JP2023540839A - 機械学習に基づく熱画像処理を使用した化学機械研磨プロセスの監視 - Google Patents

機械学習に基づく熱画像処理を使用した化学機械研磨プロセスの監視 Download PDF

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Abstract

化学機械研磨装置は、研磨パッドをホールドするための上面を有するプラテンと、研磨プロセス中に研磨パッドの研磨面に当接するように基板をホールドするためのキャリアヘッドと、プラテン上の研磨パッドの一部分の視野を有するようにプラテンの上に設置された非接触熱画像化カメラを含む温度監視システムと、コントローラとを含む。コントローラは、温度監視システムから熱画像を受信し、1)プロセス逸脱の存在、2)基板状態、または3)プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされた機械学習モデルへと熱画像を入力し、機械学習モデルから標識を受信するように構成される。【選択図】図2

Description

本開示は、化学機械研磨(CMP)に関し、より詳細には、プロセスドリフトまたはプロセス異常を検出するための監視に関する。
集積回路は、導電性層、半導電性層、または絶縁性層の逐次的なシリコンウェハ上への堆積により基板上に典型的には形成される。基板表面の平坦化は、充填層の除去のためまたは集積回路の製造中のフォトリソグラフィのために平坦性を向上させるために必要なことがある。
化学機械研磨(CMP)は、1つの平坦化の受け入れられた方法である。この平坦化方法は、基板がキャリアまたは研磨ヘッドに取り付けられることを典型的には必要とする。基板の露出表面は、回転する研磨パッドに当接するように典型的には置かれる。キャリアヘッドは、研磨パッドに当接するように基板を押すように基板上に制御可能な荷重を与える。研磨材研磨スラリが、研磨パッドの表面に典型的には供給される。
様々なその場監視システム、例えば、光または渦電流監視システムが、研磨中の基板層の厚さを測定するために使用されてもよい。赤外線カメラを使用する基板の熱画像化もまた提案されてきている。
並行する課題として、グラフィカル処理ユニット(GPU)およびテンソル処理ユニット(TPU)などのハードウェアリソースにおける進歩が、深層学習アルゴリズムおよびそれらの用途における多大な改善をもたらした。深層学習の進化している分野のうちの1つは、コンピュータビジョンおよび画像認識である。このようなコンピュータビジョンアルゴリズムは、画像分類または画像セグメンテーションのために大部分が設計されている。
1つの態様では、化学機械研磨装置は、研磨パッドをホールドするための上面を有するプラテンと、研磨プロセス中に研磨パッドの研磨面に当接するように基板をホールドするためのキャリアヘッドと、プラテン上の研磨パッドの一部分の視野を有するようにプラテンより上に設置された非接触熱画像化カメラを含む温度監視システムと、コントローラとを含む。コントローラは、温度監視システムから熱画像を受信し、1)プロセス逸脱の存在、2)基板状態、または3)プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされた機械学習モデルへと熱画像を入力し、機械学習モデルから標識を受信するように構成される。
実装形態は、下記のうちの1つ以上を含んでもよい。機械学習モデルは、人工ニューラルネットワークであってもよい。人工ニューラルネットワークは、熱画像からの強度値を受信するための複数の入力ノードを有する入力層と、標識を示す値を出力するための出力ノードを有する出力層と、入力層と出力層との間の1つ以上の隠れ層とを有してもよい。
実装形態は、限定されないが、下記の潜在的な利点のうちの1つ以上を含むことができる。研磨パッドの全体にわたるプロセス変動が、低コストで監視され得る。プロセス変動が、その場基板監視システムよりももっと直接的なアプローチで検出されてもよく、そのためプロセス変動の検出がより信頼できる。このことが、研磨プロセスの予測可能性を改善でき、そしてウェハ内均一性を改善できる。
低コスト赤外線(IR)カメラが、プロセス中に指定された時間間隔でパッドの熱画像を撮るために研磨面に平行な軸の付近でパッドより上に取り付けられてもよい。このことは、研磨の大量の、例えば、数百の熱画像を収集することを可能にできる。機械学習プロセスへの入力として熱画像を使用することにより、プロセス異常が、より良く理解されることがある。
