20 Carnegie Mellon University Physics based image processing and evaluation process of perfusion images from radiology imaging
EP3642743B1 (en) * 2017-06-19 2021-11-17 Viz.ai, Inc. A method and system for computer-aided triage
CN107492099B (zh) * 2017-08-28 2021-08-20 京东方科技集团股份有限公司 医学图像分析方法、医学图像分析系统以及存储介质
TWI744798B (zh) * 2020-02-13 2021-11-01 國立陽明交通大學 基於腦影像的神經精神疾病評估方法及系統
WO2022081922A1 (en) 2020-10-14 2022-04-21 Ischemaview, Inc. Identifying vessel occlusions using spatial patterns

Also Published As

Publication number Publication date
US20230104905A1 (en) 2023-04-06
US11348241B2 (en) 2022-05-31
EP4229650A1 (en) 2023-08-23
WO2022081922A1 (en) 2022-04-21
US20220114726A1 (en) 2022-04-14
US11783481B2 (en) 2023-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7569843B2 (ja) 頭蓋内血管の解析方法及び解析システム
Soomro et al. Artificial intelligence (AI) for medical imaging to combat coronavirus disease (COVID-19): A detailed review with direction for future research
US11751832B2 (en) CTA large vessel occlusion model
Joo et al. A deep learning algorithm may automate intracranial aneurysm detection on MR angiography with high diagnostic performance
Shukla et al. AI‐DRIVEN Novel Approach for Liver Cancer Screening and Prediction Using Cascaded Fully Convolutional Neural Network
US11783481B2 (en) Identifying vessel occlusions using spatial patterns
Brutti et al. Deep learning to automatically segment and analyze abdominal aortic aneurysm from computed tomography angiography
Qiu et al. Automated detection of intracranial artery stenosis and occlusion in magnetic resonance angiography: A preliminary study based on deep learning
Ramachandran et al. A fully convolutional neural network approach for the localization of optic disc in retinopathy of prematurity diagnosis
Chen et al. Automated unruptured cerebral aneurysms detection in TOF MR angiography images using dual-channel SE-3D UNet: a multi-center research
Nguyen et al. Anomalies Detection in Chest X-Rays Images Using Faster R-CNN and YOLO.
US20230360213A1 (en) Information processing apparatus, method, and program
US11295448B1 (en) Concurrent display of hemodynamic parameters and damaged brain tissue
Zhang et al. Deep learning model for automatic image quality assessment in PET
US9526457B2 (en) Predictive intervertebral disc degeneration detection engine
WO2020241857A1 (ja) 医療文書作成装置、方法およびプログラム、学習装置、方法およびプログラム、並びに学習済みモデル
EP3933758A1 (en) Method and system for generating a medical image with localized artifacts using machine learning
Viriyavisuthisakul et al. Evaluation of window parameters of noncontrast cranial ct brain images for hyperacute and acute ischemic stroke classification with deep learning
US20230036757A1 (en) Concurrent display of hemodynamic parameters and damaged brain tissue
Zhou et al. Joint two-stage convolutional neural networks for intracranial aneurysms detection on 3D TOF-MRA
Antón-Munárriz et al. Detection of cerebral ischaemia using transfer learning techniques
Shi et al. Clinically Applicable Deep Learning for Intracranial Aneurysm Detection in Computed Tomography Angiography Images: A Comprehensive Multicohort Study
Bae et al. Predicting clinical outcomes in COVID-19 using radiomics and deep learning on chest radiographs: a multi-institutional study
Yoo Sungwon Ham, Jiyeon Seo 2, Jihye Yun 3, Yun Jung Bae 4, Tackeun Kim 5, Leonard Sunwoo 6
Wang et al. A 25-Year Retrospective of the Use of AI for Diagnosing Acute Stroke: Systematic Review