説明したアプローチは、収集した画像を再構成するためおよび入力画像に基づいてウェハの状態を出力するためのモデルをトレーニングするために使用されてもよい。このことは、研磨プロセスのずれを引き起こす物理的な異常を理解するためにもっと複雑なモデルのトレーニングを容易にできる。例えば、入力として収集した画像を使用することにより、説明したアプローチは、ウェハ均一性ドリフト、プラテンハードウェアに対する潜在的な問題点、パッドコンディショニング、保持リングに対する潜在的な問題点、ヘッド圧の変動、および処理中の他の問題点を監視できる。
計測システムにおける深層学習は、高い推論速度を有することができ、そしてプロセス問題点およびドリフトの高分解能監視を実現することが依然として可能である。計測システムは、プロセスハードウェア性能の問題点を削減した状態でメモリ用途のための高速で低コストの計測前測定ツールおよび計測後測定ツールになることを可能にする。
1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図面および下記の説明で述べられる。その他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明白になる。
例の研磨装置の模式的断面図である。 図1Aの例の研磨装置の模式的上面図である。 深層学習法を使用してプロセスドリフトを検出する方法に関するフローチャートである。 研磨装置用のコントローラの一部として使用されるニューラルネットワークの図である。
様々な図面における類似の参照符号は、類似の要素を示す。
化学機械研磨中に、様々な問題点が、期待されるプロセスからの外れ(逸脱)を引き起こすことがある。例えば、研磨速度が、期待される速度から外れることがある、または不均一な研磨速度が生じることがある。研磨速度の変動がその場基板監視システム、例えば、光または渦電流監視システムを使用して検出され得るとはいえ、このようなシステムは、プロセス逸脱の事前警告を提供しないことがある、または逸脱の根本原因を同定するための十分な情報を提供しないことがある。
しかしながら、研磨パッドの熱画像化が、プロセス逸脱を検出するためおよび可能性として同定するために使用されることがある。研磨プロセス中に、かなりの量の熱が、基板の表面と研磨パッドとの間の摩擦のために生成される。パッド温度が期待されるように振る舞わない場合に、このことは、プロセス逸脱および下にある問題を指摘できる。赤外線カメラが、研磨パッドの熱画像を収集するために研磨パッドより上に、例えば、キャリアヘッドの直ぐ「下流」に設置されることがある。機械学習システムへの入力として研磨パッドの収集した熱画像を使用することにより、プロセス逸脱が検出されることがある。加えて、熱画像は、基板全体にわたる研磨速度がドリフトすること、および/またはプラテンハードウェア、パッドコンディショニング、保持リング、もしくはキャリアヘッド圧力にともなう潜在的な問題点を同定するまたは監視するために使用されてもよい。
図1Aおよび図1Bは、化学機械研磨システムの研磨ステーション20の例を図示する。研磨ステーション20は、上に研磨パッド30が置かれる回転可能なディスク形状のプラテン24を含む。プラテン24は、軸25の周りを回転可能である。例えば、モータ22がプラテン24を回転させるためにドライブシャフト28を回す(矢印C)。研磨パッド30は、外側研磨層34およびより柔らかなバッキング層32を有する2層研磨パッドであってもよい。
研磨ステーション20は、研磨パッド30の上へと、研磨材スラリなどの研磨液38を投与するために、例えば、スラリ供給アーム39の端部のところに供給ポートを含むことができる。キャリアヘッド70は、研磨パッド30に当接するように基板10をホールドするように動作可能である。キャリアヘッド70は、支持構造72、例えば、カルーセルまたはトラックから吊り下げられ、そしてキャリアヘッドが軸71の周りを回転できる(矢印D)ようにキャリアヘッド回転モータ76にドライブシャフト74によって接続される。任意選択で、キャリアヘッド70は、トラックに沿った動きにより、またはカルーセルそれ自体の回転揺動により、例えば、カルーセルのスライダ上を横方向に揺動できる。
キャリアヘッド70は、基板をホールドするための保持リング84を含むことができる。いくつかの実装形態では、保持リング84は、研磨パッドと接触する下側プラスチック部分86、およびより硬い材料の上側部分88を含むことができる。
動作では、プラテンは、それ自体の中心軸25の周りを回転し、キャリアヘッドは、それ自体の中心軸71の周りを回転し、そして研磨パッド30の上面の全体にわたり横方向に移動する。
キャリアヘッド70は、基板10の裏側と接触する基板取付け面を有するフレキシブル膜80、および基板10上の異なるゾーン、例えば、異なる半径方向のゾーンに異なる圧力を加えるための複数の加圧可能チャンバ82を含むことができる。キャリアヘッドはまた、基板をホールドするための保持リング84も含むことができる。
研磨システム20はまた、研磨パッド30および/または研磨パッド上のスラリ38の温度を制御するための温度制御システム100も含む。温度制御システム100は、冷却システム102および/または加熱システム104を含むことができる。いくつかの実装形態では、冷却システム102および加熱システム104のうちの一方または両方が、研磨パッド30の研磨面36上へと(または研磨パッド上に既に存在する研磨液の上へと)温度制御媒体、例えば、液体、蒸気またはスプレイを放出することによって動作する。例えば、複数のノズル120が、温度制御媒体を投与する、例えば、スプレイするためにアーム110から吊り下げられてもよい。あるいは、冷却システム102および加熱システム104のうちの少なくとも一方、そしていくつかの実装形態では両方が、伝導により研磨パッドの温度を修正するために研磨パッドと接触する温度制御されたプレートを使用することにより動作する。例えば、加熱システム104は、熱いプレート、例えば、抵抗加熱を有するプレートまたは加熱液体を搬送するチャネルを有するプレートを使用できる。例えば、冷却システム102は、冷たいプレート、例えば、熱電プレートまたは冷却剤液体を搬送するチャネルを有するプレートを使用できる。さらにもう1つの代替として、温度制御システム100は、プラテン24に埋め込まれたヒータ、例えば、抵抗加熱器を含むことができる、または温度制御流体がプラテン24内のコンジットを通って流れることができる。
図1Bが各々のサブシステム、例えば、加熱システム102、冷却システム104、およびリンスシステム用の別々のアームを図示するとはいえ、様々なサブシステムが、共通アームにより支持された単一のアセンブリに含まれてもよい。例えば、あるアセンブリは、冷却モジュール、リンスモジュール、加熱モジュール、スラリ送出モジュール、および任意選択でワイパモジュールを含むことができる。
図1Aおよび図1Bを参照して、研磨ステーション20は、温度監視システム150を有する。温度監視システム100は、研磨パッド30より上に設置されたIRカメラ180を含む。IRカメラ180は、研磨パッド30の一部分190の視野195を有する。いくつかの実装形態では、例えば、図1Aに示したように、IRカメラ180は、監視しようとするパッドの部分を変えるために移動可能である。例えば、IRカメラ180は、研磨パッド30の異なる部分の全体にわたり視野195をスイープするようにアクチュエータ162により回転可能であってもよい(矢印160により示される)または横方向に移動可能であってもよい(矢印165により示される)。あるいは、IRカメラ180は、位置を固定されてもよいが、関心のあるエリア、例えば、研磨パッドの回転の軸からパッドエッジまで半径方向に広がるゾーンをカバーするように(例えば、図1Bに示したような)十分に広い視野195を有することができる。IRカメラ180およびそれ自体の視野195は、キャリアヘッド70の直ぐ「下流」に、すなわちプラテン24および研磨パッド30の回転の方向(矢印C)にさらに沿っていてもよい。特に、視野195は、キャリアヘッド70と温度制御システム100のアームとの間である。
コントローラ90は、カメラ180から画像を受信するようにそして監視しようとする部分190の位置を制御するためにアクチュエータを操作するように構成されてもよい。
図2は、プロセス逸脱の検出の際の使用のために機械学習技術により生成されたアルゴリズムを使用する画像処理の方法200を図示する。
研磨パッドの領域の熱画像が、基板処理中に複数回、IRカメラから収集される(ステップ202)。IRカメラが研磨パッドの全体にわたり移動する場合、そのときには任意選択でコントローラは、複数の個々の画像を単一の2次元熱画像へと縫い合わせることができるけれども、このことは、IRカメラが関心のあるエリアをカバーするために十分に広い視野を有するのであれば必要でなくてもよい。
任意選択で、コントローラは、収集された画像の寸法の縮小を適用できる(ステップ204)。画像または寸法を縮小された画像は、機械学習技術により生成されたアルゴリズム、例えば、ニューラルネットワークへ入力される(ステップ206)。アルゴリズムがどのようにトレーニングされているかに応じて、アルゴリズムは、1)プロセス逸脱の存在/非存在の標識、2)基板状態の標識、または3)プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上を出力できる。
アルゴリズム、例えば、ニューラルネットワークは、熱画像の入力に基づいて標識または診断を出力するようにトレーニングされてもよい。アルゴリズムは、例えば、トレーニングデータセットを有する誤差逆伝搬法を使用するトレーニングモードでトレーニングされてもよい。トレーニングデータセットは、各々のトレーニング熱画像が関連付けられたトレーニング値を有する状態のトレーニング熱画像およびトレーニング値を含む。いくつかの実装形態では、アルゴリズムは、テスト基板の研磨中の複数の異なる時刻からの研磨パッドの熱画像を有するトレーニングデータセットを使用する。いくつかの実装形態では、トレーニング値は、2つだけの状態のうちの一方、例えば、「正常」または「異常」である。いくつかの実装形態では、トレーニング値は、3つだけの状態のうちの1つである。
いくつかの実装形態では、トレーニング値は、プロセス逸脱の存在または非存在、例えば、「異常」または「正常」を示す。アルゴリズムは、このように、入力熱画像に基づいて「正常」または「正常でない/異常」の標識を出力するようにトレーニングされてもよい。このことは、アルゴリズムがプロセス逸脱の存在または非存在を出力することを可能にするはずである。
いくつかの実装形態では、トレーニング値は、ウェハ状態、例えば、「均一」、「オーバー研磨」、または「アンダー研磨」を示す。アルゴリズムは、このように、入力熱画像に基づいて「均一」、「オーバー研磨」、または「アンダー研磨」の標識を出力するようにトレーニングされてもよい。このことは、アルゴリズムが期待されるウェハ状態を出力することを可能にするはずである。
いくつかの実装形態では、トレーニング値は、逸脱の原因、例えば、「正常」、「保持リング摩耗」、「遅すぎるプラテン回転」、「間違った圧力のキャリアヘッドチャンバ」、等を示す。アルゴリズムは、このように、入力熱画像に基づいて「正常」、「保持リング摩耗」、「遅すぎるプラテン回転」、「間違った圧力のキャリアヘッドチャンバ」、等の標識を出力するようにトレーニングされてもよい。このことは、アルゴリズムが逸脱の原因の出力標識を生成することを可能にするはずである。
いくつかの実装形態では、測定した画像は、クラスタにグループ分けされる。縮小された画像またはクラスタは、アルゴリズムにより解析され、そしてプロセス逸脱、プロセス逸脱の原因、または基板の状態に関連付けられる。深層学習ベースのアルゴリズム、例えば、ニューラルネットワークは、トレーニングデータセットを使用してトレーニングされる。トレーニングデータセットは、モデルをトレーニングしながら様々なタイムスタンプで分類されたドライ計測ツールからの研磨パッドの中心に対応する熱測定値を有する画像を含む。例えば、モデルは、広範囲の状態または異常を有し、収集された約50,000個の画像でトレーニングされてもよい。
図3は、研磨装置100用のコントローラ190の一部として使用されるニューラルネットワーク320を図示する。ニューラルネットワーク320は、プロセスドリフトを予測するためのモデルを生成するために研磨パッドからの入力熱画像の回帰解析用に開発されたディープニューラルネットワークであってもよい。
ニューラルネットワーク320は、複数の入力ノード322を含む。ニューラルネットワーク320は、入力カラー画像の各々のピクセルに関係付けられた各々のカラーチャネル用の入力ノード、複数の隠れノード324(下記では「中間ノード」とも呼ばれる)、およびプロセス測定値を生成するであろう出力ノード326を含むことができる。複数の隠れノードのうちの単一層を有するニューラルネットワークでは、各々の隠れノード324は、各々の入力ノード322に結合されてもよく、そして出力ノード326は、各々の隠れノード320に結合されてもよい。しかしながら、現実問題として、画像処理用のニューラルネットワークは、複数の隠れノード324のうちの多くの層を有する可能性がある。
一般に、隠れノード324は、複数の入力ノード322または隠れノード324が接続される複数の隠れノードのうちの複数の前の層からの複数の値の加重和の非線形関数である値を出力する。
例えば、ノードにkを指定した第1の層内の隠れノード324の出力は、
tanh(0.5*ak1(I1)+ak2(I2)+...
+akM(IM)+bk) 式1
と表されることがあり、ここでは、tanhが双曲線正接であり、akxがk番目の中間ノードと(M個の入力ノードのうちの)x番目の入力ノードとの間の接続に関する加重であり、そしてIMがM番目の入力ノードのところの値である。しかしながら、正規化線形ユニット(ReLU)関数およびその変形などの他の非線形関数が、tanhの代わりに使用されてもよい。
ニューラルネットワーク320は、このように、入力熱画像の各々のピクセルに関係付けられた各々のカラーチャネル用の入力ノード322を含み、例えば、J個のピクセルおよびK個のカラーチャネルがある場合、L=J*Kは、入力カラー画像内の強度値の数であり、そしてニューラルネットワーク320は、少なくとも入力ノードN1、N2...NLを含むであろう。
このように、入力ノードの数がカラー画像内の強度値の数に対応する場合、ノードにkを指定した隠れノード324の出力Hkは、
Hk=tanh(0.5*ak1(I1)+ak2(I2)+...
+akL(IL)+bk)
と表されることがある。
測定した熱画像Sが列行列(i1,i2,...,iL)により表されると仮定すると、ノードにkを指定した中間ノード324の出力は、
Hk=tanh(0.5*ak1(V1・S)+ak2(V2・S)+...
+akL(VL・S)+bk) 式2
と表されることができ、ここでは、Vが荷重の値(v1、v2、...、vL)であり、Vxがカラー画像からのL個の強度値のうちのx番目の強度値についての加重であることをともなう。
出力ノード326は、隠れノードの出力の加重和を示す値であるCVを生成できる。例えば、CVは、
CV=C1*H1+C2*H2+...+CL*HL
と表されることがあり、ここでは、Ckがk番目の隠れノードの出力についての加重である。
標識を示す値と標識を示す値に関するテキスト表記との間の対応がルックアップテーブルに記憶されてもよい。
しかしながら、ニューラルネットワーク320は、他のデータを受信するために1つ以上の他の入力ノード(例えば、ノード322a)を任意選択で含んでもよい。この他のデータは、その場監視システムによる研磨パッドの先の測定、例えば、プロセスのそれ以前から収集されたピクセル強度値、例えば、研磨システム内のもう1つのセンサからのもう1つの基板の処理中に収集されたピクセル強度値、例えば、研磨システムを制御するために使用されるコントローラにより記憶された研磨方策から温度センサによるパッドまたは基板の温度の測定値、例えば、コントローラにより追跡される変数から基板を研磨するために使用するキャリアヘッド圧力またはプラテン回転速度などの研磨パラメータ、例えば、パッドが交換されてからの、または研磨システムの一部ではないセンサからの基板の数、例えば、計測ステーションによる下にある膜の厚さの測定値からであってもよい。このことは、ニューラルネットワーク320が標識の決定の際に他の処理または環境変数、例えば、逸脱の原因を考慮することを可能にする。
出力ノード326において生成されたプロセス異常標識が、プロセス制御モジュール330へ供給されてもよい。プロセス制御モジュールは、異常標識に基づいて、プロセスパラメータ、例えば、キャリアヘッド圧力、プラテン回転速度、等を調節できる。調節は、基板または後続の基板上で実行されるべき研磨プロセスについて実行されてもよい。
トレーニングに関して、ニューラルネットワーク320が、逆伝播モードなどのトレーニングモードで動作している間に、熱画像からの値(v1、v2、...、vL)は、それぞれの入力ノードN1、N2...NLへ供給され、一方で標識を表す特性値CVが出力ノード326へ供給される。このことが、各々の行について繰り返されてもよい。このプロセスは、上記の式1または式2におけるak1等に関する値を設定する。
システムは、ここで動作のための準備が整う。熱画像が、インライン監視システム160またはIRカメラを使用して研磨パッドから測定された。測定された熱画像は、列行列S=(i1,i2,...,iL)により表されてもよく、ここでは、ijがL個の強度値のうちのj番目の強度値のところの強度値を表し、画像が全部でn個のピクセルを含みそして各々のピクセルが3個のカラーチャネルを含むときにL=3nを有する。
ニューラルネットワーク320が推論モードで使用される間に、これらの値(S1、S2、...、SL)は、それぞれの入力ノードN1、N2、...NLへの入力として供給される。結果として、ニューラルネットワーク320は、出力ノード326のところで、特性値、例えば、プロセス異常の存在または非存在の標識を生成する。
ニューラルネットワーク320のアーキテクチャは、深さおよび幅で変わることがある。例えば、ニューラルネットワーク320が中間ノード324の単一列で示されるが、ニューラルネットワークは、複数の列を含むであろう。中間ノード324の数は、入力ノード322の数以上であってもよい。
上に説明した研磨装置および方法は、様々な研磨システムで適用されてもよい。研磨パッドもしくはキャリアヘッドのいずれかまたは両方が、研磨面と基板との間の相対的な動きを与えるために動くことができる。例えば、プラテンは、回転するよりもむしろ周回してもよい。研磨パッドは、プラテンに固定された円形の(または何らかの他の形状の)パッドであってもよい。研磨層は、標準(例えば、充填材ありまたはなしのポリウレタン)研磨材料、柔らかい材料、または固定砥粒材料であってもよい。
相対的なポジショニングという用語は、システムまたは基板内の相対的なポジショニングを指すように使用され、研磨面および基板が研磨作業中に垂直配向または何らかの他の配向でホールドされてもよいことが理解されるべきである。
コントローラ90の機能的な動作は、データ処理装置、例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサもしくはコンピュータによる実行のため、または動作を制御するための1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に実体的に具現化された1つ以上のコンピュータプログラムを使用して実施されてもよい。
発明の多数の実施形態が説明されてきている。それにも拘らず、様々な修正が発明の精神および範囲から外れることなく行われてもよいことが理解されるであろう。したがって、他の実施形態は、後述の特許請求の範囲の範囲内である。
様々なディープモデルアーキテクチャが、測定におけるエラーを減少させるという目標でスモールダイILD0テストパターン付き基板でトレーニングされそして確認された。下層の特性を考慮したモデルが、より低いエラーを示した。加えて予備的なツール毎のマッチング検証が、1つのツールで収集されたデータを用いてモデルをトレーニングすることおよび他のツールからのデータ上での推論のためにそのモデルを使用することにより実行された。結果は、同じツールからのデータを用いてトレーニングすることおよび推論することと同等であった。
一般に、データは、CMP装置の1つ以上の動作パラメータを制御するために使用されてもよい。動作パラメータは、例えば、プラテン回転速度、基板回転速度、基板の研磨経路、プレートの全体にわたる基板速度、基板にかけられる圧力、スラリ組成、スラリ流量、および基板表面での温度を含む。動作パラメータは、リアルタイムで制御されることが可能であり、そしてさらなる人間の介在を必要とせずに自動的に調節されてもよい。
この時点の明細書で使用されるように、基板という用語は、例えば、製品基板(例えば、複数のメモリまたはプロセッサダイを含む)、テスト基板、ベア基板、およびゲーティング基板を含むことができる。基板は、集積回路製造の様々な段階であってもよく、例えば、基板はベアウェハであってもよい、または基板は、1つ以上の堆積した層および/またはパターン形成した層を含むことができる。基板という用語は、円形ディスクおよび長方形シートを含むことができる。
しかしながら、上に説明したカラー画像処理技術は、3D縦型NAND(VNAND)フラッシュメモリの文脈で特に有用なことがある。特に、VNANDの製造において使用される層スタックは、現在の計測法(例えば、Novaスペクトル解析)が不適当な厚さの領域を検出する際に十分な信頼性で実行することが不可能であるように余りにも複雑である。対照的に、カラー画像処理技術は、この用途では優れた信頼性を有することができる
この明細書に記載した発明の実施形態および機能的動作のすべては、この明細書に開示した構造的手段およびその構造的等価物またはこれらの組み合わせを含む、ディジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアで実装されてもよい。発明の実施形態は、データ処理装置、例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサもしくはコンピュータによる実行のため、または動作を制御するための1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、非一時的な機械可読記憶媒体に実体的に具現化された1つ以上のコンピュータプログラムとして実装されてもよい。
相対的なポジショニングという用語は、必ずしも重力に対してである必要はなく、互いに相対的なシステムの複数の構成要素のポジショニングを表すために使用され、研磨面および基板が垂直配向でまたは何らかの他の配向でホールドされてもよいことが理解されるべきである。
多数の実装形態が説明されてきている。それにも拘らず、様々な修正が行われてもよいことが理解されるであろう。したがって、他の実施形態は、特許請求の範囲の範囲内である。
図1Bが各々のサブシステム、例えば、加熱システム10、冷却システム10、およびリンスシステム用の別々のアームを図示するとはいえ、様々なサブシステムが、共通アームにより支持された単一のアセンブリに含まれてもよい。例えば、あるアセンブリは、冷却モジュール、リンスモジュール、加熱モジュール、スラリ送出モジュール、および任意選択でワイパモジュールを含むことができる。
図1Aおよび図1Bを参照して、研磨ステーション20は、温度監視システム150を有する。温度監視システム10は、研磨パッド30より上に設置されたIRカメラ180を含む。IRカメラ180は、研磨パッド30の一部分190の視野195を有する。いくつかの実装形態では、例えば、図1Aに示したように、IRカメラ180は、監視しようとするパッドの部分を変えるために移動可能である。例えば、IRカメラ180は、研磨パッド30の異なる部分の全体にわたり視野195をスイープするようにアクチュエータ162により回転可能であってもよい(矢印160により示される)または横方向に移動可能であってもよい(矢印165により示される)。あるいは、IRカメラ180は、位置を固定されてもよいが、関心のあるエリア、例えば、研磨パッドの回転の軸からパッドエッジまで半径方向に広がるゾーンをカバーするように(例えば、図1Bに示したような)十分に広い視野195を有することができる。IRカメラ180およびそれ自体の視野195は、キャリアヘッド70の直ぐ「下流」に、すなわちプラテン24および研磨パッド30の回転の方向(矢印C)にさらに沿っていてもよい。特に、視野195は、キャリアヘッド70と温度制御システム100のアームとの間である。
図3は、研磨装置100用のコントローラ90の一部として使用されるニューラルネットワーク320を図示する。ニューラルネットワーク320は、プロセスドリフトを予測するためのモデルを生成するために研磨パッドからの入力熱画像の回帰解析用に開発されたディープニューラルネットワークであってもよい。
ニューラルネットワーク320は、複数の入力ノード322を含む。ニューラルネットワーク320は、入力カラー画像の各々のピクセルに関係付けられた各々のカラーチャネル用の入力ノード、複数の隠れノード324(下記では「中間ノード」とも呼ばれる)、およびプロセス測定値を生成するであろう出力ノード326を含むことができる。複数の隠れノードのうちの単一層を有するニューラルネットワークでは、各々の隠れノード324は、各々の入力ノード322に結合されてもよく、そして出力ノード326は、各々の隠れノード32に結合されてもよい。しかしながら、現実問題として、画像処理用のニューラルネットワークは、複数の隠れノード324のうちの多くの層を有する可能性がある。
しかしながら、ニューラルネットワーク320は、他のデータを受信するために1つ以上の他の入力ノード(例えば、ノード322a)を任意選択で含んでもよい。この他のデータは、その場監視システムによる研磨パッドの先の測定値からのもの、例えば、プロセスのそれ以前から収集されたピクセル強度値、例えば、の基板の処理中に収集されたピクセル強度値、研磨システム内の別のセンサからのもの、例えば、温度センサによるパッドまたは基板の温度の測定値、研磨システムを制御するために使用されるコントローラにより記憶された研磨方策からのもの、例えば、基板を研磨するために使用するキャリアヘッド圧力またはプラテン回転速度などの研磨パラメータ、コントローラにより追跡される変数からのもの、例えば、パッドが交換されてからの基板の数、または研磨システムの一部ではないセンサからのもの、例えば、計測ステーションによる下にある膜の厚さの測定値であってもよい。このことは、ニューラルネットワーク320が標識の決定の際に他の処理または環境変数、例えば、逸脱の原因を考慮することを可能にする。

Claims (20)

  1. 研磨パッドをホールドするための上面を有するプラテンと、
    研磨プロセス中に前記研磨パッドの研磨面に当接するように基板をホールドするためのキャリアヘッドと、
    前記プラテン上の前記研磨パッドの一部分の視野を有するように前記プラテンの上に設置された非接触熱画像化カメラを含む温度監視システムと、
    前記温度監視システムから熱画像を受信し、1)プロセス逸脱の存在、2)基板状態、または3)前記プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされた機械学習モデルへと前記熱画像を入力し、前記機械学習モデルから前記標識を受信するように構成されたコントローラと、
    を備える、化学機械研磨装置。
  2. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱の存在に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記機械学習モデルが、基板状態に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項1に記載の装置。
  4. 前記機械学習モデルが、アンダー研磨状態、オーバー研磨状態、および正常状態を含む群から選択される状態を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項3に記載の装置。
  5. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱に関する診断に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされる、請求項1に記載の装置。
  6. 前記機械学習モデルが、人工ニューラルネットワークを含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記ニューラルネットワークが、熱画像からの強度値を受信するための複数の入力ノードを有する入力層と、標識を示す値を出力するための出力ノードを有する出力層と、前記入力層と前記出力層との間の1つ以上の隠れ層とを含む、請求項6に記載の装置。
  8. 前記コントローラが、前記熱画像の寸法を縮小し、前記寸法を縮小した熱画像を前記機械学習モデルへ入力するように構成される、請求項1に記載の装置。
  9. 1つ以上のコンピュータに、
    温度監視システムから熱画像を受信させ、
    1)プロセス逸脱の存在、2)基板状態、または3)前記プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされた機械学習モデルへと前記熱画像を入力させ、
    前記機械学習モデルから前記標識を受信させる
    ための命令を含むコンピュータ可読媒体に実体的に具現化されたコンピュータプログラム製品。
  10. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱の存在に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
  11. 前記機械学習モデルが、基板状態に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
  12. 前記機械学習モデルが、アンダー研磨状態、オーバー研磨状態、および正常状態を含む群から選択される状態を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
  13. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱に関する診断に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされる、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
  14. 前記機械学習モデルが、人工ニューラルネットワークを含む、請求項9に記載のコンピュータプログラム製品。
  15. 前記人工ニューラルネットワークが、熱画像からの強度値を受信するための複数の入力ノードを有する入力層と、標識を示す値を出力するための出力ノードを有する出力層と、前記入力層と前記出力層との間の1つ以上の隠れ層とを含む、請求項6に記載のコンピュータプログラム製品。
  16. 前記コントローラが、前記熱画像の寸法を縮小し、前記寸法を縮小した熱画像を前記機械学習モデルへ入力するように構成される、請求項6に記載のコンピュータプログラム製品。
  17. 研磨装置を動作させる方法であって、
    研磨パッドを用いて基板を研磨することと、
    研磨中に前記研磨パッドの一部分の熱画像を取得することと、
    1)プロセス逸脱の存在、2)基板状態、または3)前記プロセス逸脱に関する診断のうちの1つ以上に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされた機械学習モデルへと前記熱画像を入力することと、
    前記機械学習モデルから前記標識を受信することと、
    を含む方法。
  18. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱の存在に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項16に記載の方法。
  19. 前記機械学習モデルが、基板状態に関する標識を決定するために前記トレーニング例によりトレーニングされる、請求項16に記載の方法。
  20. 前記機械学習モデルが、プロセス逸脱に関する診断に関する標識を決定するためにトレーニング例によりトレーニングされる、請求項16に記載の方法。
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